約 1,779,242 件
https://w.atwiki.jp/gomenne-maimai/pages/65.html
265 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2013/04/06(土) 12 54 15.96 0 いきなり人を縛り上げて何するつもりですか、やめてください萩原先輩! 何も手荒なマネしよーってワケじゃねーよw ただこっちの言うこと聞いてもらいてーだけだよ 言うこと?いったい何しろって言うんですか? カンタンだよ、 このビンいっぱいになるまでザーメン出せ ざ、ザーメ…簡単ってこんな量出せるわけないじゃないですか! うるせー、黙って出せよ できんだろそれくらい ムリですよそんなの!だいたいこんな縛られた体勢で… だーかーら、まいが手伝ってやるってんだよ ありがたく思えよ お、意外とでけーチンポしやがって や、やめて!やめてくださいーーー! おらおら、出せ出せ出せ出せwww うぇーい、まずはいっぱーつwww ビン溜まるまで帰さねーかんな! 269 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2013/04/06(土) 14 26 19.37 0 いや~もう出ないっスよ萩原先輩 そうですよこれだけじゃあ、ねぇ なに?まいの手コキじゃ不満だってのかよ いやいや、もう少し刺激がないとねぇ 視覚的なものとか、ねぇ あぁん? せめておっぱいかマンコ見せてくださいよ、そしたらもっといっぱい出せますよ俺たち そうそう、それくらいしてくれても良いんじゃないっすかね減るもんじゃないんだし か、勝手なこと言ってんじゃねーよ!なんでまいがお前らなんかに… じゃあもうムリですよ俺ら あきらめましょうよ、舞美さんには勝てないっすよ ぐぅ・・・ み、見るだけだぞ、ぜってー変なコトすんじゃねーぞ… (やった、ヤンキーのくせにチョロいチョロいwww) (このままうまく乗せてストリップさせようぜwww) 278 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2013/04/06(土) 21 21 00.33 0 『おお!おっぱいキタァーーーw』 『うっわ俺生でおっぱい見たのはじめてw』 『まじかよwでも逆にはじめてが萩原先輩とかうらやましいわw』 『お!萩原先輩の乳首陥没してるんすねw』 「なっ…!なんだよ…!わ、わりいかよ!」 『いやいや!可愛いっすw』 『可愛いって言うよりエロいっすwww』 『いや完全にエロいっすよまじハァハァ』 『ほら萩原先輩見て下さいw萩原先輩のおっぱい見ただけであり得ないくらいギンギンっすよw』 「そ、そりゃそうだろっ!まいがおっぱい見せてやったんだ、だからな!ほら!は、はやく出せよ!」 『さっきの萩原先輩の命令でシゴキすぎて腕が動かないんすwww』 「ふっ…!ふっざけんなよてめえらっ!んなわきゃねえだろっ!」 『いやー嘘みたいですがこれが本当なんすよwしかも俺ら全員www』 『でもここまでギンギンなら萩原先輩がまんこ見せてくれたらすぐイッちゃいますよw』 『間違いないな』『まんこ見せられたらもう瞬殺だよ』 「わ…!わかったよ!み、見るだけだぞっ!わかってんな!」 (う…!は、恥ずかしいよお…) 284 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2013/04/06(土) 23 07 49.05 0 『ご開帳キタァーーーーー!』 『うわ!エロい!萩原先輩のまんこエロい!』 『毛うっす!wほとんどない!エっロ!www』 『開いて開いて萩原先輩おまんまん開いて!』 『おまんまんてwww』 『でもその呼び方のほうがしっくりくるよなwなんかぷっくりしてて柔らかそうでさハァハァ』 『クパァして萩原先輩!クパァって!www』 「んっ…こ、これで満足かよ…ほ、ほら!手コキしてやっから…」 『ちょっと提案なんですけどw』 「な、なんだよ…!」 『素股して欲しいんすよwww』 「すま…!はっ?はぁ!?ば、馬鹿かてめえら…!そ、そんなの無理に決まってんだろ!」 『いや順番的にはフェラなんすけど…言いにくいんすけど』 『俺らイラマしか受け付けないんすよ先祖の遺言でw』 「嘘つ…!」 『嘘みたいですけど本当なんすよwwで、萩原先輩の小さいお口じゃ厳しいですよね?w』『俺らこれでも萩原先輩のこと考えてるんすよw』 (確かにイラマ全員じゃまいの喉が…) 『ね?素股だけ!素股だけですから萩原先輩!お願いします!』 「や…!でも…」 『断るなら残念すけど今日はここでおしまいっすね…』『矢島先輩の勝ちってことでwww』 (そ、それだけは…!) 「わ、わかったよ!さ、さっさとイケよな…!」 『『『キタァーーーーーー』』』 (頃合い見て入れろよ?w) (分かってるってwww) (うひょーたまんねえよモジモジしてるよ萩原先輩wエロすぎんだろハァハァ) 18 :名無しでごめんね。。。:2013/05/09(木) 23 34 00 「そ、そりゃそうだろっ!まいがおっぱい見せてやったんだ、だからな!ほら!は、はやく出せよ!」 「わ…!わかったよ!み、見るだけだぞっ!わかってんな!」 「すま…!はっ?はぁ!?ば、馬鹿かてめえら…!そ、そんなの無理に決まってんだろ!」 「わ、わかったよ!さ、さっさとイケよな…!」 萩原先輩はピンクのブレザーを腕まくりして、肩で風切って校内を歩く、ちょっとワルなかっこいい先輩です。 この辺じゃ知らない人はいないくらい、他校の生徒にも恐れられてる存在なんです。 あるきっかけでボクは萩原先輩の下っ端としてパシリをやることになったんですが、 可愛い顔をしているのにツッパってみたり、そのくせ実は小心者だったり不器用なところがあることを知っちゃって。 そんな一面をたまに見せる萩原先輩のことが、ボクはいつの間にか大好きになってしまったんです。 少しでもお近付きになりたくてパシリに精を出しているものの、でも実際には先輩に名前も覚えてもらえてるのかどうか。 そんなある日に萩原先輩の元に届いた一枚の画像。 そしてそれを悪い部下たちに焚きつけられてしまって。 なんとビンいっぱいの精子集め対決なんて無謀なことに手を出してしまった萩原先輩。 19 :名無しでごめんね。。。:2013/05/09(木) 23 35 44 部下たちを集めて始めた「搾取」も、 最初こそ主導権を握っているかのように見えたのですが、段々と彼らの要求がエスカレートしてきて。 手コキだけでは飽き足らず、 うまく口車に乗せられてみんなの前で、 全裸にソックスだけなんてイヤらしい格好で、 M字に足を開かされたり、机の上で四つん這いにさせられてお尻の穴までじっくり鑑賞されたりと、 まるでストリップまがいのことさせられて。 次第にカラダを触る奴が出てきたり、中にはこっそりそれを撮影してる奴までいて。 「あっ?!おい馬鹿っ、入れてんじゃねーよ!!やめろ、早く抜けぇーー!!」 「ちょっ、これじゃ…これじゃただのエッチになっちゃうだろうがぁー!!」 拒否はしていたものの、結局なし崩しに最後まで奪われちゃって。 20 :名無しでごめんね。。。:2013/05/09(木) 23 37 27 『うっわー、先輩、マジで入っちゃってますよwww』 『おいお前ら、萩原先輩の膣内チョー気持ちイイぞwww もうイキそうwww』 『マジかよ、早く代われよ!!』 『萩原先輩、もうここまできたら一緒ですってww』 『そーですよ、だいたいSEXが一番ザーメン出るんですからww』 『すいません、せっかくなんでお口空いてるならフェラしてもらっていいっすか?ww』 『3P目的じゃないっすよ、ただの時間節約っすからwww』 『じゃあついでに空いてる手で俺のも手コキしてくださいよww』 『お、お、お、やっべえ出る出るww』 『うわ、俺もだわ』 『そーでしたね、ビンどこだビン』 『あ、ああ、ああああああ・・・・・・すいません、ビン間に合わなかったんで膣内で射精しちゃいましたwww』 『バカ、なにやってんだよお前~ww』 『すいません萩原先輩、こいつミスっちゃいましたわww』 『お前がビン早く渡さないからだろうがww』 『うっ!!! あ、俺、口に射精しちゃったww』 『てめーまで何やってんだよwww』 『今度は大丈夫っす、先っちょだけ、先っちょだけですから、いいっすよね?ww』 『入れんなよ、絶対入れんなよwww』 『おいバカ押すなよwww根元まで挿入っちまっただろうがwww』 最後の方は大人数でよってたかって、全裸で思うように抵抗できない萩原先輩に、もうヤリたい放題になってしまって。 ボクからはよく見えなかったけど、何発も吐精されてきっと慰み者に・・・。 