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X(エックス)-セイバー ガラハド:X-Saber Galahad 効果モンスター 星4/地属性/戦士族/攻1800/守 800 このカードは相手モンスターに攻撃する場合、 ダメージステップの間攻撃力が300ポイントアップする。 このカードは相手モンスターに攻撃された場合、 ダメージステップの間攻撃力が500ポイントダウンする。 このカードが攻撃対象に選択された時、自分フィールド上に存在するこのカード以外の 「セイバー」と名のついたモンスター1体をリリースする事で、その攻撃を無効にする。 解説 関連カード ゲーム別収録パック No.50604950 WiiDT1パック:パック:-(P)DT1 XBOXLiveパック:パック:-(P)XBL1 DS2010パック:パック:-(P)10 PSPTF5パック:パック:-(P)TF5 DS2009パック:パック:-(P)09 PSPTF4パック:パック:-(P)TF4 DS2008パック:パック:-(P)08 PSPTF3パック:パック:-(P)TF3 DS2007パック:パック:-(P)07:-(P)07 DS SSパック:パック:-(P)SS DS NTパック:パック:-(P)NT PSPTF2パック:パック:-(P)TF2 PSPTF1パック:パック:-(P)TF1 PS2TFEパック:パック:-(P)TFE OCGパック:パック:-(OCG)
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【名前】 シャドウセイバー 【読み方】 しゃどうせいばー 【登場作品】 未来戦隊タイムレンジャー 【初登場話】 Case File 19「月下の騎士」 【分類】 専用武器 【所有ロボ】 タイムシャドウ 【必殺技】 ブルームーンスラッシュ 【詳細】 タイムシャドウが基本武器とするクリアニウム製の刀。 ロボの両脚部の部位へと収納される。 戦闘時には両腕の先端に装着し、攻撃に対し使用できる。
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VIPミニ四駆スレ的マシン解説 【基本データ】 ●全長145mm ●Item No:18061 ●本体価格800円 ●2005年6月発売 【本体内容】 スーパーセイバーJr.のRS版。 シャーシはブラックのVS。Aパーツもブラック。 ギヤ比は4.2 1。モーター付き。 ビートマグナムなどと同型の5スポークのシルバーメッキホイールが付属。タイヤはアバンテ型のスリック。 初期のVSシャーシRSモデルのフロントローラーは、PRO付属のものと同型のブルーカラーとなる。 【漫画、アニメでの活躍】 【VIP内での評価】 【公式ページ】 http //www.tamiya.com/japan/products/18061sabre/index.htm http //mini4wd.jp/product/item/18061 【備考】
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「来人…」 【名前】 シュラウド 【読み方】 しゅらうど 【声】 幸田直子 【登場作品】 仮面ライダーW 【分類】 人間 【所持メモリ】 ボムメモリ 【綴り】 BOMB 【頭文字デザイン】 爆弾と導火線(B) 【所持する武器】 シュラウドマグナム 【容貌】 全身を黒ずくめの服に包み、顔をサングラスと包帯で覆った長髪の女性 【詳細】 照井竜に仮面ライダーアクセルとしての力を与えた人物。 正体は園咲琉兵衛の妻で、フィリップの実母・「園咲文音」。 かつてはミュージアムの科学者であったが、夫のやり方に反発を覚え反旗を翻し彼の元を去る。 鳴海亜樹子の父で仮面ライダースカルに変身する鳴海荘吉の幼なじみで、彼にガイアメモリ・ロストドライバーを与えた張本人。 荘吉が命を落とす事になるフィリップの救出も彼女が壮吉に依頼した事であったのが終盤で明かされている。 劇中で素顔は明らかにならず、最期は娘の若菜にフィリップを助けるための助言を与え、肉体が消滅し亡くなった。 その肉体には何らか普通の人間でない異変が生じていたと思われる。 【余談】 運命のガイアメモリDC版では本編のエピローグを彼女が飾っており、このエピローグは何なのかとネットで噂になる。 このエピローグは色々な解釈が出来る『仮面ライダーW』最大の謎となっている。
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2段→1段→3段の合計6段攻撃ができる剣。 女性モーションの方が隙が少なく使いやすい また、デビル系エレメントを持っている武器が多い EP3ではテクニック可を持ってる武器が多い ロックオン範囲 距離 1.4m 水平角度 150° 垂直角度 26° 攻撃対象 1体 ヴィヴィアン ジラソーレ 迅雷 スタッグカットラリ 蒼黒のニョイボウ ダブル=カノン ダブルセイバー ツインブランド ツインブレイズ デモリションコメット ニョイボウ 流星棍
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イーストセイバー 武器:ソード 装備できるレベル:12 装備できる職業:アズール・ナイト +0 +1 +2 +3 +4 +5 +6 +7 +8 +9攻撃力 68-69 73-75 81-84 93-97 111-116 135-141 165-172 202-210 246-255 297-307筋力 22 22 22 22 24 24 24 24 24 24敏捷 16 16 16 16 16 16 16 16 16 16強化時にかかる費用 - 10,000 20,000 50,000 100,000 200,000 500,000 1,000,000 1,500,000 2,000,000
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マジカルセイバー ファイターから派生した、魔法も扱える軽戦士。 ★戦闘に用いるダイスの数 ヒットダイス ダメージダイス ヒット&ダメージダイス ディフェンスダイス 4 2 2 3 ★スキル 覚えるタイミング スキル名 効果 種類 消費MP 初期 防御強化1 ディフェンスダイスで防御にするとき、その値に+5する パッシブ 初期 スラッシュ ダメージを+5する メインフェイズスキル 1 A クロノフレイム セットアップ使用後、攻撃時に10の追撃ダメージを与える セットアップスキル 2 B クロノスプレド セットアップ使用後、攻撃時にダメージの半分自分を回復する セットアップスキル 2 C クロノウィンド セットアップ使用後、攻撃時に相手のSPDを5減らす セットアップスキル 2 D クロノジアース セットアップ使用後、ディフェンスダイスを1個増やす セットアップスキル 2 E クロノス強化1 クロノとついたセットアップスキルのMPを1減らす パッシブ E前提 クロノス強化2 すべてのスキルのMPを1減らす パッシブ F クロノセット セットアップ使用後、ダメージを+3d6する セットアップスキル 2 G 決戦魔法剣・終 自分の命と引き換えに、レベルが自分より低い敵全員を即死させる メインフェイズスキル 30
