約 3,030,724 件
https://w.atwiki.jp/ws_wiki/pages/12167.html
FS/S36-011 カード名:“神造兵装”セイバー カテゴリ:キャラ 色:黄 レベル:0 コスト:0 トリガー:0 パワー:2000 ソウル:1 特徴:《サーヴァント》?・《武器》? 【自】このカードが手札から舞台に置かれた時、あなたは自分の山札の上からX枚を、控え室に置いてよい。Xはあなたのカード名に「士郎」か「セイバー」か「凛」を含むキャラの枚数に等しい。 【自】このカードが手札から舞台に置かれた時、そのターン中、このカードのパワーを+X.Xはあなたのクロックの枚数×500に等しい。 レアリティ:U illust. 15/11/30 今日のカード 登場時に山札削りと、パワーパンプができるセイバー。 山札削りは条件が舞台のキャラに左右されるが、ノーコストで最大5枚の山札を削れる優秀なもの。このカード自身も「セイバー」なので、最低でも1枚は山札を削れる。 もう一つの効果は登場時限定のパワーパンプ。 レベル0帯はまず間違いなくクロックフェイズにクロックに1枚置いてドローを行うので、最低でも2500パワーは期待できる。相打ち程度なら簡単に倒せるが、3500~4000アタッカーを安定して割ることが難しいのが難点。 パワーが安定しにくいのが難点だが、序盤の山札削りを重視するなら採用できるだろう。
https://w.atwiki.jp/tamagrail/pages/144.html
【001】 僕の名前は阿良々木暦。それなり以上の進学校である私立直江津高校に通う三年生男子――つまり受験生であり、本来であれば教科書片手にウンウンと頭を悩ませながら机にかじりつき、模試の点数の多寡に一喜一憂していなければならない身である。 世の中恨み言に溢れていて、中でも労働への恨みつらみは一定以上の年齢の人間にとっては共通言語となりうるほどありふれて――とばっちりのように気楽な学生に向かって嫌みったらしい皮肉が飛んできたりもする。だが待ってほしい。大学受験まであと一年を切った受験生たちが抱えるストレスがどれほどのものか、単純な比較こそできないだろうがそれはけして労働者達の悲哀に勝るとも劣らないものであるはずだ。その合否によって運命が、人生が決定づけられるかもしれない戦いを勝ち抜くべく、我々受験生は血の滲むような不眠不休の努力を重ねている。 まあ僕は一般的な受験生からすれば一緒にされたくないと思われてしまうような――簡単に一言で表してしまえば、落ちこぼれ、落伍者、日陰者、真面目系クズ――そのような形容を避けることはできないだろう、きわめて学力最底辺に近い人間だ。 とはいえ僕にも思うところはあり、高校三年生の春から続く紆余曲折や多少の騒動を乗り越え、スパルタな女教師(同級生)二人に受験生としての自覚を強制的に叩き込まれ、ようやく人並み程度にはらしくなってきたところである。 だが僕は今、そのような受験生の憂鬱の一切から解放されていた。なんという開放感! 今なら空も飛べそうな気がする! アイキャンフラーイ!! ……嘘だ。どうしようもなく、嘘だった。 確かに僕は今、受験戦争からは解放されている。だが代わりに僕が巻き込まれたのは別の戦争――万能の願望器へ辿り着くために多くの”魔”が――”怪異”が蠢く、聖杯戦争。 阿良々木暦の新しい物語は、嘆息から始まった。 【002】 サーヴァント。確か召使いを意味する英単語だったか――辞書でもひけば正確な意味と例文がいくらでも出てくるのかもしれないが、こと聖杯戦争に限っては、まったく別の意味を持つ単語である。 サーヴァントとは、使い魔――であるらしい。魔。僕にとってそれは、この短期間でひどく馴染み深い概念になったもの。とても身近に――というより、身内になったというべきか。近くなんてものではない。まさに僕の内――体内に、人ではないものが混ざり合ってしまっている。 まあ僕の自分語りを長々と聞いても何の面白みもないだろうから手短に説明をさせてもらうと。 高校三年生になる春休み。僕は美しき吸血鬼と出遭い――そして吸血鬼となった。美しく、恐ろしく、最強で、儚い――そんな鬼と、運命を共にすることになった。 僕は知った。怪異とは――人ならざるものとは。時として人よりも人らしく。そして人とは、どうしようもなく隔絶しているということを。 ならば、今僕の目の前にいるサーヴァントは――見目麗しい少女騎士といった風貌をした存在は。 やはり人間とはかけ離れた存在になってしまっているのだろうか。 僕は問う。 「――お前が僕のサーヴァントなのか?」 「ええ、そうよ。私のクラスはセイバー。好きに呼んでもらってかまわないわ、マスター」 セイバーを名乗った少女は、凛とした瞳を真っ直ぐに僕のほうへと向けてきた。 綺麗な目をしている――と思った。嘘や偽りとは縁遠いだろう、美しき高貴な女騎士。僕にとってはファンタジー世界の住人である。 僕は思わず目を背けてしまった。自慢ではないが、僕の目は死んだ魚の目と比べても幾分か透明度が劣ると評されたことがある代物である。セイバーと視線を合わせてしまえば光と闇が合わさり対消滅を起こしてしまいかねない。いや、単純に気恥ずかしさが勝ってしまっただけではあるんだが……。 だが待てよ? 彼女は僕のサーヴァントだ。僕は彼女のマスターだ。僕たちは特別な契約を結び、主従の関係となっている。 つまり――本来であれば僕のほうが優位に立ってしかるべき立場なのだ。ならば――ここで自ら視線を切ってしまうのは、主人として失格なのではないだろうか。 確か犬を飼うときにも最初に飼い主と犬の力関係を教え込むのが重要なのだと聞いたことがある。不甲斐ない主人の姿を見たセイバーが信頼ではなく失望を抱いてしまった場合、そこから始まる聖杯戦争はハードモード。マイナスから始まった関係性を挽回する機会が訪れることはないかもしれない。チャンスの神様には前髪しかない。機会が二度僕の部屋をノックすると考えるな。 僕は再び顔を上げ、彼女と真っ直ぐ向き合おうとした――だが。僕の視線は、とある一点で釘付けとなる。 セイバーが着込んだ鎧衣装――それはまさに異世界ファンタジー世界を想起させる服装で。ある種のお約束の通りに――露わになっていた。何が、というのは改めて僕の口から説明せずともわかるだろう。健全な男子高校生の視線を釘付けにするファンタジー衣装のどこがどうなっているのかなんて、わざわざ文字にせずとも一発で理解してしまう概念である。 僕は見た。防御力を優先すべきはずの防具が、際どい部分だけはまったく機能していないところを。たわわに実る豊満な果実が、深き谷間を作っているさまを。 くっ……! ダメだ、経験に乏しい男子高校生にとって、その部位のその肌面積は完全に致死量を超えている! 僕は反射的にまぶたを閉じかけ――しかし思い直した。そのような軟弱な姿勢は、セイバーの主人として本当に相応しいのか? 故に僕は選ぶ。僕が思う、主人が取るべき行動を。 ――ガン見ッt「ていっ」 「あ痛っ!? セ、セイバーおまえ――ノータイムでマスターに目潰しをっ!?」 既に格付けは完了しているようだった。忠義に生きるはずの美しき女騎士はマスターへの忠誠心などまったくこもっていない、排水溝の隅でわさわさと蠢く虫けらを見るような冷たい視線を僕へ向ける。 「サイッテー……どうかしてるわよ、あんた……」 「待て、誤解だセイバー! 僕は僕なりにお前とのファーストコンタクトを成功させようとして――」 成功させようとして――そこまで言いかけて僕の口はぴたりと静止した。その次に続く言葉を発した瞬間に僕の中の大切な何かが失われてしまうような気がしたのだ。出会ったばかりの従者のおっぱいを凝視することがマスターのあるべき姿だと思ったなどと、そんなことを口走ってしまってはもう僕に主人としての威厳など微塵とも残らない。 「――やっぱりなんでもないです。僕が悪うございました……」 完膚なきまでの敗北宣言。諦めたのでここで試合終了です、安西先生。 だが僕にだって言い訳の一つくらいはする権利があるだろう。そんな格好をしているんだから好奇の視線を集めるのだ――なんて時代錯誤なセクハラ擁護をするつもりはないが、見慣れぬものが近くにあればついつい目線を向けてしまうのが人間という生き物の習性なのだ。 「そう、それが悲しき男子高校生の習い性――」 「高校……生……?」 「いや、すまん。そりゃそうだな、そんな格好をしたファンタジーワールドの住人なら高等学校という概念を持ち合わせていなくてもおかしくないか。 学校……はわかるか? 勉強をするために生徒たちが通う……そうだな、僕が前に少し読んだその手の小説だと、学問だけじゃなく魔法を学ぶための学校なんかも定番だったんだが」 装備を見るに、セイバーは僕が暮らしていた現代日本とはまったく異なる世界から召喚されている。それこそ剣と魔法の王道ファンタジー世界の存在だったとしてもおかしくはない。 実は僕もそういうの嫌いじゃないんだよな……剣技と魔術の両方を使いこなす魔法剣士だとか――無詠唱で多重発動だとか、ここぞというときの大技では滔々と読み上げる決め台詞的な詠唱で性能を底上げするだとか――男の子なら誰でも一度くらいは考えてみたことがあるんじゃないか? 「残念だけどそういう中二っぽいやつはちょっと……」 高校生を知らないのに中二病の概念はあるのかよ。どういう世界観で生きてるんだこの女剣士は。 【003】 サーヴァントとは便利なもので、実体と霊体を使い分けることにより一般人からの視認を避けることが可能なのだという。とはいえ常に霊体であれば問題がないかというとそういうわけではなく、やはり実体を持ったときでないと万全の状態で戦うことはできないそうだ。 セイバー曰く、装備そのものに強力な魔術を付与しているため、基本的には装備を外すことなく臨みたい――常在戦場の心構えであるとのことだった。 けれど明らかに現代日本の文明度にそぐわない出で立ちをしたセイバーは、そのまま出歩けば悪目立ちすること間違いない。聖杯戦争とやらのセオリーを知らない僕だが、そのような形でセイバーの存在を喧伝することがプラスには働かないであろうことくらいは想像できた。 幸いにして今の季節は冬。鎧の上から羽織るオーバーサイズのアウターでも用意すれば然程目立つことはなくなるだろう。そんなこんなで――僕とセイバーはショッピングモールを訪れたのだった。 「ただまぁ、ああいうところは苦手なんだよな……」 女性向けのショップが並ぶフロアを遠巻きに眺める。男性向けフロアですら居心地の悪さを覚えることがあるというのに況んや女性向けをや。 鎧を着込んだ女騎士を引き連れて商品を物色する――なんて目立つ行為は避けたい。かといってセイバーに霊体化してもらって僕が一人でショッピング(しかも虚空に向かってブツブツと相談しながら)すればまた別の意味で大注目を浴びてしまう。いや、むしろ周囲からは目を背けられるかもしれないが。 代案としてまず僕が男女兼用の軽装を買い、セイバーに買い物の間だけ着替えてもらうことにした。僕にあてがわれた社会的立場(ロール)――ごくごく一般的な男子高校生の懐事情を鑑みれば少しばかり痛い出費にはなるが、このくらいなら必要経費のうちだろう。 