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こちらは、参加されているキャラのリストです。 カガリ・ユラ・アスハ(出展:機動戦士ガンダムSEED Destiny) 暁美ほむら(出展:魔法少女まどか☆マギカ) 藤枝淑乃(出展:デジモンセイバーズ) 御坂美琴(出展:とある魔術の禁書目録) 里中千枝(出展:ペルソナ4) 鹿目まどか(出展:魔法少女まどか☆マギカ) 湊智花(出展:ロゥきゅーぶ!)
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【オープニング】 No. タイトル 登場人物 000 終わりと始まり 枸雅匡平、美樹さやか、上条恭介、ミサカ10032号 【第一回放送までの本編SS】 No. タイトル 登場人物 001 人魚姫の涙 美樹さやか、御坂美琴 002 ふケンコー全裸系 喪女、モルジアナ 003 あねおとうと 押水菜子、桐生 004 それぞれの思い キング・ブラッドレイ、瀬田宗次郎、電波 005
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[行間1] 12 36 PM 風紀委員活動大一七七支部。 学校と言うよりどこかのオフィスに近い一室。 そこには市役所にあるようなビジネスやコンピュータが何台も置いてある。 朝だというのに、生憎の曇り天気により室内は暗く、起動するいくつかのコンピュータの光だけが薄く光っており、学園都市の治安を守る風紀委員(ジャッジメント)が拠点とするその 場所には、風紀委員(ジャッジメント)の証たる腕章をつけた二人の少女がそれぞれのコンピュータの画面をかじりつくように見ていた。 「だめですわ……どこを探しても見つかりませんの…、」 目の前のコンピュータの画面から目を離し、椅子の背もたれに全体重を乗せながら背伸びして、今にも消えてしまいそうな言葉を漏らすのは特徴的なツインテールに、常盤台中学の制服 を着た『空間移動(LEVEL.4)』の少女。 御坂美琴のルームメイトにして、彼女の後輩である白井黒子だ。 「まだです…ッ!まだ諦めるのは早すぎます!!路地裏であろうと公園の端であろうとすみずみまで探してください!!」 白井の言葉に対し荒げた声を出すのは、短めの黒い髪の上に花を模した飾りをつけた一人の少女。 カタカタとキーボードを叩きながらコンピュータの画面を目まぐるしく変化させ、白井とは違う青いセーラー服を着ているのは、御坂美琴の友達にして、白井黒子の親友である初春飾利 である。 日曜日という休みの日に、二人の中学生女子がこの風紀委員(ジャッジメント)の支部に早朝から来て、キーボードを叩くのには理由があった。 一週間前から『御坂美琴』が行方不明なのだ。 原因は不明。何の前兆もなく、唐突に消えた。その発覚は五日前のことである。 最初の一日、二日はルームメイトの白井が『いつものこと』としていたが、三日目に寮監から『御坂がこの二日間、授業を無断欠席している』と聞き詳しく調べてみたところ御坂美琴が その二日間『学び舎の園』から……ついには学園都市から消えていることがわかった。 その状況に対し『学園都市の頂点である超能力者(LEVEL.5)の第三位、御坂美琴が行方不明』という情報が流れるのを嫌った学園都市上層部は一部の風紀委員(ジャッジメント)と警備 員(アンチスキル)に緊急で捜索を命令した。 その命令にいち早く反応したのが、この二人の少女である。 「それにしても、学園都市の監視カメラに一週間も映らないなんてありえるのでしょうか?」 白井はスチール製のビジネスデスクの端に置いてあるコーヒーを手に取り、一口含む。 眠気を飛ばす苦味が口の中にジワリと広がった。 「お姉さまの能力ならば監視カメラの一つや二つ誤作動を起こさせることはできると思いますが、そうする理由がわかりませんわね」 そう言う白井だったが、実のところ一つだけ思い当たるふしがあった。 また、何かの問題に首を突っ込んでいるのだ。 自分の問題に誰かが巻き込まれることを非常に嫌う美琴が、誰にも言わずに一人で問題を解決しようとすることは今までに何度もあった。 あのコンテナ置き場であった、夏休みのなにか。 『残骸(レムナント)』を巡っての結標との一件。 どちらも命に関わる大きな事件だと容易に想像できる。 そんな事件なのにも関わらず、白井がそれに気付いたのはすべてが終わった後。よくて、すべてが終わる少し前だ。 そして、気付いてもなお白井はその事件の全容を掴めてはいなかった。 「お姉様…、」 いったいどこに……、と声に出さずに口だけを動かして白井は呟いた。 「白井さん!ボーっとすることなら誰にだって出来るんですから、手を動かしてください!」 パソコンの陰から顔を出し、初春が白井を睨む。 目の下に隈を作る初春はこれでもかと言わんばかりに声を荒げた。 「御坂さんがいなくなって、もう一週間なんですよ!?もし、飲まず食わずで監禁でもされていたら……」 そこから先の言葉を白井は聞いていなかった。聞こえなかったではなく、聞かなかった。 初春の言葉にちくわ耳を傾けながら、白井は嘆息する。 二日前から、ずっと初春はこんな調子だった。 捜査を始めた五日前はこんなにも混乱していなかったはずなのに、二日前から突然こうだ。 「初春……、」 何かあったのか、と聞いても初春は答えてくれない。 『私の心配をするのなら、まずは御坂さんの心配をしてください』 こちらを見ずにそう言った初春の言葉に白井は従ったが。 ……これ以上は無理のようだ。 「初春……、この二日間ロクに飲み食いせずに寝ていないはあなたの方でしょう?少しは睡眠を取ってくださいまし」 「私の心配はいりません!そんな時間があるなら、御坂さんを探すことに集中してください!!」 「ならば、潔く私の意見に従いなさい。あなたに倒れられるとわたくしも非常に迷惑しましてよ」 「私は、御坂さんを見つけるまでは絶対に倒れませんッ!!」 何を根拠に、と白井は椅子から立ち上がり初春の座るビジネスデスクへ近づく。 よっぽど集中していたのか、白井が隣に来るまで初春は気付かなかったが、その存在を知ると横目でちらりと白井を見て、再びパソコンの画面へと目を向けた。 「何度も言うように白井さんは私の心配をせずに御坂さんの心配をしてください」 「”何度も言うように”あなたは自分のことを考えて、少し休憩なさい」 「……、」 白井の言葉を無視し、初春はカタカタとキーボードを叩く。 どこまでいっても無機質なキーボードを叩く音は、沈黙という状況下においてとても大きく響いた。 不意に白井は初春の手を取る。 「……離してください」 ギロリ、という効果音がつきそうなぐらいに、初春が白井を睨みつける。 白井はそんな一睨みを受け流すのではなく、真正面から迎え撃った。 「離しません。あなたはやり過ぎですわ」 その言葉に初春は目を見開き、思わずといった風に立ち上がりながら白井の手を振りほどき、己の感情を爆発させた。 「やり過ぎでなにが悪いんです!?友達を助けたい一心でやって、やり過ぎないほうがおかしいんですよ!!」 「初春……、」 「だいだい、白井さんは御坂さんを助ける気があるんですか!?私にずっと休め休め、って!」 「初春……ッ」 「私が休んで、その休んでいる時間に御坂さんが死んでしまったらどうするんです!?そんなのやり切れないじゃないですか!!」 「初春……ッ!」 「私が倒れるだけで、御坂さんが救えるっていうならそれは素晴らしいことじゃ 「いい加減になさいッ!!!」 バシン!!と甲高い音がすると同時、初春の視界が急にぶれた。 頬に鈍い痛みを感じ、身体を大きくのけぞらせることでようやく白井に平手打ちをもらったことに気づく。 初春は思う。なぜ自分が殴られなければならないのか、と。 自分がやっているのは誰かのためだというのに。自分の身を削ってまで誰かを助けられることはとても素晴らしいことのはずなのに。 風紀委員(ジャッジメント)という仕事をしているからこそ、そんな思いは人一倍強い初春だからこそだろう。 白井の行動がひどく理不尽だとしか思えなかった。 いや、白井だからこそ。 同じ風紀委員(ジャッジメント)で、一緒に仕事をしている白井が。 尊敬している親友が、自分のそんな考えを否定することが、とても理不尽に思えた。 「な、にを……」 目尻に、涙を溜めながら、 「何を…………するんですかッ!!」 