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アサシン(亜種聖杯) 【CLASS】アサシン 【真名】セミラミス 【マスター】 【性別】女性 【性格】アッシリア帝国に君臨したとされる、伝説の女王。 幼少の頃より化粧、結髪、装身から舞踏、音楽、天文まで幅広く教養を修め、男を惑わす美貌を持っていた。 一方で贅沢と退廃を好み、情熱的な性格をしている。 この情熱は恋においてひとりの男を手に入れるために戦争を起こし、政治において夫である王を毒殺する容赦のなさに現れる。 だが女王としての手腕は確かで、城壁やイシュタル門の建設、多くの遠征を指導した。 黒髪を地に着くほどに伸ばし、黒を基調としたドレスを身に纏う絶世の美女。 美貌だけでなく教養にも優れ、政治においても優れた手腕を見せる。 その一方で情熱的かつ容赦のない性格をしており、夫の毒殺を始めとして血に塗れた人生を歩んだ女性。 【出典】ブリタニア 【属性】秩序・悪 略歴 真名はアッシリアの女帝セミラミス。 世界最古の毒殺者であり、夫であったニノス王を毒殺し、男を物にするために戦争を起こすなど、数十年に渡って暴政を敷いた。 人物 美貌と英知を兼ね備えた、傲慢かつ好色で、派手好きな女性。 彼女にとって「男性」というものは「玩具」であり、企みに嵌った事で富も権力も何もかもを奪われた人間は数知れない。 また女として振る舞い男を自由にして良いのは自分だけの特権である、という認識であるため、彼女にとって「女性」というものは「自分一人」だけ。 母デルケットが男の誘惑に負けて姦通の末に自分を産み、その挙句に「お前は恥だ」と罵りながら水辺に捨てた事を根にもっており、男に弄ばれるような惰弱な女は神であろうと容赦しない。 能力 毒物と奸計の使い手であり、文字通りの「毒婦」。 極めて希少なスキル『二重召喚(ダブルサモン)』によって、「暗殺者」としての能力と「魔術師」としての能力を併せ持つ。 鳩を使い魔として使役している。 空中庭園からEXランクの魔力を引き出し、全方位に発生させた魔方陣からAランクの対魔力を無理矢理貫通するほどの砲撃を乱れ撃ちし、地上に爆撃を行う。 また空中庭園の強化によって数千体の竜牙兵を生み出すことが可能で、空中庭園の警護として竜牙兵と妖鳥を融合させた「竜翼兵」を大量に有する。 庭園内であれば、毒を帯びた無数の鎖の魔術、竜種と同格と言えるほどの階位にある巨大蛇バシュム等の幻想種の召喚、自由自在な空間転移、さらには相手の令呪の効果すら封じてみせるなど、サーヴァントとして規格外の能力を発揮できる。 基本的に近接戦闘は行わないが、シリアの魚神デルケットの血を引いており、黒い神魚の鱗を装甲として展開する事で防御を行う。 ステータス 筋力D 耐久A 敏捷A 魔力A 幸運A 宝具B クラス別スキル 気配遮断C+ サーヴァントとしての気配を断つ。 隠密行動に適している。 自らが攻撃行動に移ると気配遮断のランクは大きく落ちる。 ただし、毒を忍ばせる場合はこの限りではない。 保有スキル 陣地作成EX 魔術師として、自らに有利な陣地を作り上げる。 具体的な材料を集めることで、"神殿"を上回る"空中庭園"を形成することが可能。 道具作成C 魔力を帯びた器具を作成できる。 セミラミスは毒薬に特化しており、それ以外の道具を作成することはできない。 使い魔(鳩)D 鳩を使い魔として使役できる。 契約は必要なく、思念を送るだけで可能。 二重召喚B 二つのクラス別スキルを保有することができる。 極一部のサーヴァントのみが持つ希少特性。セミラミスの場合、アサシンとキャスター、両方のクラス別スキルを獲得して現界している。 神性C シリアの魚神であるデルケットと人間の間の娘。 宝具 虚栄の空中庭園(ハンギングガーデンズ・オブ・バビロン) ランク:EX 種別:対界宝具 レンジ:10~100 最大捕捉:1000人 由来:セミラミスが生前に作り上げられたと伝えられている空中庭園。 想像を絶する巨大な浮遊要塞。 規則正しく並べられた緑豊かな浮島と、大理石で出来た床や柱で構成されている。 全体にあらゆる種の植物が絡んでおり、混沌の醜さと絢爛の美しさが同一化している。 魔力による顕現は不可能で、彼女が生きていた土地(イラクのバグダット周辺)の木材、石材、鉱物、植物、水といった材料を全て揃え、最低でも三日以上の長時間の儀式を行ってようやく完成する。 このような面倒なプロセスが必要なのは、彼女が実際は空中庭園など建設しておらず、後付けの神秘として自身に刻み付けられたためで、「虚栄」とは事実に反する紛い物である事を意味する。 だが、真実よりも遥かに巨大かつ出鱈目で、浮遊に使われている宝具でありながら持ち主の意思で作り変えることが出来る。 巨大な戦略拠点であるのはもちろんとして、キャスターのクラス別スキル『陣地作成』における『大神殿』に相当する効果があり、どこへ行っても内部は彼女の領域として扱われる。 ステータス全てが強化され、最高クラスの知名度補正を獲得、さらに魔法の領域に踏み込んだ魔術すら使用可能となる。 庭園周囲には十一基の迎撃術式『十と一の黒棺(ティアムトゥム・ウームー)』が設置されている。庭園を囲むように配置された全長20mを超える巨大な漆黒のプレートで、対軍級の光弾による魔術攻撃を行う。その威力は十一基全て合わせればバルムンクと拮抗すると推測されるほど。 移動可能宝具としては速度が遅く(ルーマニアを出国するのに数日かかっている)、隠密性にもやや欠けるが、一般人対策の認識阻害の効果や、最低限の魔力感知妨害は持っているようで、魔術協会の捜索の目を逃れている。 何より、その防衛機構に加え、7500メートルと言うその高度自体が鉄壁の防御機構として働くため、攻略は非常に困難である。 強力な宝具ではあるが、発動するためには小国が買える金額の材料費と七十二時間の詠唱、庭園を隠すための潜伏場所が必要となるため通常の聖杯戦争で使用できることはまずない。 驕慢王の美酒(シクラ・ウシュム) ランク:B+ 種別:対軍宝具 レンジ:1~20 最大捕捉:10人 王の間にいる限り、あらゆる毒への耐性を持ち、あらゆる毒を大気中に作り出すことができる。 その毒は極めて侵食率が高く、魔術師であれば使い魔を通して中の様子を覗き見ただけで目が溶けてしまうほど。 徐々に神経が麻痺し、視界を喪失し、最終的には激痛に苛まれて行動不能に陥る。 キャスターとの二重召喚ではなく単なるアサシンとして召喚された場合はこちらの宝具を主軸として聖杯戦争を戦うことになる。 詳細 アッシリア帝国に君臨したとされる伝説の女帝「セミラミス」。 人類最古の毒殺事件の犯人であり、自由の女神のモデル。 幼少の頃より化粧、結髪、装身から舞踏、音楽、天文まで幅広く教養を修め、男を惑わす美貌を持っていた。 一方で贅沢と退廃を好む情熱的な女性。 この情熱は恋においてひとりの男を手に入れるために戦争を起こし、政治において夫である王を毒殺する容赦のなさに現れる。 数十年に渡って暴政を敷いたが女王としての手腕は確かで、城壁やイシュタル門の建設、多くの遠征を指導した。
https://w.atwiki.jp/kingmaker/pages/9.html
「かくのごとく告知する。この許可証を有するものは、竜鱗の玉座におわす宰相により授けられた権威と、善意とを示したる、レストフ市の剣匠の命により、グリーンベルトの名で知られる荒野を旅し、探検する権利を与えられる。この探検は、オレグの交易所の東西36マイル、南方60マイルを超えない範囲に限られる。この許可証を手にするものは、山賊行為や、その他の、遭遇しうるあらゆる無秩序と闘わねばならない。悪辣なる山賊行為に対する処罰は、通常通り、剣もしくは縄による処刑である。竜鱗の玉座の現宰相、ノレスキー・スルトヴァ王陛下の権威と、レストフ市の権限において、ファラズマの月24日、かくのごとく記されん」 PCたちは、山賊や蛮族、モンスターのはびこる未開の地、「奪われた地(The Stolen Land)」を探検し、ロストランド(Rostland)の「剣匠(Swordlords)」の命により、この地に王国を築くという使命を帯びることになる。 もともとロストランドはタルドール人(Taldan)の入植者たちによって作られた。200年ほど前、イオベリア(Ioberia)のいくさ長、コーラル征服王(Choral the Conquerer)は、イッシア(Issia)とロストランドを併合、ブレヴォイ(Brevoy、http //www29.atwiki.jp/prdj/pages/517.html)を建国した。 コーラルの築いたロガルヴィア(Rogarvia)王朝は長く続いたが、10年程前に突如その支配は終わりを告げる。ロガルヴィアの血につらなるものが皆、「消えうせた」のだ。 そして今、竜鱗の玉座(Dragonscale Throne)に座るのが、イッシアのノレスキー・スルトヴァ王(King Noleski Surtova)である。 ロガルヴィア家消失により、ブレヴォイ国内は揺れに揺れた。今、ブレヴォイは内戦の危機に直面しているといっても過言ではない。それはおそらく、イッシアとロストランドの対決というかたちをとるだろう。あるいはそれは、優勢なイッシアがロストランドを飲み込むという結果を生むかもしれない・・・。 PCたちの「建国」の黒幕、「剣匠」とは何者か。それは、最初の「剣匠」たるある男のことから説明する必要がある。 タルドール人入植者たちの指導者、シリアン1世男爵(Baron Sirian First)は、あるとき、山賊と決闘を行った。賭けるのは彼の財産の半分、対価は山賊の首であった。 シリアンはこの決闘に敗れ、姿を消す。しかし、数年して帰還したシリアンは、シリアン・アルドーリ(Sirian Aldori)を名乗り、山賊に再度の決闘を挑む。決着はほんの数秒であったといわれている。言うまでもなく、シリアンの勝利であった。シリアンは再度この地の支配者となった。 その後シリアン・アルドーリは、剣による決闘で自身を打ち負かしたものに、金貨10万枚を与えると宣言し、数千にも及ぶ決闘全てに勝利するのであった。 はじめは、その剣技を人に教えることを嫌ったシリアンであったが、やがて少数のグループを訓練し始めた。彼は生徒たちの名を「アルドーリ」に変えさせ、選ばれたものにだけ剣術を教えることを誓わせた。これがアルドーリ剣闘学校(Aldori school of sword fighting)のおこりであり、生徒たちは、「アルドーリの剣匠」と呼ばれ、ロストランド内に強い影響力を持つようになった。しかし、ロストランドが征服王に敗れて後、彼らの多くは他国に逃げ延びたり、傭兵にまで身を落したりした。残りの「剣匠」の多くはレストフ自由都市(the free city of Restov)にいる。 いざ内乱となった時、河川諸王国に対する防波堤、かつ有力な援軍たりうる国家の建国・・・成功すれば、ロストランド側からすれば、「切札」になり得る。 そのために、4つのグループがStolen Landに派遣された。そのうちのひとつがPCのパーティで、任地はGreenbeltと呼ばれる一帯だ。探検、地図作成も重要な任務だが、山賊への対処も重要な任務だ。 Stolen Landは山賊や蛮族が蠢く未開の地である。これに対処し、植民を成功させる必要がある。・・・これまで1度として成功してこなかった植民を! 冒険は、オレグの交易所(Oleg s Trading Post)と呼ばれる、辺境の砦を改装した小さな交易所に、PCたちが辿り着いたところから始まる。
https://w.atwiki.jp/talesofdic/pages/5672.html
システム:エクシリア2 戦闘 その他 戦闘 XDR-LMBS(クロスダブルレイド リニアモーションバトルシステム) マルチプレイ アサルトカウンタ(AC) 共鳴(リンク) 共鳴術技(リンクアーツ) 共鳴術技チェイン 骸殻 特性 サポート オーバーリミッツ 秘奥義 ファイティングチャット コーションシグナル その他 料理 クエスト 特注 ネコ派遣 親密度 アローサルオーブ ロングチャット ショートチャット
https://w.atwiki.jp/princess-ss/pages/160.html
とうとう大好きな親友がフォレストから帰ってきた。 二か月ぶりの再会だ。 後宮の客間にて、二人はかたく抱きしめ合った。 『お帰りなさい。マリアンヌ。あなたがいなくて、とても寂しかったわ』 『私もよ。またあなたに会えてとても嬉しいわ』 本当に寂しいと思っていたのかしら、とセシリアは考える。 避暑地から届く手紙には、いつも友人の名前がずらりと並び、 毎日が楽しいことの連続のように書かれていた。 まあ、いいわ、とセシリアは邪心を打ち消す。 大事なのは、マリアンヌが帰って来たこと、ここにいることだ。 気を取り直して、長椅子の上に置いてあった桃色の鞠を拾い上げた。 『あら、鞠投げするつもり?』 そんなの子供っぽいわ、とマリアンヌは気取って首を振った。 『……そうかしら?』 セシリアは手中の鞠を見下ろす。 親友の言葉を聞いた途端、 あんなに鮮やかだった桃色のそれは、急に色褪せてやぼったく見えた。 『そうよ。私たちは立派な淑女なのだから、 いつまでも幼子みたいに振る舞っていられないわ』 十を数えたばかりの王女の発言に、 そばに控えていた女官たちはこっそりと肩を震わせ、笑いをこらえていたのだが、 セシリアは口をぽかんと開けて、マリアンヌの一言一言に耳を傾けた。 八歳の少女にとって、年上の親友が語る言葉は未知の世界だった。 それは、父親がいつも読んでいる難しそうな本のページや、 母親が夜会の準備をしているときに開く宝石箱の中にひそんでいるような 知りたくて近づきたくて、でもひるんでしまう世界だった。 『ねえ、そう思うでしょう、セシリア』 『セシリア?』 聞き慣れない呼び方に、セシリアはすぐさま反応する。 マリアンヌはいつも「リア」と呼んでくれた。 ときどきは「私のかわいいリア」と。 『ええ、これからはあなたのことをそう呼ぶわ。 だって、それがあなたの正式名なのだから』 そう言われて、 何だか一人前の大人になったような気分がして、 自分の名前の響きが特別に感じられて、 セシリアは無意識に背筋をしゃんとのばした。 『さあ、セシリア。こちらにいらして。 あなたに見せたいお土産がたくさんあるの』 まあ、いいわ。とセシリアは頷いた。鞠遊びはまたいつでもできるもの。 鞠を客間の椅子の上に再び乗せると、セシリアは はりきってマリアンヌのあとを付いていった。 置き去りにされた桃色の鞠は、女官の一人に拾い上げられた。 そして、他の玩具と共に、後宮の一室にしまわれることになったのだが、 玩具で遊ぶよりも、他のことに興味を持ち出したセシリアが、 その鞠を取りに来ることはついになかった。 *** 大きな鏡の中に、夜会服を纏った少女が映っていた。 深みのある緑色のドレスは、胸元から裾にかけて金糸で薔薇が縫い込まれ、 金色の髪と見事な調和を成している。 アクセントには、耳元でちらちらと光る紅玉の首飾り。 どんなに豪奢なドレスを持っている令嬢でも、感嘆のため息を漏らすようなドレスだった。 少なくとも、着付けを担当したトルテは、いくら何でもこのドレスに文句を言うまいと考えた。 ところが、鏡の中の少女は渋面をつくり、首を振った。 「似合ってないわ」 「まあ、そんなことありません!」 トルテは思わず言い返し、いったい彼女に何があったんだろうと、その顔を覗き込んだ。 すでに彼女は二枚も夜会服を変えているからにして――どれもとても似合っていたのに!―― 虫の居所が悪いのは明らかだ。そして、それはとても珍しいことだった。 セシリア=フィールドは素直で聞きわけの良い、 不謹慎な言い方をすれば、とても扱いやすい主人だった。 夜会のための支度だって、いつもなら半時もかからずに終わってしまう。 「あなたが見立てた衣装と装身具に間違いないわ」と言うのがセシリアの弁であり、 自分のセンスに信頼が置かれていることは、トルテの誇りだった。 それなのに、今回に限ってセシリアはどのドレスにも満足を示さず、夜会の準備は遅々として進まない。 「セシリア様、もしかしたら疲れていらっしゃるのでしょうか?」 何しろ今夜の夜会は、正規の予定に組み込まれておらず、突発的に開催が決まったものなのだ。 それでなくても、記念祭はすでに四日目に突入し、 セシリアたち王侯貴族は連日連夜、寝る暇も惜しんで騒ぎ明かしている。 「……いいえ。そういうわけではないの」 セシリアは鏡の中をじっと見つめながら、そう返答した。 夜会服を見ているというよりは、自分の顔を睨んでいるように見えた。 