約 3,621,558 件
https://w.atwiki.jp/minnasaba/pages/2611.html
女王従僕・玩弄慨殻:C (アーティガル) フォースレス・ラディガンド。 アマゾン女王ラディガンドを打ち負かすも魅了され下僕にされた際、 女装させられ騎士としての尊厳を砕かれた逸話に由来するスキル。 全盛期とは程遠いが、サーヴァントとしてのセイバーは『妖精女王グロリアーナならざる者の従僕のアーティガル』であるため、 女物の衣装を身に纏った姿で召喚される。 騎士としての尊厳を破壊するこの姿ではセイバーのステータス・スキル・宝具ランクが実際のものより二段階低くなり、 アイデンティティを踏み躙られた彼は性別・属性にまつわるバフ・デバフを受けることができなくなる。 マスターを自身が仕えるに相応しい主と認めることでこのスキルは解除され、 能力を抑えつけられた分、本来の姿に戻れば反動のように能力値が爆発的に跳ね上がる。
https://w.atwiki.jp/koakumasei/pages/97.html
, -‐- 、 _ イ | .l l. , ィ≦|l ヽヽ _ _i=二''二| | _,. ィ≦ / | Y  ̄ソ !ハ‐Y‐ lリ ヽ/- /_>' | /l / ヘ_|_// / | - ./. . .|!. /l. |-/ }、 /´ / |゚ { |'イ_ ノ イ l/./ ヽヽ-= ' / |ヘ| [ ¨{. | {^{ |/ / リ ノ } /三入=―-冖ヽ _,リ ̄ ヽ-=ヽ;;;;ノ ムにィ-=ヘ__| | |三三三三ニヽ } _,へヘ/| {_/ // Y_ノ=ミ、三三三三ヽソ /> ´. | / ./ ヾ | / ,l l∧''ィヽヽ三三≧=ュ V/ |.{ \ l〆 / .j /  ̄ ̄ ̄ ̄ '| ゝr< / / | __ ./ |. // rァ― ll /|_,, /´. イ{、 ,j lK__/jソ | |ゝ- '/ | /'' |ミ /イノ / | | / ./ /╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋ 【飛影】 筋力 A+ 耐久 C 敏捷 B+ 魔力 EX 幸運 D 技能 A+ 宝具 C++ 《備考》 ・願いは?。ステータス公開済み。 ・エミールを倒しにきたがアルトリアに凄まれ撤退した。 《所有スキル》 単独行動〔EX〕/自身で魔力を補える為、マスターからの魔力供給がなくとも全く問題ない。 分身〔A〕/敵からの攻撃を50%の確率で回避する。ただし幸運がA以上の相手からだと発動しない。 神出鬼没〔A〕/如何なる場所にも侵入し、物理法則を超えて出現する 《宝具》 マキビシランチャー/大量のマキビシを発射する武装。敵味方の判別機能は無く、最悪マスターも巻き込む。
https://w.atwiki.jp/minnasaba/pages/2335.html
【元ネタ】Fate/Apocrypha 【CLASS】キャスター 【マスター】 【真名】ジーク 【性別】男性 【身長・体重】165cm・53kg/190cm・80kg(変身時) 【属性】中立・善 【ステータス】筋力E 耐久E 敏捷E 魔力D 幸運B 宝具EX 【クラス別スキル】 単独行動:EX 憑依サーヴァントの亜種。 戦闘行動を取る際は魔力が必要だが、それ以外の一切において、通常の人間と変わらぬ存在となる。 本来であれば、年齢も人間とほぼ同等のはずだったが…… ホムンクルス:C+ アインツベルンの技術を流用して鋳造したホムンクルス。 偶然であるが、個性と優れた魔術の腕をもって生み出された。 【固有スキル】 人工英雄(偽):B+ 英雄ジークフリートの心臓を受け取り、フランケンシュタインの宝具電流が体内に流れたことによって作られた疑似英雄。 わずかな時間であるが、竜告令呪との組み合わせによって英雄───サーヴァントとして活動できる。 魔術:C 魔術回路から鋳造されたホムンクルスが持つ、天性の才能。 対象の構造を理解し、全く逆の組成をぶつけることで如何なる堅固な物質も破壊する術式を使用する。 ただし、それ以外の用途は一切ない。 竜告令呪:EX デッドカウント・シェイプシフター。 自身が所有する令呪を使用することにより、一時的にではあるが組み込まれたジークフリートの心臓を触媒として、ジークフリートに変身することができる。 制限時間はおおよそ三分間。 【宝具】 『灼熱竜息・万地融解(アカフィローガ・アルグリーズ)』 ランク:EX 種別:対人宝具(自身) レンジ:0(ブレスレンジはおおよそ50レンジ) 最大捕捉:1 竜種“ファヴニール”への一時的な形態変化をもたらし、強力な竜の息(ドラゴンブレス)を放射する。 生前において竜となって空を飛び立ったことに由来するが、本人的には人間の時とさしたる違いはない模様。 【解説】
https://w.atwiki.jp/amaterasu/pages/104.html
Scene.4サーヴァント八人八色 アーチャーの場合 「さて、まずは現状を把握しなくてはな」 鬱蒼と茂る木々の中で一際高い木のてっぺんに立ちながら、赤い外衣に身を包んだ男、アーチャーが呟く。 数分前、彼がここに飛ばされる前の状況を回想する。皆が寝静まった頃、彼は何時もの様に屋根で月を見ていた。 今日という日が終わり、日付が明日へと変わる刹那、突如として彼を魔力の奔流が襲った。何が起こったのか理解する間もなく、アーチャーはこの場所へと飛ばされていた。 「この区域に張られている結界のせいか隷呪も発動しないようだな。さて、どうしたものか」 月を見上げ、アーチャーは思案する。ふと、数キロ先をも見渡せる弓兵の目が一人の少年の姿を捉えた。 「あれは…?」 アーチャーの目線がその少年の背中に背負っている杖へと移る。 「魔術師か?なら話は早そうだな」 そう呟くと、アーチャーはその少年、ネギ・スプリングフィールドを追い、木々の間を飛び移っていった。 セイバーの場合 「ここは一体…?」 女子高エリアのグラウンド、そこでセイバーは目を覚ました。昼間は喧騒で包まれる学校も、この時間では闇と静寂が支配する空間である。 「今は事態の把握が先決。一帯に結界の一種が張られている事からみても魔術師がいると思われるが」 今後の行動を思案しているセイバーの耳に、ぐ~と自らの腹の音が聞こえ、思考が中断された。 「しまった。今日は夜食を大河にとられていた。このままでは朝まで持つかどうか…」 セイバーの脳裏に先程の、藤村大河との夜食を廻る熱い戦いと、苦い敗北が浮かぶ。 「とりあえず、あちらの建物のほうまで向かいましょう。何か食べ物があるかもしれない」 優先事項を人の発見・接触から、食料の補給に変え、腹ペコ騎士王は市街地エリアへと足を向けた。 ライダーの場合 「これは…すごい量の蔵書です。こんな所があったとは」 図書館島の深部、そこに自分の身長の数倍もある本棚に囲まれ、ライダーは感嘆する。桜と別れ、部屋で読書をしていた頃、彼女はアーチャー達と同じように転移され、気がついた時にはこの図書館島にいた。 「…と、いけない。一刻も早くここから出なければ」 ここを抜け出し、マスターである桜の元へ戻るという当初の目的を思い出し、ライダーは本棚の迷路を突き進む。 「しかし、一日ぐらい貸切でお邪魔したい物です」 大量の本に囲まれうっとりとした表情で溜息をつくライダー。彼女がここを抜けられるのはまだまだ先のようである。 バーサーカーの場合 「…」 鬱蒼と茂る森の中、バーサーカーはそこにいた。