約 3,152,086 件
https://w.atwiki.jp/oburibion/pages/13.html
盗賊についてもっと詳しく教えてくれない? 盗賊ギルドの存在に最初に気づいた時には、何をやるのか等が分からず、放置クエストの仲間入りをする場合も多いはず。 そこで、ここでは盗賊ギルドが何をしてどう生活するのかをもっと詳しく説明しまーす。 盗賊研修生一名様、ご案内~。 盗賊って、どんな仕事するの? 盗賊のする仕事は、犯罪を犯してお金をゲットする事です。 逆に考えれば、お金にならない犯罪はしなくてもOKです。 さあ、思いつくオブリビオン内での犯罪を、言いまくってみましょう。 不法侵入・NPCへの攻撃・殺人・スリ・盗み ざっとこんなもんでしょう! では、この中でお金にならない仕事を考えて見ましょう。 NPCへの攻撃・殺人 この二つは、攻撃するだけではお金は貰えないのと、殺人して相手の身ぐるみ剥がしたとしても、すぐに衛兵が来て赤字になってしまうことで、お金になりません。 あれあれ?でもよく考えたら、スリとか盗みとかしても、盗品は商人に売れないから、お金にならないんじゃないの? 盗賊ってお金にならない!? 盗賊って・・・もしかして、お金にならないんじゃあ? そう考える人は居るはずです。 では、なんでお金にならないんでしょうか? スリ・盗みで手に入れたアイテムは善良な商人には売れない。 善良な商人には売れない。 善良な。 ここで勘のいい人は気づくでしょうか? 善良な商人に売れないなら 悪徳な商人に売ればいいんですよ!!! 悪徳な商人ってなんだよ(笑) 悪徳な商人とは、盗品商のことです。 盗賊ギルドの中には、盗品商という、盗品を買い取ってくれる人物が何人かいます。 その盗品商は、色々な街に分散して、勝手に生活しています。 この盗品商の所に、スリ・不法侵入して盗んだアイテムを売る事で盗賊はお金を稼ぐのです。 ちなみにこの盗品商、階級に見合った盗品商と取引することになります。 つまり、階級が低ければその分、あまり高い取引の出来ない盗品商としか取引出来ません。 お金の稼ぎ方は分かったけど・・・問題は衛兵だよなぁ お金の稼ぎ方はだいたい分かったはずです。 じゃあ次は僕らの衛兵さんと盗賊の関係について話しましょうか。 衛兵とは、各町に居る警察みたいな人です。 門とかの近くに居るあの人ですよ。 衛兵さんは文字通り警察。家に不法侵入する所や、ものを盗んだりする現場を他のNPCに見られた場合、賞金が掛けられ、衛兵さんを呼ばれて、タイーホされてしまいます。 じゃあ捕まったらどうなるの? 捕まった場合、三つの選択肢があります。 牢屋に行く この選択をした場合、捕まった町の城にある地下牢に入れられてしまいます。 そして、この地下牢から出るには、入れられた地下牢に設置してあるベッドを調べて、地下牢から出してもらえるまで服役する事になります。 そして服役後、地下牢から出してもらった後に、盗品は全て没収され、さらに、スキルがランダムで下がってしまいます。 何が下がるかはわかりませんが、賞金の額によって下がる幅は変わります。 賞金の額が大きければ大きいほどたくさん下がるという事です。 抵抗する この選択をした場合、その街の衛兵さん全員と敵対関係になってしまい、衛兵さんがどんどんこちらを攻撃してきます。 この選択は、逃げ切れた場合は盗品は没収されませんが、逃げ切れずに衛兵さんに倒されてしまう場合が殆どでしょう。 また、衛兵さんはかなりゴワツキの装備をしており、序盤ではまず逃げ切ることは不可能でしょう。 また、逃げ切れた場合にも賞金が掛けられた状態に変わりはなく、魔法を使って姿を消したりしない限り、街に入る度に衛兵さんに追いかけられるハメになります。 また、抵抗するを選択した後でも、L1ボタンを押して防御しながら×ボタンを押して衛兵さんに話し掛けると、また選択肢が出てくるので、間違えて抵抗するを押してしまった。逃げ切れそうだったけど無理だったというときには大人しくL1&×で降参しましょう。 金を払う この選択をした場合、自分に掛けられている賞金の額を払い、盗品は全て没収されます。 しかし、スキルが下がったりする事は無く、何人も人を殺したりしない限り、それほど高い金額には至らないので、捕まってしまったらお金を払うのが一番いいでしょう。 また、お金を払った後は、捕まった町の城の入り口からスタートするので、急に場所が移動して、焦ったりしないように。 さぁ、これで盗賊の事はなんとなく分かりましたか? 盗賊になりたいと思ったアナタ!盗賊に、一歩だけ踏み出してみませんか?
https://w.atwiki.jp/oblivionlibrary/pages/204.html
狼の女王 第8巻 ウォーヒン・ジャース 著 筆:第三紀2世紀の賢者インゾリカス 第三紀127年 イチダグの戦の後、皇帝ユリエル・セプティム三世は捕らえられ、ハンマーフェル王国のギレインにある叔父の城にたどり着く前に、怒り狂った群集によって殺された。その後、この叔父セフォラスが皇帝を宣言し、帝都へと向かった。皇帝ユリエルと彼の母親、狼の女王ポテマに忠実だった軍は、新しい皇帝に忠誠を誓った。その支持の見返りに、スカイリム、ハイ・ロック、ハンマーフェル、サマーセット島、ヴァレンウッド、ブラック・マーシュ、モロウウィンドの貴族階級は、さらに高い自治権と帝都からの独立を要請し、認められた。赤金剛石の戦いの始まりである。 ポテマは負け戦を続け、彼女の影響範囲は徐々に狭くなり、最終的にはソリチュード王国のみが彼女の手中に残った。彼女はデイドラを召喚し戦わせ、死霊術師には倒れた敵をアンデッド戦士として蘇らせ、兄弟である皇帝セフォラス・セプティム一世とリルモスの王者マグナスの軍を、何度も何度も攻撃した。彼女の同盟国は、彼女の乱心が増すにつれて離れていき、最後には長年にわたって寄せ集めたゾンビとスケルトン以外はいなくなった。ソリチュード王国は死者の国となった。狼の女王が腐りかけたスケルトンの召使いに給仕されている姿や、吸血鬼の将軍などと軍議を図る姿を語った物語りは、臣下を恐怖に陥れた。 第三紀137年 マグナスは部屋の小さな窓を開いた。ここ数週間で初めて、街の音を聞いた:荷車のきしみ、石畳の上を行く馬のひずめ、どこかで子供が笑う声。顔を洗い、服を着替えるためベッドの横へ戻るとき、微笑みがもれた。そのとき、特徴のあるノックが扉から聞こえた。 「入りなさい、ペル」と、マグナスは言った。 ペラギウスが部屋へ飛び込んできた。もうすでに何時間も前から起きていたのは明らかだった。マグナスは彼の元気に驚き、もし戦闘が12歳の少年によって戦われていたら、どれだけ長引くかを想像した。 「もう外は見ましたか?」と、ペラギウスが聞いた。「街の人々が帰ってきました! お店や魔術師ギルド、そして港には何百ものお店が色々なところから到着しています!」 