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たんたんたたたん、たたたん、たたたん、 「ようこそ、ハルケギニア――魔法と剣が交わる、ファンタジーの世界へ」 たんたんたたたん、たたたん、たたたん、 「この世界の法則は、私たちの知るそれとは余りに異なっています」 たーんたたーん、たんたんたんたたたんたんたん、 「彼女らからすれば、私たちの世界こそがまさにファンタジーなのでしょう」 たんたんたんたんたたたんたん、 「果たして、どちらの世界が正しいのか――決して、そんな疑問を持ってはいけません」 たんたんたんたたたんたんたん、 「答えの無い問い。その果てに行き着く先は――現実でも幻想でもない、 『奇妙な世界』に他ならないからです」 たんたんたんたんたんたたたんたんたん、 「ゲートをくぐった先。そこが、 恋と冒険に満ち溢れた素晴らしい世界である――そんな保障は、どこにもありません」 たんたんたたたん、たたたん、たたたん、 「おや。今も一人――可愛い可愛い少女が、『奇妙な世界』へと、迷い込んでしまったようです」 たんたんたたたん、たたたん、たたたん、 「ほら。あなたのことですよ」 だん。たんたんた、たららん。 ――ハルケギニアにも奇妙な物語―― 「なんなのよ、もう」 ルイズは自室の寝台の上、枕に顔を沈めていた。 今にも泣き出してしまいそうな、弱々しい声で呟く。 「使い魔が、居なくなっちゃうなんて」 使い魔召喚の儀式。 一生のパートナーとなる使い魔を選ぶそれは、二年次への進級試験というだけでない、 メイジにとって極めて重大な意味を持つものである。 それまで魔法に成功したことの無いルイズは、この儀式のために、それはもう頑張った。 とにかく頑張った。 その努力っぷりたるや、天敵であるツェルプストー家の同級生が 思わず応援してしまうほどのものであったという。 文字通り寝食を惜しみ、心身を削って、 ルイズは死に物狂いでこの儀式のために準備をしていた。 その成果、と言うべきなのか。 結論を言えば、使い魔召喚の儀式は成功した。 その瞬間、準備を手伝った級友たちの歓声と砂埃に包まれながら、ルイズは胸を高鳴らせる。 やった。ついにやったのだ。もう誰にも『ゼロ』なんて呼ばせない。 だって自分は、魔法を――そう! 魔法を成功させたのだから! どんな使い魔なのだろう。何せこの自分の使い魔なのだ、強く、美しく、気高くて、 そう、グリフォンとか、マンティコアとか、ケルベロスとか、ユニコーンとか、 ももも、もしかしてドラゴン――韻竜とか! いや、いい。どんな使い魔だろうといい。自分の召喚に応じてくれたのだ、 たとえそれがオケラだって、ミミズだって、モグラだって――流石にちょっと嫌だけど、 でもどんな使い魔でも、ぜったいぜったい大事にしよう。 晴れゆく砂埃の向こうに姿を現したのは、黒い礼服に身を包み、 奇妙な黒い眼鏡を着けた中年男性だった。 この刹那、確かにルイズの時は止まった。 そしてあろうことか、その中年男性は何やらわけのわからないことを勝手に喋り倒した挙句、 居なくなってしまったのである。 そこに居合わせた誰もが注目していたにも関わらず、気がついたら『居なくなっていた』。 去ったのでも、消えたのでもなく、ただ『居なくなった』としか形容出来ない。 それは、まさしく『奇妙な』現象だった。 「…………」 ルイズは現状を確認し、ますますその鬱っぷりを加速させていた。 そう。彼女は『サモン・サーヴァント』にこそ成功していたが、 使い魔召喚儀式の重要なもう一段階を――『コントラクト・サーヴァント』を達成出来ずに居る。 使い魔が居なけりゃ、使い魔にキスなんぞ出来る筈も無い。 当たり前の話だ。 ……そんな前代未聞の事例を前に、学院は一つの選択を迫られる。 ルイズを進級させるか。 それとも――ダブらせるかだ。 ダブり。 そのおぞましい単語を思い浮かべただけで、ルイズは首を絞められるような気分になる。 もしも、仮定、仮の話として、万が一ダブってしまったら。 ……両親や姉達は、どういった反応をするだろう。 元々、魔法を使えない落ちこぼれだった自分。 だ、ダブりなんかしたら。 ……考えることすら脳が拒否した。 「…………」 空腹と乾きを自覚する。わずかな水以外、丸一日何も口にしていない。 ルイズの処遇を決めるのにも、あと数日は必要だろう。 それまで、ここでひたすらじっとしているわけにもいかない。 ……厨房に行って、何か貰ってこようか。 ルイズは重い体を引きずり、部屋を出た。 「あ」 「ん?」 部屋を出たところで、ばったりキュルケと対面してしまった。 ルイズは、自分の顔が醜く歪むのを自覚する。 ――こんな時に、ツェルプストーの娘と顔をあわせてしまうなんて。 何を言われるか、予想はつく。 「ルイズ! やっと出てきたのね。ちょうど今、呼びに行こうと思ってたのよ」 「……何よ」 妙に明るい様子のキュルケ。それはそうだろう、とルイズは思う。 天敵のヴァリエールがこんな無様を晒しているのだ。 ツェルプストーの娘にとって、こんな嬉しいこともないだろう。 大体、大して親しくもない自分を呼び出してどうするつもりだったのか。 サラマンダーでも見せ付けるつもりか。 「まったく、ずっと部屋に篭って何をしてたの? 聞いたわよ、あの話」 ほら、やっぱり。 やたらと親しげに話しかけてくるキュルケに、ルイズは顔をしかめる。 どうせ、自分の使い魔を自慢して、バカにしてくるに違いな―― 「あんた、『くぎみやりえ』なんですってね!」 「……は?」 ルイズの目が点になった。 なにそれ。 「まったくもー、それっぽいとは思ってたけど、まさか本当にそうだとはねー」 ルイズの肩をバシバシ叩くキュルケ。いてーよ。馴れ馴れしいんだよ。 「ほら、行くわよ。ギーシュたちが今、宴会の準備してるから」 「……え? 宴会?」 混乱するルイズ。 「なんで?」 「決まってるじゃない。あんたが、『くぎみやりえ』な記念よ」 「な、何それ?」 そうだ。なによそれ。その『くぎみやりえ』って何だ。 キュルケはニヤニヤしながら答える。 「またまた、惚けちゃって。ほら、とっとと行くわよ」 「ちょ、惚けてなんか……!」 「ほらほら、歩く歩く!」 キュルケに背中を押され、食堂の方に誘導される。 「だだ、だからその『くぎみやりえ』って何なのよ!」 「もー、バレバレなんだから惚けないの」 結局、『くぎみやりえ』とは何なのか。わからないまま食堂に着く。 扉を開けると、 「「「ルイズ、ばんざあああああああああああいい!」」」 歓声に包まれ、ルイズは目を丸くした。 タバサ、ギーシュ、モンモランシー、マルコリヌ……クラスメイトはもちろん全員、 他の顔も知らないような奴さえ集まっている。百人以上は居るようだ。 「やぁルイズ、まさか君が『くぎみやりえ』だったとはね!」 「……聞いてみれば明らか。今まで気づかなかった方が『奇妙』」 「とにかくこっち座れよ、ルイズ!」 「な……」 呆然とするルイズを数人があっという間に取り囲み、中心に座らせる。 食卓には、豪勢な食事や高価なワインなど。普段の食事よりも更に豪華なものが並んでいた。 「な、何よこれ一体! 何なの!」 ギーシュが薔薇を振り、ポージングしながら答える。 「何、って……。祝賀会に決まっているじゃないか」 「何の!?」 「君が『くぎみやりえ』だったことがわかったんだ。当たり前じゃないか!」 わけが、わから、ない。 「だからその、ああああもう、わけわかんない! 何なのよあんたら!」 一人錯乱するルイズ。 その声を聞いて、その場に居る全員がどよめく。 「おお、『くぎみやりえ』だ……」 「『くぎみやりえ』ね……」 「なんという『くぎみやりえ』……」 「これぞ『くぎみやりえ』、ツンデレの極地、ツンデレの行き着く終焉にして究極!」 「く、くぎゅうううううううううう!」 「くぎゅうううううううううううううう! もっと、もっと罵倒を!」 だから、本当に、わけが、わから、ない。 「だから――」 「さぁ、乾杯だ! 僕たちの友、ルイズと!」 ギーシュが杯を高く捧げる。ルイズもキュルケに杯を無理やり持たされてしまった。 「「「その『くぎみやりえ』に!」」」 他の者たちが続いて唱和。そして、 「「「かんぱあああああああああああああああああああいい!」」」 その後のことは、ルイズの記憶には残っていない。 窓から差し込む朝日で目を覚ますと、そこは自室の寝台の上だった。 「う……」 軽く二日酔い気味。頭が重い。飲みすぎたのか。昨日は―― 「っ!」 そこで昨日の出来事を思い出す。そうだ。結局あのわけのわからない宴会はなんだったんだ。 一体、 「『くぎみやりえ』ってなんなの?」 一人呟く。もちろん、返事は無い。 ……取り敢えず、部屋から出て誰かに問いただすべきよね。 身なりを整え、部屋を出る。 廊下を足早に歩き、誰か居ないかと周りを見回していると―― 「きゃっ!」 「あっ!」 前方への注意がそれてしまっていたのか。誰かにぶつかってしまった。 慌てて倒れた黒髪のメイドを抱き起こす。 「だ、大丈夫かしら? 悪いわね、ちょっと考え事をしてて」 「た、大変申し訳ありません! 私の方こそ不注意で――!」 恐縮していたメイドがルイズを見て、何かに気づいたような顔になった。 「失礼ですが、ミス・ヴァリエールでしょうか?」 「? そうだけど?」 「ちょうど今、部屋に伺おうと思っていたんです。 学院長がお呼びですので、学院長室までお願いします」 「学院長が?」 学院長に呼び出される用事なんて―― 「あ」 あった。思いっきりあった。昨日の出来事ですっかり忘れてしまっていたが、 間違いなく、あの件だろう。 口に出すのも、頭に思い浮かべるのも忌まわしいあの件。 つまり、だ、だだ、ダブり。 ……ルイズの処遇をどうするのか、決定したようだ。 「……だ、大丈夫ですか?」 急に顔を真っ青に染めたルイズを見て、心配そうに声をあっけるメイド。 「だだだだだ、大丈夫よ。ありがとう。……すぐ行くわ」 ややふらつきながら歩き出すルイズ。 それを不思議そうに見送りながら、メイドはポツリと漏らした。 「……すごい。本当にあの人、『くぎみやりえ』だ」 「…………」 「…………」 気まずい。 「…………」 「…………」 学院長室に入ると、そこにはオスマンだけでなく、 ギトーやコルベール……主要な教員全員が集まっていた。 オスマンも誰も、何一つ喋らず。沈黙が部屋を支配している。 「…………」 「…………」 ルイズが重い空気に耐え切れず、顔をうつむける。 ……やはり、留年なのか。ダブりか。そうなのか。 勇気を振り絞り、口を開こうとした瞬間。 オスマンの言葉が、重く響く。 「ふむ……ミス・ヴァリエール」 「……はい」 何故か、どよめきが起こった。 ルイズは覚悟を決め、顔を上げる。 「今からわしが言う言葉を、そのまま繰り返しなさい」 「……はい?」 なに? 「そのまま、繰り返すんじゃ。いいかの?」 「は、はい。わかりましたけど……」 なんだ。何をやらせるつもりだ。処分を言い渡すんじゃないのか。 不意に、猛烈に嫌な予感がルイズを襲った。 そして、それは的中する。 「では、ゆくぞ。……『べ、べつに、あんたのために作ってあげたんじゃないからね!』」 「……………………べ、べつに、あんたのために作ってあげたんじゃないからね!」 再びどよめく室内。 ルイズの脳裏を駆け巡る、昨夜の宴会の記憶。 「『か、勘違いしないでよね! あ、あんたのことなんか何とも思ってないんだから!』」 「……………………か、勘違いしないでよね! あ、あんたのことなんか何とも思ってないんだから!」 まさか。 「『ぎ、義理よ義理! ざ、材料が余ったし、誰にも貰えないあんたが哀れだったから、 ほんと、それだけなんだから!』」 「……………………ぎ、義理よ義理! ざ、材料が余ったし、誰にも貰えないあんたが哀れだったから、ほんと、それだけなんだから!」 