約 3,887,032 件
https://w.atwiki.jp/12odins/pages/671.html
装備可能ジョブ 駆出 戦士 僧侶 騎士 盗賊 神官 パラ 部位 種類 コスト 売却値 最大Lv スキルと効果 進化 武器 槍 11 12000 40 [奥義] フェイタルチャージ:敵1体に無機物特攻攻撃 ディサイドスピア [特殊通常攻撃] 無機物種族に特効の通常攻撃 基礎能力 HP - MP - 物攻 - 俊敏 - 魔攻 - 回避 - 回魔 - 命中 - 物防 - 会心 - 魔防 - 属性 なし 基礎能力(LvMAX) HP - MP - 物攻 67 俊敏 - 魔攻 - 回避 - 回魔 - 命中 - 物防 8 会心 24 魔防 - 属性 なし ルーン生成 生成結果 確率 闘争のルーンⅣ 50% 猛撃のルーンⅣ 25% 神気のルーンⅣ 25% セット装備 セット効果 なし 障害耐性 毒 0.0% 妨害 0.0% 混乱 0.0% 麻痺 0.0% 暗闇 0.0% 睡眠 0.0% 幻惑 0.0% 封印 0.0% 石化 0.0% 即死 0.0% 属性耐性 物理 0.0% 魔法 0.0% 火 0.0% 冷 0.0% 水 0.0% 雷 0.0% 土 0.0% 光 0.0% 風 0.0% 闇 0.0%
https://w.atwiki.jp/drapro/pages/1363.html
後衛 魔法 消費TP 対象範囲/効果 使用回数 属性 20 [敵1体][急所][自身 魔防増加] 1 光 敵1体に中ダメージを与えると同時に、自身の魔防を小アップする。レベルが上がると効果が増加する このスキルを所持しているカード ハルワタート
https://w.atwiki.jp/v-sw/pages/327.html
■特定の階層(10階)を突破すると自動的に入る ■プリ男(さすらいの旅人) イノセントタウンで10回見つけると『プラウダの首飾り』をくれる ■アクターレ イノセントタウンで数回見つけると『スピードギブス改』をくれる ■衛生兵 魔界病院と同じで回復できる ■議会書記官 アイテム界議会で特有の議題を裁決できる ■時空の渡り人 先に進むか,アイテム界から脱出するか選択できる ■その他(会話のみ) イノセント,カーチス,ニジレンジャーなどが出現 ディスガイア2 Topページへ
https://w.atwiki.jp/83452/pages/17907.html
■ こんなに掃除したのはいつ以来だ。 私は手の甲で額を拭いながら部屋を見渡した。 あまり高価ではない六畳半。でも、女一人暮らしには十分すぎる。 まず狭い玄関。そこから狭い廊下。廊下の道なりにキッチンがあったり、廊下の途中の部屋にお風呂場があったりする。 少しだけ家賃は上がったけどお風呂とトイレはセパレートだ。ユニットはちょっと大変そうに思えたから。 狭い廊下を抜けると、六畳半の正方形に近い一部屋だ。 真ん中にテーブル(こたつの布団を抜いたような正方形のテーブルだ)を置いている。 今はそこにノートパソコンが置いてあったり、講義で使う参考書や教材、筆記用具が積んである。 大抵の作業はそのテーブルで行うことにしていた……ってやべー課題やってないぞ。 基本的な間取りは実家と同じだった。寝床はロフトで、梯子をのぼった上のスペースだった。 まだ慣れないので寝にくいが、そのうち慣れていくだろう。 「さて、掃除は終わった……」 酷く散らかっていたので午前中の二時間あまりをずっと掃除に使っていた。 今は午後二時。そろそろ澪がやってくる頃だ。 場所は教えたけど、迷わずに来れているだろうか。場合によっては電話して……。 ピンポーン――。 する必要はなかったみたいだ。 「はーい、入っていいぞ!」 ガチャッと音がして、澪が顔を覗かせた。 「お、お邪魔します……」 「はいはいどーぞー」 ペコリとお辞儀して靴を脱いで入る。そしてすぐにキッチンを見た。 私が午前中に食べた食パンとウインナーを乗せていた皿を出したままだった。 フォークもシンクの上に置きっ放し。私はあっ、と思った。 でも澪はその皿を見ながら口を開く。 「……律は、料理できるの?」 「うーん、まあそこまですごくはないけどまあ、できるよ」 実家でも度々作っていた。両親が共働きで帰りも遅く、家事は全体的に私がやっていた。 おかげで裁縫も料理もそれなりに身についてしまったのである。 これは喜ばしいことなのかどうか微妙だけど、でも一人暮らしになった今めちゃくちゃ役に立っているのでよしとしよう。 「すごい。尊敬する」 「澪も料理できそうだけど?」 「……下手なんだ」 人は見掛けによらないもんだ。 澪は外見は優等生、家庭的で、頭もよくって、何でも完璧にこなしちゃうような印象がある。実際そのうちのいくつかは正解だろう。 読書も好きだし、頭もいい。でも、料理ができないだって? 謙遜だったり遠慮だったりするかもしれない。 「美味しくないんだ、私の料理」 「へえ、でも食べてみたなあ澪の料理」 「い、いや。とても誰かに食べさせられる味じゃないよ?」 そこまで? いやさすがにそれは謙遜なんじゃあ……。 澪はなんだかもじもじしてたり、落ち着かない様子である。 いつまでもキッチンの前に立たせっぱなしなのは確かに招いた側としては良くない状態だろう。 ――いや、実際は澪が発案したのだから私が招いたわけじゃないのかな? でも私の家なのだから澪はお客さんなわけだ。ゆっくりしていってもらいたい。 「立ってるのもなんだし、奥に入ってよ」 「う、うん」 私が部屋まで入ると、澪も後ろから付いてきた。 なんというか、ドキドキする。 あと、澪から質問してくれるようになったのも嬉しかった。 