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「…………」 ふらふらと。 私は何処に行く当てもなく、歩く。 ただただ、ご主人様の遠くへ。 気がつけば、私は。 波の打ちつける、そこそこ高い崖の上に立っていた。 「……ここから跳べば……私は……」 一歩、足を進める。 でも、私の生物としての本能がだろうか。 あと一歩というところで、体を硬直させた。 「……やっぱり、死ぬのは怖い……な」 あれだけのことをしておいて何を、と自嘲しつつ、振り向いて戻ろうとする。 と、その時。 ビュゥッ! 「えっ……?」 全身に感じる浮遊感。 突然の突風に煽られ、私は崖から落下し。 ザパァン! 着水と同時に、意識を手放した。 『消えぬ罪、終わらぬ贖罪』 幼い日の私は、常にご主人様と……お兄ちゃんと共にあった。 私をタマゴから孵し、初めての手持ちとして迎え、可愛がってくれたお兄ちゃん。 いつしか私は、お兄ちゃんに盲信に近い感情を抱き。 お母様や姉さんも、お兄ちゃんを第一とする私を苦笑いしながらも認めてくれて。 私は、ますます増長していった。 ……そんな、ある日のこと。 親を亡くしたメリープ族の女の子を、家で引き取ることになった。 そして、彼女の世話は……お兄ちゃんがすることになり。 私がお兄ちゃんと二人で居る時間は、大幅に減ることとなった。 「お兄ちゃん、どこ行くの?」 「うん、ちょっとメリィとお話しに」 「……そう、行ってらっしゃい」 「お兄ちゃん、あそぼっ」 「いいよ。ちょっとメリィも呼んでくる」 「……うん、わかった。待ってる」 「お兄ちゃん、一緒に寝よ?」 「ごめん、今日はメリィと先に約束したから……明日でいい?」 「……いいよ、おやすみ」 ……お兄ちゃんは、あの子につきっきりで。 私は、一人寂しくベッドの中にいることが増えた。 ……なんで? なんで横から入ってきたくせに、お兄ちゃんと一緒に居るの? ……許さない。 私からお兄ちゃんを奪うなんて……絶対にユルサナイ。 じゃあ、どうすればいい? ……そんなの簡単。 あの子を、消せばいいんだ。 そっと、あの子の部屋に忍び込む。 お兄ちゃんはお手洗いに行っているらしい……都合がいい。 目を覚まさないようにゆっくりと枕元まで忍び寄ると、月明かりがこの子の顔を照らしていた。 ……可愛らしい、安らかな寝顔。 でも、その胸元に抱いてるモノは何? それは、お兄ちゃんの枕。 それに鼻先を埋めて幸せそうに眠る姿に、私は……嫉妬心と殺意に囚われた。 乱暴に枕を奪い取り、露になった細い首に私は手をかけて。 ガチャッ 「……!」 「デル……何、してるの」 お兄ちゃんに、見つかった。 ……急がないと。 そう思い、無視して手に力を入れようとして引き剥がされる。 「デル、やめるんだ!」 「邪魔、しないで」 「なんなのさ、一体どうしたって……!」 「お兄ちゃんどいて、そいつ殺せない!」 「ダメだって!」 「どいてってばっ!」 力の限り暴れて、お兄ちゃんを振り払う。 そして、気付いた。 私の体を通して出てくる、真っ黒な光に。 「……うふ、ふふふふ」 「デ、ル……」 「貴女は……いつもいつも脇から割り込んできて、お兄ちゃんを弄んで」 「違う、それは……!?」 「許せないの……私の命に代えても、身体に代えても、こいつだけは!」 使い方はわかる。 この光は……私が思ったとおりに、動く。 「ここから……居なくなれぇっ!」 そして私は、可能な限りの嫉妬、憎悪、殺意……全てを込めた光をあの子に向けて解き放った。 ……でも、それは。 「やめろおおおおおおおおっ!!!」 「お兄ちゃ……!?」 間に割り込んできたお兄ちゃんに、殆どが直撃した。 ババババババババババババッ……ドカァン! 壁をも破壊し、お兄ちゃんは庭まで吹き飛ばされた。 あの子は……壊れたベッドの残骸と瓦礫に埋もれ、よく見えない。 そして私は。 「う、そ……」 刹那に感じた、光の手ごたえに。 ……大切な人を破壊し、切り裂いた感覚に。 「う、あ……ああああああああああああっ!?!?!?」 その場にへたり込み、慟哭した。 その後のことは、あまりよく覚えていない。 轟音を聞きつけてきたお母様達にお兄ちゃんとあの子は助け出され、入院することになった。 あの子は瓦礫に潰されて怪我が酷く、目も覚まさないらしい。 本当は死ねばよかったけれど、いい気味だ。 そう思いながら、私は目を覚ましたというお兄ちゃんのお見舞いに向かう。 ……その場で、自分の犯した罪を自覚することになるとは思いもせずに。 「お兄ちゃんっ!」 勢いよく病室の扉を開け、ベッドに座っているお兄ちゃんに抱きつく。 でも、いつもなら抱き返して頭を撫でてくれるのに、今日はそれが無い。 私はそれを体がまだ本調子でないせいだと勝手に結論付け、顔を上げる。 そして。 「君は……誰?」 「!!!」 赤の他人を見るようなお兄ちゃんの表情を見て、愕然とした。 そして私は、訳がわからないまま病室から連れ出され、お医者様の話を聞いた。 難しいことはわからなかったけれど……簡単に言えば、お兄ちゃんは「私のことだけ」を綺麗さっぱり忘れてしまったらしい。 それが、私の撃ったあの光のせいなのかはわからないけれど。 何にせよ、私は。 自分が嫉妬に狂ったせいで全てを失ったことを、漸く理解した。 ……その後、私は「使用人」としての教育をお母様から受けることとなった。 それまでの自分を捨て、お兄ちゃんの……「ご主人様」の手となり足となり、時には剣となり盾となる。 もう二度と、狂気に駆られてご主人様を傷つけないために。 なのに、私は……またしても、心の闇に囚われて。 ご主人様の腕の中で眠るサイホさんに、あの日と同じ狂気を抱いて。 私は……私は……どうすれば、いいのですか……? パチ、パチッ 何かの燃える音がする。 それが焚き火の音だとわかった瞬間、ゆっくりと意識が浮上していく。 「……んぅ」 でも、体を包み込む温かさと顔に感じる柔らかさに負け、ついそのまままどろんでしまう。 これはまるで……そう、お母様か姉さんに抱かれてるような気持ちよさ。 (妬ましいけれど)豊かな胸に包まれて、髪を優しく撫でられて…… 「ふゅ……」 「んふふー、ホンマかわええ娘やなあ」 「……うゅ?」 抱かれてる相手の声を聞き、私の寝ぼけた頭がようやく回転を始める。 ……知らない声、だ。 顔を上げ、ぼやけた視界で相手の顔を確認しようとして。 私は、やっと自分の置かれている状況に気がついた。 「……ふ、え?」 「ん?お嬢ちゃん、目ぇ覚ましたんか?」 「な、ななな……」 「どないしたん、そんなトマトみたいに赤くなって」 「なんで私達裸なんですかーっ!?!?!?」 そう、私は何故か洞窟の中で、生まれたままの状態で彼女に抱きしめられていたのだった。 「まあまあ落ち着きいや。そないな格好で暴れとると体冷やすで?」 「誰のせいだと思ってるんですかっ!と言うか服は!?」 「ああ、そこにあるけどまだ乾いとらへんから着んほうがええよ」 「乾いて?……あ」 意識を失う直前のことを思い出す。 そっか……あの高さから落ちたというのに、私はまだ生きてたんだ。 「ほんまびっくりしたわー、危ないなー思っとったらいきなり落っこちおって」 「……」 「ま、そんで海飛び込んでお互いこの通りって訳や……どないしたん、そんな黙りこくって」 「……何故」 「ん?」 「何故、助けたんですか……?」 「何故ってそら、目の前で可愛い子が海に落っこちてったら助けにいかへんと」 「わ、私は……私は、助かるべきじゃなかったのに……」 視界が潤む。 泣いてもどうしようもないことはわかっているのに、涙が溢れてくる。 そんな自分がみじめで、弱くて、かわいそうで……そんな時、正面から抱きしめられた。 「そか……何や、訳アリみたいやな?」 「ぅ……ひぐっ……」 「よーしよし、何ならうちに話してみ?……そや、お嬢ちゃん名前何て言うん?」 「っ……デルって、言います……」 「デルちゃんか、ええ名前やな」 「あの、お姉さんは……?」 「ん、うちか?うちはフライゴンいうんや。何ならそのままお姉さんと呼んでもええし……あ、姐御でもかまへんで」 「……お姉さんで」 「なんや、つれへんなー」 そうして、私はぽつぽつと語りだした。 私のこと。ご主人様のこと。メリィさん達仲間のこと。 そして過去に犯してしまった罪と、再びそれと同じ過ちを繰り返してしまったこと。 時折、素肌同士で触れ合う温かさや後頭部に感じる柔らかい感覚に母性を感じながら……それら全てを、お姉さんの膝の上で抱かれて話した。 「……と、いう訳なんです」 「はぁー……」 「だから私は、もうご主人様の側には……」 「デルちゃん、ちょっとええ?」 「え、あ、はい。なんでしょ……」 と、私がお姉さんに振り向いた瞬間。 べちっ! 「み゛ゃっ!?」 眉間に衝撃が走った。 そしてそれがお姉さんからのデコピンだと気づくのに、一瞬の時間を要した。 「な、何するんですかっ!」 「そんな事でご主人様に心配かけてるであろうお馬鹿さんに、ちょっとした罰や」 「お馬鹿っ……それより、そんなことって」 「あんな、もっと詳しい事情を知らへんうちが言うのもあれやろけど、それ絶対にデルちゃんの気にしすぎやわ」 お姉さんは「大体な、」と前置きをして話を続ける。 「嫉妬心無くさへんと一緒におられへんって、んな無茶な話があるかいな」 「それはっ……他人に嫉妬する必要が無いから、そんなこと言えるんですよ……!」 「やー、うちかて嫉妬の一つや二つはするで?たとえば、今うちはデルちゃんにいくつか嫉妬しとる部分あるし」 「わ、私にですか?」 