約 2,336,650 件
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2410.html
同日 20:00 アフガニスタン南部 パキスタン国境付近 ポイント216 “テキサス『特技兵』” 《合流はせずに、予定通り建物の中を確認しろ》 モンタナちゃんがチラッとこちらに視線を向けると手を振ってきたので、思いっきり振りかえしてあげる。 《テキサスちゃん……もしかして、わざとやってる?》 もう一度、振り返ったモンタナちゃんが一瞬驚いたような顔をしたあと。なんだろう、とってもげんなりした感じ。 「えっ、何?」 《もういいよ。とにかく、そっちの明かりが漏れてる建物から順に調べてね》 そういうとモンタナちゃんは崩れた土壁の隙間に体を滑り込ませる。 「変なモンタナちゃん」 相棒がどこか変なのはいつものことだし。とりあえず土壁をよじ登り、明り取りの窓から中を覗くと…… 「ハイヤー! フナドゥカスーヤ」 「ヒュー、サィーダンコンブゥラ」 見るからに怪しいおじさんたちが、机の上に爆弾っぽいものを並べていた。 「えっと、ここにいるのは六人。あと爆弾がいっぱい」 《物騒ね、こっちにも何人かいるはずなんだけど、暗くてよくわからないの。もう少し調べてみるね》 モンタナちゃんとじょーほーをきょーゆーして、人数と爆弾のことを軍曹さんに報告して窓から、よっ、とばかりに飛び降りる。 「わぁ、お月様が大きい!」 上空のシャドーとのシステムリンクで、周辺の情報がリアルタイムで送られてくるんだ。 土壁くらいなら彼が透視してたりするのでボクがちょっと中を見たのは、彼が見ている机の周囲に集まっているのが、兵隊なのか偉い人なのか、というチェックだよ? 難しいことはわからないけど、それがわかればこうげきたいしょうが定まってくうぐんがくうばくするんだって。 《テキサス、そこはもう大丈夫だ 次は3ブロック先の集会場の熱源を探れ》 「はいっ!」 元気よく答えボクは走り出す。 なんだかわからないけど、軍曹の声を聞くと元気になるし力がわいてくる。ボクが武装神姫だからだと思うけど。モンタナちゃんも軍曹も。別の何かとして扱ってるんだと思う。やっぱり難しいことはわからないけどそれは…… 《嘘でしょ?》 急に、モンタナちゃんの声が無線から聞こえて振り返ったけど。それっきり何も聞こえなかった。 前へ/TOP/次へ
https://w.atwiki.jp/halo-2ch/pages/7.html
某鬼教官、サクサ君の名言。 そりゃスナイパーの技量は直接ゲームに影響するが…
https://w.atwiki.jp/senjounokizuna/pages/309.html
アナザーミッション アナザーミッション - ジオン公国軍機体 ザクI・スナイパータイプ 狙撃用に開発したザクI。 サブ・ジェネレータを外部装備し、ビーム兵器の使用が可能になった。 機体性能 種別 価格 ランク 総合能力 耐久値 装甲値 操縦性 防御力 索敵力 陸型遠距離 154700 11 4332 14 2470 252 156 388 MS地形効果 , 攻撃力 平地 山地 砂漠 市街 森林 海浜 近距離攻撃力 中距離攻撃力 遠距離攻撃力 5% 0% 20% -10% 0% -30% 154 278 620 連邦軍におけるジムスナイパーカスタムに相当する機体だが、全ての性能が下回る。 特に耐久値14は、うまく立ち回らないと、大金をつぎ込んでカスタムした機体があっという間に駄目になるほどの欠点といえる。 また、整備スキルや補給ポイントが十分にある場合以外はザクキャノンの方が優秀な場合が多い。 しかし、砂漠の地形効果20%は、それを補って余りある武器となるほどの目を見張る点である。 砂漠で使えばザクキャノンより活躍する。 また、防御力以外はカスタムを進める事でザクキャノンを越えるので、将来性では勝っていると言える。 オススメスキルは何といっても砂漠戦闘技術、○距離攻撃技術に比べれば単一距離での攻撃力の上がりは劣るが、索敵力を含む全ステータスが上がるため、攻撃力だけでなく、スナイパー系の弱点である装甲値・防御力までも完璧にカバーしてくれる。 機体の地形効果+20%、パイロット搭乗で+50%なので、砂漠戦闘技術Lv20があれば索敵1.5倍、その他は2.25倍にまで跳ね上がる。 ここまで来ると少しカスタムすれば装甲5桁まで余裕で上がるので、捨て身でも使われない限りそうそうやられはしない、耐久値14に嘆く事もあまりない。 装備可能兵器(タックルは除く) 装備兵器 近距離攻撃力 中距離攻撃力 遠距離攻撃力 装甲値 防御力 索敵力 ザクI・スナイパータイプ 154 278 620 2470 156 388 近 ヒートホーク+5 +764 +97 +48 +302 0 0 中 頭部バルカン砲+5 +270 +290 +109 +302 0 +121 遠 ビーム・スナイパーライフル+5 +60 +141 +805 0 0 +453 武装例 装備兵器 近距離攻撃力 中距離攻撃力 遠距離攻撃力 装甲値 防御力 索敵力 近 ヒートホーク+5 +764 -- -- +302 0 0 中 頭部バルカン砲+5 -- +290 -- +302 0 +121 遠 ビーム・スナイパーライフル+5 -- -- +805 0 0 +453 機体性能 918 568 1425 3074 156 962 砂漠出撃すればカスタム・スキル無しで1652/1022/2564と中々の攻撃力に。 ヒートホークの火力が高いので近距離での敵機撃破も十分狙える。 遠距離MSの天敵である、中距離ビーム・ライフル一択ガンキャノンを返り討ちにするのも容易だろう。 カスタムは遠距離・索敵力をメインに近距離・装甲を次に行う。 特に索敵力は、ジム・スナイパーカスタムとガンキャノンを見分けられるかが生死を分ける遠距離機にとって非常に重要。 装甲値が低めだが、砂漠補正等でそれなりに上がるので、あまり頑張る必要はない。スキルに砂漠戦闘技術があるなら尚更だ。 整備Lvによる各種限界値(追加カスタムポイント:29pt) 整備Lv 装甲値 防御力 索敵力 近距離攻撃力 中距離攻撃力 遠距離攻撃力 1 5 7 3870 245 242 9 3920 248 245 10 15 16 261 18 4170 264 1048 20 4190 265 488 25 30 35 40 44 4810 304 45 50 312 776 308 51 314 780 310 52 4980 315 784 311 54 5030 318 792 314 55 320 795 316 60 65 70 75 80 85 90 95
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1735.html
「くっ……!!」 「ほらほら!どったのランちん?」 「ラン、焦るな!ミコちゃんのペースだぞ」 「わ、わかっています…し、しかしこれでは…」 ランは手にした愛刀コルヌの刀身でミコの撃ち出すアルヴォ PDW9の弾丸を防いでいた 「みゃはは、そうは問屋がおろさないってね~。ランちんに近づかれたらしんどいし、私のスタイルじゃこの距離が一番なんだってさ。ご主人さまが言うにはね」 「くっ……」 ランはその身を右横に回転させた 「おっと」 すかさずミコの狙いも移動する 「はぁああ!!」 低い姿勢のまま真上へと飛びあがり両手でコルヌを頭上へ高々と構えたラン 「うわっち!!」 すかざずミコは振り下ろされる剣劇をバックステップでかわした 「やるねぇランちんw」 「ミコ姉様の弾幕を抜けるには多少の無茶も必要ですので…!」 言うないなやミコとの距離を縮めるラン 『三段突き!!』 頭部・胸部・腹部に向かって素早い突きがミコを襲う そのミコはというと大きな二つの眼を怪しく光らせて… 「うにゃにゃーーー!!」 と叫びながら両の手に持ったモノですべて撃ち落としていた 「なっっ!?」 「にゅふふのふ~www」 「そ、それはノア姉様の『干将・莫邪』ですか!?」 「そだよ~~かりてきちったww」 「あの子…いつの間に…」 俺の横にいるインターフェイス姿のノアがあきれた目でバトル画面を見ている 「ミコ、あなた何勝手に持ってきてるんですか」 「いいじゃん。ちょっとだけかしてよ~」 「ずりーぞアネキ!姉さんの武装なんて使いやがって!」 「にゅふふ~うらやましいでしょユーナ。でもさ、ユーナだってノアねぇから赤丸クン借りてるじゃない」 「あ、赤丸?…いや。まぁ確かにそうだけどさ…」 「いいじゃない赤丸クン。ノアねぇと一緒に戦ってきてる経験は頼りになるし、かっわいいしねぇー」 「や、まぁ頼りにはなるしイイ奴だけどさ…」 「しかも最近二人で熱心にバトルの研究とかしてるみたいじゃないの~」 「…アネキ、何が言いたいんだ?」 「にゅふふふ。何がってそりゃ…」 「ミコ、かがめ」 「うに?」 俺の指示通りかがんだ瞬間水平にミコの上をコルヌが空を切る 「バトル中にのんきな奴だなお前らは…」 「にはは…失敗失敗…w」 「くは~~、どうにもこうにもならねぇな。射撃も接近戦もこなすミコちゃん相手ってのはどう戦っていいもんか…」 「つかず離れずの距離感覚を保ち、たとえ割って入れたとしてもすぐさまその対処方を明人さんが指示しています。それに忠実に正確に動けるミコ姉様…ノア姉様の強さが目立ち過ぎているというのもありますが…ミコ姉様も強い!」 「ミコちゃんは『強い』ことに含め…『上手い』んだ。戦い方が、その駆け引きがな…」 「にゅふ~~伊達に『銃剣士(ガンブレイダー)』なんて呼ばれてないよん♪」 そういえばそんな二つ名もあったなぁ… 俺自身すっかり忘れてたけど… 「うに!?ご主人さまヒドイー!!」 「いいから前向けお前」 「さて、どうしたもんかなランスロット?」 「そこで私に聞いちゃうんですか!?」 「実際に戦うのはお前だしな。指揮官としては現場の意見も聞き入れねばならんのだよ」 「……はいはい」 「マスターの意見をそんなあつかい!?」 「ではお答えさせていただきますが…今の私のスキルではミコ姉様に太刀打ち出来るのは接近戦だけかと思います」 「ふむ、へたに小細工するよりかは徹底的に一本筋を通すべきだと?」 「はい。『銃剣士』であるミコ姉様の『剣士』の部分とも手合わせ願えるなら…」 「ん~……ならやってみっか…」 「ん、作戦タイムは終了か?」 「おうよ、作戦名は…」 昴が話す中ランは『牙突』のような構えをとる 「『ガンガン行くぜ!』だ」 ダッシュとともに鋭い突きを繰り出すラン 「にゃあ!」 右手に持った干将でいなすミコ 「はああぁぁ!!」 ランはそのまま止まることなく体を一回転させて逆胴を打ちにいく 「にゃんのぉぉ!!」 二人の白熱した剣はバトルアリーナを踊るように舞っていた… 「で、結局はアネキの勝ち…か」 ここは近くの神姫センター 今日はエルゴは休みだったので久しぶりに来てみたんだが 今はひとバトル終えてティールームで休憩中 「やはりまだミコ姉様にはかないませんね」 「でもランちんなっかなかのもんだったよ?」 「そ、そうですか?有難う御座います!」 「ふむ、確かにいいレベルなんだけどな…」 俺から見てランに足りないもの… 「そうだな、ランも何か自分専用の武器を持ってみたらどうだ?」 「私専用…ですか?」 「ああ、ノアの《クロノスベル》やミュリエルの《アポカリプス》、レイアの《マステマ》みたいな…な」 実際武装の良し悪しで勝負が決する……とまでは言わないがその割合が大きいのは確かだ 武装を使いこなせるだけの実力があればそれに見合うだけの名刀、名機が必要となってくる 「俺が思うにランは今の『コルヌ』で戦うのはつらいだろ?」 