「もう怖がらなくても良いのだからな。我々が彼らの隣人だったゾンビやゴーストを退治したから、彼らはもう戻っても大丈夫だということを知っているのだよ」 「叔父のセフォラスも死んだらゾンビになるのですか?」と、ペラギウスが聞いた。 「ならない、とは言い切れんな」マグナスは笑った。「なぜ聞く?」 「彼は老いて病気がちだって聞きました」と、ペラギウスは言った。 「それほど老いてはいないだろう」と、マグナスが言う。「彼は60歳、私のたった2歳年上だからな」 「叔母のポテマはいくつですか?」と、ペラギウスは聞いた。 「70歳」と、マグナスは言った。「そして、それが老いているだ。他の質問はまた後でだ。今は司令官に会いに行かねばならんが、夕食のときにまた話そう。それまでは時間を潰し、良い子でいられるな?」 「はい、父上」と、ペラギウスは答えた。彼は、父が叔母ポテマの城の包囲を続けなければならないと知っていた。城を落とし、彼女を拘留した後、宿を出て城へ移ることになる。ペラギウスはそれが憂うつで仕方がなかった。街全体に奇妙な甘い死臭が漂っていたが、吐き気を催さずには城の外堀へさえも近づけなかった。百万の花を投げ込んでも、あそこには意味をなさないであろう。 彼は街中を何時間も歩き、食べ物を買い、リルモスにいる妹と母のために髪飾りの紐を買った。あとは誰にお土産を買えば良いのかを考えていたとき、ふと気がついた。彼の従兄弟にあたる、叔父のセフォラスや叔父のアンティオカスや叔母のポテマらの子供たちは皆、この戦争で死んでしまっていた。一部は戦闘で、そして他は作物が燃やされすぎたせいで起きた飢きんで。叔母のビアンキは去年、亡くなっていた。もう、彼と、母親、妹、父親、皇帝である叔父しか残されていない。あとは叔母のポテマだが、彼女は頭数に入らない。 今朝魔術師ギルドの近くに来たときは素通りした。奇妙な煙や水晶や古い本が置いてある、あの類の店は彼を怖がらせた。今回は、叔父のセフォラスにお土産を買うことを思いついた。ソリチュードの魔術師ギルドからのお土産を。 老婆が扉を上手く開けられずに困っていたので、ペラギウスが開けてあげた。 「ありがとう」と、彼女が言った。 彼女は、彼が今までに見てきた人々のなかで、優に最高齢者だった。彼女の顔は、古く腐ったリンゴに乱れた白髪を巻きつけたようであった。頭を撫でようとした彼女の伸びすぎて、巻き始めた爪を本能的にかわした。しかし、彼女の首に掛かっていた宝石が彼を即座に魅了した。それは輝く1つの黄色い宝石で、何かが中に閉じ込められているようにも見えた。ロウソクからの明かりが当たったとき、4本足の獣がゆっくりと歩き回る姿が映し出された。 「これは魂石」と、彼女は言った。「偉大な魔族の狼男が注入してあるのじゃ。大昔に人々を魅了する力を付呪したのだが、違う呪文をかけようかと思っておるのじゃ。変性学の鍵か防護壁などかのう」彼女は中断し、少年を水っぽく、黄色い目で見つめた。「見覚えがある顔じゃ、名は?」 「ペラギウス」と、彼は言った。普段であれば「ペラギウス王子」と名乗ったが、街中では注意を引かないようにと言われていた。 「昔、ペラギウスという名の人を知っておった」と、老婆は言い、そしてゆっくりと微笑んだ。「1人かい、ペラギウス?」 「父が…… 軍にいて、攻城中です。でも、壁が崩れたら戻ってきます」 「多分、それほど時はかかるまいな」老婆はため息をついた。「どれほど頑丈に作っても、壊れないものは、皆無じゃ。魔術師ギルドで買い物かね?」 「叔父への贈り物を買いに来たのですが……」と、ペラギウスは言った。「ゴールドが足りるか分からないのです」 老婆は品物を見ている少年を残して、ギルドの付呪師の下へ行った。彼はソリチュードに来てまもない、若く、意欲的なノルドであった。多少の説得と多大なゴールドで彼に、魅了の呪文を魂石から外し、気が狂うまで着用者から年々英知を流出させる、効き目の遅い毒を持つ、強力な呪いを注入することに同意させた。彼女は安物の火炎耐性の指輪も買った。 「老婆に優しくしてくれたお礼に、これを」と、彼女は少年にネックレスと指輪を渡しながら言った。「指輪は叔父にあげるといい、彼には浮遊の付呪がしてあるから、高い所から飛び降りるときに彼を保護してくれると言っておきなされ。魂石は君にじゃ」 「ありがとう」と、少年は言った。「でも、これはいただきすぎです」 「優しさの問題ではないのじゃ」と、彼女は正直に答えた。「帝都の王宮の記録の間に1度か2度行き、君のことをエルダー・スクロールの予言の中で読んだのじゃ。君は、いつの日か、皇帝ペラギウス・セプティム三世になるのじゃ、そして、この魂石に導かれれば、子孫は永遠に君のことを覚えているであろう」 その言葉を残し、老婆は魔術師ギルドの裏の路地へと消えていった。ペラギウスは彼女を見送ったが、盛られた石の裏側を見ようとは思わなかった。もし見ていたら、街の下からソリチュード城へと続くトンネルを発見したであろう。そして、もし彼がそこにたどり着けたなら、ゾンビや朽ちた王宮の先に、女王の寝室を見つけたことであろう。 寝室では、自分の城が崩れ去る音に聞き入っているソリチュードの狼の女王を発見したであろう。そして彼は、歯のない微笑を浮かべながら最後の息を吸う彼女を見たであろう。 筆:2世紀の賢者インゾリカス 第三紀137年 彼女の城で1ヶ月間も続いた攻城戦の末、ポテマ・セプティムは死んだ。生前、彼女はソリチュードの狼の女王、皇帝ペラギウス二世の娘、王者マンティアルコの妻、女帝キンタイラ二世の叔母、皇帝ユリエル三世の母、アンティオカス帝とセフォラス帝の姉であった。彼女の死後マグナスは、王族議会の指導の下、ペラギウスを名目上のソリチュード城主とした。 第三紀140年 落馬が原因で、皇帝セフォラス・セプティムが崩御する。弟が皇帝マグナス・セプティムを宣言する。 第三紀141年 ペラギウス、ソリチュードの王者が「時おり変人」と帝都の歴史記録に記される。彼はヴァーデンフェル島の女公爵、カタリシュと結婚する。 第三紀145年 皇帝マグナス・セプティムが崩御する。狂ったペラギウスとして知られるようになる彼の息子が戴冠した。 物語(歴史小説) 茶1
https://w.atwiki.jp/oblivionlibrary/pages/163.html
