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「エア・ハンマー」 「ファイヤーボール!」 ディアボロを踏み潰そうとしたゴーレムの足に風の槌が直撃した! 続いた火球がゴーレムの頭に当る。 だが、効果は薄い……と言うか殆ど効いてない。 しかし、その事によりゴーレムは少しバランスを崩してよろけてしまい、フーケがゴーレムの陰に隠れてしまった。 「!?」 ザ・ハンドのDISC発動による引き寄せは、標的との間に障害物があると効果が無い。 つまり使用しても+修正が一つ減るだけで無意味って事である。 このエアハンマーとファイヤーボールを使ったのは誰だー!?と言わんばかりに飛んで来たほうを見るディアボロ。 「ディアボロ大丈夫!?」 視線の先、飛んできたドラゴンの上に乗っているキュルケが叫んだ。 「余計な事を!」 「早く逃げるぞ相棒!逃げろ逃げろ!」 起きた事はしょうがないとして、、ルイズを捜そうと周囲を見回すディアボロ。 すると意外な事に、ルイズは何時の間にかゴーレムの横に走っていた。 (何をする気だ?) ルイズや自分の安全よりも、ルイズが何をするのかに興味が湧いたディアボロ。 取り敢えず、キュルケの叫びを無視してそのまま見守る事とする。すぐ目の前にゴーレムが居るのに余裕である。 ディアボロの視線の先ではルイズがゴーレムに向かってひたすら『破壊の杖』を振っている。 どうやらルイズは『破壊の杖』を使ってゴーレムを倒す気らしい。 (あれはメイジの杖では無いのだが) 大いなる勘違いを見たディアボロは軽い頭痛がした。 そのディアボロの視線の向きにフーケが気づいたのか、ゴーレムが振り向いて、破壊の杖を強奪しようとルイズに手を伸ばす。 それを見たタバサとキュルケは、唱えた魔法がフーケに届くより、ゴーレムの腕がルイズを殴る方が早いと分かってしまった。 「・・・・・・しょうがない」 キュルケの悲痛な叫びを聞きながらも、ディアボロは溜息を一つしてDISCを発動した (ザ・ハンドのDISC発動!) その一瞬、ディアボロの体から、もう一本の腕が浮き出て、ガオン!と言う効果音がつかんばかりに前方を薙いだ! すると!驚くべき事に! 『空間をけずるとる!……するとお~~~~っ!』 「!?」 『破壊の杖』を抱えたルイズがディアボロの目の前にいきなり現れた! 何も無い所で腕を空振りするゴーレム。 「【瞬間移動】だな」 微妙に混乱しているルイズを見ながら涼しい顔をするディアボロ。 「あ、あれ!?何で!?」 「慌てるのは後にしろ。今は逃げるぞ」 「逃げるなんて嫌よ!」 ルイズの口から予想外すぎる言葉が出た。 「ふん?」 訝しげにルイズを見るディアボロに答える。 「フーケを捕まえれば誰も私の事を『ゼロ』とは馬鹿にしなくなるんだからッ! ここで逃げたら私はずっと『ゼロのルイズ』のままなのよ!?」 努力が認められずに散々馬鹿にされ続けた記憶を思い出して悲痛に叫ぶルイズ。 「なるほど・・・・・・」 静かな目をルイズに向けるディアボロ。 馬鹿にされたと感じて顔を赤くするルイズを見詰めながらもゆっくり思い出す。 かつて帝王だった時の自分の言葉。 『これは「試練」だ。過去に打ち勝てという「試練」とオレは受けとった。 人の成長は……………未熟な過去に打ち勝つことだとな… え?おまえもそうだろう?』 (やはり、私が召喚されるのも必然だな) ・・・・・・如何でもいいが、目と鼻の先にゴーレムが居ると言うのにゴチャゴチャ話し合うとは大した奴等である。まさか・・・・・・これほどとは。でもあった。 と言うか、今まさに、ゴーレムが足で踏み潰そうとしているのに気付いたディアボロとルイズ 頼みの綱のキュルケとタバサはゴーレムの振る腕が邪魔して近寄る事が出来ない。 「これには背を向けないと死ぬと思うが?」 死の鉄槌が振り下ろされようとしても冷静なディアボロ。死に慣れている彼には屁でもないのだろう。 「敵に後ろを見せない者を貴族と呼ぶのよ!……そして、私は貴族なの!」 自分の一振りに『破壊の杖』は応える。そう信じて逃げる事無く、再度破壊の杖を振り下ろすルイズ。 だが、現実は無情!何も起こらなかった! ドラクエで復活の呪文が違いますと言われるような物である。 目の前には振り下ろされるゴーレムの鉄となった足、ルイズは死を覚悟した。 今までの人生が走馬灯となって流れる寸前、苦笑するような場違いな声が聞こえ―――― 「世話の掛かる奴だ」 ルイズの背中にドヒュンと言う文字が張り付いた瞬間 ドヒュ――z__ン! 「キャァァァァァァァァ!」 悲鳴を上げて数十メイル以上吹っ飛ばされるルイズ。 『破壊の杖』だけは手放すまいと抱きしめているのだけは流石な部分である。 そのまま、木にぶつかって5の固定ダメージを受けた。 「ケホッケホッ」 少女にとっては決して軽くない衝撃に咳き込みながらも、前を向こうとした時 ズシン! 大きな音が大地を揺らし、森の木々が揺れた。 「ディ、ディアボロ?」 ルイズの視線の先で、鉄に錬金されたゴーレムの足が上げられた。 陥没した地面の中にはディアボロが居た。 腕や足からは骨が飛び出し、腹からは内臓が駄々漏れ、人間の原型を留めているのが不思議な姿。馬車に轢かれた蛙よりも酷い ディアボロの今の姿を客観的に生きていると言うならば、辞書に載っている死人の定義を書き直さなければならないだろう ディアボロが死んだ……。 その事実がルイズの頭にオラァ!とばかりに叩きこまれた 上空からそれを見ていたキュルケ達も愕然としていた。 ルイズを吹き飛ばしたディアボロがゴーレムの足に踏み潰されたのを。 ゴーレムが足をどけた後からは、潰れた人間の姿。 「ま、まさか……」 「……あれでは、例え…生きていたとしても……」 そして―― そんなディアボロの姿を嬉しそうに見るフーケ 「死因リストに、フーケのゴーレムに踏み潰されて死亡が追加ね♪」 そんな事を口走りながらも 邪悪に微笑えんで、茫然自失したルイズに振り向く。 「ウフフフ……後は小煩い虫を潰すだけね」 <<前話 目次 次話>>