「ただ、この衣装が気に入らないだけ。だって色が地味だから顔が陰気っぽく見えるんですもの」 「そうでしょうか」 トルテは戸惑いながらも、自分の本心を伝えようと決心した。 「でも、私はセシリア様にとてもお似合いだと思います。とても大人びて、理知的に見えます」 いつものセシリアだったら、その褒め言葉を素直に喜ぶに違いなかった。 「でもね、トルテ」 それなのに、今日の彼女はふてくされたような表情を浮かべたままだった。 「私は大人になんかなりたくないのよ」 まあ確かに、とトルテは考えた。 公爵令嬢という立場に身分を置くこの人ならば、 大人になる必要なんかないだろうし、またそれが許されるのだろう。 トルテが音を上げそうになったとき、 タイミングよく衣裳部屋の扉が開かれて、救世主が訪れた。 「あら、セシリアだったのね」 「―――お母様」 セシリアは振り返り、抑揚のない声で呟いた。 「こんなところで何をしているの?」 フィールド公爵夫人は、積み上げられたドレスの山や散らばっている装身具に目を留めて、 不思議そうに首を傾げた。 着るもののことに無頓着なセシリアが 衣裳部屋に長時間籠るのは珍しいことなのだ。 「夜会の支度をしておりました」 トルテは膝を折り、セシリアの母親であり、この屋敷の女主人でもある女性に頭を垂れた。 「あら、どこの夜会?」 公爵夫人がたいして興味もなさそうに尋ねると、 やはりセシリアも気乗りしなさそうに答えた。 「王宮よ。マリアンヌが企画した夜会なの。 若い人たちだけの集まりなんですって。 でも―――」 そこでセシリアは言葉を切って、目を輝かせた。 「もちろん、お母様たちが反対なら、出席しないわ」 「あら、どうして反対なんかするの? 若い人たちの集まりなんて、結構なことじゃない。 マリアンヌ王女が主催する会だったら、礼節のあるものに違いないでしょうし」 真偽のほどはともかく第四王女の信頼は絶大だ。 王族の娘が間違った行為をするはずがない、と元王女である公爵夫人は信じていた。 「礼節のある会になるかは疑わしいわ。なにしろ男の人もたくさん招かれているのよ 最近の若い殿方ときたら……」 ねえ、わかるでしょう、と言いたげにセシリアは言葉を濁した。 公爵夫人は、機械的に頷き返しながら、 「なおさら結構なことじゃない。あなたは男の人に対して堅いところがあるから、 もう少し柔軟にお喋りができるように練習した方がいいわ」 セシリアは目を伏せて、しばらく経ってから口を開いた。 「お父様とは、正反対のことをおっしゃるのね」 「あの人が言いそうなことは見当がつくわ」 公爵夫人は愉快そうに目を細めた。 「おおかた箱入りの深窓の令嬢を仕立て上げたいんでしょう。 でもね、王家の娘は、誰をも受け入れて、 誰からも愛される存在にならなくてはいけないのよ」 その次に続く言葉は、想像するのは容易だった。公爵夫人の口癖だったからだ。 「マリアンヌ王女のようにね。あなたの身近にお手本がいて本当によかったわ」 「……私は」 さらに言い募ろうとして、公爵令嬢はたくさんの言葉を飲み込んだ。 何を言いたかったのかわからない。 俯いているので、どんな表情をしているのかもわからない。 でもトルテにはよくわかっていた。 彼女は抵抗するかわりに、「受け入れ」たのだ。 「王家の娘」は愛されるために、何もかもを受け入れなくてはならないから。 再び顔を上げた、セシリアはいつもの彼女だった。 無垢で無邪気で、適度に我儘な公爵令嬢。 「私は、このドレスが気に入らないの」 セシリアはかわいらしく顔をふくらました。 「同世代の令嬢たちは、みな家名の威信をかけて、素晴らしい装いで王宮を訪れるのよ。 それなのに公爵家の令嬢だけが、地味な装いをしていたら、さぞや目立つことでしょうね」 「あり得ないわ!」 途端に、公爵夫人は顔をしかめた。 娘が他の少女たちよりも劣る可能性があるなんて、考えたくもなかったのだろう。 「そういえば、確かに地味なドレスばかりね。まるで喪服じゃない。 どうして、もっと明るいドレスを注文しなかったの?」 「お父様のご意向なのよ。どうしてだがわからないけれど、 必要以上に華美な色は控えるべきだと主張されたの」 やけにセシリアは挑戦的に言ってのけた。 「あら、あら。あの人ったらやることが極端なのだから」 驚いたように、公爵夫人は口元に手を当てたが、次の決断はあっという間だった。 「まだ時間があるでしょう。すぐにケネスを呼ぶわ」 それは、リヴァー随一の仕立て屋名前だった。 「まあ、お母様。今から採寸をするっていうの?」 「まさか、そこまでの時間はないわ。でも、私の娘時代のドレスがいくらでもあるわ。 それを当世風に仕立て直す時間くらいはあるでしょう」 「すごいわ!」 セシリアが母親に抱きつくと、彼女は目を丸くした。 「まあ、少しは落ち着きなさい。あなたはもう十六なのよ」 お小言には耳を貸さずに、セシリアは母親の頬にキスを贈った。 「とても素敵。お母様は魔法使いみたいね」 「大げさな子ね」公爵夫人は満更でもなさそうに、笑顔を作った。 「それで、何色のドレスがいいのかしら?」 少しの間セシリアは考え込むように瞳を閉じ、目を開けると厳かに宣言した。 「桃色よ」 それは、普段のセシリアが纏わない色の服だった。 「わかったわ、さっそく見繕ってきましょう」 公爵夫人はトルテの方を振り向いた。 「一緒に来てちょうだい」 はい、と返事をしながら、トルテはやれやれと思った。 どうにか夜会の準備は進みそうだ。 公爵夫人のあとに続いて部屋を出る直前、トルテはちらりと背後に視線を向けた。 深緑色のドレスを纏ったままのセシリアは自分の侍女ににっこりと笑いかけた。 あの服だってとても素敵じゃないか、とトルテは思う。 確かに、地味な色合いかもしれないが、喪服のようだなんて言い過ぎだ。 最高級の布地と最新流行のラインを取り入れて、 公爵令嬢ただ一人のために縫い上げられた衣装。 どれほどのお金と時間がかかっていることか! しかし、セシリアと公爵夫人が、その事実を気づくことは永遠にないのだ。 「あんなことではしゃぐなんて、まったくあの子も子供っぽくって困ったものね。 もう十六になったというのに」 長い廊下を歩きながら、公爵夫人は嘆息する。 しかし、いかにも愛しそうに「あの子」と呼ぶことにトルテは気づいていた。 「やっぱり、ああいうところは、リヴァーの気質を受け継いでいるのかしらね」 公爵夫人に言わせると、陽気でお祭り好きなリヴァーの国民は、 あまりにも自分の気持ちを率直に表現し過ぎるらしい。 一方、自分の気持ちを奥ゆかしくも胸のうちに秘めるのがノイスでは美徳されていた。 同じくノイスの出身であるトルテは機械的に頷きながら、 これだけは言っておこうと口を開いた。 「“あんなこと”でありません。 セシリア様は新しいドレスが着れることが嬉しいんではなくて、 奥方様のドレスを着れることが嬉しいんですわ」 娘を厳しく躾けたいがため、ともすれば母娘のあいだには、情にあふれた交流が乏しい。 そのため、時たま公爵夫人が見せる優しさをセシリアは有頂天になって享受するのだ。 「セシリア様は、奥方様が大好きですから」 「あら」 そこで公爵夫人は照れたように微笑んだ。 「あなたはとても思いやり深いのね。 やっぱり、あなたを侍女に選んで正解だったわ」 「まあ、そんなこと!」 思いがけない賛辞に、トルテは目を伏せた。 「わたしは、ノイスのことを教えることくらいしかできませんのに」 そう。公爵夫人は娘の教育のために、ノイスの習俗に通じている侍女を探していた。 だから、トルテが選ばれたのだ。 そのわかりやすい役割の方がトルテにとっては気が楽だった。 「もちろんあなたを決めたときは、ノイス出身であることが、決め手になったけれど」 そこで公爵夫人は“長持の部屋”の扉を開けて中へ入った。 「それでなくてもあなたはセシリアによく仕えていてくれるわ」 通称、“長持の部屋”には、公爵夫人がノイスから嫁いで来たときの嫁入り道具が納められている。 細工の細かい家具や調度品。たくさんの長持の中にはあふれるばかりの衣装と装身具。 故郷の懐かしい品々に囲まれて、トルテの胸にはふいに熱いものが込み上げてきた。 かつてはトルテの生家もこのような家具を所有していたのだ。 トルテ自身も最新流行のドレスで着飾り、「お嬢様」とかしずかれていた。 それなのに現在のトルテは別の少女の衣装の支度をし、その少女に仕えているのだから、 運命とは本当に皮肉なものだ。 もし、あのときに歯車が狂わなかったら―――――。 「ねえ、トルテ。セシリアのことなのだけれど」 「は、はい」 トルテは我に返って、公爵夫人に向きなおった。 「もしかしたら、あの子には好ましいと思っている殿方がいるんじゃないかしら?」 「は?」 「だから、自分のことを綺麗に見せたようとして あんなにも身なりのことにこだわっているのかもしれないわ」 「はあ」 その話題があまりにも寝耳に水だったため、トルテは目を瞬かせた。 しかし、それは説得力のある推察なのかもしれない。 セシリアは、日中のほとんどを王宮で過ごしているのだし、 あの社交的なマリアンヌ姫と仲がいいのだから、 その気になれば、異性と知り合う機会はごまんとあるはずだ。 「あなたは、何かセシリアから聞いていない?」 「いいえ、そのようなお話は伺っていませんわ」 トルテは慎重に言葉を紡ぎながら、 最近のセシリアの様子を思い浮かべてみる。 しかし、実際のところ記念祭が始まった直後は、“別のこと”が気にかかり、 トルテの注意力は散漫になっていた。 もし、セシリアの心中に何か異変が生まれていたとしても、 うわの空でいた自分がその兆候を見逃していた可能性は大いに有り得るのだ。 「でも私の目から見ますと……何と申しますか……セシリア様は あまり異性を意識していないというか、関心がないように思われます」 自己保身は抜きにしても、それはトルテの正直な感想だった。 「そうよね」 トルテの言葉に納得したのか、公爵夫人は安堵したようにため息をもらした。 「確かにセシリアは成人したというのに、まだ本当に子どもっぽいわ」 先ほどまでは、娘の幼さに不満そうだったのに、 今や彼女はそれに安堵しているように見え、トルテは首を傾げた。 そのときの彼女にとって、公爵夫人の心中なんて到底知り得なかったのだ。 鏡の中に、深紅のドレスを纏った少女が映っていた。 彼女の表情は、万華鏡のようにくるくると変わり、まるで期待と不安の綱引きをしているようだった。 それも片想いの相手との対面を控えている乙女ならば無理からぬことだっただろう。 ごく一般の深窓令嬢と同じく、コートニーは男性心理に長けるとは言い難かったが、 年若い男性が、女性の内面よりは外見の方に惹かれやすいということはよく理解していた。 第一印象こそが全てを決めるのだ。 だからこそ、コートニーは鏡の前に立ち尽くし、自分の魅力の発見することに余念がなかった。 いくら周囲からちやほやされようとも、自分が絶世の美女でないことはわかっている。 でも、この鮮やかな色のドレスを着ている自分はなかなか素敵だわと、コートニーは自画自賛した。 コンプレックスの一つである、暗い褐色の髪も、深紅のドレスと合わせると悪くない。 けれども、リヴァーの宮廷で見た令嬢たちの優美な装いを思い出し、ため息がこぼれた。 この国の最新流行と比べると、自分のドレスは野暮ったく見えるのではないだろうか。 なにしろ第三王子ともなれば、美しく着飾った貴婦人なんてそれこそ見慣れているだろう。 そう考えただけで、コートニーの心は絶望の底に押しやられた。 マリアンヌみたい美しくなれたら、どんな殿方の前だって気おくれする必要ないのに。 そう思いながら、コートニーは鏡越しに、背後を確認した。 第四王女は長椅子にゆったりともたれかかり、招待客のリストを見ている。 切れ長の目。長いまつげ。すっと通った鼻筋。薔薇色の口元。そして、何よりも強い自信にあふれた表情。 美しいマリアンヌが自分の味方でいてくれる。それは随分心強いことだった。 おまけに、彼女はエルドの姉で、だからこそ彼に干渉することに何のためらいもないのだ。 夜会が始まる前の、控え室で待っている一時が、マリアンヌは好きだった。 もちろん、夜会そのものも最高にわくわくする時間だが、 “これから何が始まるかもしれない”という期待を募らせる瞬間はたまらなく心地よい。 マリアンヌは招待客の名前が書かれている紙の束を確認しながら、くすりと笑みをこぼした。 今回の夜会で結び付けたいと考えている男女は実に数十組にも及ぶ。 果たして何組の恋人が成立するか、不謹慎ながら、エリオット=ベイリアルと賭けまでしているのだ。 さあて、どうなることやら。 「コートニー。夜会の前に、何か軽いものでも召し上がる?」 マリアンヌは浮き浮きしながら、鏡の前にいるコートニーに呼びかけた。 「ありがとう、でも結構よ。胸がおしつぶされそうなの」 フォレスト王国の王女は神経質に髪の毛を撫でつけ、鏡の前を離れようとしなかった。 先ほどからずっとこの調子だ。二言目には、 「エルド様は、私のことをどう思うかしら?」 と呟き、自分を少しでも魅力的に見せることに余念がない。 そこまで熱く弟に想いを寄せているのね。 今更ながら、マリアンヌはすっかり感服させられていた。 そもそも、この夜会の発端は、コートニー王女の一目惚れが原因だった。 それなのに、他の紳士淑女たちの色恋沙汰に心を砕くあまり、マリアンヌはそのことをすっかり忘れかけていた。 自分に関わる全ての人を幸せにしたいと願う彼女の博愛精神は、 誠に結構なことなのだが、実のところ、欲張りすぎて手に追えなくなるのが難点だった。 もちろん友人と弟の仲がうまくいってくれたらとても嬉しいわ、とマリアンヌは考える。 しかし、コートニーに思いつく限りの誘惑の方法を教え、 最終的にはエルドを酔いつぶすという手荒い計画まで企んでいるにも関わらず、 この二人の関係がどのように転ぶか、マリアンヌは何の確信を持てなかった。 その点に関して言えば、エリオットの方が、ずっとはっきりしていた。 『僕はあの二人は上手くいかないと思うな』 そう言って、エリオットは二人の名前を、不成立の項目の下に書いた。 『エルド様は、目の前に美味しそうな果実があっても、手を伸ばそうとはしない性格だよ』 『あら、それは手を伸ばす勇気もない臆病者ということかしら?』 『ううん。そうではなくて』そこでエリオットは、意味ありげに笑った。 『何だかんだと理屈をこねて、痩せ我慢するのが好きな性質なんだよ』 自信満々に羽ペンに振り回すエリオットの弁は、なかなかに説得力が感じられ、 マリアンヌは自分が劣勢にいるのではないかという懸念に襲われた。 それというのも、相手がエルドだというのがいけないのよね。 マリアンヌは紙の束を扇のように振りながら考えた。 彼女にとって、弟の印象は、数年前から立ち止まったままだ。 彼より大きな本に顔をうずめ、床に届かない足をぶらぶらさせて椅子に座っている、こまっしゃくれたおチビさん。 たまにマリアンヌが話しかけようとすると、いかにも迷惑そうに口答えするのだが、 その様は、まるで子猫が自分を虎だと思い込んで威嚇しているような、 一種の微笑ましさがあり、なかなか可愛くもあったのだ。 「コートニーったら、そんなに鏡にへばりついていてもしょうがないでしょう。あなたは十分に美しいわ」 痺れをきらして、声をかけると、コートニーはマリアンヌの方を向いた。 「ああ、どうしましょう。私はエルド様の前で、どんな風にふるまったらいいの? あの方は、どんな女の子が好きなのかしら」 「そうねえ」 弟について考えてみるが、彼の好みのタイプなんて、マリアンヌには想像もつかなかった。 エリオットの冗談めいた報告によれば、女性に興味があるかどうかも怪しいくらいなのだ。 「でもね、実際のところ、あいつだってわかっていないと思うわ。 これだけは、覚えておいて。エルドは女の子という存在に慣れていないの。 もう少し愛想が良かったら、女友達くらいできたかもしれないのにね。 だから、最初はあなたに素っ気ない態度を取るかもしれないわ。 でもあなたに興味がないわけではなくて、どうふるまったらいいかわからないだけなのよ」 おそらくね、とマリアンヌは心の中で付け加えた。 本音を言えば、弟のことなんて、何一つわかりはしなかった。 しかし、明るくにこやかな少女に魅かれない殿方なんているだろうか。 その子が可愛いらしい容姿をしているなら尚更だ。 「だから、その分、あなたの方が何枚も上手なのよ。 あなたはその愛らしい魅力で、すんなりと相手の懐に入っていけるんですもの」 「そうかしら」 コートニーは頬を薔薇色に染め、満足そうに口角を上げた。 「ね? そんなふうに初々しく可憐なあなたならば、エルドも気にせずにはいわれないわ。 