約 337,163 件
https://w.atwiki.jp/isekaikouryu/pages/2647.html
六周年オルニト観光イベントページです オルニトにありそうな観光スポットを並べてみよう投票(最下段の枠にどんどん追加して下さい) 行ってみたい行かせてみたいありそうスタンプ押せそう…なんでもokです 投票数が来訪者数とかパーセントとか押したスタンプの順位とか…色々素材に転用できれば幸い 順位 選択肢 得票数 得票率 投票 1 ハーピーの宿 5 (8%) 2 空に流れる滝の島 4 (6%) 3 空戦士の練武場跡 4 (6%) 4 乗用鳥園 3 (5%) 5 堅牢かつ頑強なる樹上の空の檻 3 (5%) 6 墜ちた迷宮 3 (5%) 7 大ゲートの近くの町 3 (5%) 8 山頂の串屋台 3 (5%) 9 微睡みの館 3 (5%) 10 森の蜥蜴牧場 3 (5%) 11 浮遊島大図書館 3 (5%) 12 浮遊島神殿(政務中枢機関) 3 (5%) 13 神殿直轄浮遊島劇場 3 (5%) 14 鳥タク大ロータリー 3 (5%) 15 入り乱れる突風の回廊 2 (3%) 16 劇場併設樹上大レストラン【ミタンカ】 2 (3%) 17 大鳥巣の浮遊島 2 (3%) 18 巨大鳥の化石岩壁 2 (3%) 19 民営浮遊島劇場 2 (3%) 20 縦横無尽樹の森 2 (3%) 21 風任せ農場 2 (3%) 22 黄の店 2 (3%) その他 投票総数 62 【六周年企画ページTOPに戻る】
https://w.atwiki.jp/isekaikouryu/pages/898.html
後世の歴史家達は語る ─ 国の繁栄を知りたければオルニトを見よ 国の衰退を避けたければオルニトを見よ ─ 今までの歴史、異世界の国々の中でもオルニトにはそれらが詰まっている、と 地球で言う西暦にて百、二百年を過ぎた辺りより苛烈を極めたマセ・バズーク侵攻は、 想定を遥かに越えた蟲人の反抗により全面撤退で終わった。 その結果、オルニトは大空を埋める軍隊の凡そ半数以上を失ったが 何よりもその後に始まる“島牽き”の巨人達が一人、また一人と何処へとも去っていった事が オルニト衰退の大きな要因となった。 ─ その歴史の内 空に浮遊する大小様々な島を、それらに繋ぎたる“大鎖”を巨人が牽く事で 拠点ごと侵攻するという他には類を見ない驚天動地の事象。 歌鳥が華々しく絶唱すれば、その加護を受けたる空の軍勢が精霊と共に舞い降りて国を浚う。 しかし、何者にも防ぐことの出来ぬものと思われていた侵攻は 同じく空を統べる翅、強大な力を前にしても恐怖を微塵とも生まぬ虚心、無限とも思える軍勢 マセ・バズークには通じなかったのだ。 “神の意思”として神殿より発せられる勅により、兵はその身を捨てて戦ったが 最後まで甲殻の壁を破り国へ抜ける事は叶わず、 倒れこそはしなかったものの、巨人達も手痛い傷を負った。 国境を越えてオルニトへ戻るまで続いた追撃の蟲嵐に最も恐れ戦いたのは、 堅く護られた神殿の奥にいた神官達である。 すぐさま再度の侵攻が協議されるも、反対の意見は消える事がなく 実、再度のマセ・バズークへの本格的な侵攻は起こらなかった。 “神の意思を違えてしまった” 己達の支配欲のために神を利用し、挙句それが失敗に終わったという事実。 しかし、そのオルニト支配体制を揺るがす事実よりも大きな衝撃が神官達の目の前で起こる。 “大鎖”を大地に捨て、巨人達が何処かへ消え去ってしまったのだ。 当時に編纂された数少ない文献からは、 オルニトの身勝手により巨人が受けた傷を悲しみ、彼らに謝罪した神官の意を汲んで再び戦に利用されぬ様、国を離れた 神託を受けし翼乙女達が巨人を歌で導き、世界各地へ散らばって行った 暗黒の東方より迫る脅威を討つべく山脈を越えて征った 幾つかの説が発見されているが、巨人と意思の疎通が出来たと確固たる証明の在る者が存在しない以上、 どれもが国にとって都合の良い解釈のできるものであり、信憑性が高いとは言えない。 しかし、巨人達がオルニトから去ったのは事実であり、 それにより拠点ごと侵攻するというオルニト必勝の戦略が実行不可になり “侵攻支配大国オルニト”が瓦解したという事が支配層の心を打ち崩した。 ─ 支配の揺らぎ マセ・バズーク侵攻失敗から巨人の消失と続いた大事変は、民の持つ“神への信仰”を直撃する。 当時の治安報告書の中にも 神はいないと叫ぶ者が多発せり これからは神託に左右される事なく富国に努めるべき 浮遊群島だけではなく地上の開拓を進め、民による国作りを進めなくては という声や意見が多数記されており、神官達による神の威光による支配大系が大いに揺らぎ始めたのを見て取れる。 実際、この時期は転換期になり得た可能性は高く、空から地上へ移り住んだ民も数多く出ている。 “なり得た”と前述したのは、ならなかったという歴史事実によるもので なぜなり得なかったのかという理由は明確である。 “依然、神託は続き、神の歌は止まず” 神による現象が巨人の消失と合わせて止まっていれば、恐らくオルニトは民によって作られ、民が支配する国になっていただろう。 