約 2,798,298 件
https://w.atwiki.jp/kmpnote/pages/643.html
笹本晃「ストレンジ・アトラクターズ」 Take Ninagawaにて 2010年12月18日より2011年1月29日まで 週末、東京タワー近くでパフォーマンス・インスタレーションを見てきた。笹本晃 「ストレンジ・アトラクターズ」 http //tinyurl.com/4kjfgg6 30㎡くらいの狭いスペースへ所せましと30人くらい入り、センターで自由に動き回るアーティスト。ぶつからないよう移動するギャラリー。 「はい、このドーナッツ食べて、真中からね」と実際にギャラリーへ食べさせる、「人間の99.9パーセントは凡人だ」などと話しながら壁に円を描き、ダンボールのドラムカンへ入り込む。そんな感じで40分程度。意味不明な行動と空間の過密さでなんとも言えない緊張感に満たされる。 机を転がす。全員で大移動。吊ってあるオブジェを解く。さらに移動、、。凡人の話は社会問題や哲学的なエピソードにも発展するが、単なる独り言にしか聞こえない。いや、講義にも聞こえるし、演劇にも見える。しかし自分の常識へ重ね現前の行動に検索をかけても、安心できる回答へは辿り着かない。そのギリギリな所に「アート」があるのだろうか。 油断していると、要するに危ない人(理解出来ないという意味で)と至近距離で過ごす40分間となる。けれど一方で息をのむくらい皆が真剣だった。時に笑った。これぞアートか、圧倒された。あと2回やるようです!。 ところで、NYを拠点に活動しているアーティストさんのようだけど、いったいこのジャンルはどうやって食べていくのだろうか。いくつかオブジェがあったけれど、インスタレーションという文脈以外でモノとして購入されるのだろうか。ギャラリストの方に聞いてみたい。 パフォーマンス・インスタレーションと同時に、4時半から5時までの東京タワーが観たかった。ちょうど緊張感ある40分を解放され、見上げると夕空に赤く染まった鉄骨造の構築物。しかも街区で全貌が見えないのに、あらゆる壁面を赤く染める様は、暴力的ですらあった。 2011-01-09/k.m カテゴリー-展示
https://w.atwiki.jp/fairdol/pages/740.html
チャンスタイム ステージ情報 ステージクリア報酬 早期クリア報酬 イベントガチャ ランキング総合ランキング 中間ランキング NPCに遭遇 イベント連動衣装 イベント背景プレゼントガチャ 【開催期間】 2014年5月13日(火) ~ 2014年5月28日(水) 10 59 【イベント内容】 ステージクリアでイベント限定ガチャができます。 更に早期クリアで特別背景「異能力者学園都市 朝」が貰えます。 ※イベントエントリーはイベントページに入ることで自動エントリーされます。 <遊び方> チャンスタイム 発生後15分の間に決められた歩数を進行する事でアイテム2個が入手できます。 フィーバータイム・NPC遭遇率倍増と同時に起こる事もあるほか、イベント連動衣装の影響を受けます(時の再生者なら必要歩数が3ずつ減少)。 必要体力×歩数が最大体力を上回り、イベントちゃんによる回復を行わないと達成不可能な場合もあります。 アイテム たいむペンシル10 たいむペンシル30 たいむペンシル60 たいむペンシル120 フェアリーガチャ券 福引券 画像 ▲ページTOPへ ステージ情報 開始時体力は100、ステージクリア毎に+4 ステージ数 消費体力 クリアまでの歩数 ガチャ回数 1~9 3 5 1 10 6 11~19 4 2 20 7 21~28 5 29 6 30 9 31~38 3 39~49 7 50 15 51~59 4 60~65 17 66~80 8 81 9 5 82~90 20 91 10 92~93 25 94~95 11 96~99 12 100~ 15 ▲ページTOPへ ステージクリア報酬 ステージクリアすると、体力(+4)とイベントガチャ回数が増えます。 更に、特定ステージをクリアするとステージ報酬がもらえます。 ミケ ステージクリアおめでとにゃ!!クリアボーナスをプレゼントするのにゃ~。 (笑) アイテム 福引券 鳥籠世界のお手伝いさん 所持枠+5追加!! フェアリーガチャ券 電子世界のフレーム 電子の鳥籠ワンピース 画像 ステージ 50 60 70 80 90 100 ▲ページTOPへ 早期クリア報酬 イベント開始から48時間以内に特定ステージをクリアで、特別衣装が手に入ります。 アイテム 1000ジュエル 1000ドロップ 福引券 1000ジュエル 1000ドロップ 所持枠+5追加!! 福引券 異能力者学園都市 朝 画像 ステージ 7 15 20 25 30 35 40 45 ▲ページTOPへ イベントガチャ イベントガチャでしか入手できない衣装が手に入ります。 2週目追加衣装★5 千里眼の証 電脳未来預言者 浮世の大水鏡 画像 ★4 鈴生り簪 白金 鈴生り簪 白銀 鈴生り簪 赤金 鈴生り簪 紫銀 画像 ★4 異能符術師着物 赤 異能符術師着物 青 異能符術師着物 緑 異能符術師着物 紫 画像 ★3 ファイア・ホーン イエロー ファイア・ホーン ブラック ファイア・ホーン シルバー ファイア・ホーン ブラウン 画像 ★3 バーンブラスト type1 バーンブラスト type2 バーンブラスト type3 バーンブラスト type4 画像 ★3 ファイアバタフライ type1 ファイアバタフライ type2 ファイアバタフライ type3 ファイアバタフライ type4 画像 ★2 異能花咲ワンピース type1 異能花咲ワンピース type2 異能花咲ワンピース type3 異能花咲ワンピース type4 異能花咲ワンピース type5 画像 ★2 鎖上風紀員制服 type1 鎖上風紀員制服 type2 鎖上風紀員制服 type3 鎖上風紀員制服 type4 鎖上風紀員制服 type5 画像 ★2 異能力増幅飴 オレンジ 異能力増幅飴 グレープ 異能力増幅飴 ハッカ 異能力増幅飴 マスカット 異能力増幅飴 ストロベリー 画像 ★2 鎖鍵のイヤーカフス 銀 鎖鍵のイヤーカフス 黒 鎖鍵のイヤーカフス 紫 鎖鍵のイヤーカフス 金 鎖鍵のイヤーカフス 赤 画像 ▲ページTOPへ 1週目 ゴールドガチャ シルバーガチャ ブロンズガチャ ガチャ消費回数 30回 10回 1回 ★5 なし なし なし ★4 74.98% 22% 8% ★3 25.02% 70.96% 10.98% ★2 0% 7.04% 81.02% ▲ページTOPへ 2週目 ゴールドガチャ シルバーガチャ ブロンズガチャ ガチャ消費回数 30回 10回 1回 ★5 20.99% 6% 0.29% ★4 45.02% 30.01% 4.29% ★3 33.99% 44.04% 7.02% ★2 0% 19.95% 88.4% ▲ページTOPへ ランキング fpの累計がランキング形式で表示されます。※該当ランク以下の衣装も全て入手することができます。 総合ランキング 順位 報酬 公式 GREE・mobage mixi・dゲーム 1~200 1~50 1~30 元素の主 四元素の精霊 三鳴獣 201~1000 51~300 31~100 異能魔法少女 1001~3000 301~1000 101~350 フェアリーガチャ券 3001~10000 1001~2500 351~1000 福引券 ▲ページTOPへ 中間ランキング 5月20日11時時点での順位にて、景品が貰えます。 順位 報酬 公式 GREE・mobage mixi・dゲーム 1~200 1~50 1~30 夢見の木馬少女 安らぎの振り子 夢見る煙 201~1000 51~300 31~100 よじよじ魔法使いオトモ 1001~3000 301~1000 101~350 代償の精霊 3001~10000 1001~2500 351~1000 福引券 ▲ページTOPへ NPCに遭遇 ココア所長 アイテム 所持枠+5追加!! 所持枠+10追加!! 画像 かるめ アイテム たいむペンシル5 たいむペンシル10 たいむペンシル30 たいむペンシル60 画像 アイテム キャンディ マシュマロ ナズナ チューリップ イベントちゃん 画像 ジュリア アイテム ドロップ 画像 ロビン アイテム ジュエル 画像 ミケ アイテム ジュエルガチャ券 ドロップガチャ券 画像 シラス fp(ランダム) <キャラクター台詞> イベント連動衣装 イベント中に装着するとfp・ステージ進行度・チャンスタイム歩数進行度が倍になります。 画像 ★4 効果 放浪の傀儡師 fp5倍 時の再生者 fp3倍 ▲ページTOPへ イベント背景プレゼントガチャ 期間限定で通常ガチャ衣装プラス、ストレンジ・ストレングスイベント限定背景が必ず入手できます。 期間 5月25日~5月28日10時59分まで ※1人1回限定 300コイン 画像 衣装 異能力者学園都市 夜 ▲ページTOPへ コメント一覧 名前 コメント すべてのコメントを見る (c)Ambition
https://w.atwiki.jp/sousakurobo/pages/195.html
――――誰だ? 「気付いた?」 気付くも何も……てか何だその耳は? 「これには訳が……。じゃなかった。それよりも緊急事態です」 それより? というか誰だ、お前は? 「そういう事は後々。ええっと……お父さ……じゃなかった、未来の貴方からメッセージがあります」 未来の……俺? ちょ、ちょっと待ってくれ、意味が良く……。 「お願いです。聞き逃さない様に、耳をしっかりと傾けてください」 「時間の歪みのせいで、貴方が――――」 「起きろ!」 瞬間、俺の目の前を火花が散った。 「いってぇ~……あ、会長」 「あ、会長。じゃない! 少しは書記として自覚を持ったらどうなのよ!」 しまった……また眠っちまったみたいだ。にしても変な夢だったなー。狐耳か……悪くない。何言ってるかはさっぱり分からなかったけど。 しっかし背表紙の方で叩くか? 幾ら俺が男だっつってもな……。クラスの奴らは羨ましがるけど、あいつらは会長の事を全く知らないからあーいう事言えるんだよな。 俺の頭を思いっきり辞典で叩いた女は氷室ルナと言って、学園全体を仕切る生徒会長を担っている。 名前がカタカナだが別に親がアレって訳でなく、むしろ両親はエリート中のエリートで知られており、父親は外資系有名企業の重役、母親はフィンランド人で元モデル……。 と、俺の様な人間には天の、いや、大気圏を突きぬけたほど遠い人間だ。氷室の凄さは生まれだけじゃない。 その両親から受け継いだ、完璧な美貌に眩しいほどの銀髪を結いだツインテール、そして他のちんちくりんな同級生の女子とは別次元のスタイルの良さ。 おまけに全学年トップの成績(無論体育も含めて)に、その能力の高さを任されて生徒会長と言う大きな役職を前会長から直々に受け継いでいるのだ。 実際、氷室が生徒会長になってから、学校全体が風紀的にも資金的にも底上げされている。元々そんなに悪い学校じゃないけど。 そんな漫画みたいなキャラである氷室だが、一応人間だ。ちゃんと欠点がある。それは……。 「あー! まーた野球部の支出を書き間違えてる! 何度言えば分かるのよ!」 「何で? ねぇ何でまだ茶道部の部長を決めかねてるの? もう二日も経ってるよね?」 「だーかーらー! 私が認めているのは文庫本よ? ライトノベルとかどこをどう読めば文庫本に入るのよ、このスットコドッコイ!」 氷室は非常に固いのだ。融通が利かないとも、頑固とも言える。言うなれば……クソ真面目なのだ。 だから自らが課した事が達成できないと、今の様にズバズバと物を云う。それも男女関係無く、だ。 その物云いは常に正論、痛烈、何より的確な為、反論できるような奴は殆どいない。氷室の口喧嘩の強さは、生徒会では暗黙の了解となっているほどに。 まぁだからこそ、今の学校は結構良い環境であるんだけどな。で、だ。そんな俺が何故生徒会に入ってのかと言うと……。 ……何となく、だ。なんか生徒会に入った方が後々有利になるんじゃね? と思った限りの浅はかな加入だ。 クラスの阿呆な同級はお前あの会長の下で働けるなんてすげーじゃねーか! とか会長と仲良くなって俺らに紹介してくれ! とか言ってたな。 俺も実際、あの会長の近くで働けるなんてラッキーだと思ってたさ。それに選んだ仕事は書記だ。決まった事や出た案をその都度ノートや黒板に書くだけで良い。 中学の時から何となく部活って入る気になんなかったし、どうせ高校で帰宅部になるくらいなら入っちまえ。そう思って入った次第。 甘かった。本当に甘かった。俺が入ったのは書記じゃねえ。書記と言う名の雑務係だ。 氷室の命令の元、荷物運びから各委員が集う会議のセッティング、先生との打ち合わせから無断欠席の生徒の調査まで色んな事をやらされる。いや、押しつけられる。 「良い? 書記だからってただ物事を書いて貰うだけじゃ仕事でも何でもないんだからね! これから書記としてきっちり、生徒会に貢献して貰うわよ!」 今更ながら、書記として着任した時に氷室が言っていたこの発言の意味を嫌というほど理解している。 実際仕事は休日除くとほぼ毎日あり、しかも部活の下校時間と共に終わる為、実質部活をしてると同じくらい……いや、雑務を考えると正直文化系の部活よりキツイと思う。 何故だか毎日毎日、山の様に仕事があるのだ。氷室が作っているのか、良い学校に見えて実は問題山積みなのかは分からんが。 そのせいか、一度仕事が一段落するとすげー眠くなる。その度に会長にいろんな方法で起こされるのだが、どれもドSだから困る。 で、今はと言うと、月に一回の株主総会……じゃなかった、もとい、各委員が揃っての総会な訳で。 現時点での全ての部活動に関する云々や、生徒から出ている要望、不満、その他学校の関わる事柄について決める日なのである。 それでだ。案の定会議はグダグダ。決めるべき事もなかなか決まらず、会長は実におかんむりな訳で。 こ―いう時には書記は書記に戻れるものの、何時もの激務と違って黒板やノートにその都度の経過や結果を書くだけで正直暇な為、睡魔に襲われる。 そう言えば最近、同級の阿呆達と遊んでないな。というか、書記になってからあいつらとは学校生活以外に付き合いが減っちまった。 そうそう、いつもは非常に厳しい書記だが、その分休みはちゃんと休みとして確保されてる。……まぁ、俺が帰宅部なだけだが。 しかし休みの日っつってもなーんもやる事無いんだよなぁ。阿呆共の休日はしっかり部活とバイトで埋められてるし。 そうか、バイト……は別に欲しいもんも無いな。家に帰って適当にパソコンで遊んでりゃ一日潰れるし。 ……アレ? 俺、輝かしい青春を無駄に……? 「鈴木君、鈴木君、起きなきゃまずいですよ……」 「あぁっとごめん。いやぁ、申し訳ない、木原さん」 危ない危ない。またも氷室から辞典で殴られる所だった。俺の肩を揺らして起こしてくれた木原さんに感謝せねば。 今俺を起こしたのは、俺と共に書記を担当している木原町子さん。肩程度まで伸びた黒髪と、野暮ったい黒ブチ眼鏡が印象的な今どき見ないほど……地味な子だ。 どんな雑務でも器用にこなしており、なおかつ一生懸命な姿が氷室には好印象なのか、あんまり怒られない。まぁたまに小さいポカやって小言を言われるけど。 ずっと前に何故書記になりたかったのかを聞いたら、氷室の様に強い人になりたいと答えた。強いというか……まぁ強いよね、うん。 俺がうつらうつらしてる間にも、木原さんはしっかりと実務をこなしている。申し訳無いと思うが良くやるなぁとぶっちゃけ思う。 何となくで入った俺と違い、氷室みたいになりたいって目標を持って生徒会に入ったんだろうなぁ、木原さんは。ホント、俺にとっちゃ頭が上がらんわ。 そういやもうすぐ定刻か……。つっても今のグダグダだと、何時帰れるか分かんねえな。 出来るだけ今日決めたかったんだがなぁ。明日は明日でま―た忙しいし。でもまぁ無理なら無理……で……。 「さっきはすみません……。まだちょっと調子が悪いみたいで……」 ん、んん? あぁ、またお前か。で、さっきはなんて言いたかったんだ? 「何処から話せばいいのでしょう……分かりました。あの、ずっと先の未来……きゃっ!」 どうした! 「……大丈夫、ちょっと余波が通っただけ。それで……」 ずっと先の未来がどうしたって? 「……私が居た世界、つまり貴方が居る世界の未来では巨大ロボット同士を使った娯楽が流行していました。国民の間で熱狂的なほどに。 しかしその巨大ロボットに目を付けた悪しき者達がそのロボットを使い、世界に宣戦布告したのです。……代理戦争という名の」 巨、巨大ロボット? 戦争? おいおい、ちょっと訳が……。 「それで……何時しかその戦争は熾烈を極め、ある出来事がきっかけで時空に歪みが出来、その時空の歪みを掌握せんと、行動を開始しました」 ……そのとてつもなく壮大な話が俺にどう関係あると? 「……その巨大ロボットの開発には、貴方が携わっています」 ……はぁ。……は? 「厳密には、貴方をそそのかした……っつ! うう……」 おい、大丈夫か! 何処か怪我でもしてるのか!? 「くっ、もうこんなに早く……ごめんなさい、ちょっと通信を切ります」 おい、ちょっと待ってくれ! 重要な部分が何も……。 「ヴィルティック」 え? 「貴方の――――機体名です」 『ヴィルティック・シャッフル』 第一話:ストレンジ ……ん、またあの夢か。何なんだ、あの狐みたいな耳を頭に付けた女は……言ってる事も電波入ってて訳分からんし。 巨大ロボット? 代理戦争? どこの厨二小説だよ……いまどきそんなベタベタ設定、どの作家も書かねえよ。 俺、日々の業務で疲れてるのかなぁ。最近ちょっとばかし腰が痛いし。……腰は関係ないか。 つか会議はどんだけ……と……氷室? 何でそんなニコニコしちゃって……。 「良い夢は見れたかしら?」 「いてぇ……」 思いっきり事典の角で叩かれた頭を擦りながら、俺は家路へと足を進める。 「大丈夫ですか? 思いっきり叩かれたみたいですけど……」 木原さんが心配そうに俺に言った。あぁ、良い子や。彼女とは偶然いつも帰る方向が同じ為、業務が終わると一緒に帰ってるのだ。 俺は頭を振って手を振る。何時もこれくらいだからなー。変に慣れちまったというか。あ、一応言っておくが俺はMじゃない。 「それより木原さん、悪いけどノート貸してくれるかな? 寝ちゃったせいで黒板の決定事項が書けなかったんだ」 まさか全部消されるとは思わなかった。氷室……悪魔め! まぁ氷室と言うか、皆まじめにやってるのに寝ちゃった俺が悪いんだけどな。 木原さんはため息をつくと、カバンからノートを引き、俺に渡してくれた。 「今度はちゃんと書いてくださいね」 「いやぁすみません……明日返します」 ノートを受け取り、木原さんと挨拶を交わして別れる。にしても……駄眠中に見た夢の内容が気になる。 突然目の前に狐の様な耳を生やした(つけてるのかも知れんが)女の子が、俺に対してやけに馴れ馴れしい口調で、実に電波チックな事は喋っていた。 しかも言い掛けて止めたが、どうやらあの女の子にとって俺は叔父に当たるらしい。そしてその叔父……というか未来の俺が、俺に対して何か頼みごとがあるらしい。 まぁそこを考えるとなんかもう訳が分からないので、女の子が喋っていた、未来について考えよう。 どうやら未来だと巨大ロボ……とやらに乗る遊びが流行っているらしい。なんじゃそりゃと思うが、流行っているならしょうがない。 そんでその巨大ロボで代理戦争……だったか。いや、手っ取り早く言っちまえばどっかとどっかが戦争してるんだろう。 その戦争中に何らかの事件が起きて、時空とやらに異変が起きたらしい。そんで、その異変をどうにかする為に……俺? おいおい、俺が一体何したってんだ。女の子はその原因となる巨大ロボを俺が作ったとか言ってたが……はぁ、本当に訳分からん。 日々の疲れが積もったせいで頭がおかしくなってんだ。そういう事にしておこう。 早く家に帰って飯温めて食って風呂入って寝よう。俺はそう頭を切り替えて、自宅へと足を早めた。 ……さっきから背後に妙な視線を感じるが、スル―だ。ここはスル―の精神で通すんだ。俺には霊感は無い。 エレベーターで昇り、廊下を通って自宅に着く。鍵を開けると、既に玄関と言うか部屋が明るかった。 珍しいな……親父もお袋も姉貴もまだ帰ってくる時間じゃないと思うんだが。まぁ、そういう事もあるのかな? 「ただいまー」 声を掛けたが反応無し。むむ、むむむ。もしかしてシャワーでも浴びてんのかな? そう考えると帰って来たのは姉貴か? 耳を澄ましたがTVの音は無し。親父なら帰ってきたらまずTVを付けるから、親父でも無し。そして最後の線。 俺がただいまーと言うとすぐにおかえりーと返してくれるお袋。しかし声が何も返ってこなかったからお袋でも無し。 このしょっぱい推理からして導き出される答えは……姉貴か。にしても最近は同僚の人と飲んでるから深夜に帰って来ると思うんだが、どうしたんだろう。 外が暑かったし、汗掻いてるからシャワー浴びたかったんだけどな。姉貴がシャワー使ってるなら仕方ないか。 リビングでTV見よう。カバンをソファーに放り投げ、俺はTVを付けた。別に内容はどうでも良いんだが、静かなのもアレだしな。 その時、カバンに入れてある携帯が鳴った。取り出して誰からか見る。……何だ。 「おう、お前か」 「お前とは失礼だな! お前の親友の草川君からだぞ! 少しは」 「わぁーたわぁーた、で、何の用件だ? いっとくが会長にお前の事は紹介してないからな」 今俺が話している喧しい奴は草川大輔。俺と付き合いがある阿呆共の中でも飛び抜けて阿呆な奴。 中学の頃からの付き合いで、女好きで軟派なお調子者、典型的な……なんつうか良くある脇役キャラだ。うん、奴には脇役って言葉が似合う。 いつも草川は会長を紹介してくれとのたまうが、俺でさえ馴れ馴れしく付き合えないのにお前が付き合える訳無いっつーの。と耳がタコになるほど言っているが聞く由も無い。 まぁ、そんな阿呆だから話していて気が楽になるけどな。頭を使わないで話せるってのは本当に良い。 「ホントかぁ? 実は俺に会長を取られるのに嫉妬……」 「切るぞ」 「まぁ待て! ちょっと待て! 実はお前に聞きたい事があってよ。ちょっち電話を掛けてみたって訳さ」 喉が渇いたので冷蔵庫から牛乳を取り出す。このプレーンな味が喉を潤すのには実に良い。コップに注いでごっくん。 「んで、その聞きたい事とは?」 「あぁ。お前って、お姉さんが1人いるよな」 「おう。で、それが?」 ふと、誰かがリビングに歩いてくる音が聞こえる。姉貴がシャワーから上がったんだろう。 もうシャツがベトベトだ。早くシャワーを浴びたい。俺は草川にその用件とやらを早く言う様急かした。 何故だか草川は迷っているようだ。何だ何だ? 好きな女でも出来たのか? どっちにしろ、俺にはそんな与太話を聞く気は無い。 「おい、いい加減にしろ。何も無きゃ切るぞ」 「待て! すまん隆昭。なんつうかビックリして上手く言えないんだが……」 「ほら、俺とお前って帰る道が同じだろ? それで帰ってる時にさ……すげえ美人の女の人に声かけられたんだよ。お前の家は何処かって」 「……教えたのか?」 「いや、お前のマンションの方を指差しただけで、番地とかは言ってねえよ!」 「当り前だ馬鹿! ……一つ、お前に聞きたい事がある。その美人の女ってのはその……頭に、変な物被ってなかったか? こう……猫耳、みたいな」 「ん? あぁ、言われてみればそんなのしてたな。てかお前それって知ってるって事だよな? ……隆昭? おい、隆昭」 「すまん、明日学校で話してやる。色々な」 俺は電話を切り、目の前でバスタオルに身を包んだ、変な女に視線を向ける。 異常に鼓動が速くなるが、胸を抑える事で無理やり鼓動を沈めながら、俺はその女の姿を観察する。 ……俺より背が高い。そして顔立ちは……うん、美人だ。鼻が高くてすらっとしてて、切れ長の口にクリっとした目。 それにその……バスタオルから分かるくらい胸がデカい。多分氷室より。……まるで変態じゃないか、俺。胸から目を逸らして、他の所を見る。 髪の毛は銀……銀色? 氷室と同じなのか……。それでだ。俺が一番驚いているのは、その女の耳からぴょこんと生えている……。 狐の、耳だ。俺の中でふわふわしていた疑念という気体が確信と言う名の固体とる。目の前にいる女は……間違いない。 ―――――さっき見ていた夢に出てきた、あの狐耳の女だ。 どうする? どう動けばいいんだ。何というか狐に化かされてるってこういう事かと思う。いや、冷静に語ってる場合か。 というかどうやってこの部屋に入ったんだ。俺が来た時には鍵が閉まってたぞ。ピッキングか? 中国窃盗団御用達のピッキングなのか? ここは8階だぞ。地上から~……結構高い所だ。普通に泥棒が窓から入れる様な所じゃない。両隣の部屋は人が住んでるし、窓伝い出来る程スペースが無いし。 本当にどうやってこの部屋に入ったんだ……。そうだ、警察を呼ぼう。それが一番手っ取り早いじゃないか。 「鈴木隆昭さん……ですね?」 女が今まさにボタンを押そうとした俺に声を掛けてきた。 「は、はいぃ!」 しまった、驚いた弾みに携帯を落としてしまった。は、早く拾わなければ……。 だが呼びかけられたせいで体が動かない……。額から汗がぽとりと落ちる。 「そ、そうですが……何か?」 うわっ、情けねぇ。だが自然に声がブレまくる。身動き出来ねェ……。 女はじっとした眼で俺を見る。な、何をする気だ? と、女はバスタオルから何かを取りだした。黒色に黄色いラインが一本入った……カ、カード? 「トランスインポート」 女がそう唱えた瞬間、カードの絵柄から何かが浮き出て……驚くべき事に、女の掌で物々しい物体へと変化した。 新手のマジックなのか? それともやっぱり俺は狐に化かされてるのか? というかさっきから言いたかったがお前誰なんだよ! 「家族構成は両親に姉一人……在籍中の高校は遥市立遥ノ川高校……」 女は俺にその物体を向けて、何かブツブツ言っている。物体の大きさは……一般的な携帯電話くらい。 色は真っ黒で、黄色いラインが一本入っていてその真ん中にカメラのレンズ……レンズ? どういう事だ? 俺を観察してるのだろうか……まさか見られると命を取られるとかないだろうな……。 と、女がその物体を宙に放り投げた。すると物体は瞬時にカードに戻り、女は手を上げて、器用に人差し指と中指の間にカードを挟んだ。 そして再度、俺の方に顔を向けた。まずい……気付けば俺の腰は抜けていて、後ずさりしていた。 女が近づいてくる。やばい、やばいやばいやばい。何とか、何とかこの場から離れなきゃ……。 女が立ち止まる。駄目だ、何をすればいいか分からない。もう……駄目だ……。俺はぐっと目を閉じ、頭の中で辞世の句を……。 「突然お邪魔した上に、シャワーを無断で借りてしまい、申し訳ありませんでした」 ……え? 俺は何でか分からないが、ガードしていた両腕をゆっくりと話して、女に顔を向けた。女は俺にそう言って深く頭を下げると、ゆっくりと顔を上げた。 「貴方を60年前の鈴木隆昭本人と確認しました。お願いします――――」 「私と共に、未来を救ってください」 予 告 突如として現れた謎の狐耳少女。彼女は隆昭に告げる。このままでは未来が危ないと。 少女の言葉にどうするべきかを迷う隆昭。だが町には着実に、平和な日々に別れを告げる危機が迫っていた。 そして隆昭に降りかかる。周囲のあられも無い誤解 精神的な意味でも危機が迫っている隆昭に、安息の日々はもう来ない。 次回、『ヴィルティックシャッフル』 エンゲージ その「カード」を引く時、「未来」は訪れる ↓ 感想をどうぞ(クリックすると開きます) + ... 名前