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「はぁ…はぁ…つ、次は一体どこから襲ってくるんだ!?」 息を荒げながら、男は地面を這っていた。 立って歩いていたらいつ狙撃されるかもわからないからだ。 もっとも、過去に彼は地面から突如生えてきたタケノコに頭を貫かれて死んでいるが。 現実は非常である。 だからこそ今、地を這いずりまわり、眼鏡をかけた主婦達にクスクスと笑われているのだ。 「刺殺斬殺圧殺絞殺爆殺捕食粉砕凍結ショック死…数えられぬ程俺は死んできた… だがしかし!今度こそ、今度こそこの無限の地獄から生還してみせる!」 男は決意を新たにする。地に伏せたまま。 「いや、それだけではない。この星を…我が物にするのだ…絶対に!」 男は決心した。地に伏せたまま。 しかしそんな男の心を砕かんとする足音が忍びよっていた。 カシャンカシャンカシャン… 「なんだこの音は…!」 カシャンカシャンカシャン… 「いる…!なにかが…!俺を狙っている…!」 ガシャンガシャンガシャン!! 男が顔を上げると同時に、ソレはそこにいた。…灰色の殺戮マシーン、オメガが。 「!!!」 男は… rア1 サークルで記憶抹消 2 マスタードボムで爆殺 3 ロケットパンチで撲殺 4 波動砲で跡形なく消滅 「正解は5、逆転勝利だっ!」 叫んだ男の手が、オメガの胴体下部分にのばされた。その先にあるは、手動操縦ボタン…! カチリ! 「ふっふっふっ…一度底辺まで墜ち、地を舐めなければ見つからない勝機…! このディアボロは、ついに死の運命に勝利した…! ここからだ…ここから、今こそ、頂点に返り咲く…!」 【二日目・15時40分/新惑星・東京都】 【ディアボロ@ジョジョの奇妙な冒険】 【状態】健康、歓喜、運命に抗う力 【装備】オメガ@FF5 【道具】基本支給品一式 【思考】 1 頂点に返り咲く 2 この世界からの生還 3 生き残るためならいかなる手段も用いる 【オメガ@FF5 死亡確認(自我消滅)・装備品化確認】
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古明地こいし&ディアボロ◆DIOmGZNoiw 考えごとをしながら部屋の片付けを続けていたら、いつの間にか終わっていた。自分自身がきちんと片付けを終わらせたという実感はなかったが、しかし、部屋に散らばっていた衣類や小物はすべて所定の位置へと収納されている。部屋は誰がどう見ても、整然と片付いている状態であった。 ひとつひとつの作業を取り立てて意識することもなく、なんとなく続けていたという認識は、我ながらあった。ならば無意識のうちに掃除を終わらせたのだろうかと思わないでもないが、それにしたって早過ぎる。片付けをはじめてから、まだ一時間も経過していない。この短時間で部屋の片付けをすべて終わらせたとは、考えにくい。 「なあ、アーチャー。俺って今、なにしてたっけ」 「はて。部屋の片付けをしていたはずでは」 弓兵が背後に姿を現した。平時は魔力消費を抑えるために、霊体化させている。 「いや。それが、もう終わってるんだけど」 「はあ。ならばそれは、マスターが終わらせたということでは」 此方の発言の意図が読み取れず、弓兵は眉をひそめる。困惑の様子はありありと伝わってくる。 霊体化しながらも、ずっと傍でマスターの動向を眺めていたアーチャーがそう言うのであれば、本当に自分がひとりで、無意識のうちに掃除を終わらせたということなのだろう。どうにも釈然としない気持ちは心中にわだかまってはいるものの、考えても詮無いことだろうと、思考を中断した。軽く買い物にでも出掛けようと思い、テーブルに放置していたスマートフォンに手を伸ばした時、スマートフォンは聞き覚えのない着信音を奏ではじめた。 ジリリリリ、と。高音で響く呼び鈴の音が、断続的に流れ続けている。随分と昔、携帯電話が普及するよりも以前に使用されていた、所謂『黒電話』と呼ばれるもののベル音だ。スマホに手を伸ばす。画面には非通知設定、と表示されていた。 「えっ……」 気味が悪い、というのが正直な感想だった。 まず第一に、黒電話のベル音を着信音に設定した覚えはない。見知ったスマホが、見知らぬ相手から着信を受けて、見知らぬ着信音を響かせている。こんな経験ははじめてだった。 はじめは無視していればそのうち切れるだろう、と思いもしたが、しかし、いくら待ってもベル音は鳴り止まない。コールが二分を越えたあたりから、次第に苛立ちが込み上げてきた。ちらとアーチャーに目配せして、液晶に表示されていた応答ボタンに人差し指で触れ、耳に当てる。 「私、メリーさん。今、お部屋の片付けを手伝っていたの」 冷たい湖面を思わせる、澄んだ少女の声だった。 声の意味を悟った瞬間、言い知れぬ気味の悪さに襲われた。服の中に直接冷水を流し込まれたような心地だった。背筋がぞっとして、背中から腕にかけてさっと鳥肌が立つ。徐々に鼓動が早まって、数秒後には不快な動悸に苛まれる。 スマホに目を向けるが、既に通話は切れていた。慌てて室内を見渡すが、この部屋には自分とアーチャーを除いて、他には誰もいない。サーヴァントであるアーチャーが認識していない時点で、ここに第三者がいるとは考えにくい。 「どうしました、マスター」 「い、いや……悪戯、かな」 「悪戯、ですか」 「ああ。いや、まあいいや。ちょっと出かけてくる」 「ふむ……ならば私もお供しましょう」 アーチャーの姿が、金の粒子を散らしながらかき消える。霊体となって、そばに寄り添うつもりだ。歴史に名を刻んだ英雄がそばに付いてくれるならば、不安も幾らかは薄れる。 憮然としながらもスマホと財布をポケットに押し込んで、玄関口へと向かった。外の空気でも吸って、早いうちに忘れてしまおうと思った。 鍵を手に取って、外に出る。既に胸の動悸は収まりつつあったが、しかし、あの少女の凛とした声は、未だに脳裏を離れない。とっとと考えを切り替えたいと願うものの、内心は穏やかではない。不気味さが、本能的な恐怖を掻き立てている。 「あれ」 部屋から出て、玄関を背にして、鍵をポケットにしまいこんだところで、言い知れぬ違和感に襲われた。自分が今、この瞬間、なにをしていたのかが思い出せなかった。 数歩引き返して、ドアノブをひねる。ドアは開かない。鍵は既に閉まっていた。 「俺、今、なにしてた」 「は。鍵を閉めていたのでは」 アーチャーにそう言われれば、そうだったような気がしないでもない。 無意識のうちに、鍵を閉めていたような、漠然とした認識はある。だが、確かな意識はそこにはない。不気味な電話と見知らぬ少女の声に気を取られてはいたものの、こうも記憶が抜け落ちるのは、奇妙だ。まるで時間が数秒飛んだような錯覚すらいだく。 ふいに、スマホが鳴った。 「うひぃぇァ!」 頓狂な声を上げて、その場で固まる。非通知からの着信。設定した覚えのない、黒電話のベル音だった。 二度目は待たなかった。胸に沸き起こる恐怖心を払拭するため、そして、ひとかけらの好奇心に突き動かされて、スマホの応答ボタンを押す。 「私、メリーさん。今、一緒に部屋を出たわ」 「おい、おまッ」 電話は既に途切れていた。ごく短い通話時間が、画面には表示されている。 周囲を見渡すが、マンションの廊下には、自分以外誰もいない。アーチャーですら、霊体化して不可視となっている。 どこかに自分を見張っているやつがいるはずだ、瞬時にそう思い至った。例えば、自分と同じ聖杯戦争の参加者が、虎視眈々と機会を見張りつつ、戦闘前に精神的な動揺を誘うために電話をかけてきている、という考えができないこともない。しかし、そうだとして、どこから。人が隠れられそうな視覚はない。或いは、アーチャーのように不可視の状態からことに及んでいる可能性もある。ともかく、ここにはいたくない。アーチャーを伴って、足早に歩き出した。 