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17 名前:ガンダムバカ一代投稿日:2008/04/08(火) 17 52 22 ID ??? ドモン「なにっ!? 一体それはどういうことだ!」 アムロ「まさかこんな大事になるとは……」 シロー「今更どうするんだよ兄さん!!」 マイ「もはや手遅れかもしれませんが、やはり……アルとシュウトにはっきり伝えるべきかと」 ドモン「…………」 マイ「ですが…」 ドモン「アルに、シュウトに、刹那に言える訳がないだろ!!」 ドモン「キャプテンの中に人が入ってたなんて……」 キャプテン(中の人)「この中、本当に暑いんだが…万死に値する!」 シロー「だいたい、彼は誰なんだ?」 アムロ「ある過激派団体に所属するバイトだ。すごく美形だろ?」 キャプテン(中の人)「大体、時給800円は安すぎる!!」 シロー「どうりで無駄に高性能だと思った……」 アムロ「セレーネが心血注いで開発してるAIすら完成しないのに、ウチが突然モビルシチズンなんか開発できるわけないだろ常考」 ドモン「そもそも何でこんな事を始めたんだ」 アムロ「アルとシュウトを喜ばせようと思って……まあ、でも直に飽きるだろうと」 ドモン「思っていたら予想外に馴染んでしまったというわけか」 マイ「それにしても君もよくやってたね、こんな長い間…」 シロー「こんな事してる暇があったら武力介入しろよ」 キャプテン(中の人)「私も最初は潜伏先として引き受けたのだが……」 ~回想~ アル『キャプテーーン』 シュウト「キャプテーン!』 刹那『キャプテンもガンダムだ』 ~回想~ キャプテン(中の人)「次第に心がキャプテンガンダムになりきってしまい……最近では自分とキャプテンガンダムの区別がつかなくなってきていた」 ドモン「末期だな……」 キャプテン(中の人)「キャプテンが壊れた、と言われた時は私も本気で人生オワタ\(^o^)/と思ってしまった程だ」 マイ「だからひきこもりとかエロゲオタとか言われるんだよ」 シロー「しかし、どうする? 真実をいきなりあいつらに伝えるのは」 アムロ「俺にいい考えがある。ソラ・ディオラーマに危機が訪れたので旅立ったということにすれば……」 ドモン「兄さんは少し黙っていてくれ」 マイ「では時期を見て少しづつ教えていく方向で……はっ!」 アル「あ……ああ……」 シロー「あ、アル! いつからそこに!!」 アル「キャプテンに、中の人がいたなんて…」 ドモン「お、落ち着けアル! 中の人などいない!!」 キャプテン(中の人)「アルに素顔を見られてしまうとは…… 僕は! 俺は! 私は!!」 アル「嘘だと言ってよ、キャプテーーーーーン!!」 18 名前:ガンダムバカ一代投稿日:2008/04/08(火) 17 53 25 ID ??? アル「……という夢を見たんだ。怖かったよー」 シュウト「それは……怖いね」 刹那「キャプテン…お前は本当はガンダムではなかったのか!?」 アル「だから夢の話だって、刹那兄ちゃん」 キャプテン「大丈夫。私に中の人などいないはずだ。私はいつまでもアルやシュウト、刹那の傍にいる」 シュウト「だよね」 アル「はあ、なんか安心しちゃった」 刹那「それでこそガンダムのキャプテンだ」 セレーネ「(ふふふ、四人で仲良くお喋りしてるわね。でも、背中がお留守よ、キャプテン。 今のうちにAIをスタゲちゃん好みの美少女に……あら? キャプテンの背中のこんなところに ボタンなんてあったのね。ナ…ド…レって読むのかしら? ……ポチっとな、と」 ポーン! link_anchor plugin error 画像もしくは文字列を必ずどちらかを入力してください。このページにつけられたタグ アルフレッド・イズルハ ガンダム一家 キャプテン・ガンダム
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620 名前:目黒のガンダム :2009/05/17(日) 00 54 38 ID ??? 階級の高い方々は、MSの性能を細かくはご存じありません。ですから常々少しでも知りたいと思っております。 天候に恵まれた初秋の日。レビル将軍がGMとガンキャノンからなるMS部隊を引き連れて、目黒近郊の演習場にでかけまし た。目黒に着かれたのはお昼近くのことでした。 レビル将軍の部隊は演習を始めますが、練度が低いためか将軍の言う通りに動いてくれません。その時参謀が「近所に住む 名物兄弟のガンダムならうまくやれるかも」といったのを聞きつけた将軍は、「私の考案したフォーメーションを試すため にそのガンダムを呼んで来て欲しい」と配下の将校に所望した。 さあ困った将校たち。「ガンダムに乗る兄弟は民間人なので、この演習場を使う事は出来ません」といったものの、将軍の お言いつけではしかたがない。 兄弟たちに特例を出してガンダムに演習に参加してもらうことにした。 レビル将軍は、自分の指示通り動いてくれるガンダムがすっかり気にいられた。フォーメーションが上手く機能したことも 合わさって忘れられなくなってしまった。 ところが基地に帰って同じように訓練をしましたが、GMとガンキャノンの部隊はガンダムのようには上手く動けなかった。 ある日のこと、およばれで作戦本部にお出掛けになりますと「なにかお好みのMSはございませんでしょうか。なんなりとお 申し付けくださいまし」という本部長の申し出に、将軍はすかさずガンダムを注文した。 本部長は驚いて、月のアナハイム社から最上級のガンダムをとり寄せた。このようなトリコロールカラーでか細い機体を運 用して、もしも容易に撃破されたら一大事と、迷彩塗装をしたうえ、重装甲を装着して、相撲取りの様になったガンダムを 出した。 レビル「なに、これがガンダムと申すか。まちがいではないのか?たしか、もっと白くスマートだったはずじゃが・・・」 機動力を失ったトリコロールではないガンダムが強いはずがありません。 レビル「このガンダム、いずれよりとりよせたのじゃ?」 本部長「月のアナハイム社にござります」 レビル「あっ、それはいかん。ガンダムは目黒にかぎる」
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XXXG-01W Wガンダム 特徴 MS形態 COST EXP SIZE HP EN 攻 防 機 移 宇 空 地 水上 水中 35500 660 M 13930 330 26 26 24 7 B - B - C バード形態 攻 防 機 移 宇 空 地 水上 水中 26 26 26 9 A A - - - 武装 MS形態 名前 威力 EN MP 射程 属性 命中 CRI 備考 ビームサーベル 3700 40 0 1~1 BEAM格闘 100 6 バルカン砲 1000 10 0 1~2 連射 105 25 マシンキャノン 2200 20 0 2~3 連射 105 25 バスターライフル 4700 55 0 3~5 射撃BEAM2 70 7 バード形態 名前 威力 EN MP 射程 属性 命中 CRI 備考 バスターライフル 4700 55 0 3~5 射撃BEAM2 70 7 アビリティ 名前 効果 備考 シールド防御可能 シールド防御可能 MS形態のみ 変形可能 変形可能 支援防御可能 支援防御可能 MS形態のみ 開発元 開発元A 開発元B 10 Wガンダム(ベーシック) 5 メリクリウス 設計元 設計元A 設計元B フェニックスガンダム(能力解放) アビスガンダム オーガンダム(実戦配備型) エビル・S 開発先 開発先A 開発先B 開発先C 開発先D 3 ガンダムデスサイズ 3 ガンダムヘビーアームズ 5 Wガンダムゼロ 7 Wガンダムゼロ(EW) 備考 燃費と威力が明らかに比例していない、愛着でもない限りはさっさと開発してしまおう。 バスターライフルが3回以上使えるところにケチつけないように。
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MSA-0011 Sガンダム 特徴 MS形態 COST EXP SIZE HP EN 攻 防 機 移 宇 空 地 水上 水中 48000 600 L 13920 141 29 27 28 7 B - B - C 分離形態 攻 防 機 移 宇 空 地 水上 水中 29 27 30 9 A B - - - 武装 MS形態 名前 威力 EN MP 射程 属性 命中 CRI 備考 ビームサーベル 4000 18 0 1~1 BEAM格闘 100 5 ビームスマートガン 3500 20 0 2~4 射撃BEAM2 80 7 ビームカノン×2 2500 20 0 3~5 射撃BEAM1 65 10 インコム 3500 20 20 3~7 特殊射撃 90 5 分離形態 名前 威力 EN MP 射程 属性 命中 CRI 備考 ミサイルランチャー×4 1600 20 0 2~4 ミサイル 55 5 ビームスマートガン 3500 20 0 2~4 射撃BEAM2 80 7 ビームカノン×2 2500 20 0 3~5 射撃BEAM1 65 10 アビリティ 名前 効果 備考 ALICE機能 HP30%以下で発動防御+20 変形可能 変形可能 支援防御可能 支援防御可能 設計元 設計元A 設計元B 金色MSアルヴァトーレ ドラゴン系MS ガンダムMk-III デビルガンダムデビルガンダム(最終形態)ゴッドガンダム フェニックスガンダム(能力解放) ガンダムデスサイズ オーガンダム(実戦配備型) デスバット 開発先 開発先A 開発先B 4 Ex-Sガンダム 5 ZZガンダム 備考 MS形態では射程1~7まで穴がなくどれも比較的高めの威力で、分離形態ではミサイル×4が強力。ただしどちらも燃費はあまり良くない。 毎度のことだがALICEは反応や機動でなく防御UPなので、若干有難みに欠ける。 上位機のEx-sから変形機構が無くなったため、ステージによっては飛行出来るこちらの方が便利な時がある。
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Lv HP ブースト 格闘 射撃 リペアキット数 5 1 371 120 151 121 対 物理格闘 13.61% 対 物理射撃 18.83% 100 2,473 220 700 563 対 ビーム格闘 13.65% 対 ビーム射撃 17.87% 目次 特徴・評価 武器性能メイン格闘/ビーム・サーベル メイン射撃/ビーム・ライフル サブ兵装1/ガンダム・ハンマー サブ兵装2/核弾頭ミサイル SPA/月光蝶 コンボ例 入手方法 情報提供欄 特徴・評価 乱戦やガードの固い敵にも強引に攻め込んで行きやすい性能のオールラウンダー機。MSボス戦や大量の雑魚の処理が得意な機体。 ヒット数の多めな格闘や近距離から中距離まで届くハンマー、ビームライフルを主軸に近づいたり離れたりを繰り返しながらサブ2、SPAによる一撃を狙う戦い方になる。 性能的にはサブ兵装による高い空中コンボ性能が特徴。四大最強サブ兵装のひとつの核ミサイルを持ち、これにより絶大な威力と共に凄まじいヒット数でSPAの月光蝶をガンガン回していける。ダメージカット率も優秀で、総合的な防御力は全体の3位。 EXステージでの育成では格闘・物理を出来るだけ伸ばしつつ、サブ2の核の弾数2発を目指そう。ガード ハンマーからの堅実なカウンターと、隙を見ての核連投、そして問答無用の月光蝶での猛攻をお見舞いしてやろう。EXステージのコンビボスが秒で溶ける姿は圧巻。サブ2弾数の為のステータスの犠牲が大きいようなら格闘・射撃・物理ダメージ・サブ2威力などの攻撃力重視でも安定。 本作ではIフィールドやナノスキン装甲は残念ながら再現されていないがダメージカット率は高めなので耐久力は健在。 メイン射撃ダメージ サブ1ダメージ サブ2ダメージ 通常格闘の段数 通常格闘フルヒットダメージ 特殊格闘の段数 特殊格闘フルヒットダメージ SPAダメージ 300 3hit 751 21hit 3567 3 5hit 984 1 420 10hit 6660 各種防御値・エリアル バックアタック補正を無視して格闘・射撃値を1000とした場合のダメージ(攻撃倍率×1000) メイン射撃ダメージ サブ1ダメージ サブ2ダメージ 通常格闘の段数 通常格闘フルヒットダメージ 特殊格闘の段数 特殊格闘フルヒットダメージ SPAダメージ 169 3hit 527 21hit 2009 3 5hit 693 1 295 10hit 4670 レベル100・パーツなし・エリアル バックアタックなし・アーマーピアッサー発動でフリーザクを攻撃した場合のダメージ 武器性能 メイン格闘 ビーム・サーベル 通常 特殊 属性 3回 1回 全体的にモーションが機敏で扱いやすいものが揃ってる。 ビーム属性の格闘3連撃。1、2段目は2段ヒットで全段5ヒット。2段目のモーションは∀ガンダム本編でカプルの協力でアルマイヤー艦底を切り刻んだ時のもの。 特殊格闘は正面へ突撃しながらのシールドバッシュで敵を弾き飛ばす。物理属性でガード判定あり。打ち上げ、打ち下ろしにキャンセル可能。打ち上げ攻撃の元ネタは恐らくゴールドスモーとの決闘時のハイキック。 メイン射撃 ビーム・ライフル 弾数 リロード時間 属性 8 12.0s 発射音が独特なビーム・ライフル。サブ兵装の手数が少なくなりがちな為か弾数は多め。 中、遠距離からのサブ兵装連打ができない本機にとって射撃戦の主力。 サブ兵装1 ガンダム・ハンマー 弾数 リロード時間 属性 2 19.0s 敵に向かって前進しながらハンマーを2回振り回してから投擲する3連攻撃。回転時には周囲の敵を巻き込み、最後の投擲は1,2段目が当たらない距離の敵にも届いてダメージを与える。 ガードブレイク性能が高めだがモーションが長いので反撃で潰されないタイミングを狙おう。 敵のサイズ、距離、高度差、地形などの条件次第で安定しないがメイン格闘で拾い直せる。即急降下からの地表付近でのメイン格闘キャッチも可能。敵との距離が離れにくいエリア端(投擲部分が命中しなくてもok)や急降下からのキャッチが比較的安定する。パイロットスキル「瞬歩」でも多少は拾いやすくなる。 特殊格闘、打ち上げ攻撃、打ち下ろし攻撃にキャンセル可能。 サブ兵装2 核弾頭ミサイル 弾数 リロード時間 属性 1 48.0s 核弾頭を投擲して着弾地点に広範囲の爆風を発生させる。投擲時の隙が大きく、そこを攻撃されてよろめいてしまうと非常に長いリロード時間が水泡に帰してしまうので注意。 単発でもダントツで強力なサブ兵装だが拘束力を生かしたコンボパーツとしても機能し、空中コンボで使うとメイン格闘で拾い直せる。 敵1機に最大20ヒットし、複数の敵を巻き込めれば複数ダウンさせ、あっという間に40、60コンボに到達することも。爆風発生中はヒットコンボによるSPAのリキャスト減少は発生しないが、爆風後にたまったコンボ数に上乗せする分にはリキャストボーナスを獲得できる。アップデートにより爆風での連続ヒットでリキャストボーナスが適用されるようになった。 空中の敵やモビルアーマーの頭に向かって投げると外れて彼方へ飛んで行ってしまいがちなので近づくかジャンプして地面のターゲット目掛けて投げよう。 威力とリロードの性質上、拡張パーツのサブ弾数増加やパイロットスキルのラッキーショットとの相性がいい。 SPA 月光蝶 タイプ 発動条件 属性 攻撃 - 左右に大きな当たり判定を持ち、複数の敵を巻き込みやすい月光蝶を展開し前方へ突撃する。最大10連続ヒット。 MSボス相手に特に強力。攻撃後にすぐ動けるためコンボに組み込んだ際、当たり方次第でメイン格闘で拾い直すことが可能。 マルチプレイでは発動すればボスMSを遠くに連れ去ってしまうので味方のコンボやSPAの邪魔にならないように気をつけよう。 コンボ例 メイン格闘3段→打ち上げ→メイン格闘3段→メイン格闘2段→メイン格闘→サブ1 特殊格闘 打ち下ろし 打ち上げ→メイン格闘2段→メイン格闘3段→サブ2→メイン格闘2段→メイン格闘3段→サブ1→特殊格闘→打ち下ろし(サブ2弾数を増やせば更に継続可) 入手方法 設計図 必要数 ステージ ドロップ 備考 設計図Ⅰ D5Aブレイク ターンX 設計図Ⅱ D5Aコンフューズド ターンX 機体名 ∀ガンダム 形式番号 System-∀99(WD-M01) ロール オールラウンダー 僚機時パイロット ロラン・セアック 作品 ∀ガンダム 情報提供欄 このコメント欄は、Wikiの編集ができない方の情報提供のために設置しています。 編集依頼、内容に関する議論などにご利用ください。 編集の依頼を行う際は、かならず編集すべき箇所と内容を明記してください。 打ち上げで、格闘 サブ 格闘 サブ…とループ出来るからだいぶ頼りになる。核弾頭は当てとけば継続HITでゲージ崩しがしやすい。ラッキーショットの恩恵が一番得られる機体だと思う - 名無しさん (2023-01-26 18 50 14) 最高の∀のパーツ構成はHP1000~2000,サブ2回数+100%~,サブ2威力+50%~,格闘 射撃+1000~1500,物理格闘+30%~orビーム射撃/格闘+20%~ う~ん、無理! - 名無しさん (2023-04-28 23 42 31) サブ1→格闘が全部の敵に通用する仕様だったらパーフェクトだったのに - 名無しさん (2023-12-31 13 30 46) 名前
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歴代主人公が兄弟だったらpart27 ガンダム一家、南へ(前編) /序 ジョッシュ『こちらブラボー・リーダー! ビッグバード応答せよ!』 管制官『こちらビッグバード、どうした、無線封鎖中じゃなかったのか?』 ジョッシュ『レーダーに飛行中のMS、MAと大型艦の反応多数! そっちじゃ確認してないのか!』 管制官『なんだって? …ああ、そいつは民間機だな。 フライトプランもちゃんと出てる』 ジョッシュ『民間機!? ふざけるな、熱量はどう見ても軍用、それも特上品だぞ! どっかのテロリストか、ゲリラじゃないのか!?』 管制官『機体は軍用機だが、所属は民間、一部は個人所有の機体だ。 へんなちょっかいかけるなよ? 中には“月”の所属もあるんだ。 国際問題起こして、ボスの額に磨きをかけんでくれ』 ロラン『近海で演習中の連邦軍みたいですねぇ』 アムロ「(軍の暗号通信をあっさりと…相変わらずムダに高機能だな…)」 ディアナ「ありがとう、ロラン」 ダイスケ「特に珍しい光景とは思えませんが…何かお気になる点でも?」 ハリー「ディアナ様?」 ディアナ「…具体的にどう、とは言えないのですが…なんとなく気に掛かるのです。 小石が引っかかっているような…微妙な違和感が…」 ダイスケ「了解いたしました。 部下には気を引き締めるように言っておきます。 ですが…」 ディアナ「? なにか?」 ダイスケ「ディアナ様におかれましては、此度の航海、ごゆるりとなされますよう… なに、何事かあったとて、これだけの“ガンダム”があれば恐れるものはありますまい」 ダイスケ艦長の振り返った窓の外には、 機首を並べるウェーブライダーとGフォートレスの姿がある。 その向こう側にはラクス・クラインの座艦、エターナルがあり、ディアナの乗るホエール同様、 格納庫には飛行能力を持たない、あるいは低い更なるガンダムを納めているし、 視界の外にもまだいくつものガンダムが飛んでいるはずだった。 アムロ「あ~、いや、戦闘力はともかく、人間としては未熟者ばかりですので、 あまりあてにはなさらない方が… まあ、そういう事態になれば、全力を尽くすのにやぶさかではありませんが」 ダイスケ「いやいやご謙遜を。 正直申しますと、ギンガナム艦隊全軍を以てしても、 今の我々にどれほどの被害が与えられるものかと…」 ハリー「ダイスケ艦長、そのような発言は控えられよ。 ギンガナムが聞けば、本当に試しかねん」 ギンガナム「ぶえーーーーっくしょい!」 キラ「………」フキフキ バルトフェルド「おや? お風邪かい、ギンガナムの御大将?」 ギンガナム「む…いや、これはだれぞが小生の噂をしておるとみた。 大方ディアナか、その腰ぎんちゃくであろう!」 言うが早いか、隣を進むホエールに向かって舌を出すギンガナムと、尻馬に乗るメリーベル。 ラクス「それはなによりですわ。 せっかく皆で出かける海水浴、風邪などで邪魔されてはつまらないですからね」 ギンガナム「うむ! もっとも小生、生まれてこの方風邪などひいたことは無いがな!」 ラクス「まあすごい!」 