特に接近戦型の神姫となると獲物の重要性は高い 「確かにそうですが…」 「なら私のお下がりになりますがあれを使ってみてはどうですか?」 紅茶の入った缶をテーブルの上に置いたノアはそう言った 「あれって…『紅蓮』のことか?」 「『紅蓮』?」 「ちょっと待ってろ。確か『紅蓮』の入ったボックスは……あ、あったあった」 俺は武装関係の入ったアタッシュケースの中から桐の箱を取り出す 「なんだそりゃ?」 「ノアが《クロノスベル》を使うまで愛刀としていた龍刀【紅蓮】だ」 桐箱を開けると中には『紅蓮』の名の通りの紅色の刀が入っていた 「しかしこりゃ……刀と言う割には神姫サイズならちとでかくないか?」 「そうだ。正確に言うと大太刀と言ったほうがいいだろうか」 「刀だからな…ランは騎士だから扱いには馴れないだろうが…使ってみるか?」 「は、はい!!」 「では向こうのトレーニング用媒体で私が扱い方を教えましょう」 「はい、ノア姉様。お願いします」 「うにゃ!私も行く~」 「アタシも!」 三人はノアに連れられて席を立ちトレーニング用媒体のほうへと向かった 「すまねぇな明人」 「なに、気にすんな。あれはなかなかの名刀だからな。桐箱の中に入れとくよりもランに使ってもらった方がいいのさ」 あいつもそれを望むだろうしな… 「んじゃ有り難く使わせてもらうな。いやぁ丁度よかったぜ、最近香憐ねぇと孫一だけじゃなくて葉月とレイアまで実力付けてきてるからなぁ…うちらの周りの女性達は強くてならんねぇ」 「ははっ、まったくだ」 実際のところ俺達元八相のメンバーのうち半数が女性であるというこの事実 うん、全くもって女性は逞しくなったと思う 「いやはや葉月も我が妹ながら逞しくなっちまってなぁ…兄としては喜んでいいものなのかどうか…」 「あ、そういや葉月のことでお前に伝えとかなきゃならんことがあった」 「ん?」 「あいつ、大学にファンクラブが出来てるらしいぞ?しかもかなり大規模の」 …………はい? 「ちょっとまて、ファンクラブ?」 「いや、前からそれなりに人気はあったみたいだがな。なんてったって鳳条院っつうめちゃめちゃ良家の御嬢様なのに誰にでも分け隔てないあの性格だろ?顔だってそこらのアイドルグループなんかよりは上のレベルだ。ありゃ世の健全なる男どもがほったらかしにしとくわけねぇわ」 「いや、まぁ、そりゃ……」 確かに兄の俺からしてみても葉月がモテるという話は納得のいくものではあるんだが… 「それがこの前の鳳凰杯でかなり目立ったろ?いや、勇ましいのなんのって男どもだけならず後輩の女の子にも慕われちゃって大変なんだとさ」 「……はぁ、そりゃお気の毒様だわな…」 後輩の女の子って…あれか、「御姉様ステキ!」的なスイッチでも入っちゃったってことか… 「んで問題が…だな」 …なんかやな予感 「来週葉月の大学であるイベントが行われるらしい…」 「あるイベント?」 「ああ、なんでもそのファンクラブのやつらを中心にかなりの数の学生が武装神姫を始めたらしくてな?まぁ元からやってるやつもいたんだそうだが…それを好機と武装神姫サークルのやつらが主催で大学全体の神姫バトルロイヤル大会を行うんだと」 「ふーん。でもそれがどうしたよ?発端はどうであれいたって普通だと思うぜ?」 「話は最後まで聞けって、こっからなんだよ問題は」 いやに焦らすなこいつは… 「この武装神姫サークルの連中、葉月がレイアを神姫にし始めてから何度か勧誘してきたらしいんだがな、その度に断られてるんだ。それでもこいつらは未だ諦めてないらしくてな。それに今回の騒ぎだ。葉月をサークルに入れればそれにつられて大量に入ってくるであろうやつらを狙ってんだと」 なんじゃそりゃ… 「大量に会員集めて入会費をふんだくろうって狡いマネしようとしてるんだわなぁ」 「んなやつらほっとけばいいじゃねぇか…現に葉月はそのサークルには入らねぇんだろ?じゃあこの話もチャラになるんじゃねぇか」 「それがな…そうもいかねぇんだ」 「?」 「やつら、葉月がしつこい勧誘を迷惑がってるけれど強く断れない性格に付け込んで賭けを持ち出してきたらしいんだよ」 「…賭け?」 「ああ、なんでも葉月に対する勧誘を今後一切行わない代わりとしてバトルロイヤルの優勝者特典として『葉月に一つだけお願いを叶えてもらえる権利』を付ける事を交換条件にしてきたんだと」 「…おいおいおい、ちょっと待てよ」 そんなもん激しく向こうに有利じゃねぇか… サークルメンバーが勝てばもちろんその特典を使い葉月にサークル入りをさせて目標達成を狙うだろう 腐ってもサークルメンバーだ、葉月の追っかけで始めた初心者程度には負けないだけの自信があるのだろう 加えて特典につられてその追っかけ初心者どもも大勢参加する バトルロイヤルの性質上、いくら葉月とレイアが鳳凰杯決勝リーグまで進んだ実力者でも優勝するには圧倒的に不利だ 「んで、やっぱり葉月はその条件…」 「ああ、受けちまった」 「………やっぱりそうなるか」 今日も俺の予感は冴えていた 「と、いうわけで来週の金曜日、そのバトルロイヤルに参加することになった」 「……いや、まぁそりゃいいんだが」 「うにゃ、大体はわかったんだけど…」 「……相も変わらず妹さん想いですね、ご主人さま」 「うっ……しょうがねぇだろ、認知しちまったんだ。兄貴としてはほっとけるかよ・・・」 ここで見捨てたら男がすたるってなもんだ 「しょうがないですね…で、その大会の参加者は何人ぐらいの規模なんですか?」 ……一番いい辛い所を聞いてくるノア 「んと…それがな…」 「…ご主人さま?」 「?どうしたんだアニキ」 「バトルロイヤルなんでしょ?こっちは味方が私、ノアねぇ、ユーナ、ランちんに孫いっちゃん、レイアっちにミュリエルんだから計7人だね。あ、冥夜んも手伝ってくれれば八人になるよ」 「んじゃぁこれだけいれば50人位相手でもなんとかなるよな。なんたって『緑色のケルベロス』に『黒き狼』、『ガンブレイダー』まで揃ってるんだ。もしかしたら70人ぐらいでも大丈夫なんじゃねぇ…」 「……………150人」 「………へ?」 「………あ、アニキ?い、今何て?」 「………だから…150人同時プレイのバトルロイヤル」 「「は、はあああああぁぁぁぁぁぁっっ!!??」 「………ご主人さま…」 うん、えっと、いや、なんかもう…ゴメンナサイ… 続く メインページへ このページの訪問者 -
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1518.html
ネコのマスターのクリスマス・買い物編 家を出た俺と礼奈は近所にある大きなデパートを目指して歩いていた。 「んで、何で俺だけお前の買い物に付き合わなきゃならんのだ?」 「だって、クリスマスプレゼント買いに行くんだもん。タマちゃんの好みは兄さんに聞くのが一番でしょ?」 あぁ、そういう事か。そういえばもうそんな時期だったなぁ。12月は誕生日だのクリスマスだの大晦日だのイベントが多いからなぁ。 なんて個人的な事を思いつつ、俺はサイフの危機をどう乗り切ろうか悩んでいた。 そんなこんなでデパートに到着。ここら辺では一番大きいデパートだしクリスマス間近という事もあって、店内は人で埋め尽くされている。 「うわぁ、凄い人!ケーキとか残ってるかな?かな?」 一瞬礼奈が別の世界の礼奈に見えた気がするが、気のせいだろう。 それより本当にこれではケーキはもちろん普通のプレゼントだって相応しい物が見つかるか不安だ。俺達はまず一番心配なケーキを見に行った。 タマと俺が好きなチョコレートケーキと礼奈が好きな生クリームケーキはあったが、キルケが好きなフルーツケーキは既に予約がいっぱいだった。 仕方なくキルケの分も生クリームケーキにする事にして、予約をする。 次にプレゼントだ。礼奈はキルケに服を買ってやるつもりらしい。タマには何が良いか聞かれたが去年何を渡したか思い出せない。 仕方なくタマも服で良いんじゃないか?と言っておいた。 「そういえば兄さんはプレゼントどうするの?」 「ふっふっふ。実はもう買うものを決めてある」 「本当?楽しみだなぁ♪」 そうは言ったがさて困った。本音を言えばまだ誰の分も決めていない。 礼奈に鉈なんて送ったら怒られるか?あ、いやもちろん冗談だが。 自然に目が刃物のコーナーに行きそうになるのを押さえ、真面目にプレゼントを考える。 デパートは広いのでとりあえず別行動する事にした。 そして一人になった和章を遠くから見つめる影がひとつ。 「ターゲットを捕捉。ターゲットは妹と別れ一人で行動を開始した模様。」 影の主は武装神姫、タイプはヴァッフェバニー。手に持つ無線を介して誰かと会話をしている。 「了解。引き続き追跡、監視せよ。」 無線機からの声の指示を受け、その神姫は影へと姿を消した。 そのころの山田家。 「~♪」 私がマスターの帰りを待ちながら鼻歌を歌っていると、タマがこっちに来て 「ねぇ、ますたーとレナちゃんはなんでわたしたち置いてっちゃったのかな?」 と聞いてきました。タマはわかっていなかったんですか。 「それはですね、二人がクリスマスプレゼントを買いに行ったからなんです」 「くりすます・・・あ、そっか!そういえばもうすぐくりすますだったね!」 クリスマスすら忘れかけていたようです。そう言えば前和章様からタマは物忘れが多いと聞きました。何でも誕生日すら忘れられていたとか。 マスターはきっと和章様にとても凄いプレゼントをあげるでしょうね。あんな顔でしたから。 「ぷれぜんと、たのしみだな~♪」 タマがニコニコしながらそう言ってます。確かに楽しみですね。私はクリスマスプレゼントを貰うのは初めてなので、尚更楽しみです。 そう言えばマスターのお母様の神姫のペルシスらしき神姫が二人の後をつけていたようでしたが・・・何だったのでしょうか? 何者かの視線を感じ、俺は周囲を見回す。しかし俺を見ているのはレジ打ちをしている店員だけだ。 「・・・気のせいか?家を出てからずっと誰かに見られてる気がするんだが・・・」 「お会計21894円になりまーす」 「うぅ高い・・・家族持ちニートにこの季節は辛いぜ・・・」 そんな事を呟きながら俺は会計を済ませ、今買ったみんなへのプレゼントを袋に詰める。 すると同じく買い物を済ませたであろう礼奈が俺の所に来た。 「さ、あいつらが待ってるだろうし、帰るか」 「うん!」 タマ達の喜ぶ顔が目に浮かぶ。そのせいで一度電柱にぶつかったが、そんな痛みも気にせず俺は礼奈と一緒に家に帰った。 第六話につづく 第四話に戻る ネコのマスターの奮闘日記
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2841.html