財布を持たせたセイバーがにこやかに店内に入っていくのを確認して、僕はフロアに据え付けられたベンチに腰掛けた。 ふぅ、と息を吐く。セイバーがいなくなり一人になったことで緊張の糸が切れてしまったのか、どっと疲れが押し寄せてきた。このまま目を瞑っていたらそのまま眠りに落ちてしまいそうだ。 だがまだ――眠るわけにはいかない。やらなければならないことは――考えなければならないことは、山のようにあった。 そもそも。――僕はどうして戦争の準備なんかをやっているんだ? この世界に呼ばれ、サーヴァントと出会い、僕は聖杯戦争についての基礎的な知識を得た。僕が望む望まないに関わらず、盤面の駒に――プレイヤーになることを強いられた。 僕たちは戦争を――殺し合いを、やらなくてはならないらしい。らしい、とどこか他人事のような言い方になってしまうくらいに、僕に当事者意識はなかった。 戦う――殺し合う――命を奪う。言葉にしてしまえばシンプルで、しかしその行為を想像しようとすれば脳が途端に拒否してくる。 いや、僕は既に殺し合いを――命の奪い合いを経験したことがあるのだけれど。高校三年生になる春休み。吸血鬼を巡る怪異譚。その決着に至るまでの過程で――命が喪われるさまを、この目で見てしまったのだけれど。 だからこそ。 僕はあの陰惨な光景を――脳裏に焼き付いてしまった残酷を――できることならば、もう二度と見たくないと。体験したくないと。そう思っていたはずなのに――。 「この戦争に勝ち抜いた者は、なんでも願いが叶えられる――か」 僕にとっては、そもそもが矛盾している。僕は特別なんか望んではいない。当たり前の日常を。大切な人たちとの暮らしを。ただの平穏な生活があれば、それで十分だった。 だからその平穏を投げ捨てて戦いに身を投じ、その末にまた平穏という望みを叶えたところで――ただのマイナスにしかなり得ない。僕の望みが、叶えられることなどない。 いや、これだとまるで僕が無欲の聖人君子のようだ。一人称のモノローグで僕がそう語るのは、アンフェアかもしれない。 無論、僕にだって欲はある。何もかも満ち足りているほど僕は恵まれているわけではないし、欲しいものを挙げろと言われれば即座に両手の指で数えられないくらいには浮かんでくる程度に俗物的な人間だ。 だがそれは――人命を犠牲にしてまで欲しいものでは、断じてなかった。人の命と天秤にかけてまで欲しいものは――僕には、なかった。 「――待たせたわね、マスター」 思索に耽っていた僕は、セイバーの声で現実に引き戻された。考え込んでいた間に僕の従者のお買い物タイムは終わっていたようだ。 さて、我が騎士が選んだ衣装はどんなものか、この目で確認してやろう。僕の予想だと女騎士らしく上品にまとまったシックな一品。彼女の美しさとよく似合う純白のコートもいいが、凛とした佇まいを引き立てる漆黒のジャケットなんかも捨てがたい。 はたして、どんな姿が僕を待っているのか。顔を上げた僕の目に飛び込んできたのは――パステルカラーの水玉模様。やけに彩度が高い水色と桃色。胸には可愛らしいデザインのキャラクターワッペン。袖と裾にはフリフリのフリル。 誰がどう見ても女児服だった。女児服を着たハイティーンガールが、ドヤ顔を僕に向けていた。 「どう、なかなかいい服でしょ?」 「なんでそれでドヤれるんだ!? いやっ……! 私服が……ダサすぎる! それはあれか、異世界の流行りなのか? もしくは異世界でも相当にニッチな特殊性癖なのか?」 叫びながら僕は思い出していた。この数ヶ月、怪異と出遭ってからの僕と縁があった女子たちのことを。 彼女たちもまた、一般的な女子とは一味二味三癖四癖と違っていた、変わり種の女子たち―― どうやら僕はいつの間にかそんな女子たちを引き寄せる体質になっていたようで。 セイバーとの巡り合せも、そんな奇縁の一つ――ということらしかった。 そうなると高貴なる女騎士が相手だと無駄に緊張していたことが馬鹿らしく思えてきたな……。 「なけなしの軍資金から予算を出したスポンサーとして、その服には断固抗議させてもらう」 「お金の問題? だったらそこらへんでパチンコでもして稼いでくればいいじゃない」 「なんでファンタジー世界の住人が公営賭博を推奨してくるんだよ。世界観はどうなってんだ世界観は」 「うちのギルドマスターはよく景品のお菓子を抱えて帰ってきてたけど」 ファンタジー世界、なんでもありか? こいつと話していると自分の常識や思い込みがどんなに浅はかなものだったか思い知らされて頭がクラクラしてくるな…… そもそも高校生がパチンコを打てるわけがないだろう、常識的に考えて。 一昔前の不良漫画の世界ならいざ知らず、今はそういうのコンプラが厳しいんだぞ。 結局セイバーは僕の再度の苦言と提案を徹底的に無視し、色鮮やかな女児服に袖を通してにこにこと笑っていた。こいつ、実はめちゃくちゃ精神年齢が低いのではなかろうか……。 強引に脱がせて別の服を着せることも考えてみたが、いくら吸血鬼もどきとなって人並み以上の身体能力を持っている僕でもサーヴァントが相手ではアリと象の喧嘩になりかねないと思い、断念することとなった。(そもそも女児服を強引に脱がせようとする男子高校生は、本当に絵面が悪すぎる) 不貞腐れる僕の横、空いたベンチにセイバーは座ってきた。 「何を考えてたの、マスター」 「お前みたいな服を着たやつと一緒にいると僕まで笑われそうで恥ずかしいし、そんな僕の心を知ってか知らずかまったく意に介さずに横に座ってくるセイバーの強心臓っぷりはさすが英雄様だなって」 「茶化さないで」 茶化しているつもりはないのだが。これもまた、僕のまぎれもない本心ではあるのだが―― 「この戦いにおいてマスターとサーヴァントは一心同体。これから私たちが迎えるのは”戦争”よ。 ――ねぇマスター。あなたに、”戦争”をする覚悟は――そのための”願い”は、ある?」 見透かされていた。僕にこの聖杯戦争とやらへのモチベーションがないということ。 僕には、叶えたい願いなど――ないということ。 「そんなもの、僕にはない――と言ったらお前は落胆するのか」 「いいえ。――そんなもの、私にだってないもの」 意外――だった。意外にも僕とセイバーは、似たもの同士だった。 それも含めてのマスターとサーヴァント。喚んだ者と応じた者との縁――ということなのかもしれない。 「だけど、僕たちにはなくたって――他のマスターたちには”願い”があるかもしれない。 なんでもお願いを叶えてくれる神様のようなやつに縋るしかない人間だっているかもしれない」 そう。”猿の手”に願いを叶えてもらおうとした、僕の後輩のように。 もしも希望が見えてしまったなら――可能性があるのなら。それがどんなにか細い糸だろうと。その下に奈落への落とし穴が待っていようと。 ただ真っ直ぐに。それしか見ない。それしか選べない。そんな人間だっているということを――僕は知っている。 「マスターは優しいのね。自分のために他人を蹴落とす――そんなことをしてくる人間を気にかけてあげる必要なんてないでしょ」 「優しいんじゃない。小心者なだけさ」 自分と他人の大切なものを天秤にかけて、その結果を見なかったことにして我を通す――ましてそこに人命なんていうあまりにも重すぎるものを追加ベットだなんて、僕の人間としての器の小ささを舐めるなと言いたい。 「そこにしか救いがない人間がいたなら――それに命を懸けるというのなら。僕にはその必死さを笑うことも否定することもできやしない」 「そう。――少しだけ、安心したわ。どうやら私のマスターは、善人と言い切れないにしても、けして悪人ではないみたいだから」 そう言ってセイバーは微笑を浮かべた。 「まったくよく言うぜ。高貴なる女騎士様のほうがよっぽど善性の塊だろうにな」 「女騎士? あたしが? ……あっははっ! マスターってば、あたしのこと騎士様だと思ってたの? 全然違うわよ。私は冒険者。ダンジョンに潜っては日銭を稼ぐ、一山いくらのありふれた冒険者よ」 僕の目はとことん節穴だったようだ。いや……だってファンタジーで鎧で美女って、騎士とかのほうを想像しがちだし。セイバーという響きもなんとなく騎士っぽいし。 「冒険者か……にしては装備が豪華な感じがするよな」 「まぁ、S級冒険者だったし?」 「だから女児服でドヤるな。――にしても凄いな、S級。A級よりさらに上ってことだろ?」 R級より下のほうのS級は見たことも聞いたこともないからSUGOIのS級で間違いないはずだ。 セイバーの世界でS級冒険者がどの程度の社会的立場を持つのかは知らないが、サーヴァント――英雄・偉人という枠組みの中に入っていてもおかしくない人物ではあるのだ。 「S級冒険者――まぁ、凄いわよ。天才剣士だなんだと持て囃されたこともあったし、大陸でリリィ・フラムベルの名前を知らない冒険者はモグリだなんて言われてた」 「へぇ……」 「2年間、何もせずに引きこもったりしてたこともあったけどね。本当に、たった一度も外に出ずに、ひたすら部屋にこもっていたわ」 「会話の温度差を考えないタイプ?」 「――たった一度の失敗だったの。初めての失敗。だけど大きな失敗だったわ。 ――私は、一人だけ生き残ったの。仲間はみんなダンジョンの奥底で朽ち果てた。私だけが地上に帰ってきた。 何があったのか理解できず思い出せず――喪った仲間の妹からは恨まれて――そのまま2年。私の時間は止まっていたの」 ヘビーすぎる告白が飛んできた。聞いた僕がベビー返りして有耶無耶にしてしまいたくなるほど重いセイバーの思い。 だけどそれを話す彼女の表情に――憂いや悲しみは、なかった。 2年間と、彼女は期間を話した。だから彼女は――そこから再び立ち上がれたのだろう。外に出られたのだろう。 僕は想像する。暗い部屋のベッドの上で、身体を丸めてただじっと時間が過ぎるのを待っていたセイバーの姿を。 そこは絶望の底だったはずだ。そのとき彼女が”願って”いたものこそ、”救い”だったはずだ。 「私がもう一度歩き出せたのは、そのときただ黙って私を守ってくれた人たちのおかげなの。 だから私も、誰かが困っていたら――傍にいてあげたい。助けてあげたい。私みたいなその日暮らしの冒険者が持ってる願いなんて、そのくらいのちっぽけなものよ」 「お前は、それで人が救えると――助かると思ってるのか?」 「ええ、そうよ。誰かがどんな屁理屈をこねたとしても、私は大声で言い張るわ。私はそれで助かったんだから!って――エクスクラメーションマークを100個くらい重ねて、フォントサイズを256くらいに設定して」 無駄にページ数だけかさむやつじゃないか、それ。いや、でも――本当にただ言いたいことを、正しいと思っていることを伝えたいなら――余計な理屈や修辞はいらないのかもしれないな。 「それにね。もしもあのときの私がこんな戦争に参加して――その末に聖杯を手にして。なんでも願いを叶えられるだなんてことになったとしても――きっと、私の心が救われることはなかった。 誰かの血が注がれた杯をいくら飲み干したところで、喪われた心の空白が埋められることなんて、ありえなかった」 「だからマスター。