イリヤの命令でアインツベルン城へと続く森で番をしていたバーサーカーにとってアインツベルン城に戻るのは当然の事である。だが、彼はここを動かない。いや、動けないのである。 天然の落とし穴にはまり顔だけを地面に出したバーサーカーは身動きが取れずただ空を見上げている。 普段のバーサーカーならこの程度の脱出は軽い物である。だが、今この場にはマスターがいない。サーヴァントはマスターが近くにいない場合、能力は低下する。そのせいでバーサーカーは落とし穴の中身動きがとれなくなっていた。 「……」 無言のまま狂戦士は空にかかる月を見上げた ランサーの場合 「やれやれ、釣りの最中に飛ばされた場所が港ってのは何て冗談だ?」 愛槍の代わりに、釣竿を片手に、ランサーは苦笑を浮かべる。 「強制転移、そして飛ばされた先には変な結界が張ってある。きな臭いもんを感じるが…」 そういうと、ランサーは防波堤に座り込んだ。 「マスターもいない状況で戦うのもあれだしな。釣りでもして朝になるのを待つか」 あくびを一つし、ランサーは釣り糸をたらす。赤々と光る月光の元、釣り針にかかった魚が、ぱしゃんと水面を跳ねた ギルガメッシュの場合 「参ったなぁ…」 舗装された道路を金髪の少年、若返りの薬を飲んだギルガメッシュが歩いている。 「何の説明も無しに見ず知らずの土地に飛ばされてもなぁ」 ギルガメッシュは溜息をつく。 「とりあえず、どこか人がいる場所を探そうかな。こんな所をブラブラ歩いて補導なんてされたらたまらないや」 そしてギルガメッシュは行く当ても無く学生寮の方向へと足を向けた。 アサシンの場合 麻帆良学園の屋上で、アサシンは一人、月を見ていた。 「そなたは皆の所へいかなくてよいのか?」 アサシンが後ろの人影、桜咲刹那に尋ねる 「まだ全員は集まっていないので、少しお話ができれば、と。そういう貴方は?」 「なに、キャスターに闖入者が来ぬように見張っていろと命ぜられてな。退屈な仕事ではあるがマスターの命には逆らえん。だが、そなたのような可憐な小鳥と話せるのであればその退屈な時間も紛れよう」 「私が可憐な小鳥?そのような冗談は好きではありません」 楽しそうな笑みを浮かべ、会って間もない自分の事を、可憐な小鳥と言ってのけたアサシンに、仏頂面で刹那が返す 「冗談とは心外だな。私はあるがまま、見たままを口にしたに過ぎぬがな」 「冗談でなくても、あまりその手の軟派な言は好きではありませんので」 「それは残念」 変わらず仏頂面を浮かべる刹那に対し、アサシンは、やれやれ、と、苦笑し、おどける様に肩をすくめた。 「して、話とは?」 アサシンの言葉に刹那の目の色が変わる。 「先ほどの、貴方と同じアサシンと名乗った敵を倒した貴方の技に興味が湧いた」 刹那の言に、アサシンの眉がぴくり、と反応した。 刹那の脳裏に真アサシンを屠ったアサシンの剣撃が浮かぶ。うろたえる真アサシン目掛け襲い掛かり、切り裂いた三つの斬撃 「私の目がおかしくなければ、あの三つの斬撃はほぼ同時に放たれていた。どのようにすればあのような三連撃ができるのか。参考までに聞かせていただきたい」 自分を見据える刹那に対し、薄い笑みを浮かべアサシンが答える。 「まぁ、減るものでもなし。しかもそなたような小鳥の願いとあらば、喜んで答えさせていただこう。 だが、正確に言わせてもらうならば、あれは『ほぼ同時』ではない。『全ての斬撃はまったく同時』に放たれているのだ。三方向から同時に繰り出す斬撃。それが我が奥義、燕返しだ」 「全て同時に?しかしそんな事は物理的に不可能では…」 まったく同時に放たれる三つの斬撃。現実的に不可能なその攻撃について、更に刹那が追求しようとしたその時。屋上のドアが開いた 「刹那殿、皆集まったでござる。拙者達も参るでござるよ」 楓が刹那を呼びにきたのであった。 「やれやれ、どうやら語らいはここまでらしい。この話はまた後日。茶でも飲みながら話すとしよう」 そう言うと、アサシンは視線を校舎の外に戻し、自分の仕事に戻る。 そんなアサシンを、名残惜しそうに一瞥し刹那は楓の後を追った。 「しかし、完璧とは言えずとも燕返しの太刀筋を見るとはな。あの少女、小鳥かと思ったが大鷲かも知れぬな」 月を見上げ、アサシンは楽しそうにそう呟いた。 キャスターの場合 「つまり、お前達は聖杯を取り込んだ死徒の手によってこの世に受肉した。そういうことか」 学園長室、学校中の魔法先生がいる中、エヴァンジェリンの声が響く。 「ええ。本来ならばあれを裏切った時点で私達は消されるはずだけど、そこは私の宝具であれからの生殺与奪の権利を無効化して、こちらについた。という訳」 エヴァンジェリンの問いにキャスターが答える。そしてエヴァンジェリンは、次にアルクェイドへと顔を向ける。 「で、件の死徒は二十七祖の一人、ワラキアの夜、と」 「ええ、確かにあの感じはワラキアよ。夏にあいつは私達が倒したんだから、間違いない」 アルクェイド返答に、エヴァンジェリンは苦い顔を浮かべる。 「聖杯を取り込んだ二十七祖がこの麻帆良に潜んでいる、しかも奴は現世に具現化する間にも一方的にこちらへの攻撃ができる。何とも厄介極まりないな」 重い沈黙が部屋を支配する。 「アルクェイド殿とキャスター殿に一つ質問があるのじゃが」 学園長が沈黙を破った。 「お主等の知り合いに遠野と遠坂という御人はおるかの」 学園長の発言に二人の表情が変わる。 「遠野は私の知り合い。そう、やっぱり志貴達は来るみたいね」 「遠坂の方は私の知り合いよ。聖杯戦争の参加者の一人。たぶん坊や達も来るのでしょうけど」 キャスターとセイバーは、自分の知っているその人物がこの件に介入してくる事を予想していたのだろう。その両名の名を出されても大した動揺は無かった。 「混血にして三咲町の名家の遠野に、冬木の魔術師を統括している遠坂か。そういえば明日は橙子の使いも来ると聞いていたが」 エヴァンジェリンの発言を聞いたアルクェイドの目が見開かれる 「トウコ…ってミス・ブルーの姉の?」 アルクェイドの質問にエヴァンジェリンが頷く。 「そうだ。蒼崎青子の姉、人形師の蒼崎橙子だ。幸い奴には少なからず貸しがある。ここらで返してもらおうじゃないか」 エヴァンジェリンの顔に悪い魔法使い時の状態の笑みが浮かぶ。 「それと、埋葬機関も動いとるらしくての、明日あたりシスター・シャークティの元に現地に留まっている埋葬機関の者が来るようじゃ」 「…やっぱりシエルも来るか」 それも予想していたのだろう。げんなりした顔でアルクェイドは溜息をついた。 「とりあえず、じゃ。ワラキアの夜が具現化せぬ事にはワシらに打つ手はない。ワラキアが具現化するまで、戒厳令を引き、魔法先生及び、アルクェイド殿やキャスター殿達は、ちょっとした異変も見逃さぬよう頼むぞい」 学園長の発言に場の全員が頷く。会議も終わりをむかえかけたその時、扉の向こうからアサシンの声が聞こえた。 「取り込み中の所すまぬが客人をお連れした。入るぞ」 その声と共に扉が開く。そこにはアサシンともう一人、赤い衣装に身を包んだ男、アーチャーが立っていた。 「そこの少年を追跡していたら、見覚えのある侍と出くわしてな。大体の事情はアサシンに聞いた」 予期せぬ闖入者にキャスターは表情は一瞬凍りつく。 「なんで貴方がここに?マスターと一緒じゃないの?」 「私もよくわからん。気づけばここに飛ばされていた。もっとも…」 「貴方一人が飛ばされたとは考えられない。成る程、それが坊や達の来る理由という訳ね」 アーチャーの言葉を続け、キャスターはこめかみを押さえながら、溜息を一つついた。 「幸い、貴方達のマスターは明日には来るから問題はないでしょうけど、一応捜索はしておきましょうか。学園長様、そういうわけですので申し訳ありませんが…」 「うむ、だが今日はもう遅い。ここにいるものは皆明日も授業があるでの。とりあえず早朝から捜索を開始する。ということで宜しいかの?」 学園長の提案にキャスターとアーチャーは無言で頷く。 「よし。では会議はしまいじゃ。皆、明日以降も宜しく頼む」 その言葉に場の全員頷き、各自解散した。 「できれば、誰一人として犠牲が出ねばいいがの」 全員が部屋から出た後、窓から見える月を見て、学園長は一言呟いた。 Scene.4-END
