約 2,062,178 件
https://w.atwiki.jp/dgrpss/pages/33.html
813 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2010/12/25(土) 07 31 01 ID Z6Nbr/7v モノクマ「オマエラ!今日はクリスマスだよ! と言う事でボクからスペシャルなプレゼントを用意しました!! 一 日 強 制 カ ッ プ ル 部 屋 今日一日だけ僕が言ったカップルは同じ部屋で暮らしてもらいます。 断ったらおしおきだよ!! 部屋1 苗木×霧切 部屋2 舞園×桑田 部屋3 不二崎×大神 部屋4 セレス×山田 部屋5 十神×腐川 部屋6 朝比奈×大和田 部屋7 石丸×江ノ島 部屋8 戦刃×葉隠 ちなみに鍵をかけるから部屋から出られないよ。」 どのようなシチュエーションになるかは皆様の 想像にお任せします。 820 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2010/12/25(土) 10 14 17 ID Q9nCatjj 妹様いないと人数あわない 妹様無しならどっか3人 部屋1 苗木×霧切 部屋2 舞園×桑田 部屋3 不二崎×大神 ×石丸 部屋4 セレス×山田 部屋5 十神×腐川 部屋6 朝比奈×大和田 部屋7 戦刃×葉隠 みたいな感じで 828 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2010/12/25(土) 12 59 23 ID ubMmQGoZ クリスマスの「一晩を」過ごすと勘違いしてて 石丸 「じょ、女子と一緒の部屋ましては同じベッドで寝るなど断じて認められんッ! ……という訳で、僕はそこの椅子で寝かせてもらう。心配するな、一晩くらい何でもない」 大神 「しかし、この部屋の椅子は一つきり。男二人に女一人の布陣で、それは不可能ではないのか?」 不二咲 「うーん……困ったねぇ」 大神 「それでは、逆にお前たちがベッドで寝ればいいのではないか? 厳しい修行に比べれば 椅子での一晩なんて我には造作も無い」 石丸「確かに、理には適っているな」 不二咲 「大神さんには悪いけど……仕方ないかなあ。このベッドなら二人で寝ても問題はなさそうだし」 (ご就寝) 石丸 「む……その、寝れないのだが(ギンギン」 不二咲 「石丸くん、どうしたの?」 大神 「どうしたお前たち? 石丸……寝床が変わると寝付けないとは軟弱な……(呆」 石丸 「いや、枕やマットの問題ではない。 その……逆に不健全なことをしている気がして」 不二咲 「……そうだ! 一晩ずっと起きてたら解決なんじゃないかな?」 大神 「それもそうだな。……では、三人で夜通しトレーニングをするというのはどうだろう 幸いここは我の部屋、割る瓦には困らないだろう 強くなるために修練する聖夜も悪くない」 不二咲 「よろしくねぇ!大神さん ボク……強くなりたいんだ」 ----------------------------- みたいなのが浮かんでしまった件 ちーたんの性別バレしてるのと当然のようにさくらちゃんの部屋にお邪魔してるのは スルーで頼む 830 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2010/12/25(土) 13 42 35 ID l10DO9NM 813 健全路線だとこんな感じかな 部屋1 苗木×霧切 霧切「クリスマス、女の子、二人きり。苗木くん、ここまで言えば分かるわね」 苗木「ごめん霧切さん。僕は、君の期待には答えられないんだ」 霧切「……(がーん! 核心を一生懸命ボカしたのにはっきりダメ出しされたなんて!) 苗木「……(プレゼントを催促されても、今はモノガチャの景品くらいしか持ってないし)」 霧切「……(TT)」 苗木「あの、ごめん(そんなにプレゼント楽しみにしてたのか)」 部屋2 舞園×桑田 舞園「(壁に耳をあてて)くっ、何も聞こえない。もう! 何で完全防音なの!」 桑田「音が漏れない方が色々と都合がいいからじゃねーか」 舞園「何の都合ですか!」 桑田「そりゃあぁ。色々とさぁ。さ~やかちゃ~ん(ルパンジャンプ!)」 舞園「まったく(軽やかなステップターンで回避)」 桑田「ごふっ!」 舞園「桑田くん、D486-192をセットして……」 桑田「えーとカラオケのナンバー?」 舞園「完全防音ですから、最大音量でお願いしますね(にっこり)」 桑田「こ、これシャウト系の曲じゃ……」 舞園「ヴォーカルを目指してるんでしょ? 色々と教えてあげますよ。スパルタ方式で」 桑田「ひいぃっ!」 部屋3 不二崎×大神 不二咲「こ、こうですか?」 大神「うむ。思ったよりも飲み込みが早いな」 不二咲「で、でもこうやって踊っているだけで強くなれるんですか?」 大神「なにも鍛錬とは身体を鍛えるだけではない。まずは姿勢と身体のバランスを整えることが大事だ」 不二咲「確かに背筋はシャンとしたような……」 大神「姿勢とは己への自身と信頼を現すのだ」 不二咲「ゆっくりと動いてるのに、なんだか力強い……」 大神「自分の動きを意識し、溜めながら整える。日本舞踊とは古来より武術と密接な関わりを持つのだ」 不二咲(でもこれって女の人の踊りだったような気がするけど……ま、いいか) 831 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2010/12/25(土) 13 43 26 ID l10DO9NM 部屋4 セレス×山田 セレス「あなたと二人ですか。ポーカーでも致しますか? レートはもちろん…」 山田「あいや待たれい! ここに取り出しますはPSP MHP3(モノクマハンターポータブル3)にございまする!」 セレス「流行り物なのでしょうけど、あいにく野蛮なゲームに興味はございませんの」 山田「既にゴスロリ装備とメイド服装備などはコンプしてありますので、是非一度お試しあれ」 セレス「(ピクッ)しかし人のゲームキャラを使う、人の着た服を着るような真似など我慢なりませんわ」 山田「それは盲点でした。しかし一から揃えるとなると膨大な時間と運が必要になりますゆえ」 セレス「運には自信がありましてよ。それに……」 山田「それに?」 セレス「こだわりとは、弛まなく続く積み重ねの先に存在するのです。苦労なくして何がこだわりでしょうか」 山田「では! ここに二台目のPSPとMHP3がありますのでさっそくキャラメイクから始めましょうか」 セレス「携帯機の二台目、ですか。ソフトも一緒に?」 山田「こんな事もあろうかと(ビシッ)! 本当は苗木誠殿などを狩り仲間に引き込むつもりでしたが」 セレス「では始めましょうか。ところでピカチュウはいつ出てきますか?」 山田「ゲーム違うし!?」 部屋5 十神×腐川 十神「読む本も無く一晩ヒマを潰せなどとは無茶を言ったものだ」 腐川「あ、あの白夜様。おヒマならその、私がお話し相手に…」 十神「薄っぺらい貴様に何が話せる。その辺のチラシの方がよっぽど内容があるぞ」 腐川「い、今まで読んだ本の殆どを暗唱できます。聖書でも小説でも純愛小説でも!」 十神「ほう。面白い特技だな。ならば適当に気に入っている短編でも聞かせてみろ」 腐川「は、はい! では○○著の××に収録されていた一遍を……」 (中略) 十神「つまらん。千夜一夜を気取ったつもりか? 本の記述のまま語るだけの能無しが。子守唄にもならん」 腐川「ご、ごめんな…さい」 十神「俺に何か聞かせたければ自分の言葉で話せ。そうだな、お前自身の体験談でもいいか」 腐川「あ、あの。そういうのは一度紙に書いてからじゃないと……」 十神「俺は話せといったのだ。書けとは言ってない」 腐川「は、はい。えーと、あれは私が……」 832 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2010/12/25(土) 13 45 04 ID l10DO9NM 部屋6 朝比奈×大和田 ダメだ、ネタが思いつかんw スポーツに感化される大和田か、バイクに興味を持つ朝日奈か どちらにせよ意気投合して出て来る気がする 部屋7 石丸×江ノ島 真面目な石丸の天然ボケとリアクションが楽しくてからかいまくる江ノ島くらいしか思い浮かばん 部屋8 戦刃×葉隠 葉隠のペテンに騙されまくる純真な残姉、 綺麗に騙しすぎて逆に心が痛くなる葉隠 戦刃「葉隠は凄いのだな。7回も転生して様々な国を戦乱から救っているなんて」 葉隠「まあ、まあそんなところだべ(どうしよう話がドンドンでかくなっているべ)」 戦刃「是非一度尋ねて救って欲しいところがある。困窮を極めるS国なのだが……」 葉隠「えっ? S国つったら国際紛争地帯だべ!」 戦刃「大丈夫だ。葉隠は神の加護があるのだろう? ミサイル落下地点を占って避ければいい」 葉隠「い、いやそれはその……(勘弁してくれ~!)」 836 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2010/12/25(土) 19 20 17 ID Lln5SVoA 830- 832 みんな可愛いな セレスさんピカチュウは知ってるのかw ギャンブラー的にはポケモンバトルの方が向いてそうだな。 翌朝、結局朝まで付き合わされた桑田と山田が 山田「ぼ、僕はちゃんと、疲れたからもう寝ましょうと要求したのですが、安広多恵子殿が寝かせてくれなくて‥むにゃむにゃ」 桑田「お、俺も、舞園が寝かせてくれなくて‥」 石丸「何だと!?」 とか言って、大騒ぎになるとこまで幻視できた。 839 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2010/12/25(土) 19 49 44 ID NWUJ8iUG 836 モノクマ「え~、校内放送、校内放送。昨晩、CERO-D基準を余裕で上回るふしだらな行為をした人がいます。一定時間の後、学級裁判を行って下さい。まったくもう、モザイクかけるの大変だったんだからね!」 そしてノリノリで捜査する石丸や山田や桑田。 840 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2010/12/25(土) 20 08 53 ID NpNIT4Ce 明らかに動揺している苗木、声が上ずっている十神、バツの悪そうな大和田、キリッとしている葉隠 やけに上機嫌な舞園、顔を赤らめ物憂げな霧切、顔真っ赤な朝日奈、ジェノになりっぱなしの腐川 普段通りのさくらちゃん、ぶつぶつ言ってるセレス、無口な江ノ島、引きこもる不二咲 さぁ、犯人は誰!? 841 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2010/12/25(土) 20 37 24 ID 1fY42sIS 840 あ、あれ? 839の3人を足しても15人しかいないよ? つまりここにいない人が犯人だべ! 俺の占いは3割当たる! 842 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2010/12/25(土) 20 45 29 ID NWUJ8iUG きっとモノクマファイルが官能小説みたいになってるんだろうな。 腐川「い、今のうちに潰しておかないと…悔しいけど、かなりの完成度だわ」 葉隠「そういう感想だべか!?」 841 そ れ は 違 う ! 苗木「2人きりじゃないと、そういうコトって出来ないのかな?」 葉隠「え?じゃ、じゃあまさか…」 苗木「そうだよ、3人以上でそういうコトをしていた可能性だってあるんだ!」 葉隠「な、ななな、なんちゅー大それた行動だべー!!」
https://w.atwiki.jp/saikyoumousou5/pages/2781.html
【妄想属性】仮面ライダーBlanckは超駄作スレより 【作品名】不明(本当に不明。スレ内でも登場作品は明らかになっていない。2chキャラ?とは言われている) 【名前】スーパー 1 【属性】(自称)最強の戦士 【大きさ】成人男性なみ 【攻撃力】スーパートカレフを右腕に仕込んでいる これでカブントもPXも瞬殺だぜ! /1\ (`Д´) (つ≧≦]つ→ (①ヽノ し(_) ビバホームでスーパー文化包丁(税込み\1980) でも警察には内緒にしてね(はぁと!) /1\ (`∀´∩ (つ 丿 ( ヽノ し(_) 【防御力】不明。人並み 【素早さ】スーパー 1カブ 時速30.0000キロのスーパーSPEEDでPXもカブントもブッちぎるぜ! /1\ o__o(`∀´) ブベベ o○o⊇⊂ L_ ~ /_/|/ ノ b ~ γr-/||LノLノ//耳 ||O)||_| レ二) =3 ヽ_ノ ̄ ̄ ̄ヽ_ノ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 【長所】時期によってはクマ男並みの強さらしい 【短所】現在ペット 【説明】仮面ライダーBlanckは超駄作スレでは様々な作品が生まれている 仮面ライダーBlanck 仮面ライダーBlanck PX 仮面ライダーカブント 菅井ライダー 仮面ライダー THE Blanck 神・仮面ライダーBlanck~序曲~ 仮面ライダー武乱鬼 菅井レンジャー ラインブマン タンボレンジャー 超☆性感帯正座でSEX 囂囂戦隊キュウキュウⅤ このスレをまとめようとしようとした猛者は沢山いるが、現在ではまとめは不可能とまで言われている テンプレも削除され過去スレは必読となっている スーパー 1は自分で俺の正体は誰も知らないといっている。噂によると少年らしい ある意味妄想属性が作品名となっている ◆考察記録--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 932 名前:格無しさん 投稿日:2006/11/11(土) 22 41 20 スーパー 1考察 カブントもPXも分からないのでスーパートカレフは考慮不可。 ただ、スーパー 1カブを使えば轢殺可能なのでそこそこ上へ行く。 軍人の壁から。 ×レオナール=レオンハルト 堅すぎるしぶつかることを考えると負け。 ×鮫 回避不能だと思われるが一撃では難しい。その後を考えると不利。 ×ティラノサウルス でかいのできつい。負け。 ×*2佐川急便~国際天文学連合 ぶつかるのでヒットアンドアウェイでも厳しい。 ×鴨ネギ 電柱折るほどではないし一撃では難しい。 ○小田原新菜 反応差で勝ち。 ×マシンガンを持った軍人 反応差で負け。 ×鋼鉄ようかんマン 鋼鉄なので効かないか?不利。 ×鋼鉄の成人男性 鋼鉄なので効かないか?不利。 ×光速戦士 反応差で先に動かれて負け。 ×シシオの人 堅すぎるしぶつかることを考えると負け。 ○キメラ サイなら一撃で戦闘不能なレベルまでいけるだろう。勝ち。 ○ペガサス 馬なら一撃で戦闘不能なレベルまでいけるだろう。勝ち。 ○巨大バッタ ただのでかいバッタなので勝ち。 △*2暗黒の騎士~結城麗香 ヒットアンドアウェイで互いに決め手なし。 ○ / . . //. , ィ . 一撃で戦闘不能なレベルまでいけるか? ○アジ犀 サイなら一撃で戦闘不能なレベルまでいけるだろう。勝ち。 ○ダンディライオン(雄) ライオンなら一撃で戦闘不能なレベルまでいけるだろう。勝ち。 ○黄金の馬車 馬なら一撃で戦闘不能なレベルまでいけるだろう。勝ち。 ○クマー 熊なら一撃で戦闘不能なレベルまでいけるだろう。勝ち。 ○ジーコジャパン ヒットアンドアウェイで勝ち。 ○キリン キリンなら一撃で戦闘不能なレベルまでいけるだろう。勝ち。 シシオの人>スーパー 1>キメラ 784 名前:格無しさん 投稿日:2006/11/24(金) 00 05 25 あとスーパー 1見たら 時速30.0000kmと遅いのに勝ってるので再考察 今のところから落ちる ×キメラ 飛行で速いので無理 ×ペガサス 飛行で速いので無理 ×巨大バッタ 飛行可能なので不利 △暗黒の騎士、結城麗香 攻撃効かない、ヒット&アウェイで分け × / . . //. , ィ . 相手はずっと速い負け アジ犀からはそのまま勝てるとすると、 / . . //. , ィ . >スーパー 1>アジ犀 785 名前:格無しさん 投稿日:2006/11/24(金) 00 12 11 784 30万じゃなくて30だったのかよw 点とか紛らわしいもんつけなくて素直に30にしとけよ 786 名前:格無しさん 投稿日:2006/11/24(金) 00 17 36 俺も30万で考察してたがな。 787 名前:格無しさん 投稿日:2006/11/24(金) 00 18 17 今度紛らわしいキャラを投稿してみるかw 791 名前:スーパー 1の作者 投稿日:2006/11/24(金) 14 15 38 俺も30って気が付いてなかったわwww 167◆n0qGxROT0Q 2023/04/17(月) 22 02 15.98ID MqlCnPYj スーパー 1再考察 スーパー 1カブに乗った成人男性 カブの達人でもないので下がる オートバイに乗った成人男性には包丁分有利、 その上はオートバイに乗った成人男性と変わらないだろう 楚の商人>スーパー 1>オートバイに乗った成人男性
https://w.atwiki.jp/dangan_eroparo/pages/37.html
初日……深夜 苗木誠と書かれた部屋の前で、専用のマスターキーを使い進入する。 「うぷぷ……寝てる♪寝てる♪」 「……」 「そんじゃまずは……」 苗木に注射器で、ここの学生が過去に作った特殊な麻酔を打ち込む。 次は特製の目隠し。これも学生が過去に作った品で、見えなくなるのは普通だが外の人からは装着者の目を見ることができる。何のために作ったかはよくわからないが今回は感謝。もう作った人死んでるけど。 次に耳栓を装着。さらに一応縄で手足を縛っておく。 これで途中で起きても抵抗できないし、誰にやられているかもわからない。 (ではでは♪) ジー…カチャカチャ 「……あはっ、かわいいー!」 くにくにふにふに。 柔らかい。 「ふふ、気持ちいい?」 面白くて手のひらで撫で付けたり、指で先っぽを挟んだり鈴口を刺激したり。 「…んん、ん…」 そろそろ起きる? 「じゃいただきまーす♪あむっ」 「はむっ…ちゅう…レロレロ…はぁあ」 ペニスの半分まで咥え、口の中で飴を転がすように舐めしゃぶる。 (苦いけど・・・変な感じ。あ、ビクビク震えてる。気持ち良いんだ…) 「ちゅぷちゅぷちゅぷちゅぽんっ…ぁ大きくなった♪」 「んんう…えぇ…えええ!なっなにこれ!!」 「あっ起きたんだ。ちゅう」 亀頭にちゅう。 「あうっ!」 「ちゅうちゅうあむっちうううううううう」 亀頭を浅く咥え、ピンポイントで吸引しながら舌先で鈴口をほじくる。 ぐにゅぐにゅぐにゅっちゅうううううううううう 「んあ!なっなに!?なんなのこれ??うぐっああああ」 (ああ苗木ぃ!そんなにガクガク涎たらして…もっと気持ちよくさせてあげる♪) じゅぽおっ!と硬くなったペニス全体を口腔に含めると、両腕で苗木の腰を固定して浅くスライドを開始。 「ぐあっ!あぐっ!!ひいい!!」 涎をたっぷり含んだ口内の中でペニスは上下左右と暴れる。少し緩めの絶妙な圧迫感と柔らかい頬と唇の感触…さらに裏筋をねっとりと舐めあげるオプション。 「んーっ♪れろんっちううう…もごもご」 (うぷぷぷぷ……じゃまずは一発♪) 様々な液体によってテラテラと光った唇で、上下運動のレベルを上げる。 舌で、頬で、喉で、包み込むのでなく搾り取る。ぐちゅぐちゅとひたすら吸引。 もう私の口腔のピストンは止まらない。ただただ激しく、絞り、抜く。 ぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽ 「ぐあ!あうう!ああ!だめ!でる!でるぅううう!」 「んぶっんぶっんむっんぶっんぶっんむっんぶっんぶっんむっ」 (苗木の悲鳴…女の子みたい……) 私も大分この行為に当てられたらしい。いつのまにか自分の割れ目に深く指を入れ、ぐちゅぐちゅと激しく音と滴をはじけさせる。 苗木の腰がガクガクと振るえ、ペニスが小刻みに痙攣し始める。 もう近い。 (いいよ、苗木。いいっっっつぱい出して♪) ぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽ 「ああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!!!!」 びゅるるるるるるるるるるるるっびゅるるるるるるるるるるるるっびゅるるるるるるるるるるるる 「んむっっんぼぅっんふっんんむっ」 私の喉に熱くて濃い苗木のエキスが叩きつけられる。けど… ぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽ 「ええああああえ!??ちょっっ、止まっ!!」 歓喜に震えて存分に吐き出す苗木の分身。けど私はやめてあげない。 普通一回絶頂に達すると、人間の筋肉は萎縮し脱力する。自慰のときもセックスのときもそう。人間はそういふうにできているのだ。 じゃあ、”無理やり”刺激を与え続けられたらどうなるのか。 その答えがこれだ。 ぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽ びゅるるるるるるるるるるるるびゅるるるるるるるるるるるる 「いぎっ!!あぐう!!うああ゛!!」 ぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽ…… びゅるるるる……ぶびゅゅるるるるるるるるるるるる……びゅうううううう 「ぐうう!!うあああ゛あ゛あ゛!!!」 射精するペニスをストロークの刺激でさらに締め上げる。 (苗木っ!絶望して!!終わらない射精にゼツボウしてええ!!!) 涙と鼻水と涎を垂れ流してガクンガクン泣き叫ぶ苗木。私は興奮が止まらず、ヘッドバンキングしながら苗木のアナルに中指を ズップン! 一気に突き入れ ぐにゅっぐにゅう!! 前立腺を抉(えぐ)った。 ぶびゅうううううううううううううう!!! 「いぎっっぁ…!ぁあぁっ…!!ぁっ……!!」 カット目を見開き痙攣する苗木。 (その顔っ!!さいっっっこうう!!!苗木いぃ!苗木ぃい!苗木いぃぃぃぃぃいいい!!) プシャアアアア…! 苗木の顔が引き金になり、私自身も絶頂に達する。それでも私は脱力しそうな体を踏みとどまらせ、愛撫、いや”略奪”を続ける。自慰も忘れず。 ぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽ…… びゅううううっびゅううううっびゅうううう… 「あ…あひっ……」 ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅ…ぷしゃあああ (もっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっと……) ぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽ…… びゅうううっビクンっびゅっびゅううう…… ぐちゅぐちゅぐちゅ ぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽぢゅぽ…… びゅっびゅっびゅるるびゅう………… ぐちゅぐちゅ……ぷしゃ…… ぢゅぽ…びゅうう… ………… ……… …… … (う…んん……?……あっあれ?) 気だるい感覚に襲われたまま目を覚ます。 「んんんむっ」 どうやら苗木のものを咥えたまま気絶してしまっていたらしい。 苗木は…… (あらら。泡吹いて気絶してる。) 時間を見てみると……午前4時。少し不味いか。起床の早い人間なら、廊下で鉢合わせになる可能性がある。まあ今なら”自分は存在している”ので姿を見られても誤魔化しきる自信はあるが。 (んー本番までしたかったケド……さっさと退散しますか。) 苗木の顔と体を拭いてシーツを交換。次にここの生徒が生前作成していた強力な栄養剤を苗木に打ち込む。これで少し気だるく感じるくらいまで体力は上昇するだろう。一応他の人間が怪しまないよう最善のことをする。 こんなもんか。 「またね、苗木♪ちゅう」 最後に苗木の唇をたっぷりと堪能。 (今度はまず本番しよっと…明日来れるかな…) つづく…?
https://w.atwiki.jp/ankasekai/pages/502.html
は行 名前 原作 出演物語数 灰村諸葉 聖剣使いの禁呪詠唱 1 葉叶ミア やる夫スレオリジナル 3 葉隠透 僕のヒーローアカデミア 1 秤アツコ ブルーアーカイブ 1 ハク 千と千尋の神隠し 1 爆弾男 ボンバーマン 1 白道八宵 惑星のさみだれ 2 ハクメイ ハクメイとミコチ 1 白面の者 うしおととら 1 獏良了 遊戯王 1 博麗霊夢 東方project 5 はぐれメタル ドラゴンクエスト 2 羽衣狐 ぬらりひょんの孫 8 羽座岡悠 総合タワーリシチ 1 葉桜桃果 くノ一はじめました! 4 バーゲスト Fate/Grand Order 1 パーサーナックス擬人化 skyrim 4 ハサハ SUMMON NIGHT2 2 ハザマ(ユウキ=テルミ) BLAZBLUE 7 橋田至(ダル) シュタインズゲート 1 ハシビロコウ けものフレンズ 1 走り鳰 悪魔のリドル 2 ハス太 這い寄れニャル子さん 1 長谷川昴 ロウきゅーぶ! 1 長谷川泰三 銀魂 2 バーゼラルド フレームアームズ・ガール 1 秦こころ 東方Project 1 パタリロ・ド・マリネール8世 パタリロ 2 パチュリー・ノーレッジ 東方project 1 ハチワレ なんか小さくてかわいいやつ 1 ハッカドール3号 ハッカドール 1 バックベアード ゲゲゲの鬼太郎 1 パッションリップ Fate/EXTRA 1 ばっちゃ ばっちゃの猫 1 バッツ・クラウザー FF5 2 初音ミク VOCALOID 1 はてなようせい 進研ゼミキャラクター 1 ハドソン夫人 名探偵ホームズ 1 パトリック・コーラサワー 機動戦士ガンダム00 1 花小泉杏 あんハピ♪ 3 花咲つぼみ ハートキャッチプリキュア! 2 花園静馬 ストロベリー・パニック 1 花田煌 咲-Saki- 1 バーナード・ワイズマン 機動戦士ガンダム0080 1 花畑よしこ アホガール 1 花山薫 バキシリーズ 1 羽入 ひぐらしのなく頃に 4 ハノイの騎士 遊戯王VRAINS 1 母 あたしンち 1 ハハコモリ ポケットモンスター 1 バーヴァン・シー Fate/Grand Order 1 ハーピー ぷよぷよ 1 パプテマス・シロッコ Ζガンダム 1 パープルハート 超次元ゲイム ネプテューヌ 1 浜風 艦隊これくしょん~艦これ~ 3 パーム HUNTER×HUNGER 1 破滅のアシッド・ゴーレム 遊戯王 2 速吸 艦隊これくしょん~艦これ~ 3 早瀬浩一 鉄のラインバレル 1 速水奏 アイドルマスター シンデレラガールズ 1 バラク・オバマ 実在の人物 2 パラケルスス 機工魔術士-enchanter- 1 薔薇水晶 ローゼンメイデン 1 バラン ダイの大冒険 1 パリストン=ヒル HUNTER×HUNTER 1 播磨拳児 スクールランブル 2 春花 閃乱カグラ 1 春川英輔 魔人探偵脳噛ネウロ 2 ハルク MARVEL Comics 1 バルタン星人 ウルトラマン 3 バルムンク=フェザリオン 銀魂 1 バレッタ ヴァンパイアシリーズ 1 バロム・1 超人バロム・1 1 ハワード・フィリップス・ラヴクラフト 文豪ストレイドッグス 1 パワプロくん 実況パワフルプロ野球 5 パンダ 呪術廻戦 2 ハンターα バイオハザード 5 ハンター七四 やる夫スレオリジナル 3 ハンディーレディ 遊戯王モンスターSEVENS 1 パンパンになった腹に何故か飛んできたキツツキ スーパー戦隊シリーズ 1 範馬勇次郎 グラップラー刃牙 3 柊 はなまる幼稚園 1 柊シノア 終わりのセラフ 3 柊聖十郎 相州戦神館學園 八命陣 1 日影 閃乱カグラ 2 東方仗助 ジョジョの奇妙な冒険 2 東山源次 今夜アナタと眠りたい 1 樋口円香 アイドルマスターシャイニーカラーズ 2 ビクトリーム 金色のガッシュ!! 