約 1,035,483 件
https://w.atwiki.jp/kaihennsyaityia/pages/101.html
その1 「クレオ、いよいよ最終決戦だな!」 「言っておくが手加減はしないぞ・・・」 「本当に、戦うの・・・?」 「仕方ありませんね・・・」 「誰か!二人を止めて!」 「え?手紙?誰から・・・」 「テレビ朝日、から・・・」 「話がある、みんな最終話はWebで見てくれ」 EPISODE 24 疾 × 風 GONZOの株価を解き放て・・・ その2 「かつてクレオという名前の少年がいた。 少年は遊撃貴族騎士団ベッチーの一員として 仲間と共に世界を危機から救った・・・」 「英雄だな。で、今ソイツはどこにいるんだ?」 「どこにも、居ない」 「・・・って、死んだのか?」 「それは・・・」 EPISODE 8 この後 × 13分後 心の疾風を解き放て・・・
https://w.atwiki.jp/seiyu-coversong/pages/3146.html
原曲・松田聖子 作詞・松本隆、作曲・細野晴臣、編曲・細野晴臣,大村雅朗 アイドル歌手・松田聖子が1983年に発表した楽曲。 【登録タグ 1983年の楽曲 J-POP アイドルソング 松田聖子】 カバーした声優 丹下桜
https://w.atwiki.jp/nocry/pages/525.html
ひとつずつ、忘れていくのだと言った。 聞いた瞬間、俺はなんだかいつもの十三課局長の顔を張るのも忘れ、え、と素の声が出て、その意味の分からない状況を告げた医務局員の顔をぽかんと眺める。 言われたことを理解しようとする頭が完全に停止していた。驚き、まんま間抜け面で相手を眺めるだけになった俺へ向かって、その医務局員は気にせず話を続ける。待て、そんなに矢継ぎ早に報せるなと俺は喘いだ。 追いつかない。 息苦しいと思った。なぜか急に室内の空気が希薄であるように感じられた。ああそうか、俺はカソックの裏のホックまでしっかり留めてしまったから、首が絞まってこんなふうに苦しいんだろうな。 だったらホックのひとつも外せばまだ息が楽になるだろうに、胸もとあたりを握りしめた自分の手が痺れたように動かないのだ。 それでもなんとかまじろいで、俺は相も変わらずつらつら難しい言葉を並べ立てる目の前の男を見た。この男は誰だ。医務局員? 知っている顔のような気もしたし、まるで新顔のような気もした。どっちだったろう。 そんなことを考え、思考を立て直す。立て直そうとする。それからようやく固くこわばった口をこじ開け、で、と俺は言った。 「――で、結論それはどうなるんだ?」 テヴェレの川沿いを歩いている。 息抜きがしたくて外に出たのだ。夕闇に沈んでゆく対岸のカステル・サンタンジェロがうまい具合によく見える場所で俺は足を止め、外套の隠しをさぐった。 紙巻きの箱を取り出し、とんとんと叩いて一本取りだし、咥える。正直手巻きの方が安価だし香りも好みだったけれど、遺憾なことにいちいち巻いている暇がない。 紙巻きと一緒に探り出したマッチを擦って火を点そうとする。だのにしばらく外套の隠しに入れたっきりだったそれは、湿気ってなかなか点こうとしなかった。舌打ちをしながら二本、三本、赤い頭の側をだめにし、四本目でようやく火を移すことができた。 一旦深く吸い、そうして長々と煙を吐きだした。赤いような青いような、不思議な色彩の夕闇の空に立ちのぼる煙を目で追うとはなしに追いながら、俺はそのまま空を仰ぐ。これで星でも見えていればまだ気晴らしができたようなものなのだけれど、あいにく天気は崩れかけて、重く垂れこめた雲が見えるばかりだ。 もうしばらくすると、雨でも降って来そうだった。まだ初秋だというのに、川べりは風が強くてけっこう寒い。薄い羽織りものでなくもうすこし暖かなものを選んで来ればよかったかなとすこし後悔した。 そのまま咥え、川べりのコンクリートに寄りかかり、カステル・サンタンジェロを眺める。ヴァチカンを守る象徴の建物。門番。入り口の天使が、観光客を常に威嚇している。それも今は夕闇に沈み、ただ少しばかりあちらこちらに点されたライトアップが見えるに過ぎない。 けれどそれでよかった。俺は観光客じゃあない。べつにサンタンジェロを見たいから、ここに来たわけじゃあない。 ひとりになれる場所なら、ここでなくてもどこでもよかった。なんならヴァチカンの居住区のどこか人の来ない広場でもよかった。 ただあそこは、ひとが来ないあいだ、たしかに俺は俺と認識せずにいられるけれども、誰かがたまたまやってきて俺を認めた途端、俺はイスカリオテ特務機関の長としての自分を取り戻さないわけにはいかなかったから、結局こうして巣穴を離れ、一般の人間にまぎれるのが一番都合がよかったのだ。 咥えたまま、とくに煙を吸うわけでもなく、俺はぼんやりと今はもう闇に沈んだ城の陰影を目でなぞる。 こうして眺めていると、やたらと質量を持った黒くて巨大な獣がうずくまっている姿のようにも見える。あれだけ巨大であったなら、入り口の天使も裸足で逃げだすかな、そう思い、いやそもそもあすこの天使は裸足だったから、その比喩自体が成立しないな、だとかもうどうでもいいことを考えながらにやにやした。 にやついたまま片手で顔を覆う。 俺は笑っていた。とくだん楽しくもないのに笑っていた。 笑ってでもいないと、どういう顔をしていいのかよくわからなかった。 アレクサンド・アンデルセンに不具合がある、と報告されたのがもう四日ほど前のことだ。内々に話があると医務局からコールされ、なんだまたあいつが定期点検ついでに無茶な施術を強請ったかと、俺は何の気なしに医務局へ仕事の合間を縫って顔を出した。 「――いや、些細なプログラムの瑕疵ではあるのですよ、」 いったいあいつの何の不満をぶちまけられるかと思って訪ねた俺に、医務局員のやつらが一瞬目配せをしあった。それで俺はおや、となったのだ。 こいつらが、互いに互いを気に掛けるだとかいう仕草を、俺はいままで見たことがなかった。対人よりも対職務、それも俺とはたぶん意味合いの違う、ただただ機械的に職務をこなしている姿しか見たことがなかった。 興味があるのはカスタムだとかバージョンアップだとか、およそ人体にはそぐわない言葉の儀礼ばかりで、つまりは人体実験だ。 だのにいまこいつらは、目配せをしあい、今まで見せたこともない人間味をちらつかせ、そうして視線に押し出されるようにして、目配せをしあった中のひとりが立ち上がり、いくらかの書類をめくりながら、えらく言いにくそうに告げた。 「ひとつひとつはね、本当……、たいしたことのないバグなんです。早晩、再生者アレクサンド・アンデルセンがどうこうなる、というたぐいの話ではないんです。……実際、現時点でも彼は通常稼働しているわけですしね、いまのところそこまで大きな不備はないわけです、」 「……ぐだぐだ長い前置きはいい。俺は忙しい、要件を簡潔に述べてくれ。」 「はあ、」 まるでえらく悪いことをした子供が大人に言い訳をするように、なかなか本題に進まないそいつらに俺はいらいらし、口をはさみ、先をうながす。 「……以前催促されてた、次期再生候補者の件か? でもあれは先月数人ピックアップして、名簿をここに回しただろ、」 「ええ、ですから、候補者の話ではないんです。」 「じゃあなんだ。先回行ったあれの再生儀礼の手続き書類か何かに見落としでもあったか? 全部目を通したつもりではあったんだが、」 「ええ、ですから、定期更新の書類がどうとかいう話でもないんです。」 「じゃあ、」 さっぱり要領を得ない会話に、俺は髪をかき上げ、いったい何の話だと言葉尻荒くたずねた。 「さっさと言え。俺は忙しい。」 「記憶が、消えていくんですよ。」 「……は?」 続いた言葉はまるきり俺が心がまえのしていなかった言葉で、だから俺は、え、だとかは、だとか、そんな吃音を喉から漏らすしかなくなったのだった。 そんなことを思い出す。 