与太話15 : 小ネタ二つ ■■ 進撃の人間 ■■ 今から100年以上前、神姫は人間の支配下に置かれていた。 勝ち目のない争いを強いられてきた我々はその後、支配から逃れることができた者によって、人間の超えられない3重の巨大な【壁】を築き、人間の存在しない自由な領域を確保することに成功した。 一番外側の壁を【ウォール・マリア】。 その内側の壁を【ウォール・ローゼ】。 最も内側の壁を【ウォール・シーナ】と呼ぶ。 壁によって守られた神姫はその内側で100年の自由を実現させた。 「しかしにゃ……、その自由も終わりを告げたのにゃ」 5日前、突然表れた【超乱暴型人間】によって【ウォール・マリア】を破壊され、人間の侵入を許してしまった。 次々と侵入する人間を阻むことはできず、神姫は【ウォール・マリア】を放棄し、活動領域を【ウォール・ローゼ】まで後退させた。 そして神姫は再び思い出すことになった。 人間の脅威を。 「今、この瞬間にもあの【超乱暴型人間】が再び現れ、壁を破壊しに来たとしても不思議ではないのにゃ」 2割の人口と3分の1の領土を失った……、だが、それと同時に神姫は目を覚ます。 「その時こそオマエ達は自らの命を捧げて、人間という脅威に立ち向かってゆくのにゃ!」 神姫――武装神姫は戦うために存在する。 「CSCを捧げるにゃ! 人間を駆逐してやるにゃ! この世から……、一匹残らず!」 ◆――――◆ カグラが突き上げた肉球に呼応するように、主にマオチャオやその他雑多な神姫達は見事に揃った敬礼を見せた。 隊列こそてんでバラバラ、というかカグラの周りに集まってるだけなんだけど、全員が右拳を胸に当て、目をギラつかせている光景には相当な迫力がある。 あれが本物の兵士というものなんだろうか。 あれが使命のために己が命――CSCを捧げた神姫の覚悟の現れなのか。 遠巻きに見ている私の口からは感嘆、もとい呆れのため息が出た。 これから行われるらしい壁外調査……、という名のヂェリ缶確保作戦はそこまで崇高なものなんだろうか。 「アマティ団長」 と真面目そうなゼルノグラードが駆け寄ってきた。 「調査兵団より協力依頼がありました。壁付近の人間をできるだけ遠ざけるよう援護せよ、とのことです」 「あー、ガン無視でいいです。私たち駐屯兵団が一番忙しいんですから、暇な憲兵団にそのまま投げてください」 「し、しかし自分は……」 ふと、彼女に聞いてみたくなった。 私率いる駐屯兵団が壁内の雑事ほぼすべてを行っており、つまりそれは、カグラ率いる調査兵団の超独善的な悪行に手を貸してしまっているわけで、もはや言い逃れできないこの状況をどうすればいいのかを。 「憲兵団は何といいますか、その、いささかコンタクトを取りづらくて……」 「やっぱりいいです。私が連絡しときますから。あなたは調査兵団から何も聞かなかったことにして、引き続き壁の補強に当たってください」 指示すると、やっぱりこのゼルノグラードも調査兵のように見事な敬礼をして持ち場に戻っていった。 こんな不真面目な私の命令に従ってくれて……、何だろう、この罪悪感は。 もやもやした気分を落ち着かせたくもなり、憲兵団長様への専用回線へと繋げた。 「ほむほむ、今いいですか」 《アマティ姉? ごめん、ほむほむ姉はいなくなっちゃった》 「いなくなった? あれ、この声はメルですよね。どういうことです?」 《今日はジャンプの発売日だからって帰ちゃった。だから今はボクが団長代理》 せめてそこは別冊少年マガジンにしろよと言いたい。 けれど全くやる気のないほむほむよりは、戦乙女型アルトアイネスのほうが様になるだろう。 ほむほむ脱走については後で軍法会議にかけるとして、カグラには今はこの事は黙っておくことにしよう。 《ウォール・シーナの内側からじゃ壁の外側がどうなってるのか全然分かんないんだけどさ。今はどんな様子なの?》 「ウォール・マリアが完全に撤去されましたよ」 《やっぱり駄目だったんだ。まぁ、ダンボールの壁が5日間も機能しただけで奇跡だよね》 まったくメルの言う通りである。 鉄子さんがウォール・マリアを蹴破りはしたものの、この神姫センターはいつまで私たちの不法占拠をほったらかすつもりなんだろうか。 ◆――――◆ 神姫センターがこの状況――暇を持て余した神姫達による暴挙――を逆に面白がって放置していようとも、そうは問屋が卸さない。 『超乱暴型人間』などという不名誉なあだ名が定着してしまう前に、あの阿呆神姫達を解散させてやる。 差し当たって突撃するのに、家の倉庫に何か役立ちそうなものはないかと探してみる。 「ところで妹君。なぜ前回はダンボール壁の破か……、撤去を途中で止めてしまったのですか」 「マシロ、人間の気持ちって結構脆いもんなんよ……。例えばよ? ちょっとダンボール壁を壊しただけで神姫達からバケモノを見るような目で見られたら傷つくと思わん?」 「え、ええ……、心中お察しします」 「お父さんのゴルフクラブ発見。これ良さそうやない」 「そのまま持ち出したら職務質問されますよ」 「そっか。じゃあ弓袋に入れていこう。いやいっそ弓道具のほうがいいかもしれんね」 「それは本当に捕まってしまいます」 「よし! じゃあ行ってくるかね。マシロも手伝ってくれたら助かるんやけど」 「あー……」とここで、マシロにしては珍しい歯切れの悪い反応。 「妹君、大変心苦しいのですが……、この後、私にはどうしても外せない所用がありまして、申し訳ありませんが遠くからご武運をお祈りします」 言葉の割に表情にちっとも心苦しさが表れてない。 しきりに居間のほうに顔を向け、サスペンスドラマが始まるから早く行ってくれと言わんばかりである。 今回の件はマシロにとっても神姫センターにとっても、よほどどうでもいい事らしい。 そして私の本当のパートナーであるはずの神姫、コタマの手を借りることもできない。 何故ならあの阿呆は今頃、ダンボール壁の内側でニトロヂェリーでも飲みながらゴロゴロしているんだろうから。 ◆――――◆ 「駅方面索敵班より連絡! 『超乱暴型人間』が出現、壁内に向かっています! しかも今度は長い武器のようなものを携行している模様! 壁までの推定到達時間、およそ2分!」 「カップラーメン作る暇もないにゃ! どーしてここまで発見が遅れたのにゃ!」 「駅から神姫センターまで徒歩5分ですから。というか駅で信煙弾を使っていいのか判断に迷ったために連絡が遅れたんです」 「公共の場で信煙弾なんて使っていいはずあるかにゃ! つーか緊急時に原始的連絡手段とか意味わからんにゃ!」 「しかし連絡には必ず信煙弾を使うよう命令したのはカグラ団長でしたが」 「あー、そうだったかにゃ? ――とにかくコトは一刻を争うにゃ! 索敵班を含む調査兵は総員、壁内まで全速力で撤退するにゃ! 『超乱暴型人間』と遭遇した者は可能な限り時間を稼ぐにゃ!」 ◆――――◆ 途中で何人か遭遇した神姫から「お願いですからご勘弁を」みたいなことを言われたが無視して、私が神姫センターに到着した時には、ダンボール壁の撤去作業が始まっていた。 これまで籠城していた神姫達によって。 たぶん、私がここに向かってるって連絡を受けたダンボール壁内の神姫達は、これ以上の抗戦は不可能と判断した――のではなく、遊びはこれまではい終了―、みたいな感じなんだと思う。 あんなに大切そうに守られていた壁が神姫の武器で引き裂かれ、折り畳まれ、無駄に手際よく片付けられていく様は、なんだか子供が飽きたおもちゃを箱に放り投げるのに似ている気がした。 で、べろんべろんに酔っぱらってゴミと仲良く捨てられているコタマを発見。 ドールマスター with ゴミ。 Kotama bite the dust. ブームに乗っかって遊ぶのはいいけれど、ここの神姫達にはもうちょっと刹那的じゃない生き方を覚えて欲しい。 ■■ そして刹那に生きた神姫達 ■■ ―――――――――――― ☢ CAUTION!! ☢ ―――――――――――― 既に終わっていることを前提としています。 あとコレも特にオチとかないです。 メル アルトアイネス型 私の妹、ごくごく普通の神姫な感じ スカートの内側に暗器を大量に隠し持つ カグラ マオチャオ型 『疫病猫』、『マッドサイエンキャット』、科学力だけはすごい 町のマオチャオの総大将、犯した罪は飲んだヂェリーの数程か ほむほむ マオチャオ型 本名はホムラだという説がある カグラの横によくいたりいなかったり。仲が良いんだか悪いんだか分からない アマティ アルトレーネ型(頭に猫耳を生やしてる) カグラがマッチならアマティ姉さんはポンプ 私と同じアルトレーネだけれど、モード・オブ・アマテラスを発動できなければ超弱い コタマ レラカムイ型(元ハーモニーグレイス型) 『ドールマスター』、一般レベルでは自他共に認める最強の神姫 ハーモニーグレイス型からレラカムイ型に変わり丸くなった。キャラも薄くなってしまった マシロ クーフラン型 『ナイツ・オブ・ラウンド』、その強さはスポーツ漫画にサイヤ人が紛れ込んだレベル 竹櫛家のためなら超法的手段も躊躇しない ハナコ 『ディフェンダー』、コタマと同等の実力はありそうだが、絶対に攻撃行動を取らない メルの二人目の姉であり、つまり私とも姉妹関係になるんだと今更ながら気付いた ホノカ 飛鳥型(ストライクウィッチカスタム、という拘りがあるらしい) 『セイブドマイスター』、ファンクラブを勝手に作られては壊滅させ作られては…… 神様と何かの契約を結んでいたけれどグダグダに終わってしまったらしい ハルヴァヤ アルトレーネ型(私やアマティ姉さんと比べてやたらイケメン) 『火葬』、マシロ姉さんらと並ぶ『デウス・エクス・マキナ』の一人 ホノカさんと命の賭けた勝負で『火葬』として蘇った。能力はアマティ姉さんの完全上位互換 神様 オールベルン型 強いのか弱いのか、そもそもどういった存在なのか謎 武装神姫コンテンツが停止したせいで色々とやる気を失ったらしい エル アルトレーネ型(猫耳アマティ姉さんや灼熱ハルヴァヤさんと違って普通) メルと共にヂェリー販促神姫として起動して、紆余曲折(姫乃さんに殺されそうになったり)を経て今に至る 射美ちゃん事件解決後から時が過ぎ、素体の老朽化のためアルトルージュ型に換装してもらう(予定が無くなってしまいましたチクショウ) ◆――――◆ 「猿の惑星って映画、あるでしょ」 私達がよく使う茶室では、まだ炬燵を出しっぱなしにしてあった。 桜の花弁を押しのけて生まれる緑が夏に向けて育っていったところで、炬燵の魔力が衰えるわけではない。 それに、どれだけぐうたらしたって誰に蹴り出されるわけでもない。 何せ、私が知る限り最もそういった規律・秩序を重んじていたマシロ姉さんが「猿の? ……さるかに合戦の話ですか」天板に突っ伏しているくらいだ。 炬燵の中ではコタマ姉さんが丸くなっている。 タマちゃんはコタツで丸くなる~♪ とからかう季節が随分、遠い昔のように感じた。 「さるかに合戦? 猿軍団と蟹大群が戦ったらそりゃあ……、意外とカニ強そう」 マシロ姉さんに負けず劣らずトンチンカンな返事をしつつ、テーブル中央に積まれたみかんヂェリーの山に手を伸ばすホノカ姉さん。 でも届かない。 手が届く範囲のヂェリーは全て飲んでしまったからだ。 さっきからこの人、どんだけヂェリー飲んでるんだろう。 「エル、そっちからヂェリーの山押して。取れないから」 今更だけれど、カグラとほむほむ姉さんはよくもまあこれだけのヂェリーを集めたものだ。 「俺の名はホムラだ」 正方形の一辺に三人まで座れるこの巨大な炬燵だってカグラによる特注品だ。 作った本人は猫型のくせに炬燵の中で丸くならず、普通にほむほむ姉さん、うたた寝中のアマティ姉さんと並んで、タブで艦これのオリョクル? とかいうものに勤しんでいる。 炬燵の四辺のうち一辺に私とメル、左辺にカグラら三人、右辺にマシロ姉さんとハナコ姉さん、向かいにホノカさんとハルヴァヤさん、神様を名乗る謎のオールベルン型神姫。 そして炬燵の中にコタマ姉さん。 なんとなく、改まって眺めて見ると妙な繋がりができてしまったものである。 ちょこちょこ顔合わせの機会はあったけれど、こうして集まってだべるようになったのは武装神姫の一番くじが終息したくらいからだっただろうか。 「エル早く」 「はいはい」 私も一缶取って、その缶で山を小突いた。 派手に音を立てて崩れるヂェリ缶の山というのは本当に贅沢なものなのだが、皆ポヤポヤしていて、お休み中のアマティ姉さんが「んんぉ」と呻いた以外の反応はなく、ホノカさんは手元に転がってきたものを開けて「それで」と話を再開した。 「どっちが勝ったの? 猿? 蟹?」 「勝ち負けで語られる話ではないのですが……、まあ、敢えてどちらかと言うならば先に仕掛け、最後に負ける滑稽な猿の負けでしょう」 「へー。その猿って一匹で蟹の大群に挑んだの?」 「いえ…………、ああ、その通りです。