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特徴 射撃アーツマテリアルバースト ファーストダウン サイドワインダー アフターバーナー バヨネットアーツ 弱体アーツインターセプト 強化アーツサイトアップ ホークアイ オーラアーツゴーストスナイパー ※RCT=リキャストタイム 特徴 長い射程と一発の威力の高さが特徴の射撃武器。 スナイパーライフルというだけあって射程が射撃武器中一位で、武器の攻撃力もレイガンに次いで高い。 その反面オートアタックのリキャストがガトリングの次に長く、装弾数も3~6発となっている。 攻撃アーツは一発の威力が高く、優秀なものが揃っている。 射程は1つを除いてかなり長く、しかもスキルやデバイスでさらに伸ばすこともできる。 デバイスなどを極めれば敵を開幕アーツ一撃で仕留めることも可能。 しかし全体的にヒット数が少ないため、O.C.Gのギアカウントを増やすのは苦手。ここは格闘武器のアーツも使ってカバーしよう。 スナイパーライフルが使用できるクラスはロングランサー→スタークルセイダーで、 スタークルセイダーをランク10にすることで他クラスでも使用可能になる。 スナイパーライフルを使うキャラはラオとDLCのボゼの二人だけと、フォトンセイバーと並んで使用者が少ない武器となっている。 ラオもボゼも格闘武器はジャベリンという基本スタイルをとっており、二人とも射撃が得意という設定がある。 固有アーツはラオの「アフターバーナー」とボゼの「バヨネットアーツ」の二つ。特にアフターバーナーは非常に強力。 おすすめはマテリアルバースト、サイドワインダー、サイトアップで固有アーツだとアフターバーナーとバヨネットアーツの両方。 オーラはゴーストスナイパーしかないが、これも優秀なアーツである。 射撃アーツ マテリアルバースト 部位へのダメージが上がる射撃アーツ。 スナイパーライフルの基本攻撃アーツその1。威力が高く使いやすい。 習得方法 ロングランサー:ランク1 使用キャラ ラオ、ボゼ TP消費 アーツ説明 ダブルリキャスト トリプルリキャスト 0 武器属性ダメージ+部位ダメージアップ ダメージ250%アップ ダメージ400%アップ レベル 属性 範囲 距離 RCT 倍率 ヒット数 効果 効果時間 特効 1 武器 敵単体 遠距離 30.0s 500% 1 - - 部位へのダメージ+100% 2 25.2s 600% 部位へのダメージ+125% 3 22.8s 700% 部位へのダメージ+150% 4 20.4s 800% 部位へのダメージ+175% 5 18.0s 900% 部位へのダメージ+200% ファーストダウン エイリアン属にのみ転倒効果のある射撃アーツ。 エイリアン属以外にはただの攻撃アーツとなり、リキャストも長いので優先度は低い。 習得方法 ロングランサー:ランク4 使用キャラ ラオ、ボゼ TP消費 アーツ説明 ダブルリキャスト トリプルリキャスト 0 武器属性ダメージ+エイリアン属に「転倒」を与える アーツを連続で使用可能 アーツを連続で使用可能 レベル 属性 範囲 距離 RCT 倍率 ヒット数 効果 効果時間 特効 1 武器 敵単体 遠距離 60.0s 300% 1 - - エイリアン属に「転倒Ⅰ」を付与 2 50.4s 400% エイリアン属に「転倒Ⅱ」を付与 3 45.6s 500% エイリアン属に「転倒Ⅲ」を付与 4 40.8s 600% エイリアン属に「転倒Ⅳ」を付与 5 36.0s 700% エイリアン属に「転倒Ⅴ」を付与 サイドワインダー 敵に弱体抵抗ダウンを与える射撃アーツ。 スナイパーライフルの基本攻撃アーツその2。リキャストはやや長め。 弱体抵抗ダウンの効果があるので、弱体アーツの多い格闘武器と相性がいい。 習得方法 スタークルセイダー:ランク3 使用キャラ ラオ、ボゼ TP消費 アーツ説明 ダブルリキャスト トリプルリキャスト 0 武器属性ダメージ+「弱体抵抗ダウン」を与える ダメージ250%アップ ダメージ400%アップ レベル 属性 範囲 距離 RCT 倍率 ヒット数 効果 効果時間 特効 1 武器 敵単体 遠距離 40.0s 500% 1 弱体抵抗ダウンⅠ 20.0s - 2 33.6s 600% 弱体抵抗ダウンⅡ 3 30.4s 700% 弱体抵抗ダウンⅢ 4 27.2s 800% 弱体抵抗ダウンⅣ 5 24.0s 900% 弱体抵抗ダウンⅤ アフターバーナー 高い威力と非常に長い射程を持つラオ固有の射撃テンションアーツ。 射撃アーツ随一の射程があり、威力も高くさらに範囲攻撃とテンションアーツの中でも破格の性能を持つ。 準大型以下のエネミーに対して「ノックバック」させる効果もある。 サイトアップ→アフターバーナーと使えば特効を発動させつつ超遠距離から攻撃することができる。 範囲攻撃だが範囲はかなり狭い。敵同士で密着していたらラッキー程度に。 習得方法 キズナクエスト「心の発展」クリア 使用キャラ ラオ固有 TP消費 アーツ説明 ダブルリキャスト トリプルリキャスト 1000 武器属性ダメージ+射撃コンボ時ダメージアップ ダメージ250%アップ ダメージ400%アップ レベル 属性 範囲 距離 RCT 倍率 ヒット数 効果 効果時間 特効 1 武器 対象円形 遠距離 30.0s 500% 5 - - 射撃コンボ時、ダメージ+100% 2 25.2s 600% 射撃コンボ時、ダメージ+125% 3 22.8s 700% 射撃コンボ時、ダメージ+150% 4 20.4s 800% 射撃コンボ時、ダメージ+175% 5 18.0s 900% 射撃コンボ時、ダメージ+200% バヨネットアーツ 『銃剣術』を意味するボゼ固有の射撃アーツ。 非TP消費アーツの中ではかなりの威力があるが、そのアーツ名が示す通り近距離でなければ使えない。 習得方法 キズナクエスト「ボゼの抱えし無明」クリア 使用キャラ ボゼ固有 TP消費 アーツ説明 ダブルリキャスト トリプルリキャスト 0 武器属性ダメージ+格闘コンボ時ダメージアップ ダメージ250%アップ ダメージ400%アップ レベル 属性 範囲 距離 RCT 倍率 ヒット数 効果 効果時間 特効 1 武器 敵単体 近距離 30.0s 300% 3 - - 格闘コンボ時、ダメージ+25% 2 25.2s 400% 格闘コンボ時、ダメージ+50% 3 22.8s 500% 格闘コンボ時、ダメージ+75% 4 20.4s 600% 格闘コンボ時、ダメージ+100% 5 18.0s 700% 格闘コンボ時、ダメージ+125% 弱体アーツ インターセプト 敵にスタンを与える弱体アーツ。 確実にスタンをとるためにサイドワインダーで弱体抵抗ダウンを先に与えておくといい。 習得方法 ロングランサー:ランク8 使用キャラ ラオ、ボゼ TP消費 アーツ説明 ダブルリキャスト トリプルリキャスト 0 武器属性ダメージ+「スタン」を与える アーツを連続で使用可能 アーツを連続で使用可能 レベル 属性 範囲 距離 RCT 倍率 ヒット数 効果 効果時間 特効 1 武器 敵単体 遠距離 40.0s 200% 1 スタンⅠ 2.0s - 2 33.6s 250% スタンⅡ 2.5s 3 30.4s 300% スタンⅢ 3.0s 4 27.2s 350% スタンⅣ 3.5s 5 24.0s 400% スタンⅤ 4.0s 強化アーツ サイトアップ 味方全員の射撃命中と射撃力を上げる強化アーツ。 自身とも相性が良く、味方も強化されるので使い勝手がいい。 味方全員を強化するのでO.C.Gの緑アーツとしても優秀。味方の数だけギアタイム延長ボーナスが入る。 習得方法 ロングランサー:ランク2 使用キャラ ラオ、ボゼ TP消費 アーツ説明 ダブルリキャスト トリプルリキャスト 0 「射撃命中アップ」を与える+「射撃力アップ」を与える 強化レベル+1効果時間20秒延長 強化レベル+2効果時間40秒延長 レベル 属性 範囲 距離 RCT 倍率 ヒット数 効果 効果時間 特効 1 無 味方全員 - 40.0s - - 射撃命中アップⅠ 20.0s 「射撃力アップⅠ」を付与 2 33.6s 射撃命中アップⅠ 「射撃力アップⅡ」を付与 3 30.4s 射撃命中アップⅡ 「射撃力アップⅢ」を付与 4 27.2s 射撃命中アップⅡ 「射撃力アップⅣ」を付与 5 24.0s 射撃命中アップⅢ 「射撃力アップⅤ」を付与 ホークアイ 自分の会心を強化する強化アーツ。 オーラ「ゴーストスナイパー」を使うときはセットで入れておこう。 習得方法 スタークルセイダー:ランク1 使用キャラ ラオ、ボゼ TP消費 アーツ説明 ダブルリキャスト トリプルリキャスト 0 「会心強化」を与える アーツを連続で使用可能 アーツを連続で使用可能 レベル 属性 範囲 距離 RCT 倍率 ヒット数 効果 効果時間 特効 1 無 自分 - 40.0s - - 会心強化Ⅰ 20.0s - 2 33.6s 会心強化Ⅱ 3 30.4s 会心強化Ⅲ 4 27.2s 会心強化Ⅳ 5 24.0s 会心強化Ⅴ オーラアーツ ゴーストスナイパー 会心率を上げ会心時にTPが上昇するオーラアーツ。 会心時のTP上昇数は25+25×オーラレベルとなっている。つまりレベル5なら1回の会心でTPが150上昇。よってオーラに使ったTP1000程度なら余裕で取り戻すことが可能。 習得方法 スタークルセイダー:ランク6 使用キャラ ラオ、ボゼ TP消費 アーツ説明 ダブルリキャスト トリプルリキャスト 1000 会心率アップ+会心時TPアップ+射撃命中アップ オーラレベル+1効果時間20秒延長 オーラレベル+2効果時間40秒延長 レベル 属性 範囲 距離 RCT 倍率 ヒット数 オーラ 効果時間 オーラ効果 1 無 自分 - 60.0s - - ゴーストスナイパーⅠ 20.0s 会心率アップ会心発生時にTPアップ射撃命中アップ 2 50.4s ゴーストスナイパーⅡ 22.0s 3 45.6s ゴーストスナイパーⅢ 24.0s 4 40.8s ゴーストスナイパーⅣ 26.0s 5 36.0s ゴーストスナイパーⅤ 28.0s 名前
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登録日:2014/11/18 (火) 06 43 50 更新日:2023/10/25 Wed 12 23 08 所要時間:約 10 分で読めます ▽タグ一覧 AC ACパーツ項目 AC武器項目 ARMORED_CORE アーマードコア アーマード・コア スナイパーライフル 武器 狙撃銃 ――思わせぶりなスコープは飾りです (#´神`)チマチマ撃つ暇があったらグレネードを使いたまえ、諸君。 スナイパーライフルは、フロム・ソフトウェアの手になるメカカスタマイズアクション『ARMORED CORE』シリーズに登場する腕部兵装である。 実在する歩兵用銃器についてはコッチヲミロォ~! 概要 初代から登場しVDまで皆勤賞だった、ACにおける遠距離戦闘の雄。縮めてスナ、あるいは砂と呼ばれることが多い。 字面そのものの遠距離戦に特化した射撃装備だが、狙撃手(スナイパー)の名に恥じない遠距離狙撃戦は基本的にさせてもらえない。 対戦シーンにおける需要自体はそれなり以上なのだが、基礎コンセプト通りに使ってもらえないという意味では不遇カテゴリーである。 基本的に高威力・高弾速・高反動で命中精度良好な代わりに、サイトの狭さ(LR以前に限る)や継戦能力の低さなど、運用面での欠点が多い。 ま、正しく運用すれば微々たる点ではあるのだが。 SL以降のダブルトリガーの相方としては、 中距離での削り合いと汎用性に特化した《スナライ/ライスナ》 ※ライフル+スナ、どっちが主かで変わる模様 スナの撃ち捨てとサイト拡大、ハンガー展開による攻めのスタイル《ハンスナ》 ※ハンドガン+スナ、ただしNXシリーズ限定 命中精度と削り能力はダブルトリガー最高峰の《W砂》 ※スナ2丁持ち あたりが主流。 対戦においては超遠距離戦は基本的に行われないため、中~遠距離での射撃戦に用いられる。 命中精度を活かした削りや本命直撃への布石など、地味だが縁の下の力持ちと呼べる仕事をきっちりこなしてくれるだろう。 ――使いこなせていれば、だが。 各世代のスナイパーライフル 第一世代(初代~MOA) 初登場。当時はいわゆる『軸武器』であり、ゲームシステムへの理解がないとそもそも扱えないタイプの武装だった。 この頃はサイト特性がNARROW DEEPではなくSPECIALだったが、そもそもSP自体がそこそこサイトが狭かったという。 PPまでは威力の割に継戦能力も死んでいるため敬遠されていたが、MOAで火力面のテコ入れが入った。 着弾時に発光するという仕様のため、閃光弾などと呼ばれることもある。 極めつけのバ火力だが運用面での工夫を強いられる、エネルギースナイパーライフル(E砂)の実装はMOAから。 第二世代(2~AA) システムの大幅な進化によるものか、数値上の火力は控えめ。 ……と言いたいのだが、他の兵装と比較するとE砂以外は普通に低火力だから困る。 E砂は火力をだいぶ落とされたが、高弾速かつ低消費、さらに砂の中では高威力なため対戦では非常に強力。 この頃まではサイト特性がSPだったため、3~LRまでのものよりはサイティングに余裕がある。 第三世代前半(3~SL) ようやく高火力と呼べるレベルに単発火力が強化され、ミッションではガードメカや軽装航空機を一撃必殺できる長距離砲として重宝する。 同時にサイト特性がNDに変更され、より遠距離兵装らしくなると同時にFCSを選ぶようになった。 一方で対戦において右手スナは産廃。 狭いロックサイトと2次ロック、セカンドロックと呼ばれる仕様が致命的なまでに噛み合っておらず、全くと言っていいほど出番はない。 