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クラス:アサシン 属性:秩序・善 真名:安斎都 出典:アイドルマスターシンデレラガールズ 地域:日本 性別:女 身長・体重:156㎝・41㎏ ステータス:筋力E耐久D敏捷C魔力D幸運A宝具B クラス別スキル 気配遮断(E) サーヴァントとしての気配を絶つ。隠密行動に適している。 保有スキル 単独行動(B) マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。 ランクBならば、マスターを失っても二日間現界可能。 推理力(D) いくつかのものから犯人を暴く推理力。 しかし、経験不足によりほとんど外れてしまう。 推理続行(A) 推理が外れようとも諦めないガッツ。 推理が当たるまで、戦いよりも推理を優先する。 仕切り直し(C) 戦闘から離脱する能力。 宝具:『証明する貴方の罪(プルーフ・クライム)』 ランク:B 種別:対人 レンジ:0 最大補足:1人 証拠をいくつか手に入れたことにより発動する対象の名と罪を暴く推理。 自身に対して魔力判定を行い、成功した場合に対象の真名を暴くことが可能。 しかし、失敗した瞬間その対象に対して宝具を行使できなくなる。 名前
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【元ネタ】史実 【CLASS】アサシン 【マスター】 【真名】マクシミヌス・トラクス 【性別】男性 【身長・体重】260cm・289kg 【属性】混沌・悪 【ステータス】筋力A 耐久B 敏捷C 魔力E 幸運D 宝具B 【クラス別スキル】 気配遮断:E 自身の気配を消す能力。 クラス適正の低さゆえか、それとも隠しても隠しきれない獣臭にも似たアサシン特有の武のせいか、ランクはかなり低い。 【固有スキル】 武辺者のカリスマ:B 戦場に指揮官として立つのみに発揮される、極めて効果の狭いカリスマ。 それ以外の者から向けられるのは反感と憎悪のみ。 芸術不理解:B 芸術の類に一切の興味を示さず、それらすべてを軟弱と切り捨てる気性。 常在戦場:A 常に戦場の中にいる心構えで事に当たれ、という心得に過ぎないが、 このサーヴァントの場合、真に戦場の中を自身の場所と捉え、殺し合いに随喜する。 血風吹き荒ぶ荒野の戦場にこそ憩う、その気性は獣性にも似ている。 暴虐非道:B 己の意思、我儘を力づくで通す暴威。 凶的とも形容すべき彼の未来ヴィジョンは、とても人倫に沿うものではない。 【宝具】 『すべてを我に注げ、継戦のために(クォド・ティランニード)』 ランク:E- 種別:対人宝具(マスター) 最大捕捉:1人 マスターを昏倒させ、自身の現界維持に全魔力・全生命力を注がせる。 軍事費の捻出のための増税や資産徴収を行い、すべての税金を軍に注いだ暴政を具現する最悪の宝具。 彼にとってマスターとは戦場から遠くにある帝都(ローマ)に過ぎず、彼の都は血風の中にしかない。 意見は一切求めない、ただ魔力(税)を徴収していればよいのである。 『我が意に沿わぬはすべて死すべし(アウトサイダーズ・プラエトリアニ)』 ランク:B 種別:対軍宝具 レンジ:1~10 最大捕捉:100人 自ら暗殺行為を行うを良しとしないアサシンに代わり、暗殺・粛清を行う近衛隊の兵を召喚する。 近衛隊は9割がサーヴァントに劣るゴーストライナー、 1割が「単独行動」および「気配遮断」スキルを有するマスター不在のサーヴァントで構成され、皇帝の意のままに動き、意に沿わぬ者を討つ。 また、近衛兵のサーヴァントは稀に高ランクの「扇動」を有することがあり、アサシンが単なる武辺者であり続けた場合は主導権を奪われることもあり得る。 無銘のプラエトリアニであろうと、ローマ皇帝の生殺与奪は思うが儘……もっとも、“稀に”ではあるのだが。 【解説】 後世、三世紀の危機と評される時代に現れたローマ皇帝、最初の軍人皇帝。 トラキア属州にてゴート人の父とアラン人の母の間に生まれ、セウェルス朝の軍団に於いて恵まれた体型と攻撃的な性格から頭角を現してゆく。 当然この半蛮族の軍人は、規格外の野心をも内包しており、皇帝アレクサンデルに対する軍内の不満因子を抱き込んで反乱を引き起こす。 軍の絶大な支持を受けて、アレクサンデル一族を陣中で鏖殺すると、近衛隊・プラエトリアニからその勢いのままに皇帝に推挙され、元老院も渋々それを追認した。 皇帝としてのマクシミヌスの政策は無茶苦茶の一言に尽き、トラヤヌス時代からの孤児院機関の廃止や、上流階級層からの資産徴収、 税金はすべて軍事方面に回し、歯向かうものは誰であれ粛清、極めつけはローマに一度も来ることがなかった。 元老院はすぐにマクシミヌスから離反し、反乱を起こしたアフリカ総督ゴルディアヌス親子を皇帝として承認。 ゴルディアヌス親子が、マクシミヌスと干戈を交えず戦死した後も、元老院はプピエヌスとバルビヌスの二人を続けざまに皇帝として承認。 怒りが頂点に達したマクシミヌスは元老院を襲撃すべくローマへと南下し始める。 順当にいけば討伐軍を率いるプピエヌスと干戈を交えることとなっただろうが、マクシミヌスの苛烈さに嫌気が指した軍中の兵士によってが前哨戦時点で暗殺される。
