約 1,335,063 件
https://w.atwiki.jp/bokuserve/pages/2789.html
【元ネタ】アレクサンドロス・ロマンス 【CLASS】セイバー 【マスター】 【真名】ディオクシッポス 【性別】男性 【身長・体重】194cm・105kg 【属性】秩序・中庸 【ステータス】筋力B 耐久B+ 敏捷B+ 魔力D 幸運C 宝具C 【クラス別スキル】 対魔力:C 第二節以下の詠唱による魔術を無効化する。 大魔術、儀礼呪法など大掛かりな魔術は防げない。 騎乗:C 騎乗の才能。大抵の乗り物、動物なら人並み以上に乗りこなせるが、 野獣ランクの獣は乗りこなせない。 【固有スキル】 競技者の誉れ:B 全裸での戦いを掟とする古代ギリシャのスポーツマンシップ。 装備が少ないほどACが増加する。忍者ではない。 奴隷懲罰(偽):C 奴隷、貧者、労働者などに対するダメージが向上する。 犬儒派のディオゲネスの揶揄に由来する、無辜の怪物的な言い掛かりスキル。 パンクラチオン:A++ 古代ギリシャの総合格闘技。 ボクシングとレスリングの技に加えて蹴り技や寝技といった技術を解禁した超実戦的武術。 A++ランクでは、超一流の選手といえる。 【宝具】 『獅子の狩りに手加減は無し(チャンピオンズ・プライド)』 ランク:C 種別:対人(自身)宝具 レンジ:- 最大捕捉:一人 全力戦闘を常に自らに課す代わりに、『対武器』ACを+100する。獅子の加護。 ここでいう『武器』とは、“人造・神造を問わず、攻撃に使用される利器”と定義される。 “半端な戦いをしない”という自戒と引き換えに為される、『神獣の裘』(ネメアの獅子)の人力再現。 誓いを破った時点でこの宝具は破棄される。 【Weapon】 『剣』 自死に使用した長剣。彼の宝具の反存在といえるもので、獅子の加護はこれに適応されない。 完全武装のコラゴスと全裸のディオクシッポスは、アレスとヘラクレスに例えられた。 【解説】 紀元前336年、第111回オリンピア祭におけるパンクラチオン・チャンピオン。 アレクサンドロス3世の東征に参加し、その名声から王の宴に列席するほどの扱いを受けていたが、 インドで現地諸侯を招いた酒宴の折、自軍のつわものであるコラゴスより一騎打ちを申し込まれ、翌日、決行となった。 その厚遇を疎まれた、とされる。 完全武装した鎧のコラゴスに対し全裸に棍棒一本という武装であった彼はしかし、 投槍を避け、槍を棍棒で粉砕し、剣で傷を負うこともなく相手を地へ組み落とし、 倒れた敵の喉元に棍棒を突きつけた。 まさしく圧勝である。 だが彼はアテネ出身、コラゴスはマケドニア人。 音に聞こえた剛勇のコラゴスを応援していた王や側近たちの不興を買うことになる。 王に冷遇された末、王の側近たちにより黄金の杯を盗んだ罪を着せられ、悲憤のあまり遺言状を残して自害した。 征服王はその清冽なる遺文を読み、策謀の成功に喜ぶ周囲を見て、ディオクシッポスを顧みなかったことを悔いたとされる。 尚武のマケドニアの名折れである。 このエピソードは、マケドニア帝国では支配階層の一員であったギリシャ人も 所詮マケドニアに服属する民族の一つでしかなかったことを示している。 アレクサンドロス大王はギリシャ文化への傾倒に反してギリシャ人を信用していなかったというが、 イスカンダルはよくわからん。 おそらくは『王の軍勢』においてタイマン最強のサーヴァント。 カラリパヤットめいた“奥の手”も会得している。
https://w.atwiki.jp/compels/pages/398.html
ゆうしゃ ニケ は エクスカリバー を つかった! しかし MP が たりない ! テロテロテロ、とそんなテロップが鳴って。 勇者ニケこと俺は、がっくりと肩を落とした。 「んだよ…ケチケチしやがって、俺勇者だよ? そりゃ担ぎ上げられただけのダメ勇者だけどさ、それでも勇者なのよ? それなのにMP不足で折角の伝説アイテムが使えないとか凹むんだけど」 ナルトが空から降って来た金髪を拾ってきてから。 俺達は、金髪の目が覚めるまで支給品の確認をする事になった。 エリスも、ナルトも、俺も、本音を言えば直ぐに出発したかったけど。 見捨てていくわけにもいかないから、こうして金髪の眼が覚めるまで待っている訳だ。 「フン!やっぱりルーデウスくらい魔力が無いとただの剣ってことね」 ナルトが預かった、セリムって奴のランドセルにあったアイテム。 約束された勝利の剣(エクスカリバー)って言うらしい、大層な剣。 残念だけど、俺にとってはめちゃくちゃ切れ味良さそうなただの剣だったみたいだ。 いや、持った時は直感的に何かいける感じがしたけど、扱うための魔力が足りないらしい。 その上剣として扱おうにも俺が振るうには重すぎる、持ち上げるのが精いっぱいだ。 仕方なく、エリスの今の剣が折れたりした時の予備にする。 『そんな見た目だけの剣より俺の方がよっぽど上等ってこった!ギャハハハ!』 背中のアヌビスがかなり腹立つ。でも言い返せない。 俺にとっちゃ、星の聖剣よりこの呪いのアイテム擬きの方が使える事は使えるから。 かーなーり納得いかないけど、それは認めるしかない。 でも、そうなると………。 「あんまり使えそうな武器とかアイテムはないな………」 テーブルの上に並べられた、乃亜が寄越してきた支給品。 その中でも一番頼もしそうなのが、エクスカリバーだったんだけどなぁ。 何とか、魔力さえ工夫したら使えたりしないかな? こう言うの、地味(トマ)がいたら何か考えそうなもんだけど…… 俺にはいい案は浮かびそうになかった。 仕方なく、俺が持ってるリコの花飾りを一つずつナルト達に渡す。 「なぁ、このカードは俺が持っててもいいか?」 渡している途中、横からナルトが声をかけられる。 ナルトはテーブルの上に置いた一枚のカードを見ていた。 時の魔術師って名前のカードだ。 「私達に一々許可を取らなくても、別にいいわよ。 だってそれ、アンタのランドセルに入ってたカードでしょ?」 尋ねてきたナルトに、エリスが相変わらず気の強そうな答えを返す。 それに俺もうんうんと頷いた。 何でも魔法のカードみたいだけど、使うのに失敗する事もあるとか。 成功しても時魔法をかけるとか、何が起きるのかはっきりしない、良く分からんカードだ。 しかも使える回数はたった五回だけだから、迂闊に試すわけにもいかない。 ハッキリ言って、お守り程度のアイテムって所だ。 それに、元々持ってたのがナルトなら何か言う事も無い。 そんな俺達の返事を聞いて、ナルトはもう一回カードに目を向けて。 「…これは、セリムから預かったカードだ」 そう言った。 セリムって奴の話はエリス達からもう聞いてる。 シュライバーってヤバいのを相手に一人殿を買って出たらしいナルト達の仲間。 それを聞いて俺は無事なら良いなと思いつつ、ナルトに言葉を掛ける。 なら、さっさと合流して返さないとなって。 「……おう!」 ナルトは親指を立てて、ニカっと笑った。 何だか、こいつとは不思議と馬が合うなあ。 そう感じながら、俺は最後に残った使えそうな支給品に目を落とす。 スタンドDISCって言うらしいCD。説明書的には役に立ちそうな事が書かれてたけど。 試しに頭の中に入れてみたけど、俺たちの中じゃ全員上手く扱えそうにはなかった。 相性見たいな物はやっぱりあるみたいだ。 「ったく、乃亜のヤロー…せめて普通に使えるアイテム寄越せってんだ」 『んなもん無くても、俺が敵は片っ端から膾斬りにしてやるって言ってんだろーが』 呪いの刀の言葉を無視して、ぼやきながら支給品をランドセルに仕舞っていく。 ナルトもエリスも、同じような不満げな顔で支給品を締まっていき。 俺が最後に残ったスタンドDISCを仕舞おうとした時の事だった。 「う……」 今まで気を失っていた金髪。 ディオ・ブランドーが目を覚ましたのは。 ▼▽▼▽ どうしてこうなった。 シャルティア、メリュジーヌのコンビから辛くも生き残った少年。 ディオ・ブランドーが目を覚まして早々考えたのはその一言だった。 「───馬鹿言ってんじゃないわよッ!!」 まず信頼を得るためにメリュジーヌ達の脅威を話そうとした矢先。 狂犬のような女が開口一番にそう叫んで。 そして貧民街の賭けボクシングに慣れたディオですら反応できない速度の拳が、鼻っ柱に突き刺さった。 「うげーッッッ!?」 腰の入った拳が顔面を捉え、ディオの体はもんどりうってぶっ飛んでいく。 どんがらがっしゃんと音を立てて、部屋の壁にぶち当たりようやく止まる。 一発でものの見事にグロッキー状態。鼻からドロリと赤い血が流れ。 じくじくと走る痛みに目じりを潤ませながら、ディオは叫ぶ。 「何をするだァーッ!この汚らわしい阿呆がァーッッッ!!」 「あ゛あ゛ン゛!?」 少年の怒声は、野獣の唸りの様な少女の怒号によってかき消された。 涙目のディオに、エリス・ボレアス・グレイラットは仁王立ちでディオに対峙する。 その立ち振る舞いは、暴力系ヒロインを飛び越えヒロイン系暴力。 貴族の令嬢というより不良漫画の番長だと、かつてルーデウスは彼女をそう評したが。 その時正にその場にいる者たち全員が、かつてルーデウスが抱いた物と同じ感想を抱いた。 「お、落ち着けエリス!怒ってたら可愛い顔が台無しだぞ!?」 「一体どうしたんだよ!説明するってばよ!」 放っておけばずんずんと歩み寄ってマウントポジションで少年をボコボコにしかねない。 荒ぶるエリスを見てそう考えたナルトとニケは、慌てて彼女に縋りついた。 少年二人がかりでなければ止められないのは流石の狂犬エリス。 がるると唸りつつ、自身の怒りの原因を述べる。 「沙都子とメリュジーヌはね!身を挺して私たちを助けてくれたの! その沙都子たちが殺し合いに乗ってるなんて出鱈目は許さないわ!!」 エリス・ボレアス・グレイラットと言う少女は、狂犬だ。 彼女を一言で形容するならば、それ以上の言葉は存在しないだろう。 だが半面、一度胸襟を開いた相手にはとてもよく懐く。 そして受けた恩情は素直に受け取る少女でもある。 そのエリスが命懸けで助けてもらった相手への悪評を看過できる筈もない。 結果、彼女は烈火のごとくその怒りを噴出させたのだった。 (こ、この話の通じぬビチグソ女がァ~~~! まんまと北条沙都子に騙されているド低能の分際でこの僕を殴るなど……!) 腹に据えかねているのはディオも同じだ。 この件に関して珍しく彼は殆ど嘘を言っていないのだから。 だからこそ頭に血が上って、自分の主張に意固地になる。 君は北条沙都子に騙されている。 このままでは次会った時には騙されたまま後ろから刺される事になるぞ。 そう訴えるが、実際に助けられたエリスの風評は簡単に覆る物では無かった。 それに何より。 「大体、アンタが最初に襲われたっていう明け方は私と沙都子達は一緒にいたわよ! 沙都子も連れてないって言うし、この時点でアンタが適当言ってるとしか思えないわ!」 北条沙都子の工作が、ここに来て効果を発揮していた。 エリスとて頭から沙都子達を盲信している訳では無い。 だからこそディオがメリュジーヌの危険性を提唱した時も、途中までちゃんと聞いていた。 時系列的に、完全につじつまが合わない破綻した部分が出てくるまでは。 明け方にディオは最初の襲撃を受け、その後追撃を受けたと語ったが。 エリスがボレアス邸でメリュジーヌに助けられたのも丁度それぐらいだ。 時系列が合わず、彼女にはディオが沙都子達を陥れようとしている様にしか見えなかった。 「喧しいッ!何と言われようと僕は主張を変えるつもりは無いッ! 北条沙都子もメリュジーヌも、血に飢えた品性下劣なビチグソマーダーだッ!!」 ディオも引けない。完全に頭に血が上っているのもそうだが、引けない理由があった。 エリス達は完全に沙都子達を信じ切っている。 このままでは、メリュジーヌが本性を現した時に何もできず殺される。 ドロテア達の生存が絶望的な今、折角身を寄せられた対主催の一団を失いたくはなかった。 もし一人だけ生き延びられたとしても結局はジリ貧。死期が伸びるだけでしかない。 業腹ではあるが、プライドの高いディオでももう分かっている。 今の自分では優勝はおろか自衛すら絶望的と言わざるを得ない事位は。 だからこそ強固に主張し、訪れるのは双方意固地になった押し問答。 エリスが飛び掛かりディオの顔をボコボコにするのは時間の問題と言えた。 うずまきナルトが、声を上げなければ。 「なんですってぇ………!」 「ちょ、待てよエリス!まだ嘘を言ってるって決まった訳じゃねーってばよ!」 「何よナルト!アンタこいつの肩を持つわけ!」 さっきまではがるる、とうなり声だったのが、今はきしゃーと怪気炎を上げて。 本当にこいつ大名の娘なのかと訝しむ思いを胸に抱きつつも、ナルトは口火を切る。 別にディオの肩を持つわけじゃない、と大声で前置きした後。 「エリスを助けた沙都子を疑ってる訳じゃねーけど、俺ってば心当たりあるんだよ!!」 「………?どういう意味よ」 ナルトの言葉に訝し気な表情を浮かべて、暴れていたエリスが初めて停止する。 ディオの言葉には全くもって聞く耳を持たなかった彼女だが。 既に胸襟を開いていたナルトの言葉には、耳を傾ける理性があった。 停止したエリスに少しホッとした顔を浮かべた後、ナルトは抑えていた片腕から手を離す。 そして睨む様な鋭い視線でエリスが見つめる中、彼はゆっくりと忍術のための印を組んだ。 「変化の術!」 ボンと煙が発生したあと、ナルトの姿が変貌する。 先ほどまでの少年然とした姿から、豊満な肢体の金髪美女へと。 それを見たおおっ!と、ニケは前のめりに反応を見せ。 エリスとディオも困惑と驚愕がない交ぜになった表情で突如現れた美女をじっと見つめる。 「とまぁ、今のが変化の術って言って、俺でも使える術だってばよ」 「………ナルト。アンタが言いたいのはつまり…………」 変化の術を目の前で実演され、エリスも遅れて辿り着く。 ナルトが立てた仮説。 即ちメリュジーヌの姿を騙った偽物がディオを襲ったのではないかと言う答えに。 「なんて奴……!メリュジーヌの姿で誰かを襲うなんて………!」 わなわなと震え、怒りを滾らせるエリス。 その姿は他の三人にとってとても心臓が悪い物だった。 だが、ナルトの考えを聞いて尚、ディオは納得していない。 