約 1,650,278 件
https://w.atwiki.jp/taigagaga/pages/221.html
名前 アルフィー PL hanaya 年齢 15才 性別 男 職業 盗賊 人種 シバ人 能力値 武勇 機敏 精神 備考 基本値 2 5 2 攻撃力 3 6 2 切 隠密からの機敏攻撃時、ダメージ+2 防御力 3 5 2 HP 20 スキル 消費 連続行動鍵開け軽業 経験点 7/7 英雄点 4 参加回 突発 装備品 武器 隼の剣 鎧 上等な革鎧 装飾品 七つ道具 「解錠」スキルの判定+2 所持品 温泉無料券魔法の鍵×3ロープ(10/10)、フック、マトック(10/10) 所持金 33370 累計所持金 63120 NPC利用 可 二次創作 可 外見 栗色の髪に黒眼、年相応の顔つきをしている。 口調 一人称 僕 三人称 君、貴方、アンタ、お前 備考 言葉遣いは相手と状況による 設定 東シバの国周辺で盗賊の一味として生きてきた少年盗賊達の中で育てられてきたので彼の知識の大部分は一味の人間の受け売りでありそれ故に一般的には破綻した価値観をしているようにみえるが根は真面目な少年。自信がないらしく大半の事には慎重だが考えて決めている訳ではなく、それ故に状況を悪くする事も一味がシバの国で拿捕された後、運よく逃れた彼は一人噂を頼りにホームへ(ruina準拠の設定では)先の戦争の際には火事場泥棒などをしていた。 PL以外からのコメント コメント
https://w.atwiki.jp/srwbr2nd/pages/102.html
第一回放送 ◆90NAb4urviA どこからともなく殺し合いの場に似つかわしくない声が聞こえてきた。 『アー、アー、ただいまマイクのテスト中ですの。…こほん…最初の定時連絡の時間となったので放送を 始めますの。まずは死んでしまった人たちの報告からですの…』 …エクセレン=ブロウニング …メルア=メルナ=メイア …グ=ランドン・ゴーツ …ラクス=クライン …木戸 丈太郎 …神名 綾人 …カティア=グリニャール …リリーナ=ドーリアン …ジョシュア=ラドクリフ …ギャリソン時田 『以上、10名ですの。…なかなか順調ですの。でも、乗らない方もいますのでやる気を出してもらうために ご褒美のことを説明いたしますの。ご褒美は、死んでしまった方を生き返らすことから世界の改変まで 望むがままですの。なので、みなさんちゃきちゃき頑張って欲しいですの』 『続いては禁止エリアですの。一度しか言わないからメモの用意をお勧めしますの。 ………………今から二時間後にA-8と D-4は進入禁止となりますの。 進入すると首輪が起動するので注意することですの』 『…最後に、今後の放送は十二時間毎に行うことにしますので聞き逃さないようにするですの。ではこれで……』 それっきり彼女の声は聞こえなくなった。 BACK NEXT ガンダムファイト 投下順 任務……了解 ガンダムファイト 時系列順 テニア日誌 BACK 登場キャラ NEXT Opening アルフィミィ 鍵を握る者 噛合わない歯車(1)
https://w.atwiki.jp/euphshaker/pages/22.html
行く当てもなく、砂漠を歩いていた。何も持たず、ぼろきれのような服と日除け代わりのマントを羽織って、ただ前に。 私の後ろを、一機のゴドスがついて来る。少し前に出会った野良ゾイドで、おそらく十年前の戦争で打ち捨てられ、野性化した子だろう。 「……ついて来るなってば」 振り返って、言ってやった。人間の体の歩くペースに合わせて、わざわざゆっくりついて来る必要もなければ、そもそも私について来る必要自体がない。そんなわけで最初は一時間ごと、やがて30分ごと、そして今は5分ごとに「ついて来るな」と言っているのだが。 ふと、音が聞こえた。グスタフの走行音。あっという間に近づいてきて、私の目の前で止まった。コクピットが開く。中年の男性が、顔を見せた。 「何やってんだお嬢ちゃん? ゾイドにも乗らないで……」 確かに傍から見れば、妙な状況ではあるのだろう。ゾイドを連れているにもかかわらずそれに乗らず、わざわざ砂漠を歩くなど、伊達や酔狂でもやる事じゃない。 「……とりあえず乗りな。そのまま歩いてたら死ぬぞ」 別に死ぬことはないのだが、暑さにうんざりしていたのもまた事実。乗せてもらうことにした。 「あのゾイドはどうするんだ?」 放っておいても大丈夫……なのだろうが、結局ついて来そうな感じだったから、無言でグスタフの引くトレーラーに視線を送る。私の意図を汲んでか、ゴドスはおとなしくそれに乗った。 私もコクピットに収まる。直後エンジンを響かせ、グスタフが走り出した。 「しっかし、無茶もいいとこだぞ。水も持たんで、歩いてこのグレイラストを渡ろうなんざ」 隣から、水の入ったボトルが差し出される。受け取るだけ受け取って、視線を外す。 「……で、どこに行こうとしてたんだ?」 「別に決めてない。歩くだけ歩いて、歩けなくなったらそのまま行き倒れ」 横の男の顔が若干引きつった。 「……ま、出来ないんだけど」 「そ、そうだろうな、はは」 そう、出来ない。おそらくこの男が想像しているのとはかけ離れた理由で、私は死ぬことが出来ない。私がこの世界から意識を手放したとして、その先はあの永遠の虚無。覚めない夢。何も無い、何も感じない世界。 あの日、あんな形で私が目覚めるまで居た世界。 「……気のせいか? なんかお嬢ちゃんが乗ってから、コイツの調子がいいんだが」 コンソールパネルを小突きながら、男が言った。 気のせいではない。間違いなく、私が乗ったことでこのグスタフのゾイドコアは活性化しているだろう。 オーガノイドシステムという、ゾイドコアを異常活性化させるシステムがある。おそらく今このグスタフのコアは、それを搭載されたのと同じ状況にある。違いがあるとすれば、この子の感情だろう。けっして凶暴になることも、破壊衝動を覚えることも無いはずだ。 なぜならば、オーガノイドの使い方が違うからだ。 かつて私は、オーガノイドシステム搭載機であるジェノザウラーを「不完全なシロモノ」と形容したことがある。あれは、ただ人間がオーガノイドの力を誤解して使用しただけ。 「お嬢ちゃん、名前は?」 「……アルフィ」 本名ではない。私の名前など、本来は無い。この名を得るまで、ずっと名無し。 アルフィという名前は、はるか過去に私が呼ばれた異名にちなんで、私自身でつけた。 Al fine(アルフィーネ)。終焉へ。 長ったらしいから、少し縮めた。後ろを切ったのは、前を切るとヤバい気がしたから。主に平行世界的な意味で。 終焉に導くもの。それが私。 そう、かつて真オーガノイドと、デススティンガーと呼ばれたもの。 それが、私。
https://w.atwiki.jp/husigi_sakaba2/pages/16.html
アルフィネ 特徴 初期Lv.5 装備はロッド アップルパイを作成すると仲間になる。 アップルパイの材料は全て町で手に入る為、作成して早めに仲間にしたほうがいい。 ※5/16店ランク3、シルトリフ行けるようになった翌日の開店後にイベント発生で仲間になったという報告あり ※ポータブル版5/14秋の貫洞行けるようになった日の開店後に仲間になりました アップルパイの材料 パイ生地/りんご/たまご オーブン 序盤の資金難のうちはヒーリング係として、 マナボトルを買いだめできるようになってからは攻撃魔法を連発して主戦力となる。 秋の貫洞~オッツ滝/湖あたりは火弱点の敵が多いので、とくに活躍できる。 火属性の範囲攻撃が使えるのは基本的にアルフィネだけなので、釣りをする際に連れていると心強い。 魔法は回避されることがない(と思われる)ので、回避率の高い敵とも安心して戦える。 ギバルト・パス以降は弱点をつきにくくなるので自慢の火力に陰りが見えてしまうが、 バニッシュ習得まで根気よく育ててやれば一軍復帰の可能性もある。 能力値と成長率 初期値 成長率(1Lvあたり概算) Lv 5 HP 55 +4.8 MP 74 +5.9 STR 19 +0.8 VIT 22 +1 INT 33 +1.4 MEN 34 +1.5 AGI 22 +0.9 HIT 51 +0.3 AVD 53 +0.3 LUK 25 +0.2 MP/INT/MEN以外は非常に伸び率が悪い。意図してAGIを補ってやる必要がある。逆にAGIを伸ばして高性能の盾を持たせればなかなか。 魔導士系全般に言えることだが、防具のローブはADVがよく上がる。盾による回避と合わせて意外なしぶとさを発揮してくれるかもしれない。 スキルデータ ※初期Ep値:火 500EP 物/冷/風/地 150EP 名称 属性 説明 範囲 MP(3DS版) 必要EP(物/火/冷/風/地) ファイアーボール 火/魔 火球で攻撃 敵単体 8(5) 初期スキル ヘルファイヤ 火/魔 地獄の業火で攻撃 敵単体 15(12) 0EP/1000EP(3DS版850EP)/0EP/0EP/0EP ボルケーノ 火/魔 足下から溶岩を吹き出させる 敵横一列 24(20) 0EP/1700EP(3DS版1400EP)/0EP/0EP/0EP フレイムレイジ 火/補 一時的に攻撃力を上げる 味方単体 6 初期スキル フラッシュバン 火/補 閃光で盲目状態にする 敵単体 12(8) 0EP/660EP/0EP/0EP/0EP ストーン 地/魔 岩を落として攻撃 敵単体 7 0EP/0EP/0EP/0EP/450EP ランドスピア 地/魔 槍状の岩で攻撃 敵単体 14(12) 0EP/0EP/0EP/0EP/900EP アースクエイク 地/魔 地震を起こし攻撃 敵全体 35 0EP/0EP/0EP/0EP/2000EP バインド 地/補 足を縛り付け麻痺状態にする 敵単体 15(9) 0EP/0EP/0EP/0EP/1200EP ポイズン 地/補 毒状態にする 敵単体 6(4) 0EP/0EP/0EP/0EP/280EP ヒーリング 光/補 HPを小回復 味方単体 6 初期スキル キュア 光/補 HPを中回復 味方単体 10 750EP/0EP/0EP/750EP/750EP リカバリー 光/補 HPを完全回復 味方単体 15 1300EP/0EP/0EP/1300EP/1300EP キュアオール 光/補 全員のHPを中回復 味方全体 32 3200EP/0EP/0EP/3200EP/3200EP ホーリーレイ 光/魔 聖なる光で攻撃 敵単体 18(15) 1600EP/0EP/0EP/1600EP/1600EP リバイヴ 光/補 戦闘不能を回復 味方単体 27 2100EP/0EP/0EP/2100EP/2100EP バニッシュ -/補 敵を消滅させるほどの威力をもつ究極魔法 敵単体 32(25) 4500EP/4500EP/4500EP/4500EP/4500EP 強撃 物/物 強力な攻撃 杖技 敵単体 4(3) 200EP/0EP/0EP/0EP/0EP 粉砕撃 物/物 骨をも砕く勢いで攻撃 敵単体 8 800EP/0EP/0EP/0EP/0EP 天聖乱撃 光/物 聖なるオーラで強化した杖で攻撃 敵単体 12 1400EP/0EP/0EP/0EP/0EP 3DS版変更点 強撃、粉砕撃が理力撃、真・理力撃に名称変更 天聖乱撃削除 以下のスキルが追加 名称 属性 説明 範囲 MP 必要EP(物/火/冷/風/地) フレア 火/魔 全てを焼き払う極限の炎を呼び出す 敵全体 40 0EP/3000EP/0EP/0EP/3000EP
