約 1,885,895 件
https://w.atwiki.jp/yarupokeex/pages/113.html
__ _, '"´ `丶、 / \ / ,' / / / ヽ `ヽヽ l l j __ // ,イ 、ハヽ }! ハ l l 「 j_从7ヽハ !七大 ` } リ }/ | l Vf゙仡圷/ jl ノィアト、ヘ// / j l l V_ ソ ´ V リ /jイノ ,' ハ ヘ. ' ` ,' l ! / / l ヽ ー ‐ .厶 |ハ //' ∧ 弋ト 、 __ , r<7 l ヽ / / / ∧ Vー、 Kヽ{ ヽ ヽ / /./ /¨} ',__∧_j_l ハ \ }/ ,′ l { / / / ヾ ☆Y ハ X { V r' / / \__j 入xぅ/ \ ヽ l { / / V //∠ ', } ! j/ / ! ∧V _二} ヽ / / / { 〈 l / | j/ -ーソ ノ / / / |ヽ \ l /∠/j rテ' 〃 ( ヽ ,. / / 、__jノ ∧{ / ,/ { _/ ハ `ー彡 / 〃 、__ > / ;>'´ /! ∨ヘ ヾ \ < _ ヽ {{ =ァ 彡< / { く{ ヽ ヽ ユ=―'´ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━【ルイズ】 ━[データ] .━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<タイプ> エスパー <分類>?<特性>マルチスケイル(HPが満タンのとき相手の攻撃を半減する)(進化前の特性)━[種族値] . ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<HP> ? <こうげき> ? <ぼうぎょ> ?<とくこう> ? <とくぼう> ? <すばやさ> ? 【合計】 ?━[わざ] . ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━[[[ポケパワー]]] . ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━[解説] . ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━[[ルイズ・F・ヴァリエール]]の進化前図鑑未使用につき詳細不明。特殊攻撃が使えないらしい。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
https://w.atwiki.jp/pixivrotkappchen/pages/59.html
ルイズ・ローハン 種族 アカズキン 性別 ♀ 年齢 13歳 職業 果樹園手伝い 一人称 私 二人称 君、あなた ~さん(年上) ~ちゃん、君(同年代、年下) twitter - 町外れにある果樹園の娘。葡萄の世話の手伝いや葡萄酒と葡萄ジュースの販売がルイズの主な仕事。 昼ごろはいつも町に商品を売りに来ている。(果樹園の仕事が忙しい時は来ない事もある) もちろん果樹園でも商品の販売はしているが、町外れにあるので人はあまり来ない。 気はあまり強くないが好奇心旺盛。自分の中で決めた事に対しては頑固な一面もある。 大体いつもへらへら笑っている。 元々姉が一人いたが流行り病で死去。 姉は何でもできる子で、母からも可愛がられていた。そのため姉の死後もルイズの母はその死を受け入れられずにいる。 そんな母の姿を見てきたせいもあるがルイズも姉が大好きだったので、なぜ生きているのが自分なのかと考えるようになる。 自分の平凡さへのコンプレックスと自信の無さはそのせいかもしれない。
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/894.html
おとーさんがルイズに怒られながら机を拭いている時、外の方からおとーさんを呼ぶ声がしました。 「おまいさん、帰ってるんなら風呂用の薪でも作っといておくれよ」 明らかに女性の声でした。その声を聞いておとーさんは外に出ていきました。 ルイズは、おとーさんの家族について来る前に少し考えていました。 おとーさんから名前だけは聞いていたのですが、姿形はたぶん同じようなゴーレムだろうと考えて聞きませんでした。 色は白だろうか、黒だろうか、ひょっとしたらピンクかもしれない・・・・そんな事を考えていました。 「おや、いらっしゃい。たしか『ルイズ』さんだったかねぇ、うちの宿六から話は聞いているよ」 おとーさんの奥さん「おかーさん」が入ってきました。おかーさんを見たルイズは固まってしまいました。ルイズが考えていた斜め上を行っていたからです。 身体の色は紫で、形は丸くフワフワモコモコです。身体の大きさも座っているルイズ位です。ゴーレムと言うよりも生物、もっと言えばネズミの様な姿をしていました。 「ター坊やジョンの奴がなんか迷惑かけたみたいだけど、人んちを覗く方が悪いのさ。まぁ、御相子ってとこだろうね」 お茶を入れながらおかーさんはルイズに話しかけますがまだ理解できていないようで口をパクパクしています。 その様子を見てお茶をルイズに差し出しながらおかーさんはこういいました。 「まぁ、私たちの事は後でゆっくり話すとして。その前にルイズさん。うちの宿六と何があったのか・・・聞かせてもらおうかねぇ」 ルイズは戸惑っていましたが、あまりの出来事の連続に反発する事も忘れ素直に話始めました。 ハルケギニアやトリステイン魔法学院の事 自分がおとーさんを召喚した事 おとーさんと契約して使い魔にした事 使い魔とはどういうものなのか 召喚してから今までの出来事・・・ ルイズの話を聞き終わったおかーさんは、確認をする様に質問しました。 「そうだったのかい。使い魔の契約だっけ?それ自体も解消できないんだね?」 ルイズが頷くとため息をつき少しの間考えるように遠くを見ていました。 おかーさんはルイズに静かに話し始めました。 「仕方ないか・・・。あたし達にかかわっちまったし、こっちの事も話さないとねぇ・・」 宇宙船同士の接触事故 相手の宇宙船が惑星アニカへ墜落した事 そのなかで一人だけ生き残った赤ん坊の事 そして・・・ 「おかーさん、ただいま~~!!」 可愛い人間の女の子が元気よく帰ってきました。おかーさんが女の子の方へ行くとおとーさんとお風呂へ入るように言いました。 戻ってきたおかーさんはお茶を飲むとため息をつきまた話し始めました。 「帰るところがわからないあの子の為にニセの家族をでっちあげて暮らしてるんだよ。せめて迎えが来るまで育てることが死んだあの子の両親への罪滅ぼしだって思ってるのさ・・・」 おかーさんは思いつめたように話します。ルイズは一部わからない単語等ありましたが大まかにおかーさんの話を理解しました。 「ルイズさん、あんたの話もわかったし協力できる所は協力するよ。ただ、あの子の為にルイズさんにも協力してもらえないかねぇ」 ルイズは少し考えましたが、ウンと頷くと優しく微笑んで快諾するのでした。 安心したおかーさんでしたが、あることを思い出しルイズに尋ねてみるのでした。 