22 :名無しでごめんね。。。:2013/05/09(木) 23 38 47 『萩原先輩、今日はありがとうございました、ごちそうさまでしたwww』 『今日の萩原先輩の画像は一生の宝物にしますわwww』 『最高のトレジャーボックスでしたねwww』 ひどい。 あいつら、本当にひどいよ。 ボクはそれを助けにはいることもできず、ただただ隅っこで見てるしかできなかった。 ごめんなさい、萩原先輩。 萩原先輩、落ち込んでるだろうな。 結局ビンには4分の3くらいしか溜めきれてないし。 気丈にも無言で体を拭いて制服に着替えようとしている萩原先輩。 いますっごく怒ってるだろうな。なんて声をかけたらいいのだろう。 なんとかして萩原先輩に鬱憤を晴らさせてあげなきゃ。 そう考えたボクは、思わずこんなことを口走っていました。 あ、あの、 『萩原先輩、ボクの童貞、奪って下さい!!』 23 :名無しでごめんね。。。:2013/05/09(木) 23 40 10 「・・・ハァ?」 あ、いや、そうですよね、あのこれはですね、萩原先輩が今とってもムシャクシャされてるだろうと思ってですね、 ぼ、ぼぼぼぼボクなんかの童貞でよろしければムリヤリ奪ってもらって、少しでもストレス解消にですね・・ そうだよ、マンガなんかでよくあるじゃないか、おねーさんが性欲解消のためだけにショタを犯すやつ、 あれだ、あれをさせてあげるんだ萩原先輩に。ボクは間違ってないはず 「つーか、誰だオマエ?」 あ、そうか、そうだった、やっぱり名前覚えてもらってない(T_T) あの、ボクは今年から萩原先輩のパシリをさせてもらっている者でして… 「そのパシリがまいにドーテーをってどういうことだよ」 い、いやあの、萩原先輩が、いまお辛そうだったので、なにかお力になりたくってっ な、なんでかというのもボク、その、は、萩原先輩のこと、だ、だだだ大好きなものですからっ だだだ大事な童貞ですけどっ せめて萩原先輩のお役にっ 立てたらとっ 思いましてっ あ、あ、あわわわ何言ってんだろボク 24 :名無しでごめんね。。。:2013/05/09(木) 23 41 07 「・・・・好き?まいのことが?」 は、はいっ!かカッコイイ萩原先輩のことはもちろん、ちょっと不器用なところとか何かと不安になりやすいところとかっ そんな時にチラッと見せる表情なんかもとっても可愛くてっ そのっ ぜひお守りしたいというかっ あああああボクはいったい何を 「・・・オマエちょっとずうずうしいな」 ひゃあああすすすすすすいません!!大変失礼なことを申しましてーーーーっ 「・・・でもまあいいや、そんだけ言うなら遠慮なく奪ってやるよ」 「おら、さっさと服ぬげ」 ひゃっ!はっ、はいいいい!!! 「けっ、しょっぱそうなチンポしやがって」 すいません、なにゆえ童貞なもので…。 後悔はない、あの萩原先輩の気持ちを落ち着かせる役に立つなら。さよなら、ボクの貞操。 そして萩原先輩の手がゆっくりとボクのチンチンに伸びてきて・・・。
https://w.atwiki.jp/gomenne-maimai/pages/41.html
433 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2013/03/20(水) 01 49 02.20 0 新作「抜け!元気君」(仮題) イントロダクション ~とある学園の生徒会室~ 「以上を持ちまして各部の予算審議会を終了いたします」 「ちょっと待ってください!これはどういうことですか!?なんでうちの部だけ予算が3分の1カットなんですか?!」 「あら?サッカー部さん、私はあなたたちのこれまでの活動内容や成績を見て判断してるだけですが何か?」 「矢島、いえ生徒会長!それは否定しません。しかし、うちの部は全国大会に7度も出て、そのうち3回優勝してるんですよ。この予算ではとても運営は・・・」 「おだまり!文句を言うならちゃんと結果を残してから言ってください!」 (あーあ、サッカー部もこれで終わりだな。生徒会長に逆らった上に嫌われて・・・) (これでうちらにも予算が回ってきそうだな) (甘いな、お前らバスケ部も地区予選決勝でいつも負けるくせに) (そっちこそ、初戦敗退ばっかりだろ!) 「そこの人たち!用が済んだらさっさと帰って!中島さん!これからサッカー部の処分を決議します。サッカー部の部長以外を退席させて!」 「すみません、それではさっさとお引取りください・・・・」 434 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2013/03/20(水) 02 00 07.80 0 「サッカー部いよいよ積んだな・・・」 「処分ってことは停学か、最悪退学だな」 「いやいや、それだけじゃ済まないぞ。闇の生徒会の噂知ってるか?」 「なんだよそれ?」 「この学園の都市伝説知らないとか、お前は本当にこの学校の生徒か?」 「だからなんだよ!もったいぶらず言えよ!」 「分かった分かった、じゃあよーく聞けよ。この学校には二つ生徒会があってだな。一つは鉄の女こと矢島舞美が率いる表向きの生徒会。そしてもう一つは・・・やっぱり止めておこう」 「だから、もったいぶらずに・・・」 「しーっ!誰が聞いてるか分からないんだから。小さい声で言うからよく聞けよ。もう一つは闇の生徒会。表で処理できない案件を処理する”闇の実働部隊”」 「闇の実働部隊!?」 「だから声が大きい!いいか、このことはもう二度と口にするなよ。口にしただけでも”処理”されるからな。リア充な学園生活を送りたければ今の話は忘れろ・・・」 「はぁ・・・・」(俺、もうすぐ高校3年なのに彼女どころか毎日オナニー三昧で右手が彼女なんだけどなぁ・・・) 「中島さん、もういいですかね?」 「はい、大丈夫です・・・」 「それでは部長さん、今から別室で打ち合わせをします。これから起こることは一切他言無用でお願いします。もし話が漏れた場合はあなたの命を保障しかねますのでそのつもりで・・・」 生徒会長の矢島さんと言う女生徒が生徒会室の書庫の扉を開けると、奥にはエレベーターがあった。 「念のため目隠しをさせていただきます。中島さん。」 書記の中島さんが俺に目隠しをすると、腕を組んで前へと進んだ この柔らかい感触は・・・中島さんの胸?ああ、死んでもいい いやまだ童貞捨てる前に死にたくない! エレベーターの動く音がして何秒、いや何分経ったのだろう?音が止まり、目隠しを外された俺は机の前に座らせられた 「ようこそ、第2生徒会へ。品のない人は闇の生徒会と言うみたいですが」 目の前に現れた女性は生徒会長の矢島さんだ しかし先ほどの桃色の制服のブレザーとは違い、全身真っ黒の黒衣?に身を纏っていた 435 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2013/03/20(水) 02 15 41.17 0 「それでは単刀直入に申します。サッカー部不振の原因はこれですね。」 突如目の前にスクリーンが現れ、映像が流れた 映し出されたのはうちの部のエースの○○だった 確かに○○の不振とともに成績が落ちてきている 「ご納得いけたようですね。この方をどうにかしなければ、チームの浮上はありえませんが。よろしければ私たちにお任せいただければ・・・」 「どうにかできるんですか?」 「それはご安心を。当生徒会のプロフェッサーがしっかりとアフターフォローしますので。それで、申しわけありませんが、成功報酬として部費の1割をいただく形になります」 「1割!?そ、それは困る!」 「いいんですか?1割取られるのと3分の1取られるのとどっちが得か・・・もちろん成功しない場合は全額お返ししますのでご安心を・・・」 矢島さんの裏の顔に圧倒されて俺はこの件を一任することにした それにしても矢島さんってよく見ると美人だな・・・・あれ?なんか目の前に霧が・・・ 「おい?!起きろ!もう放課後だぞ!」 あれ?俺寝てたのか?ん?ここは図書館?なんでここに居たんだ?俺は何をしに来てたんだっけ・・・? 「舞、出番よー!」 「あーよかった~、ターゲットがあの部長じゃなくって。だってごつごつしてて顔がゴジラみたいだも~ん。ターゲットは・・・う~ん、まあまあかな?」 「本当に舞はわがままなんだから。いい?今回の目的はターゲットの悩みを解消してモチベーションを上げること。やり方はお任せするわ」 「はーい♪舞美ちゃん♪」 「んもーっ・・・・そんな気ままな舞ちゃんかわいいっ♪」 「本当リーダーは舞に甘いんだから・・・・」 「おいヘタレ、何か言ったか?」 「ううん、なんでもないわ・・・」(リーダーのお気に入りだからって強気だなんて・・・ちくしょー!)
