約 2,276,959 件
https://w.atwiki.jp/mekameka/pages/3784.html
サガ フロンティア2 / SaGa Frontier 2 メーカー スクウェア 発売日 1999年4月1日 対応機種 PS.PSN"GA" サガ シリーズ??の一つ、サガ フロンティア??の2作目でRPG 従来のフリーシナリオではなく、年代を追って進めていく形になっている 次作 アンリミテッド サガ?? さ行 ゲームアーカイブス プレイステーション PR アルティメット ヒッツ サガ フロンティア2 サガフロンティア2アルティマニア
https://w.atwiki.jp/aohitolov3/pages/373.html
サガ フロンティア2 3.5ギュスターヴ13世
https://w.atwiki.jp/retrogamewiki/pages/8383.html
今日 - 合計 - サガ フロンティア2の攻略ページ 目次 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 名前 コメント 選択肢 投票 役に立った (0) 2012年10月09日 (火) 16時56分16秒 [部分編集] ページごとのメニューの編集はこちらの部分編集から行ってください [部分編集] 編集に関して
https://w.atwiki.jp/zensensyu/pages/372.html
サガ フロンティア2 187 名前:水先案名無い人 :05/01/06 23 37 25 ID /Gau+P2/ 全サガフロンティア2選手入場!! 暗殺者は生きていた!! 更なる研鑽を積み赤いサソリが甦った!!! 軍神!! ヨハンだァ――――!!! 総合合成術はすでに我々が完成している!! ベテラン術士 ナルセスだァ――――!!! ハンの廃墟で閃きまくってやる!! ウィルパーティ代表 コーデリアだァッ!!! 東大陸の覇権争いなら我々の家系がものを言う!! ギュスターヴの盟友 ヤーデ伯 ケルヴィン!!! 真の男を知らしめたい!! タイクーンの親友 タイラーだァ!!! 兄さんはメガリスビーストになったがウィルなら妻の座は私のものだ!! 氷河の狙撃手 ラベールだ!!! 諜報対策は完璧だ!! ギュスターヴ第一の子分 フリン!!!! 全コンバットのベスト・タクティクスは私の中にある!! ワイド家の将軍が来たッ ネーベルスタン!!! 母さまのことは絶対に許さん!! ユジーヌ一族のアニマを見せてやる ノール侯 フィリップだ!!! エーデルリッターならこいつが怖い!! 炎の将魔 サルゴンだ!!! 銀帆船団から切れ者剣士が上陸だ!! パイレーツ バット!!! 金の無いリッチがかわいそうからヴィジランツ(用心棒)になったのだ!! プロの弓技を見せてやる!!レイモン!!! めい土の土産にウィルを守るとはよくやったもの!! ナイツ一族の奥義が今 アレクセイ戦でバクハツする!! ニーナ・コクランだ―――!!! タイクーン・ウィルこそが地上最強ディガーの代名詞だ!! まさかこの男がきてくれるとはッッ ウィリアム・ナイツ!!! 闘いたいからここまできたッ キャリア一切不明!!!! ノースゲートのカウンター(要撃)ファイター ディアナだ!!! オレたちは鋼鉄兵最強ではない連携の力で最強なのだ!! 御存知サウスマウンドトップの英雄 デーヴィド!!! 東大陸の覇権は今やヤーデ伯家にある!! オレを驚かせる奴はいないのか!! チャールズだ!!! 悪ゥゥゥゥゥいッ説明不要!! アレクセイ・ゼルゲンだ!!! 術法は全部使えてナンボのモン!!! 超実戦全アニマ!! シルマール師弟からヴァンアーブルの登場だ!!! ロードレスランドはオレのもの 邪魔するやつは思いきり謀り思いき葬るだけ!! 後継者戦争統一王者 大カンタール! 自分を試しにメガリスへきたッ!! ヴァンアーブルの弟子 ミーティア!!! 焼殺に更なる磨きをかけ ”切り込み”エレノアが帰ってきたァ!!! 今の自分に死角はないッッ!! アイアン・ウォール(鉄壁) パトリック!!! シルマールリオンの拳技が今ベールを脱ぐ!! グリューゲルから シルマール師だ!!! ギュスターヴ公の都でならオレは死んでも本望だ!! 燃えるハン・ノヴァ フィリップ3世 ファイアブランドを継承だ!!! ノースゲートのディアナはどーしたッ ナンパの癖 未だ消えずッ!! 剣技も術法も思いのまま!! リチャード・ナイツだ!!! 特に理由はないッ ナイツ一族が強いのは当たりまえ!! おじいちゃんにはないしょだ!!! 初めての冒険! ヴァージニア・ナイツがきてくれた―――!!! 先史時代に磨いた実戦アニマ!! 精神崩壊のデンジャラス・クヴェル エッグだ!!! ラストバトルだったらこの人を外せない!! 超A級術士 ロベルトだ!!! 超一流貴族の超一流の剣技だ!! 髪型拝んでオドロキやがれッ ギュスターヴ公の鋼鉄剣!! グスタフ!!! デュエルコマンドはこの女が完成させた!! エッグ戦の切り札!! プルミエールだ!!! 若き王者が帰ってきたッ どこへ行っていたンだッ 鋼の13世(スティールサーティーン)ッッ 俺達は君を待っていたッッッギュスターヴの登場だ――――――――ッ 関連レス コメント 名前
https://w.atwiki.jp/tasdouga/pages/1336.html
タイトル(コピペ用) サガ フロンティア2 ジャンル RPG このページを編集 海外タイトル SaGa Frontier2 発売日 1999/04/01 動画を追加 シリーズ サガシリーズ TASVideosForum 現行最速 -表示 国内版 ここを編集 記録 1 42 13(クリア後セーブタイム1時間23分) 追記回数 25866 Player knbnitkr TASVideosページ - TASVideosStatus - 転載元 - 分割リンク part2,part3,part4,part5,part6 マイリスト mylist/3220744 備考 Movieファイル 解説 その他 -表示 国内版 ここを編集 記録 2 31.35 追記回数 4945 Player knbnitkr TASVideosページ - TASVideosStatus - 転載元 - 分割リンク - マイリスト mylist/3220744 備考 Movieファイル 「サウスマウンドトップの戦い」(ギュスターヴ編)シナリオ選択から終了まで 解説 過去最速 +表示
https://w.atwiki.jp/storytellermirror/pages/320.html
サガ nbsp; フロンティア2 Part10-209・211~212・216~219・221~222・226~230・239~240・242・249・251・255~256・258~259・273・280・282~283・287~288・290~292 2010年4月1日Wiki直接編集・追記 ---- 209 サガフロンティア2 04/11/19 22 06 26 ID 72KLeqlT 《世界》サンダイル ・東大陸 サンダイルでは最も歴史の深い地域。 北部では四つの侯国で成り立つフィニー王国が治めているが、互いに覇権を争っている。 中部及び南部は王国の支配が及んでおらず、地域の有力者が実権を握っている ・南大陸 ナ国が治めている。東大陸ほど術不能者に対する差別はない。ちなみに北部には二つの属領がある ・北大陸 未開の地。開拓が始まって間もない 《用語説明》 ・アニマ この世界の根底にある重要な概念で、魂のような無形の要素。万物に宿っていると考えられている。 術の発動と深い関わりがあり、アニマが弱い人間は術をろくに使えず「不能者」として差別の対象となっている。 ・クヴェル 先行文明の遺物。アニマを無限に引き出すことができ、一部地域を除いて貴重な品として扱われる。 なお、クヴェルを模したものをツールと呼び、こちらは引き出せるアニマが有限である ・鉄(をはじめとする多くの金属) アニマの力を阻害する性質があり、術至上主義が蔓延する時代では忌み嫌われている ・メガリス 先行文明の遺跡のこと。各地に点在し、それぞれ特徴にちなんで「氷のメガリス」などという呼称のされ方をする ・エッグ 思念を持っている卵形のクヴェル。手にした者の意志を支配し操る力を持ち、ある目的のため行動を起こす。 所持者が死亡するとエッグはそのアニマを吸収し、次の宿主を求める 211 サガフロンティア2 04/11/20 01 00 59 ID MbvE6+vH *《ギュスターヴ編・1220~1239年》 1220年、フィニー国王ギュスターヴ12世により東大陸北部は統一された。それと時を同じくして長男ギュスターヴ13世が誕生。12世は息子を後継者とすべく期待を寄せていた。 フィニー王国は後継者が七歳になると王位継承に必須の手続きである「ファイアブランドの儀式」を行う。平易と思われていた儀式だったが、ギュスターヴがまさかの術不能者であった事により失敗(ちなみにギュスターヴはアニマが弱いどころか全く無いらしく、かなり異質な存在だった)。 失望した12世は息子の廃嫡を決め、それに反対した妻ソフィーともども身分を剥奪して城から追放した。 始めは城下の貧民街に暮らしていた二人であるが、暗殺を恐れ、ギュスターヴの家庭教師を務めていたシルマールと共に南大陸のナ国へ亡命することになる。 ナ国の庇護の下、劣等感にまみれ荒んだ毎日を送るギュスターヴ。日頃の欝憤をおなじ術不能者であるフリンにぶつけ、そのことをレスリーという少女によく咎められていた。 1233年、彼はヤーデ伯領地にて出会った「鉄」に興味を持ち、鋼製武器の製作に没頭するようになる。術の使えないギュスターヴは次第に己の力に頼みを置くようになり、後に盟友となるケルヴィンとともに自作の鉄製武器で盗賊を撃退してからは、更に自信を深めていくようになる。 1239年、最大の理解者であった母親のソフィーが死去。ギュスターヴは19歳。 212 サガフロンティア2 04/11/20 02 45 47 ID MbvE6+vH *《ギュスターヴ編1240~1248年》 1240年、20歳になったギュスターヴはワイド侯のもとへ足繁く通っていた。ワイド侯は愚鈍な領主で父である前領主に従っていた有能な家臣を信用せず、巧みに取り入ったギュスターヴの姦言に乗せられて、彼らを遠ざけてしまっていた。 将軍の地位にあったネーベルスタンはギュスターヴ排斥の注進を聞き入れられなかったことに抗議し、場内への出仕を拒否していたが、それはギュスターヴの目論見通りであった。ギュスターヴはその間隙を縫ってワイド侯を監禁。ケルヴィンを動かしてヤーデ全軍を城下に導きワイド侯の領地を全て乗っ取った。 1245年、父であるギュスターヴ12世が急逝。後妻の子(彼にとって異母弟)14世が跡を継ぐことになっていた。それに対してギュスターヴは自身の王位継承権を主張。1247年、20年振りに東大陸に舞い戻る。1248年、バケットヒルの戦いが勃発。13世側は精鋭部隊鋼鉄軍の活躍や、ネーベルスタン将軍とケルヴィン・ヤーデ伯のバックアップを受けたのに対し、14世側はオート侯カンタールが傍観、14世の異母兄ノール侯フィリップも積極的に戦闘には関わらず、あっさりと決着がついた。捕らえられた14世は処刑され王位継承戦争は幕を閉じた。ギュスターヴは28歳になっていた。 216 サガフロンティア2 04/11/20 15 39 41 ID MbvE6+vH *《ギュスターヴ編1248~1249年》 ギュスターヴ12世には四人の子どもがいた。ソフィーとの間に長男ギュスターヴ13世、次男フィリップ、長女マリー、後妻との間にギュスターヴ14世である。フィリップはノール地方治め、マリーはオート地方を治めるカンタールのもとへ嫁いでいる。14世はバケットヒルの戦いで敗死した。フィニー王国の実権を握ったギュスターヴのもとへ続々と使者が来る中、オート侯カンタールは妻マリーを、ノール侯フィリップは直接本人が使者として参上した。実に20年振りに兄弟と再会することとなる(この時ケルヴィンはマリーに淡い恋心を抱いている)。 だがケルヴィンやネーベルスタンはフィリップを警戒していた。兄が儀式に失敗したことで母親を失い、同時に父からも相手にされなくなったからである。それは確かに幼なかったフィリップの心に強烈なトラウマとして残っていた。 謁見に至るやいなやギュスターヴに剣を突き付けるフィリップ。一触即発の空気のなか、フィリップはギュスターヴに宿る母ソフィーのアニマを見て、暗殺を断念する。かくして兄弟は和解したのであった。1249年ギュスターヴは南部への進行を始め、拠点となる都市ハン・ノヴァの建設に着手した。29歳のことである。 217 サガフロンティア2 04/11/20 16 10 56 ID MbvE6+vH *《ギュスターヴ編1250~1256年》 フィニー城下では国王の不在に不安を抱く者が数多くいた。ギュスターヴに実権があるものの、あくまでも正式な手続きを経ていないため、国王ではないのだ。手続きとは無論ファイアブランドの儀式である。 1250年、フィリップは兄の代わりに儀式を受けるも失敗。それも当然のことで七歳までに儀式を受けないとファイアブランドが暴走するからである。大火傷を負い、落ち込むフィリップではあったがまだ希望が残っていた。フィリップには息子のフィリップ2世がおり、ギュスターヴはその子に儀式を受けることを勧めたのである。 1255年、フィリップ2世の儀式は成功に終わった…かに見えた。儀式の直後、2世が暗殺者の凶刃に倒れたのである。愛息の死を前にフィリップは発狂。ファイアブランドを手にして暗殺者をなぎ払った彼は、暴走をはじめた炎の剣に自身のアニマを呑み込まれモンスターの姿に変貌する。火竜に身を落としたフィリップは息子の亡骸を抱えて、いずこかへと飛び去っていってしまった。 フィリップ2世暗殺の首謀者は遥として判明しなかった。ギュスターヴはアニマ教徒の犯行と断定。教団が本拠地としていたハンの遺跡を襲撃し信者たちをことごとく虐殺した。1256年、ギュスターヴ36歳のことである。その後、フィニー王国で帝位に就く者はいなかったため、事実上1248年以降は国王不在の状態が続くことになる。 218 サガフロンティア2 04/11/20 17 19 17 ID MbvE6+vH *《ギュスターヴ編1269~1271年》 ギュスターヴの東大陸南部進出は順調に進み、空白地帯であった中央部の制圧もほぼ完了した。南方はラウプホルツ公が治めているため、事実上東大陸はすべて彼の統治下に置かれたことになる。ギュスターヴが統治領の最南端にある砦へ視察に赴いた日の夜、彼の砦は襲撃を受けた。ギュスターヴは従者の安全を優先して炎上する砦に残り、そのまま還ってくることはなかった。1269年、享年49歳。 ギュスターヴの死は新たなる戦乱の火種となった。特にケルヴィンとカンタールとの対立は深刻なものであった。この権力闘争を優位に進めていったのはオート侯カンタールである。 カンタールは北部の諸侯の大半を取り込み、ケルヴィンをハン・ノヴァに孤立させた。ケルヴィンはやむなくハン・ノヴァを放棄、ヤーデ伯領地ヘと撤退した。統治者を失ったハン・ノヴァはモンスターの襲撃を受け、壊滅的な被害を残した。1271年、ケルヴィン50歳。カンタール44歳。 追記 カンタールはマリーとの政略結婚で領地を削られていて、フィニー王国に恨みを抱いていたとされる。1250年頃に彼はマリーと離縁している。 219 サガフロンティア2 04/11/20 17 51 22 ID MbvE6+vH *《ギュスターヴ編1288~1292年》 1288年、東大陸北部を治めていたカンタール死去(59歳)。彼には6人の女性との間に23人もの子がいたこともあり、相続争いが発生。次第にオート侯の力も弱まっていった。 ヤーデに雌伏していたケルヴィンは再び東大陸に進出、実権を握る。しかしそれに対抗する勢力が現れる。南部を治めるラウプホルツ公である。 ナ国王ショウの召喚命令で長男チャールズを欠いたケルヴィンではあったが次男フィリップ3世と連携しラウプホルツ軍を破る。これが後にいうソールズベリ平原の戦い(1290年)である。 ソールズベリ平原の戦いで暗躍したのはカンタールの娘ヌヴィエムである。彼女はラウプホルツ公を唆すと同時に、ショウ王にケルヴィンの讒言を働き、召喚命令を出させるに至った。それはひとえに父を犬と侮辱したチャールズとの確執がもととなっていた。結局ケルヴィンは諸侯の盟約を結ぶに至らず、1292年死去。享年71歳。この後、東大陸は明確な統治者を失い混沌の時代が始まる。 補足 マリーはカンタールと離縁した後、ケルヴィンと再婚。二児をもうけた。 兄チャールズはヤーデ伯を、弟フィリップ3世はファイアブランドを継承している。 221 サガフロンティア2 04/11/20 18 32 14 ID MbvE6+vH *《ギュスターヴ編1303~1305年》 東大陸北部では正当な統治者を巡っての覇権争いが続き、人心は疲弊しきっていた。問題を複雑化させたのはナ国ショウ王の介入が原因である。そのショウ王が1303年に死去し、最大の障害が無くなった諸侯は和平会議を開くことになったが、互いに自分勝手な主張をするばかりで議論は平行線を辿った。 北部で諸侯の対立が続くなか、中央の勢力は和平会議を傍観していた。中央部はギュスターヴの死後、放置されていたため、ハン・ノヴァの長老会を中心とした自治政府ができていたのだ。