https://w.atwiki.jp/yaruovxv/pages/454.html
__ .イl. , -- ミ 、 ,ィ / `く. l/ , - 、 .` ==、___/ノ!ヘ , ' . . \l // 、 、 . .__ ´/ィ.∧ .イ / / __!{ム___ヽ 、 --‐ ´ /イ ∧ /. ヽ| { {/ ,.ィ l ,{ `\、 ‐--‐ ! .ィV .∧ i、iゝ_j ヽヽ==彡' ノ i `=r 、_`===彡'′.∨ .∧ 丶三. // ト l _三. r ィfヾ . .、ヽi / V .∧ 、z‐彡' / l|イ ゚ , ノ | f .l . . .、 .ヽ .\ ニ=‐'′ シュウカツ ∨ ∧ `¨Z イ ノ' ‐彡' | l . .、 . . .ヽ . ヽ .V_,, これが絶望か・・・ ∨ ∧ ハ ヘ , i〉ゝ . ', . . . l . . .l . |. ∨ ∧ ィ ゝヘ __ } . . l . . . l . . .l . | ∨ ∧/ l l ヘ /一'{ } . . l . . . l . . .| .| ∨ .∧ l ゝ .\ 〈、___j} ,| . . .` . . . . . . . l、 __/ ∨ .∧ | ヽヽ \ ` ニニ´ j| . . . . . . . . . . ./ \< ∨ ∧l \\\ 〃 . . . . . . . . . .;' \_ 、 ∨ ∧ ` 、`_`ニニ.|| . . . . . . . . . . ム \__、 \ ∨ ∧ r‐ 、| | |ニ|| . . . . . . . // ヽ `丶、\ \ ∨ ∧ ⌒ヽ.| | ゝ . . . . . . / . . . .\ 初投稿が一人デュエル。 遊戯王カードをやっている友人が一人いるため微デュエ充なのかもしれない。 よく考えたらタッグフォースを一緒にやる友人も一人いるのでデュエ充なんだろう。 でも基本は一人デュエル。 投下した一人デュエルはガチで一人デュエルした結果を書いているだけ、電池メン強すぎて笑うしかない。 一人デュエルのときのAAはすべてやる夫、一人でやってる感を出したかったんだ・・・・ カイジとキョウスケでタッグ組ませてギャンブルタッグ書きたい 最近、ヴァイスシュバルツも始めて金欠で財布がマッハなんだが・・? 使ったキャラ やる夫 デッキ:多数 ヴァイス:【全部なのはさん】 キョウスケ・ナンブ デッキ:【機械軸ギャンブル】 【地属性機械】 エクセレン・ブロウニング デッキ:【ガンドラゴン】 アクセル・アルマー&アルフィミィ デッキ:【サイバードラゴン】 【???】 作品一覧 一人デュエルシリーズ 「やる夫はデッキ調整をするようです」 やる夫 VS やる夫 http //burakio.blog93.fc2.com/blog-entry-2612.html 「やる夫はデッキ調整をするようです ─ 当たらないノーマルレア ─」 やる夫 VS やる夫 http //burakio.blog93.fc2.com/blog-entry-2616.html 「やる夫が友人とデュエルするようです」 やる夫 VS やらない夫 やる夫 VS やる夫 http //burakio.blog93.fc2.com/blog-entry-2637.html 「結局調整用デッキは何使えばいいんだろうね」 やる夫 VS やる夫 http //burakio.blog93.fc2.com/blog-entry-2648.html 「やる夫は一人デュエルするようです -嫁デッキVS -」 やる夫 VS やる夫 http //burakio.blog93.fc2.com/blog-entry-2917.html がんばれカイジさんシリーズ 「頑張れカイジさん 分の悪い賭けは嫌いじゃない」 カイジ VS キョウスケ http //burakio.blog93.fc2.com/blog-entry-2787.html その他 「安価の恐ろしさを思い知ったぜ・・・・・・」 キョウスケ&白レン VS サウザー&やる夫(流星ない夫さん) 劇場版 「堕ちてきた二人」 キョウスケ&エクセレン VS アクセル&アルフィミィ ..
https://w.atwiki.jp/storyteller/pages/1090.html
スーパーロボット大戦 オリジナルジェネレーション2 part38-251~262,264 251 :スーパーロボット大戦OG2:2008/04/20(日) 22 52 03 ID cPmopsFT0 OG1や外伝があるのにこれだけないのも何だし、SRWOG2を投下。 とりあえずGBA版で。 記憶が怪しい部分とかあるので間違っていたらバシバシ指摘してください。 L5戦役(前作の戦い)が終結して半年。 ミッドクリッド大統領の「東京宣言」により前大戦の情報及び異星人の脅威が全世界に知られることとなった。 そして地球圏の一致団結を訴え、地球圏防衛のための軍備増強計画が推し進められた。 しかし事はそう上手くいかない。 コロニー出身であり、基本的にはハト派である大統領を良く思わない者は連邦内部にも多く、内部分裂が生じていた。 更にバン大佐率いるDC残党――ノイエDCが各地でゲリラ活動を続けていた。 ATXチームに編入されたラミアは敬語が変な、しかしどこか人間味の欠けた女性だった。 しかし彼女は平和のため、何より大切な者のために戦う他の者の姿に感化されて徐々に人間らしい感情が芽生えていく。 ラトゥーニがかつていたスクール、そこにいたがドジで心の真っ直ぐな少年アラドは撃墜され拾われたのを契機にノイエDCから味方に移る。 彼らは完全に洗脳されたアラドのパートナーであるゼオラ、やはり洗脳されたスクールの長姉オウカを救おうとする。 恒星間航行など夢物語と笑われ、時勢上武装せざるを得なくなっても、諦めきれないアイビスやスレイたちプロジェクトTD。 突如現れ攻撃を続ける謎のナマモノ、アインスト。何故かその声が聞こえてしまうキョウスケとエクセレン。 そしてエクセレンに似た雰囲気を持つ、そしてアインストの中で唯一人型かつ普通に喋ることができるアルフィミィ。 続く連邦部隊の消失事件、そこを調査しようとしたヒリュウ改の前に現れる、様々な機体を模した、しかもパイロットは謎のバイオロイドという部隊。 彼らは文明監査官――インスペクターを名乗る、バルマーとは別の異星人。 インスペクターはホワイトスターや月、そして北米地区を占拠する。 しかしテスラ研から撤退する際に兄のフィリオを置き去りにしたこと、 更にプロジェクトの最新鋭機が自分より格下のナンバー4であるアイビスに与えられたことでスレイはやさぐれ、ノイエDCへと走ってしまう。 252 :スーパーロボット大戦OG2:2008/04/20(日) 22 53 40 ID cPmopsFT0 そしてノイエDCに裏で協力する勢力、シャドウミラー。 彼らは「極めて近く、限りなく遠い世界」――いわゆるパラレルワールドから来た勢力だ。 「向こう側」は「こちら側」と良く似てはいるが、やはり歴史が多少異なり、特に兵器は違った進化を遂げていた。 その中でもシステムXNと呼ばれる転移装置、そしてWシリーズと命名された人造人間はシャドウミラー独自のもの。 システムXNが本来の機能である次元転移能力を発揮するためには、コアとなる「ヘリオス」という人間が必要だった。 元々安定性に欠ける装置なのだが、彼自身がそれによって飛ばされてしまったため、シャドウミラーが転移した際は大半が次元の狭間に飲まれてしまった。 だがヘリオスも必ずこの世界にいるはずだと、それを探し続けていた。 Wシリーズは量産型と、特別優秀なナンバーズが存在する。 しかし現存するナンバーズはW15、ウォーダン――ゼンガーの人格や能力をコピーしている――、 W16、エキドナ、そしてW17、ラミアだけだった。ラミアの言葉遣いがおかしいのは転移の際に言語系が壊れたせいだ。 彼らと最高指揮官ヴィンデル、技術者でありやはりエクセレンに似た雰囲気と同じ姓を持つレモン、 戦闘部隊長でありキョウスケを敵視するアクセル、転移の際消えなかった一般兵がシャドウミラーの構成員だった。 シャドウミラーの目的は恒久的な闘争の継続、そしてそれによる腐敗の防止と技術の進化。 そのためにノイエDCや連邦の内部分裂は都合が良かった。 そしてその思想に感化され、実際にシャドウミラーに入る者も多かった。 連邦軍の旗艦のひとつ、シロガネの艦長リーもその1人。 元は鹵獲によるものだったが、彼はそのうちに完全にシャドウミラーとなっていた。 253 :スーパーロボット大戦OG2:2008/04/20(日) 22 57 39 ID cPmopsFT0 そしてブライアンと対立するグライエン派によるクーデターに便乗し、スパイ行動を続けるラミアに指令が下る。 