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【元ネタ】三国志 【CLASS】セイバー 【マスター】 【真名】徐庶 元直 【性別】男性 【身長・体重】171cm・64kg 【属性】中立・善 【ステータス】筋力B 耐久C 敏捷B 魔力B 幸運C 宝具B 【クラス別スキル】 対魔力:B 魔術発動における詠唱が三節以下のものを無効化する。 大魔術、儀礼呪法等を以ってしても、傷つけるのは難しい。 騎乗:C 正しい調教、調整が施されたものであれば万全に乗りこなせる。 【固有スキル】 軍師の忠言:B 軍師系サーヴァントに与えられるスキル。 状況を把握、分析することにより味方側に正しい助言を与えることができる。 ランクが上がれば上がるほどその助言の正しい確率は向上する。 軍師の指揮:A 軍師系サーヴァントに与えられるスキル。自己を含めた軍としての力を最大限に引き出す。 Aランクであれば、百戦錬磨の精鋭に等しい力を持つ。 無力の殻:A 任意のタイミングで、固有スキルが発動せず、能力値も落ち込み、サーヴァントとして感知されなくなる状態になれる。 曹操に仕えている間、軍師としての働きを見せなかったという逸話から。 医術:C+ 山の植物を調べ上げ緑色の薬“花萼丸”を開発し百姓を救い“花萼老祖”と呼ばれた、という民間伝承から医術スキルを有する。 なお、このスキルは現代を基準で比較するものではなく、サーヴァントの生きた時代の基準で判断するものとする。 【宝具】 『生門解錠・景門開通(はちもんきんさ、やぶれたり)』 ランク:C 種別:対軍宝具 レンジ:1~30 最大捕捉:300人 三国志演義において曹仁の八門金鎖の陣を破った逸話から得た、 自身や味方に相手の急所や勝負の勘所を悟らせる宝具。 発動から3ターンの間、対象に取った者に対する敵対的干渉が成功した場合、クリティカルとして扱われる。 『臥龍岡に伏龍あり(すいぎょのこうとなりうるや?)』 ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:1人 自身が現世から退去するのと引き換えに、マスターに英霊・諸葛孔明の召喚を試みさせることができる。 クラスは適正があるクラスからランダムに選択されるが、 諸葛孔明はマスターとなる人物が主足りえる器か討論し、納得しなければ召喚を拒否し、英霊の座に戻ってしまう。 孔明の召喚に失敗すれば徐庶が現世から消滅するだけの無意味な自滅となるリスクを孕む宝具。 【Weapon】 『撃剣』 【解説】 後漢、三国時代の政治家。 三国志演義では諸葛亮に先立って劉備軍に仕えた軍師として扱われる。 元々は侠(無法者)の類で撃剣の術に優れたが、 仲間の敵を討った後、狂人を装って逃亡するも役人に捕らえられてしまう。 仲間の助けで脱出した後は剣を捨てて学問に励んだ。 元は無法者だったために恐れられたが、徐庶は謙虚に振る舞い、経学に精通するようになったという。 その後、董卓の暴政を逃れて荊州に赴き、諸葛亮と出会う。 徐庶は諸葛亮を高く評価し、彼が管仲、楽毅に匹敵する人材だと自負するのを笑わなかったという。 荊州に(後に蜀漢を建国することとなる)劉備が現れると、彼に仕えた。 この際、三国志演義では劉備軍の軍師となって曹仁の軍勢を打ち破った逸話が記されるが、 正史では徐庶の活躍は見受けられない。 一方、正史・演義共通の功績として諸葛亮の推挙が挙げられ、 徐庶の言葉に興味を惹かれた劉備は、三顧の礼を以って諸葛亮を招聘し、自らの腹心として遇した。 曹操が大軍を率いて南下を開始し、老母が捕らえられたのを知ると 徐庶は孝心から劉備軍からの離脱を決意し、曹操の下に赴いた。 以後は曹操の下で働き、右中郎将・御史中丞にまで出世している。 しかし、後年の諸葛亮はこれでも彼の能力には不十分だったと思っていたようで「魏は取り分け人物が多いのだろうか」と嘆いている。 なお演義では曹操に仕えたのは魏の軍師・程イクが老母からの手紙を偽装して送った結果であり、 諸葛亮を推挙したのは自らが劉備軍を去る為の置き土産という形になっている。 なお、この事を知った老母は自害し、以後、曹操のために献策することはなかった。 諸葛亮ほどではないにしても民間では神仙化の伝承があり、 それによれば花岳山に隠居した後、仙人となり、また緑色の薬“花萼丸”によって百姓を救った。 この事から花萼老祖と呼ばれていた、という。
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【元ネタ】史実、『椿説弓張月』など 【CLASS】アーチャー 【マスター】 【真名】源為朝 【性別】男性 【身長・体重】232cm・190kg 【属性】中立・中庸 【ステータス】筋力A 耐久B++ 敏捷B 魔力D 幸運EX 宝具A 【クラス別スキル】 対魔力:C 単独行動:B 【固有スキル】 鎮西八郎:A 為朝が号した異称。 追放された先の九州で暴れ回り、数々の逸話を残した。 常人では扱えないような大きさの弓と矢を使って、敵を二人纏めて仕留めた……という伝説もあるほど。 不屈の弓射:B 保元の乱で敗北した際、為朝は腕の腱を切られたが、不思議なことに復活。 一説によれば腕の油圧ケーブルを交換したのだと伝えられている。 いや伝えられていない。 メカニカル弓術:EX 発射シークエンスの一例は以下の通り。 ムーンシャフトチェック バスターアローシステム 96%充填 パイルドライブフットロック 接続 ……仕留める! 敵性反応を探知、ロックオンして自動追尾システムを起動。 あるいは最大効率の殺傷力を発揮できる場所に矢を放つ。 紛れもなく弓術である。 【宝具】 『轟沈・弓張月(ごうちん・ゆみはりづき)』 ランク:B+ 種別:対艦宝具 レンジ:5~50 最大捕捉:一隻(便宜上) ごうちん・ゆみはりづき。 わがゆみはりづきのもとにかんしずめたり、とも。 ただの一矢で敵方の船を沈めた逸話の再現。 なお、木造船であった頃はまだ本気を出していなかったが、サーヴァントとなった状態ではむしろ全力を出す。 また、海(水上)では神秘が増すため、現在においてはイージス艦といえども一撃で致命傷を負わせ、原子力潜水艦ですらも矢から逃れることが難しい。 宝具の連続使用にはかなりの負担と時間が必要とされるが、合間合間に連射による牽制、あるいは三本に分割しての使用など、創意工夫を凝らして相手を寄せ付けない。 【解説】
