約 3,310,524 件
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/4506.html
ちゃっくんぽっぷ 【ちゃっくんぽっぷ】 ジャンル アクション ※画像はFC版パッケージ 対応機種 アーケード、PC-6001mkII、PC-8801、X1、FM-7、MZ-2000/2200、MSX、SG-1000、ファミリーコンピュータ 発売・開発元(または発売元) 【AC/MSX/FC/Wii(VC)】タイトー【SG-1000】セガ・エンタープライゼス【PC】ニデコムキャリー【3DS(VC)】スクウェア・エニックス 開発元 【FC】トーセ【PC】キャリーラボ 稼動開始日【AC】 1984年4月(*1) 配信 バーチャルコンソール【Wii】2008年7月8日/514Wiiポイント【3DS】2013年11月20日/514円(税込)アーケードアーカイブス【Switch】2022年7月21日/838円(税10%込)【PS4】2022年7月21日/837円(税10%込) 判定 良作 概要 特徴とシステム 評価点 問題点 総評 移植 余談 概要 「ちゃっくん」を操り、時限式の爆弾を使って、モンスターのいる迷路に囚われたハートを逃がしていくゲーム。 日立ベーシックマスター LevelIII用に作った『Chack’n Chack』というゲームが元と言われ、アクションゲームながらパズル要素も濃いゲーム。 実はタイトー初のキャラクターゲームであるとともに、本作で作られたキャラクター達は、その後のタイトー作品に多く出る事となる。 特徴とシステム サイドビューのアクションゲーム。 ステージは簡単な迷路となっており、そこに二つの檻にハートが囚われている。このハートを逃がすとステージクリア。 「ちゃっくん」は四方向に動ける。また天井に張り付くことができ、移動もできる。「ちゃっくん」は身長程足が延ばせ、高さが身長の二倍程度の天井なら、床から直接天井に張り付く事ができる。 床に両足か片足が付いているかで飛び上がる高さが変わる。両足ならちゃっくん2キャラ分で、片足なら半キャラ分になる。 時限式爆弾を左右に出せる。出すとすぐに重力に引かれて落ちていく。この爆弾をどこに仕掛けるのかがプレイのコツ。爆弾は爆発すると周囲に煙をまき散らす。これが爆発の攻撃範囲。この煙に飲み込まれたモンスターを倒すことができる。但し、自分も巻き込まれるとミスになる。 ステージの一番上に、出口に蓋をしようとするモンスター「まいた」(*2)がいる。これが各面の制限時間を示しており、出口を塞がれてしまうとタイムオーバー。 「もんすた」は天井に卵の形でぶら下がっており、時間が経つと孵化していく。 「もんすた」の動きは三種類。周辺をうろついているだけのもの。ひたすら追っかけてくるもの。そして、爆弾を仕掛けると逃げ出すもの。この内最後のタイプは倒すのに手間がかかる。 一発の爆弾で複数の「もんすた」を倒すとボーナスアイテムが現れ、取ると得点となる。 時折、「スーパーハート」(*3)が出てくるがこれを取ると、一定時間無敵状態の「すーぱーちゃっくん」となる。この間は移動速度アップと床に片足しか付いてなくとも両足飛び、もんすたに触れるだけで倒すことができ、設置した爆弾の爆風に巻き込まれてもミスにはならない(*4)。 ステージを特徴づける様々なギミック。 アイスブロック。爆弾で破壊でき、通れるようになる。だが、破壊し過ぎて足場がなくなってしまう事もあるので、注意が必要。 ウォーターボトル。壊すと水が出てきて、床にたまっていく。水中は自由に泳げ、高さの都合などで届かないような場所もいける。しかし爆弾が出せなくなる。また水中で爆発した場合は煙が広がらない。 ムービングブロック。左右に動く床状のブロック。うまく利用し移動に使う。ただし壁とこのブロックに挟まれるとミスとなる(*5)。動きはやや不規則なものもあり、見極めなければならない。 もんすたを全滅させてクリアか、逆に1匹も倒さずクリアでボーナスがもらえる。 もんすた全滅の場合は5000点のボーナスだが(*6)、1匹も倒さずクリアした場合は20000点に加え残機が1機追加される 全14ステージのループ制。 評価点 パズル性のあるパターン攻略を考える楽しみがある。 各ステージでは、モンスターの卵の位置、孵化するタイミング、三種類の動きのモンスターがどこに配置されているかが決まっている。さらにステージ特有のギミックもある。 このため「ちゃっくん」がどう動き、どこで爆弾を仕掛け、どこで一旦待機し…といったパズル的なパターン攻略が可能。これを見出すのが本作の面白さ。 簡単な説明が表示された練習用の1面がある。1面が簡単なゲームというのは当時もあったが、トレーニング面と銘打っているのは珍しかった。 中間デモが豊富。 3ステージ毎にコミカルなデモが挟まれる。物語的になっており、最後の14面をクリアするとエンディングらしいデモもある。もっともループ制なのでまた戻るのだが。 問題点 パズルアクションゲームとしてはボリュームに乏しい。 アーケードゲームでは、このタイプのゲームでは30面~200面あるのが一般的だった。 パズルゲームは解法が見つかれば「終わり」であるため、当然ながら飽きも早く、現場でも早期撤去する店舗が多かった。 『フェアリーランドストーリー』『バブルボブル』では、この反省を生かしてアクション性を向上させ、約100面のボリュームになっている。 総評 アクションゲームでありながら、攻略がパズル的と独特の味があるゲーム。ただACではそれほどヒットしなかった。PC移植で再評価を受けた当時としては珍しいゲーム。 移植 ACではあまり出回らず、知名度をそれほど獲得できなかったが、PCでは移植度が非常に高いものが多く、当時の代表的なアクションゲームの一つとなった。 PC-8801版、X1版、FM-7版はPC特有のちらつきはあるものの、デモも含め移植レベルはかなり高い。ただ音源に関しては、スペック上完全な移植ではない。 一方その他の同時期の移植版は、マシンスペックの関係で様々な部分で劣化移植に留まっている(*7)。 『タイトーメモリーズ 下巻』(PS2、発売日:2005年8月25日)、『タイトーメモリーズ ポケット』(PSP、発売日:2006年1月5日) オムニバスソフト。『ちゃっくんぽっぷ』を収録。タイトーメモリーズ下巻はSG-1000版(1985年9月)以来約20年ぶりの家庭用ゲーム機への移植。 『タイトーマイルストーン』(Switch 開発協力:ハムスター 発売日:2022年2月24日) オムニバスソフト。『ちゃっくんぽっぷ』を収録。「アーケードアーカイブス」と同じフォーマットで開発されており、同年7月21日には単品でのDL販売が開始される事も発表され、同日にPS4版も配信開始となった。 アーケードアーカイブス版 上記の通りアーケードアーカイブスの1作品として、2022年7月21日にNintendo SwitchとPS4にて配信。日本語版のほか英語版も収録してある。 その他、2022年3月2日発売のミニアーケード筐体型ゲーム機『イーグレットツーミニ』に本作が収録されている他、マスコットキャラとしてちゃっくんをベースに頭のトサカをジョイスティックにした「スティックン」(*8)が登場している。 余談 タイトルの日本語表記は『ちゃっくんぽっぷ』『チャックンポップ』の両方が確認されている。 アーケード版の時点で、インストカードは英字の『Chack n Pop』に読み仮名『ちゃっくんぽっぷ』だが主人公の名前はカタカナの「チャックン」、しかしフライヤーでは『ちゃっくんぽっぷ』で主人公の名前は「ちゃっくん」、さらにライセンスシール表記は『チャックンポップ』、と表記ゆれが激しかった。 初期の移植作ではSG-1000版のみカタカナ、それ以外はひらがな表記を採用していた。 イーグレットツー ミニの開発時に再確認が行われた所、広報のえがっPより「どちらでもOK」ということだが、同ツイートにて「タイメモでひらがなにして怒られた」と話していた。 最終的には2021年6月に議論の末に「商標は『Chack n Pop』と英字表記で登録しているため、ひらがな・カタカナのどちらでも間違いではない」という公式方針で固まり、同時期のタイトーマイルストーンでは『ちゃっくんぽっぷ』表記、イーグレットツー ミニでは『チャックンポップ』表記をそれぞれ採用することになった。 この辺りは2022年7月のYouTube・第370回 アーケードアーカイバー ちゃっくんぽっぷスペシャル!でもこの問題に触れている。 2023年にはえがっPがツイートで「私達は先輩をリスペクトしているのでカタカナなんです」「正解はChack n Popという英語表記で登録してるので読みはカタカナ」と語っている。 販促用ポスターでネタバレ。エンディングまで載っている(悪い意味での)ご丁寧さ。 こちらも『フェアリーランドストーリー』『バブルボブル』では終盤面が「?」で隠されている。 本作の「ちゃっくん」「もんすた」「まいた」はその後、『バブルボブル』や『パズルボブル』にも登場し、これらのシリーズの人気から、以降は事実上は同シリーズのキャラクターとして扱われている。ちゃっくんは『バブルシンフォニー』のゲストキャラや、PS版『ぽっぷんぽっぷ』の隠しキャラ(2Pにミスちゃっくんも参戦)として出てくる他、中には『メガブラスト』で「金ピカのちゃっくんが中ボスとして登場する」というものまである。これら客演の多さからタイトーのマスコットキャラの代表格として扱われていたとも言えよう。 タイトーが自社のゲームキャラクターをマスコットとする画策はこのちゃっくんから本格的に始まり、ちゃっくん自身は後に『バブルボブル』及び『パズルボブル』の「バブルン」にその立ち位置を取って代わられた(*9)。後の2000年代にはマスコットの概念は消滅しかけていたが、最終的には2008年頃に『スペースインベーダー』がブランドロゴとなり、バブルンは着ぐるみやVTuberでの宣伝活動メインという扱いで落ち着くこととなる。 後に『フルスロットル』『チェイスH.Q.』『サイドバイサイド』『バトルギア』シリーズなどタイトーの歴代のレースゲームの大半を手がけた酒匂弘幸氏がタイトーに入社して最初に関わった作品である(*10)。
https://w.atwiki.jp/gc2nd/pages/92.html
モンスターメーカー 闇の竜騎士 【もんすたーめーかー やみのりゅうきし】 ジャンル ロールプレイングゲーム 発売機種 PCエンジン スーパーCD-ROM² 発売元 NECアベニュー 発売日 1994年3月30日 分類 演出に優れた作品闇の深い作品 概要 問題点 長所 感想 事実誤認による批判について 概要 NECアベニューからPCエンジンスーパーCD-ROM²向けに発売されたロールプレイングゲーム。 イラストレーター「九月姫」の代表作としても知られるカードゲーム「モンスタメーカー」シリーズのゲーム化作品の一つ。 同シリーズの舞台における最も古い時代を描いた作品。 フェルンドの村で拾われ育てられていた孤児の少女ライアは、ある日盗賊団の手引きをしたという濡れ衣から故郷を追われ、自身の出生の秘密を探す旅に出る。 システムはオーソドックスなパーティRPGを採用。シナリオが進むとタイトルにもあるようにモンスターを仲間にして使役したり、合体によって新しいモンスターを作成する事ができるようになる。 主人公はこの作品のために書き下ろした新キャラクターが作成され、当初は名前と性別の設定がない中性的キャラクターとされていたが後に変更され、ライアという名前と女性という設定に固定された。 開発中にはドラクエ方式のパーティキャラが並んで歩くフィールド画面も公開されていたが、製品版では主人公のみの表示になっている。 問題点 度重なる発売延期と未完結 開発当初から期待作として同機種専門誌でインタビュー記事が大きく取り上げられ、前人気投票では一位を含む上位の常連をキープし続けていたものの開発は難航、発売延期によって前人気のランクイン期間ばかり記録更新する状況に専門誌からも危惧の声が呈される状況になっていた。 最終的に販売形態を当初の予定から前後編に分割するという形で前編の発売にこぎつけたものの、不具合を多発してしまい、後編「神々の方舟」の発売は実現されなかった。 このためシナリオは伏線を引っ張った思わせぶりな所で唐突に終了してしまい、クリア時に作成される引継ぎ用のセーブデータが日の目を見ないまま放置される事になってしまった。 フリーズバグの多さ 多数のケースが存在するが、もっとも多い物として戦闘開始時に画面が暗転クラッシュしたり、敵選択のカーソルを動かすとゲームが停止する事が頻発する。 現在ではこの症例が発生する条件が解明されて概ね回避する攻略が可能にはなっているものの、特殊な知識がなければ高頻度で起こってしまう。 またソフトに「あるダンジョンをクリア前に入口から出る」とメモリ管理の問題から正常に進行できない旨の注意書きのメモが同梱されている。 前もって回避法が告知されてはいるものの、同ダンジョンは謎解きや攻略時間を含めて難易度もかなり高いため、拠点へ帰還できず一発クリアを要求される事で攻略の足枷になってしまっている。 戦闘に時間を要する エンカウント率は数十歩の歩数保証があるためそれほどではないものの、マップの広さや敵の能力の高さ、アニメーション演出が入る事により戦闘にかかる時間は長い。 逃走には敵を上回るステータスか、一品物の逃走率上昇魔法がないと能力の高い敵からは逃げられない。 戦力を維持するためには道中でも地道に敵を狩っていく事が望ましいものの、上記フリーズバグによって稼ぎが無駄になるリスクと背中合わせになってしまう。 レベルアップによる能力の成長量がランダム キャラクターによって成長幅が設定されているが、必要経験値は通常のRPGと同じくレベルごとに大きく上がっていくため、低い成長を引いた場合に稼ぎによって取り返す事の労力が大きい。 またステータスの影響量も大きく、攻撃と防御双方に関わる「強さ」、魔法の威力と成否に関わる「魔力」が不足していると戦闘がなかなか終わらなくなってしまい、戦闘効率が悪くなる悪循環になりやすい。 基本的なインターフェースの機能が不足している 店やセーブ施設に確認の選択肢がなく、ボタンを押した時点で決定となる。 レベルアップまでの必要経験値を確認できない。 仲間モンスターのステータス画面がない。リストで決定ボタンを押すと外すかどうかの選択のみ表示される。 合体はアイテム消費が必要にも関わらず合体結果表示がない。また合体結果は合体元と同じである事が多いなど、強化される合体が少ない。 仲間の自由度が低い 任意で加入する仲間が僅かにいる他は基本的にパーティ固定。同シリーズでは人間キャラクターを任意編成できる作品が多い事からも、本作は自由度が低いほうになる。 傭兵と記載されているキャラは素の能力が高めな代わりに装備変更ができず、火力を大きく上げる手段が限られてしまう。 また仲間モンスターも戦闘に入らないと呼び出せない事や行動を指示できずランダムに行動するなど安定した運用が難しい仕様になっている。 仲間になるモンスターも見た目で判別できず、勧誘可能なモンスターがラストより数個手前のダンジョンで打ち止めになるなど、有用な物を知っていないと活用が難しい。 移動の制限が厳しい 移動系の魔法がないため、拠点への帰還などは徒歩で戻る必要がある。 またシナリオが進むと前のマップへ戻れないため、有用な魔法などを買い逃してしまうと難易度に大きく影響する。 未実装の要素が多い 特に残念な要素として、人気キャラクターのディアーネが仲間になる所までストーリーが進まずにゲームが終了してしまう。 また本来ディアーネの装備品と思われる重装備系のアイテムが存在しているが、装備できるキャラクターが登場しない。 説明書に載っているアイテムや魔法の多くが未登場か敵専用。例えば「気絶(戦闘不能)」を戦闘中に回復させるアイテムや魔法は本編中で手に入らない。 長所 演出面の良さ グラフィックと音楽は美しく映像面の演出は非常によくできている。戦闘には全てアニメーションと背景が付き、原作の雰囲気を損ねない明るく鮮やかなタッチで描かれている。 会話は多くのシーンでベテラン声優による音声が収録され、音楽はほぼ全ての場面でCD音源による幻想的で美しい曲が奏でられるなど、いくつかの機種で展開されているモンスターメーカーシリーズで演出面に最もリソースを充てられているいる豪華な作りである事は間違いがない。 特にオープニングデモで流れるアニメーションと音楽は名作のそれにしか見えない風格があり、諸所の事情から完結できなかった事が非常に惜しまれる内容になっている。 アイテム周りのUI アイテムはアイコン付きで視認性や装備画面のレスポンスも良く新装備に更新する視覚的な楽しさは高い。 消費アイテムはFFシリーズのように無制限に持てる訳ではないものの、攻略に過不足ない個数をキャラクターの区別なく所持できる。 