https://w.atwiki.jp/legends/pages/4991.html
「氷肌玉骨にして熱血の少女」 こんにちは、初めまして…。私は氷山 熔火(ひやま ゆうか)。ようかじゃないですよ。氷麗ちゃんのお友達、です… 自慢ではないですが氷のように透き通った肌をしている、とよく言われます。 火山みたいに煮え滾る熱い血をもっている、と自負しています。そんなどこにでも居ない女子高生、です…。何だろう、この自己紹介 熔火「今日も良い朝日です…。こんな日は早起きしてジョギングに限りますね」 私の毎朝の日課、ジョギング。毎日の運動は健康な身体を作ります 心なしか身体も暖まってきましたよ。ぽかぽかです…。さて、次はあの角を曲がって… 熔火「…っ!!」 角を曲がった私が見たものは。巨大なハンマーを振るう赤い人(?)と… その傍らで真っ赤に染まる…血と青痣で赤と青に染まる氷麗ちゃんでした 熔火「あ」 その光景を見て、私の心に…怒りに火がつく 熔火「ああああああああああああ!」 私はいつの間にか高く飛び上がって…赤いハンマー使いにとび蹴りをかましていました 『がふっ』 熔火「あなた…てめぇよぉ! 私の氷麗ちゃんに何してんだ…このキチ●イハンマーがぁッ!!」 私は氷麗ちゃんを傷つけたこのゴミクズに馬乗りになり、殴る蹴るを繰り返す…絶対にゆるさねぇ! 熔火「死ね、死ね、死ね、死ね…! 地獄で侘びろ!」 『ぐふっ…がっ…み、ミタ、ナ…』 私は怒りに任せ…熱い気持ちに任せ、ハンマー使いをタコ殴りにする そう、冷静さを失い、激情に任せて…攻撃を続けたんだ だから私は。「既にこいつがハンマーを持ってねぇ」なんてそんな初歩的なことにも気づかず、気づけず。 故に頭上にハンマーが来ていることも察せずに… 『私をミタやツは…私のように真っ赤に染まれ!』 氷麗「あぶな…っ」 無慈悲に振り下ろされるハンマーを…遠隔操作で私の体を砕かんとするハンマーを、避けることも受け止めることも出来なかった。 私の体は。粉々に砕け散った… ああ、畜生。頭に血が上ってた…この氷山熔火、一生の不覚だ… 目の前の都市伝説、『赤ハンマー』に手痛い、というか体中痛い打撃を受け、 血塗れになって痣だらけになっている私は白雪氷麗。ゲーム研究部の部員で、熔火ちゃんの友達… 紆余曲折あって、この『赤ハンマー』に襲われて、だから私は応戦した。 契約都市伝説『雪女』で応戦したわけだけれど。最初に不意打ちで一発貰ってしまったせいか、苦戦を強いられた …そして結局、このザマ。惨め。『雪女』の方は雪だから大丈夫だったけれど…私は一歩も動けない ああ、これはもう、終わったかな… まぁまぁ楽しい人生だったわ。 「ああああああああああああ!」 と、目を閉じかけた私の耳に響く、私の目を覚ます声。熔火ちゃんの声だ 熔火「あなた…てめぇよぉ! 私の氷麗ちゃんに何してんだ…このキチ●イハンマーがぁッ!!」 熔火ちゃんは私に止めを刺さんとする『赤ハンマー』にとび蹴りを当てる 助けに来て、くれたんだ… 熔火「死ね、死ね、死ね、死ね…! 地獄で侘びろ!」 とび蹴りを当てて体制を崩した『赤ハンマー』に馬乗りになりつつ、殴る蹴るを繰り返しながら、罵倒する熔火ちゃん 少し言葉遣いが乱れているけど、私のために…あら? さっきから『赤ハンマー』と呼んでいるが。 この都市伝説…“ハンマーを持っていない”…? さっきまでは持っていたのに…? 氷麗「……!」 上を見上げると、熔火ちゃんの上には『赤ハンマー』がもっていたハンマーが。 こいつ、ハンマーの遠隔操作もできたの…!? 『私をミタやツは…私のように真っ赤に染まれ!』 氷麗「あぶな…っ」 咄嗟に危険を知らせようと声を上げたときにはもう既に遅く。 鮮血で真っ赤に染まったハンマーは、無慈悲に容赦なく振り下ろされ。 熔火ちゃんの身体は、肉体は。 粉々に 砕 け 散 っ た … 私の、せいで。私がもっと早く、気づいていれば… 『くひっ…ははははは! わわ、私を見るからこうなるのよ…! さて、少し邪魔がはいっ、入っちゃったけど…』 振り下ろしたハンマーを携え、『赤ハンマー』が私にゆっくりと近づく。 粉々に砕け散った熔火ちゃんの身体を間近で見ていた私は、当然茫然自失になっていたので そのさまを目を虚ろにして眺めている。 『つつつ次はああ貴方よ…! わた、私みたいに真っ赤に染まりなさいいいい!』 ハンマーが私に振り下ろされる。 当たったら死ぬだろうけど…友達も守れなかった私に生きる価値など既にない。 だから… 『雪壁…』 …? 既に私の頭はハンマーで潰されているはずなのに、私の頭はしっかりと形を保っている。 というか、何時までたってもハンマーが落ちてこない。これはいったい…? 『まったく、氷麗ったら…今の攻撃は避けられたでしょう?』 私の契約都市伝説、『雪女』が雪で壁を作り、ハンマーを受け止めていた 赤槌『くっ…』 雪の壁を砕こうとしている『赤ハンマー』だが、苦戦しているよう… 氷麗「どう…して…?」 私は自分の傷口と血液を凍らせて応急処置しながら、『雪女』に尋ねる。 雪女『どうしてって…決まってるじゃあないですか。都市伝説が契約者を守るのは当たり前ですよ?』 氷麗「違う…」 そうじゃない。そんなことを聞いてるんじゃない。 雪女『え?』 氷麗「私が聞いてるのは、それが出来るのならどうして…熔火ちゃんを助けてくれなかったのか、ってこと…」 雪女『………』 しばらくの沈黙の後、雪女は口を開いた――いや、雪の壁を作ってハンマーを受け止めている雪女は当然向こうを向いているので、 私からは雪女の口元は見えないのだが、声がしたという理由からそう判断しただけなのだが 雪女『…できなかったんですよ。私も、ギリギリまであの赤ハンマーがハンマーを遠隔操作していることに気がつかなかった…気がつけなかったんです。 だから間に合わなかった…。その時は私の体も砕かれていて雪の量が足りなかったから、そこまで届かなかったんです…ごめんなさい』 申し訳なさそうに『雪女』は言う 氷麗「……いえ、貴女のせいじゃない。私が、もっと早く気づいていれば…。 もっと早く察していれば、あの子は攻撃を受けずに済んだ。 熔火ちゃんは、死なずに済んだのに…」 ……めったに感情をもらすことがない私の目から、雫が落ちてくる。頬が濡れて、止まらない 雪女『え?』 と、『雪女』は驚いたような声を上げる 雪女『何を言っているんですか? 氷麗。あの子、熔火さんはまだ死んでいませんよ?』 え? 氷麗「……え?」 そんなわけない。そんなはずはない。私の目に焼きついて離れない。だってあの子はハンマーに叩き潰されたんだから 動くことも助けることも出来ず、無残にあっけなく圧死したんだから。 赤ハンマーに真上から叩き潰されて、 氷麗「粉々に、砕け散ったんだから」 ………ん? あれ?『粉々』? 『粉々に砕け散った』…? 待てよ、待てよ…おかしくないかしら? 『ぐちゃぐちゃに潰れた』なら分かる。けど、人間が…脊椎動物が、 氷麗「ハンマーで叩かれて粉々に砕け散るなんて、ありえない…」 そう、私の親友熔火ちゃんは、まるでガラスのように――薄氷のように、割れて砕けてしまったんだ 雪女『…ああ、そろそろ限界です…ね!』 とうとう雪の壁が破壊される。しかしそれを破壊したハンマーの勢いも殺され、つまり仕切りなおしの状態になったわけだ 赤槌『ああ…恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしいッ! 顔から火が出そうだわ…だから叩き潰す!』 と、ハンマーを『赤ハンマー』の顔面に、氷の弾丸が飛んでくる 赤槌『…え?』 「これで冷えました?」 弾丸が飛んできた方向から聴きなれた声がして、そこに見慣れた少女の姿が …あの位置は、雪女の雪が積もった場所で…そして何より。 熔火ちゃんが、砕かれた場所… 雪煙が晴れ、影の正体が露になる。そう、そこにいたのは、やっぱり… 熔火「ありがとうございます雪女さん…お陰で、頭が冷えました」 まるで、あの時の破壊が無かったかのように。