バルトフェルド「………」 キラ「………」 メリーベル「あはははは! さっすがギム!」 ギンガナム「それにしても、プライベート・アイランドをポンとお買い上げの上に、 ガンダム家ご一同様ご招待とは…トレーズ・クシュリナーダ、 並みの変態さんとは一味違うな!」 キラ「(ギンガナムさんは並? …特上、かなぁ…)」 メリーベル「もちろん特上だよね」 キラ「っ!!」 メリーベル「大盛りつゆだく卵のせ!って感じ?」ニヤニヤ ラクス「はい?」 ギンガナム「むう、メリーベルもそう思うであるか!」 キラ「なんだ、トレーズさんのことか…」 メリーベル「んん~?」 キラ「え…」 メリーベル「考えてることがそんなに顔に出るようじゃ、まだまだ修行が足りんよ~、坊や」ケタケタケタ ロザミィ『ぎゅ~~~~ん!』 ファ『ロザミィ、推進剤を無駄遣いしてると帰れなくなるわよ』 華麗にバレルロールなんぞを決めるギャプランを見れば、通信器など通さなくても 彼女の上機嫌は判るというものだ。 ロザミィ『もう! ファお姉ちゃんってばうるさいんだから… そんなことじゃ、フォウにお兄ちゃん取られちゃうわよ!』 ファ『ロザミィ!』 ロザミィ『きゃー♪ お兄ちゃん助けてー♪』 ファ『ちょっと! カミーユどきなさい!』 カミーユ『え? ちょ、ちょっと待て二人とも!』 ウェーブライダーの周りでドッグファイトを始めるギャプランとメタス。 フォウ「あらあら…」 クリス「あの子達も相変わらずねー」クスクス エターナルの展望デッキ。 対空監視にも使われる場所だけに、視界は広く、周囲を飛び回るMSや、二隻の戦艦に並ぶ ビグ・ラング、GP-03デンドロビウムの姿も一望できる。 クリス「フォウもMS持ってこなかったの?」 フォウ「私が動かせるのはサイコだけだから…プルたちも来るって聞いてたし」 変形すれば飛行できるとは言え、サイコ・ガンダムの移動速度そのものはかなり遅い。 浮いているところを大型艦で曳航するのが常だった。 フォウ「戦闘にでかけるならともかく、バカンスにはあまり相応しいものじゃないから」 クリス「それを言うなら、MSとかMAとか引っ張り出す時点でおかしいの。 毒されちゃだめよ?」 フォウ「はぁい」 ザビさんちの事情 時系列は少しさかのぼって… ドズル「クシュリナーダ? OZ総裁のトレーズか?」バサリ ミネバ「そうです。 マリーメイアからご招待されました」 ドズル「ほう…お招きをしてくれるお友達が出来たのはいいことだな。 ハマーンも同行するのか?」 ハマーン「は。 …教職にある者が同行するのもどうかと思いましたが 」 ドズル「ならば問題はあるまい。 ミネバ、楽しんでおいで」 ミネバ「やったーー! ありがとうございます、お父様!」ギュッ ゼナ「もう…ミネバには甘いんですから…」 ドズル「はっはっは、可愛いミネバのお願いだからな」ヒョイ 小柄とは言え、10歳になる子供を軽々と抱き上げるドズル。 ミネバ「お、お父様! ミネバはもう子供ではありません!」 ドズル「何を言うか。 大人になっても、お前は俺達の子だ。 親には娘を抱く権利があるのだ!」 ミネバ「もう…」 ドズル「さて、そうと決まれば旅行の準備をせねばな! ハマーン、すまんが手伝ってくれ」 ハマーン「はっ」 ハマーン「という訳で、お前達にも同行してもらうことになるんだが…」 プル「やったー!! 海だー! おでかけだー!!」プルプルプルー!! 部屋中を走り回るプルと、その姿に額を押さえるプルツー。 プルツー「姉さん…」 ハマーン「キュベレイを運ぶ必要上、ジオン航空からメロゥドを廻してもらうことに なると思うが、どうする?」 プル「あたしジュドーと一緒がいい!」 プルツー「…ジュドーはGフォートレスか、メガライダーを使うのでは?」 ハマーン「まあ、そうだろうな」 プル「えーーーー!!」 ハマーン「兄弟達と合流するなら、エターナルか、月からのアルマイヤー級… おそらくホエールに便乗させてもらうことになる」 プルツー「ガンダムの半数近くが高速飛行能力を持つとはいえ… ペイロードはほぼいっぱいですね…」 指折り数えてプルツーがつぶやく。 ハマーン「なんだかんだと飛び入りも多そうだしな」 プルツー「了解しました。 私はメロゥドに乗ります。 姉さんはどうするの?」 プル「むー…せめてプルツーと一緒がいいけど、ハマーンがいるし… あ!そうだ! ZZってコクピットもう一つあるんだよね!?」 ハマーン「コアトップに乗るつもり、か?(汗」 Gフォートレスの機首にあたる、コアトップのコクピットは、 MS形態ではビームライフルのお尻にあり、戦闘になると派手に振り回されることになる。 ハマーン「まあ、戦闘など起きないとは思うが…」 プルツー「姉さんが長距離飛行でシートにじっとしていられるわけ無いでしょう… どちらにせよ、姉さんのキュベレイはメロゥドでいいかと。 最悪、私がリモートでコントロールしますから… 姉さんの身ひとつならなんとかなるでしょう」 ハマーン「そうか。 …いつもすまんな、プルツー」 プルツー「は? あ、い、いえ…」 ハマーン「だがまあ、たまには子供らしいワガママも言っていいのだぞ? 誰かさんのように、いつもではかなわんが」 プル「ん?」 プルツー「そういえば、(保護者役の筈の)グレミーは?」 ハマーン「なにやら…」 グレミー「クーラーの効いた場所でルーさんと尊い労働に従事してきますよ。 社会に責任のない階級の方々は、どうぞ非生産的な時間を満喫してきてください」 ハマーン「…と、いう事だそうだ」 プル「あれ? ルーは行かないの?」 プルツー「行かないわけないだろう…どうせまた、口先で丸め込まれたんだよ」 ハマーン「……優秀なヤツだと思ったんだがなぁ…」 プル「ハマーン?」 プルツー「ふぁ、ふぁいと!」 ハマーン「コホン! とにかく、旅行の件に関しては以上だ。 二人とも、出発までに荷物を纏めておくように。 それと、今週末にミネバ様の新しい水着を買いに行くので、 希望するなら同行してもかまわんぞ」 プル「わーい! みんなとお出かけー!」 プルツー「了解です」 ちなみに… グレミー「たしかに、クーラーは効いてるけど…」 コズン「オラ新入り! ぼさっと突っ立ってるんじゃねぇ!」 アコース「ルーちゃんの紹介じゃなきゃ、とっくに蹴り出してるぞモルァ!!」 港に程近い、製氷業者がバイト先だったそうな。 その頃、もちろんルーは――― アムロ『プラスの調子はどうだい、ルー・ルカ』 ルー「もうご機嫌です! さっすがアムロ・レイ仕様!」 アムロ『そうか…並のパイロットじゃ、反応が敏感すぎて使いづらいらしいんだがな』 ルー「そうなんですか? 私はこれくらいキビキビ動いてくれたほうが気持ちいいですけど♪」 アムロ兄さんから借りたZプラスで兄弟たちに同行していたとさ。 到着・海よ ジュドー「いっちばーん!」 ビーチャ『あっ! てめっ!』 プル『あーーっ! ジュドーずるいーーー!!』 GフォートレスをZZへ変形させて砂浜に降り立ったジュドーは、 膝を着いたZZを駆け下りながら服を脱ぎ捨てる。 ジュドー「あち!あち!」 砂の熱さに悲鳴を上げつつも吶喊、 ジュドー「イーーーーーヤッッッホウ!!」 エメラルドの海に飛び込んだ。 アムロ「あいつら…」 ディアナ「うふふっ、元気でよろしいではありませんか」 アムロ「元気すぎです。 まだここの主に挨拶も済ませてないのに…」 ハリー「その主が参られたようです」 アムロ「う…」 ディアナ「まあ♪」 トレーズ「ようこそ、“エメラルドの島”へ!」 にこやかに笑う男はサングラスにアロハと言う砕けた格好だったのだが… ロラン「どことなく…」 ガロード「いや、変だろ、それ…」 エ レ ガ ン ト だった。 ラクス「まあ! 私、世界で一番アロハが似合うのは、バルトフェルドさんだと思ってましたのに… 考えを改めなければなりませんわね」 トレーズ「いえいえ、本来アロハとは夏の海を前に、心安く纏うもの… 我が着こなしも、まだまだバルトフェルド氏の足元にもおよびません」 バルトフェルド「いやいや、それを言うならアロハの着こなしとは本来無形のもの。 上だ下だと言うのが野暮ってもんだ」 トレーズ「なるほど…さすがは“砂漠の虎”…」 バルトフェルド「フッ…トレーズ・クシュリナーダ…噂にたがわぬ男のようだ…」 ラクス「…男同士の友情ですのね…」ウットリ キラ「そう…なのかな?」 アスラン「違うだろ、断じて」 トレーズの言う“エメラルドの島”は直径1Kmほどのほぼ円形の島で、そこから南西に向かって 丸くさんご礁が広がっている。 島には熱帯雨林特有の濃い緑がしげっており、空から見れば緑の石を嵌めた指輪に見えなくも無い。 遠浅の翠の海と相まって、「エメラルド」と名づけるのはなるほどと思わせた。 キラ「『オズの魔法使い』で魔法使いの住む町が、『エメラルド・シティ』って言うのもあると思うよ」 ガロード「へぇ~ …っと、キラ兄、もうちょっと引っ張って」 キラ「ん」 アスラン「将来的にはOZの保養地になるそうだが…」 ウッソ「それまでは、テント暮らしって、訳です…ねっ!」ガッチン! テントと言っても、軍でも使われる大型のもので、設備的にはほとんど仮設住宅のそれである。 アスラン「(その辺に売ってるもんじゃないだろう…どうやって手に入れたんだ?)」ヒソヒソ キラ「(よく判んない…こういうのって、 いつもガロードかジュドーが、何処からか持ってくるから…)」コソコソ ウッソ「(あんまり突っ込まない方が良いみたいですよ。 そこんとこ)」ボソボソ シロー「こぉら、手が止まってるぞ!」 三人「「「はーい!」」」 ディアナ「私たちも、お手伝いをしなくてよいのでしょうか?」 ターンエーとスモーが遮光シートを広げて作った日陰の下。 白いテーブルとデッキチェアを並べて、月の女王は優雅にトロピカルドリンクを召し上がられていた。 もちろん、製作者は傍らに控えるロラン少年である。 ロラン「大丈夫ですよ。 みんなああいうの得意ですから」 ハリー「彼らは簡単に片付けているように見えますが、ご婦人に手伝っていただくには、 些か厳しい作業です。 それくらいなら、海を満喫していただく方が安心と言うもの」 ディアナ「ふむ…それでは、“大尉さん”は何をなさってらっしゃるの?」 ロラン「え…」 ハリー「は? …いえ、私は、御身の警護が…」 ディアナ「大変ですわね。 ですが、こんなに離れていて、いざという時ディアナ様を お守りできますの?(訳:お邪魔虫はとっととお行きなさい)」 ロラン「………」 ハリー「ああ…いえ、もちろん、お近くにあればなお確実ですが。 それでは…ロラン君、キエル・ハイム嬢のお相手は頼んだぞ」 ロラン「お二人とも…」 ロランの恨めしげな目をものともせず、ハリーは波打ち際ではしゃぐキエル達の元へ向かう。 ディアナ「前から思っていたのですけれど、この炎天下で暑くないのかしら?」 長袖シャツに黒のジャケット、長ズボンとロングブーツ…とても夏の海に臨む装いではない。 ロラン「なんでも、見えない所に汗をかくコツがあるそうですが…あ」 キエルとソシエのハイム姉妹に、水飛沫による攻撃を受けるハリー。 ギンガナム「無粋者がああああっ! この雄大なる海に失礼であろう!!」 トドメとばかり、巨大な水鉄砲による一撃を加えるギンガナム。 ディアナ「おやおや」クスクス ハリー「……ギム・ギンガナム!!」 ギンガナム「ほほう、怒ったか! ならば武人としてなんとする!?」 ハリー「むろん! 目には目を以て!」 ソシエ「お使い下さい、大尉どの」 絶妙のタイミングで水鉄砲を差し出すソシエ。 ハリー「かたじけない! ギム・ギンガナム! そこへ直れ!!」 かくて始まる水撃戦。 砂浜に、少女たちの笑い声が弾けた。 遅れてきたあんちくしょう ミリアリア「ん?」 メイリン「? どうかしたの?」 ミリアリア「なんか飛んでる…こっちに向かってる?」 ルナマリア「あ、フォウが言ってた第二陣かも…ガルダ・タイプと…ザンジバル?」 ミリアリア「…詳しいんですね…」 女子高生にしてみれば、全部『飛行機』で一くくりである。 メイリン「そうなのよー。 お姉ちゃん、こう見えてミリオタだから…」 ルナマリア「オタ言うなっ! パイロットライセンスもってれば誰でも知ってるわいっ!」 ガロード「CCM-87…リリー…マルレーン?」 コウ「げっ!」 ポーチから取り出した双眼鏡でザンジバルの艦名を読み取ったガロードの声に、 コウが悲鳴を上げる。 キラ「あれ? シーマさん、お仕事で来れないんじゃなかった?」 シーブック「コウ兄のために仕事を放り出して…ってタイプじゃ、ないよなぁ…」 口は悪いし態度は横柄だが、やることはきっちりやるタイプ、 と言うのが彼ら兄弟のシーマに対する評価である。 何かと迫られるコウはさておき、飾らない人柄に好意を持っている兄弟は多い。 シーマ「アルマイヤー級が一に、あれは、クラインのエターナルかい? 隣のデカブツといい、なんだか随分と賑やかだねぇ…」 コッセル「無人島、って話だったんですが…」 シーマ「これから無人島じゃなくなるんだろうさ。 お前たち、クライアントも居るって話しだし、素人衆に迷惑をかけるんじゃないよ?」 乗員s「「「へい!」」」 コッセル「シーマ様! あれは…」 シーマ「GP…03? まさか…」 プル「プルツーーーー!!」プルプルプルプルーーー!! プルツー「姉さ…んんっ!」ガシイッ! ザブーーン! ドラム缶のフロートに板を渡しただけの即席桟橋から、 飛びついたプルと飛びつかれたプルツーが転落する。 ミネバ「大丈夫か、二人とも…」 ハマーン「…なにをやっとるんだ、お前たちは」 プルツー「“たち”は心外です…」 マリーメイア「相変わらず騒々しい御付ですこと」 父とおそろのアロハに飛沫を(ちょっぴり)かけられて、 眉を引きつらせながらマリーメイアが出迎える。 トレーズ「賑やかでいいじゃないか、マリーメイア」 こちらはマリーメイアよりも爆心地に近い立ち位置ながら、なぜか飛沫を浴びていないトレーズ。 マリーメイア「くっ…さすがお父様…私はまだお父様の域に達してはいないと…」 ミネバ「マリーメイア! それに、マリーメイアのお父様、本日はお招きありがとうございます」ペコチャン トレーズ「ようこそ、我が魔術師の都、『エメラルドの島』へ! あいにくと何も無いが、自然だけはたっぷりある。 都会の喧騒を忘れて、のんびりして行って欲しい」 シーマ「やぁれ、こんな辺鄙な所で、見慣れた顔に逢うとはねぇ…」 アムロ「ようこそ、と俺が言うのもなんだが…まったく世間は狭いね。 そちらは仕事のようだが?」 シーマ「ああ、OZから保養施設の建設を請け負ってね。 今日はその施工前調査さ」 そのため、涼しげなサファリルックのアムロに対して、シーマは一分の隙も無いスーツ姿である。 シーマ「クライアントにも挨拶しとかないとねぇ…居るんだろ?大将」 アムロ「相変わらずさ。 ちょっと覚悟をしておいた方がいい、かな?w」 遠くのコッセル「シーマ様! こちらは作業を始めます!」 シーマ「ああ! そっちは任せたよ!」 シュウト「あ! ワーカージムだ!」 アル「ほんとだ…ちぇっ、ザコじゃないのか…」 バーニィ「ほんとだな。 性能はザコの方がいいのに…」 シーマ「ウチみたいな現場で使うなら、ジムの方がいいんだよ」 バーニィ「ぎくっ!」 シュウト「こんにちはー」 アル「こ、こんにちは…」 アムロ「ジムの利点は整備性の良さと、ローカルデータ通信によるデータの共有、分散処理にある。 一箇所に大量投入するような使い方をするなら、ザコソルジャーよりも コストパフォーマンスがいいんだ」 一機で作業を行うならザコの方が能力は上だが、 一つの作業を5機、10機で行うなら、作業効率はジムの方が高い。 ジムは投入された数に作業量が正比例するが、対して大量のザコソルジャーを投入するには、 小さなグループ毎にリーダーを置く必要があり、全体での作業効率は大きく落ちることになる。 バーニィ「それで、工事現場とかじゃジムが使われてるのか…」 アムロ「…あれは、アナハイムがライセンス生産してるタイプだな」 シーマ「相変わらずいい目してるねぇ…外面は変わらないはずなんだけど。 ちょいとあそことは縁があってね。 営業の人間から使ってくれって頼まれたから使っちゃいるんだが…」 アムロ「何か問題でも?」 シーマ「造りが雑って言うのかね? 細かい故障はしょっちゅうだし、なーんか、愛嬌がなくってねぇ… あっちのグループはアンタの所(ラーカイラム社)の奴だけど、 現場の評判はあれの方がいいね」 シーマが畳んだ扇子で指すワーカージムの周りには、いかにもな荒くれ男たちが集まっており、 和やかに談笑している。 アムロ「ウチは現場主義だから」 シーマ「ははっ、いい心がけだ。 がんばって大きくなっとくれ」 大きな音を立ててアムロの背中を叩くと、シーマは手を振って踵を返した。 ミネバたちを出迎えているトレーズに挨拶をするつもりらしい。 コッセル「んじゃあ、いつも通り頼むぜ、ガーベラ」 プロフェッサー「了解している」 応えて、プロフェッサー・ガーベラは専用のフライングベースを駆り、ザンジバルから飛び立った。 ジム達が集めたデータを受信し、精密な地図を構築するためである。 シュウト「あれ? 見たことないタイプ…」 アル「ほんとだ」 バーニィ「モノアイだけど…」 アムロ「ああ。 フレームがジオン系とも違う。 多分、アナハイムのプロフェッサー・タイプだろう」 シュウト「へ~、あれが…」 アル「プロフェッサー?」 シュウト「学術研究用に、情報処理能力を強化したタイプなんだって」 アムロ「しかし…構造はキャプテンに近いな…」 バーニィ「アナハイムお得意のコピー品ですか?w」 大手重工業メーカーのアナハイム社は、市場を脅かすほど優秀な他社商品があれば、 よく似たコピー商品を売り出すことがあった。 アムロ「かもしれないが…あれは特殊用途向きで、量産にはコストが見合わないんだが…」 そもそも、キャプテン・ガンダムはまだ量産計画すら無く、当然の事ながら アナハイム社が気にするほどの業績を上げているわけでもない。 シュウト「あ! 兄さん、キャプテンが帰ってきたよ!」 アル「噂をすれば、だね」 シュオォォォォォ… キャプテン「ただ今戻りました」 シュウト「お帰り、キャプテン」 キャプテン「ただいま、シュウト」 アムロ「パトロールご苦労さま。 どうだった?」 キャプテン「危険レベルの高い大型獣の類は、痕跡も含め発見できませんでした。 島内に限れば、ほぼ安全かと思われます。 それと、密林の中をコウが必死になって走っていましたが…」 アムロ「ああ、それは気にしないでいい。 それじゃあ、すまないが以後はシュウトたちの相手をたのむ」 キャプテン「了解しました、マスター」 プロフェッサー「あれが、この世界のキャプテン…コマンダー同様、ぬるま湯に慣れきって… むっ?…これは!?」ピピピッ 南の島に降る雨は ポツン… アイナ「あら? 雨かしら…」 ノリス「むっ!」 シロー「いかん!」 空を見上げたアイナの前に、モクモクと育ち始める積乱雲。 シロー「みんな! 物陰に入る…うわっ!」 どざーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!! 『バケツをひっくり返したような』などという表現では生ぬるい。 まるでプールの水がそのまま落ちてきたような、水圧すら感じるほどの雨が 『エメラルドの島』を襲った。 ジュドー「うひゃー、これがスコールってヤツか…」 強風を伴う豪雨は『濡れて行こう』などと言えるような暢気なものではない。 まともに受けていれば、体温をあっという間に奪われる。 皆大慌てで木陰やテント、二隻の戦艦に駆け込んだ。 アル「これじゃ身動き取れないよ…」 ガンダイバー01「そんな時は!」 ガンダイバー02「我らにおまかせ!」 シュウト「ガンダイバーズ!」 キャプテン「近隣海域の調査は終わったのか、ガンダイバーズ」 ガンダイバー03「はっ! サメやシャチなど危険な海棲生物は」 ガンダイバー04「この付近には居ない模様です!」 キャプテン「ご苦労。 それでは、みんなの移動を支援してくれ」 ガンダイバーズ「「「「「「了解!」」」」」」」 ステラ「ガイアーー!」 ガイア「!!」ヴィン! MA形態に変形したガイアガンダムが砂浜へ駆け寄り、 水辺ではしゃいでいた少女たちをボディの下へ招き入れる。 ルー「ガイアって、無人で動くの?」 ルナマリア「………AIとかリモートシステムとかは、無いはずだけど…」 ステラ「ガイア、いい子♪」 ガイア「♪」 ディアナ「ここまで激しいと、雨という気がしませんね」 月の、完全に制御された気候しか知らないディアナにとって、それは『雨』の範疇を越えていた。 ロラン「話には聞いてましたけど…僕も初めて見ます」 ディアナ「これが、地球… 大自然と言う言葉がありますが…自然の、なんと大きなことか… ロラン・セアック?」 