約 3,790,758 件
https://w.atwiki.jp/83452/pages/17914.html
■ 2月7日 晴れ 澪に習って日記をつけ始めて、もう一カ月は経つ。 一回も澪は日記を見せてはくれないけど、日記って案外楽しそうだ。 面倒だけど、後で見返したらいろいろと面白そう。 今日、私のことを好きと言ってくれる子がいると友達から聞いた。 複雑な気持ちになった。嬉しいは嬉しいのだけど、応えられそうになかった。 しかもバレンタインに食事に誘われてしまった。 どうしよう。 そしたら澪の奴、行けばいいだろだなんて。 ショックと言えばショックだ。嘘かもしれないけど、でも。 断れって言ってほしかったなあ。 そんなのわがままか。 バレンタイン、澪はどうするのかなあ。 ■ 次の日。 私がいつものように大学の正面玄関から入ると、律が自動販売機の前で誰かと話していた。 「あ、澪だ。おーい、澪」 律がそう呼びかけてくれなかったら、私はその場に立ち止まって鞄を落としていただろう。 だけどそんな名前の呼びかけでなんとか立ち直り、私はゆっくりと二人に近づいた。 律ではないもう片方の人が見知らぬ人だと悟る。 私は緊張で喉が冷たくなっていったような気がした。 「おはよ澪」 「お、おはよう律……」 いつものように挨拶を交わす。だけど今だけは人前なので、私は思ったよりも全然声が出なかった。 元より声が出る質ではないけれど、本当にいつもよりも萎んだような声だと自分でもわかる。 律ではないもう一人は、髪留めをした茶色っぽい髪の女の子だった。 「おはよう、秋山さん」 「あ、えっと……おはよう、ございます……」 その人は甲高い澄んだような声で挨拶した。打って代わって私は、どうしようもないくらい小さな声で返した。 彼女に申し訳ない気持ちになった。 律は彼女を紹介した。 「澪、この人は平沢唯さん。私たちと同じ桜高だったらしいんだぜ」 「よろしくね秋山さん」 知り合い、だったんだろうか。平沢さんは、何とも言えない表情で私と律を交互に見ている。 私は黙っているのもバツが悪くなり、小さく返した。 「……はい」 同時に、平沢さんは腕時計を見た。 「私、人を待たせてるから、行くね!」 「そうなんだ」 「それじゃあね、二人とも」 彼女は裏を感じさせない笑顔のまま手を振って、その場を去って行った。 私と律は並んで、その後ろ姿を廊下を曲がっていくまで見ていた。 律はそれからふぅと息を吐いて、私を見た。 「じゃあ、私たちも行くか」 「……うん」 「どした、元気ないぞ澪」 「なんでもないよ」 誰のせいだと思ってんだよ。 講義室に向かって廊下を歩きながら、律に質問した。 「律は、平沢さんと高校時代から知り合いだったのか?」 「んーにゃ。さっきが初対面」 「じゃあなんで話を?」 「いや、向こうが話しかけてきたんだよ。バスケ部の田井中さんだよねって」 なんで律がバスケ部だったこと知ってるんだろ。 律ってそんな、名前も顔も知らない誰かさんに名前を覚えてもらえるぐらい有名人だったのかな。 そりゃ結構強かった(らしい)桜高のバスケ部の部長で、顔も良くって運動神経も良くて。 明るくて、友達簡単に作れて……相手を想いやれて優しくて。 そんな奴が有名じゃないわけがない。 でも私は知らなかったんだ。 幼い頃から、とにかくずっと誰かと一緒にいることから逃げてきたから。 話しかけてきてくれるのは嬉しかったかもしれないけど、口下手で会話は続かなくて、すぐに皆私から遠ざかっていく。 その度に私はごめんなさいと心の中で謝ってきた。 だから本当に周りに疎くて、世間にも疎いし学校のことにも疎かった。 「私、結構有名なんだな」 律は感心するように言った。 私としては、私が知らなかったことを皆が知っているという状況に怯えている。 いつもそうだ。 私と律は、同じ時間を過ごさなかったんだ。 ずっと同じ学校にいるのに、一緒にいたのはこの一年だけ。 それがずっと、呪いみたいにへばり付いてるんだ。 律が見た景色を、私は見ていない。 だから中学や高校時代に律と一緒にいればって後悔は嫌でもついてくるんだ。 「私は、知らなかったけどな」 「澪だって高校時代もっと活動的だったら有名人になれたかもよ」 「そ、そんなの私嫌だ」 「例えば、軽音部に入って学園祭で演奏するとかさ」 「……」 軽音部なんてあったっけ。 私はそんなささやかな疑問からぶち当たった別の疑問を投げかけた。 「律は小さい頃からドラムやってたんだよな? だったらなんで高校で軽音部入らなかったんだよ」 歩きながらそう問うと、律は寂しそうに笑顔をなくした。 私は何か聞いてはいけないことを聞いてしまったような気がして、ちょっとだけ後悔する。 でも律はすぐに笑った。それからまたいつものように明るい声で返す。 「そりゃ入ろうと思ったぜ。でも、部員がいなくてさ」 「部員がいない?」 「私が入学する前の卒業生で全員だったんだ。だから四月の内に部員を私含めて四人にしなきゃいけなかったんだけど……誰も来なくて」 入学して私は、文芸部に入った。 律には詩を書いていたとは言ったけど、正直そんなのどうでもよかった。 桜高はほとんどの人が部活に入っているので、むしろ部活に入っていない方が目立つ。 私はただ単に『部活に入っている』という事実が欲しくて文芸部に入ったのだ。 文芸部では一応詩を書いて活動していたけど、友達もいなかったし……結局普通の生活をして終わったように思う。 でも律は私と違って、やりたい! と思ったことができなかったんだ。 それは、経験していなくても悔しかったんだろうなあって思った。 「……結局、どうなったの?」 わかっていたけど、私は訊いた。 「軽音部? 廃部したよ。私もう悲しくってさー……まあでも、何か部活はやりたかったからバスケ部入ったけどな」 悲しくってさ、という言葉に悲しさはなかった。 でも一番悲しかったのは律なんじゃないかと思う。 もし私が幼い頃から律と一緒にいて、いろいろ話して。 お互い音楽の趣味が通じ合っていたら、軽音部に入っただろうか。 それはわからない。 実際幼い頃からずっと一緒にいたわけでもないし、もし私が音楽を律と一緒にやっていたとしても、 やはりバンドをやるのは少しばかり奥手になって軽音部に入ろうとはしないかもしれない。 文芸部に入ろうとするかもしれないし。 だけど結局軽音部に入ってしまうんじゃないかと思う。 多分、どんな世界であっても……私は律といることを選ぶ。 まあ律の性格なんだから、私が文芸部入ろうとしたら、入部届を破っちゃうだろうなあ 結局律に手をひかれて、軽音部に入る私。で、結局律と軽音部に入ってよかったと思う自分がたやすく想像できる。 「そっか。大変だったんだな」 「澪ともうちょっと早く会えてたら、無理やりにでも入れてたのになあ」 律は呑気にそう言った。 そういう発言が、いちいち私を苦しめてるんだぞ。 もっと早く出会えてたら。 それが、本当に悔やまれる。 「もし律と軽音部入ってたら……」 私は息を吐いた。 「……律と軽音部入ってたら、私、どうなったんだろう」 一緒にいられなかった過去を、『もしも』で振り返るのはとても辛い。 でも、気になることではある。 「……澪には、ファンクラブなんかもできたかもしれないぞ」 「なんで?」 どちらかといえば律の方にできるだろ。 「美人だしー、可愛いしー、ときどきかっこいいしー」 「お、おい、やめろって……」 律は冗談なのか本気なのか。 でも、なった『だろうな』である。 私は有名人になんかなりたくない。 静かならそれでいいのだ。 そこに律がいたらそれで。 ■ 二人で昼食を食べていたら、また××さんがやってきた。 「りっちゃん、どう? 返事決まった?」 返事というのは、その律のことが好きな『理学部の子』との食事会のことだろう。 律はまだそれに出てもいいかという誘いに乗っていない。断りもしていないし、了解もしていない状態なのだ。 当日まであと六日。 もしどこかで食事するとなればやっぱり予約とか諸々の準備がいるのだろう。 誘う側としては早く返事が欲しいのか。 「いや、まだ……だけど」 律はチラッと私を見た。 