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【ダンガンロンパ】霧切響子はクーデレかわいい【FILE.17】 ※SSにはスーパーダンガンロンパ2のネタバレが含まれている場合があります。 閲覧の際は自己責任の下でよろしくお願いします。 備考欄に「※2ネタバレ」が記載されているものはネタバレが入っています。 レス ID タイトル 備考 51-57 wkWQaiav アフターテイスト(前編) 76-83 wkWQaiav アフターテイスト(中編) 175-178 +tbEQfJl 彼のにおい 291 4T+yZUkK k17_291 1レスSS 301-302,304 bKaNh8Sh 幼児化した苗木を可愛がる霧切さん 306-313 wkWQaiav アフターテイスト(後編) 333 rFDitxc1 k17_333 1レスSS 344 U1+FDyh6 k17_344 1レスSS 394-395 YGgCwfnE k17_394-395 雪ギリさん(仮) 326-330,380,386,499-506 bKaNh8Sh 幼児化した霧切さんを可愛がる苗木 301-302,304続き 667-673,675-679 wkWQaiav アフターテイスト(苗木side)
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野球ネタSS ページ一覧 第2章 1ページ目 2ページ目 3ページ目 4ページ目 5ページ目 6ページ目 7ページ目 8ページ目 9ページ目 10ページ目 11ページ目 12ページ目 13ページ目 14ページ目 15ページ目 16ページ目 17ページ目 18ページ目 19ページ目 20ページ目 戻る トップへ
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401 名無しかわいいよ名無し 2008/03/07(金) 00 40 04 ID QwJlOnNe0 月面町お悩み相談室月音 「俺、何度か死に掛けた折に萌香さんに血を貰ったんですが、その反動で屍鬼(グール)になりかけたんです。理事長に付けて貰ったホーリーロックのお陰で人間に戻れたんですが、これが壊れると今度こそ戻れなくなるみたいで…。そのせいで度々暴走しては萌香さんたちに迷惑かけちゃって…何かいい方法は無いでしょうか?」アーカード「その問いに対する答えは至極シンプルだ。貴様が血に使役される半端ものではなく自分の意志で血液を喰らい、自分の力で夜を歩くノーライフキングになればいい、私の血を飲め」ニヤリ馬呑吐「オイちゃんにまかせとけば万事すべて上手く逝くネ?」ニヤリDIO「月音君、人間は何のために生きるのか考えたことがあるかね?『人間は誰でも不安や恐怖を克服して安心を得るために生きる』事とは思わないか?私に仕えるだけで絶対の“安心”が簡単に手に入るぞ」ニヤリ美夕 「クスクス…そんなものより永遠の幸せのほうがずっといいよ。」ニヤリシルヴィア「血の一滴は命の雫…薄汚い吸血鬼などにではなく、この私に仕えてみない?」ニヤリ月音 「な、なんか悩み話したらスッキリしました、し、失礼します!」ダッ422 名無しかわいいよ名無し 2008/03/08(土) 22 33 04 ID Vnj6sRr30 ショタ旦那「僕とおんなじくらいの同族は…。」キョロキョロダレン 「どうしたの?誰かを探してるの?」ショタ旦那「あ、ダレンお兄ちゃん、僕達くらいの男の子の吸血鬼ってあまり見かけないよね。」ダレン 「うーん、女の子の吸血鬼なら割といるんだけどね。ヒロは僕達と性質は似ているけど、不死鳥の血でああなったみたいだし。」ショタ旦那「なんで女の子の比率が多いんだろう?」ダレン 「生まれつきの吸血鬼もいれば誰かに噛まれてなった吸血鬼もいる訳だし、吸血鬼は女の子を噛む事が好きみたいだから、そこら辺が関係してるんじゃないかなあ?」432 名無しかわいいよ名無し 2008/03/10(月) 00 56 00 ID UyDUyR/A0 月面町夜話 序幕ウォルターの学園帰りでの出来事。