約 3,060,946 件
https://w.atwiki.jp/dgsl/pages/188.html
キサラギ ■性別:女性 ■所持武器:無銘の大鉈 ■攻撃力:20 ■防御力:0 ■体力:8 ■精神力:2 ■サバを読む程度の力:19 特殊能力 能力1『ゲンジュツの術』 発動率100% 成功率100% <リアクション> 効果:ランダムのマスに移動する 範囲:フロア全体 時間:一瞬 <カウンタースタイル> トリガー:通常攻撃を受けて死亡する タイミング:先手 待ち受け範囲:自分自身 待ち受け時間:永続 待ち受け回数:無限 能力説明 このキャラが通常攻撃によって死亡したときに発動。 即座に復活し、マップのどこかにランダムで再登場する。 復活時にこのキャラは、「今のは幻術だ」と言う。 他の全キャラはつられて「大した奴だ」とつぶやく。 この能力は特殊能力によって死亡あるいは戦線離脱した場合には発動しない。 能力2『隠し事はイケナイなあ♪』 発動率100% 成功率100% このキャラが誰かを殺害したときに発動。 殺したキャラの身包みを引っぺがし、全ての秘密を明らかにする。 対象となったキャラはシークレットが解除される。 能力3『貴様の秘密を暴いてやろう!』 効果:精神2ダメージ 範囲:隣接1マス 時間:一瞬 制約:移動範囲内に敵ユニットがいると使えない 能力説明 移動範囲内に敵ユニットがいないときに発動。 自分の隣接1マスのキャラ全員の、お股のヒミツを暴く。 対象となったキャラはショックのあまり精神-2される。 キャラクター説明 縁なし眼鏡が似合う、白衣の女。 とある一族の次女として生まれたが、産声を上げた瞬間、その泣き声によって周囲の人間を皆殺しにしたため、忌み子として恐れられ、異界へと追放された。 異界で育った彼女にかつての世界での記憶などなく、転校生としての召喚にもホイホイ応じて、再び生誕の地へと舞い戻ってくる。 大ざっぱな性格をしており、隠し事が大嫌いなため、秘密を抱えて生きる希望崎の人間たちをどうにかしてやろうと考えている。 でも自分自身は大きな秘密を抱えているという矛盾。 転校生とはいえ、元々こちら側の人間だったため、大して強くない。 「小童どもが、己の無力さをその身で味わうがよい!」
https://w.atwiki.jp/30mmcolors/pages/136.html
名前:カナミ・キサラギ 色:メイン黒、金、赤 サブ紫、緑 能力:「天候操作(雷、風)」 文字通り、雨風を司る能力。任務で雨乞いを頼まれる事もあるなど、大規模かつ神秘的な力 必殺技は、機体の両掌から謎のエネルギー球を発生させる、『なんか緑の玉』。本人も詳しくわかっていないらしい 性格:カグラ・キサラギの姉で19歳。8月18日生まれ しっかり者の妹に比べると天然で一般常識に欠ける。これは幼少期から戦場に身を投じてきたからであるらしい。そのせいか、いつもここぞという時は絶対に逃さず、とても頼りになる存在 キサラギ研究所所属ではあるものの現在は特別任務の為に不在である。 能力的に気候を操ることができるがあくまでも雨、風、雷に限定される。雪に関しては妹の力が必要になる。 その能力を活かして雨を降らして欲しいなどの依頼もあるためN国の田舎などでは天の子であるとか水の巫女と呼ばれている。お礼として美味しいお米等をもらうことがありキサラギ研究所内では通称「歩くJA」と呼ばれるとか呼ばれないとか。ちなみに、【市長】経由で届けられるお歳暮は、彼女産のモノも含まれているらしい。 母に似て頭脳明晰。三兄弟の指揮権は基本彼女。三兄弟の新型機は全て彼女の設計である(尤もアストライオスの基本設計は母であるが) 一人称:私 二人称:貴方 所属:N国T研究所(通称キサラギ研) 機体:アルトカスタムスカウト、eEXM-N00「宵闇」、eEXM-N05「浄闇」
https://w.atwiki.jp/dicetrpg/pages/93.html
キャラクター名 ミナト=キサラギ(如月 彌那斗) プレイヤー名 Chroah(クロア) #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (minato2.JPG) メイン ウォーリア→ウォーロード サポート サムライ→サモナー→ガンスリンガー→モンク→レンジャー→グラディエーター→チューシ→セージ→ドラグーン→テイマー→ダンサー 種族:ヒューリン ライフパス 出自 滅んだ民族の血 特徴 先祖伝来の技 境遇 修行 運命 迷走 設定 16歳 女性 身長148cm 年齢は16才、身長は148cmくらい。青髪のロングで橙色の目で小柄でぺったんこ。 基本的に三下キャラ。一人称が「拙者」で、口調は「~でござる」がデフォ。カバーリングすると過剰表現します。「ごふぅ」「ひでぶ!」「ぶげらっ」などなど。 父がサムライの一族で(本人はそのことを知らない)、東の世界寄りのところに住んでいた。和風の苗字はそのなごりだったりする。 Lv 17 HP 119(50) MP 85(100) フェイト 10 使用経験点 1540+4 能力 基本値 ボーナス クラス修正 能力値 筋力 29+15 14 1 15 器用 25 8 3 11 敏捷 14 4 3 7 知力 8 2 - 2 感知 9 3 - 3+2 精神 18 6 1 7+2 幸運 9 3 - 3 行動値 10 移動力 15m 場所 名前 右手 チェインブレイド 左手 チェインブレイド 腕 バトルバックラー 頭部 闘士のバンダナ 胴部 千眼の衣 補助防具 巨人の手袋 装身具 栄光の前立 所持品 バックパック 中身:冒険者セット ベルトポーチ 中身:生命の呪符 小物入れ 中身:なし 果実x10 G コネクション 戒賢 拾い主 道端に転がってたところを拾ってくれたでござる! アリス 雇い主 一宿一飯の恩は必ず返すでござる! カズハ 上司 うぇいとれすとやらのイロハ、手取り足取りよろしくでござる! ミラ 飼い主(?)兼姐御 狩りは楽しいでござるな!そしてその干し肉は頂くでござるよ! 貸借物(お金も含む) お金と呪符はレスターと共有 スキル Lv - 種族スキル - - コンバットマスタリー - ウェポンマスター - 自動取得スキル - - ボルテクスアタック - トルネードブラスト(封印) - サヴァイブ(封印) - ファミリア(封印) - キャリバー(封印) - インテンション(封印) - フードレシピ(封印) - エンサイクロペディア(封印) - ダンシングヒーロー - - クラススキル - - ソードマスタリー - カバーリング - ウェポンルーラー 1 スマッシュ - コンバットセンス - ファーストストライク - アーマーブレイク 5 トゥルーブレイク - レイジ 2 ナローシェイブ 2 カリキュレイト - フェイドアウェイ - インデュア 1 ソウルバスター - クローズショット - ダブルショット - ラーニング - ファストイート - エンカレッジ - アームズロジック:長剣 - ハイパーゲイン - ファイティングロウ - ツインウェポン - ディフェンスライン - ウィップマスタリー - スネイクビート - トライヒット - ウィップアロー 1 イモータルブラッド - -
