約 3,306,471 件
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/6085.html
ミラーズエッジ 【みらーずえっじ】 ジャンル アクション 対応機種 プレイステーション3Xbox 360Windows XP~8 発売元 エレクトロニック・アーツ 開発元 EA Digital Illusions CE(EA DICE) 発売日 【PS3/360】2008年12月11日【Win】2009年1月22日 定価 【PS3/360】7,665円【Win】オープン価格 レーティング CERO C(15才以上対象) 配信 【360】2011年1月11日/1,200円【Win】1,500円(Origin価格) 判定 なし ポイント 優れたビジュアル激しい3D酔い 概要 ストーリー 特徴 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 その後の展開 生き抜くために、駆け抜けろ。 概要 『バトルフィールド』シリーズで知られるEA DICEが製作した、エクストリームスポーツ「パルクール」を題材にしたアクションゲーム。 パルクールとは別名フリーランニングとも呼ばれ、有名どころでは『ASSASSIN S CREED』でも採用されている、建物を自由自在に駆け上がり飛び越えていく競技のことである(*1)。 『ASSASSIN S CREED』が三人称視点の3Dアクションであるのに対して本作は一人称視点形式のアクションとなっており、主人公の目線でビルを渡り、駆けていくゲームとなっている。 ストーリー 政府により厳しい監視と情報統制が施された近未来都市。人々は「ランナー」と呼ばれる運び屋を使って手渡しで情報を交換していた。 ランナーの1人であるフェイスはある日、双子の妹のケイトが何者かに嵌められ、殺人事件の容疑者となってしまったことを知る。 同じく容疑者となった彼女は仲間の助力を受けつつ事件の真相を探るため、白が支配する街へと飛び出していくのだった。 特徴 前述の通り一人称視点形式で進む。 このため、コンシューマーやゲームパッドでのプレイは左スティックでの移動と右スティックでの視点移動をしつつ各種アクションをスムーズに繰り出せるよう、主なアクションをL、Rに割り振る独特な操作スタイルとなっている。 例えばジャンプはLB(L1)、背後を振り向くターンはRB(R1)、LT(L2)でしゃがみやスライディング、といった形である。 特定の操作を連続で繰り出すことで違ったアクションも繰り出せる。例えば壁に向かってジャンプ、ターン、ジャンプと連続で操作すると壁を蹴って背後に高く跳ぶことができる。 ランナービジョンというシステムが搭載されており、移動ルートのオブジェクトが赤くなるシステムがある。行く先の方向性をある程度示してくれるためスムーズに次の移動経路を把握できる。 また、B(○ボタン)を押しつづけると目標地点を注視することができる。 フィールドには距離を短縮するためのルートもあるのだが、こちらは赤くならないためまさに経験が物を言うシステムとなっている。このルートの開拓も魅力の1つである 戦闘は一人称視点ながら格闘戦をメインとしている。 パンチやキックがメインだが、敵を武装解除する事で武器を奪うことも可能。奪った武器はそのまま使用できるが、リロードできないため使い捨てとなる。 もっとも、本作の敵は重武装でこちらは軽装なので戦闘せずに逃げないと危険な状況の方が多い。 評価点 白と青を基準とした美しいビジュアル。 プレイした人からは「芸術」とも称されるほどに本作は絵作りに力を入れており、非常に美しい世界が描かれている。 白いビル群は無機質だが、陰影まで青の成分が入っており何とも言えない美しさがある。ぜひ自分の目で確かめていただきたい。 白と青が支配する中、武装した敵の存在やランナービジョンにより赤くなったオブジェクトが非常に映える。見た目にも分かりやすく、ゲーム性ともマッチした絵作りと言えよう。 一人称視点なこともあってリアリティが高い。 ビルの合間を跳び移っていく本作との相性は抜群で高所をジャンプするスリルを味わえる。上手く跳び越えられた時の安堵感と爽快感も高い。 うまく跳べずにビルなどから落下した際の「どすん」という効果音は印象的であり、強い恐怖感をプレイヤーにもたらせてくれる。高所恐怖症の人はプレイを躊躇うかもしれない。 日本語版の翻訳の高さ 洋ゲーにありがちな不自然な翻訳が皆無。 吹替えの声優も主役のフェイスに甲斐田裕子氏、フェイスの協力者であるミラーに立木文彦氏と言った実力のある声優を起用しており、棒読みなども存在しない。 タイムトライアル、スピードランといったRTA要素のやり込み度 ストーリークリア後に挑戦できるスピードランや、チェックポイントごとにタイムを計っていくタイムトライアルのやり込みが充実 前述のルート探索要素と相まって、ハマる人にはとことんはまる他に類を見ないゲーム性となっている。 賛否両論点 ストーリーはいわゆるB級映画的な内容なので好みが分かれる。 それでも中盤までは意外な展開などもありそれなりに楽しめる人もいるだろうが、ラストはかなり「投げっぱなし」のようなオチになってしまっている。 解決すべき問題が複数ある中で、「緊急ではあるが成功してもそこまで事態を好転させるわけではないミッション」がゲーム上の最終目的である。 一応、事態の黒幕と言えなくもない人物との決着はつくが、顛末がはっきりしないキャラクターが複数いるなど全体的にすっきりと大団円を迎えた感は希薄。 続編『ミラーズエッジ カタリスト』は本作と地続きではなく半ばリブートのような設定となっているため、そこでの解決も望めない。 問題点 非常に酔いやすい。 一人称視点なので当たり前なのだが、本作の場合は一般的なFPSに増して激しく画面が揺れ動くため普段3D酔いしないような人でも酔ってしまう可能性がある。 また、一人称視点はリアリティを高めるのに一役買ってはいるものの、慣れないとジャンプのタイミングなどの感覚が掴みづらい。最初のうちは足元を確認しながらジャンプすることになるだろう。 ゲーム冒頭のトレーニングはチャプターセレクトで何度でもプレイできるので、慣れるまでプレイしつづけるのもアリ。ここだけでも一通りの操作を覚えられる。 システム面に粗が多い。 前述のように目標地点を注視するシステムがあるが、本当に注視するだけなので使いづらい。 ランナービジョンもあるにはあるが、結局はプレイヤーが自力でルートを探したり謎解きをする必要があり、仲間からはろくなヒントも貰えないので迷いやすい。 とはいえ、自分が進むべき道を創意工夫して開拓していくのがこのゲームの醍醐味であり面白いポイントでもある 独特なボタン設定に慣れるまでが難しい。 キーコンフィグはいくつかの候補から選ぶだけなので、嫌でもこの操作を強要される。 カメラのリバース設定や、速度設定すら存在しない。 上記のような問題点もあって、難易度が高い。 戦闘の難易度選択はできるが、マップの構造自体が複雑なため進行ルートが分からず迷って立ち往生してしまうことも多い。 さらにシビアな操作を要求される場面もあり、「進行ルートを見つけるのに一苦労、その進行ルートをきちんと進むのにもう一苦労」となりがち。 リトライポイントが多いのですぐやり直せるのは良心的だが。 そこだけあまり出来がよいとは言えない凡庸なFPSとなってしまう銃撃戦には不評が多い。 そもそもパルクールによる縦横無尽な移動が特長の本作にとって、足を止めて撃ち合うというゲーム性はかなりミスマッチである。 制作陣にもそれは伝わったのか、続編ではプレイヤーが銃を使うという要素そのものが廃止された。 その他の不評点 ストーリーの所々でアニメーションによるムービーが流れるが、出来はフラッシュアニメ並で微妙。 これは製作期間の都合でカットシーンを外注に依頼したためとのこと。 フェイスのビジュアルが典型的な東洋人顔の為に不評。 これに不満を抱いた海外のゲーマーたちがこぞって修正画像を作成したが、これにキャラデザインの担当者が激怒するという事態に発展した(参照)。 どうやら担当デザイナーの妻がモデルだったらしい。 総評 美しいグラフィックと一人称視点でのパルクールアクションのスリル・爽快感の評価は高い。 一方で、操作性や一人称視点で激しいアクションをする必要があるゆえの難易度の高さ等が評価を下げてしまった。 しかしながら独特の世界観とビジュアル、独特のアクションに魅了されたファンも多い。中々の魅力を持った一作である。 後年になって続編が発売されるが、本作の純粋なアップグレードというよりは変更された要素も多く、あまり望んでいた形にならなかったと初代を好むファンもいるようだ。 余談 本作は「Unreal Engine 3」ベースで作られているが、これは「開発が始まった時(*2)は自社のエンジンであるFrostbiteがまだ完成していなかった」というシンプルな理由によるもの。 なお、完成したFrostbiteは主に『バトルフィールド』シリーズの開発で使用されている。 実際にプレイしたユーザーからの評判は上々だったが、売り上げとしてはメーカー側の期待を下回ってしまったらしく、すぐに制作される予定であった続編がキャンセルされてしまったという報道も発売当時には存在した。 その後の展開 ビジュアルに魅了されたファンからシステムを改善した続編を望む声も多かったため、7年の歳月を経て2016年に6月9日に続編である『ミラーズエッジ カタリスト』がPS4/One/Winで発売された。 『カタリスト』では『バトルフィールド4』でも使われた「Frostbite 3」がゲームエンジンとして採用されている。しかし、主人公のビジュアルは相変わらずであった。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/9504.html
オンラインサービスは2018年3月28日をもって終了したため、現在は全てのオンライン機能が使用不可能です。オフラインでのプレイは現在でも可能です。 グランツーリスモ6 【ぐらんつーりすもしっくす】 ジャンル オンラインカーライフシミュレーター 対応機種 プレイステーション3 発売元 ソニー・コンピュータエンタテインメント 開発元 Polyphony Digital 発売日 2013年12月5日 定価 通常版 6,648円ダウンロード版 6,195円15周年アニバーサリーボックス 7,600円PS3本体同梱版 24,743円 プレイ人数 1,2人(オンラインプレイ時最大16人) レーティング CERO A (全年齢対象) 判定 良作 ポイント 15周年を迎えたグランツーリスモシリーズの集大成シリーズ最多の1200台以上の車種を収録粗が多かった前作から順当に進化シリーズの中でもトップクラスの攻略テンポの良さ月面と月の重力を再現したコースを収録 グランツーリスモシリーズ SIEワールドワイド・スタジオ作品 概要 特徴・評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 概要 ドライビングシミュレーターの金字塔『グランツーリスモ』シリーズのナンバリングタイトル第6作目。 シリーズ最多の1200台以上の車種と40ロケーション・107レイアウトのコースが収録された他、粗が多かった前作から様々な要素が追加・改善されている。 また、『5』に引き続きオンライン対応となっており、様々なオンラインサービスが楽しめた。 パッケージ車両は、2013年に満を持して発表された「シボレー コルベット スティングレイ (C7)」。 特徴・評価点 A-Spec/B-Spec 自分でクルマを運転するA-Specと、監督となってAIドライバーを勝利に導くB-Specの2つのモードが存在する。 ただし、B-SpecはVer1.16(2015年2月)からの追加要素であり、初期バージョンではA-Spec固定だった。 シリーズ最多の1200台以上の車種が収録されている。 収録台数が1000台以上と非常に多かった前作だが、今作では更に200台以上の車両が追加され、1200台以上の車種が収録されている。この収録車種はグランツーリスモシリーズどころか、レースゲームやドライビングシミュレーター全体で見てもトップクラスの量である。 今作の新規収録車種は、前作のフェラーリ・ランボルギーニの収録ほどのインパクトはないが、年代・国籍問わず幅広く収録されている。当時の最新車両であるNSXコンセプトや3代目バイパー、ファン垂涎のRX500やシェルビー デイトナコブラ等、多種多様な車両が収録された。今作でプレミアム化した車両も多く、ブガッティ ヴェイロン、ザウバー メルセデス C9、トヨタ2000GT等は好評を以て迎えられた。 また、前作は初回限定版や何らかの周辺機器の特典であり、入手困難だった特別仕様車も、今作ではほぼ全て導入されている。特に前作で非常に入手ハードルが高かったアウディ R8 クロムラインは、価格性能比に優れており実用性が非常に高い。 リストラ車種もなくはないが、事情が察せられるものを除けばジネッタとジェンセンの2台程度であり、批判の声は少ない。 Vision Gran Turismo これまでGTシリーズでは『4』にてナイキとのコラボレーションによる「NIKE ONE」や『5』にて「GT by シトロエン」や「レッドブル・Xシリーズ」など、実在企業とのコラボレーションによる架空車両の制作を度々行ってきたが、GTシリーズ15周年記念として各メーカーに「各メーカーが考えるグランツーリスモ」のテーマの元コンセプトカーを制作してもらい、それをGT6に収録する企画。 基本的にゲーム内だけの車両ではあるが、フルスケールモデルや実走可能なモデルが制作された車両もある等、現実世界への影響も大きい。一例として第1段の「メルセデス・ベンツ AMG Vision Gran Turismo」は、2017年の映画「ジャスティス・リーグ」に登場している。 当初は1年間程度の企画とされていたが、プロジェクトの長期化に伴い、次回作『SPORT』を超え現行作『7』でも企画が進行中である。 新規コースが多数追加され、合計で40ロケーション・107レイアウトを収録。時間変化・天候変化に対応したコースも増加している。 今作ではリアルサーキットに更なるテコ入れが施されており、有名な「シルバーストン」「バサースト」「ウィロースプリングス」等から、知る人ぞ知る「アスカリ・レース・リゾート」まで、多数のリアルサーキットを新規収録。