氷細工のように美しい少女が佇んでいた 赤槌『お前、は…! さっき確実に殺したはず…このハンマーで! まさか、まさか私がしくじったとでも言うのか!? ああ恥ずかしい! 私がハンマーで仕留め損ねるなんて…!』 熔火「いえいえ、確かにしっかり砕かれましたよ、私は…。だけど残念なことに、私は砕かれたくらいじゃ死にません」 熔火ちゃんは赤ハンマーを指差しながら、ポーズを決めて、次の言葉を言い放つ 熔火「恥ずかしさで焼けてしまいそう? だったら安心してください。この私、氷山熔火の熱血で、貴女の頭を冷やして差し上げ…」 氷麗「熔火ちゃん!」 良かった。良かった。良かった…熔火ちゃんが生きてて、良かった……! 私は思わず、熔火ちゃんに抱きついていた 熔火「~///」 ……ん? あれ? 熔火ちゃんから湯気が出てる? というか熔火ちゃんがどんどん痩せていってる? 熔火「駄目ッ…です氷麗ちゃん…こ、こんなところで…!」 雪女『……』 氷麗「え? な、何? どうしたの熔火ちゃん!? 大丈夫!?」 熔火ちゃんはなぜか顔を赤くしているし、雪女は冷ややかな目でこちらを睨んでいる。どうしたのかな… よく分からないけどこのままではまずいと思ったので、熔火ちゃんから身体を離した すると熔火ちゃんはしばし残念そうな表情をした後、自分の頭に手を当てる。すると熔火ちゃんの顔の赤みが消え、湯気も出なくなった 熔火「氷麗ちゃんにこんなところで抱きつかれるなんて……頭がフットーしちゃったよおっっ…」 氷麗「沸騰しちゃったの!?」 大事件だ。でも一体どうしてそんなことに… 雪女『氷麗、貴女はハーレムラノベの主人公ですか…?』 相変わらずの冷ややかなジト目で、雪女は私に言う 氷麗「え? ハーレムラノベに喩えるなら私はヒロインその3あたりだと思うんだけど」 クーデレポジション的な。自分で言うのもなんだけれど 熔火「こほん。では気を取り直して…。 『赤ハンマー』。私のこの煮え滾るような熱血で、貴女の頭を冷やして差しあげます……!」 どうやら立ち直った様子の熔火ちゃんは、律儀に待っていてくれた『赤ハンマー』に向き直り、ポーズをキメながらそう言った 赤槌『やってみなさい。貴女が私をどうこう出来ると思っているなら、そのふざけた幻想ごと叩いて打破して壊して砕いて、潰してあげる…って何言わせんのよ!』 顔をより一層真っ赤にしながらハンマーを構えつつ熔火ちゃんに飛び掛ってきた。照れるならやらなければいいのに… 熔火「『封氷被鎧(アイスタンク)』」 熔火ちゃんは身体に氷を鎧のように纏い、ハンマーを受け止めてしまう。もしかして、これが熔火ちゃんの契約都市伝説…? 氷を操るタイプの都市伝説は結構あるけど… 赤槌『くっ…硬い! ならば私も…「落槌注意(フリーフォール)」…ってどうしてさっきから私に恥ずかしい台詞ばかり言わせるのよぉ!』 熔火ちゃんの上空にハンマーを転送する『赤ハンマー』。そのハンマーは重力に従い、熔火ちゃんの頭上へ落ちる…咄嗟に避けようとする熔火ちゃんだったが、間に合わず、ハンマーは熔火ちゃんの頭部を砕く… 赤槌『ふんっ。口ほどにも無いわね。私を辱めるからそうなるの…え?』 頭部を砕かれたはずだが、見ると熔火ちゃんの首から上がどんどん凍っていき、頭が完成すると元の熔火ちゃんに戻った 熔火「今のは…痛かったですよ?」 赤槌『っ!! どうして!? 貴女それでも人間なの!?』 熔火「ええ、勿論人間ですよ。それにさっき言ったでしょう? 私は砕かれても死なないって」 何これ、私の応急処置なんか目じゃないくらいの再生能力…「氷で肉体を修復する」それが熔火ちゃんの能力!? それならさっきの雪女の発言にも合点がいく…! ん? 「氷で肉体を修復する」? それってもしかして…じゃあ熔火ちゃんの契約都市伝説ってまさか… 氷麗「『ハボクック』…?」 私がぼそりと呟くと、『赤ハンマー』は何かに気が付いたように表情を変える 赤槌『「ハボクック」…!? まさか、貴女の契約都市伝説は「氷山空母」!? 計画のみに終わった、氷で出来たイギリスの航空母艦! 氷で出来ているから、「水さえあれば凍らせて損傷を補修できる」というあの…!』 熔火「おや、なかなか鋭いですね二人とも。ええそうですよ。私の契約都市伝説は『氷山空母』。私の身体は氷で出来ています」 雪のような美白と、氷のように透き通った肌を持つガラス細工のように美しい氷肌玉骨の少女、氷山熔火。けれどまさか、本当に肉体が氷で出来ていたなんて…! 熔火「だから私は冷気で空気中の水分を凍らせることが出来ますし…身体が砕かれても凍らせればすぐに元通りです。空中の水分の凍らせ方を工夫すればこんなことも出来るんですよ…? 食らいなさい、氷の巨砲、『銃凍砲(クレバスカノン)』!」 熔火は器用に氷の大砲を作ると、そこから氷の砲弾を飛ばす 赤槌『その程度!』 しかし『赤ハンマー』はそれを難なく打ち落とし、叩き壊す 氷麗「…! 『雪女』、私たちも…!」 雪女『はいはぁーい♪』 氷麗「『寒射寒撃雨霰(サンキューブリーザード)』!」 広範囲にわたって吹雪や霰を発生させ、敵にぶつける技『寒射寒撃雨霰』。本来なら味方も巻き込んでしまう諸刃の剣だけれど、私の読みが正しければ… 熔火「そう、その通り…氷で出来ている私にとって、吹雪は寧ろメディアラハンです!」 ベホマズンではなかった。ケアルガでもなかった。熔火ちゃんはどうやらメガテン派らしい… …と、いうか。私今までこういうのに名前つけたこと無かったんだけど。これはまさか、熔火ちゃんのペースに乗せられてる…? 幼馴染ながら恐ろしい子…! 赤槌『ぐっ…吹雪で前がよく見えないわ…! だがっ』 『赤ハンマー』のハンマーが長く伸び、先端の鈍器が反対側にも出現する。そして彼女は、それを高速回転させた 赤槌『「回転木槌(ハンマーゴーランド)」! 』 すると扇風機のように――扇風機以上の強風が、暴風が発生し吹雪を吹き飛ばした 吹雪が晴れれば視界も開ける。視界が開けば当然―― 赤槌『また私に恥ずかしい台詞をォォオオオオ!!! 死ね! 血に塗れて赤く染まれぇ!!』 高速回転するハンマーを瞬間移動を利用して『射出』する! そのハンマーは真っ直ぐ私の方に―― 『くひっひ…そっちの『氷山空母』の契約者には効かないだろうけど、貴女には十分有効でしょう――だから先に片づけてあげるわよぉ!!!』 この速度――しかも遠隔操作が可能……避けるのは不可能ね。雪の壁でガード? いや、この回転では破壊されてしまうでしょうね… その前に本体を倒す? ……いえ、さすがに間に合わないわ。一体どうしたら―― 熔火「これ以上氷麗ちゃんを傷つけさせない……!」 すると私の目の前には熔火ちゃんの背中が。熔火ちゃんが身を挺して守ってくれた…… 赤槌『くっひひひひひひひ……!』 『封氷被鎧』を展開し、回転するハンマーを受け止める熔火ちゃんだったが、しかし当の赤ハンマーは「笑っていた」。これは、嫌な予感…… 赤槌『ひっ、引っ掛かったわねぇ! 必殺……鬼殺し火炎ハンマー!』 やはり予感は的中した。赤ハンマーの高速回転するハンマーが火を放ったのだ。摩擦によるものか、都市伝説の力かは定かではないけれど―― でも、熔火ちゃんの身体は氷……! 氷タイプに炎技は「こうかばつぐん」……つまり! 熔火「くっ……氷の私に対しては、炎による攻撃が有効……!」 「……とでも、思っていたんですか?」 炎のハンマーを受けて体が溶けているが、余裕そうなセリフを吐く熔火ちゃん。……強がりとかじゃ、ないよね……? 熔火「そんなに熱いのが好きならあげますよ……飛びっきりに熱いやつをね! 『指火山(マグマズルフラッシュ)ッ!』」 熔火ちゃんは指を銃のように構えると、指先から弾丸を飛ばしました。……マグマの。 赤槌『ああああああああああ!!!! 熱い熱い熱い熱いッ!!! こ、氷使いじゃなかったの!? 多重契約者……しかも高温と低温、真逆の能力だなんて!』 確かにそうだ。氷とマグマ。高温と低温。凍結と燃焼。全くの真逆の能力――これらを同時に扱うのは非常に難易度が高く思える 熔火「まぁ、確かにこの二つの能力――高温と低温同士折り合いをつけるのは苦労しましたけどね」 赤槌『何なんだ、この能力……! 名前からしてマグマ……『ペレ』か?『ヘーパイストス』か? 