1 ヒグマ ONE PIECE 1 日下幅広 おじさんとマシュマロ 1 比古清十郎 るろうに剣心 1 ピーコック スカルガールズ 1 聖白蓮 東方Project 2 ビーストマスター メダロット 1 ヒソカ HUNTER×HUNTER 1 ヒタチ・イズル 銀河機攻隊マジェスティックプリンス 1 左翔太郎 仮面ライダーW 2 飛騨遙(サクラスパイダー) デッドプール:SAMURAI 1 ピーチ姫 スーパーマリオ 1 ビッグオー THE ビッグオー 1 ビッグ・ファイア ジャイアントロボ 1 羊 汎用動物 3 ピッピ ポケットモンスター 1 緋天駁 やる夫スレオリジナル 1 日出佳乃 戦国乙女~桃色パラドックス 3 人吉爾朗 コンクリート・レボルティオ~超人幻想~ 1 瞳原種 勇者王ガオガイガー 1 日向創 スーパーダンガンロンパ2 2 比那名居天子 東方Project 1 ぴにゃこら太 THE IDOLM@STER/シンデレラガールズ 1 ピニャ・コ・ラーダ GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり 1 日之本進 連ちゃんパパ 1 日本鬼子 2ch 3 火野レイ(セーラーマーズ) 美少女戦士セーラームーン 1 ピピ美 ポプテピピック 1 氷室鐘 Fate/stay night 2 姫虫百々世 東方project 1 百貌のハサン Fate/ZERO 1 ヒュッケバイン スーパーロボット大戦 1 ヒュドラ Warhammer 1 ヒュンケル DRAGONQUEST ダイの大冒険 1 ひよこ侍 ひよこ侍 1 兵藤和也 カイジ 1 兵部京介 絶対可憐チルドレン 2 ピヨン HUNTER×HUNTER 1 ビヨンド・ザ・グレイヴ GUNGRAVE 1 平井銀二 銀と金 1 比良坂初音 アトラク=ナクア 1 比良坂夜露 アリス・ギア・アイギス 1 ビリー・ヘリントン 実在人物パロディ 芸能人 1 飛竜 ストライダー飛竜 1 ヒルダ STELLA GLOW 6 広川武美 パワプロクンポケット 1 ファイ・ファイ えんどろ~! 1 ファヴニル・ダインスレイフ シルヴァリオ トリニティ 3 ファサリナ ガン×ソード 1 ファリエル サモンナイト 1 ファルゼン サモンナイト 2 凰鈴音 インフィニット・ストラトス 1 ファンロイド 特命戦隊ゴーバスターズ 1 フィオ・ジェルミ メタルスラッグ 2 フィオナ・メイフィールド アルカナハート 1 フィーロ・プロシェンツォ Baccano! 1 封印されしエクゾディア 遊戯王 1 風霊使いウィン 遊戯王 1 フェイ 戦乱のヘキサ 1 フェイスレス からくりサーカス 1 フェイト・テスタロッサ 魔法少女リリカルなのは 2 フェデリコ・ツァリアーノ 機動戦士ガンダム MS IGLOO 1 フェリアル サモンナイト3 1 フェルン 葬送のフリーレン 1 フォウ・ムラサメ 機動戦士Zガンダム 1 フォルテ ロックマンエクゼ 1 ブギーポップ ブギーポップシリーズ 1 梟 SEKIRO 1 不死川実弥 鬼滅の刃 1 藤木源之助 シグルイ 1 伏黒恵 呪術廻戦 1 富士鷹ジュビロ アオイホノオ 1 藤林すず テイルズオブファンタジア 1 藤宮香織 一週間フレンズ。 1 藤村大河 Fate/stay night 2 藤原妹紅 東方project 2 藤丸立花 Fate/Grand Order 1 ブタマスク MOTHERシリーズ 2 ブーディカ Fate/Grand Order 1 不動遊星 遊戯王5D's 2 不破刃 龍虎の拳 1 フー・ファイターズ(エートロ) ジョジョの奇妙な冒険 2 吹雪 艦隊これくしょん~艦これ~ 3 プラシド 遊戯王5D's 1 フレディ・クルーガー エルム街の悪夢 1 フミタン・アドモス 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 1 ブーメラン WILD ARMSシリーズ 1 ブラックマンタ DCコミック 1 ブラダマンテ TYPE-MOON作品 1 ブラック(絶望王) 血界戦線 1 ブラックサレナ 機動戦艦ナデシコ 2 ブラック★ロックシューター ブラック★ロックシューター 1 蕪羅亭魔梨威 じょしらく 1 ブラッドスターク 仮面ライダービルド 2 ブラフォード ジョジョの奇妙な冒険 1 ブラン 超次元ゲイム ネプテューヌ 1 フランチェスカ・ルッキーニ ストライクウィッチーズ 1 フランドール・スカーレット 東方Project 1 フリーザ ドラゴンボール 1 ブリザードチェイサー パラサイト・イヴ2 1 ブリジット ギルティギア 1 フリッツ・ヨーゼフ・ビッテンフェルト 銀河英雄伝説 1 フリット・アスノ 機動戦士ガンダムAGE 2 ぶりぶりざえもん クレヨンしんちゃん 3 フリーレン 葬送のフリーレン 1 プリン ポケットモンスター 1 プリンツ・オイゲン(アズレン) アズールレーン 1 プリンツ・オイゲン(艦これ) 艦隊これくしょん 1 フル・J・ラスヴィッツ ファンタシースターオンライン2 1 古田織部 へうげもの 1 プルツー 機動戦士ガンダムZZ 1 古戸ヱリカ うみねこのなく頃に 1 フルフル擬人化 モンスターハンター 1 古畑武志 カイジシリーズ 1 フレーゲル 銀河英雄伝説 2 ブレザーメイツ メダロット 1 プレデター プレデター 3 フレンダ=セイヴェルン とある魔術の禁書目録 1 フロストノヴァ 明日方舟 1 フロストバイト ニンジャスレイヤー 1 ブロッケンjr キン肉マン 2 プロフェッサー・ズーム DC Comics 1 プロミネンス ニンジャスレイヤー 3 ブロリー ドラゴンボール 1 フローレンス・ナイチンゲール Fate/Grand Order 1 フロン 魔界戦記ディスガイア 1 ブロントさん ファイナルファンタジーXI 2 ベア子 ゲゲゲの鬼太郎派生 2 ベアトリーチェ うみねこのなく頃に 1 辺古山ペコ スーパーダンガンロンパ2 1 ペコリーヌ プリンセスコネクト! 1 ベジータ ドラゴンボール 1 ヘスティア ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 1 ペットショップ ジョジョの奇妙な冒険 1 べネット アリアンロッドRPG 3 ペリーヌ・クロステルマン ストライクウィッチーズ 2 ベール=ゼファー ナイトウィザード 2 ベルナデッタ・フォン・ヴァーリ ファイアーエムブレム風花雪月 3 ベルファスト アズールレーン 3 ベルベット・クラウ テイルズオブベルセリア 2 ベルンカステル うみねこのなく頃に 2 変態仮面 究極!変態仮面 1 ホアン・パオリン TIGER BUNNY 1 ポイズントー ドラゴンクエスト 1 暴魂トップガンダー 超人機メタルダー 1 鳳翔 艦隊これくしょん~艦これ~ 2 方中ミエル 遊戯王ARC-V 1 峰津院都 デビルサバイバー2 2 ぼうれい剣士 ドラゴンクエスト 1 鬼灯 鬼灯の冷徹 1 蓬莱山輝夜 東方Project 2 ボキャメンテ夕子 ヘボット! 1 星熊勇儀 東方Project 1 星野みやこ 私に天使が舞い降りた! 1 ホシノ・ルリ 機動戦艦ナデシコ 3 星見純那 少女☆歌劇レヴュースタァライト 1 ボス リュウマのガゴウ 2 ポップ ダイの大冒険 2 ポテト PUI PUI モルカー 1 骨川スネ夫 ドラえもん 1 炎尾燃 島本和彦作品 1 ポプ子 ポプテピピック 2 ボボボーボ・ボーボボ ボボボーボ・ボーボボ 1 ホームズ 名探偵ホームズ 1 ポムポムプリン サンリオキャラクター 1 焔 閃乱カグラ 1 ホムラ ゼノブレイド2 1 ホライゾン・アリアダスト 境界線上のホライゾン 2 堀裕子 アイドルマスターシンデレラガールズ 2 ボール 機動戦士ガンダム 1 ボルキャンサー 仮面ライダー龍騎 1 ホルト みえるひと 1 ホワイト 血界戦線 1 ホワイト・グリント ARMORED CORE for Answer 1 ホワイトリリー グランベルム 1 北郷一刀 恋姫†無双 7 ボン太くん フルメタル・パニック! 1 本田未央 THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 2 ポン・デ・ライオン 企業ご当地キャラ飲食 1 ボンドルド メイドインアビス 5 ボンバーマン ボンバーマン 1
https://w.atwiki.jp/dgrpss/pages/745.html
誠がロンドンへ――響子のもとへ来て二人で暮らし、一緒に仕事をするようになってから半年ほどが経った。 普段、食事は誠が栄養バランスを考えた料理を用意し、毎回響子はその料理に舌鼓を打っていた。彼の料理は、盛り付けや味が共にクオリティが高くレパートリーもやけに多かった。 6年間のうちに料理も勉強したのかと響子が尋ねた時は、役に立ちそうなことは何でも覚えた――とだけ誠は答えた。 「今日は、牛肉の赤ワイン煮とかぼちゃスープとサラダ、それにフランスパンにしようと思ってるんだけど、どう?」 誠はいつも響子に事前にメニューを教える。人にはその日の気分というものがあるから、誠なりの気遣いだった。その気遣いに響子は感謝しつつ、 「楽しみにしているわ」と返すのがすっかり日常になっていた。 「誠君、作りながらで良いんだけど、さっき受けた依頼の内容を聞いてくれる?」 「確か、今世間で話題にもなってる"現代版切り裂きジャック"についての依頼でしょ? 今のところ犯人の顔や名前どころか性別も判明してなくて、昔あった連続猟奇殺人事件の犯人とされる、 ジャック・ザ・リッパーの手口に犯行が酷似してることから"現代版切り裂きジャック"って言われてるやつ。彼からこの依頼が来るだろうとは思ってたけど、予想よりも結構早かったね」 「……まだ、何も伝えてなかったのによく分かったわね。どうしてわかったの?」 「実は読唇術も覚えてるんだ。分かるのは日本語と英語だけだけど」 誠は当たり前のことのように、茹でたかぼちゃをミキサーにかけながらサラリと言ってのけた。響子はこの半年の間に、誠が身に付けたというあらゆる技術に何度も驚かされており、 度が過ぎている――とまでは言わないが「何を目指しているのかしら」と言いたくなることが頻繁にあった。 依頼は誠が言った通り"現代版切り裂きジャック"の事件についてだった。誠が言った依頼主の『彼』とは、この事件を担当する警部だ。時々響子は警部の依頼を秘密裏に受けていた。 立場上彼は堂々と探偵に依頼などできない為、オフの日に知り合いと会うという体でカフェなどに待ち合わせることが多かった。新たな情報を提供してもらう時なども同様に直接会って話をするのが習慣となっている。 連絡先はもちろん知っているが、第三者に情報が漏れることを防止する目的もあった。 今回もカフェで響子は警部から依頼を受けたが、誠には離れた席で見張りを頼んでいた為、まだ依頼内容を知らないはずだった。 すぐに誠に依頼内容を話さなかったのは、やはり第三者を警戒してのことであり、それは誠も承知している。 しかし、今度は読唇術ときた。響子は、距離的に難しくないだろうかと思ったが、もう彼の能力に関して突っ込まないことにしている。 しかし、それでも少し疑問に思った点を誠に聞いてみた。 「前私が、ファーストフード店であなたの知らない男性に話しかけられた時には話してる内容なんて知らなかったじゃない」 「それは……嫉妬してて、全然冷静じゃなかったから……」 「半年の間そんなことが出来るなんて聞いたことなかったわ」 「特別使う機会が無かったし、警部の顔が見える位置に座ったのって今日が初めてだったから」 半年前の勘違いのことを掘り返されて誠は拗ねたような口調で答える。料理をしているので、響子には顔が見えなかったが、耳が真っ赤になっているのがチラリと見えた。 可愛い――などと思ったことは口にせず、響子は本題に戻った。 「そう。話を戻すけど、事件について表に出回っていない情報についても言わなくても大丈夫かしら?」 「大体は把握してるつもりだよ。被害者は決まって女性、っていうのは表にも出てることだけど、髪が長いアジア系の女性だけが被害にあっているんだよね。 それに、"切り裂きジャック"だなんて言われてるけど実際は拳銃で心臓を打ち抜かれて殺されている。その後に遺体を裂かれていて、その裂かれ方から、 かのジャックとは違って解剖学的知識は無い素人の犯行と考えられる……これで合ってるかな?」 「完璧ね。素直に驚いたわ」 「ありがとう。それでね、言っても無駄だと思うけど、とりあえず響子さんはこの事件にあまり関わってほしくないな、っていうのが率直な感想なんだけど」 誠が気にしているのは『髪が長いアジア系の女性』が被害に遭っているという点だろう。彼が心配してくれているのが響子にはすぐ分かった。 「心配してくれてありがとう。けれど、分かっているのはさっきあなたが言った情報だけだし、まだ無差別かどうかなんて分からないわ。 それに私、結構日本人離れした外見だと自負しているのだけれど……どうかしら?」 「まぁ、確かにそれは言えてるよね」 普通の男女ではあり得ない会話だが、これが探偵同士である誠と響子の日常だった。依頼や事件などの話に考察を交えつつ、時には軽い冗談も交わす。 時々響子は、今やすっかり慣れてしまったこの日常は、誠にとっての非日常だったはずだと思うことがあり、その度に負い目を感じていたが、決まって誠は「気にしないで」と笑うのだった。 「正直、珍しく難しい依頼だと思うわ。今ある情報だけだと、ロンドン市民全員が容疑者みたいなものだから…… そこから最終的に”犯人を捕まえてくれ”だなんて仕事放棄するにも程があるわよね」 響子は深いため息をついた。依頼主である警部は、それなりに優秀で人柄も良い人間ではあるのだが、響子に事件を丸投げすることがあった。今回がまさにそれだった。 これだけの重大事件を任されるほど、響子の探偵としての能力に信頼を置いているという証でもあるから光栄ではある。 しかし響子は、不特定多数の人間の中から一人を見つけ出す類の仕事は好きではなかった。 「さすがにこんな大きな事件を丸投げするなんて僕も驚いたよ……確か明日、一カ所だけ現場見せてもらえるんでしょ?」 「ええ。すべての現場を見せてほしいというのが本音だけど、仕方ないわね」 「とりあえずそこで、ある程度の犯人像が絞れると良いけど……こういう依頼は初めてだな……」 不安を含んだ誠の声は、響子にというよりも自分に言っているようだった。響子が誠の腕を認めたと言っても、彼は探偵になってからせいぜい2年と少し程で、 響子に比べ圧倒的な経験不足だというのは否めなかった。日本で活動していた時も、殺人事件の依頼が多いわけでもなく、あったとしても大抵は容疑者が絞られていたので苦労することはほとんどなかった。 