シナリオ 未完成に終わってしまったため未回収の伏線を多く残してしまったものの、種族間抗争を描いた設定のシリアスさや、先の気になる伏線の貼り方で映像音楽の演出と合わせて神秘性を感じさせる世界観を描いている。 一部の伏線は作中で回収されないものの、モンスターメーカー舞台の基礎設定にリンクしている物がある。 シナリオの進行がはっきりしているため、同シリーズの中では次の行き先が分からないといった状況は起こりにくい。 裏解法的な戦術 難易度自体はかなり高いものの、それを突破するための強力な戦法がいくつかある。 代表的な物は敵の行動を封じてしまう凍結や電撃魔法があり、魔力が上回ればボスにも効いてしまうため、成長が上手くいけば一気に難易度が下がる。 他に壊れ性能のアイテムとして、一定確率で敵を永続マヒにする追加効果がボスにも効いてしまう「炎の杖」、一品物ながら全ての敵に効く可能性があり、効くまで消費しない即死アイテムの「暗殺針」などがある。 ロードは短め 戦闘時間の長さに相殺されてしまっているが、画面切り替えのロード自体は背景やアニメーションが付いているCD-ROM²用作品としては短め。 裏技 シナリオ後半の気球が登場するシーンで、一画面ほど西に移動して戦闘して気球に戻ると形がバグり、乗ると本来戻れない序盤マップに戻る。 これを利用する事で後半加入した仲間への魔法買い直しやイベント繰り返しによる一部の仲間増殖、後半のモンスターを序盤の祭壇で合体する事で未発売の後編に出現予定だったと思われる本編未登場の高レベルモンスター(*1)を作れるなどの戦力補充や通常プレイで到達できないやりこみ要素が楽しめる。 感想 発売経緯やゲーム内容共に問題が山積しているため闇の深いゲームとして有名になってしまっている作品。 予備知識のないプレイでは敵の強さやフリーズバグでまともに進行する事も困難が予想される。 ただ仕様や攻略を理解してプレイすると演出や音楽の素晴らしさに加え、極まった攻略ややり込みの要素もあるため、他にない魅力がある作品でもある。 攻略サイト「ミスターXの野望」管理人やニコニコ動画にクリア実況動画を上げている投稿者は今作について問題点を認めつつも比較的肯定的な評価をしている。 事実誤認による批判について キャラクター設定について 一部サイトで本作のキャラクター設定が原作カードゲーム版モンスターメーカーと異なる事を批判として挙げている物が存在しているが、元々このシリーズは「スターシステム」と一般に呼ばれるキャラクターと設定を固定しない方式で展開しているため、これはシリーズの共通仕様であり本作側の問題ではない。 ゲームカタログに書かれたデマ ゲームカタログでは「パッソの塔」というダンジョンで攻略に必ず必須となる「壁の死角にある隠し階段」をノーヒントで理不尽な仕掛けなどと中傷していたが、これは完全なデマであり、実際には隣の見えている階段に入った位置から隠し階段の位置を推測できる「隠し階段の出口にあたる階段」が視認できる。 なお攻略に必須ではないアイテム部屋に繋がっているノーヒントの隠し階段は存在している。 名前 コメント すべてのコメントを見る 1994年 NECアベニュー PCエンジン モンスターメーカー ロールプレイングゲーム
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/5051.html
NAGE LIBRE ~静寂の水深~ 【なーじゅ りーぶる せいじゃくのすいしん】 ジャンル おさわがせ美少女シミュレーション(シミュレーションRPG) 対応機種 スーパーファミコン メディア 12MbitROMカートリッジ 発売元 バリエ 開発元 バリエTeam N.G.X 発売日 1995年2月24日 定価 9,800円(税抜) 判定 なし ポイント 着せ替え系萌えゲーSFCの萌えゲーとしてはなかなかの出来工夫は多いがゲーム自体は単調♪ハッピバースデーぼーくー♪ 概要 ストーリー 特徴 評価点 賛否両論点 問題点 総評 その後の展開 余談 概要 戦闘にカードバトルを採用したシミュレーションRPG。 主人公サイドは女子高生5人、敵も女の子ばかりといういかにもな萌えゲーで、後述する通り着せ替えシステムが見所。 もっともSFCでこういったゲームはあまり数はなく、『セーラームーン』などの版権物でないオリジナルの作品でこの手のものは珍しかった。 タイトルの「NAGE LIBRE」(ナージュ・リーブル)はフランス語で(水泳の)「自由形」の意。 「自由形」とゲーム内容の接点は全くなく、タイトルの意図は不明。 ストーリー 遠くの世界で……声が響く…… 「この世界を全て私の物に……心に闇を持つものを集めて……」 惟(ゆい)・嶺子(りょうこ)・舞・彩香の4人は、それぞれ学校内で、または登校中にふわっとした奇妙な感覚に襲われる。 気にせず登校してきた惟だが、なぜか学校が静まり返っており、見知らぬ学生が惟に襲いかかってきた。 嶺子と合流した惟は、いつのまにか彼女たちが異世界に迷い込んでしまったことに気付くのだった。 特徴 =ゲーム進行= ステージ制で、ステージ→会話デモ→ステージ→会話デモ→……の繰り返し。 会話デモは基本的に2頭身ドットキャラで進行。たまにバストアップのキャラグラフィックも入る。 エンディングで表示されるものを除き、一枚絵などはない。 各ステージでは一般的なシミュレーションRPGと同様に各キャラクターを動かし、隣接したキャラクターに戦闘を仕掛けられる。戦闘については後述。 行動は、各キャラの素早さに応じて行動ゲージが溜まりきった順。味方の行動ゲージは画面右下に表示される。 味方ターン・相手ターンの区別はなく、ゲージが溜まったキャラから敵味方関係なく即座に行動できる。 キャラクターや移動するマスによる、移動力の差はない。誰がどこからどこへ移動する場合でも、移動可能マス数は6で固定。 味方キャラクターは、行動する代わりに「休息」が可能。休息中はゲージが溜まったまま一切動けないが、徐々にHPが回復する。 休息は、敵に戦闘を仕掛けられるか、味方の「ポケベル」コマンド(時代を感じる)で解除。ゲージは溜まったままなので、起こした味方との連続攻撃もできる。 基本的にはステージ奥にいるボスの打倒、もしくは敵全滅がクリア条件。特定の地点到達などのクリア目標も少しだがある。 ただし、パラメータ成長の関係上、ボスのみを倒せばクリアのステージでも敵は全滅させた方がよい。 味方キャラが全滅するとゲームオーバー。キャラが負けて戦線離脱してもクリア時の成長処理などは行われ、ペナルティはない。 行動ゲージの溜まる(ターンが回る)速度は、それぞれのキャラの早さのステータスのほか、そのキャラが立っているマスによっても変わる。 日陰や物陰などは速く、地面が固い場所や進みづらそうな場所は遅くなる傾向にある。 そのほか、立っていると徐々に回復するマスや、特定の服装を着ていると溜まりが速くなる場所もある。各マスの詳細は行動前に確認可能。 ステージ開始前には、各キャラクターに「バスケ部」「テニス部」といった「部活動」を設定できる。 これはいわゆる属性にあたる要素であり、各部活に「この部活に強く、この部活に弱い」という相性が存在する。 最初は、相性の存在しない「一般生徒」しか選べない。他の部活は、ステージ中のイベントなどで徐々に追加される。 ちなみに、作中では「天敵マングースシステム」という大層な?名前が付けられている。 ステージ開始前には「ショップ」で買い物もできる。CHGカードを引いた際に使用可能なカードを一人最大5枚購入可能。強力なカードほど高価。売り買いが同額でできるので、気軽に購入が可能。 キャラクターの成長によるパラメータアップは、ステージクリア後に行われる。 各キャラが戦闘でどういうカードを使ったかによって、成長の方向性が変わるようになっている。 =戦闘= 戦闘では敵味方ともに5枚のカードがランダムに配られ、それを1枚ずつ出し合ってそれぞれの行動を行う。 カードは基本的には攻撃・防御・回復の3種。敵の所持カードを見ることはできない。 各カードには2つの数字(各1~15)と「誕生石」がランダムに設定されており、数字はそれぞれ「威力」と「発動スピード」を指す。 誕生石については、ゲーム開始時に各キャラの誕生日を設定しており、それに対応した誕生石と同じカードを使った場合、効果が強力になる。敵にも誕生石があってときどき強力な行動をしてくるので注意。 3種の基本カードのほか、頻度は下がるが逃走カード・超必殺技カード・コスチュームカード・CHGカードなどのサブカードも流れてくる。 逃走は、この逃走カードでのみ行える。サブカードには数字や誕生石は設定されていない。 たまに流れてくるコスチュームカードを選択することで、1ターン消費して別の服装に「着替える」ことができる。 服装は「夏服(制服)」「冬服(制服)」「体操着」「水着(スク水)」「コート」の5種。服装はそのステージの間引き継がれる。 着替えることで戦闘グラフィック(立ち絵のみ)とステータスが変わる。薄着ほど攻撃力が上がり、防御力が下がる傾向にあり、逆もしかり。 敵も、雑魚敵はみんな着替える(ボスキャラは着替えない)。もちろん、同様にグラフィックも変わる。 ステージ開始時の服装は、主人公側はほとんどの場合夏服で固定。敵はそれぞれで異なる。 プールのステージでは敵味方全員水着スタートだったり、雪山のステージでは殆どの敵がコートだったりと芸は細かい。 戦闘中はこれを繰り返す。どちらかのHPがなくなるか、6ターン経過した時点で戦闘終了。戦闘終了時にはお互いのHPが少し回復する。 カードは常に手札5枚になるようにターンごとにランダムに補充される。戦闘が終わってもそのステージ中カードは引き継がれる。 その他のダメージ補正について。 戦闘では、攻撃を仕掛けた側に若干だがプラスのダメージ補正がかかる。 味方キャラ同士がマップ上で近くにいると、それによってもダメージ補正がかかる。 評価点 多数の可愛いキャラが揃っており、色々な女の子が動くのを見るだけでも見ごたえがある。 主人公サイドは茶髪ポニーテール元気系、金髪お嬢様、ピンクツインテロリ、紫髪エセ不良少女、茶髪メガネ気弱と5者5様。 雑魚敵も、残念ながら顔は一緒なのだが髪色・髪型は数種あり、全員に名前がフルネームで設定されており、戦闘グラフィックも各衣装につき4~6種類ほど+色違いのバリエーションがある。 ボスは、衣装変更こそないもののナースだったりバニーガールだったりレースクイーンだったりと色々揃っている。 グラフィックのレベルも、当時の萌え系としてはやや高め。 一番の見どころは、やはり戦闘中の全身立ち絵だろう。画面の縦幅の3/4ほどを大きく使っている。 上記のように雑魚のパターンは限られるものの、それを除いてポーズなどの使い回しはなし。キャラか衣装が変われば違う立ち絵である。 着替えの際にはカーテンが降りてきて、シルエットと共に「ファサッ」と衣擦れの音がする。それほど凝った演出ではないが、少々ドキドキする。 バストアップイラストではちゃんと目の瞬きをする。 同時期の『ときめきメモリアル』でさえ、瞬きを採用したのは本作より後のPS版からである。この時代としては頑張っている方だろう。 部活は戦闘時の立ち絵には影響しないが、攻撃時に表示されるチビキャラの衣装や攻撃グラフィックが変わる。 バスケ部ならバスケットボールを投げ、オカルト部なら杖から光球を飛ばし、漫画部なら三角定規を投げつける、とバリエーション豊か。 特定の雑魚に戦闘前の会話があったり、特定のマスに何らかのイベントがあったりする。 主人公サイドのキャラそれぞれにコメントが用意されていることも少なくない。 別々のステージにバラバラに隠されている玉を全て集めることで、大幅にパワーアップするといった隠し要素もある。 ゲームの難易度はややぬるめだが、クリア後にはエクストラステージとして、今までのボスが集結した難易度の高い隠しステージを遊べる。 高濱祐輔氏らによるBGMの質は高めで、聞いて損はない。 全体的に、女子高生ばかりの萌えゲーとは思えぬ恰好いい曲が多い。戦闘曲はアップテンポの盛り上がるものが多く、フィールドの曲でもテンションが上がる。 雑魚戦に3曲、ボス戦に3曲、フィールドに7曲と、バリエーションの面でもなかなか悪くない。 賛否両論点 ストーリーは正統派だが道中の会話はギャグ寄り。 とは言え、期待し過ぎなければところどころでクスッと出来る程度の面白さはある。少々ボケのセンスは古いが。 問題点 ボスにはチビキャラの専用グラフィックがない。 萌え要素的には隙の少ないゲームだけに残念。 ゲーム全体の流れに変化が少なく、途中でダレやすい。 戦闘がカードで行われる関係上、どうしても運ゲーである。戦闘内容もただ殴ったり回復したりだけで底が浅い。 5枚の手札から何を選ぶか、フィールドで敵をどのようにおびき寄せるかといった若干の戦略性はあるが、ゲームの戦略要素として基本レベルの域は出ていない。 システムは多数あるもののどれもパラメータの変動程度に留まっており、着替えを除いて基本的に存在が地味。 戦闘画面に敵味方の「誕生石」が表示されるが、誕生石は「自分のカードが自分の誕生石か否か」だけが影響するので敵の誕生石を気にする必要は無い。自分の誕生石のカードも光るので見る必要がない。雰囲気要素であるだけなのにややこしく見えてしまう。 ステージマップにそこそこ広いものが多く、地形が複雑でなかなか敵の元に進めずイライラさせられることも結構ある。 演出の関係で1ターンが長い関係上、戦闘のテンポもあまり良くない。 部活システムがあまり有効に機能していない。 部活を変更できるのはステージ開始前だけで、ステージ中には変えられない。 ステージ開始前に雑魚敵がどういう部活に属しているかも当然見られないので、効率を追求するなら確認してからのリセットが必要になる。 リセットが嫌ならば部活は弱点の少ない部活を中心にバランス良く振り分けておいたり、相性を気にしないで良い「一般生徒」で戦うことになる。 一般的なRPGの「属性」と違い、「どの部活がどの部活に強いか」という点が直感的に理解できないため非常にわかりにくい。 よって、実際の利用は説明書などで相性を確認しながら、苦手な部活の敵には突っ込ませず違うキャラで戦う、という程度が関の山である。 あとはコンティニューや2周目プレイの際であれば、部活を有利なものにある程度変更できる。 総評 本作一番のキモである「可愛い女の子が着替えしながら戦う」という点は十分頑張っており、他にも評価できる点は多い。 だが、いかんせんゲーム自体が結構単調な出来で、システムはいくつも揃えているもののゲーム性はあまり高いとは言えない。 マイナーメーカー故かシステムがこなれておらず(*1)、地力はあるのに肝心な部分で力及ばなかった感のある作品である。 当時としてはだが萌えゲーとして光るものはあるので、ストーリーやシステム上の変化には大きな期待を寄せず、女の子たちを愛でながら進められるなら遊ぶ価値はある。 難易度自体はさほど高くはないので、着せ替えやキャラの動きを楽しんでいればいずれはエンディングに辿りつく。 その後の展開 プレイステーションにて、リメイク半分の続編『NAGE LIBRE ~螺旋の相剋~』が発売。 キャラクターは一新されており、別の物語となっている(*2)。 しかし、萌えゲーとしては致命的にひどいグラフィックで全てが台無し。本作も崩れている部分はあるが、この続編とは比べるまでもないレベル。 全体マップがなくなって画面が見づらくなったり、立体化によってテンポがさらに悪化していたりとゲームとして劣化している部分もいくらかある。 デッサンの歪んだ女の子達より、作中に出てくる西郷隆盛像のほうがよほど作りこまれているのには苦笑を禁じ得ない。 余談 敵キャラである生徒の名前は多くあるが、名字は『ときめきメモリアル』のキャラをほぼ網羅している。「朝比奈」や「清川」や「虹野」… また下の名前も多くある中で一部はときめきメモリアルのキャラだったり、当時有名な声優の方の下の名前が使われていることもある。 特徴的な名前が目立ち、すぐわかるので観察してみるのも一興。 5人のキャラの誕生日を設定する際に、それぞれ特定の月日を入力することで発生する3つの裏技があるのだが……。 1つ目は周回プレイ時限定で「引いてくるカードが全て誕生石になる」という公式チートが行えるもので、2つ目はその場で個別キャラ紹介が見られるもの。ここまではいいのだが、問題は3つ目。 + 3つ目の裏技 全員の誕生日を「11月25日」にしてゲームを開始すると、スキンヘッドの兄ちゃんのリアルなドット画像が出てくる。しかもプレイヤーを睨み付けている。 「ダメだよ(ハート)5人全員同じ誕生日にしちゃ♪」と注意のメッセージが出た後、「しかもこの日は、ぼくの誕生日なの(ハート)」などと、ハートマークを多用した文章で聞いてもいないことを喋り始める。・・・あなた誰?(MAP&BATTLE BG DESIGINのスタッフらしい) 終いには「♪ハッピバースデートゥーミー♪♪ハッピバースデートゥーミー♪♪ハッピバースデーぼーくー♪」という自分のための誕生日ソングをエンドレスで歌い始める。(実際はエンドレスではなく、我慢して見続けていると「ゴメンなさい!!リセットしてね!!」とメッセージが出て終わるのだが) スタッフの誰かがこっそり遊び心で入れたのだろう。11月25日にもし覚えていたら、ヒマならこの人の誕生日を祝ってあげよう。 2003年に頒布されたスタッフの座談会を書き起こした同人誌「ナージュリーブル公式スタッフ監修突発本」によるとマスターアップ前日、ソフトのデータを圧縮したところ1M程の空き容量が生まれ、その隙間にグラフィック、戦闘画面担当のスタッフS氏が自身の免許証の写真をスキャンして取り込んだ画像を入れ、プロデューサーのU氏がテキストを打ち込んだとのこと。この同人誌は2021年よりDLsiteなどで電子書籍として復刻販売されている。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/710.html
