約 440,001 件
https://w.atwiki.jp/sentakushi/pages/919.html
680 名前: ゼロの慎二 ◆mkWK7X3DHc [sage] 投稿日: 2007/10/05(金) 01 31 54 怒 それでもこれは許せない。この慎二容赦はせんっ! もう駄目。泣いて謝ったって許してあげない。この僕に対するこの扱い、悪ふざけにしては度が過ぎている。 「いいかげんにしろっ! 勝手に人を呼び出しておいて、何なんだよおまえっ……! なんで僕がお前なんかに従わなくちゃいけないんだっ」 「あまり前でしょ。あんたは私の使い魔なんだから。あんたには拒否権どころか人権すら存在しないのよ。理解できる?」 「はっ! 僕がお前みたいな奴の使い魔? 冗談じゃないねっ。大した魔力も無いくせに、人間を使い魔にする? キツい冗談だ。全く笑えないねっ」 僕には魔術の才能は無い。だけど魔力の有無かは微かにだが分かる。大体人間を使い魔に出きるような魔術師ならば素人にだって異常だと判るのだ。なのに目の前の餓鬼からはそれが無い。どう足掻いても到底無理なのだ。そんな奴が自分を使い魔にする? 馬鹿げてるね。 「冗談ではないわ。あなたの手の甲に出ているルーンが証拠よ。それは貴方が私の僕という証。それは貴方が死ぬまで消えない鎖なの。私の使い魔が嫌なら死ねば? そうすれば解放されるわよ。そして私もまともな使い魔を再度召喚出来る。良いこと尽くめじゃない。そうしなさいよ」 駄目だ。こいつだけは許せない。勝手に呼び出して、次は死ねだ? 死ぬべきは僕じゃないだろ…… 「――――もう一つ選択肢はあるんじゃないか? 例えば君が死ぬとかさ」 もう止めない、止まらない。こんな馬鹿はいっぺん死ぬべきだ! 「そうね、それもあるわ。やれるもんならやってみなさい、平民風情が。あんたに殺られる程度なら生きていても仕方ないわ」 「――――吼えたね。覚悟はできたか? 懺悔は済ませたか? 別れを告げるものは居ないかい? ま、そんな隙を与えるつもり無いけどねっ!」 681 名前: ゼロの慎二 ◆mkWK7X3DHc [sage] 投稿日: 2007/10/05(金) 01 34 14 場の空気は一触即発。物音一つで、今にも殺し合いが始まりそうだ。ピリピリとした空気が心地よい。 既に手にはナイフが握られている。テーブルに乗っていた物をひっ掴んだのだ。 本来食事に使われる物だが、十分に殺傷能力はある。今の僕なら出来る。そんな確信さえあった。 何故だろうか? ナイフを手にした時から高揚感が消えない。血がたぎり、筋肉が喜びに打ち震える。今なら英霊だって相手に出来るんじゃないか、そんな妄想すら浮かんでしまう。 神経が研ぎ澄まされていく。目の前の少女の呼吸が読み取れる。指の先から足の先の動きまで完全に把握できている。動いた瞬間に、彼女の首は真っ赤な噴水へと変わるだろう。 「さぁ、どうした。かかってこいよ。それとも怖いのか、平民風情がさ?」 「地面に頭を擦りつけて謝れば許してあげようと思ったけど、その気は無いみたいね。その中身が空っぽの頭、吹き飛ばしてあげるわ」 ――――魔術か。問題は無い。発動したソレを避けて、ナイフを首に突き立てる。それで終わりだ。いつ発動かも判らないのだ。突っ込んだ瞬間に魔術を撃たれれば危ない。そんな危険を犯す必要は無い。 「さぁ、私に逆らった愚行。悔い改めなさい!」 その声に合わせるように魔力が集まりだした。――――僕の持つナイフにっ! ヤバい!そう思った時にはもう遅かった。投げ捨たナイフは、手から離れて直ぐに爆裂した。それに生身の僕が耐えられる訳もない。 爆風で吹き飛ばされた僕は、後頭部を壁に叩きつけてしまい意識を手放した。 続 意識が飛んだのは一瞬だけ。僕らの戦いはまだまだ終わらないっ。 終 目が覚めたのは既に夜。見上げた空には二つの月が浮かんでいた。 投票結果 続 5 決定 終 0
https://w.atwiki.jp/dai_zero/pages/169.html