前までは――前と言っても、たった四日ほどなんだけど。 でも、当初は私が話しかけてばかりだった。澪もすぐに会話を切らしてしまうし。 いや、それも澪なら仕方ないし、性格の違いからしても当然だと思うんだけど……。 だから、澪が自分から発話してくれるのは私にとっても嬉しかった。 澪は中央のテーブルの上のパソコンを見て言った。 「……あ、パソコン……」 「パソコンがどうしたの?」 澪は一瞬だけ暗い顔をした。パソコンに苦い思い出でもあるのだろうか。 でもパソコンに苦い思い出ってそうあるもんじゃないだろう。 私のように機械が苦手というならそれもあるかもしれないけど。 「……わ、私もパソコン持ってる」 やっと搾り出したセリフがそれだった。澪はそれっきり顔を赤くしたまま、俯いてしまう。 私はよくわからなかったけど、言葉を繋いだ。 「やっぱり入学祝いとかで買ってもらった?」 「う、うん」 共通点は、また増えた。 昨日貸してもらった本も、なんでも。 澪と一緒のものが増えて行ってるのが嬉しい。 私はしゃがんで、閉じてあったノートパソコンを開いた。大したことはやっていない。 インターネットも調べ物をする程度で終わっているし、大抵は調べ物、課題、DVDを見る、のどれかでしかパソコンを使っていなかった。 私は画面のアイコンにひっそりとある、『課題レポート』を見た。 「そういえば、澪は課題進んでる?」 「う、うん……わ、私もパソコンでやってるけど、まあまあかな」 あれ、この話題前も出したような。 でも、あの時は……澪はなんとかって一言答えて終わっちゃった覚えがある。 私はなんとかその場を繋いだけど、澪が泣きそうにしていたんだっけ。 なんでそんな様子だったのかは今でもわからない。 だけど、前よりも答えが返ってくるし、会話が切れなかった。 今も、澪はちょっとだけ泣きそうだ。 なんでだろう。 でも、笑ってる。 どういうことだろう。 「澪もパソコンで書いてるんだ? 私機械苦手で全然文字が打てなくてさ」 それは機械が苦手なんじゃなくて、ただ単に慣れていないだけだ。 そう自分に突っ込まずにはいられなかった。 機械に得意だったとしても、慣れてなかったり初心者ならば、キーボードを打つのは遅いに決まってる。 「……私もまだ人差し指でしか打てないよ」 「だよなー」 じゃあ、なんで前にこの話題が出た時、そう言ってくれなかったんだろう。 ただ単に、澪が私と話したいと思っていなかった時期なのか。 今だってそうとは言い切れないけど、澪は前よりは私に心を開いてくれていると思う。 会話だって続くようになったし、笑ってくれるようにもなったし。 だからあの時は、まだ澪は私と会話を続ける気はなかったということなのかもしれない。 話すことが嫌いで、極力話したくないとも言っていた。 だからあの時澪は――いや、昨日以前の澪は、私とは話したくなくて、できるだけ早く会話が終わるように話していたかもしれないのだ。 だから、本当はパソコンも持っててそれで課題を行っていて、しかもあんまり得意じゃないことを私に言わなかったんじゃないのか? いや、絶対そうだ。 だから、なんなんだろう。 結果、今、澪は私と話してくれてる。 だからななんだろうって、上手くまとめられないけど。 でも確実に……いや、ちょっとずつでも私と澪の距離は近くなってるのかな。 「どこまで進んだの?」 澪が私の画面を覗いてきた。 私は課題のレポートのファイルを開く。自分の情けなさを痛感しながら目を逸らした。 澪はそれを見て、苦笑いした。 「……まだ全然最初だね」 「こ、これでも私としては頑張ったんだぜ? 慣れない人差し指と、苦手な機械相手に!」 ちなみに課題は、自分の意見や考えを三段論法なりなんなり……とにかくある要項の文章を読んで、自分の意見をまとめたりする課題だ。 だから小論文のように話の論述、意見の提示、根拠、説得力。 そういうものを考えながら文章を書いていく……と要項には書いてあるんだ。 しかし私はそういうのがどうにも苦手だった。 パソコンが苦手なのも相まって、全然課題は進まない。 「そういう澪は終わったのか?」 「まだだけど、明日には終わるよ」 そう言って、提げていた鞄から手帳を取り出した。 ――! 澪はそれを私に差し出す。 恥ずかしそうに目を逸らして、か細い声で続けた。 「こ、これに予定が書いてあって……」 私は、驚きですぐに受け取れなかった。 でもやっと過去の記憶から戻ってきて、それをゆっくり手に取った。 澪はまるで、漫画で見たことのある……料理を誰かに作ってあげて、その感想をドキドキしながら待っているような――そんな表情になった。 細い眼差しは、見ていいよと言っているのか。 でも、どこか安心したような風にも見える。 「あ、こ、これ……あのときの奴か」 私は先日の出来事を思い出していた。 『その手帳、何が書いてあるの?』 『これ、ですか……?』 『うん。さっきから開いてるけど』 『……よ、予定が書いてあるだけです』 そう言って、手帳を閉じた『澪ちゃん』。 でも今は――『澪』は、閉じずに自分から渡してくれた。 それだけで私は、あの時よりも澪と近づけているって嬉しくなった。 鼻の奥がツンとするような、それでいてふわっとお腹から体中に暖かいものが広がっていくような。 中途半端な気恥ずかしさと、嬉しい爽やかさが同時にこみ上げてくるのだった。 手帳は、とても綺麗だった。 よくある普通の手帳で、カレンダー風のページが最初にある。 澪は一日ごとにきちんとした予定を立てていた。 例えば昨日は……『課題を三枚目程度まで進める』『デパートまで買い出しに行く』とある。 課題は、レポートに五枚ほどでまとめろとあるから、水曜日まであと四日の時点で三枚目というのはいい計画だ。 