約 1,731,009 件
https://w.atwiki.jp/keikenchi/pages/701.html
ヤグルマの森にある一人のトレーナーが訪れた 特別な特性を持ったイーブイを籠に乗せて、トレーナーは自転車で辺りを散策し始める トレーナーがある程度自転車を走らせると草を揺らす音が聞こえはじめてくる ガサガサと揺れるその草はおおよそ野生のポケモンの行なう行動とは無縁の行動だった トレーナーは自転車をしまいイーブイと共にその草むらに突撃する その草むらには、やはりお目当てのものがあった うっそうと生い茂る緑とは対照的な、自己主張の激しいピンクと薄黄色の体、タブンネがいた トレーナーはビンゴ!と軽くはしゃぎ指を鳴らす その指の音を合図にイーブイがトレーナーの前へ、目の前のタブンネへ攻撃を行なう たいあたり とノーマルタイプの技では最も弱い技ではあるがそれでもレベル差故か、タブンネに確かなダメージを与えた 急に攻撃をされたせいか対処しきれずタブンネはイーブイに吹き飛ばされる タブンネはたいあたりを負い傷ついた体で逃げ始めた トレーナーはその逃げるタブンネの背中をじっと見つめる のろのろと走っているのかもわからないその姿を見てなにかを思いついたのか、笑みを浮かべた後イーブイと一緒にそのタブンネを追いかけはじめた トレーナーとイーブイはあえて鈍足のタブンネに歩調を合わせて追いかける 追いつくことはないが離されることもない、タブンネは逃げながら時折不安と期待が入り混じった顔でトレーナーの方を見る そしてトレーナーとイーブイの姿を観測するたびに表情を強張らせ、前を向いて必死に走りだす タブンネは目をぎゅっとつむり必死に逃げる、何故ここまでするのか それは倒されたらどうなるかわかっているからだ タブンネという種族は既に力尽き戦えなくなってもまだ攻撃をされたり、時にはトレーナー自身にも暴行されることがある 体のいいサンドバッグというわけだ トレーナーは尚もタブンネとの距離を測り、近づいたり離れたりする そうすることによってタブンネの恐怖心を煽っているのだ ──どうして、どうして逃げ切れないの── タブンネは恐怖心を抑えて逃げ続けた なおも必死でタブンネは逃げ続けるが、路傍に転がっていた石に躓き地面に突っ伏してしまう 立ち上がろうとした瞬間、タブンネの上にイーブイがのしかかった 地面に倒れ込んだタブンネはイーブイを退かそうともがくが意味はなかった イーブイはタブンネの上で何度も跳ね、のしかかる そのたびにタブンネは短く悲鳴を上げた ある程度タブンネがボロボロになったらイーブイはタブンネの上から退き、そしてたいあたりを行った 再び吹き飛ばされるタブンネ、先ほどよりさらに遠く飛ばされたが今度は逃げる気力すらなかった、いわゆる瀕死状態になったのだ ──せめて、このまま見逃してほしい── 朦朧とする意識の中でタブンネはそう願った 一方でタブンネを倒したイーブイにも変化が起きていた 体が白く発光し、その風貌が変わっていく イーブイは見事リーフィアに進化したのだ 先ほどの幼い姿とは打って変わって凛凛しく、そして美しいその姿にトレーナーは思わず息をのむ そしてリーフィアを抱きかかえ頬ずりをした なんとか意識を取り戻したタブンネはトレーナーがリーフィアにかまけてるうちに逃げ出そうとした こっそりとばれないように、音をたてないように逃げ出そうとする しかしそうはいかなかった、その姿に気付いたトレーナーはリーフィアにたいあたりを命令した 加速をつけてタブンネの背中に思いっきりぶつかる、先ほどとは威力は段違いだ タブンネは前面を地面に擦りながら吹き飛ばされる、そしてあまりの衝撃の所為かその場で嘔吐した 先ほど食べたであろう消化しかけの木の実が胃液と共にでてくる 疲労と怪我、そして精神的消耗でタブンネはもう限界にきていた ──助けて‥‥お願い、助けて── タブンネはそう願った、しかしそれは叶わなかった 「リーフィア、はっぱカッターだ」 どこか幼さの残る声でトレーナーはリーフィアに命令する リーフィアはそれに従い、タブンネにはっぱカッターを行った 鋭く研ぎ澄まされたいくつもの葉が回転し、タブンネを切り刻んでいく タブンネは叫び声をあげて苦しんだ 四肢の筋を切断され、肉を切られ抉られる、もはや逃げることはできなかった リーフィアは血の水たまりを作り、その中央で弱々しく息をしているタブンネの元に近寄る ──助けて‥‥死にたくないよ‥‥死にたくないよ‥‥── 力を振り絞りタブンネはリーフィアに命乞いをする 「ミィ、ミィ」とまるで母親にすがりつく赤ん坊のような鳴き声だった リーフィアに手を伸ばすタブンネだが、リーフィアはその手をはたいた そしてタブンネにリーフィアはどくどくを浴びせる 紫色の粘着性のある液体がタブンネに降り注いだ その瞬間タブンネは血ヘドを吐いてもがきくるみ始める 血が沸き立つような感覚と脳が沸騰するような感覚に責められる タブンネは喉を抑える、というよりはガリガリと引っ掻くような形で苦しむ 糞尿を垂れ流し、赤紫色へと変色した血を傷口から垂れ流し、血の涙を流すタブンネ どこまで響きそうな低い声の断末魔をあげ、タブンネは絶命した トレーナーはリーフィアをモンスターボールに戻し、タブンネの死骸を見遣る 「あの時立ち向かってきたら倒せてたかもしれないのにね」 どこか他人事のような口調でそう言い放つと、トレーナーはタブンネの死体を、ヤグルマの森を後にした そこにはただ誰に埋葬されるわけでも、思われるわけでもない、毒に汚染された物体が存在していた
https://w.atwiki.jp/keikenchi2/pages/244.html
超古代にイッシュ地方の近辺で栄えていた文明 そこではタブンネが神聖なポケモンとして崇められていた 酋長の宮殿では多くのタブンネが飼育されており 彼らは生まれた時から大量の木の実と暖かい寝床を与えられ、何不自由なく生活していた 4年に一度、太陽が最も大きくなる時、 タブンネ達は色とりどりの花や織物やトンボ玉で身を飾り、 一人一基ずつ屈強な男が担ぐ神輿に乗って酋長や大勢の巫女と共に王宮を後にする 一行が向かったのは大きな火山にある洞窟 一番奥は崖のようになっていて、火山の火口につながっている 酋長が合図をすると、タブンネ達は神輿から降ろされた 熱いのが嫌らしく「ミッミッ!」とふくれている 次に酋長が何か指示をすると、 屈強な男たちは神輿の下部に取り付けられていた直径1メートル半ほどの大きな輪を取り外した 花やヴォーグルの羽で飾られている直径一メートル半ほどの中に十字の板が入った大きな輪だ それに男たちは十字の板に革紐で輪一つにつき一匹ずつタブンネ達を磔にした 「ミミィ!ミミィ!」とさっきよりも激しく抗議するタブンネ達 それを気にせず酋長は手を上げ、数人の14.5歳ほどの若い巫女たちに合図をする 巫女たちはタブンネに近づき、石のナイフを手に持った 酋長が呪文のようなものを唱え始める、それに輪唱する大勢の巫女たち 若い巫女たちは呪文が始まると、タブンネの腹に石のナイフを突き立て、一気に腹を裂く 「ミァァァァァーー!!!」と絶叫するタブンネ達、それをかき消すように酋長の呪文もさらに強い声になる 腹を裂き、糞や未消化の食べ物が一杯詰まった腸を取り出すと、 そこに香辛料として使われていた辛い木の実や酸っぱい木の実が目いっぱい詰め込まれた そして仕上げにデンチュラの糸で腹を縫い合わせる タブンネは相当苦しいらしく涙を流しながら口を大きく開けでガクガク震えている 今まで可愛がってくれた酋長に「何でこんな事するの?私は可愛くて偉いタブンネちゃんだよ」 というような目線を送るも酋長達はトランス状態で気付くはずもない そしてリングにロープを結びつけ、洞窟の天井にセットされた大きな滑車に繋げられる そしてタブンネをゆっくり、ゆっくりと火口へと下ろしていく だんだん火口に近づくにつれ、熱さが増しているのか「ミフィ!ミーッ!ミーッ!!ミーッ!ミ゙ュィィィィィィィイイ!」と悲鳴が変わっていく タブンネの身体が炎に包まれると、酋長と男たちは「ウオオオオオオーーッ!!」と雄叫びを上げる それを唖然とした表情で見届けるタブンネ達。もちろん、次はこいつらの番なのだ 超古代文明におけるこの火山は「神の口」タブンネは「神の食料」。最高の状態で神様に届けなくてはならぬのだ この日は古代都市の一般市民や農民も、育てていたタブンネを同じような方法で調理し、神に感謝をささげた後頂くのであった