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戦士手島:セイバーソニックブーム2 攻略 合計40枚+15枚 上級02枚 XX-セイバー フォルトロール×2 下級22枚 X-セイバー エアベルン×3 X-セイバー パシウル×2 X-セイバー パロムロ 素早いビッグハムスター×2 XX-セイバー エマーズブレイド×3 XX-セイバー ガルセム XX-セイバー ダークソウル×3 XX-セイバー フラムナイト×3 XX-セイバー ボガーナイト×2 XX-セイバー レイジグラ×2 魔法07枚 サイクロン×2 死者蘇生(D) セイバー・スラッシュ×2 増援 ブラックホール(D) 罠09枚 ガトムズの緊急指令×3 強制脱出装置×2 聖なるバリア-ミラーフォース-(D) セイバー・ホール×2 奈落の落とし穴 エクストラ15枚 X-セイバー ウェイン×2 X-セイバー ウルベルム X-セイバー ソウザ ギガンテック・ファイター スクラップ・ドラゴン XX-セイバー ガトムズ×2 XX-セイバー ヒュンレイ×2 ナチュル・パルキオン ナチュル・ビースト 氷結界の龍 トリシューラ 氷結界の龍 ブリューナク ミスト・ウォーム
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──【無罪】── それを勝ち取るのが、弁護士の仕事である。 ……いや、こう言っては語弊があるかもしれない。 多くの弁護士は、無罪までは勝ち取れない。 勿論、できれば無罪にすべきなのであるが、本来の場合、多くの事件は「有罪」で処理され、実際には減刑をするのが彼らの仕事のようになっている。 その為、「無罪を勝ち取るのが弁護士の仕事」というのは、あくまで彼のポリシーだ。 彼は社会のあるムジュンに鋭く目を尖らせ、無罪を獲得しようとしていた。 ──【冤罪】── 大事な親友に着せられた冤罪。 師匠の妹に着せられた冤罪。 自分自身に着せられた冤罪。 そう、身に覚えのない罪によって、犯罪者として扱われる社会問題。 現実には、松本サリン事件や東京電力OL殺人事件、草加事件などが記憶に新しい事だろう。 かの有名な三億円事件においても冤罪で逮捕され、実名を世界中に公表された被害者もいた。 成歩堂龍一が生きる世界でも、そんな冤罪事件が当たり前になっている。いや、現実以上の多くの冤罪事件が起きている。 たとえ、どんな事件でも、容疑者が逮捕され次第、その多くが有罪となるのが、やはり世界の常であった。 中には、到底ありえないような杜撰な証拠捜査によって起きてしまった冤罪事件も多数存在する。 そんな最悪な世界にしたのは、その世界にだけ存在するある最悪の法律である。 ──序審法廷制度。 多発する凶悪事件を迅速に処理する為、「最大でも三日以内に全ての刑事事件・民事事件の審理を終わらせる」という、現代社会の負の法曹システム。 僅か三日で捜査官、検察官、弁護士の全てが事件の証拠を確認し、判決を下さなければならないという、弁護士、検事、裁判官、被告人、証人の誰にとっても過酷なルールだ。 勿論、その短期間では多くのミスが生じ、まともな判決など期待できようはずもない。 弁護士は、常に逆境に立たされる。それでも、被告人の無罪を信じ、誰も傾けてはくれない「やっていない」の一言に耳を澄ます。 検察官は、刑事の捜査を信じ、全ての犯罪を「有罪」で処理しようとする。 そんな正義だけで回っていればまだしも、中には「法曹界の闇」と呼ばれる証拠のねつ造・隠ぺいの案件も山ほどあるらしい。 だから、「逆転裁判」こそが、成歩堂のような弁護士たちに強いられた戦いだった──。 しかし──。 ある日。 成歩堂の弁護士人生の中で、最も凶悪な事件において、成歩堂龍一は弁護士として「勝利」し、そして己の正義が「敗北」した……。 ◆ ──【無罪】── その響きは、本来なら喜ばしいはずの物である──。 だが、その日は違った。 裁判長が小槌を叩き、被告人の無罪があの日、確定した。 同時に、別の罪もない人間に殺人の疑いがかけられる事になったのである。 弁護士にとって、被告人を無罪に出来るというのは喜ばしい事であり、また、同時に被告人を祝福すべき場面だ。 成歩堂はこれまで、何度もそうして来た。 被告人を信頼して来たからである。 しかし。 ……あの事件の場合、犯人はまぎれもない、被告人だった。 勿論、成歩堂も全ての犯人を無罪にするわけではない。殺人を行った者は、勿論相応の罰を被るべきであると考えている。 それが彼や、師匠の千尋や、検事の御剣が信じてきた「正義」である。 真実を最優先とし、己の職務を決して勝利だけに囚われずに考える信念──成歩堂は、数日前、それを失ってしまった。 成歩堂がこれまで掲げてきた、司法に携わる人間としての正義は奪われ、その重圧のあまり、弁護士の資格を返還する事さえも頭を過る。 「‥‥マヨイちゃん、僕は‥‥」 そんな彼が殺人犯を無罪にした事にも、勿論、理由はあった。 成歩堂の助手である綾里真宵が誘拐され、被告人の無罪を誘拐犯によって要求されたのである。 成歩堂も最初は被告人も信じて、彼を助ける為に無罪の証拠を集めた。 だが、現実は違ったのだ。 ……被告人は、殺し屋に依頼し、実質的に殺人を行っていた。 真宵を誘拐したのは、その殺し屋であった。 大事な真宵が誘拐犯に殺されないよう、上手く弁護をしながら、しかし有罪の犯人をどうすべきか──成歩堂は、有罪と無罪の板挟みで、三日間を悩み続けた。 だが、その調整が難しく、だんだんと、成歩堂の思惑とは裏腹に、局面は「無罪」に偏っていく事になった。 無罪にしたくはないが、しかし、成歩堂は水面下で危機に晒され続ける真宵をどうしても救わねばならなかった。 彼女は、大事な師匠から預かった家族であり、成歩堂にとっても家族のような存在だったのだ。 ……やがて、被告人の代わりに、別の人間が犯人に仕立てられようとしていた。 ──【無罪】── そして、その審理は、全く罪のない人間に罪を被せ、殺人犯を無罪にする形で、閉廷した。 その後、成歩堂が罪を被せた人間は、有罪判決を受け──この事件は、表向きには、終わった。 「────」 ……あの誘拐犯は義理堅い人間だ。 真宵は、きっと解放されただろう。 しかし、彼女に会いに行く事はもうできない。 成歩堂は自分の信じるべき正義を失っていた。 そして、弁護士のバッジももう、投げ捨てようとしていた。 ◆ 「────それがおそらく、マスターをここに呼んだ願いだ」 ……気づけば、成歩堂はこの聖杯戦争の只中にいた。 