「ところでルイズさん。うちの宿六なんだけども、あたしが考えるにたぶんあんたの事『娘』だと思ってるみたいだねぇ。心当たりとかないかい?」 おかーさんの言葉にキョトンとするルイズでしたが、色々思い出しているうちに顔が赤くなってきました。 「たたた、確かに。そそそんな気もするかも・・・」 おかーさんはルイズの様子を見ながらさらにこういいました。 「やっぱりそうかい。あの宿六が単なる契約ごときで仕えるとは思ってなかったからね」 お茶を飲みながらルイズに話終わったおかーさんから夕食でも一緒に食べないかと提案がありました。 最初、遠慮していたルイズでしたが材料も用意してあるからとおかーさんに押し切られる形で一緒に食べる事になりました。 本当は、話している最中にルイズのお腹が鳴ったのでおかーさんが気を使ってくれたのでしたが。 おかーさんが台所に行くとおとーさんと女の子がお風呂から上がってきました。 すでに着替えを済ませていておとーさんと話をしながらルイズが居る部屋まで来ました。女の子はルイズを見るとすぐに挨拶しました。 「あたしコロナ!おねぇちゃんはだ~れ?」 「私は、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。長いからルイズでいいわよ。ヨロシクね」 それからルイズは、コロナとたわいも無い話をしていました。 ヴァリエール家の三女だったルイズは妹が欲しいと思っていた事もあったのでコロナとの話は凄く楽しかったのでした。 その後の、四人での夕食もルイズにとっては決して豪華というわけではありませんでしたが温かいものでした。 コロナとまた遊びに来ることを約束してルイズは部屋に戻りました。おとーさんはそのまま扉を閉めようとしましたが、ルイズが話があるからと部屋に招き入れました。 「おとーさん、私の事・・・娘だと思ってるの?」 ルイズは意を決しておとーさんに尋ねました。ルイズの問いかけにおとーさんは頷くとこう言いました。 「・・・ルイズもコロナも娘」 ルイズはやっぱりと考えながらこう言いました。 「本当は、私はおとーさんの主人なの。おとーさんは私の使い魔なの」 ルイズの言葉にしょんぼりするおとーさんでした。そんなおとーさんにしゃがんで目線を合わせたルイズはこう続けました。 「でも、コロナちゃんの事もあるし特別に娘って事でいいわよ」 それを聞いたおとーさんはとても嬉しそうでした・・・・
https://w.atwiki.jp/th-gotouchi/pages/181.html
ルイズのページ(暫定) 二つ名 魔界人、Demon 出演作品 『怪綺談』2面ボス 使用スペルカード 元ネタっぽいエピソードとか セーラー服 旅行 魔界人 糸目 候補地 大阪府 (足の神様、服部天神宮から、観光の連想より) ご当地絵 ランダム画像表示テスト実施中 (ランダムにしつつ画像サイズ揃える方法募集中) random_imgエラー:存在する画像ファイルを指定してください。 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/6827.html
注)本SSは『HELLSINGのキャラがルイズに召喚されました』スレに掲載された作品です。 「HELLSING」のヤン・バレンタインを召喚 ルイズとヤンの人情紙吹雪-01 ルイズとヤンの人情紙吹雪-02 ルイズとヤンの人情紙吹雪-03 ルイズとヤンの人情紙吹雪-04 ルイズとヤンの人情紙吹雪-05 ルイズとヤンの人情紙吹雪-06 ルイズとヤンの人情紙吹雪-07 ルイズとヤンの人情紙吹雪-08 ルイズとヤンの人情紙吹雪-09 ルイズとヤンの人情紙吹雪-10
https://w.atwiki.jp/nenrei/pages/56.html
【作品名】ゼロの使い魔 【ジャンル】小説 【名前】ルイズ 【属性】魔法使い 【年齢】17歳と5ヶ月 【長所】虚無の魔法使い 【短所】色々と年齢相応とは見えない 【備考】平賀才人を召喚した直後の年齢が16歳で、それから20巻までで1年5ヶ月経過しているので17歳と5ヶ月 vol.1 修正 vol.3
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/2228.html
前ページ次ページルイズ・キングダム!! その日その時、彼女は初めて魔法を成功させた。 「ゼロのルイズが召喚を成功させたぞ!」 「こりゃあ、明日は嵐かもな」 まわりのクラスメイトからの野次も今は気にならない。気にする余裕も無かった。 「えっと……なにコレ? 亜人?」 今日はトリステイン魔法学院、春の使い魔召喚儀式。 ルイズ・ド・ラ・ヴァリエールは自分が召喚した相手を前に呆然としていた。 彼女が召喚し、目をグルグルさせて倒れているのは、女の子のような生き物。 女の子、と断言しないのは、その子の肌が子犬のような茶色い短毛で覆われているからだ。 耳も垂れた感じのイヌミミ。少しだけ覗いた口にも、犬のような鋭い牙が生えている。 じゃあどの辺りが女の子っぽいかと言うと、それ以外の全部。 小柄な身体は人間と同じような四肢が揃っているし、きちんと衣服を纏っている。 粗末な厚手の布のワンピース。丈夫そうな革のブーツと手袋。 身体に合わない大きなベルトに、こちらは身体に合わせたような小さな剣。 くすんだ赤のマントは口元を隠す襟巻きのように覆い、体毛とは色の違う真っ白な髪の毛が背中程に伸ばされている。 そして、トサカのような逆立った前髪の後ろに隠されるように、小さな王冠を被っていた。 可愛らしいと言っても良い顔立ちはトロール鬼やオーク鬼とはまるで違うけれど、全体的な雰囲気は亜人のそれに近い。 その上王冠とくれば、未知の亜人の王族でも召喚してしまったんだろうかと不安にもなる。 「なぁ、アレってまさかエルフなんじゃあ……」 「まさかぁ。ゼロのルイズがエルフなんて凄い使い魔を呼び出すはず無いって」 ヒソヒソと話し合うクラスメイト達。 タレミミが長いと言えば長い耳だから、確かにウワサに聞くエルフかもしれない。 でもエルフがこんな毛皮に覆われた生き物だなんてハナシは聞かないし…… でもまぁ、召喚成功は成功という事で、ルイズはあまり深く考えず契約の呪文を唱えてその子とキスをした。 豚のような顔のオーク鬼とかじゃなくて本当に良かったと思いながら。 <ルイズ・キングダム!!> キスをした途端、私の使い魔になったばかりの亜人っぽい女の子が跳ね起きる。 パッチリと開いた瞳はルビーのように綺麗な真紅。 おそらく普段なら凛々しいであろう太めの白い眉が、呆然と見開かれた目を縁取っている。 「な、なんだここは!? 天井が青いぞ! 壁が見えないぞ!」 「ちょ、ちょっとアンタ落ち着きなさいよ!」 「星も無いのに明るいのはなんでだ!? ってゆーかここはドコだ!?」 周囲を見回して、突然騒ぎ出す女の子。 コンストラクト・サーヴァントの効果か言葉はルイズ達と同じ言語だが、 周囲の人間の姿なんか目に入ってないようで、ルイズの言葉なんかまるで聞いていない。 「ダッパー! ダッパは居ないのー!?」 心細そうな、切ない声で誰かを呼ぶのを聞いて、ふと罪悪感がこみ上げてきた。 