「これは……」 「ややぎこちなさはあるが……」 「なんという……なんというツンデレ……」 「テンプレ通りの陳腐さ……だがそれがいいっ……!」 「く、くぎゅうううううううううううう!」 「くぎゅううううううううううう! 罵って! 変態って罵って!」 まさか、また、なのか。またなのか。 ルイズはオスマンの顔を何気なく見て、目をひん剥く。 泣いてる! こいつ泣いてるよ! 「まさか、生きているうちにこれほどのツンデレに会えるとはの……長生きはするもんじゃ」 「オールド・オスマン! 私は今、猛烈に感動しています……!」 マジ泣きだ! み、ミスタ・コルベールもマジ泣きだ! なんだこいつら! 「ミス・ヴァリエール。……そなたは、『くぎみやりえ』なのだな」 「だから、その、『くぎみやりえ』? っていったい――」 「わかっておる。言わずとも全てわかっておる。おめでとう。本当におめでとう」 ルイズの胸には殺意。 わかってねぇだろクソジジイ。殺すぞ。 「本当におめでとう。そして、ありがとう。もう、戻って宜しい」 「あ、あの、私の進級の件は……?」 「んなもん決定じゃ。進級に決まっておる」 嘘ぉ! 「ほほ、本当ですか、オールド・オスマン……!」 「当たり前じゃ。一体誰が、『くぎみやりえ』を留年なぞさせるものかっ!」 オスマンの言葉に、揃ってうんうんと頷く教師陣。 え、そのおかげなの? 「ご苦労じゃった。戻りなさい」 閉められた学院長室の扉を背に、息を吐くルイズ。 呟く。 「だから、『くぎみやりえ』って一体なんなのよ……!」 その夜は、学院中の全員が宴会に参加した。 翌日。 もはや状況は完全にカオス化していた。 「ミス・ヴァリエール! アンリエッタ女王とマザリーニ卿が、あなたに会うため学院にいらっしゃるようです! あと数時間で到着するとのことで――」 「やぁ愛しいルイズ! 僕だよ、ワルドだ! きみが『くぎみやりえ』だと聞いて、飛んできたよ! さぁ早速今すぐ婚姻を――」 「ジュール・ド・モット伯爵が、君に会いに――」 「アルビオンのウェールズ皇太子が――」 「クロムウェル大司教――」 「が、ガリアのジョゼフ一世から親書が――」 「ジェリオ・チェザーレと申します。聖エイジス二十三世の使いで――」 「ゲルマニアのアルブレヒト三世が――」 「え、エルフ? エルフだって!?」 大騒ぎの渦中の中、呆然と立つルイズ。 何なの、一昨日からのこの騒ぎ。 『くぎみやりえ』ってなに。 一体、この『奇妙』な出来事は――なんなの。 「ああ、ああ、ルイズ、ルイズ・フランソワーズ、私の懐かしいお友達! どうかその声を聞かせてちょうだい! そう、『くぎみやりえ』を!」 「ルイズ、僕のルイズ、さぁこの婚姻届にサインを、そして『くぎみやりえ』を――」 ルイズは、学院の中庭、中心に立ち尽くす。 それに群がる大勢の人々。 次々に到着する馬車、グリフォン、ヒッポグリフ――。 混乱の中、口にされる言葉は揃いも揃ってひとつ。 『くぎみやりえ』『くぎみやりえ』『くぎみやりえ』――。 キレた。 しらない。もうしらない。何が起きようがかまうものか。 差し出された婚姻届けを地面に叩きつけ、差し出される手をはねのけ、 群がる人々を押しのけ、ルイズは絶叫! 「だから! 『くぎみやりえ』って何なのよ!! もおおおおおおおおおおおおおおおお!」 世界が、止まった。 キュルケが呆然としてこっちを見ている。 タバサの本が手からずり落ちた。 ギーシュの口に咥えていた薔薇が地に落ちた。 モンモランシーが香水の瓶を取り落とす。 マルコリヌが食いかけのピザを口から離す。 アンリエッタの王冠は頭からずり落ちそうで、ワルドの帽子の羽がはらりと宙を舞う。 そこに居る全員の頬を風が撫ぜ、草木は緩やかに揺れた。 雲は流れ、光が差し込み、鮮烈な緑を映し出す。 ルイズの荒い息だけが、そこに響いていた。 ルイズは、退学になった。
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反省する使い魔! 第十三話「土の略奪●雷鳴の起動」 「ねぇタバサ、あなたはどう思う?」 「………?」 食事を終え、ルイズに付き添って医務室にいるキュルケとタバサ。 メイジの女医師に音石からもらった金を支払い、 治療をしてもらっているルイズの後ろで キュルケがタバサの耳元で、ルイズに聞こえないように呟いた。 「……何が?」 「オトイシの『アレ』の事よ」 『アレ』とは言うまでもなく 『レッド・ホット・チリ・ペッパー』のことである。 「彼の能力のこと?」 「そうよ、あたりまえでしょ? あららァ~、それともなにィ?もしかして変の意味で考えちゃったァ~?」 「………あなたと一緒にしないでほしい」 「ふふっ、それもそうね。そう睨まないで頂戴 それで、どう思う?」 「………どう、とは?」 「なんでもいいのよ、いろいろと疑問はあるでしょ? いくつか聞かせてくれるだけでいいの、 わたしも考えたんだけどさァ~、 いろいろと疑問が多すぎて逆にサッパリなのよ」 ある意味キュルケらしいとタバサは思った。 次にタバサの口から小さくやれやれと溜め息が出る、 なんでもかんでも自分に意見を求めるのはキュルケの悪い癖だ。 でもそれはそれでキュルケらしいと、妙に納得もいった。 そしてそんな親友キュルケの為に、頭の中で疑問点をまとめる。 「彼は……ただの平民じゃない」 「そりゃそうよ、あんな強い亜人を操れる彼が 『ただ』の平民だったら、私たちメイジの立場がないわ! あ……でも、それならあの亜人は一体何なのかしら? やっぱり、あのギターって楽器がマジックアイテムになってるのかしら?」 「………たぶん、ちがう」 「どうしてそう言い切れるの?」 「正直言うとこれは勘。でも少しだけ思い当たるところはある。 以前彼自身もマジックアイテムを使っていると言っていた でもあれはたぶん嘘、態度があまりにも素っ気無かったし それに彼が『能力の正体がマジックアイテムを使っている』と すんなり答えたところがとてもひっかかる」 「…確かに、彼の性格から考えてそんなに自分の能力の秘密を すんなり他人に教えるなんて奇妙で不気味ね…… でもじゃあそれって………」 キュルケが顎に手をあてて考える仕草をとる。 そしてそんなキュルケの考えを予想できたタバサは 彼女のために結論を口にした。 「あれは……マジックアイテムとも……魔法ともまるで違う わたしたちの常識を遥かに超越したナニか」 「……もしかして、未知の先住魔法とか?」 「それも考えにくい、彼はエルフには見えないし そもそもあの亜人には、魔力の流れを感じなかった」 「そう…よね…、ギーシュとの決闘のときは 距離があったからわからなかったけど、 昨日の戦いでは彼と彼の亜人のすぐ傍に私いたけど そんな感じ全然しなかったわ………」 なにやら更なる疑問が増えてしまった気がして、 キュルケは両手でわしゃわしゃと頭を掻き回した。 「あァーーもうッ!わっかんないわねぇ!! 一体彼って何者なのよ!!」 「病室では静かに!!」 (まったく、仮にも貴族がなにやってんだか…) 後ろで突然叫んだことで、医務室の専属メイジに 元気よく怒鳴り怒られたキュルケにルイズは胸の中で溜め息をついた。 【ガチャリ】「失礼します」 するとキュルケたちのさらに後ろで、 医務室の扉が開く音と同じくしてモンモランシーが入ってきた。 「あら、モンモランシーじゃないの 一体どうしたのよ?熱でもあるの?」 「はァ?な、なんでそうなるのよ?」 キュルケの挨拶に続いた質問にモンモランシーは首を傾げた。 しかしキュルケは別に皮肉で言っているわけじゃない。 本当にモンモランシーを心配して質問したのだ。 なぜなら………、 「だって…あなた顔すっごい赤いわよ?」 「え、ええぇッ!!?」 モンモランシーはすぐさま両側の頬っぺたに手を当てた。 ………熱い、とても熱い。熱と勘違いされて当然の熱さ。 原因はわかってる、わかってはいるけど…… まさかここまで自分は顔を紅くしているとは思わなかった。 そんな自分の顔をルイズたちがまっすぐ見ている。 実際は純粋にクラスメイトを心配している視線なのだが、 モンモランシーはそんな視線をとても直視できなかった。 「ちょ、ちょっと!ひ、ひ、人の顔をまじまじ見ないでよ!?」 くるり、っとモンモランシーは顔を隠すために体ごと後ろを向いた。 しかしそこに最高のタイミングで…………、 【ガチャリッ】「よー、ルイズいるかァ?」 「キャアアアアアアアアァァァァァッ!!!??」 「おわァッ!!?」【ビックゥッ】 原因である男、音石明が入ってきた。 モンモランシーの壮大な絶叫が鳴り響く。 当然この後、医務室専属メイジに 「病室では静かにッ!!!」 とキュルケと同じように怒鳴られたのは言うまでもない。 まあこの医務室専属メイジ自身もけっこう大概のような気もするが……… 「てめぇ一体どういうつもりだァ? 俺が日頃大音量に慣れてるギタリストじゃなかったら 今頃耳の鼓膜がブチ破れてるぜ!」 「あ、あなたがいきなり現れるからいけないんでしょう!?」 「てめぇの頭は間抜けかァ? ついさっきまで一緒にここまで来たんだから当たり前だろーが!!」 また怒鳴られないために結構セーブした声で音石がモンモランシーに抗議する。 ついでに言うとこの医務室は貴族専門で、 給仕以外の平民は立ち入り禁止されている。 その証拠として、医務室専属メイジに怒鳴られた後 「ここは平民の立ち入りは禁止よ!」と睨まれたが ルイズの計らいのおかげで、 今は問題なく医務室内でモンモランシーに講義できている。 そんなドアの前の二人のやり取りに、キュルケとルイズは意外そうな顔をした。 毎度のコトながら、そんなキュルケとルイズに対して タバサはいつものように本を読んでおり、 モンモランシーの絶叫の際も一切動じなかった。 「あの二人、いつの間にあんなに仲良くなったのかしら?」 キュルケの口から当たり前の疑問がこぼれた。 まあ無理もない、はたから見れば実に奇妙な光景だ、 外見的にも十分奇妙。 顔に古傷を持ち、学院の女子生徒にも引きを取らない長髪の男。 ロールヘアーと大きなリボンとロール頭が特徴的な少女。 絵になってるようでなってないような組み合わせだ。 当然外見だけじゃない、その人間関係的にも実に奇妙。 方や不思議な能力を使い、この学院の生徒一人を半殺しにし、 生徒たちの間でお尋ね者扱いされているなぞが多い男。 方やその半殺しにされた生徒の恋人関係にあった香水の少女。 『奇妙』、実にシンプルにひと言である。 そんなひと言が、この二人にはとてもよく似合っていた。 「で?ふたりして一体何しに来たのよ? しかもオトイシ!なんであんたがモンモランシーと一緒にいんのよ!?」 「治療してもらったばっかなんだろルイズ? 傷が治ってすぐにそうカッカすんなよ、気分がダルくなるぞ?」 (誰のせいだと思って………!!) ルイズが心の中ではき捨てた。 彼女からしてみれば、自分の使い魔が よその女の子(しかもクラスメイト)と仲良くしているのは あまりいい気分ではない。 普段こういう感情の対象はキュルケだと相場が決まっているが、 とうの本人は奇妙な事に音石に対して そういうアプローチは今のところ一切していない。 おそらく二日前、音石がキュルケの部屋から出てきたあのとき 自分の知らないなにかがあったのだろう…… 少なからず、キュルケを人間的に変えるなにかが……。 「でもまあ勘違いすんなよルイズ おれはお前らが医務室にいると思って様子見に来たんだよ でも肝心の医務室の場所がわかんなかったんだが そこをこいつが親切に案内してくれたっつ~なりゆきよ~」 「そういうことよ、変な勘違いしないでよね まったく、これだから『ゼロ』のルイズは……」 「だれが『ゼロ』よ!!」 「たくっ、お前ら二人そろってカッカしてんじゃねぇ! また怒鳴られちまうだろうがッ!! まったく、ルイズの性格考えて、変な勘違いして怒らねぇように わざわざわかりやすく簡潔に説明してやったってのによぉーー、 これじゃ無駄骨もいいとこだぜ……… モンモランシー!