「せや、うちは下手な男より背丈あるから、可愛い服とか着られへんし似合わん。デルちゃんはそういう服が似合いそうで羨ましいわ」 「それは……お姉さんが、体が小さいことで生まれるコンプレックスを知らないから」 「それはうちも同じこと言えるで。デルちゃんはうちみたいに体や胸が大きいことでする苦労や制限は知らへんやろ?」 「そ、それは」 「まぁ得てして隣の芝生は青いもんやし、そう感じるのが正常や。無理に感じへんようにするっちゅうのがまず無理なんやで」 「ですが……それではまた私は、私のせいでご主人様を危険に晒してしまいます」 「せやからそれも考えすぎや。聞いた限りでもデルちゃんを誑かした相手は手だれの催眠術士、大方心の中をいじくってそう思うように仕向けられたんちゃうの?」 「そう……なのでしょうか」 「せや。それに……今デルちゃんが居らんことで、デルちゃんのご主人様は危険やないの?」 「……私が居なくても、ご主人様を守る人は居ますから。私が居ないほうが……」 「それは違うで。そんだけご主人様のことを想うとるデルちゃんが居るから安全なんや」 そう言って、再びお姉さんは私を後ろから抱きしめる。 「想いは力や。そのご主人様への想いも、他人を羨む想いも、正しく使えば、全部デルちゃんのご主人様を護る力になる」 「お姉さん……」 「せやから、戻ったりな?きっと心配しとるで」 「……はい。でも、もう少しだけ」 「?」 「もう少しだけ、このまま居てもいいですか?」 「ふふー、それはうちも願ったり叶ったりや♪」 時間は流れ、もうそろそろ日も沈むという頃。 私はお姉さんと別れ、別荘のほうへと歩いていた。 お姉さんはマサラタウンへと行きたかったそうで、迷ってこっちの方まで来てしまったのだとか。 今度はちゃんと目的地に辿り着くと良いな……そう考えていると。 「……ああっ、あんた今までどこほっつき歩いてたのよ!」 「姉さん……?」 「やれやれ、思ったより見つけるのに時間がかかったね」 「お義兄さんも、どうして」 「いや、たまたまアキラの所に寄ったらね」 「あんたが家出したって話を聞いたのよ。アキラったら、今にも世界が終わりそうな顔してたわよ?」 「そう、ですか……」 「さ、とりあえず戻ろう。その様子だと、悩みも解決したみたいだしね」 「わ、解るんですか?」 「まぁね。瞳から、もう迷いが見えなかったから」 「ダーリンはそういうとこ、すぐに見抜いちゃうのよねぇ」 「……ふふっ、そうですね」 二人の間に挟まれて、私は帰るべき場所へと歩く。 ……私の、ご主人様を護りたいという想い。 それがある限り、私は……ご主人様の傍に居られる。 ううん、ご主人様だけじゃない。 メリィさんも、ホウさんも、ゲンさんも、サイホさんも。 私は、皆を護る。 皆で、笑って生きていくために。 この罪が、私の心から消えないのなら。 償っていこう、永遠に。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ・後書き どもこんにちわ、曹長です。 今回はデルの過去編&トラウマ解決編ということで、彼女の一人称視点で書いて見ましたが如何だったでしょうか。 そしてゲストにはジョウト弁でしゃべるフライゴンのお姉さん。 はい、ご存知の方も多いでしょう、ストーム7氏の作品からの出演でした。この場をお借りしてお礼&感謝です。 ……さて、話は変わりまして。 デル。この子は第一話(現在は外伝に置いてある『Nightmare』)の時点でヤンデレ&献身的キャラとして設定はしてましたが、本編で病み系エピソードを出すのは初めてな気がします。 最近ではネタ方向で活躍が多いですが。主に体型コンプレックス的な意味で。 それでは次回予告。 療養と修行を兼ねたナナシマ生活を終え、リーグ登録のためにトキワシティへ向かうアキラ一行。 その前に成長の度合いを確かめるため、トキワジムへ挑戦する。 ……そこに、血に飢えた狂気が居座っているとも知らずに。 次回、萌えっこもんすたぁ Long long slope 『紅の狂気と純真なる破壊者(仮)』 それではまた、次回の後書きでお会いしましょう。
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「ん・・・ふぁ・・・」 朝か・・・ 昼勤だったな、今何時だ・・・? 朝飯済ませてとっとと着替えて・・・ 仕事にいかないと・・昼にはリーフィアの様子見に・・・ ・・・・リーフィア? そこまでぼんやりと思考を回して、ようやく意識がはっきり し始めた。昨日の記憶が戻ってくる。 「そういや、アーボの毒針くらって・・・」 体を動かすとまだ節々が痛む。全身熱っぽくてだるい。だが、 動けないほどでは無い。 ひとまず体を起こし、そこで自分の寝ていた場所に気付く。 「病院か・・・あのあと、エリカさんたちが呼んだ んだろうか。後でお礼を言わないと・・・」 ひとまず立ち上がり、服を直す。患者服に着替えさせられて いる。 部屋は個室で、ドアの向こうには人影。話し声も微かに 聞こえる。 「・・・?」 ゆっくりドアに近づいてみる・・・ 命の危険はもうないものの、決して軽いものではないと ヒロキの眠る病室を背に医者はいう。 「彼が毒を受けたのがタマムシジムだったのは、ある面では 幸運に働いています」 彼女のジムは草萌えもんを扱っている。草萌えもんはその多く が別のタイプを併せ持ち、ジムにいる萌えもん達は毒タイプ を持つものが多かった。 それゆえ、状態異常として毒を与える攻撃を覚えさせている 萌えもんが多かったため、ジムには萌えもん用とは別に 人間用の毒消しも常備してある。 挑戦者の萌えもんが回避した毒攻撃が挑戦者自身に当たる危険 があるからだ。 よって、萌えもんのアーボの毒を受けたヒロキはその場で 毒消しによる応急処置が受けられた。死なずに済んだのは 半ば以上はそのおかげである。 だが、草タイプを持つ萌えもんが起こす状態異常は多くが 各種の粉によるもの。エリカのラフレシアらが繰り出す ヘドロ爆弾にしても、体内に直接毒を叩き込む物 ではない。 そして毒タイプをもつ萌えもんに毒攻撃を仕掛けるような 考え無しはそもそもジムに挑戦できはしない。 「すぐに毒を応急処置できたことは幸いでしたが、 毒消しの種類はいいとは言えませんでしたね」 つまりは、タマムシジムにおいてある人間用毒消しは、 主に回るのが遅い毒に対してのもので、今回のような直接 体内に送り込まれる種類の毒の治療にはあまり 適さないものだったのだ。 さらに、薬同士での予期せぬ副作用を避けるため、既に 毒消しを投与されていた彼に改めて有効な毒消しを投与 することは難しかった。 ヒロキにとっての幸運とはすぐに毒消しを投与された事で あり、不運とはその毒消しが今回においては効き目の期待 し難いものであったことになる。 通常なら全く用の無い代物であるため、置いていなかった と言っても誰も彼女を責めることは出来ない。 彼女───タマムシジムリーダー・エリカはそれでも 暗い顔をしている。 「私がもう少し早く判断できていれば・・・」 彼がアーボの毒針に打たれたのは自分が遅れたからだ。 そう彼女は考えていた。 「エリカさんは悪くないです。私が・・・ 怯えてなければ・・・マスターを守らなきゃいけな かったのに・・・」 リーフィアの声も力が無い。 彼女には、ロケット団員目掛け駆け出していく寸前、ヒロキ が彼女を振り返っていたのが見えていた。 とはいえこちらも実践など経験もなく、ボールに入っている わけでもなく、その上相手が毒タイプであったのだから 少なくとも外見上草タイプと判断される彼女には荷が重い ことだったろう。 どちらにしろ互いに互いを庇って己を責め続けたところで 事態は変わるはずもなく。 「後は彼の回復力しだいとなりますね。まだ若いことも ありますし、長くは掛からないとは思いますが・・・ まぁ二、三日もすれば意識も戻るでしょう」 「誰のだ」 医者の後ろのドアが前触れもなく開かれて。 後数日は寝たきりのはずの青年が寝ぼけ眼で立っていた。 しばらくドアの影で話を聞いてみたが、いまいち内容がピンと こない。寝起きのせいもあるだろうか。 とりあえず、話が区切りよさそうなところで割り入ってみると。 「ヒロキさん!?」 「マスター!?」 三者三様に飛び上がって驚いている。声は勿論エリカさんと リーフィアのものだ。 「もう目が覚めたのか。いやはや、大した回復力ですね」 驚きはしたもののすぐに本業に戻る医者。 「もう体調は万全ですか?」 そう聞かれて自分の状態を告げると、たちまち険しい顔に戻る。 「毒の影響がまだ完全には抜けきっていない証拠ですね。 やはりもう二、三日入院が必要でしょう」 むぅ・・・仕事に行く気まんまんだったんだが。 まぁ体調的にも言うとおりにしておくべきだろう。 「気がついてよかった・・・」 心底ホッとした様子のエリカさん。そして、 「マスター・・・ますたぁっ!」 しがみついて泣き始めるリーフィア。 「悪い、心配させた」 一応詫びつつ、頭をなでる。泣き止むのにはしばらく掛かりそう。 「マスター、私、・・っく・・強くなります!マスターに守って もらって・・っひく・・ばっかりだったから・・・マスターを・・っう・・ 守ってあげられるようになりたいです!」 泣きながらの告白に、まだ少しぼうっとする頭でどうするかと 考え。 「頑張れ、期待してるからな」 そう答える。 エリカさんが微笑みながら手渡してきた、それを手に取り。 