猿の愚鈍と蟹大群の戦術により、猿の戦果は一匹だけでした」 「猿って弱いのねー」 「そうですね」 「ハサミギロチン的なねー」 「そうですね」 誰もつっこまない。 マシロ姉さんの隣ではハナコ姉さんが何か言いたそうにオロオロしていて、ホノカさんの隣ではハルヴァヤさんと神様が笑いをこらえているが、つっこまない。 「またメガネにゃ! ワガハイもう何回マイクチェックしたにゃ!? 大和が全然出にゃー!」 「猿の惑星の話じゃなかったの?」 ぼんやりと天井を仰ぎ見ながら、興味無さそうにメルがさるかに合戦の話を流した。 「そうだった、猿の惑星よ。マシロあんた猿の惑星見たことないの?」 「記憶にあるような気はするのですが……、何故でしょう、記憶を辿ろうとすると自由の女神像が思考を妨害してくるのですが」 「ぶふぅっつ!」 「にゃぶっ!?」 ハルヴァヤさんが吹き出した緑茶ヂェリーをカグラは顔面で受け止めた。 「汚にゃー! オマエ何してくれとんにゃー!」 「す、すまな、ふふっ、いやマシロ本当にやめてくれ、その、ふヒッ、真顔で冗談を言うのは」 「私は表情豊かな貴様が羨ましい」と冷めた声のマシロ姉さん。 この二人の今のような関係が、私は本当に羨ましい。 距離感が安定するまで、ツンケンしていたマシロ姉さんと、そのマシロ姉さんのことが何故か笑いのツボらしいハルヴァヤさんは喧嘩を繰り返してきた。 口げんかや取っ組み合いなどと可愛いものではない、一歩間違えば最低でもどちらかが死ぬ、文字通りの死闘だ。 公式な場であれば満員御礼間違い無し。 十二の騎士率いる『ナイツ・オブ・ラウンド』。 灼熱の武装で何もかも燃やし尽くす『火葬』。 そんな二人のバトルを私は間近で見ることができる、ということになるのだろうが、マシロ姉さんがどんな場面でハルヴァヤさんの笑いのツボを付いてくるか分からないからたまったものじゃなかった。 何せ二人のレベル・戦闘スタイルだと『戦闘』が『殲滅』になってしまうのだ。 例えばこの炬燵。 私がこの炬燵を武器で解体しようとするなら大剣での助走・切断・助走・切断を何度も繰り返し行う必要がある。 それに対してマシロ姉さんとハルヴァヤさんはひと薙ぎで床ごと木っ端微塵・灰燼にしてしまう。 私達のお茶会には常に死と隣合わせだった(それでもお茶会を続けた私達もアレだが)。 そして本当にダメだと思った時、ハナコ姉さんが命懸けで私とメル、コタマ姉さんを守ってくれて、鉄子さんに直訴して何とかしてもらった。 鉄子さんがどうやって何とかしたのかは聞いていないが、今はこうして炬燵もろとも自分が消し飛ぶ恐怖に怯えることはなくなっている。 何度も衝突を繰り返したが決着はつかず、お互いの実力を知り尽くした二人はこうして仲良く……、なのかどうかはわからないけど、ハルヴァヤさんは楽しそうだし、マシロ姉さんも嫌がってはいない。 出会ってから二ヶ月くらいはホノカさんが「ハルの爆笑なんて私、見たことなかったわ」などと言いつつ嫉妬を込めた視線をマシロ姉さんに送っていたりもしたし、本当の友達って案外、こういうものじゃないかと思う。 私はマシロ姉さんのことを(恐ろしい部分を含む)少しは知ってるつもりだから、そんな人を平気で笑えるハルヴァヤさんはきっと、運命的で理想的な相手だ。 私達が鉄子さんに何とかしてもらわなかったとしても、最終的に二人は今の形に落ち着いていたことだろう(私達の生死は別として)。 「なんですかエル殿まで顔をにやけさせて。そんなに私の顔が滑稽だと?」 「いえいえいえいえ! 違いますって!」 いつか行ったコタマ姉さん復活記念バトルでマシロ姉さんと戦ったことはあったが、その時はあくまで余興であって、日を改めて本気の本気、マシロ姉さんが十二の騎士を完全に使い、遊び手加減一切無しの真剣勝負をお願いしたことがあった。 四秒だった。 速さが自慢の私がまさか距離を取ることすら許されず、あまりの実力差というか理不尽さでわけが分からず――じゃあ後はもう号泣するしかなかった。 つまり私がマシロ姉さんと喧嘩を始めた場合、その時点から私の寿命は残り四秒ということになる。 「そっち移るから場所開けるにゃスピード自慢。オマエに島風コスプレは似合わんにゃあ。アルトレーネに似合うのは……、ビスマルクか飛行場姫にゃね。なのです繋がりで電でもネタ的に悪くにゃい」 「艦これって面白いの?」 私とメルの間にわざわざ割り込んできたカグラのタブを、メルは大して興味もなさそうに覗きこんだ。 「エル姉に似合うのってどれ?」 「ビスマルク持ってたらワガハイは苦労せんにゃ。大和すら出ないからオリョール海でクルージングとかやらんといかんのにゃ。あ、言っとくけどワガハイの秘書艦は夕立改二だからにゃ。球磨型もみんな好きにゃが多摩じゃあないにゃ」 「ちょっとやらせてよ」 「聞いとらんにゃオマエ。じゃあワガハイが休憩してる間にデイリーこなしとくにゃ。潜水艦を出撃させるだけの簡単なお仕事にゃ。まずは――」 「ふう……、落ち着いた。申し訳ないホノカ、マシロ。話を遮ってしまったな、続けてくれ」 「何故私を侮辱したかの説明は無しですか。神様も口を押さえていたようですが?」 「神姫が生まれる2036年よりずっと昔の有名な話さ。映画『猿の惑星』の円盤パッケージを飾ったのが自由の女神像でね。ほら何となく想像できるだろう、タイトルが猿の惑星なのに、どうして自由の女神像が関係しているのか」 「――――つまりパッケージでネタバレしている、ということですか」 「それもラストのインパクトを生むためだけに作られたような類の映画だったこともあってね。そりゃあ当時の人間に味わい深いインパクトを与えたものさ」 「犯人はヤス、みたいなものですか。ネタバレブームでもあったのでしょうか。ところでホノカ殿、その猿の惑星がどうかしましたか」 「もう猿の惑星からどう話そうとしてたか忘れたわよ……、人がせっかく真面目な話しようとしてたのに、どっから出てきたのよハサミギロチンって」 自分で言ったくせに。 トゲトゲしく言いつつ、またヂェリ缶に手を伸ばすホノカさん。 ヤケ酒ならぬヤケニトロ、というわけでもないのだろうが、空き缶がどんどん増えていく。 「じゃあストレートに聞くけど、私らっていつ死ねばいいの?」 飛び跳ねそうな勢いでハナコ姉さんが震えて、炬燵の中に潜ってしまった。 ◆――――◆ 何度かそれらしい雑談はしてきたけれど、こうも直球で話題になるのは初めてのことだった。 「昨日ゴクラクが自殺したのよ。エルとほむほむは知ってったっけ? 『清水研究室』の室長。ディアドラ型の神姫」 「俺の名はホムラだ」 私はほむほむ姉さんのように平然としてはいられない。 口を開いたら何を言ってしまうか分からなかった。 「潜水艦だけじゃ面白くないし……、よし、なんかストラーフに似てる空母大鳳、出撃!」 呑気な妹が羨ましい。 「そんな顔で私見ないでよエル。言いたいことは分かるわよ、どうして知り合いが自殺したのに、こんなに平然と喋ってんのかってことでしょ。私にもね、ちょっと関係あったのよ。この有難い神様の……、あれ?」 ホノカさんが握りこぶしを作って振りかぶろうとした先、さっきまで座っていた神様が忽然と姿を消していた。 私だけでなくマシロ姉さん、ハルヴァヤさんすらも気付かなかったらしく、炬燵の中を覗いてもコタマ姉さんとカグラ、それに耳を塞いで縮こまっているハナコ姉さんしかいなかった。 この炬燵は大きくても茶室まで広いわけではない。 畳の下か天井の上を除けば隠れる場所なんてない。 「まぁ、クソ神様が仕組んだこととは別問題だとは思うけどね。一週間くらい前にゴクラクがわざわざ私のところに来て、こんなことを言ったのよ。「セイブドマイスター殿は我を消失しても痛みを覚えることはない。覚えておいてくれ」だって。その時は何言ってんだコイツって感じだったけど、実際そうだったって昨日、分かった」 「聞いていないぞホノカ」 「言わなかったのよ。ゴクラクの遺言というか、あいつが見つけたものが本物か確かめたかったの。『デウス・エクス・マキナ』でハルと一緒に括られてるマシロも、平然としてるけど実は疼くものがあるんじゃない?」 「……貴様の五月蝿い口を上半身ごと消したいところではありますね」 「その疼きの正体をゴクラクは掴んだらしいのよ。『清水研究室』は元々、そういった私達が普通掴めないものを掴むために立ち上げられた機関だった。ゴクラクはこんな話も残していったわ」 ◆――――◆ 三人の神姫オーナーがいてね、所謂三角関係だったのよ。 男性のAくんと女性のBさんは恋愛関係にあって、女性のCさんはAくんのことが好きでもあり、恋敵のBさんの親友でもあった。 Cさんは悩んだ末にラブレターを書いて渡そうとした。 でもAくんに渡す勇気がなくて、じれったく思っていたCさんの神姫はある日、自分がラブレターを渡してきてやる、と言った。 Cさんの神姫はAくんの神姫にラブレターを渡して、Aくんにしっかり読ませるように頼んだ。 ここが最悪の間違いだったのよね。 この日の夜、CさんはAくんのメールを受け取った。 自分にはBさんがいるけれど、それを知っているはずのCさんに告白されて戸惑っている。 Bさんには内緒で、まずはチャットのやり取りをしてみないか。 で、翌日からCさんはAくんと夜、おしゃべりをするようになった。 三人が顔を合わせる昼間はAくんとBさんの仲を絶対に崩さず、でもCさんは夜になればAくんと好きなだけ話すことができるようになって、思い詰めることはなくなった。 ◆――――◆ 「あぁ、大鳳が轟沈しちゃった。大丈夫なのかな」 ◆――――◆ そんな昼夜で区切られた歪な二股が……、まぁ歪じゃない二股があるのかって話だけど、長く続くはずがなかった。 Cさんの神姫は、Cさんが喜んでいるならそれでいいって考えてたけど、間抜けよね、おかしいことに気付くのに数日もかかったのよ。 Bさんという彼女がいながら、どうしてAくんは毎晩、Bさんのための時間を作れるのか? Cさんの神姫はAくんに問い詰めたけれど、チャットどころかラブレターのことすら知らなかった。 つまりCさんのラブレターはAくんの神姫に止められていて、Cさんのチャット相手もAくんの神姫だった。 坂を転がる石のように、ってな感じで、間が悪くこの話をCさんは聞いちゃった。 Cさんに負けず劣らず、Cさんの神姫もパニックに陥ったわ。 Aくんの神姫にケジメをつけさせるはずだったけど、それよりCさんが強い人間じゃないって誰よりも知ってるんだもの。 慌てて追いかけたけどすぐには見つからなくて、一度家に戻るとCさんはチャットのログを食い入るように見てたの。 「これ全部、背比やないん? ねぇコタマ、嘘やろ?」 そんなこと言われたってCさんの神姫――竹櫛さんのコタマが返事できるはずもなくて、とにかく落ち着かせるために布団に入れた。 コタマはずっと監視するつもりだったけれど、竹櫛さんの寝息が聞こえたら自分にも疲れがのしかかってきて、クレイドルに横になった。 ちょっとだけ、のつもりで。 でもコタマだって普通の神姫だし人間みたいに根性で疲労を我慢するなんてできないから、仮眠じゃなく深い眠りについてしまった。 で、コタマは数時間後に飛び起きたけれど、もう手遅れだった。 竹櫛さんはコタマの目の前で首を吊っていた。 ◆――――◆ 「つまんねー話だなぁオイ」 炬燵の下からコタマ姉さんが、マシロ姉さんの横にもぞもぞ出てきた。 ホノカさんのトンデモ話を聞いていたらしく、でも鉄子さんが自殺するなんて話を聞いて怒らないなんて、コタマ姉さんの反応じゃない。 マシロ姉さんだってそうだ。 私の知るマシロ姉さんなら今の話はこの茶室を戦場にするに十二分の理由になるのに。 「ゴクラクって奴の言いたい事がアタシにも分かってきたぜ。ホノカ、その話はここからやっと本題に入るんだろ?」 「さすが当事者。もしかして続きも分かる? というか知ってる?」 