だから誠は自分が役に立てるのか、響子の足を引っ張ることにならないか少しだけ不安を感じていた。 「誠君」 「うわっ! ど、どうしたの? 急にそんなことすると危ないよ、響子さん」 誠は料理中――と言ってもすでに盛り付けに入っていたが、やんわりと注意しつつ手を止めた。さっきまで椅子に座っていた響子がいつの間にか誠のすぐ後ろまで来ていた。 しかも誠の腰に腕を回して彼の肩に顎を乗せている。響子がそのような行動をすることは皆無に等しいため、誠は心底驚いた。 響子も自分でそうしておきながら、かなり恥ずかしいらしく少し顔が赤い。体勢はそのままのため、響子は上目づかいになる。 「私が初めて一緒に仕事をした日に言ったことを覚えてる?」 「えっと、”自信を持ちなさい”って言ってくれたこと?」 「ええ。それと、”頼りにしている”とも言ったわ」 響子は彼に回していた腕にぎゅっと力を入れて、誠に密着した。 「私、頼りにならない人にはそんなこと言わないわよ?」 「……僕が少し不安を感じていたのが分かったんだね。ありがとう、響子さん」 「ええ、あなたなら大丈夫だから。心配要らないわ」 誠が気を取り直したのを確認すると、響子は体を離した。誠は背中に感じていたぬくもりや感触が失われたことを少し残念に思うが、一応まだ盛り付け途中なので諦めた。 そしてすぐに料理は出来上がった。 「運ぶの手伝うわ」 「うん、ありがとう」 いつもの温かい食事。いつもの穏やかな時間。確かな幸せがそこにあった。誠は響子が「美味しい」といつも笑ってくれることが嬉しかった。 しかし、この日は言葉では言い表せない異様な感覚に襲われた。まるで、これが最後のような――もう聴くことが出来ないような――それは恐怖にも似た感覚だった。 ◇◆ 夜中、事務所で携帯電話を耳に当てて誠が立っていた。すでに響子は寝室で眠りに就いており、ひどく静かな時間だった。 そこに誠がかけた電話の呼び出し音が一瞬だけ彼の耳に響き、すぐにそれは無愛想な男の声で遮られた。 「もしもし? 久しぶり。急にごめん……ちょっとお願いがあるんだ――」 ◇◆ 翌日、誠と響子は普段より早めに起きた。現場は少し事務所からは距離がある。唯一の捜査が許された現場からできるだけ多くの情報を得るために、時間が必要だった。 「……昨夜も犠牲者が出たみたいね。一番新しい現場を見れたら良かったのだけど」 「ニュースでやってたね……7人目だっけ? 早く捕まえて、もうこれ以上犠牲者が出るのを止めなきゃ……」 誠は黒のスーツを、響子はグレーのスーツを身に纏いながら神妙な面持ちで話す。ちなみにスーツは二人ともそれぞれ動きやすさに重点を置いた特注品である。 時計を見て、「そろそろ」と呟いた誠がテーブルの上のキーを手に取った。 「響子さん。僕、車出してくるから5分後くらいに出てきてね」 響子が頷くのを確認して誠は事務所を後にした。事務所に残った響子は、ひと通りの用意は済んでいたが、最後に一つだけ、ある物を取りに寝室へ入った。 寝室の奥に設置されていた金庫の前に響子は来た。この金庫の番号と中身について、響子は誠にも教えていないが、恐らく彼はここ何が入っているのか気付いているだろう。 そして響子は静かにそのダイアルを回し始めた。 ――ガチャッ 開錠特有の金属音が鳴り、ゆっくりと開けたそこには一丁の拳銃が黒い光沢を放っていた。銃規制の厳しい国ではあるが、響子と誠は銃の携帯および使用の特別許可を出されていた。 それでも、それを持ち出すことはほとんどなかった。しかし、響子は今回ばかりはそれを手に取った。 「……死神の足音……嫌な予感ばかり当たるなんて皮肉よね……」 得体のしれない、恐怖のような予感に襲われていたのは誠だけではなかったのだ。二人の探偵が今回の依頼に何かがあると感じ取っていた。 響子はずっしりと重く感じる、拳銃をしばらく見つめてから左肩に装着していたホルスターに仕舞い込んだ。 「もう、5分くらい経ったかしら」 ちらりと腕時計を見てから事務所を出ると、誠がちょうど事務所前に車を停車したところだった。 彼女はカツカツとヒールの音を響かせながら近づき、助手席へ乗り込んだ。誠の視線はすぐに彼女の左半身へ向けられた。 「あ、響子さん持ってきたんだ……あの金庫の中に入れてたの?」 「あなたこそ……どこに今まで隠し持っていたの?」 特別使用許可を出されていることはお互いに話していた為知っていたが、拳銃の場所まで教え合っていたわけではなかった。 普通の人ならば、彼らの姿を見ても懐に拳銃があるなどと簡単には気づかないだろうが、探偵同士である二人には手に取るようにわかった。 そして、お互いに”何か”を感じたのだということも理解することが出来た。 「何もないと良いんだけど……あの足音が聞こえてしまったからにはそれを無視することは出来ないわ」 「”死神の足音”だっけ?」 「そうよ」 シートベルトを引き出しながら響子は誠に返事をする。ガチャリという音が合図であったかのように、誠はアクセルを踏み込んだ。 車体がゆっくりとスピードを上げながら進みだし、徐々にその速度が安定しだす。 「それと同じなのかは分からないけど、僕も昨日の夜から妙な胸騒ぎがしてね。念には念を入れておこうと思って」 「私と一緒に居たからかしらね。これまでの仕事でも、あなたには霧切家の探偵としての能力が垣間見えることがあったわ…… 技術を教えることは出来てもこういう勘にも似た能力ばかりは教えられない。けれどあなたにはそれがあるようだった……とても興味深いことだわ」 「たぶん、初めて会った探偵も一緒に行動した探偵も響子さん以外に居ないから、僕の探偵としての多くは響子さんがベースなんだよ。 それに、こうやって毎日一緒に居たら、教え合わなくても意識しないうちに得るものとかあっても不思議じゃないんじゃないかな? ほら、似た者夫婦とかよく言うでしょ?」 「……まだ夫婦ではないけれどね」 つい先ほどの緊張したような空気が、誠によって一気に取り払われた。普段の調子で、明るく話す彼は気づいていないかもしれないが、 好ましくない空気をがらりと変える強さが誠には昔からあった。特に、”あの時”の誠は誰が見ても頼もしかっただろう。 響子は、皆が絶望に堕ちかけていた”あの時”を少し思い出しながら誠を見つめる。運転中の誠はそれに気づかないまま、微笑みながら言葉を返した。 「”今は”ね……でもほとんど似たようなものだし、日本へ帰ったらそれこそちゃんと夫婦になるんだから」 「そうね……帰国したらしばらくは二人でゆっくりしましょうか」 「え? 休業ってこと?」 「ええ。長期間は無理だけど……色々考えるべきこともあるし、やるべきこともあるはずでしょ?」 「そうだね。そうしようか」 怖いのかもしれない。幸せだからこそ今回の足音が一層怖いのかもしれない。事件の捜査前に事件とは無関係なことを話している今の状況は珍しいことだった。 だから響子は、自分は恐怖から目を逸らそうとしているのでは?――と感じた。だから「まだ」などと、未来を示唆するような発言をしたのではないか――と自問自答していた。 そのように言えば、誠が話をそちらへ持っていくことも予測できていた。 2時間ほど車を走らせた頃、エンジン音が次第に静かになりやがて停まった。現場に着いたのだ。二人が車を降りると、車内の窓からも見えていたが、大きく立派な教会が誠と響子を迎える。 外から見ただけで、内装もかなり素晴らしいであろうことが容易に想像できた。近くに住宅街などはなく、ひっそりとした場所にこの教会は建っていた。 「こんなに綺麗な建物の敷地内で悲惨な事件が起きたんだね」 「ええ。観光客もよく来ていたみたいだけど、今は一時的に閉鎖されているわ。当然のことだけどね……じゃあ、行きましょうか」 ◇◆ ――昨夜、誠が電話をかけていた同時刻での出来事だった。 真夜中に響く銃声、失われる心音。生贄はその生を突然終えた。理不尽に、一瞬にして奪われた。理由は誰にもわからない。ただ、一人を除いては。 男が、ニタリと笑う。しかし歪んだその表情からは楽しんでいるような様子は見られない。その目には一つの感情が込められていた。 見る者をぞっとさせるほどの深い深い憎悪、憎しみがその目には込められていた。 「恨むなら、あの女探偵を恨んでくれよ……ひひっ、ひひひひひ……」 突然狂ったような笑い声を上げながら、彼は懐からきらりと光るものを取り出した。鋭利な先端が生贄の肉に刺さる。それはナイフだった。 男がそれを一気に手前に引くと、まだ熱を持った赤い液体が切り口から溢れだした。男は構わず、何度も何度もそれを抉る。 動かぬそれは、人だったもの――髪の長いアジア系の女性の死体だった。 「思った通りだったよ。あの出来損ないの警部はあいつに依頼すると思ってた。盗聴器に気づかないなんてあの警部おしまいだなぁ……! まぁ、探偵にこそこそ依頼してる時点で終わってるがな…………ひひひっ……これでもうすぐ終われる。 ああ……どんな反応をするのかな……自分のせいでこんな残虐な連続殺人が起きたなんて知ったら……あの女は、キリギリキョウコはどんな顔をするのかな? そして、どんな顔で死んでいくのかな? もうすぐだ、俺の人生を狂わせたあの女に復讐ができる……!」 ――ビチャッ ゆらりと立ち上がった男がナイフを振り、今まで抉っていた死体の血液が地面に線を描いていた。 ◇◆ 現場は教会の裏側にあった。そこは観光客などの一般の人間はもちろん、教会の関係者すら立ち寄らない場所で、周りに木々が茂っており午前中だと言うのにかなり薄暗い。 誠と響子は見張りの警官――警部から連絡を受けている数少ない関係者である――と一言二言だけ言葉を交わしてから、そこに足を踏み入れた。 そして、すぐに教会の壁に付いた血痕とそのすぐ下に広がるおびただしい血の跡に目が行った。 「はぁ、大量の血の跡って何度見てもゾッとするや……昔ほどじゃないけど」 「……こっちの壁の方が銃で撃たれたときに付いた血痕ね。下の方は死んだ後で切り裂かれたことによる出血の跡」 この連続殺人は、ごく短期間で行われている。二人が訪れたこの現場は一番目の被害者が発見された現場で連続事件の中では最も古い現場ではあるが、 血生臭さや血の跡がはっきりと分かる状態だった。 「見たところ何のトリックもなさそうね」 「ただ単に、人気のないところで射殺されて引き裂かれたってだけだね。ここだけで犯人の手掛かりを見つけるなんて気が遠くなりそうだよ……ん?」 「どうしたの?」 「ここの血痕不自然じゃない?」 血だまりの跡から横にぽたぽたとわざと血を垂らしたような跡があった。誠がそれを指さして近づくと、響子も「そうね」と呟いて血の跡をたどってみた。 「……ここ何か掘った後じゃない? 掘り返してみる?」 「ええ、道具が居るかしら?」 響子の問いかけに「大丈夫」と答えながら、誠が右足を軽く上げて踵で地面を叩くようにして下ろした。 彼の動作の意味が理解できず響子が首を傾げながら見守っていると予期せぬものを目の当たりにした。 ――キンッ 誠の踵が地面と接触したと同時に、彼の履いている革靴の先端から小さな金属音と共に鋭利な刃先が現れた。幅は2cm程で長さは10cm程だろうか。 小さ目ではあるが充分な殺傷能力を備えているであろう危険な代物だった。 「…………何なの、それ」 「え、隠しナイフだよ。これで掘ろうと思って」 「そうじゃなくて、いつそんなもの手に入れたのよ?」 「一昨日、響子さんが出かけてる時に暇だったから作ったんだよ……まぁ、そんなことどうでもいいでしょ?」 「……」 額に手を当てて何とも言えなさそうな顔をする響子を無視して、誠は足先のナイフでサクサクと穴を掘り始めた。 やはり一度掘ってあったせいだろう、掘りやすいとは言えない手段ではあったが誠は難なく掘り進めることが出来た。そして、ナイフの先端が何かに当たった音がした。 それは金属同士がぶつかった際に発せられる音だった。しかし、まだその正体は見えない。 「おっ! 響子さん、何かあったみたいだよ」 宝物を見つけた子供のような反応をして、誠は先程と同じように踵を地面にぶつけて物騒なものをしまうと、今度は手で土をかき分けて目的のモノを探し出した。 すると、すぐにそれは見つかった。誠は手に取って土を払い落とし、それを観察してみた。 「……お金、じゃないな。何かのコイン? あれ、事件と関係ないのかな……いや、これは血……?事件発生前から落ちてたのものかな? いや、それならわざわざ埋められていたことについての説明がつかない。それに、こんな場所で誰かが落とすなんてあり得ないし……あとこの血は……」 「誠君、私にもそれ見せてくれるかしら?」 「うん、何かのコインなんだけど、血が付いてるんだ。それもかなり古い血だと思う」 そのコインを受け取るとすぐに響子の顔色が変わった。 「――えっ? これは…………」 自然と驚きの声が響子の口からが漏れ、彼女は何かを確かめるようにコインの模様や形状、傷、血痕の付き方など念入りに観察し始めた。 「響子さん、もしかしてそれについて何か知ってるの?」 「ええ…………ちょっと、話が昔に遡るけど」 「関係あることなんでしょ? 構わないよ」 「私がこちらに来たばかりの頃よ――つまり5年位前の話ね。その時に5人家族のうち4人が殺された事件があったのよ。その事件の依頼が警部からあって、私はそれを受けたわ。 それで、詳細は省くけど、生き残った三男がその殺人事件の犯人だったのよ」 「身内が犯人?」 「そうよ。動機は単純で、遺産や保険金が欲しかったらしいわ。それで、このコインだけど……彼の部屋で見たことがあるのよ。 こんな血のついたコインが、なんだか大切そうにケースの中にしまってあったからよく覚えてる。その時見たコインの模様や血痕の付き方とこのコインの特徴は完全に一致しているわ。 けれど、その犯人は終身刑が言い渡されて、今もまだ服役中のはず……」 「脱獄とかの情報は?」 「いいえ、何も聞いていないし、ニュースにもなっていないみたいよね……」 何故そんなものがここにあるのか。明らかに不可解なことだった。だからこそ、それは重要な手がかりであり、決して無視することは出来なかった。 自然と手の中のコインをぐっと握りしめる響子に誠が一つの提案を出した。 「とりあえず、警部に連絡してその一家殺人の犯人が今もちゃんと刑務所に居るのか確認を取ってみようよ」 極当たり前な提案ではあるが、他に何の手がかりもない状況では仕方がなかった。むしろそれは次に起こすべき行動の一つに違いない。 誠の提案を聞いた響子は、顎に手をやって現場を一瞥して少し思案するが、すぐに肯いた。 「そうね。