「そんなことをして、お姉様が喜ぶと思ってますの?」 溢れ出しそうな涙をこらえながら、 「知りませんよ!!そんな細かいことを気にしていたら、救えるものも救えません!!」 「まったく細かくなんてありませんの」 何かを言おうとする初春を白井がガバリと抱きしめた。 初春の頭を持って、胸に押しあてる。今だ発展途中の胸のためか押しあてられた頭が軽く痛かった。 久しぶりに感じる人の温かさと、突然の意味がわからない白井の行動に初春は混乱する。 「何を………するんですか…、」 先ほどと同じ言葉なのに、その質問の意味は大きく違っていた。 そのことを白井は察しながら、初春の頭を撫でてやる。 「初春、あなた一つだけ忘れていることがありますわよ」 女の命である髪はボサボサで、心なしか震えているような初春を腕の中で感じ、白井は幼稚園の先生のような口調で言う。 「あなたの『親友』であるお姉様が心配なのはわたくしだって同じです。いえ、あなたより心配していると言っても過言ではありませんわ」 白井の腕の中で抵抗せず、静かに話を聞く初春に優しく、言い聞かせるように語りかけた。 「でも、あなただってわたくしの『親友』なのでしてよ」 だから、あなたが倒れてもいいなんて言わないで、と。白井は言葉にそんな祈りを込めた。 「ううっ……うっ…」 初春の肩がビクリと揺れたと思うと、嗚咽を漏らしながら白井の胸へと顔を押しつけた。 ジワリと彼女の制服が涙で濡れるが、気にしない。 ギュっと抱きしめてくる初春の腕が妙に心地良かった。 「初春、あなたに聞きたいことがありますの」 嗚咽を止めずに、何も言わない初春の動きをYESと受け取り、白井はもう一度初春の頭を撫でてやった。 「あなた、さっきお姉様を『助ける』とか、『死んだら』とか、言ってましたわね。いったい二日前に何を知りましたの?」 「ううっ…………うっうっ…………夢を……、夢を見たんです」 と、初春が嗚咽を漏らしながらもはっきりとした発音で、 「うっ…ぐすっ……御坂さんが……死んじゃって……皆が、皆……泣いてて………だから、私……」 怖かった、とまでは言葉が続かなかった。 当然だろう。いくら風紀委員(ジャッジメント)と言っても、所詮はただの中学生。 まだ完全に心が成熟していない少女には、本人が行方不明になっている中でのそれ(夢)は耐えきれなかったのだろう。 だからこそ、初春はそんなことにならないようにこの二日間、身体を酷使してまで頑張ったのだ。 「大丈夫。そんなことには絶対になりませんわ。私を、お姉様を信じてあなたは一度休みなさい」 耳元でささやくように、白井は初春にそう言った。 「まったく、苦労をかける相棒ですこと」 どうにか初春をソファーの上に寝かし、布団をかけてやって白井は小さな微笑を浮かべながらそう呟いた。 一度、頭を撫でて腰を上げる。 「この制服……クリーニングに出しませんと」 スースーという寝息に混じって、白井の足音が支部内に響く。 濡れたブレザーをハンカチで適当に拭き、これシミになったりしませんわよね、と一人呟いた。 なんとなく不安になりながらも、白井は自分の机へと戻る。 「あ、そういえば」 と、白井は何を思い出したのか初春の机へと足の向きを変えた。 初春の椅子に座り、キーボードを叩く。 「さっき初春を寝かしつけている時に、何かメールが来ていたのを忘れていましたわ」 マウスを適当に動かしパソコンの画面にメールフォルダを開く。 来ていたのは、一通のメール。 それは警備員(アンチスキル)からの暗号メールだった。 (……来たッ!) 白井は思わず声に出しそうになった。 今日この日に暗号ということはそれは”秘密裏に”進める『御坂美琴捜索』の情報に違いないからだ。 この五日間ずっと待っていたものがやっと届いた喜びに思わず、笑みがこぼれる。 そんな喜びを噛みしめながら、白井は暗号の解読プログラムを起動した。 パソコンの画面に『少しお待ちください』とテロップが表示されるのを確認して白井は背もたれに身体を傾ける。 「……、」 完全解読までの時間。白井は隣で寝息を立てながら寝ている初春の方へと目を向けた。 先ほどの初春の言葉を思い出し、白井は喜びとは違う苦味を噛みしめた。 ……不安なのは自分も同じだったから。 美琴が自分に何も言わずに行方不明だなんてただ事ではないのだ。 この一週間、何度心が折れそうになったかなんてわからない。 携帯にメールや着信があればすぐさま手に取るし、寮や支部のドアが開けばすぐさまそちらを見る。 二四時間という一日の時間の全てで御坂美琴を探していた。 「……、」 初春の机の上に置いてある一口も飲まれていないコーヒーを手に取り、口に含む。 「………まずい」 コーヒーは冷たくも温かくもなく半端な温度で、非常に後味の悪いものだった。 紙コップを机の隅に置き、白井はパソコンの画面を見る。 いまだに『少しお待ちください』のテロップが消えない画面の端には一つの映像が映し出されていた。 おそらく、初春が調べていた場所の監視カメラの映像を消し忘れていたのだろう。 暇つぶしにでも、とその映像を興味半分で拡大して、白井は目を見開いた。 その映像の題名が『第一〇学区 通行路監視カメラ』となっているのを確認して、白井はもう一度映像を見る。 ツンツン頭の少年が必死の表情でそこを走っていた。 ―――――『そう約束だ。御坂美琴と彼女の周りを守るってな。名前も知らない、キザでいじけ虫な野郎との約束なんだよ』 なぜだか、そんな言葉が白井の頭に響いた。 あの少年は美琴が行方不明なことなど、知らないはずだ。 学園都市が隠す事実をただの高校生であるあの少年が知っているなんて、あるはずがない。 風紀委員(ジャッジメント)や警備員(アンチスキル)の一部しか知らないような事実を、あの少年が知っているなんて、あるはずがない。 だというのに。 それが当たり前のはずなのに。 そんな”細かいこと”を踏まえてもなお、白井はあの少年が美琴を助けるために動いているような気がした。 人込みを避けながら彼は必死に前へと進んでいく。 何かを必死に求めるようなそんな表情。 「第一〇学区……」 そう呟いて、白井は椅子から立ち上がった。 シワが出来たスカートを伸ばし、んーと背伸びしてから顔を洗う。 手元に必要なものを持ち、制服のリボンを正してから軽く風紀委員(ジャッジメント)の腕章に触れて、それを外した。 これから彼女は外に出る。 風紀委員(ジャッジメント)としてではなく、ただ一人の女の子として。 どこに行くかなど、悩む必要はない。 最後に外に出る前にパソコンの電源を落とそうと初春の机へと戻ると、パソコンの画面には『解読が完了しました』、とテロップが表示されていた。 パソコンの光と共に、薄い笑みを顔に浮かばせながら、マウスをいじり、未開封のメール一件を開いた。 そのメールの内容を見て、白井は笑みを深くする。 初春に書置きをし、白井は空間移動(テレポート)で外へと出た。 目指す場所は一つ。 憎たらしいツンツン頭の少年と愛おしい少女の二人がいるであろう場所へと。 思わず電源を落とし忘れたパソコンは淡い光を放ちながら部屋を薄く照らしていた。 そこに表示されているのはいくつかのウィンドウ。 時計や株、天気予報などのウィンドウを覆い隠し、画面の大半を取るのは二つの映像である。 ただの街並みを映す第一〇学区の監視カメラの映像に、先ほど解読が終了した警備員(アンチスキル)からの暗号メールだ。 監視カメラには必死に走る少年の姿も、辛そうに歩く少女の姿も映っていない、普通の映像。 そして、それの一部分を覆い隠して、己の存在を訴える解読された暗号メール。 解読されたメールにはこう記してあった。 『第一〇学区ノ路地裏デ≪御坂美琴≫ノ目撃証言アリ』