頼むからルイズをしょうもねぇことで 怒らせんのはやめてくれ、ルイズが怒りのまま爆発起こして その後片付けっつー二次被害受けんのは俺なんだぞ!? ルイズもルイズだぜぇ~?いちいち相手の挑発にのるようじゃ 周りが見えなくなって、おまえ自身が一番損する羽目になるぜぇ?」 「「…………………う~~…」」 ルイズとモンモランシーは小さな唸り声をあげる。 (普段の俺ならこういううっとおしい状況はとりあえずギター響かせて 押し黙らせるんだが……、まあ場所が場所だしな… てゆーかよ~、他人に説教すること自体俺らしくもねぇな 他人に説教できるほど立派な人間ってわけでもねぇぞ俺) いろいろと呆れた仕草を音石は髪を掻くことで表した。 「そうよ、よく考えてみればこんなことしてる場合じゃないわ! え~~とっ【ガチャリッ】……………あれ?」 モンモランシーがルイズたちを通り過ぎると、 医務室に設置されてあるいくつかの扉のうち、 手前から二番目の扉を開いた。しかしその扉の先には、 窓から太陽の光に照らされた高級そうなベッドや 棚などの家具が置いてあるだけで そのベッドにもその部屋にもだれもいなかった。 (さすが貴族の学校の医務室だぜ この医務室だけでもこんなに豪華な個室が設置されているとは。 個室ひとつひとつがまるで高級ホテルの宿泊部屋だぜ、 なんだってたかが医務室にこんな無駄な作りするかねぇ~~~) 音石がその無駄に豪華な医療用個室にも呆れるが モンモランシーはなぜか少し混乱していた。 しかし、モンモランシーのその混乱の正体を察した 医療室専属メイジがモンモランシーを助けた。 「ああ、ミスタ・グラモンなら一番奥の部屋ですよ」 「え?ですが前はここに………」 「なんでも『奥のほうが静かで落ち着く』だそうです それで今日の朝、部屋を移したんです」 「あ…、そういうことですか。ありがとうございます」 トテトテとした足どりでモンモランシーは 医務室の一番奥の扉に向かっていった。 こう見ると扉まで意外に距離があった。 音石がそんなモンモランシーを眺めていると モンモランシーはそのまま扉をノックし、個室の中へと入っていった。 するとルイズが急に音石の上着の袖を引っ張ってきた。 「なんだよ?」 「はいこれ、言われたとおり残りは返すわ」 手渡されたのは彼がルイズに託した金貨が入った袋だった。 音石が中身を確認すると、まだある程度の量は残っていた。 「はっ、意外だな」 「…なにがよ?」 「自分でもわかってるくせに聞くなよ、俺を試してんのかァ?」 使い魔の責任は主人の責任、主人の責任は使い魔の責任。 これがメイジと使い魔の間での鉄則だ。 音石が言う意外とは、 『使い魔のものは主人のもの』という理由で ルイズが金を没収してこなかったことに対してだ。 「フフフッ、でもルイズの気持ちなんとなくわかるわ、 わたしだって仮にオトイシが使い魔だったら同じことしそうだもの」 「どういうこった?」 「あなたがそれだけ『特別』だってことよ 使い魔らしくないって言ったほうが正しいかしら?」 「あー…、なるほどな」 音石が袋を懐に仕舞う。 『特別』―――――――、たしかに音石は『特別』だろう。 使い魔らしくないというのもそのまま的を射ている。 サモン・サーヴァントで前例のない召喚された人間。 『忠実』とまで主人に従わない使い魔らしくない使い魔。 不思議で奇妙な『特別』な能力・スタンドを扱う人間。 その上、そんなスタンド使いのなかでも あの『弓と矢』を手にしていた『特別』なスタンド使い。 ここまで特別だとかえって清々しいものだ。 その特別のおかげで、ルイズは本来の使い魔の扱い方を 特別な音石に同等に扱うのが滑稽に感じているから すんなりと金を返してくれたのだ。 (ん?まてよ………) 袋を懐に仕舞い終え、上着から手を出したときに 音石はあることに気がついた。 医務室専属メイジが口にしたとある名前だ。 「ミスタ・グラモン?おいおいおい、 それって俺が決闘で半殺しにしてやった小僧のことか? あの野郎、あれからだいぶ経ったのにまだ治ってねぇのかよ どれどれぇ、おれも様子を見に行ってみるか」 「あ、ちょっとオトイシッ!?」 急に奥へと向かっていった音石に ルイズは驚いて声をかけたが、 音石はそれを無視しモンモランシーの後を追った。 (ふっふっふっ、ベッドで安心して寝ているところに 寝かした理由の張本人が突然現れたら…………… ギヒヒッ、あいつ慌てふとめくぜ!) 早い話タチの悪い嫌がらせである。 22にもなるいい歳した大人なのに どうもこういう子供じみた嫌がらせをするのは どちらかというと音石本来の性格の悪さにあるのだろう。 【ガチャリ】「おらァ、入るぜ」 ノックもせず、モンモランシーが入っていった個室のドアを開ける。 部屋の構造は最初の個室と大して変わらず、 中央の壁際にベッドが置いてあり、窓がひとつ、 ドアの近くに花瓶がのった小さな机と椅子。床にしかれた絨毯。 どれもこれもが気品溢れる豪華な代物だった。 そしてその豪華なベッドの上で横になっている ギーシュが入ってきた音石を見た瞬間 顔を蒼白にし、全身がガタガタ震え始めた。 そしてその音石もギーシュが自分に完全に恐怖する様を見て 気分がいいのか、悪どい笑みを浮かべはじめる。 「ようクソガキ、思ったより元気そうじゃねぇか さすが魔法だな。あれだけぐちゃぐちゃにしてやったってのに たった数日でほとんど治ってるじゃねーかァ。ええおい?」 「き…き、き、き、君は!? な、な、なぜ!?き、き、きみがここにィ!!?」 ギーシュの体は魔法の治癒のおかげで音石の予想以上に回復していた。 半殺しにされた当初こそは、バイクで事故って間もない墳上裕也を 余裕で上回る包帯やギブスなどでの施されようだっただろうが 数日経った今となっては片手と片足を包帯でぶら下げているだけの この世界の治癒の魔法の凄さを思い知らされる傷の治りようである。 「ちょ、ちょっとオトイシさん!? 一体なんのつもり、きゃあっ!?」 モンモランシーが二人の間に割って出ようとしたが 音石がすかさずモンモランシーの腕につかみかかり 彼女を自分の傍に引き寄せ、彼女の耳元で話しかけた。 「べつになんもしやしねぇよモンモランシー ちょっとばかしからかってやるだけさ」 普段のモンモランシーならそれでも止めに入るだろうが 今の彼女の状況が彼女をそうさせないでいた。 その状況というのが………、 (か、顔が!……あわわ、か、か、顔が近い……) そう、モンモランシーの耳元で呟く必要があったため 二人の顔の距離が必要以上に接近しているのである。 それこそ、鼻息の生温かさまで感じ取れる程の ウェザー・リポートといい勝負であった。 しかもモンモランシーは異性にここまで顔を近づかれた経験など ギーシュのときですらなかったため、 モンモランシーの顔にどんどん赤みがかかっていく。 【ボォンッ!】 そしてとうとうその赤みが限界値に達したのか モンモランシーの頭の上で小さな噴火が起こり、 次に湯気が立ち昇り、彼女はそのまま硬直してしまった。 立ったまま赤面で硬直してしまったモンモランシーを通り過ぎ 音石はさらにギーシュのベッドに接近した。 「ぼ、ぼ、僕をどうするつもりだッ!?」 ギーシュはこのとき、 自分をこんな目に合わせた元凶に対する恐怖のせいで その元凶に対するモンモランシーの態度の異変に気付かないでいた。 まあその元凶本人もモンモランシーの態度に気付いちゃいないが…… 「さてなァ…、どうすると思うよ?」 ギーシュの恐怖からくる冷や汗と心臓の鼓動が増す、 普通なら平民が貴族に対して手を出すことは絶対的なタブーだ。 今だってそうだ、互いの承諾の元で行われる決闘とはワケが違う。 だが目の前の男は…………『例外』すぎる!! 平民でありながら自分を凌駕したチカラを使い、 平民でありながら自分をここまでボコボコにした例外者である。 (ま、まさか……こんな大怪我で動けない僕を さらにボコボコにする気かァーーッ!!?) ギーシュはあわてて枕元においてある 自分の杖の薔薇に手を伸ばした。 しかし虚しいことに、その伸ばした手は薔薇を掴むことはなかった。 なぜなら薔薇を掴む寸前に、音石に横取りされてしまったからである。 「おいおい、物騒なことすんなよなァ~~ ここは医療室だぜ?静かにしねぇと駄目じゃねぇか 俺みたいに、ここ担当してるメイジの女に怒られちまうぜ?」 希望が奪われたことにギーシュは泣きそうになった。 いや、これから泣かされるのだろう。 できればその程度であることを願った。 「へ、平民の君が貴族である僕に手を出したらどうなるか わかっているのか!?決闘のときは運良く問題にならなかったが 今回はそうはいかないぞ!?君がどれぐらい強くても 世界中のメイジが君を追い、間違いなく処刑するぞッ!?」 ギーシュの混乱した様を眺めながら 音石は内心でおおいに爆笑していた。 ギャハはァーーッ!なにもしねぇってのにバカが吠えてやがるぜ!! 音石からしてみればギーシュのその姿は滑稽でしかなかった。 包帯で手足を固定されているためベッドから動くことができず 頼みの綱であった杖も手元になく、ただ自分に威嚇するその姿、 動物園の檻の中で観客に威嚇する小動物、まさにそれである。 音石はそのまま、ギーシュの虚しい威嚇を眺めていると ある人物が部屋に入ってきた――――――。 「ちょっとオトイシ!やめときなさいよ さすがにギーシュに悪いわよ!」 治癒のおかげで完全に回復したルイズである。 音石は首だけ後ろに向け、それを確認する。 そのルイズに反応して硬直していたモンモランシーも 別の意味で帰ってきたようだ。 まあ、ルイズがそういうならここらあたりで勘弁してやるか 音石は満足そうに息を吐き、ギーシュから背を向けようとした しかしまさにその時だった。ギーシュが言葉を発したのは…… 「お、おいゼロのルイズ!! はやくこの使い魔をなんとかしてくれ!! 主人なら使い魔の管理ぐらいちゃんと【グイッ!】ひ、ひィッ!!?」 言葉の途中に音石は瞬発的にギーシュの胸倉を掴みかかった! そしてそのまま手足の包帯での固定もお構いなしに ギーシュを無理やり力尽くで自分のほうへと引き寄せた。 「おいテメェ……、マジで入院期間先延ばししてやろうか……?」 「う、……うう、…うああ…あ………」 とうとうギーシュの目から涙が溢れる。 その音石の行動にすぐさまルイズとモンモランシーが止めに入った。 「なにやってるのよオトイシ!?いくらなんでもやりすぎよッ!?」 「そ、そうよオトイシさん!さっきなにもしないって言ってたでしょう!?」 「てめぇらは黙ってろッ!!!」 【ビクゥッ!!】 音石の怒鳴り声にその部屋にいた全員がびびった! そこには先程までの年下の小僧に嫌がらせをする大人気ない姿ではなく、 なにか怒りに触れた悪鬼の如き、威圧ある姿があった。 「う、う………ゆ、許してくれ……」 涙で顔を濡らしたギーシュから謝罪の言葉が出る。 しかしその言葉は音石の怒りにさらに触れるだけだった。 「決闘の時もそんなこと言ってたなァ~~~~、ええおい? お前は謝ることしかできねぇのか?よぉ、どうなんだ小僧?」 「う………うう…それ以外なにをすれば……… お、お金が……う、う……ほしいんなら幾らでも払う……だ、だから……」 「このボケがァッ!! 金で治まるよーな問題なら俺もここまでマジになりゃしねぇよッ!! 俺が頭にきてんのはな~、てめぇがやるべきことに気付いていねぇことだッ!!」 胸倉を掴んでいた手を離し、ギーシュをベットに叩きつけた。 ギーシュは喉を押さえて咳き込みながら、 音石を恐る恐る見上げ、そして呟いた。 「やるべき……こと………?」 「……………………………」 音石は何も言わず黙り込んでいる。 聞かずとも自分で考えろ。そう示しているのだろう。 そしてギーシュは考える…………。 一体自分のなにが悪かったのだろう? 二股をしていたこと事態はあくまで自分の個人的な問題に過ぎない。 