約 518,129 件
https://w.atwiki.jp/viptndr/pages/853.html
622.8-26 622.8-31 622.8-36 622.8-90 622.8-97 622.8-157 622.8-162 622.8-222
https://w.atwiki.jp/viptndr/pages/2190.html
653.3-5 653.3-12 653.3-37 653.3-102 653.3-107
https://w.atwiki.jp/viptndr/pages/792.html
621.1-122
https://w.atwiki.jp/viptndr/pages/2590.html
668.7-14
https://w.atwiki.jp/viptndr/pages/1062.html
627.5-11
https://w.atwiki.jp/viptndr/pages/1919.html
643.6-9 643.6-33 643.6-35 643.6-56 643.6-69 643.6-73 643.6-81 643.6-101 643.6-123 643.6-149
https://w.atwiki.jp/viptndr/pages/933.html
216 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/14(水) 17 37 26.01 ID C1gTt/Zw0 タ「ツンデレは好きだ」 友「ツンデレがお好き?結構。ではますます気になりますよ。 さあどうぞ、ダウナーツンデレ、ちなみんです。 可愛いでしょう?んああ仰らないで。胸が足りない。でも巨乳なんて見かけだけで重いわ垂れるわ感度は悪いわ、ろくなもんじゃない。 身長もちっこいですよ。どんなにロリコンな方でも大丈夫。どうぞ撫でくり回してみて下さい。」 タ「…」ナデナデナデナデ ち「やめろ…触るな変態…////」 友「いいツンデレ具合でしょう。破壊力が違いますよ。」 タ「一番気に入ったのは…」 友「何です?」 タ「全部だ! どことかじゃねえ、ちなみの全てが好きだ!」バッ 友「!?お姫様抱っこ!」 ち「ふぇ…!?何するやめろどこ行くの止まれあぅぅぅぅぅ…」 友「行っちゃった…」 うん、コマンドーネタやりたいだけなんだ 後悔も反省もしていない
https://w.atwiki.jp/viptndr/pages/282.html
49 名前:代行スレ 544 1/4[] 投稿日:2011/05/29(日) 18 29 34.68 ID izfS/30YP [2/6] ちょっと俺の話聞いてくれよ 全国的な大雨で外に出るのも億劫な日 俺は窓辺で雨が降るのを見てたの 雨って良いよね 静かで心が落ち着く 外に出ればその力強さに驚かされてしまうけど 俺は雨風の踊る様を楽しんでいたんだけど 無音を切り裂いて、ツンデレから電話が掛かってきたの 何か暇してるみたいで、今何してる?って聞いてきてさ 俺は雨を見てる事を伝えたの 50 名前:代行スレ 544 2/4[] 投稿日:2011/05/29(日) 18 30 41.05 ID izfS/30YP [3/6] じゃあさ、向かいの部屋のカーテンが開けられてツンデレが現れたのね 俺はツンデレに向けて手を振ったんだけど ツンデレはしかめっ面しちゃってさ 俺は、手振っただけで怒るなよ、って言ったんだけど ツンデレは益々不機嫌になって、別に、としか言わないしさ まぁ、その後取り留めのない会話を二つ三つ交わしたの で、ツンデレは満足したみたいで、そろそろ切るよ、って言ったから 俺は、お前の声が聞けて良かったよ、っつって電話を切ったの 他の音が耳に入らない中での会話ってのも面白いもんだ やっぱ雨って良いな 51 名前:代行スレ 544 3/4[] 投稿日:2011/05/29(日) 18 32 43.48 ID izfS/30YP [4/6] ちょっと私の話聞いてほしいんだけど 全国的な大雨で外に出るのも億劫な日 私はカーテンを閉めきった部屋で過ごしてたの 雨って嫌い 冷たいし髪もボサボサになっちゃう まぁ、家の中に入れば大丈夫なんだけど その雨の中、私は暇だしアイツに電話を掛けたの アイツはすぐ電話に出てくれてさ 私はアイツが今何をしているか聞いたの、回りくどいの嫌いだし そしたらアイツは、雨を見てる、って言ってさ 52 名前:代行スレ 544 4/4[] 投稿日:2011/05/29(日) 18 34 07.55 ID izfS/30YP [5/6] 急いでカーテン開けてみたら、アイツが窓辺で座ってんのね そしてアイツは私に向けて手を振ってくれたんだけど 雨の所為でアイツの姿がハッキリ見えないから、凄くムカついてさ アイツも、手振っただけで怒るなよ、って言ってきてさ 私は謝りたかったけど、貴方の姿が見えなくてイラついちゃったのゴメンネ、なんて言えないし生返事になっちゃった まぁ、その後取り留めのない会話を二つ三つ交わしてさ 私はアイツと話せて満足したし、そろそろ切るよ、って言ったの そしたらアイツは、お前の声が聞けて良かったよ、っつって電話を切りやがったの 本当に、最後の最後まで私を惑わせようとする やっぱ雨って大っ嫌い