デパートへ行く、というのも書いてあるだけでなんかわかりやすいぞ。 「……あっ」 私は、今日の日の予定を見た。 最初は『四枚目まで書く』とある。レポートのことだ。 その下。 ――『律の家に行く』……。 「み、澪……そ、そのこれ」 約束したのは、昨日なのに。 なんでこれも書いたんだ。 私が手帳を返すと、澪はそのページを見て目を見開いた。 そしてみるみる――いやさっきからずっと顔は赤かったけれど、それでもそれ以上に真っ赤な顔になった。 頭から煙が出ているんじゃないかという形容が似合うほど、慌てふためいた澪。 私は私で、ドキドキしていた。 「あ、そ、それは……えっと、その」 「う、うん。あ、いいよ別に」 嬉しいなんてもんじゃないぞ。 感激なんて、おかしいかもしれないけど。 でも、予定に書いてもらえるぐらい、澪も……。 澪と見つめあった。 心臓が高鳴る。 澪の、唇が。 上目遣いが。 なんだ、この雰囲気。 「あ、えっと……飲み物、入れるわ」 なぜ逃げた私。 逃げたって、何から? わかんない。 「う、うん……」 澪はなんともいえない表情で下を向いた。 私は今、何を考えた。 何を考えた何を考えた。 立ち上がって、キッチンのほうへ行く。 ――澪の、唇。 おい、やめろ。 ちらっと振り返っても、澪は正座で座ったままでいる。 私は息を吐いて、冷蔵庫を開けた。昨日買ってきた食材がそれぞれ詰め込まれている。 麦茶を取り出して、二つのコップに注いだ。瑞々しい音が底から湧き上がる。 ほどほどの量で入れるのをやめて、それを掴んで澪まで持っていく。 「はい。麦茶飲める?」 「あ、ありがと……」 細い指で受け取る澪。 私はもう一度パソコンの前に座った。 さっきよりも、気まずかった。 「……」 私は。 さっき澪と――。 何をしようとしたんだ。 「澪はさ……」 「うん」 「……やっぱり、なんでもない」 澪は今まで、一人だったんだよな。 だったら、こんな質問は野暮だ。 私ですら苦しめるのに。 「それより、課題。ちょっと教えてよ」 「うん。でも、そのまま真似するのは駄目だよ」 「わかってるよ。コツとかこういう考え方をすれば、とかでもいいんだよ」 課題を教えてもらうなんて馬鹿だ私。 澪は呆れたような表情をしながらもパソコンの画面を覗き込む。 私は教えてもらいながら、コツコツとゆっくり文字を打つ。 澪は画面を指差しながら、微笑んで言葉を繋いでくれる。 なんか、ドキドキする。 そして、なんだか嬉しかった。 だって誰かに何かを教えてもらうことなんて、なくて。 そういう友達もいなくて。 友達はたくさんいたけど。本当に交流は広くて、コネもあったり、いろんなクラスに友達はいたけれど。 頼れる友達は、いなかった。 それは友達のせいじゃないよ。 私が、そういう風な……勉強も宿題も呆れながら教えてくれるような。 深い意味で一緒にいて、手伝ってくれたり、頼れたり……。 そういう友達を作れなくて。 ただ広く浅い関係ばっかりだったから。 だから、澪は特別なんだよ。 私は画面を指差して喋る澪を、見つめた。 ● 4月27日 晴れ これを書いているのは、4月28日だ。 律の家で一晩泊まってしまったので、一日遅れで書くことにする。 ただ書きたいことが多いから、数ページ使おうかな。 それぐらい27日は色んなことがあったんだ。 律の課題を手伝った。律は全然終わっていなかった。 パソコンでやってるよとか、手帳に予定が書いてあるよって事。 前は私がその話題を終わらせちゃったけど、今日は言えた。 すっごく恥ずかしかったけど、言えてよかった。 それよりも手帳のことだ。 律の家に行くって予定を書いたのを見られてしまった。 その後なんか変な空気になって……ずっとドキドキしていた。 律は、頭がいい。私なんかよりずっと。 私が言ったことをすぐに飲み込んで、文章にできていたんだ。 時々目が合うのは、恥ずかしかった。 出会った時より、ずっと話せているのが自分でもわかる。 その後―― 8
https://w.atwiki.jp/83452/pages/17925.html
「不安になることないわ。そうね……来年度辺りまで待ってみたらどう? 例えば……後輩が入ってくるでしょう? そうしたら少しぐらいは交流が増えるかも」 「でも、私サークルも入ってないし……友達はいるけど、でも後輩と交流なんてあるのかなあ」 「大丈夫よ。えっと、確か妹さんがいるんじゃなかった?」 「うん。いるけど」 「その妹さんの友達と仲良くなるとかどう? 妹さんも志望はN女子大でしょ?」 ムギちゃんの言葉に私は妙に不思議な感覚がした。 妹の憂は何かとお節介焼きで、高校時代も私のお世話をしてくれていた。 両親は海外や県外での仕事が多くほとんど家に帰らないので、家事はほとんど憂がしてくれていたんだ。 だから今度も私と同じ大学に来て、一緒に暮らすことになっている。 今は二月で、もうすぐ受験だ。 「憂の友達かあ」 私は漏らした。 確か、憂は夕食の席で友達の話をしていたことがあったなあ。 鈴木……なんとかちゃんと。 中野梓ちゃん。 「まだよくわかんないなあ」 その鈴木さんと中野さんも、N女子大が志望かどうかは知らないけど。 でも、なんとなく。 中野梓ちゃんは、来るような気がした。 本当に、なんとなくだけれど。 「私も、あの二人を見てたら帰りたくなったわ」 ムギちゃんは愛おしそうに窓の外を見つめた。 私をその視線の先を追うけれど、なんということはない車の往来がただあるだけだった。 そこに何かあるからムギちゃんはそちらを見たのではないのだろう。 きっと頭の中に何かを――誰かを想い浮かべていたんだ。 「恋人がいるんだ?」 