https://w.atwiki.jp/30mmcolors/pages/54.html
名前:カグラ・キサラギ 色:赤、黄、白 年齢:17 5月29日生まれ 身長:162㎝ 一人称:あたし 二人称:基本は呼び捨て、キサラギ博士には「ママ」 能力:「温度操作」 空間や物質の温度を操作する。尤も媒介がそれに耐える必要がある。絶対零度から物質の融点である摂氏3407度まで操ることができる。(尤も負担が大きい為機体側でリミットを掛けている) 必殺技は、{機体両肩に装備した夜刀神(やとのかみ)ユニットから超エネルギーを放出する『ファングブラスター』 そして、ユニットそのものを射出する超龍質量弾頭『龍がドーン』}拳に熱量エネルギーを収束し殴る『せからしかアッパー』 絶対零度の拳『さしねストレート』 性格:自信家ではあるが引くときは引けるほど冷静。カラーズの中で年長者の自覚がある為、クロエ達年少者に対しては優しい。だが、時折ぬけている事があるのが玉にキズ T研究所で強化及び刷り込みをされている為キサラギ博士を母親だと思っている。服装はラフな格好が好み。17歳の特務少佐。3サイズはそこそこらしい 2つ上の姉である、カナミ・キサラギがいる その姉と共に、キサラギ博士の卵子と遺伝子操作されたとある精子を受精してできたデザイナーベビー。能力者であるのはこれが原因 現在は、姉やクロエ達と共に、木星軌道上の基地で宇宙怪獣の侵攻を未然に防ぐために戦っている。ドンドンコメディリリーフになってきてるのが悩みのタネ。 所属:N国T研究所(通称キサラギ研。COLORS研究所の近くにあるらしい) 機体:eEXM-N01「桜火」eEXM-N04「桜火弍式」 関係者:クロエ ニュクス隊クルー
https://w.atwiki.jp/calendarparty4/pages/68.html
キサラギの次期バージョン(#4)での変更点 「中・カーリングショット」と「アメジストトラップ」が同一画面に出せなかった不具合を修正しました。 今回更新で唯一不具合修正のみとなったキサラギ。もともとの基本能力が高いため、今回は特に強化点を設けてはありません。 …がカーリングショットとアメジストトラップを同一画面上に出せるようになった事により、戦況に変化を付けることは出来るかもしれません。
https://w.atwiki.jp/kutinasi666grdenia/pages/49.html
【キサラギ(如月 姉音)】 キサラギ(本名:如月 姉音(きさらぎ しおん)) 年齢:17歳 性別:女 容姿:[キサラギ]髪を金髪にし、ニット帽を被り、服装は黒色のTシャツとジーンズ。 男子のように見える。 [如月 姉音]叶音、虹音が少し大人っぽくなった感じ。 髪は後ろで縛っている。 性格:[キサラギ]叶音の男子口調と虹音の無愛想が混ざった感じ。一人称は「俺」。 [如月 姉音]普通の優しいお姉さん。 一人称は「私」。 武器:一期一振(太刀) 能力:①キサラギの術(姉音の術) 一瞬にして服装、髪の色などをすべて変える術。 ②妹達の術 叶音、虹音の能力「空間移動」「身替治癒」「遊閃」を 使用できる。 英雄:英雄団の伝説と謳われる団長。 優しき団長の「太陽の姿」と鋭く恐ろしい「月の姿」がある と言われている。 「キサラギ」と「如月 姉音」が同一人物だということは今 のところ誰にも知られていない。
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/37194.html
登録日:2017/07/04 (火) 23 43 08 更新日:2023/05/29 Mon 23 10 02 所要時間:約 3 分で読めます ▽タグ一覧 FE FEif FEヒーローズ キサラギ 前向き 前向きな弓使い 古島清孝 天才 如月 子世代 弓使い 快活 白夜王国 白夜王族 素直 誕生日に建った項目 風神弓 ふんふんふ~ん。今日も狩りは大成功だったね。 出典:ファイアーエムブレム ヒーローズ、任天堂、インテリジェントシステムズ、2017年2月2日配信開始、(C) 2017 Nintendo / INTELLIGENT SYSTEMS ■概要 『キサラギ』とは『ファイアーエムブレムif 白夜王国/暗夜王国』の登場人物。 秘境で育てられた白夜王国の王子であるタクミの息子。シノノメとは従兄弟。 初期クラスは弓使い。 CV:古島清孝 誕生日は7月4日で、軍の中で一番目が良い。 人気投票男性部門31位、英雄総選挙総合部門257位。 最新の総選挙(第4回総選挙)では197位に。 白夜王子のタクミの息子であり、キサラギもまた王子の一人。 捻くれた性格の父親とは違い前向きで素直な性格に育っている。 父親の事も純粋に尊敬しており、世界で一番かっこよくて一番強いと思っている。 狩りをするのが日課であり、狩りをするのが自分の最高の楽しみだと言ってのけるほど熱中している。 タクミとは違いキサラギは生まれながらの天才である事と、日々狩りで過ごしているせいか弓の腕前は既に父親を余裕で超えている。 そのためタクミが何度挑んでも仕留められない獲物を一撃で仕留めたり、遠くの木に簡単に当てる事が出来る。 弓の模擬戦に出場すれば優勝してしまう等、純粋な弓の腕前は軍の中で一番である。 そのため自分の腕は『風神弓』によるものだと思っているタクミはキサラギに劣等感を抱いてしまうが、 風神弓は相応の修行をしないと的に当てるのも難しい代物で、今のキサラギでは使いこなせなかった。 そのため今現在はタクミに教わりながら風神弓を使えられるようになる練習をしている。 一方で父親とは違い母親の事は苦手に思っている。 というのもキサラギは勉強を放っておいて外で狩りして遊ぶため、母親は教育ママになって凄い剣幕で勉強を催促するためである。 しかし母親はキサラギのために勉強の仕方を考えている姿を見て考えを改め、狩りに行く時間を少し削って勉強をするようになった。 弓のライバルには万能の天才であるマトイがいる。 自分の弓に自信を持つキサラギであってもマトイとの実力差はほぼ互角である。 掃除も苦手であり、よくディーアの執事魂に火をつけている。 また軍の中で一番目が良い。それはつまり常人を遥かに超えた五感を持つ妖狐よりも優れているということである。 事実天空にいた天馬を地上から視認する事が出来る。 ■性能 初期クラスは弓使い。 成長率は母親に影響を受けるものの、基本的には一番伸びるのは速さで50%、次いでHP・技・幸運の45%。 力と守備も40%で伸びるなどバランスがいいが、魔防だけは15%しかない。 専用スキルは待機コマンドを選択時1ターンの間、速さ+4、幸運+8にする『前向き』 スキル『前向き』は待機を選択する都合上キサラギは行動出来なくなるため、使うならアクアに再行動させてもらう事で有効性が増す。