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マコトにはもう、どうすればいいのかわからなかった。 「どうしろ、と言うならこうしろ、と言うよ。」 そんな彼に優しく手を伸ばすように、タナトスは言う。 「降参しろ。そうすれば、全部終わる。」 「なに……?」 「今の君には殺す価値もない。今降参してくれたなら、私の権限で助けてあげよう。」 タナトスの提案はマコトよりも観客たちの心を乱した。怒号が舞う、野次が飛ぶ。 彼女はそれでもなお微笑んでいた。その表情はミコト・イナバのあの明るく優しげなものと同じだ。 その表情を見たマコトは、不覚にも一瞬、彼女は自分を見逃してくれるのかもしれないと信じてしまいそうになる。 だが、そんなことあるわけない、とすぐに考えなおす。 タナトスにとってもう俺を生かしておく意味なんてないはずだ…… でも…… 「本当に……助けてくれるのか……?」 もし本当に助けてくれるのなら…… このままでは俺に勝ち目は無い。 だけどタナトスの素顔を手に入れることはできた。これは全体的に見れば『勝ち』と言えるんじゃないのか。 俺が勝てなくても、アヤカさんなら上手くやってくれるはずだ……。 ユウスケの仇は直接に討てなかったけれども、俺は充分に頑張ったはずだ。 そうだよ、俺は頑張った。 だいたい、どこにでもいる高校生が犯罪組織と戦うなんて現実味が欠けているんだ。 勝てるわけないじゃないか、そんなの。 はじめから警察に任せておけばよかったんだ。アヤカさんに全部任せておけば、今ごろユウスケの仇も討てていたんだ。 結局俺は最後までタナトスのいいように利用されただけだ。 このまま殺されてしまうなんて嫌だ、冗談じゃない。死にたくない。死にたくない! いったいどこで間違ったんだ? 最初にタルタロスにきて、契約書にサインしたときか? アヤカさんの復讐計画に手を貸したときか? ケルベロス――キムラとの戦いを承諾したときか? イナバさんと初めて出会ったときか――? そこまで悔いたマコトの脳裏になぜか浮かんだのは、かつて覚えた違和感だった。 ……そういえば。 マコトはイナバと初めて出会ったあの部屋を思い出していた。 本来ならそんな悠長なことをしているヒマは無いのだが、もうすっかり精神を削られてしまったマコトは 現状にまっすぐ向き合うことにすら嫌気がさし始めていたのだった。 マコトはイナバの部屋をなるべく鮮明に頭に描く。 あの部屋、ウサギのグッズで飾られた、可愛らしい部屋。 机の上にはパソコンがあって、出窓の先にはエリュシオンが見える……。 その出窓に何かがあった気がする……。 ……そうだ、写真立てだ。 イナバさんが、男と写っていた。 あの男、たしかイナバさんの元カレだったっけ。 違和感の原因はここだ。 そうだ、初めてあの写真を見たとき、何かがおかしいと感じたんだ。 なんというか、何かが『違う』ような……。 マコトは気づいて、項垂れていた頭を上げた。 心拍数が上がる。目を見開く。頭の中でパズルのピースが組み上がっていく。 そうだ。 あの写真……、あの写真のイナバさんの外見は、その後自分と話していたイナバさんとまったく同じ外見だったのだ。 色の薄い髪に、茶色の大きな瞳―― だけど問題はそこじゃない。違和感の正体は男のほうだ。 ……そう、たしかに男の瞳は『金色』だったんだ! イナバさんは普通の瞳で、男は金眼。 ……もしそうなら、全てが繋がる。タルタロスも、アヤカさんの復讐も、金眼事件も、タナトスも、全てが。 マコトはぎっと相手を睨んで言い放った。 「その眼は――ハヤタ・ツカサキから貰ったんだな。」 同時に、どこかだらけた雰囲気すらあった空気が、緊迫したものに変わる。 それでマコトは確信した。 通りで写真の男をどこかで見たことがあったはずだ。 ハヤタ・ツカサキの顔はニュースでもネットでも散々見たことがあったんだから。 「アンタ、あいつとその目を――」 言うがはやいか、タナトスは高熱ナタを振り上げてマコトに迫った。 マコトは不意のタイミングで驚き、思わずライフルを乱射する――信じ難いことが起こった。 放たれたライフルの弾丸がタナトスの高機動型の手元を直撃し、そこに握られていた高熱ナタが 火花を散らしつつ根本からへし折れ、飛んだ刃が近くの地面に突き刺さったのだ。 この出来事にマコトはもちろん、コラージュを含むタルタロス全てが一瞬、驚愕のあまり沈黙した。 そのなかで唯一即時に思考の切り替えができたのはタナトスだけで、彼女は機体の軌道をねじ曲げ、 ライフルを数発撃ちつつ、サッカーグラウンドから飛び去っていく。 「追えぇッ!!」誰かが叫んだ。 マコトは応えて、スラスターを点火。瀑熱と轟音と共に三たび空中へ舞い上がった。 歓声があがる。口だけ男がマイクをつかむ。 「YEAH! なんだ今のは見まちがいかぁ!? いやちげぇ! なんとタナトスの武器をオルフェウスが壊しやがった! 俺もナゲーこと実況やってるが、こんなの見るのは初めてだぜ! 見ろよ、タナトスが後退してる!」 マコトはレーダーを見てタナトスを探す。しかしレーダー上に彼女を発見するよりもはやく銃撃が襲ってきた。 高度を低くし、建物を蹴る。機体を捻りつつ飛び上がって銃撃の方向を見るとそこには何もいない。 代わりに別の死角から銃撃が浴びせられる。HPゲージが順調に削られていく。 マコトはペダルを目一杯に踏みつけ、スラスター出力を全開にした。 障害物の多い都市部は不利だ。もっと見晴らしのいい――そうだ、海の方へ行こう。 『グラウンド・ゼロ』は究極までリアリティを追求しているが、所詮ゲームだ、そのマップ容量には限界がある。 この『東京』ステージの、街を走る電車等まであますとこなく再現したフィールドも埋立地から先は存在せず、 東京湾に飛び出した瞬間に反則負けになってしまう。 しかしその湾に浮かぶ埋立地は、大きな施設が数個あるだけなので、ギミックや建造物、 視覚的な障害に溢れた都市部よりも断然戦いやすい。それに…… ……もしかして、『あそこ』なら…… ひと筋の光を見た気がする。少し遠いが目指す価値はある。 東京タワーから南へ飛ぶマコト。タナトスは後を追ってビルの影からの飛び出してくる。 自分がどこに向かっているのか、さとられるべきじゃない――マコトはそう感じて、 振り返ってタナトスに狙いを定めた。が、また、彼女はすでにそこにいない。 ツカサキの話題を持ち出して、一瞬揺さぶられた心もすでにもう持ち直しているらしい。 ハヤタ・ツカサキは彼女にとってどれほどの人だったのだろう、 そのことを考えると少しだけ胸が苦しくなるような気がしたが、今はそれよりも戦いだ。 機体をときどきロールさせ、少しでもダメージを減らそうとする。 さっきの一撃でタナトスの高熱ナタが使えなくなったのは最上のラッキーパンチだった。 今のタナトスにとって、マコトの重装型の装甲を、唯一一撃で貫ける威力の武器はあのナタだけだったから。 残るライフルは、正面から受ける分にはそこまで脅威ではないが、 それでも連続で受けるのは危険だし、背後から銃撃を浴びせられたらあっという間にお陀仏だ。 おまけに機動力は向こうの方が圧倒的にまさっている。だから油断はできない。 日本電気本社ビルの横を過ぎる。遠目に海が見えてきた。 もう少しで着く――思ったそのとき、衝撃がくる! 「うお!?」 いきなりの振動で思わず操作を誤った。機体は制御を失い、田町駅を越えたところの道路に墜落した。 残りHPがもう半分をきっている。なんでいきなり――すぐにわかった。 機体の右肩メインスラスターが吹き飛んでいた。ライフルで撃ち抜かれて爆発したんだ。 周囲の状況を確認する。背の高いビルに挟まれたこのまっすぐな道路は交通量もあるが、 通る車はマコトが突っ込んできたせいで大規模な衝突・玉突き事故を起こしていて、完全に流れが止まっている。 マコトは立ち上がる。今の一瞬でまたタナトスを見失った。 相手はまた建物の影に入ったのだろう、レーダーにもうつらない。 マコトは地図を一瞥する。海はすぐそこだ。せめて海に出られれば、 タナトスも身を隠したままではいられないはずだが……逆に今のままのほうがマコトにとっては安全かもしれない。 タナトスは明らかに慎重になっている。それは重装型のライフルの威力を警戒しているのと、 さっきツカサキの話題を持ち出したときの精神的な動揺を反省してのことだろうが、 あの『擬似ギフテッド理論』――正直マコトにはギフテッドが何なのかよくわかっていなかったが――がある以上、 タナトスにとって、お互いの姿がよく見える状況はかえって望むところのはずだ。 だが、マコトのビジョンではタナトスに勝つには埋立地に行くしかない。 覚悟を決めるか。 使えなくなった右肩スラスターを切り離し、重さのバランスをとるために思い切って右腕の大剣をも捨てる。 ライフルの残弾はまだ余裕があるので問題はない、どうせハイスピードな高機動型にスローな大剣の攻撃は 当たりゃしないんだ。だったらいっそ捨てたほうが機体も軽くなる。 