https://w.atwiki.jp/keikenchi2/pages/221.html
数百年も昔の話である。当時は飛行機などはなく、海で隔てられた国と国とを行き来するのに船が使われていた。 船旅には時間がかかる。特に、当時の主要な二つの国の間を移動するのには、かなりの長い期間が必要だった。 時間がかかればその分コストとリスクが付いて回るため、船乗りや商人たちは考えた。なんとかこれを短縮できないか。 ある時、研究によって逆廻りの航路を利用すれば大幅にその移動時間を短縮できるということが分かった。 その二つの国も、逆廻りで旅を成功させたものに莫大な賞金を出すとしたため、多くの船乗りがこれに挑戦した。 しかし、当然その航路に関する情報はなく、出発した船のほとんどがすぐに帰港するか、そのまま行方知れずになった。 やがて挑戦する船乗りは誰もいなくなり、この航路は数十年もの間封印されていたのだった。 ある時、新進気鋭の若い船長がこの逆廻り航路のことを知り、僅かな船員を連れてこれに挑戦することとなった。 このことは大きなニュースになったが、世間の目は達成できるはずなどないと冷ややかなものだった。 しかし、若者の船は同じ時期に出発した順廻り航路の船が向こうへ到着する前に、交易品を積み込んで戻ってきた。 挑戦は大成功を収めたのだ。若者は一躍英雄となった。彼は莫大な賞金を受け取り、世間では成功を讃える歌が流行した。 彼が言うには、今回の挑戦が成功したのにはあるピンク色の生き物の存在が大きかったらしい。 船は出発してから陸伝いに補給を続けて進んだが、それも数週間で途切れてしまい、海を突っ切ることになったらしい。 とはいえそこで陸地が途切れることは知られていたので、それからは予定通りひたすら伝え聞いた方角へ進んだそうだ。 彼は食糧の確保に細心の注意を払っていたが、なんと最後に立ち寄った港町で仕入れた缶詰には、木屑が詰められていた。 戻るのにも十分な食糧は残っておらず、彼には進むしかなかった。船員は栄養失調に罹り、病に臥せるものもでてきた。 もはやここまでかと思った時、目の前に陸地が見えた。目的地に到着したのかと思ったがそうではないらしい。 どうやら無人島のようだ。上陸してみると、そこは温暖で様々な果物がたわわに実る天国のような島だったという。 しかし何より船員たちの興味を惹いたのは、今まで見たこともないピンク色で丸々と太った奇妙な動物だった。 身の丈およそ1m。人間に対する警戒心は持っていないようで、人間か近づいても気にせず木の実を貪っていたという。 理由は不明だが、この生き物はタブンネと名付けられた。天敵がいないからだろうか、タブンネは簡単に捕まえられたそうだ。 試しに捕まえた一匹を殺し、その肉を食べてみると、上等な牛肉にも勝る舌が蕩けるほど素晴らしい味だったらしい。 そのため若者はこの生き物を集めて絞め、保存がきくよう干し肉を作った。同時にここで水と果物を補給したそうだ。 更に、長い船旅の間、獣欲を発散するために何匹かのメスのタブンネを捕えて積み込んだそうだ。これが正解だった。 タブンネは縛って床に転がしておくたけで、全く抵抗できずに涙を流して弱々しい鳴き声を上げることしかできなかったそうだ。 また、それらは生命力が強く、果物の皮や芯を与えるだけで生き続け、果物が腐りだしてからはその腐った果実も貪るように食べた。 これによって、乗組員たちは本来の目的に加え、向こうにたどり着くまで新鮮なタブンネの肉を口にすることができたという。 彼の成功を知った両国は、これまでの航路を使った交易を取りやめて逆廻り航路を利用するようになった。 航海中の補給にはこの島が利用された。当然タブンネは狙われるようになり、次々に殺されていった。 タブンネは傷ついた仲間を見つけると、助けようと集まってくるそうだ。特にメスが傷つくとこの行動は顕著になるらしい。 そのためメスのタブンネを見つけて棍棒で頭を叩き割って放置しておけば、効率よくタブンネを集められるということだ。 こうして捕えられたタブンネは加工されたり縛られたりして船に積み込まれ、船乗りの蛋白源や欲望の捌け口になるのだった。 また、のろまなタブンネを殺すことが船乗りにとっての娯楽になった。一日で何百匹ものタブンネを仕留めたという記録も残っている。 タブンネが狩りつくされるのにそう時間はかからなかった。最後に目撃されたのは今から200年も前のことである。 ひと組のつがいが数個の卵を温めていたところを見つけたので、卵を奪い取って残らず踏みつぶし、親を絞め殺したというものだ。 これ以降の目撃情報はない。島中にいたタブンネは、最初に人間に発見されてから僅か数十年で絶滅したと考えられている。 タブンネがいなくなってからもこの島の重要性は変わらず、多くの船乗りがこの島で水や食料を補給していた。 そして次第に人が住みつき、作物を作るようになる。以降この島は補給基地として大いに発展していくのだった。 しかし、飛行機械の発達に伴ってついにはその役割を失い、今はリゾート地としてバカンスには多くの観光客を集めている。 補給基地として栄えていた時代に、当時の人間が建てたタブンネの立派な銅像は、現在でもしっかりと海岸に佇んでいる。 だが今となっては訪れる観光客のほぼすべてがその由来を知らない。
https://w.atwiki.jp/keikenchi/pages/1155.html
1でアップできなくなってるようなので仮作成。 (注)タブンネと関係のないものは削除します 現在、paint_bbsプラグインはご利用いただけません。
https://w.atwiki.jp/keikenchi/pages/325.html