咥えていた煙草は、吸い口までちりちり燃え尽きかけていた。のろのろと顔をあげ、唇から燃えさしを引き抜くと、ぽんと水べりへ抛る。マナーが悪いことは重々承知しちゃあいたが、今はくそ真面目に公共のルールを守るようなそんな気分じゃない。 記憶が抹消されていくのだそうだ。 もうすこし精確に言えば、記憶媒体から特定の単語が消えていくらしい。 つまり記憶喪失か、と俺が問うと、どちらかと言えば失語症ですかねと返された。虫食いが次第に多くなる文書のようなものですよとも付け加えて。 ――自分も、記憶という定義については、まあざっくり一般常識でしか語れないのですがね。記憶喪失というと、たとえば大きな事故を起こして、その事故前後の自分がしたことのあれこれが数時間、あるいは数日ぬけているだとか、そうした、時間の流れを含めた全体がすっぽり抜け落ちるといった認識でしょう。もしくは痴呆ですね。近年は若年性のものもだいぶん騒がれていますが、これも、ある日通勤路がわからなくなるだとか、成長した自分の子供を我が子だと認証できなくなるとか、そうした性質のものですよね。 しかしそうしたものとも少し異なるのですよ。そいつは言った。あくまでもこれはこの医務局内での共通認識というやつでしかないですが。 ――それで発見が遅れたというのもあるんです。なにしろ、人間が脳髄で覚えられる文字の量たるや、五百兆とも、千兆とも言われてるわけでしょう。個人差もあるでしょうが、顔だけで五千人は永久記憶で保存されるって話ですよ。アレクサンド・アンデルセンがどの程度文字を覚えているかはわかりませんが、そこからひとつ、ふたつ抜けたところで、生活に支障はないわけです。そういうふうにできている。だから我々も気が付かなかったんです。 それは、と俺は言った。頭も舌も痺れていて、呂律がうまく回っているかどうかすらわからなかった。 それはたとえば、脳の一部分がうまく機能していないとか、銃痕や弾片のようなものが邪魔をして回らないとか、そういうものじゃあないのか。 ――そこは綿密に調べました。我々もアマチュアじゃない。なんならCTやらMRIやらの結果はここにありますのでね、あとで照査してくださっても結構ですよ。物理的に脳組織がどうこう、という話じゃあないんです。だから弱っている。 弱っている、と言いながらどこも困っている様子はない。ひとりでおたおたしている俺がばかみたいだった。 それから数十分ほど、アンデルセンの現状説明をされて俺は医務局室を出る。機関室までの廊下がやたらとぐねぐねとしていた。たしかつくりはまっすぐだったはずなのに、どうしてこんなにうねり歪んで見えるのだろうと思った。 それは、寝て、覚めると、抹消されているそうだ。パソコンでいうところの電源を切り、再度起動するという形に近いのかもしれない。 一日に一度睡眠をとれば抹消回数は一度、たとえばうたた寝をあいだに挟めば二度、眠る都度、記憶は消されてゆくらしい。 一度消えた単語は戻らない。もう一度覚えようとしてもはじかれてしまうらしい。 一度に消える単語の数はひとつ、ただしこれは前述のように、膨大な量の言葉を覚えているという前提からの計算結果にすぎませんがと付け加えられた。 忘れる言葉に法則のようなものはない。ランダムに選出されるらしい。それは花や木の名前だったり、聖書に書かれた地名であったり、食べ物の名前だったり、そうして人の名前だったりした。 最初に違和感を覚えたのは、フェルディナントルークス院へ通いでやってくる清掃業者に挨拶されたときだという。挨拶を返そうとして、その挨拶の言葉が出てこなかった。挨拶の概念は覚えている、夜の挨拶や、食事の前の祈りの文句はすぐにでも出てくるのに、朝と昼日中に相手に返す、言葉がどうしても出てこなかったのだと言った。 その場は笑ってごまかした。 次の朝、子どもたちからおはようと声をかけられ、その言葉を認識できないことにあらためて気が付いておかしいと思ったのだそうだ。 おかしいと思いながらそれでも数日過ごし、今度気づいたのは聖書をひらいた折、その中に書かれている聖人のひとりの名前が読めないことだったからだという。 ペェジにアルファベットは刷られている。たしかにそこにある、あると言うことは視覚で認めることができるのに、それが脳髄とリンクしないのだという。 いぶかしんでいるうちに月定例の点検日になった。そこでどこか具合のおかしなところはと聞かれ、申告したところ発覚した。 ――我々が把握したときは、すでにかなり症状が進んでいましてね。 ひととおりの報告書を渡しながら医務局のやつは言った。 ――いつから、というその始点がはっきりしないもので何とも言えませんが。……ええ、でも、たぶんだいぶ前からはじまっていたんじゃないかな。 だが、あると認めることができるのなら、たいした支障はないのだろう。まったく信用ならないおのれ自身の口が勝手に動くと、それがねえ、と医務局員が返す。 ――聖人の名ならまだ問題はないんですよ。せいぜい発音できないことと、会話の聞き取りに一瞬穴が開くことくらいですからね。トランシーバーで会話しているのとそうたいして違いはないです。……しかしね、それが「物」の場合が困りものなんです。たとえ話をしましょうか。レモンがありますでしょう。そう、果実のレモンですね。……アレクサンド・アンデルセンの中から消える単語が、たとえばレモンである場合ですね、レモンと書かれた文字を認識することもできないわけですが、同時に、レモンそのものを本人の目の前に持っていっても、物質としてのレモンもわからなくなっているんですよ。目の前にある、たしかにある、手で触れれば形があるしにおいも感じられる、でもそれはひとつひとつ、言ってみれば受容器官で感じ取っているものでね、それを総括してレモンと判断する脳の部分が、つまり働かないいんです。わかりますか。 わかるよと俺は言った。言うしかなかった。わかるよと言って、そうしてわかりたくもないと思った。 ――あいさつにしてもですね。消えたところで、まあ、日常生活にそう支障があるわけじゃないです。せいぜい、挨拶の返事をしない、なってない大人、その程度で済むわけです。でもこれが物質となってくるとですね、つまり彼の、……アレクサンド・アンデルセンの世界がだんだん、虫食いだらけになっていくわけですから、……。 なにしろ、初めてのことなので前例がない。再生機能による脳への負荷ではないかということだったが、これもはっきりしない。脳梗塞や脳溢血のたぐいでもない。すべてがあやふやなのだ。 あやふやなままに、あいつの中の言葉だけが、ひとつひとつ形を消していく。 それはもしかすると絶望なのではないかと俺は思った。 わからない。けれどもし仮に、俺が同じ立場に立たされ、眠りから覚めるたびにおのれのあずかり知らぬところで身の内からひとつずつ言葉が抜け落ちていくというのは、言葉でもってのし上がった自覚のある俺にとって恐怖でしかない。 選びようがないのだ。慈悲のないルーレット。どうしたって手放したくない文字まで、無作為におのれ以外の何かが選んで抜き取ってしまうのだ。もしかするとそうした目に見えない力を「神」だとかひとは呼ぶのかもしれないが、そんなものにすがるのは俺はまっぴらだった。 症例がないのだから、薬で抑えることもできない。それでもひととおりは、癲癇発作薬だの抗鬱剤だのためしては見たようだが、効き目があったかも疑わしい。脳波だとかホルモンのバランスではないのだ。記憶媒体だなんてメスでは切開できない場所、ひとのこころ、と言ってもいい場所から言葉が消えていくのだから。 ただ淡々と手のひらから水がこぼれるように、貴様の中か言葉が死んでいく。 フェルディナントルークス院に着いたときには夜半を過ぎていた。孤児院の近くでタクシーを停め、下車してから俺は何度舌打ちしたかわからない。 ここに来る気はなかった。まったくなかった。そもそも俺は今日の分の仕事を残して機関室を後にしてきたのだし、明日までに仕上げないといけない、他の課からせっつかれている書類もある。 