約 5,060,848 件
https://w.atwiki.jp/asasenoyume/pages/12.html
PC ガウェイン ランスロット NPC 「二枚貝の夢」乗船者 ●客 【文系】 清少納言 アンデルセン シェイクスピア 【ダンサー】お竜さん 以蔵さん(STR14) マタハリ サロメ 【画家】ダヴィンチ 北斎 ゴッホ 【音楽家】モーツァルト サリエリ トリスタン 【??】BBちゃん アビーちゃん ●乗組員 【ライブラリー】紫式部 シェヘラザート 【フロント】龍馬 ニトクリス 【ショップ】ダビデ(店主&?) ドルセント 【バーテンダー】ロビンフッド 【ディーラー】ニキズ 【レストラン】料理長 赤い人 フロアー ロビン 【カフェ】ブーディカ(デッキ) 雀のお宿(library近く) 【法律家】モリアーティ(弁理士) ホームズ(弁護士) 【船医】サンソン ナイチンゲー ル 【船管理】エジソン テスラ 【船員】船長ドレイク 副船長黒髭 航海士バーソロミュー 【オーナー】ミッシェル R ミッテンガルド ドリームランド住人 ●あやかしの森 ズーク 菌類の王ロビクス ●猫の街 ウルタール 【人】五虎退(猫語通訳) 鶴丸国永(宿屋の主人) 【ブラシ】ブラス(画廊主人) ネルソン(画家) 【猫】鶯丸 大包平 陸奥守吉行 南海太郎朝尊 肥前忠広 大倶利伽羅 燭台切光忠 太鼓鐘貞宗 鶴丸国永 へし切長谷部 日本号 三日月宗近 【夢見る人】 クラーク・ケント
https://w.atwiki.jp/parsleyresort/pages/26.html
imageプラグインエラー 画像URLまたは画像ファイル名を指定してください。 ヴィン 種族:ニューマン 年齢:21歳 身長 / 体重:164 / 50 メインクラス:バウンサー その他 無口で無表情な、一見すると性別不詳な(一応)女性。 いつもお腹をすかせておりどこででも寝落ちする。 とても忘れっぽい。 メモ +自分用メモ
https://w.atwiki.jp/seisoku-index/pages/37.html
上条「なぁインデックス」インデックス「なぁにとうま?」上条「ちょっと相談していいか?」インデックス「勿論! どんとこいなんだよ」上条「もしさ、身近に気になる娘がいたらどうすりゃいいと思う?」インデックス「!」 インデックス「み、身近に?」上条「ああ、身近な娘なんだけど…」インデックス(これはもしかして、もしかすると…!)インデックス「……告白するべきなんだよ!」上条「告白? 急過ぎないか?」インデックス「大丈夫なんだよ! 私が保証するんだよ!」インデックス「告白されても…断らないよ、絶対」上条「そ、そうか?」 ‐‐‐上条(昨日インデックスにも励まされちまったし、ここは勇気を出してみるか)上条(振られたって構わねぇ! だって俺は、あいつの事が――)上条「好きだ! 姫神!」姫神「……えっ?」 姫神「えっ。えっ? 私?」上条「ああ、姫神の事が好きだ! 付き合ってくれ!」姫神「えっ。あっ。ど。どうして?」上条「前から気になってたんだ…それで昨日インデックスに相談したら、早めに告白するように言われたんだ。だから言おうって決めた。好きだ姫神!」姫神「あ…えっと。その…」 上条「あ、返事はいつでもいいから……それじゃあな」姫神「ま。待って!」上条「えっ?」姫神「……私で。良ければ…///」上条「ほ、本当か!?」姫神「うん…実は私も。前から上条君の事が…」 上条「と、いう訳で」姫神「……」コクン上条「付き合う事になったんだ、俺達」インデックス「……えっ」上条「インデックスには相談に乗ってもらったから一番最初に言おうと思ったんだ。な、姫神」姫神「…うん」上条「インデックスにあそこまで念を押されなかったら多分告白までいかなかったと思うんだ。本当にありがとうな!」インデックス「……えっ? 今日告白したの? 昨日の今日で? えっ?」上条「インデックスも昨日散々早いほうがいいって言ってただろ。だから、な、姫神」姫神「…うん」インデックス「……」 インデックス「そっか…」姫神「……ごめんね…?」インデックス「……何言ってるの? あいさ」インデックス「とうまとあいさが幸せだと私も嬉しいに決まってるかも! だから謝る必要なんてどこにもないんだよ!」姫神「…ありがとう」上条「ああ、ありがとうなインデックス。姫神の事は絶対幸せにするからな!」 インデックス「…じゃあ、私ちょっと出掛けるね! 後は若い人同士でにゃんにゃんでもしてたらいいんだよ!」上条「お前も若いだろ」姫神「……///」インデックス「…じゃ、じゃあね!」バタンッ上条「あっ……気ぃ使わせちまったな」姫神「多分。それだけじゃないと思うけど…」上条「ん?」姫神「ううん。なんでもないの」 ‐‐‐ピンポーン小萌「はぁーい」ガチャッインデックス「はぁ…はぁ…」小萌「シスターちゃん? どうしたのですか、そんなに息を切らせて」インデックス「…とうまが」小萌「上条ちゃんがどうかしたのですか? まさかまた大怪我でも…」インデックス「とうまが…あいさと付き合う事になったんだよ」小萌「おお! 上条ちゃんと姫神ちゃんもついに大人の階段登ったのですかぁ」 インデックス「そうなんだよ! とうまもあいさも幸せそうで、私も嬉しくて…」じわっインデックス「……嬉しかったけど…、ひっく……ちょっと、悲しいかも…うっ…」小萌「……」ぎゅっ小萌「悲しい時は我慢しちゃ駄目なのです。泣きたい時は先生の胸で思いっきり泣けばいいのですよ」インデックス「うっ…ひぐっ、うわぁああああああん!!」小萌「よしよし、なのです」インデックス「ぅ、えぇぇぇええええぇん…!!! わたっ、私も、とうまが好きだったんだよぉ!!」小萌「そうですねー。大好きだったんですねー」インデックス「二人が幸せだったら、私も嬉しいっていうのは…本当だけど……、ぐすっ、うぁああああああんっ!!!」小萌「よーしよーし」 ‐‐‐小萌「落ち着きましたか?」インデックス「すんっ、もう大丈夫なんだよ…ひくっ」もぐもぐ小萌「大丈夫そうですね」インデックス「もう大丈夫なんだよ。でもその代わりストレスでヤケ喰いするかも」もぐもぐ小萌「それは大食いを正当化しただけなのですよ」 ‐‐‐学校上条「姫神、今日帰りにどこか寄っていかないか?」姫神「うん。行く」土御門「あーあー、羨ましいなぁ上やーん。彼女と放課後デートなんてにゃー」青髪ピアス「本当やで! ちくしょう上やんちくしょう」上条「悪いなー。さ、行くか姫神」姫神「うん。じゃあね」青髪ピアス「いいなぁ…いつになったらボクにも放課後デートするような彼女出来るんやろうなぁ」土御門「青ピには無理だぜい」 姫神「上条君。どこに行くの?」上条「そうだな、あそこの公園でクレープでも食べないか?」姫神「うん」 ‐‐‐姫神「おいしい」上条「ああ、姫神と一緒に食べるとただのクレープがご馳走みたいに感じるな」姫神「もうっ…」 上条「これもおいしいけど、姫神が食べてるやつもおいしそうだな」姫神「上条君のも。おいしそう」上条「一口いるか?」姫神「うん。貰う」上条「はい」姫神「あーん」ぱくっ姫神「ん…こっちもおいしいね。上条君も。一口いる?」上条「ああ、貰う」姫神「はい」上条「あーん」ぱくっ上条「あ、うまい」姫神「でしょ? やっぱり。クレープは生クリーム」上条「いや、生クリームだからこんなにおいしいと思ったんじゃないな」姫神「じゃあなんで?」上条「姫神が食べたものだから」キリッ姫神「……上条君のもおいしかった。上条君が食べたから…//」 上条「ああー、それにしても上条さん。こんなにいい彼女が出来て幸せですよ」姫神「私も。いい彼氏が出来て幸せ」上条「それなら俺のほうが幸せだな」姫神「ううん。私のほうが幸せ」上条「まさか。俺のほうが幸せだよ」姫神「そんな事ない。私のほうがずっと幸せ」上条「じゃあ、二人とも同じくらいずっとずっと幸せって事で」姫神「うん。二人とも幸せだものね」 上条「…姫神」姫神「何?」上条「呼んだだけ」姫神「そう」姫神「…上条君」上条「なんだ?」姫神「呼んだだけ」上条「そうか」上条「…なあ、今度から秋沙って呼んでもいいか?」姫神「うん。私も名前で呼んでもいい?」上条「秋沙」姫神「なぁに。当麻君」 上条「秋沙の髪は綺麗だな」姫神「そう? 嬉しい」上条「触っていいか?」姫神「うん。どうぞ」上条「うっわ…サラサラだなぁ」姫神「……そんなに触らないで」上条「あ、すまん。嫌だったか?」姫神「ううん。ただ。照れるから…」上条「ならもっと触ってやろう。照れる秋沙も見たいからな」姫神「やめてよ当麻君…///」 上条「当麻君。当麻君はどんな髪型が好き?」上条「髪型?」姫神「そう。当麻君が短いのが好きなら。切ろうと思うの」上条「そうだな…サラサラの黒髪ロング一番好きだな」姫神「だから。私を選んだの?」上条「逆だよ。姫神がこの髪型だから、この髪型が一番好きなんだよ」姫神「そっか。私も。当麻君の髪型が一番好き」上条「こいつーっ」 上条「――でさ、姫神」姫神「あ。