https://w.atwiki.jp/viptndr/pages/2161.html
101 名前:1/6[] 投稿日:2012/04/01(日) 05 18 16.44 ID wTGYSX0y0 [2/14] ツンデレが一人暮らしを始めるための部屋探しを男に付き合わせたら ~後編~ 道中、大和さんと当たり障りのない会話をしている間、神野はずっと不機嫌そうに黙 りこくったままだった。やがて、車は住宅街の細い道に入り、一軒のマンションの前に止まった。 『ここが、最初にご紹介したマンションです。お部屋は5階になります』 車を降りて建物を見る。さすがに俺の住んでる築10何年のアパートとは違い、見た 目はとても立派である。 「どうだ、神野。見た感じ良さそうじゃね?」 手っ取り早く決めて貰いたくて推すような発言をするが、神野はサラリと受け流した。 『外見だけでは分かりませんわ。ちゃんと中を見て決めないと』 『お待たせしました。それでは、中にご案内します』 車を駐車場に止めて、大和さんがこっちに来た。 「あ、それじゃあお願いします」 『ええ。では、さっさと参りましょう』 神野に急かされるように玄関まで歩いて行く。オートロックの玄関に鍵を差し込んで 開け、エレベーターで5階まで上がる。 『最上階じゃないんですのね』 不満気な神野に、大和さんが頭を下げる。 『申し訳ありません。最上階は全室埋まっておりまして。でも、この部屋からでも見晴 らしはいいですよ』 ドアに鍵を差し込み、小さな金属の丸いハンドルを回すと、鍵が開く。オシャレな鍵 だなと思って見ていると、大和さんがドアを開いて中に招き入れた。 『どうぞ。ゆっくりとご覧になって下さい』 神野は部屋に上がると、まず真っ先にリビングのカーテンを開けた。 『いかがですか? この部屋の眺望は』 『まあまあですわね。悪いとはいいませんわ』 俺なんかからすると、物凄く贅沢に思えるのだが、神野にはいささか不満らしかった。 「にしても、広いな。一人じゃ持て余すんじゃないか? ここ」 だだっ広いリビングに洋間が二部屋、和室が一部屋あり、俺が一人で暮らすとしたら とてもじゃないが使い切れない。 102 名前:2/6[] 投稿日:2012/04/01(日) 05 18 37.38 ID wTGYSX0y0 [3/14] 『あら? これくらいは必要ですわよ。書斎兼勉強部屋でしょう? それに寝室と……』 最後は何やらごにょごにょと小声で呟いたものだから聞き取れなかった。 『と、とにかくこの程度の広さは必要ですのよっ!!』 何故だから分からないが、ムキになって神野が叫ぶ。 「いや、まあ必要だと言うならそうなんだろうけど」 『えっと……他の部屋もご案内致しましょうか?』 『そうですわね。それでは、ベッドルームを見せていただけるかしら?』 『かしこまりました。では、こちらのお部屋へどうぞ』 案内された部屋は、さすがにこじんまりとした広さの洋間だった。 『こちらのお部屋でしたら、広いクローゼットもありますし、姿見を置いて、化粧台を 傍に置けば良いのではないかと思いますけど』 営業スマイルで説明する大和さんに向けて、神野がフンと鼻を鳴らした。 『……いささか……狭いですわね。ダブルベッドを置いたら、スペースが狭くなってし まいますわ』 「ダブルベッドって、一人暮らしにそんなもん必要あるのか?」 何と無しに疑問を口にすると、神野がハッとした顔で俺の方を向いた。 『へ……えっと、その……あの……』 困惑したように口をあわあわと動かしていたが、やがて俺をキッと睨み付けると、不 満げに怒鳴り散らす。 『わ、わたくしはその……広いベッドでないと眠れませんのよっ!! 貧乏人の貴方と 一緒にしないでくださいませんこと? 全く本当に貴方ってば失礼な事ばかり言うんで すからっ!!』 思わず隣にいた大和さんと顔を見合わせてしまう。 「俺、女性に対して、何か失礼な事言いましたかね?」 ついつい疑問を口にしてしまうが、彼女ははにかんだ笑顔で首を傾げるばかりだった。 『そうですわね。ここが今のところでは一番良さげですわ』 あの後、物件を二件回って、ようやく神野が納得した顔を見せた。俺からすればどれ もこれも手が出ないような高額物件ばかりである。 103 名前:3/6[] 投稿日:2012/04/01(日) 05 18 58.15 ID wTGYSX0y0 [4/14] 『お気に召したようでしたら何よりです。良ければ本日、仮契約だけでもしておきます か? 3月は引越しのシーズンですし、良い部屋は早めに埋まってしまいますので』 『うーん……そうですわね……』 ようやく決まりそうで気が緩んだ俺は、ついうかつな事を口にしてしまった。 「しっかし、広い部屋だな。