柔らかそうなニコ毛を生やした見た感じはまだ子供っぽいし、自分にとってサモン・サーヴァントを行うのが必要だったとは言え、 亜人少女の家族や友達から引き離してしまったと思うと、ルイズもなんだか可哀そうな気がしたのだ。 「あの、ゴメンね……貴女のダッパって人は、ここには……」 ――よびました?―― 驚きで一瞬ビクッと硬直してしまうルイズ。 いつの間にそこに居たのか、彼女の背後から変な生き物が声をかけてきたからだ。 小柄なルイズの腰ほどの身長しかない、茶色の動物。 生意気にも二足歩行をしていて、服は着ていないのにベルトと口元を隠す赤い襟巻きだけを身につけている。 その手にはけっこう立派な槍をぶら下げ、アタマにはバッテン印の巨大バンソーコー。 「なななな、なによアンタ」 ――あ、はじめまして。『忠実な僕』ダッパといいます―― 「ちちち忠実な僕?」 ――はい。『小鬼小王』クロビスさまの従者です―― 「クロビス様って誰よ……って、あの子の事ね?」 ――そですね―― 「ダッパぁ! 居たんだダッパー! よかったよー」 ガシッと変な生き物ことダッパに抱きつく亜人の子・クロビス。 良く見ると二匹は似ていない事も無いと思える外見だ。 犬っぽいタレミミとか茶色い短毛とか赤い襟巻きとか。 大きさは倍半ぐらい違ってて、クロビスが上級機でダッパが量産型って感じだけど。 まぁ、なんだか判らないけど大事な人と離れ離れにならなくて良かった、とかルイズが思っていると。 「馴れ馴れしいー!!」 ――むぎゅ―― 自分から抱きついたはずのクロビスが、いきなり怒鳴ってズビシとダッパを突き飛ばしていた。 コロリンと転がりながら受身を取るダッパ君。妙に慣れた様子だった。 「ミス・ヴァリエール? これはいったい何の騒ぎなのかね?」 「私の方が聞きたいです、ミスタ・コルベール。 だいたい一体の動物しか召喚されないはずのサモン・サーヴァントを唱えて、 なんで亜人が二匹も現われるんでしょうか?」 ――まぁ、なんとなくそこにいるのが小鬼なんで―― 「小鬼?」 ――くわしくはこちらのヒトにきいてください―― 「こちらって……うわっ!?」 これまたいつの間にか居たのはえっと、小鬼のお婆さん? やけにヨボヨボしてて背中の曲ったローブ姿の小鬼が、4匹の小鬼が支える輿ってゆーか板にゴザをひいたようなモノに乗っていた。 「いや、だからアンタ達ホント何処から現れてるのよ」 「ワシは『話の長い』バゼバゼじゃ。おじょうちゃんに、ちぃ~と小鬼に関して解説してやろうかのぉ」 「なんだか不吉な予感がする二つ名なんだけど……」 ルイズの予感は当たりだった。本当にトコトン話が長い。 そりゃもう、コルベール先生を残してクラスメイトは学院に帰ってしまうし、終わる頃にはとっぷり日も暮れるぐらいに。 その世界は住人達からは百万迷宮と呼ばれている。 空も大地もなく、あるのは床と壁と天井のみという迷宮世界。 上に登れば「天使」という超越種族が住む「天階」に、 下に降れば「深人」という超越種族が住む「深階」にたどり着くと言うが、 そこに行って戻ってきた者などお伽噺でしか知られない、 東西南北上下のどちらに行ってもひたすら迷宮が広がっているヘンテコな世界なのだと言う。 小鬼達は迷宮の中では最もありふれた種なのだという。 それこそ人間とタメを張るぐらいに何処にでも住んでいる。 迷宮世界での食物連鎖ヒエラルキーで最下位を競う両種族はしかし、高い繁殖力と適応性でもって生き延びる事を選んだ。 特に小鬼は、普通に子供をつくるだけでなく、なんとなく生えてきたり、なんとなく増えたりすると言うのだ。 かなりムチャクチャな種族と言えるだろう。 ともかく、そんな小鬼や人間は、弱いからこそ徒党を組む。 徒党を組めば中から少し力の強かったり頭が良かったりする者が現れるのは必然と言えよう。 そう言った者達は国土開拓者「ランドメーカー」と呼ばれて「国王」や「大臣」を名乗り、「宮廷」を形成。 「宮廷」に率いられた人々が小は数十人から大は数万人の「王国」がひしめいて群雄割拠の様相を呈する。 それが百万迷宮という世界なのだと言う。 そしてルイズが召喚した「小鬼小王」クロビスこそ、「神官」のバゼバゼや「従者」のダッパを率いる「小鬼王国」に君臨する国王なのである。 ちなみに国民は小鬼46匹 「いやまぁ良いけど。ウチの学校の学年一つ分より少ない国民で国家を名乗るってどうなのよ?」 「国民100人以下の小国は、卓上に納まるような王国、テーブルランドなどと呼ばれるのじゃ。 そして迷宮国家全体の約八割はテーブルランドであるとも言われておるじゃ」 「ショボっ」 ――あと「学園」をなのるこっかもあるそうですよ、いくつも―― 規模としてはそっちが正しそうな気がするルイズだったが、迷宮の中の学校と言うのも想像し難かった。 正直異世界とか迷宮だらけの世界など荒唐無稽で信じ難いけれど、話のディテールがしっかりとし過ぎているし、 こんな生き物についての知識はルイズやコルベールにも無い。 ハルケギニアの既知生物では無い事は確かだろう。 クロビス達が月を見上げて「なんか丸いのが二つ浮いてるぞー」とか言ってガビーンとなってるのも演技には見えなかったし。 ――きいたことありますよ。よるにひかるまるい星は『月』っていうんです―― 「ああ、その伝説なら知ってるぞ。アレってチーズで出来てるんだよな?」 ――おなかいっぱいたべられますね―― 「なんでチーズなのよ。 まぁ百歩譲って彼等がその百万迷宮から来た異世界の亜人だとしても良いわ。 私の呪文が妙な世界とこの世界を繋いでしまったとしても、特別に許すわよ。 で、何でサモン・サーヴァントでその小鬼が三匹も呼び寄せられてるのよ?」 ――たぶん迷宮嵐のせいですね―― 「迷宮嵐?」 迷宮嵐と言うのは、空間構造の不安定な百万迷宮では時折起こる自然現象だ。 部屋の配置やその中身の位置、果ては住人までもをランダムに飛ばしてしまう迷惑な迷宮災害。 たまに異世界からの稀人が現われたり、その逆に他所の世界に飛ばされる者も居る。 近年では大規模な迷宮嵐で異世界との大きな通路が繋がったようで「チキュウ」とかいう世界と頻繁に行き来している小鬼も多いという。 ――ちょうどソレに遭ってたトコロだったんです―― 「大変だったんだぞー」 「いやまぁ、トンデモない世界だって事だけはよーっく判ったわ……」 「大変過ぎて王国が滅んだぐらいだからな」 「はい?」 ――あ、ほろんじゃいましたか―― 「え? 良いのアンタ達、そんな軽く言ってて?」 ――毎度のことですから―― 「うん。クヨクヨしてても始まらない。ほろんでも再建すればいいんだからな!」 まるでメゲたところも見せず、クロビスが元気一杯でそう言った。 「いや、再建とかじゃなくて、アンタは私の使い魔なんだけど……」 「オババ、ここに宮廷を呼んでちょうだい!」 「やれやれ、めんどうだねぇ。アンタ替わりに頼むよ」 口を挟む間もなく、勝手に話を進めるクロビスとバゼバゼ。 「ねえ……ひょっとして、ダッパ君が一番人の話聞いてくれる人なのかしら?」 ――まわりをみないタイプのヒトがおおいですからねぇ―― 「人じゃなくて小鬼でしょうアンタ達……なんか早くもメゲそうよ私」 言ってる間にもオババことバゼバゼに命令されて、小さな鍵のような杖を持った小鬼が、なにか呪文を唱え出した。 