軍内部でのグライエン派の蜂起と同時に、ハガネやヒリュウ改のブリッジを占拠し、降伏させること。 だがラミアには迷いがあった。そして彼らの屈しようとしない姿勢に、彼女は決意する。 シャドウミラーの指揮官、ヴィンデルとレモンの機体を道連れに、彼女は機体を自爆させる。 それは止めを指すには至らなかったが、不利な状況を打破するには十分だった。 そのおかげかクーデターは成功したが、彼らがやるべきことは変わらなかった。 そしてそこで大きな変化が現れた者がいた。 最近SRXチームに配属された少女、マイ。彼女はアヤの妹だ。 彼女は洗脳され前大戦でレビとして彼らと戦い死亡したが、セプタギンにより再生、しかし再生が中途半端な状態でそれも撃破されたため逆行しマイに戻っていた。 だがレビとしての意識が潜在レベルで残っており、それが彼女を苦しめていた。 そして裏切ったラミアの姿によりレビの意識が活性化、錯乱状態になった彼女は単独出撃する。 どうにか正気に戻ったが、そこに現れたのはゼオラやオウカたちノイエDCの部隊。 SRXチームとアラドやラトゥーニが救援に来るも、ノイエDCの中にいた老女アギラが衝撃を与える。 彼女こそがスクールで薬物投与や記憶・精神操作を行い、今もゼオラやオウカを弄び「母様」と呼ばせ縛り付けている張本人。 そのせいでゼオラたちはスクールの仲間だったアラドのことを、ラトゥーニを連れ去った憎むべき敵と認識している。 更にスクールの前は、アヤやマイが所属していた特脳研(いわゆる超能力研究所)で同様のことを行っていた。 アヤとマイが姉妹だということ、更には2人の記憶のほぼ全ては彼女が与えた偽りの記憶だと宣告する。 あまりのショックに動けなくなる姉妹。だが、彼女たちを守ろうとするチームの絆により、過去と幻想を振り切ることが出来たのだった。 254 :スーパーロボット大戦OG2:2008/04/20(日) 23 00 38 ID cPmopsFT0 一方、ギリアムはシャドウミラーの調査のために単独行動を続けていた。 彼はやはり独自行動をとるクロガネのゼンガーやレーツェル(エルザム)の元を訪ねる。 シャドウミラー本隊の位置を掴めたため、自分が起こしたことの収拾をつけるために俺は行く、と告げる。 詳しい事情は親友である彼らにも言えない。だが彼らはギリアムに付き合いシャドウミラーの元へ急ぐのだった。 その頃、シロガネではラミアが目を覚ましていた。 実は自爆の際コックピットブロックは残っており、それをレモンが回収したのだ。 Wシリーズの生みの親であるレモンは尋ねる。シャドウミラーに戻る気はないか、と。 ラミアは身体と言語系以外の調整は受けていない。思考はそのまま残っている。 そして迷った結果彼女は断った。それが人形である彼女に生まれた、人間らしい確かな自我だった。 レモンはそれを尊重し脱出を促す。しかしそれを他が許す訳もなく、多数の部隊に囲まれる。 アクセルにまで狙いをつけられ絶体絶命と思われたその時、ギリアムたちが乱入した。 ギリアムはヴィンデルに通信を入れて名乗る。「ヘリオス・オリンパス」と。 彼こそがシャドウミラーが求めるシステムXNのコア。 向こう側で彼はその名を名乗り、テスラ研でシステムXNの研究に従事し、それを軍事利用しようと接触したのがシャドウミラーだった。 ただ、ギリアムは向こう側にいた時からシャドウミラーに対し疑念を抱いていた。 そしてシステムXNが向こう側に残っている以上悪用する者はあるはずだと考え、実際彼らが現れた。 4人が暴れまわっていると味方本隊も到着。色々あったことは水に流し、再び迎え入れる。 そしてラミアとギリアムはこれまでの経緯を話すのだった。 255 :スーパーロボット大戦OG2:2008/04/20(日) 23 06 06 ID cPmopsFT0 また、激化するインスペクターの攻撃に、ノイエDCの指導者バンも地球人同士で争っている場合ではない、と考える。 連邦軍とノイエDCがインスペクターの地球上での拠点である北米地区に挟撃を仕掛ける。 アイビスの危機にスレイが救援に来るも、全く悪気もなく喜ぶアイビスに罪悪感を覚えつつ、スレイはまた去っていく。 テスラ研を占拠するヴィガジ相手に苦戦するゼンガーを助けたのは、ウォーダンだった。貴様を倒すのは俺でなくてはならない、と。 シャドウミラーの人形であり、感情もゼンガーを模したプログラムでしかないはずの彼がそうしたことにやはり自我の芽生えを感じるが、彼はそのまま去っていった。 そして本拠地のラングレー基地。かつてはATXチームの本拠地でもあった場所。 そこでは既にバン大佐やユウ、カーラたちノイエDCがインスペクターと交戦状態にあった。 ユウとカーラはノイエDC時代のアラドの面倒を見ており、ブリットたちと同じ18歳であり、陣営こそ違えど真剣に世界の未来を考える姿からも、お互い共感する部分があった。 共闘するが、そこに現れたノイエDCの増援のアーチボルドは、同士であるバンを攻撃する。更にそこに転移出現するシャドウミラー。 シャドウミラー、そしてアーチボルドたちノイエDCの一部はインスペクターと手を組むことにしたのだ。 味方部隊は壊滅状態に追い込まれる。 しかしそこにアインストまでもが現れるのは、さすがに誰も予測出来なかった。 一気に混乱する戦場。その機に乗じて撤退しようとする味方部隊。 追撃しようとするメキボスをバンの特攻が阻止する。ユウとカーラを味方部隊に託して。 そしてダイテツの指示により、L5戦役でテツヤが出した作戦、ハガネの艦首バスターキャノンの反動を利用するという方法で彼らは離脱する。 被害は甚大だったものの、何とか生還できたと一息つく面々。 しかしダイテツは負傷を隠して指示を続けており、それが終わった時密かに息を引き取っていた。 また、アクセルに集中攻撃を受けたキョウスケも意識不明の重態だった。 その時エクセレンに届くアインストの呼び声。何度となくそれに意識を持っていかれそうになったエクセレンだが、その度にキョウスケが止めていた。 だが彼がいない今、彼女は誘い出され、アインストに連れ去られてしまう。 追って出たアラドやラトゥーニが辿り着いた時には既に彼女の姿はなく、代わりに現れたのはゼオラとオウカ、そしてマシンナリーチルドレンを名乗る人造人間だった。 ゼオラもオウカも未だにアラドを敵だと思っている。 そしてマシンナリーチルドレンは自分たちを人類に代わる新たな種族と豪語するが、それが主に出来損ないであるアラドをベースにしているのが我慢できず、やはりアラドを徹底的に憎む。 しかしフルボッコにされるアラドの姿を見て、ゼオラは本来の人格と記憶を取り戻す。 ラトゥーニ、そしてゼオラまでもが裏切ったことと彼女たちがアラドもスクールの仲間と言ったことで混乱したオウカは撤退する。 そしてアラドとゼオラの連携攻撃により、マシンナリーチルドレンも撤退に追い込む。 256 :スーパーロボット大戦OG2:2008/04/20(日) 23 08 01 ID cPmopsFT0 ここで部隊分け。 改修しテツヤを艦長としたクロガネ率いる地上部隊は、ノイエDCの本拠地であるアースクレイドルを攻撃する。 オリジナルであるゼンガーとの一騎打ちに敗れるも満足するウォーダン。彼は完全に自我を確立していた。 アーチボルドは殺しを楽しむために昔からテロや戦争を続けている。 エルザムの妻、カトライアが死んだ「エルピス事件」も彼によるもの。 復讐を果たすブランシュタイン兄弟。アーチボルドは最後まで自分が死ぬはずがないと狂った笑いを上げていた。 一方、オウカは記憶の混乱と度重なる調整により人格崩壊寸前に追い込まれており、アギラは容赦なく彼女の人格を消去してしまう。 ラトゥーニたちにも何の感情もなく機械的に攻撃するオウカ。 しかしスクールにはもう1人人格調整を担当していたクエルボ博士がおり、彼はナンバーで呼ばれていた面々に名前をつけるなど比較的人間的な扱いをしていた。 彼が用意していたオウカの人格のバックアップとスクールの面々による説得により、自我を取り戻すオウカ。アギラは人の心を弄び続けた報いを受けることになる。 だがここで中枢コンピューター・メイガスが完全起動、アースクレイドルで研究が進められていた「マシンセル」が内部を一気に侵食する。 それはマシンナリーチルドレンの構成細胞でもあり、無機物や有機物に取り付き増殖し、それを作り変える性質を持ったものだった。 蘇るアギラ。オウカは自らもマシンセルに侵食されつつも、それを道連れに自爆する。妹や弟たちの幸せを願いながら。 そこに降り立つゼンガー。彼はメイガスに組み込まれたソフィア博士を守るという使命も己に課し、そしてウォーダンからも託されていた。 ソフィアを救い出すゼンガー。マシンセルの暴走は止まり、そしてアースクレイドルとノイエDCは崩壊するのだった。 257 :スーパーロボット大戦OG2:2008/04/20(日) 23 09 06 ID cPmopsFT0 ヒリュウ改はインスペクターの兵器生産プラントとなっている月を攻撃する。 インスペクターの指揮官の1人メキボスは、必死に戦う彼らの姿に、感情が希薄な自分たちに欠けているものを見出し、防衛を放棄する。 一方ムーンクレイドルを防衛するヴィガジはそんなことを考えることもなく、徹底抗戦を仕掛ける。 重力兵器により行動不能に陥る自軍。しかしそれを救ったのはシュウだった。そしてまたどこへともなく姿を消す。 読めない彼の行動を訝しがるマサキ。ヴィガジは戦死。そして彼らは月の解放に成功するのだった。 合流しインスペクターとシャドウミラーの本拠地であるホワイトスターを目指す自軍。 彼らの前に立ち塞がったのはアインスト、それにより豹変したヴァイスリッター、そして洗脳されたエクセレンだった。 だがキョウスケのアルトアイゼンも徹底したマ改造により生まれ変わっていた。 他のメンバーがアインスト結界によって出撃出来ない中、エクセレンをコントロールしているヴァイスリッターについた赤い玉を破壊する。 正気に戻るエクセレン。私では駄目なのかと呟くアルフィミィ。 キョウスケとエクセレンは士官学校時代にシャトルの墜落事故にあっており、その中でただ2人だけの生き残り。 その事故はアインストによるもので、彼らだけがアルフィミィ以外のアインストの声を聞けたのもそのせいだ。 