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前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/とある底辺と頂点の禁断恋愛 最終話 学園都市の崩壊と自覚と救出 垣根帝督はベッドで寝ている上条当麻と佐天涙子を見た。 違和感だけが、彼の頭のなかでぐるぐると回っていた。佐天涙子を異常に怖がりすぎた上条と、そもそも絶対銃姫はそんな性格じゃないハズだ。 相手を悲しみながら、数十年の命に謝りながら、愛銃のショットガンで頭蓋骨を粉砕するんじゃないのか。 そもそも一度対峙してことがあった。垣根がまだレベル5になって間もない頃に、当時7歳だった絶対銃姫と。 6年前のCTRR事件に使われたCTRRの改良型を使っていた事自体おかしいことだ。 アレは軍事兵器だ。流通しているモノじゃない。 それにCTRR事件に関与している垣根と上条と佐天が同じ場所に集められた事自体、何か理由があるはずだ。 「エレティスの電子攻撃事件……確かアレは初春飾利が起こしたはずだ。絶対銃姫に初春飾利……。 音速哨戒機破壊事件に関わっている白井黒子……そして。プライムは学園都市のA級犯罪者レベルの人材ばかりか」 音速哨戒機破壊事件。学園都市製の音速哨戒機がメンテナンス中に突然爆発した事件。 怪我人は幸いでなかったが、これで音速哨戒機のモデル機は存在しなくなった。 後にテレポーターの仕業だとして処理され、白井黒子が犯人だと判断された。 エレティス電子書庫攻撃事件とは関与している所は音速哨戒機の機密データが保管されていた第3ブロックがオメガパスワードで組み替えられていたからだ。 CTRRは音速哨戒機に搭載されており、佐天涙子が関与している。 音速哨戒機……CTRR……電子書庫。御坂美琴が残した事件というのはクローンしか無い。 「超電磁砲は関係ない?……クライアントは奴……クソヤロウが」 「そうです、御坂さんは関係ありません」 「……起きてたか」 「……私のクライアントは御坂旅掛。彼女の父親で私は雇われた。初春は木原数多に。白井黒子は私が雇いました。 御坂さんは第三位が纏めているという事実が欲しかったから、選ばれた。私達は御坂さんを守るのも仕事に入っています」 「そんな簡単に喋っていいのか」 「いいですよ。………そういや垣根さんは。六年前の内乱で指揮ととってた当時の第二位、第四位がどこにいるかしってますか」 「……アメリカの有名大学。アレが、格差社会問題の深刻化だってのに呑気なものだ」 「CTRR事件って……なんだったんですか。私はほんのすこししか関わってない」 「CTRR事件。お前が使ったCTRRS(ケルステルロブレスト・スナイプ)の旧型、CTRR(カールストレップレルレスト)を当麻が乱射した事件だ。 当時のレベル5は手で触れた物質の速度を変化させる能力や、炎を操る能力だなんて溢れた能力が多かった。第四位も第二位もその部類で 運悪く音速で飛ぶ弾丸を避けたりする芸当が出来なかった。当麻と俺の幼馴染……真下桜花っていう女だ。内乱で死んじまってな。 そこに設置されてたCTRR(カールストレップレルレスト)を無断で乱射して、約130人を大怪我させて、第二位と第四位。統括理事の人間を大怪我させた。 この事件の三年後に起こった音速哨戒機破壊事件、エレティス電子書庫攻撃事件の引き金になった……。 音速哨戒機に何があるのかは知らないが、学園都市を破壊出来るだけの何かがアレば……」 垣根は唸った。しかし音速哨戒機事件など表沙汰になってはいない。 「……どうやらクライアントの中では御坂さんと――――させる事を目的にしているそうですね。今時珍しい」 その時、ガタッ!と音が鳴った。 上条当麻は佐天の呟きを聴いて、居てもたっても居られなくなった。 この学園都市を崩壊させれば、ソレは無くなるんじゃないか?そう思い予め教えてもらっていたプライムのアジトへ向かう。 その道中、上条の携帯電話が振動した。 「垣根!?」 『当麻、今の聞いたな。まぁどうでもいいが……学園都市が正式に認めやがった。超電磁砲の擬似――をな」 聞きたくなかった。絶望するだけだった。思えば、少し前から意識していたのかもしれない。 我ながら女を好きになるのが早い。 にっちもさっちもいかぬ日々に、超電磁砲こと御坂美琴が手を差し伸べてくれた。たった数週間だったが、同じ屋根の下で過ごした。 時には風呂を覗いてしまった事もあるし、着替えも。 上条は涙で顔を崩した。ぐしゃぐしゃになって、袖で涙を拭きながら走った。 今なら間に合う。これからなら止められる。 始まればどうしようもない。そんな時だった。 「お姉様の――を邪魔するつもりですか?とミサカは涙ぐんでいるあなたに問いかけます」 「……ああ、そのつもりだ!」 「そうですか、お姉様の――は明日の午後十二時から。それまでに学園都市にケリを付けて下さい。今、各地でスクールが流した情報により暴動が起きています。 さぁ、早く。現在の統括理事に降伏させるのです、とミサカは迫っている処分時間を気にしながら言います」 「……いつなんだそれ……処分って延期じゃなかったのかよ!」 「明日の午前七時」 そう言ってクローンは去っていく。様々な感情が、渦巻く。 上条当麻は簡単に絶望できる。それはそうだ。例え何かの機関が電子でも使って脳内を弄り回しているわけでもない。 心理系能力者が関与している訳でもない。六年の地獄の生活を耐え続けてきた精神が瓦解しただけだ。 クローンの殺処分、御坂美琴の――。 「畜生……」 「学園都市制圧は目の前だ」 一方通行はコーヒーを呑みながら言った。わーわー、と騒がしい広場が写っているテレビを横目で見ていた。 暴動、暴動、暴動。第二位はうまくやったということだ。 にしても、こんな展開になるとは一方通行自身思っていなかった。未定だった政略結婚が現実のモノとなり、学園都市が崩壊しかけ、そして上条当麻は死ななかった。 一番最初に殺される予定だったハズだった。 しかし、殺されること無く、ここまでやってきた。 「すげェよなァ……あ、コーヒー切れた」 * ニュースで大々的に放送された。学園都市が制圧された。統括理事会の人間は降伏し、完全に学園都市は崩壊したのだ。 しかし、まだ終わっていない。 第四位の原子崩しは賭けで失敗した事をくやみ、そして何より超電磁砲に対して憎しみが湧いた。 しかしもう第四位は無力だ。欲に負けたのだ。 * 上条当麻は走り続けた。学園都市は崩壊した。そうだ、崩壊した。 しかし戦いは終わっていない。何故なら、これから――。 『御坂美琴と一方通行の擬似政略結婚式が始まるからだ』 御坂旅掛が学園都市を巻き込んでまで行ったこの政略結婚。 学園都市にしてはレベル5同士の子はレベル5になると信じられていたからだ。それ、どこぞの人間よりも第一位の方が良かった。 政略結婚とは言っても、意味は違う。学園都市の継続の為に行われる予定だった結婚。 これがレベル5。レベル0とは違う道を歩むのが普通だった。 今までも、これからも。 しかし上条当麻は走り続けた。結婚式場の前には学園都市再建を目論む権力者が雇った兵隊が居る。 それを通り抜けるには……垣根達の協力が必要だった。 そうこれは、最後の崩壊戦争。『超電磁砲結婚式回避計画』。推進派と崩壊派がぶつかり合う―― 前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/とある底辺と頂点の禁断恋愛
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第三学区 日は落ち、学園都市は既に夜になっていた。 セブンズホテルの最上階のスウィートルーム、プリズムルームにある大きなソファーに、雲川芹亜は深く腰かけていた。タオルで汗を拭き取り、テーブルに投げ捨てる。 ようやく、長い一日が終わる。 多くの能力者と、多くの魔術師を動員し、神を滅ぼす『戦争』は幕を閉じた。 先ほど、意思体の交換が終了し、一年前の上条当麻の肉体を『並行世界(リアルワールド)』によって無事に返還したと報告が来た。 『並行世界(リアルワールド)』作戦は成功した。 半年前から動き出していた計画に終止符を打ち、ようやく緊張から解かれた彼女は、大きな深呼吸を繰り返す。 「お疲れさま」 黒スーツを着込んだ金髪グラサンは、彼女にコーヒーを手渡した。雲川はそれを受け取り、口に含む。ミルクと砂糖が多く入っており、甘い味覚が舌を刺激する。 「…本当に忙しいのはこれからだ。既に根回しは終わっているが、経営機能を失った企業を買収し終えるまで気が抜けない。この戦争の被害を利用しない手は無いからな。 神上派閥を拡大させるためには又と無い大チャンスだ。目標値に達するかどうかは蓋を開けてみなければわからんが、戦後にアレイスターがやった買収行為。そのままそっくり真似させてもらうよ」 「ブレインは大変だにゃー」 口の周りに付いたコーヒーの泡を吹き取りながら、 「ま、やりがいはあるけど…貴様に言っておく」 「任務終了だ。「土御門元春」のふりはもう止めろ」 雲川は、眼前に立っている青年に告げる。 彼は柱の陰に隠れ、サングラスを外す。 途端、パリンと何かが割れたような音がした。 