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第一話 うわっ面 -Surface- 第二話 異世界 -The different world-
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【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚89人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚88人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚87人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚86人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚85人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚84人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚83人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚82人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚81人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚80人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚79人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚78人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚77人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚76人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚75人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚74人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚73人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚72人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚71人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚70人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚69人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚68人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚67人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚66人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚65人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚64人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚63人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚62人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚61人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚60人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚58人目】実質59人目 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚58人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚56人目】実質57人目 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚56人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚55人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚54人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚53人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚52人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚51人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚50人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚49人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚48人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚47人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚46人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚45人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚44人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚43人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚42人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚41人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚40人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚39人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚38人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚37人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚36人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚35人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚34人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚33人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚32人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚31人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚30人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚29人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚28人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚27人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚25人目】私の26人目よ… 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚25人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚24人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚23人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚22人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚21人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚20人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚19人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚18人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚17人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚16人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚15人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚14人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚13人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚11人目】11人目は二人いたッ! 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚11人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚10人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔 【召喚9人目】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔 召喚8人目 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔 召喚7人目 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔 召喚5人目 正体は6人目 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔 召喚5人目 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔 召喚4人目 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚】 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚】 ルイズが召喚したのが空条承太郎だったら・・・
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ゼロの奇妙な白蛇 第一話 ゼロの奇妙な白蛇 第二話 ゼロの奇妙な白蛇 第三話 ゼロの奇妙な白蛇 第3.5話 ゼロの奇妙な白蛇 第四話 ゼロの奇妙な白蛇 第五話 ゼロの奇妙な白蛇 第六話 ゼロの奇妙な白蛇 第七話 ゼロの奇妙な白蛇 第八話 ゼロの奇妙な白蛇 第九話 ゼロの奇妙な白蛇 第十話 前編 ゼロの奇妙な白蛇 第十話 後編 ゼロの奇妙な白蛇 第十一話 ゼロの奇妙な白蛇 第11.4話
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ゼロの奇妙な道連れ 第一話 ゼロの奇妙な道連れ 第二話
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2ちゃんねるにある「ゼロの奇妙な使い魔」スレのまとめサイトです。 現行スレ 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚93人目】 前スレ 【ジョジョ】ゼロの奇妙な使い魔【召喚92人目】 過去スレ 過去ログ(html)はこちら ※新規ページの作成は@wikiモードでしてください! 避難所 召喚された人の数 合計 今日 昨日 - - -
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ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは、万全を期していた。 トリステイン魔法学院で二年生に進級する時に行われる『春の使い魔召還の儀』に向けての練習、そしてコンディション。共に完璧。 魔法が使えなくとも、せめて使い魔だけはと言う思考があったのは認めるが、彼女が召還に拘ったのは別の理由がある。 そもそも使い魔とは召喚者。 つまりはメイジのその後の属性を決めるのに重大さを持っている。 確かに、自らのパートナーとしての側面も持ち合わせてはいるが、それは飽くまで二次的なモノ。その証拠に使い魔には代えが利くが、新たに呼び出される者は全て、決定された属性に関係のある生物だからだ。 ルイズは、この属性を決めると言う箇所に望みを掛けていた。 つまり、自らが召還した使い魔の属性を辿れば、自分の魔法の属性を知ることが出来るのでは無いかと。 それ故に、ルイズはこの召喚に失敗する訳にはいかなかった。 「宇宙の果てのどこかを彷徨う私のシモベよ……神聖で美しく、そして強力な使い魔よ、 私は心より求め、訴えるわ! 我が導きに…答えなさいッ!!」 呪文はオリジナルのモノであったが、自分の中にある全ての魔力を注ぎ込んだ呪文は、それに見合っただけの大爆発を起こしてくれたのだった。 「ゲホッ……ゴホッ……」 爆発によって舞い上がった粉塵が、喉に張り付く不快感に咳が出る。 こんなはずじゃない。こんなはずじゃない。 自分は、最高の使い魔を召喚するはずだったのに、なんで爆発が…… 己が『ゼロ』であると再認識させられたルイズは、心の中にあった最後の自尊心すら、自らが放った爆発で粉々に吹き飛ばしてしまい、力なく、その場に座り込んだ。 「あっはっはっ、見ろよ。やっぱり失敗だったんだ」 「所詮、『ゼロ』は『ゼロ』って事よねぇ」 「あ~、これであいつも、ようやく退学になってくれるだなぁ~」 「これで、やっと授業を安全に受けられるよ」 ゲラゲラと耳障りな嘲笑を受けながら、ルイズは空っぽになった心で思っていた。 魔法学校を退学になった自分は、どうなるのだろう。 実家に戻る? あの由緒正しきヴァリエール家に、魔法も使えない自分が? それは我慢ならない。プライドがどうこうでは無い。 そんなものは、先で述べたように砕け散っている。 あるのは、家族に迷惑が掛かるという思いだけだ。 「どうしよう……」 失意の呟きを口に出すが、答えてくれる者はこの場に居ない。 ただ、ゲラゲラと耳障りな笑い声だけが辺りに響く。 何が引き金だったのか、行動を起こしたルイズ自身、分からなかった。 単に堪忍袋の尾が切れただけなのかも知れないし、もしかしたら、ただの気紛れだったのかも知れない。 ともかく、ルイズは思ったのだ。 この喧しい笑い声をしている連中を今すぐ黙らせたいと。 変化は劇的だった。 一際大きな笑い声を上げていた肥え過ぎた生徒の悲鳴が響いたかと思うと、辺りの生徒達もまた、一斉に悲鳴を上げ始めた。 あまりにも煩わしい悲鳴だったので、ルイズはなんとなく顔をそちらへ向けた。 何か、白い何かが生徒の身体を殴りつけている。 その何かは、ルイズがこちらを見ている事に気がついたのか、精肉場に胸を張って持っていける生徒に最後の蹴りを入れ、青草を踏み鳴らしルイズの目の前へと立った。 奇妙な姿だとルイズは思った。 全身が太い白の線と細い黒の線の横縞模様で、その縞模様の間に「G」「△」「C」「T」という形のマークがある。 そして、これが一番の特徴になるのだろうが、頭部に黒いマスクを被っている。 ―――こいつだ 妙な確信がルイズの中で蠢き、契約の呪文を紡がせる。 全ての言葉が自分の口から出終わり、相手の唇に口付けをしようとすると、奇妙な姿の者もルイズが何をしたいのか分かったらしく、膝を折り、中立ちになってルイズの唇を受け入れた。 「あんた……何?」 契約が完了したと同時に、ほぼ無意識の内にルイズの口から言葉が漏れる。 その漏れた言葉に、契約が完了し、左手にルーンを刻まれている奇妙な姿の者は 「ホワイトスネイク―――ソレガ私ノ名ダ」 神託のように深き言葉を紡ぎだした。 「それでコルベール君、被害の方はどの程度に治まったのかのぉ」 厳格な態度と雰囲気を持つ、このトリステイン魔法学校の長であるオールド・オスマンは、冷や汗でただでさえ光を反射する頭皮を、さらに鏡近くまで存在を昇華させている、 コルベールを見ながら厳かに問い質した。 ミス・ロングビルに蹴られながら どうかと思う。 「はい、その、ミス・ヴァリエールが呼び出した使い魔は、召喚されたショックからか、生徒達の中で最も肥満な……失礼、最も体積が大きく目立った、ミスタ・グランドプレを襲って、彼に全治半年の大怪我を負わせました。 幸い、すぐに治療した甲斐もあって、半年が一ヶ月に縮まりましたが、それでも大怪我には変わりありません」 コルベールは必死だった。必死で目の前の光景から目を逸らし続ける。 見たら終わりだ。見たら自分もアレに巻き込まれる。 