約 4,204,524 件
https://w.atwiki.jp/dcd10/pages/322.html
【種別】 怪人 オルフェノク 平成仮面ライダーシリーズ 仮面ライダー555(平成第4作) 【名前】 オクトパスオルフェノク 【よみがな】 おくとぱすおるふぇのく 【身長】 207センチ 【体重】 122キロ 【モチーフ】 タコ 【9つの世界】 555の世界 【声の出演】 【スーツアクター】 【登場話】 第1話 【555登場話】 第36話 【ディケイドの物語】 仮面ライダーディケイドが光夏海と共にマシンディケイダーで経過した、空が緑色の世界に登場。門矢士が撮影した自分たちの写真に文句を言った三人の客を殺害していた。マシンディケイダー搭乗している夏海を触手で引き摺り下ろした後でオクラオルフェノクと共に殺害しようとしたが、ライダーカード「アタックライド オートバジン」の効果で出現したオートバジン バトルモードによって阻まれる。 最期はカメンライド ファイズでファイズに変身したディケイドの武器「ファイズエッジ」を他のオルフェノク共々喰らい、灰化した。 【オリジナルの555の物語】 タコの特質を持ったオルフェノクで、普段はボクサー風の男としてその正体を隠している。普段はこの姿でジョギングを行い、ジョギング中に標的となる人間を見つけたらすぐさま殺害するという、大胆な行動をとる。また、人間体がボクサー風のだけあり、怪人体もどこかボクサー風である。武器は口から発する無数の触手と、同じく口部から発する墨状の煙幕である。 ジョギング中にクリーニングした洋服を車で届けている途中の「西洋洗濯舗 菊池」の経営者「菊池啓太郎」とそのアルバイト「園田真理」を発見し、その正体を現して襲い掛かり、廃ビルまで追い詰めた。 しかし、啓太郎からの連絡を受けて車で到着した「木場勇治」が変身する仮面ライダー「仮面ライダーファイズ」と廃ビルで戦闘となり、ファイズの必殺技「クリムゾンスマッシュ」を受けて、消滅した。 スーツは本編に登場した青年「小林義雄」の正体であるウサギの特質を持った「ラビットオルフェノク」の改造。 【関連するページ】 オクラオルフェノク オルフェノク 怪人 第1話登場怪人
https://w.atwiki.jp/dcd10/pages/800.html
【種別】 仮面ライダー 仮面ライダー龍騎 平成仮面ライダーシリーズ 仮面ライダー龍騎(平成第3作) 【名前】 仮面ライダー龍騎サバイブ 【よみがな】 かめんらいだーりゅうきさばいぶ 【変身】 ?(ディケイドの召喚) 辰巳シンジ(完結編) 【身長】 193センチ 【体重】 95キロ 【パンチ力】 15トン 【キック力】 25トン 【ジャンプ力】 ひと跳び45メートル 【走力】 100メートルを4.5秒 【新たな世界】 ネガの世界(ディケイドの召喚) ライダー大戦の世界(ディケイドの召喚) ライダー大戦の世界(完結編) てれびくんの世界 【スーツアクター】 【登場話】 第21話、第30話 劇場版 仮面ライダーディケイド 完結編 超アドベンチャーバトルDVD<守れ!てれびくんの世界> 【変身フォーム】 仮面ライダー龍騎仮面ライダー龍騎サバイブ 【特徴】 仮面ライダー龍騎がアドベントカード「SURVIVE・烈火」を使用することによって変身可能な龍騎の最強形態。体色は炎を現すかのように赤色がベースにされており、全てのスペックが強化されているだけでなくキック力は龍騎の物語に登場するどの仮面ライダーを上回っているのも特徴である。なお、サバイブとは生き残りを意味するカードであり、このカードを持っている者はミラーワールド内のライダーバトルを制し生き残ることを意味すると推測される。 更にこのライダーが使用するファイナルベント「ドラゴンファイヤーストーム」は仮面ライダーオーディンのファイナルベント「エターナルカオス(AP10000)」に続いて攻撃力が9000と高い上に、脱獄犯「浅倉威」が変身する強力な攻撃力を持つ仮面ライダー「仮面ライダー王蛇」でさえも簡単にねじ伏せることが可能である。 武装は契約モンスター「無双龍ドラグレッダー」がSURVIVEの効力で変化した強化形態「烈火龍ドラグランザー」が与える力を使用することが可能な召喚機の役割を持つ上に、銃口からレーザービームを発射可能な銃「龍召機甲ドラグバイザーツバイ」である。なお、ドラグランザーが与えるアドベントカードの詳細は以下の通り。 カード名称 APorGP 効果 アドベント AP7000 烈火龍ドラグランザーを召喚し、援護させる ソードベント AP3000 ドラグバイザーツバイを長剣「ドラグブレード」に変形させる ソードベント AP4000 ドラグブレードを「バーニングセイバー」に強化する ガードベント GP4000 ドラグランザーが尻尾を振り回して攻撃を防ぐ「ファイヤーウォール」を発動する シュートベント AP4000 ドラグバイザーツバイとドラグランザーが発射する火炎弾の同時攻撃「メテオバレット」を発動する ストレンジベント AP0000 ランダムに効力が変わり、状況によって様々なアドベントカードに変化する トリックベント AP1000 自分の分身を作り、援護する「シャドーイリュージョン」を発動する。。ストレンジベントが変化。 スチールベント AP0000 相手の武装を奪い、自分のものにする。ストレンジベントが変化。 ファイナルベント AP9000 ドラグランザーのバイク形態「バイクモード」から火炎弾を発射し、最後は敵に突進する「ドラゴンファイヤーストーム」を発動する 劇中では門矢士が変身する仮面ライダーディケイド コンプリートフォームの専用アイテム・ケータッチで発動される能力「カメンライド サバイブ」で召喚された個体と、完結編で辰巳シンジが変身する仮面ライダー龍騎が二段変身した姿として登場した。 【関連するページ】 てれびくんの世界 アドベントカード オメガゼール カメンライド カメンライド サバイブ ギガゼール ケータッチ シアゴースト ソロスパイダー ソーンファンガイア デストワイルダー ネガの世界 ハイドラグーン バーニングセイバー ファイナルアタックライド リュウキ マガゼール ミラーモンスター ライダー大戦の世界 レイドラグーン 仮面ライダー 仮面ライダーディケイド コンプリートフォーム 仮面ライダー龍騎 仮面ライダー龍騎(平成第3作) 完結編登場ライダー 必殺技 第21話 第30話
https://w.atwiki.jp/dcd10/pages/1139.html
【種別】 怪人 オルフェノク 悪の秘密結社 平成仮面ライダーシリーズ 仮面ライダー555(平成第4作) 【名前】 ワイルドボアオルフェノク 【よみがな】 わいるどぼあおるふぇのく 【身長】 212センチ 【体重】 128キロ 【悪の秘密結社】 大ショッカー 【モチーフ】 イノシシ 【新たな世界】 ディケイドの世界 【スーツアクター】 【登場話】 劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー 【555登場話】 パラダイス・ロスト 【ディケイドの物語】 劇場版「オールライダー対大ショッカー」のみ登場。 【オールライダー対大ショッカーの物語】 大ショッカーの怪人として劇場版に複数登場。オリジナルの555の物語とは違って槍を装備していた。 【オリジナルの555の物語】 イノシシの特質を持ったオルフェノク。 スマートブレイン社員男性として正体を隠している。未使用だが突進能力を持つ。スマートブレイン社内で社員に変装して潜入した残り数少ない人間達で結成された組織「人間解放軍」の隊員達に他のオルフェノクと共に襲い掛かり、スマートブレイン社近くの公園まで追い詰めた。 その後、スマートブレイン社員男性として正体を隠している「ペリカンオルフェノク」、「スラッグオルフェノク」と共に登場。 多数の次世代製品を製作している大企業「スマートブレイン社」のビル内で首だけになった社長「村上峡児」とCMガール「スマートレディ」に謁見した「ホースオルフェノク」の正体を隠す青年「木場勇治」、「クレインオルフェノク」の正体を隠す少女「長田結花」、「スネークオルフェノク」の正体を隠す青年「海堂直也」を社長に逆らい襲い、「村上峡児」の怒りを買う。 そのため、スマートブレイン社の用心棒「レオ」が変身する仮面ライダー「仮面ライダーサイガ」と交戦するが、最期はサイガのフォンブラスターを喰らい、灰化した。 【関連するページ】 オルフェノク オールライダー対大ショッカー登場怪人 スラッグオルフェノク ペリカンオルフェノク 怪人