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/51115.html
登録日:2022/05/15 (日) 19 34 12 更新日:2024/09/03 Tue 23 15 10NEW! 所要時間:約 ? 分で読めます ▽タグ一覧 Earth_199999 MARVEL MCU MCU版春映画 MoM X-MEN アホ集団 アメコミ アメリカ・チャベス イルミナティ インヒューマンズ エリザベス・オルセン キウェテル・イジョフォー キャプテン・カーター キャプテン・マーベル グロ サム・ライミ サム・ライミの本気 スカーレット・ウィッチ スペル ソーチー・ゴメス ゾンビ ダニー・エルフマン ダークホールド ディズニー ドクター・ストレンジ ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス ファンタスティック・フォー ブルース・キャンベル ベネディクト・ウォン ベネディクト・カンバーバッチ ホラー マルチバース マルチバース・オブ・マッドネス マーベル・シネマティック・ユニバース 三上哲 今、幸せですか? 多元宇宙 小野大輔 映画 死霊のはらわた 洋画 行成とあ 赤は進め 迸るサム・ライ味 鬼頭明里 魔女 ◆ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス 以下、ネタバレを大いに含みます。未見の方は閲覧にご注意ください。 無限の可能性が存在する ―――禁断の世界(マルチバース)が開かれる。 『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス(Doctor Strange in the Multiverse of Madness)』とは、2022年に公開された米映画。 MARVEL社のコミックヒーロー「ドクター・ストレンジ」の映画第2弾である。 MARVELコミックヒーロー映画化シリーズ「マーベル・シネマティック・ユニバース(以下MCU)」の映画通算28作目であり、フェーズ4の映画第5弾。 概要 ドクター・ストレンジの魔術師の目覚めを描いた映画第1弾に続く今作は、前作とは大きく毛色を変えてMARVEL作品における重要要素となる「マルチバース=多元宇宙」を大々的に扱うことになった。 MCUにおけるマルチバースは単語だけ登場した前作の『ドクター・ストレンジ』や『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』、概念を初めて導入したドラマ『ロキ』、アニメ『ホワット・イフ…?』、そして全スパイダーマンの集大成となった『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』等、様々な作品で取り扱われていたが、本作で遂に主軸として登場する。 これまでのMCUの「現実」とは違ったマルチバースの世界では、「常識」とされてきたことはまるで通用せず、本来有り得ないことすら可能だ。 例えば、正史ではヴィランだったキャラがヒーローになったり、存在しないはずの人間が存在したりと「もしも」の世界が広がっている。 MARVELのコミックでは、そうしたマルチバースを駆使した作風の転換を大いに活用し、様々な異色の作品が生み出されてきた。 今作では、登場人物達がその「もしも」に直面し、どのような選択をするかが鍵となる。 殊に、主人公であるドクター・ストレンジもまた、有り得たかもしれない自分の可能性を直面し、その上で如何なる決断をするか。 そうした意味では、『ドクター・ストレンジ』シリーズの第2作として相応しい作品となっている。 そして、本作の売りはMCUでは異色の「ホラー演出」を全面的に出したことである。 事前宣伝では隠されていたが、本作のヴィランであるワンダ・マキシモフ/スカーレット・ウィッチに関する描写は完全にホラー映画のそれであり、「かつてアベンジャーズとして戦っていたヒーローをここまで『悪側』に描いてしまうとは」と衝撃の声が相次いだ。 なお、ワンダの描写に関してはドラマ『ワンダヴィジョン』が重要な役割を担っているため、同作の視聴が推奨されている。MCUのドラマシリーズを配信しているディズニープラスは全世界で展開されているわけではないため、サービス対象外の国々の観客などをはじめとしたドラマを未視聴の層が事前知識無しで楽しめるのかといったファンからの指摘もあったものの、本編前にドラマのダイジェスト映像を流すなどのフォローはされなかった。なお、日本では公開劇場で『ワンダヴィジョン』のパンフレットが販売され、それを読む事で本作に至るまでのワンダの動向が把握できるようになっている。 というのも、今作の監督は13年公開の『オズ はじまりの戦い』以来の劇場監督作品となるサム・ライミ。前作の監督であるスコット・デリクソンは創作上の方向性の問題から監督を降板、製作総指揮に回っている。 ライミ監督と言えば、『スパイダーマン』三部作でお馴染みであり、そうしたアメコミ映画での実績とベテラン監督としての実力を買われたと当初は思われていたが、元々は『死霊のはらわた』『ダークマン』などの本格ホラー映画で頭角を現した監督なのである。 今作では、そのホラー演出を当初の予測以上に発揮しており、後半に至っては完全にジャンルがホラー映画と化してしまっており、「サム・ライミがディズニーの予算でやりたい放題やったB級ホラー映画」ともっぱらの評判である。 そうしたホラー演出が強烈なため、ホラーが苦手な人には少し刺激が強すぎるかもしれない。 さらに、マルチバースであることを利用して思わぬサプライズキャストも登場。とはいえ、その扱いには賛否両論が寄せられている。 ストーリー サノスとの戦いで、唯一の勝ち筋を見出し、見事それに導いた魔術師、ドクター・ストレンジ。 しかし、一度「指パッチン」をさせて全生命の半分を5年間消滅させた代償は大きく、内心彼も複雑な思いを抱いていた。 そんな中、ストレンジは最近、見知らぬ少女と一緒に怪物と戦う奇妙な夢を見るようになる。 そして、元恋人クリスティーンの結婚式の途中で、その少女が怪物に襲われているところを目撃。 ウォンと協力して怪物を倒したストレンジは、少女、アメリカ・チャベスから詳しい話を聞く。 実はアメリカはここではない別の宇宙=マルチバースからやって来た異世界人であり、マルチバースを渡り歩く能力を使って数々の宇宙を転々とする中で、悪霊に命を狙われるようになったという。 悪霊に魔法の痕跡があったことから、魔法に詳しいワンダ・マキシモフに応援を頼むことにしたストレンジ。 ……だが、ワンダの様子はどこかおかしい。 そう、アメリカに悪霊を差し向けたのは他でもないワンダだったのだ。 闇の魔術書「ダークホールド」に魅入られたワンダは、マルチバースにいる「自分の子供達」との生活を手に入れるため、アメリカの能力を奪おうとしたのである。 すぐさまカマー・タージにアメリカを守るための防衛線が引かれるが、スカーレット・ウィッチとして覚醒したワンダの力はあまりにも強大で、あっという間に陥落してしまう。 ワンダに力を奪われそうになったアメリカはポータルを開き、ストレンジと共に別の宇宙「アース838」へと逃走する。 やむなく、アース838にいる別の「ドクター・ストレンジ」に協力を乞うことにした2人だが、その末にマルチバースを監視する組織「イルミナティ」と出会い、その宇宙におけるストレンジの「宿命」を知ることとなる。 そして、マルチバースを渡る禁断の秘術「ドリームウォーク」により、次元を超えたワンダの魔の手が2人に迫りつつあった。 果たして、マルチバースにおける自身の「危険性」を知ったストレンジの選ぶ道は?あらゆる「自分の可能性」に、彼は正しい手段を選べるのか……? 登場人物 アース616 ドクター・スティーヴン・ストレンジ 演:ベネディクト・カンバーバッチ/吹き替え:三上哲 ご存じ最強クラスの魔術師。 「正しい」と思った手段なら如何なることも辞さない性格であり、自身が犠牲になることすら厭わないため、他者からは「頑固」「傲慢」と見られがち。 サノスとの戦いでも、一度タイム・ストーンを渡して「指パッチン」をさせて5年間自身も含む全生命の半分を消し、さらにトニー・スタークを犠牲にする勝ち筋へと導いたため、内心複雑な思いを抱いていた。 元恋人のクリスティーンの結婚にも祝福の声をかけるが、未だに未練が残っていた。 そんな折、夢に見ていたアメリカ・チャベスとの出会いでマルチバースを渡る能力を知り、彼女の保護のためにワンダに協力を依頼したがその彼女こそが黒幕であると発覚したためワンダと敵対。 だが、力負けしてアメリカの能力でアース838へと飛び、そこでの自分こそがマルチバースにとっての脅威と知らされ、別世界のクリスティーンとも対面したのも相まって葛藤する。 その上でアメリカを守るため、ある禁忌を犯してしまうが……? ワンダ・マキシモフ/スカーレット・ウィッチ 演:エリザベス・オルセン/吹き替え:行成とあ かつては超能力者だったが、ウエストビューでの事件で最強の魔女「スカーレット・ウィッチ」として覚醒した元アベンジャーズ。 ヴィジョンへの未練に区切りを付け、人々の前から姿を消したように思われたが、アガサ・ハークネスから奪ったダークホールドに完全に魅了されてしまい、マルチバースで子供達と幸せに暮らす「別の自分」が妬ましくなり、彼女と取って代わって自分は子供達と暮らす野望を抱くようになる。 そして、マルチバースを渡り歩くアメリカ・チャベスのことを知り、悪霊を差し向けて彼女の能力を奪い取ろうとした。 使うだけでは飽き足らずアメリカの能力ごと奪おうとしたのは、マルチバースの知識があれば子供達をあらゆる脅威から守れると考えたためであり、最早「いもしない」子供達に妄執しきった「毒親」そのものだった。 やがてそれをストレンジに知られ、魔術師達と敵対するも、持てる魔力を最大限に活用した彼女は魔術師達の敵ではなく、ストレンジすらも圧倒する。 別のアースに逃げたストレンジを追うためにダークホールドに書かれた秘術「ドリームウォーク」を使って別アースの自分の肉体を乗っ取り、ストレンジ達をしぶとく追い詰める。 最早敵なしと思われた彼女だが、実はそんな彼女にも最大の弱点があり……。 かつてアベンジャーズとして活躍した彼女が今作で完全にヴィラン側になってしまい、戦闘描写もホラー映画顔負けであり、かと言って境遇自体は不憫な哀しき悪役に近いポジションであるため、寄せられる意見は賛否両論である。 ウォン 演:ベネディクト・ウォン/吹き替え:田中美央 ストレンジの同僚であり、現・至高の魔術師(ソーサラー・スプリーム)。 ストレンジが辞退した至高の魔術師に着任し、人望も篤いが、当のストレンジからは大して敬われておらず、不満な様子。 責任感が強く、カマー・タージの防衛網の指示も的確だが、ワンダの侵攻により敗北し、彼女に囚われてしまう。 ダークホールドが焼失した際はオリジナルの呪文が書かれているワンダゴア山の寺院に案内させられる。 アメリカ・チャベス 演:ソーチー・ゴメス/吹き替え:鬼頭明里 マルチバースを渡り歩く能力を持つ少女。活発で小生意気な性格。本人の知る限り、彼女だけは全ユニバースを跨いで一人しか存在しない。 女性しかいないアースの出身であり、幼い頃事故でポータルを開け、両親を別のユニバースに飛ばしてしまい、自身も吸い込まれて家族をバラバラにしてしまった。 以来、様々なユニバースを渡り歩いて両親を探していたが、悪霊に襲われたところをディフェンダー・ストレンジに助けられる。しかし追い詰められた時に彼に一度裏切られた後、彼の最後の援護でアース616へと行き着く。 そこで出会ったドクター・ストレンジを当初は警戒していたが、真摯になって自分を守ろうとする彼を信頼するようになる。 ポータルを開ける能力は強い恐怖心を抱いた時にしか発現出来ず、そのコントロールは出来ない状態だったが……。 元手となるミズ・アメリカは初出が2010年代と比較的新しいキャラクターである。 ちなみに当初の企画では「ノー・ウェイ・ホーム」にてストレンジの代わりにスパイダーマンを手助けする人物になる予定だった模様。 浮遊マント ストレンジの相棒のマント。普段はスカーフに擬態している。 気絶した主人を叩いて起こそうとする、相変わらず気立てのいいマント。 今作ではワンダの攻撃で穴を開けられるも、クリスティーン(アース838)によって修繕させられた。 クリスティーン・パーマー 演:レイチェル・マクアダムス/吹き替え:松下奈緒 ストレンジの元恋人の救急救命士。 前作で魔術師としての道を歩んだストレンジを見送り、自身も「メスを離せない」彼を諦め、他の男性と結婚した。 ストレンジの幸せを願っており、彼の意思を尊重している。 アニメ『ホワット・イフ…?』では森なな子女史が吹き替えを担当していたが、今作では再び松下奈緒女史に担当声優が戻った。 そのため、映画において芸能人が吹き替えを担当した人物に関して、今後は映画とドラマで別の声優が担当していく可能性もあるかもしれない。 ニコデマス・ウェスト 演:マイケル・スタールバーグ/吹き替え:志村知幸 ストレンジの元ライバルの医者。 かつて想っていたクリスティーンの結婚を祝福した。 アベンジャーズとしてのストレンジの行いを評価はしているが、自身も「指パッチン」で消滅し、兄の死に目にも会えなかったため、「本当に道はなかったのか」とストレンジに問うている。 リントラ 演:アダム・ヒューギル/吹き替え:越後屋コースケ カマー・タージの魔術師の一人。 サノスとの戦いで魔術に魅せられ、カマー・タージに弟子入りした牛型の異星人。 やたらと存在感がある。 サラ・ウォルフェ 演:シェイラ・アティム/吹き替え:弘松芹香 カマー・タージの魔術師の一人。 ワンダの襲撃時に難を逃れて無事だったが、彼女がドリームウォークをしている隙を狙ってダークホールドを破壊し、その代償として石化する形で命を落とした。 アース838 バロン・カール・モルド 演:キウェテル・イジョフォー/吹き替え:小野大輔 アース616におけるストレンジの兄弟子であり、今となっては敵対関係にある魔術師。アース616のモルド自身は今回未登場である。 亡きストレンジに代わって至高の魔術師を務めており、イルミナティの幹部となっている。 当初はアース616のストレンジを歓迎したかに見えたが、彼らを騙して拘束し、ストレンジを「マルチバース崩壊の原因」として処刑しようとした。 幹部達による多数決による投票で処刑の同意を得ようとした矢先、ワンダの襲来により彼女への迎撃が最優先となり、更にはストレンジの人間性を信じようとするチャールズの意向を受け入れざるを得なくなる。 ストレンジがワンダ以上の危険人物であるという疑念を捨てられず、彼が脱走しないように監視を続けるが……。 実は ストレンジがどの次元でも独善的な一面を持っているのと同様に、どの次元のモルドも自分を疎んでいる性質なのではと勘付いたストレンジが「私に嫉妬してダークホールドで堕落させ、至高の魔術師に居座ろうと企んだんだろう」と煽るとそれに激高。 幹部たちが戻ってこない状況も利用し、投票の決定権は自分にあるとして独断でストレンジを殺そうとした。彼の予感はどうやら図星だったようであり、完全に小物扱いされている。 ワンダの襲来後もストレンジの監視に徹していた事と、彼との戦いで戦闘不能になった事が幸いしてか、イルミナティの中では唯一ワンダに襲われず無事だった。果たして彼だけ残して組織は大丈夫なのだろうか…… クリスティーン・パーマー 演:レイチェル・マクアダムス/吹き替え:松下奈緒 イルミナティの研究者。 この世界でもスティーヴン・ストレンジと交際していたが、結局上手くいかず完全に破局し、愛想を尽かしていた。 マルチバースの研究をしており、魔術の力を借りながらあらゆる危険について調査している。 当初、ストレンジの性質を「あらゆる世界において同じく独善的」と評していたが、アース616のストレンジと行動を共にするうちに、想いが蘇ってくる。 ちなみに正史世界とは異なり金髪ではなく赤毛。 スプリーム・ストレンジ 演:ベネディクト・カンバーバッチ/吹き替え:三上哲 この世界におけるドクター・ストレンジ。既に故人であり、「打倒サノスに命を捧げた至高のヒーロー」として持て囃されていた。 その真相 実はサノスを倒す方法を探すためにダークホールドを使ってドリームウォークを行い、そのやりすぎでインカージョンを引き起こして別のユニバースを崩壊させてしまう。 責任を取る形で彼と仲間達はヴィシャンティの書を探し、それを駆使してサノスを倒したが、自身の罪にケジメをつける道を選び、自ら望む形でブラックボルトの手で殺された。 ペギー・カーター/キャプテン・カーター 演:ヘイリー・アトウェル/吹き替え:園崎未恵 アース616ではスティーブ・ロジャースの恋人であり、このユニバースでは女性ファースト・アベンジャー。 アニメ『ホワット・イフ…?』同様、イギリス国旗をベースとしたスーツと盾を愛用し、背中にはジェットパックを背負っている。 警告なしにストレンジに盾を投げつけるあたり、若干印象は悪い。 顛末 ワンダ相手に格闘戦でそこそこ善戦するが、投げつけた盾を受け止められた挙句、凄まじいパワー付きで投げ返され、胴体を真っ二つに斬られて死亡。 さすがに直接的な表現は控えられたものの、盾に付着した大量の血が彼女の凄惨な最期を印象付けている。 『ホワット・イフ…?』で主役を張った記憶も新しいのにこの扱いである。ただし、同作と今作に出てきた2人のキャプテン・カーターは同一人物ではない。 ブラッカガー・ボルタゴン/ブラックボルト 演:アンソン・マウント テリジェンの霧を守るクリー人の改造人間「インヒューマンズ」の王。 超音波の声を持ち、発声するだけで凄まじいパワーを発するため、滅多に口を開かない。 ドラマ『インヒューマンズ』と同じくアンソン・マウントがキャスティングされた。 顛末 ワンダと対峙した際に攻撃しようとしたが、リチャードが迂闊にも彼の能力を教えてしまったためにカオス・マジックで現実改変により口を消され、口内に溜まったエネルギーが爆発して脳味噌が吹き飛び死亡。MCUの作品の中でも屈指の凄惨な最期を遂げた。 マリア・ランボー/キャプテン・マーベル 演:ラシャーナ・リンチ/吹き替え:花藤蓮 フォトンエネルギーを操る宇宙の守護者。アース616ではキャプテン・マーベルだったキャロル・ダンヴァースの親友。 メタリック調のスーツを着用している。 顛末 ワンダ相手に互角のパワーを打ち合うが、パワー切れにより押し負け、力尽きたところを石像を倒され下敷きになり死亡。 力無くぶら下がる腕が映るのみであるため、どこからどう見ても死んでいる他の面々と比べると重症で済んでる可能性もなくはない……かも。 リード・リチャーズ/ミスター・ファンタスティック 演:ジョン・クラシンスキー/吹き替え:星野貴紀 世界一の頭脳を持つ科学者で、超人4人組「ファンタスティック・フォー」のリーダー。 身体をゴムのように伸ばす能力を持つ。妻子持ち。 20世紀フォックスがディズニー傘下となった事でF4のMCU参戦が内定したのを経て、現在制作中の単独映画に先駆けての登場。ジョン・クラシンスキーは今作で初めてリード役に抜擢されたキャストで、今後のMCUにも続投するのかは明言されていないが、ファンの間では「リード・リチャーズを演じるならこの人」という声がかなりあり、本作のデビューはそんな要望にしっかり応えたものとなっている。 顛末 「僕にも子供がいるから気持ちは分かる」とワンダを説得しようとしたが、「奥さんがいるなら子供を母親に育ててもらえ」と一蹴される。 そして、ブラックボルトを殺されゴム化して彼女を拘束しようとしたが、身体をひき肉の如く細かく千切られた挙句頭部を爆発させられ死亡。 チャールズ・エグゼビア/プロフェッサーX 演:パトリック・スチュワート/吹き替え:麦人 世界最高の「テレパス」能力を持つ教授にしてイルミナティのまとめ役。 ご存じ20世紀フォックスの「X-MEN・ユニバース」に登場するオリジナルキャストである。スチュワートは『LOGAN/ローガン』を最後にシリーズからの卒業を宣言していたが、今回プロフェッサーXを再演し、別次元の存在とはいえMCUにミュータントの概念が初登場した。 ストレンジの危険性を誰よりも理解し、テレパスでアース616のストレンジに真実を見せたが、同時に彼の持つ可能性を信じ、彼に後を一任することを提案する。 その後 アメリカの眼前にまで迫ったワンダの前に立ち塞がり(座ってるけど)、精神にテレパスで侵入して閉じ込められたアース838のワンダの意識を解放しようとしたが、あと一歩間に合わずアース616のワンダのあまりに強大な力に押し負け、首をへし折られて死亡。 しかしアメリカとクリスティーンが逃げる時間稼ぎには成功した。 サノス この宇宙でも「指パッチン」をしようとした模様。 最終的にはヴィシャンティの書を手に入れたイルミナティに敗れた。 ウルトロン 演:ロス・マーカンド/吹き替え:武田太一 イルミナティの警備ロボット。 この宇宙での開発者は不明だが、治安維持人工知能として問題なく機能している様子だが、ワンダにとってはトラウマとなっているため念入りに破壊された。 原語版の声優は『ホワット・イフ…?』から続投しているが、吹き替え版の声優は同作までと異なっている。 ワンダ・マキシモフ 演:エリザベス・オルセン/吹き替え:行成とあ 魔法は有しているが戦いとは無関係な、息子達を愛する普通の母親。 アース616のワンダにドリームウォークで肉体を乗っ取られ、ストレンジとアメリカのいるイルミナティの本部を強襲する。 この時の彼女は、全身にウルトロンのオイルを返り血のように浴び、傷だらけの足を引きずっているためとても怖い。 アメリカを手に入れた後は解放され、家族の元に戻るが……。 トミー・マキシモフ 演:ジェット・クライン/吹き替え:上野黎也 ビリー・マキシモフ 演:ジュリアン・ヒラード/吹き替え:宮岸泰成 ワンダの愛する息子達であり、「アース616のワンダ」とは無関係の存在。 