ナルトの推測が外れているとは言わないが、あの甲冑騎士の纏っていた威圧感… 他人の姿を借りてマーダー行為を行うチンケな相手が出せるモノだろうか。 否、断じて否である。だがそれを主張しようにも客観的な反論材料がほぼない。 更にこの場にいるもう一人、ニケも思い当たる節があった。 「そう言えば……俺が少し前に襲われた前に襲われた中島も」 「姿を自由に変えられるって言ってたわね!じゃあそいつがメリュジーヌの姿を──」 間の悪いことに、ニケには姿を変えて襲ってくるマーダーに心当たりがあった。 歪な形で辻褄が合ってしまい、こうなると沙都子達は心情的に完全に容疑から外れる。 ディオを襲ったのはメリュジーヌの姿を騙った中島という図式ができあがりつつあり。 不味いと考えたディオは反論しようとする。 だが、それを遮る様に彼の首にオレンジの服で覆われた腕が回された。 「…おいっ!納得できねーかもしれねーけど、今はそう言う事にしとけ。 実際助けられてるらしいエリスに、これ以上何言っても聞く耳持たねーってばよ」 「し……しかし………」 「それとも、何かそのメリュジーヌってのが殺し合いに乗ってる証拠でもあるのか?」 「…………………………」 ひそひそと耳打ちされたナルトの言葉に、ディオは反論ができない。 メリュジーヌのアリバイを崩す確たる証拠でもない限り、水掛け論にしかならないからだ。 どんな推理も、実際にエリスがメリュジーヌに助けられたという事実には敵わず。 これ以上主張した所で時間の無駄である。そう判断する他なかった。 (クソッ!北条沙都子とメリュジーヌめ…これを狙ってエリス達を助けたのなら、 お前たちの策は予想以上の効果を上げたぞ………ッ!!) 北条沙都子の思惑を崩せない歯がゆさと、エリスに殴られた鼻の痛みに苛立つ。 覆しようのない現実に苛まれながら拳をぎゅっと握り締めて。 それでもディオは討論の一端の終結を告げた。 「分かった…今とりあえずそれでいい。だが、本当にメリュジーヌには注意してくれ。 君達の言う……ナカジマが彼女に化けて凶行に及んでいる可能性は高い」 取り合えず、今はメリュジーヌの姿をした参加者への警戒を促す事で良しとするしかない。 だが、本物が殺し合いに乗っていた場合、こんな注意喚起は何の意味もなく。 もし彼女と出会った時は、こいつらが斬られている内にさっさと逃げよう。 そう、ディオは心に決めたのだった。 ▼▽▼▽ ディオ・ブランドーとナルト達のファーストコンタクトが終わったからすぐ。 緊張した声色で声を上げる者がいた。 『な…なぁ、ニケ!』 ニケの背に背負われた太刀、アヌビス神だった。 突如として響いたエリス達三人とは違う声。 それが剣から発せられた物だと分かった時、ディオは俄かに驚愕の顔を浮かべる。 そんな彼の驚愕を尻目に、ニケは語り掛けてきたアヌビスに何の用かと尋ねる。 まぁ、アヌビスの続く台詞は凡そ予想できていたけど。 「ダメ」 『まだ何も言ってねーだろがッ!おいッ!』 馴れ馴れしい態度で接してくるアヌビスに何かを感じ取ったのか。 ニケは珍しく塩気の強い態度で対応する。 「ディオと二人で話をさせてくれとか言うんだろ?やだよ。お前ロクな話しそうにないし」 『なッ!テッ、テメー!そんなに俺への信用が無いか!』 にべもないニケの言葉に、焦燥と怒りを露わにするアヌビス。 そんな彼に、ニケはにっこりと笑顔を浮かべ聞き返した。 むしろ、お前が今迄信用できる台詞を吐いた事があったかい?と。 ───先ずはお前を乗っ取って!!それから斬って斬って斬りまくってやるッッッ!! ───まぁ精々頑張れや!ギャハハハハハハ!!!! ───んなもん無くても、俺が敵は片っ端から膾斬りにしてやるって言ってんだろーが。 ニケの言葉の通り、ロクな思い出が無かった。 身から出た錆だった。 「お前の言ってたDIOと目の前のディオが一緒の奴なのかは知らないけどさ。 他人の身体を乗っ取ってまで人斬りたくて堪らないって感じのお前の親玉って時点でなー」 『あッ!あがッ!お、お前それはこう、ノリでだなッ』 「なら別に俺達がいる前で話してもいいだろ?聞かれて困る事を話す訳じゃないんならさ」 『うぐぐ…だ、だが………』 狼狽した様子で、アヌビス神のスタンドビジョンがディオの方へと視線を向け。 縋るような視線にようやく、ここまで沈黙を保っていた少年は話へ割って入った。 すまないが、俺は君の様な喋る刀と会った覚えはない、とまず前置きし。 そのあと続いて、そもそも君は何なんだ?という問いを投げる。 『えぇッ!?ディ、DIO様…本当に俺の事を知らないんですかァ? スッ!スタンドはッ!?世界(ザ・ワールド)21は!?』 ディオは冷淡な態度で、首を横に振った。 それを見た時、アヌビス神が覚えたのは取り巻く空間がガラガラと崩れていく様な錯覚と。 DIOを幼くした容姿のこの少年は、もしかして本当に人違いなのか?という疑念だった。 ショックを隠せないアヌビスの刀身をニケはつんつんと突いて声をかける。 スタンドとは何なのか教えろ、と。俺達も知りたい、と。彼はアヌビスに要求した。 『グ…グムムムム……ス、スタンドっていうのはだな………』 幽波紋(スタンド)とはッ! 生命エネルギーから作り出されッ! そばに現れ立つパワーある像(ヴィジョン)ッ! そこの机の上のディスクや俺の様にッ!物に宿る物もあるッ! 『そしてDIO様ッ!俺は貴方様に倉庫の暗闇から救い出されッ! 何より貴方様のその圧倒的なスタンドの力に忠誠を誓った身ッ! さぁこいつらを即刻ぶち殺し、共に優勝をごごごごごごごごごォッ!? おぎょぎょぎょぎょぎょ!!やッやめッ!俺が悪かった!! ぎゃああああああああああッ!?!?!?』 説明に熱が入り、余計なことまで口にし始めたアヌビスに対し。 ニケはどこからともなく取り出したデスソースをぶっかけていた。 この島ではスタンドへの物理干渉が容易になっているため、アヌビスは悶絶。 更に其処に契約違反の兆しを感知したのか、刻まれたギアスまでも彼を苛み、のたうち回る羽目となる。 「……すまないが、アヌビス。君の言っている事に何一つ心当たりがない」 七転八倒するアヌビスを見つめるディオの瞳は、冷ややかな物だった。 取り合えず、こいつの話に乗っかるのは立場を悪くするだけだと判断を下す。 今まで行動を共にしていたドロテア達の生存は絶望的だ。 少なくとも、キウルは確実に囮にされメリュジーヌ達に殺されているだろう。 仮にドロテア達が生き残っていたとしても、頼りになるかといえば疑問である。 最悪の場合、自分たちを見捨てたとして永沢と同じ末路を迎えるかもしれない。 そんな中で、今目の前の対主催とみられる一団に見捨てられてしまえば自分は詰む。 ディオにはその確信があった。 (だが…アヌビスの立場と、目の前の如何にもお人よしそうなこいつらは使えるッ!) ニケ達には見えないように俯きがちに眼光を煌めかせ。 ディオは最低限の自衛の手段を確保するべく目まぐるしく頭脳を回転させ始める。 まず消沈した様子のアヌビスに向け、「しかし」と前置きをして。 「これは仲間から受け売りだが、我々はバラバラな国や時代から集められているらしい。 だから、未来で僕が君の主となることもあるのかもしれない。となると、だ」 アヌビスを持つ権利は僕にあるのではないかなと、ディオは述べた。 聞いた瞬間、エリスは目を剥いて食って掛かろうとする。 当然だ。ディオもこんな要求が通るとは考えていない。 これはあくまで交渉のきっかけ、跳ねのけられることが前提の話だからだ。 (というより、こんな犬っころを握ったところでメリュジーヌに勝てるかッ!) 下手にアヌビス神を渡されたら、メリュジーヌとチャンバラをする事になるかもしれない。 そうなったら最悪だ。あの少女騎士は、ディオのトラウマとして記憶されていた。 だから、下手に了承されても困る。むしろディオの本命は──── 「勿論、僕もニケに与えられた武器を横取りしようとは思っていないさ。 だが…生憎僕は丸腰でね。何か自衛に使える武器があれば都合してもらえるとありがたい」 そう言って、チラリとディオはテーブルの上に置かれたディスクを見る。 アヌビスによれば、テーブルの上のディスクもがスタンドなる力を秘めているらしい。 それ故に、自衛用の力としてアヌビス神をダシに融通させようと思い至ったのだ。 「成程な。つまりこれをくれって話か」 「ちょっとニケ、渡す必要ないわよ!大体、私はこいつをまだ信用してないわ! さっきメリュジーヌに襲われて一人だけ逃げてきたって言ってたけど、つまりこいつ… 仲間を見捨てて逃げてきたってことじゃない!!」 「緊急避難さ。第一、君だって僕のことを言えないんじゃないか」 ディオの冷淡な言葉に、烈火の様なエリスもぐ、と言葉に詰まる。 彼女の脳裏にはセリムの顔が浮かんでいた。こうなると反論しがたい。 その隙にディオはニケのほうに向きなおり、決断を促す言葉を述べる。 「もし僕が怪しいと思ったなら言ってくれればすぐにディスクは返却する。 僕だって馬鹿じゃあない。一人でこの殺し合いを生き残れるとは考えていないからね。 スタンドに拘って、君たちに放り出されればそれだけで生き残りは絶望的だ」 この時口にした言葉は、珍しくディオの本心からの言葉だった。 プライドの高い彼ですら、単独でこの殺し合いを渡っていくのは現実的ではない。 そう判断を下さざるを得ない環境なのだ、この島は。 そしてそれは、使い慣れていない異能(スタンド)一つあった所で変わらない。 客観的に、ディオはそう見ていた。 だから、最大限譲歩する形で話を着地させる事を決めていた。 本来であれば、一度自分の物になった物を返すのは死ぬほど嫌いなのだが。 とはいえ、背に腹は変えられないだろう。 (もっとも、こいつらがメリュジーヌに出会うまでの付き合いだろうがな……) ディオはこの集団に危害を加える予定は今の所なかった。 メリュジーヌに会った時の肉の壁だ。簡単に失うわけにはいかない。 出会った時にはどさくさに紛れてスタンドごと持ち逃げする気は満々だったが。 それでも脱出方法を見つけるまでか、メリュジーヌに襲われるまで。 或いは優勝を現実的に目指せる力が手に入るまでは協力してやってもいい。 それまでの時ならばエリスなどと言う狂犬を相手に取り繕う屈辱も耐えられる。 (そう…最後にこのディオが生き残るのであれば…過程や手段はどうでもいいッ!) 精々利用してやるぞッ!このディオが生き残る為にッ! そう腹の中で決意を固め、交渉相手を見据える。 見つめた先のニケは、流石に考え込んでいる様子だったが。 その表情すら、ディオから見れば単なるバカのようにしか見えなかった。 少し間のあと、ニケはディオの望む答えを口にした。 「………分かった、そんなに言うなら役に立ってもらおっかな」 「ちょっと、ニケ!信用できないって言ってたのはアンタじゃない!」 「分かってるってエリス。確か、丁度約束する時にいい道具があったろ?」 ニケのセリフにエリスはさっき確認した道具の中に誂え向きな物があったのを思い出す。 そして、自分のランドセルの中をごそごそとあさり、目当ての品を引きずり出した。 丸い円の形を描いた、ヘッドセットと、その説明書を。 それを受け取ると、ニケは説明書の裏に何かを記入して。 裏紙に何かが書かれたヘッドセットの説明書を、ディオに投げ渡す。 説明書の表面には、こらしめバンドと書かれていた。 これを着けろということらしい。 「……これは?」 「お前が約束を破ったら、この輪っかが頭を締め付ける。 信用できるって思ったらすぐに外してやるよ」 手渡された説明書の裏には、二つの誓約が記されていた。 ニケ、ナルト、エリスの三人を傷つけないこと。 勝手に頭の輪を破壊したり取り外そうとしないこと。 上記二点を破ったら、頭に嵌められた輪が締め付けてくるらしい。 説明書の説明と合わせ、エビデンスは取る事が出来た。 「……あぁ、構わないさ」 ディオにとっては、左程問題となる条件では無かった。 つまり、ニケ達に何もしなければ特に問題は無いのだから。 直接的に危害を加えなければ、特に行動も制限されない。 仮にメリュジーヌが襲ってきた時に逃げたとしても、誓約違反にはならない筈。 いざとなれば永沢の様に始末できないのは煩わしいが。 このまま信用を勝ち取り、さっさと頭の輪を外させてしまえばいいのだ。 この場にドロテアの様なキレ者はいない。断言できる。 なれば自分の頭脳なら可能であると、ディオは信じて疑わなかった。 (フン、僕にかかれば少なめの脳みそしかないガキ共なんぞ…簡単に手玉に取ってやるッ) ディオの了承の言葉を耳にすると、ニケは一度頷き、その手の輪っかに声を吹き込む。 どうやら音声で動く仕掛けの様で、そのまま書かれた通りの条件が吹き込まれる。 そして、起動状態に入ったその輪を受け取ると、意を決したように嵌めた。 装着を確認後、ニケは今度こそテーブルの上に置かれたディスクをディオに投げ、 それを無言で、ディオは頭の中に挿入する。 「これは……!」 ディスクを頭に挿入して早々、像を結ぶ黄金のヴィジョン。 それを目にした瞬間、ディオは奇妙な感覚を覚えた。 生涯の宿敵と相まみえた様な敵意。 生涯の親友と出会ったかのような安らぎと親しみ。 それが同時に駆け抜け、僅かな間立ち尽くす。 「無駄ァッ!!」 『おおッ!流石はDIO様!既にスタンドを操る“スゴ味”があるッ!』 一拍の気合と共に、現れた像…ゴールドエクスペリエンスが動く様に念じてみる。 すると黄金のスタンドはブンッ!と空気を切り裂く拳を虚空へと放った。 それを見たアヌビス神が、感嘆の声を放つ。 (パワーは物足りないが……中々のスピードだ。気に入った) 思わず笑みが漏れる。これでこのディオはただ無力な、怯えるだけの弱者ではない。 この島にひしめく異能者たちに対抗しうる“手段“を手にしたのだ。 だが同時に、浮かれる訳にもいかない。 ニケがあっさりと手放した事から伺えていた事ではあるが、たった今ハッキリと分かった。 この力では、やはりメリュジーヌの様な魔人達の相手は無理だろう。単独では、確実に。 そもそもスタンドの間合いが短すぎる。 こんな近距離であの女と白兵戦など御免被ると言う物だ。 力押しで勝てるほどこの殺し合いは甘くないという事を、彼は既に思い知らされていた。 (そう、カードは手に入った。あと大事になるのは戦略だ) ゴールドエクスペリエンスの能力に対する理解を深めつつ、立ち回らねばならない。 状況は未だ厳しいが、八方塞がりではない。打開は可能だ。 そしてきっと、どんな形であれこの殺し合いを切り抜けて帰還できた場合は。 自分はジョジョなど目では無いほど成長しているに違いない。 未来の自分の姿を想像して、思わずほくそ笑む。ディオは浮かれていた。 だから気づかなかった。 「─────!?」 抜刀の構えを取ったエリスが、彼の傍まで迫っている事に。 ゴールドエクスペリエンスで迎撃しようとするが、既に遅い。 その場にいたニケもナルトも、突然の事に反応ができず。 ただ、目にも止まらぬ速度で鞘奔った一刀が、空気を切り裂くのを見届けるしかできなかった。 「───な……何のつもりだ………!」 「別に。勘違いする前に教えてやろうと思っただけよ」 ───私程度でも、これぐらいはできるってね。 語るエリスが抜いた刀の切っ先は、スタンドの首筋へと照準が付けられていた。 ほんの僅かにでもエリスが力を籠めれば、ばっくりと首が切り裂かれるだろう。 だからディオは動けない。微動だに出来ず、冷たい汗を流す事しかできない。 「そして、ここには私以上に強い奴なんてごまんといる。 だから私達を裏切ったとしても…優勝なんて無理よ」 冷淡に告げるエリスの言葉は、何処か自分に言い聞かせている様でもあった。 ともすれば真実ディオへの牽制も兼ねた、己への戒めであったのかもしれない。 だが、そんなことディオには知った事ではなく。 (こッこのアマ~!女の癖に一度ならず二度までも小癪な真似をッ!) 怒りが腹を衝き、ゴールドエクスペリエンスでの反撃が思考に過る。 しかしその瞬間、異変が彼の頭を襲った。 嵌められていた頭部の輪が、ディオの頭を締め付けたのだ。 「ぐおぉおおおおおッ!?」 万力で締め付けられる様な感覚に、思わず苦悶の声が漏れる。 反射的に両手が頭へと伸びるが、その瞬間痛みは更に激しいものとなる。 ぎりぎりぎりぎりぎりぎりぎり。とてもスタンドを操作するどころでは無い。 ガクリと膝を付いて、口の端から泡を吹く。 (ク…頭が…痛くて、た…立ち上がれないだと、この…ディオがッ!) こうなると痛みでエリスに対する怒りなどかき消されてしまう。 すると、そんなディオの感情の推移に合わせて痛みは鈍化していった。 人が怒りを抱いた、そのピークが持続するのは数秒と言う説があるが。 その節の通りに、締め付けが収まる頃には、ディオは不思議なほど頭が冷えていた。 というより、先ほどまでの痛みでそれどころでは無かった。 「………ハァハァ…分かって…ハァ……いるさ、そんな事は」 荒く息を漏らしながらも、ディオは素直にエリスの言葉を受け入れた。 スタンドを得た高揚に冷や水をかけられたが…確かに今の自分は“緩み”かけていた。 それに、頭に嵌められた器具の威力も認識した。非常に不本意だったが。 もし嵌める前に威力を知っていたら、まず間違いなく装着しなかっただろう。 ともあれ、こうなった以上もっと自分を冷静にコントロールしなくてはと肝に銘じる。 ディオの言葉を受けてエリスは無言でその手の刀を降ろし、後ろへと下がった。 「どうやら、その輪っかはちゃんと仕事してるみたいね」 「よ、容赦ねぇー……おーい、生きてるか―?」 『テッ、テメー!DIO様に何してくれてるんだァーッ!』 実験しやがったのか、この女。 ニケにつんつんと痙攣する体を突かれ、心中で怒りが湧き上がりそうになるものの。 また頭を締め付けられるのは御免だと、深呼吸をして心を必死に落ち着かせる。 今ここで暴れても頭が締め付けられれば抵抗できないし。 そうなれば折角手に入れたスタンドの力を奪われてしまう。 それだけは、今のディオにとって絶対に許容できない事だった。 (そうだ…折角手に入れた力、簡単に失ってたまるか………!) 何故ならディオには夢があるから。 青ちょびたドブネズミの糞にも劣る劣等共では、決して考えもつかぬであろう夢が。 大望に至るためなら、今は伏して屈辱に耐えられる。 (僕は絶対に……!ジョジョの財産を奪いッ!誰にも負けない男になるッッッ!) それが彼の黄金の如き夢だった。 ▼▽▼▽ ディオがスタンドを得て直ぐ、一行は出発する事とした。 何故なら、偽物のメリュジーヌと彼女と結託していた女が自分を追って来るかもしれない。 そうディオが言ったからだ。そして、両者ともヒトを超えた強さであるという。 話を聞いた瞬間、ニケは急いでこの地点を離れる事を提案し、一同もそれに賛同した。 出発してから20分程あと、ディオが飛んできた方角から凄まじい爆発音が響き。 ニケはとても帰りたそうな顔をしていた。ディオも同じような表情を浮かべていた。 (ルーデウス………) 爆発した司令部の方角を眺めながら、エリスと言う少女が考えるのはたった一人。 ルーデウス・グレイラットの事だけが、エリスには気がかりだった。 彼は無事だろうか。辛い思いをしていないだろうか。 ルーデウスの居場所がわかれば、今すぐ駆け付けられるのに。 目覚めてからずっと肌で感じている、嫌な予感に別れを告げられるのに。 (強く、なりたい) 彼の強さを信じられる程強く。 彼を、家族を、自分の剣で守れる程強く。 何があっても、乃亜の甘言などには屈しない。 望みは己の力で叶えて見せると、宣言できる程強く。 強く、なりたかった。 (これ、使う必要があるのかもね) エリスには、支給品の開示と分配の際に出していない支給品があった。 使用者に絶大なリスクを科す代物のため、他の者に使わせるつもりは元よりなかったが。 小指程のサイズの小瓶に詰められた、液体金属。 黒い核鉄。柔らかい石。真エーテル。哲学者の石。第五元素。赤きエリクシル。 様々な名を持つ液体金属だが…最も著名な名はやはり、賢者の石だろう。 かつて、フラスコの中の小人(ホムンクルス)から別れ出でた、憤怒の感情を司る石。 体に取り込めば今よりも確実に強くなれる──石に敗れた場合の死のリスクと引き換えに。 (でも、今じゃない) これを体内に取り込むのは、毒を呷るのと変わらない試みだ。 今はまだ、大博打をするには早すぎる。 だが、もしルーデウスを守る為に必要に迫られた場合。 或いは、致命傷を負って死を待つだけの状態になった時は……… 「その時は、迷わない」 ルーデウスを守る為なら。 海馬乃亜を倒すためなら。 それはきっと、命を賭けるに値する理由だ。 だから少女はその時が来たときに迷いはしないと、己の剣に誓いを成す。 今はただ、エリスは静かに牙を研ぐ。 【D-5/1日目/昼】 【エリス・ボレアス・グレイラット@無職転生 ~異世界行ったら本気だす~】 [状態]:疲労(大)、全身にダメージ(中)、少しルーデウスに対して不安、 沙都子とメリュジーヌに対する好感度(高め)、シュライバーに対する恐怖 [装備]:旅の衣装、和道一文字@ONE PIECE、悪鬼纏身インクルシオ@アカメが斬る!(相性高め) [道具]:基本支給品一式、賢者の石(憤怒)@鋼の錬金術師、リコの花飾り×1@魔法陣グルグル [思考・状況] 基本方針:ルーデウスと一緒に生還して、フィットア領に戻るわ! 0:放送までに火影岩に寄ったあと、ルーデウスを探す。 1:首輪と脱出方法はルーデウスが考えてくれるから、私は敵を倒すわ! 2:殺人はルーデウスが悲しむから、半殺しで済ますわ!(相手が強大ならその限りではない) 3:ドラゴンボールの話は頭の中に入れておくわ。悟空って奴から直接話を聞くまではね。 4:早くルーデウスと再開したいわね!………本当に。 5:私の家周りは、沙都子達に任せておくわ。あの子達の姿を騙ってる奴は許さない。 6:ガムテの少年(ガムテ)とリボンの少女(エスター)は危険人物ね。斬っておきたいわ 7:ルーデウスが地図を見れなかった可能性も考えて、もう少し散策範囲を広げるわ。 [備考] ※参戦時期は、デッドエンド結成(及び、1年以上経過)~ミリス神聖国に到着までの間 ※ルーデウスが参加していない可能性について、一ミリも考えていないです ※ナルト、セリムと情報交換しました。それぞれの世界の情報を得ました ※沙都子から、梨花達と遭遇しそうなエリアは散策済みでルーデウスは居なかったと伝えられています。 例としてはG-2の港やI・R・T周辺など。 【うずまきナルト@NARUTO-少年編-】 [状態]:チャクラ消費(小)、疲労(中) [装備]:無し [道具]:基本支給品×3、煙玉×4@NARUTO、ファウードの回復液@金色のガッシュ!!、 鏡花水月@BLEACH、城之内君の時の魔術師@DM、エニグマの紙×3@ジョジョの奇妙な冒険、リコの花飾り×1@魔法陣グルグル ねむりだま×1@スーパーマリオRPG、マニッシュ・ボーイの首輪 [思考・状況] 基本方針:乃亜の言う事には従わない。 1:火影岩でセリムを拾ってから我愛羅を探す。 2: 我愛羅を止めに行きたい。 3:殺し合いを止める方法を探す。 4: 逃げて行ったおにぎり頭を探す。 5:ガムテの奴は次あったらボコボコにしてやるってばよ 6:ドラゴンボールってのは……よくわかんねーってばよ。 [備考] ※螺旋丸習得後、サスケ奪還編直前より参戦です。 ※セリム・エリスと情報交換しました。それぞれの世界の情報を得ました。 【勇者ニケ@魔法陣グルグル】 [状態]:全身にダメージ(中)、疲労(中)、仮面の者(アクルトゥルカ) [装備]:アヌビス神@ジョジョの奇妙な冒険、ヴライの仮面@うたわれるもの 二人の白皇、龍亞のD・ボード@遊戯王5D's(搭乗中) [道具]:基本支給品、丸太@彼岸島 48日後…、リコの花飾り×1@魔法陣グルグル、シャベル@現地調達、約束された勝利の剣@Fate/Grand Order、沙耶香の首輪 [思考・状況] 基本方針:殺し合いには乗らない。乗っちゃダメだろ常識的に考えて… 0:おじゃる丸と水銀燈を探す。銀ちゃんは、マジで見捨てそうだから大急ぎで。 1:とりあえず仲間を集める。ナルトとエリスに同行する。 2:クロエを探して病状を聞き出す。 3:マヤ…… 4:DBの事は俺の考えが間違ってるとは思わないけど、あんまり後ろ向きになっても仕方ないか。 5:取り合えずアヌビスの奴は大人しくさせられそうだな…… 6:フランはあいつ本当に大丈夫なのか? ※四大精霊王と契約後より参戦です。 ※アヌビス神と支給品の自己強制証明により契約を交わしました。条件は以上です。 ニケに協力する。 ニケが許可を出さない限り攻撃は峰打ちに留める。 契約有効期間はニケが生存している間。 ※アヌビス神は能力が制限されており、原作のような肉体を支配する場合は使用者の同意が必要です。支配された場合も、その使用者の精神が拒否すれば解除されます。 『強さの学習』『斬るものの選別』は問題なく使用可能です。 ※アヌビス神は所有者以外にも、スタンドとしてのヴィジョンが視認可能で、会話も可能です。 ※仮面(アクルカ)を装着した事で仮面の者となりました。仮面が外れるかは後続の書き手にお任せします。 【ディオ・ブランドー@ジョジョの奇妙な冒険】 [状態]顔面にダメージ(大)、精神的疲労(中)、疲労(中)、怒り、メリュジーヌに恐怖、強い屈辱(極大)、乃亜やメリュジーヌに対する強い殺意 [装備]『黄金体験』のスタンドDISC@ジョジョの奇妙な冒険、 こらしめバンド@ドラえもん、バシルーラの杖[残り回数1回]@トルネコの大冒険3 [道具]基本支給品、光の護封剣@遊戯王DM [思考・状況] 基本方針:手段を問わず生き残る。優勝か脱出かは問わない。 0:馬鹿共を利用し生き残る。さっさと頭の輪は言いくるめて外させたい。 1:メリュジーヌが現れた場合はナルト達を見捨ててさっさと逃げる。 2:先ほどの金髪の痴女やメリュジーヌに警戒。奴らは絶対に許さない。 3:ゴールドエクスペリエンスか…気に入った。 4:キウルの不死の化け物の話に嫌悪感。 5:海が弱点の参加者でもいるのか? [備考] ※参戦時期はダニーを殺した後 【こらしめバンド@ドラえもん】 エリス・ボレアス・グレイラットに支給。 『西遊記』の孫悟空が頭にはめている輪「緊箍児」を模したような輪。 これを頭にはめ、禁止されていることをやろうとすると頭が締め付けられる。 音声認証で禁止する事を設定でき、設定した人物なら簡単に取り外せる。 【賢者の石(憤怒)@鋼の錬金術師】 エリス・ボレアス・グレイラットに支給。 かつてキング・ブラッドレイに注入された賢者の石。 傷口などから注入し、石に打ち克つ事ができればその人間はホムンクルスとなり、 憤怒の固有能力である「最強の眼」を得る事ができる。 ただし、殆どの場合石の拒絶反応によって注入された人間は死亡する。 また、石に内包されるホムンクルスの人格に乗っ取られる場合があるが、 今回乃亜の手によって石の人格が表出するのは制限されている。 よって摂取した者の末路は二つに一つ、拒絶反応によって死亡するか。 それとも石に打ち克ち、その力を我が物とするかである。 【城之内君の時の魔術師@遊戯王DM】 セリム・ブラッドレイに支給。 武藤遊戯の手から与えられた、王国編における城之内克也の切り札である魔法カード。 発動した際にその手のタイムルーレットを回し、 失敗した場合は使用者に疲労(大)の効果を及ぼす。 成功した場合、自軍と敵軍に時魔法 (タイム・マジック)を発動する。 時魔法が発動した場合敵の従えるモンスターカードは破壊される。 ただしこの破壊効果が適用されるのはマジック&ウィザーズのモンスターカードのみ、 正規の参加者や意志持ち支給品には破壊効果“は”適用されない。 ごく一部の参加者にはそれ以外にも時魔法の効果が及ぶ場合がある。 一度使用すれば三時間のインターバルが必要。 また、このカードが使えるのは成否を問わず五回まで。 五回しようすれば例え最後が失敗の結果に終わっても、ただのカードとなる。 【スタンドDISC『ゴールド・エクスペリエンス』@ジョジョの奇妙な冒険】 糸見沙耶香に支給。 ジョルノ・ジョバァーナの使用するスタンド『ゴールド・エクスペリエンス』が内包されている。レクイエムに進化する事は乃亜のハンデによりできない。 テントウムシがモチーフの近距離パワー型で、触れた物体に生命力を注ぎ込み、そこから動物や植物といった生物を生み出す能力を持つ。 この能力を応用し、手や舌、内臓など部分的な体組織を他の物体から生み出し、これを移植することで肉体が欠損する程の外傷も治療が可能。 ただし、『ゴールドエクスペリエンスレクイエム』に進化する事は絶対にできない。 【約束された勝利の剣@Fate/Grand Order】 マニッシュ・ボーイに支給。 アーサー王ことアルトリア・ペンドラゴンが振るう聖剣『エクスカリバー』 人々の「こうであって欲しい」という想念が星の内部で結晶・精製された神造兵装であり、最強の幻想(ラスト・ファンタズム)。 真名を解放することで所有者の魔力を光に変換し、集束・加速させることで運動量を増大させ、光の断層による“究極の斬撃”として放つ。 真名解放時に消費する魔力量はかなりの物であり、この事から魔力の乏しい者は真名発動しても不発に終わる。 106 贄【わたしのはじめて】 投下順に読む 108 恋に堕ちて謎の中 時系列順に読む 103 割り切れないのなら、括弧で括って俺を足せ エリス・ボレアス・グレイラット 120 メチャメチャ哀しい時だって、ふいに何故か うずまきナルト 勇者ニケ ディオ・ブランドー