だから自信を持ってちょうだい」 「そうね、ありがとう」 素直なコートニーは安堵のため息をついた。 「私ったら、お礼を言うばかり。 あなたには、並大抵の感謝では足りないというのね」 「あら、そんなの。気になさることないわ」 「あなたの恋に私も協力できたらいいのに」 それは無邪気な乙女らしい、真心のこもった言葉であった。 「まあ」と呟いて、マリアンヌは瞬きを繰り返した。 ある意味で新鮮な提案であった。 リヴァーの令嬢たちであったなら、第四王女にそんな大胆なこと持ちかけられなかっただろう。 ありとあらゆる殿方の心を手中におさめている―――少なくともそういう定評のある―――社交界の女王の相談役に名乗りを上げるなんて! 「そうね―――何かあったら相談させてもらうわ」 にっこり笑いながら、そんな日が訪れないことをマリアンヌはわかっていた。 恋愛とは一種の能力であり、できる者とできない者がいる。 そして、残念ながら自分は後者に属するのだ。おそらく、たぶん。 『―――あなたは』 ふっと誰かの低い声が耳元で響いた。 『あなたの心を絡め取った誰かを本当は忘れたくないのでしょう?』 マリアンヌの頭の中で、ほんの一瞬、熱い火花が音を立てたような気がした。 でも、それは煌めいてあっという間にどこかに消えてしまった。 だから、マリアンヌは気付かない振りをして、再び招待客のリストに目を落とした。 「ごきげよう。遅くなってごめんなさい」 控え室の扉が開かれ、軽やかな声が舞い込んだ。 顔を上げてみると、そこには桃色のドレスを纏った金髪の令嬢が微笑んでいた。 「マリアンヌ? どうしたの?」 一瞬のあいだ、彼女を凝視し、マリアンヌはどこか懐かしい感覚にとらわれた。 ただその記憶は、あまりにも遠くてもう完全に取り戻すことはかなわなかったのだが。 「セシリアなの?」 ふと当たり前の言葉が口をつく。もちろん彼女は、間違いなくセシリア=フィールドだ。 マリアンヌの従妹で、気心の知れた親友。 この控え室に侍女の申告もなしに入れるのは、彼女ぐらいなものだろう。 「ええ、私よ」 問われた彼女は不思議そうに頷いて、マリアンヌたちに近づいた。 歩くたびに、彼女のドレスの布地はふわりと揺れ、柔らかな衣ずれの音が聞こえてきそうだった。 それは目が覚めるような桃色で、その花びらのような布地にこぼれる金色の髪は、蜂蜜のように淡く輝いていた。 「まあ、とても美しいわ。 あなたは桃色が似合うのね」 ため息と共にマリアンヌが賛辞の言葉を述べると、セシリアは照れたように自分の衣装を見下ろした。 「本当かしら?」 「ええ、私がお世辞なんかで褒めないわ。ちょっと回って見せてよ」 マリアンヌが頼むと、セシリアは白い歯をのぞかせて笑い、くるりと一周ターンした。 花びらのようなドレスの裾は、軽やかに円を描き、その中心にいるセシリアは、 使い尽くされた言葉であるが、まるで花の精のように優美だった。 まあ素敵、とマリアンヌは歓声を上げた。 「セシリア。今夜はきっと何人もの殿方に声をかけられると思うわよ」 どうして気付かなかったんだろう。 弟が年頃なら、従妹だって同い年なのだから、 彼女にだって華やいだ話があってもおかしくない。 いいや、むしろ自分が提供してやるべきなのだ。 「あら光栄だわ」 セシリアがにっこりする。 マリアンヌの言うことなんて、爪の先ほども信じてないようだった。 「大丈夫。私がそばにいて、あなたに似合いの殿方を見極めてみせるわ」 「まあ、でも、そんな……」 セシリアは戸惑ったように目を瞬かせる。 「そのショールはないほうがいいじゃないかしら。肩を出した方が魅力的だわ。 いいえ。待って。やっぱりショールはしていた方がいいわ。 殿方と会話の途中で何ともなしに肩から滑らせて、ちらりとうなじを見せつけるのよ」 セシリアは、戸惑っているようだったが、マリアンヌに注目されて嬉しそうに微笑んだ。 「マリアンヌ!」 コートニーが焦ったように、二人に近づいた。 「あなたは、私のそばにいてくれるはずでしょう」 真紅の令嬢は、少々不安そうに、マリアンヌの腕を取る。 「あら、もちろん。あなたにエルドを紹介するまではね。でも、どのみち、 あなたたちを二人きりにさせるから――――」 「そうでしょう? まだ、そのお話が済んでいないわ。私は、エルド様とどんな事を喋ったらいいのかしら」 「ああ、そうね。エルドと何について話せばいいのかしら」 マリアンヌは助け船を求めるように、ちらりとセシリアの様子を伺った。 「どう思う、セシィ?」 「エルドが興味を示す話題ですって? そんなの見当もつかないわ。 私が話しかけても、いつも面倒そうな返事しかしないんですもの」 「そうなのよね」 そこでセシリアとマリアンヌは目を合わせくすりと笑った。 共通の体験を持つ者同士だけができる目配せというやつだった。 「そうね。エルドの好きなことと言えば、読書か乗馬よ。 その辺りのことを振ってみれば、少しは話が弾むのではないかしら」 ふうん、とコートニーは呟いた。 「やっぱり、あなたって、ずいぶんと、エルド様のことをご存知なのね」 あからさまに、うらやましそうな視線に、セシリアは目を丸くする。 「たった、これくらいのことで、ずいぶん知っている範疇に入るのかしら?」 おそらくセシリアは純粋に驚いただけで、他意はなかった。 しかし、コートニーの眉がぴくりと吊り上がる。 マリアンヌはすぐに察知した。 「ほら。セシリアは幼い頃から、私たち姉弟と共にいるから、 好むと好まざるとお互いのことを知ってしまうのよね」 ことさら明るい声を出して、マリアンヌは場の空気を取り繕うとした。 「ええ、そうなのよ」と、セシリアは大真面目に頷いた。 「それにエルドとは友人同士ですもの」 友人ですって? その発言にマリアンヌは耳を疑った。 エルドとセシリアのあいだに友達という関係を当てはめるのは奇妙な気がする。 自分の記憶の中にある二人は顔を合わせば、言い争いをしているか、 あるいはお互いの存在など見えないように無視し合っているかのどちらかでしかなかった。 「……まあ、そうなの」 そう呟いたコートニーはどこか不満そうな色が残っていた。 「ねえ。コートニー。実践演習でもやろうじゃないの」 どことなく気まずい雰囲気を払拭させるために、 マリアンヌは卓上の杯を手に取って、コートニーに近づいた。 心の片隅では、何か不吉な予兆を感じていた。 「私が、エルドの役を演じるわ」 マリアンヌはコートニーの前に立って、杯をおしつけた。 「私があなたをエルドに紹介したとするでしょう。 さあ、あなたはどんな風に振る舞うの?」 「まあ、どうしましょう」 あたかも片恋の相手が目の前にいるかのように、コートニーはもじもじと顔を赤らめた。 セシリアは黙って、二人の様子を見守っている。 「簡単よ。まずは相手に杯を勧めればいいじゃない」 マリアンヌが助言すると、コートニーはこくりと頷いて、 優雅な仕草で、目の前のマリアンヌに杯を差し出した。 「エルド様、お飲み物は如何ですか?」 そうそう、そんな感じよ、と目で合図しながら、 マリアンヌは差し出された杯を受け取ろうとした。 そのときセシリアが小さいくしゃみをした。 その微かな音に、一瞬だけ気が削がれたのは、完全にマリアンヌの落ち度だった。 だがその一方で、いつもとは違う様子のセシリアの挙動に気を配っていたという言い訳もあったのだ。 ともかく、マリアンヌは杯を取り落としてしまい、中に入っていた水は、勢いよく床にこぼれて広がった。 「いやだわ、私のドレスが!」 コートニーが悲鳴を上げる。飛び散った水滴は、彼女の真紅のドレスにまだらに染みをつくっていた。 「まあ、コートニー。ごめんなさい」 慌てながら、マリアンヌは床に転がった杯を拾い上げた。自分のドレスはほとんど濡れていなかったため、余計に焦る。 「ごめんなさい。私がはしたない真似をしたばかりに」 セシリアが自分のショールをさっと脱いで、コートニーのドレスの水滴を拭おうとする。 「まあ、セシリア。今、人を呼ぶからあなたがそんなことをしなくていいのよ」 そう言って、マリアンヌが呼び鈴を鳴らすと、直ちに女官が飛んできて、床の後始末を始めた。 「ああ、マリアンヌ。どうしたらいいの」 コートニーは肩を震わせ、今にも泣き出しそうだった。 「落ち着いて。そんなに濡れていないじゃない」 マリアンヌは必死で慰めると、女官もにこりと笑い、「すぐに乾きますよ」と付け加えた。 「でも、『こぼれた水は、元には戻らない』というでしょう? これは不吉なことの前兆のような気がするわ」 「まあ、そんなのただの気のせいよ」 「いいえ。これじゃあ全てが台無しだったわ」 そう呟いたコートニーの瞳から、一粒の涙が上品にこぼれた。 彼女の気持ちがわからないでもなかった。 たださえ特別な夜の前。気が高ぶり神経質になっていたのだろう。 完璧なドレスに完璧な自分。万全な精神状態で臨みたいのだろう。 「それでは着物を替えたらいいわ。私の衣装を貸しましょう」 そう言って、マリアンヌは立ち上がった。 実際的で行動派の彼女にしてみれば、いつまでもメソメソしているのは性に合わない。 いっそのこと新しい衣装と共に、新しい気分で夜会を迎えた方がいいだろう。 「……あら、本当に?」 目を潤ませていた、コートニーは嬉しそうに顔を上げた。 そして、さらりと、本当に何でもないことのように、次の言葉を継いだ。 「ねえ、じゃあ、私はセシリアのドレスを貸してほしいわ」 「え?」 名指しされたセシリアは、呆然としたように目を瞬かせ、マリアンヌも耳を疑った。 どうして、そんなにむちゃくちゃなことを言い出したのだろう。 マリアンヌが自分のたくさんの手持ちの中から服を貸すのと、 セシリアが今着ている服を貸すのとでは、まったく意味が違うではないか。 第一、セシリアのドレスを彼女に似合うと褒めたばかりだというのに。 「ねえ、どうしかしら」 コートニーはセシリアをじっと見つめて言った。 「一晩だけでいいのよ。私に貸してくれないかしら。 その素晴らしいドレスを着れば、何だか上手く行くような気がするのよ」 コートニーが如才なく畳みかける。 「まあ、私は……」 セシリアは困り果てたように、マリアンヌの方を見た。 「そうね。セシィ。私からもお願いするわ」 しかし、マリアンヌはコートニーに反論できる立場にはいなかったのだ。 コートニーの提案は、あまりにも自己中心的なような気がしたが、 そもそも彼女の気分を台無しにしたのは、マリアンヌの不注意なのだ。 むしろセシリアの寛大さに甘えることで事態が解決するなら、マリアンヌとしては大助かりだ。 「もし、あなたがよかったら……」 マリアンヌが懇願すると、セシリアの縋るような瞳は惑うように揺らいだ。 自分さえ後押しすれば、聞きわけの良い彼女は了承してくれるに違いない。 マリアンヌには絶対の自信があった。 「いやよ」 それは、とても小さい声だった。 最初は聞き間違いだと思った。そう信じたかった。 しかし、次の言葉ははっきりと耳に届いた。 「どうして、私がそこまでしなくてはならないの」 マリアンヌは言葉を失った。驚いて何も考えられなかった。 その口から拒絶の言葉が飛び出るなんて、 その眼差しに敵意が含まれることなんて、 マリアンヌは想像すらしたことがなかったのだ。 セシリア=フィールドはマリアンヌの親友であり、妹のような存在でもあり、そして可愛いお人形だった。 自分の言葉にいつも頷いてくれる、自分の世界を決して崩さない、可愛いらしいお人形。 「あら、そう。あなたの気持ちはようくわかったわ」 呆然として二の句が継げないマリアンヌのかわりに口を開いたのは、コートニーだった。 「私は薄々感じていたのよ。あなたは、私たちに協力してくれる気なんかなかったんだわ。最初から」 そう言って、セシリアを睨みつける。先ほどまで、涙で濡れていた瞳はあっという間に乾いていた。 「だいたい、どこか見下されているような気がしたのよ。 私とマリアンヌが話していても、会話に入ってこないで、ただ聞いているだけだったんですもの」 「そんな、私は……ただ」 セシリアは口ごもった。 今度は彼女の方が泣き出しそうだった。 泣いてちょうだい。マリアンヌは心の底から願った。 寄る辺のない、迷い子のようにわんわんと泣いてくれたら、 自分は彼女を慰め、正しい道を示すことができるだろう。 「あなたからしてみれば、私の真剣な想いなんて、さぞかしくだらなかったことでしょうね」 セシリアは泣き出すかわりに、コートニーを真っ直ぐに見つめた。 「く、くだらないなんて思ったことないわ」 どもりながら、それでもセシリアははっきりとした口調で言った。 「ただ、どこか滑稽だな、と思っただけよ。 あんな騙し討ちみたいな作戦をしたって上手くいくはずないじゃない。 あなたはすっかりマリアンヌの口車に乗せられているんだわ」 「まあ聞いた?」コートニーが鬼の首でも取ったかのように、マリアンヌの方を向いた。 「あなたが私のために色々と考えてくれたというのに」 マリアンヌはどういう表情を繕っていいのかわからなくなった。 この場面だって、どこか滑稽だ。 先ほどまで、子羊のように無垢で穏やかだと思っていた二人の少女が罵り合い、 二人を御していたマリアンヌは事態を収拾できる自信がまったくない。 「ちっとも知らなかったわ」 とりあえず、マリアンヌはセシリアに言葉を投げかける。何か言わなくてはならないような気がしたのだ。 「あなたがそんなこと考えていたなんて―――」 そこでマリアンヌは言葉を切った。 セシリアの茶色の瞳は、こちらを真っ直ぐに見つめている。 何の感情も含まれていない、その視線が怖かった。 今まで彼女を怖いと思ったことは一度もなかったのに。 やがて、その視線はマリアンヌの頭上に移り、セシリアは眩しそうに目を細めた。 「あなただって、私に大事なことを―――本当の気持ちを話してくれないじゃない。 あなたはいつも自分の心を誰の手も届かないところに隠してしまうんだわ」 マリアンヌは瞬きを繰り返した。 再び、頭の中で、熱い火花が音を立てたような気がした。 でも、前と同じようにそれは煌めいてあっという間にどこかに消えてしまった。 「……何のことをおっしゃっているの?」 マリアンヌが問いかけても、セシリアは俯き、それっきり何も言わなかった。 「ねえ、マリアンヌ。もう時間がないわ。夜会が始まるわよ」 出し抜けに、コートニーがマリアンヌの腕を取り、かわいらしい声で囁いた。 いつの間にか、もとの子羊のように愛らしい少女に戻ったようだった。 「……ええ。参りましょう」 マリアンヌは頷いて立ち上がった。 もう招待客は揃っているだろう。 マリアンヌが指揮をとらなくては夜会が始まらない。 そう、今夜はまだ何も始まっていないのだ。 ああ、それなのに。どこで歯車が狂ったのだろう。どこでボタンをかけ違えたのだろう。 少し前まで、とてもわくわくしていたのに。 マリアンヌは、石造りの暖炉の上にかけてある、鏡の中を覗き込み、 その中にいる、切れ長な瞳の美しい少女に笑いかけてみた。 笑みと共に、銀のティアラがきらりと輝いた。 大丈夫だ。自分の笑顔は揺るがない。それが例え、作りものだとしても。 いつの間にか偽りは、真実に変わり、嘘をついていたことさえも忘れてしまうだろう。 セシリアの横を通り過ぎたとき、ほんの束の間、両者の視線は交錯した。 彼女の表情は、マリアンヌの記憶にさあっと焼きついた。 頬は興奮で赤く染まり、瞳は一粒の星が宿ったように爛々と輝いている。 それは親友が初めて自分に見せた反抗的な表情で、同時に、はっとするほどの美しさを秘めていた。 どうして今まで彼女の魅力に気付かなかったのだろう。 マリアンヌは後悔と共に、控え室を後にした。 第四王女の堂々たる開会宣言に耳を傾けながら、エリオット=ベイリアルは大きな欠伸を漏らしていた。 何しろ睡眠時間が圧倒的に足りていない。 記念祭が始まってからのここ数日、王宮内外の主要な行事にはもれなく参加し、 マリアンヌが苦笑するところの乱痴気騒ぎを繰り返しているのだから。 ベイリアル家の陽気な次男坊はどこに行っても持て囃された。 もっとも今回の夜会では、 会場にいる令嬢たちにむやみやたらに愛想を振り撒いたりしてはいけない、とマリアンヌ姫から厳重注意を受けていた。 『だってね、あなたに言葉巧みに話しかけられると、 女の子の大半は、ぼうっとのぼせあがってしまうのよ』 マリアンヌは両手を組み合わせると、恋に惑う乙女の演技を披露してみせた。 そのあとで、茶目っ気たっぷりにぺろりと舌を出す。 『ね? それでは、この夜会の趣旨に反してしまうわ』 『そうだね』とエリオットは淡々と受け止めた。 『さすがに一息いれたかったところだよ』 暗に、自分の男性的魅力を認められたと思えば、悪い気はしない。 しかし、その一方で、マリアンヌ姫は、 自分に「ぼうっとのぼせあがる」類の女の子ではないという事実を、痛いほど噛み締めることとなった。 