約 3,419,710 件
https://w.atwiki.jp/index-ss/pages/1308.html
これはとある不幸な少年と自らを禁書目録と名乗る少女が出会う数年前の話 ========================================-- イタリア最大の都市、ローマ。 その巨大な都市の中心部から少し外れた住宅街にアニェーゼ=サンクティスは居た。 「パパ!早くしないと遅れちまいますよ!」 「分かった分かった、今行くから待ってろって」 家からなかなか出てこない父を急かす少女、アニェーゼは緑のワンピースに履くのが難しいと評判の「チョピン」と呼ばれる細長いサンダルのような 靴を履いていた。それを器用に履きこなしながらさらに父を急かす。 「せっかく、パパが休みとったのに出発時刻に1時間以上遅れるなんて.....、やっぱり今日はやめにしませんか?」 「わ、分かった!分かったから頼むから今日は付き合ってくれ!」 「分かりました。六十秒数えますからそれまでに来なかった場合は家のソファで寝そべりながらのTVタイムに移行します。はい、い~ち、」 「よ、よし。たった今準備が完了した。じゃぁ、出発しようか」 「(....ちっ、間に合っちまいましたか)」 「おい、実の父親にその言い方は無いんじゃないか!?」 「まぁ、もういいからさっさと行きましょう。こんなことしてても時間の無駄ですから」 「そうだな。じゃぁ出発だ」 今日は休日だった。休日といっても神父である父が「たまには娘と一日過ごそう!」とかいって、半ば無理やり仕事を休んで無理やり作った休 日であるのだが。 「で、結局どこ行くんでしたっけ?かなりいきなり誘われたので出かける理由をまだ聞いてないんですが」 父の運転する日本製の軽自動車の助手席に座りながら、アニェーゼは質問する。 「いやぁ、最近は我が愛娘と過ごす時間が少なくなったな、と思ってな。たまには一緒の外でご飯で食べようかと」 アニェーゼの目が少し細くなる。 「.....ほかには?」 「あとショッピングとか。お前に新しい服でも買ってやろうかと」 「まだあるでしょう?」 この時、アニェーゼの顔は完全に疑心暗鬼を表していたが、父は気づかずに素で答えた。 「ん?まぁ、あとは夜は二人でホテルでも借りて親子の愛を育もうかと思」 「それ以上言うと法に引っかかりそうなんでよしてください。小学4年の娘を狙うなんてどうゆう神経してんですか、このロリコン野郎」 「あ、アニェーゼ、そんな言葉どこで覚えた!?」 「ママに教わりました。あと、パパには気をつけなさいと」 「カテリナめ、娘にそんなこと教えこませるなんてどういう神経してるんだ....」 「あなたは絶対に人のこと言えませんが」 親子が車内コントを繰り広げているうちに父の行きつけ(自称)の高そうなレストランに到着した。 「ほんとは適当に町を見回ってから来ようと思ったんだけどな。予想以上に時間が詰めてきたから先にご飯食べちゃおうか」 そしてアニェーゼの父が店に入ろうとしたとき、 「ママは待たなくていいんですか?」 後ろからアニェーゼの質問が飛んできた。 その言葉に父は少しだけ眉間に皺を寄せた。 「....何度も言わせるな。カテリナは来ない」 「冗談ですよ。絶対にありえないことを望むほど私は子供ではねぇですから。家の玄関で一時間以上待ってたせいで腹はすかすかなんです。早く入り ましょう」 「....そうだな」 その言葉に父も同意して二人は店に入っていった。 アニェーゼ=サンクティスが母親に会うということは彼女の言う通り『絶対』にありえなかった。 たとえ、彼女が神だったとしても。 (そうですよ。私はまだ未練がましく『待つ』なんて言ってるんですか) 殺された母親に会うのは何をどう考えても不可能だったからだ。
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/1175.html
登録日:2011/09/18(日) 07 50 26 更新日:2021/10/12 Tue 08 29 27 所要時間:約 7 分で読めます ▽タグ一覧 (・∀・)ニヤニヤ GE GOD_EATER один два три アリサ・イン・アンダーワールド ゴッドイーター ドン引き 地下アリ 大車は絶対許さない 小説 悲しみは海にあらず すっかり飲み干せる 曽我部修司 正史 竜崎ツカサ 竜崎ツカサ ←矯正済み バンダイナムコゲームスから発売されているPSP専用ソフトGOD EATERの公式ノベライズ。 原作の発売前にもプロデューサー・富澤佑介氏によりゲーム雑誌「ゲーマガ」にて書き下ろしショートストーリー:『GOD EATER -DAYS OF RUINS-』が掲載されていたが、本項目ではゲーム発売以降に出版された3作のうち、アリサを主人公に据えたスピンオフについて説明する。 もういいかい。 まあだだよ。 GOD EATER ~アリサ・イン・アンダーワールド~ 出版:富士見書房ドラゴンブック 著:竜崎ツカサ 口絵・本文挿絵:曽我部修司 通称「地下アリ」 単行本はBURST発売前に刊行。 カラー口絵は御褒美。曽我部先生ありがとう! 竜崎先生は変態ショタ好きの咎により矯正部屋へ連行されました。 ◇あらすじ リディア・ユーリエヴナ・バザロヴァは、まだ世界に絶望していなかった。 2065年、連合軍のアラガミ殲滅作戦が失敗し、その討ち漏らしがロシア辺境の町を襲撃した。 その最中、娘の捜索に出た夫婦がアラガミに喰い殺されてしまっていた。 彼らへの献花を頼まれたリディアは、その現場で生き残っていた少女を保護する。 そして6年後、2071年。 アリサ・イリーニチナ・アミエーラは、ロシア初の新型神機使いとなる。 ◇登場人物 アリサ・イリーニチナ・アミエーラ 主人公にしてヒロイン、15歳。 故郷の町にアラガミが襲撃した際、折悪く子ども心にかくれんぼをし、ディアウス・ピターに両親を「残さず食べ」られるところを目撃。 クローゼットに潜んでいたため、或いは意識を失った後にリンドウが駆け付けたためか難を逃れ、リディアによって無事に保護される。 病院の一室に閉じ籠り、扉や窓が開くことを頑なに拒絶していたが、リディアの献身的な介護により徐々に回復。退院後、ロシア支部内の病院でリディアと再会する。 旧型を見下し、徹底的にアラガミを殺戮する姿勢から支部内で孤立するも、リディアの妹で同じ部隊に所属するオレーシャの明るく朗らか(で過剰)なスキンシップ、「悲しみを飲み干す」強さに感化される。 だが、このことを是としないヨハネスと大車の謀りにより、意図せずしてヴァジュラと遭遇。トラウマを思い出し暴走するアリサと、彼女を悲しみに溺れさせまいと奮闘するバザロヴァ姉妹の運命は―― この頃から泡が残るほどの谷間を形成しているだけでなく、腰もヒップも非の打ち所が無い。 リディア・ユーリエヴナ・バザロヴァ 性別:女 職業:医学生→小児科医(ロシア支部所属) オレーシャの姉。天涯孤独の身となったアリサの後見人となり、本当の姉妹になろうとしていた人物。 絶望に塗れた世界の中、アリサに「希望」を見出す。金褐色のロングヘアーに美白、グラマラスボディの眼鏡美人。 2065年当時は医学生。アラガミに襲撃された町へ救護班の一員として入り、そこでリンドウに献花を頼まれる。唯一の生存者であるアリサを発見し保護、彼女が意識を取り戻した後はかつての自分と妹の経験を基に愛情を以て接し、彼女の精神的な回復に貢献した。 アリサに「悲しみは海にあらず、すっかり飲み干せる」という格言を教えたのはこの人です。 6年後にはロシア支部付属病院に小児科医として勤務。 ゴッドイーターになる覚悟を決めたアリサと再会。 