https://w.atwiki.jp/grimtrpg/pages/9.html
アルディオン年表
https://w.atwiki.jp/compels/pages/380.html
☆ 地図でいうF-6エリアに配置された施設・中央司令部。 本来ならば屈強な軍人がひしめく要塞も、この場で使うのは子供のみ。 合流予定であったホテルに集う必要のなくなったドロテア達は、海馬コーポレーションの通り道且つ近場にあるこの施設にひとまず身を寄せた。 モクバとキウルが眠らされている部屋。 その壁を一枚挟んだ部屋でドロテア・ディオ・永沢の三人は会議をしていた。 「妾が話したいのはまず俊國のことじゃ」 タブレットで名簿の項目を弄りながら、ドロテアはそう切り出す。 「奴の名前なんじゃが」 「名簿に載っていない、だろう?舐めるなよ、それくらい僕もとっくに把握している」 ドロテアの言葉を待つことなく、先に言ってのけたのはディオだ。 「え、な、なんでだい?」 永沢は思わず狼狽えてディオに聞き返す。 名簿は全て目を通したつもりだったが、クラスメイトを探していただけだったからか、完全に俊國の名前のことなど頭からトんでいた。 己の名前を教えない。 もしも対主催に協力しているのなら、本名を偽る必要はなく、堂々と名前を明かせばいい。 なのに偽名を名乗られていれば、彼が生きているか死んでいるかもわからないではないか。 「まー、単純に、誰かに襲われてる犯罪者じゃろ。それも個人ではなく、組織相手じゃ」 その永沢の疑問に、ドロテアはあっさりと答えて見せた。 「だろうな。僕も概ねそう見ている」 「ほぉぅ。ならばディオ、お主の考えを聞かせてもらおうかの」 「...名前を明かさないというのは、特定の誰かに知られたくないのが基本だ。最初から誰がいるかわかっているなら本名も明かせるだろうが、誰もわからない状態からスタートならそうもいかない。もしもその追われたくない誰かが悪評を撒いているかもしれないからな。ただ、これも個人ならば大した問題じゃない、その辺りは自分の手腕でどうとでもなるし、予め数を集めておけば、いまは敵対している場合じゃないと丸め込むこともできる。だが組織相手ならどうだ?もしも複数人が参加していて、自分の悪評を撒いていたら一気に敵対者が増えることになるし、逆に本名が割れていなければ自分の生死を誤魔化せる。犯罪者だと定義したのも、そもそも追っている相手に後ろめたいことがあるなら同行者にそういえば言い。それが防衛にも繫がるからな。だがその逆、俊國が何かしらの犯罪でも犯していれば、もう護ってくれる奴なんていなくなる」 「うむうむ。ディオはちゃんとわかっておるの。そういう訳じゃ。わかったか永沢?」 「あ、あぁ...」 永沢は狼狽えながらも肯首する。 淀みなくドロテアと情報を共有しているディオと違い、自分は完全に置いていかれている。 自分は城ケ崎と自分のことで手一杯だったというのに、この二人はここまで思考を巡らせていた。 顔が良い奴は頭もいいというのか。軽い嫉妬を覚えつつも、置いて行かれまいと必死に耳を傾ける。 「というわけでじゃ。俊國が強さを持ち合わせた危険人物かもしれんという可能性が出た訳じゃが、永沢は奴をどうするべきだと思う?」 「え?え、えと...」 突然答えを振られ、永沢は戸惑いつつも考える。 殺人犯かもしれなくて組織から追われている危険人物。それも化け物とやり合える力を持っているならやることは一つだ。 「みんなに知らせよう。俊國が危ない奴だって。仲間に入れておいたら何をされるかわからない」 永沢は当然の答えを告げた。 殺人犯とそれを追う者たち。後者がいれば、厄介ごとのタネは更に増えることになる。 本名も解らないやつのいざこざに巻き込まれるのはご免だ。 だから、永沢は彼の追放を選んだ。 「なるほどのー。永沢はそう考えるかぁ。ディオはどうじゃ?」 うんうん、と頷きながら、ドロテアはディオへと質問をふる。 「別にこのまま同盟継続でいいんじゃないか?対策は考えておくとして、現状、僕たちに危害を加えないならやつが何者かなんてどうでもいい」 「ほう」 ディオの意見に興味を惹かれたように、ドロテアのリボンがぴょこぴょこと動く。 「奴が国を揺るがす大量殺人犯だとしてもか?」 「ああ。奴が重罪人だろうが、連続殺人鬼だろうが、逮捕するのも裁くのも司法の役目だ。僕らがそこに身を削る必要はない」 「うむうむ。実のところ、妾も同感じゃの。なんせ妾たちは国柄どころか生きる時代も違うと来た。どうせこの殺し合いが終われば顔を合わせることもないんじゃ。ならどんな大罪人であろうが妾たちには関係ないわ」 「え、えぇ...?」 あまりにも価値観の違いすぎる二人に、永沢は思わず困惑の声を漏らす。 自分だって生き残るのに優勝が必要であればそうするつもりではある。 だが、この二人は対主催を謳いながら、明らかに危険人物臭い俊國ですら平然と受け入れようとしているのだ。 決して全てを平等に愛する慈愛の心ではなく、利用する気満々でだ。 正直、ついていけないと思うが、いまここでチームから外されればかなり不利になる。 せめて次の保護先を見つけるまでは離れるわけにはいかない。 「俊國に関しては同盟を継続させるとして...次は孫悟飯たちと北条沙都子たちについてじゃ」 ドロテアは支給品のチョッパーの医療セットに入っていた麻酔やメスなどを三等分しながらそう続ける。 「妾たちは海馬コーポレーションに寄っていくついでに孫悟飯と結城美柑という奴らに会いに向かっておった」 孫悟空の襲撃の際に永沢が離れた後に、北条沙都子とメリュジーヌが現れ、こちらに取り入ろうとしたところをブラックという少年が現れ、沙都子たちをマーダーだと明かした。 沙都子たちがそれに対抗して、孫悟飯と美柑という二人に会えば自分たちが殺し合いに乗っていないことを証明できると反論。 それを受けてカツオから彼らに会おうと提案し、向かいたい方角が重なっていたドロテアとモクバが護衛ついでに同行した。 以上の旨をディオと永沢にドロテアは説明した。 「そして、ディオの出会ったメリュジーヌに襲われたことを踏まえれば、奴らが殺し合いに乗っておるのは明白になったわけじゃが...北条沙都子たち、そして孫悟飯たちについては、お主らはどうしたい?永沢」 またもドロテアに話題を振られて永沢は戸惑う。 (なんでまた僕から...) 脳内で文句を垂れつつも、それは極力出さないようにして考えを絞り出す。 できるだけ、自分はイヤだと思いつつも彼らに沿えるような答えを。 (えーっと、さっきは俊國も受け入れるって言ってたから...) たとえ俊國が危険人物でも二人は受け入れると言っていた。 ならば、殺し合いに乗っているとはいえ、戦力になるなら受け入れるべきであるはずだ。 本音を言えばそんな連中を懐に入れたくはないが、彼らに合わせた答えならば致し方ないだろう。 「そのメリュジーヌって奴は強いんだろう?できれば味方にしたいよね。悟飯って奴らに会って、メリュジーヌたちが殺し合いに乗ってないって言って貰えば、奴らも動きづらくなるんじゃないかな」 「そう考えるかー。ディオ、お主は?」 「イチイチ測るようなことをするんじゃあない...僕としては反対だ。既に奴らは殺し合いに乗っているんだぞ?仮に悟飯たちとやらが殺し合いに乗っていないからって、わざわざそっちに合わせるとは思えないね。そもそも、その悟飯たちに会えということ自体が罠の可能性がある」 「なっ!?さ、さっきは危険でも強ければ仲間にするって言ったじゃないか!」 「そんなもの時と場合によって使い分けるに決まっているだろう。俊國はまだマーダーとしての動きをしていないが、北条沙都子たちはもう僕たちを襲っただけじゃなく、殺害までもしてしまっているんだろう?それに現状の僕らの同盟と比べても一番強いのはあのメリュジーヌときた。力づくで従わせるのも無理なら協力なんて無理だね。あまりにもリスクが高すぎる」 「そんな勝手な...都合が良すぎるよ!」 「...僕は自分の考えを言っただけだが。ひょっとしてきみ、なにも考えずに適当に答えてるんじゃあないか?」 「うぐぅ!...そ、そんなこと...なぃけど...」 痛いところを突かれてごにょごにょと声が小さくなっていく永沢をドロテアは横目で見る。 まるでなにかを品定めするかのように。 「妾はディオに一票じゃな。あのタイミングで悟飯たちへと誘導したのがどうにも胡散臭い。絶対に悟飯たちに擁護してもらえるという自信があるのか、それとも悟飯たちのもとへ向かうこと自体が罠かもしれんし。妾は相手に害がある時は殺して首輪も回収するが、見えている地雷を踏みに行くようなことはせんよ」 「......」 「な、なんだよ。またぼくが一人じゃないか...ドロテアさん、ディオくんに合わせてるだけできみこそ何も考えていないんじゃないか」 「そう思うならそう思っておけばいいわい」 またも一人になったことに永沢は不貞腐れたように疑惑の目を向けるが、しかし、まるで相手にされないのでそのまましょんぼりと肩を落とした。 「ああ、この際じゃからついでに言っておくが、お前たちが最初に会った金髪の痴女にも交渉はしようと思っておる。最低限、羅刹四鬼くらいの実力はありそうじゃし味方に引き入れられれば現状はかなりマシになる」 ドロテアの言葉にディオは殊更に不機嫌な表情を浮かべるが、ドロテアはまあ待て、と軽く宥める。 「妾も直接見た訳ではないからなんとも言えんが、お主らも別に傷つけられたわけではないのだろう?美男美女を漁りたいだけの色狂いなら、適当にこちらから贄を出しておけば良い。まあこの場合はキウルになるが、奴で満足できなければ顔の良いメリュジーヌや北条沙都子とぶつけ合わせれば厄介な奴らを消耗させられて一石二鳥。それでダメなら排除する。これでどうじゃ?」 「...まあ、そういうことなら構わない」 痴女のことはソレについて何も知らない永沢は口を挟むこともできず、ひとまずの保留で落ち着いた。 「さて。俊國との同盟は継続、北条沙都子たちは排除する方向で動くとして、他に考えておきたいことはあるかの?なければモクバたちを起こしに行くが」 二人を見回すも、特に反応がないことを確認すると、ドロテアはそこで話を打ち切り二人に背を向ける。 「おっとその前にひとつ」 ドロテアはドアノブに手をかけると、そこでピタリと動きを止め、振り返らないままに言葉を続ける。 そんな彼女に、永沢は疑問符を浮かべ、ディオは無言でその挙動を見つめる。 「生物というものは難儀でのう。如何に強くとも己の力量を越えるものを護り切ることはできん。例えばとある局面でガッシュが護れるのが二人までだったとする。一番被害なく済ませるにはどうしても足切りが必要で、価値あるものを残さねばならん。じゃが極限であればあるほどその正常な判断を的確にこなすのは難しくなる。いま、この場にいるのは妾を含めて三人じゃな」 瞬間、彼は動き出した。 ドロテアが振り返るよりも早く、その手にメスを握りしめて。 「価値の無い者は間引いておく必要が...うむ、やはりお主はちゃあんとわかっておったか」 振り返り、その目に飛び込んでくる光景に、ドロテアはニィと口角を吊り上げた。 彼女の眼前で。 彼―――ディオ・ブランドーはそのメスを振るっていた。 噛みつけないよう口腔に布を突っ込まれ、目を見開き驚愕の色を顔に浮かばせる永沢の首筋目掛けて。 「ぐもっ!?」 突然の衝撃と激痛にわけもわからず混乱する永沢は、反射的に暴れようとする。 だが、ただの小学生である永沢とボクシングを出来る程度には身体能力に勝るディオ。 この二人では筋力勝負で適うはずもなく、暴れ始める前にディオは永沢を押し倒し馬乗りになって再びメスを首に突き立て、裂く。 再びの激痛。首筋からドクドクと溢れ零れていく温かいナニカ。 永沢はくぐもった声を漏らしながら必死に暴れようとするも無駄。 かつてディオの過ごした貧民街では野良喧嘩など日常茶飯事だ。 如何に力で劣る相手の抵抗を奪うか。マウントを取った時に必要な位置取り・重心移動はどうするべきか。 そのイロハは身体に染みついている。 ダメ押しとばかりに首筋に打たれた注射により、永沢の身体から力が抜けていく。 「なんでお主がこうなったかわからんか」 薄れゆく意識の中、こちらを見下ろしてくるドロテアとディオの顔が視界に広がる。 「一つ、情報の確認を怠り俊國の名が無いことを知らなかった。 二つ、俊國をどうするか考えさせた時、善性を基に排除に舵を切ろうとした。 三つ、明確なマーダー側である沙都子達をチームに入れようとする愚策に走ろうとした」 次々と吐かれる指摘と共に、身体が鎖で繋がれたように重たくなっていき動かなくなる。 「四つ、妾の『害がある時は殺して首輪も回収する』という言葉を聞き流し、自分は安全だとタカを括った。 五つ、最初にこれは悪党同士の会話だと言った真意を測れず、こうなる図に思い至れなかった。 六つ、せっかくくれてやったメスや薬という武器を使おうという思考すら頭になかった。 