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5巻。 涼宮ハルヒの暴走 短編集である。 エンドレスエイト 射手座の日 雪山症候群
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アニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」は、時系列順ではなく、意図的に順番を入れ替えています。 時系列順だと、 第2話 涼宮ハルヒの憂鬱、第3話 涼宮ハルヒの憂鬱 II、第5話 涼宮ハルヒの憂鬱 III 第10話 涼宮ハルヒの憂鬱 IV、第13話 涼宮ハルヒの憂鬱 V、第14話 涼宮ハルヒの憂鬱 VI 第4話 涼宮ハルヒの退屈、第7話 ミステリックサイン、第6話 孤島症候群・前編 第8話 孤島症候群・後編、第1話 朝比奈ミクルの冒険 Episode00、第12話 ライブアライブ、 第11話 射手座の日、第9話 サムデイ イン ザ レイン と、なります。 第1話 朝比奈ミクルの冒険 iframe対応ブラウザでご覧下さい。 ハレ晴れムスカ iframe対応ブラウザでご覧下さい。 ドラドラユカイ iframe対応ブラウザでご覧下さい。 ピカピカユカイ iframe対応ブラウザでご覧下さい。 ハレ晴れユカイ 12人ver iframe対応ブラウザでご覧下さい。 何個もはさみを持っていく妹 iframe対応ブラウザでご覧下さい。 遊戯VS羽蛾VS谷口www iframe対応ブラウザでご覧下さい。
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そうだ。俺は《あの日》が起きて以降、ずっと長門を気にかけてきた。こいつに何かあったら助けてやろうと、もう何も、長門が思い悩むことはなくしてしまおうと。そう考えてた俺は、少しずつ感情を露にしていく長門をみて安心していたんだ。 だが、今はどうだ? こいつはまた感情を爆発させて……今度は、一人で苦しんじまってるじゃねえか。言わなきゃ気付かないだって? アホか。こいつはずっと前にサインを出してたんだよ。それに俺が気付かなかっただけだろうが。 そう。何かが起きてからじゃ遅かったんだ。そして、俺はこれを起こさないようにすることは出来たはずなんだ。 だが、俺はその機会を無視してしまった。 俺は二回目の《あの日》、さっさと世界を修正しちまった。そして、もうやり残しはないと胸を撫で下ろしていた。とんだ大間違いだ。俺はあの時に眼鏡付きの長門を見て、あいつの確かな感情の存在に気付いたよな。それは間違いじゃない。そこからが問題なんだ。 ――俺は、それからどうした? 俺は……変わっていくあいつを守っていこうとしただけだ。それじゃダメなんだよ。俺は自分からもっとあいつに干渉しなければならなかった。それぞれの生き方ってのは大事にすべきだが、それ以前に俺たちは仲間じゃないか。もっと深く繋がって、支えあっても良かった。そうすべきだったんだ。今なら、昨日古泉が言っていた言葉の意味が痛いほど分かる。 そうだよ。俺は《あの日》があったお陰で、自分の気持ちを認めることが出来たんだろうが。そして、それから生き方も変わっていったんだろ。 けどな、それは俺が自分で変えたんじゃない。俺の心底に潜むものを長門が教えてくれて、長門が俺を変えてくれたんだ。なのに、俺は変わっていくあいつを見守っていただけだった。なんでだよ。あの日、長門は自分も変わりたかったんじゃなかったのか? それは、俺が変えるべきものじゃなかったのか? 「…………くっ」 ……あいつは俺に世界の選択を委ねた。 でもな。 俺がその決断を任されようとも、俺は長門に聞くべきことがあったんだ。ああ、あのとき、朝倉が消えていく間際に呟いていた疑問だよ。 ――長門の……望んだものについてだ。 世界を改変したキッカケは感情の爆発だったんだろうが、じゃあ長門は何を望んであの世界を作ったのか……俺は分かっているつもりだった。でも俺は、本当はなにも分かっちゃいなかったんだ。その願いをあの場所に置き去りにしてきちまったから、今長門は苦しんでる。そうなんだよ。俺が世界改変の瞬間に飛ばされたのは、実はあいつが自分の気持ちを訴えていた……SOSのサインだったんだ。 今わかった。これから《あの日》に向かってどうなるかなんて……そんなの、考えるべき問題になどなりはしない。 《あの日》はまだ……終わらせちゃいけない――。 そう思うと俺は喜緑さんに礼を言うことも忘れ、無心に長門と古泉の待つ文芸部室へととって返した。 教室内にはパーフェクトに無表情な長門が変わらぬ姿で鎮座しており、無表情というよりは青ざめた顔を浮かべた古泉は帰ってきた俺を認めるやいなやこちらへと近づき、 「長門さんは……どうなされたのです?」 俺は長門をチラリと見やると、喜緑さんから聞いた話を古泉に伝えた。このとき、喜緑さんになんの挨拶もしてなかったことに気付いた俺は、彼女に対して申しわけない気持ちを抱いたのだった。 「……そうですか。一度、死の概念が入ってしまった長門さんのパーソナルデータ……長門さんの人格とも言えるべきものは、情報統合思念体にイレギュラーを起こす懸念材料として……」 視線を落とし、顎を指で支えながら古泉が呟く。 「とにかく、俺は今から大人の朝比奈さんに会いに行く。《あの日》に行くかどうかを判断するためじゃない。行くために、なにがどうなのかってのを説明して貰わなけりゃならないからな」 午後の授業を受けている場合じゃないことは古泉も理解しているようで、 「……では、僕と長門さんは具合を悪くしたとして、保健室で待機しておきます」 無理に作ったスマイルでそう言う古泉に俺は、 「いや、二人にも来て欲しいんだ。多分、そのまま《あの日》に行くことになると思う。もしかしたら古泉、お前もあの瞬間に立ち会うことになるかも知れないんだよ」 「………?」 疑問符を浮かべる古泉。無理もない。俺はまだこいつに話してないことがあったんだ。それは俺の記憶が混濁していたから覚えたんだろうと思い、曖昧な意識の中で見たものだったから特に言わなかった。それは何か。 それは、俺が朝倉に刺されて意識を失う瞬間に見た……北校とも、光陽園学院のそれとも違う制服のハルヒの姿だ。 これが俺の真実見たものであれば、《あの日》に古泉がいなかったから行けないという理由は薄弱となる。そして俺が世界を修正した際、ハルヒの姿さえ見あたらなかったってことは……やはり《あの日》には、俺たちの知らない部分が大いにあるんだ。 しかも大人の朝比奈さんは、今度の規定事項には全員の力が必要だと言っていた。つまり、これからやる行動には古泉の力も絶対に必要なんだ。それがどんな形で必要になるのかは、朝比奈さん(大)に聞かなければ解らないが。 「……なるほど。《あの日》に僕が行けるかも知れない、というのは仮説として成立し得るでしょうね」 と言った古泉は沈鬱な表情を作り、 「ですが……僕が今からあの朝比奈さんの所へと行けるかどうかについては、また別の問題があるのです。僕の機関が、それをさせてくれるでしょうか?」 「古泉」俺は少しもどかしく思いながら「重要なのはそこじゃない。機関がお前にさせないと言ったとしてどうなる? お前はやらねえのか。重要なのは……お前が、やるかやらないかだろ」 「…………」 顔に影を落とす古泉。……こいつを動かすのは至難の業だと思っていると、 「……ちょっといいかなっ」 突然の闖入者の声に俺と古泉は意表を突かれ、声が聞こえてきた方へ覿面と振り向き返った。 「んと……キョンくんが走り回ってたからさっ、ひょっとしてみくる探してんじゃないかなーって思ってねっ」 鶴屋さんは笑顔の中に若干の気まずさを滲ませながら、開け放たれたままだった部室の扉から姿を覗かせていた。 「朝比奈さん……ですか?」俺は鶴屋さんに聞き返すように「いまから呼びに行こうかとは考えてましたが、何でそう思ったんですか?」 ひょっとして鶴屋さんは予知能力者なのかと思っていたら、 「みくるなんだけどね、今あたしん家にいるよん。ずっと前にみくる……から、うっとこの会社に注文されてたもんがあるんだけどさ、今日必要になったから取りに来るって言ってね」 「注文……ですか? そりゃなんの?」 「……それがちょっとワケありの代物なんだっ。古泉くんのバイト先のお偉い方と合同で作ってたんだけど、こっちは何作ってんだかちょろんとも分からなかったんだよねっ。開発コードネームはウラシマだったかな? ま、それが要るんだってんなら……キョンくんたちは今なにかやってるんじゃないかなって考えたわけだっ」 ……浦島? 未来人関係なら、時間の伸び縮みがどうのって理論のウラシマ効果となにか関係があるのだろうか。 「それにね、田丸さん御兄弟だったかなっ? あの人たちも、みくるを手伝いにトラックでうちに来るって言ってたにょろ!」 トラック? なんでトラックなんかが……? ――もしや荷台には工作員がうじゃらに潜んでて、『機関』が朝比奈さんの邪魔をしようと田丸さん兄弟を仕向けたのか? って、『機関』もそれを一緒に作ったんだし、それじゃ行動が支離滅裂だろう。うん? ……機関が合同で作った? 機関は未来人をあまり良く思っていなかったんじゃなかったか? 古泉もなにやら状況が飲み込めていないようだが……。 などと俺が思索していると、 「古泉くん!」SOS団名誉顧問である彼女は力強い視線を副団長に向けて、「なにが起こってんのかは知らないけどさっ、ハルにゃんのSOS団にはキミが必要なはずだっ。それは、古泉くんにしか出来ないことがあるからじゃないっのかなっ?」 このとき古泉はハッとしたような瞳の色を呈し、 「だからさっ、出来るか出来ないかでも……やるかどうかでもないと思うよっ。みんなには、古泉くんが必要なんだ! 古泉くんには……みんなが必要じゃないのかい?」 鶴屋さんは左手を腰に置きつつ顔の横に人差し指を上へ伸ばした右手を添え、ウインクしながら快活と言い放った。俺が古泉に目をやると、そこにはやんわりとした微笑を浮かべた古泉がいて、 「……そうですね。問題などありはしなかった。今の僕にはみんなが必要であるように、誰が欠けてもSOS団は成立しないのですから」 そして古泉は言った。 「行きましょう。あの場所へ。そこはもちろん……」 ああ。もちろんだとも。 「……公園へ急ごう」 そして現在、俺たちは公園にいる。 ここに来るまでも色々あった。どうせ『機関』には行動が筒抜けであるし、みだりな場所から学校を抜けると正当な理由で他者から捕縛されるだろうという理由から、俺たち三人は正面から堂々と学校をサボタージュしたのだ。 門を出ると直ぐに森さん(今回はカジュアルな服装だった)が緑のワンボックスカーからまろび出て、それはもう全速力で逃げようとする俺たちを諭し、森さんたち――運転手は新川さんだった――は協力する姿勢であると懸命に訴えてきた。古泉はずっと懐疑的な視線を送っていたが、実際問題徒歩の俺たちが森さんたちから逃げおおせるわけもなく、長門に何か頼むにも人目が多すぎた。 それで森さんの話を聞いていたのだが、彼女らと言わず『機関』はこちらの行動を阻む気など毛頭なく、むしろ支援の方向で助力してくれるということだった。どうやら機関の上層部に何か動きがあったようで、鶴屋さん邸にいる朝比奈さんを田丸氏御両人がサポートに向かっているのもそのためだったようだ。そして、森さんは古泉に関してこうも言っていた。 「古泉は、どうやら機関が自分の命の是非を問わず阻害してくると考えていたようです。そのようなことは、どう考えても起こりようがありませんのに」 さらに続けて、 「我々の特務機関は、言うなれば彼女(ハルヒだろう)が創設した組織です。身の危険に関しては、これほど安全が確保されている集団はありません。現に閉鎖空間での神人討伐の際、負傷者どころかかすり傷一つ負った者は御座いませんので」 ――ハルヒが、人が傷つくようなことを願やしないからか。 