「本題っつっても残件処理みたいなもんだけどな。まずエルを殺す。まぁ当然だ」 「当然のように私を殺さないで下さい」 「ラブレターを届けず鉄子ちゃんを騙し続けたAくんの神姫って誰だろうな?」 「…………」 「そしてアタシは【自分のAIを竹櫛鉄子に書き換える】。エルがいなくなった場所に鉄子ちゃんとしてのアタシが入って、背比弧域と竹櫛鉄子を永遠の仲にする。事情を知っている弧域はこれを拒否できない。こうしてアタシは鉄子ちゃんの願いを叶え、復讐を遂げることもできましたとさ。めでたしめでたし、だろ?」 「めでたしめでたしかどうかはさておき、その通りよ」 「待て。話にまったくついて行けないぞ。俺にも分かるように説明してくれ」 ほむほむ姉さんだけじゃなく、表情を見る限りハルヴァヤさんも蚊帳の外だった。 「今の話は実在するストーリーをなぞったものか? 先の自殺した神姫というのも、貴様らの反応もまるで理解できない」 「結論から言うと私達、武装神姫のAIは人間でいうところの感情とか性格とか、そんなものとは程遠いって話よ。残念って言い方も今となってはだけど、私達に心は無い。技術的には可能だけど、いざ作ってみたらさっきのコタマみたいな狂った神姫が生まれてしまった」 「おい本人を前にして狂ったとか言うなや」 「ゴクラクが本当に知りたかったのは【神姫のあるべき寿命】だったそうよ。でも武装神姫コンテンツそのものが終わっちゃったし、心も存在しないとなれば人間様の都合を考える必要もない。機械が勝手に故障するようなものよね。逆に人間から見ると心の無い神姫に対する生み出した責任も、権利を保護する義務もない。今メルがやってる艦これの艦娘と同じよ。大鳳を沈めてしまっても――」 「赤城も沈んじゃった」 「……赤城が沈んでもプレイヤーは悲しむだけだし、いつか艦これそのものが終われば艦娘も消える。形として残る私達が幸か不幸かは分からないけれど、残るのであれば余計な騒ぎを起こすなよってことで、極端な行動に走らないようになっている。【感情のような信号】なんて不気味の谷を回避するための役割程度しかなくて、さっきの話の【自分のAIを竹櫛鉄子に書き換える】コタマのような制御不能の暴走機械は生まれない。旬が過ぎたオモチャがどうなるかは持ち主次第ね。今のチマチマしたサポートもそのうち終わるだろうし、サードパーティだって手を引くか超高値で取引を続けるかのどちらかしかない。これは今の神姫とオーナーにとって当然の事だけど、神姫に心がないとまで分かるとオーナーはどうすると思う? それとも私達神姫はずっとオーナーを騙し続けてお人形さんであり続ける?」 「その必要はにゃい」 突然、炬燵の中から再び私とメルの間に出てきたカグラは、メルからタブを取り上げて操作し確認し、暫くプルプル震えた後、メルに跳びかかりスリーパーホールドを決めた。 「ぐえっ!?」 「そのゴクラクとかいう神姫はいい線行ってるにゃ。いや逝ってるにゃ? でもツメが甘いっつーか、重大な見落としがあるにゃあ」 「メルに何すんですか!」 カグラの腕を引き剥がそうとするがビクともしない。 どっから湧いてくるんだこの腕力。 「心が無いのは正解にゃ。AI書き換え朝飯前のワガハイが太鼓判を押してやるにゃ。でもソイツも人間も次元論で検証したんにゃろ? にゃらその結果も次元論で楽々覆せるにゃ。忘れたにゃ? 武装神姫は第三次世界大戦の可能性を否定したレアリティの高い世界の存在にゃ。そんな世界、ワガハイならぶっちゃけ次元戦争を持ち込んで征服するのも楽勝にゃ。今ワガハイがそれを実行しないのは……、武装神姫が終わっても、艦これだけは絶対に終わらせんからにゃー!!」 「く、苦し……」 「なにしてくれとんにゃオマエ! ワガハイが大鳳にどんだけ資材つぎ込んだ思っとるんにゃー! つーか赤城轟沈とかバカにゃろマジで! 体で償うにゃ! オマエの素体から資材回収して那珂ちゃん建造して解体してやるにゃー!」 「やめて本当にメルが! アマティ姉さんも止めてください! さっきから寝てる振りしてるの分かってんですからね!」 「…………」 「クソ猫あんた、私達の心と艦これのどっちが大切か――」 「あぁん!? ワガハイの艦娘より大切なものがこの世にあるっつーのかにゃあ!?」 「じゃあ他人にプレイさせるなよ。楽して資材回収しようとしたお前が悪い」 「やかましゃー! オマエタチがにゃんと言おうがこのアルトアイネスが那珂ちゃんになることは確定事項にゃ! 四八の次元からコイツを集めてNKC48結成解散解体処分にゃ!」 「私の妹が死ぬ! ちょっと皆さんホント助けて! なんかカグラが本気! すごい本気!」 「いやまぁ、さすがに大鳳と赤城を沈められるのはちょっと……」 気不味そうに頷く一同。 コタマ姉さんとホノカさんはともかく、ほむほむ、マシロ姉さん、ハルヴァヤさんまで。 ブームって恐ろしい。 15cm程度の死闘トップへ
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2249.html
ウサギのナミダ・番外編 黒兎と塔の騎士 前編 ◆ 「遠野さんとティアって、強いのか?」 安藤智哉の言葉に、四人の少女はそれぞれドーナツをくわえたまま、静止した。 四人とも目が点になっている。 俺何か悪いこと言ったか? と首を傾げた。 悪気はなかった。 だが、四人の中で一番早く、蓼科涼子が解凍し、くわえていたドーナツを落として、般若の顔で安藤の胸ぐらを掴んだ。 「何言ってくれちゃってんの、このルーキー風情が!」 「いや、落ち着け蓼科……」 「セカンドリーグの全国チャンピオン『アーンヴァル・クイーン』と互角に渡り合えるのよ!? ティアは強いに決まってんでしょーが!!」 「それがさ……その……オルフェが勝っちゃったんだけど……ティアに」 「…………はあ?」 T駅前、おなじみのミスタードーナッツの店先である。 さすがに恥ずかしい状況なので、動き出した美緒たちが涼子を止めた。 彼女は、師匠に心酔しているので、遠野たちを卑下する話題には、過剰に反応してしまう。 渋々席に着く涼子。視線は安藤を睨んだままだ。 安藤の隣にいた美緒が、涼子をなだめるように口を開く。 「オルフェが勝ったって……遠野さんたちと対戦したの?」 「ああ……こないだの土曜日、ちょっと早い時間で、みんないなくてさ……遠野さんから、アルトレーネと対戦したことないから、やってみないかって」 「それで、ティアが負けた、って?」 ちょっと信じられない、有紀は目を見開いた。 安藤は頷く。 涼子がイスに背を預け、投げやりに言った。 「練習してたんでしょ。遠野さんは勝敗に頓着しない人だから」 涼子は以前、遠野に言われたことがある。 『勝敗よりも、問題点を見つけることが大切だ』と。 あのときの言葉は、涼子と涼姫にとっての座右の銘だ。 安藤は、その涼子の言葉にも頷いた。 「それも分かってるよ。クイーンと伝説的なバトルをしたことも知ってる。 だからこそ、遠野さんとティアが真剣に戦ったら、どれだけ強いのか、どんな戦いになるのか、興味があるんじゃないか」 ふーむ、と美緒たち四人は腕組みして考え込んだ。 確かに、ティアの強さを伝えるのは難しい気がする。 実際に見るのが一番なのだが、遠野は全力の真剣勝負をあまりしない。 しかし、安藤はしばらく後に、それを目の当たりにすることになる。 □ ……墓穴を掘った。 俺はゲーセンの定位置である壁際に背をつき、額を押さえて落ち込んでいた。 オルフェとクインビーの対決からしばらく後の週末である。 あの日、俺は武装神姫のチームを作ることにした。 ここ『ノーザンクロス』では、バトルロンドのチームを作るのがはやりだ。 チームを組むことのメリットは、仲間意識が強くなるだけではない。チームメンバーなら、練習のお願いもしやすいし、戦い方の研究や情報の交換にも役に立つ。 また、対戦もチーム形式で行える。バトルの幅が増え、楽しみも増す。 チームバトルの魅力にとりつかれた常連さんたちが、こぞってチームを組んだ。 俺もいくつかのチームに誘われたが、いずれも断った。 久住さんと大城が「チームを組もう」と言い出したときにも保留にしていた。 俺にとってメリットがないと思っていたからだ。 現状維持でも、俺が武装神姫に求めることは達成できると考えていた。 だが、先日の事件で少し考え方を変えた。 チームを組めば、おいそれとチームメンバーが理不尽な目に遭うことも抑止できるのではないか。 そう考えて、チームを結成することにしたのだが……。 「墓穴を掘った……」 今度は口に出して言う。 チームを結成してからこっち、俺は自分のバトルをろくにしていない。 忙しすぎるのだ。 チーム結成直後は、チームに入れてほしいという希望者が続出した。 それらはすべて断った。チームを大きくする気はないからだ。 それで一苦労した。 だが、今度は俺のチーム宛にチームバトルを申し込んでくる連中が続出した。 それもすべて断った。 そもそも自分を含めたチームメイトを保護する意味が強いチームだし、チーム戦ができるほど、まだチームとしての熟成が足りていなかったからだ。 それでもう一苦労した。 チームのみんなは、俺の考えをよく理解してくれているから、何も言わなかった。 こぢんまりとした俺のチームがなぜこうも注目されるのか、と疑問に思ったが、よく考えてみれば、あの『エトランゼ』と現ランバトチャンピオンと、三強を倒したルーキーがいるチームなのだから、目立って当然か。 そんな事務処理に追われながら、今度はチームメイトのよしみで、バトルの相談に乗ったりしている。 だが、今度はそれも遠慮がなくなってきている。 特に蓼科さんは俺の一番弟子を自称している(認めたくないが)ので、ひっきりなしに話しかけてくる。 それに負けじと、成長著しい安藤が、バトルのアドバイスを求めてくる。 そこに他のチームメイトも加わるのだから、正直いい加減にしろと言いたくなる。 だから、 「おーい、遠野、虎実の空中戦の機動なんだけどさー」 「大城、貴様もかっ」 と言って、大城を邪険にあしらうのも、無理からぬことと思ってほしい。 「まあまあ。それだけ遠野くんがみんなから信頼されてるってことじゃない」 隣にいる久住さんが、そう言って笑う。 ……本当にそうだろうか。 いいように使われているだけのような気がするのは気のせいか。 「ところで、ミスティの変形のタイミングなんだけど……」 「君もかっ」 なんだか誰も信じられなくなりそうな、日曜の昼下がりである。 気分は墓に片足を突っ込んでいる感じだったが、平穏な日々ではあった。 そこに、珍しい客が現れた。 □ ゲームセンター『ノーザンクロス』の入り口が開き、新たな客が入ってくる。 その客に気づいた武装神姫コーナーの常連さんたちが、にわかにざわめきはじめた。 それに気が付いて、俺はふと視線を上げる。 その人物は、いつものように人の良さそうな笑顔で、俺に向かって手を挙げた。 肩には、輝くばかりの存在感を放つ、銀髪の神姫。 「高村……」 「遠野くん、ご無沙汰してます」 俺と高村優斗は握手を交わす。 俺の胸ポケットから、ティアがひょっこりと顔を出した。 「こんにちは、雪華さん」 「ごきげんよう、ティア」 高村の肩にいた銀髪のアーンヴァルは、鮮やかな笑みでティアに応えた。 まわりにいる誰かからため息が聞こえた。 隣にいた久住さんたちも、高村と雪華に挨拶する。 彼がここを訪れたのは、おそらくティアと雪華の一戦以来だろう。 久住さんにとっても久しぶりの再会であるはずだ。 「それで、高村。今日はどうした、こんなところまで。 ……それに、そちらは?」 「今日は、彼と彼の神姫を紹介したくて、来ました。……鳴滝くん」 高村の呼びかけに、一歩後ろにいた男性が前に出る。 体の大きい短髪の青年だった。 堂々とした印象。 ラフな服装の上からでも、鍛え上げた筋肉が見て取れる。 