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クラス:アサシン 属性:中立・善 真名:八神マキノ 出典:アイドルマスターシンデレラガールズ 地域:日本 性別:女 身長・体重:160㎝・45㎏ ステータス:筋力E耐久D敏捷C魔力C幸運B宝具B クラス別スキル 気配遮断(C) サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に適している。 完全に気配を断てば発見する事は難しい。 保有スキル 陣地作成(C) 自身に有利な陣地を作成する。 ハッキングするための部屋を作ることが可能。 データ解析(B+) データを解析する技術。 高度なセキュリティでない限り解析することが可能。 ハッキング(A) 他の機械を一時的に乗っ取ることが可能。 機械であれば英霊であっても低確率で乗っ取ることが可能。 人間観察(B) 人々を観察し、理解する技術。 ただ観察するだけでなく、名前も知らない人々の生活や好み、人生までを想定し、これを忘れない記憶力が重要とされる。 宝具:『情報の壁(ノーティティア・パリエース)』 ランク:B 種別:対軍 レンジ:1~5 最大補足:50人 目に見えない情報を一時的に物体化して壁を作成する。 情報の壁のため、攻撃が近代に近い程耐久性が低くなる。 逆に攻撃方法が古い程耐久性が上昇する。 名前
https://w.atwiki.jp/bokuserve/pages/3316.html
【元ネタ】史実 【CLASS】キャスター 【マスター】 【真名】ハーシム・アル=ムカンナア 【性別】男性 【身長・体重】172cm・64kg 【属性】混沌・善 【ステータス】筋力C 耐久D 敏捷A 魔力A 幸運D 宝具EX 【クラス別スキル】 陣地作成:A 魔術師として、自らに有利な陣地を作り上げる。 “神殿”に相当する“宮殿”を形成することが可能。 道具作成:B 魔力を帯びた器具を作成できる。 得意とするのは毒薬である。 気配遮断:A サーヴァントとしての気配を絶つ。 完全に気配を絶てば発見するのは不可能に近い。 【固有スキル】 魔術:A 中東圏とゾロアスター教に由来する魔術を習得。 魔術を使用し奇跡を起こせる預言者として、彼の信奉者たちから崇拝されていた。 高速詠唱:B 魔術詠唱を早める技術。 カリスマ:C- 軍団を指揮する天性の才能。 国家を運営することはできないが、志を共にする仲間たちとは死を厭わない強固な繋がりを持つ。 気配遮断との併用は不可。 二重召喚:B キャスターとアサシン、両方のクラス別スキルを獲得して現界する。 極一部のサーヴァントのみが持つ希少特性。 【宝具】 『白く覆え、美醜も死も(ムバイイダ・ムカンナア)』 ランク:D 種別:対人宝具 レンジ:0 最大捕捉:1人 預言者として自らの美しさを隠すために身につけたとされ、敵対者は醜さを隠すためのものだと糾弾した仮面。 装備した者の美醜を認識できなくさせ、付けた状態と外した状態で全く違うサーヴァントだと誤認させる事ができる。 さらに、この宝具を身につけた状態で死亡した場合、直接自身の消滅を目にした者を除いて、 自身が消滅していないという思考へと洗脳することができる。洗脳はAランク以上のディスペルで解除可能。 『神の化身は死すことなく、救世の為に現れり(タナースク・マフディー)』 ランク:EX 種別:対人宝具 レンジ:1 最大捕捉:1人 アブー・ムスリムの死を否定し、彼はアダムやノアの生まれ変わりで神の化身である――と主張した逸話が宝具になったもの。 死亡した対象を蘇生させ、前世(と設定した)英霊の疑似サーヴァントとし、さらに霊格に応じた神性スキルを付与する。 ただし、前世(と設定した英霊)の霊格が高ければ高いほど、蘇生の成功率が下がる。 また、この宝具は一度しか使えない。 【解説】 アブー・ムスリムの部下であり、後に彼を神格化した教団を率いてアッバース朝に反乱を起こした人物。 その教団はゾロアスター教とイスラム教を混合したもので、自身は預言者を僭称した。 ムカンナアは、元々はハーシム・イブン・ハキムという名で、アッバース朝の重臣アブー・ムスリムに仕える暗殺者であったという。 その後の、アブー・ムスリム配下の部隊長となるが、主君マンスールによってアブー・ムスリムが粛清されてしまう。 この行為にアブー・ムスリムの支持者達は激怒し、反乱が相次いだが、 ハーシムはアブー・ムスリムの死を否定した宗教組織を形勢したという点が特異だった。 アブー・ムスリムはアダムやノアの生まれ変わりで神の化身であると主張し、 自らはその預言者となれ、とムハンマドやアリーから預言を受けたとして、 ムバイイダ(白衣を着る者の意)と呼ばれた教団を率いたのである。 この教団はゾロアスター教とイスラム教を混合したもので、 農民とトルコ人部族民を信奉者として糾合し、高度に組織化されていた。 しかし、アッバース朝が差し向けた軍隊の前に次第に敗色が濃厚となり、 死を覚悟したムカンナアは(自身ではなく)アブー・ムスリムが囚われてはいけない、として、服毒自殺した後に籠城していた宮殿に放火した。 ムカンナアの死後も教団は十二世紀まで存続し、預言者が再び戻ってくるのを待ちわびていたという。
https://w.atwiki.jp/minasava/pages/517.html
【元ネタ】史実 【CLASS】アサシン 【マスター】言峰 綺礼 【真名】ハサン・サッバーハ 【性別】- 【身長・体重】- 【属性】秩序・悪 【ステータス】筋力C 耐久D 敏捷A 魔力C 幸運E 宝具B 【クラス別スキル】 気配遮断:A+ サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に適している。 完全に気配を断てば発見する事は不可能に近い。 ただし、自らが攻撃態勢に移ると気配遮断のランクは大きく落ちる。 【固有スキル】 蔵知の司書:C 多重人格による記憶の分散処理。 LUC判定に成功すると、過去に知覚した知識、情報を、 たとえ認識していなかった場合でも明確に記憶に再現できる。 専科百般:A+ 多重人格の恣意的な切り替えによる専門スキルの使い分け。 戦術、学術、隠密術、暗殺術、詐術、話術、 その他総数32種類に及ぶ専業スキルについて、Bクラス以上の習熟度を発揮できる。 【宝具】 『妄想幻像(ザバーニーヤ)』 ランク:B+ 種別:対人(自身)宝具 レンジ:ー ――単一の個体でありながら複数に分断された魂を持つことで、 自らの霊体ポテンシャルを細分化し、複数のサーヴァントとして現界できる。 最大で80人にまで分裂可能。 さらに無自覚な自我が出現する可能性もある。 【解説】
