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CAPCOM限定 ※注、背景のみ、服だけ、技だけの登場でカウントするときりがないので、使用可能キャラクターとしての登場作品のみ。 機種 タイトル 概要 判定 AC アドベンチャークイズ カプコンワールド2 RPG風のクイズゲーム。多数のカプコンキャラクターが登場。『ストII』の春麗が最多。ドンプルのキャラクターが邪神。 AC/PS/SS/DC/Win スーパーパズルファイターIIX 通称『スパズル』と呼ばれる、デフォルメされた格ゲーのキャラクターが登場する落ち物パズルゲーム。『ストリートファイター』『ヴァンパイア』のキャラに加え、『サイバーボッツ』のデビロットが参戦。 なし AC/PS/SS/PS2 ポケットファイター 上記『スパズル』風にデフォルメされたまま戦う2D格ゲー。コミカルな外見とは裏腹に、その奥深さは本物。『スパズル』から一部キャラが削除された代わりにザンギエフ・『ストIII』のいぶき・『ウォーザード』のタバサが参戦。 良 WS 画面は白黒でジェムは形状での区別だが分かりづらくアイテムも廃止。オリジナルのカードバトルはランダムで運が絡む。 劣化 AC/PS2/Xb CAPCOM FIGHTING Jam カプコン3シリーズ5作品のキャラ達が戦うお祭り2D格ゲーだが、キャラクター偏り、家庭用版追加要素なしの無機質ゲー。 なし AC/DC ガンスパイク カプコンと彩京のパートナーシッププロジェクト作品。キャミィ、ナッシュ、キング・アーサー、『ルースターズ』のシバ、バレッタ、ロックマン達が登場するアクションSTG。 Win STREET FIGHTER X MEGAMAN カプコンUSAの25周年記念で無料配布された、『ストリートファイター』のキャラがボスとして登場するロックマン。 執筆禁止 Switch/PS4/One/Win カプコン ファイティング コレクション 『ポケットファイター』『スーパーパズルファイターIIX』を収録。 カプコンアーケード 2ndスタジアム 『ポケットファイター』『スーパーパズルファイターIIX』を購入可能。 VS. クロスオーバー関連作品 機種 タイトル 概要 判定 MARVEL系 Marvel Comics関連作品シリーズ SNK系 SNKクロスオーバー関連作品シリーズ CAPCOM系 AC/DC CAPCOM VS. SNK MILLENNIUM FIGHT 2000 カプコン製作による、カプコンとSNKの競演格闘ゲーム。しかし、カプコン側の大半が『ストII』出身の人選、レシオバランスの悪さなど、問題が多い。 なし AC/DC/PS CAPCOM VS. SNKMILLENNIUM FIGHT 2000 PRO 上記のバージョンアップ版。新たにダンとジョー・ヒガシが参戦し、バランスを大幅に調整。PS版はキャラのみ要解禁に戻っているが、必要ポイントのバランスは調整されている。 AC/DC/PS2 CAPCOM VS. SNK 2 MILLIONAIRE FIGHTING 2001 グルーヴゲージが多彩になった続編にして、20世紀格闘ゲームの最後を飾る総集編。従来の3on3システムの戦略性に加え膨大な組み合わせもあり、試行するだけでも長く楽しめる。 良 GC/Xb CAPCOM VS. SNK 2 EOMILLIONAIRE FIGHTING 2001 上記のGC/Xb移植版。バランスを大きく荒らしたバグが修正されている。その他、必殺技のコマンド入力を簡略化した「EO (Easy Operation)」機能等を導入。 PROJECT X ZONEシリーズ 3DS PROJECT X ZONE カプコン・セガ・バンナムの3社によるクロスオーバー作品で、『ナムカプ』の流れを汲むSRPG。SRPGとしてはある程度改善されたが、『ナムカプ』の魅力であったシナリオ・クロスオーバー要素が大幅に退化。 なし PROJECT X ZONE 2 BRAVE NEW WORLD まさかの続編。『ナムカプ』や前作で指摘された欠点の多くが改善。ゲストとして任天堂キャラも登場し、あらゆる面で10年間の集大成にふさわしい完成度となった。 良 その他 DC 対戦ネットギミックカプコン 彩京オールスターズ 彩京とのパートナーシッププロジェクト作品。両者のキャラクターが一堂に会する二人打ち麻雀ゲーム。現在はサービス終了。『対戦ホットギミック』の流れを汲み、ネット対戦モードではカスタムしたジャンファイターによる必殺技の応酬が楽しめた。 AC/Wii タツノコ VS. CAPCOM CROSS GENERATION OF HEROES カプコンとタツノコプロのキャラクターによる競演格闘ゲーム。Wii版は最大4人まで遊べるミニゲームなどが追加された。しかしMVC譲りの世紀末なバランスやWii版が同時に発売された事などから、多くのゲーセンではあっという間に撤去された。 なし Wii TATSUNOKO VS. CAPCOM ULTIMATE ALL-STARS 北米版をベースに日本へ逆移植。ミニゲームの廃止、Wi-Fi対戦対応など、前作よりも対戦に特化した作品。キャラクターバランスの調整の他、版権の都合により降板したハクション大魔王の代わりに、新たに5キャラ追加。 PS2 NAMCOxCAPCOM ナムコとカプコンの新旧キャラクター200名以上がクロスオーバーするスパロボシリーズタイプのSRPG。ゲームシステムに粗は多いが、良好なシナリオ・クロスオーバー要素が魅力。 良 PS3/360/Win/PSV ストリートファイター X 鉄拳 ついに2Dと3Dの共演が実現。バンダイナムコゲームスの3D格闘ゲーム『鉄拳』シリーズとのクロスオーバー格ゲー。しかし両タイトルと一切関係の無いゲストキャラ参戦やシステムの練り込み不足により大きく評価を落とす結果に。 PS3/360 クロスエッジ / クロスエッジ ダッシュ コンパイルハート開発、ゲーム会社5社のクロスオーバーRPG。カプコンからはヴァンパイアシリーズのキャラクターが参戦。 なし 他社開発作品 機種 タイトル 概要 判定 Win ストリートファイター オンラインマウスジェネレーション 『ストリートファイター』と銘打っているが『ジャスティス学園』『宇宙刑事ギャバン』『サイボーグ009』の他、香港の作家「金庸」が書いた小説のキャラクターも登場。現在はサービス終了。 執筆禁止 iOS/Android TEPPEN カプコンキャラが集結したデジタルカードゲームアプリ。 執筆禁止 番外編 ※注、背景のみ、服だけ、技だけの登場はカウントするときりがないので、きちんとしたキャラクター登場作品のみ。 機種 タイトル 概要 判定 PCE アドベンチャークイズ カプコンワールド PCE版は4面が井出洋介から『魔界村』の大魔王に、ラスボスがMr.T(*1)から『大魔界村』のルシファーに変更。 SFC/PS他 ブレス オブ ファイアシリーズ 一部の『ストII』キャラ(春麗やさくらなど)や技(瞬獄殺など)がシリーズ通してゲスト出演している。 AC VARTH - Operation Thunder Storm 4,11面で『ストII』のリュウを出現させると、「昇龍拳を放ちながらアイテムをばらまく」という演出が見られる。 DC ガンバード2 彩京とのパートナーシッププロジェクト作品。DC版限定で『ヴァンパイア』シリーズのモリガンがゲスト参戦。 不安定 3DS 謎惑館 ~音の間に間に~ ある部屋に『ストIV』のベガが登場。 怪作 WiiU スーパーマリオメーカー ロックマンとアイルーのキャラマリオが登場。 良 AC crossbeats REV. アーケードリズムゲーム。コラボイベントでは各コラボゲーのキャラアイテムが貰えた。『ロックマン』『ストリートファイター』『逆転裁判』『バイオハザード』『モンスターハンター』の楽曲を収録。ムービーは各ゲームのPV仕様となっており、原作のキャラクター達が登場している。 賛否両論 大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ 『for』よりロックマンとリュウ(DLC)が、『SP』よりケンとリオレウス(ボス/アシスト限定)が参戦。その他、カプコンキャラもアシストフィギュアやMiiコスチュームなどで登場。 関連項目 ストリートファイターシリーズ ファイナルファイトシリーズ
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シレン・モンスターズ ネットサル 【しれんもんすたーず ねっとさる】 ジャンル 育成スポーツアクション 対応機種 ゲームボーイアドバンス メディア 64MbitROMカートリッジ 開発・発売元 チュンソフト 発売日 2004年4月22日 定価 4,800円(税抜) プレイ人数 1~4人(2人以上は通信ケーブルが必要) 判定 良作 風来のシレンシリーズ関連作品リンク 概要 登場キャラクター システム 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 概要 風来のシレンシリーズのモンスター達が行うスポーツ(フットサル)ゲーム。 シリーズ(*1)から流用されているのはほぼキャラクターだけで、ジャンルも世界観も全然別物である。 主人公のシレンは登場しない。あえて言うならプレイヤー(監督)が主人公か。 ルールはフットサルに準拠するが、反則なし・妨害あり・必殺技ありのハチャメチャなゲームとなっている。 登場キャラクター + 折り畳み 選手(サル)と主な出身地 マムル 韓国、アメリカ 最初から「電撃に強い」「忠誠心が高い」の特徴を持つ。特技は持たないが、そのぶん特技使用時のスキがなくスタミナを温存しやすい。 おばけ大根 韓国 「どく草」を投げて、当たった相手を鈍足状態にする。 死の使い イングランド 特技使用時のみ、倍速で移動できる。初期体重が0kgでありフィジカルは弱い。 デブータ 中国、韓国 石を投げて、当たった相手を行動不能にする。敵キーパーにも有効。 ぬすっトド イタリア ボールを盗んで相手ゴール前にワープする。キーパーにするとゴールががら空きになるリスクを負う。 ンドゥバ インド、ウルグアイ ボールに化けて、敵選手をおびき寄せる。「フラフラしない」を持つ相手には効かない。 ゲイズ オーストラリア、パラグアイ、オランダ 催眠術で相手を寝返り状態にする。格上キラー。「忠誠心が高い」を持つ選手とキーパーには効かない。 オヤジ戦車 ドイツ 大砲を発射し、目標地点に達するか誰かに当たると爆発して爆風に触れた者を吹っ飛ばす。 カラクロイド ロシア、アメリカ 地面に爆弾を2つまでセットでき、踏むと爆発する。最初から「爆発に強い」を持つため自爆しない。 チンタラ アジア、オセアニア全域 最初から「炎に強い」「フラフラしない」の特徴を持つ。マムル同様、特技は持っていない。 にぎりへんげ(*2) メキシコ 口から息を吐き、相手をおにぎり状態にする。おにぎりを炎で焼くと焼きおにぎりになり、強制退場させられる。 マルジロウ パラグアイ、アルゼンチン、ブラジル 丸まりタックルで相手を転ばし、持っているアイテムを落とさせる。 タイガーウッホ 南アフリカ、ナイジェリア 選手をつかんで放り投げる。キーパーも持ち上げ可能。長時間投げないでいると自分が行動不能にされてしまう。 パ王 インド、カメルーン 封印の杖を振り、特技を使用できなくする。 ひまガッパ フランス、オランダ、ウルグアイ 特技により投げつけられた物を投げ返す。パ王の杖とドラゴンの炎は投げ返せない。 ドラゴン(*3) ブラジル、アルゼンチン 炎を吐いて、当たった相手を燃え状態にする。「炎に強い」を持つ選手には効かない。燃えている選手に触れると燃え広がる。 マーモ オーストラリア ボールを自分の体に収納し、ボールを奪われにくくなる。木製のためか最初から「炎に弱い」の特徴を持っている。 ンフー スペイン、アメリカ 受けた特殊能力をラーニングして使えるようになる。別の特殊能力を受けると上書きされ、前のものは忘れてしまう。 秘書 高嶋ヒヨ 礼儀正しい日本人秘書。趣味は潜水艦だが一度も乗った事がない。 ジェニファー・ロペヌ アメリカ人チアリーダー。やる気の低い選手を応援し、やる気を上げてくれる。 イザベラ・マルビエーリ セレブなイタリア人。イタリアの選手の内情に詳しい。 ただのにぎ子 にぎりへんげの女の子。モンスター語を話せるとの事だが…。選手達には不評。 おばぁ 出身地不明の老婆。ネットサル業界では知らない人がいない伝説級の知名度を持つ…らしい。 システム 試合ルール フィールダー3人、キーパー1人の4人制。 試合時間は2分ハーフ。 対戦のみ1分や4分に変更可能。能力や必殺技の有無も設定できる。 7点差がつくか15点取ると「ワンサイドゲーム」となり試合終了。 試合中にはフィールドにアイテムが降ってくる。S(スペシャル)を取れば習得した必殺技が発動可能になる。 反則はない。イエローカードやレッドカードもない。 スタミナが切れた選手は自動で控え選手と交代になる。控えがいないときは長時間気絶してしまう。 試合中、選手がランダムでプレーミス(ポカ)をやらかす。集中力の能力値が高いほど出にくくなる。 チーム育成 最初にキャンプ地域と秘書を選択する。選手は秘書が5人集めてくれる。 1ヶ月間の間練習し、仕上げに他チームと試合を行う。 合間に買い物やイベントが起きることがある。お金は試合などで得られる。単位はG(ギタン)。 選手の能力値はE~A・S・SS・☆の8段階。体重(フィジカルの強さ)は0~250kgまで。 練習にはレベル(1~3)があり、練習レベルが高いほど得られる効果も大きい。練習レベルを上げるにはアイテムとして購入するか、試合の賞品として手に入れる必要がある。 特定の練習をすることで特徴が身についたり、必殺技を習得することがある。 選手には「やる気」のパラメータがあり、これが高いほど練習による成果が上がり、試合での動きも良くなる。 練習や試合で「爆発的に成長」することがあり、能力値が段階ごと上昇する。 10か月経過後、優秀な選手をトップチームに登録する。登録できるのは12名まで。 登録が終わったら再度最初から育成のやり直し。ただしストーリーや撃破したチームは引き継がれる。 トップチーム登録済みの選手は最初の育成候補に出て来なくなる。再度育成したければトップチームから外すしかない。 チャンピオンズリーグ トップチームを使用し、リーグに挑戦する。 リーグはサード・セカンド・トップの3種類あり、トップリーグで優勝するとエンディング。 最強への道 サードリーグ優勝後に使用可能になるモード。トップチームを使って対戦し、段位を上げていく。 通信ケーブルを使用すれば、他ソフトのチームデータをもらって登録できる。 プレイヤーは操作できない観戦形式となる。 段位が上がると、トップチーム登録選手の能力が上がる。 逆に言うと、登録した選手をさらに成長させる方法はこれしかない。 評価点 チーム育成1回目はチュートリアルを兼ねており、色々と補足説明が出る。シリーズの「ちょっと不思議」みたいなもの。 育成効率は良くないので、強力な選手を育てるのには向かない。 特定の国制覇などで隠し地域が出現する。隠し地域はキャンプ地に選べない。 フィールドに特徴があり、炎が吹き荒れる・雷が落ちる・能力が使えないなどクセが強い。 炎に強いチンタラや雷に強いマムルを集めるなど、地域攻略専用チームの育成が求められる。 オートセーブ機能により不正対策が徹底されている。 まずい結果になったからといってリセットしても結果は変わらない。 育成を最初からやり直すことは可能。これにより育成スタート時のキャンプ地や選ばれたメンバーが気に入らない場合はやり直しできる。 試合中はオートセーブされないが、試合中にリセットすると強制負けになる。このゲームの元ネタである風来のシレンの経験者にわかる言い方をすると、ダンジョン突入時の強制セーブと同じ。不正防止としては当然の措置である。 本体の電池が切れた場合も同様だが、それを防止するため試合中はポーズからスリープモードへの切り替えも可能。 最近では、練習直後にリセットを行うことによるイベントの完全キャンセル、及び乱数固定を利用した練習での爆発的成長の連続発生などが発見されてはいるがテクニックとして容認されている。(*4) 反則がないので、試合ではやりたい放題。やり方によってはかなり格上のチームにも勝つことができる。 必殺シュートで豪快に点を決めたり、妨害アイテムで敵キーパーを無力化してドリブルで突っ込むなど戦法も自由自在。 時間を巻き戻して得点を無かった事にする、残り時間に関係なく試合を終了させるといったヒキョー(原文ママ)極まりない必殺技もある。 「レイズアップ」というアイテムを取るたびに、次に決めた得点が2点、3点と増えていく。大逆転も夢ではなく、ここぞという時のために必殺技を温存するのも手。 試合で特定条件を満たすと、アイテムがもらえるなどのおまけがある。 条件とはワンサイドゲームで勝つ、1人の選手が3点取る(レイズアップ可)、相手全員をおにぎりにする(*5)などがある。 このおかげで逆転性が高い反面明らかな格下チーム相手にはサクッと決着が付けられ、ダレにくい。 購入やイベントで助っ人選手を育成チームに入れることができる。育成もできるがトップチームには入れられない。 爆裂ヘッドを持つ「うほざわ(タイガーウッホ)」、キングの異名を持つ「ゲズ(ゲイズ)」、勝負弱いFW「にぎりさわ(にぎりへんげ)」など実在人物をモデルにしている。 中には「ジャッキー・チン(チンタラ)」、「イジロー(マルジロウ)」などサッカー選手ですらない助っ人も。 エンディング後も続行可能で、やり込み要素は高い。 