今。姫神って言った」上条「あっ、ごめんな」姫神「駄目。許さない」上条「そんな…不幸だ」姫神「罰として。今日は1日中ずっと。手を繋いで」上条「幸せだー!」 上条「俺、秋沙の事好きだ」姫神「私は。もっと好きよ」上条「じゃあ俺はもっともっと好きだ」姫神「私ももっともっともっと好きよ」上条「俺はもっともっともっともっと好きだ」姫神「私はもっともっともっともっともっと好きよ」上条「俺はもっともっともっともっともっともっと好きだ」姫神「私はもっともっとm(ry」 上条「なぁ秋沙、今日の朝食はなんだったんだ?」姫神「今日は食パンだった。当麻君は?」上条「へえ、俺もちょうどトーストだったんだ」姫神「まるで。運命みたい」上条「全く、かわいい事言いやがって」姫神「か。かわいい…?」上条「ああ、秋沙は世界で一番かわいいぞ」姫神「当麻君も。世界で一番かっこいいよ…///」 上条「秋沙は手も綺麗だな。いや、秋沙の身体で綺麗じゃないところなんてないな」姫神「そ。それは…言い過ぎ」上条「そんな事ないさ。それにすべすべで柔らかいなぁ」姫神「当麻君の手も。男の子らしくて素敵だと思う」上条「1日だけじゃなくて、ずっと握ってたいくらいだ…」姫神「私も。だから…いつでも握って。いいよ?」上条「じゃあ、そうさせてもらうな」姫神「うんっ」 姫神「あ。睫毛がついてる」上条「えっ? どこだ?」ゴシゴシ姫神「動かないで」スッ姫神「取れたよ」上条「ありがとう……あれ? 姫神もついてる」姫神「う。嘘っ」ゴシゴシ上条「嘘じゃないさ、かわいい顔がついてるぞ」姫神「……ずるい…」上条「照れてもやっぱりかわいいな」姫神「もう…///」 上条「……」姫神「……」上条「…あ、秋沙」姫神「なぁに?」上条「目を瞑ってくれないか…」 イケメンAA姫神「うん…」上条「……」スッ御坂「ア、アンタ! 何やってんのよ!」 上条「うわっ!? み、御坂か?」御坂「あ、アアアアンタ! 何してくれちゃってんのよぉ! 離れなさいよ!」ビリビリッ上条「何って…ナニ?」御坂「そうじゃなくて! アンタ、また違う女とイチャイチャして…!」姫神「…本当? 上条君」上条「いやいや! 上条さんは秋沙一筋ですから!」御坂「……えっ?」上条「ん? ああ、こいつはクラスメイトの姫神」姫神「どうも。はじめまして」御坂「はぁ…はじめまして、御坂です……じゃなくて! なんなのよ、姫神さん一筋ってどういう事!?」 上条「ああ、俺達実は…」姫神「……」コクン上条「付き合う事になったんだ」御坂「……えっ?」私はその言葉を聞いた後の記憶がなく、気が付くと寮のベッドに腰を掛けていました。御坂「……あれ?」黒子「あ、やっとお気が付きになりましたの? お姉様」 御坂「…あれ? えっ? あれれー?」黒子「こんなところに青酸カリが落ちてるよー?」御坂「……」黒子「本当にどうなさいましたの?」御坂「…黒子、ちょっと私のほっぺたつねってくれない?」黒子「はいですの」ギリィッ御坂「いったぁあああ!!!」黒子「あっ、ごめんなさいですのお姉様ぁ!」御坂「でも…やっぱり…夢じゃないのね」黒子「お姉様…?」 御坂「そっか…夢じゃ、ない…のね…っ」御坂「うっ、うゔ…う…ひっく、うぁああああ…ああああぁん…!!!」黒子「お姉様…」ポスッ黒子(!? お、お姉様の頭がッ、お姉様の小さな頭が黒子の胸、むねむねムネムネ胸胸胸にぃぃいいい!?!?)御坂「ひぐっ…ぐすん、うあぁあ…ああ…っ!」黒子「……」黒子「お姉様、今じゃなくてもいいですの。お姉様が好きな時でもいいので、わたくしに何があったか話してくれませんの?」黒子「わたくしにも頼ってくださいまし。1人でなんでも溜め込まないでほしいんですの」御坂「ゔん…、うん…!」黒子(ひひひっ! フラグですの! これで黒子√が出来ましたの! ……と、喜びたいところですが、今は純粋に心配ですの…) ‐‐‐少し戻って上条「……なんだったんだ、あいつ? 付き合ってる事言ったらフラフラと立ち去っていって…」姫神(もしかして…多分。あの子も…)上条「なんなんだろうな? 秋沙」姫神「鈍感」上条「えっ!?」姫神「……」上条「…もしかして、怒ってるんでせうか?」姫神「うん。ちょっと」上条「ぐぼぁっ!」姫神「でも」上条「ん?」姫神「鈍感で。良かった」上条「……? どういう事だ?」姫神「なんでもない」 上条「そういやさ」姫神「なに?」上条「さっき、上条君って言ったよな」姫神「…だって。人前じゃ恥ずかしい」上条「だって禁止」姫神「あぅあぅ…」上条「そうだな……じゃあ罰は」上条「明日デートしてくれないか?」姫神「…! うんっ。する」上条「じゃあ決まりな」姫神「うん。今から楽しみ」 ‐‐‐姫神「暗くなってきたね」上条「じゃあそろそろ帰るか」姫神「うん」上条「家まで送るな」姫神「えっ。いいよ。そんな…」上条「これくらい彼氏の義務だろ。させてくれよ」姫神「…じゃあ。お願い」上条「おう」 ‐‐‐姫神「送ってくれて。ありがとう」上条「秋沙の為だからいいって」姫神「もう…」上条「じゃあ、俺も帰るわ」姫神「うん。また明日ね」上条「ああ」上条「……秋沙!」姫神「えっ?」クルッ上条「あ、いや……メール、するな」姫神「うん。おやすみ。気を付けてね」上条「ああ、じゃあな」 ‐‐‐帰り道上条「……」てくてく上条「うーん…」とことこ上条「ま、明日があるか」すたすた上条「あー、秋沙と付き合ってから上条さんこの上なく幸せですよ!」ひたひた上条「こんなに幸せだと後から大きい不幸がきそう…なーんてな!」HAHAHAHA!!ぐみ゙ゃっ上条「!」上条(この感覚。前から幾度も味わった事のある゙何がを踏みつけた時の感覚。柔らかく粘質的でなおかつ表面が少し乾き固まっている、これは…)上条「ふ、不幸だーッ!!!」 ‐‐‐姫神宅姫神「……」ゴロン姫神「……」ゴロン姫神「……」姫神「メール。まだかな」姫神「……」ゴロンイッペン、シンデミル?姫神「!」 From 上条当麻 Subject 無題____________明日のデート、秋沙はどこに行きたい? ‐End‐ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄姫神「……」カチカチ ‐‐‐上条宅イイゼ、マズハソノゲンソウヲブチコロス!上条「!」 From 姫神 Subject 無題____________当麻君と一緒ならどこでもいいよでも、あえて言うなら映画がみたいな ‐End‐ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄上条「なあインデックス、女の子ってどんな映画が好きなんだ?」インデックス「なに? あいさと映画でも見に行くのかな?」上条「な、なんの事やら…」インデックス「今さら誤魔化してもバレバレなんだよ。うーん…恋愛映画なんかいいと思うんだよ」上条「成る程…俺だったらアクション選んでたな」インデックス「ふっふーん。私に相談してよかったでしょ」上条「ああ、ありがとうな」 姫神「遅い…」姫神(なんか。変な事書いたかな)イッペン、シンd姫神「!」 From 上条 当麻 Subject 無題____________じゃあ、今やってる「ミサカとセロリと時々ミサワ」ってやつはどうだ? ‐End‐ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄姫神(恋愛映画…。これは。期待してもいいかな) From 姫神 Subject うん____________じゃあ明日。10時に映画館前でいい? ‐End‐ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ From 上条 当麻 Subject 無題____________わかった。じゃあまた明日な ‐End‐ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ From 姫神 Subject 楽しみ____________うん。おやすみ好きだよ ‐End‐ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄姫神(送っちゃった…送っちゃった…)ゴロゴロイッペn姫神「!」 From 上条 当麻 Subject 無題____________俺は大好きだぞ!おやすみ ‐End‐ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄姫神「…! …!」ジタバタ姫神(今日は多分。眠れない)姫神(でも隈出来たらやだな。早く寝なきゃ…) 上条「……」インデックス「とうま、ニヤニヤしすぎてきもいんだよ」上条「きっ!?」インデックス「あ、間違えたんだよ」上条「だよな、インデックスさんがそんな事言うはずないもんな」インデックス「とうま、気持ち悪い」上条「微妙に悪化した!!」 ‐‐‐デート当日 朝ジリリリッ姫神「ん…」パチッ姫神「良かった。ちゃんと起きれて…」姫神「そうだ。