一人暮らしじゃ、掃除するだけでも一苦労だと思うんだが」 『あら? 掃除くらい貴方がしてくださるんじゃありませんの?』 「は?」 思わず俺は、訝しげに神野を見た。 「ちょっと待て。何で俺が神野の部屋の掃除をしなくちゃいけないんだよ?」 神野も何故か驚いたように口を押さえている。しかしそれから、うつむいて首を振り、 顔を上げてからわざとらしく髪をかき上げて偉そうな態度を取ってみせる。 『あら? わたくしと同じ大学に通えるという栄誉を味わえるんですもの。せめて掃除 くらい手伝いに来ても当然ではありませんの?』 「いや。全く意味分かんないし、そもそもお前が後から入学して来たんであって、別に そんなの栄誉でも何でもないような……」 『手伝ってはくれませんの?』 訴え掛けるような目で見られても、ここで首を縦に振ってしまえば、後に見るのは地獄だ。 「するわけないだろ。何の得にもならんのに。つか、そもそもお前、掃除出来るのかよ。 何だかんだで俺任せにするつもりじゃないだろうな?」 『わたくしだって少しは掃除くらい出来ますわ。例えばその……スプレーでパソコンの ホコリを払ったりですとか』 「あんなもん、掃除のうちに入るか。掃除機でホコリ吸い取ったり、雑巾で蛍光灯拭い たりとか、風呂掃除なんて毎日だし、トイレ掃除もまめにやらないと汚れがこびりつく だろ。まさかお前、自分で使ったトイレの掃除まで俺にやれというのか?」 『ううううう……』 さすがに困った顔で神野がうつむいてしまう。 『では、その……実家からメイドを呼んでやらせればいいですわ。あまり家を頼るのは 不本意ですけど……』 「不本意どころか前言撤回だろそれ。お金以外のことは全部自分でやるって言ったろ? 普通はそれ、炊事洗濯掃除は全部自分でやるって意味だぞ」 104 名前:4/6[] 投稿日:2012/04/01(日) 05 19 19.17 ID wTGYSX0y0 [5/14] どうやら神野は、そういうところの想像が全く欠如していたようだった。お嬢様暮ら しというのも考え物だなと思う。 『ううう……ですから、そこは貴方が!!』 「だから何で俺なんだよ!! 意味も無く下僕扱いするな。大体、俺の部屋見たろ? あ れで生活能力あると思うか?」 『ぐぬぬ……』 ついに呻き声だけになってしまった神野に、俺は追い打ちの一言を掛けた。 「大体、俺に頼るのも結局人任せじゃねーか。一人立ちするためだって親にタンカ切っ たんなら、その程度の事くらい自分で出来るようになれ」 神野は口惜しそうな顔のまま、黙って考え事をしていたが、やがて顔を上げると大和 さんの方を向いて言った。 『ちょっと、貴女』 『は、はい?』 『ここは止めですわ。もう少し狭くて、わたくしが満足出来るような部屋はありません の? 紹介なさい』 『か、かしこまりました。ではちょっとお待ち下さい。えーっと……では、こちらの物 件なんかは……』 『もう図面は結構ですわ。直接見て判断いたします。案内なさい』 『か、かしこまりました』 どうやら、俺は自分の一言で泥沼に足を突っ込んだようだった。 「疲れたぜ……」 結局、あれから3件、物件を回ったがどれもこれも神野の気には召さなかった。それ もそうだろう。3LDKですら、くどくどと不満を述べていた奴が、もっと狭い部屋など 気に入るわけも無い。 『どういたしましょう…… まだ回られますか? まだご紹介出来る物件が、あるには ありますけど……』 大和さんの顔色から察するに、これまで紹介したところよりはどうやらグレードが落 ちるらしい。神野もそれを察したのか、首を横に振る。 105 名前:5/6[] 投稿日:2012/04/01(日) 05 19 40.90 ID wTGYSX0y0 [6/14] 『もういいですわ。どこもかしこも似たような部屋ばかり。これでしたら、別府の物置 小屋と大して代わりがありませんもの』 ため息混じりに言ってから、神野はふと思いついたように顔を上げた。 『そうですわ。別府の住むアパートは……まだ空き部屋はありますの?』 『え? ヴィップラージェの2号館ですか? えっと、あそこは確か、2階の角部屋が この3月で空きますけど』 ノートパソコンを開いて、彼女が答える。それを聞いた神野が、頷いて言った。 『ではわたくし、あそこに住みますわ』 「はい?」 その発言に、俺は思わず素っ頓狂な声を出してしまった。 「ちょ、ちょっと待てよ神野。あそこって、確かに普通の学生が暮らすにゃ十分だけど、 お前には狭過ぎるだろ。大体、ネズミの巣穴とか言ってたのはお前だろと」 『それは貴方の部屋があまりにもゴミ溜めすぎたからですわ。確かにわたくしには狭過 ぎですけど、どうせ他の部屋も大して違いありませんもの。それでしたら、あそこの方 が、まだ利点がありますわ』 「利点って……何だよ」 何か、とっても嫌な予感がする。聞いちゃダメな気もするが、俺は聞かずにはいられ なかった。すると神野が珍しく、ニッコリと笑顔を浮かべて答えた。 