彼女が未だクローゼットの中に閉じ籠っていることを痛感し、彼女の憎悪と悲しみを癒せなかったことに苦悩する。 アリサの今後に関し、大車から重大な選択を迫られる。 オレーシャ・ユーリエヴナ・バザロヴァ 性別:女 神機:バスターブレード(クレイモア 改) フェンリルロシア支部外部居住区防衛班・第三部隊所属の旧型ゴッドイーター。 太陽の微笑み。 リディアの妹で、心を閉ざそうとするアリサの親友となり、本当の姉妹になろうとしていた人物。 アリサとは同い年で、自称「アリサの姉」 幼少時より姉からアリサのことを聞かされており、親近感を抱いていた。 初対面以後、アリサに馴れ馴れしく接し続け鬱陶しがられるが、アリサは次第に彼女に姉と同じ「悲しみを飲み干す」強さを見出し、やがて打ち解ける。 その後、任務の途中ヴァジュラと予期せぬ遭遇を果たす。彼女はアリサを生かすために―― 姉と異なり、まな板寸胴男前体型。アリサやリディア、果てはダニエラらの胸の大きさを妬む一方、女性へのボディタッチを好むという矛盾。 男の尻は触りたくもないと豪語する。ごもっとも! アーサー・クリフォード 性別:男 神機:スナイパー(マックス) フェンリルロシア支部外部居住区防衛班・第三部隊所属の旧型ゴッドイーター。 赤髪の直情熱血突撃少年。リーダー気取りで仲間達を引っ張り、任務では先陣を切ってアラガミへ特攻。でも神機は遠距離射撃型。本人も気にしているほど締まらねぇ。 ヤケになっているようでもチームとしての役割を忘れず、よくフォローに回る。 高圧的な態度のアリサに突っかかるが、オレーシャとの仲良きやり取りを見、更にスマイル0fcにより、惚れた。 ダニエラ・バローニオ 性別:女 神機:ロングブレード(尾剣クロヅカ 改) フェンリルロシア支部外部居住区防衛班・第三部隊所属の旧型ゴッドイーター。 折れた十字架の刺青を頬に入れた女。皮肉っぽい口調で斜に構えた姿勢を取り、配属して間もなく旧型を貶める態度のアリサに散々厭味を言うが、オレーシャと無二の親友になった彼女の姿を見て和解。 蛇足だが、アリサ以上の巨乳である。アリサ以上の巨乳である。蛇足だが大事なことなので2回言いました。 ヘルマン・シュルツ 性別:男 神機:ショートブレード(獣剣 陽) フェンリルロシア支部外部居住区防衛班・第三部隊所属の旧型ゴッドイーター。 右目に眼帯、口数少なめ、若年ながら第三部隊の中では落ち着いた雰囲気で年長に見られる。 その正体はオープンスケベ。アリサについては彼女の巨乳以外興味が無い。あなたは間違っている! 教官 アリサらの教習を担当する男性士官。他の支部で経験を積み、教官兼現場指揮官としてロシアに帰ってきたという。 持ちネタは前時代的。 ちなみに、本家wikiに彼の記述は無い。 雨宮リンドウ 連合軍の作戦失敗後、残存するアラガミの討伐中に、行方不明の娘を捜しに危険区域へ向かった夫婦のことを聞き、彼らの後を追うも間に合わず死なせてしまう。 夫婦を喰い殺したピターに単身で果敢に挑むが、当時の彼の実力では斃すことができず、退散させるにとどまった。 処理を地元の救護班に任せたため、夫婦の子どもが生存していることを知らず、その後何年も「自分が間に合わなかったせいで一家全員救えなかった」と己の未熟さを悔やみ続けている。 6年後はヨハネスの特務を受けている一方で、彼の計画の真意について探りを入れており、左腕を負傷。 この時既に彼の思惑を察していた模様。言動が完全におっさん。 橘サクヤ 章間にて登場。通常任務の傍ら特務にも励むリンドウの身をそれとなく気遣う。 もしかするとここで妊娠フラグが立っていたのかもしれない。 大車ダイゴ ロシア支部におけるアリサの主治医。ロシア支部直属の医療チームに所属。ヨハネスの指示の下アリサの臨床データを取り、新型ゴッドイーターの研究を行っている。 過去に自分の主張を封殺された汚名を雪ぐべく従っているようだが、彼をも出し抜く算段をもしている節も見受けられる。 全幅の信頼を寄せてくるアリサを「希望」と称するが、自らの薄汚い巧妙心からの発言であるためか、リディアには彼女の望む希望との隔たりを感じさせた。 アリサを「救った」医師として、リディアとは対照的な人物。 オレーシャと仲良くなり自分とヨハネスの意思にそぐわなくなってきたアリサに、ヨハネスに指示された「新しい散歩コース」を決行、リディアから引き離し、新たな洗脳を施す。 ヨハネス・フォン・シックザール 2069年のロシア支部創設に一枚噛んでいるらしい。 自らの手駒である人間は「犬」と呼ぶ。「育てて」は「つくって」と読む。 ロシア支部にて大車と共にアリサの適合試験を見届け、ゴッドイーターとなる彼女を激励。 留守中に不審な行動をしたリンドウには、アリサの洗脳やリンドウ自身の再教育についても示唆する。 新しい「犬」も飼うとさ。 扉が再び開かれるのは、いつか 扉を外から叩くのは、誰の手か 開け放たれた扉の向こうに待つのは、誰か to be continued HEAVEN S DOOR 「つまり、項目への愛情が足りないってことなのよ」 「あ、愛情ですか……?」 「長いつきあいになるんだしさ、そこは思い切ってこう、追記・修正でもしてあげたら?」 「いいでしょう。こう見えて私、文章センスには自信があるんです」 「全部赤色や黄色にするとかどうでしょう?」 「……ドン引きだよ」 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 原作、今読み終わった…わかっていた結末だったけどキツいな。でもシエルの過去話とかノベライズされたら喜んで読んじゃう -- 名無しさん (2014-03-05 23 36 42) 大車を狩りたくなる本。 -- 名無しさん (2015-07-10 18 54 47) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/frontmission3/pages/1273.html
STAGE00 アリサ編 STAGE01 STAGE02 STAGE03 STAGE04 STAGE05 STAGE06 STAGE07 STAGE08 STAGE09 STAGE10A STAGE11 STAGE12 STAGE13 STAGE14 STAGE15 STAGE10B STAGE16 STAGE17 STAGE18 STAGE19 STAGE20 STAGE21 STAGE22 STAGE23 STAGE24 STAGE25 STAGE26 STAGE27 STAGE28 STAGE29 STAGE30 STAGE31 STAGE32 STAGE33 STAGE34 STAGE35 STAGE36 STAGE37 STAGE38 STAGE39 STAGE40 STAGE41 STAGE42A STAGE43 STAGE44 STAGE45 STAGE42B STAGE46 STAGE47 STAGE48 STAGE49 STAGE50 STAGE51 STAGE52 STAGE53 STAGE54 STAGE55 STAGE56 STAGE57 STAGE58 Ending ストーリーイベントインターミッション STAGE42Bランキング マップ 入手アイテム 味方 敵 ストーリーイベント インターミッション セットアップ ネットワーク フォーラム メール ネットワークショップ デスクトップ シミュレーター セーブ ロード 終了 STAGE42B 上へ STAGE42B 名古屋下水処理場 勝利条件 敵パイロットの全滅もしくは投降 敗北条件 プレイヤーパイロットの全滅もしくは亮五の死亡 