ドリームミックスTV ワールドファイターズ 【どりーむみっくすてぃーゔぃー わーるどふぁいたーず】 ジャンル はちゃめちゃ対戦アクション 対応機種 プレイステーション2ニンテンドーゲームキューブ メディア 【PS2】DVD-ROM 1枚【GC】GC用8cm光ディスク 1枚 発売元 ハドソン 開発元 ビットステップ 発売日 2003年12月18日 定価 6,800円(税別) レーティング CERO 全年齢対象 廉価版 ハドソン・ザ・ベスト2005年3月31日/3,800円(税別) 判定 なし ポイント コナミ・ハドソン・タカラによる『スマブラ』ハドソン贔屓の宣伝3社共同なのにガッカリな出来キャラの魅力や演出面で光る部分もある 概要 基本システム 参戦キャラクター一覧 問題点 評価点 総評 余談 概要 ハドソン発売、コナミ・タカラ・ハドソンの3社共同製作作品。 3社のキャラクターが架空のテレビ局「ドリームミックスTV」の格闘バラエティー番組「ワールドファイターズ」に出場し、対戦するという設定の対戦アクション。 この3社のクロスオーバーとなった理由は、当時コナミがハドソンとタカラを子会社として傘下に入れていたため。 コナミのパワプロくんやツインビー、タカラのリカちゃんやコンボイ、ハドソンのボンバーマンや高橋名人など。 3社の人気キャラ達が最大4人で戦う、任天堂の『スマブラ』に類似した形式の対戦アクションゲームとなっている。 基本システム 操作 ※ボタンはPS2版/GC版 キャラクターは方向キー/十字ボタンまたは左スティック/コントロールスティックを使用して左右に移動できる。 ジャンプは×ボタン/Aボタン。ジャンプした後、足場やパイプなどのようなものに重なって上方向とジャンプボタンを同時押しするとぶら下がりが行える。 通常攻撃は□ボタン/Bボタン。地上で方向キー/十字ボタンを組み合わせずに攻撃ボタンを押すと弱攻撃となり、3回まで連打することで、自動的に弱コンボ攻撃となる。 方向キー/十字ボタンを前に入れながら攻撃すると強攻撃、上方向では上攻撃に変化し、相手を吹っ飛ばせる。空中では方向キー/十字ボタン上下と組み合わせることで3種類の方向を使い分けて攻撃を出すことができる。 キャラクター毎の必殺技は○ボタン/Xボタンで発動する。キャラクターによっては方向キー/十字ボタンを前または上に入れると技が変化する。また、ボタンを押し続けることで技を溜めることが可能なキャラクターもいる。空中でも発動でき、ぶら下がり状態の時には技の内容が変わるキャラクターも存在する。 掴みは相手に近付いて△ボタン/Yボタンを押すと相手を掴む。その後に攻撃ボタンか掴みボタンを押すと相手を投げ飛ばすことができる。また、一部のキャラクターは掴み時専用のキャラ技も存在している。 LRボタンのどれかを押すとガードが発動する。ガード中の移動はできず、つかみ攻撃に対しては無効。空中では1回だけ一瞬だけ全方向にガードすることができる。また、吹っ飛ばされているときにガードを行うと空中で受け身を取る。 ここまで見ればわかるが、基本操作はかなり『スマブラ』に近い。任天堂ハードで出せたのが不思議なくらい。 ルール 相手を殴ると飛び出すライフを集めていく。 画面下に表示されているゲージが表示され、EMPTYとキャラの顔が重なるとそのキャラのライフが0という扱いになり、キャラの頭上に「ピンチ」が表示されるようになる。この状態でさらに攻撃を食らうとキャラ魂を放出し、体が小さくなってしまう。これを相手に取られると負けになるが、やられる前に自分で回収すれば復活できる。キャラ魂を取られずに最後まで生き残ったキャラクターが勝利。 ワールドファイターズ 1人用モード。架空の番組「ワールドファイターズ」で自分の選んだキャラクターを優勝させるのが目的のモード。ステージ7まであり、通常は1対1の対決だが、ステージ3とステージ5は2人、ステージ6は3人を同時に相手することになる。登場順はキャラクターによって固定。クリアするとそれまでの視聴率によってランク評価が行われ、その結果次第で隠し要素が解禁されていく。 このモードには視聴率という概念が存在する。試合開始時は20%だが、攻撃を当てたりライフを取ると上昇し、何もしないと下がっていく。視聴率が0%まで下がるとその時点で強制的に負けになってしまう。 ボンバーマンシリーズの悪役であるムジョー(*1)がメイン司会を、本作オリジナルキャラである女子アナのハルナがサブ司会を務めている。 キャラ魂サバイバル 対戦用モード。プレイ人数やキャラクター、ステージ、試合本数、ハンデなどを自由に選んで対戦可能。 キャラバン ミニゲーム集。8種類のゲームでタイムアタックやハイスコアアタックを行える。 ライブラリー 登場キャラクターのプロフィールや作品の歴史などを見ることができる。前述のワールドファイターズモードをクリアすると情報が埋まっていく。 参戦キャラクター一覧 + 参戦キャラクター一覧(隠しキャラクターを含む) キャラクター名 出典 声優 ハドソン ボンバーマン ボンバーマン 金田朋子(*2) 桃太郎 桃太郎伝説 小松理賀 ユーゴ BLOODY ROAR 石川英郎 高橋名人 高橋名人の冒険島 高橋利幸 卍丸(隠しキャラ) 天外魔境II 卍MARU 伊倉一恵 貧乏神(隠しキャラ) 桃太郎伝説 高戸靖広 ムジョー(CPU専用ボス) サターンボンバーマン 石井康嗣 コナミ パワプロくん 実況パワフルプロ野球 河路直樹(実況) シモン・ベルモンド 悪魔城ドラキュラ(*3) 石川英郎 ツインビー ツインビー(*4) 田中真弓 ソリッド・スネーク(隠しキャラ) メタルギア 大塚明夫 モアイ(隠しキャラ) グラディウス 増谷康紀 タカラ リカちゃん リカちゃん人形(玩具)(*5) 松本美和 コンボイ トランスフォーマー(玩具・アニメ)(*6) 玄田哲章 木ノ宮タカオ ベイブレード(玩具・アニメ)(*7) くまいもとこ ミクロマン ミクロマン(玩具)(*8) 野島健児 メガトロン(隠しキャラ) トランスフォーマー(玩具・アニメ) 加藤精三 アスカ(隠しキャラ) クールガール(玩具)(*9) 冬馬由美 問題点 バトル関連 逃げが強い。 勝敗を決めるのは体力にあたるコイン型のハートという関係上、ひたすらコインだけゲットしていれば一番になれてしまう。 使えるキャラは隠しを含め総勢17キャラ(デフォルト11+隠し6、その他使用不可のCPU専用ボス1)。 キャラ数だけ見れば普通の対戦ゲーム相応に見えるが、1メーカーにつき5~6人くらいしか参戦していない。しかもコナミ枠だけ他より1体少ない。どのメーカーも他に参戦できそうなキャラは色々いるだけにもったいない。 技がかなり少ない。必殺技はほとんどのキャラが実質1種類のみ。レバー入れや、地上・空中・ぶら下がり状態で技の内容が一部変化するキャラも居るものの、バリエーションは非常に乏しい。 『ブラッディロア』のユーゴは格ゲー出身にもかかわらず技がかなり少なくなっており、原典と全く異なる仕様になってしまっている。 原作は「獣化格闘」で人間の姿と狼の姿を切り替えて戦っていたのだが、本作では常に狼姿のままであり、しかも原作とは違いほぼ突進技メインで戦うので、まるで同じ人狼キャラである『ヴァンパイア』のガロンの劣化版のような感じになっている。 常に狼姿で戦っている関係上、人間時の姿は勝利・敗北ポーズや勝利メッセージ画面程度しか登場しないため、声優は原作と同じなのだが試合中は狼の鳴き声のSEが中心であり、本作ではまともなボイスを聞く機会がほとんど無い。 ステージは単調なものが目立つ。 足場だけのステージが多い他、唯一ギミックが多いラスボス戦ステージは対戦で選べない。 悪魔城とボンバーマンと高橋名人のステージに登場する敵はただ飛んできたり投げに使われる程度。敵自体のダメージはほんのわずか。一応ボンバーマンのステージの敵は厄介だが、他のステージの敵は基本的に空気。 トランスフォーマーのステージであるデストロン基地においては合体兵士デバスター(*10)がステージ中央に大きく配置されているが単なる置物となってしまっている。 リカちゃんハウスや桃太郎電鉄ステージには投げられる武器として卵があるのだが、ダメージが低く大して役に立たない。 シェル連絡橋と浮遊大陸のステージギミックは凝っており、途中でボスが出現して画面全体に攻撃してきたりする。他のステージにも分けてほしいところ。 ちなみに『ブラッディロア』の原作再現ステージはなく、アスカ等と共通で汎用のビル街風オリジナルステージになっている。クールガールはステージの出しようがないのでまだわかるがこっちは…。『ブラロア』原作の開発元がハドソンではなくエイティングだった事による関係だろうか。 ただし再現ではないもののステージ自体はイメージを壊している訳ではない。 対戦中、時たま発生する強風や停電などのハプニングはたいして影響がない。 対戦時に人数が足りない場合はCPUを参戦させられるが、CPUが使うキャラクターは勝手にランダム決定され、自由に選ぶことはできない。 しかも、CPUの思考ルーチンが微妙。 対戦時、他のキャラクターが2体以上いる中で負けるとちびキャラ状態になりそのままプレイできる。このときは通常攻撃しか出せず、すぐ吹っ飛んでしまう。 負けても引き続き参加できるシステム自体は悪くない。せめてチームバトルを導入し、そこ特有のシステムだったらまだ良かっただろう。 なお、一人用のワールドファイターズではプレイヤーが敗北した時点で試合終了となる。 アイテムが3種類しかなく、どれも卵型のアイテム。 ゲームバランスも悪い。 特にリカちゃんが強すぎるのが問題。これは主観ではなく、公式で言われていること。 可憐な女の子キャラなので戦闘には不向きなタイプかと思いきや、離れている場所で踊ると指定の範囲にいるキャラのライフを吸収できるという恐ろしい技を持っている。 ワールドファイターズ(1人用モード) ストーリー(?)もエンディングも全キャラ共通。誰を使ってクリアしようが話は全く変わらない。 挿入されるストーリームービーにおいても、ギャグのセンスが少々滑り気味の内容であり、司会のハルナによるムジョーへの弄りが過剰で、まるで虐めているようにも見えてしまっている。中には「番組終わっちゃうかも…」「ハルナ初出演だったのに、いきなり番組打ち切りなんて~」のような自虐ネタのようなものまである。 特殊な試合の際にはハルナが「次の試合は…なんと2人相手に闘います!」「次はなななんと3人を相手にしてもらいます!」などと大げさに発表するが、『スマブラ』は初代から既に「2vs2」「1vs3」「軍団」といったチーム戦のパターン、「ジャイアント」「メタル」などの敵のバリエーションがあったのでそこまで勿体ぶる事でもない。 ストーリーでのラスボスもムジョーが担当するが、これも無理矢理戦わされているだけで、ハルナからは謝罪も何もない。 ちなみにハルナの声優はアニメ『ボンバーマンジェッターズ』のヒロイン・シャウト(*11)と同じ。「素直にシャウトを出せばよかったのでは?」という意見もある(*12)。 視聴率という概念があり、これが0%になると即ゲームオーバー。もっとも、視聴率でゲームオーバーになる事はほぼ無いと思われるが。また、敵キャラを休みなく順調にボコボコにすると100%に到達する。朝6時(*13)のチャチな格闘番組で視聴率100%とは、よほど見るものがないのだろうか。 クリアしてエンディングが流れた後に視聴率の合計で評価が出る。Aランクを取らないとライブラリーが埋まらないため、またやる羽目になる。 Aランク評価を取るためにはクリア時の平均視聴率を高い状態で維持するか、もしくは一度でも最高視聴率を100%にすることが必要。どちらかというと後者の条件の方が楽ではあるが、視聴率を稼ぐのがやや難しいキャラクターも居る。 その他 「ライブラリー」は、キャラクター等は小さな画像が数枚(キャラによっては1枚だけ)載っているのみで、後はそのキャラの出典の情報や歴史などが簡素に記載されているだけなのであまりぱっとしない。 前述通りライブラリーを埋めるにはAランク評価クリアが全キャラ分必要なのだが、苦労した結果にしてはあまりにも簡素。 高橋名人の画像はゲームキャラ版ではなく本人の実写画像1枚のみが使用されている。他のキャラは複数枚の画像が用意されているものもあるので、ゲーム版の名人のイラストもあれば良かったのだが…。 『冒険島』シリーズのパッケージなどイラストは『ファミ通』表紙で知られるイラストレーターの松下進氏が手掛けており、使用するにあたっておそらく版権料がかかるためこうなったと思われる(*14)。 司会のハルナの紹介はあるのにラスボスのムジョーの紹介はなぜか無い。彼の出る最終ステージの紹介だけ。 「キャラバン」は指定されたキャラでタイムアタックとハイスコア制のミニゲームを遊ぶのだが、本当におまけのようなショボい出来(ステージもそのまま使い回し)。1つのゲームをクリアすると次のゲームが出現するシステムなため、一回でもつまるゲームがでるとそこで止まってしまう。 そして、全部クリアしても特に何もない。 評価点 キャラクター選抜は、3社合同だけに(少しマニアックではあるが)夢の競演らしさがある。リカちゃんやパワプロくんが一緒に戦うゲームはこれだけだろう。 リカちゃんは流石に格闘させることには抵抗があったためか、戦わずに踊っているという設定になっている。 トランスフォーマーは版権の複雑さ故か『スーパーロボット大戦シリーズ』に現時点でも未参戦であり、コラボゲームへの出場は非常に貴重。 パワプロくんはなぜかバットではなくハリセンを振り回す。流石にバットやボールで他キャラを攻撃させるのはまずかったのだろうか。 『実況パワフルプロ野球 サクセススペシャル』などでも、戦う際に野球道具を使わない主旨の発言をしている(ダン&ジョン高校)ので原作準拠ではある。ただ、サブシリーズでは度々喧嘩や戦闘用の武器として使われてはいたが。 貧乏神は原典の『桃太郎伝説』からの登場になっているが、現在ではある意味本家より有名な『桃太郎電鉄』にちなんだ技も持っている。 コンボイがトレーラーに変身して生身の人間を轢き逃げ(*15)したり、タカオがベイブレードを人に向けて撃ったり、『グラディウス』からの参戦キャラがなぜかモアイだったりと、見た目だけならバカゲー臭くもある。 キャラクターの動きや技も(前述のように技が極端に少ないのを除けば)原作を意識したものでイメージを壊していない。 モアイは原作同様に口からイオンリングを発射するほか天井にぶら下がると張り付いて逆さまになる、シモンの技がクロス(十字架)を飛ばすものになってる、ボンバーマンはボムを溜めることで巨大化していき爆風の範囲が拡大する、ツインビーのベル攻撃はランダムで出る色によって効果が変わる、など。 キャラクターのカラーはそれぞれ4色あるのだが、キャラによっては衣装の変化がかなり凝っている。 スネークはプリスキンやタキシードを着用可能。スマブラは基本的に同一衣装のカラー違いなので、この点はこの作品ならではの長所である。 またコンボイは初代玩具の流用元である「ダイアクロン」シリーズを連想させる青いカラー(*16)もあり玩具関連の事情を知るファンをニヤリとさせる面も。 声優陣はオリジナル版を尊重した豪華メンバー。 高橋名人の声優は、高橋名人本人である。 パワプロくんは行動のたびに、『実況パワフルプロ野球』でも当時実況を担当していた河路直樹アナウンサーによって、いちいち行動を実況してもらえるという凝った作り。 例えばジャンプすれば「ジャンプしたっ!!」と、そんなことを実況するのかということを逐次プレイヤーに伝えてくれる。シュールだが大変ユニークで、キャラのイメージを壊さない(*17)良いアイデアであると言えよう。 ボンバーマンのCVである金田氏は『ボンバーマンジェッターズ』準拠。デザインが『ジェッターズ』ではなく旧デザイン寄りになっているためやや違和感があるが、無関係な声優ではない。敵役のムジョーも『ジェッターズ』と同様。 コンボイ役には初代アニメの声優玄田哲章氏を起用。さらに本作ではメガトロン役として加藤精三氏を呼んでいる。 