ここにくるにしたって、俺はまったくのノーアポイントメントで、あいつがいまは出張中でなく院で過ごしていることはわかっていたけれど、知っていることと、不躾に訪れることはまるで違う。 それにもう院は施錠をして寝静まっている時間だ。あいつを含めた、住み込みの数名の教誨士だって、とっくに寝床に入っている時間だった。こんな時間に俺がたずねたところで迷惑でしかない。 それを俺はきちんと理解している。頭では理解していた。 だのに体は勝手に、院の外門をくぐり、前庭を通り抜け、施錠されている表玄関でなく、裏庭に回っている。がたぴししている非常口の鍵は半分壊れており、俺はそれを知っていた。 不用心、院を知らない人間はそう言うかもしれないが、こんな、金目のものがなにも無い場所に泥棒は入らない。鍵が壊れているままなのが、何よりの証拠だ。なにしろこの鍵はもう十年がところ半分壊れたまま使われているのだ。 足音を忍ばせ、非常口の前にまでやってきて、それからどうしたものかなと俺は思う。力任せに何度か扉を前後させれば、弛んだ掛け金ははずれ、中に入れることはわかっていたけれど、扉を動かせば音が鳴る。騒音の多い日中ならともかく、こんな夜中じゃあさすがに目立つ。目を覚ましたガキのひとりがお化けがいるとでも騒いでもみろ、たちまちそれは伝播して、ガキどもの金切り声の合唱になってしまうと思った。 どうしたものかな。 ……やっぱりこのまま帰ってしまおうか。 思案しかけた俺の耳が、かた、とちいさく窓枠の揺れる音をひろった。しまった、院の誰かに見つかりでもしたかと俺の体がぎくっとし、 「……局長?」 怪訝を含んだ重低音にもう一度こわばる。 振り向けば、俺が院を訪れた当初の目的の、そいつがすこし面白がっているような顔をして、窓から顔を出し、俺の方を眺めていた。 俺はほっとし、それから一気に不快になった。コォルのひとつもしてないのに、どうして貴様は俺がここに来たことを、こうも簡単に察知するのか。動物的な勘でも貴様は持っているのか。聴覚が異様に発達していて、たとえば葉擦れのひとつでも聞き取れるような耳を持っているのか。 「局長?」 俺が答えないものだから、貴様はもう一度俺を呼んだ。それで俺は仕方なくなんだ、と答え、貴様に会わずに帰ってしまおうという選択肢をほうり投げることになった。 「……ナターレにはまだすこし早いのではないですか。」 続けて貴様が俺にかけた言葉は、なぜここに、だとか、仕事はどうした、だとか、通り一辺倒の言葉ではなかったので、俺は応じる気になる。 「そうだな、」 「プレゼントが見当たりませんが?」 「たとえナターレだとして、貴様にくれてやるプレゼントはないな。」 「去年はくださったのに?」 「……あれは荷物運びの報酬だ。」 そう言えば去年は一緒に子供向けの菓子を買いに行ったのだったな、そうしてこいつは大きな紙袋二つ持って、サンタクロースよろしく院に戻っていったのだった。それを思い出し、俺もおかしくなってすこし笑った。 「――中へ?」 すこし笑った俺を見て、貴様はすかさず建物内へ俺を誘った。まったく機を伺うのがうまいやつだと思った。茫洋としているようで実は鋭い。それで俺は不快になったことを自分自身に目を瞑って、建物の中に誘われてやる気になった。 貴様が一旦踵を返し、部屋を出て非常口へ向かおうとするのを見止め、俺はいいよと呟く。 「局長?」 「すこし早くたって、サンタクロースなんだろう。サンタクロースなら、窓から入るだろうさ。」 言って俺は呆気にとられる貴様の前で窓枠に手をかけ、よいしょと体を持ちあげて、行儀も悪く窓から入室した。 「……悪いサンタクロースだ。とても子供たちには見せられない。」 たいして咎めるでもなく、くつくつと喉を鳴らして貴様が笑う。 「見ろ、花壇の土まで入ってきたぞ。」 「別にかまわんさ、どうせ掃除するのは貴様だ。」 肩をすくめて言ってやると、やれやれと呆れた声で返された。その声も、態度も、いつもと変わりがなくて、俺は何となしにほっとなる。医務局から報告を受けたそのときから、貴様がなんだかまるでちがう生き物になってしまったような気がして、急いて、俺はどたどたとこんな孤児院くんだりまでやってきているのだった。 「何か飲まれますか。」 「うん……、」 答えながら俺は、目の前のそいつがまったく寝ぼけた顔をしていないことに気が付いた。寝ていて、目が覚めたわけではないのだ。起きていなければならない理由がない限り、そいつが規則正しく早寝してしまうことを俺は知っていたから、なんだ珍しいなと思い、そうしてこの部屋に椅子はなかったので、代わりに寝台へ腰を下ろし、床にころがっている数本の空き瓶に気が付いた。 「……貴様、」 気が付き、あらためて驚きより先に呆れる。転がっていたのはグラッパの瓶で、おそらくこいつが飲んだのだ。そうして室内にただよう強烈な酒くささに遅れて気が付き、俺は顔をしかめた。 「……局長も飲まれますか。」 そうした一連に俺が気付いたことを見て取ったのだろう。言い訳するでもなく、悪びれるでもなく、半分ほど空いた瓶をそのまま差し出され、もう一度俺は貴様、と眉をひそめた。 「何本やった。」 「どうでしょう。今日は四本目ですか。」 へいざな顔をして、今日は、とそいつは言った。今日はと言うことは、常習していると言うことだった。 「貴様が中毒願望があるとは知らなかったな。」 「……なりませんよ。なり得ません。なにしろ体内でたちまち分解されてしまう、」 おかげで強いものでないと酔うこともできない、そんなふうに薄く笑って、そいつは寝台に腰を下ろした。先に俺が腰かけていたので、並んで座る形になった。 眠ると記憶がひとつ消えていく。やはりこいつでも眠るのが怖いのかな。そう思い、俺は渡されたグラッパに目を落として思案する。突き返してもよかったが、それもなんだか大人げない。しかたなく、唇をつけてひと口、ふた口、行儀悪くらっぱ飲みしながら、ちらと横目でそいつを伺った。立ちのぼる白ぶどうのにおいにくらくらする。 隣に座ったそいつは、俺に酒瓶を渡してしまったので手持無沙汰になり、しようがなく寝台に伏せてあった本を取り直し、膝に広げて読んでいる。俺がやって来る前から読んでいたようだった。いったい何を読んでいるのかなと、ひょいと横からのぞき込むと、わりかし最近のビジネス書のようだった。貴様がそんなものを読むとは意外だったな。俺は呟く。なにしろ頭のてっぺんから爪の先まで信仰と教義でみっしり詰まっているような人間に感じていたので。 「最近ね、読みはじめたんですよ。今まで全く触れたことのない分野ではあったのですが……、目を通してみればなかなか役立つことも多い。面白いです。」 「ふうん、」 ちびちび酒をやりながら、時折りペェジをめくる貴様の横から本をのぞきこみ、俺も一緒になってついつい読み進む。活字中毒なのは自覚している。周りに何かしら文字があり、そうして読める環境にないと俺は落ち着かないのだ。 近年は、電子データでほとんどのものがパソコンひとつにおさまる。電源さえ確保できれば、場所を取る膨大な量の書籍や文書がなくても十分賄える。それはそれで便利なのかもしれないが、俺はどうも、頬杖を突き、紙をめくりながら文字を頭に入れていくという作業の方が好きだったので、どうしてもアナログに寄りがちになる。 文字、と俺は思い、それからどうして横のこいつは、そのうち自分の中から抜け落ちていくだけなのに、今になって新しい単語を覚えているのだろうかと不思議になった。 そんなことを考えている俺の前で、貴様が紙をめくる。わからない箇所は横に置いてある辞書をひらいて調べている。 俺は立ち上がり、たいして広くもない貴様の部屋をぐるりと見まわす。長年孤児院にいた割には、この部屋に入った回数はそう多くない。この前来たのはいつだったかな。以前訪れたときにはなかった壁の張り紙にふと気を惹かれて顔を近づけると、そこには貴様の筆圧の強い字で、いくつもの単語が書き並べられていた。 