支度しないと」姫神「かm…当麻君はどんな服が好きかな」ぐぅー姫神「……でも。まずは朝食」 ‐‐‐上条(ちょっと早く着すぎたな…)上条「……」ソワソワ姫神「わっ」上条「うぐぇっ!? …な、なんだ秋沙か」姫神「ごめんね。ちょっと驚かせようと思って。待った?」上条「いいさ。それに今来たところだし」姫神「…このやりとり。カップルみたい」上条「ばか、カップルだろ?」姫神「うん」 上条「それより秋沙、その服…」姫神「あ。うん。…どうかな」上条「すっげぇ似合ってる! かわいいな。まあ、俺の秋沙はいつでもかわいいけどな」姫神「なら。良かった…///」上条「じゃあ映画行こうぜ」姫神「うんっ。行こう」 ‐‐‐映画館ガヤガヤ上条「じゃあチケット買ってくるな」姫神「じゃあ。私はその間にポップコーン買ってくる」上条「ああ、お願いな」姫神「当麻君もね」トタトタ姫神「当麻君は。何味が好きだろう」姫神「あ。これ美味しそう。すみません。これひとつ」 姫神「後は。当麻君を待つだけ」姫神「……あっ。あれは…」スタスタミサカ20000「ふひひ…とミサカはニヤつきながら『ミサカとセロリと時々ミサワ』を見に映画館へ入ります」姫神(あの御坂って人も。あの映画見るんだ)スタスタ 14510「これは見なくては、とミサカは『ミサカとセロリと(ry』を見に映画館へ入ります」姫神「…あれ? 一回トイレにでも。行ったのかな」スタスタ 10033「『ミサカと(ry』はここでいいんですよね? とミサカは確認しながら映画館へ入ります」姫神「……ん?」スタスタ 18264「べ、別に一方通行をみたい訳じゃないんだからね、とミサカはツンデレながら映画館へ入ります」姫神「 」 ‐‐‐上条「悪い! 売り場が混んでて…秋沙?」姫神「大丈夫…なんでも。ない」 上条「さっきから元気ないけど本当に大丈夫か?」姫神「うん。ありがとう」上条「なら良かった」姫神「あ。そうだ。ポップコーン買ったんだけど。この味で良かった?」上条「何味なんだ?」姫神「とうもろこし味」上条「あ、俺それ好きなんだ!」姫神「そうなの?」上条「秋沙とは色々と気が合うな」姫神「うん…///」 ブー姫神「あ。始まる」上条「だな」『学園都市中が涙した、あのドラマがついに映画化!』通行人『超泣きました!』通行人『まさかあの二人がああなるなんて予想外でしたの…』通行人『最初に出てきたショタがかわいかった』通行人『この映画は出来損ないだ。見られないよ。まず監督が駄目だ。それにCGに頼り過ぎていて…』『20XX年、公開』姫神「この映画。見たいな」上条「じゃあまた見に来ようぜ」姫神「一緒に?」上条「当たり前だろ」姫神「…約束。ね」上条「ああ、約束だ」 『ドゥルドゥルドゥルドゥル…』姫神「あっ」『映画を無断で撮影する事は、犯罪です』上条「あー、映画って感じがするな」姫神「うん。これ好き」『ザワザワザワ…』姫神「あっ」『上演中の会話は周りの人の迷惑になります』上条「これも映画って感じだよな」姫神「うん」『でも……』チュッ『これは応援します』姫神「///」上条「///」 セロリ『コーヒーうめー』ミサカ『きゃっ』セロリ『あ、大丈夫かァ?』ミサカ『だ、大丈夫です、ってミサカはミサカは答えてみる』セロリ『あ、膝から血ィ出てンぞ』ペタッミサカ『あ、ありがとう、ってミサカはミサカはお礼を言ってみたり』セロリ『じゃあな』ミサカ『待って! 名前を……行っちゃった』 ‐‐‐セロリ『肉うめー』ミサカ『きゃあっ、犬が襲ってきた!』セロリ『大丈夫かァ?』ミサカ『ありがとうございます、とミサカはお礼をします』セロリ『じゃあな』ミサカ『待って! お礼をさせてください、とミサカは呼び止めます』セロリ『あァ?』 ‐‐‐セロリ『セロリうめー』ミサワ『きゃんっ! 痴漢が!』セロリ『大丈夫かァ?』ミサワ『…助けてなんて言ってないんですけど!』セロリ『ハァ? もういい、じゃあな』ミサワ『ま、待って!』セロリ『あン?』ミサワ『…い、一応、ありがと…』 ‐‐‐ミサワ『げっ! また会っちゃった』セロリ『こっちの台詞だ』 ‐‐‐ミサワ『ミサカさ、なんだかんだで貴方といるのは嫌いじゃないよ』セロリ『あァ?』 ‐‐‐ミサワ『貴方の事…』セロリ『なンだよ』ミサワ『…なんでもない』 ‐‐‐ミサワ『貴方の事を…愛してる!』セロリ『俺もだミサワ』ミサワ『嬉しい!』セロリ『もう離さねェ!』 ‐‐‐セロリ『嘘だろ…? ミサワが鰒に当たって死ンだなンて…』 ‐‐‐ミサカ『ミサカが辛いことを忘れさせてあげます…とミサカはセロリに迫ります』セロリ『ミサカ…』ミサカ『さあ、熱いキスを…とミサカは顔を近付けます』セロリ『ちょ、ここはフリじゃ…』ミサカ『んー…とミサカはセロリをベッドに押し倒します』セロリ『待て、こンなシーン台本にはなかっただろ!』ミサカ『うるせぇ黙れ、大人しくペロペロされてろ、とミサカは息を荒らげます』セロリ『オイ監督! 止めろよ! そこはカットしろよ! ちょ、カメラ撮ってンじゃねェ!』バンッミサワ『セロリ、君を助けに来た!』セロリ『赤さk…じゃねェ、ミサワ…!』 ‐‐‐ミサワ『映画なんてどうでもいい、貴方を本当に愛してる!』セロリ『ミサワ…』ミサワ『番外個体って呼んで…』セロリ『番外個体…!』ミサワ『第一位…いえ、一方通行!』ビリビリミサワ『あうっ』セロリ『番外個体!? 番外個体ォォォォ!!!』ミサカ『そんなの許さない、ってミサカはミサカはミサカはミサカはミサカはミサカは』 ‐‐‐???『…というお話だったのさ』孫『もっと話してよー、お婆ちゃん』???『続きは、後でね。お爺ちゃんを呼んできておくれ』孫『わかった、後で絶対続き話してね、ミサワお婆ちゃん』ミサワ『勿論だよ』『END』姫神「ぐすっ…ぐすん」上条(あれって全員本人だよな?) パー上条「あ、明るくなった」姫神「ぐすっ……良かった。凄く良かった」上条「ああ、面白かったな」上条(それよりキャストが気になり過ぎてそれどころじゃなかったけど…)姫神「ラッコの電話のシーンは。感動した」上条「あそこは良かったな! でも俺は、秋沙の泣き顔がそんなにかわいいってところのほうが感動した」姫神「……急にそういう事言うの。禁止///」上条「ははは」絹旗(前のカップルが超ムカつきますね。さっさと超出てって欲しいです) ‐‐‐ガヤガヤ上条「じゃあこの後どうするか?」姫神「あ。この前美味しいカフェ見つけたんだけど。どう?」上条「へえ、いいな、じゃあ行くか」姫神「うんっ」 つづく
https://w.atwiki.jp/seisoku-index/pages/252.html
「いきなさいホーリエ!」 真紅の声とともに、開け放たれた入り口ドアから紅の光球が飛び出していった。 可能な限り明度を落としてある上、陽光の中であの速度だ。目視できる者などそうはいないだろう。 小萌の居るであろう場所―――他の薔薇乙女がいる位置は、ホーリエにしか感知できない。 人工精霊の案内で向かう手もあったが、光球が人を案内する様は、いやがおうにも無関係の人間の気をひいてしまう。上条の知り合いにでも会えばさらに面倒だ。 真紅はホーリエからの情報は受け取ることは可能。ならばホーリエを先行させることで、目的地を知ろうというのである。もちろん、その場で小萌が危険な目にあっていれば助けることを前提で。 「くそっ! よりによって小萌先生の方かよ!」 上条は、ジャストミートされた弾丸よりも早く小さくなっていくホーリエを見送ることもせず、乱暴に己の靴に足を突っ込んだ。 ついさっきインデックスが危ないと考えたときよりも焦りが大きい。明確に危険が迫っているとわかってしまっている。 苦虫を噛み潰したような表情が、彼の焦燥感を如実に顕していた。 五和のようにバイクも、その免許も持たない上条だ。確定的ではない場所への移動は己の脚しかなかった。 自転車という手段もないではないが、上条はそれそのものを持っていないし、小萌の物があったとしても体格があわないだろう。 ここからどれくらいかかるかわからない。時間と体力の勝負になる。 「・・・・・・」 一方、彼の足元でその様子を見上げながら、真紅は僅かに眉を寄せていた。 (・・・ごめんなさい当麻) 自分の闘いに巻き込んでしまって。 真紅は胸の奥から浮かび上がったそんな台詞を、なんとか飲み下した。 上条はきっとそんな謝罪を求めてなんかいない。逆にそれを気に病んでいることを知れば、彼は彼自身を責めるに違いない。 上条当麻はそういう人間なのだ。 「よし! 行くぞ真紅!」 爪先をガンガンと玄関土間に打ち付けつつ、上条が左手を差し出した。 焦燥に満ちた彼の瞳には、しかし真紅を責める色は一片足りとも混ざっていなかった。 「ええ」 だから真紅はただ頷き、その手をとった。すぐさま引っ張り上げられる。 そのタイミングに合わせて身を捻る真紅。まるで申し合わせたかのような動きに無駄はなく、ストン、と彼の左上腕に腰かけた。 そして上条は部屋の中に視線を向け、 「じゃあ行ってくる! 二人とも待っててく「待ってとうま!」っ!?」 上条の声が、インデックスに遮られた。 