ならばその罪を無関係な給仕になすりつけたことだろうか? いや、近い気もするが一番の理由はそうではないような気もする。 考え方を客観的にしてみよう………、 一番重要なのは『目の前の男が何に対して反応した』かだ………。 ・ ・ ・ ・ ・ 『ゼロのルイズ』!! ギーシュは一気に理解した! 目の前の男はルイズを侮辱したことに怒りを表しているのだ! だが何故だ?使い魔としての本能がそうさせているのか? それとも彼の元からの性格がただのお人よしなのか? いいや、そんなものはどうでもいい!問題はそこではない!! 一番の問題は、自分がルイズを今まで侮辱し続けたことにある! 自分の誇り高き家柄、グラモン家の教訓はなんだ? 薔薇である女性を守る棘であることだろう!? それなのに自分は今まで彼女になにをしてきた!? 魔法が使えないから!?確かに彼女は魔法は使えない、 だがそれでも魔法が使えるようにと必死で努力している 事実彼女は筆記試験では常にトップだ。 ……………だからこそ尚更なのかもしれない。 魔法が使えない故に実技では常にルイズはゼロ点だ。 それに対して筆記試験では常にルイズはマン点だ。 それがものすごく気に入らなかったんだ………、 ゼロに嫉妬している自分に苛立ちを覚えてしまっていたのだ。 自分だけじゃない、ほとんどのクラスメイトがきっとそうだ。 だからみんなルイズを罵倒したのだ、見下していたのだ、 侮辱していたのだ、『ゼロのルイズ』と……………。 刹那、個室の外の廊下から足音が聞こえてきた。 このタイミングでやってくるような人物は大体予想できる。 扉が開かれる、予想通り医務室専属のメイジの女性だ。 「一体なんの騒ぎですか!?」 「え……あッ!?い、いえ!これは………その…事情がッ……」 ルイズは焦った、自分の使い魔がまた同じ生徒相手に しかも重症の状態で暴行を働こうとしたなどと 学院側に知られたら今度こそ退学になる恐れがあったからだ。 なんとか誤魔化そうとルイズが必死で思考を廻らせる。 「……いいえ、なんでもありませんよ」 ルイズは自分の耳に届いた声を疑った、 何を隠そう、その声は間違いなくギーシュの声だったのだ。 「お騒がせしてすみません 急に窓から虫が入ってきたので、つい慌ててしまって……」 「む、虫ですか?」 「ご心配なく、もう追い払いましたので…… 本当に申し訳ない、ご迷惑をお掛けしてしまい……」 それならいいんですが……、と言い残し そのメイジの女性は扉を閉め、部屋を後にしていった。 足音が遠退いていくにつれ静寂が部屋を支配する。 しかしその静寂のなか、ギーシュは深く息を吸い、目を閉じた。 そして静かに吸った息を吐き捨てると、開いた彼の目はルイズを見た。 「な、なによ……?」 「ルイズ……………すまなかった……」 「………え?」 足が動けないせいで ベットの上で横になっている状態の体を精一杯前に傾け ギーシュはルイズに向けて頭を下ろした。 「僕は、いままで君に酷い事をしてきた…… だが今更僕がなにを言ったところで、言い訳にしか感じないだろう いままで君に対しての侮辱してきたのは事実なんだからね…… だが一言、これだけは言わせて欲しい………、本当にすまなかった」 「ギーシュ………」 モンモランシーから彼の名が零れた………。 ルイズ自身もどこか複雑な表情を浮かべながら、 何を言うべきか考えているといったところだろう。 (ここまでくりゃあ、後はこいつら自身の問題だな せいぜい達者にやんな、時間はたっぷりあるんだからよ) 自慢の長髪をなびかせながら、音石は静かにその個室を後にした。 医務室を出る途中にキュルケたちに何があったのか質問されたが、 音石は「でけぇお邪魔虫が部屋を出て行ったんだよ」とだけ述べ 扉を開き、そして閉め、医務室を後にしていくのだった…………。
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タイトル基本データ 作品番号 JJ エクスパンション セット名 セット番号 エキスパンション形式 セット枚数 備考 ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風? S66 BP/TD 100+TD限定20 特徴 主なデッキタイプ コメント欄 名前 コメント すべてのコメントを見る
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漫画「ジョジョの奇妙な冒険」を題材にした二次創作シナリオ。全章を通じたオールスター戦となっている。 この他、第四章「ダイヤモンドは砕けない」を舞台としたステージクリア形式シナリオも発表されている。 あらすじ 石仮面の力で世界を支配しようとした者たち。 矢の力で欲望を満たそうとした者たち。 そして、彼らの邪悪なる野望を砕くため奮闘した者たち。 ここに、ジョースター家とディオの因縁に関わった英雄たちが一堂に会し、覇権を巡って戦いを始めようとしていた。 (OPより) 入手先 戦国史旧作シナリオ復興委員会 備考 シナリオデータ シナリオ名: ジョジョの奇妙な冒険 英雄集結 作者: 最終望遠システム 現バージョン: 1.0 最終更新: 2007年12月23日更新 動作環境: SE◎ FE○ 旧× 規模: 世界 開始年月: 2015年1月 勢力数: 22 拠点数: 41 武将数: 199 攻略難易度表(難 S ~ F 易) S A B C D E F キャプチャ画像 リプレイサイト 関連項目 以下、加筆求む
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ゼロの使い魔ジョルノ編 杖をとりかえしにいこう! その① ぼくの名前はジョルノ・ジョバーナこと汐華初流乃。 何の運命の因果かこの奇妙な世界に飛ばされ、あまつさえある少女の使い魔(手下のようなものらしい)にされてしまった。 これでは夢もなにもあったもんじゃあない。日夜もとの世界に戻れるよう努力してるものの、手がかりはいまのところゼロだ。 いや、しいて挙げるとするなら以前シエスタを助けたときのあのエロ本か。 アレの存在でぼく以外に異世界に飛ばされる現象が以前にもあったと推定できるが……それ以上はわからない。 とはいえ、なんだかんだでこっちの生活も楽しんでいたりする。ルイズはやかましいし、キュルケはいつもぼくに付きまとって邪魔だが、 優しいシエスタさんもいるし、お金もギーシュから巻き上げているので基本不自由しない。 あのマンモーニはぼくがここに来たばっかのとき、調子に乗ってぼくに決闘を挑んでちょっと気合を入れてやって以来、 いい友好関係を結んでもらっている。ちょっとやりすぎと思うときもあるが、ま、彼は貴族なんだし、堪えてもらおう。 話は使い魔の品評会とやらで、ぼくがゴーレムに殺されそうになった日からしばらくたってからのことだった。 *** 「ジョルノ! あんたどこ行ってたのよ。使い魔ならいつも私のそばにいなさい!」 突如ルイズの妙に甘ったるい叫び声が脳髄に響く。 屋外のテーブルでのんびり昼食をとっていたぼくは、ちょっと癪だったのでなるべくゆっくり声に反応する。 まったく、せっかくのお昼をシエスタさん特製のピッツァマルガリータを食べて過ごしていたというのに。 「……なにか用ですか?ルイズ」 「フーケを捕まえにいくわよ。来なさい」 やめとーけと、言うベーきか~……どうせ徒労か。 「フーケ……と言うと、先日の泥棒でしたっけ。どういうことです?」 事情を説明すると、ぼくがランチを堪能している間、ルイズは校長らにフーケの件で呼ばれたらしい。 ミスロングビルが街中の聞き込みから浮かび上がった、森の奥に潜む怪しい人物が彼女かどうか確かめるためだと。 実際、目撃証言をもとに書かれた絵は、確かにフーケの姿だったらしい。 そこでフーケに奪われた『破壊の杖』奪還のために人を募ったのだが、いかんせん相手はあのフーケ、 教師たちは皆顔を見合わせるだけでなかなか挙げる人がいない。 「で、どういうワケかルイズ、あなたが杖を挙げてしまった、 それに続いてキュルケとタバサも挙げてしまった、と」 「なによ、その言い草は。ひっぱたかれたいの!」 「いえ、別に。まぁキュルケやタバサ、それとミスロングビルもついてくるそうですし、 心配する必要はなさそうです。しかしルイズ……」 「なによ?」 「なにか妙だとは思いませんか? いままで何の証拠も残さず獲物を奪っては消えていったという フーケの手がかりが、こんなあっさり見つかるなんて。 彼女の罠かなにかと思ってもいいんじゃあないでしょうか?」 「なんでフーケが私たちを罠にはめなきゃならないのよ?それに罠かどーかなんて、 行ってみなきゃわかんないじゃない!それに……」 「?」 そこまで調子よくまくし立てていたルイズは、突然言葉を詰まらせた。 少しうつむいて、何か思いつめたような表情をしている。 「アンリエッタ様が……今回の事件で責任を取らされるかもしれないって。 姫様は私が困ったときにいろんなことをしてくれた。だから、今度は私が……」 アンリエッタ……あの時のお姫様か。そういえば二人とも仲良かったみたいだし、 エロ伯爵の件も彼女が穏便にするよう取り計らってくれたらしい。 先日、その例の王女がお忍びでルイズのところまで来たことを思い出す。 ……なるほど、それで後先考えず杖を挙げたってわけか。 「……わかりました。王女には以前、貴族の件でお世話になりましたし。 フーケにも先日の借りを返したいと思ってたところです。行きましょう、ルイズ」 と言うわけで、ぼく、ルイズ、キュルケ、タバサ、そしてミスロングビルの5人はフーケの いるらしい山小屋に向かったのだった。 *** 「ジョルノ~あ~ん」 「いえ、自分で食べます。ああ、美味しいですねこれ」 「もう、シャイなんだから。あ、でしょ~? ゲルマニア特製のフルーツなのよ」 「ちょっと! あたしの使い魔に勝手にエサやらないで!」 「いいじゃない、移動中ヒマなんだし。ねぇタバサ」 「知らない」 屋根を取り払ったような馬車での移動中、ふと疑問に思ってルイズに聞く。 「ところで、フーケが魔法を使っていたと言うことは彼女は貴族なわけですよね? なぜ貴族が泥棒なんかやってるのでしょうか」 「メイジが全員貴族とは限りませんわ」 答えたのは、たずなを握っていたロングビルだった。 「元は貴族でも、さまざまな理由で貴族から平民となったものも多いのです。 そのなかには傭兵に身をやつした者や、犯罪に手を染めるものもおりますわ。 この私だって……」 「ええっ、ミスロングビルはオールドオスマンの秘書なんじゃ……」 「オスマン氏は、貴族や平民にとらわれない人ですから」 「へえ~、それじゃどういった事情で貴族の名を?」 「ちょっと、失礼じゃないゼルプストー」 「なによ、いいじゃない。ちょっとおしゃべりしたかっただけよ。 あ~あ、つまんないの。ねぇダーリン、この前あなたの洋服にピッタリのブローチみつけたの。 今度一緒に買いにいきましょう」 「結構です。僕も忙しいので。それより胸を押し付けるのはやめてください。 あんまり人と近距離でいたくないんです」 この人はどうも苦手だ。何というか、母親を思い出す。 「あたしの前でイチャイチャするなーーーーッ!! このコルネ――ッ!」 ……杖を奪還する前にぼくが倒れてしまいそうだ。精神的な疾患かなんかで。 それより…… 元貴族……ミスロングビル……犯罪者……フーケ…… ルイズの話によると、フーケの情報を持ってきたのはミスロングビル。似顔絵も、先日の姿そのままだったらしい。 結構人に見られたというのに、変装もなにもしないまま…… ロングビル……フーケ……同じ緑の髪…… まさか、ね…… その②へ