『ミノア噴火』か? くっ……! か、顔が焼ける……! 熱い熱い熱いッ!』 顔を押さえながら狼狽える『赤ハンマー』。熔火ちゃんのファインプレーだ 赤槌『い……いや、そうね。どんな都市伝説かなんて重要じゃない……それに、私の顔が焼けるように熱いのなんていつものことじゃないか…… 最初から、恥ずかしさで……顔から火が出そうなんだか、ら!』 誰かと会話しているのか、あるいは自分自身に語りかけているのか――どちらにしてもともかく、赤ハンマーは冷静さを取り戻したようだ。 いや、冷静さというのは正確ではないと思う。羞恥心に苛まれているのだし。 まぁ、とにかく調子が戻った赤ハンマーは、やはりハンマーを飛ばしてきた。私に向かって 赤槌『あんたを狙ったところでそこの二重属性女が守ってくるんでしょう。だったら――そっちから壊すまでよ』 ……ではなく、そのハンマーは熔火ちゃんに向かって飛んでいた 熔火「無駄ですよ。打撃だろうと斬撃だろうと炎だろうと氷だろうと、私に物理攻撃は通じません!」 『氷山空母』の能力によって、氷の鎧を身にまとい、ハンマーを受け止める熔火ちゃん 赤槌『――かかったわね?』 しかし、その瞬間、赤ハンマーの口角がにやりと上がった 熔火「んぐ……ああああああああああああああああ!!!」 すぐに熔火ちゃんの悲鳴が聞こえる。どういうこと? 熔火ちゃんに鈍器は通じないはずなのに……! 赤槌『ビンゴ。やっぱりね。いくら氷でできていようと所詮人間。電気を流せば痺れるわ。 名付けて「雷神の鉄槌(トールハンマー)」……じゃないわよ私! 何名づけてんのよ! ああ恥ずかしい恥ずかしい! 』 顔を真っ赤にして騒ぐ赤ハンマー。でも、それどころではなく、熔火ちゃんは電撃を浴びている。 確か『氷山空母』は海水を使用することを前提に作られているし、強度の関係上パルプが混じっている。 混じりけのある水は、特に海水は電気をよく通す――つまり電気は効果覿面っ!! 赤槌『さて……厄介な壁役を封じられたし、貴女だけなら余裕よ。傷口は凍らせてある程度処置したみたいだけど、 それでも打撲や骨折まではどうしようもないでしょう……? ただでさえ一度ぼこぼこにした相手、満身創痍とあれば、ねぇ?っと!』 そう言いながらハンマーを飛ばしてくる赤ハンマー。その通りだ。一応動くことはできるとはいえ、この身体では満足に動けない 氷麗「それはどうかしらね……『雪女』!」 雪女『いえす、まむ!』 何故か軍隊みたく返事した雪女は、能力で猛吹雪を生み出す――攻撃力よりも、視界を奪うことに重点をおいた吹雪を。 そして吹雪に紛れてハンマーをかわす。……『雪女』に手伝ってもらって。 赤槌『くっ……またしても! み、見えない……!』 さて、この状況、はっきり言ってどうしようもない。だから一時撤退だ。私達は吹雪に紛れ、その場を離れた。 そして、吹雪が止む。吹雪が止めば、視界も晴れる 赤槌『ん……? あいつらはどこに行った? 逃げたのか……おや』 何かを見つけた様子の赤ハンマー。いや、見つけたのは何かではなく誰か。具体的には熔火ちゃんだった 赤槌『おやおや。随分と薄情なお友達じゃないか。私のハンマーで痺れたこいつを置いていくなんてさぁ。じゃ、止めと行くわよ――』 先ほどの『雷神の鉄槌』を、今度は手に持ったハンマーから直接電撃を流し込んで行う赤ハンマー 赤槌『死になさい!! 感電死させた後で、たっぷり真っ赤に染めてあげ………!?』 「『噴火の魔剣(ヒートソード)』。そんなに真っ赤なのが好きなら、真っ赤な炎で焼いてあげますね?」 しかし、その瞬間、赤ハンマーは背後から燃え盛る剣で刺されていた。貫かれていた。そう、これは勿論―― 赤槌『二重属性女……! な、何故……!? 確かにあなたは目の前で倒れて……!』 熔火「ああ、ごめんなさい。それ、偽物なんです」 氷麗「私が氷で作った、ね。私だって多重契約くらいしてるのよ?」 赤槌『多重契約者――貴女もか! いったい何の都市伝説……ぐふっ』 ただでさえ赤い身体を、鮮血と炎で赤く染めながら赤ハンマーは言う。 赤槌『さっきの剣、芯はマグマだった……それに氷で人を作る能力……この都市伝説は ……いや、どうでもいいわね。こうなったら切り札を切らせてもらうわよ――打撃だけどッ!』 血を吐きつつ、恥ずかしいと言いながらハンマーを飛ばしてくる赤ハンマー。一見すると、ただのハンマーだけど……これが切り札? 熔火「氷麗ちゃん、危ない!」 身体がぼろぼろになっている私は、ただのハンマーでも十分に危ない。なので、熔火ちゃんは私をかばった。 かばって、ハンマーを腕に当て、『氷山空母』の力で弾いた。 熔火「ぐはっ……!?」 その瞬間、熔火ちゃんの背中から胸にかけて、焼けたような穴が開いた――そう、丁度そこの赤ハンマーと同じように。 氷麗「……! あ、貴女……! 熔火ちゃんに何をしたの……!?」 赤槌『く、くふ、くっふひひひ……き、決まったみたいねぇ。私の切り札、「偽り写し記す大槌(ヴェルグ・アヴェスター)」ってね……。 私は「赤ハンマー」として当たり前のことをしただけよ……あの女を、私と同じようにした』 氷麗「ま、まさか……!」 赤ハンマーは、出会った相手を『ハンマーで殴り』、『自分と同じように』真っ赤にしてしまう現代妖怪。 まさか、この『ハンマーで殴る』という部分と、『自分と同じようにする』という部分を拡大解釈して……!? 赤槌『その通り……ハンマーを当てた相手に、自分の今のダメージと状態異常を写す。これが私の切り札よ……ぐふっ』 血を吐きながら、不気味に笑いながら、赤ハンマーは言う。 熔火「そんな……さっきから何度も氷で補修してるのに、傷が塞がらない……!」 そういえば、赤ハンマーの方に気を取られて、惨状の方に気が行って、気が付かなかったが、 よく見ると熔火ちゃんの胸部から滴り落ちる血は、何だが煮えたぎっているように見える。 いや、さらによく見るとこれは――マグマ? 赤槌『へぇ。そこの女、体は氷で出来てるのに血液はマグマなのね……ぐふっ。まるで、火山、だわ…… ねぇ、私も種明かししたんだし――教えてくれてもいいんじゃない? 貴女たちの、二つ目の契約都市伝説……げほっ』 氷麗「『つらら女』。雪女と近縁種、もしくは同一とされる妖怪」 熔火「ごほっ……ちぇ……『チェルフェ』……ですよ。チリの火山に住む、岩と炎で出来た怪物です……ぐふっ」 情報1に対し、2では割に合わない――とも思ったけれど、ここは素直に答えておいた。 別に隠すほどのことでもないし。 しかし、赤ハンマーの傷口が開くのと、悪化するのと比例するように――同調するように、熔火ちゃんの容体も悪化しているようだった。 まぁ、同じ傷なのだから当然か。……しかし、その悪化も『氷山空母』で治せないところを見ると、本家本元の『偽り写し記す万象』より使い勝手がよさそうだ。 赤槌『貴女たちにはこっぴどくやられたけれど――それでも私と同じにできた。 叩き潰して、真っ赤に塗りつぶせた。……だから、今回はこのあたりで満足しておきましょう。 でも、覚えておきなさい――』 血まみれで、息も絶え絶えに、生まれたての――死にかけの小鹿のように、赤ハンマーは捨て台詞を吐いた 赤槌『次は勝つ。完膚なきまでに潰す。叩いて潰して塗りつぶす。真っ赤に深紅に紅蓮に――鉄槌下して塗り上げる。 首を洗って待ってなさい。腕を磨いてまた来るわ』 流血に慣れたのか――あるいは、都市伝説ゆえか。先ほどと打って変わって、途切れることなく言った。 そして、一呼吸おいて、 赤槌『それじゃあ、また会いましょう……って、何格好つけてるのよ、私! 負けたくせに! 最後のも一矢報いただけだし(ハンマーだけど)、 結局2つ目の都市伝説の謎解きは諦めちゃったし――格好つけられる要素がないでしょう! 何を大物ぶってるのよ、恥ずかしい恥ずかしい恥ず…………』 と、ただでさえ赤い顔を一層紅く染めながら、騒いでいた、喚いていた赤ハンマーは突然にも、忽然と姿を消してしまった。 文字通り跡形もない――ほかの誰かに消滅させられた、とは考えにくいだろう。それならばもっと反応していいはずだ。 少なくともただで不意打ちでやられるような都市伝説ではない――そう言い切れる。