約 4,221,378 件
https://w.atwiki.jp/opedmiroor/pages/1397.html
タイトル 作成者 ガールズ・イン・トラブル スペース・スクワッド EPISODE ZERO 逃亡者 快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー ブラック・マジシャン 快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー en film ブラック・マジシャン 鎧武外伝 仮面ライダー斬月 W・サード 鎧武外伝 仮面ライダーデューク W・サード 鎧武外伝 仮面ライダーナックル W・サード 鎧武外伝 仮面ライダーバロン W・サード 帰ってきた手裏剣戦隊ニンニンジャー ニンニンガールズVSボーイズ FINAL WARS W・サード 帰ってきた天装戦隊ゴセイジャー last epic W・サード 帰ってきた動物戦隊ジュウオウジャー お命頂戴!地球王者決定戦 W・サード 帰ってきた特命戦隊ゴーバスターズVS動物戦隊ゴーバスターズ W・サード 仮面ライダーアマゾンズ (シーズン1) 逃亡者 仮面ライダーアマゾンズ (シーズン2) 逃亡者 仮面ライダー1号 nemesislivezx 仮面ライダーウィザード 逃亡者 仮面ライダーウィザード in Magic Land W・サード 仮面ライダーウィザード 約束の場所 逃亡者 仮面ライダーエグゼイド ジーク 仮面ライダーオーズ ジーク 仮面ライダー000 WONDERFUL 将軍と21のコアメダル W・サード 仮面ライダー×仮面ライダー オーズ&フォーゼ MOVIE大戦MEGAMAX W・サード 仮面ライダー鎧武 W・サード 仮面ライダー鎧武 サッカー大決戦!黄金の果実争奪杯! W・サード 仮面ライダー鎧武 戦極バトルロワイアル W・サード 仮面ライダーゴースト ジーク 仮面ライダージオウ ジーク 仮面ライダー×スーパー戦隊×宇宙刑事 スーパーヒーロー大戦Z ブラック・マジシャン 仮面ライダースーパー1(劇場版) W・サード 仮面ライダー対じごく大使 W・サード 仮面ライダーW FOREVER AtoZ 運命のガイアメモリ 逃亡者 仮面ライダーW RETURNS 仮面ライダーアクセル ジーク 仮面ライダーW RETURNS 仮面ライダーエターナル ジーク 仮面ライダーW 逃亡者 仮面ライダー 8人ライダー対銀河王 W・サード 仮面ライダービルド ジーク 仮面ライダーV3対デストロン怪人 W・サード 仮面ライダーフォーゼ ジーク 仮面ライダーBLACK 鬼ヶ島へ急行せよ W・サード 仮面ライダーBLACK 恐怖!悪魔峠の怪人館 W・サード 仮面ライダー平成ジェネレーションズ Dr.パックマン対エグゼイド&ゴーストwithレジェンドライダー ジーク 仮面ライダー4号 逃亡者 がんばれ!! ロボコン 逃亡者 機界戦隊ゼンカイジャー ブラック・マジシャン 機界戦隊ゼンカイジャー THE MOVIE 赤い戦い! オール戦隊大集会‼︎ ブラック・マジシャン 機界戦隊ゼンカイジャーVSキラメイジャーVSセンパイジャー ブラック・マジシャン キカイダー01 逃亡者 キカイダー REBOOT 逃亡者 騎士竜戦隊リュウソウジャー ブラック・マジシャン 騎士竜戦隊リュウソウジャー THE MOVIE タイムスリップ!恐竜パニック‼︎ ブラック・マジシャン 騎士竜戦隊リュウソウジャー 特別編 メモリー・オブ・ソウルメイツ ブラック・マジシャン 騎士竜戦隊リュウソウジャーVSルパンレンジャーVSパトレンジャー ブラック・マジシャン 機動刑事ジバン(劇場版) W・サード 逆境ナイン(映画版) W・サード 激走戦隊カーレンジャー ブラック・マジシャン 高速戦隊ターボレンジャー(劇場版) W・サード 五人ライダー対キングダーク W・サード 5年3組魔法組 逃亡者
https://w.atwiki.jp/opedmiroor/pages/1802.html
ハデスの放った神獣ケルベロスが、都心で破壊の限りを尽くしていた。 弓「なんて怪物だ!戦車も戦闘機も食っているぞ!!人までも食っている!」 所員「おそらくあらゆるものを分解し、エネルギーに変える能力を持っているものだと思います!」 「そうでなければ、あの凄まじい暴れ方は説明つきません」 弓「ではあいつは、暴れるために食い、食えば暴れ続けるというわけか?」 ハデス「クククク・・・ケルベロスは一度放てば星を食いつくすまで誰も止められん!Z一人でケルベロスにたちうちできるものか!!」 機械神「ハデス様、ケルベロスはいきなり地球に暴れ込みました!何者かがケルベロスの手綱を切ったとのことです!」 ハデス「なに!?ではアルテミスとアフロディアの決闘はどうなった?アルテミスがアフロディアを倒してからケルベロスを放つ計画だぞ!」 機械神「アルテミスは決闘を中止しました!」 「アフロディアはZの応援に向かいました」 ハデス「ウウム。Zとアフロディアの二人がかりでもケルベロスの立ち向かえる力はない!とはいえ作戦どおりにいかなんだは腹が立つ!」 ヘル「こうなれば月の基地のダメージを考えてはいられません!我らも出撃させていただきたい!」 ハデス「ウーム!地球を手に入れた後の作戦に支障がでるかもしれんが!やむをえぬ“全軍出動の用意せよ!!」 ケルベロスの暴れる都心にZマジンガーが駆けつけた。 甲児「あれだ、三つ首のケルベロス!都心がガレキの山になっている!ちくしょう、頭にきたぜ!一丁ぶちかましたるぜ―――」 Zマジンガーがロケットパンチでケルベロスの左右の頭を殴ったが、中央の頭が吐いた光線を食らった。 甲児「うわーっ」 鉄也「甲児分かれよう!」 甲児「オウ!!」 落下したZマジンガーからZスクランダーが分離した。 ケルベロスがZマジンガーに飛びかかり、Zマジンガーは両腕を戻した。 甲児「いくぜ!三つ首ヤロウ!!」 「うお~っ、うわっ!!」 Zマジンガーはケルベロスと組み合うも、弾き飛ばされたところで、Zスクランダーと合体した。 鉄也「甲児!大丈夫か?」 甲児「鉄也さん!あいつちょーすげーパワーだ!!」 鉄也「Zをかるがるはじきとばすものな!大きくはないがパワーはでかい!くるぞ!気をつけろ!!」 甲児「鉄也さん、ゼウスブレードを!!」 Zスクランダーの翼から、ゼウスブレードが出た。 ヘル・ギガンデス率いる機械獣軍団が地球に向かっていた。 ヘル「フハハハハ、やっとハデス神のお許しがでたぞ!Zよ、アフロディアよ!!おまえ達の守る地球を滅ぼす時がきたのだ!!」 甲児「いくぜ~~っ、ケルベロス!!」 Zマジンガーがゼウスブレードでケルベロスに斬りかかるも、 その前にケルベロスの中央の頭が分離した。 甲児「なに!?ウワッ」」 ケルベロスの中央の頭がZマジンガーの頭に噛みついた。 鉄也「危ねえ甲児!!」 甲児「うわァ~っ」 ケルベロスが頭の離れた中央の首の機関砲でZマジンガーを撃つ。 甲児「グアッ」 「ルストタイフーン」 Zマジンガーはルストタイフーンでケルベロスの中央の頭を粉砕したが、本体の体当たりで弾き飛ばされ、ビルに激突した。Zスクランダーはその直前に分離した。 さやか「Z危ない!」 アフロディアAがアフロディアミサイルでケルベロスを撃った。 さやか「甲児君応援にきたわ!」 甲児「バカヤロ---、助けなんかいるかい!Zが負けるか!!危ねえからどいてろ!!猛犬に注意だ!犬コロの相手はオレがやる!!」 Zマジンガーが再度Zスクランダーと合体し、飛び上がったが そこへ機械獣軍団が来た。 甲児「ウワッ!!機械獣の大群だ!!」 機械獣軍団は逃げ惑う人々を攻撃していく。 自衛隊も機械獣軍団と戦う。 甲児「さやか!犬はまかせて人を助けろ!!」 さやか「わかったわ!がんばってね甲児君!」 甲児「決着をつけるぜ、地獄の番犬ケルベロス!!」 ケルベロスの中央の首から針が出た。 甲児「なにっ!?」 ケルベロスは左の頭を分離させて、ゼウスブレードをかわし、針でZマジンガーの腹を貫いた。 甲児「うわーっ」 Zマジンガーがビルの上に落ち、ケルベロスは左の頭を戻した。 甲児「クッ、体が・・・Zが!!ショックで動かねえ!!ウッ!あれは!?」 Zマジンガーの方にも機械獣軍団が来た。 ヘル「ガッハッハッ、よくやったケルベロス!Zの息の根はワシが自ら止めてやろう!」 甲児「地獄か!?」 その時、二本の矢が飛んできて、ケルベロスの左右の頭に刺さると、 ケルベロスは機械獣軍団の方に向かった。 ヘル「な、なに!?どうしたケルベロス!?ウワアッ、ギャア――」 ケルベロスの針がヘル・ギガンデスを粉砕した。 機械獣「ケルベロスがおかしいぞ!!」 ケルベロスが電撃を放ち、機械獣軍団を破壊していく。 甲児「ググッ、ウウム、!あっ、あれは?」 上空には、球体に乗ったアルテミスがいた。 甲児「オ---、月の女神アルテミス!ケルベロスを射ったのはあんたか?助けてくれたのか!?」 アルテミス「助ける?私が地球人など助けるはずがない!Z、おまえをねらった矢がたまたまはずれてケルベロスに当たっただけ。私は神々の帝国の女神だ、地球に協力などしない!さらばだZ,アフロディアに伝えておけ!いつかおまえを倒しにくると!」 アルテミスが飛び去っていった。 甲児「アルテミスありがとう」 鉄也「甲児、Zは動けるか!?さやかの応援に行こうぜ!!」 甲児「鉄也さん!」 戦車隊と機械獣兵が戦い、人々が逃げ惑う中、アフロディアが飛んで来た。 機械獣兵「来たぞ!!」「アフロディアだ、やれ―――!」 さやか「去れ―――っ機械獣兵!ここはお前達の世界ではない!」 アフロディアが一体の機械獣兵を倒した。 機械獣兵「生意気な!地球人の乗ったアフロディアなぞに負けてたまるか!!」 機械獣兵のバルカン砲をアフロディアはかわし、更にZマジンガーが割りこんで防いだ。 甲児「さやかー!!来たぜ―――っ、甲児だ、いやZマジンガーが来たぜ!!」 さやか「甲児!!」 アフロディアとZマジンガーが機械獣兵達を蹴散らしていく。 さやか「ハ~ッ!地球を侵略する者は許さない!」 甲児「ウオリャー、見ろ!!これがZマジンガーの力だぜ!!」 ケルベロスも機械獣軍団を攻撃し続けていた。 ハデス「なんだと!?ケルベロスが敵にまわったといのか?」」 機械神「何が原因か分かりません!いきなり狂犬のように味方軍団に暴れ込み、多くの被害が出ています!」 ハデス「なんということだ!自分の神獣に裏切られるとは・・・!!ヘル・ギガンデスめ、何か失敗をしでかしたな!?許さんぞヘルめ!」 機械神「そ、それがヘル・ギガンデス閣下はケルベロスの攻撃を受けて、戦死いたしました!」 ハデス「なに!?ウウム!被害が大きすぎる!ケルベロスを自爆させる以外ない!残念じゃケルベロス!」 ハデスがスイッチを押すと、ケルベロスは大爆発した。 ハデス「地球支配第一次作戦は失敗に終わった!オリンポスに戻り、作戦を立て直す!!月基地を一度捨てる!全軍オリンポスに撤退せよ!!」 ハデスの命を受け、機械獣兵達が地球から逃げ出していった。 甲児「オ――――ッ!!さやか見てるか?やつらが逃げていくぞ!!」 さやか「ええ!!大軍団が引き揚げるようね!」 弓「甲児君、月からも大群が引き揚げていく!敵は地球侵略をあきらめたのかもしれない!」 甲児「本当ですか、弓博士!?」 弓「まだ油断はできないが、とりあえず勝ったんだ!兜甲児、弓さやか、君達は勝ったんだ!」 Zマジンガー 第一部 完