なんだよ、とは言えない。ただ、どうして私に一瞬でも目配せしたのかがわからなかった。 やっぱりこの話題を私の前で話すことに躊躇があるのかもしれない。 「できれば明日までに決めてね。お店の予約とかあるから」 「お、おう……じゃあ明日にでも」 「わかった。じゃあ彼女にもそう言っておくね。それじゃーね」 ××さんはそう言って、やってきた方向へ戻って行った。 律は私に向き直って、黙々と昼食のフレンチサラダを食べ始める。 私はその様子をただじっと見つめて、茫然としていた。 それに気付いた律は、苦笑いした。 「なんだよ、顔に何かついてるのか?」 「いや、なんでもない」 「……澪、最近なんでもない多いなあ」 律は呆れたように言うと、お茶を飲んだ。 私はそれを、自分自身でも確かに知っていた。 律に言っちゃいけないような事や、悟られてはいけないような気持ちが増えているかもしれなかった。 だから、そういうものが無意識に表情に出た時、私は誤魔化すために『なんでもない』と言葉にする。 だけど、やっぱり律はそんなのお見通しかもしれないし、何度も同じこと言っていたらさすがにおかしいと思うのだろう。 「なんでもないよ」 「ほらまた言った」 「本当になんでもないから……」 「いーやなんでもなくないね。澪ちゃんの悩みはりっちゃんの悩みだぞ」 私の気持ちなんて何にもわかってないくせに。 だけどそうは言えなかった。 そりゃ私は私の気持ちを律に言っていないのだから、それを律が理解していないのは当然だ。 その子の誘いに乗っかることは別に私に何の影響もない。 別に律は誘いに了承してもいい。 私にメリットもデメリットも存在しないはずなのに……心はそれを拒んでること。 なんで拒んでいるのか、わからないことも。 律に言う必要はない。 「ほら、言ってみろ」 「本当に何でもないんだ。律に言うほどでもないし……」 「私に言うほどでもないってことは、やっぱりなにか悩んでんのかよ」 もうやめてくれよ。 「だから言うほどでもないって言ってるだろ」 言ったら、何かが変わってしまいそうで嫌だった。 言えばいいのかよ。 その子のお誘い、断ってくれって? そしたらどうしてって律は私に言うんだろう。 でも、私はその「どうして」に答えられないんだ。 『どうして』、律にその子の誘いを断ってほしいのかわからない。 私は私が、一番分からないよ……。 「……もういいよ」 律は不服そうに食事を再開した。 私は律に心の中で謝りながら、箸を持った。 それから昼食の間は、まったく喋れなかった。 ■ 2月8日 晴れ 澪が何かに悩んでるみたいだけど教えてくれなかった。 そんなに私、信用ないのかな。それはちょっとショックだ。 お食事会、どうしよう。 あんまり乗り気じゃないけど、でも気持ちはありがたい気もするし……。 本当は澪と一緒がいいのだけど、それも言えないし。 悩む。また澪に意見を聞くのも、どうかと思うし。 あー、どうしようかな。 15
https://w.atwiki.jp/83452/pages/17920.html
■ その日の講義が終わった。 今は四時。これから三十分後に、噴水の前で『理学部の子』と私は話をする。 一体どんな話なのかわからない。想像もできない。 顔も名前も知らない相手と、初対面で何を話すのだろう。 それはずっと疑問だった。 でも、私はもっと不安なことがある。 このままじゃ、律にチョコレートを渡せない。 朝から、渡そう渡そうって思ってるのに。 ふとした瞬間でも、さあ渡すぞって気にはなるのだけど、恥ずかしくて、そして怖くて鞄から取り出せない。 言葉を出そうとしたって、唇の上で彷徨うだけに終わった。 渡したいけど、『渡したい』のままの私。 情けなくて。悔しくて、講義中に何度泣きそうになったかわからない。 結局私は、律にいろんなことを教えてもらったけど、それを返せない臆病者なんだって……。 何が自信を持つために律と口調を似せるだよ。 結局口調だけ変わったって自信も何もついてないじゃないか。 律にだって怖がる。ただ好きだよって言葉が言えないなんて。 たった四文字にいつまで悩んでるんだよって。 昨日まで、詞まで書いてあんなにふわふわしてたのに。 幸福がどうだとか、祈ってたくせに。 今は、もう諦めようかって気さえしてきたのだ。 もういいんじゃないかって。 チョコレートなんて、捨ててしまおうかな。 律が私のこと好きなわけないだろ……。 「澪、じゃあ私行くから」 律が立ち上がって、私に言った。まだ私は椅子に座って、教材を鞄に詰めている途中だった。 律は何食わぬ顔で私を見降ろしていて、私は小さな声で返事するだけしかできなかった。 「う、うん……」 「それと」 律はそれから、目を逸らして頬をかきながら言った。 微妙に頬を染めているのはなんでかわからなかったけど、私は心が全然穏やかじゃなかったのでその表情には何も言えなかった。 「……やっぱり何でもないわ。じゃあな。また後で」 律は手を振って、講義室から出て行った。 私はその後ろ姿を見つめていて、どうしようもなく胸が縛られた。 それを振り払うように、鞄へ教材をしまう行為を再開する。 だけど、やっぱり胸は痛いままだった。 それでいいんだろうか。 あんなにも頑張って、律への想いを込めたチョコレートを作った。 あの時は、初恋が律だって気付いてやたらとふわふわして、よくわからなくて。 嬉しいような、でも気付いてしまった寂しさもあって……。 まるで絡んだ糸みたいに、一体それがどんな風に交わって絡んでいるのか自分でもわからないぐらいぐちゃぐちゃだった。 そんな勢いのまま、今日を迎えてるから。 今になって、怖い。 怖いよ。 失敗したら、律はどこかへ行っちゃうのかな。 私から、遠くに行っちゃうかもしれない。 そんなの、耐えられない。 私は、律が大好きだから。 律がいなきゃ、駄目なのに。 もし律が私から離れちゃったら、どうなるんだろう。 ……やっぱり、告白なんてやめよう。 チョコレートも、どうせ美味しくなんかないだろうし。 律が気に入ってくれるわけがないんだ。 あんなの捨ててしまえばいいんだ。 私が告白しなければ、律は今までみたいに一緒にいてくれるかもしれないんだ。 昨日勇気が出てきたとか意気込んでたくせに……。 土壇場で逃げるなんて。 やっぱり私、駄目な奴だな……。 私は鞄に荷物をしまい終えて、立ち上がった。 時計を見ると、四時五分だった。あと二十五分はある。 中庭へはすぐに到着するけど、遅れて迷惑を掛けるのも申し訳ない。 十五分ぐらいは早く行けばいいかな。 それぐらいなら全然余裕だし、向こうより遅くなるなんてことはないだろう。 私は、講義室を出た。 早く話を終わらせよう。 どんな話かもわからないけれど。 ゆっくりと廊下を歩く。 ……律とあの子は、五時に待ち合わせと言っていた。 一体どこで待ち合わせてるんだろう。噴水前じゃないと思うし、もしどこかのレストランへ行くのならバスか何かを使うのかな。 そうなると大学前のバス停とかかな。 付き合う気はないし、私から奪う気もない? どういう意味か、昨日からずっとわからないままだ。 じゃあ何のために、律と今日の計画を立てたんだろう。 律に告白するためじゃないのか? 律とバレンタインを過ごしたいからじゃないのか? 律にチョコレートを受け取ってほしいからじゃないのかよ。 それなのに、付き合う気もないって。この日の食事会は何のためにあるんだろう。 一日だけ律と一緒に過ごせれば、それで彼女は満足なのだろうか。 名前も顔も知らない。ただ一度だけ電話しただけ。 その電話の声すらも、私には何の情報もくれやしない。 そんな彼女が、これから律と食事会に行く。 やっぱりモヤモヤしてる。 ……律は、五時まで何をしているんだろう。一度家に帰ったりしてるのだろうか。 五時集合なら全然間に合うし。それとも、どこかで時間を潰してたりするのかな。 私は首を振った。 ……律のことは、今はいい。 私はその『理学部の子』と話すことだけ考えてればいいんだ。 私は中庭に出た。 ちょっと歩けば、待ち合わせ場所の噴水だ。 だけど、そこには思いがけない人物がいた。 「……澪?」 「……律?」 