アクアが隊に居ない場合はスキル『写し身人形』を活用するのも有。 『風神弓』は上述の理由で装備できないが、『泡沫の記憶』では装備できる。 ■支援会話 カムイと子世代と支援が組め、結婚できる。 報告書の作成をサボって狩りに行こうとしたのをマトイに咎められたため、自分が勝ったら狩りに行くというルールで弓勝負を仕掛ける。 この時の勝負には負けてしまったが、弓の模擬戦で再戦した時には勝てるようになった。 キヌとは森に一緒に遊びに行った時、賊にキヌを捕らえられてしまう。 この件で人間を無条件で信じ込む自分に落ち込むキヌを、悪い人から守ってあげるから君は人を信じてもいいんだよ、と慰めた。 ■台詞 僕も父上みたいに、ガッてやって、パパパッって! カッコよく敵を倒したいな! 大当たりー! 僕って天才かも! こ、ここには狩りの道具が 一通り揃ってるんだよ! だからこれは散らかってるんじゃなくて、こういう風に敢えて置いてるんだよ! 自分にとってはこれが使い勝手がいいんだよ! 整理整頓は綺麗にするだけじゃない。不要な物は捨て去ることでもあるって……ディーアにこの間言われて、とっても勉強になったよ! ■ファイアーエムブレム ヒーローズ 勉強は苦手だけどがんばるよ。狩りだけじゃ立派な王族になれないもんね。父上目指して精進精進! 出典:ファイアーエムブレム ヒーローズ、任天堂、インテリジェントシステムズ、2017年2月2日配信開始、(C) 2017 Nintendo / INTELLIGENT SYSTEMS 2022年12月から父の実装から5年経ってついに登場。イラストはかわすみ氏。 父と同じ無属性の弓・歩行ユニット。ビラクと同様にミッション報酬で☆5が2体配布されて後に☆3、4に排出する。 想いを集めての個別イベントからキヌとは支援会話が進んでいる設定となっている。 武器スキルは飛行特効 周囲1マスに味方がいない時、戦闘中、敵の速さ、守備-5、かつ敵の速さ、守備の強化の+を無効にする『孤絶の弓+』 Aスキルは自分から攻撃した時、戦闘中、攻撃、速さ+4の『鬼神飛燕の一撃2』 Cスキルは周囲2マスの味方は戦闘中、速さ+3の『速さの大紋章2』 原作(DLC除く)と違って風神弓を扱えないが汎用性の高さを活かせる。地味に孤絶武器で初の弓。 攻撃と守備の強化も無視して弱らす汎用武器ではあるものの、キサラギはそのステータスと武器の相性が良い。 ステータスはHPと攻撃は平凡だが速さは素で43の超高速。しかも守備は素で37のバレンタインクロムに続いて全歩行・弓で二番目の固さ(全弓では三番目)。 弓、暗器相手にはもちろんだが遠距離反撃の物理武器は堂々と戦える。 魔防が低いのは原作通りで魔法やマムクート相手が弱いのは変わらない。 追記・修正お願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 父親より先に立ったのか -- 名無しさん (2017-07-05 09 59 12) キサラギじゃどうあがいてもタクミに勝てないので弓捨てさせたわ俺 -- 名無しさん (2017-07-05 11 44 54) この子、支援見るとシャラやソレイユと自然に関係作ったりと結構な天然ジゴロではある -- 名無しさん (2017-07-06 23 21 48) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/traness1228/pages/7.html
名前 役職 ニックネーム ジン=キサラギ チームマスター ジン・トラネス、ウサビッチ さつか マネージャー さっちゃん、ダイソン shilo マネージャー シロちゃん cro コモンメンバー クロちゃん、ひよこ、かっぱ 時雨天使 マネージャー 時雨さん、ゲス巫女 依姫 コモンメンバー ハルカさん、ハルカッカ、姫 河城 にとり コモンメンバー ゲス河童、河童さん 洩矢 諏訪子 コモンメンバー クランさん 姫海棠 はたて コモンメンバー (元)神主さん bird コモンメンバー バードさん、鳥さん 狼狐影藍 コモンメンバー 影さん、影狼ちゃん とあるアリス コモンメンバー アリスさん 銀色の龍’ コモンメンバー わんこ ユキ コモンメンバー ユキさん ヒュリアス@アルビオン軍曹 コモンメンバー 軍曹 クロス・エリュシオン コモンメンバー クロスさん 紅い死神 マネージャー 死神さん、デスさん
https://w.atwiki.jp/wiki9_vipac/pages/2018.html
1.キサラギの すごい 新兵器 俺はその日、ナービスのMT部隊の殲滅という、まぁ今の時期ならよくある依頼を受けていた。 敵の数は多かったが、幸いながら戦地は岩が点在する渓谷内であり、強風による砂埃によって視界が最悪であるため、 物陰に隠れながら攻撃する機会をうかがい、チャンスとあらば愛用のスナイパーライフルを撃ち込み、また物陰に隠れるという そんな少々セコくとも堅実な戦い方で、ゆっくりではあったが着実に敵の数を減らしていった。 これなら垂直発射型ミサイルでも持ってくりゃよかったな、なんてことを呑気に思っていたところに 頭部CPUの音声が響いてきた。 「南西の方向より敵の増援を確認。重武装を施したMT3機」 その言葉は俺を焦らせるには十分だった。 目の前で相手にしている敵のMTは北東にいる、つまりは挟み撃ちにされるということを示していた。 ミラージュ「レイヴン、この後すぐに我々の部隊がそこにたどり着きます」 助かった、そう思った途端に冷や水を浴びせかけられた。 ミラージュ「すぐにそこにいるMT部隊を排除してください」 期待した俺が馬鹿だった。限界まで戦ってもいないというのに助けてくれるほど企業は甘くはない。 要するにさっさと露払いをしろということだ。 通信が終わると、こちらと同様に岩に隠れていた前方のMTが向かってくる。 左右の二手に分かれ、隠れている岩を迂回するように迫ってくるMTに対して俺は確信した。 ああ、畜生、完全に挟み撃ちにするつもりだ。 少々のダメージを覚悟の上で前方の敵を排除することを決め、OBを噴かし、岩とすぐそばまで来ていた敵を飛び越え左前方へと飛び出す。 岩に隠れていたことは敵を飛び越えたあと、十分な距離を引き離す効果もあったようだ。 俺が攻撃を回避した結果の同士討ちを恐れてか、右手側より先行していた左手側のMT3機の後方に着地。 移動しながら旋回、スナイパーライフルで撃ち抜く。 もちろん敵も大人しくはしていない。すぐさまこちらに向かい、射撃を加えてくる。 距離こそあるが半ば集中砲火に近い形、やはり被弾は避けられなかった。 こりゃ修理費かさむな、オイと思いながら攻撃する敵を一体一体に絞り、着実に敵の数を減らしていった。 なんとか敵を片付けたころ、例の報告の重武装型のMTだろう、レーダーに新たな機影が3機映った。 いまだにスナイパーライフルの射程にはないため、攻撃を控え、OBとブーストによって消費したエネルギーを回復させようと 一旦後退をし始めた俺にまた新たな報告がはいった 「南西の方角より新たな機体1。