隠し地域全解放、育成効率を吟味して最強選手の作成など、やれることは多い。 隠し地域の強力チームもトップリーグに参戦してくるようになるので、手ごたえがさらに上がる。 賛否両論点 育成・試合とともに運要素が強め。 爆発的成長の効果が非常に強く、なおかつ爆発的成長の発生確率はやる気の高さや試合相手の強さなどが関係しない運任せとなっているため、ある程度以上能力値の高い選手を育てられるかはこれがどれだけ発生するかという運任せになっている。 練習で爆発的成長が発生した場合おおよそ練習4回ぶん以上の効果、試合で爆発的成長が発生した場合ポジションにもよるがおおよそ練習10回ぶん以上の効果となる。なお、1体に練習させられる回数は10ヶ月通して基本的に最大40回で、狙ってこれ以上の回数にすることはできない。 おおよそ全能力値B~A程度までの能力値であれば運がそれほどよくなくても実力次第でぎりぎり狙えるが、全能力値S以上となるとどれだけ実力が高くてもこの爆発的成長が発動しない限り到達不可能。能力値に関しては、運の悪さを実力で補うという要素は風来のシレンよりも乏しい。 余談だが、敵チームの中には全能力値S以上レベルのチームがある。ただし当該チームは隠し地域にしかいないため、やりこみプレイヤーのための存在としてみればこれは問題ではない。 特徴や必殺技も「条件を満たした上でランダム」というもののため、育成開始時から狙っても最後まで取れないこともある。 試合も特殊能力によりGKを無力化する手段が多く、能力差があっても得点されやすい。必殺技とアイテム(特にSボールとレイズアップ)が絡むため逆転性がかなり強め。 これにより、CPU相手だろうと格下相手だろうと良くも悪くも油断できないバランスになっている。 問題点 育成データが一つしか作れない。 一回きりのイベントも多いため、秘書別の反応を見たいなどといった場合は最初からやり直さなければならない。 チーム名やチームカラー、エンブレムの変更も不可能。 チームカラーはホームとアウェイの2種類選べるが、同一チームは全員同じ色になる。 同じ種族の選手を複数起用する場合に見分けがつかない。特にCPUチームは特色を出すためか4人全員同じ種族というチームも多く、まぎらわしい。 種族のバランスがやや悪い。 マルジロウが強すぎる。 特殊能力の丸まりタックルはお互いの能力値に関係なく相手を吹っ飛ばせるうえ、防げる特徴が存在しない。ボールを持ったキーパーも吹っ飛ばしてボールを奪ってシュートといったやりたい放題も(*6)。 そもそも至近距離限定とはいえ隙が少なく絶対に成功するという性質自体、通常のタックルアクションの使う意味を無くしタックル能力値を上げる手間を消しているのが壊れ気味。 唯一パ王の封印で使用不能にしておくことはできるが、「封印よけ」を持っているとどうしようもない。こうなると操作していれば完全に通常のタックルを使用する機会がなくなる。 しかもほぼ唯一、敵のアイテムを落とさせることができる効果もある(*7)。他の種族より段違いで必殺技を連発でき、他の種族からすればアイテムによる妨害や必殺技の使用機会をすぐに奪われてしまう。 使いづらい種族も多く、特にオヤジ戦車は筆頭。 オヤジ戦車の大砲は敵味方問わず爆風の当たり判定があり、1人出場しているだけで選手が吹っ飛びまくる大荒れの試合になりやすい。原作通りの仕様ではあるが。 無効化特徴の「爆発に強い」をカラクロイドが初期から持ってはいるが、カラクロイドの爆弾設置も「爆発に強い」がないと味方にも当たる困りもの。一応、こちらは設置技ということでオヤジ戦車よりは邪魔になりにくいが。 オヤジ戦車本人は「爆発に強い」を初期状態では持たないため、至近距離の選手に砲撃し自分もろとも吹っ飛ぶことがある。CPU操作のキャラにするにはずいぶん難がある種族である。原作では自分自身の砲撃でダメージをくらうことはないのだが……。 「爆発に強い」を習得するにはチームメイトにオヤジ戦車が必要になる。これをオヤジ戦車自身につけるにはチームに2名もオヤジ戦車を入れるというリスクを負わなければならない。 ドラゴンの炎も敵味方問わず当たり、特殊能力も「炎に強い」がないと選手やボールを介して燃え広がる。こちらの特徴は練習で付けられるのでまだマシか。 この二種族は味方全員に無効化特徴をつけること前提の上級者向け種族となっているが決して弱いわけではない。そのハードルを越えられれば強力な種族として機能してくれる。 ドラゴンはにぎりへんげと組んだ時の「焼きおにぎり」という強力な戦術(*8)もある。 必殺技のランダム性が高い。 必殺技を複数覚えていると、Sボール習得時にランダムに抽選される。使いたい必殺技が出てこないと一度他のアイテムを取得してから再度入れ替えるしかない。 せっかく強力な必殺技を覚えても、別の必殺技を覚えると抽選率が下がり、組み合わせによっては弱くなる。 必殺技のほとんどは練習中に勝手に覚えるというのも困りもの。習得イベントが起きた瞬間にオートセーブされるため、リセットしても取り消せない。 総評 スポーツというよりハチャメチャバトルだが、ゲームとしての出来は良く、2分ハーフという試合の短さもありテンポも良い。 キャラクター以外はほとんどオリジナル仕様であり、シレンシリーズを知らない人でも問題なく遊べる。 操作説明やチュートリアルも充実しており、やり直しも容易、戦法次第で格上に勝てるなどの要素でアクション苦手な人にもお勧め。 一方でシリーズの中ではかなり異端な作品であるのも事実で、本家のようなゲーム性を期待してはいけない。 余談 最新ゲーム機に配信や移植はされていない。考えられる理由としては、どこでもセーブ機能を使うと不正な育成ができてしまいゲームにならないからだろう。 そういった機能がある本体で遊ぶ場合でも、使わない事をお勧めする。 マルジロウは原作の『風来のシレン2』でも味方にするとバランスブレイカーと評されている。 『風来のシレン5』のモンスター図鑑で、本作に登場するモンスターの一部が本作をネタにしている。 『風来のシレン6』のもののけ道場のメニュー画面で、本作のアレンジBGMが使用されている。 また、行商人に「ナゾーさん」という名前が付いており、本作に登場した行商人と同名である。
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SDガンダムワールド ガチャポン戦士2 カプセル戦記 【えすでぃーがんだむわーるど がちゃぽんせんしつー かぷせるせんき】 ジャンル シミュレーション アクション 対応機種 ファミリーコンピュータ、MSX 発売元 【FC】新正工業【MSX】バンプレスト 開発元 【FC】ヒューマン【MSX】オペラハウス 発売日 【FC】1989年6月25日【MSX】1990年5月25日 価格 【FC】6,800円【MSX】8,600円(共に税別) 配信 バーチャルコンソール(FC版)【Wii】2011年2月5日/500Wiiポイント 判定 良作 SDガンダムシリーズリンク 概要 システム 評価点 問題点 賛否両論点 総評 その後の展開 余談 概要 拠点でユニットを作り、それらで都市の占領と敵との戦闘を行いながら敵軍の本拠地の占領を目指す、1対1のウォーシミュレーションゲーム『SDガンダムワールド ガチャポン戦士』シリーズの第2作目にあたる作品。 第1作の『SDガンダムワールド ガチャポン戦士 スクランブルウォーズ』のシステムはそのままに、機体やマップ、武装の追加や、AI思考の高速化、ルールの微調整などが行われている。 ユニット同士の戦闘にプレイヤーの直接操作というアクション要素を取り入れているという点が最大の特徴であり、これによってこの手のゲームでは有名な『大戦略』や『ファミコンウォーズ』などとは全く趣が異なるゲームに仕上がっている。 システム まずプレイヤーはプレイするマップを選択し、次に各軍のコントロール(プレイヤーまたはCOM)、初期状態の軍の規模及び資金を設定する。 マップには本拠地であるガチャポリス、ユニット生産を行うガチャベース、占領状態で収入とユニットの回復をもたらす都市があり、それらを奪い合いながら、最終的にガチャポリス占領による勝利を目指す。 都市はインカム150、補給基地は50。 ユニットはそれぞれに生産に必要なコストとターン数が設定されている。ユニットのロールアウト前に該当のガチャベースが占領された場合は、ユニットもそのまま占領した側の所属になる。 占領は基本的にユニットがタイルに重なるだけで完了するが、ガチャポリスの占領のみそこを防衛する"武者Ζガンダム"を撃破しなければならない。 ゲームはターン制。各ユニットは1ターンに1回行動できるが、軍全体の行動回数はターンあたり最大12回という制限がある(*1)。 この行動回数はユニット生産でも消費される。なおユニットの最大保有数は32。 最大保有数はマップに出ている機体のみが対象なので、ガチャポリスやガチャベースでその間も作ることは可能だが、やられて減るまで出すことができない。 戦闘は敵ユニットのいるタイルに侵入する形で行われる。60秒の時間制限があり、それまでにどちらかが破壊されなかった場合は残りエネルギーの多い側の勝利で、負けたほうのユニットがタイルからはじき出される形で決着がつく。 重なったタイルの地形によって戦闘時のマップも変化する。 前作には無かった(*2)追加要素として、戦闘開始直前にユニットの操作をオートに変更して戦闘パートだけCPUに任せるということも可能になった。 ただし担当CPUは最弱のマ・クベであり、相手もマ・クベで互角、バスク以上には一方的に負ける。 砂漠での戦闘時は戦艦と変形ユニットを除き移動速度がダウンするようになった。 戦闘中、一定のタイミングでランダムなアイテムが出現し、獲得した側に様々な効果を及ぼす。前作にも登場した時計、力(ちから)ドリンク、激走足袋、お札、そして今作で新登場した獲得側の資金を増やす「招き猫」の計5種類。 招き猫は出現から早く取るほど資金が多く増える。 ユニットの攻撃方法として、Aボタンの遠距離攻撃とBボタンの近接攻撃のほか、A+Bボタンの特殊攻撃が追加された。 武装はユニット毎に異なり、近接攻撃がないユニットや、特殊攻撃が「変形」ユニットなども存在する。 特殊攻撃には変形とメガ粒子砲を除き弾数制限がある。1戦闘終了ごとに補充される。 戦艦ユニットは直接戦闘の他、ユニットの搭載(ダメージを負ったユニットであれば、ある程度の回復も行う)や間接攻撃も行うことができ、大気圏以外のどの地形でも移動力の消費が1で固定されていて遠くまで移動できる。ただしその代償として占領行為を行うことはできない(*3)。ユニットを搭載したままの戦艦ユニットが破壊された場合、搭載中だったユニットも一緒に失われる。 評価点 最大の不確定要素「アクション戦闘」 シミュレーションというのは突き詰めてしまえば「数字を管理する」ゲームである。各データを分析し、リソースを適切に分配し、相手より有利な条件を作り、確実に勝利を手に入れる。そのために知恵を絞る事が醍醐味であるのだが、これは裏を返せば「最適解が存在する(そもそもそれの追求がプレイヤーの目的であるのだから当然なのだが)」「先が読めると興が削がれる」という構造的欠陥を抱えるという事でもある。本作が優れているのは、「勝利」という結果の直前に「アクション」という不確実な要素を詰め込むことで、この欠陥を克服している点である。強い編成が必ず戦果を挙げてくれるとは限らず、逆に弱い編成が期待以上の活躍を見せてくれることもありうる。その「強い」「弱い」についても、3ターンかけて高いユニットを作るよりは1ターンでできる安いユニットを3機作る方が「強い」かもしれない。だからといって考え無しに数を増やせば、行動回数制限に引っ掛かり軍が遊んでしまってかえって「弱く」なるかもしれない。機体や戦う地形についてもプレイヤーの得手、不得手が絡んでくるため、最善手は決して一つではない。そしていくら最善を尽くしてもそれが「正解」であったかは、やってみるまで分からない。また、アクションであるがゆえ、それが戦略上必要あるいは許容されていた物だとしても敗北はやはり悔しいし、大勢が決して後はもう決着を長らえるだけの戦闘でも勝てば嬉しいもの。戦力が拮抗している状態であればなおさら熱も入るというものだろう。「勝率や命中率、発動率といった運否天賦」や「ユニット相性といった予め結果が決められている」類の戦闘では得られない興奮がそこにはある。このように、本作はアクションとシミュレーションを融合させた結果、ゲームの先が見えにくく、プレイヤーの熱がさめにくい作品に仕上がっている。 アクション部分をオートに変更できるようになったため、ユニットを配置するのは楽しいがアクションは苦手なのでCPUに代打を頼むといった救済処置のような運用や、あえてCPUに任せることで戦闘をより不確定な状態にした上で作戦を練るといったプレイスタイルも可能になった。 ディスクからロムカセットになったことで戦闘になる度いちいち読み込んでいた動作がなくなってゲームの進行がスムーズになった。 HP回復が拠点に居るだけで自動的に行われるようになった。 回復はフェイズチェンジ時に1回(1ターンに2回)行われる。回復量は都市が10%、戦艦搭載時が20%、補給基地が100%。 個性豊かなユニット達 総ユニット45種という数の多さもさることながら、その一体一体にきちんと見るべき特徴があるのもこの作品の魅力の一つである。戦闘力、移動力ともに最低だが、コストも最低で近場の占拠や捨て石に最適な「ザク」、陸上の戦闘はからっきしだが、水中では無類の強さを誇る水陸両用MSの「ズゴック」、変形による当たり判定の縮小と拡散ビーム砲による引き撃ちがいやらしい「バウンド・ドック」、チャージ中は無防備だが、当たれば凄まじい威力のハイメガ粒子砲が売りのロマン機体「ΖΖガンダム」など、個性溢れるユニットが揃っている。コンセプトが似通った機体はどうしても存在してしまうが、それでも基本スペックや武装、必要ターン数など細かいところで差別化が図られており、例えば「頭数が欲しいから高性能のカプールを1機作るよりズゴックを複数生産」「前線は遠いし行動回数制限もきついからカプール1機にしよう」といった風に、状況に合わせてそれぞれを使い分けることもできる。可変機は変形すると武装がAボタンの遠距離攻撃だけになる、その威力も極小の「2」に低下、真上と真下に弾が飛ばなくなる等、攻撃面では弱体化するが、当たり判定の縮小・移動速度が最大・受けるダメージが半減といったメリットがあるので、タイムオーバーまで逃げて判定勝ちを狙ったり、格上相手でもしぶとく粘って相手の行動回数を余計に消耗させたり、なんてことも出来る。プレイを重ねれば、お気に入りの機体というのもきっと生まれるだろう。そしてその機体はそのプレイヤーにとっては、マシンスペックの何倍もの働きをしてくれるかもしれない。常に合理的な判断で運用するも良し、一つの機体を贔屓にするも良し。作るのも動かすのも壊すのも自分であるから、文句を挟む者などいるわけがない。すべてはプレイヤーに委ねられている。 コミカルなSD要素 本作はまぎれもなくウォーシミュレーションであるが、血と硝煙の匂いが漂う生々しい雰囲気は皆無で、SDガンダムらしい、可愛らしくてどこか間の抜けた世界観が構築されている。間接攻撃を敵に当てれば「ヒェ~」と悲鳴をあげ、外れれば「へたくそ」と罵られる。勢い余って味方に撃てば「コラ~!」と怒られ中々芸が細かい。(*4)戦闘においても、「いきま~す!」のお決まりの台詞と共に草原に出ればアッガイ型のモグラがひょっこり顔を出し、水中では当たり前のように竜宮城が鎮座し、都市では「BANDAI」のビルが無数に立ち並ぶといったお茶目さがうかがえる。ユニット生産画面では、「GUFUFUFUFU イチオウツヨイゾ ZAKUトハチガウノダヨ!」(グフ)「ウウッ アタマガオモイ~ エ~イ ミサイルノミダレウチジャ~!」(ズサ)というようにユニット一体一体にコメントが添えられており、カタログをめくるだけでも楽しい。そしてゲームの終了時には、戦争ゲームにしてはやや皮肉の利いた"オチ"がプレイヤーを迎えてくれることだろう。 + 衝撃的?な結末。 敵軍のガチャポリスを占領し、銃を乱射し狂喜乱舞するガンダム達。 感極まったΖΖ-Gが祝砲とばかりにハイメガ粒子砲を空に撃ち上げる。 しかしそれが運悪く宇宙空間のコロニーに直撃。空が真っ赤に染まり、唸りをあげて落ちてくるコロニー。 憐れ占領したガチャポリスは廃墟と化すのであった…。 問題点 ファミコン故の限界 前作と比べて強化されたとはいえ、FCの限界からか敵AIの行動ルーチンはやはり洗練されているとは言い難い。例えばユニット生産は状況や強さをあまり考慮せず常に高コストの物を選び、生産可能であれば戦艦の数を揃えることを優先する傾向がある。よって「敵ユニットがガチャベースのある陸地に上陸しているのに水陸両用MSを生産」「コストの高い戦艦を多数作る→ユニットを搭載しないまま前線に投入、資金大幅減少→戦艦より安いユニットを生産→輸送してくれる戦艦は、すでにみんな前線に行ってしまっていて後詰が置いてけぼり」といった事をしてしまう。戦闘においては、正面切っての撃ちあいや切りあいにはめっぽう強いが、地形に引っかかって動きが止まってしまったり、突然攻撃の手を止めてしまったりといった不自然な挙動をすることがある。 決着までの長さ 本作を「1戦闘が最大60秒かかるファミコンウォーズ」と表現すれば、どれだけ時間がかかるゲームかが容易に想像できるだろう。AI思考も前作に比べて高速化したとはいえ、やはり待たされるストレスは少なからず存在する。また、対人戦ではお互いの実力が拮抗すればするほど戦況が硬直してしまうため、「先が読めて興が削がれる」のではなく、「いつまで経っても終わらなくて興が削がれる」という事がままある。 