「鳴滝修平です」 「……遠野貴樹です。よろしく」 「お噂はかねがね」 「……はあ」 俺と鳴滝は握手を交わした。物怖じしない性格のようだ。 鳴滝の肩には、神姫がいた。 見たところ、騎士型サイフォス・タイプのカスタム機のようだ。 不機嫌そうな顔で、こちらをやぶにらみである。 マスターである鳴滝の態度とまるでちぐはぐだ。 「というわけで、今日は鳴滝くんのランティスと、遠野くんのティアで対戦してもらいたいんです」 そう言う高村は、相変わらずにこにこと笑っている。 鳴滝は力強く頷き、そして俺は首を傾げた。 ◆ 「なあ、今遠野さんと話してる人……みんな注目してるけど、誰なの?」 安藤が話しかけた美緒と他三名も、やはり遠野たちの会話に釘付けになっている。 涼子はそれを聞いてため息を付いたが、美緒が丁寧に教えてくれた。 「高村優斗さんと、その神姫で雪華。二つ名は『アーンヴァル・クイーン』。現セカンドリーグ全国チャンピオンよ」 「クイーンの雪華って……あの、ティアとすごいバトルをしたっていう……!?」 「そう」 美緒はあっさりと頷いた。 あれがあの『アーンヴァル・クイーン』なのか。 安藤の目は、ひときわ存在感を放つ、銀髪の神姫に吸い寄せられる。 雪華と呼ばれる神姫は、人の目を引きつけずにはおかない何かを備えているように思えた。 □ 「彼の神姫、ランティスは強いですよ。近接戦闘に限れば、秋葉原でも最強クラスです」 「ふむ……」 高村はそう言うが、俺はなおさら首を傾げざるを得ない。 武装神姫の対戦のメッカ・秋葉原で、近接限定ながらも最強クラスなら、対戦相手に事欠かないはずだ。 なのに、なぜ東京から離れたゲームセンターまでやって来て、ティアとの対戦を望むのか? その疑問をぶつけてみると、高村はあっさりこう言った。 「ランティスに挑む相手は、もう秋葉原にはいないのです。彼女はあるステージにおいて無敵を誇ります」 「無敵……?」 秋葉原で、特定のステージ限定とはいえ無敵とは……。 それはある意味、全国大会優勝ほどの実力ではないのか。 「……どのステージか聞いてもいいか」 「それは塔のステージさ。塔においては無敵ゆえに、こうあだ名された。『塔の騎士』あるいは『ナイト・オブ・グラップル』と」 鳴滝が穏やかな表情のまま、さらりと答えた。 肩にいるランティスは、いまだに不機嫌そうな表情を崩さない。 彼女はずっと俺の方を……いや、どうやら俺の胸ポケットにいるティアを睨みつけている。 と、大城が珍しく小さな声で口を挟んだ。 「塔の騎士・ランティス……? 聞いたことあるぞ。秋葉原で無敵のサイフォス・タイプで、その特徴は……武器を持たずに、徒手空拳で戦うって……」 大城は神姫プレイヤーの情報に詳しい。 だが、秋葉原ローカルの神姫まで知っているとは、なかなかの精通ぶりじゃないか。 高村と鳴滝は頷いた。 大城の情報は正しいようだ。 しかし、俺には不可解な点がある。 いくら近接格闘戦が得意な騎士型とはいえ、セットにある多彩な武器を使わず、素手……つまり、格闘術を使った肉弾戦で戦うというのは、いささか無謀ではないか。 しかも、塔のステージでは無敵を誇るという。 にわかには信じがたい。 「塔で無敵って……たとえば、アーンヴァルなんかの飛行タイプを相手にしてもか?」 「もちろん」 「ゼルノグラードのように、銃火器の塊相手でも?」 「言うまでもなく」 「ストラーフのように、サブアームで手数を稼ぐ相手でもか」 「当然です」 高村は俺の言葉にいちいち頷いた。 「塔のステージは、いささか特殊です。塔で最高のパフォーマンスを発揮できる神姫を考えたときに、一番に思いついたのがティアだったんですよ」 「噂は聞いてます。地上戦用の高速機動型で、その戦闘スタイルは唯一無二。そして、『クイーン』を破った、と」 俺は、鳴滝の神姫以上に、不機嫌そうな顔をした。 雪華はティアに負けたと言っているが、実際の試合結果ではティアが敗北している。 クイーンに勝った、などという風評は、俺にとっては好ましいものではない。 そんなことを考えていると、鳴滝の肩から、声がした。 「娼婦風情が、我が女王を倒したなど……世迷い言にもほどがある」 俺は思わずランティスを睨んでいた。 ティアが俺の胸ポケットで、身体をびくり、と震わせたのだ。 ランティスは苛烈ともいえる視線で、ティアを睨んでいた。 そんな神姫を、マスターの鳴滝がたしなめる。 「おい、ランティス……その言い方はないだろう」 「いいえ、師匠。我が女王の強い勧めがあったから、このような辺鄙な場所に来ましたが……あそこの気弱な娼婦が、わたしの相手足りうるなど、到底思えません」 もはやそんな言葉に動揺する俺とティアではないが、初対面の神姫にそう言われて、いい気分はしない。 鳴滝の物腰とは対照的に、不機嫌の度をますます強めるランティス。 そこへ、雪華の静かな叱責が飛んだ。 「ランティス、たとえあなたであろうとも、ティアへの侮辱は、このわたしが許しませんよ」 「え……あの、女王……」 「ティアは我が友であり、我がライバルです。あなたがわたしに見せる忠誠と同じように、彼女にも敬意を払うべきです」 「しかし……あれは娼婦です。あのような下賤な……」 「お黙りなさい!」 雪華が珍しく厳しい口調で怒鳴る。 「そのようなことに囚われているから、あなたは井の中の蛙だというのです。今のあなたのバトルは卑しいというのです」 「そ、それは言い過ぎではありませんか、女王!」 雪華の言いように、ランティスは気色ばむ。 どうやらランティスは、『アーンヴァル・クイーン』に仕える騎士を気取っているらしい。 だとすれば、辺鄙なゲーセンに棲む、人に言えない過去を持つ神姫に対し、敬愛する女王が下へも置かない扱いというのは、納得が行かないのも道理か。 ランティスはなおも食い下がる。 「わたしにも自負があります。相手は高速機動型とは言え、地上戦用。塔であれば後れを取ることはありえません!」 「その増長が卑しいというのです」 「女王!」 「わたしの物言いに不満があるならば、ティアとバトルなさい。きっと今のあなたに足りないものを教えてくれるでしょう」 あくまで不遜な態度を崩さない雪華。 ランティスは雪華のつれない態度に呆然とし、そしてティアへの憎悪を露わにした。 苛烈な視線が俺の胸ポケットへと向けられる。 ティアははらはらした表情で、雪華とランティスを見比べていた。 雪華はやわらかな微笑みを浮かべ、ティアを見て言った。 「ティア。お手数ですみませんが、このランティスに稽古を付けてやってもらえませんか?」 「……え? あ、あの……えと……」 戸惑うティア。 そして、ランティスがついに切れた。 「……いいでしょう。そこな神姫を完膚なきまでに打ち砕いてご覧に入れます。 師匠! マッチメイクを!」 マスターである鳴滝は肩をすくめ、苦笑しながら言った。 「……ということなんだが……ランティスの無礼な物言いは謝る。すまん。 で、改めてバトルを申し込みたい。どうかな?」 ランティスとは違い、鳴滝は柔軟だった。 ランティスの物言いに、正直ムカつくところもあったが、鳴滝は謝ってくれたし、高村と雪華がわざわざここまでやって来て、バトルのセッティングをしようというのだ。 しかも相手は、近接戦闘では秋葉原最強の神姫。 神姫プレイヤーとして、受けなければなるまい。 「ティア、行けるか?」 「マスターが戦いたいというならば、いつでも」 胸ポケットのティアに尋ねれば、いつもの答えが返ってくる。 俺は頷いた。 「OKだ。バトルしよう」 「よかった」 笑って言った鳴滝の肩から、ランティスが続けて言う。 「ステージは『塔』を希望する」 「塔、か……」 「……何か不服でも?」 「いや……ちょっとトラウマがな……」 以前俺たちが経験した塔でのバトルは、あまり思い出したくない。 そばにいた仲間たちも、少しうんざりとした表情をしている。 だが、俺は気を取り直して言った。 「いいだろう。塔のステージで受けて立つ」 俺がそう言った瞬間、周囲から歓声が上がった。 いつの間にか、俺たちのまわりに多くのギャラリーが集まっていた。 ■ バトル直前。 サイドボードに納める装備を吟味しながら、マスターはわたしに言った。 「相手は近接戦闘のプロフェッショナルだ。ちょうどいい機会だ。練習させてもらえ」 「で、でも……ランティスさんはそういう雰囲気じゃなかったみたいですが……」 筐体を挟んだ向こう側のアクセスポッドから、いまだ剣呑な視線がわたしを突いている。 「むしろ好都合だ。こんな草バトルなのに、向こうは真剣勝負で来てくれる。こんなチャンスは滅多にない」 「はあ……」 マスターは楽しそうだ。 その相手に睨まれてるのはわたしなんですけど。 ランティスさんに、圧倒的な力でねじ伏せられるとは、マスターは考えないのだろうか? ランティスさんは、近接格闘戦のみなら、秋葉原で最強クラスだという。 ということは、近接格闘戦でなら、雪華さんをもしのぐ、ということではないのだろうか? しかもステージは『塔』。 地上戦闘用の神姫同士ならば、丸く区切られた、何の障害物もない、まるで円形闘技場のような場所でのバトルになる。 小細工の入る余地もない、真っ向勝負になる。 そんなステージで無敵のランティスさんとわたしで勝負になるのだろうか。 そんなことを思いながら、マスターを見上げる。 するとマスターは微笑んでくれた。 「心配するな。いつも通りにやればいい」 「はい……って、サイドボードに火器が登録されていませんけど……?」 「ああ、相手は武器を持たないんだろ? だったらせめて、近接武器だけにしておくのが礼儀と言うものだろう」 「どこがいつも通りなんですかっ」 マスターが相手を侮っているとも、面白がっているだけとも思えないけれど。 相変わらずマスターの考えはわたしにははかりしれない。 「よし、はじめよう」 わたしと筐体が形作るバーチャルフィールドをつなぐ、アクセスポッドが閉じてゆく。 外の光は、細い一筋の線となり、やがて真の暗闇に包まれる。 一瞬の浮遊感。 意識される対戦カードの文字列。 『ティア VS ランティス』 次に目を開いたとき、わたしは巨大な塔の中にいた。 そして、わたしの視線の先。 ランティスさんの姿があった。 ■ 「ナイフ……?」 ランティスさんはわたしを睨みつけながら呟く。 わたしの手には、大振りなコンバットナイフが一本。 逆手に持って構える。 ランティスさんのまなじりが、さらにつり上がった。 「貴様ッ……銃器も持たずに……舐めてるのか!?」 「いえ、その……マスターの指示で……」 「ふざけるなッ!! もう許さん……一気に決めてやるッ!!」 ランティスさんはそう言うと、両手を顎の前に構え、そのままわたしに向かって突進してきた! 一足飛びに距離を詰めてくる。 わたしはまだ動き出せずにいる。 右ストレートのパンチ。 ランティスさんの、分厚い手甲を着けた腕が、大気を裂いた。 「ハァッ!!」 「わわっ!?」 これほどに速いパンチははじめてだった。 わたしはなんとかかわすだけで精一杯。 でも、ランティスさんの動きは止まらない。 パンチを繰り出した姿勢から、上体を崩し、身体を回転させる。 わたしは瞬時にランティスさんの意図を悟った。 これはわたしが得意とする格闘技と動きが同じ。 このあと、ランティスさんの脚が跳ね上がり、かかとがわたしを狙い打つはず。 はたして、彼女の脚部アーマーに覆われたかかとが空を切る。 「むっ……」 ランティスさんが姿勢を戻したときには、わたしはすでに彼女の攻撃範囲から逃れ、間合いを取っていた。 そうでなければ危ない。 ランティスさんのパンチもキックも、神姫を一撃で破壊するに足る威力を持っている。 「少しはやるようだな……」 ランティスさんは落ち着いた口調でそう言うと、わたしの方を向いて構えを取った。 彼女の装備は、騎士型サイフォス・タイプの軽装アーマーのアレンジ。 銀色の装甲が鈍く光る。 隙のないその構え。 ランティスさんの姿が何倍にも大きく見える。 わたしも腰を落として構える。 そして、走り出した。 中編へ> Topに戻る>