片腕となったマコト機は周囲を警戒しつつ、またアスファルトを蹴って空を飛んだ。 数秒のうちに、芝浦ポンプ所のある埋立地上空に出る。だけど目的地はもう少し先だ。 真下の東京モノレールの線路を目印にしてさらに南下する。おかしい――タナトスが追ってこない。 そう思った次の瞬間、建物の影からタナトスがいきなり進路を塞ぐように飛び出してきて、マコトは面食らった。 同時にマコトはライフルを構えたが、またタナトスは銃口の先にはおらず、すでにマコトの新たな死角、 右側にまわっていた。 輝くマズルフラッシュ、浴びせられる銃弾。いけない、下は海だ、落ちたら負けだ――! そんなマコトの思いもむなしく、HPはさらに減る。もう残りは3割だ。おまけにスラスターの熱も危険域に達している。 その上タナトスの銃撃。マコトは落ちるしかなかった。 マコトが落下するのを見てタナトスは銃を下げる。それはマコトが海中に没するのを見届けるためだったのかもしれないが、 マコトはその期待を裏切る。 埋立地には何隻かのクルーザーが停泊していた。マコトはその船体上に着地し、巻き上がった海水でめくらましをすると 共にそれを蹴り、陸地に上がったのだ。 よし、一瞬だがスラスターを休ませられた。急がなくては、まだ目的地にたどり着くまでは数秒かかるのだから。 スラスターを全開! 「しっぶってぇーぜオルフェウスッ!! 今のタナトスの奇襲喰らってまだ生き延びていやがる! しかし状況、依然不利! 否俄然不利!? バトルはウサギ狩りの様相を呈してきた!」 実況はあいかわらずの調子だ。 マコトはそれをうるさく感じた。こっちはタナトスのアクションの僅かなヒントも逃さないよう、 感覚器官に全神経を集中させているんだ、邪魔するな! そうしているうちに建物を蹴り、次の埋立地に飛ぶ。そこには背の高いビルが集中して建っていて、 マコトはそれを盾にしつつ足で蹴りながら、単純に二倍の負荷がかかっているスラスター を休ませつつ、それらの合間を縫うように飛んでいった。 エリアオーバーが近いことを示す警告表示が画面の真ん中に出る。だがもう目的地は目の前だ。 マコトは最後に一瞬だけ最高速を出し、埋立地の間の海を飛び越える。 辿り着いた先は最後の埋立地だった。広い道路と広い駐車場、コンテナが山積みになっている船の荷卸場に、 大きな工場。ここから先の海は作戦エリア外で、一歩でも飛び出したら反則負けになる。 マコトは一番近いセメント工場のタンクの上に着地した。レーダーを確認する。 タナトスは海の上を飛んで、マコトを追ってきていた。ライフルを向ける。 タナトスはわずかに軌道を変えつつこちらをなおも追ってくる。マコトは跳んだ。 それから近くにある、埋立地を南北に貫いて、東の荷卸場と西の工業地帯を分断している広く長い直線道路の交差点に 立ち止まり、やってくるタナトスを待ち構えた。 まもなく工場の屋根の上に姿を現したタナトスはマコトに向かって言った。 「もう鬼ごっこも終わり?」 言われたマコトは不敵に笑って―― 「なぜここまでお前を誘い込んだかわかるか?」 わざとらしく小首をかしげるタナトス。 「ううん」 「ここはエリアオーバーギリギリで、エリア外にツッコむ様に長く広い直線道路がある、唯一の場所だ、 そんなとこでやることといえば、ひとつだろ?」 「……チキンレース。」 「話が早いぜ。」 「いいだろう、やってやる」 予想外の展開に観客たちがまたにわかに興奮しはじめる。 「俺が右、あんたは左だ。海に向かって道路を南下して、相手より速く、 よりエリアオーバーに近いところで止まった方の勝ち。」 「いいだろう、しかしいいのか?」 「なにが」 「機体のスペック的に君の勝利は厳しいぞ」 「ああそうだ。だから誓え」 「なにを」 「正々堂々戦うことを」 「いいだろう、誓おう、この勝負に負けたら潔く負けることを。だから君も誓いたまえ」 「俺の誓いはこれだ。」 マコトはそう言って左腕に握られたライフルを地面に放った。これでマコト機に武装は無くなり、 もし攻撃されても逃げることしかできない。 「なるほど、了解した。」 「こりゃあまたまた予想外の展開だ! 圧倒的不利のオルフェウスが苦肉の策で持ち出したのは、エリア外へのチキンレース! タナトスが立場上挑戦を断れないことをふんで打ったであろう奇策だが、 単純な勝負よりかはいくらか望みがありそうだ! しかし機体のスペック的にはそれでも勝ち目は薄め!」 実はそうでもないんだけどな、とマコトは思う。右腕は肩から無くなっているし、 まだまだ切り捨てられるパーツはあるので、しようと思えばさらに機体を軽量化できるのだから。 「審判とスターターは俺がやってやるぜ!」 口だけ男はそう叫んだ。 マコトとタナトスは南を向いて横並びになる。 間髪入れず、口だけ男が号令を発する。 「Get ready? .........GO to HELL!!」 2機はスタートした!
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前投げ→ダッシュ→弱風車→前ジャンプ強P 画面端表ガード 前投げ→ダッシュ→弱風車→前ジャンプ中P 画面端表ガード 前投げ→ダッシュ→弱風車→前ジャンプ大K 画面端表ガード 前投げ→ダッシュ→弱風車→前ジャンプ弱K 画面端表ガード 前投げ→ダッシュ→中or強風破刃解放→前ジャンプ強K 画面端表ガード 前投げ→ダッシュ→中or強風破刃解放→前ジャンプ小K 画面端表ガード 前投げ→ダッシュ→中or強風波刃開放→前ジャンプ中K 画面端表ガード 前投げ→ダッシュ→弱風車→前ジャンプ強P 画面端表ガード リュウ ケン マコト ダッドリー ゴウケン 豪鬼 元 ダン サクラ 鬼 ユン ジュリ 春麗 ダルシム アベル ヴァイパー サガット コーディ ハカン ヤン 殺意リュウ ガイル ブランカ ザンギ ルーファス フォルテ フェイロン 前投げ→ダッシュ→弱風車→前ジャンプ中P 画面端表ガード ガイル セス(表ガード時はすかる) ザンギ(表落ち) ルーファス(表落ち) 前投げ→ダッシュ→弱風車→前ジャンプ大K 画面端表ガード セス ゴウケン ジュリ サガット キャミィ フェイロン ローズ(ガード不能) 前投げ→ダッシュ→弱風車→前ジャンプ弱K 画面端表ガード ダッドリー(表落ち) 剛健、ジュリ(表落ち) アベル(ガード不能、またガード入力と逆方向に落ちる) サガット ガイル(表落ち) ザンギ(表落ち) ルーファス(表落ち) フォルテ(ガード不能、またガード入力と逆方向に落ちる) フェイロン(表落ち) (ダッドリー ジュリ アベル ザンギ ルーファス フォルテ 表落ちの場合、立ち弱Kが繋がらない。) 前投げ→ダッシュ→中or強風破刃解放→前ジャンプ強K 画面端表ガード リュウ ケン マコト サクラ(ガード不能) ヴァイパー ベガ ハカン 鬼 ユン(表ガード時強Kがすかる) ヤン(表ガード時強Kがすかる) 殺意リュウ 前投げ→ダッシュ→中or強風破刃解放→前ジャンプ小K 画面端表ガード マコト(ガード不能) 豪鬼(ガード不能) 元 ダン サクラ 春麗 コーディ ハカン 前投げ→ダッシュ→中or強風波刃開放→前ジャンプ中K 画面端表ガード ユン(ガード不能) ヤン(ガード不能) ガー不って何ですか?? 名前 コメント すべてのコメントを見る
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感想(私的なことなどや、悩み事などはこっちにどうぞ。)
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ブランド きゃべつそふと ジャンル 落ちこぼれクラスが世界を救う青春学園ファンタジー 原画/キャラクターデザイン しらたま 企画/シナリオ 冬茜トム サブキャラクター原画 よねぞう 発売日 2022/7/29 価格 ゲーム本体9,800円(税別)抱き枕カバー付き限定版22,800円(税別) 選評 【2022】クソゲーオブザイヤーinエロゲー板 避難所 1本目 https //jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/58331/1647683806/ 320:ジュエリー・ハーツ・アカデミア選評 ◆Zkfpe80yn.:2022/08/04(木) 13 43 14 ID Jh62d3Pw タイトル:ジュエリー・ハーツ・アカデミア-We will wing wonder world- ブランド:きゃべつそふと 発売日:2022年7月29日 価格:10,780円(税込)抱き枕カバー付き限定版25,080円(税込) ジャンル:落ちこぼれクラスが世界を救う青春学園ファンタジー 原画:しらたま シナリオ:冬茜トム あらすじ フリギア王立ジュエリー・アカデミア── そこは『意志(ジェム)』と呼ばれる不思議な宝石を研究する学園。主人公ソーマ・ジェイスはアカデミアに眠る『賢者の石』を探るべく、 エージェントとして『クラス・ダイヤ』への潜入を試みる。 