https://w.atwiki.jp/minnasaba/pages/1660.html
白拍子 A (静御前) 神子とまで讃えられた舞踊。 特定の神様に向けられた神楽舞ではなく、より広い対象を魅了する歌舞。 Aランクともなれば、精神耐性スキルの無いサーヴァントのみならず、陰気を支配するとされる辰狐さえも魅了する。
https://w.atwiki.jp/bokuserve/pages/1394.html
【元ネタ】史実 【CLASS】アサシン 【マスター】六導玲霞 【真名】ヴァルデマー一世 【性別】男性 【身長・体重】177cm・61kg 【属性】秩序・中庸 【ステータス】筋力C 耐久D 敏捷A 魔力E 幸運A+ 宝具D 【クラス別スキル】 気配遮断:B サーヴァントとしての気配を絶つ。 完全に気配を絶てば発見することは非常に難しい。 【固有スキル】 カリスマ:B 軍団を指揮する天性の才能。団体戦闘において、自軍の能力を向上させる。 カリスマは稀有な才能で、一国の王としてはBランクで十分と言える。 破壊工作:E 戦闘を行う前、準備段階で相手の戦力をそぎ落とす才能。 敵兵力に対する直接的な攻撃ではなく、相手の進軍を遅延させたり、偵察や諜報を混乱させる技術。 戦闘続行:E 傷を負うくらいでは決して怯まない。 瀕死の重傷を負わない限り、その意志を打ち砕けない。 【宝具】 『火事場の逃げ力(シュトラキン・ア・カッキュヴェ)』 ランク:D 種別:結界宝具 レンジ:1~40 最大捕捉:100個 スヴェン三世の陰謀を回避すべく、燭台を倒して火事を起こし、 それに乗じて逃げた逸話の具現。 アサシンが家具や収納、装飾品などの物を“倒す”たびに幸運判定を行い、 成功した場合は“逃げの精神”によって構築された炎を発生させ、その物を燃やす。 この炎から立ち上る煙は、魔力で構成されたいわゆる“チャフ”として機能し、 煙の中にいる自軍の隠密性と、撤退成功率を飛躍的に上昇させる。 だがその所為か、炎としての威力は低く、相手を焼殺することは苦手としている。 【Weapon】 『無銘・剣』 【解説】 デンマーク第二の大王。ヴァルデマー一世。 デンマーク王国の混迷期に生まれ、従兄のスヴェン三世や又従弟のクヌーズ三世らと後継を巡って争った。 一時的にこの三人でデンマークを治めるところまで持ち込むも、 スヴェンによって命を狙われ、腹心であり生涯の友であるアブサロンと共に逃亡し、ことなくを得た。 その後は人材を募って決起。グラーテ・ヘーゼにて激突し、奇襲戦法によって勝利を収めた。 スヴェン三世は辛くもその場から生きて逃れたものの、逃亡中に斧で斬殺され、 ヴァルデマーがデンマークを単独統治することとなる。
https://w.atwiki.jp/minnasaba/pages/910.html
土蔵の壁に叩き付けられ、胸を裂かれ、脚の腱を断たれた士郎を庇うように、威風堂々と『それ』は立っていた。 「チッ、ンなガキが己れのマスターかよ」 豪壮な三叉槍を構える槍兵は、半身に振り向いて士郎を確認し、舌を打った。 「まあいい、折角売られた喧嘩だ、己れの威光を示す機会くらいにゃなるだろうさ」 ひゅん、と槍を振り払い二刀の剣客に向き直る。 「で、だ。他人の所有物(モノ)にのこのこと忍び込んでくれたんだ覚悟は出来てるだろう、カタナ使い?」 「笑止な。暗殺者とはそういうモノ。ランサー、貴様も戦の策も知らぬ愚物ではあるまい」 傲然な槍兵の態度に笑みを浮かべ兵法者は剣を納める。 「あ゛? 逃げるつもりかテメェ」 不機嫌を隠そうともせず槍兵が三叉を構えた瞬間。 ―――轟、と音を立てて衛宮邸の土蔵に黄金の砲弾が落下した。 「マスター、茶」 不貞腐れたように部屋の中央に陣取り尊大な態度でマスターを顎で使うサーヴァント。 「ちょっと待て! なんでそんなに偉そうなんだお前はっ!」 「五月蠅ぇ。命の恩人になんだその態度は」 悪びれずに、むしろ士郎の対応にイラついたような表情でふんぞり返るランサーに呆れ顔の凛とセイバー。 「どんだけ無茶なサーヴァント引いたのよ衛宮君…」 「好きで引いたわけじゃないんだけどなぁ」 士郎の口調にもそろそろ諦観が混じってきたのは恐らく気のせいだろう。 「その悪意、憎悪、そしてその異能」 眼帯で左目を隠した少女が血を吐くように囁いた。 「貴方は危険です。この場で―――」 清流の如き唇で、流氷の如きその舌で、氷河が如きその声で 「―――果てなさい」 少女の真後ろの海面が隆起する。そこから現れるのは5頭の巨大な異形の鯨。 「幻想種の使役!? それも―――」 「■■■■■ーー!!!」 驚愕する魔術師。彼はサーヴァントに回避の指示を出そうとし その刹那、狂戦士の立っていたテトラポッドが粉砕された。 (―――6…体同時…にだと?) 「ったく、どんだけ態度がデカいんだアイツは」 一人でグチりつつ風呂場に入る。傷は凛から癒してもらったものの泥とか血とかは腹とか胸とかにこびりついたままで――― 「ってアレ?」 バスのドアを開けると先客が居た。遠坂は帰ったし藤ねえは今日は来てないはずだから目の前にいらっしゃるのは消去法からして先ず間違いなくアイツである。 サーヴァントが風呂に入るというのはまあ確かに衝撃的だったがそれ以上に衝撃的だったのは 「ちょ! おまっ! それ! ええええええぇえええっ!?」 あまりの衝撃映像に取り乱す士郎! 「出てけ!こンのバカァッ!」 響くハスキーボイスと繰り出されるアッパーカット! 「なんでさっ!」 そしてその余波で爆裂する脱衣所! あと宙を舞う士郎! マキリの屋敷では御三家の内二家、3人のマスターが会談を進めていた。慎二と桜、そして凛である。 「遠坂。分かってると思うがアーチャーとバーサーカーを倒すにはセイバーやキャスターじゃ無理だ」 「知ってるわ、アーチャーが居る以上言峰には手を出せないし、アーチャーを倒すにはアーチャーを守ってるバーサーカーを倒さなきゃいけない」 そう呟いて凛は歯噛みする。バーサーカー。凶悪な爆弾であり確実に殺し返してくる。純粋な戦闘能力は脆弱だがその宝具は圧倒的に凶悪である。 それに圧倒的な攻撃力を誇るアーチャーは真っ向勝負ではセイバーしか勝ち目はない。それも勝てるかどうか分からないのだ。 「だからバーサーカーを足止めする。僕のライダーでね。そのあと遠坂は桜とアーチャーを倒せばいい」 「ちょっと待って。キャスターと桜は大怪我してるのよ?」 怪我人を戦場に駆り出すのか? そう怒りを滲ませて慎二に掴みかからんとする凛を制したのは桜であった。 「大丈夫です、姉さん。私もキャスターも戦えますから―――それに危険って言うなら兄さんの方が―――」 ライダーはけして戦闘に優れたサーヴァントではない。そして慎二も魔術師ではなく、魔術師と戦えば殺されるのは目に見えていた。 「桜はそんな心配なんてしなくてもいいんだよ。グズはグズなりに自分の心配をしてればいい。これで決まりだね。