まさかメイジでも無いのに魔法が使えるんだろうか? いやでもオババは神官とか言ってたし。でも亜人なのに先住魔法じゃ無くて呪文を唱えて? ルイズがそう思って見ていると、小鬼は何も無い空間にその鍵を突き刺し、思いっきり捻った。 空間が開く。 そうとしか表現のしようが無い現象がおこって、次の瞬間原っぱに粗末な小屋が現われていた。 「ショボっ! 魔法自体は凄いけど『宮廷』ショボいわよ!」 どれぐらいショボいかと言うと、学院の馬小屋の方がまだマシじゃないかというぐらい。 テキトーに石材とゆーか石ころを積んで、テキトーに動物の骨や牙で骨組みを作って、 テキトーに布で囲った大き目の簡易テントのような「宮廷」である。 なんだかゲンナリするルイズ。 「おおっ、コレは凄い。こんな骨は見たことがありませんぞ!」 対照的にコルベール先生は凄く嬉しそうだった。 どうやら学術的好奇心が刺激されたらしい。 「おお、これは何かの道具ですかな? むむむ、こっちもなにやら不思議な物が……」 「それより今の魔法ってなんなのよ? アンタ達メイジなの?」 ――それはまた、ふるくさいよびなですね―― 「ずーっとずーっと昔には、魔法を使うのはみんなメイジって呼んでた時代もあったものさ。 今は三大魔道って言われる主要な三つに分けられててねぇ。 つまり星術、召喚術、科学の三部門があって、その全部を操るのが魔導師ウォーロック、 星術を扱うのは星術師、召喚術は召喚師、科学を使うのは博士って呼ばれるのさ。 いましがた使って見せたのは召喚術の一種じゃね。 国の施設を一個移動させられる『お引越し』って術なんじゃよ、お嬢ちゃん」 「国に温泉があれば迷宮探索の途中でも温泉に入れるし、 国に転職所があれば探索中でも転職できるんだぞ! って言っても、まぁウチの国にそんな『施設』は無いけどな」 「魔法が使える使い魔……って、ワタシの使い魔はクロビスだけど、 国王の部下の部下なら私の使い魔も同然よね?」 これはダンゼン当たりを引いたかと喜ぶルイズ。 そんなルイズをまるっきり無視した様子でクロビスは元気一杯に気勢を上げる。 「よーし、ここに新小鬼王国の建国を宣言するぞ! 景気付けに王国の名前を一新するので、宮廷は各自ダイスを持て!」 「え、私も?」 なにがなんだか分からない内にサイコロを持たされて振る事になるルイズ。 「ええっと、出目は3と4ね」 クロビスとダッパもサイコロを振っている。 これで何が決まるのかとルイズとコルベール先生が思っていたら…… 「新王国の国名は「帝政連合帝国」に決定だぞ!」 「いやいやいやいやいやいや、待ちなさいよ! 帝政と帝国が被ってるって言うか、連合で帝国ってどうなのよって言うか、サイコロ振って決めるのかよとか、ツッコミ所が多すぎ! むしろツッコミ所しか無いじゃないのこの国名!」 「気に入らないのか? じゃあオババとモークで振りなおして」 「うわっ!? いつのまにかもう一匹小鬼が増えてる!?」 そこにはいつの間にか黒装束に身を包んで生気の無い目をした、なんだか存在感が薄い小鬼が座ってた。 どうやらモークと言うらしい小鬼とオババが、先程のルイズと同じようにサイコロを振る。 「新王国の国名は「古代連合同盟」に決定したぞー!!」 「いやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいや! 連合で同盟ってまた被ってるわよって言うか、今出来たばっかりなのに古代ってナニよって言うか、 そもそもサイコロ振って決めんなとか、ツッコミ所が全然減ってないってば!」 「しかしこの国名決定は『世界の法(ルールブック)』に則ったもの。 これ以上の変更は出来んのだ。あきらめろ神官」 「そんな、あきらめろって言われても。 そもそもルールブックって何よ、そんなワケ判らない物なんかに……って、神官?」 「そなたの事だぞ『ゼロの』ルイズ。 これより我々の宮廷(コート)は一心同体の運命共同体となった! 『古代連合同盟』をいずれこの『外』世界に覇を唱える大国にするため、 国民共々精進努力を重ねてゆくのだ!」 「「「「「「「「「「「「「「「「おーっ!」」」」」」」」」」」」」」」」 「え? 私いつの間に運命共同体? いや、確かに使い魔とメイジは一心同体の運命共同体なんだけど。 っていうか、またいつの間にか小鬼が増えてるうぅぅぅぅ!?」 その数およそ50匹。 小鬼。 百万迷宮で最も数が多く種類も豊富ながら、その生態は詳細不明。 繁殖方法などにも謎が多く、たまに土の中から生まれてきたり、 モンスターの死体やキノコ畑などから生えてきたりもする。 普通に子作りや子育てをしている場合もあるらしいが、 百万迷宮に住む多くの住民にとっての認識は「気が付いたら増えている」である。 百万迷宮のコトワザにいわく「小鬼は一匹見かけたら三十匹は居ると思え」 階段で転んだだけで死ぬかわりに、どんなに食べられても殺されても絶滅しない種族なのだ。 「……うん、もういい。もう考えるのめんどい」 大喜びで小鬼から話を聞いているコルベール先生は放置して、ルイズは歩いて自室に帰る事にした。 ねがわくば、コレが夢でありますように。 そして目が覚めたら異世界の男の子とか召喚してて、1St Kissから始まる二人のヒストリーとかが開始していますように…… と、願って眠りについた翌朝。 「うわーん!「古代連合同盟」が野犬の群れに襲われて滅亡したーっ!」 「……夢じゃなかった」 しかも小鬼国家は野犬より弱いらしかった。50匹も揃ってて。 おまけの用語説明コーナー『百万迷宮の歩き方』 【迷宮キングダム(MakeYouKingdom!!)】 発売元・ホビーベースのシニカルポップダンジョンシアターRPG。 いわゆる卓ゲ。テーブルトークロールプレイングゲーム。無電源系。 「迷宮災厄」によって世界の全てが迷宮となった「百万世界」を舞台に、 プレイヤーは王国を運営する宮廷の一員となって、ワリと貧乏臭く冒険する。 最近のTRPGとしては珍しく、自キャラが死にやすいあたりがシニカルかつ命の重さが超ポップ。 富士見ドラゴンブックからリプレイも発売されている。 【小鬼(Ogrekin)】 迷宮キングダム最弱モンスターにしてマスコットモンスター。 敵がファンブル(絶対失敗。1のゾロ目)すると1匹増える。 特殊ルールを使用していると、自分がファンブルしても2匹増える。 【『小鬼小王』クロビスと従者のダッパ】 サプリメント掲載の四コマ「小鬼キングダム」シリーズの主役主従。 クロビス様はツンデレで強気ヘタレ。ダッパ君は素直クール。双方萌えキャラ。 【国名】 ホントにサイコロ振って決定。 【野犬の群れに襲われて全滅】 『群狼』相当のモンスター。 群狼のレベルは5なので、そりゃー1レベルの小鬼じゃ勝てっこ無い。 なお、このモンスターは絶対成功すると相手のHPを1D6にしてしまうと言うスキルを持っている。 たとえHPが300あっても、発動すれば一撃で一桁にされるという恐るべき能力だが、 小鬼がこれを食らうと逆にHPが増えたりする。元が1だけに。 前ページ次ページルイズ・キングダム!!