あまり深く考えずにライトに楽しむことも可能だが、ガチで取り組むとなるとユニットの布陣のみならず自軍の経済管理(収入 支出)も計画的にこなさなければならない。 各マップも広大なものが多く(*5)、開始から数十分は交戦できない、なんてこともザラにある。 高レベルのCPUの連射が理不尽 ハマーンやシャアといった高レベルのCPUは、人間の手動ではほぼ不可能な程の連射で攻撃を行ってくる。攻撃を受けると、受けた側の攻撃がキャンセルされるという仕様上、ファンネルや拡散ビーム砲等の攻撃の出が速い武器を持つ機体に接近されてしまうと、反撃も回避もほぼ出来ず、完封されてしまう事もある。原作のシャアは接近された場合ビットが使いこなせなかったが、本作では全く逆である。 CPUの強さの格差 CPU同士を対戦させた場合、マ・クベとバスク、ハマーンとシャアでは、かなり拮抗した勝負になるのに対し、バスクとハマーンではハマーンが一方的に勝ってしまい、CPUの強さにバスクとハマーンの間に大きな壁がある。(*6)見方を変えれば、マ・クベとバスクの弱さはアクション戦闘パートが苦手な人向けのハンディキャップ用のキャラという風にも捉えられる。 もっとも原作からして、その通りの強さではあるのだが。 ユニット上限は前作と変わらず32まで。 常にガチャポリスで1つずつしか生産できなかった前作と違い、本作ではガチャベースが導入されたことにより最大7機まで生産できるのに、その保有最大数が変わらない。 前作程度の広さでガチャポリスのみまたはそれとガチャベース1つ程度の小さいマップならまだしも、ガチャベースも初期時点で3つ4つ(ガチャポリス含めると更に+1)あるような広いマップでは、その少なさが如実に感じられる。 併せていらないユニットを処分できないのも足枷となる。ワザとやられるために突撃させても1コマンド失うことになる。 高コスト戦艦ユニット「ラー・カイラム」が高値の割にコストや必要ターン数に見合っていない残念性能。 その1ランク下の戦艦「レウルーラ」に対して移動力で1、HPで8上回るだけなのにコストは3000も高く、必要ターンで1ターン長い4ターンもかかる。ちなみに4ターンかかるのはこのユニットのみ。 ゲーム開始時の設定で初期資金をいきなり設定可能範囲での上限の99950で始めることも可能になった点も相まって、「とりあえず一番高いのを買えばいい」と単純に考えるプレイヤーが陥りやすい罠とも言えるような印象に。 自分で使って微妙ならCPUが使えば話は変わるのでは…と思いきや、前述の戦艦を重視するCPUですら、ラー・カイラムが生産可能な資金を持っている状態であってもレウルーラを選んでしまうため、敵として見かける機会もほとんどない有様である。 ボスの武者Zガンダムの武器が全然違う。 本来の武器は長刀と刀、SDガンダムからは追加で弓とタネガシマライフルであるが、本作ではファンネルのように浮かせたひょうたんから二連ビームを放ってくる。 近接武器はビームサーベル。前作の武者ガンダムのビームナギナタには命中率で劣るが、威力が半端なく高い。 特殊武器としてなぜかハイメガ粒子砲を装備。チャージ完了までが本家ZZよりも早い。 本作では新登場で機動性抜群のニューガンダムなども登場し前作程アドバンテージは大きくなくなったが、チャージの早いハイメガ粒子砲でバランスがとられてはいる。 一人でCPUとプレイする際、自分が赤軍を操作する時が手間。 赤軍でプレイするには、2P側にコントローラーを刺さないと操作を受け付けない上、戦闘を開始する際には1P側のコントローラーでスタートボタンを押さないといけない。 つまり、対CPUかつ赤軍でプレイする場合は、一人で二つのコントローラーを操作する必要がある。 また、このゲームには途中でセーブする機能もあるのだが、そのメニューを呼び出す時も1P側でセレクトボタンを押さなければならない。 本作発売当時のファミコンは1P2Pの2つのコントローラが本体に直付けされていた形(コントローラーが一つしか無い状況はまずない)なので、この仕様でも問題にならなかったのだが、バーチャルコンソールや互換機の登場で問題になってしまった仕様である。 赤軍の資金計算が数値通りに行われない。 計算にバグが発生しているようで、現在の所持金を示す「CT」のパラメータの2桁目がなぜか切り捨て状態になっている。 例えば、1ターン毎の収入が「450」の状態でターンを経過させると、普通の計算であれば450→900→1350→1800...となるはずだが、2桁目の「5」の部分が完全に無視されて「400」として扱われ、450→850→1250→1650...となってしまう。 このせいで、赤軍が強制的に資金面のハンデをほんの少し負っている状態に。 影響が小さく、気付いたプレイヤーもあまりいないのが不幸中の幸いか。 賛否両論点 やや不自由な戦場 前述のとおり、ユニット毎に個性があるのは本作の大きな魅力だが、戦闘ではその性能を常に100%発揮できるわけではない。障害物が多く攻撃が通りにくい森、水陸両用以外のユニットはまともに動かない水中、大きな慣性が働き思い通りに動かすことが難しい宇宙空間、常に下向きのベクトルが働き最下層ではダメージを受ける大気圏など、ユニットはほとんどの地形で何かしらの干渉を受ける。また、動く障害物として機能するお邪魔キャラや、戦況をひっくり返してしまうかもしれないアイテム(*7)など、実力とは関係のない領域で勝敗に影響する要素も多少存在する。特に、この動く障害物は、引っ掛かると、大抵の場合、敵との距離を大幅に縮められてしまう事になり、対CPU戦においては、CPUの連射の性能もあり、ほぼCPU側に有利な要素となってしまっている。もちろん、これらの要素が機体や武装の差別化や、下位ユニットが上位を打ち破る機会の増加等に一役買っていることは言うまでもない。しかし、本作をシミュレーションよりアクション寄りで楽しみたい、つまり「小難しいことは考えずに強い機体で思う存分暴れたい」というニーズにはやや応えづらいバランスとなっている。 ユニット間の格差 コストの割に性能が低くて役に立たないユニットや、逆に性能が良すぎて他のユニットの存在価値を食ってしまっているユニットが存在する。それらを使っていくには愛が必要になる。 本作は海マップが多く、サーベル追加で強化された水陸両用MSの出番が多い。しかし「ゾック」は生産に2ターンかかるため出遅れが響きやすく、1ターンで作れる「ズゴック」、同じく2ターンかかるが移動力が高い「カプール」を使い分ければ生産する必要がなくなってしまう。 「ゲルググ」や「ドライセン」が持つ近接格闘のビームナギナタはうまく当てれば2ヒットするが、1ヒット分の威力が同じレベル帯のユニットが使うサーベル1ヒットの半分程度であるため、2ヒットしなければそれらと同等のダメージが出せない。接近戦で猛威を振るった前作を反省したのか異常なほど弱体化している。実際に殴り合ってみると大抵はナギナタが2ヒットする前に敵の近接攻撃が割り込んでくるため、ゲルググはグフと、ドライセンはガンダムと近接攻撃の差し合いになるとダメージ負けしてしまう。 拡散ビーム砲は当たりやすいが、威力は普通のビームの半分くらいしかないので脅威度はむしろ低い。 「マラサイ」と「バーザム」だとバーザムのほうがコスト100多いが、性能の違いはバルカン砲の弾数が5多いだけ。 「ジェガン」と「ガンダム」だと、ガンダムのほうがコスト100多いが、ビームサーベルの威力が段違い。 「ズサ」は同価格帯のユニットと比較して移動力が微妙に低いせいで前線に向かうだけでも一苦労。戦闘ではスピードが最低値、頼みのミサイル50発はなんとザクマシンガンと同じ威力しかない等、残念なスペックになってしまっている。 「ジオング」や「ZZ」のメガ粒子砲は専用の溜めゲージが表示され、溜め中には甲高い音が鳴り響くため、溜める行為自体はバレバレ。もちろん、溜め中は他の武装が使えなくなるので、溜め終わるまでは敵をかわさなければならず、特に溜め時間が最長のZZは当てに行くだけでもロマンの領域。しかし、それだけの威力は確かに備えており、実際に決まった時の快感は他のユニットでは味わえないものではある。 「ジ・O」は同価格帯の通常ユニットに比べて移動力が1低い。原作再現だろうか? 戦艦ユニット「ムサイ」の安価に見合わない異様な強さ。 殆どのプレイヤーはある程度慣れてくると、ムサイが驚異的に有用だということに気づいてしまう。 大抵のガンダムゲーでは安価だが性能は劣悪なジオンのやられ役旧式戦艦という扱いだが、本作のムサイは低コストに見合わぬ高い戦闘能力と移動力を兼ね備える強ユニットであり、それに加えて戦艦なのでMSを搭載できるし遠距離射撃もお手の物。中級者以上の対決では、布陣がムサイだらけになることに…。 ムサイに続けて1ターンで作れる「ガンダムMKII」「百式」「Rジャジャ」などを乗せてから移動すれば、悪路をものともしないお手軽輸送ユニットが完成する。自らは占領できないという欠点もこれで解消できてしまう。 戦艦なので砂漠で足を取られず、もたついている敵MSを自ら奇襲することも可能。 原作ではドレンが率いるパトロール艦隊が10代クルーだらけのホワイトベースとガンダムにけちょんけちょんにやられていたが、同じことをゲームで再現しようとすればガンダムは近づくことすらできず遠距離射撃で蜂の巣にされるのがオチ。 総評 SDガンダムのブランドに頼ったキャラゲーと侮るなかれ。本作は紛れもなくれっきとしたシミュレーションであり、れっきとしたアクションゲームである。 古今東西のガンダムゲーを見渡しても、本作のように司令官としても、パイロットとしても満足することのできる作品は珍しいのではないだろうか。 FCシミュレーションの中では最古参にあたる、古い古いゲームだが、手に触れてもらえば今でもその魅力は色あせていない事がわかってもらえるはず。 その後の展開 Wiiのバーチャルコンソールでの配信が行われていたが、現在はサービス終了している。 続編として1990年12月22日に『SDガンダム ガチャポン戦士3 英雄戦記』が発売。 これまでのようなフリースタイルなバトルシミュレーションではなく、原作再現を主眼に置いたものになっている。バトルもアクションではなくなりコマンド選択方式になった。 また、戦国伝や外伝といったSDガンダムシリーズならではのストーリーも組み込まれている。 ゲームボーイで『SDガンダム SD戦国伝 国盗り物語』を1990年3月29日に発売。 この作品では戦国伝のみに特化しつつ、本作のスタイルであるアクションバトルを取り入れたものになっている。 上記の通りシリーズ作品では次の『英雄戦記』からアクションバトルが廃止となり次にそれが取り入れられるのは3年以上後の『スーパーガチャポンワールド SDガンダムX』(1992年9月発売・スーパーファミコン)まで長い間おあずけとなる。 ただ、この作品は人間(パイロット)の概念がないフリースタイルな対戦ゲームではあってもそれぞれ生産が軍に紐づいていたり拠点占領数で勝敗を決めるなど少々勝手が違うため本作ほどフリーダムなスタイルではない。 余談 前作は「マップコレクション」も含めてシャアの顔グラは「機動戦士Zガンダム」でのクワトロ・バジーナをベースにしていたが、本作では当時最新作の「逆襲のシャア」ベースに変更されている。 同年3月3日にディスクの書換え専用として発売された『SDガンダムワールド ガチャポン戦士スクランブルウォーズ マップコレクション』のタイトル画面で、本作の予告をしている(*8)。 このような形での続編予告は非常に珍しいものだった。 元々本作もディスクソフトとして1988年内での発売予定だったが、結果的にはカセットとなり発売時期も大幅に延期する形になった。 本作初登場の「リ・ガズィ」は1988年3月公開の劇場版アニメ「逆襲のシャア」で登場したMSで「リファインゼータガンダム」の略、つまりZガンダムの量産型である。 講談社の攻略本では、その説明が「MK-IIの量産型」と思いっきり誤記されていた。そもそもMK-II自身がある意味で量産型と言えなくもない。なおMK-IIの発展形にあたるのがZガンダムである。 またMK-IIは「機動戦士Zガンダム」が初出ながら前作や『機動戦士Ζガンダム ホットスクランブル』に出ていなかったため、地味なところで本作がゲーム初登場となった。 当時は新作ソフトの売上が不振で『ファミリーコンピュータMagazine(通称『ファミマガ』)』の売上ランキングで前年10月23日発売の『スーパーマリオブラザーズ3』が4月3日週からなんと7週も連続でトップに居座るという異常事態があり、いくらビッグタイトルとはいえ発売から半年以上を経ているので売上本数自体はそこまで多くなかったにもかかわらず、4~5月発売の新作ソフトの面々が揃いも揃ってその後塵を拝した事態は「マリオ3が凄い」というより「そんな新作ソフトの面々が情けない」と酷評されていた。特に5月に入るとさすがのマリオ3といえども店頭で常に手に入るほどになり週あたりの売上はB級ソフトの初週以下レベルに落ちていながら、どの新作も肉薄することすらできなかったのだから、そんな酷評をされるのも無理はなかった。 8週目で『スーパーチャイニーズ2 ドラゴンキッド』(5月26日発売)が僅差で辛うじて1位をもぎ取ったことで一旦はストップしたものの新作のなかった翌週は再びマリオ3が1位に返り咲き、売上本数自体は更に落としながらも3週連続売上ランキングのトップに居座られていたが6月最終週に本作がとうとう大差でマリオ3を2位に退けたことでついに当時の新作の不名誉な事態はようやく終焉した。これ以後マリオ3は新作のない週に単発でランキング1位になったことはあったものの連続でトップを独占するようなことはなくなった(*9)。 現在においてはガンダム関連の商品はほぼバンダイが独占しているが、本作は珍しく販売元が新正工業となっている。同社はバンダイの関連会社ではあるが、当時はコンシューマーゲームについては大抵バンダイかバンプレスト販売であったため珍しい事例であった。 脚本家、小説家の小太刀右京氏は、「好きなガンダム関連のゲーム」に本作を挙げている。
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ファミリートレーナーシリーズ7 ファミトレ大運動会 【ふぁみりーとれーなーしりーずせぶん ふぁみとれだいうんどうかい】 ジャンル 体感型スポーツ(運動会) 対応機種 ファミリーコンピュータ(ファミリートレーナーB面使用) 発売元 バンダイ 開発元 ヒューマン 発売日 1987年11月27日 定価 4,900円 プレイ人数 1~6人 判定 良作 ポイント みんなでワイワイ楽しめて体力アップ走るだけの競技でもアレンジが上手い一風変わったレースも楽しめる ファミリートレーナーシリーズリンク 概要 内容 競技の詳細 評価点 問題点 総評 その後の展開 余談 概要 『マットコントローラー』を使って足で走ったり跳んだりしてキャラを動かす「体でするゲーム」の『ファミリートレーナー』(通称『ファミトレ』)のシリーズ第7弾。 シリーズは当初スポーツ系から始まって、第5弾『迷路大作戦』第6弾『マンハッタンポリス』と2本続けてゲームらしい路線で展開していたが、久しぶりにスポーツ系のゲームとして発売。ある意味原点回帰となった。 運動会系ゲームは史上初作品である。また『ファミトレ』は元々『ファミリートレーナー』の略称だったが本作では初めてそれを正式名称に据えている。 「運動会」ということもあって1人でクリアーしていくステージクリアではなく対戦プレイを重視しておりファミコンでは初めて6人がリアルタイムで対戦できる。 内容 運動会らしくチーム対抗戦になっていて、白組側がマットの左側(青色の1・2・5・6・9・10)、紅組がマットの右側を使用する(赤色の3・4・7・8・11・12)とマットキーを左右半々に使う。 同じようなスタイルの『ランニングスタジアム』と違って、前列・中列・後列それぞれが違った役割を持っている。 競技は大きく分けて4種類。 障害物競走 障害レースA障害レースB大障害レース障害リレー 綱引き ムカデ競争 スケボーレース いずれの競技も画面がタテ3分割で上段が白組プレイヤー、中段が紅組プレイヤー、下段がコースの進行度合いの表示になっている。 下段はスタートとゴールの位置と、プレイヤーがどれほどの位置にいるかを表示している。 ゲームのモードは4種類。 1人プレイCPU相手にプレーする。CPUは3段間の強さがあり「KOKERU(コケル)」<「KAKETA(カケタ)」<「HAYATO(ハヤト)」の順に強くなる。 対象競技 大障害レース障害レースA障害レースBスケボーレース 2人プレイプレイヤー同士で対戦する個人戦。競技のバリエーションは「1人プレイ」と同じ。 2チームプレイプレイヤー同士で対戦する団体戦。 対象競技 ムカデ競走綱引き障害リレー トーナメント上記「2チームプレイ」のトーナメントで6チームで戦う。競技のバリエーションは「2チームプレイ」と同じ。 競技の詳細 障害物競走 本作のメインのモードで、6通りの障害、7通りの区間がある。 丸太越え 丸太に向かってダッシュしてタイミング良くジャンプして越える。 越えられなくても、丸太の上に着地して走ってもOK。 大玉ころがし 走って大玉に体当りして転がす。 早い足踏みでちょこちょこ当たるだけでなく、一旦バックして勢いをつけてぶち当たることで転がる距離を延ばすのも手。 プール越え 長いプールをジャンプして越える。プール内に落ちたら走ることで画面ではキャラが泳ぐので、それで抜けることもできるがスピードはかなり遅くなる。 上記「丸太越え」にも似ていて、走って勢いをつけてジャンプすることで一気に越えるも手だが、幅があるので一気に全部越えることは難しく、いくらか泳ぐことは前提にしなければならない。 カニカニレース カニの着ぐるみに入ってヨコ向きで歩く。 