七つ、そもそもこれまでの会話が全て己の価値を試されていることに気づかなかった」 ほどなく視界は閉じられていき、意識も朧気になりドロテアの言葉も掠れていく。 「おい、まだ終わって...まあ、どうでもいいかの。とにかく、その他諸々含めて審査した結果、お主は不合格。居座れても困るだけじゃ。お主は善人にも悪党にもなり切れん、一貫して中途半端の蝙蝠であったからいざという時に価値が見いだせず容易く切り捨てられる。もしも『次』があればこうならないようにうまくやるんじゃよ~」 『中途半端』。 意識が完全に閉じる直前、永沢の瞼の裏にこびりついたのはその言葉。 ―――僕は卑怯者さ 城ケ崎に中島を殺させてしまったことと、藤木の名を借りてそれすらも隠ぺいしようとしてしまった罪悪感から漏らした言葉。 ―――きみのような卑怯者は邪魔なのさ。いざって時に乃亜に脅されて、裏切ってくるかもしれないしね 自分と手を組んで優勝を目指さないかという藤木の提案を蹴った時にいつもの調子で言い放ってしまった言葉。 『卑怯者』 果たしてそれは悪い奴にだけ当てはまるものなのだろうか。 城ケ崎に生きて貰いたいと願うならば、下手に誤魔化さず、中島との件をサトシに打ち明けるべきだったのではないか。 藤木に共闘を提案された時、それを受け入れるべきだったのではないか。 これまで城ケ崎のためなら、と決めていた覚悟は、果たして本当に彼女を生かすためだったのか? 自分の心やプライドを護るための自己保身だったのではないか? 本当に卑怯だったのは、誰かを騙そうとする姿勢ではなく。 己の心に向き合おうとしなかった弱さではないのか。 善に寄り切り、サトシに城ケ崎を託すこともできず。 悪に寄り切り、藤木のように優勝という道を選ぶこともできず。 そういった中途半端さこそ真の卑怯であり、極々僅かな可能性すらも潰してしまったのではないか。 数多の疑問が浮かんでは消えて、浮かんでは消えていく。 そして、最後の最後に彼が思ったのは。 城ケ崎への謝罪でも、彼女を殺した孫悟空、そして自分を殺したディオとドロテアへ向けた呪詛でもなく。 (...ちくしょう) 何も果たせず終わる、己の無力を嘆く言葉だった。 ☆ 「これで良かったんだろ」 永沢の頸動脈を切り裂いてから数分が経過し、呼吸も脈も完全に止まったのを確認したディオは、事も無さげにドロテアへ振り返る。 「これでこの玉ねぎを殺したのは僕だ。乃亜の奴が捏造でもしない限り、お前がコイツを殺したことにはならないし、モクバとの同盟にも支障はさほど出ないだろう」 「うむうむ。そこまでわかっておるとは感心感心、じゃ。これで足手まといは消せて、首輪も新たに増えた」 「切断はお前がやってくれ。このメスじゃあ切り離すのは時間がかかる」 「適材適所もわかっておるか。とことん妾と相性が良さそうじゃ」 ドロテアははにかみながら魂砕きを振り下ろし、永沢の首を切断し首輪を回収する。 「よしこれで首輪二つ目。イイ流れじゃわい」 上機嫌に手に入れた首輪を指先でくるくると回すドロテアを他所に、ディオは永沢の血を頬や服に塗り、メスで行動に支障が出ない程度の掠り傷を身体に刻んでいく。 「これで争ったように見えるか?」 「ウム。バッチリじゃ。警察的にもこれで無抵抗の者を殺したと判断できる奴はそうそうおらん。涙もあれば更に良し」 「チッ、仕方ない...」 ディオは口では軽い文句を言いつつも、目元を軽く擦りたちまちに涙を滲ませる。 「ぐすっ...こんな感じでいいだろう」 「うむうむ。これで純情(ウブ)なお子様たちのハートも鷲掴みじゃ!」 己の要望に即座に答えてくれるディオに、親指を立ててサムズアップで称賛するドロテア。 まるで最初の同行時の険悪な空気が嘘のように和気藹々とする二人。 その空気感は、つい先ほど人ひとりを殺したとは思えないほどに温かった。 そもそも最初にこの二人が険悪だったのはタイミングが悪かったのが大きい。 ドロテアはまだ他の参加者の力の程を知らなかった故に、手軽に首輪を回収できるのにモクバとの契約の所為でできないもどかしさを覚えており。 ディオはディオで最初に強姦されかけ、ジョナサン・ジョースターの存在の有無が気にかかっており。 どちらも平常心とは言い難かった。 それが、ここに至るまでの経験を経て、モクバとキウルというある種の枷を外した途端にこれだ。 自分が最強ではないと理解させられれば選ぶ手段を問わず。 己の身を最優先に他者を排するのにもお互いに全く抵抗がなく。 立ち塞がる問題に対しては意見の波長が面白いほどに合う。 ドロテアからしてもディオからしても、互いが互いにこれ以上なくやりやすい悪党であった。 「さて。念のため死体の検証でもされては面倒じゃから、こいつを埋めたら奴らを起こすとするか。お主の演技力に期待しておるぞ」 「女狐が。誰の心配をしているんだ。それとこいつの支給品は僕が貰うからな」 「よいよい。妾からの信用の証として受け取っておくれ」 悪党二人はケラケラと笑い合う。 これから繰り広げる茶番劇に臨むお互いの姿を思い描いて。 ペチペチと頬を叩かれ、それでも起きないかとため息を吐かれ、水をかけられることでようやくキウルは目を覚ました。 「プハッ!?」 「ようやく起きたか」 キウルが思わず跳び起きると、そこにはバケツを手にしたドロテアが此方を見下ろしていた。 「あ、あれ、えっと、私はどうして...」 「妾の吸血で気を失っていたんじゃよ」 吸血による失神。 それは予め起きうる可能性としてドロテアに告げられていたことである。 なのでそれ自体にキウルが異を唱えることはなかった。 「それで、起き抜けに悪いんじゃが...悪い報せがある」 不意に表情を陰らせるドロテアに、キウルは胸騒ぎを覚える。 軽薄な印象しかないドロテアがこうまで顔を曇らせるのだ。イヤでも緊張感を覚えざるを得ない。 「永沢が死んだ。殺したのはディオじゃ」 重たい口調で告げられた事実に、キウルは思わず息を呑む。 永沢とディオ。己が護ろうとした人物の内、一人が死に、その下手人が残る一人だというのだ。 これが困惑を抱かずにいられるだろうか。いや、いられない。 「な、なんで...!」 「お主が気絶した後、妾は周囲の安全を確認するため、偵察に出かけたんじゃ。五分...そう、たったそれだけのこと。じゃが、奴は、永沢はここで行動を起こした。奴は本当は殺し合いに乗っておったのじゃ。今、この場にいるのはディオ一人だけ。それなら自分でも勝てると、そう思ったのか、ディオに襲いかかったのじゃ。当然、あやつも抵抗し、二人で揉めあっている内に...」 「そんな...!」 キウルの顔に悲嘆と同時に懐疑の色が浮かぶ。 永沢が怪しい動きをしていたのは知っていた。けれど、それは自分たちの知る由もない誤解であり、その誤解も解消されたはずだった。 だがそれすらも嘘だったとは俄かには信じがたい。それにディオだって、藤木に間髪入れず向かっていったことから、それなりに近接戦の心得もあるはず。そんな彼が、言っては悪いが永沢程度の子供を殺すことなく制圧できないことがあるだろうか? そんなキウルにじわじわと浮かび始める疑念を嗅ぎ取ったドロテアは釘を刺すように続ける。 「キウルや。如何に強がっておっても、ディオもまだ幼き子供じゃ。お主のように戦場を経験している訳でもない...向こうの部屋であやつもふさぎ込んでおる。どうか声をかけてやってくれんか」 ドロテアの言葉にキウルはハッとなる。 ディオは自分と違い、戦乱の時代を駆け抜けた武士ではない。無辜の民だ。 経験と鍛錬を積んできた自分とて、戦場に於いて常に正しき思考且つ最適な動きをできるわけではないのに、それをディオに強いるのは間違っている。 ドロテアの言う通り、まずやるべきことは彼の心傷を癒すこと。 キウルは浮かびかけた疑念を懐にしまいこみ、隣の部屋へ向かう。 その背に嘲笑うような視線を向けられていることにも気づかずに。 (さて、次はモクバの番じゃな) ドロテアはモクバを起こす為に、キウルにやったのと同様、蛇口を捻りバケツに水を貯めていく。 キウルが扉を開けた時、目に飛び込んできたのは、膝を抱えて蹲るディオの姿だった。 殺されたという永沢の死体はどこにもなく、少々荒れた部屋と床を濡らす赤い血だまりだけが彼の凄惨な姿を想起させる。 「キウル...僕は...僕は...!」 顔を上げたディオを見た途端、抱いていた疑念は全て吹き飛んだ。 彼は泣いていた。震えていた。 至る箇所が傷だらけだった。 返り血すら浴びていた。 それらがディオという少年にとって、どれだけの恐怖だったかは、語る間でもないことをキウルに言外に示していた。 溜まらず溢れそうになる涙を抑えるように、再び顔を膝に埋めるディオに、キウルは慌てて駆けより背中を擦って宥める。 「...知ってるだろ。僕が頭に血が上りやすいこと」 「...はい」 「本当なら僕は永沢に襲われようとも冷静に対処しなければいけなかったんだ。出来たはずなんだ。なのに、彼のメスに斬られた途端、カッとなってしまった...気が付けば、互いに切りつけ合い、彼を...!」 震える声は如何にディオが後悔を抱いているかを端的に表している。 共に力を合わせるべき対象に裏切られ、そう容易く冷静に対処できようか。いや、難しい。 それを責める権利は、その場に居合わせなかったキウルにはありはしない。 「キウル、悪いのは僕だ!だが償う時間をくれないか!彼の死を無駄にしない為にも、この過ちを無かったことにしないためにも!僕は紳士として彼の分まで皆の為に戦わなければいけないんだ!だから、どうか...!」 その先の言葉は紡げない。 嗚咽交じりに咽び泣くディオと向き合い、キウルはディオの心に寄り添おうとする。 「大丈夫です」 何が、とは敢えて言わない。 それは自分に対する戒めでもあるから。 「貴方を護ります。貴方の罪も私が一緒に背負います」 これは決してディオだけの責任ではない。 もしもドロテアの吸血に耐え、自分の意識があれば、永沢とてこんな暴挙に出ることも無かった。 そうすれば、ディオの手が汚れることもなかった。 それに、万が一それでも永沢が裏切り、彼を殺すしかなくとも、既に戦場で数多の命を奪ってきている自分の方が負担は少なく、割り切ることもできただろう。 これは二人を守らなければならない立場にあった自分の責任である、とキウルはそう思っている。 「許してくれるというのか...こんな愚かな僕を!すまない、すまない...!」 いっそ大袈裟なほどに声を張り上げると、ディオは更に涙腺を緩め、キウルに縋りつく。 そんなディオを受け入れるようにキウルは抱き止め、落ち着かせるように彼の涙を発散させる。 (...本当に扱いやすくてイイ奴だよ、お前は) そんな彼の気遣いなどどうでもいいことのように、ディオは内心で嘲笑う。 そもそもディオとドロテアが永沢殺害を明かしたのは、今後の憂いを断つためである。 下手に殺害を隠蔽すれば、先の永沢の中島殺害のように思わぬ形で暴露した時に不利になるからだ。 参加者間でなくとも、主催である乃亜がそうしないとも言い切れない。 だからこそ敢えて永沢殺害を明かした。 あくまで不慮の事故であると証拠を揃えることで、むしろ誠実さを示し、キウルから信頼を勝ち取ることにしたのだ。 キウルは見た目と違って戦場経験者。極限の状況での咄嗟の反撃にも理解を示してくれるはず。 その予想通り、キウルは今回の件でディオを糾弾することなく、かえって護らなければならないと責任感を抱いた。 全ては脚本通り。 首輪も手に入り、ここからが僕の逆転劇の始まりだと、何処ぞでふんぞり返っている乃亜を睨みつけるのだった。 ☆ 「...ドロテア、お前...!」 水をかけられ起こされ、永沢をディオが殺したという事情を聞き、開けた扉の先の光景を見た後、モクバはキッとドロテアを睨みつけた。 「なんじゃその眼は。妾を疑っておるのか?」 「当たり前だろ...!」 果たして仕掛けたのが本当に永沢なのか、それともディオが嘘を吐いているのかまではわからない。 その二人に対しては人となりを把握しきれるほど関わっていないからだ。 だが、少なくとも、ドロテアが永沢をディオに殺させようと環境を整えたのはわかる。 さらに言えば、二人が同士討ちしてくれれば首輪が二つ手に入って儲けもの、とまでは考えていただろう。 モクバの知るドロテアならば、絶対に己の身を最優先する為、一人で周囲の探索になど行かない。 その確信がドロテアへの懐疑をよりいっそう深める。 「...はあぁぁ」 そんなモクバへとドロテアはわかりやすく深いため息を吐いた。 「お主はよっぽど妾を悪者にしたいようじゃな。そうやって己の罪から目を背けて同じことを繰り返そうというのかの」 此方を蔑む目。 今までの価値観の違いによる『面倒』というものとは違う感情を込められたその目に、モクバは虚を突かれる。 「なに?」 「お主の浅はかな行動のせいで、カツオと永沢は死んだと言っておるのじゃよ」 「...は?」 突然の覚えのない糾弾にモクバの思考が止まり、その隙を見逃さずドロテアは言葉を続ける。 「あの色黒と喪服との戦いで、お主は二人とも此方に引き入れようとしたな。色黒の方はいい。妾も同意したからの。じゃが喪服の方はどうじゃ?早い段階で奴は危険すぎると解っておったじゃろ。なのに色黒の心を此方に向ける為の時間を、喪服の説得に使い、結果、色黒も喪服もマーダーのまま野放しになった。カツオも恐らくはそのまま殺されておるわ」 「ぅ...」 ドロテアの指摘にモクバは返す言葉も無くなる。 その失態は、モクバ自身も認識していた。 モクバの激情の火が萎んでいくのを見逃さず、更にドロテアは続ける。 「本音を言うとな、妾はカツオにはどこかで殺されてくれればいいと思っておった。ロクに戦力にならぬなら、どこかで首輪になってくれた方がマシじゃと。ところがソレは妾の見当違いじゃった。奴は決して妾たちを裏切らず、どころか正確なタイミングでカードを使いお主の危機を救ってみせた。 奴とて中島の件もあり、妾たちを売ってマーダー側に取り入ろうとすることもできたというのに、そんな素振りはいっさい見られんかった」 『いまにして思えば』と心の中で付け加えさらに続ける。 「カツオは一般人にしては一切の失点なく戦闘に貢献しておった。あの齢と温い環境で足を引くことも裏切ることもないのは賞賛に値する。惜しい逸材を失くしたもんじゃ。...