https://w.atwiki.jp/dcd10/pages/790.html
【種別】 新たな世界 平成仮面ライダーシリーズ 仮面ライダーディケイド(平成第10作) 【名前】 ネガの世界 【よみがな】 ねがのせかい 前回 響鬼の世界←→次回 ディエンドの世界 【ネガの世界での物語】 【異世界での門矢士の役割】 【登場ライダー】 【ディケイド コンプリートフォームにより実体化されるライダー】 【登場怪人】 【関連するページ】 門矢士達が紅渡のメッセージを受け旅立った9つの世界を巡る旅を終え戻って来た世界。 別名「夏海篇」と呼ばれるエピソードで第19話のラストから、第20話、第21話で門矢士達が10番目に旅をした異世界。 一見すると夏海が元いた世界と変わらないが人類は闇のライダー達に抹殺されてしまい、人以外の存在に支配された世界となっていたのだった…。 かつて自分がいた世界が偽りだった事に戸惑う光夏海。そしてこの世界で暗躍するのはダークライダーたち。 光写真館に出現した背景ロールに描かれていたのは『爆炎から逃げ惑う人々』。 【ネガの世界での物語】 失効してしまったライダーカードの能力を取り戻すため9つの世界を巡り、士が失った何かを取り戻すための旅が終わり、旅の出発の世界の夏海がいた旅立ちの世界へと戻ってきた。9つの世界を巡る事でこの世界でおきていた世界の崩壊も何事も無かったかの状態になっていた。夏海は久しぶりに帰ってきた自分のいた世界を懐かしみ、士とユウスケに思い出話を語り、高校時代に入っていたTGクラブの事を話す。 物語は夏海の世界で、過去の夏海の学生時代につくったTGクラブでの思い出と、戻ってきたこの世界でのTGクラブのメンバーとの再会が描かれた。 旧中山道玉蔵院が光写真館の隣にある事と三井住友銀行 浦和支店の駐車場が写真館の前にある事から埼玉県さいたま市の浦和地区が舞台。 物語は9つの世界の旅の後、最初の旅立ちの世界であった夏海の世界へと戻ったかのような展開であったが、後にこの世界が9つの世界とは別に新たに別の世界が存在している事が判明する。このネガの世界は夏海のいた元の世界が写真のポジフィルムであるならば、ネガフィルム的な世界でやはり平行して存在している影の異世界である事が物語の展開であきらかになる。 この世界は夏海の世界とそっくりな人物が存在しており、人類はダークライダー達に抹殺されてしまい、怪人とそれを管理するダークライダーに支配された世界となっていたのだった。しかし全ての人類が抹殺されてしまった訳では無く、わずかながらダークライダーたちの目からのがれ逃げ続ける人間も残っていた。 ダークライダーに抹殺された人類の代わりにこの世界の人間の姿にレイドラグーンが化けている。士をこの世界の住人にする事を目的としており、士には快楽と幸福が与えられ、大富豪の遺産の相続とスカウトされアイドルとしてデビューする。後にこれは士への世界をつなぐ橋を造り上げた報酬も兼ねていた事が判明する。 【異世界での門矢士の役割】 大富豪 門矢士 アイドル 門矢士 【登場ライダー】 仮面ライダーダークキバ オルタナティブ 仮面ライダーリュウガ 仮面ライダーオーガ 仮面ライダーダークカブト 【ディケイド コンプリートフォームにより実体化されるライダー】 仮面ライダー龍騎サバイブ 仮面ライダーファイズ ブラスターフォーム 仮面ライダーカブト ハイパーフォーム 【登場怪人】 【ミラーモンスター】 レイドラグーン 暗黒龍ドラグブラッカー 【キバット族】 キバットバットⅡ世 【関連するページ】 9つの世界 A.R.WORLD A.R.WORLD メニュー TGクラブ Xライダーの世界 てれびくんの世界 アイドル 門矢士 アマゾンの世界 オルタナティブ キバットバットⅡ世 キバット族 クライシス帝国 ケータッチ コンプリートカード シンケンジャーの世界 ダークライダー ディエンドの世界 ディケイドの世界 ディケイドの謎 注意事項 ディメンションキック ネガの世界のもう一人の夏海 ブラックRXの世界 ブラックの世界 ミラーモンスター ライダー大戦の世界 ライダー大戦の世界(完結編) レイドラグーン 世界をつなぐ橋 仮面ライダーオーガ 仮面ライダーカブト ハイパーフォーム 仮面ライダーダークカブト 仮面ライダーダークキバ 仮面ライダーディケイド コンプリートフォーム 仮面ライダーファイズ ブラスターフォーム 仮面ライダーリュウガ 仮面ライダー龍騎サバイブ 佐藤博彦 光写真館 光夏海 千夏 坂田健児 大富豪 門矢士 放映リスト 新たな世界 暗黒龍ドラグブラッカー 森カンナ 海東大樹 田中 登場人物・出演俳優 第20話 第21話 第2クール 紅音也 門矢士 青柳和良 響鬼の世界
https://w.atwiki.jp/dcd10/pages/533.html
このページには「第11話 555つの顔、1つの宝」に登場した怪人が記載されています。 仮面ライダー龍騎(ミラーモンスター) 暗黒龍ドラグブラッカー 仮面ライダー555(オルフェノク) タイガーオルフェノク (ディケイドの物語で555の世界のオリジナル) ロブスターオルフェノク ドラゴンオルフェノク ウルフオルフェノク 仮面ライダーキバ(ファンガイア) キバの物語に登場する別の種族のモンスター キバーラ (キバット族 ディケイドの物語でキバの世界のオリジナル) 仮面ライダークウガ(グロンギ) 仮面ライダーアギト(アンノウン) 仮面ライダー555(オルフェノク) 仮面ライダー剣(アンデッド) 仮面ライダー響鬼(魔化魍) 仮面ライダーカブト(ワーム) 仮面ライダー電王(イマジン) 未登場 【関連するページ】 完結編登場怪人 メニュー 放映リスト 登場怪人 メニュー 第11話 第1クール
https://w.atwiki.jp/dcd10/pages/1196.html
【種別】 悪の秘密結社 用語 怪人 歴代オールライダー 仮面ライダーアマゾン(昭和第4作) 【用語】 秘密結社ゲドン 【よみがな】 ひみつけっしゃげどん 【登場話】 第28話、第29話 【ディケイドの物語】 大ショッカーに属する組織。大ショッカースクールを経営するアポロガイストと首領十面鬼ユム・キミルが手を組んでいる。 【オリジナルの仮面ライダーアマゾンの物語】 長老バゴーの元弟子十面鬼ゴルゴスを首領とする組織。インカの超文明の遺産を手に入れて、そのパワーを用いて世界を征服しようと企む。「ゲドン」とは古代インカ語で「偉大な闇帝国」を意味する。食人を目的とするグロテスクな作戦も展開する。 ゲドン獣人は従来の怪人と異なり、基本的に動物や昆虫に人間の脳を植え付けて、人間大にしたものである。凶悪犯・村田源治を改造したトゲアリ獣人のように元の人間が判明している者もいる。モグラ獣人は仮面ライダーアマゾンの側についた。 スパイ用の戦闘員、赤ジューシャがおり、仮面ライダーシリーズでも珍しい女戦闘員である。獣人ヘビトンボの裏切りによりゴルゴス死亡で組織は壊滅。 第14話よりゼロ大帝(首領は支配者=真のゼロ大帝)をリーダーとするパルチア王朝の系譜を継ぐ「ガランダー帝国」が出現した。本格的な戦闘員、黒ジューシャやガランダー獣人を率いた。 【ディケイドの物語に登場したゲドンの獣人】 分類 名前 モチーフ オリジナル登場話 ディケイド登場話 首領 十面鬼ユム・キミル 平成十大ライダー 第1話~第14話 第28話、第29話 【関連するページ】 アマゾンの世界 仮面ライダーシリーズ 十面鬼ユム・キミル 大ショッカー 大ショッカースクール 怪人 怪魔戦士 悪の秘密結社 第28話
https://w.atwiki.jp/dcd10/pages/726.html