出撃パイロット選択 和輝 / アリサ / リュウ / 美穂 / ファム / ラン / メイヤー ランキング 基準値 敵排除数 8 総戦闘回数 35 平均ダメージ 115 平均武器レベル 14 ターン数 12 NPC残数 - マップ 地形 進入不可 段差 スロープ 平地 X 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 Y 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 気絶不可 - 混乱不可 - 戦意喪失、投降不可 - 強制排出不可 - 亮五がエレベータースイッチ(S1)に到達すると、エレベーター(E1)が上昇する亮五を敵ユニットのヴァンツァーに乗せたい場合、亮五と同じ段差で無人にすること(段差を移動できないため)同じ段差に移動してきて、亮五を攻撃することが多い敵ユニット(敵3)を無人にするといい 亮五を撃破されないようにするため、ミサイル装備機を出撃させて、ヴァンツァー兵(敵7 / 8)を攻撃するといいヴァンツァー兵(敵7)は攻撃可能な射程に移動してくる 序盤、敵ユニット(敵1 / 3 / 6)は、味方ユニットが接近するまで行動しない 序盤、敵ユニット(敵4)は移動後、味方ユニットが接近するまで行動しない 上へ 入手アイテム 入手先 名称 備考 敵1 / 2 / 3投降 ボディ 111式 春陽 Lアーム 111式 春陽 Rアーム 111式 春陽 レッグ 111式 春陽 敵5 / 6投降 バックパック BX056 上へ 味方 No. 名前 移動力 バーツ 武器 人物 アイテム APNow / Max Body HP状況Now / Max 格闘力 減少率 AP設定/改造LV 防御 Hand 属性 種類 AP 熟練 攻撃 弾数Now / Max 射程 命中率 距離低下率 段差低下率 HPNow / Max エースランク ポイント バトルスキル L.Arm 命中 命中 武器熟練度 回避(回避率) R.Arm 命中 格闘武器 ショットガン グレネード Leg バーニア ダッシュ 回避 マシンガン 火炎放射 キャノン 属性防御 B.Pack 追加出力 ライフル ミサイル ビーム 1 草間亮五 2 ------ ハンドガン 貫通 ハンドガン 2 9×1 ∞ 1~2 90% 0% 0% 20 / 20 ×0 / ------ 不能 ------ -- ------ ------ No. 名前 移動力 バーツ 武器 人物 アイテム APNow / Max Body HP状況Now / Max 格闘力 減少率 AP設定/改造LV 防御 L.Grip 属性 種類 AP 熟練 攻撃 弾数Now / Max 射程 命中率 距離低下率 段差低下率 HPNow / Max エースランク ポイント バトルスキル L.Arm 命中 命中 L.Shld 武器熟練度 回避(回避率) R.Arm 命中 R.Grip 格闘武器 ショットガン グレネード Leg バーニア ダッシュ 回避 R.Shld マシンガン 火炎放射 キャノン 属性防御 B.Pack 追加出力 ライフル ミサイル ビーム 2 × 3 × 4 × 上へ 敵 No. 名前 移動力 バーツ 武器 人物 アイテム PRIZEMONEY APNow / Max Body HP状況Now / Max 格闘力 減少率 AP設定/改造LV 防御 L.Grip 属性 種類 AP 熟練 攻撃 弾数Now / Max 射程 命中率 距離低下率 段差低下率 HPNow / Max エースランク ポイント バトルスキル L.Arm 命中 命中 L.Shld 武器熟練度 回避(回避率) R.Arm 命中 R.Grip 格闘武器 ショットガン グレネード Leg バーニア ダッシュ 回避 R.Shld マシンガン 火炎放射 キャノン 属性防御 B.Pack 追加出力 ライフル ミサイル ビーム 1 日防軍特殊部隊ヴァンツァー兵 3 111式 春陽 579 / 579 113% 15% ■ ■ ■ 日西90MF 貫通 マシンガン 5 D★★ 18×10 ∞ 1~4 80% 10% 5% 20 / 20 ★★★★★★ ×0 リベンジⅡ 150 17 / 17 111式 春陽 295 / 295 ×14%UP ■ ■ ■■ ■ ■ ------ 32% 111式 春陽 295 / 295 ×14%UP ハードブロウ 衝撃 格闘武器 1 D★★ 25×1 ∞ 1 100% 0% 0% D★★ 耐炎熱 111式 春陽 440 / 440 6段 3倍 ■ ■ ■ ------ D★★ ------ 2 日防軍特殊部隊ヴァンツァー兵 3 111式 春陽 579 / 579 113% 15% ■ ■ ■ 日西90MF 貫通 マシンガン 5 D★★ 18×10 ∞ 1~4 80% 10% 5% 20 / 20 ★★★★★★ ×0 リベンジⅡ 150 17 / 17 111式 春陽 295 / 295 ×14%UP ■ ■ ■■ ■ ■ ------ 32% 111式 春陽 295 / 295 ×14%UP ハードブロウ 衝撃 格闘武器 1 D★★ 25×1 ∞ 1 100% 0% 0% D★★ 耐炎熱 111式 春陽 440 / 440 6段 3倍 ■ ■ ■ ------ D★★ ------ 3 日防軍特殊部隊ヴァンツァー兵 3 111式 春陽 579 / 579 113% 15% ■ ■ ■ 日西90MF 貫通 マシンガン 5 D★★ 18×10 ∞ 1~4 80% 10% 5% 20 / 20 ★★★★★★ ×0 リベンジⅡ 150 17 / 17 111式 春陽 295 / 295 ×14%UP ■ ■ ■■ ■ ■ ------ 32% 111式 春陽 295 / 295 ×14%UP ハードブロウ 衝撃 格闘武器 1 D★★ 25×1 ∞ 1 100% 0% 0% D★★ 耐炎熱 111式 春陽 440 / 440 6段 3倍 ■ ■ ■ ------ D★★ ------ 4 日防軍特殊部隊ヴァンツァー兵 6 キャセルM2 895 / 895 125% 30% ■ ■ ■ ハイバスター 衝撃 格闘武器 1 D★★ 130×1 ∞ 1 100% 0% 0% 20 / 20 ★★★★★★ ×0 150 17 / 17 キャセルM2 502 / 502 ×5%UP ■ ■ ■■ ■ ■ ------ 32% キャセルM2 502 / 502 ×5%UP ハードブロウ 衝撃 格闘武器 1 D★★ 25×1 ∞ 1 100% 0% 0% D★★ 耐貫通 キャセルM2 660 / 660 6段 3倍 ■ ■ ■ ------ ------ 5 日防軍特殊部隊ヴァンツァー兵 2 109式 炎陽 502 / 502 115% 15% ■ ■ ■ ハードブロウ 衝撃 格闘武器 1 D★★ 25×1 ∞ 1 100% 0% 0% 20 / 20 ★★★★★★ ×0 ミサイル弾 150 17 / 17 109式 炎陽 316 / 316 ×12%UP ■ ■ ■■ ■ ■ ナイチンゲール 炎熱 ミサイル 10 D★★ 124×1 6 / 6 3~9 80% 0% 0% 32% 109式 炎陽 316 / 316 ×12%UP ハードブロウ 衝撃 格闘武器 1 D★★ 25×1 ∞ 1 100% 0% 0% D★★ 耐衝撃 109式 炎陽 463 / 463 7段 4倍 ■ ■ ■ ------ BX056 D★★ 6 日防軍特殊部隊ヴァンツァー兵 2 109式 炎陽 502 / 502 115% 15% ■ ■ ■ ハードブロウ 衝撃 格闘武器 1 D★★ 25×1 ∞ 1 100% 0% 0% 20 / 20 ★★★★★★ ×0 ミサイル弾 150 17 / 17 109式 炎陽 316 / 316 ×12%UP ■ ■ ■■ ■ ■ ナイチンゲール 炎熱 ミサイル 10 D★★ 124×1 6 / 6 3~9 80% 0% 0% 32% 109式 炎陽 316 / 316 ×12%UP ハードブロウ 衝撃 格闘武器 1 D★★ 25×1 ∞ 1 100% 0% 0% D★★ 耐衝撃 109式 炎陽 463 / 463 7段 4倍 ■ ■ ■ ------ BX056 D★★ No. 