セイバーのサーヴァントに今日までの全てを話し、それをヒントにしてセイバーは、彼がここに来た理由を解説する。 セイバーは、成歩堂によく似た髪型をしていた。ワックスでも再現できないようなツンツンヘアーである。 実のところ、成歩堂もセイバーも、これが地毛で、ワックスで直そうとしても直る事のない剛毛なのだが、それはまだ良い。 セイバーも、その髪型以外は傍目には凄く普通の人間に見える外見であった。取り立てて美男子に見えるほどでもないが、見る人が見ればハンサムな顔立ちかもしれない。 実は、彼はかつて、日本海軍の大尉まで上り詰めた男であり、更に言えば、本来女性にしか扱えないはずの「霊力」を持つ特異体質の人間である。 英霊なる者の多くそうした逸話を持つ人間や伝承であり、それが実体化した物らしい。 名を、大神一郎。 裏では、帝国華撃団、巴里華撃団──そして、大神華撃団という部隊を率いた隊長であった。 最終的には帝国華撃団の総司令の座に就いたと言う記録も残っている。 おそらくは、彼の全盛期であるその時期が、今の彼の姿である。 「きっと、その願いと……その霊力の勾玉が結びついて、マスターをここに呼んだんだと思う」 成歩堂は、そう言われてはっとする。 成歩堂の懐には、緑の勾玉があった。これは、綾里家の少女に託された「霊力」を持つ勾玉である。 セイバーは、その存在を一瞬で看破した。霊力を込めた勾玉にふと気づき、それの存在を示したのである。 それは、やはりセイバーには並々ならぬ霊力の素養があるという事であった。 こうして、「聖杯戦争」などセイバーの話す荒唐無稽な言葉を成歩堂があっさりと信じる事が出来るのは、成歩堂がこの「勾玉」を所持していたからだ。 この勾玉がある限り、法廷以外の場所でナルホドに嘘をつく事はできないのである。 それというのも、この勾玉に込められた霊力のお陰で、成歩堂は「サイコ・ロック」という特殊能力を発現できる。 人間の心に閉ざされた闇や嘘が見抜けるようになったのだ。 仮にセイバーが成歩堂の前で嘘をついているのならば、「サイコ・ロック」が即座に発動し、セイバーの目の前に幾つもの赤い錠前がかかる事になる。 成歩堂は、普段、あらゆる証拠をつきつけて、サイコ・ロックを解除していくのだが、現状、セイバーを相手には、全く、そんな事をする必要はなかった。 つまり、彼は聖杯戦争の話に関して、一切嘘をついていないという事になる。 実際のところ、この勾玉の加護そのものが霊力の結晶なのだし、現実に「霊媒」を行う人間がいる事も彼はよく知っている。 この英霊を疑う余地はない、と成歩堂は判断した。 セイバーが話した聖杯戦争の話は全て本当だ、とひとまず結論づける。 「‥‥だとしても、一体僕はどうすればいいんだ‥‥」 だが、結局、聖杯戦争という希望を聞かされても、成歩堂にあるのは、強い落胆のムードであった。 椅子に座し、頭を抱え、蹲るような姿勢で、セイバーにはまるで成歩堂が何も耳に入れる気配がないようにも見えた。 しかし、一応は全て聞いているようで、成歩堂とセイバーとの会話は何の問題もなく成立していた。 セイバーは、促すように毅然として続けた。 「俺がマスターに与えられる選択肢は二つだ。よく聞いて、選んでほしい」 サーヴァントが本来マスターに従う物であるように、セイバーもまた、成歩堂にも比較的従順であった。 成歩堂は少し顔を上げ、セイバーを見た。 真剣なまなざしで、セイバーは成歩堂に語る。 「一つは、この聖杯戦争に乗り、聖杯を得てマスターの願望をやり直す事。その為に、サーヴァントである俺を使うのも構わない。 ただし、俺の主義として、無抵抗の相手や民間人を巻き添えにする事は絶対にしない。 それでも、もしマスターに闘う覚悟があるならば、俺は出来る限り協力するつもりだ」 それは、即ち、他のマスターやサーヴァントなどの犠牲者を生みだす事に等しい判断だろう。 正義を翳してきた大神一郎という男にとって、他のマスターやサーヴァントをごく個人的な何かの為に積極的に刈り取る事は屈辱に違いないが、もし、セイバーが成歩堂の願いに従えば、成歩堂の世界では一人の女性が冤罪を免れ、また、一人の犯罪者が刑務所に入る事になる。 そして、逆に、セイバーがマスターの願いを拒めば、一人の女性が冤罪を被ったまま、犯罪者が野放しにされてしまうという事でもあった。 それもまた、セイバーにとって好ましくない事であるのも事実だ。 サーヴァントとして顕現した以上、その判断はマスターにゆだねるしかない。 「そして、もう一つは、マスターの正義を取り戻し、それを示す事だ。 それは、マスター自身の意志が大きく関わる。何を正義とするのか、何を守ろうとするのか……」 それは、ここでもまた、あの女性のような犠牲を作らないという事──弁護士としてやって来たように、弱い者の味方であり続ける事だ。 しかし、かつて成歩堂はその正義を捨ててしまった。 少女一人を救う為に、別の誰かを犠牲にしてしまい、弁護士としての人生を終えようとしているのが今の成歩堂である。 どちらも救い出せる奇跡は、あの時は起こらなかった。 いや、奇跡は、起こらないからこそ奇跡なのだ……。それを可能にできるのは、唯一、聖杯のみであった。 だからこそ。 選ぶのは難しかった。 選びあぐねた結果が今の惨状であるが、やはり成歩堂は選択するのが下手であったのかもしれない。 二つの選択肢を上手に得ようとすると、事態は最悪の形で収束する。 それを痛い程分かっていたはずなのに。 「‥‥ごめん。僕には、まだ判断ができない‥‥」 正義を選ぶ事は、成歩堂の弱さが原因で殺人の汚名を着せられた女性を、裏切る行為に思えた。 そして、何より、一度、誰かの為に捨ててしまった選択肢を、再び選ぶのは、難しかった。 本心ではそれを選びたいようで、やはり、その為にまた誰かを犠牲にするのは不条理な事でしかなかった。 ──【贖罪】── それに適切な行為は、正義か、あるいは、戦争か。 そう問われた時、本当に償うべき相手にとって、今は後者が意味があると思えた。 成歩堂は、誰にも信じてもらえず、孤独の中で覚えのない罪を着せられた人間がいかに苦しいかを、幼い時から知っている。 だからこそ、弁護士になり、弁護士であり続けた。それは大事な友の為でもあり、自分の正義の為であったはずだ。 しかし、あの無罪判決は、そんな成歩堂の正義を揺らがせたのだ。 それを考えれば、戦うという行為は至極当然かもしれない。 だが、安易にそれを選べないのが成歩堂に残る本能的な正義だった。 「……無理もない。俺でもきっと、同じ状況なら迷うだろう」 セイバーは、そんな言葉をかけた。 悩みあぐねる成歩堂の姿を見て、あまり急いてはならないと思ったのだろう。 セイバーにも、大切な女性はいる。何人だっている。 彼女たちが人質にされた時、大神一郎は最初に、どうしようもない程悩むだろう。 彼も、生前は優柔不断だと言われ続けた男だ。 帝都と、彼女たち。どちらが大切か──と、問われた事もある。 