前ページ次ページゼロの剣士 #1 朝食を食べ、授業が始まっても、ルイズの苛立ちは収まっていなかった。 食堂に向かう道すがら小言を垂れるルイズにもヒュンケルはどこ吹く風で、 シエスタとの約束があるからといって厨房に行ってしまったからだ。 聞くには、貴族用の重い食事ではまだ体に障るのでは心配したシエスタがヒュンケルを招いたらしい。 (なによ、シエスタやキュルケとばっかり仲良くしちゃって。あんなの胸ばっかりじゃない!) ルイズとて鬼ではない。 本来なら平民の使い魔なぞ床に座らせて固いパンでも渡すところだが、病み上がりの今回は、特別にちゃんと食事させてやるつもりだったのに……。 昨夜予期した悲劇――使い魔なしで教室に行くという不名誉こそ免れたが、そのことへのささやか感謝の念もとうに消えうせていた。 主人である自分より先にメイドと知り合っていたことといい、キュルケと話していたことといい、ルイズには何もかも気に入らなかった。 使い魔の集団の中にいるヒュンケルは今、何を思っているのか。 ルイズのことをどう見ているのか。 そんな弱気が心の底にある自分自身も、ルイズは気に入らなかった。 そしてそんな様子は――つまり授業を全く聞いていないルイズの様子は――傍目から見ても丸わかりだったのだろう。 ミセス・シュヴルーズは軽い叱責と共にルイズに小石を錬金するよう命じた。 それは簡単な、初歩の魔法。 けれども、一度も成功させたことのない魔法。 「先生、やめてください!」「先生、代わりに私が!」「無理するなゼロのルイズ!」 必死に押しとどめる級友の言葉を振り払って、ルイズは完璧な発音で魔法を詠唱し―― 例のごとく完璧に小石を爆散してのけた。 「イオラ級の威力だな」 意味不明な使い魔の言葉を背に、ルイズはがっくり肩を落としてうなだれた。 #2 二人だけしかいない教室に、椅子や机をひく音だけが響いている。 ルイズとヒュンケルは今、ルイズがやらかした爆発の後片付けをしていた。 罰として魔法を使ってはいけないと言われたが、 元からろくに魔法を使えないルイズにとって、それはちょっとした嫌味にしか聞こえなかった。 教室の雰囲気は、果てしなく重い。 倒れていた椅子を机に収めると、ルイズはついに耐えきれなくなって口を開いた。 「……『ゼロのルイズ』」 ぽつりとこぼしたルイズに、ヒュンケルはただ視線だけを飛ばした。 その目は続きを促しているようでもあり、ルイズを突き放しているようでもあった。 「聞いたでしょ? みんながわたしのことを『ゼロ』って呼んだのを。魔法成功率ゼロのメイジ。それがわたしよ……」 ヒュンケルはただ黙ってルイズを見つめていた。 きっと彼はこれまで、ルイズが自分を助けたのだと思っていたのだろう。 だから、嫌々ながらもルイズに従っていたのだろう。 しかし、事実はそれとは違うのだ。 「アンタが死にかけていた時だってわたしは何もできなかったわ。 だって、アンタを医務室まで運ぶことさえ一人じゃできないんだもん。 わたしがしたことはただ財布から金貨を出して、水の秘薬を買っただけ。 メイジが聞いて呆れちゃうわよね?」 自虐は止められなかった。 言葉と共にとめどなく涙が流れ、メイジの証であるマントを濡らす。 これまでずっと蓄積されてきた負の感情が、昨日からのあれこれで爆発した形だった。 たかが平民の使い魔になんでこんなことをと思う自分がいたが、 そう思えば思うほど、「たかが平民」と大して変わらない自分がたまらなく悲しかった。 尚も続けようとするルイズだったが、ヒュンケルが突然その肩を力強く掴み、それを押しとどめた。 思わず顔を上げたルイズの涙の跡を、ヒュンケルは指先でそっと拭ってみせ、そして言った。 「俺の命を救ったのはお前だ、ルイズ。 そもそもお前に召喚されなければ、俺はあのまま死んでいた。お前の魔法が俺を救ったのだ」 そう告げるとヒュンケルは、ルイズの眼前に左手をかざした。 涙で曇った視界に、不思議な文字が滲んで映った。 使い魔のルーン。 ルイズが、「ゼロ」じゃなくなった証。 「力があっても、使い方を間違えれば何にもならない。 お前が成功させた最初の魔法が人の命を救ったということ。それを忘れるな」 ――たとえ救ったのが俺のような人間でも。 ヒュンケルはそう付け加えてかすかに微笑むと、教室から出て行った。 思えばそれは、ルイズが初めて見た使い魔の笑顔。 初めてルイズに発せられた、心のこもった言葉だった。 後に残されたルイズは、さっきとは別の種類の涙がこぼれそうになるのを堪えながら、 「ご主人様をお前呼ばわりするんじゃないわよ使い魔!」と怒鳴ってみせた。 かくしてヒュンケルの特技――「ピンチに助っ人」属性は、ルイズの心を救うという形でささやかなお披露目を見た。 前ページ次ページゼロの剣士
https://w.atwiki.jp/ws-tcg/pages/61.html