名前 移動力 バーツ 武器 人物 アイテム PRIZEMONEY APNow / Max Body HP状況Now / Max 格闘力 減少率 AP設定/改造LV 防御 Hand 属性 種類 AP 熟練 攻撃 弾数Now / Max 射程 命中率 距離低下率 段差低下率 HPNow / Max エースランク ポイント バトルスキル L.Arm 命中 命中 武器熟練度 回避(回避率) R.Arm 命中 格闘武器 ショットガン グレネード Leg バーニア ダッシュ 回避 マシンガン 火炎放射 キャノン 属性防御 B.Pack 追加出力 ライフル ミサイル ビーム 7 日防軍特殊部隊ヴァンツァー兵 2 ------ ハンドガン 貫通 ハンドガン 2 9×1 ∞ 1~2 90% 0% 0% 20 / 20 ★★★★★★ ×0 0 26 / 26 ------ 不能 ------ -- ------ ------ 8 日防軍特殊部隊ヴァンツァー兵 2 ------ ハンドガン 貫通 ハンドガン 2 9×1 ∞ 1~2 90% 0% 0% 20 / 20 ★★★★★★ ×0 0 26 / 26 ------ 不能 ------ -- ------ ------ 上へ
https://w.atwiki.jp/kinsho_second/pages/2545.html
前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/とある底辺と頂点の禁断恋愛 プロローグ 『最下層の生活』 学園都市、人口230万人。その8割以上が学生という街だ。 世間から技術力が30年も進んでおり、何より特徴的というのが『能力開発』。 そんな学園都市の能力者はレベル0からレベル5の六段階に分けられている。 その様な格差が出来てしまっている学園都市では『格差社会』となったおり、優遇され、裕福に暮らせる貴族のような扱いのレベル4、レベル5。 逆に冷遇され、貧乏な暮らしを送っているのはレベル0やレベル1だ。 その中でも知名度が格段的にある第三位の『超電磁砲』。 学園都市の女王と呼ばれ、また『姫君』や『エリザベス』と呼ばれていた。 その正反対の呼称がある上条当麻。『大罪人』、『悪魔』などと呼ばれ最下層人物としてそれ相応の暮らしをしていた。 しかし上条は『大罪人』と呼ばれても『悪魔』と罵られても。あの行動を後悔しない。 「……不幸だー。今日の晩御飯は鮭の塩焼きと白ご飯~。はぁ足らねぇよなぁ」 照明がピカピカ、と光ったり消えたりを繰り返していく。 部屋の隅には蜘蛛の巣が貼ってあったり、ふすまにはキノコが生えている。 とってもとっても生えてくるのが何故か悲しい。 上条は学園都市でも三人しか居ない『最下層人物』だ。それ相応の暮らしを用意され、奨学金は雀の涙にも及ばない。 たったの七千円。一ヶ月をこれで暮らすのは不可能に近い。 「このキノコって食えんのかな?」 ふすまに生えたキノコを見つめていった。しかし頭をブンブンと振ってキノコを強引に引きぬいた。 そして壊れかけの窓を開いて、投げた。 ポチャン、と音がして川に流れたのが分かった。 「さ、さて食うか」 上条は箸を加えて骨がところどころ見える鮭をつまんでいく。 そして白ご飯と一緒に口に含んでいった。 それにしても暑い。蒸し暑い。外は雨で、天井から雨漏りしてバケツからは雨が溢れていた。 上条の体は雨臭い。そうだ、雨で体を洗っているからだ。 無能力者(レベル0)でもこんな暮らしをしている人は居ないだろう。上条は少し泣きたい気持ちになった。 「……ごちそうさま」 鮭を冷蔵庫になおす。固まった白ご飯を雨水で綺麗に流しそしてシンクに置いた。 梅雨。6月の真ん中で、湿気と雨が上条家を襲う。 キノコがそこら中に生えて、随分前には制服にも生えていた。 「はぁ、一度でいいから肉食ってみたいな」 そんな時だった。壊れかけの木のドアがドンドン!と叩かれた。 「はい?」 「カミやーん、俺だにゃー」 「おお、土御門か。今昼飯食ったとこだ」 ドアを開けて、傘をさしている土御門を招き入れる。 彼の手には半分食べた野菜炒めがあって、上条に手渡す。 「……ありがとうな。土御門」 「いいんだぜい?」 そう言って土御門は上条家を出た。 上条は冷蔵庫になおして、湿っている畳みの上に寝転がった。 ボサボサで傷んだ髪の毛を掻いて、そして硬い床で昼寝をする事にする。 * 「アレイスター、お前の幻想殺しはあんな極貧の生活を送っているが」 「もう幻想殺しなど必要ない。もちろん、エイワスを顕現する事も出来ない。プランはもう完成する事すら出来ないのだ。 学園都市の体制の崩壊によってな。統括理事会などもう何の権限もない。 今、一番力を持っているのは外部個人主義組織だ。体制は既に『格差社会』になっている。 警備員(アンチスキル)も風紀委員(ジャッジメント)も存在しない私の作っていた学園都市とは全く違ったモノになってしまった訳だ」 「それで、無能力者達に支援していると言う訳か」 アレイスターと呼ばれた者は大きな生命維持装置の中で培養液に浸かりながら苦虫を噛み潰した様な表情をした。 しかし決してこの格差社会を打開できない訳じゃない。 全体の六割を占める無能力者を使えば。 「土御門、学園都市はもうすぐ改革するぞ。幻想殺しはあんなに有意義な者だとは。彼は誰よりも良い位置にいる。 底辺と頂点か……こういうのは嫌いなんだが」 「何が言いたい」 「直に判る。それまで彼が死なない様に支援しておいてくれたまえ」 「……アレイスター……あとで泣きを見るのはお前だ」 「ふふ、それは―――楽しみだ」 前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/とある底辺と頂点の禁断恋愛
https://w.atwiki.jp/talesofdic/pages/13108.html
アリサ・イリーニチナ・アミエーラ 年齢:22歳 性別:女性 身長:165cm 体重:??kg 声優:アグリア 「ゴッドイーター」シリーズのキャラクター。 レイズにはレゾナントオプスとのコラボでクレアと共に参戦。 アニマは他のコラボキャラと同じ虹、魔鏡技は「零式・斬霧」。 +レイズでのパンチラ 残念なことにブラックホール…。 +アリサの変遷
https://w.atwiki.jp/pukuzo/pages/36.html