部屋を出た時点ではまだ、日が沈む直前だった。赤くなった西の空に背を向けて、極力人気のないところへと心掛けて移動する。時たま走りながら、後方に追跡者がいないかどうかを確認する。怪しい者はいない。だが、同時に、街ゆく人々の群れすべてが妖しく思えてくる。誰も信用できない。じりじりと沸いて起こる焦燥に追い立てられるように街を駆けて、スノーフィールドの外れの広場に到達する頃には、既に日は沈み切っていた。薄暗闇の中、この広場に自分以外に誰もいないことを確認する。 黒電話の音が、夜の静寂の中けたたましく鳴り響いた。 意を決して通話に応答する。 「私、メリーさん。今、あなたの後ろにいるの」 「アーチャー!」 霊体化していたアーチャーが、自らの宝具たる弓を携え、瞬時に姿を現した。 勢い良く後方へと振り返るが、誰もいない。夜の闇の中、そよ風に枝を揺らす木々の他に、取り立てて意識するべきものはない。だが、油断する気にはなれない。警戒心をむき出しにして、油断なく周囲に気を配る。ふと、スマホに目を向けると、まだ通話は繋がっていた。もう一度スマホを耳に当てる。 「おい、おまえ、なんのつもりでこんなことやってる」 電話口の少女は、なにも言わなかった。その代わり、スマホから、自分の声が反響して帰ってくる。相手側の受話器が、自分の声を拾っている。それだけ近くにいる、ということだ。 「どこから見て」 「私、メリーさん。今……あなたの目の前にいるの」 怒気すら孕んだ声を遮って、少女の冷たい嘲りが聞こえた。 目の前に、少女が立っていた。黄色のシャツに、緑のスカート。薄く緑色を含んだ銀髪をそよ風に靡かせて、少女は胸元の球体から管の伸びた電話の受話器を耳に当てて、笑っている。笑っているといっても、口元だけだ。大きく見開かれたまま瞬きすらしない瞳に、笑みは感じられない。その少女を認めた刹那、本能的な恐怖が全身を駆け抜けて、思わず後方へと距離を取った。 マスターの危機を察知したアーチャーが、瞬時に少女へと弓を向ける。 「あ、っ、アーチャー、そいつをやれ!」 恐怖に追い立てられるまま、極めて抽象的な命令を叫ぶ。 頼みの綱のアーチャーは、両の膝を地べたについた。胴に大穴を開けて、血をまき散らしている。 「え」 アーチャーは常に視界の中にいたが、アーチャーがやられる瞬間を意識することは出来なかった。 無意識のうちに。或いは、時間が飛んだかのように。マスターにすら認識されぬうちに、アーチャーは討たれていた。 「キング・クリムゾンッ……時間を五秒ほど消し飛ばした。貴様は……自らの敗北の瞬間にすら気づけない……すべては『無意識』のうちに終わったのだッ!」 全身のほとんどを真紅で塗り潰した怪人が、アーチャーの血液で濡れた血を振り払って、蛇のような瞳を向ける。額にもうひとつ顔がついている。その背後に、ほぼ包み隠さずに上半身を晒した男が立っていた。ピンク色の長い髪の毛には、ヒョウ柄を意識したのであろう緑のカラーが斑点状に、所々に入っている。 いったいいつの間にこの男に接近されたのかはわからない。なにが起こったのかもまるでわからない。ただ、自分が既に聖杯戦争に敗北していることだけは、なんとか理解できた。 ◆ 何度も何度もくだらない理由で死んでは蘇生し、自分の死が幾度目であるか、数えることすら億劫になりはじめた頃、ディアボロの目の前にひとりの少女が現れた。その直前は、マフィアの抗争に巻き込まれて、チンピラのような下っ端の銃弾に撃たれて死んだことは覚えている。今度は眼前の少女に殺されて終わるのだと、直感的に思った。 尻もちをついたまま後退る。街灯の灯りに群がる虫が、白熱灯の光に吸い寄せられて、ジジジ、と羽音を立てる。薄暗がりの中、少女は街灯の光の真下まで歩み出て、喜色満面の微笑みを見せた。その笑みが、ディアボロは恐ろしかった。 可能であれば、逃げ出したい。今度こそ、死の運命から逃れたい。新たな状況に落とし込まれるたびに、ディアボロは最低限抗ってはいた。今度こそ、という思いは、やはり、あった。 ディアボロは大きく首をひねって、逃走経路を確認する。今目前にいるのは少女ひとりで、往来に他の人間はいない。車の通りもない。街の喧騒は、随分と遠いところから微かに聞こえる程度だった。 逃げられるかもしれない、と。そう思った。 「あなたが私のサーヴァントね」 ディアボロの手を、少女が取っていた。 「――、なにィッ!?」 一瞬。ほんの一瞬、少女の存在を意識の外に置いた。それだけなのに、まるで時間が飛んだかのように、無意識のうちに少女はディアボロの手を取っていた。頭皮から、額から、一気に脂汗が滲み出る。冷たい風に冷まされた汗が頬を伝って流れ落ちてゆく。 時間が、飛んだ。或いは、完全なる『無意識』のうちに、手を取られていた。 ディアボロにとって、それは無視するにはあまりにも大きすぎる問題であった。 「小娘ッ、貴様! オレのそばに近寄るなああーーーーーーーーーッ!!」 ディアボロの身体から、真紅の分身――キング・クリムゾンが浮かび上がる。真紅のスタンドが、その豪腕を振り上げて、少女へと殴りかかる。少女は、歳相応の少女とは比べるべくもない跳躍力でもって大きく飛び退いた。 「はーい、ごめんなさい。だけどね、近寄ろうと意識して近寄ったわけじゃないわ。気付いたら近寄っていたの。無意識のうちにね」 少女の言葉の意味が理解できない。エピタフを発動しても、肝心の少女の行動は読めない。数秒先まで予知したところで、自分の死は訪れないことは理解したが、少女の行動だけは、どうにも意識のそとにあるようで、それを認識することができない。 この時点で異常だった。これまで繰り返した死の輪廻の中で、スタンドを発動できた試しなどない。そもそも未来予知などしたところで、すぐに死んでしまうのでは、予知するべき自分の未来がないのだから意味がない。 だが、今回は違う。少なくとも、すぐには死ぬことはない。それを理解し、急速に冷静さを取り戻す。 「名を名乗れ、小娘……貴様はいったい、なんなのだ」 「私の名前は古明地こいし。閉じた恋の瞳」 またたきをしたら、寸前まで目前にいた少女の姿はかき消えていた。 「もしもーし。今は、あなたの後ろにいまーす」 振り返れば、申告の通り、ディアボロの背後でこいしは笑っていた。 ほんの一瞬でも古明地こいしを意識の外に逃せば、なにをされるかわからない。エピタフでも、古明地こいしを意識的に捉えることは不可能だった。 古明地こいしに対して『意識』をすることが、上手くできない。それがこいしの能力なのであろうと、ディアボロは理解した。それはそれでいい。自分がすぐに死なないことも分かった。であれば、今更必要以上に焦ることはない。幾分冷静さを取り戻したディアボロは、鼻から一息に体内で淀んでいた息を吐き出して、こいしに向き合った。 「おい……古明地こいしといったな」 「はーい、そうでーす」 「貴様の目的はなんだ」 「目的っていう目的はないよ」 「ならばなぜ、このわたしに近づいた」 「あなた、メリーさんって知ってる?」 