もしも、色黒の説得に成功しておれば、あやつが死ぬ理由などどこにも無かったのにのう」 モクバはなにも言い返せない。 カツオは確かにこれ以上ない働きをしていた。 親友が殺されただけでも相当に堪えただろうに、それでも中島を蘇らせるという甘言に惑うことなく。 それどころか梨花と沙都子の関係に気を遣い続け。 戦場なんて初めてだろうに、怯えながらもしっかりと役割を果たし。 自分とは違い、カツオは何一つ失態を犯していない。 「じゃが死んだ。カツオが生きて同行しておれば、永沢も迂闊に動けず、ディオに襲い掛かることもなかったじゃろう。お主の迂闊な失態があの喪服と色黒を放ち、周囲にも危害を加えさせ、カツオを殺し、そして永沢をも殺した。それでもお主はこの件ではこう言うのじゃろう。『永沢が死んだのはお前のせいだ』と」 ドロテアの言葉がモクバの内腑を抉るように突き刺さってくる。 「お主は妾が永沢を殺させたと考えておるが冷静に考えよ。妾がわざわざこんな回りくどい真似をする必要があるか?奸計を用いるくらいなら、お主が目覚める前にこの手で永沢どころかディオもキウルも殺して首輪を増やすとは思わんのか?お主はどうせ、妾が周囲への斥候などするはずないとでも思っておるようじゃが、そんなことこの短時間で分かるとなぜ言えるんじゃ」 『まあ合っとるんじゃが』と心で思いつつも、それを悟らせない為に反論を挟む余地なく言葉を続ける。 「そして妾に罪を押し付けたお主はこう思うんじゃろうな。『次は失敗しないから』。そして再び喪服のような奴に説得の時間を割き、今度はディオやキウル、そして妾までもを犠牲にする」 「ち、ちが...」 「違わん。よいかモクバ。『次は失敗しない』ではない。もう『次はない』のじゃ。救える者も救えない者もいる。その現実を受け入れよ」 最後までモクバはなにも言い返せなかった。 決してドロテアがここにいる面々のことを思って非難しているのではなく、この状況をダシに彼女が自分に優位を取ろうとしているのはわかっている。 だが、いくら優秀な頭脳を持っていても心が追い付かない。 己の失態で二人の参加者が死んだという事実は、確かにモクバの心を縛る楔となっていた。 「モクバ、お主は喪服にも結束の力は強いと説いておったな。それは正しい。じゃが、結束とは誰もかれもお手手を繋いで仲良く並ぶことではない。お主の会社で管理しておるカードゲームがあるじゃろ。ソレでも己の好きなカードを無制限に入れられるわけではない。それと同じじゃ」 「......!」 身近なものを例えに引き出されたことで、一層、ドロテアの言葉への理解が進む。 デュエルモンスターズにおいても、戦略上、不要と思ったカードをデッキから外すのは当然だ。 どれだけ思い入れのあるカードがたくさんあっても、環境に適さなければ、或いは規定枚数を越えれば、デュエルの台に立つことすらままならないからだ。 ゲームと人命では話が違うのはわかっているが、理屈の上では同じこと。 必要な駒であれば残せるが、不必要な駒は弾かなければならない。 そこを誤れば、モクバもまた主催を倒すという台に立つ前に振るい下とされてしまう。 「おれ、は...」 目に見えて萎縮していくモクバの肩に手を置き、そっと囁く。 優しい声で、甘やかすように、慰めるように。 「安心せい。まだこの失敗は挽回できる程度のもの。ここから首輪を解析し皆を解放してやれれば、カツオと永沢の死も無意味ではなくなる。 そしていま一度考えるのじゃ。妾たちに期待を寄せている者たちとの結束を護るためにはどうするべきか。みんな、お前に期待しておるからな」 その言葉に、モクバは唇を噛み締める。 ドロテアが自分を良いように使おうとしているのはわかっている。 彼女がグレーテルやブラック、沙都子らマーダー程ではないにせよ、危険な人物であることも。 けれど、いまのモクバには、彼女の『まだ挽回できる』『みんなが期待している』という言葉がどうしても胸にのしかかってしまうのだった。 (はー気持ちがいいわい!) 暗い面持ちで気を鎮めるモクバの一方で、ドロテアの胸中は清々しいほどに晴れ晴れとしていた。 ドロテアにとって永沢は最も不要な存在だった。 中島の一件から、既に多くの参加者から不信を抱かれており。 土壇場の局面では、此方を裏切らず役割を果たしたカツオのような期待もできず、裏切る或いは逃亡するのは目に見えており。 そのくせ頭がキレる者でもなければ、モクバのように技術・知識もないときた。 念のためにディオ共々テストをしたが全て不正解。 聖人君子ではないドロテアは、モクバたちが目を覚ます前に早々に首輪に変えるべき不良債権だと判断した。 首輪が手に入り、ディオという良き理解者が手に入り、そして先の戦いで失態を利用しモクバに優位的な立場を取ることが出来た。 今までの全てに不運が付きまとっていたわけではないが、まだまだ自分の運にも目が傾いていると実感する。 「さて!いつまでもふさぎ込んでいても仕方あるまい!永沢の死に報いる為にも、落ち着いたらこれからの動きを決めるとしようかの!」 パンパンと掌を叩いて音頭を取り、場の空気を入れ替える。 (化け物染みた連中ばかりで少々萎えてしまっておったが、恐らく首輪のサンプルは妾が抜きんでておる。あとは海馬コーポレーションでなにかしらの解析が進めば文句なしじゃ!) 今まではモクバに指揮を譲っていたが、自分とディオ、そしてディオに信頼を寄せるよう仕向けたキウルの三人がいれば、自分のやり方に寄せることができるだろう。 というか、ここまで釘を刺しておいてなお喪服のような連中にまで手を差し伸べようとして失敗を重ねるなら、切り捨て時を考えるべきかもしれない。 (仏の顔もうんとやらじゃ。モクバ、これ以上妾を失望させるような真似はしてくれるなよ?) やはり善人面をするより、多少は悪というスパイスがあったほうが自由でやりやすい。 内心でほくそ笑みながら、ドロテアは今後の展望に思いを馳せるのだった。 【永沢君男@ちびまる子ちゃん 死亡】 【F-6/1日目/午前/中央司令部】 ※永沢の死体が近辺に埋めてあります。 【ドロテア@アカメが斬る!】 [状態]健康、高揚感、キウルからの吸血でお肌つやつや [装備]血液徴収アブゾディック、魂砕き(ソウルクラッシュ)@ロードス島伝説 [道具]基本支給品 ランダム支給品0~1、セト神のスタンドDISC@ジョジョの奇妙な冒険、城ヶ崎姫子の首輪、永沢君男の首輪 「水」@カードキャプターさくら(夕方まで使用不可)、変幻自在ガイアファンデーション@アカメが斬る! グリフィンドールの剣@ハリーポッターシリ-ズ、チョッパーの医療セット@ONE PIECE [思考・状況] 基本方針:手段を問わず生き残る。優勝か脱出かは問わない。 0:改めてどうするかを決める。ここからが巻き返しなのじゃ! 1:とりあえず適当な人間を三人殺して首輪を得るが、モクバとの範疇を超えぬ程度にしておく。 2:写影と桃華は凄腕の魔法使いが着いておるのか……うーむ 3:海馬モクバと協力。意外と強かな奴よ。利用価値は十分あるじゃろう。 4:海馬コーポレーションへと向かう。 5:キウルの血ウマっ! [備考] ※参戦時期は11巻。 ※若返らせる能力(セト神)を、藤木茂の能力では無く、支給品によるものと推察しています。 ※若返らせる能力(セト神)の大まかな性能を把握しました。 ※カードデータからウィルスを送り込むプランをモクバと共有しています。 【ディオ・ブランドー@ジョジョの奇妙な冒険】 [状態]精神的疲労(中)、疲労(中)、敏感状態、服は半乾き、怒り、メリュジーヌに恐怖、強い屈辱(極大)、乃亜やメリュジーヌに対する強い殺意 [装備]バシルーラの杖[残り回数4回]@トルネコの大冒険3(キウルの支給品) [道具]基本支給品、ランダム支給品0~2、永沢の支給品。 [思考・状況] 基本方針:手段を問わず生き残る。優勝か脱出かは問わない。 0:改めてどうするかを決める。巻き返してやるさ、ここからな 1:キウルを利用し上手く立ち回る。 2:先ほどの金髪の痴女やメリュジーヌに警戒。奴らは絶対に許さない。 3:キウルの不死の化け物の話に嫌悪感。 4:海が弱点の参加者でもいるのか? [備考] ※参戦時期はダニーを殺した後 【海馬モクバ@遊戯王デュエルモンスターズ】 [状態]:疲労(大)、ダメージ(中)、全身に掠り傷、俊國(無惨)に対する警戒、自分の所為でカツオと永沢が死んだという自責の念(大) [装備]:青眼の白龍&翻弄するエルフの剣士(昼まで使用不可)@遊戯王デュエルモンスターズ 雷神憤怒アドラメレク(片手のみ、もう片方はランドセルの中)@アカメが斬る! [道具]:基本支給品、小型ボウガン(装填済み) ボウガンの矢(即効性の痺れ薬が塗布)×10 [思考・状況]基本方針:乃亜を止める。人の心を取り戻させる。 0:改めてどうするかを決める。俺は... 1:東側に向かい、孫悟飯という参加者と接触する。 2:殺し合いに乗ってない奴を探すはずが、ちょっと最初からやばいのを仲間にしちまった気がする 3:ドロテアと協力。俺一人でどれだけ抑えられるか分からないが。 4:海馬コーポレーションへ向かう。 5:俊國(無惨)とも協力体制を取る。可能な限り、立場も守るよう立ち回る。 6:カードのデータを利用しシステムにウィルスを仕掛ける。その為にカードも解析したい。 7:グレーテルを説得したいが...ドロテアの言う通り、諦めるべきだろうか? [備考] ※参戦時期は少なくともバトルシティ編終了以降です。 ※電脳空間を仮説としつつも、一姫との情報交換でここが電脳世界を再現した現実である可能性も考慮しています。 ※殺し合いを管理するシステムはKCのシステムから流用されたものではと考えています。 ※アドラメレクの籠手が重いのと攻撃の反動の重さから、モクバは両手で構えてようやく籠手を一つ使用できます。 その為、籠手一つ分しか雷を操れず、性能は半分以下程度しか発揮できません。 ※ディオ達との再合流場所はホテルで第二回放送時(12時)に合流となります。 無惨もそれを知っています。 【キウル@うたわれるもの 二人の白皇】 [状態]精神的疲労(大)、疲労(大)、敏感状態、服は半乾き、軽い麻痺状態(治療済み)、ルサルカに対する心配(大)、睡眠、貧血気味(行動にはさほど支障のない範囲) [装備]弓矢@現実(ディオの支給品) [道具]基本支給品、闇の基本支給品、闇のランダム支給品0~2、モクバの考察が書かれたメモ [思考・状況] 基本方針:殺し合いからの脱出 1:改めてどうするかを決める。もう失わない。ディオやモクバ、ドロテアら対主催を護る。 2:先ほどの金髪の少女に警戒 3:ネコネさんたち、巻き込まれてないといいけれど... 4:ルサルカさんが心配。 [備考] ※参戦時期は二人の白皇本編終了後 093 悪魔は神には頼らない 投下順に読む 095 君がまるで別人のように 時系列順に読む 083 坊や、よい子だねんねしな ドロテア 102 澆季溷濁(前編) ディオ・ブランドー 099 DRAGON FLY 海馬モクバ 102 澆季溷濁(前編) キウル 永沢君男 GAME OVER
https://w.atwiki.jp/jojobr2/pages/392.html
「クソッ、クソッ、クソォ!」 人をサッカーボールのように足蹴にし、それを神父が静観するという光景。 言葉にすれば風刺画か何かと思うだろう。 違う、この空間のありのままを語ったにすぎない。 悪鬼の形相でラバーソールを蹴り、時に踏みつけ、更には自慢の拳で殴るディオ。 ラバーソールがうめこうが、痛みに悶えようが攻勢を緩めない。 時に骨が折れ、痣がにじみ出ようと、知ったことではないのだろう。 プッチはラバーソールの記憶を全て閲覧している。 もはや吐かせることなどないから猿ぐつわも付けていたが、きっと外にも響いていた。 「誰かいるのか!?」 ディオは、周囲など気にも留めていないはずだった。 警戒する分にはプッチがいる。日の当らない部屋にならタルカスも。 だからこそ思う存分憂さ晴らしに精を出すことが出来た。 しかし、今の野太い声には聞き覚えがある。故に挙動が固まる。 「エシディシ! 何故君が!?」 「『DIOの館』、やはりここにいると思ったぞ。推測ではあったがな。あんまりにも暇なので路線を伝ってきた」 地下より、荘厳とも秀麗ともとれる肉体を顕示するかのように現れたエシディシ。 顕示すると言ってもエシディシにそのつもりはない。 彼が恐れの為すのは太陽くらいのもの、顔見知りにビクつく必要もないから。 それはすまなかった、と退屈させたことをプッチが軽く謝罪するが、興奮しているのか息もつかせぬ早口が飛ぶ。 「エシディシ、聞いてくれ。ディオを陥れようとした者がいた、もちろんそれは大変腹立たしいことなんだが…… 君にスタンドを与えるという約束、覚えているだろう? 素質があると思うんだ、このスタンドなら」 そう言ってプッチはエシディシに見せつけたDISCを投げる。 不親切なように映るかもしれないが、エシディシに陽が当たる場所へ近づけと言うのは酷だ。 ラバーソールが何か奥の手を持っているかもしれないからその場を離れることも出来ない。 「こんな外道のスタンドを君に与えるのは本当は心苦しいけども、素質の点では完璧なはずだ。 それにディオにはもっとふさわしいスタンドを与えてやりたいしね」 エシディシはそのDISCを受け取る。――『イエローテンパランス』のスタンドDISCを。 柱の男は、体全体で生物を取り込み、捕食する。 『イエローテンパランス』は、生物の肉を消化吸収し、取り込む。 似ているとかではなく、両者は全くもって一致している。これほど相性のいい組み合わせがあるだろうか。 手に入れた瞬間、プッチが自らの巡り会わせを神に感謝したほどだ。 (フン。スタンドが欲しいのは事実だが、今の俺は気分がいい。奴に帝王の器量を見せるのも悪くないしな) そして、反応が不安だったディオも反発せず、寧ろ上機嫌な事がプッチにとって一番ありがたかった。 エシディシは帽子のつばを整えるかのように自然な感じで、躊躇いも見せずDISCを頭部に納める。 深呼吸をし、一念込めるかのように掛け声。 源泉のように湧き出たのは、液体と固体の間をさまよう肉の塊。 