というわけで。 楽師が情感あふれる音色を奏で、最初はぎこちない雰囲気だった男女が徐々に打ち解け始めた頃、 エリオット=ベイリアルはそっと会場を抜け出していた。 目的地もなく、ただ漠然と睡眠時間が確保できる場所を求めて、階段のステップに足をかける。 上の階の個室で、今夜は何組の男女が愛を囁き合うのだろうか、とエリオットは考え、 同時に、一夜限りの恋人たちの未来を呪った。 と、そのとき、桃色の何かがちらりと目に入り、エリオットはおやと立ち止まった。 「何しているの?」 そう声をかけると、階段の踊り場に立ち、高欄から身を乗り出していた少女は、ぴくりと肩を揺らした。 「……エリオット」 ゆっくりと振り向いた金髪の少女の顔は蒼白で、すっかり憔悴しきっているように見えた。 セシリア=フィールド。公爵家の一人娘で、マリアンヌ姫のお気に入りの取り巻きだ。 「夜会はとっくに始まっているよ」 そう言って、セシリアの隣に並び立つと、そこからは会場の大広間が一望できることに気がついた。 この場は暗いため、あちらからは自分たちは見えないだろう。 「私は……出席しないことに決めたの」 再びうつむいたセシリアは、蚊のなくような声で答えた。 奇妙なことだ、とエリオットは訝かしむ。夜会に出席しないと言う割には、いやに着飾っている。 ただ確かに、セシリア=フィールドは、この手の、少しばかり無礼講な夜会に出席するような令嬢には見えなかった。 「じゃあ、どうして広間を見下ろしていたの?」 更なる質問を重ねてみると、長い沈黙のあとで、セシリアはぽつりと呟いた。 「―――海」 「え?」 「あそこは、まるで薄暗い海の底みたいね。人々は魚のように泳いでいるんだわ」 まるで詩の朗読を聴かされているような気分だった。 エリオットは仄かな灯りの大広間に視線を落とし、それからセシリアの横顔を見直した。 考えてみれば、こんな風に彼女と一対一で話し合うなんて珍しい。 エリオットにとってセシリアは、いつもマリアンヌの背中に隠れている深窓の令嬢でしかなかった。 「それで、セシリア。君は薄暗い海の底を泳いでみたいと思わないの?」 エリオットが冗談っぽく問いかけると、彼女は首を振ってうなだれた。 「だって私は……泳ぎ方がわからないんですもの。あの中にいたら息が続かなくて溺れてしまうわ」 エリオットはどう切り返したらいいかわからず、しばらくのあいだ黙っていた。 セシリアの意図するところは全くつかめなかったが、彼女が何かに傷ついているのは確かであり、 そして傷心の乙女を慰めるのは――さらにそこに付け込むのは――まさしくエリオットの得意分野であった。 会場にいる令嬢を誘惑してはならないと通告されたが、その他の場所にいる令嬢を誘惑するなとは言われていないはずだ。 「何があったの? 僕でよかったら話を聞くけれど」 とびきり優しい声でセシリアに微笑みかけると、彼女は探るような目つきで見返してきた。 警戒心はたっぷりだ。 それでもエリオットは、彼女が自分に打ち明けるだろうと確信していた。 彼女の瞳は、誰かに――本当に誰でも構わないから――自分の胸の内を聞いて欲しくてたまらないと語っていた。 全体的にセシリア=フィールドの話は回りくどかったし、 明らかに何かをごまかしている部分もあったのだが、 枝葉を取り除き、簡潔に要約するなら、以下の通りだった。 ・フォレスト王国のコートニー王女と言い争いをした。 ・マリアンヌともすっかり険悪な雰囲気になってしまった。 ・その結果、とても落ち込んでいる。 正直なところ、予想以上に他愛無い悩みだったのでエリオットは拍子抜けしていた。 おまけに、諍いの直接の原因が、夜会服の取り合いだと知ると、思わず吹き出しそうになってしまった。 しかしまあ、いかにも年頃の少女が抱えやすい、つまらない悩みとはいえ、当人にとっては深刻なのだろう。 この場合のエリオットの役目は、セシリアを無難な言葉で励まし、株を上げることに違いかった。 「こんな気持ちになるくらいなら、素直にこのドレスを貸してあげたらよかったんだわ。 セシリアは何十回目になるかわからないため息をついて、ドレスを軽くつまんだ。 「確かに、私にとっては数ある夜会の中の一つに過ぎないけれど、 コートニーにとっては特別なかけがえのない夜になるはずだったのだから」 「そういえば、そもそもこの夜会は、コートニー様のために開かれたものだもんね」 エリオットは、話の矛先を変えることができそうだったので、すかさず口を開いた。 セシリアは意外そうにエリオットの顔を伺う。 「あなたは、どこまで事情をご存知なの?」 「事情も何もないだろう? コートニー様がエルド様に一目惚れして、 彼に会ってみたいと熱望したことから、この夜会は成り立ったんだから」 その返答に、セシリアは肩透かしを食らったように、エリオットをまじまじと見た。 「それじゃあ」セシリアは目を伏せた。 「何も私たち三人だけの秘密ではなかったということね」 あまりにも彼女が悲しそうな様子なので、エリオットは頭をかいた。 「でも、おそらく僕以外は誰も知らないと思うよ。 マリアンヌ様が僕に話したのだって、その……男性側の意見が必要だったからだと思うし」 「ええ、そうでしょうね」 セシリアは嫌味ったらしく頷いた。 「エルドに 女遊び の楽しさを教えるためには、 経験豊富なあなたの助言がどうしても必要だったんでしょうね」 今度は、エリオットが目を見開いて、まじまじとセシリアを見る番だった。 「なあんだ。君だって事情をよく知っているんじゃないか」 エリオットが抗議の声をあげると、セシリアは笑顔を作った。 少なくとも、できそこないの笑顔らしいものを作った。 「情けないくらい、何にも知らないの」 「え?」 「白状するとね、私はマリアンヌたちの話の大部分に付いていけなかったのよ。 でも二人の仲間に入りたかったから、頑張って話を合わせていたの」 「仲間はずれが嫌だったということ?」 「当たり前でしょう」 開き直ったように肩をすくめるセシリア。 エリオットはまたもや吹き出してしまいそうになった。 「では、君は三人で仲良くお喋りができればよかっただけで、 本音のところは、コートニー様の恋路なんてどうでもよかったんだ」 「それは……」 セシリアは、罪悪感にかられたように口をつぐんだ。図星をつかれたのだろう。 「もし、君がコートニー様の恋の成就を真剣に応援していたならば、 少なくとも、彼女とのあいだに、諍いは起こらなかったかもしれないね」 そこまで言ってしまってから、エリオットは口を押さえた。 しまった、優しい言葉で慰めるはずだったのに、 どうしてこの少女を落ち込ませるようなことを言ってしまうのだろう。 エリオットは注意深くセシリアの顔を観察した。その瞳から涙が零れ落ちたら、どうしようかと懸念したのだ。 けれども面食らったことに、セシリアは子供っぽく頬をふくらましただけだった。 「まったく不公平だわ」そう言って、わざとらしくため息をつく。 「どうして誰も私の応援はしてくれないのかしら」 「君の応援だって?」 「だってね。コートニーがエルドとお近づきになりたがっていたように、 私だってコートニーと仲良くなりたかったのよ」 「はあ?」 エリオットはセシリアの意図がつかめずに、数秒間、頭をひねった。 「だって、まさか、君もコートニー様に片想いしているというのかい?」 「似たようなものじゃない」 セシリアは、大真面目で頷いた。 「だって、これは完全に一方通行の想いですもの」 「でも、君の場合はつまり、その、友人として、だろう?」 一応、確認してみると、セシリアはしっかりと頷いて肯定した。 「わからないわ。どうして、こうも恋情ばかりが特別のことのように扱われて、 友情は軽んじられるのかしら?」 セシリアの瞳はどこまでも曇りがなく真剣だった。 とうとうエリオットは我慢の限界を感じ、大きな声で笑い出してしまった。 セシリア=フィールドが、こんなに面白い娘だったなんて思いもよらなかった! あまりにも大きな声で笑うエリオットを、セシリアは憮然とした表情でにらみつけた。 「……どこか面白いところがあったのかしら?」 「ごめん、ごめん」 エリオットは苦労して、笑いを抑えた。 「だってさ、君の中では、友情と恋愛は同等ということなのかい?」 セシリアは何回も瞬きを繰り返した。 「……わからないわ」 もちろん、わからないだろう。この令嬢はまだ恋を知らないのだから。 エリオットとセシリアが話に夢中になっているとき、こちらにやって来る誰かの足音が聞こえた。 おそらく今夜の即席カップル第一弾だろう。 ここで鉢合わせしたら、エリオットとセシリアも恋人同士だと勘違いされる可能性がある。 「ねえ、セシリア。場所を変えないか」 そう言って、目の前の少女に手を差し出す。 しかし、彼女はその手をあっさり無視して、階段のステップに足をかけた。 「私はこのまま裏の出口から帰るわ。あなたは夜会を楽しんでちょうだい」 女性からつれない態度を取られた経験の少ないエリオットは、一瞬だけぽかんとした。 「では途中まで送っていくよ。君はすっかり弱っているみたいだしね」 懲りずにそう提案すると、セシリアはぴしゃりと撥ねつけた。 「私にまで紳士ぶらなくて結構よ。もちろん、マリアンヌには何も言わないであげるから、心配しないでちょうだい」 「マリアンヌ様? どういう意味だい?」 思いかけずに飛び出した名前に、エリオットはどきりとした。 「だから、マリアンヌに義理立てして、無理して私なんかに親切にしなくたっていいって意味よ」 「無理してだって? かよわき乙女が打ちひしがれているのに、 放っておくなんて無情なことができると思うのかい」 「そんな御託を並べても無駄よ。 自分自身の価値くらい十分承知しているわ」 「君自身の価値だって?」 「ええ、そうよ」 セシリアは振り向いて、エリオットを見据えた。 のぼった階段の分だけ、彼女の背丈は高くなり、ちょうどエリオットと同じ目線に立っていた。 「私はいつもマリアンヌのおまけよ。 マリアンヌがいなかったら、世の殿方は、私なんかに目もくれないでしょうね」 「なるほど」と、エリオットは呟いて、ますます興味を持って、セシリアを眺めた。 「なかなか罪つくりな蕾だね。 そうやって、何にも知らないふりをして、男の気を引いているんだから」 エリオットはセシリアに向かって、片目をつぶってみせた 「どういう意味かしら。 気を引くなんて、そんなことしてないわ」 いかにも汚らわしいと言った風情で、セシリアは首をふった。 「じゃあ、どうして、そんなに着飾っているの? 男たちの目に留まりたいからじゃないの?」 セシリアは瞳を丸くする。それから自身が身につけているドレスを見下ろした。 「そうやって、君は、悩ましい胸元や、むきだしのうなじを見せつけて、 憐れな男どもを誘っているんだ。 なのに、君は何も知りませんという風に無邪気な顔で澄まして、心の中で舌を出している」 今夜の自分はおかしい、とエリオットは思った。 どうしてこんなにも攻撃的なのだろう、世間知らずの令嬢相手に。 「もうたくさんよ!」顔を真っ赤にさせながら、セシリアは叫んだ。 「やっぱりマリアンヌに言いつけてやるから あなたがどれほど下劣で無作法かをね」 セシリア=フィールドはどこまでも子どもっぽかった。 それに比べるとエリオットにはいくらかの余裕があった。 「では、その前に、まずマリアンヌ様と仲直りしないとね」 エリオットは気障ったらしい微笑みを張り付けた。 そこでセシリアは、はっとしたように押し黙る。 大切な親友と諍いがあったことを思い出し、 一瞬のあいだに、彼女の瞳からエリオットに対する怒りは消え失せたことが見て取れた。 「マリアンヌは……」セシリアは自分自身に問いかけるように呟いた。 「私を許してくれるのかしら」 ああ、やっぱり、とエリオットは思った。この子は、こんなにも自分に自信がないのだ。 「君こそどうなのさ」 エリオットは尋ねた。むしゃくしゃした気分は、おさまりそうにもない。 「私?」 「君は、マリアンヌ様を許せるの?」 セシリアはわけがわからないというように瞬きをした。 返答など聞かなくとも、セシリアの表情を見れば、すぐに把握できる。 許すとか許さないとか。そういう次元の問題ではないのだ。 それは例えば、どうしてか弱き花々があの輝かしい太陽の光を拒んで生きることができようか、ということなのだ。 ほんの瞬きするくらいの短いとき、両者のあいだには何か共感めいた強い意志のやりとりが行われた。 流されるままに、エリオットは、セシリアの口元にゆっくりと近づいた。 彼にしてみれば、ちょっとした挨拶だ。それ以上の段階に進む気はない。 ただ一瞬の感傷を彼女と分かち合いたかっただけだ。 けれども彼女に触れる前に、セシリアはさっと身を翻した。 「エリオット、あなたは……」 か細い声に、エリオットは面を上げ、再びセシリアの表情を確認した。 先ほどのように、怒りにらんらんと燃えた茶色の瞳とかち合うかと思っていたのに、 あるいは考えることを放棄したうつろな瞳でもよかったのに、 その瞳は今までと違う色をまとっていた。 「あなたも一方通行なのね」 そう言い残すと、セシリアはそのまま一目散に階段を駆け上がった。 エリオットは消え去る後ろ姿をぼんやりと見つめながら、セシリアの言葉の意味を考えた。 意識的なのか無意識なのか、それは強烈な捨て台詞だった。 罵倒されるよりも侮蔑されるよりも、ずっと。 出し抜けに、遠くの方から、誰かの笑い声が響き、エリオットは大広間を見下ろした。 セシリアが深い海の底だと形容した場所を。 *** 鞠が弾んだ。石造りのベンチの方向へ。 そこには、栗色の髪の少年が座っていた。 エルドだ。 こんな庭の隅っこで何をしているのだろう。 彼の靴に、鞠が当たり、 少年は弾かれたように顔を上げた。 両者はものも言わず、ただ見つめ合った。 彼とはいつも喧嘩ばかりしている。 この前は、身長のことで言い争ったっけ。 エルドよりも自分の背丈はほんの少し高い。 それを自慢したらエルドが食って掛ったのだ。 「そんなもの、すぐに追い越してやる」 確かそう息巻いていた。 でも、そんな日が本当にくるのかしら、 とセシリアは挑戦的に考えた。 そのことを蒸し返そうとして、口を開きかけ、やっぱり止めた。 どうしてなのか水色の瞳が潤んでいるように見えたのだ。 セシリアは彼の足元に転がっている鞠を拾い上げ、 それからエルドにぎこちなく笑いかけた。 「ねえ。ロビンに会いにいかない?」 *** まったくなんて夜なのだろう。 セシリアは出口を求めて足早に廊下を歩いていた。 壁に等間隔で点されている蝋燭の火が床を照らし出し、彼女の背後に長い影を落とした。 今夜、起こった出来事が頭から離れず、ぐちゃぐちゃに絡まって、セシリアを苦しめた。 挑戦的なコートニーの嘲笑。 いやらしいエリオットの意地悪な言葉。 そして、大好きなマリアンヌの驚愕した顔! さっさと自邸に戻り、柔らかい寝台の上で何もかもを忘れて寝てしまいたかった。 そのとき、どこからともなく足音が響いて、セシリアはびくりと震えあがった。 エリオットだろうか。それとも、他の誰かだろうか。どちらにしろ誰にも会いたくない。 曲がり角に人影が映るのを確認し、セシリアは手近な部屋にさっと逃げ込んだ。 まるで障害物を避けながら出口を探す迷路の中へ放り込まれたようだ。 セシリアが扉の内側で聞き耳を立てていると、廊下からは甲高い笑い声と、それに相槌を打つ低い声が聞こえた。 今ごろは、エルドとコートニーも楽しんでいるのかしら。 セシリアはぼんやりとそう思った。けれども、物思いに浸る暇はなかった。 すぐに廊下から新たな足音が聞こえたからだ。 本能的に、セシリアはこの部屋に誰かが入ってくるのを悟り、ねずみのように長椅子の下にもぐりこんだ。 令嬢らしくない行為だということは承知していのだが。 やがて扉が開き、セシリアの視界には男女二組の靴が見えた。 どうにも具合の悪いことに、二人組は、長椅子に近づいて来る。 「お加減は大丈夫ですか」 「ええ、ありがとう。大丈夫よ、エルド様。飲み過ぎたみたいね」 ―――エルドですって? セシリアは冷や汗が流れるのを感じた。 じゃあ、女性の方は、コートニーに違いないわ。 なんという場に居合わせてしまったのだろう! 「滞在している部屋に戻ったほうがいいと思いますけどね」 エルドの声はいかにも怜悧に響いたが、セシリアには彼が戸惑っているのがよくわかった。 「ええ、でもエルド様。座ったら、だいぶ酔いが覚めましたわ」 コートニーの声は普段よりも甘ったるくふわふわしている。 本当に酔っているのかもしれないわ、とセシリアは不思議に思った。 計画では、エルドを酔いつぶすはずだというのに、一方で、エルドの声は酔っているようには聞こえなかったからだ。 