そんな思いで冷や汗を掻きながらの報告を終えると、丁度良い感じに蹴られ続けたオスマンが立ち上がり、革張りの椅子へ蹴られ続けたお尻を気にしながら座る。 ロングビルも、蹴り飽きたのか自分の仕事へと戻っていた。 「ほ~、中々酷い有様のようじゃったらしいが、ミス・ヴァリエールは『コンタクト・サーヴァント』は済んだのかの?」 「はい。ミスタ・グランドプレを医務室に運んだ後に、私自身が使い魔のルーンを確認しました」 ふむ、とオスマンは一度頷き窓の外へと視線を向ける。 窓の外では、黒い髪のメイドと料理長が雇ってくれと頼み込んできた黒髪の少年が洗濯物を干し、太陽の光を体一杯に浴びていた。 そんな如何にも平和な光景を目にしながら口を開く。 「契約が完了したのならばそれで良い。ミスタ・グランドプレには災難だが、召喚の際の事故は誰にでもある。 このわしでさえ、召喚したての使い魔には色々と苦渋を舐めさせられたものじゃ」 そういって、顔を顰めるオスマンにコルベールは、確かにと同意を口にする。 オスマンの使い魔をコルベールは見た事は無かったが、彼ほどのメイジならばドラゴン並みの魔獣の類を召喚したのだろう。 「では、ミス・ヴァリエールにはお咎め無しと言うことで?」 「うむ」 重厚なオスマンの頷きにコルベールは先程の光景をすっかりと忘れ、では、自分は仕事に戻りますと部屋を出て行った。 オスマンとロングビル。 二人きりになった部屋で、ロングビルが思い出したように呟く。 「先程……」 「んっ?」 何かな、と疑問な顔でロングビルのお尻を撫で回そうと手を伸ばすオスマン。 「召喚したての頃は色々と苦渋を舐めさせられたと言っておりましたが、それは今も変わっていないのでは?」 静かに返答をしながら、伸びてきた腕を思いっきり抓るロングビル。 「何を言っておる」 痛みの所為か涙目になっているオスマンが言葉を返すと、机の一番上の引き出しを開けた。 そこには、彼が楽しみにしていた菓子折りが入ってるはずであったが、 開けた瞬間、彼の目に飛び込んできたのか、白いハツカネズミ。 「なっ、モートソグニル……お主……わしが楽しみにしていた、ゲルマニア産の菓子折りを……」 オスマンは苦渋を舐めたような渋面で、菓子折りの中身をボリボリと食べる使い魔のネズミを見つめるしかなかった。 「う~~~ん」 部屋に戻ってきたルイズは唸っていた。 拙い……拙すぎる。 何が拙いと言うと、先程の自分の醜態である。 召喚の際、爆発が起こり失敗したと思った自分は、一瞬、何もかもが馬鹿らしくなり、全てを投げてしまった。 今になって冷静に考えてみると、一回の失敗であんな風に落ち込むなど自分らしくなく、明らかに普段思い描いている貴族像からも逸脱していた。 さらに痛恨なのが、その落ち込んでいた場面を、あのキュルケに見られてしまった所だ。 (あ~、明日は絶対に弄られるじゃないっ!) キュルケがその豊満な肉体を見せつけながら、自分に対してからかってくる様を想像して、それがあんまりにもリアルだったので、ルイズの唸り声は、一段高くなった。 (それにしても……) とりあえず、キュルケの問題は棚上げにし、ルイズは自分の使い魔となった亜人と思われる生き物を見上げた。 自分のすぐ傍に立っているその亜人は、ホワイトスネイクと名乗り、召喚してからすぐ、マリコルヌを精肉屋に持っていける程にしてしまった。 その様を見たルイズは、胸がスッとしたが、とりあえずあの時は自分の召喚が 成功していたと言う事実の方が頭に浮かび、あまり記憶が残っていない。 それでも、ファーストキスでもある『コンタクト・サーヴァント』をした事は、確りと憶えている。 (あっ、そうか、よくよく考えると、私ってこいつとキスしたんだ……) 人間、何事でも始めての相手には情が移る者である。 ルイズもまさにそのとおり――――――ではなかった。 (こんな……こんな奴が、私のファーストキスだなんて、ぜっっっっっったい、認めないわっ!!) 流石に言葉には出さなかったが、頭を抱えて、う~う~と唸るその様は、傍から見ると不気味以外の何者でもない。 その唸っている自分の本体を余所にホワイトスネイクは、ただ部屋の入り口に立っていた。 ホワイトスネイクは、自分の存在について考えていた。 天国へと行く為の方法によって、ホワイトスネイクと言う存在は、さらなる高みの存在へと昇華し、記憶をDISCとする能力を持った自分は、確かに別の存在になったはずであった。 それが、今はどうだろうか? さらなる高みの存在―――『メイド・イン・ヘヴン』の時の記憶もあれば、世界が『一巡』した新世界における記憶すら今のホワイトスネイクは持っている。 (ドウイウコトナノダ、コレハ……) 自分が、まったく別の存在になった時の記憶も持っている事に、本来ならそのようなモノとは無縁であるはずのホワイトスネイクに、言い知れぬ『不安』と言うものを感じさせていた。 ……感じさせていたが、すぐにその『不安』をホワイトスネイクは忘れた。 『不安』に思う過去など自分には必要無い。何故なら自分はスタンドだ。 自分に必要なものは、本体に絶対服従の忠誠心と能力だけである。 他の事柄など、思考を割くのも無駄である。 そうして、ホワイトスネイクは、自身が何故、存在しているかと言う疑問と、自分と言う存在でない者の記憶が何故あるのかと言う、二つの疑問を無意識のさらに底まで封印した。 これで良い。これで自分は『不安』を持つことは無い。 次にホワイトスネイクは、左手の奇妙な痣の事を考え始めた。 ホワイトスネイクを現す四つのマークではなく、明らかにそれとは違う形をしているこの奇妙な痣。 解析する為に、DISCとして形にしてみると、面白いことが分かってきた。 どうやら、この奇妙な痣は使い魔のルーンと言うらしく、武器を持つことによって自分の上がるものらしい。 さらに言えば、性能を上げるだけでなく、その武器の使い方を瞬時に理解することさえ可能と言う、まさに『兵士』の為のルーン。 (ダガ……私ニハ、不要ノ長物ダナ) ホワイトスネイクの戦闘方法は、まず、敵に触れることにある。 記憶をDISCと出来る自分にとって、相手に触れると言う事は、すでに相手の命を手にしていると同意義なのだ。 その敵に触れる攻撃が一番しやすいのが、徒手空拳。 つまり、素手による殴打である。 確かに、性能の補正は魅力的だが、補正の条件が感情を高ぶらせる事であり、スタンドで、尚且つ冷静と言うよりは、無感動に近い自分には大した補正は乗らないだろう。 以上の事等から、武器などを使うと、逆に自分の戦闘能力は下がってしまうと、ホワイトスネイクは考えた。 そして、最後の問題である現在の自分の本体をホワイトスネイクは見た。 桃色の髪をした幼い少女。 高慢であり自尊心だけが無駄に肥えたこの少女が自分の本体であることに、ホワイトスネイクは特に何の感慨も抱かなかった。 ただ、前の本体のような性能を自分は発揮できないであろうな、と思っていた。 スタンドとは、もう一人の自分である。 肉体的な自分が本体とするのならば、精神的な自分であるスタンドの強さは、本体の精神の強さに依存する。 その点で言うならば、ルイズの精神は、元の本体のような、『絶対の意思』を持っておらず、ただ只管に脆弱であるだけ。 弱くなるのも当然であった。 「ねぇ、ちょっと、あんた」 自分の使い魔に、精神的に弱い奴と思われていることを知らずに、ルイズはホワイトスネイクを呼ぶ。 ようやく、あのキスは契約の為に仕方なくしたものであり、ノーカンであると言う結論に至ったので、ホワイトスネイクに使い魔として役割を言い聞かせることにしたのだ。 「召喚されたばっかのあんたに、使い魔の役割を説明してあげるから、ありがたく思いなさいよ 良い、まず、第一に使い魔は主人と目となり、耳となる能力が与えられるわ」 そこまで言ってから言葉を区切る。理由は些細な好奇心。 ホワイトスネイクの見ている世界は、どんなものなのだろうと思い、意識を集中してみるが……見えない。 「ちょっと! どういうことよ!」 詐欺られた気分だ。本来なら、簡単に使えるはずの使い魔との視聴覚の共有が出来ないなんて。 心の奥底には、自分が『ゼロ』だから出来ないのでは? と言う考えも浮かんでいたが、それは認める事の出来ない原因だ。 なので、使い魔の所為にすると言う暴挙に出たのだが、ホワイトスネイクは冷淡な目で自分を見るだけ。 ルイズはもしかして、こいつも自分の事を見下しているじゃないのかと、段々と疑心暗鬼の思いで心が侵食されるのを感じていたが、その冷淡な目付きのまま、使い魔が口を開く。 「ソンナ『認識』デハ、出来ルコトモ出来ナイ。モット、強ク『認識』スル事ダ。 空気ヲ吸ッテ吐クコトノヨウニ、HPノ鉛筆ヲヘシ折ル事ト同ジヨウニ、自分ナラ、出来テ当然ノコトト思ウノダ」 「わっ、わかってるわよ!」 ホワイトスネイクの説教染みた言葉に、プッツンしそうになるが、なんとか堪えて意識をまた集中させる。 ―――集中 ――――――集中 ―――――――――集中 ――――――――――――っ! 一瞬、ほんの一瞬だが、自分の姿が視えた。 自分より背の高い者から見た、見下ろされた自分の姿。 それが、ホワイトスネイクの見ている風景だと気付いた時、喜びと……怒りが同時に込み上げてきた。 「なんで一瞬なのよっ!」 そう、何故だか一瞬で消えた映像にルイズは怒りを爆発させていた。 もっと、持続できなければ視界を共有しているとは、まったくもって言えない。 「マダ、『認識』ガ足リナイラシイ。モット、時間ヲ掛ケテ、私ヲ、自分デアルト『認識』スレバ、自然ト見エテクル」 悔しいが、使い魔の言う通りだろう。