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「咲夜ー。あちゅいー、うーうー」 「今冷ましますからね。ふー、ふー。はいどうぞ」 「うー、うー」 紅魔館では何処からか聞こえてくる除夜の鐘の音を聞きながら咲夜と美鈴の合作年越し蕎麦(美鈴が蕎麦を打ち、咲夜が汁を作った。夜雀の良い出汁が取れています)を啜っていた。ただ蕎麦が中華ソバに見えるのはきっと気のせいだろう。 熱い熱いと子供っぽく騒ぎ立てるレミリアに微笑みながら息を吹きかけそれを冷ます咲夜。一見すると何と言うことはない紅魔館の日常風景の一コマであるが、レミリアはその内心では表情とは裏腹に不適に笑っていた。 彼女はクリスマスの時に咲夜から言われたあの言葉で全てを理解したのだ。今までお年玉と言う素敵なイベントにありつけなっかたの、余りにも自身がカリスマに溢れており、到底子供のように思えなかったのがその理由だったと気が付いたのだ。 故に無邪気に子供っぽく振舞うことによりそのカリスマを隠し、お年玉を貰おうという魂胆だったのだ。 咲夜も咲夜で、見た目、いつもと変わりない様に見えるが、心なしかその鼻息が妙に荒い。心が読めなくとも彼女の内心は読み取ることが出来る。きっと、『お嬢様ハァハァ』だろう。 そうこうしている内に柱時計からボーンボーンという音が聞こえてくる。そう、年を越したのだ。 「お嬢様、明けましておめでとうございます」 「うー、おめでとー、うー」 来た。この時をどれほど心待ちにしてきたことか。レミリアはそんな考えを一切面に出さず、子供っぽく、そして可愛らしく言葉を発した。 「お嬢様、お年玉ですが……」 「うーうー♪」 策士レミリアの策に嵌った咲夜。レミリアは待ってましたと言わんばかりにその手を差し出した。 「お手を出されてどうなさったのですか?」 「うぅ? お年玉~」 「はい、ですからお年玉下さい」 瞬間、レミリアの時が止まった。そんな彼女にお構い無しに咲夜は語る。 「聞くところによると外の世界では、年末年始に働いた従業員にはお年玉と称した、臨時給が支払われるそうです」 「理解不能ッ! 理解不能ッ!」 思わず素の状態に戻ってしまうレミリア。咲夜は手を出したままだ。 「ちょっと1ドル25セントの出費がありまして」 「うーうー」 結局レミリアはこんな筈ではなかったと、泣く泣く咲夜にお年玉をあげる事になったのだ。 そのころ地下室では、美鈴がレミリアにあるものを渡していた。 「ねぇ美鈴、これ何?」 「爆竹ですよ、フランドールお嬢様。お正月名物って聞きましたから買ってきました。火を付けたらパァンって破裂するんですよ」 「ふぅーん」 百聞は一見にしかず、美鈴は爆竹に火を付けると地面に放った。パンパンパンという小気味良い音が地下室に響き渡る。 「思い出した! チルノが爆竹を蛙のおしりに突っ込んで遊ぶんだって言っていたわ」 そう言うや否や、何か面白いことを思いついたのか、楽しそうに笑いながら地下室から駆けて出て行った。美鈴が止めるのも間に合わず、慌てて追いかけた彼女が見たのは、哀れ、フランドールにタックルを喰らい地に伏せた小悪魔だった。 「い、妹様!? って何私の下着を脱がすんですか!」 フランドールは小悪魔の穿いているドロワーズを有無を言わずに脱がしたのだ。 唖然とする美鈴を尻目にフランドールはその手に持った爆竹を……。 「妹様ぁ、らめぇ! そこは物を入れる場所じゃないのぉ! 壊れちゃう、そんなの入れたらこぁ壊れちゃうぅ!」 もはや美鈴に為す術はなかった。 「私は何も見ていない。何も見ていません」 小悪魔の未来に幸あれ。 一方の永遠亭、こちらは紅魔館のような惨劇(小悪魔にとっての惨劇)とは打って変わり平穏なものであった。 日の出の後起きてきた幼女な輝夜と鈴仙にこの日の為にと買ってきた晴れ着を着せた永琳。 「えーりん、あけましておめでとー」 「おめでとー」 「はい、明けましておめでとう。お年玉よ」 晴れ着にお年玉、クリスマスに引き続いて例年より多くの出費を強いられるのだが永琳にとってそれはもはやどうでも良いことだった。彼女達の笑顔の比べれば安いものだ。 「輝夜、うどんげ、そこに並びなさい。写真取るわよ」 その笑顔を逃すまいとシャッターを何度も切る永琳。そこへふとてゐが現れ、疑問を口にする。 「お師匠様、その写真機どうしたの?」 「ああ、鴉天狗から借りたのよ。今頃胡蝶夢丸mkⅡで……うふふ」 「あんまり深く聞かないけどさ、ちょっとそれ貸してよ」 「悪戯にでも使う気?」 「正月くらいは自重するよ。ほら、鈴仙たちと一緒に撮ってあげるよ」 「……素直にお礼を言っておくわ。ありがと」 小走りに駆けて行った永琳は輝夜と鈴仙と共に写真機を構えるてゐの前に立った。それは幸せな正月風景だった。しかし、それもあっけなく壊れてしまうとはこの時誰も思いはしなかった。 「うぉおい! 輝夜! 遊ぼうぜ(意訳:殺し合おう)ぜ!」 突如とやって来た災厄、その名は妹紅。彼女は今の輝夜の状況など知らない。つい先ほどまで人里の慧音の所にいた彼女であったが、正月気分が蔓延する人里の空気に馴染めず、いつものように輝夜に喧嘩を売りに来たのだ。 「てゐ、塩まきなさい」 「変なおねーさんがきた」 露骨に嫌そうな顔をする永琳、幼女な輝夜と鈴仙は無邪気にやって来た妹紅に近づいていく。 「おねーさん、あけましておめでとー」 「おめでとー」 「あん? 何よ、永遠亭にこんな子供なんていたっけ? おいそこの、名前は何て言うんだい?」 礼儀作法を永琳に仕込まれているこの二人は妹紅にきちんと名を名乗る。 「かぐやー」 「れいせんー」 「そうかい、私は妹紅。カグヤにレイセンね、うん分かったって輝夜ッ!?」 「か、関係ないね!」 妹紅は改めてかぐやと名乗った子供を見る。確かに輝夜にそっくりな出で立ちだ。妹紅は反射的に永琳の顔を見る。 「貴方の思っている通り、その子が家の姫よ。あら? もしかしていつも通り殺し合おうとか考えていないでしょうね。まさかね……今の姫は戦う力なんて持っていないもの。そんなのを相手にはしないわよねぇ?」 輝夜と聞いて思わず身構えてしまった妹紅を言葉で諌める永琳弱いものイジメはダメだと。だが彼女がそれで治まりそうにないことも永琳は知っていた。 「気が短いわね。今日は正月よ。お正月らしく戦いなさいな」 「今日ばっかりはお前の言うことを聞いてやるよ」 やはり輝夜が子供の姿もあるのだろうか。振り上げた拳の落とし所を探っていた妹紅は迂闊にも永琳の提案に乗ってしまった。 「素直でよろしい。てゐ、アレ持ってきて」 「何をやらすつもり?」 「正月といえば……そう、羽根突き!」 「羽根突き……面白い! 受けて立とうじゃないか。で、相手はお前かい?」 「何言っているのよ。姫とうどんげのペアとよ。輝夜、うどんげ、羽根突きで勝ったら妹紅がお年玉あげるわよ」 「ちょっと待てよ」 「わーい、やったー!」 「あら? 負けるのが怖いの?」 「だ、誰が!」 「だったらいいわよね」 「ぐっ」 計算通り。ニヤリと笑う永琳。話がまとまった所でてゐが羽子板とアレを持ってきた。 「お師匠様。羽根突きと言ったらこれでしょう?」 「あら、気が利くわね」 こうして始まった妹紅VS幼女輝夜・鈴仙ペア。一見すると妹紅が絶対有利なように見受けられるがここは永遠亭。妹紅にとってはアゥエーだ。 「手加減しないと慧音に子供をいじめたって言うわよ」 「な!? 慧音は関係ないだろ慧音は!」 それは言葉による撹乱だったり 「おっと手が滑ったうさ」 「糞兎! 砂を投げつけるな!」 「あら? 手が滑ってしまったわ」 「手が滑っても注射器は飛んでこないだろ!」 物理的妨害だったりした。 当然結果は無残なものに。圧倒的大差で輝夜・鈴仙ペアに敗れた妹紅。 「クソッ! ……仕方がないな。ほら、やるよ!」 妨害があろうと負けは負け。潔く負けを認めた妹紅は懐から幾らかの小銭を出し、鈴仙に差し出した。 「わーい、ありがとう」 続いて輝夜、のはずだが妙に妹紅の表情が険しい。それもそうだ。ニコニコ笑う幼女姿の輝夜が彼女の目には、あからさまに見下した目つきでニヤニヤ哂う輝夜に脳内変換されるのだ。 「……」 黙したまま輝夜にそれを差し出した妹紅は、用は済んだとでも言うようにその場から立ち去ろうとした。しかしそれは許されない。 「待てゐ」 がっしりと永琳に肩を掴まれる。 「何だよ」 振り返った妹紅が目にしたのは、墨のついた筆を手にニヤニヤ笑うてゐ、純粋無垢な笑顔の輝夜に鈴仙。 「羽根突きの罰と言ったらこれでしょう」 「ちょ、ちょっと、お年玉をもうやっただろ!」 だが永琳はそんなの関係ねぇと言う代わりに妹紅の腕を固める。そして近づいてくる三人。 「ちょ、止めろ!」 妹紅の懇願など聞き入れるはずもない。まずは鈴仙が妹紅の眉を繋げる。次いで輝夜が妹紅の口に髭を作ろうとしたのだが……。 「ハクチュン!」 「て、てめぇ! クソッ! 筆を鼻に突っ込むなー!」 くしゃみをした弾みに筆が妹紅の鼻の中に。その後もてゐが面白おかしく装飾していくのだった。 「お前ら覚えてろよ!」 律儀に顔をそのままにしたまま、捨て台詞と共にその場を去ろうとする妹紅。バイバイと手を振る輝夜が妹紅の視界に移った。しかし鈴仙の姿が見当たらない。彼女はそれを気に留めなかった。それが悲劇、いや喜劇だったのかもしれない。 妹紅の背後に立った幼女な鈴仙は、両の手を合わせた。そして両人差し指を立てたまま指を組んでいく。しゃがみ込む鈴仙、突き上げられたその手……。 「アッー!」 患部で止まってよく治る。アレが必要になるかもしれない妹紅の正月であった。 マヨヒガでも恒例の正月行事が行われていた。 「ああ、橙は可愛いなぁ」 「えへへへ」 そう、八雲藍が橙に晴れ着を着せて楽しんでいたのだ。だが今回はそれだけでは終わらない。 「見て、私も久しぶりに晴れ着を着てみたの」 そこには桜色の色艶やかな振袖を着た八雲紫の姿があった。その姿は神々しく美しいものであったのだか、藍はその姿を見て何かいいたそうだった。 「何よ藍、文句でもあるのかしら? ほら、似合っているでしょう?」 クルっとその場で一回転。周囲に紫の色香が舞い散った。だがそんな事には関係なく藍は口を開くのだ。 「いえ、紫様にはもっと落ち着いた色のお召し物がお似合いだと思いまして……ここにそのお召し物を用意しております」 「え!? 藍からプレゼントなんて嬉しいわ♪ 早速着替えてくるわね……って何この紫色の留袖の着物は!?」 「……お似合いですよ」 「私はピチピチの振袖の似合う乙女なの!」 「あぁ、橙は可愛いなぁ」 「藍! 人の話を聞きなさい!」 そして白玉楼でも…… 「幽々子様知っておられますか?」 「妖夢どうしたの?」 「お節料理は台所で働くものが正月三が日を休めるように作られているものと言われています」 「それがどうしたのかしら」 「その調子でお食事を召されれば今日一日で料理がなくなってしまいます。料理を任せている幽霊に正月休みを与えたのをお忘れですか?」 「うん!」 「自信満々に仰られても困ります」 「それでね妖夢」 幽々子は懐をごそごそと漁るとパンパンに膨らんだポチ袋を取り出した。 「はいお年玉!」 「みょん!? すごい札束!」 妖夢が受け取ったポチ袋にはお札が数十枚入っていたのだ。 「それと晴れ着ね! 妖夢に似合うと思って貰ったのよ」 「これを着ろと仰られるのですか?」 「そうよ」 「し、仕方がありませんね」 そういう妖夢は満更でもなさそうだった。その顔を少し笑みを浮かばせて着替えるのであった。 「半霊ちゃんも着飾らせてあげる♪」 幽々子は逃げ惑う妖夢の半霊を捕まえるとこの日の為に用意した幽霊用の晴れ着を着せるのであった。 「結局幽々子様に遊ばれただけのような気がします」 淡い桜色の晴れ着を着た妖夢に幽々子はニッコリ笑うとこう告げるのだ。 「いってらっしゃい」 「はい?」 頭に疑問符を浮かべる妖夢に幽々子は優しく答える。 「人里にごはん買いに行ってね♪」 「このお年玉はその為のお金ですか……」 がっくりとうな垂れながら人里へ向かう妖夢は幽々子の考えを知らなかった。長い振袖の晴れ着を着たら無闇に刀を抜かなくなるのではないかと考えての行動だったのだ。 正月といえば初詣。初詣といったら神社。ここ守矢神社は盛況に包まれていた。 