結婚持参金 ドゥーマー太古の物語 第10部 マロバー・サル 著 イナレイはグナルで最も裕福な地主であった。彼は、娘のゲネフラと結婚する男のために、長年にわたって莫大な額の持参金を蓄えてきた。彼女が結婚を承諾できる年齢に達すると、彼はゴールドをしまい込み、娘を結婚させると公表した。彼女はは顔立ちがよく、学者であり、運動も万能ではあったが、気難しく考え込んでいる印象を与える容貌であった。花婿候補として名乗りをあげてくる男たちはこの性格上の欠点を気にしていなかったし、それ同等に彼女の特性にも関心がなかった。男たちは皆、ゲネフラの夫、そしてイナレイの娘婿として莫大な富が手に入ることを知っていた。それだけで、何百もの男たちがゲネフラのもとへ求愛に訪れるに十分であった。 「我が娘と結婚する男は……」と、イナレイは参列者たちに言い放った。「金銭欲から結婚を希望してはならぬ。私が満足する自らの富を示さなければならぬ」 その簡単な表明によって、彼らのわずかな財産では地主を感心させられないと分っていた男たちの大多数は離れていった。それでも以後数日間、数十名は良質なキラーク布と銀糸で仕立てた衣服をまとい、異国の召使いたちを引き連れ、素晴らしい乗り物に乗って現れた。訪れた男たちでイナレイに認められたものの中でも、ウェリン・ナリリックの服装はひと際輝いていた。誰も聞いたことがないこの若い男は、ドラゴンの群れに引かせる眩い黒檀の乗り物に乗り、非常に珍しい仕立ての衣服を身にまとい、グナルの誰も今までに見たことがないような幻想的な召使いの行列に付き添われて到着した。従者の目は前後左右に着いていて、召使いたちはまるで宝石を散りばめたかのような外観であった。 それでも、イナレイにとって十分ではなかった。 「我が娘と結婚する男には、自分が知的であることを証明してもらう。私の義理の息子、そして一緒に仕事をする上で、無知な男はほしくない」と、彼は宣言した。 この宣告で、贅沢な生活の中でほとんど物事を考える必要が無かった大多数の求婚者が失格となった。それでも、それからの数日間、才覚と教養を披露したり、過去の偉大な賢者の言葉を引用したり、基本原理や錬金術に関する持論を披露する男達が数人訪れた。ウェリン・ナリリックも同様に、彼がグナルの郊外に借りた別荘で食事をともにするようイナレイにお願いした。そこで地主は、数多くの筆記者がアルドメリ語の小冊子を翻訳する姿を目にし、その若者の、少々的外れではあるが興味をそそる知性を楽しんだ。 イナレイはウェリン・ナリリックに十分感心していたが、それでもなお、別の課題を出した。 「私は娘を深く愛している」と、イナレイは言った。「また、娘が結婚する男にも彼女を幸せにしてほしい。もし彼女を笑わせることができる男がこの中に居るならば、娘と莫大な持参金を与えよう」 それからの数日間、求婚者たちは列をなし、彼女に歌を捧げたり、深い愛情を示したり、彼女の美しさをこれ以上ない詩的な言い回しで表現した。ゲネフラは憂うつさと嫌悪で彼らを睨むばかりであった。彼女の側に居たイナレイは、とうとう失望し始めた。求婚者たちは皆、この課題を果たせずにいるのだ。ここでやっと、ウェリン・ナリリックが部屋に入ってきた。 「私があなたの 娘を笑わせましょう」と、彼は言った。「思い切って言いますが、私と彼女の結婚を認めていただいた後に、彼女を笑わせます。もし、婚約から1時間経っても彼女に喜んでいただけなかったら、結婚は破棄していただいて結構です」 イナレイは娘のほうを向いてみた。笑ってはいなかったが、目の中に、彼女がこの若者に対して陰湿な興味を持った色が伺えた。他の求婚者たちはそんな反応すら彼女から得られなかったので、彼は同意した。 「もちろんのことながら、持参金は結婚してからでなければ支払われない」と、イナレイは言った。「婚約だけでは不十分だ」 「持参金を見せていただけますか?」と、ウェリンは頼んだ。 この宝がどれだけ有名で、恐らくこの若者が実際に手にすることはないだろうと考えたイナレイは了承した。彼はかなりウェリンのことが気に入っていた。イナレイの命令で、ウェリン、イナレイ、不機嫌そうなゲネフラ、そして城代の一行は、グナルの砦奥深くへと進んだ。最初の扉を開錠するにはルーン文字を連続で押さなければならなかった。もし一つでも押す文字を間違えたならば、毒矢の一斉射撃が盗賊を見舞ったであろう。イナレイは次の警備策を特に誇りに思っているようだ── 錠は18本の回転式の刃で構成され、3本の鍵を同時に回すことで入室が許される。刃は、一つだけの鍵穴を破ろうとする者を切り刻むように作られている。ようやく一行は保管室に辿りついた。 完全にカラだった。 「ああ、ロルカーンよ、強盗に入られた!」イナレイは悲痛に言った。「しかし、どうやって? 誰がこんなことをできたのだ?」 「恐れながら申し上げますが、かなりの才能がある強盗のようです」と、ウェリンが言った。「長年にわたってあなたの娘を遠くから愛し続けた男でしたが、人を感心させるようなごう奢さも教養もありませんでした。でもそれは、彼女の結婚持参金が私にその機会を与えてくれるまでの話です」 「貴様が?」と、とても信じられないイナレイは叫んだ。その時、さらに信じ難いことが起きた。 ゲネフラが笑い始めたのだ。彼女は、このような盗賊と出会えるなどとは夢にも思っていなかった。彼女は、激怒している父の目前で、ウェリンの両腕の中に飛び込んで行った。しばし時がたち、イナレイも同様に笑い始めた。 ゲネフラとウェリンは1ヶ月もしないうちに結婚した。彼は実際貧乏であったし教養も無いに等しかったが、この義理の息子と一緒に仕事を始めてからの富の増えかたにイナレイは驚きを隠せなかった。ただし、その過剰なゴールドの出どころに関しては絶対に聞かないようにした。 出版社注: 乙女の心を得ようとする男に対して、父が(一般的には裕福な男か王者)すべての求婚者に試練を課す物語はよくあります。もっと最近の物語で例えると、ジョル・ヨリベス著『ベニタールの四人の求婚者』です。登場する人物の行動はドゥーマーの柄に合っていません。今日では、誰も彼らの結婚に関する風習を知るものも居ませんし、結婚自体が存在したか知る由もありません。 「ドワーフの消失」に関して、本書や、マロバー・サルが著述した他の書物から、一つの奇妙な説がもたらされています。その説は、ドゥーマーは実際ニルンを離れてはおらず、ましてやタムリエル大陸からも出てはいない、彼らはいまなお変装して我々の間に潜んでいると唱えています。これらの学者達は「アズラと箱」の話を引き合いに出して、ドゥーマーが理解することも支配することも出来なかったアズラを恐れていたことを示唆し、アズラの目を逃れるために、彼らがキマルやアルトマーの作法や服装を真似たとしています。 小説・物語 茶2
https://w.atwiki.jp/oblivionlibrary/pages/104.html