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最初に・・・・私はそれでも冬将軍が好き。というわけで士郎鯖信長と言っていた人には最初から断っておきます。 ――真白の大地。 勝者なき戦の勝者。 厳冬の名を持つ将軍は、一人子供のように泣き続けていた―― 「恨むなら自分のバッドラックを恨みな、ボォイ。コイツでラストだ」 カウボーイの手にあった銃という武器は、人の限界をたやすく突破する。 ゆえに、銃に当てるか、避けるかという選択はない。 当たるか、当たらないか。人を超えるが故に、それは一方的な死でしかない。 どうしてそんなに簡単に人を殺せるのか。 どうしてそんなに簡単に人に死を押し付けるのか。 その人が俺であるか否かに関わらず、 俺は、それが、許せなかった。 だから、彼女がいつ現れたのか、それは覚えていない。 アサシンのスキルがそれを見せていないのかもしれない。 ただ、この眼に植えつけられたのは、 月光に氷の髪と氷のドレスを煌かせた少女が、俺を抱きしめるようにして庇う、その姿だった。 「召還に応じ、アサシンのサーヴァント、参上しました。 これより私は貴方の城砦となりましょう」 ――それは罪。 冬の娘、自然の触覚として生まれた彼女が、 人の世に関わる、それだけで罪―― 「衛宮君、聞いているの!? あなたのサーヴァントは英霊なんかじゃない。 もっと危険な、滅びの属性を持つ精霊なのよ!?」 遠坂の怒鳴り声が夜に響く。 ああ、不思議だ。 こうして怒っている様子をみれば、 普段の遠坂が猫をかぶっているだけなのが、良く理解できる。 それでも、遠坂は・・・ 「遠坂、おまえって、いい奴だな」 「なっ――っ!」 ――そう、私は英霊じゃない。 人として生まれた生き物ですらない。 人を殺す風、人を殺す雪―― 「二人とも、お話はおしまい? じゃあ、もう殺してもいいよね。 どうあがいても、私のサーヴァントには勝てないんだから。 だって、私のバーサーカーは、世界を滅す運命にある神の化身だもの」 「・・・まさか・・・ヴィシュヌのアヴァタール、カルキ!?」 ――だから、私は一人だけの将軍。 だれもいない白い大地で、 ただ一人泣き暮れる―― 「・・・これほどのものとは。 見事である、アサシンのサーヴァントよ」 「おい、お前! どうしてだよ! どうしてその槍を使わないんだ! 槍を使わないランサーなんて、意味が無いじゃないか!」 「我がマスターよ。騎士には勝利よりも重いものがあるのだ。 この槍こそ私の罪。 使ってはならぬ槍を使い、国を荒らした罪。 その罪を重ねることは、私には出来ない」 ――ならば、私は。 三度国を白く染め上げ、 敵味方無く死においやった私の罪は―― 「ひ、引っ付きすぎだ、アサシンっ」 「マスター。こうしないと、私の宝具による気配隠蔽の効果が及びません」 吐息のくすぐったさと、滑らかな肌に心臓が早鐘になる。 ええい、くそ。 気配を潜めるすぐ先では、罪を怖れぬ魔王の名を持つアーチャーと、 全てを守らんとするセイバーの戦いが始まろうとしている、こんな時だというのに。 ――それでも、私は罪を重ねる。 愛する大地を、愛する人を守りたいという罪を。 聖杯よ。願望器よ。どうか私という災厄を、消してください―― 「士郎とやら。 そちが聖杯を望まぬ? 先の聖杯戦争のことは、既にわらわは聞き及んでおる。 さぁ、万能の聖杯に今こそ祈るがいい。 あの、10年前の災厄を、今こそやりなおせるのじゃ」 ――ああ、マスター。 それを望んでください。それを望んでください。 災厄になど、意味は無いのですから―― 「俺は・・・俺は・・・・」
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【元ネタ】ドイツの伝承 【CLASS】アサシン 【マスター】 【真名】アルプ 【性別】男 【身長・体重】cm・kg 【属性】混沌・悪 【ステータス】筋力D 耐久D 敏捷B 魔力B 幸運D 宝具C 【クラス別スキル】 気配遮断:B 身の気配を消す能力。完全に気配を断てばほぼ発見は不可能となるが、攻撃態勢に移るとランクが大きく下がる。 ただしアルプの場合、「相手が眠っている」状況ならばその限りではない 【固有スキル】 フェロモン:A 放出される魔力による異性への誘惑。アルプと対峙した女性は彼に対する強烈な恋愛感情を懐いてしまう 対魔力スキルで回避可能。対魔力を持っていなくても抵抗する意思を持っていれば、ある程度軽減することが出来る 魅惑の美声:B 人を惹き付ける魅了系スキル。 変化:B 文字通り「変身」する。 猫や鳥などの様々な動物の姿に自在に姿を変えられる 【宝具】 『御手を此方へ、御嬢様(ナイトメア・エスコート)』 ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:1~2 最大捕捉:1 相手の夢の世界へと入り込むことを可能とする宝具 夢の世界ではほぼ全てのことがアルプの思い通りとなり、彼の保有するスキルも1ランクアップする この世界に存在する「相手」は魔力や精気で形作られており、アルプはこの宝具の発動中「魔力と精気を吸収する」能力を得る アルプによって魔力・精気を根こそぎ奪われることは夢の世界での死を意味し、現実世界においても魂の抜け落ちた抜け殻となる 眠っている相手限定の暗殺用宝具である 『今宵、貴女の夢の中で(インバイト・キッス)』 ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:1~2 最大捕捉:1 相手の手の甲への口付け。相手は強力な睡魔に襲われてしまう。この睡魔は尋常ならざるものであり精神力での抵抗は意味を成さない 対魔力スキルによって抵抗は可能だが幸運を除いたステータスが1ランク低下してしまう 【Weapon】 無 【解説】 「アサシンのサーヴァント、アルプ。