神社の本殿ではここに祀られている八坂神奈子と洩矢諏訪子が甘酒をチビチビと嗜みながらその盛況を窺っていた。 「早苗が甘酒を振舞っているおかげかな? あっちとは比べ物にならない程の盛況ぶりだ」 「何十年ぶりかね? 私達が参拝客の願いを直接聞いてやると触れ回ったからかね? そんなことより早苗が楽しそうにしているのが何より嬉しいよ」 二柱の神は思慮深げに頷き、参拝客の願いを聞いていた。 「あくまで聞いてやるだけだ。その辺を分かっているのかね?」 「早苗も適うかどうかは信仰心しだいだといっているし杞憂じゃないの? それよりもちゃっちゃと聞いちゃおう」 「ああ、そうだね。……えーと、魔理沙は私の嫁。アリス死ね!氏ねじゃなくて死ね!」 「何それ?」 「こんなのは無視だ。次だ次……魔理沙は私の嫁。パチュリー死ね!氏ねじゃなくて死ね!」 「また?」 「黙殺だ。反応するのも馬鹿らしい。……お年玉!うーうー。紅魔館の使用人にはよく言っておこうか」 「早苗にもお年玉上げないとね」 「それで次は……私を名前で呼んでください。お願いします。昼寝の時間も少し削りますから。切実だな、私達は名前をちゃんと名前を呼んでやろうか」 「えーと、中国だっけ? おーい中国。ちゃんと呼んでやるから安心しろよー」 「PADじゃありません」 「ハイハイ、寄せてあげるブラね」 「早苗も大きいほうがいいのだろうか?」 「う~ん……とりあえずあの1ドル25セントのやつ買っておこうか。次にいこうよ次に」 「今年も永遠亭の皆が健やかに過ごせますように……か。賽銭詐欺する兎とは思えないな」 「普通すぎて面白くないー。白黒も今年も元気に過ごせますようにだって」 「次にいこうか。……⑨が馬鹿じゃなくなる、いえ、そこまで高望みしません。馬鹿でいいですがもう少し人の話を聞く様になって欲しいです。もう一つ、あたいってさいきょーね」 「あの⑨は何だろうね。今度ガマちゃんと一緒に懲らしめててやるよ」 「人里の皆が平穏に暮らせますように……うん、見守っておくか」 「次はー?」 「信仰心を分けてくださいとは言いません。お賽銭も寄越せとは言いません。ですからほんの少しでいいのです。ご飯を、食糧を分けて下さい……ってあの博霊の巫女!?」 「早苗ー! 昨日の残り物をわけてあげてー!」 こうして幻想郷の正月は奇妙な事件もなく平穏に過ぎて行くのだった。 番外編 幻想郷の平穏な正月 目次へ
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薔薇乙女(ローゼンメイデン)。 偉大なる人形師ローゼンに生み出された七体の気高き人形たち。 第一ドール・水銀燈。 第三ドール・翠星石。 第五ドール・真紅。 不幸にも、殺し合い(バトルロワイアル)に招かれた人形たち。 戦う為に――――『父(ローゼン)』に認められる為に生み出され、悲壮なる使命を帯びた気高き彼女たちにとっては、きっと最大の屈辱だろう。 しかし、元を辿れば彼女たちの宿命はこの状況とそう変わらない。 アリスゲーム。七体の人形たちの戦い、残れるのは一体だけ。 実際、それはバトルロワイアルとさほど違わないだろう。だが、彼女たちにはプライドというものがある。彼女たちが神聖視する『アリスゲーム』の改変―――――否、彼女たちにとっては改悪された『バトルロワイアル』自体が薔薇乙女の存在に対する侮辱なのだろう。 さあ、三体の人形にはそれぞれ個性がある。 『第一』は気高く、残忍な面を持つ。 『第三』は気高く、良識的。 『第五』は気高く、大人びている。 彼女たちは殺し合いに怒るだろうが、『どう動くか』はまた別だ。 殺し合いにて散ることは、最大の悲願『父に認められる』が叶わなくなるのだから。 自らの誇りを優先するか、悲願の達成を優先するか。 三体の人形たちの物語(バトルロワイアル)――――――開幕。 □ 滝口優一郎は、当惑していた。 彼にとっては二度目の経験となる『プログラム』――――――。 だが、二度目の『プログラム』に臨むなら、まず一度目の『プログラム』を越えなければならない。優勝でも脱出でもして、とにかく生還しなければならない。 そう考えてみると、滝口が二度目に臨める道理は無いのだ。 滝口優一郎は、一度目の『プログラム』にて死亡した。 相馬光子を信頼し続け、最後まで彼女を信じて逝った。 ―――なら、此処にいる自分は何だ? 人は死んだら生き返らない。だが、現に自分は生き返っている。 この矛盾を解決できる明確な『解』を滝口は持っていないし、考えられない。 アニメ好きの気弱な一中学生の彼にはこの状況はあまりに非常識すぎた。 それでも、彼は殺し合いに乗ろうという考えには至らなかった。 殺し合いは間違っている、と彼の中の正義は主張する。 綺麗事でも理想論でも、そこだけは譲れない。 彼は甘い。また殺し合いに乗っている者をかばい、結果的に殺されるかもしれない。 だが、きっと彼は後悔だけはしないのだろう。 むしろ、目の前で誰かに死なれて、守れなかった方が悔やむかもしれない。 滝口優一郎はそんな男だ。 「うわ……参加者の数が多いなあ……」 140人以上という圧倒的な人数。年代や国籍を問わずに集められたのか、様々な容姿、名前の参加者たちの名前が所狭しと名簿に並んでいる。 知り合いは三人。 クラスメイトの七原秋也、桐山和雄、川田章吾。 彼の記憶では、まだ三人とも生存していた筈だ。やはり、滝口だけはイレギュラー。 ただ、その件に関して深く考えていても無駄だと彼は悟っていた。 それより、彼には一つ疑問がある。 滝口は決して無知ではない、大東亜共和国の行っている『プログラム』の存在と目的くらいは知っているし、前回の『プログラム』のルールだって覚えている。 重要なのは、これが大東亜のものかどうかということだ。 大東亜は閉鎖的な国だ。国交のある国はそう多くないし、仲が悪い国とは本当に仲が悪い。そして、『プログラム』は大東亜の行う演習なのだ。 なら、名簿に洋名があるのはおかしい。 わざわざ他国を巻き込むほど、大東亜はオープンな国ではないのだ。 なら、これは何だ? このルール。方式。どう考えても滝口自身が体験した殺し合いだった。 即ち、『プログラム』。 しかし、これは明らかに趣が異なる。この殺し合いは『演習』ではなく『主催側の娯楽』とでも言うかのように、あの主催者は振る舞っていた。 模倣。 テロリズム思想を抱えた異常者によるプログラムの、コピー。 滝口優一郎は特に優れた頭を持ってはいないが、考察した結果だ。 とはいえ。いくら考察したところで、滝口一人に解決できるほどの力は無い。 結果、誰か仲間にして行動するのが最善だろう。 クラスメイトの七原秋也は間違いなく頼れるし、川田と桐山も怖い奴等ではあったが、滝口はきっと仲間になってくれると高をくくっていた。 不幸にも。滝口優一郎は前回の『プログラム』で桐山、川田に遭遇していない。 川田はともかく、桐山のスタンスを知らないというのは痛い。 感情の虚ろな、あまりに空虚な殺人鬼としての桐山和雄を。 安直に、クラスメイトたちは信頼できると考えてしまった。 一人は殺し合いに乗り。一人は誰かを守るために躊躇しない危険人物。 何も知らずに、滝口はマップを暢気に眺める。 どうも彼が今居るエリアはE-1・浜辺エリアのようだった。 『ようだった』も何もない、辺り一面は砂浜なのだから。 特にここに用はないから、他のエリアで人を探そう―――と、一歩踏み出し。 そこで、ズボンの裾を小さな力で引かれた。 予想外。 滝口は尻餅をついてしまうが、見たのはあまりにも非常識な存在。 茶色の綺麗な髪に、左右で異なる色のオッドアイ。優美なドレス。 可愛らしい顔。まだあどけなさが残るが。 しかし、それら全てを一気に宇宙の遥か彼方まで吹き飛ばしてしまうほどのインパクト。その可愛らしい少女の体駆は、滝口の膝より少し低いくらい―――小人のように小さかった。 「……人形が、喋――――!?」 「もうちょっと気の利いた台詞があるだろですぅ」 文法的にかなり怪しい喋りだった。 どうも怪談に出てくるような人形ではなく、会話は出来るようだ。 西洋風のドール。 買えばそこそこに値が張るアンティークにも見える。 彼女こそは薔薇乙女(ローゼンメイデン)第三ドール・翠星石。 『庭師』の片割れ・『庭師の如雨露』を持つ人形。 生まれながらに戦いの宿命を背負った気高き乙女である。 滝口はどう声を掛けていいものか多少迷ったが、どうも敵意は無いらしい。 「僕は滝口優一郎っていうんだけど……君も、参加者なのかな?」 「勿論ですぅ」 何を当たり前のことを、とでも言いたげに、彼女は頷く。 そして次の瞬間には体中で怒りを顕していた。 「あの性悪極悪女!!これは私達(ドール)に対する侮辱ですぅ!!」 アリスゲームの模倣。 滝口は『プログラム』の模倣だと認識したが、翠星石にとっては神聖なるアリスゲームを汚す模倣でしかなかった。それに、オリジナルを呼ぶというのは最大の侮蔑だ。 翠星石の怒りは治まる気配が無い。 何とか宥めようとするが、まさに焼け石に水。 どうも、殺し合いに乗る気はないらしいが。このままでは冷静さを失っていて危険かもしれない――――まず、これでは会話にならない。 とりあえず落ち着かせようと取り出したのは、何故か支給されていたハンバーグの入った皿だった。どんな原理か、その形どころか上に乗っている花形の目玉焼きもちっとも崩れてはいない。 それをちらり、と見て翠星石は一瞬で顔色を変えた。 「は、花丸ハンバーグですぅ!?」 目が輝く、というのは言いえて妙の表現だと滝口は知った。 一緒に入っていたフォークとナイフ。 それを手渡すと、可愛らしいドールは怒りも忘れて花丸ハンバーグとやらに喰らいつき、あっという間に完食してしまった。 幸い機嫌は直ったらしく、今なら話ができそうだ。 「翠星石ちゃん、だったっけ。君の友達は誰か参加してるのかい?」 翠星石はこくり、と頷き、デイバックの中から名簿を取り出す。 そして、連続して二つの名前を指した。 『水銀燈』『真紅』。 変わった、人形にしてもかなり変わった名前だと滝口は思った。 しかし名前を指す時、明らかに浮かべる表情が違った。 『水銀燈』の時にはあからさまに嫌そうな、忌々しそうな顔。 『真紅』の時にはわくわくしたような楽しそうな顔。 「『水銀燈』っていう子とは、仲が悪いの?」 「最低最悪に危ない奴ですぅ」 どうも機嫌を損ねてしまいそうだったので滝口は深くは追求しなかった。 ただ、翠星石が楽しそうに指した『真紅』は信用できそうだ。 滝口優一郎が最初に得た仲間は、不思議で生意気な人形だった。 【深夜/E-1】 【滝口優一郎@バトル・ロワイアル】 [状態]健康 [所持品]空の皿、不明支給品 [思考・行動] 0 殺し合いはしない。 1 七原くん、桐山くん、川田くん、『真紅』を探す。 2 翠星石ちゃんと行動。仲間を集める。 ※死亡後からの参加です 【翠星石@Rozen Maiden】 [状態]健康 [所持品]不明支給品2 [思考・行動] 0 殺し合いなんて御免ですぅ 1 真紅を探す。 2 水銀燈には気を付けるが、一応探してみたい ※七巻終了後からの参加です きぼう――――hope――― 投下順 走り出した想いは何時までも―――― GAME START 滝口優一郎 [[]] GAME START 翠星石 [[]]