そこに立っていたのは、律だった。 ■ 「……澪?」 噴水前で、『理学部の子』に会いに来た私。 でもそこにいたのは、律だった。 「……律?」 私は訳がわからなかった。 今の時刻は、四時十七分。待ち合わせは四時半だった。 もう少しで、あの子はやってくるはずなのに、実際いるのは律。 どういうことなのだろう。 五時に、あの子とどこかで待ち合わせをするんじゃなかったのか? 予想外の展開に、心臓が高鳴り始めた。 律が表情を引きつらせながら私に尋ねてくる。 「……ど、どうしたんだ? 何か用でもあったのか?」 「い、いや……違うんだ」 「じゃあ、なんでここに?」 律自身も、なんで? というように辺りを見回して混乱している様子だった。 私は唇を舐めた。 口の中もカラカラに乾き始める。 やばい、混乱してるぞ私。 「律こそ……なんで、ここにいるんだ?」 私は左手で自分の鞄を撫でていた。 渡せなかったチョコレートが眠っている。 律は後頭部を触りながら返した。 「えっと、ここで待ち合わせしてるんだ、理学部の子とさ。四時半に」 「――えっ?」 なんだって? 私は思わず声をあげてしまった。 聞き取れなかったから声をあげたんじゃない。 律の言った言葉が、どうにも私の考えていた答えと大きく食い違っていたからだ。 私の動作に、律は不思議に思ってか首を傾げる。 「どうしたんだよ?」 「本当に……ここに、四時半?」 「って、私は言われたけれど」 どうなってるんだ? 私は焦りに焦っていた。というよりも、これは焦りというより状況が噛み合わないことに対する混乱だった。 自分の持っている情報と律の情報が噛み合わない。 しかし落ち着こうにも律と突然出会うものだから、心臓が高鳴って落ち着けない。 ドキドキして顔も熱くなって……もう訳がわからない。 落ち着け。 律は、四時半に噴水前で、その理学部の子と待ち合わせだった。 私は、四時半に噴水前で、その理学部の子と待ち合わせだった。 実際そこにいるのは、律じゃないか。 どういうことだ。 第一あの子は言っていた。 『田井中さんとは五時に待ち合わせしているんです』って……でも今律は、四時半にここで待ち合わせしていると確かに言ったのだ。 おかしい。情報がうまく伝わっていないのか? あの子の口調からして確かにきちんと取り決めているように思えたのに。 じゃあ、どうして律はここにいるんだ? 「私も、理学部の子に、四時半にここにきてって言われたんだけど……」 「マジかよ!?」 私の言葉に、律も顔を歪ませた。 「……どうなってんだ?」 それはこっちが聞きたい。というよりも、私と律が『理学部の子』に問い質したいところだ。 どう考えてもおかしいんだ。食い違いなんてものじゃない。 だってあの子は五時に律とどこかで待ち合わせと言ったじゃないか! なのにどうして、四時半にもなっていない噴水で、私の目の前に律がいるんだ! よりにもよって、律だなんて……。 ただでさえ律といるのは自分の胸をドキドキさせる要因であるのに、いざ『理学部の子』と話そうと思って噴水に来てみたら律がいる。 そんな予想もしなかった展開も相まって、もう胸が爆発しそうだった。 お互いが訳がわからないから、やっぱり視線が交錯しあう。 その度に私は、この胸の高鳴りが律に聞こえてやしないか、顔が真っ赤になっているのを悟られてはいないかと冷や冷やしていた。 現実、喉が震えて声も出にくい。 「とりあえず、えっと……? 澪は、四時半にここに来てと言われた」 「う、うん……」 状況確認のためか、律は落ち着いた様子だった。 でも、後頭部を撫でながら喋るのは律の、恥ずかしがったり照れている時の癖でもある。 だけど私は、今律が何を考えているか読めなかった。 律の心を簡単に読めれるのなら苦労なんて何もないのだ。 「私も……ここに四時半に来てと言われたんだ」と律。 「『理学部の子』に?」 「いや、××さんを通してだけど……」 「じゃ、じゃあそこで何か伝言ミスがあったんじゃないか?」 そうとしか考えられない。 つまり、私は『理学部の子』から直接電話をもらった。 しかし、律はその子ではなく××さんから連絡をもらったようだ。 となると、本人ではない××さんの情報の方が間違っている確率が高いんじゃないか。 本人の口からの方が信憑性は高いだろうし……でも、××さんが間違うのかなあ。 律は、息を吐いて言った。 「……ま、まあ待ってようぜ。本人が来ればわかるだろ」 「そ、そうだな……」 私と律は、お互いにぎこちなく笑い合った。 時刻は四時二十五分。 私たちは噴水の縁に、二人分ぐらいの距離を置いて座った。 ■ 気まずかった。 話題がないわけじゃない。 話したいことなら山ほどあるし、謝りたいことも、言いたいこともたくさんあった。 だけど、今私が抱えている鞄の中にチョコレートが入っている。 そして想いと伝えたい相手――律が、すぐ横にいるのだ。 だからどうしようもなく緊張して、言葉にならなかった。 だけど、律は律だった。 「なあ、澪」 優しい声だった。 私は、その声色で少しだけ緊張が解れた気がした。 「……うん」 しかし、それしか言えない。 横を見ると、律と目が合って。 数秒見つめあった。 そこから、会話が続いた。 「正直に言うと、私、あんまり食事会乗り気じゃないんだ」 「……なんで?」 「――わからない?」 律は、不敵に笑った。 それは普段の律からは想像もつかないような、女っぽくて、そして私を嘲笑うようで。 だけど、でも細い眼差しはやっぱり優しいままの。 「まあそんなことだろうと思ったよ、澪ならさ」 「い、意味がわからないぞ、律……は、はっきり言えよ」 「……ここまで言って、わかんないのか?」 私も分かんないよ。 律は、口を尖らせて何かをブツブツ言った。 そして。 律は、勢いよく立ち上がった。 「わ、私は澪が――」 その時だった。 視界に、何か白い粒のようなものが浮いているのに気付いたのだ。 「――――雪だ」 私は、立ち上がって空を見上げた。 灰色っぽい空から、確かに白いふんわりとした粒が舞い降りてきている。 私は手を開いて、それを受け止めた。 「なんつータイミングだよ……」 律が苦笑いして息を吐く。 私は手の平に落ちて、すぐに水滴に変わる雪を見つめた。 それから、それが降ってくる空を見つめようと上を向こうとした。 ここは、中庭だから、大学の建物が囲っている。 視界に、二階の窓が入った。 その窓のところに、誰かが立っているのに気付く。 ――あれは、××さんと……平沢さん? なんであんなところに立っているのだろう。 「――?」 彼女たちは、私に小さく手を振って、親指を立てた。 そして誇らしげな表情をして、その場から去っていってしまった。 窓から、見えなくなった。 21
https://w.atwiki.jp/talesofdic/pages/1711.html
スタッフ・声優:イノセンス スタッフ・声優:イノセンス声優 Tales of Innocence Staff 声優 役名 声優 備考 ルカ・ミルダ 木村亜希子 イリア・アニーミ 笹本優子 スパーダ・ベルフォルマ/デュランダル うえだゆうじ アンジュ・セレーナ/ヒンメル 名塚佳織 リカルド・ソルダート/ヒュプノス 平田広明 エルマーナ・ラルモ/ヴリトラ 松岡由貴 コーダ 小桜エツ子 コンウェイ・タウ 野島健児 R版のみ キュキュ・セレツネワ 藤田咲 チトセ・チャルマ/サクヤ 宍戸留美 ハスタ・エクステルミ/ゲイボルグ 真殿光昭 シアン・テネブロ/ケルベロス 沢城みゆき R版ではミラ=マクスウェルも兼任 アルベール・グランディオーザ/オリフィエル 杉田智和 オズバルド・ファン・クルエーラ 島田敏 ガードル 若本規夫 アスラ 小山力也 R版では「絶望を背負いし覇王」も兼任 マティウス/イナンナ 田中敦子 ルカの父 大場真人 ルカの母/ニーノ 大本眞基子 エディ 斉藤貴美子 バルカン 福原耕平 R版のみ 元老院 平井啓二 グリゴリ兵 藤本たかひろ アルカ信者 根本幸多 センサス兵の群衆 やすあき 鳥島和也 鈴木歩 大舘隆司 稲垣武俊 コハク・ハーツ 井上 麻里奈 R版のみ ヒスイ・ハーツ 松風 雅也 Tales of Innocence Staff キャラクターデザイン いのまたむつみ 音響制作 キャスティングマネージメント 株式会社青二プロダクション 角 康昭 収録スタジオ MIT STUDIO サウンドエンジニア トゥー・スリー・プロジェクト 八十島 祐樹 音響監督 有限会社エックスワン 鳥島 和也 アニメーションムービー プロデューサー 寺川 英和 監督・絵コンテ・作画監督 松竹 徳幸 オープニング原画 山田 誠 石田 可奈 大塚 健 齋藤 卓也 海谷 敏久 高橋 英樹 山口 智 原田 大基 奥田 佳子 秋山 一則 三浦 春樹 中嶋 敦子 松竹 徳幸 イベント原画 津熊 健徳 金 允 智 松竹 徳幸 エンディング原画 松竹 徳幸 増田 由希 動画検査 野上 麻衣子 動画 金 允 智 野上 麻衣子 Production I.G 美術監督 大野 広司 背景 スタジオ風雅 色彩設計・色指定 茂木 早誉 仕上げ 茂木 早誉 渡辺 陽子 Production I.G デジタル補正 小野 智恵子 西谷 知恵 特殊効果 村上 正博 撮影 古川 誠 編集 植松 淳一 制作担当 松下 慶子 制作進行 霞 麻衣子 洞 美帆 アニメーション制作 PRODUCTION I.G オープニングテーマ 「 Follow the Nightingale 」 作詞/作曲 KOKIA 歌 KOKIA 編曲 澤近 泰輔 エンディングテーマ 「 say goodbye good day 」 作詞/作曲 KOKIA 歌 KOKIA 編曲 澤近 泰輔 flying DOG / JVCエンタテインメント サウンドクリエイター 中村和宏(モナカ) イメージビジュアルデザイン 岡田 有章 アルファ・システム スタッフ プロセスマネージャー 櫻井 たけし メインプログラム 深澤 正俊 バトルプログラム 芝村 起吏 バトルプログラムサポート エフェクトプログラム 渡辺 英樹 メニュープログラム 石田 進介 イベントプログラム 赤澤 正雪 イベントプログラムサポート 西原 啓祐 デザイン統括/監修 尾上 恭輔 サブキャラクターデザイン 原野 ケイ 末次 誉亮 キャラクターモーションデザイン 尾上 恭輔 森竹 俊 只松 甲志郎 キャラクターモデリングデザイン 古賀 健一 東 有紀 植村 祐介 エフェクトデザイン 東 有紀 可徳 和隆 背景ビジュアルデザイン 小山 亜希子 背景モデリング 大原 知也 上田 純一 松崎 弘志 サウンドマニピュレーター サウンドエフェクト 安田 拓也 シナリオ 櫻井 真実 シナリオサポート 鈴木 歩 企画 櫻井 たけし 前田 武士 長 亨 調整アシスト 坂上 久尚 山田 直也 製作進行 國分 政昭 スペシャルサンクス 佐々木 浩人 プロデューサー 佐々木 哲哉 株式会社クリーク・アンド・リバー社 エンターテインメントグループ ゲームディビジョン バンダイナムコゲームス スタッフ プロセスマネージャー 服部 秀樹 サブキャラクターデザイン 稲垣 武俊 キャラクターモデリングデザイン 村上 和徳 背景モデリングデザイン 板倉 耕一 アイテムグラフィックスデザイン 浅野 直子 伊藤 未希 インターフェイスデザイン 稲垣 武俊 シナリオ監修 田中 豪 栗田 真樹生 イベント監修 倉本 順郎 パッケージデザイン 松岡 大海 クオリティー管理統括 服部 秀樹 青山 正志 CS営業部 西澤 冬樹 高林 一浩 小野寺 浩 西端 悟 熊田 直樹 星合 真樹 佐伯 博史 大石 幸平 CSプロモーション部 渡辺 浩孝 田中 快 関根 裕子 スペシャルサンクス 岡本 進一郎 樋口 義人 小西 輝彰 山瀬 孝広 村北 美夏 大見 和永 木原 剛 依田 優一 吉村 広 久多良木 勇人 植田 一志 井内 要 田川 智美 松永 明子 坂本 純一 廣田 恵一 石川 朱香音 水村 洋二 協力会社 株式会社ナムコテイルズスタジオ 株式会社青二プロダクション 有限会社エックスワン 株式会社MITギャザリング ビクターエンタテインメント株式会社 flying DOG / JVCエンタテインメント ビクター・ミュージックパブリッシング株式会社 株式会社 anco ポールトゥウィン株式会社 ディレクター 稲垣 武俊 制作プロデューサー 大舘 隆司 プロデューサー 馬場 英雄 統括プロデューサー 吉積 信 柳沢 直幹 エグゼクティブプロデューサー 鵜之澤 伸 石川 祝男 Produced by 株式会社バンダイナムコゲームス
https://w.atwiki.jp/n4908bv/pages/815.html
ファンガスの上位種。 より動きが素早くなっており、また傘の部分がファンガスより硬い。 主な出現場所 森の迷宮 ドロップアイテム イワタケ キクラゲ ホンシメジ ポルチーニ茸 初出:37話
https://w.atwiki.jp/touhoukashi/pages/3983.html
【登録タグ AbsoЯute Zero Rute Trident World い 故郷の星が映る海 曲 見た事も無い悪夢の世界】 【注意】 現在、このページはJavaScriptの利用が一時制限されています。この表示状態ではトラック情報が正しく表示されません。 この問題は、以下のいずれかが原因となっています。 ページがAMP表示となっている ウィキ内検索からページを表示している これを解決するには、こちらをクリックし、ページを通常表示にしてください。 /** General styling **/ @font-face { font-family Noto Sans JP ; font-display swap; font-style normal; font-weight 350; src url(https //img.atwikiimg.com/www31.atwiki.jp/touhoukashi/attach/2972/10/NotoSansCJKjp-DemiLight.woff2) format( woff2 ), url(https //img.atwikiimg.com/www31.atwiki.jp/touhoukashi/attach/2972/9/NotoSansCJKjp-DemiLight.woff) format( woff ), url(https //img.atwikiimg.com/www31.atwiki.jp/touhoukashi/attach/2972/8/NotoSansCJKjp-DemiLight.ttf) format( truetype ); } @font-face { font-family Noto Sans JP ; font-display swap; font-style normal; font-weight bold; src url(https //img.atwikiimg.com/www31.atwiki.jp/touhoukashi/attach/2972/13/NotoSansCJKjp-Medium.woff2) format( woff2 ), url(https //img.atwikiimg.com/www31.atwiki.jp/touhoukashi/attach/2972/12/NotoSansCJKjp-Medium.woff) format( woff ), url(https //img.atwikiimg.com/www31.atwiki.jp/touhoukashi/attach/2972/11/NotoSansCJKjp-Medium.ttf) format( truetype ); } rt { font-family Arial, Verdana, Helvetica, sans-serif; } /** Main table styling **/ #trackinfo, #lyrics { font-family Noto Sans JP , sans-serif; font-weight 350; } .track_number { font-family Rockwell; font-weight bold; } .track_number after { content . ; } #track_args, .amp_text { display none; } #trackinfo { position relative; float right; margin 0 0 1em 1em; padding 0.3em; width 320px; border-collapse separate; border-radius 5px; border-spacing 0; background-color #F9F9F9; font-size 90%; line-height 1.4em; } #trackinfo th { white-space nowrap; } #trackinfo th, #trackinfo td { border none !important; } #trackinfo thead th { background-color #D8D8D8; box-shadow 0 -3px #F9F9F9 inset; padding 4px 2.5em 7px; white-space normal; font-size 120%; text-align center; } .trackrow { background-color #F0F0F0; box-shadow 0 2px #F9F9F9 inset, 0 -2px #F9F9F9 inset; } #trackinfo td ul { margin 0; padding 0; list-style none; } #trackinfo li { line-height 16px; } #trackinfo li nth-of-type(n+2) { margin-top 6px; } #trackinfo dl { margin 0; } #trackinfo dt { font-size small; font-weight bold; } #trackinfo dd { margin-left 1.2em; } #trackinfo dd + dt { margin-top .5em; } #trackinfo_help { position absolute; top 3px; right 8px; font-size 80%; } /** Media styling **/ #trackinfo .media th { background-color #D8D8D8; padding 4px 0; font-size 95%; text-align center; } .media td { padding 0 2px; } .media iframe nth-of-type(n+2) { margin-top 0.3em; } .youtube + .nicovideo, .youtube + .soundcloud, .nicovideo + .soundcloud { margin-top 0.75em; } .media_section { display flex; align-items center; text-align center; } .media_section before, .media_section after { display block; flex-grow 1; content ; height 1px; } .media_section before { margin-right 0.5em; background linear-gradient(-90deg, #888, transparent); } .media_section after { margin-left 0.5em; background linear-gradient(90deg, #888, transparent); } .media_notice { color firebrick; font-size 77.5%; } /** Around track styling **/ .next-track { float right; } /** Infomation styling **/ #trackinfo .info_header th { padding .3em .5em; background-color #D8D8D8; font-size 95%; } #trackinfo .infomation_show_btn_wrapper { float right; font-size 12px; user-select none; } #trackinfo .infomation_show_btn { cursor pointer; } #trackinfo .info_content td { padding 0 0 0 5px; height 0; transition .3s; } #trackinfo .info_content ul { padding 0; margin 0; max-height 0; list-style initial; transition .3s; } #trackinfo .info_content li { opacity 0; visibility hidden; margin 0 0 0 1.5em; transition .3s, opacity .2s; } #trackinfo .info_content.infomation_show td { padding 5px; height 100%; } #trackinfo .info_content.infomation_show ul { padding 5px 0; max-height 50em; } #trackinfo .info_content.infomation_show li { opacity 1; visibility visible; } #trackinfo .info_content.infomation_show li nth-of-type(n+2) { margin-top 10px; } /** Lyrics styling **/ #lyrics { font-size 1.06em; line-height 1.6em; } .not_in_card, .inaudible { display inline; position relative; } .not_in_card { border-bottom dashed 1px #D0D0D0; } .tooltip { display flex; visibility hidden; position absolute; top -42.5px; left 0; width 275px; min-height 20px; max-height 100px; padding 10px; border-radius 5px; background-color #555; align-items center; color #FFF; font-size 85%; line-height 20px; text-align center; white-space nowrap; opacity 0; transition 0.7s; -webkit-user-select none; -moz-user-select none; -ms-user-select none; user-select none; } .inaudible .tooltip { top -68.5px; } span hover + .tooltip { visibility