ペリナルの歌 第6巻:その憤怒 [編者注:1巻から6巻に収められた文章は、帝都図書館所蔵のいわゆるレマン文書から採られたものである。この文書は、第二紀初期に無名の研究者によって集められたもので、古代文書の断章の写しからなる。古代文書のそもそもの出所は不明であり、いくつかの断章は同時期に書かれた(同じ文書からの断章という可能性もある)ものと考えられている。しかし、6つの断章の成立時期に関する学術的な合意は得られておらず、ここでもその断定は避ける。] [そして]彼はパドメイのように、シシスによってこの世界に生まれ、この世を変える力を与えられていたと言われる。ニューテードのフィフドのように、あるものは、ペリナルの星の防具に隠された胸はぽっかりと開いてその中に心臓はなく、ダイヤモンドの形をした赤い憤怒が粗暴なドラゴンのように吼えているだけだという。これは、彼が神話の再現者であることの証であるという。彼が歩を進めたところは思い通りに形作られたともいわれる。ペリナル自身はこれらの言説を気にかけず、神の論理を唱える者は全て殺した。しかし、美しきペリフだけは例外であった。ペリナルは彼女について「話すより前に行動する。実行を伴わない言葉は死んだ目撃者のようなものだ」と言った。兵士たちが彼がそう言い放ったのを聞いて呆然としているうちに、彼は笑って剣を抜き、カイネの雨の中へ飛び出して行った。そして彼は捕虜のアイレイドたちを虐殺し、「おお、神よ、これが俺たちの憤怒だ! お前たちを見る俺を見ているお前たちが見えるぞ! 俺たちが作ったウマリルは、俺たちを呼び覚ました!」と叫んだ。[そして、そういった]怒りに任せた気まぐれを行うとき、ペリナルは憤怒に我を忘れるのだった。そうなったとき、彼が通った後の土地は神の力を持つ彼の狂暴によって全て滅ぼされ、憤怒の後の虚無がやってくるまでその状態は続くのだった。アレッシアは神々に祈り助けを求めねばならず、神々は心を一つにして救いの手を差し伸べ、ペリナルに殺しの願望を忘れさせ、地上のもの全てを破壊することをやめさせた。ギー族のガリドはかつて、そうしたペリナルの憤怒を遠くから目の当たりにしたが、その後、ペリナルが落ち着いたころにともに酒を飲む機会を得、憤怒に身を任せているあいだはどんな気分なのかと尋ねた。ペリナルは簡潔に答えて言った、「見るもののいない夢のようなものだ」と。 歴史・伝記 赤1
https://w.atwiki.jp/oblivionlibrary/pages/135.html
帝都領モロウウィンドについて サンホルドのエラマンウェ 著 ハンマーフェルの征服後、帝都軍はシロディール北東の国境に集結し、攻撃艦隊はスカイリムで待機していた。 当初、帝都軍と帝都海軍は無敵の存在として広く知られていたにもかかわらず、インドリル家と神殿の幹部たちは死ぬまで戦うと宣言した。レドランとドレスはインドリルの側につき、テルヴァンニは中立を保った。フラールは和解を提案した。 ブラック・マーシュ国境付近での不自然な事件はうやむやのうちに終息したものの、泥だらけの地形のため、陸軍と海軍の連携はうまくいかなかった。シルグラッドの塔とクラゲンムーアの西、およびブラックライトとコーマリス・ビューの西に集結していた帝都軍に対し、モロウウィンドの在郷軍は悲しいほど脆弱で、レドラン傭兵の小隊と貴族のエリート部隊、それに神殿のオーディネイターやアーミガーが頼みの綱であった。さらに事態を複雑にしていたのは、インドリル、ドレス、フラール、テルヴァンニが西の国境への駐屯を拒絶したことであった。インドリルとドレスは西の国境を守ることよりも、内地に撤退してゲリラ戦を挑んではどうかと申し出た。フラールは和解案を提唱し、テルヴァンニはどちらの側にもつかず、結果としてレドランは独りで帝都に立ち向かうことを余儀なくされた。 状況が劇的に変わったのは、ヴィヴェック市においてヴィヴェック本人が、皇帝タイバー・セプティムとの和平交渉が継続中であることを発表したときだった。それにより、モロウウィンドは帝都領として再編されるが、あらゆる信仰の権利と自治権は保証されるというものだった。前もって何も知らされていなかった神殿の幹部たちは愕然とし、ぎこちない沈黙がその場を支配した。インドリルは死を賭して抵抗すると誓い、忠実なるドレスも追従した。帝都に孤立無援の戦いを挑みかけていたレドランは、この発言を都合のいい口実にしてまんまと戦闘を回避し、フラールと結託して条約締結を歓迎した。テルヴァンニは風向きを読んでからフラールとレドランの側について条約を支持した。 セプティム皇帝とヴィヴェックとのあいだでどのような話し合いが持たれたのか、どこにその場が設けられたのか、詳しいことは何もわからない。条約に至るまでの経緯も一切が伏せられたままである。公には、関係者の身元を保護するためだという説明がなされている。西方では、ズーリン・アルクタスのとりなしで条約が締結されたという憶測が飛んでいた。東方では、ヴィヴェックがヌミディウムに対し、アルトマーとサマーセット島の征服における支援を申し出たのではないかという噂が囁かれていた。その見返りとして、モロウウィンドの自治権、家の伝統、宗教活動を認めるという大幅な譲歩を実現させたのだと。 最高評議会の上級評議員であるインドリルはこの条約を認めようとせず、地位を退くことも拒否した。彼は暗殺され、後任にはフラールが選ばれた。インドリル家に積年の恨みがあったフラール家はここぞとばかりに血の粛清を行い、地元評議会のメンバーの顔ぶれががらりと変わった。モロウウィンドが独立国家から帝都領へと変遷を遂げるまでには、帝都軍に対するよりもこうした家柄同士の争いでより多くの血が流れたのだ。 帝都軍の将校はモロウウィンドの侵略を恐れていた。ダンマーは神殿や氏族の伝統を重んじる頭のいかれた敵だとして恐れられていたからだ。彼らはモロウウィンドの政治的弱みには気づかなかったが、皇帝タイバー・セプティムはそのことを読み取って利用したのである。それと同時に、セプティムの征服した他の領地では悲劇的な人口減少と破壊があったこと、さらにモロウウィンドの下層階級および上流階級のどちらにも与える影響が比較的少ないまま、モロウウィンドにおける帝都の法制度と経済への同化が迅速かつ効果的に進んだことを考えたら、モロウウィンドの救いようのない防御の脆さを認め、交渉の席でいの一番に和平案を提示して重要な譲歩を勝ち取った法廷の功績もまた大きいと言えよう。 対照的に、インドリル家の貴族の多くは、帝都に屈するよりもみずから命を絶つ道を選んだ。その結果、帝都への編入が進むうちにインドリル家の権威は失墜し、フラール家に対する影響力や支配力のほとんどを失うことは確実となった。一方のフラール家はというと、帝都に熱心に取り入ることでに影響力と権力を欲しいままにしていたのである。神殿の幹部たちはなんとか失った対面を取りつくろい、権力闘争とは一線を引いたまま、経済や教育や心の豊かさを強調することで民衆の善意を獲得した。 歴史・伝記 茶2
https://w.atwiki.jp/oblivionlibrary/pages/31.html