「なに」 ディアボロははじめ質問の意味を理解しかねて、眉をひそめた。 メリーさんという単語に、心当たりはない。そもそも、質問に対する返答とも思えなかった。そういう諸々の疑問を置き去りにして、こいしはひとり滔々と語り出す。 「ここの人たちってね、みんな携帯電話を持ってるみたい。幻想郷じゃ、そもそも携帯電話を持ってる人がいないから、だーれも怖がってくれないのよね」 それがことの経緯の説明であるとは思えない。ディアボロは少ないやりとりのうちに、こいしが時たま飛躍した返答をする少女であることを理解した。そういう相手に対して、いちいち真面目に返答を返していてはこちらが持たない。イカれたやつを数多く内包するパッショーネを率いていたディアボロだからこそ、それは分かる。 すでにこいしの事情に関して深く立ち入る気は失せていた。携帯電話も幻想郷もどうでもいいことだ。ディアボロは、断片的に理解できた情報から、わかる範囲で話を進める。 「人を怖がらせるのが……貴様の目的ということか」 「別にそういう訳でもないけど。でも、それはそれとして、聖杯戦争って勝ち残るといいことがあるんだって」 「聖杯戦争というのがなんなのか、イマイチよくわからんが……いいだろう。褒美があると考えていいのだな」 「うん。なんでも、願いが叶うらしいよ」 「ほう」 簡潔な説明ではあるが、その一言はディアボロの眼の色を変えるには十分だった。ディアボロの表情の移り変わりを察知したこいしは、にんまりと破顔した。 「うふふ。ねえ、ねえ。サーヴァントってね、大概なにか願いごとがあるから召喚されるのよ。ここに来たってことは、あなたにもなにか叶えたい願いがあるんでしょ。ないとは言わせないよ」 説明は不十分ではあるものの、少しずつ、ことの概要が輪郭を持ち始めていた。 まず大前提として、ディアボロには、サーヴァントとして呼ばれた覚えなどはない。繰り返す死の輪廻の中で、気付けばこの場所に辿り着いていただけだ。だけれども、この異常な状況が、聖杯戦争と呼ばれる催しによるイレギュラーであるなら。 「わたしの……願い」 そんなことは決まっている。 この状況に追い込まれて、望む願いなどひとつだ。 「もう一度、生きたいッ……そして、あの『絶頂』を取り戻したいッ!」 「えー、生きたいだなんて変な願いね。だってあなた、もう生きてるじゃない」 「違うッ……オレは何度も死を繰り返して来た! もううんざりだ……どうせ死ぬなら、やるだけやってやるのも悪くはないッ」 「ふーん、そうなんだあ。なんかあなた大変そうね。じゃあ、ここはひとつ、私のサーヴァントとして頑張ってみますぅ?」 こいしがディアボロの境遇を理解できたとはとても思えないが、しかし、それついてはさして興味もなさそうに、悪戯でも思いついた子供のように微笑んでいる。 「貴様……この『ディアボロ』を使おうというのか」 こいしは一瞬考えるような素振りを見せたが、実際のところは大してなにも考えてはいないのだろう。予定調和的に、こいしはにこりと相好を崩した。まるでディアボロに物怖じする様子はみられない。 パッショーネのボスであるこのディアボロが、こんな少女に使われる日がくるのか、という思いがまったくないといえば嘘になる。だが、どの道ディアボロが生還するためには、古明地こいしとともに戦っていくしかないのだ。いちいちディアボロを恐れない方が、面倒がなくていい、とも考えられる。 一瞬の逡巡はあったものの、ディアボロは体内に残留していたわだかまりをフン、と一息に吐き出した。 「いいだろう……ならばこの聖杯戦争が終わるまでは……この『ディアボロ』が、貴様のサーヴァントとして戦ってやる」 「はいはーい、そうこなくっちゃあ面白くないわね。じゃあ、メリーさんは私に任せて」 「それは勝手にしろ……勝てるならなんでもいい」 「ふふ、話は決まったね。それじゃ、これから力を合わせて一緒に頑張ってこー!」 右手を振り上げて、こいしは無邪気な笑みを見せた。これから運動会のかけっこにでも挑もうと意気込む子供くらいの心意気のように感じられたが、古明地こいしの能力の脅威と、ディアボロのスタンドとの親和性の高さについては、身を持って体感したのでよく理解している。 ――必ず、オレはあの『絶頂』を取り戻す。それまでは精々利用してやるぞ……古明地こいし。 隣で微笑む少女を、子供と侮ることはもうしない。この女は、戦争に勝ち残るための重要な駒――マスターだ。利用できるものはなんでも利用し尽くしてやる。その上で、必ず元の世界に戻り、あのジョルノ・ジョバァーナと仲間たちを始末する。そうすれば再びディアボロの天下はやってくる。 幾度となくディアボロを苦しめた死の運命は、今は鳴りを潜めている。少なくとも、ここにいるのはディアボロと、そのマスターだけだ。周囲には依然、ディアボロを殺す要素は確認できない。久々に得られた「生」の実感と、徐々に認識し始めた「生きている」ことへの安心感を噛みしめるように、ディアボロは深く息を吐いた。 【出展】ジョジョの奇妙な冒険 Parte5 黄金の風 【CLASS】ディアボロ 【真名】ディアボロ 【属性】混沌・悪 【ステータス】 筋力C 耐久E 敏捷C 魔力C+ 幸運D 宝具A 筋力A 耐久C 敏捷B 魔力C+ 幸運D 宝具A (宝具『真紅の帝王』のステータス) 【クラススキル】 気配遮断:B (EX) サーヴァントとしての気配を断つ。平時はB相当。 宝具発動中は、時間の流れそのものを認識させない。 単独行動:A マスター不在・魔力供給なしでも長時間現界していられる能力。 Aランクならば一週間は現界可能である。 単独顕現:A ディアボロは本来、どのような未来においても死亡することができず、永久に死亡し続ける運命を背負っている。そのため、ディアボロがまともな英霊として座から召喚されることはない。 度重なる死の運命の中、いつの間にかこのスキルを獲得したディアボロは「死んではいないが生きてもいない」という状況を逆手に取って、擬似的な英霊として召喚されている。故に聖杯戦争の知識も、サーヴァントとしての知識ももたない。 【保有スキル】 レクイエム:A 幾度となく繰り返される死の運命。致命傷を受けても、すぐに死ぬことは叶わない。かといって苦痛が和らぐこともない。 しかし、戦闘から離脱する能力には長けており、また、離脱不利な状況をリセットすることも出来る。同時にバッドステータスの幾つかを強制的に解除する。 要は「戦闘続行」と「仕切り直し」の複合スキルである。 情報抹消:A ディアボロは、自分の正体に至るあらゆる痕跡を抹消し続けてきた。 対戦が終了した瞬間に目撃者と対戦相手の記憶から、能力、真名、外見特徴などの情報が消失する。例え戦闘が白昼堂々でも効果は変わらない。これに対抗するには、現場に残った証拠から論理と分析により正体を導きださねばならない。 