そのくらいには強かった。 氷麗「空間移動系、かな……」 私の部活仲間であり、同級生であるところの、任天堂寺君――彼の契約都市伝説、『ゲーム脳』を思い出した。 これは敵による攻撃でなく、避難、逃亡であると考える。彼のそれと同じ、もしくは似た、『空間移動系』――あるいは、『異空間生成系』の能力であると推察した。 でも、赤ハンマーにはそんな逸話ないわよね……。もしかして、あの赤ハンマー…… と、思案する私だが、その思考は強制的に中断させられることとなる。 熔火「つ、ら、ら、ちゃーん!!!」 氷麗「ぐえっ」 ぐえっとか言ってしまった。乙女チックの欠片もないし、女子力なんて微塵もなかった。 でも許してほしい。傷だらけの肉体に、自分と同じくらいの身長、体重の女の子が飛びついては、こんな声も出ようというものだ。 え? 何キロか、ですって? 女の子にそういうことを聞くものじゃない――と、取ってつけたような女子力を発揮しておきましょう。 熔火「無事でよかったよー氷麗ちゃん! 心配したんだからね! 痛くなかった?」 痛いのは今だし、無事でよかったも心配したも私の台詞だ。 氷麗「それは私の台詞だよ――本当、死んじゃったかと思ったんだから。 ああ、そういえば――もう大丈夫なの? さっきの傷……」 熔火「ええ。どうやら永続するタイプの呪いじゃないみたいですね。あるいは射程外に出たのかも」 氷麗「へぇ……。それにしても、ハンマーの遠隔操作までならまだしも、発火や発電、伝説を拡大解釈、曲解した呪いに、そして最後の消失マジック。 私にはどうも、あの都市伝説が……『赤ハンマー』が、野生の都市伝説とは思えないのよね」 熔火「確かにそこは私も気になっていました。おそらく契約者持ち――それも、多重契約者だと思いますよ」 炎までならギリギリ曲解と言えなくもなさそうですけれど、発電や消失までとなると、ね…… と、熔火ちゃんは言った。直情的で情熱だが、冷静で思慮深いのが彼女、氷山熔火ちゃんなのだ。 その矛盾した人間性こそが、性格こそが、あのつじつまの合わない二つの都市伝説――低温と高温、『氷山空母』と『チェルフェ』を同時に扱える理由だろうか。 気になったので、私は熔火ちゃんに聞いてみた。 すると、別に隠すほどのことでもなかったらしく、 熔火「そうですね。私が先に契約したのは『氷山空母』の方ですけれど、この二つの都市伝説。 『氷山空母』と『チェルフェ』――氷の体と熔岩の血液。氷を融かすマグマと、マグマを固める氷。 この二つに折り合いをつけるのは、相当苦労しました。 折り合いをつけられたのは、私の性質のこともありそうですけれど――もう一つの、3つ目の契約都市伝説も、理由の一つ、きっかけの一端でしょうね」 一呼吸置き、 熔火「『マクスウェルの悪魔』――熱力学第二法則のエントロピー増大則に逆らう、化学の悪魔。温度差を生む都市伝説。それがあったからこそ、ここまでうまく馴染んだんだと思います」 計画中止に終わった兵器に、火山のUMAに、思考実験――性質どころか種類も違う、3つの都市伝説を同時に操るだなんて。 親友ながら恐ろしい。 氷麗「熔火ちゃんはすごいなぁ……私の契約都市伝説は、みんな似通ったものなのに」 冷気を操る『雪女』、氷を人間に変える『つらら女』。似通ったというか、同じといってもいいくらいだ。 熔火「氷麗ちゃんもすごいですよ。似たような2つの都市伝説から、全く別の能力を解釈するなんて……格好いいですよ」 格好いいと言われるほどのことでもないと思うが、しかし褒められて悪い気はしない。 否定しないのは熔火ちゃんらしいと思ったし、女子に対して格好いいはどうかとも思ったけれど。 氷麗「くすっ……ありがと」 私は小さく微笑んで、素直にお礼を言った。 熔火「つ、氷麗ちゃん……」 熔火ちゃんの頭から湯気が出た。……顔が若干赤い? 扱えてると思ったけれど、扱い切れてないのかしら? 雪女『鈍いですね……心まで氷柱ですか、貴女は』 と、ひどいことを言う『雪女』のことは無視した。私にだって感情くらいある。 名前は氷柱だが、心は雪解け水だ。 熔火「あ……あの……その……」 どうやらもじもじしている様子の熔火ちゃん。花を摘みに行きたいのか――と聞くほど、私はデリカシーに欠けてない。 花も恥じらう乙女なのだ。さりげなく行かせてあげるべきだろう―― 熔火「その……今から一緒に、お食事、行きま、せんか……?」 氷麗「そんなにかしこまらなくても、改まらなくても、もちろんOKよ」 友達なんだし、顔を赤らめながら、もじもじしながら言う必要はないと思うのだけれど。 まぁ、改めて誘うのも小恥ずかしいということなのかな? 氷麗「じゃ、行こうか?」 と、私は熔火ちゃんの手を引いた――すると、じゅっという音と共に、熔火ちゃんの頭が消滅した。 というか蒸発した――全然制御できてない。仕方ない子ね…… 氷麗「もう……折り合い付けたんじゃなかったの?」 私は氷麗ちゃんの頭に――頭だった位置に手をかざして、冷気を放った。 冷気を操れるのは何も『雪女』だけではないのだ。 熔火「あ……ありがとうございます」 頭部は氷に戻ったが、目はまだとろーんとしている。まぁ、そこは自分でどうにかできるだろう。 瞬きとかすれば。 氷麗「しっかりしてよね……大好きな熔火ちゃんが蒸発しちゃったら、すっごく悲しいんだから」 涙腺も表情筋も固い私も、大声で泣き喚いちゃうわよ。そんな格好悪い真似、させないでよね。そう言った。 熔火「あ、あぅ……」 またもや真っ赤になって湯気を出してる熔火ちゃんだが、流石に高校生にもなってあぅ……はないでしょ。 ライトノベルか。 そういうのが許されるのはフィクションだけだと思うが、まぁ可愛いのでよしとした。 氷麗「それで、どこに行こうか? 満身創痍だけれど、まぁ、傷をいやすためにもデートと洒落込みましょうか」 その後、食事に行くまでに何度も熔火ちゃんの頭部再生に手を焼いた――冷やした。 まったく、本当に……熔火ちゃんは、私がいないと駄目なんだから。 続く EXIT
https://w.atwiki.jp/vs-bomberman/pages/20.html
概要 https //twitter.com/AoiBom/status/760000131978539008 日時 2016/08/01 22 00~ 参加者 Aチーム 先鋒:あおい 次鋒:ゴリウォ 中堅:しみる 副将:おさとう 大将:千華 王将:しゃり Gチーム 先鋒:そうきたか 次鋒:ライトボンバー 中堅:きたやん 副将:くるぶし 大将:anpuru_ru 王将:暴れん坊症候軍 エキシビション参加 あふぇ ばんか 結果 優勝:Aチーム 主催 あおい(@AoiBom)
https://w.atwiki.jp/testest-umigamedb/pages/130.html
2020年7月18日 出題者:tama タイトル:「SONYタイマー」 【問題】 そのお店は、あえて壊れやすいものを売ることによって利益を得ている。 どんなに丁寧に扱っても必ず壊れてしまうし、 役目を果たす前に壊れてしまうことも少なくないが、 お客さんはそれを怒ることはほとんどないという。 一体どんな店だろう? 【解説】 + ... そのお店は縁日の金魚すくいで、売っているものは金魚をすくうための「ポイ」。 《瞬殺》《全年齢向け》 配信日に戻る 前の問題 次の問題
https://w.atwiki.jp/gomenne-maimai/pages/7.html
アーカイブ @wikiのwikiモードでは #archive_log() と入力することで、特定のウェブページを保存しておくことができます。 詳しくはこちらをご覧ください。 =>http //atwiki.jp/guide/25_171_ja.html たとえば、#archive_log()と入力すると以下のように表示されます。 保存したいURLとサイト名を入力して"アーカイブログ"をクリックしてみよう サイト名 URL
https://w.atwiki.jp/gomenne-maimai/pages/6.html