いつの間にか近づいていた彼女が、至近距離から見上げてきている。 インデックスは大きく息を吸い込むと、 「わたしも一緒に行くんだよ!」 と、言った。 「はあっ!?」 驚いたのは上条だ。 だがインデックスの表情は変わらない。本気の顔である。 「ば、ばか駄目に決まってるだろ!」 「やだ! ぜったい行く!」 「駄目だって! 相手がどんなやつか全然わからないんだぞ!? 水銀燈みたいなやつだったらどうすんだ!」 「危ないってわかってるのにとうまだけ行かせるわけないんだよっ!」 「インデッ「それにとうま!」 再度上条の声を遮るインデックス。その声の強さに上条が言葉を詰まらせた。 「もしまた結界が張られてたら、どうするの? とうまの右手なら壊せるかもしれないけど、ああいうのには核があるんだよ? なにをどういう風に壊したらいいか、わかる?」 「っ」 息を詰める上条。 「それは・・・」 「わたしならわかるよ。とうまみたいに壊したりできないけど、何をどうすればいいかわかるもん」 「で、でもよ、結界と真紅は関係が」 ない、と言い切る前にインデックスが首を振る。 「関係ないなんて言えないんだよ。魔術師の基本は秘密であること。とうまが『ない』って決めつけてることを狙ってるかもしれないんだよ」 魔術師とは、秘匿をもってその基本とする。それは自己の術式や狙いが知られたら対抗措置をとられるということだけではない。 広く一般に知られていることや長く続いていることが『一般常識』『慣習』という強制力を持つこととは真逆に、ごく一部しか知られないことは『貴重』『秘密』という名前で強力な力を持つ。 魔術というものが一般的に普及していないのはそのためだ。魔術師は魔術を『秘密』にすることで魔術を維持しているのである。 要するに秘密は彼等の力であり、一部と言えた。それほど魔術師は物事を隠すことに長けている。 魔術師が残した痕跡や情報を信用しないのは、対魔術での鉄則だった。 「・・・・・・」 沈黙する上条。 インデックスの言い分に、不覚にも説得力を感じてしまったからだ。 三沢塾事件。 御使堕とし。 法の書。 使徒十字。 いままでにも何度も経験した『敵味方の目的の相違』を思い起こせば、インデックスの言葉は無視できるものではない。 水銀燈も真紅も結界の大元は知らないだろう。 だが、その知らないことを敵であろう魔術師が知っていたら? 仮に敵の魔術師がいなくても、ローゼンも魔術師だ。真紅が知らないだけで、ローゼンが結界術の能力を授けていないと、なぜ言い切れる? そして、もしも小萌のいる場所に結界が張られていたら? 上条はそこに入ることができないかもしれない。小萌を助けることができないかもしれない。 「・・・・・・」 上条はインデックスを見る。 魔力を持たない彼女は、目にしていない魔術までは感知できない。だが、 「とうま」 近くにいるならば、話は別だ。 「っ」 上条はインデックスを危険な目に遭わせたくない。 姫神も、小萌も、そして叶うならば渦中であるはずの真紅だって、戦場に連れていきたくない。もしもそんなことに巻き込まれたら、全力で助けに行くだろう。 だがそれは――― 「わたしだって、役に立てるんだよ」 「―――っ!」 インデックスたちも同様なのだ。 「・・・・・・」 「・・・・・・」 「・・・・・・」 「・・・・・・」 沈黙。そして、 「~~~~っ!」 上条は頭をバリバリと掻いた。そして次の瞬間、 「ええいちくしょうっ!」 左腕に抱えていた真紅を、少し乱暴にインデックスに押し付けた。 「きゃあっ!?」「ひゃあ!?」 いきなりの動きに紅と白から同時に悲鳴が起こる。 それでも白は紅を落とすことなく抱え、上条を見た。 「インデックス」と、上条。 彼の言葉が自分の名前だと、インデックスは一瞬わからなかった。 「・・・・・・」 だからインデックスはぽかんとした表情で彼を見つめつづける。 上条は彼女の両肩に手を置いた。そのまま、告げる。 「約束だ。危ないと思ったら絶対に逃げること! 絶対無理しないこと!」 「・・・・・・」 「俺が逃げろつったら、絶対に言うことを聞くこと! ・・・それが約束できるって言うんなら」 一息。 「インデックス。俺と一緒に、小萌先生を助けにいこう」 と、上条は言った。 「・・・・・・」 それは一緒に戦うことを彼が承諾したということ。 なし崩し的に巻き込まれたいままでとは違い、インデックスの力が借りたいという、そういう意味だ。 じわり、とその言葉が耳に染み込み、 「う、うん!」 理解に達した瞬間、インデックスは頷いた。 これから戦場にいこうと言うのに、満面の笑顔を浮かべて。 「・・・・・・。」 力強く頷くシスターを見ながら、姫神は内心でため息をついた。 ついていきたい、と思う。 小萌は行く先のなかった自分を拾ってくれた恩人だ。その彼女が危険に巻き込まれているというのだから、自分も助けにいきたかった。 だが、それは叶わない。 (・・・私は。役に立てないから) きゅっ、と下唇を噛む。 『吸血殺し』 身に宿る能力は吸血鬼に対して絶対無敵で―――ただそれだけのものだ。 上条のようにあらゆる幻想に効果があるわけでも、シスターの知識のように汎用が効くものでもなかった。 身体能力も一般の女性とそう変わらない。むしろ低い方だろう。 共に行ったところで、自分の身すら護れない可能性が高かった。 一緒に行くと言えば、上条は頑強に反対するに違いない。とはいえ、シスターが行く手前、彼には断りきることはできない、と思う。 しかしその場合間違いなく、彼は彼自身以上にこちらを護ろうとするだろう。 三沢塾の事件と、先の大覇星祭。 彼には二回、己の命の瀬戸際を見られていた。 学園都市にいる彼の知り合いの中で、おそらく自分がもっとも、彼に対して『迫りくる死』を見せ付けている。 自分が行くことで自分が倒れるだけならまだしも、彼が身代わりになるなど、あってはならない。 「・・・・・・。」 前を見る。 シスターは胸の中にいる真紅をなんとか収まりがよくなるように四苦八苦して抱え直していた。彼女の表情には戦闘に向かおうとする者としての緊張感ももちろんあったが、それと同等に、彼に頼られたという喜びを内在させていた。 上条とともに行こうとする彼女と、その思いはあっても足手まといにしかならない自分。 胸に渦巻くこの感情がなんという名前を持つのか、考えるまでもなかった。 「・・・・・・。」 彼とシスターに気がつかれないように、後ろ手に、ぎゅっと手を握る。 自分ができることとすべきことは、彼の不安要素を少しでも減らすこと。 それだけで、それが精一杯だった。 「・・・・・・。」 しかし彼女はいま、迷っていた。ついていくついていかないの話ではない。 下手をすればそれ以上に気になってしまっている、ひとつの懸念。 彼女はその懸念の元凶である『それ』に視線を固定したまま、迷っている。 それを彼に告げるべきか、否か。 「・・・・・・。」 だがそれを決断する時間はなかった。 姫神の目の前で、インデックスが真紅を抱えて頷いたのだ。 「とうま、準備ができたんだよ!」 何度かの抱え直しのあと、ようやく収まりよく真紅を抱えることに成功したインデックスが、上条を見上げる。 インデックスはいまにも駆け出しそうな調子だ。彼女も彼女なりに焦っているのだろう。 しかし上条は、 「じゃあしっかり捕まってくれ」 と、言って、インデックスの背中側に回り込んだ。 「へ?」 と顔を巡らすインデックスの肩に左手を回し、 「え?」 少し屈み込んで右手を膝の裏に添え、 「ええっ!?」 そのまま一気に立ち上がる。 「ひゃあっ!?」 インデックスの可愛らしい悲鳴が響いた。 それは漫画等ではよく見るが、実際にはそう滅多にお目にかかれない体勢だった。 世ではそれをお姫様抱っこという。 「とととととととうま!?」 「・・・・・・」 状況を理解したインデックスの顔が一気に紅く染まり、さらにその胸にいる真紅の頬が僅かだけ引き攣った。 「い、インデックス、あんまり暴れないでくれよ。バランスが取りづらい。後、首に手を回してほしい。少しでも体を支えてくれると助かるんだ」 「う、あ、わ、わかった、かも・・・」 ごく直近にある上条の顔。声とともに頬にかかる呼気を感じながら、おずおずと上条の首に手を回すインデックス。 「・・・よし」 上条の方はそんなインデックスに気がついた風もなく、バランスを確認。走ることに問題がないことを確かめる。 それから、姫神に目を向けた。 「・・・・・・。」 姫神は、一見無表情のようにも見える顔。 だが上条にはわかる。 あれは、心配している顔だ。 きっと姫神もついてきたいに違いない。 小萌は彼女にとって恩人で、そして上条もインデックスも―――自惚れでないと思うが―――大事な友人なのだから。 だが連れてはいけない。 インデックスのように、いざというときに魔術から身を護る術がない彼女。 水銀燈との戦いを思い起こせば、上条といえども必ず護りきれる自信がなかった。 「姫神」 「・・・・・・。」 