そして、アルフィミィはエクセレンの調査結果を元に作り出した複製。似ているのも当然という訳だ。 しかし相変わらず何を目的にそんなことをしているのかという、アインストの真意は読めない。 258 :スーパーロボット大戦OG2:2008/04/20(日) 23 12 28 ID cPmopsFT0 アインストはホワイトスターにも攻撃を仕掛けている。自軍も迫っているしもう長くはない、と次元転移を決意するシャドウミラー。 しかしそれを露骨に出す訳には行かないので、とりあえず防衛に協力する姿勢を見せる。 その中でシロガネはクロガネの艦首のドリルに貫かれて轟沈。 また、エキドナはキョウスケに追い詰められたアクセルを庇う。 確かにアクセルを生還させることがレモンに与えられた彼女の任務。 だが、レモンは同時にこうも言った。彼女も生還するように、と。 紛れもなくそれは自分の意思ではないかと問いかけるラミアに、自分はW16という人形だと言いながら爆炎の中に消える。 アクセルは戸惑いつつも、ホワイトスター内部に一時撤退する。 そして内部に突入すると、ヘリオス=ギリアムを組み込まない状態での次元転移なんて真似は二度としたくない、と戦いを挑んでくる。 しかし彼も敗れる。彼は脱出しなかった。敗者には死あるのみ、それが戦争に生きるものの宿命だ、と。 そこに現れるインスペクターのアギーハとシカログ。 高飛車なアギーハと全く喋らないシカログ、噛み合わないようだがラブラブな2人は片方が撃墜されると激昂するが、どうにもならなかった。 現れたインスペクターの親玉は、ウェンドロという少年だった。 メキボスの弟でもある彼。しかしその外見に似合わぬ冷徹さと実力を持ち合わせていた。 インスペクターは名の通り監察官。 彼らの母国は、闘争心と兵器開発能力に優れた地球を以前から問題視していた。 精神的に未発達な子供から、危険なおもちゃを取り上げる大人。ウェンドロは自分たちをそう称した。 そしてディカステス(ギリシャ語で裁判官)という機体を持ち出し、突出した戦力を持つ自軍を潰しにかかる。 押されると転移装置で逃げようとする。その転移装置を破壊したのは、メキボスの攻撃だった。 しかし情に流されやすい彼がそうすることは予測がついていたため、メキボスの機体には緊急停止装置が仕掛けられていた。 動けないメキボスを容赦なく撃墜するウェンドロ。しかし彼も転移装置が破壊されたため腰を据えるしかなく、倒される。 地球人は宇宙の癌だと叫びながら。 259 :スーパーロボット大戦OG2:2008/04/20(日) 23 15 26 ID cPmopsFT0 インスペクターを倒した時、ホワイトスターを異変が襲った。 施設は全てアインストに侵食され、その結界により外部との通信なども不可能になる。 それで困ったのは自軍だけではない。シャドウミラーもだ。 普通の空間転移では、脱出は不可能。そのためには次元転移、しかもシステムXNの機能が完全でなければならない。 ギリアムだけでなく自軍全体を勧誘するが、戦争に対する姿勢が根本的な部分で違うため、交戦する。 レモンは以前からエクセレンに執着していた。その理由を、自らを倒したエクセレンに語る。 アクセルにはエクセレンは向こう側では死んでしまった妹だと言っていたが、真相は違った。 シャトル事故で死亡したエクセレンを、軍で人造人間を研究していた彼女の両親がその技術で蘇らせようとした。 しかし蘇生はしたものの、記憶と人格は別のものになっていた。それがレモン。 戦争なしに彼女という存在は生まれなかった。だからこそ彼女は戦争と人造人間、そしてエクセレンに執着した。 そして消える彼女の命。エクセレンとラミアはやりきれない気持ちでそれを見ていた。 ヴィンデルを撃破するも、未練がましく次元転移で逃げ延びようとするヴィンデル。 それに取り付くギリアム。血迷ったかと笑うヴィンデル。向こうから来てくれるとは好都合。 しかしそれを一蹴し、ギリアムも次元転移を行おうとした。 仲間を逃がすために。そして全ての元凶であるシステムXNやホワイトスター、そして自分を因果地平の彼方に送るために。 彼は「向こう側」の人間でもない。かつて犯した罪のために、並行する世界を彷徨い続ける宿命を背負っていた。 システムXNは禁断の機動兵器のコアを、彼が元いた世界に帰るために修復したもの。 だが、このようなことになってしまった。そしてこの次元転移が、彼なりの事態の収拾のつけ方だった。 そしてラミアもシャドウミラーとしての罪を償うためにそれに付き合い、エネルギー供給にあたる。 仲間たちが呆然とする中、彼は「アポロン」という起動コードと共にシステムXNを作動させる。 だがそこにアルフィミィが現れる。この時を待っていた、と。 260 :スーパーロボット大戦OG2:2008/04/20(日) 23 17 05 ID cPmopsFT0 次元転移が終わった彼らが見たのは、どこともつかない異空間。 ギリアムやラミアも含めた全員がそこにいた。 アルフィミィは説明する。ここがアインストたちの生まれる宇宙、そして新しい世界なのだと。 この宇宙とあちらの宇宙を繋げ侵食するのが彼らの目的。 アインストのそれぞれの個体を転移させることは出来ても、空間そのものを繋げるのは難しかった。 そこでシステムXN、そして彼らの構成物質に近いホワイトスターに目をつけたのだ。 アルフィミィを撃破すると親玉のノイ・レジセイアが現れる。 進化を遂げたアインストの最終形態は明確に意思疎通ができ、その目的を語りだす。 宇宙に溢れるあらゆる生命には2つのルーツがある。その1つが地球。 アインストは遥かな昔、その進化を見守る役目を持たされ何者かに創造された。 しかしいつしかその目的は歪み、今の宇宙は間違っている、自分たちこそが世界を創るべきだと判断するようになった。 そのために試行錯誤を繰り返した。エクセレンを拉致し、アルフィミィを生み出したのもそのためだ。 だが間違った進化を遂げたものをベースにしてもやはり欠陥品、とアルフィミィもろとも消しにかかる。 今まで絶対服従状態だったアルフィミィだが、ここで初めて反発する。 レジセイアはそう判断したが、彼女は人間をもっと見ていたくなった、と。 そして見極めたくなった。キョウスケに対する感情が、単にエクセレンを模したものなのか、自分自身の感情なのかを。 彼女も仲間に加えての最終決戦。 261 :スーパーロボット大戦OG2:2008/04/20(日) 23 18 53 ID cPmopsFT0 レジセイアは敗れた。結局、新しい生命を作ることは出来なかった。 女のエクセレンしか調べず、男のキョウスケを調べなかったのが原因ではないかと推理された。 もっともキョウスケはその類稀な悪運のせいでシャトル事故でも生きており、アインストが連れ去ることは不可能だったのだが。 しかしレジセイアの消滅は、この空間の消滅を意味していた。 このままだと彼らも道連れになる。だがギリアムが1つの提案をする。 システムXNによる再度の次元転移。ただし、今度は他の皆の力も借りる。 彼らの地球へ帰りたいという想い、地球で彼らの帰りを待つ者たちの想いを念動力者とT-LINKを媒体に増幅して繋げる。 それが再び扉を開き、帰り道となるはずだ、と。 システムXNは半壊状態、そしてやはり元々不完全。想いの力は次元をも超えるという理論はあっても実践はない。 分の悪い賭けだったが、それしか方法はなかった。 皆は願った。同じ頃、地球でも突如反応を消した彼らの身を案じる者たちが祈っていた。 そして想いが繋がるのを、確かに感じた。システムXNも安定していた。ギリアムが使った起動コードは「ゼウス」というものだった。 気付くと彼らは地球の衛星軌道上にいた。 始まりの地に帰ってくることが出来たのだ。 喜び合う彼ら。しかしこれは1つの別れでもあった。 人間に近かったせいかどうにか今まで持っていたアルフィミィだが、やはり彼女もアインスト。 灰になって崩れ去っていく。受け入れてくれてありがとう、と言い残して。 今度こそシステムXNを完全に破壊するギリアムとラミア。 その閃光を見ながらギリアムは1人思いを馳せていた。かつての彼の半身であるシステムXN=XNガイストに対して。 ゼンガーとレーツェル、そしてクロガネは面倒なことにならないうちにまた行方をくらますことにする。 元ノイエDCのユウとカーラもこちらの方が煩わしくない、と同乗する。 そして彼らは再会の約束をしつつ別れを告げる。 それが終わった時、ラミアは1人飛び出した。 シャドウミラーは全滅、システムXNも破壊した今、残るのは彼女1人。 故に自爆しようとしたのだが、仲間たちはそれを許さなかった。 これから守っていく方がもっと大変なのだから逃げてはいけない、と。 そして人形だとか敵だとか異邦人だとかそういうことは関係ない。 共に戦い、平和になった世界に今彼女が生きている。それだけで十分だ、と。 彼女は笑う。もう少し、変わっていく自分を見ているのも悪くない。 そして彼らは未来を想いつつ、それぞれの日常に帰っていくのだった。 262 :ゲーム好き名無しさん:2008/04/20(日) 23 26 06 ID cPmopsFT0 OG2は以上です。 これは熟練度が低い方のEDで、高難易度の方だと帰還イベントはなく、衛星軌道上にノイの力で転移、ホワイトスターを取り込んだノイと戦うことに。 が、どう見てもこっちの方が盛り上がるし、インパクトのEDにも沿っているし、PS2版ではその分岐はなくなっているのでこちらがいわゆる正史かと。 PS2版では前日譚やR組のエピソードが挿入されていますが、大きな流れは変わりません。 ギリアム関係はWikiのヒーロー戦記の項目を参照下さい。 OGシリーズだけだと正直ワケワカメです。 264 :ゲーム好き名無しさん:2008/04/21(月) 14 13 22 ID cv8eK6Fp0 262 まぁ、インパクトとは、 「隠しステージで、(シャア:レジセイア)が地球に対して(アクシズ:ネビーイーム)落としを仕掛ける」 って繋がりもあるんだけどね。
https://w.atwiki.jp/srwdd/pages/266.html