「はい。神人討伐が大変な労役であることには変わりありませんが、それは致し方ありません。そして『機関』はその規模ゆえ厳正に規則が設けられているのですが、組織の本質は彼女の思想と表裏一体なんです。内部には多様な思想が存在しておりますが、本流は彼女の望むところ……あなた方の赴くままへと指針は保たれているんですよ。それが世界の安定へと繋がっていると信じていますので」 なんだ。じゃあ古泉が憂慮してたことはまさに杞憂だったってことじゃないか。と俺が言うと、森さんはクスクスと秀麗な笑顔を浮かべ、 「古泉は若干特撮的展開への思考が強いですから。ですが、古泉の葛藤はそれだけSOS団の皆さんを思っていたゆえのことでしょう。まあ、そのため今日は突飛な行動を起こす可能性がありましたので、わたしたちはここで監視をしていたんです。機関の車だと衆目を集めてしまいますので、このワンボックスカーでね」 この語り口から、俺には森さんたちが信用の置ける人々だと感じ、そして公園まで送って貰ったという運びになったわけだ。正直走り出したは良いものの、公園まで走らなきゃならんのかという他愛のない考えもあったし。 「ホントに……来てくれて良かった。あのときは動転して、ロクなことを伝えられなくてごめんなさい」 「お母さんが謝ることなんてないっ。先輩、お母さんね、あの後泣いてたんだよ。なにがあったの?」 詫びる言葉も見つからない程にひどいことを言ってしまったのさ。……朝比奈さん(大)、泣いてたのか。古泉、俺を殴ってくれ。 「意味がありませんね」 との一言で古泉は俺を一蹴し、俺に棒立ちで気まずい思いをさせるという精神的ボディーブローをかまし、 「それより……初めまして、みゆきさん。そして初めましてというよりは、お久しぶりですと言ったほうが良いでしょうか。可憐な少女の未来に相応しい艶姿ですね、朝比奈みくるさん」 「ふふ。お久しぶりです。古泉くん」「フフ。あたしもお久しぶりって感じです。古泉先輩」 あらためて比べると、ホントに良く似た家族だと思うね。 「キョンくん……昨日はごめんなさい。わたしはあなたの気持ちについてもっと良く考えるべきでした」 おずおずとした雰囲気で言い放つ朝比奈さん(大)に、 「そんな、俺こそスミマセン。今日こうなることは当たり前だったと、自分で気付かなかったのが悪いんだ。……でも、もしかして俺の昨日の行動も規定事項じゃなかったんですか?」 「いえ、キョンくんに手紙を渡せなかったのは予想外の出来事だったわ。ビックリしちゃった。それと、あの手紙の内容はもう済んでます。ここにあなたたち三人で来てもらうことと、涼宮さんには内緒にして欲しいってお願いでしたから。昨日のあの後は……正直、気が気じゃありませんでした。もし涼宮さんに話が伝わってしまっていたら、アウトでしたから」 だとしたらちょっと前に世界終了一歩手前だったが、朝比奈さん(大)も朝の状態の俺にまた手紙を渡そうものなら何を起こすわからないために連絡出来なかったんだろうね。……それはとにかく、現在は無事に過不足なく進行しているようだ。 「長門おねえちゃん……?」 と……朝比奈みゆきは虚に沈んだ長門の顔を訝しげに覗きこみ、長門の周囲をキョドキョドと動き回っている。 ――そういえば、この子は長門から朝比奈さんへの託し子だったんだよな。長門の子供って……父親は誰なんだろうか、いや、あまり深く考えるのはよしとこう。色々と連想しちまう……って俺はなにを考えてるんだろうね? まあ、本人には秘密っぽいのでうかつな話は出来ないな。 俺が朝比奈さん(大)に進展を求める目線を向けていると、神妙な面持ちで頷いた大人の朝比奈さんは、 「みゆきちゃん。長門さんは今……とっても疲れているの。あまり迷惑かけちゃだめよ。こっちにおいで」 「やだっ、先輩のところがいいっ」 そう言いながらドスンと俺に抱きついてくると、顔なじみの野良猫がもつような愛嬌の良さで俺の顔を見上げてきた。妹にお兄ちゃんと呼ばれない分がこれで帳消しになった気がするね。 「もう」 笑みが混じった感じのやれやれといった顔を大人の朝比奈さんはへ浮かべる。 そして古泉は朝比奈さん(大)へと真面目な視線を向けると、 「……時間が余分にある状況ではないと思いますので、失礼ですが話を進めさせていただきます。あなたには色々お聞きしたいことがありますのでね。今日は答えてくれるのでしょう?」 「……ええ。わたしはそのためにここにいますから」 俺は朝比奈みゆきを体から少し離しつつ、 「本題に入る前に、一つ聞きたいことがあるんですが」 どうぞ、と笑顔で答える朝比奈さん(大)に、 「藤原が言ってた本来の歴史ってのは、あいつらにあの事件を起こさせるための嘘だったんですか? 佐々木と俺の関係がどうだってのも……」 朝比奈さん(大)はふるふると髪をなびかせ、 「いいえ。佐々木さんの気持ちが嘘なんかじゃないっていうのは、キョンくんが一番良く知っているはずです。そして、現世界の構成から矛盾を排除した場合……というより、キョンくんと涼宮さんが出会わなかったら、彼が話した通りの世界が存在していたと予測されます」 それも腑に落ちないんだ。ハルヒの能力発現時、俺は全くの他人だったというのに、なんでそれに俺が関係してるんだろうか。 「それは……今からキョンくんに、能力発現以前の中学生の涼宮さんを迎えに行ってもらうことが関係しているの」 「……涼宮さんが時空を改変する前へと時間遡行する、ということでしょうか? それはTPDD……いや、未来人にとって不可能なことで、そのためにあなた方は現代へと舞い降りたのでは?」 古泉の言う通り、そうだよな。大人の朝比奈さんが言ってるのは、時空の断層を超えて過去に行けるってことだ。 「確かに時間平面破壊装置では、能力発現以前の世界の姿である次元構造を渡ることは不可能です。だけど、それが不可能な理由を思い出してみて?」 藤原は、無限のエネルギーがないからだって言ってたっけ。 「ええ。そして、その問題は物質的なTPDDのエネルギーをもって解決出来るんです。これはつまり、物質的なTPDDをまるごと時間平面破壊装置で飛ばすってこと」 ……なるほど。と思っていると横から古泉が、 「……もしそれが可能ならば、何故藤原さんたちはそのTPDDのハイブリッド方法で過去に向かわなかったのですか?」 もっともなことを言い出した。朝比奈さんは、 「それについてはTPDDの詳細についてお話しするといいかな」 一呼吸置いて、 「まず二つのTPDDは、ハカセ君が遺した二大理論を基に構成されています。時間平面理論からは時間平面破壊装置が、そして時量子理論からは時粒子転換探知装置……タイムパーティクルスダイバージョンディテクターが作られたの。この時粒子転換探知装置は小さいわたしが現在取りに行っているもので、古泉くんの『機関』と鶴屋さんたちに制作を依頼した機械になります。そして藤原さんたちが使っていたTPDDは、実はその二つを混合させた完成形のTPDDで、わたしの組織の上層部がそのTPDDの動作を制限して藤原さんがこの時間平面にやってくるようにしたんです。そしてハイブリッドされたTPDDは……みゆき。あなたが今から完成させるの」 「ふえ、あたしが?」 キョトンとした顔で目をパチクリさせる朝比奈みゆきに、 「これから過去に行って涼宮さんを連れてくるために、みゆきには二つのTPDDを同時制御で操作してもらうわね。これはとても難しくって、みゆきにしか出来ないことなの。そして、みゆきの情報処理制御パターンをある基盤に焼きこんで、みんなが運転できるようにする部品も作るから……頑張って」 そう言って朝比奈さん(大)は俺と古泉へと向き返すと、 「では、今からSTC理論について少しだけ補足します」 ……古泉。お前の出番が来たみたいだぞ。 「うふ。そう構えないで大丈夫です。実は現状の世界を形成しているSTC理論は、音楽理論と一緒なんです」 「……なるほど。それならば、全ての現象が非常に分かりやすい」 「どういうことだ?」 古泉は手の平を俺に向けながら、 「STC理論、つまり時間平面理論による世界とは、単一では意味を成さない音符を連続させ、それによって紡ぎ出される『旋律』だという理屈ですよ。そして世界の歴史は、それまでの旋律が記された『楽譜』であり、朝比奈みくるさんは未来の『楽譜』なのです。こうやって考えれば、エンドレスエイトが簡単に説明出来ますね」 「へえ」と俺が言うと、 「そう。エンドレスエイトとは、コード進行のみを決めてあとはアドリブで演奏するジャズだったのです。そしてエンドレスエイトの繰り返しは、あの二週間分を反復して演奏していたのですよ。譜面上では最初に戻ったとしてもそれは曲が逆行するわけではなく、一回目に続いて二回目を演奏するだけなので、あのエンドレスエイトは一列に繋がった一つの曲であると言えます。だから僕たちは、以前のシークエンスの影響を受けていたのでしょうね」 朝比奈さんはこくりと頷き、 「その通り。そして規定事項は、未来の『楽譜』と『旋律』を等しくするための行動なんです。時間遡行は、未来人という『音』が過去の『旋律』に紛れるということ。そこでは未来人は只の雑音なので、基本的に『旋律』を変えてしまうことはないんです。ですが、イレギュラー的に『音』が加わって『旋律』が変わってしまうという事態や、自分の楽譜と過去の旋律が不一致しているなど矛盾した結果も発生してしまうの。……次は、これからの行動についてお話します」 これからの行動……ハルヒの中学時代と、《あの日》に行くことだ。 「能力発現以前の涼宮さんを迎えに行くことには、二つの意味があるんです。一つは、《あの日》での行動に涼宮さんの力が必要だからということ。そしてもう一つは……彼女にかけられた呪いを変えるため」 「……ハルヒに呪いが? 中学生のハルヒに、どんな呪いがかかってるっていうんですか?」 呪いっていうのはものの例えなんだけど、と続けて、 「……わたしが以前話したことを思い出して下さい。自分の知っている過去とは違っている過去、そして、本来生きていなければならない人が死んでしまう過去のこと。……今からキョンくんには、それを変えてもらうんです」 「それって……ハルヒが死んじまうのを変えるってことですか?」 ……ここで朝比奈さん(大)は暗い顔を浮かべ、少し沈黙した後、 「涼宮さんの呪いについては……簡単にいえばね、中学生の彼女は『いばら姫』なの」 いばら姫……つまり、眠り姫か。たしかその話は諸説あったが、お姫様が預言者たちから順番に贈り物をされていると一人の預言者から死の呪いをかけられてしまい、残りの預言者がその呪いを『眠り』の呪いに変える話だ。 「うん。それでね、物語の預言者が未来人だと考えてください。そして、『呪い』について今からお話します。まず……中学生の涼宮さんがキョンくんと出会わず、能力の発現が起こらなかった場合、将来キョンくんは佐々木さんと親密な関係になります。これは二人が中学時代に両想いで、キョンくんが涼宮さんと親しい関係ではなかったから。そしてSOS団を結成しなかった涼宮さんは将来、一人で道を歩いていたときに――えっと、その……」 朝比奈さん(大)は悲しそうな表情を作って「……禁則です」と呟いた。それが本当に禁則である感じはしなかったが、いばら姫の『呪い』を考えると……あまり詳しく聞きたいことじゃないな。俺がそう考えていると古泉が、 「……つまり、それが涼宮さんにかかっている『いばら姫』の呪いであり、その呪いを『眠り』に変える預言者が……朝比奈さん。あなたというわけですね」 「そんなところです」 そう朝比奈さん(大)は答え、俺は……一つ考えていた。 彼女の話によると、ハルヒが世界を変えちまうのは、俺の今からの行動が原因なんだろう。 つまり……。ハルヒに神様じみた能力を付加させたのは――俺なのか? すると公園の前に一台のトラックが停止し、後を追従していた黒塗りのタクシーから二人の人影が乗り出してきた。 