https://w.atwiki.jp/opedmiroor/pages/247.html
巨神(ジャイアント)ゴーグの最終回 1990年、南太平洋の一角に出現したオウストラル新島は、巨大な目に見えぬ力によって闇の中に葬られてしまった。 それから8年後…13歳の少年・田神悠宇は、父の教え子だったトム・ウェイブ博士に会う為に渡米。 ウェイブとその妹ドリス、そして謎多き男・船長と共に巨大企業体GAIL(ガイル)やレイディ・リンクス率いる盗賊団クーガー・コネクションを振り切りながら、地図にない島となったオウストラルへと渡る。 そこで遭遇した青い巨神"ゴーグ"に導かれ、"馬の鞍"の洞窟の奥深くにある異星文明の遺跡に辿り着き、異星人マノンと邂逅する。彼は3万年前に地球を訪れ、その文明の成長を見る為に眠りについていたという。 ほのかな交流も束の間、遺跡の秘密を狙うGAILの特殊部隊がシールドを破壊して遺跡に侵入してきた事により、マノンは地球人に対して宣戦を布告してしまう。 危機を伝える為にどうにか遺跡を脱出した悠宇は、ゴーグ共々ガイルタウンに捕えられ精密検査を受けさせられたが、彼の危機に際して動きだしたゴーグと旧島住民の援護により救出される。 しかし、マノンが差し向けたガーディアンの大部隊(*1)が報復に現れ、更に船長がCIAに新島で起こった事を報告した為、米政府は島の核攻撃を決定してしまう。 GAILに反旗を翻したロッドは、島を守る為に各国に掛け合うも聞き入れてはもらえなかった。一方、ガーディアン部隊は戦いの最中突如停止。そして悠宇はマノンに導かれて再び遺跡を訪れる。 そしてゴーグの機内で風化した状態で発見されたマノンの弟・ゼノンからのメッセージによって、自身とゴーグの関係の真実を知る。 ゼノンの親友マシウス・デ・ル・マドゥが悠宇の遠い先祖だった事、ゴーグにマシウスの死後もその子孫を守る様に命令していた事…。 その絆の強さに感服したマノンは、噴火の影響で多くの同胞の墓標となってしまった島に1人残る事を決め、悠宇に仲間の下へ帰る様に告げるのだった。 仲間達がキャリア・ビーグルで悠宇を迎えに来たその時、とうとう核ミサイルが島に向けて発射されてしまった…。 PAIRS 6:00AM フランス・パリ、午前6時(*2)。 キスを交わす男女。 TVの声「今日、現地時間夜6時、南太平洋で行われる画期的な相互ミサイル実験は、我がフランス政府も予定の時間に…」 男がTVを消す。 NEW YORK 0:00AM アメリカ・ニューヨーク、午前0時。 行き交う大勢の車。 男が女の肩を抱きながら車を運転している。 ラジオの声「協定によって、間もなく合衆国核ミサイルが…」 男がラジオをニュースから別の局に切り替える。 TOKYO 2:00PM 日本・東京、午後2時。 主婦が菓子をつまみながらTVを見ている。 TVの声「こんにちは。お元気ですか? 2時の奥様の時間です」 赤ちゃんの泣き声に、主婦が茶の間を離れる。 TVの声「まず初めにお伝えするニュースは、地球規模で行われる核実験です」 世界の何処かで、核ミサイルが発射される。 光(ひか)る島(しま) 夕焼けの中、山岳地帯に佇むゴーグとキャリア・ビーグル。 ウェイブ「時間だ……」 徐々にへたり込む。 悠宇「時間?」 アロイ「ミサイル発射のか?」 サラ「嘘よ!! そんな!!」 ドメニク「確かめてみる」 ヘッドセットをつけ、ラジオをチューニングする。 それを見守る悠宇達。 ドリス「…」 もぬけの殻となったガイルタウンの管制室。 モニターには「WARNING」の文字が。 しばらくすると突然表示が切り替わり…。 FINAL NOTE All of the missiles on the for Austral Island: 25:00MT. for Attack サイゴツウコク: スベテ ノ ミサイル ハ ハッシャ サレタ・・オウストラル マデ 25フン・・・・・ダッシュツセヨ・・・・・ダッシュツセヨ・・・・・ ドメニク「駄目だ…誰も出ない…」 悠宇「…」 外では、ただ砂嵐が空しく吹いている。 ドリス「信じない…そんな筈ないわ! あたしはアメリカ人なのに、アメリカのミサイルで殺されるなんて…ねえ悠宇…!」 泣きながら悠宇に縋りつく。 ドリス「どうすればいいのよ……」 ウェイブ「…愚かだ…愚か過ぎるよ…クソぉ…」 悲嘆にくれる2人。その時、悠宇が何かを決意した。 悠宇「……行くんだ」 ドリス「え…?」 梯子を上り外に出る悠宇。 ドリス「…悠宇!」 悠宇はゴーグの右手に乗っていた。 ドリス「悠宇待って! どこ行くの!?」 悠宇「行くんだ!! みんなの所へ!!」 ドリス「え?…行くったって…悠宇!!」 悠宇「そうだ…行かなくっちゃ!」 そしてゴーグは、ガイルタウンを目指して歩き出す。 アロイ「ゴーグ…」 ウェイブ「今更タウンに帰って何になる…手遅れだよ…無駄なこった!」 ドリス「駄目よ…あたし達も行かなきゃ!!」 サラ「そうだ! 無駄でもいいよ!」 アロイ「ついて行こうぜ! ゴーグに!」 ガイルタウンを目指して進むゴーグ。 突然立ち止まって振り返ると、ビーグルがついて来ていた。 落ち込んでいるウェイブ。アルゴスが顔を舐めて慰める。 ウェイブ「……そりゃあまあ、死ぬ時だって賑やかな方が…うわああぁっ!?」 ウェイブが立ち上がった瞬間、地震が起こり車体が傾く。 ビーグルは崖崩れに巻き込まれ、転落していた。 サラ「あああっ!!」 アロイ「あぁっ!!」 ドメニク「うわああぁっ!!」 それを見たゴーグが助けに駆けつける。 悠宇「みんなー!! 大丈夫ー!?」 ハッチを開放してアロイ・サラ・ドリスが外に出る。 アロイ「……半分死んじゃったぜ…」 むせるサラ。 アロイ「お!?」 ドメニク「こりゃ、駄目だ…」 ビーグルは瓦礫に埋もれ、動けなくなっていた。 ウェイブ「…! タウンまではまだまだ遠いっていうのに!!」 ゴーグが左手を差し延べる。 サラ「?」 ウェイブ「?」 悠宇「みんなー!! ゴーグに乗って!!」 左手に乗り移るドリス。 アロイ「え? 俺達も? いいのかよ!」 アロイ・サラ・アルゴスも続いて乗り移った後、右手を差し延べるゴーグ。 ドメニクは驚いて後ずさるが、ウェイブは嬉々として乗り移る。 ウェイブ「えーい乗っちゃう!」 悠宇「早くしてドメニクさん! ミサイルが来ちゃうよ!」 ドメニク「神よ…感謝します…」 祈りを捧げ、ドメニクも乗る。 サラ「あははは…」 ドリスは悠宇の両手に捕まり、ゴーグの頭の上に移動する。 そして再び、ガイルタウン目指して歩き出す。 何処かの岸辺に泊まる1隻のヨット。 その甲板上でくつろいでいるロッドとレイディ。 レイディ「綺麗ね…夕日…ねえ、天国へ行ったら、あたし達やり直せるかしら?」 ロッド「っはっはっは…天国だって? ふふふ…おいおい、誰の台詞だ一体?」 レイディ「何さ…あたし、構やしないわよ。地獄だって…」 ロッドの胸にもたれる。 レイディ「…ねえ? また最初から生きられたら素敵ねあたし達…」 ロッド「もう一度、リンクスファミリーに生まれて…?」 レイディ「そうよ。そしてあなたはバルボア家に生まれて…それでいいのよ。それだってこんなドジはしないわ」 ロッド「ふっふっふ…」 レイディ「素敵に生きられると思うわ…今度は…」 レイディの頭を優しく撫でるロッド。 ガイルタウン・ロッドの私室。 船長が酒を飲み干して立ち上がる。 ガイルタウンの港。 GAILの戦車が海面めがけて主砲を乱射。兵士達の歓声が上がる。 デヴィ「止めた止めたぁ!!」 兵士達「?」 デヴィ「えーい!! このぉ!!」 弾薬箱を投げ飛ばす。 デヴィ「こんな事してどうなるっていうんだ馬鹿馬鹿しい!!」 ベーム「いい根性してるじゃねえか。え!? サイコロ屋さんよ!!」 驚く兵士達。 デヴィ「寝ぼけるんじゃねえやこの兵隊ボケ!! 往生際が悪いったらねえぜ!!」 ベーム「て~め~え~!!」 デヴィの襟首を掴む。 ベーム「ベトナムからこっちの俺はな、人の生き血なんぞ嫌って程見てきたんだ!! 往生際がどうだってこの野郎!!」 デヴィもベームの襟首を掴み返す。 デヴィ「サイコロ屋なんて抜かしやがったのはてめえだろ!? カポネも真っ青(まっつぁお)のクーガー・コネクションを知らねえかこの…」 ベーム「女のケツに引っ付いていやがっただけのクセに!!」 デヴィ「何だと!? この雇われ…ネズミが!!」 ベームの腹にボディブローを入れ…。 デヴィ「この!!」 更にアッパーカットを決められ吹っ飛ぶベーム。 ベーム「!!」 デヴィ「ぅわっはっは!! 来いオラぁ!! もうお終(しめ)ぇか!?」 ベーム「…まだまだこれからぁ!!」 血を拭って立ち上がり、タックルをかける。 デヴィ「ぅおっ!!」 背後の木箱の山にぶつかる。 そしてベームはそのままデヴィにパンチのラッシュを浴びせ、デヴィも負けじと殴り返すが、1発当てても次のラッシュが空振りし、カウンターを食らう。 見ている兵士達も、熱狂して歓声を送っている。 「ベーム大尉に、カリフォルニアの土地3万エーカーを賭けるぜ」 「大きく出たな」 ベームがダウンする。 「俺はフロリダの別荘だ!」 互いの顔面を拳が直撃。 「大尉に全部だ持ってけ泥棒!!」 ベーム「うぉっ!」 デヴィ「うぉっ!」 既に息も絶え絶えの2人。それでも尚立ち上がる。しかし…。 デヴィ「…どうした…かかって来い…」 ベーム「…お前こそ…」 お互い顔を押し付けあったまま睨み合うも、そのままへたり込んでしまう。 ベーム「はぁ…はぁ…止めだ止めだ…」 デヴィ「ああ…下らねえ……確かによぉ…いきがってみても…ケチなヤクザさ…」 ベーム「ケチな戦争屋さ…この俺も…ははは…」 ベームがデヴィの肩を組む。 ベーム「違(ちげ)えねえ…」 デヴィも泣き出す。 それを兵士達は呆然と見ていた。 しばらくして、ベームが何かを見つけた。 ベーム「あいつ…何処へ?」 その人影は、タウンを離れて間もない船長だった。 ヘルメットに流し込まれるコンクリート。何処かで兵士達が外壁の補修作業をしている。 「もっと厚くしろい! そんなんじゃな、放射能が染みてくらあ!!」 「けどよ…」 「放射能を防げてもよ…窒息するんじゃねえのか俺達」 「…」 「…お、おい、見ろ」 「?」 穴から見えたのは船長と、その後についていくベーム、デヴィ、そして兵士達の姿が。 「みんな…行っちまうぞ…」 「大尉まで…何処へ行くんだろ…」 「放っとけ! 安全なのは屋根の下に決まってらあ! そうだろ?…?」 振り返ると、他の兵士達が抜け出していた。 「おーい!! 俺だけを置いて行かねえでくれ!!」 コテを投げ捨てて突っ走る。 ホツ・マツア長老についていく旧島住民。 「ホツ様どちらへ…」 「ミサイルが降って来ます。何処かへ身を隠さねば…」 ホツ「神の使いが、帰って来る」 「「?」」 足を止める島民達。 ホツ「出迎えねばなるまい。嫌な者は良いぞ。好きに、身を守るがよい…」 「…ホツ様! 待って下さい、わし等も!」 駆け足でホツについていく。 ヨットを降りたロッドとレイディ。 レイディ「何処へ行くつもりかしら、こんな時に…」 軍服を投げ捨て、島民の下へ向かうロッド。 