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ファンタジーっぽい作品を創作するスレ 1:創る名無しに見る名無し:2008/12/11(木) 00 52 33 ID 0DLc6Vr0 ファンタジーっぽい作品を創作するスレです。 古代・近代から現代・近未来、ライトから本格派、 SS・小説からイラスト・漫画まで、ファンタジー風味ならなんでもどうぞ。 【現行スレ】 ファンタジーっぽい作品を創作するスレ 2 http //yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1281160180/ 【過去スレ】 ファンタジーっぽい作品を創作するスレ http //namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1228924353/ 【避難所】 ファンタジーっぽい作品を創作するスレ〔避難所〕 http //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/3274/1280746108/ 投下作品まとめ 連載作品まとめ スレ2 スレ1 ページ最上部へ
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タイトル(コピペ用) ファイナルファンタジー5 ジャンル RPG このページを編集 海外タイトル Final Fantasy V 発売日 1992/12/06 動画を追加 シリーズ FFシリーズ TASVideosForum 現行最速 -表示 国内版 ここを編集 記録 3 34 41.07 追記回数 21525 Player samurai goroh TASVideosページ http //tasvideos.org/1649S.html TASVideosStatus published 転載元 分割リンク part2,part3,part4,part5part6,part7,part8,ENDING マイリスト 備考 Movieファイル 解説 その他 -表示 国内版 ここを編集 記録 3 52 15.97 追記回数 86909 Player トーマス A. スコット TASVideosページ http //tasvideos.org/2692S.html TASVideosStatus published 転載元 分割リンク マイリスト mylist/12895100 備考 Movieファイル 解説 過去最速 +表示
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小説 六青みつみ 漫画
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空中都市ターミナル 白い雲も近づく程に色を失っていつの間にか通り過ぎている。 降り注ぐ太陽の光が濃淡を描いてまた次の雲の山を照らす。 蒼穹の天蓋は何処までも続き、雲の切れ間から空を映す海が覗き、緩やかな曲線を描きつつ空と海の境界線はなかった。 「やっぱり、お前も飛空挺が好きなんだなあ」 「当たり前だろ! 男だったら一度は飛空挺乗りだぜ」 何日も掛けてたどり着いた帝都から辺境のアプリリウスまでだって、飛空挺ならひとっ飛び。定められた道も、委ねるしかない風もない、この開放感。 「だよな。俺も、いつかはアレックスみたいに、自分の飛空挺を持ちたい!」 飛び立って15分、セイバートリィは砂漠の遥か上空に達していた。 下界を臨めるうちは窓にへばりついていたシンも、見渡す限りの雲海と蒼みを増した天空から目を離してヨウランやヴィーノ達と会話をするようになっていた。 「ターミナルって所までどれくらいかかるんだ?」 「半日くらいじゃないか?」 「えっ、ターミナルまで半日で行けるの?」 シン達の会話を聞いていたキラが会話に参加する。 軍用の高速挺ならまだしも、通常であれば半日と言わず、その1.5倍は掛かる空路である。 「そう! それがこのセイバートリィのすごい所!」 「そんじょそこらの飛空挺と一緒にしもらっちゃ困る。なんせ、最速の空賊だから」 最速とは大きく出たものだ。 シンは自分の知る限り、最速の飛空挺は帝国軍の高速挺の中でもフルチューンされた兄の飛空挺。 「最速って、軍の飛空挺より?!」 「勿」 ヨウランの二つ返事に純粋な驚きとちょっとした悔しさを感じるが、キラは普通にその返事に感じ入っていた。 「だからこんな派手な色でも問題ないって事だね」 「ま、ね」 「乗ってる俺達は確実に寿命を縮めているけどな!」 「聞こえてるぞ!」 突如割り込んだ声に、ヨウランとヴィーノが慌てて手を伸ばす。 「やべっ、掴まれ!」 声と同時に全身に掛かる力。回転する視界。 !! 息つく間もなくシンは、背中に衝撃を感じて、目を開けた。 目に入ったのは、幾つものの足と大丈夫そうに覗き込むヨウランとヴィーノ。 一回転した飛空挺で、シン1人だけが床に転がっていた。 「イッテ・・・い、いきなり、何って事すんだよ!」 「そのとろさじゃ、飛空挺乗りにはなれないな」 コックピットの中にアレックスの笑い声が響いた。 恥ずかしさと悔しさとで、涙目で睨みつけるシンだった。 朝、アプリリウスを飛び立って太陽が天頂を過ぎた頃、深紅の飛空挺が空中都市ターミナルを捉えた。空に浮かぶ島に建物があって、そこには大きな街があった。 『少女を帰して欲しくば、採石場にて待つ。逃げるなよ』 オレンジ色の手紙を回し読みして、空中都市ターミナルに降り立った。空の上だというのに快適な気温に、地上と変わらない街並みが見える。 「どこに行くつもりだ?」 ヨウランとヴィーノがセイバートリィに残って整備その他買出し、シンのステラ救出にアレックスとミーア、それにキラが加わる。 「一緒に行ってくれるのかよ」 シンと同じ方向に歩き出すアレックスに問いかける。今まで散々、彼のだらしなくて横着なところを見ているから、進んで助けてくれる姿が少し意外だったのだ。 「その少女を助けないと、報酬とやらが手に入らないのだろう?」 「ああ、そう!」 「採石場は街を向こうにある鉱山だ。さっさと行こう」 評価がコロコロ変わる空賊に、シンは負けじと先を急いだ。 長い階段を上り街の入り口に立つ。そこはT字路になっていて、左に折れれば九十九折の階段が街へと続く。 「こっちは何?」 右手の大きな門の前には衛兵が鋭い槍を持って警備していた。 「バルトフェルト侯の館だよ。この空中都市の領主だね」 「帝国と王国復興レジスタンスとも繋がっている、胡散臭い奴さ。このご時勢の中、自治を守っている事は賞賛に値するけれどね」 空中都市ターミナルをこの時になってようやくシンは思い出した。 帝国に屈するを良しとしない自治領・ターミナル。 算出される鉱石を主要産物として、貿易で成り立っている街。自分とてその領主バルトフェルト侯と幾度か会ったことがあるではないか。 「僕はこの方に用があったのだけど、とても会えそうにないね」 確かにキラは、シン達とは別に用事があると言っていたのだ。 彼はかつてのアプリル将軍だから、面識があってもおかしくはない。しかし、それを今、公にできるかどうかは情勢を見据えなければならず、見ず知らずの旅行者としておいそれと会うことはできなかった。 俺も気軽に顔なんて出せないよな。 そんな事をしたら最後、絶対に兄にばれるだろう。 「それなら、一緒にステラって子を助けに行きましょ」 「そうするしか、ないね」 4人が街を抜けて採石場にたどり着くと、鉱山だけあって、ひんやりした洞窟が目の前に待ち構えていた。薄暗い鉱山のあちこちに惹かれた採石の設備。足元を照らす明かりと、取り出した石を運ぶトロッコとそのレール。 「採石場って、具体的には魔法の元になる石を掘り出すんだよな」 「ええ、そうよ。シードを含んだ石ね」 「それって、売れるのか?」 それが、どうも、よく分からない。 「魔法を使わないシンにはイメージできないかもしれないわね。魔法の源になるシードは空中に僅かに含まれているの、そのシードを集めて魔法を使うの」 「魔法を発動するには多くのシードがいる。だから、シードを多く含んだ石はその手間を減らせるから貴重なんだ」 途中から、ミーアに替わってアレックスが説明を乗っ取って畳み掛ける。 足を進めた鉱山に声が木霊する。 しかし、洞窟に響くのは声だけではなかった。 「こうもりとか!」 「ねずみの大群とか!」 「ゾンビとか!」 「なんでいるんだよ!」 4人は行く手を邪魔するお呼びない存在を相手にしながらステラを探す。鉱山は採掘に沿って幾つも道が分岐し、行っては戻り、戻っては引き返す事を何度も繰り返す。 「シン!」 走り通しで、疲れのためふらりと身体が傾く。運悪くコウモリの超音波で視界がゆがんでしまった。集中攻撃を受け、シンは残った3人が大慌てでそれらをやっつけた後に、へなへなと座り込んでしまった。 「だいぶ、酷くやられたね」 「薬を塗って置けば直るなんてもんじゃないな」 引き裂かれて長袖は半そでになってしまっていたし、頬や手の甲に血が滲み、腕がざっくりと切れている。 「ミーア」 「え、あたしなの?」 ミーアがシンの傍に座って傷の具合を確認する。 「治癒の魔法を掛けてあげる。じっとしていてね」 ミーアが目を閉じて、胸の前でぎゅっと手を握った。 シンはさわさわと空気が流れたと思って、目を瞠った。 空気の流れが目に見えるのだ。 淡い緑色の光が風のようにミーアの手の中に集まっていく。 その手がゆっくりと開いて、手の中から光とも水とも着かないライトグリーンに揺れる何かがシンの腕にこぼれ落ちる。最初は冷たいと思った感触は、次第に暖かくなって、痛みが引いて行く。 光が消えた時、腕に走っていた裂傷が消えていた。 「魔法・・・ミーアは魔法が使えたんだ・・・すごい」 「あら、訓練次第で誰でも使えるようになるのよ」 「俺でも?」 ミーアがシンの腕をぺちっと叩いた。 「勿論よ」 シンを覗き込んで、にこっと笑う。 「二人とも、和んでいる暇は無さそうだぞ」 アレックスの声に顔を上げれば、立ち止まっていたおかげですっかりゾンビに囲まれていた。シンもミーアも立ち上がって、ミーアは弓を引き、シンは剣を構えた。 それから道を引き返すこと2回。 鉱山の道の割れ目から雲海を覗くこと3回。 シン達は今まさに採掘の現場と思われる所に出た。集まったトロッコや、人が大勢集まっていた形跡がある。木箱がうずたかく詰まれて散らかっている。 「誰もいない?」 そんなことは無かった。 靴音に振り向いてみれば、今まさに辿ってきた場所にオレンジ頭と金髪頭の二人が立っていた。 「ようやく着いたか」 しかし、二人しかいない。 「ステラは何処だ!?」 シンが叫ぶと、オレンジ頭が鼻の頭をかきながら告白した。 「あっ・・・と、その子なら、突然、走り出しちゃった」 何となく照れくさそうに見えるのはなぜだろう。 「いい加減だね。女の子をこんな所で1人にするなんて」 呆れた口を開いたのはキラ。しかし、オレンジ頭も黙っていない。 「失礼だな。あの子が勝手について来たから、分かりやすく教えてやったのに。まあでも、ここまでおびき寄せれば俺達的には問題ないっしょ」 「ラスティ! お前っ」 「それって逃げられたってことじゃ・・・」 シンはここまで来てステラいないことにがっかりし、『突然走り出した』の意味を口に出していた。なるほど、確かに男二人が少女1人に逃げられてしまっては、堂々と言うのは憚られるかもしれない。 「変な事言いながら、急に凶暴になってねえ。その子を探しに行きたきゃ、行けば? きっと奥だぜ。っと、アレックスはここまでだけど」 「ミゲル・・・しつこい男は嫌われるぞ」 ため息交じりで呟くアレックスにミーアが尋ねる。 「どうするの?」 「どうするって、俺はミゲル達に捕まる気はさらさらない」 元々は、アレックスを追う奴らが彼をおびき出そうとステラを攫ったのだ。彼らにしてみれば、アレックスさえここに来れば目的は達したわけだ。後は、何やら揉めているらしい彼らとアレックスの問題・・・と言うわけには行かなかった。シンはダシに使われたステラを助けに来たのだ。 「何ごちゃごちゃ言ってんですか。ステラを探さないと!」 肝心のステラがいなくてはシンがここまで来た意味が無い。アレックスのことは放って置いて、彼女の行方が気になって仕方がなかった。4人がかりで何とかたどり着けた採石場なのだ、あんな少女が果たして無事だろうか。 居ても立ってもいられなれない。 その焦燥が皆に伝わってくる。 シンは言うに及ばず、キラもミーアも、勿論の渦中のアレックスにも。 「と言うわけだから、俺はここで失礼する」 走り出したシンを追ってキラが続き、アレックスとシン達を交互に見るミーアが背中を見せると、アレックスも手を振って奥へと走り出した。 「あっ、こら待て! そっちは・・・」 行き止まりだけど・・・。 シン達がラスティの呟きを聞くことは無かった。 更に奥へと進むと、ちょっとした空洞の壁が僅かに光を放っていた。 「ここは・・・」 ミーアが胸を押さえて足を止める。 まさに採掘の現場だった。抉れ、穿った後が残る。 「ステラ!?」 空洞の真ん中に少女が倒れていた。 シンが駆け寄って、ステラを抱え込む。 冷えていたけれど、奥から体温が伝わってくる。鼓動も微かな吐息も。 息がある。 良かった。 ホッと一息ついて、軽く頬を叩くと目を開けた。 「・・・シ、ン・・・?」 自分の力で身体を起こして、シンを凝視する。その後、くるりとあたりを見渡した。自分がどこにいるか分からないといった感じでぼんやりとしている。 「あれ・・・たねいしがない」 「・・・? ステラ、変な奴らに誘拐されたんだよ。覚えてるか?」 「誘拐・・・?」 事態が飲み込めずに彼女は、シンの周りを見上げて、びくっと震える。見知らぬ人間を見つけたのだ。シンは慌てて彼らの紹介を始めた。 「この人達と一緒に助けに来たんだよ。大丈夫、怖くないって」 「本当?」 「ああ、この人がミーア、その横がアレックスで、俺の後ろにいるのがキラ」 ミーアがしゃがみこんで、手にキャンディーを差し出した。ステラの視線はミーアの頭の上に集中する。 「みみ・・・・・・」 「あたし、キャンベラなの。よろしくね」 そろそろと包みを取って口に入れると、ようやく落ち着いたのかステラ立ち上がる。 「ステラ、たねいしを探しに来たの。見つけたと思ったのに、ここにない?」 「は、タネイシ?」 「うん、研究所がここで作っているって聞いたから」 シンはポカンと聞いているだけだったが、アレックスが反応して少女を見る。 ポツポツと話すステラは、どうやらオレンジ頭達に無理やり誘拐されたわけでもなさそうだった。タネイシやら研究所はさっぱり検討が付かないが、こんな所にずっと居るわけにもいかない。 「早くここを出―――」 「でも、ここの石を使えば人工タネイシができるかも・・・」 シンが早く帰ろうと言おうとした矢先、ステラがトコトコと採掘中の壁に近寄る。しかし、そんなステラを放っておかない人間がいた。すばやく彼女の肩を掴んで振り向かせる。 「なんで、そんな物騒なモノを知っている。あの秘密研究所とどういう関係だ」 問いただしたのはアレックスだった。 凡庸と見上げるステラが口を開くが。 「え、ステラ知らない。ネオから聞いただけ、今度の狙いは人工タネイシなんだって」 「人工種石だと!?」 驚いた彼が繰り返した時、背後から暢気な声がした。 「お取り込み中悪いんだけどさ、アレックス。お前の相手は俺達だって事忘れてない?」 舌打ちして振り向いた彼は苦虫を噛み潰したような顔をしていた。 ミゲルとラスティがすぐそこまで来ていた。 急にアレックスがステラに掴み寄ったから忘れていたが、自分達はステラを助けてさっさとここをおさらばしたかったのだ。 「逃げなきゃやばいよね」 「どうやってさ、あいつを囮にしてか?」 キラとシンがこそこそを逃げ出す算段をする。彼らの狙いはアレックスだから上手く差し出せば逃げられるかも知れない。けれど、キラが笑って足元の石のかけらをいくつか拾い上げた。 「残念だけど外れだよ。答えはこうやってさっ」 言うなり拾い上げた石をミゲルとラスティに投げつけた。 それは見事に二人にヒットして、顔を抑えてうずくまっている。となれば今の隙に逃げるしかないことなど百も承知。シンはステラの手を引いて走った。 「こら、待てっ!?」 よろよろと立ち上がる二人の横を通り過ぎれば、彼らの声が背中に当たる。シン達は必死に鉱山の出口まで走った。途中であったコウモリやゾンビなど目もくれずに、それこそ一目散に逃げた。 出口の明かりが見えてホッとしたのもつかの間、ずらりと並んだ警備の男達にシン達はとっ捕まった。