『だって、あそこでしたら……困った時は、いつでも貴方を使えますもの』 やっぱり聞くんじゃなかったと、俺は後悔した。 「だから、俺に頼るのは反則だろ。自分一人でやっていくんじゃなかったのか?」 そう抗議するも、今度は神野は全く揺らぐ事のない態度で、真正面から俺に向かって 言い返してきた。 『そうですわ。でも、お父様からの仕送りに頼らずに人を使いこなす事が出来るのでし たら、それはある意味独力で問題を解決しているわけですわよね? 何か文句はありますこと?』 グッと言葉を詰まらせた俺に、神野はさらに満足気な笑みを浮かべる。 『あそこでしたら、別府も逃げるわけにも行きませんものね。だって、自分の住む家な のですから』 その言葉に、俺は自分の体に、見えない手綱を掛けられた気がした。もちろん、それ を持っているのは神野だ。 106 名前:6/6[] 投稿日:2012/04/01(日) 05 21 00.14 ID wTGYSX0y0 [7/14] 『そうと決めたら、さっさと戻りますわ。いいですわね?』 神野が大和さんに問い掛ける。俺たちのやり取りをボーッと見ていた彼女が、慌てて頷く。 『は、はい。かしこまりました。それでは早速』 大和さんが戸締りやらブレーカーやらを確認しに行くのを見てから、神野が俺に振り向いた。 『……全く、不満で仕方ないですけど、これも試練ですわ。別府』 「な……何だよ……?」 戸惑う俺に、神野はニッコリと微笑みかけて、言った。 『また3年間……よろしくお願い、致しますわ』 絶対に、辛い3年間になる。そう予感しつつも、神野の笑顔にドキリとせざるを得な いのだった。 おまけ 『ってさあ……散々振り回しておいて、結局最後は男と同じワンルームって……だった ら最初っから同棲でもなんでもすればいいじゃない。ああ、もうちくしょう。何だって 私より7つも8つも年下の子に男がいんのよ。しかもあんな偉そうなのに……美人で金 持ちなら何でもいいんか? ああ?』 「おねーさん。飲みすぎは体に毒ですよ」 『いーのよ。たまには飲ませてよね。こっちは土日だって働かなきゃならないから、合 コンとかだって参加出来ないし、店の男の人はみんな所帯持ちだし…… マスター。鬼 殺し、ロックでお願い』 「せめて、レモンハイにしといた方が……」 『いーのっ!! ちくしょう!! もう。あたしにもいい男いないかなあーっ!!』 終わり
https://w.atwiki.jp/viptndr/pages/1567.html
809 :1/6:2011/03/26(土) 19 29 30 ID ??? (自炊)ツンデレにまるで恋人とディナーに来てるみたいだって言ったら 『フゥ…… ただいま帰りました。タカシ様』 「お疲れ様、芽衣。今日は随分買い物に行くの、早かったんだね。気が付いたらもう出掛 けていなかったから」 『また何をのん気な事を仰っているんです。今日は夜、停電じゃないですか。いつもの時 間に、しかも邪魔者のタカシ様を連れて買い物なんてしていたら、停電までにお夕飯の支 度が間に合いません』 「邪魔者とは心外だなあ。確かに時々、買い物に連れて行って貰ってはいるけどさ。邪魔 した覚えなんて無いけど」 『ハア…… 無自覚というのはこれだから困ります。いいですか、タカシ様。あくまでご 主人様の意向だからこそ、仕方なく買い物に付いて行くのを許してはいますけどね。タカ シ様のせいでどれだけ余分な時間を食っているかお分かりになりますか? いつも余計な お店だとか、買いもしない商品に興味を持ったりして、その度に引きずり回される私の身 にもなってください』 「はいはい。それは耳にタコが出来るほど聞いてるけどさ。でも、いつも何だかんだ言っ て、芽衣も楽しんでるじゃん。一緒に品物みたりしてさ」 『誰が楽しんでるって言うんですかっ!! 仕方なく付き合ってるのと楽しんでいるのが 分からないようでは、タカシ様の眼力も大したことはありませんね』 「はいはい。俺と一緒に夢中になってああだこうだと議論交わしてても、仕方なくだもん ね。それは分かってるよ」 『なっ……!! 別に、会話しているからと言って楽しんでいるのとは別です。言われれ ばつい言い返してしまうのは性分ですから。ついでに言えば、今だって別に楽しんでお話 しておりませんし』 「分かった分かった。それより、生鮮品とか、早く冷蔵庫に入れた方がいいんじゃない? 悪くなっちゃうよ」 『言われなくともやります。タカシ様さえ無駄話で引き止めなければ、の話ですけど』 「はいはい。邪魔して悪かったよ。お詫びに夕飯の支度、手伝おうか? 時間ないんだろ?」 『結構です。タカシ様はご主人様なんですから、メイドの手伝いなどしなくてもいいとい つも言ってるじゃないですか』 810 :2/6:2011/03/26(土) 19 29 52 ID ??? 「いや。でもこういう状況なんだし」 『そんな事を言っている暇があったら、先にお風呂に入って下さい。停電中は給湯器だっ て使えないんですから。