もっと、もっと、時間を掛けなければ、自分は使い魔の視聴覚を感じられない。 しかし、逆に考えて見れば、時間さえ掛ければ自分は使い魔の目と耳を感じられると言う事だ。他のメイジのように。 「まったく、今、出来ないんじゃ意味無いわよ。次よ、次」 さも不機嫌な感じで言葉を口にするが、内心は自分も、ようやくメイジらしいことが出来るようになるかも知れないと、今すぐにも踊りだしそうであった。 「次は、そう、使い魔は主人の望むものを見つけてくるのよ。例えば、秘薬とかね…… と言うか、あんた亜人だけど、秘薬って分かるの?」 秘薬を見つけるのは、主に動物系の使い魔の仕事だ。 見るからに亜人なこいつでは、見つけるのは無理かなと、聞いてみると、予想通りに首を横に振ってきた。 「まぁいいわ。秘薬なんて、どうせ買えば済む話だし…… それより、これが使い魔の役割で一番大切な事なんだけど、使い魔は主人を守る存在なのよ」 マリコルヌをフルボッコにしたホワイトスネイクをルイズは見ていたが、それで満足する程、ルイズの使い魔に対する注文は低くない。 自分の使い魔であるならば、最強、最優。 そうでなければ、自分の使い魔として意味が無い。 「私を守る為の存在のあんたは、強いの?」 「世界ヲ操ル男ガ、私ノ元本体ニ言ッタ言葉ガアル。 ドンナ者ダロウト、人ニハソレゾレノ個性ニアッタ適材適所ガアル。 王ニハ王ノ…… 料理人ニハ料理人ノ……ナ」 「何が言いたいのよ」 「『強イ』『弱イ』ト言ウ概念ハ、ソレ単体デハ存在シナイ。 ソレガ存在スルノハ、比較スル対象ガ居ル場合ニ限ル。 ダガ、私達ニハ、比較スルベキモノガ存在シナイ。 一人、一人、役割ガマッタク違ウノダカラナ」 確かに同じ役割の中でなら強さを測ることは出来る。 しかし、僅かにでも役割が違う者同士で強さを測ることなど不可能なのだ。 スタンドもそれと同じ。 スタンドの能力は、特別な場合を除き、被る事などありえない。 それ故に役割は決して被らず、その為比較すべき対象が存在しないので『強さ』や『弱さ』も存在しないと言いたかったのだが、 ルイズはその真意を汲み取る事など出来ず、訝しげな顔で饒舌な使い魔を見ている。 「そんな小難しいことを聞いてるんじゃなくて、私はあんたがどのくらい強いかを聞いてるのよ!!」 これにはホワイトスネイクも参る。 仕方なく、子供が遊びで話すスタローンとジャン・クロード・バンダムはどっちが強い? と言うレベルで説明するしかないかと思い、窓の外を飛んでいた梟を窓枠に近づいてきた瞬間、恐るべき速さで梟に反応される前に体をがっしりと掴んだ。 「あんた……」 その早業にルイズは驚きで声を上げそうになったが、使い魔の手前、外見上は眉を動かすだけだ。 こいつ……とてつもなく、早い。 これは期待できるかも、と内心の期待からホワイトスネイクを見つめていると――― ―――ぞぶり、と生理的嫌悪の走る、おぞましい音がルイズの耳に届いた。 なるほど、梟の頭に自分の指を突き刺したのか。 いきなりの使い魔の凶行に、ルイズは完全に思考停止し、その様を見つめていたが、きっかり三秒後には再起動を果たす。 「あっ、あんた、何してのよー!!」 寮の窓近くを飛んでいた事から、誰かの使い魔と思われる梟を、自分の使い魔が、何を思ったのか、頭に指を突っ込んで殺してしまった。 そのあまりのショッキングな内容に金切り声をあげるが、ホワイトスネイクは 「―――出来タ」 と謎の言葉を発し、指を刺した時から動かない梟を、 興味を失った玩具を捨てる子供のように、ポイッと気持ちの良いぐらい、あっさりと窓の外に捨てた。 「なっ!」 その行動に驚きの声をあげるルイズであったが、次の光景を目にした瞬間、自分は現実にいるのか心配になってしまった。 頭に指を刺され、死んだはずの梟が、また窓の外を飛んでいるのだ。 「嘘っ……なんで」 死んでなかった? いや、指を刺されてからぴくりとも動かなかったのに……そんなはずは…… 混乱しているルイズを尻目にホワイトスネイクが、片手を窓の外に振ると、梟がそれに気付き、窓枠に留まる。 ホーホー、と良く響く声で一頻り鳴いた後、梟の頭から何かが出てきた。 ピザをもっと平べったくしたような形をした何かが、からんと音を立てて床に落ち、それにあわせ、梟も先程のようにぴくりとも動かなくなる。 ゆっくりとした動作で梟から落ちた円形の何かを拾う自分の使い魔に、ルイズは知らず、ジリジリと後退していた。 それは恐怖か? それとも、驚きからか? どちらにしても、今のルイズには関係無い。 空気を求める金魚のように、彼女はパクパクと口を開けて、ホワイトスネイクを見ることしかできない。 ホワイトスネイクは、そんな自分の本体に見向きもせずに、手の中で梟から抽出した何かを弄んでいる。 「コレハDISCト呼バレルモノダ」 感情の色がまったく込められていないはずのホワイトスネイクの声が何処となく得意げに聞こえるのは、その力が彼の存在理由だからだろうか。 「私ノ能力ハ、生物ノ『記憶』ヲDISCトシテ抜キトル事ガ出来ル」 記憶を抜き取る。 今、自分の目の前にいる使い魔は確かにそう言った。 「……本当に?」 そんなことが出来るのか? いいや、できるはずが無いと否定の考えが頭に浮かぶが、部屋の床に転がった梟の虚ろな瞳を見て、もしや……と疑問が鎌首を擡げる。 もし、仮にこの使い魔の言う事が全て真実であるとするならば、自分はなんてものを召喚してしまったのだろうか。 記憶を抜き取る自分の使い魔の力に、ルイズの身体は震えていた。 それは、恐るべきものを召喚してしまった恐怖か――― それとも、そのような強力な力を持つ者を召喚してしまった喜びか――― ――――――自分の身体だと言うのにルイズ自身、どちらなのか分からなかった。 『風上』のマリコルヌ……全身を乱打され、重症。 クヴァーシル……『記憶』DISCを抜かれ、生きる目的を失い、再起不能 戻る 第二話
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―――『夢』を見た。 とても変な夢だった。 夢の中で暗闇を歩いていると光が見えた。そして弟に会った。『億泰』だ…… この弟はちゃんとやっているのだろうか、そう思い聞いてみる。 「どこへ行くんだ 億泰」 「兄貴について行くよ」 億泰は即答した。 嬉しいがそれじゃダメだ。おれはもう側にいてやれないんだ。 「おまえが決めろ」 突き放す。こいつが一人で歩けるように。 「億泰…行き先を決めるのは おまえだ」 億泰は考えている。どうせ次は困った顔をしてこう言うだろう 『オレはバカだから分からねえよぉ~。兄貴が決めてくれよぉ~』だ。 だがそれではコイツは成長できない。 「杜王町に行く」 ―――違った。 億泰はもう成長していた。一人で歩いていた。 「それでいい」 聞こえているかは分からない。 だが、言いたかった。成長を認めてやりたかった。 さあ、おれも立ち上がらなくては 目が覚めると同時に背中から地面にぶつかる。 どうやら気絶していたのは殴られてから倒れるまでのほんの一瞬らしい。 殴られた腹が痛む。だが立ち上がれない程ではない。 立ち上がる。 「へぇ?まだ戦う気かい?」 ギーシュが小バカにしたような言い方で挑発してくる。が気にしないで精神を集中する。 思い込んでいた。自分は死んだのだと。だから何もできないと。そんな状態じゃ何もできない。 必要なのは『できて当然』と思う精神力。それが無かった。 形兆には知る由も無いが、本体が死んでもスタンドだけ動くということはある。 生死があやふやなことは理由にならない。 『人は成長してこそ生きる価値あり』いつも億泰に言ったことだ。 億泰は『成長』を見せた。それなのに自分は成長どころか弱くなっていた。 それで言いわけが無い。だからコイツで自分の成長を証明する。 ―――「バッド・カンパニー!」 形兆の能力『バッド・カンパニー』はミニチュア軍隊を操るスタンドだ。 生み出した歩兵隊を形兆の位置を頂点としたV字に配置する。他はまだ出さない。 「な!?何だねソレは!?」 ギーシュにはスタンドが見えているらしい。(理由は分からないが) 左足を軽く下げ、左手をポケットに突っ込む、 そして上半身を少し後ろに傾けながら、右ひじを曲げた右手で相手を指差す。 「お前のワルキューレの頭を吹き飛ばすモノだ…」 「射撃開始!」 歩兵達が前にいるワルキューレの頭に集中射撃をする。 ワルキューレの頭は『予告』通り吹き飛ぶ。頭を失ったまま倒れるワルキューレ。 「何!?クソっ!まだだ!」 そういって後ろから気配が近づいてくる。最初に蹴飛ばした一体目のワルキューレだろう。 「爆撃ッ!」 爆発と共に一体目のワルキューレも頭を失う。 撃ったのは成長した証。「ハリアー2」のロケットランチャーだ。 「な、何ぃ~~~!」 ギーシュは慌てている。だが、すぐに落ち着き、杖を振った。 ワルキューレの頭が修復される。それなら銃で狙うのは間接部。 ギーシュは次々と新たなワルキューレを作り出していく。 ギーシュは本来なら全部で七体だせるのだが、修復も行ったために作れたのは全部で六体。 形兆も残りの部隊を出していく。アパッチ、戦車、歩兵隊そしてハリアー2。 距離は四メイルほど。決着は、近い。 「ワルキューレたちよ」 「全体ィィィィィィィ」 「行けェ―――ッ!」 「突撃ィ―――ッ!」 攻撃力も、リーチも、ワルキューレではバッド・カンパニーに及ばない。 防御力なら分があっただろうが、それも殴り合いにならないのなら意味が無い。 結果。