約 1,859,385 件
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/1087.html
「クレイモア」の高速剣のイレーネ ラファエラ対峙後で右腕が常人の力程度に再生した状態 ゼロの使い魔―銀眼の戦士― 1 ゼロの使い魔―銀眼の戦士― 2 ゼロの使い魔―銀眼の戦士― 3 ゼロの使い魔―銀眼の戦士― 4 ゼロの使い魔―銀眼の戦士― 5 ゼロの使い魔―銀眼の戦士― 6 ゼロの使い魔―銀眼の戦士― 7 ゼロの使い魔―銀眼の戦士― 8 ゼロの使い魔―銀眼の戦士― 9 軽い用語解説 『イレーネ』 組織のかつてのNo2。高速剣のイレーネの異名を持ち、No2だが歴代No1にも匹敵する力を持つ。クレア曰く「化物だな…お前も」最強の覚醒者『プリシラ』により左腕を奪われ瀕死の重傷を負うも辛うじて生存していた所に、右腕を失ったクレアを救う。高速剣と自身の右腕を託した。 『妖魔』 人の臓物を喰らい、人に化ける化物。 『クレイモア』 妖魔の血肉を取り込み、半人半妖と化した戦士。それぞれ47のナンバーで格付けされている。戦士が使う大剣の事も指す。 『覚醒者』 限界を超え妖魔と化した戦士の姿。思考が妖魔と変わらず基本的には人間の敵。元の妖力の高さに比例して強くなり、一桁Noの覚醒者は総じて強力。 『妖力解放』 戦士が内に秘める妖魔の力を解放させる事。1割で目の色が変わり、3割で顔つきが妖魔に近くなり、5割で体付まで変化する。8割を越えると限界を超えたとされ、大抵の戦士は覚醒者へと変貌する。また八割を超えていなくても負傷などの状態で妖力を解放すると限界を超える事がある。 『高速剣』 片腕を完全妖力解放させ、暴れまわる片腕を精神力で無理矢理押さえつける技。使用者には常に冷静を保つ強靭な精神力が必要。故に、心を震わせパワーアップするガンダールヴとは相性最悪。その神速とも言えるスピードは抜き身すら確認する事はできない。クレア曰く「ろくでもない技」
https://w.atwiki.jp/hinoriewiki/pages/44.html
編集 ゼロの使い魔~三美姫の輪舞~ 念願の再会を果たしたルイズと才人。 才人の話では、森の中で倒れていたところを美しい妖精に助けられ、なんとか一命をとりとめたらしい。以前よりも才人との距離が近くなったように感じたルイズは自分の気持ちに素直になりたいと思うようになる。 アンリエッタの命令でメイドのシエスタたちと共に、不思議な力を持つという妖精を探す旅に出ることになったルイズと才人。 その旅の道中、才人の自分に対する気持ちに不安が募るルイズは、ついつい才人に冷たく当たってしまい二人の関係はギクシャクしてしまうのだが…。 そしてついにアルビオンの森で妖精こと金髪の少女・ティファニアを発見した一行は、そのあり得ないボリュームの胸に愕然。 無意識にデレデレしてしまう才人にルイズは激怒してしまう…。学園に来ることになった美少女ティファニアの存在や才人に一途な想いを寄せるシエスタの存在が気になってしてしまい、うまく気持ちの整理がつかないルイズ。 その上、アンリエッタ女王までも?! 大混戦の恋模様が展開する一方で、見えざる敵の影がじわじわとルイズたちを襲う… ルイズ 釘宮理恵 平賀才人 日野聡 ゼロの使い魔シリーズ第3期 放送期間:2008年7月 - 2008年9月 ゼロの使い魔~三美姫の輪舞~ オフィシャルサイト 原作:ライトノベル(MF文庫J 著者:ヤマグチノボル イラスト:兎塚エイジ) 放送前キャストコメント第3シリーズのテーマは「ラブとエロ」 アニメ「ゼロの使い魔」キャストコメント2008年6月16日(月) 『ゼロの使い魔 ~三美姫の輪舞~』アフレコインタビュー!2008年6月16日(月) 最終回キャストコメント「ゼロの使い魔~三美姫の輪舞~」最終話アフレコレポート ゼロの使い魔~三美姫の輪舞~ DVD 発売日 タイトル オーディオコメンタリー 2008年09月25日 ゼロの使い魔 三美姫の輪舞 Vol.1 釘宮理恵 日野聡の映像付きオーディオコメンタリー 2008年10月24日 ゼロの使い魔 三美姫の輪舞 Vol.2 2008年11月21日 ゼロの使い魔 三美姫の輪舞 Vol.3 2008年12月25日 ゼロの使い魔 三美姫の輪舞 Vol.4 2009年01月23日 ゼロの使い魔 三美姫の輪舞 Vol.5 2009年02月25日 ゼロの使い魔 三美姫の輪舞 Vol.6 2009年03月25日 ゼロの使い魔 三美姫の輪舞 Vol.7 TVアニメ ゼロの使い魔~三美姫の輪舞~オリジナルサウンドトラック+ルイズと才人のトーク 2008年8月20日 釘宮理恵、日野聡の18分程度のトーク DVD-BOX ゼロの使い魔~三美姫の輪舞~DVD-BOX2010年3月5日発売 特典に「ゼロの使い魔 on the radio」録り下ろしラジオCD(30分)
https://w.atwiki.jp/ws_wiki/pages/3861.html
タイトル基本データ 作品番号 ZM エクスパンション セット名 セット番号 エキスパンション形式 セット枚数 備考 ゼロの使い魔 W03 BP/TD 100+TD限定2 ゼロの使い魔F WE13 EB/TD 100+TD限定12 トライアルデッキは「エクストラトライアル」としてリリース 特徴 集中をメインテーマに据えた、ヴァイス初期のタイトル。 そのため、他タイトルに比べて集中のリターンが高く設定されているカードが多数存在する。 2012年5月に発売されたエクストラブースターで課題だったパワーの低さが改善された。 その中でも経験でのレベルダウンによって比較的安定して早出しが可能な貴族の務め ルイズ、擬似リフレッシュ 回収までできるチェンジ元の無意識の力 ルイズとそこからチェンジで登場する相思相愛 ルイズが特に強力。 BCF2012においても圧倒的な地区決勝突破数を誇り、全国決勝においても45人中11人と使用者数はトップ。 全国決勝でも3位と4位に入り、それまでの環境トップとされていた「禁書目録&超電磁砲」「涼宮ハルヒの憂鬱」の2タイトルに匹敵するほどの躍進を遂げた。→ゼロ魔の夏 その結果、2012年下半期制限改訂によって、貴族の務め ルイズ・無意識の力 ルイズ・集中が成功すると2/1で2枚回収ができるイベントの人質救出作戦の3種類が選抜制限を受けた。 そのスピードはエクストラブースター発売からわずか3ヶ月強と異例の早さである。 これによって、最大の強みであった多面早出しの安定性が下がる事となった。 2013年下半期制限改訂で人質救出作戦が選抜から解除された。 そして、2014年末の制限改定において貴族の務め ルイズと無意識の力 ルイズも選抜対象から除外され、ネオスタンダード・タイトル限定構築の選抜制限が消滅。 全盛期の力を取り戻したと言えるが、現在では回復メタ・早出しメタの登場や環境の高速化が大きな逆風となっている。 制限カード スタンダード・サイド限定構築使用禁止 キュルケ・アウグスタ・フレデリカ・フォン・アンハルツ・ツェルプストー 主なデッキタイプ 【早出しルイズ展開型】(赤黄t緑) 主にエクストラで登場した強い絆 ルイズなどで序盤から盤面での制圧をめざし、中盤~終盤にかけて2種類の早出しルイズを展開し勝負を決める。かつて最も流行したデッキタイプ。 キーカード 貴族の務め ルイズ 経験により早出しが可能。経験に必要なカードも1/1/7000、レベルX応援と使いやすく採用しやすいのが利点。 CIP回復しか効果はないものの、条件さえ満たせば何度でも出てくるためバウンスに強く、非常に安定性が高い。 相思相愛 ルイズ チェンジによる早出しが可能。CXシナジーにより思い出から途切れぬ想い サイトを舞台に出すことができるが、該当カードがない場合でも自身のパンプ効果は発動するため無理にサイトを採用する必要はない。 無意識の力 ルイズ 相思相愛 ルイズのチェンジ元。疑似リフレッシュ効果と回収を併せ持つ。集中が特徴であるタイトルであるため 山札5枚以下という条件も満たしやすく、リフレッシュによるダメージを減らせるこの効果は非常にありがたい。 そして回収効果によりチェンジ先などを能動的に拾うことができ、これだけの効果を持ちながらパワーは7500ととても扱いやすく手堅いカードとなっている。 参考 ブシロードワールドグランプリ2013 in 金沢地区決勝大会 ネオスタンダード 1位 ブシロードカードファイト2012 ネオスタンダード 全国決勝大会 第3位 ブシロードカードファイト2012 ネオスタンダード 全国決勝大会 第4位 コメント欄 救出作戦かえってきたなw -- (名無しさん) 2013-08-15 20 50 27 あれ?ゼロ魔強くね? -- (名無しさん) 2013-08-15 23 38 13 5つ上のコメが未来予知w -- (名無しさん) 2013-08-16 23 42 13 本当だwでも帰ってきたのはうれしいな。パーツは残してたし無意識選抜で考えよ -- (名無しさん) 2013-08-17 00 39 28 うーん...