「ねえ、エルド様。こちらに座ってちょうだい」 ぽんぽんと長椅子の座面を叩く音がする。 エルドはぐずぐずと拒んでいたが、コートニーは強引に自分の隣に座らせた。 どちらにしろ、彼女がお酒を飲んだのは正解だったのかもしれないわ、とセシリアは感じた。 昼間の引っ込み思案な彼女では、考えられないほど大胆なふるまいだ。 「ふふ、夢みたいだわ。エルド様が隣にいるなんて」 コートニーのうわずった声が聞こえる。 これでは、ほぼ恋の告白をしたのも同然ではないだろうか。 エルドは「はあ」と呟いただけだった。なんとまあ無粋なやつなのだろう。 「マリアンヌに感謝しなくては、私たちを引き逢わせてくれて。私、マリアンヌに頼んだのよ」 「……マリアンヌが?」 エルドは考え込むように言った。 「ええ、私とエルド様がお近づきになれるように、色々と計画を練ってくれたのよ」 まあ、コートニーったら。自ら手の内をばらすなんて! セシリアは心の底から驚愕した。 「……へえ、なるほどね。 でも姉上のことだから、上品な計画というわけではないんだろうな」 エルドは事情が呑み込めたと言いたげに、質問する。 「ええ、それは、まあ。こんなこと恥ずかしくて言えないわ。 あなたを酔いつぶして、既成事実を作るつもりだったなんて」 言っているわよ、コートニー! 長椅子の下でセシリアは頭を抱え込んだ。 これでは、マリアンヌの計画が水の泡だ。 彼女は果たしてどのくらい飲んだのだろうか? エルドは、一瞬絶句したようだった。 「―――で、俺はこれから誘惑されるのか?」 「いいえ。そんな回りくどいことするよりも、 素直に想いを伝える方が簡単でしょう?」 おそらくコートニーはエルドを上目遣いで見つめているに違いない。 こんなに可愛らしい告白をされたら、世間一般の男性はひとたまりもないだろう。 けれども残念ながら、エルドは世間一般の男性の範疇には属さないようだった。 「俺は身体だけの関係の方が簡単だと思うけど」 ちゃかすようなエルドの言葉に、コートニーは夢の世界を漂うような声で答える。 「身体だけの関係なんて空虚だわ。私はあなたと本当の恋がしたいの」 「本当の恋」 と、エルドが面くらったように繰り返す。 本当の恋、とセシリアも心の中で呟く。 もしかしたら先ほどのセシリアの主張はコートニーに届いたのかもしれない。 騙すのではなく、相手にまっすぐな愛を捧げ、 相手にも同じようにまっさらな気持ちを返して欲しいと思ったのかもしれない。 結局のところ、コートニーも純粋な恋に憧れる乙女なのだ。 けれども、真摯な愛の告白に対し、エルドはくすりと笑った。 それはいかにも彼らしい乾いた笑いだった。 「まず君が、身体を捧げてくれるなら、考えるかもしれないけれどね」 挑発するような言葉だ。 コートニーの息を呑む声が聞こえた。 「……それなら、それでも構わないわ」 その声はほんの少し震えていた。 いかにもひっこみがつかずに勢いで言ってしまったという感じだ。 「冗談だ」 慌ててエルドは打ち消した。 その声音は明らかに、女性にそこまで言わせてしまったことを後悔していた。 「俺は君と、そんな関係になるつもりはないよ」 一瞬のあいだ、沈黙が降りる。 「私とは、恋愛したくないのかしら?」 それは、穏やかだったが、一歩も引き下がろうとしない強さを秘めていた。 そして自分が拒絶されるはずはないだろうという自信にも満ちていた。 「俺は―――」 エルドの声は不自然なくらい感情がこもっておらず、先ほどまでとは別人のようだった。 「恋愛なんて、この世でいちばん愚かしいまやかしだと思うよ」 「……まやかしですって」 戸惑うようなコートニーの声に、エルドの声がかぶさる。 「俺は恋なんて信じない。だから君と『本当の恋』をするなんて無理だ」 セシリアはぎゅっと拳を握りしめた。 もう駄目よ、コートニー。 これ以上、言葉を尽くしても無駄。 エルドには絶対に絶対に届かない。 「でも、それは……」けれどもなおもコートニーは食い下がった。 「あなたが恋をしたことがないからよ」 「あるいは、そうかもしれないけど」エルドはそこで立ちあがった。 「その相手は君じゃない」 セシリアは目を瞑った。おしまいだ。 今、この瞬間、乙女の夢は粉々に打ち砕かれたのだ。 「――――私は帰ったほうがよさそうね」 しばらく経ってから、コートニーは立ち上がった。 「送ってくださらなくて結構よ」 コートニーがどういう表情をしているのかわからない。 けれども、その引き際は見事だった。 あっという間に、彼女のかかとの高い靴は視界から消えた。 扉が閉まると同時に、エルドは脱力したように、長椅子に再び座り込んだ。 セシリアもようやく気が緩み、 エルドもさっさと出て行ってくれないかしら、と思った。 今さらながら折り曲げた手足が痛くなってきたのだ。 おまけに長椅子の下はほこりっぽくて鼻がむずかゆくなっている。 しかしいくら待っても、エルドは動く気配さえも見せない。 とうとう我慢できずに、セシリアは小さなくしゃみを漏らした。 もちろんエルドは弾かれたように長椅子の下を覗き込み、 手足を折り曲げ縮こまっていたセシリアとしっかり目が合ったのだった。 「無実だわ。冤罪だわ。不可抗力っていうものよ。 だって、あなたとコートニーが入ってくるなんて、どうして私に想像できて」 ドレスについた埃を落としながら、セシリアは必死で弁明を試みた。 エルドはうんざりしたようにセシリアを見ながら、 「汚いところに隠れるのが好きらしいな」 と呟いた。 「なによ、その言い方。だってそれは」 再び弁明しようとしたセシリアだったが、ため息をついて口をつぐんだ。 今さら、言い訳したところで、どうにもならない。 やがて、エルドがぽつりと呟いた。 「お前も来ていたんだな」 セシリアは首を傾げ「どこに?」と尋ねようとしたが、 マリアンヌが企画した夜会のことを指しているのだと思い当たる。 「……ええ、まあ。そう、なの」 実際のところ出席できなかったのだが、わざわざ訂正する必要はないだろう。 こんなに、めかしこんだのも全て無駄だったというわけだ。 「楽しかったか?」 そう問いかけられて、セシリアは当たりさわりない言葉を紡ごうとした。 しかし、エルドが口を開くほうが早かった。 「面白がっていたんだろう」 「え?」 「マリアンヌと一緒になって、俺をからかって」 「楽しくなんかなかったわよ!」 慌てて、セシリアは言い返す。それは、本当に本当だ。 マリアンヌが計画を考え出したときからずっと、ずっと落ち着かない気持ちを抱えていた。 「私は……」 のどの奥から言い訳の言葉が押し寄せてくる。 しかし、結局のところ何も言うことができなかった。 「わかってるよ」 エルドがセシリアの言葉を遮った。 「どうせ、マリアンヌが全部考え出したことだろう。 わかってるんだ。リアがマリアンヌに逆らえるはずないもんな」 何もわかってないくせに! セシリアは心の中で叫び、エルドを睨みつけた。 今日、セシリアはマリアンヌに逆らったのだ。 長いあいだ、積み上げてきた彼女への信頼を崩してしまったのだ。 その原因はエルドにあるといっても過言ではないのに。 けれども、エルドはセシリアの恨みのこもった視線など物ともせずに、 大窓を開けると、猫の額ほどのバルコニーへ一歩進んだ。 「ここから抜け出そう」 いくら何でも無茶だとセシリアは反対したのだが、エルドはまったく意に介さなかった。 「おれは廊下に戻って、正規のルートから帰るのはごめんだよ。誰に出くわすか、わかったものじゃないからな」 おそらくエルドがいちばん怖がっているのは、マリアンヌだろう。 セシリアも、できればエリオットやマリアンヌとは顔を合わせたくなかった。 「でも、ドレスが汚れないかしら?」 おずおずと自分もパルコニーから外に出ることを伝えると、 エルドは、セシリアのすっかり埃っぽくなっているドレスを見下ろし、「今さらだろ」と冷たく言い放った。 先ほどのエリオットの言葉を思い出し、 なんとなくセシリアは胸元を隠した。もちろん、エルドがそんなところ見ていないのはわかっていたのだが。 バルコニーを支える柱は、彫刻が施されて、でこぼこしている。 エルドはその凹凸に足をひっかけ、するすると地上へ降りて行った。 セシリアはその様子を感心しながら見守った。 多少、危なっかしいところもあったが、立派に降りることができたのだ。 負けていられないわ、とセシリアも柵を乗り越え、柱に飛び移ろうとした。 その瞬間、かくんと足首が揺れ、その反動でずるっと滑り落ちた。 セシリアは無我夢中で柱にしがみついた。 「リア、要領はわかっただろ? 降りて来いよ」 気づけば、柱の半分くらいのセシリアは位置にいた。 じょうごのような形に広がった柱の出っ張りのおかげで何とか足場を確保できている。 「……動けないわ」 両足は震え、心臓の鼓動が全身を駆け巡る。 「リア! 早く帰りたくないのか? もうちょっとだよ」 「帰りたいわ、でも、怖いんですもの!」 情けない声をあげる公爵令嬢に、エルドはやれやれとため息をついた。 「じゃあ、そのまま飛び降りろ」 「なんですって? 私に命を絶てとおっしゃるの?」 「ばか、違うよ」 そこでエルドは両手を大きく広げた。 「受け止めてやるから」 「……本当?」 セシリアは疑い深げにエルドの細腕を観察した。 「いくらなんでも殺人犯になるのはまっぴらだよ」 「私のスカートの中のぞかない?」 「さっさと言う通りにしないと」 エルドは苛々したように叫んだ。 「俺は一人で帰るからな。お前はそこで夜を明かしたらどうだ」 「わかったわよ!」 情け容赦のないエルドに観念し、セシリアは目を瞑ると、大きく息を吸い込んだ。 桃色のスカートがふわりと広がった。 セシリアとエルドは芝生に重なり合って倒れた。 まったくなんて夜なのだろう。 ふわりとした飛翔の感覚とずっしりと重い着地の衝撃を一度に味わい、 セシリアの頭はくらくらしていた。 「……エルド、生きている?」 「ああ、なんとか」 エルドは絞り出すような声で言い、セシリアの背中に腕を回した。 「ちゃんと受け止めだろう」 「そうね、まさか支えきれなくて、倒れるとは思わなかったけど」 憎まれ口を叩くと、エルドは「仕方ないだろ」とふてくされる。 何だかたまらない気持ちが込み上げて、 セシリアはエルドの身体にぎゅっとしがみついた。 彼のにおいも、身体のくぼみもすっかり覚えてしまった。 そして、それはとても心地よかった。 でも、そのことは永遠に秘密にしておこう。 しばらくのあいだ、セシリアはエルドの胸の鼓動を感じていた。 「鞠みたいだな」 エルドがぽつりと呟いた。 「え?」 「昔、お前は桃色の鞠を持っていただろう」 「……よく覚えているのね」 「覚えているよ。お前とマリアンヌは、よく鞠で遊んでいたもんな。 ただ鞠を取って、相手に投げるだけの繰り返し。 よくもまあ、飽きもしないで」 セシリアはゆっくりと目を閉じる。 今の彼女にとっては、一点の曇りもなかった幸福な思い出を持ち出されることほど辛いことはなかった。 毎日、毎日、日が暮れるまでマリアンヌと共にいた日々。 彼女は、必ず、セシリアの投げる鞠を受け止めてくれたし、 セシリアが取りやすいように優しく投げ返してくれた。 それは安心で安全で、そして無駄な時間だったのかもしれない。 あの頃は、マリアンヌと自分が離れるときが来るなんて想像もしていなかった。 「鞠みたいだ」 エルドは面白そうに繰り返し、ぽんぽんとセシリアの背中を叩く。 「あちこちいろんなところに、跳ねて転がっていく。どこに行くのか見当もつかない」 「なあに、それ。私は、鞠なんかじゃないわ」 セシリアは足をばたつかせ、形ばかりの抗議をしたが、 その一方で、エルドの言う通りじゃない、という感情が渦巻いていた。 いつのまにか、マリアンヌの手の中でくるくると躍らせられている鞠になっていた。 彼女の意見に絶対に逆らわない人形になっていた。 マリアンヌに嫌われたくなかった。いつでも一番の親友でいたかった。 もう自分たちの関係を繋ぎ止めるものは、子供時代に共有した思い出しか残されていないとわかっていても。 でも、マリアンヌが放り投げた鞠を受け取らなかったのは、他でもない自分自身なのだ。 「……私は玩具なんかじゃない」 ―――本当は、マリアンヌの計画に参加なんてしたくなかった。 「ちゃんと感情があるのよ」 ―――本当は、コートニーの恋なんて応援したくなかった。 「私は……」 「わかってるよ」 エルドはセシリアの頭をそっと撫でて、囁いた。 本当にわかっているのか怪しいものだわ、と思いながらも、 その簡潔な一言はゆっくりとセシリアの心の中に沈んでいった。 鞠が弾んだ。 足元に転がりこんで来た桃色のそれに、 ベンチに座っていたエルドは驚いて顔を上げた。 「エルド!」 向こうの方からセシリア=フィールドが息を切らして駆け寄ってくる。 それは、どこか既視感を覚える光景だった。 「こんなところに隠れていたのね」 セシリアはエルドの持っている本を見ながら、咎めるように言った。 記念祭は六日目を迎え、とっくに中だるみの気配を見せていた。 エルドとしては、穏やかな日常に早く戻りたくてたまらなかった。 「何の用だ?」 どうせまた碌でもないことなんだろうと、付け加えると、 セシリアは顔をしかめて抗弁した。 「違うわ。一緒に後宮へ行きましょうと誘いに来たのよ」 「後宮へ?」 エルドは首を傾げる。 「そうなの。ロビンが鞠を庭に忘れて行ってしまったから、 届けてあげようと思って」 この鞠は今では弟のものだったのかと思いつつ、エルドは鞠を拾い上げた。 「なんで俺まで行く必要があるんだ?」 憮然として、質問を投げかけると、セシリアはにんまりと笑った。 「ロビンと私と、三人で遊ぶためよ」 「だから、なんで俺が……」 エルドの不満げな声を、セシリアはすぐに遮った。 「だって、あなたは鞠遊びなんてしたことないでしょう」 「そうかもしれないけど」 だがそれはエルドとしてはどうでもいいことだった。 「私に言わせてみれば、 あなたはもうちょっと無駄なことをしてみるべきなのよ」 自信満々に言い切る公爵令嬢に エルドは、そっとため息をついた。 「……おせっかい」 その言葉は確かにセシリアの耳に届いていたはずなのだが、 彼女は言い返すこともなく、澄ました顔を作って両手を開いた。 その動作の意味をエルドは瞬時に理解した。 もし、もっと幼い頃に、セシリアと遊んでいたなら、とふと思う。 くだらない喧嘩なんかしないで、つまらない意地の張り合いなんかしないで、 もっと彼女と仲良くしていたならば、現在の二人の関係はどうなっていたのだろう? もちろん、そんな仮定はそれこそ無駄というものなのだが。 馬鹿らしい考えを振り切るために、エルドはセシリアに向かって鞠を投げた。 言葉にできない想いを伝えるように。 戻らない時間を埋めるように。 桃色の鞠は大きな弧を描き、セシリアの手の中におさまった。 これは余談になるのだが。 記念祭六日目。茶話会を終えて後宮に戻ると、 ロビンは、にこにこしながら刺繍をしているメドウィばあやに出くわした。 第四王子を認めると、彼女は待っていたとばかりに来客の存在を告げた。 「誰?」 かすかな期待を込めて、問いかけると、 「セシリア様とエルド様です。 珍しい組み合わせですよね」 「僕が頼んだんだよ。セシリアに」 ロビンは平静を装い応接室へ進んだが、内心では飛び上がって小躍りしたい気分だった。 「なるほど」 ばあやはそれでわかったと言いたげに頷いた。 「あの二人は変わりませんね。相変わらず、口喧嘩ばかりしていますよ」 ばあやのため息を聞き流し、ロビンは軽やかな足取りで応接室へ足を踏み入れた。 ところがセシリアとエルドの姿は見当たらず、 そのかわりのようにビロード張りの椅子の上に桃色の鞠が鎮座していた。 ロビンは拍子抜けして、鞠を手に取り、ぐるりと広い四方を見回す。 すると奥の部屋から、かすかな声が漏れてきた。 扉の隙間からそっと中を覗いてみると、 果たして、そこには、王家の子供たちに代々受け継がれてきた玩具に囲まれ、絨毯の上に座っている二人の姿があった。 セシリアが夢中になって積木を積み上げている横で、エルドはいかにも面白くなさそうに、あぐらをかいていた。 やがて、エルドが何事かを口にすると、セシリアは怒ったように、彼をにらみつけ、何事かをまくしたてた。 お決まりの口喧嘩というわけだ。 ロビンは二人に声をかけることも忘れて、懐かしいその光景を見守った。 物心ついたときから当然のように見受けられた二人の舌戦は、 おかしなことに、幼い少年の心をいつも落ち着かせるのだった。 けれども、その次に目撃した光景は見慣れないものだった。 まくしたてるセシリアに苛々したように反論していたエルドは、 やがて彼女の肩をぐいと引き寄せた。――――そして、二人の唇は重なったのだ。 ロビンは思わず鞠を落とした。柔らかい絨毯の上で、鞠は音を立てずに跳ねる。 何が起こったのか全くわからなかったが、それはひどく自然な光景に見えた。 やがて二人の顔が離れると、セシリアはにこりと笑った。もう怒ってはいないようだった。 エルドの方は相変わらず無表情だったが、先ほどまでの刺々しい感じは消えていた。 仲直りしたんだ、とロビンにわかったのはそれだけだった。 「あらロビンじゃない」 出し抜けに声をかけられて、ロビンは直立不動した。 「ふふ。私は約束を守ったでしょう? ちゃんとエルドを連れて来たわ」 セシリアはすくっと立ち上がると、自慢げにロビンのもとに歩み寄った。 あとからエルドも付いて来る。どことなく気まずそうにしているのは気のせいだろうか。 「しかも、ずいぶん早かったでしょう」 「ええと」 とにかく疑問を解消させようと、ロビンは口を開いた。 「二人は結婚するの?」 それは、八歳の少年が精一杯頭を捻って、出した結論だった。 彼が妙齢の男女の接吻を見たのは、婚礼式のときだけだったからだ。 エルドは眉間に皺を寄せた。 一方、セシリアは瞳を丸くさせると、面白いことを聞いたという風に笑い声を立てた。 「まあ、いやだ。結婚というのは、婚約している恋人同士がするものなのよ」 そう言いながら、彼女はロビンの足元で転がっている鞠を拾い上げると、大事そうに胸元に抱え込む。 その様子はまるでロビンよりも幼い少女のようだった。 「だから、私とエルドは結婚しないのよ。だって私たちは」 そこで、セシリアは思わせぶりに言葉を切り、夏の空のように爽やかな笑みを漏らした。 「友達なんですもの」 まるで、恋人よりも尊い関係だと言うように。 もちろん第四王子には、公爵令嬢がどれほど友情に重きを置いているかわかるはずもなかった。 「ふうん」 いまいち納得がいかないロビンは、兄の顔を見上げたが、 彼は片手で顔を覆い隠し、あまり品の良くない言葉を呟いていた。 どうやら彼からの説明は期待できそうにもない。 正反対の二人の様子を観察しながら、ロビンは、 変わった“お友達”を抱え込んでしまった兄に対して、少しばかり同情したのだった。 (終)