2008年9月13日発売 ナンバーはW03。ヴァイスシュバルツWサイドのブースターパック第3段となる。 収録カード 全100種+パラレル仕様8種 番号 種類 レアリティ 色 カード名 ZM/W03-001 キャラ RR SP 黄 雪風のタバサ ZM/W03-002 キャラ RR SR 黄 メイド服のルイズ ZM/W03-003 キャラ R 黄 “平民の使い魔”サイト ZM/W03-004 キャラ R 黄 ジュリオ・チェザーレ ZM/W03-005 キャラ R SR RRR 黄 ルイズ&シエスタ ZM/W03-006 キャラ R 黄 サイト&シエスタ ZM/W03-007 キャラ U 黄 シルフィード ZM/W03-008 キャラ U 黄 ヴァリエール公爵夫人 ZM/W03-009 キャラ U 黄 シャルロット・エレーヌ・オルレアン ZM/W03-010 キャラ U 黄 黒ネコのルイズ ZM/W03-011 キャラ U 黄 竜使い タバサ ZM/W03-012 キャラ C 黄 “ゼロの使い魔”サイト ZM/W03-013 キャラ C 黄 ゼロのルイズ ZM/W03-014 キャラ C 黄 無口なタバサ ZM/W03-015 キャラ C 黄 タバサ&イルククゥ ZM/W03-016 キャラ C 黄 ウェールズ・テューダー ZM/W03-017 キャラ C 黄 閃光のワルド ZM/W03-018 イベント R 黄 ディスペル・マジック ZM/W03-019 イベント U 黄 軍事教練 ZM/W03-020 イベント U 黄 竜の羽衣 ZM/W03-021 イベント C 黄 使い魔品評会 ZM/W03-022 イベント C 黄 ヘキサゴン・マジック ZM/W03-023 クライマックス CR 黄 契約 ZM/W03-024 クライマックス CC 黄 タバサの秘密 ZM/W03-025 クライマックス CC 黄 手合わせ ZM/W03-026 キャラ RR RRR 緑 ハーフエルフ ティファニア ZM/W03-027 キャラ RR 緑 カトレア・イヴェット・ラ・ボーム・ル・ブラン・ド・ラ・ファンティーヌ ZM/W03-028 キャラ R 緑 スカロン ZM/W03-029 キャラ R SR 緑 次女 カトレア ZM/W03-030 キャラ R SR 緑 水着のシエスタ ZM/W03-031 キャラ R RRR 緑 エレオノール&カトレア ZM/W03-032 キャラ U 緑 ティファニア・ウエストウッド ZM/W03-033 キャラ U 緑 “ちい姉さま”カトレア ZM/W03-034 キャラ U 緑 オールド・オスマン ZM/W03-035 キャラ U 緑 ルイズ&カトレア ZM/W03-036 キャラ U 緑 シエスタ ZM/W03-037 キャラ C 緑 ヴェルダンデ ZM/W03-038 キャラ C 緑 ジェシカ ZM/W03-039 キャラ C 緑 ルイズ&ティファニア ZM/W03-040 キャラ C 緑 青銅のギーシュ ZM/W03-041 キャラ C 緑 ミシェル ZM/W03-042 キャラ C 緑 土くれのフーケ ZM/W03-043 イベント R 緑 ルイズのアルバイト ZM/W03-044 イベント U 緑 お仕置き ZM/W03-045 イベント U 緑 魅惑の妖精のビスチェ ZM/W03-046 イベント C 緑 メドゥーサの眼鏡 ZM/W03-047 イベント C 緑 サイトの意地 ZM/W03-048 クライマックス CR 緑 動物合唱隊 ZM/W03-049 クライマックス CC 緑 二人でお風呂 ZM/W03-050 クライマックス CC 緑 ゴーレム ZM/W03-051 キャラ RR SP 赤 微熱のキュルケ ZM/W03-052 キャラ RR 赤 “ガンダールヴ”サイト ZM/W03-053 キャラ R SR SP 赤 虚無のルイズ ZM/W03-054 キャラ R 赤 サイト&デルフリンガー ZM/W03-055 キャラ R SR 赤 キュルケ&タバサ ZM/W03-056 キャラ R 赤 犬猿の仲 ルイズ&キュルケ ZM/W03-057 キャラ U 赤 キュルケ・アウグスタ・フレデリカ・フォン・アンハルツ・ツェルプストー ZM/W03-058 キャラ U 赤 燠火のケティ ZM/W03-059 キャラ U 赤 伝説の剣 デルフリンガー ZM/W03-060 キャラ U 赤 ルイズ&サイト ZM/W03-061 キャラ U 赤 水着のルイズ ZM/W03-062 キャラ C 赤 平賀才人 ZM/W03-063 キャラ C 赤 乙女モードのサイト ZM/W03-064 キャラ C 赤 セーラー服のルイズ ZM/W03-065 キャラ C 赤 ウェディングドレスのルイズ ZM/W03-066 キャラ C 赤 炎蛇のコルベール ZM/W03-067 キャラ C 赤 恋多き女 キュルケ ZM/W03-068 イベント R 赤 虚無の力 ZM/W03-069 イベント U 赤 再契約の証 ZM/W03-070 イベント U 赤 人質救出作戦 ZM/W03-071 イベント C 赤 ワルドの裏切り ZM/W03-072 イベント C 赤 ダングルテールの虐殺 ZM/W03-073 