金髪が黒髪に変わり、彼の素顔は影に潜めた。 雲川芹亜の場所からでは、彼の顔が分からない。 「…上条様には、本当にお優しいのですね。貴女は」 彼女はその問いに答えなかった。 土御門元春は、既に死んでいる。 『戦争』が勃発する直前、彼は裏の世界で命を落とした。 義理の妹に告げること無く、優しい嘘をつきながら、上条当麻の腕の中で息を引き取った。 一年前の上条当麻には教えてはならない情報だった。故に、『肉体変化(メタモルフォーゼ)』の「彼」が死人の役割を担ったのだ。 「……土御門の死は、必要な犠牲だった。でなければ、ドラゴンの覚醒は…」 「私は上条様に命を救われました…こんな私にも、生きる理由と帰る居場所を与えてくれた。能力ゆえに、利用されるだけの人生でしたが、人のために尽くしたいと思ったのはこれが初めてですよ」 「…それが意中の人の為だと尚更だよ。私は総帥の悲しむ姿は、もう見たくは無いんだ……」 「貴女こそ、上条様に相応しい方だと、私は思っていますよ」 「…ありがとう」 雲川芹亜の笑顔は、恋する乙女だった。 数日後。 第七学区内で最大規模を誇る病院のとある病室。 茜色に染まる日の入りを一人占めできるという西側の個室であり、関係者の間ではいわくつきの病室だと噂されていた。 その病室とは、事あるごとに戦いに巻き込まれ、ギネス級の入退院を繰り返していた上条当麻の専用室と化してしまった病室であり、彼が入院していなくとも「上条当麻」のネームプレートを看護士が外さなかったほどだ。 彼が入院するたびに医療機材が増え、現在ではICUと遜色ない設備が整っている。それと同等に、六五インチのテレビや最新のゲーム機といった嗜好品も数多く揃っており、一般患者が多い同階の病室では一際異彩を放っていた。 「二三学区に最新鋭の兵器が非公式にあったらしくてね?被害総額は八〇〇兆円ほどだって、聞いたよ?」 「…マジですか?」 カエルのような顔をした医者は、ベッドに横たわるパジャマ姿の上条当麻に声をかけた。 テレビから流れてくる情報は、世界各地で起こった超常現象の報道ばかりで、チャンネルを切り替えても内容はほとんど変化が無い。テーブルに置かれている新聞も同様だ。 公式見解では、『樹形図の生計者(ツリーダイグラム)』の後継機である『大いなる母(マザー)』が超常現象の危険を事前に察知し、アレイスター学園長指揮の元、二三〇万人を避難させたとの事だった。だが、各学区に残る不自然な痕跡から、これは超常現象ではなく、人為的に起こされたものではないか、という話も浮上し、人々の噂が噂を呼び、報道だけではなく、ネット上でも話題を独占していた。 「これ以上、ニュースを見るかい?」 「…結構です」 リモコンを操作して、テレビの電源を切る。 コンコンと、ドアをノックする音が聞こえた。この時間に来訪する人間は一人しかいない。 「あんな可愛い子に心配をかけちゃいけないよ?」 「…すいません」 「それは美琴ちゃんに言うべきだね?」 カエルのような顔をした医者は、ドアを開ける。 彼らの予想通り、手に小箱を持って見舞いにきた御坂美琴がいた。 常盤台中学の冬服の上に、至宝院久蘭と同様の黒のマントを羽織っている。茶髪のロングヘアーに、誕生日プレゼントとして上条当麻からもらったヘアピンで前髪を留めていた。 「いつも当麻がお世話になってます」 「…いきなり何言ってんだ。母親かお前は」 「恋人よ。馬鹿」 二人のやりとりを見て、カエルのような顔をした医者は小さな溜息をつく。 「君たちの事は知ってるけど、仲が良いのもほどほどにね?分かってると思うけど、君たちはこの学園都市を代表する生徒だからね?」 「はい。十分承知しています。先生」 「美琴ちゃんからも当麻君に言っておいてくれないかな?君とは違って、ちょっと物分かりが悪いからね?」 「ちょ!?本人の目の前で、何言っちゃってくれてるんですか先生!」 「それと、彼、明日退院だから」 「シカト!?」 箱をテーブルの上に載せる。銘柄から、美琴が贔屓しているケーキ屋の名前だとすぐに分かった。御坂美琴は花瓶に生けてある花に目を通し、その隣には、一体どれほどの人が見舞いに来たのだと言うくらい、山のように積まれたフルーツの籠がある。 彼の顔は広すぎる。 御坂美琴は改めて認識した。 「額の傷は、そんなに酷いんですか?」 巻かれている包帯を見て、御坂美琴は言った。 平静な声だったが彼女は本当に彼の事が心配なのだろう、と医者は思った。人一倍向う見ずな性格をしている彼が、今まで肉体に後遺症を残さず命を落とさなかったのは、彼女のおかげだ。 そう思い、カエルのような顔をした医者はそれが杞憂であることを正直に告げた。 「治療と言うより、検査かな?目立った外傷は殆どなかったからね?」 「…そう、ですか」 御坂美琴は安心した顔で、胸を撫で下ろした。 果物で溢れかえっている籠の中から、御坂美琴はリンゴを取りだし、慣れた手つきで、リンゴの皮を果物ナイフで剥き始める。 「何だぁ?美琴。この世界の英雄、上条当麻様がかすり傷くらいでどうかなるとでも思ってたのかぁ?心配性だな。美琴は」 「…分かってるなら、ちょっとは無傷で帰ってきなさいよ!」 ザクッ!と果物ナイフをベッドに突き立てる。上条当麻の右手の人差し指と中指の間を縫うように刺さった。 「うおっ!?」 「今のは当麻君が悪いね。ちなみに破れたシーツ代は後で君に請求するから」 「マジッすか!?いじめ?これいじめですよね?なんたる不幸!」 うがー!と両手で頭を抱える少年を見て、 「今回の事は、統括理事長から聞いたよ。世界を救ってくれたことに僕からもお礼を言わせてもらう。 ありがとう。当麻君」 カエルのような顔をした医者は、深く頭を下げる。 その姿を見た二人は、少々面を食らった。 「こちらこそ…なんか、慣れないんですよね。こういうの」 上条当麻は視線を逸らし、頬をかく。何照れてんのよ、と。美琴は彼の頭を小突いた。 「あと、あしたはこっちの病院にはいないから、見送りは出来ないんだ。会う機会も少なくなるだろうから、先に言っておくよ。お大事にね」 カエル顔の医者は、ドアを閉めた。 君が患者になることは二度とないだろうから…と告げて。 「貴殿にしては、例に見ない愚策であったな」 「―――そう言うな。君に比べれば、私の謀略など子供の遊戯程度にしか見えない事は分かっている」 「なに、そう自分を蔑下するでない。長い月日を生きていた余でも、貴殿ほど存在に狂った人間は見た事が無いぞ?」 第七学区。 窓の無いビルの中で、聖人とも悪人とも、男であり女であるような人間は、緑色の手術衣を着て、弱アルカリ性培養液に満たされた巨大ビーカーの中に逆さに浮いている。 推定寿命は一七〇〇年程。 世界最高の科学者である一方で、世界最高最強の魔術師でもある、学園都市総括理事長アレイスター=クロウリーは、視線の先にいる者と会話をしていた。 「AIMといったか?『神の物質(ゴッドマター)』を地上に振りまく濃度の基準は」 「…君の予想通りだよ。 神々が存在し、神の肉体を構成する『神の物質(ゴッドマター)』を地上で満たし、『神の世界(ヴァルハラ)』と同等の土壌を築き上げるために、大量の人間に「開発」を行っていた。 『神の物質(ゴッドマター)』の残滓とはいえ、本質は『思考によって変化する物質』。 『自分だけの現実』を強めれば『副産物(のうりょく)』は出現する。故に、現実を直視する者は、『自分だけの現実』が「有り得ないモノ」もしくは「現実で不可能だ」という思考が無意識に働いていてしまい、能力は弱体化する」 「『無能力者(レベル0)』とは、身分不相応な願望を持たない現実主義者(リアリスト)というわけだな。 ゆえに、夢や希望を信じて疑わない子供を使ったのか。 すなわち、高位能力者ほど、稀有なる誇大妄想家ということになる。 …だが、余の見てきた大義を成す人間は、大抵がそういう者ばかりだったぞ? 唯の妄想家と、偉人と呼ばれる人間の違う点を挙げるとするならば、如何ようにして願望を実現できるかを理論的に考え、実行しているか否か、という点においてのみだ。 まぁ、科学も穴だらけの空論だ。現象を文字や数字に代用しなければ共通の理解を得られない人間の限界を、余は承知しているつもりだが?」 自身を『余』と名乗る者は、言葉を続けた。 「これからどうするつもりだ?アレイスター」 「――さて、どうするかね?君は、私に何を望む?」 「つまらぬことを聞くな。魔術師。心は貴殿の宝であろう?余の関することでは無い。