そうでないと、またいろんな事が遅くなりますよ』 「了解。でも、風呂って沸いてるの?」 『今からお湯だけ張りますから。あと十五分ほど大人しく部屋でお待ち下さい。私が呼び に参りますから。いいですね?』 「わ、分かった分かった。いいですねってとこ、強調されると何か怖いんだけど」 『敢えて言ったんです。暇を持て余して、キッチンとかウロチョロされないようにと思いまして』 「はいはい。分かりましたよ。大人しく待ってますって」 「ふう…… いいお湯だった。芽衣、上がったぞ」 『随分ごゆっくりでしたね。このまま停電の時間まで上がって来ないかと思いましたが』 「まさか。別に入ってる時間はいつもと変わらないと思うけどな。それに、停電って早く て六時二十分からだろ? まだ二十分近くあるじゃん」 『そ、それはそうですが…… でも、大体の目安でしかありませんし……』 「そんなに心配する事でもないじゃん。もしかして、結構気もそぞろだったりする?」 『ばっ……馬鹿おっしゃらないで下さい。たかが停電くらいで…… 大体私は、食事の支 度をするのに手一杯で、他の事なんて考えてる余裕ありません』 「あれ? まだ出来てなかったの? てっきり、停電前に済ませるんだとばかり思ってたけど」 『まるで私の手際が悪いみたいに言わないで下さい。これでもちゃんと計算して作ってい るんですから』 「計算って……何を?」 『えっ……!? い、いえ。そんな大したことでは…… ど、どのみちすぐに分かります から、タカシ様は大人しくお部屋で待っていて下さい。準備が出来たら呼びに参りますから』 「分かったよ。何を隠してるのか気になるけど……まあ、すぐ分かる事ならいいや。それ じゃ、頼むよ」 『かしこまりました。タカシ様』 811 :3/6:2011/03/26(土) 19 30 15 ID ??? 「芽衣の奴……すぐ分かるけどって言ってたけど……もう停電時間に入っちまったぞ」 プツッ…… 「あ、電気消えた。しかし、夜の停電って、マジで真っ暗になるんだな…… 街灯まで消 えるとこうも雰囲気変わるんだ……」 コンコン 「はい?」 ガチャッ…… 『タカシ様。お夕食ですが……準備が出来ましたので』 「ああ、行くよ。しかし、停電直後って何か計ったようだな」 『えっと…… まあ、一応……』 「え? 本当に? 何で?」 『来れば分かります。それより、足元をお気をつけ下さい。懐中電灯の明かりしかありませんので』 「ああ、分かった。でも何かさ。こうやって真っ暗闇の中を懐中電灯の明かりだけで先導 されると、芽衣に案内されて秘密の場所に行くみたいだな」 『たかが自分の家の廊下を数メートル歩くだけじゃないですか。何くだらない事をおっしゃっ ているんですか。バカバカしい』 「いや、だってさ。先導してくれるのが、西洋のお屋敷に勤めるようなメイド服に身を包 んだ女性だぜ。何かちょっとこう、昔の推理小説チックな感じじゃない?」 『タカシ様がどんな妄想をなされようが勝手ですが、私をそれに付き合わせないで下さい。 ほら、早く席についていただけませんか?』 「はいはい。まったく、冷たいなあ。芽衣は」 『誰が冷たいんですか。タカシ様がバカな話をなさるから悪いだけで、私の性格の問題で はありません。他の誰だって、こんな時にそんな話しをされれば同じような態度を取るに 決まってます』 「そうかな? 芽衣がノリ悪いだけじゃなくて?」 『そうです。またそうやって私のせいにしようとして。全く、付き合いきれません』 「はいはい。俺が悪かったからさ。とりあえず、食事にしようぜ」 『どうせ反省などなさっていないくせに。一回、懐中電灯消しますね』 「え? 真っ暗になっちゃうよ」 『お待ち下さい。すぐに、代わりの明かりを点けますから』 812 :4/6:2011/03/26(土) 19 30 37 ID ??? カチッ 「へえ……こんなライトあったんだ。何か面白い形してるね」 『ちょっと前に雑貨屋さんで見つけたんです。形も奇妙でインテリアにもいいかなって思っ て。それに、電池ですからこうやって停電の時にも使えますし』 「でも、何か雰囲気いいね。何かちょっとしたレストランにでも来た感じだ」 『それにしてもちょっと暗すぎだとは思いますが。でも、お食事をなさるのには差し支え の無い明るさだとは思います』 「うん。十分だよ。でも、芽衣も何気に雰囲気作りは狙ったでしょ?」 『は? 何故、私がタカシ様と食事をするだけなのに、いちいち狙って雰囲気を作ったと お考えになられるのか意味が分かりません』 「だって、パスタにチキンステーキにサラダにミネストローネ。完全洋風の食事にワイン まで出してさ。これで狙ってないって余りにも白々しくない?」 『タカシ様はご存じないかもしれませんが、今はどこも品薄状態で大変なんですよ? で すから、手に入りやすい食材で料理を作ると、自然とこうなってしまうだけです』 「まあ、さすがにそれは知ってるけどさ。でも、米くらいは実家から送って貰えばいいじゃ ん。