後に「レッドブル・リンク」も追加されており、また前作とは違ってアップデートでの無料追加となった。その上で前作のサーキットはほぼ全て続投しており、前作で有料DLCだった「もてぎ」「スパ」も今作ではデフォルトで収録されている。 オリジナルサーキットは、カートコース「グランツーリスモアリーナ」とバリエーションが豊富な「マッターホルン」を新規収録。更に、前作では惜しくも収録が見送られた「アプリコットヒル」「ミッドフィールド」が復活し、従来作のファンを大いに喜ばせた。また、ニュルブルクリンクを超える超ロングコース「サーキット・デ・ラ・シエラ」も非常にユニークだとして好評であった。 トラックパスエディター Ver 1.21から追加された。前作の「コースメーカー」に当たる機能だが、いくつかのパラメータを設定して自動生成という作成方法であった前作とは違い、ゼロから自分でルートを作成できるようになった。 コースの作成には「トラックパスエディター」というアプリが必要であったが、2018年3月にオンラインサービスを終了したため、現在はダウンロード不可。 天体シミュレーターの実装 前作からの時間変化システムをさらに一歩進め、コースの緯度経度データを元にある日のコースの天体の動きを再現。 正直言われなければ気づかないようなものではであるが、細かい所も妥協しないポリフォニーデジタルのこだわりを感じるシステムである。 シリーズでもトップクラスのテンポの良さ 今作はレースやスペシャルイベントで賞金をかなり稼ぎやすくなっている。その為、高額な車も歴代シリーズに比べると比較的容易に購入できるようになった。 更に、耐久レースにかかる時間が大幅に緩和された。24時間耐久レースは24分間耐久レースとなり、時間経過を60倍にすることで疑似的に24時間耐久レースを再現するようになった。 挙動の改善 前作から挙動モデルを一新、リアリティがさらに向上した。 シリーズで初めてパーツメーカーとの協業を行い、横浜ゴムとタイヤモデル、KWオートモーティブとサスペンションモデルの開発を行い、リアリティの向上に一役買っている。 空力のシミュレーションに関しても、実車からのデータ収集を通して、大幅な改良・改善が施されている。 グラフィックの改善 適応型テッセレーションの実装により、カメラが車両への接近に伴い、車両のモデルに使われるポリゴンが細かく分割されるようになった。この最適化により、前作から更にグラフィックが進化している。そのグラフィックは次世代機のPS4にも引けを取らない程である。 また、HDRのダイナミックレンジを前作比で50倍に拡大、色味やボケ具合などがさらにきれいになった。 スタンダードカー/プレミアムカーの区分の廃止 『5』では過去作からブラッシュアップしたカーモデルを「スタンダードカー」、新規作成のモデルを「プレミアムカー」として明確に区分していたが、今作では(ゲーム内においては)その区分が無くなった。 これによりフォトトラベルにおいてもスタンダードカー(相当)、プレミアムカー(相当)両方、すべての車を写真撮影出来るようになった。 しかしながら区分を表記しなくなっただけであり、基本的にはモデルは引き継がれているので状態としてはさほど変化していない。 一部のスタンダードカーが、プレミアムカーと見紛うほどのモデリングに改善された。 前作ではスタンダードカーはPS2時代の3Dモデルが流用されていたため、プレミアムカーと比べてグラフィックに大きな差があった。しかし今作では、先述のプレミアム化した車両とは別に、一部車両のグラフィックが作り直され、クオリティが大幅に向上している。これらは通称「セミプレミアムカー」と呼ばれ、インテリアこそ未実装だが、エクステリアはプレミアムカーに決して引けを取らない。車両によってバラつきこそあるが、三菱 FTOやトミーカイラ ZZ-S、 シボレー C2型コルベット Z06等は特に美しいグラフィックを誇る。 前作のNA型ロードスターは2台のみプレミアム相当だったが、今作ではMX-5を含む全車がプレミアム相当に引き上げられている。これはNA型ロードスターのモデリングが全車共通な事を利用し、スタンダード相当だった車両に前作のモデリングを反映させたためである。あくまでエクステリアのみでありインテリアまでは再現されてないが、それでもこういった形のモデリング流用は好意的に見られている。また、各MX-5はボディペイントを施すとストライプが現れるようになっている。模様も全車異なり、細かな差別化の試みがうかがえる。加えて三菱 FTO等は、スタンダードカーは装備不可能なカーボンボンネットが用意される等、プレミアム相当の扱いを部分的に受けている。 全ての車がディーラーから買えるようになった。 前作までは中古車・プレゼントカー限定の車があり、更に中古車はランダムで入れ替わる、イベント制覇で貰えるプレゼントカーは全くのノーヒントのために、好きな時に欲しい車が買えない問題点があった。 レベル制からステージ評価制へと変更。 前作はレベル制が採用されており、レベルが低いうちはスポーツカーすら買うことが出来なかったが、今作ではレベル制が廃止されており、Cr.(お金)さえあれば好きな車をいつでも買うことが出来るように改善された。 また今作はメニュー構造が簡略化され、レースイベントに参加して「スター」を獲得することでゲームキャリアが進んでいく、カジュアルゲームのような様式を採用。スターは1つのレースイベントにつき最大で3つ獲得でき、「レースに出場」、「3位以内でフィニッシュ」、「1位でフィニッシュ」という3つの条件がある。 レースだけでなくライセンスもキャリア進行に組み込まれているため、ライセンスがないとレースに出られない仕様が復活している。しかし今作は各ライセンスの試験数が5つと歴代作品と比べてもかなり少なく、難易度自体もやや抑えられているので、レースに出るまでのハードルが下がっている。ただしゴールドタイムを狙おうとすると難易度は相応に高くなる。(*1) レース開始前のロード時間が大幅に短縮された。前作では約数十秒かかっていたロードが、今作では約10秒以内には終わるようになっている。 ロード画面も、前作は黒画面にコース名とロゴ、そして進捗バーだけという簡素なものであったが、今作はアニメーションを交えた画面になっており、体感時間も減少している。 本体・ネット回線によるが、初回起動時はパッチのダウンロード・ゲームデータのインストールに結構時間がかかる(*2)。前作と同様、画面上に表示される残り時間は当てにならない。 レース中のUIが一部改善された。 前作はタイヤの消耗がゲージのみで表現されていたが、今作はタイヤの隣に「0-10」の数字が表示されるようになり、どれくらいタイヤを消耗しているかが分かりやすくなっている。交換したばかりのタイヤは「10」だが、タイヤが消耗すると数字が減っていくようになる。また、現在装着しているタイヤの種類も表示されるようになっている。例として、スポーツ・ハードを装着しているときは「SH」と表示されるようになっている。 前作では消耗品だったペイントアイテムが、今作から何度でも使用可能になった。 前作には存在しなかったチューニングパーツ「ナイトロ」が復活した。ただし価格のわりに効果が強力だった『4』の反省か、今作では50万から1000万に値上がりしている。 自発的に探してみないと気付きにくい評価点だが、今作ではホイールやエアロパーツ等のカスタムパーツが新規に多数追加された。一例として前作にも収録されていた「三菱 i-MiEV」は、2012年のパイクスピーク仕様を再現できるエアロパーツが用意されている。 スペシャルイベント 『レッドブル Xチャレンジ』 2010~13年のF1チャンピオン、セバスチャン・ベッテルのレクチャーを受けつつ、フォーミュラカーのドライビングを段階的に学ぶモード。今作ではスペシャルイベントではなくなっており、ゲーム内では独立したイベントとして扱われているが、便宜上この項目で紹介する。 今作では「レッドブル X2014 ジュニア」「レッドブル X2014 スタンダード」「レッドブル X2014 ファンカー」の3台が収録されている。性能的には「ジュニア」は現実世界におけるF3に相当し、「スタンダード」はF1に相当、「ファンカー」は説明不要の最速マシンである。まずレーシングカートから開始され、レッドブル X2014 ジュニア→同スタンダード→同ファンカーと徐々にステップアップしていく。 前作のXチャレンジはベッテルのタイムとゴーストをそのまま使っており、PS3作品全体でも最高峰の難易度と語り草になっていた。一方で今作のゴーストは「ベッテルを模したAI」になっており、難易度が大幅に低下、練習すれば十分クリアできるバランスに改善された。また、今作のXチャレンジはアップデートでの追加となっており、仮にクリアできなくともプラチナトロフィー解除に影響しなくなっている。 今作のXチャレンジは資金稼ぎの側面も持ち合わせており、ジュニアでは約7000万、スタンダードだと1.15億を30分程度で稼ぐ事ができる。勿論相応のドライビングテクニックを求められるが、オンラインサービスが終了した現在でも十分な額の資金を稼げるようになっている。 『グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード』 レースゲーム初収録となるコース「グッドウッド ヒルクライム」を使用して、イギリスで開催される伝統あるカーイベント、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードを疑似体験できるイベント。 『月面探査 ~LUNAR EXPLORATION~』 1971年7月、アポロ15号が月面着陸した際に走った月の探索ルートを月面車、ルナロービングビークル LRV-001を用いて走るイベント。 レーシングシミュレーターから離れたゲーム感あふれる内容とは裏腹に難易度は高め。地球の1/6である月の重力を再現した上で、本イベント専用の挙動エンジンを開発しており、車両の接地感はかなり低い。更に月面フィールドには岩がゴロゴロしており、乗り上げただけであっという間に転倒してしまう。 なお、このコースはイベント専用であり他の車種で走行することはできない。 『アイルトン・セナ・トリビュート』(Ver 1.08で追加) 「音速の貴公子」こと伝説のF1ドライバー、アイルトン・セナの半生をたどるイベント。 セナが操ってきたマシンを用いてタイムアタックを行う。また、セナのキャリアを紹介するムービーも鑑賞できる。 『シエラ・タイムラリー』(Ver 1.12で追加) 全長約27kmを誇るオリジナルの超ロングコース「サーキット・デ・ラ・シエラ」を走るイベント。 走行距離に応じて加算されていくスコアを競う。コースにはプレイヤー以外の敵車も走行しており、追い抜くとスコアの倍率が加算される。連続して追い抜くとコンボとなり倍率がどんどん上がっていくが、接触やコースアウトをしてしまうと倍率が戻ってしまうため、速く走ることはもちろんいかに多くの敵車をきれいに追い抜いていくかが高得点の鍵となる。 スコアとは別に制限時間が設定されており、こちらはチェックポイントを通過すると加算される。コースを1周完走するか、残り時間が0になると終了。 賛否両論点 グレード・性能・国籍等の細かい違いだけで、別々に収録されている車種が多い。 これは前作の項目でも述べているが、従来作は日本版・北米版・欧州版で内容に差があったのを、前作から全世界共通の内容にしたため。例えばNA型ロードスターを残して、その海外版であるMX-5を削除してしまうと、MX-5に慣れ親しんだ海外ユーザーから反発を買ってしまう。こういった反発やオンラインプレイの弊害を避けるための処置であるが、事情を知らないユーザーからはただの水増しだと非難されやすい。 ちなみに、前作では車両国籍が販売国であり、その設定に少なからずミスがあったが、本作では全てメーカー国籍に変更・改善されている。 また、車種によっては日本向けと海外向けで購入可能なボディカラーが異なる(日産マーチ/マイクラなど)、NA型のマツダMX-5・MX-5ミアータに限りボディペイントを施すことでストライプが出現する(しかも異なる車名・グレード全てに個々のデザインが用意されている)等、ある程度の使い道や需要があるといえる。 「GT AUTO」にて、洗車やオイル交換をする際のアニメーションがカットされている。 『4』と『5』ではGT AUTOのスタッフが自分の車に対し、洗車やオイル交換する様子がアニメーションで分かるようになっていたのだが、今作からその演出がカットされ、初代から『3』までの演出に近くなった。 アニメーションがカットされたことでテンポ自体はよくなったのだが、アニメーションが無くなってしまったことを残念がる人も少なくない。 本作はナンバリングタイトルでありながら、オープニングテーマにシリーズお馴染みの『Moon Over The Castle』が使われていない。 スピンオフといえる『コンセプト2001』、『4』及び『5』のプロローグ版及びPSP版では同テーマが使われていないが、ナンバリングタイトルで使われていないのは今作が初。ファンにとってはグランツーリスモシリーズのオープニング=『Moon Over The Castle』と言っても過言ではなく、いつものテーマでない事に違和感を覚えやすい。 とはいえオープニング自体は非常に高品質であり、使用されている嘉生大樹氏の『All My Life』も文句の付け所がない名曲である。(*3) またネタバレになるため詳細は伏せるが、オープニングに使用されていないというだけで『Moon Over The Castle』自体は本作でもとある場面で使用されており、そこではしっかりとプレイヤーを盛り上げてくれる。 ただし、本作で使用されているのは『5プロローグ』及び『5』版であり(*4)、本作のために新たにアレンジされた『Moon Over The Castle』は存在しない。オープニング同様ナンバリングタイトルで新規アレンジが用意されなかったのは今作が初。 問題点 今作は発売日時点では複数の要素が未実装の状態であり、アップデートで段階的に追加するという形を取っていた。 この内イベントの追加等は、ゲーム全体のバランス・ボリューム・資金稼ぎの兼ね合いもあるため、致し方ない側面もある。