プレイヤーも股を大きく開いて左側の前列と後列(白組側は「1」と「9」、紅組側は「3」と「11」)でカニ状でヨコ歩きをする。 壁越え 高い壁を助走をつけたジャンプで越える。 前述の「丸太越え」「プール越え」とは反対にヨコ幅はないが高さがあるので高くジャンプすることが要求される。そのために、助走距離を伸して勢いをつけるべく一旦後退することも有効。 ただ垂直な「壁」だけでなく、その上が平均台のようになっている部分もある。また丸太同様壁の上に一度着地して降りることもできる。 シャボンレース 前かがみになって、足でマットの中央部分(白組側は「5」と「6」、紅組側は「7」と「8」)を抑えながら手でマットの前列部分(白組側は「1」と「2」、紅組側は「3」と「4」)を連打して風船を膨らまして、その中に入って走る。 風船に入ると少々走りが不安定になるので、風船の中でのキャラの位置を安定させて走る必要がある。 ラストスパート 最後の直線で、ここは普通にダッシュする。 上記7区間組み合わせを変えて下記4通りのレース方法がある。 障害レースA 丸太越え→プール越え→壁越え→ラストスパート 障害レースB 大玉ころがし→カニカニレース→シャボンレース→ラストスパート 大障害レース 丸太越え→大玉ころがし→プール越え→カニカニレース→壁越え→シャボンレース→ラストスパート 障害リレー 第1走者・丸太越え→大玉ころがし 第2走者・プール越え→カニカニレース アンカー・壁越え→シャボンレース→ラストスパート 大障害レースを二つに分けたのがAとBになる。 リレーは画面上で、次の走者が待機しているグラフィックになっているので、それに合わせて人間もタッチする形になる。 綱引き(1対1~3対3) 2チームに分かれて、それぞれのエリアでひたすら足踏みをする。 足で後ろに踏ん張っている感覚で、たくさん踏んだ方に画面上のキャラが引っ張られていく。 30秒の制限時間が切れた時、中央のリボンがどちらにあるかで勝敗が決まる。相手のチームをセンターラインまで引っ張り切れば時間を待たずして勝敗が決する。 ムカデ競争(3対3) こちらは3人同士での競争だが、上記の綱引きとの違いは、3人の足並みがそろっていないとつんのめって転んでしまうことにある。 コース自体は一直線なので3人の歩調合わせが肝要となる。 転んだ状態でも足踏みすることで立ち上がりを早めることができる。 スケボーレース 2人でスケボーを操って対戦。 2ラインの道路をスケボーで左右にスラロームしながらゴールを目指す。 チェーンポールとハードルはジャンプで、それ以外の障害物(缶・消火器・イス)は左右のスラロームで避ける。 同じような位置付けの缶・消火器・イスはぶつかってスピードダウンする度合いの強さがことなっており「缶」<「消火器」<「イス」の順に強い。 また左右スラロームは行うごとにスピードをアップする効果もある。つまり今までのように走ってスピードアップするのではない。 スラロームの操作は前の足から反対側へスライドさせ、その後を追うようにうしろの足をスライドさせる。これが逆になるとビタ止まりのブレーキになってしまう。 転んだりブレーキングで止まった時は、今いる側のボタンに両足を乗せることで再び走り出せる。 評価点 対戦ゲームとしては大人数で盛り上がれる理想的な作り。 種目が限られるながら最大6人で楽しめるのは初でありファミコン全体でも有数。 特に6人対戦に関しては4年も後の『ギミア・ぶれいく 史上最強のクイズ王決定戦』まで唯一だった。 更にトーナメントモードまで完備されている。 バリエーションに富んだ種目の数。 大きな括りでは4種目ながら、メニューでは全部で7種類にも及び、特にメイン障害物競走はいろいろな組み合わせで楽しめる。 このあたりは特に「マットを左右半々に分けて対戦」と同じスタイルだったシリーズ第2弾『ランニングスタジアム』よりも大幅に進化している。 しかも、その大きなくくりの4種目はいずれもそれぞれが異なった個性を持っており、特にスケボーレースはこれまでのファミトレではなかったスラローム操作という斬新さがある。 「綱引き」と「ムカデ競争」は6人で走るスタイルは同じでも「とにかくたくさん踏んで連打」と「しっかりタイミングを合わせることが重要」という差別化がしっかりなされている。 障害物競走のプール越えはまるごと越えることは難しいだけに「ただ越えればいい」だけでなく「いかにジャンプで距離を稼ぐか」という違う重要さも生み出している。 キャラのコミカルな動き。 運動会らしくかわいい子供のキャラが飛んだり跳ねたりするのは見ていて和めるところもある。 特にメインの障害物競走では転ぶのも妙に可愛く見えたりする。 これまでにないファミトレのテクニックを生み出したスケボーレース。 スケボーそのものは5月発売のシリーズ第4弾『ジョギングレース』でも登場していたが、こちらはただ自動で進むというだけのものでしかなかった。 今までのように左右はただかわすための動作だったので、それを繰り返してスピードを上げるために行うテクニックを磨くことで、より差を付けられる。 また正攻法のみの避けるためだけのスラロームでもそれなりにスピードの上昇が感じられる。 『ランニングスタジアム』のハードルにあった、ぶつかった時の度合いによってスピードが殺され方が変化する微妙なバランスもしっかり持ち越されている。 特にスケボーレースでは、それがしっかり活かされ例えばぶつかると最も痛手のイスでもスラロームで掠める程度なら、そこまで勢いを殺されない。 お互いの位置関係がはっきりわかる画面構成。 それぞれがプレイヤーを中心に置いた視点になっているが、画面下段でどれほどリードしているか、またはどれほど遅れているかが一目でわかる。 問題点 障害物レースではマットの認識が少々甘く、プレイヤーは走っているのにキャラが跳んでしまうことがある。 ただし『ジョギングレース』とは異なり、跳んでビタ止まりするのではなくジャンプしながらも進むので、それほど致命的なものにはなっていないのが救い。 完全に大人数プレイありきなのでステージクリアの楽しみ方ができずCPU相手にできない競技もある。 この頃のゲームはそれがゲームの根本に据えられていたので、強敵のCPU相手に勝ってクリアやハイスコア、エンディングを目指すと言ったものがないのは少々残念な部分。 もっとも全競技によるステージクリアのようなモードをつけてしまうと、3人プレイ前提な「ムカデ競争」のせいで1人ではやり切れないという不都合も発生するので仕方ないのかもしれない。 3人がかりで行う綱引きやムカデ競争は対戦プレイヤーがいないとできないので1人(1チーム)で楽しむことができない。 特にこれはCPUの強さも設定しやすい部類なので、敢えて外す理由がないと思われる。 メイン障害物競走のほとんどがある程度のスピードがあれば普通にダッシュ力でゴリ押せてしまい、個性が殺されてしまう残念な一面も。 例えば「大玉ころがし」は十分なスピードが出せるなら一旦バックして勢いをつけなくても、スイスイ進めたりする。 総評 障害物競走に編重しがちなバランスではあるが4種類の競技はいずれも個性を持ったものばかり。マットの操作性も一部アクションの伝達が少々不十分とはいえゲーム自体に支障をきたすものではない。 根本は走ることばかりに思えるが、それぞれの競技が独立し求められるものが違うなど決して同じものばかりではない。シリーズ作品で比べても大勢で楽しむゲームとしての面白味に特化して差別化ができている。 ほぼ対戦ありきのゲームで1人で楽しむには少々不向きではあるが、いろいろ変わった競技を楽しめて、みんなでワイワイ盛り上がれることに関しては申し分なし。 1人で遊ぶとなると種目が限られる難点こそあるもののファミトレシリーズとスポーツゲームの相性の良さを感じられる作品である。 その後の展開 シリーズ第8弾はTBSの人気番組『痛快なりゆき番組 風雲!たけし城』のゲーム化作品が1987年12月28日に『ファミリートレーナーシリーズ8 突撃!風雲たけし城』として発売。これは本作の説明書裏で予告されている。 以後シリーズ作品の発売は急速に鈍化しその次の第9弾は1年後、1988年12月20日に上記作品の直接的な続編にあたる『ファミリートレーナーシリーズ9 風雲たけし城 二』まで出ない。 実際上記作品の説明書では、ファミトレシリーズの作品の予告などは一切なかった。 余談 本作は当初『スポーツジョッキー』というタイトルで予定されており「ゴムひも大会、パン食いリレー、スケボーレースなどちょっと変わった運動会」として第5弾『迷路大作戦』第6弾『マンハッタンポリス』の取説裏表紙側で予告されていた。イメージイラストもスケボーに乗った少年がヤリを持ったアフリカの黒人原住民とライオンの横を突っ切るという運動会というより、その体を取ったハチャメチャなアクションゲームのようなイメージだった。 しかし実際にはこのように正統派の運動会ゲームとしての登場となった。 「ちょっと変わった運動会」のゲームは後に『ダウンタウン熱血行進曲 それゆけ大運動会』(1990年12月 テクノスジャパン)が発売された。これがファミコン屈指のエキサイティングな対戦ゲーとして不動の地位を築いた。 現在は上記作品に運動会ゲームとしての立場を奪われているが、当時の本作はみんなでワイワイ楽しむ運動会ゲームとして、その存在感は大きなものだった。 次回作『突撃!風雲たけし城』の説明書ウラには次回作の告知がなかった反面本作が「好評発売中!!」の扱いで載せられている。 それによると「種目は個人戦から団体戦まで取り混ぜて10種目」と書かれている。しかし実際には上記の通り障害物競走を4種目(「大」「A」「B」「リレー」)と数えても7種目しかない。どういう基準で10と数えたのだろうか? ファミトレはアメリカでもNES用として『Power Pad』の名で発売されておりこれまでのファミトレ作品は大部分はアメリカでも発売されていた。 これ以降の3作品はすべて日本のみの発売で、反対に『ショートオーダー/エッグスプロード!』はアメリカのみで発売され日本では未発売。 そのため日米共通で発売されたものは本作が最後となった。 また日本未発売を含めた以降の4作品はこのようなスポーツ系ゲームで出さなかったため『体感スポーツ』という観点ではシリーズ最後の作品となった。
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モンスターメーカー 闇の竜騎士 【もんすたーめーかー やみのりゅうきし】 ジャンル ロールプレイングゲーム 発売機種 PCエンジン スーパーCD-ROM² 発売元 NECアベニュー 発売日 1994年3月30日 分類 演出に優れた作品闇の深い作品 概要 問題点 長所 感想 事実誤認による批判について 概要 NECアベニューからPCエンジンスーパーCD-ROM²向けに発売されたロールプレイングゲーム。 イラストレーター「九月姫」の代表作としても知られるカードゲーム「モンスタメーカー」シリーズのゲーム化作品の一つ。 同シリーズの舞台における最も古い時代を描いた作品。 フェルンドの村で拾われ育てられていた孤児の少女ライアは、ある日盗賊団の手引きをしたという濡れ衣から故郷を追われ、自身の出生の秘密を探す旅に出る。 システムはオーソドックスなパーティRPGを採用。シナリオが進むとタイトルにもあるようにモンスターを仲間にして使役したり、合体によって新しいモンスターを作成する事ができるようになる。 主人公はこの作品のために書き下ろした新キャラクターが作成され、当初は名前と性別の設定がない中性的キャラクターとされていたが後に変更され、ライアという名前と女性という設定に固定された。 開発中にはドラクエ方式のパーティキャラが並んで歩くフィールド画面も公開されていたが、製品版では主人公のみの表示になっている。 問題点 度重なる発売延期と未完結 開発当初から期待作として同機種専門誌でインタビュー記事が大きく取り上げられ、前人気投票では一位を含む上位の常連をキープし続けていたものの開発は難航、発売延期によって前人気のランクイン期間ばかり記録更新する状況に専門誌からも危惧の声が呈される状況になっていた。 最終的に販売形態を当初の予定から前後編に分割するという形で前編の発売にこぎつけたものの、不具合を多発してしまい、後編「神々の方舟」の発売は実現されなかった。 このためシナリオは伏線を引っ張った思わせぶりな所で唐突に終了してしまい、クリア時に作成される引継ぎ用のセーブデータが日の目を見ないまま放置される事になってしまった。 フリーズバグの多さ 多数のケースが存在するが、もっとも多い物として戦闘開始時に画面が暗転クラッシュしたり、敵選択のカーソルを動かすとゲームが停止する事が頻発する。 現在ではこの症例が発生する条件が解明されて概ね回避する攻略が可能にはなっているものの、特殊な知識がなければ高頻度で起こってしまう。 またソフトに「あるダンジョンをクリア前に入口から出る」とメモリ管理の問題から正常に進行できない旨の注意書きのメモが同梱されている。 前もって回避法が告知されてはいるものの、同ダンジョンは謎解きや攻略時間を含めて難易度もかなり高いため、拠点へ帰還できず一発クリアを要求される事で攻略の足枷になってしまっている。 戦闘に時間を要する エンカウント率は数十歩の歩数保証があるためそれほどではないものの、マップの広さや敵の能力の高さ、アニメーション演出が入る事により戦闘にかかる時間は長い。 逃走には敵を上回るステータスか、一品物の逃走率上昇魔法がないと能力の高い敵からは逃げられない。 戦力を維持するためには道中でも地道に敵を狩っていく事が望ましいものの、上記フリーズバグによって稼ぎが無駄になるリスクと背中合わせになってしまう。 レベルアップによる能力の成長量がランダム キャラクターによって成長幅が設定されているが、必要経験値は通常のRPGと同じくレベルごとに大きく上がっていくため、低い成長を引いた場合に稼ぎによって取り返す事の労力が大きい。 またステータスの影響量も大きく、攻撃と防御双方に関わる「強さ」、魔法の威力と成否に関わる「魔力」が不足していると戦闘がなかなか終わらなくなってしまい、戦闘効率が悪くなる悪循環になりやすい。 基本的なインターフェースの機能が不足している 店やセーブ施設に確認の選択肢がなく、ボタンを押した時点で決定となる。 レベルアップまでの必要経験値を確認できない。 仲間モンスターのステータス画面がない。リストで決定ボタンを押すと外すかどうかの選択のみ表示される。 合体はアイテム消費が必要にも関わらず合体結果表示がない。また合体結果は合体元と同じである事が多いなど、強化される合体が少ない。 仲間の自由度が低い 任意で加入する仲間が僅かにいる他は基本的にパーティ固定。同シリーズでは人間キャラクターを任意編成できる作品が多い事からも、本作は自由度が低いほうになる。 傭兵と記載されているキャラは素の能力が高めな代わりに装備変更ができず、火力を大きく上げる手段が限られてしまう。 また仲間モンスターも戦闘に入らないと呼び出せない事や行動を指示できずランダムに行動するなど安定した運用が難しい仕様になっている。 仲間になるモンスターも見た目で判別できず、勧誘可能なモンスターがラストより数個手前のダンジョンで打ち止めになるなど、有用な物を知っていないと活用が難しい。 移動の制限が厳しい 移動系の魔法がないため、拠点への帰還などは徒歩で戻る必要がある。 またシナリオが進むと前のマップへ戻れないため、有用な魔法などを買い逃してしまうと難易度に大きく影響する。 未実装の要素が多い 特に残念な要素として、人気キャラクターのディアーネが仲間になる所までストーリーが進まずにゲームが終了してしまう。 また本来ディアーネの装備品と思われる重装備系のアイテムが存在しているが、装備できるキャラクターが登場しない。 説明書に載っているアイテムや魔法の多くが未登場か敵専用。例えば「気絶(戦闘不能)」を戦闘中に回復させるアイテムや魔法は本編中で手に入らない。 長所 演出面の良さ グラフィックと音楽は美しく映像面の演出は非常によくできている。戦闘には全てアニメーションと背景が付き、原作の雰囲気を損ねない明るく鮮やかなタッチで描かれている。 会話は多くのシーンでベテラン声優による音声が収録され、音楽はほぼ全ての場面でCD音源による幻想的で美しい曲が奏でられるなど、いくつかの機種で展開されているモンスターメーカーシリーズで演出面に最もリソースを充てられているいる豪華な作りである事は間違いがない。 特にオープニングデモで流れるアニメーションと音楽は名作のそれにしか見えない風格があり、諸所の事情から完結できなかった事が非常に惜しまれる内容になっている。 アイテム周りのUI アイテムはアイコン付きで視認性や装備画面のレスポンスも良く新装備に更新する視覚的な楽しさは高い。 消費アイテムはFFシリーズのように無制限に持てる訳ではないものの、攻略に過不足ない個数をキャラクターの区別なく所持できる。 シナリオ 未完成に終わってしまったため未回収の伏線を多く残してしまったものの、種族間抗争を描いた設定のシリアスさや、先の気になる伏線の貼り方で映像音楽の演出と合わせて神秘性を感じさせる世界観を描いている。 一部の伏線は作中で回収されないものの、モンスターメーカー舞台の基礎設定にリンクしている物がある。 シナリオの進行がはっきりしているため、同シリーズの中では次の行き先が分からないといった状況は起こりにくい。 裏解法的な戦術 難易度自体はかなり高いものの、それを突破するための強力な戦法がいくつかある。 代表的な物は敵の行動を封じてしまう凍結や電撃魔法があり、魔力が上回ればボスにも効いてしまうため、成長が上手くいけば一気に難易度が下がる。 他に壊れ性能のアイテムとして、一定確率で敵を永続マヒにする追加効果がボスにも効いてしまう「炎の杖」、一品物ながら全ての敵に効く可能性があり、効くまで消費しない即死アイテムの「暗殺針」などがある。 ロードは短め 戦闘時間の長さに相殺されてしまっているが、画面切り替えのロード自体は背景やアニメーションが付いているCD-ROM²用作品としては短め。 裏技 シナリオ後半の気球が登場するシーンで、一画面ほど西に移動して戦闘して気球に戻ると形がバグり、乗ると本来戻れない序盤マップに戻る。 これを利用する事で後半加入した仲間への魔法買い直しやイベント繰り返しによる一部の仲間増殖、後半のモンスターを序盤の祭壇で合体する事で未発売の後編に出現予定だったと思われる本編未登場の高レベルモンスター(*1)を作れるなどの戦力補充や通常プレイで到達できないやりこみ要素が楽しめる。 感想 発売経緯やゲーム内容共に問題が山積しているため闇の深いゲームとして有名になってしまっている作品。 予備知識のないプレイでは敵の強さやフリーズバグでまともに進行する事も困難が予想される。 ただ仕様や攻略を理解してプレイすると演出や音楽の素晴らしさに加え、極まった攻略ややり込みの要素もあるため、他にない魅力がある作品でもある。 攻略サイト「ミスターXの野望」管理人やニコニコ動画にクリア実況動画を上げている投稿者は今作について問題点を認めつつも比較的肯定的な評価をしている。 事実誤認による批判について キャラクター設定について 一部サイトで本作のキャラクター設定が原作カードゲーム版モンスターメーカーと異なる事を批判として挙げている物が存在しているが、元々このシリーズは「スターシステム」と一般に呼ばれるキャラクターと設定を固定しない方式で展開しているため、これはシリーズの共通仕様であり本作側の問題ではない。 ゲームカタログに書かれたデマ ゲームカタログでは「パッソの塔」というダンジョンで攻略に必ず必須となる「壁の死角にある隠し階段」をノーヒントで理不尽な仕掛けなどと中傷していたが、これは完全なデマであり、実際には隣の見えている階段に入った位置から隠し階段の位置を推測できる「隠し階段の出口にあたる階段」が視認できる。 なお攻略に必須ではないアイテム部屋に繋がっているノーヒントの隠し階段は存在している。 名前 コメント すべてのコメントを見る 1994年 NECアベニュー PCエンジン モンスターメーカー ロールプレイングゲーム
