約 2,815,584 件
https://w.atwiki.jp/name_less/pages/14.html
~オリジナル要素~ ・オリジナルダンジョン 未定 最上級ダンジョン 内容としては未定。決まり次第実装します。 ・オリジナル装備
https://w.atwiki.jp/distraction/pages/14.html
オリジナルMOB オリジナル装備 オリジナルダンジョン 本鯖と違うとこ! ★合成NPCについて★ ★イベントNPCについて★
https://w.atwiki.jp/orisuta/pages/1127.html
あれから数日が過ぎていた。 大和久とは一旦停戦協定を結び、表面上は今まで通りの付き合いをしているのだが・・・ 何故か大和久の鼻の怪我は「不良にカツアゲされている私を助けた時に出来た名誉の負傷」と、なっていた。 私にとっては不名誉きわまりないが、覆すのもまた面倒なのでそのままにしてある。 管尾「中条くん、聞いたよ。大丈夫だったかい? 中条「ん・・?あぁ、大丈夫だったさ。 大和久くんのおかげでねッ!! いやぁ彼が強くてホント助かったよッ!! 聞こえるようにわざと大きな声を上げる。 かいがいしくガーゼの交換を申し出る女子達の猛アタックを笑顔でかわす大和久だが、こめかみの辺りがピクついている。 中条「(フフ・・怒ってる怒ってる。) 中条と大和久には、ある共通点がある・・・ それは【一皮剥けば凶暴である】という事・・・ だがしかし、二人には決定的な違いもあった。 それはクラス内における【立場】である。 冴えない男子が実は喧嘩屋だったと知れれば、また違う見方をされ もしかしたら見直す人間も出てくるかも知れない。 だが、それがアイドル的存在であればどうであろうか。 幻想を打ち砕かれた女子共は、間違いなく対象を避ける様になるであろう。 憧れや恋愛感情は盲目的であればあるほど、裏切られた感は強まるのだ。 ・・・・・・ しかしながら、現状において私が 「大和久は極悪人だぞ」 と声を上げただけでは 「はぁ?何言ってんだ?こいつ」 となり、取り合われないどころか、狼少年のレッテルを貼られかねない。 中条「ククク・・ッ! 少しずつ・・・少しずつだ。 中条はあの日以来、大和久との接触を避け、下校時も管尾と一緒に帰っている。 やきもきしている大和久を眺めるのが、中条にとって最高の幸せだった。 管尾「ところで中条くん。 最近、悪銭高校がウチを目の敵にしてるって噂・・・知ってる? 中条「ん・・?悪銭高校?(・・・・そういえばこの間、逃がした奴らがそんな高校だった・・) ―キーンコーンカーンコーン・・・ 午後の授業の開始時刻でし! 生徒諸君は速やかに教室に移動するでし! 管尾「あぁ、昼休み終わりか・・・戻らなきゃ。 にしても、気の抜けるアナウンスだね。 中条「・・仕方ないさ。 文部科学教育省の公認マスコットキャラクターだからな。 管尾「だね。じゃあまた帰りに。 中条「おうよ。 ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・ そんな他愛もない会話をかわしていた二人を、双眼鏡で覗いている男が一人・・・ ?「くくく・・・ 見つけたぞ、備府町東のビッグボス・・! 堅気になっちゃいるが間違いないッ! 奴の首を取れば、俺の名も関東中に響きわたるぜッ!! ―ザッ・・・ 男の後ろにもう一人、別の男が現れる。 「田村、やれそうか? 田村「あ・・・江藤先輩ッ! バッチリですよ! 友達らしき人間も確認しましたし、今日の帰り際にしとめます・・・! 江藤「・・・目撃者達によると、大和久は矢で射られても死ななかった。 中条は射られもしなかった。 以上のことから考えるに、おそらく二人ともスタンド使いだ。油断するなよ。 田村「へいへ~い・・・・ 江藤「俺は大和久をしとめる・・・中条は任せたぞ。 「あんた達、悪銭高の生徒だね?買わないならとっとと出ていきな。 店の奥から、眼光の異様に鋭い老婆がドスの効いた声で凄む。 田村「あ、すいません。(やべ、マッスルババアだ・・!) じゃあ・・・消しゴム下さい。 婆「・・・500円。 田村「え 婆「500円だよ。 田村「ちょ、高くね? 婆「消しゴム115円、あんたの連れが持って行ったジュース230円、場所代230円・・・消費税はおまけしてやるから、とっとと500円寄越しな。 田村「持って行った?・・・って! もう先輩いねぇッ!? つうか場所代って・・・ ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・ 婆「いいから500円置いて失せなッ! 田村「は、はいッ! 老婆の凄みに気圧され、素直に500円を払って店から出る田村・・・ 田村「おっかないババアだぜ・・・ ぜってぇただ者じゃねぇな、ありゃ・・・ ん~・・昼も過ぎてるし、とりあえず放課後まで待たせてもらうか。 田村はそう言って、校門の前に陣取る。 ―――――そして放課後。 管尾「中条くん、ゲーセン寄って帰らない? 中条「おK。 そうして、校門から出ようとする二人。 幸いな事に(?)大和久の姿は無い・・・ 中条「そう言えば、この町のゲーセンってどこに? 田村「(お・・?おいでなすったぜぇッ!) おい!中条万次郎ッ!!! 管尾「駅前の眼鏡屋の裏だよ。 中条「微妙に遠いな・・・ 田村「・・・おい! 管尾「っても徒歩10分だけどね。 中条「10分とか・・・ (おい、変なのいるけど無視だぞ。ああいう輩と関わるとろくな事にならないから)ボソッ 管尾「(把握。) 田村「てめえらッ! 無視すんじゃねえよ!! 二人「・・・・ ―スタスタスタ・・ ガン無視を決め込み、去っていく二人。 田村「・・さすがにちょっと、ヒドくねぇか? 涙目の田村。 ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・ ――織須田駅前。ゲームセンター「チャリオッツ」 管尾「中条くん! これこれッ!これ対戦しようよッ! 中条「ん~?2D格闘か・・・ 俺十字キー派だからなぁ。 ってかこのゲームやった事ないし・・・ 管尾「やってるうちに慣れるよ。とりあえず僕がやるのを見てて! ―チャリーン。 管尾「僕が使うのは・・・やっぱり美少女戦士なゆたんッ!!ドゥフフフフ・・・ッ!! ―ビシバシ・・! 「オラァ・・!クサレキンタマツブシテヤンヨッ!! 中条「・・?今【腐れ金○】とか言ってなかったか? 管尾「うん?なゆたんがそんな事言うわけないよ? ―ガッガッ! 中条「おい!やられてるぞッ!折角パーフェクトだったのに・・! 管尾「・・・・・ ―ムヒー! キャアー・・・KO!! 中条「・・・負けちったぞ? 管尾「ドゥフフフフ! なゆたんのKOシーンはパンチラが見られるんだよね・・! ゴゴゴゴゴゴゴ・・・ 中条「・・・!(コイツッ!ドット絵のパンチラを拝む為に・・・!? そういう事は家でやれっての・・) ―Here comes new challenger!! 中条「おッ!?乱入だぞッ!! 管尾「普通は一言声をかけるのがマナーなのに・・・! 良かろう、全国ランキング4位の実力を見せてやるッ!! 中条「・・・!(コイツッ!?全国4位だと・・・つまり初心者の俺をタコるつもりだった訳か? 管尾「ふん・・・かしわんか。にわかゲーマーめ! ボスを使えば良いってもんじゃあないって事を教えてあげようかッ!! ―バシバシ・・ッ! 管尾「お・・・おぉおおッ!?(つ、強いッ!!) ―――――――― ドドドドドドド・・・・ 管尾「ば・・馬鹿な・・ッ。 この僕が一度も・・・勝てないだと? プライドをズタズタに引き裂かれた管尾が、突っ伏すようにして倒れる・・・ 中条「お、おい?大丈夫か? その時である。 ゲーム台の向こう側から、何やら笑い声が聞こえてきた・・・ 「クハハハハ・・・! これで全国4位? 笑わせてくれんじゃねえか・・・ 俺のジョルナータちゃんを使うまでもなかったなッ!! 中条「・・・・ 私は、このゲームの事を詳しく知らないので黙っているしかなかった・・・ だがしかし! 顔を合わせた事もない人間に対し、暴言を吐くなどとは無礼極まりない。 友の受けた心の痛み・・・百倍にしてその体へ返してやろう。 そう思い立ち、席を立ちかけた途端、管尾が何かに気付いたのか大声を出した。 管尾「・・・あーーッ!! 中条「ッ!? 管尾「ま、まさか・・・全国2位のジョルナータ使い・・! ドドドドドドドド・・・ 中条「(は?全国2位?) ゲーム台の陰から男が姿を現す・・・ 中条「(コイツは・・さっき校門にいた悪銭高の・・・! ゴゴゴゴゴゴゴ・・・ 田村「いかにも・・・俺は全国ランキング2位。 「暴虐と破壊の死天使@ジョルナータ」こと【田村 雅(ミヤビ)】だ。 中条「(うわぁ・・・痛い・・) 田村「お、おい!可哀想な奴を見るような目をヤメろッ! ・・中条 万次郎! いや、ダブルドラゴンの片割れ、東のビッグボスッ! てめぇの首をいただきに来たぜッ!! ―バアァアァンッ!! 中条「うおッ!? 突然椅子を投げつけられ、咄嗟にスタンドでガードをする。 ―バシィッ!! 端から見れば空中で弾かれたように見えるであろう椅子が、ガラガラと転がり他のゲーム台にぶつかって止まった。 中条「危ねぇな・・・! 管尾「え・・!? 椅子が何も無いところで弾かれたッ!? ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・ 田村「成る程、やはりスタンド使い・・・! だがッ!! 俺の攻撃はッ!! 既に終了しているぞッ!! 中条「何を言っ・・・ ―バッガァアアッ!! 中条「ッ・・・!!? ―・・ブシィッ。 中条の額から鮮血が吹き出す・・ 中条「痛ッ・・・! ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・ 中条の後ろには、血のついた灰皿を持った全く見ず知らずの女が立っている。 ―ガクッ。 痛みのあまり額を押さえ膝をつく中条。 管尾「中条くんッ! 中条「管尾・・・危ねぇから下がってろッ!! 田村「クハハハハ・・・! ―・・・ドサッ。 田村が口を開くと同時に後ろにいる女が倒れる。 管尾「え?・・え? な、何が起こっているんだ? ドドドドドドドド・・・ 中条「てめぇも・・・スタンド使いってやつか。 田村「その・・・ッ通りぃいッ!! そしてコイツが俺のスタンド・・・ 【ガルネリウス】だッ!! 中条「ッ!コイツがこの男のスタンド・・・! ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・ 田村の肩にチョコンと座って現れる小人・・・ ヘラクレスオオカブトの様な殻をかぶっている。 中条「へッ・・・弱そうなスタンドだな。 田村「ほざいてろ・・・! てめえは俺には勝てねぇッ!! 中条「やってみろ、三下ァ・・・!! ―ズズズズズズ・・・ 中条の背中から、なにかナマコの様なものが現れる・・・ 人間で言えば足に当たる部分にある二つの膨らみからは、黒い触手が無数に生え、それ自体に意思があるかのようにウネウネと動いていた。 ゴゴゴゴゴゴゴ・・・ 田村「こいつは・・・ まるでチンコじゃねえかッ! なんか臭うし・・・ 名付けるとすれば、マーラ・ザ・ビックボス・・・・!! 中条「マーラ・ザ・ビックボス? ・・・いいな、その名前。使わせてもらうか。 田村「お代は高くつくぜ? 中条「俺の首・・・ってか。 田村「・・・・ 中条「・・・・ ゴゴゴゴゴゴゴ・・・ 田村「その通りだぜーッ!! ―グバアァーッ!! そういうや、中条へと飛びかかる田村ッ!! 中条「FUCKッ!! ――ビビタアァッ!! それよりも早く、M・T・BBの触手が 田村の腕を鞭打するッ! 田村「・・・・い゛ッ!! があぁああぁあッ!!? 痛えぇえぇえーーッ!!!(大した威力じゃあなかった筈だッ!なのに何故!?) 激しい痛みのあまり、その場でのたうち回る田村。 ドドドドドドドドド・・・! 中条「フハハッ・・! てめぇの嗅いだ臭いは俺のスタンドの、言わば毒ガスだぜ。 触覚を何倍にも増幅する・・・ 今は痛覚100倍ってとこか・・・!! ゴゴゴゴゴゴゴ・・・ 中条「全く無関係の女が俺を襲ったって事は、人間を操るのがお前の能力だな? しかも、一度に大勢は無理と見た。 出来るんなら最初からやってるだろうからな。 ところで・・お前の負けは確定しているぜ? 田村「なに・・ッ!? 