【種別】 施設・場所 用語 【名前】 首都圏外郭放水路 【よみがな】 しゅとけんがいかくほうすいろ 【登場話】 第17話 カブトの世界で登場する仮面ライダーディケイドと仮面ライダーザビーが戦った場所。 仮面ライダー555(平成第4作)ではスマートブレインタワーの建設予定地として登場。 仮面ライダーファイズがホースオルフェノクと激闘を繰り広げ、復活を果たしたオルフェノクの王のアークオルフェノクとの決戦に望んだ場所。 その際、ラッキークローバーのセンチピードオルフェノク、ロブスターオルフェノクも登場。 仮面ライダー響鬼(平成第6作)では魔化魍のオオナマズの育成場所として登場。 仮面ライダー威吹鬼、仮面ライダー響鬼がオオナマズの胃袋や水中へ潜むオオナマズと戦闘した。 『ディケイド』までに登場する作品では何度か使われている実在の施設(災害時のなにか)。 【関連するページ】 アークオルフェノク サナギ体 ロブスターオルフェノク 仮面ライダーカイザ 施設・場所 用語
https://w.atwiki.jp/niconico3nd/pages/426.html
D.K. ディケイドは世界を紡ぐのか? 最終鬼畜ホモディーノ ◆FbzPVNOXDo 「あははははははあ!!!」 「くっ―――速い!?」 「遅い遅い。遅すぎよォ!」 プラシドの剣を振るうランサーに、それを次々といなしランサーへと拳を放つディーノ。 ランサーは歯噛みする。サーヴァントの全力を以ってしても、未だ人間一人仕留め切れないこの状況を。 ランサーもディーノの攻撃を紙一重で回避しているが、それでも自身が追い詰められていると自覚する。 基本人間はサーヴァントには勝てず、本来の武器ではないとはいえ、使い慣れた剣を手にして尚これだ。 自身の不甲斐なさび嫌気が差し、ホモの執念に軽く引く。 「何故だ? これ程の腕を持ちながら、どうしてこのような殺し合いに乗る?」 「決まってるでしょう! 私は掘りたいの!! いい男をね!!」 まるで話しにならない。 何らかの目的があるのかと思えば、ただ私欲を満たす為だけに殺し合いを利用しているだけの下郎。 ランサーはその事への怒りに任せ、力一杯プラシドの剣を振るう。 だが、そのような剣はただ直線的で大振りなだけ、隙の多い駄筋に過ぎない。 一目で剣の軌道を見切り、ディーノは体を後ろに傾け間合いを外す。 そしてディーノは、剣を振るいきったランサーが剣を引き戻す前に、開いた間合いを詰め拳を握る。 (馬鹿ね。感情に任せた一撃はかわしやすいものよ。これで―――) ディーノの拳はランサーを捉え、ディーノの全力を以ってして叩き込まれた。 鐘を鳴らしたような鈍い轟音が鳴り、大気が振るえ、拳に痛みが走る。 ―――しかし未だランサーは健在。 ディーノの拳が触れるよりも早く剣を手放し、ハイリアの盾を装備し拳を向かえ打った。 その結果起きたのは 「う、があああああああ!!」 腕に込めたエネルギーの逆流。 硬い物を素手で殴れば痛い。子供でも分かる当然の摂理。 今、それがディーノの手を襲っていた。 「はっ!」 更に痛みの悶絶するディーノの足を払いのけバランスを崩した後、放ったプラシドの剣を回収。 剣の切っ先をディーノに向け、何時でも止めを刺せるよう構える。 「一応、聞いておこう。考えを改める気は無いか?」 「改める! 改めるわ!! だから助けなさい!!」 「嘘だな。ホモ特有の眼光が消えてない」 「ふざけるんじゃないわよおおお!!」 やっぱホモは汚い(確信)。 意味の無い問答を終え、ランサーは剣でディーノを貫いた。 「何をやってる!?」 その前に声が響いた。 訴えているのは、現状の説明とランサーの剣の静止。 ランサーとディーノが怪訝そうに割り込んできた第三者を見る。 機械的なベルトを付け、こちらを警戒しながら近づく男。 門矢士は事態を見極められずにいた。 彼がことの一部始終を見ていたのは、ランサーがディーノへと止めを刺そうとしていた場面。 この時点では、どちらが殺し合いに乗っているのかも分からない。 放置というのも考えたが、そうもいかないと士の正義感が彼を突き動かした。 「待て、これh「助けて、助けてよ!!」 ランサーが事態の説明を行うより早くディーノが叫ぶ。 咄嗟にランサーは判断した。ディーノはこの青年を騙し、この窮地を脱しようとしているのだと。 しかし、分かったところで止める前にディーノはある事ない事を口に出す。 「こいつが、こいつがあそこで殺された子達と私を……」 「いやあれはお前が……」 「聞いた? 今あの子達の事“あれ”って言ったわよ!」 士から見れば一見ディーノが襲われて、ランサーは殺し合いに乗った悪意ある参加者に見える。 だがディーノが嘘を着いているという可能性も否定は出来ない。 「剣を持っているアンタはそいつから離れろ」 「……分かった。従おう」 故に先ずは二人から距離を取らせ、尚且つ自分は変身しどちらが妙な気を起こしても対処できるように備える。 二人から更に事細かく詳細を聞き、何が起きていたのか見極めようとする為の策だ。 「さて、じゃあ先ずは名を聞かせてくれ」 「俺はランサー」 「ディーノよ」 バックルに触れカードを持ち、何時戦闘が起きようが問題ない体勢。 ランサーとディーノも同じ、何が起きてもいいよう構える。 「話を聞いてもらおう―――」 ランサーはここに来てから、キルリア、キュウべえと出会い。 そして彼女らを惨殺したディーノと戦闘になった事を告げる。 対するディーノは、その反対。 ランサーが彼女らを殺し、それに激昂したディーノはランサーと戦闘になったと異議を申し立てる。 せめてこの場にケン、あるいは星君でも居れば目撃者として真実はすぐに明らかになっただろうが。 当の二人はここには居ない。その為、彼らの真相を証明できるものはない。 士は揺れる。 どちらが正しいのだろうか。 もうこれ以上、死者は出さない。 自分の手の届く範囲で誰も助けられない。救えないのはもう懲り懲りだ。 (だがどっちだ……。どちらが正しい?) ランサーとディーノを交互に見た後、士は二匹の無残な死体を観察する。 白い犬のような、猫のような生き物。あれがキュウべえとやらだろう。 死因は顔を抉られた事によるショック死のようだ。 無残に散らばる肉片が、それを物語っている。 (剣なんかじゃこうはならない……。それにこの抉りようは、もしや蹴り殺したのか?) 咄嗟に士はランサー達の足元を見た。 先ずランサーの足は、多少土で汚れてはいるものの不審な点は無い。 しかしディーノはどうだ? その靴にはベッタリと赤い液体がこびりついている。 もしキュウべえを抉り殺したのが、本当に蹴りなのだとしたらこの赤い液体、血液もその時に付着した事になる。 「お前―――」 「良い推理ね。感動的ね。だが無意味よ?」 真実に気付いた士が見たものは、醜悪な笑みを浮かべ一瞬にして視界から消えたディーノ。 背後から感じる悪寒。生理的ななんか色々なモノが交じり合った恐怖。 首を腕で固定され、尻に硬い物を当てられる。 ディケイドに変身しようとするも、カードを持った手も拘束され自由に動かせない。 「貴様ァ!」 「フリーズ! 俗に言う動くなって奴よ! この子の尻がどうなってもいいの!?」 甘かったとランサーは自身の認識が誤っていたと悟る。 ディーノが暴挙に出ようとすること位は推測できたが、彼はそれを止められる自信があった。 少なくとも単純なスピードに関して、最速のクラスであるランサーの自分が遅れを取るなど思えなかった。 むしろ下手を打って士がディーノの本性に気付ければ、またとない好機だとさえ思っていた。 (甘かった……。つい先ほどまで俺と互角に渡り合っていたのはまぎれもない、あのホモだったというのに……!) 「ふふふ、やっと掘れそうね……」 「や、やめろ。気持ち悪い」 「直ぐ気持ちよくなるわよォ」 「待て、その青年には手を出すな……」 「あら? 優しいのね。他人の心配をするなんて」 士を心配するランサーを見て、ディーノの中の変なスイッチが入った。 自身の失態を嘆くランサーの表情は、とてもディーノの加虐心を擽った。 「脱ぎなさい」 「は?(憤怒)」 「この子を助けて欲しかったら脱ぎなさい。全て脱いで全裸になりなさい。 そして跪くのよ」 ヤバイ。 ランサーの背筋を寒気が走る。 これはかなり妙な事になってきたというか、完璧にアダルトな展開だ。 