大いなる天空 フォルク 著 タムリエルの天空は13の星座に分かれている。そのうちの3つが重要な星座であり、それらはガーディアンとして知られている。これらは、ウォリアーの星座、魔術師の星座、盗賊の星座である。これらのガーディアンは、それぞれが持つ、3つのチャージを13番目の星座である大蛇の星座から守っている。 1つの星座の近くに太陽が昇ると、その星座の季節になる。それぞれの星座の季節は約1ヶ月である。大蛇の星座は、他の星座を脅かしつつ天空を転々とするので季節はない。 ウォリアー ウォリアーの星座は第1のガーディアン座であり、彼のチャージが季節に入っている間、それらを守る。ウォリアーの星座自身の季節は、収穫のために彼の腕力が必要とされる収穫の月である。彼のチャージは淑女の星座、駿馬の星座、大公の星座である。ウォリアーの星座の下に生まれた人々は、すべての武器に精通しているが短気な傾向にある。 魔術師 魔術師の星座はガーディアン座であり、彼の季節は初めて人々にマジカが使われた恵雨の月である。彼のチャージは見習いの星座、精霊の星座、儀式の星座である。魔術師の星座の下に生まれた人々は、より多くのマジカと様々な魔術を操る素質を持っているが、しばしばごう慢で、ぼんやりとしていることがある。 盗賊 盗賊の星座は最後のガーディアン座である。彼女の季節は最も暗い、星霜の月である。彼女のチャージは恋人の星座、影の星座、塔の星座である。盗賊の星座の下に生まれた人々は概して盗賊ではないが、他より賭けに出る場合が多く、害を及ぼすことは稀である。また一方、いつかは運も尽きてしまうため、彼らが他の星座の下に生まれた人々より長生きすることは稀である。 大蛇 大蛇の星座は天空を転々とするため季節を持たないが、その動向はあるていど予測することができる。大蛇の星座の下に生まれた人々に共通する特徴はない。この星座の下に生まれた人々は最も祝福されていると同時に最も呪われている。 淑女 淑女の星座はウォリアーのチャージの1つであり、彼女の季節は薪木の月である。淑女の星座の下に生まれた人々は優しく、寛容である。 駿馬 駿馬の星座はウォリアーのチャージの1つであり、彼女の季節は真央の月である。駿馬の星座の下に生まれた人々はせっかちで、常に場所から場所へと移動している。 大公 大公の星座の季節は蒔種の月であり、彼はタムリエル全土を種まき中に監視する。大公の星座の下に生まれた人々は、他の星座の下に生まれた人々よりもたくましく、健康である。 見習い 見習いの星座の季節は南中の月である。この星座の下に生まれた人々はすべての魔法に対して特別な親近感を持っているが、より魔法の影響を受けやすくもある。 精霊 精霊の星座(しばしばゴーレムとも呼ばれる)は魔術師の星座の1つである。それの季節は黄昏の月である。この星座の下に生まれた人々は生まれつきの妖術師であり、大量のマジカを保有するが、自身のマジカを作り出すことはできない。 儀式 儀式の星座は魔術師の星座の1つであり、その季節は暁星の月である。この星座の下に生まれた人々は、神々や月の特徴によって様々な特殊能力を持っている。 恋人 恋人の星座は盗賊の星座のチャージの1つであり、彼女の季節は薄明の月である。恋人の星座の下に生まれた人々は優雅で、情熱的である。 影 影の星座の季節は栽培の月である。影の星座は、彼女の星座の下に生まれた人々に、その身を影の中に隠す特殊能力を与える。 塔 塔の星座は盗賊のチャージの1つであり、その季節は降霜の月である。塔の星座の下に生まれた人々には金鉱探しの才覚があり、様々な錠を開錠できる。 紫1 自然・天文・地学
https://w.atwiki.jp/oblivionlibrary/pages/162.html
アルゴニアンの侍女 第4幕、第3シーン、続き リフト・ハー・テイル: とんでもありません、旦那様! ただお部屋の掃除に来ただけです。 クランティアス・コルトー: お嬢ちゃんはそれだけのために来たのかい? 私の部屋へ? リフト・ハー・テイル: なんの事だかわかりません、ご主人様。私はただの哀れなアルゴニアンの侍女です。 クランティアス・コルトー: そうだな、おチビちゃん。たくましい足に整ったシッポ、いい侍女だ。 リフト・ハー・テイル: 恥ずかしいです、旦那様! クランティアス・コルトー: 恐れる事はない。私と居れば安全だ。 リフト・ハー・テイル: 旦那様、お部屋のお掃除を済ませなければなりません。さもなければ奥様に叱られてしまいます! クランティアス・コルトー: 掃除だと?それではこれを掃除してもらおうか。ほら、俺の槍を磨け。 リフト・ハー・テイル: とても大き過ぎます! 一晩中、掛かるかもしれません! クランティアス・コルトー: 愛しい子よ、時間はたっぷりとあるぞ。たっぷりとな。 第4幕、第3シーン、完 物語(戯曲) 茶2
https://w.atwiki.jp/oblivionlibrary/pages/42.html
汝 我々を以下と見なすがいい 死 敗北 そして恐怖と 我々は死することはない 死を恐れることもない 肉体を破壊すればアニマスは闇へと追いやられる だがアニマスはいずれ戻ってくる だが我々全てが勇猛なわけではない 我々は苦痛を感じ それを恐れる 我々は恥を感じ それを恐れる 我々は損失を感じ それを恐れる 我々は闇を憎み それを恐れる スキャンプは考えが小さく 恐怖も小さい ヴェルマイは考えが無く 恐怖も無い ドレモラは考えが深く 恐怖を知り 克服しなければならない 一族の縛り 我々は 我々の意志で他者に仕える 我々は加護を得るため 強きものに仕える 一族は伝統に沿って仕えるが 伝統が変わることもある ドレモラは長きに渡りデイゴンに仕えているが 初めからそうではなかった 誓いの縛りが固く 相互に信用がある時 伝統も固くなる 誓いの縛りが弱ければ 苦痛と 恥と 損失と 闇と 大いなる恐怖に繋がる 我々が人族をどう思っているか 汝は スキャンプを滑稽に思い ヴェルマイを粗野に思うかもしれない ならば 我々が汝らをどう思っているか わかるか? 汝らは獲物であり 我々は狩人なのである スキャンプは猟犬であり ヴェルマイは勢子なのである 汝らの肉は旨く 狩りは良き余興である 汝らが狐や兎を讃え その機転や素早さを褒め 猟犬がその肉を裂くのを惜しく思うのと同じく 我々は時に獲物を褒め それが我々の罠や追い立てをかいくぐると密かに喝采を送るのである だが 万物の例に漏れず 汝らはやがて廃れ 荒れていく 齢を重ね 醜く 弱く 愚かな存在へと成り果てる 遅かれ早かれ 汝らは失われるのである 時に獲物が踵を返し 我々に噛みつくことがある だがそれも些事に過ぎぬ 傷ついたり疲れたとしても 我々はその場から飛び去り 回復するだけである 時に価値あるものが失われることもあるが その危険があればこそ 狩りの楽しみも高まるのである 人族の謎 人族は定命であり 死と挫折から逃れられぬ運命にある 我々が理解できぬのは 汝らが何故 絶望せずにいられるかである メインクエスト関連 民族・風習・言語 赤3