GPSビジュアライザーやコースメーカー等については、外部会社との共同開発のため、実装に遅れが生じてしまうのも止む無しだろう。 問題なのはコミュニティ・クイックマッチ・ゴーストのリセット等、基礎的な要素・システムが後になって実装された事である。これらの多くは前作の時点で実装されており、今作では延期しなかった事も相まって「発売を急いだのでは」と邪推される結果となった。 特に前作では最初から実装されていたB-specは、発売から1年2か月が経過してようやくの実装であり、流石に遅いと言わざるを得ない。今作のB-specは前作とのそれとは全く異なるゲーム性・システムに昇華されており、それ故に開発が長期化したものと思われるが…。 次回作『SPORT』以降ではB-specは廃止された。 前作のコースメーカーではダートorスノーコースも作成できたが、今作の「トラックパスエディター」は舗装路コースしか作成できない。「鈴鹿サーキット」のような立体交差のあるコースも正規の方法では作れない。一応やろうと思えばできるが、少々バグじみたやり方となる。ただし舗装路に絞られた反面、「0から自由にコースを引ける」等、前作から劇的な進化を遂げている部分もあり、一概に退化とも言えない。 同じハードなのである程度仕方ないことであるが、前作『5』とあまり変わり映えのしない内容(*5)。 相変わらずプレミアムカーとスタンダードカーでグラフィックの差がかなり激しい。一部のスタンダードカーのグラフィックは改善されたとはいえ、PS2からのモデル流用が完全になくなったわけではない。 GT5で初登場だった「ジャガー XFR 10」についても、モデリングがスタンダードカー相当のままであり、プレミアムカー相当にリモデリングもされていない。 前々作『4』からの問題点である、ローリングスタートの際にスタートまでの時間がかかる点が改善されていない。 前作に引き続き、エンジンサウンドのバラつきが非常に激しい。 前作の途中から作られた車両は、シャシーダイナモを使ってエンジンサウンドを収録しており、これについては問題ない。しかしそれ以前の車両のサウンドは、基本的に『4』以前の流用であり、シャシーダイナモを使って収録した車両と比べるとどうしても劣る。あまりにも膨大な量の収録車種であり、現在ではまともな個体を探すのも難しい車両も多いため、致し方ない事ではあるが…。 最初に購入する車両が「ホンダ フィット RS 10」で固定されている。 ゲーム開始時の所持金300万Cr.以内で買える車両の中には、フィットよりも高性能な車両が存在するにも拘わらず、他車両を購入できない。これまでのシリーズ作品でも初期所持金額による購入可能車種の制限はあったものの、特定車両の購入を指定されるのは今作が初となる。シリーズ初心者が車両選択に悩むか極端に性能が低い車両を購入し、レースで勝てずに詰む事を防ぐ措置と考えられる。 尤も、このフィットは初心者が扱いやすいFFレイアウト、かつスポーツグレードの「RS」なので、チョイス自体は全く間違っていない。所持金300万に対し車両価格170万なので、仮にレースに苦戦したとしても、お釣りの130万でライトチューンができるよう配慮されている。性能も最序盤のイベントを問題なくクリアできる高さであり、その頃には2台目を購入できる資金も溜まるため、大した問題点にはならない。 本作で最初に購入出来る車両が固定なのは不評だったのか、ナンバリング続編の『7』ではフィット、アクア、デミオの三車種から選べるようになり、選択の幅が多少広がっている。 ガレージには500台までしか収容できない。 普通に考えれば充分多いのだが本作に登場する1200台以上もの車を納めるとなると、コレクション用の「ストックヤード」といったものも用意されており、それを使うしかないのだが、この「ストックヤード」の上限が9999台と、ガレージとの差が極端すぎる。 その為か、「ストックヤード」の出入り(ロード/セーブ)に数分位かかるなど、使い勝手も良いとは言えない。 PS3本体の負荷軽減のためか、ピット作業の描画が簡略化されており、ピットイン時は視点が強制的に車内視点に固定される。 これにより、タイヤ交換の様子がかなり分かりづらくなっている。 次回作『SPORT』以降ではハードの性能が向上したことにより、ピット作業の様子がリアルに再現されている。 ピットイン時は人間がピット作業する様子が描画されるのは『4』が初である。『3』以前のタイトルはピット作業は無人状態だった。 総評 グランツーリスモシリーズ15周年に相応しいシリーズの集大成の作品。特に収録車種は1200台以上、コースは40ロケーション・107レイアウトが収録されており、グランツーリスモシリーズ最大級のボリューム。粗が多かった前作から様々な要素を改善した本作は、まさに「リアルドライビングシミュレーター」の一つの完成形と言えるだろう。 余談 本作のPS4版も制作・発売される予定があったが、これは実現されず、次回作『グランツーリスモSPORT』に移行する形となった。 マルチプラットフォームでの発売は2022年発売のPS5/PS4用ソフト『グランツーリスモ7』がシリーズ初となる。 「Vision Gran Turismo」は当初は28社が発表されていたが、先述の通り、プロジェクトの長期化に伴い次回作以降に持ち越された。今作では何らかの事情で「アルファロメオ」「ベルトーネ」の2社が辞退し、その後「ミニ」が参入、最終的に16社のVGTが収録された。ちなみに今作におけるVGTは、ダッジ/SRTの「トマホーク ビジョン グランツーリスモ」が最後の収録となった。 本作のスタンダードカーの中には、プレミアムカー相当にまでモデリングされていないにもかかわらず、プレミアムカー相当の待遇を部分的に受けている車がある。 例えば「マツダ デミオ スポルト 03」のエアロパーツ「専用ウィング」が、他のプレミアムカーと同様、「汎用のデザインではなくその車のデザインに沿った専用のもの」も選べる点、「クライスラー プロウラー 02」では車内視点にするとメーターが動いている点、など。 後者については、屋根のないオープンカーはたとえスタンダードカーであっても、構造上の理由からか車内視点が用意されているのだが、大抵は「アウトウニオン V16 タイプC ストリームライン 37」のように、メーターは動作しない。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/2458.html
クロスソード 【くろすそーど】 ジャンル アクション 対応機種 アーケード 使用基板 Multi Video System(MVS) 販売・開発元 アルファ電子 稼働開始日 1991年 配信 Wii バーチャルコンソール2011年9月20日/900Wiiポイント PS4/One/Switch アーケードアーカイブス2018年8月23日/823円(税込) 判定 ゲームバランスが不安定 ポイント 3章が鬼門防御が自殺行為化するバクスレイ戦等どんな敵にも頑なに一対一を通す硬派さ 概要 システム 問題点 評価点 総評 家庭用移植・続編 概要 ベルカナ地方に突如現れ、魔族の軍団を率いてベルカナ地方を支配しようとする魔人ナウシズに対し、主無き旅の騎士、エドモンドとリチャードが立ち向かうという設定の後方視点アクションゲーム。 ジャンルは違うがストーリー的には同社過去作品『マジシャンロード』の続編に位置する。 システム 『パンチアウト!!』(任天堂)あるいはネオジオ『ザ・スーパースパイ』(SNK)などに似た基本システムを持つ剣劇アクションである。 8方向レバー+2ボタン(通常攻撃、魔法攻撃)で操作。全7面。 プレイヤーの操作する騎士は、画面上にワイヤフレームで表示されている。ゲームは後方視点のため常に騎士の背中を見ながら戦うことになるが、向こう側が透けて見える線画表示のため「操作キャラが敵などを隠してしまい邪魔」になることが無い。 レバーを上方向に入れると上段ガード、下方向に入れると下段ガードとなる。 Bボタンで持っている武器に応じた魔法が発動する。但し武器ごとに回数制限あり。 A+Bボタン同時押しで、体力を消耗するが「気導連斬(連続斬り)」「気導障壁(緊急回避)」「気導弾(飛び道具)」といった特殊攻撃が出る。 敵は一度に1体ずつ襲ってくる。複数現れる事も多いが、その場合も1体目を倒すと次の敵が前に出て…という連戦方式。 各シーンの敵を全滅させると経験値が加算され、一定の値まで溜めるとレベルアップして最大体力・攻撃力が上昇していく。 また、GOLDを溜めて回復アイテムや新しい武器を買ったり、イベントで装備品を貰ったりと、RPG的な要素も兼ね備えている。 本作では、ゲーム操作説明にある「剣術の基本は避けてから斬る」という説明の通り、敵の攻撃をかわし、その隙を突いて攻撃するプレイを要求される。 ガードで受け止めることも出来なくはないが、敵が上下どちらに攻撃してくるかは基本的にランダム(*1)なため、攻撃モーションの違いを見切れるほどに熟練しないと運任せのガードになってしまう。 プレイヤー側から下手に攻撃を仕掛けても、超反応で防がれて反撃に遭うことが多い。 問題点 高い難易度 2章までの敵はさほど強くなく、「避けてから斬る」「強い敵にはボタン同時押しの気導連斬を使う」といった事を守ればクリア出来る。しかし、3章以降から敵が強くなっていく。 特に、3章からちょくちょく登場する「レッドウィング」という漆黒の鎧に赤いマントを羽織った敵の凶悪さは失禁モノである。 攻撃の出がやたら早く、攻撃力も高いため、1度に2、3回あっという間に斬りつけ、こちらの体力ゲージの半分以上を奪っていく。また敵を足止めする「ミスト」の魔法を使ってもすぐに後方に逃げられ、気導連斬を使ってもタイミングが良く無い限りこれも途中で後方に逃げられる(ただし、いずれも連続攻撃を止めさせる手段としては非常に有効である)。 3章からこんな敵が出てくるのに、一撃で体力の8割を持って行く4章のパタフロッグ(上段ガードしていれば問題ないのだが)、ガード動作が異常に速いサタンゴートや(6章のボス戦のみ登場)、斜め斬り等こちらがガード不可能な攻撃を仕掛けてくる敵まで出現する。ボスの中でも特に5章の「バクスレイ」は非常に強敵であり、ここで挫折してしまったプレイヤーも多いだろう。 それでも頑張ればプレイを重ねていくことで確実に上達できる度量を兼ね備えているだけ、難易度極悪なゲームがひしめき合う初期のネオジオの作品の中ではまだまともな難易度ともいえるのだが。 最終的には上下段(どころかガード不能も)関係なく、「剣術の基本は避けてから斬る」を忠実に守ったタイミング良く横に避ける攻略法が確立されて、難易度が大幅に下がることとなった。 評価点 グラフィック、BGMは中世ファンタジーの世界観をかなりうまく表現できている。 敵も敵騎士・各種モンスター・悪魔・巨大生物・昆虫といったものまでよりどりみどり。 でありながら、どの敵も一対一を頑なに守り通す騎士道精神に溢れる者ばかりで、本作最大の雰囲気作りを担っている(*2)。 中盤以降の各ステージで立ちはだかる敵幹部「デスマスカレイド(道化師)」「クディソホウ(骸骨戦士)」「バクスレイ(騎士)」「ガルドウイング(悪魔)」「サタンゴート(ヤギ騎士)」も基本的に各ザコキャラの色違いでありながら全く格が違う様が非常にカッコ良い。ラスボス戦直前で全員と再戦する際の演出の盛り上がりもあり、プレイ中彼らにカリスマ的な魅力を感じずにはいられないだろう。 しかもラスボスの魔人ナウシズは「ここまで来た君達の勇気に敬意を表し、姫君はお返ししよう。安心して死ぬがよい」と戦う前に言うのである。こんな潔いラスボスはなかなかいないであろう。 ちなみにこの魔人ナウシズは続編でもラスボスとして再登場し、エンディングで意外な事実が判明するのだが...(*3)。 先述の通り、プレイを重ねることで敵の動きを見切ることもできるようになり、上達を実感できるようになっている。いかにパターン化して攻略するかのやり込み度も非常に高い。 総評 敵の動きを見切ることによる熱い戦い、またやりこみ度も高いゲームであり、特にゲームセンター全盛期においては、腕を競い合うプレイヤーとギャラリー達で連日賑わいを見せていた。今でも根強いファンは多い。 初期のネオジオ作品にはとにかく作品のラインナップを増やそうとした余り、調整不足でゲームバランスが不安定な作品も多かった。本作もゲームシステムや世界観には見るべきものがあり、もう少しハードルが低ければ…と思わせる作品である。 家庭用移植・続編 クロスソード(家庭用ネオジオ 1991年10月1日発売 21,800円) 業務用と同等。2011年9月20日にWiiバーチャルコンソールでの配信が開始された。 2018年8月23日にはPS4/XbOne/Switch版がアーケードアーカイブスにて配信されている。但し、こちらはMVS版ベースでの配信。 クロススウォード(ネオジオCD 1994年10月31日発売 4,800円) 内容はネオジオ版と同じ。小容量タイトルのためCDからのローディングは最初の1回のみ。15~30秒程度。 なぜかタイトルがクロス"スウォ"ードに変更された。 クロススウォード II(ネオジオCD 1995年5月2日発売 5,800円) ネオジオCDでのみ出た続編(*4)。再びベルカナに襲来したナウシズに三人の勇者が立ち向かう。 前作のネオジオCD移植版を踏襲してタイトルがスウォード表記。 なおSNK非公認の、アーケード筐体できちんと商用利用できるように改造されたロムカセットと、パッケージまで作られた家庭用ネオジオ用ロムカセットも一部に出回っている。モノがモノだけに国内の基板ショップで売られている事はまず無い。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/2134.html