しかし……彼が配属されたのは謎の新設学級『クラス・ペガサス』だった。 ──素性を隠す外国のスパイ・ソーマ。 ──剣にしか興味のない女子・ベルカ。 ──誰ともつるまない孤高の不良・ヴェオ。 ──獣人にして稀代の才媛・メア。 ──成績も態度も最悪の王子・マークス。 ──唯一まともなクラスの良心・アリアンナ。 ペガサス組に揃ったのは目的も国籍もバラバラな6人の少年少女。 彼らはしばしば反発し合いながらも、やがて世界を脅かす危機に直面することになる。 『石喰い』── それは、ノヴァ大陸全土を石化せんと迫る謎の災厄。 その最前線に位置した彼らは、元凶の組織《メデューサ》との闘争に巻き込まれていき……? 「いくよみんな──わたし達の全力を、思いっきりぶつけてやろう!」 果たしてソーマはミッションを達成できるのか。 そして、大陸を喰らう石化の脅威に打ち勝つことはできるのか。 世界を羽ばたく意志と絆の冒険譚──ここに輝く。 CG数とシーン数 各ヒロイン16枚(内Hシーン6枚)×4 その他31枚 背景27枚 シーン数3×4の12シーン 問題点 ①少なすぎる素材によるバトルシーンの演出のしょぼさ まずプレイしていて気づく点が代わり映えのしない演出である 本作では何度もバトルシーンがあるがその表現を各キャラ1枚か2枚の基本CGとその差分に数種類のエフェクトを組み合わせて描写している そのためバトルシーンでは紙芝居のようにCG→エフェクト→CGのようなパターンを何度も見る羽目になる またCGのバリエーションとして複数の基本CGを一枚のCGのように組み合わせていることもある 必然バトルシーンのたびに紙芝居を見させられるプレイヤーは壮快感など得られず何故バトル物にしたのかという疑問を浮かべるのである ②潔すぎる一本道 本作は一本道シナリオであるこれ自体は好みの問題もあるので一概に問題とは言えないだろう しかし本作はその一本道が本当に一本しかないのである 一本道シナリオといえど複数のヒロインがいれば何らかの形で各ヒロインとのENDがあると思うのが普通であろう だがこの作品にはそんなものはない一応ヒロインへの告白と返事の差分はあるもののデートやHシーンといった描写は全ておまけに追いやられているのである またシナリオ自体もなかなかのものである 特にアレなのが終盤でようやく敵組織のリーダーを倒したと思ったらぽっと出のラスボスが現れてヒロインの1人アリアンナがその身を犠牲に封印→エピローグからのEDかと思ったら 実は主人公とクラスメイトは封印後も頑張ってたためなんかアリアンナがパワーアップして最終戦の時まで時間が巻き戻ってチートパワーでラスボスを完全に倒してハッピーエンドである ビターエンドからハッピーエンドになるのはいい しかしながらそこに至るまでのカタルシスが無さ過ぎるのでポカーンとしてしまうのである 主に感じた問題点はこの二つである 個人的に気になった細かな問題点としては 癖のあるセーブ&ロード ジャンプ機能がないため各ヒロインの告白差分を見るのがめんどくさい 少なすぎる立ち絵により描かれない名前ありのモブ達 が上げられる まとめ メーカーが新たな路線として作ったであろう本作 発売前からの意欲的な広告に対して出来上がったものはあまりにも足りないものだった バトルシーンの多さに対して少なすぎる素材 一本道シナリオなのに感じる描写不足 有償特典で各ヒロインを推しているにも関わらずおまけに追いやられているヒロイン達 とちぐはぐな印象を受けた 補足 339: ◆Zkfpe80yn.:2022/08/07(日) 23 58 30 ID YDQx9scU 最後に ジュエリー・ハーツ・アカデミアについて感じたことがまとまったから書き込みます ジュエハは要素要素で見るとまとまってはいる作品だと感じました CG数やシーン数みてもjksは言うまでもなく一定の基準に達してますしシナリオも細かいところに目をつぶれば良シナリオと言えるでしょう ただなんというかこの作品を通して感じたのはこんな感じにしとけばいいだろというメーカーの妥協です それなりのシナリオそれなりのCGやシーンと決してダメとは言えないけどもっとうまく出来たのではと思うことが多々ありました 確かに発売日に予定通り発売するというのは当たり前で守るべきことです しかしそれで作品のクオリティを妥協するのは違うのではないかとも思います そこで思い出したのがCuteness is justiceです この作品ははっきり言ってすべてが足りてない作品でした しかしながら面白い作品を作りたいという思いは十分感じ取れました 一方 ジュエリー・ハーツ・アカデミアはどうでしょうか? バトル物というメーカーの新路線を担っているとは思えるほどの情熱を感じませんでした 言ってしまえば ジュエリー・ハーツ・アカデミアは妥協と打算で出来た作品です この作品は今のエロゲ業界を端的に表しているのではないでしょうか? 以上が私が感じたことです 長文失礼しました 質疑等 327:名無しさん:2022/08/04(木) 21 03 08 ID aN8w2LNU 322 セーブロードの癖って何? アメイジング・グレイスの頃から、セーブ80箇所が少ないってのは言われてたけど それ以外はごく普通では 375:名無しさん:2022/08/19(金) 12 24 53 ID WqqH3PFQ ジュエハの選評がWikiにコピペされたけど 327でも書いた「癖のあるセーブ&ロード」は説明が必要だと思う ごく普通の仕様としか思えない 386: ◆Zkfpe80yn.:2022/08/19(金) 22 24 41 ID jA/hYyX2 375 おま環かは分からないけどセーブロードするときにダブルクリックした後もう一回クリックしないと反応しなかったことですね 391:名無しさん:2022/08/20(土) 23 44 11 ID TOjh3IF6 386 『アメイジング・グレイス』からその仕様だったので、ほとんど無意識にダブルクリックしてました 同じゲームエンジンでもLump of Sugarのゲームは1クリックでセーブできたので、きゃべつそふと側の仕様っぽいですね 392:名無しさん:2022/08/21(日) 01 31 18 ID BrrRk37E 391 読んでランプもそんな仕様だろと思って確認したけどここ最近の2作だけは1クリックでセーブできるんだな HOOK系も2クリック必要だしEthornellはこの仕様の方が多いんじゃね 追加評価 ※選評ではない 【2022】クソゲーオブザイヤーinエロゲー板 避難所 1本目 https //jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/58331/1647683806/ 524:名無しさん:2022/09/25(日) 09 09 05 ID nhE46llM ジュエリー・ハーツ・アカデミアをプレイしたので 321の選評読んでみたがまぁ納得。 個人的には「そこそこ面白い」くらいの評価なので クソゲーとは思わないけど、微妙な評価する人がいるのも頷ける。 選評ってほどしっかり書くわけじゃないけど気になった点書いていく 男性キャラの絵柄 男性キャラ(特に主人公)の絵が変。細くてナヨってしててキモイ。 典型的な"女性は描けるけど男性は描けない人が無理して描いた男性"みたいな絵柄。 主人公立ち絵: + ... imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (001.jpg) この体型でも本人曰く「結構鍛えてる方」 + ... imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (002.jpg) 戦闘シーン 少ないCGと少ないエフェクトの使い回しが多く迫力がない。 そして単純にCGのクオリティが低い。 女性キャラの戦闘シーンCGはそれなりの出来なんだけど 男性キャラの場合、上記の"男性キャラが描けてない"問題と相まって クオリティが低く迫力が全然ない。 この辺のCGとかもうちょっとなんとかならなかったのかと。 + ... imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (003.jpg) また下記のCGが主人公の射撃シーンとして頻繁に使用されるんだけど 銃のシリンダー覗いてるようにしか見えない。 「思いっきり肘曲げてどうやって撃つんだよw」と毎回心の中でツッコんでた。 + ... imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (004.jpg) 女性キャラの射撃CGは結構カッコいいのにどうしてこうなった? + ... imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (005.jpg) この絵師さん(しらたま氏)はバトルモノじゃなくゆるふわ萌え系作品のほうが向いてると思う。 