バッド・カンパニーに傷一つ負わせることなくワルキューレは敗れた。 ミサイルや砲撃を受けたものは体を吹き飛ばされていたり、 歩兵隊の攻撃を受けたものは間接部分を壊され動けなくなっている。 「そ、そんな、バカな」 ギーシュは固まっている。 形兆はバッドカンパニーごと歩き出す。 そして目の前まで近づくとバッド・カンパニーでギーシュの顔を狙う。 殺される。本能でそれを感じ取るギーシュ。 「キ、君の勝ちだ。だ、だから、や、やめてくれ…」 ギーシュの懇願。 「さっきそう言われたらお前は止めたか?」 「そ、それは…その」 「…いいだろう」 意外な一言。 「え?」 そういったのはギーシュだけではない。ギャラリーまでもが同じ気持ちだった。 そのまま形兆は振り返り歩き出す。 五メイルほど歩いたところで後ろにルイズがやってきた。 「形兆?その…何をしたの?いや、それより……(何で殺さなかった?)」 ルイズも形兆がギーシュを殺すつもりだったと思っていたらしい。 形兆は振り向くことなく答える。 「『何も殺すこたあねー』さっきはそー思っただけだ」 少しだったが成長した億泰に会えた。なら親父のことはアイツにまかせて良いだろう。 元の世界に帰るのを諦めたわけではないが、急ぐ必要も無くなった。 この世界での生活を少し楽しむのも良いだろう。 そう思った形兆は自分の人生が始まるのを実感していた。 ゼロの奇妙な使い魔 Part29 完 ギーシュ―舎弟になった。 ルイズ―大体原作通り。 シエスタ―同上 モンモン―自分の部屋へ行き二時間ねむった…目をさましてからしばらくしてギーシュの事を思い出し…泣いた。
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ドスッ!! 「な・・・」 (くっ・・・ガキどもに紛れているとは・・・心臓をやられてしまったからリプレイできねぇ・・・ 後少し…後少しで…ボスの手がかりが掴めると言うのに・・・俺は・・・終り・・・か・・・) 死により意識が遠のく寸前、誰かの声が聞こえてきた 「まだやれるさ、アバッキオ」 「?なんでオレの名を・・・・・・・知っているんだ? ・・・あんたは・・・・!!そうだ!!あんたはッ!! あんたはオレがワイロを受け取ったせいで撃たれて殉職した・・・・・・・!! 」 「アバッキオ お前はりっぱにやったのだ。私が誇りに思うぐらいにね。そしてお前の真実に『向かおうとする意思』は あとの者たちが感じとってくれているさ 大切なのは・・・・そこなんだからな」 「・・・あぁ、だからこそ最後に俺がやるべき任務は終らせる、ムーディブルース!!」 バゴォッ!! (ボスの顔と指紋だ・・・後は・・・任せたぜブチャラティ・・・ジョ・・ル・・・・ノ) 新たな進むべき道を選択したブチャラティ達を水平線から消えるまで二人は佇んでいた。 「・・・もういいのか?アバッキオ」 「…ありがとうよ、あんたが俺を支えてくれたおかげで俺はあいつ等にボスの手がかりを渡す事ができた…」 「いや…私は何もしてないさ、私はただきっかけを与えただけに過ぎない」 「そうか・・・んじゃ行くか」 「あぁ・・・ん?何だこの鏡?」 「あん?」 突如殉職した警官の前に現れた銀鏡、それを見た瞬間俺の中で「これは…ヤバイ」とアラームがなった。 「下がれっ!!」 警官を掴み自分の後方に投げつけた瞬間、鏡は行き成り進路を変えアバッキオを飲み込むように包んでゆく。 「なっ、アバッキオ!」 「来るなっ!!あんたも巻き込まれるぞ!!…チッ、やっぱギャングだから地獄逝きだな…」 「アバッキォォオオオ!!」 そして無重力の空間かのように体の感覚がおかしくなり・・・俺の視界は闇に閉ざされた・・・ 空は晴天、風は特に無し。ピクニックにはちょうどよい天候であった。 そんな中、トリステイン魔法学院の2年生たちは各々が召喚・契約した使い魔たちを自慢しあっていた。 ……ただひとり、ルイズ・フランソワーズ(中略)・ヴァリエールを除いてだが… 少々頭が寂しくなってる頭を持つ中年の男性が本日最後の召喚儀式を行う者の名まえを読み上げた。 「ミス・ヴァリエール。召喚の儀式を」 「はい!」 はきはきとした声でピンクの髪の少女が返事をした。 その声とは正反対に周りのギャラリーとしている少年少女たちは 「おっ、とうとうゼロのルイズの番だぜ!」「また爆発だろうな…」 「せっかく召喚した使い魔をすすだらけにしたくないから下がってよっと」 「逆に考えるんだ失敗しないルイズはルイズでは無いと」 …少女は少しこめかみをピクピクさせたが、すぐ気を取り直し呪文を唱えた。 「宇宙の果てのどこかにいる私のシモベよ… 神聖で美しく、そして、強力な使い魔よッ 私は心より求め、訴えるわ 我が導きに…答えなさいッ!!」 ドッゴォオォォォン 「…またか…」「まぁ何時もどおりと言えばそれ以上でもそれ以下でもないな…」 「Oh,my god 僕の使い魔がすすだらけにぃぃぃいい」「もうここまで来ると…ブラボー!おお…ブラボー!!」 周りの少年少女達はルイズが魔法を使うと爆発が起こるという事を非常識を常識としていたので、 焦らず普段どおり嘲笑の言葉を次々と爆発の張本人に送っていった。 (…どうして…どうして爆発だけなのよォオオオ~~~~~~~~ッ!!) ルイズは心の中で絶叫していた。まいどまいどの事とは言え初歩の初歩であるサモン・サーヴァントにまで失敗 …成功率ほぼ100%と言われるこの呪文にまで失敗する…私は魔法が全く使えないの運命だろうか… と深淵の底まで落ち込みながら「死にたくなった。」と言う誰かの幻聴まで聞こえ出し、目の前をぼーぜんと見ていると、 ふと周りのギャラリーの「あれ…?何か煙の中にいる…?」とつぶやきが耳に入った。 爆風によって見えにくくなった視界だったが何かの影がある事に気づいたので、 目を凝視してみると段々と煙が晴れてきその影…いや人影が倒れていた。 何か卵の殻のような帽子を被っている。 煙が完全に晴れるとルイズはゆっくりとその人物に歩いて行き見下ろしてこう言った。 「あんただれ?」 「あんただれ?」 「あ・・・?・・・ここどこだ?天国・・・ってわけじゃなさそうだな」 目の前にはピンク色の髪をした少女ってかガキがいた。 周りを見渡すとローブを羽織った怪しいガキども、頭のてっぺんがつるつるな中年の男 そしてわけわからん生物…まるでナランチャがフーゴに読んでくれってねだっていたファンタジーって光景だな・・ (まぁ、フーゴが仕方なしに諦めて読もうとして「何でファンタジーって言いながらSFの本持ってくるんだよ! このど低脳がぁあああ」とプッツンしてた気もするが・・・) ガキがよく読む絵本のような光景が俺の前に広がっていた。 「質問に答えなさいよ!」 「うっせぇなぁ…ちったぁ落ち着けや、何なら茶飲むか?」 「へ…平民風情の分際で貴族にそんな物言いする気!!」 「貴族に平民だぁ?」 周りの空気と建物的にヨーロッパのどっかのド田舎って感じだと思ったが、貴族やら平民やら… 時代錯誤もここに極まりって奴だな・・・ 「ん?待てよ、何で俺生きてるんだ?」 さっき俺は死んだと思ったのに銀鏡に吸い込まれた事により生き返った…?新手のスタンド使いにしちゃ 殺意が無いうえに、何故俺を生き返らすんだ…?それとも…罠…にしてはここまで移動させる意味が無い… と俺が考えている間にピンク髪のガキは中年のおっさんの方に 「ミスタ・コルベール!」 「何だね?ミス・ヴァリエール」 「再召喚させt「ダメだ」 「・・・まさかあの平民と契やk「神聖な儀式だからやり直しは認めない」 「「・・・」」 ・・・何か知らんが口論は終ったようだ・・・ ピンク色の髪をしたガキは俺をかなり恨めしそうな目で睨んでいるが知ったこっちゃ無い。 「感謝しなさい、平民が貴族にこんなことされるなんて一生ないんだから」 そんなえらそうな態度で言われても感謝できねーっつの 「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。 五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我の使い魔となせ」 反射的に体をねじらせピンク髪のガキのキスを避ける。 「何で逃げるのよ!」 「何でキスしようとするんだ!!」 「だってあたしが召喚した使い魔だから契約しないといけないんじゃない!!」 「あん?って事はお前が俺を呼び出したって事か?」 「そうよ!!だからおとなしk「分かった」 「聞き分けいいわね・・・んじゃ「何を言ってるんだ、俺は帰らせてもらうぜ」 「な・・・何で平民の分際で逆らうのよ、第一どうやって帰るのよ!!」 「こうやるんだよ、ムーディブルース!」 アバッキオは構わず自分の分身でルイズをリプレイし始めた。 「な・・・何よこれ!何で私がいるのよ!!説明しなさいよ!!理解不能!理解不能!!」 「説明する気はない、これでさっき俺を呼んだ鏡が出たらそこに飛び込む・・・それだけだ」 周りは突如二人に増えたルイズが居る事が理解できずに沈黙かルイズと同じように理解不能!理解不能!!と叫んでいる。 しかしコピールイズは構わず詠唱する。・・・だがアバッキオは一つのミスを犯していた。それは・・・ 「宇宙の果てのどこかにいる私のシモベよ… 神聖で美しく、そして、強力な使い魔よッ 私は心より求め、訴えるわ 我が導きに…答えなさいッ!!」 ドッゴォオォォォン ルイズが呪文を唱えると必ず爆発すると言う重大な欠点がある事を知らなかった・・・。 「なぁあああにぃいいいいい!!」 