私はあなたに一度だけ”お願い”をするわ――」 「私は――こんな形の”救い”は、認めたくない。 この戦争は、それ以上の悲しみと怨みを生むことになる。 ――ねぇ。私と一緒に、この戦いを止めてくれない?」 ――ここまで言われて。ノーと言えるほどの胆力は、僕にはなかった。そもそも言うつもりもなかったが。 なるほど――確かに聖杯とやらのマッチング機能はよくできているようだった。 「僕も同じだ。いや、僕のそれはお前とは違って、もっと消極的で、消去法で選んだものかもしれないけれど―― 誰かが死ぬところなんて見たくない。どうせ見るなら笑っている姿がいい。笑っているみんながいる元の世界に帰りたい。あの世界で困っている友人を助けたい。 これが僕の願いだ。いや、僕たちの願いだ。この願いを貫き通す――そのためにお前の力が必要なんだ。力を貸してくれ、セイバー」 かくして僕たちの聖杯戦争は始まることになる。行く末は、ハッピーエンドかバッドエンドか――これはまだ、誰も知らない物語。 【クラス】 セイバー 【真名】 リリィ・フラムベル@追放されたチート付与魔術師は気ままなセカンドライフを謳歌する。~俺は武器だけじゃなく、あらゆるものに『強化ポイント』を付与できるし、俺の意思でいつでも効果を解除できるけど、残った人たち大丈夫?~(漫画版) 【ステータス】 筋力B++ 耐久B++ 敏捷B 魔力D 幸運C 宝具A+ 【属性】 中立・善 【クラススキル】 対魔力:B 魔術詠唱が三節以下のものを無効化する。大魔術・儀礼呪法などをもってしても、傷つけるのは難しい。 騎乗:A 12歳にして中級ドラゴンを屈服させ乗りこなした逸話を持つセイバーは、上級竜種を除くすべての獣、乗り物を乗りこなせる。 【保有スキル】 世界観(混沌):A 己の出身世界や聖杯戦争の行われる世界となんら関わりがない突飛な設定と遭遇しようとも動じずに使いこなすスキル。 剣と鎧と冒険者、ドラゴンの守る財宝が眠るダンジョンなどが当たり前のように存在するゲームファンタジー風の世界で生まれ育ったセイバーだが、 得意料理にはパック肉と味の素が欠かせないし、ドラゴンが落としたウージー短機関銃は使いこなすし、パチンコで勝ったギルマスと歓談だってする。 数多の世界から集ったマスターとサーヴァントを相手にしても己のペースを乱すことはないだろう。又の名をカオスギャグ適性。 再起の剣姫:A 威圧・混乱・幻惑といった精神干渉への耐性と、天才と称される美しき剣技の複合スキル。 かつてセイバーの心は折られ、大陸中に知れ渡るほどの見事な剣技も喪われようとしていた。 だがセイバーは仲間の支えにより再び立ち上がり、その心と技はかつて以上の輝きを見せることになる。 【宝具】 『友との絆はいつも傍に』 ランク:A++ 種別:対人宝具 レンジ:1 最大捕捉:1人 稀代のチート付与術士レインによって異常な強化ポイントを付与された装備の数々。 ひとたび剣を振るえば地は裂け岩を砕き、その鎧は如何なる刃も通さぬ無敵の盾となる。 ただしあまりにも増大した攻撃力は反動も大きく、考え無しに乱用すると自壊する危険性もある。 装備が全損した場合も強化ポイントは付与されたままだが、高位の付与術士でなければ他の装備に強化ポイントを移譲することは出来ないだろう。 『魔法剣・無銘』 ランク:C++ 種別:対人宝具 レンジ:1~5 最大捕捉:1人 魔法技術によって作られ、特殊な効果を持つ剣。銘こそ無いものの名だたる名剣と比べても遜色ない。 魔法を切り裂くことが出来る『魔力刃』と刀身の傷を自動的に修復する『自己修復』の特殊効果を持つ。 また、基本攻撃力と特殊効果が大量の強化ポイント付与によって大幅に底上げされている。 【weapon】 魔法技術で作られた無銘の剣。だがリリィも知らない隠された名があるようで……? また装備一式には莫大な数の強化ポイントを付与されており、ステータス倍化(++)相当の恩恵がある。 【人物背景】 史上最年少でS級冒険者に認定された天才剣士で、その名は大陸中に知れ渡っている。 7歳のときには低級ドラゴン5体を討伐、12歳で中級ドラゴンを屈服させ乗りこなし、ついには上級ドラゴンを単独で撃破するほどの実力を持つ。 しかしとあるクエストの失敗により冒険者活動を休止せざるを得なくなり、2年の間冒険者ギルド「青の水晶」にて引きこもることになる。 強化付与術士であるレインが青の水晶に加入したことをきっかけに冒険者に復帰し、かつて失敗したクエストに再挑戦しトラウマを払拭する。 【サーヴァントとしての願い】 かつて自分が仲間たちに救われたように、自分も誰かを救いたい。 聖杯によって叶えられる願いには興味があるが、その過程で生まれる犠牲には懐疑的。 【マスター】 阿良々木暦@化物語(漫画版) 【マスターとしての願い】 元の世界へ生還し、”友人”を救う。 【weapon】 無し。 ただし最強の吸血鬼キスショットと同種の物質創造能力を用いることで、己の肉体を刃に変えることが可能――通称・アララギブレード。 【能力・技能】 不完全な吸血鬼。 吸血鬼もどきの状態でも人並み外れた再生能力と身体能力を持っている。 【人物背景】 進学校である私立直江津高校に通う男子高校生。 個人的理由により高校生活の大半を独りで過ごし落ちこぼれかけていたが、三年生に進級する春休みに「怪異」と出遭ってしまったことにより彼の生活は一変する。 【方針】 誰かを犠牲にすることなく元の世界へ帰還する方法を探す。
https://w.atwiki.jp/hshorizonl/pages/87.html
「……」 儚くも切なく、そして苛烈で過激な演奏だった。 縦横無尽に広がる観客席の中央、そのステージにある一台のピアノから響く旋律にこの場にある全てが支配されている。 ドレスに身を包み、漆黒の髪を揺らしながら彼女は鍵盤を叩き、何百もの人々を釘付けにする。 これだけの視線を一点に集めながら、彼女は一つの狂いもなく予め定められた演奏を淡々とこなしていく、 「あんまり、音楽なんか分からなかったけど……良いもんだな」 そのピアノの音色を噛みしめるように、一人の青年が感嘆の声を漏らしていた。 セイバーのサーヴァント、その真名をウェイブという青年は今は人ならざる身でありながらも、ただの音に魅入られていた。 かつてかの帝国が健在で、革命軍やナイトレイドと内戦をしていた頃は聞く暇もなかった。 その後もやはり機会は訪れず、生前は然程触れてこなかった文化だが、こうして改めて聞くと悪くはないものだと思える。 演奏は山場を越え、そして穏やかに終息へと向かう。 やがて、鍵盤を打つ指が止まり静寂が訪れる。僅かな間を置き、誰からともなく拍手が巻き起こった。 観客が織りなす手拍子の合奏にセイバーも堪らず、手を叩きステージ上の女性、自身のマスターである冬馬かずさへと細やかな称賛を送る。 壇上の彼女は慣れた動きでピアノから離れ、一礼と共に拍手喝采を背にして去っていった。 「すげえな。客も全員大絶賛じゃねえか」 「何処が良いんだ。あんなの投げやりな演奏じゃないか。 NPCだか何か知らないが、あれは私が何弾いても褒めちぎるように出来てるんだろ」 「投げやり……」 コンサートを終え、スタッフやマネージャーにも挨拶を終えたかずさは楽屋で一息つき、セイバーに愚痴を漏らす。 「お前も物好きだな。わざわざ私のピアノを聞くなんて」 「コンサート中に、他のサーヴァントが狙ってこないとも限んないだろ。……一応な」 「……そっか。 そういえば、もう予選っていうのは終わるのか?」 「そろそろ……だろうな。 だから、この先は振るいに掛けられた手強い奴等が相手になる」 かずさが界聖杯内界に攫われて、セイバーを召喚してから既に一週間以上が経っていた。 セイバー曰く何度かサーヴァントと交戦はして退けていたらしいが、幸いにもかずさ本人が襲われたことはまだない。 彼女に与えられたロールが、売れっ子天才ピアニストという高い知名度のある為、むしろ界聖杯内界を彩るNPCの一つだと思われているのかもしれない。 テレビを点ければ、他にもアイドルやイケメン俳優だのと有名人は腐るほどおり、特段気にするようなものでもないと、ある種の盲点として働いたのも幸いした。 セイバーも自身を気取られないように、かずさから付かず離れずで上手く立ち回ってくれたのもあるだろう。 「私はいつも通り、ピアノを弾いてた方が良いのか?」 「いつまでNPCのフリが通じるか……予選を切り抜けてここまで残ってきた奴等だし、近い内に感づかれるって考えた方が良いとは思う。 けど、焦って身を隠そうとするのも逆効果だ。自分から、マスターだって言うようなもんだしな」 知名度は高く、不審な動きを見せれば即座に捕捉されそうなロールではあるが、同時にこの世界で自由に動きやすいだけの金と人脈もある。 現状、戦況は比較的自分達が優位にあるとセイバーは判断する。 「分かった。取り合えず、私は私の仕事をしとけばいいんだな」 「まあ、そうだな」 少し物憂げに目を伏せた後、かずさは砂糖を六杯ほど入れたコーヒーをマドラーで雑に混ぜてからコップに唇を当てた。 「なあ、セイバーはさ……叶えたい願いとかあるのか?」 「いや、俺は……」 「……私は、正直こんなもんやる気ないんだ」 「そりゃあ、急に誰かを殺して、願いを叶えろなんて言われりゃな」 「そうじゃない……そうじゃないんだ。 殺しもしたくないし死にたくもないけど、私は……元の世界に帰らない方が、多分良い」 セイバーは怪訝そうに視線を送る。バツが悪そうに、かずさは顔を逸らした。 「雪菜って娘の為か?」 「なんで……ああ、サーヴァントとマスターはそういうのが見えるんだったな」 「わざとじゃなかったんだが、悪い」 マスターとサーヴァントがパスとして繋がっている場合、時としてその過去を夢のような形で追体験することがある。 要りもしない聖杯からの余計な知識からすぐに察しがついた。 「見てたんなら分かるだろ。私がどれだけ最低な事してたか」 かずさは少し俯いてから、糸が切れたように薄い笑みを見せて彼女は口を開く。 「……」 「いや私達……ううん、私があいつに“させた”かな?」 それはただの淡い初恋だった。 同じ高校のクラスで、自分に度々お節介を焼いてくるまだ少年だった彼が、北原春樹が居て。 不良と小馬鹿にしながらも、ずっと気に掛けてくれた彼が次第に好きになっていて。 けど、あの時は母親に見捨てられたと思ってグれてもいた。だから自分にも何の自信も持てなかった。 だからこんな惨めで自分でも嫌いな自分を、好きになってくれる筈もないと思っていて。 卒業まであと半年になった頃、転機が訪れた。 春樹が所属していた軽音同好会で学園祭に参加をすることになったが、そこへ人間関係のいざこざで人数が足りなくなってしまった。 そこで、ピアノの腕を買われたかずさと、ボーカルとして歌声を見初められたとても大事な、そして不倶戴天の―――小木曽雪菜が加入することとなる。 ギターの春樹を何とか指導して、本当に短い期間でよくあそこまで仕上げたものだと我ながら感心したくもなる。 それでも三人で一心不乱に打ち込んで、成功させた学園祭の文化祭まではとても楽しかった。 