更新履歴 @wikiのwikiモードでは #recent(数字) と入力することで、wikiのページ更新履歴を表示することができます。 詳しくはこちらをご覧ください。 =>http //atwiki.jp/guide/17_117_ja.html たとえば、#recent(20)と入力すると以下のように表示されます。 取得中です。
https://w.atwiki.jp/gomenne-maimai/pages/54.html
214 名前:12月のApril Fool [sage] 投稿日:2013/12/12(木) 01 35 23.09 0 ▽ → 今年もあと1ヶ月を切った冬の日 街は色とりどりのイルミネーションに囲まれて華やかにキラキラ輝いている そんな街中を背を丸めて歩くサラリーマン、仲良く手をつなぐ親子連れ そして口数も少なめに肩を寄せ合いながら幸せそうに歩くカップル そんな風景を静かに見つめる俺。去年の今頃は・・・・・ ふぅと一つため息をついて人並みを縫うように歩き出す ちょうど1年前のこの頃、俺と舞は出会った あの頃はまさか舞と運命の人になるなんて思いも寄らなかった 空を見上げると綿のような淡雪が風に乗ってコートの肩に舞い降りて音もなく消えていった 儚い淡雪のようだった舞と俺の日々。でも決して忘れることの出来ない思い出の日々だった・・・ 215 名前:12月のApril Fool [sage] 投稿日:2013/12/12(木) 02 01 25.56 0 ~1年前・12月~ 「ケーキの予約受け付けてま~す!今ならジュースも付いてますよ~」 スーパーでバイトをしていた俺はからクリスマスケーキの予約注文の仕事をこなしていた任されていた 夕方のこの時間、寒い店先で立ち止まる客などほとんどいない 別にこの仕事を無理に頼まれたわけではない。他の仕事より給料が高いからだ とにかく今はお金を貯めたい。その理由はまた後の機会に・・・・ 12月の街は示し合わせたかのようにせわしなく人が行き交う 早くもほろ酔い気分のサラリーマン、買い物に来る幸せそうな親子連れ・・・・ みんな家族の待つ家に帰っていくんだな。まあ俺には関係ないことだけど 街の喧騒から視線を切ると、スーパーの出入り口にあるベンチに座っている一人の少女が視界に入った グレーのコートに短めの制服のチェックのスカートに身を包んだ少女は北風が吹きぬけるベンチに静かに座っていた 俺と同じように街の喧騒を静かに眺めていた 「寒くないのかな?」 そう思った瞬間、少女とふと目が合ってしまった。思わず目を逸らす俺 少女がベンチから立ち上がりこちらに向かって歩いてくる 何か言われそうだな。別にそんなつもりじゃないのに 少女は無表情のままこちらに近づいてくる 216 名前:12月のApril Fool [sage] 投稿日:2013/12/12(木) 02 06 14.91 0 「ご、ごめん・・・・」 なぜか少女に謝ろうとしている俺。悪いことをしてるわけじゃないのに ところが彼女はそんな俺の横を通り過ぎ、街の中へ消えていってしまった すれ違った瞬間少女がふぅとため息をついたように聞こえた 何か考え事でもしてたのだろうか。なぜか少女に悪いことをしてしまったように感じてしまった俺 彼女の行き先を目で追っていたが、彼女の姿は人波に紛れて分からなくなってしまった 彼女のため息はどんな意味があったのだろうか?急に彼女のことが気になってしまった 名前も知らない少女。もう会う手段もないだろうな でもそんな彼女とすぐに再会するなんてあの時は全然思ってもなかったよ 今になって彼女のため息の理由が分かったような気がした どうして彼女ともっと早く出会えなかったのだろうか? そんなこと今更行っても仕方がないよな・・・・ 262 名前:12月のApril Fool [sage] 投稿日:2013/12/14(土) 05 22 33.56 0 あれから1週間が過ぎ、俺は相変わらずスーパーでバイトを続けていた 「 くんおつかれー!ちょっと休憩取ってきていいよー」 俺は缶コーヒーを買って、休憩コーナーの椅子に座った 週末の夕方のスーパーは相変わらずお客で溢れかえっている ふと少し離れた自販機を見ると、自販機の前で女の子がうずくまっているように見えた 大丈夫か?なぜか気になってその子がいる自販機に近づいた 「え~っ、まじ~・・・・こっちに落ちたはずなのに~・・・・ありえな~い・・・」 なんかぶつぶつ喋っているな。おそらく自販機の下に硬貨が入り込んだのだろう お尻を突き上げて、あースカートの中が見えそうだし・・・ こんな状況で声かけたらきっとあやしい奴って思われそう でも、なぜかあの時は放っておけなかったんだよな 263 名前:12月のApril Fool [sage] 投稿日:2013/12/14(土) 05 23 05.98 0 「あ~あ、のど渇いたのに~・・・・」 「えっと、どれ飲む?」 「あ、ありがとう・・・・・あっ・・・・」 女の子が俺の声に気付き、体を起こして俺を見上げた。この前の子じゃないか 突然の再会におれはすっとんきょんな声を張り上げてしまった 「は、はやく選びなよ。ジュースのみたかったんだろ?」 「で、でも・・・・」「いいから早く、あっ・・・?」 少女の手を取ろうとして、勢い余って自販機のボタンを押してしまった ガコンと下に下りてきたのがホットプリン・・・・・ 「あ・・・・・他のにする?」「ううん、これでいい・・・・ありがとう」 引きつった笑いをしていた少女。そんな少女を見て思わず噴出してしまう 「ひっどぉーい!乙女のピンチに笑うなんてー!」 「いや、もともと俺がお金を・・・・ゴメン。やっぱり買いなおそうか?」 「うっそー♪ほんとにこれでいいから。これ好きなんだ」 やっぱり引きつってるな笑顔が・・・・ 264 名前:12月のApril Fool [sage] 投稿日:2013/12/14(土) 05 43 31.20 0 俺と少女はお互い少し離れた席でドリンクを飲む 別に隣同士座ってもいいんだけど、なんかこっぱずかしくて少し距離を置いてしまった 「あっ、いただきます・・・・いいんですか?お金後で・・・」 「いいよ。後でって言っても、君とは初めて、いいやこれで2度目・・・なんでもない。とにかくおごりだから」 「遠慮なくいただきます。ごくっ、うんっ・・・・・」 やっぱり微妙な味みたいらしい 「飲みますか?わたしもういっぱいだし」 よっぽどまずいみたいだったか。少女は席から立ち上がり、俺の隣の席に座った ホットプリンの甘い匂いと、彼女のコロンの匂いが俺の鼻をくすぐった 少女は笑顔でホットプリンの缶を突き出し、飲めと言わんばかりに笑顔で小首をかしげた 「おいしいから~。ほらっ♪」 265 名前:12月のApril Fool [sage] 投稿日:2013/12/14(土) 05 47 24.22 0 なんで俺がこんな目に・・・・仕方がなくホットプリンを飲み干す俺 「すっごぉ~い。こんなのよく飲めるね~♪」 やっぱり彼女は嘘つきだ。これのどこがおいしいのか・・・・ すべて飲み干してテーブルに置くと、彼女はケラケラと笑いながら俺の肩を叩く 「ど、どこがおいしいのか・・・・・」 「えー、おいしいでしょ?ほら、そこののみ口を見てね♪」 缶の縁を見ると、赤く染まった帯状のものが。これはグロスの跡? あっ、そういうことか・・・・ 「うんもぉ~っ、かわいいっ♪」 彼女は今度は更に激しく俺の肩をバシバシ叩きながら大きな声で笑う あの・・・・・お金を出したのは俺なんだけど・・・・ 「いいじゃ~ん、こまかいことはきにしないっ♪」 あの時君は屈託のない笑顔で俺に話しかけていたよね もっと早く出会えてたら、君のその笑顔を見ることが出来たのかもしれない そして運命さえも変えることが出来たのかも・・・・ 214 名前:12月のApril Fool[] 投稿日:13/12/25(水) 01 19 21 屈託のない彼女の笑顔がとてもまぶしかった。あの時の悲しい、いや何かを諦めたかのような生気のない表情はいったい? いや、そんなことはどうでもいい。