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不意に鼓膜を何かが揺らし、スティング・オークレーは顔を上げた。 (――何だ?) ゆっくりと左右を見回し、耳を澄ませてみるが、それらしきものは聞こえない。 怪訝に感じながら、彼は首をひねった。 「どうかした?」 ふとそんな声がかけられる。見ると、そこには同じく怪訝そうな顔をしたアウルが あぐらをかいて座っていた。いや、とスティングは頭を振った。 「何でもない。気のせいだと思う」 言いながら立てていた片膝を寝かす。 彼らが居るのは、営地に設置された野営テントの中の一つである。粗悪な電灯に照ら された内部は薄暗く、いくらか物を持ち込むとそれだけで手狭に感じられた。 「ふうん?」 興味もなさそうに相槌をうちつつ、アウルが手にしたものを近付けてくる。 「お前の番だぜ」と言いながら彼が差し出したのは、数枚のカード――ウノである。 どうやってか、私物の中に紛れ込ませていたらしい――である。 心持ち眉を寄せながら、スティングは己の手札を確認した。 その数はアウルのそれより明らかに多い。旗色はあまりよろしくなかった。 「早いとこ引いたら? 迷ってても札は減らないよ」 アウルが茶化す。その言葉にますます眉を寄せて、スティングは彼の手札を凝視した。 とはいえ、言われた通り迷っていたところで札が減る訳ではない。しばし無言で考えて から、彼はゆっくりとアウルの手からカードを引いた。 手首を返して札の裏を確認した瞬間、彼は思わずぱっと破顔した。 「――よし!」 控えめに快哉を呟き、一気に4枚ほど手札からつまみ出して捨てる。 これで大体、札の数は五分にまで減った。どうだ、というふうに彼がアウルを見やると、 しかし彼は相変わらず愉快そうな笑顔を崩しもしなかった。 その笑みが、更に唇がつり上がって深くなる。 「残念でした。ウノ」 死刑宣告のようにアウルは言い放ち、すかさず手札から5枚ほど引き抜いて放り出す。 スティングは目を見開いて凍り付いた。慌ててアウルが出したカードを確かめる。 ドロツー2枚にドロフォー3枚。合計16枚の致命傷である。 「ああー! お、お前、そんなのありか!」 「ありあり。さあ、どうするスティング?」 もはや悦に入ってにやついているアウルに、スティングは言葉に詰まった。 恐る恐る手札を確認するが、無情にもそこには数字しか描いていない。 流石にがっくりとうなだれて、彼はしぶしぶ山札から16枚を引き出した。 その間、アウルは含み笑いなど漏らしていた。 「なんだ、反撃しねえの? つまんねえ。――はい、上がり」 そのまま軽い動作で最後の一枚を捨てる彼に、スティングは盛大に肩を落とした。 馬鹿馬鹿しくなって、片手に溢れているカードを放り出す。アウルが少し顔をしかめて 「投げるなよ」と言ってくるが、スティングは彼を睨み返した。 「うるせえ、ちくしょう、イカサマしてんじゃねえのか」 「する訳ねえし、そんなつまんないこと。運だよ、運」 軽く受け流して肩などすくめつつ、アウルが笑う。 スティングは苦虫を噛み潰したような心地で顔を歪めたが、やがて脱力して嘆息した。 半眼になってアウルを眺め、そうして低い声を出す。 「くそ……いいよもう、お前の相手はしねえ」 そのまま彼が立ち上がろうとすると、アウルが不満そうな声を上げた。 「なんだよ、ちょっと負けたくらいで、いきなり」 言いながらスティングを見上げつつ、ちらばったカードを回収し始める。 彼はまだ続けたそうだったが、スティングは頭を振ってみせた。 「別に、そうじゃねえよ。そもそも、ウノなんかしてる状況じゃねえって話」 「はあ? おい、7回も続けといてそれかよ」 アウルはいささか呆れたふうだった。とん、とその手の中でカードが揃えられる。 スティングは少し決まり悪さを感じる。だが続ける気にはなれなかった。 確かに長々と付き合ったのはこちらであるし、連敗に嫌気が差した部分も大いにあるが、 それとは別のところで彼は気分が優れなかったのである。 「……いいだろ、そう、飽きたんだよ。俺はもう止めとく」 と、両手を挙げて「降参」をしてみせると、アウルはますます訳が分からないといった 様子で首をひねった。怪訝そうな顔で、くしゃりと青い髪をかき上げる。 「分かんねえ。どうしたのさ? ウノがそんなに嫌だった?」 苛立ちではなく、ただ困惑している、という感じの彼に、スティングはばつの悪さと共に ある種の申し訳なさを感じたが、あえてそれを無視した。 「だから、そういうのじゃねえって。止めとこうぜ、こういうのは」 「いや、あのさ――」 埒が明かない、とばかりにアウルが腰を浮かしかけた瞬間、それを制するかのように、 スティングの背後で爆音を模したと思わしき電子音が鳴った。 虚をつかれてスティングは目を見張った。彼越しに向こうを見ているアウルに倣って、 振り返ってみるとそこには寝そべって電子ゲームに興じているクロトの姿があった。 背嚢を枕代わりにした彼は、視線に気付く様子もなく無反応だったが、しばらくして、 「……なに、もう終わり?」 と独り言のような調子で、こちらに目もくれずに呟いた。 スティングは、咄嗟に何と返して良いか分からずに押し黙った。アウルも同じだった。 沈黙の中、クロトは能面のような顔で黙々とゲームを続けていたが、やがてひときわ 大きな電子音が響くとようやく眉を寄せ、表情らしきものを見せた。 彼はそのままゲームの電源を切ると、上半身を起こしてこちらに顔を向けた。 「待機中くらい好きにしてて良いと思うけど。……スティングだっけ?」 名指しにされ、スティングは目を瞬かせながら自分を指差した。 クロトが頷く。彼は身体ごとこちらに向き直ってから、こう続けた。 「お前が何に苛々してんだか、知らねえ。何がそんなに気になる?」 絶句して、スティングは口を手で覆った。 後ろでアウルが、訝しむような声を漏らす。 「……スティング?」 どことなく、探るような響きを帯びた口調の彼を、スティングは渋面を作ったまま見下ろ した。アウルは床にあぐらをかいたまま、じっとこちらを見上げていた。 「いや……その」 スティングは言い淀んだ。別に返答に窮していた訳ではない。 ただ、今更むし返すには、いささか空気を悪くする内容だろうと思って、 口にすることを避けていたのだ。 この際、仕方がないかと思い直して、スティングは控えめに呟いた。 「あいつら、結局、本当に帰って来なかっただろ。どうなったかと思ってさ」 すると、アウルの口の端が少し固くなった。 神妙な顔つきになって彼は俯くと、小さく嘆息して額を押さえる。 一方では、クロトががりがりと後頭部を掻いていた。 予想のついていた反応に、スティングはますます居心地の悪さを感じた。 茶化せる話題ではなかったし、彼を含めて恐らく誰も話したがらない話題だっただろう。 言わなければ良かった、とスティングが後悔を始めていると、不意にアウルが手にした カードを床に置いた。次いで、両手を挙げた「降参」のポーズを取る。 「分かったよ。無理に付き合わせて悪かったね」 ごく淡々とした彼の口調からは、特にこれといった感情は読み取れなかったが―― スティングは彼から目をそらすと、溜め息と共に口を開いた。 「……悪い。頭冷やしてくる」 そのまま二人の反応は見ずに、踵を返してテントの外へ向かう。 背後から視線が追ってくる気配がしたが、スティングはそれらを黙殺した。 外は思いのほか暗かった。 空気の澄んだ夜空は快晴で、満点の星が散っていたが、月が良くなかった。 ごっそりと欠けた三日月は貧弱な白光を放つばかりで頼りない。 やや遠く、いまだ負傷者の治療で慌しい救護テントの喧騒が、 暗い夜のしじまを濁している。 (やれやれ……) そんな中で伸びをして背中を鳴らし、スティングはふうと嘆息した。 どうにも調子が出ていないようだった。行方の知れない二人が気にかかることについて ではない、それを思わず口と態度に出してしまった「らしくなさ」についてだ。 (失敗した。くそ、何やってんだ俺は) 済んだことにいちいち女々しい、と思いつつスティングは頭をかいた。短く切り揃えた 髪は昼間の一件で土が混ざっていて、ざらざらとしていた。 自慢ではないが、自分はそれなりに場の雰囲気を気遣うたちである。 だから当然、あの場で、あのようなことを話に出すのが好ましくないということは理解 できていた。それゆえ黙っていようと思っていたのに、結局はあの通りである。 つくづく、何をやっているんだ俺は、と思い返して、彼は盛大に溜め息をついた。 「……よお、反省タイムはまだ続くのか?」 唐突に横合いから闖入した声に、スティングの肩が思わず跳ねた。 目を見開いて、ゆっくりと発信源の方を見やると、今しがた出てきたテントの側に、 何やらハードカバーの本を片手にオルガが腰を下ろしていた。 ややあって、スティングは詰めていた息を吐き出しながら肩を落とした。 「あんたか……居たのか」 気が付かなかった、というと、オルガは「不注意だな」と言って薄く笑った。 そんな彼は先刻外を見てくると出て行ったきりかなり経っているが、まさかずっとそこに 居たのだろうか。試しに、スティングはその疑問を口にした。 「どこまで行ってたんだ? 向こう、どうだった」 言いながら、親指で作戦部のテントがある方を指差すと、オルガはどこかやる気のない 仕草で肩をすくめてみせた。節くれ立った指が、ハードカバーのページにかかる。 「愚にも付かねえな。軽いパニック状態で、ろくに話が進んでねえ」 軽蔑したことを言っている割に、彼の口調には殊更何の情感も含まれていなかった。 どうでもいいと思っているのかも知れない。ハードカバーがめくられて、スティングを 見ていた双眸がゆっくりと紙面に向けられる。 「……何だそりゃ。勝つ気あるのか、本当に」 流石に顔をしかめてスティングは呟いた。さあな、とオルガが素っ気なく応じる。 ――何となく、そのまま突っ立っているのも居心地が悪かったので、スティングはその オルガの隣に並ぶようにして腰を下ろした。 とりとめもなく質問を続ける。 「次の進攻、いつになるんだ? それも決まってないのか?」 文字を追っていたオルガの視線が、一度浮上して、また沈降した。 「らしいぜ。まあ、これだけ手酷くやられたんじゃ無理もねえが」 身じろぎもせず本を読むかたわら、そんな気のない返事をよこしてくる。ふうん、と スティングは相槌を打って、それから例の救護テントの方へ目を向けた。 通常、軍隊では損耗率が3割を超えた時点で「全滅」とされ、その部隊は組織的な戦闘 能力を失ったとされる。そうなったらすぐ後退して再編成を行わなければならない。 ひるがえって、今の自分達はどうかというと、それに近いものがあった。 損耗率は2割。更に基幹要員たる士官の死亡が、建て直しを更に困難にしている。 (それに加えて、モビルスーツだ。あいつら、どこから出てきたんだ?) 救護テントから視線を外し、俯きがちにスティングは眉を寄せた。 現在、地球圏において唯一モビルスーツを軍用兵器として運用しうる組織は、遥か遠方の カーペンタリアに駐留するザフト軍のみである。 連合の勢力圏を一足飛びに飛び越えて、いきなり彼らが赤道連合領内に出現するとは 考え難いから、恐らくその支援を受けている別組織だろうとスティングは考えている。 しかし、分からないのはその理由だ。内部に混乱を呼ぶのが目的だとしても、今のところ 中立に近い赤道連合をあえて刺激するメリットがあるとは思えない。 相手の目的が分からない以上、確かに迂闊に動くことは得策ではない――恐らく、 再進攻はもっと先の話になるだろうと予感して、スティングはまた深く溜め息をついた。 ぱらり、と乾いた音をたててオルガがページをめくった。 「仲間が心配か?」 え、と目を瞬いてスティングは彼を振り返った。オルガはハードカバーの端に指をかけた まま、首だけ回してこちらを向いたところだった。 きょとんとするスティングに、オルガは聞こえなかったと思ったのか、 「仲間が心配か、と聞いたんだ」 と、念を押すように繰り返した。 「え、あ、ああ」 どもりつつ咄嗟に頷いて、頷いてから、どうしていきなりこの質問が出てくるのかと スティングは訝った。脈絡がないように思えたのだ。それをそのまま口に出す。 「それは、まあ……でも何で?」 するとオルガは、再びぺらりとページをめくって、視線を本に戻しながら答えた。 「中の話が聞こえた。意外と薄いぜ、このテント」 そう言われて、咄嗟にスティングは身体ごと背後のテントに向き直った。 実際に厚みを確かめるようにして、合皮素材の表面に触れる。 だが予想に反して指先に伝わってきたのは、しっかりと厚ぼったいテントの感触だった。 試しに耳を当ててみると、確かに中から物音は聞こえてくるが、「話が聞こえた」と オルガが言ったように、内容の見当がつく明瞭さではない。 (……何だ? 耳がいいのか?) どこか腑に落ちない感じを覚えつつ、スティングはオルガを横目にした。 彼は早くもそのページを読み終えたらしく、次をめくるべく端に指をかけていた。 その姿に、またしてもスティングは違和感を覚える。 (そういえば、こいつ、本ちゃんと読めてるのか?) 読み進めるスピードが異様に早い。速読というやつだろうか。 というか、それ以前に、この暗さで果たして文字が見えているのだろうか。 スティングがじっと彼の手元を見つめていると、視線に気付いたオルガが顔を上げる。 「何だ? 読みたいのか」 「いや……あんた、読むの早いな」 スティングがそう言うと、オルガは不思議そうに目を丸くした。 「そうか? 普通だろ」 そんなふうに言いながら、ページの端を折ってハードカバーを閉じる。 漫画ならともかく、20秒で小説の見開きを読破する早さが一般的かは怪しかったが、 スティングがそう口にする前に、オルガが思い出したように続けた。 「ああ、でもまあ、俺も“処理速度の向上”はされてるからなあ。普通じゃあないかもな」 あと精度もか、と付け足す彼の言うことが、一瞬理解できずにスティングは呆けたような 顔を晒してしまった。やや遅れて、発言の意味を察して得心する。 (――そうか。こいつ、エクステンデッドじゃないんだ) それまで何となく感じていた違和感の正体を掴んだような気がして、 スティングは胸中でひとり頷いた。 自分達は確かに強化人間だが、この男はブーステッドマンだ。 強化処理の方法も違えば箇所も違う。それだけといえば、それだけのことなのだが。 神妙な顔をして黙り込んだこちらを訝ったのか、オルガが少し怪訝そうな顔をする。 「……おい? どうした、俺の顔に何か付いてんのか?」 ああ、いや、とスティングは手を振って否定した。 「そういう訳じゃないんだ、悪い。ちょっとぼーっとしてて」 そう答えると、ふむ、と呟いてオルガがかすかに首を傾げる。彼はしばらく、何か考え 込むような表情でまじまじとスティングの顔を見ていたが、やがてふっと息を吐いた。 そのままハードカバーの角を肩に乗せ、予備動作もなく立ち上がる。 ぽかんと見上げるスティングを見下ろし、彼はこんな科白を投げてきた。 「……まあ、なんだ。いきなり味方が行方不明になって気になるのは仕方ねえけどよ」 いかにも慣れていない、といった様子でさ迷う視線と言葉を選ぶ逡巡を見せ、 「大丈夫だろ。あの小さい子も強化人間だ。それにあの薄暗い男、あいつは耐久実験で どてっ腹に二十も穴開けて生きてた怪物だ。そうそう殺されやしねえよ」 何とも言い難いフォローを口にして、ぽんぽん、と軽く頭を叩いてきた。 完全に反応に窮してスティングは言葉に詰まる。何と答えたら良いのか分からない。 とにかく返事をしなければと、「ああ」だか「うん」だか分からない声を漏らすと、 オルガは満足したように――微妙に誤解があるが――口の端を上げた。 「おし。じゃ、そろそろ中戻るか」 言うなり、つま先をテントの方へ向ける。 スティングは、はあ、とまた曖昧に呟いて、たった今オルガの触った頭に手をやった。 何と言うか――盛大に子供扱いされた気がする。 釈然としないまま、テントの入り口をめくろうとしている彼を見やって、スティングは ぼんやりと考えた。ブーステッドマンだから、ではないのかも知れない。 この男はこの男で、少し変な奴なのではないかと。 (……まあ、どうでもいいか) 自分でも何やらよく分からなくなってきたので、そこで思考を打ち切ってスティングは 立ち上がった。そのままオルガに倣ってテントに戻ろうとし―― 「そこまでだ。お前達、戻らなくて良いぞ」 背後から飛んできた声に動きを止められた。