中条と田村の周りからは、いつの間にか人気が失せている。 当然と言えば当然・・・ 喧嘩をおっぱじめた不良に近づきたいと思う人間など、そうそういない。 田村「(ぐッ・・! わずかの間にここまで能力を解析されるとは・・・ だが、それでも勝つのはこの俺だッ!) うおぉおおおおッ!! 体勢を立て直した田村は、再び中条へ飛びかかった!! 中条「マーラ・ザ・ビックボスッ!! ―グニグニグニ・・! 無数の触手が絡み合い、一本の太い縄の様に変貌するッ! その縄で、振り払うかの様に田村を打つ!! ―ビダァアアンッ!!! 田村「うげ・・・ッきゃあぁおああああぁああッ!!!?? ―ドガンッ!ガンッ! 椅子やゲーム台もろとも吹き飛ばされ、ピクリとも動かなくなる田村・・・ ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・ 中条「(しまった・・・やりすぎたか?) つま先で田村の頭を軽く小突く。 ―コンコン・・・ 中条「・・おーい。 ノックしてもしも~し。 田村「・・・・ 首に手をやり、脈の確認をとる。 幸いな事に死んではいなかった。 中条「・・・ほ。 危うく殺人犯になるところだった。 周辺を確認し、逃げる準備をしようと中条が立ち上がったその時・・・ 「マヌケェ・・・ 中条「ッ!? ―バッ! 背後から声をかけられ振り向いた先 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・ 中条「く・・管尾? 管尾「クハハハハハッ! お前が今ぶっ飛ばしたのは俺じゃねえよッ!! ―ガシィッ! 両手を掴まれる中条。 ドドドドドドドド・・・ 中条「最初から・・・身代わりだったって事かッ! 管尾(田村)「その・・通・・・りィッ!! ―ドグォッ! 中条「ぶぷ・・ッ!! 管尾の前頭部が中条の鼻っ柱に叩きつけられる つまり、頭突きだ。 中条「(くそが!・・・ 管村「ついでに教えておいてやるが、操られていてもその間の記憶は残る・・! 友情にヒビが入らない様に気をつけなッ!! 中条「くそッ・・たれ!(俺が管尾に手を出せない事を見越して!) ―ドグシャッ! 中条「ぐぁ・・ 再び管尾の前頭部が顔面に突き刺さるッ! 管村「クハハハハハッ!! 俺は何もしてねーぞッ!? 優秀なコイツに【代行】してもらうからなァ~・・ 中条「ばはぁ・・ッ!! はぁッ・・・ ドドドドドドドドド・・・ 管村「頭突きを二回も喰らってやり返して来ないなんて・・・そんなにコイツが大事かよ?あ? ―・・・フッ 不意に片方だけ中条を押さえつけていた腕を離す管村。 中条「・・・・!? 私はその日・・・大切なものを失ってしまった。 この先どのような事があっても、それは変わらない・・変えられない事実として存在し、死ぬまで私を苦しませるであろう。 ドドドドドドドド・・・・ 管村「こんな事したらどうなるかなァ~ッ!? ―グオオッ! 離した腕の親指を立て、そのまま一直線に自分の目玉を突き刺そうとする管尾! 中条「ちょ・・ 馬鹿野郎ッ!! ―ガシッ! 私は、咄嗟にその腕を掴み凶行を止めるが ―ッグシィ・・ッ! 中条「・・ぐぁッ! だめ押しの頭突き。 痛みに慣れていないせいか、朦朧とし始める意識。 額から血を流し(私の血だが)悪魔の笑みを浮かべる友人。 スタンド使い同士の戦いがこうも辛いものだったとは・・・ 因みに・・・私が管尾を殴らないのは友情を心配してなどではない。 管尾を倒した所で、奴は別の人間にとりつき操るであろう事が容易に想像出来たからである。 あの小さいスタンドか本体を叩かない限り、倒すことが出来ないのであるからして・・・・ 管村「クハハハハハ・・・ッ!! ヒーッ!ヒィーッ・・・! 麗しき友情ってか!?泣かせてくれるじゃねえかッ! おかげさまで俺の腹筋が崩壊寸前だぜぇ・・・! そんなお前に特別プレゼントだッ・・!! 中条「――ッ!! ドドドドドドドドド・・・・! それはある意味でショッキングな光景であった。 世の中には「虫食」と言う一風変わった趣味を持つ人間もいるらしいが・・・残念ながら私にはその趣味はなかった。 ついでに申しあげれば、海外では普通に食べるところもあるそうだが、日本で生まれ日本で育ち 鳥の唐揚げと蒸しパンをこよなく愛する私には到底理解出来るものではない。 大きく開けた管尾の口の中に、ヘラクレスオオカブト・・・もとい敵のスタンドが一体。 中条「何・・を? ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・ 管村「優しい優しいこの俺が、お友達と話をさせてやろうと思ってなァ? ・・・・・・・ な、中条くんッ!助けて!体が勝手に動くんだ・・・! 僕はこんな事したくないのに・・! 友達を傷つけたくないのにッ!! 中条「・・・管尾! ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・ そして、私は行動に出た。 何の躊躇もなく行動出来たのは、鼻血のせいで脳に酸素が行き渡りにくく、朦朧としていたせいであろう。 あるいは自尊心だったのかもしれない。 ――ブチュウゥゥゥンッ!! 管村「んぶぅッ!? へめえ!!はひをッ!!? ―レロレロレロレロレロレロ・・・ 管村「ふあぁ・・・ ぁ・・ ら、らめえぇぇぇ・・・ッ! ―ガクガク・・! 膝を震わせ、管尾の腕の力が抜ける・・・ 中条「(感度1000倍だぁーーッ!! ―・・ズルゥッ! 田村「し・・しまったぁーッ!! スタンドに噛みつき、管尾から引きずり出す・・・ かくして私は、勝利のための好機を得た代償として、ファーストキスを管尾に捧げたのである・・・ ドドドドドドドド・・・ だらしない表情で、涎を垂らしながら痙攣する管尾を尻目に 敵のスタンド「ガルネリウス」を触手で締め上げるマーラ・ザ・ビックボス・・・! ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・! 中条「てめぇ、よくもやってくれたなぁ・・・? 田村「は、話せば分かるッ!すまなかった! 勘弁してくれよッ!! 縛り上げられたガルネリウスのパワーでは触手を千切る事も出来ず、ギリギリと締め付けられ完全に身動きのとれない状態 中条「い~や、勘弁出来ねえな。 田村「や!止めろッ! ―ズズズズズ・・・ ガルネリウスを捕らえていない、残った触手がより合わさり、ハンドボールほどの拳を形作る・・・! 中条「すぐに気絶しねぇように、2倍から行くぜ? 田村「止めてくださ・・・! 中条「FUCK UP!! ォォオオオオッ!! ―ドゴドゴドゴドゴドゴドゴ・・・!! 田村「~~ッ!??! ―ドゴドゴドゴ・・・! 中条「FUCK OFFッ!! 田村「ギニャアァアーーッ!! ―・・ドッゴオォオンッ!! 田村「・・・ピク、ピク・・・ 中条「ふぅ~・・・ 動けないゲス野郎をタコ殴りにするのって・・・ 一週間穿いたパンツを穿き変えたみたいにスッキリするぜ・・・!! ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・ 管尾「・・・(中条君・・・それ・・じゃあ病気になっちゃう・・・よ・・・・ 中条 万次郎 スタンド:マーラ・ザ・ビックボス 田村をボコボコにするも目撃情報から裏のあだ名が「兄貴」になってしまう・・・ 管尾 仁義 スタンド:無し 新しい何かに目覚めた・・? 田村 雅(ミヤビ) スタンド:ガルネリウス トイレで気絶していたが、万次郎は気付かずスルー。 ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・ 使用させていただいたスタンド No.131 【スタンド名】マーラ・ザ・ビックボス 考案者:ID CFMPC1xHO 絵:ID m5Yh8cpeO No.497 【スタンド名】ガルネリウス 考案者:ID fuACMEho0 絵:ID hrMFSJxb0
https://w.atwiki.jp/orisuta/pages/426.html
ドドドドド・・ 遥「復活させて、どうするつもり? 尾出「当然、世界を支配するのさッ! 悠「・・・ブッ飛んでんなぁ。 御園「・・矢と一緒に盗み出したのはDIOの骨か。 尾出「盗んだだとッ!世界を支配できる素晴らしい力を持ちながら、それを世界の為に使おうとせず 歴史の闇に葬りさろうとしているあのクソったれ財団から!? 違う!違うぞッ!! 世界が!世界自身が必要とする力を財団から取り返したのだッ! 世界中を見回してみろッ! 病気、貧困、差別、戦争・・・ 国が、価値観が、宗教が違うだけで毎日多くの命が奪われているッ!! 1人の偉大な統率者に支配される事で、人類は幸福になれるのだッ!! 御園「ククッ・・・危険な思想だな。 仮に上手くいって、戦争が無くなったりしたら大変だ。 こちらの飯の種なんでね。 ・・・ここで消えて貰おう。 尾出「そうはさせないッ!今ここで消えるのはお前だぁッ!! ―ガオンガォンッ!! 懐から取り出した拳銃を御園へと発砲する・・・が、 当たる筈もなく。 鉛の弾丸は空中で動きを止める。 御園「こんな物で俺を殺そうとするとは・・・怒りを通り越して失望すら覚えるな。 死んで詫びろ。 尾出「ひッ!? ―バシュウッ! ・・・ 尾出「あ・・あれ? ゴゴゴゴゴゴゴ・・・ 尾出の眼前で銃弾は 動きを止めていた。 御園がそうしたように・・・ 乱童「・・・父・・さん・・ 御園「!? 遥「喋ったッ!? 悠「どうやって!? ―パチ。 水中の青年が目を開ける。 ―ドバァアアァアンッ! 突然カプセルが割れ、蔓の様な物が爆発的に広がって 尾出以外の全ての人間が吹き飛ばされるッ!! 遥「きゃあッ!? ドドドドドドド・・・ 尾出「ら、乱童ッ!矢が無くてもスタンドが使えるのかッ!? フフフ・・・ハハハッ! 矢無しでスタンドが目覚めるなんて・・なんて良い子なんだッ! 乱童「着るものを・・・ 尾出「おお!そうだったな。 着替えを済ませた乱童は遥たちへと向き直る。 ドドドドドドド・・・ 向き直った乱童は帝王然とした風格を漂わせる。 尾出「DIO様の記憶は全て移植したッ! ここにいる乱童は、人間である事以外オリジナルと相違無いのだッ!! 私の勝・・・ ―ズゴッ! 尾出「え? 尾出の身体の半分が削り取られた様に消える。 ゴゴゴゴゴゴゴ・・・ 乱童「父さん。僕を創ってくれて有り難う・・・お礼と言っては何だが、僕の能力をプレゼントしよう。 全てのモノをこの世界から消し去る・・あなたが望んだ能力とは違うけど。 尾出「・・ぉおおッ! ゴゴゴゴゴゴゴ・・ その時、乱童の頬を一筋の涙が伝う。 乱童「・・・涙? 尾出「・・その涙がお前が人間である事の証・・ッ! だが、帝王に涙など不要だッ! 父を殺し、人間である事を捨てることが帝王としての第一歩となるのだ! フフフ・・本当に良い子に育ってくれたな、乱童・・・ ―ズバズバズバズバッ 削れた箇所から尾出の身体が消え去っていく! 後には何も残らなかった・・・ 乱童「・・・ ゴゴゴゴゴゴゴ・・ 悠「・・(触られただけでアレかよッ! 反則すぎるだろ・・・ 遥「横尾ッ! 悠「えッ!? ―ガォンッ! 悠の頭上を乱童の手刀がかすめるッ! 悠「うぉ・・ぉおぉ!危ねぇッ! 柳井「上城ッ!無事かッ!? その攻撃とほぼ同時に、研究施設へと飛び込んできた柳井(A・T・M)と氷室。 遥「今は何とかね・・・殺人鬼より厄介そうな敵はいるけど。 詳しい話は後でするけど、尾出教頭がアイツに殺されたわ。 氷室「・・・尾出? 柳井「・・そんな人いたっけ? 遥「・・・・ッ? ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・ 遥「学校の教頭よ!?ロマンスグレーだけど、ちょっと体臭がキツい教頭! 氷室「・・さぁ?知らねえな。とにかく、そこのイかれた格好した奴をぶっ飛ばせば良いんだろ? 柳井「僕も覚えがないな・・・。 遥「・・(どういう事?尾出教頭を全く覚えてない・・・? ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・ ゴゴゴゴゴゴゴ・・・ 乱童「それが僕のスタンド【アクセンスター】の能力・・・ 人間だろうが何だろうが、全ては記憶にも残らない。 椎名「乱童ッ!ソイツらを殺れっ!! 御園の支配から逃れた金属を破壊した椎名が叫ぶ。 ゴゴゴゴゴ・・・ 御園「やれやれだ。 お前らの計画が遂行されてしまった以上、矢を狙うのは後回しだな。 ・・・失礼させてもらう。 椎名「なッ!? 行かせる訳があるかッ!! ―ドグシャアッ! 御園に飛びかかろうとした椎名は R・Hの拳に殴り飛ばされる! ドドドドドドドド・・・ 椎名「んなぁッ!? 氷室「よぉ・・また会えて嬉しいぜッ! 椎名「氷室ォ・・ッ! 乱童!コイツもぶっ殺せぇッ! ・・・・・ ・・・ 椎名「・・? 乱童「・・・もしかして、僕に命令してるのか? 椎名「当たり前だッ! さっさとそこのドグサレを、ぶち殺すんだよぉ~~ッ!! ―ガシィッ 椎名「ッ? 乱童「・・・お前が僕に命令するな。 アクセンスターに首を掴まれ持ち上げられる椎名。 ―グググ・・ 乱童「帝王は僕。お前等は駒だ。 駒が帝王に意見するのは100年早いぞ・・・! 椎名「ゼヒュ・・ゼヒ・・ 必死に呼吸しようともがく椎名の顔がみるみる紫色へと変わる。 乱童「・・ごめんなさいが聞こえないが? 椎名「・・(首絞められてちゃ言える訳ねぇ・・・殺・・される!? i・・pod!! ―シーン・・ 椎名「・・・? ゴゴゴゴゴゴゴ・・・ 乱童「スタンドを使おうとしたな・・僕に対して。 保険を掛けておいて正解だったよ。 お前のスタンドは既に消し去った・・ 椎名「――ッ!? 乱童「・・・死刑だ。 椎名「・・・!!(や、やめッ ―ガォンッ!! 椎名の身体が一瞬にして消える。 遥&悠「・・・! 柳井「・・!? 氷室「・・・てめぇッ! 乱童「ふぅ~。さて、と・・・ん? いない? 既に御園の姿は無くなっていた。 遥「とっくに行っちゃったわよ・・・ ドドドドドドド・・ 乱童「仕方ないか。それじゃあ、矢だけ貰っておこうかな? 無くても良いけど、あれば便利だからね 遥「・・・!! ゴゴゴゴゴゴ・・・ 遥「・・・要らないんじゃなかったの? 乱童「少なくとも、僕には・・ね。 スタンド使いを増やすのに使うだけさ。 遥「・・増やす? 乱童「知らなかったのかい?矢に傷付けられた人間にスタンドの才能があれば、 ソイツはスタンド使いになる。 遥「・・才能が無い人間は? ドドドドドド・・ 乱童「淘汰される。 スタンド使いになれるのは100人に1人いれば良い方らしいぞ・・・ 遥「・・それを聞いて、私が大人しく渡すとでも? ゴゴゴゴゴゴゴ・・ 乱童「渡すさ。君の性格上そうせざるを得ない。 ―ドゴォッ! 遥「!? 悠「ぐ・・ぁ 不意を突いたアクセンスターの拳が、悠を吹き飛ばす・・そして悠の身体が消え始めた。 氷室「横尾ッ!てめ・・R・H! ドラドラドラァーッ!! 乱童「・・無駄だ。 オラァッ!! ―バシュウッ! R・Hとアクセンスターの拳が交錯し・・乱童に拳が届く前にR・Hが消し去られる。 ―バギィッ! 氷室「ぐぁッ!か・・身体がッ! ―ゴシュゴシュゴシュッ・・ 氷室「おぉおおぉおッ!? 氷室の身体は削れていき、瞬く間に跡形も無く消え去る。 遥「横尾ッ!?氷室ッ!? 柳井「・・ッ!! ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・ 乱童「さて・・・大人しく矢を渡せば、二人とも返してやるが? 遥「・・・・ッ!! 柳井「上城ッ!矢を渡すんだ・・! 乱童「・・・・ ゴゴゴゴゴゴ・・ ―ポタ・・ポタ・・・ 握りしめられた遥の拳から、血が流れ落ちる。 柳井「(気持ちは分かる・・ッ!だけど! 今は渡すしかないんだ・・ 遥「・・分かったわ。 拳を開き、【血に濡れた】矢を乱童へと投げる。 ―パシッ。 乱童「確かに受け取った。・・・心配しなくても約束は守るさ。 ところで・・・その手。 矢で怪我をしたみたいだが、何ともないのか? 遥「別に・・・さっさと二人を戻しなさいよ! 乱童「・・・まぁいい。アクセンスター ―バシュ! 遥「ッ!S・G! ―ガッシィッ!! アクセンスターの拳に触れないように、S・Gが攻撃を受け止める! 遥「てめぇッ!約束は守るんじゃねえのかッ! ドドドドド・・ ドドドドドド・・・ 乱童「・・・反応速度は悪くないな。 パワーはどうだろうか? ―グンッ! アクセンスターの腕に力が込められる。 遥「ぐぁッ!? ―ググググ・・・ 腕を十字に、二本で受け止めるS・Gに対してアクセンスターは腕一本。 遥「・・!(何て力・・・ッ! 乱童「うん・・上の下って所か。 遥「・・(私の力を計っている・・? この体勢じゃパンチも打てない・・むやみに蹴れば触られて消される・・ッ! ドドドドドド・・・ 乱童「まぁ・・悪くない。 ―フッ アクセンスターが力を入れるのを止める。 乱童「(上城 遥・・愛称ジョジョか。 運命からこの僕を押し上げる駒に成り得るか? 遥「・・? 唐突に、悠と氷室の姿が現れる。 柳井「二人ともッ! 大丈夫か!? 悠「・・う・・ジュジョ、よせよ・・人が見てるだろ・・・ヌフフフファ・・ 氷室「・・う~ん・・明菜ぁ~・・明菜ぁ~・・・ 遥「・・(寝てるのか?ていうか横尾の奴、卑猥な夢を・・ッ!? 乱童「約束は守ると言っただろう? それでは、僕はアイツ(御園)に用があるのでね・・・ そう言って乱童は歩き出す。 遥「・・!! 遥は乱童を追いかけようとするが、足が動かなかった。 遥「――ッ!(足が・・動かないッ! 声も出せない・・! 私・・・怖いの? ―コツコツコツ・・・ 乱童の足音が聞こえなくなるまで、遥たちはその場から一歩も動く事が出来なかった。 ドドドドドドド・・・ 柳井「行った・・のか? 遥「横尾ッ! 悠に駆け寄り、抱き抱える。 悠「・・ん、ジョジョ?・・夢だったのか・・残念。 遥「何が? 悠「いや・・こっちの話。ヌフフ・・・ ところで、手ェ怪我してるけど、どうしたんだ?大丈夫か? 遥「あんたのせいよ! でも・・無事で良かったわ。 ―ギュ。 悠「ヌファッ!! 柳井「・・・(いいなぁ。 扉から明菜が飛び込んで来る 明菜「やっくん! ・・無事だったのねッ! 氷室「ん? ・・あ、あぁ。お前も無事だったか? 無言で頷く明菜。 明菜「それで、ジョジョ。 伝言を頼まれて来たんだけど・・・ 遥「私に? 明菜「えぇ。 銀髪の人が【両親の事が知りたければ来い】って。 これ、地図。 遥「・・・ありがとう。(アイツは両親を知っているような口振りだった・・行ってみる価値はあるのかも。 ゴゴゴゴゴゴゴ・・ 悠「ジョジョ・・行くんだろう? 遥「・・・行かないわ。 悠「・・なんで? 遥「尾出を止めなきゃ・・・ 柳井「・・・それなら尚更行くべきだ。 乱童はアイツ(御園)達の持つ【何か】を求めてる。 当然ながらその【何か】に一番近いのは・・・アイツ(御園)らだ。 ゴゴゴゴゴゴゴ・・・ 柳井「一石二鳥だろ? 氷室「さすが、鳥野郎! アイツらのアジトに乗り込み、金属野郎と乱童、二人共ぶっ飛ばすんだなッ! 柳井「・・まぁ、乱暴な言い方だけど間違ってないかな。 明菜「ねぇ・・その乱童ってもしかして 背が大きくて、ダッサイ洋服着て 外人みたいな顔してて、首にタトゥーした人? 遥「そうだけど・・・会ったの? 明菜「会ったって言うか・・・助けて貰ったのよね。 氷室「!? 明菜「頭のないスタンドに襲われそうになった時に・・・ 氷室「ヒゲのスタンドでも倒しきれなかったのか・・・ッ! 明菜「それで、そのスタンドをやっつけてくれて・・お礼を言いたかったんだけど、名乗りもしないで去って行ったの。 でも・・凄く具合が悪そうだったわ。 遥「―ッ? 柳井「・・やっぱりそうか。 悠「・・何か知ってるのかよ? 柳井「No.達が・・居ただろう? 彼らは乱童を作り出す為の実験体さ。 悠「・・実験体? 柳井「そう。ほとんどは元々普通の人間だったけど、実験によって・・矢を使ってスタンドを得たんだ。 氷室「何で矢を使ったなんて知ってるんだ? 柳井「あぁ、それは さっき乱童が言ってたのを聞いて、僕も初めて知ったんだけど。・・・君達は消えてたから知らないよね。 悠「知らねえ。 氷室「・・まぁ、消えてたかも覚えてねえけどな。 柳井「・・続けるよ? 柳井「人工的なスタンド使いは良いんだ。 問題は、生まれた時からスタンド能力を持つ様に手を加えられた命・・・ 身近なとこで「ヒゲ」(猫)がそうだ。 遥「ヒゲが・・? 柳井「うん。彼は生まれつきのスタンド使い。 その代償としてDHAが常に失われてしまっている。 能力はそれを補う形を取っているんだろうね。 氷室「で?結局何が言いたいんだよ? 柳井「つまり・・人工的な生まれつきのスタンド使いは、身体に何かしらの異常をきたしやすいって事。 ま、スタンド使いに限らず人が母胎を通さない生命は身体が弱いらしいけどね。 遥「私達を殺さなかった・・・ではなく。 弱っていて・・・殺せなかった? ドドドドドドド・・ 柳井「・・その可能性はある。 悠「叩くなら、弱ってる時か・・・。 おし、 とりあえず、準備もあると思うから一旦家に帰って、それからうちに集まってくれ。 氷室「何でお前の家に集まんだよ? 悠「ん?駅が近いからだけど? 明菜「どこだって良いわよ~。早く帰りましょ? 柳井「よし、戻ろう。 遥「・・・あいつ、置いていくの? そう言って指さす先には、気絶して倒れている庵治の姿。 悠「ぁあ、忘れてたわ・・・とりあえず、うちに連れて行くよ。 悠は庵治を背負い、S・Cの縄で固定する。 悠「OK!行こうぜ。 そして、一同は帰宅の途につく・・・ ドドドドドドドド・・・ 【誰もいない教室】を抜けようとした時、柳井は奇妙な違和感を覚えた。 柳井「・・・?何か忘れているような気がする・・・ 何だろう? 氷室「何やってんだ?さっさと行くぞッ! 柳井「あ、あぁ。 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・ 椎名 スタンド【ipod!】 アクセンスターの能力により世界から消滅・・・ 再起不能(死亡) 尾出教頭 スタンド【なし?】 同じく、アクセンスターの能力により消滅 再起不能(死亡) ドドドドドドド・・ 使用させていただいたスタンド No.452 【スタンド名】 アクセンスター 【本体】 乱童 【能力】 物を触った瞬間、その『物』をこの世から全て消し去る事が出来る < 前へ 一覧へ戻る 次へ > 当wiki内に掲載されているすべての文章、画像等の無断転載、転用、AI学習の使用を禁止します。 [ トップページ ] [ ルールブック ] [ 削除ガイドライン ] [ よくある質問 ] [ 管理人へ連絡 ]
https://w.atwiki.jp/orizina/
皆さんはオリジナルの何かを作ったことはありませんか? 私は今所属しているマージャンのサークルのオリジナルの看板を作っています。 どうしてそんなものを作っているのかというと、ジャンケンで負けたからです。 これが結構面倒くさいんですけど、なんとか仕方がないので適当に作っています。 オリジナルの何かを作ることは久しぶりです。 毛の処理
https://w.atwiki.jp/orisuta/pages/1137.html