母に甘えがちな年頃だが、いざという時には母を守ろうとする。 ピザ・パパ 演:ブルース・キャンベル/吹き替え:江原正士 屋台で「ピザボール」を売っているおじさん。 ピザボールを盗んだアメリカを咎め、ストレンジにも因縁を吹っ掛けたが、腹いせに魔術で自分を(エンドロール後のエピローグまで)延々と殴る羽目になってしまった。可哀想。 演じるブルース・キャンベルはサム・ライミの出世作である『死霊のはらわた』シリーズのアッシュ・ウィリアムズ役で知られており、他にも『スパイダーマン』三部作をはじめとするライミ監督の多くの作品に特別出演している。 今作の「自分を殴るブルキャン」も『死霊のはらわた』シリーズでお馴染みのネタである。 その他のアース ディフェンダー・ストレンジ 演:ベネディクト・カンバーバッチ/吹き替え:三上哲 悪霊に襲われていたアメリカと一緒に行動していたストレンジ。 悪霊に対抗するため、ヴィシャンティの書を手に入れようとしたが、自身も負傷しアメリカを奪われそうになったため、「敵に渡るくらいなら私が奪う」と、アメリカの力を奪い始め、彼女を裏切ることになってしまう。 だが、悪霊の手で致命傷を負い、最後の力を振り絞ってアメリカを助けて死亡。 その後、死体はアース616に持ち込まれ、そちらの世界のストレンジによって地中に隠されることとなった。 その後 「今の私は、何度殺しても死なんぞ…!」 別ユニバースに閉じ込められたストレンジのドリームウォークによって、死体を動かされ、「死人使い」として蘇り、ワンダに戦いを挑む。 まさかの『マーベル・ゾンビーズ』及び『死霊のはらわた』フォームであり、完全にサム・ライミがやりたい放題である。 またカンバーバッチの方もかつて別のシリーズ作品でラスボス級の死人使い(死人占い師)を演じた経験があるため、まさに思いがけない再演とでも言うべき展開となった。 ガルガントス アース616に到着したアメリカを襲った怪物。巨大な一つ目に無数の触手を有している。 コミックや一部ゲームでは「シュマ=ゴラス」の名前で呼ばれていたアイツである。 ディズニー/マーベルがシュマゴラスの名前の権利を持っていないため、名前を変えざるを得なかったらしい。 シニスター・ストレンジ 演:ベネディクト・カンバーバッチ/吹き替え:三上哲 ストレンジ(アース616)とクリスティーン(アース838)が迷い込んだ崩壊しかけのユニバースに住むストレンジ。 黒衣に身を包んだ厭世的な雰囲気を持つ。 その過去 クリスティーンの結婚式の後、彼女への未練からダークホールドを使って彼女との幸せな未来を築けるユニバースを探したが、結局どこにも見つけられず、しかもインカージョンを引き起こしてしまい、孤独な生活を送っていた。 そして、腹いせから別ユニバースのストレンジをドリームウォークで自殺させていた。 なお、ダークホールドを使いすぎた代償から、額には「三つ目の目」が生えている。 そこへ、アース616のストレンジが現れ、クリスティーンとの生活を奪うために彼を殺そうとしたが、敗北して窓から吹き飛ばされ、柵に串刺しにされて死亡した。 用語集 マルチバース いわゆる「多元宇宙」であり、並行的に存在する「別の世界」。 人間の役割が違う程度の差異もあれば、全く法則の違う世界も存在する。 これまでのMCUで描かれたのは「アース616」である。劇中では『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』でミステリオが口にしたのが初出(どうやって知ったのかは謎)。 アース616は元来コミックにおける基準的な世界の番号であり、MCUは2008年の公式書籍『Official Handbook of the Marvel Universe A to Z Vol.5』で「アース199999」とされていたが、設定の変更があったか何か事情があるかは不明。まあ199999とか呼びにくいしね この他にも多数のユニバースが存在する。各々「アース○○○」と呼称され、○○○には割り振られた数字かTRN(*1)+数字が入る。 ポータル アメリカ・チャベスが使えるマルチバースを跳躍する扉。 ☆型の扉であり、その気になればパンチで開けられる。 ヴィシャンティの書 使う者に絶大な力を与えるという光の魔導書。 普段は次元の狭間に隠されている。 ダークホールド 使う者の心を蝕む闇の魔導書。 ありとあらゆる暗黒魔法が記されているが、実のところは写本である。 アース616ではアガサ・ハークネスからワンダが奪い、所持していた。 アース838ではストレンジからモルドに行き渡っている。 なお、使用者は「指先が黒くなる」という特徴がある。 ドリームウォーク ダークホールドに記されている、マルチバースを行き渡る秘術。 別のユニバースにいる自分の体に自分の精神を飛ばして乗っ取り、自在に操ることが出来る。 ただし、使用には制限があるため万能ではない。 ワンダゴア山 暗黒魔法のオリジナルが書かれているという寺院のある、人類未踏の山。 その正体はスカーレット・ウィッチを祀るための玉座である。 イルミナティ アース838においてドクター・ストレンジが結成した、マルチバースを管理するための機関。 選りすぐりのヒーローが主要メンバーであり、あらゆる技術が集結している。 しかし、サノスに勝利した戦績により若干の慢心があったようだ。 ニサンティの砂 魔力を封じるための魔具。ストレンジの手錠にこれが使用された。 インカージョン マルチバース同士が干渉の多発により衝突し、少なくとも一方の宇宙が崩壊してしまう現象。 「あなたは今幸せですか?」という問いにはっきり答えられる方は、追記修正お願いします。 △メニュー 項目変更 -アニヲタWiki- クレア 演:シャーリーズ・セロン/吹き替え:甲斐田裕子 ストレンジの前に現れた、紫の衣装を身に包んだ女性。 その正体は、前作でストレンジが対峙したドルマムゥの姪。 「インカージョンを引き起こしたわね」と詰め寄る彼女は、ダーク・ディメンションへの扉を開き、彼に付いて来るよう促す。 不敵な笑みを浮かべたストレンジは、彼女と共にダーク・ディメンションへと飛び込むのだった……。 DOCTOR STRANGE WILL RETURN ドクター・ストレンジは帰ってくる PREV SPIDER-MAN NO WAY HOME PREQUEL WANDAVISION Connected story LOKI WHAT IF…? NEXT THOR LOVE AND THUNDER SERIES PREV DOCTOR STRANGE △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] ファンタスティックの人って次のリブート版F4もこの人なのかな? -- 名無しさん (2022-05-15 19 49 15) そもそもエイジオブウルトロンの元凶だったのに加えて今回の凶行でワンダの心証が最悪になった -- 名無しさん (2022-05-15 19 56 59) アース838にマグニートーが存在してたら凄まじく悲しみそうである。いや838のヒーローの関係者達全体的にかわいそうだけど -- 名無しさん (2022-05-15 20 04 03) ↑2シビルウォーの時点でやらかした自覚ゼロのアレな子だったし… -- 名無しさん (2022-05-15 20 08 35) ワンダ可哀想と声がありけどIW以外全部自業自得なんだよなあ -- 名無しさん (2022-05-15 20 43 01) ワンダ可哀想ではあるんだがそれ故に「いけいけ暴れちまえ」という気持ちもある。ホラーものって怪物側に感情移入すると楽しい -- 名無しさん (2022-05-15 21 04 36) てっきりスパイダーマンの一件でマルチバース繋げちゃって、別世界から来たシュマゴラス辺りをどうにかするためにワンダや他の世界のXメンと協力する話だと思ってたんだよね(笑) -- 名無しさん (2022-05-15 21 07 14) ↑自分もそう思ってたww。チャベスの件で弓矢のおっさんと蜘蛛男と魔術師誰と組んだらいいかなあでワンダ選んだらまさかの黒幕だったのは引き悪いとしか…。しかも徹底してストレンジと協力する感じで予告でいたからお前かよおで衝撃スゴすぎたわ -- 名無しさん (2022-05-15 21 22 02) 気持ちはわかるけど、あの結末には「ワンダが何をした!?」って思わずキレてしまった…。救いはないんですか!? -- 名無しさん (2022-05-15 21 28 41) ワンダビジョンで丁寧に描写してからのヴィラン化は制作側はサディスト -- 名無しさん (2022-05-15 21 45 43) 演出が死霊のはらわた寄り。最後がブルキャンで終わったりとこれは死霊のはらわた新作なのではなかろうか。 -- 名無しさん (2022-05-15 22 14 30) 最凶の魔女を押さえ込む唯一の手段が、女性・母親としての尊厳破壊ってのがあまりにも惨い。 -- 名無しさん (2022-05-15 22 20 25) ↑3 スタンリーのミームを継承してる... -- 名無しさん (2022-05-15 22 23 26) 3つ目になること自体は問題ないのね -- 名無しさん (2022-05-15 22 30 32) 最期に正気のカケラを取り戻して、ヤバい設備と共に自分を始末する……というケリのつけ方はライミ版のドック・オクにも通じるとこある。こういうヴィラン好きだな…… -- 名無しさん (2022-05-15 22 42 19) 結局アースは616でいいのね。アース199999は便宜上つけていただけで原作のマルチバースと映画のマルチバースは別々の世界って事でいいのね -- 名無しさん (2022-05-15 22 55 25) 1番の被害者は838のワンダだと思う...平和に暮らしていたのにヒーロー殺しをやらされるとか悲惨すぎる.. -- 名無しさん (2022-05-15 23 24 50) コメントが2つ消えてますが、違反コメントでは無さそうなので編集ミスでしょうか -- 名無しさん (2022-05-15 23 33 13) ゾンビストレンジの死霊マントカッコ良すぎる -- 名無しさん (2022-05-16 00 13 08) レイチェルは演じている女優込みで好きなんだけど今後の出番はあんまなさそうだ -- 名無しさん (2022-05-16 00 36 26) MCUでみるホラー映画って感じだった 面白かった! 三つ目が不穏要素っぽいけど本人がしれっと使いこなしてるの草生える -- 名無しさん (2022-05-16 01 00 57) 視聴前「ドラマのワンダ可愛そうだったな」 視聴後「ワンダ死すべし慈悲はない」 あんな風にヒーロー殺されるのキツイわ。いや、面白かったけどもうにぢと -- 名無しさん (2022-05-16 05 31 28) ↑ミス。面白かったけど二度と見ねぇ(笑) -- 名無しさん (2022-05-16 05 32 48) 今までざんざん扉破壊した上でわざわざ『防爆扉』を写してからの横からぬるっと現れるワンダにかなりビビった -- 名無しさん (2022-05-16 08 39 50) 今回言及された「リード・リチャーズの息子」なんだけど、この子も最強クラスの現実改変能力者って設定があるんだよな…将来的に838ワンダと対決したりして -- 名無しさん (2022-05-16 09 35 36) キャラの認識が「スカーレットウィッチって元々トラブルメーカーでしょ」なのか「哀れな巻き込まれ空回り型ヒロイン」なのかで評価が180度変わりそうな映画 -- 名無しさん (2022-05-16 10 01 34) ワンダ視点で見ると家族無くしてばかりでマジでいいこと無くて気の毒なんだけど、前々から色々やらかす割にいまいち反省が薄くて正義感とかもあまり無さそうだったからまあヴィランにもなるわな……ってなっちゃう悲しさ -- 名無しさん (2022-05-16 10 12 05) 公式側もWVでチートにしすぎちゃって扱いきれずに退場させた感があったりストレンジのバースとなる1に比べるとストーリーが雑でインパクトにも欠けた印象。ポータルの移動シーンとか映像美は相変わらず素晴らしかった -- 名無しさん (2022-05-16 11 00 39) シュマゴラスの版権って今誰が持ってるの? -- 名無しさん (2022-05-16 12 41 46) ↑ノルウェーのファルコムってゲーム会社らしい、日本ファルコムとは違うのか? -- 名無しさん (2022-05-16 13 27 42) ワンダは原作からしてトラブルメーカーにされがち(そうでなきゃ話が作れないので仕方ない面もあるが) -- 名無しさん (2022-05-16 14 34 56) 「ダークホールドによるドリームウォークのやり過ぎで発生したインカージョン」のファルシのルシがコクーンでパージ感 -- 名無しさん (2022-05-16 14 46 39) シンエヴァのゲンドウ同様に力では決着がつかないから理詰めで降参させるってやり方は捻りが利いてて個人的には好き。ワンダ目線では残酷極まりないやり方だけど -- 名無しさん (2022-05-16 14 49 05) ミステリオが自分のいる世界をアース616だと知ってたとは思えないし、適当に言ったら合ってたのか、劇団ミステリオにマルチバース関係者がいたのか… -- 名無しさん (2022-05-16 14 51 49) ワンダが言った「どちらも禁忌に手を出したのに貴方は英雄で、私は悪者それって不公平じゃない?(意訳)」はある意味あらゆるヒーロー達に突き刺さる一言だよね。正義と悪それを分けるのは一体なんなのかってのを端的に表してる -- 名無しさん (2022-05-16 14 59 39) 全体的には面白かったけど、別次元のヒーロー達の扱いはもう少しなんとかならんかったのかなとは思った。殺すまでは行かなくても戦いで重傷を負って離脱みたいな無難な退場方法じゃダメだったんかね… -- 名無しさん (2022-05-16 15 09 59) マーベル関連は疎いから詳しいやつに並行世界でのワンダの所業を聞いたけど、ベレトス先生が悪魔として暴走してジョーカーや麺、スティーブを惨い○し方で退場させたと聞いた時は鳥肌が立ったわ。 -- 名無しさん (2022-05-16 15 15 04) 映画アベンジャーズ次元ってアース199999じゃなかった?設定変わった -- 名無しさん (2022-05-16 15 22 00) 書籍にちょっと書かれてたのがアース199999で本格的にマルチバースを始めるにあたり正式に設定された -- 名無しさん (2022-05-16 15 37 55) ワンダは救いようの無いところまで堕ちてしまったけど、唯一の救いは息子達への愛情だけは本物だった事だな。拒絶する息子達にまで魔術を使うような外道だったらもう誰にも止められなかった -- 名無しさん (2022-05-16 18 44 24) 理由はわからんが何か中毒性がある。タグに春映画ってあるけど自分はOQと近いものを感じている。 -- 名無しさん (2022-05-16 19 23 41) マルチバースオブマッドネスというよりワンダオブマッドネスだった -- 名無しさん (2022-05-16 21 09 38) 家族を奪われたワンダが、別次元の自分とは言え家族を奪うというのは皮肉な話だ -- 名無しさん (2022-05-16 23 05 58) ↑2 むしろサムライミオブマッドネスな気が… -- 名無しさん (2022-05-16 23 52 24) 多分気の所為なんだろうけどスティーブの最期に関してはF4(トーチがクリスじゃなくてマイケルな方)観たことあると若干デップー2めいたブラックなネタに思えてしまう -- 名無しさん (2022-05-17 00 54 37) とりあえず食い逃げを注意しただけなのに商売邪魔された爺さんという被害者の苦しみを忘れるな -- 名無しさん (2022-05-17 11 45 02) 今作は魔術の描写がレベルアップしてるのもいい -- 名無しさん (2022-05-17 12 01 23) ↑文法的にはマッドネスオブワンダが正しいかな?歯切れの良さならワンダズマッドネスだな(笑) -- 名無しさん (2022-05-17 19 17 34) イルミナティが完全に出落ちキャラだった。いくら違う世界線の人物だからといって、もうちょいマシな扱いに出来なかったのか?ライミ監督? -- 名無しさん (2022-05-17 20 44 05) ブラックボルトあんな扱いだけど登場してくれて嬉しかったよ。ドラマのインヒューマンズは黒歴史ってわけじゃないんだなって -- 名無しさん (2022-05-17 20 50 16) リメイクF4もどうかクラシンスキーであれ -- 名無しさん (2022-05-17 21 39 34) ワンダ「何だこの 醜い姿は… 母親の姿か?これが…これが本当に私の望みだったのか? 違う 私は 私はただ アース838の私 お前になりたかったのだ」 -- 名無しさん (2022-05-17 23 09 44) アースのナンバリング問題は、それぞれのマルチバースの住人が勝手に付けてるもの(コミック側もキャラクターが劇中でナンバリングしてる)なので、アース838のイルミナティが独自にナンバリングしてるってことでいいんじゃないかしらね。 -- 名無しさん (2022-05-18 11 18 12) アース問題はMCU世界だけでみたら616でマーベル全体から見たら199999だからどっちでも正しいって認識やわ、映画スパイダーバースの世界もアルティメット世界と同じナンバリングの1610だし -- 名無しさん (2022-05-18 15 45 20) スティーヴンno -- 名無しさん (2022-05-18 20 56 19) 間違えた、スティーヴンのクリスティーンに対する想いの強さに感動したけれど、原作だと映画の最後に出てきた金髪の女性が新恋人なのか…ちょっと残念 -- 名無しさん (2022-05-18 21 00 03) ブラックボルトが有無を言わさず先手を打ったとしてもぶっちゃけあの状態のワンダを倒せたとはあまり思えないんだよな… -- 名無しさん (2022-05-18 23 18 09) ↑13 間違えた。リチャーズだ。スティーブってだれだよ… -- 名無しさん (2022-05-18 23 20 07) アガサが野次馬根性貫いたせいで起きた事件でもあるな -- 名無しさん (2022-05-19 19 06 03) 超強い力の割にメンタルが脆すぎるワンダ その気になれば起こせる事が強すぎる -- 名無しさん (2022-05-20 18 30 33) ノーウェイホームのピーターもそうだったけど並行世界の自分は痛みをわかってくれてるのは救いよね -- 名無しさん (2022-05-20 18 54 09) 70年氷漬けにされて起きた後もずっと想い人に後ろ髪惹かれながらも国のために戦い続けたキャップの勇姿をエンドゲームまで見続けてきた身としてはワンダがただのヒステリー女にしか見えなくて共感出来なかった -- 名無しさん (2022-05-21 10 12 24) ワンダも最後に自分の道を選んだキャップを見てたからこそ、堕ちて多元世界の幸せな自分を見たときにその時が来たと思ったしまったのかもな。その時にそうできるようになってしまっていた、ダークホールドという魔が差してしまったんじゃないだろうか -- 名無しさん (2022-05-21 20 24 42) 旧20世紀FOX組がついにディズニーMCUに進出した訳だが、ポストクレジットでワンダゴア寺院の瓦礫が急速に吹き飛ばされるシーンがあるかと期待したけどなかったね、何やら磁力的に -- 名無しさん (2022-05-21 21 10 17) ↑3キャップと同様の超メンタルを持ってないから悪いってのはなかなか酷いと思うんよ -- 名無しさん (2022-05-21 22 15 13) ↑4鋼の心をもつ人なんてめったにいなあからこそキャップがキャップたる由縁なのだよ -- 名無しさん (2022-05-21 22 25 35) 映画において芸能人が吹き替えを担当した人物に関して、今後は映画とドラマで別の声優が担当していく可能性もあるかもしれない。 -- 名無しさん (2022-05-21 22 26 23) ↑この辺、今後登場するメインキャラで芸能人採用する時どうするんだろうね?契約時にドラマもお願いみたいな感じにするのか今回と同じパターンにするのか -- 名無しさん (2022-05-21 22 27 56) ↑7 逆に言えばそのキャップですら内心、恋人との約束を果たせなかった事を内心、ずっと引きずっていたんだぞ...上でも言われてるがワンダのやった事は許されないけど息子たちへの愛が本物だったのがせめてもの救いだな。 -- 名無しさん (2022-05-21 22 40 20) 上でキャップと比べてワンダは云々書いた者だが不快にさせたならスマソ、どうも今作のワンダが鼻につく理由を考えたらポッと出のオカルトアイテム一つでマルチバース無双してしまって若干俺tuee感があるせいかなって、そもそもとして向こうのレビューでもあるみたいだがワンダビジョン見てもなお闇落ちまでの経緯も大分端折られてるのもあってワンダに感情移入出来ない人が多かったのもあるみたいね -- 名無しさん (2022-05-22 12 42 06) 悪霊達の今まで目を背けてきた(耳を塞いで来た)、正論による突きつけ、息子達からの拒絶からの自己矛盾による精神崩壊、別の自分の「私が彼らを愛する」の言葉によるトドメ、美しい……あれ以上のわからせはこの世に存在しないでしょう…… -- 名無しさん (2022-05-23 11 55 07) ↑2 ワンダ無双は本の力じゃなくて、手加減というタガが外れてしまってたからじゃなかったっけ。シビルウォー時点で本気なら一瞬で話が終わったとか言われてた気がする。 -- 名無しさん (2022-05-23 13 24 57) 原作アメコミだとスカーレットウィッチとクイックシルバーはマグニートーの子供という設定なんだが、もしこれが今後採用されるとしたらX-menのマグニートー参戦の際かなりヤバいことになりそうだ。 -- 名無しさん (2022-05-23 21 27 14) アガサのスピンオフドラマが決まってるらしいしワンダに関してはそこで何らかのフォローがあると信じたい……。エリザベス・オルセンも再演に意欲的だしせっかくX-MENが今後合流できるかもしれないのにこんな扱いじゃもったいなさすぎる -- 名無しさん (2022-05-23 23 21 15) マグニートーと悪魔博士どっちが先にMCUデビューするか見ものだな -- 名無しさん (2022-05-24 03 44 25) マグニートーとの血縁関係って無くなったんじゃなかったっけ -- 名無しさん (2022-05-24 14 42 57) 2↑悪魔博士がいいな、あの装備を映画向けにどうおとしこむかが観たい -- 名無しさん (2022-05-24 15 02 05) 終盤、スカーレットウィッチがワンダを吹っ飛ばすして、トミーとビリーに近づくと「ママを傷つけるな!化け物め!」とさっきまでワンダと遊んでた時に使ってたおもちゃを武器にスカーレットウィッチと闘うも -- 名無しさん (2022-05-24 19 00 23) スカーレットウィッチに「やめろ!」と怒鳴られたら、逃げ出し涙目になって「お願い、殴らないで…。」と懇願して「そんなことするわけ…。」と言い淀むスカーレットウィッチの一連のシーンでジワっときた。 -- 名無しさん (2022-05-24 19 06 59) ウォンの精神性というか、最後の答えがとてもよかったよね。まさに修行者というか、本来あそこはそういうところなんだよね -- 名無しさん (2022-05-26 14 08 04) ホークアイが今回の騒動の結末知ったらすごく落ち込みそうだな… -- 名無しさん (2022-05-30 02 04 57) 独り身ワンダって本当にマルチバース上に一人しかいないのかな まあ他にいたらまたドリームウォークしてきそうだけど -- 名無しさん (2022-05-31 10 32 48) 今回マルチバース全てのダークホールドを道連れにしてたから大丈夫でしょ…別の手段で移動してきそうとかはあるかもしれないけど(それこそインカージョンとか利用できる) -- 名無しさん (2022-05-31 11 30 47) ↑×3あの世にいる兄貴のピエトロもどう思うだろうな… -- 名無しさん (2022-05-31 19 06 35) 概要見ていたらサム・ライミ監督の趣味がましましな感じでみたいわ -- 名無しさん (2022-06-04 19 30 15) DBの未来トランクスも、並行世界の平和な本編世界を見て闇落ちせずに暖かな目で見てたのは凄いな本当に… -- 名無しさん (2022-06-17 07 03 46) 堕ちてしまったワンダを見たらホークアイやナターシャ、ヴィジョン、ピエトロは何を思うのだろうか -- 名無しさん (2022-06-21 19 21 15) なんか最後ワンダ生き残ってそうな雰囲気醸し出してたけど、個人的にはもう戻ってきてほしくないな。