ヤーデ伯チャールズは和平会議で諸侯が釘付けになっている隙をつき、中央を制圧しようと画策。会議を息子のデーヴィドに任せ、反抗するハン・ノヴァの制圧にかかった。 ハン・ノヴァではギュスターヴの子孫を名乗る者と、エーデルリッターと呼ばれる軍団が護衛していた。庶民はギュスターヴ統治下の時代を懐かしみギュスターヴの再来を願っていて、また、ギュスターヴの子孫を名乗る者もあとを絶たなかった。ハン・ノヴァの一団もその一つである。 ハン・ノヴァ制圧に乗り出したチャールズはエーデルリッターの反撃に遭い敗北。自身も戦死する。1305年のことである。 222 サガフロンティア2 04/11/20 18 57 45 ID MbvE6+vH *《ギュスターヴ編1305~1306年》 ヤーデ伯チャールズ敗死の報告は諸侯に衝撃をもたらした。ギュスターヴを名乗る偽者の軍団にヤーデ伯が敗れたことで、庶民のギュスターヴに対する渇望が嫌というほど分かったからである。このままでは自分達の立場が危うくなる。 ヤーデ伯を相続したデーヴィドは議会で自ら譲歩を示すことで各諸侯をまとめ上げ、偽ギュスターヴ軍の討伐に乗り出した。 1305年サウスマウンドトップの戦い勃発。連合軍は北・南・西からハン・ノヴァを包囲。北方軍は偽ギュスターヴ軍の分隊に敗れたものの、デーヴィド率いる西方軍が足留めをする隙にラウプホルツ公率いる南方軍で挟み打ちにする戦法でエーデルリッターの本隊を破り、からくも勝利した。1306年、デーヴィドの尽力で初の平和条約であるハン・ノヴァ条約が成立。サンダイルにようやく平和が戻ったのである。 *―ギュスターヴ編・完― 226 サガフロンティア2 04/11/20 22 06 09 ID MbvE6+vH *《ウィル編1220~1235年》 ウィリアム・ナイツは1220年ディガーである父ヘンリーとキャサリンとの間に生まれる。その生誕日はギュスターヴ13世とはたった三日違いである。7歳で両親を失った後、叔母夫婦ポール、ニーナに育てられ、父のようにディガーの道を志すことになる。ちなみにディガーとはクヴェルを発掘する冒険者のことである。15歳になったウィルはディガーとしてデビューすべくヴェスティアへ旅立った。 ヴェスティアは東大陸中央部、アナス川流域にある町で冒険者の拠点となっている。町に着いたウィルは冒険者のほとんどが別のディガーの護衛(ヴィジランツ)として出発したあとで途方にくれる。ウィルは同じく遅れて酒場にやって来た新米女性ヴィジランツ・コーデリアと、どこか言葉に刺のある術士ナルセスとパーティーを組みハンの遺跡を探索することした。 ハンの遺跡はかつてサンダイルを統治していた古代帝国の廃墟であり、度重なる盗掘から見るべき物は少ないと推測された。ただ現在は魔物の巣窟であり、人が入り込めないことから可能性がないわけではなかった。遺跡でタイラーという巨漢を加えた一行は、遺跡のなかで三つのクヴェルを発見。初めての探索を見事成功でおさめた。 227 サガフロンティア2 04/11/20 22 49 56 ID MbvE6+vH *《ウィル編1236年》 ハンの遺跡探索の際、ウィルはアレクセイ・セルゲンの噂を聞く。アレクセイは最近ヴェスティアを根城としているディガーで、噂の内容は彼の悪辣なやり口であった。しかし、ウィルが気にしたのはアレクセイ自身の動向である。ウィルの両親は何者かに殺害されており、アレクセイは父と交流があった。従ってアレクセイは両親の死の真相を知っているのではないか…。ウィルはこう考えていた。叔母のニーナと相談した結果、彼女から南大陸の大砂漠へ行くことを提案される。かつて父ヘンリーはセルゲン兄弟と砂漠のメガリスを探索し、卵形のクヴェルを持ち帰ったという。 ハンの遺跡で協力した仲間とニーナを伴い、砂漠のメガリスを調査しにオアシスの町フォーゲラングで聞き込みを行う。メガリスは異様さだけが残るのみで何の痕跡も得られなかったが、フォーゲラングでの聞き込みである程度の収穫はあった。かつてヘンリーはメガリスの発掘に反対していたが、セルゲン兄弟はそれを強行したという。その後、アレクセイの弟が卵形のクヴェルを持って暴れ出しフォーゲラングに多大な被害を出して死亡。アレクセイは町を破壊した罪で投獄され、その間に、ヘンリーは問題となったそのクヴェルを持ち帰った。分かったことはそれだけである。 228 サガフロンティア2 04/11/20 23 25 20 ID MbvE6+vH *《ウィル編1238~1239年①》 埒があかないと判断したウィルはアレクセイに接近することを決意。ただ、ウィルとニーナは面識があり警戒される。よって仲間の一人を潜入させ、動向を探らせることにした。 アレクセイは通称「夜の町」でクヴェルを探していた。仲間の連絡を受けたウィルはアレクセイが一人になったところを見計らい、彼に詰め寄った。その瞬間、奇妙な悪寒に襲われるウィル。アレクセイは卵形のクヴェルを持っていた。違和感に戸惑いつつアレクセイを詰問する。「父を殺したのはお前か?」と。しかし、アレクセイはヘンリーを刺したのはウィルの母キャサリンだと言い放ち、ウィルはその言葉に衝撃を受ける(事実ではあるが、それはヘンリーからエッグを引き離すための行動で、致命傷とならないよう刺している。エッグを落とさせることに成功し、後はアレクセイが回収する算段だったが、エッグを手にしたことで負の感情を増幅したアレクセイは二人を殺害。というのが真相)。 一方、潜入した仲間はアレクセイ一味と連携し、夜の町にあるクヴェルを見つけ出す。クヴェルを手にしたアレクセイはミカゲの石切り場に向かった。命が惜しければついてくるなと言い残して。石切場跡地向かったウィルは、洞窟の奥でアレクセイを追い詰めるウィル一行。しかし、アレクセイが夜の町で手に入れたクヴェルの力で使役する二頭のドラゴンを前にして、逆にウィル達は窮地に追い込まれる。本来は魔物避けであるクヴェルを卵形のクヴェル(エッグ)で増幅したらしい。 229 サガフロンティア2 04/11/20 23 45 49 ID MbvE6+vH *《ウィル編1238~1239年②》 危機を救ったのはニーナだった。彼女は自らのアニマを爆発させて、二頭のドラゴンを撃退する。ドラゴンを失ったアレクセイはウィルの攻撃を受け、奈落の底へと落ちて行った。 アニマを爆発させたニーナは、手厚い看護の甲斐なく、その後自宅でひっそりと息を引き取る。仇討ちの代償は余りにも大きかった。1239年、ウィリアムは19歳。奇しくもギュスターヴと同じ年に彼は「母親」を失ったのだった。 叔母を亡くして間もなく、ウィルは街中である悪寒に襲われる。アレクセイと会った時に感じたあの違和感である。悪寒と卵形のクヴェル(エッグ)との関連性に気付いたウィル。彼の生涯をかけたエッグ追跡行の始まりであった。 補足① ウィルはエッグ自身を感知しているわけではなく、エッグに吸収された父のアニマを感知しているらしい。 補足② コーデリアを潜入させると最終的に手下に殺害される。潜入させていなければその後もパーティーの一員として参加し、後にウィルの妻となる。ちなみに1238年にコーデリアが死亡した場合、ウィルの妻になるのはラベール。 230 サガフロンティア2 04/11/21 00 31 34 ID Ge7NyhGE *《ウィル編1246~1247年①》 クヴェル探索や鉱山の鉱脈探しなどで徐々に名声を得て来たウィルであるがもっと大きな仕事をしてみたいという意欲が出ていた。そこでナルセスは術発祥の地ヴァイスラントの探掘を提案。彼らはそれに乗ることにした。しかしナルセス自身は高齢を理由に目的地への同行を最後に引退することを決めていた。 ヴァイスラントは東大陸南部の寒冷地帯であり、そこへ至るには難所グラン・ヴァレを越える必要がある。ラウプホルツ公が安泰でいられるのはグラン・ヴァレのおかげである。 グラン・ヴァレには巨大な吊り橋が掛かっているが莫大な通行税がかかっており、谷を通るしかない。ウィル一行は弓使いのラベールと共に、谷を越えた。ラウプホルツを経てヴァイスラントへ。ナルセスとは既に別れ、新しくパトリックという仲間を加えた一行は、雪深い寒村に到着する。 村に着いた一行はラベールという弓使いの少女と、彼女の兄であるウィリアムと出会う。ウィリアムはディガーでの成功を目指すために故郷を捨てていた。ラベールが冒険者になったのは兄を故郷へ連れ戻すためである。兄を罵倒するラベールを一顧だにせず、ウィリアムは自身が発見したメガリス探検の協力をウィル達に求めてくる。 239 サガフロンティア2 04/11/21 11 33 58 ID Ge7NyhGE *《ウィル編1246~1247年②》 氷のメガリスは村から更に南に下り、氷河の向こう側に存在する。ウィリアムは以前からそれを発見していたが、一人では危険なので手を拱いていたのだ。 氷河を渡って内部を捜索し、最深部に至るウィル一行。すると、突然全員が不調を訴え出す。メガリスが影響を与えているのは明らかであった。意識が遠退く中、ウィルはただひたすら仲間を救い出すことだけを一心になって考えていた。 意識がはっきりと戻ったとき、ウィルは仲間と共に最深部の部屋から出ていた。全く記憶はないが仲間を救い出したのはウィル自身だという。気がつくとウィルの手にはクヴェルが握られていた。 危険を感じたウィルは仲間達に最深部へ行くことを禁じる。しかし、ウィリアムには一つの確信があった。このメガリスは自分の思念を実体化する作用を持っている。とすれば…。 最深部に到達したウィリアムはウィルの制止を振り払い、叫んだ。「俺はタイクーンだ!」と。その瞬間、ウィリアムのアニマは暴走、巨大な獣の姿に変貌を遂げた。ウィルは分不相応な願いは危険だと予感していたのだ。 魔物と化したウィリアムの追撃を振りきってメガリスを脱出したウィル一行。後に、ウィルはメガリス探検の功績を讃えられ、タイクーンと呼ばれるようになる。ウィリアム・ナイツ、27歳。 240 サガフロンティア2 04/11/21 11 58 18 ID Ge7NyhGE *《ウィル編1256年》 結婚を機に住居をワイドに移したウィル。彼は久しぶりにヴェスティアを訪れる。目的はエッグ。アニマ教徒がエッグを所有している噂を聞き付けてきたのだ。 アニマ教はアニマ至上主義を訴えるカルト集団の一つであり、ハンの遺跡を根城としている。ウィルは、かつて共にメガリスを探検した仲間であるタイラーとパトリックに、ヴィジランツであるレイモンを加え、アニマ教団へ潜入する。 時を同じくして、大きな動きがフィニー王国内で起きていた。ギュスターヴはフィリップ2世暗殺の首謀者をアニマ教団と断定。盟友であるケルヴィンの制止を無視して討伐軍をハンに差し向けていたのだ。 ウィルはエッグの存在を感知しながらもギュスターヴ軍にアニマ教団員として追われたため、結局エッグを見つけ出すことができなかった。 242 サガフロンティア2 04/11/21 12 47 33 ID Ge7NyhGE *《ウィル編1257年》 今度は海賊が卵型のクヴェルを所有しているという噂が流れはじめるようになる。それに対してウィルはクヴェルが「夜の町」にあるというデマを海賊に流す。手段を選ばないウィルを制止しようとするナルセス。ウィルの真意を汲んだタイラーはパトリックとレイモンを連れて「夜の町」へと向かう。 「夜の町」では、ギュスターヴの軍兵が町の要所に潜んで海賊の襲撃を待ち構えていた。ウィルはギュスターヴと接触して彼の軍隊を町の防衛に動かしていた。タイラーは安心すると同時に、ギュスターヴ自ら直接討伐に乗り出してきていたのに驚くのであった。 ウィルは海賊が夜の町を襲う隙をついて海賊船に侵入する。船はギュスターヴ軍の反撃を聞き付け、沖へと出始めていた。逃走を図る海賊船を嵐が直撃する。 嵐で激しく揺れる甲板上でエッグの存在を感知したウィルは一人の海賊に接近する。やはり、海賊がエッグを持っていたのだ。ウィルが彼の手からエッグを海に叩き飛ばすと、海賊は泳げない身であるにも関わらず、嵐の海中へと飛び込んで行った。これもエッグの魔力が成せる業なのか。 今度こそエッグを処分したと確信するウィル。 「父さん…」 彼はまさに沈み行く海賊船と運命を共にしようとしていた。37歳のことである。 249 サガフロンティア2 04/11/21 15 04 04 ID Ge7NyhGE *《ウィル編1275~1276年》 1275年、術士エレノアは東大陸中央部にある樹海にいた。彼女の専攻は古代文明であり、樹海には古代帝国時代の街の遺跡があるが、街の調査が目的ではなかった。 彼女に同行するのはヴィジランツのパトリックとレイモン。そしてディガーのリッチ。彼等には冒険の目的が知らされず、文句たらたらである。彼女は地図を頼りに街で一番高い建造物を探しだし、そこへ登ることを指示した。指示通り街の高台を見つけるとエレノアはスヴェルドルフ鉱山の方角を見つめ、何かを確認していた。 スヴェルドルフは様々な感応石を産出し、世界でも有数の鉱山である。しかし乱開発が祟り、1251年に大規模な落盤事故が生じてからは採掘が止まっている。ちなみにウィルも鉱脈探しに関わっていた。 エレノアの目的は鉱山の調査で依頼主はヤーデ伯ケルヴィン。背景にはカンタールとの政争がある。 1244年鉱山にモンスターが発生した事案からモンスターが侵入する入口から鉱山を調査することにした。エレノアはその入口を確認するために高台を探したのだ。 鉱山を調査し、再発掘の是非を判定すると、鉱山の近くに巣くうガーゴイルを撃退し、任務を終えた。 251 サガフロンティア2 04/11/21 15 36 39 ID Ge7NyhGE *《ウィル編1277年》 リッチに依頼が舞い込む。依頼人はナルセス。依頼内容はある孤島にある木の実の採取である。この木の実は非常に希少であり一人で実行すること、秘密を守ることが条件である。 父の事を引き合いに出すナルセスに対し、それを露骨に嫌がるリッチ。どうやら二人は既に面識があるようだ。 ナルセスの依頼を完遂し、ヴェスティアを去ろうとするリッチだが、奇妙な悪寒に襲われる。その直後、目の前の少女がリッチに語りかける。 「ウィリアム・ナイツは知りすぎた」 少女は卵形の物体を抱いていた。彼はそれを初めて見たが、何であるかは容易に想像できた。 リッチはワイドの実家に戻り父を問い詰める。それを聞いた父親は驚き、発見したいきさつを逆に聞いてきた。父親の名はウィル。海賊船から生還した彼は今でもエッグを追っていた。 「あれは危険なものだ。所有者は殺さねばならない」 それを聞いた息子リチャードは反発し、家を飛び出していく。 リッチは女子どもに危害を与えるのを良しとしない性格であると同時に父の名声に負けないディガーを目指していた。反発も当然である。 その後彼はヴェスティアを訪れたが少女の姿はなかった。ナイツ一族とエッグとの戦いが再び始まった瞬間である。ウィル57歳、リッチ22歳。 255 サガフロンティア2 04/11/21 18 06 11 ID Ge7NyhGE *《ウィル編1280年》 リッチはなけなしの金をはたいて単身ノースゲートへやって来た。ノースゲートは開拓が始まったばかりの北大陸、港付近に位置する町である。 父は成功者であるが、父に頼るのは己が許さなかった。従ってリッチに金銭的な余裕は無い。北大陸へ来たのは未開の地であり、人が入り込んでいないからである。 町で化石の洞窟の話を聞いたリッチは大ミミズの襲撃で町を失ったディアナを半ば強引に加え、そこへ向かうことにした。しかし所詮戦力不足でモンスターには歯が立たない。 仕方なく酒場に戻るとエレノアとレイモンがいた。彼女たちも北大陸で一儲けを考えているようで、利害の一致したリッチ達は再びパーティーを組み、洞窟へ入った。 洞窟内部は化石だけでなく冒険者の遺骸で溢れていた。中には化石そのものに生命が宿っていたり、遺骸がゾンビとなって襲いかかってきた。 リッチ一行は最深部では命を得た恐竜の頭部の化石を撃退。奥にある大量の鉱石とチップを発見。一山当てることに成功した。リッチ25歳。 256 サガフロンティア2 04/11/21 18 29 56 ID Ge7NyhGE *《ウィル編1290年》 リッチはノースゲートに拠を構え、ディガーとして生活をしていた。彼は女性にはだらしがなかった所があったようで、遠征先では色々と女性にちょっかいを出していたようである。 そんな彼にも年貢を納めるときが来た。同居していたディアナが妊娠したのである。流石に観念したリッチ。そのとき一人の女性が通り過ぎ、リッチはかつて感じた悪寒に襲われる。エッグとの再会である。 エッグを持っていたのはかつてヴェスティアで出会った少女ミスティであり、妖艶な女性に成長していた。 ミスティに詰め寄るリッチ。しかし彼女はリッチを相手にしない。 エッグの所有者が何かを仕出かすのは正義感が許さなかったが、女性を傷つけるのは己の主義が許さない。そんな彼の心を見透かしミスティは挑発する。 「お呼びじゃないのよ、カス野郎」 リッチは歯噛みしながらも立ち去るしかなかった。 危険を感じたリッチは身重のディアナを説得し、父の住むワイドへ避難させた。リッチ35歳。 258 サガフロンティア2 04/11/21 18 58 18 ID Ge7NyhGE *《ウィル編1290~1291年①》 ノースゲートで突如昏睡状態へ陥る奇病が流行する。リッチはエッグが関わっていると直感。ミスティの後を追う。彼女は化石の洞窟へ向かっていた。 洞窟で対峙する二人。ミスティは化石の怪物をけしかけてきた。奇病はやはり彼女が引き起こしたもので、住人のアニマを吸い取り、化石に与えていたのだ。 