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amazonで探す @楽天で #世にも奇妙な物語 を探す! 木20フジ 1990.04.19~1990.09.20 wikipedia 前 熱っぽいの! 次 世にも奇妙な物語 第2シリーズ 世にも奇妙な物語の放映作品一覧 Hulu NETFLIX dTV PrimeVide U-NEXT TVer Paravi GYAO youtube検索 / Pandora検索 / dailymotion検索 / bilibili検索 1 恐怖の手触り 中山美穂 1990/04/19 1 噂のマキオ 坂上香織 1990/04/19 1 楊貴妃の双六 野村宏伸 1990/04/19 2 ロッカー 織田裕二 1990/05/03 2 闇の精霊たち 岸田今日子 1990/05/03 2 マイホーム 早見優 1990/05/03 3 死体くさい 関根勤 1990/05/17 3 ゴミが捨てられない 桜田淳子 1990/05/17 3 息づまる食卓 /益岡徹 1990/05/17 4 プレゼント /国生さゆり 1990/06/07 4 殺人者は後悔する /阿藤海 1990/06/07 4 親切すぎる家族 /古尾谷雅人 1990/06/07 5 猿の手様 /布施博 1990/06/28 5 悪魔のゲームソフト /高山良 1990/06/28 5 死後の苦労 /ゆうゆ 1990/06/28 6 半分こ /柏原芳恵 1990/07/12 6 くせ /菊池桃子 1990/07/12 6 死ぬほど好き /石田ひかり 1990/07/12 7 喪服の少女 /風間トオル 1990/07/26 7 禁じられた遊び /石野真子 1990/07/26 7 時のないホテル /前田耕陽 1990/07/26 8 追いかけた男 /片岡鶴太郎 1990/08/09 8 超・能・力! /仲谷昇 1990/08/09 8 遅すぎた恋人 /南野陽子 1990/08/09 9 屋上風景 /鶴見辰吾 1990/08/23 9 坂道の女 /京本政樹 1990/08/23 9 だれかに似た人 /斉藤慶子 1990/08/23 10 生き蟹 岡田奈々 1990/08/30 10 ゲームセンターの奇跡 /谷啓 1990/08/30 10 カウントダウン 宍戸開 1990/08/30 11 整形手術 高樹沙耶 1990/09/06 11 大注目の男 柳沢慎吾 1990/09/06 11 仰げば尊し 山田吾一 1990/09/06 12 お墓参り 萩原流行 1990/09/13 12 配達されない手紙 山口果林 1990/09/13 12 人面草 浜田万葉 1990/09/13 13 通勤電車 /美木良介 1990/09/20 13 自動振込 /加賀まりこ 1990/09/20 13 おじいちゃんの恋文 /大滝秀治 1990/09/20
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ジョジョの奇妙な冒険をお気に入りに追加 情報1課 <ジョジョの奇妙な冒険> #bf 外部リンク課 <ジョジョの奇妙な冒険> ウィキペディア(Wikipedia) - ジョジョの奇妙な冒険 Amazon.co.jp ウィジェット 保存課 <ジョジョの奇妙な冒険> 使い方 サイト名 URL 情報2課 <ジョジョの奇妙な冒険> #blogsearch2 成分解析課 <ジョジョの奇妙な冒険> ジョジョの奇妙な冒険の51%は野望で出来ています。ジョジョの奇妙な冒険の26%は犠牲で出来ています。ジョジョの奇妙な冒険の14%は月の光で出来ています。ジョジョの奇妙な冒険の6%は希望で出来ています。ジョジョの奇妙な冒険の2%は不思議で出来ています。ジョジョの奇妙な冒険の1%はマイナスイオンで出来ています。 報道課 <ジョジョの奇妙な冒険> 【キャラ誕生日まとめ】12月3~10日生まれのキャラは? 「コードギアス」ルルーシュから「呪術廻戦」五条悟まで - アニメ!アニメ!Anime Anime <ジョジョの奇妙な冒険>空条徐倫のアーティスティックTシャツ 承太郎、エルメェス、F・Fも(MANTANWEB) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 「ジョジョの奇妙な冒険 ラストサバイバー」,12月8日のアップデートで“ディアボロ”が参戦へ。チャレンジイベントも開催予定 - 4Gamer.net マンガ実写化作品の常連俳優3選!演技力、身体能力、美貌、変顔…求められる適性とは?(マグミクス) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 「ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン」、1日17時頃からNetflix配信 - AV Watch 『ジョジョ』荒木飛呂彦先生の奇妙な伝説3つ 「不老」の理由とは?(マグミクス) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 津田健次郎・伊藤沙莉・リラックマが1枚の写真に収まる(コミックナタリー) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 実写ドラマ「岸辺露伴は動かない」第2弾あらすじ&キャスト【まとめ】|シネマトゥデイ - シネマトゥデイ やっぱりカッコイイッ! アニメ『ジョジョの奇妙な冒険』歴代ジョジョの第1話が今だけ無料公開中ゥゥ!! - 電撃オンライン 「ジョジョ 黄金の風」ジョルノたちが、クールで極彩色豊かな“切絵”で登場ッッ - アニメ!アニメ!Anime Anime 荒木飛呂彦さんに「マンガ郷いわて特別賞」 国体イラストなど制作(河北新報) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 絶対にいらない『ジョジョ』のスタンド4選!使ったら死亡、本体にもウイルス感染?(マグミクス) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 『ジョジョの奇妙な冒険』荒木飛呂彦氏、『GANTZ』奥浩哉氏らがリスペクト 『ジョン・カーペンター レトロスペクティブ2022』が開催 - http //spice.eplus.jp/ 『チェンソーマン』原作画のヴィンテージTシャツなど全14アイテム発売(KAI-YOU.net) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース アニメ?いえフィギュアです 二次元彩色を施した作品が国内外で反響「神業すぎる」「もはやトリックアート」(まいどなニュース) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 声優「小野友樹」さんが演じたテレビアニメキャラ人気ランキングNo.1が決定! 3位は「火神大我(黒子のバスケ)」!(ねとらぼ) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース <東京24区>追加キャストに生天目仁美、斉藤壮馬、日高里菜、中村悠一 OPにSurvive Said The Prophet CloverWorks制作オリジナルアニメ(MANTANWEB) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース マーベルドラマ『ホークアイ』 東地宏樹、種崎敦美、田村睦心ら豪華声優陣決定(クランクイン!) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 荒木飛呂彦「ジョジョリオン」が完結 奇々怪々な描写・超越合戦、完全な異世界 |好書好日 - 好書好日 【声優】「小野賢章」さんが演じたテレビアニメキャラクターで一番好きなのは誰?(ねとらぼ) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 「高橋一生」の出演ドラマで好きな作品は?(ねとらぼ) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 【ネタバレあり】『ジョジョの奇妙な冒険 第2部 戦闘潮流』これまでのあらすじをまとめてご紹介! - アニメイトタイムズ 『ジョジョの奇妙な冒険 第5部』ジョルノ ブラックVerとG・E・Rが「超像可動」からフィギュア化!Amazonで予約受付中! - 電撃ホビーウェブ 『岸辺露伴は動かない』年末放送の新作エピソード発表。第5話“背中の正面”は『ジョジョ』4部が原作 - ファミ通.com 『ジョジョの奇妙な冒険』の「STAND×STAND」第4弾!「欲しい」と思ったならッ!その時スデにカプセル自販機を回しているんだッ!! - 電撃ホビーウェブ 「ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン」12月1日Netflix配信 - AV Watch ジョジョの奇妙な冒険「ドデカミンBIG」限定ボトルに承太郎やジョルノ・仗助・ジョセフ・ジョナサン、アニメ最新作の徐倫も - 食品産業新聞社 『ジョジョの奇妙な冒険』のマライアは、人間を磁石にするスタンド使い。その力はどれほど恐ろしいか?(柳田理科雄) - 個人 - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 「一番くじ ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン」が発売決定!空条徐倫やエルメェス・コステロ、フー・ファイターズ、空条承太郎のフィギュアも公開! - 電撃ホビーウェブ TVアニメ『ジョジョの奇妙な冒険』柱の男・カーズがフル可動仕様でねんどろいどシリーズからフィギュア化!輝彩滑刀やターバンなども付属! - 電撃ホビーウェブ イオンモール新利府に「ジョジョ」の期間限定テーマパーク 作品の世界観体験 - 仙台経済新聞 第6部「ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン」のスタンディーパネル展示 - 仙台経済新聞 『ジョジョの奇妙な冒険』魂を抜かれて人形にされてしまった花京院のマスコットポーチが本日(10/25)より再販受付開始 - ファミ通.com 『ジョジョ』コラボボトルがドデカミンに登場ッ!! - 電撃オンライン アニメ「ジョジョ」シリーズの歴代主人公を描き下ろしたドデカミンデザインボトル(コミックナタリー) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 【ネタバレあり】『ジョジョの奇妙な冒険 第1部 ファントムブラッド』これまでのあらすじをまとめてご紹介! ジョナサンとディオから始まる因縁の物語を振り返ってみましょう! - アニメイトタイムズ 主人公は東方仗助?『ジョジョ』初スピンオフ漫画の舞台は杜王町 - KAI-YOU.net プレステ版『ジョジョの奇妙な冒険』 今でも「一見の価値アリ」な理由とは(マグミクス) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 「ジョジョ」のキャラクターたちをデザインしたTシャツが一挙再販。プレバンで本日予約開始 承太郎やジョルノなど多数ラインナップ - GAME Watch <ジョジョの奇妙な冒険>ポルナレフ&C・ジャンボのTシャツ 人気のペアデザインアイテム16次受注(MANTANWEB) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 『ジョジョの奇妙な冒険』のアクリルスタンドシリーズ「STAND×STAND」第3弾は、『黄金の風』から6体がラインナップ!! - 電撃ホビーウェブ 『ジョジョの奇妙な冒険』新作デフォルメフィギュア「ねんどろいど カーズ」の原型写真が公開!2021年10月予約開始予定!! - 電撃ホビーウェブ 震災以降の日本を描いた『ジョジョリオン』 “呪いの時代”に荒木飛呂彦が辿り着いた結末を考察(リアルサウンド) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース アニメ『ジョジョの奇妙な冒険』はなぜ主人公が交代していく? 