この酔狂な街をどうしようが、貴殿の勝手ではないか…ただ、余にも守るべきモノはある。それだけだ」 「学園都市は潰さないさ…何時の間にか、この箱庭には随分と愛着が湧いてしまったからね」 「手間のかかる矮小な存在ほど、可愛いものだからな」 ククク…と、其の者は声を小さくして笑う。 アレイスター=クロウリーは告げる。 「どうだ?上条当麻。『神上(レベル7)』となった気分は?」 窓の無いビルの中で、学園都市総括理事長と対等に会話する少年。 身長は一七八センチ。 ツンツンとした黒髪。 長点上機学園の制服。 「―――っ…悪い。アレイスター。記憶の混濁が激しくて……危うくドラゴンに呑み込まれそうになってた」 頭を押さえる上条当麻が、そこにはあった。 「パーソナルリアリティを確立しろ。自我を保たないと、人間一人の思念体など、容易く飲み込んでしまうぞ。『竜王の顎(ドラゴンストライク)』から流れる情報は莫大だ。過去、未来、現在すら、区別がつかなくなってしまう」 そう、これは雲川芹亜すら知らない。 『竜王(ドラゴン)』は『上条当麻』と完全に同化した。 『The Real World Project』の最終目的はここにあったのだ。 ドラゴンは、元来から天界に存在する神ではなく、地上に存在する異端の『神』であり、その存在は「地に堕ちた天使」、すなわち『堕天使』のエイワスと酷使している。 そもそも、死の概念が無い「神」を殺すことはできない。 人が同じ過ちを繰り返すように。 神とは人の恐怖の対象であり、いずれそれが形となって、再構築される。 『幻想殺し(イマジンブレイカー)』が打ち消したのは『竜王(ドラゴン)』の破壊本能であり、肉体は残留していた。 意思体を失った世界最強の能力は、そのまま上条当麻という器に内包される。 ゆえに、『神上(レベル7)』。 神を殺し、神を越えた存在。 「神になったっていう感覚はイマイチなんだけど、人間じゃ無くなったっていう感じの方が大きいかな。 アレイスターを見てるだけで、アレイスターがどんな過去を生きてきたのかっていうことが手に取る様に理解(わか)るんだ。この防壁の構成要素も、製造過程も、粒子の一つ一つが辿った歴史も…未来も」 「私の死も理解(わか)るか?」 不老不死となった上条当麻は頷く。 「…ああ、理解(わか)る」 そっと、アレイスターは瞳を閉じた。 (自分の未来は聞かないでおこうか…)とアレイスターが言ったかどうかも定かではないが、上条当麻は彼の意思を理解した。 次に放たれる言葉すらも理解し、 「『超電磁砲(レールガン)』を選んだ理由もあるのかな?」 鼓膜が震え、上条当麻はそれが発せられた言葉だと認識する。 「…美琴と禁書目録が対立する前に、美琴を選ぶのが最良の選択だった。一歩間違えれば、インデックスが美琴の存在を抹消したり、一〇〇人を越える女たちが、公式に殺し合いを始める未来すら在った……『竜王の顎(ドラゴンストライク)』がそう教えてくれる。 そして、ドラゴンは疲れていた。 人間が繰り返す歴史に、嫌気がさしていたんだ。 人間を滅ぼしてしまいたい気持ちも、理解(わか)ってしまう…だから、ドラゴンは、俺に託したんだ。神としての役割を…」 最期に交わした言葉を上条当麻は思い出す。 『余の代わりに、永遠の時を生きよ……神浄の…討魔』 「…やはり、ドラゴンは自ら殺されたがっていたわけだな…確かに、ドラゴンの余興に付き合うという点では理解したが…あのような作戦でドラゴンを殺せる訳は無い」 上条当麻の脳内では、見た事の無いビジョンが流れ出す。 それは人がまだ言語すら知らない時代から、今現在まで辿ってきた歴史。 人は笑い、悲しみ、憎しみ、愛し、築き上げてきた世界。 上条当麻の瞳に、うっすらと涙が溜まる。 誰の為に流した涙なのか、彼自身は理解しようとしなかった。 「…これからは長い付き合いになりそうだな」 「互いに有益な関係であることを望むよ。出来れば未来永劫にね」 時すら越える『空間移動(テレポート)』の究極能力、『竜王の脚(ドラゴンソニック)』が発動する。 音も無く、影も無く、窓の無いビルから「上条当麻」は消え去った。 再び、場所はとある病室に戻る。 二日前、アレイスターと交わした言葉が何故今、頭をよぎったのだろうと上条当麻は思いながら、 「あれ?」 御坂美琴の胸に手を伸ばす。 もにゅ。 時は夕暮れ。 昼間は彼女が買ってきたショートケーキを食べながら、御坂美琴の常盤台中学での話を聞いていた。混乱に乗じて事件が多発している事や、校舎の半壊で長点上機学園は無期限の休学になっていることなど、話す話題は尽きない。 夜は『並行世界(リアルワールド)』作戦成功を祝い、学園都市最高峰の『エドワード・アレクサンデルホテル』のホールを借りて、立食パーティーが催される予定だ。 上条当麻と御坂美琴は恋人同士である。 名目上、 少年は長点上機学園高等部二年。『絶対能力者(レベル6)』第一位。『幻想殺し(イマジンブレイカー)』。 少女は常盤台中学三年。『超能力者(レベル5)』第一位。『超電磁砲(レールガン)』。 両名とも学園都市を代表する生徒であるが、それを除けば年相応の少年少女であり、格好良くなりたい、可愛くなりたい、オシャレもしたい、異性は気になるお年頃である。 個室に二人きりで、それが恋人同士になれば行動も自ずと限られてくる。 「…あっ、ん…どうしたの?」 「おっぱい大きくなった?」 「え?わかったの?服の上から?」 「ああ。俺、美琴のおっぱい大好きだからな」 「…おっぱいだけ?私は?」 「愛してる」 歯が浮くようなセリフは、ストレートなだけに絶大な効果がある。上条当麻はそれを肌身で感じていた。 彼女は当麻、と彼女は言おうとしたがそれ以上は言えなかった。 美琴の唇は塞がれてしまったからだ。 当麻の舌は美琴の口に入り込み、それを彼女も受け入れた。丹念に舌を絡め、熱いキスを交わす。 唾液に熱が加わり、それに合わせて当麻は胸を強く揉み始めた。 「ちょ…んふ、と…ちゅ、ちゅ…とうまぁ、少し痛い」 「ごめん。久しぶりだから我慢できねえ」 当麻は再び美琴の唇を貪り始め、強引に舌をねじ込ませた。そのまま彼女の体を反転させ、ベッドにゆっくり押し倒した。当麻が美琴に覆いかぶさるような体勢になる。 慣れた手つきでニットの下から手を入れて、シャツのボタンを外していく。その隙間から桃色のブラジャーを搔い潜り、素肌を貪った。 「やっぱり…大きくなってる」 「エッチ…ん、ふぬっ、あ、む、むちゅ…」 美琴の唇から口を離した当麻はフレンチキスを数回した後、頬、顎、首筋にキスをしていった。柔らかくてザラザラとした舌の感触が美琴の脳を刺激する。 「美琴」 当麻の声が下から聞こえた。彼のツンツンとした黒髪が美琴の顔に当たる。 「ん…なに?」 ボタンを外し終えた当麻はさり気無く両手を背中にまわして、美琴を抱きしめていた。本当はブラジャーのホックを外すためだったが、彼女の体温を感じた当麻は無意識的に抱擁していたのだ。 「来週の土曜まで溜めておくつもりだったが、上条さんはもう限界です」 「…だろうと思った」 美琴は当麻の髪を優しく撫でながら彼のことばを待った。 「今日はスゴイですよ?」 「あ…」 「どうしたの?」 上条当麻は周囲を見渡し、 「この部屋、カメラとか付いてないよな?」 御坂美琴は肯定した。 「あるわよ」 「マジで!?」 しかし、彼女は前髪に静電気を立てながら、不敵な笑顔で言った。 「…私がこうなることを予想してなかったと思う?」 「美琴、大っ好きだー!」 「きゃーっ!」 彼女に勢いよく襲いかかった上条当麻は、シャツを脱がせ、ブラジャーのホックをはずした。 彼の欲望は今から満たされようとしている。 「な・に・が・大好きなのかなぁ?とうまぁ?」 世界が止まった。 上条と御坂は即座に凍りついた。 「インデックスさん…人が悪いですよ。私はあと二時間ほど待ってたほうがいいと言ったんですが…ひぃ!」 「何?私に逆らう気?」 「……いえ。何でもありません」 御坂美琴はあわててシーツで上半身を隠し、おそろおそる上条当麻が振り向くと、 ブチギレ気味のインデックスと。 冷や汗をかいているアニェーゼ=サンクティスと。 現場を直視できない神裂火織がそこに佇んでいた。 「…ノックは?」 「したよ。三回も。なのに、とーまとみことちゃんはラブラブちゅっちゅっしてて気付かないんだもん」 うっ…!と黙り込む二人。 「私が気付かないと思った?匂いとかシャワーで…前からバレバレなんだよ?」 