「すっすみませんっ! ……遅れちゃいまし――」 その人は朝比奈みくるさん(小)で、後には喜緑さんの姿があった。 「……あ、」朝比奈さん(小)は目を丸くして大人姿の自分を目に入れると「上の……人ですよね? ってゆーか、やっぱり……」 「……お疲れさま。あなたが感じていた通り、わたしは朝比奈みくるです」 「あ、朝比奈先輩だっ。フフ。あとは涼宮先輩だけですねっ」 「ほえ? ……あ。もしかして、この子がみゆきちゃん……?」 これはスリーカードになるのかなと思いつつ朝比奈さん(小)に抱きつく朝比奈みゆきを見ていると、朝比奈さん(小)は長門を見て、 「――そっか。あの子がこんなに大きくなったんですね、安心しました」 この言葉を聞いたみゆきは不思議そうに、 「あの子って何ですか? あたしは先輩の……」 朝比奈さん(小)は自分の口を手で覆って、 「そ、そうでしたっ。みゆきちゃんは、あたしの将来の子供なんですよね。とにかく、可愛く育ってくれて嬉しいです」 えへへ、と笑いながら朝比奈さん(小)に頭を撫でられているみゆきと、それを微笑ましく見つめる大人の朝比奈さん。俺は喜緑さんに、 「……さっきは失礼しました。身勝手な行動をしてしまって」 「いえ、構いません。事態は急を要するので」 喜緑さんは大人の朝比奈さんに体を向けて、 「長門さんに生じた問題を解決するために、情報統合思念体も出来る限りの協力をする意向です。わたしがここに呼ばれたのも、そのことについてなのでしょう?」 「……はい。次元の世界を渡るためには、情報統合思念体の協力が必要なんです」 朝比奈さん(大)は集まった俺たちを見回し、 「これで役者は揃いました。それでは……今から、それぞれの行動についてお話致します」 「まず、キョンくんとみゆきには中学生の涼宮さんを迎えに行ってもらいます。みゆき、昨日教えた魔法の使い方はしっかり覚えてる?」 「うん、大丈夫っ。機械を操縦するときに使うんだよね?」 ……魔法、ね。恐らく情報操作能力のことだろう。大人の朝比奈さんはみゆきに頷くと喜緑さんへと顔を向け、 「そして二人が過去に向かうために、喜緑さんには思念体へアクセスしてもらって、時空改変以前の涼宮さん以外の世界の時を止めて貰います。よろしいですか?」 「了解しました。それだけでいいのでしょうか?」 やんわりとした笑顔で答える喜緑さんに、 「いえ、もう一つ。……長門さんの思念体を、凍結状態から復帰させてください。そして――」 大人の朝比奈さんは振り返り、今度は古泉に向かって、 「キョンくんとみゆきが過去へ行っている間、古泉くんには、長門さんの思念体と共に四年前の七夕の、長門さんの部屋へ行ってもらいます。そこでは、わたしとキョンくんが《あの日》へ行くために訪ねてくる予定ですから、わたしたちがやってくる前にリビングの隣の部屋へと隠れていてください」 それって、俺が長門の作り変えた世界から脱出プログラムで過去の七夕に飛んだ後、長門から話を聞くためにあいつの部屋へ行ったときの話だよな? あそこで長門は、隣の部屋は俺と朝比奈さん(小)のために丸ごと時間を止めたから開かないって言ってたはずだが……。 「そうなんですか?」 朝比奈さん(大)が俺に聞いてきた。 「ええ。っていうか、あなたも居たじゃないですか」 「そっかぁ」と何やら考える様子で、 「じゃあ、扉を開けられないように気をつけないといけませんね」 「……どういうことです?」 「……えっと、」少し思案顔を浮かべた後、俺に微笑みながら「このわたしは、まだその七夕でキョンくんを導いてはいないの。それはわたしが、これから行うことです」 ……つまり、あの七夕の日に来ていた大人の朝比奈さんは、この朝比奈さん(大)だったってことなのか? 「そういうことです。今のわたしは、世界の歴史を整えるために、上層部からの指令をみんなに説明をするよう頼まれているだけなの。わたしもこれからあの七夕へと向かって、世界を修正するために頑張ります」 パチリとウインクをかまし、そして朝比奈さん(大)の放ったハートマークが俺の顔に当たるまでの束の間、俺の生体活動は停止していたかのように思われた。 ――なんてこった。じゃあ、長門と俺と朝比奈さん(大)があのアパートで《あの日》について話していたとき、隣の部屋には……古泉が居たってことじゃないか。なんとゆーか、あいかわらず眩暈がするね。 朝比奈さん(大)は古泉へと面を返し、 「古泉くんには、あなたにしか出来ないことをお願いします。そしてそのまま、小さいわたしがこの規定事項を終えて迎えに来るまで待っていて下さい」 古泉は真剣な顔で首肯すると、 「……なんとなく、僕がやるべきことは感じています。つまり僕は、副旋律を担当するのだと言うのでしょう?」 「……副旋律? なにがだ?」 俺がそう聞くと前髪をピッと弾き、 「これから行う規定事項で、僕たちはそれぞれ自分のパートを受け持つということですよ。音楽的にいえばつまり僕らは演奏者であり、《あの日》へと直接赴くあなた方は主旋律を担当し、そこへ行かない僕は副旋律を担当するようなもの。そして、長門さんが変えてしまった世界から続くこの世界は、この規定事項を完遂させた結果……言わば一つの楽曲なのです。あなたの行動によってあの三日間が発生し、僕のこれからの行動には……恐らく、長門さんの小説が関係しています」 「あいつの小説が? どうしてだよ」 古泉は少し悩んだような顔を浮かべ、 「……僕はずっと、思念体が長門さんを疎遠にしていた問題の答えは、彼女の小説の三枚目の中にあると考えていました。あれに書かれている内容ですが……まず、棺桶というワードに『死』という隠喩があるのは間違いないでしょう。次に、その小説の中で長門さんらしき人物はその『死』を望んでいて、そしてその『死』を阻む存在として、僕や朝比奈さんらしき存在が示されていました。そして物語は顛末を見ないままに終えられている。僕は長門さんに後のストーリーについて聞いてみたのですが、彼女は、この小説は殆ど無意識に近い状態で書き綴ったために答えることが出来ないと仰っていました。そして今……長門さんは『死』を願った代償として思念体から制限を受け、記憶をなくしてしまっています。――これから僕がやることは、あの小説の中で表現されている……彼女が忘れてしまった自らの発表するものを思い出させることです」 「つまり、お前は何をするんだ?」 古泉は大人の朝比奈さんに意味ありげな目配せをして、 「……とにかく、僕は長門さんが抱える問題を解消します。ですが、僕の行動にもあなたの協力が必要不可欠です。なので……」 古泉は決心に満ちた視線で、 「――許可を」 もちろん良いに決まってる。何をするのかはわからんが、わざわざ許可を得る必要なんてないぜ。 「そう言ってくれると信じていました」 古泉は目を細くしながら言い、 「あの小説を読解しましょう。長門さんの忘れている自分が発表するものとは、僕たちも知らない『長門さんが望んだもの』だったのです。そして発表会とは、《あの日》のこと。……僕は、長門さんが発表の舞台へと戻ってこれるように尽力します。あの物語を紡ぐのは、長門さん自身なのですから」 ……ってことは、あの長門の小説は何かしらのヒントだったのか? じゃあ、他の一枚目と二枚目にはどんな意味があるんだろうか。 「ええ。経緯はまだ不明ですが、恐らくあの小説は、長門さんの識閾下から綴られた僕たちへのメッセージだった。そして、二枚目については何となく見当が付いています。あの二枚目こそが長門さんの思い出であり、長門さんの歴史なのでしょう。現在の長門さんはそれを失ってしまっているので、僕はこれから、あなたの協力を得てその失われたページを取り戻すのです」 「……そっか」俺は長門を見る。「……こいつは、こんな風になっちまっても、俺たちを助けてくれるんだな。――次は、こっちが長門を助ける番だ」 ここに集まった全員が一致して頷き、意思の固まりを確認する。大人の朝比奈さんは俺へと微笑み、 「……では、行動を開始します」 さて。俺が今からやるのは、みゆきと一緒に中学ハルヒを連れてくることだ。 俺とみゆきが大人の朝比奈さんに率いられてトラックへと向かっていると、 「中学生の涼宮先輩、どんな感じなんでしょうね? フフ、楽しみです」 みゆきが無邪気に話掛けてきた。なに、俺は一度会ったことがあるが、中学のハルヒは身体的特徴が若干小さいだけで、全く今と変わらんさ。 「フフ。涼宮先輩らしいです」 クスクスと笑みをこぼし、前を向く。そしてトラックの荷台の後部へと着くと朝比奈さん(大)は扉を開け、 「……これが時粒子転換探知装置、タイムパーティクルスダイバージョンディテクターです。一般的な概念から言えば、このTPDDこそがまさにタイムマシンと言えますね」 「ん、」 俺は呟く。中に入っていたのは、一般乗用車程度のサイズのお椀を伏せたような形状の半球から、車ならタイヤがあるべき四方の位置に三十センチメートルほどの突起物が等しい形で付いており、こちらへと向いている正面には、それらよりも二倍ほど長い突起物が……ええい、説明が面倒だ。それにこれはどっからどう見ても……、 「亀じゃないですか」「うわあ、大きいカメさんですね」 そのフォルムはまさに亀であった。 「これは、時量子理論が基になったTPDDなの。この形に意味はないんだけど、ハカセくんがあのとき、川の流れの中を泳ぐ亀を見たことによって生み出されものだから……ふふ、単なる遊び心です」 えらく茶目っ気の効いた科学者たちだなと思いながら、俺は藤原の言葉を思い出していた。 なるほど、物質的なTPDDの形は浦島太郎ね。あいつは俺をおちょくりやがったわけじゃなかったのか。ってことは、もしかしたら浦島太郎の話は実話なのかな。 「うふ。禁則事項です」 大人の朝比奈さんはそう言ってみゆきに、 「じゃあ、今から時空間の座標を教えるね。みゆき、手を出して」 みゆきが差し出した小さな手のひらに朝比奈さん(大)がちょんと触れると、 「りょーかいっ。フフ、失敗しないように頑張ります」 頑張ってね、と言いながらみゆきの頭をナデナデしつつ、 「……じゃあ二人とも、これから直ちに出発して下さい。キョンくん……健闘を祈ります」 「了解しました、朝比奈さん。あのじゃじゃ馬娘を、縄ででも繋いで引っ張ってきますよ」 ――よし。今から……中学生を拉致しに行くとするか。 第四楽章・再