ソーマ&アリサ ステータス スキル XPスキル AUTOスキル 攻撃 単体攻撃 複数攻撃 サポートアタック ステータス 移動距離:6 射程距離:2 Lv HP ATK DEF TEC SPD 備考 5 4636 139 137 108 113 正式参戦 10 5663 167 165 113 118 20 7610 218 217 124 129 30 9410 269 266 134 140 40 11064 315 311 144 151 50 12574 356 352 155 163 習得Lv 名前 分類 8 チャージクラッシュ XPスキル 14 連続斬り&インパルスエッジ 通常技 19 リンクエイド強化 AUTOスキル 23 アドバンスド・ガード XPスキル 27 捕喰&コールレイン 複数技 32 コンボ捕喰&ホールドトラップ 通常技 37 受け渡し弾 XPスキル 44 部隊長の素質 AUTOスキル スキル XPスキル スキル名 効果 消費XP 回復弾 HP30%回復(味方1人) 30% チャージクラッシュ 通常技の射程+1 15% アドバンスド・ガード DEF15%アップ 25% 受け渡し弾 初段クリティカル(味方1人) 15% AUTOスキル スキル名 効果 発動条件 発動確率 リンクエイド強化 救援時に全回復で復帰 無条件 100% 部隊長の素質 サポートアタック回数+1 無条件 50% 攻撃 単体攻撃 コマンド 技名 威力 HIT数 XP増加 BLOCK削り 追加効果 備考 A チャージクラッシュ&連続斬り A 9 4.0% 34 気絶 ←A ジャンプ斬り&スライディング C 10 5.3% 28 - Crt+ →A 捕喰&ジャンプ回転斬り C 10 8.0% 38 - ↓A 連続斬り&インパルスエッジ A 10 2.0% 30 - Crt+ ↑A コンボ捕喰&ホールドトラップ B 10 9.0% 24 崩し Crt+ Y あの雲を越えて S 22 - - 気絶 複数攻撃 コマンド 技名 威力 HIT数 範囲 対象 追加効果 備考 START 捕喰&コールレイン C 10 4 4体 気絶 サポートアタック コマンド 技名 威力 HIT数 XP増加 BLOCK削り 追加効果 備考 R チャージクラッシュ&神速連撃 C 19 9.2% 34 毒
https://w.atwiki.jp/index-ss/pages/158.html
Festival of large star IF「途中抜き話シリーズその1:とある昼食のラブコメ」 1 喫茶店に入るとやたらと元気な声をさせて長髪のウエイトレスが飛んできた。 「いらっしゃいませぇー。 お二人様ですねー? こちらへ―」 「いや、俺は人と待ち合わせしていて、先に来ているはずなんだけど?・・・ん?二人?」 早速席へ案内しようとするウエイトレスを手で制して店内を見渡そうとしてウエイトレスの発言になにかが引っかかる。 上条はこの喫茶店に一人で来たはずなのにウエイトレスが案内しようとしたのは2人。 疑問に思ってウエイトレスに聞いてみる。 「いま二人って言った? 俺一人で入ってきたはずなんだけど――おわぁ!白井!?いつの間に後ろにいやがる!」 「あらら、その反応は女性を対してかなり失礼ですわよ。 ナイーブなわたくしのハートは結構傷つきますの。それからいつの間に、じゃありませんわ。 番号を教えてあるのに待てど暮らせど連絡は無いですし!私が殿方に番号をお教えするなんてことは本当に珍しいのですわよ。 あんまり連絡が無くて半分諦め気味に軽く散歩でもして常盤台中学の応援にでも行こうかなー、とか思ってブラブラしてたらこの 喫茶店に入るあなたが見えたので空間移動(テレポート) して背後に移動、それで今に至るって感じですわ」 上条の背後にはスポーツ車椅子に乗ったツインテールお嬢様―白井黒子が居た。 その顔はにこにこと笑ってるように見えるが良く見るとこめかみのあたりに青筋が見える。 連絡していなかったのを怒っているみたいだ。 上条はバツが悪そうに視線を泳がせて白井を見て 「あ゛~、その、なんだ・・・。 いまから親父達と一緒に昼メシなんだけど・・・その、よかったらお前も一緒に来るか?」 鼻の頭をカリカリと掻きながら白井に言ってみた。 「ええ、ご一緒させていただきま―――ッ!?」 快く承諾の意を上条に伝えようとした白井が突然言葉を切って固まる。 ん?、と思って白井の視線を辿ってみるとその先にはなにやら不機嫌そうにテーブルに頬杖を突いて座る御坂美琴の姿があった。 「白井?もしかしてあの人は、アレかな?俺と会うたびに10億ボルトの電撃を撃ってくる中学生かな?」 上条のその言葉を聞いて白井は顔を蒼白にしてガタガタと震えだす。 しばらくそんな状態を続けた後に 「と、殿方さん、申し出は嬉しいのですがわたくし、い、いまはダイエット中でして、その昼食は 控えておりますの、やはり痩せてるほう魅力的ですわよね。というわけで失礼します!!」 早口でそんな事を言いながら上条の「お、おい?」という言葉もスルーして来た時と同じように空間移動(テレポート)を発動させて白井黒子は消えて しまった。 案内を止められたままのウエイトレスが事の一部始終を見ていたが全く動かなくなってしまった上条の対応に 困っておろおろとしていたが丁度そこへ店内の一席から声を掛けられた。 「おーい、当麻。こっちだこっち、さぁ早く来なさい。 母さんが楽しみにしてるだろう」 「あらあら刀夜さんったら。 本当は自分が一番楽しみにしている癖に」 おろおろするウエイトレスにその席を指差して「待ち合わせ相手はあそこの席みたいだ」と告げると 「はい、かしこまりましたー。 ではお席の方へご案内いたします」と言って満面の営業スマイルをくれた。 先を歩いていくウエイトレスについて店内を歩いて声の主と同じボックス席に座る。 「あんまり大声で騒ぐんじゃねぇよ。他のお客さんとか見てんだろ」 「あらあら当麻さんったら恥ずかしがり屋さんなのかしら。 刀夜さんどうしましょう?」 「こら当麻。あんまり恥ずかしがるんじゃ無い! 母さん困ってるだろ」 向かい側に座る上条の両親 上条刀夜と上条詩菜は大声などあまり気にしてない様子で話を続ける。 それを見るとまたかよ。と言う気持ちになるがこの夫婦はいつでもこうなのだ。 いまさら息子の注意なんて気にも留めないだろう。 際限なくラブラブぷりを発揮する上条夫妻をいい加減にしろと手で制して 「喫茶店か、食料の持ち込みとか駄目なんじゃないのか?それとも何か注文するのかよ?」と聞いてみる。 「当麻、ここの喫茶店はな、なんと大覇星祭中だけ弁当の持込がOKなんだそうだ!どうだ?すごいだろう?」 「いや全然―。でも結構穴場だな、毎年大覇星祭中はどこの公園も弁当が食べられそうな場所はみんな埋まっちまうからなぁ」 「そうなんだよ、生徒の競技終了と共に会場を締め出されるから競技場では食べれないし、公園はどこも埋まってるから困った困った」 「ふーん、でどうしたんだよ結局? 適当にぶらついてここを見つけたのか?」 上条の質問に刀夜は自分の席と通路を挟んだボックス席に座る大学生ぐらいの女性を見て 「そこの女性がな、一緒に食べないかと誘ってくれたのだよ。 いやぁ親切な人が居るもんだなぁ当麻。 あ、あとそこの席のお二人さんには礼を言っときなさい。 お前を待っていてくれたんだからな」 向かいの席の大学生風の女性と目が合う。 上条は正直かなりの美人だと思った。上条の視線に気づいて大学生風の女性がにっこりと笑顔を作る。 「はじめまして、上条当麻くんだったかな? いつも娘がお世話になっているみたいで」 大学生風のお姉さんは上条に向かって軽く頭を下げてくる。 「う、え?娘!? 娘って誰!?お世話した記憶なんてないんですけど!?」 予想外の言葉にワタワタと慌てる上条を見てお姉さんは自分の向かい側に座っていた少女を指差してこう告げる。 「御坂美鈴。ここにいる御坂美琴の母です、当麻くんよろしくね」 「「母・・・母親・・・・ッて!?えええええ!!」」 上条と刀夜が揃って絶叫する。 とても信じられないと言った感じで美鈴を見る上条親子だったがにこにことお嬢様スマイルを絶やさない詩菜を見て 「「ま、ありえないことではないわな」」と納得してしまった。 