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クソゲーまとめ @ ウィキ(跡地) クソゲーまとめ@ウィキのゲーム記事は、姉妹wikiの「ゲームカタログ」へ移転・統合します。 「運営からの発表」を確認ください。 基礎方針 当Wikiにはクソゲー・クソゲー扱いされやすいゲーム以外を載せてはならない。 名作Wikiには名作・良作以外を載せてはならない。 カタログWikiには佳作、凡作(良作に一歩及ばない、駄作というほどひどくないゲーム)以外を載せてはならない。ただしカタログのリストにクソゲーまとめ・名作まとめに載っている作品へのリンクは可とする。 基礎ルール 好み・嗜好で賛否両論判定になっているゲームは、本質的に良作であれば名作Wikiに載せる。 発売から3ヵ月経過していないゲームの記事作成をしてはならない。 発売から1年半経過していないゲームのネタバレをしてはならない(移植・リメイクの場合は原作発売から)。 ネタバレをする場合は必ずリージョン(region)で隠す事。 既に記事が作成されている『発売から一定期間経ってないゲーム』は、期間が過ぎるまで凍結する。 企業問題は扱わない。 編集上のルール 以下のページを熟読願います。 ルールを守れない利用者は、 予告無くブロックする場合があります 。 Wikiの趣旨と利用法を理解してもらうために……「投稿・編集の前に」 Wikiで取扱うゲーム作品の範囲規定……「このWikiで扱う作品」 記事作成に関する手引き……「記事作成のガイドライン」 なお、このページは改竄防止のため保護しています。 管理人からお願い 当Wikiはあくまでもクソゲーおよびそれに近い扱いを受けているゲーム・関連用語をまとめたWikiであり、中傷や批判が目的ではありません。 もし批判的な意見が多くなっているのであれば、それはファンの素直な反応であり、管理人の意図するところではありません。 当Wikiには、KOTY選外レベルのクソゲーもあります。 KOTYはあくまでもその年の時点のトップレベルのクソゲーのみを対象とする場所であり、主旨の違いに注意してください。 3/20に@wikiのスパム対策強化がありました。もし身に覚えの無い編集エラーが出たら 意見箱 へ報告をお願いします。 過剰なリロードをしないでください。最悪の場合、不正アクセスとみなし@Wikiへ報告または警察へ通報する場合があります。 「運営への依頼」に、記事の執筆・修正の依頼を持ち込む勘違いが散見されます。依頼所の注意書きをよく読んでください。 注意事項 記事によって、物語の結末や核心に迫る記述が含まれているものもありますので、閲覧の際はご注意下さい。 当Wiki内の情報はその内容を必ずしも保証するものではありませんので、情報の活用は利用者各自の責任の範囲内でお願い致します。 各ゲームの著作権は、各社に帰属します。また、当Wikiでは紹介の一助となる様、パッケージ画像・カセット画像・ゲーム画面などを表示しておりますが、画像の著作権につきましては関係各社(各者)にあり、それを無視するものではありません。著作権保持者より削除要請があった場合はそれに従います。 当Wiki内に記載されている会社名・製品名・システム名等は、各社の登録商標、もしくは商標です。 当Wiki内の内容(画像・文章)の転載は自由ですが文章の場合は出典元を書いてください。また、管理人は当Wiki内で生じた如何なる損害についても責任を負いません。 運営からの発表 2013/06/11 2013/7/1より、クソゲーまとめ@ウィキは、姉妹wikiの 「ゲームカタログ」「名作・良作まとめ」と統合 します。(詳細は「ゲームカタログ - wiki統合に関するお知らせ 」を参照)。 既存ページの編集はできますが、 ページの新規作成はできなくなります 。 2013/04/24 ゲーム記事の分類欄の書式が変わります。旧書式を新書式へ変更する際は、左メニューの「運営方針議論スレ」で詳細を確認ください。 2013/03/26 発売前の作品の情報の記載は、全面禁止とします。編集の前に、「記事作成のガイドライン 編集について」を確認ください。 過去のトピックス 管理人からの発表・ログ 2013/01/28 「このWikiで扱う作品」ページを作成 2012/12/01~ 記事仕分け 第三弾「クソゲー扱いされやすい名作・良作」のカテゴリ廃止。該当記事を仕分けし、判定変更またはWiki移転 2012/11/14~ 掲示板移行掲示板機能をしたらばに移転(@chsは避難所として残す) 2012/09/09 アダルトゲームの取扱い基準制定詳細は「このWikiで扱う作品」を参照 2012/09/09 執筆依頼の効力について「記事執筆前に各Wikiの執筆依頼を確認しておくのが望ましいが、必ずしも執筆依頼のあるWikiに記事を作成する必要は無い」と制定 2010/09/21 「記事作成のガイドライン」作成 2010/08/20 「ブラックリスト」作成 2010/08/09 Wikiでの取扱い対象外作品追加ブラウザゲーム(ソーシャル含む)・携帯電話用ゲームは記事作成不可 2010/08/09~ 記事仕分け第二弾「鬱ゲー・企業問題ゲー」のカテゴリ廃止。該当記事を仕分けし、判定変更またはWiki移転 2010/06/10~ 記事仕分け第一弾「異色作・微妙ゲー・賛否両論・ガッカリゲー」のカテゴリ廃止または基準変更。該当記事を仕分けし、判定変更またはWiki移転 カウンター (2011/7/28、2011/7/29のアクセスは記録していません。2011/7/27、2011/7/30は一部のみ記録しています) 現在の閲覧者数 リンク ~Net Revolution~ ゲームカタログ 箱庭諸島
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ちゃおドリームタッチ! ハッピーあにばーさりー 【ちゃおどりーむたっち はっぴーあにばーさりー】 ジャンル ふれあいアドベンチャー 対応機種 ニンテンドーDS 発売元 マーベラスインタラクティブ 発売日 2006年12月7日 価格 5,040円(税込) 判定 なし ポイント 歴代のちゃおマスコットが20キャラ登場非常にわかりやすいお使いゲークロスオーバー路線ではない 概要 ストーリー 出演ちゃおキャラクター一覧 ゲームのルール セーブデータ作成 ゲーム進行 操作系統 アイコンメニュー やり込みに関する詳細 評価点 問題点 総評 概要 かつて存在したマーベラスインタラクティブがリリースしたニンテンドーDSソフトであり、同社がマーベラスエンターテイメント(現 マーベラス)に合併される前の末期発売でもある。 大御所少女漫画雑誌『ちゃお』の生誕30周年記念として製作されたお祭りゲーとなっており、歴代のちゃおマスコットキャラクターが多数登場する。 大方は一人プレイ専用だが、一部のミニゲームに関してはDSワイヤレス通信による二人対戦プレイも可能。 ストーリー とあるウチューのホシに「ハカセ」と「デシ」が住んでいました。 ハカセは色んなホシの"おはな"を育てる仕事をしていましたが、"おはな"を探す為にウチューセンで飛行中の2人の前に流れ星が衝突してしまいます。 流れ星の衝突によりハカセの大切なたくさんの"たからもの"が近くにあったチキューというホシに散らばっていきました。 「"たからもの"がないと研究ができない」と困惑するハカセは、デシにチキューへ散らばった"たからもの"の回収を命令します。 こうしてたくさんのちゃおキャラクターが自由気ままに遊んでいるチキューを舞台に、デシの前途多難な"たからもの"回収作業の幕が開けました。 (以上、公式サイトのストーリーを若干改変、及び漢字を含めた表現で表記したストーリー) 出演ちゃおキャラクター一覧 チキュー内には9箇所のエリアに分かれており、そこに生息するちゃおキャラクターが歩き回っている。 本作に出演するちゃおキャラクターは以下の20キャラがいる。なお、全員がマスコット系のキャラであり、人間サイズのキャラは一切出演していない。 + 出演ちゃおキャラクター一覧 キャラクター 出現エリア 原作 ぷくぷく てんねんタウン ぷくぷく天然かいらんばん クロさん みけねーさん ミルモ まじかるタウン ミルモでポン! ムルモ リルム ヤシチ ちま ワクワクもり はぴはぴクローバー メル ガク ハル 天津 ラッキータウン Dr.リンにきいてみて! 七尾 シンシア 半額 やすうりモール ボクのプラチナレディー ニャン蔵 カラクリむら くのいち生徒会 こいき七変化!! うさっち はごろもクラス エンジェル・ハント テモテモ もてもてクラス 極上!! めちゃモテ委員長 プリン おかしなクラス 恋するプリン! キャンディ ゲームのルール セーブデータ作成 ゲームを始める前にセーブデータを作成する必要がある。 セーブデータは全部で3つあり、好きなものを選んだ後に「デシの名前入力」「右利きか左利きかの選択」の設定を行う。 利き腕選択に関しては、下記の操作説明の項を参照の事。 設定に関してはセーブデータを選ぶ際に設定のし直しが可能となる。 セーブデータを初めて使用したプレイではチュートリアルが始まり、ゲームの大まかなプレイルールを知る事ができる。 また、次回プレイ時にセーブデータを選ぶと、任意でのチュートリアルプレイが可能。 ゲーム進行 デシを操作して、たからものをすべてを回収するのが大きな目標となる。 たからもの回収までの大まかな流れは以下の手順となる。 ステップ1 エリアの移動 ゲーム開始時のデシはウチューセンで待機しており、ここから9箇所あるエリアから好きな場所に移動する。 移動後はそのエリアにワープするので、自由に移動探索を行い次のステップへ。 移動エリアに用がなければウチューセンに戻る事が可能。そこからまた好きなエリアを選んで「ウチューセン ⇔ エリア」の行き来を繰り返していく。 ステップ2 ショクブツの収集 各エリアの道ばたには「ショクブツ」という素材アイテムが無造作に放置されているので、それを拾っていく。 一度拾ったショクブツは一度ウチューセンに戻った後に再びエリアへワープすると復活しているので、事実上は無制限に拾う事が可能。 ショクブツには複数の種類があり、多く集めていると下記のアイテム交換で多くのアイテムが入手しやすくなる。 ステップ3 アイテムの入手 入手したショクブツはそれを消費して「アイテム」と交換できる。 アイテムには複数の種類があり、可能な限りのアイテムを持っておけば下記のプレゼントがスムーズに行いやすくなる。 交換できるアイテムによっては必要なショクブツの量には個人差がある。少ないショクブツで交換できるものから、結構なショクブツが必要になるものまで様々であり、もちろん後者ではより多くのショクブツを集めないと交換するのが難しくなる。 ステップ4 アイテムのプレゼント 各エリアにいる噴出し表示がされたキャラに会話すると「○○○が欲しい」という要望が聞ける。噴出し表示のないキャラは特に要望は持っていない状態である。 会話をヒントにその欲しいと思われし上記で入手したアイテムをプレゼントすれば、キャラが喜び親密度が深まっていく。当然ながらプレゼントしたアイテムは消滅する。 欲しくないアイテムを渡してしまうとプレゼントを拒否されてしまうが、アイテムは消滅せずに済み、これといった明確なペナルティは発生しない。 何度もエリアに行き来しているのに一行に噴出し表示がされないキャラがいる場合は、同じエリアにいる他のキャラのプレゼント渡しフラグが立っていない可能性がある(*1)。よって、噴出し表示を見つけ次第にかったぱしからプレゼントを渡しておいた方が順調に事が進められやすい。 ステップ5 たからものの入手 キャラ達は何度もアイテム要求をしてくるので、その都度に欲しいアイテムを渡してプレゼントしていくと、「○○○を拾ったからあげる」との理由でお礼としてたからものをくれる。 すなわち、ひたすらにキャラ達にプレゼントをし続ければ、おのずとたからものが順々に入手できるという仕掛けとなっている。 操作系統 以下の操作でデシを操作できる。 十字ボタンでデシの八方向移動。 本作はすべてトップビュー視線でゲームが進行するので、縦スクロールアクションと同じ感覚での移動ができる。 十字ボタン操作はセーブデータで右利きを設定した場合に適用される。左利きの設定の場合はABXYボタンで移動操作を行える。 タッチペンで画面内のオブジェや歩行中のキャラをタッチすると、何かの反応が起きる場合がある。 同じくメニューなどのアイコンをタッチすると、何かしらの効果が発生する。 アイコンメニュー 常に画面端に表示されているメニューアイコンにタッチすると、以下のメニューウインドウが開かれる。 ウチューセン待機時 「おでかけ」…9箇所のエリアを選び、そこに移動する。 「おともだちカード」…おともだちカードの鑑賞と、入手しているおともだちシールと友好度の状況が確認できる。 「みらくる」…エリア内で起こしたみらくるの一覧が確認できる。 「もちものをみる」…所持アイテム、及びたからものの一覧を確認できる。 「アイテムかう」…ショクブツを消費してアイテムに交換できる。売品アイテムはウチューセンやエリアによってランダム性のある品揃えとなており、必ず5種類しか売られていない。 「タイトルにもどる」…ゲームを終了しタイトル画面に戻る。 エリア探索中 「いえにかえる」…ウチューセンに戻る。 「おともだちカード」「もちものをみる」「アイテムかう」…上記と同じ効果。 エリア探索中にてデシをキャラやショクブツに接触させると、以下のアイコンが出現しタッチする事で効果が起きる。 「会話アイコン」…キャラに接した状態でこのアイコンをタッチすればキャラと会話できる。 「プレゼントアイコン」…キャラに接した状態でこのアイコンをタッチすればアイテム選択ウインドウに移項し、アイテムを選ぶとそれをキャラにプレゼントできる。 「虫眼鏡アイコン」…落ちているショクブツに接した状態でこのアイコンをタッチすればショクブツが拾える。 やり込みに関する詳細 本作をやり込む為の情報を以下に示す。 おともだち関係 「おともだちカード」 ゲーム序盤で20キャラ全員と会話すると、おともだちカードを1枚づつ貰える。 入手したおともだちカードはメニューウインドウの「おともだちカード」に登録される。 全部で20枚のおともだちカードが存在する。 「おともだちシール」 キャラにプレゼントを渡したり、ポケットイベント(下記)に付き合うたびに1枚貰える。 入手したおともだちシールはメニューウインドウの「おともだちカード」にてカードと一緒に表示される。 各キャラに8枚のおともだちシールが存在し、全20キャラ × 8枚の総計160枚のおともだちシールが用意されている。 「友好度」 デシと各キャラとの友好がどの位あるのかを示したハートマークの値。プレゼントを渡したりする事で増加していく。 友好度はメニューウインドウの「おともだちカード」にてカードと一緒に表示される。 各キャラにおけるハートマークの最大友好度は5となっている。 みらくる 「みらくる」 各エリアにある花やマンホールなどをタッチする事で「みらくる」と呼ばれるミラクルなリアクションが発生する場合がある。 みらくるによってはどこからかショクブツが出現する事もあり、ショクブツ入手のチャンスとなる。 発生したみらくるはメニューウインドウの「みらくる」に登録される。 全部で30種類のみらくるが存在する。 