【宝具】 『真紅の帝王(キング・クリムゾン)』 ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:- 最大補足:- 破壊力-A スピード-A 射程距離-E 持続力-E 精密動作性-? 成長性-? 時を「消し飛ばす」能力を持った近距離パワー型スタンド。消された時間の中では全ての物がその間の動きを認識せず、記憶もできない。ディアボロだけが消した時間を理解し行動できる。他者からすれば、数秒未来へ時間が飛んだ、という認識となる。 時を飛ばしている間、ディアボロはこの時間に「存在していない」という扱いを受けるため、あらゆる攻撃・物体はディアボロをすり抜ける。同時に、ディアボロ自身も時飛ばしの最中に攻撃を仕掛けることはできない。恐るべきは、時飛ばし解除と同時に必殺の攻撃を仕掛け、時間が消し飛んだことに困惑する相手を仕留める戦闘スタイルである。 また、後述の宝具によって未来を予知し、それが自分にとってよくない未来であれば、その出来事が起こる瞬間に時飛ばしを発動することで、自分自身をその時間軸に「存在しなかった」ことにし、回避することも可能。 『墓碑銘(エピタフ)』 ランク:A 種別:対界宝具 レンジ:- 最大補足:- 数秒から数十秒先の未来を予知する能力。その精度は絶対的で、確定した運命を見通すエピタフによる未来予知が外れることはない。 また、時間が消し飛んだ世界でさらにエピタフを使い、自分の能力が発動した場合の未来をみることも出来る。 【人物背景】 ジョジョの奇妙な冒険 第5部におけるラスボス。 巨大ギャング組織「パッショーネ」の元・ボス。33歳。現在はジョルノ・ジョバァーナの『ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム』を受けたことで、「死んだ」という結果にすら辿り着けなくなり、永遠に続く死と再生を繰り返している。 性格は冷酷非常かつ用心深く慎重で、自身の情報は過去も含め一切外部に漏らさず、詮索しようとした者は誰であろうと容赦なく始末する。絶対的な支配力をもって、恐怖によって組織を纏めあげていた。 また、生前はドッピオという人格も有しており、二重人格で活動していたが、ジョルノたちとの戦闘によってドッピオは死亡。現在はディアボロひとりである。 【サーヴァントとしての願い】 生きたい。もう死ぬのは嫌だ。 生きて元の世界に帰り、帝王の絶頂を取り戻す。 【基本戦術、方針、運用法】 ディアボロの時を飛ばす能力と、古明地こいしの無意識を操る程度の能力。この二つをフルに活かして奇襲をかければ、敵対勢力はまず自分の身になにが起きたのかを知る前に『始末』されることであろう。戦闘になったところで、容易に離脱することは可能。非常にアサシンの特性に近いサーヴァントである。 ただし、ディアボロはまっとうな座から召喚されたわけではない。よって、聖杯戦争、及びサーヴァントに関する知識が欠落している。なので自分のクラスも分からない。分からないので仮に『ディアボロ(悪魔)』のクラスとしてこいしは認識している。当のこいし自身も、とくに聖杯戦争にかける願いがあるわけではなく、こいしにとって大切なのは「メリーさんの都市伝説でどこまで遊べるか」それだけである。 上記の通り、聖杯戦争という儀式においては非常にイレギュラーなコンビではあるが、狂化しているわけでも、考えなしというわけでもなく、主従ともに着実に敵を始末することのみに特化しているあたりたちが悪い。 【出展】東方Project(東方深秘録) 【マスター】古明地こいし 【参加方法】 覚えていない。無意識のうちにトランプを手に入れていた。 【人物背景】 本来は心を読む覚り妖怪。しかし、その力のせいで周りから嫌われることを恐れ、読心を司る第三の目を閉じて能力を封じた。心を読む能力は失ったが、代わりに「無意識を操る程度の能力」を手に入れた。この能力により、無意識で行動できるようになったこいしはあちこちをフラフラと放浪するだけの妖怪となってしまった。 上記の能力によって、他者がこいしを意識的に認識することは難しくなっている。しかし、他人との境界を確立していない子供はこの限りではなく、幼い子供たちの中にはこいしを慕うものも多い。幼い頃に遊んだ、素性もなにも分からないお姉ちゃん(イマジナリーフレンドとも)というと、古明地こいしの可能性がある。 東方深秘録では、自身が触れた都市伝説である「メリーさん」がどこまで通用するか興味を持ち、「メリーさん」にまつわる「今、貴方の後ろに居るの」というセリフを言ってみたいという想いもあって様々な人々を訪ねる。が、どういうわけか人々には「メリーさん」の恐怖をなかなか理解してもらえず、こいしは首を傾げることとなる。魔理沙からは『幻想郷の住人には電話というものがよく分からないだけだ』とたしなめられた。 【能力・技能】 無意識を司る能力。こいしの行動は、意識的に認識することは難しい。他者の読心能力もこいしには通用しない。 また、弾幕・格闘における戦闘能力もそれなり。 【マスターとしての願い】 聖杯戦争自体にはそれほど取り立てて強い興味はない。 携帯電話が普及しているこの世界で、メリーさんがどこまで通用するのか確かめたい。 【令呪】 左手の甲に、ディアボロのタトゥーに似た令呪が三画。
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少し経ってから、タバサが地面に絵を描いて作戦の説明を始めた。 偵察兼囮が小屋の側に赴き、中の様子を確認→フーケがいれば挑発→出てきたところを魔法で集中砲火。 「偵察兼囮役には私がなろう……一つだけ頼みがあるが、フー…ゲフンゲフン。ロングビルも一緒に来てくれ」 「私ですか?」 フーケが意外そうに聞き返す。 「そうだ。『土』の魔法を知らない私だけで、フーケを相手にするのは不安だからな」 「それで私達は攻撃ってわけ?」 ルイズが自分達を指差した。 「その通り、異論は無いな?」 納得したように頷く面々。 「行って来る」 そして―――小屋に向かって普通に歩いていくディアボロを見たルイズは突込みを入れた 「ちょ、ちょっと!せめて隠れながらとかしないの!?」 あんまりにも無防備すぎるディアボロを見て驚くルイズ。 しかし、エアロスミスの感知であの廃屋の中には敵が存在しない事が分かっており、更にフーケはディアボロのすぐ後ろに居るので問題は無かった。 ルイズの突っ込みをシカトしながら、歩き続けるディアボロ。 その後ろから慌てた様な小走りで近づいてくるフーケ。 そのままディアボロは最短距離で廃屋に近づくと、ドアをいきなり開ける その姿を見てフーケは唖然とした 「フー・・・・・・ゲホゲホ。ロングビル、中に入るぞ」 「ミ、ミスタ・ディアボロ……中に人が居るかどうかの確認は良いのですか?」 「その時はその時だ」 「……そんな無茶苦茶な」 「とっとと入れ」 廃屋の中にフーケを乱暴に押し込むディアボロ。 外で見ていたはルイズ声を張り上げた。 「何やってんのよあいつ!?打ち合わせとまるで違うじゃない!」 