イベント開催期間 2022年9月12日 14 00~10月2日 13 59まで 概要 過去の制圧戦のエリア5最終拠点の敵と戦える復刻イベント。 報酬に各々の登場ユニットと武器・オーブを貰える。 ステージは日数経過で順次開放される。 ステージ情報 第1回『遥かなる戦い、開幕』(9月12日~) ボス:アインストレジセイア(アインストレジセイア) 報酬:アルトアイゼン(キョウスケ・ナンブ) 第2回『風の魔装機神』(9月12日~) ボス:ヴァルシオン(ビアン・ゾルダーク) 報酬:サイバスター(マサキ・アンドー) 第3回『THE GREAT BATTLE』(9月12日~) ボス:ダークブレイン(ダークブレイン) 報酬:コンパチブルカイザー(コウタ・アズマ) 第4回『蒼き魔神』(9月14日~) ボス:バラン=シュナイル(テイニクェット・ゼゼーナン) 報酬:グランゾン(シュウ・シラカワ) 第5回『打てよ、鋼の拳』(9月14日~) ボス:R-GUN(イングラム・プリスケン) 報酬:R-1(リュウセイ・ダテ) 第6回『白銀の堕天使』(9月16日~) ボス:ペルゼイン・リヒカイト(アルフィミィ) 報酬:ヴァイスリッター(エクセレン・ブロウニング) 第7回『願望の扉』(9月16日~) ボス:コウガイ(???) 報酬:ヴァンアイン(イヌイ・アサヒ) 第8回『天に二つの禍つ星』(9月18日~) ボス:グレイターキン(メキボス・ボルクェーデ) 報酬:グルンガスト(イルムガルト・カザハラ) 第9回『流離の刃』(9月18日~) ボス:グラヴァリン(カールレウム・ヴァウル) 報酬:ヒュッケバイン30(エッジ・セインクラウス) 攻略情報 エリア5の敵なのでそれほど強敵ではない。 その他 制圧産SSRはアビリティチップに変換できないので注意。 コメント欄 名前 すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/nikuq-niuniu/pages/1655.html
アルフィノの策 依頼主 :アルフィノ(フォルタン伯爵邸 X6-Y6) 受注条件:レベル51~ 概要 :フォルタン伯爵邸のアルフィノは、思い悩んでいるようだ。 アルフィノ 「いずれにせよ、我々の答えを出さなければ・・・・・・。 表に出て少し頭を冷やそう。 その上で、今後の動き方を相談だ。」 フォルタン伯爵邸付近のアルフィノと話す アルフィノ 「ドラゴン族によるイシュガルドへの再攻撃・・・・・・。 これが実行に移されれば、たとえ撃退できようとも、 大きな被害が出ることは間違いない。」 タタル 「でも、どうするでっすか? ドラゴン族相手じゃ、会話にすらならないでっす!」 アルフィノ 「・・・・・・いや、対話した者がいるはずだ。」 タタル 「・・・・・・まさか、「氷の巫女」でっすか?」 アルフィノ 「君がクルザス西部高地で「氷の巫女」と出会ったとき、 彼女は、自分の罪を悔いていたと言ったね? ・・・・・・ならば、可能性はある。 ドラゴン族と接点のある彼女を通じて、 ニーズヘッグに攻撃を思いとどまらせるんだ。」 ???? 「その旅路、俺も同行させてもらおう。」 アルフィノ 「あなたは・・・・・・エスティニアン殿!?」 エスティニアン 「怨嗟に猛り狂うニーズヘッグ相手に、交渉が通じるとは思わんが、 いくばくかの時間は稼げるかもしれん。 それに、俺が持つ「竜の眼」の力と、光の戦士がいれば、 奴を仕留め、この戦を終結させることも・・・・・・。」 アルフィノ 「高名な「蒼の竜騎士」が同行してくれるというなら、 これほど心強いことはないが・・・・・・。 あくまで戦闘は最終手段、まずは交渉が優先だ。」 エスティニアン 「好きにするがいいさ。 「氷の巫女」にしたって、すぐに殺ろうだなんて思っちゃいない。 ただし、アイメリクに詳しいことは伝えるなよ。 異端疑惑に、奴を巻き込むわけにはいかんからな。」 アルフィノ 「了解した、エスティニアン殿。 それでは同行の件、こちらからもお願いさせていただくよ。 ・・・・・・よろしく頼む。」 エスティニアン 「あぁ、よろしくな。」 アルフィノ 「何としても「氷の巫女」を見つけて、対話に持ち込もう。 ・・・・・・しかし、そうするにしても、 イシュガルド側から先制攻撃が行われれば、交渉は破綻する。 出発前に「神殿騎士団本部」に立ち寄ろう。 事の詳細は話せないまでも、「アイメリク」卿に相談し、 先制攻撃論を封じてもらうんだ。 タタル、君はフォルタン伯爵たちに、 私たちの作戦の概要を伝えておいてくれ。 その後は、フォルタン家の屋敷で待っていてほしい。」 タタル 「はいでっす・・・・・・!」 タタル 「伝言は任せてほしいでっす!」 神殿騎士団本部の神殿騎士団総長室に向かう 神殿騎士団の衛兵 「アイメリク総長に御用ですか? でしたら、面会の段取りをしておきます。 さあ、こちらへどうぞ。」 アイメリク 「第三区の防備を固めろ。 対竜バリスタの整備を怠るなよ。」 神殿騎士 「ハッ、了解であります!」 アイメリク 「あぁ、君たちか・・・・・・。 知ってのとおり、ドラゴン族が皇都再攻撃に備え、 集結しているとの情報があってね。」 アルフィノ 「お忙しいところ申し訳ありません。 話というのも、件の再攻撃に関することなのです。 ・・・・・・ドラゴン族の侵攻を止める手立てが、あるやもしれません。 現時点で詳しいことを申し上げられないのですが、 我々が対策を講じている間、先制攻撃を控えるよう、 教皇庁に働きかけてはいただけないでしょうか?」 アイメリク 「侵攻の阻止が本当に可能であるのなら、ぜひにと思うが・・・・・・。 その手法を話してはもらえないのかね?」 エスティニアン 「俺も同行するつもりだ。 彼らの手法が成功するかどうかはともかく、 敵戦力の切り崩しと、ニーズヘッグの足止めはできそうでね。 教皇庁の主戦論者たちにしても、どうせ勝算はないのだろう? 聖戦だ何だと威勢だけはいいものの、 具体性に欠けるというのが連中じゃないか。」 アイメリク 「確かに、私自身としても先制攻撃には反対だ。 今はとにかく、少しでも皇都の防備を固めるべきだとね。 蒼の竜騎士と光の戦士殿が、 邪竜「ニーズヘッグ」の足止めに出陣するというのなら、 説得材料にはなるか・・・・・・。 ・・・・・・よかろう、君たちが私のことを案じてくれているのは、 それとなくわかっているつもりだ。 教皇庁との交渉は引き受けるが、くれぐれも無茶はするなよ。」 エスティニアン 「どうやら俺は、教皇庁やら神殿騎士団やらに、 隠し事をしたがる性分のようだ。 この手の企みを、楽しく思っている自分がいる。」 タタル 「事情を、ちゃんと説明しておきまっした!」 アルフィノと話す アルフィノ 「アイメリク卿による働きかけがあれば、 我々が対話を試みるだけの、時間的猶予が確保できるだろう。 ・・・・・・とはいえ、それでも時間は限られている。 何せ、ドラゴン族が再攻撃を開始する前に「氷の巫女」を見つけ、 協力を要請しなくてはならない。 そのうえで、ようやくドラゴン族との交渉が始まる訳だ。 エスティニアン殿、Nikuq。 厳しい旅路になることだろうが、なんとしても成し遂げよう。」 トールダン7世 「・・・・・・騒がしいな。」 ゼフィラン 「ハッ・・・・・・ ドラゴン族の再攻撃が近いと、 アドネール占星台から警鐘が発せられたもので・・・・・・。」 トールダン7世 「竜どもが、再び動くか・・・・・・。 だが、聖剣の力を手にした今、いかに七竜といえど、 片眼のニーズヘッグごとき、怖れるほどのものではない。 こそこそと動きおるアシエンどもにしても、 我らを利用しておるつもりだろうが・・・・・・ ・・・・・・さて、どちらが上手かの?」 ゼフィラン 「しかし、猊下・・・・・・ あの黒法衣たちは、未知の力を持っています。 このまま、隠しとおせるものでしょうか?」 トールダン7世 「卿も用心深い男よな。 それが心強くもあるが、人を導く者なればこそ、 揺るぎなき大胆さも必要ぞ。 我らは、千年の禍根を断とうとしておるのだ。 真の変革のため、この身を犠牲にする覚悟もできておる。」 ゼフィラン 「では、蒼の竜騎士と光の戦士が、 何やら動いているようですが、彼らも・・・・・・。」 トールダン7世 「放っておけ・・・・・・。 人には、それぞれ己が役割というものがある。 ・・・・・・そう、「力」を得た卿らにもな。」 ゼフィラン 「ハッ・・・・・・ すべては「トールダン」の名の下に・・・・・・。」 フォルタン家の家令 「これは、Niuniu様。 タタル様から伺ったところによると、西方へ旅に出られるとか。 くれぐれも、お気を付けくださいませ・・・・・・。」 フォルタン家の執事 「皇都にドラゴン族が・・・・・・ いや、こんな時こそ、落ち着かねばなりませんね。」
https://w.atwiki.jp/nanohass/pages/1370.html