逆にこの問題を解消できた左手スナは非常に強力で、右手武器の対ACライフル《CWG-RF-160》と組み合わせた通称“対AC砂”は一時期環境を支配していた。 ちなみに、SLでは性能に細やかな差のついたモデルがうぞうぞ出たが、半分近くがモデリング流用という悲しみも背負ってたりする。 E砂は3で削除された後SLで再登場したが、威力に見合わない絶望的な装弾数と補正の悪さから産廃として名高い。 それまで何だかんだ高性能な装備だったため復活には全E砂愛好家が歓喜したが、実情はご覧の有り様だった。 カテゴリーとして独立したにもかかわらずこの仕打ちというのも拍車をかけた模様。 第三世代後半(NX~LR) 前半に比べ一気に装弾数が落とされ、完全に中距離以遠での削りに特化した仕様となる。 が、高反動や命中精度は健在であり、丁寧に狙えば外れることはそうないと言っていいだろう。 ……と、主力火器としての評価を大幅に落としたのだが、まさかのマガジンシステムを実装した通称“マガスナ”ことWH02RS-WYRMだけは別。 高威力・高弾速の実弾を二連射可能かつ装弾数もスナイパーライフルの中では多めの60発…という何かがおかしい最終鬼畜狙撃銃と化し、対人・対NPCを問わず大暴れ。一時は「神器」とさえ呼ばれていた。 ・マガスナの性能について(折りたたみ) NXにおける実弾スナイパーライフルの性能は以下の通り。 名称 攻撃力 命中時熱量 発射間隔 マガジン再装填 装弾数 射程 重量 消費EN CR-WR73RS 728 3510 52 ー 40 1190 495 105 CR-WR81RS2 540 3118 44 ー 70 730 528 118 CR-WR88RS3 895 3980 68 ー 50 765 592 165 WH02RS-WYRM 820 3704 22 93 60 990 610 78 ご覧の通り、WYRMは大半の性能で2位につけており、マガジンシステムを抜きにしても全体的に欠点が少なく高性能なスナイパーライフルと言える。マガジン再装填込みの平均発射間隔(*1)ですら57.5とそこまで遅くないし、この手の武器でよくある「実は弾速が遅い」等の罠もない。 唯一最下位の重量についても瞬間火力を考慮すればむしろ軽すぎるくらいで、マガジン装填についてもスナイパーライフルの場合は最短間隔で射撃する機会そのものが少なく、実戦ではあまり問題にならなかった。 左右両腕に同名同性能の装備があることも相まってNXの対戦シーンを荒らしまくり、速攻で弾数6割減という往時の指並みのエラッタを食らう。 それでも削り武器としては普通に現役張ってるのだから、マガジンシステムと砂の悪魔合体は今後行ってはならない(戒め) このシリーズだけはサイト範囲の決定が特殊であり、両腕武器のサイト特性とFCSのそれを参照することで範囲決定を行う。 併せて格納武器(ハンガー)も実装されたことで総火力の低さもある程度補えるようになった。 これにより軽量低負荷なハンドガンを片腕に装備、サイトを拡大しつつ削り武器としての有用性を高め、 ある程度削った後砂をパージしてハンガーで追い詰めるという戦術が成立するに至った。要は前述のハンスナ。 E砂はNBとLRPで1丁ずつ追加されているが、火力と命中精度特化の代わりに装備時負荷が両肩武器並みだったり、 威力と命中精度を両立しつつ負荷も軽いが継戦能力がなかったり、相変わらず尖った性能。 ただし後者の《YHW30RS-SKOLL》は、継戦能力がないないと言われながらも、装弾数20と最低限のものは持っているため、 軽負荷なのも併せて撃ち捨ての削り武器としては極めて優秀といえる。 前者の《WH08RS-FENRIR》が糞のような装備負荷から数発撃ったらパージ推奨なのに対し、ある程度の保持も視野に入れた運用が可能。 第四世代(4~fA) 世界観一新によるPAという新たな防御概念への適応として、PA貫通性能の高い実弾火砲という地位を確立する。 また、この辺から画面=サイトのオートロックへとシステムが移行したため、サイト特性云々を考えずともよくなった。 運用特性の似たレールガン/レールキャノンやスナイパーキャノンに比べて装備負荷やリロードで勝るため、ミサイル等と絡めた能動的な削りに向く。 ただし近接適性が死んでいるため、近距離射撃戦での運用は本気で厳しい。 一部の熟練者はサイティング技術を以て強引に照準をあわせてしまったりもするが、実用的とは言い難い。 背部に実装されたスナイパーキャノンは本銃の拡大版というべきもので、長所を強化した代わりに欠点も見事に強化されている。 つまり、高威力・高命中で分厚いPAも余裕でブチ抜ける代わりに、リロードや射撃時反動などの運用面での制約も極まっており、 高機動or重装甲と反動耐性を両立できる重四脚やタンクなどで使用するのが望ましい。と言うか半ばそれら専用。 第五世代(V~VD) 再度世界観が更新され、武器/防御属性が3種になったが、高初速の遠距離火砲という立ち位置は相変わらず。武器属性はKE。 ただし威力は削りという立ち位置から脱却し、ガトリングを弾く程度のKE防御なら余裕でブチ抜く。 その分リロードやロック速度はだいぶ遅く、時間単位火力という面ではあまり高くはない。 撃ち合いなど以ての外、地形を意識した一撃離脱や友軍との十字砲火など、ただ垂れ流すのではなくプレッシャーを与えられる運用を心がけよう。 構え武器であるスナイパーキャノンとは違い動けることを常に意識し、自機の機動力を活かした能動的な狙撃をしたいところ。 第六世代(VI) 登場しない。 まさかのリストラに多くのレイヴンが涙した。 ゲーム全体が近接戦を重視させるバランスにシフトしているため、強みを活かせないし強くなっても困るコレがイレギュラーとして排除されるのは必然ではある。 一応比較的長射程なリニアライフル系が何とか代替として使えるかどうかといった感じではある。 追記・修正は射程距離ギリギリのターゲットを撃ち抜いてからお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] V系砂砲の発射音が気持ちいい -- 名無しさん (2014-11-18 07 19 52) 社長いい加減にせんかwww それはさておきNXのマガスナは本当にイカレ性能だったよな。あの威力で2連射可能で弾も60発たっぷりと欠点らしい欠点が見当たらないという。 -- 名無しさん (2014-11-18 08 30 44) 軽量か重量か狙撃機のアセンは両極端なイメージがある -- 名無しさん (2014-11-18 19 32 00) 2系の頃のはサイトが広いのと補正がいいのとで使いやすい気がする。 -- 名無しさん (2019-03-05 00 11 18) 名前 コメント
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公式サイト→武装神姫公式サイト 2012年10月 武装神姫 1 [Blu-ray] posted with amazlet at 12.10.24 ポニーキャニオン (2012-12-26) 売り上げランキング 551 Amazon.co.jp で詳細を見る ブログ #blogsearch2
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戦うことを忘れた武装神姫 その8 ・・・その7の続き・・・ 「・・・ロクな武装神姫にならないとは聞き捨てならないなぁ。」 振り向いた久遠は、M町センターのトップランカーに言った。 「別にこいつらは戦わせるだけが全てじゃないんだし。俺に言わせりゃ、あんな戦い方をする神姫こそロクでもない育ちをしている思うんだけどな。」 「言いたい事いってくれるっすねぇ、オッサン。」 と、言われたときだった。 「ヌシさんをオッサンと呼ぶなー!! このクサレ神姫使いがー!!!」 久遠の肩の上でリゼが叫んだ。あまりの声の大きさに周囲の目が一瞬にして彼ら に集まる。 側ではかえでがどうして良いのかオロオロ・・・。 「り、リゼ・・・肩の上では大声出すんじゃない・・・。」 片耳を押さえもだえる久遠。元々、耳が良い久遠にとってはかなりのダメージのようで、しきりに頭を振っている。一方のトップランカーもリゼに「クサレ」と呼ばれたことに動揺を隠せない様子。 「な、なんだよ神姫のくせに、偉そ・・・」 ヒュッ! さくっ、さくさくっ!! 作業台に降りたリゼの投げたデザインナイフの刃が数本、トップランカーの手にしていたケースに突き刺さった。恐ろしい形相で、さらにデザインナイフの刃を数本手にしている。 「神姫のくせに、だって? てめぇ、あたしらを何だと思ってるんだっ!!」 「お前らは機械なんだぞ! 人間に刃向かったらどうなるか、わかっ・・・」 ヒュッ! さくさくっ! 再びデザインナイフの刃が投げられ、ボックスに突き刺さる。・・・だんだんと刺さる位置が、ボックスを持つ手に近づいている。トップランカーの額には脂汗がにじんでいる。 「ほぉ・・・『機械』ねぇ。 そうかそうか。」 替え刃がなくなり、リゼは転がるナイフから刃を取り外し- ヒュッ! さくっ! 投げた最後の1枚は、ボックスの持ち手に刺さった。彼は完全に硬直した。リゼは彼を指差し、堂々と言い放った。 「なら、あたしたちが機械と神姫の違いを教えてやるよ。 よーし、準備期間を1週間与えてやる。対戦方式はそれぞれ4体、1vs1が4戦でいいな?」 「お、面白いじゃないっすか・・・。 やるっす、受けるっすよ!」 トップランカーはちょっぴり震えながら答えた。 「じゃ、決まりだな。 あたしじゃ正式な申し込みは出来ないから、ヌシさんが ・・・って、いつまでも耳押さえてるんじゃないよ!」 のっそり立ち上がった久遠だが、まだ耳鳴りは治まっていない模様。 「お前の所為だろ、この耳と頭痛とめまいは・・・。はいはい、対戦の申し込みするんだね。 受付に行って来るから、リゼはここでちょいと待ってろや。」 ちょいちょいとリゼの頭をなでつつ、片手は久遠は耳をさすっていた。 「本当にいいんすね、オッサン・・・」 と、トップランカーが言いかけたとき。「オッサン」という言葉を聞き逃さなかったリゼは、 ぶんッ! べちん!! 手元のマスキングテープを投げつけトップランカーの手にブチ当てた。 「ってー!! わかりました、いいんすね、ストラーフのマスターさん!」 「わかればよろしい。」 作業台上で仁王立ちするリゼの姿に、再び動揺するトップランカーは、ちょっと申し訳なさそうにする久遠に促され、共に受付へ向かった。 受付を終えた久遠が戻ると、心配そうにまだうろたえるかえでとティナに何やら語っている。 「・・・大丈夫だって! まー、見てなって。あんたとかえでちゃんの『痛み』 は、何が何でもあいつらに味わわせてやるから! あ、ヌシさんおかえりー。」 「お話中だったかな。ごめんなさいね、かえでちゃん。ちょっと待っててね。」 久遠はちょっとため息をつくと、リゼをひょいとつまみ上げた。 「リゼの気持ちはわからんでもないが・・・」 と、つまみ上げられて周囲を見回し、リゼはここで初めて、何をしでかしたか、事の重大さに気づいた。 廻りを取り囲むギャラリー。そのギャラリーの前で、このセンターのトップランカーに勝負を挑んでしまった・・・ だんだんと表情がこわばり、膝ガクガクになったリゼを久遠はじっと見つめる。 「わかった? いまの状況が。」 「や、やばい・・・ す、すまない、ヌシさん・・・ど、どど、どうしよう?」 久遠はリゼの動揺する姿をかえでに見られないよう、リゼを手のひらでちょいと包むように持った。 「まー・・・俺の言いたいことをリゼが全部言ってくれた感じかな。結局、俺が話しても対戦申し込んだだろうし。だから・・・」 手を顔の高さまで持ち上げ、リゼにそっと耳打ちするように、 「リゼ、お前は・・・何があろうと、かえでちゃんとティナちゃんのヒーローであり続けること。いいね。」 と付け加えた。しおしおになりかけ、悔恨と焦りと申し訳なさの涙がいっぱいになっていたリゼの瞳に、別の涙が湧いてきた。 「ありがと、ヌシさん・・・。」 「いいから、いいから。ささ、涙を拭いて。 そーだ。いい顔になったか?」 リゼはぎゅっと久遠の指に抱きつき、ぐぐっと涙を拭き取った。 いい目つきが戻ったリゼを久遠は手のひらに立たせ、ギャラリーの方を振り向き-。 「じゃー、やるぞー。リゼもいっしょに合わせてくれよっ!!」 ・・・ 「んで、その時の記事がこれかい。」 久遠から渡されたミニコミ紙の記事をつつきながらCTaが言った。 そこには、肩の上にリゼを載せた久遠が、リゼと同じ格好を決めている写真が。 「こんなトコロにまで宣戦布告と取り上げられているけど、どうすんの?」 山と積まれた皿や器、ジョッキに囲まれたCTaは、竹串で久遠を指していった。 「だから、それを相談しようと思てっ呼んだんだけど・・・」 いつものこととはいえ、つれないCTaにゲンナリの久遠。 「自分でまいた種なんだ、お前らが何とかしろ。 ・・・と、いつもなら言うところだけど。あたしゃ、こいつらを『機械』呼ばわりした事が許せないね。是非、あんた達には勝利してもらわないと。」 CTaは、新たに運ばれたジョッキカクテルを一気に半分呑み、続けた。 「だけど相手はM町のトップランカー、要は戦うことのセミプロだ。でもって 戦うことに関しちゃ、お前のところの4人は全くの素人。だろ?」 黙って頷く久遠。 「普通なら『勝率0%』と考えるだろう。だけどな、武装神姫は『戦うこと』を忘れていても、『戦い』を忘れているわけじゃないんだぞ。」 CTaの目が、さっきまでの酔っぱらいから、技術者としての目に変わった。 「いいか、あたしに言わせりゃ日常ってのは常に『戦い』なんだよ。 時間と戦う、食材と戦う、仕事と戦う、害虫と戦う・・・ どうだ?」 「間違ってはいないと思うけど、なんかピンと来ないな。」 