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第3話「ネコと進化と食いしん坊」と第4話「疑いと写メと救いの手」の登場人物・出演俳優が記載されています。 【種別】 登場人物 【レギュラー】 登場人物 出演俳優 登場話 火野映司 (仮面ライダーオーズに変身するこの物語の主人公) 渡部秀 第3話、第4話 アンク (グリード5大幹部 鳥系幹部怪人 メダル不足で手だけが復活、泉信吾の体をのっとる) 三浦涼介 泉信吾 (刑事 アンクに体をのっとられる) 泉比奈 (アンクが体をのっとった泉刑事の妹) 高田里穂 白石千世子 (泉比奈のアルバイト先の多国籍料理店 クスクシエの店長) 甲斐まり恵 第3話 謎の巨大財団・鴻上ファウンデーション 出演俳優 登場話 鴻上光生 (莫大な資産を持つ財団 鴻上ファウンデーションの会長) 宇梶剛士 第3話、第4話 里中エリカ (鴻上光生の秘書) 有末麻祐子 後藤慎太郎 (元警察エリート 鴻上ファウンデーション所属のバイク隊隊長) 君嶋麻耶 グリード5大幹部 出演俳優 登場話 ウヴァ (グリード5大幹部 昆虫系幹部怪人ウヴァの声) 山田悠介 第1話、第2話 カザリ (グリード5大幹部 猫系幹部怪人カザリの声) 橋本汰斗 ガメル (グリード5大幹部 重量系幹部怪人ガメルの声) 松本博之 メズール (グリード5大幹部 水棲系幹部怪人メズールの声) ゆかな 声の出演 出演俳優 登場話 ナレーション (予告、番組宣伝CMナレーション) 中田譲治 第1話~ オーズドライバーの電子音声 (コアメダルの組み合わせとフォーム名の変身ソング) 串田アキラ 【ゲスト】 登場人物 出演俳優 登場話 腹時門太 (食欲を抑えられない男 カザリに欲望を開放され白ヤミーを生み出す) 福沢重文 第3話、第4話 野次馬A (警官が包囲するグリードの現場で写メを撮っていた野次馬) 中村博明 第3話 野次馬B 小嶋マコト 作業員 () 高橋光 男の子A (携帯ゲームに夢中になりアンクにアイスを食べられてしまう男の子) 佐藤涼平 第4話 男の子B 松本大空 女A () 平井未来 男A () 平井未来 警官 (グリードを包囲する警官) 中村博亮・ 第3話、第4話 【ゲスト・声の出演】 登場人物 出演俳優 登場話 ネコヤミーの声 (グリード5大幹部 ネコ系幹部怪人カザリのメダルから誕生したネコの怪人) 第3話、愛4話
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第3話 出撃ユニット 5体選択、ウォーターⅠ イベント マップ開始時、ウォーターⅠが加入。 3ターン目、敵フェイズ開始時、マップ右下にスライム×3が出現。 死神五世はHPが2160以下になると撤退する。 解説 ゴーストのファイアに用心しよう。射程4と移動後に使用可能な武器としては長い。 3EPに味方初期配置の後方に出現するスライムにも挟み撃ちを受けないように、3PEまでに前方の敵をうまく排除しておこう。 前マップのシェイドさんと同じく、死神五世はHPが減ると撤退してしまう。シェイドさんと比べると撤退する時のHPが500以上、上昇しているので真正面から倒すのは難しい。 面倒なら撤退させてもいいが、ここは反撃を活用して倒してみよう。ギリギリまで死神五世のHPを削り、位置取りに気を付ければ、刹那の水煮やアルテマの反撃で倒せるはずだ。 死神五世のMPが切れてもMPは毎ターン5回復するので何もせずにターンを終了し続ければ再び攻撃してくれる。 敵ユニット キャラクター名 レベル HP 強化段階 経験値 獲得資金 行動ターン 特殊技能 スライム×3 5 1400 0 181 500 0 - スライム×2 6 1400 0 181 500 0 - ゴースト×4 6 1700 0 181 600 2 - ゴブリン×3 7 2000 0 181 600 3 - ゴースト 8 1700 0 181 600 5 回避+5HP1k回復 ゴースト 8 1700 0 181 600 5 命中+5HP1k回復 スライム×3 7 1400 0 181 500 0 - 死神五世 10 10800 0 362 4000 6 カウンター移動力+1 マップBGM
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HARU×haru 原作;PBM!の人氏×DaZ氏 変わる事の無い、平穏な日常を過ごしていた少女、神守遥はある日、全く別の世界からやってきたと話す、自分と瓜二つな少女と出会う。 その少女は自らを一条遥と名乗り、遥の事を探していたと告げる。 訳の分からない状況下に混乱する遥ではあるが、一条の話を聞く内に、一条、そして一条が連れた巨大なロボット、リヒタ―の存在を受け入れていく。 翌日、遥は一条と共に町の中央に位置するショッピングセンターへと買い物兼思い出をつくる為に出かける。 同じ頃、遥の知人である少年、安田俊明はとある秘密を抱えている少女、紫蘇と共に遥達と同じショッピングセンターに居た。 昨日の夜、紫蘇は俊明に打ち明けた。町にとって脅威になり得るかもしれない「何か」が近づいているのかもしれない、と 半信半疑ながらも、紫蘇を信じて共にその「何か」を探す俊明。と、その時突然、紫蘇の様子がおかしくなる。 気遣う俊明に、紫蘇は予想だにしない言葉を言い放つ。 その頃、上空にはその「何か」が、ショッピングセンターへと全速力で飛翔していた。しかし、「何か」の存在に気づく者は、居ない。 パラべラム!×廻るセカイ 紫蘇の口から零れたその言葉に、俊明の体は石の様に固まった。あまりにも予想だにしない事が起こると、人間の体はフリーズするらしい。 紫蘇は言った。変身して良いのか、そして、変身しなければ、多くの人が死ぬかもしれない、と。 あまりにも突拍子が無さすぎる。俊明は正直、どうリアクションしていいか、どう答えれば良いかが全く分からない。 支えてあげている手から、紫蘇の体が若干震えている事が分かる。長らく死地を超えた仲だ、一々聞くまでも無く、紫蘇が嘘を吐いている訳では無い事が分かる。 本気だ。紫蘇は変身したい―――――――つまり、リーゼ化したいと願っている。それほど、紫蘇がいう「何か」の存在は危険で脅威的なのだろう。 しかしここはショッピングセンターでかつ、今は真昼間だ。もしもリーゼ化すれば周囲がどんな反応を示すか、想像するに容易い。 だが、そんな事を気にしていられるような状況では無い事は、紫蘇の様子から分かる。しかし……。 俊明に自らの内心を苦しげに打ち明けると、紫蘇は口をつぐんで、深く俯いた。俊明の返事を聞くのが怖いのか、目を逸らしている。 紫蘇自身、自分の発言がいかに現実味が無い事かが分かっている為だろう。それか、俊明を不安にさせてしまっている事への罪悪感かもしれない。 けれど、このまま二人とも黙っていた所で、時間を待ってくれない。遅かれ早かれ、その「何か」が―――――――というより、危機が迫ってくる事は明白である故。 「……あのさ」 俊明は紫蘇にそう呼び掛けた。だが、俊明の呼び掛けに、紫蘇は何も言わないまま深く俯いたままで、顔を上げようともしない。 内心を明かしたからか、体の震えは幾分止まった。しかし、紫蘇の肩は強張っているままだ。恐怖か、それか不安のせいか体に力が入っている様に見える。 俊明はどうするべきか迷う。下手な事をして紫蘇にこれ以上、精神的な負担を掛けてしまわないかと。だが――――――――俊明はすぐにその迷いを振り払う。 危機が迫っているのならもう、迷っている暇はない。 俊明は息を飲むと、ある種覚悟を決め、紫蘇へと再び呼びかける。 「頼む……聞いてくれ、シュタムファータァ」 紫蘇は顔を上げない。上げないが、聞いてくれていると俊明は信じ、言葉を続ける。 「出来るだけで良い……。出来るだけで良いから、その「何か」について、教えてくれ。シュタムファータァ。 協力したいんだ、俺自身が出来る、精一杯の事を」 紫蘇は俯いたままで、俊明に応えようとしない。 俊明はただ、紫蘇の返事を待つ。今までの発言に何一つ嘘偽りはない。全て俊明の本心だ。 何秒、何分経っただろう。ふっと、強張っていた紫蘇の肩から徐々に力が抜けていく。紫蘇はゆっくりと、顔を上げていく。 俊明を見上げる紫蘇の目は潤んでおり、まるで助けて欲しいと、救ってほしいと言葉に出さずとも訴えている様だった。 互いに見つめあっていると、俊明はなんだか照れ臭い気分になるが、今はそんな場合じゃない。 今一度、俊明は紫蘇をまっすぐに見つめながら、聞いた。 「教えてくれるのか?」 ようやく、紫蘇が話しだす。その口調は心許無さそうで、泣き出しそうだった 「全く……全く異質な存在が今、このセカイに居るんです。本当に……異質で、気持ちの悪い存在が」 「異質……?」 そう、俊明が聞き返すと、紫蘇はこくん、と頷いた。 「出来れば、具体的に表現できるか……?」 俊明の質問に紫蘇は俯いた。惑っている様に見え、俊明はまずったかなと思う。 だがさっきの様な暗く湿った影は見えない。ただ単にどう説明して良いか分からず困っている様だ。 これだけ困っている紫蘇を見るのも久しぶりだ。それほど今起こっている事はイレギュラーな事態なのだろう。 俊明はじっと、紫蘇の二言を待つ。しばらく紫蘇は迷っていたが、考えが纏まったのか、話し始める。 「上手く表現できるか、自信は無いんですが……。その、「何か」は、ヤスっちさんの様な人間ではありません。 かと言って……私やイェーガーと同じ種類の存在でもありません」 人間でも無ければ紫蘇の様な存在でも無い……? 一体どういう事なのだろう。 俊明は馬鹿正直に質問してしまう。 「って事は結局何なんだ? そいつ……」 紫蘇は俯いたまま、しかし次はハッキリとした口調で、答えた。 「――――――――ですが、ある意味私やイェーガーと同じ存在かもしれません」 「セカイの脅威となりうる、存在という意味で」 ×××××× 様々な味や食感が楽しめる、五段重ねになっているアイスの一番上、ミント味のアイスを、一条は豪快にパクリと食べた。 美味しさを噛みしめているのか、一条は頬を綻ばす。が、すぐさま冷たさが襲ってきた。激しく頭を振ってその冷たさを打ち消そうとする。 そんな一条を見て遥は笑いながら、アイスを買ってあげて良かったと、しみじみ思う。それにしても良い食べっぷりだ。 