この現場では他に分かりそうなこともないし……一旦戻った方がいいわね」 「今は連絡取れないの?」 「残念だけど、昼間は連絡がとれないのよ。向こうから連絡が来ることはあってもこちらからはしてはいけない約束なのよ。仕事を丸投げするわりには本当に不親切よね」 「じゃあ、警察か刑務所に直接問い合わせるとか」 「……目的を聞かれた場合に、うまく掻い潜るのが難しいわ。一応警部から依頼を受けているというのは極秘だもの」 「そっか……あ、あそこの彼に聞いてみたら?」 二人はすっかり存在を忘れていたが、少々手持無沙汰そうな様子を見せつつ現場の見張りをしている警官が居たのだ。彼は、誠や響子と同じくらいの歳に見える。 「隠蔽の可能性がある情報を、あんなに若い人が知ってるかしら? 一応聞いてみる価値はあるかもしれないけど」 響子はほとんど期待していない様子で、誠に促されて警官に声をかけた。すると、まるで日本人のように彼はへこへこと頭を下げて嬉しそうに話しだした。 「”オツカレサマデス!” えっと、日本語で仕事の後ってこう言うんですよね?」 「あれ? 日本語分かるんですか?」 「いや、挨拶みたいな言葉だけ、なんとなく知っている程度です。でも日本は好きですよ!」 見張りが余程退屈だったらしい。彼の目は輝いている、と言っても過言ではなかった。現場と彼の表情やテンションが見事に不釣合いだ。 響子は少しだけ、誠君に似た人種かしら――などと思いながら本題に入った。 「無駄話はそれくらいにして、ちょっと聞きたいことがあるんだけど」 「はい! 自分に分かることなら何でも話しますよ!」 「なんでもって……警察がそんなに口が軽くていいのかしら」 「あ、いや! 警部があなた達には何でも言っていいっておっしゃっていたので」 「そう。単刀直入に聞くけど、5年前の一家殺害事件の犯人について聞きたいのよ。そんな昔の事件についてもあなたは把握しているのかしら?」 「――っ! そ、それは、ですね…………」 元気よくハキハキと答えていたのに、一つ目の質問で彼は青ざめて黙り込んでしまった。そして、響子から目を逸らして挙動不審になる。 彼は何か知っている――あからさまな反応をされて、響子が気づかないわけが無かった。やんわりと響子が彼に催促すると、躊躇しつつも知っていることをすぐに話してくれた。 それは誠と響子の予想以上の事実だった。 ◇◆ 誠と響子は現場を後にし、今度はそこからは正反対の方面へ車を走らせていた。目的地は、一家殺人事件のあった現場――その一家が住んでいた家だ。 その家も、先ほどまで居た教会と同じ様に街外れに位置しており、人通りの少ない場所である。事件後にはその家に住んでいるものは居なくなってしまったが、親戚が管理をしており事件の痕跡は処理したが、 一家の荷物や家具などはそのまま残っているらしかった。 「驚きだよ。まさか、切り裂きジャックの犯人が例の三男だって警察は知っていたなんてね」 「そうね。でも、簡単に脱獄を許してしまった挙句に複数の監視や警官まで殺されたという事実、 そしてそれが切り裂きジャックの正体であるという事実を汚名だと思って世間には公表できなかったんじゃないかしら…… くだらない名誉や体裁のために真実を隠すだなんて、本当に迷惑な話だわ。この仕事が終わったら、警部にはきつく言っておいたほうがいいかもしれないわね」 運転をしながら、誠が響子をちらりと見ると彼女は多少苛立ちを感じているようだった。 現場の見張りをしていた警官に知らされた真実は響子が言ったとおり、一家殺人事件の犯人が脱獄した上に監視や警官を殺したということ。 また、殺害された全員が切り裂きジャックの殺害方法を模した殺され方をしていたことだった。ちなみに、ナイフや銃を犯人がどのような手段で入手したのかは分かっていないという。 この事件は表に公表されないまま、今度は同じ殺人方法の連続殺人が起きてしまった。警察では内部に共犯者が居たのではないかと大騒ぎになっており、 その上で切り裂きジャック事件の犯人も追わなければならず、はっきり言って混乱状態に陥ってしまっているそうだ。 だからこそ、警部は響子に仕事を丸投げしたのだと、響子と誠の考えは至った。 「組織として、少し脆すぎる気がするけど……それで彼の家に行って何を調べるつもり?」 「このコインがあの家に無いことを確認したい、っていうのもあるけれど本命は隠し部屋よ。 事件の時は別に関係無さそうだったから警察には報告していないのだけど、その部屋は巧妙に隠されていて警察も気づいていないと思う。中には、拳銃やナイフが複数保管されていたわ。 確か、さっき聞いた話では、刑務所で殺された人たちと外で無差別に殺された人たちに使われた銃弾の口径が異なっているという話だったでしょう? 刑務所では口径12mm、外では口径9mm……だからその隠し部屋の銃を彼は使っている可能性がある。それを確かめに行くのよ。運が良ければ本人が姿を現す可能性もあるしね」 一気に説明を終えた響子の目には、これから戦場へ行く人間のような強い光が宿っていた。何の手がかりもなかった状況から犯人そのものを知ったのだ。 あとは依頼通り犯人を「捕まえる」ことさえできればいい。しかし、またすぐに彼女は黙りこんで何かを考えこみ始めた。車内にしばらくの沈黙が流れるが、誠がそれを破った。 「響子さん。他にも何か気になることでもあるの?」 「ええ。切り裂きジャックの犯人が例の三男だというのは分かったけれど、今回の動機が分からないわ。一家殺人の時はお金がほしいという単純明快な動機があった。 でも、今回は被害者から金品が盗まれているわけでもないし、今のところ無差別に殺されているから怨恨の可能性も低い。それに、わざわざ切り裂きジャックのまね事をする必要性もわからない。 考えられるとするなら、彼の名前が”ジャック”だから、ということだけどあそこまでの残虐なことをする動機としては薄すぎる気がするのよ……」 「なるほどね。”ジャック”だからって、切り裂きジャックのまね事をしなければいけなかったという理由はないはずだよね。 けど、そればかりは本人を捕まえた時にでも直接聞かないと分からないよ」 「ええ。あともう一つ……足音が聞こえてしまったからには、今日これから何かあるかもしれない。誠君、気を抜かずに行きましょう」 「もちろん、そのつもりだよ」 二人は一度、街中の店で軽食を取ってから再び車を走らせた。 徐々に建物や人々の姿は消え、辺りに緑が広がりだした。木々に囲まれている――というわけではないが午前中に訪れた現場のように物静かで、のどかな場所だった。 そして、前方に二階建ての一軒家が見えた。 「この家よ」 響子の一言とともに、誠は車を停めて窓の外を眺める。 「極普通の家だね。5年前って言ってたからもっと寂れているのを想像してたけど、いまだに誰か住んでそうだ」 「管理が行き届いているのね。鍵は用が済むまで持ってて良いってことだったから、思う存分調べられるわね。どこかの依頼主とは大違いだわ」 皮肉を呟きながら車を降りる響子に倣って、誠も苦笑しながら車を降りた。目の前には道路から玄関に向ってゆるやかなカーブを描いた通路が伸びていた。 家の壁はベージュを基調としており、赤色の屋根が目立つ。どちらかと言えば可愛らしい印象を受ける家だ。右側にはガレージが有り、大量に埃を被った車が2台停められていた。 その方向に響子は視線を向けた。それは確かにほぼ5年前のままだった。しかし、右側に停められている車のフロント部分にこすった為に埃が取れたような跡があった。 「……あからさまね。ここを最近誰かが通った証拠だわ」 「この奥に隠し部屋が?」 「ええ。恐らくここに住んでいた人達と私くらいしかその存在は知らないんじゃないかしら……この分だとやっぱり犯人は隠し部屋に行ったのは間違いなさそうね」 そう話す響子を通りすぎて、誠がガレージの奥へ歩を進めた。そこには工具箱や靴など統一性のない数多くのものが乱雑に落ちていた。 「響子さん、ここって5年前もごちゃごちゃしてた?」 「整理されて綺麗に片付いていたと思うけど、荒れているの? どこかその辺りに――」 ――ガコッ 響子の話を聞きながら誠が床のある場所を押したと同時に、床の一部が小さな長方形の形に凹んだ。「これだね」と呟きながら、誠がそれを一気に引っ張りあげるとそこには地下へ続くハシゴがあった。 躊躇することなく誠はハシゴに足をかけて下へ降りて行った。 「ちょっと、誠君? あなたが見ても以前との違いが分からないでしょ?」 「いや、そんなことないよ。ここには何もないみたいだ……他に何か手がかりがないか僕が調べるから、響子さんは他の所を見てていいよ。すぐ終わると思うし」 薄暗い地下へ降りていった為、誠の姿は見えず声だけが聞こえてくる。 「そう……全て持ちだしたのね。わかったわ、そこはお願いするわね」 響子は一度ガレージを出ると玄関へ移動して鍵を開けた。向かうは犯人の自室だ。コインが同一のものだとは分かりきっていたが、念の為だ。 二階へ上がって真っ直ぐ目的の部屋へ入った響子は、5年前見たものと同じケースを用意に見つけることが出来た。 ――やっぱり同じもので間違いないわね。でも、何故これが現場に埋められていたの? 響子は改めて一つの疑問を抱えながら、家の外へ出て来た。そして再度、ガレージの前に立って全体を見渡した。すると、車のフロントの隙間に小さな白い紙の端が見えた。 「――何かしら?」 すぐに、そばに寄ってそれを引き出した。それを見た響子は一瞬にして思考を奪われた。手紙だったのだ。 珍しく動揺した様子で、響子はそれを読み進めていった。 『親愛なる女探偵 キリギリキョウコへ やぁ、我が家へようこそ。君ならここへ来てくれると思っていたよ。切り裂きジャックの事件の捜査で来たんだろう? 知っているさ。なんてったって俺がそのジャックだからね。 まぁ、君へのヒントのつもりであのコインを君の目に触れそうな現場に埋めておいたんだけど……これを読んでいるということは無事に見つけてくれたんだね。とても嬉しいよ。 さて、話は変わるが君に質問だ。出来損ないの警部が君に依頼をしたと思うが理由は何だと思う? 君が優秀だから? 君が俺を知っているから? どちらも違うね。 俺は優しい男だ。親愛なる君に教えてやろう。君は警察に騙されているんだ。”オトリ”なんだよ。どうしてかって? 俺は刑務所を出る時に置き手紙を用意したのさ。 もちろん君にも内容を教えてあげるよ。”Kill Krgr.K”ってね。これだけだけど、あの警部は何のことだか分かっただろうね。そうだよ、俺は君にお礼をするためだけのために、 何の罪もない何の関係もない女達を殺してやったんだ。全部君のせいなんだよ。全部、全部君のせいで死んでいったんだ。ああ、可哀想に。でも大丈夫。お前もちゃんと殺してやるよ。 俺の人生を狂わせたお前もすぐに、あの女達の所に行かせてやるから、思う存分謝罪すればいいさ。 ――ジャックより』 「……逆恨みも良い所ね……最初から私が目的だったのに、無関係な人達を――」 その時ちょうど、地下から誠が出て来た。彼は響子の姿を見て、様子がおかしいことにすぐ気が付いた。そしてその奥に――見えてしまった。 「――っ! 響子!!」 「えっ?」 誠は瞬時に彼女のもとへ駆け寄った。そして響子の腕を掴んで引き寄せると同時に外の方へ背を向けた。それと同時だった。 ――パンパンッ! パンパンパンパンッ! 「っ……! クソッ!」 「誠君!?」 悲鳴に近い響子の声が挙がる。痛みに顔を歪めた誠が、すぐに振り返り懐から銃を抜いた。そして二発の銃声が響く。相手の脚に一発が当たった。 「ぐぁっ……! チッ……!」 相手は悪態をつきながら、体を一瞬だけよろめかせ、痛みを押して走って逃げ出した。その様子を見ていた誠の体がグラリと揺れた。しかし、倒れることはなかった。 「誠君! どこをっ――どこを撃たれたのっ!? 」 「あはは……大丈夫大丈夫。ちょっと痛むけど、致命傷は全部避けてるよ。それより響子さんは早く追って。装弾数6発のリボルバー式拳銃だったから今あいつは丸腰同然だよ。 見たところ他に武器も持ってないようだったし、この腕前だとほぼ素人だね。予備の弾を持ってたとしても、走りながら込めることはあいつには出来ないと思う。 それと、僕が撃ち込んだ銃弾には強力な麻痺薬と睡眠薬塗ってあるから運が良ければその辺で倒れてるかも」 事態は深刻だというのに、ヘラヘラと笑う誠だが、響子は青ざめたままだった。誠のシャツには赤い血が滲み出していた。 「本当に、大丈夫なの?」 「うん。だから早く行って。ちょっと休んだら君の後を追うから……だから早く!」 「……わかったわ。でも、お願いだから無理はしないで!」 響子はすぐに思考を切り替えて、走り出した。角を曲がると――居た。 誠の言った通り銃弾の薬が効いているのだろう。明らかに足の痛み以外の原因でよろめいている様子の犯人の姿があった。 「待ちなさい! ……もう終わりよ」 響子の凛とした声に相手が振り返る。憎悪で狂ったような表情だった。彼はわなわなと肩を震わせていた。しかし次の瞬間。 「クソォォオオオオッ!! ぶっ殺してやる!! このクソアマァァァアア!!」 響子めがけて真っ直ぐ拳が伸びてきた。しかし、響子は冷静だった。スッと体を横にずらして拳を躱すとその腕に両手を添えて華麗に投げ飛ばした。 犯人の背中に強い衝撃が走る。 「がぁっ……!?」 「よくも彼を傷つけてくれたわね。代償として腕一本くらいどうってことないわよね?」 そう呟くと響子は犯人をうつ伏せに押さえつけてギリギリと彼の腕を後ろに力いっぱい引いた。 「うぁぁああッ!! やめろ! やめてくれぇええっ!」 「冗談よ。私はあなたみたいな犯罪者とは違うわ……そろそろ薬が効いてきたみたいだしね」 「な、んだ……体が……」 その言葉を最後に犯人は意識を失った。誠の銃弾に塗られた睡眠薬が効いたのだ。 「……ねぇ、依頼通り捕まえたわよ。さっさと連れて行ってくれるかしら?」 響子が斜め前方の茂みに向って叫んだ。誰も居ないはずのそこから、ガサガサと音がすると彼は姿を表した。 「いやぁ、私がここに居たのが分かっていただなんて、さすが霧切君だね。素晴らしい、柔道の腕前だったよ! 思ったより犯人を捕まえるのも早かったし、報酬は弾ませもうらうよ」 「……警部。私を囮にしたというのは本当かしら?」 「あ、いや……まぁそうかもしれないが、私は君なら大丈夫だと信じていたんだ! ほら、実際この通りだろ?」 「もういいわ……早く連れて行って。私は他にやらなければならないことがあるから」 響子が言うとどこからともなくパトカーが現れた。