約 3,359,005 件
https://w.atwiki.jp/mayshared/pages/457.html
『裸の敏明feat.裸の幼女』事件の翌日。敏明は首に痛みを覚えつつ普通に登校していた。 風呂場に突如現れた幼女は、学園からやってきた黒スーツエージェントたちに連れられていった。エージェントといっても、この双葉区においては警察よりも頼りになるかもしれない学園の職員たちだ。 学園では普通の学校とまったく同じカリキュラムの授業が当然ある。 ただ、平常授業はまだ午前のみで、午後は部活動などの紹介が入っていた。 紹介が行われる大講堂へ向かって移動する途中、中学では帰宅部だった敏明は、さてどうしようと悩んでいた。 同じように帰宅部でも良いのだが、この学園都市での生活には、部活で同級生や先輩との繋がりを持つのが、かなり重要なことだと明日羽から言われていた。 埋立地という特殊な立地のうえ、大半の事実が秘匿されているという風変わりな場所である双葉学園では、コミュニティもまた閉鎖的に、強固なものとなる。 それに、単純に仲の良い友達を作っておけば、テストや授業でサポートしあえる。 これまでそういったことはクラスメイト、もしくは巡理に頼りきっていた(特に巡理に頼る比率が高かった)敏明だが、共同生活のために家事などで頼ることが増えるのだから、負担を減らしてやらなければと考えていた。 (センパイと同じ剣道部に……) ちらりと過ぎった案は、しかし即座に却下する。 運動部、特に格闘技系はついていける自信がない。超人系異能者の中に混じっての練習など想像するだけで恐ろしい。 異能者を含めない一般生徒限定の運動部という枠組みもあるらしいが、残念ながら敏明は異能者なのでそちらには入ることが出来ない。超人系と超能力系での区別などというものはさすがにないらしい。 「よう、双葉。お前はどこ入るか考えてるか?」 そう呼びかけてきたのは敏明と同じ一年A組の大渡だった。 最初のホームルームで定番の自己紹介をしたとき、いきなりセガ信者カミングアウトから入った強者だ。親が筋金入りのセガ信者で、幼稚園のときにやっていたゲームがWiiではなくメガドラだったらしい。 ちなみに敏明は漫画好きカミングアウトという、まだまだカワイ気のある自己紹介をした。 九十年代からのジャンプ漫画網羅というちょっとしたジャブに、クラスから予想外のリアクションが返ってきたのに驚いたが、エロゲ性癖カミングアウトして生徒指導室呼び出し最速記録を打ち立てた本田クンにはとても敵わない。 触手属性仲間として今度、何か差し入れようと敏明は密かに思った。 「いや、文化部にでもしようかなってくらいだ。大渡は?」 「俺はゲーム部あるらしいから決まりだな」 「それってテーブルゲームとか限定じゃないのか?」 「それがよ、コンシューマーはもちろん、アーケードも中古で揃えてるらしいぜ。ハングオンもあるんだってよ! こりゃ行くしかねえってカンジだろ!?」 ハングオンが何かわからない敏明は適当に相槌を打ちつつ手元のパンフレットを見る。 数十もの部活の紹介が載っている冊子は、下手なオンリー即売会のパンフより厚い。 「漫研もあるだろ? 入らないのか?」 「俺読むだけで描かないし」 「んじゃ、そっちの漫画批評部ってのは?」 「うーん……真面目に批評やるような部じゃなきゃ考えるけど」 「そこは普通、真面目にやってるなら入るって言うとこじゃねえのか?」 真面目に漫画批評やってます宣言する連中とはあまり友達になれないのだという宗教上の理由を、セガ信者というネジの締め方間違ってる友人にどう説明したものか。 「……あ、センパイ」 ふとパンフから顔を上げた敏明は、一年生の行進を警護する明日羽の姿を見つけた。この後の部活動紹介にも出るのか、彼女は剣道着を身に着けていている。 防具こそつけていないが、制服や私服姿ともまた違った格好が新鮮だった。祖父が電話で言っていたように髪を後ろで結んでいる。 明日羽も敏明に気付き、軽く右手を上げた。しかし、警護任務中だからか、引き締まった表情のまますぐ他所に目を向ける。 「……なあ、敏明くん」 「な、なんで急に名前で呼ぶんだよ」 「今朝、あの先輩と一緒に登校してきただろ」 「メグも一緒だったけどな」 「入学式の後、あの先輩と二人きりで保健室にいただろ」 「ずっと寝てたけどな」 「……」 「……」 「……何があった!? いや、何をした!? 正直に言えば命だけは助けてやろう!!」 「何もしてねえよ! 家がちょっと近所なだけだ!」 本当は一緒に住んでいるわけだが、それは正直に言えば命も危ないと判断する。 「近所だったら一緒に登校するってか? 小学生の集団登校か?」 ボルテージの上がってきたクラスメイトに困惑しながら、敏明はじりじりと後ろに下がった。それと同じだけ詰め寄ってくる大渡。 ふと気付くと、背後や左右にも目を細めた男たちが集まり、敏明を取り囲んでいた。 「お前やっぱアレだろ、なんかやったな? 犯罪的なことやってビデオ撮影してばら撒かれたくなかったら言うこと聞けとか脅迫でもしてるんだろ!」 「エロ本の読みすぎだ! お話と現実をごっちゃにしちゃいけません!」 傍を通り過ぎていくクラスの女子の視線が冷たいのを気にしつつ、強引に大渡を避けて歩き出す。 「センパイとは普通に知り合っただけだ。それ以上の関係とかは何も無いからな!」 その普通に知り合うというのが難しいのだ、という恨みの篭った視線を背中に受けながら、敏明は大急ぎで大講堂に飛び込んだ。 部活動紹介を終えて家に帰ってきた敏明と明日羽は客間に胡坐で向かい合っていた。 ちなみに明日羽は制服から着替えてパンツスタイルなのでチラリとかモロリとかはそんなものは無い。 「そう、そうやって心を落ち着けて」 静かに瞑想するように目を閉じる敏明の両の手を、明日羽はじっと見つめている。 彼女の目には、通常は異能者にすら見ることの出来ない魂源力 アツィルト の流れが、光として映っている。 「そうだ。なかなか上手い」 敏明の手は、常に大量の魂源力を消費する、いわゆる常時発動型 パッシブタイプ だった。 明日羽の魂源力を見る目も、同じような常に効果し続ける異能だ。 だが、明日羽は見えたままでは日常生活の中で邪魔になる魂源力の流れを、見ずにすむような訓練をしていた。 一般的な能動型 アクティブタイプ の異能者生徒が「いかにして異能を使うか」を学ぶのとは逆に「いかにして異能を使わないか」を身につけているのだ。 そしてそれを、早急に敏明へ教えることも、彼女の敏明護衛任務の一部に含まれていた。 学園でも異能に関するレッスンはあるのだが、それを待っている暇が無いのだという。 敏明の手がどのような危険を持っているのか、明日羽はまだ詳しくは教えられていない。 どのような事態が起きても対処するようにとだけ言われている。 そのような曖昧な指示では、本当に敏明の異能が危険なのかという疑問さえ生まれそうなものだが、 (実際に目にしてしまえば、それも納得だな……) 入学式のその日、彼は明日羽の目の前で手を光らせて異能を発動させた。 そのときは光る以外には何の効果も出さずに不発に終わったが、彼女の目にはとんでもない量の魂源力が彼の手元で消耗していく様がはっきりと見えた。 大量の魂源力を一気に使い切ってしまうような異能というだけで、その異常性は感じることが出来た。 その瞬間にはただ驚くばかりだったが、今考えてみればあれはかなり危険な状態だったのではないかだろうかと、今更ながらに明日羽は思う。 それと同時に、あのとき見た敏明の後姿は……大量の魂源力の渦を伴い、彼女を庇うように前に出た少年の背中は、そこだけ切り取ってみればとても頼もしかった。 明日羽は刀を手に、最前線で戦うタイプの異能者だ。実戦でそれなりの数のラルヴァを倒してもいる。 そんな中で、男性が盾になって自分より前に出てくれた経験というのが、今までは無かった。 結果は敏明が攻撃を受けて気絶するという情け無いものだったが、少しくらい感謝するのが筋というものだろう。 