商店街をぬけ、人気の無い林の近くの道で、突如、『ガラン ガラン』 という音とともにおかしな獣じみたモノにウォルターは襲われた。反射的にワイアーで斬り捨てた次の瞬間には、そのおかしなモノは輪切り状に真っ二つになり、地面に転がった。その化け物の死骸は見れば見るほどおかしな物だった。真っ二つの身体を合わせると大体人間と同じ大きさ。姿は身体そのものが大きな『胃袋』を思わせる臓物で出来ており、その上に大きな目と牙を生やした口のみで構成された顔が乗っかっている。この町には邪気やら亡者やら様々な魔獣が棲んでいるのでこれくらいの姿の生き物はそう珍しくもない。が、この化け物には翼がない。『ガラン ガラン』という音が空から聞こえて思わず上を見ると、空から猛烈な勢いで襲い掛かって来たのだからこの化け物は空を飛んでいた事は間違いない。翼もないのに空を飛ぶ不可思議な胃袋の化け物。ウォルターは思った「…こいつが ペナンガランって奴か?こいつは分類としちゃ『生き物』じゃあないな。『生き物』なら空を飛ぶ為に必要なものが身体にくっ付いてる筈だが見当たらねえ。吸血鬼には分類上は生物の奴もいるがこいつはそうじゃない。超常的な存在だな。所謂『妖怪変化』の類って奴か。ま、詳しく調べないとな。まずはうちに連絡してこのバケモンの死骸を回収、研究陣に徹底的に調べて貰うか。」そして、携帯電話で自宅であるヘルシング本部に連絡した。ヘルシングの隊員達が駆けつけてくるまでの間、ウォルターは考え事をした。実はこの『ガラン ガラン』と音を出しながら人を襲う正体不明のモノの噂は月面町には前からあり、空飛ぶ胃袋を見たという報告もヘルシング機関は受けていた。しかし、不可思議なのは当たり前の月面町では化け物の目撃譚なぞありふれており、吸血鬼に殺された犠牲者(吸血痕のある死体)が発見される事もそれこそ珍しくはない事なので手掛かりがあまりに少なく調査も進まず、頭を悩ませていた所だったのだ。唯一の手掛かりは『音』だけなので、『がらがらと音を立てながら人を襲う化け物』の事を調べたところヘルシング機関の吸血鬼の類の事が乗っている文献に、『南洋にはペナンガランと呼ばれる胃袋の上に顔を乗せた様な姿の血を吸う化け物がいる。この化け物は妊婦の血を好む』という一節が乗っていた。その文を読んで「この町は妊婦とか、か弱い女性に対しては特に保護する為の体制は整ってるからやり辛いだろう。巷で噂の化け物がこのペナンガランとかいう奴だとしたらとんだ町に越してきたもんだ。」という会話を相棒の幼女吸血鬼とした事も思い出した。ウォルターはペナンガランの死骸を見てこう呟いた。「南洋からはるばるようこそ。女が襲えなくてガキを狙ったか?ここは容易く人間が吸血鬼に血を吸われない様になってる町なんだよ。それでも犠牲者は後を絶たない所でもあるがな。化け物の坩堝だから尚更人間も気をつけてるのさ。ガキだって化け物に負けない程度に強い奴はいるんだぜ?」そして、この町にまだこれから先、物騒な人間は増えるかなという予感も感じていた。433 名無しかわいいよ名無し 2008/03/10(月) 01 06 43 ID UyDUyR/A0 取り合えず水木しげるのゲゲゲの鬼太郎に登場した南方吸血妖怪「ペナンガラン」を参加させてみました。「血戦! 小笠原」の回に登場します。鬼太郎とヘルシングが好きな俺ですので「水木吸血妖怪をこの町の奴らと絡ませたらどうなるだろう」と思って書きました。かなり実験的なSSです。これから先、前スレで登場したエリートとねずみ男もショタ執事とロリ旦那を初めとする月面町の住人たちと絡ませていこうかなとか思っています。ゆっくりとしたペースで頑張っていこうかと思っています。452 名無しかわいいよ名無し 2008/03/11(火) 21 52 45 ID eF0EM+660 煙草で小ネタロリ旦那「おや、ウォルター君、パイポかね。」若ウォル「おお、ここに越してきて学校に通うようになってから『学生になったなら学生らしく煙草は止めた方がいいな』と教師のお前に言われてからはずっっと禁煙してるぜ、俺は。いまだにパイポを時々加えないと落ち着かないがな。」ロリ旦那「大分苦労をしていたみたいだな。