今、遥と一条は、ショッピングセンター内に於いて、憩いのスポットである中庭で共にベンチに座ってアイスを味わっている。 何故二人が今こうしているのか、少しばかり時間を戻してみよう。 目的地であるショッピングセンターに到着した。遥は買い物よりも今日は楽しむ事を優先する為、まず一条が行ってみたい店に行く事にする。 今日の行動は一条優先だ。一条が行きたい店を出来れば夕方まで周りながら最後に服を買い、スーパーで買い物して帰宅する、というスケジュールだ。 夕方になるまでたっぷりと、一条がしたい事、行きたい所につきあう。何たって明日、一条は別の世界に行ってしまうから。 「それじゃあ一条さん、行ってみたいお店ある?」 遥がそう言うと、一条は軽く頭を横に振って答える。 「いや、私は特にそういうのは……それより服とご飯買わないと」 「いいのいいの今日は! さ、どこ行きたい?」 主導権を握る様に、元気な声で遥がそう言いつつ、店内情報が記載されている案内板を指差した。 何だかペースを握られている様で遥に苦笑しつつも案内板を見る。逐一、遥が丁寧に各店の説明をする。 一分程悩んだ末、一条は遥に最初に行ってみたい店を伝える。 「じゃあ、ペットショップ行ってみたいな。最近動物とか見てないから……」 「ペットショップ? オッケー!」 そう言うなり、遥は一条の手をぎゅっと握ると、ペットショップへと走り出した。こういう強引さは私みたいだと、一条は遥を見、思う。 傍から見ると仲の良い双子に見えるが、この二人は双子でも姉妹でもなく、同一人物である。ただ、生きている世界と名字が違うだけで。 そう思うと、我ながら事態の異常さに遥は今更ながら驚く。しかし今手を握っている少女はあくまで、私に似ているけど、まるで違う私なのだ。 私が私を楽しませようとしている、そう考えると遥は何だが哲学的な気分になった。只単に状況の難解さに頭が追い付いていないだけかもしれないが。 ペットショップに着くなり、一条は目を輝かした。よほど動物が見たかったようだ。 犬や猫、熱帯魚から鳥類、爬虫類まで、幅広い種類の動物達がいるが、一条は興味深々、好奇心旺盛な感じでどんな動物達も楽しそうに眺める。 そうだ、と遥はある事を店員に頼んだ。数分後、店員が一匹の子犬を抱いてきた 遥はリヒタ―を預かり、一条にその子犬を抱かせる。遥の両腕で、子犬はすやすやと眠っている。 「可愛い……ぬいぐるみみたい」 「ホントだ……ぬいぐるみみたいだね」 人に慣れているとはいえ、ここまで安心しきって眠っているのは珍しいと、店員が一条に言った。 まるで元から飼い主に見える位、一条が子犬を抱いている様は至極自然だ。 まるでお姉さん……いや、お母さんみたいだと、遥は失礼だとは思うが一条から、幼く見える姿形に反して並々ならぬ母性愛を感じる。 「神守さんも抱いてみる?」 と、一条が遥に聞いてきた。遥は私は良いよとやんわり断る。もし起こしてしまったら、何となく子犬に悪い事をしたという気になる。 店員に子犬を返してペットショップを後にする。 「一条さんって犬好きなんだ」 遥がそう言うと一条は、んー別にそうでもないかなと返す。 「好きは好きだけど、犬と猫だと私猫が好きだなぁ、なんとなく」 「私も猫の方が好きだよ。自由気ままな感じで」 「こういう所まで同じだね、私達」 一条と遥はクスクスと笑いあう。しかしさっきの様子から犬に限らず動物全般が好きなんだろうな、と遥はぼんやり思う。 ペットショップの次は雑貨屋に寄る。 何に使うか分からない、奇妙な形状の道具を弄ってみたり、パーティーに使う様なジョークグッズを試してみては、二人笑いあう。 ふと、一条が立ち止まって、あるグッズを手に取った。そのグッズは一条の手に余るほど大きな、黄金色で正方形の……恐らく貯金箱の様だ。 その証拠に、正面に百万貯まる貯金箱と銘打ってある。一条は若干興奮気味に遥に聞く。 「これ、ホントに百万貯まるのかな? かな?」 遥は苦笑いを浮かべながら、冷静な口調で返答する。 「百万貯まると思う?」 「まぁその……貯まったらいいなって……」 そう語る一条の姿に、何故だか遥は妙に切ない気分になる。 何たって一条は時空を駆けているのだ。相当所じゃない程、巨額な金を失ってそうなイメージがある。 きっと百万なんか目じゃない位、貯金なんてもっての外なレベルで失っていそうな気がする。 だからだろう、あからさまにアレな商品でも信じていそうなのは。 「貸して、一条さん」 とは言えもしかしたらもしかするかも……と、一条から貯金箱を受け取って商品名を良く読んでみると、遥は気付いてしまう。 「……一条さん、これ、百万円貯まる貯金箱じゃないよ」 「……だよね」 「百万円貯まったらいいね貯金箱……って名前みたい」 「結局百万円貯まらないなら良いよ」 どっちにしろ、こんな小さい箱じゃせいぜい頑張っても一万円行くか行かないかだと遥は思っておくが特に口には出さない。 こういう何の用途で誰が買うのか分からないグッズがあるのも雑貨屋さんなんだなーと、遥は冷静に感想を残す。 雑貨屋を出た後、遥は一条に次どこ行く? と聞いたが、一条はもう特に行きたい所は無いらしい。 それは困る、と遥は悩んだが、パンっと手を叩くと、一条にゲームセンターに行ってみようと提案した。 「げーむせんたー?」 「そう、その名前の通り、ゲームで遊ぶ所だよ」 この反応に、遥はもしや、と思う。もしや一条さんは……。 「でも私ババ抜きとかポーカーってあんまり強くないよ?」 やっぱり、そういう事だ。何だか遥はワクワクしてきた。 「あ、そういう意味のゲームじゃなくて……まぁ行けば分かるよ。行こ!」 遥は手を繋ぐと強引に遥を引っ張って走る。しかしこの強引さが、一条は心地よく感じる。 雑貨屋から五分程度走った所に、そのゲームセンターはあった。フロア一面を借り切った、ショッピングセンターの内部とは思えないほど広いゲームセンターだ。 選り取り見取り、様々なジャンルのゲーム機が混然としており、それに合わせる様にゲーム機の音や遊んでいる人々の声が騒がしい。 この空間だけがショッピングセンターとは別空間の様に感じる。 「ここがゲームセンターだよ」 「へぇ~……凄いねぇ……」 目の前の光景に、一条は呆然と口を開けている。呆気に取られている、と言っても良いかもしれない。 色んな世界というか時空を周っているだろうが、こういう所に来るのは初めてなのかな、と遥は思う。 これは教えがいがあるな……と、遥は内心思いながら、まずは一条にUFOキャッチャーをやらせてみる 「何これ?」 UFOキャッチャーを見、開口一番、一条はそう言った。 「今から説明するからちょっと待っててね」 そう言いながら、遥は百円玉を投入する。するとUFOキャッチャー内のUFOが息を吹き返す様に発光する。 早速説明しようと、遥は一条に声を掛けた。 「それじゃあ一条さん」 「おぉ! 動いた!」 遥の説明を聞くより早く、一条が1と書いてある大きなボタンを押した。するとUFOが前方へとスライドする。 説明を聞かないと遊び方が分からないんじゃと遥が不安に思い、再び声をかける。 「あの、一条さん、説明……」 「これで2を押せばいいんだよね?」 一条に聞かれて、遥はう、うんと反射的に答えてしまった。一条はそのまま2のボタンを押す。 失敗するのではないかと思われたが、意外な事にUFOは景品である、デフォルメされている、兎のコスプレをした少女のぬいぐるみをがっしりと掴んだ。 そしてそつなくゴールと書かれた穴まで持ってくると、ぬいぐるみを離した。ぽとりと、ぬいぐるみが落ちてくる。 「これ面白いね!」 「……じゃあもう一回やる?」 「良いの?」 「うん、良いよ」 それから四回ほど一条は挑戦して、四回とも景品を獲得した。 初めてとは思えない巧みさで、一条はUFOキャッチャーを楽しんだ。取った景品は持ってきた買い物袋に入れる。 満足げに微笑んだ一条は、一条の勘の良さというか、飲み込みの速さに唖然としている遥に聞いた。 「……んで、これどういうゲームなの?」 「……もしかしたら分かんないまま遊んでた?」 「うん。何というか、釣りみたいな感じで。え、これって釣りみたいなゲームじゃないの?」 「遠からず……近からず……かな?」 次は体感ゲーム機はどう? と、遥は一条を誘ってみる。 禍々しいキャラクターや背景が描かれていたボックスが目を引くそのゲームは、ガンシューティングゲームと言って、単純に言えば銃で敵を倒すゲームだ。 一応プレイ前にデモで操作説明があるが、前もって遥は一条に説明しておく。さっきのUFOキャッチャーは説明しそびれてしまったからだ。全く問題無かったが。 「この銃で、とにかく向かってくる敵や、画面に出てきた敵で撃って。最後まで死なずに行けばゲームクリアだよ。 それで弾が無くなったらこの足元にあるペダルを押せば、球が充填されるから。OK?」 「とにかく撃てばいいんだね。任せといて」 と一条はグッと拳を握り力強く答える。不思議な位、凄く頼もしく感じる。 早速ゲームが始まる。二人とも無我夢中で、向かってくるゾンビやらコウモリやら吸血鬼やらを撃ち抜いていく。 意外にも遥はこの手のゲームは中々得意としており、手慣れた動作で正確に標的を倒していっては、スコアを積み重ねていく。 一条さんはこういうゲームはは初めてだろうから、死んでも仕方ないだろうな……。と、一条の方を覗いてみる。 が、またも遥は一条のポテンシャルの高さに驚かされる事となる。 軽くゲームの遊び方を教えたばっかりのに、まるでずっと昔から遊び慣れている様に、一条は襲いかかって来る敵を撃ち抜いていく。 おまけに弾数が無くなった場合のペダル押しも実に早い。一々狙わず画面に目を向けたらすぐに撃つプレイスタイルはベテランの様だ。 ハッとして遥は自分の方の画面を見ると、既にゲームオーバーになっていた。 遥は画面に集中しているせいか、まるで目つきが違う一条に、恐る恐る聞いた。スコアは数秒の間にガンガン上がっていく。 「ねえ、一条さん……」 「何? 神守さん」 と、一条は普通に答える。声は明るいのだが、目つきが怖い為雰囲気が違う。というか怖い。 「何でそんなに上手いの? もしかして、昔やった事あると……か?」 「銃を撃つ時はこうやって撃てって、先生に教えてもらったの」 「……先生?」 一条のその言葉に、遥は不思議そうに聞き返す。 「師匠……とは別に、私にこういう戦い方を教えてくれた先生がいてね。 玉藻先生って人なの。ホント……凄い厳しかったな」 その口調には、相当厳しかったのだろうか、苦々しい物を感じる。 