大量殺人ヒステリックおばさんなヴィランをヒーローとして迎えられるほど寛容な心は持ち合わせてないわ -- 名無しさん (2022-06-22 20 01 38) ツイッターで言われてたけど、邦訳すると「キテレツ先生のパラレルワールドで大パニック」になると言われて草。ドクター・ストレンジ=キテレツ先生 -- 名無しさん (2022-06-22 22 28 49) 2↑でも、marvelヒーローって過去の過ちやおかした罪や間違いにたいして本人がどう向きあうことでヒーローになるかがあるからそこからどうヒーローになるかは見たいな(あるいはなれないか) -- 名無しさん (2022-06-23 20 25 54) もうワンダには出てきて欲しくないって人も少なくないかもしれない毛でど、マルチバースやダークホールドについてはまだ謎が深いし、再登場すると思う。その時は、ファンも納得できるようなぐらい罪滅ぼしをして、今度こそヒーローとして戦ってほしい。 -- 名無しさん (2022-06-25 22 40 16) 作品としての完成度は高いけど、イルミナティと同時に、ヴィシャンティの書についてもう少し触れてほしかった。「伝説の光の書」みたいなスゴいもの感を出している割にはすぐに燃えてなくなってしまったと思う。しかもダークホールドと違って一冊しかなさそうだから、もう作品に出てこない可能性が高いから余計に残念。 -- 名無しさん (2022-06-25 23 27 56) 考えてみたらアース838のスプリーム・ストレンジが殺されたのって、本人の希望があったらしいけど、自分達の組織からインカージョンを引き起こした存在がいるのが面白くないイルミナティの隠蔽のために殺されたってのもあるよね。そうじゃなきゃ、わざわざストレンジの像立てて死んだことを偽装する必要もないし。果ては噛ませになったイルミナティがいかに無能だったか考えられる。 -- 名無しさん (2022-07-04 21 13 46) 巻き込まれた一般人ならともかく至高の魔術師であるストレンジが主人公だったからホラー描写はそんなに気にならなかった。いざとなれば持ち前の頭脳と魔術で何とでもできそうだし。ただ、同じキャプテン・マーベルだけどキャロルならワンダに勝てるかどうかが気になる。 -- 名無しさん (2022-08-28 20 26 36) 俺正直あのヒーロー達 -- スパイダーマッ! (2022-11-27 09 31 38) 別のアースとはいえストレンジも闇堕ちさせたダークホールドがヤバい -- 名無しさん (2023-02-14 11 00 21) 間違ってたらごめんだけど、テレパスって「テレパシーを使う能力者」って意味じゃないの? -- 名無しさん (2023-06-16 21 56 19) トニー始めヒーロー側もなにかしらやらかしてはいるけどさすがにヒーロー殺しをした人はいない(未遂はいるけど)から、それ考えるとワンダがヒーローとして戻る資格があるかと言われるとね、ヘイトもあるから需要面でも厳しいしこのまま死なせてやってたほうが彼女のためかもしれん、変に復活させるとやらかした件で責める奴が劇中で確実に出てきて余計に苦悩するハメになる -- 名無しさん (2024-09-03 23 14 03) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/jhs-rowa/pages/181.html
ストレンジカメレオン ◆7VvSZc3DiQ 私はずっと、何かになりたかったんだと思う。伏し目がちな自分とは全然違う、周囲の注目と期待を浴びて、どんな壁も一気に飛び越えてしまうような、誰かに。 それは、御坂美琴だった。あるいは、白井黒子だった。彼女たちが持つ能力が、理想を叶える力が、羨ましかった。 だけど私は彼女たちとは違う。私は、私にしかなることができない。そんな当たり前のことに気付くまでに、取り返しのつかないことをたくさんしてしまった。 これから行おうとしていることが、それらの罪に対する贖罪になるだなんて思ってはいない。私はこれから、罪を背負って生き続けなければならない。 だからこれは、最初の一歩。風紀委員(ジャッジメント)という肩書きや低能力者(レベル1)という評価を全て取り払って、最後に残った初春飾利という無力な少女が踏み出す、第一歩だ。 瞳を閉じて、深く、とても深く息を吸う。自分の身体を確かめるために。自分の存在を感じるために。 スプリンクラーからまき散らされた水はそこら中を水浸しにするだけじゃ物足りなかったのか、小さな分子の集合になって空気の中に溶け込んでいる。 じっとりと湿っていて冷たくて、どこか重いその空気を一息に吸った。怯えながら走り回って、たくさんの汗を流しているうちに渇いてしまった喉が、少しだけ潤う。 肺の奥まで飛び込んできた空気。そこから酸素を取り込んで、熱が生まれる。胸の奥で生まれた熱が全身を巡って、力になっていく。 拳を握った。濡れそぼって冷たくなっていた指先は、もう温かい。手のひらの熱は、行き場を探している。 水の怪物から逃げ出すときには恐怖に震えていた足で、地面を踏む。今度は逃げ出すためではなく、真っ直ぐ向かうために。 大丈夫。私の身体は、もう震えていない。 ゆっくりと目を開くと、夜のとばりに包まれた薄暗い世界が、視界に広がった。視界の端で、緊急用の誘導灯が青白く光っている。放水を止めたスプリンクラーから、ぴちょんぴちょんと滴が垂れている。 フードコートに設置されていたテーブルと椅子は、水の怪物が暴れ回ったせいでパステルピンクとライムグリーンの残骸の集合体になっていた。 見える。見えている。私には今、世界がはっきりと見えている。視界と世界を狭めていた恐怖や混乱は、もう何処かへ消え去ってしまっていた。 一緒に、消えてしまったものあるけれど。けっして短くないあいだ少女の中心に在った正義は、この世界の無法や不条理に晒されて見失ってしまったけれども。 それで私が、空っぽになったわけじゃない。殉じていた法がなくなろうとも、信じていた正義を失おうとも、残ってくれたものがある。 この世界で見つけた自分だけの現実と、昔からずっと抱き続けていた小さな想い。 それを貫き通すための、黴臭い古鉄のような意思。 身体の奥、心の底。初春飾利の核心にこびりついて剥がれないそれが在る限り、私は闘える。 「――私は貴方を、救います。貴方が何を言おうと。何を思おうと。それが私のやりたいことですから。絶対に譲れないことですから」 初春は、自分に言い聞かせるように決意の言葉を口にする。 もしもここが騒がしい都会の片隅だったならば、誰にも届かないまま消えていたような、けっして大きくはない声。 だけどここでは、それで十分だった。小さいけれど感情と意思が込められた初春の声は、届けるべき相手に確かに届いた。 ――その相手が初春の言葉をどう捉えるのかは、また別の問題なのだけれど。 初春と相対する少年は、身を包むカナリアイエローのレインコートの下で、身体を震わせていた。 初春の言葉によって揺さぶられた感情が、彼の身体を迸っている。それは怒り。そして憎悪だ。 御手洗清志は初春飾利の言葉を受け入れない。否定する。醜悪な人間の業など、認めてやるものかと拒絶する。 「さっきから五月蠅いんだよ……僕がどう思おうと関係ないだって? やりたいことをやるだって? だったら僕も、お前に同じことをしてやるよ! お前が何をしようとしているかなんて関係ない! 僕はお前たちを殺して、他のヤツらも全員殺して、人間という人間を全て殺し尽くしてやる! 止められるなら止めてみろ! 救いたいなら救ってみせろ! どうせそんなことできやしないんだ、人間はそういう風にできてるんだからなァ! ……来いよ、偽善者。お前が自分勝手に押し付けている理想ってやつが、まったく現実に即していないただの幻想だってことを教えてやるよ。 ――その理想<げんそう>ごと、殺してやる」 御手洗は、己に支給された鉄矢を握りしめた。鏃が御手洗の手のひらに突き刺さり、裂かれた皮膚から血液が流れ出るのを感じる。 共に感じるのは、鋭い痛み。これまでにも領域(テリトリー)の能力を使うたびに御手洗が感じてきた痛みだった。 さらに強く、鉄矢を握る。握りしめた拳の隙間から真っ赤な血がこぼれ落ちて床の水たまりを赤く染めた。 そして御手洗の膨れ上がる憎悪に呼応するように水たまりから巨大な手が生まれ、続いて腕が、肩が、胴体が形成される。 御手洗の能力は、己が血が混入した液体を意のままに操る能力だ。巨人、あるいは獣の形を取る自らのしもべを、御手洗は「水兵(シーマン)」と名付けた。 水兵の中こそ御手洗の領域――いわば、彼にとっての「自分だけの現実」。醜悪な現実を塗りつぶすための、ただ一つの武器。 御手洗のそばで、彼の数倍の巨躯を持つ水の怪物が唸りをあげる。 先ほどまで使役していた水兵をも大きく上回る巨体。ちょうど人間と異形の中間に位置するような造形をした水兵だった。 だが、これでもまだ足りないと、御手洗は矢を握る手に力を込める。より強く。より深く。刻まれた傷から、水兵の力の源になる血液が流れ出る。 御手洗の手からしたたる血液が床に落ち、二体目、三体目の水兵が続けて生み出された。 血色を失い青白くなった腕をだらりと上げて、御手洗は初春を指さした。腕が、重い。血を流しすぎている。 脳に回る血液も足りていないのか、いつもより思考が鈍い。ただでさえ光が足りなくて薄暗い視界が、さらに霞んでいた。 だが、逆に好都合だと御手洗は口の端を歪めた。余計なことを考える必要が無い。余計なものを見る必要も無い。 人間<てき>を殺し尽くす。ただそれだけできればいい。アイツを殺せ、と水兵に命令を下した。 巨体に似合わぬ俊敏な動きで、水兵は初春に接近する。水兵の内部は御手洗の絶対領域だ。 もしも水兵に捕まり、その中に取り込まれてしまえば、そこから脱出することは不可能である。 ――しかし、何事にも、例外というものがある。 本来ならば御手洗清志が進んでいたはずの未来において、桑原和真が次元を切り裂く能力に覚醒し、水兵と外部を隔てる領域の壁を突破して脱出を果たしたように。 本来ならば「低能力者<レベル1>」のまま一生を過ごしていたはずの初春飾利もまた、この世界の現実に打ちのめされることで、水兵の天敵といえる能力に目覚めていた。 近づく水兵に向かって、初春は右の手のひらをかざす。重要なのは、確信だ。自分の力は世界を塗り替えられると、妄信ともいえる確信を持つことだ。 初春はこの世界で、たくさんのものを失った。それは肩書きだった。それは信念だった。それは正義だった。それは親友だった。 奪われ続けて、ようやくここまでたどり着いた。奪われなければたどり着けない場所だった。 世界は優しいだけじゃない。くそったれ、と柄にもなく汚い言葉で罵りたくなるくらいに、許せないことばかりがあった。 だからこそ、思うのだ。 自分ばかりが奪われ続けるのは不公平だ。自分だって、世界にちょっとばかりの仕返しをしたっていいじゃないか。 我が儘に、あるがままに、自分を世界にぶつけてしまおう。それこそ、世界を自分の思うがままに塗り替えてしまうくらいの強さで。 「こういうのも、開き直りっていうんですかね、式波さん」 呟きとともに、自然と笑みがこぼれた。世界を塗り替えるだなんて大それたことは、今までの初春では考えたとしても実行はしなかっただろう。 臆病で、気弱で、鈍くさくて、そんな自分が世界を変えるだなんてできるはずがないと決めつけていた。それが初春の限界だった。 だけど、今ならば――! 初春の右手が、迫り来る水兵の拳を受け止めた。水兵の剛腕によって振るわれた打撃は、初春の小柄な肉体では到底受け止めきれないはずだった。 だが、打ち勝ったのは初春のほうだった。初春を吹き飛ばすはずだった水兵の腕は、肘から先が霧散し消滅していた。 これこそが、初春が見つけた自分だけの現実。彼女が世界を塗り替えるための能力。 『定温保存<サーマルハンド>』――物質の温度、ひいては物質の分子運動を操作する初春の能力は、御手洗の領域に干渉し得る強度にまで成長したのだ。 しかし――初春の顔から、笑みが消える。先ほどまでの水兵ならば、初春の手のひらが触れた瞬間に全身が霧散していたはずだ。 だが今回の水兵は、肘から上はまだ残したまま。残るもう片方の腕で、さらなる追撃を繰り出してくる。初春は、左の手のひらで水兵の追撃を迎え撃つ。 手のひらが水兵に触れる瞬間に超高速の演算を実行。目視で予測していた数値に次々と修正を加え、実際のそれに近づけていく。 水兵を構成する水分子の運動を制御。初春を襲う衝撃そのものは、初春の能力では打ち消すことができない。故に、衝撃と真逆の方向へ分子運動を加速させ相殺を狙う。 それと同時に水兵の内部状態を書き換え、爆散と蒸発を命令。初春の計算通りにいけば、これで水兵を無力化できるはず――! 「これで……どうですかっ!?」 しかし、初春の叫びも虚しく。一瞬にして消し去るはずだった水兵は、両腕を無くしながらも未だ屹立していた。 驚愕と混乱を表情に浮かべながら、初春は自分の計算通りに水兵を消滅させることができなかった理由を探し始める。 最初に考えたのは、自分の能力が想定していたよりも低出力だったのではないか、ということだった。 初春は元々、学園都市における序列では最下層に位置する低能力者<レベル1>の一人にすぎない。 劇的な進化を果たしたといえども、せいぜい強能力者<レベル3>といったところだろう。 まして覚醒を果たしたばかりでは能力が不安定であるのかもしれない。しかし――初春側だけの問題ではないと、彼女は直感していた。 「カザリ、後ろ! ボーッとしてんじゃないわよ!」 御手洗の操る水兵によって重傷を負い、未だ動けず二人の戦いを見守ることしかできなかった式波・アスカ・ラングレーの怒号が、初春の思索を強制的に途切れさせた。 危機的な状況であると知っても、それを確認する余裕はなかった。後ろに振り返ると同時に、両手を突き出す。だが、間に合わない。 いつの間にか初春の後方へ回り込んでいた二体目の水兵の一撃が、初春を吹き飛ばした。 「ぐ、うぅっ!」 骨まで軋むような痛みが、初春の全身を苛んだ。ごろごろと床を転がって、フードコートに設置されていたテーブルの足に背中をしこたま打ち付けて、ようやく止まる。 痛みを我慢して起き上がろうとしたが、折れたテーブルのささくれが初春のセーラー服の襟に引っかかって、そのまま転んでしまう。 早く立ち上がらなければいけないと頭では考えていても、身体のほうが言うことを聞いてくれなかった。全身からSOS信号が出されている。 水兵の攻撃が正確に初春を狙っていたために、急所だけは守った『定温保存』によって威力を軽減することはできた。 衝撃の完全相殺には間に合わず、防御をした上でなお水兵の重い打撃は初春の身体を吹き飛ばすに十分だったわけだが。 容易く御手洗の水兵を霧散させていた初春の『定温保存』が不発に終わったのは、ひとえに御手洗の執念の賜物だった。 水兵にとって天敵ともいえる初春の能力だが、かの『幻想殺し』のように御手洗の領域そのものを無効化していたわけではない。 分子運動操作に特化した能力によって御手洗の領域を上書きするように水兵を操り、瞬時に爆散・蒸発させていただけに過ぎないのだ。 いわば、能力の強度差をもって強引に打ち負かしていただけ。しかも手のひらで直接触れなければ発動できず、一瞬で操作できる液体の量にも限界がある。 対する御手洗の能力は、彼の血液を媒介に液体を操るものだ。そして混入された血液が多ければ多いほど、使役される水兵はより巨大に、より強靱に、より精密に行動するしもべとなる。 御手洗は、初春飾利を殺害するというただ一点の目標のために、多くの血を流した。御手洗の血を吸い肥大化した水兵は、初春の干渉に対する抵抗力を高めていたわけだ。 結果として、初春の『定温保存』による水兵への干渉は一瞬で水兵を消滅させるほど絶対的なものにはならず、片腕を吹き飛ばす程度のものになってしまっていた。 ――あるいは、初春飾利が戦闘技術に長け、経験も豊富な少女だったならば、結果は違っていたのかもしれない。 いくら初春と御手洗の能力差が縮まっていたとはいえ、優位に立っていたのは依然として初春のままだったのだから。 だが、初春は予想外の事態に慌て、二体目の水兵による不意打ちを回避することができなかった。それが彼女にとっての、どうしようもない現実だった。 「ハッ、いいザマだな。どうだ、これで分かっただろう? お前のいう『救い』なんて、ただの幻なんだよ」 御手洗が歯を剥き出しにして、フロア中に響き渡る大きな声で笑い始める。大量の血を失ったことで青ざめながらも、その表情は喜びに歪んでいた。 床に転がったまま立ち上がることすらままならない初春の姿は、御手洗の目にはとても無様なものに見えた。 大言壮語を吐いた少女は、口にした言葉を何一つ実現させることができずに地に這いつくばっている。溜飲が下がるとは、まさにこのことをいうのだろう。 「苦しいか? 苦しいだろうなぁ! 僕が憎いか? 憎くないはずがないよなぁ! それでいいんだよ。人間なんてそんなものなんだよ。ただ生きているだけで他の生物を苦しめて、自分勝手に欲を満たそうとする薄汚いけだものさ! なぁ。顔を上げてみろよ。いつまで俯いてるつもりだ? さっきまでの威勢の良い啖呵はどうした? お前が貫きたい意地ってのは、そんな簡単に折れるような薄っぺらいものなのかよ!」 最後には、絶叫になっていた。御手洗はぺろりと唇を舐める。血を失うということは水分を失うということと同義だ。唇はかさかさに乾いて、割れていた。 霧のような空気をいくら吸っても喉の渇きは満たされなかった。身体の芯まで焼き尽くすような憎悪の炎は、言葉を吐けば吐くほどに勢いを増していった。 「おい。なんとか言ってみろよ。――この、人殺し」 ふらつきながら懸命に立ち上がろうともがいていた少女に向かって、御手洗は吐き捨てる。御手洗の言葉を聞いた初春は、身体をびくりと震わせた。 動揺を隠せない初春の様子を見た御手洗はほくそ笑み、そのまま次々と言葉を重ねていく。その言葉には重みがあった。呪いと言い換えてもいい。 御手洗と初春という、本来なら交わることがなかったはずの二人を結ぶ共通項。それは、黒の章という人間のありとあらゆる暗黒を、罪を撮影した映像。 「人を殺しておいて、よくもそんな綺麗事が言えたもんだな。お前の両手は、もう血と罪に染まってる。そんな手で誰かを救おうだなんて笑わせるぜ。 お前もあのビデオの中で笑っていた屑どもと同じさ。外面だけはいかにも善人のふりをしておいて、その中身はあいつらのように膿んでやがる。 お前は、本当は誰かを救いたいんじゃない――救われたいんだ! お前は悪くない、悪いのはこんな殺し合いをやらせる人間のほうだって言ってもらいたいだけだろう! ――甘えてるんだよ。あのビデオを見て、それでもなお自分のことを省みようともせず、犯した罪を自分勝手な理屈で責任転嫁して、赦されようだなんて思うなよ! 思い出してみろよ。お前が殺してきた人間の、最期ってやつをな。きっとそいつらも、あのビデオの中の被害者と同じ表情を浮かべていただろうさ」 御手洗の糾弾に対して、初春は反射的に反論をしようとした。そんなことはない。御坂美琴は最期まで常盤台のエースの名に恥じない姿を初春に見せてくれた。 初春がこちら側に戻ってこれたのだって、美琴が自らの命を懸けて初春を救ってくれたからだった。彼女はきっと、絶望になんか屈しないまま、逝った。 吉川ちなつもそうだった。アスカから聞いたちなつという人物は、この殺し合いに順応できるようなタイプの人間ではなかった。 きっと、かつての初春以上に殺し合いに怯え、恐怖していたはずだ。その彼女だって、殺し合いに抗ってみせた。アスカを救ってみせた。 美琴は死に際に、最弱だって最強に勝てるくらい人間は強いんだと言ってくれた。ちなつはきっと、美琴の言葉通りの強さをアスカに見せてくれた。 そんな彼女たちの死を侮辱するような御手洗の言葉は、絶対に許せない。そう思って、反論をしようとして――だけど初春の口は、うまく言葉を紡いでくれなかった。 「桑原、さん……」 代わりに口をついたのは、初春がこの場所に来て初めて出会った人物の名前だった。桑原和真と名乗った、とても未成年には見えない老け顔の少年の名だ。 初春が初めて彼を見たとき、やけに慣れた手つきでホームセンターの品物を根こそぎバッグに詰め込もうとしていたことを思い出す。 強面でガサツで、非常事態なら多少の犯罪行為だって大目に見てもらえるだろうという適当な倫理観を持っていて、けっして善人だといえるような人物ではなかったけれど。 不安を隠せなかった初春にかけてくれた彼の言葉の端々には、いかつい外見には似合わない優しさが見え隠れしていた。勘違いされやすいだろうけれど、根は悪人じゃないだろうなと感じていた。 「桑原? もしかして、桑原和真のことか? ……そうか、お前が桑原を殺したのか」 「っ……!」 そうだ。初春飾利は、桑原和真を殺した。それも、もっとも苦痛に満ちた死に方の一つと言われる焼死によって。 初春に支給された火炎放射器から発射された炎は、一瞬で桑原の頭部にまとわりついた。彼がごろごろと転がって火を消そうとしても、炎の勢いは衰えることがなかった。 やがて激しく暴れ回っていた桑原の身体はびくんびくんと痙攣をし始めて、最後に一度だけ大きく跳ねて、それっきり動かなくなった。 炎に反応して作動したスプリンクラーがわずかに残っていた火を消し止めて、真っ黒になった桑原の頭部が露わになった。そこには、何の表情も浮かんではいなかった。 初春はあの陰惨な光景を忘れることができない。映像だけではない。肉が焦げるあの臭いも、耳をつんざくような桑原の叫びも、何一つとして忘れ去ることなどできやしなかった。 いや、忘れてはいけない。初春飾利は桑原和真を殺したという罪と共に、あの光景も一生背負っていかなければならないのだから。 「あなたは……桑原さんのお知り合いだったんですか?」 だから、訊かなければならない。もしも目の前の少年が桑原和真の知り合いだったとしたら、初春は彼に謝らなければならない。 今にも機能停止しそうな身体を奮い立たせて、初春は立ち上がった。痛い。痛すぎる。もしかしたら骨の一本や二本は折れているかもしれない。 だけど、寝転んだままでいるわけにはいかなかった。痛みを懸命に堪えながら、初春は毅然とした視線を御手洗へ向け、自らの罪を告白する。 「あなたの言うとおりです。――私が、桑原さんを殺しました」 「……お前が思っているとおり、僕は桑原のことをよく知っている」 初春の告白を聞いた御手洗は、やっぱりな、と吐き捨てた。その視線に込められていたのは軽蔑。 御手洗の目に射竦められたように感じて、初春は身体を強張らせた。続けなければいけないはずの言葉が浮かんでこなくなった。 初春がいくら言葉を重ねたところで、桑原和真を殺したという事実は覆らない。桑原和真が生き返るわけでもない。かえって御手洗の神経を逆撫でするだけかもしれない。 それでも、御手洗が桑原のことをよく知る人物であったというならば。言わなければならない言葉がある。 「……すみません。ごめんなさい。……こんな言葉じゃ足りないことは分かってます。でも――」 「謝る必要なんかないさ」 しかし、必死に紡ごうとした初春の言葉は、御手洗の声によって制止されることになった。 薄明かりに照らされた御手洗の表情に浮かんでいたのは、冷ややかで酷薄な笑みだった。 「アイツは、僕の標的(ターゲット)だった。お前が殺さなくても、いずれ僕が殺していただろうな。だから今は、あえてこう言わせてもらおうか。 ――『ありがとう』。僕の手間を省いてくれて。この世界から人間を一人減らしてくれて。 アイツを殺した気分はどうだった? やっぱりお前も、あのビデオに映ってたヤツらみたいに笑いながら桑原を殺したのか? なぁ?」 御手洗から初春へ贈られたのは、感謝。そして追及の言葉だった。 「いったいどうやってアイツを殺したんだ? 醜悪な中身を隠すように無害な振りをして、外面だけ取り繕ってアイツに近づいたのか? あぁ、そういえばアイツは女には滅法弱いって調査結果も出てたっけなぁ。その貧相な身体で桑原を誑かして、鼻の下を伸ばしたところで殺したのかもなぁ! 