神が在るのであれば我らもまた在り。 神官達の拠り所ははっきりと残っていたのである。 しかし、それがあっても確実にそれまでのオルニトと比べ国力は衰退していく事になる。 ─ オルニトたれ これまでと同じ様に国を支配するには? 神はまだオルニトに力を落としている。 民の心を掴み続けるには? 神託とその実行による築き上げたオルニトの維持。 神の意思による侵攻と勝利を続ければ良い。 神殿で安寧と繁栄を貪っていた神官達の考えは余りにも安直だった。 そしてここから先、今までより苛烈な戦と状況が民を待っているのである。 拠点である浮遊島の移動が出来ず、飛行遠征により拡大した前線の先に侵攻しなければならなくなった。 大きな損失の出た軍隊の建て直しと強化。 浮遊劇場からの支援を受けずとも戦い抜く事の出来る兵。 侵攻に随伴が可能な援護部隊。 それらは全て“神託”による神の意として推し進められた。 神と国の尖兵として戦ってきた兵達にはまだ神の威は強く、誰もが国を護ろうと必死になった。 神の歌降りる国オルニト、それを維持しようと躍起になった結果、 民が支えし国オルニトへと変貌させていく事になる。 ─ 新たなる民の信仰 兵は戦った。 戦い続けた。 外へ、外から襲(く)る軍勢と、内で蜂起する者達と。 この頃には既にオルニトの誇る空挺戦力の戦い方は以前のそれとは大きく変わっていた。 上空からの初撃強襲は変わらずだが、空の拠点、補給地を失った事で 地上、中空を主軸にした飛翔戦術と中~近距離戦闘に特化していた。 古くから繋がりのある風精霊にはそれまでの大気事象操作による攻撃ではなく、 飛行継続への補佐や中距離からの投擲武装への加護付与を任せる様になった。 弱った大国を狙う他国他勢力からの防衛も含め、 戦いの場は地上へ、民の目により近い場所へと移っていくのである。 それは今まで戦果しか報(し)らされて来なかった民に戦の実感と恐怖、 そして何よりも国を民を護り戦う兵の姿を知らしめた。 理解出来ぬ不可思議な力の加護などでは無く、同じ鳥人が戦い血を流し戦う。 民はオルニトの軍へ多大な信頼と羨望を寄せ、力ある者やこれから力を得ていくであろう者達の入隊を促した。 戦いは止める事はできない しかし戦いは神から軍へと民の心を移して行く 支配層である神官の間で吹き上がる葛藤と打開出来ぬ現状は、 これより更に歪んだ形でオルニトを衰退させて行く事になる。 他愛の無い民書に擬装されたある神官の独白なる書にはこう記されている もしあの時、我ら神官が神を遠き場所の偶像として置き、 民一体となり心と体の結びつきによる国作りへと変わっていたならば 血を、数多くの他国の血、国のために身を費やす者達の血を流す事は 消えずとも、少なくすることは出来ただろう 私は私の声の小ささと心の弱さを後悔して已まない と。 後世の歴史家達がこの頃のオルニトを表すによく用いる一つの物語がある。 神と国のために戦い続ける一人の猛者。 その純真な想いは彼をどこまでも純化し、英雄にまで到らしめる。 しかしオルニトの変移の中で彼は地上を知り民を知り、そして一つの命を拾う。 そこから変わり行く彼の心はより一層、民を惹き付ける事になる。 戦い 英雄 支配 神官 民 心 かつて口にすることも禁じられた、それは事実であったとも言われる物語。 “神よ、願い届くのならば” オルニトをその歴史から見てみる 内容はあくまで仮説なので、スレなどで煮詰めていきたい所存 国から去っていく巨人を追いかけた者とかいそうな気がするけどその者たちも帰ってこなかったのかも -- (tosy) 2012-10-15 13 38 15 巨人がその気になれば強引に進んでいけそうだけどマセバズークを蹂躙しなかったのは性格は穏やかだったから? -- (としあき) 2012-10-21 16 06 39 東の大陸にオルニトがあったらとんでもない戦乱が巻き起こっていたに違いない。マセバズーク恐るべし -- (としあき) 2012-10-30 22 58 01 オルニトはなんともややこしい国のようで復権も難しそうだ。それよりも過去に大国オルニトを退けさせたマセ・バズークの凄さが伺える -- (名無しさん) 2013-02-16 18 23 17 神が不可思議極まりないオルニトが安定して大きくなっていくことは最初から叶わぬことだったのかも知れないですね。行動だけ見れば戦を悲しんだ巨人は去っていったということに帰結しそうですが真相は別にあるのかもと思わせるのがオルニトです。しかし敗退からの衰退は起こってよかったのかも知れません。オルニトが交流へと進むために -- (名無しさん) 2015-03-08 18 01 09 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/isekaikouryu/pages/233.html