普通こういうのは、もっとこう女の子が脱ぐべきなんじゃありませんかねえ。 なんで男なんだ……。 「いや、それはちょっと……」 「早く脱ぎなさいよォ! それともこの子のアナルが掘られても良いの!!」 「待て、話し合えば分かる」 「分からないから、言ってるんじゃない! あくしなさいよ。 取りあえず土下座よ。それからケツこっちに抜けなさい。あくしなさいよ」 なんだこれは……。たまげたなあ。 ホモはせっかち。ディーノのペ○スが士のものへと迫っていく。 ランサーも内心脱ぐしかないか。いやしかしここで脱いではと葛藤に駆られる。 これが命令してるのが女だったら、速攻で脱いでると推測出来るにランサーはノンケだと分かる。 「……全部か?」 「全部よ!」 「流石に下は勘弁してくれないか」 「ふざけんじゃないわよ! あく全部脱ぎなさい! あくしなさいよ!!」 (俺は、一体何をしているんだ?) 士は何処か、他人事のように思う。 仮面ライダーとして戦う。 別に下手に正義を語るつもりは無い。 ただ目の前にある。救えるものは救いたかった。 けれども、この場での自分はただの道化と言っても良いほど無様だ。 仲間一人禄に守れず。挙句人質に取られ、変な事を言っているホモに好き放題されている。 (いや、結局俺には覚悟が、決意が足りていないのかもしれないな) 何を為すべきか。何を信じ貫くべきか。 ……流されていただけだった。 ただ主催への怒りの感情に任せ、それらしい事を言い偽りの力を振るうだけ。 そんな自分に何が守れようか。何を打ち倒せようか。 ここは今までのような世界とは違う。 勢いに任せ敵を倒して、それで終わりじゃない。 (所詮俺はただの破壊者か……。何も紡げず何も為せず場をかき乱して死んでいく。 お似合いだな……ヒーロー気取りの馬鹿には、おあつらえの最期かもしれない) もういい。 このランサーという男には、自分に構わず後ろのホモを倒して欲しい。 別に悔いなど無いから。 「もう駄目だわ。挿れるわね? 挿れるわよ!」 「ま、待て。分かった下着一枚で妥協しよう。どうだ?」 「無理ね。……さあ、行くわよ。もう止まらないんだから!!」 (―――でも。例え間違ってたとしても、俺はただのヒーロー気取りだったとしても……) ディーノが士を掘ろうと、腰を僅かに下げたその瞬間。 拘束は緩む。ほんの少し、時間も力も少しだけだがそれは最大の好機。 「う、おおおおおおおおお!!!」 ディーノの鳩尾へと肘打ちを叩き込み。 ディーノの体勢が崩れかけたところで、士は全身に全力を込めがむしゃらに前へと突き進む。 士を戒めていたディーノの拘束から抜け出し、よろけながらもディーノの間合いから外れた。 「やばっ」 少し前まで興奮してたのとは打って変わり、今度はディーノの背筋を冷や汗が伝う。 不味い。有利な状況から一転、不利に追い込まれた。 間合外の士に攻撃の態勢を取るランサー。 いくらディーノでも、ランサー相手にタイマンでは分が悪いのは最初の攻防で経験済み。 とすれば、今自分に残されたのは…… 「逃げるのよォォォ!!」 逃亡。 だが速度という一点においては、それはランサーが一手も二手も上回る。 単純な逃走では駄目だ。そう何か足止めするものが無ければ。 「あー勿体無いわね!」 「何を?」 パンツから取り出した、棘棘しいキラキラ光るヒトデ型の物体。 それをディーノは投げた。 確かにこの棘棘しさなら、投げて当たれば一溜まりも無いかもしれない。 もっともランサーに、この程度の投擲かわせぬ道理は無く。無意味に終わってしまうが。 「こんなもの……」 かわされた。当たり前のように。 だがこれで良い。本命は…… 「!? ぐあ、がはっ」 門矢士。 丁度胸に当たり深く刺さりこんでくれたのは不幸中の幸いだ。 恐らくあれなら足止めとしても十分。 現にランサーは足を止め、士へと向き直っている。 これならば逃げ切れる。 「―――変、身……」 KAMEN RIDE D E C A D E ! ! FINAL ATTACKRIDE DDDDECADE 士が仮面を着けた偉業の戦士へと変わり。 ホログラム状のカードを突き抜け、その飛び蹴りを自らに当てた。 それが、最期にディーノが見た光景だった。 ランサーの目の前でディーノが爆散し炎が巻き上がる。 その爆炎の中から、ディケイドの変身を解いた士がふらつきながらも姿を見せた。 「大丈夫か? しっかりしろ!!」 ランサーの姿を見て士は安堵したのか、全身の力が抜け地面に倒れこむ。 胸に開いた血は止まる様子を見せない。先のディメンションキックの反動で更に傷口も開いている。 「待っていろ。すぐに治療の出来る場所に……」 ―――ああ……今度は死なせずに済んだ。 それもほんの自己満足に過ぎない。 だけど、最期にこれだけは貫けた。 「世界なんて……大それたものは俺は紡げなかったが……」 小さい。あまりにもこれは小さい。 だが、それでも確かに紡げたものもあると士は信じる。 例え自己満足でも良い。この身に変えて紡いだものが、この殺し合いを破壊すると信じて…… 「メイト、リックス……。俺の、仲、間……。近く、居る……。この、事……伝え……てくれ」 世界の破壊者。仮面ライダーディケイドの旅は終焉を迎える。 幾たびの世界を巡り彼が紡いだものが、何を為すのか今はまだ分からない。 「メイトリックス、か」 士の埋葬を終えランサーは数時間前、まどか達から知らされた情報を思い出す。 仮面を着けた男に最初に主催に逆らった男、メイトリックスが殺し合いに乗ったと聞かされたが、改めて疑問に思った。 断言は出来ないが仮面の男は恐らく士だ。 しかし、殺し合いに乗った様子では無かったし、メイトリックスもその仲間だという。 「会って見極めぬ事には始まらないか」 思考を止めた。 今ランサーの中では、まどかの証言より士の言葉の方が信用できた。 関わったのはほんの数分。だがその信念は嫌という程分かった。 そのような男が、殺し合いに乗るとは到底思えなかった。 真実を見極めどうするか決める。 更に何時の間にか消えたケン、そしてケイネスとの合流もある。 やる事は多い。休む暇など無い。 「行くか」 ディーノと士の支給品を回収した際、発見したゲイボルグを二、三度振るって士気を高める。 一人の戦士の勇姿を胸に刻み。 騎士は地を蹴り駆け出した。 【男色ディーノ@DDTプロレスリング】爆☆殺 【門矢士@仮面ライダーディケイド】死亡 【残り32人】 【H-04/1日目・午後】 【ランサー@Fate/Zero】 [状態] 疲労(中)、頬にかすり傷 [装備] ハイリアの盾、ゲイ・ボルグ@Fate/stay night、プラシドの剣@遊戯王5D's [道具] 基本支給品、シーザー・カエサル・エンペラー@人造昆虫カブトボーグ V×V グレーテルの基本支給品一式、コンビニ弁当、スター(ちょっと匂う。二日目早朝まで使用不可)@マリオシリーズ、北米化パッチ ディケイドライバー@仮面ライダーディケイド(2時間使用不可)、ライダーカード一式@仮面ライダーディケイド ライダーカード(スペランカー)@ニコニコワールド、ライダーカード(イーノック) 其為右手@真夏の夜の淫夢(残り使用回数7回)、 [思考・状況]基本:殺し合いには乗らず主催を討ち取る。 1:ケイネス、ケン、メイトリックスを探す。 2:まどかの証言に疑問。 ※参戦時期は不明ですが少なくともセイバーと戦った後です。 sm141 世紀末吸血主 時系列順 sm145 三人寄ればなんとやら…… sm142 私気になります! 投下順 sm144 暇を持て余した神々の遊び sm134 槍兵の奇妙な四角関係とケンのパーフェクトにころわ教室 ランサー sm155 おかげさまでフランク達はドラゲナイことになってるんです sm134 槍兵の奇妙な四角関係とケンのパーフェクトにころわ教室 男色ディーノ GAME OVER sm113 ニコロワγ~破壊者と野獣と時々、使徒~ 門矢士 GAME OVER
https://w.atwiki.jp/nanohass/pages/3583.html