空中都市側からすれば、大切な金蔵である鉱山に無断で侵入した犯人を捕らえに来たのであった。 帝国兵とまでは行かないまでも彼らも鎧を身に纏い、後ろ手にシン達を拘束して護送車に乗せようとする。 「やめろよ!」 「静かにしろ、盗人がっ」 「俺達はステラを助けに来ただけだっ、何も盗むつもりなんてない!」 「黙れ、空賊の分際で!」 「分際なんて言われると腹が立つな・・・」 アレックスが一人ごちる。 「文句を言っている場合じゃないけど」 「そうよねえ」 シン1人が騒ぎ、他のメンバーはいたって冷静である。ステラにいたっては言われるがままに拘束されてもう護送車に乗り込んでいる。 自分はいい。バナディーヤにも行った身だ。 キラやミーア、アレックスだって、いざとなれば1人でなんとかするだろう。 けれどステラは? ステラのことを気にしているのは、ここではシンだけなのだ。アレックスとミーアは空賊で報酬の為に付き合っている。キラも差し当たり行く所がないからだ。 俺があの子を守らないと! 「触るなっ。俺は空賊じゃない!」 「空賊じゃないなら名を名乗れ。身の証は!」 空賊は自由人だ。 何処の国家にも属さないことが多い。しかし裏を返せば、ほとんどの民がどこかのコミュニティ、つまり国家なり都市に属している。国民であり、市民である。 「俺はシン。シン・アスカ・プラント。どうなったって、知らないからなっ!」 警備兵達の動きが一瞬止まる。けれど、それだけだった。 「プラント? ふざけたことを言うな! 帝国の王子がお前のような薄汚れたガキなわけないだろう!」 「本当だったらどうする! 俺が王子じゃないって言い切れるのかよ!」 相変わらずシンと警備兵達の問答は続くが、顔を見合わせたのはアレックスとミーアだ。そこにキラが寄ってきて耳打ちする。 「君達、自分で判断したくないなら、君達の上司にでも尋ねたら?」 子供騙しに引っかかったというヘマはしたくない。けれど、もし本当に王子だったらと言う不安がゼロであるわけでもない。判断しかねる警備兵達にキラが助け舟を出したのだ。 「バルトフェルト侯なら王子に会った事くらいあるだろう」 警備兵が仲間を集めて相談し、どこかに連絡を取る。 「えっ、しかし・・・ですが・・・はあ、了解しました」 彼らは腑に落ちない顔でシン達の拘束を解いて、護送車へと乗せる。先に乗り込んでいたステラの拘束も解いて、来た時に見上げるだけだった屋敷へと続く大きな門を潜った。 「ってことは、俺、帝国の王子様に間違われたんだな~」 「えっ、どう言うこと? アレックス」 護送車の中で、アレックスがシンを指差す。 「初めて会った時、シンの奴、俺のこと自分の兄と間違えたんだよ」 そう言うアレックスはシンが帝国の王子であると全く信じていないのか、未だ持ってこいつ呼ばわりである。シンは上目使いに睨みつけるが相手には全く通じていない。 「えっと、帝国の王子って確か4人いたわよね」 ミーアが護送車の天井を見上げて、唇に人差し指を当てる。うーんと何かを思い出すポーズだ。長い耳がギリギリ天井に当たりそうで当たらない。 「黒いわかめ頭の長男と今度アプリリウスに来た銀髪、それから・・・3番目が死んでて、最後、4男」 「シンは最後の4男に化けるわけだね、しっかりやりなよ」 3人が笑ってシンを茶化す。 全く持って面白くない。 屋敷の前で憮然として護送車から降りる。 「判断を仰ぐだけだ。貴様らの疑いが晴れたわけではないからな!」 賓客対応とは行かずに通用口から屋敷に入ることになったが、バルトフェルト侯に会った時の反応を予想して、シンは反撃の機会を待った。 「侯爵がお会いになります」 「やったな、キラ」 呼びに来た小間使いにアレックスがキラに言う。シンは二人を見ると、気が付いたミーアがウィンクする。 「ほら、キラは侯爵に会いたかったでしょ。作戦成功ね!」 俺の作戦は成功した・・・のか? シンは自問自答した。 自分のことがバレナイのならそれに越したことはないし、ステラが守られるなら別にそれでいいのだ。なんとなく気を張っていたのが分かって、息を吐き出す。 「シン、どこ行くの?」 「侯爵様に会いに行くんだってさ。いい子にしてろよ、ステラ。偉い人なんだからさ」 「うん。分かった」 と、本当に分かったのかどうか怪しいステラを筆頭に、どこか浮かれ気分の一行は重厚なドアを開けて、侯爵の書斎へと導かれた。 「これは・・・」 目を見開く侯爵は一体誰を見ていたのか。 「懐かしい顔だ」 シンは必死に侯爵に目で訴える。 俺にことは秘密にしておいて欲しい! 「ヤマト将軍。無事であったのか・・・」 キラを振り返って、肩の力を抜く。 「それに、お久しぶりですな」 ギギギ・・・と首が回る。油の足りない機械のようにシンはバルトフェルト侯爵を振り返った。予想される言葉。 「殿下も。家出中だと、ここまで届いているがね」 4人の視線が集中するのが痛いほど分かった。 戻る 次へ ここでばれてしまうわけですが、どうなるどうする?
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ファイナルファンタジーXVI 【ふぁいなるふぁんたじーしっくすてぃーん】 ジャンル アクションRPG 対応機種 プレイステーション5 発売・開発元 スクウェア・エニックス 発売日 2023年6月22日 定価(税込) 通常版 9,900円コレクターズエディション 38,500円デラックスエディション 12,100円デジタルデラックスエディション 12,100円 レーティング CERO D(17才以上対象) 判定 良作 ポイント ナンバリングで初めて明確にアクションRPG化『II』『VI』に近い陰惨で悲壮感のあるシナリオ過激な表現で濃厚に描かれるダークファンタジー ファイナルファンタジーシリーズ 概要 特徴 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 これは――クリスタルの加護を断ち切るための物語。 概要 『ファイナルファンタジー』シリーズのナンバリング第16作。 本作のプロデューサーは『XIV』の吉田直樹氏が、ディレクターも同じく『XIV』の髙井浩氏が担当している。 本作のバトルシステムには、過去にカプコンで『DMC5』等のアクションを手掛けた鈴木良太氏がコンバットディレクターとして携わっている。 また、『ベヨネッタ』や『VANQUISH』等のスタイリッシュなアクションの開発元として知られるプラチナゲームズのスタッフも数名参加している。 更にSony Interactive Entertainmentも技術支援を行っている他、広告費の一部負担等の協力をしている。 大々的なクロスメディア戦略が取られた『XV』とは対照的に、プロモーションはかなり控えめであった。 特徴 戦闘 前作『XV』や近作の『VIIR』でもRPG要素にアクション要素を組み合わせたシステムを採用していたが、本作ではよりアクション性の高くなったシステムとなり、本格的なアクションRPGとなっている。 戦闘時のアクションは大きく分けて剣による攻撃、魔法による射撃、召喚獣アビリティ、フィートの4つ。 基本的な戦闘のベースは剣による攻撃となる。剣戟の終わりに魔法攻撃を入力すると威力が上昇するというテクニックもある。 各種召喚獣はそれぞれ1つのフィートと4つ(*1)の召喚獣アビリティを備えており、ストーリー上で召喚獣の力を吸収し次々と使えるようになっていく。 フィートは敵との距離を一気に詰める、攻撃をガードできジャストガードで反撃ができる、専用のゲージを貯めることで強力な攻撃を放てるなど、各召喚獣に応じた特殊なアクションを発動できる。 原則的に発動には特に制限はなくいつでも使えるが、代わりに召喚獣固有の能力なので他の召喚獣にセットしたりはできない。 召喚獣アビリティは各召喚獣毎に紐付けられており、それぞれに個性的なアクションが存在する。フィートと異なり、こちらは一度使うとリキャストタイムが発生するので連発できない。リキャストタイムは各アビリティ毎に異なる。 各召喚獣は3体まで装備することができ、それぞれ2つまでアビリティをセットできる。そのため戦闘では、3つのフィートと6つのアビリティを使い分けながら進めていくことになる。 各召喚獣アビリティは、それぞれに紐付けられた召喚獣を装備しないとセットできないが、アビリティポイント(AP)を消費してマスター化すれば他の召喚獣と組み合せることが可能となる(*2)。 攻撃魔法は連射とチャージショットの2種。チャージショットをダウン中の敵に当てると敵を空中に打ち上げることができる。 攻撃魔法は設定した召喚獣の属性に応じて変わる。例えば炎の召喚獣フェニックスならファイア、氷の召喚獣シヴァならブリザド。 世界観の設定上では属性が存在するが、戦闘システムとしての属性は存在しないため、弱点や減衰を気にする必要が無い。 ちなみに、シヴァの力の入手はストーリーの終盤であるため、ブリザドも終盤でようやく使用できるようになるという、シリーズで少し異例な側面もある。 また、本作の回復はポーションなどの回復アイテムなどで行われる。主人公であるクライヴはシリーズ恒例の回復魔法であるケアルは使用できない。 デビルメイクライシリーズにおけるエネミーステップに相当する「ストンプ」というアビリティが存在し、異次元の空中コンボを決めることが可能。 トルガル クライヴの愛犬であり、戦闘におけるパートナー。ほぼ常時クライヴに帯同し、攻撃や回復による支援を行う。支援指示は十字キーで行われる。 通常攻撃フィニッシュ後の所定のタイミングでトルガルの攻撃を挟むとプレシジョン・コンボが発生。単なる追撃だけでなく、空中に浮かせた敵をトルガルが押さえつけてくれるなどコンボ構築にも効果がある。 プレシジョン・コンボは上級者向けのテクニックであり、初級者には敷居が高め。後述するアシスト用のアクセサリーも用意されている。 テイクダウン ボスや大型の雑魚敵などの一部の敵にはHPの下に「ウィルゲージ」があり、半分削るとその敵が一時的に怯み、削り切ることで一定時間その敵の動きを止めることができ、クライヴのウィル値や、使用するアビリティのウィル威力が高いほどウィルゲージを削りやすくなる。 テイクダウン中の敵は受けるダメージ量が1.05倍~1.5倍に増加する。こちらも、クライヴのウィル値や使用するアビリティの威力が高いほど、ダメージ倍率を上げやすくなる。 『VIIR』のバーストと近いシステムと言える。 ちなみに、軽量の雑魚敵にはウィルゲージが表示されずテイクダウンもしないが、ウィルは持っており、ウィルをゼロにすることで一定時間ダメージを受けた際に怯んだり吹き飛んだりする。 リミットブレイク ストーリーを進めると、クライヴのHPゲージの下にリミットブレイクゲージが表示されるようになる。 リミットブレイクゲージを貯めたあと、L3+R3ボタンを押すことで一定時間リミットブレイク状態となり、クライヴの攻撃が強化されたり、防御力が上昇したり、HPが徐々に回復するなど様々な恩恵が受けられる。 PRESS THE ATTACK 『クライシス コア ファイナルファンタジーVII リユニオン』に導入された「スキルパワーゲージ」と似たシステム。一部のボス戦中に敵が大技を発動しようとする際、敵のHPゲージが紫色になり、一定時間内にこのゲージを削りきらないと大技が発動し即死級のダメージを受けてしまう。ゲージを時間内に削り切れれば大技は不発となる(*3)。 マップ 前作の反省からか本作はオープンワールドは採用しておらず、ワールドマップのランドマークを選択してエリアマップに移動する形になっている。エリアマップはシナリオごとで行ける範囲が決められているほか、イベントによって行き来が制限されることもある。 ランドマーク経由のファストトラベルも可能なので、オープンワールドと従来のRPGの中間といえる。 最終的にはエリアマップ1つが国1つに相当する形になるため、マップそのものはかなり広い。また、シド及びクライヴの隠れ家も独立したマップとなっている。 マップ上には武器や防具の強化、生産で用いるための素材が落ちている。上空方向にある程度伸びるように光っているため、遠くからでも視認可能。 畑の案山子をよく見ると初期作品の黒魔導士風だったりと、様々な部分に歴代作品の小ネタが仕込まれている。 ストーリー、キャラクター ダークファンタジー的な世界観 世界観は『XII』等のイヴァリースシリーズや『XIV』のような中世ヨーロッパのような世界観となっている。 その一方で、過去作になかった特徴として本作はダークファンタジー色の強いテイストになっている。人種問題や、戦争、人の生死といった血なまぐさい事柄も生々しく描かれている。 そのためか本作では激しい流血描写が多くあり、レーティングはナンバリングシリーズでは初となるCERO D(17歳以上対象)となっている。 17歳以上対象とはいえ、人体の部位切断や斬首シーンなどむごい描写も存在している。 また人間だけではなく、シリーズのマスコットであるチョコボなどの動物もプレイヤーの手で容赦なく殺害される。人によってはこっちの方がつらいかもしれない。 他にも序盤で宿敵への復讐、敵対者とはいえ結果的に数多くの人を殺害する展開、各地のマザークリスタルの破壊、フーゴの暴走に関してクライヴにも非があるなど一概に勧善懲悪とは言えないストーリーとなっている。 官能表現について 性に関する描写も増えており、それについても過去作と違った毛色となっている。 登場人物のベッドシーンが描写されたりと、一部のシーンでは男女が全裸になっているシーンもある。もちろん大事なところはちゃんと見えないようになっているが。 「娼婦」や「娼館」といったワードも出てくる上にそれらがメインストーリーにも関わってくる。 一方で、胸元を露出する程度の女性キャラクターはいるが本作の女性キャラクターは基本的に露出度があるとは言えない恰好をしている。本作のヒロインであるジル・ワーリックや悪役のベネディクタ・ハーマンも同様。ジルが顕現するシヴァも本作では露出度が控えめになっている(*4)。 明確な同性愛者の描写までもが存在する。従来作でもいわゆるオネエのような存在はいたが、メインのキャラクターでこのような描写がされるのは初。 ストーリーやロア(*5)を補強する機能 ACTIVE TIME LORE 今進めているストーリーに出てくる人物や重要な単語を確認できるシステムがある。プレイヤーが操作できる場面だけではなく、ムービー中にも呼び出して確認することができる。 語り部「ハルポクラテス」 シドの拠点にいるNPCハルポクラテスからはACTIVE TIME LOREに出てくる単語の他、ヴァリスゼアにまつわる様々なことを確認できる。メインストーリーで重要になる言葉以外にも、知らなくても問題が無い知識を仕入れることができる。 軍事学者「ヴィヴィアン」 同じくクライヴの拠点にいるNPCヴィヴィアンからは人物の相関図や世界情勢を確認することができる。いずれも時系列に沿って確認ができる。なお、彼女は壮年期からの登場となる。 やりこみ要素 リスキーモブ いわゆるユニークモンスターで、各フィールドに配置された強敵。クライヴの拠点で生息エリアのヒントが確認できるので、ヒントを元に現地に向かい討伐する。 ラスボスより強いモンスターこそ存在しないが、歯ごたえのあるバトルを楽しむことができる。 一部はサブクエストの討伐対象となっているが、それらも含めて討伐は任意となる。 アーケードモード クリア済みのステージに再挑戦し、ハイスコアを目指すモード。 スコアは技ごとに設定されたバトルテクニックに応じて加算されるため、技のチョイスも重要となる。 レベルや装備には制限がかかるため、純粋なプレイヤースキルが試されるモードとなっている。 クロノス石塔群 メインストーリーをある程度進めると、フィールド上に点在する石塔を調べることでプレイできるコンテンツ。 指定された召喚獣1種類のみで敵と戦うコンテンツであり、制限時間内に4ステージ攻略するとクリア。各ステージごとに使用できる召喚獣アビリティは固定されており、また各ステージごと(ステージ4を除く)に用意されているタイムボーナスを達成することで制限時間を増やすことができる。 各石塔の試練をクリアすると隠れ家にあるアレテ・ストーンからHARDモードをプレイできる。こちらはクリア時の残り時間をいかに残せるかを競う。また、クライヴのレベルや装備が固定されており、難易度が高くなっている。 ファイナルファンタジーチャレンジ クリア後は1周目でのレベルや装備を引き継いで始める「つよくてニューゲーム」の際には、高難易度モードであるファイナルファンタジーチャレンジを選択可能。 敵が強力になっただけでなく、配置にも変更がなされており、序盤からウィルゲージ持ちの敵が頻繁に出現するようになっている。