※踊るゆりかごの後編に当たりますが、長くなったので分割しながら投下します。 ※BGMは終止『RUSHING DANDY』をおすすめします。 『黒い超闘士』 ――カイ・キタムラ カイ・キタムラは推進剤の残量ゲージを気にしながら、ゲシュペンストの操作を続ける。"餓鬼"を首都か ら引き離すためでありその試みは成功しつつある。 人の営みがまったく行われていない廃棄区画にゲシュペンストと特機――"餓鬼"の姿が浮かび上がった。 "餓鬼"は現行の特機を大きく上回る機動性を持つ。性能を誇示するような、重力をなくしたかのような緩 やかな機動にカイは舌を巻くしかない。 (反応も早い。脳直のインターフェイスの効力か。さして戦闘経験があるとは思えんが――いかんせんサイ ズが問題だ) 赤ん坊でも三十メートルの大きさを持てば駄々をこねるだけで破壊力を生む。カイはうなりをあげて振る われた"餓鬼"の腕を回避しさらに後方に下がる。背の低いビルを踏み越したゲシュペンストを猿のような挙 動で"餓鬼"が追撃した。 "餓鬼"の並外れた機動力がなければできない挙動。だが、そのおかげで"餓鬼"をいとも簡単に引き寄せる ことができたのだ。 街という景観をすでに保持できなくなって久しい廃棄区画は、半壊したビルとひび割れたアスファルトで できていた。朽ちるままに任せた廃墟の様相を呈した区画で、鋼鉄の亡霊『ゲシュペンスト』と"餓鬼"が対 峙した。 「ここなら存分に腕をふるうことができる。だが――」 ゲシュペンストのパワーを上昇させる。特機と渡りあうのに、力を温存している余裕はない。コントロー ルスティックを強く握りゲシュペンストの腰を落とす。油断のない動きでゲシュペンストは"餓鬼"に向かっ て半身に構えた。 "餓鬼"は一回り大きいビルに両足をそろえて乗り、重心を低く落とす。手首を基点に展開する、チェーンソ ーに似たブレードが甲高い唸りをあげた。 "餓鬼"の各部ノズルから蒸気に似た白い煙が吐き出され、闇夜を白く染めていった。 スポットライトが追いつかず"餓鬼"の体は白くそまる霧に隠れ、いびつな形の頭部センサーだけが、わず かに"餓鬼"の存在を明らかにする。 だが、そのかがり火のようだったセンサーも、ふっ、と霧の向こうに消えた。 「ぬっ……!」 ゲシュペンストのレーダーには機影もない。"餓鬼"が振りまいた煙がジャマーの役割をしているのか、視 界とセンサーは真っ白で、目隠しをされているも同然の状況だった。 通常は。 この土地、ミッドチルダ首都クラナガンでは間違いなく最強のPT乗りカイ・キタムラは違う。 カイはコクピットの中で目を閉じ、コクピットの衝撃緩和機構を最小に設定した。 ひゅううぅぅぅ……。 カイは息吹に似た鋭い呼気を吐き出し精神を集中させると、コクピットからゲシュペンストの全身へ神経 を張り巡らせる。機体の骨に当たるフレームの連動。それを囲む硬い皮膚、装甲。低くうなりをあげる腹部 のジェネレーター。一個の生命体に匹敵するほどのパーツひとつひとつを明確にイメージし、ゲシュペンス トの『人体』を意識する。 だれにでもできることではない。皮膚の形――装甲の形状を完璧に理解し、血の巡り――動力伝達を意識 できる人間でなければ、この境地には至れない。 車の進行方向を曲げるにはハンドルをきらなければならない。自分の身体のように、右に曲がれと命じて、 右にまわるわけではない。何らかの形のインターフェイスが機械と人間の間には存在し、手足のように動か すとはとてもいかない。人体を模すパーソナルトルーパーも同じだった。入力されたコマンドに対し、機体 OSが最適なモーションパターンを実行する「タクティカル・サイバネティクス・オペレーティング・シス テム(TC-OS)」が装備されているとはいえ、これを動作させるにも、最初に人間が動作をしなければ ならない。タイムラグこそが、機械と人間の間を阻むものでもある。 だが――タイムラグは訓練によって縮小できる。カイの反応はほぼダイレクトにゲシュペンストへと伝播 する。 と、ん――。 直立したゲシュペンストの足元がわずかに震える。培われた戦闘経験と勘が恐ろしいまでの静粛性を誇る "餓鬼"の足音を捉えた。 そのわずかな振動を――カイは見逃さなかった。衝撃緩和機構に吸収されない振動がコクピットに伝わる。 すばやくコントロールスティックを傾けた。 柔道で云うところの前回り回転受身。上半身をなげだす格好で、ゲシュペンストは前方に逃れた。一瞬遅 く、ゲシュペンストの頭部から生えるアンテナを"餓鬼"の二の腕ブレードが切り裂く。カイはひっくり返る コクピットのなかでも冷静に、ゲシュペンストの体勢を立て直して反撃に転じる。 火器のない状態でもゲシュペンストは戦える。四肢を駆使し"餓鬼"に蹴りを見舞う――が、"餓鬼"の回避 はカイの予想を超えて速い。ゲシュペンストの右足は完全に空を切った。 「流石に速いな。こちらのモーションセレクトの出掛かりを覚えているのか」 再びカイはゲシュペンストを"餓鬼"に向かわせる。 "餓鬼"の反応は早いが率直だった。ブレードを振りかざして振り下ろすだけの、フェイントもなにもない 一撃をゲシュペンストは軽くいなしは、腹部に拳をたたきつける。 一瞬だが"餓鬼"がひるんだ。 「脳直のインターフェイスなら反応も裏目に出るか――君が悪いわけではないのだろうが俺も軍人だからな」 右ひじを"餓鬼"にたたきつけ、カイは一度間合いをあける。"餓鬼"は余裕をなくした動きでゲシュペンス トに追いすがる――。 「モーションセレクトマニュアルへ。トリガー用設定……ディレイ有り……。パーソナルトルーパーは伊達 に人の形をしているわけではない!」 ゲシュペンストは地に足をつけ"餓鬼"に拳を向けた。 「その有用性と可能性を教えてやる!!」 迫る“餓鬼”の胴体をにらみつけゲシュペンストは――。 ――チンク 「終わったな」 ヒトガタ実験体『ウェンディゴ』の動作を見てチンクがつぶやく。 パワーも質量も、ウェンディゴはゲシュペンストを凌駕している。にもかかわらず、ウェンディゴはたっ た一機のゲシュペンストを戦闘不能に追い込むばかりか逆に劣勢に立たされていた。 (PTや特機のメッカ……第187管理外世界で作られた機体だ。性能自体は悪くないはずだが……やはり パイロットが問題か) ウェンディゴは第187管理外世界で進められているプロジェクトの、準特機型機体の試作機であり、ウ ェンディゴを開発したのはパイロットの母親なのだと、チンクは聞いている。 (脳と機体を直接つなぎ、パイロットの反応を機体の反応とする特殊な技術……。だが、あれでは宝の持ち 腐れだ) ウェンディゴのパイロットはどうやら新兵どうぜんだったらしい。同じ新兵や『普通』のPTのりならと もかく、歴戦に歴戦をかさねたベテランにはかなわない。 緑色のゲシュペンストとウェンディゴの間には、準特機の持つアドバンテージ以上の実力差が二機の間に 発生している。 恐怖か興奮か、ろくに訓練も受けていない子供に冷静な判断などできようはずがなく、ウェンディゴはゲ シュペンストを本能のままに追っているだけだった。 (それにしても見事な機動だ。フェイントとブラフを駆使しすばやく回避行動を行い、防御が有効とおもわ れる攻撃はなるべく内臓機関に影響が起こりにくい部位で防御している……ひさしぶりだな。ここまで胸が 高ぶるとは……) チンクは無意識に口角を吊り上げて――笑う。そして彼女らしくないことに興奮が口を出てしまっていた。 いずれ戦うことになるかもしれない男との戦闘に、チンクは心を奮わせる。いつのまにか乾いた唇を、隻眼 の少女はぺろりと舐めた。 「チンクおねえさま……うれしそうですの……」 ペルゼイン・リヒカイトに抱かれる、アルフィミィのささやくような精神通話がチンクの頭に響いた。 チンクとアルフィミィがいる場所もいつ戦場になるかわからないのだが、アルフィミィの口調には緊張も なにもない。 「ああ。強者をみると胸が切なくなる。なぜだろうな――」 「……わたしと……おなじですの」 「む。アルフィミィもか」 「はい……あの人のことを考えると……胸が切なくなる……」 「……」 余人には計り知れないアルフィミィの精神構造だったが、アルフィミィの切なさと自分の感じる切なさは どこか違うと理解した。 どこがどう違うのかは理解できなかったが――。 (人恋しさ――という意味での合致だろうか? どちらにしろ戦場で考えることではない、か) その戦場では決着がつこうとしていた。 一度背後に退いたゲシュペンストに、ウェンディゴはすぐさま追いすがる。 無謀な突進をしてしまったウェンディゴの腕をつかみ上げ、発生したベクトルを微妙にそらし、実験体の 体勢を崩す。死に体になったウェンディゴの足を、ゲシュペンストの足で払いのける。 PT式の一本背負い。 ウェンディゴの巨体が冗談のように宙を舞い地面にたたきつけられた。そしてその衝撃は搭乗者にも伝わ り、パイロットは己の苦痛を機体へ反映させる。 痛みに手足を痙攣させるウェンディゴに、ゲシュペンストは左腕のジェットマグナムを叩きつけた。 ゲシュペンストはウェンディゴが突進で生み出した加速のベクトルを利用し、質量も、出力も上を行くウ ェンディゴを地面にたたきつけた。退くように見せたのはゲシュペンストのオペレータが仕掛けたトラップ だった。 ジェットマグナムによって生み出された電流が"餓鬼"の腹で爆発し、ウェンディゴの動体反応は沈黙した。 「――ここまでですのね」 チンクの背後でアルフィミィの『肉声』。チンクが振り向くとペルゼイン・リヒカイトが手品のような手 つきで手のひらを翻していた。 ペルゼインの手のひらにある物をみてチンクは隻眼を見開いた。 右の手のひらには赤い宝石。左の手のひらには金の宝石。そして宙に浮かぶ一冊の本。 宝石には見覚えがある。宝石はデバイスの待機状態。 いつか戦を構えなければならない相手のもの。浮かぶ本に見覚えはないもの、ある程度の想像はついた。 この時この場所にあってはならないデバイス。あるはずのないデバイス。頭に思い描く魔導師たちと、目 の前にあるデバイスは一心同体であるはずなのに。 「アルフィミィ……おまえは」 アルフィミィはチンクのつぶやきには応えずに、ペルゼインの指先で、ぐい、とデバイスを握った。 すると、 赤い宝石からは淡い桜色の魔力光がもれだし、 金の宝石からは濃い金色の魔力光がもれだし、 魔導書からは目の覚めるような白い魔力光がもれだし、 「おまえは……なにをしようとしている……?」 「実験ですの」 「実験……」 「博士と、似て非なる可能性を探る……。その実験ですの」 いつのまにか、チンクがいるビルの周りに四体の異形が現れていた。音もさせず、影からにじみ出るよう に。 骨格と皮膚で構成されているアインストクノッヘン。 甲冑と植物に似た筋肉で体を構成するアインストグリート。 ATX計画で作られた『古い鉄』を模したアインストアイゼン。 実体のない体に騎士甲冑をまとわりつかせたアインストゲミュート。 (ボーンに、グラス、アイゼンに、アーマー……。管理局が確認しているアインスト……だが) チンクはもはや見慣れた四種のアインストを見上げる。どのあたりがアルフィミィの言う実験なのか見出 すためだが、いまのところアインストたちに特に変わった様子はなかった。 「リリカル……マジカル…………」 Yes my master Yes sir Anfang アルフィミィはチンクが見上げるすぐそばで呪文をつむぎだした。 歌うような、さえずるような。呪うような、祝福するような。そんな歌にペルゼインのまわりに浮かぶデ バイス達は反応をはじめる。 