https://w.atwiki.jp/oblivionlibrary/pages/164.html
種たるもの ドゥーマー太古の物語 第2部 マロバー・サル 著 ロリックのハムレット村は、単調な灰色と褐色の砂丘やデジャシスの岩山に抱かれた、静かでのどかなドゥーマーの集落であった。なんの草木もロリックには生えていないが、黒く変色した大きな枯れ木が街中のいたるところに転がっていた。幌馬車で到着したカムディダは、彼女のあたらしい街に落胆した。彼女は父の家族が暮らしていた、北の森林地帯に慣れていた。ここには木陰や広々とした空もなければ、水もすくない。ただの荒れ地に見えた。 母親の家族がカムディダと弟のネビスを引き取り、とても優しく孤児たちに接したが、彼女は見知らぬ村で寂しかった。そんなとき、給水所で働くアルゴニアン老女に出会い、カムディダは友達を得た。名前はシゲルス、そして彼女の家族は広く、麗しかった頃のロリックに、ドゥーマーが現れる何世紀も前から住んでいたと言った。 「なんで木々は死んだの?」と、カムディダは聞いた。 「アルゴニアンしかこの地に居なかった頃、私たちにはあなた達が使うような燃料や木製の建物の必要がなかったから、木を切らなかったのよ。ドゥーマーが来たときも、私たちやこの土地にとって神聖なヒストの木を傷つけないかわりに、必要な時は工場とかを使わせてあげていたの。その後、お尋ね者とかも出ず、何年も平穏な暮らしが続いたわ」 「それで、何が起こったの?」 「あなたたちの科学者が、ある樹液を蒸留して、成形して、乾かすことでレジンと言う弾力性のある鎧を作れることを発見したの」と、シゲルスは言った。「ここで育つほとんどの木の樹皮のしたにはちょっとしか液体がないの、でもヒストの木は違うわ。多くは樹液で溢れていたの、それはドゥーマーの商人たちを強欲にしたわ。商人たちはジュニンという木こりを雇って、利益のために聖なる木の伐採を始めたの」 アルゴニアン老女はほこりが舞う大地を見て、ため息をついた。「もちろん私たちアルゴニアンは皆反対したわ。私たちの家だったし、ヒストの木は一度消えたらもう戻らないもの。商人たちは考え直してくれた、でもジュニンたちは私たちを打ちのめすつもりだったの。ある恐ろしい日、彼の並外れた斧の腕前は木々だけではなく人にも通用すると証明したの。彼の行く手を阻んだ人たちは、老若男女を問わずバラバラに切り倒されたわ。ロリックのドゥーマーたちは皆、家の扉を閉じて殺人の叫び声に耳を閉ざしたの」 「ひどい」と、あえぎながらカムディダは言った。 「説明するのは難しいけど……」と、シゲルスが言った。「私たちにとって、木々の死に比べたら、生きているものの死はたいしたことじゃないのよ。分かって欲しいのは、私たちにとってヒストの木は母であり、目指す場所なの。体を破壊されるのはどうってことないの、でも私たちの木々を滅ぼすことは、私たちを根絶やしにすることなの。そしてジュニンがヒストの木に斧を向けたとき、彼はこの土地を殺したの。水は枯れて、動物は死に、木々によってその命を支えられていた生き物はみな干からびて、ほこりとなったのよ」 「でも、まだここに居るの?」カムディダは聞いた。「なぜ去らなかったの?」 「私たちは身動きが取れないの。私は死に行く最後の数人の1人なのよ。私たちの多くは先祖代々の林を離れて暮らしていけるほど強くはないし、今でも時折り、ロリックの空気に生きる気力を与えてくれる香りが漂っているわ。私たちが全員いなくなるまで、それほど時は掛からないわ」 カムディダは目に涙が浮かんでくるのを感じた。「そうしたら私は木々もなく、友達もいないこんな場所で独りぼっちになっちゃう」 「私たちアルゴニアンには良い表現があるわ」悲しそうな微笑を浮かべ、カムディダの手を取りながらシゲルスは言った。「種の最良の土壌は心の中にあるものなのよ」 カムディダが手の中を見ると、そこにはシゲルスが渡した小さくて黒いものがあった。種であった。「死んでるみたい」 「ロリックの中のある一ヶ所でしか育たないのよ」と、老アルゴニアンは言った。「街外れの丘に建つ古い小屋の外よ。私はそこへは行けないの、所有者に見られたら、その場で殺されてしまうし、他の私と同じ種族の人たちのように、今では自分を守るには脆すぎるの。でも、あなたならそこへ行って種を植えられるわ」 「どうなるの?」と、カムディダは聞いた。「ヒストの木が戻るの?」 「いいえ。でも、木の力の一部は戻るわ」 その夜、カムディダは家を抜け出し丘へと向かった。シゲルスが話した小屋は知っていた。叔父と叔母からは絶対にそこへは行かないようにと言われていた。近くまで行くと、扉が開き、老いてはいるが屈強な体格の男が大斧を肩に乗せて現れた。 「おい、ここで何をしている?」彼は詰問した。「暗くてトカゲ野郎と間違えそうになったぞ」 「暗くて道に迷ってしまったのです」彼女は瞬時に答えた。「ロリックにある家へ帰ろうとしているのですけど」 「では早く行け」 「ロウソクを1本貰えませんか?」彼女が聞いた。「ぐるぐると同じところを歩いていて、明かりがなかったらまたここに戻ってきてしまいそうです」 老人はブツブツ言いながら家の中へと入っていった。カムディダは素早く穴を掘り、できるだけ深く種を埋めた。男は明かりを灯したロウソクを持って戻ってきた。 「絶対ここへは戻るなよ、もし戻ったら……」うなり声で彼は言った。「真っ二つにしてやる」 彼は暖かい家の中へと戻っていった。次の朝、目覚めた彼は扉を開けると、小屋が巨大な木の中に完全に閉じ込められていることに気付いた。斧を拾って、木に向かって次から次へと切りかかるが、打ち破れなかった。横から切ってみたが、木は治癒してしまった。上下左右から切って、くさび形の切り込みを入れようとしたが、木は治癒してしまった。 ジュニンのやせ衰えた体が、鈍り、折れた斧を手に持ち、開け広げられた扉の前に横たわっているのを誰かが発見するまでにはかなりの時がすぎた。何を切っていたのか皆には謎であったが、刃にはヒストの樹液が付いていたとの伝説が、ロリックでささやき始められた。 それから暫らくして、小さな砂漠の花が乾いた土を押し分けて、育ち始めた。新しく植えた木々や植物も、豊かにとは言えなかったとしても、それなりに育ち始めた。ヒストの木は戻らなかったが、カムディダやロリックの人々は、夕暮れ時のある時刻になると、過去の偉大な木々の長い陰が、街や丘を包み込んでいることに気付いた。 出版社注: 『種たるもの』はマロバー・サルの物語りの1つで、何に由来するかは誰もが知っている。この物語は、南モロウウィンドのアルゴニアの奴隷に源を発する。マロバー・サルは単に、ダンマーと記されたところをドゥーマーに変え、ドゥーマーの遺跡で見つけたと主張した。さらに、アルゴニア版は、ただ単に彼の「原本」を改作しただけであると後に主張した。 明らかにドゥーマーの地名ではないロリックは、簡単に言うと、存在しないのである。その上、ロリックとはゴア・フェリムの劇中で頻繁に、ダンマーの男という意味で間違って使われていた名前である。アルゴニア版の物語はたいていヴァーデンフェル島のテルヴァンニの街かサドリスモーラを舞台とする。もちろん、零の神殿の「学者」と言われている人たちは、この物語は「ロルカーン」と関連していると言うであろう、同じ「ロ」の文字から始まっているだけで。 小説・物語 戦士ギルド関連 茶2