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/4674.html
前ページ次ページルイズの魔龍伝 3.使い魔ゼロの学園生活 目を覚ましたゼロが目にしたのは朝焼けが窓に差し込んでいる見知らぬ部屋だった。 ベッドで静かに寝息を立てている少女を目にし自分の今の状況を改めて認識する。 「(そうだったな、俺はこの娘に召喚されてここへ…)」 「んにゅ…クック…ベリーパイ…おいしいわぁ…もっと持ってきなさいよ…ガンダム…」 「…全く良い気なもんだな、このお嬢様は」 それに合わせるかのように寝る前に交わした会話が蘇って来た。 “下着の洗濯”、あまり乗り気しない頼みではあったがやらなかったらそれはそれで騒がれるに違いない。 どうせ子供の着るものだし早い内に済ませて朝の鍛錬でもしようと思い立ったゼロは 剣を片手に、もう片手に下着を掴んでルイズの部屋をそっと後にした。 「…洗濯する場所なんて聞いてないぞ」 が、学園内でルイズに教えてもらった場所を転々としながらゼロは早々に迷っていた。 トリスティン魔法学院で働くメイドの朝は早い。 日も昇らぬ内に起床し、掃除洗濯から貴族達の朝食の準備の支度までまるで戦争のように 総勢でバタバタとこなす。そんな朝の争いの少し前、水を汲みに空の桶を持って走る少女が一人。 ここに仕えるメイドの一人、シエスタである。 「お水を汲んで…洗い物をまとめて…」 「すまないがちょっといいか?」 「あ、はい…ぃいっ!?」 今日の仕事の口にしながら水汲み場まで駆けていたシエスタが振り向くと 標準サイズに比べてはやけに小さいゴーレム(の、ような何か)が立っていた。 人の形を模しているのは何となく分かるが2~2.5頭身と相当に縮められていて まるで子供が遊ぶ組み立て式の人形のような、そんなイメージがした。 「衣服の洗い場を探しているのだが……」 「洗い物ですね、もしよければ私にお任せくださいませんか? この後洗濯物をまとめて洗うので、使い魔さんのご主人のお名前さえ言ってくだされば後で 私がお部屋までお届けしますわ。」 知らない洗い場まで行って女性の下着を洗うという未知の領域の仕事を任されたゼロにとって これは渡りに船であった。 「すまないが…その…これを」 「はい!承りましたわ!」 ゼロが恥ずかしそうにしながらシエスタへ手にした下着を渡し、笑顔で受け取るシエスタ。 が、このメイドの話し振りから一つの疑問が浮き上がる。 「(洗濯・掃除・その他雑用というのは普通使い魔が行うものでは…ないよな、うん)」 昨晩一緒に食事をした使い魔達が思い出されるが、どう考えても火を吹くドラゴンだの 浮いてる目玉だの一般庶務に使うには手に余るどころか部屋が壊れそうな面子ばかりだ。 「ルイズ…俺は召使いか何かなのか…」 「あの…ひょっとしてミス・ヴァリエールの使い魔さんですか?」 「あぁ、そうだが?」 「昨日の事なのに“ヴァリエールの小さなゴーレム”ともう噂になって私達も聞き及んでますわ」 「…へ?」 「皆は笑ってますけど、とても奥ゆかしいのですね。私ちょっと驚きました」 「え、ちょっ」 「それでは私は仕事に戻りますので失礼しますねゴーレムさん」 笑顔のシエスタはそう言うと足早にまた走り去っていった。 「俺…ゴーレムじゃないのに…トホホ…」 朝から何かに負けたような気分に打ちひしがれたゼロであった。 「…フゥッ、ハッ!」 噴水の近くで黙々と剣を振るい朝の鍛錬に打ち込むゼロ。 手にしている剣はかつて彼が手にしていた剣ではない、旅の途中で手に入れた普通の剣である。 彼の相棒は全てを終わらせた後戦友に預けた。 傷つき、全ての力を失った相棒をこれ以上手にする事も、使う事もない。 何より亡き父が残した唯一の形見であったからだ。 ゼロがルイズの部屋に戻るとルイズがふくれっ面でベッドに腰掛けていた。 「あぁ、おはようルイズ。ちょっと剣の鍛錬に」 「使い魔なら起こしなさいよぶぁかーーーーーーーーーー!!」 朝の挨拶は怒号から始まった。 「まったくいつもの調子で起きちゃったじゃないのよ!そこのクローゼットの一番下から下着!」 「え?」 「私に一式着せるのも使い魔の仕事!早くしなさいよ!」 とりあえず下着を出してルイズに渡し、ネグリジェを脱ごうとしているルイズに気づいて 慌て後ろを向きつつ制服を取る。 「服!」 そのままルイズの方へ腕だけ伸ばし制服を渡そうとするが 「着せて」 の一言で遮られた。 朝起こさなかった事とルイズの機嫌の悪さがあり仕方なくルイズに制服を着せてゆくゼロ。 「普通、使い魔に服を着させるもんじゃないんじゃないのか?」 「いいもんアンタ喋れて手足が使える使い魔だし」 「……次からは自分でやれ」 着替えが終わった後は手早く自分の鎧を着けて、共に部屋を後にした。 「あらぁ~、おはようゼロのル・イ・ズ」 「…おはようキュルケ」 部屋を出た二人の目の前に一人の女性が立っていた、長身に燃えるような赤い色の長髪、褐色の肌。 ルイズと同じ制服を着ているが上のボタンはしめられずそこから豊満な胸の谷間が見える。 「で、それが話題の“ヴァリエールの小さなゴーレム”ってわけね~ふぅ~ん」 キュルケがゼロをじろじろと見る。 「何ていう名前なの?」 「俺はゼr」 「こいつはガンダムっていうのよ!うん!ガンダム!」 ぜロが名前を言いかけた所でルイズが割り込んで名前をガンダムだという事にしてくる。 異様なまでに「ゼロ」と呼ばれたくないその態度がゼロとしては少々気にかかっていた。 「ガンダムねぇ…変わった名前だしおもちゃみたい」 「なっ!」 「なんですってぇこのおっぱいオバケ!」 驚くゼロと憤慨するルイズをよそに自信満々な態度で 「私の使い魔見てみるぅ?フレイム~」 と呼ぶとのそっ、とキュルケの後ろから赤い大トカゲが出てきた。 それは昨夜ゼロに肉をあげようとしたあのトカゲ。 きゅるきゅると鳴きながら近寄ってきたフレイムの頭をゼロが撫でる。 「お前か、よしよし」 「…何でガンダムがキュルケの使い魔の事を知ってんのよ」 「昨日飯を食べていたらこいつが肉をくれようとした」 「あらぁ~ご主人様と違って使い魔同士仲良くやってるようじゃな~い?」 キュルケがさも勝ち誇ったような顔でルイズに満面の笑みを見せる。 「…食堂に行くわよ!」 「あ、あぁ」 声を荒げながら足早に去るルイズを追ってゼロも後を追いかけて行った。 「うちのフレイムがそこまで懐くなんてあのゴーレム、何なのかしら…」 しかも今飯って…ゴーレムってご飯食べないわよね?」 「きゅる…きゅるきゅる」 「全くヴァリエール家の使い魔がツェルプストー家の使い魔から 情けをかけられるなんて恥よ!罰として朝食は抜き!」 「理不尽すぎるぞ!」 「いい事?我がヴァリエール家と憎きツェルプストー家の因縁はそれは長きに渡るものよ!」 と、食堂まで歩きながらその因縁とやらを話すルイズ。 耳が痛くなる思いをしながら食堂まで歩いたが、入り口前でルイズがご機嫌斜めに 「さっきも言ったけど朝食抜きだからアンタはここまで」 と言い放った。 「…やはり召喚された時に学院から出た方が良かったな」 空腹が身に染みるのを我慢しつつ、食堂入り口に突っ立っているゼロであった。 