でも、それからは拷問だった。 春樹は雪菜と付き合った。 かずさは雪菜が告白することを知っていて、それでも怖くてどうでもいい振りをして、祝福する振りをした。 本当は苦しくて、辛くて、泣いていたけど。 気付かれないようにして、でも抑えきれない気持ちは溢れだして、春樹とその唇を重ねてしまった。 本当は両思いだった。 お互いに想い合っていた筈だった。 なのに春樹も自分なんかが、勝手にかずさに釣り合う訳がないと思い込んで、 最初から向き合う事を避けていて、ありもしない勝手な妄想で諦めていた所まで一緒だった。 全てが白日に晒され、二人の愛を確認した時には後戻りできないところまできていた。 そして遅すぎる告白を受けて、一生の親友である雪菜に癒えることのない傷を負わせたまま逃げるように海外に行った。 「笑えるよな……これだけでも、許されないのに……」 数年の月日が経ち、春樹は雪菜と愛を育み、結婚を目前にまで控えようとしていた。 だが、再びかずさと再会してしまった事から、全ては最悪の方面へと傾いてしまう。 かずさの母親が白血病であることが判明した。 母親を亡くせば、かずさは本当に一人になる。傍には誰も居ない。誰も支えることが出来ない、真の孤独になる。 だから、春樹は一線を越えた。 『一番大切な人だけを救おうって、そう決めたんだ』 幸せの絶頂にあった雪菜を裏切り、かずさと共に生きていくことを選んだ。 共に海外に渡り、かずさがプロのピアニストとして活躍する。それを将来の伴侶としてそばで支えていく道を。 「私が居ると、雪菜の幸せを壊してしまう。……あいつも、春樹も……積み重ねたもの全てを投げ捨てる事になる」 それが最悪の裏切りで、誰も報われることのない結末だと分かってはいた。 なのに、かずさは誰よりも幸せを感じてしまっていた。 支えてくれた仲間から糾弾され、家族として迎えてくれた雪菜の身内には絶縁され、最高の親友まで失って。 それでも自分を選んでくれたことに、嬉しさを覚えていた。 友達を、何よりも好きで大事な彼を地獄の底に叩き落してしまったのにも関わらず。 「けど、今なら……まだみんな、春樹を許してくれるかもしれない。雪菜も春樹と寄りを戻せるかもしれない。私がこの変な世界に居れば……。 やっぱりさ、これは罰なんだよ。あの世界に私が居ていい場所なんてない。今はそういうことなんじゃないかなって、そう思ってる」 「お前の言う通りかもな」 セイバーは冷たく断言する。 「正直、大分引いた。あの空港って場所で、春樹ってやつがお前にキスしたとこ、しかも雪菜の目の前でだろ? 何考えてんだ。 それだけでも大概なのによ。結婚まで約束しといて、結局他の女を選ぶなんて、同じ男としても最低だ。目の前に居たらぶん殴ってやる」 プライベートも何もありはしないなとかずさは苦笑した。 まさか、あんな人目に見せられないような―――人目でやってしまったことだが―――ものまで見られてしまうとは。 「そう、だよな……」 「でも、一番大切な人を助けようって気持ちは、誰よりも分かる」 「え?」 「春樹がお前に言った事だろ? 俺も、好きな女を守る為に何もかも捨て去った。だから、あいつの決意と覚悟がどんなものかは分かる」 セイバー、いやウェイブが英霊となる以前、仕えていた帝国とその革命軍の内乱は決戦を間近に控えた膠着状態だった。 ウェイブと同じく帝国側の少女クロメとその姉で革命軍側のアカメは、決戦の前に二人だけで生死を掛けた個人間での決闘を約束する。 二人は敵同士でも姉妹として愛し合っていた。だからこそ、他の誰でもない自分達の手で互いを殺す事を願い刃を交える。 姉妹のどちらかが死ぬしかない。そんな悲劇を止める為に、何よりも大事で好きなクロメを守る為にウェイブは全てを捨てた。 「その娘には悪い事するとは思う。それでも、お前は帰るべきだ」 「なに、勝手な事……! それじゃ雪菜が……」 「だとしても、お前にはまだ母ちゃんや春樹が居るんだろ? なら、ここで道草食ってる場合じゃないだろ」 ……俺もさ。色んなモンを捨てて、裏切ったんだ」 「セイバー……?」 「俺は元の世界、生前はとある国の軍人だった。俺の恩人に報いる為に、無辜の民を守る為に軍人としての役目を全うしようと思っていた」 それは聞くだけなら、とても高潔で正義感のある志だ。セイバーが何故、後ろめたさを感じているのか分からない程に。 「だが、その国は俺の思うより腐敗していて、革命軍が発起し大きな決戦が起きようとしていた。 それで国は敗けた。……今思えば、結果的には良かったんだとは思う。けど、俺はその決戦の前に大事な女と、クロメと敵前逃亡したんだ。 あいつはクスリで体を強化して、明日にも死んじまいそうな程に衰弱してた。だから、俺は全て放棄してあいつと逃げた」 「酷い国なら、それなら……」 「俺の恩人や……所属してた軍の隊長、エスデスって言うんだけどよ。世話になった人を裏切ったことに違いはない」 エスデスは決戦の際に国土そのものを巻き込むほどの力を行使し、危うく大量虐殺を成すところだった。 その場に居なかったものの、クロメと逃亡する道すがら見舞われた異常な冷気と吹雪がエスデスのものであることには当たりは付いたし、後の革命軍からも聞いていた。 こうなってしまうと、最早自然災害だ。 元から人格面でも、問題がなかったとも言い切れない。 きっと彼女は倒されるべきだったかもしれないと納得もしている。 けれでも、やはり自分にとっても厳しくも頼れる上司であったことも事実だった。 そして、それを裏切ったのもまた事実だということも。 「後悔はしてねえよ。それだけの覚悟を俺はした。海の男はこうと決めたら一直線だ」 「でも、春樹の周りにいる奴等は……お前のいう国の奴と違ってみんな良い奴等なんだ。 雪菜も部長も……誰も悪くなんかない。それを裏切る春樹だって、一番辛いのに」 「だとしても、尚更お前は帰るべきなんだよ。 俺も全部捨てたからこそ分かる。どれだけ、春樹はお前の事が好きなのかってことが」 「だけど……」 「幸せになることから、逃げるべきじゃないと思う。 辛いし、罪悪感はあるだろうけど……あんな告白するような奴を、残して逃げるなよ」 かずさが消えれば、残された春樹はどうなるのか。 それこそ自分の為に全てを投げうって救おうと、身を張り続けた春樹を捨てることになるのではないか。 何の決着も付けず、ただ逃げているだけじゃないのか。 ここまで言われて、かずさは我に返ったように頭が冷えた。 「分かったよ」 本当に恐れていたのは、傷つくのを怖がっていた自分自身だったのかもしれないと。 「帰る。春樹のところに……。 ただ、やっぱり誰も殺したくない。叶うのなら、昔の事やり直したいけどさ……でも、人を殺してまで聖杯手に入れて、叶える事じゃないだろ。 聖杯戦争なんて関係ない。帰る方法だけを探す。だから、セイバーの願いなんて叶わない。それでもいいか?」 かずさは砂糖が大量に投入されたコーヒーを飲み切り、意を決した顔でセイバーを見る。 少し目が潤みながらも、先より強い眼差しだった。 「おう! 俺もそのつもりだ。襲われたなら迎え撃つが、こっちから吹っ掛ける気はねえよ。 元の世界に帰れる方法を探そう」 「変な奴……私達に同情してくれるのは良いけど、春樹みたいな男の気持ちが分かるなんて言ったら、モテないぞ? 二股が一番嫌われるんだからな」 「もう、女なんかにモテなくても問題ねえ。俺にはクロメっていう最高のパートナーが居たんだからな」 「何だそれ惚気か? ……もう、疲れた。今日は帰って寝る。詳しい方針は明日話してくれ」 それだけ言うとかずさは腰掛けたソファーから立ち上がり、セイバーに背を向ける。 「ごめん、雪菜……」 セイバーにも聞こえない小さな声で、他の誰でもない自身自身の手で傷つけてしまうであろう友達に向けて詫びながら、かずさは足を踏み出した。 もう、誰も傷付かないなんて結末はありえないのだとしても、目を背ける訳にはいかないから。 「分かんねえ……良いのかな、これで」 セイバーにとって、いやウェイブにとってかずさ達の事は他人事で口を挟むようなことでもない。 多分、これはハッピーエンドではないのだろう。 断片的に見た彼女の過去から見ても、かずさが春樹と結ばれるべきではない。本当に結ばれなければならないのは雪菜なのだと思える。 掛け替えのない友達から糾弾され、信頼を得た職場を失い、恋人とその家族を不幸にする。そんな業を主人公に背負わせた最悪のヒロインの物語だ。 「……でも、放っておけねえよな」 空になった紙コップを見て、セイバーは呆れ混じりに呟いた。 「どんだけ甘いもんが好きなんだ……良く飲めるな。砂糖何杯入れたんだよ」 ここ数日の付き合いで分かったのが、冬馬かずさという女性は大の甘党だということだ。 飲み物も甘くして、食事も甘くする。 「見てると思い出しちまうじゃねえかよ」 クロメも甘いものが好きだった。 まあ彼女の場合は菓子をよく食べていて、他の飲食まで甘くするようなことはなかったが。 それでも隙があれば、クッキーなどをよく齧っていた。 「よし」 息を大きく吸い、吐く。ここから先の本戦はもう何が起こるか分からない。 こちらの目的は勝利ではなく、かずさの元の世界への帰還ではあるが、戦闘も決して避けることは出来ないだろうと思う。 「こっから、気合入れていかねえとな」 【クラス】 セイバー 【真名】 ウェイブ@アカメが斬る! 【ステータス】 筋力B 耐久D 敏捷B 魔力E 幸運B 宝具B(通常) 筋力A 耐久A+ 敏捷A 魔力E 幸運B 宝具B(グランシャリオ使用時) 【属性】 秩序・善 【クラススキル】 対魔力:C 第二節以下の詠唱による魔術を無効化する。 大魔術、儀礼呪法など大掛かりな魔術は防げない。 騎乗:D 騎乗の才能。大抵の乗り物なら人並み程度に乗りこなせる。 【保有スキル】 完成:A 完成されたとされるセイバーの強さがスキルとなったもの。 優れた戦闘技能を発揮し、自身の宝具以外のステータスの変動を一切受け付けない。 ステータスの下降は勿論、上昇も当然ながら無効化する。これは完成されたが故に、その強さは上限でもあるからである。 同時使用:EX セイバーが一番大事なものを守る為に、己の想いを届かせる為に戦った逸話が昇華されたスキル。 ウェイブという英霊が、セイバーではない別のクラスで召喚された場合に持つであろう宝具をクラスの垣根を超え、一時的に呼び出すことが出来る。 代償としてスキル発動の度、霊核に治癒不能な損傷を受ける。 戦闘続行:C 瀕死の傷でも戦闘を可能とし、死の間際まで戦うことを止めない。 【宝具】 『修羅化身グランシャリオ』 ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:1~30 最大捕捉:5 セイバーの世界に存在する超級危険種と呼ばれる獰猛な生物を加工した鎧の帝具。 一見してただの剣に見えるが、セイバーが真名開放することで鎧が召喚される。 非情に高い防御力を持ち、セイバーのステータスも上昇させる。また魔力消費も低く、純粋に担い手を強化させる宝具。 ただし、安定した宝具ではあるが、それ故爆発力はない。 また、多くの帝具に備わっている筈の奥の手も存在しない。