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備考 分類 大型ヘリコプター搭載ミサイル戦艦(BBGH) 前級 B1120型/フィデル・カストロ級戦艦 次級 B1300型/クトゥルフⅢ級大型標準戦艦 詳細↓ 備考 全長 784m 全幅 235m 満載排水量 1145000t(公称値) 機関 PE N5000XT ネザー機関×6(1260000HP)) 合計出力 1260000HPHP 最大速力 29ノット 乗員数 500名(操艦要員)+300名(最大 航空機運用人員など) 解説 全長780m、排水量1000000tを超える超大型三胴戦艦。 口径80cmの連装電熱砲計14門、ニャルラトホテプ級戦艦の主砲と同等の6連装副砲を14基84門、弾道ミサイルや超大型巡航ミサイルも発射可能な大型MPVLSなど、多彩かつ圧倒的な攻撃力を誇り、 さらに自艦の主砲に余裕をもって耐えられる堅牢な装甲を有し、中型空母並みの航空機運用能力まで持つ万能戦艦。 標準歴3030年/統一歴137年頃から、艦齢25年を超え老朽化しつつあったヨグ=ソトース級を更新する名目で構想されていた「ヨグ=ソトース代艦級三胴戦艦」を設計の源流に持つ。 「ヨグ=ソトース代艦級三胴戦艦」は予算が承認されなかった(当時の同盟統合軍には大艦巨砲主義を忌避する傾向があった)ことから一度は計画中止とされ、 代わりにヨグ=ソトース級の近代化改修も提案されたがこれも却下された。 しかし、対立国が次々と大型かつ強力な戦艦を建造し始めたことで、同盟統合軍内でも対抗可能な超大型戦艦建造が検討されるようになっていた。 さらに、対立国との間で発生した戦闘によって超大型戦艦に対し、ヨグ=ソトース級以下クラフタリア戦艦が数的優位にもかかわらず惨敗したことで、世論をも味方につけた戦艦建造運動が活発となった。 そこで「ヨグ=ソトース代艦級三胴戦艦」の設計を拡大、コスト削減のため同世代のディアトリマ級空母と船体設計を共通のものとして建造されたのが本級である。 既に対立国の多くが全長600m以上、排水量50万t越えの超大型戦艦を多数建造・配備を完了しているという状況下で仕様は纏められ、既存のあらゆる超大型戦艦と互角もしくは優位に戦える能力が確保された。 航空主兵論をドクトリンの基軸とする同盟統合海軍が建造した戦艦だけあって、その基本的なコンセプトは「大艦巨砲主義に終焉をもたらす」というものである。 具体的には、仮想敵たる対立国の超大型戦艦を上回る大口径主砲と重装甲に加え、主砲以上の攻撃力を持つ対艦ミサイルに中型空母相当の航空機運用能力を持たせることで、 大艦巨砲主義の権化たる仮想敵に対抗可能な攻防力を持たせつつも、それ以上に有用とみなすミサイルと航空機を主眼とした戦闘力を示すことで、際限のない戦艦肥大化に終止符を打つというものである。 このようなコンセプトが決定された背景には、実際に建造された本級4隻を以てしても、対立国は単独で同等の巨艦を10隻以上保有しており戦艦戦力の劣勢が覆しようがない状況であったことや、 同盟統合軍内においては大艦巨砲主義否定派が多く、対抗上消極的に建造されたという本級自体の建造経緯がある。 また航空機運用能力に関しては、本級が置き換える対象に航空戦艦のリサリア級が含まれていたというのが最大の理由である。 同型艦は当初2隻の予定であったが、艦艇建造費が増額されたため4隻が建造され、大型戦艦のヨグ=ソトース級とヨス=トラゴン級、航空戦艦のリサリア級をほぼ1 2で置き換えた。 本級の圧倒的な能力は半減した配備数をカバーして余りあり、維持費も同等以下に抑えられた模様である。 装備 主砲 CCM18-2 2連装2400+弾頭自由装薬砲(800mm連装電熱砲) ×7 副砲 TC221 6連装自由装薬型コマブロ速射砲(410mm6連装砲) ×14 TC234A 7方位対応・自由装薬型コマブロ速射砲(127mm「ウルトラライトⅡ」両用砲) ×8 VLS-9(128セル) VLS-9A(AAWS)コマンドブロック式対空VLS ×4 「トライデント」統合対潜火力投射システム用VLS ×1 VLS-12 超大型MPVLS(80セル)*装飾 LSSM-147「シリウス」超大型超音速対艦巡航ミサイル SSM-136B「ハルバードⅡ」超音速対艦巡航ミサイル(1セル4発) ICCM-147「レギュラス」超大型戦略巡航ミサイル LRBM-150「ポラリス」準大陸間戦略弾道ミサイル(後日装備予定) TT-12 連装魚雷発射管 「トライデント」システム用連装単魚雷発射管×4 近接防御火器 CBCIWS-30 コマブロ機関砲システム ×8 その他火砲 CBC-10 コマブロ速射砲 ×2 艦載機 CVF-84B 戦闘攻撃機 ×8-16 CSH-5K 哨戒ヘリコプターCSH-7 多機能哨戒ヘリコプターCMH-7 多用途ヘリコプター ×12 QSH-16 無人哨戒ヘリコプター ×8 RQS-404 無人弾着観測機 ×16 搭載艇 QPS-1 無人哨戒艇 ×6 C4Iシステム RS-FCS ver17 Bv3 TWS-10「ティソーナⅡ」共同交戦・データリンクシステム TIWS-M7B 「トライデント」統合対潜火力投射システム(RS-FCS統合) レーダー MR-544CB 多機能型 *その他、航海用・水上捜索用など多数 同型艦 艦番号 艦名 分類 状況 BB-1201 ハワード・フィリップス・ラヴクラフト(Howard Phillips Lovecraft) 現役 BB-1202 オーガスト・ダーレス(August Derleth) 現役 BB-1203 ネクロノミコン(Necronomicon) 現役 BB-1204 ルルイエ(R lyeh) 現役 合計 4隻運用中
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チラシ、あらすじが書かれています。 関連記事 【2009年12月10日(木)】 TVシリーズの結末の騒動の件を白倉Pに聞いてみた 【2009年12月05日(土)】 劇場版の宣伝番組 【2009年12月02日(水)】 完成披露試写会の記事 【2009年11月29日(日)】 キャスト、監督インタビュー 【2009年11月21日(土)】 声であの人も出演 【2009年11月20日(金)】 完結編での展開 【2009年11月15日(日)】 劇場版公式が更新されました。 【2009年10月22日(木)】 冬も主題歌はGACKT 【2009年10月22日(木)】 児童雑誌のネタバレと12月の展開 【2009年10月22日(木)】 ゲスト出演で決まっている人リスト 【2009年10月09日(金)】 冬の劇場版チラシ 【2009年10月04日(土)】 冬の劇場版公式HPオープン 【2009年09月26日(土)】 東映で冬の劇場版のページがアップ 【2009年09月02日(水)】 冬の劇場版で、わかっている事を整理してみた。 bookmark_yahoo bookmark_hatena