違うか? 文句があるなら言ってみろよ! お前がいくら否定しようと、誤魔化そうと、人を殺したっていう事実は変わらないけどな!!」 御手洗は己自身の言葉に激昂し、熱くなり、汗を撒き散らかしながら喉が枯れんばかりに叫んだ。初春は何の反論もできず、ただ俯いた。 だが――御手洗の言葉を遮るように、声が、水浸しのフードコートに響いた。それは、これまでずっと二人の対決を見守っていた少女の声だった。 「アンタ、バカぁ?」 式波・アスカ・ラングレー。御手洗の操る水兵に取り込まれ、酸欠により戦闘不能に陥っていた少女が、遂に立ち上がる。 「――さて、アンタたちが長々とおしゃべりしてくれてたおかげでようやく動けるようになったわけだけど」 「おいおい、起きて早々に人をバカ呼ばわりかよ。死にかけの身体で苦し紛れの抵抗でもするつもりか? 黙って寝ていれば、苦しまずに殺してやったのにな」 「ハッ、冗談! 誰がアンタなんかに殺されるもんですか。それに、バカって言ったのはアンタに対してじゃないわ」 アスカは御手洗から視線を切ると、初春を指さしながら彼女に向かってもう一度「バカ」と呟いた。 「アンタに言ってんのよ、カザリ。このバーカ」 「式波さん……」 「ほらもう、そこですぐ黙ろうとする! すーぐ自分が悪いんだっていうような顔をする! それもうやめなさいって言ったでしょうが!」 「は、はい! すみません……」 「だから謝るなっちゅーの!」 眉間に思い切り皺を寄せ、苛々とした様子を隠そうともしないアスカは、苦々しい顔をしながらこぼした。 「答え、見つけたんじゃなかったの? それともアンタの答えは、あんななよなよした男にちょっとつつかれたくらいで見えなくなっちゃうような、曖昧なものだったワケ?」 「――違います!」 アスカの言葉を聞いた初春は、咄嗟に反論する。 アスカはあの階段で、こう訊いた。この世界に、この空の下に、この地面の上に、人の間に、正義はあるのだろうか、と。 それは気丈に振る舞うアスカが見せた、ほんの少しの弱音のようなものだったんだと、初春は思った。 だから即答できなかった。初春の中ではその答えは自明で、初春は自分自身の中にも、世界の理の中にも、確かな正義が存在していると考えていたけれど。 それはきっと、アスカが求める正義とは違う正義だったからだ。世界の命運を背負わされる14歳の少女が求める正義は、初春が考えるそれとは、きっと違っていた。 だから、それでも正義になりたいのかというアスカの問いにも、答えることができなかった。 「だったら、もう一回言ってみなさいよ。――アンタは、何になりたいの? みんなを守る法の番人? 悪の怪人から地球を守る正義のヒーロー?」 「私が……私が、本当になりたいのは――!」 なりたかったものは、沢山あった。それこそアスカが言う法の番人は風紀委員として皆を律する白井黒子そのもので、正義のヒーローとは御坂美琴を表現するのにもっとも相応しい単語で。 初春が彼女たちに抱いていた憧憬は、けっして嘘偽りではなかった。彼女たちのように強くなれればと、そう思って初春なりに努力を重ねてきた。 けれど、初春は弱かった。能力の開発は進まず、基礎体力でも到底追いつけない。それでも彼女たちは初春に優しくしてくれた。友達だと、言ってくれた。 それでいいと思っていた。強さを彼女たちに任せて、弱さを初春が預かって、せめて彼女たちの支えになれれば、それでいいと。 だけど今は、それだけでは足りない。 「私は、強くなんかないです。だからきっと、英雄にも主人公にもなれない」 そっと瞳を閉じて、胸に手を当てる。御坂美琴や白井黒子の顔が脳裏に浮かんで、すぐ消えた。初春は彼女たちのような強い人には、きっとなれない。 代わりに浮かんできたのは、親友の――佐天涙子の向日葵のような笑顔だった。いつも隣にいてくれた、初春にとって一番大切な友人。 彼女の優しさに、初春はいつも救われてきた。彼女がいてくれたからこそ、背中を押してくれたからこそ、初春は後ろを振り返ることなく正義を信じることができた。 「私は――いつも誰かのそばにいてあげられる、やさしい人になりたい。法の番人でも主人公でもない、ただの初春飾利として誰かの隣に立ってあげたい。 その人の悲しみも弱さも、全部受け止められるように、なりたいんですっ!」 眉間から力を抜いたアスカが、小さく笑った。お人好しの考えだ、と初春の言葉を受け止めながらも、その笑みに嘲りの意味は込められてはいなかった。 やりたいことをやれる限りやってみせる。以前のアスカなら、努力の足りない甘ったれた考えだと一刀両断にしていただろう。 だがアスカは、訓練も経験も積んでいない一般人の吉川ちなつに救われてしまった。だったらそれを否定するわけにはいかない。 「アンタは十分優しいわよ。こっちが辟易するくらいにね。だけどマジメすぎ。だからあんなヤツの言うことまでいちいち真に受けちゃって反論もできなくなるワケ。 ま、日本人は本当の議論ってものを知らないからしょうがないか。だから――アンタがゆっくり考える時間を、あたしが作ってあげるわ」 アスカは支給品の特殊警棒を強く握りしめながら、御手洗を睨みつける。 ――今の自分では御手洗に勝つことはできないと、アスカは理解していた。あくまで一般常識の範囲に収まる能力しか持たないアスカでは、御手洗の操る水兵に対抗することは難しい。 勝つためには互いの手の内を隠したまま駆け引きに持ち込み不利を跳ね返すしかなかったが、今となっては不可能な話だ。今のアスカにできるのは、せいぜい時間稼ぎ程度だろう。 本当のことを言えば、立ち上がるだけで精一杯だった。一度酸欠状態になった脳は、まだ完全には回復していない。ぐわんぐわんと視界は歪み、鈍痛が全身を苛んでいる。 それでも――意地があった。アスカの生来の気性が、このまま何もせずに初春任せにすることをよしとしなかった。立ち上がれるなら、歩けるはずだ。歩けるなら、闘えるはずだ。 「リターンマッチよ、ワカメ頭」 「――来いよ、アバズレ女。今度こそ叩き潰してやる」 御手洗の周囲を囲むように、三体の水兵が音もなく出現した。そのうちの一体は御手洗を守るように彼の前に鎮座し、残る二体はアスカに狙いをつけ、拳を振り上げながら迫り来る! アスカが取れる手段は、回避の一択だ。もしも水兵の指一本でもアスカの身体を掠めれば、そのまま水兵の内部に捕らえられてしまう。 「……チッ! やっぱり厄介ね!」 にゅるりと伸びた水兵の腕をなんとか回避するアスカ。不定形の存在である水兵は、そのリーチも動きも自由自在だ。人間を相手にするように回避していてはいずれ捕まってしまう。 故に、アスカは水兵から大きく距離を取るような回避を選択せねばならなかった。当然、御手洗との距離も縮めることはできず。 「どうした!? 逃げ回ってるだけじゃ僕には勝てないぜ!!」 御手洗の挑発に青筋を立てながら、アスカは状況を再確認する。 まず、アスカの第一目的は何なのか。アスカが最低限こなさなければならないのは、初春が回復するまでの時間稼ぎだ。 アスカが見る限り、初春が能力を十全に発揮できれば御手洗の水兵はほぼ無力化できる。経験豊富なアスカが初春をサポートしながら二対一の状況を作り出すことができれば、こちらの有利は確定的だろう。 ――そしてそのことは、御手洗も気付いているはずだ。そうなる前にアスカか初春のどちらかを戦闘不能にしてしまえば、能力差を数の有利で覆しうる御手洗が勝利に大きく近づくことになる。 勝負の鍵は、初春が戦線に復帰するまでの時間をアスカが稼げるかどうかにかかっている。 「ったく、まさかこのあたしが前座だなんてね。まぁいいわ。――こっちはね、アンタにも言いたいことがたくさんあるんだから!」 アスカが現在所持している武器は特殊警棒とナイフの二種類。あとは壊れた拳銃に即席のスリングショット。遠距離から御手洗を攻撃できる武器はない。 ならば戦闘によって御手洗を打ち負かすのはほぼ不可能と言っていい。だったら――今のアスカが取れる最善手は、舌戦で御手洗の動揺を誘うこと。 そして、そういった打算を抜きにしても。アスカは御手洗に対して、思うところがあった。言いたいことがあった。 「あたしはカザリみたいに優しくないからはっきり言わせてもらうわ。――人間舐めるのもいい加減にしなさいよ、このクソガキッ! 自分だけが不幸で可哀相で、自分だけが人間の真実を知ってるだなんて勘違いして、無茶苦茶なこと言って他人を巻き込もうだなんて――ふざけんじゃないっての!!」 一気呵成に吐きだした。そうだ。アスカは最初から、気にくわなかった。御手洗が否定した『人間』とは――アスカたちエヴァンゲリオンパイロットが、命を賭して守ろうとしていた存在だ。 アスカだって人間がそんなに素晴らしい生き物だなんて思ってはいない。それこそ御手洗が言うように、自分たちの繁栄のために他の生物を蔑ろにして環境を汚しているという側面だってある。 だが、だからといって――すべてを否定されれば、腹が立つ。そんなもののために命を懸けているお前は大馬鹿者だと蔑まされているような気にもなる。 「お前は、あのビデオを見ていないからそういうことが言えるんだよッ!」 「ええ、そうかもしれないわね! でもあたしなら、アンタみたいに捻くれてねじ曲がったりなんかしないわ!」 「どうしてそんなことが言える! 何も知らない、お前がッ!」 確かにアスカは御手洗と初春が見たという黒の章というビデオの内容を、二人からの伝聞という形でしか知らない。 二人の精神を狂わせたというその映像は、御手洗の言葉通りならば筆舌に尽くしがたいほどの酸鼻を極めたものに違いない。 それこそ、アスカが今までに見たことがないような地獄絵図が、そこには広がっているのだろう。 だが、それを言うならば。アスカだって、御手洗が知らない世界を知っている。 「……何も知らないのは、アンタのほうよ」 エヴァンゲリオンパイロットでなければ知り得なかったはずの世界。そこには多くの思惑と策謀と暗躍があった。世界を揺るがす秘密があった。 各々の目的のために動く大人たちの行いに子どもたちは振り回され、傷つけられた。それはけっして、「優しい世界」だなんて言えないものだった。 その中でアスカは、辛酸を舐めながら生き抜いてきたのだ。自分の価値を守るために。己の意味を見つけるために。 「不幸自慢なんて趣味じゃないからやらないけどね。あたしが生きてきた世界だって、アンタには想像もつかない世界だったってことよ! あたしはそこで、強くなきゃいけなかった! 弱さなんて誰にも見せられなかった! 他の誰でもなく、あたしが、あたしであるためにッ! だから――自分の弱さを正当化するために他人を言い訳の道具にして、ガキの癇癪を叫び散らすばっかりのアンタみたいなヤツに、あたしは、負けらんないのよ!」 アスカが否定したのは、御手洗の弱さだった。いや、正確に言えば、弱さを理由に身勝手な正義を振りかざして自らの矮小さを誤魔化そうとする、その在り方だった。 弱さを他者に見せないように隠すでもなく、それも己の一部なのだと受入れることもせず。弱くて何も持っていない自分は、虐げられる自分は悪ではなく正義の側にいるのだと主張して。 それが甘えでなくて、なんだというのだ。認めない。受け入れない。初春飾利ならばそんな御手洗清志さえも救済の対象としたかもしれないが、式波・アスカ・ラングレーは違う。 御手洗が己を改めるつもりがないのならば、アスカの全身全霊をもって御手洗清志という存在を否定する。それが、アスカの中に残るプライドが出した答えだった。 「五月蠅い……五月蠅い五月蠅い五月蠅いッ!」 御手洗の怒号と共に、水兵が再び動き始める。水兵が掴んだのは、フードコートに散らばる無数の椅子。 二体の水兵がそれぞれアスカと初春に狙いをつけ、椅子を力任せに投擲する。 「――カザリっ! 避けなさい!」 初春の能力が無効化できるのは、あくまで御手洗の領域能力のみ。水兵の投擲によってもたらされる物理的ダメージに対して、初春は無力だ。 水兵が投げつけた椅子が初春の小柄な身体にぶつかる寸前、初春は身体をよじってすんでのところで回避。 転がる初春のもとへ駆けつけたアスカが、初春の手を握り物陰へと強引に引っ張り込んだ。そのまま姿勢を低くして、御手洗から隠れるように場所を変えていく。 水兵を操るには御手洗の目視が必要だということはわかっている。暗闇に紛れてしまえば、ある程度の時間稼ぎにはなるだろう。 「カザリ、大丈夫?」 「ええ、どうにか。式波さんこそ、傷のほうは……」 「このぐらいなら、まぁなんとかね。多少の無茶は承知の上よ。とにかく今は、アンタがあたしたちの生命線なんだからしっかり自覚すること! 分かった?」 「……はい!」 続いてアスカは、初春に彼女の能力について詳細を尋ねた。 初春にとっても急激に成長・進化した『定温保存』については未知数の部分も多かったが、ここまでの経験と己の感覚から得た情報をアスカと共有する。 基本的には「手のひらで触れた物体の温度を操作する」能力であり、「温度変化に必要な分子操作を応用することで水流のベクトルを変化させる」こともできる。 しかし御手洗のように水を自由自在に操作するほどの応用力はなく、せいぜい一方向に向かって液体を爆散させるのが関の山。それだって攻撃手段に使えるほどの強度にはならない。 「向こうだってそのことには薄々気付いてるでしょうね。だから怪物に直接殴らせず、椅子や机を武器代わりにし始めたってところかしら」 「最初に私が怪物を消し飛ばしたときに比べて、抵抗力も上がってる気がします。時間をかければ無力化は可能だと思いますが……」 「気付いてる? ……多分、アイツが能力を使うには……」 アスカが何を訊こうとしているのか察して、初春は頷いた。御手洗の能力の条件についてだろう。 御手洗との戦いの中で、彼が明らかに不自然な――本来ならば必要が無いはずの行動を取っているのを何度か目にした。 彼は自分の身体を傷つけ、その血を水に垂らしていた。おそらく御手洗の能力は、己の血を媒介に水を操る能力なのだとアスカと初春は推測する。 「これはあくまで予想ですが、血が能力の源なら、注ぎ込む血液の量を増やせば能力の強度も上がると考えるのがセオリーです」 「だからカザリの能力も効きにくくなったし、怪物自体の大きさやパワーも上がってるってわけね」 「ですが、それだけ彼は――」 二人が移動しながら小声で会話を続ける間にも、御手洗は当てずっぽうに水兵を暴れさせ、フードコート内のすべてを壊さんという勢いで破壊を続けていた。 人間に対する呪詛を撒き散らかしながら破壊の限りを尽くしている御手洗の相貌は――蒼白に染まっている。 領域の過度の行使による体力の消耗、水兵を操るための多量の出血。その両方が少年から生を奪い、死に近づけている。 「カザリ。例のビデオとかいうのを見たっていうアンタに訊くわ。――アイツは、自分が死ぬことになろうとも、人間を殺そうとすると思う?」 アスカの質問に対して、初春は咄嗟に答えを返すことができなかった。それに答えようとすれば、自分の記憶を遡ることになる。思い出したくない殺人の記憶を辿ることになる。 これが初春の傷を抉るような質問だということに、アスカは気付いているだろうか? 初春が顔を上げると、真っ直ぐにこちらを見つめてくるアスカと、視線が交錯した。 アスカの瞳の中に、出会ったばかりのころのような高圧的なそれは、なかった。初春が頑なに正義を謳っていたときに見下すような目を向けてきたアスカは、ここにはもういない。 ようやく認められたような気がした。そして、同時に気付く。初春を信頼してくれているからこそ、アスカは初春に訊いたのだと。 だから、初春も答えなければならない。桑原を殺したときのことを、ちなつを殺したときのことを、美琴を殺したときのことを思い出して。 黒の章という悪意に呑まれ、人間という種をこの世界からなくしてしまおうと彷徨い歩いていた、あのときに考えていたことを。 「……きっと。きっと、あの人も――自分が死ぬことになろうとも、その行いを止めようとはしないでしょう。 だって、彼が殺そうとしている『人間』には、彼自身も含まれているから。自分が死ぬことすら、彼にとっては贖罪の一つなんです」 はぁ、とアスカは大きなため息をついた。理解ができないわと呟きながら、かぶりを振る。 「あたしはね、人類を守るために戦ってたの。だからあたしは強くなきゃいけなかった」 薄闇の中、アスカの握る拳に力が込められたのが、初春にも分かった。アスカの手は、震えていた。 「世界のため。人類のため。みんなのため。そんなことを言われながらあたしは戦ったけど、それは全部、自分のための戦いだった」 強く在るということが、アスカの存在理由だった。強く、優秀でなければアスカを求める人間はいなくなってしまう。強くなければ生きる理由がなくなってしまう。 強迫観念に似た歪な価値観に支配され、アスカは己の価値を磨き上げ、周囲に誇示することに執着するようになっていった。 「バカシンジでもエコヒイキでもダメなの。あたしが使徒を倒さなくちゃ、誰もあたしのことを認めてくれないの。 ……自分が死ぬことになろうとも人類を守れって言ってくる大人たちの顔、アンタは見たことある?」 そう言って、アスカは力無く笑った。そしてアスカの言葉を聞いた初春の中では――なにかが、ぱちんとはまった。 御手洗とアスカは、「自分が死ぬことになろうとも人類を殺すと決めた少年」と「自分が死ぬことになろうとも人類を守れと命令された少女」だった。 或いは、「自分の弱さを認められず世界を壊そうとした少年」と「世界に認められるために自分の弱さを殺した少女」だった。 まるで正反対のようで――その実、根本は同じだ。発露の方向が違っていただけで、始まりは同じだ。 震えるアスカの手を、初春はそっと握った。初春の手が触れる瞬間、予期せぬ接触に驚いたアスカの手がびくんと跳ねた。 「いっ……いきなり何すんのよ!?」 「すみません、つい……! でも、」 でも、という逆接の後ろに続く言葉を初春は探した。今自分が言うべき言葉は、いったいなんだろう。いくらか頭の中で考えて、しかしどれもしっくり来なくて。 「式波さんの手……冷たいですね」 水使いと対峙し、ずぶ濡れになったアスカの手に触れた感想を、そのまま言うことになった。 「……ヘンタイ」 返ってきたのは、ジト目だった。 「ち、違うんですよ!? いや、違わないというか……確かに急に触っちゃったのは私が悪いとは思うんですけど……」 「……別に、イヤって言ってるわけじゃないわよ」 初春の手が振り払われることはなかった。許容してくれたんだと解釈して、初春は少し嬉しく思う。 初春が握る手に力を込めると、アスカもまた握り返してくれた。初春の手のひらの熱が、少しずつアスカの手に移っていく。 「式波さん。こんな話を知ってますか? ……手が冷たい人はですね、心が暖かいそうですよ」 「知ってるわ。でも、非科学的にもほどがあることわざじゃない」 「ええ、科学的根拠なんてまったくありません。でも、素敵だなって思いませんか? それとですね、私が好きなのは、その逆の言葉はないところなんです」 「手が暖かかったら、心が冷たいって話は……確かに聞かないわね」 「ね? 初めてそれに気付いたとき、あぁ、なんだかいいなぁって思ったんです」 勝手に人のことを心が暖かいと認定するのも乱暴な話だけれど、心が冷たいだなんて決めつけることもないのは、とてもいいことだと思う。うん、いいことだ。 「式波さんも、優しい人ですよね。私、知ってます」 「はぁ? なによ、ちょっと一緒にいたくらいであたしのこと分かったつもりになるなんて――」 「優しくないところも知ってますよ。両方合わせたら、もしかしたら優しくないところのほうが多いかもしれませんね」 「……ちょっとアンタ、あたしのことバカにしてんの?」 「いいえ、違います。尊敬してるんです」 思えば、アスカがいてくれたからこそ、初春は自分を閉じ込めていた固い殻を破り、自分だけの現実を見つけることができた。 罪の重さに潰れそうになる初春を支えてくれたから、ここまで自分の足で歩いてくることができた。 アスカは、優しい人とは言えないかもしれない。優しさ以上に厳しさがあって、周囲の妥協を許そうとしない。 だけどそれもまた、隣の誰かを奮い立たせるやり方の一つではあった。実際に、初春はアスカに救われたのだから。 「今までありがとうございました。――今度は、私の番です」 「……言葉は、見つかった?」 御手洗を説得するための言葉。それは見つかったのかと、アスカは問う。 生半可な言葉では、人間は害悪なのだと断じ、自らの命すら投げ出す覚悟を決めた御手洗には届かない。 アスカの問いに対して、初春は、小さく首を振った。だがそれは、肯定を表す頷きではなく、否定を示す横の振り。 「せっかく式波さんに時間をもらえたのに、私はまだ言葉を見つけられません。でも、やり方は思いつきました」 そう言って、初春は微笑んだ。 あぁ、とアスカは感嘆する。自分のことを無力だと卑下して、あれだけ固執していた正義を投げ捨てて、なのにこれだけ美しい笑みを浮かべられるのだから――初春飾利が、弱い人間なはずがなかった。 「――初めて私達が出会ったときのことを、覚えていますか? きっとあのとき、こうやって私たちが手を握り合う未来なんて、想像もできなかったと思うんです。 でも今、私たちは一緒にいる。考えは違っても、思いは違っても、傍にいて、隣にいて、互いを支え合うことだってできる。 だからきっと、彼とだって、同じことができるはずなんです。私はそう信じてるんです。信じたいんです。それが幻想なんかじゃないって、証明したいんです。 ゆっくりと時間をかけて、たくさんの話をしましょう。一つの言葉で彼の心を動かすことができないなら、十でも百でも、千でも万でも、たくさんの言葉を届けましょう。 ――そのための時間を、私たちで作りましょう。式波さん、ごめんなさい。もう少しだけ、あなたの力を貸してください」 繋いだ手から、初春の熱が伝わってくる。本気の熱だ。アスカの視線と初春の視線が、交わった。 こちらをじっと見つめてくる初春の瞳に、混じり気はなかった。この殺し合いの舞台で幾度も叩きのめされて、剥がされて、それでも残った純粋な感情。 単純で、だからこそ綺麗で。周りの人間すべてに疑念を向けて、ただひたすらに自分のために生きてきたアスカですら、思わず信じてしまう慈愛が、そこに在ったから。 ――アスカは、素直に自分の負けを認めた。 「ま、発破かけたのもあたしだし。ここまで来たら最後まで付き合うわ」 「……ありがとうございます!」 「さ、それじゃさっさとすませるわよ。このままじゃ、あたしたちが止める前にアイツが死んじゃうわ」 暴走と言ってもいい御手洗の破壊活動は、未だ翳りを見せることなく続いていた。彼が滾らせた憎悪の炎は、自身の生命まで燃やし尽くさんと暴れ狂っている。 相貌は蒼白という表現でも生温いほどに豹変し、生気の一切を欠いた土気色になっていた。美少年と形容されていたはずの整った目鼻立ちも今では憤怒に歪んでいる。 このままだと彼の命の灯火はそう遠くないうちに燃え尽きてしまうということは、誰の目にも明らかだった。彼を救うために残された時間は、あまりにも短い。 「時間がない。最短距離で突っ走って、最速でアイツを止める――アンタの能力が鍵よ、カザリ」 アスカの声に、初春はこくりと頷いた。二人が御手洗のもとへ辿り着けるかどうか。すべてはそこに懸かっている。 今の衰弱しきった御手洗が相手ならば、アスカと初春の二人が力を合わせれば彼を拘束してしまうことは難しくないはずだ。 問題は、道中に立ちふさがる水兵たち。常識外の膂力を誇る水兵に対抗できるのは、初春の『定温保存(サーマルハンド)』のみ。 「あたしが前に出て囮と盾になる。あのバケモノたちへのトドメはアンタに任せるわ」 「……お願いです。無理だけは、しないでください」 「あぁ――それはちょっと、無理なお願いね」 アスカは、初春と繋がっていた手を振り払うように離した。狼狽する初春を後目に、緑色の非常灯に照らし出される御手洗の所在を確かめる。 そしてアスカは、初春のほうを見ることなく呟いた。 「だってもう、お”願い”は先約があるもの。チナツとミコト――あの二人の”願い”で、あたしはもういっぱいってワケ。 二人の”願い”通りに、絶対にアンタをあそこまで届けてみせる――それがあたしのプライドだから」 だから――次の瞬間、アスカは駆け出した。 「おりゃあああああああああっ!!」 アスカの叫びに反応した御手洗が、視線を向けると同時に水兵を仕向けた。総計四体の怪物が一斉にアスカを目指し向かってくる。 しかし水兵が目の前まで近づこうとも、アスカの速度は緩まない。御手洗に向かって、一直線に、ただひたすらに走る。 いち早くアスカの元へ辿り着いた水兵の腕を、身を捩りながら回避。不自然な体勢に捻れたことで、先ほどの戦闘で負った怪我がぶり返す。 身を引き裂くような鋭い痛みと熱を感じながらも、アスカは歯を食いしばり、呻き声を噛み殺し、更に加速した。 アスカに脇をすり抜けられた水兵は振り返り、再び腕を伸ばし――しかしその腕は、アスカを捉える寸前で霧散する。 