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サヘル地帯とは、アフリカの西から列挙すると、セネガル、モーリタニア、マリ、アルジェリア、ニジェール、ナイジェリア、チャド、スーダン、エリトリアの領土と、部分的に重なる地帯である。 いずれの国にとっても辺境であり、人口過疎の乾燥地帯であるため、もともと中央政府の統制や国境管理が及びにくい。 国連総会開幕 オバマ大統領らがシリア、イランに警告(2012/09/12) ※その他の報道はニュース系サーチエンジン2003~(サヘル)でチェック。 国連総会開幕 オバマ大統領らがシリア、イランに警告(2012/09/12) オランド仏大統領は、干ばつや飢餓、武装勢力の暴力に直面するアフリカ・サハラ砂漠南縁のサヘル地域の窮状を訴えた。 関連項目 名前 コメント
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条件 Lv60以上? 薬草クエストクリア 必要アイテム 赤、緑、白、青、黄ハーブ各1枚づつ ブリガン5 サイファー5 石炭5 固い皮20 ディトリミン3 まだ熟してないリンゴ1 入手アイテム 経験値500k、700k ①アインブロックのBSギルドへ行きモリペンと話す。「男を助ける」 ②フィゲル右上の民家2階にいるシリアと話す。 ③リヒタルゼン左下のドノーと話す(画面を回した方が探しやすいです) ④貧民街右下の酒場内に居るマキと話す。 ⑤リヒタルゼンの街に戻りドノーと会話する。 ⑥アインブロックのBSギルドに戻りモリペンと会話する。 ⑦フィゲルへ戻りシリアと会話する。経験値500kが貰えます。 ⑧アインブロックBSギルドのモリペンと会話する。経験値700kが貰えます。
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テイルズオブエクシリア クリア(・∀・) 2012/01/25 プラチナトロフィーを取りましたヽ(゚∀゚ )ノ しっかり計画的に進めていればもっと早く取れたと思います。 2012/01/02 一気にクリアしました(・∀・) でもストーリーが酷すぎてついていけませんでした。 戦闘システムも詰め込みすぎな感じがしましたが、 買い値(1980円)以上には楽しめましたね。 2012/01/01 本編第3部が終了しましたんですが 会話やムービーのシーンが多すぎて興ざめ。 プレイヤーの配慮が欠けていると言えますね。 2011/12/31 本編第2部が終了したみたいです( ・ω・) 思いのほかボリュームありますね。 2011/12/30 王の狩り場まで来ました。 2011/12/29 ガンダラ要塞というところに着きました。 うーん、面白くない( ・ω・) 2011/12/25 戦闘シーンも少し慣れてきました。 現在はカラハ・シャールという街に到着しました。 2011/12/24 実はテイルズシリーズをプレイするのは初めて。 中古で2000円切ってたので購入してみました( ・ω・) 現在ニ・アケリアというところまで来ましたが、 戦闘シーンは少し複雑のような気がします。
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日記/2013年10月26日(SAT)/今日のまとめ 2013-10-27 疲れた。 【今日観た動画】 ニコニコアニメスペシャル「魔法少女まどか☆マギカ」一挙放送 - 2013/10/19 20 00開始 - ニコニコ生放送 ttp //live.nicovideo.jp/watch/lv154599223 【ニュース記事一覧】 中国軍4機 連日太平洋へ飛行 NHKニュース 検査忌避の韓国漁船船長逮捕 NHKニュース 伊豆大島「危険度高まったところなし」 NHKニュース 福島第一原発 作業簡略化してせきの水放出 NHKニュース エアアジア 最後のフライト NHKニュース 両陛下 ハンセン病療養所を訪問 NHKニュース ヤマネコ 事故多発で対策強化へ NHKニュース 政府 秘密保護法案巡る懸念払拭へ NHKニュース 首相 殉職自衛隊員に追悼の辞 NHKニュース 太平洋・島サミット 福島での開催決定 NHKニュース 日中関係改善向け民間フォーラム NHKニュース シリア化学兵器廃棄「日本に期待」 NHKニュース シリア問題でイラン影響力期待 NHKニュース 国連「シリアで250万人困窮 早急な対策を」 NHKニュース シリアで爆弾テロ 20人死亡 NHKニュース 中国紙記者 記事は提供で現金受け取る NHKニュース 中国ケーキ店 ロゴや名前が酷似 NHKニュース 中国軍4機 連日太平洋へ飛行 NHKニュース ttp //www3.nhk.or.jp/news/html/20131026/k10015582871000.html +記事コピペ収納 中国軍4機 連日太平洋へ飛行 10月26日 23時56分 26日午後、中国軍の軍用機4機が相次いで沖縄本島と宮古島の間の上空を通過して太平洋まで往復し、自衛隊機がスクランブル=緊急発進しましたが領空侵犯はありませんでした。 4機の中国機が相次いで太平洋まで往復するのは25日に続いて2回目です。 防衛省によりますと、26日午後、中国軍の軍用機4機が相次いで沖縄本島と宮古島の間の上空を通過して沖縄の南、数百キロ沖合の太平洋まで飛行し、その後Uターンして夜までに東シナ海に戻りました。 確認されたのは、Y8早期警戒機2機とH6爆撃機2機で、航空自衛隊の戦闘機がスクランブル=緊急発進しましたが領空侵犯はありませんでした。 4機の中国機が相次いで太平洋まで往復するのは、25日に続いて2回目です。 沖縄周辺では、今月24日、中国海軍の駆逐艦など5隻が、沖縄本島と宮古島の間の海域を通過して東シナ海から太平洋に出たのが確認されています。 中国国営の新華社通信は、今月中旬以降、中国海軍が西太平洋で軍事演習を行うと伝えていて、防衛省は連日の軍用機の飛行との関連を調べています。 検査忌避の韓国漁船船長逮捕 NHKニュース ttp //www3.nhk.or.jp/news/html/20131026/k10015582651000.html +記事コピペ収納 検査忌避の韓国漁船船長逮捕 10月26日 23時3分 26日午後、長崎県の対馬沖で日本の排他的経済水域を航行していた韓国の漁船に海上保安部が立入検査を求めたところ漁船が逃走し、海上保安部はこの船の韓国人船長を漁業法の立入検査忌避の疑いで逮捕し、逃走した理由などを調べることにしています。 26日午後3時50分ごろ、長崎県対馬市上対馬町の沖合の日本の排他的経済水域の境界線付近で、韓国のイカ釣り漁船が航行しているのを海上保安部の巡視艇が見つけ、立入検査をするため停船を求めました。 漁船は現場にしばらくとどまったあと韓国の方向に逃走し、およそ10分後、巡視艇が韓国の排他的経済水域内で漁船を停船させ、漁船の船長の韓国人、キム・ジョンファ容疑者(50)を漁業法の立入検査忌避の疑いで逮捕しました。 対馬海上保安部によりますと、漁船には船長のキム容疑者のほかに韓国人とベトナム人の乗組員が5人乗っていたということで、27日、漁船を海上保安部に運んで船内を詳しく調べるとともに、キム容疑者から事情を聞いて逃走した理由や違法な操業をしていなかったかについて調べを進めることにしています。 伊豆大島「危険度高まったところなし」 NHKニュース ttp //www3.nhk.or.jp/news/html/20131026/k10015581281000.html +記事コピペ収納 伊豆大島「危険度高まったところなし」 10月26日 19時27分 伊豆大島では台風27号の被害の状況を確認するため、国土交通省の調査チームが土石流や崖崩れなどの危険が特に高い場所について緊急調査を行った結果、台風の前より危険度が高まったところはありませんでした。 調査は伊豆大島に出されていた大雨警報が解除されたあと、国土交通省の緊急災害対策派遣隊の職員およそ30人が、7つの班に分かれて土石流や崖崩れなどの危険が特に高い8か所を確認しました。 その結果、依然として沢の中に土砂や流木がたまるなど危険な状態が続いていたものの、今回の台風による雨が降る前後で大きな変化はなく、危険度が高まったところはなかったということです。 前回の台風26号で大きな土砂崩れが起きた大金沢周辺の調査を撮影した映像からは、台風26号で流れた大量の土砂や流木などがそのままになっている状況が分かります。 調査を行った緊急災害対策派遣隊の上原信司さんは「大きな変化がなかったのは短時間でおよそ800ミリの雨が降った前回に比べて雨量が少なかったためだと考えられる。しかし、危険な状態は変わらないので今後の雨の状況などに十分注意してほしい」と話していました。 福島第一原発 作業簡略化してせきの水放出 NHKニュース ttp //www3.nhk.or.jp/news/html/20131026/k10015576581000.html +記事コピペ収納 福島第一原発 作業簡略化してせきの水放出 10月26日 15時15分 東京電力福島第一原子力発電所では、雨のため、汚染水のタンクを囲むせきの水位が上昇し、水をタンクなどに移す作業を行いました。水位が速く、上昇したせきの水は、原子力規制委員会が認めた緊急時の手順にしたがってその場で放射性物質の濃度を測り、測定用のタンクにためる作業を省略して放出しました。 台風27号と前線の影響で、福島第一原発では26日に入って午後1時までに22.5ミリの雨が降りました。これまでのところ、5時間でおよそ100ミリの雨を観測して、せきの水があふれた今月20日に比べると雨量は少なくなっていますが、東京電力は水位が上昇したせきの水をタンクや地下の貯水槽に移す作業を行いました。 東京電力は、せきの水の放射性物質の濃度をより正確に測るため、いったん測定用のタンクにためることを原則としていますが、水位の上昇が速くあふれるおそれのあった2つのせきについては、原子力規制委員会が認めた緊急時の手順にしたがって、タンクにためる作業を省略し、せきの4か所で測った濃度が放出基準を下回ることなどを確認して敷地内に放出したということです。 一方、山側から海につながる排水溝では、清掃のため土のうでせき止めた場所で、ストロンチウムなどのベータ線という種類の放射線を出す放射性物質の濃度が高くなっていて、東京電力は、水が土のうを越えないよう、ポンプでくみ上げ、監視しています。 エアアジア 最後のフライト NHKニュース ttp //www3.nhk.or.jp/news/html/20131026/k10015581891000.html +記事コピペ収納 エアアジア 最後のフライト 10月26日 20時52分 格安航空会社の「エアアジア・ジャパン」は利用客の低迷により就航から1年余りで運航を終え、成田空港では従業員たちが最終便を見送りました。 「エアアジア・ジャパン」は全日空とマレーシアの航空会社が共同で設立し、去年8月から成田空港を拠点に北海道や福岡などを結ぶ国内線とソウルなどを結ぶ国際線を運航していましたが、利用客の低迷で26日で運航を終えました。成田空港では、成田発の最終便となる新千歳行きの便の乗客に従業員たちが感謝の気持ちを伝え、飛行機に手を振って見送りました。乗客のアメリカ人の男性は、「短い間だったので終わってしまうのは残念ですが記念に乗りました。機内食を食べたりして最後まで楽しみたいです」と話していました。「エアアジア・ジャパン」は社名を「バニラ・エア」に変え、ことし12月20日から沖縄などと結ぶ便を運航するとともにグアムやハワイ便なども検討していて、主にリゾート向けの路線に切り替えることにしています。 「エアアジア・ジャパン」の石井知祥・社長は「バニラ・エアではお客様利用しやすいようサービスを改善していきたい」と話していました。 両陛下 ハンセン病療養所を訪問 NHKニュース ttp //www3.nhk.or.jp/news/html/20131026/k10015579931000.html +記事コピペ収納 両陛下 ハンセン病療養所を訪問 10月26日 17時35分 天皇皇后両陛下は、26日、熊本県にある国内最大のハンセン病の元患者の療養所を訪れ、入所者たちと懇談されました。 両陛下は、27日開かれる「全国豊かな海づくり大会」の式典などに出席するため、26日から熊本県を訪れていて、合志市にある国内最大のハンセン病の療養所「菊池恵楓園」に足を運ばれました。 両陛下はまず、園内にある資料館で、国が患者を強制的に隔離していた当時、療養所を取り囲んでいた壁の一部を視察し、入所者が外の景色を見ようと開けた穴などをご覧になりました。続いて、療養所で亡くなったおよそ1300人の遺骨を納めた納骨堂で、献花台に花を手向け亡くなった人たちの霊を慰められました。 両陛下は、これまでにも全国11のハンセン病の療養所を訪ね、病気に対する誤った認識や政策で差別や偏見に苦しんできた人たちに心を寄せていて、26日も入所者たちと懇談されました。 菊池恵楓園で暮らす300人余りの元患者は、平均年齢が81歳と高齢化が進んでいて、両陛下は、一人一人の手を握ったりさすったりしながら、「本当に大変でしたね。苦労も多かったでしょう」とか「お元気でいてくだくださいね」などといたわりのことばをかけられていました。 両陛下と懇談した87歳の元患者の男性は、「両陛下が来られると聞いて楽しみに待っていました。両陛下が自分の手を握ってくれるなんてまるで夢のようです。これまで生きてきて本当によかったです」と話していました。 菊池恵楓園の入所者で作る自治会の志村康代表代行は「両陛下は、全国の療養所をまわられていて、ハンセン病についてよくご存じでした。われわれの体調を気遣う優しいことばをかけていただき、元患者に対する温かな気持ちを感じました」と話していました。 ヤマネコ 事故多発で対策強化へ NHKニュース ttp //www3.nhk.or.jp/news/html/20131026/k10015573531000.html +記事コピペ収納 ヤマネコ 事故多発で対策強化へ 10月26日 5時44分 国の特別天然記念物のイリオモテヤマネコが交通事故に巻き込まれるケースが増加していることを受けて、環境省と沖縄県竹富町は非常事態を宣言し、事故防止に向けて取り組みを強化することになりました。 沖縄県竹富町の西表島だけに生息するイリオモテヤマネコは、およそ100頭まで数が減り、環境省は絶滅のおそれが最も高い絶滅危惧種に指定していますが、ことしに入って過去最多の6件の事故が発生し、このうち5頭が死んでいます。 