アイテム関係 「アイテム」 メニューウインドウの「アイテムかう」にてショクブツと引き換えに入手できる。また、たからものを入手する度にボーナスとして、ハカセから何かのアイテムが1つだけランダムでくれる場合もある。 アイテムは消耗品だがプレゼント以外での使用用途はなく、そこまで執拗に集めなくてもゲームが足止めする心配は少ない。 入手したアイテムはメニューウインドウの「アイテムみる」に登録される。 全部で100種類のアイテムが存在し、各アイテムは最大で9つまで所持できる。 「たからもの」 各キャラに何回かのプレゼントをすれば1つづつ貰える最重要アイテム。これをすべて集めるとエンディングとなる。 入手したアイテムはメニューウインドウの「アイテムみる」に登録される。 全部で20種類のたからものを集めるのが当初の目標なのだが実は…。 「ショクブツ」 エリア内で拾えるアイテムを入手する為に必要なもの。 「タネ」「はなびら」「こえだ」「はっぱ」「きゅうこん」「きのみ」の6種類があり、各ショクブツは最大で99つまで所持できる。 ショクブツの所持数を確認するには「アイテムかう」を利用する以外に方法はない。 ポケットゲーム 「ポケットゲーム」 各キャラにプレゼントを何個か渡して親密になった状態で話しかけると、「ポケットゲームで遊ぼう」との誘い(ポケットイベント)が発生する時がある。 イベント後は「ふうせんパズル」「タッチクッキング」「ロボットヒット」「クイックキャリー」の4種類のミニゲームのどれかをプレイする事になる。 プレイ結果に関わらず話しかけたキャラから、必ずおともだちシールが貰えるボーナスがある。なお、貰えるシールは各キャラにつき1回のみである。 プレイした事のあるポケットゲームはセーブデータにて単体でプレイ可能となる。その内の「ロボットヒット」と「クイックキャリー」はDSワイヤレス通信による対戦プレイができる。対戦プレイではDS本体が2台が必要となるが、本ソフトは1本だけでOKである。 デジの成長 「デシの成長」 何かしらのやり込みを達成すると、ご褒美としてデシの外観が変化するイベントが発生する。 単にデシの色が変化するだけで何かゲーム的な意味での見返りがある訳ではないが、やり込みプレイヤーには見過ごせない要素となるだろう。 評価点 キャラの会話のやり取りが楽しい。 デシとちゃおキャラクターとのゆるゆるほんわかとした会話が面白く、次の会話を聞きたくなってくる魅力がある。 最初はデシに対して「あんた誰?」的な反応で警戒してくるちゃおキャラクターだが、プレゼントを渡す度に警戒が解けて仲良くなってくる様が素敵である。 ゲーム後半になってくると多くのちゃおキャラクターが「プレゼント持ってるんでしょ?」と当たり前の如く要求してくるのがなかなか現金であり、プレゼント後に「あんたいい人だな」と褒めてくれるのがツンデレ可愛い次第である。 非常に可愛らしいキャラのアニメーション。 このゲームはすべてドット書きによるグラフィックであり、独特の味わい深い外見となっている。 登場するキャラ全員の表情は豊かで見ているだけでもほんわかしてくる可愛らしさを持っており、コミカルさを強調したドット書きのレベルは非常に高い。 ちゃおキャラクターのデザイン再現度も高く、原作ファンならば納得のできるものとなっているのではないだろうか。 わかりやすいゲーム性。 上記のステップ通りの手順を踏んでいけば確実にエンディングに近づく、わかりやすさ重視の内容となっておりお子様プレイヤーにも安定したプレイが望めると思われる。 エリア内の地形はシンプル一徹な構造となっているおかげで、迷う事なくキャラ達のやり取りができる。 「キャラがどういうプレゼントを欲しがっているのか」というヒントがさりげなく会話内で示されるので、直感的に何のアイテムを渡せばいいのかが理解しやすくなっているのも優しいところ。 但し、下記の問題点で述べた罠会話もあるので、完全に優しいとはいい難い面もあるが…。 快適なプレイ環境。 メイン操作は十字ボタン(左利きプレイヤーはボタン)とタッチペンのみと、使わせる操作が少なくて複雑さとは無縁である。 親切なチュートリアルも完備されているので、すぐにゲームルールを理解できるのも優しい配慮である。 アイコンなどが大きめに表示されている影響で、タッチの誤爆といった心配が少なく、仮にミス操作をしても後戻りできるアイコンも用意されているので大したストレスにはならない。 問題点 かなり直球なお使いゲーである。 このゲームにおけるプレイは「アイテムを入手してキャラに渡す」事に八割以上の行動が要される、超が付く程にお使い要素の強いゲームとなっている。 よって、お使いゲーに苦痛を感じるプレイヤーにとっては、本作のゲーム性は大分つまらなく感じる恐れが高いだろう。 お使いの先に待っているキャラのリアクションに楽しみを見出せないと、残念ながら本作に面白みを感じるのは相当きついのは必至である。 行動範囲が非常に狭い。 全部で9つのエリアが用意されてはいるが、どのエリアも数画面分の行動範囲がなく、即効ですべてのエリアを探索し尽せてしまう位に狭い。 何かの条件を満たせば行動範囲が広がるなんてギミックは用意されていないので、狭い行動範囲をひたすらに歩きまわされるハメになるのは絶対に避けられない。 この辺が上記のお使い感に拍車をかけ、ゲームとしての地味さが大幅に増強されている有様となっている。 あってない様なポケットゲーム。 用意されているいポケットゲーム(ミニゲーム)はたったの4種類しかなく、ミニゲーム目的で本作を購入するのは無謀以外の何物でもない。 そのポケットゲームに関しても格別面白いのかといわれるとそんな事はなく、「軽くプレイすればもういいや」的な薄いものばっかりである。 これを購入する位ならば他のDSのミニゲーム集ソフトを手に入れた方が確実に楽しめるであろう。 謎のウエイト現象。 キャラと会話するとメッセージを飛ばす度に、何故か1~2秒間程度のウエイトが頻繁にかかる。 これのせいで会話中のテンポ感がややもっさりとなってしまっている。会話自体は過剰に引き伸ばされない軽快な語りなのが救いだが…。 演出というには不自然な間であり、かといってロード時間というには特に読み込んでいる気配がなく、何のウエイトなのかがよくわからない。 一部のプレゼントに関する会話ヒントがわかりにくい。 「相手に嫌がらせしたいので"口の中にいれるとびっくりするもの"が欲しい」というキャラの会話ヒントを一例にする。 常識的に考えて、口中にいれるとびっくりするものとして「辛いもの」「酸っぱいもの」「石鹸などの口中に容易に入れられるもの」などのアイテムを想像する方も多いだろうが、それらは全部不正解である。 実はこれの答えは「サボテン」である。理由は「口中に入れればトゲが刺さって痛いから」らしいが、そんな大惨事になりかねないブツを想像するプレイヤーは常識的にはいないだろう。 サボテンのアイテム説明にも「触ると痛い観賞用植物」としか表記されておらず、特にヒントになる様な表記が全くされていないのもわかりにい要因となっている。 ハカセとデシのデザインセンス。 本作のおける唯一のオリジナルキャラクターの2人だが、レビューサイトでは「なんかデザインセンスが悪い」と悪評が聞かれる。 実際、ハカセとデシは遠い星の宇宙人という設定のキャラであり、地球出身のちゃおキャラクターの面々に比べると明らかにデザインが浮いている節はある。 その辺は「デザインが浮いてて気持ち悪い」ととるか、「キモカワイイデザインで愛着が沸く」ととるかの賛否が分かれるかもしれない。 電波ボイス付きの会話。 キャラ同士が会話すると文章表示と一緒に「言葉で表現するのは困難な独特の電波ボイス」が流される。 ボイスといっても会話を読み上げるものではなく、効果音の一種に近い短いものである。これは直接プレイすれば分かるとしかいい様がない。 これに関しても「会話表示がされる度に電波ボイスが入って煩わしい」という意見も聞かれるが、慣れてくるとそこまで酷いものでもないと思われる。 クロスオーバー路線のお祭りゲーではない。 各作品のキャラ達は地球内の別々のエリアに生活しているという設定であり、ゲームがどう進もうが他作品のキャラが交わる様な展開にはならない。 そもそも本作は「デシが様々なエリアに行き来する」という視線で話が描かれている為、ちゃおキャラクター全員と交わるのはデシしかいない。 総評 清々しいほどのお使いゲーであり、限られた場所を行き来しながらお使いする行為が嫌な方には間違いなくお勧めはできない。 『ちゃお』のキャラゲーとしてみれば、キャラが非常に可愛らしく描かれ、ほんわかとゆるい会話のやり取りが堪能できる出来であり、その評判は決して悪くない模様。
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ワイルドアームズ ザ フィフスヴァンガード 【わいるどあーむず ざ ふぃふすばんがーど】 ジャンル RPG 対応機種 プレイステーション2 発売元 ソニー・コンピュータエンタテインメント 開発元 メディア・ビジョン 発売日 2006年12月14日 定価 6,980円 レーティング CERO B(12才以上対象) 廉価版 PlayStation 2 the Best 2009年3月26日/2,667円 配信 ゲームアーカイブス 2014年10月15日/1,234円 判定 良作 ポイント WA10周年記念作品シリーズ随一のボリュームとやりこみ要素随所に散りばめられたファンサービス一部シナリオ面で従来ファンからは賛否両論 ワイルドアームズシリーズ SIEワールドワイド・スタジオ作品 概要 ストーリー システム 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 概要 口笛と荒野のRPG第5弾(『F』があるため、作数的には6作目)。 前作新システムの進化やシリーズ恒例システムの復活など、シリーズの集大成といえるゲームになっている。 またシリーズ10周年記念作品でもあり、作中には1~4のキャラに良く似た人物が登場し、多数のサブイベントも用意されている。 本作のシナリオは黒崎薫の原案を元に社内のスタッフがシナリオに落とし込むという形をとっており、金子彰史はプロデューサーとして参加している。 ストーリー かつてファルガイア上には高度な科学文明が栄え、点在する遺跡からはその高レベルなテクノロジーの片鱗を伺わせる機械が発掘されていた。 ロストテクノロジーの結晶である「ゴーレム」に憧れていたディーンは、ある日、幼なじみのレベッカとともにゴーレムに護られるように空から降ってきた女性を目撃する。 彼女は自らの名前である「アヴリル」と「ジョニー・アップルシード」という言葉以外の記憶は一切失っていた。 アヴリルとの出会いは、世界中を旅しつつゴーレムを発掘したいというディーンの冒険心に火をつけた。そして、レベッカも共に旅立つ決心をする。 こうして3人の「ジョニー・アップルシード」を探す旅が始まった。 ―――だが、このときの3人は知る由もない。「ジョニー・アップルシード」の意味が判明する時の衝撃と悲しみを…。 (SCEのサイトから引用) システム 移動中のアクションは前作に近いが、2段ジャンプやアクセラレイターは廃止された。 グッズの復活 主人公の持っている銃の弾を変えることで、通常弾・炎弾(高速炎弾)・氷ビーム・ディテクター・爆裂弾・アンカーフック・魔物召喚と変化する。 先頭キャラを交代させることは本作でもできない。 合成システムの継続 武器防具の合成は廃止されたが、アクセサリは継続 シェリフスターを作る難易度が大幅に下がっている。その代わり効力も下がっていて、シェリフスターだけを装備するわけにはいかない。 ブラックマーケットの継続 ランクAのアクセサリが一律LV50で買える。一方でとあるランクAのアクセサリを工房で作るのに、別のランクAのアクセサリを必要とするため、これは買った方が得。 これもシェリフスターの入手難易度を下げるのに一役買っている。 そもそもキャラが6人いるため利用がしやすい。 LV20アップルを買うのにLV100消耗。さて、妥当か?不当か? ブラックマーケットで手に入れる防具を装備してないと、会うことができないボスもいる。 評価点 シリーズ恒例システムの復活 パズル、フィールドマップ、サーチシステム等、WAシリーズ恒例の要素が復活。 また、サーチシステムは以前の作品で批判される事もあった目的地のサーチは廃止され、アイテムのみのサーチへと改善された。 HEX戦闘システムの正当進化 前作では丸い形の共通マップしかなかったが、本作では前作同様のマップの他に細長く伸びたマップなどパターンが増えており、戦略性も増した。 ゲームバランスも適度にまとまっており、極端な強敵やぬるすぎる戦闘も普通に進めている分には出くわさない。 移動後の行動が可能となった。これにより前作の待ち有利な状況は改善されたが、前衛が後衛の盾となるのは難しくなった。この辺りは好みが分かれる所か。 作曲家が変更されても好評のBGM 本作のBGM担当は甲田雅人氏と上松範康氏。「荒野と口笛」のシリーズの雰囲気を壊しておらず、全体的に評価が高い。 渋いテイストのフィールドBGMや熱い戦闘曲など、いずれの曲もプレイヤーを飽きさせない。 メインは上記2人だが、一部にはシリーズ恒例のなるけみちこ氏の曲も存在する。 歴代シリーズキャラの出演 各町には今までの歴代パーティキャラ全員や一部サブキャラ(のそっくりさん)が登場しており、シリーズファンにはそれだけで嬉しい要素。なお、名前は表示されず特徴によって暗示する形になっている。 サブイベントも用意されており、原作の悲劇を回避するイベントなども存在する。また、貴重かつ強力なアイテムをくれたりバッジを作ってくれたりするキャラもいる。 ただし顔がそっくりというだけで、約1名を除いて服装や職が違うため意外と気付かない人もいる。 優れた3Dモデリング 2Dグラフィックをそのまま3Dに当てはめたかのような違和感のない出来。動きも実にスムーズでクオリティが高い。 同様にフィールドマップの出来も良く、散策する楽しみもある。 豊富な隠し要素 クリア後のやりこみ要素、隠しダンジョン、隠しボスも多く、全てをこなすにはかなりの時間を要する。シリーズお馴染みの「ラギュ・オ・ラギュラ」ももちろん登場。 なお、本作のラギュ様だがことスペックにおいてはシリーズ最悪レベルと言っても過言ではない。というのも、全攻撃のダメージがHP上限の限界値を凌駕している。「1兆度」に至ってはそれが全体攻撃である。 また、1兆度の氷属性版「マイナス1兆度」などという、中二病でも思いつかない色々な意味で直球過ぎる変化球も習得しており、火属性ダメージを半減できるところで身構えていることもできない。この2つは使用する少し前にどちらを使うか把握できるので、撃たれる前に半減エリアに逃げ込むしかない。 この容赦ない攻撃能力のため、攻略サイトなどでは主に「無敵・行動遅延をエンドレスで繰り返す」という暴力的なはめ殺しが対処法となっている。なお、一応真っ当に正面撃破もできなくはない。 シリーズ恒例の熱いシナリオ 冒険を通じて2つの種族を隔てる壁を壊していくというテーマはWAらしく非常に熱い。特に金子氏が手掛けたファリドゥーンとジョニー・アップルシードの戦いなどのシーンは好評。 ゲーム自体のテンポは良い ザコやボスの経験値が高めに設定されており、しかも中ボスが多く配置されている。そのためLVが丁度良いペースで上がっていき、経験値稼ぎや技習得のためにボスの前に魔物狩り…などという必要がない。 各ダンジョンに、ソル・ニゲルという魔物が配置されているのだが、これを倒すことでそのダンジョンをエンカウント無しに設定できる。しかもすぐ見つかるように配置されているので探す手間もかからない。 賛否両論点 シナリオの粗について。 本作は少年漫画的なシナリオは今までのシリーズとはやや趣が違う。 王道ではあるが一部のキャラクター・設定の扱いに対して好き嫌いが分かれやすく、合わない人には合わない。 2人いるヒロインのどちらもエンディングで救いのある扱いがなされていない点が特に槍玉に上げられやすい。 終盤の駆け足っぷりも残念な点に上げられやすい。 世界に危機が訪れる演出があるが、各地を回って街を救うのではなくさっさとラスボスの居城まで出向いてしまう。合理的ではあるのだが、この演出のせいで後述するような街の探索に関する問題が発生してしまう。 特にEDの薄さは問題視されやすく、パーティメンバーの半分(メイン3人+サブ3人の内サブ3人)はエピローグでは一切描写がない。 敵幹部のほとんどが生き残る点(*1)も『WA』シリーズとしては異色であるが、最後の戦闘の後彼らがそれぞれの未来を見出していくような描写をされていたのに同じくその後が描かれていない。 そのED内容自体も好みの分かれやすい物になっている。 本作と同時期に公式サイトで発売された黒崎薫シナリオ原案本はシナリオがかなり異なっており、ヒロイン2人は各々幸せになっている、ラストの大きな設定周りも根幹から違う、短いながらもキャラクターがそれぞれどうなったかという後日談はあるなど、原案は全体的に製品版よりもかなり少年漫画の趣のあるシナリオとなっている。 + EDネタバレ メインヒロイン2人の内「アヴリル」は、いわゆる「記憶を無くして同じ時間帯をループするヒロイン」であり(*2)、結局この運命から逃げられずに物語は終わってしまう。 もう1人のヒロインである「レベッカ」は、いくらディーンのために頑張っても、ディーンの心が既にアヴリルに向いているためにどうあがいても想いが報われないという、なんとも救いがない終わり方になっている。 これまでのシリーズでは、長い戦いが終わって未来が見出される終わり方や、たとえ悲劇的な結末であってもその後がきちんと描かれていたEDが多かったため、本作の終わり方に否定的なシリーズファンからはその点でもって大きく評価を落とす要因になっている。 