帰ってきて嬉しいけど、いざ入れるとなるとどこと変えようか迷ってしまうw -- (名無しさん) 2013-09-02 02 48 42 ゼロ魔頑張ってるなwww -- (名無しさん) 2013-11-26 04 23 02 早だしルイズ -- (名無しさん) 2013-11-27 01 30 55 ↑ のデッキが多くてびっくりしたw -- (名無しさん) 2013-11-27 01 32 15 ワルドの裏切り採用してるけど優秀だよメガネつかってワルドの裏切りとキュルケで盛って裏切りでダイレ枠作れば助太刀での山削り出来なくすれば確殺できる -- (名無しさん) 2013-12-03 07 16 50 1/0 5500バニラルイズが欲しい -- (名無しさん) 2013-12-09 01 17 09 ↑使用者の誰もが思ってる -- (名無しさん) 2013-12-10 12 00 30 まあそうだよね…レシピ見ててキュルケ タバサ採用多くて思った。もう少しレベル1強ければなと -- (名無しさん) 2013-12-13 01 27 59 選抜無意識の力で赤緑の虚無デッキを作ろうと思ってるんだけど後列って途切れぬ想いと揺るぎない信頼どっちを採用すべき? -- (名無しさん) 2014-01-13 21 22 41 サイトかな、色的にも シナジーで出すのはけっこう大変だけど出せればなかなか テファシエも上がるしな -- (名無しさん) 2014-01-14 00 10 24 ↑アドバイスありがとうございます。とりあえずサイトで作って回してみます -- (名無しさん) 2014-01-14 21 58 01 ゼロ魔も復刻スリーブやって欲しかったな・・・ -- (名無しさん) 2014-05-10 23 48 38 制限解除で、ゼロ魔の時代来るなwww -- (名無しさん) 2014-12-23 00 22 07 艦これにメタられることに変わりはないからそれは無理だ -- (名無しさん) 2014-12-23 04 08 19 制限解除って要は制限しなくても問題ないという判断なわけだし -- (名無しさん) 2014-12-28 23 56 53 クロックアンコール型のデッキ相手は厳しかった -- (名無しさん) 2015-12-15 15 56 11 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/nicorpg/pages/3363.html
MF文庫Jから刊行されている著者ヤマグチノボルのライトノベルシリーズ。 平凡な高校生・平賀才人がある日突然、魔法学院の生徒でありながら魔法の才能がまるで無い 「ゼロのルイズ」によって異世界「ハルケギニア」に召喚されてしまい、 ルイズに使い魔として使役されるはめになるというストーリー。 ちなみにルイズは才人を「犬」扱いする。 登場人物や物語内で発生する事件などは、多くを映画「三銃士」などの原作である小説『ダルタニャン物語』から取っている。 それゆえ登場人物名も、ブルボン朝期の人物にちなむものが多い。 関連用語 ルイズドラゴン
https://w.atwiki.jp/anime_wiki/pages/3394.html
Finale ゼロの使い魔コンプリートイラストコレクション 兎塚エイジ アートワークス 発売日:3月25日 全500点以上のイラストを収録した『ゼロの使い魔』画集が登場! 13年の時を経て、ついに完結を迎えた伝説のライトノベル『ゼロの使い魔』――。 そんな『ゼロの使い魔』の世界を彩ってきた、兎塚エイジ先生による全イラストを収録した、 『ゼロの使い魔』のもう一つの集大成となる画集が登場! ここを編集 2008年7月放送開始。ゼロの使い魔~双月の騎士~の続編。Amazonインスタントビデオが配信開始。 完結編にゼロの使い魔Fがある。 http //www.zero-tsukaima.com/ 監督 紅優 原作 ヤマグチノボル シリーズ構成 長谷川菜穂子 キャラクター原案 兎塚エイジ キャラクターデザイン・総作画監督 藤井昌宏 プロップデザイン 藤井昌宏 美術監督 廣瀬義憲 色彩設計 石川恭介 撮影監督 中西智一 特殊効果 向井吉秀 3D 塩田潤 編集 後藤正浩 音響監督 高橋剛 効果 今野康之 調整 小原吉男 録音 黒崎裕樹 音楽 光宗信吉 アニメーション制作 J.C.STAFF プロデュース ジェンコ 脚本 長谷川菜穂子 ヤスカワショウゴ 國澤真理子 中瀬理香 コンテ 紅優 鈴木洋平 上原秀明 タムラコータロー 橋本敏一 葛谷直行 演出 橋本敏一 青井小夜 岸川寛良 伊藤浩 鈴木吉男 上原秀明 岩田義彦 作画監督 藤井昌宏 大河原晴男 冷水由紀絵 青井小夜 梶浦紳一郎 岡野幸男 三木俊明 大木良一 長坂寛治 坂田理 宮下雄次 内原茂 許宰銑 佐藤清光 飯飼一幸 堀内博之 佐藤敏明 小野和寛 金紀杜 木野下澄江 松原一之 Amazonインスタントビデオ ゼロの使い魔 三美姫の輪舞 Ep. 1 "使い魔の刻印" 監督 紅優 再生時間 0時間23分 初公開日/初回放送日 2008年7月6日 提供 ゼロの使い魔製作委員会 ■関連タイトル ゼロの使い魔~三美姫の輪舞~Blu-ray BOX スペシャルCD2枚付 Finale ゼロの使い魔コンプリートイラストコレクション 兎塚エイジ アートワークス ゼロの使い魔 ~Last Song from ZERO~ ゼロの使い魔 主題歌集 TVアニメ「ゼロの使い魔~三美姫の輪舞~」サウンドトラック ゼロの使い魔 ルイズBEST 限定盤DVD付 「ゼロの使い魔~三美姫の輪舞~」感じるCD ~ルイズ~ ゼロの使い魔 ~三美姫の輪舞~ コンプリート ゼロの使い魔ビジュアルコレクション 画集 兎塚エイジZeroゼロの使い魔イラストコレクション ねんどろいど ルイズ フィギュア・ホビー:ゼロの使い魔 原作小説 ヤマグチノボル/ゼロの使い魔 1巻 rakuten_design= slide ;rakuten_affiliateId= 053df7e0.7c451bd1.0c852203.190c5695 ;rakuten_items= ctsmatch ;rakuten_genreId=0;rakuten_size= 468x160 ;rakuten_target= _blank ;rakuten_theme= gray ;rakuten_border= on ;rakuten_auto_mode= on ;rakuten_genre_title= off ;rakuten_recommend= on ; 随時更新! pixivFANBOX アニメ@wiki ご支援お待ちしています! ムック本&画集新刊/個人画集新刊/新作Blu-ray単巻/新作Blu-ray DVD-BOX アニメ原画集全リスト スタッフインタビューwebリンク集 最新登録アイテム Switch ゼルダの伝説 Tears of the Kingdom Switch 世界樹の迷宮Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ HD REMASTER Switch ピクミン 4 大友克洋 Animation AKIRA Layouts Key Frames 2 小説 機動戦士ガンダム 水星の魔女 1 ONE PIECE FILM REDデラックス・リミテッド・エディション 4K ULTRA HD Blu-ray Blu-ray 劇場版 ソードアート・オンライン -プログレッシブ- 冥き夕闇のスケルツォ 完全生産限定版 Blu-ray 映画『ゆるキャン△』 Blu-ray 【コレクターズ版】 Blu-ray ウマ娘 プリティーダービー 4th EVENT SPECIAL DREAMERS!! Blu-ray 天地無用!GXP パラダイス始動編 Blu-ray第1巻 特装版 天地無用!魎皇鬼 第伍期 Blu-ray SET 「GS美神」全話いっき見ブルーレイ Blu-ray ソードアート・オンライン -フルダイブ- メーカー特典:「イベントビジュアル使用A3クリアポスター」付 ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 5th Live! 虹が咲く場所 Blu-ray Memorial BOX 宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち Blu-ray BOX 特装限定版 地球へ… Blu-ray Disc BOX 完全生産限定版 神風怪盗ジャンヌ Complete Blu-ray BOX HUNTER×HUNTER ハンター試験編・ゾルディック家編Blu-ray BOX BLEACH Blu-ray Disc BOX 破面篇セレクション1+過去篇 完全生産限定版 MAZINGER THE MOVIE 1973-1976 4Kリマスター版 アニメ・ゲームのロゴデザイン シン・仮面ライダー 音楽集 テレビマガジン特別編集 仮面ライダー 完全版 EPISODE No.1~No.98 MOVIE リスアニ!Vol.50.5 ぼっち・ざ・ろっく!号デラックスエディション ヤマノススメ Next Summit アニメガイド おもいでビヨリ アニメ「魔入りました!入間くん」オフィシャルファンブック 『超時空要塞マクロス』パッケージアート集 CLAMP PREMIUM COLLECTION X 1 トーマの心臓 プレミアムエディション パズル ドラゴンズ 10th Anniversary Art Works はんざわかおり こみっくがーるず画集 ~あばばーさりー!