高速で接近中」 最悪だ。高機動型のACかMTか知らんがそいつに近接攻撃させ、後方から重武装のMTが攻撃するって寸法だ。 だがその新たな機体がレーダーに映った瞬間、レーダーからあっという間に1つの光点が消えた。 続いて一つ、また一つ、とその機体以外のMTは撃破されていった。 味方か、もしくは第三の勢力かと思ったがMTが破壊されたすぐ後にこちらに通信もなく、謎の機体は 戦場から姿を消した。 ミラージュ「ご苦労様でした、レイヴン」 「さっきのはあんたたちの差し金か?」 その可能性は低いとは思いつつも依頼主に尋ねてみた。 ミラージュ「増援のMTを排除したのはこちらでも詳細は捉えていません。少なくとも当社とは無関係です」 まぁ余計な戦闘をせずに済んだと思っておけばいいか、と俺は楽観的に考えることにした。 依頼を終えた翌日、リポートとコンタクトメールが送られてきた。 『ナービスの防衛拠点撃破』 『キサラギ製販売パーツ追加のお知らせ(送信者:キサラギ)』 リポートのほうは俺が処理した依頼の件だろう。 もしかしたら謎の機体について何らかの情報があるかもしれない、そう思った俺はまずリポートのほうから読むことにした。 「渓谷に防衛拠点を置いたナービス社の防衛戦力が敵対するミラージュ社が雇ったレイヴンによって 壊滅させられた。ナービス社はこの防衛拠点を失ったことで戦線の後退を余儀なくされることとなった。 また、所属不明の機体が紛れ込み、ナービス社のMTを破壊していった模様。 MTの残骸からレーザーブレードと射突型ブレードを装備した機体であることが推測される。 レイヴンズアークにはそのような装備の登録機体はなく、謎は深まるばかりだ」 リポートはそこで終わっていた。 もしリポートのとおりならずいぶんとピーキーなアセンブリだ。高機動で接近戦闘しか行えないブレードを両手に、 しかも片方は射突型ときたもんだ。 なんにせよ、これ以上の情報は現時点では調べても出てこないだろう、そう判断した俺はキサラギからのメールに目を通した。 「日ごろからわが社の依頼に対し、十分な結果を残しているレイヴンにのみ、このメールは送信されています。 わが社より、対象レイヴンに限り、新たなACパーツの販売を行います。 頭部パーツ 追加 1 椀部パーツ 追加 1 脚部パーツ 追加 1 FCS 追加 1 インサイド 追加 1 エクステンション 追加 1 肩部装備 追加 1 右手装備 追加 1 左手装備 追加 1 以上9種の追加です。 ショップにてご確認ください」 思えば俺はキサラギの依頼を他の企業より優先的に受けてはいる。キサラギの依頼は新型の兵器などの実験が多く、 その依頼は弾薬費や機体修理費が向こう持ちのためだ。 キサラギのパーツはとにかく個性的だ。使うかどうかはともかく、興味本位で俺はショップへと新しいパーツの確認に向かった。 ……そのラインナップに俺の戦闘スタイルは大きく影響されることになるとは、その時にはまったく想像できなかった。 脚部パーツを見た俺は唖然とした。 そのパーツの外観はミラージュのDINGO2にそっくりであったためだ。 違う点といえば股間部分から大きく斜め下に張り出した、妙に太い棒状の部分。 その部分によって冷却性能が向上し、またバランサーとしての機能があるために各安定性能が向上しているとのことだ。 その名も『TINCO2』。ミラージュのように長い型番ではなく、ほかのキサラギのパーツと同様にそれだけの名前であった。 名前と外観、二重の意味でそのまますぎるパーツはしかし、驚くべき機能が搭載されていたのだった。 俺はとりあえずその脚部パーツを購入し、機体テストを行った。 そして知ることになる。あの渓谷での謎の機体の正体と所属する勢力、その目的を。 「そうか、そういうことか……」 すべてを知った俺はこみ上げてくる笑いを抑えることができなかった。 2.燃え上がる すごい アグラーヤ キサラギから一部のレイヴンに対して発売されたACパーツのうちの一つを装備し、依頼をこなしていた俺は その効果をようやく十二分に発揮できる敵と巡り逢えた。 「所属不明の機体急速接近中」 ミラージュから依頼を受け、実行に移していた敵施設の破壊が半ばに差し掛かったころ、無機質なCPUの音声が敵の出現を告げた。 その機体はすぐにレーダーに映り、それ以降もすさまじい勢いで接近し、肉眼でその姿をはっきりと見ることができる位置にまで近づき、動きを止めた。 外観は黒いボディカラーにところどころ赤い点が見られる。そんな色であるためか、機動にふさわしく、スリムな印象を受ける。 ?「配備してあったMTをほとんど無傷で全滅するとはな……久々に骨のある相手と戦えそうだ」 通信の声は女、しかもまだ若い。 通信を終えるやいなや、その機体はすぐに攻撃に移ってきた。 その戦闘スタイルは敵に張り付いて絶え間なく攻撃を続けてくるものだ。 相手の名前も添えて、その判断と同じ内容をCPUは伝えてきた。 「パイロットネーム、アグラーヤ。ACネームはジオハーツです。 『赤い星』の異名を持ち、接近戦を仕掛け、苛烈な攻撃を行うのを得意とします。 距離をとり、遠距離攻撃で戦うことを推奨します」 ただ、そんな助言は俺の耳には届かなかった。 あの機能を存分に使ってやる、その思いしか俺の胸中にはなかった。 アグラーヤ「な、何!?」 すさまじい勢いで各種武装をパージし始めた俺の機体を見てアグラーヤは驚愕の声をあげた。 アグラーヤ「……ははっそうか、装備を捨てて軽量になれば逃げられるとでも……私がその程度の腕とでも思ったか!」 誰もがそう判断するだろう。椀部と肩部の武装をすべてパージした相手に戦意など残っているはずはない。 武装が他にないならば。そして外観上まったく武装しているなどと思えないならば、それはなおさらだ。 そう、唯一キサラギが開発している「射突型ブレード」。 TINCO2の"2"というのは二番目の改修型のパーツという意味ではなく、二段構造であることを示していたのだ。 そして、このパーツの実験を行ったのが先日の渓谷での事件、もちろんその機体はキサラギによるもの。 この機能を活かすために用意された高機動の機体、破壊されたMTの様子、 キサラギは新型ACのテストを度々行っていること、そしてそのACは高機動のものであったことから考えても間違いないだろう。 もし、俺が新型ACのテスト依頼を受けていなかったら、こんな風に貫かれていたのは俺だったのかもしれない。 当然、どのレイヴンがそのACテストを行ったかは開発者は分かっているはずだ。そして優れた研究データを残していることも。 そんな相手を撃破したとしても実験データの提供主がいなくなり、失敗したとしても面識がある以上、こちらの機嫌を損ない、 結果としては同じことになる。 実験対象をMTのみにしたのは、おそらくそういう判断の下だ。 俺の行動に怒りを覚えたアグラーヤは一層攻撃の手を激しくした。とても回避しきれないほどの距離、そして射線の角度を確保していた。 アグラーヤ「どうした!?逃げないのか!?」 CPUから機体ダメージが50%を超えたという警告、機体温度の上昇。 