――アークルが、警告を伝えている 夜の時間が過ぎても、世界に光が戻ることは無かった。 人々の希望となる太陽の輝きは、雨雲によって遮られている。 暴風雨が町を遅い、微かな暖かみすらも奪っていた。 その中で、人々は恐怖で震えている。 理由は、たった一つ。 クウガに瀕死の重傷を負わせたグロンギが、未だ何処かに存在しているから。 未だに嵐は暴れ回っている。 まるで、全てのものを飲み込もうとしているように。 膨大な雨粒によって、風は凍てついた冷たさを持っていた。 しかし、辺りの空気はそれとは裏腹に、膨大な熱を持っている。 町に作られたあらゆる建造物は、次々と爆音を鳴らしながら崩壊した。 それによって、辺りは一瞬で地獄絵図と変わる。 人々は瞬く間に、炎の犠牲となった。 白い衣服を纏ったグロンギは、無造作に腕を翳す。 そこに感情という物は、何一つとして込められていない。 グロンギにとっては、息をするのと同じ行為。 故に、これを行う理由など考える必要がなかった。 強いて言うなら、決戦までの時間潰し。 グロンギがどれだけリントを葬っても、何も感じない。 あたりの肉塊が黒く焦げた炭となり、異臭を発する。 それは、雨や風で流れる物ではなかった。 鼻が曲がるような匂いが漂う中、グロンギは佇んでいる。 屍の山となった町に残るのは、静寂のみ。 やがてそれを打ち破るかのように、グロンギの宿敵が姿を現した。 リントを守る戦士、クウガ。 ――来たんだね 今度は僕と同じになれるのかな―― グロンギは、期待を抱いていた。 宿敵が、自身と同じ究極の存在になっていると。 一度敗れて再び現れたからには、今度こそ本気で戦える。 ――だったらあそこで待ってるよ―― それらの思いを胸に、グロンギは淡々と告げた。 自分一人の笑顔のために。 リントや同族の笑顔を、そしてクウガの笑顔を犠牲にして。 ――思い出の あの場所でね―― その一言を残すと、グロンギは闇の中へと消えていった―― ――未確認生命体第0号 「――ウガアアァァァァァァッ!」 「ッ!?」 突如、叫び声が鼓膜に響く。 それによって、脳内で流れる光景に意識を集中させるクウガの目が、一気に覚めた。 彼の前では、マイティキックを受けたハンマーバンキが、金槌を振り上げながら迫っている。 そして、巨大な鉄塊が振り上げられた。 反撃の為に立ち上がろうとするが、間に合わない。 「クウガッ!」 ハンマーバンキとクウガの間に、一つの小さい影が入り込む。 それは両腕を交差させて、無慈悲に下ろされる金槌を受け止めた。 クウガの前には、キュアピーチの小さな背中が現れる。 「くっ……!」 「ラブちゃん!?」 攻撃を受け止めたキュアピーチの顔は、苦痛で歪んでいた。 ハンマーバンキの一撃による衝撃が、彼女の身体を通って地面を揺らす。 その際に、両腕の神経から全身に痛みが伝わっていった。 かつて町を破壊し、ゴーオンシルバーに瀕死の重傷を負わせた圧倒的な力が、彼女に襲いかかる。 手応えを感じたハンマーバンキは、拮抗の体制を維持したまま右手を振るった。 巨大な鉄球は容赦なく、キュアピーチの懐に沈み込む。 凄まじい音と共に、衝撃によって彼女の体は呆気なく吹き飛んでいった。 「キャアッ!」 悲鳴と共に宙を漂った後、地面に叩きつけられる。 数回ほど跳ねてしまい、全身の至る所に掠り傷を作った。 敵の攻撃で、キュアピーチは鈍い痛みを感じてしまい、その場で蹲ってしまう。 そんな彼女の様子など気にせず、ハンマーバンキは二発目を叩き込もうと、迫ってきた。 金槌が少女を叩き潰すために、振り下ろされようとした瞬間。 「させるかあぁぁぁぁっ!」 突如、ハンマーバンキの頬に衝撃が走る。 それは微々たる物だったが、攻撃を止めさせるには充分な威力を持っていた。 立ち上がったクウガは、キュアピーチを守るために、勢いよく拳を放つ。 彼の一撃は敵の顔面に命中し、攻撃を中断させた。 キュアピーチに意識を集中させていたハンマーバンキにとって、クウガの攻撃はあまりにも予想外。 体がよろめいた末に、地面に倒れてしまう。 その一方で、クウガは倒れたキュアピーチの元へ駆け寄った。 手を差し伸べて、立ち上がらせる。 「ありがとうございます、クウガ!」 「ラブちゃん、大丈夫!?」 「あたしなら全然、大丈夫ですよ」 明るい笑みを見せながら、キュアピーチは感謝の言葉を告げる。 そのまま彼女は右手の親指を立てて、クウガに向けた。 「だってあたし、プリキュアですから!」 キュアピーチは力強く、サムズアップのポーズを取る。 それはまるで、先程自分を助けてくれたクウガのように。 彼女の行為には、感謝と敬意の思いが込められていた。 モエルンバと風のエルの攻撃から守ってくれた、クウガに感謝の感じて。 そんな彼の勇気と優しさに、敬意を感じて。 その二つを右手に込めながら、キュアピーチは親指を立てたのだ。 自らに突き出されたサムズアップを見て、仮面の下でユウスケは笑顔を浮かべる。 「そっか……じゃあ、心配無用だな!」 「はい、頑張りましょう!」 クウガは先程のように、キュアピーチにサムズアップを向けた。 それを終えると、二人は戦う敵に顔を振り向かせる。 そして、視界の先にいるハンマーバンキとモエルンバを目指して、素早く走り出した。 途中、巨大な金槌と複数の炎が襲いかかるが、彼らはそれを軽々と避ける。 キュアピーチはハンマーバンキの、クウガはモエルンバの懐にそれぞれ潜り込んだ。 「「でやあっ!」」 二人の雄叫びが、重なる。 同時に、彼らは自らの拳を敵の身体に叩き込んだ。 衝撃によって、ハンマーバンキとモエルンバは息を吐き出しながら、大きく後ろに吹き飛んでいく。 数秒後、異形達の巨体は地面に叩きつけられた。 「はあぁぁぁぁぁぁっ!」 ディケイドは地面を蹴って、リュウガに迫る。 叫びと同時にライドブッカーを横に振るい、漆黒の装甲を切り裂いた。 リュウガは呻き声を漏らすと、衝撃によって背後に飛ばされていく。 同じタイミングで、トーマはECディバイダーの弾丸を放ち、ドラグブラッカーに命中させた。 蓄積されたダメージによって、竜の巨躯も勢いよく落下する。 その重量によって、大地が微かに揺れた。 「ガハアッ!?」 スコルプの喉から、悲鳴が発せられる。 シンケンレッドの烈火大斬刀を使った一太刀が、厚みのある皮膚に食い込んだ。 その一方で、銃声が辺りに響く。 ディエンドが利き手で握る拳銃を、風のエルに目がけて引き金を引いた事によって、鳴った音。 空に漂うアンノウンは、仮面ライダー達に意識を向けていたので、反応することが出来なかった。 放たれた弾丸は、次々と風のエルの身体を貫いて、その度に体勢を崩していく。 暴風雨のような衝撃に耐えられず、体力を完全に失ってしまい、叫びながら地面に激突。 やがて、アルハザードの闇が生み出した六体の怪人は、一ヶ所に集まっていた。 それに立ち向かう六人の戦士は、横一列に並ぶ。 彼らの前に、ディエンドが召還した仮面ライダー達も、一人ずつ出てきた。 「こうなったら……!」 ディケイドは、脇腹に戻したライドブッカーの蓋を開き、一枚のカードを取り出す。 その表面に描かれているのは、彼が旅の中で渡った世界で巡り会った、仮面ライダーの姿。 彼が手に取ったカードが意味するのは、必殺の一撃を放つ為の手段。 かつて、仮面ライダーWと共にスーパーショッカーを打ち破るため使った、究極のライダーカード。 いつものようにディケイドは、それをディケイドライバーのバックルに差し込んだ。 『FINAL FORM RIDE』 そして、いつものように電子音声が告げられる。 聞き慣れた声と同時に、ベルトから眩しい光が放たれた。 直後にディケイドは、バックルのサイドハンドルを押し込む。 『ALL RI、RI、RI、RIDERS』 ディケイドライバーの中央には、仮面ライダーを象徴する九つの紋章が浮かび上がった。 刹那、ディエンドの呼び出した戦士達の体から、金色の光輝が発せられる。 六人は、この意味を瞬時に察した。 ディエンドを除く全員は、両腕を真っ直ぐに伸ばし、背中を掴む。 「ちょっとくすぐったいぞ!」 ディケイドは、目の前に立つキバの背筋を、両手で横に広げた。 「ちょっとくすぐったいぞ!」 シンケンレッドは、目の前に立つブレイドの背筋を、両手で横に広げた。 「ちょっとくすぐったいですよ!」 キュアピーチは、目の前に立つ龍騎の背筋を、両手で横に広げた。 「ちょっとくすぐったいぞ!」 クウガは、目の前に立つアギトの背筋を、両手で横に広げた。 