新人類 【しんじんるい】 ジャンル アクションシューティング(公称 リアルサバイバルゲーム) 対応機種 ファミリーコンピュータ 発売元 Rix Soft 開発元 ハドソン 発売日 1987年2月10日 定価 4,900円(税別) 判定 なし ポイント 役に立たない長州力のアドバイス 概要 ストーリー 特徴 評価点 問題点 総評 余談 概要 恐竜時代、人類の大先祖として生まれた「マックス」が、石オノやブーメランを手に、巨大恐竜に立ち向かうという設定の強制縦スクロールアクションシューティング。 長州力とタイアップしている。「 力 (リキ)の強さはハンパじゃない!!」や「 力 (リキ)がすべてだ!!」というキャッチコピーが記された販促チラシや、当時放送されたテレビCMにも長州力が出演していた。 ストーリー ムカ~シ昔の大昔。恐竜チラノザウルスやプテラノドンが、地上をノッシノッシと歩きまわっていたころ。我らがヒーローマックスは、石→オノ→ブーメラン→タイマツと4段階にパワーアップする武器を手に、冒険へと旅立った。ある時は鳥になって池を渡り、またある時は"リキ"となってリキラリアートの分身攻撃をしながら進む。目指すは、4頭の巨獣の棲む洞窟…。サァ超パワフルな 新人類 の旅へと出発しよう!! (チラシより引用) 特徴 全4ステージ、1つのステージは4つのエリアに分けられ、それぞれがミス時の復活ポイントになっている。 ステージ4クリア後はステージ1に戻るループゲーム。 無限コンティニューが可能。(コマンドは説明書に記載) ボスである超巨獣は、プテラノドン、チラノザウルス、瞬間移動能力を持つ大コブラ、そして多数の手下を操り分身の術を使うマックスの冒険最大の敵(ラスボス)である巨大バエ。 十字キーで移動、Bボタンで攻撃、Aボタンでジャンプ。 画面上にある花やツボ、ガイコツといった障害物を攻撃するとアイテムが出現し、得点アップ、パワーアップ、移動速度アップ、ライフ上限アップといったメリットが得られる。 プレイヤーの攻撃はパワーアップアイテムを取るごとに、投石→石オノ→ブーメラン→たいまつ乱射と派手になっていく。 自機は原始人の「マックス」、すなわち生身の人間である。『ガンスモーク』、『魔城伝説』、『キングスナイト』など人間が自機のシューティングゲームは当時でもある程度存在はしていたが、人間が自機であることに加えジャンプの概念があるシューティングゲームというのは珍しかったと言えるだろう。 壁などの地形・物体に当たってもダメージやミスにはならないが、池や谷、砂地獄に落ちた場合はミスになる。 壁とスクロールに挟まれるとライフとショットパワーが最低値まで減少する。 最大のポイントは隠しアイテムである「リキ」マークを取る事により、プレイヤーがオタスケマン「リキ」に変身する事である。 リキ状態になると、長州力の得意技である「リキラリアート」で攻撃できるのだが、その「リキラリアート」は画面上にリキの分身を飛ばすというシュールなものである。敵を貫通するとは言え、画面上に2発しか出せないのでたいまつと比較すると必ずしも使いやすいとは言えない部分もある。 評価点 強制縦スクロールSTGにアクションゲーム的なジャンプの概念を導入した点。 後述の問題点もあったが、他STGとの差別化には成功していたと言える。 BGMは数こそ少ないが、各ステージにマッチしており出来は良い。 作曲は多くのハドソンゲーに楽曲を提供していた国本剛章氏と井上大介氏によるもの。井上氏はステージBGM、国本氏は短いジングルを担当していた。 難易度は序盤ステージはゆるめで力押しでも進めるが、後半ステージは攻略法をしっかり固めないとクリアできない厳しさがあり、やりごたえは十分にある。 無限コンティニューが可能なうえ、コンティニュー時の再開場所がステージ内のエリア単位でステージの最初に戻されることがないのでプレイヤーの根気が報われやすい。 リキ化すると、チビキャラが筋骨隆々の大男になるため作風・絵柄的にリアルではないとはいえ強くなった実感が得られた。攻撃方法も自分自身を飛ばすというものだが、大男の攻撃方法としては違和感がなかった。 問題点 ハドソンのゲームらしい敵の意地悪な配置、動きもあいまってゲームの難易度は高い。 ライフ制+残機制を併用しているとは言え、敵や敵の弾に当たると1段階移動速度及び攻撃がパワーダウンしてしまうのでかなり苦しくなる。 敵編隊も高速で自機に突っ込んでくるタイプや自機の周りを包囲して近づいてくるタイプ、通常のショットでは動きを止めるだけで倒せない敵(*1)などが存在し手強い。 後半は敵の量、敵弾の量、トラップの数もかなり増える。またジャンプの操作性が悪く、落下判定の大きさ、分かりづらさもあって、狭い足場をジャンプして進んでいくシーンはかなり難しい。 説明書でも「羽を使って飛ばなければクリアするのは難しい」と書かれているくらいだが、Aボタン押しっぱなしで空を飛べるようになるアイテム「羽」マークという救済処置がある。 ただし、「羽」マークはすべて隠しアイテム扱い(あてずっぽうに撃ちまくって探すが必須)というなかなかに酷い仕様。 この頃のハドソンは「子供は上達が早くてすぐに解いてしまうから難易度は高い方がいい」という考え方があった。 CMを見てキャラが巨大化して見た目も強さも手に入れられることを期待してプレーしたら、実はリキ化は隠し要素で見つけられないと巨大化できないままでプレーを進めなければなかったため、CMとのギャップがあった。 リキ化すると攻撃のインパクトはあるものの、最大2連射しかできないため通常時のたいまつと比べると連射性能に劣る部分がある。 リキラリアートは全ての敵を一撃で倒せる貫通攻撃のため、連射せずとも敵を蹴散らすには十分である。 また、リキ化はボス戦に持ち越すことができず解除されてしまう。「リキの強さはハンパじゃない!!」ことをボスに見せつけることはできないのである。 アイテムが自機のショットを遮断してしまう。 本作は特定の障害物や隠し場所を撃ってアイテムを出すシステムなのだが、出現後のアイテムにも当たり判定が残るため、自機の全てのショットを遮断してしまう。このせいでショットが満足に敵編隊に届かないという状況が発生しやすい。 移動速度アップは取得デメリットもあるため、邪魔な存在になりやすい。まさに最大の敵はアイテム。 説明書記載のコンティニュー方法の記述に不備がある。 説明書にはゲームオーバー画面で「十字キーとスタートボタンを同時に押す」とあるが、実際は「十字キーのいずれかを押した状態でスタートボタンを押し、スタートボタンを離す」が正しい。 同時押しの場合、スタートボタンを押すタイミングが十字キーよりも早いとコンティニューに失敗しやすい。 エンディングが無い。 ラスボスを倒してもその後何事もなく、すぐ2周目が始まる。苦労してクリアしてもこれでは… 1987年発売のゲームでエンディング無しはさすがに古臭いと言わざるを得ない。 総評 CMでは大きくプッシュされていたリキ化が実は隠し要素だったという誇大広告な部分はあったものの、ジャンプによる地形の対応方法はこれまでのシューティングゲームとは違うゲーム性を体験できた。 ただ、後半の高難易度に加えて、落下でミスとなる池や穴といった地形の多さや、見た目との実際の判定がわかりにくい面があったことは当時のハドソンらしい作品だった(*2)。 余談 パッケージアートは「魔物ハンター妖子」などで知られる、アートミック所属時代の宮尾岳である。 なおパッケージに描かれている女性キャラはゲームに登場しない。 まだ開発中画面すら公開されていなかった頃は『ファミカセ新人類』という仮名で載っていた時期があった。 まるでディスク時代に反旗を掲げるようなタイトルである。因みにハドソンはディスクシステムのハードそのものを提唱しながらも発売したソフトは『ボンバーマン』を後の1990年4月に書換専用移植として出したのみ。 ハドソン開発なのに何故か別のメーカーから発売されているが、これは当時の任天堂がファミコンソフトの販売メーカーに対して粗製乱造を防ぐために課していた「年間に販売できるタイトル数に上限を設ける」という制限回避のため。 発売元の「Rix Soft」とは株式会社リコーの子会社「リコーエレメックス社」がファミリーコンピュータ用半導体を製造していた関係でゲーム事業への本格参入のために立ち上げたゲームレーベルで、両者の利害が一致してこのような形態でのソフト販売がなされることとなった。ただし、ハドソン提供番組等でCMが打たれたり、高橋名人がCMに登場するなど、ハドソン開発であることが半ば明かされていたようなものだった。 海外版ではタイトルが「Adventures of Dino Riki」となり、ゲーム内容に大きな変更はないが、設定上の主人公の名称が「Dino Riki」変身後の名称が「Macho Ricky」と設定され、タイトル名とは裏腹に長州力もリコーエレメックス社も無関係なハドソンオリジナルソフトとして発売された。 「Macho Ricky」のグラフィックもハドソンつながりで高橋名人をモデルにしたような風貌のキャラクターに書き換えられている。 これが『高橋名人の冒険島』にも逆輸入されたか1992年発売の『高橋名人の大冒険島』(SFC)『高橋名人の冒険島III』(FC)ではゲーム中の武器にそれまでの石斧に加えてブーメランが導入された。 岩崎啓眞氏のブログに関係者の証言が掲載されており、それによれば「新人類」というタイトルは「当時の新人プログラマー中心で制作されたため」、縦スクロールシューティングになったのは「MSXの『魔城伝説』を参考にしたため」とされている。 リキの「自分の分身を飛ばす」攻撃方法は前年稼働のアーケードSTG『ダーウィン4078』の隠し進化形態「BLACK DEAME」に似ているという指摘がネット上で散見されている。 説明書の最後には「長州力のワンポイントアドバイス」が記載されている。 + 心の中でのツッコミはご自由に。 やあ、みんな、毎日元気にあそんでいるかい? ちゃんと勉強もしてるかな? あそんでばかりでも、勉強ばかりでもヒーローにはなれないぞ! じゃあここで、リキがキミだけにゲームがうまくなる方法をちょっとだけ教えてあげよう。 まず第1は、ファミコンも体力だ、ってこと。 青っちょろいモヤシっ子は、いくらゲームだけやってもダメ。 まず外に出て、サッカーでもやって体力をつけろ。 キャラクターのフットワークもみちがえるように軽くなるぞ。 第2は、ファミコンも集中力だ、ってこと。 だらだらと何時間もやったってうまくはならない。 1日1時間なら1時間、集中してガッととりくめ。 リキは、集中力では誰にもまけない。キミもガンバレよ。 そして最後は、ファミコンも頭だ。 自分の頭を使って、いろんな攻略法や可能性を見つけ出すんだ。 人に頼ったりしないで、自分で考えて、応用力を身につけていこう。 そうすれば、初めてプレイするゲームだって高得点がマークできるようになるぞ。 このアドバイスをしっかり守って、キミもヒーローめざしてガンバレ!!
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/3965.html
バンダイナムコ クロスオーバー関連作品シリーズ シリーズ作品 機種 タイトル 概要 判定 PROJECT X ZONEシリーズ 3DS PROJECT X ZONE ナムコ、カプコンに加えセガもクロスオーバー。『NAMCOxCAPCOM』に比べて単調なシナリオやクロスオーバーの薄さが批判の的に。 なし PROJECT X ZONE 2 BRAVE NEW WORLD 前作までの問題をあらかた改善した、『ナムカプ』からの10年間の集大成。サプライズで任天堂キャラも参戦。 良 コンパチヒーローシリーズ 少年ジャンプオールスターズ スーパーロボット大戦シリーズ Another Century s Episodeシリーズ バンダイナムコ限定 タイトル 概要 太鼓の達人シリーズ 音楽ゲームシリーズ。『アイドルマスター』『リッジレーサー』『鉄拳』などからキャラ・楽曲などが収録。 ファミスタシリーズ 野球ゲームシリーズ。ゲーム内の野球チーム「ナムコスターズ」「バンダイナムコスターズ」にバンダイナムコのキャラが多数参戦。作品によって参戦キャラクターは異なる。『パックマン』『マッピー』等の往年の名作から『アイドルマスター』『太鼓の達人』『鉄拳』『GOD EATER』『テイルズ オブ』等の近年の人気作まで幅広いキャラが参戦。 単発作品 機種 タイトル 概要 判定 バンダイ&バンプレスト発売 SFC CBキャラウォーズ 失われたギャ~グ デビルマン&マジンガーZを中心に永井豪作品キャラが総登場する、2Dアクション。 パニックイン なかよしワールド 少女漫画雑誌「なかよし」に当時連載されていた4作品のキャラクターが出演するゲーム。 バトルロボット烈伝 「機動戦士ガンダム」でお馴染の富野由悠季ロボットアニメ作品が共演するSRPG。制作はウインキーソフトで、高低差や攻撃方向によるダメージ補正の概念は、魔装機神シリーズに引き継がれる。 なし PS AZITO2 秘密基地作成ゲームに版権ヒーローが参戦。処理落ちがキツイがゲーム雰囲気は抜群に良い。 なし スーパーロボットシューティング リアルロボッツファイナルアタック スパロボ版『バーチャロン』といった趣の3D対戦シューティングゲーム。オリジナルとして『超機大戦SRX』が参戦。 魔女っ子大作戦 洋ゲー『The Unholy War』のキャラを、東映魔女っ子シリーズのそれに差し替えたもの。おかげでこんな有様に…。 ク リアルロボット戦線 『バトルロボット烈伝』の後継作…一応。『スパロボ』と似て異なるもの。異なる点が問題ばかりだが。 なし アジト3 60-90年代までの特撮キャラが競演する基地作成ゲーム。作品数は多いがバグやフリーズが多い。 なし スーパー特撮大戦2001 システム、設定、シナリオと何もかもがおかしい。ゾフィー… ク N64 スーパーロボットスピリッツ スパロボ色が強い3D対戦格闘ゲーム。オリジナルとして『超機大戦SRX』が参戦。「電撃 NINTENDO64」に掲載された前日譚はOGシリーズのベースとなった。 GBC スーパーロボットピンボール スパロボ風にアレンジされたお手軽ピンボールゲーム。何気にエヴァが携帯機スパロボシリーズ初登場。 GBA レジェンドオブダイナミック豪翔伝 崩壊の輪舞曲 ダイナミックワールドRPG Win スーパーロボットバトルメーラー PS2 リアルロボットレジメント バンプレ初のPS2作品。参戦作品・ストーリー共にスパロボにかなり近いアクションゲーム。オリジナル機体は後に『第2次スーパーロボット大戦OG』にてスパロボ参戦。 ナムコ発売 PS2 NAMCOxCAPCOM ナムコとカプコンの人気ゲームキャラがクロスオーバー。SRPGと格ゲーのようなコマンドバトルが融合。良質なクロスオーバーも魅力。 良 バンダイナムコゲームス発売 PSP ヒーローズファンタジア 新旧人気アニメのキャラクターたちが登場するクロスオーバーRPG。スパロボとは別路線を開拓しようとする意欲はあるが、荒削りなのが難点。 なし ねんどろいど じぇねれ~しょん デフォルメフィギュア「ねんどろいど」を題材にしたクロスオーバーRPG。同人STG『東方Project』のキャラ(あくまでねんどろいどであって本人ではない設定だが)が、家庭用ゲーム機に初登場。 バトルロボット魂 君の魂は燃えているか!?数々のロボットアニメが、アクションフィギュアブランド「ROBOT魂」の名の下にクロスオーバー。 なし PS3/PSV 超ヒロイン戦記 新旧のアニメ・ゲーム作品のヒロイン達が競演するSRPG。ゲームシステムは『クイーンズゲイト スパイラルカオス』がベース。 なし 3DS/WiiU 藤子・F・不二雄キャラクターズ 大集合! SFドタバタパーティー!! 藤子・F・不二雄生誕80周年記念作品。ドラえもんをはじめとする藤子キャラが共演する、『マリオパーティ』風双六ゲーム。 なし バンダイナムコエンターテインメント発売 PS4/PSV/Win(*1) アクセル・ワールド VS ソードアート・オンライン 千年の黄昏 PS4 巨影都市 多くの巨大キャラ・ロボ参加も、ボリューム不足でまさかのクロスオーバー無し。 ク 他社発売 PS3/360/PSV ストリートファイター X 鉄拳 カプコン発売。ついに2Dと3Dの共演が実現。『鉄拳シリーズ』とカプコンの『ストリートファイターシリーズ』のクロスオーバー格ゲー。PS3版ではメガマン、パックマン、SCEのキャラクターも使える。初期はとんでもない事になっていたが、多数のパッチにより修正された。 PS3 クロスエッジ IF発売。コンパイルハート開発、ゲーム会社5社のクロスオーバーRPG。バンナムからは『アルトネリコ』のキャラクターと木人が参戦。 なし 360 クロスエッジ ダッシュ