事実上2周目に相当する難易度となっている。 このモードで入手できる限定素材を用いて、既存の装備の強化版を作ったり、名実ともに最強武器として明言されたシリーズ伝統の武器「アルテマウェポン」を作成できるようになるといった、装備品関連でもメリットのあるモードとなっている。 なお、ファイナルファンタジーチャレンジにおいてアーケードモードやクロノス石塔群(HARD)で記録したスコアはPlayStation Networkを通じてリーダーボードに登録され、世界ランキングを見ることができる。 アルティマニアックチャレンジ ファイナルファンタジーチャレンジをプレイ中は先述のアーケードモード限定難易度として「アルティマニアックチャレンジ」を選べるようになる。 本来、アーケードモードはスコアを競うモードのはずだが、並大抵のプレイヤースキルではクリアすら困難なほど難易度が高い。 敵の攻撃力が非常に高く、雑魚の攻撃でさえ数発食らうとゲームオーバーになる。さらに攻撃頻度も非常に高いため、雑魚の大群に取り囲まれると一斉に攻撃を食らって瞬殺されてしまう。 しかし、上空への攻撃手段を持つ敵が少ないため空中コンボ中は比較的安全であり、「コンボ死にゲー」とも言うべき究極の難度になっている。 回復アイテムが非常に少ない上、リトライ不能でゲームオーバー時はステージ最初からやり直しとなる。 評価点 完成度の高いバトルシステム まずバトルでは豊富なカスタマイズが可能。各アビリティ、フィートを組み合わせることで様々な戦術が取れるバトルシステムは特に好評。 アビリティが多く揃う頃には、ウィルゲージを素早く削れるよう特化、テイクダウン中に大ダメージを狙う、空中コンボ主体で見栄え良く戦う、敵の動きを止めて一方的にハメ倒すなど、様々な戦術が取れるようになる。 一見使いにくいアビリティも、他のアビリティと組み合せる事で思いがけない実用性を発揮することも。 次にアクションの気持ちよさ。初心者の内は単発で強力な威力を持つアビリティを出すだけでも充分に爽快なバトル体験ができる。 フィートは基本的に敵の攻撃を凌ぐ事で発動したり、出力が上がっていく物が多い。敵の攻撃は凌いで反撃するという、アクションゲームの醍醐味にしっかり沿ったシステムとなっている。 ブレイク後は動けない相手をとにかく殴り続けるアビリティが重要になるため、メリハリも効いている。 上級者になれば、コンボを繋げる快感を追い求めていくことができる。動画サイトや各SNSでも様々なコンボの研究がされている。 アビリティ修得メニューのユーザビリティも極めて良好、詳細な解説文や動画による映像説明など、アビリティの理解から実践を簡単かつスムーズにこなせる。 一度修得したアビリティをいつでもリセットしてAPは丸ごと返ってくるため、好きな様にセッティングしなおすことが出来るし、新アビリティを入手してもすぐに試し打ち出来る。 ただ、バトルに重要な部分であるリキャストタイムが発売当初は伏せられていた事を惜しむ声はある。 『FF』シリーズでは特徴の1つとなっている召喚獣だが本作ではクライヴが自身に召喚獣の力をまとって戦うという斬新なものとなっている。もちろん習得さえすれば召喚獣の従来の『FF』シリーズの技(*6)をクライヴ自身が使用できる。 戦闘UIも良好。複数の敵と戦闘する際には自分の背後に隠れてしまう画面外の敵がいるが、環状に展開された表示によって敵の数と方角が分かるようになっている。 さらに、画面外の敵が攻撃をしてきた際には敵アイコンが変化。画面外からの攻撃をプレイヤーに知らせてくれる。 画面外の敵からの攻撃はプレイヤーのイライラ要素の1つであるのだが、プレイヤーが予知して対応できるような仕組みになっている。 基本的にバトルの難易度は高めだが、アクションゲームが苦手なプレイヤーのために、救済措置用の装備品が使用できる。 上記のトルガルの操作を自動で行う「オートトルガル」など、苦手が想定されそうな操作には全て対応できるよう用意されている。救済措置アイテムという扱いではない(*7)ので比較的遅い時期での有償の買い物になるが、魔法のチャージも自動化するアクセサリが用意されている。 特に被弾する直前にQTEのように回避ボタンを入力する猶予が生まれる「オートスロー」を装備するだけでも、難易度を下げつつ爽快感のあるバトルを楽しむことができるため、アクションが苦手な人でもおすすめ。 クリアには一切不要だが技術介入要素は多く、プレイヤースキルの差が顕著に現れる。もともとド派手な演出の攻撃が多いこともあってか、アクション上級者の魅せるスーパープレイは芸術を通り越して異次元の領域に達しており、見る人を圧倒する。 敵を踏みつけてジャンプする「ストンプ」により、ひたすら空中に浮かんだまま空中コンボを決めたり、攻撃動作の硬直をキャンセルして猛烈な攻撃速度で飛び回るなど、異次元の動きが可能。 リミットブレイクの発動モーションをストンプでキャンセルすることで、ゲージをほとんど消費せずにリミットブレイクを連発できるようになる「LBストンプ」と呼ばれるテクニックが存在する。 リミットブレイク発動時にカメラがクライヴに寄る演出も途中でキャンセルされるためカメラワークが激しくなり、さらにリミットブレイク中の強化攻撃の連発による激しい炎の演出と相まって、異次元と思わせる動きができあがる。 ジャスト回避により、ド派手な演出の強力なカウンター技を繰り出すことが可能。さらにカウンター技の種類も豊富。空キャンセルやストンプを使えば攻撃動作をキャンセルしてジャスト回避することも可能。 上級者は常に手を休めず攻撃し続け、敵の攻撃に対して流れるように攻守を切り替えてジャスト回避し、ド派手なカウンター技を決めていく。 ジャスト回避で超強力なカウンター攻撃を出せるのが本作のアクションの大きな特長の1つ。中には長時間敵を凍結させて動けなくしてしまうなどバランスブレイカーに片足突っ込んでいるようなカウンター技まで存在する。それだけジャスト回避のメリットが大きいということであり、チャレンジしがいのある要素となっている。 ちなみに、アーケードモードでは使用できないが、先述の「オートスロー」のアクセサリを装備すればアクションが苦手でも上級者さながらにジャスト回避できるようになっており、その事もアクションが高く評価される理由の1つになっている。 通常攻撃にも派手な演出で威力も高い「溜め攻撃」がある。他の攻撃動作中やヒットストップ中に効率よく溜めを完成させることで、いつ溜めたのかと思わせるほど溜め攻撃を連発することが可能。 召喚獣アビリティのクールダウン中で通常攻撃しか使えなくとも、上級者にかかれば通常攻撃だけで派手な高火力コンボを繰り出してしまう。 クールダウンが必要な召喚獣アビリティを使わずに出せる基本攻撃は攻撃・魔法・フィートの3つ。しかし攻撃のバリエーションは非常に多い。まずフィートが召喚獣ごとに突進技・引き寄せ技・回避兼カウンター技など様々な攻撃方法に切り替えられる。 次に攻撃・魔法は上述の溜め攻撃・溜め魔法の他、特定のタイミングで魔法を入力する事で出せるマジックバーストや、攻撃とジャンプの同時押しで出せる突進技・兜割り技がある。 さらにリミットブレイク中は攻撃に突進性能が付与されるなど性能が強化され、見た目も非常に派手になる。そしてトルガルがいる場合はトルガルに突進・打ち上げ・叩き付け攻撃を指示でき、クライヴとトルガルの2体同時操作が可能。 ここまでバリエーション豊かな基本攻撃があれば、手練のコンボゲーマー達が基本攻撃だけで強力なコンボを繰り出すのも道理である。 キャラクター・ストーリー 吉田プロデューサーが「ジェットコースターのような展開を意識した」と語る通り、ストーリーは重厚かつ息もつかせぬ展開が連続する。 主要人物は、敵味方問わず総じて悲惨な経験をしており、世界に翻弄されながらもあがく姿を評価されることが多い。また重厚な世界観の中でも、人の内面にフィーチャーしたシーンが印象的に機能している。 例えば主人公・クライヴの宿敵との対峙や、兄弟や愛犬、ヒロインとの絆などは深く情緒的に描かれていおり、特に弟に関しては主人公の生きる理由や目的に大きくかかわっており、再会したときの感動はひとしおとなっている。 重い展開が続きながらも、それでも上述した明るい面やコミカルな面も存在しており、救いを求めてシナリオを進めることができるようになっている。 そんな明るいシーンを提供してくれるのは、ガブやグツ、カローン、ヴィヴィアンといった隠れ家の同胞たち。いずれも過去に傷を抱えていながらも前向きな性格で、彼らとのふれあいは「家に帰ってきた」といった暖かな気持ちにさせてくれること請け合い。 また、中盤以降に登場するバイロン・ロズフィールドも、コミカルながらも優しく包容力に溢れた好人物で、情熱的で真っ直ぐな物言いがプレイヤーや主要人物たちの心を掴んだ。特に甥であるクライヴ、ジョシュアからは、実の父親のように慕われている。 サブクエストを通して彼らとの交流が描かれ、心情や背景も掘り下げられるため、進めるほどに彼らの魅力は増していくだろう。 主人公であるクライヴも、寡黙ではあるが対話を重んじる好青年として描かれており、好感を持ちやすいキャラクターとなっている。敵対者に対しても相手によっては理解しようとするなど、懐の深さを感じるシーンも数多い。 ベアラーと人との確執、和解もきちんと描かれている。 本作では上述の通りベアラーの差別問題を扱っており、民族同士のみならず、個人個人の関係性に主眼が置かれている。差別について考えを改める者もそうでない者も描かれる。 加害者を殺害するような展開だけではなく、主要人物・ルボルのイベントではベアラーへの差別を乗り越えて街が一致団結する様子が描かれている。 ベアラーに対して明確な遺恨を持つ者だけでなく、単なる嫌悪感だったり、社会がそうなっているから、というだけで差別を行う者もいる。その軽薄さというのも、ある意味リアルといえばリアルである。 ストーリーや設定をわかりやすくする機能の充実 上述のACTIVE TIME LOREではムービー中に気になった事柄を簡単に一時停止して調べられる。そのため人物や場面で混乱しないような作りとなっている。 ハルポクラテスの解説についてもキャラやストーリーの要点が簡潔にまとまっており、疑問は解消出来るようになっている。 また、追加情報として、ゲーム中で多く語られない世界設定などの資料を参照することもでき、作品への没入感を高めることに一役買っている。 ヴィヴィアンの講義では、時系列順で世界情勢や人物関係を整理してくれているので、マクロな視点でストーリーを捉えることができる。 世界観を彩る美術面 映画的で繊細な映像表現。 戦争シーンや召喚獣による蹂躙や戦闘に関するシーンのような大迫力の描写は健在。その一方で、各キャラクターの感情も細かく描写できている。 中でも召喚獣バトルの演出は一段と迫力があり、操作できないムービーシーンこそ多いものの、それを補って余りある熱い戦いが繰り広げられる。 心象描写の描き方で特に特徴的なのは、「表情だけでの感情表現」である。単なる喜怒哀楽にもいくつもの表情が設定されており、テキストで語らずともプレイヤーに細かい情緒を伝えられている。 肌や布の質感も美麗。今作はフォトモードが存在するが、衣装の縫い目をズームして見ても全く違和感を感じないレベルである。 開発陣もインタビューで「超大作洋画を、その手でプレイしているような感覚」と語っている。 音楽も好評。 『XIV』の祖堅氏がメインで担当したBGMは重厚で評価が高い。 人気曲としては中盤の重要局面で流れる主人公・クライヴのテーマ曲「Find the Flame」や、主人公の弟・ジョシュアのテーマ曲「Away」に、祖堅氏らしいロック調のタイタン戦BGM「Do or Die」などが挙げられる。 召喚獣戦などの一部の戦闘ではBGMと戦闘の進捗が同期されるシステムが組み込まれている。そのシステムにより戦闘のクライマックスでBGMの盛り上がる部分が流れるようになっている。 シリーズ恒例の「プレリュード」が様々な形にアレンジされていたり、曲の一部に使われていたりと、シリーズファンへのサービスも。 テーマソングは米津玄師氏が担当。氏の手掛けた「月を見ていた」は旧作のテーマソングに決して劣らない名曲であり、ファンから歓迎された。 PS5への徹底的な最適化 PCI Express4.0×4レーンで接続されており、さらに圧縮されたゲームデータを高速解凍する機構をAPUに内蔵したPS5に徹底的に最適化して開発、リリースした故か、ロード時間がほとんどない。 なお、PS5最適化の件については吉田Pは「最適化無しにPCに移植すると、30万円以上する性能を有するPCでないと快適に動作しない」と答えている。 また、PS5との最適化による恩恵は美麗なグラフィックや快適なロード時間だけに留まらず、アダプティブトリガーやハプティックフィードバックなどのPS5独自の機能も本作では存分に活かされている。 これによって、重さや抵抗感、空気感の揺らぎといった従来のハードでは表現する事の難しかった感覚的な要素も大きく強化されており、本作の臨場感の増大に大きく寄与していると言えるだろう。 ただし隠れ家など人が集まる場所や非戦闘時のフィールド移動中はフレームレートが低下しカクついてしまうことがよくある。PS5でリリースされるゲームは60fps固定であることが多く、それに慣れているとカクつくたび気になってしまう。 賛否両論点 キャラクター・ストーリー (賛否両論点) 本作はキャラクター間の成長や葛藤などのいわゆるヒューマンドラマは高い評価を得ているが、物語全体を通しての大筋は賛否が分かれる。 特にシナリオ全体の評価は、前半は極めて重厚な世界観、人間ドラマが丁寧に描かれているのに対し、ラスボスの設定や動機が既視感のある、悪く言えば「陳腐」と言える程に使い古された展開であったため、人によって大きく賛否の分かれる要因ともなっている。 差別、歪んだ社会構造、イデオロギーの対立など、現実の社会問題と通じるようなダークで目を背けたくなる描写がメインとなっているが、マクロな視点での解決策は打ち出されない。 そのため、これらの問題を扱ったシナリオはメイン・サブクエスト問わず数多く存在するのだが、その多くがやや消化不良な形で終わる。 例えば前述したベアラーとの和解も、厳密に言えば「そのベアラー個人が信頼を勝ち取っての和解」であり、「ベアラーそのものの差別」を乗り越えた訳では無い。 最後まで詳細は不明ながら、ラストシーンでは未来の時代の人達と思わしき日常が描かれ、一応問題自体は解決したとも考えられるが、その過程が明かされていない。 その未来にしても、暗示程度の描写のみ、暗示からの推測も「根本が無くなったので問題自体が消えた」という形なので「問題を解決した」とは言い難いものである。 そもそも社会問題は現実でも明確な答えなど存在しない物である。ただこれは「あくまでゲーム」であるため、幸せな結末の方が良いと考える人も多く、今後も議論は尽きないだろう。 発売前のイメージとの齟齬 発売前のプロモーションではクライヴと謎の召喚獣を巡る「復讐の物語」というイメージが強調されていた。しかし、いざ発売してみると「復讐の物語」は早々に幕を閉じ、世界を救済する物語へと移行する。良いか悪いかは別にして、ドロドロの復讐劇を期待していたユーザーには肩すかしとなった。 ただ、「復讐の物語」自体はきちんとやっており復讐の決着自体はむしろ熱い展開となっている。世界を救済する物語が描かれること自体も発売前に発表されていたことである。 結論を言えばいままでのダークファンタジーで戦記もののイメージから主人公側とラスボス側の戦いとなった少年漫画のイメージになったことへの好き嫌いの話でしかない。 クライヴの母・アナベラの結末 本作のベアラー差別主義者の極地とも言える人物。ロザリア王国を理不尽な理由で裏切りザンブレク公国に付いた後は、クライヴやジルといったドミナントやベアラーを身勝手な動機で蹂躙した。『FF』ファンからは本作どころか『FF』シリーズ屈指の極悪人と言われることもある。 そして彼女の結末は、クライヴ達に自身の息子(*8)を殺害されて発狂し自殺するというもの。 惨めな最期とも言えるが、クライヴ達(プレイヤー)の手で断罪するわけではないため、この結末については生温いと感じたり充分なカタルシスを得られないプレイヤーもいるだろう。 とはいえ、悪人といえど肉親を殺害させるというのも酷な展開ではあるため、そのバランス感が取れた結末として評価することもできよう。 