「そうね。学校の先生よ」 意外すぎる言葉に私は声を上げた。 「えっ!? 桜高の?」 「ええ」 「もちろん女の先生だよね」 「当たり前よ」 ということは私も会ったことがある先生が相手なのかな。 そう思う前に、女の子同士の恋愛がとても大好きで、そして女の子同士の恋愛を何度も成就させてきたムギちゃん。 そのムギちゃん自身も、女の子同士の恋愛をしていたというのは驚きだった。 いや、予想できたかな。 取り残されたような気分になる半面、すごい、そしてなんて罪な先生なんだとも思った。 しかし誰なんだろう。 私は頭を悩ませて、できるかぎり出会ったことのある先生の顔を思い浮かべた。 でも、ムギちゃんと並んで映えるような人は一人しか浮かばなかった。 「山中先生?」 「すごい。正解よ」 ムギちゃんは小さく拍手した。 「なんでわかったの?」 「うーん、ムギちゃん合唱部だったし」 やっぱり、誰かと出会うというのは部活とか交友関係が大事だと思う 田井中さんと秋山さんはそうではなかった――というかあの二人はどうあってもくっつく運命だったと私は思っている。 けど、もし私、平沢唯が何かの部活に入っていたら、きっとそこで誰かと出会って恋をしていたんだろうなって。 だから、部活に入っていたムギちゃんは、そういう出会いがあったんだろう。 先生で思い当たるのは、音楽系統の部活の顧問をやっている山中さわ子先生しか思い浮かばなかったのだ。 美人だし、生徒の評判もいいし。 「唯ちゃんはすごいわね」 「うん?」 「なんでもないわ」 ムギちゃんは幸せそうに笑った。 恋をするって幸せなことだ。 私はそれを知らないけれど、誰かと出会うこともあるだろう。 そしたら、田井中さんと秋山さん――ううん、りっちゃんと澪ちゃんみたいな、あんなすっごい素敵で、愛し合ってて。 仲良くて、支えあえるようなカップルになりたいなあ。 それだけで、きっと毎日が楽しいんだろうなあ。 りっちゃんと澪ちゃんは、毎日すっごく楽しそうだもん。 今日だって、今頃二人は一緒にいるだろうなあ。 私とムギちゃんはまた、窓の外を見た。 「あら?」 「どうしたのムギちゃん」 「あれ、りっちゃんと澪ちゃんだわ」 私はムギちゃんの視線の先を目で追った。向かいの道を、手を繋いでいた。 幸せそうな笑顔で。 車の往来は激しいけれど、でも道を歩く人たちはみんな思い思いの時間を過ごしている。 カップルで歩く人もいれば、一人で歩く人もいる。 車に乗っている人だって、夫婦仲良く乗っている人も、家族で乗っている人も。 はたまた一人で乗っている人だっているんだろう。 世の中、それぞれの時間は動く。 私もムギちゃんも。 そしてりっちゃんと澪ちゃんも。 きっと今、生きているんだ。 「私たちは、幸せね」 ムギちゃんの言葉に私は、無性に感動した。 「そうだね」 私は返した。 「あんなにも幸せなカップル、そういないわよね」 「うん。りっちゃんと澪ちゃんは、最高の二人だね」 りっちゃんと澪ちゃんの幸せが、私たちの幸せになってた。 あの二人を見てるだけで、ふわふわしててぽわーっとするんだよね。 それぐらい、仲むつまじい相思相愛の二人なんだ。 見てたらこっちがニヤニヤしちゃうもん。 私たちは笑った。 恋の力は、きっと私たちをいつだって包んでいるだろう。 それは、どんな世界でも。 世界の全ての恋人へ。 お幸せに。 春はもう、目の前だった。 ■ 目の前にいる律と目が合った。 「澪?」 私はじんわりと頬が熱くなるのを感じた。 「な、なんでもない」 私は目を逸らして、ベースのチューニングの続きを始めた。 律の部屋には、もう慣れていた。 もうここは、私のもう一つの家みたいなものになってしまったから。 律と出会った四月に初めて泊まった。 あれは私が寝てしまったから泊まったとは言えないかもしれないけど、 でもあれ以来何十何百と律の家――正確には律のこのアパートに泊まった。 ほとんど私の下宿に帰らないこともあったぐらいだ。 もうここに移り住もうかと考えているぐらいである。 しかし、パパとママにどう律を紹介しようか。 私は床に座ってペグを捻り、チューナーを見ながらそう考えた。 律はと言えばすでにドラムの調整は終わり、立って私を見ていたり、 最近セッションしている楽譜を頭を抱えながら読んだりしていた。 私はチラチラとそれを見る。 私たちは恋人同士になっても変わらない。 そう思ってたけど……。 実際変わったなあと私は思う。 昨日『した』から、やたらと床は散らかっていて、それを見るだけで私は火が出そうなぐらい恥ずかしくなるのだった。 もし友達のままだったらあんなことはしない。 ああやって、布団の中で抱き合って、キスしたり、名前を呼び合って喘ぐようなことはしないだろう。 それをしたってことは、恋人になってるってことだ。 それは嬉しかった。 律に抱きしめてもらえること。 キスしてくれることも。 私の名前をいっぱい呼んでくれるようになったのも。 好きだって言いあえるのも。 本当に嬉しいことだらけ。 まだ夢なんじゃないかって思うぐらいだから。 私は幸せだった。 「おい、澪ー」 「えっ?」 「いつまでチューニングしてんだよー。早くやろうぜ」 「わ、わかった」 私はペグをすぐに捻って終わらせた。 立ちあがってストラップを肩にかける。 律は座って、軽くスネアを叩いたりバスドラのペダルを実際踏んでみたりした。 私もピックでとりあえず音階を弾いてみたりする。 ハイハットの高さを調節する律。 私はその横顔を、やっぱり何度も見てきた気がすると思った。 ふわふわ時間か。 あれにも書いたなあ。律の横顔。 恋人同士になって、いろいろ変ったって言ったけど。 やっぱり、あんまり変わってないかもな。 