それを撃退するリッチ。ミスティは逃げ出すが、彼女の心に微妙な変化が生じていた。 1291年、ミスティはリッチにメッセージを送る。奥地の開拓村で待つと。リッチは悩む。このままエッグの追跡をやめ、妻子と暮らすべきではないかと。だが、その迷いを自らの正義心で押し切り、奥地へ向かう。 ミスティは開拓村にはいなかったが更に奥地のメガリスへ向かったという情報を得たリッチは足を進める。はたしてミスティは虫がたむろするメガリスの奥で待っていた。 ミスティの企みを図りかねていたリッチは彼女を問い質す。 ミスティ 「あなたの強さを見て思ったの。あなたが欲しい」 リッチ 「何くだらねぇことを言ってるんだ。本当の狙いを吐けよ」 彼女の狙いはまさにその言葉通りであったのだがリッチは気付く筈もない。 259 サガフロンティア2 04/11/21 19 43 21 ID Ge7NyhGE *《ウィル編1290~1291年②》 リッチは迷わなかった。襲いかかる虫を撃退し、ミスティを剣で貫く。絶命するミスティ。彼女は最期に 「エッグを受け取りなさい エッグはお前の物、そしてお前のアニマは私も…」 と呟き、息絶えた。 その瞬間、エッグはミスティを吸収し、リッチの手許に移っていた。 リッチは瞬時に理解した。ミスティはリッチに自分を殺害するように仕向けたのだ。 化石獣を倒したリッチを見たエッグは彼、いやナイツの一族を優れたアニマの所有者であることを確認。新たなる依代としてリッチを選んだのだ。 もしかしたらミスティもリッチに特別な感情を抱いていたのかもしれない。リッチと一体になりたいがために取った行動なのか。 「おまえの言いなりになるかっ!俺はリチャード・ナイツだ!!」 エッグに抗えないことを悟ったリッチはエッグを抱えたまま虚空に身を躍らせた。死の間際、リッチは妻とまだ見ぬ子の事を考えていた。 時を同じくしてディアナはワイドにあるウィル宅で女児を出産した。 ウィルは初孫である彼女に「ヴァージニア」と命名した。 ウィル71歳、リッチ36歳。 273 サガフロンティア2 04/11/21 23 01 36 ID Ge7NyhGE *《ウィル編1305年①》 ジニーことヴァージニア・ナイツは1291年ワイドにて父リチャード、母ディアナとの間に生まれる。 ジニーは帰らぬ父を待ちながら母と祖父ウィルに育てられる。特にウィルの影響を受け、彼を尊敬すると同時に次第に彼女も冒険者として旅立つ事を夢見ることになる。 彼女が旅立つきっかけが訪れたのは1305年、ジニー14歳の時である。 ウィルはヴァンアーブルの使者ミーティアの依頼を受け、フィニー王国の街テルムへと旅立って行った。ジニーは祖父を追い掛けるべく夜中に家を抜け出した。 ワイド(南大陸)からテルム(東大陸)へ行くためには海路を経る必要があるがジニーは無許可で乗船したため、密航者として捕まってしまう。密航の罪は重く、船長権限で海に投げ込まれるのが慣例であるが、ジニーが子供であることからノースゲートで売られることとなった。 船倉に閉じ込められ、途方に暮れるジニー。そんなジニーを救ったのはプルミエールであった。彼女はジニーを船倉から出すと自分の部屋に匿ったのである。 こっそり港から出ようとする二人を見つけた船長はプルミエールと口論になるが、通りがかりの冒険者ロベルトの仲裁もあり、事なきをえた。 280 サガフロンティア2 04/11/22 21 17 39 ID VpMf3EvS *《ウィル編1305年②》 ジニーの乗った船はテルムのある東大陸ではなく、北大陸へ向かう便であった。まるで逆方向の船に乗ってしまったジニー。一文無しの彼女は帰りの船賃を稼がなければならない。 ジニーは船内で助けてくれたプルミエールとノースゲートで出会ったロベルト、そしてロベルトの相棒グスタフとパーティーを組み、船賃を稼ぐことにした。 まず手始めに北大陸で暴れ回る大ミミズの巣を探索し、クヴェルを発見。ひとまずは成功を見る。冒険を楽しむジニーであるが、そこへロベルトがメガリスの情報を仕入れてきた。 グスタフは慎重論を唱えるが、特に目的は無く暇を持て余していたジニー達はその話に乗る。 巨虫のメガリスは最北端にある開拓村から更に北に位置する。だが、開拓村で気になる噂を聞く。メガリスへ向かった美女が還らなかったらしい。 「…事件の臭いがする…」 そんな親父臭いロベルトの言葉を軽く流し、メガリスへと向かった。 メガリスにはクヴェルはなかったがジニーは谷底で道具袋を発見し、愕然とする。 「リチャード・ナイツ」 袋にはそう書いてあった。 そうここはリッチ終焉の地であった。父の死を確信したジニーはただ泣くのみであった。 282 サガフロンティア2 04/11/22 22 01 52 ID VpMf3EvS *《ウィル編1305年③》 ウィルはジニーからの連絡を受け、ノースゲートへやって来た。祖父に泣き縋るジニー。息子の死を知らされたウィルはジニーにエッグの話をする。ジニーはウィルの冒険話を聞きながら育ったが、初めて聞くものであった。 テルムに赴いたウィルはヴァンアーブルから正式に依頼を受ける。内容はギュスターヴと称する偽者の調査。どうやら彼はエッグを持っているらしいのだ。ちなみにヴァンアーブルはウィルと交流があり、エッグの存在を知っている。 当時、ギュスターヴと自称する男はハン・ノヴァでチャールズを破って以来、熱狂的な支持を得て迎えられていた。そして多くの民衆が彼を慕い、義勇兵としてハン・ノヴァへ集結しつつあった。 彼がエッグの所有者だとしたら…。ウィル一行はヴァンアーブルの弟子ミーティアと共にハン・ノヴァへ潜入し、事の真偽を確かめることにした。 ハン・ノヴァはギュスターヴの死後、権勢を奮ったカンタールに放置され、空白地域となっていた。よって度々野盗やモンスターによる襲撃を受け、治安は悪化していた。 そんな事情から民衆の権力への反抗心は強く、同時にギュスターヴへの尊敬の念は強い…そんな土壌が培われていた。 283 サガフロンティア2 04/11/22 22 36 26 ID VpMf3EvS *《ウィル編1305年④》 志願兵に紛れ込み、ハン・ノヴァへ潜入したジニー一行。中央広場で凱旋する「ギュスターヴ」を監視する。すると、ウィルとジニーはすぐに感じた。あの例の悪寒である。間違いなくヤツはエッグを所有している。 だが逆にナイツ一族のアニマを感知した「ギュスターヴ」はエーデルリッターのサルゴンに追撃を命ずる。彼は「ギュスターヴ」によって見出だされた最初のエーデルリッターであり、既に人間ではなかった。 1305年、サウスマウンドトップの戦い勃発。エーデルリッターの追撃を辛くも逃れたジニー一行はハン・ノヴァ郊外の丘で戦いを見守っていた。 状況はデーヴィド率いる西方軍が偽ギュスターヴ軍本隊と交戦していたが、挟撃担当の南方軍が到着するまで保つかは微妙な状況であった。 グスタフはいても立ってもいられなくなり、助勢に向かうことにした。そしてヴァンアーブルはグスタフに一振りの大剣を手渡す。 実はグスタフとヴァンアーブルは旧知の間柄であった。 287 サガフロンティア2 04/11/22 23 04 53 ID VpMf3EvS *《ウィル編1305年⑤》 ヴァンアーブルはシルマールの弟子であり、ギュスターヴの下にいたことがある。ギュスターヴが南方の砦で最期を迎えたあの日、彼もそこにいたのだ。 フリンによって窮地を逃れたヴァンアーブルは後日ギュスターヴを探したが遂に彼を発見することは出来なかった。 (ギュスターヴの後継者を名乗る者が後を断たなかったのは、彼の遺体が発見されずまた、女性関係が派手であったのに関わらず公式には子を残していないことからきている。) また、グスタフの本当の名はギュスターヴであり、ケルヴィンの次男フィリップ3世の子である。彼も父同様ファイアブランドを継承し、フィニー国王を継ぐ条件を満たしている。 しかし、父フィリップ3世はある事件で死亡する。しかもそれは兄チャールズとの関係が芳しくなくなかったことが遠因となっているらしい。それがもととなり、グスタフは出奔する。 ヴァンアーブルはギュスターヴ終焉の地に残されていたギュスターヴの剣を本来15世を名乗る筈であったであろうグスタフに手渡したのだ。グスタフは颯爽と従兄弟であるデーヴィドを救いに行った。 一方プルミエールはグスタフを見てある葛藤と戦っていた。 288 サガフロンティア2 04/11/22 23 37 09 ID VpMf3EvS *《ウィル編1305年⑥》 「プルミエール」とは「最初」という意味を持つ。その名は義母が家の復興を願ってつけた名前であり、プルミエールは義母の希望を一心に受けて育った。 しかしプルミエールは義母の本性を知り、軽蔑する。義母は家の復興に執着し、手段を選ばない。たとえ民衆がどんなに苦しもうと。そして自分を家の道具として利用しようとも。 だが、義母は必死であった。必死であったが為に視野が狭くなっていたのだ。彼女の父親は一国を支配するほどの実力者であったにも拘わらず、その息子たちは父の財産に群がるのみである。父の死後、家は没落する。 カンタール9番目の子であり、プルミエールの義母であるヌヴィエムはカンタールの末娘であるプルミエールをオート侯最後の希望として育てた。だがプルミエールは最早オート侯に未練はなかった。 プルミエールは家の誇りなど馬鹿らしいとしか思っていなかった。しかし従兄弟のために戦場に出ていくグスタフを見て何かを感じ取っていた。 サウスマウンドトップの戦いは南方軍の救援が間に合い、偽ギュスターヴ軍は次第に瓦解して行った。デーヴィド連合軍の勝利である。 290 サガフロンティア2 04/11/23 00 45 46 ID f4zIVZAo *《ウィル編1306年①》 サウスマウンドトップの戦いは終結した。しかし「ギュスターヴ」や六人のエーデルリッターは未だ発見されることはなかった。 当然ウィルが追うのは「ギュスターヴ」などではなくエッグである。「ギュスターヴ」一行が北大陸奥地へ向かったとの情報を得たジニー一行は北大陸の未開の地ヘと進む。 「ギュスターヴ」一行は巨虫のメガリスよりもさらに奥、星のメガリスに居た。六人のエーデルリッターもそれぞれのアニマの将魔と化し、侵入者を待ち受けると同時にエッグと一体化すべく時を待っていた。 炎の将魔サルゴンはかつてリッチとパーティーを組んだ時期もあったがそれを知る由もない。 ある将魔は撃退し、ある将魔はやりすごし、ジニー一行はメガリス最深部へ至る。吸収されたのか「ギュスターヴ」の姿は既に無く、現れたのは異形へと変貌したエッグであった。 エッグは生き残った将魔を吸収し力を増しながら襲いかかる。将魔の力が尽きると異形の姿すら捨て、エッグそのものとなり激戦は続く。 291 サガフロンティア2 04/11/23 01 18 23 ID f4zIVZAo *《ウィル編1306年②》 死闘の末エッグは倒れた。遂にナイツ一族とエッグとの因縁は終結したのである。 意気揚々と帰途に着くジニー一行。ところが彼女達の目前にはエッグが転がっていた。しかも片手で持てる程の大きさだったエッグは人間一人分くらいの大きさに「成長」していたのだ。 実はエッグはアニマを吸収する度に大きくなっていた。「ギュスターヴ」と共に星のメガリスへ赴いたのは大量のアニマを吸収するためであった。 「近づくな。アニマを食われるぞ」 もはやエッグに近づくだけで虜になってしまう。ジニー達に取るべき方策はなかった。「彼」以外はそう思っていた。 すると彼--グスタフ--はおもむろにギュスターヴの剣を取り出し、力任せにエッグに叩きつけた。 真っ二つに折れる鋼鉄の剣。 「ギュスターヴ公の剣でもだめか…」 ウィルが諦めかけた瞬間、エッグは跡形も無く消し飛んだ。今度こそ本当にエッグはこの世から姿を消した。 「父さん…」 エッグから解放されるアニマの中に父を見つけ、涙するウィル。彼の旅はようやく終わった。ウィル86歳、ジニー15歳。 ウィル達が立ち去った後には真っ二つに折れたギュスターヴの剣があるのみであった。 *―ウィル編・完― 292 サガフロ2の人 04/11/23 01 28 41 ID f4zIVZAo とりあえずサガフロンティア2はこれでお終いです。 なお、暗殺者ヨハンとかネーベルスタンの晩年とかサルゴンのエーデルリッター入隊(?)のいきさつ等、他にもストーリーはあるのですが、本筋から離れていると判断し、割愛しました。 かなり長い文章になってしまった事をお詫びするとともに、応援していただいた皆様に感謝いたします。
https://w.atwiki.jp/storyteller/pages/127.html
サガ フロンティア2 Part10-209・211~212・216~219・221~222・226~230・239~240・242・249・251・255~256・258~259・273・280・282~283・287~288・290~292 2010年4月1日Wiki直接編集・追記 209 サガフロンティア2 04/11/19 22 06 26 ID 72KLeqlT 《世界》サンダイル ・東大陸 サンダイルでは最も歴史の深い地域。 北部では四つの侯国で成り立つフィニー王国が治めているが、互いに覇権を争っている。 中部及び南部は王国の支配が及んでおらず、地域の有力者が実権を握っている ・南大陸 ナ国が治めている。東大陸ほど術不能者に対する差別はない。ちなみに北部には二つの属領がある ・北大陸 未開の地。開拓が始まって間もない 《用語説明》 ・アニマ この世界の根底にある重要な概念で、魂のような無形の要素。万物に宿っていると考えられている。 術の発動と深い関わりがあり、アニマが弱い人間は術をろくに使えず「不能者」として差別の対象となっている。 ・クヴェル 先行文明の遺物。アニマを無限に引き出すことができ、一部地域を除いて貴重な品として扱われる。 なお、クヴェルを模したものをツールと呼び、こちらは引き出せるアニマが有限である ・鉄(をはじめとする多くの金属) アニマの力を阻害する性質があり、術至上主義が蔓延する時代では忌み嫌われている ・メガリス 先行文明の遺跡のこと。各地に点在し、それぞれ特徴にちなんで「氷のメガリス」などという呼称のされ方をする ・エッグ 思念を持っている卵形のクヴェル。手にした者の意志を支配し操る力を持ち、ある目的のため行動を起こす。 所持者が死亡するとエッグはそのアニマを吸収し、次の宿主を求める 211 サガフロンティア2 04/11/20 01 00 59 ID MbvE6+vH 《ギュスターヴ編・1220~1239年》 1220年、フィニー国王ギュスターヴ12世により東大陸北部は統一された。それと時を同じくして長男ギュスターヴ13世が誕生。12世は息子を後継者とすべく期待を寄せていた。 フィニー王国は後継者が七歳になると王位継承に必須の手続きである「ファイアブランドの儀式」を行う。平易と思われていた儀式だったが、ギュスターヴがまさかの術不能者であった事により失敗(ちなみにギュスターヴはアニマが弱いどころか全く無いらしく、かなり異質な存在だった)。 失望した12世は息子の廃嫡を決め、それに反対した妻ソフィーともども身分を剥奪して城から追放した。 始めは城下の貧民街に暮らしていた二人であるが、暗殺を恐れ、ギュスターヴの家庭教師を務めていたシルマールと共に南大陸のナ国へ亡命することになる。 ナ国の庇護の下、劣等感にまみれ荒んだ毎日を送るギュスターヴ。日頃の欝憤をおなじ術不能者であるフリンにぶつけ、そのことをレスリーという少女によく咎められていた。 1233年、彼はヤーデ伯領地にて出会った「鉄」に興味を持ち、鋼製武器の製作に没頭するようになる。術の使えないギュスターヴは次第に己の力に頼みを置くようになり、後に盟友となるケルヴィンとともに自作の鉄製武器で盗賊を撃退してからは、更に自信を深めていくようになる。 1239年、最大の理解者であった母親のソフィーが死去。ギュスターヴは19歳。 212 サガフロンティア2 04/11/20 02 45 47 ID MbvE6+vH 《ギュスターヴ編1240~1248年》 1240年、20歳になったギュスターヴはワイド侯のもとへ足繁く通っていた。ワイド侯は愚鈍な領主で父である前領主に従っていた有能な家臣を信用せず、巧みに取り入ったギュスターヴの姦言に乗せられて、彼らを遠ざけてしまっていた。 将軍の地位にあったネーベルスタンはギュスターヴ排斥の注進を聞き入れられなかったことに抗議し、場内への出仕を拒否していたが、それはギュスターヴの目論見通りであった。ギュスターヴはその間隙を縫ってワイド侯を監禁。ケルヴィンを動かしてヤーデ全軍を城下に導きワイド侯の領地を全て乗っ取った。 1245年、父であるギュスターヴ12世が急逝。後妻の子(彼にとって異母弟)14世が跡を継ぐことになっていた。それに対してギュスターヴは自身の王位継承権を主張。1247年、20年振りに東大陸に舞い戻る。1248年、バケットヒルの戦いが勃発。13世側は精鋭部隊鋼鉄軍の活躍や、ネーベルスタン将軍とケルヴィン・ヤーデ伯のバックアップを受けたのに対し、14世側はオート侯カンタールが傍観、14世の異母兄ノール侯フィリップも積極的に戦闘には関わらず、あっさりと決着がついた。捕らえられた14世は処刑され王位継承戦争は幕を閉じた。ギュスターヴは28歳になっていた。 216 サガフロンティア2 04/11/20 15 39 41 ID MbvE6+vH 《ギュスターヴ編1248~1249年》 ギュスターヴ12世には四人の子どもがいた。