良く言えばプレイヤーの想像に委ねる、悪い言えば描写不足の部分が多い 上記の解決策が打ち出されない事、下記のクライヴの物語の結末、描写不足のストーリーにも通じる事だが本作のストーリーにおいても詳しい事は描写されない部分も多く良く言えばプレイヤーの想像に委ねる作りで考察の余地があり悪く言えばただ描写不足なだけの作りとなっている。 たとえば少年期から青年期の13年の間にクライヴに何があったのかについては奴隷のベアラー傭兵になっていた事やベアラー傭兵のルールなどは明かされているが具体的な描写は描かれていない。 本作におけるクライヴの物語の結末 本作の最終盤においてのクライヴの顛末については賛否が分かれている。その顛末もプレイヤーによっては必然性は感じられないものとなっている。しかもその顛末の描き方も中途半端な所で終わり、その後が描かれない。 よく言えば考察の余地が残る結末。悪く言えば投げっぱなしの結末。 上記の未来の時代の人達と思わしき日常を描いたラストシーンもプレイヤーによってはクライヴの物語を放り投げるために描かれたようにも見えてしまう。 バトルの演出関連 とある召喚獣戦が長過ぎる。 本作においてあるマザークリスタルの近くで、あるドミナントとの決戦が描かれるのだがそのドミナントが変化する召喚獣との戦いがとにかく長い。 この召喚獣戦はまず最初に通常状態の召喚獣と戦う事になる。次にこの召喚獣は極めて巨大な姿と化し主人公はまず遠く離れたこの召喚獣の元へと近づくこととなる。 この召喚獣に近づいたら次にこの召喚獣に攻撃を繰り返す事になる。そして最後に通常状態に戻ったこの召喚獣と決戦を繰り広げることになる。 ただ、ここまで長かったからこそこのドミナントがより印象に残ったともいえる。また、『XIV』ではこの召喚獣との戦いが屈指の人気を誇っており、本作のそれもある程度その流れをくむものでもあったため、そちらのユーザーからはおおむね好評。 この次の召喚獣バトルもやや長めだが、こちらはあるイベントと並行して行われるため、それを考えると納得できるという意見が多くみられる。 特定のボスをノーダメージで倒すと隠しアイテムがもらえるというやり込み要素があるのだが、これらの召喚獣も対象になっており、戦闘時間の長さからひときわ苦労させられる(*9)。 QTEの回数が従来より多い 本作のQTEでは色のついた画面エフェクトともに特定のボタンが表示され、表示されたボタンを押すよう要求される。 大きな与/被ダメージに関わるシーンやボスのトドメのシーンにQTEが登場し、逆転につながる高揚感や、臨場感や緊張感の演出に役立っているという面があるが、重要ボス戦では何度も表示される(*10)ため、くどいと感じる人もいる。 通常プレイの際は、失敗しても特別大きなペナルティがあるわけでもなく、入力自体も全てワンボタンで完結するため、タイミングさえ合えばどのボタンでもよかった『XV』ほどではないにせよ、難易度は低め。 一方、ファイナルファンタジーチャレンジでは色のついた画面エフェクトのみ表示されるようになるため、どのボタンを押すのかエフェクトや状況から判断する必要があるなど、ゲーム性が若干変化している。 画面にかかるエフェクトが青 → 攻撃ボタン、赤 → 回避ボタン、黄色 → 攻撃ボタン連打で統一されているので、この対応を頭に叩き込んでおけばファイナルファンタジーチャレンジでも機械的に対処できる。ただし、派手な演出によりエフェクトの色が分かり辛くなっているQTEも若干あるので注意が必要。 システム関連 本作のシステムは、基本的に「クリアさせること」に特化した配慮が為されている。 クエスト進行はメイン・サブに関わらず常にマップに表示され、フィールド画面でも目的地や目標物にマーカーが示されており、迷うような状況は起こりえない(*11)。 ゲームに不慣れな人でも迷ったり詰んだりしない反面、慣れてくるとただマーカーに従って進めるだけの単調な作業になる側面も。マップもオープンワールドではなくエリア制なのもあり、次はどこへ行こうかと思案しながら冒険するような感覚は薄い。 探索要素もほぼ無く、意識的に探す必要がある物は一部のアクセサリの入った宝箱や石塔、モブハントのターゲットと言ったやり込み要素関連のみである。 これらはマーカーなどでの誘導は無いが、宝箱や石塔はマップに表示されていない未踏領域を順に回っていけば自然と見つかるし、モブハントに関してはほとんどのモブは掲示板に出現場所も記載されている。 バトル面においても「クリアさせること」に特化したシステムになっている。 クライヴのステータスも極めて簡素で、武器は「攻撃力」と「ウィルの削りやすさ」のみで、防具は「防御力」と「HP上昇値」のみ。属性や状態異常の概念さえ無く、数値の高い装備にひたすら更新していくだけで問題無い。 前述したオート○○系のアクセサリを装備する事でバトルさえ1ボタンで可能になるため、比喩無く「誰でもクリア出来るゲーム」であると言える。 アクションゲームが苦手な人でも楽しめるほか、煩わしい探索や戦闘準備などを気にする必要が無い一方、他のシリーズ作品ほどの自由度に乏しく、思考を挟む余地が無く全体的に同じ作業の繰り返しになりがちな点や、強敵を倒すための装備構成の工夫などができないため、賛否が分かれている。 また、戦闘以外においては不自由を強いる要素も見受けられる。詳しくは後述。 問題点 描写不足なストーリー PVでも登場し、本作のテーマともなる「人が人として生きられる世界」が、テーマでありながら具体性を欠いている。 ベアラーへの差別がなくなる世界とも考えられるが、そのための手段(*12)がどうベアラー差別解消に繋がるのか不明瞭。 さらに、ベアラーと無関係の場面でも語られるため結局どういう世界なのかは不明なままである。最終的には達成されたと思われる描写もあるが、その結果がクライヴが想定していたものであるかは結局明かされない。 重厚で複雑な世界観・設定に反して、釣り合わない描写の数々。 マザークリスタルのせいで黒の一帯が広がっているという情報から、クライヴは実際にマザークリスタルを破壊することになるのだが、破壊を続けても黒の一帯の拡大は収まるどころか加速していると説明される。 マザークリスタルの破壊を原因としてトラブルや大きな災害が降りかかっても、劇中でクライヴ一行が破壊の是非に特に言及することも無いため、プレイヤーは全てが終わるまでは「本当に正しいことをしているのか?」という気持ちにさせられがち。 クリスタルは資源・権威・信仰などのヴァリスゼアにおける社会基盤そのものであり、当初は破壊を恐れ、躊躇する。しかし、破壊してもクリスタル保有国は犯人追跡やクリスタル防衛のような具体的な対策を打ち出す描写がない。 社会全体で見ても、クリスタル破壊の「大罪人」とは呼ばれるのだが、実のところ呼ばれるだけで犯人として追われるどころか責められることさえなくほぼ全肯定しかされない(*13)。 破壊活動開始時点でマザークリスタルが元凶であるという根拠はクライヴ目線ではシドの「マザークリスタルが原因だと突き止めた」という発言しかなく、具体的な論証は示されないが、クライヴとジルはすんなりと信じてしまう。絵的にそうだと示す描写も無いため、根拠のない風説に憑りつかれてるようにも見えてしまう。 前述したように、単純な勧善懲悪にならない重い設定・複雑な社会問題を扱いながら、主人公周りはひたすら都合良く進むため、設定とシナリオが釣り合わない印象を受ける。 そもそもベアラーが根本的になぜ差別を受けるようになったか、という点もストーリーを進めるだけでは分からない。あるタイミングでのサブイベントをこなす必要がある。 判明する真実についても、ベアラーの地位を下げるためにもかかわらず、その事実をなぜ隠匿していたか、やや疑問の残る内容となっている。 ウォールード王国の描写が薄すぎる。シドやベネディクタが所属していることや、オーディンのドミナントが治めていることのみが語られ、ストーリー終盤まで「得体の知れない国」という描かれ方をするのだが、他国ほど深掘りされたシナリオがあるわけではない。 実際にウォールード王国に訪れた時にはシドとベネディクタは既におらず、住民もほとんど存在しない。ドミナントとの決着も中盤でついてしまうため、肩透かしのまま終わってしまう。 また、灰の大陸のロケーションは首都ストーンヒルとそこまでの道中しか存在せず、探索面でもややボリューム不足。 青年期 → 壮年期の時間推移の必要性が薄い。 本作の時代は主に青年期から13年前の過去編を描く少年期、本編の始まりである青年期、青年期から5年後の壮年期に分かれている。だが、青年期から壮年期にかけては5年経過させる必要性が感じづらく、展開もやや唐突。 このあいだに何があったのかは詳しく語られず、変わった点と言えば、リーダーを務めるようになったクライヴの主導で新しい隠れ家を築いたうえで、仲間が増えていることくらい。 クライヴが青年期に目覚めたある能力については5年を経ても自由に使うことができていない。さらに後にその能力は自由に使うことができるようになるため、なおさらその5年間は何だったのかと思わされてしまう。 主要人物も大人が老けるだけで、子供が成長して登場、といった変化は無い。 しいて言うなら、アジトの再建や人々がクライヴの顔(ベアラーであること)を忘れるのにこれぐらいかかるだろう、という計算なのかもしれない、という程度。 システム関連 クエストに関する問題。 序盤から寄り道要素の1つとしてクエストが用意されているのだが、そのほとんどが「イベント用アイテムを持ってくる」「特定の場所に行って敵を倒してくる」の2パターンとバリエーションが少なく、報酬も渋いのが多い。 NPCを多く介するクエストの場合、細かな移動がやたら多い。特に拠点のクエストは大半がこれのため、決して狭くないマップ内を何度も往復するハメになる。 終盤になってくると、世界観に関わるストーリー要素の濃いクエストも受注できるようになり、多少はやりごたえが出てくる。が、それでもやることそのものが変わるわけではない。 また、過去作にあったミニゲームのようなものもないため、プレイヤーによってはマンネリを感じてしまう。 中途半端なダッシュの仕様 任意では発動できない上、しばらく走ることで自動的にダッシュが発動という仕様となっている。 この仕様自体は『デビルメイクライ』シリーズと同様なのだが、本作のマップは同シリーズよりも広大であるため、不便になってしまっている。 ダッシュ中に敵とエンカウントすると自動でダッシュは解除されてしまうので、敵から逃げる用途で使うこともできない。さらに街や隠れ家のような場所でも使うことができない。 前述のおつかい系クエストで、街や隠れ家でNPCの話を聞いて回る場面も多いため、街内でもダッシュできる仕様がよかった、自動ダッシュではなくいつでも走れる任意ダッシュが欲しかったとの声は多い。 扉を開ける度に要求されるR2長押し 重そうな大きな扉を開けたりする際にR2の長押しを要求される場面が多い。PS5のアダプティブトリガーやハプティックフィードバックを利用し、臨場感や没入感を出すための演出として用意されている操作だと思われるが、長押しを要求される頻度が高く面倒臭い。 キーコンフィグが無い プリセットは複数用意されているがカスタムは無く、プレイヤーによっては自分好みの操作で遊ぶことができない。 アクションゲーム寄りになった今作では自分にあった操作方法の有無が戦闘の難易度にも影響してくる。 その他の問題点 画面の表示 発売直前の配信で開発陣が公言している通り、より美麗な映像表現ができる「HDR」に最適化してゲームが作られている。 しかし、HDR非対応ディスプレイ(*14)でプレイすると、ゲーム内でかなりの割合を占める陽の当たらないフィールドやダンジョンが暗く感じやすい。 幸いにもゲームプレイに支障をきたすほど暗い場面は少ないが、本作は視認性が重要なアクションRPGであるため、人によっては気になる事も。(*15)(参考画像) 発売直前の配信では、非対応ディスプレイを使用している場合、ディスプレイ側の明るさの調整や、ゲームモード(*16)への切り替えを推奨していた。特に後者は液晶ディスプレイの表示遅延も解消されるため、気になるようなら調整してみよう。ちなみに後のアップデートにより、現在はゲーム内オプションの明るさ設定がデフォルトが中間の5だったのが最大値に変更になっている。 総評 収集や探索の自由度、車での旅や釣り等の寄り道要素に比重が置かれていた前作とは対照的に、今作はアクションゲームとしての面白さを重視したゲーム性が追求されている。 ストーリーについてはやや一長一短な面があり、ストーリー面で賛否両論が起こった前作と比べれば大きく評価を上げたものの、本作単体で見た場合の評価としては惜しい・一歩足りないと言ったところ。 一方で、本作最大のセールスポイントの1つであったアクション面に関しては高い完成度でまとまっており、文句無しに良好な出来。映像や音楽による演出も確実な進化を感じられる。 ストーリー補完手段や細かいUI、アシスト機能などユーザーフレンドリーな要素も多く、誰でもバトルやストーリーを円滑に楽しめるような配慮がなされている。 総合的に見れば、硬派なアクションとドラマチックな展開を基調としたストレートな作品として、完成度の高い一作と言える。 余談 「The Game Awards 2023 Best Score and Music」を受賞した。 『FF』シリーズナンバリング最新作である本作だが、開発段階で一度タイトルからナンバリングを外すことが検討されていた(参照)。 本来人気シリーズのナンバリング最新作はファンだけでなくシリーズ未プレイのユーザーからも注目を集めるのだが、吉田氏によれば『FF』の場合はナンバリングの数字が大きい故に「シリーズを最初から遊ばないと物語が理解できないのではないか?」と考えるユーザーが一定数存在するとのこと。 こうした未プレイユーザーへの配慮からナンバリング廃止も検討されたが、最終的には「他の派生作品とタイトルでの差別化」「ナンバリングに拘りを持つシリーズファンへの配慮」と言った理由で『XVI』を冠することになったとしている。 『FF』シリーズの生みの親である坂口博信氏は、自身の「X(旧Twitter)」で本作を「最後まで。究極の幻想『FINAL FANTASY』でした。」と述べており(*17)、後に開催された『XIV』ロンドンフェスのステージに登壇した際にも、本作には『FF』らしさがあると賞賛している。 発売から3ヶ月ほど経過した9月3日にPC版のリリースと有料DLC2種の発売が告知された。 初報のトレーラーではPC版も発売されることになっていたが、その後にPC版の表記が削除されたことで展開が不透明な状態になっていた、という経緯があった(参考1)。 なお、上記で述べている通り、PC版に関しては発売前のインタビューで吉田直樹プロデューサーが「最適化せずに移植した場合、30万円ぐらいするゲーミングPCクラスの性能でないと快適な動作が見込めない」と述べている。 同時に「PCというプラットフォームに最適化し、多くの人に遊んで貰うためには非常に多くもの工数を踏む必要があり、(PS5との時限付き独占販売契約の期間である)半年間では到底仕上げられるものではない」と発言しているため、PC版の発売に時間がかかるのは前々から確実視されていた。 12月8日に行われたThe Game Awardsにて、DLC第一弾『Echoes of the Fallen《空の残響》』の配信開始が発表。また、第二弾『The Rising Tide《海の慟哭》』の配信が2024年春であるとも発表された。 6月に海外でのインタビュー記事で「現時点でDLCの計画はない」という趣旨の発言があったため、それを素直に受け取ればその直後すぐにDLC開発がスタートして半年で形になったということになる。 しかし、DLC発売後のインタビューで、「発売前から少しずつ準備は進めていました」という発言がされており、実際は開発の中盤ごろから検討はされていたようである(参考2)。 2024年4月18日に第二弾『The Rising Tide《海の慟哭》』の配信が開始。本作の最重要要素の1つである「召喚獣」から除外される扱いを受けた水の召喚獣「リヴァイアサン」について深い掘り下げが成されるほか、エンドコンテンツとして「カイロスゲート」が実装され、『XVI』のアクションバトルを十二分に楽しめる場が用意されている。 ストーリーにドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』との類似点が多いという指摘が見られている。 実際、本作における暴力表現や性描写、同性愛のシーンは『ゲーム・オブ・スローンズ』でも見られるものである。 2023年7月23日放送回『情熱大陸』(MBSテレビ/TBSテレビ)で、本作の吉田直樹プロデューサーが特集され、『XIV』及び本作の開発背景が公開された。 2023年10月21日にロンドンで行われた「ファイナルファンタジーXIVファンフェス」で、本作と『XIV』のコラボレーションが発表された。 クライヴと、『XIV』の主人公である光の戦士の出会いが描かれるほか、トルガルをマウントとして利用できるとのこと。