じゃあ僕は失礼するよ」 不機嫌そうに踵を返す慎二。乱暴にドアを開けて二階へと上っていった。 「確かにテメェは速ぇよ、パワーもそれなりにあるし剣筋だって正確だ」 全身に切創を作ったランサーは、それでも傲然と笑みを浮かべて剛槍を構える ―――だが、ヘラクレスほど強かねぇ――― 「つまり、あたしならブッ殺せるってこった」 「よく吼えたランサー。ならば、暗闇の中で死んでゆけ」 セイバーは奇剣を構え上空に上昇、否跳躍した。 「他者封印(ブレーカー)―――」 仕掛けるは鋼の鉤爪を備えた駿英なる猛禽。 右手には冥王の兜(アイドス・キュネェ)、そして左手には呪詛反転の翻転響界(キビシス) 「克服せよ我が惰弱(カイネウス)―――」 迎え撃つは不滅を誇る鋼鉄の牝馬。 全身の筋肉が隆起し、膨張し、背が、肩が、脚が、そして腕が、丸太が如き異形と化した 「―――暗黒神殿(グライアー)ァッ!!!」 「完全(フル)ッ剛直(バルク)ッッッ!!!」 同郷でありながら世代の違う、ギリシャを代表とする2人の英雄が今―――激突する―――!!! Fate/MINASABA 11en 冬木大海戦 ~~兄(姉)貴と私、ボディビル!~~ 「あたしは男だって言ってんだろーがぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 <ネタ宝具> 『他者封印・暗黒神殿(ブレーカー・グライアー)』 ランク:C+ 種別:対結界宝具 レンジ:30 最大捕捉:300人 複合宝具。 冥王の兜による気配と像の殺害を翻転響界により反転させてレンジ内の視力を性質を問わずにを失わせる。 通常の冥王の兜による透化、気配遮断に加えレンジ内の対象にバッドステータスとして『混乱』を与える。 ただしその効果はセイバーも例外ではなく万里俯瞰す蒼鏡の盾さえ使用不可能になるという諸刃の剣である。 多分使うのは急降下する時のみ。 『克服せよ我が惰弱・完全剛直(カイネウス・フルバルク)』 ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:1人 隠された能力。 肉体を再構築し、「攻撃に特化した形状」に変化させる。 真名の解放により次のターンのみ筋力と耐久が1ランクアップ 敏捷が2ランクダウンしスキル『カリスマ(偽)』を失う。
https://w.atwiki.jp/hshorizonl/pages/116.html
わたし、花寺のどか。すこやか市に引っ越してきた中学2年生! この子はラビリン! うさぎみたいにちっちゃいけど、優しさと勇気に溢れるわたしのパートナーで、地球のお手当をしているお医者さん見習いなんだ! そして今回はもう一人、わたしのパートナーになってくれる人がいるの。アサシンのサーヴァントとして、わたしとラビリンの前に来てくれたお姉さん……櫻木真乃さんだよ! 小さい頃、わたしは体が弱くて病院で過ごしていたの。 でも、ある日から元気になって、すこやか市に引っ越すようになったんだ! 引っ越してから、わたしはたくさんの人と出会ったよ。沢泉ちゆちゃんと平光ひなたちゃん、それに地球の願いから生まれた精霊さんこと風鈴アスミちゃん……みんな優しくて、素敵な子なんだ! そして、緑に溢れたヒーリングガーデンからやってきた、ラビリン達ヒーリングアニマルのことも紹介するね。ヒーリングガーデンで生まれたラビリン達は、地球を元気にする使命をを持っていて、わたし達をパートナーに選んでくれたんだ。 わたしにはラビリン、ちゆちゃんにはペギタン、ひなたちゃんはニャトラン、アスミちゃんはラテ……人間とヒーリングアニマルが心を一つにすると、地球をお手当する伝説の戦士・プリキュアに変身できるの! わたし達はみんなで揃って、ヒーリングっど♡プリキュアになったんだ! 地球を蝕むビョーゲンズって悪い人達から、みんなを守るために力を合わせてがんばったよ! みんなが笑ってくれると、わたしも生きてるって感じがするから! もちろん、ビョーゲンズは手強かったし、辛いこともいっぱいあった……でも、みんながいたからビョーゲンズにも負けなかったし、地球とヒーリングガーデンのみんなを守ることができたよ! だけど、わたし達の戦いはこれで終わりじゃない。ビョーゲンズがいなくなっても、地球から病気がなくなることはないし、わたし達が地球をお手当てできるようにたくさんのことを勉強しないといけないよ。 わたしたちヒーリングっど♡プリキュアは、どんなことがあってもくじけるつもりはない。その気持ちがあったから、みんながわたし達を信じてくれたし、東京で出会ったカグヤちゃんという女の子をお手当てできた。 だから、聖杯戦争という戦いに巻き込まれることになっても……わたし達はみんなを守るためにがんばるよ! 「ふわぁ~! 星が綺麗で、生きてるって感じ~!」 満天の星空を見上げながら、気持ちのいい夜風を全身で浴びているよ。 無数のお星様がキラキラと輝いていて、わたし……花寺のどかの心が弾んじゃう。 風は適度に涼しいから、普段着でも大丈夫! ベージュと水色に彩られて、ウエストにリボンが備わったトップスと、鮮やかなピンク色のスカートだけでもへっちゃらなんだ。 何よりも、わたしの隣にはパートナーが二人もいるから。 「とってもキラキラしてるラビ~! あの星座さん、何だかうさぎさんみたいに並んでいるラビね!」 わたしのパートナーのラビリンも、星空に目を輝かせているよ。 「ふふっ……ラビリンちゃん、あの星座はうさぎ座って言うの! つまり、ラビリンちゃんの星座なんだよ!」 「うさぎ座ラビ!? 宇宙には、ラビリンの星座があったなんて知らなかったラビ! もしかして、のどかや真乃の星座もあるラビ!?」 「どうだろう? ただ、宇宙はとても広いから、私やマスターさんの星座もあるかもしれないね!」 そして、わたしとラビリンの新しいパートナーになってくれたお姉さんが微笑んでいた。 薄い桃色のショートヘアはふんわりしていて、薔薇の髪飾りとマッチしているよ。ベージュと黒のパーティードレスもオシャレで、高級感に溢れる黒と赤のマントだって素敵! ハロウィンの仮装みたいな格好をしているけど、このお姉さん……櫻木真乃さんは人間じゃない。なんと、わたしのサーヴァントとして召喚されたヴァンパイアさんなんだ! 「物知りなんですね、真乃さんは!」 「うん! 私は登山が趣味で、よくハイキングをしているよ! もちろん、ヴァンパイアなら山もひとっ飛びだけど、やっぱり直接歩く方が私は好きだね。 だって、山にいるたくさんの生き物とふれあえるから!」 「わかります! わたしも、山にお出かけをしたことがありますけど、そこにいる植物さんや動物さんと会えたら、生きてるって感じがしますし!」 そう言って、わたしと真乃さんは笑顔を見せ合う。 ヴァンパイアって聞くとちょっと怖いけど、こうしてお話をしていると心が健やかになる。 種族は違うだけで、人間やヒーリングアニマルと同じように誰かを思いやっているから。 「そっか。やっぱり、マスターさんみたいに山登りが好きなニンゲンさんもいるんだね! 体力があるニンゲンさんだと、おいしいのかな?」 「おいしい? 何の話ですか?」 「もちろん、ニンゲンさんの……」 すると、真乃さんの雰囲気が一変する。 とろけた瞳はルビーみたいに輝いていて、口の中から小さなキバが伸びていた。 うなされたような表情で、真乃さんはわたしに迫るけど…… 「マスターさんのにおい……とっても美味しそう……いただきまー……」 「わーっ!? ストップ! ストップラビー!?」 「ひゃっ!?」 