これほど気丈な一条さんにこう言わせる玉藻先生ってどんな人なんだろう……と、遥は考えられるだけの恐ろしい容姿を思い浮かべる。 玉藻先生……名前だけだと何となく可愛らしい気がするけど。 しかし疲れてきたのか、一条の集中力は次第に乱れていき、残念だが最終面でゲームオーバーとなってしまった。 しかしゲームオーバー後のスコアは一位であり、二位との得点差は圧倒的である。 「凄いよ一条さん! 慣れてる人でもこれって結構難しいのに」 「結構面白かったよ。ありがとね、神守さん」 「……ねぇ、一条さん、もし良かったらその玉藻先生って人の事、もう少し教えてくれる?」 「うん。厳しいとは言ったけど、普段は……まぁ普段も厳しいっちゃ厳しいけど、優しい人だよ」 普段も厳しいんだ……けど、そういう人ほど本当は優しいんだろうな、と遥は思う。 それにしても一条さんがこれほど逞しくて強いのは、師匠とか玉藻先生って指導者が凄いからなんだろうな、とも思う。 「でも私なんてまだまだ。こういうのだと私よりもっとすごい人がいるんだよね」 「へぇー、どんな人?」 「私より年下のまどかちゃんって子。その子、普段はおっとりとしてて優しいんだけど銃を握ると……ね」 そう言って一条は苦笑する。 その苦笑にはどんな意味が込められているのだろう、と遥は思うが何となく言及しない。 にしても冒険談も面白ければ、一緒にいる人達も面白いのも当り前だろうな、と遥は思う。 ふと、遥の視界にとある物体が入った。カーテンで仕切られた三メートル大の大きなボックスを見、遥は一条に言った。 「そうだ! プリクラ撮ろうよ、一条さん」 聞き慣れないその「プリクラ」という単語に、一条が首を傾げた。 「ぷりくら?」 「そう、プリクラ! プリント倶楽部って言って、写真が撮れるんだよ」 遥の説明に、一条はプリント倶楽部と呼ばれている物体へと目を向ける。 あの大きな箱みたいな物体に入ると写真が撮れるのか……? 一体どんな原理で写真を撮れるのかと……一条はなんだか妙に不安を抱いた。 「えっと……そろそろ買い物行かない?」 「まだ良いよ。さ、行こ行こ!」 「うーん……だけど……」 妙に歯切れが悪く、一緒に行こうとしない一条に、遥がどうしたんだろう? と疑問符を浮かべる。 ……と思うが、そうか、一条さんはゲームセンターに来た事が無いし、何よりプリクラと言っても何が何だか分からないだろうなと考え直す。 確かに、プリクラを全く知らない人にあんなのに入って写真を撮ると言っても上手くイメージできないだろう。 だけど、ここは強引にでも連れ込みたい。と、遥は思う。 ここで一条さんとプリクラを撮る事が、この特殊すぎる状況下を示す、何よりの証拠になる。 普通に一緒に写真を取ればいいんじゃないか、という考えもある。というか、一条さんはそっちを選ぶと思う。 けれど、遥はプリクラの方を選ぶ。何でプリクラの方がいいのか、遥自身よく分からない。けど――――――――。 私は、私とプリクラを撮りたい。別の世界の私と一緒に過ごしたって言う、証明を残したい。 「大丈夫だよ、直ぐに終わるから」 「ホント? ホントにすぐ終わる?」 と警戒して顔を引きつらせる一条をちょっと可愛いと思いながらも、強引に遥は手を引っ張って、一条をプリクラに連れ込んだ。 自分から撮る事はあまり無いが、友達とゲームセンターに来た時には、締めとしてプリクラを撮る為手順は普通に分かる。 素早くボタンを押して、直ぐに撮影準備に入る。 「良い、一条さん? 私がボタンを押したらカウントが始まるから、目の前のモニターに向かって何でも良いからポーズして。 それで出来たら笑顔で撮って欲しいな」 「笑顔でポーズすればいいの?」 「うん!」 言うが早く、遥は撮影準備から撮影本番へと移る為、ボタンを押した。 撮りまーす! カウントするからポーズの準備を! というアナウンスが流れる 10,9、とアナウンスがカウントし始める。 「一条さん!」 「う、うん」 3,2,1、はいチーズ! とアナウンスが言った瞬間、一瞬だけストロボが眩しく二人を照らした。 それから数秒後、先程カメラが撮ったであろう、遥と一条の姿がモニターに映し出される。 すると遥は映しだされたそれを見て、小さく吹き出した。自然体で映っている遥に比べ、一条が異様に固いのだ。 一応ピースしてはいるが、その笑顔はとても固く、明らかに作り笑いに見える。 「ホントに自然で良いんだよ、一条さん。緊張しなくても」 「ご、ごめん、なんか変に緊張しちゃって」 「一応後数回取るから、もっと自然に撮ろ? 大丈夫?」 「うん。……多分」 ×××××× 「つまり、だ。「何か」ってのはトンデモなくやばい……って事で良いのか?」 俊明がそう言うと、紫蘇は大きく頷いた。 一応、話の筋は通った。紫蘇がこれほどまでに怯えていたのは、「何か」がセカイを脅かす危険性があるほど、ヤバい存在だという事だ。 その「何か」が恐らく近づいてきているから、紫蘇の恐れが限界を超えたと。で……。で、だ。 ……普通にまずいのではなかろうか、と俊明は考える。もしかしたらそれがもう、近くに居るかもしれない。紫蘇の様子からして。 「でさ、シュタムファータァそいつが今どれくらい近くに居るのか、いや、何処にいるのか分からないか?」 俊明の質問に紫蘇は二回、大きく首を横に振る。 「存在を感じる事だけは出来るんです。けど……ハッキリとどこにいるかまでは……」 「そうか……」 「ごめんなさい……」 正直、かなり参った事になった。「何か」が何処にいるか分かっていれば、多少気が楽になるのだが。いや、ならないか。 一先ず内心抱え込んでいた、不安や恐怖を俊明に吐き出せた為だろう、紫蘇の雰囲気が大分明るくなった。 というより、いつもの紫蘇に戻ったと言える。それだけでも、俊明は大分気が楽になった。 ……そういえば、俺はまだシュタムファータァのあの問いに答えてない。 変身、いや……リーゼ化していいかに対する、返答を。 「……なぁ、シュタムファータァ」 俊明の呼び掛けに、紫蘇が俊明の方を向いて、見上げる。やけに距離が近い気がして、俊明は妙に照れ臭くなる。 紫蘇が立ち上がろうとしている為、支えながら俊明も共に立ち上がった。 俊明は紫蘇に向き合い、紫蘇も俊明に向き合う。こんなにシュタムファータァって小さかったっけ、と俊明は変に感慨深くなる。 軽く深呼吸して、息を整え、俊明は紫蘇に言い放つ。 「……お前が望むなら良いぞ。リーゼ化」 俊明の言葉に、紫蘇の瞳孔が大きく広がる。驚いているのか、それとも、別の感情か。 「そりゃあさ……こんな人が沢山いる中でリーゼ化したら、色んな意味でヤバいというか、危ないとは思う。 思うけど、もしも今動かなかったら、沢山の人が酷い目にあうかもしれないんだろ? なら、迷ってる暇は無いと、俺は思う」 俊明がそう言うが、紫蘇は口を開いて見上げたままだ。 もしかしたら俺が駄目だと、何を考えているんだと怒られるんじゃないかと、思っていたのかもしれない。 しかし、俊明は紫蘇の意思を優先した。人々を助ける為にリーゼ化したいという、紫蘇の意思を。 「でも、私……」 だが、紫蘇はまだ迷う。 自分自身が言ったとはいえ、こんな人が多い中シュタムファータァに――――――――本来の姿に戻ったら、一体人々の目に私はどう映るのか。 もしかしたら畏怖されるかもしれない。化け物扱いされ、恐怖心を抱かれ、忌み嫌われるかもしれない。 だけど……。 俊明が紫蘇の両肩に両手を乗せた。そして俊明は紫蘇に語り掛ける。一字一句、しっかりと。 「心配すんな、シュタムファータァ」 「お前はこの町―――――――いや、違うな。このセカイを守る為の、正義の味方なんだ。 お前の戦いは大切な人を、大切な世界を守る為の物だって、俺はそう信じてる」 「ヤスっちさん……」 「俺が、一緒に居るから。いや―――――――」 「俺と一緒に戦ってくれ、シュタムファータァ。このセカイの為に」 紫蘇はハッとした様に、俊明を見上げた。 今の紫蘇の目に映る俊明の顔は、今まで一緒に過ごして来た中で一番頼もしく、それでいて優しく見えた。 紫蘇は静かに目を閉じる。数秒、そうした後ゆっくりと目を開けて、俊明を見据える。 見据えながら紫蘇は、さっきまでの泣き出しそうだったり、心許ない口調ではなく、いつもの紫蘇らしい口調で、言う。 「ヤスっちさん」 俊明は無言で、紫蘇を見据え返す。 「私、戦います。ヤスっちさんや、ヤスっちさんの友達以外の人達にシュタムファータァとしての姿を見られるのは怖いです。 怖いけど……だけど、私戦いたいんです」 「私もヤスッちさんと一緒に戦いたいです。このセカイの為に」 ×××××× 「結構上手く撮れたんじゃ……どう?」 ゲームセンターを後にし、ショッピングセンターの真ん中に位置する中庭へと遥と一条は移動した。 ショッピング等で疲れた人々の憩いの場である中庭は、ガラス張りの天井から太陽が優しく差し込み、目の保養となる木々や綺麗な花々が咲き誇る。 家族連れや子供達の歓声が心地よく響く中、ベンチに座って、遥と一条はプリクラで撮った写真を二人して眺めている。 笑顔で、とは言ったが、最終的に遥も一条に釣られて何故だか固くなってしまった。写真には不器用なな笑いとピースを浮かべる二人が映っている。 「慣れない事はするもんじゃないね……」 写真をじぃーっと見ながら、一条がボソリ、とそう言った。 だが遥は逆に、笑顔を作ろうと頑張るが、結果固くなってしまう一条が可愛らしく思える。凄く可愛らしく思える。 しかし今度は一条さんと一緒に、本当の笑顔で写ってる写真、ううん、プリクラが撮りたいと、遥は思う。 しかしいつ撮れるかは分からないが……。 「ホントにごめんね、一条さん。なんか無理やり撮らせちゃったみたいで……」 遥がそう言うと、一条は頭を大きく横にオ―バーアクション気味に振る。 「神守さんが悪い訳じゃないよ! 私がそのプリ……プリ……」 「プリクラ」 「うんそう、プリクラが妙に肌に合わなかっただけ」 そう言って一条は謝った。そんな一条を見て、遥は何だか意地悪してやりたい気分になった。 ニヤニヤしながら近寄ると、遥は一条の両頬を優しく掴むと、ぐにっと引っ張ってみる 一体何をするだ―と言いたげな一条に構わず、ぐにぐにと引っ張りながら遥は言う。 「じゃあまたプリクラ撮ろ? 次は笑顔で」 「えひゃおで?」 何だか赤ちゃんの肌みたいで柔らかいな、と一条の頬を引っ張りながら、遥は言葉を続ける。 「そう。