「センパイ? どうかした?」 明日羽はいつのまにか長いこと思考していたらしく、敏明に問われ慌てて取り繕う。 「あ、いや……飲み込みが早いな、敏明クンは。まだ完全とはいえないが、この調子ならかなり早く制御を身につけられそうだな」 「センパイの教え方がいいんじゃないか?」 「いや、教えるというのは難儀なものだ。私は剣道以外には人に教えたことなど無いからな」 「剣道は教えてたんだ?」 「そうだ、話していなかったね。私の実家は道場だったんだ。そこで自分より小さい子にはちょっとしたコーチをな」 「へぇ……ちなみに何流とかあるの?」 「普通のスポーツの剣道だよ。竜とか虎とか熊とか付くような技があったりはしないからな」 「はは、センパイもそういう漫画とか読むんだね」 「兄弟子たちに勧められてな。少女漫画よりもそっちのほうが読んでいたよ」 「むー、なんか良いフインキー」 「うおっ!」 突如として真後ろから聞こえてきた声に、敏明は思わず振り返りながら飛び退いた。 その時、驚きのせいか彼の手は咄嗟に光を放つ。 「わ」「あ」「ぬ」 突然の出来事に三者三様の声が漏れた。 バランスを崩した敏明が明日羽を押し倒しつつ彼女の胸をしっかりと鷲掴んでいた。 「シッ」 咄嗟の反撃は昨晩四番目のラッキースケベ時と同じく手刀だ。 「うぐ」 「……すまん、またやってしまった」 首筋を打たれた敏明がぐったりと倒れた。明日羽は申し訳なさそうに眉根を寄せた顔で見つつ、届かない謝罪を告げる。 起き上がり、敏明を仰向けに寝かせなおしていると、巡理が唸り声を上げた。 「……むー」 「山崎、どうした?」 「いつのまにとっしーと仲良しになったの?」 「は? 仲良し……に見えたかい?」 「だって今タメ口だったし、下の名前で呼んでるし、なんか和やかな会話が繰り広げられてたけど」 「これから一緒に暮らすわけだからな、普段から堅苦しく過ごすのは息が詰まるだろう」 それ以上の意味は無い、ということを言っても巡理は納得していないようだった。 「それだけかなぁ……」 明日羽は少し迷ってから、表情を改めた。真面目に、少し目元を細めて。 「……君が今までずっと彼の守護者だったというのは、聞いているよ。それなのに急に護衛を増やすことになったというのは、腹立たしいことかもしれない」 「……」 反応は沈黙。肯定はしないが、否定もしない。 「だけど、私は別に君の居場所を取りたいわけじゃない。与えられた任務はこなすし、敏明クンとも仲良くやって行きたいが、君を追い出すようなつもりはないとも」 「……ウン」 「それに、出来れば君とも上手く付き合いたい」 そう言って差し出された明日羽の右手を、巡理はすぐに握り返す。しかし、 「……ずるいなぁ」 「ずるい?」 「センパイって良い人なんだもん」 なんと応えればよいのか困り、明日羽はごにょごにょと小声で、そうかい、と呟く。 和やかな雰囲気が流れ……かけたところで、 「でも負けないからね!」 巡理がややこしいことを言い出す。 「……勝ち負けの話はしていなかったと思うが?」 「とっしーは渡さないんだから!」 「わ、渡さないって、一体何の話だ!?」 「だから、とっしーの一番は譲らないよ」 「敏明クンの一番……って、それはまさか」 「……ぅぅ」 二人の叫び声のせいか、敏明が目を覚まして唸った。痛む首をさすりながら起き上がる。 「ご、誤解があるようだ。その話はまた後で」 明日羽は巡理にだけ聞こえるように小声で言うと、そそくさと立ち上がった。 「あー……ごめんなさい」 敏明の謝罪にも小さく頷きを返すだけで客間を出て行く。 その様子は、敏明には怒っているように見えた。 「嫌われちまったか?」 「いきなり胸握られたのを、チョップ一発で済ませるほうがおかしいよね」 「やっぱそうだよな……あー、どうすりゃいいんだ俺」 巡理は何を考えているのか、明日羽の去った後をしばらく見つめていた。 「……おかしいよね」 「ん? どうした?」 「ボクの胸なら揉んでも笑って済ませてあげるよ」 「揉めるほどの大きさはn、ウソごめんなさアッー!」 自室に戻った明日羽は、ベッドに仰向けに倒れるように寝転がった。 「何故、後でなんて言ったんだ、私は」 先ほどの巡理の発言は、勘違いの末の無意味な宣言だ。 明日羽も年頃の娘なので色恋沙汰というのに興味がないわけではない。だから、巡理の言葉の意味がわからないなどという朴念仁なことは無い。 しかし、敏明に対してそういう感情は持っていないので、巡理が奮起するようなことはなにもないのだ。 敏明が目を覚ましたからといって気にせずに、その場でそう説明すれば済んだ話のはずである。 それをせずに話を先延ばしにした上、逃げるように出てきてしまった。 おかしいと思われただろう。巡理だけでなく敏明もどう思っていることか。 なにより彼女は自分で自分の行動をおかしいと思う。 「……どうしたものか」 自分で自分がわからないのに、どうするもなにもない。 「敏明クンの一番、か」 巡理の言っていた言葉を反芻する。 一番ということは二番があるのだろうか。 いや、そんな問題ではない。 別に私は彼の特別な存在になりたいわけでは、いや、護衛する人間という立場で言えば確かに特殊だが。 それに、渡す渡さないなどというのは敏明という一個人の人権を無視した言葉であって……云々かんぬん。 少し見当違いな方向に思考が飛んでいく程度に、明日羽は混乱していた。 入学式で出会ってから二週間ほど、これまでそういった意識をせずに、護衛対象の後輩の男子くらいに見ていた相手。そのはずだ。 だからこそ、同じ家に住むことにも了承したのだ。家賃免除という利点が無いことも無いが。 「そういえば……今日も大講堂で」 入学式のときのように、新入生全員を集めた部活動紹介が行われた。 自分もあの時同様に新入生の列を警護し、その中に敏明の姿を見つけて手を振った。それはいい。 そのすぐあとに聞こえた敏明の声。 『センパイとは普通に知り合っただけだ。それ以上の関係とかは何も無いからな!』 何の話をしていたのだろうというのは気になったが、警護任務に集中していたため、あっさりと聞き流していた。 彼の言っていることには嘘が含まれてはいるが、同居して護衛している関係だなどとクラスメイトに言ってしまえば話がややこしくなるのだろうということはすぐにわかったので構わない。 でも、ただの知り合いだと言われたことを改めて思い返すと、 「……はぁ」 少しガッカリして、溜息を吐いているいる自分に気付いた。 一度、巡理の言葉によって見方を変えさせられてしまうと、どうしても男として気になる。 それは「私の服をお父さんの靴下と一緒に洗濯しないで」的な、年頃の娘ゆえの当たり前の反応なのか。 それとも明日羽という一女子から、敏明という一男子への特別な反応なのか。 そんなことは無い。無いはずだ。ぶっちゃけありえない。無いよね。たぶん。 「……~~っ」 強く否定しきれない自分の思考に、耳まで真っ赤になってベッドの上をゴロゴロと転がる。 その仕種はまるっきり恋する乙女のそれだが、明日羽はまったく気付かず、ベッドから転げ落ちて顔面を強打した。 その時、控えめにドアをノックする音が聞こえてきた。 どすっという、妙な物音が明日羽の部屋から聞こえてきて、敏明はノックしようとしていた手を止めた。 まさかぬいぐるみなどを木刀でしばきたおしている音だろうか、という勝手な想像で回れ右しそうになるが、なんとか思いとどまる。 左手にはお茶と茶菓子を乗せたトレイ。お詫びの品を携えて改めて謝罪をするつもりだった。 そっとドアを二度叩く。 「は、はい!」 「敏明です。お茶を持ってきんだけど、どうかな?」 「あ、わ、す、少し待ってくれ!」 やたらと慌てた返事の後、バサバサと色々な物音が聞こえてきた。やっぱりぬいぐる木刀か。 静かになって、ドアの隙間から明日羽が顔を覗かせる。 「お茶か、いただこう」 いつも通りの様子でそう言って見せるが、 「センパイ、鼻が赤くなって……」 「なんでもない」 「けど」 「なんでもない」 「……おジャマしてもいい?」 