ロラン「はい」 ディアナ「今、この時のためだけでも、ここに来た甲斐はありました。 ありがとう、ロラン」 ロラン「はい…」 マイ「うわ…」 ホルバイン「へぇ…外から見ると面白いな」 モーター付きのゴムボートで外洋に出ていた二人の視線の先には、 雨雲で傘を被ったような『エメラルドの島』があった。 さんご礁冠からそれほど離れていないのに、 二人の頭上はこれでもかと言うほどの青空が広がっている。 ホルバイン「ま、海に潜っちまえば一緒だがな。 それじゃぁ行くぜ」 マイ「えっ…も、もうですか?」 ホルバイン「爺さんが待ってる」 ウェットスーツのジップを引き上げると、慣れた様子でバックパック―宇宙服の 呼吸システムと同じもの―を背負い、ゴーグルを下ろした。 ホルバイン「エントリー」 くるり、とバックロールで海に飛び込む海兵あがり。 マイ「ああっ! 待ってください、ホルバインさん!」 その頃のヨーツンヘイム社。 モニク「えぐえぐ…」カチャカチャ ジーン「…相変わらずうっとおしいわねー」 ハンナ「大泣きするぐらいなら、最初から素直に誘われてればいいのに…」 エンマ「いい加減、あの天然のリズムに慣れて欲しいもんだわ」 ザビエル「航路すら設定されてないんだから、後から追いかけるわけにも行きませんしねぇ」 デュバル「これはジ(ry」 エンマ「はいはい、判りましたから仕事してください。 なんだかんだでマイ君が居ないと、業務が滞るなぁ…」 テントの設営作業を続けていたガロードは、近くの日陰でスケッチをしていたティファ ―もちろんモチーフはガロードなのだが、当人は知る由もない―の手を取って、 設営の終わった一つへ飛び込む。 ガロード「うわっちゃー、アレだけでもうずぶ濡れだよ…」 言うが早いか、着ていたパーカーとシャツを脱ぎ、ぎゅうぎゅうと絞るガロード。 ティファ「…!!」 とっさに顔を背けたティファだったが、 絵描きとしての観察眼がきっちりとイロイロを焼き付けていた。 鎖骨のあたりとか、引き締まった腹筋とか。 ティファ「(ガロード、無防備すぎ…)」(////) ガロード「ティファ?」 ティファ「はっ、はいっ!」 つい裏返るティファの声。 ガロード「俺、着替えとか取ってくるから、ちょっと待ってて。 俺のシャツ、タオルにしちゃっていいからさ」 ティファ「えっ?」 ティファが振り返った時には、ガロードは上半身裸のままでテントを飛び出していた。 実に落ち着きが無い。 そして、傍らの二段ベッドには、ガロードの着ていたパーカーとシャツが干してある。 ティファ「あう…」(////) 恋する乙女は、様々な意味でいっぱいいっぱいだった。 ドモン「はあっ! せいっ! ふん!!」 滝のような雨の中、これ幸いと型稽古を始めるドモン。 拳の一撃、蹴りの一振りごとに、飛沫が飛び散る様はさすがと言えよう。 クリス「あらら、やってるわねー」 レイン「あ、クリス…」 クリス「まったく…試合が近いんでしょ? もっとのんびりすればいいのに」 レイン「そうね。 でも、あれが、ドモンだから」 クリス「おやおやー、相変わらずオアツイですねー」 レイン「もう! …そっちも、相変わらず?」 クリス「おおっと! ええ。ええ! 相変わらずですとも!」 バーニィ「へぷしっ! うー、風邪ひいちゃったかな…」 ↑エターナル格納庫にて、ザク・マリン整備中。 クリス「あんにゃろ、せっかく南の海に来たってのにーーーー!」 レイン「でも…いえ、『だから』ほっとけない…でしょ?」 クリス「ぐっ…」 レイン「お互い、大変な相手を選んじゃったけど」 クリス「…そうね、がんばりましょ」 アイナ「すごい雨…」 シロー「典型的なスコールだな。 たしかこの辺りは今、乾季だから、そんなに長くは降らないはずだけど… ノリスさん、大丈夫かな?」 大きな木の下で雨宿りする二人。 アイナの傍らにあったノリスは、“足”を確保する、と、豪雨の中へと駆けて行った。 アイナ「ん~、心配はいらないんじゃないでしょうか?」 別れ際の笑顔を思い出しながらアイナが言う。 意外と茶目っ気のあるあの男は、いたずらっ子のような目をしていた。 実は近くに潜んでこちらを伺っているかもしれないが――雨のために5mも離れれば、 人影すらまともに見えない状況である。 アイナ「そう言えば、こんなふうに二人きりになれたのって、久しぶりですね」 シロー「えっ? …そういえば、そうか…」 つい、指折り数えてしまうシロー。 アイナ「いつも兄さんか…」 シロー「ウチの弟たちが回りにいたからなぁ… そうか、二人きりか…」ポリポリ アイナ「そうですね、二人きりです…」(////) ベルトーチカ「なんか…静かね…」 チェーン「そうですね。 船体も固定しちゃって、主機はアイドリング状態ですし… 上陸してる乗員も多いんじゃないでしょうか」 ムーンレイスの船ならば、もちろん乗員もムーンレイスの筈である。 地球人以上に地球の自然は珍しいだろう。 アルマイヤー級戦艦、ホエールの客室デッキには雨の音も届いておらず、 二人の妙齢の美女が話し、歩く音だけが響いている。 それだけに。 べしゃり… 重々しい水音は、廊下に朗々と響いた。 ベルトーチカ「ひっ!」 チェーン「………だれ?」 硬直するベルトーチカの姿に違和感を覚えつつも、 チェーンは何者かの気配を感じて誰何するがいらえは無い。 気のせいかと、一歩踏み出した、その瞬間であった。 ????「うらめし~~~」 チェーン「っ!!」 ベルトーチカ「 き ゃ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ っ!!! 」 軍用艦の、正反対まで届きそうな、ベルトーチカの悲鳴が上がった。 チェーン「あう…」クワンクワン 三半規管をソプラノボイスに直撃され、チェーンが目を回す。 ベルトーチカ「いやあああああっ! 神さま仏さま、アムロ!たすけてーーーー!!」 ????「…あー、ベル? 落ち着いてくれる?」 チェーン「…セ、セレーネ、さん?」ドッキンドッキン セレーネ「あろーはー」ボタボタ 前に降ろしていた髪をかき上げると、そこには化粧ッ気の無い白皙の美貌が現れる。 チェーン「びっくりさせないでくださいよ、心臓が止まるかとおもった…」 セレーネ「あっはっは、ごめんね~。 むしゃくしゃしてやった。 反省は…ちょっと、してる…かな?」 木陰にハンモックを吊るして、気持ちよく寝ていた所に突然の大雨である。 人の一人や二人は驚かせたくなるというものだが… セレーネ「正直、ここまで驚かれるとは思わなかったけども」 チェーンにしがみ付いたまま、般若心経を唱え始めるベルトーチカ。 チェーン「ベルトーチカさん、もう大丈夫ですから! セレーネさんの悪戯ですよ? ね?」 何事かと集まり始める乗員、ハムラビ経典を声高に暗唱するベルトーチカ… セレーネ「いや、もう、大騒ぎね」 チェーン「誰のせいですか、誰の」 エターナルの展望ラウンジで、近々行われる父、ドーリアン外務次官の遊説で使う 草稿を纏めていたリリーナが、ふと手を止めて顔を上げた。 リリーナ「ヒイロ、大丈夫かしら…」 シャクティ「………」 およそ『サバイバル』と言う戦場において、もっとも心配するだけムダな相手が ヒイロ・ユイと言う少年であるのだが…そこはそれ。 一応、仮にも乙女の一端であるシャクティとしては、色々ツッコミたいところを ぐっと我慢してマグのココアをすするしかない。 セシリー「そういえば、ヒイロはテント村に居なかったみたいだけど、どうしたの?」 シャクティ「密林の奥に危険なところがないかどうか、確認してくるそうです」 セシリー「ふーん…そういうのって、衛星写真とかで判るんじゃないのかしら?」 リリーナ「いえ…切り立った崖などは上からの写真では判り難いですし… 実際に人の目で確認しなければいけないところはいっぱいあると…」 セシリー「ははぁ…それで、そんなに心配そうな顔をしてるわけだ」 リリーナ「はい。 ヒイロの強さは判っていますが… もし、イカのお化けとか、蟹のお化けなんかと出くわしたりしたら、 なんて思うと…」 セシリー「いや、そんなの居ないから」 シャクティ「っていうか、南海の大○獣って。 セレクトが渋すぎません?」 ロックオン『ちょうどいいや、今のウチに片付けちまうぜ、刹那』 刹那『了解だ』 デュナメスとエクシア、二体のガンダムが、巨大なGN熊手で砂浜の砂をさらう。 さんごの欠片や、漂着したビンや缶、木片など、自然の砂浜には意外と危険物が多い。 一般的な海水浴場であるならば、地方自治体などが行っているのだが… 刹那『刹那・F・セイエイ、ガンダム・エクシア…海岸整備ミッションを開始する』 ロックオン『きちんとしとかないと、フェルトの可愛いあんよに傷が付くからな』 さすがはガンダム!強風くらいものともしないぜ! シーブック「うわぁ…シュールな光景…」 ウッソ「ニナさんとかが見たらなんて言うでしょうね…」 そして。 ガロード「ティファ! ティファー!!」 ティファ「!!」 ぐるぐると思考の迷路に迷い込んだまま、ガロードのシャツに手を伸ばそうとしていた ティファは、テントの外から聞こえた元気のいい声に、軽いパニックに陥る。 ガロード「ティファ! 出てきて、早く!」 ティファ「?」 なにやら随分と興奮しているようだ。 テントから出ると、先ほどの雨は幻だったのかと思うほど、空は晴れ渡っていた。 ガロード「ほら! あれ!あれ!」 空を指差すガロードに、視線をめぐらせて見ると… ティファ「わぁ…」 シュウト「うわっはー」 アル「おっきな虹ー!」 シュバルツ「うむ!」 東方不敗「見事なり!」 アル「…えっ!?」 混迷の度合いをさらに深めて続く。 カレーの女王さま 殺気―― そんな不確かなモノを感じて、とっさに振り返ったのは、 さすがにガンダム兄弟の五男という所だろう。 だが… どさん! ヒイロ「こちらスネーク。 目標を確保した」ッピ! 4つも年下とはいえ…断固たる、自らの意思で以て、大人でも逃げ出すような訓練を修め、 現役でフリーランスの工作員をやらかすような弟が相手では… 一介の大学ラガーマンに勝ち目はない。 コウ「ヒ、ヒイロ?」 ヒイロ「動かないほうがいい。 今回の任務には手段を選ぶなと言われている」 アムロ『こちらビッグボス。 でかしたぞスネーク。 すぐに迎えをやる』ッピ! ヒイロ「了解」ッピ! コウ「おい、いきなりなんだよ!」 ヒイロ「夕飯の時間だ。 『可能な限り家族そろって』が我が家の決まりだ」 コウ「…だからって、人を投げ飛ばすことないだろう」 ヒイロ「身体能力ではコウ兄さんは俺をはるかに上回る。 確実に確保するには奇襲が最も有効だと判断した」 その間にもヒイロはねじ上げた腕を畳んで、ケーブル・タイでコウの両親指を縛り上げる。 コウ「あだだっ! いくらなんでも、やりすぎ!」 ヒイロ「俺はコウ兄さん相手に油断はしない。 まともな力比べになれば、俺は圧倒的に不利だからな」 ヒイロが小柄で痩せていると言うこともあるが、二人の体重差は実に倍近い。 コウ「む…」 普段、周りから地味だの影が薄いだの、散々な言われようなだけに、ちょっぴり嬉しいコウ。 もちろん表情に出すわけには行かないので、なんとも微妙な気分になる。 ヒイロ「…迎えが来たようだ」 シュオオオオォォォォォ… キャプテン「ご苦労様です。 お迎えに上がりました」 ヒイロ「ご苦労。 目標の搬送を頼む」 キャプテン「了解しました」 コウをお姫様だっこで抱き上げるキャプテン。 彼の構造上、人間を担いだり背負ったままで空を飛べないのである。 コウ「うわっ! うわわわわっ!」 バーニア・スラスターを吹かして舞い上がったキャプテンに、ヒイロはワイヤーガンを撃つ。 噴射炎の影響を受けない距離を保って、コードネーム・スネークも空の住人となった。 ヒイロ「…いい夕日だ」 アル「あ! コウ兄さん」 シュウト「ああーーっ! 兄さん、遅いよ! 僕、もうお腹ペコペコだよ!」 コウ「ご、ごめん」 テント脇の広場―もちろんMSで密林を開墾した―には、この手のイベント定番メニュー、 カレーライスの芳香が漂っている。 小学生の類に漏れず、カレー大好き少年の二人には、 つらい待ち時間だったことは、想像に難くない。 ロラン「はい、ライス。 カレーは甘口中辛辛口お好みでどうぞ」 ロランの指す先には三つ並んだ寸胴鍋。 コウ「ありがとう…だけど、なんか、人が多くない?」 ただでさえ大家族に加えて、そのご友人さまご一同。 マイ「さらにエターナルとホエールの乗組員の皆さん、 リリー・マルレーン社の皆さんもご一緒ですよ」 ジュドー「って訳なんで、お代わりは早い者勝ちだぜ」 キャンプファイヤーの炎に照らされている広場には、むくつけき野郎どもの集団がいくつもある。 何処と無くスマートなホエール乗員はともかく、 リリー・マルレーンの連中は見るからに食べそうだ。 この後訪れるであろう争奪戦を憂いつつ鍋に近づくと、 さりげない風を装って、アイナがすすすと歩み寄る。 コウ「?」 アイナ「ちなみに、辛口はニンジン抜きですわ」ヒソヒソ コウ「!!」 よくよく見れば、それぞれのカレーは味付けだけではなく、具も微妙に異なるようだった。 辛口カレーはスープを思わせるサラサラとしたもので、一口サイズのジャガイモや タマネギ、カボチャ、ブロッコリーなどがゴロゴロと入っているが、 確かにニンジンは見当たらない。 コウ「やた!」 コウももちろん日本人として、カレー大好き人間ではあった。 が、ニンジンの対処だけは苦労させられていたのである。 一方で、 ドモン『ニンジンの入っていないカレーはカレーじゃないっ!』 風雲再起&炎天号『『ヒン、ヒン』』 ロラン『馬にカレーを食べさせない!』 ――というやり取りが過去にあり、とにかくガンダム家のカレーにはジャガイモ、 ニンジン、タマネギが基本となっていた。 アムロ「よし、それじゃあ、揃ったな。 頂こうか」 兄弟たち「「「「「 い っ た だ き ま ー す !!」」」」」 いっせいに翻るスプーンたち。 コウもちょっと期待しながら一口―― コウ「辛っ!!!…いけど……」 さらに一口。 コウ「…けど… うっ……ンまぁぁぁ~~~い!!!」 口から金色のビームでも吐きそうな、極上の笑顔で叫ぶ。 セレーネ「そんなに美味しい?」 ニヤニヤと、とても悪い顔で笑っているセレーネ姉さん。 しかし、コウはカレーに夢中で気付いていない。 コウ「いやこれ、絶品ですよ! 最初は火を噴きそうになるくらい辛いのに、 辛味が舌に残るのは一瞬! あとは山盛り野菜とベースのチキンの旨味が怒涛のごt(ry」 体育会系大学生らしい豪快なスプーン捌きでカレーを掻き込むコウ。 カガリ「アスラン、このカレー、旨いか?」 アスラン「ああ、これは、旨いな。 店で売れるレベルだぞ…」 カガリ「そうか、辛くても、アスランにも旨いんだ…」 アスラン「? ん? どうした?」 カガリ「わたしも、このカレーは旨いと思う。 でも、アスランも旨いって言う。 …とりあえず、わたしの目指すべき所が見えたかもしれない…」 アスラン「…そう言えば、辛いのに、旨いな」 キラ「辛さのレベルで言えば、カガリの料理よりも上なぐらいなのに…」 ラクス「美味しいですけど…辛いです(涙」 キラ「ああああ、ほら、お水…」 アスラン「辛いのがダメなくせに、辛口なんかよそうからだ。 残りは俺とキラで片付けるから、甘いのもらってこい」 ラクス「ううううう~、アスランはいつもそうやって、私のことを子ども扱いするんです」 アスラン「実際子供なんだから仕方ないだろう。 だいたい君は…」 ガン! カガリ「アスラン、言い過ぎ!」 アスラン「------!!!」←悶絶中 キラ「カガリも、すぐ手を出すのは、止めたほうがいいと思うよ…」 カガリ「だって、言っても聞かないじゃないか。 だったら拳で聞かせるしかないだろ」 ルナマリア「くぅ…なんて仲良しフィールド…」 メイリン「割り込める空気じゃないね…」 コッセル「…評判はよろしいようですな」 シーマ「ん…ま、まあ…あんたたちのお陰で、この手のメシは慣れてるから…ね。 ………なにヘラヘラ笑ってるんだい! さっさと喰っちまわないと片づけができないだろ!」(////) ↑辛口カレー担当。 甘口編中辛編をどうするか苦悩しつつ、続く。 カレーを食す女神さま セシリー「あら? 中辛なんだ?」 シーブック「……当たり前だろ」プイ セシリー「んふふ~♪」 エル「うわ~、野菜たっぷりって言うか…」 イーノ「野菜しか、無いって感じ…」 中辛カレーはいわゆるキーマカレーと呼ばれるものに果てしなく近く、 細かく刻まれた様々な野菜がこれでもかっ!と入っていた。 ジュドー「このプチプチサクサクとした食感がなんとも…」 ルー「コウさん、これ出されてもニンジンより分けるのかしら?」クスクス ジュドー「コウ兄ならやるね。 喰い終わるのいつになるやら」ケラケラ モンド「ナンって旨いんだな~」モグモグ ビーチャ「後引くな」ムシャムシャ リリーナ「セシリーさんの包丁捌きときたら、それはすごかったですわ」 ヒイロ「…おそらく、毎日作る食数で、ロラン兄さんを上回る数少ない存在だ。 ほとんどが特殊なメニューとは言え…その技量も、推して知るべし、だな」 リリーナ「………一応、私も手伝いましたのよ?」 ヒイロ「っ!! ………(滝汗」 リリーナ「もう! 材料を切るお手伝いを少ししただけです。 味付けはセシリーさんがされましたから、安心して召し上がってください!」ツーン ロラン「ハリー大尉?」 キエル「どこかお加減でも?」 ハリー「あ、いえ…このカレーの材料をディアナ様が手ずからお切りになられたのかと思うと、 感無量と言いますか…あまりに勿体無くて…」 ディアナ「私が手伝ったのは、ほんの一部です。 それでセシリーさんたちのご好意を 無にするというなら、こちらにも考えがありますよ、ハリー・オード?」 ハリー「はっ! ハリー・オード、参ります!」 ギンガナム「相変わらずめんどくさい男なのである」 メリーベル「うまうま♪」 その時、世界が凍りついた。 ロザミィ「はい、お兄ちゃん、あーん♪」 それは、誰もがパートナーに向かってやってみたい、あるいは、 されてみたい奥儀の一つと言えよう。 だが、“世間体”と言う見えない強敵の前に、誰もが挫折してきたのである。 それに果敢に挑む少女(見かけは大人♪)があった―― ファ「…ロ…ロザミィ…あなた………」 カミーユ「まて、ちょっとまて、ロザミィ!」 ロザミィ「あ~ん♪」 カミーユ「(くっ…な、なんてプレッシャーだっ!)」 主に背後から。 食べなければロザミィが臍を曲げ、ワガママがエスカレートする可能性がある。 食べれば食べたで、ファやフォウ、そしてなにより一人身連中の有形無形の攻撃がオソロシイ。 ヒイロであったなら、埋設式の対人地雷を踏んでしまった気持を思い出したかもしれない。 すなわち。 ヒイロ「進むも地獄、留まるも地獄…さあ、どうする、カミーユ兄さん…」 思い出していたらしい。 ロザミィ「あ~ん♪」 カミーユ「………(滝汗」 ファ「カっ、カミーユ?」 フォウ「………」 喰うのか? やっちゃうのか? 『あーん』をやっちゃうのか? そのとき、みんなの心が一つに! ――は、ならなかった。 ロザミィ「お兄ちゃん、あ~ん♪」 フォウ「あむ」パクッ カミーユ「へ?」 ファ「あ…」 ロザミィ「あああああーーーーっ!!」 フォウ「ムグムグ…甘口も、けっこう美味しいわね」ニッコリ ファ「フォウ…」 ロザミィ「違うの! あれはお兄ちゃんのなの! フォウはダメなの~」 カミーユ「た、助かった…」 ロザミィ「フォウ、ひどいーーー!」 フォウ「ふっふっふ、隙を見せれば死、あるのみ。 まだまだ甘くてよ、ロザミィ」 ノリス「…外部からの援軍、か。 なるほど、強運の星がついているらしい…」 トレーズ「星、というよりは、幸運の女神たち、と言うべきではないですかな?」 ノリス「トレーズ殿… ははっ、なるほど、確かに」 ロザミィ「ばかばかばかばかばか! フォウのばか~!!」ポカポカポカ フォウ「お~っほっほっほっ、敗者の遠吠えは心地よくってよ!」 ファ「もう、二人とも静かになさい。 フォウは高飛車プレイ止める! 似合い過ぎよ…」 続いちゃう。 カレー?の王子さま アル「リンゴー♪」 シュウト「パイナップル!」 プル「パパイアだ!」 プルツー「…レーズン?」 リィナ「レーズンは普通のカレーでも使うよね?」 マユ「えーー! それは無い!」 リィズ「…ウチは使うなぁ」 マユ「うそっ! ウチって少数派?」 ミネバ「…バナナ……」 プル「ええーーっ!」 リィナ「ホント?」 プルツー「ほんとだ…バナナ、入ってる…」 ミネバ「あ、けっこう美味しい…」 ソシエ「ちっちゃい子たち、おおはしゃぎね」 ロラン「あはは、ちょっと、がんばりすぎちゃいました?」 キエル「でも…さすがね、ロラン」 ディアナ「まったくです。 