もしも笑顔で撮れなかったら、私の言う事聞いて貰うから」 そう言いきり、遥は一条の頬から手を離す。痛いのか痛くなかったのか、一条は頬を擦っている。 「もし笑顔で撮れなかったら……今日の夕食を作るって事で。ほら、昨日は私が作ったじゃない?」 「それなら別にプリクラ撮らなくても作るよ?」 「駄目。それじゃあ意味無いの。良い? 帰りにもう一回プリクラ撮るから、絶対笑顔で撮ろうね、一条さん」 そう言って悪戯っ気に満ちた笑顔を見せる、遥。 そんな遥に、一条は変な約束をしてしまった、とは思うが全然悪い気はしない。 他の世界に渡る事はあれど、プリクラに挑戦したのは本当に初めてだったから久しぶりに緊張してしまった。 もう、プリクラがどんなモノなのか理解出来たし、今度は本当に笑顔で撮ろう。と、一条は思う。 ―――――――この世界に居るのも、今日で最後だし。 「……分かった」 「絶対だよ? 絶対に笑顔で撮るんだよ」 「分かってるよ。けど、私からも条件」 と言いながら、一条はさっきのお返しとばかりに遥の頬を引っ張る。 「もし笑顔で撮ったら、今日の夕食も神守さんが作ってね」 「おっふぇ。ぜっふぁいえふぁおだよ、いちひょうさん」 まさかの一条の行動に驚きながらも、負けじと遥も一条の頬を引っ張り返す。 遥も一条もしばらくそうやって互いの頬を引っ張り合う。が、不意に両手が外れた。 変な意地の張り合いに、遥は無性に何かおかしくなって、大声で笑う。 誘われるように、一条も笑う。何がおかしいのか分からない。けど、何だかおかしい。 二人の笑い声は、天井から見える青天へと、吸い込まれては消えていった。 遥と一条は青天を見上げる。雲一つ無い、眩い太陽が差しこんできて日光が気持ち良い。。 もう一人の自分と過ごす休日。遥は何だか今という時間がずっと続けば良いな、とぼんやり思ったりする。 と、アイスクリームを売っている屋台に遥は気づいた。 「一条さん、アイス好き?」 ×××××× 遥と一条、紫蘇と俊明がいるショッピングセンターの遥か上空。 紫蘇の不安の元凶である「何か」が黒い粒子を絶え間なく放出しながら雲の隙間を縫って飛翔する。 しかし「何か」の存在が気付かれる事はない。「何か」は自らを透明化させて飛んでいる為だ。 しかし透明化と言っても本当に透明になっている訳では無く、装甲を変化させて周囲の雲々を反射する事でカメレオンの様に溶け込んでるのだが。 黒い粒子までは透明化出来ないものの、周囲を旅客機も戦闘機も鳥すらも飛んでいない為、存在を気付かれる事はなさそうだ。 と、羽の様に伸びている、背部の装甲板を若干閉じると、「何か」はその場でホバリングするように急停止する。 そして脚部に備われているスラスタ―を上向きへと変形する。スラスタ―に合わせる様に粒子が上へと放出されていく。 『目標地点に到達』 無機質な男の声がそう言った。 先程以上に粒子の放出量が増していく。そして。 『準じ、ターゲットを同時認識。降下開始。着地と共に戦闘態勢に移行』 次の瞬間、脚部ならぶ背部、全身から粒子が爆発したかと思われるほどに一気に放出され、「何か」がショッピングセンターに向かって急降下していく。 傍から見ると落下していく「何か」は、黒い隕石の様だった。 ×××××× 「それでどうする?」 俊明は紫蘇にそう聞いた。 「そうですね……まず」 その時だった。紫蘇の頭に稲妻の様な衝撃が奔る。紫蘇は思わず頭を抑えた。 紫蘇の様子に俊明は慌てて反応する。 「シュタムファータァ!? どうした!」 「……来ます」 紫蘇は天井を見上げた。その顔は驚きと、恐怖と、不安と、様々な感情が混然となっている。 「それが、ここに来ます」 ×××××× 「はい、一条さん」 「ありがとう!」 再びベンチに座って、遥と一条は先程購入したアイスクリームを堪能する。 遥は三段重ねだが、一条は豪快に五段重ねてもらった。アイスを選ぶ時の、一条の嬉しそうな笑顔と言ったら。 大きく口を開けて、遥はパクリとアイスをほおぼっては、幸せそうに笑う。 そんな一条を見て、遥はアイスを買って良かったと思う。いつもよりずっと、アイスが美味しく感じる。 「あ、神守さん」 一条が遥に呼び掛ける。 「何?」 「ちょっとアイス食べるの待って」 一条にそう言われ、遥は一旦アイスを食べる事を止める。一体何をするんだろう、と遥が楽しみにしていると。 一条は三段目のチョコチップアイスをほおばった。遥が買った方のアイスにチョコチップアイスは無い……が。 その時、遥の下にチョコチップアイスの食感、味がほんのりと浮き立ってきた。 「えっ? あれ、私が今食べたのバニラ……」 「驚いた?」 驚いている遥をニヤニヤとした顔で見ている一条。 「昨日説明した、感覚を共有するってのを今やってみたの。 こうやって、同じ世界にいる同一人物同士は、味覚や聴覚や視覚を共有できるんだよね。だからこう……」 「……ごめん、何か話が難しくって忘れちゃった」 「良いよ別に。凄い驚いたよ、一条さん」 「なら良かった。驚かせたかったから」 別におかしくもないのに、二人はまた笑った。 「……ねぇ、一条さん。一つ聞いていい?」 「何? 神守さん」 「一条さんって、如何して旅を続けてるの? その……大切な師匠を探す、以外の理由とかある?」 「理由かぁ……あんまり考えた事無いかなぁ」 「こう、強くなる為だとか、どうしても叶えたい夢があるとか」 「叶えたい夢か……だったらあるかも」 「何何?」 「秘密!」 「なーんでさー。教えてよー、一条さん」 「そうだね……じゃあプリクラ撮ったら後で」 <マスター! 上です!> リヒタ―が叫んだ瞬間には、全てが遅かった。 天井のガラスが豪雨の様に人々へと降りかかる。同時に天井を支えている鉄筋がひしゃげながら落下し、花々を押し潰した。 木々が次々と倒れては、人々の歓声が絶叫に、悲鳴に、嗚咽に、絶望に変わるまで数秒かからなかった。 混乱の中で、必死に一条が皆に逃げる様、叫んでいるのが遠く聞こえる。 一時的に途絶えていた遥の意識が、次第に回復していく。体中が痛いものの、どうにか立ち上がる。 突然何かが大きな音を立てながら落ちてきた事くらいしか分からない。 ……私、まだ、生きてる。 自分がどんな行動をとったのか思い出せないけど、その場でしゃがんだか、倒れたかどっちかだと思う。 何にせよ、訳の分からない事態が起きた事だけ、理解できる。 何かが落ちてきた。平穏をぶち壊す様な、とてもつない何かが落ちてきた。 滲んでいた視界が、次第にクリアになっていく。段々、滅茶苦茶になっていた頭の中が整理されていき……。 「……な……に……?」 目の前で、一条が巨大な何かと戦っていた。 いや、戦っているというより、遥を守る様にリヒタ―を構えて、それに抗っている様に見える。 遥は立ち上がる。立ち上がって、一条に、聞く。 「一……一条……さん」 「逃げて、神守さん」 遥の方を向かず、一条がそう言った。 その音色はさっきまで穏やかに遥と話していたときとはまるで雰囲気が違う。上手く言えないが、その音色は――――――――。 異様なほど、殺気立っていた。 「わた、わたし……」 「私に構わず逃げて」 「わた……」 「逃げなさい! 絶対に、振り向かないで!」 一条の叫びに、遥は何もかも理解した、様な気がする。 遥が必死に走っていく音が遠く聞こえる。このまま、ここから無事に逃げて欲しい。それが、今の一条にとって一番の願いである。 頭から生温かい物がたらり、たらりと垂れてきては、滅茶苦茶にされた地面に落ちて染みを作る。 一瞬、思った。 一瞬だけ、思ってしまった。 このまま、穏やかな生活に、昔の様に戻っても良いかなと。 昔みたいに、賑やかで目まぐるしくて、けれど穏やかで優しい日々に戻っても、良いかなと。 だけど運命はまだ、その願いを叶えてはくれなそうだ。 「ごめんね、神守さん」 ぼやけている視界でそれを捉えたまま、一条は自嘲的に呟いた。 「プリクラ、もう撮れないかもしれない」 the Strange dream 後編(中)に続く 「あれが動いたぞ、リヒト。そろそろ行くぜ」 「分かった。報酬は例の奴で良いんだな」 「あぁ、KKに持って来させてくれ。それと、タカ坊に伝言頼む」 「何か伝える事でもあるのか?」 「田所の居場所だが―――――――」 「ちっ、電池切れか……」
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ジグソーパズルと教育論 最近、仕事の関係で教育論について猛勉強しているのだが、教育関係者の方々のお話や学校現場を見る中で、最近の教育方法について自分なりの考えをまとめてみようと思う。 たとえば、勉強することで得られる知識のかけらをジグソーパズルのピースだとしよう。 これまでの学校で行われてきたとされる「詰め込み型教育」といわれるものは、いわば、このピースの収集(断片化された知識の蓄積)を重点に行われてきた教育であると思う。 まず、手持ちのピースを頭の中に揃えるために、僕たちは学校へ行き、塾へ通い、大事な単語や事柄を覚えて記憶する。 こうやって集めたピースが頭の中で全て揃うと、やがてぼんやりとピース同士の位置関係が見え始め、なんとなく絵が見えてくる。これが知識の体系化に相当するもの。 初等中等教育で学んだ知識が、高校や大学で因果関係がつかめたりして急に面白くなるのはこうした絵を完成させる段階に来るからだろう。理系なら数学や物理で覚えた公式の関係性が見えてきたり、文系なら歴史を軸にして人物や史実と芸術、社会がつながったりする面白さがある。 ただ、この教育は、まず頭の中にピースをすべて蓄えることが重要になる。 ピースの大半が揃わないと絵が見えてこないので、そのピースの組み合わせ方や絵の全体像を楽しむという、知識の醍醐味は教育を受けている 時には、余りピンと来ず、もっと後になってから気づくことになる。 当然、昔から教科書や授業案は体系的に知識が得られるよう設計されてはいるのだが、現場の教え方、そして僕たちの学び方によるためか、その場で体系的に学び取ることは難しい。 大人向けの歴史教科書や科学の本が流行ったり、授業形式のバラエティ番組が流行ったりするのは、こうした教育の影響を表しているように思う。つまり、僕たちはたくさんのピースを持っていながらも、そのつながりを意識していないために絵が見えておらず、改めてピースのつながりのヒントを学ぶことで絵が急に完成し、「そうだったのか!」と気づくことになる。 