レイディ「ロッド! どうしたのよ!?」 ロッド「田神ジュニアが、帰って来るんだ」 レイディ「え!?」 ゴーグは目的のガイルタウンに近づきつつあった。 そしてタウンにも島中の人々が集結。 しかし、悠宇達の希望をよそに、ミサイルは非情にも迫っている。 カモメの群れも一斉に島を離れていく。 迫り来るミサイルに、恐れおののく悠宇達。 その時、ミサイルが突如空中で爆発。閃光と爆風が島を覆い尽くしていき、きのこ雲が空を突き破る。 その最中、一瞬オーロラが現れていた。 様子を見つめる発射基地の人々。 米大統領官房では、大統領と秘書も同じく島の様子を見ていた。 大統領「これでいいのだね、確かに」 秘書「はい。いくつかの岩礁は残ると思われますが、島は、消滅した事になります」 大統領「うむ…」 閃光防御用サングラスを開く。 大統領「…終わったな」 きのこ雲に覆われた島。 寄せては返す波。 しばらくしてきのこ雲が晴れ、光が消えていき、空にオーロラが輝く。 ゴーグの頭上で身をかがめていた悠宇も、事態の沈静化に気付いて空を見上げる。 悠宇「…?」 ドリスも一緒に様子を見る。 ドリス「…?」 アルゴスが頭上の悠宇達に向かって吠える。 アロイとサラも身を起こし、ウェイブ、ドメニクも周囲を見渡す。 島は、ミサイルの影響を全く受けていなかった。 島中の人々も、ガイルタウン近くの橋の上にいた。 船長「……ふっふっふっふ…はっはっはっはっは…!!」 高笑いする船長。 座り込んでいるロッドと、彼の胸に寄り添うレイディ。 ロッド「…?」 見つめ合った後2人は…。 ロッド レイディ「はっはっはっは…」 ホツ「ふっふっふ…」 デヴィ「?」 ベーム「?」 ベーム デヴィ「…?…はっはっはっは…!!」 兵士達も、大喜びしながら一斉に帽子を上空へと放り投げる。 その頃発射基地では…。 司令官「? な、何だこれは!?」 「何ともなっておらんじゃないか!」 「至急調査しろ!」 「爆発規模は計算通りです!」 「強力な電磁シールドがあった模様です!」 「100メガトンで30個分は落ちてるんだ!」 「モスクワから入電!」 「大統領官房へ繋げ!」 「PQPQ、こちらペンタゴン! こちらペンタゴン!!」 オウストラル島。 ドリス「生きてるのね、あたし達…どうして…? どうして生きてるの!?」 悠宇「分からない…でも、生きてるんだ…見てごらん! 島もそのまんまだよ!」 島の無事を喜ぶドメニク、ウェイブ、アロイ、サラ。 向こうから、船長を先頭に島の人々が走って来る。 アロイ達も手を振って叫びながら彼等に応える。 悠宇「(きっとマノンさんだ…マノンさんが守ってくれたんだ…)」 夜、ガイルタウンの港。 ドリス「良かったわ…やっぱりいい人だったのね…マノンさんって」 アルゴスがドリスに頭を撫でて貰っている。 悠宇「うん…だけど、これからどうしたらいいんだろう…」 ドリス「え? だってもう安心じゃない。放射能だってゼロだったんでしょ?」 悠宇「ううん、そうじゃなくってさ。ミサイルは防げたけど、やっぱり世界中がこの島を放っておかないよ」 ドリス「攻めて来るって、言うの?」 悠宇「うん…」 一方、島の人々は宴を催していた。 肩を組みながら美酒に酔いしれるベーム、デヴィ、そして兵士と旧島住民達。 アロイの太鼓に乗って踊るサラ。 書類をキャンプファイヤーに次々と投げ入れる兵士達。 悠宇「攻撃されればマノンさんは戦うよ」 立ち上がってゴーグに目を遣る。 悠宇「ゴーグだって……そうなったら…同じ事の繰り返しだ…」 波がドリスの足につく。 ドリス「ああっ!! 冷たい!」 悠宇「…? 海が…こんな所まで…」 水位が上がってきていた。 悠宇「…沈んでる?」 ドリス「え?」 悠宇「…島が沈んでるんだ…でなきゃここまで水は来ないよ」 様子を報告する為に船長に会いに来た悠宇。 悠宇「船長! 大変だ!」 船長「うむ。俺も今気付いたところだ」 しばらくして火山が噴火。 悠宇「!?」 吹き上がるマグマ。 その様子を見つめる人々。 悠宇「マノンさん…オウストラル島を、また沈めちゃうの?」 ゴーグの両目が青い光を放つ。 遺跡中枢部の制御室にいるマノン。 マノン「悠宇…これが最後だ…我々がコントロール出来た島のエネルギーは、これで全てだ…」 周囲に集まっていた光の一部が結合し、輝きを放つ。 マノン「君に会えて、良かった…悠宇…」 再び地上。 船長「放っておけば島はまた争いの種になる……それを見越して自分から始末をつけようって言うんだろう」 悠宇「(…マノンさん…)」 そして次の日。 人々が島を離れる準備に追われる中、ホツは1人座り込んで火山を見つめていた。 ホツ「神は見捨てなされた。何という事だ…わしらの島が沈むとは…」 ドメニク「出直せ、という事ですよ」 ホツ「教えを垂れるのか? お前が、このわしに」 ドメニクはただ黙っていた…。 ホツ「…フッフッフ…」 兵士と一緒に荷物運びをしているアロイとサラ。 アロイ「…!…重いぞ!…」 サラ「ねえ。このボート、とても乗せらんないね、ゴーグ…」 アロイ「…」 タウンを歩くゴーグ。 その足元を、船長と悠宇の乗る車が通り過ぎる。 悠宇は黙ってその背中を見つめていた。 船長「悠宇、前を見てるんだ…辛くてもな」 別れを惜しむ悠宇に、船長が励ましの言葉をかける。 兵士を乗せたボートが、GAILの運搬船へと向かう。 その運搬船のデッキ上で、ロッドとレイディが海を見ていた。 レイディ「…帰るあてがあるのあんた」 ロッド「?」 レイディ「GAILはブッ壊れちまったし…あんたにはもう屋根もベッドもないんだよ?」 ロッド「望むところさ。清々しているぜ。やり直しが…」 傍に立てかけられたデッキブラシを持ち、格好つけながら…。 ロッド「…出来るんだからな」 レイディ「フフ…そうね。天国にも地獄にも行けなかったけど、最高よね」 ウェイブが、船長に手を掴まれながらボートに乗る。 ウェイブ「おっと…僕の夢の島よ、お前は僕を捨てて沈むのか…切ないわぁ…」 ドメニクがボートに乗った途端にバランスを崩し…。 ウェイブ「ぁああっ…!!」 船長とアルゴスに支えられる。 船長「急げドリス。置いてくぞ」 ドリスは港に立ち尽くしたまま、悠宇の帰りを待っていた。 ドリス「(悠宇…)」 その頃、悠宇はゴーグに別れを告げようとしていた。 島が沈んだ影響で、海水は既に足まで達している。 長い沈黙の後…。 悠宇「…ゴーグ……また、会えるよね……きっと…また来るよ…僕……待っててくれるよね…これまでだって…長い間待っててくれたんだもんね…」 咆哮と共に、ゴーグの両目が青く輝く。 約束してくれた事を喜ぶ悠宇。泣きそうになった瞬間、港へと走り出す。 一度だけ振り返り、涙を拭い、仲間達の待つ港へ向かう。 噴火は続く。 悠宇とドメニクがボートで運搬船へと移動。しかし、船に乗ったのは悠宇だけだった。 ドメニク「じゃあ、元気でな。うんと勉強しろよ」 アロイ「…あ、兄貴も、な…お、俺、必ずさ、手紙書くからよ!」 ドメニク「水が変わるから、体には、十分気をつけろ」 汽笛が鳴り、船は島を離れていく。 人々もデッキから、沈みゆく島の姿を見つめている。 そしてゴーグは、遺跡を目指し火山帯を進む。 悠宇「(きっとまた、会えるよゴーグ…今に、みんな間違った事に気付いてくれるから…それまで、マノンさんも死んじゃ駄目だ…待っててよ…)」 その時、船長が悠宇の肩に手をかける。一緒に振り返る悠宇とドリス。 船長は、ただ黙って見つめていた。 悠宇「…うん」 再び悠宇は、約束を胸に島を見つめる。 オウストラルの島が今、異星の神秘と共に海の底へと深い眠りにつく────。 THE END OF AUSTRAL AFFAIR
https://w.atwiki.jp/genshikenss/pages/441.html
アフターストーリー『リツコ・レポート』【地球編2】 【投稿日 2007/01/14】 第801小隊シリーズ クチキと田中の結婚式でまた会うことを確認し分かれ、 トラックに戻り仮眠を取るマダラメ。 その間にもトラックは進んでいった。 マダラメが目を覚ますと、懐かしの基地の近くであった。 「おぉ~、演習場じゃないかぁ・・・。」 「ああ、ここ覚えてるなぁ。」 マダラメの声に、ケーコも同じように声を上げる。 「懐かしの実家に戻る感覚ってこういうのなのかね~。」 「あれ?隊長さん実家は?」 「・・・戦争でなくなっちまったよ。親は一応生きてるけどな。」 そういって苦笑い。 「ああ・・・まぁ・・・みんなそんなもんだよね・・・。」 「そういえば妹さんもそうだったな。」 「うん。でも、なんかその気持ちよく分かるよ。実家に戻ってきたようなって。」 トラックは基地の前に停車した。 「ほっほ~、結構普通に残ってるもんだなぁ。」 「ま、まぁ、基地だしな、こんなボロでも。」 クガヤマも嬉しそうに話す。 「で?ここで目撃されたって?」 「うん。さっきの村でも情報集めてみたんだけど、 ここに人気があるって言うのは本当みたい。」 「・・・たしかにな。」 「え?」 「見ろよ、あそこ・・・洗濯物がある。」 見ると、確かに洗濯台にいくつかの服が掛かっている。 小さい・・・子供のものばかりのようだが・・・。 「ええ~、じゃあ本当に誰かいるの?」 「ササハラとオギウエさんかもしれんじゃないか・・・。」 少しおびえるように言うケーコに、マダラメはそういう。 「お、おい、あれササハラのジムじゃないのか?」 クガヤマは密林のほうに見えるMSの残骸を指差す。 「ちょ、直接は見てないから知らないけど・・・。 た、タナカに見せられた資料ではこれだった気がするな・・・。」 「ビンゴだ、クガヤマ。ということは・・・。」 中に二人がいる可能性が出てきた。 (しかし・・・結構な数がいるな・・・。10?10はいない・・・けど近い数いるな。) 気配でなんとなく人数を把握するマダラメ。 二人だけならそうなるはずがない。 「まぁ・・・ここは思い切っていくか・・・。」 「そうね。悪意は感じないわ。」 「え~、本気で行くの・・・。」 「・・・それしか情報を得る方法はなさそうですね。」 「ま、まぁ、し、しょうがない。い、いくか。」 「ダッカンサクセンカイシ!」 マダラメを先頭に、入り口へと進む一行。 マダラメが扉を開けた瞬間。 ゴワ~~~~~~~ン 鈍い金属の音が響いた。 「いってええええええええええええ!!」 「な、な、なんだおまえら!お、お、おれらをどうしようってんだ!」 一人のメガネをかけた少年が、震えながらタンカをきる。 「それはこっちの台詞だ!!ここが軍隊の基地だってことぐらいわかんだろ!」 急に殴られた痛みで、キレ気味に相手の子供の首根っこを押さえる。 「うるさいやい! 今まで使ってなかった基地に戻ってきて家奪おうったってそうはいかねぞぅ!」 じたばた暴れる少年に、マダラメは少し溜息をついて。 「・・・いや、別にそういうわけじゃねえんだが・・・。」 「え?」 その瞬間。 カコーーーーーーーーーーーーーーン 遠くから硬い金属のフライ返しが飛んできて、マダラメの顔に直撃した。 「いってえええ!」 「ハルノブをはなせ!」 活発そうな少女が、遠くでエプロン姿に赤ん坊を背負った姿で立っていた。 「あ~・・・、ちょっとおちつけおまえら!」 少し大きな声で怒鳴ってしまったマダラメ。 その声に二人の子供はびくっとして、動きを止めた。 「まぁなんだ・・・。話聞くぞ?」 