だが俺は逃げるどころかアグラーヤに逆に突撃を行った。 アグラーヤ「自殺でもする気か……このレイヴン……!」 動揺したアグラーヤ、それによって機動の動きが鈍ったのを俺は見逃さなかった。 「さぁ、その真価を発揮しろ!TINCO2!」 その叫びと同時にTINCO2の股間から伸びた棒状の部分が光輝き、斜め下へと垂れ下がっていたのが急激に真上に伸び上がる。 アグラーヤ「え、ちょ、ちょっと待っ」 そう言いきる前にレーザーブレードと化したその棒状のモノにアグラーヤの機体、ジオハーツは切り裂かれた。 しかし……TINCO2はこれで終わりではなかった。 「まだだ、これからが"本番"だ!」 武装をパージし、自由となった腕でもってジオハーツを抱きしめる。 アグラーヤ「し、しまった!」 おそらくはこのまま切り刻まれる一方だと思ったのだろう、機体をメチャクチャに暴れまわさせていた。 このパーツの開発者が他の企業だったなら、レーザーブレードまでだっただろう。 だがキサラギは、キサラギだけはさらに機能を追加することが可能だったのだ。 「さぁ、味あわせてやる、コレがTINCO2の"2"の意味だ!」 スティックの中心から穴が開き、鉄杭が打ち出される。何度も、何度も。 アグラーヤ「だ、だめっ!機体温度がとんでもない数値に……!」 レーザーブレードを浴び、射突型ブレードで連続して突かれ続ければさもありなん。 装備していた武器を何とか機体の間にねじり込ませ、こちらを引き離すとすべての武装をパージ、 背を向けて一目散に逃げ出した。 アグラーヤ「覚えていろっ……!この屈辱は必ず……!」 赤い星の異名どおり、機体の一部は赤熱し、そしておそらくは搭乗している本人の顔も真っ赤になっていることを想像して 俺は愉快でならなかった。もちろん、愛機と同様に俺の股間もそそり立っていた。 その日の夜、トップランカーであるジノーヴィーからコンタクトメールが送られてきた。 文面はこんな感じだった。 「私でさえまだだというのに……貴様は必ず私の手で消す」 あら、もしかしてカップルだったの? ついでに上位ランカーのジャック・Oからもメールがあったが同様の内容だろう。 これは後にして、俺は他のパーツを有効に使うためのアセンブリと状況のシミュレーションを頭の中で練っていた。 第2話『懐かしの すごい 投擲武器』 アグラーヤをTINCO2の隠された機能を使うことによって撃退した俺は あのときに追加された他のACパーツのテストを行っていた。 その結果得たのはどれもこれも特定の状況下では極めて有効ではあるものの、その反面使える状況が 通常のものにくらべると著しく限定されている点だ。 先の戦いで大きな戦果を残したTINCO2も、相対距離がほぼ0でなければ使うことができず、距離をとろうとする敵には こちらから積極的に近寄らなければならない。神業ともいえるほどの操縦術があれば別なのだろうが あいにく俺はそういったものは持ち合わせていない。もともと高価なパーツであるDINGO2を元にしているために 値段も160000cと高く、修理費も相当なものになる。被弾をある程度覚悟しなければならない攻撃スタイルであるのだから 金が大事なレイヴンにとって、これは相当な痛手を覚悟する必要がある。 何よりあまり男に対して使う気にはならない、というのもある。また相手の脚部がタンクやフロートだとあまり雰囲気がでない。 まぁこの二つは俺の好みの問題なんだろうが。 そういった使いにくいキサラギの新製品の中で、汎用性をそれなりに持ったものを俺は見つけた。 左手装備である「ARAHABAKI」アラハバキ、と読むのだろう。知り合いのレイヴンに聞いたところ、キサラギのパーツ名は 神話やそれに関するものからつけられているそうだが、そういう関係に疎い俺はこの名前から、どんな特徴を持つのか 想像できなかった。 だがそれは問題にはならなかった。使い始めればその名前がどうしてつけられたか俺にはわかったからだ。 おそらく本来の語源のものとはあまり関係がないのだろうが。 俺はこの武器を愛用することにした。通常の射撃武器と違い、弾道が緩やかな放物線を描く。 そういった特性のため、角度のつけ方次第ではかなり遠くに飛ばすことができる。 同種のパーツは他にないことから、比較はできないのだが、相手に熱量を与えるという点では バズーカにも引けをとらない性能があった。 それに分散型であるために命中率も悪くない。 そんなわけで通常のミッションにも携行していけるのがこのパーツの強みだった。 だがやはり、それだけでは済まないのが新開発のパーツ郡だ。俺はしばらくしてから射撃タイプが変更できることを知り、 そしてまた女性レイヴンの登場を待ち受けていた。 コイロス湖、キサラギ湖上施設の中心部分に俺は陣取っていた。。 キサラギは、何者かが湖上施設を破壊しようとしているとの情報を得たらしい。 情報が誤りである可能性はあるが、たとえそうでも報酬は支払われるとのことだ。 その点も含めて、俺は懇意にしているキサラギからの救援ともいえる依頼にすぐさま応じた。 湖上ではあるが足場は十分に確保されており、ましてこちらは防衛側、気をつけていれば落ちることなどまずない。 装備はフロート脚にスナイパーライフル、肩部に5発同時発射型ミサイルと高機能レーダー、左手にはあのARAHABAKIを装備していた。 湖上の施設を攻撃するとなれば相手はおそらく、艦艇か航空機、そしてACであるならばまずフロートタイプであることが予想される。 どのタイプの相手にも対応できるように装備を整えてある。俺はある程度の余裕をもってレーダーをのぞいていた。 そうすること30分、襲来の想定時間より10分を過ぎたころ、レーダーに赤い光点が2方向から同時現われた。 高い位置にあるこの施設の上にいる俺の機体と同高度ということは敵は少なくとも航空戦力は投入しているようだ。 レーダーに映っているということはスナイパーライフルの射程内であることも意味している。 俺はスナイパーライフルを片方の光点の方向に向け、サイトを移動させながらFCSが敵を捉えるのを待つ。 ロック完了の赤い枠に切り替わったところで射撃を行う。まっすぐにこちらに向かっている敵と弾速の速い スナイパーライフルの特性もあり、弾丸は外れることなく命中、まず1機撃墜することに成功した。 敵は3機編成であるため、まだ二機残っており、後方には同じように3機編成の航空機が向かっているだろうことが分かる。 相変わらず俺は挟み撃ちにされやすい男だ、と考えている間にも敵は向かってくる。 片方の編隊を片付けおわったころには、すでに後ろからミサイルが容赦なく襲い掛かってくるほどの距離だった。 それと同時にこちらより下の高度であることを表す黄色の光点が複数表れる。 速度からしておそらくは艦艇、ついでに言うなら攻撃側の本命はこっちだろう。強力な垂直型ミサイルを施設に降り注がれてはたまったものではない。 手早く航空機を落とさなければ。 まとわりつく航空機に翻弄され、艦艇の集中攻撃を受けるなんてそら恐ろしい話だ。 