これに対し、最近教育研究者の間で注目されている多くの教育手法は、このジグソーパズルの繋げ方・組み方に重点を置いたものである。 詰め込み型教育に比べ、教わるピースの量は減るのだが、学習者間の対話や議論によって思考の整理を行い、ピースとピースはどこが繋がっているのだろうか、なぜこのピースとピースは繋がるのかということを一つ一つ丁寧に考えさせていく。 こうした教育だと、当然全体の絵は完成していないのだが、少ないピースでも繋がって部分的には絵が見えているので、足りない部分が自ずと見えてくる。 欠けているピースを自主的に集めることができる。 ただ、当然この教え方は、つなげ方を一部分でもきちんと教わっていないと、ピースは足りないし、絵も全く見えないまま大人になってしまい、目も当てられないことになるという危険性はある。 欧米の学校で見られる、子どもが円座になって対話形式で授業を進行するような教育は、こっちのやり方に近いのかもしれない。 これらの二つの教え方の違いは、テストで何を計るかにも影響してくるだろう。蓄えたピースの数を量るテストか、つなげ方の理解度を測るテストか。 十分に学校教育を受けていてもPISAやTIMSSのスコアに反映されないのはこうした図り方の違いにも表れているように思う。 「円周率はおよそ3と教えられている」という話が以前あった。 小数点以下の掛け算の教える範囲の関連でこうした教え方(という都市伝説?)に批判があったが、これまでの教育でも「円なら3.14を掛けておけばいい」とただ覚えているだけなら、余り意味はない。大事なのは、自然を表す重要な鍵となる数に、小数点以下がランダムで無限に続くような数があるということ。この点を気づかせるためなら、「およそ」ってどういうことなんだろう?から始まる教え方もあると思う。 ピースは「3.14」でも「およそ3」でも良くて、その繋がりにいつ気づくか、いつ気づかせる教育ができるかが大事なんだと思う。 ピースの収集を重視するか、組み方を重視するか、どちらがいいかという問題ではないし、国民性やそれこそ個人個人にあった学び方はあると思うのだが、例えば、教育論や教育政策を評価するときに、「ゆとり教育」ではどういった教育のあり方が目標とされ、「学力テスト」では何が計られているのか、PISAやTIMSSが何を計っているのか、海外はどんな教育のあり方が目標とされているのかを考えておかないと、単純な批判や評価はできない。 その度に教育の転換だの改革だのが行われていると、教えられている子どもたちは振り回されてしまっているのではないだろうか。
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作戦の準備は整った。 解放軍は首都へ向かって進軍を開始し、 女王ルージュ奪還のための作戦を開始する。 スカーレットと砂塵の鎖は少し遅れて合流したが、 解放軍は新たな困難に直面することとなる。 この困難を打開すべく三度砂塵の鎖は戦うこととなる。 「開戦、5人の突入作戦」 「参りましょう。アリエスとアポロは首都近辺に結集しているはずです。」 準備の出来た砂塵の鎖を伴って、転送石を用いてスカーレットは出陣した。 出迎えたのは、アリエスと似たヴァーナ猫族の男性で、クロスボウを携えている。 男の名はアポロ。解放軍の将の一人で、アリエスの兄である。 「砂塵の鎖の諸君もよくやってくれた。この戦いに勝てばローグを無力化し、 ホロコースト打破に注力できることだろう。」 アポロは続けて、ウィリーに手紙を預かっている、と手紙を渡した。 手紙には、悪い報せとして「シビリアンの同志の何名かが怪人にさせられてしまった」とあった。 怪人にさせられた同志は全員介錯したが、こうなってしまっては冷血党に所属すること自体に命の危険を伴ってしまう。 シビリアンの生き残っている同志たちを集めて接触してきた解放軍と連携し、怪人対策のチームを結成した。 目下、ウィリー程ではないが腕の立つものが政治的立場を超えて怪人との戦いにあたっている。 我々のことは心配せず自分が信じた道を進んで欲しい。 また、新種の怪人が目撃されている。人語を話し、本能だけで襲いかかってきた怪人たちが連携の採れた動きを取ってくるので十分注意して欲しい。 手紙を強く握り締めたウィリーをアリシアは気遣うが、 ウィリーはその手紙を見て「やはり、自分には許してはならない相手が居る。」と、決意を新たにしていた。 アリシアはそんなウィリーに「気負いすぎては上手くいくこともうまくいかない。今は、目の前のことに集中するべきだ」と忠告する。 例え友を手にかけることになっても、やらなければならないことはある事を、ウィリーは実感していた。 スカーレットは出陣にさきがけて集会を行うべく解放軍の兵士を集め、 アポロから、「これより我ら解放軍はローグとの戦いのため、首都へと進軍を開始する。 それに先がけて、我らが王女スカーレット様よりお言葉を頂戴する。」 と声がかかる。 壇上に上がるスカーレットは自らの傷だらけの身体を隠すことはなかった。 スカーレットの姿を久しく見ていなかった解放軍の義勇兵達は今の姿に驚きを隠せない。 スカーレットは彼らの反応にも動じることはなく演説を始めた。 「解放軍に志を持って参加してくれたことに、まずは感謝します。 私の今の姿を見て驚いた方も少なくないことでしょう。 ですが、冷血党……いえ、ローグの行っている非人道的行為は、 私の体以上にに深刻な事態をこの国にもたらすこととなるでしょう。 それを止めるために私は皆さんに協力をお願いしました。」 「ですが、戦いで命を落としては元も子もありません。 戦う前に一つだけ……身の危険を感じたら、恥じることはありません。躊躇わずに逃げてください。 生きてさえいれば、必ずやり直せます。」 「そしてその上でお願いします。私たちに……いえ、この国のためにみなさんの力を、どうかお貸しください。」 演説を終えたスカーレットは深々と頭を下げた。 アリシア達は黙って胸に手を当て、演説を聴いていた。 彼女がどれほどの覚悟を持っているはわかっているが故に、多くを語る必要はなかった。 その覚悟を義勇兵たちも感じ取ったのだろう。拍手と歓声が上がった。 「出陣だ!首都へ向け、進軍せよ!」 アポロから号令がかかり、解放軍は進軍を開始する。 その進軍の途中、アポロはスカーレットへと声をかけた。 「スカーレット様」 「はい?」 「まさか、私達にまで逃げろとは申しますまいな。」 「アポロ……」 何かを言おうとしたスカーレットを静止し、アポロは続ける。 「あなた様もご存知のはずです。私達兄弟が子供の頃、 両親を殺された上に、兄弟3人バラバラにされる寸前、女王陛下に助けられたことを。 そして、女王陛下に育てられたことを。」 「女王陛下は私達を救ってくれただけでなく、母としての温もりも与えてくださった。 あなた様だけではない。私たちにとっても母と呼ぶべきお方なのです。」 「これは、私達兄弟の総意です。義母(はは)上をお救いするまでは、逃げるつもりはありません。義姉(あね)上」 アポロはあえてそう呼んだ。幼少から女王に育てられた彼ら兄弟にとってスカーレットは義理とはいえ姉と呼ぶべき人物だった。 そして同じように、自分たちを育ててくれたルージュを義母(はは)と呼ぶのも、 彼らの不退転の決意の表れだった。 先行していたアリエス達に合流したスカーレット達。 首都がすぐ見える場所で、王城が高くそびえ立つ。 「兄さん」 そうアリエスが声をかけてきた。 「アリエス、状況は?」 「奴ら、とんでもない事をしでかした。説明するから天幕の中へ。 砂塵の鎖の諸君もだ。君たちの力が必ず必要になる。」 スカーレットも一緒に天幕へ入ろうとするが、 アリエスはそれを止めた。 「スカーレット様。後で作戦を説明しますので、 先遣隊への激励をお願いします。」 解放軍の最高責任者として「何故、私が?」と思わないわけはないが、 アリエスに何らかの考えがあるのだろうと判断し、 スカーレットは先遣隊への激励へと向かった。 天幕の中では肉が焼けたような匂いが漂う。 布が何かの塊にかけられ、ロウソクが点っている。 「なんだ、これは・・・・・」 そう考えるのも無理はない。 「あまり、何度も見たくはないものなのだがな…… これを見せないことには、何も説明ができん……」 アリエスが十字を切って布をとると、そこには焼け焦げた肉の塊があった。 「ローグは、近隣の村から子供をひとり残らずさらって人質作戦を取っている。 これは、その犠牲者の遺体だ。1時間前の事だが・・・・・・ 流石に、これをスカーレット様に見せる気にはなれないよ。」 と、アリエスはローグのとった作戦の説明を始める。 ローグは城の入口周辺の守りを固めて陣取り、人質も一点に集中させている。 突入出来そうなポイント全てに子供を配置していた。 「お前たちが一歩でも動いたら、ここにいる子供たちを殺してやる。」 ムカデのような姿をした怪人がこう宣言した。 人語を話す怪人はこれまで目撃されていなかったはず…… 解放軍は自らの認識を超えた存在を前に戸惑いを隠せない。 たまらず解放軍の兵士の一人が 「子供を人質に取るとは、恥を知れ!」と、人質の解放を要求する。 もうひとり、ムカデ怪人の傍らに立っていた水牛の姿をした巨漢が前に出て、 「我々にも我々の作戦がある……おい」 と、ローグの兵士一人に子供を連れてくるように促した。 子供を掴むと、水牛怪人は「ただの人質作戦じゃない。警告はした」と、 泣き叫ぶ子供を上に向かって放り投げ、 それに呼応してムカデ怪人が「恨むなら解放軍を恨むんだな!死ね!」と、 そのいくつもの手に持った銃を宙にいる子供に向かって一斉に発砲した。 子供の泣き叫ぶ声はすぐに止み、そのまま地面に落ちた子供に容赦なく火炎を浴びせる。 ローグの兵はまるで宴会芸でも見ているかのようにムカデ怪人に喝采を送った。 そして、水牛怪人がその子供の遺体を解放軍に向けて放り投げて、 「デモンストレーションはここまでだ。 子供たちをこのように惨たらしく殺されたくなければ、おとなしくしているのだな。」 そう告げて、ムカデ怪人共々城門の奥へと入っていった。 「ローグめ、卑劣な作戦を……!」と、アポロは憤る。 「子供たちの精神的疲労は限界が近いはずだ。あんなものを目の前で魅せられてはな。」 「砂塵の鎖の諸君にはすまないがまず偵察隊のサポートをしてやってほしい。」 アリシアたちはその後偵察隊へと合流し、現在状況を確認する。 