「ちょっとくすぐったいぞ!」 トーマは、目の前に立つファイズの背筋を、両手で横に広げた。 「痛みは一瞬だ!」 ディエンドは、目の前に立つ響鬼の背筋に、ディエンドライバーを向けた。 銃の引き金を引くと、黄金の光線が放たれる。 そのまま、響鬼の背中を貫いた。 すると、六人の仮面ライダー達は、次々と体の変形を開始する。 ある者は膨れるように全身が大きくなり、ある者は背中から新たな武装が現れ、ある者は両股を大きく開いた。 瞬く間に進んでいく変化は、すぐに終わりの時が訪れる。 ディケイドの前に立つキバは、キバットバットⅢ世を象ったような、巨大な弓へと姿を変えた。 その名は、キバアロー。 シンケンレッドの前に立つブレイドは、ブレイラウザーと瓜二つの形を持つ、巨大な剣をへと姿を変えた。 その名は、ブレイドブレード。 キュアピーチの前に立つ龍騎は、己が使役するミラーモンスターと酷似した姿の、真紅に輝く巨大な龍へと姿を変えた。 その名は、リュウキドラグレッダー。 クウガの前に立つアギトは、自身の愛器であるマシントルネイダーとよく似た、金色と赤を基調とした超高速マシンへと姿を変えた。 その名は、アギトトルネイダー。 トーマの前に立つファイズは、銀色の煌きを持つ三つの銃口が備わった、巨大なビーム砲へと姿を変えた。 その名は、ファイズブラスター。 ディエンドの前に立つ響鬼は、音撃戦士の頼れる仲間と呼ばれるディスクアニマルの外見をした、赤い鷹へと姿を変えた。 その名は、ヒビキアカネタカ。 ファイナルフォームライド形態と呼ばれる姿へと、仮面ライダー達は変わっていた。 六人は彼らと共に、それぞれの敵に視線を向ける。 互いの視界が交錯する中、リュウガはカードデッキから一枚のカードを取った。 そして、ブラックドラグバイザーに差し込む。 『FINAL VENT』 トーンの低い音声が、辺りに響いた。 それが意味するのはディケイドと同じく、最後の一撃。 リュウガの身体は宙に浮かんでいき、その周囲をドラグブラッカーが旋回する。 数メートルの高さまで到達すると、暗黒龍は漆黒の炎を吐き出した。 その勢いを受けて、黒い火炎を纏った蹴りを、リュウガは放つ。 迫り来るドラゴンライダーキックを前に、ディケイドはキバアローを構えた。 そして、リュウガと同じようにトドメの攻撃を放つ為の、カードをライドブッカーより取り出す。 キバの紋章が描かれたライダーカードを、ディケイドライバーに差し込んだ。 『FINAL ATTACK RIDE』 中央の赤い宝石が、より一層輝く。 ディケイドはサイドハンドルを、軽く叩いた。 それにより、キバの世界を象徴する黄金色のマークが、ベルトに浮かび上がる。 『KI、KI、KI、KIVA』 力が体中に流れていくのを、ディケイドは感じた。 人間とファンガイア。 二つの種族の血を引く、仮面ライダーの力が。 ディケイドはキバアローの弦を、左腕で力を込めて引っ張っていく。 すると、矢の先端から眩いほどの光が、放たれていった。 「キバって…………」 キバアローから、声が聞こえる。 その途端に、弓矢を縛り付ける封印の鎖、カテナが音を立てて吹き飛んでいった。 そして、翼を羽ばたかせるかのように、銀色のプレートは開かれていく。 ――それはまるで、仮面ライダーキバへと変身したワタルのように。 「いくぜぇっ!」 拘束具の下に埋め込まれていた、三つの魔皇石が輝いた。 その一方で、凄まじい勢いでリュウガの蹴りが、空中より迫る。 炎が鎧に突き刺さる一方で、ディケイドは弦を握る手を離した。 すると、キバアローより一本の弓が、リュウガを目掛けて放たれていく。 ――それはまるで、仮面ライダーキバへと変身した紅渡のように。 かつてディケイドが、旅の途中でキバと心を通わせたことによって生み出した技、ディケイドファング。 何者にも止めることの出来ない、闇を切り裂く弓。 それは漆黒の炎を纏う、リュウガとて例外ではなかった。 「ガアアァァァァァァッ!?」 黒い仮面の下から、悲鳴が発せられる。 しかし瞬時に、爆音によってかき消されてしまった。 ディケイドファングの一撃は、リュウガを貫くだけでは止まらない。 その後ろで飛んでいた、ドラグブラッカーにも着弾したのだ。 爆風より現れた矢は、龍の黒い皮膚に沈み込む。 そのまま、一気に体中の筋肉や骨を砕き、突き破るように背中から現れた。 ドラグブラッカーもまた主のように、轟音と共にその巨体が粉砕されていく。 爆風による衝撃を、ディケイドは感じていた。 「……いくぞ」 シンケンレッドは二本の巨大な刀を、その手に取る。 右手には、炎を纏う烈火大斬刀を。 左手には、雷を纏うブレイドブレードを。 どちらも自分の背丈を上回る長さであり、とてつもない重量を誇る。 しかし、彼はそれを難なく携えた。 外道衆との戦いを乗り越え、己を鍛え上げたシンケンレッドには、造作もない。 そのまま対峙するスコルプを目指して、地面を蹴った。 「フン、二刀流になったところで私に勝てると思ったかあっ!」 蠍の異形は、吼える。 勢いよくその拳を、敵に振るった。 対するシンケンレッドは、ブレイドブレードを横に薙ぎ払う。 直後、彼らの一撃は激突し、火花を散らせた。 「グウッ!?」 スコルプの顔が、苦痛で歪む。 体勢が、微かに崩れた。 これは好機。 シンケンレッドはそう判断すると、二発目を放つために、右腕を振るう。 烈火大斬刀の燃え盛る刃は、瞬く間にスコルプの体を切り裂いた。 「ハアッ!」 しかし、それだけでは終わらない。 火炎がスコルプに纏わり付く中、ブレイドブレードによる追撃を加えた。 雷が迸る音と、大気が切り裂かれる音が唸る。 その重厚感溢れる骨格が、大剣によって傷が付いた。 確かな手ごたえが、感じられる。 だが、この程度でやられる敵ではない。 硬直の隙を突いて、連続で攻撃を叩き込む必要がある。 シンケンレッドは更なる一撃を与える為、烈火大斬刀を振り下ろした。 彼の一閃は、スコルプの巨体を縦に切り裂く。 火花が飛び散り、僅かに後退した。 「デェアッ!」 一歩踏み込みながら、シンケンレッドは叫ぶ。 金属特有の輝きを放つブレイドブレードで、左斜め下に一閃。 続けざまに、烈火大斬刀で右斜め下にスコルプの身体に、傷を刻んだ。 あまりの攻撃速度に、敵は反応できない。 そのまま為す術もなく、大きく吹き飛んでいった。 シンケンレッドは、一旦攻撃を止める。 それは、スコルプを見逃すという訳ではない。 最後の一撃を放つ為。 彼は、両腕に力を込めた。 その瞬間、双剣から輝きが放たれる。 右手に握る烈火大斬刀からは、膨大な炎が。 左手に握るブレイドブレードからは、膨大な雷が。 それぞれ、闇を照らす光となるように、輝いた。 「ヌウッ……!」 スコルプは、眩しさのあまりに目を細める。 一方でシンケンレッドは、二本の刀を構えながら、大きく前進した。 ――それはまるで、仮面ライダーブレイドへと変身した剣立カズマのように。 「双刀――――!」 一陣の風となるような勢いで、駆ける。 一歩、また一歩進むごとに、地面が揺れているようだった。 シンケンレッドはスコルプとの空いた距離を、一瞬で詰める。 無論、敵はそれを黙って見るだけではない。 異形の発達した拳を、素早く放つ。 だがシンケンレッドは身体を横へずらし、紙一重の差で回避した。 そして、彼は左腕を高く掲げる。 「――――雷炎の舞ッ!」 雷が迸るブレイドブレードを、一気に振り下ろした。 左斜め下に、新たな傷が作られていく。 続けて、右手に握る烈火大斬刀を叩き込んだ。 その二発の攻撃によって、スコルプの胸部に×字を描くような、深い傷が刻まれる。 そして、シンケンレッドは身体を半回転させた。 ――それはまるで、仮面ライダーブレイドへと変身した剣崎一真のように。 「グアアアァァァァァァァッッ!?」 必殺の連続攻撃を受けたことによって、スコルプは絶叫をあげた。 その瞬間、膨大な雷と炎が傷口より、巨体の中へと進入する。 それらは体内を駆け巡り、スコルプの体組織を次々と焼いていった。 双刀・雷炎の舞。 ブレイドブレードと烈火大斬刀を扱うシンケンレッドが、二刀流で戦うことによって成せる、必殺技。 アンデットの力によって生まれた雷と、モヂカラによって生まれた炎。 これら二つを帯びた大剣は、絶大なる切れ味を誇る。 