―バヂバヂヂィッ・・・! 突然の出来事に騒然とする校庭・・・ そしてその中心にいるのは 一(にのまえ)と風呂戸の二人。 ゴゴゴゴゴゴ・・・ 風呂戸「まず初めに言っておくが、俺はアンタをぶちのめしてやろうなんてつもりはサラサラない。 何故ならばアンタは護衛対象であり、ブチのめさなきゃならないような敵じゃあないからな。 A未満発言は謝るから、お互いに抜いた刀を鞘に収めようぜ?な? いづみ「はッ・・何を今更・・・アンタだって戦うつもりで 何たらホーンってのを呼んだんでしょ? だったらアンタには二つの道しかないわ・・・! 今ここで私にぶっ殺されるか!! 私を退けて永遠に、社会的に抹殺されるかよッ!! 風呂戸「まぁまぁ落ち着けよ。まだ俺のスタンドは来てないだろ? そりゃあ、俺だって死にたくないから身を守る為に戦うさ。 だが・・・本当に戦ったら死人が出るぜ? そこで互いに傷ついていない内に停戦協定を結ぼうって話よ。 ドドドドドドド・・・・・ 管尾「早く止めなくても良いのッ!? 中条「待て、何か話してる・・・! ―――――――― いづみ「ふざけやがって・・・ 私を誰だと思ってるのッ!? 私はこの国の大臣の ―グイッ! いづみ「ッ!?きゃあ!! 突然後ろから身体を持ち上げられるいづみ! 風呂戸「・・・?なんだ? 身体が浮いてる・・・? 大和久「もうその辺にしとけ。 言ったよな?俺と一緒になりたいならその性格直せって・・・! いづみの身体を持ち上げたのは大和久・・・ スタンドを使っていづみの背後に回っていたのだ。 キャッツ「ご、ご主人に何をするでしかぁ~ッ!! ―バッ! 送電線を捨て、大和久に飛びかかるキャッツ。 だが ―・・・ガシッ O・C「これは珍しいですよマスター。 半自立型でありながらここまで本体に従順なスタンドは、なかなか居ません。 大和久「・・・お前も似たようなモンだろ? キャッツ「は・・・離すでしぃ~! あ~~ッ!やめて!! お尻の穴なんか僕には無いんでし~~~ッ!! ―ジタバタジタバタ・・・! 短い手足を懸命に動かし、O・Cへ向けてパンチやらキックを放つキャッツ。 O・C「同じ?それは違いますよマスター。 私はあなたが完全に私を操作出来ていないから、私と言う自我が芽生えているのです。 ほら、この間の図書委員のスタンド・・・あれなんかは完全にスタンドが本体に勝っていますよね。 あなたが死ぬか、私を完全に支配出来たならば私は消えてしまうのです。 だから私としては、その前にあなたを逆に支配したいと考えていますがね・・・ 大和久「・・・・・ いづみ「は、早く降ろしてッ!高いの・・・怖いッ!! 風呂戸「何だか分からねえが落ち着いたか・・・? ――――― 管尾「あ!大和久くんが彼女を抱えてるよッ! 中条「マジかッ!(・・・ああやってオイシい所をかっさらうのは天才的だな・・・くそッ!ぐやぢぃいいいッ!!) 川上「・・・私もまだ抱っこしてもらった事ないのに・・・! ―ズゴゴゴゴ・・・・ 送電線が元あった場所へと戻っていく。 だが、校庭には大きな穴が残ってしまっていた。 大和久「あ~ぁ・・・こりゃしばらく体育はマラソンかな。 担任「ななななな・・・何だったんだ一体? ゴゴゴゴゴゴゴ・・・・ 同じ頃、学校の脇に一台の高級車がとまっていた。 乗っているのは、黒服の命と服を奪った男・・・ ?「一のヘリが来たって事は、護衛が到着したのか・・・ 中島が・・・いや、どちらにしても間に合わなかったな。 むしろ、殺人狂を連れて来なくて正解か。 一般生徒を巻き添えにする訳にはいかないからな。 さて、どうするか・・このまま下校を待って連れ去るか? ゴゴゴゴゴゴゴ・・・・ ―コンコン。 ?「・・・? 窓ガラスを叩かれ、脇を見ると警官の姿がそこにあった。 ―ウィーーン・・ ガラスを開け応答する。 警官「すいません、ここ駐車禁止なんですよ。 ?「あ、すいません。動かします・・・どこかこの近くに駐車場ってありますか? 警官「ん~・・・あの角を左に曲がればコインパーキングがすぐ左にありますよ? ?「助かります、それじゃ。 ―ウィー ―ガシッ! ?「ッ!? 突然、警官に閉めようとしたガラスを押さえられる・・・! 警官「ちょいと待っていただけますか・・・・・ ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・ 警官「実は・・・さっき、殺人事件がこの町の廃工場で起きましてね・・・・ 念のため、車内とトランクを拝見させていただいてもよろしいでしょうか・・・? ?「・・・・!(中島・・・!騒ぎをデカくしたのかッ!あの野郎! いや、それより・・・後部座席は問題ないが、トランクには死体が詰まってるからなぁ、何とか切り抜けなければ。) 警官「どうかされましたか? ・・・おや、襟に血が付いてますけど。 ?「・・・・これは今朝、ヒゲを剃るときにやっちゃいましてね、ハハハ・・・。 それと、私はこういう者です。 そう言って男は懐から名刺を差し出す・・・ 警官「・・・? 一私設警備課 課長補佐 伊佐坂 甚六・・・ 一・・・?これは失礼致しましたッ!! 一様の関係者とは知らず・・・!ご無礼をお許し下さいッ!! 先ほどまでの態度とはうってかわって、直立不動の姿勢をとり目はカッと見開かれたままこちらと目が合わないように斜め上を見ている警官・・・ ?「(名刺一枚でこれか。 一の名前は凄いな・・・) いえ、気にしないで下さい。 仕事なのは分かってますから・・・ 私もお嬢様の警護・・・もとい送り迎えがあったので、駐車禁止を知らなかったとはいえこんな所に停めてしまってすいません。 すぐ動かしますから。 警官「いえ!ここに停めておいていただいて大丈夫です! 私が何とかしますのでッ!! ・・・ん?そう言えば警護されているのはあなたお一人なのですか? ゴゴゴゴゴゴゴ・・・・ ?「(痛い所を突いてくるなぁ、こいつ・・・) えぇ~・・・、きょ、今日だけですがね。 今朝になって突然お嬢様が転校すると言い出しまして・・・ それで人の手配が間に合わなかったんですよ。 警官「あぁ~・・・そうでしたか。 それじゃあ、テメェだけぶっ殺せば一の娘をかっさらう障害は無くなるわけだなッ! ?「ッ!? ―ズガンッ!! 躊躇うことなく拳銃の引き金を引く警官。 発射された弾丸は男のこめかみに直撃し、男は助手席側へと吹っ飛ぶ! ゴゴゴゴゴゴゴ・・・ 警官「スタンドで眠らせるより、この距離なら撃ち殺した方が確実だからなぁ~? ま、こんな間抜けなら生きてたって障害にゃあならねえか。 フハハハハハ・・・! さぁ~てと、お仕事お仕事。 この学校の奴らを全員眠らせて、一の娘をさらう。 ただこれだけで良いんだから楽なモンだぜ・・・・! 警官の帽子を被り直し、クスリ売りの男は学校内へ向けて歩き出した・・・・ ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・! 五限目終了―休み時間 中条「電ちゅみはあんたのキャッツをモデルにデザインしたのか・・・ いづみ「・・・あなたにも見える訳? あなたも礼司みたいな、その【スタンド】っていうの? 持ってるって事?見せなさいよ。 中条「あ、いや・・・それはちょっと・・・ いづみ「・・何でよ? 大和久「カカカカカッ・・・!見せたれ見せたれ! 風呂戸「(一つのクラスにスタンド使いが四人もいるなんて降星みてえだな・・・ 今朝出たばっかりなのに降星が懐かしい・・・元気かな、俺のおっぱいちゃん達・・・) 中条「・・・女に見せた事ねぇからなぁ・・・・ 怒らないって誓うなら見せてもいいが・・・ いづみ「何がよ?怒らないから見せなさいよッ! 管尾「(私も見たことないな・・・どんなん何だろうスタンドって。) 中条「じゃあいくぞ・・・ マーラ・ザ・ビッグボス! ―ドバァアアアンッ!! いづみ「・・・・・ 中条「・・・・!(ゴクリ) 大和久「・・・ップ!(ヤバい・・堪えてないと吹き出しちまいそうだぜッ!!) いづみ「・・・? 確かに、グロテスクな形をしてるけど・・・ 何に対して私が怒るのか理解に苦しむわね。 大和久「え 中条「(正真正銘の箱入りか・・・!) 川上「どんなのよ?ちょっと絵にしてみてよ。 いづみ「ほら・・・・こんなの。 川上「・・・・ ・・・・・死ねッ!! ―バキィッ! 中条「ぐわッ!おま・・いきなり殴りやがったぞ!大和久ッ! 何とか言ってやれ! 大和久「いや、チンコみてぇなお前のスタンドが悪い。 中条「てめ・・・痛ッ!やめて!蹴らないで! 管尾「なるほど。だからマーラなんて名前なんだね・・・ 中条「・・・言っておくが、M・T・Bってのは俺がつけた名前じゃないぞ。 兄貴がつけたんだ。 管尾「え? 大和久「お前、兄弟がいたのか? 中条「何だよ・・・いちゃ悪いのかよ? 風呂戸「あ、俺も姉ちゃんがいるぜ? 大和久「て、事は兄貴もスタンド使いって訳か。 強いのか?つーかいくつ上? 中条「今年で大学三年・・・ 強さで言えば俺の方が上かな。 大和久「ふーん・・・ 風呂戸「(完全スルーかよ・・・) 管尾「大丈夫、私は聞いてるよ? 風呂戸「ぅ・・・ありがとう、良い奴だなアンタ。 キャッツ「ッ!!! いづみ「・・・?どうしたのよ? 風呂戸「どうした? 中条&大和久「・・・? 川上&管尾「????? キャッツ「・・・・今、学校内に凄い悪意を持った人間が進入したでし・・・ッ! ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・! 中条「何でそんな事が分かるんだよ? いづみ「この子は人の身体を流れる微弱な電流も感知出来るのよ・・・キャッツ、位置は分かる? キャッツ「やってみるでし・・・! ―カチッ 教室のコンセントに複数ある尻尾の一つを突き刺し、別の尻尾をテレビに繋ぐ。 ―ブゥゥウ・・ン テレビの電源が入ると、そこには校門を映す監視カメラの映像が流れていた。 ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・ 風呂戸「タイミング的に考えてお嬢様狙いだろうなぁ。 中条「でも警官しか映ってないぜ? 大和久「変装でもしてんだろ? ・・・で、どうすんだよ? いづみ「・・・どうするって? 中条「つまりだ、『逃げる』か『戦う』かって事。 管尾「・・・・!(ゴクリ) ドドドドドドド・・・・ しばしの沈黙が一同の間に流れたが、やがて一人が口を開いた。 風呂戸「俺が行こう。 ゴゴゴゴゴゴ・・・ 「ククク・・・警官の格好してるだけで敷地内に入れるなんてチョロすぎるぜッ! 真正面から進入し、警官を装って闊歩する薬売りの男・・・ だが、校舎入り口に差し掛かった時、見慣れない影が彼を待ちかまえていた。 ドドドドドドドド・・・・! それは人のようであったが、すぐにそうではないと分かった。 人間より頭一つ大きく、頭の両脇からは牛の様な角が生えている・・・ 「ミノタウルス・・・? んな訳ねぇな、スタンドか。 確かスタンド使いが何人かいるって話だったが・・・・ ま、眠らせちまえばこっちのモンよ・・・! ―グッ・・・ 「んあ? 後ろから不意に肩を掴まれ振り返る薬売り・・・ ?「・・・さっきはどうも。 薬「ッ!? ―バギャアァッ!! 薬「ぶるああぁあッ!? ―ドサッ・・・ 強烈に顔面を殴られ吹っ飛ぶ薬売り・・・! 薬「てめ・・・ぇッ!! 死んでなかったのかッ!! ?「・・・いやいや、結構危なかったがね。 ギリギリで間に合ったんだよ、【スタンド】での防御がね・・・ッ! ―ズズズズズ・・・ そう言った男の身体を波を象った模様のスーツが覆っていく・・・! ?「これが私のスタンド【マリンバ】だ。 ちなみに私の名前は伊佐坂じゃあなくて【磯野】っていうんだ。 薬「伊佐坂に磯野・・・・サザエさんかよ・・・いや、それよりもさすがは一の私設部隊。 スタンド使いも配備されてたのかよ・・・! 磯野「私設部隊・・・? いや、そいつらは死んだ。 私は、一の娘を連れ去りに来た組織の一員だ・・・ 腐れ外道の一の肉親だ。『生死問わず』・・・連れ去らせてもらう。 薬「・・・お前が誰だか知らねえが、こちとら『無傷』でさらってこいとの依頼人からの指示なんでね。 そんな事させる訳にゃあ、いかねえなぁ・・・? ゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・ 風呂戸「・・・・? おい、なんか2人で喧嘩し始めたが・・・ どっちをブッ倒せば良いんだ? 大和久「どっち・・・だ?分からねえな。 いづみ「キャッツ、分からないの? キャッツ「ごめんなさいでし、ご主人・・・ この能力は副産物的な能力だからそこまで精度は高くないんでし・・・ いづみ「っとに・・・使えないわねッ! キャ「(´・ω・`) 教室のモニターを覗きこみながら6人は作戦を練っていたが、もう一人の登場により、その作戦は早くも瓦解してしまった。 中条「・・・どっちが敵か分からなきゃあれだ。 『両方ともぶっ潰せば良い』・・・ 大和久「おぉ~!成る程! アッタマいいなぁ中条ッ! 管尾「や、それは・・・ 川上「味方だったらどうするのよ? 風呂戸「いや、そうだな。両方とも倒そう・・・ 一人は黒服を着てるが、多分警備の人間じゃあない。 警備の人間なら、このお嬢様を守るのに連絡をとりあって今頃俺たちを避難させているハズだ。 いづみ「・・・そういえば、警護にあんな人いなかったわ。 中条「決まりだな・・・大和久は残れ。 俺は風呂戸の手伝いに回る。 大和久「はぁ?テメェ一人だけ良い格好しようってのか?あぁッ!? 中条「馬鹿野郎ッ!! 大和久「・・・! 突然大声をあげた中条に驚く一同・・・ ゴゴゴゴゴゴ・・・ 中条「・・・万が一。 万が一、俺と風呂戸がやられた場合、お前の能力なら皆を逃がせるだろうが・・・! 俺じゃそんな事は出来ねぇ。 大和久、お前にしか出来ない事なんだぜ・・・? 大和久「・・・! ・・あ、あぁ。そうだな・・・ 分かった、ここは任せろ・・・ッ! 中条「頼んだぜ・・・! (フハハハ!な~んてなッ!ホントは良い格好したいだけだったり!!) ドドドドドドド・・・・! 