「ほう、君らは戦災孤児か・・・。」 「ここから少し南の方にある村でみんな暮らしてたんだ。 親はみんな戦争で死んだ。 俺たち・・・名前も覚えてないような状態でここに来たんだ。」 「戦争終結寸前か・・・。皇国軍の残党が荒らしたんだな・・・。」 苦い顔でリーダーらしきメガネ少年の話を聞くマダラメ。 食堂に案内された・・・とは言っても場所は知っているのだが そこで集まってきたのは子供だけであった。 「そしたら・・・。ちょっとしてパパとママが来たんだ。」 「パパ?ママ?」 「あ、あのね、二人はなんか宇宙から降って来たらしくて、 怪我してたんだ。基地の前にママがパパを抱えて歩いてきたんだ。」 「そうそう、皆でママと一緒にパパの看病したの。」 メガネ君の隣にいた先ほどのエプロン少女が話を続ける。 「で、みんなに名前くれたの。 こいつはハルノブ。私はサキ。」 ここまで聞いてすべてを把握したマダラメ。 二人はこの近辺に落下し、 怪我を負ったササハラをオギウエが何とかここまで運んだあと、 この子供らと生活したということだ。そして、彼らに小隊員の名前をあげた。 「・・・そうか。俺たちはそのパパとママの知り合いなんだが・・・。」 「・・・やばい!ハルノブ!カンジとチカの状態が!」 そういって一人の少年が飛び出してきた。 「え!ソウイチ、それ本当!?」 「やばいんだ!来てくれ!」 その話を聞いてマダラメ達も思わず席を立つ。 「まさか・・・二人が・・・。」 「私達も行ってみましょう。」 リツコに促され、一行は少年たちと共に医務室へと向う。 しかしそこで熱にうなされ眠っていたのは年端も行かない少年と少女であった。 横には髪の長い少女が心配そうに二人の様子を見守っていた。 子供はサキちゃんの背中の二歳児も入れると全部で11人。 「・・・ああ、そういうことか・・・。」 思えば彼らは二人のことを「パパ」「ママ」と呼んでいた。 「ですが、この子達の病状が危険なのも確かです!」 「こ、こいつは・・・。は、肺炎だな・・・。」 クガヤマが病状を見てそういうと、外に出ていった。 「クガピーなにしにいったの?」 「おそらく抗生物質をとりにいったんだ。 オーノさんのコネで、行きがけに数個持たされていたからね。」 戻ってきたクガヤマの手で、抗生物質が投与された。 「あ、あとは、ち、ちゃんと栄養とっておけば大丈夫だ。」 「・・・よかった・・・。」 泣きそうだった少年たちは、ようやく落ち着きを取り戻した。 「・・・で・・・聞きたいんだが・・・。」 「え?」 「お前たちのパパとママはどこへ行ったんだ?」 その言葉に、皆静まり返る。 「?どうした・・・?」 「あのね、帰ってこないんだ。」 「帰ってこない?」 ハルノブ達は再び泣きそうな顔になって言う。 「・・・一週間くらい前だったんだけど、 二人は食料を探すっていって出て行ったんだ。でも・・・。」 嗚咽を漏らすハルノブに、マダラメは渇を入れる。 「おい!お前ここのリーダーなんだろ!?しゃきっとしてなきゃ駄目じゃないか!」 「・・・!そ、そうだよね!うん・・・でも、それきり帰ってこなくて・・・。 食べ物もなくなりそうで、ぼくたちどうしたらいいか分からなくなって・・・。」 「・・・わかりました。ハルノブ君?」 「は、はい。」 リツコが、そこまで聞いて声を出した。神妙に返事をするハルノブに、 「皆で軍の施設に行くようになさい。私のほうから取り計らいます。」 「・・・で、でも・・・軍隊は・・・嫌いだ・・・。」 「・・・あなた達を助けてくれた二人も、軍人ですよ?」 「・・・知ってる。でも二人はちがかったんだ・・・。」 「このまま、ここでみんなを危険に晒したままにするつもり? リーダーなら、しっかり判断しなきゃ。みんな、あなたを頼りにしてるんだから。」 ハルノブは、自分に皆の視線が集まっているのに気付いた。 その視線は、皆彼を信用して判断を仰いでいるようだった。 「・・・・・・みんな、助かるんだよね、そうすれば・・・。」 「うん。みんな、一緒に助かる。」 「・・・わかった。でも・・・。」 「ん?」 「パパとママにまた会いたい・・・。」 「会わせてあげる。私達が必ず。」 そういいきるリツコを端で見ていた斑目は、その強い言葉に感心していた。 「一晩、ここで過ごしましょう。ここなら通信が生きてますから、 すぐに輸送艦を呼べるでしょう。明日にはつきます。」 「おいおい、輸送艦使うのか?ちょっとなぁ・・・。」 マダラメがリツコの提案に反論した。 大きな輸送機は目立つので、 何かあったかとゲリラに目をつけられる可能性があるからだ。 「でも、この子達をここに放置するわけには行きませんでしょう?」 「・・・わかった。判断は任せるよ。」 「ありがとうございます。」 そういってリツコは、通信機のあるほうへと向った。 「・・・場所も分かってるのか。 システムの中にいたとはいえ自由に中を見てたんだな。」 その晩。皆でそれなりの、しかし子供たちとの楽しい夕食を終えたマダラメは、 彼らが眠りにつく中、外に出て密林を眺め、昔を思い出していた。 「懐かしいな。ああ、もう二年もたつのか・・・。」 タナカから箱ごともらった煙草をふかし、空の星を見上げる。 「ササハラぁ、お前どこにいんのよ?」 そういっても始まらないことはわかっていた。 あと残る情報は少年たちの言う 『食料をとりに北のほうへ向った』という情報のみである。 「・・・死んで・・・いかんいかん・・・。」 自分の悪い予感はすぐ当たる。わかっているんだ。 「眠れないのですか?」 リツコが、基地の中から出てくる。 「ん?いやね・・・。今後どうしようかなって・・・。」 「北へ行くんでしょう?」 「そりゃそうなんだが・・・。ま、不安でしてね。」 「・・・私もです。」 その言葉に、マダラメは驚く。 「・・・おかしいですか?」 「おかしいっていうか・・・。さっきあんなに毅然としたこと言ってましたから。」 「まぁ・・・自分に言い聞かせてる部分もあるんですよ。」 そういって笑うリツコに、マダラメも笑う。 「ああ・・・そういうのはあるなぁ・・・。」 「そうなんですか?」 「いやね、俺部隊で出るときは『絶対に死ぬな!生きて帰るぞっ!』 って言ってたけど・・・。これ、結局は自分に言ってるんですよ。」 「・・・大変ですよね。」 「ああ・・・そうか、あなたもあの部隊ではリーダーを・・・。」 そういわれて、リツコは少し微笑むと、うつむいて言った。 「一応、ですね。みんな最初の頃は新兵同様で・・・。 片腕の部下はかなりの凄腕なんですけどね、戦争は一人でやるものじゃないから・・・。」 「ああ、わかりますよ。」 「中には、私の幼馴染もいたんですよ。しかも二人も。 彼らを戦場に送るのは・・・。とても気苦しかったです。」 そうか。この人が気を張っている理由がマダラメにはわかる。 戦場へ部下を送り出す恐怖。 それを、この人も知っているからだ。自分と・・・似ているのだ。 「それでも、私がブレたらもっとおかしな事になる・・・。 必死でしたよ。」 顔を空に向け、星を仰ぐリツコ。 「あの事故のあと・・・。私無しに部隊は問題なく回っていました。 元に戻ったあと、皆にあうのが怖かった。」 「・・・それは何故?」 答えはわかっていた。しかし、あえて聞くしかないと思った。 「・・・必要ないといわれるのが嫌だったんでしょうね。 思えば情けないことです。でも・・・みんな笑顔で私を迎えてくれました。」 「そりゃそうでしょう・・・。」 「・・・それでも・・・疎外感は出てしまうんです。 見ない間に成長した皆。戦場をいくつか知らない私。 ・・・だから・・・逃げてきたんです。」 「・・・。」 わかる。何故そう思うのかわかりすぎてしまう。 「マダラメ隊長?」 「はい?」 「わたしは・・・どうすればいいんでしょうか・・・。」 「そうですなぁ・・・。」 言いつつ、煙草を捨て、足で消す。 「とりあえずは・・・。」 「とりあえずは・・・?」 「二人に会いに行きましょうや。それから何かわかるかもしれないしね。」 そういって、笑うマダラメに、リツコも笑う。 「そうですね・・・。そうですよね・・・。」 空には満天の星空。星が、二人を優しく包み込んでくれるようだった。 「あら、お久しぶりね。マダラメ中尉?」 「あはは・・・。妙なところでお会いしますなぁ・・・。」 朝、艦船に乗って来たのは、クチキの元上司。あの『隊長殿』である。 「私今は彼女直属の部隊でしてね。あの子達のことは任せてくださいまし。」 「はい・・・。よろしくお願いします。」 トラックの駆動音が響く。 「お、おいそろそろ行くぞ。」 「あ、ああ・・・。」 艦船に乗り込んでいく子供たち。マダラメはハルノブを見つけて声を掛けた。 「おう。」 「あ。あの・・・。」 「ん?」 「ごめんなさい。ぶったりして・・・。」 「あ、ああ、あれか。なに、お前も責任感から来てやったんだろ? 気にしてないさ。」 「・・・うん。」 「・・・あー、あのな。」 「はい?」 「みんなお前の心配をすると思う。 でもな、みんなそれはお前を頼りにしてるからだからな。」 思いっきり受け売りの言葉でハルノブを励ますマダラメ。 「ま、頑張れ。」 「・・・うん!」 元気よく返事すると仲間のいる方へ駆け出すハルノブ。 「いい子に育てよ~。俺のようにはなるなよな~。」 「え~、いいじゃない、隊長さんのようになるの。」 「そうよ、あなた少し自分を卑下しすぎ。」 「キミハシンジツヲミテイナイノダ。」 「・・・十分素敵ですよ?隊長さん。」 「・・・ははは。」 一斉に女性陣に突っ込みを入れられ、乾いた笑いを出すしかないマダラメ。 「ま~、あともうちょっとかね、頑張りましょうか。」 そういって、マダラメはトラックの助手席に座った。 「やれやれ~、あいつらはどこにいるのかね~。」 そういいつつ、周囲に気を配るマダラメ。 話によると、部隊で使ってジープで移動してたとのことだ。 おそらく、どこかで事故に・・・。 「お、おい・・・あの崖・・・気にならないか・・・。」 「ん?おお・・・確かに・・・。」 トラックを止め、マダラメは一人崖の方へと近付く。 「ん・・・?あのジープ・・・。」 崖下には見覚えがあるジープが一台あった。 しかし、事故の様子はない。 「んー?まぁ一旦崖下に・・・。・・・!」 そう考えた瞬間であった。 トラックの周りをザクが取り囲む。 「ちぃ・・・。やはり感づかれたか・・・。」 艦船の位置からトラックが移動していたのを確認していたのだろう。 走ってトラックの方へと移動する。 『そこのトラック。積荷と乗員を全て晒せ。』 外部マイクから声が響く。 その間に、マダラメはトラックに戻ることに成功した。 「おい、クガヤマ、後のMS出すぞ!」 「だ、だけどよ、集中砲火食らったらトラックが・・・。」 「く・・・確かに・・・。」 奥歯をかみ締め、どうするか考えをめぐらすマダラメ。 「・・・私が囮になります。」 「リツコさん!?」 「彼らも、私の顔ぐらい知っているでしょう。 私が出て、彼らが多少ひるんでいる隙に・・・。」 「・・・しかし・・・。」 「このまま皆が死ぬよりいいでしょう?」 「・・・わかりました・・・。」 マダラメはその案をしぶしぶ了承する。 「みんな・・・よく聞け・・・所詮は旧式のザクだ。 こうするから・・・。」 『はやくしろ!あと十秒以内に・・・。』 ザクからそう言葉が出た瞬間である。