多分、あそこならうちで足りるくらいの備蓄米あるだろ」 『周りの皆さんが困っている、こういう時に本家を頼るのはいい事ではありません。無論、 タカシ様の健康が最優先ですから、それの障害になると思った時は頼らせていただきます が、代わりの食材があるうちはそれで満足頂けるような食事をご用意するのも、メイドと しての仕事です』 「で、このワインは?」 『停電なのに無駄に起きていられても困りますから。アルコールを入れれば早めに寝てく ださるだろうという、私の配慮です』 「分かった分かった。とりあえず、乾杯しよっか?」 『……乾杯を? 何でですか? 特にお祝いとかイベントごとでもないのに、やる意味が わかりません』 「いや、その……何となく、雰囲気でさ」 『別に、タカシ様と雰囲気なんて作る必要を感じません。それに、こんな時にちょっと不 謹慎だとは思いませんか?』 813 :5/6:2011/03/26(土) 19 31 00 ID ??? 「いや、その……分かったよ。じゃ、いっその事お祈りでもする? こうやって食事がき ちんと出来る事を神様に感謝して」 『何もそこまでする必要はないかと思います。無論、感謝の気持ちは大事ですが、無神論 者のクセにこういう時だけ神様にお祈りするなんて、調子がいいだけです。普通にいただ きますだけして下さい』 「はいはい。それじゃあ芽衣に説教されたし、そうする事にするよ」 『説教されるような事ばかり言うタカシ様が悪いんですからね。まるで私が口うるさい女 みたいに言われるのは心外の極みです』 「それは考え過ぎだって。それじゃあ、いただきます」 『では、私も…… いただきます』 「うん。美味しいよ。チキンもいい焼き具合だ。表面はこんがりと焼けてカリカリしてる のに、中はジューシーで。あと、付け合せの根菜もホクホクして」 『黙って食べて下さい。別にタカシ様から感想など頂いても嬉しくもありませんし、それ に普段はそこまでおっしゃらないクセに、何で今日に限って饒舌なんですか』 「うーん。やっぱり、雰囲気違うからじゃないかな。余計な視覚情報が入って来ない分、食事に集中してるからかも」 『だったら、食事だけに集中すればいいじゃないですか。何で私に話し掛けて来るんです』 「……ああ、ゴメン。正確に言えば、食事と、あと芽衣だけしか視界に入って来ないから だな。何て言うかさ、芽衣もこう……ライトの淡い明かりだけだと、いつもとこう……ちょっ と違った綺麗さが醸し出されて、つい視線が行くんだよな」 『なっ……!? ごっ……ごまかしついでに褒められたって、嬉しくもなんともありませ ん。綺麗だとか言っとけば私が喜ぶとでも思ってらっしゃるんですか? ホント、タカシ 様ってバカなんですから。まあ、今に始まった事ではありませんから、呆れはしても諦め てますけど』 「いやいや、ホントだって。こうやってオレンジの光の中で向かい合って食事なんてして るとさ。家でメイドと食事してるっていうより、何か美人の恋人とディナーに来てるみた いな、そんな感じだよ」 『こ……こいっ……!? な……何をバカな事ばかりっ!! 私はただのいちメイドに過 ぎないと、普段から言ってるじゃありませんかっ!! 大体、私なんかはタカシ様の恋人 にも相応しくありませんし』 814 :6/6:2011/03/26(土) 19 31 34 ID ??? 「いやいや。立場は別にしてさ。客観的に見れば、芽衣は相当美人だと思うぞ。前だって、 一緒に歩いてる所を友達に見られてさ。アレは誰だお前の彼女かって相当しつこく聞かれ たし。パーティーで会った人からも、専属メイドですって言ったら美人のメイド羨ましいっ て言われたし」 『あああああ、もうっ!! 適当な事ばかりタカシ様はっ!! 停電だからって変にテン ション高くしてお世辞ばかりっ!! 正直、付き合いきれませんっ!!』 グイッ!! 「ありゃ? 芽衣のグラスに入ってるのもワインだろ? そんなに一気に空けちゃって大丈夫か?」 『何言ってるんですか。普段、私は仕事があるからとジュースにしようとしても、付き合 えと言ってるのはタカシ様じゃありませんか。こういう時だけ、ワインはダメとでもおっ しゃるのですか?』 「いや。飲むのは全然オッケーだけどさ。いくらなんでも、一気飲みは酔っ払っちまうん じゃないかと……」 『タカシ様に付き合って話しをしていたら、喉が渇いてしまっただけです。ちゃんと酒量 くらいは自分でコントロール出来ますから、ご心配なさらないで下さい』 「わ、分かったよ。ただ、ちょっと待って。手酌なんてしないでも、俺が注ぐからさ」 『何言ってるんですか。ご主人様にお酌させるわけにはいきません。私なんて、手酌で十 分です。だから、早く瓶を寄越して下さい』 「まあまあ。食事の時くらい遠慮しないで、ほら。グラス出して。出ないとこぼれちゃうよ」 『う~っ…… タカシ様って、こういう時本当に意地悪ですね』 「素直にならない芽衣が悪いの。はい、どうぞ」 『そ、それじゃあ……頂きます……』 トクトクトク…… 「うん。