「――式波さん!! 後ろは任せてください!」 水兵がアスカを捉えるよりも先に、初春の右手が御手洗の領域を塗り替え水兵を消し飛ばしたのだ。 初春の声を聞いて、アスカは頬を緩めた。アスカの後ろをついてくるだけだった雛鳥が、任せてくださいときたもんだ。 だが、今の初春になら背中を任せられる。そう思い、アスカは更に一歩を踏み込んだ。 続く二体目、三体目の水兵も、アスカと初春は難なく撃破していく。己の操る下僕が次々と突破されていくさまを見た御手洗は、憤怒と憎悪に顔を歪ませた。 御手洗は四体の同時操作のために分散していた思考リソースを、残る最後の一体に集中させる。今から新たな水兵を生み出している時間的、体力的な余裕はなかった。 多量の失血の影響か、意識はどんどん朧気になっていく。こちらに向かってくる二人の少女の姿さえ焦点が合わず、輪郭はぼやけてしまっていた。 そんな状態であるにもかかわらず、御手洗は迸る殺意を抑えることなく、満身創痍の身体を無理矢理に奮い立たせて、アスカと初春の二人を睨みつける。 御手洗とは決して相容れない主義を正義と主張し、自分たちの行いこそが正しいのだと言い張る彼女たちは、御手洗にとって不条理な世界の象徴そのものだった。 ――だからこそ、絶対に負けられなかった。負ければ、何の意味も無くなってしまう。御手洗清志という存在の全てを、否定されることになる。 失血によってどんどん擦り減らされていく御手洗の思考は、強迫観念に似た妄執と、それに由来する殺意に満たされていく。 だが、それでも。御手洗がいくら感情を滾らせようとも。彼の感覚の鈍化は止められない。 「くそっ……! くそっ、くそっ、くそったれぇ!」 手放しかけた意識を悪態で繋ぎ止めても、それは応急処置にすらならないその場しのぎ。出血とともに失われた感覚は戻らず、御手洗の視覚は闇に沈んだままだ。 いくら水兵に己の血を注ぎ込み強化していたとしても、標的を満足に捉えられないまま闇雲に振るった拳が空を切るばかりでは何の意味もない。 「なんでだよ……! 僕は、正しいのに……間違ってるのはあいつらのほうなのに……!」 ――御手洗にとっての『正しさ』が、世界のそれと決定的に違ってしまったのはいつのことだったろうか。 規範でならなければならないはずの教師が、何食わぬ顔で嘘をついたのを見たときだろうか。 それとも、いじめられていたクラスメイトをみんなが見て見ぬふりをしていたことに気づいたときだろうか。 或いは、いじめの新たな標的にされ、真冬の男子トイレで頭から冷水をかけられていた、あのときかもしれない。 『正しさ』はみんなを守るためのものだと信じていた。『正しさ』は悪に負けることなく、最後には必ず勝つものだと信じていた。 けれど現実には、正義の味方ぶってクラス内のいじめを止めようとした御手洗は新たなターゲットになり、いじめという悪はさらに加速した。 『ほらほら御手洗クゥ~ン? お名前のとおり、みんなのトイレを綺麗にしましょうねぇ~?』 ――分かるか? みんなの前で無理やり便器に顔を突っ込まれ、黒ずんだ汚物を舐めさせられる人間の気持ちが。 少しの汚れを見るだけで拒否反応が出るようになってしまうほどの傷を心に刻まれた人間が、何を考えたのか。 「お前たちが言っているそれは……もう僕が捨てたものだ! そんなもの、僕を守ってはくれなかった! だから捨てたんだ! なのに……なのに! どうして今さら、そんなものを僕に突きつけようとするんだよ!!」 御手洗の悲痛な叫びが、広々としたフードコート内で反響した。同時に、御手洗が操る最後の水兵がその巨体を震わせる。 この水兵が御手洗にとっての最終防衛線。これを突破されれば御手洗を守るものは何一つ無くなってしまう。 御手洗は更なる力を求めて、鏃を握りしめようとした。だが、返ってくる感触はない。握力はとうに失われて、流れる血も残ってはいなかった。 残された力だけで、少女たちを殺すことができるだろうか。今の御手洗にはそれを考える余裕すらなかった。 御手洗の中に残った、ただ一つの執念が、人間を殺さなければならないという盲信が、彼を衝き動かす。 もう何も見えてはいなかった。視界は真っ暗で、どこを向けばいいのかも分からなくて、何があるのかすら不明瞭になっていた。 世界と御手洗を繋ぐラインがぶつんぶつんと途切れていく。自己とそれ以外が断絶され、孤立する。 それでもなお、御手洗は足掻こうとして――彼にとっての「自分だけの現実」である領域(テリトリー)を展開した。 テリトリー。自分の場所。世界から爪弾きにされた少年が、それでもなお自分の居場所を見つけようとして、手に入れた能力。 それを御手洗は、ただ振り回した。まるで癇癪を起こした子どものように。 そんな攻撃が、当たるはずがなかった。水兵の拳は何も捉えられず、ただ御手洗の生命をいたずらに消費するだけに終わるはずだった。 だが、もう一つの領域(テリトリー)が。「自分だけの現実」が。御手洗の存在そのものを受け止めるように―― 「――私はいま、此処にいます。此処まで、来たんです。貴方の傍まで、手が届くところまで。貴方の手を、掴むために!」 水兵と初春の交錯は、一瞬だった。その一瞬の間に、水兵の腕は爆散する。初春が願う現実が、御手洗の思う現実を塗り潰したのだ。 本来ならば、起こるはずがない交錯だった。水兵はまるで見当違いの場所を殴りつけていたし、初春とアスカがその横をすり抜けて真っすぐ御手洗のほうへ向かえば、それで決着していたはずだった。 だが初春は、自ら水兵の正面へと回り込み、それを受け止めた。何故そんなことをしたのか、理由は初春自身にも分からなかった。 ただ、考えるよりも先に、身体が動いたのだ。頭ではなく心が、そうしたいと願ったのだ。そうしなければならないと、叫んだのだ。 御手洗に勝つためではなく、倒すためではなく、戦うためではなく。 守るために、救うために――初春は、此処に来たのだから! 「私は――貴方の全てを受け止めて、その上で救ってみせる! それが私の、救う覚悟なんです!」 「うるっ……さいんだよぉぉぉぉぉぉ!!」 御手洗の怒号と共に、水兵は残った腕で転がる椅子を拾い直す。先の接触で、少女たちの大まかな位置は分かった。 水兵の巨体が、大きく振りかぶる。近接戦では初春に分がある。ならば近づかれる前に仕留めるだけだと水兵が投擲した椅子が、一直線に初春へと飛来する! 響くのは甲高い衝撃音。そして――水兵によって椅子が投げられたその先には。同じく椅子を握り、投擲された椅子を叩き落としたアスカの姿があった。 強引に弾き落とした反動でじんじんと痺れる手に舌打ちをしながら、アスカは初春へと言葉を投げる。 「行きなさい、カザリ! あんたが信じたもののために! あんたの願いのために!」 「――はいっ!」 頷いて、初春は走り出した。アスカは黙ってそれを見守る。それは、ほんの少し前に見た光景に似ていた。 アスカが初春と綾乃の二人を御手洗から逃したときのそれだ。あのときの初春は、逃げることしかできなかった。 だが今は、逃げるためではなく、救うために走っている。後ろではなく、前へ。過去ではなく、未来へ。 行き先を見失っていた雛鳥が、ようやく飛び立ったのだ。 「……ミコト。あんたの”願い”、ちゃんと叶えたわよ」 走る初春を目掛けて、水兵が第二射を放とうとする。振りかぶった水兵の腕から放たれた瞬間――アスカが投げつけた椅子と、空中で衝突する。 「ま、自分で言いだした手前、仕方ないか。時間稼ぎなんて性に合わないんだけど、今日だけは特別ね」 勝つ必要はない。初春が御手洗のところまで辿り着けば、自動運転ではなく遠隔操作である水兵は動きを止めるはず。たった十数秒の足止めがアスカの勝利条件。 しかしそれさえも難しいほどに、アスカもまた限界が近づいていた。水兵との連戦は容赦なくアスカの体力を奪い、受けたダメージも殆ど回復していない。 それでもアスカは、膝を折ることなく立ち上がる。それがアスカのプライドだった。初春と同じようにぼろぼろになるまで傷つきながら、最後まで残った核心だった。 水兵がゆらりとアスカのほうを向く。アスカはぎゅっと、得物を握りしめた。 ◇ 手を伸ばせば届きそうなほどに、二人の距離は近づいていた。初春が手を差し伸べる。だが御手洗は、その手を、初春がもたらす救いを振り払った。 初春の言葉は、御手洗にとって悪魔のささやきだった。自分が――人間が犯してきた罪を赦され、幸せになる。それはあまりにも甘美な誘惑だった。 それはかつて御手洗が信じていた『正しさ』に、限りなく近い。正しく、美しく、誰もが幸せになるハッピーエンドだ。これ以上はない、最高の、理想の結末―― だからこそ。御手洗はその理想を、幻想だと断じた。 理想はあくまでも理想だ。現実はそんなに甘くはないんだ。罪を投げ捨てて幸せになるんだなんて烏滸がましいことが許されるはずがないんだ。 ヒトは、犯した罪に対して罰を受けなければならない。いくら罰を受けても償いきれないほどの罪を、人間は積み重ねてきたのだから。 御手洗は人間が犯してきた罪の数々を、黒の章に収められた映像という形で目の当たりにした。あれを見てもなお人間の存在を許容するなど、御手洗には到底出来ることではなかった。 御手洗にとって初春の言葉は全てが薄っぺらい虚飾だらけの戯言。初春の救いを肯定すれば、彼が今まで行ってきた全てを否定することになる。 かつて御手洗を襲った、人間の奥深くに棲む悪意こそがどうしようもなく現実で。自分を助けてくれなかった救いは幻に過ぎないのだと、御手洗は叫ぶ。 「幻想なんだよ! そんなもの、救いなんかじゃない! その手を取って救われるのは僕じゃない! お前なんだ! お前が罪から目を背けるために、僕を利用しようとしているだけだ! ――もう僕は選んだんだ! 人間という存在を、この世界から消し去ってしまうことを! お前が言う救いなんて、この世界にはないんだから!」 「……それは、違いますよ」 御手洗の叫びを聞いてなお、初春はそう言い切る。 「私は、救われたんです。だから此処にいるんです。私を救ってくれた人たちのことを――否定なんてさせません! 幻想だなんて、言わせません!」 初春の手を引いてくれた人たちが、初春の背中を押してくれた人たちが、初春の隣を歩いてくれた人たちがいた。 忘れられない人たちの存在を、忘れてはいけない人たちの思いを、初春は背負っている。だから何度でも、幾ら振り払われようとも、初春は手を伸ばす。 故に、両者の意見は平行線。交わることのない意思が、ただぶつかり合うのみ。 「だったらお前は、人間は罰を受ける必要なんかないと思ってるのかよ! あれだけの罪を重ねてきた人間たちがのうのうと生きるのを、見過ごせるのかよ!」 「私だって、罪をそのまま見過ごしていいだなんて思いません! でも……っ! 貴方がやろうとしていることは、私がしようとしていたことは、罪無き人に罰を与える行為です。 きっとそれは、間違っている。私は貴方の間違いを見逃すわけにはいかないんです。私もそうやって、間違えてしまった人間だから!」 初春は自分と御手洗を重ねていた。夥しい悪意に飲み込まれ、正しさを、正義を見失ってしまった初春と御手洗は、よく似ている。 だからこそ分かることがある。見えてくることがある。伝えられることがある。 「貴方の質問に、答えてませんでしたよね。――桑原さんを殺してしまったとき、私が何を考えていたのか。何を感じていたのか。 ……そこには、何もなかった。人を殺したのに、何もなかったんです。真っ暗で、真っ黒で――ただひたすらに、『無』だった。 私は貴方に、同じ思いをさせたくない。だから私は何度だって、貴方を救うために、この手を伸ばします!」 初春は愚直に手を伸ばす。御手洗がこの手を握ってくれるまで、決して諦めないと誓う。 ――きっと。初春が御手洗を救うには、何もかも足りない。 もっと言葉を識っていれば、すぐにでも彼を止められただろう。 もっと力があれば、御手洗がここまで傷つく前に救えただろう。 もっと時間があったなら、足りないものもいつか補えただろう。 だが今の初春は、何も持ってはいなかった。 初春の手からこぼれていった、すくいきれなかった多くのもののことを、彼女は思う。 自分の手の中は、空っぽになってしまったけれど。だからこそ握れる。何も残っていない手のひらなら、何だって掴める。 ――――そして。伸ばされた右手が、ついに届く。 世界を憎んだ少年と、世界に救われた少女。二人が生きる世界は、本来は決して交わることがなかった世界だ。 だが、今この瞬間。幾多の悲劇と奇跡を経て、二人の世界は交錯する。 初春の手のひらの熱が、御手洗へと伝播していく。 「やめろ……! 僕に……僕に、触れるなぁぁぁぁ!」 御手洗は初春の手を振り払おうと、必死に身を捩った。 だが多量の失血により、御手洗の膂力は初春の細腕に抗うことすら不可能なほどに弱まっている。 握ったダーツを苦し紛れに振り回すも容易く取り押さえられ、そのまま押し倒される格好となる御手洗。 「……私は、」 初春の呟きが、御手洗の耳朶を打った。細い声だ。 先ほどまでの叫びとは違う、この距離でなければ届かない静かな声。 優しさと慈しみで構成されたその声は、御手洗の頑なな抵抗をするりとかわし、彼の中に溶けていく。 「貴方に伝えたいことが、沢山あるんです。訊きたいことも、沢山あるんです。 私を救ってくれた人たちのことを、貴方に教えたい。貴方を縛って離さないもののことを、私は知りたい。 それはきっと、とても時間がかかることだから――だから私に、貴方の時間をくれませんか?」 ――聞くな。聞くんじゃない。 御手洗は、目を閉じて初春の声を無視しようと試みる。 だがいくら目を閉じても、耳はふさげない。少女が握る手からは、温もりが伝わってくる。 かき乱される。御手洗を今まで苦しめていたもの――しかし、彼が心の奥底では求めていたもの。 初春はそれを、御手洗に与えようとしている。彼が切り捨ててきたものを拾い集めて、手渡してくる。 「違う……! 僕は、お前とは違うんだ!」 「同じです。同じ、人間です。同じところも沢山あって、違うところも勿論あって、でも同じように、生きている。 だから――貴方だって、きっと変われます。私が変われたように。沢山の人に変えてもらったように――貴方も、変われるんです」 初春の言葉を聞いた御手洗は、多量の失血により霞んでいく一方の朦朧とした意識の中で、己の道程を思い出していく。 己の中に在った正しさを見失い、自暴自棄になっていた御手洗に新たな目的と力を与えた人物――御手洗清志という少年の本質を変えてしまった男。 それが、仙水忍だった。 仙水は言った。人間は存在そのものが悪であり、罰を受けるべきなのだと――その生命をもって、罪を償わなければいけないのだと。 これはその証拠だと、黒の章と呼ばれる映像を見た。その中で繰り広げられていた光景は、御手洗のそれまでの価値観を覆すに十分だった。 同時期に得た『領域(テリトリー)』という名の能力はそのための力なのだと教えられ、仙水に言われるがままに人間という種を抹殺するための準備を進めてきた。 その矢先、この殺し合いに巻き込まれ――やはり人間は、罪と業を背負った存在なのだと痛感した。 そして――確かに。初春飾利が言うように、それまで御手洗清志が接してきた『人間』の中にはいなかったのかもしれない。 御手洗清志という『人間』を、そのまま受け入れ、愛してくれる『人間』が。 不意に御手洗の身体から力が抜ける。張り詰めていた緊張が解け、これまで拒絶し続けてきた初春の言葉がすんなりと耳に届く。 仙水は僕を同志だと受け入れたけれど、受け入れたのは御手洗清志という一個人じゃなくて「仙水の思想に賛同する人間」だった。 仙水が僕に与えたのは使命と役割だけで、僕が本当に求めていたもの――救われたいという心は、否定した。 だけど、僕は――いつだって償いの機会を、救われる機会を待ち続けていた。 眠るたびに夢を見る。あのビデオの中で泣き叫んでいた人たちが、僕を見つめてくる。 彼らを傷つけ、殺したのは僕じゃない。そう分かっていても、毎晩うなされるたびにまるで僕がやったことのように、心を苛まれる。 もう嫌だった。すべてを終わりにしてしまいたかった。 だから、己が傷つくことを恐れずに御手洗を受け入れようとした少女の姿に、救いを見てしまったのかもしれない。 それは心の奥底で御手洗が求めていた存在だったから。できるならば彼自身もまた、そういう者になりたいと、願っていたから。 御手洗は、ようやく気付く。少女の言葉は、既に御手洗を変え始めていたということに。 「そうか……僕も、変われる……いや、もう変わり始めてたんだ……」 御手洗がこぼした呟きに、初春は答える。 「そうですよ。私達は弱い人間ですけれど――変われるくらいの強さは、持ってるんですから」 そう言って微笑んだ初春の目尻には、涙が浮かんでいた。御手洗はそっと手を伸ばして、その涙に触れる。 それは誰のために流された涙なのか。御手洗のため? 初春自身のため? 恐らくは、その両方のために流された涙は、まだ温もりを保っていて。 ありがとう、と御手洗は呟いた。僕のために涙を流してくれる少女がいたから、僕は自分が変わったことに気付いた。 そして――御手洗は、握りしめていた鏃を、己の首元へと深々と突き刺した。 「えっ……!?」 初春が咄嗟に御手洗の腕を抑えるも、既に傷口は深く。鮮やかな赤が、その首からは流れ出ていた。 御手洗は笑う。とても穏やかに。 大事な存在の名前を、己を変えてくれた少女の名を、御手洗は言祝ぐように口にする―― 「だから僕は――光子を、僕を救ってくれたあの人を――守らなきゃ――」 相馬光子という少女が、御手洗にとっての救いだった。初春飾利と対面する、ずっと以前から――御手洗は彼女に救われていた。 血を失い、死の淵に立ってようやく気付く。御手洗の中で、人間の罪や業など、優先順位は二の次になってしまっていた。 この世界がどうなろうと、人間がどうなろうと、それよりもただ、光子だけが御手洗にとっては重要で。 彼女がけっして綺麗な存在ではないということは最初から知っていた。 いや、或いは御手洗がこれまでに出会ってきた人間の中で、彼女が一番汚れていたかもしれない。 自分だって、仙水だって、おそらくは初春も式波も、相馬光子ほど犠牲者の側にいた人間ではない。 相馬光子は彼女を取り巻く世界から虐げられ、誰よりも黒く汚れていった。 だがそれでもなお美しく咲く孤高の花は――御手洗にとっての希望となった。 もう身体は動かない。立ち上がることすらままならないだろう。こんな状態では、光子と再会しても彼女を守るどころか足手まといになるだけだ。 だったら、自分がすべきことは、彼女が最後の一人になる確率を少しでも上げること。せめて目の前の少女を殺し、逝く。 その一心で、御手洗は首筋から流れ出る最後の生命の残滓を用いて、水兵を生み出す。 視界は闇に染まったままだ。何も見えないまま、残る力の全てを懸けて、ただ闇雲に振り回す。 それが何かに当たった手応えを感じて――御手洗の意識は、ぷつんと途絶えた。 ◇ 「――式波さん!」 「……生きてるわよ、なんとかね」 御手洗が放った一撃は、確かに初春を捉えていた。 だが、衝撃の瞬間――初春をかばうようにアスカが割り込み、一瞬だけ生まれた間隙を縫うように初春は『定温保存』を発動し、水兵の一撃を緩和させた。 勿論アスカ、初春ともに少なからずダメージを受けることにはなったが、両者ともに生命に関わるほどの傷を負ったわけではない。 戦闘の結果だけを見れば――御手洗は瀕死となり戦闘続行は不可能。初春とアスカはボロボロながらも生存と、その明暗ははっきりと分かれた。 初春とアスカは――勝ったのだ。 しかし初春は――呆然と座り込んだままだった。そこには勝利の余韻など欠片もなく、ただただ悲壮感と疲労感だけが、あった。 初春は元々、勝利など求めてはいなかった。初春が目指したのは、自分を逃がすために独り死地に残ったアスカを守り、自分の合わせ鏡のような存在である御手洗を救うこと。 だが―― 「式波さん……私は、私は……っ! 彼を、救えなかった……!」 初春のやり方が、間違っていたのだろうか。或いは最初から上手くいく方法なんかなくて、ただ無駄に傷ついただけなのだろうか。 御手洗を救おうとしたこと自体が、初春のただの自己満足に終わってしまったということなのだろうか。 「……悪いけどね、カザリ。あたしはアンタが欲しがってる答えなんか、持ってないわ」 アスカもまた、全身を地に投げ出したまま答えた。 度重なる連戦と負傷で、アスカの身体ももう限界を迎えようとしている。 「でも、アンタの答えは、ちゃんと覚えてる」 「アンタは、こう言ってたわよ。アンタは、ヒーローじゃない。英雄でもない。主人公にもなれない」 でも。 「ただ、誰かのそばにいてあげられる、そんなやさしい人間になりたい――」 アスカは、御手洗を指さし、こう言った。 「アイツ――死ぬわよ」 御手洗は意識も朦朧としたまま、ピクリとも動かない。浅い呼吸の間隔はどんどん遠くなっていき、今にも止まってしまいそうだった。 もはや、指一本動かす力さえ残っていないだろう。今の初春とアスカに、御手洗を助けるための手段はない。御手洗の死は、確定していると言い切っていい。 「――このままアイツを死なせることが、アンタが望んだこと?」 「…………違い、ます……!」 震える足を必死に押さえつけながら、初春は立ち上がった。一歩ずつ、御手洗へと近づいていく。 救いは――そこに、ないのかもしれない。本当に、ただの自己満足のまま終わってしまうのかもしれない。 それでも、と初春は独りごちた。 ここで膝を折るのならば。ここで立ち上がらないのならば。最後に残った、ちっぽけなプライドすら捨ててしまうなら。 初春飾利のこれまでを、否定することになる。 彼女が関わってきた多くの人たちと、受け取ってきた多くの思いを、無かったことにしてしまう。 御手洗のもとへと辿り着く。ここまで来てもなお、初春は自分がどうすればいいのか、分からなかった。 何が出来るのだろう。どんな言葉が紡げるのだろう。何も分からないまま、初春は御手洗に寄り添った。 ――声が、聞こえた。か細い声だ。今にも消えてしまいそうな声だ。 「みつ、こ……寒い、よ……」 ――きっと、今。御手洗の傍にいるべき人間は、初春飾利ではないのだろう。彼に救いを与えられる人間は、相馬光子なのだろう。 それが分かっていても、なお。なお。 初春は、語る言葉を持たない。語ればそれは、初春飾利の言葉になってしまう。それはきっと、今の御手洗が欲しいものではない。 最後まで、伝えられる言葉を見つけられなかった。時間すらも、作れなかった。 だから、ただ――御手洗の手を、握りしめた。 最初に感じたのは冷たさだった。およそ人のものとは思えないほどに冷え切った、白い手だった。 血の気を失ったその手は、しかし、柔らかかった。そして、小さかった。小柄な初春の手と比べてもさほど変わらない。 思う。彼もきっと――自分の命よりも大事なもののために、戦っていたのだと。 ぎゅっと、強く握る。ぽろぽろとこぼれる涙が、二人の手の上に落ちていく。 「みつ、こ……?」 御手洗の呟きに対して、初春は沈黙を貫いた。彼の最後に傍にいる人間が、自分であると悟られることがないように。 せめて彼が、少しでも幸せな――救いを得てほしいと、強く願う。 「……あたたかいよ、みつこ……」 現実は、辛くて、冷たくて、悲しい。だから初春は、そんな現実を塗り替えようと――『自分だけの現実』を使う。 だが、この能力には世界を塗り替える力なんて存在しない。できるのは、せいぜい――握った手を、温めるくらいのことだ。 ただそれくらいのことしかできない無力さに、初春は泣いた。でも、最後にそれができたことにも、泣いた。 御手洗の手から、温もりが消えてしまうまで。 初春はずっと、彼の手を握り続けていた。 【御手洗清志@幽遊白書 死亡】 【残り13人】 【F-5/デパート/一日目 夜中】 【初春飾利@とある科学の超電磁砲】 [状態]:打撲 疲労(大) 『定温保存<サーマルハンド>』レベル3 全身ずぶ濡れ [装備]:交換日記(初春飾利の携帯)@未来日記、交換日記(桑原和真の携帯)@未来日記、小さな核晶@未来日記?、宝の地図@その他、使えそうなもの@現地調達 [道具]:秋瀬或からの書置き@現地調達、吉川ちなつのディパック 基本行動方針:生きて、償う 1:みんなを守る。 2:辛くても、前を向く。 3:白井さんに、会いたい。 [備考] 初春飾利の携帯と桑原和真の携帯を交換日記にし、二つの未来日記の所有者となりました。 そのため自分の予知が携帯に表示されています(桑原和真の携帯は杉浦綾乃が所有しています)。 交換日記のどちらかが破壊されるとどうなるかは後の書き手さんにお任せします。 ロベルト、御手洗、佐野に関する簡単な情報を聞きました。御手洗、佐野に関する簡単な情報を聞きました。 アスカ・ラングレー、杉浦綾乃とアドレス交換をしました。 ※『定温保存<サーマルハンド>』レベル3:掌で触れたもの限定で、ある程度の温度操作(≒分子運動操作)をすることが出来る。温度設定は事前に演算処理をしておけば瞬間的な発動が可能。 効果範囲は極めて狭く、発動座標は左右の掌を起点にすることしか出来ないうえ、対象の体積にも大きく左右される。 触れている手を離れると効果は即座に解除され、物理現象を無視して元の温度へ戻る。 温度に対する耐性は、能力発動時のみ得る事ができる。 温度設定の振り幅や演算処理速度、これが限定的な火事場の馬鹿力なのかは後続書き手にお任せします。 【式波・アスカ・ラングレー@エヴァンゲリオン新劇場版】 [状態] 左腕に亀裂骨折(処置済み) 腹部にダメージ 疲労(極大) 全身ずぶ濡れ [装備] ナイフ数本@現実、青酸カリ付き特殊警棒(青酸カリは残り少量)@バトルロワイアル、使えそうなもの@現地調達 『天使メール』に関するメモ@GTO、トランシーバー(片方)@現実、ブローニング・ハイパワー(残弾0、損壊)、スリングショット&小石のつまった袋@テニスの王子様 [道具] 基本支給品一式×4、フレンダのツールナイフとテープ式導火線@とある科学の超電磁砲 風紀委員の救急箱@とある科学の超電磁砲、釘バット@GTO、スタンガン、ゲームセンターのコイン×10@現地調達 基本行動方針 エヴァンゲリオンパイロットとして、どんな手を使っても生還する。 1:体力の限界。 2:スタンスは変わらないけど、救けられた借りは返す。 3:ミツコに襲われているであろうアヤノの安否が気になる [備考] ※参戦時期は、第7使徒との交戦以降、海洋研究施設に社会見学に行くより以前。 ※杉浦綾乃、初春飾利とアドレス交換をしました。 ※御手洗の所持品が亡骸のそばにあります。 (基本支給品一式、ブーメラン@バトルロワイアル、ラムレーズンのアイス@ゆるゆり、鉄矢20本@とある科学の超電磁砲、水(ポリタンク3個分)@現地調達) Back 言いたいことも言えないこんな世の中じゃ、俺は俺を騙すことなく生きていく 投下順 Next Back 言いたいことも言えないこんな世の中じゃ、俺は俺を騙すことなく生きていく 時系列順 Next スノードロップの花束を 御手洗清志 GAME OVER スノードロップの花束を 初春飾利 スノードロップの花束を 式波・アスカ・ラングレー