「すまん、スフィンクスとここで待っててくれないか」 言いながら上条は思う。 彼女の性格上、そしてインデックスを連れていく以上、ついてこようとするだろう、と。 だがその予想に反して、 「うん。待ってる」 と、和装の少女は頷いた。 「・・・・・・」 驚いた表情を浮かべる上条。しかしすぐにそれを改めた。 姫神が、よく見なければわからないほど小さく、しかし確実に、辛そうに眉をたわめていたからだ。 姫神は後ろに回していた手を解き、胸の前で組み合わせた。 西洋の祈り方。 和装であっても、そんなことは関係ない。姫神はただ、上条とインデックスの無事祈る。 「私のことは心配しないで。勝手に追い掛けていったりもしない。きちんと待ってるから。だから」 「・・・・・・」 言いながら、姫神は上条とインデックスを見た。 「小萌先生を。助けて」 「わかった。任せてくれ、姫神」 その言葉を残して玄関を飛び出して行った上条の背中を追い掛け、廊下まで出る。 だがそこまでだ。 それ以上進むことは約束を破ることになる。 「・・・・・・。」 もう人目を避けることを諦めたように疾駆を始めた彼らを見る、彼女の瞳。 彼女の視線は変わらず心配を讃えたまま、やはり変わらず『それ』に固定されていた。 「・・・・・・。」 見ているモノ。 それは、真紅だった。 「・・・・・・。」 真紅の服よりも赤い顔のシスター。その胸に抱えられた彼女は、上条と同じ焦りと満ちた顔。こっちを気にしている様子もなかった。 「・・・真紅。」 ぽつり、と舌の上でその名を転がす。 だが彼女の口は、それだけで止まらなかった。 水銀燈。 金糸雀。 翠星石。 蒼星石。 雛苺。 雪華綺晶。 次々と、薔薇乙女の名前を口にする。 だがそれは真紅から聞いたこと―――ではない。 ―――無念。ローゼンの傑作である薔薇は、すでに昇華されていた。別の方法を探さなければならない。 「・・・・・・。」 脳裏に、ある男の言葉が甦る。 少し以前に、協力関係にあった男の言葉である。 その男は魔術師で、錬金術師だった。 その男は、パラケルススの末裔だ、と言っていた。 その男は、『完全なる知性主義』の魔術師だった。 その男が魔術について話をしてくるのは珍しかったが、それゆえに覚えていたのだ。 ローゼンと薔薇乙女について、話していたことを。 「・・・気をつけて。上条君。彼女はもしかしたら」 ぎゅっと手摺りを持つ手に力を篭める。 その後に続いた言葉は、吹き付けたビル風に撒き散らされ、彼女自身の耳にも届かなかった。 屋上は大規模デパートらしく、かなりの広さを有していた。 屋台や花屋、ペットショップ等の店が並び、子供用のアスレチック広場まである。フェンスで囲まれ、眼下に町並みが見えることを除けば、ちょっとした公園のようだった。 「・・・・・・」 買い物客や、そもそもこの『屋上公園』を目当てに来た家族連れで賑わう中。 アスレチック広場付近に設置されたベンチに腰掛けた小萌は、うーん、と空を見上げた。 待ち人が、こない。 (・・・困りましたねー) 内心で呟きながら、視線を真正面に戻す。 その先では、多くの子供たちに混ざって、雛苺がきゃいきゃいとアスレチックで遊んでいた。 彼女の特徴的な風貌も、幼児たちにはあまり関係がないようだ。最初こそ珍しげにされていたが、5分もたたないうちに一緒になってはしゃぎ回っている。 「・・・・・・」 小萌の困ったように結ばれた口元が、ふっと緩んだ。 走り回り、アスレチックを登り降り、そして笑いあう。雛苺は明らかに異国の出だが、なるほどこうして見れば、子供というものは何処だろうと同じなのだと思える。 (うんうん、子供はみんなで遊ぶのが一番なのです) 周囲にいる多くの親たちと同じような表情を浮かべる小萌。 すぐ傍にいた家族連れが、そんな"年齢不相応"にしか見えない微笑に首をかしげたが、幸いにも彼女は気がつかなかった。 「こもえー」 アスレチックの天辺で、ブンブンと手を振ってくる雛苺。 「はーい」 それに返事をしながら、小萌は大きく手を振り返した。 すると雛苺は嬉しそうに笑い、すぐにアスレチックの下りに入った。気分は登山家、というところなのだろう。 フリルの多い洋服に四苦八苦しながら降りようとする危なっかしいその動きを苦笑を浮かべてから、小萌はちらりと腕時計を見た。 デジタル時計の文字盤は、買出しに出かけてから、もう2時間の経過を知らせている。 「・・・なんとか電話できませんかねー」 流石に、これは遅くなりすぎだろう。インデックスと姫神に本気で心配されていてもおかしくはない。 アスレチックの方に目を戻す。 雛苺が遊ぶのに夢中のいまなら、電話するタイミングとしてはいい具合だ。 しかし残念ながらこの屋上には、公衆電話という設備はなかった。先ほどから周囲を見回しているのだが、唯一あったのは非常用の回線だけのようだった。ダイヤルもボタンもない受話器で自宅へ電話をかけようと思うほど小萌はチャレンジャーではない。 「下の階にならあるのかもしれませんけど・・・」 雛苺を連れて階下に降りる手もあるが、迎えに来る人物とすれ違いになってしまっても困る。 小萌の知り合い―――それこそ生徒でもいいのだが―――とでも遭遇できれば話は早いが、こういうときに限って遭わないもの。顔の広さと覚えられやすさは学園都市トップクラスなのだが。 (ヒナちゃんもここで待っていればいいって言ってましたけど) 「こもえー」 「はーい」 (・・・忘れちゃってるみたいですねぇ、ここに来た理由) 確かここに『べりーべる』がいると言っていたように思う。 屋上にまで登るように雛苺に言われここにきたものの、それらしい人が待っているわけでもなかった。雛苺に聞いても「まだー」としか答えてくれなかったのである。 (ヒナちゃんの言う『人形のお姉ちゃん』が『べりーべる』って人、ですよね) 出てきた人名やその流れから言っても、それは間違いないはずだ。だがそれらしい人は、少なくともこの屋上には見えなかった。 「・・・・・・」 念のためにもう一度周囲を見回す。 だが、結果は変わらない。 「・・・・・・」 (仕方ない、ですかねー) はふ、とため息ひとつ。 気が進まない、という顔で、小萌は先ほどから意識的に避けていた方向に視線を向けた。 屋上出入り口付近にある屋外サービスカウンター。 各種サービスの総合受付であるそこは、当然のごとく迷子の受付も館内放送も行っている。 小萌個人としては、あまり使いたい手段ではなかったが、もうそれ以外に方法がなくなっていた。 迷子となれば当然、詳しい事情聴取も避けられない。それを行うには雛苺はまだ幼く、小萌の方は見た目が影響して説明がめんどくさいことこの上ない。 それになにより、雛苺の置かれた状況を一から説明すれば、下手をすると『警備員』を呼ばれてしまう可能性が高かった。 そうなればせっかく回避しようとした"置いていかれる"感覚を、雛苺に与えることになってしまうのである。 「でも、これ以上遅くなったら、そっちの方が大変なのです」 生徒ではないが、彼女のために自分の手間を惜しんでいられない。そして雛苺もそうだが、自分がいなくなったことでインデックスたちにも心配をかけているに違いないのだ。 止む終えない。 そう結論した小萌が、雛苺をこちらに呼ぼうとアスレチックに目を向けて、 「こもえー?」 その瞬間、ひょい、と真横から雛苺が顔を出した。 「うっひゃあっ!」 「キャー!?」 予想外のことに思わず飛び上がる。 タバコは吸うが肺活量は見た目以上の小萌の声が屋上に響き、一気に視線が集まった。 「ひひひひひ、ヒナちゃん!?」 身に刺さるような視線に反応する余裕もなく、雛苺に目を向ける小萌。 雛苺は雛苺で、地面にへたり込んだ姿勢で、大きな目をさらに大きく見開いてこちらを見上げてきていた。 「び、びっくりしたのよー!」 と、雛苺は言った。 「あ、ご、ごめんなさいヒナちゃん・・・小萌先生も、ちょっとびっくりしちゃいまして・・・」 わたわたと手を振りながら、雛苺を引っ張り起こす。幸いどこも怪我はしていない様子である。 「うゆ・・・ごめんなさいなのこもえ。ヒナ、びっくりさせちゃったのね?」 「あ、いいえー。小萌先生の方こそ大声出しちゃってごめんなさいです。・・・それより、大丈夫なのですか? 怪我とかしてませんか?」 「だ、大丈夫なの。ちょっとシリモチをついちゃっただけなのよ」 そう言って自分で、ぱふぱふとドレスのスカートをはたく雛苺。 どういう素材なのか、土足であがる屋上に転んだにも関わらず、そして先ほどから走り回っているのにも関わらず、彼女の服はまったく汚れた様子もなかった。 そうですかよかったー、と安堵のため息をついた小萌の目の前で、 「えへへ」 不意に雛苺が笑った。 「? どうしたんですか?」 雛苺は上目遣いに、小萌を見た。 「あのね、あのね」 「はい」 「えへへへへ」 少女の無邪気な笑み。 「なんですかー?」 それにつられるように、小萌の頬にも笑みが浮かんだ。 「うーとね」と、雛苺は言葉を続ける。「ヒナ、こもえに会えてとっても嬉しいの」 そう言って、雛苺は小萌の手を取った。 