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/606.html
テニス 【てにす】 ジャンル スポーツ 対応機種 ファミリーコンピュータファミリーコンピュータ ディスクシステム メディア 192KbitROMカートリッジ 発売元 任天堂 開発元 任天堂岩崎技研工業 発売日 【FC】1984年1月14日【FCD】1986年2月21日 価格 【FC】3,800円→4,500円【FCD】2,500円 プレイ人数 1~2人 レーティング 【VC】CERO A(全年齢対象) 配信 バーチャルコンソール【Wii】2006年12月2日/514円【3DS】2011年7月20日/309円【WiiU】2013年10月30日/514円(全て税8%込) 判定 なし ポイント テニスができるマリオがゲスト出演 概要 特徴 評価点 問題点 総評 余談 移植版 その後の展開 概要 『ベースボール』『サッカー』『ゴルフ』と並ぶFC初期のスポーツゲーム。任天堂の無印系タイトルのスポーツゲームの2作目。 もちろん、FC初のテニスゲームである。日本のコンシューマー機でテニスの試合そのものを初めてゲーム化した作品である(*1)(*2)。 1986年2月には『ベースボール』『麻雀』など同じ無印系タイトルゲーム4本とともにディスクシステムのローンチとして移植される形で再発売された。 特徴 6ゲームで1セット、2セット獲得した方が勝者となる。 「シングルス」と「ダブルス」が選択できるが、「ダブルス」は2人協力プレイである。 プレイレベルは5段階。難易度が高いほど球のスピードが早くなり、ミスも少なくなる。 ボールをラケットに当てる場所とタイミングによって、方向が変えられる。 評価点 ちゃんとしたルールのテニスをプレイできる。 当たり前のような事だが、それまでの家庭でできるテニスゲームと言えば、『ポン』系統のエアホッケーのようなゲームくらいだった(*3)。 ボールも、スマッシュとロブの打ち分けができる。 従来のゲームと違い、単にボールを打ち返すだけではない点が、プレイの幅を広げた。 立体感を意識した画面作り。 クォータービューを念頭に置いた画面作りで、手前のプレイヤー側が広く、相手が狭くなっている。さらにボールを疑似3Dで描写、遠近感や高さを表現するなど、臨場感をうまく出している。 ラケットの振り方まで再現した選手のアニメーションも秀逸。 問題点 プレイヤー同士で対戦できない。 前述したようにダブルスは協力プレイである。 ただ、この画面構成だと2Pは画面奥手で本来不慣れな形での操作を強いられるため仮に出来ても公平性を欠く対戦になるので「2P=ダブルス」は無難な形を取ったという見方もできる。 総評 それまでのゲームと一線を画した、テニスゲームの元祖として非常に完成度の高い作品だといえる。 余談 本作は審判としてマリオが登場することが有名だが、それ以外にもマリオと縁の深い話がある。 それは、『スーパーマリオブラザーズ』のバグ面(通称「256W」「ワールド9」など)に行くためにこのソフトを利用できるということである。 審判はマリオなのだが、服の色が白っぽいので「審判はマリオではなくルイージ」と言われたこともあった。 2018年01月25日にNintendo Switchで同名タイトル『テニス』が発売された。開発はD3パブリッシャー。 移植版 アーケード版(1984年稼動開始、任天堂) ゲームタイトルは『VS.テニス』。FC版と同年に稼動された。筐体が対面座式仕様の専用ディスプレイで、FC版では不可能だった最大4人プレイが可能となっている。 残機制となっており、コンティニュー無しで負け試合を最後まで続けることが出来ない。対戦でも同様であり、コンティニューされなかった場合は残ったプレイヤーはCPUを相手に続行する。 ゲームレベルを選択出来ず、勝ち進むことでゲームレベルが上がる。最高レベルで勝つと申し訳程度のエンディングでゲームオーバーになる。 スコアボードのプレイヤー表示が「I」「II」ではなく、顔アイコンで「男子」「女子」になっている。 チェンジコートがなく、常に手前側コート(対戦相手からは奥側コートに見える)。 「1人対1CPU」「2人対2CPU」「1人対1人」「2人対2人」のモードが選択でき、店舗側で細かい料金設定が可能(1人対1CPUは常に1クレジット、1人対1人は常に2クレジットだが、それ以外のモードの必要クレジットを変更できる)。 2020年12月18日よりSwitchのアーケードアーカイブスにて配信開始。 パソコン版(1985年6月発売、ハドソン) 『任天堂のテニス』というタイトルで複数のハード(PC80/88/X1/MZ-1500等)に移植されている。 ファミリーコンピュータ ディスクシステム版(1986年2月21日発売、任天堂) 内容はFC版と同一。 ゲームボーイ版(1989年5月29日発売、任天堂) 通信ケーブルで対戦プレイが可能になったが、ダブルスはできなくなっている、ゲームの操作感などもかなり変わっているなど、タイトルが同名なだけでFC版とはかなり異なるゲームに仕上がっている。 Nintendo Switch版(2018年9月19日配信開始、任天堂) オムニバスソフト『ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online』の収録作の一つ。同作配信開始時からのラインナップに加えられている。 このほか、マリオシリーズのキャラクターによる『マリオテニス』シリーズが実質的な後継作品として存在する。 その後の展開 本作発売から4ヶ月後に『ゴルフ』が発売された。 このゲームの発売がファミコンディスクシステムのディスクファクスイベント用ソフト『ゴルフJAPANコース』、『ゴルフUSコース』(ともに1987年)、ロムカセットでもファミコン後期1991年9月に『マリオオープンゴルフ』を発売するきっかけとなった。 これらもバーチャルコンソール、ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Onlineにも配信された。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/9306.html
マジカルドロップ 【まじかるどろっぷ】 ジャンル アクションパズル 対応機種 アーケードスーパーファミコンセガサターンプレイステーション 販売・開発 データイースト 発売日 【AC】1995年6月【SFC】1995年10月20日/8,500円(税別)【SS】1995年12月15日/5,800円(税別)【PS】1996年1月13日/5,800円(税別) 廉価版 【PS】Major Waveシリーズ アーケードヒッツ2002年11月28日/1,500円(税別)発売元 ハムスター/販売元 コナミ 配信 バーチャルコンソール【SFC】2007年5月29日/800Wiiポイント(税5%込)ゲームアーカイブス【PS】2007年12月26日/600円(税5%込) 備考 【AC】1995年9月にマイナーチェンジ版『PLUS1!』稼働【PS】マジカルドロップIII+ワンダホー!1999年2月25日/4,200円(税別) ※『PLUS1!』の移植【PS】マジカルドロップIII+ワンダホー!(再販)2001年3月1日/2,800円(税別)/発売元 タイトー 判定 良作 ポイント 反射神経重視の落ちゲー末期のデータイーストを支えた代表作 ※本項ではオリジナルであるAC版およびそのマイナーチェンジ『PLUS1!』を中心に解説します。 システムが一部異なるSFC移植版や、キャラクターの異なるSS・PS移植版については後述。 概要 基本ルール 評価点 問題点 総評 移植版 続編・派生作品 余談 概要 データイーストから1995年にリリースされたパズルゲーム。 「同じ色を縦に3個以上集めると消える」という簡単なルールと操作性、可愛らしいキャラクター達で人気を博した。 なお公式ジャンルはアクションパズルとなっているが、「本作や『パズルボブル』のように、操作するオブジェクトは落ちてこないがフィールドが埋まらないようオブジェクトを消していくゲームも一般的には落ち物パズルとして認識されている」(用語集/ジャンル/システムより抜粋)こと、本作の画面を上下反転させれば一般的な落ちものパズルと見なせることから、記事中では本作を落ちものパズル(落ちゲー)として取り扱う。 以下、AC版をベースに説明する。 基本ルール 7列x13段のフィールドで構成される。また一般的な落ちゲーとは逆に、上方に向かって重力が働いている。 フィールド上方から赤・黄・緑・青の4色のブロック(以下、ドロップと呼称)が1段単位でせり出してくるので、下記条件のもとドロップを消していく。いずれかの列のドロップが最下段を超えるとミス。 フィールドの最下段には「ピエロ」というキャラがいて、レバー左右と「取る」「投げる」という2ボタンで操作する。(*1) 「取る」ボタンを押すと、ピエロと同じ列のすぐ上にあるドロップを取り込む。 そのドロップの上が同じ色のドロップの場合、何個でも一度にまとめて取る。 別の列に移動して、更に同じ色のドロップを取り込むことも可能。 「投げる」ボタンで、取り込んでいるドロップ全てを今いる列に投げ返す。 この時、投げたドロップを含めて同じ色のドロップが縦に3つ以上並ぶと、隣接した同色のドロップを含めて消える。 消えたドロップの下にあるドロップは上方に移動し、その結果同色のブロックが縦に3つ以上並ぶと連鎖となり高得点。このような最初の起爆だけで繋がる連鎖を「組み連鎖」と呼ぶ。 また、ドロップが消える演出中でもピエロを操作可能であり、消えている箇所とは別のドロップを受付時間内に消しても連鎖扱いとなる。これは落ちゲーというジャンルの中で本作の独自性を象徴する要素であり「後付け連鎖」と呼ぶ。 ドロップが消えるのは、ピエロから投げられたドロップを起点とする場合のみ。初期配置や、せり出した結果として縦に3つ以上並んでも勝手に消えることは無い。 通常のドロップ以外に、下記の特殊なドロップがある。 氷ドロップ…おじゃまドロップ。これだけでは何個並べても消えない。通常のドロップを消したときに隣接していると、画面内全ての氷ドロップがその色の通常ドロップに変化する。隣接していた分は必然的に消える。 スペシャルドロップ…色付きのお助けドロップ。3つ以上揃えて消すとその色と同じ画面上のドロップが全て消える。出現するスペシャルドロップの色はキャラによって異なる。 対戦時のルール 消したドロップの数や連鎖数に応じて、相手のドロップを1段単位でせり出させる。 相手のいずれかの列のドロップが最下段を超えるか、設定されたノルマ数(初期設定で200)だけドロップを相手より早く消すと勝利。 このノルマシステムは当時としてはかなり画期的であり、たとえ盤面的には劣勢であっても、相手より先にノルマを0にしてしまっての逆転勝利ができるようになった。また、グダグダな展開になり対戦時間が長引くような事態を防ぐ効果もある。 また、ノルマが減るタイミングは「 連鎖が終わった時点 で消した分のノルマの数値が減る」であり、連鎖中にノルマを0にできるだけの数を消した瞬間に勝負がつくわけではない。あまり大連鎖に拘りすぎると、その間にこまめに連鎖をしていた相手側が先にノルマクリアしてしまう事もあり、状況判断力も重要となる。 評価点 分かり易いゲーム性と爽快感。 デモを一度見るだけで難なく覚えられるルール。そして、じっくり大連鎖を組むような「思考型」タイプではなく、パッと見で消せそうな所からひたすら消していく「反射神経」寄りのゲームである。連鎖など考えずひたすら同じ色を3個以上かき集めるだけでも最低限のプレイが成立するため、落ちゲー初心者でも安心。 アクティブに連鎖を狙えるゲームは他に『パネルでポン』等も存在するが、今作のドロップ移動は上下左右の入れ替えが実質可能なので、操作の自由度が高い。使いやすい色を一箇所に固めるなど、他の落ちゲーにできない戦略を直感的に狙うことができる。 たとえば適当な場所に2個くらいドロップを固めておけば、そこに同じ色を付け足すだけで連鎖数が増やせてしまう。 もちろん、慣れれば『ぷよぷよ』の定石を流用して一度の起爆で大連鎖になるものを組むも良し、後付け連鎖しやすいように組むも良し。大連鎖で自分のフィールドがスッキリしていく様はまさに爽快。 各キャラの攻撃パターンも「一見厄介だが、工夫すると組み連鎖に使えるもの」「3個集めるのは簡単だが、連鎖に逆用し難いので地道に消すしかないもの」「弱キャラは2色なので対応されやすい」など差別化できている。 