「当麻くんの事は娘からいろいろと聞いてるわぁー。あんなこととかこんなこととかぁ――っ痛!? 美琴ちゃんがぶったぁぁ!? 娘に殴られた・・・・ショボン」 ボックス席でくねくねと腰を振って目をキラキラさせて娘の秘密を語る美鈴に向かい側からゲンコツを振り下ろし、肩で息をする美琴は 瞳をウルウルさせる美鈴を無視して上条を睨むと 「アンタ!この馬鹿母が言ったあんなこととかこんなこととかはみーんな嘘っぱちだからね!!本気にしないでよ!」ギャアギャアと一気にまくし立てる。 当の上条は「あ~コーヒーが安いなーこんなに安くていいのか喫茶店のコーヒーって」とかメニューに目を移して完全無視を決め込む。 「あ~!なんだってアンタはいつも私のことに対する優先順位がこんなに低いのよ!!店内入った時から気づいてた癖に席につくなりこれかぁ!!」 「気づいてたなら声掛けろよ」美琴の抗議をさらりと受け流して上条は現状を確認する。 (なるほど、ここからだと入り口側は立っている人間しか見えないのか・・・じゃあ白井は美琴からは見えていなかったんだな) 「いやぁ、仲が良いですなぁ。当麻がこんなに元気そうなのは初めて見ます。 お宅の娘さんのおかげですかな?」 「いえいえ、うちの美琴もこんなに熱く男の子と口論するのなんて初めてみますわ。ケンカするほど仲がいいと言いますしね」 「あらあら、当麻さんったらそんなに冷たくしたら美琴さんがかわいそうですよ」 ケンカ、というよりは一方的に文句を言う美琴を上条がさらりと受け流すという流れを見て親御さん達はすっかり意気投合していた。 「なんでもうちの美琴ちゃんってばお宅の当麻くんの事ばっかり考えていて夜も眠れないとか言うんですよぉー」 「な、なんだと!!当麻!お前その子に何をしたんだ!はっ!?そういえば負けたら罰ゲームとかその子と話してたな・・・まさか!?罰ゲーム であんなことやこんなことを!?むむむ。いかんぞぉ当麻!?」 「「やめんかぁぁ!!この馬鹿親がぁぁ!!」」 暴走する親御さんsにそれぞれゲンコツを炸裂させて上条と美琴は同じように荒い息をつく。 店内の他のお客さん達はなんだか痛い物でも見るような目でその一角を見ていた。 ありていに言えば上条達はひどく目立っていた。 上条と美琴は顔を赤くしてお互いを見るとお客さん達の冷たい視線から逃げるようにそれぞれテーブルに戻り小声で 「(ちょっと・・・あんたの親御さんもなかなか特殊ね。あんたそっくりだわ。特に私の話をちっとも聞かないところ)」 「(それをいうならお前の母さんだって、相当お前にそっくりだぞ。 特に俺の都合を考慮しないところ)」 なんだとなによ、というやり取りを通路を挟んで展開する二人を見た詩菜は閃いた、といった具合に手をポンと叩いて言った。 「あらあらやっぱり仲良しさんなのね。当麻さんたら好きな子に悪戯して泣かせちゃうタイプなのかしらー。」 「ち、ちがうっての!?なぁ父さん、母さんが暴走してるから何とかしてくれよ」 「当麻・・・正直に答えて欲しい。父さんからのお願いだ」 なんだよ、とぶっきらぼうに答える上条に刀夜は向かい側のテーブルから身を乗り出したままの美琴を指差して言う。 「孫はいつごろ見れる?っ痛!? 当麻いきなり何をする?父さんは真剣にだな!それとも何か? まだまだ新婚気分だからしばらく子供は要らない、とそういうオチなのか!?」 「お・ま・えもか!この馬鹿親がぁぁ!!」 店内に上条の叫びが木霊する。 向かい側の席で美鈴が「最初は女の子がほしいわぁ、美琴ちゃん」と顔を真っ赤にする美琴をからかって遊んでいた。 2 「お客様・・・通路を挟んでの会話は他のお客様のご迷惑になりますので・・・」 そんな喫茶店の要望で上条一家と御坂ファミリーは同じ席に着くことになった。 右から刀夜、詩菜、美鈴と並んでその向かいに当麻、美琴という座り方になり、やたらとニヤニヤする親御さんとは逆に隣同士に なってしまったせいか美琴はこちらの顔をまともに見ないでソワソワしている。 上条がたまに美琴の顔を覗き込んで風邪か?顔赤いぞ?とか聞いてみると 「な、なんでもないわよ!顔も赤くなんてなってないから!あ、あっち向いてなさいよ!」 上条の顔を見ないようにあさっての方向を見ながら怒鳴ってくる始末、美鈴はそんな美琴を見てより一層顔をにやけさせる。 詩菜は嬉しそうにニコニコと笑顔を振りまいてるし刀夜は刀夜であんなこと・・・こんなこと・・・とブツブツと言って悩んでいて誰一人として 上条の味方は居なかった。 (なにこの状況・・・お見合いかよ。もしくはどっかのTV番組の企画みたい) 困った顔をする上条を見てニヤリとあんまり品のよくない笑みを浮かべて美鈴が話を切り出す。 「ね~当麻くん、携帯電話って今持ってる? あ、それそれ貸して頂戴? うん、ありがとね」 何を唐突に言い出すんだろうこの人は、と思いつつも短パンから携帯電話を取り出して美鈴に手渡す。 「なにすんのよ、こいつの電話なんて借りて・・・使うなら私の使えばいいじゃないの」 「ん~これは当麻くんの携帯じゃないと意味ないのよー、美琴ちゃん。 可愛い娘の為、お母さんが一肌脱ごうってのよ」 娘の文句を軽くあしらいながら上条の携帯電話をカチャカチャと操作する。 『―~♪―~♪』 喫茶店の店内に携帯電話の着信メロディが鳴り響き、隣に居た美琴がビクッと反応し短パンのポケットを探って自分の携帯電話を取り出す。 携帯の画面を開いて電話番号を確認してる美琴の肩ごしにその画面が見えるが相手の名前は表示されてないようで番号だけが点滅していた。 (ん?なんか見覚えがある番号な気がするんですが、はて?) やがて美琴がピッと通話ボタンを押して「もしもし?御坂ですが」と丁寧に電話に出たのを確認すると美鈴は突然上条の携帯電話を投げよこした。 「当麻くんパース!そのまま電話に出て!!」 美鈴から投げつけられた携帯電話を受け取って上条が開きっぱなしの液晶画面に目を落とせばそこには『通話中 御坂美琴』と表示されていた。 (まじかよ・・・まさか、な・・・) と思い恐る恐る「あーもしもし、上条だけど―」と喋ってみた。 ビクゥ!と美琴の肩が震えてなにやら上条に背を向けて通路に向かってボックス席のシートに正座で座り始める。 上条が持つ携帯電話の受話器からは特に目立った音は聞こえない。 「なんでこっち向かないんだお前?おい、もーしもーし、聞こえてるか?美琴ー?」 「き、聞こえてるわよ、ば、ばか。な、なんで、この、番号知ってるの?」 上条の受話器からは自分の隣で正座する少女の上ずった声が流れてきた。 「美琴ちゃんったら照れてかーわいいー。 可愛い娘のためにお母さんからの愛の手よー」 赤くなって挙動不審な娘の姿を満足そうに見つめて美鈴は更に続けて言う。 「当麻くーん、この子はもうすこーししたらきっと美人になるわよー。なんたって私の血が流れてるんだから。 胸だっていまはちょっと控えめだけど今に私みたいになるわー。お買い得の先物買いってやつねー。どうする?どうする?」 美鈴の言葉より強調するようにその存在を主張する美鈴の胸の辺りに目を奪われて思わずゴクリと生唾を飲み込む当麻と刀夜だが それを見た詩菜の機嫌が悪くなる。 「あらあら、当麻さんはともかく刀夜さんまで。これはどういうことかしら?本当に刀夜さんったらあらあら私を怒らせて楽しいのかしら」 「い、や、母さん深い意味は無くてだね。その喉が渇いて突然生唾を飲み込みたくなっただけなんだよ!きっとそうだ!そうに違いない!!」 突然険悪なムードになる上条夫妻を気にせずにいまだに通話中の携帯に集中する美琴を指差して美鈴が続ける。 「ほらあの子を良く見て?