嬉しそうな彼女の表情を見てるだけで心が温まりそうだ 「あ、そう言えば名前聞いてなかったね。俺は 。君は?」 「え~っ、もしかしてナンパしてるつもり~?」 「いや、そんなつもりは・・・」 「うそ~っ、即否定とかありえな~い!ちょっとおちこみーど・・・」 「ごめん・・・・」 「うっそ~っ♪ くんってかわいいんだねっ♪しょうがないな。そんなに知りたい?それじゃあ・・・・」 「 くんごめんっ!休んでるところ申し訳ないけど、惣菜の注文が急に入ってきたんだ。申し訳ない、手当は弾むから」 「分かりました。今行きます。あ、ゴメンね。それじゃあまた・・・・」 彼女を残して俺はバイトに戻ってしまった。 その後、腕がパンパンになるまで鍋やフライヤーを動かし続けて、すっかり彼女のことを忘れてしまっていた。 ~2時間後~ 「 くんおつかれ~。君がいなかったら大変だったよ。ものすごく感謝してるよ。」 「いや、別に。当たり前のことをやっただけですから。」 「くぅ~っ!その台詞痺れるねぇ~!俺たちそこにあこがれるぅ~。」 この人は人がいいんだけど、よくドラマや漫画の台詞に影響されやすいんだよね・・・ 「あ、そうだ。これを彼女にプレゼントしてあげなさいよ。せっかくのデートを邪魔して彼女激おこぷんぷん丸でしょ~?」 彼女?なんのこと・・・・あっ! 「ちょっとー!これ持って行きなさいよ~!」 バイトが忙しいあまり、彼女のことをすっかり忘れていた。名前もまだ聞いてないのに・・・どうしよう。まだいるかな? 215 名前:12月のApril Fool[] 投稿日:13/12/25(水) 01 51 09 俺は”プレゼント”を持って休憩コーナーへ駆け出した。 閉店直後の店内は照明も半分は消えて薄暗くなっていた。 休憩ルームを見渡しても彼女の姿を見つけることが出来ない。もう帰ってしまったのか・・・ ”プレゼント”を持ってとぼとぼと従業員の通用口から外へ出た。 外は木枯らしが強く吹き、顔を撫でる北風が体温とやる気を削いでいく。 「ふぅ~・・・」 俺は足取りも重く、踵を返して家へと帰ろうとしていた。 ぴたっ。頬に感じるほのかに温かい感触。人工的でない、柔らかくいい香りのする感触。 「んも~っ!おそいっ!私まってたんだからぁ~っ!」 振り返ると頬を膨らまして腕を組んでいる彼女が居た。夢じゃないよね? 「あのー、リアクション薄いんだけどー。もしかしてショックで声が出ないの?」 「いや・・・・ま、まさか君が待っててくれるなんて。夢にも思わなかったから。」 「だってぇ~、私が名乗らないうちに くんが行っちゃうからぁ~・・・・」 「ゴメン・・・怒ってた?」 「うん、かなり・・・・ってのはウソ。でも、すごく気になってたのは本当。」 彼女は伏せ目がちに俺を見てもじもじしている。 「ドリンクおごって貰ったのに、お返しもしないうちにバイバイだなんて。なんかもやもやしちゃうでしょ。だから。それに・・・」 「それに?」 「なんでもない!」 彼女の目が泳いでいたような気がした。これはどういう意味なんだ? 「あ、さっき くんを呼んでた人が、これもいっしょにって。彼女じゃないって・・・えっと・・・・うん、そうじゃないけど・・・はいこれっ!」 彼女は顔を真っ赤にして俺に缶コーヒーとさっきまで作っていた惣菜の余り物の入った袋を渡した。 「そうだ、そのさっきの人、バイトの担当チーフなんだけどさ、これを彼女・・・じゃなくって君にって。でも、こんなもの貰ってもねぇ・・・」 チーフが俺に遣した”プレゼント”は、お菓子の入ったブーツ、表にはアニメのキャラクターが印刷されたものと、アルコールの入ってないシャンパン風ジュースだった。 「うれしいっ♪本当にもらっていいの~?」 彼女のリアクションは意外なものだった。こんな子供だましのもので喜ぶなんて。 「あっ、今ガキだなって思ったでしょ?」 「そんなこと無いよ。すごく素直に喜んでたから。びっくりしただけ。」 「ねえ、昔こういうことなかった?スーパーでお菓子の入ったブーツがすごく欲しくて泣いてだだこねておねだりするんだけど、ママは絶対に買ってくれない。」 「あるある。俺も○○ジャーのがほしい!って背中を床にこすり付けて泣いてた。」 「分かるでしょ!だから、長年の夢がかなってすごく嬉しいんだ~♪」 お菓子入りのブーツを愛おしそうにぎゅっと抱きしめてうっとりする彼女を見てすごく胸がキュンとした。 今時こんなピュアな子がいるんだな。 216 名前:12月のApril Fool[] 投稿日:13/12/25(水) 02 14 34 「あっ、またボーっとしてると紹介忘れそうだね。えっと、私の名前は舞。萩原舞。見ての通り高校生。」 ようやく彼女、舞の名前を聞くことが出来た。彼女にぴったりな綺麗な名前だ。 「萩原さん」「う~ん、なんか学校とか病院に居るみたいでイヤ。舞でいいよ。」 「じゃあ舞、ちゃん。俺のためにこんな寒いところで待っててくれてありがとう。もう夜も遅いから、家に送ろうか?」 「え~っ、用が済んだらバイバイってなんか冷たいなぁ~・・・」 「あ、ゴメン・・・・」 「だから~ウソだって。せっかく知り合ったんだからもっとゆっくり話そうよ~」 舞は両手を覆ってわざと涙声に聞こえるように喋った。これは明らかなウソだな 「分かった。今日は遅いから、また今度会おう。メアド教えるから、舞ちゃんも教えて。」 「イヤ・・・舞 とゆっくり話したい。舞、時間がないの・・・」 今度は瞳に涙を溜めてじっと俺を見ている。初めて舞を見た時の悲しい表情だ。 「ちゃんと家には連絡するから・・・・ダメ?」 舞から嗚咽が漏れ出して、涙腺も決壊してぼろぼろと涙が地面へ落ちていく。 通行人が怪訝そうに俺たちを見ながら通り過ぎる。 「わ、分かった。ちゃんと親には迷惑をかけないこと。」 「うんっ! だいすきぃ~っ♪」 舞は悪戯っぽく微笑んで制服のスカートの裾を摘んで上げた。生足がまぶしくてドキッとした。 「もしもし・・・うん、大丈夫。じゃあ・・・」 「ママがいいって言ってくれたの。それじゃあ行こうよっ♪」 舞は俺の腕に自分の腕を絡め歩き出した。木枯らしは相変わらず冷たいが、舞と俺の間には暖かな空気で覆われていたような気がした Mai s SIDE あの時 と出会ってなかったら、舞はどうなってたんだろう? きっと”つまんない人生”のまま終わってしまうんだろうな。 私だって普通の女の子みたいに笑って、恋したり、そして大事な人との・・・・ 分かってる。それがどんなに夢物語なのか。でもね、舞もシンデレラみたいに時間まで夢を見てもいいよね? お城の鐘が鳴る「その時」まで・・・・ link_anchor plugin error idが指定されていないか、存在しないページを指定しています。 →
https://w.atwiki.jp/gomenne-maimai/pages/14.html
インスタグラムプラグイン 人気の画像共有サービス、Instagram(インスタグラム)の画像をアットウィキに貼れるプラグインです。 #ig_user(ユーザー名) と記載することで、特定ユーザーのInstagramのフィードを表示することができます。 例)@dogoftheday #ig_user #ig_tags(タグ名) と記載することで、特定タグのInstagramのフィードを表示することができます。 #dogofthedayjp タグ #ig_tag #ig_popular と記載することで、Instagramのpopularフィードを表示することができます。 詳しい使い方は以下のページを参考にしてください! =>http //www1.atwiki.jp/guide/pages/935.html
https://w.atwiki.jp/gomenne-maimai/pages/10.html
@wikiにはいくつかの便利なプラグインがあります。 アーカイブ インスタグラム コメント ニュース 人気商品一覧 動画(Youtube) 編集履歴 関連ブログ これ以外のプラグインについては@wikiガイドをご覧ください = http //atwiki.jp/guide/