酒を呷りながら、目を近づけてたしかめた。それは、ひとの名だったり、料理名だったり、聖句の一文であったりした。子供の飲む甘い風邪薬の名前や、冒険譚の題名、きらした電球のアンペアなんかも書いてあったりした。 そんな文字がびっしりと、中には一文だけ書かれた紙が、何枚も何枚も、大小さまざまに壁にピンでとめられている。貴様のうちを覗き見るような気がして、俺はひとつずつ読み下していった。 壁掛けの時計は、二時を指していた。 そろそろ休まないと明日の業務に支障が出るだろうにと俺は思う。ガキどもの活力というか、勢いというか、なにしろ生気みなぎるパワーはすごい。無駄にあふれている。傍で触れるだけでたじたじとなるのに、そのパワー全開で、ガキどもはこいつに群がってくるのだ。その応対をするだけでくたびれそうだな、そう思い、いつの間にか最後のペェジの最後の行まで読み終わった貴様が、本を閉じていたことに気が付いた。 まあ、寝るも何も、深更いきなり部屋を訪れて居座っている俺が言うことでもないのだけれど。俺が立ち去らないとこいつは寝られないのはわかっている。 「そろそろ戻る。邪魔をしたな。」 「……戻る? いまからですか? 歩いて? ……外は雨だ。こんな時間にタクシーもないでしょう。」 低く呟き、そいつはゆっくりと視線を移し、こちらを見た。俺はふと気まずくなって顔をしかめる。たとえそいつのものでなくても、誰のものでも、こうして、視線にさらされる時間というのが苦痛だった。打ち合わせ説教その他で大勢の前に出ることはとくに気にならないのに、個対個であることが苦手なのだ。あまり見るなよと睨んでやると、どうして、といぶかしむ声で返される。 「……私を見ても何も無い。」 「そんなことはないです。あなたはとてもきれいだ。見ていて気持ちがよいですよ。」 「きれいとか、」 俺はますます顔を歪めてむっとなり、貴様を見やった。 「そういうのは、女に言うもので男の俺に言うものじゃあない。」 「きれいなものに、男も女もないでしょうに。」 ぎし、と音をたててそいつが寝台を立ち上がり、俺の方に一、二歩踏み出した。それは小さな動作ではあったのだが、俺はぎくりとし、あたりを見回す。狭い部屋だ。数歩でたちまち退路を断たれ、俺はあらためて寝台に向かうこともできず、近づく貴様を睨みつけることしかできなくなった。 「……そう怯えた顔をしなくてもいい。」 俺はどんな顔をしていたのだろう。目の前に立ったそいつが、面白がっているような顔をして、そうして俺に手を伸ばした。うわ、と思わず顔を庇うと、片手にしていた酒瓶をもぎ取られる。もぎ取り、そのままあと少し残っていた酒を、貴様が全て流し込んでしまった。 瓶を傾けたことで、またぱっと部屋にぶどうの香りが散って、俺は目をすがめる。 「マクスウェル、」 「なん――、」 なんだと最後まで言うことはできなかった。俺の唇は貴様の白ぶどうくさいそれで塞がれていたからだ。 噛みついてやろうと思った。俺は別にそんなつもりでここに来たわけじゃあない。 「……きさ、」 「医務局からの報告を聞いて、矢も楯もたまらずすっ飛んできたのだろう?」 握り固め、殴ってやろうとした拳は、振りかぶる前に押さえつけられた。もう一歩踏み込まれ、どんと壁際に圧しつけられて、うすい木の壁が軋む。隣の部屋が空き部屋であることは知っていたが、それでも誰かに聞かれるだろうと俺はおい、と声を荒げた。 「放せ。ひとが来る」 「……きませんよ。ロナウドもマルコも、一度寝入ればぐっすりです。朝方まで目が覚めません。」 「ガキが夜泣きして起きてくるかもしれないだろ、」 「扉に鍵はかかっています。あなたが声をたてなければ誰にもわからない。」 「そういうことではなくて……ッ、」 首元を無理矢理くつろがされ、そのくつろいだ場所に鼻先をうずめられて、俺はぎりぎりと奥歯を噛みしめた。実際怒鳴ってやりたかったが、物音をたてて誰かが目覚め、困るのは俺の方だ。 「慰めに来てくれたんじゃあないのか?」 「誰がッ……!……!」 うぬぼれるなと思った。俺はただ、もしかすると貴様が、日一日と減っていく記憶にしょげて泣きべそでも掻いているんじゃないかと思っただけで、なんとなく、それを確認しに来ただけだ。 それ以上でもそれ以下でもなかった。 また唇を奪われる。女ならまだしも、正直男の俺が、男のそいつに「奪われる」、だとか表現するのもどんなものかとも思うのだが、言ってみればこれは合意じゃあない。強盗にあったようなものだ。 そいつの肉厚な舌が、ちろちろと俺の口内を弄りに入ってくる。俺はそこで思い切り噛みついてやればよかったのだけれど、噛みつき、おのれの口の中まで鉄錆臭い味が広がるのは勘弁だった。それに、噛みつくと言うことは、歯列の内側までそいつの侵入を許すと言うことだ。 歯を喰いしばって侵入を拒んでいると、そいつの伸ばした指が俺の耳朶あたりに触れ、くるくると小さな円を描いて撫ぜられる。ぞくんと肌が粟立って、俺はますます身をこわばらせた。やめろ、と絞り出した声で制止するのに、貴様はまるで聞こえていないふうなのだ。 「……がっかりですねぇ。検査結果に胸を痛め、もうすぐ使いものにならなくなりそうで落ち込んでいる人間を憐れんで、やさしい言葉の一つでもかけにいらしてくださったのかと思いましたが、」 抑え込んだ低い声が耳元に吹き込まれる。それでまた痺れに似たなにかが、自分の背筋を駆けあがったのがわかった。 「貴様が落ち込むタマか、ッ……!」 「落ち込みますとも。これでも『普通の』人間なんでね。酒でも飲んで気を紛らわしていたところへ、あなたが来た。」 くつくつと笑い、そいつはぶ厚い胸板へ俺を引き寄せる。 「酔いに任せてと行きたいところですが、酔いに任せると怒るのでしょう。あなたは、」 「……当たり前だ……ッ、」 肩に顎を乗せられて、俺は唸った。以前こいつが俺の部屋に来たことがある。そのとき、どういうわけか、差し向かいで飲む破目になったのだが、こいつは俺に口づけて、そうして酔いを理由に逃げようとした。それを言っているのだと思う。 体格差がうらめしい。体格差だけでなく力量差も相当なもので、きっとこいつに本気で押さえ込みにかかられたら、俺は手も足も出ないのだ。 「苦しい。放せよ、」 「いやですよ。放せばあなたは逃げるでしょう。」 「逃げるに決まっているだろ。あのなあ、私はそんな目的でここに来たわけじゃあない。」 「――『そんな目的』?」 俺がうっかり漏らした失言に、得たりと貴様は含み笑った。 「なるほど。我らが十三課局長は、なにか含むところあってここにきてくださったのかな?」 「……、」 「教えてくれ。『そんな目的』とはなんだ?」 「……ッ!……ッ!」 いちいち言葉尻を捉えてくるのだから本当に腹が立つ。ぎりぎりと歯噛みして、今度こそ、たとえ力尽くで押さえ込まれてもめちゃくちゃに暴れて、足の甲を踏み、脛のひとつでも蹴りつけてやろうと腹をくくったところで、不意に俺は解放され拍子抜けする。 代わりに腕を背中に回され、今度はせんとはちがう力の入れ具合で抱きしめられ、だから俺は貴様を蹴り上げるタイミングを逸したのだ。 「……アンデルセン?」 「――、」 返事はない。 「……なんだ。貴様ほんとうに弱っているのか?」 「――、」 「おい、アンデルセン。」 「……――すこしでいい。このまま、」 すんすんと肩口のにおいを嗅ぐようにしながら、貴様が静かな声で呟いた。その声はひどくひそやかで、先ほどのふざけた感じは見受けられない。 しかしにおいを嗅がれ、そう言えばここに来る気は微塵もなかったのだから、というよりほんの少し、一服のつもりで機関室を抜け出して俺はすぐに戻るつもりであったから、なによりまだ執務中だったのだから、俺はシャワーのひとつも浴びていなかったし、だからもしかしたら汗くさいだとか、ヤニくさいだとか、あるかもしれない。 俺はため息をつき、しかたなしに貴様の後ろに手を回す。