クライマックス CR 赤 伝説の使い魔 ZM/W03-074 クライマックス CC 赤 ご褒美 ZM/W03-075 クライマックス CC 赤 微熱の誘惑 ZM/W03-076 キャラ RR 青 長女エレオノール ZM/W03-077 キャラ RR RRR 青 ルイズ&アンリエッタ ZM/W03-078 キャラ R 青 ルイズ&エレオノール ZM/W03-079 キャラ R SP 青 トリステインの王女 アンリエッタ ZM/W03-080 キャラ R SR 青 特別講師 エレオノール ZM/W03-081 キャラ R SR 青 バニーガールのシエスタ ZM/W03-082 キャラ U 青 銃士隊隊長アニエス ZM/W03-083 キャラ U 青 セーラー服のシエスタ ZM/W03-084 キャラ U 青 シェフィールド ZM/W03-085 キャラ U 青 アンリエッタ&ウェールズ ZM/W03-086 キャラ U 青 アンリエッタ・ド・トリステイン ZM/W03-087 キャラ C 青 香水のモンモランシー ZM/W03-088 キャラ C 青 幼なじみアンリエッタ姫 ZM/W03-089 キャラ C 青 アニエス・シュヴァリエ・ド・ミラン ZM/W03-090 キャラ C 青 オリヴァー・クロムウェル ZM/W03-091 キャラ C 青 エレオノール・アルベルティーヌ・ル・ブラン・ド・ラ・ブロワ・ド・ラ・ヴァリエール ZM/W03-092 キャラ C 青 犯人を追うアニエス ZM/W03-093 イベント R 青 惚れ薬の力 ZM/W03-094 イベント C 青 水の精霊 ZM/W03-095 イベント C 青 エクレールダムールの花 ZM/W03-096 イベント C 青 王家に架かる虹 ZM/W03-097 イベント C 青 ちびルイズつねられる ZM/W03-098 クライマックス CR 青 刻印を探せ! ZM/W03-099 クライマックス CC 青 風と水の誓い ZM/W03-100 クライマックス CC 青 復讐の刃
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/2756.html
「機神大戦ギガンティック・フォーミュラ」の十式オニクスを召喚 ゼロの機神 ギガンティック・ゼロ-01 : EP0.5「招来」 ゼロの機神 ギガンティック・ゼロ-02 : Ep1 「前世」 ゼロの機神 ギガンティック・ゼロ-03 : EP2 「鉄神」 ゼロの機神 ギガンティック・ゼロ-04 : EP3 「重複」 ゼロの機神 ギガンティック・ゼロ-05 : EP4 「日常」 ゼロの機神 ギガンティック・ゼロ-06 : EP5 「青銅」 ゼロの機神 ギガンティック・ゼロ-07 : EP6 「玄武」 ゼロの機神 ギガンティック・ゼロ-08 : EP7 「捕縛」 ゼロの機神 ギガンティック・ゼロ-09 : Intermission 「空白」 ゼロの機神 ギガンティック・ゼロ-10 : EP8 「疑問」 ゼロの機神 ギガンティック・ゼロ-11 : EP9 「翼腕」 ゼロの機神 ギガンティック・ゼロ-12 : EP10 「雷焔」 ゼロの機神 ギガンティック・ゼロ-13 : EP11 「品評」
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/969.html
(やっぱりやりすぎだったかしら…) ルイズは己の使い魔を見て考える。 食堂から出てきたあとから、ずっと元気がない『平民』 …パンナコッタ・フーゴのことを。 教室の床に座り込み、膝を抱えて譫言を呟いているばかり…。 あの食事は『主人』と『使い魔』の違いを理解させるために 用意させたのだが、それが予想以上に効いてしまっているようだった。 粗末な食事。当然不満がでてくるだろうが、そこに寛大な主人が 施しを分け与え、主従関係を強固なものにするという計画だったのだが…。 まさかあれを我慢できるだなんて誰が想像できるだろうか!? (何とかしないといけない!…のかな?) ルイズは少々複雑な感情を抱いた…。 『紫霞の使い魔』 第四話 【そいつの名は『ゼロ』】 「皆さん。春の使い魔召喚は、大成功のようですわね」 中年の女教師 ミセス・シュヴルーズは教室を見回すと、満足そうに微笑んだ。 視線の先にはサラマンダー、バグベアー、スキュア、カラス、大ヘビ、フクロウ、 人食いリス、カタツムリの殻を背負った犬、レザーブーツを履いた猫、 耳が ケンカか なにかで 虫に喰われた葉のように 欠けている ネズミ 服が 趣味か なにかで 虫に喰われた葉のように 穴だらけの 人間。 ………人間? 