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第一話で、壁を破壊する赤い超大型巨人はサンタクロースで、これは『ワンピース』のパクリです。 『ワンピース』の赤髪のシャンクスのモデルの一つは「サンタクロース」であり、これを省略して「サンクス(=感謝、ありがとう)」、さらに言い換えて「シャンクス」にしたものです。 だからシャンクスの悪友?である道化のバギーの鼻は赤いのです。 サンタクロースの相棒、「赤鼻のトナカイ」だからです。 そして、サンタクロースがやってくる日はいつでしょうか? クリスマスです。 つまり第1話「二千年後の君へ」はクリスマスなのです。 クリスマスはイエス・キリストの聖誕祭です。 同時にサンタクロースは子供の守護者であり、子供に贈り物をくれます。 日本語ではプレゼントですね。 ということは、超大型巨人は「子供達にイエス・キリストの誕生という贈り物をくれた」という事ではないかと思います。 つまり、『ドラえもん』のようなタイムパラドックスや世界改変を扱った作品と同じく、超大型巨人は”歴史”どおりイエス・キリストを誕生させるために壁を襲撃したと考える事もできます。 サンタクロースのモデルは聖ニコラウス。 彼は紀元270年頃に生まれたギリシャ人で、現在のトルコにあったローマ帝国のミラという小さな町の司教になったそうです。 聖マリアをサンタ・マリアと呼ぶように、聖ニコラウスもサンタ・ニコラウスと呼ばれ、これがサンタ・クロースになりました。 ナショナル・ジオグラフィックの『サンタの歴史:聖ニコラウスが今の姿になるまで ギリシャから北欧を経て世界に広まったサンタクロースの歴史』によれば、聖ニコラウスには2つの有名なエピソードがあります。 ひとつは娼婦を救う話。 若い頃の聖ニコラウスが、隣の家の三姉妹が貧乏で娼婦になりそうだったので、家に金貨を煙突から投げ込んだところ、その金貨が暖炉のそばで干していた靴下に入り、おかげで姉妹は娼婦にならずに済んだ、というエピソードです。 クリスマスにサンタクロースが煙突から子供のいる家に入り、靴下にプレゼントを入れるのはこのエピソードが元になっています。 何度か書いたように、娼婦は『進撃の巨人』の重要な伏線です。 私は、これを「神聖娼婦、神殿娼婦(ベイベロン、バビロン)」を暗示する伏線だと考え、「始祖ユミルは神殿娼婦として、性交渉や出産によって相手に巨人の力を分与した」と予想しています。 もうひとつは、肉屋に殺されて樽に塩漬けにされていた3人の子供を生き返らせて救う話。 これは「樽=壁」「塩漬けにされていた3人の子供=エレン、ミカサ、アルミン」という見立てだと考えられます。 ニシンの缶詰の伏線にも合致します。
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ep.SP ゲストSP【自己責任系】激ヤバ最恐写真YouTube初公開!おとんどぅ 福田さん「ある写真の話」怪談師が封印した聞くと障りのあるやばい怖い話 放送内容 障りがある話 ナナフシギ ノヴさん→ep.SP【自己責任系】【新シリーズ】怪談師が封印した聞くと障りのあるやばい怖い話 ナナフシギ ノヴさん「狼の話」 ゲスト おとんどぅ 福田遼平 【MV】 1st Dance feat.おとんどぅ福田 / PONEY 8 2 参加メンバー Tomo Kimura その他 登録されたタグ 17LIVE PONEY Tomoの妻 Twitter 『おまえにやすらぎを』 『フリースタイルティーチャー』 『激レアさんを連れてきた。』 【自己責任】障りのある怖い話 おとんどぅ お笑い芸人 ごまだんご しみちゃむ カラオケボックス カラオケ背景映像 ガリガリガリクソン キタイ花ん ゲスト回 コバンザメみたいなチャンネル トクモリザウルス ナナフシギ ハニートラップ ペット マンション ヤースー ライバー ラップ ラブホテル 交通事故 伊山亮吉 似顔絵 副音声 吉本興業 夢遊病 大赤見展彦 大阪府 女 子ども 小泉賢太 屋上 山岡純也 幽霊の出る豊橋のラブホテル 心霊写真 怪パ 怪談界のNAVERまとも 村一番 梅木一仁 死神 浦出嵩之 演出 男の子 福田遼平 窓 裁判 電氣ブラン 風来坊 鬼としみちゃむ 名前 コメント すべてのコメントを見る
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ep.530【わたしにも聞かせて】音楽業界の怖い話「CDに入った霊の声」「ライブハウスの客(ヒトコワ)」ゲストClub Knot尾藤さんと考察 放送内容 ゲスト club KNOTオーナー 尾藤元昭 参加メンバー Tomo Kimura K-suke その他 関連エピソード→ep.48「しるし」「こたつ」怪談・不思議な話・人怖を考察 関連エピソード→ep.235「旅館の求人」「こたつ」不思議な話・人怖を朗読・考察 関連エピソード→ep.416【突撃レポート】霊視ができるラーメン屋に行ってきた!霊視中の音声あり 登録されたタグ B'z CD CM K-sukeの友達の拾ったギターピックにまつわる体験談 K-sukeの笑い声 Kimuraの知り合いの中古ギターにまつわる体験談 REBECCA SNS THE BOOM club KNOT club KNOT照明・ナガタ君から聞いた神社の祭りの話 「Addicted To You」 「LIFE」 「RISKY」 「センパ~イ」 「一億の夜を越えて」 「万華鏡」 「受け手次第ですよ」 「涙-Made in tears-」 「私にも聞かせて」 「言葉にできない」 『MOON』 『からたち野道』 『フレンズ』 『ポケットモンスター』 『奇跡体験!アンビリバボー』 『探偵!ナイトスクープ』 『笑っていいとも!増刊号』 お祓い かぐや姫 かぐや姫解散コンサート かつてTomoがライブの受付で遭遇したおばさん かみしあわせまつり アンチコメント イタズラ エコー オフコース カドワラ カビゴン カミテ君 ギター ギターピック ゲスト回 コマーシャル ストラディバリウス ソニーミュージック ダイノジ バックコーラス バンドマン ビジュアル系バンド プレス プレス工場 ホスト狂い マスタリング メルカリ ライブハウス ラジオ番組 ラーメン屋 レコーディング レスポール 中古楽器 中島みゆき 中島美嘉 事故 人怖 元音源 先輩芸人からもらった財布 光GENJI 南こうせつ 占い 叫び声 宇多田ヒカル 宝徳山稲荷大社 客 射燕祭 尾藤の麻雀での不思議な話 尾藤元昭 岩崎宏美 心霊写真 怨念 手筒花火 本当にこの話があなただったら 残留思念 活命茶 派閥争い 流木 湯で時間40秒 火の鳥 現地取材 知ったかぶり 神幸祭 神社 空耳 笑い声 謎の声 豊島 近藤産興 都市伝説「ベッドの下の男」 集団催眠 霊障 音楽業界 音響効果 鬼祭り 麻雀 ⇐PREV NEXT⇒ 名前 コメント すべてのコメントを見る
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アゲストラトン ギリシャ神話に登場するトロイア兵。 トロイア戦争でアイアス(3)に殺された。