普通、こんなにフルーツを入れたら、甘くてカレーになどならないでしょうに…」 ギンガナム「理屈などどうでもよろしい!」 トレーズ「ふふふ、確かに… 美味なるものは美味なるものとして頂く。 それこそエレガントというもの…」 ギンガナム「うむ! そしてカレーとは軍隊食である! ただひたすら喰らうべし!」 ↑三味コンプリート&二週目突入中。 メリーベル「いやぁ、スエッソン連れてこなくて良かったねぇ♪」 ギンガナム「む…彼奴ならば寸胴で飲み干しかねんからな」 ティファ「ごちそうさまでした」 ガロード「ありゃ? もうおしまい?」 二皿目に、中辛カレーに挑んでいたガロードが目を丸くする。 ティファ「うん。 もうお腹いっぱい」 ガロード「…ティファって、ホントに食べるの少ないよな」 ガロードが使っている皿よりも一回り小さいものに、彼からすればほんのちょっぴりライスと カレーが乗っていただけのものだったのだ。 育ち盛りの少年としては…ましてやガンダム家の食卓という激戦区を知る身としては、 心配が先に立ってしまう。 ガロード「疲れてるとか、どっか調子悪いとかはないんだな?」 ティファ「ええ。 大丈夫よ、ガロード。 本当にお腹いっぱいだし…今日はちょっと食べ過ぎちゃったくらい」 ルー「まあ、ティファはあたしから見ても小食だけどね」 ジュドー「いえいえ、ルーさんに比べれば大抵の女性は小しょ」グエッ ルー「氏ね!氏んでしまえ!」ギリギリ エル「ティファってほっそいもんなぁ…あたしもちょっとダイエットしようかな…」 レイン「あなた達の歳で、不必要なダイエットなんて、考えなくて良いわよ(苦笑」 ちょいちょい。 ガロード「ん?」 シャクティ「女性には、甘いものは別腹と言いまして。 どんな小食な人でも、デザートならまだ入るというものです」 ガロード「デザート…甘いもの、か…」 ウッソ「シャクティ?」 ガロード「ティファ、ちょっと待ってて」 言うが早いか、ガロードは皿を置いて立ち上がった。 ティファ「ガロード?」 ガロード「すぐ戻る。 ジュドー!俺のカレー食うなよ!」 ジュドー「ちっ!」 シャクティ「ふっふっふ、デザートげ~っと、です」 ウッソ「あ、そういうつもりだったんだ」 ルー「いや、それで安心するのはどうなのよ?」 ロープを持ち出したガロードは、それを使ってひょいひょいと枝のない椰子の木を 登り始める。 シロー「猿だ…猿がいる…」 アイナ「まぁ…器用ですねぇ」 アムロ「おーいガロード、俺の分も頼む!」 ガロード「知らねーよ! 自分の分は自分で取ってくれよ!」 と言いつつも、ナイフで熟していそうな実を全部切り落とす。 そして、ロープの摩擦をブレーキにして木の幹を滑り降り、 落とした椰子の実を二つ拾い上げた。 この間、僅か数分。 セシリー「すごいすごい」パチパチ あまりの早業に、周囲から喝采が起こる。 ガロード「えっ! や、や、どもども」 両手がふさがっていたため、頭をぺこぺこと下げて応えるガロード。 アムロ「おい、残りはどうするんだ?」 ガロード「欲しい人が持ってけばー?」ドップラー・エフェクト アムロ「あいつ…」 マイ「ふむ…あれが、ティファさん効果ですか…実に興味深い…」 セレーネ「人体実験は、ダメよ?」 マイ「駄目ですか?」 アムロ「駄目だ!!」 マイ「駄目ですか…」 この上ココナッツを使った氷菓を作り上げると言う、意外な才能を魅せるガロードでは あったのだが、それはまた別のお話。(書いてて長くなりすぎた^^;) ティファと、その恩恵を得た女性陣+年少組は大満足だったようである。 ティファ「……おいし♪」 もうちょっと続くんじゃ。 Bonus track ※リズムが悪くなりそうだったので、投下時に削除した部分です シュウト「あ、ヤシの実だ」 アル「ガロード兄さん、どうするの?」 リィズ「え? なになに?」 ガロード「えーい、集るなチビども! 刃物使うから近くに寄るんじゃねー」 椰子の実は外側を強靭な繊維の分厚い層が包んでおり、それを切り落とすには かなり勢い良く大降りのナイフを振り回す必要がある。 キャプテン「ガロード、よければ私がやろう」 ガロード「キャプテンが?」 キャプテン「私なら刃物を使わずに外殻部分を外せる」 椰子の実の一つを取り上げると、マニピュレーターの出力を上げて、 みかんの皮を剥くように繊維層をむしりとってしまった。 ガロード「おおー、こいつはいいや」 シュウト「キャプテンすご~い!」 ガロード「んじゃ、こっちもたのむぜ」 キャプテン「了解だ」 胡桃を大きくしたような内殻を地面に固定すると、今度こそガロードはナイフで その先端を切り飛ばす。 ガロード「おし、チビども、コップもってこい。 キャプテンはこっちのジュース注いでやって。 100ccずつくらいなら、全員分あるだろ」 硬い殻の内側には1~2cmほどの白い層があり、さらにその内側には液状の胚乳がある。 果汁ではないが、それはココナッツジュースと呼ばれ、観光地などでは普通に屋台などで 売っている飲み物だった。 シャクティ「ガロードさん、まさかココナッツの果肉をそのまま出して、 デザートと仰るおつもりですか?」 エル「ひねりがないぞー。 お前のティファたんに対する愛はそんなものかー」(棒読み) ルー「ちょ、あんたも便乗する気?」 エル「いやぁ、言うだけならタダだし♪」 ティファ「あ、あの、ガロード、私は別に…」 ガロード「フッ…このガロードさまを、その程度の男と思ってもらっちゃぁこまるな…」 エル「お♪ なんか期待できそうなヨカーン♪」 ルー「え、マジ?」 深めのバットにもう一つのココナッツジュースを空け、実をナイフで二つに割る。 それにスプーンを添えるだけでも立派なデザートにはなるのだが・・・ ガロードは手を止めず、スプーンで果肉をすべてそぎ落としてしまった。 イーノ「なんか、妙に手際がいいよね…」 リィナ「やっぱりロランさんのご兄弟?」 そして、小さなボンベを取り出すガロード。 ウッソ「それって、強制冷却用の…」 ジュドー「液化窒素ぉ!?」 ガロード「下がってたほうがいいぜ?」 ぶしゅーーーー… あっという間に凍ってしまうココナッツジュース。 ジュドー「なんつー強引な・・・」 ガロード「これで、仕上げだ♪」 ナイフで凍ったココナッツジュースを砕き、果肉と共に携帯用のミキサーに入れる。 そしてスイッチオン。 ガロード「ガロード・ラン特製、ココナッツのシャーベット、完成! さ、食ってみてくれ」 椰子の実の内殻を皿にして、ガロードはティファに差し出した。 むしろスムージーに近いが、真っ白な、見た目からして涼しげな氷菓である。 ロラン「意外な才能…」 シロー「ほんとにティファが絡むと油断ならんやっちゃなーw」 器の用意が無く、色気よりも食い気な男子はカレーに使った皿を差し出す者もいたが、 貝殻を加工するちゃっかりさんもいる。 ジュドー「ほら、リィナ」 リィナ「うわ~、ステキー♪ ありがとう、お兄ちゃん!」 プル「いいないいなー」 天国に一番近い?島 ヒューーーン……ぽん! 打ち上げ花火の炸裂音と、子供たちの歓声が潮騒に乗って聞こえる。 トレーズとブランデーを燻らせながらのんびりしていたアムロの元に、 プロフェッサー・ガーベラを伴ったシーマが現れた。 シーマ「お寛ぎのところ、邪魔するよ」 トレーズ「これはこれは、美女の来訪はいつでも歓迎いたしますよ。 秘蔵のヘネシーですが、いかがですかな?」 シーマ「いいねぇ。 役所に提出する書類を放り出していいんなら、ご相伴に預かるんだけどね」 トレーズ「失敬、ガラハウ女史はお仕事でいらしたんでしたな」 アムロ「俺は、外したほうがいいのかな?」 シーマ「ああ、いや、要件は仕事の話じゃないんだ。 ちょいとした余禄でね。 むしろアンタのほうにかかわりがある」 アムロ「伺いましょう」 プル「温泉!?」 ハマーン「この島にある、と?」 アムロ「正真正銘、ついさっき見つかったらしい。 現在、泉質なども含めて調査中らしいが…どうやら使えそうと言うことだ」 プル「わーーーい♪ 温泉だ♪ 温泉だ♪」 マイ「…ですが兄さん、信玄公の隠し湯でもないでしょうに、 今更見つかる温泉と言うのも変じゃないですか?」 セレーネ「そうね、赤外線の衛星写真があれば、一発で見つかるわよね?」 アムロ「ああ、トレーズも気にしているみたいだ。 本格的な調査隊を編成するようなことを言っていたが… いずれにせよ数日はかかるだろう。 それはさておき、リリー・マルレーンの連中が簡単な設備を設置中だ。 済み次第、使って良いらしい」 プル「やたー! 温泉♪ お風呂♪」 プルツー「ね、姉さん、落ち着いて」 両手を取られたプルツーがぶんぶんと振り回されて目を回す。 セシリー「あの、それって露天風呂…なんですよね?」 アムロ「いや、見つからなかった理由の一つでもあるんだが…」 プル「プルプルプルプルプルプル~~~~~~♪」ザッパーーン プルツー「姉さん! 湯に入る時はかかり湯を…」 エル「へぇ~~、なんか、いい感じ」 ルー「鍾乳洞の中に、温泉とはねぇ…」 先陣を切るのはやはり、怖いもの知らずな連中だった。 入り組んだ洞窟の奥に差し渡し10mほどの広場があり、源泉と地下水が ややぬるめの温度で混ざった温泉になっている。 照明はありあわせのライトを使っているとのことだったが、 岩陰をうまく使った間接照明が濡れた岩肌に反射して雰囲気を出していた。 ルナマリア「メイリン! あんた、温泉に入るのに水着なんて着てどういうつもりよ!」 メイリン「だって、恥ずかしいじゃない…」 ルナマリア「喝! 産まれた時はみな裸。 その姿になって同じ湯船につかる。 これこそ『裸のお付き合い』! これぞ温泉の醍醐味でしょうが! 混浴のスパってんならともかく、あたしは姉として認めませんからね!」 キエル「だ、そうですよ、ソシエ」 ソシエ「…判ったわよ、脱げばいいんでしょ、脱げば」 ステラ「うぇ~~い♪」ザッパーーン ルナマリア「あんたはもちっと慎みって言葉を覚えろ!」 カガリ「…大変だな、お前も」 ルナマリア「己のツッコミ体質が恨めしいわ…」 ラクス「ふぁ、ふぁいとです!」 セレーネ「う゛あ゛~~~~…」 チェーン「もう…おじさんみたいな声ださないでくださいよ…」 セレーネ「いや~、あとは、星が見えれば完璧だったんだけどねぇ…」 クリス「ま、これはこれで気楽ですけどねー。 どうです?お一つ」 セレーネ「む~、でかした、クリス。 あんたいい嫁になるわよ」オトト チェーン「ちょっと、こんな所で酔っ払わないでくださいよ?」 ベルトーチカ「まあまあ、あんまりカリカリしてると小皺が増えるわよ。 くぅ~~五臓六腑に染み渡る~」 チェーン「もう、ベルトーチカさんまで…クリス! 私も!」 アイナ「あら? なにやらとってもいい香り♪」 ベルトーチカ「なぁに? アイナってばいけるクチ?」 ディアナ「ふむ…伏見の大吟醸ですか…おいし♪」 無邪気にはしゃぐ女性陣。 そして、彼女たちに魔の手が忍び寄っていることを、まだ誰も気付いていなかった。 たった一つの影を除いて… ちょい短めだけど今回はこれまで。 まだまだ続く…といいなぁ。 目覚め 光りの一切が差し込まない闇の中。 だが、そこには何かが蠢く気配だけがあった。 シュバルツ「なるほど…胸騒ぎの正体は、これかっ」 ガーベラ「マスター」 シーマ「あん?」 ガーベラ「そろそろお休みになられませんと…」 シーマ「…もうそんな時間かい?」 補助モニターのデータグラスを外して、目頭を解すシーマ。 シーマ「ん……」 大きく伸びをすると、からだのあちこちでボキポキと音がする。 シーマ「あ゛~、随分なまってるねぇ…」 ガーベラ「…定型の書類作成でしたら、私もお手伝いできますが」 シーマ「ふん…貧乏性だから、仕事は仔細まで把握しときたいだけさ。 別にあんたの能力を疑ってるわけじゃないよ」ポンポン 立ち上がってプロフェッサー・ガーベラの頭を叩いたシーマは、 部屋のクローゼットから着替えと洗面用具を取り出して適当なマチルダに詰める。 ガーベラ「どちらへ?」 シーマ「せっかくだからね、温泉だよ、お・ん・せ・ん♪」 ガーベラ「ご案内します」 シーマ「別に夜道を怖がる歳でも…」 ガーベラ「ご案内します!」 シーマ「…はいはい、好きにおし」 アイナ「あらん♪ 社長さん、遅いですわよ~♪」 ほんのり桜色に染まったその顔は、お湯のせいだけではないだろう。 チェーン「アムロのォ、ばかーーー!」 ベルトーチカ「唐変木ーーー!」 チェーン「朴念仁ーー!!」 ベルトーチカ「エロ大名ーー!!」 なにやら色々と鬱屈していたらしいチェーンとベルトーチカ。 ディアナ「いいですか、ロラン。 だいたいあなたは人が良すぎます」 壁に向かって滔々と説教を続けるディアナ。 そこは、すでに魔女の宴の様相を呈していた。 シーマ「あんたたち…って、こんなに飲んでるのかい!!?」 ゴロゴロと転がる陶器やガラスの一升瓶に目を丸くするシーマ。 セレーネ「んふふ~、だいじょうぶですよぉ…かんざけはのこりませんから~」 シーマ「ひらがなしか喋れないくせに、大丈夫もないだろさ… ハマーンとレインが混じってないのがせめてもの救いかねぇ」タメイキ クリス「まぁまぁ、ため息をつくと、幸せが逃げると言いますよ? ささ、景気付けに、お一つ♪」 シーマ「あんたも酔ってんだね…ガーベラ!」 ガーベラ『はっ』 申し訳程度の壁越しに応えるプロフェッサー・ガーベラ。 シーマ「悪いけどレインを呼んできておくれ! 寝てたらたたき起こしてよし!」 ガーベラ『………』 シーマ「ガーベラ?」 ガーベラ『マスター、洞窟の奥で異常振動を感知…接近中!!』 シーマ「なんだって?」 ガーベラ「御免!!」 バンバン! ティファ『ガロード! ガロード!!』 ガロード「ん…ティファ?」 3段ベッドが二つ並んでいるテントの中。 真面目なティファに付き合ううち、すっかり早寝早起きが身に付いてしまったガロードは、 年少組を起こさないように気をつけつつ、テントのジップを引き上げた。 ガロード「ティファ、どうし…」 ティファ「危険が…破壊が迫っています! 早く! シーマさんが!」 星明りでも青くなっているのが見て取れるティファは、軽いパニックになっていた。 ガロード「ティファ…」 ティファ「ああ…こんな…こんなに近くにあったのに!」 ガロード「ティファ! 落ち着け!」 ティファ「っ!」 ガロード「大きな声だして、ゴメン。 でも、大丈夫だから! 俺が、ぜったい何とかするから!」 ロラン「がろーどぉ? なにかあった…」 轟! ガロード「!!」 ティファ「………」 ロラン「みたいですね」 寝ぼけ眼だったロランの表情が、スイッチを切り替えたように精悍なものになる。 ガロード「ティファ、チビスケどもと一緒にホエールに行くんだ。 ロラン兄は皆を起こして!」 ロラン「わかりました。 ガロードは?」 ガロード「ダブルエックスを出す!」 シーマ「っっ痛ぅ…」 ガーベラ「大丈夫ですか、マスター」 シーマ「大丈夫なもんかね。 腰ぶつけちまったよ…あたた」 ガーベラ「申し訳ありません…」 シーマ「いったい何が…暗くて良く見え…」 照明は先ほどの衝撃で全て破壊されてしまったらしい。 僅かに、自分に覆いかぶさるプロフェッサー・ガーベラのモノアイ光と、天を満たす星明り。 シーマ「星?」 ガーベラ「マスター、お静かに…何か…います」 ビィン… それは、はるか高みからシーマたちを見下ろしていた。 シーマ「ガン…ダム?」 ダイスケ「総員起こし急げ! サーチライト全点灯!」 乗組員「艦長! 左舷前方に未確認人工物!」 ダイスケ「照明弾! 確認急げ!」 ルー「うそ…」 エル「なんで、アレが…」 ジュドー「………」ギリッ ギュアアアアァァァァァァ…… ヒイロ「ガンダムヘッド…デビル・ガンダム!」 ふははははー、やっちまったぜーとハイになりながら終盤へと続く。 しーちゃん様大人気だったのでヒロイン差し替えましたw 出撃 ドモン「ばかな! デビル・ガンダムはあの時確かに!」←腰タオル一枚+フルーツ牛乳 東方不敗「いや…まだ処分されていなかったDG細胞があったとすれば…」←越中+白牛乳 トレーズ「自己進化、自己増殖、ですか… しかし、あの後行われた、連邦軍の徹底捜索をどうやって…」←コーヒー牛乳のみ ぴっぴっぴ… ジェネラルジオング『グガー(はぁ~い、居酒屋ざくれろ)』 アムロ「…なんでお前が…まあ、ちょうど良かったけど…」 Gジオング『グガ?(あらぁ、アムロ? どうしたのよぉ、ヒソヒソ声で…)』 アムロ「ああ、ちょっと立て込んでてね。 すまないが、そこにデビル・ガンダムはいるかい?」 Gジオング『グガガー(あんにゃろなら店長相手にクダ巻いてるわよ。 替わりましょうか?)』 アムロ「いや、それには及ばないよ。 楽しんでいるところをすまなかったな」 Gジオング『グガー(いいってことよ♪アタシとあんたの仲じゃない。 それよりタマには顔をだしてよ? スペちゃん、最近あんたの顔みてないって寂しそうなんだから)』 アムロ「あー…この所、ハロたちが行きつけてるって聞いてたからなぁ」 Gジオング『グガ…(あ、そっか。あんたが居たら、あの子達が寛げないわねぇ…)』 アムロ「スペリオルにはこっちから埋め合わせしておくよ。 じゃあな」 Gジオング『グガガー♪(あのおチビちゃんとキャプテンによろしくね~♪)』 ぴっ! アムロ「さて、オリジナルがあそこに居るということは、 アレは生き残ったDG細胞から成長したヤツか… どの程度の戦闘経験が蓄積されているか、だな」 ガロード「ダブルエックス、出るぜぃ!」 比較的近くに駐機してあったこともあり、最初に空へ舞い上がったのは ガロードのガンダム・ダブルエックスだった。 V2ガンダムほどの巡航能力は無いが、 短時間なら量産型空戦用MSを空で追い回すだけの運動性能を有する。 ガロード「リリー・マルレーン! こちらDXのガロード! そこにシーマさん居るかい!?」 コッセル『こちらリリー・マルレーン、コッセルだ! それが、シーマ様の姿が見えないんだ。 ウチの連中でさがしちゃいるんだが…』 ガロード「やっぱり、温泉にいるのか…」 コッセル『その可能性は高い。 ガーベラが一緒だったらしいから、めったなことは無いと思うんだがな』 ガロード「とにかく、退避の準備だけは進めといてくれよ! ヤツがデビルなら、本体はあんなもんじゃない!」 コッセル『わかってるよ! 俺だって去年のGF中継は全部見てるんだ』 シーマ「どうだい」ヒソヒソ ガーベラ「……全員の呼吸、脈拍、正常…どうやら目を回しているだけのようです。 アレだけの崩落に巻き込まれて…」ボソボソ シーマ「ふん、やっこさんの生体コアには若い女が向いてるらしいからね… わざわざ避けてくださったんだろうさ」ヒソヒソ 見下ろす巨大なガンダムの頭部…通称、ガンダムヘッドと 目が合ってしまったシーマは身動きが取れないでいた。 こちらを認識しているのは確かなのだろうが、次にどう動くかが予測できない。 ガーベラ「MS飛行音接近…DXです」 ゴゥ… 僅かに覗く空を横切るDX。 明らかに攻撃用のアプローチではなく、こちらの状況を見極めようとする機動だった。 ガロード「Gヘッドの根元に熱源8…こいつだけ熱分布が違うから、プロフェッサーだな… ってことはこれがシーマさんか…クソッ! 近すぎだぜ…」 攻撃すれば巻き込みかねないし、接近、救助しようとすればGヘッドが黙っていないだろう。 ガロード「どうする…」 シーマ『ザザー ガロード、聞こえるかい?』 ガロード「シーマさん!? 無事だったんだな!」 シーマ『はん、あたしをだれだとお思いだい。 …と、言ってもこっちも身動きが取れないんだけどね』 シーマ「あたしもガーベラもとりあえず怪我はない。 他の子たちも、目を回してるだけみたいだけど… さっき見た感じじゃそーとー出来上がってたからね。 目を覚ましても自力で逃げられるかどうか…」 ガロード『出来上がってって…酒盛りしてたのかよ…』 シーマ「ガンダム頭はさっきからこっちを見たままピクリとも動いてない。 多分、こっちの品定めをやってるんだろうがね…」 ガロード『だーーっ! こっちからは手が出せねーし…』 シーマ「せめてそっちに気を取られてくれればいいんだけどねぇ…」 偽ディアナ「ダイスケ艦長、状況は?」 ダイスケ「は、今のところ、未確認物体は動きを止めております。 全乗員の収容は完了、発進いつでも可能。 民間人の収容と、MSの発進でデッキは大混乱のようですが」 オペレーター「ハリー大尉、発進よろし!」 ハリー『ハリー・オード、出る!』 偽ディアナ「大尉、誰一人とて犠牲を出すことは許しません。 よろしいですね!」 ハリー『承知しております!』 偽ディアナ「民間人収容の後、ホエールは戦闘域より脱出。 本艦は後方支援に徹します」 オペレーター「エターナルより入電! 『ワレ戦闘域ニテ敵ヲ討タントス。 ほえーるハ民間人ヲ収容ノ後、直チニ離脱サレタシ』」 ダイスケ「あちらも考えることは同じようですな。 