筋肉質で肉厚な貴様の背中は、幅広で、腕を回すとなんだか年をくった太い木の幹に抱きついているようなこころもちになった。 「おい。壁に貼られているのはなんだ。貴様がどうしたって忘れたくない言葉か?」 「――、」 「そのわりに、どこを探しても私の名前が見当たらないな。私をもう忘れたか?」 つれないな、ぼやくと貴様が顔を伏せたまま、くくと喉を鳴らす。 「忘れると思うか?」 「さあ。どうかな、」 言って俺は小さく笑った。 次に目覚めたとき、貴様が忘れているのはもしかしたら俺かもしれない。無作為に選ばれているのだから、十分にあり得ることだし、次第に狭まってゆく選択肢の中で、可能性は決してゼロではないのだ。 「……ビジネス書はあれだろ。貴様、自分の中に、新しい語を入れようとしてるんだろ。」 語句を増やせば、消えていく大事な言葉がひとつ先延ばしになるかもしれないから。 俺は言った。顔をうずめたきり、上げない貴様はそうだろうかなと、くぐもった声でこたえる。 「……顔をあげろよ、アンデルセン」 俺は言った。たとえ忘れても、受容器官はその手触りを感じ取ることができるのだと報告された。 だったらずっと覚えていればいい。たとえ頭で俺のことを認識できなくなり、俺の名前をその口に上らせることができなくなっても、貴様の耳と、鼻と、手と、口のそれぞれで、俺のかたちを覚えているといい。 言われた通りに顔をあげ、なんだと片眉をあげた貴様に、俺は自分から唇を寄せ、忘れてくれるなとひとこと呟き、噛みついた。
https://w.atwiki.jp/tsukurioki/pages/21.html
これもいろいろ、手に入れやすいのはこれ。創味シャンタンの粉でもいいかも。
https://w.atwiki.jp/matome3435/pages/568.html
アンティークガラスポットで冷緑茶 2008年8月15日 (金) 2008/08/15 21 49 Canon EOS Kiss Digital お茶を入れたガラスポットは、骨董市で購入した1920年代のハンドメイドグラス。 アイルランド製。一目惚れです。 氷出し緑茶を入れて。素敵♪ おいしいもの かなえキッチン : ごはん日記 2008年08月
https://w.atwiki.jp/athlon64/pages/24.html
東京エンジニアリング 製品情報 4gamerニュース ガラス製のマウスパッドです。 表面はすりガラス状になっていて、通常は透明なマウスパッドには対応しないレーザー式や光学式マウスにも対応します。 非常に滑りやすく汚れに強いです。 普通のマウスパッドだと、マウスのソール部分に皮脂がたまって黒い塊が付着してくると思いますが、そういった事はありません。汚れたとしても丸洗い出来ますので、清潔に使用出来ます。 滑りやすさについてはマウスのソールとの相性もありますが、かなりのもの。ゲーマーでも満足出来ると思います。 いくつか欠点を挙げるとすると・・・ マウスのソールの消耗が激しい。 若干厚い。 冬場はとても冷たい。 の2点。 ソールが消耗すると、利点であるすべりやすさが無くなります。結構痛いです。 手間はかかりますが、自分でソールを交換するとGOOD。 厚いのは、好みにもよるのでなんとも。自分の場合は、最初は違和感ありましたが、慣れれば問題ありませんでした。
https://w.atwiki.jp/ddrdp/pages/2275.html
突撃!ガラスのニーソ姫!(激) 曲名 アーティスト フォルダ 難易度 BPM NOTES/FA(SA) その他 突撃!ガラスのニーソ姫! 山本椛 (monotone) 2014 激14 185 441 / 21 STREAM VOLTAGE AIR FREEZE CHAOS 77 76 41 50 50 楽譜面(8) / 踊譜面(11) / 激譜面(14) / 鬼譜面(-) 属性 譜面動画 https //www.youtube.com/watch?v=wXrK20gLkWU (x1.5, NOTE, Clap) https //www.youtube.com/watch?v=9JgiDHpmexA (x2.0, NOTE, Clap) プレイ動画 http //www.nicovideo.jp/watch/sm26577266 http //www.nicovideo.jp/watch/sm26577266 (x2.0, NOTE, 4 49~) https //www.youtube.com/watch?v=BnBxOBIWTFc (x3.0, NOTE) 解説 名前 コメント コメント(私的なことや感想はこちら) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/hshorizonl/pages/191.html
「人気。順調に出てるみたいだね」 「……そう、ですね。元を辿ったら、アサシンさんのおかげだと思います」 「僕は何もしていないさ。『シーズ』が売れたのは君の努力のおかげだよ、にちかちゃん」 七草にちか、十六歳。高校一年生。 それでいて――アイドル。 トップアイドルの登竜門たるWINGを勝ち抜き、合わない足でガラスの靴を履き十二時を超えた平凡な少女。 この界聖杯内界においても、彼女に与えられた役割(ロール)はそれだった。 WINGの激戦を勝ち抜き、ベテランの相方と二人で『SHHis(シーズ)』として歩み始めたばかりの新人アイドル。 合わない土に投げ込まれながらも芽を出したどんぐり、或いはコンクリートを破って発芽したタンポポ。 そんな彼女は、今。この界聖杯内界で――売れていた。 その小さな輝きは、綺羅星のひしめく芸能界という星空の中で他に負けじと輝いていた。 界聖杯内界は模倣の世界だが、しかしてそこにある命も魂も、そして営みも全てが本物だ。 自分の世界でこそないものの、七草にちかがアイドルの一人として上昇気流に乗れたことは紛うことなき事実なのだ。 だというのに、にちかの表情は複雑だった。素直に自分の手にした成功を喜べていないのが、傍から見ても判別できるほどに。 「君は、君の力で『院長』の心を掴んだんだ。 だから君の事務所には巨額の支援金が出て、君の舞台はよりアイドルに相応しい形になった」 「……、」 「その何が不満なのか、率直なところ僕には分からないよ。むしろ、胸を張るべきことだと僕は思う」 「そう……ですよね。私も、そう思いたいんです」 シーズが化けた発端は、ある病院でチャリティライブを行ったことにあった。 都内に存在する大病院。常に何百人という人間が入院し、内の何十人かは生きて外に出ること叶わず生涯を終える、ありふれた生と死の集積場。 そこでのライブの話を受けたにちかは――自分にできる限りのベストを尽くして歌い、踊った。 結果は想い通じて大成功。患者や見舞い人の拍手を一心に浴びて、達成感のまま相方の顔を見たのをにちかは今でも覚えている。 その日からだった。七草にちかのサクセスストーリーが、エレベーターか何かに載せられたような急上昇を始めたのは。 件の病院の『院長』が、にちか達のライブに偉く感銘を受けた。 その院長が、にちかの所属する283プロダクションに巨額の支援金を出資する意向を示したのだ。 結果としてにちかは――シーズは、これまでの比ではないほど良好な場所と設備、演出を与えられることになった。 それから今日の日に至るまで、にちかはずっと成功し続けている。 客席の空きはいつの間にかなくなり、テレビや雑誌に呼ばれる機会も数倍に増えた。 チャリティライブの話は美談として語られ、俗に言う好感度稼ぎにも大きく成功。 特に元々甘え上手で人に好かれやすい質のにちかは、相方の美琴以上に人気が出た。 だというのに、にちかの心は快晴ではなかった。 成功の喜びと憧れの世界で輝けている達成感はもちろんある。 けれど常にそのどこかに、灰色の鉛雲が漂っていた。ズルをしてゲームに勝ったような、そんな後味の悪さが――あった。 