ローグの現在の動きについて 陣頭指揮はオルガではなく、ローグの幹部格が取っている。 恐らくはムカデ怪人と水牛怪人がとっているのだろうと推測される。 「そういえば落ち着いて振り返ってみたら、 何故、怪人が喋っていたのだろう。喋る怪人はいなかったはずなのに。」 と、上官に確認を取った。 子供たちの様子 目の前で一人惨殺されたこともあって、疲れている様子。 ローグ兵達もしびれを切らして、子供たちを血祭りにあげてしまおう等と相談し始めており、 時間的猶予はあまりないことが伺える。 首都に突入する方法 アリシアがふと思った事を解放軍の兵士へと告げる。 「スカーレットとともに首都を脱出したとき、どうやって脱出したの?」 その言葉を聞いて解放軍の兵士たちは何かを思い出したかのように、はっとする。 「そうだ、抜け穴があるんだった。」 首都の警備兵の詰所へと直通の地下通路があり、 そこからなら首都に入り込むことも不可能ではない。 問題は、ローグ達がこの抜け道に気がついているかどうかだが…… しかし、子供たちの疲労は限界に達している。 ローグ兵士達も退屈し始めて、いつ子供たちに魔の手が及ぶかわからない…… 作戦は、決まった。 天幕へ戻った砂塵の鎖に、アリエスはこの地下通路を通って首都へと突入し、 背後からローグへの奇襲を仕掛けることを指示する。 ローグの兵士がひるんだ隙に子供たちを救出、 砂塵の鎖はそのまま首都へと突入してルージュを奪還する。 そこにスカーレットがやってきて、 彼らだけに任せてはいけない、と自らも砂塵の鎖と共に往く事を進言した。 アリエスもアポロも、「そう言うのはわかっていた」という顔で、 「止めても、行かれるのでしょう?」と聞く。 スカーレットが黙って頷くと、「その代わりに、これを。」と、 スカーレットにハンドグレネードを一発、手渡した。 「これは信号弾です。殺傷能力はありません。 撤退の合図として、お使いください。」 母であるルージュを救うという目的を、自らが先頭に経たずに何とするものか、 というのがスカーレットの思うところであり、 軍を率いるものの行動としては、軽率で独善的ではある。 しかし、それでもなおアポロたちが止めないのは、 その傷だらけの身体を以て人々のために力を尽くすと、 そう心に誓ったスカーレットの不退転の決意を知っているからに他ならない。 スカーレットも自ら戦う準備を整える。 ブラックハウンドを率いて戦う彼女は軍師としての才覚を持っていた。 「では、行きましょう。」 抜け穴へと突入する砂塵の鎖とスカーレット。 その背後で、アポロたちから解放軍の兵士へと激が飛ぶ。 「これより、砂塵の鎖とスカーレット様が首都へ潜入する。 彼らなら必ずローグに隙を作り出してくれることだろう! その隙を決して逃すことなく子供たちの救出にあたれ! 義勇兵の諸君には私から合図を送る!全力でローグに打って出てくれ!」 一斉に声が上がる。 抜け穴から潜入した砂塵の鎖は素早くローグの背後へと周った。 見張りの兵士への奇襲に成功し、侵入者がやってきたと連絡をさせることもなく、 手早くこれを撃退することに成功した。 そして、離れたところから攻撃できるアリシアの火炎とウィリーの使い魔たちのコンビネーションがローグ兵士を襲う。 アリシアの炎が、ウィリーの使い魔が、ローグの兵士を吹っ飛ばした様子は城門側からも確認できた。 何が起きたのかとローグの兵士たちが一斉に後ろを振り向いたその隙を、解放軍は逃すことはなかった。 「子供の周りにいるローグを排除しろ!」 アポロは矢をつがえてそう叫び、解放軍の射撃兵達は射撃によって子供の周りのローグを倒し、 これに合わせて正規兵たちが突撃し、子供たちの奪還に成功する。 それを確認したアポロは、義勇兵たちへ向けた合図として青い信号弾を射出し、 合図を確認した義勇兵達が鬨の声とともに一斉になだれ込み、解放軍とローグの戦いが始まった。 アポロの青い信号弾は砂塵の鎖からも見えた。 アリシアはそれを見て両手の炎を払い、「あっちも、うまくいったようね。」と、 解放軍が子供達を救出した事を確信する。 「作戦の第一弾会は成功だが、これで僕たちの戦いは終わりではない。」と、 ウィリーは次なる戦いへ向けて気持ちを引き締める。 インバースも、タージュも、心は同じだった。 「その通りです。私たちは次の作戦へ……お母様を、助けに行きましょう。」 そう言ってスカーレットはまっすぐ王城を指し示した。 「今、私達は王城の入口にいます。真っ直ぐ、王城に向かいましょう。」 住民たちがいるあいだは商店街として機能していたであろう、商店の立ち並ぶ地域を進む。 インフラ整備はあまりなされておらず、砂漠の道といった風情であり、 平時であれば商人たちの活気ある声が聞こえるであろう場所。 砂塵の鎖の行く手を阻んだのは、地中から現れたモグラのような姿をした怪人だった。 そこにローグの兵士達も合流し「ここから先へは行かせん!」と、 砂塵の鎖へと襲いかかったが、アリシアがこれらの敵の攻撃を素早く分析し、 インバース、ウィリーの攻撃はローグの兵もろとも彼らをなぎ払った。 先を進むと、次なる障害が待ち構えていた。 解放軍の襲撃を予期してなのか、バリケードが三層になって作り上げられていた。 スカーレットによれば、王城への最短ルートはこのバリケードを突破する事だが、 迂回する事で少々時間がかかるがバリケードを回避することも可能だという。 時間をかければ障害を避けて通ることも出来るだろうが、 解放軍の戦士たちは今こうしている間も必死に闘っている。 アリシアたちを王城へと向かわせ、ルージュを救出するという目的のために。 アリシア達は躊躇することなく、バリケードを破壊する事を選んだ。 バリケードを次々と破壊していくアリシアたちを発見したのか、 空からコウモリ型の怪人が飛来してきた。 これも先ほどのモグラ怪人と同じく足止めのために砂塵の鎖へと襲いかかってきた。 魔力を纏うコウモリ怪人の攻撃にさしものタージュの防御も本来の力を発揮しきれず、 思わぬ苦戦を強いられることとなる。 バリケードの破壊を一旦後回しにして、コウモリ怪人の撃退を優先し、 コウモリ怪人を倒した後、バリケードを破壊して次なる道を切り開いた。 ムカデ、水牛の怪人だけでなく、人語を話す怪人が明らかに増えている…… ローグの、オルガの怪人作成の技術の向上だろうか。 しかし、それは新たな悲劇しか生み出さない代物だ。 ローグの蛮行を止めるためにも決意を新たにする5人。 「城に突入する前に皆さんに行っておかなければなりません。」 「先ほどのアポロの信号弾と同じような赤い光を、撤退の合図を見たら、そのときは私に構わずに逃げてください。」 思わぬ言葉に驚きを隠せない4人。 「いかに姫とは言え、そのような命令は……」 「あなたたちには大きな負担をかけてしまいますが、私の事よりも義勇兵を、 人々を守ることを優先して欲しいのです。 そしてもし、この先で私が倒れるようなことがあればあなた達には人々の希望として戦ってもらいたいのです。これは、王女としての命令ではなく人々の希望を背負って戦ってきた者としての願いです。」 スカーレットの死さえ覚悟を目の当たりにした4人はスカーレットに、 簡単に命を諦めるような事はしてくれるなと。 もちろん、スカーレットも命を諦める気は毛頭ない。 しかし、軍を束ねる者として後を託せるものとして砂塵の鎖を見出した。 あくまでも自らに万一の事が起きた時、軍が瓦解する事を懸念しての話であった。 5人は、王城へと歩みを進めた。 戦いをここで終わらせ、ホロコーストを破壊するために。 一方同じ頃、解放軍とローグは今もなお互角の戦いを繰り広げていた。 しかし、突如として地中からモグラ怪人が現れて、戦線を崩されてしまう。 アポロはこの状況を見て、「これでは王女様達も思うように進めないだろう」と、 主君と砂塵の鎖を援護するべく城へ向かって駆け出した。 王城はかつて国王が重税を課して建造させたのだろうか。 砂漠にある城に似つかわしくない外観をしているが、 その一方その佇まいは決して悪趣味ではない。 ウィリーはその城を複雑な心境で見つめていた。 民衆を苦しめてまで、このような豪勢な城を作ることに意味があったのか。 王城へ侵入した5人はスカーレットの案内で、 最短のルートを通ってルージュの私室へと歩みを進めていた。 「この先に私達の私室があります。皆さん、後一歩です。」 しかし、その後一歩にはまだ届かない。 廊下で最後の門番、水牛怪人とムカデ怪人が立ちはだかった。 水牛怪人は待っていたと言わんばかりに 「オルガ様の言ったとおりに来るとはな。外の者たちを全て退けたということ。見事だ。」 と、ここまでやって来た砂塵の鎖の武勇を称える。 「まあ、さっきのガキみたいにしてやれば、良い見せしめになるだろうよ。 ……久しぶりだな、どっちつかずの恥知らずめ。」 ムカデ怪人はウィリーに向かってそう言い放った。 ウィリーは自分に向かって久しぶりだというこの怪人の言葉遣いに心当たりがあった。 オルガとグレンに面会を求めたとき、ウィリーに向かって発砲した兵士と、 ハルバードを携えた巨漢の二人組だった。 「まさか……」とウィリーはムカデ怪人のキャリバーに目をやって、あの時のふたりだと確信を得た。 「裏切り者」という言葉には流石にウィリーも黙ってはいられず、 裏切りだというのならそれは良いだろう。 国を変える組織が冷血党と、そしてグレンだと信念を持っていたはずが、 今となっては国を混乱に陥れる原因となってしまっている。 目指したものを失ったのなら、それを糺すのが人としての筋だと。 ムカデ怪人が更に返そうとするのを静止して、 水牛怪人は 「お前が冷血党の姿を見て何を思ったのかはわからない。 だが、どういう理由であれお前が冷血等を抜けた事実だけは変わらない。 そして、王女をこの先にいる女王に会わせるなという命令だ。悪く思うな。」 そう告げて、ふたり揃って戦う構えを見せる。 「グレンやオルガに従って、人としての姿を捨ててまで戦う理由はあるのか」とウィリーは問うが、 その問いに対してムカデ怪人はより強い力を求めた結果だと答えた。 彼らを倒さなければ先へは進めない。 戦いは始まった。 水牛怪人は角から電撃を放ち、アリシアを狙うが、 そうはさせまいと庇ったタージュの防御をすり抜けてタージュ本体に襲いかかった。 想像を遥かに超える大きなダメージを受けることを予感したタージュは、この攻撃を障壁で無効化する。 モグラやコウモリの怪人とは一線を画す高い攻撃力を誇るムカデ怪人と水牛怪人。 