後、戦闘シーンが無駄に長い。 そもそも文章で迫力ある戦闘シーンを描くってかなり力量がある人じゃないと難しいと思うんだよね。 だからサッサと結果だけ描写すればいいのに戦闘シーンがとにかく長い。 特にラストバトル。 ラスボス倒したと思ったら「これが私の真の姿だ!」とラスボス復活。 もう一度倒したら「私が真の敵よオーホッホッホ!」と新たな敵が登場。 そいつも倒しエンドロール流れたと思ったらエンドロールがキャンセルされ なぜかタイムリープが発生し最終決戦やり直し。 1回1回の戦闘シーンが長いのに何度も繰り返されて流石に辟易。 ドラクエの竜王だって1回復活するくらいならともかく3度も復活されたら萎えるわ。 恋愛&エロ要素 完全な1本道のため本筋での恋愛&エロ要素が皆無。 一応途中の選択肢によりヒロインと恋人同士になるんだけど サブシナリオが解放されるだけで、すぐに共通√に戻る仕様。 なのでヒロインと恋人同士になってるのに、あくまで本筋は 友達・仲間といった距離感で話が進むので違和感ありまくり。 一番顕著だと思ったのが、主人公が暴走して恋人含む仲間に危害を加えるシーン。 結局センターヒロインが自分の身を顧みず主人公を救うんだけど これって普通恋人の役割だと思うんだよね。 けど救い出すのはセンターヒロインで固定。 他のヒロインが恋人だったとしても、その恋人は センターヒロインが主人公を救い出し抱き合ってるシーンを見てるだけ。 例えばケモ耳ヒロインと恋人同士であったとしても ケモ耳は下記のシーンをただ棒立ちで見てるだけって状況になる。 + ... imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (006.jpg) imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (007.jpg) 後は話の中にエロ描写が全くない。 裸はおろかパンチラ・ブラチラ程度のちょいエロすら全くない。 Hシーンのあるサブシナリオを削除すれば、そのまま全年齢版として販売できるレベル。 シナリオゲーにエロ要素のみを求める人は少ないと思うが シナリオとエロをバランスよく楽しみたいという人にとってガッカリ感が凄そう。 シナリオ(作風) 中盤までは一言で言うと"テンプレラノベアニメ" 主人公が特殊能力持ちが集まる学園に入学して~クラスメイトと衝突して~ 的な昔よく見た展開。 個人的には嫌いじゃないんだけど、2015年くらいに大量発生して 一時期アニメ界隈で"粗製濫造の象徴""嘲笑の的"みたいな扱いを受けてた テンプレラノベアニメ的展開なので人によってはこの展開に馴染めないって人もいそう。 で、この作風の展開が20時間くらい続く。 エロ要素も皆無なので、このゲームやるくらいなら 同作風のアニメ2クール見たほうがいんじゃね?って気になってくる。 少なくともヒロインの着替えを覗くシーンがほぼ確実に入ってくるアニメのほうがエロさでは上w 中盤に物語の真相が発覚したくらいから一気に面白くなってくるんだけど 真相発覚してからも話がけっこう長いので徐々に勢いが落ちてしまうのが残念。 全体的な感想としては、作品テーマ・ライターの得手不得手・絵柄が 微妙にマッチしてないというか噛み合ってないというか、そんな印象を受けた。 いろいろ書いちゃったけど個人的にはそれなりに楽しめたし 評価としては中の上って感じ。 ただ書いた通り、色々と粗があったり癖があったりする作品なので 少なくとも万人にお勧めできる作品ではないかなと。
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オーダー名 [1336]クリスマスジュエリー① オーダー主 ミハエル・パレット(12歳) 事情 僕に経営学を教えてくれる親戚のお姉様にネックレスをプレゼントしたいんだ。彼女は学校の先生をしているから上品なものがいいな。例えば星をモチーフにしたものとかね。 欲しいもの ネックレス 予算 100000 Lv ☆ ジャンル ジュエリー 待ち時間 15分 カラー 備考 【EV】クリスマス2012 お礼 ジュエリー納品報酬、ジュエリー納品報酬、ジュエリー納品報酬 納品推奨アイテム ステララリエット
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――数日後。 警視庁内の廊下をアヤカ・コンドウは歩いていた。 いつものような一分の隙も無いブラックスーツ姿で、長い艶やかな黒髪を頭の脇で邪魔にならないようにまとめている。 歩く度に廊下を反響する硬質なヒールの音がよく似合っていた。 片手のタブレット型PCで簡単な作業をしつつ、廊下を曲がり、目的の部屋へ。 その部屋の前には『タルタロス特別対策本部』との貼り紙がしてあった。 「それで、人員確保はどうなったの?」 捜査の進展と方針の修正、それに関連するその他もろもろの事項の情報を捜査員全員で確認するためのちょっとした会議で、アヤカは部下に報告を求めた。 1人の中年男性が立ち上がって答える。 「はい。警備第一課に協力を要請しましたところ、警視庁特殊部隊の隊員を6名ほどこちらに貸していただけるとの返事をいただきました。 これに機動隊の人員を合わせれば、いつでもどんなときでも最低60名の武装警官を動かせます。」 「ふむ。武装の方は?」 「機動隊標準装備のものを使用する予定です。」 「……まあ、屋内だし、十分かしらね。ありがとう。」 頭を下げて、男性は再び腰をおろす。 アヤカは考えていた。 これでタルタロス施設を制圧するための武力も手に入れた。だがすぐに動かすことはできない。 今日の朝、アヤカは上司である課長から捜査方針の転換を提案されたのだ。その理由は「現在のやり方では進歩が見られないから」 というものだったが、もしその申し出を受け入れたらアヤカは別の案件の担当に回されてしまうだろう。 その提案がまだ『命令』でなかったのは幸いだった。奴らはまだ油断している。 警察上部にいる顔も名前もわからない『向こう側の人間』は、タルタロスがやられるわけはない、とたかをくくっている。 そろそろ、最後の詰めに入るころかな。 その人間の他に不安要素といえば―― 「……そうね。」 最後の報告が終わって、礼を述べたあとに、アヤカは言った。 「準備も順調だし、障害を排除する策も整ってきた。」 彼女は立ち上がる。 「決めましょう。2週間以内にすべてを終わらせる、と。」 チャイムが鳴った。 放課後のホームルームが終わって、マコトは帰り支度を始める。 久しぶりに学校へ来たが、何も変わっていなかった。 クラスの奴らは相変わらず下らないテレビ番組などの話題を楽しそうに喋っている。 何も変わっていない。そう、何も。 それは『彼』も同じだった。 「キムラ。」 マコトは彼に声をかける。 帰り支度をしていた彼はマコトを見て「やぁ」と言った。 その明るい表情や物腰からは『ケルベロス』の面影はこれっぽっちも感じられない。いつもの、成績優秀な、学級委員長だ。 「このあと何か用事ある?」 マコトは訊く。キムラは時間を確認し、答える。 「予備校があるけど、少しなら余裕あるよ。何か用事?」 「ちょっと、『ゲーム』のことで訊きたいことが。」 すると彼は意を得てくれたようで頷く。 「……じゃあ、屋上へいこう。あそこなら多分誰もいない。」 「で、何の話だい?」 キムラはフェンスに寄りかかって言った。 屋上には2人の他には誰もいない。柔らかな、乾いた風が吹き抜ける。 学校周りの道路のおかげでそこまで静かなわけでもないが、なぜかそれでも周囲の空間から隔絶されたような感覚が ある。それがいっそう寂しさに拍車をかけていた。 「キムラ、お前はタナトスについてどのくらい知っている?」 「タナトスについて?……ああ、そうか。君はそういえば、そうだったね。」 コラージュあたりから聞いたのだろうな、とマコトは思った。 「彼についてか。」 キムラはフェンスに指をかけ、片方の手でタバコをとりだし、くわえた。 火を点けて、煙を吐く。 「『タルタロス現ランク1位』、『仮面とローブで顔と体型を隠している』、『今のタナトスが現れたのは数年前』 ……そんなとこかな。」 「『今の』タナトス?」 「コラージュとタナトスは、その名前と外見を先代から受け継ぐんだよ。詳しくは知らないけど。」 「へぇ。」 「有益な情報はあった?」 キムラはマコトを見た。その眼差しにあたたかみはない。 「じゃあ、ひとつだけ。」 マコトはその目を見つめ返した。 「彼の『金の眼』については?」 「『金の眼』?」 キムラは一瞬眉をひそめたが、すぐに理解したようだった。 「そういえばタナトスの眼はそうだったね。仮面の奥からあれに睨まれるとちょっと怖いよね。」 「金の目って、金眼事件のテロリストの特徴だろ?」 「まぁ、そうだね。」 キムラは大きく口を開き、煙を押し出した。煙は輪の形を保ったまま、風に吹かれてかき消える。 