ある日、ヒウンシティで奇妙な事件が起きた。 砂まみれのタブンネの集団が、列を成してヒウンシティに進入してきたのだ。 十数匹はいるであろうタブンネ達は、目は虚ろで、長い間何も食べていないのか、ひどく弱っていた。 おそらくタブンネ達は野生ポケモンとの競争に破れ、安泰の地を求めここまで来たのだろう。 街を行き交う人々は、その奇妙な光景に驚きを隠せないでいた。 人々は道を譲るかのようにタブンネ達を避けている。 噴水のある広場についた時、千鳥足のタブンネ達は甘い香りに襲われた。 「ミィ…ミィ…ミィ?ミィミィ!」 匂いの元はクレープの出店だった。人々は、車の中にいる店員からクレープを受け取り、美味しそうに食べている。 それを見たタブンネ達は今までの疲れはどこへやら、出店に向かって一斉に走り出した。 「ミィミィ!ミィミィミィ!!」「ミィ~ミィミィ!」 車の周りに並んでいた人々に割り込み、店員に向かって両手を差し出し必死にミィミィと鳴き始めた。 一瞬の出来事に客は困惑の表情を浮かべ、足下で店員に必死に媚び、餌をねだるタブンネ達を凝視していた。 店員も完全に困ってしまい、1分ほどあたふたした後、一つのクレープをタブンネの集団にひょいと投げ入れた。 するとタブンネ達はクレープに群がり醜い争いを始めた。一匹のタブンネがクレープを取ると、他のタブンネ達がそのタブンネにのしかかりクレープを奪おうとする。それが何回も続いた。 やがて残ったのは砂と埃まみれになったグチャグチャのクレープだった。タブンネ達も傷だらけで、体力を消耗しただけだった。 「ミィィイイイイイ!!!!」 怒り狂ったタブンネが、クレープを持って唖然としていた少年に襲いかかった。 それを見た他のタブンネ達も、チャンスとばかりに少年を襲い始めた。 体中を足跡だらけにされクレープを奪われた少年は地面にひれ伏していた。 それを尻目に、タブンネ達はクレープに食らいつき、あっと言う間に食べてしまった。 イッシュ地方のとある森にタブンネさんの集落がありました。 その集落はイッシュ地方では有数の勢力を誇る群れです。 「ミッミッ!」「ミィミッミッミィ!」 どうやらこのタブンネさん達はヒウンシティに集団で突撃することを計画しているようです。 近年の大寒波による影響で主食の木の実が取れなくなっているのでしょう。 タブンネさんたちは大量の食べ物を求めて人間から略奪することを決めました。 そして作戦当日・・・ 大量のタブンネさんたちは深夜にこっそりと橋を渡りヒウンシティにつきました タブンネさんたちの生と死をかけた略奪作戦が幕を開けた・・・ 「ミィィィィィィッーーー!」 ヒウンシティに着いたタブンネさんのリーダーは雄叫びをあげました。 興奮するあまりに大声を出してしまったのでしょう。 「うるせーぞ!この糞豚!」 一人の通りかかったサラリーマンが罵声を浴びせました。 どうやらよほどあの甲高い声が耳ざわりだったのでしょうか。 「何時だと思ってやがんだゴミ豚がぁ・・・」 サラリーマンがそう言ってタブンネの集団に近づいていくと 「ミィィィッ!」 何とタブンネのリーダーは口から火炎放射を吐いたのです 「ぎゃあああああっ!」 サラリーマンは瞬く間に燃え上がり、火だるまになってしまいました。 「ミィミィ!」「ミィィ!」 火が鎮火すると、タブンネ達はクロコゲになったサラリーマンを集団で取り囲み、荷物や衣服をあさりました 「ぐっ・・・やめろ・・・」 タブンネの集団に襲われ抵抗できないサラリーマンは掠れた声をあげるも、荷物や衣服をタブンネ達に取られてしまいました。 「ミッミッ!」 タブンネ達は物陰に逃げていきました。 一日目からこの収穫に大喜びのタブンネさん、日が昇った時にどんな悪行を見せてくれるのでしょうか。 日が昇り、朝を迎えました、町の奥深くに巣を作り、そこを拠点に生活していくつもりでしょう。 ちなみにその元々の持ち主はヤブクロンたちの巣で、餌を取りにいっている親分のダストダスが居ないのをいいことに ヤブクロン達の巣に夜襲を仕掛けて巣を横取りしたようです。 「ダス?」 どうやら親分のダストダスが帰ってきたようです。 「ミッミィ?」 呑気にも豚ケツを晒しながら寝ていたタブンネさんたちはその異臭で目覚めました。 「ダスーーー!」 周囲には子分のヤブクロンの死体が転がっていて、巣を強奪されたダストダスは怒りに燃えていました。 「ミィィィッ!」 リーダーのタブンネはサイコキネシスを繰り出し、ダストダスの動きを封じました。 なぜこのリーダータブンネはこんな高レベルの技が使えるかというと、このリーダータブンネは元々捨てタブンネであり しかも個体値は5v、努力値もSとCに振られており技構成も強力な技で固めた強力なエリートタブンネだからです 「ダ・・ダス・・」 そしてダストダスの息の根を止め、そろそろ町に略奪しに行く時間になりました。 町にはすでに人間であふれ返っており、餌には困らない、そう思ったタブンネさんたちは町に出向く準備を始めました。 まずタブンネさんたちは5チームほどに分かれて行動することにしました、糞豚にしてはよく考えましたね。 リーダータブンネを中心にした集落の上層部で固めたチーム 父親タブンネを中心にしたチーム 後は対して力のないタブンネで固めた捨て駒チーム といった感じに分かれました 「ミッミッ!」 そう鳴くと最後かもしれない挨拶を交わし町に飛び出して行きました。 「ミィミィ・・・」 捨て駒タブンネ達は途方に暮れていました。 何せ能なしの豚なので人間から略奪するやり方を実践できず戸惑っています。 町の郊外の人気が少ない公園でタブンネ達は一人で迷子になっている5、6歳の子供を見つけました。 「パパとママはどこに行っちゃったんだろう・・・」 この弱そうな子供ならいける!、そう思ったタブンネ達は子供にたいあたりを仕掛けました。 「いたっ!」 タブンネの体当たりを食らった子供は転んでしまいました。 「ミィィィ!ミッミッ!」 タブンネは集団で子供を取り囲み、そしておやつを奪い取ってしまいました。 「たぶんねはやさしいぽけもんのはずなのに・・・」 子供は泣き出してしまいました。 そしてその横でドヤ顔で勝ち誇るタブンネさんたち。 この捨て駒害獣に天罰は下るのか!? 「コラァー!うちの子供に何をするー!」 どうやら子供の父親が現れたようです。 「ミィッ!?」 父親は意地汚いタブンネの尻尾をつかみ地面に叩きつけました。 「ミギャッ!」 「この豚がァ!意地汚い手でうちの子供に触りやがって!」 そう言いながらタブンネを何回も地面に叩きつけた後、思い切り顔面パンチを喰らわせたようです。 「ミィッ!」「ミギャァァァッ!」 タブンネが殴られているのを見て他のタブンネ達は一目散に逃げ出してしまいました。 「ミィィィィ!!!!」 恐怖と絶望に駆られながら必死に逃げていく姿はとっても滑稽です。 ドン! 「ミィッ!?」 「あでっ!」 どうやら必死に逃げている最中に一人の男性とぶつかってしまったようですね。 「何やこの糞豚ァ!」 そう言うと男はタブンネに全力の蹴りをお見舞いしました 「ミヒィィィィィ!」 気持ちのいい音がして吹っ飛びましたねぇ、いやぁ愉快愉快。 「ミィィィッ!!!」 そうしている間にどうやら男は糞豚に囲まれていたようです ホントにタブンネというのは弱い相手を集団でボコることしかできないんですねぇ、正に豚にふさわしい戦法です。 「ミッミッミッ!!」 一匹のタブンネが男に飛びかかりました、しかし男はすぐさまモンスターボールを取り出しポケモンを繰り出しました。 「出番や!ボーマンダ!」 モンスターボールから現れたボーマンダは男を乗せて宙に舞い上がりました タブンネさんはこいつにも勝てないと思い、また逃げ出してしまいました、ワンパターンにもほどがある、さすが単細胞。 「調子に乗ってるタブンネには罰を与えないとなぁ・・・なぁボーマンダ?」 「グルルルゥ・・・」 ボーマンダが軽くうなずくと、男はボーマンダに流星群を命じました 「ミィィィィィ!」「ミヒィィィィ!」 必死に逃げるタブンネ、しかし・・・ 「ミギャァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!」 バシュウゥゥ!と言う快音と共に薄汚い豚の断末魔が響き渡ります ほぼ全てのタブンネに流星群が直撃し、タブンネは息絶えました 「ミィミィ・・・」 どうやら1匹だけゴキブリ並みの生命力で生き残っていたようです。 男に助けを求めましたが、頭を踏みつぶされ、息絶えてしまいました。 「マンダのりゅうせいぐんはつよい」 そう男は言うと、横たわっている屑肉を後にして町の中へ入って行きました。 「ミィミッ・・・」 必死に逃げるタブンネ達、そんな害獣達が行きついたのは町のゴミ捨て場でした。 