しかし…エターナルは民間籍の筈ですが(苦笑」 偽ディアナ「ですが、戦闘力はあちらの方が上。 ちがいますか?」 ダイスケ「ちがいませんとも。 ストライク・フリーダム、インフィニット・ジャスティスの 支援を行うには向こうの方が適しているのも確かですし。 まあ、軍人としての矜持の問題ですな」 偽ディアナ「それは、犠牲者を出さずにすませることで示しなさい」 ダイスケ「それがディアナ・カウンターと、承知していない不心得ものは この艦にはおりません。 ご安心を」 偽ディアナ「それではダイスケ艦長、よしなに」 ダイスケ「はっ!」 キエル「(ディアナ様…どうか、ご無事で…)」 ガロード「大尉さん!」 ハリー『ガロード君、状況は?』 ガロード「あんま良くねぇ。 ガンダム頭の根元に気を失った6人込みで 人が7人、モビルシチズンが一人」 ハリー『気を失っている?』 ガロード「シーマさんの話じゃ、相当出来上がってたらしい。 んで、ガンダム頭が洞窟を吹っ飛ばした時の衝撃で目を回しちゃったんだと」 ハリー『怪我人は?』 ガロード「見て判るような大きなキズはないって。 のんきに寝言いってる人もいたから、大丈夫だと思う」 ハリー『この位置では攻撃して排除する訳にもいかないか…』 ガロード「スモーのIフィールドで押さえ込めない?」 ハリー『質量が質量だ…拘束を逃れるためにGヘッドも暴れるだろう。 だが、ターンエーとターンX、三機がかりでなら…』 ガロード「あとは、ガンダム頭がいつまでじっとしててくれるか、ってとこか…」 シュウト「キャプテン、気をつけてね…」 キャプテン「大丈夫だ、シュウト。 私も対MS戦闘をまともにやるつもりはない。 要救助者を確保したら、すぐに戦闘域を離脱する」 アル「がんばって、キャプテン!」 キャプテン「シャクティ、二人を頼む」 シャクティ「ええ。 がんばってね、キャプテンさん」 キャプテン「キャプテン・ガンダム、出動する!」 ホエールのMSデッキからキャプテンが飛び立ち、彼を見送る三人の背後を 青いザク…水陸両用MSの元祖とも言うべきマリンタイプが歩いてゆく。 バーニィ『バーナード・ワイズマン、ザク・マリンタイプ出ます!』 ゆっくりと浮上を始めたホエールから、ザクは夜の海へと飛び込んだ。 トレーズ『聞こえるかね、ガロード君』 ガロード「トレーズさん? こちらガロード、感度良好」 トレーズ『先ほど東方先生とドモン君がそちらに向かった。 Gヘッドの動きを止められれば、直ちに姫君たちの救出にかかるそうだ』 ハリー『どうやら、目が揃いつつあるようだな』 ガロード「そうだね。 了解だよ、あんがと、トレーズさん」 トレーズ『…招待した庭先に、あんなものが潜んでいたとは…全く以て、思いもよらなかったよ。 これはまさに己が不徳の極みと言ってもいい。 どうか、皆を無事に助けてやって欲しい』 ガロード「へへっ、大丈夫だって! この炎のMS乗り、ガロード・ランさまに万事お任せってね!」 その頃― ノイン「あれだけのガンダム、あれだけのパイロットが揃っているんです。 こんな無茶をやる必要は…」 ゼクス「まあ確かに、駆けつけた所で全て終わった後という可能性のほうが大きいが… だからといって、何もしないでは、トレーズはともかく、リリーナが怖い。 …ノインにはいつも心配かけてばかりだ。 酷い男だな、私は」 ノイン「…それでも、付いていくと決めたのは私です。 御武運を、ゼクス」 ゼクス「すまん、ノイン」 サリィ『3段ロケットにブースター4連装。 計算では20分もかからないはずだけど、 もちろんGもそれなり、よ?覚悟はいい?』 ゼクス「もとより!」 サリィ『それじゃ、緊急シークェンスということで、カウントダウンは30から♪』 ゼクス「レディの様子はどうだ?」 サリィ『とりあえず、見た目は平静で連邦軍と交渉してるわ。 たいしたものね、彼女』 ゼクス「それくらいでなければ、トレーズのパートナーは務まらんよ」 サリィ『確かにw それじゃ、がんばってね』 もうちょっと、もうちょっとだけ続くんぢゃ。 戦端 ギンガナム『ふはははは! ディアナに貸しを作れるとは、まことに重畳!』 ハリー『くっ…ギム・ギンガナムの手を借りねばならぬとは…』 ロラン「ははは(乾いた声)…お、お二人とも、人の命が懸かってるんですから…」 ギンガナム『うむ、ディアナはどうでもよろしいが、 アイナ嬢をはじめ、皆失うには惜しい美姫である。 それにセレーネはガンダム家のお姉さん! その危機を救うとなれば、男子の本懐でもあるな! ディアナなどどうでもよろしいが』 ハリー『ぐっ…ぐぐぐっ…』 ロラン「(ハリーさんも、からかわれてるって、判らない人じゃない筈だけど…)」 シロー『アイナアアアアアアアア!!』ゲッショゲッショ… ノリス『アイナ様ああああああああ!!』ズシャンズシャン… アムロ「要救助者!? どういうことだ!」 ガロード『ガンダム頭の根っこん所に、温泉の女湯があんだよ! 酒盛りしてたおねーさま方が気を失って倒れてる!』 アムロ「…あンの“うわばみ”どもめぇ~~~」 マイ『ドモン君は?』 ガロード『東方先生と一緒に、おねーさま方を助け出すのにどっかに潜んでるって。 ターンエーとか3機がかりのIフィールドでガンダム頭を押さえ込んで、 その隙に助け出す段取りなんだけど…』 アムロ「……この位置ではそれがベストか…ヤツの気をそらせられればいいんだがな。 ガンダム各機! 救出作戦が始まれば、デビルが大暴れを始めるのは間違いない。 DG細胞の拡散を防ぐためにもここでケリをつけるぞ」 兄弟たち『『『『了解!』』』』 ロラン「斥力場座標設定…Iフィールド!」 ギンガナム「小生、今宵も、 絶 好 調 で あ る !」 ハリー「ユニバァアアアアアアアアアアス!!」 Gヘッド「ゴアアアアァァァァ!!」 キャプテン「始まりました!」 東方不敗「応っ! 遅れるなよ、ドモン!」 ドモン「はい、師匠!」 密林の闇を駆ける鋼と人の獣たち。 ドモン「姉さん、ご無事で……………ぐはぁっ!」バタッ! 亀裂に飛び込んだドモンの視界に、真っ先に入ったのはベルトーチカだったそーな。 ドモン「………」ドクドク 東方不敗「女子の裸ひとつでその有様とは…レインも苦労するのう…」 シーマ「じいさん!」 大急ぎでバスタオルを体に巻いたシーマが、脱衣所で目に付いたタオルや服を投げつける。 東方不敗「着せとる暇はないぞ」 シーマ「被せるだけでも、無いよかマシだろ」 ガーベラ「接近警報! 大きい!」 ズガーーーン! Gヘッドs「「「ギュラアアアアアア!!」」」 シュバルツ「クッ、これ以上は押さえきれんかっ!」 山を、森を割って、ガンダム・シュピーゲルを追う無数のガンダム・ヘッドが現れた。 アムロ『援護を!』 ライフルが、ミサイルランチャーが一斉に火を噴き、Gヘッドを貫く。 夜間でありながら、それらは驚異的な命中率を見せたが… キラ「数が…多すぎるよ!」 キャプテン「離脱します!」 クリスを抱いたキャプテンがスラスターを煌かせて空へ舞い上がった。 東方不敗「くぁあっ!」 驚! 新手のGヘッドを、マスター・アジアの掌から放たれた巨大なエネルギーが粉砕する。 東方不敗「いつまで寝とるか、このバカ弟子がぁっ!!」 ドモン「はっ!」オハナバタケハ… 東方不敗「引くぞドモン! 急げ!」 チェーンとベルトーチカを軽々と両肩に担ぎ上げるマスター。 ドモン「は、はいっ!」 シュバルツ「アイナ嬢はまかせろ!」 自らのコートをかけてアイナを抱き上げるシュバルツ・ブルーダー。 ドモン「シュバルツ!」 シーマ「へ?」 目を転じれば、Gヘッドと大立ち回りを繰り広げるガンダム・シュピーゲル。 シュバルツ「ゲルマン忍法、空蝉の術だ! 急げよ!」 すでにディアナはプロフェッサー・ガーベラが抱き上げていた。 ドモンはバスタオルを被せられ、気を失っている…というか、 幸せそーに大口を開けて寝ているセレーネを抱き上げる。 ガーベラ「マスター!」 スラスターを点火、ゆっくりと上昇を始めたプロフェッサー・ガーベラが 右手をシーマに差し出した。 シーマはその手に飛びつこうと… ふみっ! …して、床に転がる一升瓶(肥後熊本の銘酒『美少年』)を踏みつける。 シーマ「え?」 ごろん! シーマ「えええええっ!!」 Gヘッド「ウゴァアアア!」イタダキマス! ガーベラ「マスター!」 シーマ「しまっ…」 ばくん! ガーベラ「マスター!」 ガロード『まだまだぁ!!!』 ゴッ! 襲い来るGヘッドをかいくぐり、ろくな減速をせずに シーマを捕らえたGヘッドへ突撃するガロード。 ハイパービームソードを眉間に突き立てて動きを止めると、 シーマをくわえ込んでいる口に両手を差し込んでこじ開けた。 ガーベラ「なんと言う無茶を…」 ガロード『プロフェッサー!早く!』 すでにロランやハリーたちは襲い来るGヘッドの相手に忙殺されている。 ガーベラはディアナを抱いたまま、かろうじて上半身が外に出ているシーマに近づいた。 シーマ「後ろ!」 ガーベラ「むっ!」 シーマの警告に、ガーベラが身を翻す。 ガロード『こっちくんなっ!』 突進するGヘッドを、DXが蹴り上げる。 そこへフィンファンネルのビームが集中する。 ガロード『アムロ兄、ナイス!』 アムロ『総員DXを援護! なんとしてもシーマを助け出せ!』 ずるり。 だが、ヘッド部分は機能を停止していたが、首の部分はまだ幾ばくかの機能を残していたらしい。 否、DG細胞の三大機能の一つ、「自己再生」の効果であったのかもしれない。 シーマを捕らえたGヘッドは、ゆっくりと地中へ潜りはじめていた。 ガロード『んなっ!』 量産など端から考慮されていないDXは、MSとして破格の出力を誇る。 が、それでもウェイト差が大きすぎた。 物理的な力の差は歴然である。 ガロード『だからって~~~~~』 リミッター解除、ラジエータープレート開放、強制冷却開始! アクチュエーターが、フレームが、ミシミシと悲鳴を上げ、 コクピットには警告ランプが片端から瞬きはじめる。 ガーベラ「マスターーー!!」 シーマ「お行きガーベラ! あんたはその子を守るんだよ!」 ガーベラ「ですが!」 シーマ「お行き。 あんたには、やることがあるんだろう? まあ、ついでにその子を…その“子”って言っていいのか微妙だけどさ… その子を助けてやっておくれよ。 ただでさえ月の女王なんてやらされて大変なんだ。 こんな所で怪我したり、死んじまったらバカみたいじゃないか」 ガーベラ「マスター…」 あまりに静かな口調、穏やかな表情(バスタオル一枚の艶姿であったが…)に、 ガーベラは二の句が継げなかった。 その間にもGヘッドは次々にプロフェッサーとDXに襲い掛かる。 コウ「くそっ! こんなことなら…」 GP-03デンドロビウムのメガ粒子砲で長距離射撃を加えながら、 コウは己のうかつさを呪っていた。 動く武器庫ともあだ名されるデンドロビウムだが、 その武装コンテナの中には武器がほとんど入っていなかったのである。 とは言え、そもそもバカンスに行こうと言う人間が、 MS一個大隊を相手に出来るほどの武器弾薬を用意する方がどうかしている。 かくしてデンドロビウムのコンテナには食料やテントなどが納められていたのだった。 アムロ『コウ! シーマがGヘッドに捕まった!』 コウ「なんだって!!」 アムロ『ガロードがかろうじて踏ん張ってるが、分が悪い! 行け!』 コウ「コウ・ウラキ、吶喊します!!」 多人数で戦闘シーンやると、話が進まん…orz まだつづくよ! チクショーメ! 奪還、そして コウ「うわあああああああああっ!」 メガビーム砲を撃ち込み、大型ビームサーベルを構えて突進するGP-03。 反射行動なのか、ガンダム・ヘッドたちも口からビームを吐き出すように撃ち返すが、 GP-03のIフィールドを突破はできない。 コウ「あれか!」 兄弟たちの火線が集中する先に、唯一“外”を向いていないGヘッドの集団がある。 コウ「タッチダウン!」 GP-03にランディング・ギアなどない。 いわゆる胴体着陸で理矢理着陸させ、機体を地面にこすりつけることで減速させるコウ。 Gヘッドも立ち塞がるが、暴走するトラックに“竹の子”が立ち塞がるようなものだ。 コンテナが空でも200tを超える自重にものを言わせて跳ね飛ばす。 コウ「ガロード! 下がれぇ!!」 Gヘッドと文字通り格闘していたダブルエックスが、あわてて飛びのいた。 シーマを捕らえたGヘッドが、地中に逃げ込もうとする。 が、既にGP-03は目前である。 コウ「これで!!」 メガビーム砲の砲身を突き出し、Gヘッドの顎の下に突き通す。 スロットルレバーを押し込む。 機体前方下部のスラスターが点火。 大型ビームサーベルでGヘッドの胴?をなぎ払う。 コウ「どうだあああああっ!!」 ほんの僅かな間に、ガンダム家の五男坊はこれだけの操作をやってのけた。 メインノズルの噴射炎を地面に叩きつけ、急上昇するGP-03。 その、騎士の馬上槍よろしく、高々と掲げられたメガビーム砲の先端には、 シーマをくわえ込んだGヘッドが突き刺さっていた。 ジュドー『よしっ!』 ガロード「やった!」 アムロ『ガロード! 止まるな!』 ガロード「っ!!」 報復、と思う知能があるわけではないだろうが、Gヘッドたちが残ったDXへめがけて殺到する。 あわてて離脱しようとするガロードだったが、無茶の祟ったDXの動きはいかにも鈍い。 シロー『ガロード!!』 ガロード『このっ!!』 ステラ『うぇ~~い♪』 四足獣型のMA形態に変形したガイア・ガンダムが乱立するGヘッドの間をすり抜け、 よろめいたDXをビーム砲身とウイングに引っ掛けるようにして器用にすくい上げた。 シン『ナイス! ステラ!』 ステラ「うぇい♪」 ガロード『…さんきゅー、助かった……』 とびっきりの衝撃が来たかと思うと、さらなるGに振り回され、 身に纏うものはバスタオル一枚しかないというのに、空を目掛けて寒風に吹き晒される。 シーマ「まったく、なんて無茶をしでかしてくれるんだい」 コウ『シーマさん、大丈夫ですか?』 シーマ「これで大丈夫だったら、ガンダム・ファイターでもやってるよ!」 あちこち痛むし、寒いし、髪は乱れる、肌はホコリとオイルでドロドロだ。 コウ『す、すみません…』 だが、気分は悪くない。 シーマ「ククッ…」 思わず喉の奥が鳴る。 そう、悪い気分ではなかった。 コウ『す、すぐ収容しますから、じっとしててください』 同時に、咆哮を上げていたGP-03のスラスターが絞られ、 コロニー出身者であるシーマにとって慣れ親しんだ浮遊感が彼女を包む。 自由落下による無重量状態。 コウはステイメン――GP-03の中核をなすMSをアームドベースから切り離し、 滑るようにシーマに近づく。 ステイメンが手を差し伸べる。 シーマ「(まるで、ダンスに誘われてる気分だねぇ)」 ヒイロ『警報! 直下!!』 衝撃、そして、暗転。 ちと尺のバランスが悪いけど、今回はここまで。 続くぜー! 機神、参戦す それは、あたかもさかしまの雷のようだったと言う。 アムロ「よし、全員、一時後退だ! 体勢を立て直す!」 コウがシーマをどこぞの海賊よろしく確保したのを確かめると、 アムロはMS全機に後退を指示した。 それなりの連携を見せるのは流石に兄弟ゆえ――ダテに日登町を何度も焦土化させるような ケンカはやらかしていない――のだが、発端がそもそも突然の遭遇戦で、 戦力も準備が整った者から投入というドロナワな展開になってしまっていた。 ひとえに、早急に救助しなければならない者たちがいたせいなのだが… それが無ければ、もっと効率的に戦えたはずなのだ。 アムロ「なにより、最大戦力の一つであるドモンが遊兵になってしまっているのが…」 ロラン『アムロ兄さん!』←最大戦力其の弐 アムロ「どうした」 ロラン『高熱源を感知! MSクラス…早いっ!』 ゴウン! 衝撃波の輪を引きずり、“それ”は一直線に天を目指す。 ヒイロ『警報! 直下!!』 コウ『えっ?』 とっさに警告を発するヒイロはさすがだったが、警告を受ける側には、 実戦はともかく、集団戦における訓練が圧倒的に不足していた。 コウ『うわぁっ!!』 オーキスが弾き飛ばされ、ステイメンが文字通り叩き落される。 アムロ「コウ!」 ロラン『コウ兄さん!』 刹那「…っ!」 ガンダム・エクシアが謎の影を追って空を舞う。 肉弾にてGP-03を攻撃した敵性MSは、放り出されたガンダム・ヘッドへ手を伸ばしていた。 刹那「(武器選択、GNロングブレイド…)」 間合いは必殺。 抜き打ちに放たれた一撃は、しかし… 刹那「なっ!」 敵MSの人差し指と中指、わずか二本で挟み取られた。 GN粒子をコーティングすることで驚異的な切断力を発揮するエクシアのセブン・ソードであったが、 刃が当たらなければ豆腐一丁斬ることはできない。 刹那「馬鹿な…」 シン『このぉお!!』 斬艦刀アロンダイトを振りかぶり、ディスティニーが背後から肉薄する。 だが、謎のMSはあわてたそぶりすら見せずにGNロングブレイドを掴んだ腕を振る。 刹那『ぐっ!』 シン『んなぁっ!!』 横合いからエクシアを叩きつけられ、バランスを崩すディスティニー。 アスラン『まだだっ!』 ディスティニーを目隠しに使ったインフィニット・ジャスティスが全身の ビーム・エッジを起動、斬りかかろうとするが…シーマを回収した謎のMSは、 Gヘッドの残骸をインフィニット・ジャスティスに力任せに投げつけた。 アスラン『くっ!』 とっさにそれをシュペールラケルタで両断するアスランの反射神経も並ではないが、 結果として無防備な隙を敵に晒す結果となる。 アスラン『ぐああっ!!』 VPS装甲が貫かれることはなかったが、わき腹へ加えられた蹴りの衝撃は そのままコクピットのアスランをなぎ倒す。 ロックオン『くっそ、長距離射撃じゃ、どうやったってシーマさん巻き込んじまう…』 アムロ「だが、近づけばウチの近接自慢があの様か…何者だ?」 ウッソ「どうする…あと、空中で接近戦が出来るとしたら、僕か、 ウィングのヒイロ兄さんくらい… ロラン兄さんは人質のいる状態で戦える人じゃないし…ここは僕がっ」 ヒイロ『ウッソ、待て』 ウッソ「ヒイロ兄さん?」 ヒイロ『ヤツに殺意は無い…今は機会を待て』 ウッソ「殺意って…なんでそんなこと判るんですか!」 ヒイロ『エクシアもディスティニーも体勢を崩されただけだ。 ジャスティスも胴部の一番頑丈な所を蹴っている。 ヤツの機動性なら、追撃を加えることは容易だったはずだ』 ウッソの脳裏に、一瞬でGP-03に追いついた姿がフラッシュバックする。 ヒイロ『牽制射撃すら封じられたキラや俺たちに、 シンやアスランが勝てなかった相手をどうにかするのは無理だ』 ウッソ「だからって…」 ヒイロ『ヤツを牽制しろ。 これ以上動くなら、俺たちも黙っていない。 そうヤツに判らせろ』 ウィング・ゼロがビームサーベルを引き抜き、腰を落として すぐにでも飛びかかれる姿勢を作る。 ウッソ「わかりました!」 V2ガンダムが両手でビームサーベルを構え、“光の翼”を最大まで展開する。 ヒイロ『ドモン兄さんがすぐ駆けつける。 それまでヤツを好きにさせるな』 東方不敗「ほう、あやつ、なかなかやりおるぞ」 ドモン「…あの動き…まさか」 シュバルツ「いや、あれは、正しく流派東方不敗!」 未だ目を覚まさぬ女性陣を担ぎ、あるいは抱きかかえ、エターナルを目指す三人。 ガーベラ「水の上を走る、だと?」 キャプテン「右足が沈むより早く左足を前に出せば、可能なのだそうだ。 私にはできないが、爆熱丸もやったことがある」 ガーベラ「これが、ガンダム・ファイターなのか…」 エターナルは海上50mほどのところで遊弋しており、 飛行能力を持たない2機のキュベレイmk-Ⅱが直援として甲板上にあった。 東方不敗「ちと高いか…ドモン、肩を借りるぞ!」 ドモン「はっ、どうぞ!」 東方不敗「ぬん!」 ドモンの肩を踏み台に、東方不敗が宙へ舞い上がる。 シュバルツ「はあっ!!」 ドモン「せいっ!」 気合と共に、続く二人。 プル『すごーーい!』 プルツー「…非常識な……」 はしゃぐプルと、額を押さえるプルツーの目の前で甲板に降り立った三人は そのままMSデッキへと飛び込んだ。 ドモン「ふう、届いたか…」 東方不敗「むう、とうとう軽身功でも抜かれたか…」 ドモン「こちらは人一人、そちらは二人。 抱えている重さがちがいますよ」 レイン「ドモーン!!」 ストレッチャーを押す衛生兵――正確にはエターナルの医療スタッフという名目――を 引き連れたレインが、大急ぎで駆け寄る。 女性スタッフ「くぉらっ! 男どもは散れっ!!」 主が女性と言うこともあるのだろうが、そこはかとなく女性の立場が強いようだ。 レイン「大丈夫? 怪我はない?」 ドモン「ああ。 デビル・ガンダムが相手とは言え、戦ったわけじゃないからな」 レイン「でも、これ、血でしょ?」 