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645 名前:【SS】[sage] 投稿日:2011/06/03(金) 00 38 36.13 ID brNQ0egK0 【SS】「俺妹ラジオ」プロローグ風(ゲスト 高坂京介) チャーンチャーンチャンチャンチャッチャ 桐乃 「ラジオを聞いているみなさん~こんにちは。高坂桐乃ですっ。 えっと、今日は黒にゃんお休みです。なんでも、下の妹ちゃんが熱出しちゃったんだって。 心配だからちょっと電話してみるね。」 トゥルルルルルルルル……ピッ 黒猫 『…もしもし。何の用かしら?今日はお休みすると言っておいた筈だけれど……。』 桐乃 「うん、珠希ちゃんが心配でさ、具合どうかなって思って。」 黒猫 『今、ちょうど眠ったところよ。 咳も落ち着いてきたし心配いらないわ。』 桐乃 「ほんと?よかったね~。収録終わったら、お見舞いに行くね。」 黒猫 『ありがたいけれど、遠慮しておくわ。あなたに風邪がうつったら困るし……。 妹の風邪が治ったらまた先輩と遊びに来て頂戴。日向も珠希も喜ぶと思うわ。』 桐乃 「うん。わかった。じゃ珠希ちゃんお大事にね。」 黒猫 『あ、ありがとう……。今日はよろしくお願いするわね。』 桐乃 「はいはい。任せておいてよね。じゃあね~。」ピッ 桐乃 「とゆーワケで今日はあたし一人で進行するから、よろしくねっ!」 京介 「おいコラちょっと待て!俺のこと忘れてんじゃねーよ!」 桐乃 「なんだ、あんたいたんだ。」 京介 「『いたんだ。』じゃねえ!おまえがいきなり呼び出したんじゃねーか!」 桐乃 「そだっけ?ま、いーや。とりあえず時間ないから早く自己紹介して。」 京介 「お…おう……。ど、ども。こ、高坂京介です……。」 桐乃 「なにドモっちゃって。緊張でもしてんの?そんなんでプロローグトークが務まるとでも思ってるワケ?」 京介 「…そもそも俺はなんで呼ばれたか聞いていないんだが……。」 桐乃 「しょうがないな~。頭の弱いあんたにもわかるように説明してあげる。 今日は『俺の妹がラジオでもこんなに可愛いわけがない。』の収録なのね。 で、このラジオはあたしと黒猫の声優さんの竹達彩奈さんと花澤香菜さんがトークするって番組なんだけど、 そのプロローグの三分間をあたしと黒いのが任されてるんだ~。 でも、今日黒いのお休みだから暇そうなあんたを呼んだってワケ。 たかが三分間って言っても、 おもしろトークで場を盛り上げて本編に繋ぐ責任重大な仕事なんだから、しっかりやってよね。」 京介 「お…ぉぅ……。おもしろトークか……。俺…自信ねーよ……。」 桐乃 「そんなことだろうと思って、今日はあた…リスナーさんが考えたお題にあたし達が答えるって形式にしたから。 それならできるっしょ?」 京介 「まぁ…頑張ってみるわ……。」 桐乃 「じゃあ早速お便りを読んでいくね。ラジオネーム、“とあるスレ住人”さんから。 『きりりんさん、京介さん、しすこんちわ~。』 しすこんちわ~。」 京介 「…………。」 桐乃 「『いつも京介さんのシスコンぶりを楽しく拝見させて頂いてます。』」 京介 「…………。」 桐乃 「『そこでお願いがあります。お二人が結婚して夫婦になってもらえないでしょうか?』」 京介 「ならねーよ!!大体なんだよいきなり人のことシスコン呼ばわりしやがって!!」 桐乃 「ちょっと、まだ続きあるんだから静かにして。」 京介 「ぐっ……。んで、続きは……?」 桐乃 「『“ごっこ”でも構いません。お二人が夫婦だったらどんなやり取りをするのか見てみたいです。』だって。」 京介 「しねーよ!!なんで妹と夫婦ごっこしなきゃなんねーんだよ!!」 桐乃 「……はぁ……。あんた、あたし達がなんでここに存在できてるか知らないワケ!? リスナーさん達がいて、アニメ見てくれてる人達がいて、原作読んでくれてる人達が、 アニメのBlu-ray買ってくれたり、原作の単行本を買ってくれたりしてくれるからこそじゃん! アニメ2期やるかどうかもその人達に掛かってるんだよ? リクエストに応えるのがあたし達の義務だと思うんですケド!」 京介 「うっ……。一理ある……のか?」 桐乃 「あるある!シチュエーションは考えてくれてるみたい。 『台詞はアドリブでお願いします』だって。とりあえずやってみよっか。」 京介 「…わかったよ…。やりゃーいいんだろ。」 桐乃 「じゃあ最初のシチュいくね。えっと…『起床』だってさ。」 京介 「は?それだけか?」 桐乃 「…みたい。とりあえず寝てるとこからだね。あんたそこで横になって寝たふりして。あたしも並んで寝るから。」 京介 「寝ねーよ!妹と並んで寝るとかありえねーだろ! つーか今日いきなり呼ばれた俺がここに来るってなんでこいつが知ってんだよ!?」 桐乃 「えっ……あ…、そ、それは……、最近あやせとか沙織とか地味子がゲストで呼ばれてたから、 あんたもそのうち呼ばれるかもって予想してたんじゃない? てゆーかあんた一々うっさいての!ここではあたしが先輩なんだから黙って言うこと聞いてればいいの!」 京介 「…へいへい。寝りゃーいいんだろ。……これでいいか?」 桐乃 「ちゃんと目閉じてよね……。じゃ……始めるから……。」 ちゅっ 京介 「な、な、な、なにすんだおまえ!!!!」 桐乃 「おはようのキスじゃん?」 京介 「お、お、お、おはようの……キス……って!兄妹で…き、キスとか普通しねーだろ!!!!」 桐乃 「だ~か~ら!あたし達は今、夫婦って設定なの! それにアメリカじゃ友達とか兄妹でキスの挨拶なんて当たり前だったっての! とにかく時間ないんだからサクサクいくよ!」 京介 「……ああ。」 桐乃 「じゃ続きから。『おはよ♪』」 京介 「『……お、おはよう……。』」 桐乃 「『ほら起きて。』」 京介 「『お、おう……。』」 桐乃 「『今日もいい天気みたい。カーテン開けるね。』」 京介 「『お、おう……。』」 桐乃 「『ん~眩しっ!やっぱりいい天気♪』」 京介 「『お、おう……。』」 桐乃 「……あんたさっきから『おう』しか言ってないじゃん!カーテン開けて眩しいってあたしが言ってんだから 『太陽よりおまえの方が眩しいよ。』とか言えないワケ!?」 京介 「あ、ああ……。じゃあ……『タイヨウヨリオマエノホウガマブシイヨ』」 桐乃 「はぁ!?全然気持ちが入ってないじゃん!!もっと真面目にやりなさいよね!!」 京介 「んなこと言ったってできるかよ!妹と『夫婦ごっこ』なんて。子供じゃあるまいし。」 桐乃 「あたしだって、あ…あんたと『夫婦ごっこ』なんて死ぬほどヤだけど、 やるからには中途半端はイヤなの!それがあたしのポリシーなんだから!」 京介 「わ、わかったよ……。」 桐乃 「じゃあ次。『京介出勤』だって。」 京介 「……あいよ。『じゃあ行ってくるから。』」 桐乃 「『あ、京介ネクタイ曲がってる。もう~しょうがないな~。』」 京介 「…………。」 桐乃 「『ん……、これでよし!じゃ、いってらっしゃい!』」 京介 「『……行ってきます。』」 桐乃 「『気をつけてね~。あ!京介ーーー!忘れ物ーーー!』」 京介 「『ん?なんだ?』」 ちゅっ 桐乃 「『いってらっしゃいのキス忘れてた♪』」 京介 「ま、ま、ま、また、おまえは!!」 桐乃 「だから流れ止めんなって言ってんの!あたしだって死ぬほどイヤなの我慢してるんだから、 いい加減あんたも腹くくりなさいよね!」 京介 「ぐぬぬ……。後悔しても知らねーからな……。」 桐乃 「じゃ次。『京介帰宅』ね。」 京介 「『たっだいま~。』」 桐乃 「『おかえりなさ~い。お仕事お疲れ様♪ご飯もできてるケド、お風呂も沸いてるよ。 ご飯にする?お風呂にする?それとも……あたし?』」 京介 「うぐぅ……。定番だけど…実際言われるとクルものがあるな……。 『ん~、お風呂でおまえっていうのはアリか……?』」 桐乃 「ぐぬぬ……。その選択肢はなかった……。あんたもなかなかやるじゃん。