ソフィーとの間に長男ギュスターヴ13世、次男フィリップ、長女マリー、後妻との間にギュスターヴ14世である。フィリップはノール地方治め、マリーはオート地方を治めるカンタールのもとへ嫁いでいる。14世はバケットヒルの戦いで敗死した。フィニー王国の実権を握ったギュスターヴのもとへ続々と使者が来る中、オート侯カンタールは妻マリーを、ノール侯フィリップは直接本人が使者として参上した。実に20年振りに兄弟と再会することとなる(この時ケルヴィンはマリーに淡い恋心を抱いている)。 だがケルヴィンやネーベルスタンはフィリップを警戒していた。兄が儀式に失敗したことで母親を失い、同時に父からも相手にされなくなったからである。それは確かに幼なかったフィリップの心に強烈なトラウマとして残っていた。 謁見に至るやいなやギュスターヴに剣を突き付けるフィリップ。一触即発の空気のなか、フィリップはギュスターヴに宿る母ソフィーのアニマを見て、暗殺を断念する。かくして兄弟は和解したのであった。1249年ギュスターヴは南部への進行を始め、拠点となる都市ハン・ノヴァの建設に着手した。29歳のことである。 217 サガフロンティア2 04/11/20 16 10 56 ID MbvE6+vH 《ギュスターヴ編1250~1256年》 フィニー城下では国王の不在に不安を抱く者が数多くいた。ギュスターヴに実権があるものの、あくまでも正式な手続きを経ていないため、国王ではないのだ。手続きとは無論ファイアブランドの儀式である。 1250年、フィリップは兄の代わりに儀式を受けるも失敗。それも当然のことで七歳までに儀式を受けないとファイアブランドが暴走するからである。大火傷を負い、落ち込むフィリップではあったがまだ希望が残っていた。フィリップには息子のフィリップ2世がおり、ギュスターヴはその子に儀式を受けることを勧めたのである。 1255年、フィリップ2世の儀式は成功に終わった…かに見えた。儀式の直後、2世が暗殺者の凶刃に倒れたのである。愛息の死を前にフィリップは発狂。ファイアブランドを手にして暗殺者をなぎ払った彼は、暴走をはじめた炎の剣に自身のアニマを呑み込まれモンスターの姿に変貌する。火竜に身を落としたフィリップは息子の亡骸を抱えて、いずこかへと飛び去っていってしまった。 フィリップ2世暗殺の首謀者は遥として判明しなかった。ギュスターヴはアニマ教徒の犯行と断定。教団が本拠地としていたハンの遺跡を襲撃し信者たちをことごとく虐殺した。1256年、ギュスターヴ36歳のことである。その後、フィニー王国で帝位に就く者はいなかったため、事実上1248年以降は国王不在の状態が続くことになる。 218 サガフロンティア2 04/11/20 17 19 17 ID MbvE6+vH 《ギュスターヴ編1269~1271年》 ギュスターヴの東大陸南部進出は順調に進み、空白地帯であった中央部の制圧もほぼ完了した。南方はラウプホルツ公が治めているため、事実上東大陸はすべて彼の統治下に置かれたことになる。ギュスターヴが統治領の最南端にある砦へ視察に赴いた日の夜、彼の砦は襲撃を受けた。ギュスターヴは従者の安全を優先して炎上する砦に残り、そのまま還ってくることはなかった。1269年、享年49歳。 ギュスターヴの死は新たなる戦乱の火種となった。特にケルヴィンとカンタールとの対立は深刻なものであった。この権力闘争を優位に進めていったのはオート侯カンタールである。 カンタールは北部の諸侯の大半を取り込み、ケルヴィンをハン・ノヴァに孤立させた。ケルヴィンはやむなくハン・ノヴァを放棄、ヤーデ伯領地ヘと撤退した。統治者を失ったハン・ノヴァはモンスターの襲撃を受け、壊滅的な被害を残した。1271年、ケルヴィン50歳。カンタール44歳。 追記 カンタールはマリーとの政略結婚で領地を削られていて、フィニー王国に恨みを抱いていたとされる。1250年頃に彼はマリーと離縁している。 219 サガフロンティア2 04/11/20 17 51 22 ID MbvE6+vH 《ギュスターヴ編1288~1292年》 1288年、東大陸北部を治めていたカンタール死去(59歳)。彼には6人の女性との間に23人もの子がいたこともあり、相続争いが発生。次第にオート侯の力も弱まっていった。 ヤーデに雌伏していたケルヴィンは再び東大陸に進出、実権を握る。しかしそれに対抗する勢力が現れる。南部を治めるラウプホルツ公である。 ナ国王ショウの召喚命令で長男チャールズを欠いたケルヴィンではあったが次男フィリップ3世と連携しラウプホルツ軍を破る。これが後にいうソールズベリ平原の戦い(1290年)である。 ソールズベリ平原の戦いで暗躍したのはカンタールの娘ヌヴィエムである。彼女はラウプホルツ公を唆すと同時に、ショウ王にケルヴィンの讒言を働き、召喚命令を出させるに至った。それはひとえに父を犬と侮辱したチャールズとの確執がもととなっていた。結局ケルヴィンは諸侯の盟約を結ぶに至らず、1292年死去。享年71歳。この後、東大陸は明確な統治者を失い混沌の時代が始まる。 補足 マリーはカンタールと離縁した後、ケルヴィンと再婚。二児をもうけた。 兄チャールズはヤーデ伯を、弟フィリップ3世はファイアブランドを継承している。 221 サガフロンティア2 04/11/20 18 32 14 ID MbvE6+vH 《ギュスターヴ編1303~1305年》 東大陸北部では正当な統治者を巡っての覇権争いが続き、人心は疲弊しきっていた。問題を複雑化させたのはナ国ショウ王の介入が原因である。そのショウ王が1303年に死去し、最大の障害が無くなった諸侯は和平会議を開くことになったが、互いに自分勝手な主張をするばかりで議論は平行線を辿った。 北部で諸侯の対立が続くなか、中央の勢力は和平会議を傍観していた。中央部はギュスターヴの死後、放置されていたため、ハン・ノヴァの長老会を中心とした自治政府ができていたのだ。ヤーデ伯チャールズは和平会議で諸侯が釘付けになっている隙をつき、中央を制圧しようと画策。会議を息子のデーヴィドに任せ、反抗するハン・ノヴァの制圧にかかった。 ハン・ノヴァではギュスターヴの子孫を名乗る者と、エーデルリッターと呼ばれる軍団が護衛していた。庶民はギュスターヴ統治下の時代を懐かしみギュスターヴの再来を願っていて、また、ギュスターヴの子孫を名乗る者もあとを絶たなかった。ハン・ノヴァの一団もその一つである。 ハン・ノヴァ制圧に乗り出したチャールズはエーデルリッターの反撃に遭い敗北。自身も戦死する。1305年のことである。 222 サガフロンティア2 04/11/20 18 57 45 ID MbvE6+vH 《ギュスターヴ編1305~1306年》 ヤーデ伯チャールズ敗死の報告は諸侯に衝撃をもたらした。ギュスターヴを名乗る偽者の軍団にヤーデ伯が敗れたことで、庶民のギュスターヴに対する渇望が嫌というほど分かったからである。このままでは自分達の立場が危うくなる。 ヤーデ伯を相続したデーヴィドは議会で自ら譲歩を示すことで各諸侯をまとめ上げ、偽ギュスターヴ軍の討伐に乗り出した。 1305年サウスマウンドトップの戦い勃発。連合軍は北・南・西からハン・ノヴァを包囲。北方軍は偽ギュスターヴ軍の分隊に敗れたものの、デーヴィド率いる西方軍が足留めをする隙にラウプホルツ公率いる南方軍で挟み打ちにする戦法でエーデルリッターの本隊を破り、からくも勝利した。1306年、デーヴィドの尽力で初の平和条約であるハン・ノヴァ条約が成立。サンダイルにようやく平和が戻ったのである。 ―ギュスターヴ編・完― 226 サガフロンティア2 04/11/20 22 06 09 ID MbvE6+vH 《ウィル編1220~1235年》 ウィリアム・ナイツは1220年ディガーである父ヘンリーとキャサリンとの間に生まれる。その生誕日はギュスターヴ13世とはたった三日違いである。7歳で両親を失った後、叔母夫婦ポール、ニーナに育てられ、父のようにディガーの道を志すことになる。ちなみにディガーとはクヴェルを発掘する冒険者のことである。15歳になったウィルはディガーとしてデビューすべくヴェスティアへ旅立った。 ヴェスティアは東大陸中央部、アナス川流域にある町で冒険者の拠点となっている。町に着いたウィルは冒険者のほとんどが別のディガーの護衛(ヴィジランツ)として出発したあとで途方にくれる。ウィルは同じく遅れて酒場にやって来た新米女性ヴィジランツ・コーデリアと、どこか言葉に刺のある術士ナルセスとパーティーを組みハンの遺跡を探索することした。 ハンの遺跡はかつてサンダイルを統治していた古代帝国の廃墟であり、度重なる盗掘から見るべき物は少ないと推測された。ただ現在は魔物の巣窟であり、人が入り込めないことから可能性がないわけではなかった。遺跡でタイラーという巨漢を加えた一行は、遺跡のなかで三つのクヴェルを発見。初めての探索を見事成功でおさめた。 227 サガフロンティア2 04/11/20 22 49 56 ID MbvE6+vH 《ウィル編1236年》 ハンの遺跡探索の際、ウィルはアレクセイ・セルゲンの噂を聞く。アレクセイは最近ヴェスティアを根城としているディガーで、噂の内容は彼の悪辣なやり口であった。しかし、ウィルが気にしたのはアレクセイ自身の動向である。ウィルの両親は何者かに殺害されており、アレクセイは父と交流があった。従ってアレクセイは両親の死の真相を知っているのではないか…。ウィルはこう考えていた。叔母のニーナと相談した結果、彼女から南大陸の大砂漠へ行くことを提案される。かつて父ヘンリーはセルゲン兄弟と砂漠のメガリスを探索し、卵形のクヴェルを持ち帰ったという。 ハンの遺跡で協力した仲間とニーナを伴い、砂漠のメガリスを調査しにオアシスの町フォーゲラングで聞き込みを行う。メガリスは異様さだけが残るのみで何の痕跡も得られなかったが、フォーゲラングでの聞き込みである程度の収穫はあった。かつてヘンリーはメガリスの発掘に反対していたが、セルゲン兄弟はそれを強行したという。その後、アレクセイの弟が卵形のクヴェルを持って暴れ出しフォーゲラングに多大な被害を出して死亡。アレクセイは町を破壊した罪で投獄され、その間に、ヘンリーは問題となったそのクヴェルを持ち帰った。分かったことはそれだけである。 228 サガフロンティア2 04/11/20 23 25 20 ID MbvE6+vH 《ウィル編1238~1239年①》 埒があかないと判断したウィルはアレクセイに接近することを決意。ただ、ウィルとニーナは面識があり警戒される。よって仲間の一人を潜入させ、動向を探らせることにした。 アレクセイは通称「夜の町」でクヴェルを探していた。仲間の連絡を受けたウィルはアレクセイが一人になったところを見計らい、彼に詰め寄った。その瞬間、奇妙な悪寒に襲われるウィル。アレクセイは卵形のクヴェルを持っていた。違和感に戸惑いつつアレクセイを詰問する。「父を殺したのはお前か?」と。しかし、アレクセイはヘンリーを刺したのはウィルの母キャサリンだと言い放ち、ウィルはその言葉に衝撃を受ける(事実ではあるが、それはヘンリーからエッグを引き離すための行動で、致命傷とならないよう刺している。エッグを落とさせることに成功し、後はアレクセイが回収する算段だったが、エッグを手にしたことで負の感情を増幅したアレクセイは二人を殺害。というのが真相)。 一方、潜入した仲間はアレクセイ一味と連携し、夜の町にあるクヴェルを見つけ出す。クヴェルを手にしたアレクセイはミカゲの石切り場に向かった。命が惜しければついてくるなと言い残して。石切場跡地向かったウィルは、洞窟の奥でアレクセイを追い詰めるウィル一行。しかし、アレクセイが夜の町で手に入れたクヴェルの力で使役する二頭のドラゴンを前にして、逆にウィル達は窮地に追い込まれる。本来は魔物避けであるクヴェルを卵形のクヴェル(エッグ)で増幅したらしい。 229 サガフロンティア2 04/11/20 23 45 49 ID MbvE6+vH 《ウィル編1238~1239年②》 危機を救ったのはニーナだった。彼女は自らのアニマを爆発させて、二頭のドラゴンを撃退する。ドラゴンを失ったアレクセイはウィルの攻撃を受け、奈落の底へと落ちて行った。 アニマを爆発させたニーナは、手厚い看護の甲斐なく、その後自宅でひっそりと息を引き取る。仇討ちの代償は余りにも大きかった。1239年、ウィリアムは19歳。奇しくもギュスターヴと同じ年に彼は「母親」を失ったのだった。 叔母を亡くして間もなく、ウィルは街中である悪寒に襲われる。アレクセイと会った時に感じたあの違和感である。悪寒と卵形のクヴェル(エッグ)との関連性に気付いたウィル。彼の生涯をかけたエッグ追跡行の始まりであった。 補足① ウィルはエッグ自身を感知しているわけではなく、エッグに吸収された父のアニマを感知しているらしい。 補足② コーデリアを潜入させると最終的に手下に殺害される。潜入させていなければその後もパーティーの一員として参加し、後にウィルの妻となる。ちなみに1238年にコーデリアが死亡した場合、ウィルの妻になるのはラベール。 230 サガフロンティア2 04/11/21 00 31 34 ID Ge7NyhGE 《ウィル編1246~1247年①》 クヴェル探索や鉱山の鉱脈探しなどで徐々に名声を得て来たウィルであるがもっと大きな仕事をしてみたいという意欲が出ていた。そこでナルセスは術発祥の地ヴァイスラントの探掘を提案。彼らはそれに乗ることにした。しかしナルセス自身は高齢を理由に目的地への同行を最後に引退することを決めていた。 ヴァイスラントは東大陸南部の寒冷地帯であり、そこへ至るには難所グラン・ヴァレを越える必要がある。ラウプホルツ公が安泰でいられるのはグラン・ヴァレのおかげである。 グラン・ヴァレには巨大な吊り橋が掛かっているが莫大な通行税がかかっており、谷を通るしかない。ウィル一行は弓使いのラベールと共に、谷を越えた。ラウプホルツを経てヴァイスラントへ。ナルセスとは既に別れ、新しくパトリックという仲間を加えた一行は、雪深い寒村に到着する。 村に着いた一行はラベールという弓使いの少女と、彼女の兄であるウィリアムと出会う。ウィリアムはディガーでの成功を目指すために故郷を捨てていた。ラベールが冒険者になったのは兄を故郷へ連れ戻すためである。兄を罵倒するラベールを一顧だにせず、ウィリアムは自身が発見したメガリス探検の協力をウィル達に求めてくる。 239 サガフロンティア2 04/11/21 11 33 58 ID Ge7NyhGE 《ウィル編1246~1247年②》 氷のメガリスは村から更に南に下り、氷河の向こう側に存在する。ウィリアムは以前からそれを発見していたが、一人では危険なので手を拱いていたのだ。 氷河を渡って内部を捜索し、最深部に至るウィル一行。すると、突然全員が不調を訴え出す。メガリスが影響を与えているのは明らかであった。意識が遠退く中、ウィルはただひたすら仲間を救い出すことだけを一心になって考えていた。 意識がはっきりと戻ったとき、ウィルは仲間と共に最深部の部屋から出ていた。全く記憶はないが仲間を救い出したのはウィル自身だという。気がつくとウィルの手にはクヴェルが握られていた。 危険を感じたウィルは仲間達に最深部へ行くことを禁じる。しかし、ウィリアムには一つの確信があった。このメガリスは自分の思念を実体化する作用を持っている。とすれば…。 最深部に到達したウィリアムはウィルの制止を振り払い、叫んだ。「俺はタイクーンだ!」と。その瞬間、ウィリアムのアニマは暴走、巨大な獣の姿に変貌を遂げた。ウィルは分不相応な願いは危険だと予感していたのだ。 魔物と化したウィリアムの追撃を振りきってメガリスを脱出したウィル一行。後に、ウィルはメガリス探検の功績を讃えられ、タイクーンと呼ばれるようになる。ウィリアム・ナイツ、27歳。 240 サガフロンティア2 04/11/21 11 58 18 ID Ge7NyhGE 《ウィル編1256年》 結婚を機に住居をワイドに移したウィル。彼は久しぶりにヴェスティアを訪れる。目的はエッグ。アニマ教徒がエッグを所有している噂を聞き付けてきたのだ。 アニマ教はアニマ至上主義を訴えるカルト集団の一つであり、ハンの遺跡を根城としている。ウィルは、かつて共にメガリスを探検した仲間であるタイラーとパトリックに、ヴィジランツであるレイモンを加え、アニマ教団へ潜入する。 時を同じくして、大きな動きがフィニー王国内で起きていた。ギュスターヴはフィリップ2世暗殺の首謀者をアニマ教団と断定。盟友であるケルヴィンの制止を無視して討伐軍をハンに差し向けていたのだ。 ウィルはエッグの存在を感知しながらもギュスターヴ軍にアニマ教団員として追われたため、結局エッグを見つけ出すことができなかった。 242 サガフロンティア2 04/11/21 12 47 33 ID Ge7NyhGE 《ウィル編1257年》 今度は海賊が卵型のクヴェルを所有しているという噂が流れはじめるようになる。それに対してウィルはクヴェルが「夜の町」にあるというデマを海賊に流す。手段を選ばないウィルを制止しようとするナルセス。ウィルの真意を汲んだタイラーはパトリックとレイモンを連れて「夜の町」へと向かう。 「夜の町」では、ギュスターヴの軍兵が町の要所に潜んで海賊の襲撃を待ち構えていた。ウィルはギュスターヴと接触して彼の軍隊を町の防衛に動かしていた。タイラーは安心すると同時に、ギュスターヴ自ら直接討伐に乗り出してきていたのに驚くのであった。 ウィルは海賊が夜の町を襲う隙をついて海賊船に侵入する。船はギュスターヴ軍の反撃を聞き付け、沖へと出始めていた。