銀髪碧眼のシスターのこめかみに青筋が浮き出ている。 対処を間違えれば、『竜王の殺息(ドラゴンブレス)』が撃たれかねない、と上条の能力が教えていた。 「ご、ごほん!その、貴方とその彼女が、そ、あ…だ、男女の関係だということは知ってました、が…」 知人の情事を間近で見るのは…その、とても恥ずかしいというか…だろう。 神裂の続く言葉は分かる。 実は神裂火織とのキスが上条当麻のファーストキスだったりする。 思わぬアクシデントだったとはいえ、唇が触れあったのは確かだ。それ以来、どことなくギクシャクしていた。そんなことは死んでも美琴には言えないが、と上条は思った。 突如、 「当麻さぁぁああん!」 と、彼に跳び込むように抱きついた少女がいた。 「ごめんさない!ごめんなさぁあい!」 上条のパジャマにしがみ付き、泣きじゃくっていた。入院しているのか、所々に包帯が巻いてあり、水色のパジャマを着ている。髪はショート。二重まぶたが印象的な女の子。 「…五和」 上条当麻は腹部に柔らかい感触を感じつつも、理性を保つ。 御坂は少々を面くらったが、彼女の心情を察し、手を出さなかった。 五和は顔を上条の胸にうずめたまま、謝り続けた。 そんな彼女の髪を、優しくなでる。 「五和が謝る事は何もない。むしろ謝るのは、俺の方だ。皆にたくさん迷惑をかけちまった」 彼の言葉に、五和が顔を上げる。 瞼には涙の痕がある。一人で泣いていたのだろう、上条は思い、優しく頭を撫でながら、微笑みかけた。 彼女の顔に、徐々に生気が戻る。 そして、目つきが険しくなったと思うと。 「当麻さん…私、やっぱり諦められません」 と、告げた。 「へ?」 何かを決意した目だった。 そのまま上条当麻の顔を両手で掴むと、 「貴方が、好きですっ!」 チュッ。 五和は愛の告白と同時に、情熱的なキスをした。 「ちょっ?!」 恋人の唇が目の前で奪われ、御坂美琴は素っ頓狂な声を上げる。 『あーっ!!!』 と、インデックスやアニェーゼ、後ろに控えていた『新たなる光』のメンバーが声を上げるが、時すでに遅し。五和の大胆な行動に、神裂火織は茫然としていた。向かい側のビルから双眼鏡で覗いていた天草式十字凄教のメンバーが、「うおおおおおおっ!修羅場キタ――(゜∀゜)――!」と喝采を上げていた事には誰も気づかない。 「責任とって下さいね♪」 「何言ってんのよ!五和!というか当麻から離れろぉ!」 はっとした御坂は五和を恋人から引きはがそうとする。 こんな時でも、病院内ということで雷撃を発生しないのは流石と言うべきだろう。 「聞いたよ!とうま!五和とデ、デデ、ディープキスしただけじゃなくて、裸まで見たとか!」 その言葉にビクン!と反応した御坂美琴は、ジロリと、座った目つきで上条当麻を睨みつけた。 うーん…と、甘える声を出しながら、五和は抱きついたままだ。 上条はダラダラと冷や汗を流しはじめる。 「ねぇ…どゆこと?」 「いや、それは俺じゃなくて、ドラゴンの仕業でっ?!美琴!」 グイッ!と襟元を掴み、強い力で引っ張られる。彼女の瞳にはうっすらと涙さえ溜まっている。 少年は慌てた。 「もう許さない!私と別れるか、皆の前で最後までヤっちゃうか!どっちにする!?」 「そんなことしたら、美琴の裸が皆に見られるんだぜ?!そんなことできるか!」 「じゃあ別れるのね?!私のこと、遊びだったんだね?!当麻に私の初めてを全部あげたのに!」 「やっぱり一年前とちっとも変ってないかも!むしろ肉体関係が絡んでるからもっとサイアク!とうま!とうまにはお祈りの時間を与える余地も無いんだよっ!死刑!生きたまま噛み殺す!」 「ああっ!カオス!本当にカオスってる!もうどぅすりゃいいんだよぉぉおおお?!!」 「うわーん!当麻の馬鹿ああああああああああああ!」 ズバン! バチィ! ドガァァッ! とある病室は木端微塵に破壊された。 時刻は一九時を回っていた。 第三学区の『エドワード・アレクサンデルホテル』の三階にあるフロアを仕切って、立食パーティが行われていた。各国から名立たるシェフが集い、古今東西の料理が並べられている。 「これなに?」と物珍しそうに料理を眺めるアンジェレネもいれば、片っ端から腹に詰め込む暴食シスターもいる。総数は一〇〇〇人強と多く、畏まったフォーマルな雰囲気は無く、どちらかというと打ち上げのような賑やかな空気に包まれていた。修道服を着ている者もいれば、学園都市の制服を着ている人もおり、そこに科学と魔術の垣根など無い。力を合わせ、世界を救ったという連帯感が彼らの心を一つにしていた。「これが噂のライスケーキであるのよ?」と生ハムとチーズを包んだ餅を口に入れ、『最大主教(アークビジョップ)』が喉に詰まらせ、あたふたするステイルの姿もあった。 主役である上条当麻は会場に着くなり、多くの女性からあからさまなアプローチを受けた。 その度に、恋人の前髪はビリビリと帯電していた。 学園都市を一望できるラウンジで、会場から持ってきたオレンジジュースを飲みながら、 「…で、俺の借金はさらに増えるのでした…と」 「なに独り言を呟いてるの?友達イナイイナイ病が発症しちゃってるわけ?…まさか、お酒飲んじゃった?」 「んな訳ねーだろ。カミジョーさんは未成年ですよ?」 ツンツンのヘアスタイルでは無く、オールバックの髪型にワインレッドのネクタイに黒スーツ姿の上条当麻の隣には、白のドレスを身に纏い、化粧でその美しさに磨きがかかっている御坂美琴が立っていた。茶髪のロングヘアーにウエーブをかけ、胸元にはピンクアクアマリンゴールドのネックレスが輝いている。 「破壊されたあの医療機材、全部で六〇〇〇万円もするんだって…」 「八〇〇兆円に比べれば、大した金額じゃないでしょ?被害総額とか、既に天文学的数字だからね。でもその分、復興資金が潤っているみたいじゃない?」 「…神上派閥の組織がどんどん増えるわけだよな。ビジネスの恐ろしさを改めて身に感じてるわけですよ。経済学もすこしかじってるから」 長点上機学園でのカリキュラムは普通の高校過程と異なるが、彼のカリキュラムは雲川の助言の元、武等の他に、各国の財界人との会合も頻繁にある為、帝王学や上級社会のマナーも授業に組み込まれている。 そして、御坂美琴は常盤台中学の授業に加え、彼に並び立つに相応しい女であろうと様々な分野を学び、二人は多忙な日々を送っていた。 故に、会える機会には激しく求め合う。 口紅が付くのも厭わず、上条当麻は恋人と唇を重ねた。 「来週の土曜…覚悟しろよ?」 「それは私と遊園地に行くこと?それとも夜のこと?」 色々と特殊なカップルだが、蓋を開ければ一七歳の少年と一五歳の少女である。 「どっちもだ。馬鹿…好きだよ。美琴」 「私も。愛してる。当麻」 どちらともなく無言で見つめ合い、無言でキスをした。影が一つに重なる。欲情を満たす口付けでは無く、愛を確かめ合うような甘ったるいキスだった。唇を離し、瞳は離さないまま美琴は、 「ねぇ、当麻」 「なんだ?美琴」 「一年前に帰った当麻も、私のこと、好きになるかな?」 「ははっ…欲張りだな。美琴は」 「いいじゃない…それくらい」 一年前の自分が、どうような未来(せかい)を辿るかは分からない。 『戦争』が起こらない世界も『在』る。 近しい友が生存する世界も『在』る。 『戦争』で敗北する世界も『在』る。 自分が死んでしまう世界も『在』る。 御坂美琴を選ばない世界も『在』る。 小さな選択肢で、幾つもの多様な未来へと別れる「並行世界」。 その中で、この上条当麻は、この世界を選びとった。 後悔は無いと言えば嘘になる。 だが、この道を選んだ責任は取る。 そうやって、彼は新たなる未来(せかい)へ進んでいく。 上条当麻は全ての思いを呑みこんで、返事を待ちわびる恋人に笑顔を送った。 「ああ…何度でも、美琴のことを好きになる」 時間は、ゆっくりと流れていく。 再び、二人は甘い口付けを交わした。 夜空をほのかに彩る満月は、一つになった人影を優しく照らしていた。