わたし達の間に割り込んだラビリンの叫びに、真乃さんの目は元の色を取り戻す。 「……ご、ごめんなさい! 私、またマスターさんの血を吸おうとしちゃって……!」 「わ、わたしなら大丈夫ですよ!? それよりも、真乃さんこそ気分が悪いのですか!?」 「ごめんなさい……ごめんなさい……っ!」 正気に戻ってくれたけど、真乃さんは瞳から涙を滲ませながらペコペコと頭を下げた。 真乃さんはとても優しいけど、ヴァンパイアだから無意識のうちに誰かの血を吸いたくなっちゃうの! 真乃さんが召喚されてから、わたしだって何度も血を吸われそうになったけど、その度にラビリンが止めてくれたよ。 もちろん、真乃さんだって血を吸わないように頑張っているけど、こればかりは本人の意志でもどうにもならない。 わたしたち人間が他の動物さんやお魚さんを食べているように、ヴァンパイアだって人間の血を吸わないと生きていけないから。 我慢をしたら、いつか真乃さんがお腹を空かせて死んじゃうかもしれない。 「……わたしの血、ちょっとだけ飲みますか?」 だから、わたしは右手を真乃さんに差し出した。 「えっ? マスターさんの、血を……?」 「そうです! ちょっとだけ、ちょっとだけなら……わたしも、血を分けてあげられますし」 「……ありがとう。マスターさんは、優しいね。でも、そういうことは、簡単に言っちゃダメですよ」 わたしの言葉に真乃さんは笑ってくれるけど、首を横に振る。 「もしも、一度でもマスターさんの血を吸ったら、私は私でいられなくなると思うんです。 これから先、また血を吸いたくなって……マスターさんの優しさに甘えて、いつかマスターさんの命を……」 「でも、真乃さんは苦しんでいます! 今だってそうですし、わたしは夢の中でも見ました! 真乃さんが、血を吸うのを我慢して苦しんでいる姿を!」 真乃さんは元の世界にいた頃、プロデューサーさんという男の人から血を貰おうとしたことがある。 でも、真乃さんは欲求を抑えて、お友達やプロデューサーさんを助けるために頑張った。 そして、プロデューサーさんと笑顔でお別れした。こんなに優しい真乃さんが苦しむなんて、わたしは絶対にイヤ! 「ごめんね、ラビリン。もしかしたら、ラビリンのことを心配させちゃうかもしれない……でも、苦しんでいる人を放ってはおけないの!」 「大丈夫ラビ! のどかなら、真乃を助けると思ってたラビ! もちろん、のどかの血を無理矢理吸おうとするなら、ラビリンは全力で止めるラビよ? でも、真乃はそうじゃないラビ! それに、いざとなったらラビリンの血だって分けてあげるラビ!」 ラビリンも、胸を張りながら強い笑顔を見せてくれた。 いつだって、ラビリンはわたしのことを心配して、そしてわたしの意志を尊重してくれる。ビョーゲンズのダルイゼンにわたしの体を奪われそうになって、心から悩んでいた時もラビリンはわたしのことを気遣っていたよ。 「……だけど、その為にマスターさんたちに酷いことをするわけにはいきません……私が、我慢をすれば済む話ですから」 真乃さんは頑なに断ってくれる。 気丈に振る舞っているけど、綺麗な瞳からは涙をにじませているから、本当は今にもわたしの血を必要としているはずだよ。 「マスターさん……あなたたちは、わたしに血を吸われることが怖くないのですか?」 「怖くない訳がありませんよ! わたしだって苦しむのは嫌です……でも、それ以上にあなたが苦しむ姿を見たくありません! だって、わたしたちはパートナーだから!」 真乃さんの問いかけに、わたしは本心を伝える。 血を吸われることは、わたしの命が削り取られてしまうことだから、怖いに決まっているよ。 だからって、真乃さんを見捨てていい理由にはならない。 自分の体を犠牲にしてでも、誰かを助けなければいけない状況に覚えがあるよ。 ビョーゲンズのダルイゼンも、キングビョーゲンから狙われた際にわたしの体に逃げ込もうとした。まだ小さかった頃のわたしの体に入り込み、そこから育ったダルイゼンだから、きっと助かると考えていた。 でも、わたしはダルイゼンを助けていない。ダルイゼンは……いいや、ビョーゲンズは今まで多くの人を苦しめて、そしてこれからも地球を蝕もうとしている。 守りたい人たちと、何よりもわたし自身のためにも……ダルイゼンを受け入れたくなかった。 だけど、真乃さんはダルイゼンたちとは違う。 真乃さんはプロデューサーさんから一方的に血を吸い取っていないし、プロデューサーさんの世界を蝕もうとも考えていない。 何よりも、理不尽に誰かを傷付ける人じゃないから、わたしは助けてあげたかった。 マスターとサーヴァントだからじゃない。わたしのパートナーになってくれた真乃さんだから、困っていたら助けたいの! 「……のどかー? のどかー?」 わたしたちが見つめ合っている中、お母さんの声が聞こえてくる。 「わわっ!? 大変ラビ!」 ラビリンはビックリしながら、ぬいぐるみのようにジッと固まっちゃった。 ラビリンのことや、わたしがプリキュアになってビョーゲンズたちと戦っていたことはお母さん達には内緒なの! わたしたちだけじゃなく、他のみんなも同じなんだ。 この聖杯戦争に巻き込まれてからも、わたしとラビリンの周りにはいつものみんながいたの。 ちゆちゃん、ひなたちゃん、アスミちゃん、お父さんとお母さん、すこやか市のみんな……でも、この世界にいるみんなは、わたし達が生きる地球の人を元にしたNPCって呼ぶみたい。 姿や声はもちろん、性格や好みだって全く同じだよ。でも、わたしの知っているみんなじゃない。 ーーすこやか市って、どこなの? のどか? ーーなになに? もしかして、隠れた秘境をのどかっちは見つけたの~? ーーそのような場所があるなら、いつかわたしたちみんなで行ってみたいですね! ある日……ちゆちゃんとひなたちゃん、それにアスミちゃんにすこやか市のことを聞いてみたけど、3人とも知らなそうだった。嘘や冗談を言っているつもりはなさそう。 ニセモノってことがとても寂しい。それにわたしが知っている本当のみんなが、今頃わたしを心配していると考えると胸が痛い。 でも、わたしはこの世界にいるみんなを蔑ろにするつもりはないよ。ホンモノやニセモノかなんて関係ないし、みんながここで生きているのは確かだから。 「お母さん! わたしはここだよー!」 だから、わたしはお母さんの声に応える。 例え、わたしが知っているお母さんじゃなくても、ここにいるお母さんの思いやりは本物だから。 「あら? のどか、もしかして新しいお友達ができたの?」 「そうだよ! この人は櫻木真乃さん……とても優しくて、頼りになるお姉さんだよ!」 「ほわっ……櫻木真乃といいます! よ、よろしくお願いします!」 お母さんに紹介すると、真乃さんはぺこりと頭を下げてくれる。 もちろん、真乃さんがサーヴァントってことや、聖杯戦争に関することも秘密にしているよ。こんな危険なことを話したら、お母さんは絶対に心配するからね。 「そう! のどかのこと、よろしくお願いしますね! じゃあ、お近づきの印に、二人にプレゼントをあげるわ!」 すると、お母さんは小さなラッピング袋を差し出してくれる。 真っ赤なリボンと、ピンク色の袋がとてもかわいい! しかも、ちょうど二つもあるよ! 「ふわぁ~! お母さん、ありがとう! 袋を開けてもいい?」 「もちろんよ! 中身は開けてのお楽しみだから!」 お母さんからラッピング袋を受け取って、わたしと真乃さんは目を輝かせる。 「じゃあ、一緒に開けましょうよ! 真乃さん!」 「う、うん! マスターさん!」 「マスターさん?」 「「あっ!?」」 真乃さんの爆弾発言にお母さんは首を傾げちゃう。 