空に曇りは欠片もなく、どこまでも明るく、しかし地は大きな影がいくつも落とされていた。 それはオルニト特有の奇跡、浮遊島群のためである。 浮遊島は地に鎖によって繋がれ、まるで風船のように見えた。 重々しさと軽妙さが合一したこの風景は、 滑稽なような神々しいような、なんともいえない感想をもたらしてくれる。 この大質量がふわふわとしているのは、現代科学の信者としては飲み込みがたく、 何度か住人たる鳥人に質問するに至った。が、 しかし返答はいつも"島が浮かぶのは当然のことだろ?"というようなものばかり。 彼らにとっては、雲が空に浮かぶことや星が宙に浮かぶことと同じく、 島が浮くのも不可思議なことではないようだ。 そういえば俺も、雲や星について真剣に疑問を持ったことなどなかったな。 もう現代科学の信者は廃業しようか、少なくともこの世界では。 さて、バックパッカーはその浮遊島の上にいた。 外縁部にいるわけではないので、実感は沸かない。 強いて言えば、山が一切見えないことくらいだろうか。 町を見渡すと目に付くのは、色とりどりの塔たちだ。 それら鮮やかな塔のまわりを、くるくると螺旋を描き、飛び昇っていく鳥人の姿も印象的である。 どうやら塔のまわりには常に上昇気流があるらしく、飛翔を助けているようだった。 町もまた鮮やかであった。 町の壁は煌びやかに飾られ、それだけでなく、 歌が、踊りが、香りが、料理が、というように視覚だけ出なく様々に鮮やかだ。 塔はともかく、町の鮮やかさは常のものではない。 今日は帰還祭の真っ最中であるのだ。 「こりゃすごいなー」 鳥人の踊りに、合唱に、俺は魅入っていた。 本能だけでなされるものでさえあれほどに美しいのだ。 技法と理が混じったなら、なおさらであることは言うまでもない。 ガイドブックもなく、ただ人の流れに身をまかせるうちに、ここの広場についたことは幸運であった。 他に行くべきところもわからず、なんとなく見ていたのだが、 それなりに充実していたと思えた。 ふと、腹の音がなる。ああ、空腹だ。どこかで昼飯をとろう。 そう思い、俺は席を立った。 「よう、兄さん。ああ、待ってくれ。あんたのことだよ、そこの異界人の兄さん!」 見知らぬ町で声をかけられるとは思わず、反応が少し遅れた。 声の主は、いかめしい、猛禽の鳥人であった。 なにかまずいことをしてしまったかと、身構えたが、杞憂であったようだ。 鳥人はやたら友好的な声色で話しかけてくる。 「兄さんの腹の音は聞こえたよ。ああ、随分と空腹のご様子だ。 どうだ? 一ついい店を紹介してやんぜ」 その申し出は渡りに船だった。 風の精に頼まないと入れないようなところも多く、 ぶらつきながら適当に探すことは難しそうであったから。 「じゃあ、頼もうか」 「毎度! で、あんたは何が食える? 何が食いたい? 肉か木の実か、それとも両方か」 「両方かな」 「ほう、雑食なんだな。ああ、がっつり食いたいのは分かってるぜ。 いい店を知っている。ファードバンドっつう飯屋だ。 飯も歌も上々さ。イーウェイの紹介っつたらサービスしてくれるぜ。 さあ、道はこいつについていってくれ」 鳥人がヒューイと鳴くと、どこからか蛍火が現れた。 おそらく光の精だ。 鳥人が、いつものように頼むと言うと、 光精は、わかったと返し、俺のそばに寄る。 多分、これが先導してくれるのだろう。 「ありがとう。空腹のまま彷徨わずにすんだよ」 礼を言うと、鳥人はこちらに足を差し出してきた。 はて、なんの風習だろうか? きっと、握手みたいなものだろうかな。 そう思い足をを握る。 鳥人は、うひょうと叫んだ。 「ん? すまない、何か間違えたみたいだな。 こっちの風習には、うとくいんだ」 「………はあ。そうかそうか。 これはな案内料を求めてるんだよ」 「そうか。いくらぐらいなんだ?」 「いくらって、普通だよ」 「すまない、相場が良くわからん」 チップってどのくらいなんだろうか? 無謀ながら、日本を出たのはこれが初めてのことだ。 さっぱり見当がつかない。 「……銀一枚だ」 なるほど、と銀五枚をを財布から取り出すと、 鳥人は器用に足で掴み、首にぶら下げた袋へ入れた。 「兄さん!最後に教えとくぜ! こういうときは大銅一枚で十分だ!子供だったら銅一枚でいいかもな! 余剰はこの情報料としてもらってく!ありがとう!儲けさせてもらったぜ!」 鳥人はさういい残し、ばっさばっさと飛び立っていった。 「……はあ。ま、勉強になったからいいか」 すぎたことは仕方がない。 光の精に案内を頼み、飯屋へと急ごう。 帰還祭であり、人込みは凄まじい。 小さい蛍火など見失ってしまうのではないかと危惧したが、いらぬ心配であった。 案内をする段となると、光の精は輝いた。 人込みを透過して、視覚だけでなく五感をぴかぴかと刺激して、 これは見失いそうにない。 ほかの人が一切気にしてないところを見ると、 俺だけに焦点があてられてるらしい。 なんとも便利なものである。 はたして無事に目当ての店へと到着した。 ああ、あの鳥人の言うとおり、食事も音楽も素晴らしいものであった。 今日の昼食は、果実を肉で包み焼いたものだった。 どちらも初めて見るものだが、濃厚でとても美味かった。 ただし、米がないのが残念ではあった。 オルニトは他の国にはないモノが多いしもっと観光に力を入れれば賑やかになりそうなんやな -- (名無しさん) 2013-01-18 22 06 59 授業料を取られましたが不思議と嫌味さを感じないやり取りでした。料理もおいしそうでしたが貨幣価値を円にするとどれくらいになるのかも気になりました -- (名無しさん) 2013-05-06 18 45 47 分かりやすいけど初めての国で初めてのやりとりというのがよくでてるー。人のいいガイドとめぐり合うのも旅の運だね -- (名無しさん) 2014-02-06 23 29 54 異世界交流真っ只中で旅行者は美味しいお客だなー。親切も売り上げのためと思えば納得 -- (名無しさん) 2017-03-08 12 32 48 名前 コメント すべてのコメントを見る -