「ああ……どうぞ」 明日羽の部屋はその居住まいに相応しく綺麗に整頓されていた。昨日運び込んだばかりのダンボールが折りたたまれて隅に積んであったが、たった一日で荷解きを終えているのがすごい。敏明などは未だにあけていない箱がある。 見回してみても木刀は見当たらない。そうか、素手か。 小さな折りたたみ式のちゃぶ台を挟んで、二つのクッションが向かいになるように置かれていた。 敏明はトレイをちゃぶ台に乗せ、クッションに浅く座る。 明日羽も同じように座ろうとして、何故か少し躊躇ってからクッションに乗らずに畳に直に座った。 なんだろうと思っている敏明の前で、彼女はクッションを拾い上げると、抱くようにして体育座りになる。 その時、敏明に電流走る……! (これはなに? ナンデスカコレハ!?) まさに『女の子』としか表現できない座り方だった。しかも何故か両手でクッションの端を弄って手遊びをしている。 昨日から同居しているとはいえ、敏明は普段の明日羽の姿をまだほとんど見てはいない。 日頃の言葉遣いや刀捌きなどからは想像も出来ないが、これが彼女の素という可能性もある。 だがあまりにもギャップが大きすぎて、敏明の思考はしばし、ざわ……ざわ……していた。 「あ、あの、センパイ?」 「なんだ?」 「さっきのことなんだけど……」 「さっき?」 聞き返した明日羽は表情を真顔から変化させることなく数秒沈黙し、それから急に頬を紅潮させた。ふいっと敏明から視線を外してそっぽを向き、クッションに火照った頬を埋める。 「気にしてない」 「でも……」 「それ以上その話をしないでくれ!」 「ハイ! スイマセン!」 (話をされるのも嫌なほど怒ってるのか……) そりゃそうだと納得しつつ、一応謝罪の言葉は口に出来たのでよしとして、敏明は別の話題を考えた。 「……昨日の子供、結局どうなったのかな」 風呂の中に寝ていた幼女は、明日羽が呼んだ学園関係者によって、敏明が気絶している間に連れて行かれた。家出にしろ迷子にしろ、双葉区内のことなら学園に任せれば大体は片付くはずだった。 明日羽はまだ頬を赤く染めたまま、少し眉尻を下げる。 「あれは、ただの子供ではなかった」 「え、どういうこと?」 「……昨晩、あの子供は……君から大量の魂源力を吸い上げていた」 「は?」 「それがどういうことなのかはよくわからないが、異能者なのは間違いないだろう」 「あんな子供が?」 「生まれたばかりの赤ん坊も異能を身に着けていれば皆、異能者だ。その力に目覚めるタイミングが少し違うだけでね」 「ふうん……それで、家にはちゃんと帰してもらえたのかな」 「いや、そうならそうと連絡があっていいはずだが、まだ何も言ってこないな」 「まあ、気が付いたらウチにいたわけだし、どこから来たのかわからないからなぁ」 今朝方、敏明の祖父でありこの家の持ち主である双葉管理にも電話で話をしてみたが、まったく心当たりがないということだった。 「すぐに家に帰れることを祈るばかりだ」 「そうだなぁ」 そこで話題が途切れ、二人は同時に湯飲みに手を伸ばす。 一口啜りほうと一息つき、茶菓子のアラレをぽりぽりとよく噛んで味わう。 (……ど、どうしよう) 敏明は何故だか無性に焦りだした。 とりあえず謝らなければと思ってお茶を持ってきたはいいが、それにほぼ失敗した上、これからどんな会話をすればいいのか、まったく思いつかない。 しかもよく考えると、個室で女子と二人きりという状況は、生まれて初めてかもしれない。巡理を除いて。 敏明はちらりと横目で明日羽を見やる。すると同じように明日羽も敏明を上目遣いで見ていた。 二人の視線が絡む。敏明はすぐさま目を逸らした。 (気まずすぎる! なんでもいいから話題! 話題!) 「センパイ」 「な、なんだっ?」 心なしか明日羽の声も裏返っていたようだが、それを気にする余裕も無く咄嗟に思いついた言葉を吐き出す。 「ええと、魂源力って何?」 出てきたのは、色気も何もない疑問だった。 「……難しい質問だな」 「難しい?」 明日羽の一転して低くなった声に、敏明も神妙に聞き返す。 「魂源力や異能というのは、科学的な研究が未発達な分野だ。学術的な意味では、未だに正体不明というのが魂源力に対する結論だね」 「つまり、よくわかってないってことか」 「有体にいえばそうなる。私は魂源力を見ることが出来るが……それでもわからないことも多い」 明日羽の瞳にぼんやりと薄青い光が灯る。 それが彼女の異能が発揮されている合図だと、敏明はすぐに気付いた。 「そこら中に、魂源力はある。薄かったり濃かったり、流れていたり滞っていたり様々だ。異能者やラルヴァが放つこともあるし、吸い取ることもある。たまに、異能とは関係ないような自然物なども魂源力を生み出したりもするが」 「うーん……聞けば聞くほど漠然としていく……」 「考えるな、感じるんだ」 「……はは」 「な、なんだい? その微妙な笑いは」 「ごめん。センパイからそんな古典が出てくるとは思わなくって」 「おかしかったかな……」 そういって苦笑を浮かべる明日羽を見て、敏明はまた声を出さずに笑う。 そうして笑っていると、なぜかさっきまで喉の奥に詰まっていた言葉が自然と流れ出てくる。 「センパイ、漫画読むんだよね? 最近はどんなの読んでるの」 「いや、あまり最近は……そんなに色々と読むほうでもないんだ。金銭的な意味でも厳しいし」 「そうなんだ。俺のオススメでよければ貸そうか?」 「いいのかい? どんなのがあるのかな」 「たくさんあるよ、ジョジョ全巻とか。ハンター×ハンター……は実家に置いてきちゃったか」 「あれは完結したのかい?」 「さあ……たぶん、した……んじゃないかな」 その後、二人は敏明の部屋に移ってしばらく漫画談義に花を咲かせていた。 巡理が夕飯の支度が出来たと呼びに来るまで、二人の話は続いた。 リビングに出ると同時、敏明と明日羽は衝撃に襲われた。 まず鼻を直撃する芳香。そしてテーブルの上の鮮やかな彩り。 そこには麻婆豆腐やエビチリ、チンジャオロースといった日本人に愛されている中華料理が並んでいた。 マーボー豆腐はぷるんとした食感が見た目からも伝わるほどつやめき、山椒の香りが立ち上っている。 エビチリもごろりとした海老によく餡が絡まっていた。 チンジャオロースはプロの技かと思うほど細く刻まれ、ピーマンの鮮やかな緑が油で照り光っている。 どの料理も見た目や香りから、一般家庭でよく使われる丸味屋や味の素の中華料理の素ではないことがわかった。きちんと別個の調味料で巡理が味付けしているのだ。 「なんだ、やけに豪華だな。気合いはいりすぎじゃないか?」 「そんなことないよー」 簡単に言ってのける巡理の額には玉の汗が浮いていた。Tシャツがちょっと汗で張り付いていてセクシーになっていたりするが敏明は気付いただけで特に何も言わずテーブルに向かった。 「今日は何かお祝いかい? 誰かの誕生日とか」 「ううん、普通に作ってみただけだよ。食べ盛りが四人もいるしね」 巡理の言葉に、敏明と明日羽は顔を見合わせた。 「そういえば、昨日また一人来てたな」 「ああ、私もまだ詳しいことは聞いていなかったんだが」 「高田春亜ちゃん、中学一年生だよ」 「ちゅういち!?」 敏明は叫びつつ、昨晩風呂場で出会った女性を思い出す。あの後ろくに話をする間もなく気絶し、朝になったら春亜はすでに家を出た後だった。 記憶に残っているのは金髪と見事なおっぱいだけだ。 「……なに、トッシー?」 つい巡理の胸元を見ていると、低い声で訊ねられ、なんでもないとだけ答えた。 やっぱ犯罪になんのかなぁと思いつつ、三歳下の少女に護衛される自分ってなんだろうという疑問についてしばし思考を巡らせる。 「もう帰ってきてるのか?」 「うん、さっきお風呂あがってきたからすぐ来ると思うよ」 と、そのとき廊下から鼻歌と足音が近付いてきた。 「ごっはん、ごはーん♪」 「噂をすればなんとやらだな」 みんなが注目する中リビングに現れた春亜は、バスタオル一枚巻いただけの姿だった。 「なっ」 「お、おいしそー。何? 