「ミィ!」「ミッミッ!」 何とゴミ捨て場のゴミ袋には沢山のまだ食べられる残飯があるではありませんか! 「ミィミッミッミッ・・・♪」 必死に残飯を貪り食うタブンネ達、しかしそこに二人の男が現れたようです。 「来てるなぁ・・・今週も哀れなタブンネ達が」 「先輩、とっととこんな豚片づけて仕事終わらせましょうよ」 今日は水曜日、タブンネの日だったのです。 「ああ、そうだな・・・」 男達はタブンネに手をかけゴミ収集車に入れようとします 「ミィィィッ!」 タブンネさんは生意気にも男をひっかき始めたのです 男はそれにキレたのかタブンネにラリアットを与えました 「汚い手で触るな!豚!」 「ミギャァァァァァ!」 その光景を見て他のタブンネ達は恐怖のあまり固まってしまいました。 「先輩、そういえば今週からタブンネを回収するときには両耳と両手を切って収集車に入れろって言われてましたよ」 「そう言えばそうだったっけなぁ・・・めんどくせぇな…」 そしてタブンネたちの両手両耳の切断が終わると次々に男達はタブンネ達を収集車に入れていきました。 「ミィィィィィィッッッ!!!」「ミッミッ!」 豚の声が響く中、子タブンネ達はなぜか無事でした 怯えながらどうして自分たちは手と耳を切られないんだろうと不思議に思っていたら 「お前たちは明日回収してやるからな、楽しみに待ってろよ」 そう男が言いました、子タブンネの日は明日だからです 「それじゃあ先輩、行きましょうか」 もう一人の男がそう言うとミィミィと泣き叫ぶ子タブンネを尻目に収集車は去って行きました。 一方、食料を求めて町の港方面に到着した父親タブンネ達、子タブンネも一緒です。 父親タブンネ達が取った戦法はなんと物乞いをすることでした。 自分たちの可愛さによほど自信があるのでしょうか、それに子タブンネも一緒だと同情をして貰えるとでも思ったのでしょう。 「ミィミィ・・・」「ミィ・・・ミッ・・・」 わざとらしく道端に同情を誘う泣き声を上げて座り込むタブンネ達、その瞳はまさしく食べ物を下さいとでも言わんばかりの目でした。 「かわいそうに・・・」「ほら、オボンの実だよ」 なんと道行く通行人は媚びたタブンネ達に騙されたのか次々にタブンネに餌を与えるではありませんか。 世の中チョロいな、内心タブンネ達はそのようなことを思いながら餌を貰っていたそうです。 そんな中、媚を売り続けるタブンネさん、しかし1匹の媚豚の前に一人の青年が姿を現しました。 「ミィミィ・・・」 タブンネは他のタブンネと同様に可愛らしい鳴き声で助けを求めました。 「(これはタブンネ・・・大方町に居るのを見ると恐らく物乞いに来たのだろう・・・)」 そう青年は思うとタブンネに手を差し伸べました。 「おいで、タブンネ」 「ミッミッ!」 タブンネは嬉しそうな鳴き声を上げ、青年に抱きつきました。 「(随分面白そうな玩具が見つかったな・・・少しこの豚で遊んでやるか)」 タブンネを抱きかかえながら悪巧みをする青年、そして少し歩くと公園に着きました。 そこには大量のタブンネの残骸と泣きながら身を寄せ合っている子タブンネ達が居ました。 「ミィミィ!」 タブンネはその光景に驚きます、何せ自分たちの同胞の残骸が有ることに。 「ほう・・・」 青年はとあることを思いつきました。 「ミィ!ミィミィミッ・・・」 タブンネはとても自分達はかわいそうだよと言いたげな様子です。 「いや、タブンネちゃんはとても幸せだよ、こんなに沢山のおやつが食べられるなんて」 そう青年はタブンネの残骸を指さしながら言いました。 「ミィィィィィィ!?」 そう甲高い豚声を上げると、こんなものが食べられるか!と怒り始めました。 「いやぁ、とてもタブンネちゃんは幸せ者だなぁ」 青年は笑っています。 「ミッミッ!ミッミッ!」 タブンネは怒りながら帰ろうとしました、しかし・・・ 「わがままだなぁ、タブンネちゃんは、お仕置きをしないと」 青年はそう言うと、キノガッサを繰り出し、そしてタブンネに向けてタネマシンガンを命じました 「ミギャァァァァッ!!!」 どうやら急所に当たったようですね。 「ミィミィ・・・」 タブンネは青年に土下座を始めました、当然青年は許しません。 必死になって許してもらおうと土下座を許してもらおうとするタブンネ。 しかし青年はタブンネの謝罪を無視してキノガッサで殴り続けます。 「いいサンドバッグだ」 青年は快楽の表情に満ちていました。 「ミガァァァァァァァァ!」 遂にタブンネは逆上してしまいました、青年とキノガッサに向かってすてみタックルを放ちます。 「無駄だ!ナットレイ!」 青年はモンスタボールからナットレイを繰り出しました。 タブンネはナットレイに激突してしまいました。 「ミギャァァァァァ!」 タブンネの体に鉄のトゲがぐさりと突き刺さる、すでにタブンネは血まみれだ。 「おい糞豚、そこでうずくまっている子豚たちを俺の気がすむまで殴れ、そうしたら命だけは助けてやる」 青年は恐怖に怯えうずくまっている子タブンネを指さした。 「ミッミッ!」 タブンネはイヤイヤと首を横に振る。 「キノガッサ!やどりぎのたねだ!」 タブンネの体にやどりぎのたねが植え付けられた。 「早くしないとお前まで死んじゃうぞー♪」 青年はタブンネにそう告げると、タブンネ 青年はタブンネにそう告げると、タブンネは子タブンネを殴り始めました。 「ミギャ!ミギャ!」「ミィィィィィィ!」 生き残るために必死に子タブンネを力いっぱいぶん殴るタブンネさん、その姿はとても哀れです。 そして、1時間ほど経った頃、青年はタブンネに子タブンネを殴るのをやめさせました。 「もう止めていいぞ、汚らわしい豚ども」 「ミッミッ・・・」 タブンネは安堵の表情を浮かべます、しかし、そこに青年はさらに追い打ちをかけるのでした。 「地獄でも幸せにな、やれ、ヨノワール」 青年はボールからヨノワールを出しました。 ズズズズ・・・ 鈍い音がすると、ヨノワールの後ろに暗黒空間が現れました。 そして、ヨノワールはタブンネと子タブンネをつかみ、暗黒空間に連れて行こうとします。 「ミィィィィィィィ!」「ピィピィ!ピィピィ!」 泣き叫ぶタブンネ達、タブンネには野生のカンなのか、暗黒空間が何を意味しているのかが何となくわかってしまうのでした。 タブンネは必死になってヨノワールの手から逃げようとしますが、ヨノワールの握力は凄まじく、豚がどうにも出来るものではありませんでした。 「ミィィィィィ!ミィィィィィィ!」「ピィィィィィィィィィッ!」 そして、タブンネ達は暗黒空間に呑まれてしまいました。 害獣たちは、二度とこの世に戻ってくることはないでしょう、タブンネ。 「いいストレス解消になったな、行こうぜ皆!」 こうして、公園に居た捨て駒タブンネ達は全て善良な市民によって駆除されたのでした。 リーダータブンネ編 「ミッ!ミィィィィィィッ!」 リーダータブンネ達は街に出るととても興奮し、街中を見渡します、何せ初めての大都会です。 今までに小規模の村や、町などを襲撃して来たことはありますが、今回はスケールが違います。 「ミィミィ・・・」 さて何を奪おうか・・・そう考えていると、タブンネ達は甘い匂いを嗅ぎつけました。 「ミッミッ!」 甘い匂いのする方に行ってみると、そこでは美味しそうなヒウンアイスの屋台がありました。 「まだかなぁ」「とても美味そう!楽しみ!」 屋台の前には沢山の人間が並んでいました。 これだ!と思ったタブンネ達は我先にとヒウンアイスの屋台に突撃を開始しました。 「ミィミッミッ!!!」「ミガァァァァァ!!!」 タブンネ達は、行列を無視して屋台の店員にアイスをねだり始めました。 