「おやおや。変わった使い魔を召喚したものですね。ミス・ヴァリエール」 シュヴルーズがとぼけた声で言うと、教室は笑いの渦となった。 「ゼロのルイズ!召還できないからってその辺歩いてた露出狂連れてくるなよ!」 小太りの少年がガラガラ声を張り上げて嘲りの言葉を浴びせる。 「違うわ!きちんと召喚したもの!こいつが来ちゃっただけよ!」 ルイズが立ち上がり、『床のモノ』を指さして反論する。 当の本人は、 「ぼくのは違う…ぼくのはファッションなのに……」 別方面の中傷に対して傷つく。もはや怒る気力もないようだ。 「嘘つけ!『サモン・サーヴァント』ができなかったんだろう?ゼロのルイズ!」 「なんですって!わたしを侮辱するの!?かぜっぴきのマルコルヌ!!」 「ぼくは風上のマルコルヌだ!かぜっぴきじゃないぞ!記憶力もゼロなのか!」 「あんたなんか『かぜっぴき』で充分よ!喋らないで!風邪が移るから!」 売り言葉に買い言葉…。二人とも段々ヒートアップしてきたようだ。 「ゼロゼロゼロゼロゼロゼロゼロゼロゼロゼロゼロゼロゼロ!!!」 「風邪風邪風邪風邪風邪風邪風邪風邪風邪風邪風邪風邪!!!」 いつまでも続くかのように思われたケンカだが、所詮 人生は有限である。 フーゴがルイズのマントを(力なく)引っ張って、椅子に座らせ シュヴルーズがマルコルヌと一部の生徒に粘土を食べさせることで 子供じみた不毛な争いは終結した。 「どんな理由があろうとも、お友達の悪口をいってはなりません。 それでは授業を始めます」 「──このように、『土』系統の魔法は皆さんの生活に密接に関係して───」 (コイツ随分元気になってるじゃない…) 床にいる自分の使い魔を横目で見て、ルイズは思った。 そう、フーゴはさっきの落ち込んだ様子から一変していた。 こう見えても彼の最終学歴は『中学中退』。 大体必要なことは独学で勉強したが、やはりまだまだ学びたい年頃である! それが初めて聞く事柄なら尚更だ。 窮屈な空間ではあるが、聞いた授業の内容を手帳に書き記している。 最も、書いている文字(?)はルイズにはまったく読めないが…。 それよりも まず、彼に授業内容が理解できているのだろうか? (ま、どうせメモを取ったところで無駄だけどね~) そもそも、魔法が使えるのは貴族のみ。 『平民』であるコイツが勉強したところで できるわけ… そう考えていたルイズの顔が曇り、 不意にトラウマが甦ってきた… 手が止まる。思考が止まる。時が止まる。 {{わたしは?わたしはどうなの?わたしは…}} 息が詰まる。胸が詰まる。言葉が詰まる。 {{わたしにそんなことを言える資格が…?}} 「どうかしたんですか?」 『使い魔』に声をかけられ、時が動き出した。 「大丈夫よ。なんでもないわ」 気丈に振る舞うルイズだったが、その顔色は冴えない。 「本当ですか?何処か悪いのなら…」 「そこ!授業中の私語は慎みなさい!」 中年女教師からの叱責が飛ぶ! 「「す、すみません!」」 見事にハモった。 「そうですね…それだけの余裕があるのでしたら 貴女に この『石』を『錬金』してもらいましょう。ミス・ヴァリエール」 その瞬間!鼓膜が劈くようなブーイングの嵐が巻き起こった! 「先生!『ゼロのルイズ』にやらせるなんて危険です!」 「『ゼロのルイズ』にやらせたら『終わり』って恐怖だけがあるんだよーッ!」 「おまえならできるッ!やれーッ!やるんだーッ!ルイズゥ!」 青ざめた顔で応援するヤツもいるが口の中に何かが見えた。あれも使い魔か? ハッキリ言って、フーゴには皆が何を恐れているのか解らなかった。 わかるのは彼女のあだ名が『ゼロのルイズ』だということぐらい…。 しかし、『危険』というのは一体? ルイズは少しうつむいたが、立ち上がり叫んだ! 「やります!わたし やります!」 教室に響く リンとした声。そして 絶望と落胆の声…。 されど 彼女の決心は変わらず、緊張しながらも教室の前に進んでいった フーゴの目にはその姿がとても凛々しく思えた。 そうだ。せっかく『主人』が魔法を使うのだからぼくも見て── (何コレ…?) 立ち上がったフーゴとは対称的に生徒達は全員机の下に潜り込んでいた。 二重の意味で、授業を受ける姿勢ではない。異常である。 「そんなところで何してるんですか?」 とりあえず一番近くにいた生徒に聞いてみるが… 「いいからお前も伏せろ!危ないぞ!」 …『危ない』?? 「えっ?それはどういう意…」 とりあえず言われたままに しゃがむと…! ドッッグオオオォォォォォォンンンン ギャグマンガでしか見たことがなかったような大爆発! 屈んでいたフーゴの頭を爆風がよぎった! 木片が飛び!窓ガラスが割れ!使い魔たちが暴れ出す! 「なっ!『石』が…いきなり爆発したぞ!?」 