かわりにグランフォールという変な蹴り技がある。 『万里飛翔マスティマ』 ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:1~100 最大捕捉:10 セイバーがアーチャーとして召喚された場合に宝具となる帝具。 普段は使用できないが、同時使用のスキルが発動した場合のみ使用可能。 翼の形状をしており、空を自在に飛べるほかその羽を射出することも可能。 奥の手として、光の翼を盾とする「神の羽根」があり、相手の攻撃をそのまま反射する 更にグランシャリオと同時使用することで、セイバーのステータスを更に上昇させる。 【weapon】 グランシャリオ。 【人物背景】 かつては帝国が組織した特殊警察イェーガーズに所属していた。 帝国の異常さと民を思わぬ腐敗を目の当たりにしながらも葛藤し、国を中から変えることを決意したが、仲間であり後に結ばれるクロメの死を間近に感じ取り、彼女を守る為に全てを捨て去った。 その後もクロメの後押しもあり無辜の民を守る為に奮起し、クロメの残された余命を共に過ごす。 【方針】 マスターを元の世界に帰す。 聖杯戦争に乗る気はない。 【マスター】 冬馬かずさ@WHITE ALBUM2 【人物背景】 浮気ゲーとして名高いWHITE ALBUM2のメインヒロインの一人。 世界的に有名な女性ピアニストを母に持ち、また自身も優れたピアニストでもあり世界的に活躍している。 高校時代、同級生の北原春樹と両思いになるがお互いに気付かぬまま、その肝心の春樹が一生の親友である小木曽雪菜の告白を受けてしまう。 二人が愛を育む姿を間近で見ることに耐えられず、和解した母親の勧めもあり海外に移住しピアニストとして活動を開始するが、五年後にまた春樹と再会したことで物語がまた動き出す。 参戦時期はcodaのかずさtrueルートより、春樹が雪菜の家族から糾弾を受けて以降。 【ロール】 売れっ子天才ピアニスト。 【方針】 春樹の元に帰る。 殺し合いはしたくない。
https://w.atwiki.jp/cosmicbreak/pages/417.html
画像 動作 一定の距離を一気に詰めるアクションを行う。 1アクション1発消費。 火力がないが、他のサブ武器と連動することができる。 かなり強い誘導性があり、空中の敵にも肉薄できる。 主に緊急脱出用や間合いを一気に詰めて攻撃する場合に使われる事が多い。 内蔵武器の強化 項目 初期値 強化一 強化二 強化三 強化四 威力 0 0 0 - - 弾数 50 75 100 - - 射程 120 130 140 - - 速度 250 260 270 - - 間隔 1200 1200 1200 - - その他 コメント 空中ロボ相手にロックオンしてゼロステップ→サブのコンボが気持ちイイ -- (名無しさん) 2008-12-31 00 14 40 ラズフラムBS内蔵のキックを使うと ゼロステ→キック で長距離離脱が出来ます (非ロックオン状態にした上で。ロックオンしているとキックで戻ってしまう。) -- (小ネタマン) 2009-01-15 01 04 31 この後に繰り出すサブのダメージはかえって下がってるよう。 0ダメージのステップが当たってるせいで補正がかかっているのかもしれない。 -- (名無しさん) 2009-03-28 17 22 48 ↑の後色々試した結果、ダメージの変動は武器によって違った。 ダメージが上がる武器もあった。 例としてカッターは上昇、スピアは下落。 元の攻撃力が低い物は上がって、高い物は下がった気がする。 けど試行回数少ないです。 ガッツのあるセイバー使いが調べてくれることを期待して 今日は落ちます。 -- (名無しさん) 2009-03-28 17 33 17 ゼロシフトだと思ってつかえrr(ry -- (名無しさん) 2009-04-02 15 17 29 最近のゼロの運用傾向から、緊急回避意外に使われる事は滅多に無い 射陸として運用するならば、強化する必要は無いと思われる 近接格闘機として運用するにも、素直にジークン姉弟を選んだ方がベターかと思われる ゼロシフトなんぞにしたら、性能のバランスの良さと相まって それこそCB史上最大の壊れになる -- (名無しさん) 2009-07-16 02 07 03 つまりゼロジェフティ登場フラグはCB末期ということか -- (名無しさん) 2009-07-16 12 15 45 緊急脱出以外にゼロステッポの使い道を模索してるがコンボの途中にはさめたら…と毎回思う 踏み込みが足りない産廃武器も使いようになるんだけどなぁ -- (名無しさん) 2009-08-28 19 04 01 現在は三次元ジークンやリッパーといいいろいろと超越しているじゃないか -- (名無しさん) 2010-04-11 14 15 04 この内蔵の利点は誘導だけでなく、連続HIT補正でのダメージ減少を受ける事無く、コンボ補正がかかった格闘攻撃を仕掛けられる点にある 修正されたカラミティと組み合わせられたら…と思う -- (名無しさん) 2010-09-06 00 35 23 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/hoshitukuyonotou/pages/20.html
注意 このページはラディウス氏の画像(FGO風) に嫉妬したシデンの中の人が貯めこんでいた厨二心を爆発させて作った『妄想』である 見た目(Appearance) 白髪赤眼の美少女(APP18) 名前(name) セイバー (シデン) 性別(gender) female(女性) 年齢(age) 16歳 (全盛期の肉体) 種族(race) 英霊 身長(height) シデンと同じ 性格(personality) シデンと同じ 好きなもの(favorite) マスター 嫌いなもの(dislikabele) マスター スキル(skill) ソウルリンクEX++++(CT10-8) 効果 自身にランダムで 敵性特攻100%(確定) 攻撃力上昇50%(確定) バスター性能上昇50%(二分の二) 宝具威力上昇50%(二分の一) を3ターン付与する ラストリゾートC(CT8-6) 効果 NPチャージ30% スター発生30個 無敵(3回ー3ターンを付与) 弱体無効化状態付与 ディヴィジョンA(CT8-6) 効果 ガッツ(一回)(3ターン) 自身の強化弱体内容を固定する状態付与(2ターン分) 宝具 {帝}(the one) 「敵単体にクラス相性でセイバーに不利になる状態を付与 超強力な攻撃(LV) 敵を即死させる(オーバーチャージで効果上昇)」 キャラクター作成者(Author) 作った人の名前 シデン
https://w.atwiki.jp/2jiseihaisennsou2nd/pages/49.html
雪崎 絵理&セイバー ◆R/DzX5mHgw 「行ってきます!」 そう言って、少女は勢い良く玄関から高校に向けて駆け出していった。 セーラー服とロングヘアーをはためかせて慌ただしく駆けて行く様は、女子高生特有の溌剌とした愛らしさを醸し出している。 「おはよ!絵理!」 「おはよ、――。」 通学路が同じ友人とあいさつを交わす、その事自体に何の変哲もない、極自然な日常的行為である。 ただ、雪崎 絵理が誰かの名前を呼ぶ度に彼女の脳内に響き渡るノイズ音がある。 …………ブウウ――――――ンンン――――――ンンンン………………。 それはどこか、駆動するチェーンソーの音に似ていた。 「大丈夫?頭痛いの?」 「うぅん、全然だいじょうぶだょ」 ノイズと共にもたらされる鈍い頭痛にはもう慣れた、しかしこのノイズと共に胸の底から湧き上がるような焦燥感は何なのだろうか、 家族仲は良好だし、友人もいる、恋人は――まぁ、そのうち、 成績面でも優秀の部類に入ると言って良いし、部活も上手くいっている、何一つ生活に不満なんて無い。 だというのに、何かを忘れているような気がする。 「――何か、大事な事を」 …………ブウウ――――――ンンン――――――ンンンン………………。 夕食はすき焼きだった。 母親は今日は奮発したのよ、とどこか自慢げな顔つきであるし、 弟などは、まだ煮えてもいない肉に手を付けようとして父親にたしなめられている。 ただ、絵里だけはこの状況を疑問視していた。 夏日照りの暑い今日である、暑い時には熱い食べ物を食べれば良いという話もあるが、 だからと言って、何も言わずに鍋物を受け入れるような家族だっただろうか。 弟ならば、不平不満の一つも言いそうなものを、そこまでを思い、弟と絵里の目が合った。 …………ブウウ――――――ンンン――――――ンンンン………………。 人形と目が合った。 「あなた達……」 目の錯覚に過ぎない、絵里はそう思い込もうとした。 しっかりと見れば、やはり目の前にあるのは弟の顔だ。 最近、疲れているから、だから弟の顔が人形に見えてしまうのだ。 そう、思い込もうとして――やはり無理だった。 「だれ?」 目の前にあるのは確かに人形などではなく、人間だ。 だが、それは彼女の知っている家族の顔などではなかった、ああ、そうだ、何故忘れてしまっていたのだろう。 「絵里!待ちなさい!!絵里!!」 全てを思い出した彼女は、偽物の母親が制止するのを振り切って、外へと駆け出していった。 何もかもに気づいてしまっても、母を騙る彼女も、弟を騙る彼も、父を騙る彼も、 きっと家族のままでいさせてくれたのだろう、それが彼らの役割だとしても――それでも、家族になってくれたのだろう。 でも、家族は死んでしまった。 雪崎 絵理は、だから戦っているのだ。 どこまでも、どこまでも、走って行く。 後ろを見ると、もう母だった人はいない。 完全に振りきれたようだ。 夜の公園のベンチで一息つく、くうと小さい腹の音が鳴った。 結局、家族ですき焼きを食べることはなかった――でも、もういいのだ。 …………ブウウ――――――ンンン――――――ンンンン………………。 以前から鳴り響いていたチェーンソーの駆動音染みたノイズが現実に生じた。 世界を切り裂いて、サーヴァントが降りてくる。 雪崎 絵理が戦うために、その願いを叶えるために。 「あなたが――私のサーヴァントね」 緑色の上着に紺色のジーンズ、左手にはハンドベルトコンピューターを装着している。 年齢も彼女と同程度であり、背に担いだ剣が無ければ、とてもサーヴァントとは思えない、 いや、彼女もまた、一人の例外を除いて誰にも露見することなく敵と戦い続けたように、 戦う者というのは、そういうものなのだろうか。 「君の願いを……教えて欲しい」 「……なんで?」 絵里が聖杯に懸ける望み、それは他の参加者に比べれば余りにも小さいものだろう、 しかし、彼女にとっては真剣なもので――だから、少しだけ言うことが躊躇われた。 「願う内容によっては……君を殺さなければならない」 濁流のように押し寄せる殺意は、目の前の少年がやはりサーヴァントであることの証左であった。 どれ程の修羅場を超えれば、いや――彼は英霊となった、この結果が何もかもを証明している。 