物語の中でこのループが終わり、新たな道を歩めるEDだったならまた違った評価となっていただろう。 ただし、その繰り返しの運命からもいずれ解放される可能性があることは作中のセリフでも言及されているので悲劇と断ずるのは間違いである(*3)。 謎解き要素の難易度が高い やりごたえはあるのだがシリーズでも高めの難度になっており、終盤の謎解きには詰まってしまった人も。 OPアニメの削除 3Dモデリングによるムービーは出来自体は悪くないが、やはりシリーズ恒例のアニメを望む声は多い。 ボスの難易度低下 隠しボスも含め、ほとんどのボスが最強技を繰り出す前に必ず予告をする。 そのため、その予告が来たら遠くに逃げたり属性HEXを利用したりできる。さらに使用は困難であるものの、味方全員が無敵になる技を使って凌ぐことまでできてしまう。 問題点 全体的にロードが長い 特にフィールドマップに出る際のロード時間はかなりのもので、町の出入りが苦痛になるレベル。 ロードの頻度がそこまで多くないのは救いと言える。 パートボイスの割り振り イベントはボイスで盛り上げてくれるが、肝心な所でボイスがなかったりと入れるべき場所に疑問を感じる箇所もちらほら。 特に一番力を入れるべきEDでボイスがない所があったり、最後の最後で盛り上がらない。 広すぎるフィールドマップ 前述の通りフィールドマップの出来自体は良いのだが、ゲームに慣れてきた頃には移動に不便を感じてしまう広さ。 アースガルズの仕様 シリーズおなじみの巨大人型兵器に載って戦闘! カスタマイズもできる! という点はファンを大いに喜ばせたが、肝心の戦闘は完全自動で動くためプレイヤーは見ているだけという点で肩すかしを食らうことに。 負けバトルが多い 負けバトルは全部で7回もあり、人によってはストレスが溜まる。しかも頑張って勝っても何の恩恵もない。 ただし無意味に多い訳ではなく、4回のタイマン戦とある団体戦は、そのキャラが成長して後にリベンジすることの伏線にはなっている。残りの2回のうち1回は絶望的状況からの救世主登場の演出になっている。 ラスボスとの1回目の戦闘に入ると、そこから先はラストダンジョンとその異世界以外の探索が不可能になってしまう。 これは恐らく、ラスボスとの1回目の戦闘後に世界各地がラスボスの策略で窮地に陥ってしまうため、各エリアをそれに対応したイベント背景にさせることができなかったためと思われる(*4)。過去に出会った人物らが街で戦う熱い演出もあるが、実際に主人公らと出会って共闘することはできない。 事前にこの先に進むと後戻り出来なくなることへの警告は出て来るが、そこから先も地味に長いうえに、ラスボスを倒した後にサブイベントを消化することが出来ないのは非常に不便である。せめて最終決戦直前に世界各地に異変を起こすようにしておけば良かったのだが。 総評 前作が打ち切りとも言うべき出来で酷評されたのに対し、今作はシリーズ集大成とも言える出来に加え、やりこみ要素の多さ等からボリュームもかなり多い。 反面、終盤のシナリオ展開、ロードの長さやフィールドマップの広さ、一部のキャラクターの扱いなど、だれやすい点や癖の強い点が足枷になっている。 とはいえグラフィック、音楽、ベースとなるシナリオ、ボリュームなどRPGに重要な部分はシリーズの集大成に恥じない出来であり、総合的な評価は高い。 余談 連動要素 本作は、シリーズ続編の『XF』との連動要素も存在し、こちらでは連動による隠しボスの追加などが存在する。 その連動で戦えるボスははっきり言ってラギュ・オ・ラギュラより強い。但しアースガルズで倒すという選択肢が残されている。もっともきちんとパーツを集めていないとやっぱり苦戦するが…。 2014年10月にアーカイブス配信された。 ただし『XF』との連動は不可能になっているため、隠しボスの追加は不可能になっている。 公式サイト・PV・説明書にはとあるキャラの軽いネタバレが記載されてしまっている。 + その内容 「教授」と呼ばれるキャラは本名を名乗らず知人からも「教授」と呼ばれ、味方側のキャラのような出会いと交流を深めていくのだが、実は敵側の人間で「エルヴィス」という本名自体は序盤から出ていたというキャラ。 上記のようにシナリオ上は(察しが良ければ気づくが)それなりに上手く敵であることを隠しての登場となるのだが、公式サイト・PV・説明書のいずれも敵側の人間と並んで紹介されており、上記のような演出は徒労に終わってしまっている。 前作のガウンはかなりわかりにくいようにしていたのだが。
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「修正依頼」が出ています。問題点を追記できる方はご協力をお願いします。 G.Gシリーズ EXCITING RIVER 【じーじーしりーず えきさいてぃんぐりばー】 ジャンル カヤック操縦アクション 対応機種 ニンテンドーDS(ニンテンドーDSiウェア) 発売元 ジェンタープライズ 開発元 朱雀 配信開始日 2010年3月17日 価格 200DSiポイント プレイ人数 1人 セーブデータ 1箇所 レーティング CERO A(全年齢対象) 備考 『G.Gシリーズコレクション+』の1タイトルとしても収録 判定 なし ポイント カヤック使用の水上レースゲームカヤック操縦であるが故のクセあり操作性 G.Gシリーズ 概要 特徴・主なルール 評価点 総評 余談 概要 『G.Gシリーズ』の一角である、縦視線による水上レースゲームにあたる。 競技用カヌーの一種であるカヤックを操作し、様々な川辺コースをチャレンジしていく設定。 オートセーブ方式。 特徴・主なルール クセあり操作のカヤックレースアクション。 本作の自機はカヤックである関係上、一般的なレースゲーム感覚でプレイすると苦戦は避けられないだろう。 パドル漕ぎ操作は方向転換と加速の両面を兼ねている。すなわち、左右交互によるパドル漕ぎによる加速を行いつつも、方向転換も併用で行わなければならない事を意味する。 方向転換と加速が同じボタンの操作である為、あらかじめ方向転換をする角度をイメージしておかないと、加速中の方向転換が極めて困難となる恐れが高い。 ステージ中は常に様々な方向転換が求められる場面が多い。「パドル単発漕ぎ・旋回・クイックターン」の3段階のターンを随所に使い分ける的確性も必要となる。 ブーストの使いどころも近道クリアへの重要ポイントとなる。適切な場面で使えばクリア時間が縮まるが、使いどころを誤るとブーストゲージ消費が無駄になるだけで終わってしまう。 パターン把握は要必至。 これはレースゲーム全般にいえる事だが、本作を好成績でクリアするには、操作の極め以上にパターン把握が重要となってくる。 スクロールの速さや"クセあり操作"の件もあり、障害物やリンゴアイテムを見てからの回避(取得)はまず不可能。よって、あらかじめ障害物などの配置パターンの暗記をしなければならない。 ノーマルコース位ならば比較的パターン無視のごり押しクリアは可能だが、ハードコース以上でアドリブクリアするのはまず無理に近い。特にスペシャルコースに関しては、「リンゴアイテムを逃がさずに取得し、的確なるブースト使用で駆け抜けないと確実に制限時間が切れる」程にシビアなバランス調整がされている。 コース選択について。 ゲームを始めると三段階のコースが選択できる。 各コースは「ノーマルコース」「ハードコース」「スペシャルコース」が用意されている。 ゲーム初期時ではノーマル・ハードコースしか選べないが、特定条件を満たせばスペシャルコースも選べる様になる。 各難易度共に全5ステージ(*1)構成。『G.Gシリーズコレクション+』版においては、クリアしたコース内でプレイした範囲のステージセレクトが可能となる。 ゲームの流れ・ゲームオーバー条件について。 カヤック(以下 自機)を操作し、各ステージに定められたゴール地点にたどり着けばステージクリアとなる。 各ステージには制限時間が設けられており、ゴールに到達する前に時間が尽きてしまうとゲームオーバー。その後は該当ステージ最初からの無制限コンティニューが可能。 ステージ中間には2回のチェックポイントがあり、そこを通過すれば特定量の制限時間が回復するボーナス。 敵カヤックや障害物などに自機が触れるとタイムロスのペナルティ。確実にクリアしたいのならば、これらの回避・及び下記のブーストの使いどころが重要となるだろう。 操作系統。 自機の操作は以下の通り。 + 操作の詳細 十字ボタンのいずれか・もしくはLボタンで操縦者左側のパドルを漕ぐ。 押しっぱなしで左旋回、素早く2回押すと左方向へのクイックターンができる。 パドル左漕ぎ・左旋回・左クイックターンの各操作は、自機を左側へと方向旋回させる効果がある。後者になる程に旋回の勢いが激しくなる。 Aボタン・もしくはRボタンで操縦者右側のパドルを漕ぐ。 押しっぱなしで右旋回、素早く2回押すと右方向へのクイックターンができる。 パドル右漕ぎ・右旋回・右クイックターンの各操作は、自機を右側へと方向旋回させる効果がある。後者になる程に旋回の勢いが激しくなる。 上記のパドル漕ぎを左右交互に行うと自機が加速する。その途中でYボタンを押すとブレーキがかかる。 パドル漕ぎの交互操作があまりにも早いと、自機に汗マークが表示され加速が伸びなくなってしまう。 Bボタンでブーストが発動できる。ブーストに関しては下記にて。 アイテム効果・ブーストについて。 特定条件を満たす事で、自機の性能を一時的に上げられる「ブースト」が発動できる。 各ステージには定期的に「リンゴアイテム」が配置されている。これを取得すれば画面右側に表示された「ブーストゲージ」が少し増加する。 ブーストゲージが少しでも溜まっている状態で上記操作を行えば、自機がブースト状態となる。ブースト中は通常よりも自機スピードが増し、一部の障害物を体当たりで破壊できる。 ブースト中は時間経過でブーストゲージが消費され、ゲージが尽きると強制的に通常状態に戻ってしまう。 各ステージ開始前のブーストゲージ状態に関して。 各コースにおける最初のステージでは、既にブーストゲージが最大の状態となっている。これをどう活かすかはプレイヤー次第である。 次ステージに進むとブーストゲージがそのままの状態で引き継がれる(ゲージは一切回復されず)。よって、あまり暴発的にブーストを発動してしまうと、後のステージで苦戦する恐れが高まる。 仕掛け(障害物など)について。 各ステージには以下の仕掛けが用意されている。 + 仕掛けの詳細 「リンゴアイテム」…効果の程は上記のアイテム効果の項参照の事。 「敵カヤック」…自機の前方で走行しているカヤック。これに自機が触れると失速ペナルティ。ブースト状態で触れるとノーペナルティで吹き飛ばせる。 「岸辺」…いわゆる外壁。これに触れると失速ペナルティ。各ステージのほぼ全域に敷き詰められている。ブースト状態で触れても若干の失速は避けられない。 「丸太」…これに自機が触れると失速ペナルティの後に丸太が破壊される。ブースト状態で触れるとノーペナルティで破壊できる。 「岩場」…これに自機が触れると自機陥没による大失速ペナルティ。ブースト状態で触れるとノーペナルティで破壊できる。 「沼地」「外壁岩場」…岸辺の代わりにこれらが配置されている場面がある。双方共に自機が触れると自機陥没による大失速ペナルティ。前者はブースト状態でも回避できない。 「危険標識」…水流や急カーブが発生する前に表示される標識。水流注意・カーブの曲がり具合を示す矢印が示される。 「水流」…自機が水流方向へと流されやすくなる。水流とのセットで岩場と沼地(外壁岩場)が配置されている場面が多い。 「急カーブ」…水上の中には急カーブの曲がり道がある。クイックターンを駆使しないと岸辺に激突しやすい。 「チェックポイント」「ゴール地点」…前者を通過すると制限時間延長のボーナス。後者を通過するとステージクリア。 ステータス表示について。 下画面右側には常に下記ステータス表示がされており、色々なプレイの目安となる。 + ステータス表示の詳細 「現ステージ数」…今プレイ中のステージ数が表示される。 「経過時間」…ステージ中の経過時間が表示される。 「制限時間」…ステージをクリアするまでの制限時間が表示されている。 「敵カヤック打倒数」…ステージ内で抜かした敵カヤック数が表示されている。 「ブーストゲージ」…ブーストゲージの残量が表示されている。残量が最大まで溜まっていると"MAX"の表示もされる。 「時速」…今現在の自機時速表示がされている。 「スコア」…今現在のスコア・及びプレイコースのハイスコアが表示される。この表示は上画面に示されている。 評価点 清涼感溢れるグラフィック・BGM周り。 川辺のレースゲームらしく、爽やかな水辺らしさが強調された色彩が強調されている。 ゆるいコミカルポップ調な雰囲気でありながら、「敵カヤックや障害物を避けながら、川辺の流れに乗りながらゴールを目指す」エキサイティングなノリも感じさせる。 民族音楽を彷彿とさせる和み系BGMに癒される。 あんまりレースゲームっぽくない気もしないでもないが、これはこれで清涼感がより増強されていていい感じ。 総評 ターンやブーストを駆使してカヤックを川辺を操作する様が楽しい作品。 操作性にややクセはあるが、それがまた本作の味わいを醸し出している。 余談 『G.Gシリーズコレクション+』版における本作は、スポーツウェアと競技用ヘルメットを着用したナビゲートキャラが表示される。 他タイトルのナビコスプレに比べれば無難すぎて地味なファッションだが、なかなか様になっている。
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本項目ではPSV版『VARIABLE BARRICADE』と、Switch版『VARIABLE BARRICADE NS』について併記します。 VARIABLE BARRICADE 【ばりあぶる ばりけーど】 ジャンル 逆攻略系ラブコメADV 対応機種 プレイステーション・ヴィータ メディア PlayStation Vita専用ゲームカードダウンロード販売 発売・開発元 オトメイト(アイディアファクトリー) 発売日 2019年4月4日 定価(税込) 通常版 6,930円 限定版 9,130円 ダウンロード版 6,380円 プレイ人数 1人 レーティング CERO B(12才以上対象) 判定 なし ポイント 箱入りお嬢様VS超個性派ダメンズ良くも悪くもアクの強いキャラ達 VARIABLE BARRICADE NS 【ばりあぶる ばりけーど にゅーすてーじ】 対応機種 Nintendo Switch メディア Nintendo Switch専用ゲームカードダウンロード販売 定価(税込) 通常版/ダウンロード版 6,930円 限定版 9,130円 発売日 2020年6月18日 判定 なし ※共通項目は省略 概要 ストーリー 登場人物 ゲームシステム 評価点 問題点 総評 絶対落ちてやるものか 概要 アイディアファクトリーとその子会社であるデザインファクトリーが共同設立した女性向けゲームブランド「オトメイト」の一作。公式の通称は「バリバリ」となっている。 本作はヒロインを落としたいヒーロー達と、落とされてたまるかと心の「バリケード」を張るヒロインとのハチャメチャな日々を描くラブコメディ。 女性主人公視点で男性攻略対象キャラとの恋愛を楽しむいわゆる「乙女ゲー」であるが、本作は一般的な乙女ゲーとは逆に主人公が攻略される側に回る。 そして、主人公自身は攻略されたくないという特徴的な作品となっている。 Switch版のタイトルの「NS」は「Nintendo Switch」ではなく「New Stage」を指す。 ストーリー ――出会って5秒でプロポーズ!? 名門東条家の一人娘・ヒバリの前に現れた謎の美形男子たちは、彼女の天敵である祖父が差し向けた花婿候補だった。 ヒバリの勘は告げていた。この話、きっと裏がある。何故、今なのか。そもそも彼らは何者なのか。どう考えても怪しすぎる話に断固拒否の姿勢を見せるも、祖父の決定は絶対。あれよあれよという間に別邸を与えられ、結婚を前提とした共同生活が始まった。 4人の男たちはあの手この手で彼女を口説き、婿の座を狙う。めくるめく誘惑の日々の中、ヒバリは固く決意した。 絶対落ちてやるものか、と―― (パッケージ裏および公式サイトより) 登場人物 + 詳細 東条ヒバリ(CV:藤田咲) 本作の主人公。名門・東条家の令嬢。17歳。一般家庭に生まれたが、両親の死後に祖父であり東条家当主である東条鷹宗に引き取られ、東条家に入る。名前のみ変更可能(*1)。 一見、大人びた模範的優等生で学校でも憧れの的であるお嬢様だが、実はかなりの世間知らずでコミュ障気味のツンデレ娘。色恋沙汰にも疎い。 光森壱哉(CV:鳥海浩輔) 本作のメインヒーロー。甘いマスクの恋愛特化型美男子。26歳。スマートな大人の余裕を武器とするが、その実態はドン引き級に愛情過多且つ弄られ体質という残念なイケメンで、毎度のように主人公をクサい台詞で口説いては玉砕を繰り返す。料理が得意な為、共同生活では主夫のような役回りに。 罪状は「結婚詐欺師(未遂)」 石動大我(CV:岡本信彦) 口が悪く野生的な俺様系自由人。23歳。主人公に対して容赦が無く態度も粗野でデリカシーも無い一方、面倒見が良く思慮深い一面を見せる。世界中を旅しているために見識も広く、主人公にも多くの影響を与える。しかし海外のカジノで相当スっている模様。 罪状は「ギャンブル狂の疑い」 黛汐音(CV:野島健児) モデルでも通用するほどの容姿を持ち、自身を愛する多くのパトロンを持つ美青年。22歳。ファッションや美容に精通するが、一般常識とかけ離れた独自の価値観で生きており、主人公に対しては際限なく甘えさせる一方、テリトリー外の相手には極めて無関心。