~ あすぱら画集 すいみゃ Art Works trim polka-トリムポルカ- つぐもも裏 超!限界突破イラスト&激!すじ供養漫画集 開田裕治ウルトラマンシリーズ画集 井澤詩織1st写真集 mascotte 鬼頭明里写真集 my pace 内田真礼 1st photobook 「まあやドキ」 進藤あまね1st写真集 翠~Midori~ 声優 宮村優子 対談集 アスカライソジ 三石琴乃 ことのは 亀田祥倫アートワークス 100% 庵野秀明責任編集 仮面ライダー 資料写真集 1971-1973 金子雄司アニメーション背景美術画集 タローマン・クロニクル ラブライブ!サンシャイン!! Find Our 沼津~Aqoursのいる風景~ 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア 友の会[復刻版] 梅津泰臣 KISS AND CRY 資料集 安彦良和 マイ・バック・ページズ 『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』編 氷川竜介 日本アニメの革新 歴史の転換点となった変化の構造分析 Blu-ray THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 10th Anniversary Celebration Animation ETERNITY MEMORIES Blu-ray おいら宇宙の探鉱夫 ブルーレイ版 Blu-ray 映画 バクテン!! 完全生産限定版 アイカツ! 10th STORY ~未来へのSTARWAY~ Blu-ray BOX 初回生産限定版 はたらく細胞 Blu-ray Disc BOX 完全生産限定版 Blu-ray 長靴をはいた猫 3作品収録 Blu-ray わんぱく王子の大蛇退治 Blu-ray 魔道祖師 完結編 完全生産限定版 魔道祖師Q Blu-ray Disc BOX 完全生産限定盤 にじよん あにめーしょん Blu-ray BOX 【特装限定版】 Blu-ray 鋼の錬金術師 完結編 プレミアム・エディション Blu-ray付き やはりゲームでも俺の青春ラブコメはまちがっている。完 限定版【同梱物】オリジナルアニメ Blu-ray「だから、思春期は終わらずに、青春は続いていく。」
https://w.atwiki.jp/magicbattle/pages/48.html
【デルフリンガー】 ランサー(ディルムッド)に支給された。 現在の所有者はランサー(ディルムッド)。 【遠見の鏡@ゼロの使い魔】 ザボエラに支給された。 現在の所有者はザボエラ。 オールド・オスマンの持つマジックアイテム。 遠くの光景を見ることが出来る。声も聞くことが出来る。 制限により、範囲は同エリア内。6時間に3度の使用しか出来ない。 【アンドバリの指輪@ゼロの使い魔】 ザボエラに支給された。 現在の所有者はザボエラ。 ラグドリアン湖の水の精霊が守る秘宝。 水の精霊と同じ、水の力を凝縮した力を持っており、人間の精神を操り、死体を操る。 ロワ制限により、生きた人間の洗脳は不可能だが、死体ならば操れる。 1.魔法にかかった死体は、意思がなく忠実(COMPの悪魔同様) 2.生前の能力は、基本的に使用可能。 3.同時に1体までしか使役できない。 4.操っていた死体は、一度術を解くと二度と操れなくなる。 5.術者から離れすぎるか、術者が死ぬと死体に戻る。 6.ディスペルの魔法で無効化される。似た魔法では不明。
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/1155.html
ともだち~ ずっとともだち~♪ ギーシュは上機嫌だった。 ずっとともだちいな~い♪ 鼻歌まで歌ってゴキゲンである。彼は両手で何か大きな箱を抱えて 中庭を歩いていた。箱の中にはギッシリと、色んな形の小瓶が詰められて いる。小瓶――そう、香水である。「香水」の二つ名を持つ彼女、 モンモランシー・マルガリタ・中略・モンモランシに、彼はこの香水の山を プレゼントするつもりなのだ。こいつを決め台詞つきでプレゼントした 時の彼女の反応を考えると、ギーシュはニヤニヤが止まらなかった。率直に 形容すると、いわゆる「アホ面」というやつだ。そういうわけで、彼はこの後の 勝利を確信しながら、それはもう上機嫌でモンモランシーの元へと向かって いたわけである。すると後ろの方から彼を呼ぶ声が聞える。 「ギーシュ!あなた何を持っているの?」 この声は・・・!ギーシュは確信した。モンモランシーだ!少し予定と違うが まぁいい!コホン、と一つ咳払いをすると、 「ああ、まるでセイレーンの歌声のようなその声!君はモンモランシーだね! なんという偶然、いやこれは始祖ブリミルの与えたもうた奇跡!僕も今君に 会いに行こうと・・・」 優雅な仕草でギーシュが振り返ったそこには、 般若のような形相で仁王立ちするケティの姿があった。 「ギーシュさま・・・」 背後からゴゴゴゴゴゴという擬音を引き連れて、ケティは死神のような眼で ギーシュを睨む。 「やはり・・・・ミス・モンモランシーと・・・・・・」 「ケッ、ケケケケケケティ!!ちっちががちが違うんだよこれは!!これは 先生に頼まれて――」 バッチィィイィン!!! 「さよならギーシュさま・・・死ねッ!!!」 へなっぷすいませんと叫びながらフッ飛ぶギーシュに、ケティはもはや一瞥も くれず歩き去った。 見事なきりもみ回転でフッ飛んだギーシュは地面に倒れたまましばらく痛みを こらえていたが、ハッと香水のことを思い出して跳ね起きた。 「ああああ!!こっ、香水ッ!割れてないだろうなぁ~!?」 ギーシュは地面に跪き、急いで香水をかき集める。よかった、どれも割れては ないようだ。使い魔に手伝わせてガチャガチャと箱に放り込む。草や土が ついてるものもあるだろうが・・・モンモランシーなら適当に言い繕えば ごまかせるだろう。ギーシュはそう判断すると、香水を仕舞い終わった箱を 持ち上げて歩き出した。さっきの事は色んな意味で痛かったが、この傷は モンモランシーの笑顔で癒してもらおう・・・などと考えると、ギーシュの片側だけ 腫れた顔はまたニヤニヤと歪むのであった。しかし――、不幸とは往々にして 連鎖するものである。ニタニタと上の空で妄想にふけっていたギーシュは、 前から歩いてくる少女もまた考え事で前など見ていなかったことに気付かなかった。 そして。 ドンッ!! 「うわッ!?」 「きゃあッ!!」 二人はハデにぶつかり、ハデに吹っ飛んだ。 「いったたたたた・・・ き、君ッ!前はちゃんと見て・・・アッー!!!」 なんと不幸な偶然か、再びギーシュの手から落ちた香水の山は、2度目の 衝撃に耐えることは出来なかった。ギーシュと少女の周りに散乱した小瓶、 その実に3分の2が無残に砕け散ってしまっている。 「なッ・・・なッ・・・なんということだ・・・!大枚はたいて買ったモンモランシーの ための香水が!!」 絶望と怒りに打ち震えるギーシュ。 「君ッ!!」 それがないまぜになった感情をぶつけるべく、ギーシュはキッと少女を睨む。 「責任は取ってもらうぞッ!!ゼロのルイズッ!!」 ルイズは悄然とした表情で中庭を歩いていた。ギアッチョはただ訳も分からず 異世界へ送り込まれてきただけの平民ではない。唯一心を許せる仲間達を 皆殺しにされ、その上リーダーを一人残したまま自分まで殺されてしまったのだ。 もしもギアッチョが自分だったら、とルイズは考えた。唯一無二の親友である アンリエッタが、敬愛するワルドが、そして家族が皆殺しにされてしまったら。 そう考えると、今までギアッチョにされた仕打ちなんか全て忘れて、ギアッチョの 隣で泣きたくなる。ギアッチョの怒りは、悲しみは、痛いほど分かっている つもりだった。それなのに、自分はギアッチョにあんな酷い事をしてしまった。 どれだけ悔やんでももう遅い。自分とギアッチョの心には、きっともう修復なんて 不可能な溝が出来ている。――ギアッチョは厨房の平民達の屈折のない善意に 囲まれていた。自分じゃきっと一生かかっても素直になんかなれない。自分は あの輪の中には永遠に入れない。ルイズはそう確信していた。 ルイズは幼い頃から周囲にバカにされ続けてきた。例え口には出されなくても、 周囲の眼は「ゼロだ」「落ちこぼれだ」という意識を持ってルイズの心に突き刺さる。 幼いルイズが心無い他人達から身を守るには、虚勢という張子の盾を持つしか なかったのである。そしてその盾はもはやルイズの心と完全に一体化し、 ごく一部の親しい人間を除いて、ルイズはその心の深奥を誰かに吐露する 事など出来なくなってしまっていた。 ――あいつの居場所は・・・私の隣じゃ・・・ない ルイズはもう一度呟き、そして悲しい決意をした。やっぱりダメだ。元の世界に 戻るにしろ、ここに留まるにしろ、あいつは私の使い魔なんかでいるべきじゃ ない。あいつを元の世界に送り返す方法か・・・もしくは契約を解除する方法。 どっちを選ぶかはギアッチョ次第だが、とにかくどちらかを見つけなければ いけない。そんな事を考えながらルイズは図書室へと歩き出し――そして、 ギーシュと衝突した。 「責任ですって!?