「こらこら、いくら可愛いからって割り込んじゃだめだぞ、タブンネちゃん」 店員はそう注意すると、タブンネを退かそうとしました。 「ミィィィッ!ミッ!!」 リーダータブンネは逆上し、冷凍ビームを店員に向かって放ちました。 「グブッ・・・」 冷凍ビームは店員の腹部に直撃し、店員はその場に横たわってしまいました。 「キャアアアアアア!」 屋台の周りは大パニック、その間にタブンネ達はアイスをたくさん抱えて一目散に逃げて行きました。 「ミヒヒヒヒッ!」 とても悪い顔で屋台から逃げていくタブンネ達、正に糞豚ポケモンです。 「ミィミィ~♪」 横たわる店員の前で店員を馬鹿にするように尻尾を振るリーダータブンネ。 そして、タブンネ達は街の物陰に逃げて行きました。 「ミッミッ!」「ミィ~!」 リーダータブンネは巣に戻り、仲間の帰りを待ちました。 しかし、いつまでたっても捨て駒タブンネの帰りはありません。 物乞いをしていた父親タブンネと子タブンネの姿はちらほらありましたが、捨て駒タブンネは一匹も帰ってきませんでした。 「ミッミッ・・・」 使えないやつらめ・・・とリーダータブンネは思いました。 「ミィミィ!ミィミィ!」 子タブンネが叫びました、どうやらお腹がすいているようですね。 リーダータブンネは子タブンネにアイスを与えました。 「ミィミッ♪」 幸せそうな表情でアイスをむさぼる子タブンネ。 「ムニャムニャ・・・ミィミィッ♪」 そして、今日は疲れてしまったのか子タブンネたちは寝てしまいました。 夜も更ける頃、リーダータブンネも寝床に着きました。 明日の夜には森へ帰ろう、そうリーダータブンネは考えていました。 リーダータブンネ達は朝になると、スーパーマーケットに向かって歩き始めました。 「ミッミッ!」「ミィミィ!」「ミィミッミッ!」 今日は何と残ったタブンネたちによる総力戦のようですね。 そんな中、街中ではタブンネ達の噂が飛び交っていました。 「タブンネに気をつけろ!」「あのかわいいタブンネが害獣だったなんて・・・」 街中は厳戒態勢、特にリーダータブンネはお札付きみたいですね 「このタブンネは…」 リーダータブンネの写真を見て、一人の青年が何かを思い出したように言いました。 「耳にある少し目立つ傷、間違いない」 どうやらこの青年はリーダータブンネの元トレーナーのようです。 「昨日少しタブンネ達を可愛がってやったが、あいつの手下だったわけか…」 「ちょうどいい、あの糞豚を始末してやるか、糞豚は経験値だけは高いしな、いいトレーニングになるだろう。」 青年はそう言うと、ふと何かを思い出しました。 「おっと、今日は友人のお見舞いに行く用が有ったんだ、糞豚狩りはそのあとだ」 青年は急いで病院に向かいました。 「すまんな、遅くなって」 青年は友人に送れたことを謝罪しました。 「いやいや、大丈夫だよ」 友人はそう言うと、青年が質問をしてきました。 「しかしなんで全身を火傷したんだ?」 青年がそう聞くと、友人はこう答えました。 「タブンネにやられたんだ、クソッ、あの贅肉だけが取り柄の糞豚のくせに…」 友人はとても悔しそうに答えました。 「タブンネだと!まさかそのタブンネ、耳に目立つけがをしていなかったか?」 青年はさらに友人に質問をしました。 「ああ、そんな感じだったような…」 友人はそう答えました。 「おのれ糞豚、もう許さん…」 青年は怒りに燃えていました。 「そんなこともあろうかと、今日は害獣狩りのスペシャリストを呼んでおいたんだ、よかったら君も手伝ってくれないか」 友人はそう言うと指パッチンを鳴らし、合図を出した。 ガラガラッ! ドアが開くと、一人の男が現れました。 「どうも、Mですわぁ…」 Mと名乗った男は友人に狩猟対象を確認してきた。 「このタブンネというポケモンで宜しいでしょうか」 Mはタブンネの写真を友人に見せつけた。 「ああ、憎たらしい顔してるだろ、このポケモン」 友人はそう言うと、青年を指さしこう言いました。 「こいつはおれの親友、とても腕利きのトレーナーだ」 「よろしく」 Mは青年の方を見ると、青年に挨拶をしました。 「ああ、よろしく頼む」 青年は挨拶を返すと、Mと共にタブンネ狩りに出かけました。 「よろしく頼むぞ、二人とも」 友人はそう言うと、二人を見送りました。 「ところでタブンネはどちらにいるのですか?」 青年はMに聞きました。 「さっきスーパーマーケットの近くで見かけましたわぁ…」 Mはそう答えました。 「あ、あれは!」 青年たちがスーパーマーケットに着くと、そこには20匹ほどのタブンネがいました。 「ミィミィ!ミィミィ!」 タブンネ達は、店の前を桃色の贅肉で塞いでいます。 「ミッ!ミッミィ!」 どうやらタブンネ達は店員に食べ物を要求しているようですね。 「どうしましょうか、このポケモン…」 店員は困った様子でタブンネを見ていました。 「少しかわいそうだけど、力ずくでどいてもらうしか…」 もう一人の店員がそう言うと、タブンネを退かそうとしました。 「ミィィィィィィィ!」 リーダータブンネが逆上し、店員に冷凍ビームを発射しました。 「ギャアアアアアア!」 店員に冷凍ビームが炸裂すると、タブンネ達は店のドアから一斉に店の中に入って行きました。 「ミィィィッ!ミッミッ!」 店の中は大パニック、タブンネ達は食料めがけて猛突進。 「まずい!あいつら食料を…」 青年はそう言うと、店の中に突撃していきました。 「タブンネ狩りの始まりですわぁ…」 こうして、人間対タブンネの戦いが始まった。
https://w.atwiki.jp/keikenchi2/pages/404.html
「ミッミッ!ミィミィミッ…」 クチャクチャと音を立てて木の実を食べるタブンネ。 タブンネが食べているきのみは農家から奪ったきのみである。 幸せそうな表情、とてもかわいい。 しかし、そんな幸せもいつか終わりが来て、いつもの地獄の日々が始まる…。 タブンネ達が巣に戻ると、巣が荒らされていた、恐らく野生のピッピの仕業だろう。 人の農地を荒らした罰である。 冬の飢えを凌ぐための食料や木の枝、布などは全て無くなり、残っていたのはピッピの足跡と人里から持ってきたであろうゴミだけだった…。 途方に暮れるタブンネ達、子タブンネは泣き叫び、その鳴き声だけが巣に響きわたる。 絶望した表情で巣からタブンネは出ると小さなヨーテリーが可愛らしい鳴き声を上げた。 「クウーン」 タブンネは今日を生きるためにヨーテリーを補食することにした。 「ミッミッ!」 タブンネはヨーテリーにすてみタックルを当てに行った、しかしヨーテリーは俊敏で鈍足なタブンネでは攻撃を当てることが出来なかった。 「キュウーン」 ヨーテリーは草むらの中に逃げていってしまった。 更に落ち込むタブンネ、その表情はいつものかわいい顔とは違い絶望の表情である。 タブンネは世間からは可愛らしい妖精のようなアイドルポケモンのイメージが有るが、それは大きな間違いである。 肥えた腹部に短足単腕鈍足、そのくせ食い意地ポケ一倍、そのせいかポケモンの生態系の底辺である。 並外れた繁殖力のおかげで数は大量でまともな食事にありつけるのはごく一部、大半のタブンネは食糧難から農家などを荒らして生活しているのである。 またタブンネは経験値が高いことで有名であり、経験値目的のトレーナーから襲撃をよく受けることがある。 イッシュ政府は並外れた繁殖力のせいで被害が出ているためタブンネ狩りを公式的に公認しており、イッシュで唯一保護法が適用されていないポケモンである。 しかしそれでも被害と生息数は年々増えており、可愛さゆえに餌付けをしてしまう人間がいるために政府は頭を悩ませている。 またタブンネの繁殖が進んでいる原因にはもう一つある。 