私は思わず笑った。 「どした澪」 「いや別に」 「なんだよ気になるだろー?」 「律ってかっこいいなあって」 「ちょっやめろよ……は、恥ずかしいだろ」 律は顔を真っ赤にして、口を尖らせた。 可愛い。 もっといじってやりたいところだったけど、さすがにいいかと思った。 律が落ち着いてから、私たちはセッションした。 楽しかった。 終わった後、私たちは駅前に行ってデートした。 デートとはいっても、やっぱりあんまり変わらなかった。 こうやって笑い合いながら駅前のデパートに行くのも何度もあったし、一緒に歩いたりご飯食べたりするのは経験済みだ。 ただ恋人同士なので、名前が『遊びに行く』から『デートに行く』に変わっただけ。 でも、やっぱり気持ちは後者の方が嬉しかった。 人目はばからず手を繋いで、人の往来の中を歩く。 商店街みたいな感じで、それなりに人が多かった。 「お腹すいたなあ」 律がお腹を撫でたので、私は尋ねた。 「そうだな。何か食べるか?」 「よし食べようぜ。えーと、どこかお店ないかな?」 「ってか律、お金あるのか?」 「ないんだよなあーこれが」 「……仕方ないな、私が払うよ。じゃあ喫茶店でいいか?」 「澪と食べれるならどこでもいいや」 こいつは本当に……そういうドキッとする言葉を度々言うなよな。 しかも臆面もなく言うもんだからこっちが気圧されるよ。 その笑顔も。 そんなこと言われたらもう私は……。 律と繋いでる手に、ドキドキして汗かいたかもしれない。 現に心臓はずっと高まりっぱなしだ。 それに加えてさっきの一言で、さらに熱が出る。 あーもう。 26
https://w.atwiki.jp/talesofdic/pages/332.html
ストーリー:イノセンス DS版 世界の創造。想いは引き継がれた 長きに続く世界規模の戦乱の中、優勢を保ち平和であり続ける王都レグヌム。 そんな中、超常的な力を操る人間「異能者」が現れ始める。 異能者は人々に恐れられ、忌むべき存在とされた。 そして王都レグヌムでは「異能者捕縛適応法」を掲げ、異能者は次々に捕らえられていく。 ある時、王都レグヌムの商家の息子であるルカは、自らの中の異能の力に気付いてしまう…。 R版 夢を見た。 どこか知らない世界の、どこか知らない遠い国―― そこで、僕は―― 主人公ルカは毎晩のように見る夢の中で、強く男らしい軍神「アスラ」となり敵軍と勇敢に戦っていた。 自分とは正反対のアスラに憧れを抱きながら平凡な日常を送るルカだったが、 ある日、「教団」に追われていた少女イリアを救ったことをきっかけに、夢の中のアスラの力に覚醒する。 イリアは、ルカの見ていた夢は前世の記憶であり、さらに自分はアスラの恋人「イナンナ」の記憶を持つ「異能者」であると語った。 彼女は「創世力」と呼ばれる力を求める教団の大主天「マティウス」に追われているという。 異能者はその前世の力ゆえ人々に恐れられ、忌むべき存在とされていた。 アスラの力が目覚めたため、共に街を出ることにした二人はマティウスよりも先に創世力を手に入れ、平和な日常を取り戻そうと計画する。 道中、前世の記憶を持つ仲間と出会い、ルカは彼らとの前世の縁を感じながら旅を続けていく。 行く先々で次第に明らかになる前世での出来事。 全ての記憶が戻ったとき、彼らをむかえる運命とは――。
https://w.atwiki.jp/actors/pages/1787.html
ヴィルジニア・イノセンティをお気に入りに追加 ヴィルジニア・イノセンティのリンク #blogsearch2 ヴィルジニア・イノセンティとは ヴィルジニア・イノセンティの71%は勢いで出来ています。ヴィルジニア・イノセンティの13%は税金で出来ています。ヴィルジニア・イノセンティの7%は食塩で出来ています。ヴィルジニア・イノセンティの6%は希望で出来ています。ヴィルジニア・イノセンティの2%は宇宙の意思で出来ています。ヴィルジニア・イノセンティの1%は嘘で出来ています。 ヴィルジニア・イノセンティ@ウィキペディア ヴィルジニア・イノセンティ ヴィルジニア・イノセンティの報道 gnewプラグインエラー「ヴィルジニア・イノセンティ」は見つからないか、接続エラーです。 冬のソナタ またでるよ 冬のソナタ 韓国KBSノーカット完全版 DVD BOX(初回限定 豪華フォトブックレット&スペシャル特典ディスク付) 本当に長い間、待たせてごめんなさい。「冬のソナタ」韓国KBSノーカット完全版をいよいよお届けします。 映像は韓国KBSのオリジナルそのままに、音楽に関してもユン・ソクホ監督が想いを込めて監修し、一部楽曲を変更しました。初回限定特典にはぺ・ヨンジュン 独占インタビュー/ユン・ソクホ監督&田中美里の対談スペシャルDVDの他、DVDオリジナルポストカード、シリアルNo付 豪華フォトブックレット(20P)を封入しております。 今までの日本用編集版よりも約166分長いノーカット映像(本編後のエンドロールも収録!)に加えて、映像特典の【スペシャル短編集】には、ペ・ヨンジュンのスノーボードシーンの撮影風景も収録しています。 【ここが違う!8つのポイント】 ◆今までの日本用編集版よりも約166分長いノーカット映像(本編後のエンドロールも収録!) ◆ファン待望の「ダンシング・クィーン」「白い恋人たち」をついに収録。 ◆日本語吹替を再収録。萩原聖人さん、田中美里さんが担当、その他主要人物もなつかしいあの声で。 ◆本編は日本語字幕に加えて韓国語字幕も収録 ◆一部変更した楽曲をユン・ソクホ監督が想いを込めて監修!