ドモン「そっ、それわぁっ!!」 東方不敗「さて、ようやく肩の荷が降りたわい」 ドモン「師匠、マスター・ガンダムは…」 東方不敗「既に呼んではあるが…このようなことになるとは思ってもいなかったのでな。 到着までまだしばらくはかかろう」 シュバルツ「東方先生、あの、謎のMSに心当たりはありませんか?」 東方不敗「ふむ、暗くて良くは見えなんだが…なにやら見覚えがあるような… だが、確かにあやつの技は流派東方不敗。 …しかし、わしの弟子はドモンと風雲再起のみ。 てすさみにウッソ坊を鍛えたことはあったが、技は教えておらん」 シュバルツ「ふむ…」 ドモン「なに、捕まえてみれば全て判ることだ。 それでは師匠、行って参ります」 東方不敗「うむ。 ゆめ敵を侮り、油断することなきように、な」 ドモン「は。 とう!」 MSデッキから、大空へ身を躍らせるドモン。 ドモン「出ろぉおおお! ゴォォォッド・ガンダァアアアアアアムッ!」 パキィィン!! 夜の海原を割り、世界最強のMF、ゴッド・ガンダムが顕現する。 シュバルツ「ガンダム・シュピーゲル! 来いっ!」 操者不在のまま、なおも戦っていたガンダム・シュピーゲルが印を組むと、 装甲の隙間から猛烈な勢いで煙幕が噴き出す。 MFならではの爆発的な機動で、ネオ・ドイツのMFはシュバルツの元へとはせ参じた。 ドモン「そういえば、シュバルツ。 なんであんたがここに?」 シュバルツ『胸騒ぎを感じて…と言えば、乙女のようだがな。 今にして思えば、デビルの存在に呼ばれたのかもしれん』 ドモン「お互い、デビル・ガンダムに呪われた身、か…」 シュバルツ『ふ…泣き言を言っても始まらん。 デビルだろうとなんだろうと、眼前に立ち塞がるなら打ち倒すのみ!』 ドモン「ああ、それが俺たちガンダム・ファイターだ!」 シュバルツ『行くぞ、ドモン!』 ドモン「応っ!」 謎MSの正体、引いちまった… 続くよ! 驚天 ダコスタ「医療班より連絡。 救助者6名は無事! …えー、気持良さそうに寝てる、とのことです…」 バルトフェルド「大物だね、彼女たちは」 ラクス「良いことではないですか。 あとは…」 バルトフェルド「シーマ女史を残すのみ、ですな。 砲術! 照明弾を絶やすなよ!」 アスラン『あれはっ!』 シン『おいおいおい』 ジュドー『マジかよ…』 ウッソ『兄さん、あれって…』 ヒイロ「やはり、お前か…」 刹那『ガン…ダ…ム…』 鎧武者を―どことなく爆熱丸を思わせるシルエット。 間接稼動域が広く、マッシブに見えるのはMFの共通した特徴である。 シュバルツ「………」 ドモン『ば…ばかな…』 両手の上にシーマをのせ、ゆっくりと降下した謎のMSを、エターナルから 打ち上げられた照明弾の、マグネシウム光が照らす。 ドモン「なんで、お前がそこにいる! シ ャ イ ニ ン グ ・ ガ ン ダ ム !!」 それは、第13回ガンダム・ファイトにおいて、ドモンとともに予選大会を戦った ネオジャパン代表モビルファイター、シャイニング・ガンダムであった。 ジュドー「ぼろぼろじゃん…」 装甲はいたる所にヒビと欠けがあり、アンテナブレードも曲がっている。 デュアル・カメラも右目側に光りが無く、フェイスプレートは左側が脱落して、 アンダーフェイスがむき出しになっていた。 そして何より、胴中央――コクピットの正面から、背後まで貫く巨大な、破砕孔。 シン『ドモン兄?』 ドモン「うそだ…なんでお前がここにいる… なんで俺たちの邪魔を…デビル・ガンダムに与するような真似をする!」 シュバルツ『落ち着けドモン! 見かけがどうあろうと、ヤツが敵であることは間違いない!』 ドモン「だけど…あいつは、シャイニングは…」 ウッソ『シーマさんが!』 地上に降り立ったシャイニング・ガンダムの傍らに、Gヘッドが近付く。 ぱっくりと開いたその口の中へ、シャイニング・ガンダムは、 いっそ恭しいとも言えそうな手つきでシーマを下ろした。 ドン! シャイニング・ガンダムの手からシーマが離れた瞬間、 ウィング・ゼロのスラスターが吼えた。 ヒイロ「(ラストチャンス…)」 誰もがシャイニング・ガンダムの姿に驚いていた中で、 ヒイロだけがシーマ奪回の隙を伺っていたのである。 ヒイロ「(相手がシャイニング・ガンダムなら、無傷と言うわけにはいかないか…)」 手足の一つ二つ…それはパイロット自身も含む…失う覚悟で突進するヒイロ。 不意に、視界の隅に捕らえていたシャイニングが姿を消す。 ヒイロ「!!」 両の手足と背中のバインダーを振り回し、AMBAC機動で無理矢理進路を捻じ曲げる。 剛! シャイニングが振り下ろした拳の衝撃で、大地に小さなクレーターが出来た。 直撃こそ避けたものの、地面に叩きつけられたウィング・ゼロは勢いを失ってしまう。 ヒイロ「想定より30%以上早いっ!」 シュバルツ『DG細胞かっ!』 手裏剣型爆弾・メッサーグランツを放ち、ヒイロの離脱を援護しつつ、 最悪の事態にシュバルツが唸る。 アムロ『全員、退けっ! カミーユ!シロー!援護をっ! マイはコウを回収!!』 シン『でもシーマさんが!』 アムロ『想定外の事態が多すぎる! シーマを救うためにも、一度後退しろ!』 フィンファンネルと、キュベレイのファンネルがビームの雨を降らせ、 メガビームランチャーが、180mmキャノンが、GNスナイパーライフルが吼える。 シュバルツ「退くぞドモン!」 ドモン『だ、だけど、シャイニングが…』 シュバルツ「ええい、突発事態に弱いのは相変わらずかっ!」 ロラン『手伝います!』 シュバルツ「すまん、ロラン君!」 ラクス「援護を!」 バルトフェルド「主砲、ミサイル、斉射三連!」 ウッソ『ヒイロ兄さんが食いつかれた!』 ヒイロ「構うな! 行け!」 ウッソ『でもっ!』 アスラン『退くんだウッソ君!』 ヒイロ「アスラン、ウッソを頼む」 アスラン『判った!』 ウッソ『兄さん!』 ウッソの声を無視することに決めたヒイロは、アムロたちが切り開いた脱出路から外れる “道”へとウィング・ゼロを飛び込ませる。 常人なら気を失ってもおかしくないその機動に、難なく追いつくシャイニング・ガンダム。 ヒイロ「もう少し付き合ってもらうぞ!」 ゼロ・システム起動、同時に、リミッターのレベルを“機体の限界”に設定する。 ヒイロ「ぐっ!」 ゼロ・システムから流れ込む膨大な情報量と、全身を締め付けるG。 だが、それでもシャイニング・ガンダムは振り切れない。 ヒイロ「チャンスは一度…フッ、いつものことか…」 樹木を、岩を、Gヘッドを回避しながらの追撃戦だったが、元々がそう大きくない島である。 あっという間に目の前に黒々とした海原が広がる。 ヒイロ「今っ!」 ウィング・バインダーを開いて急減速。 その衝撃でMSに数倍する高さの水柱が起立した。 星空へ向かう大瀑布にまぎれて上昇、ツイン・バスターライフルを起動! 水飛沫を割って肉薄するシャイニング・ガンダムであったが、 その鼻先に、一撃でコロニーを崩壊させるツイン・バスターライフルの銃口が突きつけられた。 ヒイロ「チェックメイトだ、シャイニング!」 豪! マイ『やった? ……っ!!』 ヒイロ「………そこまで…」 ビームの閃光に備えて、感度を落としていたメインカメラに一つ、輝く手のひらが映る。 流石にビームの圧力に押されて距離は開いていたが―ツイン・バスターライフルの ビームを、シャイニング・フィンガーで弾き飛ばしたのである。 僅かな距離を稼ぎはしたものの、次弾のチャージが出来るほどの時間はないだろう。 ヒイロ「(すまない、リリーナ…)」 身構えるシャイニングに、ヒイロは自爆装置のカバーを外す。 ゼクス『お前の悪いところは、覚悟を決めるのが早すぎる点だ』 遥か高みから、ツイン・バスターライフルに劣らぬビームがほとばしる。 ヒイロ「メガキャノン…ゼクス!」 ゼクス『どうやら、出番には間に合ったようだな』 次はバトル無いかもー。 つづく。 インターバル トレーズ「やれやれ、バカンスのつもりがとんでもない事になってしまったなぁ…」 バルトフェルド「総帥殿、あの島はどういう経緯で?」 ホエール内のブリーフィングルームに、主だった顔ぶれが集まっている。 かつて“エメラルドの島”だった場所からおよそ30km。 ガンダム・ヘッドの群れは水平線の彼方である。 トレーズ「あの島は元々連邦軍が演習場として所有していた島だ。 ところがあまりに辺鄙な場所なので使い勝手が悪いらしくてね、 ここ何年も使われていなかったらしい。 で、この所の軍縮の煽りを受けて、逼迫した予算を解消するために 売りに出されたところを私…というか、OZ財団が買い取ったと言うわけさ」 偽ディアナ「事前に、その、調査といったものはなさいませんでしたの?」 トレーズ「お恥ずかしい話ですが…衛星軌道上の、バルジから撮影した写真だけで 安全と判断してしまいました。 赤外線や磁気写真で見た限りでは不振な所は無かったそうなのでね」 アムロ「連邦軍が黒幕なのか、それとも連邦軍があの島を売りに出すとは 考えていなかった第三者の仕業なのか…」 ゼクス「そちらについては現在プリベンターで調査している。 レディ・アンが張り切っていたから、成果の程は期待してもらっていいだろう」 バルトフェルド「やれやれ、連邦軍もお可愛そうに…」 トレーズ「レディも無茶をしなければいいが…」 痛む腹、痛くない腹、ともども纏めて微に入り細を穿ってとことん探られる事であろう。 ラクス「ともあれ、我々の成すべきことは決まっています」 偽ディアナ「シーマさんの奪回、そして…」 アムロ「デビル・ガンダムの殲滅、ですね。 まぁ、シーマを助け出せればデビル“ごとき”に手こずりはしませんが」 レイン「ごときって…女性を生体ユニットとして取り込んだデビルは、 あと数時間で完全体へ成長するはずです! いくら皆さんでも…」 アムロ「大丈夫だよ、レイン。 侮っているわけじゃない。 でも、強大だとは言え、ヤツは一つの機動兵器でしかない。 そんなモノで世界は変えられないのさ。 むしろ問題は、シャイニング・ガンダムの方だな…」 東方不敗「そうか…アレはシャイニング・ガンダムであったか…」 シュバルツ「外見は損傷が激しいものでしたが、動きそのものはゴッドに匹敵するかと」 東方不敗「DG細胞…」 シュバルツ「レインの話では、ギアナ高原で放棄されたシャイニングは、 デビルともどもネオホンコン政府が回収したそうです。 ネオジャパンのカラト委員長が返還を求めていたらしいのですが、 デビル騒動でうやむやに…」 東方不敗「何者かの手に渡ったとしたら、その時か」 ドモンがゴッド・ガンダムを得た、ギアナ高原での戦いにおいて、 シャイニング・ガンダムにトドメを差したのは、 マスター・ガンダムのディスタントクラッシャーだった。 当時のマスター・ガンダムの前腕部――それはすなわち、DG細胞の塊である。 東方不敗「それが今回のデビルの元、だな。 ウォンめ、まったく不用意な…」 シュバルツ「取引相手が、それほどの存在だった、とも考えられます。 あの島は元々連邦軍の所有だったそうですから…」 東方不敗「やれやれ、市民を守るための軍がそのありさまか。 余も末じゃのう…」 ジュドー「でも、ウチの格納庫にシャイニングあるよな? ドモン兄の」カチャカチャ カミーユ「あれは、予備用のパーツを集めて組み上げた2号機だってさ。 イベントやなんやで必要になったからって、急遽組み上げたものらしい」ジジー ジュドー「ふ~ん…でも、シャイニングってAIとか積んでなかったと思うんだけどさ? パイロットも乗ってなかったのに…どうやって動いてるんだ?」チュイーーーン カミーユ「知らないよ。 後でレインさんにでも聞け」ピッピッピッ 刹那「ガンダムだ!」 ジュドー「はい?」 カミーユ「ん?」 刹那「シャイニング・ガンダムは、ガンダムだ!」 ジュドー「いや、うん…そうだよな?」 カミーユ「またか…」 刹那「ガンダムだから、闘うんだ」 ロックオン「はいはい、みんなの整備の邪魔しない」 東方不敗「ガンダム…そうか!」 シュバルツ「まさか…」 東方不敗「いや…お主の例もある。 確かに、ありえるやもしれん…」 シュバルツ「―――だとすれば…ヤツは…」 東方不敗「うむ。 わしか、お主か…」 ティファ「ガロード…」 ガロード「げっ! ティ、ティファ」 ホエールの医務室。 まさに戦場そのものといったMSデッキに比べると、こちらはまったく静かだった。 冷却パッチを額に張り、点滴を受けていたガロードだったが、 空いた左手でMS情報誌を読みふけるほどの余裕はあるようだ。 ファ「軽い脱水症と熱中症よ。 コクピットの温度が相当上がったみたいね」 ガロード「いや、だから、大げさなんだって。 こんなもんすぐに…いいっ!」 ファ「ぁ…」 はらはらと、ティファの大きな目から涙が零れる。 ティファ「ごめん…なさい…」 ガロード「ええええっ! な、なんで?」 ティファ「私が、もっと早く気付いてたら…シーマさんも、 ガロードがこんなことにもなら…はうっ!」 額に弾けた痛みに、ティファが顔を上げると、憮然としたガロードが左手を上げている。 ファ「デコピンは無いと思うわ、ガロード…」ボソッ ディアナ「まったくです」ヒソヒソ ファ「え?」 クリス「そうですよね、そこは、こう…」コソコソ チェーン「やさし~く…」ポショポショ ベルトーチカ「力いっぱい…」ヒソヒソ チェーン&ベルトーチカ「「む…」」 アイナ「抱きしめてあげるべきですよねぇ…」コショコショ ファ「みなさん、いつの間に…」ボソボソ ついたての裏に避難したファの背後から、エターナルに運ばれたはずの面子が顔を出す。 ディアナ「しっ! みなさんお静かに」ヒソヒソ ガロード「ティファの悪い癖だぜ、それ。 いくらNTだからって、神さまじゃないんだ。 悪いのはデビル・ガンダムのヤロウだし、あんな所にデビル・ガンダムを隠したヤツ! 逆に、ティファが知らせてくれたお陰で、セレーネ姉とか助けられたみたいなもんだし!」 ティファ「でも…」 ガロード「でもは無し! もう一発いっちゃうぜ?」 ぐぐっ!と指に力を込めるガロード。 思わず額を両手でかばうティファ。 ガロード「ドモン兄だってデビルに取り込まれたレインさん助けてるんだ。 俺たち兄弟がそろってて、シーマさんを助けられないなんてことはない! ぜったいに!」 ティファ「ガロード…」 ガロード「…ひょっとしたら、コウ兄のハズカシイ大告白が聞けるかもしれないし? ちょっと楽しみじゃね?」にぱっ☆ ティファ「……もう、ガロードったら」 セレーネ「むにゃむにゃ…ろらーん…おかわりぃ…zzz」 メイリン「接近するMS一! …シャイニングですっ!」 ダコスタ「第一級戦闘態勢! 迎撃戦用意!」 アムロ「来たか…」 シン「来たかって…どーするんだよ! なんか対応策あんの?」 キラ「いつもドモン兄さんを相手にしてる時と同じで充分でしょ?」 カミーユ「そういう事だ。 ヤツの間合いに入らせないで、アウトレンジから攻撃する。 今回は人質も居ないし、お互い援護しあえば死角も無い」 シン「…あ」 ジュドー「前回の状況が特殊すぎたんだよ。 ガチの殴り合いオンリーでMFに勝てるわけないじゃん」 ヒイロ「………」 ゼクス「また、自爆して動きを止めれば、とか考えてるな?」 ヒイロ「ゼクス…」 ゼクス「兄弟を傷つけたくない気持は判らんでもないが…もう少しみんなを信頼してやれ」 ヒイロ「む…忠告には感謝する」 東方不敗『あいや、待たれい!』 ウッソ「東方先生?」 ドモン「師匠…」 東方不敗『ちとわしに思うところがある。 この場は任せてもらえんか』 シュバルツ『何かあれば、私が必ず食い止める。 ガンダム・ファイターとして、どうしても確かめねばならぬ事なのだ』 ざわざわざわ… 刹那『刹那・F・セイエイ、ガンダム・エクシア。 マスター・アジアとガンダム・シュピーゲルの援護を開始する…』 ロックオン『おい、せっちゃん?』 カミーユ「なんだ?」 ふわりと宙に舞ったエクシアが、接近する光に背を向け、三隻の戦艦に向き合う。 介入を許さない…無言の宣言がその姿に見て取れた。 ジュドー「ドモン兄ならともかく…なんで刹那兄が?」 アムロ「何か、あるのか? ブリッジ!」 バルトフェルド『了解した。 お隣さんとそろって、皆さんにお任せします、とのことだよ』 ダコスタ『迎撃中止! ただし、警戒態勢を維持! 第一目標が囮の可能性もある! 周辺警戒を怠るな!』 うぐぐ…話がすすまん… つづくぞー。 ガンダム サーチライトの光りを受けながら、シャイニング・ガンダムはゆっくりと しかしまっすぐにエターナルの上甲板へと舞い降りる。 ウッソ「傷が治ってる…」 アムロ「デビルが生体ユニットを取り込んだことで、再生能力があがってるんだな」 ロックオン『こちらロックオン・ストラトス。 デュナメス、配置についた』 アムロ「ご苦労さま。 だけど」 ロックオン『わかってる。 攻撃はギリギリまで待つよ』 シーブック「…ホントに、東方先生の所へ行ったな」 セシリー『どう言うことなのかしら?』 シーブック「わからない。 刹那は何か知ってるみたいだったけど…」 東方不敗「わしに何か用かね!」 朗々とした声で東方不敗、マスター・アジアが話しかけると、 シャイニング・ガンダムは抱拳礼を返した。 中華圏で武を嗜むものには、日本人の土下座にも等しい最敬礼である。 カミーユ「…なんだ?」 東方不敗「―そうか…おぬし、やはり…」 感極まった様子で星空を仰ぐ東方不敗。 東方不敗「あい判った!」 ジュドー「判り合っちゃってる!」 東方不敗「この老いぼれにどれだけのことが出来るかわからぬが、 義によっておぬしに手を貸そう!」 まさに驚愕。 驚く一同の目の前でシャイニング・ガンダムが膝をつき、恭しく右手を差し出すと、 東方不敗は一瞬の躊躇も無くその上に乗った。 ドモン『し、師匠!』 東方不敗「お、来おったか、バカ弟子が」 ドモン『いったい何を…』 ドモンの言葉に、苦虫を噛み潰した顔で額に手を当てる東方不敗。 東方不敗「まぁだ判らんのか、この愚か者!!」 ロックオン『アムロにいさん?』 アムロ「もう少し待ってくれ」 東方不敗『ドモン! そもさん!』 ドモン『せ、せっぱ』 東方不敗『ガンダム・ファイターとは何ぞ!?』 ドモン『ガンダム・ファイトを戦う者です!』 東方不敗『ならばガンダムとは!』 ドモン『ガンダム・ファイトを為すもの…まさか!』 東方不敗『ようやく判ったかこの阿呆! ガンダムが、ガンダム・ファイト以外の何を望むと言うのか!』 「「「「えええ~~~~!!」」」」←色々と納得のいかない人たち 東方不敗『答えよドモン! ガンダム・ファイト国際条約、第三条!』 ドモン『破壊されたのが頭部以外であれば、何度でも修復し決勝リーグを目指すことが出来る…』 東方不敗『しかるに! シャイニング・ガンダムは頭部を破壊されたか!』 ドモン『いえ…損傷著しく…継戦は無理と思われましたが…』 ぎしり、とドモンの拳が鳴る。 ドモン『頭部は破壊されておりません!』 東方不敗『ならば! …シャイニング・ガンダムの無念、いかほどのものであったか…』 レイン『でも! ゴッド・ガンダムの中には、シャイニングから受け継いだプログラムが… 魂が宿っています! それなのに…』 ドモン『いや、レイン。 それはちがうんだ…確かに、ゴッドはシャイニングの魂を受け継いだ。 だが、それは、ネオジャパンのモビル・ファイターとして、だ。 シャイニングの、ガンダムとしての魂は、未だここにあるんだ…』 レイン『そんな…』 東方不敗『ガンダム・ザ・ガンダムを前に、真のガンダムが取るべき道は一つ!』 ドモン『真のガンダムを前に、ガンダム・ザ・ガンダムの取るべき道もまた一つ!』 東方不敗『ガンダム・ファイト国際条約、第七条!』 ドモン『地球がリングだ!』 アムロ「いかん! 総員退避っ!!」 東方不敗『ガンダム・ファイトォ!』 ドモン『レディー…』 東方不敗&ドモン&刹那『『『ゴーーーーーッ!!』』』 ルー「えー、突如始まりましたガンダム・ファイト! 実況は私、なぜか担ぎ出された宇宙世紀の最強アイドル♪ ルー・ルカがお送りします。 解説はネオドイツのガンダム・ファイター、シュバルツ・ブルーダーさん」 シュバルツ「よろしく」 ルー「ゲスト解説者として、ドモン選手のアシスタントを勤めていらっしゃる レイン・ミカムラさん」 レイン「よ、よろしく…」 ルー「そして、放送席特別ゲストとして、刹那・F・セイエイさんにお越しいただいています」 刹那「ガンダムだ」 キラ「仕事早っ!!」 ラクス「ウチのスタッフは優秀ですから♪」 エル「だぁれがアイドルだー!!」ブーブー ルナマリア「ぶーぶー!」 ビーチャ「えー、おせんにキャラメル、ポップコーンはいかあっすかー」 ジュドー「コーラいかがっスかー」 アムロ「き、緊迫感が…」orz ルー「さて、本来ならドモン選手とのプライベートを、 レインさんに根掘り葉掘り伺いたい所ですが…」 レイン「えっ? ええっ?」 