確か、まず最初は煙草の箱の中身をシガーチョコに変えたりして、口寂しくなったらそれを食べつつ喫煙衝動を抑えていたっけな。一日10本から15本はシガーチョコを食べておったのう。」若ウォル「おかげでそうしてた間は学校の奴らからはすっかり甘いもの好きのイメージを持たれたけどな。ヒロからは時々、弁当の後にポッキー進められたな。禁煙始めは喫煙衝動を抑えるのかなりきつかったなあ。」ロリ旦那「15歳でヘビースモーカーのイメージを持たれるよりかはマシであろうが。大体、思春期くらいのガキが煙草を吸いたがるのは格好つけたい為だがお前の場合は戦闘中でも銜え煙草ではないか。ヘビースモーカーにも程がある。」若ウォル「ま、煙草は成人になるまで待つ事にするさ。」ロリ旦那「うむ、そうしろ。大人になる頃には吸いたいと思う事も無くなってるかもしれんぞ。」若ウォル「多分じいさんになっても吸ってたりしてな。」ロリ旦那「さてな…案外インテグラは大人になったら吸い始めるかもな。時々アーサーが葉巻を吸っているのを興味があるかのように見つめている時がある。」若ウォル「! ああ、あるな。 でもお嬢がアーサーみたく葉巻吸う様になるってのは考えづらいな。」ロリ旦那「今の所はロングスカートの似合うご令嬢だからな。」ロリテグラ「…ハックション!」アーサー 「風邪かな?インテグラ。」ロリテグラ「いえ、お父様。(だれか噂してる…?)」479 名無しかわいいよ名無し 2008/03/13(木) 12 57 31 ID HYAWfiy/0 ヒロ「あ、あの、承太郎さん…ありがとうございます。」承太郎「…礼を言われる程のもんじゃねえ。お前は『助けて』と誰にも言わずに敵と戦った。お前はワリと根性は座ってるみたいだな。俺が自ら進んでお前を庇った。それだけの事だ。どれ、血が出てるから傷を見せてみろ。多少攻撃は食らったみたいだからな。かすり傷程度だろうが止血は一応しておかないとな…。」ヒロ「承太郎さんが庇ってくれなかったら大怪我でした…。」承太郎「何…? 傷がみるみるうちに塞がっていくだと?」ヒロ「あ、あの、僕には再生能力があるんです。」承太郎「…やれやれだぜ。」こんな感じかなあ?480 名無しかわいいよ名無し 2008/03/13(木) 13 23 29 ID 8JPAKh7zO 「ありがとう承太郎君…でもどうして僕を助けてくれたの?」「さぁな…そこんとこだが俺にもようわからん」こうだな個人的には482 名無しかわいいよ名無し 2008/03/13(木) 20 51 05 ID wktI36300 ミカサ就職活動雅 「ひ~ざ~ま~づいて~舐めます~聖なる御御足~♪」キニスキー「も~つ~れ~た~舌で女王様とお呼びし~ま~す♪」二匹「生きるあ~か~し~、聳える痛みの塔に~這~ってのぼ~って絶え絶えになおも責め苦漬け~~~♪」ミカサ(((( ;゚Д゚))))シルヴィア「ここでの仕事だけど、ステージで女王様をやってもらうわ」 ミカサ「あ、あの…ここでの仕事は舞台の裏方と聞いたのですが…」シルヴィア「フフ、大丈夫貴女ならやれるわ…だって素質あるもの」ミカサ「そ、素質?」シルヴィア「Mの人間は最強のドSになれる、王族の家訓よ」ミカサ「む、無理です…」シルヴィア「じゃあドMの雌犬になってもらおうかしら?」ミカサ「!!…女王様になります!いえ、是非やらせて下さい!!」シルヴィア「フフ、いい心がけね」セブラン「ハハハ、リリアーヌめ!今さら泣いて許しを乞うても遅いわ~…ZZZ」四季「あはは秋葉、チェキなんて言われたらお兄ちゃん照れちゃうよムフフ…ZZZ」ミカサ「ここの方がはるかにマシね…」フランツ「フガ」
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こゆきの140文字SS 1.[競作2015]ラブ&せつな「舐めあいっこ」/こゆき 揺れるツインテ-ルの合間から白い何かが見え隠れする。 ピンクの舌がその上でチロチロと蠢く。 「ちょっとラブ、がっつきすぎ!」 「だって、せつなの……美味しいんだもの」 「やだっ、もうダメ……」 って、なんでタルトが顔を赤くしてるの? このアイスは私のだからあげないわよ。 ラブももう十分でしょ?