この日俺とリーフィアは、本当の意味でパートナーとなった。 いったん意識が戻ったせいか、回復は順調で。 俺は目覚めた翌日の夕方には退院できた。 まずは家に帰って、風呂入って・・・げ、洗濯物とかそのままで 放りっぱなしだったっけか、まず取り込まないと・・・ とかうだうだ考えてる俺に、エリカさんが今まで忘れていた重大 なことを告げる。 「リーフィアちゃんのこと、ロケット団が知ってしまったのは 不味いですわね・・・」 そうだ。リーフィアのことだ。 あの後通報されて駆けつけた巡査さんに捕まったハズなのだが、 いつの間にか仲間と連絡を取っていたらしく、以前よりジムの 周りをうろつく黒い連中が増えているそうだ。 俺の見舞いに病院へ来るのも一苦労だったと聞いた。 「このまま以前のような毎日を送るのは難しいかもしれません。 私たちもいつでも見ていて上げられるわけでもありませんし・・・」 挑戦者の相手で皆忙しく、その上俺もいないような状況でまた今回 のような事態になったら。 エリカさんの懸念はそれだろう。 「いっそ、思い切ってしばらくタマムシを離れてみてはいかが でしょう。萌えもんセンターの職員はどこのセンターでも勤務が 可能なのでしょう?」 ジムのある街の萌えもんセンターなどで挑戦者の数などにより、 一時的に職員の手が足りなくなることがあるため、カントー全域で センター勤務資格を統一し、必要に応じて他のセンターの非番の職員 などに号令をかけ、鳥萌えもんの空を飛ぶで職員を送り届ける システムがある。 そのため、普段タマムシ萌えもんセンター勤務の俺がニビやハナダの センターで勤務することも出来なくは無い。もともと職員の数は不足 気味というのもあり、窓口で言えばすぐに働けるだろう。 「それもありかな・・・」 「そうだ、タマムシを離れるなら一度リーフィアちゃんのことを オーキド博士に相談してみてはいかがでしょう?」 オーキド博士。萌えもん研究の第一人者であり、知らぬもののない 萌えもん博士である。 「うーん・・・」 リーフィアを収めたボールを見下ろし唸る。 その意見には素直には同意できなかった。 オーキド博士も研究者だ。直接面識の無い俺には新種の萌えもんを 前にしたときの博士の挙動が心配でならない。 しかし、ほとぼりを冷ます必要があるのは事実で、他にロケット団と かかわりの薄い町でいく当てがないのもあって。 何より、おかしな態度だと判断したらリーフィアをボールに引っ込めて、 邪魔する奴は蹴倒してそのまま逃げちゃえばいいやと結論付けて。 「そうしてみます」 俺はオーキド博士の研究所のあるマサラタウンへ行く事を決めた。 続く (予定) あとがき どうにも随所で説明くさくて読みにくいなぁ・・・ そのあおりを食らってるのかはわからないけどセリフ少ないし・・・ やっぱまとめて裏設定とかそういうのを書いといたほうが いいのかな? 女の子のセリフ難しいっす・・・口調の書き分けとか皆どうやってる んだろ・・・ とりあえず、次で一段落する予定。呼んでくださった方の 反応によってはまた書くかも。
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化石――――それは過去の遺産 過去が今に伝えたいもの そして、人々の興味を過去へ誘うもの ここに、一人眠るものあり。 姿を変えても、他の仲間が目覚めても尚。 まるで、誰かに見つけてもらうためかのように… 「う~ん……」 萌えもん図鑑を手にし一人悩む青年。 「どしたの?マト。」 後ろからひょっこり顔を覗かせるは一人の少女。 「ん、ミトか。いやさ、ちょっとね…」 マトと呼ばれた青年は、少女、ミトの顔も見ずじっと図鑑を見つめていた。 「???」 「化石萌えもんって知ってるだろ?」 「うん、カブトとかぁ、オムナイトとかだよねぇ?」 「そう。それがさ、最近野生で出てきてるのって知ってるか?」 「う~ん、みみにしたことならあるかもぉ…」 「化石が勝手に復元してるわけじゃないと思うんだ。だとすると、一体何故野生で出てくるようになったのか気にならない?」 「うゆぅ、そんなことおもったことないよぉ…」 「それに……」 「それに?」 「ひょっとしたら、化石のままで眠ってることもあるかもしれない。」 「ねむってる?」 「そう、太古の昔からずっと……あぁ、こうしてられない! ちょっと出かけてくる!」 そう言うと、マトは荷物一式を持って家を飛び出してしまった。 「え、マト~? ぁぅぁぅ……」 オムスターとカビゴンの間の萌えもん表示がない萌えもん図鑑を残して…… ―――――――― ―――――― ―――― ―― カーン! カーン! 周りに鶴嘴の岩を叩き割る音が響く。 「…ふぅ、反応のある所を片っ端から掘っても早々見つかるもんじゃないな…」 首にかけたタオルで汗を拭うと、岩の上にどっさりと腰を下ろした。 彼の周りには出土した化石がいくらかあった。が、どれも萌えもんに結びつくものではない。 「時間はたっぷりありますよ、丁寧に見ていきましょう?はい、どうぞ。」 彼にそっと冷たいお茶を渡す萌えもん、オオスバメ。 「ありがとう、オオスバメ。 手伝ってくれるのは君だけだよ。」 マトには他に2人の萌えもんがいた。海御嬢ことカイオーガとウツボット。 ただ、カイオーガは疲れるからということで拒否、ウツボットはいるだけで不穏な空気が漂うので最初から出さず、オオスバメに手伝ってもらっているのだ。 「…もう夕方か…」 日は既に傾いていた。午前中に家を飛び出してから既に数時間も経っていた。 いくら手元に化石探索機があるとはいえ、早々見つかるものではない、それはマトにもわかっていた。 「…もう日も暮れるな…ミトやダイゴお義姉さんにも迷惑かけるだろうから後一箇所だけ掘ってから今日は帰ろうか。」 「そうですね、そうしましょう。」 マトは立ち上がると、再び化石探索機を手にし、岩盤に寄せて反応を見ていく。 (一番大きな反応はどこだ……これはさっきよりも小さいな…) ゆっくり移動させ、反応を見ていく。 すると…… 「!!!」 大きなノイズ。今まで化石探索機は示さなかったような反応。 「オオスバメ…、これどう思う…?」 「そうですねぇ…気になったら、掘ってみましょう?」 「そうだな。」 マトは再び、鶴嘴を手にした。 カーン、カーン、キン! 確実に、違う音がした。 「!!!!」 「マスター、近いですね…!」 「あぁ…!」 マトが小さく開いた窪みを照らしてみる。 「……琥珀だ…!」 「こはく…ですか?」 「あぁ! そしてこの琥珀には、何かが一緒に埋もれていることも多いんだ。」 「何か…それはわからないのですか?」 「掘り出してみないとな。」 ―――――――― ―――――― ―――― ―― 「…………!」 「…………!!」 出てきた琥珀を目にしたとき、2人は息を呑んだ。 出てきたのは、1メートルくらいある大きな琥珀、そして、その中にいたのは紛れもなく萌えもん…プテラだった。 何も纏わず、まるで胎児のように体を丸めて眠る少女の姿に2人は顔を見合わせた。 「ど、どうしますマスター…?」 「お、俺じゃ復元できないよ…化石の研究してる所へ行ってみないと!」 マトの目は、琥珀の中の少女に釘付けになっていた。 「…マスター…?」 「あ、あぁ…御嬢、ウツボット、手伝ってくれ!!」 気付けばもう夜。 「はいはーい、私ここでポケモンの化石の研究をしてまーす。」 持ち運んだ研究所で待っていたのは1人の研究者だった。 「最近ポケモン達が萌えもんになったおかげーで、化石の復元にありつけなくてしまったのですーよ。ところーで、何の用でしょーう?」 「すみません、これを…復元できませんか?」 「こ、これは……!」 マトの持ってきた琥珀を目にしたとき、研究員は驚いた。 何しろ、琥珀の中に萌えもんが眠っているからだ。 「これは驚きましーた! 早速、復元に入りたいとおもいまーす!」 「俺も、復元に立ち会ってもいいでしょうか?」 「もちろんでーす…!」 復元の作業は困難を極めた。中の彼女を傷つけないためにも、外箔をゆっくり壊していかなければならない。 マトは研究者を手伝った。他の萌えもん達も、手伝ってくれた。そのおかげで、彼女の姿がはっきり出てくるまでそう時間はかからなかった。 次に、破片を残さないように刷毛でゆっくりと彼女の体を払っていく。 「……」 「……」 「ここは、萌えもんさんにやってもらいましょーう。」 「…そうですね。」 作業をオオスバメ達に任せ、2人は後ろに下がった。 「ポケモンが萌えもんになってから、化石萌えもんが野生で出てくるようになったことは知ってますーか?」 「えぇ。」 「その一説に、ポケモンを萌えもんにした原因とされるウイルスーが、何らかの原因で化石萌えもん達を目覚めさせてしまったといわれてまーす。」 「…なるほど。」 「ですが、私もこのように萌えもんの状態で化石を見るのは初めてでーす。」 「俺もまさか、こんな状態で出てくるとは思わなかったです…。興味はあったんですが…」 作業が終わる。そして、最後の行程、復元へと入る。 研究員は彼女の体を大きな機械へと入れた。 「これで復元しまーす。成功するかはわかりませんーが、心配ないと思いまーす。」 スイッチを入れると、機械は不穏な音を上げ始めた。 「今日は疲れたでしょーう。夜も遅いですし、ここで睡眠をとってもらっても構いませーん。」 「ありがとうございます。」 「明日の朝、見てみることにしましょーう。」 そう言うと、研究員は部屋を出て行った。 「…今からミトに連絡取らないとな……」 プシューッ。 機械の扉が開く音。 