た、大変! お母さんは聖杯戦争のことを何も知らないから、ごまかさないと! 「ま、まぁ!? 素敵なスター! お空には、とっても……まぁまぁ、素敵なスターさんが輝いていますよね! 略して、マスターさん……って、ことですよね!? 真乃さん!」 「ほわっ!? えっと……そ、そうだよ! ここからなら、お星さまもいっぱい見えるから、二人で眺められて素敵だよね~! の、のどかちゃん!」 「……なんだかよくわからないけど、確かに今日は星空が輝いているわね! だから、二人へのプレゼントはお星さまに関するものなのよ!」 とても強引だけど、お母さんは納得してくれたよね? 気を取り直して、わたしと真乃さんはリボンを外してラッピング袋を開ける。中には、お星さまの形をしたクッキーがいっぱい入っているよ。 「ふわぁ~! カラフルで可愛いクッキー!」 「お、おいしそうです! 形もみんな整っていますし!」 当然、わたし達はクッキーに目を輝かせる。 ぬいぐるみのフリをするラビリンにも振り向いて、後でわけてあげるね! と視線を贈ると、ラビリンもにこやかな笑みを浮かべてくれた。 「そうよ! お母さん特製のクッキー! この街に引っ越してきた記念に、腕によりをかけて作ったのよ! ゆっくり、味わって食べてね!」 「ありがとう、お母さん! ……あれ? クッキー?」 「クッキー……?」 お母さんからのプレゼントを手にして、わたしの中で何かが生まれるのを感じた。 まるで、ピンチを乗り越えられる切り札を見つけたように、温かい期待が生まれたみたいな。 真乃さんの目も輝いている。吸血衝動ではなく、あと少しで凄いアイディアを思いつきそうで…… ーーほら! ここにクッキーもある! よければこれを食べてくれ 真乃さんと視線が合った瞬間、夢の中で見たプロデューサーさんの思いやりが浮かび上がる。 血の代わりに、甘くておいしいハロウィンのクッキーをあげることで真乃さんを助けることができた。 クッキーを食べたおかげで、真乃さんは元気を取り戻している。 「「……これだ!」」 わたしと真乃さんの声が重なった。 やっぱり、わたしたちはパートナーだよね! それとお母さん、本当にありがとう! ◆ 私、櫻木真乃は夜の支配者・ヴァンパイアです。 この度はアサシンのサーヴァントとして聖杯戦争に召喚されました。でも、私は戦いが得意じゃありません。 吸血鳩のピーちゃんを呼び出したり、他の人の血を吸うことができますが、特別な魔法を使うことはできない……だから、マスターさんの力になってあげられません。 なのに、私はサーヴァントになっちゃいました。私より年下の、花寺のどかちゃんという女の子がマスターさんです。 むしろ、マスターさんの方が戦闘経験が豊富そうでした。 使い魔……もとい、お友達のラビリンちゃんがマスターさんと気持ちを一つにすると、プリキュアという戦士に変身できるみたいです。 でも、マスターさんは優しい子ですから、その力で誰かを傷付けようとは思っていません。心優しいマスターさんと出会えて良かったです。 囚われた灯織ちゃんを救う為、別の世界からやってきたプロデューサーさんと雰囲気が似ていますね。 私に血を吸われそうになっても、私のことを決して責めたりせず、むしろ私を心配してくれ ます。 マスターさんだけじゃありません。ラビリンちゃんも、私に血を分けてくれると言ってくれました。 マスターさん達の優しさは嬉しいですけど……それに甘えて、一度でも血を吸ったら私は私じゃいられなくなるかもしれません。 理性を失い、歯止めが効かなくなって……無差別に人を襲うヴァンパイアになる。そうなっては、プロデューサーさんの優しさを裏切ることになります。 私の願い……灯織ちゃんやめぐるちゃんと一緒に、プロデューサーさんの世界に行くことです。 プロデューサーさんにお礼を言って、別の世界の私達とたくさんお話ができるといいなと思っています。 でも、それは聖杯に頼るのではなく、私達自身で実現させたいです。こんなことで向こうの世界に行けても、プロデューサーさんはガッカリします。 私を気遣ってくれるマスターさんを守りたい。これが、私の願いです。 「クッキーみたいに甘いお菓子があれば、真乃さんは元気になります! だから、お菓子をいっぱい作れば、誰かの血を吸う必要がありませんね!」 「うん! プロデューサーさんから頂いたクッキーも、マスターさんのお母さんが作ってくれたクッキーも、本当に美味しくて……元気になります! むんっ!」 「それなら、これからはいっぱいお菓子を用意しましょうか! それと、わたしのことはマスターじゃなくて……名前で呼んでほしいです! だって、わたしたちはパートナーですから!」 「その通りラビ! ラビリンとのどか、それに真乃は3人でパートナー……これから一緒ラビ!」 「わかりました……のどかちゃん、ラビリンちゃん、よろしくお願いしますね!」 私達3人はパートナーになったから、お互いに手を繋ぎあいます。 彼女達の手はとても暖かくて、今も私を思いやっていることが伝わりました。 だから、私も優しく手を包みます。二人が笑っていられるように。 灯織ちゃんにめぐるちゃん。 そして、私達を助ける為に別世界から来てくださったプロデューサーさん。 みんなは今、どこで何をしていますか? 私は、こんなにも素敵なパートナーと出会うことができましたよ。 【クラス】 アサシン 【真名】 櫻木真乃(ヴァンパイア)@アイドルマスターシャイニーカラーズ 【パラメーター】 筋力E 耐久D 敏捷C 魔力E 幸運A+ 宝具C 【属性】 混沌・善 【クラススキル】 気配遮断:C サーヴァントとしての気配を断つ。 隠密行動に適している。完全に気配を断てば発見する事は難しい。 【保有スキル】 吸血:C 吸血行為と血を浴びることによる体力吸収&回復。ランクが上がるほど、吸収力が上昇する。 ただし、彼女の場合は甘いお菓子を食べることで体力回復も可能。 【宝具】 夜の支配者(ナイト・オブ・ヴァンパイア) ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:- 最大補足:1 夜の支配者ヴァンパイアとしての本能を発揮した際に発動する宝具。 夜の闇の中、人間の血を吸ったことで理性が消失し、真乃自身が真に吸血鬼として覚醒する。 身体能力が向上する一方、日光に対する耐性が著しく低下し、浴びた瞬間に肉体が消失してしまう。 【weapon】 吸血鳩のピーちゃん。 【人物背景】 夜の闇が支配するとある世界。 人間が存在しないハロウィンの世界にて、夜の支配者ヴァンパイアとして生まれた心優しい少女。 ヴァンパイアとして生まれた故、衝動的に吸血衝動に駆られてしまうが、自分の意思で抑えることもできる。 絵の中に囚われた大切な友達を救う為、予言に書かれた異世界からの旅人……プロデューサーと力を合わせた。 友達との日常を取り戻した彼女は、役目を終えて帰還するプロデューサーを見送りながら再会を誓った。 【サーヴァントとしての願い】 パートナーとして、のどかちゃんたちを守りたい。 【マスター】 花寺のどか@ヒーリングっど♡プリキュア 【マスターとしての願い】 例え聖杯戦争を強要されようとも、みんなを守りたい。 【能力・技能】 勉強は得意だが、長い間病院で過ごしてきたことで体力は乏しい。 ただし、現在は人並み程度の体力はある。 キュアグレースへの変身。 ヒーリングアニマル・ラビリンと心を一つにすることで花のプリキュア・キュアグレースに変身することができる。 巨大なメガビョーゲン達の攻撃を受け止め、互角以上に戦えるほどの戦闘力を発揮できる。 