逃走を図る海賊船を嵐が直撃する。 嵐で激しく揺れる甲板上でエッグの存在を感知したウィルは一人の海賊に接近する。やはり、海賊がエッグを持っていたのだ。ウィルが彼の手からエッグを海に叩き飛ばすと、海賊は泳げない身であるにも関わらず、嵐の海中へと飛び込んで行った。これもエッグの魔力が成せる業なのか。 今度こそエッグを処分したと確信するウィル。 「父さん…」 彼はまさに沈み行く海賊船と運命を共にしようとしていた。37歳のことである。 249 サガフロンティア2 04/11/21 15 04 04 ID Ge7NyhGE 《ウィル編1275~1276年》 1275年、術士エレノアは東大陸中央部にある樹海にいた。彼女の専攻は古代文明であり、樹海には古代帝国時代の街の遺跡があるが、街の調査が目的ではなかった。 彼女に同行するのはヴィジランツのパトリックとレイモン。そしてディガーのリッチ。彼等には冒険の目的が知らされず、文句たらたらである。彼女は地図を頼りに街で一番高い建造物を探しだし、そこへ登ることを指示した。指示通り街の高台を見つけるとエレノアはスヴェルドルフ鉱山の方角を見つめ、何かを確認していた。 スヴェルドルフは様々な感応石を産出し、世界でも有数の鉱山である。しかし乱開発が祟り、1251年に大規模な落盤事故が生じてからは採掘が止まっている。ちなみにウィルも鉱脈探しに関わっていた。 エレノアの目的は鉱山の調査で依頼主はヤーデ伯ケルヴィン。背景にはカンタールとの政争がある。 1244年鉱山にモンスターが発生した事案からモンスターが侵入する入口から鉱山を調査することにした。エレノアはその入口を確認するために高台を探したのだ。 鉱山を調査し、再発掘の是非を判定すると、鉱山の近くに巣くうガーゴイルを撃退し、任務を終えた。 251 サガフロンティア2 04/11/21 15 36 39 ID Ge7NyhGE 《ウィル編1277年》 リッチに依頼が舞い込む。依頼人はナルセス。依頼内容はある孤島にある木の実の採取である。この木の実は非常に希少であり一人で実行すること、秘密を守ることが条件である。 父の事を引き合いに出すナルセスに対し、それを露骨に嫌がるリッチ。どうやら二人は既に面識があるようだ。 ナルセスの依頼を完遂し、ヴェスティアを去ろうとするリッチだが、奇妙な悪寒に襲われる。その直後、目の前の少女がリッチに語りかける。 「ウィリアム・ナイツは知りすぎた」 少女は卵形の物体を抱いていた。彼はそれを初めて見たが、何であるかは容易に想像できた。 リッチはワイドの実家に戻り父を問い詰める。それを聞いた父親は驚き、発見したいきさつを逆に聞いてきた。父親の名はウィル。海賊船から生還した彼は今でもエッグを追っていた。 「あれは危険なものだ。所有者は殺さねばならない」 それを聞いた息子リチャードは反発し、家を飛び出していく。 リッチは女子どもに危害を与えるのを良しとしない性格であると同時に父の名声に負けないディガーを目指していた。反発も当然である。 その後彼はヴェスティアを訪れたが少女の姿はなかった。ナイツ一族とエッグとの戦いが再び始まった瞬間である。ウィル57歳、リッチ22歳。 255 サガフロンティア2 04/11/21 18 06 11 ID Ge7NyhGE 《ウィル編1280年》 リッチはなけなしの金をはたいて単身ノースゲートへやって来た。ノースゲートは開拓が始まったばかりの北大陸、港付近に位置する町である。 父は成功者であるが、父に頼るのは己が許さなかった。従ってリッチに金銭的な余裕は無い。北大陸へ来たのは未開の地であり、人が入り込んでいないからである。 町で化石の洞窟の話を聞いたリッチは大ミミズの襲撃で町を失ったディアナを半ば強引に加え、そこへ向かうことにした。しかし所詮戦力不足でモンスターには歯が立たない。 仕方なく酒場に戻るとエレノアとレイモンがいた。彼女たちも北大陸で一儲けを考えているようで、利害の一致したリッチ達は再びパーティーを組み、洞窟へ入った。 洞窟内部は化石だけでなく冒険者の遺骸で溢れていた。中には化石そのものに生命が宿っていたり、遺骸がゾンビとなって襲いかかってきた。 リッチ一行は最深部では命を得た恐竜の頭部の化石を撃退。奥にある大量の鉱石とチップを発見。一山当てることに成功した。リッチ25歳。 256 サガフロンティア2 04/11/21 18 29 56 ID Ge7NyhGE 《ウィル編1290年》 リッチはノースゲートに拠を構え、ディガーとして生活をしていた。彼は女性にはだらしがなかった所があったようで、遠征先では色々と女性にちょっかいを出していたようである。 そんな彼にも年貢を納めるときが来た。同居していたディアナが妊娠したのである。流石に観念したリッチ。そのとき一人の女性が通り過ぎ、リッチはかつて感じた悪寒に襲われる。エッグとの再会である。 エッグを持っていたのはかつてヴェスティアで出会った少女ミスティであり、妖艶な女性に成長していた。 ミスティに詰め寄るリッチ。しかし彼女はリッチを相手にしない。 エッグの所有者が何かを仕出かすのは正義感が許さなかったが、女性を傷つけるのは己の主義が許さない。そんな彼の心を見透かしミスティは挑発する。 「お呼びじゃないのよ、カス野郎」 リッチは歯噛みしながらも立ち去るしかなかった。 危険を感じたリッチは身重のディアナを説得し、父の住むワイドへ避難させた。リッチ35歳。 258 サガフロンティア2 04/11/21 18 58 18 ID Ge7NyhGE 《ウィル編1290~1291年①》 ノースゲートで突如昏睡状態へ陥る奇病が流行する。リッチはエッグが関わっていると直感。ミスティの後を追う。彼女は化石の洞窟へ向かっていた。 洞窟で対峙する二人。ミスティは化石の怪物をけしかけてきた。奇病はやはり彼女が引き起こしたもので、住人のアニマを吸い取り、化石に与えていたのだ。 それを撃退するリッチ。ミスティは逃げ出すが、彼女の心に微妙な変化が生じていた。 1291年、ミスティはリッチにメッセージを送る。奥地の開拓村で待つと。リッチは悩む。このままエッグの追跡をやめ、妻子と暮らすべきではないかと。だが、その迷いを自らの正義心で押し切り、奥地へ向かう。 ミスティは開拓村にはいなかったが更に奥地のメガリスへ向かったという情報を得たリッチは足を進める。はたしてミスティは虫がたむろするメガリスの奥で待っていた。 ミスティの企みを図りかねていたリッチは彼女を問い質す。 ミスティ 「あなたの強さを見て思ったの。あなたが欲しい」 リッチ 「何くだらねぇことを言ってるんだ。本当の狙いを吐けよ」 彼女の狙いはまさにその言葉通りであったのだがリッチは気付く筈もない。 259 サガフロンティア2 04/11/21 19 43 21 ID Ge7NyhGE 《ウィル編1290~1291年②》 リッチは迷わなかった。襲いかかる虫を撃退し、ミスティを剣で貫く。絶命するミスティ。彼女は最期に 「エッグを受け取りなさい エッグはお前の物、そしてお前のアニマは私も…」 と呟き、息絶えた。 その瞬間、エッグはミスティを吸収し、リッチの手許に移っていた。 リッチは瞬時に理解した。ミスティはリッチに自分を殺害するように仕向けたのだ。 化石獣を倒したリッチを見たエッグは彼、いやナイツの一族を優れたアニマの所有者であることを確認。新たなる依代としてリッチを選んだのだ。 もしかしたらミスティもリッチに特別な感情を抱いていたのかもしれない。リッチと一体になりたいがために取った行動なのか。 「おまえの言いなりになるかっ!俺はリチャード・ナイツだ!!」 エッグに抗えないことを悟ったリッチはエッグを抱えたまま虚空に身を躍らせた。死の間際、リッチは妻とまだ見ぬ子の事を考えていた。 時を同じくしてディアナはワイドにあるウィル宅で女児を出産した。 ウィルは初孫である彼女に「ヴァージニア」と命名した。 ウィル71歳、リッチ36歳。 273 サガフロンティア2 04/11/21 23 01 36 ID Ge7NyhGE 《ウィル編1305年①》 ジニーことヴァージニア・ナイツは1291年ワイドにて父リチャード、母ディアナとの間に生まれる。 ジニーは帰らぬ父を待ちながら母と祖父ウィルに育てられる。特にウィルの影響を受け、彼を尊敬すると同時に次第に彼女も冒険者として旅立つ事を夢見ることになる。 彼女が旅立つきっかけが訪れたのは1305年、ジニー14歳の時である。 ウィルはヴァンアーブルの使者ミーティアの依頼を受け、フィニー王国の街テルムへと旅立って行った。ジニーは祖父を追い掛けるべく夜中に家を抜け出した。 ワイド(南大陸)からテルム(東大陸)へ行くためには海路を経る必要があるがジニーは無許可で乗船したため、密航者として捕まってしまう。密航の罪は重く、船長権限で海に投げ込まれるのが慣例であるが、ジニーが子供であることからノースゲートで売られることとなった。 船倉に閉じ込められ、途方に暮れるジニー。そんなジニーを救ったのはプルミエールであった。彼女はジニーを船倉から出すと自分の部屋に匿ったのである。 こっそり港から出ようとする二人を見つけた船長はプルミエールと口論になるが、通りがかりの冒険者ロベルトの仲裁もあり、事なきをえた。 280 サガフロンティア2 04/11/22 21 17 39 ID VpMf3EvS 《ウィル編1305年②》 ジニーの乗った船はテルムのある東大陸ではなく、北大陸へ向かう便であった。まるで逆方向の船に乗ってしまったジニー。一文無しの彼女は帰りの船賃を稼がなければならない。 ジニーは船内で助けてくれたプルミエールとノースゲートで出会ったロベルト、そしてロベルトの相棒グスタフとパーティーを組み、船賃を稼ぐことにした。 まず手始めに北大陸で暴れ回る大ミミズの巣を探索し、クヴェルを発見。ひとまずは成功を見る。冒険を楽しむジニーであるが、そこへロベルトがメガリスの情報を仕入れてきた。 グスタフは慎重論を唱えるが、特に目的は無く暇を持て余していたジニー達はその話に乗る。 巨虫のメガリスは最北端にある開拓村から更に北に位置する。だが、開拓村で気になる噂を聞く。メガリスへ向かった美女が還らなかったらしい。 「…事件の臭いがする…」 そんな親父臭いロベルトの言葉を軽く流し、メガリスへと向かった。 メガリスにはクヴェルはなかったがジニーは谷底で道具袋を発見し、愕然とする。 「リチャード・ナイツ」 袋にはそう書いてあった。 そうここはリッチ終焉の地であった。父の死を確信したジニーはただ泣くのみであった。 282 サガフロンティア2 04/11/22 22 01 52 ID VpMf3EvS 《ウィル編1305年③》 ウィルはジニーからの連絡を受け、ノースゲートへやって来た。祖父に泣き縋るジニー。息子の死を知らされたウィルはジニーにエッグの話をする。ジニーはウィルの冒険話を聞きながら育ったが、初めて聞くものであった。 テルムに赴いたウィルはヴァンアーブルから正式に依頼を受ける。内容はギュスターヴと称する偽者の調査。どうやら彼はエッグを持っているらしいのだ。ちなみにヴァンアーブルはウィルと交流があり、エッグの存在を知っている。 当時、ギュスターヴと自称する男はハン・ノヴァでチャールズを破って以来、熱狂的な支持を得て迎えられていた。そして多くの民衆が彼を慕い、義勇兵としてハン・ノヴァへ集結しつつあった。 彼がエッグの所有者だとしたら…。ウィル一行はヴァンアーブルの弟子ミーティアと共にハン・ノヴァへ潜入し、事の真偽を確かめることにした。 ハン・ノヴァはギュスターヴの死後、権勢を奮ったカンタールに放置され、空白地域となっていた。よって度々野盗やモンスターによる襲撃を受け、治安は悪化していた。 そんな事情から民衆の権力への反抗心は強く、同時にギュスターヴへの尊敬の念は強い…そんな土壌が培われていた。 283 サガフロンティア2 04/11/22 22 36 26 ID VpMf3EvS 《ウィル編1305年④》 志願兵に紛れ込み、ハン・ノヴァへ潜入したジニー一行。中央広場で凱旋する「ギュスターヴ」を監視する。すると、ウィルとジニーはすぐに感じた。あの例の悪寒である。間違いなくヤツはエッグを所有している。 だが逆にナイツ一族のアニマを感知した「ギュスターヴ」はエーデルリッターのサルゴンに追撃を命ずる。彼は「ギュスターヴ」によって見出だされた最初のエーデルリッターであり、既に人間ではなかった。 1305年、サウスマウンドトップの戦い勃発。エーデルリッターの追撃を辛くも逃れたジニー一行はハン・ノヴァ郊外の丘で戦いを見守っていた。 状況はデーヴィド率いる西方軍が偽ギュスターヴ軍本隊と交戦していたが、挟撃担当の南方軍が到着するまで保つかは微妙な状況であった。 グスタフはいても立ってもいられなくなり、助勢に向かうことにした。そしてヴァンアーブルはグスタフに一振りの大剣を手渡す。 実はグスタフとヴァンアーブルは旧知の間柄であった。 287 サガフロンティア2 04/11/22 23 04 53 ID VpMf3EvS 《ウィル編1305年⑤》 ヴァンアーブルはシルマールの弟子であり、ギュスターヴの下にいたことがある。ギュスターヴが南方の砦で最期を迎えたあの日、彼もそこにいたのだ。 フリンによって窮地を逃れたヴァンアーブルは後日ギュスターヴを探したが遂に彼を発見することは出来なかった。 (ギュスターヴの後継者を名乗る者が後を断たなかったのは、彼の遺体が発見されずまた、女性関係が派手であったのに関わらず公式には子を残していないことからきている。) また、グスタフの本当の名はギュスターヴであり、ケルヴィンの次男フィリップ3世の子である。彼も父同様ファイアブランドを継承し、フィニー国王を継ぐ条件を満たしている。 しかし、父フィリップ3世はある事件で死亡する。しかもそれは兄チャールズとの関係が芳しくなくなかったことが遠因となっているらしい。それがもととなり、グスタフは出奔する。 ヴァンアーブルはギュスターヴ終焉の地に残されていたギュスターヴの剣を本来15世を名乗る筈であったであろうグスタフに手渡したのだ。グスタフは颯爽と従兄弟であるデーヴィドを救いに行った。 一方プルミエールはグスタフを見てある葛藤と戦っていた。 288 サガフロンティア2 04/11/22 23 37 09 ID VpMf3EvS 《ウィル編1305年⑥》 「プルミエール」とは「最初」という意味を持つ。その名は義母が家の復興を願ってつけた名前であり、プルミエールは義母の希望を一心に受けて育った。 しかしプルミエールは義母の本性を知り、軽蔑する。義母は家の復興に執着し、手段を選ばない。たとえ民衆がどんなに苦しもうと。そして自分を家の道具として利用しようとも。 だが、義母は必死であった。必死であったが為に視野が狭くなっていたのだ。彼女の父親は一国を支配するほどの実力者であったにも拘わらず、その息子たちは父の財産に群がるのみである。父の死後、家は没落する。 カンタール9番目の子であり、プルミエールの義母であるヌヴィエムはカンタールの末娘であるプルミエールをオート侯最後の希望として育てた。だがプルミエールは最早オート侯に未練はなかった。 プルミエールは家の誇りなど馬鹿らしいとしか思っていなかった。しかし従兄弟のために戦場に出ていくグスタフを見て何かを感じ取っていた。 サウスマウンドトップの戦いは南方軍の救援が間に合い、偽ギュスターヴ軍は次第に瓦解して行った。デーヴィド連合軍の勝利である。 290 サガフロンティア2 04/11/23 00 45 46 ID f4zIVZAo 《ウィル編1306年①》 サウスマウンドトップの戦いは終結した。しかし「ギュスターヴ」や六人のエーデルリッターは未だ発見されることはなかった。 当然ウィルが追うのは「ギュスターヴ」などではなくエッグである。「ギュスターヴ」一行が北大陸奥地へ向かったとの情報を得たジニー一行は北大陸の未開の地ヘと進む。 「ギュスターヴ」一行は巨虫のメガリスよりもさらに奥、星のメガリスに居た。六人のエーデルリッターもそれぞれのアニマの将魔と化し、侵入者を待ち受けると同時にエッグと一体化すべく時を待っていた。 炎の将魔サルゴンはかつてリッチとパーティーを組んだ時期もあったがそれを知る由もない。 ある将魔は撃退し、ある将魔はやりすごし、ジニー一行はメガリス最深部へ至る。吸収されたのか「ギュスターヴ」の姿は既に無く、現れたのは異形へと変貌したエッグであった。 エッグは生き残った将魔を吸収し力を増しながら襲いかかる。将魔の力が尽きると異形の姿すら捨て、エッグそのものとなり激戦は続く。 291 サガフロンティア2 04/11/23 01 18 23 ID f4zIVZAo 《ウィル編1306年②》 死闘の末エッグは倒れた。遂にナイツ一族とエッグとの因縁は終結したのである。 意気揚々と帰途に着くジニー一行。ところが彼女達の目前にはエッグが転がっていた。しかも片手で持てる程の大きさだったエッグは人間一人分くらいの大きさに「成長」していたのだ。 実はエッグはアニマを吸収する度に大きくなっていた。「ギュスターヴ」と共に星のメガリスへ赴いたのは大量のアニマを吸収するためであった。 「近づくな。アニマを食われるぞ」 もはやエッグに近づくだけで虜になってしまう。ジニー達に取るべき方策はなかった。「彼」以外はそう思っていた。 すると彼--グスタフ--はおもむろにギュスターヴの剣を取り出し、力任せにエッグに叩きつけた。 真っ二つに折れる鋼鉄の剣。 「ギュスターヴ公の剣でもだめか…」 ウィルが諦めかけた瞬間、エッグは跡形も無く消し飛んだ。今度こそ本当にエッグはこの世から姿を消した。 「父さん…」 エッグから解放されるアニマの中に父を見つけ、涙するウィル。彼の旅はようやく終わった。ウィル86歳、ジニー15歳。 ウィル達が立ち去った後には真っ二つに折れたギュスターヴの剣があるのみであった。 ―ウィル編・完― 292 サガフロ2の人 04/11/23 01 28 41 ID f4zIVZAo とりあえずサガフロンティア2はこれでお終いです。 なお、暗殺者ヨハンとかネーベルスタンの晩年とかサルゴンのエーデルリッター入隊(?)のいきさつ等、他にもストーリーはあるのですが、本筋から離れていると判断し、割愛しました。 かなり長い文章になってしまった事をお詫びするとともに、応援していただいた皆様に感謝いたします。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/3916.html