小萌のそれよりなお小さい手で、きゅっ、と握ってくる。 「ヒナね、ずっと寂しかったの」 「え?」 「・・・ヒナは鞄の中でずっと眠ってて、それで一人ぼっちだったの」 「・・・・・・」 「今日、起きてから人形のお姉ちゃんに言われて、待ってて、でもやっぱり一人ぼっちで、寂しくて泣いてたのよ」 「・・・・・・」 「でもこもえが来てくれて、ヒナは寂しくなくなったの。・・・こもえは、ヒナにとっても優しくしてくれたの」 ぎゅっ、と雛苺の手に力がこもった。 「だからね、だからー・・・」 にこりと、本当に素直な笑みが小萌に向けられた。 「ヒナ、こもえのことがだーい好きなのよ」 「・・・ありがとうなのですヒナちゃん」しっかりと雛苺の手を握り返す小萌。「小萌先生も、ヒナちゃんのこと好きになりましたよ」 「えへへへ・・・だからね、こもえ」 雛苺は小萌と手を繋いだまま、その掌の中に小さな何かを滑り込ませた。 「これ、あげるのよ」 そう言って、雛苺はするりと手を離した。 「?」 握った手の隙間を通るようにして入ってきたもの。 軽く首をかしげて自分の掌を見る。 「・・・指輪、ですかー?」 そこにあったのは小さな指輪だった。 小萌の手の上でもなお小さく見える、子供用と思える小さな指輪。雛苺か、それこそ自分程度の大きさの指にしか嵌らなさそうなものだ。 (これは、苺、ですかね? ヒナちゃんらしいですけど) 植物の象りは繊細で、極めて細かい。一目見ただけでかなり高価なものだとわかった。 「ウイ」 こくりと頷く雛苺。そして雛苺は後ろ手に手を組むと、真下から小萌を見上げた。 「ヒナはこもえのこと大好きだから。だからそれ、こもえにあげるのよ」 「で、でもこれ、ヒナちゃんの大事な指輪じゃないのですか? そんなの、小萌先生がもらうわけにはいきませんよー」 「ううん」と、雛苺が首を振る。 「こもえに、もらってほしいの。その指輪は、ヒナが一緒にいたいと思った人にあげるように、お姉ちゃんに言われたの。だからヒナはこもえにあげたいのよ」 「でも・・・」 「・・・それに早くしないと、間に合わないのよ」 「え、何に、ですか?」 首をかしげて雛苺を見るが、 「・・・・・・」 彼女は少しだけ困ったように笑ったまま、答えようとしない。 「・・・・・・」 雛苺は尋ねてくる小萌にこたえないまま、僅かに視線を上向けた。 もう秋になろうとする青い空の中で、無音のまま飛び交う二つの存在がある。 あまりにも色が薄く、あまりにも高速のために他の誰にも気がつかれていない。 ぶつかり合う、紅色と桃色の、光球。 「・・・わかりました。小萌先生もヒナちゃんのことが好きですから」 僅かな沈黙の後、小萌はそう言った。 「!」 途端、雛苺の顔が、ぱっと明るくなる。 「じゃあ、こもえ。いますぐそれをつけてほしいのよ」 「え、いま、ですか?」 「うい。いますぐ、この指につけて」 ちょん、と少女の人差し指が、小萌の薬指を突付いた。 「え”」 ちょっと予想外の要求に、思わず小萌は固まった。 だが雛苺は、さらに続ける。 「それでね、それでね・・・つけたら、指輪にちゅってしてほしいの」 「ちゅっ!? ちゅって・・・」 「ちゅはちゅなのー」 言いながら、雛苺は自分の指に唇をつける。流石の幼児。恥ずかしげな様子はまったくない。 「そっ、それは、絶対にしなくちゃいけないのですか!?」 「そうなのー」 すごくいい笑顔で返された。 これでも年齢的には立派な羞恥心の持ち主で、そして見た目以上―――否、実年齢基準から見ればかなり純情な小萌だ。正直遠慮したかったが、あまりの無邪気な返答に、いやだ、とも言えなくなる。 「・・・わ、わかりました」 数秒間の葛藤の後、承諾の返事を返した。残念ながら小萌の中に、キラキラと目を光らせる子供の瞳を裏切るという選択肢は存在しないのである。 (し、仕方ないのですよ。子供のお願いを叶えるのも大人の役割なのです) 小萌はゆっくりと左手薬指に指輪を嵌め―――その際、なぜか赤い神父の姿が浮かんだが―――次いで、口元に手を持っていく。 その間にも、雛苺は近くからその様子を見上げてきている。 (うう・・・そんなにじっと見ないで欲しいのです) 別に誰かにするわけでもなく、対象は自分の手である。正確には指輪のほうであるが、指を切ったときに舐めるのと状況的にはそう変わりがない。 それでも、やはり恥ずかしいものは恥ずかしかった。 「じゃ、じゃあしますよー?」 「うい!」 確認するような小萌の言葉に、元気なフランス語が返ってきた。 そんなに恥ずかしかったらやっぱりいいのよー、とでも言ってもらうことを期待していたのだが、叶わぬ夢らしい。まぁこのくらいの子供にそういう気遣いを求めても無駄なことである。 「・・・・・・」 再び脳裏に浮かぶ赤い神父の姿。それを、きゅっ、と目を閉じて掻き消すと、小萌はゆっくりと指輪に唇を近づけた。 そして、苺を模した指輪に、彼女の唇が触れる。 その瞬間。 ドクン、とまるで生きているかのように、指輪が鳴動した。 「ひゃ!?」 驚いて唇を離す小萌。 だが彼女には指輪も、そして雛苺の顔を見る時間はなかった。 (え・・・?) まるでひどい風邪をひいたときのような倦怠感が全身にのしかかり、目の前がぐらりと揺れる。 「えへへへ・・・」 雛苺が笑いながら、横倒しに倒れかけた小萌の背中に手を回した。 「これでずぅっと一緒なの・・・ずぅっと、いっしょに遊ぶのよ・・・」 歌うような少女の声。ベンチに腰掛けた姿勢でぐったりとし、雛苺に支えられている小萌には、突然の疲労感も、彼女の言葉の意味も問う余裕はなかった。 そこに――― バン! と屋上に大きな音が響いた。 「「「!?」」」 小萌たちの周囲にいる者たちが、いっせいに音がした方を見る。 「小萌先生!」「こもえ!」 「・・・?」 唐突に名を呼ばれ、そちらに目を向ける小萌。 屋上への出入り口、自動ドア。 そのドアが開ききる前に駆け込んできたため、誰かが激突したのだ。 大きく揺れるドアガラス。しかしぶつかった当の本人は痛みにも視線にもまったく気にした風がない。 崩れた体勢をドアにすがりつくようにしてこらえながら、こちらを見るその誰かは、 「か・・・みじょ・・・うちゃん・・・?」 見覚えのあるツンツン頭の少年と、その隣で少年を見る白いシスター。 その二人を小萌は知っていた。 いつか傷だらけのインデックスを担ぎ込んできたときと同じ真剣な顔で、少年―――上条がこちらを見ている。 (ぁ・・・・・・) しかし、そこまでが彼女の限界だった。 急速な闇が彼女の意識を多い、そのまま黒に染めていく。 重くなった意識に負けて目を閉じる寸前の耳に、キン、と金属音にも似た、甲高い音が響いた。 それが結界が張られた音だということを、小萌には知る由もない。 「!」 がくりと小萌が意識を失ったのを見た上条が、ざわめく周囲を無視して駆け寄ろうとする。 しかし。 「だめだよとうま!」 インデックスが彼のシャツを掴んでとめた。 「うわっ!?」「きゃあ!?」 がくっ、と急制動をかけられる上条。シャツの襟元で首がしまり、左腕の真紅が落ちそうになって慌ててしがみつく。 「げほっ! なにすんだよインデックス! 早くしないと先生が・・・!」 「結界が張られたかも!」 上条の非難の声を、インデックスが遮った。 「!」 慌てて周囲を見回す。すると違和感は一目瞭然だ。 小萌の家からここまで。さんざん晒されてきた奇異な視線が、いまはもうない。 ざわめき、人ごみ、すべては日常のまま。だがそれが『コインの表』に変わった瞬間、彼らの認識の中から上条たちは消えうせている。 結界が張られた以上、掻き分けてでも進もうとしたその人ごみはもう蠢く圧搾機と化している。うかつに飛び込めば、ヒトとヒトに押しつぶされてしまう。 触れても『ひっぱられる』ことも『押しつぶされる』こともないのは、デパートに到着した時点で腕から降ろし、いま真横に立つインデックスと、 「あれは・・・雛苺!?」 上条の左腕に腰掛けた真紅のみ。 その真紅が、驚愕を露にして叫んでいる。 視線の向きは上条、そしてインデックスと同一方向。小萌に抱きついている、幼児といっていいほど小さな少女だ。 だが彼女の視線は上条たちとは種類が異なる。それは言うなれば―――あり得ないものが、そこにあるというようなもの。 「そんな・・・これはどういうことなの?」 呆然と、信じられないような口調。 「なぜ雛苺がここにいるの・・・貴女はあのとき白薔薇に・・・!」 そうだ。 雛苺は、もういない。 共にアリスゲームを終わらせようとした彼女は、白薔薇にとって喰われてしまったはずだ。 それがなぜここにいるのか。 いやそもそも、それ以前に、 (なぜ私は、ベリーベルの存在を忘れていたの!?) 胸に手を当てる真紅。 自分は雛苺のローザミスティカを得ていたはず。それは雛苺が望んだこと。身体を失ってもなお、自分とともに戦おうとしてくれた彼女の意思。 それを、なぜ、忘れていた? 「真紅・・・来てくれたのね・・・」 「っ!」 