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/190.html
前へ 先頭ページ 次へ 第三話 エイダ クエンティンは混乱していた。 まばゆい光に包まれたと思ったら、ボディが今までのとぜんぜん違うものにすげ変わっていたのだから混乱しないはずがない。いや、すげ変わっていたのではなく、これは本来のボディそのものが変化したのだ。見たこともないエネルギーラインが体を取り囲み、見たこともない装甲が全身に取り付けられている。というよりは装甲そのものも体の一部のようだった。 あまつさえ当たり前のように空中に浮遊している。アーンヴァルのような推進器の類はなく、背中に生えた小さな羽根からしゃわしゃわと出ているエメラルド色の粒子だけで、轟音も地面に吹き付ける風圧も無く、ただ浮いているのだ。 こんなことになった原因はすぐに分かった。あの銀髪の変な神姫だ。あの変な神姫が自分の頬を触ったと思ったら、消えて、なぜかその神姫の声が今は自分の中から聞こえてくる。 ということはその神姫は自分の中にいるという解釈がごくごく自然に成り立つが、ちょっと待った、とクエンティンは類推を引き止めた。 ありえない。そもそも自分の中にいるというその事実こそがありえない。純然たる世界の物理法則からして、二つのものが一つになるなんて絶対に起こらない。いや、一つになって質量が単純に二倍になるならいい。それは合体であり、物理法則になんら抵触していない。 一つになったのに質量が二倍に達していないのが問題なのである。たとえあの神姫自体がこの珍妙なアーマーに変形したのだとしても、二倍には程遠い。せいぜい一.三、四倍くらいだ。残りの六、七割はどこへ行ったのか。消えるということは無い。なら、融合したとしか考えられないのだが……。 『そのとおりです』 あの声がまた中から聞こえた。頭ではなく、胸の中、心臓の辺りから聴覚センサーを経由せず、陽電子頭脳の意識レベルに直接響いてくるらしかった。 「ちょ、ちょっと待ってってば、どーゆー原理でそうなってるわけ? そもそもアンタ誰?」 声に出して、クエンティンは訊いた。理音を含む周囲には独り言にしか聞こえないのではないかと彼女は思った。 『いま説明している時間はありません。ボギー、総数一二機。包囲されています。危険度レッド。脅威度イエロー。今すぐ戦闘行動を開始してください。ボギー1、8、来ます!』 「ええっ!?」 キルルルルッ 包囲している一つ目どものうち二体が、小さな羽根からオレンジの粒子を撒き散らして接近してくる。 クエンティンは慌てた。フロストゥ・クレインは足元はるか下に置き去りにされており、取りに行く暇は無い。 「ぶ、武器は!?」 『使用可能武装情報および取り扱いマニュアル、オープン』 声がそう言った途端、クエンティンはいくつかの武器がこの体にあることと、その使い方を思い出した。教えられたのだ、口頭ではなく情報として、やはり直接、陽電子頭脳へ。 右手を前方の一つ目、識別名ボギー1へかざす。 ツ、ツ、ツシュッ! 胸部の球体から右手へ伸びるエネルギーラインが点滅し、手のひら下のスリットから、全身を走ったり羽から出たりしているエネルギー粒子と同じ色をした粒子の塊が高速で三連射された。 三つのエネルギー塊は突進してくるボギー1にすべて命中し、足止めを果たす。 その流れで、手首にフォールドされているあの細長いブレードを展開、上体を右に回転させ、右後方へ切りつける。 シュパンッ! そこに丁度接近していたボギー8が、胴体から真っ二つに切り離された。 『ボギー8撃破』 そのままの流れで、もう眼前に肉薄していたボギー1へ、返す刀を真上から脳天へ振り下ろす。 シバッ! 刃を受けたボギー1は縦に半分にされて地面に落下、そのまま爆発した。 『ボギー1沈黙、8を除くボギー2から12、来ます』 残りの十体が一斉に突撃する。 衝突寸前、クエンティンは左手でボギー7をがっちりと引っつかむ。吸い付くような感触。グラブ機能だ。 そのまま最大出力で真下へ離脱する。小さな羽根からエメラルド色の粒子が大量に放出され、クエンティンは猛スピードで地面へ接近する。思わぬ加速に彼女は面食らった。 『衝突警告!』 「ぐうっ……!」 むりやり推進ベクトルを真横に切り替える。 バ、シャウッ! 地面すれすれで、たいしたGも無くすんなりと、クエンティンは真横に移動することができた。 そのまま真上を振り返り、敵集団へ左手のボギー7を力任せに投げつける。 目にも留まらぬ勢いでボギー7は敵集団へ衝突。それを含む三体のボギーはその衝撃で爆砕。 『ボギー2、7、12、撃破』 続いてクエンティンは背中に意識の一部を集中。 視界の生き残ったボギーにそれぞれロックオンシーカーが表示される。 ガシォーン! ロックオンレーザーである。直進しかしないはずのレーザーが、何十本、生き物のように曲がりくねって、数本ずつ一つ目どもに向かってゆく。 命中。 衝突でダメージを受けていた二体がそれで機能を失い落下した。 『ボギー4、5、撃破』 残り五体は距離をとって態勢を立て直す。 「何、この機動性……」 ここまでかかった時間は五秒にも満たない。性能を極限まで追及したアーンヴァルでさえ、こうはいかない。 「アンタ何者?」 クエンティンは声の主に訊ねる。 『独立型武装神姫総合戦闘支援システムプロトタイプ、エイダです』 エイダと名乗った声の主は、抑揚の少ない口調で答えた。 「ンなの聞いたこと無いわよ」 『公に対する情報開示はまったくなされていません』 「じゃあ聞くけど、アンタどこ製?」 『回答不能』 「同郷? BLADEダイナミクス? 少なくともカサハラインダストリアルじゃないわよね」 『回答不能』 「……もしかしてEDEN本社?」 『回答不能』 クエンティンは頭に来た。 「アタシのボディ間借りしといて回答不能は無いでしょ!?」 『申し訳ありません。情報プロテクトがされており、責任者の許可が無ければ開示できません』 そっけなく、エイダは答えた。 だったらなんで、独立型うんたらかんたらプロトタイプって自己紹介できたのよ。 クエンティンは憤りを禁じえなかった。 まったく、とんだ災難に巻き込まれちゃったわ。 「こんな道端のど真ん中で氷雪浴してた理由も回答不能?」 『申し訳ありません』 「もういいわよ」 はあ、とクエンティンはため息を吐く。本当に災難だ。 「そうだ、お姉さまは!?」 あたりを見回す。電柱の影で手を振っている理音の姿が見えた。 良かった、無事だわ。 キリキリキルッ それにつられたのか、残った五体の一つ目どもが理音のほうを向いた。 そのまま彼女へ近づいてゆく。 「なんで!?」 クエンティンは反射的に飛び出した。 明らかに一つ目どもはお姉さまを襲おうとしている! ロボット工学三原則、改名、人工知能基本三原則にばっちり抵触しちゃってるじゃない! なのになんで!? 簡単に一つ目どもを追い越し、クエンティンは立ちはだかった。 「アンタたち、人間を襲うの!?」 一つ目どもは答えない。発声器官が無いのだ。 突撃が答えだった。 「ちくしょー!」 クエンティンはブレードを展開、一番近いボギー10に急接近し袈裟懸けに切りつける。主エネルギーラインを断ち切られたボギー10は力を失って墜落。 切りつけた勢いを反転させ――やはり不思議なことに反動は無かった――正反対を飛んでいたボギー6の頭部を貫き、ブレードに挟ませたままその場で八の字にぶん回す。ボギー3,11がぶつかり、三体はまとめて爆発四散。 『ボギー10、6、3、11、撃破。敵、残り一体です』 「きゃああ!」 理音の悲鳴。 唯一残ったボギー9が、もう理音の目の前まで近づいていた。両手を真上に掲げている。 両手の先からオレンジ色のエネルギーカッターが伸びる。 「しまった!」 クエンティンは彼女の元へ飛ぶ。 だめだ、間に合わない! ボギー9が理音へカッターを振り下ろす。 パンッ、パンッ! まったく予想外の方向から甲高い破裂音が響き渡った。 ボギー9は何か強烈な勢いを持ったものに弾かれ、電柱に激突し破裂した。 理音とクエンティンは音のした方向を振り返る。 高級そうな白いスーツを着た、金髪オールバックの、眼鏡をかけた長身の青年が、煙を吐いている拳銃を持って立っていた。本物の拳銃である。 彼の後方には頑丈そうな真っ黒いサルーンが停まっている。 「こんなところで貴様に会うとはな」 「あなた……」 理音はその青年を知っていた。 以前とあるセンターの、リーグ無差別エキシビジョンマッチにおいて戦い、すんでのところでクエンティンが敗北した、「ルシフェル」という武装神姫のオーナー。 鶴畑コンツェルンの御曹子、長男、鶴畑興紀である。 「まさか拳銃で壊せないとは。たいした新型だ」 鶴畑興紀は地面に転がっている一つ目の残骸を見ながら、ひどく感心した様子で言った。 キルキルキルキルキルキル キリキリキリキリキリキリ さらに生糸を引っかくような音が何重にも聞こえた。 理音たちの後ろの道から、吐き気を催すような大量の一つ目 どもが現れ、近づいてきたのだ。 「こんなにいるなんて!?」 「チッ、乗れ!」 興紀は二人に手招きをし、サルーンへ乗り込んだ。 理音とクエンティンは一瞬迷ったが、選択の余地は無かった。このままこの場に居たのでは確実に嫌なことになる。 「何をしている!」 興紀は怒鳴った。 二人はバックを始めているサルーンへ飛び込んだ。 ドアが自動で閉まる。 「じい、出せ」 興紀は運転席の執事に命じた。 「かしこまりました。お二人とも、シートベルトをきちんとお締めになってくださいませ」 興紀も理音もベルトを締め、理音は懐へクエンティンを忍ばせた。 「行きますぞ!」 白髪の執事はシフトレバーを切り替え、アクセルを踏み込む。 狭い道路を、大型のサルーンがぶつかることなく颯爽と走り抜ける。 サルーンは逃走に成功した。 しばらくその場でうろうろしていたが、ややあって、一体残らずどこかへ飛んでいってしまった。 裏路地に静寂が戻った。 つづく 前へ 先頭ページ 次へ
https://w.atwiki.jp/codmw3wiki/pages/156.html