それは、スコルプの硬質感溢れる骨格だろうと、容易に両断出来た。 シンケンレッドが敵に背中を向けた途端、轟音が聞こえる。 二つの異なる力は、スコルプの中で暴走を続けた結果、巨躯を跡形もなく吹き飛ばしたのだ。 「はあああぁぁぁぁぁっ…………!」 キュアピーチは息を吐きながら、ゆっくりと腰を落とす。 両腕を前に突き出して、円を作るように左側へと振っていった。 そんな彼女の周りを、リュウキドラグレッダーは旋回する。 ――それはまるで、仮面ライダー龍騎へと変身した辰巳シンジのように。 「悪いの悪いの…………」 両足を大きく開いて、力を込める。 リュウキドラグレッダーの動きと合わせるように。 彼女の前に立つモエルンバは、自らの身体を炎そのものへと変えた。 そして、キュアピーチを焼き尽くそうと、飛びかかる。 「飛んでいけえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっっっっ!」 しかし、飲み込まれることはなかった。 キュアピーチは咆吼と共に、渾身の力を込めて跳躍する。 高く、何処までも高く。 それに合わせて、リュウキドラグレッダーも宙を舞い、彼女の周りを旋回し続けた。 ――それはまるで、仮面ライダードラゴンナイトへと変身したキット・テイラーのように。 「チッ!」 モエルンバは舌打ちをしながら、上を向いた。 その僅かな時間で、キュアピーチは既に遙か上空にまで昇っている。 苛立ちを覚えながら、モエルンバも跳び上がった。 対するキュアピーチは、空中で身体を捻り、一回転をする。 そして左足を曲げ、右足をモエルンバに向かって真っ直ぐに伸ばした。 「ドラゴンプリキュアアアアアアァァァァァァッッッッッッ!」 彼女は大きく叫ぶ。 そんなキュアピーチの背後にリュウキドラグレッダーは回り、その口を大きく開いた。 プリキュアと無双龍の身体が、重なる。 リュウキドラグレッダーは口から灼熱の爆炎、ドラグブレスを放った。 その勢いを受けると同時に、キュアピーチの細い足へエネルギーが纏われていく。 彼女の身体は、神速の勢いでモエルンバに向かっていった。 ――それはまるで、仮面ライダー龍騎へと変身した城戸真司のように。 「キイイイイィィィィィィィッッッッッッッッッッックッッッッ!」 「GAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAッ!」 キュアピーチとリュウキドラグレッダーの叫び声が、重なる。 ドラグブレスは彼女の身体を包みながら、轟音を鳴らした。 急降下によって、冷たい烈風が肌に突き刺さる。 しかし、ドラグブレスの熱によって、冷気は相殺された。 金色のツインテールは大きく揺れ、鼓膜が震えていく。 彼女の跳び蹴りは、ミラーワールドで戦う仮面ライダーの必殺技に、とても酷似していた。 ドラゴンライダーキックとよく似た、灼熱の蹴りと。 キュアピーチとリュウキドラグレッダーが力を合わせたことで、初めて使えるこの技には名前が存在する。 その名は、ドラゴンプリキュアキック。 「ああああああああああっ!」 「チャアアアアアアアアッ!」 キュアピーチとモエルンバの距離は、猛スピードで縮んでいく。 五十メートル、二十メートル、五メートル、一メートル。 互いに神速の勢いで、接近していた。 灼熱と灼熱は辺りの空気を焼き、地面に引火する。 隕石の如く突撃したキュアピーチの足が、遂にモエルンバに到達した。 そのまま高速の勢いで、炎を切り裂いていく。 数秒の時間が経過した後、二人のいた地点が凄まじい轟音と共に、大爆発を起こした。 衝撃によって大気が吹き荒れ、辺りは容赦なく振動する。 そんな中、広がる爆風の中から、一つの影が飛び出してきた。 それは、モエルンバに向かって蹴りを放ったキュアピーチ。 炎から現れた彼女は、地面に着地する。 この結果が示すことは、ただ一つのみ。 爆炎を纏ったキュアピーチの蹴りが、モエルンバの灼熱を貫いた後に、勝利したことだ。 現に、徐々に流されていく爆風の中から、敵が現れる気配はない。 一息ついたキュアピーチの元に、リュウキドラグレッダーが降りてくる。 「ありがとう!」 彼女は力を貸してくれたミラーモンスターに、感謝を告げた。 そんなキュアピーチの言葉に満足したのか、リュウキドラグレッダーは鳴き声で返す。 「はあっ!」 クウガは跳び上がると、アギトトルネイダーの上に着地した。 両足を付けた途端、二つのブースターから青い光が発せられていき、前進を始める。 百kmを超える凄まじい速度で、敵に向かっていった。 標的となったハンマーバンキは、ただ黙っているわけではない。 クウガをマシンから引きずり下ろすため、右腕の鉄球を飛ばした。 しかし、彼が乗るアギトトルネイダーは左に移動し、それを回避する。 そのまま、ハンマーバンキへの突進を続け、一気に激突させた。 この衝撃によって、異形の巨体は大きく吹き飛んでいく。 一方で、アギトトルネイダーは加速しながら、大きくUターンを行った。 「はあぁぁぁぁぁぁっ…………!」 マシンの上に乗るクウガは、大きく腰を落とす。 そして、アマダムから右足に封印エネルギーが流れるように、念じた。 力は踵を通って、アギトトルネイダーにも伝わっていく。 その瞬間、彼の右足とマシンが黄金色の輝きを放った。 同時に、クウガを象徴する巨大なマークが、アギトトルネイダーの先端に浮かび上がる。 ――それはまるで、仮面ライダーアギトへと変身した芦川ショウイチのように。 「グッ……!?」 起き上がったハンマーバンキは、眩い光を受けて、腕で顔を隠した。 封印エネルギーによって生まれる輝きを放ちながら、アギトトルネイダーはその速度を上げていく。 前方より吹きつける風を受けるクウガは、思い返していた。 自分が今、力を貸して貰っている仮面ライダー、アギトの世界の出来事を。 (あねさん…………ショウイチさん…………!) 既にこの世にいない、八代藍に瓜二つな顔をした、八代淘子。 そんな彼女の大切な人である、芦川ショウイチ。 望まないアギトの力を手に入れて、突如として姿を消したショウイチ。 グロンギやアンノウンから人々を守るため、彼を待ちながらG3システムを作り続けた八代刑事。 その顔が脳裏に浮かんだ瞬間、マシンは更に速度を上げていく。 まるで、八代とショウイチの二人が、クウガに力を与えているかのようだった。 アギトトルネイダーに刻まれた紋章が、両足に集束する。 エネルギーが集まるのを感じると、彼はアギトトルネイダーの上から跳び上がった。 そのまま勢いよく、ハンマーバンキに跳び蹴りを放つ。 ――それはまるで、仮面ライダーアギトへと変身した津上翔一のように。 「だあぁぁぁぁぁぁっ!」 重力に引き寄せられたクウガの蹴りは、ハンマーバンキの胸部に叩き込まれる。 三十トンを超える衝撃によって、背中から地面に倒れた。 しかし、それだけでは終わらない。 キックを受けたハンマーバンキの身体は、引きずられるように地面を転がっていく。 摩擦が生じることによって、大量の火花が飛び散った。 たった今、ハンマーバンキが受けた一撃には、クウガだけでなくアギトの力も混ざっている。 マイティライダーキック。 クウガの封印エネルギーと、アギトのオルタフォースが複合した、奇跡の技。 それら二つが混ざったエネルギーが、ハンマーバンキの中で暴れ続ける。 「ガ……アッ………!」 苦痛の呻き声を漏らしながらも、よろよろと起きあがった。 しかし、今更もう遅い。 その瞬間、クウガが蹴りを打ち付けた胸に、紋章が浮かび上がった。 同じように、ハンマーバンキの頭上へ、光り輝く輪が出現する。 それに伴って、鋼鉄で出来た皮膚に亀裂が走り、中から電流が漏れ出した。 やがてハンマーバンキの巨体は、爆音と共に粉砕される。 まるで、断末魔の叫びのようだった。 『『EC DIVIDER EXCEED CHARGE』』 轟音をかき消すように、電子音声が響く。 それはトーマが手にする、二つの武器から同時に放たれていた。 彼はファイナルフォームライドを行った後、ECディバイダーをファイズブラスターの上に乗せる。 その瞬間、銃剣と大砲は一つの武器として新たに生まれ変わった。 ECファイズブラスターと呼ばれる、巨大なビーム砲へと。 