流石はエロゲーマーの鑑。」 京介 「おまえこそ、俺のエロゲ師匠なだけのことはあるな。」 桐乃 「じゃ次いくよ。『夕食』だって。」 京介 「了解。」 桐乃 「『冗談は置いといて、先にご飯にしよっ。今日は京介の大好きなカレーだよ!』」 京介 「『俺、カレー好きだけど、大好きってほどでもないんだけどな。』」 桐乃 「『え……そうなの?』」 京介 「『俺の大好きな食べ物は“桐乃が作ったカレー”だよ。』」 桐乃 「『……ば…ばか……。』」 京介 「『お、いい匂いするな!超腹へったよ俺。』」 桐乃 「『う、うん。すぐ支度するね!』」 京介 「『俺も手伝うよ。』」 桐乃 「『いいの!京介はお仕事で疲れてるんだから。ほら、とりあえず着替えてきなよ。』」 京介 「『あいよ。ありがとな。』」 桐乃・京介「「『『いただきま~す。』』」」 桐乃 「『……どう?』」 京介 「『すっ…………げー美味い!!』」 桐乃 「『ほんと?』」 京介 「『本当だって。おまえも食ってみろよ。ほら、あーんして。』」 桐乃 「な、な、な、何やらせんのよ!」 京介 「中途半端はイヤなんだろ?早くあーんしろって。」 桐乃 「わ、わかったわよ……。『あーん。』」 京介 「『な?美味いだろ?』」 桐乃 「『う…うん…美味しい……。ま、美味しくて当然でしょ。だって今日のカレーは、 5時間ずーーーーーーーーっと京介のこと考えながら煮込んだ愛情たっぷりのカレーなんだから♪』」 京介 「『そっか……。俺は桐乃と結婚できて凄い幸せ者だよな!』」 桐乃 「『…………あ…ありがと……。』 ……じゃ次。あ、次で最後みたい。……『夜の営み』……だって……。」 京介 「……つ、ついに来たか……。ええい!今更後に引けっか!いくぞ!」 桐乃 「うん……。じゃ……いくね……。 『あ、あのさ……知ってると思うケド……は、初めてだから……ちゃんと優しくしてよね……。』」 ブチっ 京介 「き、桐乃ぉぉぉおおお!!!!」 ぎゅうううぅぅぅうううっ 桐乃 「ふぇ?えっ?えっ!? 『い…痛いよ京介…………。ちゃんと……優しくしてって……言ったじゃん…………。』」 あやせ「……何をしているんですか?お兄さん?」 桐乃・京介「「えっ?」」 あやせ「桐乃にいかがわしい事をしたら、ブチ殺しますよって言っておいたはずですけど……。」 京介 「あ、あやせ!?これには深ーい訳があってだな……。」 あやせ「じゃあ桐乃に聞くね……。今、お兄さんと何をしていたの?」 桐乃 「へ?えっ?今?あ、兄貴と……え、エッチしようとしてたところで……。」 京介 「ば、バカヤロウ!!変な言い方すんじゃねえ!!!! ご、誤解だっ!!あやせ!! あやせ「問答無用!!死ねェェェェエエエエ!!!!」 ドカッ!!バキャ!!グチャ!! 京介 「ぐああああぁぁぁぁああああぁぁぁぁ…………。」 桐乃 「あ!兄貴!!」 あやせ「桐乃!大丈夫!?」 桐乃 「……あやせ?どうしてここに……?」 あやせ「そんなことはどうでもいいの。それより大丈夫?桐乃?」 桐乃 「う、うん……。大丈夫……。」 あやせ「よかった……。やっぱりお兄さんは変態だったんだね。 いつかまた桐乃にいかがわしい事をするんじゃないかと心配してたんだ……。」 桐乃 「そ、それなんだけど、今の誤解なんだ……。今日ラジオの収録を兄貴とやることになって…… このハガキのリクエストに応えてただけなの。」 あやせ「……桐乃……。そのハガキ見せて。」 桐乃 「だ、ダメ!」 あやせ「き、り、の?」 桐乃 「は、はい!」 あやせ「…………また……あそこの住人は……。ブチ殺されたいみたいですね……。」 桐乃 「あの……あやせ?……もう収録時間、かなり過ぎちゃってて……。」 あやせ「そうだね。一旦しめようか。 それでは皆さんごきげんよう。 …さ…よ…う…な…ら…。」 ~終~ -------------
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SLG「Almagest -Overture-」を題材にしたシナリオ。 あらすじ 星刻歴0522年 第10期 「投じられた小石」 惑星イリアスの悲劇から6年… 積年に渡り殖民惑星の間にくすぶっていた地球統一連邦政府への不満は、 連邦宇宙軍による惑星ダンビュライトの不法占拠事件、いわゆる「ファンロン事件」 を機に、一気に燃え上がった。 惑星クリアウォーターの独立宣言を先駆けとして、各地で独立宣言や 自治権の拡大要求が相次ぎ、また、地球統一連邦への帰属を表明しながらも、 これらの反乱勢力から自惑星の安全を守るためと称し、 定められた自治権を逸脱した宇宙軍の強化も公然と行われた。 これらの動きに対し、連邦政府がとったのは、旧態依然とした軍事力による 圧力であった。 しかし、イリアスの悲劇を経た今、その行動はもはや独立派の心情を 逆撫でするものでしかなかったのである。 星刻歴522年。 人類の歴史という名の大河が氾濫のときを迎えつつある事を、 誰もが予感せずにはいられなかった。そして、その手に握られた一粒の 小石によって、この大河の流れを変えようとする者達が現れることも。 小石は、投じられた。 (OPより) 入手先 戦国史旧作シナリオ復興委員会 備考 シナリオデータ シナリオ名: アルマゲスト(投じられた小石) 作者: negi 現バージョン: - 最終更新: 2007年8月22日更新 動作環境: SE◎ FE○ 旧× 規模: 星系 開始年月: 522年1月 勢力数: 11 惑星数: 40 仕官数: 111 攻略難易度表(難 S ~ F 易) S A B C D E F キャプチャ画像 リプレイサイト 関連項目 以下、加筆求む
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ゲストサンプラー企画 ・概要 主宰による独断で選曲された「アザレコ代表音源」をパッケージしたCDのことで、一般リスナーやお得意様に配るためのもの。2009年12月現在配布されているものは「ゲストサンプラー2」という名称であり、2009年9月頃まで配布されていた「ゲストサンプラー」とは収録音源、パッケージ枚数などが大幅に変更されている。以前の「ゲストサンプラー」は2009年9月頃までに公式サイトで公開されていた全ての音源を、CD音質(44.1kHz 16bit)でパッケージしたもの。アザレコ唯一の配布アイテムであり、身内だけのレビューに疲れてきた運営サイドの暴挙という噂も。 ・目的 集められたレビューは全アーティストに配信された後、専用のログフォルダに保存される。これによりアーティストのモチベーションが上がったり下がったり、どちらかと言えばマゾっ気の気概のほうが大きい。 ・入手方法など 公式サイトの問い合わせ窓口(Mail osr_anchor@nifty.com)に直談判してもらうか、2010年1月頃に正式実装予定のケータイサイト(http //58.xmbs.jp/osrmobcom/)内コンテンツ「サンプラー受付」から申し込んで頂く。あるいはアーティストの誰かにお声掛けいただければ手渡しでも可能。サンプラーを配布するか否かの最終的な決定は運営としての anchor に決定権があり、基本的に同じリスナーに2枚の配布はお断りしている。ちなみにこの企画に参加するとメールアドレスと住所を預かることになるので、良識の範囲でご理解のある方にしか配布はしていない。 (2009.12.06.)