御手を拝借しても構いませんか?」 真名はドイツの伝承に登場する夢魔、「アルプ」。 華奢な体つきの優男で背中からは一般のイメージ通りのコウモリのような翼を生やしており飛行が可能。 非常に紳士的な性格で女性に対する礼儀作法や心遣いは正に「理想の男性像」といえるレベルであるが その内心は女性を「餌」としてしか捉えていない冷酷かつ残酷なものである 女性マスターや女性サーヴァントに対しては正に天敵といえる存在であり 余程の信念や絶対不変の愛を持っていないかぎり、彼のディナーとなることは必至である 直接的な戦闘力に関しては敏捷が高いだけで全く向いていない 夢魔故に魔力も平均以上の値はあるがそれを攻撃として転化する術を持たない 「宝具で相手を眠らせ、夢のなかで吸い殺す」しか勝利するパターンを持たないので何かしらの対策を取られると圧倒的に不利となる可能性を有する マタハリのような性特化のサーヴァントを目指して作成 「個」として登場するインキュバスが居るならばそちらの方が良いかもしれない
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昼は多くの生徒と教員で賑わっていた学校も、放課後になると人の数が少なくなる。 もっとも活動中の部活があり、完全に無人とは言えないが。 そんな中で、士郎は陸上部で使うハードルを修理していた。それももうすぐ終わる。 「よしっ、終わったぞ」 「ありがとう。衛宮君」 振り向いた先にいたのは、ほんわりとした雰囲気を持つ小柄な少女、陸上部のマネージャーをしている三枝由紀香だった。 「本当に修理できたんだ。凄いね。衛宮君」 嬉しそうに修理の終わったハードルを由紀香は見た。 衛宮士郎の別名は穂群のブラウニー。それが趣味かと思える程、各備品の修理や整備を得意としている。 「おー、上等上等。ありがとうなスパナ」 「世話になった人物にスパナというのはどういうものか、蒔の字」 由紀香の後ろから現れた活発な女子生徒―――蒔寺楓。 突っ込みを入れた眼鏡をかけている女子生徒―――氷室鐘。 二人とも、修理のできたハードルを満足そうに眺めている。 「何にせよ。修理してくれて感謝する。衛宮」 「別にいいさ。しかし、蒔寺のあの頼み方はなあ」 「『助けて、衛宮スパナ!』か?別にいいじゃん」 授業を終えて帰ろうとしていたところを、某二十二世紀の猫型ロボットのように陸上部の備品修理を楓から頼まれた士郎は、陸上部の倉庫で大概の備品の修理を完了した。 「まあ、このくらいなら俺にもできる。だけど、新しいのは買えなかったのか?」 士郎の疑問に、三人の顔が渋顔や苦笑に変わる。 「まあ、色々あってな」 「クッ、あの眼鏡坊主が予算をケチっているんだ……」 「陸上部の予算は大幅に削られちゃったし……それに、ちょっとした故障なら直して使わないと」 「あー、そういや一成が言ってたなあ、各部活の予算偏重を正すって」 『士郎』 雑談に興じる士郎の脳内で聞こえる声に、士郎もまた脳内で返事を返す。 『どうしたんだ?キャスター』 『気になることがあるから、後でこの建物の屋上に来て欲しいのだけれど。できるだけ急いで』 『分かった』 「……どうかした?衛宮君」 「いや、何でも無い。それじゃあ俺用があるから」 突然黙り込んだ士郎を、由紀香が気遣うように顔を覗きこむが、それを士郎は誤魔化して立ち上がった。 「何だよ。用があったんなら言えば良かったのに」 「悪い、今思い出したんだ」 そのまま、部室を離れて、校舎の階段を上った。 屋上へ向かう途中で、士郎はキャスターから聞いた聖杯戦争の概要を思い出していた。 聖杯戦争。 七騎の英霊を使役して殺し合い、聖杯を手に入れる魔術儀式。 剣の英霊、セイバー。 槍の英霊、ランサー。 弓の英霊、アーチャー。 騎馬の英霊、ライダー。 暗殺者の英霊、アサシン。 狂戦士の英霊、バーサーカー。 魔術師の英霊、キャスター。 この七騎のいずれかが聖杯を手に入れる。そのための戦争。 それが、キャスターから聞いた話だった。 ―――ふざけるな、と思う。 キャスターを見ただけで分かった。明らかに人間よりも上位に位置している存在、サーヴァント。 そのサーヴァントが行う戦争ならば、当然巻き込まれる人もいるのでは無いか、と聞く士郎に対し、キャスターは肯定で返した。 『普通の戦争でも、巻き込まれる人はいる以上、多かれ少なかれ確実に巻き込まれる人は出てくるでしょうね』 「……なら、俺が助ける」 救う。 一人でも多くの人を、一掬いでも多くの命を、理不尽に晒されて泣く人を見ないように。 それが、あの大火災の地獄から生還した衛宮士郎の生き方だ。 キャスターは選択肢を二つ示した。 一つは、キャスター自身を令呪と呼ばれる三画の絶対命令権で自決させ、この街から遠くへ逃げる。 自分の死という事柄を口にしても、キャスターの顔色に動揺の色は見えなかった。 もう一つは、キャスターと共に聖杯戦争の被害不拡大のために戦う。 ―――衛宮士郎がどちらを選ぶか、考えるまでも無い。 校舎の屋上、そこに、黒衣の女は佇んでいた。 「遅いわね」 「悪い……それで話ってなんだ?」 キャスターは視線を校庭に向ける。陸上部をはじめとする多くの生徒が部活にせいを出していた。 「この学校の近くに、サーヴァントがいるわ。数は約三体」 「なっ……」 士郎は身構え、周囲を見回す。 「こんな人のいる近くで戦闘を始める気か?何考えてるんだ」 「さあ、そこまでは、だけどいずれも強力な英霊だってことは確か。私よりも強いことは確実よ」 その言葉に、士郎は屋上の隅に隠していたモノを取り出す。 やっと成功した強化の魔術を付加した木刀。 サーヴァント相手には、戦車に竹槍で立ち向かうようなものだろうが、無いよりはマシだと思い込む事にした。 「これからはどうする?」 「……とりあえず、生徒が下校するまで待とう。巻き込まれる人がいないように」 「サーヴァントがいなくなった時には?」 「それならそれで、問題は無いさ。キャスターは戦闘得意じゃ無いんだろ?戦わずに済むんだ。素直に喜ぼう」 「……まあ、それもそうね」 サーヴァントの気配を絶つ程度の魔術はもう使っている。