そのまま、廃屋に向かって走ろうとするルイズの腕を掴むキュルケとタバサ。 「何すんのよキュルケ!タバサ! 「ディアボロにはディアボロなりの考えがあるらしいわよ?」 「考えてる」 そのまま強引に説得されて渋々待ち続ける事にした。 (あの馬鹿使い魔ァァァァ!ご飯抜きにしてやるんだから!) しかし、爆発して特攻するのも時間の問題だったが。 一方その頃のディアボロとフーケ 小屋は狭く汚かった。中には申し訳程度に家具が置いてあるだけで。 大量の埃が積もっており、人の生活の痕跡が見当たらない。 (ハーヴェストの感知では……) 歩きながら、ディアボロは『破壊の杖』が入っていると感じるチェストを開けて、中の物を見た。 確かに『破壊の杖』があった、が。 (何でこんな物がこの世界にあるんだ?) ディアボロはその『破壊の杖』が、元居た世界にあるロケットランチャーにしか見えない事に疑問を持った 『破壊の杖』かどうか、フーケに一応の確認を取ってみる事にする。 「これが『破壊の杖』か?」 「何の苦労もなく見つかりましたね……」 フーケが白々しくも安心したように言った。どうやら本当に本物らしい。 彼は奇妙なダンジョンの特異性に慣れているので・・・・・・ロケットランチャーがファンタジーやメルヘンの世界に落ちてても不思議じゃないんじゃね?と・・・。 (やはり、気になるものは気になる) 思わなかった。 つらつらと如何でも良い事を考えているディアボロだが。 「ミス・ヴァリエール達を呼んできますね」 フーケが外に出ようとしていた。ゴーレムでも呼び出すつもりなのだろうか? が、それを逃すわけにはいかない。 『破壊の杖』をエニグマの紙の中にしまいこみ 『M72A2ロケットランチャーを紙の中に入れた』 そして、外に出ようとするフーケを呼び止める。 「ところで……何でフーケはこんな所に『破壊の杖』を置いていったんだろうな?」 フーケがドアに向かう体勢のまま答える。 「フーケ本人ではない、私には分かりかねます」 「それもそうだ、本人以外には絶対わからない・・・・・・だから私は本人に聞いているんだよ。『土くれのフーケ』本人にな」 「な、何を言っているんですか?冗談は止めてください!」 慌てて振り返るフーケ。 しかし、ディアボロの静かな視線に自分の正体が見抜かれたことを悟った。 「何故…気付いたのですか?」 『怪しかったから、取り敢えずヘブンズドアーのDISCを使って正体を確かめて見ました』 とは言えないディアボロ。 尤もらしい推理を即席で作るのも面倒なので、疑問文には疑問文で返してみる事にした。 「何故だと?理由はお前が一番良く知っているだろう?」 「・・・・・・なるほど。私が軽率だったわけですね」 数秒考えてから勝手に自己完結したフーケ、ディアボロは本当にラッキーである。 そのまま、小屋の中で睨み合いを続けている二人。 一瞬の気も抜けないはずであったその時 「・・・・・・取引しませんか?」 不意にフーケが口を開いた 「何だ?」 「『破壊の杖』を差し上げる代わりに私を見逃す取引ですよ」 「そんな事をする必要が私には無いが?」 「学園の宝物庫に眠っている『破壊の杖』は裏の世界では値段が付きませんよ あんな無能な子供に奴隷のように付き従うのも業腹でしょう? それを元手にして学園から逃亡しては如何ですか?」 ディアボロは嫌々ルイズに従っているわけでは無いのだが・・・・・・どうやらフーケは勘違いしているようだ。 そもそも逃げる選択肢を選ぶにしても、ディアボロに金は必要無い。 「ふん。アレは何時か大化けする。私はそれを待っているだけだ」 「ロマンチストですね」 「・・・・・・大人しく捕まるか、痛めつけられて捕まるか。どちらを選ぶ?」 そのまま膠着した状態が数分続き―――瞬間。 ドゴン! 「「!?」」 音の発生源を見る二人 そこには何故か顔が沸騰しているルイズが立っていた。 「もう、待ちきれないわ!何やってんのよディアボロ!ミス・ロングビルに厭らしい事して、きゃっ!」 チャンスと見たフーケが一瞬の隙を突いて、ルイズを押し退けて外に飛び出す。 「チッ!」 気を削いでしまった事に舌打ちを一つして、飛び出したフーケに続くディアボロ。 しかし、外に出てから見たのは、地面から浮き上がるように出てくる土の巨人と その肩に立って秘書の演技を剥ぎ取った土くれのフーケだった。 「形勢逆転・・・・・・ってやつね!」 <<前話 目次 次話>>
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そして朝 当然の事ながら学院は大騒ぎになっていた 何せ宝物庫の壁を物理的に破壊して、以下のような犯行声明を大胆にも残していたのだから。 『破壊の杖、確かに領収致しました。土くれのフーケ』 「お前が悪い!」 「彼女が悪い!」 「あいつが悪い!」 「私が悪い!」 取り敢えず責任の擦り合いから始めている教師達。かなり混乱している。 それを尻目に問題の解決に悩む学園長のオスマン。 うーむうーむと唸り続ける。そこに、物凄いタイミングの良さで女性が現れた―――秘書兼オスマンのセクハラ相手のロングビルである。 悩むオスマンに、彼女は下手人フーケの居場所を掴んだ事を知らせた。 「農民に聞き込みを入れた所、フーケの居場所が分かりました! 破壊の杖と似た形状の筒を抱えて、黒ずくめのローブを着た男が、森の廃屋に入って行ったようです! そこがフーケの隠れ家だと思われます!」 そのロングビルの朗報に 「王室に報告を!衛士隊に頼んで、兵を向かわせなければ!」 そう言うU字禿に唾を飛ばして叫ぶオスマン。 「このU字禿が何を言うかッ!知らせている間に逃げられたらどうすんじゃッ!残っている髪も全部無くなってしまえッ! それにこれは、我が身の不始末じゃぞ!!自分達の不始末を他人に解決してもらってどうするのじゃッ!?」 そこで、一端言葉を切ると、先程とは打って変わった表情でニコヤカに話し合うオスマンとコルベール。 「しかし……それにしても学園長、宝物庫が破られたのを知ったのは何時でしたか?」 「今朝じゃのう」 「そしてミス・ロングビルがフーケの隠れ家を掴んだのは何時でしたか?」 「ついさっきじゃのう」 「数時間も経っていないのに、神出鬼没なフーケの居場所を聞き出す事が出来るなんて有り得るでしょうか?」 「普通はありえないのう」 「そうですよね……フーケ本人かその共犯者以外じゃなきゃ、普通は有り得ない事ですよね」 「まあ、ミス・ロングビルがフーケを超える程優秀だったんじゃよ」 「無理矢理、納得するとしたらそうですね」 そこでいきなりロングビルの方を向くオスマンとコルベール。 グルゥッ!と言う効果音が付きそうな程である。 「「ミス・ロングビルそんなに引き攣った顔をしてどうしたんじゃ」ですか?」 「は、はは、は」 ロングビルは引き攣った笑いを返すしかできなかった。 「では、捜索隊を編成する。我こそはと思う者、杖を掲げよ」 しかし、誰も杖を掲げなかった。