そして絶対に働かない。 罪状は「天性のヒモ」 八神那由太(CV:下野紘) 明朗快活で人懐っこい健康優良児。20歳。常人離れした身体能力の持ち主だが、猪突猛進且つ極めて単純な性格で精神年齢も低く、主人公に忠実なその様は飼い犬そのもの。放し飼い野放しにすると騒動を巻き起こす。しかし「仕事モード」に入ると別人のように豹変するらしい。 罪状は「歩く借金製造機」 春日(CV:田丸篤志) 主人公の幼少期から公私を支える専属執事。19歳。非常に有能であらゆる仕事を完璧にこなし、主人公には厳しく接しつつも全てを捧げるかの如く奉仕し続ける。しかし時には行き過ぎな行為に出る事も。 ゲームシステム バリケードボード 本作のシナリオは双六などのボードゲーム状の画面で表現される。個々のイベント(エピソード)はボード上のマスで表現され、イベントをクリアすると次のマスが選択可能になる形式である。ボード一つにつき一つの大きなストーリーが展開される。 『スーパーマリオブラザーズ3』のようなワールドマップ ステージ選択型のゲームをADVでやったようなものと思えば良い。それらのようなゲームで言えば、イベントのマスがステージ、ボードがワールドに相当する。 ゲームを開始すると共通ルートにあたる「共通ボード」が始まる。その後、花婿候補に応じた4種類のボード(個別ルート)へと分岐していく。本作はこの5種類のボードで進行する。 候補一人につきレベル1~3までの3つのボードが存在する3章構成となっている。しかしレベル1のボードは全員必ずプレイしなければならない。 全員のレベル1ボードをクリアし、共通ボードの最後のマスに到達すると、そこで誰のボードに進むかを選択する事になる。以降はその選んだ候補のレベル2、レベル3のボードをプレイする事になる。 2周目以降は候補を選ぶ場面までスキップすることが可能。バリケードバトル(後述)の結果も設定できる。 全員のボードを全てクリアすると、そこからトゥルーエンドルートにあたる6種類目のボードに分岐可能になる。 クリアしたイベントはタイトル画面の「GALLERY」から見返すことが可能。 バリケードバトル 主人公が「攻略される」関係上、一般的な恋愛ゲームのような好感度は存在せず、選択肢で上昇する主人公の「理性値」と相手側の「恋愛値」が用意されている。これらはボード毎に個別で、ゲーム全体には影響しない。 花婿候補のボードのラストではその候補が主人公を落とそうと戦いを挑む「バリケードバトル」が発生する。「理性値」は主人公の防御力、「恋愛値」は候補の攻撃力にあたり、それに応じて主人公側の防壁と候補側の武器が変化する。 バトルが始まると王子様姿の候補がお姫様姿の主人公の防壁を武器で攻撃し、恋愛値が理性値を上回っていれば敗北(=落ちる)。理性値が恋愛値以上であれば勝利(=お断り)となる。その結果に応じて以降の展開が変化する。 武器は棍棒から伝説の剣まで。防壁は柵から城壁、結界まで進化する。 RABI ウサギ型ロボット「RABI(ラビ)」を使って花婿候補達の様子を覗き見るシステム。候補達はRABIに録画機能が付いている事を知らないため、ありのままの姿で過ごしている様を主人公が見る事になる。 RABIの散歩コース(部屋や廊下など)を設定すると、そのコースに応じたショートシナリオを見ることができる。内容は候補達の赤裸々な日常や男の友情など様々。最後はその録画映像を見た主人公がツッコミを入れて終わる。 翌年に発売されたSwitch版はシステムの利便性の向上の他、後日談となる追加シナリオや新規CGの追加が行われている。 PSV版の方にアップデートやDLCでのフォローは無いためPSVプレイヤーにはあまり愉快な話ではないが、そちらを既にクリアした人向けとして、Switch版には本編クリア済みの人なら分かる質問に答えて追加要素を全て解禁する「フルオープン」機能が備わっているため、追加要素目当てで再度周回する必要はない。 なお、質問に間違えると春日からの手厳しいツッコミが返ってくる。 評価点 色々な意味で濃いキャラクター 花婿候補達は容姿だけは完璧なのにとにかく中身は残念且つ濃く、しかも全員無職。そんな彼らの織りなす物語はひたすらにハチャメチャなものになっている。 そもそも乙女ゲーで、しかも「主人公にぞっこんのイケメン達に迫られる」というシチュエーションでありながら「誰にも攻略されたくない」「全員お断り」と思わせる舞台設定の時点で常軌を逸している。 名家のお嬢様がどこの馬の骨とも知れぬ無職達と突然の共同生活という無茶苦茶な設定だが、その理由はしっかり作中で説明されており、何故このような事になったのか、彼らがどのような意図を以て花婿候補に立候補したのかは自ずと明らかになっていく。 主人公との絡みだけではなく候補同士のやり取りもおかしく、見た目からは想像し難いほどのドタバタ劇が展開される。 無論、残念なだけではなく、ルートを進める毎に彼らの優れた点や別の面も見えてくる。そんな彼らの前に主人公が「落ち」ていく様子や逆に主人公から寄り添っていく過程もまた見所である。 また、ストーリーが佳境に入る(=主人公の気持ちが決まりつつある)頃には、選ばなかった候補達は嫉妬の表情一つ見せず潔く負けを認め、主人公達の応援・バックアップに回るのも好感が持てる。 候補達を演じる声優陣も数々のアニメやゲームで主役級のキャラを演じた有名声優ばかりで、そんな声優陣が彼らをイケメンとしてもダメンズとしても生き生きと演じる。 特にメインヒーローである壱哉は「残念なイケメン」を全身で体現したようなキャラであり、乙女ゲーのヒーローとは思えないほど「ダメ男」として描かれる。 共通ルートの時点で色々とダメな姿を見せつけられる事になるが、当人のルートに入るともっとダメな内面に直面する事になる。それだけに彼のルートはハードルこそ高いものの、「自分が付いていなければ」と思わせる感情移入度の高い展開であり、彼自身も自分のコンプレックスと向き合い、成長していく様子も描く本作でも濃い内容となっている。クライマックスも盛り上がり、エンディングは綺麗な着地点とコミカルさを併せた清々しい結末を迎える。 作中屈指の感情移入を促すキャラなので、最初に壱哉ルートをやってしまうと以降のルートで彼を選ばない事への罪悪感を抱いてしまうほど。それに加え、攻略対象としてのハードルの高さも然ることながらストーリーの根幹にも関わるルートなので、最後にプレイする事が推奨される。 元々は別の声優が担当する予定だったが、諸事情で鳥海氏に変更されたとのこと。その結果、氏に寄せてシナリオがより派手でドロドロした方向に修正されたという。 主人公だけではなく、候補の視点で展開されるシナリオも多く、双方共に感情移入を促進させる作りになっている。 主人公自身もかなりキャラクターが固まっており、つっけんどんに「バリケード」を張りながら簡単に落ちたり、候補達を叱りつけたりなど作中でも多彩な表情を見せる。男性視点で見ると中の人が初音ミクという事もあり確かに「攻略したい」と思わせるキャラで、候補達の気持ちが分かること請け合い。 凜とした優等生のはずが、実際はかなり初心で精神的に未熟な面が多く、その主人公自身も候補達と共に成長していくのが本作の醍醐味の1つと言える。 主人公故に普段は立ち絵は無いがメッセージウインドウの横に顔が表示されるため、表情が常に分かる(*2)。オプションで非表示にする事も可能。 また、完璧過ぎる執事だがどこかおかしい春日を始めとする、主人公や候補以外のキャラもいずれも個性的。 春日については攻略対象ではなく主人公と結ばれる事も無いが、実質的には5人目のヒーローとも言え、彼自身が関わる最後のトゥルールートでは実は候補達顔負けに残念であった事が判明する。 ちびキャラが可愛い コミカルなイベントで表示されるスチルでは主人公達がデフォルメされたちびキャラで描かれる事が多く、更に漫符や書き文字も加えて漫画のように表現されており、よりイベントのコミカルさを強調している。 そしてこのちびキャラがちょこちょこ動くバリケードバトルは、結果が分かっていてもつい見てしまうような微笑ましい演出となっている。 レベル3ボードにあるルート最後のバリケードバトルでは短いながらもオープニング主題歌『Sixteen』がBGMとして流れる。ストーリー的にもクライマックスでバトルに突入するため、盛り上げる演出として作用している。 個別エンドのスタッフロールは主人公と花婿がリビングでテレビを見る形であり、テレビには作中のスチルが流れ、それを見る二人の様子がちびキャラで表現される。スチルに応じて二人の表情が変わるのも、EDテーマ『三等星の恋』の曲調も相まって甘ったるくてGOOD。 BGMも作風や場面の雰囲気によく合っている。 主人公、花婿候補、春日の6人にはテーマ曲が設定されており、各々のイメージに合致しているのは勿論の事、序盤に映る候補達の履歴書に書かれた「好きな音楽」のジャンルがそのまま彼らのテーマ曲になっているのも芸が細かい。 最も聴くであろうタイトル画面、およびバリケードボードでのBGMが変更可能なのも地味に嬉しい点である。 問題点 キャラの濃さは悪い意味でも強烈 花婿候補達の癖の強さは本作の長所であると同時に短所にもなり得る。当人のルートに入ると、当初の印象すら霞むようなそのキャラの本質的な欠点が浮き彫りになってくる。 壱哉は上述した通りなので、乙女ゲーのヒーローでありながら開発スタッフをして「無理」と言わしめ、公式サイトの声優コメントでも「上級者向け」などと言われるほどに難易度が高い(*3)。それを乗り越えられれば良いのだが、その前に脱落しても仕方ないほどに彼の癖は強い。 特にレベル2ボードのとあるシーンの姿は主人公も他の候補も誰もが引いており、プレイヤーも間違いなく同じ反応になるだろう。これを乗り越えられるか否かに壱哉攻略が掛かっていると言っても良い。 他も、普段は常識人で大人の姿を見せておきながら自分が迫られると逃げに走る大我、価値観が独特過ぎて常識がまるで通じない汐音、根本的にズレている那由太と、徐々に見えてくる彼らのネガティブな癖はかなり人を選ぶ。 基本的に彼らも精神的に成長することでそれらを克服していく訳だが、汐音に限っては最後まで自分を曲げることが無く終始主人公を掌の上で踊らせ続ける。女子の立場で「攻略される」という点ではそれらしく、担当声優が公言している通り乙女ゲー的な「糖度」で言えば本作で最も高いとは言えるが、単純に物語として見ると消化不良感を抱いても仕方ない。彼の「動物が苦手」という弱点も序盤以外では特に活かされない。 そう言った関係もあり、クライマックスの盛り上がり方もルートによってかなり差がある。壱哉ルートを最後にした方が良いと上述したが、彼のルートを最初にやってしまうと以降が盛り上がらないという理由もある。 主人公も主人公で、「なぜそこで?」というような行動に出たり、煮え切らない態度を取る事が少なくない。 それでいて周りは癖が強い完璧超人だらけで、なおさら主人公や花婿候補達の精神的幼さ、未熟さが際立っている。 主人公の親友である「鹿瀬紬」は一見、お淑やかなお嬢様だが、実態は暴走オタク女子で公私共にゴーイングマイウェイを突き進むトンデモキャラであり、隙あらば主人公を百合作品ばりに愛で、しかも共同生活が始まって早々に「品定め」と称しては候補全員を翻弄して疲弊させるなど、かなりやりたい放題にやっている。気に入った人には好かれる一方、そうでなければ鼻について受け入れ難く、癖の強いキャラである。 もう1人の友人「有村乃愛」は主人公や紬とは全く別の観点から恋愛関係の助言を送るキャラであるが、これまたズケズケと容赦無く指摘する。それが主人公や候補を動かす切っ掛けになっていくのは事実である。 しかし、この2人はやたら設定を盛っている割には、身の上話や過去談が幾らかある程度で当人自身のドラマを描いて掘り下げるようなエピソードは無く、全ルートに渡って終始主人公を応援するセコンド…を通り越して常に正しく導く都合の良い賢者キャラになっている。 時には主人公のみならず候補にすら助言を送る賢者ぶりで、主人公も困ったら彼女達を頼る事を繰り返すため、話の流れがパターン化・ご都合主義化している部分もある。 春日や謎のお兄さん「カズ」や、主人公の祖父などと言ったキャラも賢者的存在ではあるが、これらは特定ルートでストーリーに絡んだり内面の掘り下げは行われている。ただ、春日に関しては別の問題が(後述)。 全ルートを攻略するとトゥルーエンドルートに入るのだが…。 + 若干ネタバレ ある事実が判明して花婿を選ぶどころではなくなり、花婿候補達が協力して事態の収束に当たる。各ルートで個別に明かされていた事実が全て明かされ、物語は大団円を迎える。それ自体は良い。 しかしこのルートで判明する春日に関する事実や、その後の彼の行動などが超展開気味。元々ぶっ飛んだシーンの多い世界観ではあるが、ここはシリアスな場面で突飛な設定が飛び出すため、付いていけなくなる可能性も。また、ボードが一つしか無い関係か展開が早く決着もかなりあっさり付いてしまう。 最終的に花婿を決める必要も無くなるのだが、候補達はまだまだやる気でしかも人数も増えてしまう。様々な出来事を経て彼らを見直した主人公だったが、その様子を見て前言を翻し「やはりこいつらはロクデナシだ。こんな人達から選ぶなんて無理」とゲーム冒頭の精神状態に戻ってしまい、(少なくとも今は)「絶対落ちてやるものか」と改めて決意する。 ドタバタラブコメのラストらしい結末ではあるのだが、個別ルートで散々落ちておいて最後の最後でこのような結末を「トゥルーエンド」として持ってくるのは些か違和感が否めない。 しかもスタッフロール後の後日談は春日とのものと、女子会の2つだけでトゥルーエンドなりの候補達のその後は描かれない。精々、主人公が「もっと騒がしくなった」と愚痴る程度。 挙句、これ見よがしにある最後のマスはおまけCGの開放でしかないため期待すると見事に肩透かしを喰らい、特に後日談シナリオの無いPSV版はクリア後の虚無感が大きい。 エンディングの水増し 各候補毎に「MARRY」「LOVE」「ANOTHER」「BAD」の四種類のエンディングが存在する。リストだけ見ると「MARRY」は結婚まで至り、「LOVE」は恋人になる結末と思えるかもしれない。確かにそれは間違いではないのだが…。 実は「MARRY」エンドは最初に花婿候補達と会った時に彼らの差し出したバラを取った際に見られるネタ的なエンディング(*4)であり、しかも中身は全員マイナーチェンジ。わざわざそれっぽくエンディングリストに載せるようなものとは言い難い。各ルートのハッピーエンドは「LOVE」エンドである。 バリケードバトルの意義が薄め バトルの勝敗で「理性ルート」と「恋愛ルート」に分岐する、という触れ込みだが実際のところはそこまで大きな分岐は無い。バトル直後の展開が若干変わる以外では、バトルに勝ち続ける(=いつまでも意地を張っている)とバッドエンドルートに進むのと、ルート最後のバトルに負けるか否かでエンディングが「LOVE」か「ANOTHER」に分かれる程度。 選択肢を選んだ時点で理性値と恋愛値のどちらが上がったかが分かる(*5)し、ロードやバックログで戻れば選び直せる。勝敗は簡単に操作できるので、バトルと言いつつただの演出にしかなっていない。 また、やり直す場合にしてもボードを攻略し直す必要があり、しかも本作はスキップ速度が遅いので手間が掛かる。 途中から完全に形骸化するRABIシステム ショートシナリオ自体は面白いのだが、その数が少なく、しかもボード上のマスを消化する度にどんどんシナリオが解禁されていくため、1つのルートを攻略し終わる頃にはとっくに全解禁されており、後はショートシナリオを見返すだけの機能と化す。 ショートシナリオをコンプリートしたコースは選択肢から消える上、そのまま放置しているとなんとRABIが勝手に移動して自動的にショートシナリオを回収してくれる親切設計の所為で、コンプリートの難度も非常に低い。 挙句、RABI自体このシステムが解禁されて以降は全くと言っていいほどストーリーに絡む事は無く、精々、主人公が外出するための口実に利用される程度でしかない。 また、回収するショートシナリオは完全にコース依存なので、本編ストーリーの状況は関係無い。 立ち絵の種類がやや寂しい 主人公、花婿候補、春日には2種類のポーズ差分があるのだが、それ以外のキャラには無い上に全体的に特徴的なポーズが多いため、違和感を覚えてしまうことも。 特に主人公の友人2人は全編に渡って登場するキャラなので気にしてしまうと特に目に付く。彼女達にも衣装差分はあるのだからポーズもあっても良かったのではないだろうか(*6)。 バックログ関連 作中ではいわゆるLINE的なSNS「WHIS」が存在し、ストーリー中やバリケードボード選択中にこれで他のキャラとやり取りができる(返答は固定)。 これがストーリー中でWHISを使うシーンの場合、WHIS画面が開いている間は本来のシステムからは切り離されているらしく、その部分のテキストはバックログで見返す事が出来ない。また、WHIS使用中もバックログは使えない。 例えば、WHISでやり取りをしながら主人公が独り言を呟くシーンだったとすると、バックログからはその独り言が丸々消えてしまう。WHIS画面を見ながら喋るシーンは結構あるので、見返したくなった時に不便である。 総評 逆攻略系というだけではなく、そこに癖の強いヒーロー達を揃えることで「落とされたくない」ヒロインの立場を体験するという実にユニークな一作。 それ故に良くも悪くも強烈なキャラが揃っており、単純に乙女ゲーとしてのハードルは上がり、ADVとしても人を選ぶ面があるのは否めない。 その分、キャラの個性が気に入った人にとってはそれを存分に楽しめる作りとも言える。 ちょっと変化球のある一風変わった乙女ゲーをプレイしたい人は手に取ってみても良いだろう。