「でも、どうしても……これが私の力で掴んだものだって思えないんです。 憧れた、夢にまで見た毎日なのに――ずっと何かに背中を押されてるみたいで。 私は何もしてないのに、勝手に足が『成功』の方だけに進んでいくみたいな。そんな感覚なんです……ずっと」 「にちかちゃん。この世の物事には、『流れ』があるんだよ」 彼女が召喚したサーヴァントはアサシン。 魔術師ではないにちかだが、それでもステータスを見ればお世辞にも強いサーヴァントではないのだと分かる。 彼は自分をサーヴァントだと認識させない力を持っていて、それを使って例の病院でアルバイトをしているというロールを手に入れていた。 事の発端のチャリティライブも、アサシンを迎えに行ったにちかが来院した患者に見つかり、ちょっとした騒ぎになったのがきっかけだった。 そこからにちかの話、ひいてはシーズの話が広がっていき……院長の耳に届き。チャリティライブをして貰いたいという話が生まれたのだ。 「君は今、成功の……幸運の『流れ』の中に居るんだ。 『流れ』は誰にも止められない。それに乗っている君自身でさえもね」 「それって、私達じゃなくても良かったってことじゃないですか」 にちかは、自分の言っていることがとんだ贅沢だと理解している。 売れ出したことに違和感を感じて、不満を覚える。 自分の身の丈を考えればこれがどれほど不遜で大それたことなのか分かっているし、禁忌を犯したような気にさえなっている。 だがそれでも、今の言葉は無視できなかった。 この成功が幸運の流れなるものによるとしたら、それはつまり、流れに乗れさえすれば誰でもいいということ。 あの日、あの時、たまたま病院で騒ぎになったから。 たまたまそれが院長の耳に入ったから。 だから流れに乗れた。流れに乗って成功し続けて今日の日を迎えている。 だとすれば、"七草にちか"が、"緋田美琴"が、――"シーズ"であらなければならない必然性はどこにもないということではないのかと。 「そう自分を卑下するものじゃない。 『流れ』に乗ったのは君自身の行動の結果だよ、にちかちゃん。他の誰でもない君が、幸運の流れを生んだんだ」 にちかは、このアサシンを信用している。信頼も、たぶんしている。 いきなり知らない世界に放り込まれ、事実上の殺し合いを求められたにちかにとっての唯一の拠り所。 不安と恐怖のすべてを吐露できる、世界でたった一人の味方。 けれど。アサシンはシーズのことについて話す時。 ただの一度も、"君たち"とは言わない。マスターであるにちかのことだけを、彼は見て、褒めそやすのだ。 彼の口から美琴の名前が出たことは、にちかの覚えている限りでは一度もない。 「この世界には流れがある。 流れに逆らうことは誰にもできない。 けれど流れの発端にはいつも人の『行動』があるんだ。 誰かに会う、誰かと話す、――誰かを追う。そういう『行動』があって、流れは人を呑み込む」 呑み込んで、伝播して、拡散して、止まらない。 アサシンは、そう話す。 「君があの日わざわざ僕を迎えに来てくれたから。 君が一円の金にもならないチャリティーライブを引き受けてあげたから。 君がライブをミスなく成功させてみせたから。だから『院長』は君を目に留めた。 君が起こした行動で、『流れ』は生まれたんだ。 君は恥じる必要も、怖がる必要もない。ただ流れに身を任せて、夢にまで見た成功をし続ければいいんだよ」 アサシンの言葉はどこまでも甘くて、耳通りが良かった。 七草にちか。自他共に認める凡人。どんぐりの中でも、一番普通などんぐり。 それを肯定し、彼女の抱く疑問を優しく氷解させ、美酒を美酒のまま飲み干せるように語りかけてくれる。 なのにその言葉に。何か、はりぼてのような。そんな印象を抱いてしまうのは、きっととても失礼なことなのだろう。 たまたま芽を出せただけのどんぐりが思うには、過ぎた考えなのだろう。にちか自身、そう思う。 「それに、第一だ。この世界は君の人生に残らない……『内界』は君の世界じゃあない」 そしてこれは、アサシンが度々口にする言葉。 そして今のにちかにとって、おそらく一番甘い言葉だった。 「にちかちゃんも夢を見ることだってあるだろ? 夢の中でテーブルいっぱいの美味しいもの……ケーキとかアイスとか。 そんなものが目の前にあったら、君はどうする? 太るから控えておこうとか、そんな殊勝な考えをするかい?」 「……しないです。そんな夢を見たら、きっとお腹いっぱいになるまで食べちゃう」 「"そういうこと"だよ。この世界は君にとって、いつか終わる『良い夢』だ」 聖杯戦争の熾烈な戦いから、七草にちかは必ず生還できる。 アサシンは最初から今に至るまでずっとそう信じているようだった。 彼の口から不安になるような言葉は聞いたことがなく、そのおかげでにちかは最近全く"そっち"について不安を抱くことなく日々を過ごせている。 自分は帰れる。 帰って、また元の日常に戻っていける。 だから何も心配することはない。 "僕は戦わないし、君も戦うことはない"と――召喚が成立し、対面したその瞬間。開口一番に彼はそう言ったのだから。 「どうせ夢なら楽しまないと。そうすれば自信も付くし、アイドルとして一皮剥けられるんじゃないかな」 そう言って笑うアサシンに、にちかは。 「自信を持って。君のシーズは、今幸運の流れの中にある」 "君の"シーズは、と嘯くアサシンに、にちかは。 「この夢の中では、君は紛うことなきトップアイドルだ。 そうなるまで幸運の流れが君の背中を押してくれるさ」 ……どんな顔をすればいいのか、分からなかった。 ◆◆ この街では事件が多い。 この街では、事故が多い。 青年は暖かい風の吹く公園の東屋でスマートフォンの画面を眺めながら、ふっと小さく笑みを浮かべた。 聖杯戦争。 英霊とそれを従えるマスター達が、ルール無用で殺し合う魔術儀式。 此処はそれをさせるためだけに設計された模倣の世界で、この戦いが終わればすぐさま消え去る泡沫の世界だ。 要するにこの世界は遠からず、住まう全員が界聖杯の終末という厄災に呑まれて滅びることとなる。 厄災。そう、厄災だ。 この世界はずっと、大きな大きな厄災の流れの中にある。 生まれた時から、滅びる時まで。ずっと、ずっと。 厄災の流れは止まらない。何もかもを巻き込んで、時に誰かに厄災をおっ被せて、世界の終わりまでずっと続く。 「考える誘蛾灯ってのは、ちょっと面倒だな」 七草にちか。 自分でも理解しているように、彼女は凡人だ。 透龍の目から見てもそう写ったし、アイドルはこれでやっていけるんだなとある種の驚きも抱いた。 とはいえ才能がないわけではない。一般人と比較すれば、むしろ十二分にある。 綺羅びやかで才能に溢れた同業者と比べると些か見劣りするどんぐりであるという、それだけの話。 しかし。この世界において七草にちかは、もはやどんぐりなどではない。 たまたま足を運んだ病院で騒ぎが起きた。 たまたまその騒ぎが院長の耳に入った。 たまたまチャリティライブを依頼する話が出た。 たまたまライブが大成功し、それがまた院長の耳に入った。 と、にちかはそう思っているのだろう。しかし実情は、彼女の認識とはてんで違う。 「まあ、本人も満更でもないみたいだしな……"当面は"大丈夫か」 幸運の流れ。 にちかの手で掴んだ栄光へのエレベーター。 違う、違う――そんなものはない。存在しないのだ。 あったとしても、にちかはそれに乗っかってなどいない。 七草にちかは『誘蛾灯』なのだ。 眩しく、不自然なくらいに輝いて、蛾を呼んでくる誘蛾灯。 寄ってきた蛾はライトに流れる電流ですぐさま死ぬ。 そこまで含めて、誘蛾灯なのだ――にちかは。 『透龍(アサシン)』が人間を装って勤務している病院。 そこに訪れた――『にちか』。 そしてそれを見初めた『院長』。 全ては一本の線で繋がっている。全ては、ある一つの存在の手のひらの中で繰り広げられる茶番に過ぎない。 『院長』なんて人間は存在しないのだ、端から。 