それは大手マスコミによるタブンネの印象操作である。 今イッシュではタブンネによる被害も増えているが人気も凄まじく、まさに空前絶後のタブンネブームなのだ 。 マスコミはタブンネ愛護団体ミィーシェパードから献金を受け取りタブンネの印象操作を日々行っている。 タブンネの被害や悪事をテレビの前で告発したジャーナリストが手厳しいバッシングを受け、一家共々行方不明になったこともあるという。 それほどにタブンネの人気はイッシュを盛り上げているのである。 今は保護法が適用されていないタブンネだが、最近はタブンネ愛護団体ミィーシェパードがマスコミを使ってイッシュ政府に対して圧力をかけ始めた。 その結果、1ヶ月後にはタブンネ特別保護法が制定される予定である。 タブンネ特別保護法の中身は酷い物であり、タブンネを虐待した者は無期懲役を課せられるとの噂もある。 他にもミィーシェパードによるタブンネの生活を脅かしているポケモンの駆除も検討されているらしい。 先ほどのピッピなども駆除される恐れがある。 ミィーシェパードの勢力は凄まじく、イッシュだけでなくカントーやジョウト、ホウエンシンオウにも近々支部を置く予定である。 ある日、とあるジャーナリストたちはミィーシェパードがタブンネを別の地方に売買している様子を目撃した。 「ミィミィミィ!」「ミッミッ!」 檻の中に入れられた無数のタブンネたち、可愛らしい鳴き声を上げて船に積まれていく。 「しかし随分かわいいポケモンですね~」 「これがイッシュに生息するタブンネというポケモンか」 カントー地方の船乗りは感心していた。 「絶 対 に 大切にしてあげて下さいね」 ミィーシェパードのメンバーは念を押して車でその場を去っていった。 ちなみに車は高級な外車でタブンネマネーで買った車だそうだ。 ミィーシェパードはこうしてタブンネを様々な地方に売り飛ばし、大量のマネーを得る。 果たして売り飛ばされたタブンネ達の運命やいかに…。 「あのイッシュのアイドルタブンネちゃんがカントーにやってきた!」カントー地方のテレビではこのニュースが連日連夜放送されていた。 恐らくミィーシェパードがテレビ局に圧力をかけたのだろうか、タブンネはすっかり国宝扱いされていた。(マスコミが勝手に) カントー政府はまず入国してきたタブンネたちを最大級のもてなしで歓迎した。 「ミッミッ!」 すっかりアイドル気取りのタブンネたち、その人気がミィーシェパードとマスコミによって作られたものだとも知らずに。 その後カントー政府はタブンネをカントー図鑑のNo152番に制定し、大量のタブンネたちを野に放った。 そしてタブンネ特別保護法を制定してしまった。 こうしてカントー地方はすっかりミィーシェパードの支配下についた…。 一年後には予想を上回るペースで繁殖し、その生息圏を広げていった。 ミィーシェパードの企みは成功し、ジョウトやホウエンも同じ様にマスコミを使った印象操作でタブンネは他地方での繁殖を次々に続けていった。 しかし、ただ一つ、シンオウ地方だけは状況が違っていた…。 ミィーシェパードはシンオウ地方にもタブンネを送り込み、そしてミィーシェパードの圧力でマスコミを操りシンオウ地方も征服を企んでいた。 しかしシンオウ地方には新興宗教ギンガ教というシンオウ最大級の団体があり、シンオウのマスコミを支配下に置いているのもギンガ教だったからだ。 ミィーシェパードはギンガ教を潰そうとしたが、シンオウの住民の九割がギンガ教を信仰しており、とてもではなく支配下に置けるものではなかった。 それでも一応タブンネを大量に送り込むことは成功したが、元々経験値の塊であり、トレーナーに次々に狩られてあまり繁殖は進まなかった。 ミィーシェパードのシンオウ征服は成功しなかったのである。 ミィーシェパードはシンオウ征服が進まないことに苛立ち、イッシュ政府はシンオウ地方に戦争を仕掛ける体制をとることを決めた。 イッシュの政権はミィミィ党が一党独裁状体である。 またミィミィ党はカントー、ジョウト、ホウエンにも協力を求めた。 もちろんそれらの地方はそれを承諾し、シンオウ地方との戦争に突入していった。 シンオウ地方はガブリアス部隊を国境近くに配備、数は少ないが有事の際には頼りになるエリート部隊である。 対するミィーシェパード率いる連合軍はもちろん数でごり押しのタブンネ部隊。 しかも人間に甘やかされたタブンネ達なので戦力になるかは疑問だが。 それでも強力なわざマシンを使い強化されたタブンネ達はミィーシェパードには頼もしく見えたという。 そしてある日、カントー前線基地から出撃したタブンネ部隊はシンオウ征服へ乗り出した…。 国境近くに近づいたタブンネ達、向こう側にはガブリアスがタブンネ達を睨みつけている。 「ミィィ!」 一匹のタブンネがガブリアスにれいとうビームを放った、戦争開始だ。 「ウキ!」 タブンネがガブリアスにれいとうビームを放った時それを草むらから飛び出してきたゴウカザルが受け止めた。 「ウキィィィ!」 草むらから大量のゴウカザルが飛び出し、タブンネ達に火炎放射を浴びせた。 「ミギャァァ!」「ミィィ!ミッミィィィ!」 瞬く間に燃えていくタブンネ達、燃えたタブンネ達にゴウカザル達の容赦ない追撃が始まりました。 「ミブォファ!」「ミギャウェ!クェェ!」「ブヒィィ!」 焼き爛れた体に突き刺さるインファイト、ドラゴンクロー、血が血を洗い流し国境の土地は汚れた体液で覆い尽くされた。 「ミィィィ!」 生き残っていたタブンネは逃走を図ったがガブリアスに追いつかれ、補食されてしまった。 この戦闘をきっかけに、シンオウ軍はカントーに進行を始めた。 カントーに進行を進めるシンオウ軍、中でも大惨事がおこったのがタマムシシティ、ヤマブキシティである。 この街はミィーシェパードによって街の人間は全て退去させられ、タブンネの植民地になっていた。 街は糞尿にまみれ、異常な臭気を発していた。 さらにタブンネの繁殖力のせいで街はタブンネまみれになり、与えられた食料の奪い合いになることが多い。 そのためタブンネ達による共食いが多発、タブンネの残骸が街にしばしば見られるらしい。 そんな街にシンオウ軍が攻撃を仕掛けた。 軍が街にやってきた途端、タブンネ達は人間が食料を持ってきたと勘違いしたのかミィミィと媚びた声で鳴き始めた。 媚びた表情で軍に近づくタブンネ達、そんなタブンネを軍隊は火炎放射器で焼き払った。 「汚物は消毒だ~!」 軍人がそう言うと、タブンネ達の掃討作戦が始まった。 「ヒャッハー!この街は人間が居ないから好きに暴れられるぜぇ!」「豚祭りだぁ!」「満足させてくれよ!」 軍人たちは狂喜の表情でタブンネ達を焼き払っていく。 「ミィ!ミィィィィィ!」「ミッミッ!ミッミッ!」 我先にと地獄の業火から逃れようとゲートから街の外へ逃げようとするタブンネ達、しかし空から空気の振動がタブンネの体を引き裂いていきました。 「ミブォ!?」 空からトゲキッスがエアスラッシュでタブンネ達を攻撃しています。 どこにも逃げ場が無くなったタブンネは絶望の表情で刈り尽くされてしまったようだ。 こうしてカントー、ジョウトは1ヶ月で焼け野原となり、特にタブンネの個体数は大幅に減少した。 また、カントーを中心にミィーシェパードに対する不信感が強まり、住民はタブンネたちを迫害し始めた。 タブンネたちは草むらや街を歩く度に住民からお前のせいだと石を投げつけられたそうだ。 こうしてようやく害獣タブンネの駆除に乗り出したカントー、ジョウト地方。 ミィーシェパードは当然抗議、弾圧をしたが、戦争によって勢力や資金が衰えていたため、徐々にその影響力は薄れていった。 