勿論、大神の圧倒的な力は、人質の救出と敵の撃退を同時に行う事も可能であったし、「両方を救う」という絶対的な選択肢があった。 そう、かつて。 同じ事があった。 一人の女性の命と引き換えに帝都を守る手段があったが、生前の大神はその手段を自ら破壊した。 誰かの犠牲のもとに救われる帝都などあってはならない──その信念の下に。 結果、大神一郎は、その乙女の命も、帝都の平和も守る事に成功した。それだけの力があったからだ。 しかし、二つを救えるだけの力がなかった成歩堂は、悪の力に屈し、正義を捨てて誰かを救うしかなかったのである。 それと同じく、綾里真宵という少女が、成歩堂龍一にとってかけがえのない存在だったのは想像に難くない。 恋愛感情であったのか、それとも師匠の妹だったからか、家族のように思っていたからなのかはセイバーにはわからない。 成歩堂はそれから再び顔を上げ、セイバーに吐露した。 「‥‥正直言えば、聖杯は欲しいよ。だけど、敗れたマスターは消えてしまうんだろう?」 「ああ。おそらく……そうだと思う。俺も、マスターがどちらを選んでもそれを考慮した上で、敵を倒すつもりだ。 敵のマスターの墓標を作る……そんな覚悟で」 「じゃあ、そんな人たちを巻き添えにはできない。どっちにしろ、マヨイちゃんにも、チヒロさんにも顔向けできない気がするんだ‥‥」 「……」 セイバーも、やはり、成歩堂の判断がつかないのは無理もないと判断したようである。 それから、少しだけ時間が経ったが、セイバーが急かす様子がないという事に気づいたのか、成歩堂は、結局、この日はこう結論した。 「‥‥ごめん。やっぱり、しばらく、考えさせてほしい」 「ああ。聖杯戦争の実態を見てからでも決して遅くはない。俺は、マスターの判断を待つよ」 正義を果たせた男と、正義を果たせなかった男。 二人は、こうして出会った。 【クラス】 セイバー 【真名】 大神一郎@サクラ大戦シリーズ 【パラメーター】 筋力B 耐久B 敏捷C 魔力B 幸運B 宝具A~D(EX) 【属性】 秩序・善 【クラススキル】 対魔力:B 魔術発動における詠唱が三節以下のものを無効化する。 大魔術、儀礼呪法等を以ってしても、傷つけるのは難しい。 騎乗:B 大抵の動物、乗り物を乗りこなしてしまう技能。 幻想種(魔獣・聖獣)を乗りこなすことはできない。 【保有スキル】 霊力:B 魔力に代わる彼の類似の能力。 男性ながらにして高い霊力素養があり、霊子甲冑も自在に操る事ができる。 カリスマ:A+ 軍団の指揮能力、カリスマ性の高さを示す能力。団体戦闘に置いて自軍の能力を向上させる稀有な才能。 個性豊かな隊員をまとめ上げるカリスマ性を持ち、都市の信頼を勝ち取る。これは、特に女性に対して強い効力を発揮する。 呪縛:D シャワーの音が聞こえると体が勝手に風呂場の方に動いてしまう保有スキル。 魔力(霊力)、又は強い意志で辛うじて抑え込む事ができる。 【下のスキルは、戦闘中、そのターンに実行している作戦によっていずれか一つが使用可能になる】 戦闘続行:A 名称通り戦闘を続行する為の能力。決定的な致命傷を受けない限り生き延び、瀕死の傷を負ってなお戦闘可能。 「往生際の悪さ」あるいは「生還能力」と表現される。 仕切り直し:B 戦闘から離脱する能力。また、不利になった戦闘を初期状態へと戻す。 【宝具】 『霊子甲冑』 ランク:A~D 種別:対人宝具 レンジ:1~50 最大捕捉:1~1000 高い霊力を持つ者だけが操る事が出来る鎧のようなメカ。 一見すると搭乗型巨大ロボットのようでもあるが、その性質上、騎乗スキルの有無に関わらず使用可能であり、セイバーもこれを手足のように自在に操る際は持っているスキル以上の実力を発揮する。 生前のセイバーには、光武、光武改、光武二式、光武F、光武F2、神武、天武など、あらゆる機体を繰った伝説が残っている為、いずれかを選択して現界させて戦う。 これは強力であればあるほど魔力消費が絶大になってしまうが、セイバーの実力ならば最弱の光武でも並のサーヴァントを相手に出来るだろう。 この『霊子甲冑』を纏えば、筋力・耐久のステータスがAランクやA+ランクまで上昇し、魔族・魔物・魔獣などの怪物や巨大な機械などとも互角の戦闘を可能にする。 しかし、一方で、どの機体を使用しても敏捷のステータスがDランクまで下降する。まさに甲冑の如き宝具である。 セイバーの機体は、彼の特性に合わせて、いずれもシルスウス鋼製の二刀流を装備している。 『神刀滅却』 『光刀無形』 ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:1~50 最大捕捉:1~100 二剣二刀と呼ばれる二つの剣、二つの刀の内、大神一郎が譲り受けた二刀。対になって初めて宝具となる。 いずれも高い霊力が込められており、それぞれ所有者の運命を狂わす加護がある。 光刀無形は、所持者に希望と野望・野心を達成する強い力を与える伝説があり、かつてこの所有者である山崎真之介が葵叉丹として悪に堕ちた事もある。 神刀滅却は、所持者に人を統率し正しい方向へと導く力を授ける伝説があり、元々は帝国華撃団の前司令である米田一基の所持品だったが彼が譲り受けた。 ライダーは二刀流の使い手である為、この二刀を使って生身でも自在に戦闘する事が可能。 『狼虎滅却・震天動地』 ランク:EX 種別:対界宝具 レンジ:∞ 最大補足:∞ 帝都と巴里、二つの街を守った時に多くの人と信頼と絆を受けた大神一郎のみが使える最大級の技──それが、この宝具である。 ここでも彼が受けた信頼の数だけ彼の技は強くなっていくが、『狼虎滅却・震天動地』は、行動・会話の選択肢を一つも間違える事なく、最良の判断を下し続けなければ発動できない。 故に、使用はほぼ不可能だが、 仮にもし成功すれば、マップ上に存在する全ての敵は成す術なく一瞬で消滅する。 とはいえ、特定人物との信頼と強く絆を深めた場合、それはこの技の縮小版である『合体技』として発現される事もある。 合体技は、敵の肉体と精神に多大なダメージを与え、並のサーヴァントならば再起不能レベルに追いやられてしまう。 【weapon】 『神刀滅却』 『光刀無形』 【人物背景】 太正十二年から太正十六年にかけて帝都、巴里で活躍されたとされる軍人。階級は少尉→中尉→大尉。 海軍士官学校を主席で卒業。その後、銀座・大帝国劇場にモギリとして配属された。太正十六年に大帝国劇場の支配人となる。 (公的な記録で残っているのはここまで) これらはあまりにも不自然な記録であるが、実は大帝国劇場が普通の劇場であったのは表向きの話。 大帝国劇場は、秘密防衛組織『帝国華撃団』の拠点であり、舞台で踊る帝国歌劇団のスタアは全員、霊力を有している「花組」の戦士なのである。 大神一郎は帝国華撃団花組の隊長として、彼女たちの信頼を勝ち取り、黒之巣会や黒鬼会と戦い、これを迎撃。 二度の帝都防衛に成功した後は、その功績を買われて巴里に派遣され、巴里華撃団の隊長として現地でまたも首都防衛に成功している。 