玄田氏は本作の後、実写版のスタートをきっかけに、トランスフォーマーに再度多く関わることになったが、当時は再演の機会自体が大変貴重だった。アニメ版のゲーム化もなされているがキャストの豪華さ故に吹き替え版キャストが再集合する機会は滅多になかったのである。 加藤氏はアニメ放送後にメガトロンを演じる機会がほとんどなかったため、あまり知られていないが本作は貴重な再演例の1つだったりする(*18)。また、氏が生前にメガトロンをまともに演じた作品は、本作が最後である(*19)ため、実はファンにとっては貴重。 シモン・ベルモンドに初めて声が付いた。本作を除くとオールスターゲームかつキャラデザの独自性が強すぎる『悪魔城ドラキュラジャッジメント』と時系列がリセットされた『キャッスルヴァニア LordofShadow 宿命の魔鏡』そしてスマブラ参戦前後にリリースされた『Grimoire of Souls』(*20)のみである。 悪魔城シリーズを代表するキャラクターでゲスト参戦した作品も多いが、FC仕様で参戦(『白夜』『HoD』)やそもそも声が付かない類のゲーム(FC時代の作品や『pop n music』など)も多く、後のパチスロでもラルフ・ベルモンドに出番を取られ、声が付く機会が異様に少なかった。 上記の『ジャッジメント』『宿命の魔境』はキャラデザや設定など独自性があまりにも強すぎるため、「原作悪魔城にもっとも近い声付きのシモン」は本作と『Grimoire of Souls』である。ただ本作のシモンも年代記仕様だが。 対戦用モード「キャラ魂サバイバル」ではこれらの各キャラがバトル終了後にきちんとボイス&字幕つきで名台詞を言ってくれる。これについては『スマブラ』では無かった仕様である。 勝ち台詞は数種類用意されており、試合の結果(辛勝など)に応じて特定状況でしか見られないものもある。 もっとも、ここくらいしかまともに喋るところがないのだが。しかも1人用モード「ワールドファイターズ」では勝利ポーズが視聴率表示画面になっているため勝ち台詞は見られない。 ステージ背景も、見た目や演出は中々凝っている。 例えば『グラディウスII』出典の人工太陽ステージは床が原作ゲームのようなパワーアップゲージになっていたり、『メタルギアソリッド2』出典のシェル連絡橋はハリアーIIが襲来したりとなかなかの凝りよう。リカちゃんハウス内で大乱闘できるシュールな光景が見られるゲームもそうそうないだろう。キャラクターが参戦していない『こえだちゃん』の木のおうちや『スターソルジャー』の浮遊大陸もある。 ユーゴなどは原作ではなくオリジナルのステージだが、再現ではないもののステージ自体はイメージを壊しておらず、ユーゴやアスカの雰囲気にはマッチしている。 ステージBGMは原作ゲームの音楽をきっちり採用しており、アレンジのセンスが良く聴ける代物となっている。タカラ勢はオリジナルBGMの他に原作のテレビCMのフレーズを盛り込んだBGMが採用されている。 オリジナルBGMについてもアレンジ曲に比べて遜色無い出来で、前述したユーゴなどは原作のBGMが採用されていないが雰囲気を壊していない。 それだけに、肝心のキャラ性能やステージギミックが手抜きなのは惜しまれる。 モードの1つ「キャラバン」とはかつてハドソンが行っていた全国規模のゲーム大会から取られており、当時を知るハドソンファンには感慨深い。内容はともかく。 総評 当時の有名ゲームメーカー3社の共同開発による、新旧様々なキャラクターが垣根を越えて入り乱れる内容は非常に魅力的ではある。 しかし肝心のゲーム内容は、普通に遊べはするものの、ステージギミックや技構成に手抜きが目立つ。 演出面で上を行く点がないわけではないが、「『スマブラ』の劣化パクリ」という前評判を覆すには程遠い出来となってしまった。 「素材自体はいいものが揃っていたのに肝心の料理人が下手だった」という感じの、かなり惜しい作品といえる。 余談 後にタカラはコナミグループを外れてトミーと合併しタカラトミーとなり、ハドソンはコナミに吸収されて会社自体が消滅した。 このため、『ボンバーマン』など本作に登場するハドソンの看板タイトルの多くが現在はコナミから発売されている。 「TV番組」という設定になぞらえ、タイトル画面でしばらく放置すると提供会社の名前が表示されるのだが、「この番組は、ハドソンの提供でお送りします!」というボイスと共に「提供 ハドソン」の文字が表示されるが、コナミとタカラは記載されない。 ちなみに発売元がハドソンであるためか、ゲーム内のメニューもボンバーマンのイラストなど明らかにハドソンメイン。むしろ「ハドソンのゲームにコナミとタカラのキャラが参戦」と言った方が近いかもしれない。 さらに、説明書の商品宣伝も全てハドソンのゲームのみで、コナミ・タカラの商品の宣伝は一切無し。ついでに、この商品宣伝に隠しキャラの卍丸が出演している『天外魔境II』の宣伝がある。 ゲーム購入の抽選プレゼントで当たる時計はゲームと全く無関係のデザインとなっている。 なお、送って当たる商品は液晶テレビ5名にゲームソフト100本とかなり豪華なものだった。 当時のJR各駅に張られたポスターには隠しキャラが3体も載っていた。 本作で登場したスネークは後の『大乱闘スマッシュブラザーズX』に参戦し、シモンも『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』に参戦した。さらにボンバーマンがアシストキャラとして、パワプロくんがスピリッツとして同じく『SPECIAL』に出演している。 シモンの声は同じく石川英郎氏が担当しているが、本作と違うデザイン。本作の「闇に還れ」というセリフが特殊な勝利演出に採用されている。 『ボンバーガール』に本作仕様のムジョーをモチーフとし、ハルナとほぼ同じデザインの鳥型の実況マイクを持った「実況ガール」と言うサブキャラクターが登場している。 + 当時の公式PV及びTVCM
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/6337.html
アームドポリス バトライダー 【あーむどぽりす ばとらいだー】 ジャンル シューティング 対応機種 アーケード 販売元 エイティング 開発元 ライジング 稼働開始日 1998年1月 判定 良作 ストーリー 概要 内容 評価点 賛否両論点? 問題点 総評 余談 移植 ストーリー 西暦2019年、マンハッタン島南2キロの地点に浮かぶ人工島「ゼノビア」。その中ではありとあらゆる犯罪がはびこりサイボーグ手術を施した凶悪犯が闊歩する無法地帯と化していた。政府は極秘の内に捕縛した犯罪者をその自由と引き替えに警察機構の外部組織として扱うことを決定。「存在しないことになっている警官」=「ZERO COP」と名付けられた主人公たちは3人1組のチームとなってゼノビア島に侵入。凶悪犯罪を鎮圧しつつ、ゼノビアに本社を置くギガンテック・サイバートロン社による犯罪の証拠をつかみこれを壊滅させるために動き出す。 概要 ライジング5作目の縦スクロールシューティングゲーム。全7ステージ。 ステージ数はコース等によって異なり、初級は全3ステージ、一般は全5ステージとなっている。隠し要素で連続ボスバトルとなる特別コースも存在する。 シューティングゲームでは初の「チーム制」が導入されている。 一人目のキャラクターでミスをすると二人目と交代し、二人目がミスをすると三人目と交代、という流れである。ミスにならない限り交代はできない。エクステンドする(150万点毎にエクステンドアイテムが出現するのでそれを取る)と交代となったキャラクターを再び操作できるようになる。その際の復活する順番は登場した順番と同じである。 チームセレクトやランダムエディットでゲームをプレイすると操作の慣れないキャラクターと交代となってしまい苦戦を強いられる、ということも多々あるため様々なキャラクターを使いこなす実力が求められる。 同社の過去作品とコラボしており、『魔法大作戦』シリーズや『バトルガレッガ』に登場したキャラクターやボスがゲスト出演している。 また、コラボとは違うが本作は直前のシューティングにあたる『蒼穹紅蓮隊』と世界観を共有している事が公式サイト上で明言されており、キャラクターの設定や敵メカのデザインなどに『蒼穹紅蓮隊』との共通点が見られる。 内容 操作は基本的に1レバー2ボタン。Aボタンでショット、Bボタンでボンバーを使用できる。 特定の機体を操作する場合にはCボタンも使用可能であり、その他特殊な操作にスタートボタンも使用する。詳細は後述。 シューティングゲーム初のチーム制 チームの編成方法は最初から編成されている「チームセレクト」、自分で編成する「チームエディット」、ランダムに決定される「ランダムエディット」がある。 チームの中に同じ自機は一つしか編入できないが、隠し要素で全機とも同じキャラクターを使用できる「プレイヤーセレクト」が存在する。 なお、ディップスイッチの設定をデフォルトから変更して残機数(チーム人数)が3以外になっているとチームの編成方法に制限が生じる。 攻撃はショット・オプション、ボンバーがあり、敵が落とすアイテムを取ることでパワーアップする。 一定時間ショットを撃たないことで「溜め」状態となり、最大まで溜めてからショットすることで一定の間オプションをその場に固定しての攻撃が行える。その間はショット・オプションともに最高レベルの状態での弾を発射できる。ただし、ガレッガシリーズのオプションは増えず、オプション未取得状態であればどの機体もオプションなしでの発動となる。コマンドで連射速度を上げると溜めをキャンセル可能。 通常のプレイで使う必要はあまりないが、「溜め」を表す自機の鼻先のオーラには攻撃判定と攻撃力がある。これでトドメを刺した対象からは「ボンバーで破壊した場合の(基本的にはショット破壊時より高い)スコア」が得られるという、上級者向けの要素も用意されている。 ボンバーは画面下に表示されるストックを消費して行う特殊攻撃。シューティングゲームではメジャーな存在であり、前作と正式名称は異なるがそのまま続投したものと考えていい。 小ボンバーアイテムは規定の数を取らなくてもボンバーを発動できるが、範囲、持続時間は通常のボンバー1発分より劣る。 自機をパワーアップするには小アイテム(オプション以外)を一定数か大アイテムを1つ取るとレベルアップする。 ショットおよびオプションには前作にやや近い仕様でのスペシャルレベルアップが存在し、パワーアップアイテムを3つ取り逃してから(ショットは大小どちらでもよい)パワーアップアイテムを取ることでスペシャルレベルアップとなり、一気に最高レベルになる。ただし、どちらも初期段階を含めた全4段階のうち第3段階までしかスペシャルレベルアップは発生しない。 過去の同社作品とのコラボ 『バトルガレッガ』よりウェイン兄弟、『魔法大作戦』シリーズよりガイン、チッタ、ミヤモト、ボーンナム、『疾風魔法大作戦』よりカー・ペットがスペシャルゲストファイターズとして出演している。 特筆すべきはカー・ペットであろう。出典の『疾風魔法大作戦』では最初のステージでプレイヤーに撃墜されるだけの「名無しNPC」(*1)であり、それに名前が付いた上でプレイヤーキャラに昇格するという経緯を持ったオリジナルキャラ同然の奇をてらいすぎた存在。しかし、今作ではショット・オプションともに高火力・貫通効果持ちで移動速度もそこそこ(*2)、と自機としてはかなり使いやすく、エンディングでは専用の曲まで用意される好待遇である。 前作『バトルガレッガ』の主人公ながらグラフィックや公式イラストの無かったウェイン兄弟は、満を持して外見が設定された(*3)他、兄の名前のイニシャルが「B」、弟の名前のイニシャルが「J」という所までは公開された。 このウェイン兄弟が操縦する4機は前作『バトルガレッガ』同様オプションのフォーメーションを変更でき、またオプションスペシャルフォーメーションが成立した際の挙動も前作と同じという特別仕様。 本作では基本的にショット・ボムの2ボタンのみを使用するが、ガレッガ機を使用する場合のみオプション変更の3ボタン目を使用できる。3ボタン目が無い場合でも特殊な操作で変更することが可能。 ゲストキャラクターは通常はランダムエディットでしか使用できないが、基板の設定もしくは隠しコマンドを入力することでチームエディットやプレイヤーセレクトでも使用が可能になる。 キャラクター紹介※キャラクター名の後の括弧内は、搭乗する機体名。※本作ではショットタイプとパワータイプを合わせてプレイヤータイプと呼ぶ。 + 元警官チーム…無実を証明するために戦う正義のマンハッタンポリス! D.D(FLYING KILLER) ボンバー 強烈な重力で敵を押し潰す ハイパーグラビティ自機の正面に超重力を発生させる。Bボタンを押す時間が長いほど自機から離れた地点で発動する、通称「遠投」操作が可能。本作の無敵時間の仕様の都合上、安全性は高い。 オプションショット 広域拡散砲 ワイドショット前方に拡散ショットを発射する。遠距離で撃ち合っている時の威力の低さが難点。 スピード 5 ショットタイプ ワイド パワータイプ バルカン ショーティ(Carry Carry) ボンバー 全てを貫く巨大レーザー ライトニングブレード自機を完全に覆うほどの巨大レーザーを発射する。貫通効果あり。 オプションショット 自動追尾弾 サーチミサイル自動で敵を追尾するミサイルを撃つ。稼ぎなどを意識しない場合、超強力。 スピード 2 ショットタイプ サーチ パワータイプ ナパーム ジュージ(Sangerea 5280) ボンバー 火の鳥が天を舞う バーニングホウオウ自機の正面に鳥型の火炎を発生させる。発動直後はその場に停滞し、徐々に速度を上げながら前進する。 オプションショット 極太光線 サトリビーム正面にビームを発射する。オプション強化タイプの最高レベルでないと途切れ途切れになるため、あまり使い勝手はよくない。 スピード 8 ショットタイプ フロント パワータイプ ビーム + 超能力者チーム…政府の秘密機関で養成された超能力者部隊! マリア(CLITTER 4) ボンバー 超能力光弾が敵を自動追尾 サイコアタック敵を自動で追尾するビームを発射する。持続時間は比較的長い。 オプションショット 広域支援砲 ヘルプポッド前方広範囲にショットを発射する。良くも悪くも、前述したD.Dのワイドショット以上に弾が散る。 スピード 9 ショットタイプ ワイド パワータイプ ビーム ゴールデン(Razer Back) ボンバー エネルギー実体弾の集中砲火 ストライクショット正面にエネルギー弾を高速連射する。貫通効果あり。 オプションショット 前方集中弾 ラピッドショット正面に高速のショットを連射する。あまりに弾が高速すぎる事が災いし、威力と攻撃範囲に少々難がある。 スピード 12 ショットタイプ フロント パワータイプ バルカン ストローマン(Beyond 8570) ボンバー エネルギー実体弾の拡散砲火 ワインドスレイヤー前方広範囲を攻撃する。ショットは自機の左右移動に合わせて揺れる。貫通効果あり。 オプションショット 追尾ビーム弾 サイコビーム自動で敵を追尾するビームを発射する。ビームは対象が破壊されるか別の敵に触れるまで追尾する。 スピード 7 ショットタイプ サーチ パワータイプ ビーム + 凶悪犯罪者チーム…減刑と引き替えに雇われた凶悪犯罪者たち! バースデイ(Mad Romero(*4)) ボンバー 巨大ノコギリで道を切り開く ダイナミックソウ自機の正面に巨大ノコギリを出現させる。このノコギリは自機と一体であり、攻撃手段とするには敵に接近する必要がある。 オプションショット 強力爆炎弾 スプレッドショット正面に爆裂弾を撃つ。このショットは敵に当たると大きな爆風が展開され、これによってもダメージを与えられる。 スピード 3 ショットタイプ フロント パワータイプ ナパーム タグ-T(Grizzly VSE) ボンバー 旋風カッターで敵を切り刻む ブルータルナイフ自機を中心に巨大なナイフを高速回転させる。発動中にBボタンをもう一度押すと、ナイフを切り離す事が可能。 オプションショット 追尾レーザー ホーミングレーザー敵を自動で追尾するレーザーを発射する。貫通効果もあり、とても強力。 スピード 4 ショットタイプ サーチ パワータイプ レーザー アダム(V-TWIN BOGIYMAN) ボンバー 無数のナイフを音速発射 ソニックダガー全方位に大量のナイフを高速で発射する。持続時間は短い。貫通効果あり。 オプションショット 広域刃型弾 シャープカッター前方やや広範囲に刃型弾を発射する。貫通効果あり。 スピード 6 ショットタイプ ワイド パワータイプ レーザー + スペシャルゲストファイターズ…ランダムエディットで登場することも!? 特別出演!!ライジングゲストキャラクターズ!! ガイン(VALHALLYZER) ボンバー 超絶魔法が大爆発 超魔法ボンバー自機の正面で大爆発を起こす。