風呂戸「(中条には悪いが・・・俺一人で充分だぜッ! トレンダ・ホーンッ! 【ヒート・ウェイブ】ッ!!! ――――校舎玄関 T・H「ブモオォオオオッ!! 薬&磯野「ッ!? ジリジリと肌が灼けるような感覚を覚え、2人が振り向くと 角が赤く光った半人半牛のスタンドを中心に景色が揺らいでいた・・・! 薬「・・・陽炎? 磯野「ッ!マズい!マリンバッ!! ―カッ!! 角が一際強く輝くと同時に、強烈な熱波が2人を襲うッ! ―ドゴォオオオオオ・・ッ!! ゴゴゴゴゴゴ・・・・ 灼熱の熱波が去った後には 炭化して崩れ落ちそうな植栽と熱によりガラスが割れて、焦げついた校舎がそこにあった・・・ ――教室 キャッツ「ッ!カメラが壊れたでしッ! いづみ「風呂戸ッ!てめぇの仕業かこらぁああッ!! 風呂戸「やべ・・・やりすぎた。 大和久「すっげぇパワーだな。 ―再び校舎玄関。 ゴゴゴゴゴゴ・・・・ 2人の姿は跡形もない。 だが、2人の居た場所の地面には奇妙な膨らみがあった。 T・H「・・・・? よくよく見ると、その膨らみは地面そのもので波のようなうねりを見せている・・・! ―ザザァァ・・・ 潮が引くようにその膨らみが元の地面へと姿を変えると、 そこには熱波の直撃を受けた筈の2人の姿があった・・・! 磯野「驚いた・・・、とてつもないパワーだな。 薬「ぺっぺっ!砂が口に入りやがった! 何だってんだ一体!? 磯野「助けるつもりはなかったが、波に呑まれたか。 運が良かったな・・・次は助けないが。 T・H「・・・!(無傷だとッ!?) ドドドドドドドド・・・・ 薬「ケッ!勝手に言ってろ・・・! (とは言っても、手駒のいない状態でコイツら2人をぶっ殺して一の娘をさらうのはちぃっとばかしキツいな・・・ じゃあまぁ、眠らせちまうか。 スリーピング・フォレスト・・・ッ!) ―ズズズズ・・・ T・H「・・・・!? ―クラッ・・・ T・H「(何だ?急に目眩・・が) 磯野「ぐッ!何だ・・・? ゴゴゴゴゴ・・・ 薬「(フハハハハッ!馬鹿どもが・・! そのまま永遠の眠りにつかせてやるよッ!!) 突然ふらつき始めるトレンダ・ホーンと磯野・・・! 磯野「お前・・!何かしたのか・・・ う・・ラアァッ! ―ブンッ! 薬「あくびが出そうなパンチだなぁ~ッ! あ、あくびが出ちまのはお前か。フハハハハッ! ひょいと、進路に現れた枝を避けるかのようにパンチをかわした薬売りは、そのまま拳銃のグリップ部分で磯野のスタンドで覆われていない顔面に鉄槌を振りおろす! ―ドグシャァアッ!! 磯野「ぐぁっッ! 薬「俺のスタンド【スリーピング・フォレスト】はよぉ・・・ 周辺にあるもの全てを眠らせる事が出来んだ・・・! 眠くて眠くて仕方がないだろ? スタンドの力は精神の力だ・・、どんなに強力なスタンドだって本体が眠っちまえば全くの無力ッ!! 後は、寝こけたてめぇを殴り殺すだけの簡単なお仕事だぜぇーッ!! T・H「・・・(ダメだ・・・!眠さに抵抗・・出来・・ない・・・!) ―ドサッ。 玄関の真ん前で倒れ込む風呂戸のスタンド・・・! ゴゴゴゴゴゴゴ・・・・ 薬「まずは一人・・・! てめぇは殴られた痛みのせいでちぃっと遅いみたいだが、じき限界がくるだろうよ。 磯野「て・・めぇッ! ―ブンッ! 今一度、薬へと殴りかかる磯野・・・! だが、やはり超スローな攻撃である。 薬「ハハハ・・!そんなパンチで大丈夫か? 磯野「・・・大丈夫だ、問題ない。 ―ギュンッ!! 薬「――ッ!? ―バキィイイッ!! 途中で急に加速した拳が、再び薬売りの顔面を殴るッ! 薬「がッ・・!てめえ、どうして・・・!? ゴゴゴゴゴゴ・・・ 磯野「さあね。生憎だが俺は、敵に能力をバラすほど間抜けじゃあないんだ・・・ 薬「くっ・・・S・Fッ!! コイツを眠らせろォオオッ!! ―ガシッ! S・Fが磯野の腕を掴む・・! 薬「直に触ったぜ・・・!これで眠らない奴なんかいねぇはずだッ! 磯野「はぁ・・・分かってないみたいだな? ―・・ズッパアァアアッ!! 薬「ッ!? 右の手首が回転しながら宙を舞う・・・ 薬「な・・!俺の・・手がッ!? ―ボトッ・・・ 薬「・・・いッ!!てぇえええッ!! 地面に落ちた手首を拾い、傷口を押さえてうずくまる薬売り。 だが彼の心は今、焦りや恐怖ではなく、自分の手首を切り落とした男に対する怒りで一杯であった。 そしてその怒りは、激情に任せた炎ではなく どこまでも冷たい氷のような怒り・・・ 彼は、その怒りを以て自分の手首を切り落とした男の弱点を探しだそうと、冷静に相手の観察を始めた・・・ ドドドドドド・・・・! 磯野の足下にはいつの間にか『サーフボード』が現れている。 縁には血が付着しており、右手を切り落としたのはこのボードであろう・・・また、いつの間にか現れた事からボードも能力の一部・・・・ さっきは地面を波のようにして熱波をしのいだ・・・ サーフボード・・・・ 波乗り・・・ ・・・・・ 薬「てめぇの能力は、波を作ってそれに乗る能力か・・・ だが、それでどうやって俺の能力を・・・! ゴゴゴゴゴゴ・・・・ 磯野「見たまんまを言っただけだろうが、大体正解だ。 実は・・・波乗りが趣味でね。 フフッ、オフの時なんかは房総の別荘でサーフィン三昧さ。 この能力なら、どんな波でも思いのままさ。 サーフィンは良いぞ、海や風と一体になれる・・・ お前も機会があればやってみるといい、もっとも・・・あの世に海があるかは知らんがなッ!! ―フワ・・・ 磯野の身体がボードごと浮かび上がる・・・ 薬「・・・!? 磯野「お前には分からないだろうが、大気に波を作り出した・・・ ―ピタッ ボードが薬売りの首にあてがわれ、そこから赤い血が流れ出す。 磯野「・・・このまま首をはねて終わりだ。 薬「・・・!(こ、このボードをはねのけねえといけねぇのに・・身体が・・ダルいだと?) ゴゴゴゴゴゴ・・・ 磯野「俺は慎重な男なもんでな・・・ 体調の『波』を崩させてもらったぜ。 薬「・・・・ 町の・・・平和を守るのが・・! 警官の務めだぁッ!! 磯野「気でも触れたか・・・・? ―ガチッ 足下で何かの音が鳴った。 拳銃の撃鉄を起こすような音が・・・ 磯野「ッ!! 磯野が空中で身をひねるのと同時に銃声が響きわたるッ! ―ダーーンッ! 弾丸は磯野のわき腹をかすめ、空へと消えていく。 ドドドドドドドド・・・・ 磯野「危・・・ねぇなあッ!! この死に損ないがぁあああっ!! 薬「なぁ?一つ・・・聞きてえんだが・・・ サーフィンってのは自然の波を使って楽しむもんだろ・・ てめえで作った・・波なんかに乗って楽しいか? いや、楽しいんだろうな。 てめえは、何でも・・思い通りにならないと気が済まないんだろうからな・・・! 磯野「あ゛ぁッ!?うるせえぞ!知った口きいてんじゃねえ!! ―グオッ! 再びボードが浮かび上がり、薬売りへ鋭い縁が向けられる! ―カッ!! 次の瞬間、薬売りへ向けていたボードの先端が焼失し、ブスブスとくすぶっていた・・・ T・H「・・(どうやら勘違いしていたみてぇだ・・・ 敵は黒服!警官は味方だッ!! 中条!サーファー野郎は俺がやる! 警官を中に入れて手当をッ!) 中条「あぁ・・!任せておけ! ―ダッ! 玄関から飛び出してきた中条が、一直線に向かってくる! 磯野「き、貴様ぁあ~ッ!! 薬「お前も、不確定要素を楽しめよ。 カカカッ・・・。 ドドドドドドド・・・! 新しく使用させていただいたスタンド 【スタンド名】マリンバ 考案者:ID cQt47QBs0様 絵:ID wFbPXQaQ0様 絵:ID Pt/MPGIT0様
https://w.atwiki.jp/orisuta/pages/1128.html
キーンコーンカーンコーン・・・ ―下校の時間でし! 部活動のない生徒は速やかに帰宅するでし! ゴゴゴゴゴゴゴ・・・ 女子「大和久くん、また明日ねー! 大和久「あぁ、また明日ね。 女子「大和久くん、カラオケ行かない? 大和久「ごめん、また今度ね。 女子「大和久くん、うちの部室に寄っていかない? 大和久「ちょっと用事があるから・・・ 女子「大和久くん、体育で使ったシャツ私が洗って来ようか? 大和久「ありがとう、でも自分で洗うよ。 女子「大和久くん、晩ご飯作りに行ってあげようか? 大和久「ありがとう、その気持ちだけで充分だよ。 女子「大和(ry 大和久「(ry 俺の下校時は毎日こんな感じだ・・・ 毎日毎日、まとわりついてくるビッチ共をかわすのにかなりの神経を使う。 中条を追いかけて釘を刺しておく必要があるかと思ったが、 未だに話が出てこないと言うことは言うつもりがないのだろう。 ・・・まぁ、次の土日あたりで家に行ってどう考えてるのか聞いてみるか。 ―ガチャ・・・ ―ドサドサドサ・・・! 下駄箱を開けると大量の手紙・・・ ―ヴヴヴヴヴ・・ ―パカッ・・・ 携帯には新着メール62件・・・・ 大和久「・・・・ 溜め息の一つもついてやりたいが、場所が悪い・・ 理想の女が現れるまで俺は【良い子ちゃん】でいなきゃならねえんだから・・・! にしても、また返事を考えるのに徹夜か・・・はぁ・・・ 俺は手早く手紙を鞄に詰め込み、他の女子共に見つからないうちにサッサと学校を後にする・・・。 校門を出るとすぐに悪銭高校の阿呆がガンを飛ばしているのに気付いた。 大和久「(あ゛?・・・んだこの野郎? とは言え、ここで暴れる訳にもいかない。 俺は華麗にスルーして、駅に向かう。 電車に揺られ4駅、乗り換えてもう3駅。 メールの返事を送っていればあっと言う間だ。 駅を出て、周りに人がいない事を確認し煙草に火を着ける。 大和久「スゥ・・・・ 肺の中が煙で満たされるように深呼吸。 大和久「ふぅー・・・ そして吐き出す。 正に至高の一服・・・ ニコチンが体の隅々まで行き渡るのが良く分かる。 何しろ学校の近くでは吸えないのだから、半日ぶりの一服だ。 ―ジャリッ・・・ 大和久「ッ!? 突然背後から聞こえた足音に反応し、身構える。 そこにいたのは・・・・ ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・ 「ふぅ~ん、大和久くんって煙草吸うんだ? 見~ちゃった、見~ちゃった~! 大和久「・・・・!(だ、誰だっけ?織須田の制服を着てるし、会ったこともあるが・・・ 名前が分からねえッ!! 「誰だかさっぱり・・・って顔ね。 川上よ、川上慶子! 一応隣の席なんだけどなぁ~。 悲しすぎてうっかり口が滑っちゃいそう・・・ウフフッ! ドドドドドドドド・・・・ 大和久「・・・そいつは困るな。 川上「でしょ? 黙っててあげるから、付き合ってよ。 大和久「・・・・は? ゴゴゴゴゴゴゴ・・・ どうしてこうなった。 俺はいつも通り家に向かっていただけなのに・・・・ 何でこの女は図々しく俺の家までついてきやがるッ! ・・・・とは言え、高校入学して以来しばらくご無沙汰していた健康的男子の俺は、川上という女の提案をのんで結局付き合う事にした。 川上「ふぅ~ん・・ここが大和久君の家かぁ~。 駅から少し離れた場所にある、アパートの一階の角部屋。 家賃6万円。 お世辞にもお洒落な家とは言いがたいが 女手一つで育ててくれたお袋に無理を言って県外まで出てきたので、仕送りしなくて良いと大見得をきった手前、仕方がない。 貯金が尽きる前に何かバイトを探さなくてはならないな・・・・ 川上「ねぇ・・・・ 大和久「・・・ 川上「ねぇってば! 川上の声で我に返る。 川上「考え事してたの? 大和久「ん・・・まぁね。 川上「エッチな事考えてたんでしょ~!? 大和久「」 川上「あ~!図星だったんだぁ~。 大和久「思ってないよ。 ・・・と言うか、まだ部屋が片づいてないから家に上げられないし。 家に上がれない事に口を尖らせてぶぅぶぅ文句を言う川上を帰らせようと、やんわりと諭したつもりだが・・・ 彼女を家に上げない何て聞いたことが無いだとか、 帰りに襲われるかもだとか、 何かにつけて家に上がろうとする。 うぜぇ、こいつ。 暫定彼女にしてやった途端これかよ・・・ とは言え、今はマジで上げられる状態ではないのだ。 必死の説得の甲斐あって、何とか・・・何とかしぶしぶ承諾させた・・・が 川上「・・・わかったわよ。 じゃあその代わりに礼司の好みを教えてッ! 大和久「(いきなり呼び捨てとか・・・コイツ、マジで頭おかしいわ) ・・・・ん~、背が高くて、長い黒髪で、おしとやかな乙女みたいな娘かな。 川上「何それ。私とは正反対じゃないの・・・ 川上の逆鱗に触れたようだが、事実なのだから仕方がない。 俺の理想は黒髪ロングストレートで長身の清楚な乙女。 花で例えるなら百合の様な・・・そんな娘が理想だ。 ちなみに、目の前にいるこの女(川上)は チビで赤毛でパーマ、顔は磨けば光るだろうが、清楚とはほど遠い顔だ。 ・・・正に正反対だな、こりゃ。 ―プルプル・・・ 川上が肩を震わせている・・・ 泣くか?泣くのか? メンドくせぇ女だ。 川上「分かったわ・・・ッ! ―グルンッ! そう言って、勢い良く回れ右をしたと思うと、足早に去っていく。 大和久「やれやれだぜ・・・ 俺は、ほんのちょっぴりだが悪いことをしたと思ったが、結ばれぬ運命なら早く知った方がアイツの為にもなるだろう。と、頭を切り替え家の鍵を開ける・・・ ―ガチャ・・・ そして入った。 ―・・・バタン。 その様子を陰から伺う一人の男・・・ ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・ 江藤「クククク・・・ッ! 今の女が大和久の彼女か。 女をさらうッつーのは俺たち悪党の常套手段だぜ・・・!? よしお前ら、今の女をさらって来いッ!! 不良達「うーすッ! どこからともなく現れた不良数名が、川上の後を追いはじめる・・・ ―ヅカヅカヅカヅカ・・・! 川上「最・・低ッ! 性格悪いッ! やっぱり、顔で選んじゃ駄目ね・・・ 私の初めてを捧げる相手は、多少顔が悪くたって心が綺麗な人にする・・・決めたわッ! ブツブツと独り言を呟きながら、人気の無い道を歩く川上・・・ 川上「そうだ、今日の事をみんなに教えなきゃ! ―パカッ 二つ折りの携帯を開き、メールを作成するために視線を落としたその時である。 ―ガバアーーッ!! 川上「ッ!!?? 突然、後ろから担ぎあげられ、あっと言う間に猿ぐつわを噛ませられる。 川上「んーッ!? んんーー!! 犯人は・・・・ 勿論、江藤配下の不良達である。 「行くぞッ! 「へへ、ちょろいぜッ! 「ウヒヒ・・・なぁなぁ~、ちょっとだけ味見してから連れて行こうぜぇ~? 「はぁ?やめとけよ。連れて行くだけって命令だぜ。 あいつ馬鹿だけど怒らせるとやべえぞ? 「馬鹿のくせに、そういう所厳しいよなぁ~・・・ もしかして、あいつ童貞なんじゃね? 「ブハッ!ありえるッ!! 川上「~~ッ!(こいつら、何なのよ・・・ッ!?誰か助けて!) しかし・・・少女の心の叫びが届くことは無かった・・・・ ドドドドドドドドド・・・ ――大和久、自宅 「チュミえも~ん! お猿のジョージが何か企んでるよ~! 何とかしてぇ~ッ!! 「ちゅみみぃ~ん・・・(またかい?タクマ君。君って奴は人間にも動物にも信用されないんだな。 大体、君はいつもいつも僕を頼ってばっかりじゃあないか? 大和久「・・・(台詞に対して字幕長すぎだろ、これ。 タ「そんな事言っても仕方ないじゃないか! 何とかしてよ、チュミえもぉおおんッ! チュ「ちゅみみ~ん・・(仕方ない・・・ハイ!スペツナズナイフ~ッ!! タ「こ・・これは? チュ「ちゅみみぃ~ん・・(テメーの力を振るう事すらしない野郎は玉無しだって事さ・・・柄のスイッ ――ブツッ・・・ テレビの電源を消し、ソファに仰向けになる。 国民的人気アニメ「チュミえもん」の最終回であったが、再放送だしそれこそ目に穴が空く程見ているので問題ない。 そういえば手紙の返事を書かなければ・・・ そう思い立ち、スタンドの腕を引き出しへと伸ばす。 初めこそ困惑したが、慣れればなかなか便利な能力だ。 動かずとも遠くの物に手が届く。 大和久「こんにちは・・・っと。 え~と?コイツの名前は・・・彩ね。 【彩】って素敵な名前ですね・・と。 あ~、くそ!面倒くせぇ・・・ ブツブツと文句を言いながらも、一人一人に返事を書いていく大和久。 後に彼はこう語る・・・ Q:面倒くさいのに何で返事書くの? 大和久「バッカお前!返事が来なかったら悲しい気持・・・ いやいやいやッ! メールなんかより、古風な感じがするだろが?つまり、理想の女がいる可能性が高いからだ。キープだよ、キープッ!! Q:ふーん(ニヨニヨ優しいんだね 大和久「て、てめぇッ!? キープだって言ってんだろが!! Q:(ニヨニヨ) 大和久「何だよ・・・! 何笑ってんだよッ!?俺は先にいくぞ! ―――――――― 大和久「・・・おし、書けたッ!! うぉおぉおおーッ! 腕痛ぇーーッ!! ペンを放り投げ、再びソファへ身を投げ出す。 時計を見ると夜9時を回った頃、思いの外早く終わった。 大和久「やっぱ、腕が多いと違うぜ・・・ そう。彼は身につけたスタンド能力を、代筆要員として使っているのだ。 大和久「さ~て・・・一服して飯でも買いに ―ッガッシャアァアアンッ!! 突然窓が割れ、何かが部屋に投げ込まれるッ! 大和久「うぉおッ!? ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・ 投げ込まれたものは「石」であった。 テープで何やら紙が貼り付けてある。 大和久「・・・くそがッ!この部屋に居るのが俺じゃなかったらどうする気だったんだ? ―ベリベリ・・ガサッ・・・ 大和久「今夜11時、高速脇の廃工場にて待つ。 仲間を連れて来た場合、女の安全は保障しない・・・だと? ハッ!ご丁寧に地図まで書いてくれてあるぜ。 ・・・上等だ、ぶっ潰してやるよッ! ドドドドドドドド・・・・ 江藤「女は・・・? 不良「はい、この部屋の中で椅子に縛り付けてあります。最初は暴れましたが、今は疲れたのか大人しく。 江藤「そうか。 ―ガチャ・・・ ゴゴゴゴゴゴゴ・・・ 川上「(・・・・ん、誰か・・・来た?) 監禁されている川上は、疲れ切った様子でゆっくりと顔を上げる。 江藤「・・・・ッ!!!! 川上「・・・(誰・・・?) ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・ 江藤「(う・・・美しいッ!! さっきは遠目で良く分からなかったが、これは・・もしかして、一目惚れってヤツですかァ~ッ!? 運命の赤い糸が引っ張られてるのを、ビンッビン感じるぜェーーッ!!) おいッ!!てめえら、ボサッとしてねぇで縄をほどいて差し上げろッ!それからコンビニ行って暖かいお茶と弁当買ってこい! 彼女がお腹すかせてるだろッ!? 不良「え、でもその女は人質じゃ・・・ 江藤「いいから早くしろッ!! 不良「うす!失礼しますッ! ―・・・パサッ 川上の縄が解かれた。 縛られた跡が残る手首をさすりながら、川上は江藤を見据える。 川上「一体・・・何なんですか、あなた達? それにあなた。社会人ですよね? 頭がハゲかけた良い大人が、高校生の格好なんかして・・・何を考えてるんですか? ―ピク・・ 江藤「・・・・・ハ・・・ゲ。 不良A「(あ、あの女ッ!!初対面の人間にハゲって言いやがったッ!? 不良B「(そ、それより避難しなきゃならねえぞ・・・! 不良C「(ハゲは禁句なんだッ!ハゲはッ!! 去年の今頃・・・ハゲを上級生にからかわれた、コイツは上級生達を半殺しにするぐらい暴れたんだぞッ!? ドドドドドドドドド・・・ 江藤「・・・・ 川上「・・・・ 不良A「(み、みんな・・・地獄を見る前に逃げるぞ。 ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・ 江藤「社会人だなんて・・嫌だなァ~。 確かに頭はキてますけど、学生ですよォ~。 ほら!学生証。 川上「え・・や、やだ。ごめんなさい。 私、失礼な事を・・・ 江藤「いやァ~・・・気にしないで下さい。 老け顔は自覚してますからッ!アハハハ・・・ッ 不良ABC「・・・・ ・・・・・ ・・・・・・え 川上「あれ?でも生年月日と学年が・・・ 江藤「あぁ、それは去年、病気で入院してしまって・・・ 出席日数が足りなくて留年しちゃったんですよ~。 不良ABC「(嘘つけ・・・停学で日数足りなかったんだろがッ!!) 江藤「自己紹介が遅れました。 僕は【江藤 透 エトウ トオル】 あなたを、あの恐ろしい悪魔から救いにきました。 川上「・・・悪魔? ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・ 江藤「やはり、知りませんでしたか・・・。 悪魔とはあの男、備府町のダブルドラゴンこと西のカミカゼ・・・大和久 礼司の事です。 川上「・・・?? ダブルドラゴン? カミカゼ? 何の事だかさっぱり・・・ 江藤「簡単に言えば、大和久は極悪人だ・・・って事ですよ。 すぐに分かります。 ―ピリリリッ! 江藤の携帯が着信を知らせる・・・ ―ピッ・・ 江藤「俺だ。 ・・・そうか、現れたか。 深追いはするな、牽制しつつおびき寄せろッ! ―・・ピッ 川上「・・・・ 江藤「噂をすれば影ってヤツですね。 現れましたよ・・・大和久が。 そう言って、窓を親指で指し、川上に覗くように促す。 川上「・・・? 促されるままに、窓を覗く・・・ ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・ 「うぉおぉおお~ッ!? ―ドパッカァアーッ! 宙を舞う江藤の手下・・・ 「に、人間が空を飛ぶだと・・・!? 一人ずつ向かうなッ!!大人数で袋にするぞッ! 「応ッ!! ―ドドドドドドド・・・ッ! 「「うぉおおーッ!死にさらせェ~ッ!! 大和久「・・・ククッ・・・!! フハハハハハハッ!! オラオラオラオラオラオラオラオラオラァッ!! ―ドゴドゴドゴドゴドゴッ! 「「ぐははぶべぇえッ!! ―ドッギャアァアッ!! ―ドサドサドサドサ・・・ッ 迎え撃つ不良達が地面に叩きつけられ、のたうつ。 大和久はその中を、悪魔の様な笑みを浮かべながら前進してくる。 ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・ ―ブルブル・・・ 江藤「おぉ!?・・・ぉおおおッ!? ―ブルブルブル・・・! 川上「大和久・・・くん? ―ブルルッ・・ブル・・・ 江藤「ぉおおおお~? マジで・・・マジで!ヤバい位強ェなぁおいッ!? 悪魔的!猟奇的! 絶対無敵ってか!? カカカカカカカ・・・ッ!! ぉおおぉお。 笑いと・・・震えが止まらねえよぉ~? なぁ、姉ちゃんッ!! アレがあんたの彼氏だぜッ!? なぁおいッ!! 川上「・・・・・! 江藤「知らないって事は仕方ねぇんだ・・・人間だからな。 世の中のどんなに偉い学者様だって、知らないモンは知らない。 大事なのは【知った時に、どうするか】って事なんだぜ。 知った事を忘れる奴は馬鹿だ。無知からの失敗を繰り返すからな。 賢い奴は、知った事を活かした判断を下せる・・・ それで、【彼氏が極悪人だと知った】アンタは・・・・ どうするんだァ? ―ズイッ・・・ 唐突に顔を寄せられ、怖いくらいに目を見られる川上・・・ 川上「わ、私は・・・ッ 江藤「・・・・何てね。冗談ですよ。冗談。 あの調子なら、そろそろここにたどり着くと思いますよ? ―・・・ガチャ。 江藤「ほら・・・お出ましだ。 川上「お、大和久くん・・・ 大和久「・・・・・ ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・ ドアの前に立つ大和久、窓際に立つ川上。 二人の間を遮るかの様に江藤が立つ。 大和久「てめぇ・・・人の女に手ェ出すっつーのはどういう了見だ?あ゛? 江藤「俺の名前は、江藤 透・・・ 彼女をてめえの魔の手から取り戻すぜッ!! 大和久「あぁ?てめぇ、俺を倒すのが目的じゃあねえのか・・・? 江藤「最初はな・・・ だが、自分で言うのもなんだが、運命の赤い糸ってヤツを感じてよぉ~・・・ 川上「・・・(やだ、二人の男が私を取り合ってる・・・) ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・ ―・・ザッ 大和久は一歩前に踏みだし、江藤との距離を詰める。 大和久「あぁそうかよ。 だったらその赤い糸ってのは、てめぇの血反吐で染まった糸だな。 江藤「分かってねぇなァ? 愛は人を強くするんだぜ・・・! 彼女の様な女性が、お前の毒牙にかかるのをみすみす見てられるかよ? ―ザッ・・・ 江藤も一歩前へ。 二人の距離、およそ2m・・・ 江藤「やっぱりっつーか、何つーか・・・ 近距離パワー型だよな、うんうん。 大和久「あ?近距離パワー型?なんだそりゃ? 江藤「てめえのスタンドのタイプだよ・・・! 俺のスタンドもそうだ。 つまり、似たもの同士って訳だな。 