前を見てなかったのはあんたも一緒でしょ!!どっちか 一人でも前を見ていたらぶつかりなんてしないわ!」 「黙りたまえゼロのルイズ!僕達の周りを見ろッ!!僕が大金をはたいて 買った香水だぞッ!!責任を取るのはそっちだ!!」 ルイズはそこで初めて周囲に眼をやり、香水瓶だったものの惨状を知った。 「フンッ!どうせモンモランシーにあげるつもりだったんでしょう!!あんた みたいな趣味の悪い男にはお似合いのプレゼントね!!自分の不始末は 自分でぬぐいなさいよッ!!」 「言ったなゼロのルイズッ!!大体どうして君がまだここにいるんだ!? 魔法も使えないメイジが魔法学院にいるなんてお笑いだな!!君がとっとと ここを辞めていれば僕がここでぶつかることもなかったんだ!!土下座して 謝りたまえ!!そしてこいつを全部弁償しろッ!!そうすれば君がこの学院に 居続ける事を許してやろう!!」 「・・・なんですって・・・!!何も・・・何も知らないくせに・・・ッ!!許さないわ ギーシュッ!!決闘よッ!!!」 「ゼロのルイズが決闘だって!?アッハハハハハ!!いいだろう、女性に 手は上げない主義だが・・・受けて立とうじゃあないかッ!!僕が勝ったら 君は僕に土下座で謝った後にこいつを全て弁償し、その上でこの学院を 出て行けッ!!いいな!!」 「・・・上等じゃない・・・!!私が勝ったらもう二度と私を『ゼロ』だなんて 呼ばせないわッ!!ギーシュッ!!」 「いいだろう・・・フフフ・・・『君が勝ったら』ね!!こいつは傑作だ!! アッハハハハハハ・・・!!」 こいつは自分の勝利を微塵も疑っていない。ルイズは悔しさで涙が出そう だった。目頭が熱くなるのを必死で堪えていたその時、 バグシャアアッ!! 「あぁあぁああーーーーッ!!!ぶっ、無事だった香水をぉおお!!」 壊れることなく残っていた香水瓶を踏み潰しながら―― ギアッチョがそこに立っていた。 「・・・なッ・・・何してんのよッ・・・っく・・・ギアッチョ・・・!私を笑いに来たの なら・・・帰りなさいよ・・・!あんたには・・・うっく・・・関係ないでしょ・・・ッ!」 悔しくて情けなくて、ルイズはついに涙を堪え切れなかった。涙を見せまいと うつむきながら、ルイズは精一杯の強がりを言う。こいつには、ギアッチョに だけは、こんな場面を見られたくはなかった。きっとこいつは完全に幻滅した。 そう思うと、ルイズの涙はいよいよ量を増して溢れて来る。 だが―― 「いいや・・・関係あるね てめーはさっき言ったよなぁあぁ~~ 主の不始末は 使い魔の不始末だってよォォーー・・・!」 そこまで言うと、ギアッチョは色をなくした眼でギーシュを睨む。 「ルイズの不始末は・・・オレが引き受ける ギーシュとか言ったな・・・てめーの 決闘の相手はよォォーーー!!このオレだぜマンモーニッ!!!」
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/1156.html
「・・・ギ・・・ギアッチョ・・・?」 何がなんだか分からなかった。どうして?どうしてギアッチョが?私を 笑いに来たんじゃないの?それなら何故?私との違いを見せ付けるため? それともただ暴れたいだけ・・・? ルイズの頭には疑問符が次から次へと浮かんでいた。ギアッチョの真意が 分からない。それを確かめようと、ルイズは恐る恐るギアッチョの顔を 見上げようと―― グイッ!! 「!?」 ルイズが顔を上げようとした瞬間、ギアッチョの手によってルイズの頭は 下に押し戻された。 「・・・出たんだろ?ルイズ このガキとぶつかった時に・・・『鼻血』がよォォ そんなみっともねーツラをこいつらに披露してやるこたぁねーぜ」 いつの間にか3人の周りには人だかりが出来ていた。そしてルイズは ハッと思い出した。自分の顔が、涙でぐしゃぐしゃだったことを。 本気だ。ギアッチョは、本気で私の為に行動してくれている。 ルイズはようやく気付いた。 ――ギアッチョは・・・私の味方なんだ・・・ こんなことになっても・・・ ギアッチョは味方でいてくれるんだ・・・! 我知らず起こる肩の震えを、ルイズは止めることが出来なかった。彼女の 宝石のような瞳から、今度こそ堰を切って溢れてきた涙と同様に。 「それで?そこのゼロのルイズの代わりに、平民の使い魔が僕の相手を 務めるっていうのかい?」 ギーシュはニヤニヤと笑ってギアッチョを見ている。 「さっきハッキリそう言ったはずだが・・・聞えなかったってワケか? え?マンモーニ ミミズを狩るのに獅子を使うのはちと贅沢だが・・・ 今回だけの特別サービスってことにしてやるぜ」 最初はヘラヘラ笑いながら聞いていたギーシュだが、次第に自分が 完全に下にみられていることに気付くと烈火の如く怒りだした。 「だッ・・・!誰がママっ子だって!?平民の分際でッ!よくも貴族に そんな口が利けたもんだね!!一つだけ言っておくが・・・決闘で 死んだとしてもそれは合法だ!!手加減してやるつもりだったが・・・ 無事にゼロの元へ戻れると思わないことだねッ!!」 ギーシュは忘れていた。昨日、自分達を縮み上がらせた彼の殺気を。 そしてルイズの爆発を恐れて遠巻きにサモン・サーヴァントを見ていた 彼には、ギアッチョがルイズを殺しかけたあの場面はせいぜい 「混乱した平民がゼロのルイズを押し倒した」程度にしか見えなかった のである。 ギアッチョが色をなくしたままの眼でギーシュを睨む。 「ならこっちも一つ聞くがよォォ~~ てめー『覚悟』はしてるん だろうなァ~~?オレを殺すつもりで来るってことはよォォ 逆に殺される『覚悟』は出来てるっつーワケだよなァァァ」 しかしギーシュは鼻で笑って答える。 「フン!覚悟だって?そんなものする必要はないね 何故なら 僕が負けるなんてことは万が一にも有り得ないからだ」 ギーシュの大見得にギャラリーがどっと笑う。 「そうだそうだ!」 「平民相手に遠慮するこたねーぞギーシュ!」 「身分の差ってものを教育してやれ!」 こいつらは――、とギアッチョは考えた。 ――こいつらの殆どは・・・昨日のことなんか見てもねぇし 覚えてもいねぇようだなァ~~・・・ 「ま、どっちだろーと関係ねーがな」 相手が化け物であろうと歩き始めたばかりの赤ん坊であろうと、 ギアッチョの「覚悟」に変わりはない。「覚悟」とは相手に合わせて コロコロ変えるものではない!ギアッチョはそう理解していた。 「今から5分後・・・ヴェストリの広場で待っている 言うまでもない 事だが――君が逃げれば君もゼロのルイズ同様直ちにこの 学院から退去してもらうよ せいぜい震えながらやってくるんだね」 ギーシュはそう言い放つと、ニヤニヤ笑いのまま去っていった。 ギーシュが去ると、3人を取り巻いていたギャラリーもギーシュと 一緒に広場へ向かっていった。 「ルイズ もういいぜ 頭を上げな」 ギアッチョが声をかけると、ルイズはごしごしと顔をこすって 立ち上がった。 「・・・ギアッチョ・・・」 ギアッチョは首をコキコキと鳴らしながら尋ねる。 「ルイズよォォ~ なんとかの広場ってのはどっちだ?」 「え・・・ あ、あっちよ ・・・あの、ギアッチョ・・・・・私」 ルイズが何か言おうとするが、 「話は後回しだ 5分後だからな・・・別にあいつをいくら待たせよーが 心は痛まねぇが 逃げたと思われるのも癪だからよォォ」 ギアッチョはそれを制して歩き出す。――逆の方向へと。 「・・・ギアッチョ?広場はあっち・・・」 「ルイズ おめーは先に行ってな オレはよォォ~ ちょっと 用事があるもんでな・・・ 待ってろ すぐにそっちに行く」 そうルイズに告げて、ギアッチョはどこかへ歩いていく。 「分かった ・・・待ってる」 もはやルイズは、万が一にもギアッチョの逃亡を疑わなかった。 私の為に戦ってくれるギアッチョの為に、自分に出来ることを しよう。ルイズはそう決意した。ギアッチョが戻ってくるまで、 逃げず、怯えず、うろたえず、ヴェストリの広場で待っていよう。 ルイズはスッと顔を上げると、広場に向かって駆け出した。 目的地に向かって歩くギアッチョの後ろから、「待ちなさい!」 という声がかかった。 「わりーが・・・後にしな 今は少々忙しいんでな」 しかし声の主はかまわず叫ぶ。 「あなたルイズをどうする気ッ!?」 その言葉を聞いて、ギアッチョはピタリと足を止めた。 「どうするつもりたぁ失礼なことを言うじゃあねーか ええ?おい」 肩越しに後ろを振り返ると、そこにいたのはあの赤髪の少女、 キュルケだった。 キュルケはさっきの騒ぎを最初から見ていた。二人の争いが いい加減ヤバくなってきたら仲裁に入るつもりだったのだが、 彼女の先を越して二人を仲裁したのは――更に酷いことになったが―― 意外にもギアッチョだったわけである。ルイズ共々殺されかけたキュルケが それを不審に思わぬはずはなかった。 「召喚されてそうそうあの子を殺しかけたと思ったら今度は 手のひら返したように責任を取るですって?」 キュルケは信じられないという風に首を振ると、キッとギアッチョを ねめつける。 「答えなさいッ!あなたは何者!?そしてルイズに何をする気!?」 ギアッチョはしばらくキュルケを見ていたが、やがて口を開いた。 「確か・・・てめーの家とルイズの家は・・・宿敵同士だと聞いたが」 「・・・あなた学校で習わなかったの?質問を質問で返すんじゃあ ないわッ!」 キュルケの眼は「マジ」だった。