これを受けて、環境省と竹富町は25日、共同で緊急の記者会見を開き非常事態を宣言しました。この中で、竹富町自然環境課の白保隆男課長は「これから冬にかけて子育ての時期に入りネコの移動が盛んになるため、事故がさらに増えるおそれがある。地元の住民や観光客は安全運転を心がけてほしい」と訴えました。 そのうえで今後の対策として、見通しを悪くしている道路沿いの草の刈り取りや、夜間の運転の注意などを呼びかける看板の増設などに関係者が連携して取り組んでいくことを説明しました。 このあと、さっそく石垣港の離島ターミナルで観光客などにチラシを配り、イリオモテヤマネコを事故から守るために協力を呼びかけました。 政府 秘密保護法案巡る懸念払拭へ NHKニュース ttp //www3.nhk.or.jp/news/html/20131026/k10015573451000.html +記事コピペ収納 政府 秘密保護法案巡る懸念払拭へ 10月26日 4時27分 政府は、「特定秘密保護法案」を巡って国民の「知る権利」が侵害されかねないという懸念が根強いことから、情報公開に積極的に取り組む姿勢を国会審議で示し、懸念の払拭(ふっしょく)に努めることにしています。 政府は、特に秘匿が必要な安全保障に関する情報を「特定秘密」に指定し、漏えいした公務員らに最高で10年の懲役刑を科すなどとした「特定秘密保護法案」を25日、国会に提出しました。 安倍総理大臣は、衆議院本会議で、「安全保障環境が一層厳しさを増しているなか、外交・安全保障政策の司令塔機能を強化するために必要不可欠だ」と述べ、国家安全保障会議を創設するための法案とともに、今の国会で早期に成立させたいという考えを示しました。 これに対し野党側からは、民主党の海江田代表が「どのような情報が特定秘密になるのかが明らかではない」と述べるなど、問題点を指摘する意見が出ています。 さらに、日弁連=日本弁護士連合会や、作家などでつくる「日本ペンクラブ」も、「知る権利」が侵害されるおそれがあり情報公開の流れにも逆行するなどとして反対しています。 このように、「特定秘密保護法案」を巡っては、国民の「知る権利」が侵害されかねないという懸念が根強いことから、政府は、許容される取材行為の具体的なケースを例示したり、「特定秘密」の件数を定期的に公開するなど、情報公開に積極的に取り組む姿勢を国会審議で示し、懸念の払拭に努めることにしています。 首相 殉職自衛隊員に追悼の辞 NHKニュース ttp //www3.nhk.or.jp/news/html/20131026/k10015576471000.html +記事コピペ収納 首相 殉職自衛隊員に追悼の辞 10月26日 11時45分 安倍総理大臣は、殉職した自衛隊員の追悼式に出席し、「尊い犠牲を無にすることなく、わが国の平和と独立を守り、よりよい世界を創るために全力を尽くす」と述べ、慰霊しました。 自衛隊の追悼式は、任務中に事故や病気などで死亡した隊員の霊を慰めるため、毎年行われています。 26日防衛省で行われた式典では、ことし4月にさいたま市の駐屯地で、大型ダンプカーのタイヤを交換する作業中に、タイヤが破裂して死亡した20歳の女性隊員など、亡くなった9人の名簿を、小野寺防衛大臣が祭壇に納めました。 そして、安倍総理大臣が「み霊は、それぞれの持ち場において、強い責任感を持ち、職務の遂行に全身全霊をささげていた精鋭たちだ。尊い犠牲を無にすることなく、わが国の平和と独立を守り、世界の平和と安定に貢献して、よりよい世界を創るために全力を尽くす」と述べ、慰霊しました。 このあと遺族らが、会場に設けられた祭壇に花を手向け、殉職者の霊を慰めました。 太平洋・島サミット 福島での開催決定 NHKニュース ttp //www3.nhk.or.jp/news/html/20131026/k10015577671000.html +記事コピペ収納 太平洋・島サミット 福島での開催決定 10月26日 15時15分 日本と南太平洋の国や地域が環境問題などを話し合う「太平洋・島サミット」の閣僚会合が東京で開かれ、再来年5月に予定されている首脳会合を福島県いわき市で開くことを決めました。 「太平洋・島サミット」は、南太平洋の16の国や地域の首脳らを3年に1度日本に招いて開いているもので、再来年5月に予定されている7回目の首脳会合に向けて、26日東京で閣僚会合が開かれました。 この中では、環境問題や地域開発などを巡って意見が交わされ、地球温暖化対策や防災分野で協力していくほか、海産物の保全や天然資源の開発に連携して取り組んでいくことを確認しました。さらに、海洋国家として、航行の安全を確保するため、法の支配が重要だという認識で一致しました。そして会合では、再来年の首脳会合を福島県いわき市で開くことを決めました。 岸田外務大臣は会合のあと記者会見し、「南太平洋での漁業管理や科学的な環境調査観測などの分野で協力してきたい。福島県いわき市で開き、皆さんをお迎えすることを楽しみにしている」と述べました。 政府としては、福島県で「太平洋・島サミット」を開くことで、原発事故を受けた風評被害の払拭(ふっしょく)につなげたい考えです。 「被災地にも活力」 根本復興大臣は「被災地での『太平洋・島サミット』の開催は、東日本大震災から力強く復興を成し遂げつつあるわが国の姿を世界に発信していく大きなチャンスであり、被災地にも活力を与える弾みになると期待している」というコメントを発表しました。 日中関係改善向け民間フォーラム NHKニュース ttp //www3.nhk.or.jp/news/html/20131026/k10015581461000.html +記事コピペ収納 日中関係改善向け民間フォーラム 10月26日 19時42分 日本と中国の関係が冷え込むなか、開催が延期されていた日中の民間のフォーラムが26日から北京で始まり、沖縄県の尖閣諸島を巡り対立する日中関係の改善の糸口を探ろうと、活発な意見が交わされています。 このフォーラムは、日本の民間団体「言論NPO」などが主催し、毎年、日本と中国で交互に開催しているものです。中国が会場となることしは当初、日中平和友好条約の締結から35年の記念日となる8月の開催が計画されましたが、中国側の申し入れで延期されていました。 北京のホテルで26日から始まったフォーラムには、日中両国の政治家や専門家など合わせておよそ60人が参加し、はじめに中国駐在の木寺大使が「困難ななかでも対話と交流が重要だ」とあいさつしました。 続いてあいさつした中国の唐家セン元外相は、尖閣諸島を巡る中国側の従来の主張を繰り返す一方で、「両国関係が大きな困難に直面しても、長く安定的な日中関係の発展は、両国の利益となることを認識しなければならない」と日中関係の重要性も強調していました。このあと、日中の国民の間の相互理解の促進や、不測の事態による衝突を避けるための仕組み作りなどについて活発な意見が交わされました。 フォーラムは、27日までの日程で、冷え込む両国関係の改善に向けた糸口を探ることにしています。 ※唐家センの「セン」は、「王へん」に「旋」。 シリア化学兵器廃棄「日本に期待」 NHKニュース ttp //www3.nhk.or.jp/news/html/20131026/k10015578181000.html +記事コピペ収納 シリア化学兵器廃棄「日本に期待」 10月26日 14時22分 シリアの化学兵器の廃棄を巡って、国連の軍縮部門の責任者がNHKのインタビューに応じ、大量の化学兵器を短期間で処分するには大半を国外に持ち出す必要があるとして、受け入れ先の調整を進めていることを明らかにするとともに、日本にも技術面や資金面での協力に期待を表明しました。 シリアの化学兵器を巡っては、OPCW=化学兵器禁止機関と国連の合同査察チームの監視の下、シリア当局が廃棄に向けた活動を進めていて、来月1日からは、8か月かけて国内に保管された1000トンに上る化学兵器の処分が始まることになっています。 国連の軍縮部門の責任者で、シリア政府との交渉の窓口となってきたケーン上級代表が、25日、NHKのインタビューに応じました。 この中で、ケーン上級代表は「大量の化学兵器を短期間で処分するには、大半を国外に持ち出さなければならない。受け入れを巡って、すでに一部の国と交渉したが、技術面で問題があり、新たに受け入れる国を探す必要が出ている」と述べ、化学兵器の受け入れ先の調整を進めていることを明らかにしました。 また、近く廃棄計画の詳細がまとまり、各国にどのような協力を仰ぐのか明らかにするとしたうえで、「日本は、地下鉄サリン事件に対処した経験もあり、化学兵器を処理する高い技術を持っていると理解している」と述べ、日本にも技術面や資金面での協力に期待を表明しました。 シリア問題でイラン影響力期待 NHKニュース ttp //www3.nhk.or.jp/news/html/20131026/k10015582881000.html +記事コピペ収納 シリア問題でイラン影響力期待 10月26日 23時56分 シリアの内戦の終結に向けて調整が続いているアサド政権と反政府勢力の双方が参加する国際会議について、国連などの特使を務めるブラヒミ氏は、アサド政権と同盟関係にあるイランも参加することが望ましいとの考えを示し、イランの影響力に期待を示しました。 シリア問題の国連などの特使を務めるブラヒミ氏は、26日、アサド政権と同盟関係にあるイランを訪問し、首都テヘランでザリーフ外相と会談しました。 共同の記者会見でブラヒミ氏は、シリアの内戦の終結に向けて各国の調整が続いているアサド政権と反政府勢力の双方が参加する国際会議について、「イランの参加は有益かつ必要であり、招待されることを望んでいる」と述べ、イランの影響力に期待を示しました。 これに対し、ザリーフ外相は「正式な招待があれば参加する用意がある」と述べる一方、「この問題は、シリアの人々によってのみ解決されるべきだ」と、従来の姿勢を強調しました。 イランのロウハニ大統領が欧米との関係改善にかじを切るなか、欧米側からも、シリアの内戦の終結に向けてイランが役割を担うことに期待する声が上がっています。 ただ、アメリカや反政府勢力側がアサド大統領の退陣を求めているのに対し、イランは、選挙によって次の指導者を決めるべきだとする立場で、妥協点を見いだすのは厳しい状況です。 国連「シリアで250万人困窮 早急な対策を」 NHKニュース ttp //www3.nhk.or.jp/news/html/20131026/k10015576061000.html +記事コピペ収納 国連「シリアで250万人困窮 早急な対策を」 10月26日 10時49分 内戦が続くシリアの人道状況について、国連の安全保障理事会で報告が行われ、国連の担当官は、今なお250万人が支援物資を受け取れず、冬が近づくなか、一層厳しい生活を強いられることが懸念されると早急な対策を訴えました。 シリアでは、国連などの監視の下、化学兵器の廃棄に向けた作業が進む一方で、依然として政府軍と反政府勢力による激しい戦闘が続いています。 安保理では25日、シリアの人道状況を巡る協議が行われ、国連で人道問題を担当するエイモス事務次長が報告を行いました。この中でエイモス事務次長は、国連やNGOが毎月およそ400万人に食料などの支援物資を届けているものの、首都ダマスカス近郊や北部のアレッポ近郊などでは、政府軍などに包囲されたおよそ250万人に、1年近くにわたって物資が届けられていないと明らかにしました。また、一部の地域では14年ぶりにポリオの感染も報告され、冬が近づくなか、市民生活が一層厳しさを増すことが懸念されるとしています。 安保理では、今月初めにシリアの人道状況の改善を求める議長声明が採択されましたが、その後も状況は改善されていません。 エイモス事務次長は「もはや時間との闘いだ。われわれが議論している間にも人々が次々と命を落としている」と述べ、早急な人道支援を可能にするため、国際社会がアサド政権と反政府勢力の双方により強い圧力をかけるよう訴えました。 シリアで爆弾テロ 20人死亡 NHKニュース ttp //www3.nhk.or.jp/news/html/20131026/k10015574291000.html +記事コピペ収納 シリアで爆弾テロ 20人死亡 10月26日 7時9分 内戦が続くシリアの首都ダマスカスの郊外で25日、車に仕掛けられた爆弾が爆発して少なくとも20人が死亡し、国際社会が和平へ向けた国際会議の開催のため調整を続けるなか、現地では犠牲者が増え続けています。 シリアの首都ダマスカスの南西にある町のモスクの前で25日、車に仕掛けられた爆弾が爆発しました。 現場のモスクの周辺は、イスラム教の金曜礼拝が終わった直後で大勢の人で混雑していたということで、ダマスカスにいる反政府勢力の活動家によりますと、この爆発で少なくとも20人が死亡し数十人がけがをしたということです。 現場は反政府勢力の支配地域で、反政府勢力側はアサド政権側の犯行だとして非難していますが、シリアの国営通信は反政府勢力の犯行だと伝えています。 シリア情勢を巡って、国際社会では和平の実現へ向けアサド政権側と反政府勢力、それに関係各国が参加する国際会議の開催へ向けた調整が続けられていますが、現地では依然として激しい戦闘により犠牲者が増え続けており、事態打開へ向けた道筋が見えない状況が続いています。 中国紙記者 記事は提供で現金受け取る NHKニュース ttp //www3.nhk.or.jp/news/html/20131026/k10015577781000.html +記事コピペ収納 中国紙記者 記事は提供で現金受け取る 10月26日 13時59分 中国南部の新聞の記者が大手企業の不正を記事で告発し警察に拘束された問題で、国営の新華社通信などは、この記者が、記事のほとんどは知り合いから提供された事実と合わないもので、日本円で数百万円の現金を受け取ったと警察に話していると伝え、波紋が広がりそうです。 中国南部、広東省の新聞「新快報」は、27歳の男性の記者が、大手企業の不正を告発した記事で「企業の信用を傷つけた」として警察に拘束されたことから、2日間にわたって、この記者の釈放を求める異例の記事を掲載しました。 これについて、国営の新華社通信などは、26日、この記者が、問題の十数本の告発記事のほとんどは掲載を依頼してきた知り合いから提供された事実と合わないもので、中には内容を確認せずに掲載した記事もあると警察に話していると伝えました。さらに、この記者は記事の掲載後、知り合いから数回にわたり現金を受け取っていて、その額は日本円で数百万円に上るとも報じています。 この新華社通信などの報道について、「新快報」は今のところコメントを出していませんが、今回の問題は、中国で主要な新聞が警察を批判するなど言論の自由をめぐる議論に発展しており、波紋が広がりそうです。 中国ケーキ店 ロゴや名前が酷似 NHKニュース ttp //www3.nhk.or.jp/news/html/20131026/k10015573511000.html +記事コピペ収納 中国ケーキ店 ロゴや名前が酷似 10月26日 5時18分 中国の上海を中心に人気を集めているチーズケーキ店のロゴマークや名前などが、大阪などに展開する日本のチーズケーキ店のものと極めて似ているとして、中国のメディアは、上海市の監督当局が法律に違反する点がないか調査に乗り出したと伝えています。 問題となっているのは、上海を中心に中国各地で17店舗を展開するチーズケーキ店「瑞可爺爺(すいかやや)の店RIKURO」です。 この店は、各地で行列ができるなど中国で人気を集めていますが、大阪を中心に9つの店を展開する「焼きたてチーズケーキりくろーおじさんの店」とロゴマークや店の名前などが極めて似ているとして、中国のメディアが相次いで報じました。 中国メディアによりますと、この店の運営会社は「日本とは関係がなく中国で育ったブランドだ」と説明をしているということです。ただ、運営会社は、ホームページ上で、地元のテレビ局がこの店を取材した際、リポーターが「日本や台湾でも人気のお店だ」と紹介している内容をそのまま掲載しています。 中国のメディアは、上海市の企業を監督する部門が、この運営会社について法律に違反する点がないかすでに調査に乗り出したと伝えています。 一方、日本の「焼きたてチーズケーキりくろーおじさんの店」側は、客からの指摘を受けて、先月、上海に職員を派遣して調査を進めていて、NHKの取材に対し「今後、法的手段も含めて対応を検討している」と話しています。 名前 コメント ◇◆前へ/次へ/目次へ