トラックからリツコが出てきた。 「・・・私の顔ぐらい知っているだろう!?さらいたければさらうがいい!」 『・・・なんだと!リツコ・キューベル・ケッテンクラート!?』 明らかな動揺が彼らを包んだその瞬間である。 トラックの後部積載から、ジムⅡとよばれるその機体が飛び出した。 コクピットは開いたまま。瞬間、トラックは全速力でダッシュ。 一斉射撃が遅れた隙に、マダラメ操るMSが、リツコを拾い、コクピットに入れる。 「はは、うまくいきましたな!」 「あとはこいつらを!」 「わかっていますよ!」 リツコをお姫様だっこのような形で抱えたまま、 マダラメはビームサーベルで前方のザクの四肢を切断した。 振動が響き、司令官らしきザクは沈黙する。 後にいた残り二機のザクは、ジムへとマシンガンを放つが、通用しない。 「お前ら・・・、そんな昔の武器が最新兵器に通用すると思ってンのかよ・・・。」 すぐさま接近し、同様にカタをつける。 「ふぅ・・・。」 「お疲れ様でした。」 「いえいえ、これもあなたのおかげですよ。 かっこよかったですよ、先ほどのタンカ。」 「え・・・。あは、昔取った杵柄って奴ですね。」 そういって顔を赤らめるリツコは、本当にかわいいと、マダラメは思った。 トラックが戻ってきた後。 ザクに載っていた奴らを縛り、先ほどの艦船に回収を依頼する。 基地に残っていた移動式通信機を持ってきた甲斐があったものだ。 「さて・・・俺らは崖下へ行ってみますか。」 マダラメの誘導のもと、道を見つけて崖下へトラックは移動する。 「・・・やっぱりこれだ。」 トラックから降りたマダラメは、ジープを眺めて言った。 「んー・・・。お?」 近くを流れる川の向こうに、掘っ立て小屋のような・・・。 おそらく、中継用の保管庫だろう、それがあった。 「もしかして・・・。」 トラックを待たせ、一人、そちらへ行くマダラメ。 「・・・はは。中に・・・。」 (死体とか。わ、洒落になってねぇ。馬鹿か俺は・・・。) 嫌な予感はよく当たる。 そんなことはないはずだと、思いきり扉を開けてみる。 「わ!」 「「わ!」」 驚きの声が響いた。 目の前には、下半身下着だけのササハラが・・・。 「お前ら何してんじゃああああああああああああああああ!!」 マダラメの声が、成層圏も突き抜けて、木星まで響いたような気がした。 「ちょ、誤解しないで下さいよ!足をですね・・・。」 ササハラが慌てて弁明しようとして、はっとした顔をする。 「隊長・・・。」 「足・・・?ああ・・・。これが落ちた時にした怪我って奴か。」 ササハラの片足は、包帯でグルグル巻きにされており、 もはや、健常ではないことがわかる。 それを、直そうとしていたのだろう。 「なんでここに・・・。」 「そりゃこっちの台詞だわな。連絡とる方法ぐらいあっただろうに。」 「あの子達が・・・ていってもわからないですよね。」 「いや、会ったぞ。勝手に名前使いやがって。 しかも自分の名前の奴にフライパンで殴られたわ。」 そういって笑うマダラメ。 「じゃ、じゃああの子達は大丈夫なんですね!?」 ササハラの隣にいたオギウエが、心配そうに聞く。 「ああ。ちょっとやばい子もいたけどな。 ちょっとツテつかって軍に頼んだよ。」 「・・・あの子達がよくうんといいましたね。」 「まぁ、色々あってな。っと、お前らは何で?」 「燃料を補給にここ寄ったんです。丁度切れちゃったんで。 でも・・・あるはずの燃料がなくなってて・・・。」 ああ、さっきの連中か・・・。マダラメはそう思った。 「食料はあったんで何とか一週間・・・。いや、本当に助かりました。」 「ん・・・。まぁ、いいさ。お前らが元気でいてくれりゃそれでな。」 「マダラメ隊長・・・。」 ばっとそのままの体勢で敬礼を送るササハラ。 「ササハラ少尉、ただいま戻りました!!」 「・・・あほぅ、そういうのは自分で戻ったときに言うんだろうが・・・。」 いわれて、そう強がったものの、涙が止まらなかった。 そのまま振り返り、背中で話す。 「・・・あ~、お前たちを待ってる奴らがいるから、帰るぞ!」 「「はい!」」 その瞬間、声が掛かる。 「・・・お久しぶりです・・・、いえ、この姿では始めましてですね・・・。」 マダラメの横から、リツコが顔を出す。 リツコの姿を見、一瞬声を上げそうになるササハラだったが、 そのあとすぐ、彼女が何者だったかを理解したようだった。 オギウエも、同様に。 「・・・ありがとうございました。」 「・・・え?」 「あなたが・・・あの時力を使ってくれなければ・・・。私達は死んでたでしょう。 いや、私達だけじゃない。あの子達も・・・きっと・・・。」 そういうオギウエの言葉に、リツコはハッとした。 「そうか・・・。」 「どうですか?何か答えは出ましたかい?」 「・・・はい。私も、戦ってたんですよね、あの間も。」 「・・・・・・そうだ。あなたの部下達も体験してない戦いをして、 二人だけじゃない、多くの命を救ったんですよ。」 そうマダラメに言われて、リツコは、笑う。 今までにないような、つき物が落ちたような顔で。 「自信、持ちましょう。お互い、ね。」 マダラメの言葉に、リツコは大きく、 「はい!」 と返事をした。 その後。 彼らはタナカとオーノの結婚式に向った。 その場には、第801小隊のメンバー全員が揃い、二人を祝福した。 そのままササハラはサキに連れられ、足の治療に宇宙へと旅立った。 オギウエはリツコとともに、子供たちの世話をしに・・・。 クガヤマはもうすぐ結婚するらしい。オマエモカ。 そしてみんな・・・。元の場所に・・・。 いや・・・2人違った・・・。 「あ~、やっぱ地球の方がいいんじゃないかい?」 「何言ってるの?あなたが私達を雇うって言ったんじゃない。」 「マカセロ、ワレワレハユウシュウダゾ。」 「・・・じゃあ、ちょっくら木星までの旅路、ご一緒いただきますかね・・・。」 END 世界を巻き込んだ、『宇宙戦争』という名前で構成に語り継がれるあの戦争から20年。 二人の双子が世界の命運をかけ対立する。 宇宙海賊に共感し、連盟軍を離れた妹・マリ。 そうとは知らず、警備隊として海賊を追う姉・チサト。 二人が戦場で出会い、その事実に直面する時・・・。 世界が・・・再び戦禍に巻き込まれようとしていた。 「次は私を撃つといったはずでしょ・・・!チサト!!!!」 「マリ・・・!私は・・・!」 第801小隊の後継作となる機動戦士ガンダム『ツインズシンドローム』 お楽しみに。
https://w.atwiki.jp/opedmiroor/pages/845.html
悪魔超人、完璧超人との戦いを勝ち抜き、超人オリンピックV2、宇宙超人タッグトーナメント優勝を果たしたキン肉マン。 この功績によって、第58代キン肉星大王への即位が決まったキン肉マンの前に、彼を王位継承者として認めない5人の邪悪な神々が現れた。 神々は、キン肉マンが生まれたばかりの時、病院に大火災が起こり、6人の子供の取り違えが起こったと主張し、キン肉マンを除く5人の超人を真の王位継承者として推薦した。 かくして、王位継承を賭けての一大トーナメント戦が勃発。キン肉マン率いる正義超人チームは1回戦でキン肉マンマリポーサ率いる飛翔チーム、準決勝でキン肉マンゼブラ率いる技巧チームを下し、決勝進出を果たす。 一方、準決勝の第2試合では、キン肉マンスーパー・フェニックス率いる知性チームがキン肉マンの兄・アタル率いる超人血盟軍を「超人予言書」を使った卑劣な手段で破り、決勝へ駒を進める。 そして決勝戦は、先鋒、次鋒、中堅戦を経て、3対3の「イリミネーション・ルーレット・デスマッチ」に持ち込まれた。激戦の末、双方2人ずつが脱落・消滅し、最後に残ったキン肉マンとフェニックスの1対1の死闘が始まる。 その最中、フェニックスの母親であるシズ子がフェニックスを止めるため試合会場の大阪城パノラマリングに出現、説得を試みた。しかしフェニックスは聞き入れず、自分が正当な王位継承者であることを信じてキン肉マンの心臓にとどめの攻撃を叩き込んだ──!! 実況「あ──っと キン肉マンの心臓の鼓動が完全に止まった──っ!!」 テリーマン「い・・・今までどんなに死の淵に立とうとも 奇跡の逆転ファイトで残虐超人どもを倒してきたキン肉マンが・・・」 ラーメンマン「し・・・」「死んでしまった・・・!」 真弓「す・・・すると 超人予言書のいうところの心臓に病の種のある偽りの王子とは スグルのことじゃったのか~~!!」 キン肉星王位争奪編114キン肉マンよ永遠(とわ)に・・・!の巻 フェニックス「や・・・やった・・・」「天才的な頭脳を持って生まれながら 子供のころの取り違え事件で貧乏な家庭に引き取られたために なにをするにもキン肉星の王子・キン肉マンという権力に負け続け イヤというほど辛酸をなめさせられ続けたこのオレだが・・・」「だ・・・だが今ここに オレは自分自身の手で24年間 偽りの王子として 超人界に君臨してきた キン肉マンを 王子の座から引きずり落とし みずからが正当なるキン肉星の王子だという証明ができた・・・!」「今こそ声を大にしていえる! 我こそキン肉星の正当なる王子・・・大王継承者だと!!」 実況「あ──っと フェニックスのニー・ドロップで切断されたロープの一本につながっていたキン肉マンの運命の予言書を結んだ糸がほどけ 予言書がたいまつの中へーっ!!」 フェニックス「ハーハハハ・・・フェニックスの大王としての第一の命令は キン肉マンよ 24年間も超人の民をたぶらかした罰として その存在を消してわびるのだ──っ!!」 実況「あ──っと キン肉マンの足元から存在が消えはじめた──っ!!」 ビビンバ「イヤ~~ッ スグルさまを 殺しただけでは あきたらず その亡骸までも消してしまうと いうの──っ!!」 そこにフェニックスに憑依している知性の神が助言を与える。 知性の神「ただその存在を消してしまってはおもしろくない・・・ 兄・キン肉アタルと同じく おまえのマッスル・リベンジャーをくらいながら その存在を消していくという処刑法をキン肉マンに味わってもらいなさい」 フェニックス「おおっ そいつは一興・・・!」「見よっ 重罪人キン肉マンの最後の姿を──っ!!」 フェニックスがキン肉マンの亡骸を上空に放り投げた。 その時、シズ子がリングに上がり、フェニックスに迫る。 シズ子「フェニックスマンよ おまえは正統なキン肉星の血をひく王子ではない おまえの体に入りこんでいる邪悪の神に たぶらかされておるだけなんじゃ──っ!!」 フェニックス「か・・・母さん・・・」 知性の神「フェニックスよ 今日よりおまえの両親はキン肉大王とキン肉王妃・・・ おまえの眼前に今いるのは ただの貧乏なババアだ・・・ やってしまえ・・・!!」 シズ子「フェニックスマンよ 母の命令です スグル王子さまにこれ以上の無礼を働いてはならん!!」 フェニックス「ううっ・・・」 知性の神「はようせいっ おまえは24年間の暗い過去をふりきりたくないのか!!」 フェニックス「うわぁ~~っ オレは正統なるキン肉星の王子だ──っ!!」 フェニックスがキン肉マンの亡骸をヘッドバットで弾き飛ばし、マッスル・リベンジャーの体勢に入った。 シズ子「ダ・・・ダメだわ あ・・・あの子は完全に邪悪神に魂を売ってしまっている・・・」 実況「お──っとフェニックス ヘッド・バットの繰り返しによってキン肉マンの死体をどんどん上昇させていく──っ!!」 