突然起きた出来事に対応し切れてないフーゴ。 まさか!?『ゼロのルイズ』というのは…!? 話していた生徒が忌々しげに口を開いた…。 「近づくなよ……『ゼロのルイズ』が『魔法』を使うとき 何者も そばにいてはならない……」 立ちこめていた爆煙がはれ、中から煤だらけになったルイズが現れた。 服はビリビリ、机はボロボロ、教師はピクリとも動いていない…。 そんな悲惨な状況を見まわした彼女の一言。 「ちょっと失敗したみたいね」 コレだけの惨事を引き起こしておいてそれはないだろう…。 いつも魔法が失敗するから『ゼロのルイズ』。 フーゴは そのあだ名の意味をようやく理解した。 そして…朧気ではあるが、自分が彼女に『召喚』された理由も…。 周りのもの全てを巻き込み、破壊尽くしておきながら 自分自身『だけは』何事もなかったかのように君臨する。 その姿は… ───彼女の可愛らしさとは縁遠いはずなのだが─── 忌まわしいほど醜い『アイツ』と重なって映った。 フーゴは痛み出した頭を押さえ、静かに呟いた…。 「…なんてこった……!」 To Be Continued…
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/1514.html
ある日の事だ。 平賀才人が命じられた部屋の掃除をしていた時、偶然にもそれを見つけ出した。 革で出来たベルト…それは紛れもなく『首輪』だった。 顔中を流れる嫌な汗。 以前、キュルケの部屋を訪れた際、ルイズが言っていた言葉を思い出す。 『……今度、こんな真似したら首輪を付けるわよ』 あれは本気だったのか。 だが自分には怒られるような事をした記憶はない。 それとも知らない間に、ルイズの癇に障るような事をしでかしてしまったのか。 首を握り締めたまま、才人は理不尽な暴力に打ち震える。 「……あれ?」 ふと気付く。 自分用に買ったにしてはあまりにも小さすぎる。 それこそ本当に犬用の物とサイズが変わらない。 その上、その首輪はボロボロで少し力を入れただけでも千切れそうだ。 「あーあ、とうとう見つけちまったか」 壁に立て掛けてあったデルフリンガーの声が部屋に響く。 その声はどこか過去を懐かしむようでもあり寂しげにも聞こえた。 「これが何か知ってるのか?」 「ああ、知ってるとも。俺の前の相棒の物さ」 嬢ちゃんも口には出さなかった。 他の連中も何も言わなかった。 話さずに済むのなら、それに越した事はなかった。 彼の前任者、ルイズの使い魔であった奇妙な来訪者の事を……。 世界とは自分の認識できる範囲に過ぎない。 知らなければ、それは存在しないのと同じだ。 だから、この狭い実験室こそが彼の世界の全てだった。他には何も無い。 人の命さえも道具と見なす彼等の実験動物に対する扱いは過酷を極めた。 遺伝子操作を行い、あらゆる環境の変化に耐えられる生命を作る実験など、 医学の発展の為という範疇から外れた異常な研究がそこでは続けられていた。 ここまで生き延びてきた実験動物も数えるほどにしかいない。 そして今日、彼の最後の仲間が死んだ。 レーザーで全身を撃ち抜かれた上に、火炎放射器で焼却されたのだ。 今や形さえも残っていない。 数日経っても空いたままの仲間の檻を眺めて、 ここには二度と戻ってこない事を彼は悟った。 彼の本能が“次は自分の番だ”と告げていた。 だが抗った所でどうにもならない。 命も運命も全て他人の手の平の上。 仲間同様に注射を打たれ、水槽の中へと沈められていく。 彼が目覚めた時、その時こそが命の終わる時なのだ。 …だが『ドレス』の崩壊と共に彼の運命は解き放たれた。 彼が目覚めた場所、それは見慣れた実験室の中だった。 自分を閉じ込めていた水槽は砕け、辺りは水浸しになっていた。 周りには誰もいない。 それどころか壁には見た事もない巨大な穴が開いている。 恐る恐る穴へと近づいていく。 初めて目にする部屋の外の景色。 実験室とは代わり映えのない風景だったが、 それでも彼の目には一筋の希望が見えた。 “ここから出られるかもしれない” それは生きる為の脱出。 この先に何があるのかは分からない。 それでも何もしないで死ぬのを待つよりは遥かにマシだ。 廊下を駆ける。それを咎める者など誰もいない。 鳴り響くサイレンの中、赤く明滅するランプが周囲を照らす。 どこまでも続くかのような錯覚の中、彼は走り続けた。 …だが、その道は途切れていた。 降りた隔壁が完全に向こう側を遮断している。 壁へと爪を立てる。 だが、そんな物で鋼鉄をどうにかできるはずがなかった。 初めから希望など無かった。 この道はどこかに続いていると信じていた。 でも、どこにも繋がってなどいなかった。 元来た道を振り返るが、それも叶わない。 