これらの功績により、二十四歳にして帝国華撃団総司令にまで出世する。 また、帝国華撃団及び巴里華撃団の十三名の女性隊員は殆ど、彼に対して恋愛感情を抱いていたとされ、他にも彼に好意を持つ女性、男性は数知れなかったと言われている。 【サーヴァントとしての願い】 あくまで自分の正義を貫くが、聖杯戦争におけるスタンスはマスターの決めた方針に委ねるつもりである。 しかし、肝心のマスターがまだ方針を固めていないので、現状は難しい。 【マスター】 成歩堂龍一@逆転裁判2 【マスターとしての願い】 2の最終話『さらば、逆転』で出た「無罪判決」のやり直し 【証拠品(weapon)】 『弁護士バッジ』 ぼくの身分を証明してくれる大切なバッジだ。 しかし、これをどうしようか悩んでいる。 『真宵の勾玉』 にぶく透きとおっている。 フシギな光を放っているように見える。 【能力・技能】 司法試験に合格するエリートのはずだが、法律にはあまり詳しくない。 というか、元々、法学部ですらなく、奇跡的に合格しただけ。 特技はハッタリと、人の嘘を見抜く事である。 運動神経も低く、機械も苦手で、運転免許は持っていない(資格は弁護士バッジのみ)。 はっきり言って、推理力とハッタリ以外に取り立てて挙げられるような特技はないだろう。 【人物背景】 逆転裁判2の最終話のバッドエンドより参戦。 被告人の無罪を信じて戦い、多くの冤罪事件を解決してきた正義の弁護士だったが、助手を人質に取られた事件において、殺人の罪を無実の人間に着せて無罪判決を勝ち取る結末を迎える。 結果的に彼は信じるべき正義を失い、街を出た。 殺し屋から解放されたであろう大事な助手とも会っておらず、精神は半ばダルホドくん状態になりつつある。 【方針】 聖杯戦争に乗るか、それとも聖杯に反旗を翻して正義を取り戻すか。 今はまだ決めかねる。
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もう、何も見えなかった。もう、何も感じられなかった。 子供の頃から過ごして来て、張りぼての威光と権力を誇った企業によって開発されて来た、馴染みのある街並みも。 俺の邪魔をし続け、時には共に戦う事もあり、そして、互いのどちらかが死ぬ事でしか決着の付けられない死闘を演じていた男の顔も。今の俺には、見えずにいた。 最初の方は、痛みがあった。だがそれすらも最早遠かった。自分の身体から、絶対に消え失せてはならない力が、消え失せて行くのを俺は感じていた。 命が、砂を掴み、指と指の間から零れ落ちるように俺の身体から抜け落ちて行くのをハッキリと感じ取っていた。もう、死ぬのだろう。それだけは事実だった 薄紙を通して見るような靄が、消えたり現れたりを繰り返し、明滅していた。 俺の事を抱きかかえるその男は、両の瞳から零れ落ちる涙を堪えていなかった。堪える真似すらしていなかった。感情の赴くままに泣く事を己に許し、許されるままに肩を震わせていた。 「何故泣く?」 オーバーロードは滅んだ、己の研究こそが全てと豪語する愚かな男も俺の手で始末し、そして、この俺自身も死ぬ。 果実、未来、そして『舞』。その全てが、俺を殺した目の前の男は得られると言うのに。子供みたいに、こいつは泣き続けていた。 「泣いていいんだ……!!」 奴は答えた。次の言葉を紡ぐのに、いくばくかの時間が必要だった。 「それが俺の弱さだとしても……拒まない!! 俺は、泣きながら進む!!」 その言葉の意味を理解するのに、今の俺には時間が掛かった。考える事が億劫になる程に、今の俺は限界の状態だった。 だが、間に合った。何とか、奴の言葉を理解する事が出来た。次の言葉が最期の言葉になるだろう。怨み言を言うのは、性に合わない。本当の勝利者には、賛辞を以って送り出してやりたかった。 「お前は……本当に、……強い」 力の入らない手で拳を作り、奴の胸を叩いてやった。 最期の最期で、この男の強さを、俺は解ったような気がした。感情的で、泣きやすく、甘くて、正義感と言う物に振り回され、そして事あるごとに裏切られて。 それでも、この男が挫折し、決意を違えた事など一つとしてなかった。この瞬間まで己を信じ、世界の現実を知りつつも前を見続け、時に強い風が吹いて来ても歩き続けて。 理想とした世界は、殆ど同じだった。目指す為に歩んだ道だけが、決定的に俺達は違った。だがこの男も俺も、理想の世界に向かって歩む為の力は、同じだった。 その理想が正しいと信じ、理想が曇り掛けても折れ掛けても、それでもそれに向かって歩き続ける力。其処だけは、俺もこいつも同じだった。 ならば、俺が負けるのも有り得る話だった、と言う事なのだろう。 視界の端が、夕闇が空を覆って行くように黒く暗くなって行く。視界の闇が、全てを覆い尽くす前に奴何か言葉を送れて良かったと、俺は素直に思う事にした。 葛葉紘汰……俺の目指さなかった、目指す事のなかった理想を選び、それを掴んだ男の姿は、俺の思考と視界の黒に塗りつぶされ、見えず、感じられなくなった。 ――『駆紋戒斗』の一生は、かくの如くに終わりを告げた。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 「もうおまえたちの正義ごっこにつきあうのはごめんだ……」 ボクは、それが本心で言ってるのか、それとも苦し紛れに口にした言葉なのか、解らなかった。 計画の為、計画の要であり、そして最大の障害にもなり得る者達の本質を見極める為、彼らに混じって行動を共にする、と言う間諜をしていた間は、 ボクにとっては四千年ぶりの、心の底から温かく楽しいと思えた時間だった。姉さまの望んだ世界の為、憎悪してもし足りない人間への復讐の為に動き続けた四千年の時間。 ボクの一生で考えれば、彼らと過ごした時間は、瞬きにも満たない短い時間だった。だけど、楽しかった。四千年ぶりにやって見せる真心からの正義の真似事は、 鉄より硬く鋼よりも堅牢だと信じていたボクの決意を揺るがす程の力があった。 ……それでもボクは、ボクの道を歩んだ。 自分の選ぶ道こそが正しくて、自分の選ぶ道こそが理想であると信じていたから。連中の正義ごっこよりも正しいと、本心から思っていた。 ボクの命、ボクの意思、この二つが今まさに消えかかっていると言う今わの際においてもなお、彼らと過ごしたあの短い時間が無為で無駄だったのかと、今でもボクは悩んでいる。 「さっさと輝石を、壊せ。でないと、デリス・カーラーンは離れていく」 ボクの剣の師匠である男の息子……ボクにとどめを刺した、シルヴァラントの神子の幼馴染だと言う剣士が、驚いた様な反応をした。 「早くしろ!! ボクも、ボクでなくなる……」 この葛藤から、解放されたい。 自分が歩んだ歴史の全て、自分の信じた理想の根幹、それらと彼らを比較しようとする度に、ボクの全てが否定され、崩れて行くような錯覚に陥って行く。 それは、刺されるより、斬られるより、殴られるよりも痛くて苦しいものだった。それに悩まされるぐらいなら、ボクは消え去る事を選ぶ。 