ヒーリングステッキと合体したラビリンの意思で「ぷにシールド」というバリアを張ることも可能。 また、キュアグレースに変身した際、それぞれのエレメントをヒーリングステッキにセットすれば、エレメントに応じた技を出すことができる。 プリキュアの本質は「救済」であるため、彼女の決め技に他者を傷付ける効果はない。 ただし、ビョーゲンズのように誰かを蝕む呪いに対しては絶大な効果を発揮し、確実に浄化できる。 ゆめペンダントがあれば、ラビリンと合体して奇跡のフォーム・パートナーフォームに変身することも可能。 【Weapon】 ラビリン。 ヒーリングステッキ。 実りのエレメント、葉っぱのエレメント、花のエレメント。 【ロール】 普通の中学生。 ただし、登校先は別の中学校となっている。 【人物背景】 TVアニメ『ヒーリングっど♡プリキュア』の主人公にして、ヒーリングアニマルのラビリンと心を一つにしてキュアグレースに変身する少女。CVは悠木碧。 幼少期、ビョーゲンズの幹部ダルイゼンによって入院生活を過ごしており、家族や病院の先生などたくさんの人から支えられてきた。その恩返しとして、周りに対する親切心を心掛けている。 ある日から日常生活が過ごせる程度には回復し、すこやか市に引っ越すようになったことで彼女の運命は大きく変わる。ビョーゲンキングダムより現れたビョーゲンズによってすこやか市が蝕まれてしまい、街が危機に陥ってしまう。 ヒーリングガーデンよりやってきたラビリン達は奮闘するが、ビョーゲンズは止まらない。助けを求めるラビリンの前にのどかは現れて、ラビリンを……そして、みんなを守りたいという願いを持って花寺のどかはキュアグレースに変身した。 すこやか中学校に入学するようになってから、のどかはたくさんの出会いを果たす。 沢泉ちゆと平光ひなた、風鈴アスミとは強い友情で結ばれるようになり、共にヒーリングっど♡プリキュアとしてビョーゲンズと戦い抜いた。 戦いは進んで、ビョーゲンズとの最終決戦が訪れた頃、のどかの知らない所で異変が起きていた。ビョーゲンズの王・キングビョーゲンがダルイゼンを取り込もうと企み、逃亡するダルイゼンはのどかに助けを求めた……のどかの体に宿るという形で。 助けを求めるダルイゼンの手を反射的に払い、彼から逃げ出したのどかは葛藤してしまう。自分の身を犠牲にしてでも、彼を助けなくてはいけない……でも、また苦しむ思いをしたくないと考える自分は、優しい子ではないと。 そんなのどかの悩みと悲しみを受け止めたラビリンは、自分を犠牲にしてでもダルイゼンを助ける必要はないと励ます。ラビリンの思いやりにのどかは微笑み、迷いを振り切って立ち上がった。 そして、キュアグレースに変身したのどかは暴走するダルイゼンの命乞いを断り、長い因縁に決着をつけた。 のどか達はシンドイーネとキングビョーゲンの浄化も果たし、地球とヒーリングガーデンの平和を取り戻す。 だが、世界からは病気が消えた訳ではなく、これから人間達が地球を蝕む可能性にのどか達は気づいてしまう。過ちを反省し、すこやかな未来を実現させる為、自分達にできる地球のお手当てを考えることをのどかは誓った。 なお、ヒーリングガーデンに訪れた際、トロピカル~ジュ!プリキュアのキュアサマーこと夏海まなつとも面識ができた。 観光で東京に訪れたこともあり、ゆめペンダントをつけて自分の夢をVRとして映し出す「ゆめアール」技術も体験している。 その際、ゆめアールプリンセスの我修院カグヤを救う為、プリキュア5のキュアドリーム達と出会い、のどか達は奮闘した。 【方針】 みんなを守るための方法を見つけたい。 また、真乃さんが誰かの血を吸わなくても済むよう、まずはお菓子を作る。 ただし、いざという時は真乃さんに血を分けてあげる。 【備考】 『映画ヒーリングっど♡プリキュアゆめのまちでキュン! っとGoGo! 大変身!!』終了後からの参戦です。 沢泉ちゆ、平光ひなた、風鈴アスミなどすこやか市に関わる人物がNPCとして配置していますが、すこやか市については知りません。ぺギタン、ニャトラン、ラテがいるかどうかについては不明です。
https://w.atwiki.jp/minasava/pages/515.html
【元ネタ】史実 【CLASS】ライダー 【マスター】ウェイバー・ベルベット 【真名】イスカンダル 【性別】男性 【身長・体重】212cm・130kg 【属性】中立・善 【ステータス】筋力B 耐久A 敏捷D 魔力C 幸運A+ 宝具A++ 【クラス別スキル】 対魔力:D 一工程(シングルアクション)による魔術行使を無効化する。 魔力避けのアミュレット程度の対魔力。 騎乗:A+ 騎乗の才能。獣であるのならば幻獣・神獣のものまで乗りこなせる。 ただし、竜種は該当しない。 【固有スキル】 神性:C 明確な証拠こそないものの、多くの伝承によって最高神ゼウスの息子であると伝えられている。 カリスマ:A 大軍団を指揮する天性の才能。 Aランクはおよそ人間として獲得しうる最高峰の人望といえる。 軍略:B 一対一の戦闘ではなく、多人数を動員した戦場における戦術的直感力。 自らの対軍宝具の行使や、 逆に相手の対軍宝具に対処する場合に有利な補正が与えられる。 【宝具】 『遥かなる蹂躙制覇(ヴィア・エクスプグナティオ)』 ランク:A+ 種別:対軍宝具 レンジ:2~50 最大捕捉:100人 ――宝具『神威の車輪(ゴルディアス・ホイール)』による蹂躙走法。 神牛の蹄と戦車の車輪による2回のダメージ判定がある。 いずれも物理ダメージの他にゼウスの顕現である雷撃の効果があり、 ST判定に失敗すると追加ダメージが課される。 『王の軍勢(アイオニオン・ヘタイロイ)』 ランク:EX 種別:対軍宝具 レンジ:1~99 最大捕捉:1000人 ――死してなおイスカンダルに忠誠を誓い、君主とともに英霊化した近衛兵団をサーヴァントとして現界させる。 召喚されるのはいずれもマスター不在のサーヴァントだが、それぞれがE-ランク相当の『単独行動』スキルを保有し、 最大30ターンに及ぶ現界が可能。 【解説】
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/1186.html
日が沈みかけている。馬車は、やっとのことで学院へ着いた 途中、フーケの体に蜂が住み着き始めたり(ナランチャがこの世界で見るのはギーシュ以来の二度目である) ルイズの、タバサとの関係についてナランチャへの執拗な質問攻め 凄まじくルイズに追い詰められたナランチャが馬車から落ちたりした。 「なんで帰るだけで……あんな目にあうんだ」 「知らない」 「ルイズの所為じゃない。ねえ?ナランチャ」 「何よ!」 胸を張り合っても差は歴然である。 その差、見ていて悲しくなってくる だが、そんなルイズの手を握る小さい手。 「タバサ……」 「仲間」 タバサはナランチャとルイズという仲間を見つけた。 奇しくも、それは一組の使い魔とご主人であった。 仲間はずれにされた気がしてキュルケは隅っこで泣いた。 数十分後。オスマンはボコボコにされていた。 それも、ロングビル……フーケを秘書にした理由だが 「お尻を触られて怒らなかったら秘書になれるんですか?え?オスマンさぁん」 コルベールは完全に正気を失っている。 キュルケとルイズとタバサとナランチャ。全員で団結して止めた。 体の彼方此方から血と変な汁(?)を流しながら、オスマンは咳払いをする 「えー、えー、ゴホン。こ、今夜は『フリッグの舞踏会』じゃから、楽しんできなさい。