それを形作っているのは、装っているのは、人智を超えた……そもそも始まりから人間ではない、さる『岩人間』の異能の賜物。 「『厄災』は止められない。誰であってもだ。奇跡はもう二度と起きない。誰にも微笑むことはない」 にちかという目立つ輝き。 分不相応な眩さ。不自然なまでに装飾された偶像。 それを不自然だと思うまでは許される。けれどそれを追跡すれば、もう全ての終わりだ。 にちかをシンデレラたらしめる厄災は、十二時過ぎまでの魔法の真実を科学しようとする者を許さない。 かぼちゃの馬車に乗れるのは七草にちかただ一人。ガラスの靴の採寸を知る者は透龍と院長ただ二人(ひとり)。 それを疑い、追跡すれば。ただちに其奴は、厄災の『流れ』の中。 「これは良い夢だ。いつか思い出になる、『良い夢』なんだよ……にちかちゃん」 ――シンデレラを疑うな。 ――ガラスの靴はサイズ通り。 ――かぼちゃの馬車は不思議の賜物。 ――七草にちかは舞踏会の正当なる主役である。 それを疑うなら、是非もなし。 不信の罰は死に繋ぐ『厄災』。 追うな、疑うな、関わるな、踏み込むな。 界聖杯など夢見るな(・・・・・・・・・)。 それが、厄災に遭わないためのただ一つのこと。 安らかな終わりでこの夢を終わらせられる、ただ一つのすべ。 ◆◆ スマートフォンの画面の中、ニュースサイトに躍る数多の悲劇。 その内のどれもが誰かにとっての『厄災』で。 故にどれが聖杯戦争に関わった者の末路かなんて判別はつかない。 それでも――中にはきっと、居るはずなのだ。 ガラスの靴のサイズを測ろうとした者が。 シンデレラを疑った者が。今日もどこかで、厄災に呑まれて死んでいく。 【クラス】 アサシン 【真名】 透龍@ジョジョリオン 【ステータス】 筋力E 耐久E 敏捷E 魔力EX 幸運A 宝具EX 【属性】 中立・悪 【クラススキル】 気配遮断:EX 暗殺者ではなく、脅威ある存在と認識されないという意味。 アサシンがサーヴァントであること、ないしはその関係者であると推測された時点でその人物に対しては効果を発揮しなくなる。 逆に言えばそうだと推測されない限り、アサシンは脅威ある存在としてすら認識されない。 【保有スキル】 岩人間:A 皮膚が硬質化して石のようになる体質を持つ人型の知的生命体。 自分の意思で岩に変化することが出来、その状態の身体は非常に硬質。 しかし岩状態から活動を再開するには微弱ながら皮膚呼吸が必要であり、これができない状況では体細胞が急激に劣化して窒息死する。 岩生物:B 武器の一貫として岩生物、特に"岩昆虫"と呼ばれる種類のそれらを所持している。 宝具に届くほどの神秘は持たないもののサーヴァントを殺傷できる攻撃力を持つ。 【宝具】 『君の奇跡の愛(ワンダー・オブ・U)』 ランク:EX 種別:対人宝具 レンジ:∞ 最大捕捉:- 透龍の持つスタンド能力。遠隔操作型。 射程距離は存在せず、アサシン並びに彼のスタンドに対して敵意ないし追跡の意図を持った時点で宝具が起動する。 その対象に対して偶然発生した事故や不幸という形の"厄災"を与え、対象が死亡するか追跡を断念するまで継続的に厄災は続く。 落ち葉が指を切断する、雨や水滴が人体を貫通するなど物理法則を無視した事象まで引き起こすことができ、そこに整合性の概念は存在しない。 "アサシンを追跡すること"は厄災の招来に繋がるが、しかし"アサシンに追跡させる"分には厄災は発動しない。 平時この宝具は"明負悟"という老人の人格と姿を持ち、東京都内のとある病院の院長として生活している。 院長が得た情報やその状況は本体であるアサシンに共有され、更に他者は院長の顔を記憶することができない。 この性質により"透龍"は気配遮断スキルが効力を失った場合でもサーヴァントとしてのステータスを視認されることがない。 また、この宝具は元から世界に存在する厄災のエネルギー・理そのものと一体化して発現している性質を持つ。 そのため仮に本体であるアサシンが消滅した場合でも、"厄災の流れ"としての『君の奇跡の愛』は界聖杯内界に残留し続ける。 運用の上でマスターに掛かる魔力消費は限りなくゼロに近く、能動的にアサシンが宝具を用いて行動しない限り魔力関連の問題は浮上しない。 マスターである『七草にちか』を疑い追及した者にも厄災は及ぶ。 にちかへの追及はそれ即ち、彼女が従えるアサシン。透龍、そして明負悟への追跡行為と同義だからである。 アサシンはこれを利用し、にちかをトップアイドルへと押し上げ、それを追跡した者を軒並み厄災で呑む方針を取っている。 【人物背景】 スタンド能力『ワンダー・オブ・U』を操る岩人間。 等価交換であらゆる病気、怪我、人体の欠損をも快癒させる果実"ロカカカ"を巡り暗躍する。 東方家の果樹園に隠されて成長した"新ロカカカの実"の独占で巨額の富を築こうとしたが、東方定助らの干渉によって失敗。 抵抗するが殺害され、本体が死んで残った『ワンダー・オブ・U』も破壊。この世から完全に消滅した。 【サーヴァントとしての願い】 受肉して復活し、果たせなかった野望を今度こそ成就させる。 【マスター】 七草にちか@アイドルマスターシャイニーカラーズ 【マスターとしての願い】 元の世界に帰りたい。 【能力・技能】 アイドルとしての才能。 アイドルの中では凡才だが非才ではなく、アイドルとして活躍していけるだけの力と情熱は確かにある。 【人物背景】 アイドルを目指して茨の道に踏み入った少女。 身の丈を超えた努力と奮闘で夢を叶え、望んだ世界に踏み出せたなりたての偶像。 誘蛾灯。 【方針】 透龍(アサシン)さんの言う通り、普通通りの生活を続ける。 元の世界には絶対に帰りたいけれど、そのために誰かを殺したりする度胸はない。 その辺りのことについては敢えて直視しないようにしている節がある。 現実には既に、彼女は一つの"凶器"にされているのだが。
https://w.atwiki.jp/ddr_dp/pages/1960.html
突撃!ガラスのニーソ姫!(楽) 曲名 アーティスト フォルダ 難易度 BPM NOTES/FA(SA) その他 突撃!ガラスのニーソ姫! 山本椛 (monotone) 2014 楽7 185 234 / 32 怪盗BisCoの予告状!! STREAM VOLTAGE AIR FREEZE CHAOS 40 30 20 54 0 楽譜面(7) / 踊譜面(11) / 激譜面(14) / 鬼譜面(-) 属性 遠配置、フリーズアロー 譜面 http //livedoor.blogimg.jp/yanmar195/imgs/c/a/cac7c0fe.png プレイ動画 https //www.youtube.com/watch?v=Ytf5E6fBZhM (x?.?, オプション不明) 解説 beatmania IIDX 19 Lincleからの移植曲。PVはBeatStreamのもの。 2015屈指の超逆詐称譜面。4分のみしか無いにも関わらず交互に踏め、FA縦2連ラッシュは正面配置で認識が容易。サビは遠いがこれも踏みやすい形 -- 名無しさん (2015-06-18 02 18 22) A20+にて足8→足7に降格。 名前 コメント コメント(私的なことや感想はこちら) 逆詐称。強いて言うなら環境によってはイントロがほとんどセリフしか聞こえなくて踏みにくいぐらいか。BPM自体は速いけど踏みやすい配置だしDPに慣れてきた頃に踏んでみるといいかも。 -- 名無しさん (2015-06-19 19 30 04) 踏んでみてわかる素直さ。 -- 名無しさん (2015-06-20 23 39 25) 足8入門候補。少し配置が遠いことに気をつければそれほど苦労しないはず。足7でもよかったかな -- 名無しさん (2018-11-06 10 30 37) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/garakame/pages/23.html