今日ってパーティ? ひょっとしてアタシの歓迎会とか?」 「……あの、高田さん?」 「さん付けってなんかやだなぁ」 「……高田、服をちゃんと着てこい」 「えー、いーじゃんべっつにぃ。子供にヨクジョウするような変態さんがいるんならアレだけど」 春亜の言葉に敏明は反論しづらい。どんな言葉を使ったとしても、自分が変態だから危ないと言うようなものだ。 それを見かねたのか、単に気に入らなかったのか、明日羽が代わりに窘める。 「高田。女の子がそんな格好ではしたないぞ。食事のときにはきちんと服を着るものだ」 「むー、しょうがないなぁ」 言いつつ、いきなり体からバスタオルを剥ぎ取る春亜。 「なっ!」 瞬間、 「目が! 目があ!」 敏明の右目を明日羽の手が、左目を巡理の手が見事に塞いでいた。どちらも勢い余って指先が少し目潰し入っている。 「おおお……二度ネタもダメだと思う……」 「あっはっはっは、何してるのおネエちゃんたち」 苦しむ敏明を見ながらケラケラと笑う春亜は、チューブトップにホットパンツといういでたちだった。バスタオルの下にちゃんと服を着ていたのだ。 「紛らわしいことを……」 「いやぁ、面白いね。気に入っちゃったよ、とっしーのこと」 「とっしー言うな。つか危ないから自重してくれ、いろんな意味で」 「ジチョウってなに? おいしい?」 がっくりとうなだれる敏明を尻目に、春亜はさっさと席に座る。 「いただきま~す」 勢い良くおかずを頬張り、白米をぱくぱくと口に放りこんでいく。 その食べっぷりに毒気を抜かれた敏明たちは、同じように食卓に座っていただきますと唱和した。 夕餉の味は抜群だった。 なんかラルヴァとか異能とかどんどん遠ざかってるような……次あたりバトらないかんかな。 トップに戻る 作品保管庫に戻る
https://w.atwiki.jp/ocg-o-card/pages/1666.html
シャイニングソルジャー Part14-14 通常モンスター 星4/光属性/戦士族/攻 500/守 100 光を操る戦士。必殺技シャイニングショットで敵を撃ち抜く。 攻撃力の弱さに全俺が泣いた -- 鑑定人 (2007-07-09 20 58 18) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/sfcross/pages/15.html
2chスレ 稼働からかなり過ぎたこともあり、シャイニング・フォース クロス関連の2chスレは全てdat落ち消失。 現在、SFCを謳うスレッドは、ある悪質なプレイヤーの落書き帳と化しています。 + 過去スレ 本スレ シャイニング・フォース クロス part15http //jfk.2ch.net/test/read.cgi/arc/1269504678/ シャイニング・フォース クロス part14http //jfk.2ch.net/test/read.cgi/arc/1267889289/ シャイニング・フォース クロス part13http //jfk.2ch.net/test/read.cgi/arc/1266583832/ シャイニング・フォース クロス part12http //jfk.2ch.net/test/read.cgi/arc/1265042652/ シャイニング・フォース クロス part11http //jfk.2ch.net/test/read.cgi/arc/1263834469/ シャイニング・フォース クロス part10http //jfk.2ch.net/test/read.cgi/arc/1262776718/ シャイニング・フォース クロス part9http //jfk.2ch.net/test/read.cgi/arc/1261751609/ シャイニング・フォース クロス part8http //jfk.2ch.net/test/read.cgi/arc/1261124319/ シャイニング・フォース クロス part7http //jfk.2ch.net/test/read.cgi/arc/1260622007/ シャイニング・フォース クロス part6http //jfk.2ch.net/test/read.cgi/arc/1260104286/ シャイニングフォース・クロス part5http //jfk.2ch.net/test/read.cgi/arc/1259340999/ シャイニングフォース・クロスpart4http //jfk.2ch.net/test/read.cgi/arc/1256731724/ シャイニングフォース・クロスpart3http //jfk.2ch.net/test/read.cgi/arc/1248042867/ シャイニングフォース・クロスpart2http //jfk.2ch.net/test/read.cgi/arc/1241669027/ シャイニングフォース・クロスpart1http //jfk.2ch.net/test/read.cgi/arc/1239798606/ 関連スレ シャイニング・フォース クロス 初心者質問スレ2http //jfk.2ch.net/test/read.cgi/arc/1266809109/ シャイニング・フォース クロス 初心者質問スレ1http //jfk.2ch.net/test/read.cgi/arc/1260587206/ 予想通り失敗したシャイニング・フォース クロス 3http //jfk.2ch.net/test/read.cgi/arc/1267620001/ 予想通り失敗したシャイニング・フォース クロス 2http //jfk.2ch.net/test/read.cgi/arc/1261926416/ シャイニングフォース・クロスはなぜ失敗したのかhttp //jfk.2ch.net/test/read.cgi/arc/1255177947/
https://w.atwiki.jp/codeofjoker/pages/564.html
Ver. 1.2 カードNo. 1-2-088 種類 インターセプト レアリティ R 名称 シャイニングアロー 属性 黄 CP 3 アビリティ あなたがプレイヤーアタックを受けた時、あなたのライフが3以下の場合、全てのコスト3以下のユニットを消滅させる。 条件付のリセットを行う黄属性インターセプト。 発動すればお互いに大型ユニットのみが残る。 ライフ3の盤面では相手のフィールドにコスト4以上のユニットがいる場合が多い。 【次元干渉】や現世のイザナギなどに繋ぐフォローも用意しておきたい。 特に効くのはコスト3以下のユニットを主体とする【珍獣】【忍者】【昆虫】デッキなど。 DOB稼ぎと対策カードとして採用が検討できる。 フレーバーテキスト 弱者を殲滅する、無数の光弾。絶望を味わい、天に粛清を願った時、その心からの言葉は神に届くのかもしれない。
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/56392.html