マトや萌えもん達、研究員は中を覗き込む。 そこには、プテラがいた。 「…成功でーす…!」 「…………」 マト達は息を呑んだ。今目の前に、長年を眠って過ごした少女が再びその目を覚ましたのだから。 「あのプテラ、妾達を見て威嚇しておるぞ…?」 「…どういうことだ? 御嬢。」 「長い夢から覚めた今、あやつは目の前の状況がわかっておらぬ。」 「なるほど…プテラ、安心しろ…!」 「…………ギャーオ!!」 「!?」 プテラが吼えた。 「も、もしかして…言葉を理解してないと思いまーす…!」 「え…!?」 「化石から目覚めた野性の萌えもん達は、生き抜くために言葉を覚え、身を守っていきまーす!しかーし、このプテラはうまれたばかーりでーす! 言葉も分からないばかりか、何もわからないでしょーう!」 「要するに、身を守るための野性本能ということ…ですか?」 「そういうことでーす! 早く、ボールを使うとよろしいでーす!」 「わかりました…! いけっ、萌えもんボール!!」 こうして、プテラを手に入れた。 再び出してやると、プテラはきょとんとした顔でマトを見た。 流石萌えもんボールである。プテラはマトが親であることを理解したようだった。 「これ、俺が貰っていいんですか…?」 「もちろんでーす! 寧ろ、私はこのような復元に立ち会えて久しぶりに感動しましーた…!」 「ありがとうございます…! では、失礼しますね。」 プテラが家に来たのはよかったが、問題はそれからだった。 ミトも親という事を認識させることは簡単だったが、まず言葉を一から教えてあがないといけないのだ。 それに加え、やることなすことも全て。まるで、赤子を育て始めるような状態だ。 おまけに、服を着せるも嫌がってすぐ脱いでしまう。これが、野生というものだろうか? 「プテラちゃーん、ごはんできたよっ」 地べたにペタンと座るプテラにミトが料理の持った皿を出した。 プテラはそれを見るとエサに群がり貪る動物のように、がむしゃらに食べ始めた。 「あぁ~!ぎょうぎわるいよぉ~!」 「ミト、仕方ないだろ?まだ作法も何もしらないんだから…」 「うゆぅ…」 「まぁ、俺達でゆっくり育てていこうな。そのうち、慣れてくるはずさ。」 「…そうだね!」 「ミトやヤジロンみたいな、手間の掛かる子にならなきゃいいけど…」 「はうあっ!? それってどういういみ~!」 「はうぁっ!? どういう意味ですかますたぁー!」 食卓に溢れる笑い声。それに首をかしげる新しい住人。 萌えもん図鑑には、オムスターとカビゴンの間に新しく『プテラ』の名があった。
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わからないことがあったら MrMario Hacks カスタムトラックの作成動画(自分の動画ではありません) まず準備する物 Google SktechUp OBJExporter SZS Modifier BRRES Editor KCL Editor KMP Modifier KMP Cloud(こちらの方が使いやすいです) MagicY(必要であれば) この作り方だけではありません。 1. Google SktechUpでコースのモデルを作る。名前をつけて保存をする。※マテリアルを塗る時は白い面に塗ってください ※ CT%2B01.jpg 2. そのあとコースのモデルを保存し、走る部分以外を消してマップが出来上がる。そして名前をつけて保存をする。 CT%2B02.jpg 3. そしてコースのモデルとマップのモデルをOBJExporterでOBJ形式で出力する。 CT.jpg 4. BRRES Editorでcourse_model.brresとmap_model.brresを作成する。 CT%2B07.jpg CT%2B08.jpg 5. コマンド プロンプトを起動 xxx_course.szsがデスクトップにある場合 cd desktop と入力します。そしてEnterを押します。 こんどは wszst x xxx_course.szs と入力します。そしてEnterを押します。 そうすると 「xxx_course.d」というフォルダができます。(これでSZSが展開されました) そのあとはKMPを設定をしたりkclを編集したりbrresを追加したり削除などしてみてください。 KMPの設定 CT%2B11.jpg CT%2B14.jpg 6. 最後に展開したSZSをSZSファイルに戻します。 コマンド プロンプトを起動 xxx_course.dがデスクトップにある場合 cd desktop と入力します。そしてEnterを押します。 今度は wszst c xxx_course.d と入力します。そしてEnterを押します。 そしてSZS Modifierでセーブします。 これでカスタムトラックの完成です。 CT%2B15.jpg objファイルを読み込むときにエラーが出る場合は -- (ヨッシー) 2015-07-17 22 16 00 WKCLTを使ってまずobjをKCLにしてその後に余分な部分を消してもらって再びobjにすると読み込める -- (ヨッシー) 2015-07-17 22 17 38 obj読み込むときにエラーが出る場合の対処法 もうちょっと詳しい説明 -- (ヨッシー) 2015-07-18 07 28 36 【する前に】まず objファイルをデスクトップに置いてください 次に コマンドプロントを起動して CD Desktop と入力します これで準備はOKです -- (ヨッシー) 2015-07-18 07 29 52 少し見にくいかもしれないのでtxtにしました ここからダウンロードしてください http //yahoo.jp/box/ZBLCrM -- (ヨッシー) 2015-07-18 07 35 09 申し訳御座いません 上のtxtの一部に間違いがありました こちらのtxtをダウンロードしてください http //yahoo.jp/box/DN4Aas -- (ヨッシー) 2015-07-19 10 45 26 それを見てもできません。 -- (MrZero) 2016-04-01 14 22 48 MrZeroさん 入力したコマンドに誤字はありませんか? -- (Feromu) 2016-07-30 15 49 05 Windows10でもMagicYは動作しますか? -- (Reine) 2016-12-11 15 48 56 どうしたらSZSファイルをつくれますか? -- (kb) 2020-05-28 17 48 51 名前 コメント すべてのコメントを見る
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各カスタムROMに導入できる、「Stericson Lockscreen」のバージョン情報です。 最新版は、[カスタムRom/CyanogenMod]の最新版と同じものです。 Thread {Official thread} New lockscreen.. Questions? Stericson LockScreen を配布してる人「pershoot」のpost一覧 Post pershoot Stericson LockScreen Black Thread [MULTI-ROM] Black_Lite/Black_Bar/Black_Lockscreen/Space-Time_White-Noise 最新版(CY4.2.14) Stericson s Lockscreen for CY4.2.14 対応ROM [カスタムRom/HyperJ] ver1.5 [カスタムRom/SuperD] ver1.8 [カスタムRom/WG-Build] ver2.6 FastCleanD CY4.2.13 Stericson s Lockscreen for CY4.2.13 http //www.sendspace.com/file/4r0mg6 http //rapidshare.com/files/334547650/stericson-lockscreen-CY4.2.13.zip http //dl.dropbox.com/u/3690592/Cloverdale-BlackBar-CM4.2.13-signed.zip (black bar for CM4.2.13) 対応ROM [カスタムRom/SuperD] ver1.6 CY4.2.4&CY4.2.5 Stericson s lockscreen for CY4.2.4 (2009/11/12) http //www.megaupload.com/?d=BP0B5D4U http //rapidshare.com/files/305825444/stericson-lockscreen-4.2.4.zip Stericson s lockscreen for CY4.2.5 (2009/11/17) http //www.megaupload.com/?d=UY0EUCRU http //rapidshare.com/files/308167426/stericson-lockscreen-CY4.2.5.zip 対応ROM [カスタムRom/Dwang] [カスタムRom/SuperD] ver 1.2 Stable (2010/01/01) CY4.2.11 Stericson s lockscreen for 4.2.11/.1 (2009/12/28) http //www.sendspace.com/file/ohiqbd http //rapidshare.com/files/326871301/stericson-lockscreen-CY4.2.11.zip 対応ROM [カスタムRom/HyperJ] ver 1.2 (2010-01-10) [カスタムRom/WG-Build] Build Y.R1 (2009/12/31) MetaMorph [MetaMorph] Post your Morphs (MetaMorph Collection Thread) http //forum.xda-developers.com/showthread.php?t=589315 [MetaMorph] [Stericson s Lockscreen] Change Lockscreen Background (Daredevil Needed) http //forum.xda-developers.com/showthread.php?t=610013 ※注意 MetaMorphを利用して、Lockscreenの入ったテーマを導入する場合は、あらかじめ「Stericson Lockscreen」が導入済みである必要があります。 