「まさか君は、タナトスとそのテロリストたちの関連を疑っているのかい?」 「何かの手がかりになれば、とは思ってる。」 すると、キムラはハハと笑う。 「アマギくん、今日は早く家に帰って教科書を見直しな?」 「え?」 キムラはあきれたようにタバコの灰を落とした。 「金眼事件のテロリストたちは、リーダーを除いて全員殺されてるよ。教科書にも、資料集にも書いてある。」 「リーダーって、『ハヤタ・ツカサキ』か。」 「ああそうだよ。」 「じゃあ、タナトスはそのツカサキって奴なのかも。」 「君は頭が悪いのかな?」 「あ?」 「ツカサキはどっかの刑務所だよ。死刑の執行待ちだ。」 「じゃあ、そのテロリストたちの生き残り?」 「荒れ果てた地上からどうやって1人で生還するのさ?それに、仮にそうだったとしても、金眼事件が1年前で、 タナトスが代替わりしたのがその前――時期が合わない。」 マコトは沈黙した。 キムラは肩をすくめ、タバコを地面に落とす。 「僕は、タナトスの目の色は、そういった誤解を誘うための一種のワナだと踏んでるけどね。 結局、瞳の色なんてカラーコンタクトでも、手術でも変えられるんだし――」 「……ああ。」 「――それで、質問は終わりかな?」 キムラは落としたタバコの火を、踏みつけて消す。 マコトは無言で頷いた。 「お礼も無し?……まぁいいけど。」 そうして彼はフェンスから離れて歩きだし、出入口へと消えていった。 しかしマコトの胸にはまた新たな疑念が広がっていた。 それにしても、予想以上に下らない話だった。 キムラは校門を出て、駅への道を歩いていた。 もしかしたら自分が掴んでいない情報を手に入れたのかも、と思ってアマギの話に付き合ったのだが、 無駄な時間だったな。 だがしかし、言われて見ればどこか引っ掛かるものがある。 タナトスは何故、『金』を選んだのか。 瞳の色を変えたいのなら他にいくらでも選択肢はある。青でも赤でも、なんならその日の気分で変えてもいいはずだ。 まさかタナトスがファッションを気にするわけがないし、しかし逆にそんな彼が色を金に固定しているのには 何か理由があるはずだ。 ……もしかしたら、本当に、彼の瞳は金色なのかもしれない。 だとしたら、もしかして―― キムラははっとして、思わず足を止めた。 ――わかってしまったかもしれない。 タナトスの正体が。 ざわざわと体が総毛立つ。興奮のためだ。 いやまて、焦るな。まだ何一つ確証は無いんだ。まずはしっかり証拠を集めて、それから―― 「『ケルベロス』だね?」 ――一気に興奮が冷めた。 キムラは顔をあげる。目の前には大きなサングラスとマスクで顔を隠した男が立っている。 それでもキムラが一瞬でこの男が何者かを覚ることができたのは、その独特の声のためだった。 老人のようにしわがれた声―― 「……あなたがタルタロスの外に出るなんて、珍しいですね。」 「たまにはいいかな、なんてね。」 男はサングラスをずらした。つぎはぎだらけの額がのぞく。 「コラージュ……さん。」 「これから予備校?勉強熱心だね。」 コラージュの目元が歪む。笑っているようだ。 キムラは後退りした。コラージュがわざわざ会いにくるなんて、ろくな用事のはずがない。 「そんな警戒しなくても。」 コラージュは一歩、近づく。 「少し話を聞きたいだけだよ。怖がることはない。」 「じゃあ電話でいいじゃあないですか。」 「いやぁ、ちょっと気になる情報を手に入れてね。」 コラージュは上着の内側に手を入れた。身構えるキムラ。 「君が警察と繋がっているんじゃあないかってね。」 「……誰からそのことを?」 「匿名の投書。」 「ハッ」 キムラはわざとらしく鼻で笑った。 「そんな眉唾物の情報を信じるんですか。見損ないましたよ。」 「もちろん、それだけじゃ信じないよ。だけど――」 コラージュが手を抜く。キムラは思わず体を強ばらせたが、相手の指先に握られていたのは一枚の写真だった。 「――証拠写真が同封されていた。」 コラージュはそれを見せつける。キムラは目を凝らす。 その写真には、キムラが警官と一緒に写っていて、キムラが警官から何か平たいものを受けとる瞬間を とらえたものだった。 「君が警官からもらっているの、これ、グラウンド・ゼロのICカードだよね。」 「……みたい、だね。」 「巧妙な手口だ。」 コラージュは写真をしまう。 「まずは信用を得るために『ケルベロス』としての実績を積み、タルタロスに取り入る。 目的はタルタロスと他の組織との繋がりを弱めるためかな――トラブルが続けば、見限るとこも出てくるだろうから。」 キムラはまた一歩、下がる。 「サーバーへの、外部からのクラッキングの形跡は偽装だね?タナトスが、あの勝負の直前にパソコンで偽装工作を する君を見ているよ。」 コラージュが一歩近づく。 「アマギくんを助けたのは、今後も続く予定であるトラブルのスケープゴートになってもらうため――タルタロスに 恨みを持つ人間――適役だ。勝負前の妨害も、あれは自分をタルタロスがわの人間だとアピールするためだろう? 君が本気で妨害をしたなら、あの程度の怪我で済むわけがない。」 「ずいぶんと妄想たくましいね。」 「そう――妄想だ。今の時点ではね。だから君に話を聞きたい。一緒に来てもらおうか。」 「そんな合成写真に騙されるなんて、タルタロスのトップはとんだ間抜けだ。」 「合成でないことはタナトスが証明してくれている」 その言葉の直後、ついにキムラは踵を返し、反対方向へと走り出した。 コラージュは愉快そうに笑いながら、その背を見送っていた。 そして彼は街から消えた。 呼び鈴を鳴らした。 なんとなく周囲を気にしながらマコトはインターホンの呼び掛けに応える。 玄関の向こうからの小さな足音が聞こえ、扉は開いた。 「突然ごめん。」 マコトはそう彼女に言った。 ミコト・イナバはマグカップの紅茶を両手に持って「いえいえお気にナサラズ」と言った。 マグカップが1つ、マコトの前に置かれる。 礼を述べて一口すすると、それだけでも全身が温まるような気がした。 「それで」 ミコトは部屋着だろうか、だぼだぼのスウェットのポケットに手を入れて、リビングのソファーに腰かける。 「『知りたいこと』って?」 マコトは頷いた。 マコトが彼女に会いにきたのは、それがあるためだった。 「『タナトス』の正体について。」 「……そーいうこと。」 ミコトはマコトの目を見た。茶色の大きな瞳は普段とは違う光を奥に秘めていた。 「ごめんだけど」 紅茶を一口。 「それは無理。」 「……難しい、か。」 「いや、難しい、じゃなくて、無理。」 「タルタロスを敵にまわしたくない?」 「そうじゃなくて――」 彼女は困ったように腕を組んだ。 「タナトスの正体なんて、私だって知りたいよ。つまりはそういうこと。」 「……わかりました。」 やっぱり無理か。マコトはそう思った。 だけど予想はしてた。他にも知りたいことはある。 「じゃあ、『アヤカ・コンドウ』について。」 そう言葉を発した瞬間、イナバはぴくりと反応を見せた。 「――クライアントに、ついて?」 「はい。」 「理由は?」 「彼女の目的は知って?」 「『タルタロス壊滅』」 「『タナトスへの復讐』。」 「……へぇー」 「知らなかった?」 「……うん。けど、嘘といえる程度じゃないからいいや。」 イナバはまた、紅茶をすする。 「……お願いします。」 マコトは頭を下げた。 イナバはそんなマコトを一瞥し、しばらく無言でカップから立ち上る湯気を眺めていたが、にわかに口を開いた。 「……私はアマギくんの手助けをするように言われている」 彼女の口調は落ち着いていた。 「契約だから可能な限りその通りにするつもりだけど、それはコンドウさんからの指示の下でのサポートをする、 という意味での契約だよ。」 マコトはゆっくりと顔をあげた。 「君の指示に従うことは契約に含まれていないし、クライアントに無断でクライアントの情報を探ることは信義則に 反する。」 ダメか。 「……だけど、理由によっては、そのタブーは破ることもできるよ。」 沈黙。 「聞かせて。君は彼女の何を知りたいの?」 息を吸う。 「『コンドウさんと金眼事件の関係について』。彼女とタナトスを結ぶのは、その線くらいしかない。」 「……私はタナトスに直接会ったことは無いんだけど、なぜ『金眼事件』が彼らを結ぶと?」 「タナトスは『金眼』です。」 「じゃあ、なぜ彼女が金眼事件に関係があると?」 「コンドウさんは金眼事件の話題をあからさまに避けようとしています。」 「なるほど……」 イナバはそして紅茶を飲み干す。 「……たしかに、それは気になるね。」 立ち上がるイナバ。彼女は口の端をつり上げた。 「わかった。この『サイクロプス』、力になるよ。お代はサービスしてあげる。」 「ありがとうございます。」 また深く頭を下げると、イナバに軽くこづかれる。 「だから、敬語は禁止だって。」 長い階段を一段下りる度に、確実に冷たくなっていく空気にマコトは身を震わせた。 イナバの自宅の、物置部屋の奥の壁にある隠し扉を抜けた先には長い地下への階段があった。 