テリーマン「間違いない これはビッグ・ボディ キン肉アタルたちを葬った フェニックス最大の必殺技 マッスル・リベンジャーへの前奏曲(プレリュード)だ──っ!!」 ラーメンマン「死体となったキン肉マンに対しても容赦しないとは・・・ 恐るべきフェニックスの勝利に対する執念・・・!!」 フェニックス「このキン肉マンの死体をマッスル・リベンジャーでコーナーの鉄柱にたたきつけ そして完全に消滅したのを見とどけた後(のち)に 大会委員長からの勝ち名乗りを受けてやるぜ──っ!!」 その時、フェニックスが急に胸を押さえる。 フェニックス「ウッ・・・左胸が く・・・苦しい!!」「な・・・なんだ 正統な王子の このオレの左胸から この心臓の異常な鼓動は!?」「ゴボッゴホ・・・」 フェニックスが吐血しだした。 ウォーズマン「おおっ・・・フェニックスが血を吐いて急に苦しみだしたぞ!!」 シズ子「だ・・・だから母は忠告したんじゃ・・・ 偽りの王子はフェニックス おまえじゃと・・・」 その頃、これまでの王位継承サバイバルマッチでの激闘で肉体を失い、霊体となったキン肉アタル、ロビンマスク、ジェロニモ、ネプチューンマンは、天上界にある邪悪大神殿へと向かっていた。 ロビンマスク「キン肉マンが予言書に書かれているところの偽りの王子と同じく 心臓が止まり 仮死状態に陥ったのは・・・」「一回戦でミキサー大帝と邪悪五神たちによって 7千万パワーを誇る火事場のクソ力を 邪悪大神殿に閉じこめられ 基本の95万パワーだけで二回戦・・・決勝と死闘を続けてきたために 心臓に今までかかったことのないような過度の負担がかかったためだったんだ・・・」 ジェロニモ「だから 決して偽りの王子のような 心臓に先天的な病の種があるからではねえズラ!」 アタル「フェニックスによって奪われた 弟スグルの命は一部でしかない! スグルの命の大部分は あの邪悪大神殿に封じこめられている火事場のクソ力だ──っ!!」 ロビンマスク「みんな つっこむぜ!!」 衛兵「く・・・くせ者!」 ロビンマスク達が、二人の衛兵に守られている火事場のクソ力の封印に突っ込んでいった。 衛兵A「ま・・・まさか・・・ この邪悪大神殿には 生身の超人が侵入するのは無理のはず!!」 衛兵B「そ・・・そうだ! 超人の神か 実体を持たない霊にしか侵入できない!!」 ジェロニモ「そうズラ! だからオラたちは 運命の予言書を焼かれて その存在を消されてしまった」 ネプチューンマン「実体を持たない幽霊超人だから 容易に天界に侵入できるのよ──っ!!」 ジェロニモ「ウララ──ッ」 ジェロニモが衛兵Aをブルドッキング・ヘッドロックで倒した。 ネプチューンマン「喧嘩(クォーラル)ボンバー!!」 ネプチューンマンが衛兵Bを喧嘩ボンバーで倒した。 アタル「この火事場のクソ力さえ 解放すれば スグルは必ず蘇る・・・!!」 ロビンマスク「待ってろよっ キン肉マン!!」 ロビン、アタル「グオオッ」 ロビンマスクとアタルが、火事場のクソ力の解放を始めた。 大阪城パノラマリングでは、フェニックスがキン肉マンの亡骸をマッスル・リベンジャーの体勢に固めていた。 フェニックス「これでキン肉マンを鉄柱にたたきつければ キン肉マンの復活は完全になくなる!!」 実況「あ──っとフェニックス 両ヒザまで消えかかっているキン肉マンをとらえ 落下していく──っ!!」 ネプチューンマン「急げっ いくら火事場のクソ力を解放しても 戻るべきキン肉マンの肉体が消滅してしまってはキン肉マンが蘇ることはできんぞ!!」 実況「あ──っと キン肉マンの肉体の消滅とともに 脳天も鉄柱に激突寸前だ──っ!!」 ビビンバ「スグルさま・・・!!」 テリーマン「キン肉マン!!」 ロビンマスク「ぐうう・・・」 ネプチューンマン「はやく! もう間に合わん!!」 ロビンマスクとアタルが火事場のクソ力を封じる壁を開いた。 激しい光が巻き起こる。 アタル「壁があいたぞ──っ!!」 火事場のクソ力がアタルたちを跳ね飛ばしながら、飛び出てきた。 アタル「うわ──っ!!」 マッスル・リベンジャーの体勢に固められたキン肉マンの落下が加速していく。 実況「さあっスーパー・フェニックス 完全勝利目前だ──っ!!」 ビビンバ(おねがい・・・100の正義の超人神たちよ 今まで残虐超人 悪魔超人 完璧超人たちとの対戦で見せた スグルさまの あの奇跡の逆転劇を 今一度 超人界のために起こしてください・・・!!) その時、大阪城パノラマリング上に奇跡が起こった!! テリーマン「おおっ・・・まっ黒な雷雲の切れ間から ひと筋・・・ふた筋と光線が差しこんでくる──っ!!」 ミート「うわ──っ 巨大な炎の固まりがふってくるぞ──っ!!」 ビビンバ「あの炎の固まり スグルさまの形をしているわ──っ!!」 実況「あ──っと 突如 天空から ふってきた キン肉マンの姿 形をした光の帯が マッスル・リベンジャーで落下していくフェニックスとキン肉マンに向かってつっこんでいく──っ!!」 邪悪神「な・・・なにィーッ あれは邪悪大神殿に封じこめていたはずのキン肉マンの火事場のクソ力ではないか──っ!!」 フェニックス「なにィ!?」 実況「おお──っと フェニックス キン肉マンの姿 形をした炎の威力に思わずマッスル・リベンジャーの体勢からキン肉マンの死体を離した──っ!!」 火事場のクソ力「注魂! 火事場のクソ力ー!!」 火事場のクソ力がキン肉マンの死体に入りこむと、これまで着ていたコスチュームが破れ、新たにキン肉族伝統の戦闘服が装着されていく。 真弓「おおっ・・・ すでに死にたえ青ざめておったスグルの体に 謎の炎が入りこんだ瞬間 精気が蘇ってきおった──っ!!」 キン肉マン「復活! 火事場のクソ力──ッ!!」 ついにキン肉マンが完全復活を遂げた。 同時に、キン肉マンの予言書もたいまつの中から出てきた。 テリーマン「おおっ・・・キン肉マンの火事場のクソ力の復活に伴って たいまつの中に落ちて燃えていたキン肉マンの予言書が復元された!!」 キン肉マン「フェニックス および知性の神よ わたしの火事場のクソ力を 邪悪大神殿に封じこめたまではよかったが 始末せずにそのままにしておいたことが 仇(あだ)となったようだのう!」 ラーメンマン「おおっ キン肉マンの足も元どおりに!」 キン肉マン「そりゃっ」 実況「あ──っと復活したキン肉マン フェニックスをマッスル・スパークの体勢に決めるべくブリッジでフェニックスをはねあげる──っ!!」 フェニックス「さ・・・さすが火事場のクソ力のこもった マッスル・スパークだ・・・ 95万ぽっちのパワーでくりだすのとは迫力が違うぜ・・・」 キン肉マン「フェ・・・フェニックス!!」 フェニックス「ダ・・・ダメだ・・・ こいつばかりはオレにははずせやしない・・・」 キン肉マン「な・・・なにを弱気な もう一度 強気なフェニックスに戻って このわたしのマッスル・スパークをやぶってみろ!!」 フェニックス「む・・・無理だ・・・ おまえのような火事場のクソ力を持ちあわせていれば・・・別だが・・・」 キン肉マン「いくぜっ フェニックス!!」 フェニックス「そ・・・そろそろ偽りの王子の証明でもある病巣が オレの左胸で・・・さ・・・騒ぎはじめたようだ・・・」 キン肉マンが両足でフェニックスの首と右足を固める。 キン肉マン「7000万パワーマッスル・スパーク!!」 マッスル・スパークの第一段階「天」が決まると同時に、フェニックスの心臓が限界を迎えた。 実況「あ──っとキン肉マンのマッスル・スパーク フェニックスにパーフェクトに決まった──っ!!」 フェニックス「や・・・やはり・・・ オレは 最後まで キン肉マン・・・おまえには勝てない運命だったんだな」 キン肉マン「死ぬなーっフェニックス!!」 キン肉マンはそう言いながらもフェニックスをマッスル・スパークの第二段階「地」の姿勢に固め、リングへ落下していく。 キン肉マン「ミートよーっ すぐに純白のマントをリング上にしいてくれっ!!」 ミート「ハ・・・!」 ミートが純白のマントを敷いた。 実況「あ──っと すでにマリポーサ ビッグ・ボディ ゼブラ ソルジャーの血で染めあげた純白のマント・・・」「あと一か所 フェニックスの血液で染めれば キン肉大王の真紅のマントが完成して キン肉マンの王位継承が決まる──っ!!」 キン肉マン「長かった戦いよ さらば!!」 純白のマントの上に、完璧版マッスル・スパークが炸裂した。 フェニックスの頭から血があふれ出す。 実況「キン肉マン 純白のマントの血で染まっていない残り一か所の部分に血ダルマのフェニックスの頭をスタンプして 真紅のマントを完成させた──っ!!」 委員長「カ・・・カウントを・・・」 キン肉マン「そいつは無用だ・・・」 委員長「エ!?」 キン肉マン「やつは・・・ フェニックスは知性の神とともに息絶えたよ・・・」 フェニックスの死を確認し、委員長がキン肉マンの右手を高く差し上げる。 実況「ああ~~~~っと マッスル・スパークによる即死により 偽りの王子はスーパー・フェニックスと判明・・・」 ミート「王子!!」 真弓「スグル──ッ!!」 実況「・・・この瞬間 キン肉星第58代大王はキン肉スグルに決定した────っ!!」 リングサイドと観客席から、大喝采が起きる。 その時、空に100人の超人の神の顔が浮かんだ。 超人神「キン肉マンよ・・・!」 真弓「おおっ スグルの大王継承任命のために 100人の超人神が現れなされたぞ!!」 キン肉マンが超人神にかしずく。 超人神A「キン肉スグルよ・・・ 邪悪神たちの妨害にもめげず・・・」「偽りの5人たちを撃破して よくぞキン肉星の大王の座をつかみ取ったのう・・・」 超人神B「最後の対戦相手であったフェニックスは 特に・・・ 運命の予言書によって おまえは4人の仲間を失ってしまった・・・」 超人神C「さあ 勝利者の権利じゃ 今度は逆におまえがフェニックスのルーレット・ストリングを切って予言書を燃やすがいい・・・」 シズ子「い・・・いくら悪さをしたといっても やはり わが子の死体を消されてしまうとは しのびない・・・」 キン肉マンが、過去の数々の激闘を思い起こしながら語り始めた。 キン肉マン「超人の神よ わたしは今まで 極悪 残虐と呼ばれる超人たちと数限りなく対戦してきて・・・最初は憎しみあいながらも 戦いを通して それらの超人たちの全員が全員 本当は優しい心根を持ち なおかつ素晴らしい格闘技哲学を持っていることを知りました・・・」「だから わたしは 今まで対戦してきた超人から 対戦中にいろいろな哲学を学び 対戦後には おたがいを尊重しあい かならず友情を深めてきました」 キン肉マンが真紅のマントの上のフェニックスの亡骸を見ながら言う。 キン肉マン「わたしは このフェニックスからは 王というものは自分の栄光のために支配者となるのではなく 民衆の利益のために王となることを教わりました」「たとえ他人であっても すべての超人たちを 血のつながりなど関係なく 家族のように愛せよとのことです・・・」 キン肉マンが両親と委員長、シズ子を見ながら言う。 キン肉マン「年老いた超人を見れば 自分の祖父母 父母のように敬い尊び・・・」 空いっぱいに、色鮮やかな花が次々と咲き始めた。 