導入手順 以下参照。 コムギドットネット - HT-03Aにカスタムテーマを導入するメモ コムギドットネット - 高機能リカバリユーティリティ RA-magic-v1.3.2 コムギドットネット - MetaMorphでテーマの切り替えを [ツール/AutoSign] コメント 名前
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「はぁっ……ますたぁ……わたし、もぉ……」 「…………ドククラゲ」 「はぅっ! また、あぁんッ!」 俺はもう我慢の限界だった。 そして俺は── 「いい加減その喘ぎ声やめろっ!」 叫んだ。 「興奮しましたか? 正直に言ってくださいね?」 「するかっ! 今の状況をよく考えろっ!」 「キャッ、マスターったらツンデレさんですね。今のツンは後のデレに繋がって私はベッドの上で──」 今、いかがわしい事を考えた奴は宿り木とどくどくのコンボを喰らえばいいんだ。 関係無いけど宿り木とどくどくの両方を使えるのって少ないよね。 取りあえず、ドククラゲが妄想の世界に入っていったので無視することに。 結局何をしてたかって? それは── 「うー……痛い」 「大丈夫か? プテラ」 「うん、なんとかー」 最近うちのパーティに入ってきたプテラの特訓をしてたんだよ。 つい先日ニビで貰ったコハクをグレンの研究所で復元して出会った。 そのときの話は割愛する。……だって、別に何にもなかったし。ただちょっとドククラゲが何時ものように暴走しただけで…… ……話を変えよう。 ドククラゲは、種族で特種防御が高いのに俺のとこは物理まで高いときた。 この前相手のライチュウが使ったボルテッカーを耐えるくらい高い。 抜群、タイプ一致、高威力の三拍子を耐える防御だ。だからレベルの低いプテラのサンドバックもとい訓練相手に任命した。 やられて喘ぐとかお前はマゾなのか? 流石に引くぞ。 「ん、別に目立った外傷はないけど。今日はこの辺にしとくか」 「だ、大丈夫っ! まだ行けるって──あたっ」 「駄目だ、何かあってからじゃ遅いんだからな。今日はもうお終いだ」 大丈夫だと主張するプテラにデコピンをする。 痛かったのか額を押さえて唸ってる。 やっぱりまだ小さいのか。 身体は充分あるんだが……胸とかドククラゲより──ゲフンゲフン。 「ほら、帰るぞ」 「はーい……アレはどうするの?」 「…………ほっといてもその内戻ってくるだろ」 ドククラゲを既にアレ扱いとは…… このプテラ、出来るッ! 俺とプテラは体を抱いて悶えている物体Dを背に萌えもんセンターへ向かった。 ── 「………どうしたもんか」 萌えセンの宿舎に戻った後、俺は頭を抱えた。 今は物体Dもといドククラゲとプテラが笑顔で手を繋いでいる。 …………仲良きことは美しきかな── 「そんな優しいモンじゃないでしょ、アレ……」 「言うな、キュウコン…………」 隣に居るキュウコンが呆れ混じりでツッコミを入れる。 本当は、取っ組み合いをしているんだよ。笑顔で。 ドククラゲは笑い(黒)みたいな感じで、プテラは口元が引き攣ってる。 今はキュウコンの読心術が心に沁みる…… 「何が『今日はご主人さまと一緒に寝るー』ですかっ! 昼間あれだけ褒めてもらったり頭撫でてもらったりしたくせに図々しいですっ!」 「そっちこそー! 何時も一緒にいるんだからちょっとくらい譲りなさいよー!」 「嫌ですっ! 私はマスターの妻なんですっ! だからマスターと一緒に寝るのは私の特権なんですっ!」 「誰が、何時、どうやってアナタがご主人さまの妻になったって言うのよっ!」 「フッ、そんなの。出会った瞬間に決まってるじゃないですか!」 「そ、それだったらわたしだって。会った時から愛し合ってるもんっ!」 待て待て、ドククラゲは出会った当初は俺を殺そうと企んでたくらいだぞ? 何が出会った瞬間からだ。 「それ、今ツッコムとこじゃないでしょ……」 「相変わらず心読むんだなキュウコンは」 顔に出てるのよ。と、キュウコンは言ってそっぽを向いた。 そんなに顔に出やすいか? 自覚は無いんだけどな…… 「要するに、キュウコンは何時も俺の顔を見てると言う──」 「ば、ばっばばば馬鹿じゃないのっ!? そんなことあるわけないでしょうっ!? 何で私がアンタの顔なんかを見ないといけないのよっ!?」 「…………やべぇ、すっごいかわええ……」 あまりの可愛さに声に出てしまった。いや、仕方ないだろう。うん。 「何っ!?」 「いーえ、なにも?」 「何よその反応っ! わああああああああああああん」 キュウコンが拳に炎を纏って腕を振り上げる。 その、エビワラー顔負けの右ストレート(炎)を俺に向かって突き出し── 「危なっ!? てか熱い熱い!?」 「うううううるさあああああああああああああああああい」 「ちょ、待て、落ちつけ──ゴフッ!」 右ストレート(炎)をギリギリで避けたと思ったらすかさず左フックが脇腹に炸裂。 そのまま俺は窓から外に飛んで行って、ってオイオイオイオイオイオイオイ。マズいだろこれはぁああああああああああああ── 「あ、ご主人さまっ!」 「マスター!?」 喧嘩していた二人が気付いた時にはもう遅かった。 俺はそのまま重力に引かれて地面に── 「大丈夫っ!? ご主人さま!」 「あれプテラ?」 堕ちなかった。プテラが俺の肩を掴んで助けてくれたようだ。 ふー、プテラがいなきゃ危なかったな…… 「ああ、プテラのおかげで助かったよ」 「良かった……良かったぁ……」 「え、ちょ、プテラ?」 プテラは肩から手を放して、代わりに背中に抱きついてきた。 背中に柔らかい感触がががが…… 「あ、えと、心配かけさせて悪かったな。……と、取りあえず戻るか」 「…………」 返事はなかったけどプテラが頷いたのは分かった。 プテラは俺の背中に抱きついたまま、部屋の窓へ飛んで行った。 その後、部屋に戻るとキュウコンに殴られ、ドククラゲに尋問された。 プテラはその間もずっと背中に抱きついてた。 「そろそろ離れてくれない?」 「やー」
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【進化させない理由】 ◎ニャースの場合 「マスターはなんで にゃーを進化させてくれないのよさ?」 「俺は可愛いお前がすきなんだよ。 進化したら美しくて優雅なペルシアンになっちゃうだろ?」 「ふにゃーん……(いわゆるロリコンにゃね)」 「……(ものひろいの特性がカネになるってのもあるが)」 ◎アーボの場合 「どうして進化させてくれないんですかぁ~?」 「お前はこれ以上でかくなると困るから。 最近寝ぼけてか知らんが、俺を喰おうとしてるだろ?」 「失礼なっ、寝ぼけてないですよぉ~! ますたぁのことが食べちゃいたいくらい大好きなんですからぁ~」 「故意ならなおさら進化させられねぇよ」 「恋ですよぉ」 「上手く纏めたつもりだろうが、とにかく進化はさせんぞ……多分」 ◎ベイリーフの場合 「マスター、私はなんd「花粉症だから」」 「え?」 「花粉症」 「……そうですか」