https://w.atwiki.jp/isekaikouryu/pages/2628.html
オルニトのゲートに行こう 地球では何かと旅費がかかるので、ならば異世界を経由してそこからゲートをくぐりナスカに行こうという計画。 淡路ゲートからミズハミシマへ。フェリーの着いた先の港町で持ってきた小物をバザー気分で売って支度金を追加する。 異世界の海に浮かぶ島国ミズハミシマなだけに各地への船便は常に発着しており船のクラスも様々だ。 オルニトへの直行便は結構な船賃なのでスラヴィアを中継する中距離船を選び乗船する。 乗客の二割が人間であることに異世界も広く認知されたんだなと実感した。 スラヴィア北端の港町に到着したのは夜中であったが、篝火が燃え盛る港は骸骨達がせわしなく働いている。 聞けばこの港町はスラヴィアでも強大な力を持つ“最古の貴族”の一角である髑髏王の所領だという。 スラヴィア御自慢の冥骨船は夜の間に海を進み目的地まで到着するという高速艇であるが出航は夕刻であったため今回は乗れず仕舞い。 オルニト港経由の新天地行きの船が安かったので選んだ。客貨半々の大型船で水精霊と通じた術士が複数乗船しているようで想像以上の船足であった。 スラヴィアを中心にて東西南北と異世界の海を分けるとすれば東の南の海域は龍神やその他大きな力の影響や支配が薄く、海の生物の様子も混沌度合いが強いという。 夜昼問わずに船と並走するように巨大な魚類やらが現れるのが圧巻である。 そんな巨大な海の生物も飛来する巨大な飛行生物とは一進一退の攻防を繰り広げて忙しそうである。食うか食われるかを横目に目的地を目指す。 朝陽をバックに大きな鳥、いや翼の生えた猫が群れを成して飛んでいる。船員曰く「風精霊と一緒に大陸を渡っているんだ」とのこと。 そしてオルニトの港町に到着した。 鳥人やハーピーが沢山というイメージだったのだが意外と種族盛沢山である。 異世界の東側の大陸はまだまだ商業ルートが出来上がっていないとのことで多種多様な人が新大陸やドニー・ドニーを起点として活動しているという。 豆類が中心のオルニト食堂で腹ごしらえを済まし、いざゲートへと向かう。 大陸の西側の海岸から大陸の中心へと向かう訳だが、ここで一つ思案どころ。陸路か空路かどちらを選ぶのかというものである。 流石鳥人の国オルニト、空を飛ぶ動物がずらりとならん…ではおらずぽつりぽつりと広場の柵につながれ休んでいる。 「そりゃあんた客を乗せて飛んでったら戻ってくるまでいないの当たり前だよ」 広場の掃除をしているペリカン顔の鳥人がカポカポと嘴を鳴らして笑って言う。 四翼を持つ胴長の烏は大きな荷物でも運べ速度もある。ということで結構な額である。 はるばるクスルベルグからやってきたという獅子胴鷲頭のグリフォンはどんな危険な生物にも負けないという触れ込みであるがこれから行くのは危険地帯ではない。 百足に複数枚の翼が生えた飛昆虫は既に多くの客を乗せており正に飛び立つ寸前である。行き先はマセ・バズークということだった。 残っている数が少ないせいか消去法で全体が三角形のまるでステルス戦闘機みたいな鳥に乗ることになる。 「ウチは一人二人しか乗せれないからすぐ発つよ」 乗用車くらいの大きさの三角鳥の手綱を握るのは子供大の燕人。ゴーグルとマスクを装着し綱をしならせるとぶわっと空に飛びあがる。 垂直離陸もなんのそので瞬く間に10、20、30mと上空に。 「これくらいの高さならどこの縄張りでもないから安全なのさ。比較的に」 しっかりと両翼を羽ばたかせて緩やかな上下と山なりの軌道を結構な速度で飛行する。ひょっとすると車より速いかもと、鞍から手を放すのもままならず姿勢を保つのに精一杯。 空へと伸びる高い太い大樹の東に位置する村には小一時間で到着する。 途中上空で耳元に色んな声が飛び込んで来たのだが応対することが出来なかったのが少し残念である。 港町よりは規模の小さな林に囲まれた村は結構な賑わいである。大ゲートから一番近い村だからであろうか、ここも色んな種族が見受けられる。 「ゲートに行くなら鳥人タクシーが良いよ。林と森を抜ける道もあるけど色んな鳥が出てくるからちょっと危ないよ」 時代劇でよく見る籠が並ぶ広場の手前で親切なハーピーに説明を受ける。顔に「大ゲートに行きます」とでも書いて見えるのかというくらいの絶妙なタイミングであった。 「鳥が飛ぶと他の鳥が襲ってくることが多いけど鳥人だと少ないんだよ。もし飛んできても皆強いから大丈夫だよ」 籠広場の受付で違うハーピーに説明された。 