建物中に響き渡る爆音。 そして炎と爆風が周囲を飲み込んで迫り来る。 目前の隔壁と背後から近づく明確な死。 逃げ場など何処にも無い。 絶望の中、彼は壁に出来た巨大な隙間を目にした。 さっきまでこんな物は無かった。 だが、そんな事はどうでもいい。 一か八か最後の勇気を振り絞り、彼はそこへと飛び込んだ。 「宇宙の果てのどこかにいる私の下僕よ! 神聖で、美しく、そして強力な使い魔よ!」 キュルケやモンモランシーの前で啖呵を切った手前、失敗は許されない。 自分を見つめる視線の多くが“どうせ失敗するだろう”という揶揄や嘲笑だという事も分かっている。 『ゼロのルイズ』…その名で呼ばれる度、何度歯を食いしばって耐えただろうか。 だけど今日から違う。二度とその名を呼ばせはしない。 サモン・サーヴァントに成功し、一人前の魔術師として歩みだすのだ! 「私は心より求めうったえるわ! 我が導きに答えなさい!」 詠唱と共に振り下ろされる杖。 それと同時に巻き起こる大爆発。 いつも通りの結果に咳き込みながらも失笑が起こる。 そう。ここまではいつも通りの結果だった…しかし。 「……おい。嘘だろ」 「そんな…ありえない」 視界を覆う砂埃が静まるにつれ失笑が止んでいく。 代わりに響き渡るのは周囲のどよめき。 何度も目を疑うがその光景に変化はない。 ルイズが引き起こした爆発の中心、そこには気絶した一匹の犬がいた。 それは紛れもなく彼女の召喚が成功した証。 「……やった。やったわ」 思わず口から洩れる歓喜の声。 打ち震える感動に両の拳を力強く握り締める。 キュルケのサラマンダーには及ばないけど、これだって立派な使い魔だ。 もう誰にもゼロなんて呼ばせない。 「ミス・ヴァリエール。 嬉しいのは分かりますが授業の時間も押していますし、早く契約を済ませてください」 「はい! 先生」 満面の笑みで応える。 使い魔へと歩み寄る足取りも軽い。 まるで別の自分に生まれ変わったよう。 いいえ、違うわ。これこそが私。 『ゼロのルイズ』じゃない本当の『ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール』。 その私の使い魔が今、眠りから目覚める。 あまりの眩しさに目を覚ます。 そして顔を上げて辺りを見回した。 どこまでも続く廊下も絶壁のような隔壁もない。 いや、そんな事など一瞬で忘れてしまった。 目覚めた時、世界は大きく変わっていた。 薄暗い照明は燦々と輝く太陽に、 白一色だった天井は澄みきった青空に、 冷たく無機質だった床は柔らかく心地よい芝生に、 そして世界を覆う壁など存在しない。 地面も空もどこまでも果てしなく広がっている。 “なんて……美しい” 思わず息を呑む。 彼は初めて研究所以外の世界を知ったのだ。 体中を駆け巡る興奮に、いてもたってもいられず走り出した。 目の前の景色が幻でない事を確かめるように、ただがむしゃらに駆け回る。 「こら! 待ちなさい!」 目の前で逃げ出した使い魔に唖然としていたルイズ。 だが、すぐさま大声を上げて後を追いかける。 「はは、見ろよ。ルイズの奴、使い魔に逃げられてやんの」 「やっぱルイズは『ゼロのルイズ』のままだよな」 周りから湧き上がる爆笑の渦。 傍から見れば主人と使い魔の追いかけっこ。 見世物としては珍しく面白いものだった。 キュルケの口から“やれやれ”と溜息が洩れる。 まあ、少なくとも召喚に失敗して学院にいられなくなるという事はなくなった。 使い魔に多少の問題はあるようだけど、それはいつもの事。 溜息に安堵の色が混じっていた事は秘密にしておこう。 走る。ひたすらにどこまでも走り続ける。 息が切れるのも構わない。 澄んだ空気を肺に取り入れる度に力が湧いてくる気がした。 存分に駆けずり回った後、芝生に横になる。 新たな世界を思う存分満喫した彼は思う。 ここは別世界だ。 運命を支配する残酷な手も存在しない。 この世界はこんなにも生命に満ち溢れている。 そう、自分は生きている。 今までは自分の『生』などというものはなかった。 だが今は確かに生きている実感がそこにあった。 生きている、それだけの事がとても素晴らしく思えた。 「ようやく追いついたわ!」 掛けられた声に振り返る。 桃色の髪と黒いローブ。 薬品の匂いも金属の匂いもしない、 彼が初めて目にした『人間』の姿がそこにはあった。 世界を越えた一人と一匹の出会い。 それが後に語られる事なく消えていった使い魔の冒険、その始まりだった……。 目次 続く
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/1999.html