彼らの正義ごっこに付き合っていく中で……いや。 ボクの一生で初めて出来たとも言うべき、他愛のない事を話しあえ、冗談を言い合え、同じ悩みと苦しみを共有出来た友達が、止めを刺すように促した。 ジーニアス、と言う名をしたハーフエルフの少年がそう言ったのだ。その名に違わず賢い奴だった。殺さないで、と言わなかったのだから。 やはり、ボクの友達に相応しい奴だったらしい。彼はボクの事を、よく解っていた。 わかった、と言ったのは、神子の幼馴染。ボクの方へとゆっくりと歩を進めて行く。誰も彼もが、彼を止める事はなかった。ボクに下す結末を、待っているようだった。 それを見て、ボクは笑みを零した。もう、こんな微笑みの仕方、出来ないと思っていた。浮かべようにも、忘れていたからだ。 久しぶりの感覚だった。彼らが生まれるよりもずっと昔……英雄などと持て囃されていた時代に浮かべていた笑みを浮かべたのは、いつ以来の事だったろう。 これが、最期の言葉になるだろう。歩み寄って来る敵対者であり……友達でもあった少年、ロイド・アーヴィングに向かって、ボクは口を開いた。 「さよならだ、ボクの影。……ボクが選ばなかった道の、最果てに存在する者」 きっと、彼らはボクの苦悩や味わった苦い過去、挫折を全部理解しているのだろう。 ハーフエルフと言う種に生れ落ち、それ故に味わった苦しみも、人の身でありながら彼らは共有出来ているのだろう。 理解していてなお、ボクの選んだ道が許せなかったからこそ、ボク達はこうして戦い合い、その果てにボクは消滅しようとしている。 「ボクはボクの世界が欲しかった。だからボクは後悔しない。ボクは何度でもこの選択をする」 だがボクは、自分の選択が間違っているとも思ってないし、その選択を勝ち取る為に歩んで来た道筋に対する後悔などもしていない。 ボクは、ボクの思うがままに邪悪を貫き通し、ボクの思うがままの正義を主張し続けた。 十回、百回、千回死んで、その都度生まれ変わっても。ボクは、自分の歩もうとしていた未来が間違いであったなどと、絶対に思わない。 「この選択を、し続ける!!」 それを聞いた瞬間、ロイドは、その手に握る透き通った青い剣身の剣を、中空に浮かぶ輝石に振り落とした。 かん高い音を立てて、クルシスの輝石は砕け散り、その粒子が、彼の回りを衛星のように旋回し続ける。 「ここに……、俺たちの世界に、いてもよかったのに……。バカ野郎……」 ロイドにとって、ボクは、彼の人生のありとあらゆる所に渡って間接的に苦しめて来た元凶だと言うのに、それでも、彼はボクの事を赦すつもりだったらしい。 全く、バカはどっちなのだか。最後の最後まで、呆れるくらいお人好しな奴だと、消滅を続けながらも、ボクはそう思った。 ――『ミトス・ユグドラシル』の一生は、かくの如くに終わりを告げた。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 「ユグドラシル……か」 その名を、目の前に存在する少年……いや、サーヴァントに告げられた時、戒斗は、釈然としない表情を隠しすらしなかった。 「不満があるのか? ボクのその真名は、嘘じゃない」 そう口にする少年……セイバーのサーヴァント、ミトス・ユグドラシルに戒斗は鋭い目線を向けた。 中性的、女性的な容姿……その言葉はきっと、彼の為に在るのだろう。そう思わずにはいられない程に、女よりも女らしい外見をした少年だった。 白を基調としたゆったりとした服装を身に纏う、胸も薄く、手足もほっそりとした子供の身体つきだ。女物の服を纏えば、同年代の少女とすら見間違えられるだろう。 声を発したその時に、初めて少年だと解るのだが、その声とて、まだ声変わりすら始っていないのではないのかと言う程、幼い。裏声を使えば、女性その物の声が上がるだろう。 「違う。それを疑っているんじゃない。『ユグドラシル』と言う名前の縁からは、こんな世界にまで飛ばされたとて、逃れられんのかと思っただけだ」 「意味が解らないな」 戒斗の言っている事が理解出来ないらしい。その事に対して不服そうな顔を、ミトスは浮かべた。 その容姿。何処となく、戒斗が求めた高司舞が、始まりの女になった時のようだと、戒斗は思う。 何れにしても、男らしい風貌と体格の戒斗とは、何から何まで正反対の少年だった。 纏っている赤と黒を基調としたコートの下に隠れる優れた肉体。幾つもの苦境を己の力のみで乗り越えた事を雄弁に物語るその鋭い瞳。ミトスのそれとは全く違う物であった。 ……だが、戒斗は理解していた。自分がセイバーとして呼び出したこのサーヴァントの瞳と胸中で燃え上がる、恐ろしいまでの意思の燃焼。 それが見えぬ戒斗ではない。ユグドラシル……北欧の神話に語られる宇宙樹であり、戒斗の人生を底にまで叩き落とした企業と同じ名を持つこの少年が。 小突けば骨が折れるような弱弱しいその見た目からは想像も出来ない程の強い意力と決意を持ち、それを有するだけの絶対的な強さを誇る超人(オーバーロード)である事を。 戒斗は、同じ魔人(オーバーロード)として理解しているのだ。無論ミトスとて、自身のマスターであると言うこの男が、ただの人間じゃない事を理解しているのだろうが。 コートの裏地のポケットから、戒斗はあるものを取り出した。 プラスチックのケースに入ったそれは、四種のスートが十三枚、ワイルドカードであるジョーカーが二枚、合計五四枚から成るトランプであった。 数に不足はない。ただ、『元居た世界で、いつの間にかこの五四枚に一枚、余計なものが混じっていた』らしい。 それこそが、麻雀に於ける三元牌の白のような、スートも何も書かれていない白紙のトランプ。 元いた世界でビートライダーズに興じていた時代に持っていたカードの中に、それが混じっていたと言うのだ。 戦闘において大した邪魔にもならないだろうと思い、持ち続けていたのが幸いしたのか、災いしたのか。兎に角、あのトランプを持っていたせいで、戒斗はこんな世界に飛ばされる羽目になったのである。 アメリカ合衆国、スノーフィールド。 知らぬ名だった。元より、主要国の有名な場所は兎も角、細々とした地理など戒斗は知る必要もなかった。 目の前のセイバーに訊ねたとて、このスノーフィールドと言う街が現実世界のアメリカにもあった所なのかなど、解りっこないだろう。 眼前に広がる雄大な、溶岩をその中に内在させているのではと思う程に真っ赤な岩崖が連なる大渓谷を見下ろしながら、面倒な事をする、と戒斗は考えた。 「聖杯、か」 その知識は、戒斗の脳にも刻み込まれている。 彼がNPCとして過ごしていた時間は、一時間にも満たぬ程短い時間だった。 強すぎる違和感は一分経つ毎に指数関数的に強まって行き、最大の閾値を振り切ったその瞬間、戒斗は全てを思い出していた。 そしてその時には、ミトスと名乗るそのサーヴァントは姿を現し、それに付随して此処で何をするべきなのかの知識も彼は知る運びとなった。 荒唐無稽な話だとは戒斗は思わなかった。自分もつい先程まで、葛葉紘汰と似たような物を争っていたのだ。スムーズに、現状を受け入れられた。 