色鉛筆をひっくり返したような色んな羽色の色んな鳥人が籠を挟んでツーマンセルで休憩している。言われてみれば誰もが屈強な戦士に見えてきた。 村からは先ほど見た西にある大きな樹へと飛んでいく。そこから再度、大ゲートのある山へと飛ぶのだという。 「一度に飛ぶにはちょいと辛い距離だからな」「自分だけで飛ぶなら行けるんだぞ」 まるで烏天狗に挟まれた気分で籠に乗り込みしっかり綱を握る。籠なのでうっかり手を離せば真っ逆さまである。 意外と揺れない素晴らしいコンビネーション飛行。遠くにオルニト名物の浮遊島を見かけながら澄み渡る青空を鳥人タクシーは飛んでいく。 特に襲われることもなく大樹の枝葉の上に到着するのだが、地上から100m以上ある高さに鳥肌になる。 地上からは飛んでやってくるしかないと言われる樹上は板を敷き詰められた枝の上に駅前発着場のように鳥人タクシーが客を待っている。 「あそこにいるのに声をかければ山まで乗せてもらえるぞ」 そう言うと烏天狗は村へと向かう客を待つと言って別の枝葉に飛んでいった。 「では出発します」「綱を離さないように」 ふさふさの羽並みの青と白の鳩人が丁寧に籠を持ち上げ出発する。 平らな山頂から天高く伸び立つ光の柱。ついにオルニトゲートが迫る。 ふと前方、ゲートの光の向こうに大きな鳥のぼんやりとした姿を見る。 驚いて瞬きをした次の瞬間にはいなくなっていた。 「?何か見えましたか?」「周囲に特に危険な飛びモノの影はないですね」 無事着陸。表現するなら甲子園球場のグラウンドというかそれくらいの広さの本当に平らな山頂である。 中心には大ゲートが光り、それを囲む様に色んな屋台が点在している。良い匂いが漂ってくるではないか。 簡素な縄と杭で周囲を囲んでいるのだが想像していたような監視所や監視人などはいないフリー通行の様相である。 ここまで来るとオルニトを離れるのが少し心残りになってきたが、休暇は限りあるので早速ナスカへと、大ゲートへと入る。 風が吹いたような、錯覚なのかどうなのかしかし気づけばそこは既に地球であった。 ナスカ地上絵の一部に発生している大ゲートから久しぶりの空気を吸うとはっと気づく。 今立っている大鳥の地上絵とゲートの向こうに見えた鳥の影が似ていたということに。 そんな馬鹿なという気持ちと、ひょっとしたら地上絵とは…という気持ちと一緒にナスカ観光も趣深いものになったのである。 ミズハミシマからオルニトに行ってゲートをくぐってみました案 人間一人で異世界を国から国へ旅できる状況って大きな要素だと思うよ。治安が良くなって女一人でも旅ができた江戸時代みたいな -- (名無しさん) 2017-04-18 22 33 21 異世界だから危険がデンジャラスとかいうのは間違った先入観や -- (名無しさん) 2017-04-18 23 24 38 安い運賃の移動手段は国営とかそんなんかな -- (名無しさん) 2017-04-22 05 49 57 空がメイン移動路になると地上の整備がゆるくなるのかな?とも思ったり -- (名無しさん) 2017-05-04 05 41 38 行こうと思って実際に旅ができるというのがよい。ナスカの地上絵もかつてオルニトから飛んできた巨大生物の姿だったのかも -- (名無しさん) 2017-05-06 05 41 43 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/gods/pages/110103.html
ヨハナミシュコヴァーゼジルニッツ(ヨハナ・ミシュコヴァー・ゼ・ジルニッツ) ポーランドのザーガン公の系譜に登場する人物。 関連: ヴェンツェルオイゼビウスフォンロプコヴィッツ (ヴェンツェル・オイゼビウス・フォン・ロプコヴィッツ、夫)
https://w.atwiki.jp/isekaikouryu/pages/904.html
後世の歴史家達は語る ─ 純然なる闘争の遺伝子は、戦闘の繰り返しにより培われる オルニトにその遺伝子が無ければ、あの大陸の歴史は全く違う道を歩んでいただろう ─ 攻めては攻め、攻められては攻め返す 国の在り方から当然の様に起こるその闘争は、オルニトを戦闘国家として彩った、と 卵が先か鶏が先か、それは誰にも分からない。 現にオルニトのある大陸に、人の生活が始まりし頃からそれは隣に在ったという。 風の精霊 異世界各国の歴史を広げて見ても、オルニトほど風の精霊が定着、存在する国は他には無い。 まるでそれは離れられぬ様に呪縛をかけられているかのようにも思えるが、 国の栄枯衰退とは関係なく、歳月を重ねる毎に大陸の風の精霊はその数を増やしている。 また、嵐神ハピカトルの住まう地であるせいか、大陸の風には何とも言えない不思議な魅力があるらしいと 精霊を通じて歴史を調査する人間の歴史研究家が発表した。 ─ 空を飛べるということ ある大延国の高名な躍字家が庭で好物の饅頭を堪能していた。 そこへ一羽の鳥が降り立ち、躍字家が和んでいる隙に饅頭を一つ掴んで飛び去ってしまう。 「口惜しい哉、我に翼があればと思う。 げに空のなんと遠いことか」 躍字に通じ使いこなす者でも、一度空へ飛び去ってしまったものはどうしようもない。 