visible; top -47.5px; opacity 0.8; transition 0.3s; } .inaudible span hover + .tooltip { top -73.5px; } .not_in_card span.hide { top -42.5px; opacity 0; transition 0.7s; } .inaudible .img { display inline-block; width 3.45em; height 1.25em; margin-right 4px; margin-bottom -3.5px; margin-left 4px; background-image url(https //img.atwikiimg.com/www31.atwiki.jp/touhoukashi/attach/2971/7/Inaudible.png); background-size contain; background-repeat no-repeat; } .not_in_card after, .inaudible .img after { content ; visibility hidden; position absolute; top -8.5px; left 42.5%; border-width 5px; border-style solid; border-color #555 transparent transparent transparent; opacity 0; transition 0.7s; } .not_in_card hover after, .inaudible .img hover after { content ; visibility visible; top -13.5px; left 42.5%; opacity 0.8; transition 0.3s; } .not_in_card after { top -2.5px; left 50%; } .not_in_card hover after { top -7.5px; left 50%; } .not_in_card.hide after { visibility hidden; top -2.5px; opacity 0; transition 0.7s; } /** For mobile device styling **/ .uk-overflow-container { display inline; } #trackinfo.mobile { display table; float none; width 100%; margin auto; margin-bottom 1em; } #trackinfo.mobile th { text-transform none; } #trackinfo.mobile tbody tr not(.media) th { text-align left; background-color unset; } #trackinfo.mobile td { white-space normal; } document.addEventListener( DOMContentLoaded , function() { use strict ; const headers = { title アルバム別曲名 , album アルバム , circle サークル , vocal Vocal , lyric Lyric , chorus Chorus , narrator Narration , rap Rap , voice Voice , whistle Whistle (口笛) , translate Translation (翻訳) , arrange Arrange , artist Artist , bass Bass , cajon Cajon (カホン) , drum Drum , guitar Guitar , keyboard Keyboard , mc MC , mix Mix , piano Piano , sax Sax , strings Strings , synthesizer Synthesizer , trumpet Trumpet , violin Violin , original 原曲 , image_song イメージ曲 }; const rPagename = /(?=^|.*
https://w.atwiki.jp/puzzlederby/pages/2333.html
セントライト(オス) 属性 副属性 タイプ 副タイプ レアリティ コスト 火 水 スピード 中距離 UL★8 140 レベル スピード スタミナ 根性 適性(芝/ダート/重) 距離/ベスト 1 2871 1584 363 〇/×/◎ 2,000m~3,000m/2,400m 99 14355 4752 1089 スキル ミドルの持続(3ターンの間中距離タイプのスピードが1.5倍 )初代三冠馬の光(2ターンの間ライバルホースのスキルを発動させない、2ターンの間水属性アタックを無効 ) Lスキル 【究極】トリプルタレント【効果1】火属性・中距離タイプの馬の全能力が9倍になる。【効果2】火・水の同時アタックでチーム全体のスピードが4倍になる。【効果3】コンボ吸収スキルの影響を受けない UL進化素材 極進化の蹄鉄(火) 極進化の蹄鉄(火) 極進化の蹄鉄(水) 極進化の蹄鉄(水) 極進化の蹄鉄 入手方法 【UL登場】レジェンドフェス極第2弾など
https://w.atwiki.jp/toi_skit/pages/24.html
【アスラの真の力】 ルカ 「………っ!!」 イリア 「どーしたのよっ、ルカ あんた震えてんじゃんっ! 具合でも悪いの?」 ルカ 「違うよ、今、 アスラが僕に呼びかけたような…」 スパーダ 「ほ~?」 イリア 「ああ~、とうとう…。 幻聴まで聞いちゃったのね…」 ルカ 「な、何?」 スパーダ 「お前、疲れてんだよ。 無理もねェよな」 イリア 「まったくね。 ルカ、あんたは今日 早く寝なさいよっ」 スパーダ 「ああ、夜遊び厳禁だ。 悪い遊びは身体に負担かかるしな」 イリア 「ええ?? 何なに? 悪い遊びって!」 スパーダ 「そりゃあ言えねェなっ! ルカ君の名誉と前途ある未来のため」 ルカ 「何言ってるんだよぉ!! ぼ、僕そんな事…」 イリア 「うっわ~、ルカ君ってば 不良~、超不良~!!」 ルカ 「ヘンな事なんて してないってば! もうっ!!」 スパーダ 「うわぁ~。 ルカ君が怒った~!」 イリア 「ヘンな事されちゃう~!! にっげろ~!!」 ルカ 「…なんだよ。 せっかくアスラの力が もっと使えるようになったってのにさ…」 【イナンナの真の力】 イリア 「ふっふっふっ…」 スパーダ 「ああ? ンだよ、お前」 イリア 「むぐふふふ… いひひひひひひ ういーっしっしっしっ!」 エルマーナ 「ホンマにどないしたん?」 イリア 「何だか笑いが止まんないのよね! 絶好調ってカンジ」 スパーダ 「悪いモノでも食ったのか?」 エルマーナ 「ウチに内緒で、何食うたん? ズルいわぁ」 スパーダ 「「悪いモノ」っつったろ! エル、お前、食い物なら何でも いいってのか?」 エルマーナ 「食えるモンやったら悪いワケないやん。 長年、そうやって見極めて来てんて」 スパーダ 「そんな判別法、 即刻止めた方がいいと思うぜ?」 イリア 「って、話がズレてんじゃん! まあ、いいか…。 あたしの秘めたる力の大きさの前には、 些細なモンよ、そんな事っ いーっしっしっしっし…」 エルマーナ 「どないしたんやろ、姉ちゃん」 スパーダ 「さあな」 【デュランダルの真の力】 スパーダ 「………」 コーダ 「んー? どーしたんだ、しかし」 ルカ 「何かあったの?」 スパーダ 「なんつーかよォ、 体のキレが良くなったっていうか、 力が解放されたっていうか…」 スパーダ 「とにかく、調子いいんだよなぁ。 