こんなもんか……って、もう空けちゃったの? いくらなんでも早過ぎだって」 『う……申し訳ありません。何かこのワイン……飲みやすくって、ジュースみたいに簡単 に入っちゃって……』 「それじゃあ、もう一杯。今度は一気飲みはダメだからね」 『き……気をつけます……』 『(でも、そんな事言われても……タカシ様が私の事を綺麗だとか美人だとか、恋人と一緒 にいるみたいだとか褒めちぎってばかりだから…… あああああ……もう、喉はカラカラ だし、体の火照りは止まらないし……はふぅ……(////////////////////))』 817 : 814のおまけ 1/5:2011/03/26(土) 21 16 57 ID ??? ~翌朝~ ピピピピピッ……ピピピピピッ…… 『ん……?』 カチッ…… 『(もう六時…… 起きて、洗濯して……タカシ様の食事のご用意を……それにしても、何 でこんなに気持ち悪いんだろ……頭フラフラするし……)』 『(そういえば、夕べはどうしたんだっけ……停電で、タカシ様と食事して、食器を流しに 片付けてから……停電が終わってから洗い物とお風呂をって思ってたんだけど……あれ? 記憶に……ないな……私……ベッドに入った事も……)』 ガバッ!! 『ど……どうしたんだっけ? そうだ。停電が明けるまでちょっとだけ休もうと思ってソ ファで…… でも、何で私ちゃんと自分のベッドで……しかも、パジャマも着てるし…… でも……覚えが無いなんて……』 『(まさか……酔い潰れて、タカシ様が……)』 ガチャッ……ドタドタドタ…… コンコンコンコンコンッ!! 『タカシ様っ!! 起きて下さいタカシ様っ!!』 「ん…… 何だよ……まだ六時じゃんか……」 モゾモゾ…… 「何だ? 芽衣。開けていいぞ」 『では、失礼しますっ!!』 ガチャッ…… 「おわっ!?」 『は? いかがなさいましたかタカシ様』 「いや、その……芽衣が、予想外にパジャマ姿だったから……ちょっとびっくりした」 『なっ…… そんなの、一緒に暮らしている以上、別に驚く事でも何でもないじゃないで すかっ!! 逆に、驚かれるとこっちが恥ずかしくなりますっ!!』 818 : 814のおまけ 2/5:2011/03/26(土) 21 17 20 ID ??? 「ああ、ゴメン。確かに芽衣の風呂上りとかはよく行き会うけどさ。朝はいつも、キチン とメイド服着て起こしに着てくれるから……で、パジャマのまま早朝に部屋に来るなんて、 一体何があったんだ?」 『それはこっちが聞きたいですっ!!』 「何? 一体どういう事?」 『だから、その……えっと、私なんで、自分のベッドでキチンとパジャマ着て寝てるんですか?』 「え? それって別に普通じゃない?」 『普通じゃないから聞いてるんですっ!! というか、その……食事を終えて、食器を流 しに運んで……そこら辺までは覚えているんですが……』 「そこから先の記憶がないと」 『……はい。真にお恥ずかしながら……』 「なるほどね……クスッ……」 『お笑いになることないじゃないですかっ!! 大体、勧めたのはタカシ様ですよっ!!』 「いや。僕はお酌はしたけど勧めてはいないけどな。むしろ止めたのに、芽衣が自分から 飲んじゃってたじゃん。それも覚えてない?」 『…………失態でした。申し訳ありません……』 「素直なのは宜しい。で、夕べの事だけどさ」 『わああああっ!! ちょっ……ちょっとお待ち下さいっ!!』 「何? 聞きたいんじゃなかったの?」 『いえ、その……心の準備が…… コホン。どうぞ』 「うん。でも言ってもいいのかなあ」 『私が聞いてるんですから、言ってもいいも何もないじゃないですかっ!! 何をその…… そんな、もったいつけてるんですかっ!!』 「いや。世の中には、知らずに済むことならその方がいい事もいっぱいあるじゃん。だか らさ。これも教えない方がいいんじゃないかなって……」 『なっ…… わっ……私が何をしたって言うんですかっ!! こ……ここまで来てそんな 事言うなんて、却って気になっちゃうじゃないですかあっ!! も……もう、後には引き 返せませんっ!!』 「ホントに? いいの? 聞いて後悔するかもよ?」 819 : 814のおまけ 3/5:2011/03/26(土) 21 17 43 ID ??? 『聞かずに後悔するよりマシですっ!! 大体、聞いたら後悔するって、私そんな酷い状 態だったんですか?』 「うーん……まあ、ねえ…… どうだか……」 『濁さないで下さいっ!! 私……一体、何をしたんですか? タカシ様に失礼な事とか、 たくさんしてしまったとか?』 「いや。それは普段からしてるから。主に言葉で」 『普段のは、大抵タカシ様に原因があるんですっ!! からかったりなさるから……大体、 昨日の深酒だってタカシ様が適当な褒め言葉でおからかいになるのがそもそもの原因じゃ ないですかっ!! 私のせいばかりってわけじゃ……』 「あれはホントにからかったつもりはないんだけど、まあそこで言い合いしてたら、また 話が進まなくなるからな。