前作『バトルガレッガ』のように連射はできない。 オプションショット 貫通魔法剣 バスターソード正面に剣型のショットを発射する。貫通効果あり。 スピード 9 ショットタイプ フロント パワータイプ レーザー また、本機は特定条件を満たす事により原作のEDに登場した「ギャラクシーヴァルハライザー」となり、装備も変化する。 チッタ(GUN-DALF) ボンバー 強力魔人を大召喚 魔人マウンテン正面に巨大な魔人を召喚する。前作『バトルガレッガ』のように連射はできない。 オプションショット 拡散氷弾 アイスキューブ前方広範囲に氷塊を発射する。前述した「D.D」のワイドショットに似ており、ザコ散らし向き。 スピード 7 ショットタイプ ワイド パワータイプ バルカン ミヤモト(なし(*5)) ボンバー ミヤモト流必殺剣 真空斬り前方広範囲に斬撃を飛ばす。貫通効果あり。前作『バトルガレッガ』と異なり、最初に刀を振りかぶるモーションが削除されたため無敵時間の短さに注意。 オプションショット 忍術爆弾 大忍術つぶて斜め前方に複数の小型爆弾を扇状に放つ。敵に当たると爆発し、爆風の中に「大」「忍」「術」と順番に表示される。 スピード 11 ショットタイプ ワイド パワータイプ ナパーム ボーンナム(GOLGODIAN) ボンバー 死神パワーで滅殺 バッドオーメン正面に死神を召喚する。前述した「D.D」と同様に遠投が可能。 オプションショット 追尾幽霊 ヘルゴースト正面にY座標が一致した敵を追尾する、幽霊状の弾を発射する。 スピード 4 ショットタイプ サーチ パワータイプ バルカン B・ウェイン(SILVER SWORD) ボンバー 大爆風で敵を破壊 スーパーナパーム発動時に入力していたレバーの方向と反対側に、大規模な爆風を発生させる。レバーを入力していなかった場合は、レバーを下に入力していた際と同じ挙動になる。 オプションショット 支援銃座 G・ショット様々にフォーメーションを変化させることができる。全てのガレッガ機で共通。 スピード 5 ショットタイプ ガレッガ パワータイプ バルカン J・ウェイン(GRASSHOPPER) ボンバー 弾丸を撃ちまくる ストロングバルカン正面に大量の弾丸を高速連射する。後方から排出される薬莢に攻撃判定がある点も前作『バトルガレッガ』と同じ。 オプションショット 支援銃座 G・ショット スピード 4 ショットタイプ ガレッガ パワータイプ レーザー B・ウェイン(FLYING BARON) ボンバー 自動追尾弾を発射 ホーミングミサイル大量の追尾ミサイルを発射する。発生する爆風にも攻撃判定あり。 オプションショット 支援銃座 G・ショット スピード 7 ショットタイプ ガレッガ パワータイプ バルカン J・ウェイン(WILD SNAIL) ボンバー 敵を焼尽くす火炎 サーチファイヤー自機の左右にセットされた機械から火炎を放射する。追尾効果あり。 オプションショット 支援銃座 G・ショット スピード 3 ショットタイプ ガレッガ パワータイプ レーザー カー・ペット(MAGIC CARPET) ボンバー 無敵の巨大化魔法 アラビアンジャンプ巨大化して、体当たりで攻撃する。発動中は移動速度が若干増加する。 オプションショット 魔女爆撃隊 アトミックウィッチ連続した爆風による長い尾を引く貫通ショットを前方に発射する。 スピード 6 ショットタイプ フロント パワータイプ ナパーム 評価点 多彩な自機 「ZERO COP」となっている主人公9人に加え、ゲスト7人(9機体)の合計18種類の自機を操作できる。 自機によって性能が大幅に異なり、「攻撃範囲は広いが威力が低い」「高火力だが移動速度が遅い」「移動速度はやたらと速いが正面にしか攻撃できない」など概ね一長一短である。 更に、自機を決定する際に押したボタンによって「ショット強化(A決定・基本)」、「オプション強化(B決定・代わりにスピード低下)」、「ショット・オプション強化(C決定・代わりにスピード大幅に低下)」、「スピード強化(S決定・代わりに全体的な攻撃力低下)」の4タイプに切り替わる。 自機の種類・強化タイプ・順番を考えると、ランダムエディットや全ての自機を選択できるようにしたチームエディットによってできる組み合わせは31万3344通りである。 それぞれの自機には専用のエンディングが存在し、上級コースでは最終ボス撃破時に残機に存在していた自機のエンディングを見ることができる。このときチームセレクトでプレイした際は、チーム専用のエンディングを見られる。そしてエンディングの1シーンである一枚絵は上級以外のコースでも見ることができる。 自機性能が概ね前作『バトルガレッガ』からアッパー調整 具体的には「画面内に存在できるプレイヤーのショットの弾数」が前作『バトルガレッガ』より増加(ショットは16発→24発に強化。オプションは4発×4機→合計20発に強化。)、ボンバーの初期所持数とミス直後のボンバー回復量が前作『バトルガレッガ』の3倍(小ボム20発分→小ボム60発分に強化。)。 また、前作では「ウェポン(本作のボンバー)発射時の無敵時間」は自機の発射直後のモーション中のみであったが、本作ではボンバーを発射した瞬間から「画面内からボンバーが完全に消滅するまで」完全無敵と大幅強化されている。 細かいが、ミス時に自機がバラ撒くパワーアップアイテムは「画面端でバウンドする」ように改められた。前作は「画面端でミスすると半分近くが画面外に出てしまう」という問題点があったが、本作では安心できる。 過去の作品から登場するボス 一定の条件を満たすことで過去作品のボスが登場する。登場する条件はそれぞれ異なり、登場する場面も道中やステージボスを撃破した直後、隠しボスとの戦闘だけのステージというように様々である。 隠しボスの登場条件には、残機の「登場作品」・「プレイヤータイプ」・「強化タイプ」などが関わるためチームの編成によっては登場しないボスも存在する。 当然隠しボスを倒したほうがスコアは稼げるが、中にはかなりの強敵もおり単にクリアを目指すだけならば不用意に戦わないほうが無難だろう。 点数稼ぎが熱い 『バトルガレッガ』同様ボーナスアイテムを連続で獲得することでボーナスアイテムがグレードアップし、最終的には1個につき1万点になる。いかに早い段階で最高までグレードアップさせられるか、それを維持できるかが重要になる。 ステージによってはボンバーでのみ破壊できる箇所が存在し、ここを破壊することでボーナスアイテムを大量に獲得できる。ボンバーに余裕があれば狙うのもいいだろう。 基本操作の項目でも記載したが、「溜め」状態の間は自機の正面にオーラが発生し、このオーラにもショット同様の判定が存在する。これで敵を倒すと通常のショットより高い点数が入る。 敵弾が見やすくなった 初期設定では丸弾がオレンジ、針状弾が青、破壊可能弾がピンクと設定されており、ゲーム中でもそれぞれの色を変更することができるようになった。 BGM ゲーム中の音楽は『疾風魔法大作戦』の崎元仁氏、『バトルガレッガ』の並木学氏に加え、後に『グレート魔法大作戦』の作曲を担当する小谷野謙一氏らが作曲・編曲を手掛けた。 隠しボスとの戦闘時のBGMは過去の作品のBGMを編曲したもので、そのボスが登場した作品にあわせてBGMが変わる。ただし、一つの作品につき使用する曲は一つずつとなっており、原作で戦ったときとは異なるBGMが流れることもある。 作中で使用されたBGMの評価は高く、『バトルガレッガ』から登場するボスとの戦いでは名曲と名高い「Stab and Stomp!」の、作者である並木氏本人によるアレンジ曲が使用されている。サウンドトラックの発売を期待する声もあるが、後述の理由からか、2022年7月時点では実現されていない。 賛否両論点? 初代『魔法大作戦』からおなじみのキャラ・チッタが、特徴の一つだった長い髪をバッサリ切ってしまった。原因は不明。 全く似合わないという程ではないが、大幅なデザイン変更というのはどうしても違和感の原因となる。次の出演作『グレート魔法大作戦』では再びロングヘアーに戻ったあたり、あまり受け入れられなかったか。 雰囲気の激変 前作の『バトルガレッガ』はキャラが前面に出ることもなく、ひたすらにストイック(ともすれば暗い・重い)な雰囲気だったのが、本作では真逆の雰囲気に変わったため戸惑うプレイヤーも多かった。この辺りが影響したのかは不明だが、次作の『バトルバクレイド』では、『ガレッガ』の方向性に回帰した(『ガレッガ』程ストーリーが重くはないが)。 問題点 チーム制の欠点 今作最大の特徴であるチーム制であるが、「同じキャラクター・機体はチームに1つだけ」という制約のため一度そのキャラクターでミスしてしまうとエクステンドで復活させるしか再び操作する方法はない。 特に隠しボスと戦うためにはそこまで対応する機体を残機に存在させる必要があり、全ボス撃破を目標とするならばミスをしても早いうちに復活させたりボス戦まで機体を温存する技術が求められる。 また、いくらエクステンドアイテムを取ったところで、残機を初期数以上に出来ない。一応、全機とも無事な状態でエクステンドアイテムを獲得すると10万点のボーナスとなるが、後述するランクへの影響などもありあまり推奨できない。 自機の扱いやすさにムラがあり、チームの編成によって難易度が大きく変化する。 ジュージ、ゴールデンのように火力・攻撃範囲に難があり扱いにくい自機が存在する一方で、ストローマンやタグ-Tのようにオプションに追尾効果があったり、とにかく攻撃力が高いカー・ペットなど、自機によって性能の差が大きい。 特にチームセレクトによるクリアを目指す場合、チーム編成での格差も問題となる。 元警官チームは「攻撃範囲は広いが攻撃力に欠ける」D.Dと前述のジュージがおり、火力面で頼りとなるのは「サーチ機能を持つオプションを装備している」ショーティ一人である。そのため元警官チームでクリアすることは他の2チームと比べ難しくなっている。 超能力者チームは前述のゴールデンが使いにくいものの、「ボンバーの持続時間が長い」マリアと「ボンバーを含め攻撃範囲が広く移動速度も悪くない」ストローマンの二人で補うことができる。加えてこのチームは3名とも移動速度が高めであるため、ゲーム開始の際ショット・オプション強化を選択してもスピード低下の弊害を受けにくく、これによりゴールデンの火力も無理なく底上げできる。 その一方で凶悪犯罪者チームは3人とも比較的扱いやすいキャラクターであるため、チームセレクトでのクリアは最も簡単だと思われる。 一応ホーミングや貫通弾といった特殊弾を発射するキャラはランクが上がりやすいという不利益でバランスを取っているのだろうが、取り切れていない。 意図せずボスの登場条件を満たしてしまい、ボス戦となってしまうことがある。 例えばHIGH-WAYステージのボスは第2ステージがどこだったかによって決定する。しかしスペシャルレベルアップをしており、HIGH-WAYステージのボス撃破時にZERO COPのメンバーが残機に存在すると、第3・4ステージに対応するボスとの連戦となる(ショットなら第3、オプションなら第4、両方なら第3、4ステージの順に登場する)。詳細は省くが、そのうち「エンビー」というボスが非常に強いため、もし出現させるとよほどの実力者でもなければボンバーの大量消費、下手をすると全滅という事態になりかねない。 本作ではミスをすると次のキャラクターは初期状態からのスタートとなるため、飛散したパワーアップアイテムを回収した際に意図せずスペシャルレベルアップして連戦となることがある。特にチームセレクトでプレイした際はスペシャルレベルアップをすると確実に連戦となってしまう。 また特定のオブジェクトを破壊することが登場条件に含まれるボスも存在し、それを知らずに該当するオブジェクトを破壊したため隠しボスと戦闘になってしまうこともある。 異様に回収が難しいエクステンドアイテム。 HIGH-WAYステージにはバトルガレッガの3面と同様に停止位置に止まってから破壊するとエクステンドアイテムを落とす敵がいるのだが、その敵からの攻撃が激しいうえに中盤戦ということもありステージ自体の攻撃もだいぶ苛烈なため、停止位置まで敵を生かす事が難しくなってしまっている。その上、やっとの思いで破壊せずに停止位置まで泳がせたとしても、このステージは道中の画面スクロールが他のステージに比べて速い関係で停止後に攻撃を撃ち込める猶予がバトルガレッガの3面と比べてだいぶ短くなってしまっている。そのため、キッチリとダメージ調整をしないと、停止位置まで泳がせたのに破壊できずにスクロールアウトで画面外に...なんてことも。後述しているスペシャルエクステンドの仕込みにも使えなくはないが、クリア狙いで行くならここのエクステンドアイテムは無視した方が良いかもしれない。 ランクゲーだがランクを落としにくい。 基本的に「ミスで減るランク<エクステンドで増えるランク」であるため自爆する意義が薄い。 効率の良いランクの下げ方として「エクステンドアイテムを取らずに落とす」というのが有る。正確には「エクステンドアイテムで加算される莫大なランクが加算されなくなるので楽になる」程度。 その他、一応敵弾にカスるとランクが落ちるが、落とすには秒間3発以上のカスりが必要。 スペシャルパワーアップやオプションスペシャルフォーメーションを行うと、ガレッガの連射速度ランクに相当するタイマーランクの加算速度が上昇するため、どんどんランクが上がっていく。 ランクゲーではあるが、前作と比べると上昇はだいぶ緩くなっており、勲章は無視、必要以上なスペシャルパワーアップを行わなければ低ランク維持は楽である。前作と違いノーミス進行の方が安定して進められる。 また問題のエクステンドについても、スペシャルエクステンド(*6)が狙えればエクステンドアイテム一つで残機を全快できる。 総評 本作はかつてのライジング作品と盛大にコラボし、「チーム制」というシューティングとしては非常に珍しい制度を採用している。 これに加えて多様なキャラクターを操作することができ、キャラクターやチーム毎に異なる攻略法を探す楽しさが味わえる。 また、かつての強敵達と再び戦うこともあり、過去の作品をプレイした人にとっては懐かしいものがあるだろう。 何度かプレイするうちに自分にあったキャラクターを見つけ、慣れてきたら違うキャラクターにも挑戦するということが本作の遊び方の1つと言えるだろう。 一方で一部キャラクターによる性能の差が大きく、キャラクターによっては使用を敬遠されるようになることも考えられる。 キャラクターが多く存在する以上、多少差が生じることは仕方ないが、もう少しキャラクターの性能バランスに力を入れられていればとも思われる。 余談 ZERO COPメンバーの機体名はホラー映画およびその監督が元ネタになっている。 本作に登場したゴールデン、バースデイの二人は後に『グレート魔法大作戦』に自機としてゲスト出演している。なお、バースデイは隠しキャラクターではあるが「クリアを目指すならバースデイ一択」とまで言われていた。 ウェイン兄弟の公式な名前について、『バトルガレッガ Rev.2016』のプレミアムエディションに付属した『BATTLEGAREGGA 20TH MEMORIAL BOOK BLUESCAPE』で(*7)関係者のYOKOO氏が「それぞれブルース・ウェインとジョン・ウェインと決めた。」(*8)と話している。 本作は電源を入れた直後は難易度が高くなっており、しばらく放置していると難易度が下がるようになっている。『バトルガレッガ』において電源を切ってアイテムの出方を調節するというプレイスタイルが盛んに使用されていたが、同様のプレイをしようとするプレイヤーに対しては大きな罠となった。 ボス戦で使用されているBGM2曲は日本のパンクバンド「ココバット」の1stアルバム「COCOBAT CRUNCH」に収録されている曲に酷似しており、現在では著作権NGで訴えられるリスクが高いシロモノ。この事はサウンドトラックの販売を阻む要因になっていたと思われる。 ちなみに前作『バトルガレッガ』にもオマージュとパクリの線引きが気になる曲はいくつか存在しているが、こちらはセーフである模様。 本作のリリース直後に永久パターンが発見された。その後永久パターンをなくしたVer.Bが発売され、すでに旧バージョンで稼働していた場合はバージョンBとの交換がなされた。極少数のみ交換せずにVer.Aのままという基板が残っているらしく、M2社内にはVer.AとVer.Bが両方保管されている。 + 永久パターンの内容 SKY-HIGHステージの隠しボスであるバシネットの回転ノコギリを何回でも破壊できるようになっていた。Ver.Bでは一定時間の経過で回転ノコギリの発射装置が外れ、次の形態へ移行する。 実はVer.Bにも永久パターンが存在する。自機を追尾し続ける雑魚敵をずっと生かしておくと、ボスとの戦闘が終わってもゲームが進行しなくなる。このとき敵をうまく誘導することで『バトルガレッガ』でも確認された「画面最上段にいる敵を撃ってもダメージは入らないが、打ち込み点は入る」という方法を利用して点数を稼ぎ続けることができる。この方法はHIGH-WAYステージからBUILDINGステージまで使用できる。 移植 ガレッガと異なり当時の家庭用ハード機には移植されず、現在まで長らく移植はされていなかったが、2022年7月28日発売の卓上型復刻ゲーム機『アストロシティミニ V』に本作が収録されている。 稼働から24年目で家庭用への初移植が実現した。(入力ラグが酷すぎてまともにプレイできる代物ではないが) その際、前述の問題のあるBGMは曲名の変更および稼ぎプレイに支障が出ない程度に当該フレーズの差し替えが行われている。 また、連射速度切り替えやスコア履歴表示のショートカットボタンで全ボタンに用途が割り当てられている(*9)関係で、『アストロシティミニ V』の機能の一つである「かんたんセーブ機能」が唯一使用出来ない作品となっている。 一応『ガレッガ Rev.2016』の開発を担当したM2は「動かすだけなら」移植を完遂しているという。しかしM2ガジェットの仕様が固まらない事と、ガジェットを入れた際に処理が落ちる可能性が高い(*10)という事もあり、発売は未定とのこと。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/3553.html