そして、駆けつけてきた警察たちが眠っているジャックの手に手錠をかけ、彼を抱え込んでパトカーに運んでいった。 ――だいぶ経っているけど、誠君が来る気配がない……まさか…… ――彼の言葉を鵜呑みにしたわけじゃない……確かに大丈夫そうな様子だった……けど…… 警察の様子を見ながら響子は焦りだしていた。未だ姿を表さない誠の身が心配だった。 つい、彼の様子と言葉で安心して置いてきたが、嫌な予感が彼女の頭から離れない。 「霧切君」 「警部……まだ何か?」 「今回はこちらに非があったことは認めるよ。申し訳なかった」 先ほどの態度とは打って変わって深々と頭を下げる警部の姿に響子は目を丸くした。 「そして、協力感謝する。これからも何かあったら宜しく頼むよ」 「……それは出来ないわ」 「え? ど、どうしてだい? そんなに怒っているのか?」 響子の返事が予想外だったのだろう。警部はあからさまにうろたえて響子に尋ねた。 「そうじゃないわ。日本へ帰るのよ……だからこちらでの仕事はこれが最後」 「そうか……それならば仕方ないな」 「ええ。世話になったわね。でも、もう少し自分の仕事は自分で何とかしたらどうなのかしら?」 「はははっ! 君がいなくなるのなら、そうせざるを得ないな……それでは私は行くよ。報酬はいつも通り1週間以内に口座に振り込むから」 「ええ」 彼がパトカーに乗り込むと、すぐに響子の前から遠ざかっていった。そして響子もすぐに、来た道を全速力で戻っていった。 ――お願いだから、無事で居て……誠君 犯人を追う響子の姿が目の前から消えると、誠はズルズルと倒れこんだ。彼の口からは力のない笑い声が漏れる。 「…………ははは、ごめん……響子さん……見事に……全部致命傷だよ…………それ、と……演技力も…………磨いていたんだよね…… もう、バカ正直、だ……なんて……言われることはないかも、ね……」 ガレージの前に鮮血が広がっていた。誠が受けた6発の銃弾すべてが、致命傷を彼に負わせていた。 銃撃を受けた箇所が熱く痛む。しかし、その感覚は薄れつつあった。 誠は自分が危険な状態であることは承知の上で響子をこの場から離れさせたのだ。 ――僕は、やっぱり《超高校級の幸運》なんだ、な…………響子さんを守れた……かすり傷ひとつ付けさせなかった………… ――響子さん……犯人捕まえたかな…………あ、れ……なんだか……さ、むく……なってきた、かも……眠い……少し、休もう、かな………… 誠の体温が急激に下る。もう体を動かす力も彼にはほとんど残っていなかった。そして、誠はゆっくりとその瞼を閉じた。 息を切らしてガレージの前に戻ってきた響子は、目の前の光景が理解できなかった。見慣れているはずの光景だった。 横たわる影、広がる鮮血――今まで何度も何度も目にしてきた。なのに、鳥肌が立った。震えが止まらなかった。声が出なかった。 力が抜けたように、フラフラとそこへ近寄った。 「誠、君? 何よ……これ…………ねぇ、起きて……誠君、起きて!」 響子は叫んだ。落ち着かなければならないことは分かっているのに、冷静になることは得意なはずなのに、一番必要な今、それが出来ない。 そして軽く彼の体を揺さぶると、誠の瞼がピクリと動き、そしてうっすらと開かれた。 「…………きょ、こ……さ……?」 「誠君!? 誠君、しっかりして! すぐに、救急車を呼ぶから!」 響子は急いで携帯電話を取り出すと、救急の番号にかけようとしたが携帯電話を持つ手を掴まれて行為を遮られた。 「誠、君……? な、にを?」 「きょう、こ……さん……大丈、夫…………大丈夫、だから……」 「何が、大丈夫なのよ!?」 「…………響子さん……あい、してるから――――」 「え?」 響子は最後の言葉が聞き取れなかった。しかし、それっきり彼は口を開かなくなってしまった。 響子の視界がぼやけるが、それどころではない。 ――冷静に、冷静になるのよ 響子は誠の頸動脈に手を当てた――が、何も感じない。ゾッと悪寒が走る。 ――そんなの、絶対に認めない……! 彼女は、手袋を外し投げ捨てた。そして火傷の跡が目立つその手を再び誠の頸動脈に当てる。 ――トク、トク…… ゆっくりでとても弱いが確かに脈があった。しかし、助かる可能性はほとんど無いかもしれない。 一瞬でもそう思った自分を叱咤して、ギリッと奥歯を噛み締めた。 「嫌……嫌よ……お願い……目を、開けてよ…………誠君……! 家族になってくれるって、言ったじゃない…… 一緒に歩いてくれるって……約束したじゃないっ……!」 もう、耐えられなかった。響子の目から涙が止めどなく溢れだした。どんどん体温が低くなっている誠の体を抱きしめて嗚咽する。 その時だった。けたたましい音が空から鳴り響く。さすがの響子も驚き、音の響く方向を見やると一台のヘリコプターがこちらへ向かって降りてきた。 そしてそのドアが勢い良く開かれた。 「何を呆けている! 霧切! 馬鹿かお前は!」 「十、神くん……?」 「呆けている場合じゃないと言っただろ! こいつを今すぐヘリに運ぶ! お前もさっさと中に乗れ!」 頭がついて行けなかった。しかし、急に現れた十神に腕を引かれてヘリへ乗り込む。 誠も、同じヘリでやってきた医療班の人間だと思われる男性達に担架で運ばれると、ヘリはすぐさま離陸した。 「十神家の管轄下にある病院へ苗木を連れて行く。安心しろ、絶対に苗木の命は救ってやる。十神の名にかけてだ」 放心状態の響子に、十神が話しだした。少しだけ落ち着きを取り戻し、焦点の合っていなかった響子の目が十神の目を見つめた。 「誠君は、助かるの……?」 「愚問だな。俺を誰だと思っている? 俺が従えるドクターたちは世界中から一流の者だけを集めたチームだ。 6発の銃撃程度、その辺の病院で助からなくても、こちらでは助からないわけがないだろう」 根拠がないのは気になるが、自信満々に言う十神の言葉に響子は何故だか安心することが出来た。 しかし、何故彼はタイミングよく現れたのか、響子は直接十神に尋ねた。 「苗木の心臓にちょっとした細工がしてあってな。もちろんそいつの要望だが、脈拍の異常や低下を感知したらGPSが起動するチップを手術で取り付けていたんだ」 「でも、それじゃこんなに早くは駆けつけられないんじゃないの? あなたは日本に居たのよね?」 「こちらの時間で、昨夜苗木から電話があった。“何かあるかもしれないから直ちにロンドンに来てくれ”とな。 だから言われたとおりに来てやったんだ……まさか本当に何かあるとは思っていなかったがな。心臓のGPSも気休め程度で実際に使うことはないと考えていたんだが…… これもどうやら苗木の考えが正しかったらしいな……フンッ」 「どうして……誠君はGPSを心臓に?」 「”絶対に霧切さんを一人にさせるわけにはいかないから”と言っていたな……そいつは死ぬつもりは全く無いようだぞ」 「――っ!」 響子の目から止まっていた涙が再び溢れ出す。 それを見た十神は呆れたようにため息をつくが、珍しく優しげな声色で響子に声をかけた。 「苗木が回復したら、さっさと日本に戻って来い。式場は俺がすでに用意してある。朝日奈や葉隠……それと苗木の家族もお前たちを待っているぞ」 「…………ありがとう、十神君……!」 ◇◆ ゆっくりと、誠の目が開かれた。視界がぼやけているが、徐々にはっきりしてくる。最初に見えたのは白い天井だった。久しぶりに目を開けたせいか、とても眩しく感じられた。 彼の口と鼻は酸素マスクで覆われている。自分が病院に居るのだと理解することが出来た。そして、左横を見ると愛しい人の顔があった。 「……誠君? 私が、分かる?」 「…………響子さん……久しぶり……僕、どれくらい寝てた?」 「久しぶり、じゃないわよ……バカ。5日間昏睡状態だったわ……」 ――ああ、また泣かせてしまった 誠は響子に微笑みかけた。まだ体に力が入らないが、精一杯微笑んだ。 「よくも、私を騙してくれたわね……」 「ちゃんと、騙せてたかな……ははっ、ごめんね……」 「言ってたでしょう? 6年前も。あなたを危険な目には合わせたくないって」 「……ごめん。けどね、僕はあの時自分の身が守れないから君と約束を交わしたわけじゃないよ」 「え?」 「君を守りたかったんだ。でも、あの時の僕は君を守れる力なんか無かったから…… でも今回、君を守ることが出来た。だから僕はそれで良いんだ……」 相変わらず誠は笑っているが、響子はそれで良いわけがなかった。 あんなにも、これまでにない程の恐怖を感じたのだ。誠を失う恐怖を。 「怖かった。あなたを失うのがすごく怖かったの」 「……うん」 「もう、あんな思いをするのは嫌よ……」 「うん、ごめん……でも僕だって君を失いたくないよ……だから君の隣に居たかった。だから探偵になった」 「……それは、分かっているつもりよ」 「ねぇ、響子さん。もうそんな顔しないで……僕は、ここに居るよ? 確かに今回は危なかったけど……約束するよ。 僕はこれからも君の隣に居るから。だから、君も――」 「私も、約束するわ。あなたの隣で……ずっと、一緒に歩いて行くわ……」 二人が約束を交わした時、誠が一番見たかった響子の表情があった。涙はまだ彼女の目に浮かんでいるけれど、響子はやわらかく微笑んでいる。誠は安心して、再び眠りについた。 しばらくして、病室のドアが開いた。十神が苗木の様子を見に来たのだ。 「十神君……誠君、今は眠っているけど一度目を覚まして、さっきまで普通に会話もしていたわ」 「そうか。もう心配ないようだな。あと一週間もすれば退院できるだろう。お前たちはそれと同時に帰国しろ。すでに飛行機も手配してあるからな……どうせ帰国する予定だったんだろう?」 「ええ。あなたには世話になるわね……」 「フンッ。気にするな」 「ありがとう……」 ◇◆ ―― 一ヶ月後 「響子さん、結婚式本当に挙げなくていいの?」 「何度も言ったでしょ? 私にはそういうの似合わないし……苦手なのよ」 「……似合わないことないと思うけど」 「とにかく、私がいいと言ったらいいのよ。わかったわね?」 日本に帰ってきてすぐに二人は籍を入れたが、十神が用意してあると言っていた結婚式は断って静かに過ごしていた。 以前話していた通り、今は探偵の仕事は休業中であり、かつて誠が一人で探偵として活動拠点にしていた事務所兼自宅に住んでいた。 誠は少しだけ、響子のウェディングドレス姿を見ることが出来ないことを残念に思っていたが、響子が嫌がるのでは仕方がなかった。 「それより、話があるわ」 「何? 改まって話って……」 テーブルに向い合せになり、コーヒーの入ったカップを持っていた響子の手に力が入る。 誠もすぐに何か大事な話なのだろうと察すると、姿勢を正して彼女の目を見つめ返した。 「あの、約束のことだけど……お互い隣にずっと居るっていう……」 「……?」 誠は響子の様子を観察したが、明らかにおかしかった。頬を紅潮させて、目を泳がせている。 一体何が言いたいのかも予想がつかなかった。 「あの、誠君……二人の間にもう一人加えてくれるかしら?」 「…………え? そ、それって……まさか……」 「私に似た、子どもにならもみくちゃにされても良いんでしょう? ……まだ似てるかはわからないけれど」 「ほ、本当に?」 「ええ」 「僕の、子ども?」 「他に誰が居るのよ」 「……やった! やったね、響子さん! 僕、すごく嬉しいよ!」 「え、ええ。不安もあるけど、私も嬉しいわ……この子が生まれてきたらいよいよ本当に”家族”らしくなるわね」 目を細めて微笑みながら、お腹に手を当てる響子の表情はすでに母親の表情のように誠には感じられた。 心の底から湧き上がる感情が抑えきれずに息が荒くなる。誠は椅子を倒しそうな勢いで立ち上がると、ポケットに手を突っ込んで携帯電話を取り出した。 その手はブルブルと震え、操作に手こずっている。 「ぼ、僕、十神君たちに電話してくる!」 「え、ちょっと! まずはあなたのご家族に……!」 「え? ああ! そうか!」 そんな誠の様子についクスリと響子が笑う。 「ねぇ、そんな状態じゃこの子の"父親"は務まらないわよ」 「――っ! ち、父親……!」 こんな日が来ることは誰が想像できただろうか。本人たちが一番想像できなかったかもしれない。 特に、生まれた時から探偵だと言っていた響子は、自分がこんなに幸せを感じられる日が来るとは思っていなかった。 ――あなたの隣で、この子の隣で私は歩いていく 響子は笑って、誠とこれから生まれてくる子どもとの希望に満ちた未来を思い描いていた。 ― END ―
https://w.atwiki.jp/dgrpss/pages/754.html