このままやり過ごすのも手だろう。 「学校の近くって事は俺以外にも学生でマスターになった奴がいるのかな」 「さあ、聖杯が誰をどう選ぶかは私にも分からないわ」 でも、とキャスターはいったん言葉を句切った。 「この世に意味が無い事なんて無い。正義も悪も、全ては意味があるから生まれた。士郎がマスターに選ばれたことにも何らかの意味があるはずよ」 初めて強い調子で喋るキャスターに、士郎は少し面食らった。 淡々と聖杯戦争のことに説明し、自分を自決させるという非情な策にも言及する程、キャスターは自分を主張しない。と、いうより、笹舟のように流されるだけの人といった方がいいだろうか。 流されることを良しとしているのか、それとも流されることに慣れているのか、何にせよ、いつかきちんと話をしたい。そう、士郎は思った。 冬の日暮れは早い。既に周囲は黒のペンキで塗りたくったように暗くなっている。 結局この時間まで、学校は冬の沈黙を守っていた。 士郎は廊下を歩きながらキャスターと会話を始めた。 「どうだ。キャスター、サーヴァントの気配は」 「……まずいわね。一騎増えているわ。ここで戦うかも知れない」 「どんなサーヴァンなのかはわからないのか?」 「そこまではね……でもまあ、放って置いてもいいんじゃないかしら」 キャスターの投げやりな台詞に、士郎は憤慨した様子で口を開く。 「なんでさ。ここで誰かが……あっ、そうか」 夜の学校。もう人は士郎ぐらいしか残っていないだろう。誰かが巻き込まれる心配は少ない。 「後は、隙を見て抜け出せば、どうにかなるわ」 キャスターの言葉に、僅かに安堵する。よく考えれば、急に戦いが起きるわけでもないのかもしれない。 心配のし過ぎも良くないだろう。とりあえずは、自宅に帰ることにしよう。 強化した木刀を竹刀袋に入れ、肩にかける。普通に帰っている限り、剣道の帰りに帰宅する学生に見えるだろう。 後は、別のサーヴァントに見つからずに抜け出すタイミングを考えていたとき、士郎は思い知った。 ―――甘かった、ということを。 「士郎!避けて!!」 キャスターの言葉で、反射的に身を捻る。瞬間、先程まで自分がいた場所の廊下に放射線状の亀裂が走っていた。 「なっ……」 亀裂の中心に立つ顔も見えない人影は、無言で拳を自分の方へ突き出す。 いや、突き出すなんて生やさしいものじゃない、まるで砲弾のような勢い。 無理矢理に回避したが、掠っただけで腹の肉が僅かに削がれたらしく、腹部に痺れるような感覚が生まれた。 「やめなさい!」 キャスターの右手が発光する。光源が周囲を照らした。 そして、襲撃者の顔があらわになる。 それは、見知った顔だった。 「三枝……?」 ―――■え。 ふわふわとした気分。なのにちっとも気分が良くない。 でも、何をすればいいのかは分かる。目の前に居る少年を■えばいい。 でも、なんでこの人を■うんだろう。ハードルを修理してくれた優しい人なのに。 「……三枝なのか」 さえぐさ? 三枝由紀香、私の名前。だけど、それだけじゃ無い気もする。 犬■■■飼健■。 別の名前を知っている。 ―――■え。 まあ、いいや。何か喋っている人をやっつけよう。お腹にキック。 「―――うわっ!」 避けられちゃった。残念。当たればやっつけられたのに。 ―――■え。 はい、わかりました。 私は口を思いっきり開けて、■■君の喉笛に―――。 「やめておきなさいな」 意識が、薄れる。 「……どうなってるんだ。なんなんだ」 突然襲いかかってきた三枝由紀香は、廊下に転がっている。キャスターの魔術によって眠りについたその表情は、いつもと変わりない三枝由紀香だった。 「魔術で、操られたんでしょうね。人を操るだけの魔術師がまだこの世界にいたとはね」 キャスターの言葉に、身体が硬直する。 操られた? あの当たれば確実に死ぬような攻撃は、操られていたためだったのか。 「……ふざけんな」 三枝由紀香は普通の女の子だ。 生活があって、家族があって、人生があって、夢がある尊い普通の人間だ。 それが、魔術師の気まぐれで、本人自身の手で壊されようとしていた。 「許せるか、そんなもん……」 「怒りを募らせるのはいいけど、冷静で無ければ救える者も救えないわよ」 キャスターの指摘に、熱くなりかけていた頭が冷える。 ともかくも、これからしなければならないことをすることにした。 ……変な夢を見た。 自分が自分で無くなって、誰かを追い回す夢。 『私』は意識が覚醒し――― 「気がついたか、三枝!」 ―――全てを思い出した。 「え、だって、なんで……」 頭の中は疑問と気持ち悪さと、夢であって欲しいと言う願望で埋め尽くされる。 しかし、夢で無い事は、床の亀裂と傷ついている少年の腹部で証明されていた。 「あ、ああ、ああぁぁぁー!!」 「お、落ち着け……クッ」 パニックになって叫んだ由紀香に対し、士郎は必死に落ち着かせようとするが、腹部の痛みで一瞬動きが止まる。 「衛宮君……」 パン、と小さく音が響いた。由紀香が、自分の両頬を叩いた音だった。 「お腹、出して」 「え?」 戸惑う暇も無く、シャツのボタンを外され、傷ついた腹部が露わになる。 「何を……」 次の瞬間、衛宮士郎の表情が固まった。 「ぺろ、ぺろぺろ、今治すからね。じっとしててね、ぺろぺろ」 三枝由紀香が、傷口をなめていた。 年頃の少女が、自分の傷口をなめている。その事態に士郎は止める間もなく硬直した。 士郎は硬直したまま動けず、キャスターは、由紀香を見るだけで止めようとはしない。 「それにしても、これってなにかしら……」 その言葉に、硬直が解けた士郎はキャスターの視線の先にある物体を見る。そして一言だけ呟いた。 「なんでさ」 ピコピコと動く物体、俗に言う犬耳が、三枝由紀香の毛髪から、飛び出ていた。 「……俺は大丈夫だからな?」 「本当?大丈夫なんだね?」 治療?を終え、上目遣いで自分を見上げる三枝由紀香の姿は、本当に子犬のようで―――そういえば、この犬耳は何だ。 「なあ、三枝、その頭上のそれなんだが……」 「へ?頭……あれ」 しばらく頭をいじっていた由紀香も『それ』に気づいたようで、廊下の隅にある鏡で確認したり、引っ張ったりしている。