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ハルヒ先輩5から 「ちょっと待て、ハルヒ。なんだ、その格好は?」 「あんたの高校の体操着(女子用)よ」 「なんで、おまえがそんなものを着てる?」 「加えて言うなら、あたしの母校でもあるわ」 「それは知ってる。尋ねてるのは理由だ」 「どこかの誰かさんみたいに、卒業後、使用済みの制服その他を売り捌いたりしてないの、あたしは」 「思い出は心に、衣類はタンスにしまっておけよ」 「普段はしまってあるわよ」 「今日もしまっておけよ」 「そうはいかないわ。今日はいつもと違うもの」 「何が違うんだ?」 「あんたの誕生日でしょ」 「それって、まさか……」 「そ。『プレゼントはあたし』ってやつよ」 「まてまて。それは一旦置いておくことにしよう。だが、なんで、よりにもよって体操着なんだ?」 「あんたの、その反応がすべてを物語っていると思うけど」 「あう」 「どうしても、あたしの口から聞きたいっていうなら、聞かせて上げるわ」 「うわ、待て。やっぱ、いい」 「もう遅い。あんたのスケベな心臓は、今ロック・インしたわ」 「おれを殺す気か?」 「せめて気持ちよく昇天させてあげるわ。ひとーつ、あんた、まずブルマ萌えね」 「ぎゃふん!」 「ふたーつ、そして、体操服のすきまからのぞく、おへそ萌え」 「ぎゃふん、ぎゃふん!」 「みーつ、元々あたしがあんたに気付いたのは、そのエロい視線で体操着姿のあたしを視姦してた時だったわね」 「きゅうううん」 「あ、死んじゃった」 「……言い直せ。視姦じゃない。見とれてただけだ」 「あたしが、つかつか近づいて行って、他の一年坊主たちが、蜘蛛の子散らすように逃げ去ったのに、あんただけは、じっとあたしを見てた、目もそらさずに」 「おまえに凝視されて、視線を外せる奴なんかいるもんか」 「2〜3メーターの距離ならともかく、20センチ近くになっても」 「ヘビににらまれたカエル状態だったんだ」 「あたしの唇が、あんたの口をふさいでも」 「どうせ見納めなら、死ぬ間際まで、焼き付けとこうと思ったんだ!」 「あたしゃ、メデューサか?」 「ほんとに腰が抜けて立てなかったんだ」 「別のところは、立ってたけどね」 「わー、わー、全年齢対応!」 「正直、あんなに至近で見つめ返されたのは、あたしも初めてだったわ」 「見たこともないような、どえらい美人が、マクロレンズでなきゃ撮れない近さにいるのなんて、俺だって初めてだった」 「ま、というわけで、出会いのシーンを演出してみました」 「いや、ものすごくやばいぞ、ハルヒ」 「去年まで普通に着てたもの着て、何がやばいのよ?」 「確かに物理的にはそうなんだが、今は本来着るはずのないものを着てるってだけで、社会的にというか心理的に、ものすごくイケないことをしてる感じがする。これがコスプレの真の威力か? というか、おまえだって狙って着てるんだろ?」 「まあね」 「だいたい、その体操着、ちょっと小さくなってないか?」 「胸の分だけね」 「そ、育ってるの?」 「そ、育てたんでしょ、あんたが……」 「は、反則だぞ、ハルヒ。今までオラオラ・モードだったくせに、急に顔真っ赤にしてうつむくなんて」 「確かに今、真芯をとらえた感覚があったわ」 「ま、まじに心臓が痛い」 「といいながら、うれしがってるでしょ?」 「さっきまでなら、部分的にイエスだったが……今はピンク色に白濁した脳みそに生理機能が付いて来れない」 「わかりやすく言いなさい。妄想がエロすぎて、心臓が持たないんでしょ?」 「そ、そのとおりだ。こんな企画なら予告してくれ。体操抜きで寒中水泳するようなもんだぞ」 「任せなさい。この夏、ライフセーバーの資格を取ったから、人工呼吸も心臓マッサージもお手の物よ」 「また、そんな、無駄スキルを……」 「わかってるわよ、あんた専用だからね。どんないい男が溺れてても見殺しにするから、妬かないように」 「だから無駄スキルだと……」 「それにしても、体操着だけで、こんなに引っ張るとは思わなかったわ。まだオードブル(前菜)に過ぎないわよ、キョン」 「いや、マジやばいから、一旦『わっふる』を入れてくれ」 「いいけど、『わっふる あけ』したら、もっと飛ばすわよ!!」 わっふる、わっふる、わっふる 「キョン、誘惑を免れる道はただひとつしかないわ。誘惑に負けてしまうことよ。byオスカー・ワイルド」 「格言に見えて、それ自体が誘惑になってる!」 「少しは落ち着いた?」 「こうやって背を向けてれば、なんとかしのげ……るか!? おまえの腕が、もうおれの首の前まで来てる!」 「二人でいるのに、離れてるなんて、おかしいでしょ?」 「いや、人間は『人の間』と書くのであって、時と場合に応じた距離というものが……っておい!」 「なによ?」 「この感触は……なに?」 「わかってるでしょ?」 「わかってるとも。だ、だが背中にのしかかるな」 「別にいいじゃないの」 「普通の状態ならかまわんが……、こりゃいくらなんでも反則だ。おまえ、体操着の下に『着けてない』だろ!」 「さすが、エロキョン。背中に目があるかのごとし」 「目がなくてもわかるわ! この、なんというか、ぷにっとも、ぼよおんっとも、表現がつかない感触が、他の何だって言うんだ!?」 「キョン、鼓動が敵襲を知らせる早鐘のようね」 「くっ……のわあ! 押し付けたまま『の』の字を書くな」 「ふっ、なかなか手強いわね」 「いや、もう籠絡されてる、陥落してるぞ。むきゅう」 「あら。じゃあ、いただきます」 「そんな、カマキリの雌みたいな……って、いきなり剥くな!」 「つまらない。少しは抵抗しなさい!」 「いいのか、ハルヒ?」 「え?」 「自分にとっての体操着のまばゆさに、なかなか気付けなかったが……」 「やっと気付いたのね、ニブキョン」 「ああ。これ以降は、エロキョンでいかせてもらうぞ」 おれは、すでに体操着の上からでも、はっきりとわかるまでに固くなったハルヒの胸の先端をこするように、二本の指で撫でた。むろん二つの胸、両方をだ。 「あ…あん。いきなり、それ?」 「こんなに立たしてたら、当然だろ」 「あんたの背中にこすりつけたら、こうなったの!」 「エロハルヒ。そんなので感じてたら、もたないぞ」 「言ってくれるじゃないの」 「ああ、言ってやる。だけど、もう言うだけじゃない」 おれは再び、指での攻撃を再開した。今度は両乳首を倒すようにふにふにと柔らかく押す。ハルヒはコレに弱いのだ。 「ああ……ああん、こ、こら、キョン!」 それから人差し指と中指の間に挟むようにして、左右リズムを変えて震わせる。 「あんた、さっきから、そこ……ばっかり。……だ、だめ!」 「ハルヒが教えたんだぞ、これ。ほんと、気持ちよくなることにどん欲だよな」 「あ、あ、わ、わるい? ああん!」 「ちっとも悪くない。ハルヒに教えてもらったこと、全部返すからな」 右胸への指の攻撃をつづけたまま、おれはハルヒの左胸に体操着越しにキスをする。そのまま固くした舌で跳ね上げ、こすり上げる。一度口を離し、今度は強く吸い上げてやる。 「服の上からなんて! へ、へんたい! でも、気持ちいいよお」 「そうか。じゃあ、ずっと体操着の上から、してやろうか?」 「フェチキョン。もう限界。脱がせて、ちゃんとして」 「なんだって?」 聞き返しながら、手と舌の責めは休まない。 「はっきり言わないとわからないぞ」 「ああ……ああん。じ、じらす気ね? わかったわよ。言って上げる。あんたの大好きな体操着をはぎ取って、直に舐めて!」 ハルヒ先輩7へ
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最終更新日時 0000-00-00 00 00 00 メニュー トップページ 涼宮ハルヒの憂鬱とは 管理人のスペック 管理人への問い合わせ 登場人物 ア行 カ行 サ行 タ行 ナ行 ハ行 マ行 ヤ行 ラ行 ワ・ヲ・ン 語句解説 あ行 か行 さ行 た行 な行 は行 ま行 や行 ら行 わ・を・ん 英数字 作品紹介 1巻 憂鬱 2巻 溜息 3巻 退屈 4巻 消失 5巻 暴走 6巻 動揺 7巻 陰謀 8巻 憤慨 9巻 分裂 10巻 驚愕(前) 11巻 驚愕(後) おまけ ホーミングバットの行方 消失の時間矛盾 キョンの本名 エンドレスエイトの矛盾
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ハルヒは死んだ。何もかも大切な物が無くなった… あれから、俺は大人になった… あの日の記憶忘れやしない… 「閃光のハルヒ」 ――25年前 俺は、今、高校3年である。 SOS団設立してから2年後か? 今は、春…暖かい空気で眠気を誘う日が続く… そして、俺は今いるのは… 「皆!おっまたせーっ!」 相変わらず声がデカい困った団長…涼宮ハルヒが来た。 みくる「お帰りなさい、涼宮さん」 俺の気持ちを癒してくれる、我らアイドル…朝比奈みくる ん?何で卒業したのにいるんか?って? あー、それはな…放課後だけ遊びに来るんだよ…大学から近いらしい。 俺は、部屋の隅っこへ向く… 「……」 そこに座ってるのは、長門有希…相変わらず無感情で本を読むのが好きみたいだな… 「キョンさん、あなたの番ですよ」 「ん、おぉ…そうか」 先ほど声掛けられた主は、古泉一樹…ハンサムでカッコいいと言う理由で女子達の間で人気らしい…気に入らん! そんな、相変わらず活動してるか… まさか、あの日が来るとは思わなかった… 「…ゲホッ…ゲホッ…ゴホン…」 咳をしてたのは、ハルヒだった。 「大丈夫か?ハルヒ?」 「う、うん…おっかしぃーなぁ…今日まで咳する事は無かったんだけどね」 「そうか…ま、気を付けろ…最近、インフルエンザやら流行ってるみたいからな」 「うん…気を付ける」 あの時、俺は気付いてやれなかった… 俺は、激しく後悔してる… 帰り道… 「キョン」 「ん?何だ?ハルヒ」 「明日、デー…!…ゲホッゲホッ!…ゴホッゴホン!」 「お、おぃ…ハルヒ!大丈夫か?」 「う、うん…だいじ…ゲホッ…ゴホン!」 と、ハルヒの口から出たのは… 血だった… 「!?ハルヒ!」 「だ…大丈夫よ!」 俺から見ても、大丈夫じゃない… 「ハルヒ…」 「大丈夫だから…」 あの時、強制に病院へ連れとけばよかった… 一週間後、ハルヒは元気に活動していたが… 「さぁ、皆!ミー…!ゲホッ、ゲホッ…ゴホン!」 「ハ、ハルヒ!」 「だ…大丈夫よ…平気だ…か…ら…」 と、ハルヒはその場で倒れた… 「ハルヒ!」 俺は、ハルヒがスローで倒れているように見えた… 「涼宮さん!」 「…!長門さん!救急車を!」 「うん」 「ハルヒ!ハルヒ!ハルヒ…ハルヒーーーーっ!」 俺は、いつの間にかにハルヒの事を呼んでた… ピーポー、ピーポー、ピーポー… ―病院 「…キョンさん…覚悟はいいですか?」 「あぁ…何だ…」 「…重い病気ですよ…えぇ、死ぬ可能性もある病気…」 「!?…え?」 「キョン君…その病気は…」 「癌」 と長門が答えた… 癌!?癌だと!?そんな…ハルヒは今まで元気してたのに!?そんな! 「…仕方ない事ですよ…」 「あぁ…ぁ…ぁ…うわあぁぁぁぁぁぁぁ…」 俺は、虚しくも叫んでた… ハルヒ…前から知ってたんだろ?…何で…何でなんだよ… ハルヒの病室 「…ハルヒ…」 俺は、ハルヒの寝顔をずっと見てた… 「……」 可愛い寝顔だ… 「ハルヒ…お前は、どうしたいんだ?」 「……」 「俺とデートしたかったんだろ?」 と、言ってても…ハルヒは返事しない…息を吸ってる音が少し聞こえるだけだった… 「ハルヒ…ハ…ル…ヒ…うっ、ううっ…」 俺、泣いてるのか?辛いのか?何故だ…こんな思いは… 「…あぁ、俺は…ハルヒの事が好きだったんだな…好きだったんだな…」 次の日の朝 俺は、病室で寝てた。 あぁ、俺…泣いて、このまま寝たっけ… 「おは…よう、キョ…ン」 今のは、ハルヒの声だった。 「ハルヒ!起きたのか!?」 「う…ん、昨日は…ゴ…メンね…」 「いいんだ!そんな事はいいんだよ…」 「キョン…」 「ん?」 「泣いて…たの?」 「…あぁ」 俺は、無理矢理に笑顔を作った… そして、毎日… SOS団員や妹…クラスメイト達も見舞い来てくれた。 色々、喋り…笑い…そういう生活を過ごして行った… あの日が訪れるまでに… 一ヵ月後… 「じゃ、俺…帰るわ」 「待って…」 と、ハルヒに呼び止められた。 「何だ?」 「あたしの事…どう思ってるの?」 「ハルヒ…」 弱弱しくなったハルヒ…見てるだけで辛い… そんなハルヒを守りたい… 「…俺は、今までハルヒが居ない学校生活して来た…俺は、学校生活してて、やっと分かった。 ハルヒがいないと、俺はダメなんだよ…元気なハルヒを見たい、見たくでも見れない…俺は、寂しかった! 家で泣く日が多かった、ハルヒのいない学校生活を送るなんで嫌なんだよ!俺は、ハルヒの事好きなんだよ、好きなんだよ!」 俺は、まだ泣いた…情けなかった。 その時、ハルヒは、自分の手で、ゆっくりと俺の手と重なった。 「!?」 ハルヒ… 「あたしも、寂しかったよ…先生から聞いたよ…癌だってね?」 「…あ…」 俺は、言おうと思ったけど…息苦しくで言えなかった。 「あたしは、あの時…凄く泣いたよ…」 「ハ、ハルヒ…」 「あたしは、キョンが好きなのに、もう会えないなんで嫌だった…」 「……」 「それでも、キョンの側に居たい気持ちあったのよ…」 「…俺も!俺も、ハルヒの側に居たかった!」 「あたしは死ぬのが怖い…それでも仕方ない事…だ…よね?」 ハルヒは、泣いてる…俺も泣いてる 「…キョン、キスしてくれる?」 