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434 『DRAGON BALL project』総集編 ……特別ゲスト追手内洋一 ◆8nn53GQqtY 最初に身体が言う事をきかなくなったのは、二人の男――赤毛と黒髪――に「地球人か?」と聞いた時だった。 頭が、きりきりきりきり、うるさかった。 そこから先は、見ていたことが曖昧になる。 (「な……なに……!!?」) 赤髪の男を、殺した。 (「な…!?化け物野…郎…!!!」 ) 憎しみの眼で銃を向けた男を、首をはねて殺した。 (「てめぇっ! ゲームに乗ってやがるのか!!」) DIOと同じ技を使った男を、攻撃した。 (「さてはお前だな!? 石崎君を殺したのは!!」) 「翼」と呼ばれていた男から、責められた。 (「――覇極流奥義千峰塵!」) 槍を持った男を、かめはめ波で吹き飛ばした。 そうだ、殺して、殺して、攻撃して、吹き飛ばした。 頭が痛くなっては暴れて、 暴れては殺して、 殺しては恐くなって逃げた。 人を殺しながら、逃げ回っていた。 これまで、どんな強敵を相手にしても、恐ろしかったラディッツやべジータが相手でも、逃げることを考えもしなかったのに――逃げていた。 人殺しなんかしたくねぇはずなのに、地球人を殺せば楽になると思ってた。 何が起こったのかは分からない。 けど、どうして『そう』なっちまったのかは、何となく分かる。 オラが『サイヤ人』だったからだろう。 ラディッツやべジータとの戦いで『サイヤ人』がどういうのかは、だいたい分かった。 今とは違う姿だったけど、悟飯の爺ちゃんを踏み殺しちまったことも知った。 そのことを後悔していたはずなのに、『もう一人のオラ』を止められなかった。 それどころか、逃げた。 けど、全然思い通りにならない『もう一人のオラ』を、倒してくれた『仲間』がいた。 ――オレは仲間に助けてもらわねえと、生きていけねぇ自信がある ここに来てから出会った、クリリンに似た声のそいつが、思い出させてくれた。 オラが、どうして今まで『孫悟空』でいられたのか。 ――悟空、そんなのも直せねえのかよ?情けねえなぁ…ハハハ!ちょっと貸してみろって! ――悟空さ~!晩飯が出来ただよーっ!? ――孫君、ほら、ここを押したら……ね?簡単でしょ?この光ってるのが四星球よ。 オラが――オレが、これからどこに向かえばいいのか。 ――だからさ、頑張ってみてくれよ。オレの分まで。 ◆ ◆ ◆ 最初に自信をなくしたのは、俺よりはるかに強いはずのナッパが爆破された時だった。 栽培マンにさえやられた俺が、あのナッパをゴミのように殺した連中に敵うわけがない。 俺じゃない誰かが、事態を解決してくれると決めこんで、逃げようとした。 どう見てもか弱そうな少女に、あっさりと騙され、拷問され、死にかけた。 それでも、結果的に超神水なんてものを飲まされたおかげで、生まれ変われたと思った。 『地球人最強』の座を手に入れて、両津という男にもおだてられて、調子に乗った。 でも、そんなものは仮初めの自信に過ぎなかった。 妙な剣を使う男に押されれかけ、どう見ても一般人の青年が蹴ったボールで転倒させられた。 妙な人形を連れた男には、タコ殴りにされ、「注意力が欠如している」とまで言われた。 それでも、ようやく一人を殺したと思ったら、妙な能力を使うおかっぱの男が現れて、恐怖から逃げ出した。その上、腕が増える女に殺されかけて、殺し屋の力を借りなきゃならなくなって、しかしその協力者もすぐに死んでしまって。洋一を拾って。 そして、やっと『頼みの綱』に出会えたと思った途端に、ドラゴンボールが使えなくなった。 それでも歩くことをやめなかったのは、「悟空さえ見つければ」と思い続けていたからだ。 いつからだろう。悟空さえいれば何とかしれくれると、信じるようになったのは。 ただ、悟空がいれば、こんな俺でも勇気を貰えるかもしれないと。 本気でそう思っていた。 ◆ ◆ ◆ 最初に、「夢であってくれ」と思ったのは、明らかに悪人顔のデカイおっさんの、首輪が爆発した時だった。 衝撃波。揺れる謎の広間。断末魔の叫び。爆風。 オレは思った。 逃げよう。 誰かが何とかしてくれるのを待とう。 オレが、ラッキーマンとして戦ってきた毎日の中で、悟ったことがある。 世の中、下手に強さをつけると、戦いに引っ張り出されて、鬼のような悪役と戦わされる羽目になる。 だから、オレは凡人のままでいい。極力戦わずに他のヒーローに敵をやっつけてもらって、いざ戦う羽目になったら運の良さで生き残ればいい。 でも、この世界では、弱いからって誰も見逃してはくれなかった。 むしろ、ここでは弱いほどに危険だった。 弱くて運の悪いオレには、何もできることは無かった。 ハンマーの女性に間違って襲われて、銀髪の男に殺されかけて、金髪の自称貴族に殺されかけて命乞いして、でも見捨てられてLからも見捨てられて、黒い大男に殺されかけて、挙句にヤムチャさんに殺されかけて命乞いをしたら、助けてやるから人を殺せと言われて。 凶悪な殺人鬼に何度も殺されかけ、守ってくれる人に会えても、俺の不運で不幸にするばかり。 ひとおもいに死んだ方が楽だったのかもしれないけど、それでも不運は俺を死なせてくれなかった。 かといって、自害するなんてできねーよ。 怖いもん。 死ぬの怖いもん。誰だってそうだろ? もう、勘弁してください。 俺の、この先一生分のラッキーが、全部なくなってもいいです。 ◆ ◆ ◆ 電気も通らない、夜の冷気がこもる廃屋の中。 「……その放送が、お前が目覚める少し前のことだったんだよ」 長い話に一息ついて、ヤムチャは長い長い息を吐いた。 声が途切れて、音を立てるものは追手内洋一の寝息だけだ。 沈黙は気まずさとなって、床に座り込んだヤムチャを圧迫する。 その気まずさに、ヤムチャは耐えている。 ヤムチャの目の前には、ベッドに座る孫悟空がいた。 そのことが、今のヤムチャを暗澹たる想いにさせている。 「よっ、ヤムチャ」といつも通りの悟空が目覚めて、 「悟空だヒャッホゥ!!」と飛びあがらんばかりに歓喜したのもつかの間、そんな喜びはたちまちに霧散してしまった。 仲間と合流したら、まずお互い同士ですること。 それが、今のヤムチャを暗く沈ませ、恐れさせる。 「……だからオレは、ドラゴンボール計画をやめたんだ」 そう言って、ヤムチャは告白を終えた。 そう、それは状況説明。 「そうか」 呟いた悟空の顔を、うつむいたままのヤムチャは見ることができない。 覚醒を喜ぶヤムチャを前にして、悟空は自らのしてきたことを語り始めた。 悟空には似つかわしくない、少し悲しげな笑みと共に。 孫悟空が、地球人を惨殺した。 ルフィというあの麦わらに殴られて、目が覚めた。 その事実もヤムチャにとっては衝撃に耐えないものだった。 しかし何よりヤムチャの心を突き落としたのは、直後に悟空が 『ヤムチャはどうしてたんだ?』 と、何気なく聞いてきた時だった。 見栄をはって『弱い者を助ける為に奮闘していた』と言おうともしたが、これから再びサクラや鎧の男の仲間と出くわせばそんな嘘はすぐにばれてしまうし、洋一が目覚めれば口を滑らせないとも限らない。 