彼らを倒さなければ、ルージュ奪還はかなわない…… そう思いつつも、各個撃破するべくムカデ怪人に集中攻撃を浴びせる砂塵の鎖。 やがて、ムカデ怪人が片膝を着いたところでオルガが奥から現れた。 私服と思しき白衣ではなく、青い戦闘用スーツを装備している。 「オルガ!僕がどれだけお前に会いたかったかわかるか!」とウィリーはオルガに問いかける。 「どこかで見た顔だと思ったらあなた達が王女の護衛をしていたのね。 ということは、あの時作り上げた怪人は倒されたという事かしら。 でも、私を相手取るにはまだ早い・・・・・!」と、スカーレットに向かって来た。 当然、タージュはそうはさせまいと庇いにかかるが、 オルガはそれを見越していたかのように標的をタージュに変えた。 装備した鎧を含め、かなりの重さがあるタージュを女と思えない腕力で、 まるでボールでも扱うかのように片手で持ち上げて、そのまま城の外へと放り投げた。 衝撃で倒れ伏すタージュを見て、オルガは「他愛ない。次」と、残るメンバーへ振り向いた。 ウィリーはその様子を見てオルガに「どこでその力を手に入れた?」と問いかけるが、 「あなたにそれを教える必要はない。」とウィリーもタージュと同じポイントへと投げ飛ばす。 防御役を失ったスカーレットを護ろうとするインバースと彼の騎乗する竜を見て、 オルガは竜ごと蹴り飛ばした。 「バカな、インバースの竜までも…」と、タージュもウィリーも驚きを隠せない。 アリシアは自らとスカーレットの身を隠そうと闇を作り出すが、 その闇をものともせずにアリシアも3人と同じ場所へ叩き落とした。 叩き落とされた現場にちょうどアポロが現れる。 「大丈夫か!?」 アポロは4人の無事を確認すると、「スカーレット様はどうした?」と問うが、 オルガが現れたポイントを振り向くと、赤い光がその地点から放たれた。 「……アポロさん、すみません。スカーレット様を……守れなかった。」 タージュは苦虫を噛み潰すような苦悶の表情を浮かべる。 「悔やむことなら後でもできる。今は撤退しろ、急げ!」とアポロは4人に撤退を促した。 スカーレットの残した言葉もあり、4人は断腸の思いでその場を後にするのであった。 アリシアが吹っ飛ばされた後、オルガによってスカーレットは抑えらていた。 そこへ、緑の長髪のエルダナーンの男性が姿を現した。 「ご機嫌麗しゅう、姫君。」 彼こそがグレン、冷血党の首魁である。 「グレン様、仰せのとおりスカーレット王女は確保しましたわ。」 「ありがとう、オルガ。」 スカーレットの瞳はまだ諦めていない。 「私を捕えてどうするのですか?見せしめのために処刑でもするおつもりで?」 オルガはグレンに言葉を投げかけるスカーレットの腕を締め上げた。 「口を慎みなさい、スカーレット王女。今あなたは捕縛されている身。 私たちの判断一つでその首と胴体は今生の別れを告げることになるでしょうね。」 「よせ、オルガ。 スカーレット王女、恐らくは撤退指示のための信号弾か何かを持ち込んでいることだろう。 それを解放軍に向けてお使いなさい。我々の目的はもう果たした。 これ以上兵力を消耗することはお互いにとって良いことではないと思うが?」 「グレン、貴方の行動は不明瞭です。意図が全く見えてこない。 私を捕まえるためだけに、ここまで誘い込むために多数の犠牲を出したというのですか?」 「それに、答える必要はない。これ以上、無駄な血を流したくないと思うのならば、 私の言うとおりにしていただきたい。」 そう答えたグレンに対してスカーレットは 「分かりました……両手を使えるようにしてください。」 そして、両手が自由になったことで赤い信号弾を……解放軍に、撤退せよと号令した。 「賢明な判断に感謝する。オルガ、後のことは任せたよ。」 そう言ってグレンはスカーレットを地下へと連れて行った。 送り出したオルガは、撤退する解放軍の様子を城から確認し、 「……殺れ。」 ふたりの怪人に向かってそう命じた。 待ってましたと言わんばかりにムカデ怪人は飛び出していった。 その様子を呆れつつ、水牛怪人も敵に追撃を仕掛けるべく突撃していった。 ローグの追撃隊はどこに隠れていたのか、先程まで戦っていたローグたちと同等の規模の部隊が追撃を仕掛けてきた。 城門から撤退し、軽傷なものを中心に後ろからローグの部隊を迎撃する。 アポロとアリエスは先導して、魔女の谷へと撤退する。 「だめだ、振り切れない!」 「万事休すか!」 そういった声が上がる中、アポロたちがいる前方から黒い衣装の集団が近づいてくるのが見えた。 アリシアはその黒い衣装が「かつて、身なりの良い男とともに自分とともに住んでいた夫婦を襲撃してきた者達だ」と思い出して確信し、最大級の警戒をするが、 どういうわけか、黒衣装は稲妻の如き速さでローグ側へと攻撃を仕掛ける。 「彼らは一体敵なの、味方なの……?」 アリシアの様子を砂塵の鎖も見て、一体何が起きているのか判断をしかねている状態だ。 一人だけ、赤い衣装を着た者がアリシアたちに近づいてきた。 「思ったよりも早い再会だったな、諸君。」 そう声をかけてきたのは、遺跡の最奥部、コロシアムで八機将の封印を解いた、 あのピエロの仮面の人物だった。 「再会を喜ぶほど面識があるとも思えないが」というウィリーのツッコミを意に介さず、 「ローグの兵士たちは我々ブラックハウンドが相手をしよう。君たちは、中央からくるあの怪物の迎撃を頼む。」 そう言って指し示した先からは、ムカデ怪人と水牛怪人がブラックハウンドの兵士たちを押しのけて、 真っ直ぐ砂塵の鎖を目指して突進してきた。 「皆、各者各様の思いはあるでしょう。 でも、今やらなければならないことははっきりしているわ。 あいつらを、この場で止める。行きましょう。」 アリシアは砂塵の鎖のリーダーとして決断を下した。 ムカデ怪人と水牛怪人をこの場で倒す。 ローグ兵士の何名かは援護射撃をするべく怪人二人に追従する。 アリシア達は襲い来るローグ立ちを前に、本気で戦うべく準備を始めた。 アリシアは火炎を拡散してまずはローグの兵士たちに向けて放った。 炎はローグ兵士を次々と薙ぎ払い、倒していく。 先ほど受けた攻撃から、水牛怪人の雷を最大限警戒する砂塵の鎖。 キャリバーを扱うムカデ怪人が血気に逸ったか、 攻撃の命中精度がそれほど優れているわけでもないことに気がついた一行は、 速さで劣らないインバースがムカデ怪人を抑えて、 その間にキャリバーの射程外で水牛怪人へと一気に攻撃を仕掛けていく。 この作戦は功を奏したか、まずは水牛怪人が倒れた。 片膝を付いて、砂塵の鎖の強さを称える水牛怪人。 ウィリーが声を掛けようとするが、その姿は黒い泡となって消えていった。 今までの怪人とは違う死に方もそうだが、一体これはどういうことか。 今は考える暇はない。 残ったムカデ怪人が倒されるまでにそれほど時間はかからなかった。 ムカデ怪人も、水牛怪人と同じく倒れたところで黒い泡となって消えてしまった。 怪人作成の技術が進歩したことによるものなのだろうか。 ともかく、怪人は倒れた。 ローグはブラックハウンドによって蹴散らされて、 解放軍の安全は確保されたと見て間違いないだろう。 「よし、倒したな。我々も撤収だ。」 そう言って、赤ピエロは転送石を用いて砂塵の鎖共々帰還した。 地下牢にて、オルガは 「ルージュ女王を助ける作戦は見事に失敗したわね、王女様。」 「解放軍には追撃を向かわせたけど、しぶとく生き延びたようだわ。」 と、忌々しそうに結果を教えた。 「でも、もうそれも終わり。解放軍には戦う気力は残っていない。 あなたと言う大黒柱がいないのだから。」と、心底スカーレットに侮蔑するかのようなまなざしを向けるオルガ。 しかし、スカーレットは諦めていない、という顔で 「人々の希望を背負って立つ者が、必ず現れます。 かつてのマゼンタ様のように」と返した。 「そして、今のあなたのように、かしら。 グレン様があなたにこだわる理由はわからないけど……ホロコーストは絶対に止められない。 そこで顛末をゆっくり見ていることね。」 そう言い残してその場を去ったオルガ。 スカーレットは早速行動を開始した。手近なところで脱出する術を求めて…… 砂塵の鎖は転送石で北方の独立地区、ブラックハウンドの本拠地へと転送されていた。 「まずは、ご苦労だった」とアポロから声がかかった。 「状況の整理と、それからブラックハウンドの隊長を紹介したい。私と一緒に来てくれ。」 道中で、アリエスは魔女の谷へと逃げ切った事を聞いた4人。 「だが、良い事ばかりではない。何よりもスカーレット様が捕まってしまったことに加えて、 女王陛下を助け出すという当初の目的は果たすことができなかった。 兵たちも皆疲れてしまっている。」 沈痛な面持ちでオルガから守れなかった事を悔やむ砂塵の鎖に対して、 「スカーレット様を守れなかったことは今は忘れるんだ。 常に、その覚悟をしておられた。こんな事は一度や二度ではなかったよ。」 「『最初に立ち上がるのは人々の希望を背負える者。 そうした人物がひとりでもいる限り、人々は何度でも立ち上がれる。』」 「……私達兄弟には、生みの親の他にもう一人、母と呼ぶべき人物が居る。 その人がよく口にしていた言葉だ。」 アポロから贈られた言葉には、横暴の限りを尽くす夫に、 正面から異を唱えた義母ルージュの魂が込められていた。 「城に突入する前、スカーレット王女に覚悟を決めておられても決して最後まで諦めないで欲しいと言ったのは、ほかならぬ私です。 人にそう言った以上、私が諦めるわけにはいきません。」 アリシアはアポロにそう告げた。 タージュも、インバースも、ウィリーもそれに同調した。 何より、スカーレットが諦めていないことは誰よりも4人がよく知っていた。 そして、今のままではオルガに勝つことは出来ないことも…… ブラックハウンド隊長の執務室へとたどり着いた。 アポロがドアをノックすると、「入りたまえ。」と声がする。 「戦いの直後に呼びつけてすまないな。どうしても君たちと、少し話がしたかった。」 そう言って、ピエロ仮面はその仮面を外した。 「ようこそ、砂塵の鎖……いや、八機将を倒したつわものたち。 私はカーマイン。ブラックハウンドの隊長…… いや、この国の民には『レッドウルフ』のメンバーの一人だと言えば、わかりやすいかな。」 ピエロ仮面の正体に驚きを隠せない4人。 「スカーレットが拿捕されたことは残念だが、あの子はそれを覚悟の上で戦っていた。 誰かの責任を問うためにここに呼んだわけではない。 スカーレットを助け出す前に、やってもらわなければならないことがある。」 「何か、この状況を打破する手があるということですか?」 と言う、インバースの問いかけに対して、カーマインは明確な回答はしなかった。 「その答えの前に、私がどこまで知っているのかを教えておこう。 冷血党が結成された本当の理由、ホロコーストの危険性……それから、 アリシアと言ったな。君の出自について。正確に言えば君が何者なのか、だ。」 「では、やってもらわなければならないことの前に一つ君たちに質問させてもらう。」 スカーレットが捕まるという、最悪の形でカーマインの予想は的中した。 勢いづくローグを止められる者はいないのか。 ホロコーストを破壊する手立ては見つからず、解放軍の中には絶望が芽吹いていた。 「君たちに、人々の希望を背負って立つ覚悟はあるか?」 カーマインの問いに対する、砂塵の鎖の答えや如何に……