「修正依頼」が出ています。対応できる方はご協力をお願いします。依頼内容は「評価点中のバトルシステムについての記述の補強と、評価点として妥当かどうか」です。 また「判定不一致修正依頼」にて判定と記事内容の不一致が指摘されています。対応できる方はご協力をお願いします。 サガ フロンティア2 【さがふろんてぃあつー】 ジャンル RPG 対応機種 プレイステーション メディア CD-ROM 1枚(*1) 発売・開発元 スクウェア 発売日 1999年4月1日 定価 6,800円(税別) プレイ人数 1人 セーブデータ 1ブロック使用 レーティング CERO A(全年齢対象)(*2) 周辺機器 DUALSHOCK、PocketStation対応 廉価版 スクウェア ミレニアム コレクション2000年6月29日/3,800円PS one Books2002年3月20日/2,500円アルティメットヒッツ2006年7月20日/1,500円(全て税別) 配信 ゲームアーカイブス2008年12月10日/600円(税5%込) 判定 良作 ポイント サガ8作目かつサガ フロンティア第2作前作と異なるロマサガ系の中世風世界観発売当時は不評だったが後に再評価 サガシリーズ 概要 特徴 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 概要 『サガ』シリーズ8作目にしてサガ フロンティアシリーズの第2作目。 『サガ』シリーズ全体の傾向として基本的に世界観も全て毎回異なるため、『サガ フロンティア』というタイトルを引き継いだものの前作とは大きく異なるゲームになっている。 今作の舞台はサンダイルという術至上主義がまかり通る中世風の世界。 前作がGBサガ系のごった煮世界観だったのに対し、本作はロマサガ系の中世風世界観に戻った。もちろん世界観の繋がりは全くない。 世界観変更に伴って作曲家が伊藤賢治氏から浜渦正志氏に変更され、曲調も随分と落ちついたもの・神秘的なものに変わった。 特徴 ヒストリーチョイス 本作の最大の特徴であるシナリオシステム。プレイヤーは、世界地図上に示された歴史上のイベントを選択することでシナリオを進める。 イベントの内容は様々で、パーティでの探索行もあれば「コンバット」という擬似的な戦争シミュレーションもあり、プレイヤーの介入できないエピソードを見るだけのものもある。1つのイベントを終えると次の時代のイベントが世界地図に現れる。 あるイベントが時間的にも地理的にも遠く離れた後代のイベントに密接に関わったり、歴史の表と裏を思いがけない形で繋いだりといった展開もある。 歴史と血筋をテーマにしただけあって、シナリオは重厚かつどこか物悲しさに満ちている。 シナリオは国家間の戦争や政治の流れに大きく関わる表の歴史を描いた「ギュスターヴ編」と、関わるキャラクターのほとんどが平民や冒険者で歴史書には記されない裏の歴史を描いた「ウィル・ナイツ編」の2つに大きく分かれる。 スタート時に選択できるのは上記の2人だけだが、シナリオが進行し時代が移り変わると、彼らの子孫や後継者などがプレイヤーキャラになる。以前の主人公たちは引退したり死亡したり、以後の動きがはっきり語られなくなったりする。 子孫・後継者だけでなく、前のシナリオの仲間キャラや敵が主人公をする外伝的なシナリオも多数ある。 このような主人公交代は『ロマサガ2』の感覚に近いが、この作品のキャラクターは汎用キャラではなく全て固有の人格と設定を持った生々しい人間たちである。生まれも育ちも、該当シナリオに関わる理由も様々。 つまり『サガ フロンティア』が大勢の主人公たちを一貫して操作することによりシナリオのバラエティの広さを追求したのに対して、この作品は歴史の裏と表という2つのシナリオの軸に複数の主人公を時代時代に交代させることで物語の深さを追求した作品といえる。 ギュスターヴ編は術が使えないために国を追放された王子ギュスターヴが母親や友人の支えによって成長し、やがて自ら国を興し覇者となる王道的なサクセスストーリー。ギュスターヴが表舞台を降りてからも、彼の後継者争いやその混乱に乗じた策謀などが描かれ、CMのキャッチコピー「主人公の死。そこから本当の物語は始まる」の通り、シナリオはさらに複雑に展開してゆく。 ウィル・ナイツ編はディガー(遺跡発掘者)として仕事をしながら父母の死の真相を探り復讐を遂げようとする初代主人公ウィルことウィリアムと、彼の志を共有するナイツの子孫たちの物語。オープニングでは15歳の少年であるウィルは、主人公が息子のリチャード(リッチ)を経て孫娘のヴァージニア(ジニー)に交代した最終シナリオでも、全ての元凶と決着をつけるため85歳という高齢で参戦する。 ウィル自身の物語は特に丹念に描かれ、ディガーとして大成するまでの冒険や父母の死の真実を知る過程、仲間との出会いと別れ、息子の死、孫の成長と、生涯を通じてイベントが用意されている。 ギュスターヴ編の「兄弟再会」や「終戦後のデーヴィドの演説」、ウィル編の「コーデリアの死」や「ヴァージニアの誕生」など、名場面と評されるイベントも多い。 ハッピーエンドながらどこか切ないエンディングもパッケージの「折れた剣」とつながったシーン演出などで評価が高い。 このシステムのおかげで自由度が低下した反面、シナリオはサガシリーズ最高とする声もある。 ただし、このゲームのシナリオには描写や説明が少なかったり謎を残したりしている部分が多く、不満の声もある。『賛否両論点』で後述。 バトルシステム 戦闘システムは、閃きや連携といった従来のシステムを引き継ぎつつ、変更や新要素が加えられている。なお「見切り」は廃止されている。 連携システム 前作よりも演出は抑えられたが、新たに敵との連携が可能になった。通常は最大4連携のところを、敵が自身に使う特殊能力を利用した5連携が可能。 連携数が増えるほどダメージも伸びる。これは後の作品にも引き継がれた。 味方の素早さに関係なく、任意でキャラごとの行動順を設定できるため、少し計算すれば狙った連携を出しやすくなった。 デュエル 通常戦闘とは別の、敵と1対1で戦う新ルールの戦闘方法。斬る・払う・構える・炎・音といったコマンドを4つ組み合わせて行う。 「炎」や「音」はアニマと呼ばれる自然力・精霊力のようなもの。例えば戦闘場所で炎が燃えていたり、炎のアニマを持つ装備があれば「炎」を戦闘コマンドとして選択できる。術の構成要素でもある。 お供モンスターが出てこない、参加しない他メンバーのHPが回復する、技や術を効率よく習得できる等の多数のメリットがある。その一方で、考えなしに戦っているとゲームオーバーになりやすい、参加者しか成長しない等のデメリットも存在する。 行動を特定の順序で選択すると技・術・術技が発動する事があり、これに成功すれば「合成習得」として以後は通常バトルでも使用できる。これにより、入力コマンドさえ知って、あるいは覚えていれば、閃きや学習よりも技・術を効率よく習得できるようになる。デュエルでしか習得できないものもあるが、閃きでしか習得できない・閃きの方が習得しやすいというものも多数存在しており、閃きの重要性を損なうような事にはなっていない。 相抜け・タイムリーアクション・カスタムアーツといった独自のシステムが存在しており、「構える」や「身を守る」等のコマンドにもそれぞれ効果がある。ただし、要素が多い割に作り込みが足りず、あまり意味のない仕様もある。 学習 戦闘中に特定の術系統(アニマ)を使用すると、戦闘終了後に未習得の合成術を習得するシステム。ただし無制限に学習できはせず、各キャラ毎に学習できる合成術の種類、及び術系統の種類との組み合わせが予め決まっている(*3)。術の中には学習でしか習得できないものが存在する。 年齢の影響 本作ではバトルによる成長だけでなく、年齢によっても能力値が変化する。 子供・若者は生命力に溢れており、LP(ライフポイント)の最大値が高い。大人になると心身ともに充実してHP、WP、JPが全般的に高くなる。老年に入るとHP、LP、WPといった身体的な数値は低下するが、精神は衰えずJPは伸び続ける。 長期にわたってバトルに参加するキャラは多くはないが、15歳~86歳とゲーム中で最長の活躍を見せるウィルは、これらの変化を顕著に確認できる。 術システム 術の使用には、その源であるアニマを引き出せる装備や環境が必要になる。武具は性能だけではなく、引き出せるアニマも考えて整える必要がある。その反面、従来は火術と水術等、相反する術系統の同時習得ができなかったが、本作ではアニマさえ用意すればこれが可能となっている。 鉄や鋼といった金属製武具は、攻撃力・防御力に優れる反面、アニマを持たないため術の触媒にならない。また、アニマを阻害する性質があり最大JPや術力が低下する(反面、術による干渉を弱めるため術防御は上がる)。この設定はギュスターヴ編のシナリオにも強く関わっている。 装備は耐久制 本作ではGBサガシリーズのように、大半の装備に使用回数が設定されている。装備は敵や宝箱等から余るほど入手でき、装備を使い切るとチップという換金可能な通貨が手に入るため、基本的には使い捨て。中には「クヴェル」という使用回数が無限の装備もある。また金属製武具も耐久が無限で使い減りしない。 なお、武具の耐久度は、「該当武具を直接使用した時のみ減少する」という仕様になっている。例えば音のアクセサリーである「ウインドシェル」の場合、これの使用回数は固有術「音」を使用した時のみ減る。複数のアニマを組み合わせる合成術の使用では減らないため、使用回数有りの武具のみで固めたとしても、やり方次第でどうとでもなる。 LPシステム 旧作に比べて、各キャラの持つLP(ライフポイント)の重要度が高まっている。 前作までは戦闘不能に陥る度にLPが減少し、ゼロになったキャラは離脱・使用不能という仕組みだった。今作では単に戦闘不能となった場合にはLPが減少しないが、LPが減少する局面は増えている。また戦闘中キャラのLPがゼロになっても、戦闘後に1だけ回復するためキャラが使用不能にはならなくなった。 前作までとは異なり、戦闘終了後のHPは最大値の1/4までしか回復しない。また戦闘以外でHP回復術は使用できない。今回は、戦闘不能になっていなければ毎ターンの行動前にLPを1消費する事でHPを全回復できる。LP消費回復を行ったターンも、行動に制約を受けることはない。 技・術を使用するためのポイント(WP・JP)が0になっても、LPを消費して使用できる。 なお、術と体術はLPを消費して繰り出すと通常よりダメージが増加する。そうそう狙って使えるものではないが、最大ダメージの連携を狙うやり込みなどにも使用された。 今作はLPを削りながら行われるバトルであり、ボス戦は「パーティーキャラのLPが尽きるまでにボスを倒せるか」がポイントである。常にLP残量に気を配る必要がある。 ロールシステム 各キャラにロールという役割を割り振る事で、戦闘時に独自の効果が発揮される。「鉄砲玉」は最速で行動できる、「スカウト」は戦闘開始時に味方の陣形が崩れにくくなる、「術強化」は術の攻撃力が上昇する等。これらを上手く活用すれば、戦闘難易度を劇的に下げる事ができ、序盤から超強敵を撃破するといったやり込みも可能になる。 ただし後述するように、設定ミスで効果がないもの、効果が表記と異なるものが半数近くあり、意欲的な要素だが粗も多い。 その他 戦闘の進行状況・優劣によって「見逃す」「停戦交渉」「敗走する」等が出現する事があり、戦闘の早期決着を狙えるようになった。どれが出現するかは、こちらと敵のHPの状況で変化する。成功確率はこちらが有利な状態なものほど高い。 前作ではうっかり強敵にぶつかっても、戦闘中に逃げる事ができなかったため、こまめにクイックセーブする必要があった。しかし本作では、全滅寸前で「敗走する」「逃走する」等の退却コマンドが成功して、危機一髪で助かる事も多い。 また、「見逃す」「追い払う」等のこちらが優勢なコマンドの場合、味方の成長やアイテムドロップの判定は通常通り行われる。「技/術の習得機会が減る」以外のデメリットはないため、時間や武具の耐久度の節約にもなる。 これは前作にも言える事だが、敵味方の配置がわりとバラバラになりやすい仕様である。従って、敵を包囲する・味方がバラける・逆に敵に囲まれる等、同じ敵相手でも戦闘に様々なシチュエーションが生まれる。陣形をきちんと組めない反面、扇型や円型等の範囲攻撃が使いやすく、また局面によって範囲が大きく変わるため、どこでどう使うかが後のシリーズより大切。 コンバット 諸侯同士の戦争を表現したSRPG式の特殊バトル。ギュスターヴ編で4回ある。 敵軍と自軍(プレイヤー側)に分かれ、マス目状のフィールドに配置された4人1組の自軍ユニットを動かして戦う。 敵軍ユニットに接触すると、ユニット同士でバトルが開始される。 このバトルは特殊で、1ターンだけ戦い、ターン終了時にユニット内の合計HPが高かった側の勝利となる。敗北したユニットは退却するが、退路が塞がれていたり、4人全員が戦闘不能になった場合はそのユニットは消滅する。 コンバットでは「防衛ラインへの侵入」などの敗北条件を敵軍に満たされぬよう警戒しつつ、「大将ユニットの撃破」などの自軍勝利条件の達成を目指していく。 ユニットを構成しているのは、基本的に敵味方ともにコンバット専用の汎用(名前無し)兵士キャラ。 ステータスは低く固定で、使用できる技も初期レベルのもののみ(プレイヤーは汎用兵士キャラの装備品、技に干渉できない)。 自軍ユニットに別シナリオで育てたキャラを使えるなど、プレイヤー側に有利なコンバットが多いが、最後のコンバット「サウスマウンドトップの戦い」は本作屈指の難関と評されている。 2周目からのゲーム内容と引き継ぎ要素 + クリア後要素のため格納 エンディング後はクリアデータを作成することができ、クリアデータではいくつかの要素をクリア時から引き継いだままのニューゲームが可能になる。 2周目ではヒストリーチョイスが変化し、全てのシナリオが最初から自由に選択可能になる。いきなりラストバトル突入も可能。自由度が増して以前のサガシリーズらしいフリーシナリオ的な遊び方ができるようになる(*4)。 強力なアイテムやロールを所持しているキャラのいるシナリオだけを選択して、効率よくパーティーを強化していく進め方が可能になる。また、習得していた技・術が全て最初から使用可能になっている(アイテム類やキャラクターの能力値は引き継がれない)。 クリアデータの引き継ぎはメリットばかりではなく、モンスターの「学習レベル」というシステムもある。これはプレイヤーが特定の攻撃を使用する事で確率で上昇し、モンスターの使用してくる攻撃の種類が増えるというもの。やや気づきにくい要素だが、同じモンスターなのに以前と比べて攻撃が厄介で強いと感じるのは、この学習レベルが上昇しているためである。こちらは技・術を引き継いで最初から使用できるが、モンスター側も学習レベルを引き継いで最初からそれなりに強化されていくわけである。 評価点 世界観 基本的には中世風のファンタジーだが、アニマと呼ばれる術力や魂の概念といったファンタジー的な設定の上に術至上主義とする社会とその革新が描かれる。独特な文化を細部まで表現した世界観は高く評価されている。ストーリーはもちろんの事、歴史の移り変わりとともにバトルシステムや武具といったプレイヤーが関与する部分の大半にその文化が反映されている。 ジャケットに描かれている折れた鉄の剣に象徴されるように、「鉄の武具」が本作のメインストーリーにおいて重要な役割を担っている。 + ネタバレ注意 作中の鉄器(金属製武具)は「術システム」の項でも述べた通り「所持していると術力(=アニマ)を妨げる」ため、世間では異端な存在であった。しかし、アニマを持たない術不能者であったギュスターヴは鉄の強靭さに着目し、金属製武具で武装した術不能者の軍隊を編成する。その結果ギュスターヴは帝王に上り詰め、物語中盤以降は鉄の素材自体が世間に評価されていくという革命的な展開となり、実際に店頭に金属製武具が並んでいく。 余談だが、前述のサウスマウンドトップの戦いでは、自軍は術を使える者による通常部隊と術不能者による金属武装部隊の混成部隊であり、敵軍は金属武装部隊のみという設定がある。術至上主義に金属製品で風穴を開け、最終的に術と鉄(=術不能者)が共存するという、新たな歴史を感じさせる設定である。 前作は新たなゲームを作り出すという意味で使われたフロンティアという題であるが、本作では1人の開拓者(=フロンティア)を描いた物語という意味で、内容は全く異なる続編ながら物語が題名と完全に合致していると言える。 