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投下順【001~050】 No タイトル 登場キャラクター 場所 作者 001 神は沈黙せず コレット・ブルーネル&ライダー(門矢士)、トワイス・H・ピースマン&ガンナー(マックルイェーガー・ライネル・ベルフ・スツカ) E-5 中央病院 ◆aptFsfXzZw 002 王と悪魔と始まりの朝 天樹錬&アサシン(アンク) D-6 学生寮 ◆GO82qGZUNE 003 言の葉を紡ぐ理由 イリヤスフィール・フォン・アインツベルン&アーチャー(アルケイデス)、マヒロ・ユキルスニーク・エーデンファルト&アサシン(千手扉間)、シエル D-4 市立高校、E-4 中央教会 ◆aptFsfXzZw 004 バトル・コミュニケーション レクス・ゴドウィン&セイバー(剣崎一真)、夏目実加&ランサー(ロムルス) D-5 警察署 ◆aptFsfXzZw 005 それぞれの往く場所 御坂美琴&バーサーカー(フランケンシュタイン)、巴マミ&アーチャー(ケイローン)、天樹錬&アサシン(アンク) D-5 中学校までの通学路 ◆87GyKNhZiA 006 少女と竜と分岐点 レメディウス・レヴィ・ラズエル&バーサーカー(火野映司)、ティーネ・チェルク&セイバー(アルテラ) E-7 湖沼地帯 別荘地区 ◆aptFsfXzZw 007 始まりはZero、終わりならZet 音を奏でる者&キャスター(欠伸をする者)、空条承太郎 E-5 水族館から少し離れた地点F-6 水族館内、待機室 ◆yy7mpGr1KA 008 your fairytale/Bad Apple princess ありす&バーサーカー(ジョーカーアンデッド)、ズェピア・エルトナム・オベローン&ライダー(口裂け女) どこか、いずこか ◆HOMU.DM5Ns 009 英雄と蛇、邂逅(前編)英雄と蛇、邂逅(後編) イリヤスフィール・フォン・アインツベルン&アーチャー(アルケイデス)、マヒロ・ユキルスニーク・エーデンファルト&アサシン(千手扉間)、シエル D-3 エーデンファルト邸、D-4 市立高校、E-4 中央教会 ◆aptFsfXzZw 010 止まる『世界』、回る運命(前編)止まる『世界』、回る運命(後編) 空条承太郎&キャスター(笛木奏)、音を奏でる者&キャスター(欠伸をする者)、トワイス・H・ピースマン&ガンナー(マックルイェーガー・ライネル・ベルフ・スツカ)、コレット・ブルーネル&ライダー(門矢士)、ありす&バーサーカー(ジョーカーアンデッド) D-6 路地裏、E-5 中央公園、中央病院、F-5 工場地帯、F-6 水族館内 待機室 ◆aptFsfXzZw 011 学校の怪談、口裂け女のウワサ 御坂美琴&バーサーカー(フランケンシュタイン)、巴マミ&アーチャー(ケイローン)、天樹錬&アサシン(アンク)、ズェピア・エルトナム・オベローン&ライダー(口裂け女) D-5 中学校、およびいずこかの民家 ◆yy7mpGr1KA 012 限界バトル レクス・ゴドウィン&セイバー(剣崎一真)、夏目実加&ランサー(ロムルス) D-5 警察署 ◆yy7mpGr1KA 013 静寂を破り、芽吹いた夢(前編)静寂を破り、芽吹いた夢(中編)静寂を破り、芽吹いた夢(後編) イリヤスフィール・フォン・アインツベルン&アーチャー(アルケイデス)、アサシン(千手扉間・影分身2)、トワイス・H・ピースマン&ガンナー(マックルイェーガー・ライネル・ベルフ・スツカ)、コレット・ブルーネル&ライダー(門矢士)、ありす&バーサーカー(ジョーカーアンデッド) D-4 市立高校付近、E-5 中央病院、ミラーワールド内、どこか ◆aptFsfXzZw 014 二人の囚人が鉄格子から外を眺めた。 一人は月を見た。一人は星を見た 空条承太郎&キャスター(笛木奏) F-6 水族館内 ◆yy7mpGr1KA 015 ブラックパンサーズ 音を奏でる者&キャスター(欠伸をする者)、ティーネ・チェルク&セイバー(アルテラ) D-6 車道 ◆yy7mpGr1KA 016 悪竜(ドラゴン)と吸血鬼(ドラクル)と剪定される世界 ズェピア・エルトナム・オベローン&ライダー(口裂け女)、レメディウス・レヴィ・ラズエル&バーサーカー(火野映司) E-7 湖沼地帯 ◆yy7mpGr1KA 017 異文化コミュニケーション 天樹錬&アサシン(アンク) D-5 中学校 ◆GO82qGZUNE 018 BB Channel 1st/BLADE BRAVEBB Channel 2nd/Beauty and the Beast ズェピア・エルトナム・オベローン&ライダー(口裂け女)、夏目実加&ランサー(ロムルス)、レクス・ゴドウィン&セイバー(剣崎一真)、ありす&バーサーカー(ジョーカーアンデッド) D-5 警察署、E-6 下水道 ◆yy7mpGr1KA 019 sister s voice 御坂美琴&バーサーカー(フランケンシュタイン)、巴マミ&アーチャー(ケイローン) D-5 中学校 ◆aptFsfXzZw
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【1日目】 【早朝】 No タイトル 登場キャラクター 場所 作者 008 your fairytale/Bad Apple princess ありす&バーサーカー(ジョーカーアンデッド)、ズェピア・エルトナム・オベローン&ライダー(口裂け女) どこか、いずこか ◆HOMU.DM5Ns 【午前】 No タイトル 登場キャラクター 場所 作者 001 神は沈黙せず コレット・ブルーネル&ライダー(門矢士)、トワイス・H・ピースマン&ガンナー(マックルイェーガー・ライネル・ベルフ・スツカ) E-5 中央病院周辺 ◆aptFsfXzZw 002 王と悪魔と始まりの朝 天樹錬&アサシン(アンク) D-6 学生寮 ◆GO82qGZUNE 003 言の葉を紡ぐ理由 イリヤスフィール・フォン・アインツベルン&アーチャー(アルケイデス)、マヒロ・ユキルスニーク・エーデンファルト&アサシン(千手扉間)、シエル D-4 市立高校、E-4 中央教会 ◆aptFsfXzZw 004 バトル・コミュニケーション レクス・ゴドウィン&セイバー(剣崎一真)、夏目実加&ランサー(ロムルス) D-5 警察署 ◆aptFsfXzZw 005 それぞれの往く場所 御坂美琴&バーサーカー(フランケンシュタイン)、巴マミ&アーチャー(ケイローン)、天樹錬&アサシン(アンク) D-5 中学校までの通学路 ◆87GyKNhZiA 006 少女と竜と分岐点 レメディウス・レヴィ・ラズエル&バーサーカー(火野映司)、ティーネ・チェルク&セイバー(アルテラ) E-7 湖沼地帯 別荘地区 ◆aptFsfXzZw 007 始まりはZero、終わりならZet 音を奏でる者&キャスター(欠伸をする者)、空条承太郎 E-5 水族館から少し離れた地点F-6 水族館内、待機室 ◆yy7mpGr1KA 009 英雄と蛇、邂逅(前編)英雄と蛇、邂逅(後編) イリヤスフィール・フォン・アインツベルン&アーチャー(アルケイデス)、マヒロ・ユキルスニーク・エーデンファルト&アサシン(千手扉間)、シエル D-3 エーデンファルト邸、D-4 市立高校、E-4 中央教会 ◆aptFsfXzZw 011 学校の怪談、口裂け女のウワサ 御坂美琴&バーサーカー(フランケンシュタイン)、巴マミ&アーチャー(ケイローン)、天樹錬&アサシン(アンク)、ズェピア・エルトナム・オベローン&ライダー(口裂け女) D-5 中学校、およびいずこかの民家 ◆yy7mpGr1KA 012 限界バトル レクス・ゴドウィン&セイバー(剣崎一真)、夏目実加&ランサー(ロムルス) D-5 警察署 ◆yy7mpGr1KA 017 異文化コミュニケーション 天樹錬&アサシン(アンク) D-5 中学校 ◆GO82qGZUNE 【午後】 No タイトル 登場キャラクター 場所 作者 010 止まる『世界』、回る運命(前編)止まる『世界』、回る運命(後編) 空条承太郎&キャスター(笛木奏)、音を奏でる者&キャスター(欠伸をする者)、トワイス・H・ピースマン&ガンナー(マックルイェーガー・ライネル・ベルフ・スツカ)、コレット・ブルーネル&ライダー(門矢士)、ありす&バーサーカー(ジョーカーアンデッド) D-6 路地裏、E-5 中央公園、中央病院、F-5 工場地帯、F-6 水族館内 待機室 ◆aptFsfXzZw 013 静寂を破り、芽吹いた夢(前編)静寂を破り、芽吹いた夢(中編)静寂を破り、芽吹いた夢(後編) イリヤスフィール・フォン・アインツベルン&アーチャー(アルケイデス)、アサシン(千手扉間・影分身2)、トワイス・H・ピースマン&ガンナー(マックルイェーガー・ライネル・ベルフ・スツカ)、コレット・ブルーネル&ライダー(門矢士)、ありす&バーサーカー(ジョーカーアンデッド) D-4 市立高校付近、E-5 中央病院、ミラーワールド内、どこか ◆aptFsfXzZw 014 二人の囚人が鉄格子から外を眺めた。 