ギアッチョは小さく舌打ちをすると、 「オレが何者なのか・・・話してやってもいいが それには少々時間が 足りねーー 二つ目の質問にだけ答えてやる」 そう言うとギアッチョはキュルケに向き直る。 「答えは『別に何も』、だ ただし・・・これだけは言っておくぜ 命の恩人が侮辱されてるのを・・・黙って見ているバカはいねえ!」 「――!!」 昨日ルイズを殺そうとした男が、そして今日人目もはばからず 食堂で大暴れした男が、果たして本気で言っているのだろうか? キュルケには判断が出来なかった。ただ―― 「・・・今はその言葉で納得しておいてあげるわ」 もう少し様子を見てもいいか、とキュルケは思った。 「・・・あ、待って!」 再び背を向けて去ろうとするギアッチョに、キュルケは何かを 思い出したように声をかけた。ギアッチョは振り向かないが、 話を聞く意思だけはあるようだ。 「・・・用心なさい ギーシュはあんなのでもうちの学年じゃ かなりの上位に入る腕前よ」 ギアッチョがやられてしまえば、ルイズの人生はおしまいだ。 魔法が使えないまま使い魔を殺されて退学だなんて、ルイズで なくとも自殺を考えるほど最低最悪の事態である。しかし キュルケの忠告を、ギアッチョは鼻で笑って受け流す。 「フン・・・あのマンモーニが強かろーが弱かろーがよォォー オレには関係のないことだぜ」 「あなたフザけてるの!?ギーシュはナメてかかって勝てる 相手じゃ・・・」 「『覚悟』はッ!!」 ギアッチョはいきなり声を張り上げる。その大声にキュルケは 思わず身構えた。 「・・・オレの『覚悟』は・・・相手を選んだりはしねえーーッ! 相手がドラゴンだろーがウジ虫だろーがよォォ~~ オレは同じ 『覚悟』を持って戦いに挑むッ!!」 それだけ言うと、ギアッチョは圧倒されているキュルケを置いて 歩いていった。 「なんなの・・・あいつ・・・ 『覚悟』・・・・・・?」 「大丈夫」 突然聞えた声にキュルケが隣を見ると、いつの間に来ていたのか そこには透き通るような青い髪をした少女、タバサがいた。 「大丈夫・・・って?」 「昨日の戦闘」 タバサは短く言葉を繋ぐ。 「まだまだ力を隠してた」 「嘘でしょ・・・」 タバサの言葉は信頼出来る。キュルケは今更ながらギアッチョに 立ち向かった昨日の自分を思い出し、ゾクリと身震いした。 当たりをつけて覗いてみた食堂で、ギアッチョは目当ての 人物――シエスタを発見した。 「・・・あ、ギアッチョさん!ミス・ヴァリエールはご無事でしたか?」 メイド服の少女は食器を片付けながらギアッチョに声をかける。 デザートの配膳中にギーシュと言い争うルイズを発見し、いち早く ギアッチョに知らせたのはこのシエスタだった。 「ああ なーんにも問題はねえぜ」 「そうでしたか」 よかった、と答えて食器の片付けを続けるシエスタに、 「それはともかくよォォ~~ 一つ報告することがあってな」 ギアッチョは本題を切り出した。 「報告・・・ですか?」 「ああ まぁ大した話じゃないんだがよォォ~~~ 決闘することになった」 「・・・決闘・・・?」 ギアッチョの言った決闘の意味を量り切れないらしく、シエスタは オウム返しに同じ言葉を口にする。 「ええと・・・決闘って 誰と・・・誰がですか?」 「ああ? 誰ってオレに決まってるじゃあねーか 相手はルイズに 絡んでた・・・あー・・・そうだ、ギーシュとかいうマンモーニだ」 ・・・・・・。 どこかで見たような一瞬の沈黙の後、 ガッシャアアアアアアン!! シエスタの手から滑り落ちた3枚の皿が音を立てて砕けた。 「な、ななな何をやってるんですかギアッチョさんッ!! き、貴族と決闘だなんて 殺されてしまいます!!」 状況を理解した途端パニックに陥るシエスタをギアッチョは 片手で制して、 「落ち着けよシエスタよォォォ~~~ 死ぬのはギーシュの野郎 だぜ・・・それは決定してる オレが言いてーのはその話じゃあ ねーんだ」 口では軽く言っているが・・・ギアッチョは決して決闘を甘く見て いるわけではない。経過がどうなろうと、必ず「ギーシュを殺す」 という結果を出す。ギアッチョはそう「覚悟」しているのだ。 「シエスタ 今からよォーー 厨房の奴らを全員連れて・・・なんだ、 ヴ・・・ヴェ・・・ヴェラ・・・違うな、ヴォ・・・ヴァ・・・ヴァンダム・・・」 「・・・ヴェストリの・・・広場ですか・・・?」 「多分そいつだ そこまで来ちゃあくれねーか?咎められるよーなら 責任は全部オレが持つ」 シエスタはこの人なりの冗談なのだろうかと思った。しかしギアッチョの 眼は、悲しいほどに本気であった。 「決闘にゃあオレが勝つ・・・そいつは間違いねーんだが 別の意味で お前らを失望させちまうかも知れねえ・・・ しかしオレとお前らが同じ『平民』だと言うのならよォ・・・ こいつを 見せねーわけにゃあいかねーんだ」 さっきと同様、シエスタはギアッチョの言葉の意味を量りかねて いるようだった。しかしギアッチョはそんなシエスタの心中を忖度せず、 「頼んだぜ」とだけ言って食堂を出て行く。シエスタは一瞬逡巡したが、 「ま、待ってください!!」 やはりここでギアッチョを見送るのは、自分が殺すも同然だと思った。 「今日はよく後ろから呼び止められる日だなァァ~~ え?おい 決闘するなってんなら聞かねぇぜ 何度も言うがよォォーー オレの勝利、それだけは決定してるんだ」 「ギアッチョ・・・さん・・・」 そう言い放つギアッチョに妙なスゴ味を感じたシエスタは、それ以上 何も言うことが出来なくなった。 「おっと・・・もう決闘が始まる オレは先に行くぜ」 言うがはやいか、今にも泣き出しそうな顔のシエスタに目もくれず、 ギアッチョは食堂を飛び出して行ってしまった。 ルイズはギーシュと対峙していた。 「フフフ・・・あと大体30秒だが・・・君の使い魔はどこにいるのかな? ゼロのルイズ君」 ギーシュが心底哀れそうな声で――勿論演技だが――ルイズに語りかける。 「君の使い魔・・・随分とキレるのが早いようだが 逃げ足も速いようだねぇ プッ・・・ハハハハハ」 ギーシュはニヤニヤと笑う。それを聞いたギャラリー達もドッと笑っている。 「ギアッチョは来るわ」 ルイズはギーシュの眼を睨んだまま、短くそれだけを返す。例えどれだけ 笑われようが、どれだけなじられようが――ギアッチョは自分に待っていろと 言ったのだ。ならば自分は彼を信じて待つだけだ。 ――そうよ・・・、これが今の私があいつに返せる唯一の敬意 ならばどんな 侮辱だろうと罵倒だろうと・・・全て受け切ってみせるわッ! ルイズは知らず知らずのうちに『覚悟』していた。ギアッチョが来るまで、何が あろうと崩れないという『覚悟』を! ギーシュはなおも続ける。 「1分経過だ!おいおいゼロのルイズ!!いつまで僕らを待たせるつもりだい? 僕らだって暇じゃあないんだ!ほらほら、怖がらないで杖を取ってかかってきなよ! あの平民はもう森の中まで逃げてるかもなあ!ひょっとしたらもう森をうろつく 魔物に食われてしまっているかも!」 ギーシュの発言にギャラリーはまた爆笑する。キュルケは歯噛みしながらそれを 見ていたが、ルイズの眼に何の迷いも浮かんでいないのを知って飛び出したい 気持ちを抑えた。 ――あれが、あの平民が言っていた『覚悟』というやつなの・・・? キュルケのそんな疑問に答えるかのように、 「ギアッチョは・・・来るわ・・・!」 ルイズはただそれだけを繰り返した。そして・・・、 「やれやれ・・・ちょっとしたロスがあってよォォ~~~ ちぃとばかし遅れちまった みてーだなァァァ」 ざわつくギャラリーを掻き分けて、ギアッチョが姿を現した。 一秒たりともギーシュから眼をそむけなかったルイズは、そこでようやく全身の 力を抜いた。 「どーやら・・・頑張ってたみてーじゃあねーか え?ルイズ 後はオレに任せて そこで見てな」 またも意外なギアッチョのねぎらいである。 「お、遅いわよバカッ!」 などと照れ隠しに文句を言いながら、ルイズは非常な達成感と安心感を感じていた。 するとそこへ、 「ミス・ヴァリエール!!」 シエスタを先頭にマルトー達厨房の料理人や給仕達が駆けつけてきた。 「えーと・・・あなたは確かシエスタ・・・ こんなに大勢引き連れてどうしてここに?」 「分かりません・・・さっきギアッチョさんが食堂にやってきて 決闘をするから 見に来て欲しいと・・・」 「そう・・・ ・・・まさかあいつ・・・」 ルイズは理解した。ギアッチョはシエスタやマルトー達と対等に向き合う為に、敢えて スタンドを見せることを決意したのだ。メイジだと――貴族だと思われる危険を冒して。 今、ギアッチョはそれほどまでに仲間というものに惹かれていた。 「ようやく来たようだねぇ面白頭君 てっきりもうアルビオンあたりまで逃げ出してる んじゃあないかと思っていたよ」 ギーシュは心底愉快そうに言った。アルビオンとやらがどこにあるかは勿論知らな かったが、その挑発のあまりの陳腐さにギアッチョはキレる気にもならなかった。 「逃げる?今逃げるっつったかァ~てめー?こいつは傑作だな!ええ?おい!」 わざわざギーシュがルイズに使った言葉でギアッチョは罵倒を返す。 「このギアッチョがてめー如きに逃げる必要なんざ全宇宙を探したって見つかり そうにねーもんだがよォォォーーー 見つかるのはせいぜいてめー相手の決闘を 『やめてやる』理由ぐれーだぜ ええ?オイッ!」 ギャラリーから失笑が漏れた。ギアッチョはそのまま続けてギーシュを挑発する。 「今ここでよォォ~~~ 土下座をしてルイズに謝ってから学院を出て行きな! そうすりゃあ『命までは』とらないでおいてやるぜマンモーニ!!ええ!? やってみろよおい!!ああ!?」 ギーシュがルイズに言ったことをちょっとグレードアップさせただけのその挑発に、 ギーシュの怒りはいともたやすく爆発してしまった。 「きき、貴様ぁああーーーーッ!!!もう命乞いをしたって許さないぞッ!! 今ッ!!決闘を開始するッ!!!泣いて詫びろ平民がァーーーーーッ!!!」 「ハッ!てめーが言ったことを言い返されただけで面白いよーにキレてくれる じゃあねーかマンモーニッ!!少なくともてめーの薄っぺらくて小汚ェ精神 よりゃあよォォーー このルイズのほうがよっぽど上等な魂を持ってるぜッ!!」 ギーシュが懐から乱暴に造花の薔薇を取り出すと同時に、ギアッチョの双眸が スッと色をなくし――2人の決闘が始まった。