10月31日。 今日、ボクたちは江ノ島さんと朝日奈さんの提案で、ハロウィンのパーティをすることになっていた。 そのパーティのコンセプトは「とりあえず盛り上がろう」。 ボクは正直、ハロウィンが何をする行事なのかは知らなかったけど…コンセプトからして、そこを考えたら負けなんだろう。 だったら、たまにはこういうイベントがあっても悪くないかも。 それに、山田クンがパーティ用に、特製のコスプレ衣装を用意してくれるとか、なんとか。 そんな動機もあって、ボクは結構今日のパーティを楽しみにしていた。 なのに… 「………どうして、今日に限ってカゼなんか引いちゃうんだよ…」 ボクは一人悲しく、自分の部屋のベッドに寝そべっていた。 間違いなく、昨日までは元気だった。何か変なものを食べたわけでも、雨に降られたわけでもない。 なのにボクはカゼを引いて、ベッドでぐったりしている。 はぁ、と自嘲気味に溜息をつく。本当に、こんなボクのどこが幸運なんだろう? 人より少し前向きなのがボクの取り柄だけど…こうもツイてないと、さすがに、ちょっとヘコむ。 大体【超高校級の幸運】って才能(?)で希望ヶ峰学園に選ばれた割に、これといった幸運なんて今まで一つも… …いや、あった。ボクにとっての、最高の幸運が。 それは、ここに来たことで中学時代からの憧れの彼女―舞園さんに出会えたことだ。 ひょっとしたら、彼女がボクのことを覚えてくれていたことも、あの時校庭に鶴が迷い込んできたのも、ボクの【幸運】のおかげなのかな? そう考えると、ボクの幸運も案外捨てたもんじゃないのかもしれない。 でも… 「やっぱ、みんなとパーティ、行きたかったなぁ…」 ―ピンポーン… 不意に聞こえた音で、ボクは覚醒した。 どうやら、いつの間にか眠ってしまっていたみたいだ。 結構長いこと寝ていたんだろう。そのおかげか、体調は健康そのものだ。 そこで、時計を確認する……もう10時か。そろそろ、みんなも解散してる頃かな? ―ピンポーン… 再び、インターホンが鳴る。 こんな時間に…いったい誰が、何の用で? 少し疑問に思ったものの、待たせては悪いな、と思い直して、ボクは部屋のドアを開けた。 と同時にボクの視界は、見慣れた綺麗な黒髪で覆い尽くされた。 「苗木君!元気ですかー?」 「え?」 それが舞園さんのものであること、そしてその舞園さんがボクの胸に飛び込んできているということを理解するには、少し時間が必要だった。 「ま、舞園さん…!?」 「はい、舞園さんです」 彼女は人懐っこそうな笑顔でボクを見上げ、答えた。 相変わらず、彼女の笑顔を見ると、自然とボクまで笑顔になってしまう。さすがは超高校級のアイドル、ってことかな? そんなことより… 「……舞園さん、その服は?」 「あ、これですか?これは、山田君お手製の魔女の衣装です!どうですか?似合ってますか?」 ボクの胸から離れて、舞園さんはくる、っと一回転してみせた。 黒い三角帽子に、同色のローブ。2つとも、ちょっとだけサイズが大きめなのは、製作者の趣味なんだろう。 スラっとしていてスタイルのいい舞園さんの、袖余りの服…そのギャップの破壊力は、想像を絶していた。 「うん!すっごく似合ってる…可愛いよ!」 「ふふっ、そうですか?苗木君にそう言ってもらえると嬉しいです……」 そう言って、舞園さんは照れくさそうに頬を赤らめた。 面と向かってそんなことを言われると、何だか小恥ずかしくなってしまう。なのでボクは、慌てて話題を振り直した。 「えっと…それより、何かボクに用事でもあったの?」 「用事、ですか?」 きょとんとした表情で、舞園さんは小首を傾げる。 まさか、衣装のお披露目に来ただけ?まぁ、ボクとしてはそれでもありがたいけど… 「いいえ、違いますよ…そう、苗木君のお見舞いに来たんです。すっかり元気そうだったので、忘れちゃってましたけど」 あぁ、なるほど。今さらっと心を読まれたけど…いつものことか。 その後は、今日のパーティの話題で談笑した。 セレスさんの仮装がいつものゴスロリから殆ど変わってなかったり 案の定、不二咲クンの女装が似合ってたり 大神さんのコスプレから王者の貫禄を感じたり…と、それぞれに楽しんでいたようだ。 女性陣お手製のお菓子も、大好評だったらしい。 手作りのお菓子、か…みんなが羨ましい…。 「舞園さんの手作りのお菓子、ボクも食べてみたかったなぁ…」 思わず漏らしたボクの独り言を、舞園さんは見逃さなかった。 「じゃあ今度、二人で一緒に作りませんか?苗木君と一緒なら、大歓迎です!」 「え、いいの?じゃあ、舞園さんの仕事がお休みのときにやろうよ」 「はい!…よーし、苗木君のために私、特別に腕をふるっちゃいますよ!」 舞園さんはそう言って、この上ない笑顔でボクに微笑みかけてくる。 希望ヶ峰学園に来るまで、あんなに離れて見えていた、あの笑顔で。 でもその笑顔は今、ボクの一番近くにある。 まるで魔法にかけられてるみたいだ…あの舞園さんと、こんな風に笑い合い、話せる日がくるなんて。 「魔法じゃ、ありませんよ」 ボクの心を見透かしたように、舞園さんは真面目な声で言う。 「うん、それは分かってるんだけど…」 そこから更に言葉を繋ごうとした瞬間、ボクの頬を舞園さんがキュッ、とつねった。 「舞園さん?!何を…」 「これで、魔法じゃない、って分かりましたか?」 そういうことか…でも普通はコレって、夢かどうかの判断に使うものなんじゃ… 舞園さんの天然に少し戸惑うボクを尻目に、彼女は続けた。 「魔法といえば……苗木君、トリック・オア・トリートです!」 どのへんが『魔法といえば』なんだろう… その疑問はひとまず置いといて、『トリック・オア・トリート』か。確か「お菓子をくれなきゃいたずらしちゃうぞ」だったっけ? そんなこと言ったって、お菓子なんて持ってないんだけど… 「む、苗木君…さては、お菓子持ってないんですか?なら、いたずらしちゃいますよ?」 狼狽えるボクの様子を見て、ケタケタと笑いながら、舞園さんは言う。 弱ったな…お菓子も持ってないし、覚悟して受け入れるか… そのとき、ボクの脳裏に電流が走った。 …ん?『いたずら』? 舞園さんがボクに…『いたずら』…? なんだか、良からぬ想像が膨らんで… 「…苗木君?もしかして今、ちょっとエッチなことを考えてませんか?」 笑顔で、しかし強い声で、舞園さんは妄想に耽るボクを撃ちぬいた。 しまった…舞園さんはエスパーなんだった… 「あっ…ごめん!つい…」 あぁぁ…ボクのバカ。『つい』って何だよ…もうちょっと上手な言い訳はなかったのか? しまったな、コレはちょっとマズいぞ… 「……で、でも…私も…別に、イヤってわけでも……」 目を伏せながらそう呟いている舞園さんは顔を真っ赤に染めていて、なんとなく満更でもなさそうな… あれ?意外と好評価? そんな風に舞園さんのリアクションを捉えていると、急に舞園さんが伏せていた目を上げ、強めの口調でボクに言い放った。 「…び、病気の人は、早めに寝ましょう!体に障りますよ!」 その露骨、かつ唐突すぎる話題転換に、ボクの頭はついていけなかった。 寝かしつけようとしてくる舞園さんに抵抗するものの、体力量がまるで違うからか、全く歯がたたない。 「あの…もうカゼは治ったんだって…」 「いいから、電気消しますよ!おやすみなさい!」 ―カチッ 有無を言わさず、舞園さんの手によってライトのスイッチが押され、ボクの部屋は暗闇に包まれた。 ボクはその暗闇の中で、ぼんやりと考えた。 …なんで、舞園さんはいきなり『早く寝て』なんて言ったんだろう? もしかして、変なコト考えたから、怒らせちゃってたのかな?それ以外に、原因なんて見当たらないし… 明日会ったら、謝っておこう…そう考えが纏まったときだった。 ボクの頬に、何か柔らかいモノが触れる感触がしたのは。 「…え?」 「これが、私からの…『いたずら』です」 息が吹きかかりそうなくらいの耳元で、舞園さんの声がする。 ってことはもしかして、今の感触は…?! 「で、電気がついてたら恥ずかしかったので……ちょっと強引でしたよね、ごめんなさい」 そう言い残すと舞園さんは足早に駆けていき、ドアを開け、去っていってしまった。 舞園さんが去った後も、ボクはしばらく、さっきの余韻を引きずっていた。 舞園さんが……ボクに……キスを……? 頭の中は、舞園さんのことでいっぱいで、寝ようにも寝付けなかった。 今度こそ、魔法にかけられているみたいだった。 …いや、『みたい』じゃないか。 今のキスで、ボクは本当に舞園さんに…あの可愛い魔女に、魔法をかけられてしまったんだ。 ボクの心を、虜にしてしまう魔法を。 【END】
https://w.atwiki.jp/supergirl121/pages/23.html
スーパーガールは、自分の仕事の邪魔をしたこの警官たちが許せなかった。 まずは、右腕に押さえている警官と握手するように、右手の小指から人差し指までの4本の指を、まとめて彼女の右手で握った。 そのまま、彼女の感覚でいうと、「軽く、そっと」握り締める。 「ご、、ごおおおおお!!○▲¥×□○♯!」 バキバキッツという大きな嫌な音が部屋中に響いた。 スーパーガールの右手の親指を除く4本の指は、手ひらに付くまで完全に握り締められた。 男の指の骨は、スーパーガールのとんでもない握力で粉々に粉砕されてしまった。 「柔らかい手。」 右の警官は、完全に戦意を喪失し、痛みのあまり泣きわめいている。
https://w.atwiki.jp/dgrpss/pages/227.html
山田「拙者…メイド喫茶というこの最良の選択…譲りませぬぞ?」 昼休みが終わり、暖かな陽気がより一層眠気を誘う頃希望ヶ峰学園第78期生達の教室では話合いが行われていた・・・ 山田「そう、そして看板娘は不二咲殿!不二咲殿のメイド姿に何人の男が魅了されることか!そして拙者、そんなものが見られたら死んでもいい!」 大和田「おい山田、不二咲が困ってるじゃねぇか…」ボキボキ 山田「ヒィィィイ!」 不二咲「待ってよ!大和田くん、暴力は駄目だよ!それに僕…かわいい服着るの…いいかなって…」 山田「キタコレ!」 石丸「そこの3人!落ち着きたまえ!とりあえず山田くんから『メイド喫茶』という意見が出た!意義のあるものはいるか!?」 間近に迫った希望ヶ峰学園祭 希望ヶ峰学園祭では各クラス一つずつ出し物を発表することになっていた。 美術品展示、ステージ発表、出店…テーマは何でもいい。 ルールは「クラス一丸となって頑張ること」だけだ。 セレス「そうですわねぇ…希望ヶ峰学園祭はその注目度の高さから有名人や大企業の社長なんかも来られる、と聞きましたわ。そんなメイド喫茶なんかでみなさんの評判が落ちないか心配ですわ。」ウフフ 山田「やすひ……セレス殿ぉ…拙者、セレス殿にもメイド服を着てほしくて…それが楽しみで…」 セレス「お断りしますわ」ウフフ 江ノ島「うぷぷwww」 石丸「メイド喫茶は却下か…それでは他に意見のあるものは!」 戦刃「あたし、射的をやりたいです。」 桑田「おっ!いいじゃねぇか!俺は射的得意だぜー!」 戦刃「そうだなぁ…的が葉隠くん、山田くん、桑田くん、十神くんでぇ…」 腐川「クズどもはどうでもいいとしてなんで百夜様まで入ってんのよ!」 桑田「どうでもよくねーよ!」 十神「くだらん…。だが面白いな、襲ってくる大神に当てたら大当たりというのはどうだ?」フッ 戦刃「私は外さないよ?」ニコニコ 大神「勝手に話を進めるな…」 朝比奈「そうだよ!そんなの絶対駄目!」 苗木「アハハ…(濃い人達ばかりじゃさすがにまとまらないなぁ)」 苗木「霧切さんは何か意見ないの?」 霧切「…そうね、私はみんなで話あって決まったのならなんでもいいわ。」 苗木「さっき出てたメイド喫茶でも?」 霧切「…苗木くんは賛成してたの?」 苗木「霧切さんのメイド姿は見てみたかったかなぁ…なんて。」 霧切「………そう。」 舞園「ハイ!委員長!」 石丸「元気がいいな!では、舞園くん!」 舞園「私、ダンスがいいかなって。ダンスならみんなで協力できるし、どうでしょう?」 朝比奈「賛成!さんせー!」大神「我もだ。」 不二咲「うん、いいね。」大和田「みんなでダンスやったろーじゃねぇか!」 苗木「僕も賛成」桑田「かったりぃ…だけど俺も体動かすのは嫌いじゃないしな!」 江ノ島「あたしも賛成だよっ。」戦刃「じゃあ私も」 十神「このあたりが妥協点か…」 腐川「百夜様が賛成ならあたしも…」 山田「拙者、動けない故に…」 セレス「私も運動は…」 舞園「じゃあ2人には衣装作りをお願いします!」 山田「ふっふっふ…コスプレ衣装製作も勉強中である拙者にお任せあれ…」 セレス「わかりましたわ。楽しみにしていてくださいませ」ウフフ 苗木「(セレスさんに衣装を任せるのはちょっと心配だ…)」 霧切「満場一致みたいだしあたしも賛成だわ。」 石丸「反対なしだな!では、わがクラスの出し物はダンスで決まりだ!」 葉隠「zzz…」
https://w.atwiki.jp/niconicomugen/pages/6693.html
「クロォス・ファイト!ダ・ン・ガ・イ・オーーーッ!」 1987から1989年にかけて発売されたOVA『破邪大星ダンガイオー』に登場するスーパーロボット。漢字で書くと「彈劾凰」。 宇宙海賊バンカーを率いる大船長ガリモスがターサン博士に作らせたスーパーロボットであり、 主人公のミア・アリス、メインパイロットのロール・クラン、ランバ・ノム、パイ・サンダーの、 4人の超能力者(ロールのみ男で後は全員女)が搭乗する4機の戦闘機(ダン・メカニック)が、 冒頭の掛け声で合体する事により完成する。 普段は物凄く弱気な性格のロール(CV 神谷明 )が、 合体した途端いつもの神谷節でリーダー風を吹かし始めるのは同作のお約束となっている(ちゃんと理由は存在する)。 また、彼らは生身でもそれぞれ独自の超能力を持っているのだが、ミアはメンバー中最大のサイキック能力を秘めているが制御が不安定、 ロールはエネルギーを纏った体当たりが出来るが助走が必要でバテやすく、ランバは指先から光線を放てるが燃費が悪くすぐ弾切れを起こし、 パイはロボット兵を素手で破壊出来る程の怪力だがそれ以外の能力がないので多勢や飛び道具には無力と、見事に全員が一長一短である。 怪力は超能力じゃない?これは接触念動力という奴だよキミィ 当初は四人のパイロットともども宇宙海賊バンカーへと売り渡される予定であったが、 ターサン博士に記憶を操作されていたはずのミア・アリスが偶発的に記憶を取り戻したため、 ダンガイオーチームはターサン博士も巻き込んで売却前に逃亡してしまう。 以後、バンカーに追われながらも四人それぞれのルーツを辿る形で物語は展開していく。 + それぞれのルーツ ミア・アリス(CV 荘真由美 ) 地球人。本名は「有栖美亜(ありす みあ)」。 実はターサン博士にさらわれる前から、その超能力を地球の裏社会の暗黒組織に付け狙われており、両親もそれらに殺害されている。 カセットブック版では自分同様ターサン博士にサイキック戦士にされていた実兄、マイト・アリス(有栖真人)が登場。 上記の経緯から地球人類への復讐心を持ち、バンカーの手先に堕ちた彼と戦う事になった。 他のメンバーは旅の中で記憶を全て取り戻したが、発端となった筈の彼女だけは、結局最後まで完全に取り戻す事はなかった。 ロール・クラン 惑星ラテシアでバンカーと戦うレジスタンスのリーダーだったが、仲間の裏切りで殺害され、ターサン博士の手で蘇生・改造された。 普段の気弱な性格はこの時のトラウマによるもので、本来の性格はダンガイオー搭乗時のものであるらしい。 ランバ・ノム(CV 岡本麻弥 ) リリス星の王女だったが、バンカーの襲来により国は滅び、彼女だけが父王の手で逃がされた。つまり亡国の姫君である。 結局逃げた先でターサン博士に保護される形で捕まり、サイキック戦士にされてしまった。 ダンガイオーがサイキックウェイブ発動時に掌に浮かび上がる刻印はこのリリス王家の紋章であり、 彼女が腕担当であるのも、この辺りに事情がありそうである。 パイ・サンダー(CV 松井菜桜子 ) 宇宙海賊バンカーの首領、ガリモス大船長の実の娘。本名は「バリアス」。 第一話で早々に記憶を取り戻し、ロールを手土産に父の元に舞い戻るが、忠誠の証としてロールの殺害を迫られる。 彼女はそれを拒否して反逆者となり、再びパイ・サンダーの名でダンガイオーチームに帰還した。 武装は破邪の剣と所謂ロケットパンチのブーストナックル、 肩から打ち出されるショルダーカッターに額から放たれるダンガイビーム、そして掌から放たれるサイキックウェイブ。 