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タイトル あらすじ 冷徹家・雪平ふらのを笑わせるという難ミッションを何とかクリアした奏。 すると、すぐに次なるミッションが! それは「柔風小凪のパンツを着用された状態で目撃せよ」。 奏はためらいつつも、ミッションを遂行しようとするが、 小凪にはごつい親衛隊がついており、近づくことさえ厳しい。 そんな中でも何とか小凪に接触する奏だが、そのやさしく純粋すぎる小凪の姿を目の当たりにし、 こんな子のパンツを見ようとしている自分が許せなくなる。 しかし、ミッションの期限はだんだん迫ってきて…… 製作者 脚本/あおしまたかし 絵コンテ/森脇真琴 演出/森脇真琴 作画監督/國行由里江 松尾真彦 川島尚 動画ページ http //www.anitube.se/video/66140/Ore-no-Nounai-Sentakushi-ga-Gakuen-Love-Comedy-03
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(キーンコーン…) 授業が終わり、船長と桃歌らんはいつも通りみくりの所へ向かう ばずだった 「きゃあ!」 「おっと」 角を曲がった瞬間、男子生徒にぶつかってしまった 「ごめんなさいっ」 桃歌らんは急いで謝ると、 「何だ…またお前か…」 聞き覚えのある声だった 「あ…あんたは…インカ!」 どうやら船長は馴染みがない様子で、 「ももらん、この人と知り合い?」 と聞く すると、桃歌らんは 「知らないし、こんな人」 と、しらをきった 「俺だってお前みたいな糞メスなんかに興味ねーよ」 桃歌らんはクスクス笑い 「そーですもんねー(笑)インカはホモだからね(笑)」 船長はその言葉を聞き逃さなかった。 「ほっ、ほもぉ!?」 桃歌らんはコクりとうなずく。 その頃annは… 「へ…っくしょんっ!」 「大丈夫かー?ann?」 「いや、どこかでホモの話が…」 目の前にいるイケメンがホモなんて、船長は信じられない様子で 「この人…こんなかっこいいのに同性愛者なの!?」 すると、インカと名乗る男は 「残念ながら俺は男にしか興味ありません、よって、てめぇらみたいな糞メスには興味ないから(笑)」 「やばぁっ(笑)」 桃歌らんがからかうが、 「氏ね」 と、返された 「ももらん!急がないと昼休み終わっちゃうよ!」 「あ!そうだ!」 二人はその場を後にして、みくりの所へ向う。 …ス 「…?」 船長は振り返った 「船長?」 「あ、いや、誰かいた気がして…」 「あ!せんちょと、ももらーんっ」 みくりは両手を広げて迎えてくれ 「みく姉~っ!」 ももらんもそれにエンジェルスマイルで応えた 「みく姉!今日の弁当は何ー?」 「今日はねー、頑張ってカルボナーラを作ってみた!」 「わぁ!麺類」 三人で屋上で食事をしてると (ピンポンパンポーン…) 突然放送が入る (一年A組…赤犬くん…至急…職員室まで来て下さい…) 「…」 「…最近よくこの人呼ばれるよね、」 沈黙を破ったのはみくりだった。 確か…この人は… 桃歌らんは少し考え その時、 「おい、」 後ろから声がした 「あ…!君は…!」 赤犬だった。 「えっと…みくり先輩と、桃歌らんですよね?」 「はい…」 「やっぱり!」 彼は急に目を輝かせ 「友達から美人姉妹がいるって聞いて、俺、一目見たかったんです!」 さらに彼の目は輝く 「美人じゃないよっ(笑)」 みくりのいつもの謙遜が始まる 「いや、二学年でもダントツですよ?」 「桃歌の自慢のみく姉だからあたり前でしょ(笑)」 「……」 …なるほど、自分の噂は無いのか、 と三人の話を聞いて船長は安心したような、さみしいような、複雑な気分になった。 「じゃ、俺はこれで」 職員室に行くのか、彼はすぐに帰った。 「…美人…ねぇ…(笑)」 「……?」 船長は誰かの気配を感じ、後ろを振り返った 「どうした?船長?」 そこにいたのは… 「兄者…?」 「なあ、Sたん、俺達出番なかったよね?」 「しょうがないよタイガ、作者が小説初心者なんだから」
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実績リスト _コメント ↓ 実績 XBOX360 実績解除スレまとめ @wiki http //www12.atwiki.jp/xbox360score/pages/986.html 実績リスト 戦いの始まり 第1話をクリアした(キャラクターは誰でも良い) 15 伝説編ケンシロウの章をクリア 伝説編ケンシロウの章をクリアした 15 伝説編トキの章をクリア 伝説編トキの章をクリアした 15 伝説編ラオウの章をクリア 伝説編ラオウの章をクリアした 15 伝説編レイの章をクリア 伝説編レイの章をクリアした 15 伝説編マミヤの章をクリア 伝説編マミヤの章をクリアした 15 幻闘編ケンシロウの章をクリア 幻闘編ケンシロウの章をクリアした 15 幻闘編トキの章をクリア 幻闘編トキの章をクリアした 15 幻闘編ラオウの章をクリア 幻闘編ラオウの章をクリアした 15 幻闘編レイの章をクリア 幻闘編レイの章をクリアした 15 幻闘編シンの章をクリア 幻闘編シンの章をクリアした 15 幻闘編サウザーの章をクリア 幻闘編サウザーの章をクリアした 15 幻闘編ジャギの章をクリア 幻闘編ジャギの章をクリアした 15 幻闘編マミヤの章をクリア 幻闘編マミヤの章をクリアした 15 プレイ時間30時間 総プレイ時間が30時間 30 10000人撃破 敵を10000人撃破した 30 北斗神拳で5000人撃破 敵を北斗神拳で5000人破裂させた 30 南斗聖拳で5000人撃破 敵を南斗聖拳で5000人切り裂いた 30 北斗有情拳で5000人撃破 敵を北斗有情拳で5000人昇天させた 30 伝承奥義で1000人撃破 伝承奥義か真・伝承奥義で1000人撃破 35 ジードを無双闘舞で撃破 伝説編ケンシロウの章第1話でジードを無双闘舞で撃破 15 シンを無双闘舞で撃破 伝説編ケンシロウの章第2話でシンを無双闘舞で撃破 15 牙大王を無双闘舞で撃破1 伝説編ケンシロウの章第3話で牙大王を無双闘舞で撃破 15 ジャギを無双闘舞で撃破1 伝説編ケンシロウの章第4話のジャギを無双闘舞で撃破 15 アミバを無双闘舞で撃破1 伝説編ケンシロウの章第5話のアミバを無双闘舞で撃破 15 ウイグルを無双闘舞で撃破1 伝説編ケンシロウの章第6話のウイグルを無双闘舞で撃破 15 ラオウを無双闘舞で撃破1 伝説編ケンシロウの章第7話のラオウを無双闘舞で撃破 15 ユダを無双闘舞で撃破1 伝説編ケンシロウの章第8話のユダを無双闘舞で撃破 15 シュウを無双闘舞で撃破 伝説編ケンシロウの章第9話のシュウを無双闘舞で撃破 15 サウザーを無双闘舞で撃破1 伝説編ケンシロウの章第10話のサウザーを無双闘舞で撃破 15 サウザーを無双闘舞で撃破2 伝説編ケンシロウの章第11話のサウザーを無双闘舞で撃破 30 リュウガを無双闘舞で撃破 伝説編ケンシロウの章第12話のリュウガを無双闘舞で撃破 15 ラオウを無双闘舞で撃破2 伝説編ケンシロウの章第13話のラオウを無双闘舞で撃破 15 ラオウを無双闘舞で撃破3 伝説編ケンシロウの章最終話のラオウを無双闘舞で撃破 100 ラオウを無双闘舞で撃破4 伝説編トキの章第1話のラオウを無双闘舞で撃破 15 ラオウを無双闘舞で撃破5 伝説編トキの章最終話のラオウを無双闘舞で撃破 15 レイを無双闘舞で撃破 伝説編ラオウの章第1話のレイを無双闘舞で撃破 15 ケンシロウを無双闘舞で撃破1 伝説編ラオウの章第2話のケンシロウを無双闘舞で撃破 15 トキを無双闘舞で撃破 伝説編ラオウの章第4話のトキを無双闘舞で撃破 15 ケンシロウを無双闘舞で撃破2 伝説編ラオウの章第5話のケンシロウを無双闘舞で撃破 15 ケンシロウを無双闘舞で撃破3 伝説編ラオウの章最終話のケンシロウを無双闘舞で撃破 100 マミヤを無双闘舞で撃破 伝説編レイの章第1話のマミヤを無双闘舞で撃破 15 牙大王を無双闘舞で撃破2 伝説編レイの章第2話の牙大王を無双闘舞で撃破 15 アミバを無双闘舞で撃破2 伝説編レイの章第3話のアミバを無双闘舞で撃破 15 ウイグルを無双闘舞で撃破2 伝説編レイの章第4話のウイグルを無双闘舞で撃破 15 ラオウを無双闘舞で撃破6 伝説編レイの章第5話のラオウを無双闘舞で撃破 15 ユダを無双闘舞で撃破2 伝説編レイの章最終話のユダを無双闘舞で撃破 15 _コメント ↓ 名前 コメント すべてのコメントを見る
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imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (03.jpg) 邦題 ― 鳴らない、電話 英題 ― A transfer 放映日 ― 1995年10月18日 視聴率 ― 7.1% 粗筋 新しい中学校に転入したシンジは、友人を作れないでいた。 彼がEVAのパイロットであるという事が発覚し、ざわめき立つクラスメイト。 EVAと使徒との戦闘で負傷した妹を持つトウジとの対立。 シンジの気持ちは誰にも理解されないのか。そんな中、新たな使徒の襲来を告げる警報が、第3新東京市の空に鳴り響く。