このページは『トゥームレイダー レジェンド』(判定なし)と、シリーズ初代のリメイク『トゥームレイダー アニバーサリー』(良作)の2作品を紹介しています。 トゥームレイダー レジェンド 概要 変更されたシステム 評価点 賛否両論点 問題点 総評 トゥームレイダー アニバーサリー 概要(アニバーサリー) 評価点(アニバーサリー) 問題点(アニバーサリー) 総評(アニバーサリー) 余談 トゥームレイダー レジェンド 【とぅーむれいだー れじぇんど】 ジャンル アクションアドベンチャー 対応機種 Xbox 360プレイステーション2プレイステーション・ポータブルWindows 2000/XP 発売元 【360/PS2/PSP】スパイク【Win】ズー(日本語版販売) 開発元 Eidos InteractiveCrystal Dynamics 発売日 【360】2006年10月5日【PS2/PSP】2006年12月7日【Win】2007年9月28日 定価 【360/PS2】7,140円【PSP】5,040円【Win】オープンプライス レーティング CERO B(12才以上対象) 廉価版 【Win】Best PRICE 2009年5月22日/3,990円【PS2/PSP】Spike the Best 2009年8月27日/2,940円 判定 なし トゥームレイダーシリーズ 概要 女性冒険家ララ・クロフトを操作して数々の遺跡を探索し、古代文明の謎に迫るトゥームレイダーシリーズの7作目。 前作『美しき逃亡者』にてシリーズの評価が地に落ちてしまった為、開発会社とシステムを大幅に刷新してリリースされた新世代の『トゥームレイダー』である。 ストーリーは前作から仕切りなおされ、ララの過去、そして伝説上の武器を巡る物語が展開される。 尚、今作からは『Gex』や『Legacy Of Kain』シリーズなどで実績をあげている、Eidos傘下のCrystal Dynamicsが開発を担当することとなった。 変更されたシステム これまでのシリーズの移動操作は『バイオハザード』に代表される、いわゆるラジコン操作(視点は後方視点の完全3D)だったが、今作からは行きたい方向を入力する一般的な3Dアクションのシステムに変更された。 これに伴い、素早く振り向く操作だったローリングが廃止。代わりにしゃがみアクションが追加され、移動やジャンプと組み合わせることで回避アクションができるようになった。 新たなアクションとしてグラップルが追加された。 グラップルポイントがある場所でジャンプしながら使用することで大きな穴を飛び越えたり、ジャンプでは届かない場所に登ったりできるようになった。 また、グラップルを特定のオブジェクトに引っ掛け、そのまま引っ張ったりララ自身が移動することで仕掛けを動作するなど謎解きにも活用される。 アクションとは別の新システムとしてPDA、ライト、双眼鏡が追加。 PDAは現在の目的やシークレットの取得数の確認ができ、ライトは暗い場所を照らすことができるが電池式の有限装備になっている。 双眼鏡は拡大・縮小ができ、RADモードにすることで仕掛けに関係するオブジェクトを確認できる。 メディパックが1種類に統一され、持てる数も制限されるようになったが、メニューを開かずともボタン1発で使用できるようになった。 攻撃アクションに精密射撃が追加され、特定のオブジェクトを破壊する際などに狙いを付けられるようになった(*1)。 武器は敵キャラを倒した際にドロップしたのを拾う事で使用可能になる。同じ種類の武器を拾うことで弾を補充可能(*2)。ただし、所持できる武器はハンドガン・ドロップ武器・手榴弾の3種類だけとなった。 PSP版はグラフィックの劣化、ボタン数の減少により操作方法変更などが行われている。 評価点 シリーズの特徴の1つであった難易度の高さが緩和され、初見プレイヤーでもプレイしやすくなった。 難易度低下の理由はチェックポイントの増加、操作性の変更による戦闘の難易度低下といった部分が挙げられる。特にチェックポイントは特定の地点を通過すると自動セーブが行われるようになり、快適さが増した。 低下したとは言え、先へ進むための仕掛けに頭を悩ませたり、素早い判断で回避する必要のあるボス戦なども用意されており全体的には良好と言えよう。 過去シリーズに比べるとチュートリアルもしっかりしており、序盤から少しずつ操作に慣れていけるなど全体的に親切な作りになった。 やりこみ要素であるリワード探しも楽しい。 ゴールド・シルバー・ブロンズの3種類があるが普通に探すだけではまず見つからないためステージを隅々まで探す必要がある。 中にはステージクリアには必要のない仕掛けを解く必要があったり、一本道になりがちなゲームプレイに幅を持たせている。 リワードを見つけるごとにコスチュームやコンセプトアートなどが解放されるため単に集めるだけに終わっていないのも良い点だろう。 一度クリアしたステージはタイムアタックが可能になった。 こちらもクリアすることでおまけとしてチートが解放される。全てを解放するのは一苦労だがチートはお遊び的なモノから敵を一撃で倒せるといった実用的なモノまで揃っているので、クリアする価値は充分にあるだろう。 ララの家であるクロフト邸が『3』以来久々の登場。 アクションの練習もできるが、どちらかと言うとおまけステージとしての趣が強く銃やグラップルを入手しつつリワードを集めていくことになる。 デザインも変更されており、実写映画版を意識したガラス張りのコンピュータルームなどが用意されている。 音楽面も映画的な演出と合わせた点が好評。スペクタクルな場面も多い。 日本語版のローカライズも丁寧で吹替えもしっかりしている。 賛否両論点 システム変更によりトゥームレイダーの持ち味が失われた部分がある。 以前のシリーズはラジコン操作を利用してジャンプする方向や距離の微調整をする精密動作を重視したシステムであり、慣れてしまえば毎回同じ動きができるパターン性の強いゲームだったが今作からはそういった確定されたパターン性がなくなったため、感覚的な操作を要求されるゲーム性になった。 精密動作が出来なくなったことに苦言を呈するファンも多いが、一方で直感的に操作できるためプレイヤーに対する間口は広がった。 行ける場所が制限されるようになったため、過去シリーズに比べ一本道感が増した。また、QTEも導入された。 よりシネマティックになったという意見もあれば自由度の低下を嘆く声もある。 過去のシリーズも基本的には一本道なのだが、プレイヤーのテクニック次第では通常の進行ルートを無視して進む事も可能だった。 戦闘も微妙。敵や武器の種類の少なさ、ロックオン操作の反応の悪さなどが不評。 一方、新たに格闘アクションが追加され、キックやスライディングで盾を持った敵を攻撃出来るようになり、ボス戦では単に銃を撃って回避するだけでは勝てない頭を使う要素も多い。 問題点 シリーズ初のHD対応作品だが、人物のモデリングなどはイマイチという声が多い。 PSP版は右スティックがないのとカメラの動きが大きくなっているため、とにかくブレまくって見づらい。 次作『アニバーサリー』では操作性の見直しが行われたため、ある程度改善されている。 バイクを使って進むチェイスシーンがあるが、操作性が悪く初見では何をすればいいのか分かり難い。 同様に箱を押し引きする場面やフォークリフトを操作する場面の操作も独特なためやや不評。 後半のカザフスタンのチェイスシーンは多数の障害物、多くの敵、さらに動く列車に飛び乗るなど高難易度のステージとなっており、操作性の悪さも相まって本作屈指の難所となっている。 死亡するとチェックポイントから復帰する事になるが、この時のロードが長くややテンポが悪い。 Win版は性能にもよるが、ある程度解消されている。 発生することは稀だが、上記のチェイスシーンで崖から落下する直前にチェックポイントを通過してしまうと、死亡 → ロード → 死亡…のループに陥ってしまう。こうなるとメニューも開けなくなるので強制終了して手動セーブしたデータをロードするしかない。 以前のシリーズからそうだが、ストーリーに神話などの単語が大量に出てくるため理解しにくいという意見も。 ストーリー自体の短さもよく指摘される。 総評 操作性の大幅な刷新は賛否両論を起こしたものの、間口を大きく広げ万人向けなタイトルとなったシリーズの転換点といった作品である。 以降のシリーズは本作のシステムを元にしつつ発展していく事となる。 トゥームレイダー アニバーサリー 【とぅーむれいだー あにばーさりー】 ジャンル アクションアドベンチャー 対応機種 Xbox 360Wiiプレイステーション2プレイステーション・ポータブルWindows 2000/XP/Vista 発売元 【360/Wii/PS2/PSP】スパイク【Win】ズー(日本語版販売) 開発元 Eidos InteractiveCrystal Dynamics 発売日 【360/Wii/PS2/PSP】2008年3月27日【Win】2008年5月23日 定価 【360/PS2】7,140円【Wii】6,090円【PSP】5,040円【Win】8,190円 レーティング CERO B(12才以上対象) 廉価版 【PS2/PSP】Spike the Best2009年8月27日/2,940円 判定 良作 概要(アニバーサリー) 『トゥームレイダー』シリーズ10周年記念として、初代『トゥームレイダー』を『レジェンド』のシステムでフルリメイクした作品。 ストーリーは1作目と同じながら、『レジェンド』と次作の『アンダーワールド』と繋がるようになっており、3部作の2作目という見方も出来る作品となった。 評価点(アニバーサリー) グラフィックが『レジェンド』準拠になり、見劣りしなくなった。 敵キャラのデザインも初代に準拠しつつ現代風にアレンジされている。特に終盤で登場するドッペルゲンガーは筋肉剥き出しの不気味なデザインに変更されている。 おまけ要素として、これらのキャラクターグラフィックでゲームをプレイすることも可能。 『レジェンド』にはなかった新アクションの追加により、さらに動かす楽しさが増した。 代表的な追加アクションとしてはグラップルを使った壁走りと、壁走りから壁を蹴って跳ぶ側面ジャンプがある。マップや謎解きもこれらの新アクションを活用していくよう変更されている。特に壁走りは非常にダイナミックなアクションで好評。 Wii版ではWiiリモコンを使ったオリジナル要素として、特定の壁をポインターでこする事で隠された秘密を発見できる要素が追加された。 一方、『レジェンド』で追加されたPDAやライトといったシステムが廃止され、初代を意識したアイテム画面が追加された。 戦闘の新アクションとして「アドレナリンドッジ」が追加された。 敵が特定の攻撃をする際にタイミングよく回避する事で動作がゆっくりになる、いわゆる「マトリックス避け」が発動し、この時に出る照準に合わせてトリガーを引くと一撃必殺となる。これにより戦闘に緩急がつき、爽快感もアップした。 ボス戦でもアドレナリンドッジを使うことが前提になっている。 初代のマップを再現しつつ、新たなトラップなどにより懐かしくも新しいプレイ感覚が味わえる。 例えば冒頭、ペルーの遺跡を開くシーンがプレイアブルになりチュートリアルも兼ねるようになった。 その後の洞窟では2本の吊り橋が架かっている場面に新たなトラップが用意され、初見、既存のプレイヤー共に驚きをもたらしてくれる。 他にも変更・追加された場面多数。一部は初代を彷彿とさせつつもプレイヤーを引っ掛けるよう変更された物もあり古参のプレイヤーも一筋縄ではいかない。 前作に引き続き、一度クリアしたマップでタイムトライアルが可能になった。 おなじくクロフト邸も存在し、デザインは『レジェンド』の物が使われているが一部変更されている。 遺物・アーティファクト回収も追加され、原作のシークレット探しをより拡張したものになっている。 前作のリワードは同じ形の物がゴールド・シルバー・ブロンズで分かれていたが、今作では全て個別の物に変更されたため探すのが楽しくなっている。 各アイテムの獲得、タイムトライアルをクリアすることでおまけ要素が解放されるのも同様。1作目の3Dモデルを鑑賞できたり、10周年ということもあってシリーズのパッケージアートを閲覧できるなどシリーズの変遷を追うものになっている。 また、今作では一度クリアするとマップに原作のセーブポイントを模したクリスタルが出現し、触れると製作者のコメンタリーを聞けるようになっている。 問題点(アニバーサリー) マップが一部削られてしまった。 その分、新しいトラップや謎解きが追加されていると考えれば悪くないが…。 一部ボス戦がムービー+QTEに変更された。 主に人間キャラのボス戦がコレになっている。自分の手で決着をつけられず、ボス戦としても味気ないものとなってしまった。 逆に、原作ではスルーできた一部の敵が強制ボス扱いに変更されている。 セーブ関連に問題があり、一度クリアしてしまったデータではチェックポイントでのセーブがなくなってしまう。 このため、取り逃した遺物の回収をする際にいちいちステージクリアまで行く必要があり、やや面倒くさい。 新アクションの壁走りジャンプだが、やや暴発しやすく慣れないとあらぬ方向にジャンプしてしまう。 壁走りを始めるとカメラがある程度動いてしまうので、狙って出すにはしっかりカメラを操作する必要がある。 総評(アニバーサリー) 初代と『レジェンド』の良い所を受け継ぎつつ新たなアクション、謎解きの追加で新旧ファン両方から好評を得た良リメイク。 微妙な評価の多い近年の作品の中では間違いなくオススメできるタイトルである。 余談 360版では本作が『レジェンド』のDLCとして安価で購入できるが、日本では未配信となっている。 また、実績はパッケージ版とDLCで別々のため、日本語版では『レジェンド』の実績を全て解除できなくなってしまっている。 後にPS3で『レジェンド』『アニバーサリー』『アンダーワールド』がカップリングされた『Tomb Raider Trilogy』がリリースされた。こちらも海外限定品。 PSP版は仕掛けや謎解きが簡単になっている箇所がある(*3)。またボタン数の違いにより若干カメラ操作がしにくい。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/9657.html