と久遠が言うと、CTaは久遠の手にした手羽先に、ざっくりとフォークを突き立てた。 「だーかーら! お前んとこの4人、あたしが見る限りでは、そんちょそこらの戦闘マニア神姫よりは強いって事だよ!」 「そ、そうなのか?」 「そう! どうせ何でもありのフリーバトルでしょ? ならば、いつもの事をいつも通りにさせてみろ。絶対に勝てるから。」 「いつもどおりと言われてもなー。どうすりゃいいのかさっぱりわからんぞ。」 フォークの刺さった手羽先を持ったままの久遠・・・ と、その時。 「何? あたしのアドバイスがわからない、だぁ?」 技術者の目から、再び酔っぱらいの目に戻ったCTaは、久遠に絡みだした。 「あらしのはらしをらぁ、よくけけってんらよ! らぁ? わかっれんろか?」 「・・・はいはい、わかりましたわかりました。 ・・・全く、どのっくらい呑んだらすっ飛ぶか、統計でもとって管理しろよ、技術者なんだし・・・。」 どうやら、CTaの酒が閾値を超えたらしい。酒を飲むと途中まではむしろ冴え渡るくらいなのだが、閾値を超えるととたんにオヤジギャル(古)に豹変する傾向があるCTa、今宵もしっかり発揮している。 「ぉらー!! もぃっけんいくろー! つれてけひらろー!」 腰砕けの状態で、久遠の袖を引っ張り外へ行こうとする。 「ちょ、ちょい待てってば。イオ!沙羅!ヴェルナ!ちょっ・・・え?」 CTaに絡みつかれて困惑する久遠の目に入ったものは、積まれた食器の谷間で、呑み比べ大会に興じている沙羅、ヴェルナ、そしてイオ。 「おまえらー! 混乱したりつぶれたりの俺らをさしおいて何やってるんだ!」 「あれ、マスター。CTaさんとのお話は終わりました?」 名実ともザルのイオが、いつものペースで杯片手に振り返った。 「ったく・・・イオ、帰るぞ。でないと、こいつが寝ゲロする恐れがある。」 荷物をまとめた久遠は、沙羅、ヴェルナをとりあえず自らのジャケットのポケットへと押し込んだ。 「えー?もう終わりなんすか?」 「まだイオさんと勝負がついておりませんのに・・・。」 不満そうな沙羅とヴェルナ。 「ばかっ! イオと勝負するんじゃない、こいつはザルだっ!」 物欲しそうに指をくわえるイオを最後に自らの肩の上へ載せると、ずるずると崩れそうなCTaを反対の肩に支え、如何してもって帰るか、頭を悩ませる久遠だった。 ・・・この数時間後-日付が変わってからと言った方がいいだろうか-、久遠はちっちゃいもの研の仮眠室へ、CTaと沙羅・ヴェルナをほっぽり込んだ。心配そうに見る守衛に後を任せ、研究所を出る。 久遠の手には、背中についた「何か」を洗い流したジャケット。肩には、疲れきった様子で寝息をたてるイオ。 雨が上がり、広がる星空を見上げながら思い返すは、CTaの言葉- 「戦うことを忘れていても戦いを忘れてはいない」- 。 これが何を意味するのか。 ・・・また眠れぬ夜になりそうだ・・・ 久遠は一人つぶやき、傾きかけた月の下、家路へと急ぐのであった。 ・・・>その9へ続くっ!!>・・・ <その7 へ戻る< >その9 へ進む> <<トップ へ戻る<<
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戦うことを忘れた武装神姫 その28 ・・・鳳凰カップ初日。 大勢の人でにぎわう企業ブースの一角に、久遠と彼の神姫たちが居た。 バトルにあまり熱心でない彼らにとっては、むしろこちらの物販だの展示だのがメイン・・・。 やがて彼らは東杜田技研のブース前へ到着。物販コーナーではどこかで見た顔・・・ 「あれ? かえでちゃん。 何してるの?」 久遠のポケットから、リゼが声をかける。 「ふ、ふええぇ~! 久遠さん、助けてくださぁ~い!!」 商品の補充をしながら半泣き顔のかえで。 聞けば、はじめは試合に出るつもりでいたのが、いつの間にか東杜田技研のアルバイトとしての参加になり・・・ 「私たちもこの有様です。」 これまたげっそりした顔で、かえでの肩に乗るフィーナ。技研の名の入った神姫サイズのジャケットを着用し、手には「先行販売・受付」と書かれたプラカード。 「にゃーん、エルガー! 手伝ってよー!」 と、傍らからティナのこれまたしなしなの声。いつぞやの猫耳ロリータファッションを着せられて、売り子をさせられている模様。。。 ふと見回せば、周囲は会待ちのお客さんがわんさといるし、何かの整理券を配っている列はダンゴ状態・・・ 「・・・なんと手際の悪い。」 久遠の肩に乗るシンメイが呟いた。 「なんだかCTaに挨拶しようと思ったけどそれどころじゃn・・・」 と、久遠がぼそり呟いたときだった。 「居た!! 久遠発見!! 直ちに捕獲せよ!!!」 聞き飽きるほど聞き慣れた声と共に、久遠に網がかぶせられた。 「よっしゃ! 久遠捕獲成功!」 動じることもなくため息ひとつの久遠の前に、油くさいメイド姿のCTaが立っていた。 彼女のポケットには、特殊な形状の巨大な砲を構える砲子が左右に一人ずつ。。。 「・・・をい。」 網を取りながらジト目でC睨む久遠に、珍しくちょっと退くCTa。 「拉致するわけじゃないんだから、なにもそいつらの装備試験を俺ですることはないだろう。」 CTaの砲子をさしながら久遠が怒りを通り越してあきれた顔つきで指摘した。 「ありゃ、テスト運用だってわかった?」 「命中精度がイマイチ。そして火薬量多すぎ。」 一瞬の出来事でありながら、きっちり分析する久遠にちょっと驚くかえでたち。。。 「まぁ、それはどうでもいいけど。」 たたんだ網をCTaに手渡し、 「手伝って欲しいのなら事前に予約入れること。 まぁ、予測の範囲内ではあるけれど。 なぁ、お前たち。」 『はーい!!』 ごそごそと久遠のポケットにもぐっていた、彼の神姫たちが一斉に顔を出した。 エルガとシンメイは作業用エプロン姿で。イオとリゼは、おそらくリゼがこしらえたものであろう、それぞれ白と黒のエプロンドレスで。 「・・・。」 CTaは驚きで言葉が出ない。 「さっき休憩してるときに、ここが大混乱してるって聞いたからな。 いつも世話になってるからたまには良いかなと思ってね。 で、この混乱を作り出した原因でもある責任者は?」 久遠の言葉に、むっとして頬を膨らませ自らを指さすCTa。 「ありゃ、お前だったのか。 ・・・学生ん時から仕切るのは苦手だったもんな・・・貧乏籤引いたな?」 こくりとCTaは頷いた。 「ま、詳しいハナシはあとでするとして。 あとはウチらに任せておけ。な。」 言うが否や、自らも作業用エプロン姿 -エルガ・シンメイとお揃い- に着替えた。 「まずは・・・ここの配置表、タイムテーブル、その他一式ここに出す!」 久遠が言うと、すすっとヴェルナが傍らから現れて東杜田技研・社用PDAを手渡した。 「ふむ・・・む。 まずは物販だな。 イオ、まだ飛べるだけの余力はあるかな?」 「もちろんです、マスター!」 「じゃ、これをこうしてだ。。。」 メモ用紙を取りだし、さらさらと指示を書き留めると、CTaにサインを入れさせた。 「ほい、それじゃ物販はイオとシンメイで。」 「了解しました!」 メモを受け取ったシンメイは敬礼で応える。 「ではシンメイ、いきましょう!」 イオはさっとユニットを背負い、シンメイを抱き上げて混乱の度合いが増している物販コーナーへと突撃していった。 「で、展示は・・・ なるなる。 Mk-Zに丸投げでOKだな。 Mk-Zとマーヤだけで回転するはずだから、余った人員は物販の誘導に今すぐ廻して。 エルガ、このメモを展示コーナーに。」 「了解なのー!!!」 武装にエプロンという姿で待機していたエルガは、どこからか取りだした紐でメモを身体に縛り付け、 「にゃー!!! 仔猫の宅○便がいくのだー!! そこ、邪魔なのー!!!」 四脚で混雑極まる中へと駆け出した。 「で、あとはデモコーナーだけど。 これは・・・リゼとかえでちゃんたちで良いかな。」 「え・・・? 物販は・・・?」 先まで人混みの中でもまれていたかえでは、本当にこれでよいのかという顔付き。 「大丈夫。 あと15分でこの状況はおさまるはず。 CTa、悪いけどリゼにデモ機の使用方法その他を教えてやってくれないか。」 自信たっぷりの久遠に、CTaもまたちょっと怪訝そうな顔をしたが、このような場での久遠には絶対の信頼を置いているCTaは、久遠からリゼを受け取ると、かえで・ティナ・フィーナと共にデモコーナーへと向かった。 それから10分も経たずして。 動き始める購入客、整理券配布場所の列。 展示コーナーにあふれ返っていた人だかりは、きれいな流れができて。 久遠の宣言したとおり、15分で・・・状況は一転。 先までの混乱が嘘のように、ブースは落ち着きを取り戻した。 「・・・久遠さんってすごいんですね・・・。」 デモコーナーでセッティングを終えたかえでが、ティナを手に乗せて言った。 「それがあいつの能力のひとつだよ・・・良かれ悪かれ一歩先を読んで行動できるところが。。。」 リゼにクレイドルの取り扱いを教えながら、CTaは呟くように言った。 「だからなんだよなぁ・・・。」 と、CTaのついたため息にリゼが気づいた。 「・・・? だからどうしたの?」 目が泳ぐCTaに、ニヤニヤとするリゼ。 「・・・何でもない。 ほら、さっさと仕事に入る! お客は待っているんだからっ!」 CTaはリゼをつまみ上げ、放っぽり投げるようにデモ用のクレイドルへと乗せた。 振り返りまだニヤニヤするリゼに手を振って仕事するように指示すると、リゼはぱっと営業スマイルに切り替え、クレイドルの解説を始めた。 傍らでパワーユニットの仕度をしていた沙羅とヴェルナが、相変わらずの調子で呟いていた。 「・・・マスターももっと素直になった方がいいでしょうに・・・。」 「全くっすよ。それでどれだけ損をしていることか。」 2人は顔を見合わせ、 『はぁ。。。』 いつぞやと同じ、大きなため息をひとつ。 そこへ久遠登場。 「どうした? CTaがまた何かやらかしたか?」 「あ、久遠さん。 何でもないっす。 いや、すごいっすね! あっという間にあれだけの状況を捌いてしまうなんて。」 と、振り返る沙羅。 「そうか? これだけのいい人員が居るんだ、こうなって然るべきなんだよ。 あとはどれだけ効率よく配置できるか・・・こればかりは慣れだからね。 こっちは大丈夫かな?」 「大丈夫ですよ。 あとはどのタイミングで昼休みを入れるか、ですが・・・」 とヴェルナが言うが否や、久遠は新たな指示書を手渡した。 「はい、これ。 回転始めたから、改めてタイムテーブル作ったから。」 その仕事の速さに、再び目を丸くするかえでたち。 「ふむ。。。 あとは展示コーナーか。。。」 ざっと見回して状況を確認した久遠は、そそくさとその場を後にした。 CTaは久々に見る、かえでは初めて見る久遠の本気モードに、ただただ驚くばかりであった。。。 その後、東杜田のブースは大いに盛り上がったという。 久遠の活躍もあったが、彼らの神姫、そして東杜田の社員の神姫たちと・・・マスターと神姫たち、皆の手で作り上げられて行く東杜田のブース。 久遠が、全員に廻したメモにはこう記されていたという。 -今日は武装神姫のお祭り、神姫もマスターも、みんなで楽しまなくっちゃ- お祭りを楽しむマスターと、盛り上げる神姫たち。 ここにいるのは、戦うことを忘れた武装神姫。。。 <<トップ へ戻る<<
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武装神姫・標準装備一覧 ※設定は非公式のものです。また、強制されるものでもありません。 ※作品内における武装構成にお役立てください。 『フブキ』【面隠し“闇狐”】 【忍装束“紫苑”】 【忍草摺“紫蘭”】 【忍大袖“紫木蓮”】 【忍篭手“紫式部”】 【忍脚絆”紫鳳”】 『アーンヴァル』【ランディングギアAT3】 【リアウイングAAU7】 【ヘッドセンサー・アネーロ】 【buAM_FL012 胸部アーマー】 【exSLD_FL012 ガードシールド】 【exAM_FL012 増設アーマー】 【エクステンドブースター】 『ストラーフ』【GA2“サバーカ”レッグパーツ】 【GA4“チーグル”アームパーツ】 【DTリアユニットplus + GA4アーム】 【buAM_FL013 胸部アーマー】 【exSLD_FL013 ガードシールド】 【exAM_FL013 01スパイクアーマー】 【exAM_FL013 02スパイクアーマー】 【exOPT_FL013 ツインテール】 『ヴァッフェバニー』【WFブーツ・タイプ・クレイグ】 【リアブースターJRv21】 【KO-204スコープ】 【buAM_VLBNY1 胸部アーマー】 【exAM_VLBNY1 腕部アーマー】 【exAM_VLBNY1 脚部アーマー】 【exOPT_VLBNY1 増設ラジエーター】 【exOPT_VLBNY1 収納バッグ】 【exOPT_VLBNY1 携行小型タンク】 【exOPT_VLBNY1 収納ポケット】 【exOPT_VLBNY1 リストガード】 【exOPT_VLBNY1 腰部ベルト】 【exSBT_VLBNY1 スラスター】 【exSBT_VLBNY1 ダブルスラスター】 『ハウリン』【胸甲・心守】 【腕甲・万武】 【脚甲・狗駆】 【頭甲・咆皇】 【exOPT_KT36D1 ドッグテイル】 【手甲・拳狼】 『マオチャオ』【争上衣「ツェンシャンイー」】 【衝袖「ヒューシウ」】 【天舞靴「ティアンウーシェ」】 【鉄耳装「ティエアールツァン」】 【exOPT_KT36C1 キャットテイル】 【裂拳甲「リークアンジア」】 『サイフォス』【鞘(コルヌ)】 【ソルダットアルミュール:胸・肩・腰・腕】 【キャヴァリエアルミュール:胸・肩・腰・腕】 【ブークリエアスィエ】 【チェヴァルボッテ:腿・脛】 『紅緒』【鞘(為虎添翼・怨徹骨髄)】 【茜之胸当及羽織・草摺・肩当】 【蘇芳之胴・草摺・肩当】 