https://w.atwiki.jp/oblivionlibrary/pages/197.html
狼の女王 第1巻 ウォーヒン・ジャース 著 筆:第三紀1世紀の賢者モントカイ 第三紀63年 この年の秋、皇太子ペラギウスはカムローンの都市国家ハイ・ロックへ出向いた。皇帝タイバー・セプティムの姪が女皇キンタイラであり、その息子が皇太子ユリエルで、ペラギウスはそのユリエルの子である。彼は、ハイ・ロックの王ヴァルステッドの娘に求婚に来たのだった。この王女の名はクインティラといい、タムリエルで一番と言われる美貌の持ち主であった。彼女は女性らしい作法を完ぺきに身に付けており、また優れた妖術師でもあった。 ペラギウスは11年前に前の妻を亡くしており、アンティオカスという名の男の子がいた。ペラギウスがハイ・ロックに来たとき、この都市国家には巨大な狼の姿をした悪魔が住みつき、人々から恐れられていた。ペラギウスは、クインティラに求婚する前に彼女とともにこの怪物を倒し王国を救うことになった。彼の剣と彼女の妖術によって狼は殺され、クインティラは神秘によって狼の魂を宝石の中に封印した。ペラギウスはその宝石を使って指輪を作らせ、クインティラと結婚した。 しかし、狼の魂は皇太子夫妻に最初の子が生まれるまでの間、彼らにつきまとっていたといわれる。 第三紀80年 「陛下、ソリチュードから大使が到着しました」執事のバルヴァスが耳打ちした。 「夕食の途中にか?」と、皇帝は不満そうにつぶやいた。「待つように伝えろ」 「いえ、父上、お会いになったほうがいいですよ」と、ペラギウスは立ち上がりながら言った。「相手を待たせたら、相手に不利なことを言いづらくなるんです。外交上よくありません」 「それならここにいろ。お前は私よりずっと外交がうまいのだから。家族がここに揃っていなければ」と、皇帝ユリエル二世は言いかけて、夕食の席にずいぶん人が少ないことに気付いた。「妻はどこだ?」 「キナレスの主席司祭と寝ています」というのが本当のところだったが、ペラギウスは皇帝の言ったとおり外交に長けていた。彼は言った。「礼拝中です」 「お前の兄弟たちはどうした?」 「アミエルはファーストホールドへ、魔術師ギルドの大賢者に会いに行っています。ガラナは、ナルシスの公爵と婚礼の準備をしていますよ。もちろん、このことは大使には言わないでおきましょう。彼はガラナがソリチュードの王と結婚すると思ってますから。彼には、ガラナは温泉へ行って伝染病のできものを取ってもらっているとでも言っておきましょうか。そう言っておけば、王と結婚させようとは思わなくなるでしょう。いくら政治的に得があっても」ペラギウスは笑った。「ノルドはできもののある女性が大嫌いですからね」 「しかし何てことだ、たくさんの家族に囲まれていたかったのに、これでは一番近しい家族にすら見捨てられた嫌われ者の老人みたいじゃないか」と、皇帝は怒った声で言ったが、的確な表現だった。「お前の妻は? それに孫たちはどこにいるんだ?」 「クインティラは、子供部屋でセフォラスとマグナスと一緒です。アンティオカスは帝都で娼婦とでも遊んでいるんでしょう。ポテマはどこにいるのか知りませんが、多分勉強部屋でしょう。父上は、まわりに子供がいるのはお嫌いかと思ってたんですが」 「陰気な部屋で大使と会わねばならんときには、まわりに子供がいたほうがいい」皇帝はため息をついた。「空気が、何というか、純粋で文化的な感じになるからな。ああ、いまいましい大使のやつをここへ呼べ」と、皇帝はバルヴァスに命じた。 そのころ、ポテマは退屈していた。帝都州はちょうど冬、雨季の最中で、帝都の通りや庭園はどこも水浸しだった。彼女には、雨が降っていなかった頃のことが思い出せなかった。前に太陽を見たのは数日前のことだったか、それともこの雨はもう数週間や数ヶ月降り続いているのだろうか? 王宮を照らすたいまつの灯がちらちらと揺れて時間の感覚を忘れさせ、激しい雨の音を聞きながら大理石の廊下を歩いていると、ポテマの頭の中には退屈だという感覚以外何もなくなっていた。 今ごろ、家庭教師のアセフェがポテマを探しているはずだった。ポテマは普段、勉強は嫌いではなかった。彼女は何でも簡単に暗記できたのだ。誰もいない舞踏場を歩きながら、彼女は自分に問題を出した。オルシニウム陥落は何年? 第一紀980年。タムリエルに関する論文の作者は? コセイ。タイバー・セプティムが生まれたのは? 第二紀288年。現在のダガーフォールの王は? 答えは、モーティン、つまりゴスリアの息子である。現在のシルヴェナールの王は? 答えは、ヴァーバレンス、つまりヴァーバリルの息子である。リルモスの将軍は? ひっかけ問題である。答えは女性、名前はアイオアである。 私がよい子にしていて、やっかいごとを起こさず、家庭教師が私のことをすごく優秀だと言って、それで何になるのだろう? お父様とお母様は、デイドラのカタナを買ってくれると約束したのに、後になってそんな約束した覚えがないとか、女の子には危なすぎるとか、高すぎるとか言って結局買ってくれなかった。 皇帝の迎賓室から、話し声が聞こえていた。彼女の父と、祖父と、ノルド特有の妙な訛りのある男の声だった。ポテマは以前、舞踏場にある壁掛けの後ろの石造りの壁の石の一つを、とれやすく細工していた。彼女はその石をどけ、隣の部屋の会話に聞き耳を立てた。 「率直に申し上げます、皇帝陛下」ノルドの男の声が言った。「私の主、ソリチュード国王は、ガラナ姫がオークでなくてもかまわないと申しております。王は皇帝家と婚戚関係を結ぶことを望んでおり、そして、陛下も以前、それに同意されました。もし、この婚約を破棄されるのなら、トルヴァリでのカジートの反乱を鎮圧する際に我が王が負担した何百万ゴールドという金を返していただきたい。そういう契約が結ばれたはずです。陛下は約束を守ると誓われたではありませんか」 「そのような契約には覚えがありませんが」と、父の声が言った。「そんな約束をしたのですか、陛下?」 何かぶつぶつ言う声が聞こえた。祖父である老いた皇帝の声だとポテマは思った。 「記録の間へ出向いて確かめたほうがいいかもしれませんな、私の記憶違いかもしれませんから」ノルドの声には皮肉が込められていた。「そこに保管されている契約書に、皇帝陛下の印がしっかり押されていたのを記憶しておるのですがね。