魔導書から二つのデバイスが飛び出し、二体のアインストアイゼンとアインストゲミュートがそれを受け 取る。 赤い宝石が宙をながれて跳び、アインストグリートがそれを受け取る。 金の宝石が大気を切って翔び、アインストクノッヘンがそれを受け取る。 「さあ……選手交代ですの」 デバイスを受け取ったアインストそれぞれの形態が姿形をゆるゆると変えていった。 「これは――高町なのは?」 チンクは変形を完了させたアインストを見てつぶやいた。 「正解……ですの。チンク姉さま」 「……」 老人のようなしわがれた声を残しながら、変異体アインストは体を宙に浮かべ廃棄区画へと飛んでいった。 「すたぁぁぁぁずぅわん……れぇいぃんぐはぁと・えくせりヲんと、たぁかまちぃなのはぁぁ……! 」 「らぁぁぁいとにんぐぅわんぅ……ばるでいぃっしゅあさぁるとと・あさぁヴとぅと、ふぇいとてぅたろっ さはらおぅん……!」 「……」 チンクは無言で四体のアインストを見送り……微妙な表情でペルゼインを振り返った。 そのペルゼインが小首をかしげた。 「やっちゃった……ですの?」 「いや、わたしに聞かれても……」 ――オーリス・ゲイズ 故人曰く、水のやりすぎは花に毒。 詩人曰く、取り乱す親は子の目に毒。 されど旅人曰く、親の愛はクラナガンの地平よりも遠く、クラナガンの空よりも高く、クラナガンの海よ りも深い。 黒いPSP――パワード・シンクロ・プロテクタをまとったオーリス・ゲイズは、背に負った対人用『シ シオウブレード』を引き抜くことなく、ドナ・ギャラガーを制圧することに成功した。 科学者であって戦闘員ではないドナの制圧はあっけなく終わった。そもそもドナには抵抗する様子さえ見 られなかった。息子が乗っている特機がゲシュペンストのジェットマグナムを受けて沈黙、爆発したからだ。 ドナ・ギャラガーはその場で泣き崩れ、背後に立ったオーリスに気がつく様子もない。 がたがたと震え、涙と嗚咽をまきちらし、ごめんなさい、ごめんなさいとつぶやき続けるドナにオーリス はかける言葉を失っている。 ドナの右手には自動拳銃。いまオーリスにできることは、ドナがドナ自身の手で、自らの頭を撃ちぬかな いよう見張っているだけだった。 爆発した特機が、炎を撒き散らしている。 カイ・キタムラが搭乗するゲシュペンストがゆっくりと炎の中をこちらに進んできた。 右腕にはなにかのカプセルが乗せられていた。 「あれは……」 ゲシュペンストはマニュピレータを開き、握っていたカプセルをオーリスとドナの前に置いた。 「軍人だからな……無駄な人死には出せんよ……」 ドナはカプセルに入ったままになっている自分の息子の姿を見て、小さく、カイ・キタムラに感謝を述べ た。 カイ・キタムラも軍人である前に人間だった。同じ年頃の子供をもつ、父親として感じ入ることがあった のだろう。一瞬だけ、注意がそれてしまった。 「!」 無防備なゲシュペンストの背後に桜色の光が見えた。夜空の陰影に、はっきりとミッド式魔法陣が浮かび 上がっている。 「カイ少佐! 砲撃が!」 オーリスは足を踏み出しながら叫んだ。手は無意識のうちに背負った『シシオウブレード』に向かってい た。 「必滅斬断! シシオウブレェェェドッ!」 八双のかまえからの唐竹割りが、鮮烈な銀光をえがきドナの息子が入ったカプセルを斬断する。カプセル の呪縛から解き放たれたドナの息子を抱き上げ、呆然としているドナを一瞬で背負う。テスラライヒ研究所 で製作されたもうひとつの『ゲシュペンスト』は、彼女の筋力をアシストし軽々と二人を抱き上げた――。 クラナガンの長い夜はいまだに終わりを迎えない。 ふと、オーリスは幼いころレジアスからしつこく言われた言葉を思い出した。 『親は親でも、子は子たれ』 ――カイ・キタムラ センサーが砲撃の反応――巨大な魔力反応を捕らえたのと、屋上の保安員の忠告はほぼ同時だった。ゲシ ュペンストを反応にむかって振り向かせる。回避は考えない。ゲシュペンストが避ければ背後のドナと息子 に直撃する。 両腕を胸の前で構えた。 (この魔力光の色は――!) 恐ろしく見覚えのある色。魔法陣で収縮された砲撃が、夜空を切り裂きながらゲシュペンストに迫った。 光の奔流がゲシュペンストの両腕に突き刺さる。コクピットが激しく揺れ、桜色の光が装甲を貫きフレー ムを軋ませる。光の先端は両腕を串刺しにした後、胸部の装甲で止まった。 魔力に押され、ゲシュペンストが一歩下がった。 損傷をあらわすモニターが各部の状況を伝える。虎の子のジェットマグナムは使用付加。二の腕から先に はまったく反応がなかった。ダメージコントロールが働いているにもかかわらず、両腕のレッドランプは光 っぱなしだった。 カイはコクピットで唸った。腕から火花が散っているのが見える。OSが腕への動力供給を止める。 「く……拳が砕けたか……」 損傷は軽くない。だが――背後にいるはずの保安員とドナ、ドナの息子の入っているカプセルは見当たら なかった。 「うまく退避させられたか……だが、なんだ、あれは」 ゲシュペンストが捕らえている砲撃の主に、カイは目を細める。 「アインスト……か? だが、形が違うぞ」 クラナガン周辺に出現し始めた『アインスト』という正体不明の勢力のものと、砲撃の主は酷似していた。 遠距離支援に特化するとおもわれるアインスト"グラス"とモニターに映る"グラス"に良く似た個体。 "グラス"と違うのは、そのアインストが『杖』を持っていることと、配色が違うこと、あとはスケールが "グラス"の半分ほど――十メートルほどになっていることだった。 そして全体的に白い。腕と体をつなぐ緑色のツタと各部の甲冑の色が白い。桜色のテンプレートが怪しく 輝いていた。 「白いバリアジャケットに……あの杖は……なのは空尉……か?」 物真似にしては冗談が過ぎている。あえて言うならば仮装の領域か。 だが、見れば見るほど――本人からすれば失礼極まりない話かもしれないが――アインストの持つ杖は彼 女の愛杖『レイジングハート・エクセリオン』に酷似している上に、魔力の色といい、バリアジャケットの 配色といい、高町なのはを連想する要素にはことかかない。 「それにしても悪趣味な。むっ――!」 ゲシュペンストの上空から金の糸のような雷がたたき落ちてきた。高圧電流が頭部に直撃し計器類の表示 を破壊する。モニターが過剰な電流によっては解され画面の一部を真っ白に染める。 (ぬかった――!) カイは唇をかみしめながらゲシュペンストを行動させる。暗闇にまざるように何かがいる。金と黒の装飾 を持つアインスト"ボーン"。手には、これもカイが見知ったデバイスがあった。閃光の戦斧『バルディッシ ュ・アサルト』。推進剤を噴出し、効果範囲から離れ――。 「!」 着地の瞬間を狙い済ましたように二つの機影がゲシュペンストを挟撃する。両腕を破損し、無防備になっ たゲシュペンストに巨大な鎚と鋭い銀の剣がおそい掛かる。 ゲシュペンストの胴体をのけぞらせる、などという芸当ができたのは奇跡に近かった。胸部のすぐ手前で 鎚と剣が振り切られる。ゲシュペンストの装甲などフレームごともっていかれそうな勢いだった。 地面へ伏したゲシュペンストをアインストが睥睨する。 「『グラーフアイゼン』、『レヴァンティン』――か」 デバイスを握るアインストはまるで服のように柔らかな装甲を纏っていた。それぞれ紫と赤の装甲。スケ ールはそれぞれ違うが、データにある特機級のアインスト"アーマー"とアルトアイゼンに類似したアインス ト"アイゼン"が元のようだ。 「悪趣味に過ぎるぞ――アインスト」 コクピットで苦笑する。呼称はどうするか。カイは絶命の境地にありながらそんなことを思う。アインス トなのは、という呼称はさすがに本人が苦い顔をするだろう。甲高いアラーム音。 「ぬ……。ジェットノズルに破損とは!?」 二体のアインストが鎚と剣を再び振り上げる。両腕の操作も利かないゲシュペンストでは防ぎようがない。 身を起こす前に、巨大化したグラーフアイゼンが叩きつけられる。 「ぐは――!?」 ショックアブソーバが消せない衝撃がコクピットに突き抜ける。パイロットスーツを着ていないのが仇に なり、衝撃で意識が遠のいた。 カイ・キタムラは朦朧とした意識でもコントロールスティックを手放さなかった。 レヴァンティンを握った"アーマー"は、剣をかざした。二つの月の光を受けて刀身が鋭く輝く。月光を研 いで澄ましたような刃がゲシュペンストの脳天に振りおろされた――。 そのときだった。大音量の通信がカイの意識を揺さぶったのは。 「ターゲット"アーマー"! クラナガンの闇を切り裂けぃ! 改式ッ! オメガッ・レイザァァァ!」 野太く、芯の通った通信がコクピット内に響き渡り、熊の方向にも似た声はカイの脳を直接ぶん殴る。ゲ シュペンストのすぐ傍を白い光が駆け抜け、"レヴァンティン"と"グラーフアイゼン"に直撃。光線の熱量に おされるように二体が後退し、カイはその隙にゲシュペンストを立ち上がらせ、光線が走った方向にカメラ を向けた。 「グルンガスト弐式……?」 いつそこに現れたのか、五十メートルを越す特機がゲシュペンストの五百メートルさきに姿をさらしてい た。“餓鬼”とはまったく違ったシルエット。人間の姿を模しているが、人間のものではありえない突起が 多く、全体的な印象はとげとげしい。黒をメインとした装甲色に赤のラインが走っている。カイがL5戦役 中にみたどのグルンガストにも似て非なるものだった。レーザーを放った両目がぎらりと輝く。 「ふっ――特機を一機しとめたあとに四機のアインストか。さすがに荷が重いようだな、カイ少佐」 「は――?」 カイは自分の置かれた状況を一瞬だけ見失った。 部下の人間が見れば別人だと思うほど――カイ・キタムラは呆けた。 「その声は――まさかレジアス中将!?」 「うむ。大事ないか、カイ少佐」 「なぜあなたがグルンガストに!」 「あとにしておこう。この機体――グルンガスト改式は本来ここにあらざるべきものであり、俺はここにい てはならんものだ」 レジアスはカイの疑問に答えず、グルンガストの右腕を掲げた。 「先ずはアインスト……これはクラナガンの鉄拳と知れぃ……」 上空にいた"グラーフアイゼン"がグルンガストに向かって翔んだ。 グルンガストは右腕を一度腰のあたりに引き戻し腰を回す。