「これは……」 「『イエローテンパランス』。攻撃を防ぐ盾にも、相手を溶かす矛としても使える肉のスタンドらしい。 操作に慣れが必要だろうが、変装も出来る」 黄色いスライムは背中から腕へ、足へ、胴へと広がり、やがては顔も包みこむ。 ジュルジュルと音を立てて、黄色はエシディシの肉体と同じ色味をつけていく。 ついには、スタンドが元の肉体、衣服と見紛うほど正確に擬態した。 この分なら慣れるのも早そうだ、とプッチは小声で称賛する。 窓から漏れる日差しに、恐る恐るコーティングされた手を差し伸べるエシディシ。 変化はない。 「太陽光も防げるのか」 エシディシに『イエローテンパランス』を与えた最たる理由がこれだ。 あらゆる攻撃を防ぐ鎧、それは紫外線とて同じ。 これで太陽に怯えることもない。 「元々の使い手はこいつか?」 その言葉で電流走ったかのように、ラバーソールが跳ね上がる。 「この際だ、処分は任せる」 「しかし、ディオ……」 「俺の有り余る怒りはユカコにぶつけるとしよう」 ディオはプッチにニヤリと、邪悪な笑みを見せ。 しかし地を這うラバーソールに対しては、侮蔑の眼差しを向け。 蹴技でボールをパスするかのように、ラバーソールをプッチの方向に転がす。 「~~~ッ! ~~~~ッ!!」 「ディオを侮辱した罪を償え」 声にならない悲鳴を上げるラバーソールの耳元でプッチが囁き、『ホワイトスネイク』で持ち上げ、投擲。 エシディシはそれを片手で軽々と受け止める。 「ありがとうよ、プッチ」 エシディシは、満身創痍のラバーソールを―― 「これでお前『等』も用済みだ」 ――プッチに向けてブン投げる。 そして、磔にした罪人を裁くかのように。 プッチの背にある壁ごと、力強く一蹴した。 ★ 「何事です、ディオ様!」 タルカスのディオに対する忠誠心は、陽光の恐怖心に勝る。 部屋に駆け付けるまでのタイムラグはないに等しかった。 しかしそこで止まる。 事態を把握できない? 命令を下されていない? 確かにそれらも理由としてあるだろう。 (奴は、俺が投げたハンマーを弾いた男ではないか!) プライドをズタボロに打ちのめした張本人が、目の前にいる。 思考を全部そちらに持っていかれ、タルカスは一切の挙動を忘れたかのように動かなかった。動けなかった。 「何、故だ……エシ、ディシ……」 ろくな思考が効かないのはプッチも同じだ。 協力関係を結んだはずの男が反旗を翻したと、すぐに受け入れられるはずがない。 別れてしばらくたったとはいえ、先ほどまで前兆も何もなかったのだから。 上半身は壁にめり込み、肋骨は肺に刺さり、呼吸もろくに出来ない。 更に全身の骨折に加え、事切れたラバーソールの背中とプッチの腹部が一体化して枷となり、動くのには難儀するのが予想された。 咄嗟に守った頭部と右腕は無事だが、今『ホワイトスネイク』を出したところで、自由自在とはいくまい。 「放送でカーズの名が呼ばれた。一族は、もはや俺一人」 何を言ってもいまさらだが、プッチはもっと知るべきだった。エシディシのことを。 どんなことが出来るかとか、知り合いの名前だとか、そういうことではなく。 「昼を歩けぬ境遇でも、カーズは決して諦めなかった。太陽の克服を。 立場は下でも、俺はそんな奴の志に敬意を惜しまなかった。……それが死んだ」 単純に、エシディシがどんな存在かを考えるべきだった。 何のために戦い、何を大切にし、何を優先するかを。 よくよく考えれば、分かることだったはずだ。 エシディシがプッチと組んだのは信頼からではなく、『太陽に弱く、昼間に動ける者を手元に置きたかった』から。 晴れて自由の身となった彼が、誰かを必要とするはずがない。その可能性は付きまとっていた。 一族の死も重なって、いつまでものんびり闘争なき世界に身を置くといった腑抜けた考えは捨てて当然。 「俺は必ずやカーズの、我ら一族の無念を晴らす! 感謝するぞプッチ。これでもう、日光に弱いという言い訳もせずに済む。殺し合いの覇を掴むのに支障はない!」 何より、カーズの夢、カーズの野心、カーズの羨望。 エシディシが果たさずして誰が果たす。問いの答えは実にシンプルだ、誰もいない。 スタンドを手に入れようが入れまいが、この未来はいずれ迎える必然。 億泰には感謝の意もあるし、戦力の観点でさしたる障害にはなるまいとして放置した。 それよりは、決意の意味合いも込めてここでプッチ達との協力関係を断ち切るのが先。 孤独を歩むのに迷いはなかった。頂点は、常に一人なのだから。 「あ、ああ……」 「貴様らとて同じことよ」 エシディシが向かう先はディオ。 ここで彼さえ打ち取ってしまえば、まだ見ぬ軍団の士気は低下すると判断してのこと。 スタンド使いとなり、素の身体能力さえ人間の比ではないエシディシ。 ただの人間であるディオに、勝ち目は兆に一つもない。 (何という、事だ……。ディオに、何もして、やれない……なんて) しかしプッチはまだ自らの人生を顧みることはせず、かといってエシディシを謗りもしない。 (彼は、ここで死ぬ、べきでは……ない! 彼はいずれ、帝王になる男だ! 人の上に立ち、星々照らす、太陽のように……人に進むべき、道を示せる……与えてやれる、存在なんだ!) ディオ・ブランドーの名を名簿で目にした時は心躍り。 実際に出会った時には、自分を知らない頃のディオと知り、目の前が暗くなるとはどういう感覚かを理解し。 それでも、いつかは帝王として芽を出し花開くものと思っていた。 しかし見届けられないどころか、ディオさえ命散らそうとしている。 そんな未来をプッチは認めない。 (『人に……与える』?) 最期まで、エンリコ・プッチは諦めない。 「く、来るなぁ!」 迫るエシディシにディオが叫ぶ。 そう言われて動きを止めるほどエシディシは親切ではない。 「MU?」 そして、周囲に無頓着な男でもない。 息も絶え絶えのプッチは、いつの間にやらDISCを手に持っていた。 止めを刺したと思っていたエシディシは、今度こそ息の根を止めようと近づく。 「させるかぁッ!」 「ヌゥゥ!」 タルカスがエシディシに突撃。 腐肉を溶かすジェルにも屈しないどころか、それがうまく太陽光を防ぐ結果に終わる。焦ったエシディシの作戦負け。 タルカスには、プッチが何をしようとしたのか理解不可能だった。 円形のものは見たことがあるが、プッチの目線と深刻ぶりから、ディオに渡すことが重要な意味を持つとしか。 日の光など知ったことではない。ここで屈すればディオは死ぬ。 力量で劣るとしても、時間稼ぎにはなる。 そうこうしているうちに、DISCはディオの傍らへと投げられた。 「貴様ァ!」 「手出しはさせん! お急ぎください、ディオ様!」 「こいつを頭に差し込めばいいんだな、プッチ?」 「ああ、自分で言うのもおこがましいが、君なら使いこなせる、はずだ……!」 DISCは、プッチ自身が使役していたもの――『ホワイトスネイク』のスタンドDISC。 記憶や力をDISCという形に変え、『人に与える』事が出来る能力だ。 プッチは自らの目的のため人々にスタンドを与え続けてきた。彼が慕う帝王と同じように。 ディオはエシディシがやったように、恐れを見せることなく、頭部に拾ったDISCをめり込ませていく。 逸る気持ちを抑えつつズブリ、ズブリと差し込んでいき、半分ほど入ったところで、決意するかのように一気に頭部に収めた。 すっぽりとはまったDISC、ディオは――はじかれない。 タルカスを振り払おうとしたエシディシにも焦りが生じ、もがく力が一層強くなる。 「スタンドの名は、『ホワイトスネイク』……呼ぶように、ヴィジョンの発現を、イメージするんだ!」 「これで……これで俺にもスタンドが!」 とうとうタルカスを突き飛ばすのに成功したエシディシ。それも時すでに遅し。 ディオが腕を高く突き上げる。 思い返すは、ジョルノ・ジョバァーナが織り成した拳の弾幕。 あれなら相手がエシディシだろうと応戦可能。 腕を振り下ろす。 「うおおおおお! 出ろおォォォォォ! 『ホワイトスネイク』ッ!!」 その叫びに呼応するかのように―― ――はいかず、スタンドは僅かも出ない。 「フ、フフ、フハハハハ……」 唖然とする3人を嘲るかのようにして静寂を破ったのは、エシディシ。 「少しビビってしまったが、貴様には素質がなかったらしいな。所詮苦境を打開する力を持たぬ凡夫か!」 ディオが膝をつく。 幾度となく追い詰められた。その度『何らかの手助けによって』助かった。 ジョルノに助けられ、支給品に助けられ、リンゴォに助けられ、プッチに助けられた。 そう、思い返せばディオは自力で逆境を乗り越えたことがない。 反論の余地はどこにもない。ディオ・ブランドーはただの凡夫。 (凡夫……この俺が!?) ディオが認めなかろうと、それを裏付けるのかのように助けてくれる存在はいない。 プッチはスタンドが使えず、タルカスは突き飛ばされ部屋の隅。 リンゴォに助けを請うたところで先にやられるだろうし、仮に時を戻してもらっても対処はディオに一任される。 「さあ、終わりだ! 絶望の中で死んでいけ!」 「くっ……そおおおおおおおおお!」 火薬が爆ぜるような音がした。 ディオが見たのは、拳。 次いで、隆々とし、張りとつやのある筋肉質な腕。 その腕には、あるデザインが施されていた。 横縞模様と、「G」「△」「C」「T」と読めそうなマークが。 「なん……だと?」 誰もが理解するのに数秒を要した。 ディオが土壇場でがむしゃらに振るった腕から半透明の腕が伸び、エシディシの拳を防いでいたことを。 警戒してか、エシディシがバックステップを取る。 (はじかれて、いないなら……当然だな) 一方壁にもたれるプッチは安堵し笑みを浮かべる。 もし、ディオがスタンドの概念を知らなければ。 もし、ディオがスタンドを見ることが出来なければ。 もし、ディオが『ホワイトスネイク』との相性が悪ければ、僅かもスタンドを扱うことが出来なかっただろう。 しかし、事実の前にもしもは禁句。 彼は腕だけとはいえ『ホワイトスネイク』を扱うに相応しい男だった。現状がそれを証明している。 「ここは一時退くとするか」 エシディシがプッチを最初に始末したのには訳がある。 『ホワイトスネイク』は対象に触れていればDISCを生成でき、その点で『イエローテンパランス』と相性が悪いことを見抜いていたからだ。 プッチを始末してしまえば自分にとっての脅威はなくなると踏んでの行動。 しかしスタンドはディオに受け継がれ、腕だけではあるものの発現に成功している。 一人ならまだしも、タルカスと二人がかりであれば虚を突かれ気絶させられる可能性が出てきてしまう。 全員始末する予定が狂ったことに声色からして不快感があふれていたが、為すべきことを見つけたエシディシは冷静だ。 「だが覚えておけ! 俺は全生物の頂点に立つ……荒木をも倒してだ!」 ディオを指さし宣言すると、エシディシは窓ガラスをブチ破り、猛進する。 門番のリンゴォはその姿を見て尚平静を保っていたものの、心境は優れなかった。 「くっ」 「よせ、リンゴォ!……悔しいがあれは、時を巻き戻したところで対応できない」 破壊の権化と言って良い、一族が生き残りへの畏怖の念で手が震え、秒針を動かすことが出来なかったから。 例え時を戻したところで勝負の申し込みなど出来る手合いではないだろう。あれは争うだけの獣だ。 ★ 「ディオ……本当は、私のなんかより、ふさわしいスタンドを……与えたかった」 か細く、風が一陣吹けばかき消されてしまいそうな声で、プッチがディオに語りかける。 目も微かにしか開かれていない。ディオのことなど、ぼんやりとしか見えていないだろう。 震える右手でデイパックを指す。示されるは、自らが封印した弟の記憶。 「ウェザーという参加者の、記憶を宿した、DISCだ。『ホワイトスネイク』を、一瞬だが……記憶していたはずだ。 ヴィジョンを……完全に再現するために、見て……おくといい。 本当は私の記憶を、見た方がいいんだろうが、ね……そこまでの時間は、なかった」 自分の記憶DISCを与えたら、こうやって別れの挨拶も出来やしない。 ギリギリまで粘ってDISCが消滅するのは避けるべき。 ならば、確実な手段を選ぶのは当然。このような形でウェザーの記憶が生かされるとはプッチ自身思っていなかった。 「君は……人の上に立つべき男だ。……私は死ぬが、君の中で……私の意思が、生きる。 私に、私が掴み損ねた夢を、見せてくれ……」 ここに一つの偶然が重なった。 プッチは、DIOの骨から生まれた緑色の赤子と融合し、DIOの意思が融合される未来を迎えるはずだった。 DIOの骨は、天国へ行こうとする意志とともにDIOから受け継がれたもの。 その未来に反し、ここでプッチは死ぬ。 代わりに、ディオがプッチのスタンドDISCを、その悪意を受け継ぐのだろう。 本来辿るべき未来とは逆になった。しかし、悪意は悪意を持つ者に受け継がれるという運命は変わらない。 「それで…………じゅう……ぶん」 他にも変わらないことはある。 エンリコ・プッチは、最後まで帝王のことを思い、逝った。 その神を愛するような気持ちに変化はない。 ディオは、力尽きるプッチを見届け、話の中で出たウェザーの記憶DISCをまじまじと見つめる。 DISCをデイパックにしまい、腕だけしか出せないスタンドを発現。 スタンドの腕を握っては開き、握っては開きを繰り返し、やがてクックと喉を鳴らす。 そして―― 「ハハハハハハハハハハハハハ!」 ――天を仰ぐ様に仰け反り、高笑う。 息も継がず、高笑う。 肺からすべての空気を押し出すように、高笑う。 笑う笑う笑う。 「いいだろう、やってやる! ついでだユカコ、貴様への借りも存分に返してやろう!」 どれほど無力を思い知らされ続けた? どれほど辛酸をなめ続けた? どれほど馬鹿にされ続けた? 手に入れた復讐のための力に胸が高鳴る。頬が引きつる。目つきが歪む。 腕しか使えないと言うのは誤解だ、腕さえあればいい。 腕さえあれば邪魔な奴らを叩き潰せる。臓器を抉り出せる。四肢を屠ることが出来る。 これが笑わずにいられるか。 「まだ腕だけしか使えないことは試練と受け取ろう。 プッチ以上にこのスタンドを使いこなしてみせようじゃあないか。それでこそ……帝王というもの!」 DIOの城にて、『ディオ』の蛮声が木霊する。 