前ページテスト空間/ゼロのアルケミスト naviの全角数字テスト 前ページテスト空間/ゼロのアルケミスト
https://w.atwiki.jp/kink/pages/68.html
アルコールゼロのカクテル が発売されたみたいですね。 わたしは、あまりお酒が 強くないので、お店で アルコールが入っていない カクテルを飲むことが 多いんですよね。 でも、市販されている カクテルではアルコールゼロ のものがなかったので ちょっとうれしいですね。 link しみ対策のコスメ 皮膚の構造
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/678.html
「宇宙の果てのどこかにいる、私の下僕よ!強く、美しく、そして生命力に溢れた使い魔よ! 私は心より求め、訴えるわ。我が導きに応えなさい!」 本日数十回目の爆煙が上がる。 が、今回も爆煙の中に生き物らしき影は浮かんではいなかった。 (今度もダメだったか・・・) ルイズがそう思った直後に爆心地で何かがキラリと光ったのを見つけた。 確かめるためにも近づいて見ると、なにかが落ちていた。 「なにかしら、これ?」 爆心地に落ちていた物をおもむろに拾い上げる。それは八角形のリングだった。 その瞬間、取り巻きの生徒達から爆笑が上がった。 「いくらなんでもそんなもん召喚すんなよwww」「流石『ゼロのルイズ』、まともなものを召喚しねぇや。そこに(ry」「せめて平民を召喚しろよpgr」etcetc・・・ そんな爆笑を受け、顔を真っ赤にしながらルイズはそれを否定する。 「な、こ、これは違うわよ!ミスタ・コルベール、やり直しを・・・・・、ってあれ?このリング、向こう側が見えない?」 本来見えていなければいけない風景が、リングを通してみると真っ暗で何も見えない。 さらに詳しく調べてみようと、リングの穴を覗いていると異変が起こった。 突然、リングが鋭い閃光を放ち始めたのだ。 「え、ちょ、なんなのよ、これ!?」 突然の出来事に、とっさにリングを放り投げるルイズ。 リングはますます放つ光を強くする。 そして、ひとしきり光った後に少女がリングの中から現れた。 この不思議現象を前に、その場に居合わせた生徒全員が唖然としながらもその光景を見届ける。 銀髪の少女がルイズに傅く。 「はじめまして、御主人様。私は守護月天シャオリンと申します」 「しゅ、しゅごげってん?」 ルイズは聞いたことのない単語をオウムのように繰り返した。 「はい」 にこやかな表情で、シャオは質問に答え始める。 「空に浮かぶ月のように主から離れることなく守り続ける者という意味です。私の名前はシャオリン。シャオとお呼びください」 「ところで、御主人様。あなたのお名前は?」 シャオと名乗る少女がルイズに名前を尋ねてきた。 「ルイズ。ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールよ」 「ゼロのルイズって名乗るの忘れてるぞ~」 「うっさい!!」 いつもの調子を取り戻した外野から野次が飛んできたが、シャオには聞こえていなかったようだ。 彼女は目を閉じ、黙祷しているように見える。 まぁ、実際のところルイズの名前を頭の中で反復しているだけなのだが。 「・・・」 「・・・・・」 「・・・・・・・」 「・・・・・・・・・」 しばしの沈黙が流れた後に、シャオは口を開いた。 「素敵なお名前ですね」 嬉しそうに答えるシャオを前に、ガクッと崩れ落ちるルイズ。 (この子、天然だわ・・・・) そう思っているルイズに、今度はコルベールが声をかける。 「そろそろ契約の続きをしてもらえないかな、ミス・ヴァリエール。いいかげん次の授業が始まってしまう」 コルベールのしごく全うな意見に、ルイズは多少戸惑いながらも契約を再開し始める。 「・・・女の子だからノーカウントよね。シャオだっけ?ちょっとじっとしてて」 そう言うと、ルイズは契約のための呪文『コレクト・サーヴァント』を唱え始めた。 「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。 五つの力を司るペンタゴン、この者に祝福を与え、我の使い魔と為せ」 そして重なるルイズとシャオの唇。 「え、えっとぉ・・・」 流石に呆然となるシャオの右手には契約の証となるルーンが刻まれていた。 こうして"ゼロ"と呼ばれている少女は春の使い魔召喚を成功させたのである。
https://w.atwiki.jp/zeromoon/pages/55.html
Fate/stay nightからセイバー召喚 ゼロの使い魔(サーヴァント) 00プロローグ ゼロの使い魔(サーヴァント) 01第一話 ゼロの使い魔(サーヴァント) 02第二話