ビビンバ「まあ 空からスグルさまにむかって無数の花が・・・」 キン肉マン「フェイス・フラッシュ!!」 キン肉マンが落ちて来る花へフェイス・フラッシュを放つ。 実況「ああっ キン肉マンのフェイス・フラッシュを受けた四輪の花から その存在を知性チームに消滅させられたはずの」「キン肉アタル ロビンマスク ジェロニモ ネプチューンマンが復活していく──っ!!」 キン肉マンが復活したロビンマスク達を見ながら言う。 キン肉マン「自分より年上の経験豊かなベテラン超人には 兄 姉として教えを乞い・・・」「フェイス・フラッシュ!!」 キン肉マンが別の四輪の花にフェイス・フラッシュを放った。 テリーマン「おおっ・・・今度の四輪の花からは やはり知性チームに敗れ生死不明となっていた ブロッケンjr. バッファローマン アシュラマン ザ・ニンジャが復活していくぞ!!」 キン肉マンが復活した超人血盟軍を見ながら言う。 キン肉マン「自分より年下の まだ超人格闘者になりたての未熟な者たちは 弟 妹として指導し・・・」 キン肉マンがミートや試合を見に来ていた幼い超人の子たちを見て言う。 キン肉マン「そして まだ物心のついたばかりの子供たちに対しては 自分の子としてかわいがり たくましく育てる!!」「これがキン肉スグルのキン肉大王としての心構えでございます」 超人神「うん よういうたキン肉スグルよ その心構えをわすれんよう 血のつながりに関係なく すべての超人たちを自分の家族として愛してみい・・・!!」 キン肉マンがフェニックスの亡骸に歩み寄る。 キン肉マン「スーパー・フェニックスよ おまえもこれからはわたしの大切な家族だ!!」「フェイス・フラッシュ!!」 ミート「ああっ・・・王子が自分をあれだけ苦しめたフェニックスの左胸に フェイス・フラッシュを・・・」 フェニックスの心臓が再び動き始めた。 シズ子「おお──っ フェニックスの心臓が動きはじめた!!」 フェニックス「オ オレの負けだ・・・ キン肉マン・・・ 今までの・・・ことは 許してくれ・・・」 キン肉マン「許すことなど何もない・・・」「さあ 帰ろう」 マントと王冠を身に着け、第58代大王となったキン肉マンが、みんなの祝福を受けながらフェニックスを抱きかかえる。 友情は成長のおそい植物である。それが友情という名の花を咲かすまでは幾度かの試練・困難の打撃を受けて堪えねばならぬ─── 完
https://w.atwiki.jp/opedmiroor/pages/825.html
デルトラよ永遠に (抜粋) かつて、デルトラの地に七つの部族があり、それぞれに強い魔力の宝石を持つ。それが闇の支配者、影の大王に奪われし時、三人の勇者が立ち上がる。その名をリーフ、バルダ、ジャスミン。長き戦いの後、七部族と共に、奪われし宝石を取り戻し、影の大王を撃退する。七つの宝石が戻りし、デルトラのベルト。光輝く事太陽の如し。かくして、デルトラの国に再び平和が戻り、リーフ、新しき王となる。そして、新たなる伝説がここで誕生する。 (終)
https://w.atwiki.jp/opedmiroor/pages/1390.html
タイトル 作成者 大怪獣バトル ウルトラアドベンチャー 逃亡者 たこやきプリンセス W・サード 戦え! 超ロボット生命体トランスフォーマーV 逃亡者 闘将!!拉麺男 W・サード 中華一番! W・サード 超者ライディーン 逃亡者 鳥人戦隊ジェットマン 天駆ける戦士 逃亡者 鳥人戦隊ジェットマン 時を駆けて 逃亡者 超生命体トランスフォーマー ビーストウォーズメタルス マリエ好き DEATH NOTE 浅倉又一郎 ど根性ガエル 逃亡者 ドラえもん のび太の宇宙漂流記 W・サード ドラえもん のび太のワンニャン時空伝 W・サード DRAGON BALL外伝 転生したらヤムチャだった件 W・サード TOLOVEる W・サード トランスフォーマー ザ・ヘッドマスターズ 逃亡者 トランスフォーマー 超神マスターフォース マリエ好き
https://w.atwiki.jp/1throbowar/pages/60.html
企画主 メタファーさん ■11/30にて新規参加の募集は終了しました。ただし現行参加者さんの投稿は可能です。 ■ピクロボ終戦後の世界 異世界軍の中心的存在である「アン・ノーン女王」と 「ギル・レーン」の出身星におけるアフターストーリーです。 ●女王の忠実な配下のギル・レーン、王星諮問機関「元老院」らで構成された女王の命令に賛同した【女王派】 ●女王に不満を持ち、打倒女王を決起した元女王配下の軍人たちで構成された【反乱軍】 ●命令による軍事産業の衰退を危惧し、以前より絶対王政の存在を疎ましく思っていた企業組織で構成された【レジスタンス】 この三つの軍勢における今後の王星の主導権をかけた戦いのお話です。 特に細かい設定等はありませんので参加者さんが各人で思い思いに王星のその後を想像して頂いて構いません 参加していただける方は【ピクロボアフター】のタグをつけて下さい ■ストーリー概要 『第一次ピクシブロボット大戦』 この、遠く小さな星でのたった一つの敗戦は 軍事産業が究極までに発展し【戦争こそ文化、侵略し勝ち続ける事こそ進化である】 と信じる種族に大きな混乱と不安を招いた。 全戦力を持って再度の侵攻を望む軍部に対し 女王は突然【全軍事行動の一時凍結】【侵略軍の解体】などを含む勅命を出した。 この予想外の命令に対し、王国内では女王に反抗する者が続出 軍部最高司令部は異世界軍侵略指揮軍総統を中心に東の海に建造された海上防衛要塞「ヴィーグリーズ」を占拠【反乱軍】に。 更に軍事企業の一部が絶対王政を崩すため、元英雄を旗頭に西の山脈にある企業都市「ジャハンナム」にて【レジスタンス】を結成。 ギル・レーンを総統とした【女王派】は精鋭を集め首都「王都宮アンドラング」を防衛するのだった… ●企画目録 ●ストーリー ●勢力図
https://w.atwiki.jp/itapura/pages/37.html
1/24痛車シリーズNo.05 CLANNAD ~AFTER STORY~ JZZ30ソアラ 2.5GT-ツインターボ・L http //www.aoshima-bk.co.jp/scripts/shouhin/shohin-shosai.aspx?cl_id=3 ot_id=12 si_id=464 code_a=04418(2009/03/18写真に差し替え、2011/04/11登録抹消) http //www.1999.co.jp/10079205(HOBBY SEARCH) 2008/11/04発売。¥3,600、税込¥3,780。 車種は、トヨタ・ソアラ 2.5GT-ツインターボ・L(E-JZZ30-ACPZZ、三代目前期型、1991/05~1993/12年式)、4AT。 キットは、シャーシが全グレードで共有されており、4.0GT-リミテッド仕様のまま。 デカール構成キャラクターは、古河渚、藤林杏、伊吹風子。 フィギュア予約 でじたみん! アオシマ 痛車 クラナド アフターストーリー JZZ30 ソアラ2.5GT ツインターボ・L プラモデル(2008/10/16) 萌えよ! アキバ人ブログ(2009/02/01以降「moeyo.com」に改称) 2008全日本模型ホビーショー 会場の様子(2008/10/16) 様々なブースの様子 【2008ホビーショーレポ】(2008/10/22) バンダイ「ToLOVEる スタイリング」 アオシマ「リンクウッド」他、フィギュア系新発売等(2008/11/05) ついにクイブレデカールも! 「第1回 痛Gふぇすたinお台場」ホビー関連製品(2008/11/11) マイコミジャーナル 国産プラモデル誕生から50年 - 第48回全日本模型ホビーショーを総チェック(2008/10/25) アキバ総研 秋葉原の最新情報がわかる! 「CLANNAD AFTER STORY」の痛車プラモデルが発売! 車種はソアラ(JZZ30/2.5GT ツインターボL)(2008/11/04) ASCII.jp 本格的な痛車ブームがキタのか!? マクロスFとCLANNADの痛プラモ ラジコンが痛々しく登場!(2008/11/04) オタロードBlog アオシマの痛車プラモ第5弾はCLANNAD AFTER STORYが発売 ベース車両はJZZ30(ソアラ)(2008/11/05) あみブロ 全日本模型ホビーショー2008レポート! その三 スケールモデル編 (2008/10/17) GA Graphic アオシマ痛車プラモシリーズに待望の「なのはStS」! 車種はチェイサー(2008/10/17) 嘘だッ!! ひぐらし うみねこの痛車プラモが静岡ホビーショーに「いる」よ(2009/05/14) シマゾウ・レポート 2008 第48回全日本模型ホビーショーレポ ハセガワ、アオシマ、タミヤ、アスキー・メディアワークスブース(2008/10/17) アキバHOBBY 第48回全日本模型ホビーショー フォトレポート(2008/10/19) アオシマBLOG クラナド痛車プラモデル(2008/11/12) 土砂降りです(2008/12/05) アオシマ文化のくまぶろぐ 仕事納め(2009/12/28) 1/24痛車シリーズNo.SP CLANNAD ~AFTER STORY~ JZZ30ソアラ 2.5GTツインターボL 宮沢模型流通限定版 http //www.1999.co.jp/10080865(HOBBY SEARCH) 2008/12/05発売。¥3,600、税込¥3,780。 問屋「株式会社宮沢模型」流通のみの限定販売。 デカール構成キャラクターは上記の通常版と異なり、古河渚、一ノ瀬ことみ、坂上智代。 萌えよ! アキバ人ブログ(2009/02/01以降「moeyo.com」に改称) 宮沢模型展示会2008秋 会場の様子(2008/11/19) 11月20日のお知らせ(2008/11/20) ソル・コナミ・アオシマ・アルバトロスブース 【宮沢模型展示会08秋レポ】(2008/11/24) フィギュア予約 でじたみん! アオシマ 痛車SP クラナド アフターストーリー JZZ30 ソアラ2.5GT プラモデル 宮沢流通限定(2008/11/21) おたくのスケジュール帳 おた☆スケ アオシマ痛車シリーズ第1弾の「涼宮ハルヒの憂鬱」が再販(2008/12/02) オタロードBlog 痛車プラモ CLANNADソアラの宮沢模型流通限定版が入荷されてた 違いはデカール(2008/12/07) 名前 コメント - -
https://w.atwiki.jp/opedmiroor/pages/75.html