イナバによると、サイクロプスの仕事場はこの階段を下りた先にあるらしい。 企業秘密だからあまり見せたくないのだけれど、と彼女は言っていたが、単純な好奇心からお願いしてみると、 案外すんなり彼女は折れてくれた。 そんなわけでマコトは彼女と共に階段を下りることになったのだが、周囲の空気が下に行くにつれて確実に寒く なっていくのがどうにも不可解だった。 「なんでこんなに寒いんだ……」 白い息を吐きながら思わず毒づくと、先を進むイナバの声が聞こえる。 「仕方ないんだよ、だって――」 階段の一番下にある扉の前で、彼女はマコトを待っていた。 マコトがたどり着くと、彼女は指紋認証の扉を開ける。 「――こんなものがあるんだから。」 開かれた扉から暖かい空気と、地響きのような下腹に響く音が飛び出してきた。 目を凝らして部屋の中を覗きこむと、大きなわけのわからない機械が並んでいる。 イナバは部屋の中心、巨大なディスプレイの前に置かれた椅子の背に手をかけ、マコトを振り向いた。 「スーパーコンピューター『ヘカトンケイル』。私の相棒だよ。」 「スパコン……?」 圧倒されかけるマコト。 うなずくミコト。 「すごいでしょ。私が作ったんだよ。」 「え、自作!?」 驚き、改めてヘカトンケイルを眺める。大きな地下室の天井近くまで敷き詰められたわけのわからない機械たちは 無機物でありながらどこか有機的な印象の外見をしている。 各所に輝く色とりどりのランプは怪物の目玉を連想させるし、飛び出た太いパイプは逞しい腕、 表面を這う配線は血管、冷却ファンとおぼしきものが出す音はこの怪物の息づかい、 それをかきけす発電機の轟音は心臓の鼓動だ。 この部屋周りの異常な寒さは、この怪物の体温を抑えるためなのだな、とマコトは直感で理解した。 と同時に今まで曖昧だったサイクロプスという存在が、少し解ったような気もする。そんなサイクロプスが 太刀打ちできないタナトスという存在のことも。 「あ、ちなみにこの部屋の機械には指一本触れないでね。末代まで破産するよ。」 冗談か本気かわからない。 「これで、いつも仕事を?」 「うん。プログラミングとかクラッキングとか、趣味にも使うけどね。」 「趣味?」 「これでYouTubeとか見ると快適なんだよ。」 「ハイスペックの無駄遣い!」 彼女は笑う。そして座席に腰かけた。 マコトは彼女の椅子のそばに立ち、ディスプレイを横から覗く。ヘカトンケイルはちょうど目覚めたところで、 画面が明るくなった。 イナバは慣れた手つきで変形キーボードをいじる。 それからヘッドセットマイクを身につけた。 「……さて、今から集中するからちょっとしばらく話しかけないでね。」 その言葉への返事すら、すでに彼女の耳には入っていないようだった。 そこからは一瞬だった。 画面に見慣れないウィンドウが開いたかと思うと、表示された文字もまるで読み取れない速度で次々と画面が 切り替わり、処理を行っていく。 イナバの指は精密機械のような正確さとスピードでキーボードを叩き続け、それに加えて彼女はマイクに向かって 音声で指示も出していた。 ……これが、天才。 マコトは圧倒され、同時にどこか悔しさを覚えた。 凡人には到底たどり着けないであろう境地……。 イナバの作業はしばらく続いていたが、やがて唐突に終わる。 キーボードを叩く最後の音がして、イナバはマイクに向かって最後の指示を出した。 「――全行程終了。ウイルスチェックのちトラップ等の確認。安全確保完了のちに使用回線の修復。 接続記録のコピー並び偽装のち無作為拡散が終了したら速やかに再起動のちスリープモードにて待機。 おつかれさま。」 そしてイナバは脱力する。ヘッドセットを置いた。 彼女は後ろを振り向き、マコトを見ると一瞬驚いたような反応を見せたが、すぐに納得して軽くうなずいた。 「……どうかしました?」 訊くと、ミコトは恥ずかしそうに苦笑いした。 「いや、ごめん、わすれてたよ。」 「それだけ集中してたんだ。」 「いけないよねー、こんなんじゃ。」 イナバはまた苦笑し、指のストレッチをする。 「大切にしてるんだな。」 マコトは言った。 「え?」 「普通、パソコンに『おつかれさま』なんて言わない。」 「ああ、それ?」 彼女はそ、とキーボードを撫でた。ディスプレイは丁度役割を終え、暗転する。 「……ヘカトンケイルは『私』だからね。」 「サイクロプスでもあり、ヘカトンケイルでもあるのか?」 彼女は笑う。 「そうじゃないよ。ヘカトンケイルの中には、私の思考を再現したサポートAIが2人分搭載されてるんだ。」 「へぇ」 「50の頭と100の腕を持つヘカトンケイルは3人いるんだ。そして、皆タルタロスに幽閉されている……」 「どういう意味だ?」 「ただの神話。意味は無いよ。」 イナバは顔をそらし、プリンターからそばに吐き出された紙たばを手にとった。 「はい、アヤカ・コンドウの略歴。……結構、ヤバいよ。」 差し出されたそれをマコトは受けとる。 「ヤバい?」 「想像以上に危険なとこまで潜らなきゃいけなかった。代金サービスなんてしなきゃよかったよ。」 不満げなイナバ。 マコトは肩をすくめた。 「ああ、そうだ。」 イナバは思い出して声をあげる。 「ICカード貸して」 マコトは何の、と訊いた。 「『グラウンド・ゼロ』のだよ。ついでに君に作ってあげるよ。専用のチート。」 事も無げにそう言い放ったイナバに、マコトは強い不快感を覚えた。 「俺にチートはいらない。」 「なんで?」 「そんなことしたら、俺はケルベロスや、他の奴らと同じになる。」 「……ん、立派。」 マコトの言葉にうなずくイナバ。 「でも君は勘違いしてる。チートを使うことは卑怯でもなんでもないよ。」 彼女はまたディスプレイに向かい、ヘカトンケイルを立ち上げた。 「前にも言ったけれど、命を賭けた勝負なんだから、プレイヤーが勝つために全力を尽くすのは当然だし、 その努力を怠ったために負けるなんて、ごめんだけど、『バカ』としか言いようがないよ。」 「だけど」 「悪いけど、これもコンドウさんとの契約内容に含まれてるの。破るわけにはいかない。」 揺るがない彼女の態度にマコトは折れ、しぶしぶ財布からICカードを取り出して、渡す。 イナバは満足げにうなずいて、「安心して、君にぴったりなのにするから」と言った。 少し時間がかかるから、とイナバに言われ、マコトはひとりリビングに戻った。 椅子に腰かけ、手渡されたアヤカ・コンドウに関する資料を眺める。 そこにはマコトの想像以上のことが書かれていた。
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グラインドハウス番外編 タルタロス主催 納涼☆こわい話大会~ポロリもあるよ!~ (SE 稲川淳二っぽい音楽) コラージュ「……さぁ始まりました、タルタロス主催、第一回納涼☆こわい話大会……司会は私、コラージュでお送りします……」 マコト「……」 タナトス「……」 アヤカ「……」 イナバ「……」 コラージュ「参加者の皆様も緊張したご様子……これは期待できそうでございます……」 イナバ「……」 タナトス「……」 アヤカ「……」 マコト「……テンションひくっ!」 コラージュ「いやほら、こわい話する時にはやはり静かにしないと雰囲気が……」 マコト「それにしてもやりにくいって。せめて普通にしようぜ普通に。」 コラージュ「オーケー、そういうことなら…… ヒャッハーッ! こわい話大会だーっ!!」 マコト「いきなりうるせぇ!」 コラージュ「これが僕の普通だよ」 マコト「そうだった」 コラージュ「はいじゃースペースも無いしちゃっちゃといこうちゃっちゃと」 マコト「さっき雰囲気がどーとか言ってた人間だろアンタ」 コラージュ「トップバッター挙手! ……誰もいないかい?」 マコト「……じゃあ、俺から」 コラージュ「ハイアマギくん!」 マコト「(咳払い)んーと、こわい話ってか、噂なんだけど……」 イナバ「噂?」 マコト「ああ。俺の通ってた小学校の近くの商店街に、服屋と肉屋があるんだ。その建物2つは隣り同士なんだけど――」 タナトス「ほぅ」 マコト「……いつからか『その服屋で試着室に入っていった人が、そのまま居なくなる』って噂が広まったんだ……」 アヤカ「行方不明に?」 マコト「ああ。……そして、人が居なくなった次の日には、肉屋に新鮮な肉がきまって並ぶんだって……!」 イナバ「それってつまり……」 マコト「まぁ、あくまで噂だけどね……でも、その服屋と肉屋は今でもあるんだぜ」 アヤカ「それはなかなか……事件の臭いがするわね」 コラージュ「……ちょっといいかな」 マコト「ん?」 コラージュ「それ、もしかして2丁目の商店街のやつ?」 マコト「え? なんで知ってんの?」 タナトス「……やはりか」 コラージュ「ごめんアマギくんwww それウチの支店だわwwwwww」 マコト「え!?」 