観念して真実を告白しながらも、悟空の顔を見ることができなくなった。 ドラゴンボールを使う為とはいえ、殺戮ゲームに乗った。 仲間だった少女を見捨てて、悪人顔のおっさんから逃げた。 明らかにゲームに乗っていない鎧の男を殺して、その仲間から恨みを買った。 語り終えたヤムチャは、悟空がどんな言葉をかけるか、恐怖の時間を待つ。 ピッコロが死んで、悟空と再会した、今になって分かる。 そして、目覚めた悟空の、屈託のない笑みを見て、改めて悟った。 孫悟空が、ドラゴンボールを使う前提とはいえ、弱者を殺して回る計画に乗り気になるはずがない。 ましてや、最初から無理のある計画だったのだ。 フリーザたちを出しぬいてドラゴンボールを使うという難題をクリアすること自体が。 「助かるよ。オラは放送をずっと聞いちゃいなかったからさ」 意外なことに、第一声は裏表のない感謝の言葉だった。 顔を上げると、悟空はいつも通りのさっぱりした顔をしている。 「……ルフィは東京タワーで待ってるって言ったんだな?」 「ああ、けっこう前だったから、まだいるかは分からないけど。すまん、ルフィと別れてこなきゃ、ややこしいことにはならなかったのに」 あまりにもスムーズな遣り取りに、ヤムチャは目と耳を疑いながらも、素直に答えた。 地雷の埋まっている草原をあるくかのような恐怖。 「いや、いいさ。どっちみち、オラが寝てたらルフィの荷物になったしな」 さっぱりした気性がいつも通りすぎて、恐い。 悟空の口から、ヤムチャのしたことを否定されるのが恐い。 ここで、唯一の希望に軽蔑されるのが恐い。 「じゃあ、まずは“東京タワー”ってところに行くぞ」 「お、おう……」 本当にルフィの仲間だったらしい悟空はともかく、オレはその中に受け入れてもらえるのか。そんなことを考えた時、 「その次は、お前の仲間の番だ」 悟空が、立ち上がった。 「へ……オレ?」 オレに仲間なんていたか、と虚を突かれる。 「ヤムチャは、三日目の朝に仲間と合流をする約束したんだろ。“両津”と“サクラ”って奴は、まだ生きてるみてぇだ。だったら、お前は仲間のところへ行かないと駄目だ」 少し厳しげになった悟空の口調に、ヤムチャは一瞬呆け、そして焦る。 それはつまり、あんな別れ方をしたサクラと、あの恐くて痛いサクラと、合流しに行こうということで。 「い、いや悟空……オレはサクラを見捨てて逃げちまったんだぞ」 「だったらなおさら、謝りに行かないと駄目じゃねえか」 その声には、ヤムチャの恐れる軽蔑はないが、怒りがこもっている。 敵を前にして真っ先に逃げるウーロンやヤジロベエを見て、苛立つような顔だ。 「で、でもな、こっちが何か言う前に攻撃される可能性もあるだろ。向こうはこっちをもう味方と思ってないかもしれないんだから」 すると悟空は、きょとんとして手を打った。 「あ、そうか。そういうこともあるのか」 ……そうだった。孫悟空は、ヤムチャに輪をかけて、おおざっぱでどこか抜けている奴だった。 ちょっと待て、とヤムチャは自問する。 悟空は『いきり立った初対面の相手を説得する』とか、そういう細やかなことには向かない。 いや、むしろ不得手といっていい。実際、ヤムチャもブルマもあのクリリンでさえ、初対面の印象はおせじにも良いものではなかった というか、こんな怪しい戦闘スーツを着た古傷だらけの男と一緒に歩いていたら、ヤムチャを知らない人間だって警戒するんじゃないか? ルフィという奴にまた会うのだって、あんな別れ方をした後じゃ気が引けるし……。 オレ、このまま悟空と一緒にいて、いいんだろうか……。 いや、そもそも、悟空と一緒にいる資格がないのは、オレの方なんじゃないか? そんな弱気に、ヤムチャは憑かれそうになり 「でも謝るしかないさ。その時はオラもヤムチャと一緒に謝る」 視線を合わせると、いつも通りに笑う悟空がそこにいた。 ヤムチャや皆を勇気づけた、『いつも通りの悟空』が。 「オラも、人を殺した」 再びの告白に、改めて悟空もまた手を汚していたのだと気づかされる。 「違うぞ悟空。そりゃどうしようもなかったことだ」 考えるより先に慰めを口にしたのは、ヤムチャ自身、まだピンと来なかったからかもしれない。 しかし悟空は、既に結論を出していた。 「どうしようもあった。爺ちゃんを踏み殺しちまった時とは違う。オラが頭の声に我慢してたら、殺さずにすんだんだ」 爺ちゃんを踏み殺した、とは、幼いころの悟空が凶暴な大猿に変身して、知らず育ての親を殺してしまった一件を指しているのだろう。 ヤムチャたちはそのことを状況証拠から知っていたが、当時まだ子どもだった悟空にはとても話せずにいた。 出会った頃は、常識もろくに知らない野生児だったというのに。 いつの間にか、己のした罪を自覚し、痛みを抱え、それでも今すべきことの為に、前を向ける男になっていた。 ヤムチャは、糾弾される想像をしただけで、萎えてしまったというのに。 人を殺してもなお揺るがない悟空の様子に、いじましい羨望を覚える。 悟空はそんなヤムチャに気づくことなく、続ける。 「ヤムチャのやってきたこと全部が悪いとは思えねぇ。同じ計画を聞かされたら、オラだって迷ったかもしれない。それでも、人の命はそいつだけのもんだ。こっちの都合で勝手に奪っていいもんじゃない」 悟空の言葉は、あまりにも正論だった。 そんな『道徳的正論』が悟空の口から出たことを意外に思いながらも、悟空が共感をしてくれたことに安堵する。 そうだよな! 誰だってあの状況じゃドラゴンボールを使おうとするよな! とヤムチャは前半部分だけをしっかり聞いて調子づこうとして、 「でも、それはヤムチャだけのせいじゃねえ」 しかし、悟空は全然違う角度から切りだした。 こんなに深刻な顔の悟空は、べジータとの戦い以来だろうか。 「ヤムチャやクリリンがそんな風に考えちまったのは、オラたちが今まで何回もドラゴンボールの力に頼ってきたからだ。ドラゴンボールで生き返るのに慣れてたからだ」 「何回も……」 思わぬ角度から切り崩されたヤムチャは、過去の戦いを思い出す。 (ヤムチャはほとんど活躍できなかったけど) ウパの父親を生き返らせようとした時。 タンバリンに殺されたクリリンを生き返らせようとした時。 ナッパに殺されたピッコロや、他でもないヤムチャたちを生き返らせようとした時。 ……確かに、神龍の奇跡に慣れていたのかもしれない。 過去に、悟空が一度死んだ時もドラゴンボールがあるから生き返らせればいいやと思った。 生き返らせなければ良かったとは、絶対に思わない。 その後の戦いは、悟空がいなければどう転んでも勝てなかった。 この殺戮ゲームが起きなかったとしても、あんなことがこれからも続けば、いつか「地球が滅ぼされてもドラゴンボールでもどるんだから、今は修行しておこう」などと言い出す日が来たかもしれない。 その判断は、きっと正しい。 しかし、正しいけどおかしい。 『生き返るなら死んでもいい』と思うことが。死んだ人が生き返る奇跡が、お手軽にその辺に転がっていることが。 「オレは、クリリンからドラゴンボール計画を聞いて……どうして今まで思いつかなかったんだとすら思ったな」 ドラゴンボールを信じようとしない、サクラや、斗貴子の疑わしげな顔を思い出した。 (で、でもヤムチャさん、それだとみんな一度は死ななきゃいけないんですよ!?) 無理もない。常識では、死者が生き返るはずがない。 まして彼女らは、ドラゴンボールという「奇跡」のない世界から来たのだ。 それを当たり前だと思って、押し付けようとすればどうなるか。 (「やいやいやいやい! あとで絶対に生き返らせてやるから、ここは黙って俺に殺されな!」) …………何だか、傍目にはとても間抜けに見えていた気がする。 たとえ猛反対されたとしても、ドラゴンボールを使用するなら、殺される側のことわりをいれて進めるべきだった。『どうせ生き返るんだから死なせても大丈夫』などと言うのは、あくまでヤムチャたちの世界の常識(ルール)。違う常識の世界に住む人間を、『どうせ分かってもらえない』などと馬鹿にしていいはずがない。 そうしていれば『主催者がいるのにドラゴンボールが使えるのか』という問題に、答えをくれる奴だっていたかもしれない。 それがおそらく、ヤムチャとクリリンの最大のミスだった。 ああ、そうか。 だからこそ、悟空は『勝手に奪っていいもんじゃない』と言ったのだ。 いや、そこまで深く考えて言ったわけではないだろう。 しかし悟空は昔から、深く考えずに『正解』にたどり着くことがあった。 天下一武道会でマジュニア――今のピッコロと戦った時に、マジュニアを殺せば神様が死に、神様が死ねばドラゴンボールもなくなることを、一人だけ見抜いてみせたように。 マジュニアを殺さなかったことで、結果としてサイヤ人が襲って来た時に地球を守れたように。 「だからオラも、一緒に謝るさ」 その言葉には、何の躊躇いもなかった。 「どうして、そこまで……」 俺なんかに付き合って、どうしてそこまで、という意味でヤムチャは言った。 しかし、悟空は少し違う意味で受け止めたらしい。 「暴れてたオラを、ルフィが止めた」 それは、どうしてそこまでして謝罪と協力を求めるのかという理由。 「オラの力では、どうしようもなかった。それを、ルフィに止めてもらった」 動転していたヤムチャにも、悟空がルフィという人物を完全に信頼していたことは、その話の端々から見てとれた。 「オラだけの力じゃ、どうにもできないことがある。元の世界みたいに、ブルマがレーダーを作ってくれたり、チチが飯を用意してくれたり、クリリンや天津飯たちが時間を稼いでくれるわけじゃねえんだ」 悟空の力だけでは勝てない。 その宣告は、ヤムチャに殴られたような衝撃を与えた。 「ここにはもう、オラとヤムチャしかいない。だから、ゲームに乗ってない皆の力を合わせないと駄目だ」 悟空より強い参加者など、いるはずないと思っていた。 「殺された連中の仲間が、オラたちと力を合わせられないってんなら、一緒に戦えなくても力を貸せる方法を考える。もしかしたら、死んじまえって言われるかもしんねえけど……」 言葉が途切れ、ぎり、と歯を食いしばる音がした。 「『オレ』にはフリーザたちをほっとくことも、命を粗末にすることもできない」 『フリーザたち』と口にしたその時、激しい激情が表情に浮びあがる。 ブワリと、廃屋の空気が震えた。 瞬間的に、すさまじい“気”が、傷だらけの体から放出される。 刹那の内に過ぎ去ったそれは、“威圧感”を通り越して“恐怖”を呼び起こす何か。 (なんだ……今の感じは?) ヤムチャが身震いを起こした時には、既に元の悟空が戻っていた。 「オラはクリリンに頼まれたんだ。も少しだけ頑張れってくれってな」 決して揺るがない、孫悟空の眼だ。 サイヤ人であり地球人でもある、孫悟空の眼だ。 「クリリン……」 その言葉に、ヤムチャは改めて「現実」を知る。 クリリンは、決して生き返らない。 いや、元々、生き返れないはずだった。 クリリンは、一度、死んでいるのだから。 そんな簡単なことも、忘れていた。 その事実に、我ながら呆れる。 「だから、オラはなるべく多くの仲間を作る。ここには、もう機械に詳しいブルマもいねぇし、いつも時間を稼いでくれる仲間も、ヤムチャしかいねぇんだ」 しばらく、何を言われたのか分からなかった。 「悟空……お前、オレたちが役に立ってたのか」 「当たり前だろ? オラが強くなれたのは一人じゃなかったからだし……“孫悟空”に戻れたのも、皆を思い出せたからだし」 事もなげに答える悟空。 その何気ない言葉が、ヤムチャの何かをひっくり返した。 それまで、悟空さえいれば主催者を倒せると思っていた。 悟空は、いつも一人で大事件を解決してしまうものだと思っていた。 役に立っていない筆頭が、他ならぬヤムチャだと知っていた。 その背中は、嫉妬する気すら起こらないほど、 ずっと、遠くに行ってしまったと思っていた。 その悟空が、皆が――ヤムチャも含めた皆が――必要だったと言ってくれた。 悟空は、ヤムチャを見捨てなかった。 悟空が、ヤムチャを仲間だと認めてくれた。 悟空が、ヤムチャが必要だったと言ってくれた。 それは、ドラゴンボールを使っても得られない。 ヤムチャにとって“世界でいっとうゆかいな奇跡”だった。 自他共にヘタレを認めるヤムチャにも、たったひとつ確信ができた。 ここで悟空と共に行かなきゃ、もう二度と誰かを“仲間”と呼べない。 サクラが怖いだとか、糾弾されるとか、足元がお留守だとか言っていられない。 ヤムチャは、このゲームが始まって、何度目かの『決意』を固めた。 ただし、今度の決意には、今までのヤムチャになかったものがある。 それは、覚悟。 噛ませ犬で上等だ。 また失敗するかもしれないのが何だ。 クリリンはもう、失敗さえできないんだ。 「やってやろうじゃないか悟空」 足元がお留守だろうと、仲間の盾になるぐらいはできる。 「戦闘力も地球人もサイヤ人も関係ない。『戦士』として、オレたちはこのクソッたれゲームを破壊する! 俺は、一度本気でゲームに乗っちまった人殺しだ。それでも、お前の仲間として意地ぐらいは張ってやる!」 「おう!」 握った2人の拳が、空中でゴツンと衝突した。 こうして、2人の戦士は充分に英気を充填したかに見えたが、 ぐうぅぅきゅるるうぅぅ~ 「は、腹へった」 英気で食欲を満たすことは出来なかった。 腹の虫を大声で鳴かせて、悟空はそのままへたりこむ。 ヤムチャは焦る。 孫悟空は、空腹だと普段の半分も動けなくなる。 そして、食べる時はそれこそ何十人分も食べる。それだけの量を必要とする。 「そ、そうだな……オレたちの食糧が余ってるからやるよ。オレたちもそんなに持ってないけどな」 2人分のディパックを差し出した。ヤムチャたちも正直、昼から食べていなかったのだが、戦力差を考えると全て悟空に与えるのもやむ無しだった。 「ありがとよ。けど、こいつの食い物も勝手に食べちまっていいのか?」 悟空はディパックを引き寄せながらも、睡眠中の洋一を気づかう。 「大丈夫だって。何かこいつ、小食みたいだから。昼間もあんまり食わなかったし」 正確には、洋一は「食わなかった」のではなく「疲労のせいで食えなかった」のだが、そこに気づいてやれないあたり、覚悟ができてもヤムチャはヤムチャだった。 「そうなのか? そう言えばひょろそうな奴だなあ」 悟空は空腹に急かされてさっそく缶詰を開け、そういやこいつも戦わせるつもりなのかと尋ねた。 