航空機、と言えば高機動なことが売りとおもうがどちらかというと地形に関係なく行動できる移動砲台といったほうが 正しいだろう。攻撃はどこにそれほどの武装を積んでいるのかと思うほど際限なく行ってくるが 攻撃の回避は苦手な部類に入る。ましてや高機動型のACに比べるべくもない。 コアのミサイル迎撃装置もあいまって、俺が受けたミサイルは二発のみ、他には機銃による若干のダメージだった。 おそらくはACなどいないとタカをくくっていたのだろう。一度に攻めてくればいいものを、戦力の逐次投入などをしたおかげで 敵は自分たちが攻撃する前にこちら側に潰されるというパターンを繰り返していた。 まぁどれも無人機だ、失敗したとしても大して痛みは無いだろう。施設を破壊できれば儲けもの程度に 考えていたに違いない。 そんな俺の考えはやはり間違っていた。何でこう世の中は楽に進ませてくれないのかね。 だが俺のそんな愚痴はその機影を確認して一瞬で吹き飛んだ。 CPU「敵AC出現、機体名『サンダイルフェザー』パイロットネーム『プリンシパル』。 遠距離武装を中心に、バランスよく構成されたフロート機体。 ミサイル攻撃により相手を……」 そんなことは聞かずとも分かっている。あのレイヴンこそがこのARAHABAKIの隠された機能を最大限に活かす存在であり、 俺が誰よりも敵として捜し求めていたレイヴンだからだ。 相手の戦い方は遠距離攻撃中心で組み立てられ、近距離ではライフル程度しか攻撃手段を持たない。 そう、ARAHABAKIにとっては都合の良い相手だった。それはただアセンブリの相性だけでは決して無い。 LOCKEDの警告と同時に敵ACからミサイルが飛んできた。垂直型が二発、エクステンションのミサイルが正面から襲いかかる。 こちらはOBを噴かし、相手の側面に回るように接近、ミサイルを同時に回避した。 相手もこちらの動きは読んでいるようで、すぐさまライフルでの攻撃に切り替え、射撃を行う。 こればかりはフロートであるがゆえの慣性によって、機体の切り替えしができないために 幾分か被弾せざるを得なかった。 だが、すでに奴は俺の……ARAHABAKIの射程圏内に入り込んでいる。 俺はARAHABAKIのモードを弾丸型からジェル型へと変化させた。 後退するより、すれ違うことで距離をとろうと考えた相手はこちらの左側をすり抜けるように通りすぎていこうとした。 その行為がさらに自分を追い詰めることになるともしらず。 俺としては相手に照準を合わせる必要もなく、そのまま発射するだけで済んだのだから。 トリガーを引いた瞬間、すさまじい勢いで拡散し、相手の機体に降りかかる白濁のジェル。 実際は打ち出された瞬間、中空で弾丸がはじけているようだが肉眼ではまったく見えない。 その粘性はそれほど高くないため、相手の機体をゆっくりと垂れ落ちる。 弾丸で打ち込むわけではないので直接的なダメージは少ない。だが与える熱量は通常よりも さらに大きく、そして与えるのは何も物理的なダメージだけでは…… プリンシバル「い、いや……何よ何よこれぇ!?」 機体の熱が一気に上昇してオーバーヒートになっていることに驚愕を覚えているのだろう。 酷く困惑した声が戦場に響く。 「何に騒いでいる!見たことのない弾道だからか!?機体熱の上昇具合か!?ははは、何だ言ってみろ!!」 ああ、最高だ。少し俺のほうも出始めてる。 「そうだ、今度はその縦ロールにかけてみるか!?なかなか落ちないだろうなぁ!」 プリンシバル「う……気持ち悪い……!変態!!変態!!変態!!変態!!」 「プリンちゃん……」 まぁ変態を四度言われたらそう返すべきだろう。攻撃の手は緩めないが。 次々と白濁液を浴びせられ、機体全体から熱い反応を見せている。 『貴方の熱いのをかけられて体が火照っちゃう』そんな感じで。 周りをランダムに動き回る俺を捉えきれずに何とか距離をとろうとしているものの、 もうエネルギーも尽きたのだろう、ブーストを使うこともできず、ただひたすらぶっ掛けられるしかない様は 嗜虐的な欲求を満たすのに十分だった。 プリンシバル「いや、もういやぁ……」 そろそろ潮時だろう、機体各所から火花が散るより先に俺は攻撃の手を止めた。 「まだ……試したいのがあるんだ……今は持ってきてないからまた後で……」 プリンシバル「お、覚えてなさい……絶対に許さないわ!この変態!!」 最高の賛辞に俺は身を震わせた。もちろん銃口はそらさず、相手に「去れ」という合図を送る。 相手が領域外に離脱したのを確認した後、少し息を荒くしながら俺は湖上施設へと戻った。 後で聞いたことだがARAHABAKIは荒覇吐、荒吐などと書くらしい。確かに荒々しく吐き出している様をみて、 なるほど、良いネーミングセンスだと俺は感心しきりだった。 「愛用させてもらおう……左手はお前の指定席だ……」 戦闘の高揚から幾分冷静になったためか、そんなことを思わず口にしてしまうほど、俺はARAHABAKIのことが気に入ってしまった。 CPU「通常モードに移行します」 それ以上の敵の増援はないことを確認し、戦闘モードを解く。 今日もいい仕事をし、俺は上気分だった。まぁ少々の失敗を犯したが次に持ち込まなければそれでいい。 戦場から得た教訓を明日に活かすことがレイヴンとして生き残るのには欠かせないことだ。 今度から替えのパンツを持ってこないと。 第3話「初めての すごい アリーナデビュー」 その日、俺はメイから連絡を受けて依頼の手伝いを行っていた。 メイというのは知り合いの女性レイヴンだ。 性格は天衣無縫。おおよそレイヴンにはなかなか見られない性格だ。 まだ駆け出しでランカーレイヴンというわけでもないし 経験が浅いゆえに判断が甘いところがあったり、ACのアセンブリにまだ確固とした思想はない。 もちろんあったとしても彼女の資金からは実現するのは困難だろう。 そんなために装備は速射性に優れたライフルと多段ロック式ミサイル、ブレードにレーダーという、いわゆる初期装備に 毛が生えた程度のものでしかない。 馴れ初めは彼女がキサラギの依頼を受け、施設の異常を調査、解決を図っていたところだった。 結果から言うとその依頼は失敗、他の依頼を受けていた俺が帰りに後詰のような形で参加し、何とか 始末をつけたというものだ。それ以来、何かしらにつけて馴れついてくるようになってしまった。 メイに助けを求められて向かった先は広大な砂漠。そこに駐屯する部隊の殲滅が仕事だった。 報酬は折半、弾薬費用や修理費は個々で処理というので若干旨みはないものの、本来1人で行う依頼を 2人で行うため、難易度はずっと低くなっていた。もちろん、使う弾薬も被弾回数も1人の場合よりもぐっと減る。 企業側もアークも問題を解決するだけならレイヴンがどんな手段を取ろうとも不問に付す。 たとえ1人のレイヴンに紹介された依頼でも複数の人数でもって取り掛かるのはルール違反ではないのだ。 安全を買えるというならレイヴンは金を惜しまない。それは駆け出しであるメイにも良く分かっていた。 ただ、それでも信頼できるほどの関係を持ったレイヴンの知り合いなど、この時代にはそうそういない。 俺のような知り合いは他にもいるらしい。