登録日:2024/06/06 Thu 06 16 00 更新日:2024/06/28 Fri 14 46 05 所要時間:約 ? 分で読めます ▽タグ一覧 イナズマイレブン インビジブル オリオンの刻印 オーストラリア オーストラリア代表 サッカーチーム シャイニングサタンズ タイムトランス チーム 催眠術 太陽のギロチン 悪魔 シャイニングサタンズは、イナズマイレブン オリオンの刻印に登場するオーストラリア代表サッカーチームである。 IFルートの今作では無印三作目「世界への挑戦!!」編で登場したビッグウェイブスと入れ替える形で登場した。 ●目次 【概要】 【作中(アニメ)における活躍】 【メンバー】監督/コーチ 【必殺タクティクス】 【余談】 【概要】 フットボールフロンティア・インターナショナル(以下FFI)のオーストラリア代表チーム。 チーム名通り全選手、監督の名前はソロモン72柱などの悪魔が由来で世宇子中の選手の様に捻りすら無いそのまんまなネーミング。あと魔界軍団Zとも関係はない ビッグウェイブスが海洋系モチーフだったのでオーストラリアに悪魔との組み合わせはかなり異質かもしれない。 強いて言うのなら、タスマニアデビルやモロクトカゲ(ソーニィ・デビル)を元に拡大解釈した結果悪魔をモチーフにしたと考えられる。多分 (太陽の)光にいる悪魔という意味合いから「太陽のサタン」という異名を持つ。 催眠術(ヒプノシス)を使ったトリッキーなプレーを行う。更にメンバーの何名かはオリオン財団所属のサッカープレイヤー「オリオンの使徒」で監督もオリオンの支持者であることから、反則行為を行うなど手段を選ばない。 ユニフォームのカラーは紺/黄(FP)、柿色/黒(GK)が特徴。 【作中(アニメ)における活躍】 初登場はアニメ5話。FFIアジア予選第2回戦で日本代表イナズマジャパンと対戦。 試合前は情報規制を敷いており、相手チームに一切対策を講じさせようとしなかった。 試合前半は日本が先攻するが催眠術で翻弄。サタンが必殺技で2点ゴールとリードを広げるが、一時帰国してきた雷門夏未がオーストラリアの情報を調査しており「目を閉じてプレーする」というヒントを日本の選手に与えたことで催眠効果を遮断されて攻略、鬼道有人の必殺技で1点決められるが、サタンが鏡を使った反則行為で攻め上がり、再び1点ゴールでリードして前半終了。 一方で日本は稲森明日人や灰崎凌兵の証言を受けた鬼道が一星充が味方に反則行為を仕掛けていると考え、趙金雲監督から一星が海外でプレー経験がある「国家友好親善大使」の選手である以上規定時間内により試合から下ろせないと言われたことで鬼道自ら一星の排除に乗り出す。 試合後半はサタンが4点目を決める中、鬼道の指示を受けた灰崎と吉良ヒロトが反則行為を仕掛ける一星や使徒の選手にボールを故意にぶつけるラフプレーの抗争に発展。※公式試合です。 オーストラリアの切り札枠で交代出場したルシも坂野上昇の機転で戦意喪失、円堂守が新技でサタンの必殺技を止めたのをきっかけに日本の怒涛の必殺シュートで同点へと並ばれ、灰崎と吉良の必殺シュートで逆転されて4-5で敗北。 なおお鬼道たちの一星の排除はそのやり方に納得出来ずにいた明日人が一星をとどめから庇ったため失敗に終わった。 【メンバー】 サタン・ゴール CV 岸尾だいすけ 「日本などは眼中に無い。我々の戦術に落とし、葬るまでだ!」 「フフフフフ…絶望を味わうといい。」 「迷える子羊はマロが迷うことなく、地獄に送ってててててやるよ~!! カカカカカッ!!」 FW/背番号9 『3つの顔の幻術師』 オーストラリア代表チームのキャプテン。 3つの人格を持ち、試合中に首の動きで 性格を切りかえて狂気的なプレイをする。 (イレブンライセンスより) シャイニングサタンズキャプテン。誕生日は6月6日。 名前の由来はまんまサタンから。キリストに喧嘩売っているとしか言いようがないDQNネームである(*1) 「オリオンの使徒」の一人。右首筋にオリオン座の刻印が刻まれている。 シューズの中に鏡を仕込んでおり、太陽光の反射で相手選手の目を眩ますという反則行為を仕掛ける。 同じ使徒であるサルからは「サタン様」と呼ばれている。だからと言ってゲギョゲギョと笑わないし、魔力も持っていない 上記の二つ名の通り3つの人格を持っており、首の傾きの位置で性格と外見が変化する。他作品で言うならこのキャラに近い。 唯一の共通点は髪色が薄い色の前髪と濃い色の後髪の2色に分かれていること、皺眉筋に沿って繋がっている眉毛であることぐらい。 ちなみに人格ごとの名称はイナズマイレブンACのカード裏の説明で明らかとなっている。 ◇各性格の詳細 豪傑 首が左に傾くと現れる。 髪が紅葉色で全体が外にはねた形状、目縁が濃い。 一人称は「我」。 3人格の中でもメイン格であり、イレブンライセンスはこの顔である。 冷静 首が右に傾くと現れる。 髪がオレンジ色で全体が垂れ下がった形状、目縁が薄い。 一人称は「僕」。 豪傑の時と比べると静かに感じられる。 狂気 首が中心にくると現れる。 髪が深紅色で全体が尖って逆立った形状、眉毛が釣り上がり焦点の合わないギョロ目となる。 一人称は「マロ」。 喋り方や動きがバグったかのようにハイテンションな口調と化す。あと何故か公家口調になる 試合後半のフォーメーション、イレブンプレカのサンプルやBOX1巻のリーフレットなどではこちらの顔が使われている。 なおこの人格だけ豪傑と冷静と比べて作中でも明らかに真価を発揮してないように見え、円堂の新技に完全に止められ、スローインでも鬼道にタックルで飛ばされたりと良いとこなしである。 担当声優の岸尾氏は過去にイナズマイレブン(1作目)で帝国学園の佐久間次郎を演じていた(*2)。 余談であるが、前期OP「舞台はデッカイほうがいい!」で登場した時は5話まで外観が豪傑、髪色は冷静というものだったが、6話及び円盤化1話で外観の方に修正が入った。 必殺技 タイムトランス シュート技。周りを亜空間で展開し、ボールの下を回転する時計の針が特定の時間を指したところでシュートを決める。シュートを放つとボールの動きが止まり、相手がキャッチするタイミングでボールが急に速くなり、時間差でズラして破るというもの。 GOで登場した「マボロシショット」の様なトリッキータイプのシュート技といえる。 このシュート技によって試合前半は円堂の「風神雷神」を破り続けハットトリックを決めた。 後半でも4点目を決めたが、夏未の出した三色団子をヒントに円堂が風神、雷神から更にもう一体のマジンを召喚すればいいという超次元な閃きで編み出した「ゴースト」を召喚してついに止められてしまった。 終盤狂気人格で繰り出した際に完成型の「風神雷神ゴースト」でゴールを阻まれ、完全に追加点狙いは潰れた。 ちなみにシュート時の時計の針は「6時16分」を指しているが、これは「ヨハネの黙示録」の獣の数字(666)の異読(616)から来ている。 パズズ・ザハム CV:布施川一寛 GK/背番号1 褐色肌、後ろを結び、頭頂部を二本の角のように逆立て、両サイドに2本の白のボーダーラインが入った無造作な灰色の髪が特徴。鼻にある横一文字の黒い線のフェイスペイントが塗られている。 試合前半では鬼道の「オーバーヘッドペンギン」を止められず破れてしまう。後半では序盤こそシュートを防いでみせたが、日本の猛攻を抑えられず破れ続けてしまった。 名前の由来はまんまパズズから。 必殺技 太陽のギロチン キャッチ技。右手に巻かれた鎖のオーラを太陽に向けて飛ばし、降ってきた炎のギロチンでボールを真っ二つに斬って止める。 試合後半で不動の新シュート技「マキシマムサーカス」を止めて見せるが、灰崎の「パーフェクトペンギン」、吉良の「ザ・エクスプロージョン」、氷浦、鬼道、灰崎、不動の「デスクラッシャーゾーン」で同点に並ばれ、灰崎と吉良の「ペンギン・ザ・ゴッド デビル」で逆転されてしまった。 アガリア・レプト CV:無し DF/背番号2 褐色肌で大柄のゴリマッチョ体型、オールバックの黒髪で前髪とサイドの一部が黄土色で角に見立てた形状、黒の反転目に口元の2つの縦の傷跡と厳つい顔つきをしている。 名前の由来はまんまアガリアレプト(*3)から。 デモゴルゴン・アノー CV:無し DF/背番号3 褐色肌で太った体型、オールバックで頭頂部と両サイドをアフロパフにした青緑色の髪、鼻が黒く出っ歯というコアラとかマーモットの様なブサカワな顔つきをしている。両目の下に黄色いフェイスペイントが塗られている。 名前の由来はまんまデモゴルゴーンから。 ベルフェゴール・イノス CV:無し DF/背番号4 後髪を一つ編み、前髪部分を逆立てた無造作で下が黒く染まったマルーン色の髪。尖った耳で左上の八重歯が特徴。両頬に縦線のフェイスペイントを塗っている。 名前の由来はまんまベルフェゴールから。 