恐怖に意識を飛ばしてしまいたくなる、偽りの家族の元へと帰り、全てを忘れてしまいたくなる、 けれど、毅然とした態度で絵里はサーヴァントの視線を受け止めた。 命を賭して戦ってきた、ならばこの問いにも命を賭して答える、ただそれだけだ。 「お父さんとお母さんと弟が、交通事故で死んだんです、 なんにも悪いことしてないのに。普通の家族だったのに。何の前触れもなくみんな死んじゃって」 「……家族を蘇らせたい?」 「それで、あたしの好きな男の子もね、転校しちゃうらしいんです、あたしがとても会いに行けないような場所に」 「……転校を止めさせたい?」 「みんなに帰ってきて欲しい……」 ほとんど聞き取れないような小さな涙声で彼女は確かに言った。 「……あたし、本当はみんなと一緒にすき焼きが食べたかったの…………でも、あの人達は偽物で……でもあたし……あたし……ひっく」 「もういいよ」 「……ひっく」 「もういいって!」 殺気は消えていた、今この場所にいるのは泣きじゃくる絵里をなんとかしようとあたふたとするただの少年だった。 「僕が何とかする、君のお母さん、お父さん、弟、恋人、何から何まで、何とかする。 なんなら君は聖杯を鍋にして、すき焼きでもしゃぶしゃぶでも好きに食べれば良い、もちろん君の家族、恋人も一緒だ、ついでに僕もいれてくれると嬉しいけど贅沢は言わない、 なにせ恋人がいる君に僕が付いて行ったらなんか複雑な関係っぽいし、何より僕には恋人がいるからあんまり勘違いはされたくないからね、大丈夫、何から何まで大丈夫だ。 わかるよ僕も、僕だって母さんや父さんに会いたいし、友達や幼馴染にも会いたい、どうでもいいけど幼馴染ってなんか流れ的に僕と付き合うものかと思ってたら、 僕の友だちと付き合ってて、旅の最中に何度もええいこいつ絞め殺したろか、って思うことがあったよ、まぁあいつはいいやつだったけどね。 とにかく、僕に任せておけば全然オールオッケー!」 「……ほんとに?」 「あったりまえだろ!」 景気良く言ったサーヴァントであったが、でも――と続けて、絵里に問いかけた。 「君は願いのために……人を殺せるかい?」 「……あたしは、ころせ」 「なーんて!全部僕がやるから、いいよいいよ」 絵里の言葉を最後まで聞かずとも、彼女の答えはわかっている。 ただ彼女の決意のために――出来れば彼女には手を汚させたくはない。 彼女は知っているのだ、失う悲しみを。 ならば、それを喪失を与える悲しみもまた、人一倍にわかってしまうだろう。 「え?」 「こう見えても、母親の偽物から親友、魔王に大天使、なんならヤクザに狂信者まで殺してる、ちょっとしたジェノサイダーだからね。殺しに関しては、プロだよプロ。 だから……何もかも僕に任せておきなよ、君が天井の染みを数えている間に、僕がすべてを終わらせる」 「……見くびらないで!」 耳まで紅潮させた彼女の怒気に気づいたのは、流石英霊と言えるだろうが、 しかし女性はこういう場合、平手打ちを放つものだという固定概念が彼を傷つける羽目となった。 絵里のローキックが、彼の膝を打つ。 「あなたが人を殺すなら、それはあたしが殺すのと同じっていうことぐらいはわかってるんだから。だから、だから……きっと、あたしは殺す」 「ああ……わかったよ」 彼女は覚悟を決めた、いや――とっくに決めていた。 ならば、もう言うことはない。 「セイバー ザ・ヒーローの名において、君に聖杯を……君に訪れた全ての不幸を取り除くことを誓う。コンゴトモヨロシク……」 【マスター】 雪崎 絵理@ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ 【参加方法】 父親の遺したゴフェルの木片を発見する。 【マスターとしての願い】 みんなに帰ってきて欲しい 【能力・技能】 『対チェーンソー男』 チェーンソー男との戦闘の時のみ、常人離れした身体能力を発現することが出来る。 【人物背景】 極普通の高校一年の女子生徒であったが、家族の葬式の帰り道に出会ったチェーンソー男と戦う様になる、 チェーンソー男の正体は作品中では語られていないが、彼女曰く、哀しいことを生み出す悪者らしい。 チェーンソー男との戦いの最中、ある少年と出会い、最初はいがみ合いつつも、最終的に彼の協力を受け入れ共に戦うようになるが、 少年が転校することとなり、また彼女は一人ぼっちになってしまう。 その転校を止めるために、彼女はチェーンソー男に最後の戦いを挑むはずだったがゴフェルの木片を手に入れたので、聖杯戦争に参加することとなった。 【方針】 優勝を目指す。 【クラス】 セイバー 【真名】 ザ・ヒーロー@真・女神転生Ⅰ 【パラメーター】 筋力A(B) 耐久B(C) 敏捷B(C) 魔力D(E) 幸運D(E) 宝具A 【属性】 中立・中庸 【クラススキル】 対魔力:C 騎乗:C 【保有スキル】 戦闘続行:A ナイフで撫ぜる程度で死ぬほどの致命傷を負っても動き続けるその様は人間であるが故に怪物染みて見える。 話術:D 言論にて人を動かせる才。 取引から契約まである程度のことは行えるが、悪魔召喚プログラムを失っているために、 言語が通じない相手との交渉は不可能。 心眼(真):B 修行・鍛錬によって培った洞察力。 窮地において自身の状況と敵の能力を冷静に把握し、その場で残された活路を導き出す“戦闘論理” 逆転の可能性が1%でもあるのなら、その作戦を実行に移せるチャンスを手繰り寄せられる。 人間:A 友が魔と融合しようとも、友が神の使徒になろうとも、それでも彼は人間で在り続けた。 彼が人間で在ることを捨てない限り、彼は英霊になろうとも人間として扱われる。 【宝具】 『握られしは一振りの神(ヒノカグツチ)』 ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:2~4 最大補足:1人 炎の神をその刀身に封じた魔剣。 常時発動方の宝具であり持つだけで全能力が一段階ランクアップする。 『神が救わぬゆえに(ハンゴンコウ)』 ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:1~2 最大補足:1人 屍鬼と化した幼馴染を偽りの生から解放した逸話から生まれた宝具。 死を望む屍鬼を強制的に成仏させる。 【weapon】 『握られしは一振りの神(ヒノカグツチ)』 ザ・ヒーローの宝具である。 【人物背景】 ただの少年が、母を殺され、 ただの少年が、故郷を喪い、 ただの少年が、幼馴染を殺し、 ただの少年が、友を殺し、 ただの少年が、天使を殺し、 ただの少年が、魔王を殺し、 そして誕生した英雄。 【サーヴァントとしての願い】 特に無し、ただ聖杯を手にする相手を選びたいとは思っている。 【基本戦術】 東京ではないために将門装備も失ってしまった上に、セイバーとして召喚されたために悪魔召喚プログラムはその機能を停止し、銃を持ち込むことも出来なかった。 また、神が救わぬゆえにもよっぽどの場合で無ければ効用を発揮しないため、基本的にはヒノカグツチでの近接戦闘が望まれる。
https://w.atwiki.jp/outerzone/pages/47.html
「♪♪〜」 妖精の翅を持った少女が一人、山脈を背にした草原の多い丘陵地帯を飛行していた。 今、どこにいるのかというとマップで言うA-6。向かってA-7に存在する「キャッスル」を目指している。 少女は見た目にして十代半ば。服装は現代的ではなく、ファンタジーRPG的な武装を兼ねたものである。 耳は妖精らしく尖っており、頭にはトレードマークである2本の黄色のラインが入った赤のバンダナが巻かれ、 臀部にまで届く長い黒髪が特徴的であった。 名前は“ユウキ”。もちろん、特筆される様に聖杯戦争の参加者である。 ユウキの今の身体はリアルで出来たものではなく、電脳空間上に形成されたアバターだ。 彼女は「ALfheim Online(略称ALO)」というVRMMORPGから来ており、(一部を除き)踏襲されているシステムによって飛行している。 なお、本名「紺野木綿季」という15歳の少女だが、聖杯戦争では登録されているこちらの方が主になっている。 「オイオイ、勘弁してくれよ……。なんだってこんなところまで行かなきゃならねぇんだ。 ポツンと一軒家ってのはな、テレビだからドラマがあるんだよ。 実際に目指したら案外大したことないもんばっかだからね、本当!」 地上では現状をぼやいている男性が、自前のスクーターで舗装されていない道をガタガタと駆けている。 男性は銀髪の天然パーマと死んだ魚の様な目が特徴的な青年だった。 服は片方だけ肩出しで中のジャージが見える着流しと、どこをどう取っても遊び人としか見えない男だが、 これでもれっきとした英雄。聖杯を通じ、ユウキの意志に応じて召喚されたサーヴァントなのである。 真名は、坂田銀時。今回ではセイバーのクラスで召喚されている。 「ねぇー銀さーん!もっと速く動けないのー?」 「うるせェェェ!こっちはこれでも精一杯なんだよ!!テメェこそさっさと戻りやがれってんだ!」 「戻るのはせめてキャッスルを見てからねー!」 ユウキが大声で伝える「速く着いてこい」という発言に銀時もイラつくが、どこ吹く風と翻して飛び続ける。 キャッスルは妙に辺鄙な位置にあり、道も舗装されていないため、交通も不便なことこの上ない。 銀時には愛車のスクーターを所有しているが、至って普通の原付であり、結構走りにくいものであった。 これだけ辺境にある場所からなのかわからないが、キャッスルの目撃者はさほど多くはない。 ネットで調べ、知り合いにも聴いたが、口コミはあまり挙がってこない。それどころか誰も行こうとはしないのだ。 なればと、逆に「何かあるのではないか」と無性に気になってしまうのが、人の探求心や好奇心というもの。 一介のネットゲーマーであるユウキもまた多少の興味を示していた。 対して、銀時はキャッスルに行くことに全くと言っていいほど乗り気ではない。 探求心や好奇心というものは持ち合わせていない彼にとって、行くのが面倒臭いというのもある。 彼も生前にハマったRPGの知識から「ダンジョンか何かだろう」という認識はあるが、 古い建造物をわざわざ直視する事にそこまで興味が湧かない。 それにあまりに辺鄙で大して行く目的がない中でやっていることなため、彼なりにもしんどいわけだった。 ☆ ☆ ☆ 「あっ、あれかな?本当に大きな城だね。」 「……オイオイ、随分なダンジョンじゃねぇかコイツは。こりゃあ、あれだな。レヌール城よりあるぞ。」 城がよく見えるぐらい高めの丘でユウキは目的の城を発見すると、地上まで降下して観察し、 遅れて着いた銀時はゲームの知識に照らし合わせてその城を表現した。 情報通り、中世期に建てられたであろう大きな古城がそこにあった。 遠巻きなので全容が見えず、要塞としての機能を持つのかまではわからないが、 それだけでも何かのダンジョンになりそうな気配は見て取れた。 この仮想世界のことはわからないが、辺鄙な土地に理由もなしに建つものだろうか。 仮にそうであったとしても、魔獣の巣堀になるか、あるいは陣営が籠城するための拠点になると考えられる。 