今なら剣を極められそうな そんな気分なんだ」 ルカ 「最強の剣術家、 スパーダ・ベルフォルマの誕生かな?」 スパーダ 「へっ、おだてるなよ。 でもよぉ、ソレも遠くないかもな」 コーダ 「んあー、じゃあ何だって 剣で切れるのか?」 コーダ 「コーダ、大根のかつらむきを 見てみたいぞ、しかし」 スパーダ 「それって 料理人の包丁修行じゃねぇか!」 コーダ 「出来ないのか?」 スパーダ 「それは…、その…、 やってみねぇ事には何とも…」 コーダ 「おお~、コーダ見ててやるぞー」 ルカ 「…どうしたんだろ、スパーダってば。 でも、また強くなったみたいだね。 心強いなぁ」 【オリフィエルの真の力】 アンジュ 「…天よ、感謝いたします」 イリア 「あれ? アンジュ、どうかしたの?」 アンジュ 「なんだか感謝したくなったのよ。 わたしの中の、天の恩恵が大きくなった 気がしてね」 エルマーナ 「ああ、アンジュ姉ちゃんが また太ったんは そういう理由やったんか…」 アンジュ 「あら、さっそく力を試す事が出来そうねェ~~~」 エルマーナ 「う、ウソや~ん! ちょっとした冗談やんかぁ」 アンジュ 「こら、待ちなさい!」 イリア 「ちょっと、アンジュ~、 手加減してあげなさいよ~」 【ヒュプノスの真の力】 リカルド 「………!!」 イリア 「おやおや、リカルドさんが 固まっていますよ? どうなさったんでしょうね」 リカルド 「…今、前世の力が 俺の中に入って来たような…」 イリア 「何、ソレ? それってどーなんの?」 リカルド 「さあな…、よりヒュプノスの力を 使いこなす事が出来るのかもしれん」 イリア 「それってスゴイじゃん! バンバン敵を倒せちゃうんじゃない?」 リカルド 「チッ、相手を仕留めるために 他人の力を借りようとはな」 イリア 「ケチ臭い事言いっこ無しよ! 景気良くパ~ッと使っちゃおっ♪」 リカルド 「………」 イリア 「何? どーしたの?」 リカルド 「いや、今の言い回しに お前の金銭感覚が反映されてるような 気がしてな」 イリア 「関係無いじゃない! そんな事っ!」 【ヴリトラの真の力】 エルマーナ 「あー…、こりゃエラいこっちゃで」 コーダ 「しかし、どーした、エル?」 エルマーナ 「なんか、ヴリトラがな、 ウチの中におるみたいやねん」 コーダ 「エルはヘンな事を言う。 ヴリトラはデッカい顔なのだろー? エルの体はちっさいぞ、しかし」 エルマーナ 「そーやねん、 ほら、なんちゅか…、その…」 エルマーナ 「とにかく、ヴリトラの力がウチの中で さらにデッカなってんて」 コーダ 「それはよかったなー、しかし。 お祝いにご飯食べようなー」 エルマーナ 「あんた、なーんもわかってないなぁ。 お祝いとか、そんなん違うねん。 気持ち的に大事なアレがナニで…」 コーダ 「よくわからんぞー?しかし? ともかくご飯はいらないんだなー」 エルマーナ 「それとコレとは話がちゃう。 ご飯は今まで通り、食べるで。 むしろ盛りを増やしてもらおっかなぁ」 コーダ 「んむ、それでこそエルだぞー。 しかし」
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/6376.html
いのせんす【登録タグ い ジンジャーP 初音ミク 曲】 作詞:ジンジャーP 作曲:ジンジャーP 編曲:ジンジャーP 唄:初音ミク 歌詞 おいで おいでよと声が届くたび 一人ずつ消えていったの 僕は物陰に身をひそめながら 耳をふさいで隠れていた 高い高い壁 その向こうできっと 魔法を忘れてしまうの 君だって きっとだまされているよ 置いていかないでお願い どうしてだろう みんな裏切って 壁の向こうに飛び去っていった ああ 僕だけは 君だけは この街にいよう けがれを知らない平和の街に 知りたくない 見たくない そんな未来は だから行かないで 難しい言葉 数字が飛び交う 呪文のようにつぶやくのは みにくくゆがんだ世界の明日を いつも悲観しているようね 前を向きなさい 早く起きなさい 毎日上から響くの 天井に描いた青空にひびが 少しずつ進んでゆくの ああ いつまでも いつまでも この街にいたい 夢見る魔法で今日もおやすみ エメラルドもルビーもガラス製だけど 宝物だから キレイゴトを信じていたい 僕らはずっとキレイでいたい ああ 僕だけは 君だけは この街にいよう けがれを知らない平和の街に 知りたくない 見たくない そんな未来は だから行かないで コメント 伴奏、詩すべて良いです。大好きだ! -- 名無しさん (2009-09-26 18 14 25) 大人になりたくない、そんな歌かな? -- 名無しさん (2009-12-16 00 00 25) 前を向きなさい 早く起きなさいの所で鳥肌が起つ -- 名無しさん (2010-09-26 14 18 12) コード進行がやばすぎる。なにこの才能 -- 名無しさん (2010-11-04 18 25 33) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/skycrawlers-ia/pages/11.html
発売前情報 プロデューサー:加藤正規 ●動画関連 【Wii】 スカイ・クロラ ~イノセン・テイセス TVCM http //www.nicovideo.jp/watch/sm4797536 Sky Crawlers TGS 08 Aerial Gameplay (Cam) http //www.gametrailers.com/player/41256.html 【トレーラー】スカイ・クロラ http //www.nicovideo.jp/watch/sm4068607 【Wii】 スカイ・クロラ(仮) 予告トレイラ (押井監督実体験) http //www.nicovideo.jp/watch/sm2866016 http //jp.youtube.com/watch?v=8h1y8LTvtKw 【Wii】 スカイ・クロラ(仮) クリエイターインタビュー http //www.nicovideo.jp/watch/sm2853336 原作者:森 博嗣の4年ぶりブログ http //blog.mf-davinci.com/mori_log/archives/2008/03/20/index.php ■10/9 【TGS2008】Wii『スカイ・クロラ イノセン・テイセス』体験版プレイレポート http //www.inside-games.jp/news/315/31563.html ■9/5 2P協力プレイも可能!! Wii向けドラマチックフライトシューティング 「スカイ・クロラ イノセン・テイセス」の新情報が到着!! http //www.onlineplayer.jp/modules/topics/article.php?storyid=11004 収録ミッションを紹介! 『スカイ・クロラ イノセン・テイセス』新情報お届け http //news.dengeki.com/elem/000/000/103/103809/ スカイ・クロラ イノセン・テイセス(Wii) ゲームシステムページ公開 http //www.gameiroiro.com/2008/09/-wii-35.html ■9/2 ミッションの一部を公開 『スカイ・クロラ イノセン・テイセス』 http //www.famitsu.com/game/coming/1217658_1407.html ■8/29 Wii向けドラマチックフライトシューティング「スカイ・クロラ イノセン・テイセス」 ―登場キャラの新情報が公開!! http //www.onlineplayer.jp/modules/topics/article.php?storyid=10930 『スカイ・クロラ イノセン・テイセス』一緒に空を飛ぶ「クーガ隊」を紹介 http //news.dengeki.com/elem/000/000/101/101986/ バンダイナムコ、「クーガ隊」の情報を公開 Wii「スカイ・クロラ イノセン・テイセス」 http //www.watch.impress.co.jp/game/docs/20080829/sky.htm ■8/25 GAME Watchに新情報(?) 