超者(ちょうじゃ)ライディーンの最終回 超者降臨! 飛翔たちライディーン戦士10人が合体して巨大戦士・ライディーンS(スペリオール)となり、魔神と化したゴッドライディーンに立ち向かう。 きらりや玲子たちは、軍の艦艇の中で戦いを見守っている。 飛翔「俺たちは負けない! 絶対にお前を止めてみせる!」 きらり「玲子さん。私…… お別れするときが迫っています」 玲子「えっ……!?」 飛翔「うおぉぉ──っ! ライディーンフレアーっ!!」 玲子「お別れって、飛翔たちが死ぬっていうこと!?」 きらり「いえ。飛翔たちは、必ず戻って来てくれます」 玲子「じゃあ!?」 きらり「私…… 思い出したんです。本当のことを!」 玲子「えっ……!? 大丈夫。あなたには、私がついてるわ」 きらり「玲子さん……」 涙ぐむきらりを、玲子も涙を滲ませながら抱きしめる。 玲子「泣いちゃ駄目。泣いちゃ…… あなたは、みんなの心を明るくするアイドルでしょ?」 きらり「いえ。私のほうが…… みんなに励まされていた。みんなに出逢えて、私、幸せだった……」 一夜(かずや)「俺にもう迷いはない! ライディーン迫撃斬!!」 次々に繰り出されるライディーン戦士たちの攻撃の前にも、ゴッドライディーンはビクともしない。 提督「我々にはもう、何もできないのか」 織田「提督!?」 提督「我々人間は、戦いの歴史を繰り返してきた。そのためにこんな武器を造り上げて…… だが、あの巨大な神のごとき力の前では、あまりにも無力だ。人間には、どうすることもできないのだ」」 玲子「違います! あそこで戦っているのは、私たちと同じ人間です! どこにでもいる普通の少年たちが、傷だらけになりながら、必死で地球を守ろうとしているんです! 飛翔、電光(いかずち)、疾風(はやて)、銀牙(ぎんが)、エース! あんたたち、負けんじゃないわよ! 負けたら…… 踊りの練習、2倍に……」 エース「俺たちが倒れるわけにはいかないんだ! ライディーンナックル!!」 銀牙「命のある限り戦ってみせる! ライディーン激流波!!」 ゴッド「魔は、滅ぼさねばならない── ウオオォォ──ッッ!!」 突如としてゴッドライディーンの全身が、漆黒の色に変る。 玲子「何!?」 きらり「あれは!?」 飛翔「どういうことだ!?」 織田「ゴッドライディーンが……」 そら「どういうことでしょうか!? ゴッドライディーンの身体が、暗黒の色に染まっています!」 きらり「駄目…… 駄目よ。目を覚まして、早く!」 ゴッドライディーンが左手の弓、ゴッドゴーガンを構える。 飛翔「あれは、まさか!?」 そら「魔神が、魔神が弓を取り出しました! 1年前に地球を壊滅させた、あの光の弓です!」」 電光「あかん、あの弓は!?」 飛翔「させるもんかぁっ! うぅおぉぉ──っ!!」 ゴッドゴーガンの矢が放たれる。 ライディーンSは両手で必死に食い止めるが、次第にその力に押される。 背後には、玲子たちの乗る艦艇。 玲子「あぁっ!?」 織田「ぶつかる!?」 すんでのところで衝突を避け、ライディーンSはそのまま海の中へと沈む。 きらり「あぁっ、みんな!?」 そら「鋼鉄の戦士ライディーンが、身をもって魔神の矢を防いでくれました! しかし、しかしライディーンは!?」 ゴッドライディーンの体が宙に浮き、空高く飛び立つ。 カイル「何をする気でござるか!?」 聖人(まさと)「魔界を滅ぼしたときと似ている……」 忍武(しのぶ)「野郎、ゴッドバード・チェンジするつもりだぜ!」 藤丸「間違いありません!」 一夜「おそらく、大気圏外からこの地球にゴッドバード・アタックをかけるつもりだ。俺たちが魔界で見た光景が……現実になってしまう!」 飛翔「そうはさせない! 止めるんだ!」 ライディーンSもまた海の中から立ち上がり、翼をはためかせて空へ飛び立つ。 宇宙空間で、ゴッドライディーンとライディーンSが再び対峙する。 飛翔「この地球は、絶対に守ってみせる! ライディーンフレアぁ──っ!!」 ライディーンSとゴッドライディーンの拳が激突。 ライディーンSが吹っ飛ぶ。 銀牙「なんというパワーだ!」 聖人「ゴッドライディーンに、限界はないのか!?」 飛翔「諦めるな! 俺たちが諦めたら、地球は終わりなんだ!」 そのとき、飛翔たちのもとにきらりの歌声が響く。 電光「聞こえるで!」 疾風「きらりちゃん!」 地上では、きらりが空を見上げつつ、歌声を奏でている。 ゴッドライディーンの体内に閉じ込められている瑠璃の目が、次第に開かれる。 瑠璃「嫌ぁぁ──っっ!!」 ゴッド「ウオオォォ──ッッ!!」 ゴッドバスターが放たれ、ビームがライディーンSを直撃。 さらにゴッドライディーンが鳥型形態、ゴッドバードに変形する。 一夜「ゴッドバードが!?」 飛翔「まだだ! まだ、終わっちゃいない! みんな、自分の力を信じろ!」 銀牙「そうだ、諦めるな!」 疾風「おぅっ!」 電光「やったるでぇ!」 飛翔「行くぞぉ! 俺たちは負けない!!」 一同「鋼鉄の翼にかけて!! ううおおぉぉ──っっ!!」 ライディーンSが突進する。 全身を火の玉と化し、ゴッドライディーンと激突する。 凄まじいパワーの応酬の中、ライディーンSの全身の装甲が次々に砕け散る。 電光「くそぉぉっ!」 疾風「な、なんてパワーだ!?」 エース「げ…… 限界だ!」 銀牙「持ち堪えるんだぁ!」 飛翔「みんなの、みんなの力を俺にくれ!」 一夜「わかった! みんな、飛翔に力を集めろ!」 カイル「All right!」 聖人「頼むぞ、飛翔!」 藤丸「お願いします!」 忍武「信じてるぜぇ!」 飛翔「ううぅぅおおぉぉ──っっ!!」 想像を絶するゴッドバードの力を、ライディーンSが必死に食い止める。 飛翔「る…… 瑠璃!!」 ゴッドライディーンの中の瑠璃。 次第に瞳の色が甦る。 地上で空を見上げるきらりの体が、突如として光り始める。 きらり (飛翔……!) 玲子「き…… きらりちゃん!?」 きらり「私の役目は終わりました。ありがとう……」 きらりの服がはじけ飛び、背中から翼が伸びる。 玲子「きらりちゃん!?」 きらりが翼をはためかせ、空の彼方へと飛び立つ。 玲子「きらり……」 宇宙空間。 きらりがゴッドライディーンの中へと飛び込む。 ゴッドライディーンの体内の瑠璃のもとへ、きらりが降りてゆく。 幼い頃の瑠璃の回想。 鏡を見つめる瑠璃。 瑠璃「セイラ様から預かったこのオーブ。私、守り切れるかな?」 鏡の中で、瑠璃の鏡像が語りかける。 鏡像「大丈夫。超魔なんかには、絶対に渡さないわ!」 瑠璃「私が明るい心でいればいいんだものね」 鏡像「そうよ!」 瑠璃「でも私、やっぱり自信ない……」 鏡像「できるよ、きっと!」 幼い頃の回想のように、瑠璃の目の前に、自分と瓜二つのきらりがいる。 瑠璃「あなたは……!?」 きらりがそっと、瑠璃を抱きしめる。 きらり「もう、終わったのよ……」 瑠璃「終わった……?」 きらりの体が瑠璃へ溶け込み、一つとなる。 ゴッドライディーンの全身の色が漆黒から元に戻り、その動きも止まる。 ライディーンSも合体を解き、ライディーンイーグルを始め10人のライディーン戦士の姿に戻る。 一同「ゴッドライディーンの動きが止まった……」「何が起きたんだ?」 ゴッドライディーンの頭部から、瑠璃が降りてくる。 イーグル「瑠璃……!? 瑠璃ぃ!!」 イーグルが瑠璃を、しっかりと抱きとめる。 ゴッド「この時代での、私の使命は終わった」 イーグル「何? もう、戦わなくてもいいのか?」 ゴッド「戦いは常にあり、そして終わることはない。お前たちは様々な宇宙、様々な時代に、その時その時、人間を蝕む魔と戦ってきた。そしてお前たちが魔に敗れることがあれば、私はその世界を滅ぼすだろう──」 イーグル「お前は…… 何なんだ!?」 ゴッド「この姿は仮のものに過ぎない── 違う時代、違う宇宙で、私はまた別の姿で、お前たちの前に現れるだろう──」 ゴッドライディーンの全身が光り、無数の光の粒子となって消滅する。 ファルコン「僕たち、勝ったんだね……」 イーグル「瑠璃……」 瑠璃「飛翔……」 イーグルが変身を解き、飛翔の素顔を晒す。 瑠璃「ずっと、そばにいてくれたのね……」 飛翔「あぁ、そばにいたよ……」 瑠璃「ありがとう……」 何日かが過ぎ、玲子と織田の結婚式が開かれた。 式場の教会の出席者の中には、飛翔たち5人、一夜たち5人の姿もある。 (玲子のナレーション) 天使たちは、私のところに戻って来てくれた。 しかし、西条きらりはその姿を消してしまった。 彼女は、1人の少女の心が生み出した幻だったのだろうか? いや、彼女は間違いなく存在していた。 そして私たちに、かけがえのないものを残してくれた。 もしかしたら彼女こそ、本当の…… 窓のステンドグラスに天使の姿── 教会を出た玲子と織田が、出席者たちの喝采を浴びる。 ふと飛翔が車道に目をとめる。道の向こうで、妖しげな笑みを浮かべる男。 超魔の首領、ルーシュ・デ・モン……? 飛翔「あっ……!?」 ブーケを受けようとするギャラリーに押され、飛翔が転倒。 顔をあげると、ルーシュとおぼしき男の姿は消えている。 電光「何、ボケッとしとるんや、飛翔」 エース「どうした?」 飛翔「いや…… 別に」 さらに何日かが過ぎ、飛翔たちANGEL(エンジェル)と、一夜たちザ・ハーツのジョイントコンサートが開催されようとしていた。 会場の控室で、一夜たちが出番を待つ。飛翔たちは一向に到着しない。 聖人「遅すぎるぞ! ANGELのヤツら!」 藤丸「マネージャーが、道を間違えたんだそうです!」 忍武「気合が入ってねぇから、そういうことになるんだ!」 カイル「本番に間に合うでござるか?」 一夜「フ…… アイツららしいといえば、アイツららしいが、な」 カイル「プッ…… ハハハハ!」 一同「アハハハハハハ!」 当の飛翔や玲子たちは、篠田の運転する車で会場を目指していたものの、渋滞の真っ只中にいた。 飛翔の妹・つばさ、瑠璃も同乗している。 篠田「ごめんなさぁい!」 玲子「何でこんな大切な日に、道間違えんのよぉ!」 篠田「だから、謝ってるじゃない……」 玲子「もう! 着いたら、すぐステージよ! メイクも衣装も完璧にやっといてちょうだい!」 エース「玲子さん、新婚旅行に行くんじゃなかったんですか?」 玲子「あんたたちを置いて、1人だけ遊びにいくわけにいかないでしょ!?」 瑠璃「織田さん、かわいそう」 玲子「いいのよ、旦那はほっといて。私には、あなたちのほうが大事なんだから」 篠田「離婚も間近ね……」 玲子「んんっ!?」 エース「嬉しいような、怖いような……」 飛翔「本当は玲子さんのこと、好きだったんだろ?」 エース「す、好きな人には幸せになってもらいたいもんだ!」 飛翔「この、格好つけやがって!」 カーラジオから、きらりの歌声が流れる。 つばさ「きらりちゃんの曲だ! ねぇ、ボリューム上げて!」 瑠璃が一緒に、きらりの歌を口ずさむ。 美しい歌声に、一同がしばしの間、和む。 そして、ようやく飛翔たちが会場に到着。 一夜「遅いっ!」 電光「遅れとぅて遅れたんやないわい!」 一夜「フ…… まったく、お前らときたら」 飛翔の母・まりえが、銀牙に花束を差し出す。 まりえ「鳥飼くん。外にいた女の人が、これを君にって」 銀牙「私に?」 まりえ「綺麗な人だったわよ」 花束には「銀ちゃんへ」とカードが添えられている。死んだはずのエキドナが銀牙を呼んでいた呼び名──? 電光「ええな、ええなぁ! あぁ、『銀ちゃんへ』? 誰なんや? 馴れ馴れしい」 玲子「本番始まるわよぉ!」 電光「よっしゃあ!」 一夜「よし! 行くぜ、飛翔!」 飛翔「おぉっ! 一夜!」 ステージの上に飛翔たちANGEL、一夜たちザ・ハーツ、総勢10名のコンサート。 観客たちが歓喜し、陽が沈むまでステージが続いてゆく。 街外れで、きらりの古びたポスターを、1人の幼い少女が見上げる。 「私にも、できるかなぁ……?」 どこからか、声が響く。 「できるよ! きっと……!」 (終)