何の脈絡も無い爆発に思わずどこぞの吸血鬼のような発言をしてしまい、爆風に吹き飛ばされてしまった。 (ちっ、まさか爆発するとは、だが早くあの鏡に飛び込まなくてはブチャラティ達に追いつけなくなる。 何で生き返ったかはまだ理解できねぇが…戻ってから考えるか・・・) 速やかに脱出しようとしたが、後鏡まで1mと言う時点で何かが悲鳴をあげながら鏡からアバッキオ目掛けて飛んできた。 「どわぁああああ」 「チッ」 何とかジャンプに成功し、鏡から出た何かをかわし鏡に飛び込んだ・・・と思ったら もう・・・鏡は消えていた。 「クソッ、何だ今出たのは…」 振り返ると…青と白のパーカーを着たアジア系のガキ?がヘッドスライディングしてる…? 何か関わりたくないが一応起こすか、茶で気つけしてやりたいがここだとさすがに作るのはまずい。 本当ならケリ入れたいが・・・平手打ちで起こすか… 「お~ぃ起きろ~」ペシペシ 「うぅ・・・ん?ここどこだ?」 「ん~…一応あいつらの会話聞く限りトリスティンって所らしいが…ところでお前の名前は?」 「あっ、俺の名前は才人、平賀才人って言います」 あぁ、またここに被害者が追加されるとは何て運命・・・ マルコリヌ 2回目の爆発時にキュルケに盾代わりに使われ重傷 再起可能 ギーシュ 2回目の爆発時に気絶したモンモラシーを人工呼吸と言う名目で服を脱がそうとした所で モンモラシーの目が覚め袋叩きにされ重傷 再起可能 To Be Continued →...
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ルイズの朝の目覚めは酷く遅かった。 それと言うのも、昨日のホワイトスネイクの『記憶』をDISCとする能力について詳しく聞いていた所為である。 「あー、この時間じゃあ、朝ご飯には間に合わないわね」 「私ハ、何度モ警告ヲ与エタ。ソレヲ無視シタノハ、ルイズ、君ダ」 ベッドで寝覚めたルイズの隣に、ホワイトスネイクは悠然と存在している。 その事実が、ルイズに不思議な安心を与えていた。 絶対なる力が自分の管理下にある、優越感による安心。 それがあんまりにも心地良くて、遅刻しそうなっているはずが、 ルイズの口元は油断すると緩みそうであった。 「っと、いけない。授業にまで遅刻したら流石にマズいわね」 すでにホワイトスネイクによって用意されていた着替えに、袖を通し着替えを始める。 ルイズが着替えている間、ホワイトスネイクは部屋の窓を開け、右手にDISCを一枚創りだす。 その様子を、ルイズは着替えの片手間にちらりと流し見た。 昨日の夜、ホワイトスネイクは自分の能力の他に、自分がどのような存在であるかも語り始めた。 『スタンド』 傍に立つ者と言う意味を持つその単語で表すエネルギー体であると言う言葉に、最初は半信半疑であったルイズだが、ホワイトスネイクが自分の考えたままの行動をし始めてから、『スタンド』の存在を信じるようになっていた。 自分自身の命令で動く使い魔。 しかも、その命令の伝達スピードは凄まじく、まるで自分の身体のようだとルイズは思った。 まぁ、真実、自分の身体な訳だったのだが。 ともあれ、ホワイトスネイクはどんな命令であれ従うし、能力的にもルイズに不満は無い。 まさに、彼女にとってホワイトスネイクは完璧な使い魔であった。 「さてと……そろそろ行くわよ」 着替えを終え、杖を右手に持つと扉には向かわず窓際へ向かう。 窓の外は晴々とした天気で、そろそろ授業の始業時間であることを告げていたので、ルイズは溜め息を吐き、少し急ぐことにした。 「ホワイトスネイク」 「可能ダ」 考えている事を察した自分の使い魔に、頬が緩みそうになったが、それに耐え、凛とした表情でルイズは窓からその身を投げ出した。 それに従うように、ホワイトスネイクも落ちていく。 堕落の中、ホワイトスネイクがルイズの身体を左腕でルイズを抱え、右手でDISCを寮の外壁に押し付ける。簡単なブレーキと言うやつだ。 部屋の窓から身を投げて、僅かに三秒弱。 十分に減速した速度で着地したホワイトスネイクの腕の中で、ルイズは満足げに呟く。 「まぁまぁね」 それは、素直ではないルイズの最上級の褒め言葉であるが、ホワイトスネイクに褒められて嬉しいと言う感情は存在しない。 「ほら、次は教室まで急ぎなさい」 抱えていたルイズを今度は背中におんぶして、ホワイトスネイクは草原を走り出した。 「良かった……ギリギリ間に合った……」 朝食は食べ損ねたが、なんとか授業には間に合うことが出来た。 ルイズは、小さな胸をほっと撫で下ろし、適当な椅子に腰掛けた。 ホワイトスネイクはと言うと、教室前でルイズを降ろした為、彼女の後ろに立ったままだ。 「………………」 「………………」 沈黙が重たい。 急いでいた為、ルイズは気が付かなかったが、ルイズとホワイトスネイクが教室に入ってきた瞬間、今まで雑談をしていた生徒達が一斉に喋るのを止めたのだ。 彼らは皆、昨日のマリコルヌがミンチ寸前にまでされるのを見ていた。 ―――目を付けられたらどうなるか分かったものじゃない。 教室に居た生徒の大多数はそういう思考であった。 無論、大多数と言うことは、そうは思っていない者も勿論居る訳で…… 「おはよう、ルイズ」 情熱で着色したように赤い髪に、それを一層引き立たせる褐色の肌と豊満な胸を合わせもった女生徒の挨拶に、ルイズは満面の笑みで返事をした 「おはよう、キュルケ」 その微笑みに、キュルケは違和感を覚えた。 家柄同士、憎みあう仇敵である自分に微笑むこともそうであるが、それ以上に、今朝のルイズは昨日までとは何かが違った。 「なあに、今日の貴方、ずいぶんご機嫌じゃない」 「そうかしら?」 「そうよ。そんなに使い魔がきちんと召喚できたのが嬉しかったの?」 「別に、使い魔が召喚出来たのが嬉しかった訳じゃないわよ」 これは嘘。ルイズは使い魔が出てきた事に心底喜んでいた。 最も、ホワイトスネイクの能力を知った今となっては、使い魔を召喚した喜びではなく、ホワイトスネイクを召喚した喜びに摩り替わっているが。 キュルケは、そんなルイズの嘘を簡単に見抜いていた。 伊達に一年間、家の因縁とか理由を付けてストーキングをしていた訳ではない。 ルイズの陳腐な嘘など、キュルケには丸分かりなのだ。 あんな亜人でこんなに喜んでいるなら、自分の使い魔を見せたらどんな顔をするのかしら? そんな思考が、キュルケの頭を過ぎり、すぐに自分の使い魔を呼ぶ。 無論、自慢する為にだ。 「そうなの……あ、そうそう、紹介するわ。私のフレイム。 どう、この尻尾。ここまで鮮やかで大きな炎の尻尾は、間違いなく火竜山脈のサラマンダーよ」 「ふ~ん」 大して興味の無さそうに返事するルイズに、キュルケは眉を顰めた。 予定ならばここで苦々しげな顔をして、羨ましくなんか無いと言うオーラ全開の、意地っ張ルイズを見ることが出来たのだが、ルイズはこちらに全然興味を持っていない。 「羨ましくないの?」 思わず、キュルケはそう聞き返してしまった。 ルイズの召喚した亜人なんかより、こちらの方が絶対に良い使い魔なのに。 その思考から出された言葉に、ルイズは何を言っているんだ、こいつは? と言う視線をキュルケに返す。 「なんで、私が羨ましがらないといけないのよ?」 自尊心からではなく、本当に、ルイズは不思議そうに聞き返してくる。 それにキュルケは、ホワイトスネイクに視線を向けた。 どうやら、この使い魔。見た目以上にルイズの心を掴む何かがあったらしい。 その何かが、自分のフレイムよりも優れていて、その所為でルイズが羨ましがらない。 知りたい。 ルイズが、自分の使い魔をサラマンダーよりも上位に置いているその理由を知りたいと思い、 ルイズに訊ねようとした時、丁度良く扉が開き、担当の先生が教室に入ってきた。 仕方なく、追求の手を中断するしかないことにキュルケは不満だったが、 昼食の時に聞けば良いかと、席へと戻った。 ルイズは、勤勉な生徒だ。 自身の属性が分からない為、どの属性の授業もきちんと聞き、授業態度も非常に良い。 それなのに、今日のルイズは何時もと違った。 ホワイトスネイク。彼が居る為であった。 (ちょっと! あんたの方も気合入れなさいよ!) (無茶ヲ言ウナ。本来デアルナラバ、私ノ視覚ヲ本体ガ感ジル事ハ、意図モ簡単ニ出来ル事ノハズナノダゾ) (何よ、それって私が駄目な奴って言ってるの!?) (違ウ。昨日モ、言ッタガ、『認識』ガ足リナイ。モット、当然ト、出来テ当タリ前ト思ウノダ) 昨日の夜は、一瞬しか出来なかった。視聴覚への同調。 授業時間を使って、その練習をしているルイズであったが、ぶっちゃけ、うんうんと唸って五月蝿い。 「ミス・ヴァリエール」 シュヴルーズが、そんなルイズの態度に気付き、注意をしようと声を掛けたが、ルイズは気が付かない。 「ミス・ヴァリエール!!」 もう一度、今度は大きな声を出し名前を呼ぶと、ルイズはビクッと跳ねて立ち上がった。 教室中の視線が自分に集まっている事に気付き、顔を真っ赤にして座るが、シュヴルーズは、そんなルイズに前に出てくるように告げた。 「貴方が努力家であると言う事は、他の先生に聞いています。 さぁ、この石を貴方の錬金したい金属に変えてごらんなさい」 他の生徒からは止めた方が良いと野次が飛ぶが、それは、ルイズの負けん気を刺激するスパイスにしかならない。 (あんな凄い使い魔が召喚出来たのよ! 錬金なんて目じゃないわ!!) そう、なんと言っても自分の使い魔は『心』を操り『記憶』をDISCに変える使い魔。 