「あ、あぁ…するよ…」 と、ハルヒの唇と重なってキスした…暖かいキスだった… そして…その時が訪れた… 「!?ゲホッゲホッ!ゲホッゴホンッ!」 「!?ハ、ハルヒ!」 「血が出た…あたし、死ぬのね…」 「ハルヒ!今、先生に呼んだからな!手、握ってるから安心しろ!」 「あたし…疲れたよ…ありがとう…キョン…」 「ハルヒ!」 「好きだよ…さ…よう…な…ら…」 ハルヒは、ゆっくりと目閉じた… 「ハルヒ!ハルヒ!」 ハルヒの手は力無くなり、落ちた… 「ハ、ハルヒ…ハルヒーー……」 その時、ハルヒは死んだ… ハルヒといた生活は幕閉じた… そして、葬式が行われた みくる「涼宮さん!涼宮さぁん!…うぅっ…」 長門「……」 古泉「涼宮さん、天国で会いましょう…」 SOS団もクラスメイトも参加してた…皆、泣いてるのは物凄く辛い事だった… 「キョン君ですか?」 「あ、はい」 「ハルヒの母です…あの子を最後まで見守ってありがとうございます…うっ…」 「キョン君、ありがとう…父親である私が…最後までに…うっ…ううっ…」 「御父さん、御母さん、ハルヒは幸せな子です…ですから、ハルヒを悲しませないように頑張って生きてください…」 「あ、ありがとうございます…」 「それから、ハルヒの部屋はどこです?」 俺は、ハルヒの部屋へ行って見た。 「…何だ、シンプルな部屋だな…」 本棚、机、時計、ベッド…色々あるな… 「ん?」 机の上に1冊のノートとビデオが置いてあった。 「これは…ビデオと…日記だ…」 ○月○日 明日は、バレンタインデーだ! 張り切ってキョンに渡そう! あたしの作ったチョコは美味いよ! ○月○日 今日は、楽しいデートだったよ。 色々トラブルあったけど、本当に楽しかったよ! ○月○日 明日は、あたしの誕生日 キョンはその事気付いてるかな? プレゼントが楽しみだな! 俺は、読みながら思い出してしまった…楽しかった事…悲しかった事… 色々あった… 「あぁ…ハルヒ…ハルヒ…」 次へ次へ読む事に手が震えて来た。 そして… 手は止まった。 「!…これは…」 ○月○日 あたしは、病院へ行った… そして、先生から、こう告げた… 「あなたは、重い病気持ってます」と… あたしは、世界が止まったような気がした。 それは、癌だった。 あたしは混乱したよ… あたし死ぬのかな?死にたくないよ…まだ生きる命あるよ! お願い!癌を治して!そうじゃないと、皆に会えなくなる!キョンに会えなくなる! 嫌だよ…あたしは、死にたくないよ… その事を、皆に言ったらどうなるのかな…怖いよ… だから、あたしは黙っとく事にしたの… 静かに死んで、皆に悲しませないように死ぬ事にしよう… 今まで、ありがとう そして、さようなら…皆…キョン… ハルヒ…そんな事思ってたのか… 「…っ!」 すまない…ハルヒ、本当にすまない…すまない! 俺は、泣いた後の疲労感が溜まり 家に着いた… 「……」 俺は、一本のビデオをずっと見てた。 「…今、何時だ?」 と、確認すると…既に0時になってた。 「…見るか」 ビデオを持ってリビングへ行った。 暗闇の中でテレビを付けてビデオを再生した… そして、画面に写された映像… その中に、一人の少女がいた… それが、涼宮ハルヒだった。 ハルヒ!…これは、生前の頃の映像だった。 「こら!バカキョン!今、見てるのは、あたしが死んだ後かな? 元気の無いあんたは見たくも無いわ!あたしが死んでも、キョンはキョンらしく 生きなさいよ! あたしは、死ぬのは怖いけど…仕方ないよね…あたしは、元々、気が弱かったの… それでも、めけずに生きてくれたのは…あんたのお陰よ!」 そりゃ、そうだな…ハルヒを支えたのは、この俺なのだからな… 「…キョン、あたしは今から…告白するわ…あたしは、あんたの事が好きよ!世界で一番好きなのよ! だから、毎日…あんたと会えるのを楽しみに通ってたんだから!それでも、気付かないあんたは… かなりの鈍感ねぇ…ま、それは仕方ないと思うわ!…愛してるよ!キョン!」 ハルヒ…ありがとう… 「…あたしが、死んでも…あたしの事忘れないでね!忘れたら死刑よ! …キョン…今までありがとう、あたしは嬉しかったよ…そして、さようなら…あたしの愛した人…」 ここで、砂嵐に変わって、終わった… 「ハルヒ…俺も、忘れない!何があろうと忘れない!忘れないからな!ハルヒっ!」 時間はもう戻らない…ただ前に進むだけ… …あれから、25年後… 俺は、43歳になった… 古泉は、15年前に俺の知らない女と結婚し、幸せな生活を送っていた。 朝比奈さんは、24年前に…未来へ帰った。もう会えないだろう… 長門は…22年前に俺と結婚し、俺の妻となり…子供も出来た… 俺は、今…重い病気を持ってた… それは、ハルヒと同じ病気だった。 もう、しばらくは持たないだろう… 側に居る、美しい女性…姿は昔とは少し変わらない… それは、長門だった。 俺は、有希に言ってみた。 「…有希、お前は今、幸せか?」 「うん…」 「俺も幸せだ…でもな、俺の命は長く持たない…」 「…うん」 「泣くな…有希…今まで、一緒に歩いて来たんだろ?」 「…嫌だ、あなたと別れるのは辛い…」 「…あぁ、俺もだ…長門、俺が死んだら…ハルヒの側に置いてくれないか?」 「…分かった」 長門…今までありがとな… 「…じゃあ、俺は眠るよ…じゃあな…な…がと…」 「…あなたは、天で無事に、ハルヒに会えますように…」 その時、俺は死んだ… 【*****(本名) 二×××年○月○日死去 原因 胃癌】 …暗い… …ここは、どこだろうか… 周りは、闇に染まってる。 俺は、闇の向こうへ歩いてみた… 闇の向こうから光が溢れて来た… 段々と光は大きくなり、光に包まれた… 「…ここは…」 周りを見ると、あの懐かしき北高校である。 俺は、身に着けてる物を確認した。 「…これは、北高校の制服…」 ふと、隣にあるガラスを見てみると… 「あれ?高校時代の俺じゃねぇか…」 取りあえず、あの懐かしきSOS団室へ向かった。 懐かしい木の香り、風景などを楽しみながら歩いてると… SOS団室に着いた。 そして、俺は、扉を開けた… 「久しぶりね」 扉の向こうにいたのは…俺が今まで会いたかった、愛しい女性…涼宮ハルヒだった。 俺は、動揺してしまい、言葉を探してた。 「キョン、25年ぶりに…やっと会えたね…」 「あ、あぁ…」 「25年間、寂しく過ごしてたよ?」 「…スマン」 と俺は、謝った。 「あははは、いいのいいの!あんたが最後まで生きてくれたし、あたしの事忘れてなかったみたいね」 「あぁ…」 「キョン、改めて言うわ…あたし、あなたの事が好きです! 」 「…ふっ、俺もだよ…ハルヒ!」 「ぶっ、あはははは…真面目に言うなんでおかしいわね!」 「ぶ、ふははははは…確かに、確かにそうだよな!」 俺たちは、やっと笑った…お互いに笑った。 「…ねぇ、キョン」 「ん?」 「久しぶりに、キスして…」 「分かったよ…」 と言って、キスした… ハルヒ、いつまでも一緒にいるからな… キョン、やっと会えて本当に良かったわ… 次、転生した時は…ハルヒとキョンみたいな子が生まれるだろう… そして、会えた時は…まだSOS団やるのだろう… 完
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※このSSは鬱系、人物の性格が壊れ気味です。 苦手な人は注意してください。 抜け出そうとあがいても、結局は何度も何度も繰り返すだけ。 記憶だけがどんどん増えていき、たまらない孤独を感じる。 記憶を共有する事ができず、新しいスタートを切る仲間達。 そんなみんなと一緒にいても一人だけ取り残された気分だった。 ぐるぐるぐるぐる同じ場所を回り続ける。 そう、まるでメリーゴーランドのような夏の日々。 「またか…」 朝起きて一人呟く。 八月十七日の始まりだった。何度目なんだろう。途中から飽きてしまい、数えるのはやめた。 何百年単位で同じ時間を生き続けた私は、昔と大きく変わった所があった。 人間でいうところの 感情 というものを持つようになったのだ。 最初はただエラーが蓄積されていくだけだと思っていた。 だがいつしか私は気づいた。これは人間の持つ 感情 だと。 感情を出すようになった私を見て、みんなは最初戸惑っていたみたいだが、すぐに新しい私を受け入れてくれた。 嬉しかった。感情を表に出すこともなく、いつも無表情でいた自分。 人を暖かくさせたり元気づける笑顔にずっと憧れていた。 仲間と一緒に笑ったり、感動して泣いたり…そして彼に対しては仲間以上の好意を抱いたり… 幸せを感じていた。だがそんな気持ちも最初のうちだけだった。 どれ程幸せな時間を過ごしても、みんなとの素敵な思い出をつくっても、たとえ彼と結ばれても… 八月が終わると、なにもかもが振り出しに戻っていた。 私は諦めずに終わらない八月を抜け出そうと努力した。 しかし何をしても無駄だという事を理解してしまった。 だんだん私は感情を持った事に嫌悪を感じるようになっていった。 うまくいかない事への苛立ち、同じ時間を繰り返す退屈さ、元凶である涼宮ハルヒへの憎しみ。 いつだったか古泉一樹が言っていた。普通の人間なら精神を壊すと… その通りだ。人間の感情を持った私の心が壊れるのは簡単だった。 気づけば昔みたいに無感情、無表情に戻っていた。 「早く起きなきゃね…」 布団から出て身なりを整える。今日は何が起こる日だったか…プール?バイト? もうどうでもよかった。何が来ても私の心を直してくれるものなどないのだ。 私は工場の機械のように淡々と毎日を過ごす事が一番楽だと悟った。 「長門…その話は本当なのか?」 時間を繰り返してるのではないか、と言った彼へそれが事実であることを説明した。 これまでに彼が気づくことは何度かあった。でもループを終わらせることはできない。 無駄だと解っていても彼に状況を話す。もしかしたら壊れた心にも、まだ人間らしく希望が残っているのかもしれなかった。 「わかった…なんとかしてみるよ」 彼はそう言い残し喫茶店を出ていく。私はその後ろ姿をじっと見つめていた。 花火、天体観測、お祭り…何をしても楽しいとは感じない。 微妙な違いはあるにしろ、根本は変わらない日常。 事務的に毎日を生きていくだけだ。 そして八月三十日を迎えた。 「ちょっと待ってくれ!そう、宿題だ!」 喫茶店から出ていこうとする涼宮ハルヒを彼が呼び止める。 今までにない行動に私は少しだけ驚いた。 「はあ~?あんた何言ってんの!?」 涼宮ハルヒは呆れたような顔をして彼に詰め寄る。 そして明日、つまり運命の八月三十一日にみんなで宿題をすることになった。 そのことに私は少しだけ希望を抱いた。 もしかしたら…今度はいけるかもしれない、と。 「何でこんな問題もわからないのよ!」 彼の家で集まって宿題をしている。 先程から涼宮ハルヒは彼に付きっきりだ。 「うるさいな…ちゃんとわかってるって…」 自分から言い出したわりには一番勉強を嫌がる彼。 早々と宿題を終わらせた私は、涼宮ハルヒと一緒に宿題を見てあげることにした。 今までない出来事に少しだけ顔が緩む。 「ふー、なんとか終わったな。みんな、今日はありがとな」 宿題を終え、彼の家の前でみんなと別れた。 自分の家へ戻ると私は時計をずっと見ていた。 「お願い…お願い…」 自分でも気づかないうちに小さな声で呟いていた。 時計の針が午前0時になる直前、私は目を閉じた。 恐る恐る目を開けると時計の針はしっかりと午前0時過ぎを指している。 「やった…よかった」 泣きながら時計を抱きしめる。感情なんて無くしたはずなのに…涙が止まらなかった。 泣き疲れた私は睡魔に襲われ、そのまま横になった。 今日はゆっくり眠れそうだ…もう八月十七日の朝に怯えなくていいんだ… やっぱり彼はすごい…私が変えられなかった八月を終わらせてくれた。 ありがとう…ありがとう、キョン… 朝が来て私はゆっくりと起き上がった。 待ちに待った九月。