【餓鬼之面頬】 【蘇芳之袖】 【紅蓮之籠手】 【蘇芳之腿当】 【朱雀之臑当】 『ツガル』【exOPT_SRX03 ツインテール】 【ホーリィアーマージャケット】 【ホーリィバーニアスカート】 【exAM_SRX03腕部アーマー】 【exAM_SRX03脚部アーマー】 【レインディアアームドユニット・タイプγ】 【ホーリィブースターブーツ】 【レインディアバスター】 『ジルダリア』【ルートグリーヴ】 【フローラルリング】 【トランクチェストアーマー】 【バドヒップアーマー】 【セパルヴァンブレイス】 【リーフガントレット】 『ジュビジー』【ピスティルレッグパーツ】 【キュベレーアフェクション】(キュベレーの寵愛) 【カーネルプロテクト】 【シェルスカート】 【ケイリクスアッパーアームガード】 【カローラフォアアームガード】 【キュベレーアフェクションopt-α】 【キュベレーアフェクションopt-β】 【キュベレーアフェクションopt-γ】 『フォートブラッグ』【FB-RP3 ファイアリング・バックパック】 【FB-RP3s スタンド】 【FB-RP3c コンソールパネル】 【FB-RP3f フットペダル】 【FB-CPC 胸部プロテクター】 【FB-WP2 汎用プロテクター】 【FB-WP4 汎用プロテクター】 【FB-WP7 汎用プロテクター】 【FB-RP3b ピボット】 『エウクランテ』【イリス・マスクパーツ】 【アイオロス・リアウイング】 【カイキアス・ブレストパーツ】 【スキロン・ショルダーパーツ】 【アペリオテス・リアテイルパーツ】 【リプス・サイドテイルパーツ】 【ノトス・レッグパーツ】 【プレステイル】 『イーアネイラ』【ガラテイア・リアユニット】 【ペネロペイア・BCDユニット】 【アンピトリテ・ショルダーパーツ】 【テティス・テイルパーツ】 【EXopt_MM09MR フィンオプション】 【オケアノス】 『ヴァッフェドルフィン』【リアブースターSSv12】 【UWジャケット・タイプ・リュフトフェン】 【DR-274ショルダープロテクター】 【DR-752リストプロテクター】 【DR-228サイプロテクター】 【UWブーツ・タイプ・メーア】 【UWベルト・タイプ・タウチャー】 【DK-323opマスクオプション】 【リベット】 『共通装備』【exOPT 黒ぶちメガネ】 【reFLT 白き翼】 【reFLT 黒き翼】 【exOPT うさみみ・うさしっぽ】 【exOPT ねこみみ・ねこしっぽ(白)】 【exOPT ねこみみ・ねこしっぽ(黒)】 【モナーテ・LRSSゴーグル】 【exOPT リボン(ピンク)】 【ヴィーゼ・STHP・スカート(白)】 【ヴィーゼ・STHP・スカート(黒)】 【ヴィーゼ・STHP・スカート(赤)】 【exOPT マジカルハット】 【reFLT 悪魔の翼】 【exLEG レザーブーツ(黒)】 【exLEG レザーブーツ(赤)】 【exOPT ウェスタンハット】 【exLEG ウェスタンブーツ】 【エアリアルランドセル】 【メイドさんセット】 【たぬきさん仮装セット】 【ティアラ】 『フブキ』 【面隠し“闇狐”】 ○頭部パーツ 狐モチーフの面。センサーと補助演算装置が内蔵されており、装着した神姫の反応速度を引き上げる。 やはりフブキの純正装備は市販品ではなく、すべて戦績に応じて贈呈される特典アイテムである。オフィシャルライセンス取得の際に専用装備を買い揃える必要が無いという点で、フブキは入門用としては他の神姫よりも適しているといえる。 【忍装束“紫苑”】 ○胸部パーツ 軽量な素材で出来た上着。CSCアクセラレータ内臓で、神姫の反射行動を加速させる。 【忍草摺“紫蘭”】 ○胴体パーツ 新開発の反発重力システムが裏地に組み込まれたスカート。神姫の跳躍能力を向上させる。 【忍大袖“紫木蓮”】 ○肩部パーツ カラスのくちばしのような半そで。致命打となりうる肩口を保護する。 【忍篭手“紫式部”】 ○腕部パーツ 金属板が編みこまれた篭手で、刃物による斬撃も防ぐことができる。 【忍脚絆”紫鳳”】 ○脚部パーツ 脚部を換装して取り付ける。徹底した軽量化と増強筋力装置により敏捷性を大きく高め、爪状の足先で物に掴まることもできる。 『アーンヴァル』 【ランディングギアAT3】 ○脚部パーツ 飛行タイプの神姫が接地時に安定するためだけといったおもむきの脚部で、歩行には向かない。 バージョンによっては足底に補助スラスターがある。(フィギュアではくぼんでおり、ジオラマではただの脚部であることの解釈) スラスター付きの場合、それだけで軽装の神姫を恒常的に浮遊させることができる推力を持つ。 【リアウイングAAU7】 ○リアパーツ 基部補助翼、バインダー、推進器付き主翼で一セットのウイングパーツ。 推進器の推力は莫大で、重武装の神姫でもこれだけで一応の飛行が可能である。 各部品はばらして個別に運用できる。 【ヘッドセンサー・アネーロ】 ○頭部パーツ 装甲としては期待できないが、優秀なセンサー機能を満載。 【buAM_FL012 胸部アーマー】 ○胸部パーツ 神姫のCSCを守ることに特化した装甲材。 良好な被弾傾始を持つ。 【exSLD_FL012 ガードシールド】 ○装甲パーツ 主に簡易的な軽量盾として使用する。 つける部位によっては飛行時の補助翼となる。 【exAM_FL012 増設アーマー】 ○装甲パーツ 装甲部位が少ないアーンヴァルのための増加装甲。圧縮空気による小型補助スラスターを内蔵している。 ガードシールドではなくこちらを盾にする神姫も多い。 【エクステンドブースター】 ○機能補助パーツ 推進剤と大推力ロケットが一体となった、いわゆるSRB(固体ロケットブースター)。 離陸時及び巡航時の推力が大きく上昇する。 任意で投棄可能。また一度に複数器装着することもできる。 『ストラーフ』 【GA2“サバーカ”レッグパーツ】 ○脚部パーツ 脚部を丸ごと換装するタイプの巨大なレッグパーツ。 地上での機動力が大きく向上する。 立体的なフィールドでは壁を蹴るなどしてアクロバティックな動きも可能。 【GA4“チーグル”アームパーツ】 ○腕部パーツ 腕部を丸ごと換装するアームパーツ。 白兵戦闘能力が向上し、また大型の武装も扱い易くなる。 【DTリアユニットplus + GA4アーム】 ○リアパーツ 馬力のある専用ユニットでチーグルアームを駆動させる。 素体本来の腕が自由になり、別にアームを動かせるようになるが、四本に増えた腕を一度に運用させるにはある程度の慣れが必要。 【buAM_FL013 胸部アーマー】 ○胸部パーツ 中心部が丸見えなので、軽量ではあるが装甲としては疑問が残る。 側面からの不意打ちなどでCSCが破損するのを防ぐ意味合いが強い。 【exSLD_FL013 ガードシールド】 ○装甲パーツ 小さいが盾としては優秀な部類に入る。 先端で突くことも可能。 【exAM_FL013 01スパイクアーマー】 ○装甲パーツ 装甲として十分通用する性能。 大事な部分をピンポイントで守る。 付ける場所によっては武器にもなる。 【exAM_FL013 02スパイクアーマー】 ○装甲パーツ 01よりも幅広なので使い勝手が良い。 【exOPT_FL013 ツインテール】 ○機能補助パーツ 一見すると装飾パーツだが、実は重心の高くなったストラーフのバランサーとして用いることができる。 もちろん通常の神姫も同様の目的で装備可能。 『ヴァッフェバニー』 【WFブーツ・タイプ・クレイグ】 ○脚部パーツ 数多くの神姫が愛用するコンバットブーツ。 抗弾性能を保ちながら地上での機動力を上げられる。 【リアブースターJRv21】 ○リアパーツ 旧ドイツ軍の秘密兵器、ジェットパックをモデルにしたような装備。 ただしこれだけでは飛行不能で、他の推進器や補助パーツと一緒に運用する。 パーツ構成によって性能が激変する。 【KO-204スコープ】 ○機能補助パーツ 望遠や照準補助、赤外線スコープなど、視覚系のセンサーに特化したパーツ。 ヴァッフェバニー専用装備と思われがちだが、各部に取り付けることで単純に「目が増える」ことになるため、死角が少なくなり索敵機能がアップする。 【buAM_VLBNY1 胸部アーマー】 ○胸部パーツ 胸部を保護する抗弾プロテクター。ユーティリティーポケットも付いている。 が、性能面とは違う理由で一部の神姫たちに人気である。 【exAM_VLBNY1 腕部アーマー】 ○腕部パーツ 二の腕を保護するプロテクター。軽量なので使いやすい。 【exAM_VLBNY1 脚部アーマー】 ○脚部パーツ 大腿部を保護するプロテクター。胸部同様にこちらもユーティリティーポケット完備。 【exOPT_VLBNY1 増設ラジエーター】 ○機能補助パーツ 取り付けたパーツ(主に推進器系)の放熱を促し安定性を底上げする。地味だが重要なパーツ。 【exOPT_VLBNY1 収納バッグ】 ○機能補助パーツ 武装のマガジンやエネルギーパック、リペアキットなど、戦闘時の各種消耗品を入れておくバッグ。あると便利。 【exOPT_VLBNY1 携行小型タンク】 ○機能補助パーツ 推進剤の増槽やエネルギー兵器の増加パックなど、各種エネルギーを蓄えておけるタンク。 【exOPT_VLBNY1 収納ポケット】 ○機能補助パーツ 余った武装ハンガーなどに取り付けて携行能力を増やす。 この中に入れていたアイテムで生き延びた例も多い。 【exOPT_VLBNY1 リストガード】 ○手首パーツ 射撃時に手首を保護するパーツ。照準補正機能もある。装甲としては役に立たないので補助パーツ扱い。 【exOPT_VLBNY1 腰部ベルト】 ○胴体パーツ リアパーツの安定を助けるためのベルトパーツ、という触れ込みだが、付けなくても特に支障は無い。 【exSBT_VLBNY1 スラスター】 ○機能補助パーツ フレキシブルに可動する基部で推進方向を自由に変えられるスラスター。 ジャンプの補助になるくらいの出力。 【exSBT_VLBNY1 ダブルスラスター】 ○機能補助パーツ 基部にスラスターを二個取り付けたもの。取り付け方で用途を変えられる。 『ハウリン』 【胸甲・心守】 ○胸部パーツ 上半身全体を覆うバトルアーマー。 意外に軽い。 【腕甲・万武】 ○腕部パーツ 胸甲・心守と一緒に用いることで簡易的なパワードスーツになるアームガード。 素体の腕を取り外して装備する。 【脚甲・狗駆】 ○脚部パーツ 脚部の筋力を増強し、犬のように長距離をすばやく走れるようになるブーツ。 慣れないと走りにくい。 【頭甲・咆皇】 ○頭部パーツ その大きさから分かるように優秀なヘルメットである。 また犬の顔のような意匠はハッタリではなく、聴覚センサーと嗅覚センサーを増強する役割を持つ。 ハウリン専用装備。 【exOPT_KT36D1 ドッグテイル】 ○機能補助パーツ 走行時のバランサーとなる尻尾。 神姫の感情を表現する機能も持っており、犬と同じく嬉しいときは激しく振れ、怖がっているときはへたる。感情を出すのが苦手な神姫におすすめ。 【手甲・拳狼】 ○手首パーツ 腕甲・万武に取り付けるほか、素体の手と換装することもできる。 物を持つのは苦手。 『マオチャオ』 【争上衣「ツェンシャンイー」】 ○胸部パーツ 上半身を覆うバトルギア。 ハウリンのものと性能的に差は無い。 【衝袖「ヒューシウ」】 ○腕部パーツ 争上衣とセットで用いるパワードアーム。 装備方法もハウリンと同じく素体の腕を取り外すが、こちらは格闘性能を重視し可動域が広い。 【天舞靴「ティアンウーシェ」】 ○脚部パーツ 脚部の瞬発力を向上させ、短距離の高速回避やスラスター無しでの大ジャンプが可能になる。 【鉄耳装「ティエアールツァン」】 ○頭部パーツ 正面からの防御に特化したヘッドギア。 猫のように聴覚センサーを鋭敏化させる。 【exOPT_KT36C1 キャットテイル】 ○機能補助パーツ 基本的な機能はドッグテイルと同じ。 感情表現のパターンが猫のそれになっており、嬉しいときは尻尾を立て、不機嫌なときは振り、威嚇するときは毛が逆立つ。 【裂拳甲「リークアンジア」】 ○手首パーツ 大型のハンドパーツ。装着方法はハウリンと一緒。 単体でも格闘性能が優れているほか、一部の武器を持つことができる。 『サイフォス』 【鞘(コルヌ)】 ○機能補助パーツ コルヌの鞘。頑丈なので盾としても用いられる。 【ソルダットアルミュール:胸・肩・腰・腕】 ○装甲パーツ 機動性能を殺さないよう設計された軽装鎧。 軽装といえどその装甲性能は群を抜く。 【キャヴァリエアルミュール:胸・肩・腰・腕】 ○装甲パーツ 防御力を追求した重装鎧。 ほとんどの攻撃を受け止めることができるが、かなり重い。 【ブークリエアスィエ】 ○装甲パーツ 盾パーツ。サイフォスの装甲の中でもっとも強靭。 重さがネック。 【チェヴァルボッテ:腿・脛】 ○脚部パーツ 足を保護する装甲。 移動速度が低下するが、その防御力は折り紙つき。 『紅緒』 【鞘(為虎添翼・怨徹骨髄)】 ○機能補助パーツ 刀を収める鞘。特に機能は無い。 【茜之胸当及羽織・草摺・肩当】 ○装甲パーツ 陣羽織。動きやすさを追求している。 胸当てにはクナイが仕込まれている。 【蘇芳之胴・草摺・肩当】 ○装甲パーツ 上質の鋼板を織り込んだ鎧。 斬撃に大して絶大な防御力を誇るほか、衝撃にも強いため防弾機能も高い。 【餓鬼之面頬】 ○機能補助パーツ 顔を覆う面。 これといった機能は無いが、相手に対する心理的な効果があると言われている。 【蘇芳之袖】 ○装甲パーツ 増加装甲板。 使い勝手が良い。 【紅蓮之籠手】 ○腕部パーツ 左右で意匠の違う籠手。 左は盾の代わりになるほどの防御力を持つ。 【蘇芳之腿当】 ○脚部パーツ 大腿部を守る装甲。 バージョンによって布製のプロテクターか、金属製の鎧かと大きく違う。 