明後日の方向を見ながら口笛を吹いている者さえ居る。 「情けないのう……フーケを捕えて、家の名を上げようと思う貴族は居らんのか?」 その時、突然物陰から出て来て、杖を掲げた貴族が居た。 「私がやります!」 教師たちの眼が一斉に――――ルイズに向いた、コルベールが声を上げる。 「聞いていたのかミス・ヴァリエール!? 生徒が出る幕では無いぞ!教師に任せて戻りなさい!」 「誰も杖を掲げてないじゃないですか」 ルイズはプンスカしながらも言い返す。そんなルイズを面白そうな顔で見つめているディアボロ。 ルイズが杖を掲げたのを見て、同じく物陰から出て来たキュルケも杖を掲げる。 「ヴァリエール家が行くなら私も行かないわけにはいきませんわ」 「ミス・ツェルプストー…君までか」 呆れた声を出すコルベール。 最後に物陰から出て来た――タバサも杖を掲げた。 「ふむ…。では、頼むとしようか」 そのオスマンの提案に、一人だけ反対する教師が居た。 「しかしですな学園長、ミス・タバサやミス・ツェルプストーはまだしも、ミス・ヴァリエールを行かせるのは危険すぎますぞ! ここはフーケの情報を一人だけで掴んだミス・ロングビルに行かせるべきだと私は愚考しますが?」 その教師、コルベールの顔を見たオスマンはゆっくりと喋る。 「この三人は間違い無く優秀じゃぞコルベール。ミス・ツェルプストーは相当の炎の使い手と聞いており ゲルマニアでも優秀な軍人を数多く輩出した名門の出じゃ」 「それは知っています」 (グダグダ喋ってないで、さっさと破壊の杖を奪還させに行けよ……) と、思う教師達の中、オスマンが次にタバサを見た。 「ミス・タバサは若くしてシュバリエの称号を持つ騎士と聞いておる」 「学園長……それも知っていますが」 しかし、驚いたのはキュルケ。 「え、え!?私聞いてないわよタバサ!」 「言ってない」 ルイズも驚いたようにタバサを見ていた。教師達は如何でもよさげだ。 ディアボロは適当にそれを聞いていた。 (シュバリエ?何だそれは?美味いのか?) 「ミス・ヴァリエールは数々の優秀なメイジを輩出したヴァリエール公爵家の息女じゃ!」 その言葉にジト目でオスマンを睨むコルベール 「学園長…ミス・ヴァリエール本人はどうなんですか?」 「ムグ……ッ!」 (何とかして誉めてやったほうが良さそうじゃな……) そう考えたオスマンはディアボロを見て思い付いた言葉を口に出す。 「ミス・ヴァリエールは将来有望なメイジになる可能性が否定できないような気がしないでもないような感じがするような…… それにじゃ!ミス・ヴァリエールの使い魔は平民の変態ながらも、あのグラモン元帥の息子、女垂らしのギーシュ・ド・グラモンと決闘して勝ったそうじゃ!」 「確かにそうですな学園長。彼はガン……」 「ミスタ・コルベール!」 口を滑らしかけたコルベールを叱責したオスマン、当の本人は慌てて口に手を当てる。 オスマンとコルベールがチラリとトディアボロを見る、が。 「…………」 何処と無く呆けているような顔で立っているだけで心配はいらないと判断。 何か突っ込まれる前に、とっとと話を終わらせようと、オスマンは高らかに宣言する。 「とにかく!一人でフーケの居場所を探し当てたミス・ロングビルには劣るかもしれんが 彼女たち三人に勝てるものはおらんはずじゃ」 そして、四人に向き合うオスマン。 「諸君らの努力と貴族の義務に期待する」 「「「杖にかけて!」」」 女性三名が同時に唱和し、恭しく礼をする。 「では、馬車を用意しよう。ミス・ロングビル、彼女たちを手伝ってやっとくれ」 「了解いたしました学園長」 ミス・ロングビルは頭を下げた、が。 コルベールとオスマンの笑い声が聞こえて来た 「それにしてもフーケか共犯者じゃなきゃおかしいですなぁ」 「そうじゃのう、そうじゃのう」 顔を再度引き攣らせながらも、ロングビルはそそくさとその場を離れた。 「なー、あいぼー、フーケを捕まえられると思ってるのかー?」 出発までの僅かな時間に、ディアボロは厨房で料理をしこたま食らっていた。 特別に作ってもらった特大のピッツァを一秒で食べ切り一息突く。 「ふぅ……フーケが本当にその場所に居たら。の話だがな」 「馬で四時間って事は、往復で八時間って事だろ?腹は大丈夫なのかよ?」 「それを何とかするために、今食事しているんだが?」 料理を次々に平らげながら、先程U字禿が言い掛けた言葉を思い出すディアボロ。しかしそれにしても大食いってレベルじゃねーぞ (ガン何とかか……あの禿は何を言おうとしていたんだ?) あの時、ディアボロはただ黙って立っていただけでは無い。 目だけを動かして観察+耳で周囲の情報を聞いていたのだ。 (まあ、考えても詮無き事か) そんな事を考えながら、デルフリンガーを鞘に収め、コック長のマルトーに向かって歩き出す。 彼の目論見通りに、ギーシュとの決闘後、厨房の連中はディアボロの事を『我らの剣』と尊敬していた。 シエスタやコック長のマルトー等は一種の信者である。 歩いてきたディアボロの姿を見たマルトーは嬉しそうに叫ぶ 「おお!ディアボロじゃないか!何か用でもあんのかい?」 「馬車の中に食べ物を置いてもらえないだろうか?」 「おう!お安い御用さ!今度は貴族の泥棒を捕まえるんだって?頑張ってくれよ!」 土くれのフーケがどんな強さかはディアボロには分からないが。 取り敢えず餓死の危険性が少なくなった事にホッとした。 そして、重要な事を思い出したディアボロ (任務は『破壊の杖』奪還だったな・・・・・・マルトーにもう一枚DISCを預けて行くか) <<前話 目次 次話>>
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ディアボロの憤慨① 怒り浸透の俺に気付いてかキョン達は、そそくさどこかに行ってしまった アイツ等の言う事は俺への侮辱にあたる。ただの小娘がこの俺を同情で救いだした 確かに救いを望んだ。切望していた。懇願した。 だが、古泉の言うことが本当だとしたら一人の小娘が俺を操っているようじゃないか! そんなの俺のプライドが認めん!帝王の誇りが汚れる!! ふと頭上が暗くなった気がした。 見上げると数人の若者が汚らしい俺を見下している。 気にくわない……どいつもこいつも俺を見下す奴ばかりこれも全部あのジョルノのせいだ!! 「おい、おっさん金だせよ」「お金めぐんでー」「俺の体売ってあげるからーぁ」「ギャハハ!」 俺は帝王だぞ! スタンドなど出せないが、そんなのは関係ない!こんなクズどもには素手で十分だ! ベンチから立ち上がり正面に居る男の髪の毛を掴み、隣の男に向かってブン投げた。声をあげ地面に倒れこむ。 俺は攻撃でき、死ぬ回数も減った‥‥ハルヒが望んだから なら俺がこんな事をするのは、あいつが望んだこと……なら望みどおりにしてやろう。 「ぎゃあぁぁあっ!」 こいつの首をへし折って、お前が望む未来にしてやる凉宮ハルヒ!! to be continued...