授業の時間になり、ゼロは教室の後ろの壁にもたれかかって様子を見ていた。 何人かの生徒がこちらを見ているのが少しうっとおしかったが生徒の方を一睨みすると そそくさと席に向き直る。 「(…俺を何だと思ってるんだ)」 ゼロの横にはフレイムが寝ていた他に、教室に入れるぐらいの中型の使い魔が暇そうにしていた。 窓の外を見ると教室に入りきらない大きな竜(ルイズに聞く所によると風竜というらしい)が 佇んでおり、教室の様子を横目で伺っている。 「…確かにこの使い魔の中では俺は目立つ、か」 生徒がこちらを伺うのは“ゼロのルイズが召喚した変な使い魔”というのが もっぱらの理由であったのにはゼロは気づいていなかった。 「皆さん、おはようございます」 教室に入ってきた中年のふくよかな女性、シュヴルーズの声が響く。 「春の使い魔召喚は大成功のようですわね。このシュヴルーズ、こうやって春の新学期に 様々な使い魔たちを見るのがとても楽しみなのですよ」 後ろに陣取った使い魔を次々と眺めるシュヴルーズの目がゼロに留まった。 「おや、珍しい使い魔ですねミス・ヴァリエール」 ルイズ以外の生徒から一斉に笑い声が上がる。 「出来損ないのゴーレムじゃ仕方がねーよなー!」 「うるさいわね風邪っぴき!」 「俺は風邪っぴきじゃなくて“風上”だ!ろくに召喚できないゼロの癖に!」 「ミス・シュヴルーズ!このうるさい風邪っぴきに注意して下さい!」 「喧嘩両成敗です」 シュヴルーズが杖を振るうと、ルイズ、そしてルイズと口論していた微笑みデブな男の子、マリコルヌの 口に赤土が一瞬でふさがった。 「罰としてこの状態で授業を受けてもらいます」 赤土を剥がす二人をよそにシュヴルーズの授業が始まった。 授業内容は年度最初の授業、という事でごく初歩的なこの世界における 属性の概要から始まっていた。 「『土』系統の魔法は……この魔法がなければ重要な金属も……皆さんの生活に密接に関係……」 「(生産・加工・建設・農業…魔法が産業の根幹まで関わってるとはな… なるほど、魔法が使える貴族がここまで権力を持つのも無理は無い)」 「(そういえばルイズが魔法を使っているのを見た事が無いな…)」 シュヴルーズの講義を聴きながらゼロはルイズの事を思い返していた。 魔法が使えるのが貴族、あのプライドの高い性格からして誇示の為に多少は使ってもよさそうなのだが 彼女は最初の召喚以外魔法を使っていないのだ。 「(…ま、これぐらいなら聞いても怒られないかな)」 ゼロは近くにいたルイズにこっそりと近寄って疑問をぶつけてみる事にした。 「ルイズ」 「何よ授業中に」 「俺を召喚してから魔法を使ってないよな、何か魔法を使わない理由でもあるのか?」 「アンタには関係ないわよ!」 「ミス・ヴァリエール!使い魔との交流は結構ですがそういった事は後でお願いします」 「すっ、すみませんミス・シュヴルーズ!」 ゼロの質問に思わず語気を荒げたルイズにシュヴルーズの注意が入った。 「では、次に土系統の基礎的な魔法、“錬金”に話を移しましょう」 授業の内容が“錬金”に移る。石を金属に変えるといった魔法でシュヴルーズが実演として 石を真鍮に変えてみせた。 「では…さっきおしゃべりをしていたミス・ヴァリエール、貴女に実際に錬金をしてもらいます」 その言葉を発した途端、教室の空気が一瞬止まった。 「ミス・シュヴルーズ!ルイズに錬金を行わせるのは止めておいた方が良いかと思われます!」 一番最初に口を開いたのはキュルケだった。いつもの軽口ではない、真剣味を帯びた一言。 「そうですミス・シュヴルーズ!ルイズに魔法を扱わせてはなりません!」 「彼女では荷が重過ぎます!」 「ルイズが錬金だなんて絶対無理ですムリムリムリムリかたつむりです!」 等と、次から次へとルイズの錬金に対する警告が周りの生徒から飛び出す。 「ミス・ヴァリエールは大変努力をなされてると聞きました、誰にだって得手不得手がありますから 多少の不出来など気にしなくて結構です。さぁ、やってごらんなさい」 席を立ったルイズが教壇の前に立ち、目の前に置かれた石ころに対して杖を構える。 ここは見守っておきたいゼロだったがその過程までに全ての生徒が椅子の下に隠れたり 席を立って後ろの方の机に退避している様子がかなり気になっていた。 「(…何でここまで大げさな反応なんだ?)」 先ほどの生徒の反応ぶりから今までの馬鹿にしたそぶりは感じられない、確実に“何か”あると 読んだゼロは教室の一番後ろ、入り口近くまで移動してルイズを見据える。 「(杞憂であれば…)」 「ではミス・ヴァリエール、この石を錬金で金属に変えてごらんなさい」 ルイズが呪文を唱えて構えた杖を振り下ろしたその瞬間、まばゆい閃光と轟音と共に石が爆ぜた。 爆発は教室全体に及び入り口からは黒煙がもうもうと立ち上がっていた。 「敵か!?」 ゼロは咄嗟にその場に屈んだのと、ルイズから離れていたためさほど被害は無かった。 爆発の衝撃で暴れる他の使い魔達をよそに、ゼロが立ち上がりながら背中の剣に手をかける。 が、目の前の光景は爆発によって所々崩れた教室と、隠れてジッと動かない生徒達 そして黒板の前に倒れて伸びているシュヴルーズと 教壇の前で傲岸不遜といった感じで腕を組むルイズの姿だけだけであった。 「ちょ~っと、失敗したみたいね」 いつもの調子で言い放つルイズ。 「ふざけるな!どこがちょっとだゼロのルイズ!」 「貴女が魔法を使うといつもこうではありませんの!?」 「今まで成功した試しが無いじゃないか確率ゼロのルイズ!」 「俺の使い魔がアッー!」 隠れていた他の生徒達が猛然とルイズに抗議していた。 「(…“ゼロ”、か)」 ゼロはルイズがゼロと呼ばれている理由と、自分をゼロと呼ばない理由をようやっと理解していた。 「…」 「…」 ボロボロになった教室でゼロとルイズが黙々と片づけをしていた。 シュヴルーズが再起不能になったため授業は中止、魔法を使ったルイズがその責を負い 罰として魔法を使わないでゼロと片づけをしていたのである。もっとも、魔法を使えばこうなので 必然的に自力でどうにかするしかないのは自明の理なのだが。 ゼロは破片や使い物にならない椅子や机を外へ運び出しては新品のものと取替え ルイズは無事だった道具を雑巾で拭いていた。 「主人の問題は使い魔の問題」とゼロも巻き込まれた訳ではあるが ゼロはあまり抗議する気にはなれなかった。無言ではあるが彼女の顔からは悔しさが見て取れたからである。 「ルイズ、この机は何処に置けば…」 「なんで…」 「え?」 「なんで何も言わないのよ…」 ルイズが机を拭きながら唐突に聞いてきた。今まで無言だっただけに少しドキリとするゼロ。 「その…だな…」 「分かったでしょ?私がゼロって呼ぶのも呼ばれるのも嫌な理由」 ボロボロの衣服も相まってかルイズの放つ言葉が痛々しく聞こえる。 「…俺は気にしてはいない、俺をガンダムと呼びたいならそう呼べばいい」 「嘘よ…どうせ心の中では見下してるんでしょ?魔法も使えない、貴族の出来損ないだって」 「ならもっと研鑽を重ねればいい、笑う奴は放っておけ」 「そうやって来たけど…でも…魔法だけは駄目だった…一杯勉強しても、知識を目一杯覚えても… 魔法は応えてくれなかったわ!いつも爆発して、失敗して、ゼロって…」 机を拭く手は止まっておりルイズは体を震わせていた。