実際、私の勘違いということも」 「記録の間へ使いを出して、あなたのおっしゃっている文書を持ってこさせましょう」と、父の声が答えた。非情で、相手をいなすような、父が約束をやぶるときの口調だった。ポテマはその口調をいつも聞かされていたのだ。彼女は壁の石を元に戻すと、急いで舞踏場を出た。使いの従者は普段から年老いた皇帝の使いばかりしているため、歩くのがひどく遅いことを彼女は知っていた。ポテマは急ぎ、すぐに記録の間の前まで来た。 重厚な黒檀の扉は当然施錠されていたが、彼女には何の問題もなかった。一年前、母親のメイドをしているボスマーが宝石をくすねているのを見咎め、黙っている約束と引き換えに錠前破りのやり方を教えてもらったことがあったのだ。ポテマは自分の赤いダイヤのブローチから針を2本引抜き、1本の針を錠前に差込んで、手を動かさないようにしながら中の金具や溝の形状を探り、覚えた。 それぞれの錠前は、特有の形状を持っているのだ。 食糧貯蔵庫の錠前:自由に動く6つのタンブラーと、固定された7つ目のタンブラー、それにかんぬき。彼女は遊びでその錠を破ったことがあったが、もし彼女がそこにある食料に毒を入れていたら、今頃皇帝家は死に絶えていただろう。彼女はそう考え、にやりとした。 兄のアンティオカスがカジートのポルノを隠している場所の錠前:2つの自由に動かせるタンブラーと、お粗末な毒針の罠だけ。この罠は、釣り合い錘を押さえればすぐ壊せる。この錠前を破ったことは、大きな利益を呼んだ。恥を知らないように見えるあのアンティオカスが、あんなに簡単に脅迫できるとは。実際のところ、彼女はまだ12歳で、それらのポルノの中のカジートやシロディール人の痴態は何か非現実的なものにしか見えていなかった。それでも、アンティオカスはダイヤのブローチで彼女の口を封じなければならず、それは彼女の宝物になった。 彼女の錠前破りは一度もばれなかった。アークメイジの部屋に忍び込んで一番古い呪文の本を盗み出したときも。マグナスの誕生を祝う式典の朝、ギレインの王が泊まっている客用の寝室から王冠を盗み出したときも。こういったいたずらで彼女の家族を困らせるのは簡単すぎるほど簡単だった。しかし、今回は、皇帝が重要な会談で使う文書を盗み出すのだ。それも、誰よりも先に。 しかし、ここの錠前は今まで開けた中で一番難しかった。彼女は二股に分かれた掛け金を脇へ押しやりながら針で何度もタンブラーをいじり、釣り合い錘を叩いた。30秒近くかかって、やっと扉を開くことができた。記録の間は、エルダースクロールの保管されている場所だった。 文書は年代や地方、王国によって分類され整理されており、ポテマはすぐに目的の文書を見つけることができた。『神の恩寵によってタムリエルの聖シロディール皇帝ユリエル・セプティム二世陛下およびその娘ガラナ姫とソリチュードのマンティアルコ王陛下との間に交わされた結婚に関する契約』である。彼女はこの戦利品を掴むと、記録の間の扉を再びしっかりと施錠して立ち去った。皇帝の出した使いの従者は、まだ姿も見えていなかった。 舞踏場に戻り、壁の石をはずすと、ポテマは再び隣の部屋の会話に聞き耳を立てた。数分のあいだ、ノルドと彼女の父、そして祖父の3人は、天気の話や退屈な外交的会話をしているだけだった。やがて、足音と若者の声が聞こえた。使いの従者だった。 「皇帝陛下、記録の間中を探しましたが、お探しの文書は見つかりませんでした」 「ほら、言ったでしょう」と、ポテマの父の声が言った。「最初からそんな文書はなかったんですよ」 「しかし、この目で見たんですよ!」ノルドの声は怒りに震えていた。「我が国王と皇帝陛下がその文書に署名したとき、私はそこにいたんです!」 「私の父を、タムリエルの支配者である皇帝を、疑っておられるわけではないでしょうな。なにしろ、これではっきりしたわけですから。あなたが… 勘違いをしておられたと」ペラギウスの声は低く、脅しを含んでいた。 「とんでもない」ノルドは、すでに敗北を認めていた。「しかし、国王になんと報告すれば? 皇帝家との婚戚関係も結べず、契約金も、つまり、私と国王が契約金だと思っていた金も、返ってこないとなっては?」 「ソリチュード王国との間に遺恨を残すことは、避けねばならない」皇帝の声は弱々しかったが、はっきりと聞こえた。「マンティアルコ王には、ガラナ姫のかわりに孫娘をやろう。それでどうかな?」 ポテマは、隣の部屋の冷たい空気が彼女に降りかかってくるのを感じた。 「ポテマ姫ですか? まだお若すぎるのでは?」と、ノルドがたずねた。 「あの子は13歳です」父の声が答えた。「充分結婚できる歳でしょう」 「あの子ならよい女帝になるだろう」と、皇帝が言った。「あの子は、私がみたところ、内気で純情なところがあるようだが、すぐに宮廷での振る舞いかたを身に付けるだろう── なんといっても、あの子もセプティムの血を引いているのだから。うわついたところもなく、尊大でもなく、素晴らしいソリチュードの女王になるに違いない」 「皇帝の孫娘は、皇帝の娘の代わりにはなりません」と、ノルドが、沈み込んだ声で言った。「しかし、お断りする理由もありません。国王に申し伝えます」 「下がってよい」と、皇帝が言い、ポテマはノルドが部屋を出る音を聞いた。 ポテマの目から涙があふれ落ちた。彼女は、ソリチュードの国王のことも暗記していた。マンティアルコ、62歳で、太っている。そして、彼女はソリチュードがどんなに遠くにあるか、どんなに寒い最北端の地かも、よく知っていた。父と祖父は、野蛮なノルドの国へ彼女を追いやろうとしているのだ。隣の部屋の会話は続いていた。 「よくやったな。文書はちゃんと燃やしておくんだぞ」と、父の声が言った。 「何ですって、皇太子殿下?」と、従者が不満そうな声で聞き返した。 「皇帝とソリチュード国王の契約書だ、わからんのか。あの文書の存在をなかったことにするんだ」 「皇太子殿下、私は真実を申し上げました。その文書は、記録の間には見当たりませんでした。なくなっていたのです」 「ああ、ロルカーンよ!」父の声がわめいた。「どうしてこの王宮のものはそう次から次へとなくなるんだ? 記録の間へ戻って、見つかるまで探し続けろ!」 ポテマは、文書に目をやった。ガラナ姫がソリチュード国王と結婚しない場合、何百万もの金が支払われるという契約。その文書を父の所へ持って行けば、もしかすると褒美としてマンティアルコとの結婚を取り消してもらえるかもしれない。いや、それよりも、この文書で父と皇帝を脅迫すれば、相当な大金を手に入れられるのではないだろうか。そして、大金なら、ソリチュードの女王になればどれだけ私腹を肥やせるかわからない。デイドラのカタナはもちろん、欲しいものは何でも買えるだろう。 やり方はいくらでもある。ポテマは思った。もう、少しも退屈ではなかった。 物語(歴史小説) 茶2