あの子の胸と腰、それにお尻のライン、あれが成長すると――っちょ痛!!美琴ちゃんやめて! 携帯電話で殴るのはやめてぇ・・・ヨヨヨ」 「娘をいやらしい目で見させるなぁぁ!!それにアンタも!ちょっと!?そんな!?何ジロジロと・・・」 指を刺しながら美琴の胸やらお尻を上条に示す美鈴を撃沈し振り返ったところで上条の視線に気づいて慌てて胸を隠すように手で覆う。 「あわわ!見てません見てません!!美琴センセーの胸やお尻とかなんてちっとも見てません!!」 睨むような美琴の視線に思わず嘘をつく 「ほーら当麻君だってまんざらじゃないみたいだし、もっとアピールアピール!!」 「なにをアピールしろってのよぉー!!」 美鈴が頭を押さえながら真っ赤になって俯く美琴に向かってやたらとガッツポーズを連発する 上条は自分の手にある携帯電話の通話終了ボタンを押して美琴との通話を切ると俯いていた美琴の肩がビクっと震えて 上条を見て悲しそうな瞳を向けてくる。 なんで切るのよ。 瞳がそう語っていた。 「隣に居るんだから話したければ普通に話せばいいんじゃないかなーと上条さんは思ったりするんですが、なんで美琴さんがバチバチいってるのかが 理解できません!!」 一応一般論で対抗してみるが乙女心は複雑なようで少女の前髪がバチィと発光すると10億ボルトの雷撃の槍が飛んできた。 咄嗟に前に出した雷撃の槍が避雷針に呼ばれた雷のように集中し一瞬で消え去る。 「もー!普通にご飯タイムにしようよー。上条さんは朝から走り回っておなかぺっこぺっこなんですよおおおお!!とりあえずギブミー弁当!!」 と上条は叫ぶがウワーンとか言いながら電撃を撃ってくる美琴の攻撃はそれからしばらく続いた。 周囲のお客さんもオオー、これが大覇星祭かとか勝手に盛り上がってる。 10分程ビリビリ→『幻想殺し(イマジンブレイカー)』の流れを続けているといい加減疲れてきたのか美琴が電撃を止めてくれたので チャンスとばかりに上条は美琴を呼び寄せて 「あー、もうメシにしようぜメシ!!このままじゃ胃袋のジダンが審判の頭突きして退場喰らっちまう。ほら!美琴も いつまでもバチバチしてないでこっち来い」 美琴の肩に手を掛けて強引に隣に引き寄せる。 右手から伝わる感触にちょっとドキっとするが構わずにそのまま肩を抱く。 「ちょ!?ちょっとぉ!」 肩を抱かれて上条の胸辺りに押し付けられた美琴が顔を真っ赤になって抗議するがその全てを無視する。 「は、はなして、よ、は、恥ずかしいから」 (放すと電撃飛んでくるから離しません・・・あんなの喰らったら上条さんはこんがりといい感じに焼きあがってしまいます。) 上条の真意はどうあれ、弱弱しく上条の体を押す美琴の手には言葉ほど拒絶の意は感じられない。 形だけ嫌がってるといった感じに見える美琴と上条を見て親御さん達は口々に騒ぎ立てる。 「あらあら当麻さんったら積極的ねぇ、誰に似たのかしら学生時代を思い出すわぁ」 「こら当麻!母さん喜んでるだろ」 「みことちゃーん!その表情すてきー!こっち視線ちょうだーい!はいシャッターチャンス!」 いちゃつく上条夫妻と娘の衝撃映像をデジカメでしきりに映す美鈴。昼時の喫茶店のその一席は当の上条の思いとは別の方向に会話が弾んでいた。 3 事態が一旦安定したので念願の昼食にありつけることになり上条、御坂ファミリーはそれぞれテーブルにお弁当を出していた。 「今日は当麻さんがいっぱい食べると思って母さんいっぱい作ってきたの、しっかり食べてね」 「こら当麻!シーチキンマヨは父さんのだ。 お前は梅干おかかでも食べてなさい」 「私だってキチンと用意してきたわよ、いっぱい食べてね美琴ちゃん。ほらどーんとね!」 どーん、どーん、どーん・・・どすん 喫茶店のボックス席のテーブルに所狭しと並べられた弁当郡。 綺麗に三角形に握られて海苔を張られたおにぎり、タコ、カニなどの形のウインナー(魚肉)、眩いばかりに黄色い玉子焼き プラスチックのフォークが刺さったミートボール、千切りにされたキャベツの上に盛り付けられた大量のから揚げ、ウサギさんカットされたリンゴ 絵に描いたような運動会風のお弁当、その中に異様な存在感を放ついくつかの物体があった。 「どーんって・・・丸ごとのチーズ?」 「それに寸胴鍋・・・どうやって持ってきたのよ」 「ちゃんとガスボンベとコンロも持ってきてるわーッ痛! せっかく美琴ちゃんの為にチーズフォンディを作ろうと思って持ち込んだのに!?ねぇねぇ当麻くん、娘が反抗期なのー助けてちょうだい」 学園都市に持ち込めないはずの危険物―ガスボンベを大きいドラムバックから取り出したところで美琴の突っ込みが美鈴を襲う。 上条に対するような電撃は使用せず純粋に鉄拳制裁なのだが見た目にはすごく痛そうだ。 少しも懲りずに美琴はしつこく大量の乳製品を摂取させようとする美鈴を無言でシバキ倒すと当然のように上条の右手の元に戻ってくる。 「ふん、乳製品を取っても別に変化は無いわよ!!」 「いや・・背は伸びるんじゃないか?アレぐらい大量に取れば。」 美琴の肩をぽんぽんと叩きながら言う上条に美琴が火に掛けられた寸胴鍋で溶けるチーズをプラスチックの器に取ってこれまた プラスチックのスプーンで上条の口へと運ぶ。 湯気が立ち昇るチーズはとっても熱そうだ、っていうかこのまま口に突っ込まれたら 絶対火傷する、そんな次元の熱さだった。 「ほほう・・・じゃあいっつもいっつも大怪我して病院通いなあんたにはピッタシねぇ・・・さぞ骨も丈夫になるんでしょう!!ほら!!ほら!! ほらあ~ん、ってしなさいよぉぉぉ!!」 「ちょ・・・もがぁぁ熱々のチーズを無理やり食わせようとするなぁぁ」 口を閉じて断固拒否の構えを取る上条と湯気の出るチーズフォンディを無理やり流し込もうとする美琴。 すでにその体勢は先ほどまでのラブラブ体勢から向かい合う獲物と狩人と言った感じの戦闘体勢へと移行している。 「いいからさっさと口あけなさいよ!!冷めちゃうでしょうが!冷めたらおいしくないでしょう!!」 「嫌です!!断固拒否します!そんな熱々のチーズ流し込まれたら上条さんのデリケートなお口の中が大惨事ですけどね!!女の子なら 普通フーとか言って熱いものは冷ましてから食べさせるだろ普通!?そういう優しさは微塵もなしですか!?」 美琴は自分の手に持ったスプーンを少し眺めてしばらくブルブルと震えた後、おもむろにそのスプーンを自分の口の前に持ってきて。吹く。 「ふー・・・ふー・・・ふー・・・」 美鈴と美琴以外の時間がピタリと止まった。上条もマジデスカ、と呻く。周囲の雑音は全て止まり美琴がスプーンをフーフー吹く音だけが支配する。 湯気が立ち昇る熱々のチーズフォンディは美琴の息を吹きかけられてお口に入れても大丈夫な温度に変化しなお一層おいしそうな香りを漂わせる。 「こ、これでいいんでしょ!さ、さっさと口開けなさいよ。」 人目で分かるぐらいに顔を真っ赤に染めて美琴がスプーンを上条の口の前まで持ってくる。 流石にここまでやられては、と観念したように上条が 「あ~ん」と大口を開けてみると途端に口の中いっぱいのチーズの風味が広がる。トローリと舌で程よい熱さのチーズが上条の味覚を激しく刺激する。 ほんのりとして柔らかいそれでいてまったくしつこくない後味。上条はしばらくそのチーズの味を楽しむと一言 「うまい」と言った。 その最高の言葉を聞いた全員が笑顔を浮かべて喜ぶ。美鈴はわーい、と両手を上げてわざとらしくバンザイをし 上条夫妻は二人でアーン、はいアーン、と食べさせあいをしている。当の美琴に到っては 「ま、まだおかわりあるわよ、ほ、ほらあ~ん」 とか言って器になみなみに盛られたチーズフォンディを再びスプーンで掬って上条に更なる乳製品の摂取を強要する。 