ルー「この勝負の行方を握る鍵はどの辺りにあるのでしょうか、解説のシュバルツさん」 シュバルツ「うむ。 DG細胞の力で強化されているとは言え、 スペック的には多少ながらゴッド・ガンダムに分がある。 パワー、スピード、ともに勝る相手に、老練なマスター・アジア選手の 技術がどこまで対抗できるのか。 その一点に尽きると思います」 ルー「おおっとぉ!! などと言っている間に、両者、激しい拳の応酬! 能力で劣るといわれたシャイニング、一歩も引けをとりません! というか、押してる?」 シュバルツ「マスター・アジア選手の位置取りがうまいですね。 ドモン選手の内側へ内側へと遷移して、常に距離で優位に立っています。 これは見事だ」 ドモン「くっ! 流石は師匠…ならばっ!」 ルー「こっ!これはっ! ドモン選手、ここでいきなり大技の体勢!」 シュバルツ「技で勝る相手に、力押ししかないとは言え… いや、ここで必殺技を繰り出す思い切りの良さがドモン選手の身上ですね」 ドモン「俺のこの手が真っ赤に燃える!」 東方不敗「ふ…ならば! わしのこの手が光って唸る!」 ルー『すかさずマスター・アジア選手も必殺技の体勢! ですが、右手のドモン選手に対し、マスター・アジア選手は左手! これはどういうことだ~』 ドモン「!! …勝利を掴めと、轟き叫ぶ!」 東方不敗「貴様を倒せと輝き叫ぶ!」 ドモン「ぶぁあくねつ!!」 東方不敗「ひっさぁつ!!」 ドモン「ゴォォォッッド…」 東方不敗「シャイニングゥゥゥ…」 ドモン&東方不敗「「フィンガーーー!!」」 燃える右手と、輝く左手がぶつかり合う。 レイン『無茶です! いくらなんでもゴッド・フィンガーに、 シャイニング・フィンガーで対抗しようなんて…』 均衡は一瞬。 東方不敗「すまんシャイニング…」 シャイニング・ガンダムの左手を粉砕したゴッド・フィンガーは、 そのまま前腕部を、上腕部を破壊して、シャイニング・ガンダムの頭部を捕らえる。 ルー『ああっと! これは、早くも決着か~~~!!』 ドモン「獲った!」 背中のジェネレーターに蓄えられたエネルギーが最高潮に達し、一層の輝きを見せる。 ドモン「ヒィィィトォ…」 東方不敗「(まだじゃ…その“時”を見極めろ…)」 ドモン「エンドォッ!!」 東方不敗「勝機ぃ!」くわっ!! ゴッ! “右手”のシャイニング・フィンガーが、ゴッド・ガンダムの右前腕部を貫く。 ドモン「なっ!!」 爆発! ドモン「ぐああぁぁぁぁっ!!」 ルー『…ゴッドです! ここで倒れたのはゴッド・ガンダム! いったい両者になにが起こったのかーーーーー!!』 つづく♪ 光輝、星天に散る 激しい爆炎をほとばしらせ、ゴッド・ガンダムがさんご礁の上に倒れる。 ドモン「ぐああぁぁぁぁっ!!」 ルー『…ゴッドです! ここで倒れたのはゴッド・ガンダム! いったい両者になにが起こったのかーーーーー!!』 東方不敗「ふはははは! 最大の技を放つその瞬間! それこそが最大の隙よ!」 哄笑と共に言い放つ東方不敗。 だが、シャイニング・ガンダムからフィードバックした左腕と頭部の痛みは、 歴戦の彼をして、ありったけの気力を注がねば気を失いかねないものだった。 東方不敗「(あやつを呼び込むにはこれしかなかったとは言え…老骨には堪えるわい)」 ドモン「くっ…さ、さすがは師匠…」ギギギギギ… ピピピッ… レイン「エネルギー伝達系全体に重度の損傷? まさか、そんな…」 ルー「あの~、いったい、何が、どうなったんでしょーか…」 シュバルツ「…おそらく、ゴッド・ガンダムの背部ジェネレーターで増幅されたエネルギーが、 ゴッドの右腕に流れ込んだ瞬間、 シャイニングがエネルギー・チューブを破壊したのでしょう」 ルー「ははぁ…」 シュバルツ「判りやすく言えば…水鉄砲を最大の力で発射しようとした寸前に、 水の出口を塞いでしまったと思えばよろしい。 行き場を失った水の圧力は、水鉄砲そのものを破壊してしまったと言うわけです」 レイン「ありえない…エネルギーの逆流を防止する安全装置も備えてるのに…」 シュバルツ「僅かでもタイミングが遅ければ、シャイニングは頭部を破壊されていたでしょう。 そして、僅かでも早ければ、今度はゴッドの安全装置が作動して、 右腕に多少の損傷を与えただけで終わっていた… 数百…いや、数千分の一秒のタイミングを見極めたマスター・アジア選手… まさに、絶技と言うしかありません」 ルー「なんと! 解説のシュバルツさん大絶賛! まさに武神! 生ける伝説は、未だ健在だったーーー!!」 刹那「ガンダムだ…」 東方不敗「さて、どうするドモンよ。 まさかこれで終わりというわけではあるまいな?」 ドモン「無論!」 ダメージ・コントロール・システムが、エネルギー経路を迂回、あるいはショートカット することで回復させようとしているが、いかんせん被害が大きすぎた。 立ち上がりはしたものの、ゴッド・ガンダムの動きはいかにも重い。 ルー「ここで試合は再び乱打戦! ですが利き腕を失い、エネルギー伝達系にダメージを 受けたゴッド・ガンダム、やはり旗色が悪いか!」 レイン「ドモン!」 シュバルツ「いや…この期に及んで、まだ何か企んでいるな…」 ルー「どういうことでしょうか、解説のシュバルツさん!」 シュバルツ「ドモン選手は…ゴッド・ガンダムは確かに打たれてはいますが、 致命傷はギリギリでかわしています。 何か時間を稼いでいるようですね…」 東方不敗『どうしたドモン! ガンダム・ザ・ガンダムが亀の真似事か! (こやつ…何を狙っておる?)』 ドモン「(70…75…)」 ルー「おおっと! 強~烈なシャイニング・ガンダムのローキックが決まった! たまらず膝を着くゴッド・ガンダム!」 レイン「!!」 東方不敗『もらったァ!!』 シャイニング・ガンダム渾身のミドルキックが、ゴッド・ガンダムの頭部を襲う。 直撃すれば、間違いなく頭部粉砕の一撃である。 ドモン『なんのっ!!』 回避など不可能と思われたその一撃を、ドモンは踏み込むことで―と言うより、 シャイニングの脛に頭突きを喰らわせる勢いで受け止める。 ドモン『ぐうっ…』 東方不敗『こやつっ!』 アンテナブレードが折れ、右目のセンサーが砕けるが、ゴッド・ガンダムの頭部は健在。 シュバルツ「蹴り足が伸びきる前にぶつかりました。 威力は本来の半分もありません!」 ドモン『まっ…まだまだぁっ!』 背部スラスターまで使って立ち上がり、その勢いでシャイニングの頭部にもう一撃。 東方不敗『ぐおっ!』 ドモン『チャージ完了! 俺のこの手が真っ赤に燃える…』 東方不敗『なにっ!』 踏みとどまり、ノイズだらけのモニターを睨む東方不敗に、 ゴッド・ガンダムは左手をかざしていた。 ドモン『勝利を掴めと、轟き叫ぶ!』 東方不敗『この期に及んで、ゴッド・フィンガーのエネルギーをっ!』 だが、肝心のゴッド・ガンダムの機能はまだ回復しきっていない。 東方不敗『(技を出す前に、潰す!)』 肉薄するシャイニング・ガンダム。 対して、ドモンは右前方…シャイニングの左側へ倒れるように飛び込んだ。 東方不敗『しまった、死角にっ!』 ドモン『ヒート・エンドは決まらなかったが、 ゴッド・フィンガーの直撃を受けて無事ですむはずはないっ!』 前回り受身で投げ出した体を、背中のゴッド・フィールドの推進力で跳ね起こす。 ドモン『爆熱!』 東方不敗『なんの、必殺!』 ルー「燃える指と輝く指! 再び激突かーーー!!」 シュバルツ「いかん!!」 東方不敗「しまった!」 ドモンの読み通り、最初のゴッド・フィンガーを受けたシャイニングの左半面は、 センサーがほとんど全滅していた。 そこに飛び込まれた焦りから放たれたシャイニング・フィンガーは、 まっすぐゴッド・ガンダムの鳩尾…つまり、コクピットへと向かう。 シュバルツ「シャイニング・フィンガーの破壊力なら、ゴッドの装甲とて貫くぞ!」 レイン「ドモン!!」 だが。 バシュゥゥゥゥ… 突如シャイニング・ガンダムの掌を覆う液体金属が飛散、その一撃は、中途半端な 張り手のようになってしまう。 東方不敗『ドモンを護った…いや』 倒し、倒されは武人の常。 その道理がわからぬ筈がない。 東方不敗『ガンダム・ファイト国際条約、第二条…』 シュバルツ「相手のコクピットを攻撃してはならない…」 東方不敗『過失による攻撃は認められておるというのに…あくまでMFとしての矜持を守るか。 主に似て、不器用な漢じゃのう、お前は…』 そして、ゴッド・ガンダムの左手は、再びシャイニング・ガンダムの頭部を捕らえていた。 ドモン『ガンダム・ファイト国際条約、第一条…』 東方不敗『頭部を破壊されたものは失格となる。 良き闘いであったな、シャイニング・ガンダムよ…』 ドモン『さらば、友よ…ヒィィィィトォ・エンドォ!!』 爆!! ざばーーーーん… 倒れようとするシャイニング・ガンダムを、突如海から現れた黒い影が受け止める。 東方不敗「おお、やっと着いたか…」 マスター・ガンダム。 東方不敗、マスター・アジアの愛機である。 シャイニング・ガンダムのコクピットを出た東方不敗は、マスター・ガンダムの肩へと飛び移る。 東方不敗「そういえば、おぬしもシャイニングには因縁があったのう」 直接拳を交えた数では、ゴッド・ガンダムよりも多いのだ。 マスター・ガンダムのフェイス・プレートを濡らす海水が、別のものに見えるのは感傷であろうか? ぎ…ぎ… ドモン「シャイニング?」←こっそり男泣き中 ゆっくりと、シャイニング・ガンダムが立ち上がる。 その動きはいかにも頼りなく、つい先ほどまでゴッド・ガンダムを追い詰め、 その前には兄弟たちのガンダムを蹴散らした時の精彩は無かった。 レイン「エネルギー反応が急速に弱まってる…融合炉が限界なんだわ…」 自己進化、自己増殖、自己再生…究極のマテリアルとも言うべきU細胞―DG細胞であったが、 エネルギー消費の大きさが唯一の欠点でもあった。 アルティメット・ガンダムが大型MAサイズである理由もそこにある。 そして、MFの動力炉は膨大な出力を誇る一方で、消耗も激しい。 何しろ最大でも一年稼動すれば用は足りるのである。 シャイニング・ガンダムはこの時点で、稼働時間を半年以上超過していた…。 ぎ…ぎ… 頭部と左腕を失ったシャイニング・ガンダムは、残る右腕を、 右手の人差し指を、ゆっくりと星空に伸ばす。 ルー「シュバルツさん、あれは…」 シュバルツ「あれは…シャイニング・ガンダムからのメッセージです。 天を目指せ、さらなる高みを目指せと言う…」ハラハラ 刹那「ガンダムだ…」滂沱 ドモン『ああ、判っているとも… 俺は、お前に…お前の魂に恥じないガンダム・ファイターになる。 あの星々の世界から、静かに見守っていてくれ… シャイニング・ガンダム…』 つづく。 戦ニ臨ム メイリン「リリー・マルレーンより発光信号!」 ダコスタ「諸兄の奮闘と無事の帰還を祈る、です。 あ、追伸ですね…シーマ様になにかあったら、ただじゃおかねー…(汗」 ザンジバルが海上を滑走してゆく。 バルトフェルド「愛されてるねぇ…」 ラクス「うふふ、シーマさんって、とってもステキな方ですもの。 ね、キラ」 キラ「え…う、うん。 でも、ラクスにはあんな風にはなって欲しくない、かな…」ボソ アスラン「なられてたまるか」 フェルト「クリス、そっちはどう?」 クリス「ん、ばっちり。 さすがはガンダム家のおねーさんが組んだAIねぇ… すっごい優秀なフレームだわ」 フェルト「でも、良かったんですか? 勝手に弄っちゃまずかったんじゃ…」 アムロ「可愛い子には旅をさせろって言うしな。 これでスターゲイザーの経験値はかなり上がるはずだ。 研究施設で箱入りに育てるばかりがAIのためになるとは限らないさ」 クリス「私ってば、スターゲイザーちゃんをたぶらかす悪女ってカンジ?w」 アムロ「せいぜい痛い目を見せてやってくれ。 それじゃあ、後は頼むよ」 クリス「は~い♪」 マイ「スターゲイザーにデータ通信管制をやらせると言うアイディアは、 非常に面白いと思いますが…良かったんですか? 姉さんが知ったらまたむくれるんじゃ?」 アムロ「この非常時に寝こけてるヤツが悪い。 ………エンジニアとしての、興味が無かったとは言わんが」 マイ「あの規模のAIって、まだ無いですからね。 アマクサはまた少し違うし…」 アムロ「ヤツと同列にしてやるな。 それこそセレーネが泣くぞ」 マイ「はいはい」 スメラギ『なるほど…そっちの状況は判ったわ。 デビル・ガンダムか…CBとしては放っておける問題じゃないけど…』 ロックオン「ああ。 今からティエリアとアレルヤ呼びつけても、こっち着くのは とっくに終わった後だと思うしな。 さすがはガンダム兄弟、頼りになること」 スメラギ『刹那のお兄さんたちですものね。 それじゃあ、本来なら休暇中の所悪いけど、そちらは任せるわね』 ロックオン「了解! そっちもお仕事がんばって頂戴!」 スメラギ『こっちは球技場と公園の整備だから、気楽なものよ。 アル君によろしくね♪』 シロー「コウ!」 コウ「ああ、シロー兄さん…」 シロー「…なんだ、元気が無いな…頭は大丈夫か?」 コウ「…『頭の傷は』でしょう。 なんか、変な人みたいじゃないですか」 シロー「すまんすまん」 コウ「傷はたいしたことありませんよ。 ちょっとぶつけただけだから…」 言いつつ触れた包帯には、血が少しにじんでいたが、出血そのものは既に止まっている。 がしっ! シロー「じゃあ、どうしたんだ、不景気な顔しやがって!」ギリギリ コウ「あだだ! 開く!傷が開く!」 シロー「あ、悪い」 ヘッドロックを解かれると、コウはそのまま床に尻餅をついてしまった。 コウ「シロー兄さん」 シロー「うん?」 コウ「シロー兄さんは、アイナさんのこと、好きですか?」 シロー「無論!」←即答 コウ「…いいなぁ……」 胸を張るシローを、まぶしいものを見るような目で見上げるコウ。 シロー「なんだ? どうした?」 コウ「俺、そんな風に、胸を張って『好きだ!』って言える相手、居ないんですよね」 シロー「そうなのか? …その、シーマさんはどうなんだ? あと、確か、ニナさん、とか言ったっけ? 彼女はどうなんだ?」 コウ「よく…よくわから無いんです。 好きか嫌いかって言われれば、そりゃ、 す、す…好き(小声)…ですけど…兄さん?」 シロー「ああ、聞いてるよ」 背中で応えたシローは、近くの自動販売機で紙コップのコーヒーを2つ買い込んで戻る。 シロー「ほら。 こういう話は、酒の方が良いんだが… まさか、俺が未成年に酒を勧める訳にはいかないからな」 コウ「あ、ありがとう…苦っ! って、ブラック?」 一口すすった後で、あまりの苦さに顔をしかめるコウ。 シロー「なんだぁ? お前、コーヒーに砂糖入れてるのか?」 コウ「あっ、当たり前ですよ! 好き好んでこんな苦い物飲んでる人の気がしれません!」 シロー「馬っ鹿、砂糖なんか入れたら、砂糖の味しかしねぇじゃねーか。 コーヒー飲むならコーヒーの味をだな…何の話をしてたんだっけ?」 コウ「ちょ! 人が真面目に…」 シロー「ああ! いや、うん、今思い出した。 さ、続けてくれ。 …ホントだって」 コウ「………」 シロー「どうした? お兄ちゃん、これでも職場じゃ頼りがいのある上司として、 相談事も良くされてるんだぞ? …恋愛相談は少ない気もするが」 コウ「とにかく、です」 シロー「うむ」←いつの間にか正座 コウ「アムロ兄さんが、シーマさんを助けるのは、俺がやれって…」 シロー「いや、普通、そうだろ」 シーマがコウを気に入っていると言う事もあるだろうが、縁があるのは確かだし、 パイロットの腕前、機体の特性から考えても、シーマ奪還の任務はコウが相応しいと、 シローも判断する。 コウ「…俺が、アレ…やるんですか?」 シロー「アレ?」 コウ「去年の、ドモン兄さんがレインさん助けた時の…」 シロー「おーおー! アレな!w」 コウ「笑い事じゃないですよ! …俺、あんな風に言えるほど、シーマさん好きかって言うと、違う気がするし… だからって、適当なことを言うのも、間違ってると思うし…」 シロー「いや、そりゃそうだろう。 そもそもあの時のドモンのこっぱずかしい台詞も、 心の底から出た言葉だから、レインに届いたんだ。 適当に調子を合わせた言葉じゃ、相手の心には届かないよ」 コウ「あ、兄さんにもあれは恥ずかしい台詞なんだ…」 シロー「なんだよそれ、人を恥知らずな人間みたいに」 コウ「いや、実際シロー兄さん恥ずかしいことしょっちゅう言ってるし」 シロー「なんだと! 俺をドモンと一緒にするな!」 コウ「(自覚なかったんだ…)」 シロー「はっ!…ゴホン… とにかくだ、アレは、ドモンが心から必要だと思ったから、 起こったイベントであってだな、そっくり真似たから今回もうまくいくとは限らん」 コウ「はぁ…」 シロー「て言うか、二番煎じだと、かえって逆効果だろうな。 お前、シーマさんを助けたいと思ってるか?」 コウ「そりゃぁ…もちろんですよ」 シロー「じゃあ、その気持をまっすぐにぶつけりゃ、大丈夫だろ。 ただし! 変にカッコつけようとか、良く見せよう、なんて考えるなよ? お前くらいの歳だと、一番エエカッコしたがる頃だからなぁ…」 コウ「エエカッコ、ですか」 シロー「世間体とか、男のプライド!とか、そんなモン全部うっちゃって、 お前がやりたいようにやればいいさ。 いよいよとなれば、俺がコア部分ごと引っこ抜いて…」 コウ「Ez-8じゃ無理ですから!」 メイリン「偵察のプロフェッサー・ガーベラから入電! デビル・ガンダムの本体が現れたそうです!」 アスラン「なんだって!」 バルトフェルド「おやおや、いよいよお出ましかい?」 メイリン「映像、出ます!」 増感映像がメインスクリーンに表示される。 無数のGヘッドが乱立する地面を割り、歪な、巨大なガンダムが現れる。 が。 ラクス「あらぁ?」 キラ「なんだか、小さくない?」 レイン「完全体じゃ、ない?」 ドモン「ランタオ島で見たヤツ…よりも小さいな」 東方不敗「ふむ? これがスケールか? …確かに、ギアナ高原でお前と戦った頃のサイズじゃな」 シュバルツ「…なるほど…」 アムロ「あっはっは!」 マイ「に、兄さん!」 映像を見るなり、いきなり笑い出した長兄に、その場にいた兄弟たちが目を丸くする。 カミーユ「兄さんが、壊れた…」 アムロ「失礼なことを言うな。 しかし…デビルもとんだ不運だったなぁ…」クックックッ ジュドー「いったい、何なのさ。 もったいぶらずに教えてくれよ」 アムロ「キョウジ君がデビルに取り込まれた時と同じさ」 シュバルツ「シーマ女史は、その強靭な精神力でDG細胞を…不完全とは言え、制御しているんだ。 そのために、ヤツは完全体に進化できずにいる」 レイン「そんなことが…」 アムロ「よりにもよって、女性陣の中じゃ、精神的に一番タフな彼女を取り込んでしまったんだ。 デビルに運が無かったと言うしかないだろう」 その時、デビル・ガンダムの映像を見ていた全員が、その背後に胸を張り、 腕を組んで高笑いするシーマ・ガラハウの姿を幻視していた。 シーマ(幻)『あたしを誰だとお思いだい!』 シーブック「あー、なんか、すっごい納得…」 アムロ「もっとも、このままでは当時のキョウジ君同様、心身のダメージが測り知れん。 今度こそ、彼女を助け出すぞ」 兄弟一同「「「「はいっ!」」」」 スレまたぎケテーイ! orz アレはどうするかまだ悩みつつ、続く。