ガールズ パンツァー ドリームタンクマッチ 【がーるずあんどぱんつぁー どりーむたんくまっち】 ガールズ パンツァー ドリームタンクマッチDX 【がーるずあんどぱんつぁー どりーむたんくまっちでらっくす】 ジャンル 戦車アクション 対応機種 無印 PlayStation 4DX Nintendo Switch 発売元 バンダイナムコエンターテインメント 開発元 ナツメアタリ 発売日 無印 2018年2月22日DX 2019年2月21日 定価 7,600円(税抜) プレイ人数 1〜10人 セーブデータ 1個 レーティング CERO A(全年齢対象)(*1) 判定 良作 ポイント 戦車道、極めました!あらゆるシステム面が大きく進化原作視聴済みのファン向き ガールズ パンツァーシリーズ戦車道、極めます! / ドリームタンクマッチ 概要 ゲームモード システム 評価点 問題点 総評 概要 アニメ『ガールズ パンツァー』のゲーム化作品のひとつで、家庭用機向けとしては『戦車道、極めます!』に続く第2弾となる。 OVA『最終章』の展開を控えたタイミングで発売され、基本的に2015年公開の『劇場版』までの内容をもとにしているが、BC自由学園が登場するなど一部『最終章』の内容も反映している。 無印版が2018年にPS4で発売されたのち、追加要素を収録した『DX』が翌年にSwitchで発売。無印版では有料DLCという形で追加要素が配信された。 ゲームモード 感想戦モード 『劇場版』の後日談として、感想戦を行うという設定で同作を再現したミッションをプレイしていくモード。 各ミッションにつき1話が割り当てられており、ミッションの無い回も含めて全21話構成。各話では、フルボイスのプロローグが流れたのち試合に入る。 ミッションには「相手の殲滅」「特定時間の防衛」などいくつかの種類があり、クリアすると次の話数に進めるようになる。一部を除き、ミッションはその試合を戦った双方の視点から選んでプレイできるが、一つでもクリアすれば次に進める。 ミッションをクリアすると、試合内容に応じてポイントが手に入り、累計獲得ポイントによりプレイヤーレベルが上がっていく。これは他のモードでも同様。 争奪戦モード プレゼントを懸けた雑誌企画の勝ち抜き戦を行うという設定で、5回連続して試合をプレイするモード。最終戦に勝利した際の一枚絵が最終目標となる。 一度でも負けてしまうとゲームオーバー。 作中の各校ごとに全9エピソードがあり、クリア状況はそれぞれに記録される。 戦車道祭 トーナメント戦形式で試合を勝ち進み、優勝を目指すモード。無印版では有料DLC。 開始前に「操作者」(プレイヤーキャラ)と「仲間」およびそれぞれの戦車を選んで戦う。はじめはこのペアでの戦いとなるが、試合に勝つと相手方から仲間と戦車を1つずつ引き抜くことができ、進めるごとに対決人数が増えていく。 一度でも負けてしまうとゲームオーバー。 エクストラマッチ 「感想戦モード」のようなミッションを集めたモード。基本的にストーリーはないが、一部に簡易な掛け合いが挟まれるものもある。 フリーマッチ ステージや敵・味方のキャラクター・戦車、ルール等を自由に設定して試合ができるモード。 オンラインマッチ(『DX』では通信プレイ) その名の通りオンラインの協力・対戦プレイができるモード。特定のシチュエーションによる試合を楽しめるものや自らルールを設定できるものなど、複数のマッチングタイプが用意されている。 オンライン対戦での勝率により、プレイヤーレベルとは別に「クラス」が上がっていく。 『DX』ではローカル通信による対戦も可能となっているが、オンライン対戦とは異なり同時プレイは最大8人まで。 戦車倉庫 手持ちの戦車の乗員や見た目などを変更できる。また、カスタマイズした戦車を各マップでテストドライブすることが可能。 各種設定 BGM・SE・ボイス音量やカメラ操作の設定などができる。 システム 試合は、最大で5対5の戦車同士の戦いである。必ず赤・青の2チームどちらかに分かれての参加となり、3チーム以上になることはない。 どのルールでも、砲撃を相手戦車に当ててHPを0にし、撃破することが主目的となる。撃破された戦車は行動不能となり、プレイヤーが撃破された場合は通信プレイ時を除いてその時点でゲームオーバーとなる。 ルールには、相手の戦車を全て撃破すれば勝利となる「殲滅戦」と、1台のフラッグ車を撃破すれば勝利となる「フラッグ戦」がある。 戦車のステータスは、各車両のデフォルト値のほかに「乗員」が持つ効果によって決まる。 乗員は3〜6人(戦車ごと異なる)を選択でき、うち1人は試合中に3Dモデルで登場する「車長」となる。作中で関係を持つ他の乗員と同乗させると「コンビネーション」が発生し、ステータスの上昇値が上がる。 また、ステータスには影響を与えないが、偽装工作や戦車の機能強化などの効果が得られる「支援カード」を乗員とは別に設定でき、試合中に任意のタイミングでカードスキルを使用できる。 コンビネーションが発生する組み合わせは原作での同じチームや姉妹、親友等の分かりやすいものから、ドラマCDやイラストストーリー等の公式媒体での絡みから採用されたりと、膨大な数にのぼる。 このほかプレイに直接関係ない要素として戦車のカラーとデカール(装飾)も選択できる。乗員・支援カード・デカールは、いずれも感想戦モードやエクストラマッチのミッションクリアで追加されていくほか、一部DLCとして入手できる。 試合では後方視点と主観視点を切り替えながら移動と照準合わせを行い、砲撃を当てていく。砲撃後の再装填(リロード)は自動で行われるが、指定のタイミングで砲撃ボタンを押すことで大幅に早くリロードすることもできる(クイックリロード)。 試合開始時点では敵の場所は分からないため、マップを回って敵を探す。敵を発見するとその場所がマップに表示され、照準のロックオンが可能となるが、一定時間視界から離れると再度発見するまでマップからは消える。 砲撃によるダメージは命中した場所によって異なり、戦車ごとに設定されている弱点(装甲の薄い箇所)に当てるとダメージ量が上がるが、逆に装甲の厚い箇所に当てた場合や、戦車に対して水平方向に角度がある状態で攻撃した場合は大きく下がる。また、履帯に攻撃すると修復までの間相手を足止めできる。 こちらが履帯に攻撃を受けた場合、一応自動で復旧はするが非常に遅いため、基本はボタン連打で早く修復させることになる。 味方戦車に対しては偵察、防衛、砲撃といった作戦指示を出すことができ、少人数ながらチーム戦として戦略を練りながら戦うことになる。 移動や砲撃を繰り返すごとに「アクティブゲージ」が溜まっていき、満タンになると「車長スキル」と「パンツァーハイ」を使用可能になる(使用した後はまた0から溜まる)。 車長スキルは車長ごと異なる戦闘支援効果をもつ。パンツァーハイでは一定時間自機が無敵になるほか、敵車輌の弱点表示に加え、クイックリロードが自動化される。 ガルパンらしい戦車の挙動の再現として、一定以上の速度を保っている状態だとドリフトすることが可能。 また、ドリフト中は攻撃力が上がるようにもなっていて、ドリフト中の攻撃で倒すと「ドリフト撃破」になり、貰えるポイントも大きくなる。ロックオンした相手をドリフト射撃で倒していくのが基本的な動きの一つになる。 さらに、一部の戦車は劇中でCV33やクルセイダーが行った180度ターン(ナポリターン)も行える。 一般的な戦車ゲームだと、停止した戦車が動き出してから最高速に到達するまでは時間が掛かってしまうが、本作では停止した状態からロケットスタートすることが可能。一瞬で最高速に到達して走り出すことができるほか、急な坂で止まっても登り抜くことができる。 その為、本作の戦車は重戦車も含めて非常にスピーディーに動かせる。「戦車のゲーム」ではなく「戦車道のゲーム」なのだ。 一部の戦車にしかない特徴的な機能も再現している。 M3リーやルノーB1など主砲に加え副砲も持つ戦車は、副砲を撃つことができる。 ポルシェティーガーは、『劇場版』から度々使用しているEPSによる超高速ダッシュを使用可能。一度のリスポーンに付き1回のみ使える、切り札のような存在。 BT-42とT28は履帯を切り離すことができる。加速性能や耐久性が落ちる代わりに最高速度が上昇し、切り離した瞬間に履帯損傷が回復するという特徴がある。ただしBT-42は操作が難しくなるうえ、こちらも一度のリスポーンに付き1回しか使えない。 評価点 あらゆる箇所で再現度が高い 戦車の操作性はもちろんのこと、命中箇所によるダメージ量の差異や装備の破壊まできちんと実装されており、作中の試合にあったような演出をゲームでも楽しめる。 攻略本にしか記載されていないが、各戦車のステータスには非常に多岐に渡る項目のマスクデータが設定されており、作り込みの一端をうかがわせる。 原作に登場する非現実的なシチュエーションや作戦も支援カードで再現できるなど、原作リスペクトの要素は非常に充実している。どのモードも、会話は全てフルボイスになっているのも高評価。 搭乗しているキャラクターは戦車の動きに合わせて慣性が働く様子まで表現。砲撃を受けるとすぐに体を引っ込める。かわいい。 車長の種類も豊富に作られており、劇場版の大学選抜戦に参加したキャラクターのうち、大洗の各チームの車長以外のキャラクターおよびプラウダのニーナとアリーナ以外は全員を車長に設定することが可能。追加要素を加えるとBC自由学園の3名やお銀、そしてまさかの蝶野亜美も車長にできる。 また各種行動や被弾の際には編成したキャラ達のボイスが逐一入る。原作と同じ組み合わせだと車長のボイスに掛け合いをする形で乗員がさらに喋り、劇中のように非常に賑やかになる。 マップもかなりこだわって作られている。さすがに現実から一部を省略してはいるが、アニメに登場しない部分まで実際の街並みを再現した「大洗市街」の作り込みはなかなかのもの。テストドライブで隅々まで走ってみたくなることだろう。 カジュアルな戦車ゲームとしても成立している 味方がCOMの場合を含め、作戦マップによる具体的な行動指示や移動目標の設定、メッセージによるコミュニケーションなどが可能。きちんとチームとして戦うことができる。 前作では接近砲撃が大正義であることや照準操作の煩雑さなどお世辞にも快適とは言えないプレイ環境が問題視されていたが、本作ではこうした問題点は一掃されたと言ってよい。 オンライン対戦では勝敗が決まるまでは何度撃破されても再出撃が可能(ただし殲滅戦はコストが無くなるまで、フラッグ戦ではフラッグ車になった人が撃破されると即座に敗北)な点が、対戦の気軽さを後押ししている。 各戦車や車長の性能に多少の格差こそあれど、個々の戦車に得意不得意が分かれることもあって味方との連携や相手チームとの読み合いと言った戦略性が高いゲーム性になっており、今なお熱中している人々を生み出している。 既存作品の新しい解釈を知れる感想戦モード テレビアニメや『劇場版』は主人公の在籍する県立大洗女子学園を主軸に描いていたが、感想戦モードでは相手側からの後日談やうんちくなどを聞ける。『ガルパン』ファンなら聞いておきたい。 追加要素では、現役の戦車である陸上自衛隊の10式戦車も使用可能になる。 現代の戦車だけあって作中の戦車との性能は比べ物にならず、あらゆる点でチートの一言。重戦車より攻撃力も防御力も高い一方で軽戦車よりも速く走り、自動装填装置が搭載されているためクイックリロードも発生しない。特にPVでも話題になった砲塔の旋回速度は驚愕の一言。 なお、戦車道のレギュレーション違反(*2)であるためオンライン対戦では使用できないのでご安心を。 問題点 ストーリー成分がやや不足 しっかりと背景のストーリーまで作られているのは感想戦モードだけで、他は取ってつけたような前振りしかない。 その感想戦モードも大半は『劇場版』の振り返りなので、『ガルパン』の完全オリジナルストーリーを求める人には物足りなく感じられるかもしれない。 また前作と違い、アニメでのあらすじの概説が非常に簡素であるため、原作を全く知らない人がプレイすると世界観に混乱する可能性がある。 難易度の高いミッション 「山道」というステージでのミッションの難易度が特に高く、苦手な人はここで詰まってしまう可能性もある。 このステージはチェックポイントを通過しながら制限時間内に目標地点到達を目指すという専用ルールとなっている。進むにつれ道が細く険しくなって非常に通行しづらいだけでなく、バランスを崩すとあっさり崖から滑落してしまう。落ちてしまうとその時点でゲームオーバーのため、かなりシビア。 感想戦モードでは「高地頂上からの撤退戦」で登場。原作でカール自走砲からの砲撃から撤退するカチューシャの視点を描いたミッションであり、予告はあるがカールの砲撃が定期的に発生。途中からは敵車輌の追撃も発生する。 エクストラマッチでは大量の敵戦車をかわしていくミッションと、敵車両こそいないが極端にコントロールが難しいローズヒップのクルセイダーによる走破を目指すミッションの2種類が存在。感想戦モードと違い制限時間も厳しいものとなっており、エクストラにふさわしい難易度となっている。 後にアップデートで修正されたが、ミッション開始前の会話がスキップできないためリトライが非常に億劫な仕様ともなっていた。 収集要素が作業的 どのモードも、一通りのプレイを終えてしまえば難易度変化や別モードなどはない。各モードのボリューム自体は一定の水準に達しているが、デカールや乗員といった収集要素の数がミッション数より大幅に多いため、コンプリートを目指す場合は同じシチュエーションを何度もこなさなければならない。 無印版の扱い リリースから1年しか経過していないにもかかわらずSwitchで完全版が発売され、無印版で追加要素を反映するには3,500円の有料DLCが必要になるという顛末はPS4ユーザーから非難の声が大きかった。 「戦車道祭」は「争奪戦モード」の発展型で、他の追加要素はキャラクターモデル等の追加がほとんどのため、DLCの有無で全体のボリュームに大きな差が生じるわけではない。ただ、キャラの個性が重視される作品であるゆえ、プレイヤーキャラが20以上も未実装となると無印版ユーザーから反発が起こるのは当然である。 総評 前作から数年の時を経て、キャラゲー部分でもゲーム部分でも大きく進化。戦略性のある戦車ゲームとしてもそれなりに楽しめる作品となっており、マルチタイトル化に至るなど高く評価された。 発売から6年以上経過した2024年4月現在でも、夜間であればほぼ毎日10人でのオンライン対戦が成立しているのもその証だろう。 先発のPS4版は販売条件の面でやや不遇ではあるが、『劇場版』と『最終章』の幕間の出来事を扱った本作はファンにも十分お勧めできる。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/7803.html
NARUTO-ナルト- ナルティメットストーム 【なると なるてぃめっとすとーむ】 ジャンル 忍道対戦アクション 対応機種 PlayStation 3PlayStation 4Nintendo SwitchWindows (Steam) 発売元 バンダイナムコゲームス 開発元 サイバーコネクトツー 発売日 【PS3】2009年1月15日【PS4】2018年2月1日【Switch】2018年4月26日 定価 【PS3】7,800円(税込)【PS4】2,750円(税込)【Switch】2,750円(税込) プレイ人数 1~2人 レーティング CERO A (全年齢対象) 備考 Switch版単品はダウンロード専売Steam版は日本語未対応 判定 良作 ポイント ハードをPS3に移したシリーズ1作目木ノ葉の里を自由に駆け回れる奥義映像がやや冗長 NARUTOシリーズリンク 概要 ゲームシステム キャラクター 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 概要 PS2で発売されていた『ナルティメットヒーロー』『ナルティメットアクセル』の後を継ぐ、サイバーコネクトツーが贈る『NARUTO』対戦アクションの第1作目。本作では中忍試験編から木ノ葉崩し編までの第1部のストーリーを描く。 ゲームシステム 基本操作 2.5D格闘だった『ヒーロー』『アクセル』とは大きく趣を変え、『ディシディア ファイナルファンタジー』のような自在に移動できるフリーランの対戦アクションとなっている。 ◯ボタン連打とスティックの組み合わせでコンボが出せ、△長押しでチャクラをチャージして強力な忍術や奥義を放てるシンプルな操作性はそのまま。□で手裏剣を放って牽制も可能。 相手の攻撃が当たる直前にタイミングよくL1ボタンを押すことで「変わり身の術」を使い攻撃を回避できる。 奥義は相手との打ち合いだが、コマンド式(デフォルト)、連打式、スティック式を選べる。 モードは次の3種類。 アルティメットミッションモード 木ノ葉隠れの里を自在に駆け回り、様々な任務をクリアしていくアクションアドベンチャー。任務数は101に及ぶ。 フリーバトルモード キャラクターを自由に選んで3VS3のバトルが楽しめる。 オプションモード 各種設定が可能。 キャラクター + プレイアブルキャラクター うずまきナルト うちはサスケ 春野サクラ 奈良シカマル 山中いの 秋道チョウジ 日向ヒナタ 油女シノ 犬塚キバ 我愛羅 テマリ カンクロウ 君麻呂 大蛇丸 薬師カブト 自来也 綱手 うちはイタチ 干柿鬼鮫 三代目火影 + サポート専用キャラクター(無料DLC) シズネ 猿飛アスマ 夕日紅 初代火影 二代目火影 みたらしアンコ 次郎坊 多由也 左近 鬼童丸 評価点 良質なグラフィック ハード性能の向上と自在に駆け回れる戦闘システムにより、まるで2Dのアニメを動かしているかのような感覚を味わえる。 リアルタイムレンダリングで繰り広げられる奥義映像はまさに圧巻の一言に尽きる。 シンプルな操作性 『ヒーロー』や『アクセル』でも好評だった、簡単な操作を取り入れている。 コスチュームや形態の変化が適用されている 今作はストーリーをクリアすることで、一部キャラクターの衣装や覚醒後のキャラが使用可能になる。 覚醒キャラはナルト(九尾化)、サスケ(呪印状態2)、リー(八門遁甲)、ガイ(八門遁甲)、君麻呂(呪印状態2)の5人。 