また、イッシュ地方にも新しい風が吹き始めていた。 ミィーシェパードの本拠地であるイッシュ地方は影響力が物凄く、タブンネを虐めようものなら最悪極刑も有り得る狂気の地方だが、そんな中タブンネ虐待派が陰に隠れて活動を始めた。 特にイッシュ地方の様々な街で行われたタブンネミキサーショーは大好評だったという。 日々タブンネ虐待派はその勢力を増していき、初めこそはミィーシェパードによる厳しい弾圧が入ったが、タブンネ虐待に目覚めたミィーシェパード会員の裏切りもあり、ついにはミィーシェパードと同等以上の勢力を持つようになっていた。 こうなるとイッシュを動かすのはミィーシェパードでは無くタブンネ虐待派となった。 タブンネ虐待派はマスコミも支配下に置き、タブンネ虐待グッズの販売も始めた。 特に人気の商品はタブンネ用ミキサーである、このミキサーはタブンネの肉を綺麗に抉れる用に出来ており、またタブンネの悲鳴がよく聞こえるように出来ているのだとか。 他の人気商品はタブンネホイホイ、特に農家の間で人気だという。 タブンネ虐待グッズはイッシュ地方で飛ぶように売れ、莫大な経済効果を生み出した。 ミィーシェパードが支配していたときよりもイッシュの雰囲気はよくなり始め、タブンネ虐待ビジネスは成功を収めていた。 タブンネ虐待派は虐待ビジネスで稼いだ金をカントー地方やジョウト地方に復興の為に寄付したという。 そのおかげでカントー地方やジョウト地方は徐々に回復の兆しが見え始め、またカントー地方、ジョウト地方に住み着くタブンネは元々その地方にいたポケモンたちに生息圏を取り替えされてしまい、姿を消していった。 また唯一戦争の被害を受けずにすんだホウエン地方はミィーシェパード最後の砦であった。 ミィーシェパードの勢力が衰えたイッシュ地方からミィーシェパード会長はホウエン地方に拠点を移し、ホウエン地方で勢力を立て直そうとしていた。 未だにミィーシェパードの勢力が強いホウエン地方、だがホウエンの港に着いたときにイッシュのミィーシェパード会長は絶句した。 そこでは人間とタブンネ達が本当の意味で笑い合い、友情を築いていた。 本当の意味で人間と対等なタブンネ、ホウエン地方では人間タブンネと無邪気に遊んだり、げしげししたり、冗談混じりでタブンネに軽いいたずらをしたりしていた。 もちろんタブンネは純粋な笑顔であり、嫌がった表情はしていなかった。 「ミィミィ♪」 真の意味で喜びの鳴き声を上げるタブンネ、それを見てミィーシェパードの会長はこう言った。 「私は愚かなことをしていた…タブンネを愛護するだけでタブンネたちと笑い合い、愛する事を忘れていた…」「そう、タブンネを本当の意味で愛していなかった…」 後悔した表情で泣き崩れるミィーシェパード会長。 「私たちはタブンネを過保護にする事に固執し、欲望のままに戦争までしてしまった…」「そんな私たちを許してくれるか?タブンネちゃん…」 そう言うと会長はタブンネの肩をたたいた。 「ミッミッ!」 タブンネは笑って返事をした、どうやら許してくれているらしい。 「そうか…ありがとうタブンネ…」 会長はタブンネに感謝した、その後会長はこう言った。 「あ、あの…後でタブンネちゃんとSMプレイがしたいんだか…いいかな?」 「ミッミッミィ!」タブンネは承諾した、恐らくこのタブンネは真性マゾなのだろう。 「ミッーーー!」 そしてその夜、タブンネの嬉しい悲鳴と鞭の音が夜空に響いた…。 その後会長や会員の改心の結果ミィーシェパードという団体は消滅し、「タブンネちゃんファンクラブ」という団体に生まれ変わった。 タブンネちゃんファンクラブではミィーシェパードとは違い、タブンネの様々な愛し方、虐め方を検討する団体である。 会長の実は隠れた趣味であるタブンネとのsmプレイはホウエン地方で大流行したという。 タブンネ虐待によりホウエン地方で増えすぎたタブンネの生息数も抑えられ、ちょうどいい数になった。 イッシュ、ホウエンは虐待の聖地イッシュ、もふもふなでげしげしの聖地ホウエンと呼ばれるようになり、いろんな需要でのタブンネ目的の観光客が増えていった。 本当の意味でお茶の間の人気者になったタブンネちゃん。 あの頃のような過剰な愛護はなく、虐待アイドルタブンネちゃんとしてタブンネは新たな生き方を始めた。 そう、タブンネへの愛情は様々なのである…。 fin
https://w.atwiki.jp/keikenchi/pages/1304.html
なんでタブンネさんお絵かきのほうに直接のらないんだろう? -- 名無しさん (2013-08-05 05 31 51) 血を抜かれた?それともヤク中?絵師様、御解説くださいな -- 名無しさん (2013-08-05 13 07 07) すみません、薬中の方です。ラリってて子タブンネのことも目に入らない状態です。 -- 名無しさん (2013-08-05 18 16 53) 解説乙です。下の方で血を流してる子は、幻覚症状でたたき殺しちゃったのかな -- 名無しさん (2013-08-05 20 20 48) あ~あ -- 名無しさん (2022-05-23 12 10 17) タブンネ嫌い -- 名無しさん (2022-05-23 14 57 00) 神はタブが死ぬのを待つ -- 名無しさん (2022-07-14 17 17 10) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/keikenchi2/pages/688.html
ジョウト地方のくらやみのほらあなに、一匹のタブンネがいた 本来ならこんな場所に居るはずもないポケモンだ 真っ暗で辺りは何も見えない、タブンネは隅の方でビクビクと怯えながらしゃがみこんでいた 遠くでズバットが羽ばたく音が響き渡り、タブンネは身を強張らせる ──怖いよ、怖いよ、助けてご主人様── タブンネは涙をぐっと堪えながらいつか迎えが来ると信じていた しかし、その迎えが来ることは一生ない、このタブンネは捨てられたのだ そんなこととは露ほども知らず、タブンネはじっとその場で迎えを待ち続けた そしてそれから2日立った、水分補給には事欠かなかったが、食料はなくタブンネは飢えで苦しんでいた 二日前より少しやせ細ったタブンネは壁に寄りかかり、目を瞑る ──ご主人様、早く来ないかな── タブンネは眠りにつこうとすると薄らと光が近づいてきた そしてその光はだんだんとタブンネの方へ近づいてくる タブンネは目を覚まし、その光源を見つめる ずっと暗闇の中でいたので目が少し痛んだがそれでもその光源とその隣にいる人物を視認することができた 何度か見たことがある黄色いポケモン、サンダース そしてタブンネが愛して止まなかったタブンネの"元"トレーナーだった タブンネは歓喜しながら急いでトレーナーに駆け寄った トレーナーは近くまできたタブンネを見て驚いたようにこう続けた 「なんだ、お前まだ生きてたのか」 その言葉がどういう意味を持つのか、タブンネには理解できなかった ヘラヘラと緊張感のない笑顔を浮かべトレーナーに撫でられるのを待っている その姿に嫌気がさしたトレーナーはサンダースに攻撃を指示した サンダースは指示通りタブンネに10万ボルトを放つ 洞窟内に電気が勢い良くはじける音が響いた タブンネは10万ボルトをくらい叫び声をあげ、片膝を付く 何が起こったのか理解できていない様子で、呆然とした表情でトレーナーの方を見つめた ──なんで‥‥どうして‥‥?