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ファンタジー 世界の終わり BASIC Level 3 BPM 180 Notes 255 1 口口口口 |----| 口口口口 |----| 口口口口 |----| 口口口口 |----| 2 口口③口 |--①-| 口②口口 |----| 口①口口 |②---| 口口口口 |③---| 3 口③口口 |--①-| 口口②口 |----| 口口①口 |②---| 口口口口 |③---| 4 ①口②③ |--①-| 口口口口 |----| 口口口口 |②---| 口口口口 |③---| 5 口③③口 |①---| 口口口口 |--②-| 口口②① |----| 口口口口 |③---| 6 口口③口 |--①-| 口②口口 |----| 口①口口 |②---| 口口口口 |③---| 7 口③口口 |--①-| 口口②口 |----| 口口①口 |②---| 口口口口 |③---| 8 口③③口 |--①-| 口口②口 |----| 口①口口 |②---| 口口口口 |③---| 9 口口口口 |----| 口口口口 |----| 口口口口 |----| 口口口口 |----| 10 口口口口 |①---| 口口口口 |②---| 口②③④ |--③-| 口①口口 |--④-| 11 口口③口 |--①-| 口口②口 |----| 口口口口 |--②-| 口口口① |--③-| 12 口口口① |----| ③②口口 |①---| 口口口口 |--②-| 口口口口 |--③-| 13 ①口口口 |--①-| 口口口口 |----| 口口口口 |----| 口口口口 |----| 14 口口口口 |①---| 口口口口 |②---| 口②③④ |--③-| 口①口口 |--④-| 15 口口③口 |--①-| 口口②口 |----| 口口口口 |--②-| 口口口① |--③-| 16 口口口① |----| ③②口口 |①---| 口口口口 |--②-| 口口口口 |--③-| 17 口口口口 |----| 口口口口 |----| 口口口口 |----| 口口口口 |----| 18 口口口口 |----| ③口口口 |①---| ②口口口 |②---| ①口口口 |③---| 19 口口口口 |①---| 口①④口 |--②-| 口口③口 |--③-| 口口②口 |--④-| 20 口口口口 |--①-| 口③口口 |----| ②口口口 |②---| 口①口口 |③---| 21 口口①口 |①---| 口口口② |②---| 口口口③ |----| 口口口口 |③---| 22 口口口口 |----| 口口口口 |①---| ③②口口 |②---| 口①口口 |③---| 23 口②口口 |①---| ①口③口 |②---| 口口口口 |--③-| 口口口口 |----| 24 口口口口 |--①-| 口口口① |----| 口口②口 |②---| 口口③口 |③---| 25 口口口口 |①---| 口③口口 |--②-| ②口口口 |----| 口①口口 |③---| 26 口①口口 |--①-| 口口口② |----| 口口口口 |--②-| 口口口口 |----| 27 口口口口 |①---| 口口口口 |--②-| 口①口口 |----| 口③口② |③---| 28 口口口口 |①---| 口②③口 |②---| ①口④口 |③---| 口口口口 |④---| 29 口口口口 |①---| 口②③口 |--②-| 口口口口 |----| 口①口口 |③---| 30 口口口口 |----| 口口口口 |①---| ①口口口 |②---| 口②③口 |③---| 31 ①口口口 |①--②| 口③口口 |--③-| 口口②口 |-④--| 口口口④ |----| 32 口口口口 |--①-| 口口②口 |----| 口③口① |②---| 口口口口 |③---| 33 口口口口 |①---| ①②③口 |--②-| 口口口口 |----| 口口口口 |③---| 34 口④口口 |①---| 口③口口 |--②-| 口②口口 |--③-| ①口口口 |--④-| 35 口口口① |--①-| 口口③② |----| 口口口口 |②---| 口口口口 |③---| 36 口口口口 |①---| 口口口口 |--②-| ②口①口 口口口口 口口口口 口③口口 口口④口 |--③-| 口口口口 |--④-| 37 口口口口 |----| 口口②① |----| 口口口口 |①---| 口口口口 |②---| 38 口口口口 |①---| 口①口口 |--②-| ②口口口 |----| 口口口口 |----| 39 口口口口 |①---| 口口②口 |----| 口①③口 |②---| 口口口口 |③---| 40 口口口口 |①---| 口口口口 |----| 口口口③ |②---| 口口①② |③---| 41 口口口口 |①---| ③口②口 |--②-| 口口口口 |----| 口①口口 |③---| 42 口④口口 |①---| 口③口口 |--②-| 口②口口 |--③-| ①口口口 |--④-| 43 口口口① |--①-| 口口③② |----| 口口口口 |②---| 口口口口 |③---| 44 口口口口 |①---| 口口口口 |--②-| ②口①口 口口口口 口口口口 口③口口 口口④口 |--③-| 口口口口 |--④-| 45 ①②口口 |----| 口口口口 |----| 口口口口 |①---| 口口口口 |②---| 46 口口口口 |①---| 口口①口 |--②-| 口口口② |----| 口口口口 |----| 47 口口口口 |①---| ③口口口 |----| ②口口口 |②---| ①口口口 |③---| 48 口①口口 |①---| 口②口口 |----| 口口口口 |②---| 口口口口 |----| 49 口②②口 |①---| 口口①口 |----| 口口口口 |②---| 口口口口 |----| 50 口口③口 |--①-| 口②口口 |----| 口①口口 |②---| 口口口口 |③---| 51 口③口口 |--①-| 口口②口 |----| 口口①口 |②---| 口口口口 |③---| 52 ①口②③ |--①-| 口口口口 |----| 口口口口 |②---| 口口口口 |③---| 53 口③③口 |①---| 口口口口 |--②-| 口口②① |----| 口口口口 |③---| 54 口口③口 |--①-| 口②口口 |----| 口①口口 |②---| 口口口口 |③---| 55 口③口口 |--①-| 口口②口 |----| 口口①口 |②---| 口口口口 |③---| 56 口③③口 |--①-| 口口②口 |----| 口①口口 |②---| 口口口口 |③---| 57 口③③口 |①---| 口口口口 |--②-| 口口②① |----| 口口口口 |③---| 58 口口③口 |--①-| 口②口口 |----| 口①口口 |②---| 口口口口 |③---| 59 口③口口 |--①-| 口口②口 |----| 口口①口 |②---| 口口口口 |③---| 60 ①口②③ |--①-| 口口口口 |----| 口口口口 |②---| 口口口口 |③---| 61 口③③口 |①---| 口口口口 |--②-| 口口②① |----| 口口口口 |③---| 62 口口③口 |--①-| 口②口口 |----| 口①口口 |②---| 口口口口 |③---| 63 口③口口 |--①-| 口口②口 |----| 口口①口 |②---| 口口口口 |③---| 64 口③③口 |--①-| 口口②口 |----| 口①口口 |②---| 口口口口 |③---| 65 口③③口 |①---| 口口口口 |--②-| 口口②① |----| 口口口口 |③---| 66 口口口口 |①---| 口口口口 |----| ②①②① |②---| 口口口口 |----| 67 口口口口 |①---| ①②①② |----| 口口口口 |②---| 口口口口 |----| 68 口口口口 |①---| 口口口口 |----| ②①②① |②---| 口口口口 |----| 69 口口口口 |①---| ①②①② |----| 口口口口 |②---| 口口口口 |----| 70 口口口口 |①---| 口②口口 |----| 口口口口 |②---| 口①口口 |----| 71 口口口口 |①---| 口口口① |----| 口口口口 |②---| 口口口② |----| 72 口口④口 |①---| 口③口口 |②---| ②口口口 |③---| 口①口口 |④---| 73 口口口口 |①---| 口②口① |----| 口口口口 |②---| 口口口口 |----| 74 口口口口 |①---| 口口口口 |----| 口口口口 |②---| ②①②① |----| 75 口口口口 |①---| 口口口口 |----| ②①②① |②---| 口口口口 |----| 76 口口口口 |①---| ②①②① |----| 口口口口 |②---| 口口口口 |----| 77 ②①②① |①---| 口口口口 |----| 口口口口 |②---| 口口口口 |----| 78 口口口口 |①---| ②①②① |----| 口口口口 |②---| 口口口口 |----| 79 口口口口 |①---| 口口口口 |----| ②①②① |②---| 口口口口 |----| 80 口口口口 |①---| 口④口口 |②---| 口③口口 |③---| ①②口口 |④---| 81 口口②口 |①---| 口口①③ |②---| 口口④口 |③---| 口口口口 |④---| 82 口口口口 |①---| 口①①口 |----| 口口口口 |----| 口口口口 |----|
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モーリーファンタジー イオン長浜店 住所 滋賀県長浜市山階町271−1 最寄り駅 長浜駅 営業時間 10 00〜21 00 最終確認日 2019/09/05 設置機種 トランスフォーマー・ヒューマンアライアンス デッドストームパイレーツ その他(メンテ等) トランスフォーマー・ヒューマンアライアンス1クレ100円 シアター筐体。メンテ不明。 デッドストームパイレーツSpecialEditionではない古い方。1クレ100円。メンテ不明。 2019/09/05 訪問
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※後継作『FINAL FANTASY XIV 新生エオルゼア、蒼天のイシュガルド、紅蓮のリベレーター、漆黒のヴィランズ、暁月のフィナーレ』については該当記事が作成されています。このページでの記述は控えてください。 ファイナルファンタジーXIV 【ふぁいなるふぁんたじーふぉーてぃーん】 ジャンル MMORPG 対応機種 Windows XP/Vista/7 メディア DVD-ROM 1枚 発売・運営・開発元 スクウェア・エニックス 発売・サービス開始日 通常版 2010年9月30日コレクターズエディション 2010年9月22日 定価 通常版 8,190円コレクターズエディション 10,290円+利用料月1,029円(いずれも税込) レーティング CERO B(12才以上対象) 備考 現在はサービスを終了した為プレイ不可能 判定 クソゲー ポイント 「10年に一度級のクソゲー」最悪の企業態度バージョンアップでパソコンがクラッシュ会社が傾き信頼も地の底にテンポがもっさりでUIも最悪映画『ファイナルファンタジー』の再来徐々にだが改善はされていった今となっては完全に過去の話ではある ファイナルファンタジーシリーズ 概要 経緯 基本システム サービス開始当初から存在するシステム 体制変更後に実装されたシステム 問題点 ゲーム自体の問題点 ゲーム内容以前の問題点 評価点 総評 企業問題 その後の顛末 その他余談 新生『ファイナルファンタジーXIV』 概要 ファイナルファンタジーのナンバリング第14作であり、『ファイナルファンタジーXI』以来、2作目のMMORPG。 アートディレクターに吉田明彦氏、音楽に植松伸夫氏を迎えた本作は、『XIII』の路線に疑問を感じ、本格的な『ファイナルファンタジー』の再来を願っていたファンの大きな期待を集めた。 社長直々に「ライバルはWoW(*1)!」と謳い上げるが、実際には看過できない問題点が大量に存在していたため、企業態度の悪さも相まってシリーズのブランドを揺るがしかねない大問題に発展し、ユーザーの期待を大きく裏切ることとなってしまった。 経緯 本作の開発は2005年に始まり、当初は「次世代MMO(仮称)」「ラプチャー」の名称で開発が進められていたが、田中弘道プロデューサーは「名称未定の時点ですでに『XIV』として製作しようと決めていた」と2009年のE3におけるインタビューで語っていた。 同インタビューでは、『XI』の開発/運営経験をもとに作成したまったく新しいMMOとされ、バトル形式も『XI』のような一対多ではなく多対多、パーティ推奨でリアルタイム重視のMMORPGであるとされた。 翌2010年4月からαテストが始まり、その後クローズドβ・オープンβを経て同年9月末日に正式オープンが開始された。 結果は後述の通りの大失敗に終わることとなった。 後継作『ファイナルファンタジーXIV 新生エオルゼア』(略称『新生FF14』または『新生』)は、スタッフ総入れ替えのもと制作が進められ、ほぼ別ゲーとして生まれ変わっている。対応機種はWindows PC、PS3、PS4、PS5。発売日は2013年8月27日。 新生については別稿で説明されているのでそちらを参照。また、新生と区別するため現在こちらのバージョンは『旧FF14』『根性版』と呼ばれている。 基本システム 今作品は田中P・河本Dよる1.0ローンチ当初と、吉田PDが引き継いだ後の根性版と呼ばれた新生と並行して行われた大改修期とでゲームの方向性自体が大きく変わっていったところがあるため、両者を切り分けての解説が必要となってくる。 サービス開始当初から存在するシステム アーマリーシステム 本作の特徴として、主器(後にメインアームと改称)に装備する武器や道具を持ち替えることでクラスチェンジを行うというシステムになっている。例えば剣を持てば剣術士、そのままつるはしや鍛冶ハンマーを持つことでギャザラーやクラフターに切り替えるといった仕組みであり、これは新生以降にも引き継がれている。新生以降のごく一部の派生を除き、基本的に一つのクラスに武器・道具種は一種類となっている。 戦闘職 ファイター(剣術士、斧術士、格闘士、槍術士、弓術士)とソーサラー(幻術士、呪術士)に大分される。旧の時点ではさらにリムサ・ロミンサに未実装職の巴術士ギルドと銃術士ギルドがあり、前者は新生にて実装、後者は蒼天のイシュガルドにてルーツは異なるが、ギルドに関わっていたNPCを顧問とする形で機工士として実装された。 非戦闘職 ギャザラー(採掘師、園芸師、漁師)とクラフター(木工師、鍛冶師、甲冑師、彫金師、革細工師、裁縫師、錬金術師、調理師)に分けられる。採掘師と園芸師はフィールドにある採集ポイントを調べてミニゲームを行い、素材に適したポイントで手応えを得ることで素材が獲得できるというシステム。これは新生でゴールドソーサーの遊具として流用された。 ギルドリーヴ 本作の主軸となるコンテンツとして語られていた都市国家から受注できる小クエスト群。旧時代には都市外で戦闘や採集を行うリージョナルリーヴ、都市内で生産を行うローカルリーヴ、特定のリーヴで得られるクレジットを消費して行える高報酬のファクションリーヴに分かれていた。地球時間12時間毎に4枚補充され、最大99枚までストック可能。 