これからは知ることのない未来が待っているんだ… 嬉しさに包まれながら、時間を確認しよう手元に置いてあった携帯電話を覗きこむ。 その瞬間私は固まった。 「…なんで…どうして…」 携帯のディスプレイには八月十七日と書かれていた。 「あれは…夢だったとでもいうの…」 訳がわからない。確かにこの目で見たのだ。八月を越える瞬間を。 「クスクス、起きた?」 声がしたほうを向くと涼宮ハルヒがいた。 「なぜ…ここにいるの?」 「んー、ただの暇潰しよ」 楽しそうに笑う涼宮ハルヒ。一体どういう事なのか、わからない… 「あたしさ、すっごく退屈だったんだよね。だから有希、あなたに遊び相手になってもらおうと思って。だからあなたを連れて何度も夏休みを繰り返したの」 遊び相手…何の遊び相手…?それに…なぜ時間が繰り返していることを知っているの… 驚愕の顔をした私を見ながら涼宮ハルヒは笑いながら言った。 「あたしが自分の力に気づいてないとでも思った?少し考えれば解る事よ…世界を変える力があるってね」 「えっ…」 涼宮ハルヒは知っていたのか…自分が持つ巨大な力のことを。 頭の中が混乱する。何も言えず、ただ口をパクパクさせた。 「おもしろかったわよ。あなたが変わっていくのは。にこにこ笑い出すようになったのにしばらくしたらまた無表情。 見てて飽きなかったわー。それにさっきの有希の顔ときたら…フフフ、ねえ、今どんな気分?」 「なぜ…なぜ…こんな事を…」 また涙が溢れてきた。顔をぐしゃぐしゃにしながら私は叫んだ。 「なんで私にこんな仕打ちをするの!」 「言ったでしょ?ただの暇潰しよ」 世間話のようにさらっと涼宮ハルヒは言った。 私は涼宮ハルヒが無意識的に何か物足りなくて時間を巻き戻してるものだと思っていた。 でも違う。自分の意思で何百年も繰り返しているのだ。 つまり…涼宮ハルヒが飽きるまで、この狂った八月を繰り返すしかないということだった。 「さてと、今度は何をしようかなー。精神的ないじめは少し飽きてきたから、次は肉体的苦痛がいいかしら?どうせ死んでもまた戻せばいいんだし」 「やめて…やめてください…」 声を震わせながら私は訴えかける。 「あら、ダメよ。有希にはまだ遊び相手になってもらわなきゃ。楽しみにしててね」 にっこりと笑う涼宮ハルヒ。 嫌だ…嫌だ!もう自分だけ記憶を持ったまま繰り返すのは嫌だ! 「待って!私には何をしてもいい…せめて…記憶を消して!もう耐えられない…お願い…します…お願いします!」 私はすがり付いて涼宮ハルヒに泣きつく。 「ダーメ。二人の楽しい思い出を消したくないでしょ?あはは、またね」 私を軽く振り払うと涼宮ハルヒは部屋を出ていった。 一人部屋に残された私はぼんやりと座り、考え事をしていた。 みんなに相談しようか…ダメだ、涼宮ハルヒはいつでも世界をリセットすることができる… 相談しても気づかれた時点でアウトだ。 打つ手はないのだろうか… …涼宮ハルヒはなぜ何百年も繰り返して気が狂わないんだろう。 普通だったら…普通?何を言っているのだ。 彼女は進化の可能性であり、この世界の神だ。 自分の力を使って思うまま楽しんでいるに違いない。 決して普通の人間なんかじゃないんだ。 私は不運にも神の暇潰しに付き合わされているただの人形だ。 助けて…キョン… 私は心の中で彼に助けを求める。でも返事はかえってくることはない。 これから訪れる新しい苦痛に恐怖した。 身体を小刻みに震わせながらふと思う。 まるでメリーゴーランドに乗っているような気分だ。 八月も悲しみも憎しみも…全て終わらない。 何度も何度も…同じ場所を回るだけ… 誰も止めることはできない、終わることのない憎しみの八月… 「あは、あはははははは…」 私は壊れた人形のように静かに笑い続けた。
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涼宮ハルヒの憂鬱4 笹の葉ラプソディ(第1巻)通常版 [DVD](上)涼宮ハルヒの憂鬱4 笹の葉ラプソディ(第1巻)限定版 [DVD](下) 発売日・2009年8月28日基本情報・16:9スクイーズ/リニアPCM/MPEG2/カラー/片面一層/特製デジパック(スライドトレイ)限定版のみ/英語字幕/トールケース/収録時間・約47分商品情報(通常版)商品仕様・描き下ろしジャケット封入特典・解説カード商品情報(限定版)・いとうのいぢ描き下ろしジャケット封入特典・ポストカード付き解説カード・特製コースター1枚(全5種類)※描き下ろしシークレットコースターが追加で1枚封入されている場合有り。・フィルム・ブックマーク1枚(ランダム封入)※本編切り出しフィルムが1枚封入されている場合有り。映像特典・ノンテロップED/TVCFスポット/店頭用PV/ロケハン映像/平野綾(涼宮ハルヒ)PVメイキング特典ディスク(限定版のみ)・「SOS団名曲アルバム」第1回/「谷口が行く。不思議発見の旅」第1話/「SOS団想い出のアルバム」第1号収録話・笹の葉ラプソディ発売元・角川書店販売元・角川映画・京都アニメーション・商品ページ(通常版)はこちら・商品ページ(限定版)はこちら 涼宮ハルヒの憂鬱5.142857(第2巻)通常版 [DVD](上)涼宮ハルヒの憂鬱5.142857(第2巻)限定版 [DVD](下) 発売日・2009年9月25日基本情報・16:9スクイーズ/リニアPCM/MPEG2/カラー/片面一層/特製デジパック(スライドトレイ)限定版のみ/英語字幕/トールケース/収録時間・約71分商品情報(通常版)商品仕様・描き下ろしジャケット封入特典・解説カード商品情報(限定版)・いとうのいぢ描き下ろしジャケット封入特典・ポストカード付き解説カード・特製コースター1枚(全5種類)※描き下ろしシークレットコースターが追加で1枚封入されている場合有り。・フィルム・ブックマーク1枚(ランダム封入)※本編切り出しフィルムが1枚封入されている場合有り。映像特典・ノンテロップOP/番宣スポット(2放送局分)/ロケハン映像/平野綾(涼宮ハルヒ)PVメイキング特典ディスク(限定版のみ)・「SOS団名曲アルバム」第2回/「谷口が行く。不思議発見の旅」第2話/「SOS団想い出のアルバム」第2号収録話・エンドレスエイトⅠ/エンドレスエイトⅡ発売元・角川書店販売元・角川映画・京都アニメーション・商品ページ(通常版)はこちら・商品ページ(限定版)はこちら 涼宮ハルヒの憂鬱 5.285714(第3巻)通常版[DVD](上)涼宮ハルヒの憂鬱 5.285714(第3巻)限定版[DVD](下) 発売日・2009年10月30日基本情報・16:9スクイーズ/リニアPCM/MPEG2/カラー/片面一層/特製デジパック(スライドトレイ)限定版のみ/英語字幕/トールケース/収録時間・約71分商品情報(通常版)商品仕様・描き下ろしジャケット封入特典・解説カード商品情報(限定版)・いとうのいぢ描き下ろしジャケット封入特典・ポストカード付き解説カード・特製コースター1枚(全5種類)※描き下ろしシークレットコースターが追加で1枚封入されている場合有り。・フィルム・ブックマーク1枚(ランダム封入)※本編切り出しフィルムが1枚封入されている場合有り。映像特典・番宣スポット(2放送局分)/ロケハン映像/平野綾(涼宮ハルヒ)PVメイキング特典ディスク(限定版のみ)・「SOS団名曲アルバム」第3回/「谷口が行く。不思議発見の旅」第3話/「SOS団想い出のアルバム」第3号/「エンドレスエイト 序章・夏」朗読映像(朗読:キョン(杉田智和))描き下ろしイラストによる映像シーンで収録収録話・エンドレスエイトⅢ/エンドレスエイトⅣ発売元・角川書店販売元・角川映画・京都アニメーション・商品ページ(通常版)はこちら・商品ページ(限定版)はこちら 涼宮ハルヒの憂鬱 5.428571(第4巻)通常版[DVD](上)涼宮ハルヒの憂鬱 5.428571(第4巻)限定版[DVD](下) 発売日・2009年11月27日基本情報・16:9スクイーズ/リニアPCM/MPEG2/カラー/片面一層/特製デジパック(スライドトレイ)限定版のみ/英語字幕/トールケース/収録時間・約71分商品情報(通常版)商品仕様・描き下ろしジャケット封入特典・解説カード商品情報(限定版)・いとうのいぢ描き下ろしジャケット封入特典・ポストカード付き解説カード・特製コースター1枚(全5種類)※描き下ろしシークレットコースターが追加で1枚封入されている場合有り。・フィルム・ブックマーク1枚(ランダム封入)※本編切り出しフィルムが1枚封入されている場合有り。・第4巻限定版特典・特製ミニクリアーファイル1枚映像特典・番宣スポット(2放送局分)/ロケハン映像/平野綾(涼宮ハルヒ)PVメイキング特典ディスク(限定版のみ)・「SOS団名曲アルバム」第4回/「谷口が行く。不思議発見の旅」第4話/「SOS団想い出のアルバム」第4号収録話・エンドレスエイトⅤ/エンドレスエイトⅥ発売元・角川書店販売元・角川映画・京都アニメーション・商品ページ(通常版)はこちら・商品ページ(限定版)はこちら 涼宮ハルヒの憂鬱 5.571428(第5巻)通常版[DVD](上)涼宮ハルヒの憂鬱 5.571428(第5巻)限定版[DVD](下) 発売日・2009年12月25日基本情報・16:9スクイーズ/リニアPCM/MPEG2/カラー/片面一層/特製デジパック(スライドトレイ)限定版のみ/英語字幕/トールケース/収録時間・約71分商品情報(通常版)商品仕様・描き下ろしジャケット封入特典・解説カード商品情報(限定版)・いとうのいぢ描き下ろしジャケット封入特典・ポストカード付き解説カード・特製コースター1枚(全5種類)※描き下ろしシークレットコースターが追加で1枚封入されている場合有り。・フィルム・ブックマーク1枚(ランダム封入)※本編切り出しフィルムが1枚封入されている場合有り。・第5巻限定版特典・特製ミニクリアーファイル1枚映像特典・番宣スポット(2放送局分)/ロケハン映像/平野綾(涼宮ハルヒ)PVメイキング特典ディスク(限定版のみ)・「SOS団名曲アルバム」第5回/「谷口が行く。不思議発見の旅」第5話/「SOS団想い出のアルバム」第5号収録話・エンドレスエイトⅦ/エンドレスエイトⅧ発売元・角川書店販売元・角川映画・京都アニメーション・商品ページ(通常版)はこちら・商品ページ(限定版)はこちら 涼宮ハルヒの憂鬱 5.714285(第6巻)通常版[DVD](上)涼宮ハルヒの憂鬱 5.714285(第6巻)限定版[DVD](下) 発売日・2010年1月29日基本情報・16:9スクイーズ/リニアPCM/MPEG2/カラー/片面一層/特製デジパック(スライドトレイ)限定版のみ/英語字幕/トールケース/収録時間・約71分商品情報(通常版)商品仕様・描き下ろしジャケット封入特典・解説カード商品情報(限定版)・いとうのいぢ描き下ろしジャケット封入特典・ポストカード付き解説カード・特製コースター1枚(全5種類)※描き下ろしシークレットコースターが追加で1枚封入されている場合有り。・フィルム・ブックマーク1枚(ランダム封入)※本編切り出しフィルムが1枚封入されている場合有り。映像特典・番宣スポット(2放送局分)/ロケハン映像/平野綾(涼宮ハルヒ)PVメイキング特典ディスク(限定版のみ)・「SOS団名曲アルバム」第6回/「谷口が行く。不思議発見の旅」第6話/「SOS団想い出のアルバム」第6号収録話・涼宮ハルヒの溜息Ⅰ/涼宮ハルヒの溜息Ⅱ発売元・角川書店販売元・角川映画・京都アニメーション・商品ページ(通常版)はこちら・商品ページ(限定版)はこちら 涼宮ハルヒの憂鬱 5.857142(第7巻)通常版[DVD](上)涼宮ハルヒの憂鬱 5.857142(第7巻)限定版[DVD](下) 発売日・2010年2月26日基本情報・16:9スクイーズ/リニアPCM/MPEG2/カラー/片面一層/特製デジパック(スライドトレイ)限定版のみ/英語字幕/トールケース/収録時間・約71分商品情報(通常版)商品仕様・描き下ろしジャケット封入特典・解説カード商品情報(限定版)・いとうのいぢ描き下ろしジャケット封入特典・ポストカード付き解説カード・特製コースター1枚(全5種類)※描き下ろしシークレットコースターが追加で1枚封入されている場合有り。