翼がなければどうしようもない。 という一言である。 ただの小鳥ですら空を飛ぶ事で力ある者を翻弄する。 もしそれが小鳥ではなく屈強な戦士であればどうなるか? 戦意を持ち、隊列を組み、武器を構え降下してくる。 速度と重量を上乗せする強力な一撃の後に飛び去る戦士を空でどうにかしようにも、 風の精霊は彼らに付き従っている。 持って生まれた“空を飛ぶ身体”と、生活の中で常に隣合い繋がる“風の精霊”。 オルニトに生きる鳥人と言うだけで強力無比な戦士に成り得るのである。 ─ 風の精霊の加護 大ゲート解放からより盛んになる精霊研究から、風の精霊の特徴を読み解く。 その性格は自由にして奔放。 しかしそれでも尚、自由を求める。 故に彼らは風。 常に流動する大気、彼らを一つの事象で留めておくのは至難の業である。 型にはまりたいと言えばすぐに飽きたと言う。 景色を見て面白いと言ったかと思えば、すぐにつまらないと言う。 そんな彼らを愉しませる手段として効果的とされるのが、“歌”や“劇”である。 次々と変わる詞や場面、重なる旋律と言葉と演者達。 同じ歌や演目だとしても、精霊達はその流れと変化を堪能する。 決して物覚えが悪いので同じものを何度みても楽しめるという訳ではないようだ。 そして風の精霊が与える加護は、空を飛ぶ鳥人に更なる力を与える。 ひとつ羽ばたけば呼応する精霊が風を巻き起こし空へと運ぶ。 大きく翼を広げれば、その下に集まる精霊が空を滑らせる。 強くひと所へ向かって降下すれば、精霊が作る回廊がその速度を後押しする。 敵へ切っ先を向ければ、擦り合う風の刃が全方位より襲いかかる。 オルニトの戦史の中には、空の大劇場により紡がれた唱令により、 大量の風の精霊による一致事象行動による大気の壁が空より落下し、 高山より空を穿っていた相手の軍ごと山ひとつを押し潰し、荒野にしたとも書かれていた。 ─ 空の劇場 今も昔でも各方面から人気の高いのがオルニトの“空中劇場”についてである。 今でこそオルニト観光の目玉となり、訪れる誰もが楽しむものとなっているが、 過去、オルニトと相対する者達からは、空の劇場より響く歌や声は破滅の導く狂災以外の何者でもなかった。 劇場より発せられるもの全てが周辺一帯へ伝播し、兵達の精神などに働きかけ強化し、精霊の力を増幅し集合させる。 それは、風の精霊の意思伝達は速く広く、一声発しただけでも精霊に“伝えたい”という意思があれば それは瞬く間に十里百里を越えて広がり伝わっていくからである。 精霊の見たもの聞いたもの感じたものは精霊だけでなく兵にも伝わり、士気の鼓舞から運動能力の解放などを引き起こす。 演者が敵を貫けば、風の槍が敵を穿つ。 歌が攻めよと祝詞をあげれば、翼が大きく速く羽ばたく。 戦略上の最重要拠点でもある浮遊島の劇場は、戦場においても遊興に浸る神官の居場所でもあり、 その防衛には屈強なる精鋭達が就くのが慣わしでもあった。 歴史の中で次々と墜落していった浮遊島の中で、今でも空中劇場は幾つか残ってはいるものの、 オルニト最大の空中劇場とされた“広拡たる煌翼”は、浮遊群島の墜落でも口火を切って最初に墜ちたと記されている。 ─ 変化していく戦い 兵と歌と精霊。 巨人が去っていく前のオルニトの戦術はその三点に集約されていた。 しかし、巨人が去ってしまい、浮遊島ごと侵攻出来なくなってからは その戦術に大きな変化が起こる。 鳥人と翼人との連携体制の起こりである。 浮遊島からの援護が無くなった事で兵士だけが戦場へ向かう事が多くなり、 合わせて精霊の加護も明らかに減少していった。 そんな戦力減退を打開するべく考案された戦術が翼人の援護協力体制である。 何故鳥人ではなく翼人が?と思われる事がまず起こるが、当時それが試されなかったわけではない。 むしろ国の上層部は戦場に鳥人以外の兵が出る事に懸念を抱いていたくらいだった。 しかしどうしてもそうせざるを得ない状況だった。 鳥人は頭が悪い。 個人的、率直に言うとそうなのだが、余りにも失礼なので言い換えると 一極特化ならまだしも、戦闘と援護や補助など複数の行動を行うのが困難。 多様な戦術や援護などを一人で覚える事が出来なかった。 などなど、所謂不器用が過ぎるという致命的な理由があったと、当時の修練報告書などに多くが書かれている。 古くから鳥人の従者や使者、劇場などでの演者やその脇役など幅広く活躍していた翼人は その行動種に対する汎用性も高く、加えて鳥人と同じ飛行能力と身体的能力の高さから戦場での援護役に選ばれたのである。 その役回りは多彩で、 戦場にて主の追撃を行ったり不意の攻撃から護る者。 様々な武具などを携帯し、不足が出たり換装に合わせて主に渡す者。 随伴し歌う事で小規模な歌唱援護を発声させる者。 あえて戦場には出ずに、主などのために道具や武具などを整備生産する者。 などなど、多く存在していた。 意外にも主従の関係は徹底しており、そこから何か特別な感情などが芽生える事はほとんど無かった様で、 軍記などにもそういった話は全く出てこない。 不器用な種族であったのかも知れない。 