更にサイキックウェイブで相手を拘束し破邪の剣で一刀両断にするギャバンダイナミック「サイキック斬」、 同様に拘束した後、両手のブーストナックルを組んで打ち抜く「スパイラルナックル」を必殺技とする。 「みんなの命、俺があずかる!」 「まかせたよ!」 「いいわ!」 「たのむわ!ロール!」 「サイキック・斬でいく…!」 余談になるが、ランバの乗るマシンは両手に変形する上パイロットは合体後もそこから移動しないため、 ブーストナックルを飛ばす際には敵に向けてランバごと拳を撃ち出すという大変御無体な仕様となっている。 スパイラルナックルを使用する回はランバメインの話なので、彼女の全霊の一撃という説得力はあったのだが…。 「 こら、勝手に飛ばすな!」 まぁ、後のロボット作品には腕に乗ってる癖にノリノリでロケットパンチで突っ込みに行くパイロットなんてものも出てくるのだが。 監督がこの作品の作画監督・メカデザイン・絵コンテを務めた大張正己氏なので、『ダンガイオー』のオマージュなのだろう。 ちなみに、ダンガイオーチームの女性陣の戦闘服はどう見てもレオタードにストッキングと明らかにきわどい服装であったため、 当時はロボットアニメファンの間で良くも悪くも話題になっていた。 尤も後述の『マジンガーZ』の弓さやかや、『スパロボ』で共演した『超電磁ロボ コン・バトラーV』の南原ちずる等のパイロットスーツも、 『ダンガイオー』程ではないもののインパクト抜群であり、これもある意味では往年のスーパーロボットアニメに対するオマージュなのかも知れない。 + ダンガイオーを支援せよ! 『機動戦士ガンダム』を端緒に勃興したリアルロボットアニメが、 それまでの所謂スーパーロボットアニメを駆逐していく当時の状況の中、 可愛らしい女主人公や過剰なディティールなどの流行要素を取り入れつつも、 敢えて荒唐無稽なスーパーロボット作品を目指したこの作品だが、 諸事情により残念ながら全三話で打ち切りとなってしまっている。 当記述の見出しは打ち切り回の最後に入っていた「キミの応援で続きが作れるので応援よろしく!」 というキャンペーンの第一声なのだが……支援の手は届かなかったようである。 原案、監督、キャラクターデザインを担当した平野俊弘の画集『平野俊弘キャラクターワークス』では、 ロールの恋人ミドーを新たなメンバーに加え、 復活したダンガイオーを描く第4話の企画もあった事が明かされているのだが、日の目を見る事は結局無かった。 その復活は、実に12年後に制作されたまさかの続編『破邪巨星Gダンガイオー』まで待つ事になるのである。 結局こちらも尻切れトンボで終わってるけど…… ちなみに、本作の原型となったのは『マジンガーZ』のリメイク案『大魔神我(ダイマジンガー)』で、 諸事情で製作中止となった事から企画を引き継いでオリジナル作品として製作された、という経緯がある。 それもあってか『Gダンガイオー』最終回ははっきり言ってしまえばマジンガーZ最終回そのまんまのオマージュといった内容だった。 『Gダンガイオー』といい『真マジンガー』といい、『マジンガーZ』のリメイク作品はどうにも結末に恵まれないのは一体何故なのか……。 『INFINITY』?あれはリメイクじゃなくて後日談の続編だし…… + 外部出演 『スーパーロボット大戦』シリーズには『COMPACT2』『IMPACT』『K』『Card Chronicle』に登場。 原作で描かれる事の無かった宇宙海賊バンカーとの決着までが扱われる機会も多く、 特に『K』などではギル・バーグが悪役としてかなり大きな存在感を示している。 ソーシャルゲーム『機動戦隊アイアンサーガ』にもコラボ機体として登場しているが、 「外宇宙から漂着した謎の機体であり、回収した時点で中にパイロットは存在しなかった」という切ない扱いであった。 これには同作のシステム上、パイロットとコ・パイの二人乗りまでしか再現不能というゲーム的事情もあると思われる。 実際、後にコラボしたダンクーガも同じ四人乗り機体だが、メインの忍と沙羅以外が負傷退場という変則的な参戦をしている。 既に亡くなられて久しい亮はともかく、雅人の中の人まで鬼籍に入られたのかと一瞬焦った人もいそう 今後のイベント復刻でのパイロット追加が望まれる。 MUGENにおけるダンガイオー ミフ氏による『スーパーロボット大戦IMPACT』のスプライトを使用したものが公開されている。 ブラッディ製作のおまけで作ったとの事だが、手抜きという事はなく充分なクオリティで作られている。 ブーストナックルで右腕を飛ばすと乗っているランバの悲鳴が聞こえる等の再現もされている。 AIも5段階調節可能なものがデフォルトで入っている。 出場大会 第二次四大勢力大陸争覇戦 2012年公開キャラ&AIでタッグチーム大会 MUGEN祭 並盛りシングルトーナメント 史上最大級 MUGEN界 男性連合軍VS女性連合軍 MUGEN祭 並盛りタッグトーナメント 友情の属性タッグサバイバル 凍結 マイナー強~並時々メジャーたまに凶大会
https://w.atwiki.jp/supergirl121/pages/322.html
昼休み、俺と俺の彼女の花梨は屋上のいつもの場所で、いつものように購買で買ったおにぎりを食べていた。色々騒動はあるが、俺は彼女と昼食を食べながら下らない事を言い合う、この時間が大好きだ。花梨が言う。 「ねぇ、私って君の彼女なんだよね?」 ん?いつもとセリフが違うぞ? 「当たり前じゃん?急にどうしたの?」 目を伏せる花梨。何があったのか。毎日登下校は一緒だし、昼食も一緒だし、クラスで夫婦呼ばわりされて、まんざらでもなさそうだし。先週も一緒にデートしたし。もしや、 「あの時、いつも俺が先にダウンするのを怒ってる?でもそれは花梨がスーパーガールだから」 それならば、男として申し訳が無い。まあ、お互いやりたい盛りのお年頃なわけで、それなりにやる事やってる訳で。 「ち、違う!」 花梨は顔を真っ赤にして答える。 違うのか。さすがにスーパーガールのスタミナには遠く及ばない。最初は優勢なのだがいつも俺が先にダウンしてしまう。情けない話だが、俺は一度も花梨に勝ったことが無い。多分一生勝てない。それを俺に嫌われたのか思ったのだが、違うらしい。 「彼女ってさ、彼氏にお弁当とか作ってあげる物じゃない?」 普段の明るい口調からは遠い、沈んだ口調で言う。 「私の友達がね、嬉しそうに彼氏にお弁当を渡していたの。それでね」 俺は花梨の口についていた米粒を取って、食べる。 「弁当」 花梨の目が見開くと、急に真っ赤になる。凛とした容姿なのでこういう表情をすると、ギャップで一層可愛く見える。 「そんなの、気にしなくていいよ」 俺は言う。花梨は手先が不器用だ。料理なんて危なっかしくてさせられない。 「でも……」 花梨の表情はやはりさえない。 しかし、最近は力の加減もうまくなってきた。そうでなければ花梨に身を任せるなんて、出来やしない。もしかしたら、大丈夫かもしれない。 「じゃあ今度の休み、うちに来いよ。ちょうど親も町内会の慰安旅行でいないし、俺が料理を教えてやるよ」 俺は落ち込む彼女の肩を抱いて言った。 「お邪魔します」 休日、花梨は俺の家にやって来た。普段の学生服とは違う私服の花梨。ポニーテールにリボンをつけ、ふわりとしたフリルのカート。 持ってきた旅行カバンもピンクだったりする。格好イイ系の見た目の花梨だが中身は乙女。服装も乙女チックなのが好みだ。 スタイル抜群の美人さんなので、何を着ても似合うけどね。これは彼氏の欲目か。 「ああ、上がれよ」 俺は、実は料理がそれなりに出来る。家の方針で、男でも料理が出来ないとモテないという事で、仕込まれたのだ。 想定していた状況とは違うけど、役に立ってますよ!お父さんお母さんありがとう! 「おじゃまします」 俺しか家にいないのに、花梨は律儀に挨拶して家に上がる。 料理下手にはいくつかの種類がある。たとえばだしの取り方など、基本中の基本がわかっていない者。 調味料を加えすぎるなど、余計なアレンジをする者。そして、単純に不器用な者。花梨は単純に不器用だった。 というよりも、常人をはるかに超える怪力を持て余している感じで、たとえば野菜を着る時も、 野菜ごとまな板を切ってしまわないように恐る恐る動かしてしまい、結果としてガタガタに切ってしまうという感じだ。 俺は花梨にキャベツの千切りの練習をさせてみる。花梨は素直だ。余計なアレンジをするタイプでもないし、味覚音痴でもない。 普通に包丁や鍋が使えれば、料理は出来るようになるはずだ。 「ふぅ」 ゆっくりやっているが千切りの大きさはバラバラで、なぜかまな板も4分割位されている。落ち込む花梨に俺は声を掛ける。 「気にすんなよ。大分上手くなってきてるぜ」 そう、まだキャベツはバラバラだが、先ほどに比べればかなりそろっている。 それに、まな板も4分割程度で済んだ。さっきはまな板の千切りが出来ていたからな。 それに新たな発見があった。花梨は包丁で指を切らない。指に当たると先に包丁が曲がってしまうのだ。 また、沸騰したお湯がこぼれて、腕にかかってしまったが、赤くもならないし痛くも無いらしい。 これなら怪我の心配はない。改めてスーパーガールの世界は奥が深いと感じる。それに最近は100均で包丁もまな板も売っている。 「まな板と包丁はまだまだあるからな!頑張って練習しようぜ!」 「うん!」 最初は微妙な顔をしていた花梨も、気を取り直したように笑顔になる。やっぱり彼女が笑っているのが一番だよな。 * 「旨いな」 「ほんと!?」 俺は花梨の作ったシチューを飲んで言った。基本的にインスタントをベースにオレの指示で味付けしたが、実際に料理をしたのは花梨だ。 あれから練習して、千切りはともかく乱切りは出来るようになったし、スライサーやフードプロセッサーの調理器具もある。 とにかく、こういった道具を駆使して、苦手意識を無くしてもらう事が先決と考えたのだが、上手く行ったようだ。 「ああ、これだけ作れれば大丈夫だ。後は自分なりのレパートリーを増やしていけばいい」 根が素直な花梨なら、料理はきっと上達するだろう。 「ありがとう!」 花梨は本当にうれしそうに言う。俺も、そして細切れにされたまな板や、ひしゃげた包丁の山も、この笑顔で報われる。 食事を終えて後片付けをして、俺達はソファーに座ってTVを見てる。花梨が俺の手を掴る。 「どうしたの?」俺は花梨に尋ねる。 「えっと、その、今日は、泊まってもいいんだよね?」 顔を真っ赤にして花梨は答える。 「うん、花梨は大丈夫なの?」 「友達の家に泊まるって言って来たから。ママは「頑張ってね」って言ってたから、バレてると思うけど」 花梨じゃ、あのお母さんを出し抜けないよな。まあいいや、親公認だと開き直ろう。 花梨は俺の掴んだ手を、胸に押し当てる。大きなふくらみに手が沈み込む。 「それでね、えっと……しよ?」 うっひょー、花梨からのおねだり!花梨は基本的に恥ずかしがり屋で、彼女からってのはほとんど無い。 拒絶されたこともあんまりないので、そんなに嫌では無いと思ってるが、それでも彼女からのお誘いってのは、やっぱり興奮するな。 俺は顔を花梨に近づけると軽くキスして抱きしめる。花梨は体を預けてくれる。しばらく唇を重ねながら、花梨の胸をまさぐる。 「ハァッ」 唇を放すとお互いの間に唾液の橋がかかる。 花梨は上着のボタンを外すと前をはだけた。ピンクのフリルのついた大きなブラが見える。花梨ほどの大きさになると特注か海外製しか無いし、可愛いデザインもほとんどないって言ってたな。 その大きさでフリルの付いたブラってことは、たぶん勝負下着なんだろう。 「凄い……」 花梨の体を見て思わず言ってしまう。何回肌を合わせても、花梨のスタイルにはため息が出る。おっぱい星人の俺を満足させる大きな胸と、相反する細いウェスト。お尻は引き締まっていて、足はスラリと長く伸びている。俺と身長差は結構あるのに、腰の位置はほとんど同じだ。 「あ、あのね。始めて部屋に入れてくれた時の事、覚えてる?」 「ああ、本の事?」 俺は忘れもしない。花梨には忘れておいてもらいたい。俺が席を外した時に、花梨は俺スペシャルセレクションのエロ本を発見してしまったのだ。 部屋に戻ってきたときに、やけに真剣にエロ本を見ていた姿が、印象に残っている。 「私、好みに……なりたいって……ずっと思ってたら、こんな……大きく……」 ん? 「そ、そんなこと今はどうでもいいでしょ!。それよりどーよ、これ!」 急に花梨は、いつもの口調に戻ると、俺の腕を引く。スーパーガールの力には抵抗できない。花梨は俺の顔を、胸にうずめさせた。甘い香りと柔らかい感触がいっぱいに広がる。 「最高!」俺はわざと軽い感じで言う。「へっへー、でしょ?」花梨もそれに合わせて答えてくれる。 そのまま俺は、胸に顔を押し付けながら花梨を押し倒す。いや、押し倒されてくれた。俺は顔を離す。乱れたスカートから覗く白い足が俺を誘う。 「いいよ……」 俺が花梨の下着に手を掛けると、花梨は腰を浮かせてくれた。そのままするすると脱がす。 俺は花梨の足の間に指を伸ばし触れ、そのまま花梨の中に指を侵入させる。熱い。花梨は吐息を漏らす。 俺の指先に濡れた感触がある。花梨の準備はOKのようだ。さて、避妊はしっかりしないとな。俺はゴムをつけて、花梨に狙いをつける。 「……ん…!」 俺は花梨の中に侵入する。花梨は体を震わせている。軽くイッたっぽい。それでも花梨って、あんまり声出してくれないんだよね。 「……もっと……深くしていいよ……」 というと花梨は、足を俺の腰に絡めると、俺の腰を自分の腰に押し付けた。今日はいやに積極的だな。 「……ぁ……!」 奥深くまで侵入した衝撃に、花梨は上半身を仰け反らせる。頬は桜色に高揚し、閉じられた目の端には涙を浮かべ、唇をかんで必死にこらえている。花梨の腕がテーブルに当たり、花瓶が倒れ、飾っていた花が落ちる。 とはいえ、俺だって余裕がある訳じゃない。熱い感触とスーパーガールの締め付けに、俺も達してしまう。 テーブルの上から花が落ち、花梨の唇に触れた。その瞬間、花は増え、花梨は色とりどりの花に、埋もれたようになってしまう。 花梨は震えながら俺を抱き寄せる。俺も必死で彼女を抱きしめる。長い長い絶頂。花梨の息が漏れる毎、体が震える毎に花は増え、部屋中が花畑になってしまった。 花畑にうもれたお姫様は、潤んだ瞳を俺に向けて言う。 「好き」「俺も」 俺達は深くつながったまま、唇を重ねた。 (おしまい)