「うーん。確かにレヌール城みたいに何か出てきそうだよね。ほら、幽霊とかさ。」 「バカヤローテメェ、幽霊なんているわけねぇだろ。俺は信じねぇからな、そういう非科学的な存在。」 「いや、それを言ったらボク達だって幽霊で非科学的な存在になるよね?」 ユウキは幽霊の存在性も考慮しているが、幽霊が怖い銀時は否定している。 なお、ユウキはもまた命を落とした後、この世に集められた身であり、故に幽霊と指している。 「ともかく、見たならもう帰るぞ。薬草もなしにダンジョンに挑むのは無謀だからな。」 「うん、そうだね。最序盤に行く様なところじゃ無さそうだもんね。」 銀時は後頭部を掻きながら切り出すと、ユウキも退くことを判断した。 城内や周辺の環境まで気になるが、そこまでやってしまうと退き際がなくなる。 それに準備もさほど万全というわけでもなく、最初から挑むつもりはなかった。 具体的な位置と経路を記録しておき、「何かはありそうな所」という認識のまま探索を引き上げていった。 ☆ ☆ ☆ 「あ〜、終わった終わった」 ユウキ達は再開した仕事に区切りを付けると、麓の再開発地区で休んでいた。 この世界で与えられている役割は「ハンター」である。 ハンターとは、主に魔獣を狩猟するなどの行為で稼ぎを得る職業のことだ。 この一見平和そうな世界にも「獣」というのがいる様で、多くは都市外に生息している。 ユウキ達がA地区にいたのは、実は狩猟目的であり、探索は「ついで」であった。 「ALO」の武装をそのまま所持しているユウキにとってハンターの職は都合が良く、 倒した魔獣もユウキのアイテムストレージに格納できるため、行動にはこと困らなかった。 それに防衛隊や他のハンターからも情報収集が行える分、得られるものもそこそこあったわけだ。 「銀さ〜ん。帰りはスクーターで乗っけってくれないかな?」 「ふざけんなコノヤロー。山に居た時は散々遅い遅いだの言ってくれた癖によぉ。 市街地に入ったらすぐ手のひら返しやがって。飛べ。飛んで帰れ。」 「え〜、飛んだら目立つじゃん。それに今はボクがマスターなんだけど〜。」 「都合のいい時だけマスターぶるんじゃねぇよ。令呪を見せるな、令呪を。」 銀時はチューブ型の氷菓を吸いつつ、ユウキのお願い事を突き放すが、 ユウキとしてはその反応が不服で、手の甲にある令呪を見せつける。 尤も本当に使うつもりはなかったが。 「結構、慣れてきたよね〜この世界の暮らしにも。」 「まぁ、そうだな。最初に比べりゃあ慣れてきたもんだろうな。 強いて言うならパチンコとかギャンブルがやりてぇところだけどよ。」 「それ没頭したら聖杯戦争どころじゃなくなるから止めてよね。本当。」 銀時は生前の癖かパチンコを求めたが、逸脱しかねないだろうとユウキは察し、 止めることにした。 「……ねぇ、銀さん。一応、聴くけども聖杯戦争のこと忘れてないよね?」 「バカヤロー。忘れてないわけねぇだろ。」 「そうだよね……って、ん?」 念のために聴いたユウキだが、返答が聞き間違いなのか、ボケているのか判断が付かず、ツッコミ損ねてしまう。 「冗談だよ。忘れているわけねぇだろ。 せっかくお前の「助けてくださいお願いします」って声に応じて、わざわざ来てやったんだろうが。」 「いや、言ってないけどね。なんか適当にやったら銀さんが来ただけなんだけど。」 「何言ってやがる。実際そうかもしれないけども、シャドウを倒せたのは俺の手だからね。」 捏造にユウキはツッコミを入れるが、銀時はなおも自分の働きを主張する。 どうやってそうなったかはわからないが、ユウキは気が付くと例の空間にいた。 そのまま流れでシャドウなる敵と戦い、よくわからない間に銀時が召喚され、 そして聖杯戦争に参加する形となったのがこの主従の経緯だ。 「しっかし、これが参加権になるなんて思いもよらなかったな……。」 そういうと、ユウキは星晶石なる物体をアイテムストレージから取り出し、 感慨深げに星晶石を見る。 これは「ALO」内で運営さえも確認できなかった幻のアイテムショップ「美沙里」で貰ったものであるが、 それが招待状であったらしく、導かれる様にユウキは聖杯戦争に来たらしい。 実際の所、ユウキは命を落としてよりここに来ている。 ユウキこと「紺野木綿季」の肉体は病に侵されており、日に日に衰弱していた。 記憶上にすれば数日も前、肉体はピークに達し、 多くの人に看取られ、好きな人の腕の中で眠る形で生涯を終えたのであった。 「……さて、そろそろ行こっか。」 「おう。」 休憩を終えると、支給された生活拠点に向かう一同。 銀時はユウキを見ると、後頭部を掻きながら「しょうがねぇな」と言わんばかりに座席の後座席を目の前に寄せた。 素直ではないが、「乗れよ」と言っている様であった。 ユウキは言葉にはしなかったが、嬉々して乗り込んだ。 「……ユウキ、お前。生き返りたいとは思わねぇのか。」 「えっ?」 「だから、なんだ……。聖杯の力があれば生き返ることだって出来るだろ。 それを使えばやり直せるんじゃねぇのか。もう一度よ。」 原付に乗られながら銀時は自身のマスターに問う。 ユウキからは背中しか見えないが、真剣な顔をしているものだとわかる。 銀時もユウキが亡くなってからここに来たことは前から知っている。 そして、銀時とてサーヴァント。聖杯がどういうものかというのもわかっている。 今回の聖杯は訳が違うものだが、人として蘇生も可能であることをわかっての質問であった。 「……ない、かなぁ。誰かを犠牲にしてまで叶えようとするのって、何か間違っていると思うしね。 ボクだってそれほど現実は受け入れていないわけじゃないし……満足もしているから。」 ユウキは自分なりの意見を答える。蘇生に対しては特に希望を持っていない。 現実は受け入れているし、過ごした僅かな余生の思い出や最後の死に際には満足はしている。 生きていたいと思わないのかというと嘘になるが、他人や願望を踏み台にするほどユウキも 自分本位な人間ではなく、それならいっそこのままでよいと思っているのだ。 「それにね。今だって、スゴくうれしいと思っているんだ。 だって、死んだら消えていくものだと思っていたからさ。 それが、もう一度だけ生きていられる。なら、それ以上に願うことないかな。」 ユウキとしては現状でも満足していた。 死んで消えていくと思っていたのだが、それが何の因果か、 二度目の生が得られ、今もこうして楽しんでいられる。 生前とは違い、機械や薬を無駄遣いすることも、周りの人達を困らせることもない。 聖杯を勝ち取らない以上は長くは持たない命だが、 それでも十分じゃないかと心の中で割り切っていた。 望むほど深い欲望もなかったからだ。 「……そうかよ。」 「どうしたの急に?シリアスムードとか銀さんらしくないよ?」 「んだとテメー。銀さんだってね、たまにはシリアスもやるもんなんだからね! 長篇とか基本涙腺崩壊ものだからね!」 銀時の謎の主張にユウキは笑い、主従はいつもの調子に戻っていく。 原付から受ける街の風に、ユウキはどこか生きている様な心地の良さを感じさせた。 【クラス】 セイバー 【真名】 坂田銀時@銀魂 【出典】 銀魂 【性別】 男性 【パラメーター】 筋力B+ 耐久A 敏捷B 魔力E 幸運C 宝具B 【属性】 混沌・中庸 【クラススキル】 対魔力:E 魔術に対する守り。 無効化は出来ず、ダメージ数値を多少削減する。 騎乗:C 騎乗の才能。大抵の乗り物、動物なら人並み以上に乗りこなせるが、野獣ランクの獣は乗りこなせない。 原付ならお手の物だという。 【保有スキル】 カリスマ:D+ 軍団を指揮する天性の才能。団体戦闘において、自軍の能力を向上させる。 カリスマは稀有な才能で、一軍のリーダーとしては破格の人望である。 特に悪人には惹かれやすい様で、刑務所の帝王になることもあった。 腐り眼の投石:A 人や集団の魂を突き動かす言葉と身振り。またの名を、空知節。 煽動の様に政治家が民衆を導くものではなく、己の筋を説き、煽り放った言動で各々を改めさせるものである。 特に個人に対して使用した場合には、ある種の精神攻撃として働く。 単独行動:B マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。 ランクBならば、マスターを失ってから二日間現界可能。 万事屋やかぶき町の連中から離れて行動する機会も多かったため、このスキルを所有している。 【宝具】 『滅びぬ士道に流れ往く魂ノ宴(バクチ・ダンサー)』 ランク:B+ 種別:対己宝具 レンジ:- 最大補足:1人 身命を賭してでも守り抜く「魂」の象徴。 一度、守りきると決めたことはなにがを何でも守り通すというセイバーの在り方が宝具となったもの。 他者もしくは他者との間に結んだ約束を守る時にセイバーは覚醒し、耐久・幸運の上昇といった戦闘に対するプラス補正が働く。 またこの時、Aランクに相当する「勇猛」・「不屈の意志」・「戦闘続行」、Bランクに相当する「直感」などに相当する効果が発動される。 『曇天晴らす快光の魂刀(ライト・インフェクション)』 ランク:C++ 種別:対城宝具 レンジ:1〜80 最大補足:700人 かつて仲の違えていた結野衆と巳厘野衆が一つとなって闇天丸を倒した時の逸話が元として生まれた宝具。 洞爺湖を媒体として仲間の魂(意志)を結集させ、射線上にある敵を消滅させるほどの銀色の光を放つ。 元となった逸話の影響により、魔性の場合攻撃にプラス補正が加算される。 この宝具はセイバー単体で使用できる宝具ではなく、少なくともマスター・サーヴァント合わせて10人以上の人物を必要としている。 セイバー自身も認めているが、要するに元気玉とかミナデインのそれ。 『亡虚の龍脈刀(アルタナ・マテリア)』 ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:1 最大補足:1人 惑星のアルタナが噴出する「穴」の付近で採掘された結晶石が基になって作られた刀。 全体的にSF的な加工が施され、刀身は青白い光の輝きを見せている。 アルタナとはセイバーの世界において大地を巡る惑星の生命エネルギーのこと。 生命体に大きな影響を及ぼすものであり、セイバーの恩師の正体「虚」はこのエネルギーの循環によって不死身となっていた。 しかし、アルタナは星によってエネルギーの質が異なり、性質の相容れなさが故に機能活動を歪めてしまう。 この性質により、「虚」も刀から異星のアルタナを受け、絶命させられるほどの武器となった。 この宝具はその原理と逸話が基となったもの。 異星の生命体である限り、異質のエネルギーの干渉によって性質を歪める力を持つ。 その効果の範囲は「不死身」や「自己再生」といった高次元の肉体性にまで及び、それらを絶命させることが可能な代物である。 【weapon】 「洞爺湖」 基本的に使用される代名詞的な愛刀。 名刀「星砕」と呼ばれる、辺境の星に生える樹齢1万年の金剛樹を材料として作られた木刀。 真剣と張り合い、人体を突き貫くほどの強度を誇る。 「原付スクーター」 「銀」という文字の付いた愛用の原付バイク。 