ドドドドドドドド・・・・ 大和久「黙れハゲッ! てめえと一緒にすんじゃねえぞォオラァッ!!! ――ドッゴオッ! 大和久の不意打ち右フックが江藤の顔面を捉える! 大和久「・・・(クハハハッ!口ほどにも・・・・? ・・・ ・・な、何ぃ・・ッ? ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・ 江藤「・・・スタンドを使わずに殴りかかって来るだと・・・? つーか、今ハゲって言ったか?あ゛!? 江藤から紫色をした人間が、重なるようにして現れており・・・大和久の拳を受け止めていた。 ドドドドドドド・・・ 江藤「なめんじゃ・・・ねェーッ!! ―ボゴボゴ・・ッ! 大和久「――ッ!? (何だ・・!?腕が・・膨らむッ!? ―ドグシィッ!! 大和久「ぐはッ!? 大和久の顔面を、拳が打ち据えるッ! そしてその拳は・・・ 大和久の腕から生えていた。 大和久「な・・なんだこれはッ!? ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・ 江藤「・・・ふぅ~。 俺はよォ~、弱い者苛めってヤツが大嫌いなんだわ。 だから教えておいてやる・・・それが俺のスタンド、 【セクシャル・バイオレット】の能力だ・・・! 大和久「能力・・・ 中条や御子神って奴のも、能力かッ! 江藤「・・・ビンゴ。 何の能力かは知らねえがな。 大抵のスタンドは、何かしらの能力を持ってるんだぜェ? てめえの能力は何だ・・・?見せてみろやァーッ!! バルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバルバルゥッ!! 大和久「オォオラオラオラオラオラオラオラオラオララァアッ!! ―ドガガガガガガガ・・・ッ! S・Bのラッシュに腕だけスタンドを発現させて応戦する大和久だが・・・ 江藤「バルバルバルバル・・! バースッ!!(Birth) 大和久「ッ!! ―ドゴシャアァッ!! 大和久「ぐ・・・はッ。 隆起した床が、正確に大和久の顎を打つ!! ―ガクガク・・! 大和久「・・・(マズいッ!今のは良いのをもらっちまった・・) 江藤「もいっちょォ~ッ! バースッ!! 大和久「くッ・・! ―ドォオーンッ!! ―パラ・・パラ・・・ 川上「お・・大和久くんッ!? ドドドドドドドド・・・ 先程まで大和久の立っていた場所には、隆起した床で出来た「柱」が立っていた。 大和久はと言うと 大和久「ぐ・・・があぁッ! ―ガンッ! ガンッ!! 柱と天井に挟まれ、脱出しようと懸命に柱を殴っている。 ―ガシッ! ゴンッ! 大和久「く・・・そがぁあぁあああッ!! 江藤「クハハハハハハハハッ!!ハーハハハハハハッ!!! 無様だなァ?カミカゼェ・・・ てめぇはスタンドを使わないんじゃない。【使えない】んだな? 大和久「はぁ・・ッ!はぁ・・・・ 江藤「この部屋は、元々事務所として使われていた。 目測だが天井まで3mかける程度の高さだ。 俺の身長が180cm・・・ スタンドなら、届く筈だがなぁ? ・・・それに今、俺は両腕がない状態なんだぜ。 ゴゴゴゴゴゴゴ・・・ 大和久「腕が・・? 江藤「そう。隆起させている間はな・・・ ふぅ~・・・ このままブチノメしてやっても良いが、それじゃあつまらねえし、お前も負けを認めねェよなぁ? だから教えてやる。スタンドの使い方をよッ! もっと自分の精神・・スタンドを認めろ。そして、信じろ。ソイツはお前自身だ。 腕力に頼って、その存在から目を逸らすんじゃあない・・・! ブチノメしたいと心でそう思ったのなら、心でブチノメせ。 大和久「・・・・! ゴゴゴゴゴゴゴ・・・ 江藤「・・・理解出来たかな? 出来たならスタンドを出せッ! そして俺にブチノメされろォ~ッ!! 大和久「クク・・・ッ。 言いたい事はそれだけか? 江藤「んだとッ!? ―バッ! 体を挟まれた状態であるが、両腕は動く。 大和久は下へ腕を伸ばし、叫ぶ。 大和久「川上ィッ!!捕まれッ!! 川上「な・・何をするのか分からないけど・・・分かったわッ!! ―ダダダダ・・ッ! 江藤「させるかァ~ッ!! 阻止せんと江藤は川上に掴みかかる・・が ―ヒョイッ 簡単に避けられてしまう。 江藤「しまったッ!腕がなきゃ掴めねえッ! ・・だが、足があるぜ! 必殺!蟹挟みィ~ッ!! ―ガッシィイッ!! 川上「きゃぁあッ!? 足を絡め取られた川上が前のめりに転倒する・・・ 大和久の腕には届かない距離で。 だが・・・ ―ガシッ! 江藤「ッ!! ゴゴゴゴゴゴゴ・・・ 川上の腕を、大和久のスタンドが掴んでいる・・・ つまり、三人が繋がった。 江藤「けぇッ! 掴んだ所で何が出来るってんだァ!? ドドドドドドド・・・ 大和久「体勢を・・立て直すんだよ。 この柱・・ さっきから俺を押さえつける圧力が強くなってきている・・ つまり、まだまだ伸びるって事だ。違うか? 江藤「てめ・・まさかッ! 川上「?? 大和久「ま・・・やってみりゃ分かるか。 ぉおおッ! オラァアアァッ!! ふさがっていない方の腕を振り、天井に肘をぶつけるッ! ―ドゴオォオオンッ!! その肘が、石膏ボードで出来た天井をたやすく打ち砕いた すると ―ギュオンッ! 大和久の体は柱(隆起した床)によって、更に上へと押し上げられるッ!! 大和久「・・思った通りだぜ。 江藤「くうッ! (能力解除したいが・・今解除したら全員落ちるッ! そしたら、下敷きになるのは俺だよなァ~!?) 川上「ひぃッ!? た、高いッ!怖いッ! 大和久「うぉおおおッ!! ―バガァアアン! 隆起する床の勢いを借りて、屋根もぶち破る大和久。 当然、屋根を破れば・・外に出る。 ―ギュンギュンギュン・・・ッ! 床は更に伸びていく。 既にその高さは屋根から10m近い。 大和久「(マズったな・・このままじゃ、降りられなくなっちまう。 ・・・あそこに飛び移るしかねぇかッ!! ―バンッ! 柱の上に立ち、横に 飛ぶ大和久!・・・に掴まれている川上!・・・に足を掛けている江藤! 川上「ぎゃあぁああぁあッ!? お、落ちるッ!?死ぬッ!? 江藤「馬ッ鹿やろ!!そっちは・・・ッ!? 大和久「うおおおぉおぁ~~ッ!! ―・・・・・ズドンッ ―ゴロゴロゴロ・・・! 落下の衝撃をスタンドで和らげ、なんとか全員無傷で着地。 江藤「てめぇッ!正気かよ!? この場所は・・・ ―パアアアァッ!! 川上「ぅひゃあッ!? ―ゴオオォッ!!! けたたましいクラクションと共に、大和久達の脇を車が通り過ぎる! ゴゴゴゴゴゴゴ・・・ 大和久「ここがどこかってェ? 決まってんだろッ!! 【高速道路】だよ!見て分かれッ!! 仕切り直しだ・・・燃えるだろ? 江藤に向き直り、両手を広げた尊大なポーズをとる大和久。 なにか秘策でもあるのだろうか、自信満々な声色だが その表情は逆光で江藤からはよく見えない・・・ 江藤「ん・・・逆光? ・・ぎゃ、逆光? う、後ろ!後ろッ!! 大和久「え ――――――― ―ゴオォォォ・・ 「はい・・はい。 大丈夫、今回のブツも極上品ですよ。 今、上りの高速ですから2時間もあれば届けられます。 はい・・では後ほど。 ―ピッ・・ 「・・・ククク・・・・カカカカカッ!儲かってたまらねえなッ!! ―ザラザラザラ・・! 瓶に入った薬のような物を大量に口の中に流し込む男・・・ ―ガリガリッ!・・ボリ・・ボリッ・・・ 「・・・あ゛~・・・最ッ高ッッだぜぇ~~ッ!! ・・・・ん? キメすぎたか?高速の真ん中に高校生が立ってるにゃんて、ありえにいよな。 男の脳裏に過去の記憶が甦る。 ある夏の夜・・ とあるカップルにタコ殴りにされ、全身の骨を砕かれて生死の境をさまよった事。 そのままパクられ、長い間刑務所に入れられた事。 刑務所を脱走し、名を変え顔を変えての未だ続く逃亡生活・・・ ドドドドドドドド・・・ 「(そうだ!コイツはあの時の亡霊だッ!! つまり・・・ひき殺せって啓示だと理解したぜぇ~ッ!! ―グンッ! 男は・・・アクセルを強く踏み込んだ。 ―――――― ―ドンッ 川上「きゃあッ!? 川上を路肩へ突き飛ばす、大和久。 そして 江藤「・・・ッ!! ―ドガッシャアァアアアッ!!!! 車がぶつかる大きな音に、江藤と川上は目をつぶる・・・ 次に二人が目を開けた時、眼前には衝撃の光景が広がっていた。 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・ 川上「嘘・・・ 江藤「あ・・まさか・・・そんなッ! 大和久「ぐ・・おぉお・・・ッ!! スタンドの両腕、自身の両腕で車のバンパーを押さえ、 スタンドの足、自身の足で地面に踏ん張っている・・・ 男の車が大型ではなく、小排気量の車である事が幸いし、何とか耐える事が出来ていた。 とは言え・・・ 江藤「人間が車に勝てる訳ねぇだろがァ~ッ!! 大和久「うぉおぎががががが・・・ッ!! 男「コイツッ!スタンド使いだ!! やっぱり、亡霊確定だなァ~ッ!? ―ベタンッ! 男はアクセルをさらに踏み込む! ―ビシ・・ビシビシ・・・ッ ―ブシュウッ!! スタンドの腕にヒビが入ると、大和久の腕からも血が吹き出すッ! 男「ぶっ飛んで脳漿ぶちまけちまいなァ~ッ!! 大和久「うぉおおおぁああ・・!! (も・・もう無理だッ!限界・・・! つうか何で俺達の事ひき殺そうとしてんだよッ!? くそ・・・力が・・入らなく・・・ 「やれやれ・・・それでも私のマスターですか? 大和久「ッ!? ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・ 「私の名前は【オーバーチュアー】・・・・ マスターがやっと私を必要としたと思ったら、小便ちびりながら諦めかけてるとか・・・もうね。 大和久「お・・お前は・・・お前が、俺のスタンド・・? ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・ 大和久の隣で、大和久と一緒に車を押さえる人型のヴィジョン・・・ くすんだ銀色で、とげとげした機械的な鎧を着込み、同色のヘルメットを被っている。 ドドドドドドドド・・・・! 大和久「グッ・・ まぁいい・・さッ! それで、この状況を何とか出来るのかよッ!? O・C「うるさいなぁ・・・すぐ隣で大声出さないでくれますか?やってますよ・・・さっきからね。 大和久「・・・な、何を・・してるんだッ!? O・C「はぁ~・・・見れば分かるでしょう? 押さえてるんですよ・・車を。 これで精一杯ですよ、精一杯・・・ マスター。 大和久「え 押し返すとかッ! ぶっ壊すとかッ! なにか能力があるんだろがッ! ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・ O・C「インポッシブル・・・不可能、つまり【無理】です。 能力はありますが、この状態じゃあ意味がありません。 大和久「」 大和久「て・・めッ!何にも出来ねぇのに出てきたんかよッ!? O・C「イエス、マスター。 男「死ねェ~~ッ!! ―ギャルギャルギャル・・・ッ!! 大和久「・・・ぐぅッ! (もう駄目だ・・死んだ。 O・C「しかし、どうすれば良いかは教えられます。 後ろにいる江藤という男なら、この状況を打破出来ますが。 大和久「・・!? あぁ~・・・成る程な。 奴の手を借りるっつーのは気に入らねえが・・・この際仕方ねえか・・・! ドドドドドドドド・・・! 車を押さえたまま振り向く事もせず、大和久は叫ぶ。 大和久「江藤ーッ!! 江藤「な、何だよッ!?早く逃げろっつーのなら喜んで聞くが、手伝えっつーのは聞きたかねえぞッ!! ゴゴゴゴゴゴゴ・・・ 大和久「いや、てめえはそこで良い・・・!! 代わりに、かち上げろッ!! 江藤「お・・・おぉおッ!? てめえ、頭良いなッ! そのぐらいなら手伝ってやんよッ!! セクシャル・バイオレットッ!!バーースッ!! ―ドガドガッ!! 紫色をしたスタンドが地面を殴ると、 車の下の地面・・・道路が【やや斜めに】隆起するッ! ―ドーーンッ!! 男「うおぉあッ!? な、何だ!? 江藤「真上に車を持ち上げんのは流石に無理だけどよぉ・・・ 斜めに、【坂の様に】道路を隆起させれば、車はそっちに行くよなぁ? ドドドドドドドド・・・ 男「ぬわにぃ~~ッ!? ―ギャギャギャギャ・・・!! ―ドバアァーーッ! 勢いよく坂を登り、空を飛ぶ車・・・ 「ぎゃあぁあぁああああ~ッ!? ―ドガシャアァッ!! そして、分離帯を越えて反対車線に落ちる。 ゴゴゴゴゴゴ・・・ 大和久「ぶはぁッ!