思考に沈んでいた真紅を引き戻したのは雛苺の声。 彼我の距離は十数メートル。人ごみ越しであっても、なぜか彼女の声は真紅にも、そして上条たちにも届いた。 「ひ、雛苺、なの? 本当に、貴女なの?」 震える手を雛苺に伸ばす真紅。凛とした意思を湛えていたはずの彼女の瞳は、信じられないものを見ているかのように震えている。 「真紅!? どうしたってんだよ、おい!」 上条が心配そうに真紅を見た。 真紅の態度は尋常ではない。とても姉妹に出会ったとは思えない態度だ。 だが真紅が上条の疑問に何か言うよりも早く。 「えへへへ・・・」 ひらりとベンチから、いや、小萌の腕の中から飛び降りた雛苺が、上条たちに正対して、笑みを浮かべた。 そこに浮かんだのは、見た目どおりの邪気のない笑み。 だがその無邪気さは、ためらいなく昆虫をばらばらにできる子供ゆえの残酷をあらわすものだ。 「っ」 純粋ゆえの狂気をその瞳から感じ取り、インデックスが息を呑んだ。 「待ってたの、真紅。ヒナはお姉ちゃんに言われて、真紅を待ってたの」 言いながら、雛苺は上条たちに目を向けたまま、小萌に右手をかざした。白い指先が小萌に―――小萌の指輪を指し示す。 「う・・・」 小萌の表情が苦しそうにゆがみ、 「!」 コオッ! と指輪が光を放った。 同時に、小萌の纏う洋服―――パーカーにジーンズというラフな格好―――が、まるで幻想でも見ているように、ドレスに変化する。 それは色合い、形状、どれを見ても雛苺が纏っているものと同一のものだ。 変化は意匠だけに留まらない。 しゅるしゅると雛苺の足元から立ち上がった苺ワダチ。 それはもう力の入っていない小萌の四肢に巻きつき、それだけでは飽き足らず、小萌の身体を網の目状に覆っていった。 結果出来上がったシルエットは、言うなればヒト型の鳥篭だろうか。 十字架に下げられたような格好の小萌を中心に、苺ワダチが成人男性のシルエットを構成している。 「あ・・・うあ・・・」 『鳥篭』の中で小萌が苦しそうな声をあげた。 「な・・・!」 魔術。 それを目の当たりにした上条が目を見開き、 「や―――やめなさい雛苺!」 茫然自失の状況から立ち直った真紅が叫ぶ。 (まさか・・・Nのフィールド!?) 契約者の意匠の変化が意味することは二つ。 通常、鏡の世界にしか存在しないNのフィールドが現世にあるということ。 もうひとつは、媒介として許容量以上の力を薔薇乙女に与えているということだ。 そして変化の度合いが急激であればあるほど、 「その人を離しなさい雛苺! 貴女、自分がなにをやっているかわかっているの!?」 真紅が叫んだ。その顔は焦りに満ちている。 ―――契約は私の力を引き出すために必要な手続きに過ぎない。私が力を振るうと、どうしても、貴方の体力を奪ってしまうのだわ 「!」 上条の脳裏に、先ほど真紅から聞いた言葉がよみがえった。 体力のある上条にして、身体の芯にダメージを残すほどの疲労。それをただでさえ小さな体躯の小萌が受けたとしたら。 「そんなの、わかってるのよ」 雛苺が応ずる。無邪気な顔が上条たちに向いた。 「ヒナ、言われたの。お姉ちゃんに、言われたの。こもえに会って、ここにきて」 カクン、と彼女が首をかしげた。 まるで力の篭っていない、人形同然の不自然な動き。そして幼い彼女の口元が、まったく中身のない笑みを浮かべた。 「真紅を壊せって」 「なっ!?」 真紅の目が見開かれる。だが彼女にも、そして上条にも、その言葉の真意を問いただす暇はなかった。 「そうしたら、ヒナはこもえと一緒にいられるって、お姉ちゃんが言ってたの」 言いながら、雛苺は小萌の身体に巻き付く苺轍ごしに空を見上げる。 「ヒナ、遊ぶの。こもえと一緒に、ずっと、ずっと」 そこには、昼間の光の中でさえはっきり見えるほど光量を増した二つの光球がある。 結界が張られたことで人目に晒されないことを悟ったのか、完全に色を取り戻している二つの光球。 音もなく激突を繰り返していた二つの光。 その片方である紅色の球が、先程小萌の部屋であったように―――危険を知らせたのはときのように―――激しく明滅した。 それがまさに合図であるかのように。 「ベリーベル!」 雛苺が命じる。 小さな指を、真紅の方に向けて。 桃色の光球と、雛苺の身体。そして小萌の指輪が光を放った。 「くっ! ホーリエ!」 歯噛みして、真紅も叫んだ。 疑問も答えもすべてをあやふやなままに。 アリスゲームが、始まる。
https://w.atwiki.jp/origin2015/pages/191.html
かつて夫婦仲の良い家庭に生まれた、恵まれた少女がいた。 名前はラモサ。永久の幸福を祈って名付けられた彼女は、その名の通り笑顔が絶えない元気な少女である。 この時代は決して平和とは言い難い。常人の手に負えない者が悪行の少なくない世の中であり、毎日のように凶悪犯罪が起こっている。 されどこの世界には、もう一つの勢力――ヒーローと呼ばれる者たちが存在する。 正義の代行者たる彼らは、どんな悪行も許さない。市民を護る為にも血肉を撒き散らし、悪党に対抗している。 だから、無駄な心配は必要ない。ラモサはヒーローを信じて、この素晴らしき日々が永劫に続くと思って暮らしていた――――。 学校の帰り道。 何の変哲もない幸せな日々を壊すように、ラモサの家から見知らぬ少年が突き飛ばされていた。 喧嘩でもしたのだろうか? 彼は酷い重傷を負っていて、立ち上がるのもやっとだという様子である。 「諦めの悪いガキだ。ヒーローに私情を挟むな」 玄関から歩き出た灰色の男が、見下すように少年を眺めた。 生気を失い濁り果てた瞳は、まるで死人のようで、見ているだけで彼が只者ではないと知らされる。 対する少年が瞳に宿しているものは――希望だ。絶体絶命の窮地であるにも拘らず、彼は一向に諦める気配がない。 「うるせェ! 政府直属のヒーローだかなんだから知らねえが――その人たちは、人間だッ!」 「それがどうした? 元が人間であろうが、今や彼らは怪物同然。殺すべき悪だと政府から連絡も入っている」 「理解も納得も出来ねェな。俺の知ってるヒーローは――――師匠は、罪のない人を殺したりしない! そしてそれは俺も同じだ。まだ人間の心が残ってるなら――俺はこの人達を全力で守ってやる!」 この二人は何を言っているのだろうか? 突如の事態に、頭が追いついていかない。状況を理解することが出来ない。 辛うじて解ることは、少年が対峙している男は政府直属のヒーロー、早乙女灰色だということだけだ。 だから普通に考えればヒーローが悪人を追い詰めているようにも見えるが――少年の言葉の内容から察するに彼が悪人ではないのだろう。 考えれば考えるほど、わけがわからない。そもそも少年は何を守ろうとしているのか。 「それが俺の――ヒーローの王道だぁっ!」 気合いを振り絞り、立ち上がった少年が拳を固く握り締める。 真っ直ぐな瞳が灰色を見据える。/生気の宿らぬ死人がヒーローを見据える。 実際は灰色がヒーローで少年は素性すら知らないのだが、今のラモサにはそんな風に見えた。 互いの視線が交わった刹那に――少年が疾走り、灰色が身を構える。 助走をつけて振り抜かれた正拳突きが、灰色に迫り――――数瞬後のラモサが見たものは、全身全霊で放った一撃を躱され、態勢を崩す少年だった。 「ガキが」 ――――無慈悲な銃声が響き渡る。 結城陽太は政府に悪と認定されていない少年だ。命を奪う必要はないが、彼は仕事の邪魔をした。 ゆえに灰色は容赦をしない。足を撃ち抜き、少年の自由を一時的に奪うとラモサの家へ再び戻ろうとして――。 「お前も止めてみるか?」 陽太に駆け寄るラモサを一瞥した。 意味不明だ。何らかの事件に巻き込まれたことは間違いないが、どうして灰色はラモサに声を掛けたのか。 「……もしかしてラモサちゃん、か?」 「え――どうして私の名前を?」 「あの人たちが呼んでたんだ。家族3人で笑っている写真に、何度も何度も……。 それで俺は確信した。二人はまだ意識がある。姿形は変わっても、ラモサちゃんの両親は怪物なんかじゃねェハズだっ!」 「え? それってどういう――」 「――――何も難しい問題ではない。政府に悪と認定されたから殺す、それだけのことだ」 再びラモサたちの目の前へ立ち塞がる灰色。2つの異形を手にした彼は、それらを悪と断じて殺すと宣言した。 未練がましく家族写真を抱えて涙を流す怪物たち。肉体の至る所からギロチンの突き出した形状はとても人間だとは思えないが、彼らの一挙一動はどこまでも人間臭くて――。 「お母さん? お父さん?」 血に塗れても守り抜いた家族写真が、ラモサに状況を理解させた。 「お前の両親は数時間前、Mr.イヴィルの手で怪人に成り果てた。今や政府が害と認めた、立派な怪人だ」 何一つ表情を変えることもなく、灰色は真実を告げた。 つまりそれは、ラモサの両親が理不尽に怪人にされた挙句、政府直属のヒーロー手で殺されてしまうということで。 未だ人としての意思がある生物の命を強引に奪い去ろうとしているということで。 政府は。