後に稼働したマイナーチェンジ版『PLUS1!』では1人専用でとことんプレイするソロプレイモードも追加されており、じっくり楽しむことも可能。 可愛らしいキャラクター達と演出。 ポップでゆる~いキャラクター達が織り成す世界観が、多くの女性ファンの支持を集めた。 各キャラはタロットカードの大アルカナをモチーフとした妖精で、マスコットキャラのような小粋な口調で対戦を盛り上げる。オルゴールのようなBGMと相まって、雰囲気はまるで絵本に囲まれた子供部屋のよう。(*2) 目が大きくデフォルメされた造形、パステルカラーの色合いなど、従来のパズルゲームと違ったデザインセンスは他に無い魅力がある。キャラクター達は『対戦ぱずるだま』よろしく多彩でコミカルな動きを見せてくれるため、プレイの様子を見ているだけでも楽しい。 今作のキャラデザは次回作に引き継がれなかったものの、特にデフォルメの効いた一作目のデザインを好むファンは多い。 ドロップを取る・投げる・消える際のSEも小気味よい。 問題点 狙った連鎖が難しい。 評価点で「連鎖を組むも良し」と述べたが、縦3個以上で消えるというルールにより、確率的に「1~2個のドロップを取って、有用な列に投げ返す」行為が一筋縄ではいかない。既に同色で縦3個以上並んでいて取ろうにも取れなかったり、うっかり合計3個以上取ってしまうといった状況もままある。当然ながら狙う連鎖数に応じて必要なドロップの配置変更も増大するため、修練が必要なのは他の落ちゲーと同じである。 前述の通り、本作の敵からの攻撃は1段単位のせり出しであるため、配置がずれたり起爆点が塞がれるようなことは無いのが救い。 連鎖の受付時間が短く、1連鎖目が消える演出中に後付けで2連鎖目を繋げるのは「投げた」後の硬直時間と入力受付開始のタイミングを体で覚えていないと厳しい。実践では2連鎖以上の発生中に後付けすることが殆ど。 これらの要因により、本作ではせり出された配置による偶発的な連鎖が勝負を分けることも少なくない。 次作以降では受付時間が緩和され、後付け連鎖がやり易くなり爽快感が増した。 ひたすら忙しい。 一般的な落ちゲーであれば、連鎖の演出中は一息つく場面である。一方、本作は後付け連鎖という要素により更に攻撃を叩き込むチャンスであり、勝負が決するまで休む暇もない。初心者であっても、せり出し対策でドロップが多く積み上がった列を均す作業を素早く行えるかどうかで差がつく。上級者同士の対戦ともなると、常にレバーとボタンのどちらかが動いているほどの激しい操作が必要になる。 本作には相殺システムが無く、フィールドが空でも5~6連鎖で瀕死となる量のドロップが一度にせり出してくることも、忙しさに拍車をかける。 総評 取っつき易さと許容するプレイスタイルの幅広さ。一心不乱にドロップを消すという作業が生み出す中毒性。 滅多にゲーセンに行かない客層からヘビーゲーマーに至るまで多くの支持を獲得し、探偵 神宮寺三郎シリーズとともに末期のデータイーストを支えた代表作となった。 幸い移植や続編に恵まれており、最新機種でもプレイは容易である。2020年代にプレイしてもその魅力は変わらないであろう。 移植版 + 移植版一覧 家庭用移植版はSFC・SS・PSで発売。 いずれもAC版『PLUS1!』のソロプレイに準じた「とことんモード」、および詰将棋のような新規モードの「かんがえモード」が追加されている。 SFC版 ノルマ制が廃止され、解像度の関係でフィールドの横の広さが7列→6列に減少している。 細かい違いとして、最下段でドロップを操作するのがピエロではなく使用キャラクターのミニバージョンに変更されている。 SS版/PS版 SFC SS PS(無印) PS(ワンダホー!) なぜか原作のキャラクターが登場せず全て3Dポリゴンのオリジナルキャラクターに差し替えられている(上記画像参照)が、お世辞にも造形が良いとは言い難く、非常に不評だったことで有名(*3)。多くのキャラクターは差し替え前のボイスがそのまま流用されている。 こちらも最下段でピエロの代わりに使用キャラクターを操作するようになっている。 ただし、キャラクターが異なるという外見上の不評点を除けば、ゲーム内容自体はきちんとAC版に準拠しており、モードも充実しているため普通に遊ぶ分には不備はない。 PS版『マジカルドロップIII+ワンダホー!』 上記のPS単体版とは別に、改めてAC版のマイナーチェンジ『PLUS1!』の忠実移植版が『III』と共にカップリング収録されている。 加えてAC版に無かった「かんがえモード」も「PUZZLE TRY!」モードとして追加収録されており、選べるモードの点でも旧PS単品版に劣ってはいない。原作の雰囲気を求めるならこちらだろう。 続編・派生作品 操作が簡単で分かりやすいこともあってか、携帯機はもちろん携帯電話向けにも派生作品が多数リリースされている。 + 続編・派生作品一覧 マジカルドロップ2 (1996年 AC・NEOGEO・SFC・SS) AC版は本作より基板をMVSに変更。 新キャラが多数追加された。1作目ではラスボスだったワールドもプレイヤーキャラに昇格。モチーフにタロットが関係しない隠しボス「ブラックピエロ」は本作でデビュー。 連鎖の受付時間が緩和され、後付け連鎖が容易になった。また特殊ドロップの種類が増え、シリーズの土台となった。 キャラによって攻撃玉の配置や強さに大きな差が出てきたのは本作から。それゆえに、対戦時に腕の差がある場合は、キャラ選択でハンデを設けることもできた。 SFC版には、文化放送とのタイアップで一部キャラクターを差し替えた非売品のスペシャルバージョンが存在する。 SFC通常版は後にニンテンドウパワーでの書き換えや、Switch『スーパーファミコン Nintendo Switch Online』でも配信。 SS版はアーケードの移植に加え、家庭用オリジナルアレンジの「スペシャルモード」も収録。 MVS版は後にアケアカNEOGEOでも配信。 マジカルドロップIII (1997年 AC・NEOGEO・SS・PS・Win) 全てのアルカナをモチーフとしたキャラクターが揃った。その中で『力(ストレングス)』のアルカナのみ父と娘(*4)で2人いる。攻撃方法もキャラクターによって大きく変わるようになっている。前作では、色が同じでもスペシャル玉と通常玉は同時に持てなかったが、本作では同時に持つことが可能となった。プレイヤーが任意に自分のフィールドをせり出させることが可能になり、対戦のテンポが加速。連鎖の受付時間が『2』より更に緩和されたことも相まって、後付け連鎖でガンガン攻めつつ、状況によってはノルマクリアの為に大きな連鎖をしない…などの駆け引きも重要な作風になった。 SS版/Win版は『マジカルドロップIII とれたて増刊号!』として大幅にアレンジ移植。AC版と比較して、それぞれのキャラクターの攻撃方法や、所持しているスペシャル玉などが別物レベルで変わっている。ストーリーやエンディングも一新。 PS版は『マジカルドロップIII よくばり特大号!』として、上記アーケード版の完全移植とSS版『とれたて増刊号!』準拠の移植を共に収録したカップリング移植となっている。加えて、ゲーム内で使用されたグラフィックやボイスなどを鑑賞できる「おまけモード」も追加。 さらに、PS版では後に廉価版『マジカルドロップIII+ワンダホー!』が発売され、こちらは上記『よくばり特大号!』の再録に加えて、新たに上記のAC版『PLUS1!』の移植版ディスクが増えた2枚組に変更。これ1本でAC『III』+家庭用オリジナル『よくばり』+AC『PLUS1!』が遊べる豪華版になっている。 ゲームアーカイブスでは『よくばり特大号!』単体のみ配信されている。MVS版は後にアケアカNEOGEOでも配信された。 マジカルドロップF 大冒険もラクじゃない! (1999年 PS) マジカルドロップシリーズにおいてデータイーストが最後に関わった作品。データイーストがACから撤退したためPSのみでの発売となり、ストーリーモードなどが追加された。各キャラクターは対戦時にアイテムを使用することで『変身』し、様々な効果を引き起こすことができるようになった。 しかしキャラクター数に反して連鎖のボイスがあまりに少なすぎることや、絵の作風が大きく変わってしまった事には「否」寄りの意見が多い。 後に廉価版が出された他ゲームアーカイブスでも配信された。 前作では、ストレングス親子はそれぞれストレングス(父)とストレングス(娘)という名前になっていたが、本作ではストレングスの娘の方が「ストレンコ」という名前になった。 マジカルドロップV (2012年 Win(Steam)) 2003年にデータイーストが倒産し、ジー・モードが版権を取得してから初のナンバリング作品。開発はフランスのGolgoth Studio、販売は同Ignition Entertainment。 かつてデータイーストが発売を予定していたがお蔵入りになったゲーム『ゴーストロップ』の要素が丸々追加されており、同作のキャラクターを使用するとシステムが『ゴーストロップ』のものに変化する。つまり『マジカルドロップ』VS『ゴーストロップ』という異種パズル戦も可能。 しかし、日本語環境下での頻発するクラッシュや雑な日本語訳、画面がバグりまくるオンライン対戦などが原因で、特に日本のファンからは黒歴史認定されている模様。2020年7月末に販売終了(体験版のみ配信継続)。 マジカルドロップVI (2023年 Switch・Win(Steam)) Vから再び会社がまるっきり変わって発売。開発はポーランドのStorm Trident と Highball Games、販売は『パンツァードラグーン リメイク』『フロントミッション ザ・ファースト リメイク』などを手掛けた同Forever Entertainment。 ナンバリング以外の派生作品 マジカルドロップ ポケット (1999年 NGP) マジカルドロップ for ワンダースワン (1999年 WS) MAGICAL DROP (2000年 GBC) ※日本国内未発売 マジカルドロップ Touch (2009年 Android/iOS / 配信 G-MODE) ※配信終了 マジカルドロップゆるっと (2009年 DSiウェア / 配信 G-MODE) ※配信終了 『ゆるゆるフレンズ』とのコラボタイトル。 G-MODEアーカイブス19 マジカルドロップDX (2020年 Switch/Steam / 配信 G-MODE) ガラケーアプリ版『DX』の復刻配信。元が携帯電話ベースのため、従来と異なる操作性に難あり。 ガラケーアプリ版 主に2000年代半ば頃にかけて配信された。中には他メーカーのゲームとのコラボレーションタイトルも存在していた。 余談 本作の原案は、ロシアのRUSS社が1992年にMS-DOS用にリリースした『DROP-DROP』というゲームであり、RUSS社からライセンス許諾を受けたデータイーストが連鎖の概念を導入するなどゲーム性を高める開発を行った。3作目以降はデータイーストが版権を吸収している。 『III』で全てのアルカナをモチーフとしたキャラが揃ったため、PS版『III』の発売時にはキャラをデザインしたタロットカードのプレゼントキャンペーンが実施された。 これとは別に、2000年に初代でのみキャラクターデザインを務めたつかぽん(塚本つかさ)氏が個人で全てのアルカナをデザインしたタロットカードが同人誌即売会で販売された(当然、『2』以降の追加キャラのデザインは異なる)。つかぽん氏のサイトでも右上のTAROTアイコンをクリックすると、ランダムでタロットカードを見る事ができる。 1997年にフェイスから『マネーアイドルエクスチェンジャー』というゲームが発売されたが、同作のルールは本作『マジドロ』と、富士通パソコンシステムズの落ち物パズル『もうぢや』のルールを組み合わせたような内容となっていた。 同年、データイーストはこれを著作権侵害であるとしてフェイスを提訴。だが、その後まもなく1998年にフェイスは倒産した。この一件の詳細については『マネー~』の記事も参照。 なお、当のデータイーストの方も1999年に和議申請・2003年に破産宣告。 これを受け、翌2004年にジー・モード(G-MODE)が『マジカルドロップ』を含むデータイーストのゲームライセンスを取得し、以降は同社によるシリーズ展開およびライセンス提供が中心となっている。 11年ぶりとなるナンバリング最新作『マジカルドロップVI』が2023年4月25日にSwitch、翌26日にWin(Steam)向けに配信された。開発はポーランドのStorm Trident と Highball Games、販売は『パンツァードラグーン リメイク』『フロントミッション ザ・ファースト リメイク』などを手掛けたForever Entertainment。(参考記事)
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/6296.html