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/938.html
サブ・ゼロの使い魔 第二章 傅く者と裏切る者 ――また、あの夢だった。古びた部屋にいる、誰かになった自分の夢。 だが、今回はいつもと違った。ルイズがその夢を知覚したと同時に、全ての霧はざあっという音と共に消え去り――そしてその瞬間、ルイズは部屋にいる男達のことをまるで遥か昔から知っているように理解していた。 後ろのソファに座って仲良く話している二人・・・ソルベとジェラート。 椅子に座ってテーブルの上の変な物体を叩いている男・・・メローネ。 椅子の背に手を置いて彼の肩越しにそれを覗き込んでいるのは、イルーゾォ。 立ったまま壁に背を預けて本を読んでいるリゾットは、たまにこちらを見てはやれやれといった顔をしている。 そして先ほどから二人して自分に怒鳴り続けているのはホルマジオとプロシュート。 二人がかりの説教を喰らっている自分は・・・そう、ギアッチョだった。 「ギアッチョッ!何度言ったら分かるんだてめーッ!!」 プロシュートが上半身を乗り出して怒鳴っている。 「しょーがねーなぁぁぁ これで何冊目だっつーんだよギアッチョさんよォォ」 右手に持った本だったものの残骸をバンバンと叩きながらホルマジオもプロシュートに加勢するが、当のギアッチョはどこ吹く風で受け流す。 ・・・というか全く聞いていない。 「何で3ページで打ち切りになるんだよォォォ~~~ッ!! ナメてんのかオレをッ!!クソッ!クソッ!!まそっぷって何だ!バカにしやがって!!」 イルーゾォが呆れた顔でプロシュート達を見る。 「だから言ったじゃあないか・・・ギアッチョにだけは物を貸すなってよォー」 「そのくらい諦めるんだな オレなんてパソコンを破壊されてるんだぜ」 同じく顔を上げたメローネはそう言って首を振った。ソルベとジェラートはそんな彼らをニヤニヤ笑いながら眺めている。 「外野は黙ってろッ!今日という今日は許さねぇぜギアッチョ!」 「仲間に対する敬意ってもんが足りねーんじゃあねーか?オイ」 プロシュート達の怒りは全く収まらないようだった。 「やれやれ・・・ お前達・・・その辺にしておけ そんなことをいくら言おうがギアッチョには通じないことぐらい知っているだろう」 パタンと本を閉じて、リゾットがリーダーらしく彼らを制止する。 プロシュートとホルマジオは「甘いぜリゾット」という視線を彼に向けるが、リゾットが続けて「ギアッチョ、お前は弁償しておけ」と言ったのを聞いてとりあえずその場は収めることにした。ギアッチョはその言葉に不満げな表情で財布を出し―― ――場面が飛んだ。 ギアッチョの前には古びた扉がある。決まったリズムでそれを叩くと、少ししてから軋んだ音を立てて扉が開いた。 「仕事は終わったぜ、リゾット」 扉を開けたリゾットにそう報告して、ギアッチョは中に入る。 彼に続いてメローネが入ってきたのを確認して、リゾットは彼らにねぎらいの言葉をかけた。 「・・・ま、今回もくだらねー仕事だったがよォォ どうせやるならもう少し面白みのあるやつを回してもらいてぇもんだ」 とギアッチョが言えば、 「簡単なのに越したことはないさ・・・ こんなはした金で命を捨てたくはないからな」 タッグを組んでいたメローネがそう答える。ギアッチョはフンと鼻を鳴らすとどっかりと椅子に腰を落とした。 と、ウヒャヒャヒャヒャという聞き慣れた笑い声が場に響き、ギアッチョ達は声を発した男に目を向ける。 ホルマジオはイルーゾォと机を挟んで向かい合っていた。 二人の横にはプロシュートが陣取り、奥のソファには相変わらずソルベとジェラートが座っている。 そして彼ら全員の視線が集まっているのは、テーブルの上にあるチェス盤だった。 ホルマジオは盤からイルーゾォに視線を移して言い放つ。 「チェックメイトだ オレの勝ちだぜイルーゾォ!」 「バ・・・バカな・・・ただのポーンなんかにィィィ!」 イルーゾォが信じられないという顔で叫ぶ。 「クハハハハハハッ!分かってねェーなァァ チェスって奴をよォォー! 駒の強さなんてもんは所詮ここの使い方一つだぜェェ~」 ホルマジオは人差し指で自分の頭をトントンと叩きながら言った。 「クッ・・・クソッ!再戦だ!もう一度やらせろ!」 「ダメだね ほら!とっとと賭け金をよこしなよイルーゾォよォ~!」 イルーゾォの願いをホルマジオはあっさり跳ね除けた。イルーゾォはしばらくの間「再戦の拒否は許可しないィィィー!」等と叫んでいたが、結局彼のスタンド、リトル・フィートにガッシリ押さえ込まれて財布から二割増しで金を抜き取られていた。 「やれやれ どきなイルーゾォ オレが仇をとってやるよ・・・なぁに、ボードゲームは得意なんだぜ」 メローネが自信たっぷりに椅子に座り、 速攻で敗北した。 部屋の隅で頭を抱えているメローネを尻目にギアッチョが挑み、敗北。プロシュートが挑み、敗北。ソルベが挑みジェラートが挑み・・・ 敗北。敗北。敗北。 「てめーイカサマやってんじゃねーだろーなァァーー!!」 「何逆ギレしてんだオイ!しょぉぉがねーなァァアァ!」 度重なる敗北についにギアッチョがブチ切れた。 その瞬間、今がチャンスとばかりにプロシュートがホルマジオを蹴っ飛ばし、そのスキにソルベとジェラートが彼に飛び掛り、イルーゾォが一瞬でその財布を奪い取り、メローネが皆の取り分を計算して分配した。 「ちょっ・・・何やってんだてめーらァァァ!!」 「うるせェェェ!勝負になるかボケッ!!」 七人はギャーギャーと騒ぎ続け、リゾットはそれをいつものことだというような眼で見つめていた。 そしてもう一人、ギアッチョの眼を通してルイズもまた彼らを見つめている。 喧嘩ばかりしているが、ルイズの眼には彼らはとても楽しそうに見えた。 常に四面楚歌で命のやり取りをしているからこそ、きっと彼らは死よりも強い絆で結ばれているのだろう。 バカ騒ぎを続ける彼らを、ルイズの心は羨ましそうに見つめていた。 そうしてルイズの夢はいくつもの場面を映し出す。しかしその内容は、徐々に不穏の色を帯びて来た。 場面が過ぎる度に、自分達の理不尽な待遇に、彼らのボスに対する不満は高まって行くのだった。 そして幾度目かの場面転換の後――ついにそれは起こった。 ドンドンドンドンドンドンッ!!! アジトの扉が猛烈に叩かれる。中で待機をしていたギアッチョとメローネ、そしてリゾットとプロシュートは一斉にスタンドを発現させた。 「おいッ!!開けろ・・・!!大変なんだよ!!ジェラートが殺されたッ!!」 「リゾットッ!!オレだ、ホルマジオだッ!!早くここを開けろォォォ!!」 決められたノックをしないことにリゾット達は不審を抱いていたが、その声はどう聞いてもイルーゾォとホルマジオだ。そして彼らが口にした言葉は、彼らにとってこれ以上なく衝撃的なものだった。 プロシュートのザ・グレイトフル・デッドを使って扉を開ける。最初に転がり込んできたイルーゾォの襟首を、ギアッチョが強引に掴んで引き上げた。 「てめーイルーゾォ!!タチの悪い冗談はやめろッ!!」 ギアッチョが人を殺しかねない剣幕で怒鳴る。しかしイルーゾォは苦渋に満ちた顔で答えた。 「嘘じゃない・・・!!『罰』と書かれた紙を身体に貼り付けて・・・ッ!!」 サイレントの魔法がかかったかのように、その場は静まり返った。 ――・・・そんな・・・嘘・・・ ルイズは崩れ落ちそうになった。勿論、今はリプレイされるギアッチョの幻に宿るただの意識である彼女には不可能なことであったが。 ギアッチョの仲間は、リーダーを除き全てが死んだ・・・それは理解しているはずだった。 しかしギアッチョを通して幾つもの場面を共有した今、ルイズに彼らの死を無関心に眺めることなど出来るはずがない。 だがそんな彼女の気持ちなど一顧だにせず、場面は無情に進んで行く。 ジェラートは自宅のソファで、恐怖に顔を引き攣らせて絶命していた。 「ジェラート・・・おいジェラートッ!!」 プロシュートがジェラートを揺さぶる。リゾットは彼の肩を掴んでそれを止めた。 「やめろ・・・プロシュート ・・・ジェラートはもう死んでいる」 「クソッたれがッ!!」 プロシュートは怒りを吐き捨てて立ち上がった。逆にメローネは、その場にがっくりと膝を落とす。 「・・・ボスだ・・・ボスの正体を探ったことがバレて・・・・・・」 ギアッチョは唇を噛んで怒りを耐えていた。