じゃ、じゃあこれで」 「まだ話すことがあるでしょーが」 コルベールは相変わらず怒っている その姿は宛ら茹でダコで、フーケ討伐隊一同、笑うのを堪えていた。 中途半端に髪の毛があるのも笑いを誘発してしまう。 「えーと、全員に『シュヴァリエ』の爵位を与える」 「ええ!?本当れすか!?」 「ブフッ」 ルイズが驚きのあまり噛んだのを見てその場にいる全員が吹き出した。ルイズまで茹でダコと化す。茹でダコと言う言葉をみんな知っているのだろうか? 『タコなのに髪の毛がいっぱい』と考えると、ナランチャ含めて全員がいよいよ大笑いしだす。 タバサに至ってはおかしさのあまりその場にうずくまっていた。茹でダコを知る知らないに関わらず。 次の瞬間、一瞬にして大爆笑と大爆発の餌食となった学院長室に、オスマンの声がまた響く。 「……ミス・タバサには、『精霊勲章』を。ナランチャ君には……えと、貴族じゃないので何もなしで。こ、これでええかの、ミスタ・コルベール」 「まだです。ナランチャ君に話があるでしょう」 「ああそうじゃった。おぬし。ちょっと残ってくれ。他の者は支度をして来なさい」 「はーい……」 ルイズは密かに、ナランチャに何もないことが不満だった。 ナランチャの不思議な力のおかげで勝てたわけで。 寧ろ、居なかったら死んでいたかもしれない。 蟠りを残しながら、バタンとドアを閉めた。 「なんだよ、話でも?それともそっち系?」 「そっち系ってなんじゃい。ミスタ・コルベールがの、ルーンを見直したいとな」 「あー、その前に聞きたいことひとーつ。あの破壊の杖ってどこにあったの?」 「……んー、いつじゃったかのう。森の中にわしが居たらワイバーンが出てきてそれを命の恩人がどーん。ってとこじゃのうふぅッ!?」 「アバウトすぎです」 またコルベールに突っ込みを喰らう。 「まあ、その命の恩人がワイバーンを吹き飛ばしたのが、その破壊の杖ってことで。もしかしたら君と同じ異世界の住人かもしれんぞい」 「なーる。えーとあれなんだっけ、M……38ロケットランチャー?」 数字が一つも合ってなかった。 「おお!これはやっぱり、伝説の『ガンダールヴ』のルーン!」 「ほほー。やっぱりそうじゃったかー。たいしたモンじゃ。とすると……ミス・ヴァリエールは化けるかも知れんな」 「バケモンに?」 「いやいやいや、実力を解放する時がくるかも知れんってことじゃ」 ナランチャには良く分からない話だったが、ガンダールヴとは、武器を使いこなす伝説の使い魔。 いろいろ異名があるらしいが。 ナランチャが早く休みたいと愚図り出したので、一旦切り上げとなった。 また今度話そうという約束は、ナランチャが一方的にそのことを忘れる事によって破られる。 医務室で怪我を治す。脇腹にまだ痛みがあるが、仕方ない。 少し休むと、いつの間にかギリギリの時間になっていたので、オスマンの言う『フリッグの舞踏会』とやらに急ぐ事にした。 ……着くなり、ナランチャは飯にかぶりついていた。 厨房でもこんな豪華な料理はなかった。タバサと一緒に食い荒らす。 「……これ」 タバサが差し出したサラダ。 それは――伝説のはしばみ草サラダであった 「くれるの?」 その苦味の前には、何人倒れたか分からない。 スタンドだけではなく、スタンド使いまで月までぶっ飛ぶ。そんな感じである。 無邪気な笑顔を振りまいて口に運ぶナランチャ 「うん、大丈夫」 タバサの顔が一瞬煌いた 「……あああ!違う!違う!違う!」 トーキングヘッドが発動してしまった。 肩を落とすタバサ。 「いや、ごめん。嘘。大丈夫。」 二口目を運ぶ所を見て、ようやくタバサが表情を戻した。 「美味いよ。うん」 その言葉でさらに加速するタバサの不思議な感情 ナランチャの脳裏には…… 昔にゴミ箱の中に入っていた物体Xを食べた事が焼き付けられている その苦さといったら、凄かった。いや、苦さだけではない。いろいろな味が嵐を巻き起こす。 こてん、とその場に転がり、数秒間のた打ち回ったかと思えば、体の全機能が一瞬停止した。 腐っていたのかどうかは定かではないが、とにかくよく分からないものである。 それと比べる。うん、まだ美味い方。やはりあの頃の経験は役に立つなあ。としみじみ思う。 「………」 もぐもぐ食べ進めるナランチャに、何かが秘められた眼差しを送るタバサであった。 その後、食べ過ぎた2人はバルコニーで風に当たっていた。ルイズの立場が全く無い。 だが、もちろん会話は進まなかった。 それなのに気まずいわけでもない。何かいいムード…… 「ナランチャ。ちょっとこっち来なさい」 ルイズに引っ張られていったナランチャを見送るタバサ。 数秒たたずに起こる爆音。 タバサと入れ替わりにルイズが来た。 ナランチャの隣にルイズが来た途端、ACT2に「ズーン」の音を張られたように気まずい空気が。 「……ナランチャ」 肩を震わせて「ごめんなさい」を連呼するナランチャ。勘違いしているらしい。 「……ありがとう」 一陣の風が、その場に吹いた。 ナランチャは何がなんだかよく分からないといった様子で黙っていたが、ニヤッと笑って 「あ?よく聞こえなかったぞおい」 「何にーも言ってない!何にも言ってない!」 「言った!」 「言ってない!」 「言った!」 「言ってない!」 そのやり取りを30セットほど繰り返し 「ワンモアセッ!言った!」 「言ってない!」 「ワンモアセッ」 「しつこいわよ!」 双方が疲れきった所で、空を見上げる。 見事なほどに綺麗な月が浮かんでいる。最初ここにナランチャが来た夜のようだ。 ちらりと横目でルイズの服を見て、呆れたように言う 「あー、ったくよ、なーに着飾ってんだか。月のほうがよっぽど綺麗だっつーの」 「な、何よ!あんただって少しは気を使いなさいよ!なにその服装、ボロボロじゃないの!」 「………」 時が止まる。 「嘘ッス」 「……へ?」 嘘?嘘…… つまり『お前より月の方がよっぽど綺麗』の反対…… ルイズはしばらく考えて、顔を赤くする。 ナランチャはそこを考えて言ったのかどうかは別として、好感を持っている自分が恥ずかしかった 「また茹でダコか?」 「うっさいわよッ!」 「ククク、張り合いがあっていい、『ありがとう』なんてお前の柄じゃねーだろ、普通」 「……聞いてたの」 「だから『言った』って……ぶほうぉ!?」 大笑いしたナランチャの背中に爆発。 「おわああああ!落ちる!落ちる!落ちる!」 悪意の無い笑みを浮かべて立ち去るルイズの姿を見れなかったナランチャは、『やっぱアイツ凶暴だ』と思いながら月を再度見つめるのであった だが、思いなおしたようにナランチャがルイズの元に駆け寄る 「なあ……踊ろうぜ。みんなやってるし」 「え?え。ええ。いいわ。特別に」 迷いつつ下したその判断が、その場を大惨事へと陥れることになった…… ズッタン ズッズッタン 「………」 ズッタン ズッズッタン グイン グイン 「………」 バッ バッ バッ とりあえず殴ってやめさせる事に成功したルイズは、舞踏会が終わるまで、ナランチャと、一緒にやっていたギーシュをバルコニーに吊るした。 タバサもやっていたが、流石に彼女を吊るのは気が引けた。ちなみにやっていたのは合わせて計3人 彼女は恨みがましいのか、潤んだ目でこっちを睨んでくる 「………」 「うっ」 「………」 「………」 こうして、ルイズは味の悪い舞踏会をすごすことになる 翌日、吊るした男達を引き上げに来たルイズはげっそりとしていて、ナランチャがどうしたのかと問えば、無言で首を横に振るだけでだった 第一章『サーヴァント・スミス』 完 To Be continued ...