話している内につい感情的になり 胸の内を、今までの自分を目の前の使い魔に吐露していた。 「ルイズ」 「放っておいてよ!使い魔をやめたいならさっさとここから出てけばいいじゃない! どうせゼロよ!私には何もないのよ!」 こういった癇癪には慣れておらず、どうにもルイズを扱い損ねているゼロであった。 「俺の剣の流派は雷龍剣(サンダーソード)っていう流派なんだ」 「いきなり何よ」 「雷龍剣ってのは一子相伝、つまり継承する人が一人だけだ。」 「…効率悪いのね」 「まぁ、な。そして継承者には技と共に専用の剣も受け継がれる。 それでその継承者を決める戦いってのがあって俺はもう一人の継承者候補と戦ったんだ。 だが俺はそいつに負けてた。なのに最終的に継承者になったのは負けてた俺だったんだよ」 「何でよ」 「相手が言うには“あの剣がお前を選んだ”からなんだそうな、それで相手が辞退した。」 「剣が人を選ぶって…インテリジェンスソードじゃあるまいし」 「さてね」 「で、今の話が何なのよ」 「えーっとだな、うん、今は魔法が使えないからといって決して劣っている訳じゃあない。 実は凄い力秘めているのかもしれないからな、うん」 「で?」 「でだな…その…剣が人を選ぶように使い魔だって人を選ぶと思うんだ。 別に嫌味じゃない、俺がお前に呼ばれたのも何か因果があっての事だろうと俺は考える。 だからだな…あー…せっかく召喚したんだ、俺を信じろ。話ぐらいなら聞いてやるから…」 「もしかして私の事を…慰めるつもりで?」 「あ、あぁ…」 「…ったく、全然慰めになってないじゃないのよ」 たどたどしく話すゼロの姿を見て完全に飽きれきったルイズ。 その姿を見てゼロはとりあえず一安心していた。 「今のはちょっとからかっただけよ、アンタの姿が馬鹿らしくてもう演技する気にもなれないわ」 「ま、そのくらい元気なら涙ぐらいは拭いておくんだな」 「おっ、女はねぇ!嘘泣きが得意なの!だからこれも嘘泣き!」 そう言ってブラウスの袖で顔をぐしぐしと拭いた後、ルイズはいつもの調子に戻っていた。 「あとはやっておくから、ルイズは部屋に戻って着替えたらどうだ? 流石にその格好は俺の目から見てもよろしくない」 「言われなくても着替えるわよ!もう!」 色んなところがボロボロになった服に気づいたルイズは机を拭いた後さっさと教室を出て行った。 「ただのじゃじゃ馬娘かと思えば……やれやれ、複雑だな」 そう呟きながら一人机を運ぶゼロ。とても似つかないものではあったが かつて雷龍剣と共にがむしゃらに父の仇を追っていた自分の姿をルイズに重ねていた。 前ページ次ページルイズの魔龍伝
https://w.atwiki.jp/kopikopipe/pages/108.html
ルイズ!ルイズ!ルイズ!ルイズぅぅうううわぁああああああああああああああああああああああん!!! あぁああああ…ああ…あっあっー!あぁああああああ!!!ルイズルイズルイズぅううぁわぁああああ!!! あぁクンカクンカ!クンカクンカ!スーハースーハー!スーハースーハー!いい匂いだなぁ…くんくん んはぁっ!ルイズ・フランソワーズたんの桃色ブロンドの髪をクンカクンカしたいお!クンカクンカ!あぁあ!! 間違えた!モフモフしたいお!モフモフ!モフモフ!髪髪モフモフ!カリカリモフモフ…きゅんきゅんきゅい!! 小説12巻のルイズたんかわいかったよぅ!!あぁぁああ…あああ…あっあぁああああ!!ふぁぁあああんんっ!! アニメ2期放送されて良かったねルイズたん!あぁあああああ!かわいい!ルイズたん!かわいい!あっああぁああ! コミック2巻も発売されて嬉し…いやぁああああああ!!!にゃああああああああん!!ぎゃああああああああ!! ぐあああああああああああ!!!コミックなんて現実じゃない!!!!あ…小説もアニメもよく考えたら… ル イ ズ ち ゃ ん は 現実 じ ゃ な い?にゃあああああああああああああん!!うぁああああああああああ!! そんなぁああああああ!!いやぁぁぁあああああああああ!!はぁああああああん!!ハルケギニアぁああああ!! この!ちきしょー!やめてやる!!現実なんかやめ…て…え!?見…てる?表紙絵のルイズちゃんが僕を見てる? 表紙絵のルイズちゃんが僕を見てるぞ!ルイズちゃんが僕を見てるぞ!挿絵のルイズちゃんが僕を見てるぞ!! アニメのルイズちゃんが僕に話しかけてるぞ!!!よかった…世の中まだまだ捨てたモンじゃないんだねっ! いやっほぉおおおおおおお!!!僕にはルイズちゃんがいる!!やったよケティ!!ひとりでできるもん!!! あ、コミックのルイズちゃああああああああああああああん!!いやぁあああああああああああああああ!!!! あっあんああっああんあアン様ぁあ!!シ、シエスター!!アンリエッタぁああああああ!!!タバサァぁあああ!! ううっうぅうう!!俺の想いよルイズへ届け!!ハルゲニアのルイズへ届け
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/194.html
「てんくうちゅうしんけん?何それ?」 ロム・ストールの発した聞いたことの無い単語を不思議に思うルイズ 「悪を断ち、弱きものを守る正義の拳法、俺は亡き父の遺言によりそれを用いて旅を続けていた」 「ふ~ん・・・、ってそんな話をしている暇はないわ!今すぐ契約するわよ!!」 「契約?何の?」 「主と使い魔の契約よ!今から貴方は私の使い魔になるのよ!」 ルイズは力みながら説明した 第1話 新たなる大地!その名はハルケギニア! 「つまり使い魔とは君たち魔法使いのしもべになること、俺は君に召喚されたから君の使い魔として契約をしなければならない」 「そうよ、物分かりが早くて助かるわ、では早速・・・・」「断る」 「んな!何を言っているの!貴方は私に」 「君達魔法使いが伝統に従うように俺には亡き父の遺言に従って悪を討つ旅を続ける義務がある。それを途中で止めるわけにはいかない」 「そーいうことなら私も言うわよ!召喚のやり直しは出来ないのからもう私には貴方に使い魔になってもらうしか道がないのよ!」 ロムの言い分にルイズは真っ赤な顔をして反論する ルイズは思っていなかった まさか貴族である自分が平民(?)であるロムからここまで拒絶されるとは さらに周りの見回すと既に契約を済ませた級友達はそれぞれ使い魔の自慢話をしつつルイズをニヤニヤしながら見ている 当初の予定なら今頃自慢話の中心にいるのは自分のはず・・・・ しかし現実はそうではなかった ルイズの涙腺は爆発寸前だった (気の毒だが俺は一刻も早く仲間達の戻らなければならない。) ルイズに同情しつつ、ロムは手を空に掲げた (彼女の話からここはクロノスではない事は確かだ。だが彼女は俺をこの世界に呼ぶ事が出来た) (っという事は戻る事も可能なはずだ・・・・、よし、剣狼よ!我に導きを!!) しかし何も起こらない (ばっ・・・馬鹿な!剣狼が現れん!?) 父から受け継いだ狼の紋章を持つ剣、剣狼が今まで自分の下に現れないとはこれまでに無かったのだ さすが多くの修羅場を乗り越えたロムもこれには焦った 「聞きたい事がある」 「何よ!」 