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布地を勢いよく引っ張り、残っていた水気を振り落とす。 才人の日課である、朝から始めた今日の洗濯も、昼が近づくころには、終わりに近づいていた。 「はいこれ。洗っといてね」 どすんっ、と重そうな音を立ててルイズの洋服や制服、下着が山積みで目の前に置かれる。 「ちょ、ちょっとまて! 何でこんなにあるんだよ!?」 「あんた達を診てあげてる間に、こんなに溜まっちゃったの。まったく、余計なことばっかりして。ニョホが一番悪いけど、あんたも同罪よ」 最近ルイズはジャイロのことを、ニョホと呼ぶようになった。どうやら、彼からチビと言われることの意趣返しらしい。 「あれは……、あの金髪野郎だって悪いんだぜ。だってあいつ」 事情を話そうとした才人を、ルイズは遮る。 「私は止めろって言ったわ。なのに無視して、その上勝手に怪我して死にかけるなんて、使い魔の自覚が無さ過ぎよ」 その上、あんた達を助けるために、秘薬まで取り寄せたのよ。とルイズは付け足す。 確かに、命を助けてくれたのは感謝している。だけどあの時、ギーシュの横暴を才人は目の前で見せられた。 我慢しろと言われても、とてもじゃないができなかった。 「ルイズ、確かに俺やジャイロを治療してくれて、命を助けてくれたことは感謝してる。……けど、俺はギーシュってやつが、正しいことをしたとは思っていない」 「あいつが正しいことをするほうが少ないわよ。私が言ってるのは、あんたは使い魔なんだから、主人の命令を聞かなくちゃいけないのに、反抗したってこと」 「あいつのほうが間違っていたんだ。なのに、それを見て見ぬふりしろっていうのか」 命令違反をしてごめんなさい、と言えば、まあ許してやるかと思ったのに。予想に反して才人は自分の主張を曲げず、逆にルイズをじっと見据える。 それが、ルイズの心を波立たせる。 「貴族の行いを正すのは貴族の役目よ。あんたが出しゃばるようものじゃないわ」 「悪い行いをしていても、貴族なら許されるってのかよ。それって変だろ」 彼が投げかけた、当然の疑問。それがどんな意味を持つのか、このときのルイズには理解できなかった。 「うるさいわね……。とにかく、服、ちゃんと洗っといてよ」 それだけ言い残し、ルイズは授業に向かうため、部屋を出る。その去り際に。 「まったく、……何も言わない道具のほうが、まだマシよ」 そう、短く呟いた。 その言い草に腹が立って、ドアを閉めたルイズに向かって、才人は服の山を蹴り飛ばした。 「さてと……、あとはこれだけかな」 やっと一抱えほどになった洗濯物をタライに移し、さっさと終わらせてしまおうと、才人は取り組む。 隣にいるはずのジャイロの姿は無く、洗濯は才人一人で行っていた。 「洗濯はオメーに任せるぜ。オレはちっと用があるんでな」 カゴ一杯の洗濯物を洗い場まで持ってきた二人だったが、ジャイロが突然、そう言った。 「ジャイロ!? そりゃどういう――」 「図書館に行っててな……。なんとか文字を理解できそうなんだ。早えーとこ覚えて、こっからオサラバしてーんでな」 脱出の方法を、探す。それは彼が以前から言っている目的であり、少年も期待していることだった。 「できるのか?」 「いい講師が見つかってよォ。なんとかなりそうだ」 ニョホ、とジャイロが笑う。 「それによ……。オメー、オレの決闘に横槍入れたろ」 ビッとジャイロが才人に指を挿す。鼻先にいきなり指を突きつけられて、才人は、うっ、と唸った。 「ケッコーオレ、根に持ってんだぜェー」 「何言ってんだよ。後半ピンチだったじゃねーか。それに俺だって、あいつに痛めつけられたんだぜ。俺だって権利ぐらいある」 「まーオレもそんなに遺恨を残してーとは思わねー。……そこでだ、今日の洗濯をオレの分までやってくれたら、この件はキレイサッパリ忘れよーじゃねーの」 そう言うと、ジャイロはくるり、と後ろを向いて去っていく。 「お……おい! マジで見捨てる気かよ!」 「頑張れよー。少年」 笑い飛ばされ、才人はぽつんと、取り残された。 溜息を一つ吐く。それから――、壁のような下着の山から、憤りを込めて、洗い始めたのだった。 洗濯が最後になって、ようやく才人は、なにも手洗いをする必要なんてなかったんだよな、と気付く。 立ち上がって辺りを見渡す。地面を見渡して、丸みのある石はないか、と探す。 一つ、よさ気なものが、見つかった。 これで、あいつがやったように、楽に洗濯ができるんだと思うと、何故かわからないが、嬉しさがこみ上げてきた。 タライの中に石を置く。力が一番伝わるように、中心へ。 知らず、手に力がこもる。 大丈夫だ。だってできたんだ。鉄球を回転させて、飛ばすことができたんだから。今回も、できるはずだから。 「やっ!」 気合と共に、石を回転させる。だが、石はすぐに勢いを失う。 「あれ?」 やり方が悪かったんだろうか。もう一度同じように試す。だが、また結果は同じだった。 「何でなんだよ……?」 今回と前回、何が違うのか。それがわかれば、できるはずなんだ、と才人は思った。 あっ、と気がついて、ぽんっ、と手を叩く。 武器だ。 前は手に持った鉄球を、武器だと思った。そしたら回転したんだ。 なら、……今回も。 石を手に取る。タライの中心において、そして、念じた。 ――武器だ。これは武器。武器武器武器武器。……これは、武器! 紋章が僅かに、輝く。 「よっし……。いっけえ!」 力を込めて、手を放す。石は静かに、だが力強く回転を始め――。 才人が手を放した瞬間、意志はものすごい力で回転し、勢いを加速させる。その勢いで、水も回転し、水流が巻き起こる……までは、よかったのだが。 そのまま――、洗濯物を巻き込んで、タライを貫き、地面を採掘し、爆音を発して、吹っ飛んだ。 巻き込まれ切れ端になる下着。降りかかる土煙。巻き上がる砂煙。 折角綺麗に洗ったほかの洗濯物は無常にも、……やり直しをしなければならなくなり、がくっと才人は、膝を折った。 それとほぼ同時刻、ある教室から爆音が轟くのだが……、それはまた別のお話。 「魔法の成功確率がゼロ……。んで、“ゼロ”のおチビねェ……。よく言ったもんだ」 どこか遠いところで、爆発が聞こえたような気がしたが、すぐ静寂を取り戻す。 学院の図書室。その片隅で、ジャイロは何冊か本を片脇に積んで、読み漁っていた。 書士が留守の間に潜入し、独学の勉強をする。最近のジャイロの日課であった。 魔法による施錠をされている場所は入れなかったが、図書室はなかなか広く、それ以外の場所にも本はあった。 それを読み、文字を理解しようとしているのだった。 彼が読んでいるのは、文と一緒に、挿絵が載っている。恐らく、絵本の類なのだろう。 しかし……いい年こいた連中がいる学校に、なんで絵本があるんだ? と考えたジャイロだったが、考えるのもアホらしいので、止める。 「えーと……むかしむかしあるところに、おじいさんとおばあさんと……で、いいのかコレは」 あーでもねーこーでもねーと、ブツブツ言いながら読んでいたとき。 ガチャリ、と、ドアが開く音がする。それをジャイロは目で追い、入ってきた者の顔を見て、声をかける。 「よォ……。また逃げてきたのかよ」 「大爆発」 「あのおチビ、加減しらねーからなァ」 ニョホホと笑う。対する少女は、無表情だったが。 「んで、……またヒマだっつーんなら、教えてもらえねーか、センセイ」 「……新メニュー試食」 「あー……、わかった。それで手ェ打つわ」 ジャイロが椅子に腰掛け直す。それに続いて――、タバサが、隣に座った。 ジャイロがタバサから文字の読み方を教わり始めたのは、つい先日のことだった。 いつものように図書室に忍び込み、わからない文字を考古学者のように躍起になって解読していたとき。 授業中の時間帯なのに、さも当然のようにタバサが入ってきた。 お互いに一瞥する。ジャイロは彼女を、いま授業中じゃねーのかよ、こいつ案外不良じゃねーのか? と思った。 対するタバサは、何を考えているのか、全く読めない。 だが騒ぎ立てるようなことはせず、そのままタバサは本棚に向かって行った。 そのうち、奇妙な音が聞こえるようになった。 ぴょん、とも、ひょん、とも聞こえる、なんとも気の抜けた音。 さすがに気になって、音のするほうを覗くと、タバサが必死に、自分の背丈より高いところにある本をとろうとしていた。 「……何やってんだ、オメー」 たしかこいつ以前、空中に浮いてたよな。それ使えばいいんじゃねーのか、と思ったが。 ジャイロの問いかけに答えず、タバサは再び跳ねた。 「なァ……、もしかしてオメー。本、取りてーのか?」 気になって聞くが、彼女は無言で答えない。 「じゃー、なにやってんだオタク? 傍目から見てると奇怪でよォ」 跳ねるのを止めたタバサが、杖を持って、なにやら唱える。 すると、彼女の体が浮く。……しかし、少ししか浮かばない。 「なんだ? もっと浮けばいいじゃねーか」 「できない」 「なんでだ?」 「わからない」 何故か分からないが、魔法を制限する力がかかっている、とタバサが言う。 「ほー。魔法っても案外、便利なよーに見えて不便だな」 ジャイロがタバサに近づく。そして手を伸ばして、本を取り、タバサに渡す。 「ほれ、コレでいいのか?」 面食らったような表情を作り、タバサは無言で頷く。 「図書室は静かにするもんだぜ。じゃーな、青いおチビちゃん」 ニョホホ、と笑ってジャイロが戻っていく。 「読める?」 「あー?」 「本」 「いや。サッパリわかんねェ」 「……教える?」 それは願ってもない。 これがきっかけで――、実に奇妙な授業が開始されることになった。 「オールド・オスマン。やはり彼は」 「ミスタ・コルベール。早合点は禁物じゃぞ」 学院の一室。トリステイン魔法学院を束ねる学院長――オールド・オスマンのいる学院長室で、コルベールはある報告をしていた。 「まず、これについては他言無用じゃ。すべてを明るみに出すのは、もう少し先でもよいじゃろうて」 ほっほ、と笑い、オスマンは遠見の鏡を映し出す。 「しかし、……伝説か。あんまりろくなもんじゃないのう。伝説がもてはやされるという時代は」 大抵、乱世じゃ。と老人は呟いた。 「なにか、不吉なことの前兆なのでしょうか……?」 コルベールが、額の汗を拭き取りながら、大魔導師に尋ねる。 「わからんよ。なにもわからん。一寸先は闇じゃ。そう決まっておる」 そして、それ以上この話題に触れることを、許さぬ空気になった。 遠見の鏡に映されるのは、学院の一部分。 ジャイロがギーシュと決闘をした、あの庭が映っていた。 「派手に暴れたもんじゃのう……。直すの大変じゃぞい」 それと同時に、ばんっ! と部屋の扉が開け放され、秘書を勤めているミス・ロングビルがずかずかと入ってきた。 「おお~う。ミス・ロングビル。今日も一段と綺麗じゃのう。どれ、儂が一つその綺麗の秘密を探り当ててや、ろぶぇつ!」 ロングビルの膝が、オスマンの腹に入る。 「オールド・オスマン! あれほど言ってるでしょう! 私が湯浴みをしているときに、使い魔使って下着持って行かないようにと!」 つまみ出されたネズミは、間違いなく、オスマンの使い魔だった。 「おお~モートソグニル。残念じゃ、見つかってしまったのか。惜しいのう。実に惜しい」 げしげしっ! ロングビルのつま先がオスマンの背中に当たる。 「まったくセクハラですわよ! オスマン学院長ともあろうお方が、生徒達に手本にならぬようなことをするなんて!」 「いやいや、まったくすまんのう。……ところで、ミス・ロングビル? もしかして……、今、ノーパン?」 げしげしげしげしげしげしげしげしっ!!! 誰もこの時、鏡の景色を見てはいなかった。 ギーシュが最後に倒れた場所に、奇妙に残る不気味な手形が一つあったことなど。……誰も気がつかなかった。 そして一陣の風が吹くと共に――、それは跡形も無く、消え去ったことなど。