【朱雀之臑当】 ○脚部パーツ 膝から下を守る装甲。 意外に走行性能の低下が少ない。 『ツガル』 【exOPT_SRX03 ツインテール】 ○機能補助パーツ ストラーフのそれと違いこちらは単なる装飾パーツである。 【ホーリィアーマージャケット】 ○胸部パーツ エネルギー兵器に対して強いアーマー。 中心部にベル状のスラスターがある。 【ホーリィバーニアスカート】 ○胴体パーツ スカート全体が推進装置になっている。 【exAM_SRX03腕部アーマー】 ○腕部パーツ 軽量の装甲パーツ。 武装ハンガーが設けられている。 【exAM_SRX03脚部アーマー】 ○脚部パーツ 正面の攻撃から大腿部を保護する装甲。 【レインディアアームドユニット・タイプγ】 ○リアパーツ 背部スラスター、エレクトロマグネティックランチャー、フォービドブレイドと、それらを取り付けるフレキシブルアームを持つバックユニットで構成された強力な電磁式武装システム。 もちろんそれぞれ単体で用いることができる。 【ホーリィブースターブーツ】 ○脚部パーツ スラスターの付いたブーツ。 足首部分にハンガーが二箇所設置されていて、拡張性が高い。 【レインディアバスター】 ○合体ユニット 全装備を合体させて形作られるビークルユニット。そりのように上に載り、高速で突撃する。 『ジルダリア』 【ルートグリーヴ】 ○脚部パーツ O脚に骨格整形された脚部。性能的には素体脚部と大差ないが、軽量で安定性が若干高い。 【フローラルリング】 ○リアパーツ ジルダリアの要ともいえるパーツ。基部の二つとリング部の八つ合計十個のジョイントは多彩な武装を可能とする。 デフォルトの機能はリング部を高出力コイルとした電磁浮遊推進システム。すべてのジョイントに付けられたフィンが安定翼と方向蛇を兼ね、低空をふわふわとホバリングする。 ハイパーモード発動時はすべてのフィンが成長して巨大化、各々がフレキシブルな大出力スラスターとなり、ごく短時間ながら飛行専門のアーンヴァルをはるかに凌駕する高速空中機動が可能となる。 【トランクチェストアーマー】 ○胸部パーツ 茎をモチーフにした胸から腹部までを覆う対衝撃パッド。 【バドヒップアーマー】 ○腰部パーツ つぼみをモチーフにしたパンツ。トランクチェストアーマーと同様に対衝撃機能がある。 【セパルヴァンブレイス】 ○上腕部パーツ 蕚片(がくへん)をモチーフにした上腕アーマー。 【リーフガントレット】 ○下腕部パーツ 葉をモチーフにしたガントレット。長く伸びた手甲が特長。この手甲で殴ったり突いたりすることもできる。 『ジュビジー』 【ピスティルレッグパーツ】 ○脚部パーツ めしべをモチーフにした脚部。素体脚部よりも強固で重量があり、ジュビジーの装備を難なく支える。 【キュベレーアフェクション】(キュベレーの寵愛) ○リアパーツ 古代ギリシア・ローマの大地母神キュベレーの名を冠した総合防御兵装システム。ジュビジーがハイパーモード時に身に纏う。 可動する基部、近接武装のノコギリがついた装甲、プレート状のシールド、さらに六つのニードルシールドからなり、さらにニードルシールドに開いた穴からエネルギーフィールドが発生、ごく短時間だけあらゆる攻撃を無効化する。 またキュベレーアフェクションには異なる状況に対応するためのオプションパーツがいくつかあり、後述する。 【カーネルプロテクト】 ○胸部パーツ 豆のさやを髣髴とさせる、胸から腹にかけてを覆う装甲。 【シェルスカート】 ○腰部パーツ 種の殻をモチーフにした装甲スカート。高い防御力を持ちながらフレキシブルに動くため、移動の邪魔にならない。 【ケイリクスアッパーアームガード】 ○上腕部パーツ 萼(がく)をモチーフにした上腕アーマー。 【カローラフォアアームガード】 ○下腕部パーツ 花冠をモチーフにした下腕アーマー。ジュビジー唯一の「花」の部分である。 【キュベレーアフェクションopt-α】 ○装甲パーツ 穀物のもみ殻をイメージさせる追加装甲。二枚で一セット。ハイパーモード時に防御力をさらに上げる目的で装着する。 単体であればハイパーモードでなくても装備可能。 【キュベレーアフェクションopt-β】 ○装甲パーツ 直角に曲がったシールドが二枚並んでいる追加装甲。 単体であればハイパーモードでなくても装備可能。 【キュベレーアフェクションopt-γ】 ○機能補助パーツ これだけは装甲ではなく一種のユーティリティーポケットである。 デフォルトとしての機能はキュベレーアフェクションの追加バッテリーで、ハイパーモードの発動時間を少しだけ延ばす。 もちろん単体であれば通常時でも装備できる。 『フォートブラッグ』 【FB-RP3 ファイアリング・バックパック】 ○リアパーツ フォートブラッグの武装の中心となるバックパック。これを中心に様々な武器や装備を取り付けてゆく。動力脚がついており、不整地を走破するほか1.2mm滑腔砲の精密砲撃時に素体をしっかりと支える。 【FB-RP3s スタンド】 ○機能補助パーツ 精密砲撃時に素体を支える第三の脚。油圧式サスペンションも兼ねており、砲撃の反動吸収を一手(一脚)に担う。 【FB-RP3c コンソールパネル】 ○機能補助パーツ 単体で照準機能の無い1.2mm滑腔砲に必要不可欠な装備。 かなり高性能な火器管制装置が組み込まれており、超長距離の砲撃はもちろんのこと、障害物越しや視界外の照準もできる優れもの。ただ高性能ゆえに安定した状態でないと真価を発揮できない。 【FB-RP3f フットペダル】 ○機能補助パーツ バックパックの動力脚を素体の脚部で動かすためのペダル。精密砲撃時の水平照準調整もこれで行う。 【FB-CPC 胸部プロテクター】 ○胸部パーツ 複合装甲製のプロテクター。対貫通性能が高い。 【FB-WP2 汎用プロテクター】 ○装甲パーツ 中型の装甲パーツ。複合装甲製。 【FB-WP4 汎用プロテクター】 ○装甲パーツ 小型の装甲パーツ。複合装甲製。 【FB-WP7 汎用プロテクター】 ○装甲パーツ 大型の装甲パーツ。複合装甲製。 【FB-RP3b ピボット】 ○脚部パーツ ファイアリング・バックパックの動力脚。 素体脚から換装することができ、その場合バックパック時のパワーは出ないが安定性と走破性は折り紙つき。 『エウクランテ』 【イリス・マスクパーツ】 ○頭部パーツ 基本的な索敵、照準機能を持ったヘッドギア。 特筆すべきは水中突入時で、レーダー、ソナーの探知波受信装置となり、水中のセンサリングを確保する。 【アイオロス・リアウイング】 ○リアパーツ エウクランテの象徴的装備。推力を強化するアーンヴァルのAAU7と違い、フレキシブルに駆動するウイングは低、高双方の速域における高い運動性能を叩き出す。 【カイキアス・ブレストパーツ】 ○胸部パーツ 主たる戦闘距離域を想定し、耐衝撃性、抗切断性を持った構造で作られている。 【スキロン・ショルダーパーツ】 ○装甲パーツ 独特の整流効果を持った装甲パーツ。 【アペリオテス・リアテイルパーツ】 ○腰部パーツ 腰部の拡張性を大きく向上させる副推進装置内臓のパーツ。 【リプス・サイドテイルパーツ】 ○機能補助パーツ 任意の方向に二次元駆動する補助スラスター。神姫の運動性を高める。 【ノトス・レッグパーツ】 ○脚部パーツ 水中での推進器となる圧搾水流推進器を内蔵したレッグパーツ。超低空における安定脚としても機能する。つま先にはセンサーがあり、装備した神姫の索敵能力を向上させる。 【プレステイル】 ○合体ユニット エウクランテのほぼ全ての装備、武装を合体させた、鳥型のサポートユニット。 『イーアネイラ』 【ガラテイア・リアユニット】 ○リアパーツ 水中での機動力、運動性能の向上に特化した、というよりは水中専用のスクリューユニット。そのためトルクをかなり高く設定してあり、空転させるとモーターが焼きつくので注意。 【ペネロペイア・BCDユニット】 ○胸部パーツ 軟質素材で整形されたバラストタンク。内部の水量を調節することで潜行深度を変える。 普段の生活でも付けさせたがるオーナーが後を絶たない。 【アンピトリテ・ショルダーパーツ】 ○装甲パーツ 水中での整流効果をもたらす装甲。ハードポイントがついており、この上にさらに武装を取り付けることが可能である。 【テティス・テイルパーツ】 ○脚部パーツ 両脚部を丸ごと換装するひれ状の駆動ユニット。水中機動の要となるイーアネイラの象徴的パーツである。 【EXopt_MM09MR フィンオプション】 ○機能補助パーツ 水中機動を補助するひれパーツ。オマケのようなものである。 【オケアノス】 ○合体ユニット イーアネイラの装備、武装をほぼ全て合体させて生まれる魚型のサポートユニット。ただしヒレが横なのでイルカに見える。 『ヴァッフェドルフィン』 【リアブースターSSv12】 ○リアパーツ バラストタンクと高出力バッテリー、長大な自立駆動カブルフィンユニットで構成された水中機動専門のリアパーツ。ヴァッフェドルフィンにはこれ以外にもイーアネイラに性能的に競合するパーツが多く見られる。 【UWジャケット・タイプ・リュフトフェン】 ○胸部パーツ 装甲を兼ねた強靭な金属素材で作られたバラストタンク。状況に応じて追加タンクと追加バッテリーを取り付けられる。 【DR-274ショルダープロテクター】 ○腕部パーツ 水の抵抗を軽減する鮫肌状の表地のプロテクター。 【DR-752リストプロテクター】 ○手首パーツ 機能としてはショルタープロテクターと同じ。 【DR-228サイプロテクター】 ○大腿パーツ 他のプロテクターに同じ。 【UWブーツ・タイプ・メーア】 ○脚部パーツ 泳ぐことに主眼を置いて作られたひれ付きのコンバットブーツ。 【UWベルト・タイプ・タウチャー】 ○機能補助パーツ ジャケットから提げられたタンクやバッテリーと、各種小物を固定しておくためのベルト。 【DK-323opマスクオプション】 ○機能補助パーツ 追加のひれパーツ。イーアネイラのフィンオプション同様オマケみたいなものである。 【リベット】 ○機能補助パーツ 使わないジョイントに取り付け、水の抵抗を和らげる。神姫自身は完全防水のため、防水処置のためのパーツではない。 『共通装備』 【exOPT 黒ぶちメガネ】 ○装飾パーツ 神姫サイズのメガネ。二つのサイズがある。 視覚を補正する機能は付いていない。 【reFLT 白き翼】 ○リアパーツ 本物のようにフレキシブルにしなる翼。 生物的な飛行、滑空ができる。 【reFLT 黒き翼】 ○リアパーツ 黒い羽の翼。白き翼と性能的に差は無い。 【exOPT うさみみ・うさしっぽ】 ○装飾パーツ うさぎを模した耳と尻尾。 聴覚が鋭敏になるわけもなく、本当にただの装飾品である。 【exOPT ねこみみ・ねこしっぽ(白)】 ○装飾パーツ 猫を模した耳と尻尾。 マオチャオのそれと違い増強センサーやバランサーなどの高級な機能は付いていない。 が、感情表現補助は本物の猫のよう。 【exOPT ねこみみ・ねこしっぽ(黒)】 ○装飾パーツ 白と同等のスペック。 【モナーテ・LRSSゴーグル】 ○機能補助パーツ 目を覆うゴーグル。ヴァッフェバニーのスコープとは別に、火器管制関連のインターフェイスが充実している。 【exOPT リボン(ピンク)】 ○装飾パーツ 後頭部や胸部、そのた各部位に取り付けられるリボン。 かわいさ三割増。 【ヴィーゼ・STHP・スカート(白)】 ○胴体パーツ 装甲版を繋ぎ合わせたスカートアーマー。汎用ジョイントがあるので実用性が高い。 【ヴィーゼ・STHP・スカート(黒)】 ○胴体パーツ 色が異なる以外は白と同一。 【ヴィーゼ・STHP・スカート(赤)】 ○胴体パーツ 赤のチェック模様が入ったカラーバリエーション。 【exOPT マジカルハット】 ○頭部パーツ 魔法が使えるような気になる帽子。大小サイズ違いあり。 防具扱いでないため単なるアクセサリだと思われているが・・・・・・。 【reFLT 悪魔の翼】 ○リアパーツ 白き翼、黒き翼と対をなす飛行用翼パーツ。 前者よりも鋭角的な動きになる。 【exLEG レザーブーツ(黒)】 ○脚部パーツ 合成皮製のハイヒールブーツ。 単なるアクセサリパーツなのだが、一部のオーナーに熱狂的に支持されている。 【exLEG レザーブーツ(赤)】 ○脚部パーツ レザーブーツのカラーバリエーション。黒よりもビビッドな雰囲気をかもし出す。 【exOPT ウェスタンハット】 ○頭部パーツ バッファローのレリーフが施された帽子。 本革製。 【exLEG ウェスタンブーツ】 ○脚部パーツ かかとの拍車までしっかり再現されたブーツ。しかし拍車がこの形では馬が怪我するのではなかろうか? 本革製。 【エアリアルランドセル】 ○リアパーツ 超小型熱核推進ロケットエンジンが二基内蔵されたランドセル。飛行能力を持たない神姫が推進力だけで突進できる。細かな旋回機能は付いていないので、突進するだけである。 【メイドさんセット】 ○衣装 カチューシャ、ハーフエプロン、スカート、ニーソックスで構成されるコスチューム。動きやすさを重視し胴部は開けてある。ニーソックスは白黒二色あり、好みでどうぞ。 【たぬきさん仮装セット】 ○衣装 まるみみ(茶)、しましまテイルで構成されるコスチューム。うさぎやねこよりも汎用が利き、どの神姫にも似合う。 【ティアラ】 ○頭部アクセサリ 金属細工職人が手間ひまかけて一品一品手作りした冠。