しかし、この体制は兵達の意識の中に鳥人選民思想を弱めたり共生意識の増加を促す事になる。 今までとは違う、変化していく環境は、それに関わる者の全てを巻き込んで意識を変革を起こしていった。 オルニトの、鳥人の戦いを描く上で想像した空の軍隊の戦い 内容はあくまで仮説なので色んな意見を合わせたり検討していきたい やっぱりチートは慢心の元。どこかしらで世界のバランス取りが発生しちゃうもんなのだろうか -- (tosy) 2012-10-15 13 50 21 巨人に空飛ぶ兵に強力な支援と揃っていても無限の蟲軍団は破ることができなかったのかと思うと壮絶なオルニトとマセバズークの戦争が浮かんでくる -- (としあき) 2012-10-21 15 59 43 軍事大国オルニトを名実共に支えていた巨人が去っていった理由が気になる -- (としあき) 2012-10-30 22 51 16 強大な国と思ってても一つ二つ要素がなくなるだけで崩れてしまうものなのかと哀愁が漂う -- (名無しさん) 2013-02-16 18 30 17 鳥人とオルニトの強さが他の種族や国とのバランスを取るために頭が若干弱いというようになったのかなとも思えました。精霊の力は善悪を越えて純粋なものですね -- (名無しさん) 2015-03-15 18 07 13 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/isekaikouryu/pages/2083.html
至れり尽くせりの異世界大図書館!落し物と施設の保全が気になった -- (名無しさん) 2014-08-23 15 19 16 異世界の中の異世界と言った雰囲気。ここを舞台に短編連作読みたい -- (名無しさん) 2014-08-23 18 33 33 サクっと読めるがオルニトがぎゅっと詰まっている。オルニトならではな要素いっぱい -- (名無しさん) 2014-08-24 16 46 50 風と不思議の国だなー -- (名無しさん) 2014-08-29 22 20 17 異世界で図書館というと大延国よりもオルニトをあげてしまう。本とかじゃなくて知識でもなくて物事の埋蔵 -- (名無しさん) 2014-09-19 22 44 11
https://w.atwiki.jp/isekaikouryu/pages/2689.html
─── 大ゲート祭開始数日前 森の蜥蜴牧場 収穫の範囲を超えたレベルまで増殖&強化された蜥蜴を間引くために牧場で蜥蜴狩りが行われる前の調査、樹上の枝に武士姿の狗人と軽装の鳥人が並ぶ。 「前方100…8メトル、上方10メトル。肉食蜥蜴の大きな群れを確認」 「何やら動いていると思ってはいたが、当たりであるな」 オルニトの森林地帯に設営された食用蜥蜴牧場。自然のありのままを尊重し伸び伸びと育てることで極上の云々と言えば聞こえが良いが、 要は特に何もせず放りっぱなしということである。 森で繁殖する草食と肉食の蜥蜴を狩り、シメて素材そのままで出荷したり牧場内の加工場で食肉加工などして各業者に卸したりとオルニトのみならず新天地などにも需要が増えてきている。 しかし牧場も楽に順風満帆と言う訳にも行かない。日々繁殖し自然の摂理を生きる蜥蜴達も現状に甘んじているのではなく、種の繁栄と存続の本能によって変化進化していくのである。 地を走る草食種はその膂力を更に強くし、体を覆う鱗は強固になり遂には地中を掘り進むべく突起形状に頭部を変化させていく。 木々の間を飛ぶ肉食種は滑空距離を伸ばすべく四肢に広がる被膜翼を肥大化させ、強襲する顎は屈強に牙は鋭利頑強に強化していく。 豊かな自然環境の中で増えれば増えるほど繁殖速度も増すため、牧場運営側が獲り切れない程の数に達してしまうのだ。 大体二、三年周期で。 「個体を見た感じはどうであろうか?」 「いやいやいや…これはちょっと凄いと不味いの合わせ技。前回大会で参加者を手こずらせた強個体が蜥蜴その一の様に群れてます」 「もっと以前に大会を開けば楽であっただろうに…」 「牧場主が大ゲート祭に合わせて開催すれば認知度も世界を駆け巡るように広まると言いまして」 溜め息をつきながらも腰に下げた幾つかの革袋から濃い赤の小実と炭石の粉を取り出し、身の丈に迫る長さの銃、かの種子島に似た無骨な鉄の銃口に詰め込み細い棒で押し込む。 「とりあえずあれより先に進み続けられたら牧場の外に出てしまうのは明らかであるな。一撃見舞って騒がしておく也」 「あれら全てが“生きた巣”。およそ首領がいるであろう中心部までは届くとは思いませんが、警戒心を起こし場に留めるのは上策」 「では…、一射頼もう」 狗人が何やら香ばしい藁の一本を火皿に近づけると、鉄蓋がぱかりと開き小さな火鼬が顔を出し藁を食んだ。 やがて鼻にさわる硬い香りが漂うと銃身の底に熱が籠っていく。 「風は南東から少し、狙いより銃口二つ上にずらし撃つのが良いかと」 「あい分かった」 一瞬の静寂。 そして空を破る発射音。 銃身の中で増大させた火の事象力が弾け、弾丸に見立てた赤い実が一直線に飛ぶ。 実には火鼬の尾先が纏い、蠢く蜥蜴巣の直前にて熱により実を膨張させ爆発させる。 