しばらくの沈黙が時間と共に流れ、唐突にそれは終わりを告げた。 「何、コレェェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」 絶叫が、学校中に響き渡った。 「ねえ、衛宮君。これって何?なんで犬耳が私に生えてるの?私、蒔ちゃんや鐘ちゃんや綾子ちゃんに良く子犬っぽいって言われるけど、それと関係あるの!?それとも何かの病気!?」 「落ち着け。それと雰囲気は関係ないと思うぞ」 先程とは別の理由でパニックになった由紀香を必死になだめる士郎は、助け船を求めるようにキャスターに向き直る。 「何かわからないか?キャスター」 「……魔術、或いは宝具。それくらいしか今の時点では分からないわね」 そう言うと、キャスターは由紀香の方に向き直る。 「三枝さん、だったわね」 「えっ、はい。そうです」 見慣れない美女に話しかけられた由紀香は、少し緊張した様子で会話に応じた。 「最近……多分、ここ数時間で何かあった筈よ……お願い、思い出して」 何かあった? キャスターと呼ばれた人の言葉に、由紀香は記憶の蓋をこじ開けた。 今日は、部活が終わった後、家に帰ろうとして通学路に居たことまでは覚えている。 そして、帰っているとき、道の真ん中に、『誰か』が立っていて。 何か良く分からない、だけどとても香りがよくて美味しい物を飲み込まされて……。 そして、後から来た誰かに『私達』は……。 『私達』!? 「衛宮君、蒔ちゃんと鐘ちゃんは何処!?」 瞬間、何か、鉄と鉄がぶつかり合うような音が校庭から聞こえた。 自分達に何が起こったのか? 「ふーん、明らかに一般人じゃないわね。でもサーヴァントでも無い」 銀髪の少女は僅かに興味を持ったように、眺める。 自分達のこの力は何なのか? 「気をつけろイリヤ、二人居る以上、どちらかがお前を狙う可能性がある」 金髪の西洋剣を持った青年は、油断無く気を張っている。 そもそも、何故自分達は眼前の人物を襲っているのか? 「あら、平気よ。貴男がいるんだもの」 何もかもわからない。まるで夢の中。 「……そうか、そうだな。だが、お前達。俺のマスターに手を出したら楽に死ねると思うな」 青年の殺意を持った眼光にも、何も感じることは無い。夢心地のままに身構え―――そして。 「蒔ちゃん、鐘ちゃん!!」 夢が、醒めようとしていた。 音を聞いて、校庭に出た由紀香の眼前にいるのは、確かに蒔寺楓と氷室鐘だった。 しかし、その姿は昼間と明らかに違う。 氷室鐘の背には、巨大な翼が存在していた。鳥のそれそのものである翼は、突風を巻き起こしている。 蒔寺楓の両手両脚は、金色の毛で覆われている。そして年代物らしい剣がその手に握られていた。 何より特徴的なのは、その自分の意思を感じさせない瞳だ。衛宮士郎はそれに見覚えがあった。 さっきまでの三枝由紀香の眼だ。 「蒔ちゃん、鐘ちゃん、私だよ。由紀香だよ。どうしたの。返事してよ」 必死に呼びかける由紀香に対し何の反応も見せず、二人はサーヴァントと、マスターらしい少女を威嚇している。 「三枝、少し下がっていろ。俺がどうにかする」 士郎が前に出て、キャスターもそれに続く。 「キャスター、頼む。戦えるか……いいや。逃げられるかどうか分からないけれど……」 「ええ、あれは間違いない」 キャスターの視線の先には剣を持った青年が佇んでいた。 「セイバーのサーヴァントよ」 「ああ、そうだ。この身はセイバーのサーヴァント。話を聞く限り、お前はキャスターのサーヴァントか?」 セイバーの問いに対して答えたのはキャスターでもマスターである士郎でも無く、高速で走りながら剣を振り上げた楓だった。 青年は、何もしない。剣を振り上げることすらしない。 楓が振り下ろした剣は、真っ直ぐに青年の頭を狙っている。 ガキィン。 分厚い装甲を鉄パイプで叩くような、何のダメージも感じさせない金属音。 それが、渾身の攻撃が青年に与えた全てだった。楓はそのまま空中で回転しながら後方に下がる。 「けえええええええええええ!!!!!!」 怪鳥のような声を発していたのは、氷室鐘だ。 翼を大きく広げ、跳躍する。蹴りの姿勢をそのまま保ったまま、マスターである少女の方へ肉薄する。 砲弾のような蹴りは、確実にイリヤと呼ばれた少女を絶命させるだろう。襲い来る死を前にして、銀髪の少女は、 「哀れね」 少しも慌てず、悠然と立ち続けていた。その前に、光の粒子が集まって人の形状を作り出す。 「ああ、そして愚かだ」 嘆息気味に、現れた銀髪の女―――女神のような美貌を持つ女が、持っていた槍で鐘をその勢いを殺さずに弾き返す。結果、鐘の身体は後方に下がっていた楓を巻き込み、吹っ飛ばされる。 「蒔ちゃん、鐘ちゃん!」 由紀香が悲鳴を上げて、二人に駆け寄る。 呻き声も上げないままに倒れ伏した二人と駆け寄った由紀香に、金髪の男―――セイバーがゆっくりと近づく。 この後やることなど、誰でも分かる。瞬間的に士郎は飛び出した。 立ち塞がった士郎に対し、セイバーのサーヴァントは軽い驚きと共に口を開く。 「マスターがサーヴァントも連れずに飛び出すとは……正気か?」 「ああ、正気だ」 キャスターもまた、セイバーの前に回り、同時に顕現した女性の方を見やった。 「驚いた……まさか、サーヴァントを二騎従えるとはね」 呆れたように言葉を発するキャスターの姿に、イリヤと呼ばれた少女はふふん、と鼻を鳴らす。 「流石はキャスターのサーヴァント。私達の二重契約を見破るとはね。そうよ。三騎士の二角、最優のセイバーと、最速のランサーを従えたアインツベルンに敗北は無いわ」 「アインツベルン?」 士郎の疑問に、いつか出会った少女はにっこりと笑ってお辞儀した。 「今代のアインツベルンのマスター、イリヤスフィール・フォン・アインツベルンですわ。衛宮の当主。どうぞお見知りおきを」 『早く呼ばないと、死んじゃうよ』 その言葉を士郎は思い出していた。 だが、記憶に浸っている場合でも無い。今はこの状況をどう切り抜けるかだ。 「イリヤスフィールだったか?聞いて欲しい」 「ん?」 きょとんとした顔になるイリヤスフィールに、士郎は楓と鐘を指し示した。 