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戦うことを忘れた武装神姫 その16 ・・・その15の続き・・・ 何年前になろうか。 ・・・武装神姫、一般発売。 その翌年、バトルサービス開始。 各地で繰り広げられる熱い戦い、築かれてゆくつながり。ペアが生まれ、 チームが編成され・・・ 楽しむために戦う、仲間と集うために戦う。 そして・・・ 名誉と、賞金のために-。 スポンサーが付き、賞金のかかる試合もぼちぼち増えてきた頃。 とある町の、小さなチーム。彼らもまた、神姫バトルで賞金を稼ぐ者たち のあつまりであった。 彼らは、全員がストラーフのみを所有し、「黒い嵐」とも呼ばれた強豪で あった。 その中で、試合へ出向く神姫たちの、トレーニングをする際の 相手だけを務めるストラーフが居た。 特定のオーナーを持たず、 名前も与えられず。 表舞台へと向かう仲間が、新たに編み出した技を確かめ、オーナーたちが 試作した武器や技術を試すため・・・。 勝利を収めても、誉めてくれるオーナーはいない。 負傷しても、慰めてくれるオーナーもいない。 ただ独り、ひたすらに、黙々と、与えられた仕事をこなす。心を持つこと なく、まさに「機械」としての日常-。 そんな毎日を送る彼女を、一人だけ「仲間」と呼ぶ者がいた。 チームのリーダーで、最も成熟した心を持つストラーフ。 手加減のない 模擬戦のあとでも、必ず彼女のことを気にかけ、破損があろうものなら、 自らの損傷は後回しにして、真っ先に彼女の修復を申し出ることも。 「貴方のおかげで、私たちは常に頂点に居ることができるんですから。」 これが、リーダーの口癖だった。 しかしオーナーたちの中で、その意味を理解していた者は-、いなかった。 「毎日のように貴方は私たちと、対等の戦いを繰り広げ、次々に渡される 新型機器を、いとも容易く扱える。 もっと自信を持ちなさい。 ソロの 対戦なら、貴方が最も強い神姫かもしれませんよ。」 ある日、模擬戦で彼女が勝利を収めた際、リーダーが彼女に言った言葉。 いつも日陰者と自称していた彼女にとって、今までにない程の、暖かく、 熱い言葉-。 胸に、こみ上げる思い。 オーナーを持たない彼女に「こころ」が、芽生えた瞬間-。チームリーダー の証である、蠍のマーキングが施された自らの頬を指しながら言った。 「いずれ貴方も、表舞台で先頭に立てるといいですね。」 そして、この会話が、彼女とリーダーの最後の会話となった。 翌日の公式戦終了後、リーダーを収納したボックスが、何者かに持ち去ら れてしまったのだ。 リーダーのストラーフを失ったチームは、徐々にランクを下げていった。 それに比例するかのように、彼女への仕事-、いや、仕打ちと言った方が いいかもしれない- は、凄惨なものへと変化を遂げた。 勝つために作った力任せ・反則スレスレの改造武器を持たせ、彼女を動く 標的として-。 たとえ装備が破損してもそのままに、自らでの簡易修復 が限界の毎日-。 やがて、彼女自身が損傷を受け、まともに動く事すら 出来なくなった。 鍛錬の相手が居なくなり、チームはついにランク外へ と陥落。。。 ここで、ようやく彼女の存在意義、存在の大きさに気づいたオーナー連中。 息も絶え絶えの彼女を、大急ぎで東杜田の片隅にある工場へと持ち込んだ。 どんな損傷を受けたロボットをも生き返らせる技術者がいるというウワサ を聞いて・・・。 だが。 そこの技術者の答えは「修復不可能」との返答。長期間、内部損傷を放置 したため、コアへも損傷が生じてしまった、というものだった。 オーナー連中が出した結論は-、 チーム解散。 リーダーを失い、陰の立役者を失ったチームが、勝ち続けることは不可能 だった。 オーナーたちは、それぞれの所有する神姫を手に、それぞれの 道へと戻る-。 オーナーを持たない彼女は・・・ 研究所へ残された。 オーナー連中が立ち去り、静かになった研究室の片隅。 彼女を診断した技術者が、彼女を手に取り、にやりと笑みを浮かべた。 「・・・お前のことはよく知っているぞ。 リーダーが、徹底的に誉めて いたからな。」 いきなりのその言葉に、彼女は目を丸くした。 「時折来ていたんだよなー、あいつ・・・。 本当にいいやつだったよ。 無事でいてくれればいんだけど・・・ お前もそう思うだろ?」 彼女に、涙がわき上がった。 機械の身体であるはずなのに、何故、涙が 出るのだろう・・・。訊かずとも、技術者がすぐに答えた。 「泣いたな。 お前は、今や機械じゃない。 立派なひとりの『神姫』と なったからだよ・・・。」 ぼろぼろの身体をそっと撫でる技術者。はじめて、信頼できる「人間」が、 目の前にいる・・・。 自らの動力は、もう息絶えようとしているけれど・・・。 今までがんばってきて、良かった・・・。 「さて。と・・・って、こらこら! 一人で感動シーンをやってるんじゃ ないよ。 お前はまだ終わっちゃいないんだから。」 ごりごりと、ちょっと乱暴に頭を撫でる技術者。 「ああ言えば、あいつらはスンナリ納得して、お前を置いて帰るだろうと 思ったんだ。 ま、それもこれもあたしの腕と信頼があっての事だけど。」 そう言いながら、技術者は彼女を作業台へと運んだ。山と積まれた工具、 機材、そして素材。 「お前を見捨てるようなやつらは、ホンモノの神姫使いじゃないよ。私が ホンモノの神姫使いと巡り合わせてやる。 そうさ、これからがお前の、 本当の『武装神姫』として生きていく時間になるんだ-。」 と、技術者が言った。 彼女はそれが何を意味するかすぐに理解できた。 まだ、いける。 明日が、ある・・・!! 「・・・なんだけどねー。 あんたを救う代わりに、あたしの実証実験に 少し協力しなさーい! それがあたしへの報酬さっ!」 突如、小悪魔のような笑みを浮かべた技術者。 だが、そこに悪意は一切 なく、むしろ彼女への愛情のある顔付きだった・・・。 先とはうってかわり、機材を駆使してのテッテー的な破損個所の洗い出し を行い、詳細な修復計画を立てた技術者。まずはメインボディの修復作業 を行こととし、いったん動力を落とす旨を彼女に告げた。音声回路も破損 しかけ、かすれた声しか出せななくなっていた彼女は、ノイズ交じりの声 で、ひとつのお願いをした。 -いままでの記憶を、全て残してほしい- その願いに、技術者が目を丸くした。 本当にいいのか?と、問いかける 技術者に、彼女は強い意志を持った眼差しで答えた。 -記憶を消したら、私ではなくなってしまう- その答えに技術者は再びにやりと笑みを口元に浮かべると、彼女をそっと 撫でて、やさしく言った。 「へっ・・・泣かせる神姫だなぁ、お前は。 よーし、わかった。あたし がお前を、世界で一番の神姫にしてやる。 人間をオーナーにしてしまう くらいの、強く、かっこいい神姫に-。」 数日後。 彼女が目を覚ますと、初めて見る顔の人間がいた。 彼の肩や 胸のポケットには、3人の神姫が。猫、犬、白・・・。 「・・・なーるほどね。 そりゃー大変だったねぇ。」 「いいやつだよー。・・・ちょっと意地っ張りだけど。」 「いやぁ、構わない構わない。 話を聞いたら、なおさらウチに居て欲し くなったよ。」 その男は、技術者と親しそうに会話をしている。 やがて一段落付いたの だろうか、彼女の元へとやってきた。 と、彼女はひとつの異変に気づいた。 彼は、私のマスターだ・・・。 すぐに、認識が出来た。 そう、正式な 起動を行い、造られてから、はじめての「マスター」を得たのだ。。。 ・・・私の・・・マスター・・・ もう、独りでは・・・無いんだ・・・!!! 「どうも、はじめまして。 君のマスターになる、『ヒサトオ』っちゅー 者ですわ。 んで、こっちがエルガ、シンメイ、イオ・・・。」 それぞれの神姫が、彼女の前に降りて会釈をする。 「・・・ところで、君の名前は?」 うれしさがこみ上げる中、彼がふと尋ねた。 返答に困る彼女。 今まで、 名前で呼ばれたことなど無い・・・。 すると、技術者がさらさらと紙に文字を書いた。 「日はまた昇る、の『Rise』から音だけもらって、ちょいと綴りを変えた んだけどねー。 どお? いいでしょ。 なんたって、この数日かけて 考えた名前なんだからねっ!」 涙でにじむ視界に、ぼんやりと、しかしはっきりと浮かび上がった文字。 それは-。 「 -Lize- リゼ=ストラーフ 」 ・・・>続くっ!>・・・ <その15 へ戻る< >その17 へ進む> <<トップ へ戻る<<
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{武装神姫の理解の違いと人間の理解の違い} 「おい、姉貴」 「何、タッちゃん?」 「何故俺はこんな所にいるーーーー!!!!」 俺は姉貴に向かって怒鳴った。 それもそのはずだ。 本来なら夏休みを満喫しながら部屋でグースカピー、と寝てるというのに…。 なんでセミがミーンミーンと鳴いてる、この暑い外にいるのだ。 ありえん。 大学生になってから運動しなくなったから身体がダルくてどうしようもない。 まぁ今はとある会社の駐車場にいる。 さっきまでクーラーの効いた愛車の中に居たので、まだよかった。 だが、今は車から出てしまったので太陽に光と熱が直撃している。 マジで殺す気かぁーみたいな感じだ。 そして車挟んで隣にいるのは俺の姉貴、朱美がいる。 因みに俺の左肩に違法改造版のリアウイングAAU7を装備したアンジェラスがちょこん、と座っている。 クリナーレ達は昨日夜遅くまで遊んでいたので、ただいまお昼寝中。 暑いなか、俺は姉貴に半睨みしながら目の前会社を見ながら言った。 「っで、その國崎技研ってのが…ここか?」 「そうよ。我が社のVIS社が少しライバルだと思ってる会社よ」 「ライバルだぁ~あ?またそれはどうして??」 「だって、お互い神姫関連のパーツを創っている会社よ。自社制作だけでなく、個人制作の武装の代理販売なども行っているのだから、これをライバルじゃないと言ったらなんて言うのよ!」 「う~ん、まぁそうだな。ほんでもって、そのライバル会社に来てどうするつもりだ?ハックでもしかけるのか??」 「…タッちゃん」 「な、なんだよ。そのあきらかに馬鹿にしたような何言ってるのこの人は、みたいな顔をしやがって」 「気にしないで。実際、國崎技研に来たのは『白雪姫シリーズ』について調べたいのよ」 「白雪姫シリーズ?聞いた事ねぇ~なぁ。なんかのプロジェクトか?」 「タッちゃんが知る必要はないわ。さぁこんな暑い外なんかいないで行きましょ」 「それには同意だ」 國崎技研の入り口から入り、クーラーでキンキンに冷えた空気が身体に当たる。 くぅ~涼しくて気持ちいいぜ。 会社の中は広々としていて綺麗だった。 …流石、バックに斗小野グループがいるだけの事でもあるなぁ。 姉貴はズカズカと受付まで行き何か受付の人と喋っている。 「凄い会社ですね、ご主人様」 「だな」 辺りをキョロキョロと見渡す。 ふ~ん、まず内装はいい会社だな。 ん? 姉貴に近づく女性がノロノロと遅いスピードで歩いていくる。 あ、姉貴に声を掛けた。 この会社のお偉いさんか? んな訳ないよなー。 容姿的に女子高生に見える、まさかこの会社の社員な訳は…。 「おーい、タッちゃん。こっちに来て國崎技研技術部部長にご挨拶しなさーい!」 社員だったーーーー!!!! しかもお偉いさんだーーーー!!!! 開けて吃驚、玉手箱! って、驚いてる場合じゃないよな。 俺は早歩きで姉貴の所に行く。 「失礼いたしました。こちらが私のアシスタントの天薙龍悪です。今回、我が社の武装神姫のパーツデータを提供するものとして派遣されました」 「こんにちわ、天薙龍悪と申します」 礼儀として45度くらいの角度ぐらいまで頭を下げる。 こいつが國崎技研技術部部長かぁ。 見た目的に婪より幼く見える。 「…ご丁寧どうも。私は斗小野…水那岐と申します。以後、よろしくお願いします」 部長さんも頭を下げる律儀な人だ。 斗小野…水那岐? 斗小野…。 あー、斗小野グループの人間だったのか! ならここの國崎技研技術部部長だという理由も納得いく。 あの斗小野グループの会長の孫娘あたりの人物かな。 「タッちゃん、このアタッシュケースを持っていって第1課・フレーム・架装部門の所に行ってデータを交換しあって。このケースの中には外部HDが入っているから、赤いシールがデータをあげる方のHD、青いシールはデータを貰うHDだから間違えないでね 」 「へいへい。解りましたよ」 「それじゃあ、お願いね。私は斗小野水那岐さんと一緒に別なところに行くからー」 「斉藤朱美さん…こちらです」 姉貴と水那岐はエレベータに乗ってしまった。 後に残った俺とアンジェラスは受付に『第1課・フレーム・架装部門の場所は何処ですか』と尋ね向かった。 いやはや、あの水那岐には驚かされたぜ。 …。 ……。 ………。 大股で歩きながら第1課・フレーム・架装部門の場所に移動する。 途中で色々な武装神姫のパーツを見る事が出来たのは嬉しかった。 物見るだけで大抵のプログラムは頭の中で出来る…完全には無理だ、天才じゃあるまいし。 「ご主人様、着きましたよ」 「ん、そうだな。こんな仕事、ちゃっちゃと終わらして帰ろうぜ」 ドアを開けると、そこには色々な機材がある部屋だと認識出来た。 テストパーツを伸ばしたり潰したりして強度確める機械や風力や水力の抵抗を見る事ができる機会、etc,etc。 ここは相当な設備をされた場所らしい。 流石は会社。 俺の家にある機材と比べようもないぜ。 おっと、機械に見とれてる場合じゃない。 確か、ここの担当の香田瀬健四郎という奴にデータを渡せばいいんだよな。 俺はキョロキョロと部屋の中を見渡しながら歩く。 すると。 「あー!部外者は立ち入り禁止ですよ!!」 女の子の声がしたので、辺りをくまなく見渡す。 だが人間らしき姿を見つける事が出来なかった。 おかしい、物凄く近くから聞こえたのに。 俺の耳が可笑しくなったのか? 「ご主人様、ご主人様。足元を見てください」 「ん?足元だと、ウオッ!?」 俺はアンジェラスに言われた通りに足元を見た。 そこにいたのは腕組をした武装神姫のマオチャオ型が居たのだ。 驚いた俺は半歩後ずさる。 「誰かいたのかい、ユキ?」 「あ、お兄ちゃん。この部外者の人達に注意していたの」 白衣を着た若い男の人が猫型マオチャオのユキという神姫を右手の手の平に乗せた後、俺の方を見た。 