https://w.atwiki.jp/jojoxixipage/pages/53.html
本体名…ムトウアキラ 本体説明: 善良で動物等を愛し、情に脆い、何より女性好き。 人懐っこくすぐに人と打ち解けるが、計算高いところもあり意地は悪い。 この物語の黒幕にその優秀な能力を買われ、力による支配により黒幕の側近として働いている。 忠誠心は無くいつか寝首をかくことを狙っているが、力の差に手を出せずにいる。 相手のスタンド能力を逆手に取ったり、スタンドの応用力をいかした作戦を立てるのが得意で、 相手を手の内に落としこんでハメる過程を楽しむ傾向にあるが、勝てない勝負に手は出さない。 曰く「必ず追いつき、絶対に追いつかれないのが特技よ、恋愛みたいなもんでよ。」 スタンド名…ストレンジ・カメレオン スタンド説明: 人型・遠距離射撃型スタンド スタンドが触れた物と本体の位置を入れ替えるだけのシンプルな能力のスタンド。 瞬間移動を可能にしているため、瞬時による回避、連続使用による長距離の移動において圧倒的な効果を得る。射程も長い。 スタンドの速度は非常に優れるが、人並みのパンチ力しか持ち合わせない為に敵に致命傷をを与えるには相応の工夫がいるのが難点。 瞬間移動することに加え、このスタンドのキモは本体がいた位置にスタンドが触れた物が移動して残る部分である。 幅広い応用が利き、工夫のしがいがある点で本体との相性が抜群に良い。 破壊力:C スピード:A 射程距離:A(約50m) 精密動作:C 持続力:A 成長性:B 第2部に登場
https://w.atwiki.jp/umvsc3/pages/190.html
ドクター・ストレンジ MISSION 難易度 オペレーション内容 ミッションコマンド アドバイス 1 ★☆☆☆☆ ダナクの光輪を当ててください。 ダナクの光輪M 基本必殺技コマンド。特筆することは無い。 2 ★☆☆☆☆ ファルティンの炎を当ててください。 ファルティンの炎 同上 3 ★★☆☆☆ 必殺技から必殺技につなげてください。 アガモットの目>ミスティックソードL アガモットの目は密着して出す 4 ★★☆☆☆ キャンセルを利用した、コンボをきめてください。 L>M>H>ミスティックソードL 基本コンボ 5 ★★★☆☆ エリアルレイヴを利用した、コンボをきめてください。 L>M>H>S>JM>JM>JH>JS 基本エリアル。 6 ★★★☆☆ ハイパーキャンセルを利用した、コンボを決めてください。 M>H>インパクトパーム>ファルティンの炎>ヴィシャンティの秘術 インパクトパームをキャンセルしてファルティンの炎を出す 7 ★★★★☆ エリアルレイヴからハイパーキャンセルを利用した、コンボを決めてください。 L>M>H>S>JM>JM>JH>JS>ダナクの光輪M>ヴィシャンティの秘術 ミッション5と違い、エリアルはゆっくりと入力する必要がある。ダナクの光輪Mは輪が出てからキャンセルをしないといけない。 8 ★★★★☆ Xファクターを利用した、コンボをきめてください。 前投げ>ヴィシャンティの秘術>XF>テレポーテーションH>空中インパクトパーム>S>JM>JM>JH>JS>ヴィシャンティの秘術 最初のヴィシャンティヒット後すぐにXF、直後にテレポートHからインパクトパームを当てる。Sは気持ち早めに入力。 9 ★★★★★ ヴァリアブルアシストを利用した、コンボを決めてください。(画面端限定) M>H>インパクトパーム>インパクトパーム>ミスティックソードL>インパクトパーム>ミスティックソードL>インパクトパーム>パートナー2>ミスティックソードL>インパクトパーム>S>JM>JH>JS>ヴィシャンティの秘術 最初のインパクトパームを当てた後にダッシュで密着する。「パートナー2>ミスティックソードL」の後もパートナー2の攻撃が当たっている間に近づく。 10 ★★★★★ スペシャルコンボを決めてください。(画面端限定) H>インパクトパーム>ホゴスの加護M>インパクトパーム>ミスティックソードL>インパクトパーム>ミスティックソードL>S>JM>JH>JS>ヴィシャンティの秘術>XF>S>JM>JM>JH>JS>ファルティンの炎>アストラルマジック 最初のインパクトパームをホゴスの加護でキャンセルした後にダッシュで密着する。ヴィシャンティを当ててからはすぐにXFをし、Sからエリアルへと繋げていく。 参考動画
https://w.atwiki.jp/snk619/pages/366.html
概要 製作者 音時シア氏 主人公 迷子 最新 ver0.7 制作ツール RPGツクール2000
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/6205.html
ライフ イズ ストレンジ / Life is Strange 【らいふ いず すとれんじ】 ジャンル アドベンチャーゲーム 対応機種 Windows Vista~8.1(Steam)プレイステーション4プレイステーション3Xbox OneXbox 360※PS4版以外はダウンロード販売のみ 発売元 スクウェア・エニックス 開発元 DONTNOD 発売日 【Win】2015年1月30日【PS4/PS3】2016年3月3日 定価 【Win】エピソード1のみ 498円 ⇒ 無料全エピソードパック 1,980円【PS4/PS3】4,800円(税8%込) レーティング CERO D(17才以上対象) 判定 良作 概要 ストーリー 主な登場人物 システム 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 続編・派生作品 概要 アメリカの片田舎を舞台に、不意に「時間を巻き戻す」力を手に入れた少女マックスが、親友のクロエと一緒に街に隠された秘密を探っていく…という、DONTNOD社(フランス)の製作による探索型アドベンチャーゲーム。 いわゆる「インタラクティブムービー(プレイする映画)」と呼ばれる系統の作品の一つであり、3Dのムービーシーンと3Dのキャラ操作シーンが完全にシームレスに継続されている。日本語ローカライズは非常に丁寧に作られており、字幕だけでなく吹き替えにも対応している。 海外で発売された時にはエピソード分割形式として数ヶ月おきに新しいエピソードが配信されていく形式だったが、日本語版では完結までの全5エピソードセットで販売された。 英語版が先行販売されていたWin版はPS4/PS3版の発売と同時に無料の日本語DLCが追加配信され、その後2016年7月22日よりエピソード1のみ無料配信となり、バラ売りが廃止され全エピソードセット販売のみとなった。Xboxハード版は日本未発売。 ストーリー マックスは写真家を目指す19歳の女学生。今までは家族とともにシアトルに住んでいたが、進学のためについ最近になって生まれ故郷の田舎町「アルカディア・ベイ」へと帰ってきて一人暮らしをしている。最初は新生活に胸を膨らませていたマックスだったが、スクールカーストの洗礼を受けて孤立化を深めていき、鬱屈する毎日の中でやる気を失いかけていた。 そんなある日、授業の最中に巨大な竜巻が街を破壊する夢を見る。そのあとの放課後、トイレの中でクラスメートの男子がどこかから連れてきていた女子を拳銃で撃ち殺すというシーンを目撃。パニックになった瞬間、マックスは突然自分が教室に戻ってさっきまで受けていた授業をもう一度聞いていることに気づく。何と、マックスはどういうわけか「数分間だけ時間を巻き戻す」力に目覚めていた。 その力を使ってトイレで殺されるはずだった少女の命を救ったのだが、その少女はマックスのかつての幼馴染・クロエだった。 マックスが時間操作の力を持つこと、その力で自分を救ってくれたことを聞かされたクロエは、 その力を使って自分がやることの手伝いをして欲しいと言ってくる。クロエのやりたいこととは、行方不明となった親友・レイチェルの捜索。 軽い探偵ごっこのつもりでその話に乗ったマックスだったが、次第にこの田舎町が隠し続けている暗部に触れることになる。 主な登場人物 + ... マクシーン・コールフィールド 本作の主人公。通称:マックス。写真家を目指す18歳。 シアトルで学生生活を送っていたが、写真を学ぶため、出身地アルカディア・ベイにあるブラックウェル・アカデミーに転入した。ブラックウェル転入は物語開始時点の3週間前で、まだクラスメイト達ともほとんど交流できていない。性格はやや引っ込み思案で、人付き合いはあまり得意ではない。ゼミ講師であり尊敬するフォトグラファーでもあるジェファソンには才能を認められているが、自信を持てずにいる。 女子トイレで遭遇した諍いの場で、銃で撃たれた女子を助けようと手を伸ばしたところ、突然「時間を巻き戻す」という超能力に目覚める。目覚めたばかりの力で撃たれた女子を救うことに成功し、ほどなく彼女と再会、彼女がなかなか連絡を取れずに悩んでいた子供時代の親友クロエであったことを知る。 クロエに能力を打ち明け、彼女が行方を追っているレイチェルの捜索に付き合うことになるが、やがて事態はブラックウェルとアルカディア・ベイ、マックスとクロエの命をも脅かす大事件に発展してゆく。 クロエ・プライス マックスの親友で、最も大切なパートナー。 子供時代は明るく活発な性格だったが、マックスと離れていた5年の間に信頼していた実父を亡くし、威圧的な継父に激しく反発して荒んだ。実父とマックスを失ってからの心の支えだったレイチェルが行方不明となり、自暴自棄になりながらも彼女の行方を追っている。容姿は青く染めた髪にタトゥに覆われた腕というパンクなもので、再会当初はマックスが気付けなかったほど、子供時代から様変わりしている。 直情的な行動が多く、そのせいで窮地に陥ることもしばしば。物語最序盤では、アルカディア・ベイを牛耳る資産家プレスコット家の長男であるネイサンに脅しを掛け、逆上したネイサンに撃たれたことがきっかけでマックスの能力を覚醒させた。事件が発展するにつれて危険に晒されることが増え、マックスの守るべき存在となる。 レイチェル・アンバー クロエの親友。マックスが入学する前にブラックウェルに通っていたが、半年前に行方不明となった。 才能と容姿に恵まれ、誰とでも分け隔てなく付き合うため、学内で強い存在感を放っていた。退学した問題児のクロエやドラッグディーラーのフランクとも交流を持ち、社会的な評判には全く頓着しなかった人物として描かれる。彼女の行方を追うことが、物語開始当初の目的になる。 マーク・ジェファソン ブラックウェルの写真講座の講師で、1990年代に絶大な名声を得たフォトグラファー(*1)。ブラックウェルの看板講師であり、マックスがブラックウェル入学を決意した理由でもある。 引っ込み思案なマックスの才能を見抜き、注目している。 ネイサン・プレスコット マックスの同級生。アルカディア・ベイを支配する資産家プレスコット家の長男。「VIP学生」専用のサークルであるボルテックス・クラブを仕切る。クラブのパーティ等で数々の問題を起こしているが、父親が学園に多額の寄付を行っているため、ことごとく不問に付されている。 非常に情緒が不安定で、ストーリーに登場する際は常に興奮状態。苛立ちも露わに暴力を振るい、再序盤では一度クロエを銃で撃つ。 ビクトリア・チェイス マックスの同級生。裕福な家の娘で、写真の才能と容姿にも恵まれているが、取り巻きを引き連れイジメや揉め事を首謀する陰険な性格の持ち主。マックスにも反感を持っているが、高飛車な態度の裏に劣等感と焦りを抱えており、尊敬するジェファソンには露骨に取り入ろうとする。ボルテックス・クラブでは女王とも言える地位にある。 ウォーレン・グラハム マックスの同級生。科学を専攻する気のいいギーク(オタク)男子。 マックスに好意を抱いており、不器用ながらも盛んにアプローチする。カルトムービーなどの怪しいものを好むが、勉強熱心で親切な性格。マックスの力になるシーンも何度かある。 ケイト・マーシュ マックスの同級生。信心深い家庭に育った女子学生。 生真面目なため同級生からは少々煙たがられていたが、愛らしい絵を描く優しい性格。しかし、何者かにパーティでの乱れた姿を収めた動画を拡散され、イジメと嘲りの的となって深く傷付いている。 デイビッド・マドセン クロエの継父。ブラックウェルの警備主任でもある。 元軍人であり異常に猜疑心が強く、態度は威圧的。ブラックウェルの各所にカメラを据え付けて学生を監視している為、学生からの評判は最悪。一部の教員からも行きすぎを批判されている。 クロエとの関係は、親子になってからの数年間の確執で荒み切っている。彼女を監視するため、自宅内にもやはりカメラを据え付けている。極端な人格の背景として、かつて所属していた軍で過酷な経験をしたらしいことが作中で匂わされる。妻でありクロエの実母であるジョイスには、労わられ愛されている。 フランク・バワーズ アルカディア・ベイの鼻つまみ者であるドラッグディーラー。汚れたキャンピングカーで生活し、小型だが気性の荒い犬ポンピドゥーを飼っている。街の人間と表立った交流はないが、顧客層はブラックウェルの学生にも及んでいる。クロエとも付き合いがあり、彼女に金を貸している。物語が進むと、レイチェルとの関係も明かされる。 システム 時間の巻き戻し 自由に動ける探索パートであれば、「時間を巻き戻す」ことで、マックス本人以外の状況を少し前のものに戻すことができる。 時間の巻き戻しはRトリガーを押しっぱなしにすることで行われる。押している間は周囲の光景が高速で逆回し再生されていくので、時間の逆流を止めたいところでトリガーを放すと、その状況から「やり直し」になる。 マックスが入手した情報やアイテムは、それらを入手する前まで時間を巻き戻しても保持される。この仕様を利用するシーンも多い。 最も多い用途は会話のやり直し。NPCとの会話は選択肢を選んで進める方式になっているが、反応が思わしくなければ、会話前まで巻き戻して別の選択肢を選ぶことができる。いったん会話して情報を得ることで、巻き戻し後の会話に選択肢が増えることもある。 時間を巻き戻しても「マックスが今立っている場所」は変わらない。目標地点に移動してから巻き戻すことで、周囲に対しては瞬間移動やテレポートと同じ結果になる。 鍵のかかった警報付きの扉をあえて開け、扉の向こうに移動してから、警報が作動する前の時間に巻き戻して内側から開錠し安全に侵入を果たす、といった使い方がある。 マックスやキーパーソンの死が避けられない、追跡者に発見されるといった進行不能の状況に陥ると、画面表示がモノクロになって停止し、巻き戻し以外の操作はできなくなる。 このため、ゲームオーバーはない。 ゲーム上の制限はあり、「今のタイミングから数分巻き戻せる」という設定。なので一定シーンをまたいでの巻き戻しは不可能。 マックスの取った行動によって未来に変化を及ぼすと、蝶のアニメーションと共に音が鳴る。そのままシーンを進めれば未来が確定する為、やり直すか否かをプレイヤーが決める事になる。但し、その時は良い選択だと思える事や、良かれと思ってやった事が後になって思わぬ結果を生む事もある。 タイムリープ ストーリーを進めると、写真を媒介として、その写真が撮られた時空に戻る能力が発現する。実行できるシーンは決まっており、任意に使うことはできない。 「巻き戻し」では打開できない状況を変えるためのストーリーギミックとして使われている。 但し、タイムリープ中は行動範囲が限定される上に、その時空には一定のタイミングまでしか留まれない。また、時間を大きく遡る性質上、タイムリープ先で取った行動によっては歴史を大幅に改変してしまう可能性もある。 マックスの日記 本作の操作キャラクターであるマックスはプレイヤーの分身ではなく、あくまでプレイヤーにとって第三者的な立ち位置におかれている。マックスはプレイヤーにも秘密を隠していることがあり、そういうことを知るためにプレイヤーはいつでもマックスの日記を見ることができる。SNSのやり取りもプレイヤーの知らぬ間に進んでいる事がある。 巻き戻しによって歴史改変が起こることがある。何が改変されたかは「プレイヤーが操作しているマックス」もわからないのだが、日記は「歴史改変の影響を受けたマックス」がつけているので、日記を見返すことで初めて改変事象が何なのかを知ることがある。 さらに日記には、ヒント機能として「これから何をすべきか」が書かれた付箋が添付される。 評価点 シンプルな操作 基本的な操作方法は主人公のマックスをアナログスティックで動かして気になるところの前に立てば「見る」「話す」などの状況に対応したコマンドが出るというクラシカルなもので、ジャンプしたり銃を撃ったりといったアクション要素は皆無。 ただ「誰かに見つからないように動け」といった行動を要求されるときはある。 基本操作が限定されているからこそ、「時間の巻き戻し」をどのタイミングで活用するかという判断でゲーム性を生み出している 本作のように映画的な演出を意識した探索型AVG(いわゆる「インタラクティブムービー」と呼ばれるゲーム)では、プレイヤーがストーリーに介入できる手段にクイックタイムイベント(以下QTE)を用いるのが定番だが、本作にはQTEは一切ない。QTEは物語への没入感がそがれるから苦手という人でも十分に楽しめるだろう。 「アメリカの高校を舞台にした青春ドラマ(ゾンビなし)」 アメリカの学園青春モノはTVドラマでは日本でもおなじみの分野だが、ゲームの世界ではなぜかほとんど扱われていなかった。その希少性だけでも一見の価値はあるだろう。 登場キャラクターたちはストーリーに直接絡まない脇役も細かい設定がされていて、話したり絡んだりするだけでも学園モノの雰囲気が味わえる。 各キャラには好感度的なフラグがあり、マックスがどういう形でクラスメートと接してきたかで後々の彼ら彼女らの言動に変化が出るという、学園モノのゲームでは定番のギミックもある。 メインキャラクターであるマックスとクロエの友情ガールズストーリーは秀逸の出来。 「これなんて百合ゲーだよ」という揶揄は日本だからでなく原語版の時点で言われている。 「百合」発言は、マックスとのあまりの親密さに照れたクロエからも飛び出すほど。 学内派閥やスクールカースト(*2)・イジメと自殺・ドラッグ・性病や望まぬ妊娠などのセックスに関する問題といった、アメリカの学校における現実の問題も数多く盛り込まれている。 ただし、全年齢対象のジュブナイル作品なので、性的な行為や死体といった直接表現はない。日本語化の際の規制は、壁のラクガキの卑猥な図柄が一部差し替えられた程度。英語でのスラングも、性的なものについては比較的おとなしい。 実在アート等の小ネタ 写真家、画家、ミュージシャンといった実在アーティストの名前や作品が会話に登場したり、壁のポスターなどの小物に実在アートのオマージュがあったりする。有名どころも多く、現実世界の住人であるプレイヤーの感情移入を深めてくれる。 分かりやすいオマージュの例は、アンディ・ウォーホルの「マリリン・モンロー」に似せたポスター。また、クロエの車のナンバー「TWNPKS」は、かつて日本でも評判を呼んだ洋ドラ『ツイン・ピークス』のもじり。複雑な人間関係を秘めた片田舎の街で少女の殺人事件を捜査するという内容で、レイチェル捜索はこのドラマにヒントを得たものと思われる(*3)。 日本に関する言及が多く、『AKIRA』や『ファイナルファンタジー』『バトル・ロワイアル』『戦国自衛隊』といった実在の邦画の名前が飛び出したりする。他にも日本のオタクカルチャーに触れた要素等も仕込まれており、日本人プレイヤーをにやりとさせてくれる要素である。 特に「ニンジャ」というワードはスタッフの気に入りのようで、作中で何度も使われる。 ちなみに、作中ではマックスが人生最高の映画として2001年版『ファイナルファンタジー』をあげている。発売元がスクエニだからのスタッフの忖度なのか高度な皮肉なのかはたまた本気なのか判断しかねるところ(*4)。 賛否両論点 ジャンルについて 本作はあくまで「アメリカの高校を舞台にした青春ドラマ(ゾンビなし)」を描く作品である。時間操作というSFの要素や、行方不明のレイチェルを探すという探偵モノの要素はその「青春ドラマ」を盛り上げる重要なスパイスであっても、ストーリー上のメインディッシュとなる要素ではない。 その為、SF作品として期待しても、推理モノとして期待しても、どちらにしても多少の消化不良感が出てくることもある。 シナリオの展開が基本的に一つしかない マックスの選択や時間の巻き戻しによって様々な登場人物が影響を受け、その人物との信頼関係のような枝葉の部分では差が生まれるが、物語の大きな流れは変わらない。どんな事件が起き、どんな流れで真相が明らかになるかは固定されており、フラグ管理の複雑さに反してエンディングはそれまでに何をしていようが2種類で固定。 制作スタッフ陣が、様々なシナリオを用意してバラエティ豊かな展開にするよりも、一つのしっかりしたテーマを届けたかった、という旨を各種インタビューで語っており、ルート分岐やマルチエンディングの要素が薄いのは意図的な仕様である。しかし、せっかくの時間改変ものなのだから、それまでのプレイ内容を踏まえてシナリオやエンディングがもっと大きく変化していくゲームであってほしかったという声もある。 グラフィックの品質 発売時期を考えると、質が高いとは言えない。 人物モデルは人形っぽさが残るレベルで、特に顔は、光の加減や角度によっては不気味に見えることもある。髪の表現も一本一本を描き込むレベルには至っていない。 人物の表情は動くのだが、主人公マックスを筆頭に、目線を動かすと不穏な印象の三白眼になってしまうキャラが複数いる。顔のアップが多いため惜しい。 なお、マックスの顔モデルには目の下に赤いシャドウが付けられているが、それが濃いため、俯き加減だったり周囲が暗かったりするとかなり陰気な顔に見えがち。 3Dモデルが最高級のものではないという程度で、画面全体で見れば調和が取れており、極端に質が悪いと言うほどではないのだが。 クロエのキャラクター 主人公の親友のクロエは思春期真っ盛りゆえに喜怒哀楽が激しいキャラである。その上、家庭の事情や辛い過去の所為で現在進行形でグレている事から、尖った言動や態度が多い。 その為マックスに悪態をついたり、未来を見てきたマックスの言う事を聞かないなどプレイヤーを苛立たせるシーンが多い。クロエの説得という選択も多い。 何度も鼻血を出すマックスを見て、「巻き戻し」の力が体に負担を掛けることに気付いている筈だが、割と安易にマックスを頼る。