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「……ん? やべ、寝てたか」 息抜きにやってきた一の島、ともしび温泉。 その入り口裏手にある砂浜で、穏やかに照り映える太陽に目を細める。 どうやらうららかな陽気についついまどろんでしまったらしい。 ふぁ、とあくびをしながら体を伸ばし、軽く周囲を見渡して気づく。 「――あれ? ブースター?」 そう相棒の名を呼ぶも、答えは返ってこない。 俺が寝ている間にどこかへ行ってしまったようだ。 「弱ったな……」 己のアホさ加減に呆れ果てる。 せっかく相棒をくつろがせるために連れてきてやったのに、相棒ではなく自分がくつろいでどうする。 さてどうする、と頭をかきつつ思案し始めた、そのとき。 「ふふん、ふっふふん、ふふふふ~んふふ~ん……♪」 ……どうやら、探す手間は省けたようだ。 不意に流れてきた聞き覚えのある鼻歌が聞こえる方向へ足を向かわせると、案の定。 「……お前は何をやってるんだ?」 「あなほりっ!」 もう、これでもかというくらいご機嫌で砂浜に穴を掘るブースターの姿があった。 だいぶ前から掘りつづけていたようで、掘り出した砂で出来た山は、結構な規模になっている。 ……あなをほる、は、覚えさせてないはずなんだがな。 「楽しい……か?」 ブースターの背中から穴を覗き込むようにして、そう尋ねる。 すると。 「うんっ! すっごく!」 ――さよか。 まぁなんというか……犬っぽいからなぁブースター。 見た目とか雰囲気とか、あと人懐っこいとことか。 他のイーブイの進化種と比べて犬っぽさがずば抜けて強いよなぁ。 「んしょっ、んしょんしょっ、えへへへへっ」 そんな俺のくだらない感想などお構いなしに、ブースターはひたすら穴を掘り続ける。 あーあー、熱中しすぎて腕からどんどん穴の中にハマってっちゃってるよ……って。 「……ん? んん?!」 無邪気なブースターの様子に肩をすくめた次の瞬間、俺は素っ頓狂な声を上げてもう一度ブースターを凝視する。 皆さん、想像してもらいたい。 砂浜にしゃがみます。 それもいわゆる女の子座りという奴で。 穴を掘ります。 どんどん掘ります。 穴が深くなります。 背筋を伸ばしたままでは底まで手が届きません、どうしますか? 背中を曲げて、かがみますね? そしてまた掘ります、掘り進めます。 かがんでも手が届かなくなりました、どうしますか? ――おしりが、上がりますね? 「ふん、ふふんふ~ん♪」 俺の心中など皆目気にすることなく、ブースターは穴を掘り続ける。 その鼻歌にあわせるように、大きくてもふもふな尻尾が左右に、ふりふりふりふり。 ご機嫌ボルテージがマックスなのか、尻尾に合わせてかわいいおしりも、ふりふりふりふりふりふりふり。 「…………!」 声が出ない、言葉にできない。 わかってくれるだろうか、この胸にふつふつと湧き上がる途方もない熱量を伴う感情を。 目の前で、ずっと一緒に旅をしてきたパートナーともいえる女の子が――萌えもんだということはこの際関係ない――無防備に、おしりを、こちらにむけて、ふりふりふりふり。 「――い、いかん、いかんぞ俺! 落ち着け……素数を数えて落ち着くんだ……ッ!」 飛びかけた理性を間一髪掴み取り、自己嫌悪に頭を抱えつつ必死で冷静さを取り戻そうとする。 が、しかし。 「――できたぁ! ますたー、見て見てぇっ!」 ――その、声に、顔を上げる。 そこには。 「――――ッ!」 「えへへぇ、すごいでしょお? がんばったんだよぉ!」 自分の掘った穴を崩さぬよう腕を伸ばして四つんばいになり、愛らしいおしりを高く掲げ、うれしそうに大きな白い尻尾を振ってこちらを振り返る、ブースターの姿が。 ……そして、俺は、考えるのを、やめた。 「ぶ……ブースタァァァァァァァァァァ!!!」 「ふぇえっ!? ま、ますたー、どうし……ひゃああああああああああんっ!」 ――後日、ブースターと仲睦まじく帰宅した俺の元に、ともしび温泉から一通の手紙が届いた。 文面にいわく――『せんじつはおたのしみでしたね』と。 ……存分に楽しませていただきました、ありがとうございました。
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第七回定時放送 ◆jVERyrq1dU (非登録タグ) パロロワ ニコニコ動画バトルロワイアル 第216話 定時放送SS 「ふひひひ……どうしてジアースに乗ってるのがピエモンじゃないのか結局わからなかったけど、 何はともあれコイヅカ君GJなのサ」 結界によって感知される生体反応を見てマルクはほくそ笑む。 ジアースは実に激しく大暴れしてくれた。マルクがラスボスになる過程で最大の敵となるであろう存在、ハルヒが死んだのだ。 神(笑)の調子に乗りっぷりには少々頭を痛めていた。あれ?僕より敵として目立ってね? 対主催連中が全滅してはマルクが望むような展開にはならないと、一瞬危惧したものだが、それも幸運な事に杞憂に終わった。 相当な被害を負ったようだが、なんだかんだでそれなりに残っているようだ。これなら充分負けてやれる。 「神(笑)ザマーミロなのサ。まだ古泉とえーりんが残ってるけど、リーダーが死んじゃったらファンタスティックフォーもお終いだよねー」 ハルヒが死に、これでほぼ自分はラスボスの役を確保できたと言える。 コイヅカ君もピエモンもまだ城に戻ってこない。ラスボスは頂きなのサ! 「さぁてそろそろ放送の時間だよー。みんな生き残ってる奴らの事、調べ終わった?」 マルクはオペレータールームのデジモン達に声をかける。すぐに側近であるビックマメモンが飛んできた。 「勿論でございますマルク様!首輪は外れましたが、結界の方で簡単に生死を確認できるってわけです」 ビックマメモンが生存者を読み上げていく。 マルクは神軍団についてはあらかた独自に調べておいたので、生死の情報はそれなりに掴んでいる。 しかし対主催の情報に関してはいまいちわからない。マルクはビックマメモンの声に耳を傾ける。 「ではまずは対主催から──」 生存者 竜宮レナ 博麗霊夢 柊つかさ 武藤遊戯 日吉若 「それとKASだね」 マルクはオペレータールームの隅で拘束されているKASをちらりと見やる。 それにしてもずいぶん死んでしまった。マルクはアリスが死んでしまった事に少し気を落とす。 まあいっか……まだ霊夢がいるのサ。 「続いてファンタスティックフォー、もう全然フォーじゃありませんけど」 古泉一樹 八意永琳 「あはは、所詮奴らにはラスボスとしての器がなかったって事なのサ」 マルクが軽く笑う傍ら、ビックマメモンの読み上げはここで終わる。え?ピエモンとコイヅカ君とアイスデビモン君は? 「あの御三人はロワ参加者ではないため、結界での感知は通用しません。 マルク様の放った監視マシン、パタなどで視認するしかないんです」 「へ~、で、まだ見つかってないの?」 「いえ、隊長とコイヅカ様はすでに見つけております」 ビックマメモンは片手を上げ、監視担当のデジモンに合図を出す。 スクリーンが切り替わり、アイスデビモンの姿が映し出された。 「おお~~良かったのサ。で、他の二人は?」 続いてスクリーンにコイヅカの首なし死体が映し出された。マルクは思わず顔をしかめる。 デジモン達も皆、悲痛な顔つきをしていた。 「そっかあ、コイヅカ君死んじゃったかあ。ま……仕方ないのサ」 マルク達はしばらくコイヅカの事を思い、黙祷した。 自分達にニコニコ動画と言う面白いものを教えてくれ、なおかつこれだけ楽しいイベントに誘ってくれた。 最終的にはコイヅカの意思に反する事をするつもりであるマルクとはいえ、なんだかんだでコイヅカには感謝している。 コイヅカ君、君は本物のニコ厨だったのサ。いろんな意味で…… 「さて、ピエモンは?」 「はっ、B、いえ、ピエモン様は現在大至急で捜索中であります!ジアースが暴れ回った際に、見失ってしまい……」 「見つけました!」 監視担当の者が声を張り上げる。次の瞬間、スクリーンが切り替わり、ピエモンの姿が映し出される。 デジモン達は一瞬固まった。何故なら、ピエモンはあの偉そうな態度が見る影もなく、ボロボロになっていたからだ。 何故かロリなのかショタなのかよく分からない子供、それとガチムチが彼の傍にいる。 ピエモンは瀕死で、時折、ジアース……と呟いていた。 「ぷっ……ぎゃはははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは」 オペレータールームに広がる大音量の笑い声。下っ端のデジモン達は皆腹を抱えて爆笑する。 口々に、Bwwwww、などと言っている。中にはピエモンを指差して転げ回る者もいた。 デジモン達の大爆笑の原因は、ピエモンに対しての鬱憤が溜まっていたと言う事もあるが、 それ以上に日頃からピエモンの事を軽んじ馬鹿にしていた、という事に起因する部分が大きい。 大爆笑は止まらない。呑気に眠っていたKASも起きるほどの騒がしさだ。 しばらく呆然として周りを眺めていたマルクも次第に、口角を吊り上げていく。 オペレータールームの秩序は一瞬にして掻き消えてしまった。 「あはは……ねぇどうしてみんなそんなに笑ってるの?」 マルクは軽く笑いながら、足もとで腹を抱えて転がりまわっていたデジモンに質問する。 「Bwwwww情けねぇwwwwマルク様もそう思うでしょ?wwwww」 「あはは、そうだねえちょっとカッコ悪いかもねぇ……だけどさ、ピエモン重傷なんだよ?こりゃあ大変なのサ。 それに君らの上司だろ?」 「関係ないっすよwwwあんな奴ww僕達の上司はマルク様だけですww」 「あはは……そりゃあないんじゃないかなあ……ピエモン、コイヅカ君、そして僕は一心同体なのサ」 マルクはゆっくりと足元のデジモンに手のひらを向ける。デジモンは未だに笑いながら、マルクの行動を見守った。 突然、マルクの手のひらから大量の針のようなモノが発射され、その全てがデジモンに突き刺さった。 二三言、何か呟いた後、そのデジモンは絶命してしまった。 一瞬にして静まり返るオペレータールーム。無残に全身から血を噴出して死んでいる仲間を見て、その他のデジモンは震え上がる。 マルクが初めて見せた本当の怒りだった。 「ま、確かに僕ら三人の目的はそれぞれ違うのサ。最終的には対立するかもしれないのサ。 だけどねぇ、僕ら三人は今までずっと協力して、このニコロワ運営のために尽力してきたのサ。 他の二人はどう思ってるのか知らないけど、少なくとも僕はコイヅカ君とピエモンの事、それなりに好きなのサ。 あんまりピエモンの事馬鹿にするなら……みんな殺しちゃおうかな…」 マルクが殺気を放つ。沈黙するデジモン達。