「この二人を攻撃するのはちょっと待ってくれ、事情があるんだ」 士郎は必死に言葉を紡ぐ。サーヴァントのマスターとなったからこそ分かる。 キャスターではこの英霊には勝てない。スペックが違いすぎる。 無論、勝負がステータスの比べ合いで終わる物ではないということは、士郎も分かっている。だが、F1マシンと普通の軽自動車がタイムトライアルをしても、戦いにすらならないに決まっている。 キャスターも同じだ。綿密な準備や作戦があれば勝つ可能性もあるが、何の準備もしていない今では、戦いはただの自殺行為に他ならない。 ならば、この場は相手の善性に期待して、退いてもらう以外に、生き残る方法は無い。 それが念話のよる脳内の会話でキャスターと決めた唯一この場から生還する方法だった。 気を失った二人の介抱をしていたキャスターも口を開く。 「この娘達は別のマスターに魔術で操られていた可能性があるわ。いえ、むしろそれで間違いない。誇りを尊ぶ英霊が、そんな娘を斬り殺せば、さぞや夢見が悪いのではないかしら?」 キャスターの言葉に、わずかにセイバーとランサーの顔が曇る。セイバーが口を開いた。 「一般人か。それなら、記憶を奪う程度で済ませてもいいかイリヤ?」 セイバーに続いて槍を持つランサーも口を開く。 「できれば、ヴァルハラに行く必要の無い者の血を流したくは無いのだ。我が主」 イリヤは、少し考え込むと、にこりと笑った。 「うん、いいよ。その子達は勘弁してあげる」 ようやく、空気が少し柔らかくなった。安堵のままに士郎はイリヤに礼を言おうとする。 「ありがとう。イリヤス「―――じゃあ、殺すのはお兄ちゃんとキャスターね」」 無邪気な笑顔を浮かべて、イリヤスフィール・フォン・アインツベルンは残酷な命令を発した。 由紀香は鐘と楓を介抱しながらも、事態の推移を見守っていた。自分達は助けるという言葉が出たときは安堵したが、その後の台詞に背筋が凍り付いた。衛宮士郎とキャスターと呼ばれた女性は、一歩退いて身構えている。 「お兄ちゃんは絶対に殺すって決めていたの。それにマスターなんだから助けるわけないでしょ?」 イリヤというらしい少女は、嬉々として残忍な台詞を平気で喋っている。台詞そのものよりも、そんなことを簡単にできる少女の方が怖かった。間違いない。イリヤは確実にあの少年と女性を殺すつもりだ。 「……一つ聞いておく、俺達がどのように行動しても、三枝達は助けるんだな」 ああ、あの少年はこんな時にでも人の心配をしている。怖いはずなのに、理不尽に降りかかる災厄に心折られることもなく、前を見据えている。だが、その姿には悲壮感しか感じられない。 「うん。その子達はどうでもいいけど、ちゃんと戦うのなら、助けてあげなくも無いわ」 その言葉に、少年と『キャスター』が、前に進み出る。 『セイバー』と『ランサー』も、イリヤの前に出て、少女を守るように武器を構えた。 「殺しなさい、セイバー、ランサー」 イリヤの声が戦闘の引き金となった。 キャスターは一気に術式を編むと、魔力で作られた呪いの弾丸を発射した。その数百以上。 一撃一撃が必殺の呪弾を前にして、しかしランサーとイリヤを庇うように前に出たセイバーは何もしなかった。 直撃。 呪弾の奔流は紛れもなく青年の命を奪うだろう―――普通ならば。 「なんて分厚い対魔力……反則ね」 「まあ、勝負にならないのは勘弁してくれ。お前が弱いわけじゃない」 セイバーに、呪弾は痛痒すら与えなかったらしく、平然と立っている。 キャスターの視線は、次にマスターである少女に向くが、ランサーに睨み返される。 「生半可な呪法でイリヤに害を与えようとは思わないことだ。魔術の攻撃ならば、私のルーンがこの子を護る」 「……ええ、害する前に貴女の槍が私を貫くでしょうね」 キャスターの声には、諦めの色が濃く滲んでいた。 士郎から見ても、状況は悪い以前に絶望的だった。 セイバーとランサーの布陣は鉄壁。なおかつセイバーにはキャスターの持ち味である魔術が効かない。 絶望的な状況と、何もできない自分に歯噛みする。 『士郎』 脳内に聞こえてくる声、キャスターの念話だ。教えてもらったとおりに返事を返す。 『キャスター、逃げることはできるか?』 『無理ね。相手にはサーヴァント中最速のランサーがいるわ。逃げようとしても追いつかれるに決まっている』 だから、とキャスターは提案を口にした―――衛宮士郎が受け入れられない提案を。 『令呪三画を用いて、私に足止めを命じなさい。その間に貴男は逃げなさい』 「なっ―――」 思わず、実際に口が開いた。 「できるわけ無いだろそんなこと!」 「私は死者で貴男は生者、どちらを優先させるかなんて決まっているでしょう」 何でも無いことのように言うキャスターに、思わず声を荒げるが、キャスターは涼しい顔でいる。 冗談じゃ無い。他者を犠牲にして生きるなど、『衛宮士郎』のやる事じゃない。 もし、誰かを切り捨てなければならないのであれば、それは俺自身(セイギノミカタ)だ―――!! 「話が終わったのなら、悪いがここで果ててもらう」 思考は、セイバーの声で強制的に断ち切られる。キャスターの提案で気が逸れていたが、ここは紛れもない戦場だ。今まで俺達を攻撃しなかったのは、作戦でも何でも無く、その必要が無いからだろう。 絶望と諦観が場を支配しようとしたとき。 「バーサーカー!ぶっ倒しなさい!」 唐突に、『それ』は出現した。 校舎の屋上から飛び降りた『それ』は地面に着地して土煙と轟音を上げると、魂を揺さぶるような咆吼を発する。 「◆◆◆◆―――◆◆◆◆◆◆―――◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆!!!!!!!!!!!!!!!!!!」 数秒遅れて、命令を発した人物が同じく飛び降りる。しかしそれは猫のように華麗に着地した。 士郎も、由紀香も、その人物を知ってはいたが一言も発することができなかった。あまりにも予想外な人物だ。 「こんばんは、かしら。衛宮君、三枝さん」 「……遠坂さん?」 「……まさか」 呆然と呟く由紀香と士郎に、遠坂凛はいつも通りの微笑を浮かべていた。