両手で抱えながら、トーマはその砲口を怪人の群れに向けた。 彼は自らの中に宿る魔力を、大砲に注ぎこむ。 すると、ECファイズブラスターから、真紅の閃光が放たれ始めた。 ――それはまるで、仮面ライダーファイズへと変身した尾上タクミのように。 「いくぞっ…………!」 力を込めるトーマの体から、オーラが放たれた。 それに伴うかのように、彼の体を包む戦闘防護服が、形を変えていく。 黒い刺青は広がり、腰からはマントのように棚引く布が生成され、身体を守る装甲は形を変え、刃物の付いた盾が左手に装着された。 漆黒の装甲は禍々しい形状になると、トーマは自身の中から力が溢れるのを感じる。 これはディバイダーの特性によるもの。 その力を得た者は本来、武器に潜む猛毒によって凄まじい破壊と殺戮の衝動に襲われ、殺戮マシーンとなる運命を背負わされるはずだった。 しかし、それは以前の話。 旅の途中で士と出会ったことで、トーマはその呪縛から解放される。 それ以降、彼にとってディバイダーは世界を殺す毒ではなく、頼れる力と変わったのだ。 今から放とうとする技は、その証。 「ディバイド――――」 トーマは言葉を紡ぐ。 彼が抱えるECファイズブラスターから発せられる紅い光は、更に強くなった。 それを真っ向から受けた怪人達は、眩しさのあまりに視界が遮られ、足を止めてしまう。 「――――フォトンッ!」 巨砲のトリガーを引いた。 直後、ECファイズブラスターの中で融合された二つのエネルギーが、解放される。 ディバイドフォトンと名付けられた、必殺の光線が。 砲口からは放射されたそれは、闇より現れた怪人の群れへ向かっていく。 高速の勢いで一直線に進むレーザーは、異形を次々と飲み込んだ。 ――それはまるで、仮面ライダーファイズへと変身した乾巧のように。 「GA……………ッ!」 怪人達の悲鳴は、エネルギーの塊によって飲み込まれていく。 ECディバイダーによって強化された、フォトンブラッドが形成する光線は、一匹残らずその巨体を崩壊させた。 やがて、その地点では爆発が起こり、空気を振るわせるほどの轟音が響く。 光線によって破壊された跡には、焼け焦げた大地しか残っていなかった。 「KAAAAAAAAAAッ!」 ヒビキアカネタカは羽を大きく広げながら、甲高い声で鳴く。 羽ばたき始めた鷹の足に、ディエンドは左手で捕まった。 そして、闇が広がる大空へ飛翔する。 彼の行き先は、風のエルだった。 空に飛ぶアンノウンにディエンドライバーの銃口を向けて、そのトリガーをディエンドは引く。 放たれる弾丸は、闇より生まれた天使の身体を次々と貫いていった。 「ガッ!?」 喉から醜い悲鳴が、漏れる。 全身に伝わる痛みに耐えながら、風のエルは憐憫のカマサを構えて、弓を放った。 しかしヒビキアカネタカは羽ばたきながら、左右に避ける。 それによって、矢はディエンドの身体を掠ることもしなかった。 狼狽する風のエルに、反撃の弾丸が次々と降り注ぐ。 限界は、すぐに訪れた。 弾丸に身体が貫かれたことにより、風のエルは落下する。 そのまま、受け身も取れずに地面に叩きつけられた。 哀れな目線で風のエルを見下ろしながら、ディエンドは左手を離す。 彼の身体はヒビキアカネタカから離れた後、地面に着地した。 そして、腰のカードホルダーより一枚のカードを手に取る。 響鬼の世界を象徴するマークが書かれた、ライダーカードを。 『FINAL ATTACK RIDE』 音程の高い声が、銃より発せられる。 ディエンドライバーの側面に、カードを差し込んだことで起こった現象だった。 その瞬間、ヒビキアカネタカの身体が丸くなりながら縮小する。 やがて、落下した風のエルの腹部に張り付いた。 ヒビキオンゲキコの形態となって。 ――それはまるで、仮面ライダー響鬼へと変身した、ヒビキのように。 『HI、HI、HI、HIBIKI』 機械が放つ音によって、鼓膜が刺激される。 ディエンドは、青い二本の棒を腰から両手で取った。 かつて旅の途中、響鬼の世界でバケガニを倒す時に使った武器、音撃棒。 それを再び、この戦いで使おうとしていた。 風のエルは身体に張り付けられたヒビキオンゲキコを、何とか外そうとする。 しかしいくら力を込めても、びくともしない。 一方で、ディエンドは音撃棒を手の中で回しながら、腕を高く掲げる。 そのまま勢いよく、ヒビキオンゲキコを目がけて振り下ろした。 ――ドン。 「ウグゥッ!」 音撃棒が、叩きつけられる。 清めの音が力強く響き、風のエルの身体に衝撃が走った。 本来その力は、 響鬼の世界に存在する魔化魍を打ち破るために、用いられる。 しかし、アンノウンにもある程度効果があった。 ――ドン、ドン、ドドン。 手応えを感じたディエンドは、音撃棒を振るい続ける。 一度叩き込む度に、ヒビキオンゲキコから清めの音が次々と発せられた。 風のエルは震えるだけで、何も出来ない。 青い波動が、辺りに広がる。 それは響鬼の世界でディエンドが、鬼を目指す少年、アスムと出会ったことをきっかけとして手に入れた力。 ――ドン、ドン、ドドン、ドドン、ドドン。 あの時のことを思い出しながら、ただ一心に音撃棒を振った。 音撃道の意味。鬼を目指した少年くんのことを。 ――それはまるで、仮面ライダー響鬼へと変身した、日高仁志のように。 「はあっ!」 ――ドン。 「ギャアッ!」 やがて力強い掛け声と共に、最後の一撃を叩き込んだ。 それに答えるかのように、ヒビキオンゲキコもまた清めの音を鳴らす。 まるで持ち主に合わせるかのように、とても力強い音だった。 ディエンドウェイブの名を持つ必殺の奥義を受けて、風のエルは大きな悲鳴をあげる。 清めの音に、その身体が耐えられなかったのだ。 ディエンドの攻撃によって風のエルの四肢に、亀裂が生じる。 瞬時に、アンノウンは跡形もなく消滅していった。 「ふう…………」 誰かの溜息が漏れる。 それを合図とするように、ファイナルフォームライドをされた仮面ライダー達は、途端に消滅した。 戦場と化したアルハザードに、ようやく静寂が戻る。 あれだけいた異形の姿は、一匹たりとも残っていない。 しかし、誰一人として気を緩めていなかった。 ここは敵地。 いつ、何が起ころうともおかしくなかった。 六人は、不意に顔を向ける。 このアルハザードを覆っている、果てしない暗闇に。 ――――アンノウンハンドと名付けられた、絶対なる闇を。 前へ 目次へ 次へ
https://w.atwiki.jp/dcd10/pages/1127.html
【種別】 怪人 オルフェノク 悪の秘密結社 平成仮面ライダーシリーズ 仮面ライダー555(平成第4作) 【名前】 スティンクバグオルフェノク 【よみがな】 すてぃんくばぐおるふぇのく 【身長】 207センチ 【体重】 118キロ 【悪の秘密結社】 大ショッカー 【モチーフ】 カメムシ 【9つの世界】 ディケイドの世界 【スーツアクター】 【登場話】 劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー 【555登場話】 第30話 【ディケイドの物語】 劇場版「オールライダー対大ショッカー」のみ登場。 【オールライダー対大ショッカーの物語】 大ショッカーの怪人として劇場版に複数登場。オリジナルとは違い槍を装備している。 【オリジナルの555の物語】 カメムシの特質を持ったオルフェノク。人間体は未確認だが、書籍では「神社にいた男」と説明されることもある。武器は腰のカメムシ状のガス弾で炎症を起こす手瑠弾として使用する。戦闘力は低い。 神社で「ウルフオルフェノク」の正体を隠す「乾巧」が変身する仮面ライダー「仮面ライダーファイズ」、「木場勇治」の正体「ホースオルフェノク」に襲い掛かり、戦闘になり2人ががりに不利になると一時撤退。 その後、配達中の元流星熟生「園田真理」とクリーニング屋「菊池啓太郎」を襲った際、海岸で「木場勇治」の正体「ホースオルフェノク」と戦闘になり、魔剣ホースソードを受け灰化する。 マスクは劇場版「パラダイス・ロスト」に登場した1万人ライダー部隊「SWAT」の隊員の正体であるモグラの特質を持った「モールオルフェノク」の改造。 【関連するページ】 オルフェノク オールライダー対大ショッカー登場怪人 怪人