夕べの話に戻そうか」 『う……それで、私……何をしたんですか?』 「いや。何もしてないよ。というか、何も出来なかったって言うべきかな」 『出来なかったって……どういう意味ですか?』 「だって、自分はまだ仕事が残ってるから俺だけ先に寝ろって言ってリビングのソファに 座ったら、すぐに寝ちゃったんだもん。まあ、結局芽衣の方がワイン多く飲んだし、食卓 のライト以外は明かりが無くてほとんど真っ暗だから、しょうがないんだろうけど」 『リビングのソファで休もうとしてたのまでは覚えてます。けど、その先どうやって、自 分の部屋まで戻ったのか、それが全く記憶になくて……』 「ああ。さすがに芽衣をそのままほっとく訳にも行かないし、停電が終わったら起こそう と思って。まあ、停電は意外と早く終わったんだけど、起こしても芽衣が全然起きなくて さ」 『起きなかったって……それじゃ私、どうやって部屋まで…… まさか……タカシ様が?』 「まあね。大変だったけど」 『いっ……やあああああっ!! どどどっ……どうやって私を部屋まで連れて行ったんで すかっ!! 肩を貸してですか? そ、それともおぶったりとか……抱っこでとか……』 「それは、芽衣のご想像にお任せするよ。一つ言えるのは、おれが連れて行ったってこと は確かだって事で」 『どうしてそこで言葉を濁すんですかっ!! それもニヤニヤして、絶対面白がってます よね? もう、最低です!! タカシ様はっ!!』 820 : 814のおまけ 4/5:2011/03/26(土) 21 18 47 ID ??? 「あれ? うっかり放置してたら暖房も無しで朝までリビングで寝てて風邪引いたかも知 れないのを、部屋に連れて行ってあげたのに最低扱いなんだ。それって、メイドとしてどうなの?」 『うううっ…… たっ……確かに、タカシ様に部屋まで運ばせたなんてのは、メイドとし てあるまじき失態だとは思っておりますし、申し訳ないとは思いますけど…… ただ、今 のタカシ様は意地悪過ぎますっ!!』 「いや。まあ、詳しく語り過ぎると芽衣が恥ずかしがるかなって思って」 『もう、その言葉だけで十分過ぎるほど恥ずかしいですっ!!』 『(あああああ…… 私とした事が……タカシ様の言葉から察するに、やっぱり抱っことか されたんだ…… それなのに、覚えてもいないなんて……じゃなくってっ!! タカシ様 にそのような事をさせるなんて……)』 「(まあ、本当は寝惚けてフラフラな芽衣の手を引いて部屋まで連れてっただけなんだけど。 でも、狼狽する芽衣はホント、面白いなあ)」 「まあ、まだ続きがあるんだけど。でも、これだけで十分恥ずかしいなら、この先は俺一 人の胸に仕舞っておくかな」 『まだ続きがあるんですかっ!! って、そうだ。何で私、パジャマ姿なんですか? 私、 起きなかったんですよね?』 「さあ。どうやってだろうね?」 『だから何だってそう意地悪な言い方するんですかっ!! もうはっきりおっしゃって下 さっていいです。腹は括りましたから』 「いや。やっぱ止めとく」 『何で? 何でですかっ!! 私がお願いしているのに言わないってどういう事なんですか?』 「だって、言ったら結局ボコボコに叩かれそうな気がして。今の芽衣の動揺っぷりから察するに」 『何で私がタカシ様をボコボコに……って、やっぱり、その……タカシ様が?』 「うーん……だって、芽衣がメイド服がしわくちゃになるからどうしても着替えるって聞 かないからさ。その割りに手は覚束ないし……」 『ちょっと待って下さい。私、起きたんですか? そんな事言ったんですか? 全く記憶 にないんですけど』 「起きたっていうか、ちょっと目を覚ましたって感じだったな。まるで、駄々っ子みたいだったよ」 『あの……それで、もしかして……』 821 : 814のおまけ 5/5:2011/03/26(土) 21 19 34 ID ??? 「そっから先はちょっと勘弁してくれ。話すの恥ずかしいから。まあ、俺にとってもちょっ と思い出にはなったかな」 『なあああああっ!! 何がいい思い出なんですかっ!! ししし……信じられませんっ!! そ……そんな事……ああああああっ!!』 「いや、ちょっと待て。誤解しないでくれよ。決してその、スケベ心むき出しでとかじゃ なくてだな……」 『どっちだろうと私には同じ事ですっ!!!! あああああ……もうダメッ!! 失礼しますっ!!』 ドタドタドタドタ……バタンッ!! 「ふう……やれやれ。本当は、冗談で着替え手伝おうかって言ったらボコボコに蹴られた だけだったんだけどな。ま、ちょっとその仕返しもあったけど、でもやっぱり動揺してる 芽衣は可愛いよな」 『あああああ……もう最低っ…… タカシ様にここまで運ばれただけじゃなくて着替えま で……という事は当然、下着もみ、見られて…… やだもう……酔っ払ってたからってな んで……恥ずかし過ぎる……死にたい……(///////////////)』 以上 ツンデレが酔って記憶に無いなんていったら、やっぱり苛めたくなるよね