「貴様は欲しいか、セイバー?」 「当然だ。ボクの理想……夢を叶えるのに、必要な物だとボクは思っている」 「弱いな」 殺意が、旋風のようにミトスを中心に荒れ狂った。 ただ、敵意を込めて戒斗を睨んだだけ。たったそれだけの取るに足らない動作で、小動物や小虫は愚か、人間ですら気絶させられる程の殺意を放出出来ると言うのは、並大抵の事ではなかった。 「聞き捨てならないな、人間。何を以って、ボクを弱いと言うんだ? ボクの理想や夢を小さいと笑うのなら、マスターであろうともボクは容赦はしない」 「夢と理想を叶えるが為に、己に力を授ける物を得ようとする。それを見下げ果てた訳ではない、況して理想を踏み躙ったと言う訳でもない」 「ならば、何だ」 「己の力で理想を叶えるのではなく、理想を叶えて『くれる』ものに願いを託そうとする、その性根が俺には気に喰わん」 戒斗もまた、戦極ドライバーやゲネシスドライバーなどの力を借りて、己の夢や理想の為に動いていた。 だがそれらの力は、所有者に力を与えてくれはすれど、過程も何も吹き飛ばしてそれらを成就させてくれる便利なアイテムでは断じてなかった。 彼が求めていた、禁断の果実にしてもそれは同じ。あれは所有者に力を与えてはくれるが、其処から先の理想や夢を叶えるのは己自身に掛かっている、と言う物だった。 それを承知で、戒斗も紘汰も果実を求めていたのだ。力を得た後で、どう動き、どう導き、どう創るのか。それこそが、戒斗は重要なのだと頑なに信じていた。 歩むべき道とその距離をゼロにして、いきなり夢を叶えさせてくれる。そんな物、価値などあるとも思えないし、存在を信じてすらいない。 あるかどうかも解らない紛い物に夢を託そうとしているミトスの姿を見て、戒斗は、これが俺の魂に引き寄せられたサーヴァントなのかとある種の落胆すら覚えていた。 「理想を掴む為に、何でもする。泥を啜り、人を殺し、誓いを裏切る。それは、強さじゃないと言いたいのか?」 「唾棄すべき道は何にでもある。逆に問う。貴様にはそれがない程、浅ましいのか?」 「浅ましい獣になる程、ボクは聖杯が欲しいんだよ」 そう口にするミトスの顔と声音は、決然たるものがあった。 意思の強さと、武の強さが最高レベルのそれにまで達しているこの男をこうまで言わせるなど、過去に何があったのだろうか。 ……それはきっと、ミトスの尖った両耳にあるのだろうと、戒斗は踏んでいた。目の前のサーヴァントが、霊体に近しい代物である事を抜きにして、真実本当の人間でない事を、戒斗は理解している。それが、彼を歪ませた原因なのであろう。 「マスター。お前は、聖杯戦争に勝ち残れる自信がない程の腰抜けなのか?」 逆に、ミトスの方が問うて来た。 安い挑発。そうと解っていても、戒斗はこう答えざるを得ない。これを曲げる事は、戒斗と言う男の根幹を曲げると言う事に等しいのだから。 「俺は嘗て、挑まれた勝負に背を向けた事は一つとしてない」 勝負とあらば、戒斗は本気を出す。 ダンスだろうが、サッカーだろうが、アーマードライダーになっての血で血を洗う死闘だろうが。戒斗は未だ嘗て、勝負・戦争と名の付くものから、逃げた事はない。 「聖杯には興味がない。だが、聖杯戦争……これに勝ち残らんが為に俺を狙い、聖杯を欲しいが為に俺に攻撃を仕掛けてくる者について、俺は容赦はしない」 「違うだろう? お前は本当は、心の底ではこの聖杯戦争、負けたくはないと思っているんだろう? 勝ちたいんだろう?」 「お前の目は節穴か? 俺がみすみす、自分でサレンダーを選ぶ男に見えるのか?」 戒斗には、ドロップアウトもサレンダーもない。 選ばれたのであれば、勝つだけだ。結局それは、ミトスの目的の達成の為の懸け橋になる事に等しい行為だろう。 この金髪の少年の決意を折る事など、戒斗には出来ない。ならば、この哀れでみじめなケダモノを操り、聖杯戦争を勝ち残るしかないのである。 「おい、セイバー」 「何だ?」 「曲りなりにも俺の駒になるんだ。それに相応しい運命を持って居なければ、俺は許さんぞ」 「お前如きの駒になった覚えはないんだがな。運命を見せるなんて、それは兎も角どうやってやるんだ?」 「好きな物を一枚獲れ」 其処で戒斗は、今まで握っていた、トランプを収めるプラスチックケースをスナック菓子でも砕くように握力で破壊。 破片ごと、それを空中に放り投げた。桜が舞い散る様にトランプが空中を乱舞、引力に従いカードが落ちて行く。 それを、戒斗が、ミトスが。腕を蛇の如くに動かして、一枚のカードを指に挟み、その後、互いに取ったカードを確認する。 「この絵柄は?」 言ってミトスが、道化師が笛を楽しそうに吹いている絵柄のカードを戒斗に見せた。ジョーカーだ。 「ジョーカーだ。最弱のカードにもなれるし、最強のカードにもなれる。ルール次第だが、万能性と強さの象徴である」 「ボクの先行きを示すようなカードじゃないか。それで、君の運命はどうなってるんだい? 駆紋戒斗」 その言葉に呼応し、戒斗は、人差し指と中指に挟んだカードを、ミトスに見せた。 彼が手に取っていたカードにもまた――道化師が、愉快そうに笛を吹いている絵がプリントされていた。 「俺の足手まといにはなるなよ、セイバー」 「ボクの足手まといになるなよ、駆紋戒斗」 二人は互いに、示し合わせたように同じタイミングでそう言った。その顔には、不敵そうな笑みが刻み込まれている。 聖杯戦争の本開催から幾日か前、スノーフィールド郊外の大渓谷で行われた、二人の超越者(オーバーロード)のやり取りが、これであった。 【クラス】 セイバー 【真名】 ミトス・ユグドラシル@テイルズオブシンフォニア 【ステータス】 筋力B 耐久A 敏捷A 魔力A+ 幸運E 宝具EX 【属性】 秩序・悪 【クラススキル】 対魔力:A+ A+以下の魔術は全てキャンセル。事実上、魔術ではセイバーに傷をつけられない。 終わる事の知れぬ大戦を停戦に導いた英雄であり、四千年以上もの時を生きて積み重ねた神秘による、セイバーの対魔力のランクは最高クラスである。 騎乗:A+ 騎乗の才能。獣であるのならば幻獣・神獣のものまで乗りこなせる。ただし、竜種は該当しない。 神獣や幻獣とも心を通わせ巧みに乗り回せるだけでなく、近現代の乗り物についての扱いも、セイバーは長けている。 【保有スキル】 鋼鉄の決意:EX 鋼に例えられる、セイバーの不撓不屈の精神。停戦など到底不可能であった古の時代の大戦を、泥水を啜ってでも終わらせてやると言う覚悟を以って終わらせた事実と、 ある目的の為に四千年もの間生き長らえ続け、想いや意思を曲げさせる事なく、摩耗させる事なく生き抜いてきたセイバーのスキルランクは規格外のそれを誇る。 本来ならば同ランクの精神耐性を約束するスキルだが、セイバーはこれに加えてその強固な精神性を己の攻撃にも反映する事が出来、 筋力・魔力が関わる攻撃の威力に大幅な補正を掛けられる他、決意が最大限に高まった時、相手の宝具やスキルによる無敵を突破し、ダメージを与える事が出来る。 心眼(真):A 修行・鍛錬によって培った洞察力。