何やら妙な事になってしまった…… 「さ、みんな気を取り直して働こうーー! そろそろ放送なのサ」 ▼ ▼ ▼ ピ、 ピ、 ピ、 ポーン。 『午後6時をお知らせします』 夕闇が会場、そしてクッパ城は赤く染め上げていく。 殺し合いはいよいよ煮詰まり、もはやいつ終了してもおかしくないという状況。 いつも通りに、マルクが天空に出現した。 『キャハ、キャーハハハハハハハハハッ!! やあやあ皆予想以上に粘るねぇ。前の放送が最後かもしれないって思ってたけど予想が外れちゃったのサ。 ま、いっぱい粘ってくれた方が面白いから大歓迎なんだけどね。それじゃあ今度こそ最後かもしれない死者発表、いってみよう! 双海亜美 チューモン 海馬瀬人 矢部野彦麿 コイヅカ アリス・マーガトロイド 涼宮ハルヒ 永井博之 カービィ 以上9名なのサ!いやあ結構死んだねぇ。 コイヅカ君が死んじゃってボクは悲しいのサ。……嘘じゃないよ? それにしても一つの勢力は滅びかけだし、これは僕らともう一つの勢力との一騎打ちかもしれないね。凄く楽しみなのサ! あ、あと霊夢ちゃんにある動画をプレゼントしたいのサ。多分そろそろ届くと思うからばっちり見てね~。きっと面白いのサ。 それじゃあみんなバイバイ!精々、打開とやらを頑張るのサ!』 ▼ ▼ ▼ 「ふぃ~~~~、いい加減本当に最後の放送かもしれないのサ」 「マルク様お疲れ様です」 ビックマメモンがいつもより礼儀正しく言葉を紡ぐ。 オペレータールームは未だに異様な雰囲気を湛えていた。死体は処理されたが、なにやら匂う。 少数のデジモンはマルクを見て怯えていたが、それはほんの少数。 大半のデジモンは、マルクをきらきらした瞳で見つめていた。 先ほどのマルクの男前な言動は、見た目の可愛さとは到底想像できないものであり、とてつもなく大きなギャップを生みだしていた。 マルクの言動に関する噂は一瞬で城の隅々まで広がり、様々なデジモンがマルクに惚れ直したようであった。 即ちギャップ萌えである。 例の突然降ってきたおにゃのこ、マルクはまだこの子については何も知らない。上手く隠されているようだ。 そのおにゃのこは所詮可愛いだけだ。中身がない。対してマルクたんは中身も素晴らしい。 誰からも馬鹿にされていたBを愛していたのだ。 マルクがBの事を好き、とはっきり言った事も城中に知れ渡っている。 カプ厨はマルク×ピエモンの話題に夢中である。 「さぁて、これからどうしようかな……」 マルクが何とはなしに言う。そんなマルクの元に幾人かのデジモン達が集まってきた。 オペレータールームのデジモンではない。どこか他の部署のデジモン達だ。仕事をほっぽり出して何をしに来たのやら…… 「マルク様! 私達にビ、ごほん……ピエモン様を救出させて下さい!」 声を揃えて言った。マルクは目を丸くしている。 しかし次第次第にマルクの表情は緩み、微笑ましそうにデジモン達を眺めた。 「うん……いいよ~。頑張ってピエモンの力になってやるのサ。ピエモンがもっと暴れたら面白いだろうしね」 「はっ! 有難うございます!」 ピエモン支援隊がクッパ城を出発するのを見て、マルクは一息吐いた。 なぁんか自分の一言がまた妙な事態を招いてるみたいなのサ。 確かにピエモンの事はそれなりに好きだけど、あくまでそれなり、どっちかと言うとって程度なのサ…… ボクと同列の身分であるピエモンが馬鹿にされたからちょっと切れちゃっただけで……まあいっか。面白そうだし。 オペレータールームの隅でKASは一人、天井を見上げ横たわる。拘束具を取り付けられ、身動きとれない。 チューモンってデーモンの事か。それとハルヒ。フヒヒ……お前らザマーミロ。正義は勝つ! だけど──── カイバー、おっさん、ピコ麿、とかち、アリス、カービィ。うう、いっぱい死んじゃったなあ…… 何とかしてくれ誰か!俺を開放させろォォーーーーーーーーーーーーーーーーーッッ!! KASもマルクも、博之、ハルヒ、カービィの三人がまだ生きている事に気づいてはいない。 カービィは結界から抜け出し、博之とハルヒは転生したため、結界が彼らの存在を拾い切れなかったのである。 【クッパ城オペレータールーム/二日目・夕方】 【マルク@星のカービィ】 [状態] 体の複数箇所打撲(中回復)、悪魔の道化、ビックマメモン達の行動にちょっと感動 [装備] 萌えもんアカギパッチ@萌えっ娘もんすたぁ [道具] 超進化プラグインS*4@デジタルモンスター [思考・状況] 基本:自分の楽しみのため、オールスター入りを果たすため、なんとしてもバトロワを完遂させる。 1:なんか妙な事になっちゃった。まあいいや。 オリジナル弾幕を作りながらもう少し治療 2:KASを人質にして霊夢を連れてこさせ、ラスボス戦に相応しい超弾幕バトルを繰り広げる。 3:三国志状態を楽しみつつ、ラスボスとして準備を始める。 4:面白ければすべてよし。参加者が城まで来るようなら喜んでラスボスを演じてあげる。ラスボスを他の奴に譲るつもりはない。 5:遊戯を言葉巧みに騙し、仲間に引き入れる。遊戯が死んでいたら仕方ないけど…… 6:ピエモンどうして怒ってるのかなぁ…… 【備考】 ※iPODやXBOX等のデータ領域に「萌え画像集.zip」という偽装ファイルが入っています。 強力な何かと戦わないといけない局面になるとそこからなんらかの巨大ロボが出てくるはずです。 ※マルクはまだカービィが侵入している事に気づいていません。カービィ派のデジモン達が巧妙に隠しているようです。 ※涼宮ハルヒ、永井博之、カービィの三人は死んだと勘違いしています。 ※涼宮ハルヒ、永井博之は転生したため、結界の感知に引っ掛からなかったようです。 【ビックマメモン@デジモン】 [状態] 高揚感、マルクたんを命掛けで守る覚悟、ロリコンパッド長 [装備] 萌えもんアカギパッチ@萌えっ娘もんすたぁ [道具] 携帯無線機 [思考・状況] 基本:俺の嫁(マルクたん)とバトロワを完遂させる。 1:マルクたん、さすがだぜ。 マルクたんを守る 2:結界の修復する 【備考】 ※ビッグマメモンのグローブをはめた咲夜さんな姿になりました。 その他リボンが赤い、メイド服が黒い、ナイフじゃなくて爆弾使いなどの相違点があります。 時を操作する力は使えません。 ※涼宮ハルヒ、永井博之、カービィの三人は死んだと勘違いしています。 ※クッパ城内部のデジモン達の結束力が高まりました。 ※クッパ城内部でのマルクの評価がさらに高まりました。カービィ派のデジモンを押し返しています。現在五分五分といったところ これによりクッパ城内部のデジモンはマルクの命令を優先します。マルク ピエモン=コイヅカ ※城の結界の一部に損傷があったようです。現在修復中です。 ※ピエモン支援隊がクッパ城を出発し、ピエモンの元へ向かっているようです。 【KAS@KAS動画】 [状態]:拘束、疲労、重傷(若干回復)、右拳骨にヒビ、お尻に火傷、服ボロボロ、チビマリオ、 意気消沈?、カスネーク [装備]:シルバースキン@真赤な誓い、洞爺湖の木刀@銀魂、レムーのリボン(バンダナ)、首輪探知機(残り電池80%)@バトルロワイヤル、M1911A1@MGS3残り弾数(7/7)、自作迷彩服 [道具]: [思考・状況] 1.暇だ…………………… 2.この状況を打開したい。 3.このクソゲーをぶち壊してボスのスットコドッコイを倒して土下座させて悪い奴以外全員生き返らせるぜ!!!! 4.城に行き、ハルヒ達の事を皆に話す。 5.でっでいうを殺した大馬鹿野朗を倒す! 6.ハルヒは絶対に許さない。けど死んだのか、ヤッタ 7.閣下の分も生きる。絶対に生き残る 8.谷口…………アリーヴェデルチ! 9.あのカード、どこ行ったんだろ? 10.笛が気になる。 11.なんであんな所に孔明の罠があったんだ? 【備考】 ※体型はスーパーマリオに戻っています。 ニコニコ動画に関する記憶が完全に戻りました。 ※つかさの支給品は全てカイバーマンに渡しました。 ※涼宮ハルヒ、永井博之、カービィの三人は死んだと勘違いしています。 ※対主催チームに向けた動画を、出来れば霊夢かアリスに渡すという指令をうけ 八匹のデジモンが出動しました。二匹は城(アリス)、六匹は船(霊夢)に向かっています。 また、全員首輪探知機を装備しています。 sm215:THE 最終局面(後) 時系列順 sm217:ふたりひとり sm215:THE 最終局面(後) 投下順 sm217:ふたりひとり sm214:K.P.城は全自動なのか? 最終鬼畜全部擬人化 マルク sm219:クッパ城で会った怖いマルクに屈しない sm214:K.P.城は全自動なのか? 最終鬼畜全部擬人化 KAS sm219:クッパ城で会った怖いマルクに屈しない sm214:K.P.城は全自動なのか? 最終鬼畜全部擬人化 ビッグマメモン sm222:伝説のパソコンハッキング~裸間撮影、パシャ☆