アムドゥ・スキアス CV:無し DF/背番号5 色白で両サイドが胸まで細く伸びた薄いグレー系の白髪、オッドアイ(右目が赤色、左目が黄色)で正統派なイケメン顔が特徴。 名前の由来はまんまアムドゥスキアス(*4)から。 ベルゼ・ブブ CV:無し MF/背番号6 斜めになったおかっぱ頭で右側がピンク色、左側が黒色のツートンヘアー、眉毛はピンク色なのが特徴。 試合後半でルシと交代してベンチに戻ったのだが…ルシがガープと交代したにもかかわらずいつの間にかフィールドに戻っているというシーンミスが起きている。 名前の由来はまんまベルゼブブから。魔界軍団Zにベルゼブという同じ由来のメンバーがいる。 ベリアル・ノーゼ CV:無し MF/背番号7 褐色肌で小柄な体型、右側を長く伸ばし、ツインテールにした紫色とピンク色のツートンヘアーが特徴。 性別に関しては2024年現在も不明。試合中に顔がハッキリと写ったシーンやセリフが無かったことに加え、公式が発表していないためである。BOX1巻のリーフレットではハッキリとした顔写真が公開されたが、判断に迷う顔つきであった。 名前の由来はまんまベリアルから。なお魔界軍団Zにもベリアルという同名のメンバーがいるが、こちらは男性である。 アスモ・デウス CV:弘松芹香 MF/背番号8 右目が水色に染まった前髪に隠れ、前髪がセンター分けの紫色、後髪が外にはねた黒色のロングヘアー。隈が付いている垂れ下がった目が特徴。 試合後半の時に一星とアイコンタクトをとっていたが、彼も「オリオンの使徒」の一人なのかは不明。 名前の由来はまんまアスモデウスから。 サル・ガタナス CV:烏丸祐一 FW/背番号10 長身体型、左目が前髪に隠れ、細長い水色の髪と後髪を前に出して捻りネクタイの形状にしたダークグレー色のロングヘアー、痩せた顔つきで額に瞼を閉じた三つ目のマークが付いているのが特徴。 「オリオンの使徒」の一人。シューズの中に鏡を仕込んでいる。 敬語口調の慇懃無礼な人物。「イーヒヒヒ」と魔女みたいな笑い方をする。 試合前半ではアスとの連係で、両腕を使った催眠術をかけて明日人からパスで貰う形で奪い(*5)、吹雪士郎のアイスグランドも封じて突破するが、夏未からのヒントを受けた明日人にトリックを破られた。 試合後半はアスと共に反則行為を仕掛けるが、灰崎と吉良からラフプレーの報復を受ける。 名前の由来はまんまサルガタナス(*6)から。 アス・タロト CV:松田修平 「我らが目指すは世界という太陽の下!」 FW/背番号11 褐色肌で大柄のゴリマッチョ体型、前髪部分を牛の角に見立てた茶色のロングヘアーが特徴。両サイドの髪に黄色の髪留めを付けている。 「オリオンの使徒」の一人。こちらもシューズの中に鏡を仕込んでいる。 堅物で武人気質な性格。サルからは暑苦しいと言われている。 試合後半はサルと共に反則行為を仕掛けるが、灰崎と吉良からラフプレーの報復を受ける。 終盤で「イナズマジャパンに引導を渡す我らが切り札である新タクティクス」を発動しようとした矢先、灰崎に前口上の長さを突っ込まれボールをぶつけられキャンセルされてしまった。 名前の由来はまんまアスタロトから。魔界軍団Zにアスタロスという同じ由来のメンバーがいる。 ルシ・ファノス CV:藤原夏海 「ルシ…必ず、やる。」 MF/背番号13 控え選手。右側部分と両サイドの先が折れ曲がった形状のアイスグリーン色の髪、睫毛も髪色と同色なのが特徴。中性的な顔つきをしている。 一人称は「ルシ」。無感情で抑揚のない喋り方をする。 試合後半中にベルゼと交代出場。 ルシ…ターゲット、ロックオン。 明日人、風丸、吹雪を候補に定めた中で、何故か坂野上昇をターゲットにして彼の排除を仕掛ける。 実は右足のスパイクシューズの先端にナイフを仕込んでおり、周りに気づかれないように(*7)ターゲットの相手選手の脛を斬りつけて負傷させるという、イナイレシリーズの中でも生々しい危険行為を行う。超次元サッカーどころかスポーツマンシップ以前の問題 作中では明言されていないが、シューズの仕掛けなどから彼も「オリオンの使徒」の一人と思われる。 不動の背後からボールをスライディングで奪い取り、立ちはだかる坂野上の左脛を瞬時に斬りつけることに成功するが、坂野上は反則を止めるため包帯の応急処置をとって試合続行。 二度の対峙時にナイフを出したところを坂野上がすかさず指差しと大声のオーバーリアクションで審判に気づかせようとしたため、すぐにシューズ内に収めてやり過ごす。 氷浦からのパスを貰った坂野上の前に三度の対峙でナイフを出した所を蹴ってきたボールに突き刺されたことで抜け出せず、坂野上がコピーした氷浦の「氷の矢」でボールを氷漬けにされた状態からのキックでナイフを折られてしまった。 「ルシのアイデンティティー…消滅。」と項垂れ戦意喪失。ガープと交代してベンチに戻っていった。 不正を見抜ける坂野上をターゲットにしていたのが最大のミスとも言える 名前の由来はまんまルシファーから。 ガープ・レデル CV:無し MF/背番号14 控え選手。薄暗い肌の大柄で痩せた体型で頭頂部と両サイドだけ残した黒のモヒカンヘアー、スカルメイク(*8)が特徴。その格好と国柄から某ポストアポカリプス映画を意識しているのかもしれない。 試合後半で戦意喪失したルシと交代出場。なお肝心の活躍は一切無し。 名前の由来はまんまガープ(*9)から。 名前とポジションはBOX1巻のリーフレットより判明。 監督/コーチ ディアボ・ロス CV:山岸治雄 「フフフ…引き込んでやる。闇以上に深い邪悪な光の中に…。」 シャイニングサタンズ監督。小太り体型で前髪をセンター分け、頭頂部が角のようにはねているターコイズグリーン色のボブカット、尖った鼻毛を伸ばしているオッサンその1。スーツの上に紺色のロングコートを着用している。 いかにもな悪人面の通り、試合に勝利するためなら手段を選ばない。 チームの詳細を情報規制で対策と自信満々だったが、結果的に逆転負けされてしまい困惑していた。 観客席でお菓子を食べてた通りすがりの美少女曰く、「作戦を隠すことばかり必死で(逆境に追い込まれるたびに成長を遂げる)日本の個性を見誤っていた」と敗因を指摘している。 名前の由来はまんまディアボロス(ラテン語・ギリシャ語で『悪魔』)から。唯一特定の悪魔の名前ではない。 シモン・アザゼル CV:疋田高志 シャイニングサタンズアシスタントコーチ。ティール色のソフトモヒカン、細い面長で尖った鷲鼻に左上の八重歯、眼鏡をかけているオッサンその2。黒のジャージを着用している。 名前の由来はまんまアザゼルから。唯一苗字に位置している。 【必殺タクティクス】 インビジブル 守備型の必殺タクティクス。フィールドプレイヤー全員がヒプノシスで周囲に濃霧を発生させて相手から見えなくなるように見せかけてボールを奪う。 上述の通りサタンやアスが語っていた「切り札」と言われる別の必殺タクティクスもあったことが示唆されているが、最後まで使われることはなかった。 【余談】 2024年現在もサタン・ゴール以外のオーストラリアの選手全員のプロフィールが不明のままである。 シャイニングサタンズは無印一期で登場した尾刈斗中を意識しているかのような以下の類似点がある。 オカルトモチーフ 催眠術を使った戦術 多重人格のキャラクターがチームにいる(尾刈斗監督の地木流灰人、シャイニングサタンズキャプテンのサタン・ゴール) オリオンの刻印放送終了後にゲーム「イナズマイレブン 英雄たちのグレートロード(現・英雄たちのヴィクトリーロード)」としてストーリーそのものを完全オリジナルに変えることを発表したため、(開発の進捗によるが)現状ゲームに出るかどうかも分からず、チームの全貌が明かされることがない状況となってしまった。 2022年7月の開発ブログでは過去作のキャラクターは別枠の「クロニクルモード」で登場させると説明。 2023年9月の東京ゲームショウにてコラボキャラを除いて今までのシリーズに登場したチームがほぼ全員登場するとの事でシャイニングサタンズも登場が確定した。 追記・修正お願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ ▷ コメント欄 [部分編集] 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/mayshared/pages/306.html