実は重要な意味があったタクティカル・マニューバ・コマンド(TMC)!? http //mag.autumn.org/Content.modf?id=20080825000033 ■8/22 華麗な機動を実現する「スカイ・クロラ イノセン・テイセス」の “タクティカル・マニューバ・コマンド”とは!? http //www.onlineplayer.jp/modules/topics/article.php?storyid=10854 バンダイナムコ、登場する戦闘機を公開 Wii「スカイ・クロラ イノセン・テイセス」 http //www.watch.impress.co.jp/game/docs/20080822/sky.htm ■8/10 劇場映画も公開 『スカイ・クロラ イノセン・テイセス』 ●美しい翼たちが、空を踊る http //www.famitsu.com/game/coming/1217308_1407.html ■7/11 PROJECT ACES開発の『スカイ・クロラ イノセン・テイセス』を体験してきた! http //news.dengeki.com/elem/000/000/092/92083/ ■7/6 Wii「スカイ・クロラ イノセン・テイセス」先行体験会で体験したぞ! 夢のプロペラ機版のACE COMBATはここにあった!? http //mag.autumn.org/Content.modf?id=20080706003412 ■3/21 押井 守監督の最新劇場映画『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』 がWiiで登場 『スカイ・クロラ(仮題)』【映像インタビューつき】 http //www.famitsu.com/interview/article/1214245_1493.html
https://w.atwiki.jp/83452/pages/17911.html
● それから大学に行った。 澪は講義の道具を丸ごと家に忘れているので、ほとんど私と共有で使った。 こういう時、席が自由なのは助かった。 もし高校のように席が決められていたら澪は完全にアウトだっただろう。 少しだけ恥ずかしかったけど7、でも私の持ち前の明るさはこういう時にきちんと役立ってくれていた。 何気なく話しかけることは、私の武器。 昨日の夜から朝にかけて、私たちは少しだけ相手に踏み入りすぎたのかもしれない。 おかげで、私はもう胸が痛くて仕方なかった。 褒められたことも、やっぱり澪を意識してしまうのも。どことなくドキドキするのも。 昼食で、また会話する。 私は懲りずに蕎麦を食べて、澪は日替わりランチセットを食べている。 私は何の気なしに質問した。 「澪は、どこの中学校?」 同じ県出身、さらに同じ高校出身だとわかったので、まあもし校区は違っても中学校名くらいはわかるだろう。 そんな軽い気持ちで訊いてみた。 「――中学校、だけど」 おいおい。 「本当?」 「うん」 「……また同じじゃん」 そう言うと、澪も箸を止めた。最初に桜ケ丘高校出身であるということが一致した時よりも、澪は少しだけ表情を変えた。 あの時はもっと暗かったけど、今回は少しだけ明るくなっているような気がする。 澪は返してくれた。 「本当に? すごい!」 すごいけど。 なんだよ、この気持ち。 「すごいっていうか……じゃあ、小学校は?」 「えっと、――小学校」 「……私も同じ」 「じゃあ、幼稚園は……?」 今度は澪がそう聞いてきた。 冗談だろ。 いやまさかな。 私は自分の中のよくわからない高揚感を押さえつけるように、できるだけ冷静に、かつ笑いながら自分の通っていた幼稚園の名前を出した。 「――幼稚園」 「……同じ」 「じゃあ、何? えーと、幼稚園は四歳からだから……十六年は同じ学校や幼稚園に通ってたってことか?」 「まあ……そうなるんじゃないかな」 幼稚園。 小学校。 中学校。 高校。 大学。 全部、澪と一緒か……。 一緒なんだ……。 共通点が増えるのは、いいことだと私は語った。 好きな物や、趣味、出身が同じなのは話題になる。 ある意味で思い出を共有していることにも繋がるし、好きなものであればそれについて語って面白おかしく話だってできる。 趣味が同じなら、それを分かち合ったり、音楽なら一緒にやったり、スポーツだって一緒に高めあっていける。 そういう意味での共通点。 でも、私は――……私たちは。 共通点が確か、増えた。 それは喜ばしいことかもしれなかったけど。 どうしようもなく寂しかった。 私は、十五年の時を澪と一緒にいなかったんだ。 それがなんてもったいないって。 今、思うんだよ。 タイムマシンがあったら、幼稚園か小学生の私を殴ってきて。 どうにかして澪と友達にする。 でも、それはもう叶わないんだよ。 私と澪が出会うのは、十九歳の春で。 幼稚園でも小学校でも、中学校でも高校でも。 出会わなかったんだ。 それが、寂しい。 なんてもったいないことしたんだ。 澪と出会って一週間で、こんなこと言うのもなんだけれど。 もっと澪と一緒に……。 文化祭だって、回りたかった。 受験勉強だって一緒にしたかったし。 一緒にバンド組んで、学園祭に出たり。 クリスマス会したり。 初詣一緒に行ったり……。 「律……?」 私が黙ってしまったからか、澪が細い声で言った。 「澪……」 澪の表情は、心配そうに私を見つめていた。 今、私は、どんな顔をしてるのだろう。 悲しんでるのかな。寂しい顔、してるのかな。 「澪……――」 私は、澪の名前を呼ぶしかなかった。 昼間の食堂で、人で溢れているけど。 誰も私なんか見てなんかいないだろって。 だから。 「……もっと、早くさ」 声が震えてるのが、自分でもわかる。 だけど、言葉は溢れた。 「もっと早く、出会いたかったな……」 それだけだった。 もっと早く、出会いたかった。 私の視界が、歪んだ。 目元を服の袖で拭ったら、濡れていた。 私は、泣いていた。 ● 「それじゃ、澪。また明日な」 「うん。いろいろとごめん」 「私も、昼食の時泣いちゃって悪かったな」 「あ……いいよ、別に」 「また今度、ちゃんとお泊まり会しようぜ」 「……うん!」 バスに乗り込む澪。 帰らないで。 一緒にいてよ。 そう言いたい気持ちをこらえて。 「じゃあな、澪……」 私は手を小さく振った。 無理やり笑って見せた。 「うん。明日……」 澪も、ちょっとだけ寂しそうに笑ってくれた。 私と別れることを、寂しく思ってくれてたらいいな。 そんなの、私だけかな……。 私は無人島に取り残されたような気持ちで、走っていくバスを見送った。 明日、会えるんだから。 私は自分に言い聞かせて、全速力で夕焼けを走りだした。 ● 律は言った。 もっと早く出会いたかったと。 私は、その言葉が悲しかった。 律は泣いてた。 バスに乗り込む時、手を振ってくれた律。 その姿が、愛おしくて、別れたくなくて。 だけど私は笑って見せた。 また明日、律。 今日の日記は、きっと今までの中でずっと大事な日の記録。 ● もっと早く出会っていたかった。 だから、もしパラレルワールドってものがあって。 田井中律と秋山澪が、もっと早く出会っている世界があるなら。 十五歳でも十歳でも……とにかく早く出会ってる世界があるなら。 一緒にいられる時間を大事にしてほしい。 私と澪は、それぞれの過去の思い出に存在しない。 澪の高校時代の思い出に、私――律は存在しない。 同じように、私の高校時代の思い出に、澪は存在しないんだ。 こっちはこっちで、楽しくやるよ。 いちいち悲しんでなんかいるつもりはない。 私は澪と、一緒にこれからやってくよ。 だから、別の世界の律と澪へ。 仲良くやれよ。 私たちも仲良くやるぜ。 (第一部・おわり) 12