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「“敵”は排除せねばならない…特にそれが“悪”だったならば…」 「誰を倒すか」 「安価」 ↓■ 59 :名無しさん:2013/08/04(日) 09 52 43 ID wfV9wbvg0キャスター 「どうやって倒そう」 「安価」 ↓■ 61 :名無しさん:2013/08/04(日) 14 51 46 ID wiZ1hAmk0首をはねて体を押さえつけて滅多刺しにして腕と手足を切り落としてリンチ殺人して頭を砕いて体に劇薬をかけてとかしてから海に捨てる。 「首をはねて体を押さえつけて滅多刺しにして腕と手足を切り落としてリンチ殺人して頭を砕いて体に劇薬をかけてとかしてから海に捨てる」 キャスター「安価は絶対」の法則により首をはねられた。 「さて…死、死んでる!」 キャスターだったものは「安価は絶対」の法則により「体に劇薬をかけてとかされ、海に捨てられた」 【キャスター 死亡確認】 【ディアボロ@ジャイロ「最強のスタンド“キング・クリムゾン”を手に入れたぞ」】 【状態】健康、たぶん黄金の精神 【装備】 【道具】基本支給品、不明支給品3つ 【思考】基本:安価
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ディアボロの憂鬱④ 俺はこの古泉の家にいき、適度な食事と、適度な部屋が与えられた。 しかし‥‥明らかに一般市民の住む建物ては雰囲気が違った。 それにこの男、どうやらここには住んでいないようだ。俺は問い詰めると 「詳しくは明日話します」それだけ言った。 翌日、日曜日なので学校はないが ハルヒ以外の全員の面子が駅前に揃っている。あいつはハブられているのか? 「まさか、違いますよ」 古泉はそう言ったが、信用ならない‥‥ 大抵こんな笑顔をふりまく奴にろくなのは居ないって事を俺は知っているからだ。 だらだらと駅から歩き公園にたどり着く 「さて、どこから説明しましょうか?」 聞かれたキョンは知るかと投げやりに答える。 古泉は考えるふりをして、さも今思い付きましたとジェスチャーをとる。 「自己紹介からにしますかね。まずは僕からですね。古泉一樹超能力者です」 「長門有希。情報統合思念体に造られた対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェース」 「あ、朝比奈みくるです‥‥未来から来ました」 「一般市民で普通の奴だ」 最後に仏頂面のキョンが本名を言わないで自己紹介を終えた。 とりあえず言っとかないといけない事がある 「イカれてるのか?」 「まぁ、そう言われるとは思いましたよ。 僕達は凉宮さんに呼ばれて来たんです僕の場合は超能力を得ました」 スタンドが有るぐらいだから、 まぁ、未来人も宇宙人も超能力者も信じよう。 俺も超能力にちかいからな‥‥だが、なぜそれを俺に言う必要がある? 「貴方も凉宮さんに呼ばれたからですよ」 古泉は即答した。こいつもハルヒと似ていて自信家らしい、 可能性ではなく絶対の根拠はなんなのか知りたいな 古泉は長々とハルヒの力を力説したがたちの悪い宗教者にしか思えなかった。 この歳で信者とは、こいつら相当のイカレポンチだな 「じゃあ、何で貴方はここに居るのですか?」 「‥‥え?」 「親友と娘さんを探しにここに?なんの根拠と確信を持って?」 「それは……勝手にここに来たんだ! 俺だって来たくて来たわけじゃない!あの小僧のせいだ!!」 俺は我を忘れて無様に怒鳴った。 周りには俺達以外にも人が居たが数人の少年たちだけが残り 他の奴らはそそくさと公園から出て行った……俺らしくも無い冷静になれ 「では、日本に来たのも初めて?」 「あぁ、そうだ」 「日本からイタリアへの直行便は約12時間。 日本との時差は8時間。日本が正午の場合イタリアは前日の午前4時です イタリアから一番近い国はスイス。」 「……それがどうした?」 「こんなに距離があるのにどうして日本なんでしょう? たとえランダムに選ばれたとしても、ランダムにだって規則性はあります。 だからおかしいんですよ。今までずっとイタリア圏内からいきなり日本に来るなんて」 続きが言えなかった。偶然流れ着いたと思っていたからだ でも言われてみたらそうだ。どうして日本に――? そして、古泉は言った 「貴方……死んでも生き返るんですよね? なら凉宮さんは貴方を呼んだのは、貴方を助けたいからですよ」 それは俺の望んだこと。 俺は、あのハルヒのおかげで孤独の死の連鎖を止められた? あいつがそう望んだから?確かに助けてもらいたかった。 でも同情などで助けてもらいたくない! あんな……あんな小娘にまで同情された!このディアボロが!! そんな運命なんか俺はごめんだ!!! 俺は忘れてしまったんだ。 大きな不幸に襲われ、ほんの少しの幸福を手に入れたから 誇りは命を縮めるということを to be continued...
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ディアボロ/組織のボス 「帝王はこのディアボロだ!依然変わりなく!」 襲撃 男 悪・覚 300/300 【瞬/必】 コイントスをして裏の場合、このカードの名前を『ドッピオ』攻/防を100/100に変更し、山札から『エピタフ』を手札に加える。 ドッピオ/組織のボス とぅるるるるるるる……とぅるるるるるる…… ……電話はボスに繋がらなかった…… 襲撃 男 悪・覚 100/100
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名前:リンゴォ・ロードアゲイン 出典:『ジョジョの奇妙な冒険』 年齢/性別:/男 外見:耳たぶ程まである大きな襟首の付いた白い半袖服を胸下まで前を開き着て、 下は足首辺りに装飾が施された白いズボンを着用。皮膚は(基準は不明だが)百万倍も美しい。 ホルスターと銃弾ホルダー付きの大きなベルトをしているが、格好を付けているのか(若しくは 取りやすい位置に銃を置いておくためか)明らかにサイズが合っていないのにその大きさの 調節はしていないため、何度か位置を直している。髪型は短髪で七三分け。右腕に掌の方に表(秒針が見える方) が来る様に腕時計をしている。垂れ目で口髭があり顎の上の髭は特徴的な髑髏型をしている。若干内股気味。 性格:常にマイペース。「男の世界」を信じており、卑劣さが何処にもない「漆黒なる意志」による殺人= 公正なる果し合いにより自分自身を生長させようとしている。 そのため戦闘中にも礼節を欠かさず、敵に対しても「公正」に武器の射程や能力などを話す。 受身の対応者を嫌っており、殺しに掛かられても相手を殺さず捕えようとする者、被害を被ってから 行動に移るものには止めを刺さず、また汚らわしいと罵る。 能力:スタンド「マンダム」 ほんの「6秒」 それ以上長くもなく短くもなくキッカリ「6秒」だけ「時」を戻すことが出来る。 時を戻すのは「6秒」以上さえ間隔を空ければ何度でも繰り返して戻せる。 本体、相手共に戻る前の記憶は残るが、状況によっては戻った瞬間を認識できない。 スイッチは本体の右手首にある腕時計の秒針(精神的なものにすぎないらしい)であり、つまみを戻すことで時が戻る。 口調:一人称「オレ」二人称「君/君ら」「おまえ」「こいつ」三人称「彼/彼女」常に丁寧口調 台詞:「よろしくお願い申し上げます どうする?決めるのは君たちだ…」 「君はオレが攻撃したらそれに『対応』しようとしている それが心体にこびりついている 『才能』ではすぐれたものがあるのかもしれないが こびりついた『正当なる防衛』では オレを殺す事は決して出来ない 受け身の『対応者』はここでは必要なし」 「『社会的な価値観』がある そして『男の価値』がある 昔は一致していたがその「2つ」は現代では必ずしも 一致はしてない 「男」と「社会」はかなりズレた価値感になっている……… だが「真の勝利への道」には 『男の価値』が必要だ… おまえにも それがもう見える筈だ… レースを進んでそれを確認しろ…… 「光輝く道」を… オレはそれを祈っているぞ そして感謝する ・ ・ ・・ ようこそ……… 『男の世界』へ…………」 交友:ファニー・バレンタイン大頭領の部下だったが、本人が言っていた事をまとめると 「スタンド使いとして認めてくれた恩義と利害の一致により組んでいるだけ」らしい。 補足:幼い頃、徴兵された父が戦場で脱走し、爪弾きにされて家族と全国を転々としていた。 また、生まれつき皮膚が弱く、ちょっとしたことで出血していた。 だが彼が10歳のとき、家に強盗が侵入。 リンゴォは相手から銃を奪い、撃ち殺してしまう。同時に、皮膚の弱さによる出血はなくなった。 彼はそれを内なる不安をとりのぞく公正なる闘いであり、乗り越えなくてはならない壁は「男の世界」であると信じた。 1887年に砂漠でスタンド能力を身につけ、その力を認めた大統領に恩義を感じ、目的はあくまで修行ながらも 部下となる。 左鎖骨の位置に古傷がある。 三部以降、時間操作系のスタンド能力はラスボスや承太郎の特権であったため、 彼の能力には多くの読者が驚かされた。 それを抜きにしても言動やバトルの熱さ、その後の主人公に与えた 影響などから、彼のエピソードは七部の中でも高い人気を誇る。