パッケージにも描かれている「ギュスターヴの剣」は、ギュスターヴが少年時代に初めて鉄製の短剣を造ったときから理想として胸に描き、後に彼自身の手で造られた鉄の武器である。作中では彼の力の象徴として描かれ、彼がそれを超えることを目指した火炎剣ファイアブランドと並んで「世界最強の剣」と言われている。 一方で、生物のアニマを喰らい時代の闇に暗躍していた生きたクヴェルであり最終ボス「エッグ」にトドメを刺す事になるのもこの剣である。エッグは物語終盤でギュスターヴを名乗る男を操り紛争を引き起こしながら暗躍していたが、最終的にはギュスターヴの正統である男(名も読みを変えて継いでいる)によって、血筋と同じく受け継がれていた鉄の剣でトドメを刺されるという展開となり、歴史を俯瞰して見てきたプレイヤーにカタルシスを与える。 エッグと相討ちするかのようにこの剣は折れてしまうが、もはやこれからの時代には無用のものとして、ジャケットの絵の通り草原に捨て置かれる(*5)。ギュスターヴが築いた時代もここで終わりを告げ、人々が次代へと歩んでいくことを暗示して、物語の幕が引かれる。 グラフィック 水彩画調のグラフィックは美しく、画面を落ち着きのあるものに仕上げている。 砂漠に聳え立つ散水塔、氷と人工物が組み合わさった寒冷地の遺跡、琥珀色の映える虫の住処、うら錆びた古代の巨大橋脚など冒険の舞台のシチュエーションが浪漫に満ちていることもあって終始幻想的な雰囲気を味わえる。 BGM 作曲家は旧来の伊藤賢治氏から浜渦正志氏に交代。発売当時は懸念の声もあったが、実際の作中の音楽は非常に質が高く、現在では批判の声は殆どない。 作中の曲は主として3種類のメロディしか使われておらず、特定の旋律を変奏させつつ複数に渡って多用する事で、統一感を生み出している。 一例として一般的な町で流れる曲と、通常戦闘曲で同じメロディが使われているが、趣が完全に異なっており違和感が全くない。全く同じメロディでも、様々な楽器を使用し、曲調を工夫する事で、シチュエーションに応じた幅広いバリエーションを持たせている。 これは氏の「連続するシーンで異なるメロディを流す事への違和感」から生まれた産物で、氏がゲームへの造詣が深い事も要因となっている。 勿論これ自体は他作品でも行われる比較的一般的な手法だが、本作の場合は50を超えるBGMに徹底してこの手法が使われているのである。FF等、複数作に分かれてアレンジといった形ではあったものの、一作品内でここまで大胆に行ったのは本作以外にあまり例がない。 ちなみに氏は次回作『アンリミテッド サガ』でも作曲を担当しており、作品自体はあまり評価されなかったが、BGMは好評を得ていた。 こうして作られた各BGMは、ゲーム全体との調和もさることながら、単体の「音楽」としても十分に聴き応えのあるものとなっている。特に戦闘曲は伊藤賢治氏とは方向性が異なるものの、通常戦闘曲だけで5種類も用意される等、世界観との調和も相まって評価は高い。また、本作は戦闘曲以外、街やイベント等で流れるBGMも非常に評価が高い。浜渦氏の手法が効果的に機能している証拠であろう。 ユーザーインターフェイス 本作ではL1=武具装備画面、R1=技装備画面、R2=ステータス画面となっており、メニュー画面を経由せずに任意の画面を呼び出せる。クイックセーブも一瞬。 また、他のゲームでは殆ど見られない特徴として、本作では右スティックでもキャラクターやカーソルの移動ができ、片手での操作が可能となっている。 賛否両論点 シナリオ ヒストリーチョイスによって一世紀近い歴史を辿る壮大なシナリオではあるが、説明・描写が不足しており、評価は分かれている。 イベント内容やキャラの台詞を注意深く追うことで見えてくる事柄が多く、世界史の授業ノート並に地理関係・勢力関係・人物相関を時代ごとに整理しながらプレイでもしないとストーリーが理解できない状態に陥りやすい。 アルティマニアや設定資料集を当たらなければ補完されない事柄も多い。 発売当初、シナリオについては否定的な意見が多かったが、上記の性質から後にネットや書籍で情報を整理や補完できるようになったことである程度再評価された。 一方で、作中でさらっと流れされた描写の繋がりをネットで再確認して始めて理解できる人が多かったり、別売の書籍でやっと穴が埋まるような作りへの否定意見も根強い。「考察の楽しみを残している」という評価も、「プレイヤー置き去り、投げっぱなし」という評価も、どちらも不当なものではない。 特に、キャラクターの描写に関しては、途中からゲーム中での登場が一切無くなって「あのキャラはあの後どうなった?」と思ってしまう脇役キャラが多い。ただし、この点に関しても関連書籍などを読むことでその後が補完できるキャラはいる。 一部の事件は、最後まで真相が明らかにならず謎のままに終わるため、好みが分かれる。 過去のシリーズ作品よりも配慮は窺えるが、シリーズ伝統の粗雑な言い回しも見られる。 本作のシナリオシステムは、従来の「特定の場所に任意に行く事で発生させる」ではなく「用意されたシナリオをある程度好きに選択できる」という形であり、従来作と同感覚では遊べない。 基本的に世界各地を自由には移動できず、そのシナリオ内で定められた場所を動ける。時代や場所が違うので1つの事件をこなしている間に別の事件に関われないのは仕方ないが、同じイベント中でも場所を移動してしまうと直前の場所に戻れなかったりする。 これにより、回復手段が限られる上にボスラッシュがあるラストダンジョンでは苦戦を強いられる。特にラスボスはとてつもない強敵であるため、事前情報がなければまず最初からやり直す羽目になる。 本作はシナリオ自体の自由度も、シナリオ中の行動範囲の自由度も、非常に低い。シナリオ中に他の街に行くことはおろか、買い物に行くタイミングすら限られている。それまでのロマサガシリーズとサガフロ無印が、従来のドラクエやFFとは一線を画した自由度の高さを売りとしていたため、本作にも同様の自由度の高さを期待していると肩透かしを食らう。ただし本作を単体としてみれば、自由度の低さ自体は必ずしも悪いことではなく、重厚なストーリーを表現するためには必要なことでもある。 戦闘 前作と比べてバトルスピードが遅くなり、ド派手なエフェクトの技やダイナミックなカメラワークも殆ど見られなくなった。 PS本体のメモリ容量が足りない関係(*6)でエフェクトは変えざるを得ず、連携がテンポ良く出来なくなってしまったらしい。 ただしド派手エフェクトは好評ではあった半面、演出の長さを問題として指摘されることもある(*7)。今作では全体的にエフェクトが簡素になったことで演出時間も短くなっているため、結果的に前作とさほど変わらないテンポでプレイすることは可能である(*8)。 今作のバトルエフェクトはBGMと同様で前作のような派手さはないものの、今作の幻想的世界観とマッチしている。 バトルスピードの遅さに由来する戦闘時間の長さに関しては、1対1で戦う事で手早く戦闘が終わらせられる「デュエル」の導入、HP回復方法を簡略化して少ない入力で全員の回復が行えるといった工夫もされている。また、シリーズには珍しく、技より術の方がテンポの良いものも少なくない。 前作で好評を博した連携は、繋がる条件が若干厳しくなり、運用がやや難しくなっている。前作では連携による難易度低下を悔やむスタッフの声があり、本作はスタッフの意向通りとも言えるが、プレイヤーには賛否両論である。 前作では最強技同士でもバンバン連携可能だった等、特にアタマを使わなくても適当に技を選択していれば連携を楽しむ事が出来た。一方今作では、どの技/術からどの技/術に繋がるのか、というのをしっかりプレイヤーが意識・把握している必要がある。しかし連携のダメージ補正は前作よりも大きく、今作では4人パーティながら、5人の前作よりも高いダメージを叩き出せる連携も可能。 前述のメモリ容量の問題でテンポ良く出来なくなった代わりに、前作と違って連携の初めにどこまで連携が成立しているのかわからないようになっており、「次の技は繋がるのか繋がらないのか」というような”焦らし”や”緊張感”を演出している。特に2→3人目の連携の間は絶妙である(*9)。 結果的にこれらの「狙って連携を作る」「焦らし」「リターンが大きい」という要素が絡み合い、前作のようなひたすら爽快感の高いものとはまた違った快感を得ることが可能なシステムとなった。 強力な攻撃同士を繋ぐために、間に中堅の技/術を挟むように連携する必要があるため、それら中堅の技/術が今作では終盤まで活躍できる。従来作は能力値ダウン技等を除き、基本的に最大火力をぶつける戦闘であったため、中堅技に利用価値が生まれたのは評価点と言える。ちなみにデュエルでも「身を守る+3コマンド技」という戦法が有効なため、中堅技が死に技/術になりにくくしっかりと活躍できる。 シナリオの都合で、使用キャラは次々と代わり、最後には使用できないキャラが多い。キャラのストーリー面での掘り下げは旧作より深いが、好きなキャラを自由に選んで戦闘できない、育成の自由度が低いことに否定的な意見もある。 ゲーム自体は、技・術は共有で初期状態のキャラでも連携を活用すれば大ダメージを与えられる等、あまり育成をしなくても進められる設計にはなっている。しかし高を括ってロクな育成をせずにゲームを進めると、ラストダンジョンを筆頭とした強力なボスで詰まってしまう危険性もある。 育成をしなくても常に適切な強さのキャラクターが使用できるため、ゲーム進行がスムーズで、制限プレイやRTAがやりやすいというメリットとされることもある。 バランス 歴代サガシリーズの例に漏れず、難しいところは理不尽なまでに難しい。 特にギュスターヴ編・ウィル編ともにラストシナリオは非常に難度が高く、シリーズ随一とも評される。双方ともプレイヤーがシステムを理解しきれていないと厳しい。 クリアできなかったからクソゲーという声も当初少なくなかった。 書籍やネットによる再評価は、攻略情報を見てクリアできればこういう声が減るという理由もある。 ギュスターヴ編のラストバトルであるコンバット「サウスマウンドトップの戦い」は味方側が極端な劣勢で、真っ向勝負では勝ち目が薄く、それまでのコンバットから発想の転換が必要になる。 一応は力押しの攻略法もあるが、リアルラックが絡むためリセット周回になりやすい。 ウィル編は、ラストシナリオを始めた時点でもうラストダンジョン以外に移動可能な場所がなく、ラスダン内には回復ポイントもショップも無い為、補給が厳しくなっている。ザコは居るのである程度アイテム収集や育成は可能だが、LPに関しては回復アイテムを前もって用意していなかった場合、回復方法がない。しかもラスボスはLPを削る攻撃をガンガン繰り出して来る為、ラスダン道中でLPを大きく消耗&LP攻撃への対策が無い状態ではラスボスに勝つのは困難であり、最後になって「詰んだ」というプレイヤーは多い(*10)。 控えメンバー2人は、ラスダンに配置された中ボスの4体のうちどれかとデュエルで戦える(このデュエルに参加したキャラは離脱し、クリアまで使用できない)。ここで倒したボスに応じてラスボスの形態が減るが、ラスボス戦で強力な全体攻撃を使う形態や、全体石化攻撃(*11)を使う形態は倒さないと難易度が高くなる。 とはいえシステムを理解しきっていればどちらも100%攻略できるような絶妙なバランスになっている。この点は従来作(特にロマサガシリーズ)と何も変わっていない。 ラストバトルにあたるので制作側としては、初見クリアは難しく2度くらいは失敗して積んだ経験知識を活かして3回目くらいでやっとクリアすることになる想定の難易度にしている。 3回目でクリアというはサウスマウンドトップの戦いやエッグに限らず他の河津ゲーのラスボス戦でも目指している難易度水準とのこと。 プレイヤーが学習していくことで攻略が楽になっていくことを意識した造りになっている。逆にそこを楽しめないプレイヤーにとってはこの造りはゲームとしての欠点になる。 + 開発者インタビューにおける同趣旨のコメント (そういう倒し方とかを)覚えていくのがゲームだろうなと思いながら作ってるんですよ。ロープレって言うのはキャラクターを強くするんじゃなくて、プレイヤーが世界に入っていくこと。 この世界ではこういう技が使えるんだとか有効なんだということを覚えていくのが、 ゲームの中にどんどん入っていくという事で、 そこがゲームの中でファンタジーを描く意味合いとして強く推して行きたいところです。 だから、とりあえず何か強そうな技を打ってたら勝つというんじゃなく、 プレイヤーが学習することで喜んで欲しい、みたいなのはあります。そこが喜べないようなつくりになってるとすれば、ゲームとしての(フロ2の)欠陥だと思うんですけど。 システム 進め方によっては出てこなくなるシナリオが存在する。 ただしそれらはストーリーの本筋とは絡まない、所謂キャラの掘り下げのためサブイベントのようなシナリオのためプレイできなくてもストーリーの理解には何の支障もない。 時系列通りにプレイすれば全て見ることができる。 問題点 全部で28種類あるロールの内、設定ミスで11種が本来の効果を発揮しておらず、また4種の実際の効果が表記と異なっている。 その殆どが「効果対象が敵/味方全体のもの」で、プログラムミスにより機能していない、または効果自体が設定されていない。 なおスタッフによるとロール関係はバグがひどくてプログラマもお手上げで、ロールを完全撤廃するかバグを含んだ形で出すかの2択になり、不完全でもロールありを選んだとのこと。 敵モンスター「スライム」は複数の種類が居て強さが全然違うのだが、外見や名前が全て同じ。見た目では強いのか弱いのか全くわからなくなってしまった。 幾つかのシナリオでは、特定の行動を取るとゲームが進行不能になる場合がある。 「特定行動でカウンターが加算、一定値に達するとゲームオーバー」という仕様の、崩落する鉱山から脱出するシナリオが存在する。しかしこのカウントを引き継いでしまうバグがあり、脱出シナリオの進め方次第では、後のシナリオでゲームオーバーになる恐れがある。再訪時に鉱山に入って即引き返すことで回避できるのだが、発生が稀なバグなので、この対策もほとんど知られていなかった。 その他にも特定の進め方をするとハマリになる可能性のあるポイントはあるが、よっぽど特殊な進行でないと発生しない(後述)。 所持金はキャラ毎に独立しているため、特定キャラの操作時に資金を入手しても、以降にそのキャラを操作する機会がなければ無駄になる。 アイテムは全キャラで共有されるため、買い物で所持金をアイテムに換えて持ち越す手はあるが、商店がある町に立ち寄れるシナリオは限られる。 また初見では主人公が交代するタイミングが分からないため対策が取りづらい。 アイテムを耐久度0まで使い切れば換金可能なチップが得られるため、手間を厭わなければ所持金のみならず資産のほとんどを何らかの形で持ち越すことも可能だが、リソース管理のやり込みの域になる。 アイテムをチップ化してくれるNPCもいるが、利用できるシナリオはやはり限られる。 本作には倉庫のような施設や、「物を預ける」というシステムがなく、それでいて装備は普通に使い切れる分量を大幅に超えて手に入る。 この豊富に入手できる装備品が、ゲームを進めるに連れてじわじわとアイテム欄を圧迫していき、最終的にはかなりキツキツになる。先述の通り処分(=チップへの変換)はいつでもできる訳ではないので、「利用価値の低いものから捨てる」という作業に悩まされやすい。 道具欄が埋まっている状態の時に一度しか入手機会のないアイテムのイベントを進めてしまうと、道具整理の確認等もなく入手できずに進んでしまう。これが起こる状況は少ないものの、いざ起きてしまうとその周回中は取り返しが付かない。 また、敵からのアイテムドロップも道具欄が埋まっている状態だと発生しなくなるので、後半の貴重な戦利品を取り逃してしまう事がある。「持ち物がいっぱいで入手できなかった」等のアナウンスも表示されないので、道具欄にはいつも空きを作っておきたい。 一応、町の中に(一部ゲストキャラを除き)それまでプレイヤーキャラとして使用したキャラの持ち物を回収してくれる人がいる。これを利用し、『離脱するキャラに予めアイテムを装備させ、必要に応じて回収する』という、倉庫的な運用方法も行えなくはない。とは言えこれも初見では知り得ない事であり、ある程度慣れないと何かと不便に感じやすい。 武具の性能や表記について 前作に引き続き属性防御は「斬打突熱冷雷光状」の8種類あるのに対し、表示の方も前作同様、基礎的な【基本性能・術力増強・耐性】しか確認できない。上記8属性は確認不可能なマスクデータであり、特定属性への強弱をゲーム内で確認する方法はない。ちなみに攻略本にすら載っていない。 従来作は革製防具や兜が打属性攻撃に強く設定されていたが、本作は序盤で手に入る一部を除き、そのような設定にはされていない。本作の場合は骨製防具が射属性に、石製防具が打属性に弱く、逆に特定の物理属性に強い防具は片手で数えるほどしか存在しない。一方で5種類の術法属性については、多数の防具に強弱が設定されている。恐らくJPが防御力に影響するための調整だと思われる。 金属製防具は「高い防御力を誇ると共に術阻害効果を持つ」という設定だが、正直メリットとデメリットが釣り合っているとは言い難い。 術阻害は自身や味方からの術効果も妨げてしまう。 また、金属製防具は防御力自体も飛びぬけて高い訳ではない上に「術力増強」の値を持たない。本作には術力増強が高いほど最大JPに応じて実防御力にボーナスが掛かる仕様があるため、結局非金属製防具に劣ってしまう。 