窮地において自身の状況と敵の能力を冷静に把握し、 その場で残された活路を導き出す“戦闘論理”。 逆転の可能性がゼロではないなら、その作戦を実行に移せるチャンスを手繰り寄せられる。 厳しい剣の修行と、一歩間違えれば死に至るであろう程の死線を幾つも潜り抜けて来た事で、セイバーの心眼は高レベルのそれにまで高められている。 魔術:A+ ハーフエルフと言う出自により、魔術や法術、回復術等を扱えるだけでなく、極めてその技量が高い。空間転移などの高位の技術ですら可能としている。 本来は上記のものに加えて、召喚術と言う、世界の属性や元素、分子すらをも従える高位の精霊達を召喚させる術をも使用出来たのだが、現在は彼らに離反され使用は不可能。 カリスマ:A- 大軍団を指揮する天性の才能。ランクはおおよそ人間として獲得しうる最高峰の人望といえる。 但し、己の本性を知っているか、セイバーと同等の霊格を持つサーヴァントに対しては、そのカリスマ性は大きく落ちる。 【宝具】 『拍動する天使への階段(ハイエクスフィア)』 ランク:A+ 種別:対人宝具 レンジ:自身 最大補足:自身 またの名を、クルシスの輝石。セイバーにとってのもう一つの霊核とも言うべき宝具であり、彼の今の強さを約束している宝具。 装備者の身体能力や各種知覚能力、そして魔術の腕前等を格段に向上させるだけでなく、自身を『天使』と言う名前の無機生命体に変化させる性質を秘めた宝具。 この宝具は常時発動されている状態だが、此処から更に、セイバーは背中に光で構成されたような翼を展開させ、これを利用したBランク相当の飛行スキルを発揮させたり、 経年劣化しないと言う無機生命体としての性質と己の力を用いて、肉体年齢を操作させる事が出来、ミトスと言う少年の姿から、二十代前半程の年齢をした、 『ユグドラシル』と言う名前の長身の美青年に姿を変貌させる事も可能。変身は可逆的で、いつでも可能。 これを無力化させられた場合、セイバーの全ステータスはワンランクダウンし、破壊された場合は霊格の瑕疵の大小問わずセイバーは消滅する。 セイバーの強さの根幹ともなっている宝具にも拘らず、無力化させられた時のデメリットが少ないのは、彼の強さがこの宝具が齎す各種能力の上昇だけではない、自前の物による物が大きい。 『天地乖離す開闢の時(エターナルソード)』 ランク:EX 種別:対界宝具 レンジ:1~99 最大補足:1000以上 世界の全ての属性や元素を統べる、精霊達の王・オリジンの手によりて創造された、時と空間を操る時空の剣。 オリジンと契約するか、ハーフエルフでなければ振う事は愚か触れる事すら出来ぬ剣であり、事実上今回の聖杯戦争でこれを振う事が出来るのはセイバーのみ。 時と空間を操る事から、この宝具の持ち主は時間に関わるあらゆる不利な現象を無効化させる他、ランク相当の空間の切断現象を発生、 Aランク相当の千里眼を一時的に発揮させる、別次元に隠匿されたサーヴァントや物質を強制的に引きずり出すなどその能力は多岐に渡る。 この宝具のランクのEXは、A+++よりも更に上と言う意味のEXである為、事実上この宝具の剣身或いは発生させた空間切断は、防御不能。 最大出力で宝具を解放する事で、嘗て一つであった世界を、異なる次元を隔てた二つの世界に切り裂き分離させたと言う逸話通りの力を発揮、極大威力の斬撃を見舞う事が可能。 本来ならば時間渡航や時間転移と言う、魔法にも等しい奇跡をも可能とする宝具であるが、聖杯戦争の制限からそれらの能力は使用不可。 またこの宝具は、セイバーが振っていたと言う逸話こそあれど、その真の所有権は彼を打ち倒した『ロイド』と言う英霊にあると言う事実から、この宝具を握っている間は平時以上に魔力を消費すると言うデメリットが発生してしまっている。 彼の英雄王の持つエヌマ・エリシュと同等或いはそれ以上の出力を持つ、本当の意味で“世界を切り裂いた”剣である。 【weapon】 無銘・細剣: エターナルソードは魔力の消費がある為、平時はこの剣を扱う事にしている。特別な逸話はないが、セイバーの技量と合わさる事で、凄まじい凶器と化す。 【人物背景】 嘗てのカーラーン大戦と言われた古代の戦争を終結させた英雄。 ヘイムダール出身のハーフエルフであったが、カーラーン大戦が始まると、 その出生から忌むべき者とされ姉マーテルと共に追放処分を受けた(この世界ではハーフエルフの差別が根強い)。 マナを産み出す大いなる樹である、大樹カーラーンとそのマナの所有権を巡って、シルヴァラント王朝とテセアラ王国の間で行われた大戦。それがカーラーン大戦である。 これを停戦させるべく、テセアラの騎士団長だったクラトスとシルヴァラントの騎士ユアンを仲間に加え奔走。 村に帰る為に姉マーテル、クラトス、ユアンの三人の仲間と共にカーラーン大戦を終結させた。 その後は大戦により大樹カーラーンが朽ち果てようとしている時に地上に残ったマナである種子、「大いなる実り」と、 マナで構成された大彗星、デリス・カーラーンの接近と、それによって齎される発芽まで守ることを使命とした。 大いなる実りから滲み出る僅かなマナだけで世界を存続させる為、オリジンに与えられたエターナルソードを用い世界を二つに分断。 百年周期で近づく彗星デリス・カーラーンが再び地球に近づく百年後を待つために四英雄は天使化した。 だが彗星の接近時、我欲に囚われた二つの大国の指導者達がマナ独占の為に大軍を率いて争いを始めるも、姉の犠牲により、辛くも大いなる実りを守る事が出来た。 しかし姉マーテルを失った事でミトスは激怒、その場にいた人間を消滅させ、大いなる実りと姉マーテルの精神を融合、『天の機関』クルシスを立ち上げ、『シンフォニア』の世界を創り上げる。 その後はクルシスの指導者ユグドラシルとして二つの世界を影から支配しながら、下部組織であるディザイアンを率いてエクスフィアを生成。 無機生命体による千年王国の樹立を目指す。その一方で姉の代わりの肉体としての神子を求めるようになり、四千年間に渡り姉の器となる少女を『世界再生の旅』、 と言う名目で旅立たせるようコントロールした。物語開始の時、つまりヒロインであるコレットの代になり、姉の精神を神子に移す事にようやく成功する。 が、姉マーテルから拒絶を受け発狂したミトスはデリス・カーラーンに大いなる実りごと地上を去ろうとする。そして、ロイド達との最終決戦に、彼は破れた、 彼の在り方は、嘗ての仲間であり同じ戦いを経験したクラトスやユアン達からすらも許容出来た物ではなく、本心では二人はミトスの事を良く思っていなかった。 のみならず、同じハーフエルフやエルフ達からすらも腫物扱いされている事もあったらしく、たった一つの出来事が原因で大きく狂い、狂ったまま未来を歩んだミトスはまさに、堕ちた英雄と呼ばれるに相応しい物であった。 【サーヴァントとしての願い】 姉・マーテルを蘇らせ、自分達の事を差別しない世界で共に過ごすか、その世界を創造する。全生命を無機生命体にする、と言う願いについては考えていない。