・・はぁ・・・・はぁ・・・! た、助かった・・・ フラフラと、路肩へ歩む大和久。 江藤「大和久ぅッ! 大和久「あ?・・何だよ? 江藤の拳が、顔の側まで上げられる・・・ そして ―グッ! 天に向けて親指を立て、してやったりな笑顔・・・ 江藤「やったな!俺とおま ―バキィイッ! 江藤「おぶぅうッ!? て、てめッ!何しやがる!? 大和久「じゃかあしいッ!! 元はと言えば、てめえが俺の女をさらったりするからだろがッ!! ・・・ま、助かったのは事実だからな。 今ので勘弁してやるよ。 江藤「・・・ぺッ。 ・・まぁいいさ、てめぇが手打ちにしたいっつーんなら、飲んでやんよ・・。 大和久「・・ふん。(頭に来る言い方だが、今は勘弁しといてやるよ・・・) あぁ、そういえば・・・川上、大丈夫か? 路肩に突き飛ばされ、座り込んで唖然としていた少女は 大和久の声で我に返り、お尻をはたきながら立ち上がる。 川上「何とか・・・大丈夫。 あぁ~・・・もう! 服も髪も汚れちゃってる~、お風呂入りた~いッ!! 大和久「は? 江藤「(常識じゃあ考えられない目にあったってのに・・・お風呂だと? ますます俺の好みじゃねえか、おいッ!) 大和久「・・・警察が来る前に逃げるぞ。見つかったら面倒だからな。 江藤「だな。 川上「は~いッ! O・C「マスター・・・ あの車の人間に制裁は加えなくても? 帰ろうとする大和久たちに、O・Cが話しかける。 大和久「お前、まだいたのか。 江藤「うおッ!お前のスタンド喋るのか!? つーか、出せるようになったのかよ! 大和久「あ?喋る奴と喋らない奴がいるのか? O・C「マスター 江藤「普通は喋らねえから。 自分の精神が勝手に動くとかおかしいだろ? 川上「???? 大和久「あぁ・・確かに言われりゃあ・・・・ O・C「マスター!! 大和久「あぁッ!?うるせえぞてめぇッ!!耳元でがなってんじゃねえぞッ! O・C「制裁しても? ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・ 大和久「・・・・・ ・・・好きにしろ。 俺様は疲れたから帰って寝る。 制裁でも何でもしておけ。 O・C「そういう訳にはいきません。 射程距離というものがありまして、私とマスターは約2mまでしか離れられないのです。 大和久「あぁそうかよ・・・ で?俺にあの車のいる反対車線に行けってか? O・C「ご安心を。 私の能力は10数mありますから、ここからで充分・・・・ 江藤「はぁ・・早くしてくれよ? うんこ座りをかまし、煙草に火を点ける江藤・・ 大和久「だとよ。早くしろよ? おい江藤、一本くれよ。 O・C「かしこまりました。 ・・・では。 大和久「・・・・ 江藤「ご、ごくり・・ッ ・・・・・ ・・・・ ・・・・・ しばしの沈黙が流れる・・・ 大和久「おい、まだかよ? O・C「もう済んでます。 江藤「・・・は? ――――――― ゴゴゴゴゴゴゴ・・・ 男「・・・う~。 痛てて・・・ 横倒しになった車から男が這い出てくる。 「あのガキどもォ~ッ!! まだあんな所にいやがるか・・・チクショウッ!!ぶっ殺してやるぜッ!!! 懐から拳銃を取り出し、道路を横断すべく左右の安全確認・・・ 離れた場所にこちらに向かって来る車のライトが確認出来るが、【急げば余裕】な距離だ。 「車にはねられたら、痛えじゃ済まねぇからなぁ~ッ!? 待ってやがれ!今、ぶっ殺してやるッ!! ――――― 大和久「あ?危ねえぞ、あの距離。 車から這い出てきた男のすぐ近くまでトラックが接近している・・・ しかし、何を思ったのか男はこちらへ向かって走り出したッ! 大和久「お、おい! マジかッ!? ドドドドドドドド・・・! 男「ぎゃはははははッ!! 待ってやがれ!一人ずつ、ゆっくりとなぶ ―ドグシャァアッ!! ノーブレーキで突っ込んで来たトラックに、男の姿はかき消される・・・! 大和久「・・・・! ―ポロッ・・ くわえていた煙草が地面に落ちて、弱々しい赤い光を放つ。 O・C「制裁完了。 ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・ 江藤「い、今何か凄い音が・・・ 川上「あ!降りてくるわッ! 大和久「(何を言ってやがるんだ? たった今、目の前で・・・ O・C「能力を解除します。 ドドドドドドド・・・ 川上「・・・あれ? いなくなったわ? 江藤「トラックもあいつも、いきなりいなくなっちまったぞッ!? ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・ 大和久「これは・・一体? O・C「射程圏内の光の速度を遅くしました・・ つまり、彼らやあの男が見ていたのは現在の姿ではなく【過去の姿】なのですよ、マスター。 ゴゴゴゴゴゴ・・・ 大和久「つまり・・ あの男が車の前に出たのは、近くにあるトラックが遠くに見えてたって事か・・・ O・C「イエス、マスター。 大和久「だが・・・何も殺す事は・・! O・C「あの男は、マスターを車でひき殺そうとしました。 目には目を・・・ですよ。 いやぁ、それにしても残念です。 あの男・・恐らくトラックのフロントに引っ付いてしまってますね。 死体が無いですから。 後学のため、トラックにひかれた人間がどうなるのか 皆様にお見せしたかったのですが・・・フフフッ。 ヘルメットの奥で、いやらしく目を細めるのが分かる。 こんな奴が俺のスタンドなのかと、大和久は背筋に冷たいものが流れるのを感じた・・・ O・C「さぁ、マスター。用は済みましたので帰りましょう。 大和久「あぁ・・・ お前ら、行くぞッ! 江藤「何でお前が仕切ってんだよ!? 川上「え?あの人どうなったのッ!? 大和久「・・・知らなくて良い。 帰るぞ。 川上「ぶ~・・・ あ、そういえばもう終電ないから、今日泊めてッ! 江藤「んなッ!? 大和久「はぁッ!? 何言ってんだお前。 川上「いいじゃ~ん! 泊めてよぉ~! 江藤「・・・(キラークイーンは既にリア充に触れている・・・って、何言ってんだ俺?) そうして大和久達は、江藤の隆起させた地面を使い高速から降り、帰路へと着く・・・・ ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・ ―ペチペチ・・・ 「おい・・おい、起きろ。 道路の路肩で倒れる男の頬を、もう一人の男が叩く。 倒れている男は、先程トラックにひかれた男・・・ もう一人は・・・ 御子神である。 男「ん・・・んぁ? ここは?地獄かッ!? 跳ねるように起きあがった男は、辺りをキョロキョロと見回す。 御子神「安心したまえ、君は生きているよ・・・ 男「・・・そうだよッ! あの時、いきなりすげぇ衝撃があって・・・! 御子神「トラックにひかれたのさ・・・ 危なかった。 射程ギリギリだったからな。 男「お前も・・・スタンド使いなのか? 御子神「あぁ・・。 私の名は御子神、君の能力は知らないが 多分、私の役に立つ能力だろう。 そんな・・ そんな気がするんだよ・・フフッ そして私は、君の命を救った。 どういう事か分かるかね? 「・・・ヘッ。 成る程な・・いいぜ、その代わりに・・・ ―スッ。 言い終わる前に、男の胸元に名刺が出される・・・ 男「・・・? こ、こりゃぁ・・・! 御子神「引き受けるなら私が話をつけておこう・・・ 関東一円を取りまとめる大組織。 君はそこの納入を一手に引き受けられる・・・ ゴゴゴゴゴゴゴ・・・ 男「ひははははッ! その話乗ったァッ!! で!?俺は何をすりゃあいいんだッ!? 御子神「その時が来れば、こちらから連絡する。それまで自由にしていてくれて構わない・・・ 男「ふひひッ! 了解だぜ旦那ァ~っ ・・・って、もういねえや。 ・・・ま、いいか。 楽しませて貰うぜぇ? ギャハハハハハハッ!! 等間隔に建てられた外灯の、その内の一つ。 その明かりに照らされて、男はくるくると踊るように回る。 くるくるくるくる・・・ しばらくそうしていて、遠くに見える赤色灯を見つけると、男は車から鞄を下ろす。 「来た来た・・足がなくなっちまったからなぁ? ちっと目立つが仕方ねぇか・・・フヒハハハハハッ! ドドドドドドド・・・・ 大和久 礼司 スタンド:オーバーチュアー 何とか川上を泊まらせない事に成功し、帰宅。 自分のスタンドに一抹の不安を抱く・・・ 江藤 透 スタンド:セクシャル・バイオレット 大和久の家に泊まれなかった川上を誘うも玉砕。 そのストレスで髪の毛が更に抜けてしまう・・・ 川上 慶子 スタンド:なし 今回の件で、意外に物事を気にしない性格であることが判明。 大和久の支払いで、駅前のビジネスホテルにて一泊、始発で家に帰る。 車の男 スタンド:不明 方法は不明だが、緊急車両を奪い、やりかけの仕事を完遂する。 御子神 仁 スタンド:不明 方法は不明だが車の男を助け、そして配下に加えた。 ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・ 新しく使わせていただいたスタンド オーバーチュアー 考案者:ID 2l5gV3CkO様 絵:ID Ve+BJ0WyO様 セクシャル・バイオレット 考案者:UmlZObaF0様 絵:ID 9eQcPHla0様 絵:ID UKXRVkcU0様
https://w.atwiki.jp/stand4/pages/20.html
服飾スタンド(ワイド) 置ける商品のサイズ S・ 001型 リメイク 売却 効果 Dランク商品 imageプラグインエラー 画像URLまたは画像ファイル名を指定してください。 ( 002型 リメイク 売却 効果 Dランク商品 imageプラグインエラー 画像URLまたは画像ファイル名を指定してください。 ( 003型 リメイク 売却 効果 Dランク商品 imageプラグインエラー 画像URLまたは画像ファイル名を指定してください。 ( 004型 リメイク 売却 効果 Dランク商品 imageプラグインエラー 画像URLまたは画像ファイル名を指定してください。 ( 005型 リメイク 売却 効果 Dランク商品 imageプラグインエラー 画像URLまたは画像ファイル名を指定してください。 ( 006型 リメイク 売却 効果 Dランク商品 imageプラグインエラー 画像URLまたは画像ファイル名を指定してください。 ( 007型 リメイク 売却 効果 Dランク商品 imageプラグインエラー 画像URLまたは画像ファイル名を指定してください。 ( 008型 リメイク 売却 効果 Dランク商品 imageプラグインエラー 画像URLまたは画像ファイル名を指定してください。 ( 009型 リメイク 売却 効果 Dランク商品 imageプラグインエラー 画像URLまたは画像ファイル名を指定してください。 ( トップページへ戻る 風ちゃま@wiki 上へ
https://w.atwiki.jp/rurionline/pages/14.html
オリジナルダンジョン 魔界デーモンズレルム 配置mobはMVPのみ 現在再調整中。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (demon_01.jpg) オリジナル服色 77色あります 画像は随時追加予定 オリジナル髪色 251色あります 画像は随時追加予定
https://w.atwiki.jp/hikalun-original/pages/211.html
『-オリジナル企画-』オリジナル漫画〔一部〕などのタイトルとコラボ物2のタイトル、資料物を掲載。 更新情報:外伝編、その他の話考案中…。※ジャンルは≪一部≫シリアス&ホラー(?) 『Hero Feather Memorys-契約の刻印者と契の禁忌契約-』読み:けいやくのこくいんしゃとちぎりのタブー・コントラクト 『Hero Feather Memorys-???と?の無限地獄-』読み:???と?のインフィニティ・ヘル 『Hero Feather Memorys-???と?の最終兵器-』読み:???と?のラスト・ウェポン 『-怪物転生-神の指輪/契約の章』読み:ゴッド・リング/けいやくのしょう 『-怪物転生-神の指輪/誕生の章』 『天使の眼/悪魔の眼』 短編漫画『Hero Feather Memorys-???と?の???-』 特別編短編漫画『Hero Feather Memorys-癒しの神舞姫と鏡の悪夢儀式-』読み:いやしのしんぶきとかがみのナイトメア・セレモニー