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ASW-G-01 ガンダム・バエル 性能 COST EXP SIZE HP EN 攻 防 機 移 宇 空 地 水上 水中 防御 SFS 121400 820 M 17000 170 350 315 365 7 A B A - C ○ ○ 武装 名前 射程 威力 EN MP 属性 命中 CRI 武装効果 使用適性 対応適性 備考 宇 空 地 水上 水中 宇 空 地 水上 水中 バエル・ソード 1~1 4500 28 0 物理格闘 85% 15% 会心 ○ ○ ○ ○ ○ レールガン 2~4 3500 16 0 物理射撃 80% 0% ○ ○ ○ ○ ○ アビリティ 名前 効果 備考 ナノラミネートアーマー BEAM属性を持つ武装によるダメージを3500軽減する。 阿頼耶識システム 搭乗キャラクターがアビリティ「阿頼耶識(オリジナル)」を持っている場合、反応値+50、命中・回避率+5%。 開発元 開発元 3 ガンダム・バルバトスルプスレクス(阿頼耶識リミッター解除) 7 ガンダム・キマリスヴィダール 9 グリムゲルデ 10 ガルバルディリベイク 設計元 設計元A 設計元B アヘッド近接戦闘型(サキガケ) フェニックスガンダム(能力解放) マスラオ スサノオ 騎士スペリオルドラゴン EWACリーオー 開発先 開発先A 開発先B 開発先C 開発先D 2 シュヴァルベ・グレイズ(マクギリス機) 4 オルトリンデ 4 グリムゲルデ 5 ヘルムヴィーゲ・リンカー GETゲージ ステージ 出現詳細 彼等の居場所 前哨戦/初期配置 備考 登場作品『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』 アグニカ・カイエルの魂が宿るとされる伝説のガンダム・フレーム1号機。 ギャラルホルン及びセブンスターズの象徴のような機体であり、後のパイロットであるマクギリスはこの機体を錦の御旗としてクーデターを成功させようとした。 本機の生産登録は、そのマクギリスのスカウト登録条件となっている。 本機は秘密裏に保管されていた事もあり、設定担当によると「近代化改修されていないから(ルプスレクスやキマリスヴィダールに比べると)弱い」との事。 上記の設定に反して、機体性能は最高峰。 攻撃・反応はルプスレクス(リミッター解除)の次、防御はハシュマルの次と、それぞれ2位につける数値を誇る。 ただしルプスレクス(リミッター解除)は防御がグレイズ並であり、ハシュマルよりも機動が100以上上回るなど、数値のバランスで考えると本機が最優と言える。 地形適性も良好で、宇宙・地上Aに加えてP.D.の機体の中では唯一の空Bと、SFSが無くても戦場を選ぶことなく戦える。 ユニットアビリティを無駄なく活かすにはパイロットに阿頼耶識(オリジナル)のアビリティが必要。 反応が上がり命中率・回避率に直接ボーナスがつくが、元々命中率・回避率が安定しているならば覚えさせる必要はないだろう。 同じく最高峰のガンダム・フレームであるルプスレクスやキマリスヴィダールとは阿頼耶識システムが異なり、それぞれ一長一短。 こちらに必要な阿頼耶識(オリジナル)は無料DLCのグループ派遣で容易に量産できるので、パイロットを乗せ替え易いのは利点と言える。 武装は高威力高消耗会心持ちの物理格闘に標準的な物理射撃の2つだけとグレイズリッターやグリムゲルデと同じパターン。 ただしバエル・ソードは圧倒的な性能を誇り、クリティカル率は本作最高値の15%、POWはダブルオーライザーのTRANS-AMと同値と、他の機体の必殺技レベルにまで性能が上がっている。 物理知識Lv2・格闘知識Lv2・阿頼耶識(オリジナル)が揃うとテンションが普通でもバエル・ソードの格闘のクリティカル率が驚異の70%となる。 更にアビリティを覚えさせる事で常時100%も目指せるが、超強気になると途端に腐るので無駄も大きい。 平時のクリティカル率は下がってしまうが、格闘知識Lv2ではなく物理知識Lv1にしてレールガンの射程を6にする方が戦いやすい事もあるだろう。 ルプスレクスやキマリスヴィダールと比較するとテンション制限無しかつ底力をアテにしなくても常に最大火力を叩き出せるので、平均的なダメージに優れるのとステージ開始直後から全力で戦えるのが利点。 その分最大ダメージが劣るのと、貫通を持たないので高難易度ではダメージが伸び悩む。 底力を気にしなくていいので完全無欠との相性に優れるが、2機よりも最長射程が短くなりやすいので射程外から戦うのは苦手なタイプ。 フェニックスガンダム(能力解放)とミスター・ブシドーの機体で設計が可能。 ミスター・ブシドー系はフラッグを開発して行くか、劇場版00のステージ2でGETゲージによる生産登録が可能なブレイヴ一般用試験機からマスラオを開発するのが手っ取り早い。 ただし劇場版00のステージをクリアできる戦力が必要な他、フェニックスガンダム(能力解放)の入手が容易なので開発タイミングを揃えにくい問題はある。 開発元は4種類あるが、入手難易度を考えるとほぼグリムゲルデ一択となる。 キマリスヴィダールからも開発できるが、本機以上に高難易度適正があるのでレベルが上がった機体を手放すのは勿体無い。 開発先はマクギリスに関する機体が3種とグリムゲルデと同じヴァルキュリア・フレームのオルトリンデ。 開発としてはここが終点となる。 グリムゲルデから開発したならばヘルムヴィーゲ・リンカーからオルトリンデを開発し、月鋼のガンダム・フレームに進む道がある。 とは言えそのルートに進むとしても、この機体から開発するよりはこの機体を売却してグリムゲルデを再生産する方が少しだけCOSTが浮き、必要経験値が少なくて済む。
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638,729の続きです。 アムロがグラハムの部屋の怪しげで大掛かりな撮影装置を発見したと聞いてから、 ヒイロはグラハムの尾行を続けていた。そしてつい先ほど、ダンボールに隠れながら、グラハムが家に戻るというのを突き止めたところだった。 そして潜入方法に選んだのが、女装。 ヒイロ「いい服だな、ちょっと借りるぞ」 ジュドー「待てっ、そいつは俺の女装グッズじゃない!リィナの分だ!返せ!」 一方刹那とティエリアは、スメラギに呼び出されてグラハムの撮影装置を調べるため上映会に潜入するミッションの指示を受けていた。 ティエリア「女装でですか!?」 刹那「俺はガンダムが見られるなら何でもやる」 ティエリア「被写体は自分の家のだろうが!」 刹那「ああ、実にガンダムな被写体だ」 スメラギ(こりゃ会話のキャッチボールならぬデッドボールだわw) 上映会参加者ご一行はグラハムのアパートに着くや、待ちかねていたグラハムに部屋に通されたが、 彼の部屋にはくだんの撮影装置と上映セット、あとは開けて組立中のままの大量のガンプラを除いて家財道具は何も無かった。 ルセット「この人、HGデンドロビウム買って途中まで組み立ててあきらめたのね…我慢弱いんだわ」 ニナ「でも新作に心奪われては衝動買いしてくるのね。…男って」(人のことを言えるのだろうか) ハワード「何もないと思ったので、僭越ながら飲み物とスナックを買ってきました」 グラハム「では上映会の前に、この撮影装置を作るのに協力してくれた私の友人を紹介しよう」 ティエリア(女装)「その友人とやらがキーパーソンだな。わかっているか刹那もといセツコ」 カタギリ「ビリー・カタギリです。よろしく。グラハムとは…」 刹那(女装)「ガンダムはまだなのぉー?(裏声で)」 ルセット「そうよ、能書きはいいから」 ニナ「ガソダムハァハァ」 カタギリ「…それじゃ始めようかグラハム」 しかし上映会が始まって30分たってもガンダム一家の庭が映るだけで、ガンダムが出てくる様子は無い。 ニナ「私のガンダムはいつ出るのよ」 グラハム「私は我慢弱い。カタギリ、アレでガンダムを早く見せてくれ」 ティエリア(女装)「アレって何ですか?」 カタギリ「見ればわかるよ、ほら」 カタギリが操作パネルをいじると画面に映るのは全て兄弟一家の庭に現れたガンダムになった。 刹那(女装)「ガンダァァァム!!(裏声で)」 ニナ「ガソダムハァハァ」 グラハム「さすがだカタギリ!抱きしめたいなあガンダム!!まさに世界のガンダムショーだ!」 ジョシュア(あの一家のだけじゃねーか。アホらしくてこんなところにいられるか!俺は一人で帰る!) カタギリ「…この『ツインアンテナキャプチャー』でツインアンテナの被写体、要するにガンダムのシーンだけをピックアップできるんだ」 ティエリア(女装)「あれはキャプテンガンダム…ツインアンテナなら小さくてもピックアップできるんですね」 ヒイロ(女装)(ツインアンテナじゃないシロー兄さんのEz-8は無視か。どっちにせよ警察の装備だから家には置いてないがな) ニナ「あら、可愛い男の子も映ったわ」 ガンダムばかりの中でなぜかシュウトも映っていた。 カタギリ「ちょっと待ってくれ…どうやらあの子の不自然に逆立った前髪がガンダムのツインアンテナとトサカと認識されたようだね。 これじゃ目標のツインドライブキャプチャーの完成には程遠いな…ハッ、なんでもないなんでもないんだゲフンゲフン」 ティエリア(女装)「……」 女装がばれず無事帰還した刹那とティエリアは、潜入調査の結果を報告した。 スメラギ「…ツインドライブキャプチャー??」 ティエリア「現状の「ツインアンテナキャプチャー」はガンダムにあるような二本アンテナを感知するようですが、まだ不完全でした。 最終目標が「ツインドライブ」のようですが、私にはどういうものを言っているのやら見当つきません」 スメラギ「そうね…」 二人が考えていると、刹那が「わかった!」という顔でスメラギを指して声を上げた。 刹那「それがツインドライブだ!」 スメラギ「なんで私の胸がツインドライブなのよ!」 ティエリア「言うに事欠いてそれか!万死に値する!」 刹那「……うう、俺はガンダムにはなれないorz」 (グダグダのまま終了) 846 名前:通常の名無しさんの3倍 :2008/12/17(水) 03 08 44 ID ??? 842の後…… 刹那「グラハム……さん」 グラハム「君は…刹那君。どうかしたのかい?」 刹那「グラハム…さんはガンダム大好きだと聞いた」 グラハム「あぁ。抱きしめたいほど大好きだよ!この気持ち…まさしく、愛だ!」 刹那「愛!……今までのガンダム…まぁ、兄さん達のガンダム…が 戦っている映像とか、ビデオに持っていないのか?」 グラハム「私個人は持っていない。しかし、警察のデータベースには殆ど揃っているな」 刹那「そ、そうか……モジモジ」 グラハム「ン……刹那君、一緒に見ないかい? 実は、久しぶりに1から見直そうと思ってね。 一人ではつまらないから、刹那君さえよければだが…どうかな? 」 刹那「!!願ってもない!!よ、よろしくお願い……しますぅぅ……」 グラハム「ハッハッハッハ」 グラハム「先ずは、伝説の始まり。RX-78-02の戦闘記録からだ」 刹那「おぉ……おお!」 グラハム「どうだ、勇ましいだろうっ!」 刹那「アムロ兄さんこそ真のガンダムだ……」 グラハム「この踏み台など堪らない!」 刹那「流石アムロ兄さんだーーっ!!!」 三日三晩、グラハム警視正と共にガンダムの戦いの記録を見続けたという事です。 その後、親友と書いて心の友と読む仲になったとか。 おわり。 849 名前:通常の名無しさんの3倍 :2008/12/17(水) 09 35 29 ID ??? 848は誤爆すまん 刹那「グラハム…さん」 グラハム「やあ刹那君。今日もガンダムだ」 刹那「実はお願いが…」 グラハム「ん?何の用だい?」 刹那「グラハム…さんの部屋にあった作りかけのHGデンドロビウムを譲って欲しい」 グラハム「ああ、あのガンダムの事かい?だがそれは聞けない相談だ」 850 名前:通常の名無しさんの3倍 :2008/12/17(水) 09 41 12 ID ??? 849続き 刹那「何故だ?!グラハム…さんは制作を放棄しているじゃないか!?」 グラハム「それは私が乙女座だからだよ」 刹那「は?」 グラハム「たとえ作りかけでもガンダムに対する愛は変わらない。抱きしめたいな、ガンダム!その蕾が花開くまで!この気持ち、まさしく愛だ!」 刹那「…………」 グラハム「と言う訳で譲る事は出来ない。自分で購入したまえ」 刹那「ガンダァアアム!(号泣)」 コウ「え?HGのデンドロビウムが欲しいって?」 刹那「コウ兄さん、お願いだ!(泣)」 コウ「う~ん、急に言われても困ったな」 刹那「…(しょぼん)」 コウ「刹那…よし!じゃあ僕が探しといてあげるよ!」 刹那「コウ兄さんはガンダムだ!」 コウ「今年の刹那のクリスマスプレゼントはデンドロビウムに決定だな。どこか短期のバイト探さないと…」 手違いすんまそん
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WD-01 ∀ガンダム 特徴 COST EXP SIZE HP EN 攻 防 機 移 宇 空 地 水上 水中 29600 600 L 13200 150 27 27 26 6 B - B - C 武装 名前 威力 EN MP 射程 属性 命中 CRI 備考 ビームサーベル 4000 18 0 1~1 BEAM格闘 100 6 ビームライフル 3100 18 0 2~4 BEAM射撃 85 10 ハイパーハンマー 5000 20 0 5~5 格闘 60 3 アビリティ 名前 効果 備考 シールド防御可能 ダメージ30%軽減 ナノスキン装甲 毎ターンHP5%自動回復 支援防御可能 支援防御可能 設計元 設計元A 設計元B フェニックスガンダム(能力解放) Hi-νガンダムダブルオーライザーダブルオーライザー(最終決戦仕様)0ガンダム(実戦配備型)ユニコーンガンダムダブルオークアンタ 開発元 Lv EXP 機体 2 1000 ∀ガンダム(能力解放) 3 1330 ゴールド・スモー 4 1605 シルバー・スモー 5 1800 ∀ガンダム(ベーシック) 3 2000 ターンX 開発先 Lv EXP 機体 2 600 ガンダム 3 1200 シルバー・スモー 5 2400 ∀ガンダム(能力解放) 備考 トルネードガンダムから簡単に開発できる。 安価だが早く高性能の∀ガンダム(能力解放)に開発できる。複数を開発すれば戦力が一気に増強される。 尤も∀ガンダム(能力解放)を育てて売れば資金面で困る事は無くなるが。
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ガンダムアストレイレッドフレーム改GUNDAM ASTRAY RED FRAME CUSTOM 登場作品 機動戦士ガンダムSEED VS ASTRAY 型式番号 MBF-P02KAI 全高 18.0m 重量 62.0t 所属 ジャンク屋組合 搭乗者 ロウ・ギュール 武装 75mm対空自動バルカン砲塔システム「イーゲルシュテルン」ガーベラ・ストレートタイガー・ピアスタクティカルアームズIIL 特殊装備 ヴォワチュール・リュミエールパワーシリンダー 【設定】 ガンダムアストレイレッドフレームの改修機。 ライブラリアンのネブラブリッツとの戦闘で破損したのをターンデルタのパーツを組みこんで修復した。 ロウ・ギュールが知っている技術を「全部盛り」した機体で、コズミック・イラの様々な機体の特徴的な武装が満載である(*1)。 しかし、ロウの本業はジャンク屋なので、資材の切断や溶接作業に使うなど修理用の工具としての意味合いの方が強い。 ターンデルタから追加されたヴォワチュール・リュミエールやマガノイクタチなどを追加したタクティカルアームズIILが最大の特徴。 ビームを曲げて撃つことができるアローフォームや投げて戻すブーメランのような運用もできる。 また、パワーシリンダーも内蔵しており、鋏(ハサミ)状態にして敵機を挟み潰し、切断する事も可能であり、ドラグーン・システムも兼ねている。 マガノイクタチはフィールド状に発生させることができて、ゴールドのように直接触れずとも電力回収ができる。 そのパワーはロウいわく「10倍に跳ね上がっているぜ」というように核エンジン搭載機をフェイズシフト・ダウンさせる程。 また復活した蘊・奥(カーボンヒューマン)から譲渡された新しいMSサイズ日本刀「タイガー・ピアス」を装備している。 これらの要素から機体自体は古いが、装備や中身は最新の状態となっていて新型機にも引けを取らない性能となっている。 なお、これらをフル稼働させるには核エンジンが必須なのだが、当人は搭載する予定はない模様。 ドラグーン・システムもロウに空間認識能力がない為、扱う事が出来ない。 【武装】 75mm対空自動バルカン砲塔システム「イーゲルシュテルン」 頭部に2門設置された近接防御用機関砲。 ガーベラ・ストレート 日本刀型の実体剣。 改修前からのレッドフレームの主兵装。 タイガー・ピアス 日本刀型の実体剣。元々は蘊・奥(カーボンヒューマン)が搭乗していたレッドフレーム(レプリカ)が装備していたもの。 ガーベラ・ストレートとの二刀流で用いる。 名前の由来は近藤勇が所持していたといわれている刀「虎徹」から(実際には偽物らしい)。 タクティカルアームズIIL ロウ・ギュールが製作した多機能装備。 グリップ部分は溶接や切断などの作業に使用できるビームトーチとなっている。 【ゲーム内での活躍】 EXVS.MB. コスト2500の機体として新参戦。 普通のライフル、下誘導が強い2段CS、反則級の誘導性を持つアローフォーム、当てればブーストゲージを回収でき、さらに機動力低下を与えられるプレッシャー型のマガノイクタチ、そしてそれらから急速接近できる特射派生のフライトフォームなど、格闘への布石となる武器が多い。 格闘も強力なものが多数そろっており、生で当てれば大ダメージを狙える。特格のタクティカルアームズも並の覚醒技を超える高威力である。 ただしBRは全体的に性能が低く、アローフォームも当たるまで時間がかかり、特射もスパアマがなく、特射派生もへたすれば隙だらけになると欠点がある。 格闘もN、横、前、後のカウンターともにカット耐性が0で突進速度もそこまで早くなく、特格も発生が遅いとさりげない、かつ重大な欠点が多い。 それらを補うのが覚醒と、覚醒技の時限強化のVLである。格闘関連のカット耐性以外を全面的に克服できるためかなり重要。ただし解除モーションがCS以外ではキャンセルできないので注意がいる。 これらを一まとめすると「ピーキーになったX1改」。見られているのではまず仕事ができない。相方との連携が非常に重要である。 ドライブはF、Sともに有効。Sだと継続火力が上がるので安定性がかなり増す。Fだと逆転が安易に狙える。Fドライブ、覚醒、VLがそろえば火力は全機体トップクラス。当てやすいこともあってかなりの脅威となる。ジャンク屋並みの知識と悪運があれば敵なしである(冷静に対処されればおしまいであるが)。 アップデートにより基本性能が向上し、さらに瞬間火力が上昇した。 N格特格派生の赤い一撃はキャンセル不可だが、なんとシャイニングの覚醒技と同じ235(赤い一撃部分だけで)、各特格で230(N特格は311)と一発逆転を狙えるほどの性能になった。 こちらのロウはアストレイ勢は勿論、GNドライヴやAGEシステムなど様々な機体に興味を示す。 MBON 全体的に強化された。 特に横特格が火力は据え置きで発生が大幅に上がり、それにより横特しか使わないプレイヤーが大量発生したため「横特改」という俗称ができてしまった。 さすがに調整されたが、なんとこれがGセルフやデスティニーなどの環境トップを差し置いて単独で、しかも横特だけ調整… 結果として前作程度に戻り、これ一本で圧倒できるものではなくなった。 EXVS2 特射の発生保障追加以外にそんなに大きな変化は無く、(他のレッドにも言えることだが)カウンター持ちや誘導切りの増加など環境的に辛く、使用率が高いわけではなかった。 しかし、2019年3月にレッドフレームやアストレイ関連に新しい動きがあったわけではないのにツイッターのトレンドに唐突に名前が上がり、それに関連してか使用率も91位から32位と大幅に上昇した。ガンダムと全く関係ないのでここでは触れないが、詳細は各自グーグルあたりで調べてほしい。 その甲斐あってか上方修正を受けることになった。 各種特格のSAが入力した瞬間に付与に変更、フライトフォームからサブ、特射へのキャンセルルート追加による無限ループ追いの強化、特射の発生が目に見えて早くなるといった強化を受けた。 物足りなかった赤ロック距離も延長されたので、以前より増してキャンセルルートを生かして敵を追いかけ回す機体となった。 EXVS.2 XB サブがレッドフレームとモーションの異なる光雷球投擲になり、アローフォームが特射に、プレッシャーが後格闘に、カウンターが弾切れ中後格闘にコマンド変更となった。また覚醒技の解除硬直も消え完全な出し得技に。 全機体共通調整のオバヒ時の特殊移動の性能低下を受けたことで無限ループ追いは弱体化してしまったものの、射撃を起点とした攻めの手数は増えた。 【勝利・敗北ポーズ】 勝利ポーズ 通常時 右の刀振り下ろし→左の刀振り下ろし→右の刀を逆手に持ちなおす サブ「モーション中」時 タクティカルアームズIILアローフォームをビームを発振させた状態で構える 特格使用 タクティカルアームズIILソードフォームを血振りするように後ろに構えた後、切っ先を前に向けて水平に構える 覚醒技時 両手に刀を持ったまま縮こまり、手足を広げると同時にTAIILがデルタフォームに変化する 敗北ポーズ 2刀を持ったまま両膝をついて上を見る 【その他の活躍】 ガンダムビルドダイバーズRe RISE 第4話に名前も含めてトレンド入りしたVTuberが元ネタとしか思えない緑色のレッドフレーム改(というかグリーンフレーム改?)が登場してしまった。 劇中の描写から名称は「ガンダムアストレイエターナルミラクルフレーム改」と思われる。