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世界でいちばんちいさな海と/なずな 響の家までハミィを迎えに行った。朝いちばんに行った。 窓の外から名前を呼ぶと、顔を出したハミィは眠そうな目をぐりぐりこすって、すぐに笑顔を浮かべてくれた。なにしろ約束をしていたわけではない。うんと早くに目が覚めて、あけひらいた窓からこぼれた空気があまりにきれいで、いてもたってもいられずに飛び出した勢いで会いに行っただけだ。 奏と出かける用事があるという響はハミィも連れていこうと思ったけどちょうどよかったねと笑い、ついでに家に招いてトーストをご馳走してくれた。フェアリートーンたちと並んで食卓に座り、厚切りのほどよく焦げたバタートーストを冷ましてからかじる。それからエレンはハミィと散歩にでかけた。 行きの足どりは弾むように軽やかだったけれど、今もたいがいにうれしかった。 ハミィは腕のなかでぬくぬくと日差しをうけている。ふくふくとした頬をなでて、その瞳をのぞきこむ。白くみじかい毛並みに囲まれた、くろぐろとしたガラス玉が無垢な光をなげかえす。それをいとしく思いながら、エレンは猫が鼻をすりつけるように頬を寄せた。ハミィはくすぐったいニャア、と笑いながら、ごろごろ喉を鳴らす。こんなとき意思とは関係なしに振れてしまう尻尾を恥ずかしく思ったけれど、もう尻尾なんて残っていないのだとエレンはすぐに思いだした。 ヒトの姿になったことで、気づくことは増えたと思う。それと同時に失ったものもあるように思う。ただひとつ言えるのは、ハミィをこうして抱いて歩くことができるようになれたということだった。 その喜びをかみしめれど、さすがに肩に猫を乗せて町中を歩けば否応なく視線を集めてしまう。けれど芸術家気質の人ばかりの加音町では変わり者はたいがいに多かったから、誰もがにっこりと微笑みかけたり、たいして興味もなさそうにしたりしてすぐに目を逸らしてしまうだけだった。めでたいくらいの暖かさが、最高にいい気分の自分たちを自慢したいような気にすらさせていたから、あまり目立っていないのが残念に思った。だれかを惹きつけるには常人離れしたオーラが必要だと思った。 ——音吉さんみたいに? エレンはときたまひとりで吹き出して、ハミィにそれを笑われる。 あいかわらず気持ちのいい快晴で、気持ちのいいあたたかさ。町中が身体いっぱいに日差しをあびているようだ。賑やかな商店街を抜けると広場で、それも抜けてしまうと人気もまばらな田園沿いの道路に出る。 歩道に吹きぬけるぬるい風を遮ぎる建物はここにはない。それがあまりに気持ちよくて、エレンが我慢しきれずに小さな声で歌いだすとハミィがそれに合わせてくれた。 歌いだしてもしばらくの間、それが何の曲なのか思いだすことができなかった。ワンフレーズを歌い終わるか終わらないかのところで、それは奏の音楽プレーヤーに入っていた、少し前に流行ったポップスだったと気づいた。歌詞の意味はあまりよく分からない。けれどエレンはこの旋律が好きだった。誰の耳にも馴染むような大衆向けのアレンジが妙に気に入っていた。 ハミィがかぶせてくる即興の対旋律が耳をふるわせ、心地よく胸を高鳴らせる。遮るもののないうたごえがゆっくりとした風に乗って、ふたりが歩むより速く道路を駆け抜けていく。それは記憶媒体に焼かれてばら撒かれ、町中で投げかけられる原曲そのものよりずっと上等な音楽だと思った。 こんな晴れた日にこの歌をふたりでうたうことができるのがしあわせでたまらなかった。エレンは軽やかな昂揚感のなかで、どこまででも行けるような気がした。 気がつけば遠く歩いてきてしまった。