コラージュ「その噂www本当wwwwwマジメンゴwwwwww 」 マコト「えぇ~……」 イナバ「はいはいタルタロスのステマステマ」 アヤカ「怪談でもなんでもなかったわね」 マコト「……なんだろう、なにかがおかしい気がする」 コラージュ「『幽霊の 正体見たり 殺人鬼』とでも言ったとこかな」 マコト「結局ホラーじゃねぇか!」 コラージュ「ハイじゃあ次、隣に座ってるアヤカ・コンドウ!」 アヤカ「私? そうね……怪談なんて知らないけど……」 イナバ「怖ければなんでもいいよ」 アヤカ「そうね……怖い話じゃなくて、『怖くて聞けない話』ならあるんだけど」 タナトス「何だそれは?」 マコト「興味あります」 アヤカ「前置きすると『この話を聞いた人は、遅くとも24時間以内には死んでしまう』のだけれど……あなたたちはそれでも聴きたい?」 コラージュ「ほほー、面白そうじゃないか」 イナバ「あー、そういう系ねはいはい」 タナトス「なるほど……?」 マコト「それは怖そうですね、ぜひお願いします」 アヤカ「……そう、聞きたいの。じゃあ、いくわよ……」 一同(………………………ごくり) アヤカ「『内閣総理大臣直轄 国家機密院 情報管理部1課管理下 最重要国家機密指定情報 第1号より――』」 マコト「ストーーーーップ!!!」 アヤカ「?」 マコト「そういう意味の恐怖かよ! 別の意味で怖いわっ!」 イナバ「コンドウさんっ!」 アヤカ「なに?」 イナバ「その情報、言い値で買った!」 マコト「もうヤダこの悪人ども」 コラージュ「さて次は……僕がいこうかな」 アヤカ「コラージュね」 コラージュ「あのね、これは僕が実際に体験した話なんだけど」 マコト「お、期待できそう」 コラージュ「あれはそう――忘れもしない、蒸し暑い夜のことだった」 イナバ「……ごくり」 コラージュ「1日の全ての業務が終わって、僕はひとり会場に残って掃除をしていたんだ。」 タナトス「感心だな」 コラージュ「するとね……広い部屋の暗がりに、何かがいる気配がするんだ」 一同「……」 コラージュ「それで、なんかちょっと怖くなったから、『どなたかいるんですかー?』って訊いたんだ」 コラージュ「するとね……突然、この世のものとは思えないくらいの恐ろしい声で」 コラージュ「『いるよおおおお~~~~!!!』」 イナバ「キャー!」 コラージュ「思わず逃げ出したよ……僕が思うに、あれはタルタロスで惨たらしく死んだ人たちの亡霊に違いない……」 イナバ「やば、マジなやつじゃんそれ……もうタルタロス行けないよ……」 マコト「……仮に本物の亡霊だとして、その原因って確実にあんt」 コラージュ「さて、次はイナバさんだね!」 マコト「ツッコミ拒否!?」 イナバ「私か!」 コラージュ「あなただ!」 イナバ「私かぁ……んーと、これ言っていいのかなぁ……」 コラージュ「こわい話ならなんでもいいって。」 イナバ「そーだね、じゃあ、とびきり怖いのをひとつ」 マコト「お?」 イナバ「……今ここに居るメンバー、おかしくない?」 一同「……………………………」 マコト「……そういうオチかよ!」 おわり
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あっというまに月曜日がやってきた。 時間に間に合わせるために、マコトは6限には出ず、駅前の、待ち合わせ場所 が見渡せる位置にあるCDショップで時間を潰していた。 そこで最近発売された、好きなアーティストのアルバムを見かけて、カネがあ ればなぁ、と思う。 と同時に数日前のユウスケの様子が頭に浮かんで、マコトはどうしようもなく 不安になった。 その不安を払うために試聴コーナーでそのアルバムを聴く。拭いきれない…… 。 ヘッドホンを置いて、店を出た。 近くのコンビニで好きなチューイングガムを買って、噛みつつ、かなり早いが 待ち合わせ場所へ。 意外だった。 ユウスケはすでにそこに居た。彼は車止めに腰かけて、軽くうつむいている。 時間を間違えたかと思って携帯で時間を確認したが、やはり約束した時間まで にはまだ30分もあった。 「早いな」 近づきつつ声をかけると、ユウスケは顔を上げた。 マコトはその顔を見て、病気なのかと思った。 彼の顔色は最後に会った時よりもさらに悪くなっていて、頬の肉も減ったよう に見える。髭は剃られておらず、不潔な印象だ。目の下のクマは濃く大きく、何 かのメイクなのかと思ってしまうほど。 「お前、帰れよ。」 まず、マコトはそう言った。それほど心配になった。 ユウスケは首を振る。 「いやいや、お前ヒデー顔してるからさ、マジで。」 またマコトは言うが、ユウスケは立ち上がった。 「いや……帰るわけにはいかねーから……」 「でもさー……」 言いかけて、マコトはやめる。どうせユウスケのことだ、言っても聞かないだ ろう。だったら、俺がなるべく早く用事を済ませてやればいいか。そう思ったの だった。 「早いけど、行けるか?」 マコトが訊くと、ユウスケは頷いた。 「あの人は時間には無頓着だから……いつ行っても、基本的には大丈夫。」 「あの人?」 ユウスケは答えず、歩き出していた。 そのゲームセンターは街の中心を少し外れた場所に、ドンと聳え立っていた。 広い駐車場を持つ、4階立ての派手に装飾された大きなビルで、大きな看板に は『エリュシオン』と書かれている。 見上げながら駐車場を横切り、二重の自動ドアをくぐって、中に入ると、賑や かな音の洪水がマコトたちを襲った。 ゲームセンターというよりか、パチンコ店に近いのかもしれない、とマコトは 感じた。 端が見渡せないほど大きなフロアには様々なアーケードゲームの筐体がズラリ と並んでいて、ゲームに興じる人々の中には小さな子供の姿も見えた。 入り口近くの案内板を見る。1階はファミリー向けの平和なゲームや、かわい らしい景品のクレーンゲーム、プリクラ等のためのフロアらしい。『1プレイ5 0円から!』の売り文句を見て、すぐそばの商店街で買い物を終えた家族連れや カップル等がやってくるのだろうと、そんなことを思った。 ユウスケに促されて、階段で2階へ上がる。 2階は普通のゲームセンターのような、少し薄暗い、白いお馴染みの筐体や、 音ゲー、暴力的なガンゲーが並ぶフロアだった。なんだかんだ言っても、このフ ロアが一番人が多いようにマコトは感じた。 3階は2階と同じような雰囲気ではあったが、1階のようにクレーンゲームが また増えていた。しかしよく見ると、景品はお菓子の詰め合わせや可愛いキャラ クターのぬいぐるみなどではなく、いわゆるギャルゲーの抱き枕や、中身の分か らないように色紙に包まれた映像ディスクなどの、マニアックなものが多い。あ まり長居はしたくないな。ぼんやり、マコトはそう思う。 そして4階への階段に目をやる。 その前には「関係者以外立ち入り禁止」の看板が立っていた。 マコトはユウスケを見るが、彼はそんな看板はお構い無しに階段を上がってい った。後を追う。 照明は薄暗くなり、小さくなった階下の音楽が、遥か彼方のもののように聞こ えた。 自分の足音がいやに大きくなる。踊り場を曲がって、理由のわからない焦燥と ともに階段を上りきった。 4階は、何もなかった。 階段下の看板から、マコトはてっきり事務室か、倉庫のようなものだと予想し ていたのだが、どちらでもなかった。 だだっ広い空間はろくに掃除もされていないようで、床に埃がたまっている。 しかしその埃についた足跡は一人二人のものではない。人の出入りは結構あるよ うなのに、なぜだろうか。 部屋の真ん中には事務机がひとつあって、そこに誰かが座っている――いや違 う。近づいて、マコトは気づいた。 机に座っていたのはマネキンだった。スーツとカツラを着けたその姿は人間そ っくりで、それが存在している空間の雰囲気も相まって、なんとも不気味な印象 を受ける。 マコトの前を行くユウスケは、臆せずその前に立った。 「スカウト、ユウスケ・コバヤシ。オーナーさんに会いたい。」 マネキンに向かってそう言うユウスケに、マコトは不思議に思ったが、マネキ ンがユウスケの言葉を聞いて頭をもたげるのを見て、少し驚いた。 「了解シマシタ。会員証ノ提示ト合言葉ヲオ願イシマス。」 マネキンからの機械的な音声を受け、ユウスケは財布からカードを取りだし、 マネキンに見せつける。それから、面倒くさそうに言った。 「『我は英雄に非ず。未だ此処に至るに値せず。』」 「声紋合致。本人ト確認――入場ヲ許可シマス。」 「連れが居るんだ。」 ユウスケはマネキンに言った。 すると、マネキンは首をマコトの方に向ける。作り物の目に射抜かれて、マコ トは少し恐ろしくなった。 「身分証明ヲオ願イシマス。」 言われて、少し戸惑いつつカバンから生徒手帳を取り出す。 「これでも?」 ユウスケに訊くと、彼は答えた。 「名前が判れば何でもいいよ。」 マコトはマネキンの前に立つ。マネキンの顔の前に生徒手帳を掲げると、マネ キンの目に仕込まれたカメラのピントが合わされる音がした。 「マコト・アマギ様デヨロシイデスネ?」 「……はい。」 「デハ、ゴ案内イタシマス。」 マネキンは丁寧に頭を下げ、それから言った。 「コノ部屋、私ノ後方ニエレベーターガ御座イマスノデ、ソレニオ乗リクダサイ 。