── タブンネはひきつった笑顔を浮かべて鳴き始めた その姿にトレーナーは苛立ちを覚えて、再びサンダースに10万ボルトをするよう命令した 力強い電流がタブンネを痛めつける、タブンネは再び電撃をくらいその場に仰向けに倒れた もともとのレベル差もあったが、それ以前に珍しいからという理由で捕獲されただけのタブンネと 交配を重ねて強い個体を戦闘のために育てたサンダースとでは力の差は歴然だった トレーナーは倒れたタブンネの顔に痰を吐きかける その瞬間タブンネは大声で泣き始めた、タブンネのけたたましい鳴き声が洞窟内に反響する トレーナーは最後の最後までタブンネに対して敵意を向けながら来た道を戻り始めた それに気付いたタブンネは起き上がり、追いかけようとする しかしタブンネは体に力が入らず、そのままうつ伏せの状態で倒れこんでしまった 両手を伸ばし、泣き叫び、かつてのご主人様に助けを求めるが、トレーナーはその場を去った後だった より大きな声で泣き叫ぼうとした瞬間背後から突風が吹いてきた あまりの風の強さにタブンネは回転しながら吹き飛ぶ、突風が吹いてきた方には興奮状態のクロバットが居た クロバットは翼を大きく羽ばたかせ鋭い眼光でタブンネを睨みつける タブンネは危ないと直感で理解したが、先ほど受けたダメージもあり動けずにいた 神速とも呼べるその速さでクロバットはタブンネに近づき、怪しい光を浴びせた 淡い球体上の光がタブンネの周りを彷徨い、タブンネの目の前で弾ける その瞬間タブンネの中で記憶がフラッシュバックした かつてイッシュ地方で捕まえられて、可愛がられたこと 何度か戦闘に出されたが負けて、戦闘に出るのを嫌がったこと ご主人様に蹴られて殴られてサンドバッグにされたこと ジョウト地方についてからは碌に相手にもされず避けられたこと 見捨てられ、洞窟の奥深くに捨てられたこと ご主人様のサンダースに攻撃されて、そのまま見捨てられたこと ──違う!こんなの嘘だよ、こんなことされてない── タブンネは混乱によって生じた記憶と本当の記憶がない交ぜになってわからなくなっていた 目を瞑り耳をふさぎながら頭を左右に思いっきり振り続けるタブンネ その姿は自分の記憶すべてを否定しているようだった しかしそんなことをしていてもタブンネの頭の中では記憶がフラッシュバックしていく そしていよいよ脳がそのストレスに耐えきれなくなり、タブンネの精神は崩壊した タブンネは一際大きな叫び声をあげ、目を見開き血涙を垂れ流す そしてヘラヘラと笑いながらその場に崩れ落ちた 満足したクロバットは再び羽ばたきながら眠り始めた 羽音を立てずにまるで忍者のようにスッと消えるクロバット くらやみのほらあなに、再び静寂が戻った
https://w.atwiki.jp/keikenchi/pages/1628.html
「ミッミッ♪」 パソコンに向かって仕事をしていたら、飼っているタブンネが何かを持ってきた。 ん、タブンネちゃんどうしたの? 「ミィミィ♪」 タブンネが持ってきたものを見てみると、それは博物館の広告だった。 『シッポウ博物館でタブンネ展を開催!いろいろなタブンネを見ることができます!』か…タブンネちゃん、これに行ってみたいの? 「ミィ!」 よし、それじゃあ今度の日曜日に行ってみようか! 「ミィミィ♪」 タブンネは嬉しそうに鳴いた。 そういえばこの子、生まれてから一度も自分以外のタブンネを見たことがなかったからなぁ… そして日曜日、タブンネを連れてシッポウ博物館に行った。正面には大きく、タブンネ展のポスターが貼られている。 「ミィミィミッ♪」とタブンネは早く入りたいのか服を掴んで引っ張ってくる。 タブンネちゃん、この日をずっと楽しみにしてたもんなぁ、そんなに急がなくても大丈夫だよ。 タブンネ展の会場に入ると、さっそく数匹のタブンネが展示されているのが目に入る。 タブンネは、展示されているタブンネに嬉しそうに駆け足で近付くと「ミッミッ♪ミィィ?」と話しかけていた。 展示品に話しかけるなんてタブンネちゃんはお馬鹿さんでかわいいね♪ 「ミィィ?ミィ?」 いくら話かけても返答がないので、展示品のタブンネの胸に触覚を当ててみるタブンネ。 「ミ…ミ?ミィ……ミギャアア!?」 もう、何びっくりしてるの?剥製から心臓の音が聴こえる訳ないでしょ?ホントタブンネちゃんは天然なんだから♪ あ、ホラ、あそこに色違いのタブンネさんの剥製もあるよ。綺麗だね~、こんなのめったに見られないよ。あれっ、タブンネちゃんどうしたの? タブンネは隅の方でブルブルと震えていた。 人がたくさんいるから怖かったのかな?大丈夫よ、私がおててをつないであげるから♪さっ、次のコーナーに行ってみようか。 次のコーナーにあったのは、ホルマリン漬けの子タブンネやベビンネだった。 「ミキャアアアア!!」 またタブンネちゃんびっくりしてる。たしかにホルマリン漬けっておめめが白くなってたりお口をパックリ開けてたりしててちょっとグロテスクだもんね、でも子タブンネちゃんやベビンネちゃんだったらかわいいから私は平気だよ♪ あ、見て!このホルマリン漬け、卵の中のベビンネちゃんの成長過程がわかるようになってるよ。すごいね~。 「ミヒィ…ミヒィ…ミヤァ…」 プルプル タブンネは泣き出してしまった。 どうしたの?もしかしてベビンネちゃんや子タブンネちゃんのことを見て童心に帰っちゃったのかな?甘えんぼさんだなぁ♪ じゃあもう次のコーナーに行こうか。 次のコーナーにも、タブンネのホルマリン漬けがあった。しかしそれは先程のものとは違い、腹を切られて内臓が見えるようになっていた。 へー、このコーナーはタブンネの体の構造とかがわかるんだ…ふぅーん、タブンネの体の中ってこういう風になってるんだね。勉強になるなぁ… 「ミ…ミヤァ……ァ…ァ…」 ガタガタ タブンネは展示されている同族の骨格標本に戦慄していた。 タブンネちゃん、骨格標本を指して何か言ってるよ、きっとあれに触ってみたいのね。 でも骨格標本は触ったりするのはダメって注意書きがしてあるからダメみたい…どこかに触れるコーナーはなかったっけ? あ、あそこに触れるコーナーがあったわ! 「ミ…ミィミヒィ?』プルプル そこには、プラスチックのケースに入れられた何かがあった。そして、そのケースには人間の手が入るサイズの穴があり、中の物を触れるようになっている。 ねぇねぇタブンネちゃん、あれ、タブンネの脳味噌が直接さわれるんだって! 「ミヤァアアア!!」 ポロポロ これでタブンネの脳味噌の感触や重さがわかるのね、すごいわ!ねえ、タブンネちゃんもせっかくだから触ってみようよ。 「ミャ、ミャア!」 フルフル 遠慮しなくていいのよ、ここは展示品に触ってもいいコーナーなんだから♪ グイッ タブンネの手がケースの穴に入り、中の脳味噌に触れた。 「ミィィイイイイィィィ!!!」 急いで手を穴から抜こうとするタブンネだったが、太い腕が穴にすっぽりとはまってしまっていた。 「ミィャア!!ミィィィ!!ミピィィィ!!」 フルフルフルフル なかなか穴から手が抜けず、タブンネは同族の脳味噌の感触を味わい続けた。 もう、タブンネちゃん興奮しすぎだよ♪ 帰り道 今日は楽しい一日だったね、お土産コーナーでかわいいベビンネちゃんの触覚ストラップも買えたし♪ 「………」 タブンネ皮でできたおそろいの帽子も買っちゃったわ、タブンネちゃん似合ってるよ♪ 「ミ……」 あれ、タブンネちゃん疲れちゃったの?まぁ、たくさんはしゃいだもんね。そうだっ、今度の日曜日には世界のタブンネ料理展に連れてってあげようか! 「ミギャァァアアアアア!!」 終わり
https://w.atwiki.jp/keikenchi2/pages/58.html
(注)タブンネと関係のないものは削除します 現在、paint_bbsプラグインはご利用いただけません。