一人は月を見た。一人は星を見た 空条承太郎&キャスター(笛木奏) F-6 水族館内 ◆yy7mpGr1KA 015 ブラックパンサーズ 音を奏でる者&キャスター(欠伸をする者)、ティーネ・チェルク&セイバー(アルテラ) D-6 車道 ◆yy7mpGr1KA 016 悪竜(ドラゴン)と吸血鬼(ドラクル)と剪定される世界 ズェピア・エルトナム・オベローン&ライダー(口裂け女)、レメディウス・レヴィ・ラズエル&バーサーカー(火野映司) E-7 湖沼地帯 ◆yy7mpGr1KA 018 BB Channel 1st/BLADE BRAVEBB Channel 2nd/Beauty and the Beast ズェピア・エルトナム・オベローン&ライダー(口裂け女)、夏目実加&ランサー(ロムルス)、レクス・ゴドウィン&セイバー(剣崎一真)、ありす&バーサーカー(ジョーカーアンデッド) D-5 警察署、E-6 下水道 ◆yy7mpGr1KA 019 sister s voice 御坂美琴&バーサーカー(フランケンシュタイン)、巴マミ&アーチャー(ケイローン) D-5 中学校 ◆aptFsfXzZw
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前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/秋終わり、恋は終わり始まる 第一章 秋更けて冬が始まる 秋ももう終盤を迎え、学園都市の一部の地域では粉雪も降っているらしい。 上条の住む第七学区はまだ銀杏の花弁が舞う季節で、11月終盤だと言ってもかなり寒い。 その寒い季節になって初めて、上条に彼女が出来た。 学園都市のレベル5、御坂美琴。 超電磁砲と呼ばれる彼女を意識し始めたのはロシアからだったのかもしれない。 一端覧祭も終わり、上条は久々に御坂と会う事になり嬉しさを舞い上がらせていた。 真っ黄色に染まった銀杏の花弁が上条の目の前に落ちて、足を急がせた。 待ち合わせ場所は第七学区の公園。 恋はここで始まり、そして上条の世界は一変した。そう良い意味でだ。 フゥゥッと秋風が上条の刺々しい髪の毛を揺らし、秋の終わりを告げるように木の葉は散る。 時刻は既に四時を越えていて、寒い秋風が吹いて上条は両手を制服のポケットに突っ込んだ。 その時、上条の後ろから御坂がやってきた。 「おお、御坂。どうしたんだ?急に呼び出して」 夕日が上条と御坂の影を作り出し、喪失感を持たせる。 暖かな季節は終わりを告げ、また新しい季節が始まる。 そんな時だった。彼女は涙を流し、そして一言だけ告げるとすぐに帰っていく。 『別れて、お願いします。上条さん』 その一言で十分だった。 怒る理由もそこで出来た。上条は御坂へ向かって怒鳴るが聞く耳を持たない御坂はその公園を去っていく。 上条は溜息をついて、つい先程までの楽しみを、そして嬉しさを奪われた様な気がして悪態ついて家へ戻っていく。 * 上条は1人、ベッドに腰掛けながら思い詰めていた。 腹がたった。初恋という部類に入る『恋』だったのに遊ばれたような気がして。 ずっと手元には数カ月前に二人で撮ったツーショット写真を待ち受けにした携帯を握り締めていた。 妙なプライドというべきか、こっちから連絡なんて取ってやるもんかという。 未練なんてない、と思いながら上条は御坂美琴に関する電話番号やメールアドレスから全て消し去り、着信拒否にしてそしてメールを全て削除した。 今日の夜に帰ってくる同居人の帰りを待ちながら料理に腕を振るって待っていた。 「ただいまなんだよ!」 「おじゃましまーす!」 「邪魔すンぞー」 インデックスは打ち止めの家に行ってきたらしいが連れてくるなんてな、と呟きながら主婦のように「ご飯出来てるぞ?」と笑顔で言う。 そんな上条を不審に思った一方通行は目を伏せてコタツに足を突っ込んだ。 それに続き打ち止めとインデックスも足を入れて「あったかーい!」とホカホカしながら言う。 「おし、打ち止めと一方通行の分は用意してないから今から作るけど、取り敢えずコレでも食っといてくれ」 と三人分の豚汁をコタツの上においた。 「美味しそうなんだよ!」とインデックスが叫んで冷ましながらゆっくりと飲んでいく。 一方通行は猫舌なのか、かなりの時間を要しながら息で豚汁を冷ましていく。 と、途端に一方通行が立ち上がり「トイレどこだァ?」と聞いて上条が指差すも無理矢理手を掴んでトイレではない個室に連れ込んだ。 「おい、三下。お前、オリジナルか銀髪シスターと何かあっただろォ?」 「……な、何の事か上条さんはわかりません!」 「……そォかい、テメェが何にもねェンならどォしようもねェわな」 一方通行はリビングへ戻りコタツに足を入れて、豚汁を啜った。 * 1人になると考えてしまうのが人間の癖だ。 インデックスは結局、黄泉川家に泊まるらしいし、取り敢えず注意事項等をきっちりを注意して送り出した。 先ほどまで騒がしかった部屋は一変して静かになり、時計の針の音が部屋に響きあっていた。 上条の消し忘れたモノがひとつあった。それは写真。 一枚目は一端覧祭で常盤台を訪れた時に白井黒子と戦った時の写真。ドロップキックを顔面に受けて情けない顔になっていた。 二枚目も一端覧祭で撮った写真で、たこ焼きを食べさせ合っていた時の写真。両方共熟成したリンゴの様に赤くなっていた。 三枚目は最近だ。ゲームセンターでレーシングゲームで必死に打ち込んでいる御坂の姿。凛々しいのが少し癪だが。 四枚目はその帰りに寄ったお洒落なカフェだった。テラスだったので肌寒かった記憶が新しい。 そんな写真を眺めている時点で上条には未練がましいという事が分かる。 それを理解した上条は無心の表情で写真フォルダを全て削除して、携帯電話をベッドに放り投げた。 「……はぁ」 初めて心から人を想えたのは間違い無く彼女だ。 記憶では会って二日程度で学園都市最強の第一位と戦った。 おもえば何故だろう?と疑問に思う。 あの頃は純粋な気持ちで動くことが出来た。戦う理由は『助けたいから』。 しかし、『グレムリン』や『レイヴィニア=バードウェイ』なんて化け物が表に出てきて上条は『使い勝手の良い脅威』となって 『バゲージシティ』や『ハワイ』でそれぞれの思惑通りに動いてしまっていた。 それからだ。人を素直に信じられなくなったのは。 唯一の光は御坂美琴だったような気がする。 告白された時は、嬉しかったし永遠にこの時が続くってことも信じてた。 きっと彼女を見れてなかった。『光』として、和らぎとして、そしてそれが当たり前のようになっていた。 「側に居れるだけで俺は満足だ」なんて思ったいたりなんてした。 今更理由なんて考えても仕方がないのは分かっているし、未だに彼女が何故居なくなったかを理解できない。 「俺は子供(ガキ)だ……、だからアイツの泣いてた意味がわからない」 ボソッと呟いた。 前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/秋終わり、恋は終わり始まる
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309 :名無しさんなんだじぇ:2011/01/31(月) 01 55 17 ID vDFtPobE ~~御坂美琴自室~~ 『その幻想をぶち殺す!!』 ビリビリ「っだーーー、また負けたーーーっ!!」 上条「なあ、もう止めにしないか?」 ビリビリ「ゲームと同じ台詞使ってんじゃないわよ!! 今日は私が勝つまで寝かさないからね!!」 上条「不幸だ……」 【どうやらPSP版禁書の対戦プレイで盛り上がっているようです】
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プレイヤー編 +... 上条当麻編 +... 一方通行編 +... 麦野沈利編 +... サ行 0次元の極点(ぜろじげんのきょくてん) 天草式十字凄教編 +... カ行 学園都市の貨幣 サーシャ=クロイツェフ編 +... タ行 天使の涙 御坂美琴編 +... タ行 どっきり!ゲコ太チョコレート 完結編 +... カ行 禁書世界の時間論 ハ行 ホワイトプレイヤー ラ行 レッドプレイヤー