日はすっかり落ちて、視界によこたわる空は蒼とオレンジの入り混じった色に染め上げられていた。世界が急激にひらけてエレンは息をのむ。道をはっきりと覚えてはいなかったのだけれど、ここは確かに以前響や奏と来た場所だった。思わず早足になるエレンを、地におりたハミィがとことこと追いかけて走る。 崖のぎりぎりで立ち止まって、それからエレンはまっすぐ前を見据えたまま動けなくなってしまった。圧倒的にひろがる海と夕陽とを目の前にしながら、鮮烈に蘇るものがあったのだ。 ハミィを助けたいと願って、信じられないようなことがこの身に起きた日。吐き捨てた言葉たちや、掻き乱した季節たちを思ってゆるしを乞うた日。 いま崖に立ってハミィと一緒に臨んだ海は、あの日にも負けないくらいにまぶしいオレンジで照らされていて、それだけで涙がでそうになった。 「きれいねえ。ほらハミィ、見える?」 船も島も、飾るもののなにもない一面の広袤。それに圧されて呼吸すら忘れてしまいそうだった。こんなふうに景色に感動することを思いださせてくれたのは他でもないハミィだ。けれどそのハミィはしんとしずまったまま、足下でちいさく身じろぎをした。 「なんにも見えないニャー」 消えいるような声にはっとして見下ろすと、悲しく眉を下げたハミィと目があった。周囲には背のたかい雑草が生い茂っている。それでハミィの視界は遮られているに違いない。さっきみたいに甘えてくれればいいのにと苦笑いしたところで、エレンははっとした。 ふたつの足で歩くようになったエレンとハミィのからだにはあまりにも差があった。この世界のすべては、二度と同じ目線で見ることはできないのだと思いしらされて、なぜだかそれだけのことが悲しくてたまらずにエレンの胸はきりりと鳴った。 「おいで」 ハミィの胴を両手で掴んで抱き上げ、そのまま頭の上にもちあげた。白い毛並みのすべてがオレンジの光を受け止めてきらめく。ハミィがにゃあと歓声をあげる。なにが解決したわけでなくても、これなら見えるでしょう、と誇らしげにとびだしかけた言葉を、それで止めてしまった。 メイジャーランドにもマイナーランドにも海は存在しなかった。こんなに広く深く果てしなくて、こころを揺さぶるような景色は存在しなかった。それをハミィと共にみている。ふたりきりで、臨む景色すべてを独占して、身体中であじわっている。それはどうしようもなく嬉しいことで、エレンの胸はかっとあつくなった。 「セイレーンは、ほんとうに涙もろいのニャア」 「え……?」 見下ろすハミィが優しく目を細める。エレンは腕をおろして、そっとハミィを抱きかかえる。それからやわい風にゆれる髪をかきわけて自分の頬を手の甲でなでた。それはぬぐい取った雫できらきらと濡れそぼって、夕陽を吸い込んで光を投げていた。まるで海のかけらを宿したように同じ色を投影している。 「それに、泣いてるって自分ではぜったい気づかないのニャア」 わたしのことをよく見てくれるのねと目をあわせると、腕のなかの生き物はふくふくと鳴いて、ハミィとセイレーンがちょっとだけすれちがっていたときから、ずっとずっとそうだったニャーと言った。だれでもわかるニャ。セイレーンは、とっても素直だからニャ。 ふわりと笑うハミィに、やかましいわと笑いかえしてやるつもりだった。けれどそれはとうとう発音できずに、かわりにひとしずくのなみだになって海に融けていった。ひどく自然に、そうあるように流れ出た涙だった。いつかとまるで同じじゃないかと思った。けれどそうではないのだ。あの頃は漠然としか見えていなかったものを、いまは確かに確かに抱いているのだから。 響や奏に手をひかれてこの海に投げつけた言葉たちは、深く吸い込まれ手の届かないところへ流されて行ったと思った。