そんな使い魔を召喚した私が、錬金程度できなくてどうする!! 心から成功を確信し、杖を振り下ろすルイズ。 結果は、全てを薙ぎ払う爆発であった。 散らかった机の破片や爆発により砕けた硝子をホワイトスネイクは器用に片付けていく。 その様子を、ルイズは椅子に座って、ぼ~と見ている。 きちんとした使い魔は召喚できた。 召喚できたのに、何故、自分の魔法は一向に成功しないのか。 ルイズは、本当に疑問に思っていた。 自分はゼロなのか? No 何故なら、自分は使い魔を召喚している。 しかも、あんなに素晴らしい力を持っている者を。 では、何故失敗するのか。 ……それはきっと……自分が悪いから? 「ソレハ違ウ」 掃除をしていたはずのホワイトスネイクが何時の間にかルイズのすぐ傍にまで接近していた。 ルイズは、掃除していない事に怒るよりも、ホワイトスネイクの言葉が耳にこびりついて離れない。 「違うって……何が違うのよ」 「ルイズ、君ガ悪イカラ、他ノ連中ノヨウナ事ガデキナイノデハナイ。 君ハ、ソウイウ役割ナノダ。兵士ニ兵士ノ役割ガアルヨウニナ」 「何よ……それって、魔法が使えないのが、私の役割だって言うの…… ふざけないで!! そんな、そんな訳無い!! 魔法が使えないのが私の役割な訳無い!!」 ルイズの怒声に、ホワイトスネイクは何も言わなかった。 世の中には、自分が役割を演じていることすら知らずに居る人間が過半数だ。 別に、彼は自分の本体に、その少数になれとは言わない。 ただ、本体が自分の役割に満足していないのであれば、その欲求を満たすのもスタンドである自分の役目。 「自分ノ役割ガ不満デ、アルナラバ、ソノ場合、話ハ簡単ダ。 欲シイ役割ヲ他人カラ奪エバイイ」 「……奪う?」 随分と物騒な単語にルイズは思わず聞き返す。 役割を奪う……一体、どういうこと? 「生物トハ『記憶』ノ集合体ダ。誰モ彼モガ、ソレヲ知ッテイナガラ『認識』シテイナイ。 マァ、ソンナコトハ、ドウデモイイ話ナノダガナ。 重要ナノハ、先モ言ッタヨウニ、生物ガ『記憶』ノ集合体デアルトコロダ。 ドンナ些細ナ事デモイイ。例エバ、トイレデ、ケツヲ拭ク時ニハ、ミシン目デ紙ヲ切ルトカ、ソンナ些細ナ事モ『記憶』ガアルカラ出来ル事ダ。 ココデ、ルイズ。君ニ質問ダ。 素晴ラシイ料理人ガ居タトシヨウ。彼ノ作ル料理ハ人々ノ舌ヲ満足サセル。 モシモ、ソノ料理人カラ、人々ヲ満足サセル料理ヲ作レル『記憶』ヲ抜イタラ、ドウナルト思ウ?」 「そんなの、作れなくなるに決まってるじゃない」 幾ら腕の良い料理人もレシピも無しには料理は作れない。 同様に、その美味しい料理を作れると言う事実を忘れているのならば、美味い料理なんて作れるはずがない。 ルイズの返答に、ホワイトスネイクは、勉強を教えた子供が、初めて自力で問題を解いた時のように満足げに頷き、そこから、さらにもう一つの問いを口にした。 「デハ、ソノ『記憶』ヲ何モ知ラナイ、何モ作レナイ人間ニ与エレバドウナル?」 先程の問題を飛躍させたものだが、簡単過ぎる問題だ。 記憶が無くなれば作れない。 ならば、記憶があれば作れるようになるに決まってるじゃないか。 「そりゃあ、美味しい料理が作れるように――――――」 答えを形にしている最中、ルイズは止まった。 1秒・・・2秒・・・3秒・・・4秒・・・5秒 きっかりと静止時間5秒を体感した後、錆びた歯車のように不自然に口が動き始める。 「まさか……うぅん、でも、そんなことって……」 うわ言のように漏れる言葉。 それは、否定できないモノを否定する言葉であり、ホワイトスネイクが告げた事が、ルイズにとって、どれだけショッキングなのか、端的に表していた。 そんなルイズの耳元へ囁くように、ホワイトスネイクは優しく語り掛ける。 「君ガ『魔法』トイウモノニ拘ッテイルノハ知ッテイル。 ドレダケ君ガ辛イカモナ。何セ、私ハ君ナンダカラナ。 ナア、ルイズ。トテモ簡単ナ事ナンダ。 君ガ、一言、私ニ命ジテクレレバ、スグニデモ、君ハ新シイ役割ガ手ニ入ル」 その囁きは悪魔の囁き。 だが、ルイズにとっては天使の福音に其の物。 目の前に渇望してやまない物を出され、それを断れる人間など、どれ程居るのだろうか。 少なくとも、ルイズはそれを断れる人間では無かった。 キュルケが、アルヴィーズの食堂で頑張って鶏肉を頬張っているルイズを見つけたのは、昼食の時間が始まってから半分程した頃だった。 パクパクと、小さな口に鶏肉を一杯に頬張っているその様子がリスのようで、下品と言うように感じないのは、ルイズの容姿の所為であろう。 ともあれ、キュルケはルイズに近づこうと足を動かし―――その場で止まった。 なんというか……血走っている。 何がと言うと、ルイズの目がである。 獲物を狙う狩猟者のように鋭い目付きで、鶏肉をがっつきながら、辺りを見回している。 そんな彼女の後ろには、ホワイトスネイクが教室の時と同じように、威圧感を撒き散らしながら存在していた。 声を掛けるのも、近づくのも躊躇われる。 そんな雰囲気を身に纏うルイズに、キュルケは首を軽く振って近づいていった。 「今朝の爆発は、また一段と凄かったわねぇ」 フランクにからかいの言葉を掛けると、ルイズは食べていた鶏肉を皿に置き、口元を拭いながら立ち上がり、自分よりも背の高いキュルケを睨み上げた。 「何、なにか反論でもあるの?」 「――――――ッ!」 反論したくても、反論できない。 何せ爆発したのは事実なのだ。幾ら言葉を用いた所で、その事実を変えることは出来ない。 苦々しげにルイズは、椅子に座り食べ掛けの鶏肉へと手を伸ばす。 キュルケは、その様子に安堵していた。 やはり、ルイズはこうでないと。 今朝のように、余裕を持った態度ではなく、何時も切羽詰り、怒っていて、それでいて、誰よりも努力を忘れない、そんなキャラクターでないと。 ―――そうじゃないと、可愛くないじゃない まぁ、普通にしている時もお人形みたいで愛らしいんだけどね、と心の中でキュルケは呟く。 ここで、彼女の名誉の為に言っておくが、キュルケは同性愛者ではなく、普通の恋愛を楽しめる、普通な少女(?)である。 ここでの、愛らしいとか、可愛らしいとかは、背伸びして頑張っていくルイズを見るうちに目覚めた、母性本能のようなものだ。 まぁ、からかって、それに対して怒っている表情を見て、可愛いとか思っている時点で、母性本能とは、少しばかり離れている感じもしなくは無いが。 とにかく、ルイズの苦悶の表情は、キュルケの母性を刺激する。 なので、今回も、もうちょっと、その顔を、出来ればもう少し、怒った感じの表情見たいなぁ、のノリで、キュルケは悪ノリして、さらにからかいの言葉を掛けようと口を開くが 彼女は知らなかった。 その一言が、自分とルイズの間に、決定的な溝を作ることを。 「まぁ、これ以上責めるのも可哀想ね。例え、使い魔を召喚出来たとしても、『ゼロ』なんだからね」 キュルケには罪は無い。 何時もと同じノリで、軽く、飽くまで軽く口から出た言葉は、何時ものようにルイズの堪忍袋の尾を刺激して…… 「ホワイトスネイク!!!」 プッツーーーーーンと、小気味良い音と共にぶち切れたのだった。 それをキュルケが避けられたのは、奇蹟だった。 突然、鼻がむず痒くなり、人前だと言うのに大きなくしゃみをしてしまった。 くしゃみの反動で下がる頭―――その頭の上、僅か数ミリの所をホワイトスネイクの右手が通り過ぎた。 「えっ?」 最初、キュルケは何をされたのか分からなかった。 ただ、目の前、もう掠っても良い所をルイズの使い魔の右手が 恐るべき速さで自分の頭があった場所を薙ぎ払っていた事だけを認識して、あれに当たっていたら、頭なんて簡単にぐしゃぐしゃになるだろうなぁと場違いな事を思い浮かべていた。 「ちっ」 初撃を外した事に対するルイズの舌打ちが耳に届いた時、キュルケはようやく正気に戻った。 懐から杖を抜き、条件反射で魔法を唱えようとしたが、それは遅きに失した行為だった。 「ぐっ!」 杖を手に掴んだ瞬間に、自らの首もホワイトスネイクに掴まれる。 キュルケは自分を見つめるルイズの氷のように冷たい視線と、慈愛を持ち合わせていないようなホワイトスネイクの体温に、この唐突に訪れた事態が、自分の死である事にようやく気が付いた。 「……あっ」 漏れた単音は、一体何を伝えたかったのか。 キュルケ自身も、それは分からなかった。 ゆっくりと流れていく世界。 一秒が一日のような濃密さの死の淵で、キュルケは自分に振り下ろされるホワイトスネイクの左手を見つめ――― 「そこまで」 止まった。 キュルケも、ルイズも、ホワイトスネイクすらも止まった。 先程のルイズの怒声で皆がルイズ達を見ていたが、 誰一人、突然の事態に対応できなかった中で、ここでようやく事態を把握した第三者が出現した。 それに全員の世界が停止したのだ。 そして、その停止した世界を作り出した少女は、無言でルイズの後ろ姿に杖を向けている。 「タ……バサ」 首を掴まれ、呼吸も儘ならないキュルケの声に唐突に現れた少女―――タバサは眉すら動かさず、ルイズに向けた杖を動かさない。 「やり過ぎ」 タバサは、何時ものように自分をからかったキュルケに対する怒りを爆発させたと思って窘めの言葉を簡潔に述べたが、ルイズの身体は動かない。 ただ、静かに、音を立てぬように歯噛みするだけだ。 「ホワイトスネイク!」 怒りも顕わに、ルイズは使い魔の名前を呼ぶと、ホワイトスネイクは一瞬にしてその姿を、この世界から消失させた。 「「!!」」 首を掴まれていたキュルケも、そしてタバサも驚愕に顔色を変える。 