俺だったらそんな知り合いは作れないだろうし、作りたいとも思えない。 関係を維持する自信もないからだ。 そんな知り合いを作ることができ、関係を維持できるのも、一種の才能だ。 メイはそんな天与の才能を持っている、稀有な人物だ。本人は気づいていないのだろうが。 だからといって隙だらけというわけでもないのが油断ならないところだ。 そういった才能と同じ程度に慎重でもある。 彼女はレイブンとなるためのテストの最中に一緒にテストを受けた者が命を落としたという経験を持つ。 それ以上に彼女を驚かせたのは、死人が出たというのに何の動揺も見せず、試験番号と死亡を伝えるのみという 試験官のあまりに冷静な受け取り方だった。自分の命の扱われようもそれと同等なのだと分からないほど 彼女は子供ではない。天衣無縫なわりに慎重であるという一見相容れない特徴はこうして作られたのだろう。 もちろん、これは俺の推測以上のものではないが。 依頼も無事に片付け、ともに輸送機のハンガーに吊り下げられて帰る途中 メイ「もしもし、聞こえるー?」 彼女から無線で連絡が来た。 2人の機体の専用回線であるために他の人間には一切伝わらない。つまり、これから私的な話をするということだ。 「なんだい、話ならACに降りてからでもいいだろう」 俺はあまり無線で話すのが好きじゃない。音声もノイズが混じるし、仕事であるという気分が抜けず、リラックスできないからだ。 仕事場の制服を仕事が終わった後も着続けるのを嫌がるのと同じ感覚だと思ってもらって構わない。 「回線を遮断するという逃げ道がないから嫌」 何かしただろうか、と俺が思案を巡らせると本人から直接伝えてきた。 「女の子相手に、普通あんな武勇伝語る?」 ああ、そうか、俺は彼女と以前うどん屋にいって色々と話し合ったのだが 件のキサラギ製ACパーツの戦果を得意げに話したのだ。元々そんなつもりはなかったのだが 妙なテンションの一団が……いや、きしめんで何故か盛り上がっている1人の男がいたために つられて話をしてしまった。もちろん、メイはその間中ジト目で下を向いたまま、 「はぁ……そうなんだ……」と生返事をするだけだった。今思うとセクハラ紛いだった。 「ごめん、謝る。反省はしないが」 変態、と小さく呟いた声を俺は聞き逃さなかった。まぁ俺にとっては褒め言葉だ。 「とりあえず聞くだけ聞いてやる。でも手短にな。仕事終わりで疲れてるんだ」 そういわれてどう話を進めるか考え込んでいたのだろう、「ん~」と少々間延びした思案の声があってから、彼女は話を切り出した。 「結論からいうと、今度のアリーナで勝てるように戦術やアセンブリのアドヴァイスをしてほしいんだ」 「自分のスタイルを磨き上げればいいんじゃな……」 そういいかけた俺に同一人物とは思えないほどドスの聞いた声が届く。 「それだけの資金があるとお思いですか?ねぇ?」 「……まぁそうだわな」 といっても、それなりに見返りがなければ教えるのも損だ。知識や経験に基づく分析は レイヴンにとっても一財産であり、無償で提供するわけにはいかない。 「タダってわけにはいかないな、何かしら報酬がないと」 「え、ええっと……その、一応決めてはおいたんだけど……」 恥ずかしがるような戸惑い方に少し惹かれた俺は急かすことなく、本人が言うのを待つことにした。 「私とその模擬戦闘を好きにできるっていうのはどう……?」 それは夢のある話だ。 「……どこで?」 「訓練施設で」 アドヴァイスといっても何もどんな状況でも同じことが言えるわけではない。 対戦相手や対戦する場所、本人の得意とする戦術によってそれはいくらでも変化するものだからだ。 俺たちは機体から降り、手短な喫茶店で席をとった。チェーン店なのであまりそれっぽい 雰囲気もなく、2人の関係にはちょうどいい。 「まずは対戦相手から聞こう」 「アモーだよ」 分かりやすい奴と当たったな、おい。 「基本的にはロケットが当たる近距離での戦闘を好むレイヴンだな。それ以上の距離をとれば、ロケットは そうそう当たらん。てかあいつそんなに強くないぞ、多分お前の機体構成と腕でも楽に勝てる」 俺も以前、実際奴とやりあったが一発も被弾はなかった。 「……なんかやたら強そうな紹介文なんだけど、それはなぜなのかな」 メイは携帯型のコンピュータの端末を見て眉をひそめた。 俺が見たときは腕前はまだまだといった感じの評価だったのだが、それとは全く違った文章に仕上がっていた。 いつの間に腕を上げたのだろうか。俺と戦ってからそんなに日は経っていない。少なくともこの文章のとおりの 腕前になっているというのなら驚異的な成長スピードだ。 「んー……奴はロケットのみの機体構成なわけだな、未だに」 「そうだね……でもそっちのほうがかえって不気味だよ」 ロケットはロックオンができない代わりに連射性、威力、熱量、重量とどれも優れた武器だ。使いこなせるというなら これほど強力な武器もそうはないだろう。 「わかった、ちょっと俺に考えがある。勝ちたい、その気持ちは変わらないな?」 もちろん、といった顔でメイは頷く。 それを確認した俺はガレージへとメイを連れて行った。たとえロケットであってもすべての武器に共通して言えるある弱点までは 補えない。俺がメイに貸し与えようというのはその点を突いたキサラギの新製品だった。
https://w.atwiki.jp/wiki9_vipac/pages/275.html
キサラギ戦術AC部隊 通称「六道」 他企業の勢力の増大に懸念しての会議が発端となり発足 部隊人員にはかねてから研究されてきた強化人間達を編成 総勢部隊員6人。操縦者のケアサポートにはキサラギ攻性工学研究特務隊(通称キ研)が就く 部隊員の移住空間はキ研のルームを使用、ACガレージも同様にキ研施設内に設置 主要任務は他企業への対抗行為(偵察、防衛、工作等) なお、当部隊の存在はレイヴンズ・アーク及び他勢力にも秘匿とする 1 ドーム状の戦闘場の中心に、一機のACが鎮座している。 いわゆる「試作機カラー」でカラーリングされた機体だ。 キサラギ戦術AC部隊の弐号機「極楽」だ。特異な形をしている。 コア部から隆起した外殻板が頭部を半ば覆っている。 大きく前方にせりだしたコア部とは対照的に脚部は細い。 鳥の脚の様な逆間接が一見して機体の印象に奇妙なアクセントを加えている。 背中には取ってつけたような不釣合いなレーダーレドームが一基装備されている。 武装は一見施されていないように見える。 実験スペースの隔壁が開き、6体のMTが配置される。 一般的な逆関節MTだ。ライフル砲とロケットを装備している。 AIが搭載された施設防衛用の無人機だ。 MTの配置が終わると同時に、「極楽」が動き出す。 素早い挙動で、肉薄する。 MTは部隊を展開するとすぐさまライフル砲を一斉に発射する。 「極楽」は一瞬身を沈めるとMT部隊の頭上高く跳躍した。 ドームの天井すれすれまで跳躍している。通常のACには考えられない跳躍力だ。 MTのAIが反応できないでいるうちに「極楽」が凄まじい速度で降下する。 ちょうどMT部隊の中心だ。