冷たい海を拓いていくように、なるがままにしかならないのだと。けれどそのすべてはエレンの胸元に、知らぬあいだに投げ返されていた。どうあがいてももう独りではなかった。そのことがこれ以上ないくらいにエレンを勇気づけた。 「——帰ろっか」 ともすればいつまででもここにいてしまう自分をふりきるように、エレンは小さな声で言った。気がつけば沈みかけの陽はおおきく傾いている。響たちの帰りがいつなのかもそういえば聞いていなかった。引き止まる目をひきはがして名残りおしく背を向けると、ハミィが髪をぐいぐい引っ張って笑った。 「セイレーン、まだここにいるニャ。陽がおちるのを全部見届けるまで、帰りたくないニャ」 セイレーンとせっかくふたりきりになれて。ハミィはうれしかったニャ。しあわせだったニャー。ごはんをたべて、お散歩して、いっしょに歌って。あったかくて、きれいで、すてきないちにちだったニャ。ハミィはこの日をずーっと、忘れにゃい。それくらいうれしかったんだニャ。セイレーンもうれしかったら、ハミィはもっともーっとシアワセニャア。 ハミィがそんなやわらかい声で笑うから、せっかく止んだ涙がまたぽとりとこぼれてしまった。 エレンは、ヒトの姿になって失ってしまったいちばん大きなものに気づいた。それはつまり、ハミィのあたたかさにふれつづけて、胸の奥やまぶたの裏で冷たく巣食っていたなにかが決定的にこわれてしまっていたのだと思う。けれど残された隙間には、いつでもひややかな風が吹き抜けていた。そのがらんどうになった部分にあふれるほどの愛をつめてくれたのは、腕のなかのちいさな、ちいさな猫。それはあふれてやまない感情を投影した夕陽よりも、ずっと暖かでおおきな存在だと気づくことができた。 今日はうれしいことがあまりにも多すぎた。あまりにも多すぎたから、この陽がおちたら今度こそ帰らなければいけない、ただそれだけのことが急に悲しくなる。明日からどうしていいのだろうと不安にすらなって、エレンはいよいよ声を洩らした。抱きとめきれないほどにふくらんだ思いがあふれて、あふれて、靴のうえや草むらのすき間や、ましろの毛並みのうえにも海をつくっていく。 同じ目線で景色をみるだなんて、はじめから不可能なことだったのだ。だってハミィは、同じ夕陽をみていたはずのハミィは、こんなにあたたかい。この子でなければ、誰がエレンの冷ややかな世界を照らしてくれるのだろう。 胸のなかのハミィをたぐるようにきゅっと抱きよせると、温もりが心地よく指にしみた。なぐさめているのか遊んでいるのかわからないけれど、こめかみにはぺたぺた触れる柔らかい肉球を感じる。 そのくすぐったさに笑いながら、泣きながら、エレンはこの海をのぞむ全てのなかでいちばんに幸せものだと思う。
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帝研の会員の方から寄贈されたSSです。 NNMK2さん誕生日記念SS grenadierさん(2009/10/31) グレン・ナディア嬢の災難 ※grenadierさん誕生日記念ss samuraiさん (2010/06/21) samuraiさん誕生日記念SS grenadierさん(2010/06/29)