ルイズはそんな二人の顔を見て、僅かに気が晴れたのか、 幾分怒りを和らげた表情になっていたが、それでも回りから見れば、十分にプッツンしている表情だ。 その表情のまま、ルイズは皿に残されていた鶏肉を一気に口の中に入れてから、小人の食堂を後にする。 残されたキュルケは、タバサに助けられて立ち上がりながら、言い過ぎた自分の口を恨むしかなかった。 小人の食堂を出たルイズは、暫く無言だったが、食堂から遠ざかるにつれて口の中で何かを呟き始める。 その呟きは、食堂に居た二人の内の、良い所で邪魔をしてくれた蒼い髪をした少女への呪詛の言葉。 「あの女、あの女、あの女、あの女、あの女、あの女、あの女、あの女、あの女!!」 なんという所で邪魔をしてくれたのだ。 もう少し、後、もうほんの少しで、あの忌々しいツェルプストーの牛女を永久に黙らせて、ついでに自分の望むモノを得られたと言うのに 「先に私を侮辱したのはキュルケなのよ!! 私は侮辱した事に対する報復をしただけなのに、何故止められなければならないのよ!!」 「少シ、落ツ着クノダ。我ガ本体」 「落ち着ける訳無いでしょう!! ほんの少し、あの幼児体型が邪魔に入るのが遅かったら、今頃、私を『ゼロ』と呼んだあの女を始末していたのに!!」 「……我ガ本体ヨ。コウ、考エルノダ。 アノ女ノ無キ者トスルノハ、マダ時期デハ無カッタ……トナ」 「どういう意味よ?」 足を止め、ホワイトスネイクに疑問を投げ掛けると、昨日の夜のように、ホワイトスネイクの長く分かり難い講義が始まった。 「『運命』トハ、時ヲ戻ソウガ、加速サセヨウガ、決シテ変ワル事ハ無イ。 君ガ、アノ女ヲ殺ス事ガ出来ナカッタノモ、ソウイウ運命ダッタカラダ」 「運命?」 「ソウ、運命ダ。 ルイズ。『ナルヨウニシカナラナイ』トイウ力ニ無理に逆ラオウトスルナ。 逆ラエバ、ヤガテハソノ反動ガ君ヲ襲ウダロウ。 ダガ、逆ニ考エルノダ。運命ニ抗エバ、抗ッタ分ダケノ反動ガ来ルノデアレバ ソノ運命ニ抗ワズ、運命ニ乗ルノダ。 ソウスレバ、キット行為スル道モ開ケルダロウ」 「何よ、それ。つまり、今はまだ、私を侮辱したあの女を生かしておけって事?」 ホワイトスネイクの言葉に、ルイズは若干不満げにそう呟くが、確かに思い当たる節はある。 あの時、確実にキュルケに当たると確信していたホワイトスネイクの右手が、偶然、当たらなかった。 偶然……言い換えれば運命となるその言葉に、どうやらキュルケは守護されていたらしい。 「ソノ通リダ。ルイズ、コレカラノ君ハ、運命ノ流レヲ見極メル事ニ力ヲ入レタ方ガ良イ」 「運命の……流れね」 ルイズは顎に手を当てて熟考する。 運命。 自分の使い魔である、ホワイトスネイクは記憶を操るスタンドだ。 だが、そのホワイトスネイクですら、運命は操れないし、見ることも聞くことも出来ない。 ならば、その運命を気に掛けるのは、使い魔の主である、メイジの役目。 「分かったわよ。これからはその事を心に留めとく事にするわ」 正直な話、運命などルイズにはまったく分からないが、それでも気に掛けとくのと、まったく気にしないのでは、どちらが良いか考えるまでも無い。 「ダガナ……ルイズヨ。一ツダケ言ッテオク事ガ―――」 「おぉい! 聞いたか!? ギーシュの奴が平民とヴェストリの広場で決闘するらしいぞ!?」 「聞いた聞いた、なんでもその平民は、この間、ここに来たばかりの男らしいぞ」 「あぁ、あのデザート配ってた奴か。珍しい黒髪をしてたなぁ……顔も結構可愛かったし……」 最後に一つ。 これだけは伝えなければいけない事柄を伝える前に、ホワイトスネイクの言葉は食堂から出てきたらしい生徒達の話し声に中断を余儀なくされた。 一方、ルイズはホワイトスネイクの言葉の続きよりも、聞こえてきた言葉に聞き耳を立てるのに必死である。 「貴族と平民が決闘だなんて馬鹿じゃないの? まぁいいわ、腹の虫は治まってないし、貴族に楯突いた平民の末路でも見て、気でも晴らしましょう」 まるで何処ぞに散歩に行くような気軽さで、ルイズはヴェストリの広場へと向かうが、ホワイトスネイクはそんなルイズの後を追わずに、その後ろ姿を見ながら中断された言葉の続きを口にする。 「ドンナ運命ダロウト……ドンナ因縁ダロウト……ソイツラハ乗リ越エル。 例エ、腕ガ無クナロウガ、例エ、友ガ死ニ絶エヨウガ、奴ラハ諦メナイ。 アノ『黄金ノ精神』ヲ持ツ者達ハ。 我ガ本体、ルイズヨ。決シテ『黄金ノ精神』ヲ持ツ者ヲ敵ニ回スナ。 奴ラニハ如何ナル能力モ、如何ナル力モ、勝利スル事ハ出来ナイ」 故に……『黄金の精神』を持つ者を見つけたなら、味方にすることを考えろ。 元本体の結末を思い出しながら、ホワイトスネイクは心の中で、そう付け加えるのだった。 第一話 戻る 第三話
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一部 ~ファントム ブラッド~ ジョナサン使い魔波紋疾走 ジョジョとサイトの奇妙な冒険 ジョージ逆に考える使い魔 石仮面仮面のルイズ ブラフォード使い魔は勇者 ディオ・ブランドーおれは使い魔になるぞジョジョー! 二部 ~戦闘潮流~ ジョセフジョセフ 忘れえぬ未来への遺産 カーズ究極の使い魔 ゼロの究極生命体 シュトロハイムハルケギニアのドイツ軍人 シーザー割れないシャボンとめげないメイジ 使い魔の魂~誇り高き一族~ ワムウ風の使い魔 風と虚無の使い魔 ストレイツォストレイツォ 三部 ~スターダスト クルセイダース~ DIODIOが使い魔!? 承太郎スターダストファミリアー スターダストは砕けない ゼロサーヴァント・クルセイダーズ ンドゥール見えない使い魔 ペット・ショップゼロの番鳥 花京院法皇は使い魔 ゼロのパーティ メロンの使い魔 ヴァニラ亜空の使い魔 ホル・ホース使い魔は皇帝 エンペラー 銃は杖よりも強し ダービー兄ファミリア―・ザ・ギャンブラー ジョセフゼロと奇妙な隠者 アヴドゥルマジシャンズ・ゼロ ポルナレフポルポル・ザ・ファミリアー イギー愚者(ゼロ)の使い魔 ミドラー女教皇と青銅の魔術師 デーボはたらくあくま エンヤ婆エンヤ婆 アヌビス神アヌビス神・妖刀流舞 ボインゴボインゴ ハーミット・パープルゼロの茨 四部 ~ダイヤモンドは砕けない~ 仗助砕けない使い魔 L・I・A 露伴露伴 静つかいまがとおるっ! 露伴 ブチャラティ味も見ておく使い魔 露伴+静使い魔は天国への扉を静かに開く 吉良使い魔は静かに暮らしたい ※デッドマンズQの吉良吉影 康一アンリエッタ+康一 ACTの使い魔 S.H.I.Tな使い魔 スーパー・フライ『鉄塔』の使い魔 虹村形兆几帳面な使い魔 キラー・クイーン爆炎の使い魔 猫草使い魔はゼロのメイジが好き ねことダメなまほうつかい 間田ゼロの奇妙な使い魔(うわっ面) うわっ面の使い魔 億泰アホの使い魔 ミキタカ使い魔ファイト トニオお嬢様の恋人 シンデレラ使い魔は灰かぶり 蓮見琢馬(The Book)ゼロと使い魔の書 五部 ~黄金の風~ ジョルノ杖をとりかえしにいこう! 僕の夢は三色コロネッ! 黄金の使い魔 ポルナレフ白銀と亀な使い魔 ココ・ジャンボ(亀)も登場 チャリオッツ・レクイエム使い魔の鎮魂歌 ジョルノ+ポルナレフジョルノ+ポルナレフ ディアボロ絶頂の使い魔 ディアボロの大冒険Ⅱ 不死の使い魔 ディアボロの大冒険タバサの大冒険 ブチャラティslave sleep~使い魔が来る アバッキオサーヴァント・ブルース 繰り返す使い魔 サーヴァントムーディー ゼロの奇妙な道連れ アバッキオ ナランチャサーヴァント・スミス ナランチャ・アバッキオ・ブチャラティナランチャ・アバ・ブチャ プロシュートゼロの兄貴 偉大なる使い魔 リゾットゼロと奇妙な鉄の使い魔 ローリング・ストーン(ズ)凶~運命の使い魔~ ギアッチョサブ・ゼロの使い魔 メローネゼロの変態 ソルベホルマリン漬けの使い魔 ペッシペッシ ルイズ姉ェの栄光への道 ホルマジオ本気男 フーゴ紫霞(しか)の使い魔 スクアーロ鮫技男と桃髪女 トリッシュ一味違う使い魔 使い魔は刺激的 暗殺チームルイズと愉快な暗殺者たち ブラック・サバス影の中の使い魔 パープルヘイズ グリーンデイパープルヘイズ&グリーンデイ ミスタゼロの臭い魔 セッコドロの使い魔 イルーゾォ使い魔は引き篭り サーレーCRAFT OF ZERO ゼロの技工士 六部 ~ストーン オーシャン~ 徐倫引力=LOVE? 星を見た使い魔 フー・ファイターズフー・ファイターズ、使い魔のことを呼ぶならそう呼べ アナスイアナスイ 承太郎DISC奇妙なルイズ ウェザーゼロの予報図 ヘビー・ゼロ ドラゴンズ・ドリームゼロの使い魔への道 エルメェスお熱い使い魔(キッス)を受け取りなッ! 使い魔の兄貴(姉貴)!! プッチ神父新世界の使い魔 狂信者は諦めない マンハッタン・トランスファー変な帽子みたいな使い魔 エンポリオ子供の使い魔 ティータイムは幽霊屋敷で ホワイトスネイクゼロのスネイク ゼロの奇妙な白蛇 DISCはゼロを駆り立てる C-MOONL7 meets C-MOON リキエル使い魔は空高く 七部 ~STEEL BALL RUN~ リンゴォゼロの世界 リンゴォ+才人+色々ギーシュの奇妙な決闘 マウンテン・ティム微熱のカウボーイ ジャイロStart Ball Run サンドマンサンドマン ジョニィ歩き出す使い魔 Dioスケアリー・サーヴァント マイク・Oマイク・O ファニー・ヴァレンタイン(大統領)D0C 八部 〜ジョジョリオン〜 バオー 来訪者 橋沢育郎ゼロの来訪者 バオー犬ゼロいぬっ!