多くの無茶ぶりに付き合ってきたことを感じさせる往年の相棒。 サーヴァント化に当たり、魔力でもガソリンでもどちらでも稼働する。 【人物背景】 「天人」と総称する異星人種の侵略により、文明が切り開かれた江戸時代。 かぶき町でなんでも屋「万事屋銀ちゃん」を営業していた一人の侍。 時には人情から人を助け、時には怠惰な日々を過ごし、時にはギャグで起きた異変をなんやかんで解決するなどの生活を送っていた。 普段は無気力でだらしない人物。 マイペース故に仕事もいい加減で、家賃も給料も碌に出さず、大抵はギャンブルや風俗三昧。 普段の彼は自他も認めるほどの「マダオ(まるでダメなオッサン)」である。 そんな彼であるが、仲間思いかつ情に厚い人物で、仲間を救うため、約束を守るために 時に関係のない事件にさえも関わり、尽力によって救われていることも多い。 自分のことを語るのが下手なひねくれ者であるが、その人柄だけあってか、多くの交友から慕われ、親しまれている。 かつては恩師「吉田松陽」を救うため、攘夷戦争と呼ばれる天人との戦いに奔走し、 中でも「白夜叉」という異名で活躍した伝説的な攘夷志士であった。 しかし、仲間を人質を取られた際にやむを得ず松陽を自らの手で処刑することとなり、 それらの要因が重なって終戦直後に姿を消し、逃亡の末に流れ着いたかぶき町で「万事屋」を開き、定番の形に収まる。 だが、後に国を揺るがす騒動・戦争が起きたことで段々と話は変わっていき、 やがて、元凶である「吉田松陽」の正体「虚」にまで辿り着いていく。 虚を救うべく仲間達と力を尽くし、時に万事屋の看板を下ろすなど紆余曲折ありながらも、 二年間の歳月を経て「万事屋」の坂田銀時として決着をつけた。 「万事屋」としてこれからも生きていくことを示唆させ、話はここで幕を閉じている。 【サーヴァントとしての願い】 サーヴァントとしてマスターを守り通す。 【方針】 適当にサーヴァントをやっていくが、守るためなら全力にやるつもり。 【把握媒体】 原作及びアニメ『銀魂』をご参照ください。 【マスター】 ユウキ@ソードアート・オンライン 【出典】 ソードアート・オンライン 【性別】 女性 【能力・技能】 「闇妖精族(インプ)」 VRMMORPG 「ALfheim Online(アルヴヘイム・オンライン)」、通称「ALO」の中で設定されたアバター。 ALOのアバターが聖杯戦争ではそのまま反映されており、リアルの肉体を超える身体能力やスキル(および魔法)を持つ。 他にも、ALOのシステムが(ログアウト以外)踏襲されており、空中に映し出されたウィンドウを通じての各操作やストレージボックスによるアイテム格納、背中の翅による飛行などを可能としている。 インプは、その中でも暗視・暗中飛行に長けた種族であり、上位闇魔法が唯一使用可能となっている。 「マザーズ・ロザリオ」 自らが編み出した11連撃OSS(オリジナルソードスキル)。 最後の一撃で剣からビームを放つ形となる。 ビームは余波で周囲に爆風が生じたり、貫通するなど強力な威力を持つ。 VRMMORPGでは現状最高の連撃数に達するという。 【weapon】 「マクアフィテル」 黒曜石の刃を持つ極細の片手直剣。 【人物背景】 「ALO」というVRMMORPGのプレイヤー。本名は“紺野木綿季”。 ALOの中でも最上位に匹敵する程の戦闘力を誇り、「絶剣」という名で最強の剣士とも評されていた。 これはメディキュボイドと呼ばれる医療用VRマシンの被験者として、長期間での仮想空間に対するフルダイブの適合から、 豊富な経験と親和性を持ち、高い実力を持つ様になったとされる。 性格は陽気で明るい性格。純粋で着飾らないな人物だが、 人間経験が浅いからか落ち込みやすい面もある。 それでも、ぶつからなければ伝わらないこともあると語るなど前向きに考えている。 実はユウキはAIDS。病名「後天性免疫不全症候群」の感染者であった。 生誕した時から両親・姉共々に感染しており、その影響で両親・姉は既に他界している。 15年間も闘病生活を送ってきたが、免疫力は日に日に低下する一方であり、回復は絶望的な状態にあった。 姉の紺野藍子が立ち上げたギルド「スリーピングナイツ」を解散する記念として 思い出作りにフロアボス攻略に企画したところで 協力者「アスナ」と知り合い、メンバーと共に見事ボス攻略を果たした。 ボス攻略後、親友となったアスナに亡き姉の面影を感じる様になり、身を引くことになったが 事情を知ったアスナから、「可能な限りの望みを叶えたい」と意志を聞き入れ、 「視聴覚双方向通信プローブ」を介して行けなかった学校に通い続け、京都旅行にも行くなど楽しむことができた。 ALOでも統一デュエル・トーナメントといった様々イベントに参加・企画し、余生を満喫していった。 しかし、その後も容態は急変する様に悪化。 最後はALOの世界の中で終えたいという思いに応え、アスナや仲間を含むALO中のプレイヤー達に看取られる形で、その生涯を終えた。 後に紺野木綿季の葬儀には多くのALOプレイヤーが参列し、暖かく見送られたという。 【マスターとしての願い】 願いは特にない。だが、行けるところまで行きたい。 【方針】 本題の聖杯戦争に勝利するつもりはないが、最後まで見届けたいと思う。 生者の命を奪うつもりないが、自分勝手に人に悪影響を与える様な悪人やテロリストを倒すために戦っていく。 ハンターの仕事を行いつつ、情報収集も行っていき、 結べるなら誰かとも同盟を結んでいきたい。 【ロール】 ハンター 【把握媒体】 原作第七巻「ソードアート・オンライン マザーズ・ロザリオ」及びアニメ「ソードアート・オンライン」、 ゲーム「ソードアート・オンライン ロストソング」などをご参照ください。 ゲーム版は某動画サイトにも上がっているかと思います。
https://w.atwiki.jp/mingolp/pages/58.html
基本情報 初期情報 名前 アンジェラ 年齢 ? 初登場 ポータブル1 級 上級 初期パワー 262y 初期コントロール 12 初期スピン 13 インパクト 11 サイドスピン 5 初期パワーモード回数 5 初期弾道 中ストレート 得意 なし 苦手 バンカー 獲得条件 ダイナパークC.C. 6H グリーン奥木に変装しているので、ジャックで話しかける 着替えパーツ組み合わせ ヘッド ボディ アクセ1 アクセ2 効果 ヘッドドレス オランダ伝統衣装 ジーナのメガネ 特大手裏剣 P★★C★★S★★★I★SS★↑雨 ウェーブロング 金(Wi-fiモードで入手) ペンギンの着ぐるみ ジーナのメガネ 悪魔の羽根 P★C★★S★★★I★★★↑バンカー 縦ロール サリーワイルドガール ジーナのメガネ レイ P★★C★★★S★★★I★SS★ 日本髪 ペンギンの着ぐるみ ジーナのメガネ 指輪スタッズバングル S★★★I★★★SS★↑雨 ミュウ、ミフネの髪型 特攻服(Wi-fiモードで入手)サリー ジーナのメガネ 悪魔の羽根 P★★★S★★★I★↑バンカー ユメリ、シン、ミュウ、トシゾウ、メイ、ジャン、ブレンダ、ミフネ、セイランの髪型 ペンギンの着ぐるみ ジーナのメガネ 悪魔の羽根 P★S★★★I★★★↑バンカー 日本髪 ペンギンの着ぐるみ ジーナのメガネ 悪魔の羽根 S★★★I★★★↑雨 日本髪 ペンギンの着ぐるみ 悪魔の羽根 ランドセル黒悪魔の羽根 P★I★★★↑バンカー↑雨 日本髪 特攻服(Wi-fiモードで入手) 悪魔の羽根 ボクシンググローブ悪魔の羽根 P★★★↑バンカー↑雨 ブレンダ、ミフネの髪型 グロリアの服 黄 スポーツサングラス 悪魔の羽根 P★C★I★Pモード+1↑バンカー↑ラフ 日本髪 シン、サギリの服 スポーツサングラス 悪魔の羽根 ↑バンカー↑ラフ↑雨 キャラクターリンク ポータブル2キャラクター 初級 中級 上級 2 メイ レオ ミズホ ジャック ジーナ ロベルト ブレンダ ミフネ セイラン ブライアン 1 ユメリ シン ミュウ トシゾウ サギリ ジャン キャサリン アーロン アンジェラ ブリッツ ※ グロリア
https://w.atwiki.jp/sentai-soubi/pages/7339.html
【名前】 カメンライド クロスセイバー 【読み方】 かめんらいど くろすせいばー 【英語表記】 KAMENRIDE XROSSSABER 【登場作品】 仮面ライダーアウトサイダーズ 【分類】 ライダーカード 【種別】 カメンライド 【所有者】 不明 【詳細】 ライダーカードの1枚。 仮面ライダークロスセイバーの力がこめられる。 『仮面ライダーアウトサイダーズ』ではゼインカードなるアイテムとして登場。 ゼインドライバーへインストールし、破棄されることで能力の発動が可能。 仮面ライダークロスセイバーの持つ刃王剣十聖刃を再現し、必殺の攻撃を繰り出す。
https://w.atwiki.jp/bokuserve/pages/1979.html
【元ネタ】史実 【CLASS】セイバー 【マスター】 【真名】ジェラール・タンク 【性別】男性 【身長・体重】cm・kg 【属性】秩序・善 【ステータス】筋力C耐久B敏捷C魔力B幸運C宝具A 【クラス別スキル】 対魔力:B 魔術発動における詠唱が三節以下のものを無効化する。 大魔術、儀礼呪法等を以ってしても、傷つけるのは難しい。 騎乗:B 騎乗の才能。大抵の乗り物なら人並み以上に乗りこなせるが、 魔獣・聖獣ランクの獣は乗りこなせない。 【固有スキル】 カリスマ:D 騎士団長としての軍団の統率力。 守護騎士:B+ 他者を守る時、一時的に防御力を上昇させる。 宝具内ではさらに効果を向上させる。 【宝具】 『信仰会す守護城砦(チュテレール・クラック・シュヴァリエ)』 ランク:A 種別:対軍・対陣宝具 レンジ:1~50 最大捕捉:500人 聖ヨハネ騎士団の設立者としての知名度で得た宝具。 騎士団の拠点である『騎士の砦(クラック・デ・シュヴァリエ)』を魔力により再現する。 聖ヨハネ騎士団は、テンプル騎士団と共に十字軍の主力軍であり、さらに騎士の砦は 実戦面・芸術面両方から見て最高峰の城砦と評されている。 この城内ではキリスト教徒に対し毎ターン自動回復と防御力アップの効果が掛かり 逆に異教徒はその信仰心から生まれるスキル・宝具が封印される。 城砦自体も防御宝具として一級であり、対軍レベルの宝具では全壊させるのはほぼ不可能である。 【Weapon】 『無銘・聖剣』 セイバーが持つ剣。 宝具でこそないが聖剣であり、高い攻撃力を誇る。 【解説】 ジェラール・タンクは11世紀から12世紀にかけての人物。 聖ヨハネ騎士団の設立者にして初代騎士団長である。 イタリアの都市国家アマルフィの商人が建設した病院と修道院をひな形とし ジェラール・タンクはローマ教皇パスカリス2世の認可を受け、1113年に騎士修道会として設立させた。 騎士の砦は元は1099年に作られたものだが、1144年に聖ヨハネ騎士団に譲られた後大幅な拡張・改修を受け 当代随一の城砦として生まれ変わった。 事実イスラム最大の英雄であるサラディン率いる軍による包囲網にも耐えきっている。