なお、金属製武器の方は非金属製武器と比較して非常に高い攻撃力を持ち、長短が釣り合っているものもいくらか存在するため、選択肢の一つとして利用価値はある。 武器系統の一つである「斧」は、それ単体で見るとさほど感じないが、他武器と比較すると途端に性能の低さが露呈する。 「術技が一つしかなく性能も低め」「市販武器が弱い」「最強武器の攻撃力が全系統中最低」「最大JP修正値がどれも低い」等の欠点の他、状態異常技・回避技・反撃技・範囲攻撃・全体攻撃・クヴェルの全てが無い…と散々な性能であり、プレイヤーからよくネタにされている。 一応、クヴェルはないものの耐久度無限武器自体はあるのだが、その入手条件もやたらとレア。しかもさほど高い性能でもない。 強みとしては「相変わらずの斬打属性」「全編を通じてドロップでツールを入手しやすい」「技の成長率がどの系統よりも高い」等があるため、決して与ダメージは他系統に劣りはしないのだが…従来と比較すると不遇感は否めない。 最終パーティの一員であるグスタフが固定装備に足を引っ張られる。 グスタフの武器装備枠2つは、「炎の剣」と金属武器の「グスタフの剣」で固定されている。「炎の剣」の性能が終盤の武器としては低い上に、「グスタフの剣」が術関連の能力の高さを打ち消しており、ラスボスに挑むパーティの一員としては煮え切らない性能になっている。 なお、グスタフの素性や「炎の剣」「グスタフの剣」の正体はエンディングで判明する。「炎の剣」はそれまでのシナリオで様々な動乱を招いたキーアイテムであり、性能の低さも相まって「外して捨てたい」という声もあった。 数十年に及ぶ長い期間を扱ったシナリオで登場人物も多く、全キャラに加齢に伴うグラフィックの違いを用意することは難しかったと思われるが、あるキャラは 10歳から47歳までずっと同じ子供姿のグラフィックのまま になってしまっており、さすがに不自然である。 総評 前作とは大きく異なった内容、壮大すぎてゲーム単体では説明不足気味なシナリオや、自由度が少ないシステムなどはプレイヤーから評価が大きく分かれる要素があるのは事実。 一方で、上質なBGMに美しい水彩画グラフィック、練り込まれたバトルシステム、難しくも魅力的なストーリー等、前述した要素を補って余りある魅力があり、やがて高い評価を得るに至った良作である。 余談 本作のアルティマニアにはオリジナル小説『Beender~終末をもたらす者』が収録されている。著者は前作の裏解体新書の『ヒューズのクレイジー捜査日誌~8人目の主人公になりそこねた男』や『FF』シリーズの攻略本に掲載されていた各種ノベルと同じくベニー松山。 オリジナルキャラである不老不死の剣士「ベエンダー」の視点から本編のシナリオをなぞっていく。本編で語られなかった部分の多くを補完し、キャラの掘り下げも行われており、評価が高い。 但し、他の小説と同様にあくまで松山氏の解釈によるオリジナルストーリーであり、キャラの性格の意図的な改変や独自解釈、ゲーム版の設定との乖離や相違点も散見されるため、パラレルワールドと言ったほうが近いだろう。 ファンの中には本小説を「正史」「本編で語られなかった裏設定」と受け止める人もいるが、作中で語られた新設定や展開は全て小説独自のものである点に注意。 上記の小説については、後に2020年12月15日発売のSwitch用ソフト『Sa・Ga COLLECTION』の限定版『サガ 30周年記念 BOX【神】』に付属の小説集『SaGa Re-imagining Stories』にて他のベニー氏執筆のサガ小説と共に再録されている。 同小説集は、後日単体で電子版販売の予定もある。 他にも、別作者により終盤のジニー編を描いた小説『ヴァージニア・ナイツ物語』(著者はじょうもん弥生)が発売されていたり、雑誌『ふぁんでら』に序盤のギュスターヴの少年時代を描いた漫画(作者はさいとう礼見・未単行本化)も掲載されていた。 以下のような進行不能ポイントが見つかっているが、いずれもかなり特殊な進行手順が必要となる。 「あの空に虹を」というシナリオで、シナリオクリアに必要なクヴェル「湧水の宝珠」を設置せずに途中で捨ててしまうと進行不能になる。クヴェルがロックされていないため、誤操作や興味本位で捨ててしまうことは考えられるが、明らかにシナリオの流れに逆らう行為なので自業自得とも言える。 2周目以降限定で、「潜入!アレクセイ一味」というシナリオを、関連する別シナリオを特定の進め方でクリアしてから選択すると、条件に矛盾が起きて潜入を頼む相手が誰もいなくなり進行不能になる。「2周目以降」とある通り時系列を無視した進め方、かつ特定のメンバーで攻略しないと発生しない。 2012年頃に「64交換バグ」と呼ばれるメモリ破壊バグが発見され話題となった。 前提条件として「所持アイテムを武器か防具のどちらか片方で統一し64個集める」という手順が必要なため、意図して行わない限りはまず発生せず、発売から13年もの間ずっと発覚することはなかった。バグが発見されたのも特殊な縛りプレイが発端となったものである。 しかし条件が単純な割に、仕組みを理解して行えば思い通りのアイテムを生成したり、シナリオフラグを書き換えたりすることが出来るという、ゲーム性を大きく壊すとんでもないバグである。内容の詳細はここでは割愛するので、気になる人は各自検索してみるべし。 メモリを書き換えるバグであるため、当然ながら適切に行わないとフリーズや進行不能に繋がることも多い。使用は自己責任である。
https://w.atwiki.jp/zensensyu/pages/809.html
サガ フロンティア2・術 703 名前:水先案名無い人 :2005/08/18(木) 18 39 49 ID lUC78nCK0 全術入場!! カエル殺しは生きていた!! 更なる研鑚を積み水の蛇が甦った!!! 水術!! アクアバイパーだァ――――!!! 範囲攻撃はすでにナルセスが完成している!! 樹炎合成ブッシュファイアだァ――――!!! 気絶ししだい蘇らせまくってやる!! 回復獣術代表 リヴァイヴァだァッ!!! 技の使い合いならMoraleのアップがものを言う!! コストは最小 消費JP1 獣!!! 真のステータス異常を知らしめたい!! 樹樹炎合成 スリープだァ!!! 威力は石術で3番目だがデュエルなら恐怖でオレのものだ!! 石水の合成術 ウォーターハンマーだ!!! 物理攻撃対策は完璧だ!! 石3つ合成 ロックアーマー!!!! 全回避系のベスト・ディフェンスは私の中にある!! 石の守護獣様が来たッ ガードビースト!!! 植物なら絶対に敗けん!! 将軍様の持ち術見せたる 植物特効 ウッドストックだ!!! 能力値変化(Moraleダウン)ならこいつが怖い!! 獣術の全体攻撃 ハウリングヘヴンだ!!! 攻撃範囲サークルから炎の龍が出現だ!! 火術 フレイムナーガ!!! 術の無いバトルがしたいから獣術使いになったのだ!! 狂戦士のMoraleを見せてやる!!ベルセルク!!! ラウプホルツ土産に丙子椒林剣とはよく言ったもの!! 賢者の奥義が今 実戦でバクハツする!! 音樹獣合成術 清歌先生だ―――!!! 全体攻撃チャンプこそが地上最強の代名詞だ!! まさかこの男(パトリック)が所持しているとはッッ ファイアストーム!!! コマンド並べてたら合成したッ 用途いまいち不明!!!! 音石の能力値変化(Magicアップ)術 音の聖域だ!!! オレたちはステータス異常系最強ではない攻撃術で最強なのだ!! 御存知音術 石の記憶!!! 回復の本場は今や再生にある!! オレより手軽な奴はいないのか!! 生命力強化だ!!! 石化ァァァァァッ説明不要!! 範囲攻撃!!! 石樹合成!!! デルタペトラだ!!! 能力値変化術は攻撃にも使えてナンボのモン!!! 超基本樹術!! Psycoアップから樹の登場だ!!! 一撃必殺はオレのもの 邪魔するやつは思いきり焼き思いきり殺すだけ!! 単体攻撃統一王者 焼殺 歌系の学習に絶唱したッ!! ついでにPsycoダウン 音!!! 召雷に更なる磨きをかけ ”水術”天雷が帰ってきたァ!!! 波の伝播に死角はないッッ!! 全体攻撃毒音波!!! 期待はずれの範囲攻撃が今ベールを脱ぐ!! 音術から ソニックバーナーだ!!! 敵が密集してたらオレも一応範囲攻撃だ!! 燃える溶岩 マグマプロージョン 石術で登場だ!!! 再生の効果はどーしたッ それもステータス異常 全て消えたッ!! 治すも台無しも思いのまま!! 生命の息吹だ!!! 特に理由はないッ サガの雑魚が強いのは当たりまえ!! 樹術なのはないしょだ!!! 日の下回復! 生命の水がきてくれた―――!!! ミミズ穴で磨いた実戦補助術!! 火術使いのデンジャラス・ツインロール 魂の歌だ!!! 実戦だったらこの術を外せない!! 超初級攻撃術 ニードルショットだ!!! 超一流術士の超一流の精神攻撃だ!! 生で聴いて混乱しやがれッ 少女マンガのタイトルパクリ!! 風と木のうた!!! 能力値変化はこの術が固定させた!! 補助術の切り札!! パーマネンスだ!!! 回復の基本が帰ってきたッ どこへ行っていたンだッ ブルーウォーターッッ 俺達は君を待っていたッッッ水の登場だ――――――――ッ 加えてツール破損に備え超豪華なリザーバーを4つ御用意致しました! Psycoダウン スポイルウェイブ!! 基本術 火!! 連携の仕掛け人!マインドスケープ! ……ッッ どーやらもう一つは突然地形が変わった様ですが、泉のグリフォン戦終了次第ッ皆様にご紹介致しますッッ サガフロネタに感銘を受けてフロ2の術でやってみた。マイナーだな。 関連レス 707 名前:水先案名無い人 :2005/08/18(木) 18 44 10 ID lUC78nCK0 あ、火の基本術は炎だった。 708 名前:水先案名無い人 :2005/08/18(木) 19 36 52 ID x+0yDoey0 乙! 次はサガ2でやってみるか…攻略本を引っ張り出さねば。 しかし2は1と違ってあんまりやりこんで無いからなぁ… 710 名前:水先案名無い人 :2005/08/19(金) 00 07 15 ID I9i828cq0 703-706 未だに魂の歌覚えられてませんが何か? 炎の将魔を何回グスタフの音オンリーで倒したか覚えてない……。 コメント 名前
https://w.atwiki.jp/saga2ch/pages/11.html
トップページ ラウンジ 『サガフロンティア2みたいに連携するスレ』 AA長編 サガフロンティア2 サガフロンティア2 2スレ目 サガフロンティア2 3スレ目 キャラネタ&なりきり ヤーデ軍なりきり板@2ch派遣軍本部 サガ フロンティア2~ナイツの系譜~ SaGaFrontierⅡ ナイツの系譜 復刻版 ヴァージニア・ナイツ。駆け出しのディガーなんだ。 サガフロ2のウィルですが・・・ サガフロ2のヨハンだが…何か? 【鋼の】SaGa・Frontier2 総合【13世】 【おい、女】SaGaFrontier2総合 2【ガキめ】 【毒音波】北大陸奥地開拓仲間募集【ねこ大好き】 ヨハンが質問に答えなくも無い。 サガ・フロンティア2 のキャラでなりきるスレ モテない男性 サガフロ2 大学生活 サガフロンティア2の音楽は神レベル ヴァルキリープロファイル1 2とサガフロ2どれやろうか迷ってるんだけど・・・ SO2>ゼノギアス>クロノクロス>VP1>TOP>サガフロ2 サガフロ2ってさ サガフロ2のMissgestalt名曲過ぎワロタwww 競馬 ギュス様は何で不人気なの? ゲームサロン サガフロ2の完璧な楽しみ方 【コーデリア】サガフロ2、ウィルの嫁どっちを選ぶ?【ラベール】 家庭用ゲーム攻略 サガフロンティア2持ってる人!! SaGaFrontier II 2nd 【エッグ】 サガフロンティア2 3rd 【ナイツ】 【なでなで】SaGaFrontier2 4連携目【キッチン】 家ゲーRPG攻略 サガフロ2将魔一切倒さずにエッグを倒す サガフロ2で詰んでしまった!! 家ゲーRPG 【ジニータン】サガフロンティア2【プルミエールタン】 サガフロンティア2 2連携目 サガフロンティア2 3連携目 サガフロンティア2 4連携目 サガフロンティア2 サル5ン サガフロンティア2 6ートン サガフロンティア2 ギュス7{歳|星剣|ルセス|イツ} サガフロンティア2 8 サガフロンティア2 9 サガフロンティア2 10海 サガフロンティア2 11 サガフロンティア2 12個入りです。 サガフロンティア2 鋼の13世 サガフロンティア2 14 サガフロンティア2 15 サガフロンティア2 16 サガフロンティア2 17 サガフロンティア2 18 サガフロンティア2 19 サガフロンティア2 20 サガフロンティア2 21 サガフロンティア2 22 サガフロンティア2 23 (?) サガフロンティア2 25 サガフロンティア2 26 サガフロンティア2 27 サガフロンティア2 28 サガフロンティア2 29 サガフロンティア2 30 サガフロンティア2 31 サガフロンティア2 32 サガフロンティア2 33 サガフロンティア2 34 サガフロンティア2 35 サガフロンティア2 36 サガフロンティア2 37 サガフロンティア2 38 サガフロンティア2 39 サガフロンティア2 40 サガフロンティア2 41 サガフロンティア2 42 サガフロンティア2 43 サガフロンティア2 44 サガフロンティア2 45 サガフロンティア2 46 サガフロンティア2 47 サガフロンティア2 48 サガフロンティア2 49 サガフロンティア2 50 サガフロンティア2 51 サガフロンティア2 52 サガフロンティア2 53 サガフロンティア2 54 サガフロンティア2 55 サガフロンティア2 56 サガフロンティア2 55 サガフロンティア2 58 サガフロンティア2 59 サガフロンティア2 60 サガフロンティア2 61 サガフロンティア2 62 サガフロンティア2 63 サガフロンティア2 64 サガフロンティア2 65 サガフロンティア2 66 サガフロンティア2 67 サガフロンティア2 68なでなで サガフロンティア2 69 サガフロンティア2 70 サガフロンティア2 71 サガフロンティア2 72 サガフロンティア2 73 サガフロンティア2 74 サガフロンティア2 75 サガフロンティア2 76 サガフロンティア2 77 サガフロンティア2 78 サガフロンティア2 79 サガフロンティア2 80 サガフロンティア2 81 サガフロンティア2 82 サガフロンティア2 83 サガフロンティア2 84 サガフロンティア2 85 今からサガフロ2やります サガフロ2のラベールは…… サガフロ2のラベールは凄い貧乳世界の合言葉は年増 サガ・フロンディア2 シナリオ考察スレ RPGツクールでサガフロ2を作ろう サガフロ2の笑える名前の連携を上げるスレ サガフロンティア2 5連携目 サガフロンティア2 9(ヌヴィエム) インアンはサガフロ2のパクリ FF&ドラクエだけの話題 サガフロ2とFF8が好きだという人の為のスレッド サガフロンティア2雑談スレ ロボットゲー 機動戦士ガンダムAGEはサガフロンティア2のパクリ! 家庭用ゲーム ここがヘンだよサガフロ2 サガフロ2を褒め称えよ サガフロンティア2 サガフロンティア2 ●サガフロ2好きはいないんか?● 丙子椒林剣 狂気に満ちた愚作!サガフロ2と時空の覇者 サガフロンティア2を語ろう サガフロ2、対決アレクセイ!で4時間の死闘 究極の駄作 サガフロ2 サガフロ2以外のゲームは糞ゲー サガフロ2って・・・・ 集まって!!ロマサガ3&サガフロ2が好きな人。 サガフロ2どうよ? サガフロ2意味わからん サガフロンティア2の音楽! 【フリンタン】サガフロ2スレ【ギュス様】 今日サガフロ2のサントラ買ったにょ☆ミ サガフロンティア2はつまらない。 家庭用レトロゲーム サガフロンティア2攻略 タイラーさんとコーデリアさんどっちだ? 90年代家庭用ゲーム ■普通にサガフロ2の続編を作ってほしいんだが…■ PCゲーム サガ・フロ2って アマチュア(同人)ゲーム 【妄想】サガフロ2をリメイクしよう【爆発】 ゲーム業界、ハードウェア サガフロンティア2についてどう思う? ゲームキャラクター サガフロ2Ψヌヴィエム・ドラングフォルドΨ誇り高く業深き サガフロ2のキャラはエロカワイイ サガフロ2のコーデリアはカワイイ サガフロ2のフィリップ一世はツンデレ不幸 サガフロ2のフィリップはツンデレ不幸可愛い サガフロ2の女キャラに萌えるスレ サガフロ2の女キャラとタイラーさんに萌えるスレ サガフロ2のタイラーさんとその下僕共のスレ 帰って来たサガフロ2のタイラーさんに萌えるスレ (家ゲーRPG) (家ゲーRPG) 【世界の合言葉は】サガフロ2のラベール 3【貧乳】 ゲーム音楽 サガフロ2とアンサガの音楽は素晴らすぎる サガフロ2の音楽が素晴らしすぎる件 ネトゲ実況 サガ・ブロンティア2 サガ フロンティア 2 サガブロンティア サガフロ2は失敗作 サガフロ2スレ サガフロ2はアンサガをも越えるクソ作品 サガフロ2は神ゲー ネトゲ実況2 サガフロ2は史上最悪のクソゲー ピンクのキャラサロン サガフロ2のミーティアでハァハァするスレ 半角二次元 (・∀・)サガフロンティア2のジニー(・∀・) サガフロ2のエロ絵 サガフロ2のエロ画像キボンヌ