入学式こそ騒動に見舞われて出席できなかったが、敏明は翌日からは普通に授業を受けることが出来た。 といっても、最初の一週間ほどはこの特殊な学園についての説明ばかりが続いた。 異能関連の予備講習、選択授業の確認やクラブ活動に向けたイベントなど。 通常のカリキュラムは二週間目から始まることになっていた。 その特別編成の一週間のうちに、敏明は一つ理解したことがある。 この双葉区という埋立地には、というより、双葉学園にはラルヴァと呼ばれる化け物が非常に多く出現する。 連中が何のためにどこから来るのかはよくわかっていないが、とにかく日に数度はラルヴァと、それを退治する学生の姿を目撃することが出来た。 言ってみれば、それは双葉学園における日常の風景なのだ。 恐ろしい化け物との戦いだというのに、中には人だかりが出来てやんやの喝采が起きていることさえある。 「キャー水分さーん!」「ルールくんやっちゃえー!」「全裸! 全裸!」「会長サイコー!」などが主な歓声の内容であった。 一度、人の少ない場所ででかいラルヴァに遭遇してしまい、命の危機すら覚えたが、なぜかそのラルヴァはいきなり大砲にでも撃たれたように吹っ飛んで爆散してしまった。 そのとき、赤い布のようなものが素早く視界を過ぎったようにも見えたが、おそらく気のせいだ。 敏明はまだ日も高いうちから家路を急いでいた。 今日は彼が暮らす祖父宅に、自分の護衛を引き受けてくれた明日羽が荷物をまもめてやってくることになっていた。 学園では、今日から部活やサークルの勧誘が解禁になった。 たくさんの校舎を持ち、正門までかなり距離のある学園の敷地内で、果敢にアタックしてくる在校生とそれにもみくちゃにされる新入生とに阻まれて、微妙に放課後の時間をロスしてしまっていた。 彼女は一応、剣道部に所属しているらしかったが、最近は幽霊気味らしく、勧誘には加わらずにすぐ家に来るという話だった。 さして長くない距離を全力疾走し、敏明が家に着いたときには玄関先に二人の少女の姿があった。 巡理と明日羽だ。 二人はそれぞれにカートを押していて、小さな棚や布にくるまれた荷物が載っている。 「すいません、お待たせしました」 「いや、私も今来たところだ」 「メグもセンパイの荷物運ぶの手伝ってたんだな」 「ううん、手伝ってないよ?」 「でもその荷物って」 「これはボクの」 「……は?」 「ボクも今日からこっちに住むことにしたからネ」 「したからって……」 「若い男女が一つ屋根の下に二人きりってまずいっしょ?」 「確かにそれはそうだが、お前んち、そこじゃん」 敏明はすぐ真隣に建つアパートを指差す。 それに対して巡理はチッチッチと欧米人みたいに指を振ってみせる。 「トッシーはスケベさんだし。これだけの距離をボクが駆けつけるまでにセンパイを『にんっしんっ』させちゃうでしょ」 「さらっとセンパイを引かせる発言をするな!」 問題の焦点が一段ぶっとんでいたが、やはり二人で暮らすということには問題があるのも理解しているため、敏明も強くは否定できない。 「まあ……メグがいてくれたほうがいいか。色んな意味で」 彼女いない暦=年齢の敏明にとって、家族でも幼馴染でもない女性が同じ家に住んでいるという状況はかなり緊張を強いられるものだ。 そこに巡理がいるというだけで、かなり精神的に変わってくるだろう。 加えて、彼女の家事スキルも心強い。 「ちなみに、すぐに対応できる人員は少ないが、今後も護衛は増やされるかもしれないということだよ」 「なんか大仰ですね……俺を守るためにって」 「それだけ大変な異能ということだろう。詳しくは知らされていないが『暴走』の可能性すらあるらしい」 「なんだそのありがちな……いえ、なんでもありません。とりあえず荷物運んじゃいましょう」 双葉管理の邸宅は、それなりの大きさで十分な部屋数を備えた二階家だ。 敏明の自室とは別に、まだ使っていない部屋が残っていた。一つは祖父の部屋だったが、当人がなかなかこの家に帰ってこない上、ろくに家具も置かれていない。 物置代わりになっていた空き部屋から、敏明がダンボールを祖父の部屋に移し、その間に女子二人は自分の荷物を持って入ってくる。 明日羽は和室、巡理は小さめの洋室に入ることになった。巡理のアパートの部屋はまだ契約が続いているので、彼女は荷物などは大半そちらに残している。 一通り荷物を運び終えると、三人はリビングで一服する事にした。 「緑茶しかないですけど、いいですか?」 「ああ、構わないよ。コーヒーなどは飲めるけど好きではないし」 「和風好き……鉄板剣道キャラで攻めてくるね」 「鉄板? なんのことだ?」 親指立てた巡理に首をかしげる明日羽。 苦笑しつつ、敏明は湯を火にかけ、買い置きの煎餅をテーブルに出していった。 それから三人でお茶を飲みつつ、放課後の予定や家事の分担などを取り決め、それぞれの荷解きを再開した。 敏明も未だにすべての荷物を開けていなかったので、ついでに自分のダンボールをあけていくことにした。 その晩、何の因果か(というかもちろん敏明の手のせいで)お約束イベントは早速発生した。 脱衣所のドアを開けた瞬間、目の前に見えた肌色に硬直する敏明。 だが、 「あぁ、悪いなメグ」 相手が下着姿の幼馴染であることに気付くと落ち着いた様子でドアを閉めた。 実は中一まで一緒に風呂に入っていた相手である巡理には、敏明からしてみると異性という感覚がほとんどない。 「もー、トッシーのエッチ」 巡理のほうにもあまり恥らうアクションがないのも問題であった。 三十分後、メグがリビングで涼んでいることを確認した敏明は再び脱衣所のドアを開け、 「シッ」 パシン、という小気味良い音と共に顔面を何かに強打された。 「目が! 目がぁ!」 それはタオルだった。微妙な湿気を帯びて重みを増した布が、鞭のようにスナップを利かせて叩き付けられたのだ。目だけでなく顔面全体が痛む。 「あぁ、すまない。ついとっさにやってしまった。実家の道場生に風呂を覗かれるうちに癖になってな」 「なんてうらや……いや、けしからん連中だ」 「君も似たような真似をしたわけだけどな?」 「いや、なんというか不可抗力です。ええ。ちっとも見えなかったし」 顔を抑えてうずくまったままの敏明を見下ろして、下着姿の明日羽は何事かを考えるように顎に手を当てて唸る。 「ふ……む。敏明クン」 「はい?」 「これから同じ家に暮すわけだし、敬語は無しにしないか」 「は、ああ……いいんですか?」 「堅苦しいのは道場だけで十分だ。歳だって一つしか違わないしな」 「じゃあ……これからは、そういうことで。あ、呼び方はセンパイでいいんで・・・いいのかな?」 「それは君に任せるよ。私は敏明クンと呼ばせてもらう」 「わかりまし……わかったよ、センパイ」 さらに三十分後、明日羽がなにやら客間で座禅をしているのを確認した敏明は脱衣所のドアを開け、 「ごめんなさ……って誰だ!?」 見知らぬ人間が全裸で立っていたのに気付いて思わず声を上げた。 同世代くらいの女子が下着もつけていないということ以上に、赤の他人が風呂に入ろうとしているという状況が気になってしまった。 彼女の明るい金髪とつぶらな瞳にはまったく心当たりが無い。ついでに言えば胸元のボリュームもなかなかのものだ。 「あ、やっほー、君がとっしー?」 「とっしー言うな」 少女のほうも、恥らうどころか隠す素振りすらなく敏明を振り返り、気軽に手をあげて挨拶をする。 そんな態度に、敏明の方が恥ずかしくなって目を逸らした。 「今日からアタシもキミの護衛だからよろしくねー」 「護衛……なのか?」 「そ。聞いてない?」 