(一部BGMはオリジナル版より変更されています) ◆<初回限定特典1>スペシャルDVD:★ぺ・ヨンジュン 独占インタビュー/★ユン・ソクホ監督&田中美里の対談 ◆<初回限定特典2>豪華フォトブックレット:シリアルNo付(20p) ◆<初回限定特典3>DVDオリジナルポストカード3枚 ヴィルジニア・イノセンティのキャッシュ 使い方 サイト名 URL ヴィルジニア・イノセンティの掲示板 名前(HN) カキコミ すべてのコメントを見る ページ先頭へ ヴィルジニア・イノセンティ このページについて このページはヴィルジニア・イノセンティのインターネット上の情報を集めたリンク集のようなものです。ブックマークしておけば、日々更新されるヴィルジニア・イノセンティに関連する最新情報にアクセスすることができます。 情報収集はプログラムで行っているため、名前が同じであるが異なるカテゴリーの情報が掲載される場合があります。ご了承ください。 リンク先の内容を保証するものではありません。ご自身の責任でクリックしてください。
https://w.atwiki.jp/retrogamewiki/pages/2049.html
今日 - 合計 - D.C.I.F. ~ダ・カーポ~ イノセントフィナーレの攻略ページ 目次 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 名前 コメント 選択肢 投票 役に立った (0) 2012年10月09日 (火) 14時32分21秒 [部分編集] ページごとのメニューの編集はこちらの部分編集から行ってください [部分編集] 編集に関して
https://w.atwiki.jp/83452/pages/17903.html
■ 次の日講義室に入ると、澪ちゃんはすでに一番前の席に座っていた。 いつもの綺麗な横顔を見せながら読書している。 「じゃあ、今日から澪ちゃんと講義受けるよ」 「りょうかーい」 後ろにいた友達三人に了解を取る。 私はそれから意気揚々と澪ちゃんに声を掛けた。 「おはよう、澪ちゃん」 「あっ……えっと、おはよう、ございます……」 私の声に慌てて、途切れ途切れの挨拶をする澪ちゃん。 やっぱり一瞬しか目をあわせてはくれないけど、でも充分だった。 可愛いなあ。 「隣いい? 今日から、一緒に受けようかなって思ってさ」 「……はい」 この反応。 口でははいって言ってるんだけど、でも表情はやっぱり浮かばれない。 今まで一人でずっといたんだ。澪ちゃんは一人がよかったのかもしれない。 だから突然他人と一緒に講義を受けるのは気が引けちゃうだろう。 私は、澪ちゃんに尋ねた。 「……嫌、かな?」 「そ、そんなことない……です」 澪ちゃんは焦ったような口振りでそう返してくれた。 どっちかわからないけど。 でも。 嬉しかった。 「……ありがとう。よろしく澪ちゃん」 澪ちゃんの隣に座った。 だけど会話は弾まなかった。 私だけ一方的にべらべらと喋り過ぎじゃないのかと昨日反省したからだ。 それにもうすぐ講義だ。 澪ちゃんは講義に使われる教材をペラペラめくったり、手帳のようなものを取り出して何か確認しているような様子だった。 私とは違って立派な優等生、という感じがする。 私は頬杖を突いて、隣の澪ちゃんを見つめていた。 澪ちゃんはそれに気付くと、恥ずかしそうに目を逸らして。 だけどやっぱり私が気になっちゃうのかまたこっちを見たり。 焦るように狼狽しながら、落ち着かない様子だった。 申し訳ない気持ちもあるけれど、正直可愛い。 「その手帳、何が書いてあるの?」 なんでもいいから、話しやすい話題。 澪ちゃんは、自分の手の中にある手帳を見下ろした。 「これ、ですか……?」 「うん。さっきから開いてるけど」 「……よ、予定が書いてあるだけです」 それで終わった。 澪ちゃんは気恥ずかしそうに、手帳を閉じてそれをしまう。 それから、両手を膝の上に乗せてじっとしていた。 切り揃えたような前髪も、後ろに伸びる綺麗な髪も、どこをとっても完璧だった。 頬杖を突いたまま見つめる。 たまに澪ちゃんがこっちをちらっと一瞥することもあって。 会話もないまま、時間は過ぎて。 教授がやってきた。 ● 一番前、というのは正直めちゃめちゃ辛い。 昨日までは友達三人と後ろのほうの席に座っていた。 この講義室はどの席に座ってもよく、気分で変えてもよし。 仲良しグループで固まってもよしというそれなりに学生たちの自主性を重んじる、といえば聞こえはいいが、ただ単に自由だというだけだった。 だから私たちも昨日までは『仲良しグループ』として後ろの方の席に座っていたのである。 それが突然一番前に来たのだから、ある意味で縛られる。 例えば後ろの席なら寝ようと思えば寝れたのだけど、一番前になるといかんせん教授が目の前で講義しているのだ。 そうなると簡単に寝ることはできないし、寝たら教授直々にお叱りが飛ぶという事態を招く。それだけは避けたい。 一番前は迂闊な行動ができなくて、暇だった。 ただノートを取ったり、教材を見たり。 だから暇になると、隣で真面目に講義を受けている澪ちゃんに目が行く。 あんまり見つめすぎると集中できないだろうから、正面を向いているように見せかけて横目でちらっと見る程度にした。 澪ちゃんのノートは、とても綺麗だった。国語の先生が書いたんじゃなかろうか、というぐらい筆記が乱れない。 たかがノートにそこまで気張る必要があるのか、と思うけれど、澪ちゃんは別に気張っているわけでもなく平常がその字面であるというだけだろう。 スラスラと教授の講義のポイントだとか、ホワイトボードに書かれた内容を書いていく。 そこに気張っている様子は微塵もなかった。 すげえなあ。 高校時代の澪ちゃんの友達が羨ましい。 