ロムは少し青い顔でルイズを見る、ルイズは再び目に涙を溜めていた 「帰る手段はあるのか」 「無いわよ!サモン・サーヴァントは呼び出す事しか出来ないのよ!」 「・・・・本当か?」 「本当よ!嘘付いてもしょうがないでしょ!」 少し思考した結果・・・・ 「わかった、君の使い魔となろう」 「ほっ本当!?本当に本当!!?」 「ああ、ただし帰る手段が見つかったら必ず帰る、それまで俺が使い魔としての働きをする」 ルイズは片手で涙を拭い、胸に手を当て息を吸った 一度は閉ざされたと思われた道に光が差したのだ・・・・・・ 「ではコントラクト・サーヴァントを始めるわよ。そこに座りなさい」 ロムは言われるままに膝を地に付ける、するとルイズは目の前に杖を掲げた 「我が名は、ルイズ・フランソワーズ・ド・ル・ブラン・ラ・ヴァリエール。 五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我が使い魔となせ」 (成る程、これが契約か・・・・これで俺は、ってな!?) ルイズは呪文を唱えたあとロムに顔を近づけ、口付けを交わした 「ふう、これで契約は終わりよこれであんたは私の使い魔になったわ」 「・・・・・・・・」 唖然としたロムはルイズの顔をじって見ていた その透き通っている目に思わずルイズは頬を赤らめる 「なっ何よ、ひょっとして照れているの?しょ、しょーがないじゃない!私だって好きでやってるわけじゃないんだから・・・・」 「いや、女に迫られるのは慣れているがいきなり口付けをするのは初めてだと思ってな。意外と大胆なのだな」 ルイズの顔が全面真っ赤になる 「仕方がないでしょこれが儀式なんだから!それより今からあんたは私の使い魔よ!!」 「ああ、出来る限り努力しよう・・・む?体中が・・・・あ、熱い!!」 ロムの左手の甲から文字が浮かび上がる 「それは使い魔のルーンよ、使い魔になった証拠よ」「ふむ、珍しいルーンだな、どれもっと良く見せてくれないか」 コルベールがロムの左手に自分の手を添える、するとコルベールが段々悩ましい顔になっていった (こっこれはどういうことだ!?この平民何かおかしい・・・・!これでは・・・・) 「もういいか?」 「あ・・・・、すっすまん、では皆、教室へ戻るぞ」 ギャラリー達が宙に浮き始め、建物の中へと入っていく。 色々話している声があったがもちろんそれはルイズの事であった 「ルイズの使い魔にはあんな平民がお似合いだな」 そんな声が聞こえた気がする 「なんだ、マスターは飛ばないのか」 「うるさい!さっさと行くわよ!全く、何で私の使い魔が平民なのよ!」 ルイズはまだ怒っていた その夜・・・・ ルイズの部屋にてロムは窓から夜空を見上げる 「ふむ、この世界の月は2つあるのか」 「そんなの当たり前でしょ」 「俺の世界には太陽が2つあるが・・・・」 「太陽が2つ!?暑くないのそれ!!?」 「いや、それほどでもない、環境はこの世界とはあまり変わり無い。それに俺が仲間と共に旅をした場所には全てが氷でできた大地もある」 「あんた今までどんな生活してきたのよ・・・・」 ルイズは呆れながらも言う ロムはルイズに自分の世界の事を話していた。自分の事や、世界に住人の事、そして仲間達と共に旅をしていたこと 「要するに貴方の世界の住人は貴方の様に体を鋼で包み、それ所か別の物に姿を変えることができるのね。じゃあ貴方も姿を変えることができないの?」 「できん、俺はクロノス族に属している。クロノス族は人間の姿が基本だ」 (何よそれー!平民の使い魔を連れているなんて馬鹿にされないためにずっと姿を変えさせておこうと思っていたのにー!) ルイズがぶわぶわと長い髪をかきあげる ロムが再び口を開ける 「しかし君を悪人から守ることはできる。天空宙心拳は人を活かす拳だ」 確かにロムは見掛けかしてとても強そうだ 顔立ちも昔家に招待された高名な騎士と似ている しかしその騎士との決定的違いは魔法が使えないという事 もしも悪人が魔法を使ってきたらあっという間に吹き飛ばされてしまいそうだ 「まぁ期待しておくわ、それよりもあんたにやってもらうことは沢山あるわよ!覚悟しなさい!」 「ああ」 ロムがこくりと頷く 「じゃああんたの寝床はそこ」 ルイズが指を床にさしたあとロムに毛布を渡す 「ああ、野宿には慣れている」 それからブラウスのボタンを一つずつ外していき、下着姿となった 「なっ、なにをしているんだ!」 ロムがすっとんきょうな声をあげる 「寝るから着替えるのよ」 「何故人前でやる!」 「別に、使い魔に見られたって何ともないわ」 迫られるのは慣れていると答えたが元々女性自体に慣れてないロムは流石にルイズの行動にまたもや唖然とした 「それとこれ朝までに洗って置いてよね」 っと言って純白の下着類を渡す 「少し、夜風に当たって来る・・・・」 ロムがドアノブに手を掛ける 「あらそう、言っておくけど帰るなんて事は考えない方がいいわよ。明日から雑用三昧だから、それじゃおやすみ」 一度召喚された場所へと戻るロム 「あの時剣狼は確かにこの手にあった、っということは剣狼もこの世界にあるはずだ。」 自分の手のひらを握りしめる 「バイカンフーを呼べば次元を貫いて下の世界へ戻れるはず、きっとクロノスへ戻ることができる」 空に浮かぶ2つの月を見上げる 「ジェット、ドリル、ジム。俺がいなくなった世界で何を思っている?」 共に父が印した狼の印を探す旅を始めた仲間達、夜空を見ていると彼等の顔が浮かび上がる 「レイナは今頃、泣いているのか?」 自分に良くくっついていた可愛らしい妹が大きな月に浮かび上がる 「待っていろ皆、俺は必ず帰って見せる」 そっとドアを開けると薄暗いランプに肢体を照らしながらすやすやと眠るルイズがいた 「だが、俺はこの娘を守る事が・・・今後の日課だな」 ルイズをレイナに照らし合わせながらロムはランプの火を消した おまけ 金髪の少年がセミロングの髪の少女と共に学院のベランダに出ていた 「確かに君の言う通り今日の夜空は星が多くて美しい・・・・、素晴らしいよカレン」 「ありがとうございますギーシュ様・・・・」 カレンと呼ばれた少女は両頬にそれぞれ手を当ててうっとりしていた 「おお、今蒼い流星が流れたよ」 「私も見えました、まるで妖精が夜の運河を滑るように・・・・」 「カレン、夜が深くてもこの星の輝きの下なら遠く都を探すことができるよ。それに、今は君の顔をしっかり照らされていてとても美しい・・・・」 「ギーシュ様・・・・」 二人は互いの唇を合わせようとする、すると下の方から足音が聞こえる 「誰だ?二人の時間に割り込んで来た無粋な者は」 下を見ているとそこにいたのはあのゼロのルイズが召喚した平民であった (全く、貴族の楽しみに土足入ってくるとは。これだから平民は・・・・) 「あの方・・・・素敵」 (な、なんだってー!) 「あのしなやかな体付きを思わせるスマートな鎧、キリッとした目付き・・・・素敵ですわ・・・・。でもあの人はあのルイズの使い魔で平民・・・・ああ、何この気持ち!?これが恋心!?」 拳を握りしめて男を睨み付ける (あの男平民でありながらこの僕から(何人もいる)ガールフレンドを誘惑するなんて・・・・、・・・・この代償、高くつくよ・・・・) しかしその後酷い目にあうのは自分だったりする・・・・