コスチュームはナルト(パジャマ(*1))、サスケ(黒装束(*2))、シカマル(中忍服)、砂の3兄弟(後期服(*3))の6人。特にコスチューム選択はヒーローやアクセルシリーズでは適用されなかっただけに、このシステムは嬉しい。 賛否両論点 やりこみ要素が豊富なアルティメットミッションモード 様々な移動方法を駆使して木ノ葉の里を自在に駆け巡る事が可能。壺を割ったり螺旋丸や手裏剣を放ったりとアクション要素も少しある。 任務はバトルだけでなく、木登りやレースの2種類のミニゲームもあり、バラエティに富む。材料を集めて一楽ラーメンの制作に協力するという一風変わった任務も。 口寄せ動物と戦う巨大ボスバトル(QTEイベントあり)も収録。 忍達のフィギュアを収集し、名勝負の数々をジオラマ形式で楽しめる。 内容が薄いアルティメットミッションモード イベントシーンは一部分しか収録されておらずファンとしてはガッカリ。大半は文字の説明のみで終わる。ヒーローやアクセルシリーズでは豊富なイベントシーンがあっただけに残念である バトルで使う忍術を増やすための巻物収集作業がかなり面倒くさい。 お使いが多く、ファンじゃないと時間がかかってしんどい。 ひと通りクリアするのに10時間ほどかかってしまう。 ミニゲームが2つ、あとは細かい作業がいくつかあるが、ちょっと難しかったりしてファンには辛い。 任務が100個あるが、ファンにはけっこう難しい。また、普通のバトルをする任務が100個のうちの半分を占めるが、フリーバトルモードで遊ぶのとやっていることがほとんど変わらないので、やる意味があまりない。ただし、任務の中には巨大ボスバトルなどのイベントもあり、そちらのほうは好評。 奥義映像が後のシリーズに比べて長め。 おそらく一人プレイを意識していると思われる。 問題点 フレームレートが30fps オンライン対戦に対応していない せっかくの対戦ゲームなのにオンラインで遊べないという点で格闘ゲームの良さを生かし切れていない。対人戦が面白いだけに本当にもったいない。 Steam版ならリモート・プレイによりPC同士でオンライン対戦が可能 SteamまたはParsecというアプリを介することでオンライン対戦ができるようになる。ただし、最初に対戦相手の人を見つけたりメッセージのやりとりをする必要があるので、やっぱり普通にオンライン対戦できるゲームと比べると少し面倒くさい。 変わり身の術が可能なタイミングがシビア 本作では変わり身は無制限だが、「攻撃が当たる直前」に限られるため連打でもしないと発動させにくい。 『ジェネレーション』では変わり身が有限となり、「攻撃が当たった直後」にも発動できるようになっていくらか使いやすくなった。 波の国編が未収録 再不斬と白は影も形もない。二人の参戦とそのストーリーは『ジェネレーション』まで待つこととなる。 そのため、初期の長編は「カカシと戦う」or「木登り修行」のみで面倒な展開になっている。 サスケ奪還編の不自然さ サスケ奪還編はナルトら奪還チームと音の4人衆の戦闘がメインとなるのだが、今作では4人衆がサポートでしか登場しないため、君麻呂が早期に登場する(*4)。 そのため、奪還メンバーと4人衆との戦闘はネジ(サポートにチョウジ)vs君麻呂(サポートに次郎坊と鬼童丸)、シカマル(サポートにキバ)vs君麻呂(サポートに左近と多由也)、我愛羅(サポートにカンクロウとテマリ)vs君麻呂(状態2)と、 本来君麻呂と戦うはずのないキャラが戦闘することになっている(*5)。 プラクティスモード、1VS1のシングルマッチがない ストーリーではちゃんと1vs1の戦闘があるのに、何故かCOM対戦では収録されていない。 シングルマッチは『2』で、プラクティスモードは『ジェネレーション』で実装された。 総評 当時としては、キャラクターのアニメーションなどのクオリティが非常に高く、他の追随を許さないグラフィックで多くの人の心をつかんだ、CC2の力作。後のシリーズに比べればいくらか及ばない所もあるが、それでも高い完成度を誇ると言っていいだろう。当シリーズは『4』まで発売され、『NARUTO』のゲームの集大成に相応しいものとなった。 余談 2017年7月27日に『1』『2』『3』を一本にまとめた『NARUTO-ナルト-疾風伝 ナルティメットストームトリロジー』がPS4で発売された。単品版は2018年2月1日にダウンロード専売で配信。 2018年4月26日にはNintendo Switchでも発売。それに伴い、『1』『2』『3』単品も配信されている。
https://w.atwiki.jp/pkgc/pages/378.html
作者:Does / チュウ:こぬま /ポケ擬:こぬま/【はなび】ヒノアラシ♂ チュウ:えりー /ポケ擬:えりー/【ブーちゃん】ポカブ♀ 作者:Does / チュウ:しゆ /ポケ擬:しゆ/【ケルツェ】★シャンデラ♂ チュウ:渋色 /ポケ擬:渋色/【瞬】★シャンデラ♀ チュウ:神無月香 /ポケ擬:神無月香/【ギアラシ】バクフーン♂ 作者:Does /ポケ擬:Does/【クラースナヤ】★バクフーン♀ チュウ:龍崎しいたけ /ポケ擬:龍崎しいたけ/【シュー】エンブオー♂ チュウ:信楽 /ポケ擬:信楽/【ジャバ】ブーバー♂ 炎タイプの皆様をどっさりお借りしました! -- (Does) 2011-07-13 19 49 17 申し訳ありません、こちらの不手際でリンクミスが発生してますのですぐ修正します! -- (inu) 2011-07-14 00 41 33 お待たせいたしました! リンクの修正完了しました。ご迷惑をおかけして大変申し訳ありませんでした。 そしてDoesさんの熱い炎タイプ絵に感動しました…! かわいいのから綺麗なのからかっこいいのから!よりどりみどりでトップに飾るのが楽しみです。ありがとうございます! あと蛇足ですが毎回の恒例になりつつあるので…まだまだトップ絵募集中です! 投稿例:こんな感じで投稿します。例なのでポケ擬が入っていませんが、実際はポケ擬を描いてください。 作者:inu /ポケ擬:投稿例のため無し -- (inu) 2011-07-14 00 51 21 作者:びうら/ポケ擬:びうら/【ヒノコ】ヒトカゲ♂ チュウ:えりー /ポケ擬:えりー/【ブーちゃん】ポカブ♀ チュウ:こぬま /ポケ擬:こぬま/【はなび】ヒノアラシ♂ 炎タイプのちびっこちゃんを二人お借りしました。 夏祭りに来た三人組のイメージで…! -- (びうら) 2011-07-23 23 21 56 作者:アヤ/ポケ擬:アヤ/【ホイコーロ】エンブオー♂ チュウ:龍崎しいたけ /ポケ擬:龍崎しいたけ/【シュー】エンブオー♂ チュウ:えりー /ポケ擬:えりー/【ブーちゃん】ポカブ♀ カタログに登録されているポカブ系統のお子様方をお借りしました! ギリギリでの投稿失礼致します…! -- (アヤ) 2011-07-31 10 40 19 描かせていただきました。 作者:神無月香/ポケ擬:神無月香/【ギアラシ】バクフーン♂・神無月香/【キムチ】マグカルゴ♀ チュウ: えりーさん/ポケ擬:えりー/【ブーちゃん】ポカブ♀ ギリギリですが、投稿させていただきます! まだまだ暑い季節だと思うので、ブーちゃんに高原に涼みに引っ張ってもらう~というイメージです。 もはや判別不能な感じですが、手をつないでもらっているのが自分の子らです。 お借りさせて頂き、ありがとうございました! そしてこんなところからですが、Doesさん、うちの子をかっこよく描いてくださり、ありがとうございました!! 本当…すごいかっこいい… 理想の表情です!! -- (神無月香) 2011-07-31 11 09 20 作者:ツチキコ チュウ:神無月香 /ポケ擬:神無月香/【ギアラシ】バクフーン♂ 暑い中、あえてファーつきで!ギアラシさんをお借りしました。ありがとうございました! -- (ツチキコ) 2011-07-31 19 28 59 描かせていただきました! 作者:えりー チュウ:霧間えすさん/ポケ擬:霧間えす/【ルノヒヲ】シャンデラ♀ 夏だ幽霊だ!ルノヒヲさんをお借りしました。 よろしくお願いします! -- (えりー) 2011-07-31 22 24 01 作者:龍崎しいたけ チュウ:霧間えすさん /ポケ擬:霧間えす/【ルノヒヲ】シャンデラ♀ 滑り込みで失礼します!描かせていただきありがとうございました! -- (龍崎しいたけ) 2011-07-31 22 40 21 わああ炎タイプの素晴らしい作品がいっぱいで!! 炎タイプのかっこよさと美しさと可愛さのつまったすばらしいトップになりそうです! 近日中にトップに飾らせていただきます! 沢山の投稿ありがとうございました!! -- (inu) 2011-07-31 23 45 35
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/9332.html
ファミリーマージャン 【ふぁみりーまーじゃん】 ジャンル テーブル(麻雀) 対応機種 ファミリーコンピュータ 発売元 ナムコ 開発元 日本物産 発売日 1987年8月11日 定価 3,900円 プレイ人数 1人 判定 なし ポイント ゲームとしてのテンポは悪いファミコンを使った麻雀の教科書 ナムコットファミリーシリーズリンク 概要 内容 評価点 賛否両論点 問題点 総評 その後の展開 余談 概要 1987年8月にナムコが発売した麻雀ゲーム。 ナムコの『ファミリーシリーズ』の第4弾にして初めてテーブル系ゲームのジャンルとして登場。 基本的には麻雀自体を知らない初心者向けのものになっている。 ファミコンでは4本目の麻雀ゲームで、そのうち1つはディスクソフトの『プロフェッショナル麻雀悟空』(1986年12月25日発売・アスキー)なのでロムカセットに限ればファミコン草創期の『4人打ち麻雀』(1984年11月2日発売・任天堂)以来となる。 内容 レッスンと実戦編に分かれている。 レッスン1と2は実際の麻雀の解説を行い、画面上でも実際にサイコロを振ったり点棒を見せたりでプレイヤーによくわかるように見せている。 レッスン2には、これまでの解説での知識を試す10問の4択形式のクイズがある。 レッスン3は実戦形式だが、いろいろと救済措置が設けられている。 「手牌オープン」で相手の手持牌を見ながらプレーできる。 「捨牌指導」カーソルをその時、捨てが推奨される牌に合わせることで教えてくれる。 「リトライ」はもう一度同じ条件(配牌だけでなくツモまで何もかも全く同じ)で最初からやり直せる。 ルール変更が途中で自由にできる。 持ち点が少なくなると役満テンパイ寸前なほどの超好配牌が来る「役満チャンス」が発生する。 実戦編は、一般的な麻雀のゲームのモードで上記のような救済措置は一切ない。対戦相手は6人。 名前 年齢 麻雀歴 性格 得意技 師匠 45歳 35年 調査中 役満一筋 さゆり 24歳 5年 気まぐれ 一発狙い めぐみ 22歳 3年 情熱的 チンイツ りえ 20歳 1年 粘り強い ホンイツ ゆりえ 19歳 9ヶ月 淋しがりや 単騎勝負 ひでみ 18歳 3ヶ月 とにかく陽気 ニコニコ勝負 「師匠」が相手の場合のみ数秒の制限時間があり、それを過ぎると強制ツモ、強制捨牌(今カーソルが合っている牌)となる。 対局時はサイコロを振って親決めをしたり、得点は単純な数字表示ではなく点棒の増減をしっかり見せる。 つまり、アナログで麻雀をしている描写を再現している。 そのため、点棒が尽きる(ハコテン)と、その場で終了となる。また持ち点が1000点ないとリーチがかけられない。 相手の点数は表示されないが、10万点に達した場合でもその場で終了となる(自身の初期持ち点が27000点なので相手は72900点持っていることになる)。 終了時には30000点返しの形で得点が計算される。 変更できるルール。()は初期設定。 西入(無) 「無」なら東南局までの半荘、「有」なら南局が終わって西局に入り一荘となる。 喰い断(無) 「有」なら喰ってのタンヤオを認める。 八連荘(無) 「有」なら親が8回連続で和了れば以降の和了はすべて役満扱いとなる。 振聴罰(有) フリテンチョンボの有無。 不聴罰(有) 流局時、片方のみがテンパイだった場合、ノーテンのプレイヤーが1500点支払う。 メジャーなルールとの相違点。 ウラドラはどんな場合でも1つのみ。つまりカンで表のドラは増えてもウラドラは増えない。 自風は2人打ちの場合親が「東」で子が「南」か「西」のどちらかとしてこれを交互に持つが、本作では4人打ちのように東南西北で回り、いずれかのプレイヤーが「東」でない場合両者とも子扱いで局が終われば必ず親流れとなる。 上記以外での基本ルール。 複合の役満は無効でいくつ条件を満たしていても1つ分の点数(親48000点、子32000点)にしかならない。 5本場以降の2翻縛りは適用されていない。 ノーテンリーチ、ノーテン和了、ヤクナシといったフリテン以外のチョンボはリーチや和了そのものを拒絶するため発生しない。 評価点 丁寧な解説。 ファミコンで解説の類は、すべて説明書で行われていただけに画面上で動く形で解説されるのは非常にまれであった。 本来ゲームに必要ない部分まで抜け目なく解説してくれるため、実戦に即しておりファミコンプレイヤー層にとっては本などを読むよりも、よりわかりやすい。 解説するだけでなく、その知識を確認する問題や、救済機能の付いた実戦機能。 確認問題は間違えた場合でも答えは告知されるので、見直しができる。 救済機能の付いた実戦も、ファミコンプレイヤーによくある「慣れがないせいで負けてばかりでいつの間にやらヤル気も出ず」という投げ出すことを起きにくくしている。 様々なロジックを持った対戦相手。 明記されているだけではざっくりとしか特徴はわからないが、実際には1人1人に細かい個性がある。 美女グラフィックの出来。 師匠も含めて、こちらが和了ると面白くなさそうな顔をしたり、自分が和了ったり最後に勝ったりすると嬉しそうな顔をしたりと表情の変化もある。 リーチやロンなどもしっかり合成音声で表現されている。 賛否両論点 サイコロを振って親決めしたり得点は点棒の増減を直接見せる。 アナログでの麻雀の感覚をリアルに演出できているので、素人がアナログでの麻雀の知識を得るには役に立つ反面ゲームとしてはテンポの良さを削いでいるのも否めない。 点棒を見て計算するのはこれもアナログの麻雀に即しているとはいえ、数字での表示がなくプレイヤーが頭で計算しなければならないのはゲームとしては少々面倒。 問題点 LESSON2のクイズは、ただ淡々と問題をこなすだけで何点だろうが総評などは一切ない。 クイズそのものは知識の確認の上で効率的なものとは言え、ただ10問消化して終わるだけではゲームとしては味気ない。 また問題の1つに答えが間違っているものがある。 「捨牌指導」がイマイチあてにならないこともある。 それぞれの個人スタイルに完全対応は無理なのだが、時としてどう考えてもありえない牌を指定されることもある。 ファミコンでは思考ロジックの不十分さもあるのは多少は仕方ないとしても懐疑的な挙動が目立つのは実用に欠ける。 そのままポーズがかけられるので「師匠」相手で適用される制限時間が何の意味もない。 制限時間そのものはあるとはいえ画面を表示したままポーズがかけられるので、その状態でじっくり考えることができる。 4年前のファミコン草創期に発売された任天堂の『麻雀』はポーズはできても同時に画面を消していたため時間制限のシステムを壊すものではなかった。 チー・ポン・カンの操作。 チーが左、ポンが右、カンが下と十字ボタンに紐づいており、うっかり押し間違えても取り消しがきかない。 上記の通り、師匠戦は時間に縛りのある仕様のため、このようなボタン1つですぐできる形にしたのだろうがそもそもその時間の概念が実質的に何の意味も持たないようでは後に残るは不便だけ。 総評 まったく知識のない麻雀初心者の入門ソフトとしてゲームに必要なことだけでなく実際に雀卓ですることまで考えて隅々まで解説が行われておりその確認問題から入門的な実戦モードまであり、まさしく将来の雀士育成ソフト。 既に熟知している者にとっても、様々なロジックのあるCOMPプレイヤーと対戦できるのは悪くはない。とはいえ、やはりゲームとして考えるとアナログ再現によるテンポの悪さは気になるところではある。 その後の展開 『ファミリーシリーズ』は同年12月11日、テニスゲームの『ファミリーテニス』を発売。 1988年11月25日には本作の直接的な続編『ファミリーマージャンII 上海への道』を発売。 本作のような初心者への解説モードはなくなり、ボーナスゲームなども付いた筐体ゲームの発展形のような形で普通に麻雀を知った者をターゲットにした構成になっている。 余談 本作の開発を担った日本物産は言わずもがな日本における麻雀ゲームのメッカ的存在である。 後に本作に倣ったようなタイトル『ニチブツマージャン』として自社発売でシリーズ化していくことになる。