【花とゆめコミックス 発行日data】 最新発売日が上になって、古い巻ほどスクロールして読むようになっています。 ISBNコード及び定価は、白泉社公式サイトに準拠しています。 略語 〔別花…別冊花とゆめ/月刊26日発売〕 〔花ゆめ…花とゆめ/隔週5・20日発売〕 花とゆめコミックスとは…白泉社の少女漫画で一般的な「レーベル名」です。判型は新書判。「LaLa」「MELODY」系掲載は5日頃、「花ゆめ」「別花」掲載は20日頃にコミックスが発売されるのが通例となっています。しかし「ガラスの仮面」コミックスは、販促の一貫か(?)、別花の発売と同時という方法を採用することがあります。 備考欄に、[ ]書きで各巻の"章名称"を表記しましたが、1冊のコミックス内に2つ含まれてる巻が少なからずあり。そう言う場合は、主な方だけ明記しました。 コミックス43巻以降の備考欄:青字で表記した「別花」掲載の号数は、編集人が実際に「別花」掲載ページとコミックスとを購入・読み比べた上で記入した内容です。コミックスに印刷されている奥付(正式情報)には、号数表記が一切ありません。(単行本収録にあたり「別冊花とゆめ」掲載原稿を改稿しました)となっています。 巻数 ISBN 定価(税込) 発行日 頁 備考 48巻 9784592170082 ¥420 (平成24) 2012年02月25日 192 [14章 めぐりあう魂] 47巻 9784592170075 ¥420 (平成23) 2011年07月26日 192 [14章 めぐりあう魂]※伊豆沖へのワンナイトクルーズ逸話。 46巻 9784592170068 ¥420 (平成22) 2010年10月29日 192 [13章 ふたりの阿古夜]9/15に2ヶ月連続発刊の予告発表 45巻 9784592170051 ¥420 (平成22) 2010年09月30日 192 [13章 ふたりの阿古夜] 44巻 9784592170044 ¥420 (平成21) 2009年08月26日 192 [13章 ふたりの阿古夜]※別花 2008年12月号+2009年3―6月号掲載5回分の改稿・再編 43巻 9784592170037 ¥420 (平成21) 2009年01月26日 185 [13章 ふたりの阿古夜]※別花 2008年9―12月号掲載4回分の改稿・再編 42巻 4592170024 ¥410 (平成16) 2004年12月16日 217 [13章 ふたりの阿古夜]※全編描き下ろし 41巻 4592170016 ¥410 (平成10) 1998年12月22日 208 [12章 紅天女]※花ゆめ 1989年第276回 40巻 4592111303 ¥410 (平成05) 1993年09月17日 192 [12章 紅天女] 39巻 459211129X ¥410 (平成04) 1992年10月19日 192 [12章 紅天女] 38巻 4592111281 ¥410 (平成04) 1992年03月30日 192 [12章 紅天女] 37巻 4592111273 ¥410 (平成02) 1990年10月19日 192 [12章 紅天女] 36巻 4592111265 ¥410 (平成01) 1989年09月26日 192 [12章 紅天女] 35巻 4592111257 ¥410 (昭和63) 1988年08月26日 192 [12章 紅天女] 34巻 4592111249 ¥410 (昭和62) 1987年11月19日 192 [12章 紅天女] 33巻 4592111230 ¥410 (昭和62) 1987年03月19日 192 [11章 紫の影]+[12章 紅天女] 32巻 4592111222 ¥410 (昭和61) 1986年06月19日 192 [11章 紫の影] 31巻 4592111214 ¥410 (昭和60) 1985年08月19日 192 [11章 紫の影] 30巻 4592111206 ¥410 (昭和60) 1985年02月19日 192 [11章 紫の影] 29巻 4592111192 ¥410 (昭和59) 1984年08月17日 192 [11章 紫の影] 28巻 4592111184 ¥410 (昭和59) 1984年03月19日 192 [11章 紫の影] 27巻 4592111176 ¥410 (昭和58) 1983年11月19日 192 [10章 冬の星座] 26巻 4592111168 ¥410 (昭和58) 1983年06月18日 192 [10章 冬の星座] 25巻 459211115X ¥410 (昭和58) 1983年04月20日 192 [10章 冬の星座] 24巻 4592111141 ¥410 (昭和57) 1982年10月20日 192 [10章 冬の星座] 23巻 4592111133 ¥410 (昭和57) 1982年07月20日 192 [10章 冬の星座] 22巻 4592111125 ¥410 (昭和57) 1982年03月20日 192 [9章 100万の虹] 21巻 4592111117 ¥410 (昭和56) 1981年12月16日 192 [9章 100万の虹] 20巻 4592111109 ¥410 (昭和56) 1981年09月19日 200 [9章 100万の虹] 19巻 4592111095 ¥410 (昭和56) 1981年05月20日 192 [9章 100万の虹] 18巻 4592111087 ¥410 (昭和56) 1981年02月20日 200 [9章 100万の虹] 17巻 4592111079 ¥410 (昭和55) 1980年11月20日 192 [8章 華やかな迷路] 16巻 4592111060 ¥410 (昭和55) 1980年08月20日 192 [8章 華やかな迷路] 15巻 4592111052 ¥410 (昭和55) 1980年06月20日 192 [8章 華やかな迷路] 14巻 4592111044 ¥410 (昭和55) 1980年04月19日 192 [8章 華やかな迷路] 13巻 4592111036 ¥410 (昭和54) 1979年11月20日 192 [8章 華やかな迷路] 12巻 4592111028 ¥410 (昭和54) 1979年07月20日 192 [7章 炎のエチュード] 11巻 459211101X ¥410 (昭和54) 1979年03月20日 192 [7章 炎のエチュード] 10巻 4592111001 ¥410 (昭和53) 1978年12月20日 192 [7章 炎のエチュード] 9巻 4592110994 ¥410 (昭和53) 1978年08月19日 192 [6章 舞台あらし] 8巻 4592110986 ¥410 (昭和53) 1978年05月20日 192 [6章 舞台あらし] 7巻 4592110978 ¥410 (昭和53) 1978年01月20日 192 [6章 舞台あらし] 6巻 459211096X ¥410 (昭和52) 1977年09月20日 192 [5章 あした草] 5巻 4592110951 ¥410 (昭和52) 1977年07月20日 192 [4章 春の嵐]+[5章 あした草] 4巻 4592110943 ¥410 (昭和52) 1977年04月20日 200 [3章 風の中を行く]+[4章 春の嵐] 3巻 4592110935 ¥410 (昭和52) 1977年01月20日 192 [3章 風の中を行く] 2巻 4592110927 ¥410 (昭和51) 1976年06月19日 192 [2章 炎の階段] 1巻 4592110919 ¥410 (昭和51) 1976年03月20日 192 [1章 千の仮面をもつ少女]