体制変更後に実装されたシステム ジョブシステム 「◯◯士」といったFFらしからぬ漢字のクラスしかなかったのがサービス開始当初から不評で、ナイトや白魔道士といったジョブを実装してほしいとの声を受け大改修期に実装された。槍術士から竜騎士、呪術師から黒魔道士といった具合に特定のクラスを一定のレベルまで上げることで受けられるクエストをクリアして得られるジョブクリスタルを装備することでクラスから派生する形での実装。旧時代はソロ向けのクラス、パーティ向けのジョブといった形で、剣術士なら他クラスの攻撃寄りのアビリティ、ナイトならより防御性能の高い専用アビリティをセットできるといった方向性がとられていた。 インスタンスレイド 新生以降にインスタンスダンジョンと名を変え実装されることになる、パーティ向けのインスタンスコンテンツ。旧時代にはトトラクの千獄、ゼーメル要塞、カッターズクライ、オーラムヴェイルの4種類が実装。レイドという名称から分かる通り、新生以降のインスタンスダンジョンよりはハイエンド寄りのコンテンツとして設計されていた。 討伐戦 新生以降にも定番となる、パーティ用のインスタンス討伐コンテンツ。旧時代にはイフリート(ノーマル、真、極)、ガルーダ(ノーマル、真)、善王モグル・モグ、月下の闘いが実装。本来はタイタン、リヴァイアサンも追加される予定でクライアントにもモデルデータが既に用意されていたが、直前に東日本大震災が発生したことでお蔵入りとなり、急遽作られたのが善王モグル・モグであった。 グランドカンパニー パブリックカンパニーシステムとして考案されていた所属国のシステム。開始都市とは別にリムサ・ロミンサ、グリダニア、ウルダハの三国のいずれかに所属することになり、カンパニーリーヴ等のコンテンツで得られる軍票で装備を得たりするなど新生以降のシステムの基礎が作られていた。グランドカンパニークエストも実装され、事実上の第七霊災編のメインクエストとなっていた。 問題点 ゲーム自体の問題点 推奨スペックに見合わないゲーム実態 シームレスマップを謳っているが、平原なら平原のまま他エリアへ連結するなどの平面接続ができず、他エリアへの接続は狭い峠道を経て行うなんちゃってシームレス。その上重い。 背景オブジェクトなどの複製は一般的な技法ではあるが、本作ではブロック単位でそれを実行したため、とあるサイトでは「一見綺麗なんだけど実は延々とコピペばかりの背景が続くだけの手抜き」と評された。 べらぼうに高い推奨スペックを要求する割にはグラフィックが貧相という代物になった。 現行『XIV』のプロデューサーである吉田氏曰く、『XI』の非常に軽いローポリゴンのマップを使っても負荷が変わらなかったというとんでもない欠陥を抱えていたという(*2)。 MMOによくあるアクションのひとつであるジャンプが無いため、ちょっとした段差や越えられそうな植物や柵を越せず、小石ですら壁として立ちふさがる。移動は『XI』と同様に遅い。 移動魔法・テレポは最初から使えるものの、消費エネルギーであるアニマの回復が遅いため、1日1回の使用が限度。結局プレイヤーは徒歩を選ばざるを得なかった。チョコボその他の移動手段は実装されず。 発売前には「マスクされた遊びきれないほどの膨大なクエストとコンテンツが用意されています」と開発者が語ったが、実態は貧弱そのもの。 「地質から星の運行まで精密に世界を設定している」と豪語された世界も、実際はコピペだらけで無駄に広いだけ、と大きな失望を買った。 そもそも新生以降にはただの経験値稼ぎ用のミニコンテンツと化したギルドリーヴを主軸と語っていたあたり、当時のコンテンツ不足は推して知るべしではある。 ユーザーインターフェース(UI)の悪さ 同時に多数のコマンドウィンドウを開けない。階層を掘り進める構造でありながら、重要なコマンドや頻繁に使うコマンドが深層にあるなどデザインが悪い。 カスタマイズやショートカットもなく、マクロ作成が推奨される。マウス・キーボード操作よりもコントローラー操作を念頭に置いた結果であるらしいが、コントローラーでも辛い。 チャットログウィンドウの分割ができない。『XI』同様、各ログを1つのウィンドウに詰め込む仕様。 UIの動作が全体的に重い。カーソル移動も遅く、マウスの動きに追いついていない。 正式サービス後に若干修正されたが、α・β時代からの問題点の1つであり、その時点では海外のユーザーパッチで対応されていた。 カーソルが遅いのは、カーソルを1項目動かすたびに読み込みをするという極めて非効率な仕様のため。そのせいでレスポンスがどんどん遅くなり、やがてカーソルを1項目スライドするのに数秒~十数秒かかるようになる。PCへの負担も大きい。 この仕様は本作全体に共通しており、何をするにも読み込みが入り、レスポンスが悪い。不正防止か、別に目的があるのかは不明。 アイテムソートは未実装。α時代には存在したが、使用するとアイテム消失などのバグが発生するため機能が取り払われた。 正式サービス後にも戻らず、2010年12月のバージョンアップまでに何とかすると言われていたものの、結局修正されなかった。 メールなどの連絡手段が実装されず。チャットフィルターは『XI』初期以上に不完全。ユーザー検索もフレンドリストだけ。『XI』より大幅に劣化している。サービス開始時はPTメンバーのマップ表示もなかった。 戦闘の問題点 テンポはかなりもっさりしている。長期のプレイが前提のネトゲでテンポが悪いのは大きなマイナス要素。 1日の戦闘回数に制限が課せられる「疲労度システム」が導入されている。「キャラが疲れる」という設定で、疲労状態になると戦闘で修練値(経験値)が得られなくなる。 疲労度は2時間もプレイすれば一杯になり、解消にはリアルで24時間以上かかる。廃プレイ防止策とも考えられるが、とても不評。 なお、クエストにも1日の受注制限がある。成功失敗にかかわらず再受注までリアルで半日かかるという仕様(*3)。 ちなみにクエスト中にサーバー落ちやクライアント落ちがあると失敗判定になる。 戦闘時のバグが多い。 サービス開始時点よりは改善されたが、それでも「敵のHPが急に全回復する」「PC側のターゲットが突然外れて攻撃不能になるが、敵は一方的に攻撃してくる」「敵が消える」「見えない敵から攻撃を受ける」など多数。 戦闘中はゲージに蓄積されたポイントを消費して行動するシステムだが一気にゲージを消費するような攻撃などがなく、ゲージも瞬時に回復するため、単調にボタンを押すだけの作業戦闘になっていた。 剣などの近接武器を持つキャラは、敵に接近しないと攻撃できない。敵側も距離が近ければ近接攻撃をする。 しかし、敵と距離を取ろうとすると、ほとんどの敵が回避不可の遠距離攻撃をしてくる。敵の遠距離攻撃は相当な距離を取らないと避けられず、遠距離攻撃を持つキャラでも「距離を取る」という戦術に意味がない。 『XI』では、敵の近接攻撃は(見た目より範囲は広いものの)距離を取れば当たらず、マラソン戦術や魔法による足止め戦術などが存在した。 『XI』の連携に相当する「バトルレジメン」というシステムがあるが、これが開発者でさえ「我々もちょっとわからない」という代物。開発者が理解できないシステムを何故入れたのか。 ボタン連打しているだけで何とかなるといわれる戦闘バランスであり、工夫をして強敵を倒す喜びが薄い。また、ボタンを押さないと攻撃しないため、戦闘中はチャットによるパーティーメンバーとの意思疎通が難しい。 意思表示アイコンは導入されているものの、使い勝手はよくない。 NM(ノートリアスモンスター。固有の名前を持ち、通常より強い敵)でもないのに飛び抜けてレベルの高い敵が混じっているなど、敵配置がおかしい。 ちなみに『XI』同様戦う相手は動物ばかり。 「ライト層向け」であるはずの開発コンセプトとのギャップ ゲーム開始時にチュートリアルがない。また、世界観やシステム上の固有名詞が頻出するが、それらを事前に説明してくれるヘルプやサポートは存在しない。海外レビューでも「徹底して説明不足、不親切」と評された。 わかり難いと評判の『XIII』ですら、本編では語らずともオートクリップで一応の説明はされていた。 もっともシナリオが進行するにつれ自然に理解できる構成になっているのが普通だが。 UIの仕様上、マクロを作成しないとかなり遊びづらいが、実装されているマクロの紹介や説明はゲーム中にも公式ページにも存在しない。 マクロ作成はいわゆるライトユーザーなどにはハードルが高く、知識のあるプレイヤーでなければガイドでもない限り作成は難しい。 その他の不評点 ゲーム開始直後から世界中を移動できるが、マップが狭く1日で世界を回ってしまう事も可能。RPGとしてはあまりに物足りない。 ちなみに、未開放エリアは「戦争中」であるという設定で立ち入れない。プレイヤーの設定は傭兵だったはずだが…。 クエスト内容は似たような代わり映えしないものばかり。インプオンライン。 装備品はどれもこれもほぼ全て同じ性能。しかも色が違う水増しばかり。 装備品は耐久度制であり、使用回数ではなく時間経過で消耗する。これは下着にも適用されたが、当初は下着を交換できない不具合があった(後日修正された)。 ジョブは好きな時に変更できるが、対応した装備が必要。ジョブチェンジ時に装備品は全て外れる仕様で、スムーズな再装着にはマクロがほぼ必須。 全てのジョブを満遍なく使わせるようにデザインされており、自由なジョブチェンジが可能とはいえ、特定のジョブだけを極めるプレイなどは難しい。 キャラ成長は能力値に対してポイントを割り振る仕様だが、レベルに応じて能力値の上限が決まっている。そのため、特定の能力に特化したキャラ作成が不可能。割り振りさせる意味が薄い。 アイテム合成が面倒。素材がやたらと細分化されており、必要数も多い。また、他職の上位レベル合成素材が低レベルアイテムに必要であるなど、ストレスを感じさせる仕様。 さらに無駄な作業が多く、それらを避けられない。合成レシピは記録できるが上限あり。 競売(オークションハウス)に相当するシステムがない。個人商店であるバザーは存在するが、あまり使いやすいものではない。 当初、開発陣からは「競売は絶対に導入しない」とアナウンスされていたが、プレイヤーズアンケートでは「追加して欲しいコンテンツ」の2番目に「競売所」が挙げられ、導入の検討はされていた。 初期にはバザー街でエリアサーチするとなぜかリテイナー(代理販売NPC)を含む数が表示されたこともあり、人口水増し疑惑がかけられている。 強烈な経済格差 他の問題点の調査に力を入れすぎた為か、効率的な金策を長期間放置していた。そのため、金策を繰り返した一部のユーザーの所持金が天井知らずになり、経済的な問題が出てきた。 更には金銭の回収手段が不完全なまま金策手段自体を削除した為、絶対的な経済格差が生まれてしまった。「ジンバブエのようだ」と表現するユーザーも。 ただし生産職のランク上げに伴う慢性的な供給過剰や、そもそも買うものが無いといった事情により不都合はないともとれた。 防御が「盾備」、目薬が「光明薬」、やまびこ薬が「喧騒薬」、チョコボが「馬鳥」、日本では現在あまり使われない「食指・示指(人差し指の事)」表現等の名称変更。 中国人プレイヤーに合わせたとの説もあるが日本人プレイヤーにとっては意味不明でしかないうえ、中国でも「チョコボは陆行鸟(陸行鳥)じゃないのか」と指摘される有様(陆行鸟をGoogle翻訳にかけてみると判る)。 ちなみに中国語で防御は日本語と同じ表記で[防御 fáng yù]。つまり使われているのはどこの国の言語でもなく本作の造語である。 後に用語が修正されたと思ったら、チョコボでなくチョコポという誤字となっていた。他にもポイスなど同様の誤字もある(後に「ポ聖言語」と呼ばれるように)。これは日本語ローカライズを中国・韓国の会社に外注した際に見られる誤訳の典型例の1つであり、「日本語の不得手な外国人スタッフに任せきった結果」「中国の会社に丸投げした」などの憶測を呼んでいる。 ただし、そもそもこれは誤植ではなく「ルイカ教漢」というフォントを使用したことによる単なる文字潰れだとも言われている(*4)。 無味乾燥なメインクエスト ギャザラーやクラフターも立派な職業の一つという位置付けのために、非戦闘職でもメインクエストを進めることができた。これによりメインクエスト上で強大な敵と戦うといったことが全く無く、交渉というミニゲームで話を進めていくという極めて盛り上がりに欠ける内容となっており、戦闘が必要な場面では相棒と呼ばれるNPCや、救世詩盟(新生以降にも登場するヤ・シュトラ、サンクレッド、イダ、パパリモ)が戦うのをただ眺めるだけで、プレイヤーは徹底して傍観者であることを強いられるといった始末だった。 吉田氏はこの点を重く受け止め、ファイナルファンタジーは世界を救う冒険であってほしいという観点のもとにギャザラー、クラフターはメインジョブではなくなりますと謝罪の文章を添えてまでメインシナリオの改革に注力することになった。 開始都市が初期クラスと紐づけられていなかった 例えば剣術士でリムサ・ロミンサでスタートした場合、ギルドのクラスクエストを受けるためには船に乗って遠くウルダハまで徒歩で向かわなければならなかった。道中の敵配置バランスも劣悪で、高レベルの敵に絡まれると命の危機に晒されるという状況が不興を買うことに。これにより新生以降は初期クラスで開始都市が決まるシステムとなった。 リムサ・ロミンサは未実装のギルドが2つもあり、お膝元の戦闘職が斧術士のみといった惨状でもあった。 ゲーム内容以前の問題点 ファイル数13万、フォルダ数1万以上という異常なクライアント構造(OSより遥かに多いファイル数)。 この為、インストール、アンインストール、プレイにかかるHDD負荷が他のソフトウェアの比ではない。 説明書が不親切。ゲームの操作やシステムに関することがおざなり。 しかし、料金徴収に関しては細かく書かれている。本末転倒である。 ちなみに、月額プレイ料金のほか、1stキャラ以降のキャラ作成には別途料金が必要。これは本作と『XI』を除くMMORPGではあまり見られない課金体系。 なお、1キャラ追加の料金は『XI』の3倍である30日間300円(税込315円〈当時〉)。 サーバーが極めて不安定で、特に発売当初はサーバー落ちが頻発していた。運営開発が「100万人でもOK」と宣伝していたサーバーであった筈が、実態は1,000人超で不安定になり、1500人超でダウンという代物だった。 当初はプレイヤーが任意にスタートサーバーを選択できるシステムだったが、上の問題の影響で、混雑サーバーにキャラ作成制限が掛けられ、推奨(=少人口の)サーバーへの誘導も行われた。 サーバー負荷軽減のため、「フィールド上のモンスター出現数を絞る」「リポップ時間を長くする」という方法も取られた。ツケはプレイヤーに回り、少ないMODの取り合い等が起きた。 バージョンアップ時にパソコンのクラッシュが頻発する点に至っては最早お話にならない。正式サービス後も、バージョンアップ後クライアントが動かないなどの問題がしばしば発生した。 評価点 使い回しが酷いのは確かだが、流石にスクウェア・エニックスだけあってグラフィックそのものは非常に綺麗。 ファミ通等で初めて画像を見たときはシリーズ毎度のことながらその美麗さに驚いた人が多い筈。 『XI』ではウィンドウのサイズだけ解像度で変わるものの配置を含め基本的に固定だったが、本作ではウインドウ周りやパラメーター表記の配置やサイズを好きに変えられる点。ここだけは『XI』より進歩している。 『FFT』『XII』などの吉田明彦氏が担当したイラストは評価が高い。 ララフェル、ミコッテなどキャラクターのモデリングやモーションも評価が高い(一部種族のモーションは賛否両論だが)。ちなみに何故か女性キャラの下着(レース)の描写が妙に細かい。水着姿も妙に好評。 各種族のデザインは『XI』と非常に似ており、『XI』のキャラに愛着があるプレイヤーなら受け入れやすい反面、『XI』と比べて本作の種族を酷評する者もいる。スタッフのインタビューによると「アバターはプレイヤーの分身と考えて種族的な共通点を残した」との事。 音楽がちゃんと付いている。『FF』シリーズとしては久々に植松伸夫氏が作曲を行っている。 特に公式HPではシリーズお馴染みの曲である「オープニング・テーマ」が盛大なアレンジをされて流れる。従来に比べかなりマニアックな作風になっているためか国内では1つ1つに賛否両論あるが、海外ではおおむね「場の雰囲気に合う」と好意的に受け止められている。ゲーム自体の出来が出来だけに「植松氏の経歴に傷をつけた」という意見も多いが。 