両眼は"グラーフアイゼン"をしっかりと捕ら えていた。 「mkⅢもどきが! 砕け散るがいい……! ブーストナッコゥッ!」 パイロットの叫び声とともに右腕がひじの辺りから外れ、鋼鉄製の巨大な拳が夜を押しのけて飛翔する。 「!?!?」 張り手の形で固定されたグルンガストの腕が"バルディッシュ"にたたきつけられる。質量に押されるまま、 "バルディッシュ"ははじかれる。背のブースターで巨体を浮かべて跳び、戻ってきたブーストナックルを再 び腕に戻した。 着地したグルンガストは、ゲシュペンストに背を預けるようにしてアインストと対峙した。 「ゲシュペンストの様子は」 「――補助制御に切り替えました。これでしばらくは使えるはずですが……」 ゲシュペンストの制御系統を切り替え、レッドランプがともりっぱなしだった両腕がある程度動作をでき るようになる。 「しかし、なんなのだあれは。機動六課の面々によく似とるが……」 "餓鬼"が発生させていたジャマーが晴れ、レジアスの画像つきの通信が働いた。映し出された姿に、カイ がため息をつく。 「レジアス中将……さすがにパイロットスーツを着たほうがよろしいのでは?」 「そのスーツ姿では人のことは言えぬだろうに……時間がなかったのだ。仕方ないだろう」 「こちらも同じ理由ではありますが……」 カイはスーツそのままでゲシュペンストを駆り、レジアスもまた管理局制服のままでグルンガストに搭乗 している。その管理局制服でさえもところどころ乱れており、よほど急いできたのだろうと知れる。 「なに。そんなことなぞささいなこと。ともかくあやつらを退けんことにはゆるりと話もできん」 「ですな……では、"アーマー"と"ボーン"――"レヴァンティン"と"バルディッシュ"をお願いできますでし ょうか。こちらは"レイジングハート"と"グラーフアイゼン"をいただきます」 「む。その機体損傷で二機受け持つのか? こちらがすべて片付けてもいいが」 どこか揶揄するようにレジアスが言う。言葉のふしぶしに芯の通った自信がみなぎっていた。 アインストはグルンガストとゲシュペンストを中心に四方へ散り、それぞれの獲物を手に飛び掛かる。 "バルディッシュ"がバルディッシュ・アサルトの形を戦鎌へと変化させ、振りかぶった。 "レイジングハート"がレイジングハート・エクセリオンの先端を鋭く尖らせ、変化させた。 カイとレジアスは横目でアインストの動きをにらみつけた。 「中将お一人にまかすわけにはいきますまい……それは遠慮いたします。このゲシュペンスト、頑丈さがと りえですので」 「ふむ……では任せるとしようか」 "レヴァンティン"がレヴァンティンの刀身に指を這わせ下段に構える。 "グラーフアイゼン"がグラーフアイゼンの鎚を巨大化させ、振りかぶる。 ど、ん。とクラナガンの地面を蹴りつけ六機のヒトガタが疾駆を開始した。 戻る 目次へ 次へ
https://w.atwiki.jp/srwbr2nd/pages/93.html
悪運 ◆ZbL7QonnV. どうやら、私の悪運も捨てたものではないらしいな―― キョウスケ・ナンブ。そう名乗った男と会い見えながら、ユーゼス・ゴッツォは仮面の下で薄い笑みを浮かべていた。 ゲームの会場に降り立ってから、どうあっても接触する必要があると思っていた参加者の一人。 それと都合良く接触が持てた事に、ユーゼスは自身の悪運を感じずにはいられなかった。 あのノイ・レジセイアと名乗った化け物の僕、蒼の少女アルフィミィ―― この男と、そして彼の恋人らしき女は、あの少女に対して面識を持っているようだった。 それはつまり、主催側に対する情報を握っている事を意味する。 ……あの化け物に関しては、不明な点が多過ぎる。少しでも多くの情報を集めなければ、この箱庭を抜け出す事は困難だろう。 この男から主催者に関する情報を引き出す事は、対主催を試みる上で非常に重要な前提条件でもあった。 「我々は、あくまで自分達の身を守る為、そして元の世界に戻る為に行動するつもりです。 このゲームに乗せられて、殺し合いを始めるつもりはありません」 他参加者との交渉は、彼女の方が適任だろう。 お世辞にも“善良”と言う事の出来ない自分とは違って、彼女の誠実性は疑うまでもない。 短い付き合いの中ではあったが、ベガが自分とは正反対の世界に生きる人間である事は容易に知れた。 だからこそ、彼女は自分を信頼した。この狂った状況で、他人を信頼する事が出来た。 他人を利用する事しか知らない自分には、出来る筈も無い事だ。 だが、そういった人間の方が、他者の信頼を得られ易い事もまた事実である。 自分には、理解し難い次元の話だが。 「そう、か……」 こちらの目的と、そして当面の行動方針。それらの事を話し終え、キョウスケの反応を通信機越しに窺って見る。 落ち着いた反応を見る限り、戦闘に発展する可能性は低いだろう。 この男と接触するにあたって、最も警戒した事は、レジセイアに対する憎悪で心を曇らせてはいないかであった。 復讐心に囚われた人間は、まともな判断力と理性を失う。 自暴自棄になったまま、無差別に攻撃を繰り広げられる可能性も考えられなくはなかった。 だが、この男には、それが無い。 ならば、その心中を推し量る事は可能であった。 恋人を殺され、その復讐を誓う男。彼の憎悪が行き着く先には、果たして何が待ち受ける? ……決まっている。恋人の命を奪う原因となった、あの少女と化け物だ。 奴等に対して反抗を企てるのであれば、ゲームに乗ると言う選択肢はあるまい。 「成る程……ならば、その男には注意を払った方が良さそうだな……」 ゲーム開始から今までの間に、お互いが出会った参加者―― ゲームに乗った危険人物の情報を提示し合った所で、交渉は一つの段落を迎える。 それまでの間、自分は口を開こうとしなかった。 だが、その沈黙も今終わる。 「キョウスケ・ナンブ、君に聞きたい」 「聞きたい……何をだ?」 「レジセイア、そしてアルフィミィに関する情報を」 「…………」 ほんの微かに、表情が翳る。 ……この反応、知っている。それも、かなり深い所まで。 「あの得体の知れない化け物に関して、我々が知っている事は少な過ぎる。 少しでも多くの情報を得ておかなければ、対抗する手段を見付け出す事すら出来ないだろう。 ……もし君が戦いの中で命を落としてしまったら、奴の事を知る者が居なくなってしまう。 そうなれば、このゲームを破壊出来る可能性は低くなってしまうだろう。 我々の事を少しでも信じてもらえるのならば、君の知っている事を教えてもらえるとありがたいのだが……」 「……いいだろう。俺の知っている事は、全て話そう」 そして、彼は話し出す。 ノイ・レジセイア、アインスト、アルフィミィ―― 人ならざる者達との、遙かなる戦いを。 かつて繰り広げた戦いの顛末を話す事に、胸の痛みを感じないと言えば嘘になった。 (エクセレン――) 共に死線を潜り抜け、一度は自分の手から離れ、それでもこの手に取り戻し―― そして、今はもう、永遠に会う事が出来なくなった、最愛の存在。 (お前の運命を弄んだ報いは、必ず奴らに受けさせてやる――) あの戦いは、彼女との思い出が多過ぎた。 ……いや、違う。あの戦いは、まだ終わってはいなかった。 (だから――少しだけ、待っていろ――) アインストとの因縁は、まだ断ち切れてはいなかったのだ。 ならば、その因縁は今こそこの手で断ち切ろう。 このバトルロワイアルを破壊して、奴等の首に牙を突き立て、そして―― 「それが、俺と奴等の因縁だ」 握り締めた拳からは、いつの間にか血が滴っていた。 「……まるで、神だな」 仮面の上からでも表情を見て取る事が出来るほどの、明らかな不機嫌声でユーゼスは言う。 「だが、その神も一度は倒す事が出来た。ならば、二度目の敗北を与える事も不可能ではないはずだ」 「しかし、この箱庭は奴にとっては掌の中だ。わざわざ反抗の手段を与えて、我が身に危険を及ぼす真似を許すとでも?」 「そう、かもな。だが……」 「…………?」 「分の悪い賭けは、嫌いじゃない」 そう。このゲーム、あまりにも分の悪い賭けだった。 だが、それがどうした。分の悪い賭けは、いつもの事だ―― 「……成る程。ならばその賭け、我々も一口乗らせてもらおう」 仮面の下、冷たい笑みを浮かべながら、ユーゼス・ゴッツォは口を開く。 ゲームの破壊、もしくは優勝。どちらの結末に状況が転ぶとしても、戦力の増強は不可欠である。 ベガ、キョウスケ、アインストに関する情報。 自らの元に手駒が着々と増え出して来ている事に満足を憶え、ユーゼスは笑みを浮かべていた……。 【キョウスケ・ナンブ 搭乗機体:ビルトファルケン(L) (スーパーロボット大戦 OG2) パイロット状況:良好 機体状況:ブーストハンマー所持 スプリットミサイル数発消費、オクスタンライフルを半分程消費 現在位置:D-4廃墟、補給施設付近 第一行動方針:エネルギー及び弾薬の補給 第二行動方針:ネゴシエイターと接触する 第三行動方針:信頼できる仲間を集める 最終行動方針:主催者打倒、エクセレンを迎えに行く(自殺?) 備考:アルトがリーゼじゃないことに少しの違和感を感じています】 【ユーゼス・ゴッツォ 搭乗機体:アルトアイゼン(スーパーロボット大戦INPACT) パイロット状態:良好(修理できなくて困ってるのも私だ) 機体状態:左腕損失、ダメージ蓄積 現在位置:D-4廃墟、補給施設付近 第一行動方針:首輪の解除 最終行動方針:主催者の超技術を奪い、神への階段を上る 備考:アインストに関する情報を手に入れました】 【ベガ 搭乗機体:月のローズセラヴィー(冥王計画ゼオライマー) パイロット状態:良好(ユーゼスを信頼) 機体状態:良好 現在位置:D-4廃墟、補給施設付近 第一行動方針:首輪の解析 最終行動方針:仲間を集めてゲームから脱出 備考:月の子は必要に迫られるまで使用しません 備考:アインストに関する情報を手に入れました】 【初日 16 30】 BACK NEXT コーヒーブレイク 投下順 ふりまわされる人、ふりまわす人 楽勝! 時系列順 混乱 BACK 登場キャラ NEXT 出会いと再会 ユーゼス 類(仮面)は友(仮面)を呼ぶ 出会いと再会 ベガ 類(仮面)は友(仮面)を呼ぶ 出会いと再会 キョウスケ 類(仮面)は友(仮面)を呼ぶ