ストーリー進行のためにある程度は仕方ないとは言え、薄情な仕打ちではある。 PS4/PS3日本版のコストパフォーマンスの悪さ この作品はエンディングまで10~15時間程度で終わり、周回要素は無く、コスチュームチェンジなどのクリア特典も無い。上述した通りゲーム中の選択はエンディングに影響しない為、イベント回収の為の再プレイのモチベーションも湧き難い。トロフィー収集もわりとあっさりできる(*5)。そのため、価格帯に対するコストパフォーマンスが悪いという意見も聞かれる。 しかし、実は北米版ではダウンロード専売タイトルで、エピソード1つにつき4.99ドル,全エピソードのセットが19.99ドルという定価設定であった。そのため、実際は価格帯にマッチしたボリュームの作品なのである。日本語版が高くなっているのは、丁寧なローカライズの裏返しでもある。 また、Steamで配信されているWin版をダウンロード購入した場合は北米単価を元にした価格(1980円)で買えるうえに、プレイステーション版と全く同じ日本語環境が無料で提供されている。さらにSteamでは頻繁にセールを行っているためこれより安く買える機会もある。 このためPCで遊べる環境があるならSteam版の方が圧倒的にお得となっており、そのあたりも賛否両論点になっていたりする。 和文フォントが丸文字風 文字表示を日本語にすると、全てではないがフォントが丸文字風のものになる。主人公が女子学生ということでフォント選択の意図は分かるものの、マックスという人物の個性、グラフィック、ストーリーなどにマッチしているかは意見の分かれるところ。 一応、元の英語版で使用されているフォント自体がやや丸みを帯びたものであったのだが、日本度版ではさらに丸みが強調されたフォントになっているため悪い意味で目立ってしまっている。 言語環境を英語にすると、マックスを含む大半の登場人物がかなり下品なものも含むスラングや悪態を連発する(*6)。日本語音声と字幕は和らげた表現になっているが、英語音声+日本語字幕でプレイしていると、フォントへの違和感が強まるかも知れない。 問題点 最終章とエンディング エンディングは2種類あるのだが、これは最終章であるエピソード5の終盤での選択によってのみ分岐するだけである、なのでキャラクターが死亡させようが、生かそうがエンディングはそれまでのプレイ内容は影響しない(*7)。 分岐する両エンディングはどちらを選んでもハッピーエンドとは言えないもので、消化不良な感じも残る。 + エンディングの内容について。ネタバレ注意 詳細に言うなら、マックスの時間改変が巡り巡って巨大竜巻を起こしてしまい、それを止めるために「ゲームの最初まで戻り、トイレでクロエを救わないことで今までの物語をなかったことにする」という決断がせまられるというもの。クロエを見殺しにできないと思った場合は「クロエとマックスは生き残るものの、街と住人は竜巻の犠牲になる」という結末が待っている。どちらの結末を選んだにせよ誰かと何かを犠牲にしなければならず全員が助かる円満なハッピーエンドは迎えられない。 さらにそのエンディングに関しても、クロエを生存させるエンドを選択した場合は崩壊したアルカディア・ベイを物憂げな表情をした2人が車で去るだけのあっさり終わるものに対して、クロエを犠牲にして街を救うエンドを選択した場合は真犯人の逮捕やその後のマックスの周囲の状況を詳細に描き、最後にはクロエの葬式で幕を閉じる。クロエ生存のエンディングの長さは3分弱なのに対して、クロエ犠牲エンドではなんと9分以上と長さも演出も気合が入っている。さらに作品を象徴する青い蝶もクロエ犠牲エンドのみ登場。 実際のところ、クロエ犠牲エンディングからは「マックスがエピソード1でクロエを助けなかった場合、そのままの流れで犯人や事件が解明された」とも受け取れる描写となっており、ハッピーでなくとも物語本来のトゥルーエンドはこちらであるかのような作りになっている。 描写から読み取れるのは「クロエを殺した事で犯人は捕まり、その供述によって犯人と繋がる黒幕や元凶達の悪事も暴かれる」と言った感じの流れ。つまりマックスがクロエを助けなければすぐに事件は解決したはずだったという話である。今までプレイヤーのやってきたことが無意味だと突きつけられているようで非常に後味が悪い。 かと言って、クロエ生存ルートでは前述の通り、街は壊滅。描写があっさりという事を差し引いても、住人も全員死亡という救いの無い結末を迎える。寧ろ、このような結末では長い描写や演出の入れようが無かったとも言える。 要するに上記問題点で挙げているキャラの生死がプレイ内容に影響しないというのは、片方のルートではマックス クロエ以外全員死亡、もう片方のルートではクロエ以外が(死んだ事実もリセットされたため)全員無事という流れになり途中の影響を一切受けないということなのである。 元ネタと思われる有名な洋画『バタフライ・エフェクト』も最終的には全てを無かった事にしており本作もそれを意識した物と思われる。しかし、ビターエンド(*8)と呼ばれるあちらに対し、本作は主人公の行動(=この物語)自体を全て取り消し、街を救う為に親友を見殺しにするというもので、バッドエンド寄りである。 マックスの時間改変が巡り巡って竜巻が起こったというのは、たとえ話としての「バタフライ効果」が現実に起こったことを意味している。バタフライ効果とは「今日の北京で1匹の蝶が空気をかき混ぜれば、翌月のニューヨークでは嵐が起こる」というもので、小さな空気の揺らぎが長期的には大気に影響を与えるという気象力学のたとえ話のこと。だが、上述した洋画『バタフライ・エフェクト』で過去をほんの少し改変するだけで歴史に大きな影響を及ぼすという意味合いの比喩として使われたことで、むしろ時間SFものの定番用語となった。 実はゲーム最初にクロエを助ける場面で一羽の珍しい蝶が羽をやすめている様子がこれみよがしに映されており、クロエを助けるときのドタバタで蝶は驚いで羽ばたいてどこかへとんでいってしまう。つまり、この時に蝶を羽ばたかせたから未来に竜巻が起こった → 蝶を羽ばたかせないためにはクロエを助ける行動をしない必要がある、という結論が導かれる。 だが、作中でバタフライ効果についての説明が全くされない。プレイヤーがバタフライ効果のことを知っていないと「なぜクロエを助けないことが竜巻を発生させないことにつながるか」が直感的に理解できない。 この点については「こんなゲームやるようなオタクならバタフライ効果のことくらい気づくでしょ?こういうのを素人さん向けに説明するとはクールじゃないよ」みたいなスタッフのマニア気質があまりに透けて見えるところでもある。 前述の1つのストーリーを届けたかったという意図は分かるものの、キャラを救ったりと物事が良い方向に進むように努力してきたプレイヤーにご褒美のような物がないのは残念な作りである。 また、最終章はタイムリープ能力の乱用で世界の法則が乱れたか何なのかわからないが、悪夢のような精神世界にいきなり放り込まれるという超展開が挿入される。ストーリーの辻褄が合わせづらく、極めて唐突。 その精神世界は迷宮のようにいりくんでいて、そこには今までにマックスが経験したトラウマがモンスターのようにうろついている。マックスはそのモンスターにみつからないように迷宮からの脱出を目指すという流れ。 クライマックスを盛り上げるために、単なるストーリーテリングではなくゲーム的な要素を入れかったのはわかるのだが、いきなりステルスアクションものにジャンルが変わったのには面食らうプレイヤーが続出した。 時間操作能力の説明不足 能力が使えるようになった原因などは解明されないままである。能力そのものの正体についても最後まで不明。 また、鼻血を出したり頭痛に襲われたりと、能力を使うことでマックスの体に強い負担が掛かる描写が繰り返されるが、思わせぶりなまま終わる。時折意識を失ったりすることもあるが、それ以上のデメリットは無い(*9)。 ただし、エピソード5の終盤付近では時間巻き戻し タイムリープの頻繁な使用の代償として、上記のように悪夢のような精神世界(*10)に取り込まれるという描写があるので、それを負担の結果と考えることもできる。 エピソード2の終盤で短時間に時間の巻き戻しを連発したことによってイレギュラーな時間の停止(ゲーム中時間の完全停止が起こるイベントはここだけ)が発生した反面、再び動き出した後しばらく巻き戻しが使用できなくなったということもあった。これに関しても何故停止したのか説明無し。 巻き戻しに付随するバグ 「巻き戻し」によりリアルタイムでイベントを遡るシステムであるせいか、変なタイミングで巻き戻すとイベントが妙な所で中断されることがあり、本来なら進めないはずの地形に嵌ってしまったり、イベントが進行しなくなってしまう場合がある。 また、ロード画面から進まなかったり、フリーズを起こす事もたまにある。オートセーブ式なので全て水の泡という事は無いが、セーブはチェックポイント(各マップに移動した時点)でしか行われない為、場所によってはかなり戻される事も。こんな形で時間を巻き戻さないで下さい。 (Win版のみ)マウス操作が直感的ではない 本作はキーボード&マウスでも操作できるのだが、コントローラでの操作を推奨しているためか、マウス操作があまり最適化されていない。 例として、物を調べるのにいちいち「左クリックで物を選び(視点固定) ⇒ コマンドの文字(見る・取る等)へカーソルをドラッグして選択する」という形式。 + 文章だけで説明すると何がなんだか分からないので図解 上記の画像で言うと「○で囲まれたマウスの絵の部分」がマウスの初期位置。 例えばこのシーンで写真を調べたい場合なら、矢印で示されている写真の位置まで直接ドラッグしようとしてもカーソルは届かず、 ○の上にある「見る」という文字の上にカーソルをドラッグする必要がある。 操作に関する詳しい説明も特に無いため、一部では「アイテムまでカーソルが届かない」「マウス操作だとアイテムが調べられない」等と戸惑うケースがしばしば見られる。中にはバグと勘違いして返金してしまった例もいくつか散見される。 なお、Win版のゲームコントローラはXInput形式のみ対応しているため、対応したコントローラ(Xbox 360コントローラ等)を用意するか、それが無い場合は変換ソフトが必要。 総評 時間の「巻き戻し」をプレイヤーに実際に体感させるという、その一点を中核にして、シンプルな操作性でストレスの少ないストーリー体験を実現させた秀作。 探索型アドベンチャーゲームとしては難易度は高くなく、誰でもプレイできる。 プレイ時間は10~15時間で周回要素もないのでボリューム感のある大作というわけではないのだが、それこそ「プレイする映画」の感覚で週末に浸ってみるのもよいのではないだろうか。 余談 Win版で日本語DLCを適用すると、日本の多くのゲームの形式に合わせ、決定ボタンとキャンセルボタンの位置が元の英語版から逆転する。 一応、ゲームフォルダの「\Life Is Strange\LifeIsStrangeGame\CookedPCConsoleFinal」内にあるファイル「TX_CERO_SF.upk」を削除かリネーム等で読み込ませないようにするとボタン配置が英語版と同じになる(*11)。 2021年3月に本作と下記の前日譚『Before the Storm』のリマスター版『Life is Strange Remastered Collection』が発表された。後述の最新作『True Colors』のアルティメット版の特典として付属するほか、単体でも今秋配信予定となっている。 リマスター版ではビジュアルが向上しモーション等も大きく改善。ゲームエンジン側のライティングシステムや謎解き要素のアップグレードも行われており、デラックス版のコンテンツだったクロエの衣装やボーナスエピソード「Farewell」といったDLCも収録するとのこと。 続編・派生作品 『Life is Strange Before the Storm』(PS4/One/Win 2018年6月7日発売) 本作から3年前(2010年)の出来事を描いた前日譚。主人公はクロエで、レイチェルとクロエの出会いの物語が描かれる。 本作では写真でしか描かれていなかったレイチェルとネイサンのクソ親父が登場。クロエは本格的にグレる前なのでまだ髪は青くない。 2017年にアメリカで各エピソードが順次配信。日本版は本作同様に全エピソードが1作にまとめられて日本語吹き替えローカライズ化されている。 なお、開発は本作を含むナンバリングを手掛けるDONTNODではなく、アメリカのDeck Nine Gamesが担当している。 『The Awesome Adventures of Captain Spirit』(PS4/One/Win 2020年2月6日配信) 下記の『2』の序章にあたるスピンオフ。父子家庭の空想好きな少年・クリスが、自身で考えたヒーロー「キャプテン・スピリット」になりきって、クリスマス前の休日を過ごす様子を描く。 『2』の体験版のような位置付けであり、本編に先駆け無料配信された。本編への引継ぎ要素もあり。 『Life is Strange 2』(PS4/One/Win 2020年3月26日発売) ナンバリング第2作。舞台は本作の3年後(2016年)で、シアトルに住むヒスパニック系の少年・ショーンとその弟であるダニエルが、とある事件をきっかけに父親の故郷であるメキシコの「プエルト・ロボス」を目指す旅に出る。 『2』では弟のダニエルがテレキネシスの能力を持っており、主人公の選択肢がその弟にも影響を与えるという「躾」と言える要素がある。 2018年9月から配信が始まり、2019年12月に完結。日本語版は従来同様に全エピソードセットで発売された。 『Life is Strange True Colors』(PS5/XSX/PS4/One/Switch/Win 2022年2月25日発売) シリーズのスピンオフ。開発は『Before the Storm』を手掛けたDeck Nine Gamesが担当。 コロラド州のヘイブン・スプリングスに移住してきたアジア系の女性であるアレックス・チェンが、自身の他者の感情を操る能力を駆使して兄のゲイブの死の真相を探る。 同じ開発元とあって『Before the Storm』登場したレズビアンの女性・ステフが再登場し、彼女を主人公にした追加エピソードもある。また、同作にあった着替えの要素もある。 今作では海外版もエピソードごとの配信ではなく、最初から全エピソードを発売という形となる。 『Life is Strange Double Exposure』(PS5/XSX/Switch/Win 2024年10月30日発売予定) シリーズ最新作。開発は『True Colors』に引き続きDeck Nine Gamesが担当。 大学の講師となったマックスが再び主人公に返り咲き、封印していた自分の能力を使いパラレルワールドを行き来しなが親友を救うために奔走する。
https://w.atwiki.jp/umvsc3/pages/90.html
ドクター・ストレンジ 場面 英語字幕 日本語字幕 イントロ(汎用) A novice of the Mystic Arts could defeat you. 魔術の初心者でさえ君を倒すことができるよ。 One does not require the Eye of Agamotto to see this outcome. アガモットの目などなくてもこのことは予測できたさ。 You are but a minor annoyance to the Sorcerer Supreme. ソーサラー・スプリームにとって君は取るに足らない存在さ。 イントロ(vs女性) I m starting an all-female Defenders; what do you say? 新たに女性だけでディフェンダーズを立ち上げようと思っているのだが、興味あるかね? イントロ(vsドーマムゥ) Dormammu! Come forth! ドーマムゥ! いざ! イントロ(vsシュマゴラス) You know... you ve always disgusted me. 君にはいつもうんざりさせられてきたのだよ…… イントロ(vsアーサー) No fairy tale can prepare you for a true sorcerer! おとぎ話の時間は終わった。さあ、本物の魔術師と戦ってもらおう! イントロ(vsレッドアリーマー) I ve battled Mephisto and Nightmare. You don t even rate. メフィストやナイトメアに比べれば君はたいしたことないね。 イントロ(vsハルク) I imagine you re still upset about us shooting you into space... 君はまだ私たちが宇宙へ打ち上げたことを根にもっているようだね…… イントロ(vsレイレイ) And they call me strange. 世の中にはいろんな人がいるものだね…… 対戦勝利(汎用) The Ancient One would be most pleased. エンシェント・ワンも喜んでくれることだろう。 I am the Sorcerer Supreme, after all. 私が至高の魔術師なのは確かなようだ…… My presence wasn t even required.Wong could ve taken care of you. わざわざ私が出てくることもなかっただろう。ウォンで十分だ。 対戦勝利(vs女性) I ve heard the Dr. Strangelove jokes. I m not amused. 博士の異常な愛情? その博士ではないね。 対戦勝利(vsドーマムゥ) Yield, Dormammu. You are defeated. あきらめろドーマムゥ。貴様は負けたんだ。 対戦勝利(vsシュマゴラス) He Who Sleeps but Shall Awake...sleeps once again. 目覚めた眠りしものよ……また眠りたまえ。 対戦勝利(vsアーサー) When it comes sword and sorcery,sorcery always wins out. 剣と魔法を比べれば、常に魔法が勝つのだよ。 対戦勝利(vsレッドアリーマー) This gargoyle s quest... has failed.※1 君の冒険の旅は……ここで終わりだ。 対戦勝利(vsハルク) Been wanting to do that, even back when we were Defenders. ディフェンダーズで共に戦っていた頃から、どうにかしたいと思っていたんだ。 対戦勝利(vsレイレイ) Your condition... My magics might be able to help... 君たち……私が力を貸すことができるかもしれん…… 場面 英語 (邦訳) 勝利(汎用) Faith is my sword. Truth my shield. Knowledge my armor. 信念が私の剣。真実が私の盾。知識が私の鎧だ。 I must confess... I foresaw this outcome in the Orb of Agamotto. 告白しよう、この結果はアガモットの水晶ですでに見えていたのだよ。 Over already? Why, it was hardly worth leaving my Sanctum Sanctorum for this. もうお終いかね?サンクタム・サンクトラムを出てくるまでもないじゃないか。 Perhaps I accidentally transported myself to an alternate reality where nobody but me can fight. もしかして私以外誰も戦えない次元へと間違って来てしまったのかな。 By the Hoary Hosts of Hoggoth!What a poor showing on your part. いったいどうしたっていうんだ!お粗末な結果にもほどがある。 If you do not pay the utmost attention, magic can get away from you in a heartbeat. 最大限の注意を払わなければ、魔術はほんの一瞬でどこかへと行ってしまう。 As you can plainly see, the Ancient One has taught me quite well. ご覧の通り、エンシェント・ワンはなかなかの師だったよ。 The world must never know the full mystic power of Doctor Strange. 世界はドクター・ストレンジの力の全てを決して知ってはならない。 勝利(vsハルク) You re too dangerous, Bruce.It s why I banished you to the Crossroads in the first place. ブルース、君は危険過ぎる。だから君を最初にクロスロードへ飛ばしたのだ。 勝利(vsデッドプール) Now, if only I had a spell that would shut you up. あとは君を黙らせることができる呪文さえ知っていれば。 勝利(vsドーマムゥ) Considering how many times I ve defeatedyou, the name DREADFUL Dormammu would bemore apropos. 私が君を倒した回数を考えると、ダメドーマムゥに改名したほうが適しているのではないかね。 勝利(vsDr.ドゥーム) You exist in two worlds, von Doom -- that of magic and that of science.You are master of neither. 君は二つの世界に存在する、フォン・ドゥーム。一つは魔術の世界、もう一つは科学の世界。だが君はどちらも極めてなどいない。 勝利(vsシュマゴラス) Now go, by Vishanti! Crawl back to theChaos Dimension while you still can,foul beast. まだ余力があるうちにカオス・ディメンションへともどるがいい、汚らわしい生き物よ。 勝利(vsモリガン) You remind me of someone... Morgan Le Fay?Is it possible? 君は誰かに似ているね……モーガン・ル・フェイ?まさか。 KO 判定負け 後退 One moment. しばらく 強制交代(2人目) I will aid you! 強制交代(3人目) 交代(アイアンマン) Tony! トニー! 交代(ナルホドくん、英語版) Mr.Wright! ライト弁護士! アシスト呼び To me! 挑発 Xファクター発動 チームエリアルコンボ チームエリアルカウンター Together as one! アドバンシングガード Begone! 去りたまえ 地上投げ 空中投げ 投げ抜け イリュージョン Illusion. インパクトパーム Impact Palm. 弱 ダナクの光輪 Dagger of Denak. 中 ダナクの光輪 Daggers of Denak. アガモットの目 άάάάάάάEye of Agamotto! ミスティックソード Mystic Sword! ホゴスの加護 Grace of Hoggoth. ファルティンの炎 Flames of the Faltine. テレポーテーション Teleport. バルタークの稲妻 Bolts of Balthakk. ヴィシャンティの秘術(HC) Spell of Vishanti! ラガドールの七つの輪(HC) Seven Rings of Raggador. アストラルマジック(Lv3HC) Astral Magic! Daggers of Denak. By the hoary hosts of Hoggoth! ディレイドHC(2人目) ディレイドHC(3人目) Defender s forever! ディフェンダーズは不滅だ! Vアタック Vアシスト Vカウンター Counter spell! Vコンビネーション ※1「レッドアリーマー魔界村外伝(国外タイトル"Gargoyle s Quest")」にかけたネタ。