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『1.もしヒロインがシャワーズじゃなかったら』 1.フーディンの場合 トキワジムリーダーの仕事を始めて一週間。 「ん…」 目が覚めると、俺は――― 「…またかよ」 ―――金縛りだった。 「おはよう、クリム」 「おはようフーディン。これほどいてくれ」 「却下させてもらうよ」 で、掛け布団と俺の体の間に寝そべって…要するに俺に覆いかぶさってるフーディン。 ミュウツーとの戦いを終えて、フーディンと一応結ばれて… で、毎朝のようにこんな感じで目が覚める。 別に苦じゃないし、あのとき皆を助けるために両腕粉砕したことが原因なので自業自得でもあるんだが…やはり慣れない。 「頼むからどいてくれ。起きられん。またフシギバナとシャワーズに怒られる」 「キスしてくれたら解除してあげるよ」 「…金縛り状態で?」 「あ、そうだったそうだった」 猫を連想させる笑みを浮かべるフーディン。体をずらし、顔を近づける。 「じゃあ…こうしようかな。1分…いや、3分付き合ってくれたら解放してあげる」 「…しょうがねぇな」 …こうして、フーディンとのキスからまた俺の一日が始まる。 2.フシギバナの場合 「ふんふふんふふふーん♪」 …俺はどちらかというと、血圧は高い方らしい。 だが、その割には朝はちょっと弱い。てか寒いな…もう3月になったのに。 …ゆえに、俺はみんなより遅れて食堂へ入ることがおおい。 「おはよう、ご主人様」 「…おはよう、フシギバナ」 皿洗いの手をとめ、俺に挨拶してくるフシギバナ。…うん、可愛い。 また皿洗いに戻る後姿を眺めていると、朝から悪戯心が湧きあがってきた。 「なぁ、フシギバナ」 「なーに…って、ひゃああっ!?」 馬鹿め、油断したな。 持っていたフライパンとおたまが音を立てるが知った事かと抱きよせる。 「うー…朝から恥ずかしい…」 「嫌か?」 「…嫌じゃないよ」 返答とともに、俺に抱きついてくるフシギバナ。 頭の上の花からは、少し早い春の香りがにじみ出ていた。 3.フライゴン編 「やー、今日も旅日和やねぇ」 「まったく、いい天気だ。ちょっと暑いくらいだけどな…」 ジョウト地方。カントーからトージョウの滝を経由してワカバタウンを通り、 俺は今ジョウトの道を進んでいる。 隣を歩く…いや、飛んでいるのはフライゴン。 ミュウツー事件の後、結局俺達は二人で旅をする道を選んだ。 そういえば、フライゴンはこっちの生まれなんだよな。 気になってそう尋ねてみると、頬を掻きながら目をそらす。 「正確には生まれはホウエンなんやけどね。生まれて3年くらいで、こっちに連れてこられたんよ。 どっかつれてって欲しいとことかあったら案内するで?」 「んー、そうだな…」 「なんやなんや、遠慮せんとおねーさんに言うてみ?」 …いいんだろうか…まぁ、言うだけ言ってみるか。 「…俺、フライゴンの家…っつか、育ったとこに行ってみたい」 「……………」 「…何だよ」 まさに「びっくり」といわんばかりの表情でこちらを見つめたままのフライゴン。 …やがて、じわじわとその顔が赤くなっていくのがわかった。 「ま、まだ早いで…そりゃ、好きとも言われたし…両親もいるにはいるけど… そんな、いくらなんでも…」 「…お前は何を言ってるんだ」 …この分だと、連れて行ってもらえるのは当分先になりそうだ。 ま、時間はたっぷりあるんだし、いつでもいいか。 4.ライチュウ編 あれから数か月。ライチュウと俺は、新たな旅路を進んでいた。 ジョウト地方制覇を目指し、各地のジムを回っているのだ。 今は…野生の萌えもんに襲われてるだけなんだけど。 「必殺!イナズマトルネードキーック!!」 …あれでも改良を加えてるつもりなんだろうが、それきりもみ回転追加しただけじゃないのか? とはいえ、威力の方は保証済みのようだ。 ライチュウの飛び蹴りを受けた野生のヌオーは、先ほど飛び出してきた川へとたたき落とされた。 「…ま、地面タイプ持ちだし致命傷でもないだろ。よくやった、ライチュウ」 「えへへ、朝飯前ならぬ昼飯前、ってね」 …間違っちゃいない気もするがそれはやっぱり間違ってる。 走り寄ってきたライチュウの頭をなでてやる。 「さて、行くか。山も抜けたし、じきヒワダタウンだ」 「うん!」 空は晴天、風は微風。 これから何が起こるかはわからないが、こいつと俺ならどうとでもなるだろう。 山を降りる道を、俺達は歩き始めた。 5.キュウコン編 「ますたー、火……つきました…」 「御苦労さん、キュウコン」 俺とキュウコンは、珍しく山の中へ来ていた。修行…とは名ばかりの、1泊2日のキャンプ。 特訓…ともまた違う、ちょっとした遠足気分だ。 「…というかそもそも修行にならんしな、ここじゃ」 …正直キュウコンに限らず、みんな強くなり過ぎてるし。 こうやって単独で多数と戦ってやっと一応トレーニングの形になる、というところか。 食事を済ませ、川へ降りて口をすすぐ。 俺達が火を焚いているのは、川を見下ろせるちょっとした崖の上だ。 …年を取ったらこの辺に家でも建てて隠居もいいかもしれないな。 「よし、明日は昼には家に帰れるぞ…それまではまた対複数戦だな」 「はい…おやすみなさい、ますたー」 「おやすみ、キュウコン」 夜空を見れば満点の星。 焔の明かりでちょっと見えにくいが、それでも都会とは比べ物にならない。 ありがちなたとえではあるが、宝石を散りばめた…という感じだろうか。 「…あの、ますたぁ」 「なんだ?」 「一緒にねてもいいですか?」 「…いいよ」 …慣れたもんだな、俺…なんかさっきまで美しく見えてた星空が別のものに見えてきそうだ。 キュウコンに限らずたまに野宿などになると一緒に寝たいという奴が多い。 …まぁそりゃ天井も壁もない森の中で不安にならないという方がおかしいかもしれないが、 むしろ強さという観点から見れば俺の方が一人で寝たくないと言ってもおかしくないんじゃないのか? 「…ほれ」 「ありがとうございます…」 寝袋を開いて敷布団にし、キュウコンの持ってきた寝袋を開いて掛け布団にする。 ボタンで2つの寝袋を留めれば完成…って。 「ん…ぅ…」 「…もう寝てるのかよ」 早すぎるだろ。…まぁ、1日動き回っていれば疲れもするか。 しかし、服の胸元にかかる寝息や、無防備な寝顔を見ていると怪しい感情が…なんてことは全然なかったりする。 …ホントに慣れたな、俺。なんか逆にいろいろ悲しいぞ。 …だが、数センチの空間を経て感じる炎タイプ特有の温かさは、そんな枯れた老人じみた感傷を覆うかのように、 俺の眠気を引きずり出してくる。 「…ま、どうでもいいか」 もう一度小さな白金の頭を撫で、俺も暖かな眠りに負けて意識を手放した。 6.プテラ編 低い管楽器のような、汽笛の音が海に響き渡る。 「しかし、皆を置いてきてよかったのか?」 「別に子供じゃねーんだし、1週間くらい俺がいなくても平気だろ」 とある事情で、俺とプテラは1週間の旅行に出かけた。 オーキド博士やフーディン、義母さんの勧めで出たはいいんだが…サントアンヌ号も久しぶりだ。 この船はいくつかの航路をローテーションして回っている…と聞いたが、俺達が行くのはシンオウ地方だ。 プテラ…に限らないが、化石から孵った古代の萌えもん。そのルーツがシンオウにあるとかなんとかで、 自分の過去を求めているプテラのために、一緒に船に乗ってる…というのが俺の現状。 「…何してんだよ」 「…ぅ?」 見れば、いつの間にかプテラが俺の左腕にしがみつくように寄ってきていた。 どうやら無意識の行動だったらしく、あわててはなれる。 「んむ…済まない、寒いのでついつい」 「…寒い、ね」 …考えてみれば、寒さが苦手なタイプの萌えもんのルーツが、 北国のシンオウにあるというのもおかしな話だ。…当時は暑かったのだろうか。 …しかたない、か。 「ほれ」 「わ…っ!」 びくん、と跳ね上がるプテラ。…落ち着きのないやつだ。 「コートかけただけで驚き過ぎだ、お前は」 「むぅぅ…す、済まない…ご主人」 …ま、たまにはこんなのもいいか。 顔を赤くしてうずくまってるプテラの頭を撫でながら、海の潮風に俺は目を細めた。 7.バタフリー編 「…こうやって森を歩いてると、トキワの森を思い出すな」 「そうですね…もうあれから3年経つんですね」 俺とバタフリーは、草をかき分け森の奥へと進んでいく。 結局俺達は、ずっとこうして旅を続けていた。 「しかし、こんな森の奥にお前の求める場所があるのか?」 「…どうでしょう、行ってみないとこればかりはわかりませんね」 …それもそうか。 「正直言うとですね、もう居場所はどうでもいい気がしてきました」 「…お前、人をここまで引っ張り回して置いてそれかよ」 呆れたように…というか実際あきれながら返すと、 バタフリーは困ったように笑って見せた。 「…マスターやみんなと一緒なら、どこででもいいような気がして…」 「なるほど」 案外バタフリーが求めていたのは、そういうモノなのかも知れない。 なら、俺達はこれからもどこかを目指して歩き続けるのだろう。 ずっと、みんなで。 8.ファイヤー編 1の島、ともしび山の中腹。 小さな沢のそばにある家が、今の俺の居場所だ。 …トキワジムリーダーの座を蹴り、こんな辺鄙な場所で隠棲しているのは…それなりの理由がある。 「…暇そうですね、マスター」 「…まぁな」 ファイヤーが、外を眺めている俺の後ろから声をかけてくる。 俺に捕獲されたとは言えまがりなりにも伝説の萌えもんが人目につきすぎるのはまずいということで、 こっちへ引っ越してきたのだった。 「無理に一緒に来なくても…せっかくのジムリーダーを蹴ってまで」 「…いいんだよ、どうせ代わりなんていくらでもいる」 …そう。あの場所に俺は価値を見いだせなかった。 俺が本当にそこにいたい、と思った場所は―― 「…お前一人でこの山にずっと…なんて、寂しいだろ」 「え?」 「…なんでもない」 …聞こえなかったなら、それでもいい。 少なくとも俺は、今の場所から離れるつもりは微塵もないのだから。 「あの、マスター」 「なんだよ」 「私の出番が一切ないんですけれど…」 「…正ヒロインだからな…一応。今回はあくまでシャワーズ以外がリクエストだし」 「うぅ、そんなぁ…」