邪悪な帝王の片鱗は、プッチの願いどおり芽生え始めた。 【ラバーソール 死亡】 【エンリコ・プッチ 死亡】 【残り 35名】 【D-5/1日目 午後】 【エシディシ】 [時間軸]:JC9巻、ジョセフの“糸の結界”を切断した瞬間 [状態]:『イエローテンパランス』を身に纏っている。あえて人間の強さを認めた [装備]:『イエローテンパランス』のスタンドDISC [道具]:支給品一式、『ジョースター家とそのルーツ』リスト(JOJO3部~6部コミックスの最初に載ってるあれ) 不明支給品0~2(確認済み) [思考・状況] 基本行動方針:殺し合いに優勝し、全生物の頂点に。 1.必ずやカーズ達の無念を晴らす! 2.億泰には感謝せねばなるまい。 3.常識は捨てる必要があると認識 [備考] ※時代を越えて参加者が集められていると考えています。 ※スタンドが誰にでも見えると言う制限に気付きました 。彼らはその制限の秘密が首輪か会場そのものにあると推測しています ※『ジョースター家とそのルーツ』リストには顔写真は載ってません。 ※ダービー=F・Fと認識しました。エシディシ本人は意図的に広めようとは思っていません。 ※『イエローテンパランス』の変装能力が使えるかは不明です。現在はエシディシの肉体や服装に擬態させているだけです。 ※頭部を強打されればDISCが外れるかもしれません。 【C-4 DIOの館/1日目 午後】 【ディオ・ブランドー】 [時間軸]:大学卒業を目前にしたラグビーの試合の終了後(1巻) [状態]:最高にハイ、内臓の痛み、右腕負傷、ジョルノ、シーザー、由花子(と荒木)への憎しみ、『ホワイトスネイク』の腕部分のみ使用可能 [装備]:『ホワイトスネイク』のスタンドDISC [道具]:チャーイ(残量1.5㍑)、ヘリコの鍵、ウェザーの記憶DISC、基本支給品×2、不明支給品0~3 [思考・状況] 基本行動方針:なんとしても生き残る。スタンド使いに馬鹿にされたくない。 0.ついに念願のスタンドを手に入れたぞ! 1.スタンド使いを『上に立って従わせる』、従わせてみせる。だが信頼などできるか! 2.ジョルノ、由花子に借りを返す(現在は気分がいいので借りについては保留) 3.勿論、行動の途中でジョナサン、ジョージを見つけたら彼らとも合流、利用する 4.なるべくジョージを死なせない、ジョナサンには最終的には死んでほしい(現時点ではジョルノにジョナサンを殺させたい) 5.ジョルノが……俺の息子だと!?(半信半疑) [備考] 1.見せしめの際、周囲の人間の顔を見渡し、危険そうな人物と安全(利用でき)そうな人物の顔を覚えています 2.チャーイは冷めません 3.着替えは済んでいます 4.ジョルノからスタンドの基本的なこと(「一人能力」「精神エネルギー(のビジョン)であること」など)を教わりました。 ジョルノの仲間や敵のスタンド能力について聞いたかは不明です。(ジョルノの仲間の名前は聞きました) 5.ジョナサン、ジョージの名前をジョルノに教えました。エリナは9割方死んでいるだろうと考えていたのでまだ教えていません。 6.シーザー戦で使用したロードローラ(3部のあれ)はD-3南部に放置されています。壊れたか、燃料が入っているかは不明です。 7.参加者が時を越えて集められたという説を聞きました(本人は信じざるを得ないと思っていますが、実感はありません) 8.ラバーソールと由花子の企みを知りました。 9.『イエローテンパランス』の能力を把握しました。 10.『ホワイトスネイク』の全身はまだ出せません。DISC化の能力が使えるかは不明です。頭部を強打されればDISCが外れるかもしれません。 【タルカス】 【時間軸】:ジョナサン達と戦う直前 【状態】:身体疲労(小)、イエローテンパランスによるダメージ(小)、精神疲労(中)、エシディシに対し畏怖の念 【装備】:大型スレッジ・ハンマー 【道具】:基本支給品 【思考・状況】基本行動方針:ディオ様と部下と一緒に荒木をぶっ殺す 0.我が心はディオ様とともに。 1.館でディオのもとに集う仲間を待ち受ける。 2.ディオとその部下以外が館に侵入してきたら殺す。 3.出来れば鎖が欲しい… 4.ブラフォードよ…… [備考] ※リンゴォのスタンド『マンダム』について把握しました。 ※フェルディナンドの姿・声等は何も把握できませんでした。 【C-4 DIOの館 門前/1日目 日中】 【リンゴォ・ロードアゲイン】 [スタンド]:マンダム [時間軸]:果樹園の家から出てガウチョに挨拶する直前 [状態]:全身にラッシュによるダメージ(中)、身体疲労(大)、右上腕骨骨折、エシディシに対し畏怖の念 [装備]:ジョニィのボウィーナイフ [道具] 基本支給品 不明支給品0~2 [思考・状況] 基本行動方針:参加者達と『公正』なる戦いをし、『男の世界』を乗り越える 0.恐ろしい奴だった……。 1.遭遇する参加者と『男の世界』を乗り越える 2.休息と怪我の手当てがしたい。 3.日が沈んだらタルカスと再び戦う。 4.日が沈むまでは門を離れるつもりはない。 [備考] ※骨折は気力でカバーすれば動かせます。 ※ミセス・ロビンスンのこともあり、男の世界を証明したいという願望がさらに強くなってます。 ※フェルディナンドの姿・声等についてはタルカスに言いませんでした。 ※【C-4 DIOの館 門前】にヨーロッパ・エクスプレスが、【C-4 DIOの館】にラバーソールのデイパック (支給品一式 ×5(内一食分食料と方位磁石消費)、ギャンブルチップ20枚、ランダム支給品×1、サブマシンガン(消費 小)、 巨大なアイアンボールボーガン(弦は張ってある。鉄球は2個)、二分間睡眠薬×1、剃刀&釘セット(約20個))が放置されています。 投下順で読む 前へ 戻る 次へ 時系列順で読む 前へ 戻る 次へ キャラを追って読む 156 サヨナラだけが人生だ ジョナサン・ジョースター 173 For no one - 誰がために?(前編) 156 サヨナラだけが人生だ ブローノ・ブチャラティ 168 プロモーション・キング(前編) 150 人でなしの恋 ナルシソ・アナスイ 168 プロモーション・キング(前編) 147 The Killer Eyes 虹村億泰 168 プロモーション・キング(前編) 147 The Killer Eyes エシディシ 169 アイ・コール・ユア・ネーム 153 我たとえ死の淵を歩むとも エンリコ・プッチ GAME OVER 153 我たとえ死の淵を歩むとも ジョルノ・ジョバァーナ 168 プロモーション・キング(前編) 146 ハマー・トゥ・フォール ディオ・ブランドー 166 vengeance 153 我たとえ死の淵を歩むとも ロバート・E・O・スピードワゴン GAME OVER 153 我たとえ死の淵を歩むとも リンゴォ・ロードアゲイン 166 vengeance 153 我たとえ死の淵を歩むとも タルカス 166 vengeance 160 ハーフ・ア・サティスファクション ラバーソール GAME OVER 154 すべては美徳が生んだもの(前編) 岸辺露伴 168 プロモーション・キング(前編) 154 すべては美徳が生んだもの(前編) ヴィヴィアーノ・ウエストウッド GAME OVER
https://w.atwiki.jp/jojoyaki/pages/154.html
所属している教団からメキシコへの布教活動を命ぜられていた神父。半ば左遷のようなものなので、自暴自棄になって酒に浸っていた。 目的地に行く途中の船上でディオの潜む棺桶を偶然発見したために殺害された。 なお、ゲーム版では裏シナリオにてディオに肉体を乗っ取られてしまう。この場合、致命傷を受ける前のジョナサンで、肉体を得たディオ及び上述の三騎士と対決する。
https://w.atwiki.jp/gods/pages/62883.html
ディオニュシウス ドニの別名。
https://w.atwiki.jp/mgrpgar2e/pages/1993.html
メニュー>一般>クラスロール>パラディオンII ※前提《パラディオンI》、CL4 SKG:[Spc,-,U,-,-,1,W/Ft1.受’多重Ak・Cv禁止Skl Cv可]CR ☆☆☆☆ 《連続攻撃》《連続魔法》から仲間を守れる。何度も使えるものではないから基本的には時間稼ぎだが、悪くはないだろう。だいたいカバー不能攻撃が嫌いなGMなどいない。 稼げる時間は余剰フェイトに比例するので、CL10以降は隙を見てフェイトを上げるのも手かも知れない。上級クラススキル枠と追加カバー2回、どちらが貴重かは何とも言えないけれど。《カバーブロック》との交換は恐らくこちらが痛い。 -- 灯 (2014-04-28 19 54 31) 効果持続時間が不明瞭という欠点がある。 現状カバーの度にフェイト使用が妥当だろうが、記述だけ見ればメインプロセス持続でもおかしくないようには思う。まさかシーン持続ということもないだろうが。 -- 名無しさん (2014-05-04 23 21 13) 持続時間というか厳密には使用タイミングが不明。効果参照と言いつつ効果本文に使用タイミングが記載されていない まぁ普通にカバーと同時に使用、でいいとは思うが。 -- 名無しさん (2014-05-05 12 36 25) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/h_session/pages/5256.html
* 【絶対隷奴 ブランクシート2】PL名:deburu 【パーソナリティ】 名前:クレウディオ 愛称:クレウ 性別:♂ 外見年齢:12 階級:魔人 【魔族特性】 15:影化(運動+1/魔力-1) 暗い色の肌を持ち、暗がりの中に隠れ溶け込める。隠密行動に長けていることを示す。 16:獣人(運動+1/調教-1) 並外れた運動能力を持つことを示す獣や蟲の部位を備える。耳・尾・触覚・ヒレ・角などが代表的。 32:支配の魔眼(調教+1/体力-1) 人の心を支配し命令する魔力を秘めた、黒い眼球。瞳のみが闇に輝くようにして相手の心へと入り込む。 【魔王特性】 【能力値】 成長 合計 成長 合計 成長 合計 戦闘:6(+0)=6+0=6 調教:6(+0)=6+0=6 体力:5(+0)=5+0=5 運動:8(+0)=8+0=8 奉仕:6(+0)=6+0=6 魔力:5(+0)=5+1=6 情報:6(+0)=6+1=7 誘惑:6(+0)=6+0=6 自尊:6(+0)=6+0=6 【[[データ]]算出】 運動6 戦闘6 DMG21 回避6 装甲5 魔力6 魔抗6 自尊6 HP = 25 > MP = 25 > PP = 30 > ○:(+能力) ×:(-能力) DP:5 ★:0/0 【所持アイテム】 >装備 14 暗黒の大剣 両手 ダメージ+15の大剣(闇)。 34 魔王珠 装飾 魔界の王としての力が流れ込んで来る宝珠。所有者は自尊+2。 55 魔眼封じ 装飾 視覚を封じ、羞恥心を高め心の力を増強するアイマスク。装備者は情報+1、魔力+1、自尊-2。 簡易装甲 衣装 簡単な鎧や守護魔法を付与した衣服。装備者は装甲+5。 闇の牢獄 装飾 奴隷を閉じ込めておける。 >未装備 >配下 魔奴隷 配下 HP・MP・PPを10点回復させる。 所持金:1 ソウル 【呪文】 54 ルミナス 12 分身して、奉仕調教を二回判定、好きなほうを選ぶ 三時間 65 メガロファロス 4 男根強化魔法。3時間、男性器を得るか、より強力なものに変形させ、奉仕か調教を+1する。 【奴隷】まで [] 星数:() 【モンスター奴隷】 【領地】 【キャラクター設定】 性格や性的嗜好 :まだ年若い魔族、比較的珍しい完全な雄?。 キャラの外見設定:漆黒の毛並みをもつ狼の耳と尻尾をもった、褐色の少年。半ズボンに半そでのジャケットのようなものをきている。 (身長・体型) 一人称など :ボク 台詞一例 : [[その他]] : 【PL嗜好/NG】 PL嗜好 基本大抵のシチュが可能、相手は小さい(体系的)のがすき。ショタは可能、輪姦は無理やりではないなら、問題なし。 小水関係は平気、スカはできなくはないけど、一寸苦手、改造は気持ち悪くなければ、触手は平気。 NG 濃い薔薇はむり。
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/49891.html
【検索用 はいふぁいれてぃお 登録タグ 2021年 CeVIO FLG4 さぶろう てんてこ は 可不 曲 曲は】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:FLG4 作曲:FLG4 編曲:FLG4 Mix・マスタリング:さぶろう MV:てんてこ 唄:可不 曲紹介 あなたさえいれば私は大丈夫 曲名:『ハイファイレディオ』 FLG4初の可不オリジナル曲。 歌詞 (動画より書き起こし) きっとこのまま続いてくノイズ 私 いっそ我儘キメちゃおっかな グレートな エスケープ あなたシュノーケル 何もいらないから ねぇ もっと 秘め事 増やしたりしたいね 好きなことだけして生きていたい あなたとだけ見える花火 ワタシ ハイファイレディオ遊びましょ 飾り気ないあなたと 下手な 曖昧ワルツ踊ったら 心まで溶かせ あなた ハイファイレディオ語りましょ ガラクタみたいなこと いない ない ない 代わりはきかない 雑音を飛ばせ 将来なんかどうにでもなる 全然興味ないね ララライ ララライ ララライ まだまだTeenage day ララライ ララライ ララライ お澄ましは飽き飽きだ 一生大人にはなれなくていい (きらい) ワタシ みっともなくて構わないです サヨナラ バイバイ あなたがいない世界はローファイ 聴かせてあなたの周波数 ワタシ ハイファイレディオ遊びましょ 混じり気けないあなたと 下手な 曖昧ワルツ踊ったら ただ笑い飛ばせ あなた ハイファイレディオ語りましょ ガラクタみたいなこと 嗚呼 うるさい さい さい 邪魔者いらない ネガティブ忘れて 将来なんかどうにでもなる 全然興味ないね コメント 名前 コメント