スナイパーの戦い方 SRを初めて使う際に他の武器よりも極端な性能のためいろいろと戸惑うことが多いと思います。 他の武器と同じように扱うと角から出てきた敵にやられたり、SRの得意な遠距離でも負けてしまうことがあると思います。 なので参考になりそうな動き方や武器の構成を載せてみようと思います。 せっかくのwikiです。気になったところや不足なところは必要に応じ追加、修正をしていっていただけるとありがたいです。 スナイパーをやるにあたって * SR以外の武器で芋や爆発物を使わず大体の戦闘でK Dであること * マップの構成の把握 * セガンダリ武器での近接戦闘能力 上から一つずつ説明します。 SR以外の武器でK Dというのはエイムを鍛えたりクリアリング能力の向上のためです。 エイムを敵に合わせるという点では変わらないため、他の武器で合わせられればSRでも当てられるようになっていくと思います。 また基本的なクリアリングができれば隠れていそうな敵や裏取りの警戒もやりやすいため、ここからSRの仕事でもある裏取り自体の阻止や敵の後方リスポンの警戒ができるように頑張りましょう。 マップの構成把握はSRにとって重要な位置どりが出来るようになるためです。 例えば皆さんは遮蔽物に隠れているスナイパーに頭だけ出して撃つそして隠れるという動作で一方的にやられたことはないでしょうか。 これはSRの特徴である撃つタイミングだけ顔を出せばいいという特性のためです。 このためSRはできるだけ体を晒さずに、相手の爆発物から身を守れてこちらからは狙撃できる位置取りはとても重要です。そういう場所は積極的に覚えておきましょう、味方や敵の位置取りを参考にするのもいいです。 セガンダリ武器の近接戦闘能力というのは、思わぬところで敵と遭遇したりした時にはSRだけでは対処できないため別の武器に切り替えて戦うために必要です。 セガンダリ武器としてはSRは収納速度・取り出し速度ともに遅いため収納速度が一定になるHGがオススメです。 ただしセミオートで扱いが難しいため、狭い場所ではあらかじめ切り替えて戦うMPなどもいいでしょう。 スナイパーで一番大事なこと 死亡数を無くし、キルを獲得することです。 敵軍を乱し戦線を瓦解させひたすらに航空支援を呼び友軍の侵攻をスムーズに行わせてあげる。 最も大事な事です・・・が、一番難しいことでもあります。 しかし基本に忠実に努力を積み重ねれば誰にでも可能です。 当然 「死なないために篭るよ」 「殺すために定点するよ」 ってのとは全くもって違います。 効果的な攻撃を加え続けることでのみこの目標は達成可能です。 キル数トップ3で無傷チャレンジを完了できるレベル辺りが理想です。 スナイパーをやる際に気をつけなければならないのは戦況から孤立することです。 スコープばかり覗いていると自分では裏取りを抑えているつもりでもマップでは前線がかなり離れ、敵も通らないような場所でただ覗いてるだけということもあるので注意しましょう。 スナイパーの立ち回り方 * 味方の構築する戦線に追従する * 戦線をよく観察する * 穴があればふさぐ * 余裕があれば出来るだけ前へ出て押し込む スナイパーは、立ち回りが難しいものです。 まず視界の確保。高台がいい例です。 高台はより広く見渡せるため、スナイピングポイントとして絶好の場所です。 しかし敵がいなければ意味はありません。 高台に釣られて 芋砂 糞砂 なんて言われてしまうようだとスナイパーとして失格です。 まずはマップを見て、敵の位置、味方の位置を確認すること。 味方(のほとんど)はステージを駆け巡ります。 できるだけ味方の後方に位置取りし敵スナイパーや味方を撃とうとしてる敵を倒し目標まで行けるよう援護しましょう。 また味方の位置を確認することで、味方が今おらず手薄な経路 ・ 味方が死亡した場所 という情報を獲得できます。 そこから手薄な通路にまわり、裏取りしようとしてる敵の排除や裏取りして敵の後方や側面から狙撃することができます。 背後からの狙撃で挟撃されることにより、味方が一気に攻めやすくなります・・・・が、狙われるのは確実です。 ある程度キルしたら逃げる準備をするのが得策。接近戦が不利なうえ、複数人相手取ることは無謀極まりないです。 また、挟撃に参加することにより、味方に対して「挟撃できるよ」というサインを送ることにもなります。援護にも期待できます。 スナイパーの戦い方としてお勧めするのはハイリスクハイリターンです。 あちらからこちらが良く見えるという事はこちらからもあちらが良く見えるということです。 スコープで索敵するより、まずそのままの視界で動体物を探します。 普段動きながら索敵していると敵の存在に気づかない場合がありますが、自身が動かず(視界を動かさず)にいると、動くものが遠くからでも目立つのです。 動くものを見つけたら、その予想進路に向かってスコープを覗き、狙撃体勢に入ります。 スコープを覗いたままだとレーダーの確認ができないうえ、スコープに突然敵が映っても撃ち逃すことのほうが多いので、まずはスコープを覗かずに索敵。勿論レーダーも見て戦線の状況も確認しなくてはなりません。 視野を広く持ち、視界に入ろうものならすぐさま射殺。そうなれれば広い場所にぽつんと居る方が逆に落ち着くなんて事もあります。 スナイパーライフルについて 初心者の方はL118AかMSRをお勧めします。 一発打つごとに手動でコッキングするボルトアクションライフルと呼ばれるこの二つは、SRの基本的な戦い方を学びやすいです。 威力が高く、セミオートライフルよりも足が速い、反動も中くらいのためSRではかなり使いやすほうだと思われます。 違いとしては銃声、反動がMSRは上方向のみということとリロード時間やコッキングがMSRの方が早いこと、またMSRは構える際に一瞬だけ画面が真っ暗に覆われることです。 セミオートライフルはどれを使うかによって大きく変わります。 Barret.50calとAS50は共に高威力ですが装弾数・連射速度はBarret.50calの方がよく、AS50はリロードが少し速くまた低倍率スコープからくる連射精度のよさがあります。 RSASSとDragunovは低威力のSRですがともに反動が少なく、RSASSは連射しても問題にならないほどの低反動と装弾数が魅力です、ただし所持弾数が一マガジン分しかなく弾切れを起こしやすい欠点があります。Dragunovは特別なスコープになっており見やすいのと上方向のみの反動が相まってHSが出しやすい銃になってます、そのためRSASSのように連射するよりも胴体二発かHSを正確に狙ったほうが強みを発揮しやすいです。 スナイパーライフルを使うときのパーク スライハンドとクイックドロー、マークスマンが基本になると思います。 スラハンプロはリロードが速くなると共に、武器切り替えの速度上昇効果もあります。 クイドロはスコープの覗くまでの時間を短縮できます。プロでは投擲速度が上がるので接近戦で重宝します。 マークスマンで遠くの敵も名前が表示され狙いやすくなります。プロで息止めの時間が長くなるので狙撃戦などで有利になりやすいです。 遠距離からの狙撃を主体に戦う場合や、中距離でも敵を見逃さないためこの三種が安定します。 次からは動き方に合わせたパーク構成です。パーク名は略しています 主に凸砂として戦う場合 前線に出て戦う場合バレットでない限りマガジン容量の少なさから連戦が厳しいのでスラハンもしくは機動重視にEXコンの相性がいいでしょう。 突然出てきた敵の対処のためクイドロをつけたり、前線に出ることでフラッシュ・コンカツに当たりやすいので覗き込みの遅さに不満がない人はブラシもありでしょう。 ステディはノンスコ・QSが当たりやすくなり、プロもSRには効果が高めなので安定しやすいです。 めまぐるしく視界を動かすことが多いので、マークスマンで敵を見逃しにくくするのもいいでしょう。 主に味方のサポートをする砂の場合 リーコンプロを付けることで一撃を狙えなくても当てて味方に位置を知らせることができるため相性がいいです、ブラインドアイ+スティンガーで航空機を落とす役に回るのもチームに貢献できます。UAVはブラインドアイプロならSRでも落とすことはできます。 支援パークの代表格と言えるハードラはリーコンと相性が良く撃ち逃してもアシストを取りやすいため効率よくキルストを出せます。 アサシンで先手を取るのもいいです、が一発撃てば敵にはだいたいバレるのである程度撃ったら動く必要があります。 オバキで接近戦用の武器を持ち旗取りに参加するのもいいでしょう、ただし旗を取ってる間は味方へのサポートがほとんど行えないことが多いです。 マークスマンでの遠距離からの援護やシットリプロで足音を聞いて索敵とリーサル・タクティカル装備の破壊が相性がいいと思います。 また大事な点として一地点に芋るのではなく味方の後ろに定点するよう心がけましょう。サポートが孤立しては意味がありません。 主に隠密の砂として戦う場合 敵の背後を取るためにEXコン、孤立して戦うことが多く弾の補充兼敵の武器の剥ぎ取りのためスカベン、銃声などに寄ってくる敵の対処にスラハンのようにどのように隠密するかによってそれぞれ選ぶといいと思います。 隠密行動するのにUAVに見つかっては本末転倒なためアサシンがいいでしょう。ただしわざとマップに写り敵を自分の方に寄せる手もあるため上級者の方は他のパークでもいいかもしれません。 確実に当てるためのマークスマンや後方にある地雷の警戒にストーカープロかシットリがいいでしょう。ただしストーカープロは起爆はするため位置がばれます。 スナイパーライフルを使うときのProficiency まずSRの武器技能にはキック・インパクト・アタッチメント・フォーカス・スタビリティ・スピードがあります。 それぞれの能力はパーク・武器技能ページを参照してください。 正確に狙うならキック・スタビリティ、接近戦用にはフォーカス、隠れている敵の対処はインパクトを選ぶとトタンなどに隠れていても一撃で倒しやすいです。スピードは立ち回りが重要なSRにはかなり重宝します、効果は足の速いSRの方が高いです。銃の性能に満足してる場合はアタッチメントで+αの部分を強化するのもいいでしょう。 その他 アタッチメントとしては拡張マガジンが安定します。ただしこの一点にとらわれず武器ごとに合ったアタッチメントを探すのがいいでしょう。 またスナイパー技の一部にQS(クイックショット)やDS(ドラックショット)という技があります。 これができるようになれば(できない場合が多いが)、近・中距離のサブマシンガン・アサルトにも打ち勝てる確率が上がります。 ただしこれはほぼ経験の代物と言っても過言ではないので知識の一端として置いておくくらいで十分です。 練習としてはFFAが一番最適だと思います。 また、SRの発展技術として用語集にいくつか載っているのでご参照ください。 スナイパーはハードルこそ高いですがしっかり使いこなせれば大変心強い武器となります。 上手く使いこなせるのであれば、状況とマップによっては一人で敵チーム全体を抑え込むことも可能な浪漫溢れる武器です。 さあ、あなたもLet's try SR! 最後に このページはCOD4wikiにある「スナイパーの戦い方」をMW3用に一部改変したものです。前作のwikiでこのページを編集してくださった方達に感謝の言葉を述べると共に、無断で転送した事をお詫びします。
https://w.atwiki.jp/exvswish/pages/44.html
正式名称:MBF-P03S-2ND ASTRAY BLUE FRAME second パイロット:叢雲劾(ムラクモ・ガイ) コスト:2500 耐久力:650 変形:× 換装:○ ブルーフレーム : 2ndR 2ndG/SP 2ndG/SA 射撃 名称 弾数 威力 備考 射撃 ビームスナイパーライフル 2 170 リロード不可能 射撃 スナイパーライフル 10 120 打ち切り時、パージ(2ndG/SAに強制換装) 格闘 ハンドガン&ショートライフル - 30~162 右手が実弾、左手がビームの混成ハンドガン 格闘CS カートリッジセット 2 スナイパーライフル(実体弾)をリロードする サブ射撃 ミサイルポッド 12 25~300(1hit20+5) 両肩、両足のミサイルを斉射、当たり方でダメージ変動(300は理論値。12発のミサイルが同時ヒットする確率は限りなくゼロに近い) 特殊射撃 弾倉切り替え - - ビームパックと実弾カートリッジを切り替える。後特射でスナイパーライフルをパージ 特殊格闘 コンプリートセンサー 100 - 一定時間、赤ロック延長の効果を得る 格闘 名称 入力 威力 備考 前格闘 飛び込み蹴り 前 90 接地判定あり 後格闘 跳び上がり突き→蹴り2段 後 169 跳躍後、急降下し接地する(急上昇時・急降下時にブースト消費有り、合計消費量30%。オバヒ時は真下に落下する軌道を描く) バーストアタック 名称 入力 威力 備考 スナイパーパック補充 3ボタン同時押し - メイン(ビーム)の弾数とカートリッジを回復する