追加の護衛がやってくるとは言われていたので、まったく聞いていないわけではなかったが、 「今日来るとは聞いてないな……」 「いやね、本当は来週から来る予定だったんだけど、アパートおんだされちゃってさ」 「何をしたんだ?」 「部屋に飛び込んできた鳥ラルヴァと戦ってただけなんだけどねぇ。部屋の中荒らされたらたまんないからさ、外に出て戦ったんだけど非常階段ぶっ壊しちゃって」 「うーん……迷惑ではあるけど不可抗力じゃ……」 「その時、下着姿の女が暴れてるって通報されちゃって」 「下着で外に出たんかい」 「服着る余裕なんてなかったんだってば」 どうやら彼女には恥じらいという回路が抜けているということは理解し、敏明は溜息を吐きながらドアを閉めた。 「アタシは、高田春亜 たかだはるあ 。ヨロシク。あと早速だけどお風呂借りるよー」 それからまた三十分後、敏明はようやく無事に脱衣所に入ることが出来た。 「三連続イベントとか都合よすぎだろ、展開的な意味で」 ぶつぶつと独り言を呟きながら、服を脱ぎ浴室をそーっと開ける。まさかの四人目が、という心配は、しかし杞憂に終わる。 「ま、さすがにありえねえよなぁ」 言いつつタイル張りの床に下り、浴槽の蓋に手をかけたところでハタとあることに思い至る。 「……三人が入った後の残り湯?」 春亜と明日羽、巡理……はいいとして、彼女たちがつかったであろうお湯がその湯船の中には満たされているはずだ。 「……いいのか? いや、変に意識しすぎるのもまた問題だ。これから同じ家で暮すわけだしな」 逡巡は短く、というより自分の希望に任せ、敏明は蓋を開ける。 だが、溢れてくるはずの湯気は無く、満たされているはずの透明な液体も存在していない。 代わりに、そこには素っ裸の子供が寝そべっていた。 膝を抱くように丸まっているため、性別もわからない。 「なんじゃこりゃあ!?」 思わず叫び、一歩後ろに飛び退く。 それから恐る恐る覗き込んでみるが、動き出す気配は無い。 「……お、おーい?」 そっと手を伸ばして背中を突いてみる。反応無し。だが、感触は完全に人間の肌のそれで、作り物とはとても思えない。 思い切って腕を掴んで持ち上げてみても身じろぎ一つしない。 「よい……っしょ」 お姫様抱っこのように膝と腰を抱き上げ、湯船から出してみる。 「……ロリ?」 そこでようやく股間に突起物が見当たらないのを確認し、さてどうしたものかと首を捻ったその時だ。 「とっしー!」 「何事だ!?」 浴室のドアが勢い良く開き、巡理と明日羽の二人が突っ込んできた。 『……――』 吐息すら許さないほどの完全なる空間停止が場を固めた。 敏明の腕の中の幼女はもとより動かないが、三人はそれぞれに視線を交錯させつつ、まるで何かを待つように、とにかく押し黙ったまま動かない。 敏明は思う。悟空、はやくきてくれ、と。 脱衣所に遅れてやってきた悟空、ではなく春亜が一言。 「この状況で縮むとは、まだまだだね」 「そんな方向で元気になりたくねえ!」 思わずツッコんだ直後、明日羽の手刀の一撃で敏明は意識を刈り取られた。 ...とべこんちねうd 「……で、どっちとの子?」 「どっちのでもねえ!」 「え、まさかアタシの子か?」 「今日会ったのにか」 「恋に時間は関係ないよ」 「子供には時間が必要だ!」 「とはいえ、アタシ処女だし。あ、処女解体?」 「字が違うぞ字が」 「この子は救世主かぁ」 「どこまで妄想する気だ」 一つ前 トップに戻る 作品投稿場所に戻る
https://w.atwiki.jp/gundamwarnexa/pages/1656.html
GF13-017NJ シャイニングガンダム(真のスーパーモード) [部分編集] 第5弾 / ベストセレクション第3弾 UNIT 05C/U BN076S 5-茶2 1枚制限 戦闘配備 強襲 [1]:ゲイン [0]:改装[シャイニング系] (>起動):このカードが戦闘エリアに移動した場合、ステップ1つを指定する。その場合、(このターンの)指定したステップ中、このカードは、敵軍効果の対象にならない。 (注:場以外の場所から戦闘エリアに出た場合も起動する) シャイニング系 MF 専用「ドモン・カッシュ」 茶-武 宇宙 地球 [5][2][5] 05では、イラスト違いの「ネグザレアパラレル」が存在する。通常版・イラスト違いは共に森下直親である。
https://w.atwiki.jp/urawaza/pages/268.html
■MegaDrive Top | 目錄 | あ行? | か行? | さ行 | た行? | な行 | は行 | ま行? | や行? | ら行? | わ行? ■シャイニングフォースII 古えの封印 SHINNING FORCE II ■「攻略・參考」資料 □シャイニングフォースII 古えの封印 攻略メモ ■「裏技・攻略」情報 ●物理攻撃回避方法 戦闘開始前長按著右掣,就可以完成回避物理攻撃。(初回版確認) ●CONFIG MODE 在啟動電源後出現SEGA LOGO時,輸入上・下・上・下・左・右・左・右・上・右・下・左・上・B。成功的話會出現音效。 ●名前變更 完成遊戲一次之後,選擇「はじめから」,並在選擇主角名字時將游標移到「おわる」,按著START再按A 決定,就可以選擇改變其他角色的名字。 ●SOUND TEST 完成遊戲一次之後,選擇「つづきから」,在讀取資料途中長按著START和上不放再按C。 Top | 目錄 | あ行? | か行? | さ行 | た行? | な行 | は行 | ま行? | や行? | ら行? | わ行? ■MegaDrive
https://w.atwiki.jp/shining225/
取引未経験者がわずか半年で100万円から「億」の大台を 達成した、前代未聞の日経225先物デイトレ手法を 知能指数「155」の元プロファンドディーラーが伝授します。 絵 明るい未来をつかみとれ~シャイニング225 日経225先物の内容詳細はこちらをクリック http //www.infocart.jp/e/49453/130950/ 明るい未来をつかみとれ~シャイニング225の内容 ①日経225先物のデイトレ手法を記したマニュアル ②未経験者や多忙な方でも取引可! 携帯からも取引可能です。 ③購入後1年間の無制限無料メールサポート付! Shining225は現物株の変動のない 夕場の取引及び翌日へのポジションの持ち越しは 一切禁じています。 ですので、 欧米時間の急激な株価・為替変動などによる 資金への影響は一切ありません。 全てのショックは欧米から起こります。 日本からではありません。 そうゆう意味でも 夕場の取引及び翌日へのポジションの持ち越しを しないシステムになっています。 1日を建玉なしの状態できっちり締めくくり、 ぐっすり眠って翌日の相場へ挑むことができます。 勝率75.2%! 資産増加率115.6% 日中決済で持ち越しなし!! 明るい未来をつかみとれ~シャイニング225 日経225先物の内容詳細はこちらをクリック http //www.infocart.jp/e/49453/130950/
https://w.atwiki.jp/398san/pages/2467.html
《シャイニングドロー》 通常罠 自分のライフが3000以下の場合に、相手ターンにのみ発動できる。 自分のデッキからモンスターカードを1枚選択しデッキの一番上に置く。 原作・アニメにおいて―~ 遊戯王ZEXALにおいて登場した、ディスティニードローのようなもの。 アストラルと遊馬がオーバーレイした「遊馬×アストラル究極体ZEXAL」(提供画面でこう書いてあったが正式名称かは不明)が行ったもので、アストラルのセリフによると「最強決闘者の決闘は全て必然。ドローカードすらも決闘者が創造する!」らしい。 発動時メッセージ プレイヤー「罠カード発動 『シャイニングドロー』!」 ドローカードすら決闘者が創造する! プレイヤーは《カード名》をデッキの一番上に置いた!