いくら『皆で力を合わせて主催者を倒す』と言っても、戦う意思もあるか分からない一般人を巻き込むのには、抵抗がある。孫悟空は良い意味で甘い男だった。 しかしヤムチャは事もなげに答える。 「連れて行ってやってもいいんじゃねえか? 洋一も俺に向かって役に立ちたいって言ってくれたし、第一ここに一人置いていっても危険に変わりないしな。……ちょっと胡散臭い話だが、超すごい変身能力とやらもあるらしいぞ」 正確には『役に立ちたい』ではなく、『役に立つから殺さないで』と言ったのだが、そこはおおざっぱに記憶を改ざんしてしまうのが、ヤムチャがヤムチャたるゆえんであった。 そして、普通ならこれだけの情報では胡散臭く感じるのだろうが、 「……へえ、見た目より度胸のある奴なんだなあ。しかも変身なんてできるのか」 過去に何度も冒険をして、ドラキュラや透明人間や人造人間や地球割りをする少女などなどを眼にし、不可思議な存在への違和感が摩耗していた悟空は、『変身すると超強くなる』という話をすんなりと受け入れてしまったのだった。 悟空が、ヤムチャと洋一のさほど多くない食糧を食べつくすのに一分とかからなかった。 ◆ ◆ ◆ 洋一が深い深い睡眠を選んだのには、疲労だけでなく、一種の逃避も含まれていた。 とにかく、目の前の現実から遠ざかりたいという逃避の願望。 しかしケンシロウの一件もそうだったが、絶対的な不運を持つ追手内洋一が眠りに落ちたとして、目覚めた時に状況が好転している見込みは低い。 いや、状況だけ見れば、ゲームに乗っていた強い戦闘力を持つ2人が、方針を改め、対主催に向けて動き出したのだから、確実に好転しているはずだった。 むしろ、悟空と合流してから、細かな幸運が彼らを何度も救っている。 例えば、洋一ヤムチャ一行が探していた孫悟空に、めぐり会えたこと。 例えば、その出会いと時間帯をほぼ同じくして、フレイザードがピッコロを殺したこと。 それにより、直後の放送でピッコロの名前が呼ばれ、ドラゴンボール計画が破綻したこと。 このことでヤムチャが指針を失い、結果として、目覚めた悟空と行動方針の対立が起こらずに済んだ。 例えば、このことが原因で電車が破壊され、ピッコロとフレイザードの同盟も破綻したこと。 これによって、前世の実を持った最強マーダーが南下してくることはなくなり、フレイザードも一息ついた。 その結果、関東一帯にマーダーの気配はなくなり、悟空とヤムチャはゆっくり休息を取り、情報交換を行い、ヤムチャに至っては頭を冷やして犯した過ちを省みる時間さえ手に入れた。 結果的に、彼らは得をする位置にいた。 これまで洋一と同行した人間が、例外なく不運な目にあったにも関わらず、この六時間近くは悟空たちにとって驚くほど順調に流れていた。 しかし、洋一の主観ではどうだろうか。 逃避の夢から目覚めた時、洋一は再びヤムチャの背中で運ばれて移動していた。 その不愉快なデジャヴに、彼はしばし現状を把握しそこねてぼんやりとしていた。 そのままふと、横を向く。 すると、ヤムチャ曰く怪物のように強いという傷だらけで筋骨隆々の男がすぐ横を風のように並走しており、 「オッス洋一。オラは孫悟空だ!」などと人なつっこく挨拶してきたのだ。 ヤムチャの背中で失禁をせずに済んだのは、ひとえに一度ヤムチャの背中で吐いているという恐怖体験の生んだ教訓だったろう。 「あ、あばばばばばば…………」 「おう! 目が覚めたか洋一!」 歯の根が合わない洋一に、やけに明るくなったヤムチャが、尋ねもしないのに今後の方針をベラベラと話す。 「参加者を殺せなんて言って悪かった」というヤムチャの謝罪に、洋一は当初、奇跡を見た。 (ひょ、ひょっとして、オレが寝ている間に幸運がこっちに向かって……) しかし、続く内容に凍りついた。 (主催者に戦いを挑む? マジで? オレも一緒に?) 洋一にとってその道は、先程までの道とどちらが楽だっただろうか。 (「参加者を殺せ」だとまだオレにも生き残れる可能性あったじゃん……ひょっとすると相手がオレより弱い一般人かもしれないし。でも主催者を倒すとか無理だよ。オレはただの中学生なんだよ。いや、らっきょがあったって勝てる気しないよ。何考えてんだよこいつら) 仮に洋一より弱い参加者がいたとしても、彼に殺害するだけの度胸があったのかは疑わしいが、洋一にそんなことを顧みる余裕はない。 そう、心の底から“戦いたくない”と思っている洋一にとって、“絶対に主催者を倒してみせる”という鋼の意思を固めた悟空との出会いは、まさに恐れていた“ついてない”出来事だった。 全てが全て、洋一によって起こった事態ではない。 しかしこの時、悟空の目的が、洋一にとっての不運であったことは事実。 結果的に孫悟空は、追手内洋一の不運から逆に恩恵を受けていた。 とはいえ、洋一を保護する悟空たちの危険が洋一の不運でもある以上、いつ崩れるかも分からない幸運ではあったのだが……。 (逃げよう。とにかくこいつらから逃げよう。でも、オレなんかこいつらの前じゃゴミみたいなもんだし、逃げたいなんて言ったら何されるか……) 洋一の頭は、もはや『どうやって眼の前の2人から遠ざかるか』にのみ支配されていた。 (でもオレ、背負われたままだし、走って逃げたところで、追いつかれるのが眼に見えてるし……。そうだ、『足手まといはほっといて先に行ってください作戦』とか……?) 「……あの、背負ってもらわなくていいんで、オレ自分で歩きますよ」 「遠慮すんなって。オレにはお前一人の体重が増えたってたいして変わらねえよ」 「そうそう。お前、変身して戦うつもりなんだろ。その時が来るまでしっかり休んでおけよ……それにしてもお前の声、クリリンに似てんなあ。それともルフィに似てるのか?」 (俺も戦わされること確定かよ…………ついて……ねぇ) ガクッ 暗転。 『DRAGON BALL project』総集編 ……特別ゲスト追手内洋一・おわり ―――――― キャスト 孫悟空:野沢雅子 ヤムチャ:古谷徹 クリリン(回想):田中真弓 ブルマ(回想):鶴ひろみ チチ(回想):荘真由美 ナレーター:八奈見乗児 特別出演・追手内洋一:田中真弓 エンディング:『DAN DAN 心魅かれてく』 作詞坂井泉水 作曲織田哲郎 編曲葉山たけし 歌 FIERD OF VIEW ♪だんだん 心魅かれてく♪ (CV八奈見乗児) 「どじで、あかるくて やさしくて そんな悟空が、みんな大好きだったから、……」 ♪この宇宙(ほし)の希望のカケラ♪ ――悟空、そんなのも直せねえのかよ?情けねえなぁ…ハハハ!ちょっと貸してみろって! ――悟空さ~!晩飯が出来ただよーっ!? ――孫君、ほら、ここを押したら……ね?簡単でしょ?この光ってるのが四星球よ。 ♪きっと誰もが 永遠を手に入れたい♪ ――もし叶うなら、生まれ変わっても……また、会おうな。 だってお前は、オレの、一番の……… ♪果てない暗闇(やみ)から飛び出そう♪ 「だからこのお話は、ここで『おしまい』じゃない」 ♪hold your hand…… 『DRAGON BALL project総集編』 ……特別ゲスト追手内洋一(状態表)