ギリギリと音がするほど噛まれた唇からは、彼らの心を代弁するかのように血が流れている。 「・・・ホルマジオ イルーゾォ ソルベはどこだ?」 リゾットが二人に向き直るが、彼らは俯いたまま黙って首を横に振った。 「クソッ・・・!お前達・・・ソルベを探せ!!」 リゾットは焦燥感も露に叫んだ。 そして場面はまた一つ飛ぶ。 ギアッチョ達はアジトに集合していた。彼らの足元の床には、七十サント四方程の箱が数えて三十六個転がっている。 その箱にはガラスのケースに額縁を嵌めたようなものが入っていて、その中に何か気持ちの悪いものが、 ――・・・そんな 彼らは最後の一つまで開封して、やっとそれが何かに気付いた。 ――やめて ・・・いや、解ってはいたが・・・気付かない振りをしていた。彼らが送られてきた順にそれらを並べてみると、 ――お願いだからもうやめて・・・! 三十六個に斬り分けられた、輪切りのソルベが、 ――あぁあぁああああああぁああああッ!!! ルイズはいっそ気絶してしまえたらどんなに楽だろうかと思った。 しかし今はただギアッチョを通して彼の過去を見ている「意識」だけの状態であるルイズには、気絶どころか顔を覆うことも背けることも出来ず・・・彼らの為にただ涙を流すことすら出来なかった。 しかし、眼前の場面は冷徹なまでに滞りなく流れ続ける。自分達を嘲笑うかのように警告の道具としてソルベを惨殺したボスに、誰もが怒りを必死に押し殺す中―― バギャアッ!!! ギアッチョの我慢は限界を超えた。 「あの野郎ォオオォオォォオオーーーーーーーーーーーッ!!!!」 テーブルを叩き割り、ギアッチョは天地が割れんばかりの声で叫んだ。 「殺すッ!!!オレが殺してやるッ!!!」 額縁を梱包していた箱を踏み破りながら、ギアッチョは悪鬼の如き凶相で扉へと向かう。 プロシュートが「早まるんじゃあねぇ!」と手を伸ばすが、ギアッチョは彼に眼も向けずにその手を払いのけた。 しかし、その先でギアッチョの足がピタリと止まる。扉の前に、リゾットが立ちふさがっていた。 「どけよ・・・リゾット!!」 怒りに沸き立つギアッチョの双眸がリゾットを射抜く。しかしリゾットは充血した両眼でギアッチョの視線を真っ向から受け止めた。 「リーダーとして・・・ギアッチョ、お前を行かせるわけにはいかない」 「何故だッ!!」 ギアッチョは激昂して叫ぶ。 「ええ!?オレ達は一体何年屈辱に耐えてきた!?命を賭けて組織の敵を排除し続けてよォォーー・・・オレ達は文字通りパッショーネに命を捧げてきたッ!!いつか忠誠が報われる日が来ると信じてなァァ!! それが何なんだこのザマはッ!!オレ達の誇りだけじゃあ飽き足らず、ボスの野郎はソルベとジェラートを無惨に殺し・・・そしてその死まで侮辱したッ!!ここまでされてよォォォー!!一体いつまで耐え続けろっつーんだッ!!」 ギアッチョは怒りに任せてまくし立てた。 「落ち着けギアッチョ・・・! オレは・・・いや、オレ達の誰一人としてこの状況を受け入れている者はいない・・・ だが耐えるんだ!」 リゾットはそう言うと、ギアッチョが何かを言う前に続ける。 「ボスの正体を探ろうとしたんだ・・・オレ達が関わっていようがいまいが、ボスは既に・・・間違いなくオレ達を監視下に置いているはずだ そんな状態で一体何が出来る・・・?刺し違えるどころか、ボスに辿り着くことすら出来ないだろう」 ギアッチョはぐっと言葉を詰まらせる。 「今は伏して耐えるんだ・・・ ボスを倒す『チャンス』が来るまで!」 リゾットの眼は『覚悟』している者の眼だった。ギアッチョは壁を一発猛烈な音を立てて殴りつけると、その拳を震わせながら収めた。 ルイズは今度こそギアッチョの気持ちを理解した。彼女の耳には、食堂でギアッチョが叫んだ言葉が木霊していた。 『オレ達の命は安かねェんだッ!!!』 これだけの言葉に、一体どれほどの無念が込められていたのだろう。 ルイズにはもう結末が分かっている。リゾットの部下は、全員が死亡する。 ならば例え彼がボスに打ち勝ったとしても、一体その勝利にはどれほどの意味があるのだろうか? 仲間を失くし、ボスを殺して生きる目的までも失ってしまったならば、リゾットはもはや一人で生きていけるのだろうか。 そして、殆ど全ての仲間を失って唯一人生きながらえてしまったギアッチョは? 己が立っていた足場を失い、拠り所にしていた支えも失い――彼は一体何を思って生きているのだろうか。彼は自分を命の恩人だと言う。だけどそれは本心からのものなのだろうか?自分はギアッチョに、ただ終わることすら許されない痛みを与え続けているだけなのではないか―― ルイズには何も解らない。ただひたすら辛く、そして悲しかった。
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/455.html
食事はきっちり全員分作られてある。ギアッチョが貴族の分を食べたため―― ルイズの分の食事はなくなってしまった。するとどうなるか?ルイズは使い魔の責任を取って、本来ギアッチョが食べるはずだった実に貧相な朝食を食べる 羽目になってしまったのだ。生まれて初めてのことである。 「それもこれも・・・全部あのクサレ眼鏡のせいよッ!!」 食堂に来たとき以上の怒りを撒き散らしながら、ルイズは教室に向かった。 さりげなく罵倒のランクも上がっている。 「ていうかあいつちゃんと掃除してるんでしょうね・・・もし教室にいなかったら飯抜きだわ!」 ブツブツ文句を垂れながら教室の戸を開く。 はたしてそこにギアッチョはいた。ぼんやりと宙を見つめて座っている。 「ちょっ・・・どこに座ってんのよあんた!降りなさい!」 「学生ならよォー 誰でも座るだろォ?怒ることじゃあねーだろ」 「座らないわよ!ここは平民の学校なんかとは違うんだからね!」 「やれやれ」ギアッチョはそう呟くと教卓から飛び降りた。 「文句ばっかじゃあ人はついてこねーぜお嬢様よォ~」 「ここまで酷い仕打ちにあって文句を言わない奴がどこにいんのよッ!!」 正論である。しかしギアッチョは動じない。 「リゾットの野郎は文句一つ言わなかったぜ 『お前はそういう奴だからな・・・』 とか何とか言ってよォオォ」 「あんたそれどう考えても諦められてるじゃない!」 等と無駄な問答がしばし続き― 「ハッ!肝心なことを忘れてたわ!あんたちゃんと掃除したんでしょうね!」 ようやく本題に気付いたルイズが辺りを見回すと・・・ 意外ッ!それは完璧ッ!! 「うッ・・・美しい程に磨かれているわッ!!あんた一体どんな魔法を使ったの!?」 「何も・・・別に元々掃除は嫌いじゃあねー」 ルイズはそこで理解する。こいつはキレさえしなければマトモな奴なのだと。 「・・・ん?」 キレさえしなければ。 「・・・ギアッチョあんた 念のために訊くけど・・・ 私の部屋も綺麗に片付いたんでしょうね?」 「・・・・・・」 ―ルイズは頭痛と共に確信する。 「・・・壊したのね」 「・・・まぁ そういう説もあるな・・・」 「・・・あーそう・・・」 ルイズはもはや怒る気力もなくなっていた。隣でギアッチョが「椅子の形が気に入らねェんだよ椅子の形がよォォォーーー」等と呟いているので恐らく壊れたのはそれだろう。 全くこいつを召喚してしまってからというもの本気でロクな事がない。「私は今世界で一番不幸な貴族だわ・・・」とルイズは一人ごちた。 始業の鐘が鳴り、教師が入ってくる。シュヴルーズと名乗ったその教師は、開口一番 「おやおや、面白い使い魔を召喚したものですね ミス・ヴァリエール」 とのたまった。本人に悪気はないのだろうが、ルイズにその言葉はかなり 堪えた。「こいつと一日一緒に過ごしてからもう一度言ってみなさいよ!」と言いたかったが、勿論教師にそんなことが言えるわけもない。 しかしそんなルイズの胸中も忖度せず、一人の生徒がルイズをからかい始める。 「ゼロのルイズ!召喚出来ないからって、その辺歩いてた平民を連れて 来るなよ!」 周りでドッと笑いが起きる。 「うるさいかぜっぴきのマリコルヌ!私はきちんと召喚したもの!こいつが 来ちゃっただけよ!」 「嘘つくな!『サモン・サーヴァント』が出来なかったんだろう?それと俺は風邪なんかひいてない!」 二人はギャーギャーと言い争いを始めた。罵り合いは次第にエスカレートし、やる気かと言わんばかりに二人がガタンと席を立ったところでシュヴルーズは 杖を振った。彼女の魔法によって糸が切れたように着席した二人を交互に見て、ミセス・シュヴルーズは仲裁にかかる。 「お友達をゼロだのかぜっぴきだの呼んではいけません。わかりましたか?」 マリコルヌはニヤニヤと笑みを浮かべながら言った。 「ミセス・シュヴルーズ。僕のかぜっぴきはただの中傷ですが、ルイズのゼロは事実です」 マリコルヌは自分で言って大笑いする。が、そのバカ笑いは突然ピタリと止んだ。 「はガッ!?ぼ、僕の口にィィ こ 氷がァァァ!!」 マリコルヌの口は、いつの間にか氷でガッチリと覆われていた。 ルイズはハッとして床に座らせていた己の使い魔――ギアッチョを見る。 「氷を床から伝わせて奴の口を封じた・・・ ゼロだか何だかしらねーが 恩人がバカにされてんのを見んのはいい気分じゃあねーからよォォ~~」 「・・・ギアッチョ・・・あんた・・・」 この学院に来て以来、ルイズは誰かが自分をかばってくれたことなど一度もなかった。 昨日自分を助けてくれたキュルケだって、普段は数百年来の怨敵の間柄である。 ―むしろ彼女がどうして体を張ってまで自分を助けようとしてくれたのか、ルイズにはまずそれが分からなかったが―つまりギアッチョは、ルイズにとってここで初めての味方だったのだ。 ルイズは一瞬だが、今までギアッチョに受けた仕打ちなどすっかり忘れて、この男を召喚出来たことを始祖ブリミルに感謝した。 ミセス・シュヴルーズは授業を開始した。マリコルヌの口はしばらくふさがれていたが、息が苦しいのかウーウー唸るのが煩わしくなってきたのでそのうちギアッチョに解除された。 そのギアッチョは真面目に授業を聞いている。やっぱり 平常でさえあればマトモな男なのだろう。意外と勤勉なのかもしれない、とルイズは思った。 「そういえば何度か妙な雑学を披露してたわね・・・」 まぁ問題は披露の度にブチキレる事なのだが。そんなことを考えていると、「ミス・ヴァリエール!」 突然先生に名前を呼ばれた。 「は、はいっ!」 「使い魔が気になるのは分かりますが、そちらばかり見ていて授業を疎かにしてはいけませんよ」 「ち、ちがっ・・・」 「口ごたえをしない!ではあなたにこれをやってもらいましょう ここにある石を、望む金属に変えてごらんなさい」 「え?わ、私がですか?」 シュヴルーズがルイズを指名した途端、生徒達から一斉にブーイングが起こる。 「まってくださいミセス・シュヴルーズ!」「ルイズに魔法を使わせるなんて自殺行為 です!!」「・・・イカレているのか?この状況で・・・」等々、まるでルイズが魔法を使うと死人が出るかのような狼狽ぶりである。 ルイズは正直やりたくなかった。 彼女の魔法が成功したことなどサモン・サーヴァントを除けば殆ど皆無なのだ。 しかし――彼女はちらりとギアッチョを見る。 ――使い魔の前で主が逃げ腰になるわけにはいかないわ! ルイズは「覚悟」を決めた。クラスメイト達にとってはこの上なく迷惑な「覚悟」だったが。 「やります!」 と言うがはやいか、ルイズは教卓に向かって歩き出していた。石の前に立ち、 杖をかざし、呪文を唱え始める。ギアッチョは興味深げに見守っていたが、 それにしても周囲の声が尋常ではない。「その魔法を出させるなァーーー!!」 だの「う…うろたえるんじゃあないッ! ドイツ軍人はうろたえないッ!」だの、 あまりにも怯えた声が聞えてくるものだから流石のギアッチョも何だか 分からないなりに用心の構えをとることにした。 ―私は出来る、やれば出来る子よ!そうよ、サモン・サーヴァントだって 成功したんだから! そしてルイズは呪文を発動させる! カッ!! 一瞬の光の後、 ドッグォオオオォオン!!! 運命は覆らなかった。石を中心に広がった爆風は石や机の破片を撒き散らし、逃げ遅れた生徒は殆ど例外なくその餌食になった。間近にいた ミセス・シュヴルーズは、ちょっとお見せできない顔で地面に倒れている。 とっとと机に潜り込んで難を逃れていたキュルケは、はたと思い当たってギアッチョの姿を探した。 ギアッチョは―座っていた場所を1mmも動いてはいなかった。少し驚いたような顔はしていたが・・・彼の体には一箇所たりとも傷はなかった。 そして更に奇妙なことに、ギアッチョの体から大体半径50cm程度の範囲に飛来したと思われる破片は、全て宙に浮いて止まっていた。 ――バカな・・・この一瞬で爆風と破片全てを「止めて」しまったというの!? 一人眼を見張るキュルケをよそに、ギアッチョは呼吸と共にスタンドを解除し、宙に浮いていた破片はそれと同時に一斉に地面に落下した。 ――なんて「パワー」なの・・・ この男 ギアッチョ・・・やはり危険だわ! キュルケは出来うる限りの範囲でこの男を警戒することを心に決めた。 「あーもうッ!全然終わらないじゃない!!」 ルイズは箒を片手に喚いていた。 「そりゃあそーだろォォォ 教室の半分をフッ飛ばしゃあよォォ」 2人は今掃除中である。ルイズは始終ぶつぶつと文句を言っているが、教師の不注意ということで十数人を医務室送りにした事を問われなかったのだから、むしろここは喜ぶべきなのである。 「ったく・・・どうしてこの私がこんなことを・・・」 「てめーがブッ壊したからだろ」 この学院では、選択も掃除も全てメイドが行っている。勿論ルイズの実家でもそうだったので、彼女に掃除の経験など全くなかった。 「あんたのおかげであんな惨めな場面を衆目に曝されるハメになるし、 その上あんたの代わりに使い魔のご飯は食べるハメになるし、おまけに魔法も失敗してこんな平民の仕事をやらされるハメになるし・・・全部あんたのせいよこのバカ使い魔!!」 「後半2つは関係ねーだろ」 「うるさい!ていうかあんたも手伝いなさいよッ!さっきからそこに座ったまんまで何にもしないじゃない!」 ルイズはギロリと半分壊れた教卓の上のギアッチョを睨む。 「ここを爆破したのは俺じゃあねーぜ」 「主の不始末は使い魔の不始末よッ!」 さっきの「覚悟」のことなど、少女はすっかり忘れ去っていた。 自分で言って恥ずかしくねーのかこいつは、と思ったギアッチョだったが、これ以上ギャーギャー騒がれると氷漬けにして窓からブン投げたくなるので仕方なく掃除を手伝うことにした。 「あんたはここからそっちまでお願い それと一つ言っておくけど、絶対にキレて物を壊したりしないでよ!」 「ここからそっちってほぼ4分の3じゃねーか、ええ?おい まあそれでもお前がそこを掃除し終えるよりは早く片付くだろーがよォォ」 こうして互いが互いをいつまでも罵り合いながら、教室の掃除は進んでいった。 午前の授業の終わりを告げる鐘が鳴る。それとほぼ同時に、2人の掃除は終了した。 「はぁー・・・やっと終わったわ・・・ 掃除なんてもう二度とやらないんだからね!」 誰に向かって宣言しているのだろうか。 「やりたくねーならちゃんと魔法を勉強するこったな」 ビキッ! ギアッチョの何気ない一言は―ルイズの逆鱗に触れてしまった。 「・・・てるわよ・・・」 「ああ?」 「してるわよッ!!」 ルイズは幼い頃から魔法も使えないメイジとしてバカにされてきた。自分を見下している奴らを見返すために、彼女は常の他人の何倍も努力をしている のだった。それを、知らないとはいえ自分の使い魔にバカにされたのだ。 ルイズが怒るのももっともである。 「ええそうよ、私は一度も実技を成功させたことのない『ゼロ』のルイズよ!! だから何!?勉強なんて腐るほどしてきたわよ!!練習だって毎日毎日死ぬほどやってきたわ!!腕から血が出るまでし続けたこともあったわよ!! サモン・サーヴァントが成功した時私がどれほど喜んだか分かる!? それをッ・・・!!どうして何も知らないあんたに言われなくちゃならないのよッ!!」 激昂して喋るルイズの眼には涙が浮かんでいた。彼女はそれを乱暴にぬぐいとると、バン!!と激しく扉を開けて駆け出していった。 「・・・・・・チッ」 誰に向けてのものだったのか、ギアッチョは舌打ちをしながら走り去って行く彼女の後姿を眺めていた。 ギアッチョは食堂に来ていた。怒っていても根が真面目なルイズの事だ、今朝のような事態にさせないためにも食事には来るだろうと考えたのだ。 食堂を見回してみると、やはりルイズはそこにいた。まだ怒りが冷めていない のがここからでも分かる。キュルケなどがいつになく真剣に怒るルイズを いぶかしんで話しかけていたが、ルイズは「うるさい!」の一点張りで取り合おうとしない。 「チッ!」 先ほどよりも大きく舌打ちして、ギアッチョはルイズの元へ向かった。 「まだ怒ってんのかよ ルイズよォォ」 「・・・うるさい」 ルイズはギアッチョとまともに顔をあわせようともしない。 ―・・・やれやれ ギアッチョは心の中で嘆息すると、ルイズに向き直った。 「・・・さっきは悪かったぜ お前が勉強してるかも知らずによォォあんなこと言っちまうのは・・・『礼節』に欠ける行為だった 反省してるぜルイズ」 ルイズは耳を疑った。こいつがこんなに早く謝ってくるなんて夢にも思わなかったのだ。こいつは自分が思っているよりよほど礼儀の 分かる男だったらしい。ルイズは少しばつの悪そうな顔をしながらそこでようやくギアッチョに顔をあわせた。 「・・・わ、分かればいいのよ ・・・・・・どうして魔法が成功しないのか分からないけど 私はいつも死に物狂いで努力してるんだから―もう二度とさっきみたいなこと言わないで」 「・・・ああ 分かったぜルイズ」 それを聞いてルイズは少し表情を崩し、そしてそれを合図にしたかのように祈りの唱和が始まった。 「偉大なる始祖ブリミルと女王陛下よ 今朝もささやかな糧を我らに与えたもうたことを感謝いたします」 貴族達の祈りが終わると同時に、あちこちでフォークとナイフの音が鳴り始めた。 「ところでよォォ オレの椅子が見当たらねーんだが」 「使い魔は床よ」 やれやれ・・・ギアッチョはもう一つ嘆息すると、もう一つルイズに尋ねた。 「で・・・オレの飯はどれだ?」 ルイズはちょいちょいと下を指差す。そこには見るからに硬そうなパンが小さく二切れ、そして意識して見なければ見逃してしまいそうな ほど小さな肉のカケラが2つ3つ浮かんだスープが置いてあった。 「・・・なるほどな・・・ こいつが使い魔用のメニューってわけか」 「そういうことよ 使い魔が食堂の中で食事をすること自体が 特例なんだから 始祖と女王陛下に感謝を捧げてありがたくいただきなさい」 とのご主人様の優しいお言葉に、 ブッチィィィィ―――――z______ンッ!! 今度はギアッチョの怒りが爆発した。