・フィルム・ブックマーク1枚(ランダム封入)※本編切り出しフィルムが1枚封入されている場合有り。映像特典・番宣スポット(2放送局分)/ロケハン映像/平野綾(涼宮ハルヒ)PVメイキング特典ディスク(限定版のみ)・「SOS団名曲アルバム」第7回/「谷口が行く。不思議発見の旅」第7話/「SOS団想い出のアルバム」第7号収録話・涼宮ハルヒの溜息Ⅲ/涼宮ハルヒの溜息Ⅳ発売元・角川書店販売元・角川映画・京都アニメーション・商品ページ(通常版)はこちら・商品ページ(限定版)はこちら 涼宮ハルヒの憂鬱 5.999999(第8巻)通常版[DVD](上)涼宮ハルヒの憂鬱 5.999999(第8巻)限定版[DVD](下) 発売日・2010年3月26日基本情報・16:9スクイーズ/リニアPCM/MPEG2/カラー/片面一層/特製デジパック(スライドトレイ)限定版のみ/英語字幕/トールケース/収録時間・約71分商品情報(通常版)商品仕様・描き下ろしジャケット封入特典・解説カード商品情報(限定版)・いとうのいぢ描き下ろしジャケット封入特典・ポストカード付き解説カード・特製コースター1枚(全5種類)※描き下ろしシークレットコースターが追加で1枚封入されている場合有り。・フィルム・ブックマーク1枚(ランダム封入)※本編切り出しフィルムが1枚封入されている場合有り。映像特典・番宣スポット(2放送局分)/ロケハン映像/平野綾(涼宮ハルヒ)PVメイキング特典ディスク(限定版のみ)・「SOS団名曲アルバム」第8回/「谷口が行く。不思議発見の旅」第8話/「SOS団想い出のアルバム」第8号収録話・涼宮ハルヒの溜息Ⅴ発売元・角川書店販売元・角川映画・京都アニメーション・商品ページ(通常版)はこちら・商品ページ(限定版)はこちら
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-接触編-前編 エンドレスエイト103回目 しん・せかいに君と 涼宮ハルヒのユカイなハンバーガー 涼宮ハルヒの死体 涼宮ハルヒの運命(Fate×ハルヒ) 長門有希の我侭 実は8.365秒 サマー・デイズ(微鬱注意) 大きくてちいさな日々 1 2 3 その技の名は 多分SOS団設立時 【『CLOVER』】 ボディーガード (古泉×キョン妹) 涼宮ハルヒのOCG(ハルヒ×遊戯王5D`S OCG) 絶体絶命でんぢゃらすじーさん vs SOS団 みんなSS大好きだよ保守 朝倉涼子迷走記 みくるの反抗(仮) (※グロ・BAD END注意) SOSvsSOS (性転換「系」) 名も無き詩(ハルヒ×サイレントヒル) ハルヒ「ひぐらしつかまえた!」 日常的なSOS団。非日常もほんのりと。 涼宮ハルヒの激流 涼宮ハルヒの静寂 畏怖・涼宮ハルヒの静寂 (クロス) 君誰大会 とある古い森で 鶴の国 三千世界にいた 涼宮ハルヒと魔術 ハルヒ「キョン、ちゃんと私を殺してよね」 (純愛・グロ) 涼宮ハルヒと邪神 (クロス) 戦士は笑う最期まで 準星迄(TS) 涼宮ハルヒのビックリ 彼女になった彼の願望 ~おいしいご飯~ 涼宮ハルヒの驚愕γ(ガンマ) 涼宮ハルヒの遭遇 桃から生まれた―― 竹取物語 水晶の夜
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~部室にて~ キョン「Zzzz…」 ハルヒ「……」 長門「……」ペラ ハルヒ「ねぇ有希」 長門「なに?」 ハルヒ「あたしたち友達よね?」 長門「そう認識している」 ハルヒ「それじゃあさ、なんか悩み事とかない?」 長門「何故?」 ハルヒ「何故って、特に理由は無いけど」 長門「そう」 ハルヒ「ほら、あたしたちってあんまりプライベートな話しないじゃない?」 長門「?」 ハルヒ「あたしこんな性格だからあんまり同性の友達いないの」 長門「朝比奈みくるがいる」 ハルヒ「みくるちゃんってなんだかんだで年上だし、有希が一番一緒にいる同い年の友達なのよ」 長門「そう」 ハルヒ「だから、その、もっと仲良くなりたいなぁ、って」 長門「つまり『普通』の交友関係を望むと?」 ハルヒ「うっ、団長としてあんまり『普通』を強調されると耳が痛いわね」 長門「他意はない」 ハルヒ「わかってるわよ。そうね、普通に友達と付き合いたいと思ってる」 長門「……」グゥ~ ハルヒ「一緒に買い物に行ったり、恋愛の話したり」 長門(お腹がへった) ハルヒ「そうだ!有希って好きな人いたりするの?」 長門「好きな人?」 ハルヒ「そう!好きな人!」 長門「それは異性という意味?」 ハルヒ「当たり前じゃない」 長門「自分から答えないとフェアではない」 ハルヒ「え?」 長門「こういった質問の場合、自分から答えずに相手にのみ回答を求めるのはフェアではない、と本に書いてあった」 ハルヒ「え?」 長門「先に言うべき」 ハルヒ「あたしが?」カァァ 長門「……」コク ハルヒ「あ、あ、あ、あたしは、その」チラ キョン「Zzzz…」 長門「?」 ハルヒ「あたしは、今はいないわ!……多分」 長門「そう、わたしは彼が気になる」 ハルヒ「彼?」 長門「そう」チラ キョン「Zzzz…」 ハルヒ「え?あれ?」 長門「そう」 ハルヒ「ほんとに?」 長門「友達に嘘はつかない」 ハルヒ「うっ」 長門「なにか問題が?」 ハルヒ「あ、あれはダメよ!止めときなさい」 長門「何故?」 ハルヒ「だって、その、見た目だってよくないし、冴えないし、馬鹿だし、有希には釣り合わないわ」 長門「それを決めるのはわたし」 ハルヒ「そうだけど……」 長門「……」 ハルヒ「でも、あいつは……その」 長門「嘘」 ハルヒ「え?」 長門「さっきまでの発言は嘘だと言った」 ハルヒ「だってさっき友達に嘘言わないって」 長門「それも含めて嘘」 ハルヒ「ほんとに?」 長門「今度は本当」 ハルヒ「ほんとにほんと?」 長門「くどい。友達の思い人を取ったりしない」 ハルヒ「だ、誰があいつのことなんか」カァァ 長門「なら貰う」 ハルヒ「それはダメ!」 長門「……」 ハルヒ「……」 長門「……」 ハルヒ「な、なによぉ」 長門「別に。……ただ」 ハルヒ「ただ?」 長門「人をからかうのはなかなか楽しい」 ハルヒ「なっ!」 長門「友達なら冗談の一つや二つは言うもの」 ハルヒ「そうだけど」 長門「あなたは私に普通の友達を求めた」 ハルヒ「うん」 長門「だからそれに答えられようにしてみた。何か違った?」 ハルヒ「……あたしも普通の友達ってよく分からないけど、多分あってると思う」 長門「そう」 ハルヒ「ここじゃ言えないけど、今度有希にはあたしの好きな人教えるはね」 長門「わかった」 ハルヒ「それじゃあこの話はこれでお終いね」 長門「……」コク ハルヒ「有希はあたしに何かないの?」 長門「なにかとは?」 ハルヒ「質問よ」 長門「質問……。趣味は?」 ハルヒ「不思議なこt」 長門「それはもういい」 ハルヒ「えぇ~。他には、料理とかかな?こう見えて結構お母さんと一緒に作ったりしてるから上手なのよ」 長門(案外普通。しかし) ハルヒ「似合わないかな?」 長門「興味がある」 ハルヒ「そ、そう。有希は一人暮らしなのよね。自分で作ったりしてるんでしょ?」 長門「……」フルフル ハルヒ「もしかしてコンビニ中心?」 長門「……」コク ハルヒ「有希らしいと言えばそれまでだけど、それじゃ全然ダメじゃない」 長門「?」 ハルヒ「いい。女の子は料理くらい出来ないと後々大変よ?」 長門「今日のあなたは少し変」 ハルヒ「そ、そうかしら」 長門「いつもなら『女の子らしい』などということを一々強調しない。それは朝比奈みくるの役割」 ハルヒ「そうかもね。でもなんだか有希とはなんていうの?腹を割って話したいというか、そんな感じなのよ」 長門「それは私が友達だから?」 ハルヒ「そう。それに有希って口堅そうだし」 長門「望むなら他言はしない」 ハルヒ「頼むわよ。SOS団の団長がこんなだったら他のみんなに示しがつかないわ」 長門「……」コク ハルヒ「でも、有希さっき嘘ついたしなぁ~」 長門「しつこい。それよりもさっきの話」 ハルヒ「さっき?あぁ料理の話ね」 長門「なにが得意?」 ハルヒ「ありきたりだけどカレーね」 長門「!!!」 ハルヒ「市販のルーを何種類か混ぜると美味しいのよ。あたしの場合、味の決め手はコンビーフね」 長門「……」ゴク ハルヒ「後は、大量の玉葱と人参にカボチャ。お肉は豚バラと手羽先」 長門「……」グゥ~ ハルヒ「後は香り付けに月桂樹の葉も必要ね。それとた~か~の~つ~め~、って知ってる?」 長門「知らない。興味がない」ググゥ~ ハルヒ「な、なんか今日の有希はアグレッシブね」 長門「あなたが望んだ結果こうなった」 ハルヒ「まぁ、悪い気はしないわ」 長門「そう」グググゥ~ ハルヒ「お腹空いてるの?」 長門「あなたの話を聞いたら俄然空いてきた。カレーはとても好き」 ハルヒ「そっか……。ねぇ、今日あたしん家両親が出かけてて夜一人なのよ」 長門「それで?」 ハルヒ「せっかくの機会だし有希の家に泊まりに行っていい?」 長門「さっきのレシピ通りにカレーを作るなら許可する」 ハルヒ「じゃあ決まりね♪あたし家に着替えとか取りに行ってくるわね。で、ついでに買い物して行くわ」ガタ 長門「私もついて行く」ガタ ハルヒ「今日は夜通し遊ぶわよ!」 長門「構わない」 バタンッ キョン「ふぁぁ~……、あれ、誰もいない」 Fin ~涼宮邸前~ ハルヒ「おまたせ有希」 長門「大丈夫」 ハルヒ「じゃあ行きましょ」 長門「……」コク ハルヒ「有希の家の近くにスーパーってある?」 長門「ある。問題ない」 ハルヒ「ならいいわ」 長門「そう」 ハルヒ「有希は料理作れるの?」 長門「カップ麺ならお手の物」キラ ハルヒ「……それは料理じゃないわよ」 長門「?」 ハルヒ「ま、まさか家に調理器具ないとかいわないでしょうね」 長門「……。大丈夫用意した」 ハルヒ「用意した?」 長門「問題ない」 ハルヒ「よく分かんないけど、あるんならいいわ」 長門「……」コク ハルヒ「~♪」 長門「……」ジー ハルヒ「ん?どしたの有希?」 長門「別に」 ハルヒ「?変な有希♪」 長門(精神状態が非常に良好) ハルヒ「有希の部屋って本いっぱいありそうよね」 長門「家にはあまりない」 ハルヒ「そうなの?」 長門「そう」 ハルヒ「ちゃんと片付いてる?」 長門「……」コク ハルヒ「そうよね。有希ってなんか几帳面っぽいし」 長門「……」 ハルヒ「先に家行っていい?荷物持ったままだと買い物しずらいし」 長門「構わない」 ハルヒ「♪」トテトテ 長門「……」トテトテ ~長門宅にて~ ハルヒ「お邪魔しまーす」 長門「どうぞ」 ハルヒ「ほんとに誰もいないのね」 長門「私だけ」 ハルヒ「今は二人よ」 長門「そう」 ハルヒ「そうよ」 長門「こっちがリビング」 ハルヒ「へー、って何にもないじゃない!?」 長門「机がある」 ハルヒ「見りゃ分かるわよ。こんなシンプルな部屋なんて初め てみたわ」 長門「そう」 ハルヒ「普通年頃の女の子なら小物の一つでも……」 長門「普通?あなたは普通は求めいていないのでは?」 ハルヒ「もう!いちいち突っ込まないでよ。あくまで一般論よ 、一般論」 長門「……」ジー ハルヒ「な、なによ」 長門「別に」 ハルヒ「気になるじゃない」 長門「別にと言った」 ハルヒ「わかったわよ」 ハルヒ「それじゃあ買い物行きましょう」 長門「行く」 ハルヒ「それじゃあ案内してね」 長門「任せて」 ~スーパーにて~ ハルヒ「まずは野菜ね」 長門「……」トテトテ ハルヒ「まさか、お米何も無いとは思わなかったわ」 長門(お菓子もある) ハルヒ「とりあえず、カボチャに玉葱、にんじんっと」 長門「……」キョロキョロ ハルヒ「次はお肉ね」 長門「……」トテトテ ハルヒ「やった、豚バラ半額よ。