ウルトラマンネクサス 【うるとらまんねくさす】 ジャンル FTG 対応機種 プレイステーション2 発売元 バンダイ 開発元 ビットステップ 発売日 2005年5月26日 定価 6,090円(税5%込) レーティング CERO 全年齢対象 判定 なし ポイント ウルトラマンゲームとしては異色のコンボゲーウルトラマンと防衛チーム両面の視点から遊べる ウルトラマンゲーム・リンク 概要 システム ゲームモード 登場キャラクター 評価点 問題点 賛否両論点 総評 余談 概要 2004年10月~2005年6月まで放送された特撮TVドラマ『ウルトラマンネクサス』を題材にした格闘ゲーム。 『ネクサス』といえば従来のウルトラマンとは一味違うダークでシビアな連続ストーリーが語り草だが、マクロスシリーズなどで知られるアニメーターの板野一郎氏をCGIモーションディレクターとして迎え、スピーディな空中戦闘をCGで表現したことでも知られている。 本作はそのスピード感を軽快な挙動によって表現した、ウルトラマンゲームとしては異色のコンボゲーとなっている。 システム ゲーム画面は3Dで描画されているが、システムとしては2D格闘ゲームである(軸ずらしはない)。 □ボタンでパンチ、×ボタンでキック、◯ボタンで必殺技、△ボタンで投げ(浮かされている際に押すと受け身を取る)。基本的にはパンチとキック、そして□+×で出る強攻撃を組み合わせて攻撃していく。また、各攻撃は十字キーを進行方向に入れることで強攻撃に変化する。 画面下にある必殺技ゲージは3本あり、2本消費でLv2、3本消費でLv3の必殺技を発動できる。ゲージがなくてもLv1の必殺技はいつでも発動できるほか、◯ボタンを連打することでゲージが溜まった状態でもLvの低い必殺技を発動できる。例えばゲージが3本全て溜まっている状態であっても、◯を2回連打すれば2本消費でLv2、3回連打すれば無消費でLv1の技を発動できる。 ウルトラマンと闇の巨人は↑キーでジャンプ(3段まで可。アンファンスのみ2段)、進行方向と逆にキーを入れて後進/ガード(ガードは↓でも可。また空中でもガード可)、進行方向と逆のキーと△でバック転ができる。 ビースト(怪獣)はジャンプ・ガード不可。また連続攻撃による技の派生もなく、コンボを繋げづらい。代わりに技の多くがある程度の攻撃を食らっても怯まないアーマー攻撃であり、↓キーで光球を吸収して必殺技ゲージを溜める、□+×で挑発など独自の操作ができる。挑発の際は一瞬怯まなくなるので、多段ヒット攻撃を潰すことができる。 浮かし技、ヒットキャンセル、出した瞬間ガード判定が出る技、ダウン後起き上がり時のよろけ、着地時ガード不可など格闘ゲームによくあるシステムはあらかた取り入れられている。 ゲームモード ネクサスモード ウルトラマンネクサスを操り、ビーストを倒していくモード。ビーストに敗北しても変身前の適能者(デュナミスト)に戻ってTPS方式で巨大なビーストと戦い、怯ませることで敵のHPが減った状態で再戦することができる。 勝利後にはイラストレーターこと吉良沢優による分析(アナライズ)が入り、アナライズポイントが一定値以上になると闇の巨人が出現。闇の巨人に敗れても適能者に戻ってビーストと戦い、ネクサスに変身して倒せば再戦できる。ビースト戦と闇の巨人戦を繰り返し、3体の闇の巨人(ダークファウスト、ダークメフィスト、ダークザギ)を倒せばクリアとなる。 適能者状態でHPがゼロになると光が受け継がれ、次の適能者に交代することになる。適能者は二人(姫矢准、千樹憐)であり、どちらから始めるかは任意。2人の適能者が倒れるとゲームオーバーとなる。 ナイトレイダーモード ビーストと戦う防衛チーム・ナイトレイダーの隊員であり本編の主人公でもある孤門一輝を操り、三種類のトレーニングをこなしていくモード。ネクサスモードの適能者と同じくTPS方式で操作するトレーニングプログラムA・Bと、3機のクロムチェスターをストライクチェスターに合体させるトレーニングプログラムCがある。 トレーニングで能力を上げるとスペシャルミッションが出現する。TPS方式でマップを駆け巡り、ビーストを倒してデータを収集することを目的としたモードで、集めたデータは後述のシークレットファイルで閲覧できる。 VSモード CPU戦、対人戦を行うモード。2本先取制。 バトルモード CPUと5戦連続で戦うモード。新キャラ解放のために遊ぶ必要がある。 タッグバトルモード 2人のプレイヤーで1体の敵を倒すモード。敵は100体まで出現する。 シークレットファイル ナイトレイダーモードのスペシャルミッションで集めたデータをカードとして閲覧できるモード。案内人は野々宮瑞生(演:宮下ともみ)。 カードは全45種、それぞれTV本編のキャラクターの音声が収録されている。 登場キャラクター ウルトラマン ウルトラマンネクサス(アンファンス、ジュネッス、ジュネッスブルー)、ウルトラマンノア、ウルトラマン・ザ・ネクスト(ジュネッス) 闇の巨人 ダークファウスト、ダークメフィスト、ダークメフィスト(ツヴァイ)、ダークザギ スペースビースト ペドレオン(グロース)、ガルベロス、ノスフェル、ゴルゴレム、グランテラ、ビースト・ザ・ワン 適能者(ネクサスモードのみ) 姫矢准(演:桐島優介)、千樹憐(演:内山眞人) ナイトレイダー隊員(ナイトレイダーモードのみ) 孤門一輝(演:川久保拓司) 小型ビースト(ネクサスモード適能者戦、ナイトレイダーモードのみ) ペドレオン(クライン)、ビーセクタ 評価点 ウルトラマンゲーらしからぬ高速コンボが楽しめる 前述の通りオーソドックスながらも格闘ゲームとして押さえるべき点を押さえたシステムが構築されているため、多彩な技を活かしたコンボを組み立てて一気に相手の体力を削る爽快感を味わうことができる。特に三段ジャンプを活かした空中コンボは強力で、多段ヒットする必殺技を交えれば15以上のhit数を叩き出し体力を7割近く削ることもできる。 多段ジャンプの際のモーションは身体を地面と水平にして『浮き上がる』ようなものになっており、TV本編や映画『ULTRAMAN』におけるウルトラマンの飛翔を思わせると共に爽快感の演出に一役買っている。 『ULTRA N PROJECT』を総括するキャラクターラインナップ 本作には『ウルトラマンネクサス』のキャラクターだけではなく、『ULTRA N PROJECT』として共に展開された雑誌記事『バトルオブドリーム NOA』や映画『ULTRAMAN』のキャラクターも参戦しており、実質的に『N PROJECT』を総括するゲームとなっている。 これらの作品はストーリーにも繋がりがあり、本作発売の2日後にその繋がりの一端が明かされるエピソード(第33話『忘却-A.D.2004-』)が放送された。また本作ネクサスモードのラスボスは闇の巨人ダークザギだが、TV本編のラスボスもダークザギであり、一足先に最終決戦を体感できた。『TV本編とゲームのラスボスが同一』というのは、放送途中に発売されて物語再現がぶつ切りになりがちな特撮ヒーローのキャラゲーとしては珍しい。 ネクサスならではのゲームモード TV本編の『ウルトラマンの変身者と主人公が別人』というウルトラマンシリーズとしては異色の設定を、主人公・孤門一輝を操作できるナイトレイダーモードという形で再現している。 また『ウルトラマンの光が人から人へ受け継がれていく』というもう一つの特別な設定も、ネクサスモードにおける適能者の交代という形で再現されている。適能者が交代すると変身するネクサスのモーションも変わり、強化形態(ジュネッス)もTV本編の通りその適能者に応じた形態に変化する。 原作らしさにこだわった演出 人気の高い前期OP曲『英雄』、本編で印象的に使用されたBGM『ネクサス-Encounter-』『ナイトレイダー-Scramble-』がOPムービーや各モードで流れ、本編の名シーンを想起させる。 キャラクターの声はほぼ全員オリジナルキャストであり、ゲームに登場しないキャラクターの音声もシークレットファイルで聞くことができる。 操作キャラである姫矢准、千樹憐、孤門一輝はもちろん、ナイトレイダーモードでは和倉英輔(演:石橋保)や平木詩織(演:五藤圭子)の音声が入る。 ネクサスモードのビースト戦・適能者戦の冒頭には本編の通り『Episode xx ◯◯-××-』というテロップが入り、TV本編さながらにエピソードを積み重ねていくことができる。普通に遊んでいればEpisode 13あたりで終了となるが、ビースト戦でわざと負けて適能者戦に負けないようにすることで延々とエピソードを重ねていくことが可能。 問題点 ゲーム性が単調、ボリュームも不足 『同じビーストと何週にもわたって戦う』TV本編の再現という点は理解できるのだが、ビースト戦と適能者戦、闇の巨人戦をひたすら繰り返すネクサスモードはやや単調なきらいがある。新たなビーストや闇の巨人が出現しても吉良沢優が簡単なコメントを表示するだけで、TV本編のストーリーを再現した会話や演出などはほとんど行われないため、TV本編の追体験としてもドラマ性が不足している。 一応、闇の巨人は出現時・勝利時・敗北時に原作を意識した台詞を喋る。特にダークファウストは敗北時に「孤門……くん……」と孤門の恋人でありファウストの正体でもある斎田リコ(演:中丸シオン)の声で喋るため、インパクト大。 ネクサスモードを遊び終えたらあとはバトルモードでのキャラクター集め、ナイトレイダーモードでのカードデータ集めしかやることがなくなってしまう。どちらも基本的なことの繰り返しであるため、飽きが早い。 コンボの探求、ネクサスモードのエピソード稼ぎなどプレイヤー次第でやり込もうと思えばやり込める要素はあるが、あくまでもプレイヤー次第である。またタッグバトルモードは2P専用であるため、2Pコントローラーと友達を用意する必要がある。 ナイトレイダーモードの作り込みの甘さ トレーニングプログラムは、ナイトレイダーモードの操作のチュートリアルも兼ねているA・Bはともかくただの目押しゲーであるCはなかなか成功しない上に演出も簡素、挙句失敗する度に吉良沢優に毒舌を吐かれるという遊ぶ気を削ぎに削ぎまくるゲーム設計でありストレスが溜まる。しかもどのトレーニングを遊んでもスペシャルミッション出現に必要な4つの経験値は多かれ少なかれ上昇するため、実際のところプログラムCを遊ぶ必要はない。 スペシャルミッションは敵が2種しかおらず、内容もカードデータ集めのみなので作業になりがち。本編のナイトレイダーは小型ビーストの掃討だけではなく大型ビーストとの戦闘、戦闘機による攻撃などもこなしていたのだが…… 人っ子一人いない夜のマップに突如現れるビースト、和倉隊長による通信など、『夜を駆け抜けてビーストを狩る』ナイトレイダーのミッションの雰囲気は演出できているため、もう少し原作再現に力を入れてくれればネクサスモードと並ぶ本作の看板モードになれたと思われる。惜しい。 グラフィックが粗い 他のPS2のウルトラマンゲーと比べるとキャラクターがのっぺりとしており、完成度は低い。特に人間キャラクター(姫矢准、千樹憐、孤門一輝)はカクカクとした前時代的なグラフィックになってしまっており、たまにアップになった際いたたまれない気持ちになってしまう。 賛否両論点 ウルトラマン・闇の巨人とビーストの格差が大きい。 ウルトラマンゲーの宿命とも言える『ウルトラマンと怪獣の格差』が本作では特に大きく、ビーストでプレイすると本作独自の魅力である『高速コンボ』が楽しみづらくなってしまう。前述の通りビーストならではの動作もあるが、それらをもってしても格差を埋めることは難しく、どうしてもウルトラマンと闇の巨人を使ったプレイに偏ってしまう。 音楽面 前述した『英雄』『ネクサス-Encounter-』『ナイトレイダー-Scramble-』以外の本編楽曲は一切収録されておらず、戦闘中の音楽などは全て本作独自のものである。オリジナル曲のクオリティは決して低くないのだが、本編には『ネクサス-Heroic-』『ネクサス-Full throttle-』など他にも優れた戦闘BGMが多いため、未採用が惜しまれる。 総評 ウルトラマンゲーらしからぬ高速コンボを重視したゲーム性やナイトレイダー隊員や適能者を操作できる点が独自の魅力を放っているものの、全体的な作りこみの甘さによってキャラゲーの域を出るには至らない非常に惜しい作品である。 キャラゲーとしては『ULTRA N PROJECT』の3大ウルトラマンの集結、シークレットファイルへの豊富なキャラクター音声の収録、そして劇中のスピード感溢れるアクションを再現できる抜群の操作性が光っており、ファン必携の一作といえる。 余談 本作の原作である『ウルトラマンネクサス』は土曜朝7 30という放送時間帯にそぐわない暗い画面、陰惨なストーリー、カタルシスを感じづらい展開によって視聴者の不興を買い、視聴率・関連商品売上ともに振るわなかったため、1年予定の放送期間が1クール短縮されたことで知られている。 しかし放送短縮による展開のスピードアップや、伏線のほとんどを一気に回収し番組テーマである「絆」を見事に表現してみせた最終回『絆 -ネクサス-』は根強く視聴し続けていた一部ファンから高い評価を得ている。 また放送短縮がなかった場合のTV本編のラスボスはダークザギではなかったとされるため、奇しくも放送短縮が本作とTV本編との連携を強めたとも言える。 雑誌展開及びステージショー作品である『バトルオブドリームNOA』のキャラクターであるウルトラマンノアとダークザギの戦闘シーンの映像化はこれが初めてであり、後の特撮映像作品でも本作初出の演出が受け継がれている。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/497.html