ラノシアの疾風やザナラーンの黄昏といったフィールド曲は当時から好評であり、新生以降もメインクエストのイベントシーン等で使われるなど現在のプレイヤーにも印象を残している。 佐藤弥詠子氏(FF11でウィンダス関連やプロマシアミッション、後年にはヴァナ・ディールの星唄のシナリオも手掛けていたスタッフ)がローンチ当初からのシナリオ関係のプランナーを務めており、エオルゼアの星暦・霊災による重厚な世界観や超える力等の基本設定は最初から存在、一部は改変されつつも新生以降にも引き継がれ暁月のフィナーレまでの10年に渡る高評価ストーリーの礎となっている。 プロデューサーを引き継いだ吉田直樹氏が改革に着手した後に改善がみられていった。 『新生』以後において「第七霊災」と呼ばれる事件が1年かけて描かれ、ゲームの終了と世界の激動が連動する様子は、一定の評価を得ている。また、「霊災」のメカニズムが明らかになった昨今においては、ある種貴重とも捉えられる考察材料ともなっている。 基幹部分の致命的な不出来による劣悪なテンポで爽快感は乏しいものではあったが、蛮神討伐戦や旧のラスボス戦ともいえる月下の闘いでは新生以降の布石ともなるような派手なギミックを駆使した戦闘が繰り広げられるなど、ローンチ当初には考えられなかったようなバトルコンテンツが末期には実装されていた。 総評 問題山積での正式サービス開始には「α、βのテスターは何をやってたんだ!」との声も挙がっていたが、テスター達はテスト時すでに「このままではヤバい」「発売延期すべき」と声をあげ、テスト公式ページにもスレッドを立て、開発に正式サービスを延期しゲームのシェイプアップとビルドアップを図るべきと求めていた。 また、元来がα・βテストに参加している一部のユーザーの意見しか投稿出来ないという謎仕様であった為、フィードバックのしようがなかった事情もある(*5)。 結果として、テスターが報告したバグや不具合他はほとんど顧みられる事なく正式サービスは強行された。 またクローズトβ、オープンβ時期にはフィードバックそっちのけでデバッグ作業に入っていたという開発側の発言もあったため、結局正式サービス開始日程は最初から決定済みであった事が窺える。結果として、発売前の段階で最低限の水準を求められるレベルに持っていくために細部の手入れを行き届かせるという重要なプロセスがおざなりにされてしまった結果としか言えない内容での船出を余儀なくされてしまった。 大型MMOとはいえ、5年の歳月をかけてなお未完成という状況に終始し、なおかつそのままサービス開始を強行したスクエニのその姿勢は、企業がとるべき態度としてはあまりにも無責任であると言わざるを得ない。 貧弱なインターフェース、コンテンツの薄さなどの問題点も、『XI』の優れた実績を持つスクエニならクリアできていて当たり前と言って過言ではないはずである。 結局、待っていたのは自社の株価を大幅に下げるほどのユーザー離れ、スクエニと『FF』ブランドへの信頼崩壊、安く上げて高い利益を出すはずだった本作を再開発することによる壮大な「安物買いの銭失い」という、目も当てられない顛末であった。 本作は一般PCゲームのためKOTY考察外だっただけであり、冗談抜きで大賞クラス・「 10年に一度のクソゲー 」レベルの代物(*6)である。つまりFFブランド以前の問題である。PS3版も出ていたら大賞も十分狙えただろう。 他の10年級のクソゲーと決定的に違うのはFFシリーズという世界的に人気が高いゲームであったこと。 この作品は、四八ショック以後のKOTYなどで言われていた「ブランド品は質の上下あれど最低ラインは維持している、言わば腐っても鯛であるが故に伝説級のクソゲーにはなりえない」という風潮を完璧に破壊してしまったのである。 企業問題 + クリックで展開 「呪術士が一定の条件下で修練値を大量に得られるバグ」についての対応 公式でバグについての報告が行われるも、内容はバグの全面禁止、および呪術士バグを故意に行っていたユーザーの調査およびアカウント停止処分についてのみ。バグに対する謝罪は一切なく、プレイヤーの不評を買った。 また、バグ利用育成を行ったプレイヤーを知らせるようにという「密告」の推奨まで行う始末。当然だがプレイヤーにそんな義務も義理もない。 そもそもそのバグはβテスト時から報告されていた。にも拘らず、結局、修正はされなかった。 ヒストリー機能について 2010年11月1日のメンテナンスで、スクエニが運営する本作のプレイヤー検索サイトに「ヒストリー機能」(日時付きプレイ履歴などが表示される機能)が実装されたが、「非公開設定不可」という大問題を抱えていた。また、このサイトはアカウント非所持でも閲覧可能である。 当然ログイン履歴を知られたくないプレイヤーの活動を抑制することにつながり、過疎化に拍車を掛ける結果に。さらにスクエニが本作の広告塔として起用した漫画家や芸能人がほとんどログインしていない事実まで明らかになる。 α時代には本当の意味でパソコンクラッシュが発生 元々DirectXを何故かまともに機能させていない仕様だったせいもあるのだが、当時の本作はやたらPCに負荷をかける仕様であり、高スペックなPCでも相当な負担であった。 中にはスペックぎりぎりでのα参加ユーザーも居たのだが、ある時スクエニが本作のフレームレートを何故か突然2倍に上げPCクラッシュが続出。 fpsは後日戻したもののクラッシュしたPCへの補償はされず、この件に関する公式アナウンスもない。 メンテナンスやバージョンアップが日本のゴールデンタイム(19 00~24 00あたり)でも実行される、日本本国を軽視する運営態度に不信感を募らせるユーザーも多い。 『XI』では日本時間0時や2時からといった深夜メンテが普通だった。なお大概のMMOのメンテナンスは平日の昼間が一般的。 結果… 以上のようなお粗末な対応に対し、スクエニ側はまさかの有料ベータ宣言。この前代未聞の事態はすぐさま話題となり、当然ながらこのような発言をしたプロデューサーは左遷され、新プロデューサーである吉田直樹氏の手腕に注目が集まることになる。 当時のアップデートは、「プレイヤーのステータスを下げる」「敵を強くする」「スリップダメージを上げる」「修練値(経験値)を下げる」「必要修練値を急上昇させる」など下方修正ばかりで、プレイヤーの信頼を取り戻すには至らなかったが、評価点にある通り、クソゲーという評価を覆えせはしなかったものの、改善がなされていく。のちに吉田氏は「新生」を完全に立て直すという偉業を成し遂げた。 上記のような悪評からか、ピーク時には6万人いたユーザー数はどんどん減っていってしまった。 しかし、スクエニはこの事を隠蔽するためか、2ch・ネットゲーム実況板のゴールデンタイムにおける本作の総プレイ人口報告で平均25,000人である事が連日確認されていた頃、総ユーザー数を見られなくする処置をした。この措置以前、人口報告はゴールデンタイムはおろか週末でさえプレイヤーが増えない傾向である事がグラフによって視覚化されており、相当な危機感を持った模様である。 …だったのだが、2011年12月16日のバージョンアップで急遽ユーザーサーチ機能が復活した。これに伴い、ネトゲ実況板でのプレイ人口報告スレッドも再稼動したが、その結果、ゴールデンタイムのプレイ人口が12,000人を下回りつつあることが明らかとなった。隠蔽前より半減しており、右肩下がりでの減少は止まらなかった。「新生エオルゼア」の現在の盛況ぶり(*7)を知ってるユーザーから見ればまったく信じられないだろう。 その後の顛末 デスシリーズ コレクターズエディションのおまけ タンブラーが付いてくるのだが、「塩分を含むもの、固形物、炭酸飲料、牛乳、乳飲料、果汁等は入れないで下さい」と書かれている。市販されているプリントタンブラーでもそう書かれている物はあるし、そもそも使用上の注意としては妥当(*8)なものではあるが、流石に限定版でそのような物をつけるのは…。 実際に「コーヒー牛乳を入れたら化学反応が起きて泡をふいた」などの報告まであがる始末。しかも傷があるもの・ロゴが逆になっているもの・何か変な油がついたもの・カビの生えたもの(!?)まであるという有様。カビが生えたタンブラーの写真は有名で、驚いた人もいるだろう。 コレクターズエディション付属タンブラーのあまりの怪物ぶりに、ネット上で「魔獣デスタンブラー」というキャラクターが生みされるに至った。 その後、完全に裏目に出たヒストリー機能は「デスヒストリー」と呼ばれ、回復呪文ケアルのバグに関連した「デスケアル」、バザーイベントのサーバクラッシュ「デスバザー」、何日もログインできない「デスログイン」など、様々な「デスシリーズ」が名付けられた。 サービス開始からしばらくして行われた本作開発者急募の広告は「デスリクルート」と呼ばれた。その内容は「UI開発者募集」から「中国語のできる人材優遇」に始まってグラフィック以外ほとんどの職種を募集するものであった。 また、採用情報には「漠然とした制作意図から自分で設計を進められる人」「きちんとした日本語で文章が書ける方」「常識がきちんと持っている方(※原文ママ)」などの正気を疑われる文面が踊り、スクエニの人材枯渇を露呈する形となった。 しかも雇用形態はあろうことか正社員ではなく「契約社員」。偽装請負にあたる企業専属フリーランスとして雇用されるよりはマシとはいえ、それだけの能力を持っているのであれば既に他のゲーム会社に正社員として雇われているだろうし、有能なのにこんな雇用条件を飲むのはよっぽど社会そのものを知らないお人好ししかいないという意見が専らである。本気で直す気など更々ないと捉えられても仕方ない。 本作発売以降、幾度と無く開発者募集を出してきたスクエニだが、それは発売から1年以上経過しても継続したものであり、次々に新しい職種が募集されている。余程人が集まらなかったのだろうか。また、人材枯渇は社長が(有能な人材を人件費削減を名目に)リストラしすぎたせいという噂もあり、もし真実ならばまさに自業自得の結果だといえる。 PS3版関連 プレイステーション3版は当初2011年3月上旬発売予定であったが、PC版の失敗からかPS3版は社長命令で最初から作り直す事となり、『PS3版旧XIV』は幻となった。 この報告を聞いたソニーの関係者は真っ青になったらしい。開発現場の士気も落ち、その一方では「外部大物クリエイターの招聘を検討した」と噂されるなど、現場は混乱していることが語られた。 「サービスを一旦中止するべきでは?」という声も多かったが、以前『XIII』でPS3版『XIV』β参加券を同封してしまっているので、やめるにやめられない事情があった。 評判など Amazonでも取り扱いが終了し、現在はマーケットプレイスでのみの販売が続いている。一時は3,000円でおつりも来る状況であったが、下記の『新生XIV』の発表を受けてか後にいくらか盛り返した。 年末年始商戦では多くの本数が福袋行きとなった。福袋の中に本作ばかり3本も入っていた例もあるらしい(*9)。 コトブキヤ・ラジオ館ではスクエニオンリーの福袋を5,000円で発売。福袋にもかかわらず真っ黒な袋を使用していることが話題になり、前述のデスシリーズになぞらえデス福袋と呼ばれた。 ツクモ電機での本作推奨ビデオカードの説明POPには「FF14を窓から捨てると近所から不評を買うので止めましょう」という冗談にならない文句が書かれていた。 海外での評価は日本よりも更に辛辣。「植松伸夫の音楽以外褒めるところがない」とも言われ、その年のクソゲーランキングで『XIII』と共にランクイン、二冠達成を成し遂げた。 その音楽が収録されているサントラも何故か2枚組3,000円以内で売れる程度の内容を、1枚ずつ2,000円で販売する有様。 コレクターズエディション版データディスクを叩き割った者・消費者センターに訴えた女性・スクエニ本社に直接足を運んでソフトを返品しに行った男性など、あまりの商品未満の出来に憤慨し多種多様の抗議活動を行った人々も登場している。 ゲーム系サイトで投稿型の批評コーナーのあるところでは、時々変に高得点の批評が投稿され、全体の平均点の底上げをしている動きがみられる。しかも、投稿内容を読むと「VerUPで以前よりましになったので期待がもてる」「今後の成長に期待を込めて」など、ゲーム内容と無関係のものが多い。『新生』の現状を考えると的確ではあるのだが…。 公式に失敗作と認められた本作だが、発売から1年弱経ってファミ通にオススメのゲームとして掲載された。 発売当初に比べるとかなり改善の対策はされているものの、プレイヤー拠点の偏りによる一極集中化やそれによるアイテム関連の流通性の悪さから起因するゲーム内の経済問題など、その時点でも問題は多かった。 2022年4月に、テレビ朝日の番組「しくじり先生」で、スクウェア・エニックスの全面協力のもとで本作が2週連続に渡って取り上げられた。もはや完全に公式でもしくじったと認識されてしまっているのが改めてわかる。 なお、特別講師役(*10)として吉田直樹氏が出演している。「過去の成功体験が大きい≒だから同じ事をしよう(制作スタッフの硬直化)」「グラフィックにこだわるあまり手描きでテクスチャを描いていた。3ヶ月もかけてタンス、4ヶ月もかけて花瓶を作ったスタッフもいた。結果、容量をかなり食ってしまい重すぎてロクに動かない」「容量が重いために1画面30人までしか表示されない」「『とりあえず発売してアップデートしとけばいい』と発売を決行。結果、世界中から酷評の嵐」「強すぎる成功は逆に失敗への恐怖を産む。大きな成功にはとらわれず過去にして次の挑戦をする。でないと新しいものが生まれずボタンの掛け違いすらしてしまう」といったことを語っており、「ゲーム以外の仕事をしている人も心に留めて欲しい」と忠告してもいる。 こういった事もあり、『新生』発足時には「成功よりもまずは失った信頼を取り戻す」ことを重視しており、スクエニ側も重く受け止め開発へ踏み切ったと語っている。曰く「転び方も立て直しも派手」。現在もアップデートの度に反省会を開いており、お客様がいる限り「ひたすら努力が続く」覚悟を持つ事が必要だと語っている。 レギュラー出演者も「二世三世が会社潰すパターン」とぶっちゃけているほか、吉田氏が改めて本作の内容を吟味した結果、一万個以上の問題点が見つかったという。このwikiに書かれている問題点も取り上げられている。 あまりの酷評ぶりがかえって興味を持たれるのか、最近では新規プレイヤーから「旧XIVを遊んでみたい」という意見も出ている事が語られている。吉田氏曰く「僕にとっては悪夢」との事。もっともだ その他余談 スクエニ株が急落した後にようやく異例の社長謝罪。後日日本経済新聞(*11)に改めてスクエニ株急落の記事が載り、原因には『XIV』のせいとはっきり書かれた。 そして株急下降、利益大幅低下という現状に取締役の松田洋祐氏が「消費者の選別眼が厳しくなっており、売れるソフトとそうでないものの差が大きくなっている。消費者に選ばれる品質の作品の投入で巻き返す」と発言した。本作が商品として論外というだけであって、消費者の目が特別肥えていたわけではないのは言うまでもない。 本作発売前のスクエニパーティでは合成担当者が「合成中のチャットはムカつくので喋れなくした」と発言している。つまりそういう人たちが作成したということか。 2013年3月期決算ではスクエニ合併後史上初の赤字決算となり、言うまでもなく、銀行や大株主が激怒。株主総会で大株主と銀行団が当時のスクエニ社長を更迭する案を計画していたが、当時の社長は3月で突然の辞任発表。事実上の引責であり、最後に逃げたと酷評された。 「根性版」という通称は一見ネット上のスラングのようだが、実際は開発側で付けられた俗称。 「新生」への作り替えが決まった後はこの旧『XIV』は近い将来にサービス停止することを意味しており、作り直しである以上本作のソースは引き継げない。よって以降の旧版の改修、アップデートは残り短いサービス期間を終えれば無用の長物になるが、それでも現在のプレイヤーのためにちゃんと開発しよう、という引き締めの意味での名称だったという。 とはいえ、大抵のユーザーがこの名称を聞いて真っ先に連想してしまうことは「プレイヤーによほどの根性がなければプレイ継続できない」という負の意味であり、この名称が広まったことにはそういう意味でも妙にマッチしてしまったことも大きい。 PS3版『XIV』の発売の延期と前プロデューサーを更迭させるきっかけとなった。 後任となった先述の吉田直樹氏は優れた手腕で後継作を立て直し、『FF』シリーズのプレイヤーから広く名を知られることとなった。 そして、シリーズナンバリング最新作『ファイナルファンタジーXVI』では吉田氏がプロデューサーを務めることとなる。 ノベライズ版が出版されている。作者は『ティアリングサーガ』や『XI』のノベライズも担当している「はせがわみやび」氏。 なお、悪評が祟ってのことか旧版のノベライズは1巻だけしか発売されなかった。 2011年3月11日に発生した東日本大震災の影響により、本作と『XI』のサービスは2週間ほど停止状態となった。 スクエニのアーケードゲーム『LORD of VERMILION II』に参戦した。Re 2からは、オンライン対戦で『XIV』のカードを使うとランダムで本作のBGMが流れる仕様になった。 実はCMも存在していた。俳優の生田斗真氏が鎧衣装を身にまといヒューラン族として実演し、実写と合成の映像となっていた。インタビューでは生田ご本人は『V』からのファンであるようで、『XI』もプレイしていたとのこと。 2012年1月6日より課金開始。 現行版に3ヶ月以上課金すると新生『XIV』の料金が割り引きになるというレガシーキャンペーンが実施された。 このキャンペーンは2022年現在においても有効で、一部のストーリーが変化するといった特典も有している。また、「レガシーマーク」とよばれる印をつけることも可能で、本作からの継続プレイヤーが、新生から始めたプレイヤーに興味を持たれることも多々ある。 本作で散々ネタにされた「馬鳥」だが、後に『新生』にて「伝説の馬鳥」なるFATEが用意されるなど、自虐ネタとして扱われている。 新生『ファイナルファンタジーXIV』 2012年11月11日に現行版のサービスが終了。物語は新生エオルゼアへと引き継がれる。 そちらの評価もサービス開始当初は微妙なものだったが、アップデートを繰り返していく度に改善が進んでいき、追加ディスクも多く発売された現在となっては FFシリーズ最高峰のシナリオと評される など、 本作から完全に評価を逆転させた。 会社を傾かせた元凶が一転して、会社の生命線とも言える状態となったため、ある意味皮肉な状況ではある。