得したわね」 長門「……」コク ハルヒ「手羽も見つけたし、後は香辛料ね」 長門「……」トテトテ ハルヒ「あった」 長門(することが無い) ハルヒ「それじゃあレジ行ってくるから、お金は後で割りカンね?」 長門「わかった」 注:調理シーン及び食事シーンは割愛で。 ~再び長門宅~ 長門「ごちそうさま」 ハルヒ「おそまつさまでした」 長門「美味しかった」 ハルヒ「カレー好きの舌を満足させれてよかったわ」 長門「牛、豚、鳥が全部入ったカレーは初めて」 ハルヒ「そうなの?家であれが普通よ。実際安いお肉だけで済んでるし」 長門「今後の参考にする」 ハルヒ「どうぞ。それにしてもよく食べるわね。見てるだけでお腹痛くなりそう」 長門「いつもこのくらい」 ハルヒ「この小さい体にどんだけ入るのよ」ポンポン 長門「お腹を叩くのはやめて」 ハルヒ「あっ、ごめん。でもあれね、次回の不思議探索は有希の胃袋の限界調査ね」 長門「構わない」キラッ ハルヒ「いずれはSOS団を代表して、大食い女王決定戦に出てもらおうかしら」 長門「一向に構わない」キラッ ハルヒ「あはは、流石に冗談よ」 長門「……そう」 ハルヒ「……有希はさ」 長門「?」 ハルヒ「一人暮らしで寂しくないの?」 長門「特に」 ハルヒ「でも学校から帰ったらここには誰もいないじゃない?」 長門「……」コク ハルヒ「あたしなら寂しいなぁ、って」 長門「やはり今日のあなたは変」 ハルヒ「またそれ?なかなか弱みを見せないあたしが見せてるんだから、少しは相槌しなさいよ」 長門「弱みを見せるということは私を信用している?」 ハルヒ「家族の次に」 長門「そう」 ハルヒ「そうよ」 長門「……私は、あまり寂しくない」 ハルヒ「有希は強いのね」 長門「なぜなら」 ハルヒ「なぜなら?」 長門「普段なら今頃、彼とメールのやり取りをしている」 ハルヒ「え?」 長門「寝るまで」 ハルヒ「か、彼って?」 長門「そう、彼」 ハルヒ「そ、そんな話聞いてないはよ!」ガタ 長門「それはそう。言ってない」 ハルヒ「な、な、な、だって有希好きじゃないって、い、言ったじゃない」 長門「そろそろメールを送る」カチャ ハルヒ「え!?」 長門「……」メルメル ハルヒ「……」ドキドキ 長門「完了」 ハルヒ「……なんて送ったの?」 長門「……」 ハルヒ「ちょっと、なんかいいなs」ピリリリ ハルヒ「こんな時誰からよ?」 FROM ♪ユッキー♪ 本文 あなたは単純すぎ(笑) だから面白い(笑) さっきのはもちろん真っ赤な嘘(笑) 長門「ユニーク」 ハルヒ「……」 長門「……ユニーク」 ハルヒ「有希」 長門「……ユ、少し調子に乗った」 ハルヒ「……そう、有希でもそんなことがあるのね」 長門「ごめんなさい」 ハルヒ「まぁいいわ。でも後で覚えてなさいよ?」 長門「わかった」 ハルヒ「ったく、もぉー」 長門「牛?」 ハルヒ「え?」 長門「なんでもない」 ハルヒ「そう」 長門「そう」 ハルヒ「……なんか不思議よね」 長門「?」 ハルヒ「SOS団で、とかじゃなくて有希と二人だけじゃない?」 長門「SOS団があるから今がある」 ハルヒ「そうなんだけど……」 長門「?」 ハルヒ「あのね、一つ前からどうしても聞きたいことがあったの」 長門「なに」 ハルヒ「あたしが文芸部の部室をなかば強引に頂いたじゃない」 長門「……」コク ハルヒ「う、肯定された。で、それって迷惑じゃなかった?」 長門「問題ない」 ハルヒ「ほんと?」 長門「本当」 ハルヒ「今更だけど、迷惑だったら謝んなきゃ、ってずっと思ってたのよ」 長門「迷惑ではない。むしろ良かった」 ハルヒ「え?」 長門「あれは必然。あなたが来て、彼が来て、朝比奈みくると古泉一樹が来た。そのおかげで今に至る」 ハルヒ「有希……」グス 長門「だからあなたは謝罪ではなく、謝礼を言うべき」 ハルヒ「ん?」グス 長門「私があの部室を保有していたおかげでSOS団がある」 ハルヒ「……なんか有希って性格ちょっと悪くない?」 長門「あなたが望んだ」 ハルヒ「あたしが望んだのは友達よ!」 長門「友達なら関係は同等。あなたに合わせると自然とこうなる」 ハルヒ「また聞き捨てならないわね」 長門「気のせい」 ハルヒ「……今回も貸しにしとくわ」 長門「そう」 ハルヒ「ふぅー、ねぇお風呂入っていい?」 長門「構わない。バスタオルは脱衣所にある」 ハルヒ「ありがとう。……有希一緒に入らない?」 長門「一緒に?」 ハルヒ「そう、たまには裸の付き合いも悪くないでしょ」 長門「それは一般に男性の台詞」 ハルヒ「細かいことは気にしないの、ほら行くわよ♪」ガシ 長門「分かったから引きずらないで欲しい」ズルズル ~脱衣所にて~ ハルヒ「~♪」スル 長門「……」 ハルヒ「~♪」スルスル 長門「……」 ハルヒ「あれ?有希脱がないの?」 長門「すぐ入る。先に行って」 ハルヒ「?わかったわ」 長門「……」 長門(これは今日の仕返し?) 浴室にて~ 長門「遅くなった」 ハルヒ「先にお風呂頂いてるわよ」 長門「構わない」ジャー ハルヒ「はぁ~、暖まるわ~」 長門「そう」ゴシゴシ ハルヒ「……」ジー 長門「何?」ゴシゴシ ハルヒ「え?いや、有希って肌綺麗だなぁって、なんか使ってるの?」 長門「何も」ゴシゴシ ハルヒ「いいなぁ、うらやましい」 長門「私はあなたがうらやましい」ジー ハルヒ「ん?あぁ、これ?そうね有希にないもんね」ニヤニヤ 長門「私にもある」ジャー ハルヒ「え?どこ?」 長門「……涼宮ハルヒを敵性と判断」キュ ハルヒ「ちょ、冷たいわよ、有希!冷水は卑怯よ!」 長門「聞こえない」 ハルヒ「こんなけエコーかかって聞こえないわけないでしょ!もう、冷たいってば」 長門「潜ればいい」 ハルヒ「!その手が」ザブ 長門(今のうち) ハルヒ「ぷはっ、息続かない」ガン ハルヒ「って、イタ!」 長門「注意力が足りない」 ハルヒ「潜ってる時にふた閉めないでよ!驚いたじゃない」 長門「それが目的。今だけはあなたは私の手のなかで踊る」 ハルヒ「なによそれ」 長門「なんでもない」 ハルヒ「それより入んないの?風邪ひくわよ」 長門「入る。詰めて」 ハルヒ「ん」 長門「あたたか、くない……ぬるい」 ハルヒ「ふん、自業自得ね」 長門「お湯を足す」 ハルヒ「賢明ね。これじゃ誰かさんのせいで風邪引いちゃうわよ」 長門「……」 ハルヒ「だんだん暖かくなってきたわね」 長門「……」コク ハルヒ「……ねぇ有希。後ろ向いてこっちに背中あずけて」 長門「何故?」 ハルヒ「なんか有希ってちっちゃいから妹みたいに見えて」 長門「妹?」 ハルヒ「ほら、キョンの妹ちゃんいるじゃない?あの娘見てから、あたしにも妹いたら良かったのになぁ、とか考えちゃうのよ」 長門(あまり強く考えられると現実になりかねない) ハルヒ「だから有希、お姉ちゃんとこおいで。なんてね」 長門「わかった」クル ハルヒ「いやに素直じゃない♪」ギュ 長門「……」ムニ ハルヒ「ふぅ」ムニ 長門「……」イラ ハルヒ「暖かい」ムニ 長門「背中に当たるものが非常に不愉快」ザバァ ハルヒ「もう出るの?」 長門「出る」 ハルヒ「じゃあ、あたしも上がr」 ピシャッ!! ハルヒ「ちょっとなに閉めてんのよ!あけなさい!」 ~寝室にて~ ハルヒ「もう、せっかく夜通しで遊びたいとこだけど明日も学校なのよね」 長門「仕方がない」 ハルヒ「わかってるわよ」 長門「布団はここでいい?」 ハルヒ「どうせなら隣通しにしましょうよ。それでどっちかが寝るまでずっと話してましょ♪」 長門「構わない」 ハルヒ「決まり♪」 長門「歯を磨いてくる」 ハルヒ「あらまだだったの?あたしなんかとっくに」イー 長門「そう」トテトテ ハルヒ「ったく、つれないわねぇ」 ハルヒ「先に横になってよ」 ハルヒ「……」 ハルヒ「……」バタバタ ハルヒ(あたし今友達とお泊りしてるんだよね?なんか楽しい♪案外普通も悪くないじゃない) 長門「戻った。……ほこりが出るからあまり騒がないでほしい」 ハルヒ「あっ、ごめん」 長門「別にいい」ストン ハルヒ「それじゃあ寝ましょ」 長門「明かりを落とす」カチ ハルヒ「……」 長門「……」 ハルヒ「……」 長門「……」 ハルヒ「なんか喋りなさいよ!このままじゃ寝ちゃうじゃない」 長門「……あいうえお」 ハルヒ「……今、はっきりしたわ。どうやら今日の有希はあたしにケンカ売ってるみたいね?」 長門「……」フルフル ハルヒ「いいえ、許さないわ。ちょっとそっちに詰めなさい」モゾモゾ 長門「何を?」 ハルヒ「罰として、今晩は有希を羽交い絞めにして寝る」 ハルヒ「観念しなさい」 長門「……」コク ハルヒ「……ねぇ」 長門「何?」 ハルヒ「これから先も皆でやってけるかなぁ」 長門「何を?」 ハルヒ「SOS団」 長門「今は何の問題もない」 ハルヒ「そうじゃないの。あたしにとってSOS団ってほんと特別なのよ。こんなに皆でワイワイやって楽しかったことなんて今までなかった」 長門「……」 ハルヒ「有希に、みくるちゃんに古泉君、鶴屋さんもそうね、ついでにキョン」 長門「……」 ハルヒ「皆とだから上手くやってけてる気がする。大人になったら、流石にあたしも少しは丸くなってると思う」 長門「丸く?」プニプニ ハルヒ「有希」 長門「……ジョーク」 ハルヒ「はぁぁ。だからね、大人になっても皆で楽しくやってけるかなぁって」 長門「……」 ハルヒ「今が楽しすぎるから不安になってくのよ」 長門「大丈夫」 ハルヒ「何がよ」 長門「あなたが望めば願いはきっと叶う。もちろん私も望んでる」 ハルヒ「……有希」 長門「大丈夫」 ハルヒ「そうだよね」 長門「そう」 ハルヒ「ありがとう。それとね……」 長門「?」 ハルヒ「昼間話してた、その、あたしの好きな人なんだけど……」 長門「別に言わなくていい」 ハルヒ「え?」 長門「気付いてないと思ってるのはあなただけ」 ハルヒ「……え?」 長門「朝比奈みくるも古泉一樹も知っている」 ハルヒ「……」カァァ 長門(抱きしめる力が強くなった)ギュウゥゥ ハルヒ「……あいつも知ってるの?」カァァ 長門「残念ながら彼の鈍さは尋常でない」 ハルヒ「そ、そっか」 長門「そう」 ハルヒ「も、もう寝ましょ」 長門「……」コク ハルヒ「……あたしたちこれからもずっと友達よね」 長門「友達」 ハルヒ「……親友と思っていい?」ボソ 長門「何?」 ハルヒ「な、なんでもないわ!おやすみ!」 長門「?おやすみ」 ~通学路にて~ ハルヒ「おはよう、古泉君」 古泉「おはようございます。おや今日は長門さんと一緒ですか?めずらしいですね」 ハルヒ「そうなのよ。有希が寂しいからどうしてもって言われて、昨日はお泊りだったのよ」 長門「明らかに事実と違う」 ハルヒ「そうだっけ?」 長門「そう」 ハルヒ「まぁ、どっちでもいいじゃない」 長門「……昨夜の恥ずかしい寝言を話す」 古泉「おやおや、それは興味がありますね」 ハルヒ「え?何?寝言なんてあたし知らないわよ!?」 長門「それはそう。寝言だから」 古泉「それで涼宮さんはいったいなんと?」 長門「まず、ky」 ハルヒ「ワーー、ワーー、ストップよ有希!あたしが悪かったから」 長門「反省してる?」 ハルヒ「してるしてる」 長門「そう、ならいい」 鶴屋「おや、皆朝から元気いいねぇ」 みくる「みなさん、おはようございますぅ」 ハルヒ「鶴屋さんにみくるちゃん!おはよう」 古泉「おはようございます」 鶴屋「いったい何騒いでたんだい?」 長門「涼宮ハルヒの弱みを握った」 鶴屋「なんだって!それはでかしたよ!」 ハルヒ「有希、喋ったら死刑よ!」 長門「なら、死刑になる前に今全て暴露する」 ハルヒ「ちょ。ウソ!ウソよ!有希!落ち着いて」 みくる「みんな朝から元気ですねぇ」 古泉「えぇ、ほんとに。もし可能なら、こんな日がずっと続けばいいですね」 みくる「そうですねぇ」 Fin?