中心にいたMTの上に着地する。 じたばたと脚部をばたつかせるMTをもう一度踏みつぶす。妙に人間的な動きだ。 残った5機のMTが応戦しようと「極楽」に砲塔を向ける。 「極楽」が武術の構えをとるように左手を引く。 刹那、その手の先から青い光が伸びる。それは巨大な刃の形を形成していた。 およそ見たこともないような長大なエネルギー刃だ。 その長大さたるはACとほぼ同じだ。 限界まで引き絞るように腕を震わせ、そして振り払う。 長大な刃が円周状に空間を切り裂く。 一機、一機、青い刃が弧を描くごとに切り刻まれていく。 ほんの数秒の時間だった。 「極楽」が動きを止めると同時にMTが崩れ落ちる。 2 「どう?機体の調子は?」 「上々ですね、これなら問題ない」 研究員の問いに、「極楽」のパイロット――襟島はそう答えた。 ガレージ内に先程の機体「極楽」が搬入されている。 肩部の装甲板におなじみの「キサラギ印」がタイプされている。 白い整備服を着た作業員が目まぐるしく動き、先程の戦闘テストのデータを解析している。 戦闘時間20秒。 MT6機全機大破。一機あたりの平均撃破秒数:2秒 「あまり体への負荷もないようだし、これなら安心だな」 解析データに目を通し頷いている研究員の横を通り過ぎ、ガレージを出る。 キ研の研究施設はどこまでも清潔だった。 塵一つ落ちていない、となると嘘になるが少なくとも見てくれは清潔感たっぷりだ。 白い廊下、白い壁、人工的な観葉植物に白衣を着た研究員達。 大抵の研究員は襟島が通ると手を振ったり、体調を聞いてきたりする。 施設内で生まれ、施設内で育った襟島にとって慣れた日常のひとつだった。 襟島は冷房の効きすぎた通路を足早に進みながら、ちらりと施設内を眺める。 強化ガラス張りの窓から見えるのは様々な「実験武装」のテストだった。 先ほど「極楽」が装備していたブレードもその一つである。 パーツ名は「聖天」。命名者はもちろんキ研の技術者だ。 ミラージュ製の「月光」シリーズを、キサラギ独自の技術でリメイクした。 要は「インスパイア」というやつだ。 キサラギ兵器開発の変態的技術は神懸り的な冴えを見せ、威力、ブレード範囲は倍以上の威力になっている。 もちろん元々高かった消費エネルギーもさらに膨れ上がり、通常のACでは使用に堪えない。 襟島の愛機「極楽」は「聖天」を実用するためにチューンされた特殊機だ。 自社のAC部隊にそういったものを使わせるところがなんともキサラギらしい。 襟島はそれ以上の興味を失い、「六道」のねぐら――ルームへと足を急がせた。 3 「おかえりー、どうだったー?」 ルーム内に入った途端、襟島よりも一回りほど小さな少女が駆け寄ってきた。 彼女の名前はシュナ。年は襟島の3つほど下だ。 栗色の髪に、大きな眼とあどけない表情。年相応の可愛らしい少女だ。 ただこのシュナも「六道」の構成員の一人。戦術AC四号機「浄土」のパイロットだ。 「うん、もうすっかり体調も持ち直したよ」 「よかったねー、もうあの痛い注射もお終いだねー?」 にこにこと、悪気なく彼女は微笑む。 襟島はシュナを抱きかかえると、ルームの奥に入っていった。 ルーム内はあくまでも簡素だった。 両端に2段ベットが3個置かれている。綺麗好きの襟島以外のベットはどれも雑然としている。 部屋の中には3人の男女が気ままに過ごしている。 研究員から拝借したと思われる漫画雑誌を捲る男、ケージ。 その横で転寝をしている若い中国系の女、フェイ。 部屋の隅を筋トレ道具で占領している黒人男、ラッド。 全員キサラギ戦術AC部隊「六道」のメンバーだ。 「ケージ」 「なんだい、襟島」 ぱらぱらと雑誌もめくりながらケージが答える。 呼びかけられても雑誌から眼を離さない。書痴なのだ、この男は 「隊長は?」 「さっき上に呼ばれてった、襟島も後でこいとの事だ。」 「上が?何の用で?」 「お仕事だろ」 「そうか」 腕の中ではしゃぐシュナをケージに押し付けると、襟島は部屋を後にした。 ちらりと後ろを振り返るとシュナがケージの長い髪の毛を引っ張って遊んでいた。 4 ブリーフィングは、すでに始まっているようだった。 襟島は扉のすぐそばに直立不動になり、部屋内の様子を伺う。 どうやら部屋にいる大半がキ本社のエージェントとキ研の研究員のようだった。 あとは数人の戦闘員、オペレーター。それと「六道」の部隊長ハンドレットだった。 ハンドレットは襟島と同じように直立不動のまま横に立っていた。 どこの人種か区別のつかない顔だが、たいていの者が見れば美形と評価するだろう。 襟島の知りうる単語で表現するとすれば――王子様といった感じだ。 ハンドレットは襟島に一瞥をくれると前を見るように促した。 「・・・といったわけで、こちらでは動きようがないわけで」 「ふむ・・・厄介な事だな」 要約すると――こうだ。 キサラギがかつて実験場に使用していた大きな洞窟があった。 今は維持費の関係で遺棄されて廃墟同然だが、施設機能は未だに稼働している部分があった。 僅かな施設維持機能と、防衛装置。 かなり厄介な防衛装置らしく、本社の方は「めんどくさい」と放置してきていたらしい。 だが洞窟内の電子反応を察知したある武装グループがいた。 そして彼らはその反応を財宝だと勘違いし、洞窟内に入っていった。 その様子は洞窟内で稼働していた監視カメラがしっかりと捉えていたらしい。 つまりは、その武装グループの抹消、もしくは「保護」してこいとの命令だった。 「隊員の配置は?」 ハンドレットが本社のエージェント訊ねる。 「おおまかな配置は判断に任せるが・・・大事をとって洞窟前に何機か待機させて欲しい。」 「・・・」 「それでは任せたよ、「六道」の隊長副隊長くん」 襟島とハンドレットは無言で敬礼した。 5 輸送ヘリ「クランウェル」が低空で渓谷内を飛行している。 そのハンガー部には、二機のACがクラッチされている。 一機は「極楽」もう一機は壱号機「番天」だ。 「極楽」とほぼ同フレームを使用しており、構成的にもほとんど違いはない。 ただ「番天」には腕部が存在せず、替わりに大型のパルスキャノンが搭載されている。 これも「実験武装」のひとつで「遮那仏」と呼ばれている。 高出力のパルス機構と共に、牽制用のマイクロミサイルが同時発射可能という新機軸のパーツだ。 だが「極楽」の「聖天」と同様に機体負荷が高すぎるため、かなり特殊なチューンナップがなされている。 現在のところ、「遮那仏」を積載して戦えるのは「番天」だけだ。 「聞こえるか、各員」 「はい、隊長」 既に渓谷の下に降下していた仲間達からも応答が入る。 「私と襟島が武装グループを担当する。フェイとシュナは現場待機。近づいた反応は 民間企業区別無く迎撃しろ、ケージとラッドは防衛装置の方を破壊しろ。 表側は監視センサーが作動しているらしいから別ルートだ、異論はないな?」 「ケージ了解」 「フェイ了解です」 「ラッド了解ぃ」 「シュナ了解でーす」 「襟島、了解」 「当時刻より作戦開始・・・ヘリ、投下しろ」 渓谷の中腹あたりに怪物の口のような洞が開いている。 まるで犠牲者を待ち受ける巨大な深海魚のように。