見た目的に22歳ぐらいだろうか。 とても若く見える。 ここは不審がれる前に行動するか。 「初めまして、VIS社から来た天薙龍悪です。データの交換に来ました」 「それはどうもご苦労様です」 「あの、スミマセンが香田瀬健四郎さんって居ますか?」 俺がそう言うと男はキョトン、としてその後は少し苦笑いしながら白衣に付いてる社員名が書かれてる名札を見せた。 あ、第1課・フレーム・架装部門:香田瀬健四郎と書かれていた。 だぁー、俺とした事が本人に本人を尋ねてしまったのだ。 ちと恥ずかしい。 「あ、これは失礼しました」 「いえいえ、まぁ立ち話もなんですから、どうぞこちらに来てください」 部屋の置くに行く健四郎、俺はその後ろ姿を見ながら付いていく。 …。 ……。 ………。 健四郎が歩み止めると、そこにあるのは業務用の机にデスクトップ型のパソコンが二台置かれていた。 左側の方はスクリーンセイバーが起動していて、右側の方は武装神姫のパーツを作るソフトが動いている。 椅子に座る健四郎。 手の平に乗せていたユキという神姫を机に下ろす。 「天薙…龍悪君だったけ。君もこっちの椅子に座って」 「はい」 ご丁寧に俺の椅子の分も出してくれる健四郎。 俺は出された椅子に座る。 そして武装神姫のパーツデータがぎっしり入ってる外部HDをアタッシュケースから取り出す。 確か赤いシールがデータをあげる方で、青いシールがデータを貰う方だったよな。 「では、データを差し上げたいのですが、どちらのパソコンに入れれば宜しいでしょうか?」 「そっちのスクリーンセイバーが動いてる方でお願いするよ。そっちのパソコンに外部HD付いてるからそこにデータをいれたください」 「解りました」 俺は赤いシールが付いてるHDをパソコンに接続し、マウスを操作してデータ入れ込む。 パソコンのHDや外部HDがフル回転する。 …うわー、1000ギガあるよ、テラですよ1テラ。 これは時間掛かるなぁ。 次は…と。 「次にデータを貰う方のHDなんですけど、こっちの方もあのパソコンですか?」 「いえ、こちらです。HDを貸してください。俺がやっとくので」 「はぁ、そうですか」 外部HDを健四郎に渡し、俺はアンジェラスの方を見る。 アンジェラスは健四郎のユキに興味があるのかユキの事をチラチラと見ている。 他の神姫に興味があるのか? いや、ちょっと違うなぁ。 あのユキという神姫は猫型マオチャオだが素体が特殊にみえる。 見た目は普通の素体だが、構造やプログラムが普通の神姫と違うような気がする。 アンジェラスの奴はそれに気づいてユキの事を見てるのか? 「アンジェラス、気になるか?」 小声でアンジェラスに訊く。 「はい。あの子も一般で売られている武装神姫とはちょっと違うみたいです」 「そうか、ちと探ってみるか」 俺は健四郎の方を向き顔をニッコリしながら言う。 「健四郎さんの猫型マオチャオの神姫は可愛いですね」 「あ、そうですか。それは嬉しい事を聞きました。そういう龍悪君こそ天使型アーンヴァルも可愛いですよ」 「有り難うございます」 「そうだ、もし宜しければ、うちのユキと遊んでくれませか?他の神姫と遊べばお互いの成長も出来ていいと思うのですが」 「別に構いませんよ。アンジェラス、行ってきな」 「はい、分かりました」 俺の肩からリアウイングAAU7を使って飛びユキのもとに行くアンジェラス。 あ、お互い頭をペコペコと下げて挨拶してる。 二人とも礼儀正しいというか、律儀というか…。 「あの、ご主人様」 「ん、なんだ?」 「ユキさんが、この会社の探検に連れ出してあげる、と言われたのですが…行ってもよろしいでしょうか?」 「俺は別にいいけど、健四郎さん大丈夫ですかね?」 「大丈夫ですよ。ユキ、気をつけて案内するんだよ」 「安心して、お兄ちゃん。さぁ行こう、アンジェラスちゃん」 「はい!」 リアウイングAAU7の翼の上にユキが乗り、アンジェラスが何時もより速度を遅めに飛行しながら部屋を出て行った。 速度を遅くした理由は多分、リアウイングAAU7の翼の上に乗ってるユキを落とさないようにするためだろう。 さて、この部屋に残ったのは俺とこの健四郎という人だ。 どんな風に探りを入れてみようかな~。 …悪役になってみるのも悪くないかもな。 健四郎さんには悪いが気分を悪くさせてもらよ。 「所で健四郎よ~」 「え、はい?」 いきなりの態度の豹変に健四郎は少し戸惑う。 少し罪悪感を感じるが探りを入れるためだ。 ワザと相手を怒らして情報を聞き出す作戦。 「健四郎は、あの玩具の事をどう思うのよ?」 「玩具?」 「あの武装神姫という玩具の事だよ」 「あ、あぁー。あの子の事ね。良い子ですよ」 「良い子?おいおい、まさかあの精密機械人形に良い子だと??アンタ馬鹿じゃん!人形に良い子も悪い子もねぇーよ!!」 健四郎の事を大馬鹿にするかのように笑う。 本当は良心的な人間には悪口を言いたくないんだけどなぁ。 でも探りを入れるためだ。 「まさかお前。あのユキという人形とエロい事でもヤッたのか?最近のオーナーは性処理も人形どもにやらせると聞くがぁ。お前もそのくち?」 「な!?君ちょっと、何を言って」 顔が赤くなる健四郎。 あらら、図星かい。 でも、このネタを使わない理由はないなぁ。 「ゲッ!お前、マジでヤッちまったのかよ!?ウワァーキモー!!」 完膚なきまで馬鹿にする。 許してくれ、これも情報を得るためだ。 「自分のチンコを神姫にしがみ付かせてしごいてもらうのか?はぁっ!気持ちワル!!それならオナホールでも買ってやればい!!」 「…君は君の神姫にそいう事しないのか?」 「テメェと一緒にするんじゃねー!そんな事するなら、女を買ってセックスした方がマシだ!!それに俺が武装神姫をやっている理由は生活の為だ。バイトだよ」 「バイト?」 「そうバイトだ。嫌々人形遊びをやってる訳よ。ってそんな事はどうでもいいんだよ!」 畜生、余計な事を言っちまったぜ。 そろそろ、キレる頃合いかな。 なら核心を突いていい頃だな。 「ユキとかいったなぁ~。あの素体はノーマルの神姫には無い素体だ。白雪姫シリーズのプロトタイプか?」 「なっ!?何故それを…」 「図星かい。実際の所プロトタイプかはどーか解らんが、普通の神姫じゃない事は確かだ。この会社は、なんの為に白雪姫シリーズを作っている?」 「…他社の人に教える必要はありませんよ」 チッ! やっぱり教えてもらえないか。 「それにしても龍悪君も人が悪い。わざわざ白雪姫シリーズの中身を知るために悪役になり、俺に向かって暴言を言う。キレると思いましたか?」 「!?…はぁあ~?」 「バレバレですよ、演技が。そんな事をなさらずにも多少なら教えてあげますよ」 ニッコリ、と微笑む健四郎。 バレバレだと!? それじゃあ今まで見透かされていたのかよ。 やってらんねぇ~。 「龍悪君、君はそいう人間には見えないよ」 「何がだよ?」 「悪役にはなれないって事さぁ。君は本当は根が優しい人のはずさ」 「…はぁあ~?」 俺の事を気遣ってるつもりか? さっきまでボロクソに悪口を言って野郎にか…。 これが大人の余裕というやつかぁ? もう…探りはいいや。 「あぁ~あ、バレてるのならいいや。負けた負けた」 椅子に背中をもたれてグデングデンになる。 「健四郎…ワリィなぁ。許してくれとは言わない。たださっきまで言った暴言を謝ります。申し訳ありません」 深々と頭を下げる俺。 勿論ちゃんと相手に伝わるように感情を込めて言う。 「やっぱり君は悪役になれないよ。安心してくれ、許してあげるから」 「…すんません」 あー情けねぇ~なぁ~俺。 これが大人と子供の差か。 年もそんなに離れてなさそうなのに。 多分、健四郎にはあんまり頭が上がらないなぁ。 「いやーにしても最初はビックリしたよ。いきなり性格が豹変するだもなぁー」 「すんません」 「そんなに謝る必要はないよ。それにさっき謝ったばかりじゃないか」 「…あはは。気まずくて何にも言えないですよ」 「まぁそうだけど、気にしないでくれよ」 「はぁーそうですか」 ペコペコと頭を下げる。 健四郎は大人だ。 俺と比べる必要もない良く出来た人間だ。 それに優しい。 俺はこんな大人に…多分、なれないなぁ。 「所で龍悪君の神姫の…アンジェラスだったけ?あのリアウイングAAU7の動力部分が少し違うような気がしたんだけど」 「あぁ~!気のそうですよ!!」 「え?…そうですか」 危ねぇ危ねぇ。 まさかあのリアウイングAAU7の動力部分だけ見て市販されてるリアウイングAAU7と見分ける事が出来るとは。 さすがは武装神姫の第1課・フレーム・架装部門の一番のお偉いさん。 実力はあるという事かぁ。 この後、俺と健四郎とは色々と武装神姫について話をした。 お互いの情報交換をしながら。 …。 ……。 ………。 アンジェラスの視点 私はマオチャオ型のユキちゃんと一緒に会社の色んな場所に行きました。 今いる所は6課・特殊用品部門にいます。 ここにはある物はどれもこれも斬新奇抜な物ばっかりです…特にエロ方面で。 「ねぇねぇ、アンちゃん」 「はい、何でしょうか?」 アン。 ユキちゃんが私の事をそう言う。 なんでも『名前が長いからアンって呼ぶね』、て言われたので私のあだ名はアンになった。 別に嫌な気分とかにもならないし、逆に親しみが湧くので私的にも嬉しい。 「これなんだか分かる?」 「これですか?ただのクレイドルにしか見えないですけど」 「あ~やっぱりそう思いますよね」 意味ありげに笑うユキちゃん。 いったい何なの? 「実はですね。このクレイドルに乗って眠ると一番大好きな人とエッチしちゃう夢を見せてくれるクレイドルなんですよー!」 「えぇ、エッチ!?ですか!?!?」 そんなもの物まであるのですか、ここは! 流石、6課・特殊用品部門といいますか…なんていいますか…。 まるで武装神姫用の風俗ですね。 いやいや、そんな風に悪く言っちゃいけません。 ここで働いてる人達に失礼です。 でも…。 一番好きな人とのエッチかぁ~。 やっぱり、ご主人様でしょうか。 ご主人様とエッチ…エヘヘ~。 「うわぁっ!アンちゃん、顔がイヤラシく緩んでますよ」 「はっ!?いけない、いけない!私とした事が、妄想に浸ってしまいました!!」 「あはは、アンちゃん面白い!そうだ、一度使ってみますか?」 「ん~、じゃあ一回でけ使ってみようかな」 「分かりましたー!じゃあクレイドルの上に乗って寝たください」 私はユキちゃんの指示通りにクレイドルの上まで行き寝た。 「それではよい夢よ」 ユキちゃんの言葉を聞いた瞬間、急に眠気が私に襲ってきてそのまま寝てしまった。 …。 ……。 ………。 「う、う~ん…」 私が目を覚ますと、そこはご主人様のベットだった。 あれ? 確か私はクレイドルの上で寝ていたはず。 なのに何でご主人様のベットで寝ているんだろ? …て!? 「なんで私が人間サイズになってるの!?」 ガバッと上半身だけ起き上がり自分の体をくまなく調べる。 人間サイズになっていたのはビックリですが、もっとビックリする事は。 「この皮膚の感触…この動き…完璧に人間に成っています」 間接の部分なんか人間そっくり。 いくら夢の世界だからってこれはやり過ぎです。 ユキちゃんもこのクレイドルを使ったのでしょうか? 「アンジェラス」 「!?」 私は声をした方向に振り向くと。 「どうしたんだい?自分の身体をマジマジと見ちゃって」 「…ご、ご主人様」 そうです。 ご主人様がパンツ一丁で私の隣に寝ていました。 気づかなかったです。 あまりにも自分の身体の事で驚愕していたから周りの事をすっかり気にしていませんでした。 というか、この現在の状況から考えると。 「昨日はなんであんなに激しく俺の愛してくれたんだい、アンジェラス?」 キャー!? やっぱり、事後ですかー! でもなんだか嬉しい気持ちがあります。 にしてもこのご主人様はえらく優しいご主人様ですね。 「あの、ご主人様」 「なんだい?」 ウッ!? ご主人様の優しい笑顔が私の胸にHITします。 SEで言いますとキラキラと光るご主人様と私の胸に突き刺さる矢がキュン、か、ズキューンです。 私の顔は今頃林檎より赤くしているに違いません。 あぁ、この優しすぎるご主人様もいいですね。 「もしかしたら、まだ愛が足りないから早く起きてしまったのかい。なーんだ、そうならそうと言ってくれれば良いのに」 「エッ?」 チュ いきなり話をふられたと思いきや、いきなりご主人様が身体を起こし、私にキスをしました。 「な!?なな、ななななな!?!?」 「ん?どうしんたいだい??」 「キ、キキ、キキキキ、キスー!」 「そうさ。アンジェラスは楽にしといて、俺がアンジェラスを気持ちよくしてあげあるから」 「だ、駄目です!!!!」 大声で私が言った。 ご主人様の事をまるで拒絶するかのように。 部屋の中はシーンと静かになり、気まずい空気が満たします。 うぅ~居心地が悪いです。 「どうしたんだい?もしかして俺の事か嫌いになったのか?」 「違います!ご主人様のことは大好きです!!」 「じゃあ、なんで拒むだい?」 「そ、それは…」 ご主人様は切ない顔をしながら私の事を見てくる。 駄目、そんな顔をしたご主人様の願いをきかない訳にはいかない! 私は覚悟をして口を開き言おうとした。 その時。 「解ったよ、アンジェラス。今日はアンジェラスだけ気持ち良くしてあげるよ」 「エエェッ!?」 「ほら、足を広げて」 ご主人様は私の両足を掴み広げる。 とても恥ずかしい恰好。 「待ってくださ、ヒャッ!?」 チュプチュプ ご、ご主人様の一本の中指が私のアソコに!? 気持ちいいです! 「アンジェラスのここはもう濡れてるよ。安心して、今日は指と舌でやってあげるから」 いえ! そいうことじゃなくて! ヂュプ! 「アーー!」 更に中指がアソコに深く侵入し私の身体はビクビクと震える。 中指は上下にピストンを繰り返し私の快感を高める。 「こんなのはどうかな?」 グジュグジュ! 「アー!アン!!ウゥン!!!」 中で中指が『ク』の字に曲げられて私の膣を広くしてピストンを運動した。 