ウルトラマン Fighting Evolution 【うるとらまん ふぁいてぃんぐえぼりゅーしょん】 ジャンル 対戦格闘 対応機種 プレイステーション 発売元 バンプレスト 開発元 メトロ 発売日 1998年2月19日 定価 7,140円 判定 なし ウルトラマンゲーム・リンク 概要 登場キャラクター システム 評価点 問題点 賛否両論点 総評 その後の展開 余談 概要 特撮番組『ウルトラマン』シリーズのキャラクターが登場する初の3D格闘ゲーム。後に高い再現度と良質なゲーム性でファンを魅了するFighting Evolutionシリーズの記念すべき第一作だが、最初は実験作のような出来であった。 登場キャラクター デフォルトで使用可能 ウルトラマン、ウルトラセブン、ウルトラマンタロウ、バルタン星人、ダダ、エレキング、メトロン星人、キングジョー 隠しキャラ ゴモラ、ゼットン、エースキラー、マグマ星人 システム 『バーチャファイター』、『鉄拳』等の一般的な3D対戦格闘ゲームをベースにしている。 △ボタンでパンチ、○ボタンでキック、□ボタンでガード、×ボタンで軸移動と攻撃はボタン操作が中心。上中下段の概念、小ジャンプ、大ジャンプ、しゃがんでいると投げられない等の要素もある。ただし浮かせ、よろけはない。 ボタンの組み合わせで様々な攻撃ができ、複数のコンボを出す事が出来る。 ウルトラマンでお馴染みのスペシウム光線などの光線技はパンチ+キック+ガードの同時押し。 命中すると体力の半分以上を持っていけるまさに必殺技に相応しい威力である。 勝負が決定するラウンドで相手のライフを0に近い状態にすると相手が「GROGGY状態」になり、必殺技などでとどめを刺せるようになる。『モータルコンバット』のフェイタリティに近いシステムだが、特に特殊な演出はない。 後の作品で高く評価される「ふらふらゲージ」の元になったと言えるシステムである。 評価点 3DCGによるビジュアルの一新 ウルトラシリーズのゲームとしては初のフルポリゴン導入によって、ドットでは表現しきれなかった番組中の独特な質感が表現されている。 背景にあまりポリゴンを裂いていないため、当時としては比較的美麗なCGを実現している。 ウルトラマンゲームとしての魅力 キャラクターの動きは実際に円谷プロ監修のもとスーツアクターからモーションキャプチャーしており、かなりリアルな動きを実現している。 格ゲーとしては全体的にモーションが大きく重い。一見「もっさり」と形容しそうなただの欠点のようだが、この仕様がウルトラマンらしい重厚な動きによる格闘を再現しており、巨大な者同士の戦いのリアルさを良く演出している。 このリアルな挙動の重さは後のシリーズ作品にも脈々と受け継がれており、本シリーズの大きな特色のひとつ。ただし格闘ゲームのシステムと相性が良くないのは事実であり、一作目である本作ではそれが顕著に表れている(詳しくは後述)。後のシリーズはこの大きな良点と格闘ゲームとしての魅力の両立に試行錯誤していく事となる。 登場キャラクターごとに固有のステージが存在し、各作品のOPや劇伴がテーマ曲として流れる。音楽もゲーム用にアレンジされたものでまずまずの完成度。 特にメトロン星人のステージは『セブン』の中でも人気の高い挿入歌「ULTRA SEVEN」が採用されており、シリーズ中で今作でしか聴けない。 効果音やボイスは原作と同じものを使用。ウルトラマンは残り体力が少なくなるとカラータイマーが点滅するという再現もされている。 問題点 格ゲーとしては微妙な出来。 前述の通り一般的な対戦格闘ゲームを踏襲しているが、実際のところウルトラマンの原作再現という要素にさっぱり噛み合っていない。技のバリエーションが乏しい上、ガード、ダッシュの各行動の硬直も長く、キーレスポンスも良くない。 その上ウルトラマンたちの技は基本的に大振りでスローのため、コンボの工夫が出来ない。結局、システムは対戦格闘ゲームに近いがそのようには戦えず、通常技の連発と投げでチマチマと戦う事になる。 必殺技の仕様が酷い。 必殺の光線技は各キャラ一つしか持っておらず、事実上の死に技。発動までかなり隙が大きい上にほとんどが直線上に発動する技のため、通常攻撃で相手を「ピヨピヨ状態」にしないと軸移動で余裕で避けられてしまう。その上ガードされても削りダメージを与えられない。対人戦、対COM戦共に使えば窮地に陥る可能性が高い。 飛び道具を使えないゴモラは必殺技自体実装されていない。この頃は超振動波(*1)の設定がなかったので仕方ないがなぜプレイアブルに採用したのか疑問である。 ウルトラマンの代名詞である光線技がこんな扱いでは台無しであり、格ゲー以前にウルトラマンのゲームとしての面白さも著しく削がれている。 前述したGROGGY状態でのフィニッシュが「必殺技でトドメをさす」原作要素の再現といえなくもないが、特別な演出があるわけでもないのでかなり微妙である。 バトルモードでは敵の登場する順番は決まっている。後に登場する敵ほど強くなるため、初期の敵に配置されているバルタン星人などは常に弱く設定されている。つまりCOM操作の強いバルタンとは戦えない。 COMの反応がやたら良く、難易度が比較的高い。EASY以上で間合いギリギリの攻撃を受けるなんてよくあること。特に挙動の素早いダダやメトロン星人は驚異的な強さを誇る。 ただ難易度は段階が多く、クリアできないほどではない。 試合時間を30秒にし、開幕に一発当てて逃げ回るという方法が一番クリアしやすい。やはりチマチマした戦法だが。 ストーリーモードや固有のエンディングが存在しない。このキャラ数ではストーリーの作りようがなかったのかもしれないが…。 登場キャラのチョイスが謎。ラスボスにゼットンを選んだのは極めて妥当と言えるが、タロウがいるのにその敵怪獣は1匹もおらず(*2)、逆にエースキラーとマグマ星人は主役を差し置いて出演している(*3)。 特に、マグマ星人は戦闘用BGMとして前期主題歌「ウルトラマンレオ」が収録されている。主役出てないのに。 一見第1期~2期ウルトラシリーズから選抜されたように見えるが、『帰ってきたウルトラマン』からは敵味方含め1体も出演していないとあからさまに冷遇されている。 その割になぜかキャラクター選択時のBGMには同作品のMATのテーマ(所謂ワンダバ)が採用されている。 今作での冷遇の反動なのか、次作以降のジャックは高性能のキック技を多数持つ強キャラに仕上がっている。 賛否両論点 原作の描写を無視したモーションの数々。 動きがリアルであると上記で書いたが、格闘のモーションについては逆に再現度が低い。全体的にゲーム向きの派手な挙動が多く、原作のウルトラマンや怪獣のイメージにそぐわないものが多いのである。 膝蹴りを繰り出すゴモラやサマーソルトキックを決めるダダ、ハイキックを連発するゼットンなど、単純に一般的な格ゲーの動きを安易に落とし込んだようなキャラが特に目につく。 その中でもキングジョーは鈍重なロボットらしい動きが印象的な怪獣だったが(*4)、今作では軽やかなステップで宙返りやターンをこなし、パンチや回し蹴りを繰り出すという従来のイメージと全く異なる仕様になっている(*5)。 勝利ポーズでセブンがアイスラッガーを刀のようにブンブン振り回して頭に納めたり、戦闘前のモーションで三人とも必ず手招きの挑発を挟むなど、ウルトラマンにも随所におかしな挙動が見られる(*6)。 しかし、原作では肉弾戦のイメージが薄い怪獣の個性付けにもなっており、ダイナミックで個性的な動きがゲーム独自の魅力を引き出しているとも言えるため一概に問題とは言い難い。実際、バルタン星人やダダは原作準拠のモーションが増えた次作以降も本作オリジナルのモーションが基準になっている。原作無視と取るか、あくまでゲームだからと割り切るかはプレイヤー次第。 評価点に書いた通りステージはポリゴンではなく、3D格ゲーによくある正方形の更地のフィールドに書き割りの背景をくっつけたもの。 キャラクターCGの犠牲になったとはいえ、どうしても貧相で違和感のある外見になってしまっている。キングジョーのステージである神戸港はまるで用水路のような見た目である。 従来のウルトラマンゲームは背景の作り込みでウルトラマンの巨大なスケールを再現した作品が多かったが、今作ではオミットされているためいまいちスケール感を感じにくい。 セブンのステージが雪山だったりマグマ星人のステージが名前通りのマグマ地帯だったり、原作のキャラ設定を考えると首を傾げるチョイスも見られる(*7)。 総評 本格対戦格闘ゲームのシステムをベースに置いてしまったのが、そもそもの間違い。対戦格闘ゲームとしても格闘アクションゲームとしても、中途半端な出来となってしまった。 動きの重さや硬直のため、対戦格闘ゲームのような戦いはできない。かと言ってアクションゲームとしてもストーリーモードがない点や、ウルトラマンや怪獣の派手な必殺技が死に技と化しているなど、こちらも面白味がない。 ただ、酷く不快なゲームというほど出来は悪くないのが救い。大味ながらもなんとか遊べる。 あえて本作の意義を考えるなら、一般的な対戦格闘ゲームのシステムと、ウルトラマンは相性が悪いと明らかになった点だろうか。 本作で出た評価点、問題点、賛否両論点は後の作品にも課題として受け継がれており、ナンバーを重ねるごとに「ウルトラマンゲームとしての魅力」と「格闘ゲームとしての魅力」を両立させるよう改良されている。後の良作に繋がる事を考えれば、本作の存在意義は小さくなかったといえる。 その後の展開 4年後の2002年。シリーズ第2作『ウルトラマン Fighting Evolution 2』が発売。 登場キャラに関しては、初代~レオの各番組の主役と対になる有名怪獣は揃ったが、本作に出ていたエレキングとメトロン星人はリストラされた。 前者は『Rebirth』で復活するが、後者は本作のみの登場に終わっておりゲーム作品の再登場は『大怪獣バトル』まで持ち越しとなった。 余談 時間切れで敗北した際、各キャラがリアクションを取るが、全員妙に人間臭い動きをする。 ウルトラマン達は地面をバンバン叩いて悔しがり、キングジョーはその場でバッタリ倒れ込み、ゼットンは地団駄を踏む。中々見られない光景なので一見の価値あり。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/3205.html
ウルトラマン倶楽部 戦え!ウルトラマン兄弟!! 【うるとらまんくらぶ たたかえうるとらきょうだい】 ジャンル アクション 対応機種 アーケード 販売元 バンプレスト 開発元 不明(アルュメ?) 稼動開始日 1992年 判定 良作 ウルトラマンシリーズ 概要 システム 評価点 問題点 総評 余談 概要 2頭身になったウルトラマンを主人公としたゲームシリーズ、ウルトラマン倶楽部のアクションゲーム。 システム 2D見下ろし型固定画面アクション。2人協力プレイも可能。8方向レバー+2ボタン仕様。 ゲーム開始時、プレイヤーは使用するウルトラマンを選択する。それぞれライフ、移動速度、必殺技を使用した時に消費されるパワーが異なる。 選択可能ウルトラマンは初代マン、セブン、ジャック(新マン)、エース、タロウ、レオ、80、グレートの8人。 ステージ間デモのみだが父、母、アストラ、ユリアン、キングも登場する。(*1) レバー入力で移動、Aボタンで攻撃、Bボタンで必殺技。AB同時押しでバリアを貼る。 Aボタンでは射程の短い光線技を使用する。原作中では切り札として活用した光線技だが、本作では通常攻撃として連射できる。 光線技使用中、自機は動きが止まる。これにより動く床に抵抗する事ができるものの、攻撃中は無防備になる。 Bボタンで貫通力のある必殺技を撃つ。キャラクターごとに決められたパワーを消費する。 必殺技は画面端にまで届き、壁や敵を貫通し、消費するパワー分のダメージを一度に与える事が出来るため、殆どの雑魚敵を一撃で倒す事が出来る。使用しても動きが止まるような事は無く、ボス敵には強力な攻撃手段となる。 AB同時押しのバリアであらゆる飛び道具を一定時間無効化する。しかし敵と接触したり、トラップに触れたりするとダメージを受ける。 他にも、バリア展開中は攻撃が出来なくなる欠点がある。使い難いが画面内に残り続ける弾を消したい時などに役立つ。 ライフ+残機制で、ライフがなくなると残機を1失い、ステージの初期位置に戻される。 各面6ステージ×8面構成の全48ステージ。ステージ中に出現する全ての敵を倒すとステージクリアとなる。 各面の6ステージ目にボスが出現。ボスは必殺技一撃では倒せない上、強力な攻撃を用いてくる。 また、ステージ内でもたついていると永久パターン防止として「バキューモン」が出現する。触れると即死。 全ての敵は攻撃を加えるとアイテムを必ず1個以上落とす(最大5個)。アイテムは消える時間が早いものの、大量に入手できる。 ハート: ライフが1回復する。巨大なハートは全回復する。 コイン: 必殺技を使うために必要なパワーが上昇する。青なら1、黄色なら5回復。 光: 点滅している光。取ると防衛隊の戦闘機が出現し、必殺技と同威力の突撃を行って画面外に去っていく。 1UP: 残機が追加される。 防衛隊のエンブレム: 歴代防衛隊のエンブレム。入手するとスコアが増える。同じエンブレムを3つ連続で取ると前述の防衛隊の援護が来てくれる。 評価点 頻繁にアイテムが出現するため、多少ミスしてもすぐに回復する事が出来、必殺技も簡単に補充できるので連発できる。 必殺技でまとめて敵を倒したときの爽快感は中々のもの。 ステージ数が多くボリュームがある。ステージの外観はがらりと変化するため、見た目にも飽きが来ない。 各ウルトラマンの光線技モーションがそれぞれ異なる、ボスとして出現するメフィラス星人の声やBGM原作を強く意識したものになっていたりと、原作愛が見て取れる。 コンテニューカウントがカラータイマー音だったり、防衛隊の戦闘機はそれぞれの作品の機体が登場するのも芸が細かい。 ユートムやムルロアといったファンですら忘れがちな怪獣も出てくる。 問題点 演出面と兼ねている部分もあるが、ステージ5の背景が目に悪く疲れる。 ステージ中BGMは2種類。しかも短い物を繰り返すだけなのであきやすい。 ボス戦は3種類。汎用ボス戦とメフィラス星人戦とゼットン戦。エンディングも含めると7種類しかなく、曲も短い。 必殺技の消費が少なく、ライフとスピードのバランスに優れたセブンとレオが最も扱いやすく、逆にライフが多いものの足が遅く燃費も悪い初代マンやライフが低く燃費も悪いタロウと、性能格差がある。 特に中盤以降の敵は一撃でライフ3つ4つ奪っていくので、ライフの多さはあまりあてにはならない。 初代マンを「移動速度が遅いので精密動作が得意で弾除けに専念でき、ライフもハート小1つ入手で耐えるケースが増える」と解釈したにしても、タロウは同性能でライフが1多い80がいるので擁護出来ない。 ボスの強さのバラつきが激しい。 特にところどころ落とし穴があり、地形が不安定な3面ボスのメフィラス星人は最初の壁となる。更に後半面では弾幕を張るように動きまわる5面ボスのブルトンや素早い上に読みにくい動きで高火力の攻撃をひっきりなしに繰り出す7面ボスのエースキラー等も登場し、これらのボスは本作でも屈指の強さを誇る。 逆に攻撃力が高いが隙が大きい6面ボスのガボラや、弾は多いものの弾速と本体の動きが鈍く、的が大きい最終ボスのゴーデスはさほど強くない。 アイテムが割と頻繁に障害物にめり込む。 当然、めり込んだアイテムは回収不可能。特に黄色コインや大ハート、1UPがめり込んだ日には目も当てられない。 ゾフィー兄さん不在。 ゾフィーのことなんかいいよ。 総評 ウルトラマン倶楽部が子供向けとしてFCでデビューした事もあって、比較的低難易度な本作は客層にマッチしており、非常に評判がよかった。駄菓子屋を中心に設置され、子供層に受けに受けた。 現在になって見るとやや演出不足は鼻につく。難易度が低くがっつりやりこむようなゲームではないが、さっと遊ぶには適した名作と言える。 余談 開発元は明記されていない。しかし版権曲を短いサイクルで繰り返す事や、コミカルながらも綿密に描かれた2Dキャラクター等は『SDガンダム ネオバトリング』や『仮面ライダー倶楽部 バトルレーサー』に似ているため、アルュメの可能性がある。 しかし、ゲームバランスがおおよそアルュメらしからぬ事から、一部スタッフがアルュメに移動した(または協力した)、前記二作は本作を元に作られたという可能性のほうが高い。 移植はされていないものの出回りが良く、プレイはしやすい。