だってテスト前にこのノートを見せてもらえるんだぜ。 きっと誰よりもわかりやすいノートなんだろうなあって思う。 もし私が澪ちゃんと友達だったら、多分テスト前は泣きついてたかもしれない。 このN女子大ですらギリギリだったんだからなあ。 誰かに頼るなんてせずに、部活も適当にやって、ただ漠然と勉強してたから。 もし誰かに勉強を教えてもらえてたら、もっと点数伸びてたかもしれない。 いや、それは甘えか。人に頼ろうなんて甘いぞ私。 でも。 でもさ。 テスト前や受験の時に、勉強教えてもらってたり、ノート見せてもらったり。 そういう友達、私にはいなかったなあ……。 私は澪ちゃんを通り越して、窓の外を見た。 緑黄のある木々。 春はまだ始まったばかりだった。 ● 「澪ちゃんは部活何かやってた?」 私は昼食のうどんを食べながら、日替わりランチセットを食べている澪ちゃんに尋ねた。 桜高という共通点があるので、高校時代の話題は会話が繋げやすいはず。 「文芸部、です……」 「文芸部! あの、小説とか詩とか発表する部だよな?」 「……まあ、はい」 なんか似合うなあ。文芸部だなんて私とはまったく交わらないような部活だけど、学園祭で文芸誌を発表していたのを覚えている。 私はあんまり読書はしないのでその冊子はパラパラ捲った程度だったけど、同じ高校生かと思うぐらい完成していた。 あの中に、澪ちゃんがいたんだ。 「澪ちゃんも何か書いてたりしたの?」 「少しだけ」 「小説とか?」 「……詩でした」 どっちだとしてもイメージに合うな、なんか。 それより意外と会話が続いていて嬉しかった。やっぱり共通点というのはいいものだ。 相手しかわからなくて片方はわからない、という話題はすぐに終わってしまう。 『はい』か『いいえ』で答えられる質問じゃないから、澪ちゃんも喋ってくれる。 無理させちゃってるかもしれないけど、でもなんかホッとした。 「部長やってたりとか?」 「違いました……」 「そうだよなあ。実は私バスケ部の部長だったんだ。だから、もし澪ちゃんが部長だったら、部長会議で会ってたかもって思ったんだけど」 「はあ……」 「まあ部長じゃなくて当然だよな。だって部長会議で会ったことがあったら、そう簡単に澪ちゃんのこと忘れられそうにないし」 「えっ……」 あっ、直球過ぎた。 澪ちゃんは箸を止めて、私を見ていた。 徐々に赤くなってる、ようにも見えるけど。 それから、顔を隠すように俯いてしまった。 もしかして結構恥ずかしいこと言ったかな私……。 「あ、えーと。つ、つまりそれだけ澪ちゃんが美人だってことだようん!」 別に何か失言をしたわけじゃないのだけど、でもなんか弁解するように焦りつつそう言った。 しかしまったく取り繕えていないのは私自身が一番分かっていた。 澪ちゃんはしばらく下を向いたままだったけど、少ししたら顔を上げて、またぎこちない表情で答える。 「……美人じゃないですよ」 「いや澪ちゃんは美人だよ。綺麗な髪だし」 外見だけが魅力じゃないと思う。 私が澪ちゃんに話しかけようって思ったのは。 たまに目で追っていたのは、別に澪ちゃんが美人だったからじゃない。 それもあるかもしれないけど、でもそれが大きな理由というわけではなかった。 一人ぼっちだったから。 それが一番だった。 だけどそれだけってわけじゃない。いろんな理由が――外見だけじゃなくて、 雰囲気も瞳も、澪ちゃんのいろんな何かが、私に話しかけるように誘導させたような気がするのだった。 『理由』が横並びしている。 一番は外見かもしれないけど、でも同率一位の話しかけた理由がたくさんあるのだった。 でもやっぱり、今は外見しか褒めれない。 澪ちゃんの性格も、心のうちも、好きなものも趣味も、なんでも。私はまだ澪ちゃんのことを何も知らないのだから。 だから褒めることができるのは、外見と綺麗な字ぐらいしかなかった。 でも、外見だけ褒められるのなんてやっぱり誰だっていい気はしないだろう。 「別に美人だから声をかけたわけじゃないけどね」 「……そうですか」 それで終わった。 後は午後の講義の話とか、字が綺麗なことを褒めて昼食は終わった。 褒めてばかりだし、話しているのは私だけだった。 友達なのに名字っておかしい。 だから澪ちゃんって呼ぶことにしたけど。 一方的な語り掛けは、友達だといえるのかなあ。 ● 4月24日 晴れ 今日から田井中さんと一緒に講義を受けることになった。 嬉しい気持ちはあるけれど、でもやっぱり申し訳ないし緊張する。 全然話ができないし話し掛けれない。なんで上手くいかないんだろう。 困らせちゃってるかな。嫌ってるとかうるさいなんて気持ちはないのに。 それもこれも、全部今まで逃げてきたからだ。 今まで美人って褒められたことはあるけど、全然嬉しくなかった。 でも今日、田井中さんに言われたら、なんだか嬉しかった。 何でなんだろう。 晩御飯は、適当に食べた。 人差し指しかキーボードが打てないけど、課題はそれなりに進んできた。 計画通りに終わりそう。 手帳には、課題の予定が書いてあるんだって言えばよかった。 ■ 私の学科の棟の正面玄関から入ってすぐの場所はそれなりに広い空間になっている。 学内の掲示板が貼ってあったり、ベンチやテーブルもあるから休憩所としても利用されていた。 そこにある自動販売機の前に私はいる。 気分は晴れてるわけでも曇っているわけでもなかった。いつも通りである。 それでも中途半端ながら喉が乾いたので何か飲もうと自動販売機までやってきたのだ。 紅茶にするか……でも、コーラも……あ、でもコーラは砂糖がなあ。 無難にオレンジジュースを選んだ。 