快感はさっきよりも数倍に増えて身体が…。 グチャ、ジュク…チュプ 「ハァン!?…イヤ、やめ…アウン!」 「身体は正直だよ。それに今止めたらアンジェラスは身もだえしてオナニーしちゃうじゃないのか?」 「そ!?そんなこと、しません!」 「本当かい?でも、嘘だね。俺には解るだよ。レロ」 「ヒャー!?」 ペロペロペロペロ ご主人様は私のクリトリスを舌で愛撫した。 優しく周りから舐めて、最後に豆の部分を舌で上下に舐められる。 駄目…快楽に勝てない。 気持ちいいです、ご主人様ぁ~。 ペチャ、クチュ…チュウ、ピチャ 「アアァン!そこ気持ちいいです!!」 ビチャ、ピチャ、レロレロ! 「ご主人様ー!吸って!!吸って!!!」 ジュチヂュヂュヂューーーー!!!! 「アアーー!吸われてる!!ご主人様にクリを激しく吸われてます!!!」 「そろそろかな。イッちゃっていいんだよ」 ジュププププ!!!! 「!?アグッ!?」 アソコに一気に二本の指が入ってきました! 合計で三本入った指は上下左右に動き膣をグチャグチャにさせられる。 もう駄目。 頭の中が…真っ白に…。 グチュグチャジュプジュププププ!!!! ジュチヂュヂュチューピチャビチャ!! 「あ…ご主人様ーーーー!!!!」 とうとう私はご主人様にイかされてしまいました。 身体は痙攣したようにビックンビックンと波のように動き快楽が止まりません。 指と舌だけでイッてしまうとは思いませんでした。 ああぁ、ご主人様。 気持ち良かったです、ご主人様。 …。 ……。 ………。 龍悪の視点 健四郎と色々と話しをしていると、アンジェラスと健四郎のユキが帰って来た。 楽しいトーク時間のお終いだ。 「おかえり、二人とも。会社の中をちゃんと案内できたかい、ユキ?」 「うん!ちゃんと案内したよ。ねぇ~アンちゃん」 「はい、とても色々な経験が出来ました」 アンジェラスは笑みしながら健四郎に頭を下げた。 ちゃんとお礼できる事は良い事だ。 「なぁ、アンジェラス。経験ってなんの経験をしたんだ?」 「ご、ご主人様…あの、ですね」 顔を赤くしながら俯いてしまった。 う~ん? いったいどうしんたんだ? まぁいいか。 「…さてっと」 俺はアタッシュケースを持ち、アンジェラスを右肩にちょこんと座らせる。 「もう行くのか?」 「はい。一応仕事で来た身なので。今度来る時は客として面白いデータを持って来ますよ」 「そうか。それは楽しみにして待っているよ」 「また来てくださいね。アンちゃん、また今度来た時はもっと凄い物を見せますよ」 健四郎とユキがご丁寧に礼を言う。 ほんっと、律儀な人だ。 でもこいう人間は数少ないし、とても貴重な人材だと思う。 俺的には好きだな。 「それじゃー…また」 「またね、ユキちゃん」 俺とアンジェラスは第1課・フレーム・架装部門をあとにした。 …。 ……。 ………。 國崎技研の入り口に行くと姉貴が不貞腐れながら待っていた。 あ、俺達に気づいた。 ズカズカと歩いて来て。 「もう~タッちゃん~。遅いよ~」 「顔近い!顔近いから!!少し離れてくれ!!!」 姉貴の顔を掴みながら離す俺。 擬音でいうとグギギギとうい音が出るだろう。 「色々とあったんだよ。姉貴は収穫あったのか?」 「あったよ。さぁサクサク帰ろう」 「サクサクって…運転するのは俺だぞ」 「じゃあタッちゃんの車を運転していい?」 「ふざけるな!姉貴に運転させたら俺の愛車がボロボロになっちまう!!」 「じゃあ運転して♪」 「はいはい」 溜息を吐き肩を落とす。 と~ぶん、姉貴とは仕事したくないなぁ。 「まあまあ、ご主人様。気を落とさないでください」 「アンジェラス…お前だけだよ。俺の気持ちを解ってくれるのは…」 左手の中指の腹の部分でアンジェラスの頭を撫でると、気持ち良さそうにオットリした表情になる。 さて、帰るかぁ。 姉貴の奴はちゃんと仕事したのかな? まぁ、バイトの俺にとっちゃ、関係ない話よ。 こうして俺とアンジェラスと姉貴は國崎技研をあとにして、安全運転で家に帰った。 國崎技研…あの健四郎とかいう男。 きっと大物になりそうだな。 こうして俺とアンジェラスの出張アルバイトは終わった。
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せつなの武装神姫 時系列まとめ 註 この時系列順に読む事を推奨はしません。大まかに「こんな流れだったんだ」という事を説明する為に並べ換えただけです。 僕とティキ そのいち・改訂版 「前夜」 僕とティキ そのに・改訂版 「回顧録・一」 僕とティキ そのさん・改訂版 「良く晴れた日」 僕とティキ そのよん 「初陣」 僕とティキ そのご 「思春期男子なんだから時にはそういう事もある」 僕とティキ ばんがい 「これがティキの日常なのですよ」 僕とティキ そのろく 「類は共を呼び友になるのか?」 僕とティキ そのなな 「回顧録・二」 僕とティキ そのはち 「そうだ、有名ショップに行こう♪」 僕とティキ そのきゅう 「たまには勝敗の無いゲームを」 僕とティキ そのじゅう 「そして少年は少女と再会す」 僕とティキ そのじゅういち 「勝ち負けよりも価値ある性質の立ち合い」 僕とティキ そのじゅうに 「口に出して言うには恥ずかしい話」 僕とティキ そのじゅうさん 「強敵と書いてもテキとしか呼ばない!」 Y.E.N.N 第1幕 「未熟な利己主義者」 ―断片― 断片1 ―海神― 僕とティキ そのじゅうよん 「そして明日は笑おう」 僕とティキ そのじゅうご ふたつめ 「さあ反撃の狼煙を上げろ・2――回顧録・三――」 Y.E.N.N 第2幕 「はるか遠くの始まり」 Y.E.N.N 第3幕 「同じ錯角が生じる位置」 僕とティキ そのじゅうご みっつめ 「さあ反撃の狼煙を上げろ・3――ジジィと神姫――」 僕とティキ そのじゅうご よっつめ 「さあ反撃の狼煙を上げろ・4――エルゴのおうさまたち――」 僕とティキ そのじゅうご ひとつめ 「さあ反撃の狼煙を上げろ・1――いまはおやすみ――」 僕とティキ そのじゅうご いつつめ 「さあ反撃の狼煙を上げろ・5――風輝纏いし猫戦姫――」 Y.E.N.N 第4幕 「視線を移した先」 Y.E.N.N 第5幕 「心の指し示す場所」 Y.E.N.N 第6幕 「思惟の共鳴現象」 Y.E.N.N 第7幕 「意思の同調状態」 僕とティキ そのじゅうろく 「僕らの上に雪が降る」 & Y.E.N.N 最終幕 「其の求める名は」 ―断片― 断片2 ―きらり― ―断片― 断片3 ―僕とティキの番外編― なつのとびら 1 「朔良」 なつのとびら 2 「アミューズメントパークにて」 なつのとびら 3 「夢絃」 なつのとびら 4 「露草流音」 なつのとびら 5 「ある日」 なつのとびら 6 「…………」 なつのとびら 7 「暗い夜」 なつのとびら 8 「そして公園にて」 雪那とティキと――僕とティキのつづき―― 回の00 「不変ではいられない僕ら」 なつのとびら 9 「後始末」 雪那とティキと――僕とティキのつづき―― 回の03 「朔が咲いたその日」 雪那とティキと――僕とティキのつづき―― 回の01 「二人目で初めて(?)の神姫」 雪那とティキと――僕とティキのつづき―― 回の02 「朔とそして……」 雪那とティキと――僕とティキのつづき―― 回の04 「たまにはこんな夜」
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戦うことを忘れた武装神姫 その6 ・・・Dr.CTa。久遠とは大学の同期であり、両人とも腐れ縁を認めている。 Dr.と付くだけあって、所属する会社に於いてはそれなりの地位にあり、特にロボット工学では相当の研究成果を出してはいる才女・・・なのだが、その実は「腐女子」だと陰で囁かれている。 そんな彼女の手元には、サイフォス型の「ヴェルナ」と紅緒型の「沙羅」の、2体の神姫が住み着いている。しかしこの2体、顔が・・・明らかに通常のタイプと違う。 「雨、降ってきたっすね・・・。」 デスクで打ち出されたデータとにらめっこするCTaの脇で、コーヒーの缶に腰掛けた沙羅が、窓の外を見ながら呟いた。 「うむ。確か今朝の予報では、降水確率は70%だったな。」 ちらりと目を窓に向け、再びデータの山に向かうCTa・・・と、彼女の袖をヴェルナが引っ張っていた。 「マスター、そろそろ休憩の時間です。お茶菓子を用意しました。」 「おぉ、ありがと。」 ヴェルナから茶菓子のあんまんを受け取ると、ちぎって沙羅とヴェルナにも分け与えた。 CTaが勤務するのは、通称「ちっちゃいもの研」。体内マイクロマシンなど超小型機器の研究施設である。仕事上のつながり・・・というより腐れ縁の立場を利用されてか、久遠の神姫のメンテナンスもCTaは受け持っている。 顔見知りなのでタダではあるが、その代わり自らの研究材料としての利用もしている。そのひとつが、久遠の神姫にも搭載されている「食事」機能。 「あっちー!!」 渡されたあんまんにすぐかじりつき、餡の熱さに思わず声をあげた沙羅。 「これこれ沙羅、餡は熱いんだから。十分冷ましてからにせぇよ。」 と言いながら、CTaも餡を冷ましている。 「ところでマスター、今日は夕刻より久遠様と会議なのでは?」 一足先に食べ終えたヴェルナは、PDAを操作して予定表を確認していた。 そこには、「久遠・緊急用件@居酒屋・時刻1830」の文字が。 「あっ! 忘れてたっ!! いっけねぇ、何も用意してないぞっ!!」 あんまんを押し込むように食べ、むせ返るCTa。 「マスター・・・。」 その手元からは、沙羅とヴェルナの寒い視線がCTaに向けられていた。 沙羅とヴェルナは、いわゆる「捨てられた」神姫だった。 とある雨の日、久遠がシンメイを連れて買い物に出た帰り道だった。近道でもある河川敷を歩いていた際に、シンメイが消え入りそうな神姫のSOSシグナルを受信、周囲を捜索するとコアユニット、すなわち頭部が無惨にも破壊された 神姫を2体発見する。 それが、沙羅とヴェルナだった。 とても自らの手では修理できないと判断した久遠は、CTaに修復を依頼。コアユニットの修復はCTaも初めてであったようだが、他機種のガワを上手いこと流用し、数日後には見事に美しく修復させた。 当初、久遠が2体とも引き受ける予定であったのだが、情が移ってしまったのであろうか、CTaが自らのサポート用として、引き取ったのである。 「ふぇ・・・へぶしっ! 冷たいっ雨すねぇ。。。」 「おっと、ごめんよ。沙羅は雨が苦手だったよね。」 雨の中、待ち合わせの居酒屋へ急ぐCTaは、肩に乗せていた沙羅に小さな傘を持たせた。と、CTaの持つ鞄から、合羽を着込んだヴェルナが顔を出した。 「待ち合わせ時刻まで、残り6分と30秒です。間に合いますか?」 「だーっ!わかっとるわぃ!だからこうして急いでいるんじゃないかっ!」 「あ、マスター・・・あと20m先なんですが、私の計算ですと・・・」 「うん? なに?」 「工事に伴う歩道上の段差で、おそらく蹴躓い・・・」 どんがらがっちゃ。 ばしゃ、べっちゃり。 ヴェルナの方を振り向いた瞬間。見事、ヴェルナの予測通りの段差に蹴躓き、資材置き場にダイブするCTa。そして水のたまったブルーシートの上へ沈む。 「い、いてて・・・ ヴェルナっ!そういう事はもっと早く言うことっ!」 「も、申し訳ありません!」 鞄から転がり落ちて、ヴェルナは水たまりに填っている。 「ん、んん? あっ!沙羅っ!!」 体を起こしたCTaは、肩に乗せていた沙羅がどこかへ飛んでいったことに気がついた。ずぶ濡れのまま、あたりを見回すと・・・ 「・・・。」 目の前には、気の毒な表情を作ろうとしているものの笑いをこらえているのが一目でわかる、なんとも変な顔付きをした久遠が立っていた。そして彼の左手には、目を回した沙羅が。 「何やっているんだ? いきなり沙羅は飛んでくるし。何かしでかして思わず 投げ飛ばしたんじゃないかと思ったぞ。」 「うるさい。滑って転んだだけだ。」 むくれっ面で、ヴェルナと鞄を拾い上げるCTa。 「いえ、私の不注ぃ・・・むぐっ!」 と、CTaの手の中でヴェルナが何か言いかけたが、CTaは遮るようにヴェルナの口を塞いだ。 「沙羅じゃないけど、あたしも雨は苦手でね。目も悪いしぃ。」 「でも、私が・・・」 と、何か言いたそうなヴェルナを黙らせるかのように、どこからか取り出したタオルに包み込む。 「いんだよ。さぁ、沙羅もいつまでも目ぇ廻してないで。」 そう言いながら久遠から沙羅を受け取ると、ヴェルナを入れたタオルに併せて放り込むと、ちょっと乱暴に、がしがしと拭きあげる。そして。。。 「お前、風邪ひくぞ。」 その脇では、CTaに拾い上げた傘をずっとさし続ける久遠。 「何だよ。別にそこでつっ立っていなくて・・・ひっくしょん!」 振り返った瞬間、CTaは久遠にくしゃみをぶっかけてしまう。 「あ・・・ごめん・・・。」 「・・・。とりあえずこいつらは俺が拭いておくから。お前はそこの中武で服買ってこいや。」 久遠はひったくるようにヴェルナと沙羅の入ったタオルをCTaの手から取ると、代わりに傘を差しだした。 「くっそぉ、こんな事でポイント稼がれるとは・・・。」 ブツブツ言いながらも素直に中武へと消えるCTa。 「全く、素直じゃないんだから。」 ため息混じりにその後ろ姿を追う久遠。 彼の手元では、沙羅とヴェルナがタオルの隙間から顔を出し、ぼそっとため息混じりに呟いていた。 「あーあ、ダメっすねー。 素直じゃないのも、朴念仁なのも・・・」 「お互い様、ですねぇ。これじゃ苦労しますよ、久遠様の4人も・・・。」 そして顔を見合わせて、 『はぁ・・・。』 大きくため息の二人。 マスターの将来までをも心配する、お節介な神姫がいる。 そう、ここに居るのは、戦うことを忘れた武装神姫。。。 ・・・>その7へ続くっ!!>・・・ <その5 へ戻る< >その7 へ進む> <<トップ へ戻る<<