ヒーローは、姿形が怪物になってしまえば、罪なき人々を見捨てる悪ばかりの集団なのだろう。 「……ラモサちゃんの両親を殺させるわけにはいかないッ! ここで負けたら――いのりみたいな子がまた増える……! だから――この戦いは絶対に引けるかぁっ!」 負傷した箇所から血を撒き散らし――それでも立ち上がるヒーローが、そこには居た。 彼は政府直属でもなければ、変身すら出来ない未熟者であるが、如何なる巨悪にも立ち向かうその姿は、正しく正義の味方。 その雄姿にラモサは感動を覚えて――――。 「やっと来たか。――――エンマ」 気が付けば一人の幼女が現れて。 「ラモ――サ?」 ラモサが瞬きをしている間に、両親の片方は呆気無く崩れ落ちていた。 母親か、父親か。もはやそれすらも解らぬ歪な風貌であるが――――最期に聞いたその呼び掛けは、よく覚えている。 「ど――してこ――なこと――に」 次いでもう片方の異形も、真紅に染められていた。 人間とは程遠い存在になっても――――やはり彼らの気持ちは不変で。それを証明するかのように告げられた遺言は、深く胸に刻み込まれている。 † そして現在――――。 悪しきヒーローに人生を狂わされた少女は、自らが正義の執行者となることで悪を滅することになる。 突如として自らの内に宿った変幻自在の幻創武具――――常闇照らせし正義の柱(ボア・ドゥ・ジュスティス)が無力な少女に力を与えたのだ。 「チーム戦の殺し合い、か。悪趣味で吐き気を催す最低最悪の行事だね」 それがICプレイヤーで話を聞いた後の率直な感想だった。 ラモサは己が命を切り捨てることに躊躇のない性格である。彼女の想像する早乙女灰色や早乙女エンマと違い、正義の為に力を振るう少女だ。 この危機的ともいえる状況に怯えたりすることはないが、単純に殺し合いという行為自体が気に入らない。 「終了条件が最後の一人になるか、参加者様方が一チームのみになること? 早乙女灰色や早乙女エンマは嬉々として他人を見捨てたり、他のチームを襲ったりだろうけど――私は無駄に被害者を増やすことなんて御免かな。あいつらと同じになるくらいなら、死んだほうがマシだ。 だから私はAKANEや悪を断罪して、皆を救ってみせるよ。 そして――早乙女灰色と早乙女エンマを見つけたら今度こそ裁いてやる。あの二人がいる限り、皆が笑顔で暮らせる時代は絶対に訪れないから」 「このお母さんとお父さんに託された――――常闇照らせし正義の柱(ボア・ドゥ・ジュスティス)で」 ラモサの呼び掛けに応じて右掌に顕現する正義の柱。 深淵の闇をも照らす白銀の刃は、悪の用意したICプレイヤーを斬首した後、再びラモサの体内へ戻り。 「さあ――征こうか、常闇照らせし正義の柱」 己が正義を貫く為に、戦士は征く。 【F-3/平野/1日目/深夜】 【ラモサ@アースH】 [状態]:健康 [服装]: [装備]:なし [道具]:基本支給品一式、ランダムアイテム1~3 [思考] 基本:AKANEや悪を断罪する 1:早乙女灰色、早乙女エンマを見つけたら処刑する 010.鏡面の憎悪 投下順で読む 012.殺人鬼×少女×少女 010.鏡面の憎悪 時系列順で読む 012.殺人鬼×少女×少女 GAME START ラモサ 041弱さ=強さ
https://w.atwiki.jp/gods/pages/119440.html
リュボミルダヴィドヴィッチ(リュボミル・ダヴィドヴィッチ) ユーゴスラビア王国の首相の一。
https://w.atwiki.jp/uadnee/pages/112.html
米人気TVシリーズ「ヴァンパイア・ダイアリーズ」で知られる女優のニーナ・ドブレフが、臨死体験を描くスリラー映画「フラットライナーズ」のリメイク版に出演する交渉に入ったと報じられた。同作にはエレン・ペイジの出演が決定している。 リメイク版をめぐっては、スウェーデン出身で「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」を手がけたニールス・アルデン・オプレヴ監督が2013年に起用されており、昨年10月にはエレンが主役として発表されていた。 映画情報サイト「Deadline」によると、ニーナは成績優秀な医学生マーロ役での出演を依頼されているという。メキシコ出身の俳優ディエゴ・ルナの出演も取りざたされているダヴィンチと禁断の謎 シーズン3。 1990年に公開されたジョエル・シュマッカー監督のオリジナル版では、当時交際していたジュリア・ロバーツとキーファー・サザーランドが主演。臨死体験をきっかけに死後の世界に興味を持つ医学生を描いている。ストレイン シーズン2ウィリアム・ボールドウィンとケヴィン・ベーコンも出演し、マイケル・ダグラスが共同プロデューサーを務めた。 マイケルはリメイク版でもプロデューサーを務め、「ミッション 8ミニッツ」のベン・リプリーが脚本を手がけているレシェントオフトゥモロー DVD。リメイク版「Flatliners(原題)」の公開予定日は未定だ。 ニーナは昨年、シーズン6で「ヴァンパイアダイアリーズ シーズン7」を去って以来、多忙な日々が続いている。先日は「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」のドーナル・グリーソンと共演したインディーズコメディ「Crash Pad(原題)」の撮影を終えたほか、現在はヴィン・ディーゼル主演の「トリプルX」シリーズ第3作「xXx The Return of Xander Cage(原題)」の撮影に入っている。 俳優のオースティン・ストウェルと2月に破局してフリーとなったばかりのニーナは、別のインディーズ作品「Arrivals(原題)」の撮影も控えており、同作ではファンタジードラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」で知られるメイジー・ウィリアムズと「ヒューゴの不思議な発明」のエイサ・バターフィールドと共演する。
https://w.atwiki.jp/japan_dorama/pages/760.html
amazonで 太田光の私が総理大臣になったら…秘書田中。 を探す! 楽天で 太田光の私が総理大臣になったら…秘書田中。 を探す! 金20日テレ 2008.06.20~2009.11.27 公式HP wikipedia 《日本語タイトル検索》》》》》》》》》》》》》》》》》》》》 Pandora検索 / mgoon検索 / tudou検索 / youku検索 youtube検索 / 56.com検索 / fc2 / dailymotion検索 日 タイトル 検索 2008/06/20 P_gen 2008/06/27 P_gen 2008/07/04 P_gen 2008/07/18 P_gen 2008/08/01 P_gen 2008/08/08 P_gen 2008/08/22 P_gen 2008/08/29 P_gen 2008/10/10 P_gen 2008/10/17 P_gen 2008/10/31 P_gen 2008/11/07 P_koz 2008/11/14 P_gen 2008/11/21 P_gen 2008/12/05 P_gen 2008/12/12 P_gen 2008/12/19 P_gen 2009/01/16 P_gen 2009/01/23 P_gen 2009/01/30 P_gen 2009/02/06 P_gen 2009/06/12 P_mog 2009/11/20 P_die 2009/11/27 P_die
https://w.atwiki.jp/tsukubun/pages/48.html
【ひとつになろう】 花の慶次に出てきたセリフ。 実際には「ひっ、ひっ、ひとつになろう」。 恋愛に不慣れな男性会員の未来を映す水晶玉。
https://w.atwiki.jp/tvsponsor/pages/881.html
新春スターかくし芸大会(1964.01.01~2010.01.01) 『第43回新春スターかくし芸大会2006』(2006.01.01) パターン1(ローカルスポット)フジ/ダヴィンチ・コード(1'00")、タマホーム ОHK/- パターン2(ローカルスポット)フジ/城南建設グループ(0'30"扱い)、KAGOME(PT) パターン31'00"...HONDA、DAIHATSU、Canon 0'30"...namco、Calbee、SUNTORY、クレハ、FUJI(藤商事)、昭和シェル石油 パターン41'00"...MAZDA、日本生命、NINTENDO DS(任天堂) 0'30"...Meji (明治製菓)、アサヒビール パターン51'00"...MITSUBISHI MOTORS、大和証券グループ、SHARP、NOEVIR 0'30"...KIRIN(キリンビール)、コジマ(家電量販店)、エステー化学、Coca-Cola