速ヤカニ『タルタロス』ヘオ連レイタシマス。」 「『タルタロス』?」 「俺のバイト先。」 ユウスケが答えた。 「スグニ係リノ者ガオーナーノ元ニオ連レシマス。以降ハソノ指示ニ従ッテクダ サイ。」 「はい……わかりました。」 マネキン相手に敬語を使うことには違和感があったが、マコトは自然とそうな っていた。 生徒手帳をしまって、遠くの壁を見る。たしかにエレベーターの扉が数機分見 えた。 「行こう」 ユウスケはさっさと歩き出していた。マコトもついていく。 エレベーターの前に立って、ボタンを押した。 「ここまで階段で上がる必要無かったんじゃ?」 マコトが訊いた。 「このエレベーターは4階と地下のためだけにあるんだ。途中には止まらない。 」 「地下があるのか?」 「ああ、そこが――」 言いかけたその時、エレベーターの扉が開いた。 2人は中に入る。扉が閉まり、エレベーターは下降を始めた。 唸るような音と振動が2人を包む。 なんだか、扉が閉まる瞬間に見えた、マネキンの後ろ姿が頭に焼き付いて離れ なかった。 下降はしばらく続き、その間、ユウスケはマコトの方を見なかった。 やがて、静かにエレベーターが到着する。……扉が開いた。 扉の先は別世界だった。 エレベーターに乗る前の、あの寂しげな4階の光景とは対照的に、そこは多く の人間で賑わっていた。 床には赤い絨毯が敷かれ、壁には高級そうな絵画、天井には明るく輝くシャン デリアと、一見悪趣味だが、しかしそれらには紛れもなく本物の気品がある。き っと、どれかひとつでも傷をつけたら、一発で破産してしまうにちがいない―― マコトはそう思った。 広いフロアには多くの人間が居たが、その大半がどう考えてもこの空間には場 違いな格好の(それはマコトとユウスケもだが)、普通に街中で見かけるようなガ ラの悪い若者たちであることに、マコトは疑問を感じた。 「なぁ、ユウスケ――」 マコトが言いかけた時、1人のスーツ姿の、爽やかな美形の男が2人に近づい てきた。 「コバヤシ様とアマギ様でございますね?」 彼は微笑みを携えて2人の前に立つ。 ユウスケが肯定した。 すると、彼は深く丁寧なお辞儀をする。 「ようこそいらっしゃいました。早速オーナーの元へご案内いたします。」 彼はそう言ってくるりと背を向け、歩きだす。2人はついていった。 マコトはこの数分で、ユウスケ・コバヤシという人間がわからなくなっていた 。 特殊な方法でしか入れず、ガラの悪い若者たちがたむろする高級な施設。…… ヤバい匂いしかしない、と感じるのは、自分だけだろうか? そして、そこに普段から出入りしている様子のユウスケ……。 もしかして、俺はあいつのことをこれっぽっちも知らなかったんじゃないだろ うか。俺の知らないあいつが、今俺の前に居るんじゃないだろうか。 男について廊下を歩く間、マコトはユウスケの背中を見つつ、そんなことばか りを考えていた。 目の前の背中が不意に止まる。マコトも足を止めた。 横を見ると、長い廊下の壁に、大きな扉がある。横にかかった金属のプレート には「応接室」と刻まれている。 男が2人に代わって扉をノックした。 「オーナー、スカウトのコバヤシ様と、新規のアマギ様をお連れしました。」 「入っていいよ。」 扉の向こうから聞こえてきたその声を、マコトはどこか奇妙に感じた。 「失礼します。」 男が静かに扉を開ける。 マコトたちが中に入ると、やはり静かに扉は閉められた。 「やぁ、はじめまして」 やはり奇妙な声だ。そう思いつつマコトは、上座の前に立つその人間を見た。 まずマコトがその男に対して感じたのは「嫌悪」だった。はっきりとした理由 はわからないが、とにかく、その男を一目見たマコトは、胸がむかつくような嫌 悪感を覚えたのだった。 それは彼の声に原因があったのかもしれないし、もしかしたら外見にあったの かもしれない。彼の声は老人のようにしわがれていたが、口調は若者のようにフ ランクなものだった。そのイメージの不一致が、その男の声を耳障りなものにし ていた。 それに劣らず、男の外見も不快だった。 男は高級そうな趣味の良いスーツを着ていた。問題は男の顔だった。 マコトは正直、初めて男の顔を見た直後、思わず目を背けたくなってしまった 。 男の顔面には大きな手術跡だろうか、縫い目の様な線が何本も走っていて、そ してその縫い目を境に、皮膚の質や性別がバラバラな顔が同居しているのだ。そ のために果たして彼が老人なのか、若者なのか、男性なのか、女性なのか、はっ きりとは判らない。マコトは彼を男性だと思ったが、それもスーツが男性ものだ ったからそう思っただけで、本当は違うのかもしれない。相手に正体をつかませ ようとしないその様はまるでモザイクのようで、その一切の情報が読み取れない 顔が、マコトの目にはこの上なく醜悪なものに映ったのだった。 マコトは言葉を発さず、ただ軽く会釈をした。 そのツギハギ顔の男は微笑んで、2人に椅子に座るよう促す。 2人が席につくと、男も向かい合って座った。 「マコト・アマギくんは……君だね?」 男はマコトを見る。マコトは精一杯不快感を表さないようにつとめた。 「『タルタロス』へようこそ。」 彼は頭を下げ、それから胸に手を当てる。 「僕は『コラージュ』。ここのオーナーだよ。」 本名は?という疑問はマコトは口にこそしなかったが、どこか表情にでも表れ てしまったのか、コラージュに伝わってしまったらしかった。訊かれてもいない のに彼は答える。 「申し訳ないけれど、本名はひみつだよ。ちょっと事情があってね。」 彼は言った。「事情」というものがなんなのか、マコトは少し気になったが、 追及はしないことにした。 「えぇと、コバヤシくんの紹介だね。」 コラージュは用意してあった封筒から書類をひっぱり出し、マコトによこす。 受け取ったときに触れたコラージュの手も、彼の顔面と同じようにツギハギだら けだった。 「何をしてもらうかは聞いてる?」 はっとした。そういえばそうだ。色々と予想は立てていたが、マコトはまだは っきりとした答えをユウスケから聞いてはいなかった。 「いいえ」 「そう。じゃあ、説明するよ。」 コラージュはマコトを見て、また微笑む。 「これからアマギくんには専用の会場で『グラウンド・ゼロ』の、1対1の勝負 をしてもらう。君たちの周りには大勢の観客が居て、彼らは君と君の相手、どち らが勝つかを予想して、賭けをして楽しむ。」 「それって……」 言いかけるが、コラージュは先に答えた。 「そう、ぶっちゃけ『違法賭博』だよ。この『タルタロス』はそういったアング ラな娯楽を提供する場なんだ。あの面倒なセキュリティと、僕が本名を名乗れな い理由は、そこ。」 なるほど、これで色々と納得がいった。 「今なら引き返せるよ?」 コラージュはそう言った。 マコトは正直、ユウスケが違法賭博に関わっていたことが少なからずショック だったが、別に彼を責める気はおこらなかった。 それよりも、マコトは今、自分が今まで関わりのなかった未知の世界の危険な 臭いに、体がうずいていた。 目の前には『闇』が転がっている。それは一体どんな味がするのだろう。それ を自分も味わいたい、そう思っていた。 「……いえ、いいです、続きをお願いします。」 マコトはそう答えた。 ユウスケが横目で自分を見た気がする。 「思いきりいいね。いいことだ、うん。」 コラージュは満足げに頷いた。 「じゃあ、書類を見てくれるかな?」 マコトは書類に視線を落とす。 「報酬について説明するよ。まず基本的に5万円は保証されてるから、『勝負に 負けたから報酬0』ってことは無いから安心して。」 コラージュの説明を書類上で追う。 「まず基本が5万、それにプラスして、『君たちがどれ程観客を楽しませたか』 をこちらが判断して、その分を支払うよ。だから普通にやったらだいたい……6 から7万円ってとこかな。」 そんなに貰えるのか。 「だから重要なのは勝ち負けじゃなく、『どういう風に戦うか』だと思ってくれ た方がいい。プロレスと一緒だよ。遠距離からミサイルばっかり撃ってるような 臆病者には観客はしらけるけれど、そのミサイルを避けきって、必殺の一撃を命 中させるような戦い方なら観客は喜ぶ……そういうこと。」 「なるほど。」 「わかってくれた?」 マコトは頷く。 「じゃあ、このあと早速やってみる?ちょうど枠があるんだ。」 コラージュは腕時計をちらりと見た。 「え、今からですか?」 「うん。なんだったら、練習するかい?開始時間はいつも決めてないから、融通 はいくらでもきくけれど。」 「あぁー……できれば、練習したいです。」 さすがに1年も触れていなかったんだ。勘を取り戻しておきたい。 「そう。じゃあ、ついてきて……と、その前に。」 コラージュは一度立ち上がりかけて、また座った。 「契約書へのサインやらなにやら、しなくちゃね。」 コラージュは笑った。 ユウスケは終始無言だった。
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