イストモス北部の地の下で育ち、発芽の際に爆散して地上に飛び出すバカラ草の幼種。 尚、爆発は大きな音と衝撃波を発生させるために威嚇や撹乱に適している。 森の樹上が一気に騒ぎはじめ肉食蜥蜴がその獰猛な爪で幹や枝を掻き跳び滑空し巣の周囲に広がっていく。 しかし、当の二人は発射即既に退却しているのであった。 「御苦労!そうかそうか強く増えていたか!こりゃ今度の大会は盛り上がること間違いなしだな!」 急ごしらえに作られた仮設舎の中、牧場主の中年駝鳥人はくわっくわっと高らかに笑い飛ばす。 尚、元の舎は例年の倍以上に巨大化した草食蜥蜴の大移動の前に砕け散ったのだ。 「で、偵察してきた感触は?」 「草も肉も今まで見たことのない集団を形成していました。躰も強く進化していました。数も多いですね」 「動きを見る限りでは前回大会の倍の難しさになるのではなかろうか。下手をすれば群れを間引く前に参加者達が返り討ちになるのでは?」 牧場で扱いきれなくなった蜥蜴を減らすために開催される“蜥蜴狩り大会”。 大会の期間中は、強くなればなるほど美味になるという草食肉食蜥蜴が無料で狩り放題という大盤振る舞いっぷりに大会は回を重ねるごとに参加者が増えているのであった。 群れの主であるボスを狩った時点で大会は群れの弱体化と間引きの完了となり終了となる。 しかしそこに至るまでの道は楽ではなく、強く進化した個体や高まった知能による集団行動により返り討ちにされる参加者も少なくはない。 基本、牧場側は日に二回の行動不能者回収巡回くらいでしか援護はしないハードなサバイバルハンティングとなる。 「ほら見ろ!今回は海やゲートを越えての参加者も山盛りだぞ!前回肉食の王をきゅっと締め落とした新天地のオーガの酒場マスターをはじめ腕に自信のある料理人やら冒険者やらが大量にやってくる! 参加者が美味い蜥蜴を持ち帰る、それはどこの蜥蜴何だと評判を呼ぶ!大会大成功!」 「ふぅむ。大人数ならばどうにかなるか」 「しかし巡回要員は増やした方がいいのではないでしょうか。絶対的な強さが倍増した蜥蜴達相手では戦闘本職でなければ危うい事故も発生すると思います」 「よし分かった!大会までに増員できるようにギルドに打診しておこうじゃないか」 牧場主は増員要請の旨を書いた便りを伝書鷹に括り付けると空へと放つ。 そして始まる大ゲート祭。オルニトの蜥蜴牧場へと各々が色々な思いを胸に世界中から参加者が集まってくるのであった。 阿鼻叫喚の蜥蜴狩り大会本番へと続く 大会がもし失敗したらトカゲ大行進? -- (名無しさん) 2017-08-24 00 32 55 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/isekaikouryu/pages/538.html
鳥人の画って少なかったんだ。ハピカトルはやっぱり積乱雲? -- (名無しさん) 2012-04-04 20 18 18 飛鳥人と鳥人の見た目ってかなり違うんだ -- (名無しさん) 2012-04-05 07 56 36 ハピカトルの擬人化とか想像できねぇ~ -- (名無しさん) 2012-04-12 22 31 36 実は最もよく分からない神様を筆頭に文化もよく分かっていない空の国オルニト。 でも鳥人やハーピーは大好きなのと特異な思想は魅力的である -- (名無しさん) 2012-05-04 22 06 03 威圧感と禍々しさがえらいことになってるのねブーンブーン -- (名無しさん) 2012-05-15 12 38 58 謎や見えない部分が多いからオルニト関連が未知数? -- (とっしー) 2012-05-29 10 10 52
https://w.atwiki.jp/isekaikouryu/pages/1222.html
これは良い -- (名無しさん) 2013-03-25 02 15 40 ナイス旅 -- (名無しさん) 2013-03-25 12 47 34 1なのにこのボリューム!しかししょっぱなの食事が余りにも美味そうで全部受け入れるよ -- (としあき) 2013-03-27 00 27 02 開いて右バーのスライドカーソルの小ささにボリュームの大きさを覚悟した。つらつらとつづられる日記はまるで独白のようだけどオルニトを旅している感じはよくでてた -- (とっしー) 2013-03-29 23 44 02 オルニト料理食べたい!けっこうフレンドリーな鳥人が多いし空と精霊のいろどりの風景とかすごそう -- (とっしー) 2013-04-05 21 15 53 とても丁寧にオルニトと異世界旅行を表現していました。ほんわかとした珍しいものばかりの旅路から一転して一人進まざるを得ない状況になったにも関わらず腹の虫の音が異世界に順応して一歩前に進むのだというはじまりを感じました -- (名無しさん) 2016-05-22 19 05 43 やはり異世界で人間が旅行するにはガイドが必須だなぁ。うっかり変なものを食べちゃうだけでも危ない危ない。宿に泊まりながら近所を食べ歩くだけでも楽しそう -- (名無しさん) 2017-03-08 12 36 22