バスケをやっていた高校時代は必ず運動をするので太るとか痩せるとか全然考えることはなかったけど、最近はサークルも入っていないから運動不足感が否めない。 そうそう太るタイプじゃないとは思うけど、毎日数十分歩いているだけで運動になるのかね。 缶のタブを押し開けたと同時に、自動ドアの玄関から誰かが入ってきた。 「あ、澪ちゃん」 「あ……お、おはようございます」 「おはよ」 ぎこちない敬語はまだ変わっていない。別に無理に変えなくてもいいと思う。 しかし、同級生から敬語というのはやっぱりどこか違和感があるな。 だけど性格上仕方ないことだと思うし、押し付けも良くないだろう。 私は澪ちゃんに近寄ると、そのまま並んで歩き出した。 この場所を一直線に抜けた廊下。 その突き当たりの階段を上がってすぐが私たちの一コマ目の講義室だった。 「澪ちゃんは課題やってる?」 数日前に出された課題の話題。 実は言うと私はほとんどやってなかった。 手書きかワープロでレポートを作成し来週の水曜日提出とのことだけど、なんというかやる気にならないんだよなあ。 機械苦手だから、パソコンもDVD見ること以外よくわからないし。 第一課題の要項だけ読んでもいまいち理解しにくい。 「まあ、それなりに……」 廊下に二人分の足音が響く。 「やっぱり計画とか立てたりしてるんだ?」 澪ちゃんがびくっと反応した。 ん、何か気になること言ったかな? 「あ、えっと……その……」 どぎまぎしたような表情と声。 一瞬だけ鞄に手を入れようとする素振りを見せたけど、それもやめて結局黙ってしまった。 よくわからないけど、なんかしちゃったのかなあ。そうだとしたら申し訳ない。 私は場を繋ぐように声を出した。 「大変だよなー。私パソコン持ってるから、それでやろうかな思ってるんだけどなかなか上手く行かないんだよね」 チラッと澪ちゃんを見たら、顔を真っ赤にさせて泣きそうにしていた。 唇を噛み締めて、目を細めて。 どういう感情なのか読み取れないくらい、切なそうな顔をしていた。 わ、私やっぱり何かしたんじゃ――? 「えーと、で、パソコン結構使うの難しくって……」 無言は辛かったので、とにかく喋った。 そんな表情の澪ちゃんに何も言えなかった自分が悔しい。 でも、ただ喋るしかできなかった。 さっきまで続けていた話題をさらに続行させることしかできなかったのだ。 さっきの澪ちゃんの表情はやっぱり普通とは違う。 別に具合が悪くなってるような様子はなかったけれど。でも、でも。 なんか、モヤモヤした気分になるなあ。 その日も普通に終わった。 他愛も無い話をしたり、高校時代の話をしたり。 結局澪ちゃんもいつも通り、あんまり喋ってくれなかったけど。 でも、それでもよかった。 胸は痛むけど、それと同じくらい一緒にいると嬉しいから。 ● 4月25日 晴れ 私の馬鹿。 なんで田井中さんが予定の話をした時、手帳を見せなかったんだろ。 これに予定が書いてあるんだよって言えばよかったのに。 パソコンの話をされたとき、私も持ってるよって言えばよかったのに。 私も同じようにパソコンに困ってるって、言えば。 そう言えたらもっともっと会話が続いて、田井中さんも笑ってくれたのになあ。 私、絶対馬鹿だ。なんであんなにビクビクして。 田井中さんにも嫌な思いさせて。 もっと話したいのに。全然対応できない。 緊張して、恥ずかしくて、ついすぐに会話を終わらせてしまう。 その度にちょっと田井中さんが寂しそうにするの、もう見たくないのに。 晩御飯は、また手抜きした。おいしくない。 課題はパソコンでやった。やっぱり全然使いにくいままだ。 田井中さんも、こんな風に頑張ってるのかな。 最近田井中さんのことばっかりだ。 どうしたんだろう私。 4
https://w.atwiki.jp/ps2sd/pages/13.html
サクラ大戦V EPISODE 0 ~荒野のサムライ娘~ サモンナイト4 サモンナイトエクステーゼ 夜明けの翼 サンライズ 英雄譚3 THE KING OF FIGHTERS 2002 THE KING OF FIGHTERS XI 史上最強の弟子ケンイチ 激闘!ラグナレク八拳豪 J.LEAGUE Winning Eleven 9 Asia Championship Jリーグ ウイニングイレブン10+(プラス) 欧州リーグ 06-07 Jリーグ ウイニング イレブン 2007 クラブ チャンピオンシップ J.LEAGUE プロサッカークラブをつくろう!5 実況パワフルメジャーリーグ 実況パワフルメジャーリーグ2 実況パワフルプロ野球13 実況パワフルプロ野球13 決定版 実況パワフルプロ野球14 実況パワフルプロ野球14決定版 実況パワフルプロ野球15 シャイニング・ティアーズ シャイニング・フォース ネオ シャイニング・フォース イクサ 灼眼のシャナ 女子高生 GAME S-HIGH!! ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド 神曲奏界ポリフォニカ 新世紀エヴァンゲリオン 綾波育成計画with アスカ補完計画 新世紀GPX サイバーフォーミュラ Road To The INFINITY3 新牧場物語 ピュア イノセントライフ スーパーロボット大戦MX スーパーロボット大戦OG オリジナルジェネレーションズ スーパーロボット大戦OG外伝 スーパーロボット大戦Z スクールランブル二学期 Strawberry Panic!ストロベリー・パニック! 聖剣伝説4 聖闘士星矢 冥王ハーデス十二宮編 ゼロの使い魔 小悪魔と春風の協奏曲 戦国BASARA2 ゾイドタクティクス ソウルキャリバーIII ソウルリンク エクステンション 以下 レンタル元の広告