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概要 年表 コメント 概要 プライド誕生を00年とする年表です。 現代日本と同じ年度表記(一番早い誕生日が4月2日で、一番遅い誕生日が4月1日)(*1) 年表 記述する事柄の基準 名前のある人物の出来事 プライド関連の出来事 など。量が増えたら適宜分割をお願いします。 アネモネ王国に関することはこの背景色、ハナズオ王国に関することはこの背景色、ラジヤ帝国やその植民地についてはこの背景色 ラス為軸 キミヒカ軸 年次 日付 話数 内容 話数 内容 前89年 - コペランディ王国がサーシス王国とチャイネンシス王国に侵攻した - これまで敵対していたサーシス王国とチャイネンシス王国が同盟を組みハナズオ連合王国となる 前07年 9月4日 - ヴァル誕生 前02年 8月27日 - アーサー誕生 前01年 4月17日 - レオン誕生 00年 6月14日 - プライド誕生 8月9日 - セドリック誕生 01年 - ローザがプライドを甘やかして養育 7月25日 - ステイル誕生 03年 - ローザがプライドに会わなくなり、アルバートが通うようになる 2月14日 - ティアラ誕生 「我儘姫様と城の人」開始 08年 1 プライドが前世の記憶を思い出す - プライドが予知能力を覚醒する。 3 アルバートが馬車事故に遭いかける(プライドの予知により阻止) 感謝話 アルバートが馬車事故に遭い死亡する 「極悪王女と義弟」開始 08年 5 ステイルがプライドと従属の契約を交わし、王族に養子に入る ステイルがプライドと隷属の契約を交わし、王族に養子に入る - ステイル城での教育が始まる 14 ステイルに母親を殺させる 「最低王女と家族」開始 09年 2月14日 16 ティアラが6歳の生誕祭で初御披露目 ステイルが公の場で初見 プライドが第一王位継承者となり御披露目 ~ - 女王ローザが死亡し、プライドが女王となる。 ~ - ティアラを離れの塔に閉じ込める。 09年 3月 58 ジルベールの婚約者マリアンヌが5年後死ぬ予知をする 52 ジルベールに〝特殊能力申請義務令〟を提言され、宰相業務と王配業務をこなせば5年後に成立させると約束する 「外道王女と騎士団」開始 11年 10月 19 ステイルの護身格闘技と剣術の稽古が始まる 20 ローザ、アルバートがアネモネ王国で行われる新兵合同演習訓練を観覧のため四番隊と三番隊半数を率いて数日前より滞在 プライド、ステイルがアネモネ王国で行われる新兵合同演習訓練を観覧のため騎士団数隊を率いて滞在 23 野盗がアネモネ王国騎士団に奇襲し、捕虜とする 20 アネモネ王国からの引率予定騎士隊が到着せず、騎士団長が早朝より新兵を連れアネモネ王国に向け出立 プライドとステイルが王国騎士団の演習視察に訪れる 21 騎士団に奇襲の知らせが届き、副団長が指揮をとる 22 緊急事態のためプライドがステイルに騎士団へ助力を指示する。 23 プライドが騎士団奇襲事件現場の崖崩落を思い出す。 24 プライドが奇襲事件の最前線で騎士団長と新兵を救う※関係者に箝口令 感謝話 騎士団長が新兵を庇い死亡し、新兵も救助にきた先行隊と崖崩れに巻き込まれ死亡する 騎士団奇襲事件犯人としてヴァルを拘束 女王がアネモネ王国より無茶苦茶な指示を出し、現場を混乱させる。すべての責任を騎士団長に着せ、新しく騎士団長にクラークを指名する 2日後 30 ローザ、アルバートがアネモネ王国から昼すぎに帰国 数週間後 - - アネモネ王国がアネモネ王国騎士団の全滅を確認する ~ - フリージア王国がアネモネ王国に攻め入る ~ - アネモネ王国が降伏し、多くの条約を結ぶことになる 「自己中王女と被告人」開始 11年 10月26日 41 騎士団奇襲事件の被告人であるヴァルとプライドが隷属の契約を結び、アネモネ王国騎士団を救出するよう命ずる 10月27日 43 ヴァルを解放する。 108 ヴァルは女児と出会う 110 ヴァルは女児に連れられた男児とも出会う 12年 3月 51 法案協議会にプライドとステイルが参加するようになる 44 新兵から本隊入隊者の叙任式をローザからプライドに変更された 「薄情王女と剣」開始 14年 3月 44 アーサーが本隊入隊試験を主席で合格し、八番隊騎士となる 幕間 アーサーが髪を切りクラークを頼り、父のような言葉遣いを習得し始める 1日後 45 プライドによる叙任式 騎士達の為の祝会 「冷酷王女とヤメルヒト」開始 14年 一週間後 51 14年 法案協議会 1日後 53 宰相ジルベール失踪 57 宰相の婚約者マリアンヌ完治 幕間 宰相の婚約者マリアンヌ死亡 3日後 63 アルバートが公式的に宰相の婚約者マリアンヌを紹介 「無礼王女とホームパーティー」開始 数か月後 70 人身売買の取り締まりの強化 70 〝特殊能力申請義務令〟制定大量虐殺が起きる 14年 12月 - アーサーが新兵として騎士団に入団する 15年 3月 近衛騎士・近衛兵を法案協議会で可決される。 ティアラが法案協議会に参加する 「惨酷王女と罪人」開始 15年 80 ヴァルがプライドの前に現れる 91 セフェク、ケメト救出のため殲滅戦に秘密裏に参加する カラムとアランが殲滅戦を任される。 113 ラジヤ帝国アダムにより爆弾の投下 (122-2) ヴァル、セフェク、ケメトが王族御用達の"配達人"となる。 1か月 番外 殲滅戦の祝勝会が騎士団で行われる 番外 カラム騎士団長とアラン副団長がプライド女王に粛清される。 3か月 127 特例で法案協議会が開かれ、達途上児童無償教育機関設立案を可決する 「暴虐王女と婚約者」開始 16年 6月14日 131 レオンがプライドの婚約者として発表される。 6月17日 139 プライドがローザにアネモネ国への極秘訪問を願い出る 6月22日 145 レオン王子が弟に唆され、薬を盛られ酒場に放置される 146 ヴァルがレオン王子を回収し、プライドが保護する 6月23日 152 レオン王子が弟達の罪を告発し、アネモネ国王が第二王子、第三王子の全権を剥奪する - 早朝、酒場で酔いつぶれているところを衛兵に発見され、フリージア王国への婿入りが遅れる 153 フリージア王国からプライドとレオンの婚約破棄を願い出る両国の密接な交流を行うことを提案する - フリージア王国から酒場にいた民を罪人として差し出せ、でなければアネモネ王国に攻め込むと脅される ~ - 罪人として罪なき民を差し出し、レオンもプライドの婚約者としてフリージア王国入りする 「不義理王女と小規模パーティー」開始 16年 9月 167 ジルベールの屋敷でプライド主催のパーティーを行う - レオン王子は塔でプライドに心を壊されながら過ごす。 275 ランスが戴冠式でサーシス王国の国王となる - 「無礼王女と同盟交渉」開始 17年 ハナズオ連合王国の防衛戦が勃発~ 16日前 175 アーサーが八番隊副隊長に昇進する 180 レオンが訪問し、アーサーの昇進祝いの素材を手配する 11日前 185 昇進祝いの素材がアネモネ王国からヴァル経由で届けられる 187 昇進祝いを計画するが、セドリックが食し延期となる 「冒瀆王女と戦争」開始 17年 当日 ハナズオ連合王国の防衛戦当日 コメント このコメント欄はwikiの情報充実のために設けた物です。 編集が苦手な方は以下のコメントフォームへ書き込んで頂ければ有志でページに取り込みます。 表示される親コメントには限りがあるので、返信の際は返信したいコメント横のチェックを付けて返信するようご協力お願いします。 長文なので、ここでいいのかわかりません。何かありましたら別のところに送りますので教えてください。 年表を見ていて気づいたのですが、「ヤメルヒト」に関するあたりのできごとがプライド14歳時のこととされています。 これは『77.無礼王女は任ずる。』最後の「そして、ここから一年後。これまでの私のゲーム外の行動によって、完全に私のゲームの記憶というチートが役に立たない出来事(殲滅戦)が生じる」から逆算してのことではないかと推察しています。 一方『44.薄情王女は祝う。』には以下のようにあります。 「十三歳になった私、プライド。」 「十一歳になったティアラ」 「二年前のあの日(騎士団襲撃事件)から、アーサーは騎士団長とステイルとの稽古と鍛錬を重ね、翌年十四歳になった年に、新兵として騎士団に一発合格で入隊していた。」 個人的には、「薄情王女と剣」から「無礼王女とホームパーティー」までを1年繰り上げた方が落ち着きがいいと思います。「惨酷王女と罪人」開始時に産まれているステラの妊娠期間にも余裕が出るので(14歳でも不可能ではないが慌ただしい) 機械オンチの上算数が苦手でWiki作成に何のお力添えもできないのに、口出しして申しわけありません。(天壱先生もわたしと同じタイプではないかという気がします、なんとなく。だから表にまとめたりすると矛盾が出てくるのかと) (2021-10-24 11 08 06) 長文のご確認ありがとうございます。 年表「ヤメルヒト」の年代ですね。14年となっていますが、14年3月の出来事ですので、正確にはプライド13歳時の出来事です。(14年6月に14歳となる) (2021-10-24 17 23 36) 【殲滅戦から逆算して1年前】…いえ、基本的に積み上げで計算しています。 ヤメルヒトは『44.薄情王女は祝う』で13歳になったプライド(13年6月~14年5月)・11歳になったティアラ(14年2月~15年1月)・ 「二年前のあの日(11年10月騎士団襲撃事件)から、アーサーは騎士団長とステイルとの稽古と鍛錬を重ね、 翌年十四歳になった年(12年)に、新兵として騎士団に一発合格で入隊していた(12年12月)。」でして、次の本隊入隊試験(13年3月)は12年12月に入団した新兵は受けることが出来ません。(活動報告|第二回質問コーナー) ですので、「ヤメルヒト」は14年3月の出来事として計算しています。 (2021-10-24 17 23 51) 【「薄情王女と剣」から「無礼王女とホームパーティー」までを1年繰り上げた方が落ち着きがいい】… 「薄情王女と剣」から「無礼王女とホームパーティー」を (14年3月~14年)を(13年3月~13年)にした方がいいということですかね?だとすると『44.薄情王女は祝う』のティアラの年齢と合わないんですよね…。ステラが生まれたのは『78.残酷王女は悩む』でプライド15歳アーサー17歳で「近衛になってから一年も経てば~」とあることから 近衛騎士認定(15年3月)→ステラ誕生/殲滅戦(16年3月あたり)ではないかな?と思います。 (2021-10-24 17 24 18)丁寧なお返事ありがとうございました。年表の基本的な見方を理解しておりませんでした。申しわけありません。プライドが19歳でも年が明けて半年ほどの間は20年と表記されるのですね。得心しました。プライドの年齢で引っかかったのは、第2部で「6年前」の語が出てくるからです。・レイ・カレンがライアーを見失ったという「6年前」・パウエルがそれまでの人間関係から身を引いたのであろう「6年前」(「もしかしてパウエルが会えたって言ってたのってお前らの誰かか⁇六年前の……って、俺らも詳しいこと全然聞かされてねぇけど」(Ⅱ170)から推察される)6年前=プライド13歳の年に人物の大移動があった感じがします。これは、キミヒカ軸では特殊能力申請義務令制定の年ではないかと思ったからです。「14年」前半のことだと考えるとぴったりはまります。納得いただいたようでよかったです。キミヒカ軸での特殊能力申請義務令制定は『53.冷酷王女は動き出す。』で法案協議会に参加して二年目(14年3月)の翌日と記されていてプライド13歳の時期です。年表にも記載済です。ただ第二部の内容まで現在積み上げれてないので、もしかしたら後程変更になるかもしれません。ご了承いただければと思います。
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ファイナル和風ファンタジー 登場人物 男 村人 妖怪 男1「日差しが心地よい。小春日和の良い天気だ。 そういえば、この近くの花咲村は桜の名所と聞く。 屋台や芝居小屋も多く、明るい村だそうな。 折角だ、足を伸ばしてみるとしよう。」 (男は村に着いた) 男2「な!?」 (どよーーーーん…と暗い村) 男3「暗ーーーーい!! 全体的に暗ーーーーい!!」 男4「な、なんだこれは…… 評判とまったく違うではないか……」 男5「おい、そこの村人よ。 これは一体どうしたのだ。」 村人1「へえ、実は……」 (村人は説明した) 男6「なんだと、妖怪が!」 村人2「へえ。この近くの沼に恐ろしい妖怪が棲みつき、 村の草木をからしているのです。 おかげで美しかった村もこのありさまでございます」 男7「その沼とはどこにある?」 村人3「村から半里ほど歩いた場所にございますが……」 男8「わかった。 では私がその沼に行き、妖怪を退治してしんぜよう」 村人4「そんな無茶な……! 妖怪を倒そうと向かった者たちも皆帰らぬ者に……」 男9「なに、案ずるな。 ……これも何かの縁だ」 (男は沼に着いた) 男10「ここか……」 男11「沼の主よ!!姿を現せ!! 私が相手になってやろう!!」 (沼から妖怪が現れる) 妖怪1「フハハハハハハハハハ!!!! こりずにまた現れたか、人間どもめ!!!!」 男12「貴様がこの沼に巣食う妖怪か!」 妖怪2「如何にも。俺様は大魔王ルシフェル!! 邪悪なる魔物たちを統べる者! 貴様ら人間の絶望と憎しみを糧に生きる者……」 男13「待て。世界観が……」 妖怪3「怖気づいたか!!」 男14「いや。だから……」 妖怪4「フハハ!!食らえ!! ストーム・ブラスト!!!!」 (妖怪が魔法を放つ) 男15「受け止めよ、秘剣ムラサメ!!」 (男の剣が衝撃を吸収した) 妖怪5「なに!俺様の魔法を受け止めただと!! 貴様……『魔法吸収』のスキルを習得しているな!!」 男16「我が剣ムラサメマルは魑魅魍魎を無に帰す破邪の剣(つるぎ)! 一子相伝の秘剣(ひけん)! 彼世の術など、私には通じぬ!!」 妖怪6「一子相伝の秘剣……まさか主は!」 男17「如何にも!私は」 妖怪7「勇者ロタの血を引く者か!!!!」 男18「源の血を引く者だ!!!!」 男19「人々を苦しめる悪鬼め!!ここで散ってもらう!!」 男20「黄泉に帰れ!!!!」 (男が剣をたたきこむ) 妖怪8「ぐああ!!」 妖怪9「フッ……この俺を倒そうと、第2第3の魔王が……」 男21「散れ」(突き刺す) 妖怪10「アァァァアアアアーーーー」 (妖怪は塵になり消えた) 男22「……欧米か」