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SS44 ハジメマシテ? 「絶対これだけは譲れないよ」 「なんでだよ。別にどっちだって良いだろ」 「ダメだよ。私は長女なんだから平沢の名字を捨てられない」 「私だって田井中家の長女だぞ。それに平沢の家には憂ちゃんっていう立派な妹が居るだろ」 「そんなこと言ったら、りっちゃん家には聡君っていう長男が居ますぅ。聡君が結婚するから田井中家は安泰だけど、平沢家は憂がお嫁に行っちゃったら…」 彼女達が言い争っているのはお互いの名字の事。 もちろん、日本では同性婚が認められていないので、養子縁組をする以外は本人達がそうしているだけの関係ということになる。 「私は田井中“律”にはそんなにこだわり無いけど、田井中“唯”は譲れないぞ」 「りっちゃん、告白したのも、プロポーズしたのも、えっちな事したのも全部私からなんだよ。こういう時だけ出しゃばらないでよ」 「なっ!それは関係無いだろうが。このぉ!」 痛いところをつかれた律が唯に覆いかぶさる。 体の大きさは同じくらいでも運動神経で自分が有利と律は思っていた。 しかし、律の考えは簡単に覆されて逆に唯に抑え込まれてしまう。 「ちょっ、やめろよ」 必死に暴れても律は唯の拘束から逃れられなかった。 「私が守ってあげるから!だから、平沢律になって。幸せにするよ」 「私はそんなに弱くな…」 「いいね。はい、ハジメマシテだよ、平沢“律”さん」 「ハ、ハジメマシテ?平沢唯さん…」 反論する間もなく唯に押しきられてしまう律。 「良くできました。素直なりっちゃんは可愛くて好きだよ」 唯の腕が律の背中にまわされる。 「私はわがままな唯は嫌い」 「真っ赤な顔でそんな事言うりっちゃんは素直じゃなくても可愛いから好き!」 “きゅぅ”っと音が聞こえそうなくらいに抱きしめられてさらに赤くなる律。 世間がそれを認めなくても、田井中律が平沢“律”になった瞬間。 end
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メンバー専用のSS及び画像アップロード専用ページです。 Wiki内の画像等は、必ずこちらにうpしてください。 メンバーでない方は→sssにアップロードを!
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第 一 試 合 MAP 学校 戦闘領域:学校敷地内 はい、説明の必要はありませんね。皆さんお馴染みの高校です。 校庭や体育館、プールも領域に入っているので、お好きなようにバトってくださいです。 一般的な学校なので特に魔人対策とかはありません。 対戦者 白王みずきvs不動昭良 SS 白王みずき 不動昭良 投票結果 投票結果 第 二 試 合 MAP 製鉄所 戦闘領域:製鉄所敷地内 なんだかターミネーター2!って感じの製鉄所ですね。火花バチバチです。 マップの奥に溶鉱炉が煮えたぎっている、熱々な感じのMAPですよー。 気温の高さと、立体的に入り組んだ構造を上手く活用するのが鍵!かもです。 どろどろの鉄に落ちたら‥‥、想像するだけでコワイ! 対戦者 真野風火水土vs伝説の勇者ミド SS 真野風火水土 伝説の勇者ミド 投票結果 投票結果
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キリノスレ以外に投稿されたSS等を(ほとんど個人的に)まとめています。 【バンブーブレード】石田虎侍スレ 2【コジロー】 虎と侍と紀と梨と乃 虎よ!虎よ! 【サヤ】桑原鞘子4スレ目【BAMBOO BLADE】 大爆走 【タマちゃん】川添珠姫スレ11【バンブーブレード】 タマ×メイ 【マテパ】土塚作品総合 5指目【バンブーブレード】(bbspinkなので18禁です) ダメ男とさせ子 ◆【マテパ】土塚理弘作品総合 6指目【バンブー】◆(bbspinkなので18禁です) 「半年」と「3日」(進行中)