美琴は喫茶店のベンチシートに膝立ちになって前かがみで更に上条の方へと距離を詰めて 上条と美琴の周りだけがピンク色の空気を纏わせて喫茶店の店内の他の空間と強烈な温度差を生み出す。 「(うう、周囲の視線が痛い・・・おいしいけどなんか恥ずかしい)・・・パクリ」 早く食べなさいよ、と物語る美琴の視線に負けて上条が再び口を開くとすかさずスプーンが捻じ込まれる。 もはや上条とチーズフォンディしか目に見えてないのか美琴は執拗に上条の口にチーズを運び、上条は上条で差し出されたチーズをパクパクと食べる。 食べる→捻じ込む→食べる→捻じ込む、もはや一種の職人芸のようなタイミングで二人の動きが高速化する。 まるでわんこそばの早食い大会のような風景にギャラリーもおもわず感嘆の声を上げる。 (げぷ・・・もうお腹いっぱいですよコンチクショー) 何回かの美琴のおかわり攻撃を繰り返し器どころか寸胴鍋の中身が底を尽きはじめた頃上条の胃袋の空きスペースも底を尽いた。 「あらあら、当麻さんったら全部食べちゃったのかしら、これでは御坂さん達が食べるものが無いじゃないのかしら?」 「あーいえいえ、こんなにたくさん食べてもらっちゃてかえって嬉しいぐらいです。やっぱり男の子は食べっぷりが違うわねー」 「あの、もしよろしければウチの弁当でもいかがですか、そちらのは息子が全部平らげてしまったようですので。困ったものですなー全く」 お腹がパンパンになって苦しそうな上条なんて露知らず、ほのぼのとした親達も喫茶店に来た時よりも打ち解けて見える。 「美琴ちゃーん、当麻くんはもうお腹いっぱいみたいだからー、そんなに悲しそうな目をしても多分無理。やめときなさいー」 「ワリィ、本当に満腹です。これ以上はいくらなんでも食べれません・・・・」 美琴はそうなの?、といった視線を向けてくるが上条はその視線に全力で肯定する。 結局、胃袋の全容量を大量の乳製品だけで埋めて上条はそのままゴロンとシートに横になった。 ポフ (お、やわらかい・・・って何ィィィィ) 寝転んだまま視線を上に向ければキョトンとした顔でこちらを見下ろす美琴の顔が見える。 その顔はもはや赤くないところを探すのが困難なくらいに紅潮している。 「まぁまぁ、当麻さんったら。新婚時代を思い出すわぁ、ねぇ刀夜さん?」 「こら当麻!!母さんが喜んでるじゃないか、もっとやりなさい」 「美琴ちゃんここがチャンスよ!膝枕作戦で一気に畳み掛けるのよー」 迫り来る電撃の恐怖に上条がガタガタと美琴の膝枕の上で震えていると上条の頭をぽんぽんと優しく叩いて美琴が言う。 「あんた食べすぎなのよ。食べれないならそういえばいいじゃない。」 「お前が食べさせたんだろうが・・・うっ・・・動くとチーズが・・・」 美琴ははいはい、と言うと上条を自分の膝の上で寝かせたまま詩菜からよそってもらった上条家の弁当を食べ始めた。 その顔はいまだに赤いが大分来た時より柔らかそうな表情だった。 途端に上条に強烈な眠気が襲ってきた。 胃袋から脳みそへ超満腹、もう食べれません信号が送られ脳みそからはかわりに全身に お昼寝せよの指令が送られる。 実際頬に当たる美琴の膝枕は大層気持ちよくてこのまま身を任せればきっとスヤスヤと夢の国へ旅立てる事は間違いない。 「前にも一回あったけど・・・お前の膝枕ってすっげーねむた・・ゴファァああ」 「人の膝の上で恥ずかしい台詞言うな! ほら!?そこの馬鹿親が前の一回って何なのとか聞きたそうにしてるじゃないの!このばか!」 上条の素直な感想は羞恥心で顔を真っ赤にした美琴の腹部への強打によって中断され、上条の眠気は一気に吹っ飛んでしまった。 「美琴ちゃん~、お母さんすっごく気になるわー。教えて教えて?前の美琴ちゃんの膝枕って一体なんなのかしら?」 「関係ないッ!!きっとコイツの記憶違いでしょッ!!だからニヤニヤしながらにじり寄らない!」 苦しむ上条はどうでもいいのか、御坂親子は再びドタバタしながら暴れだす。 それでも美琴は一応自分の膝枕で横になっている 上条を気遣っているようで下半身はほとんど動かさず上半身のみを駆使して美鈴の魔手から身を守っていた。 とても安眠できるような状況ではないのだがどうせ昼御飯の時間が過ぎれば再び土御門やステイルと合流してオリアナを追わなければならなくなる。 ならせめて今だけでも休んでもいいかな、と静かに目を閉じて吹っ飛んだ眠気を再び呼び起こす。 「美琴、少し寝るけどいいか?移動するようになったら起こしてくれ」 ピタリ、と上条の言葉を聞いた御坂親子の動きが止まる。 上条夫婦も合わせて8つの視線が上条に集まる。 というより実は店内の視線が全て美琴の膝枕で目を閉じる上条に注がれていたのだが当然上条は気づかない。 軽く寝息を立てて自分の膝枕を占領する少年に向かって 「あ、そう。じゃあ今回だけだからね、移動するようになったら叩き起こすわよ」 美琴はスヤスヤと眠る上条の顔を撫でて少し困った顔でそう呟いた。 END [解説] インデックスが登場しないIF世界での出来事 本編であるFestival of large star IFは打ち切りになったが作者は書き直すらしい。 この短編はもしその設定で進んでたらこういうシーンもあったということらしい。 原作と違いインデックスが登場しないためか上条と美琴の関係が少し良好 白井黒子ともフラグが立ってるようだがあくまでもヒロインは美琴との事
https://w.atwiki.jp/index-ss/pages/725.html
【初出】 SSスレPart3 612 〜〜♪〜〜♪〜〜〜 禁書目録本体から切り離された自動防御プログラムが暴走する。 立ち向かうのは、わたしたち学園都市チームと、そして、そして……!? 禁書目録事件の、これがきっと、最終決戦! 次回、魔砲少女リリカル・カナミンA`s 第12話 「夜の終わり、旅の終わり」 長い夜も、もう終わるから……。 CAST(激しく個人的見解含む) 一方通行…………嘱託魔道士。『白い悪魔』 御坂美琴…………嘱託魔道士。『黒の一番』 インデックス…………魔道書の主。 白井黒子…………守護獣。サポート。 結標淡希…………図書館司書。サポート。 ステイル…………執務官。 初春飾利…………管制官。 ローラ(小萌先生?)…………提督。未亡人。一児の母。 神裂火織…………守護騎士。剣の騎士。 オルソラ…………守護騎士。湖の騎士。 アニェーゼ…………守護騎士。鉄槌の騎士。 シェリー…………守護騎士。盾の守護獣。サポート。 風斬氷華…………管理プログラム。 アウレオルス…………禁書目録解決の為に裏で画策してた提督。
https://w.atwiki.jp/index-ss/
とある魔術の禁書目録 Index SSまとめ ようこそ『とある魔術の禁書目録-Index-SSまとめ』、通称『禁書板 SSまとめ』へ。 このwikiは作家、鎌池和馬の作品『とある魔術の禁書目録』について取り扱う『禁書板』の、 二次創作(SS)作品についてのデータベースです。 (注意!!) まとめの内容には本編・他作品へのネタバレの危険性があります。 また、二次創作である都合上、登場キャラクターが暴走したり トンデモ設定が付け加えられていたりする場合があります。 留意の上で閲覧してください。 ネタバレ解禁は小説・漫画版・その他情報源含め公式発売日の24:00です。 それ以前に新たに開示された情報を書き込むのはおやめください。 このWebサイトは一部のページを除き、だれもが自由に編集できます 項目を編集される方は、事前に必ず編集上の注意を読み、 他ページなども参照の後、規定の書式を使って更新してください。 なお、「禁書wiki管理人」様ならびに「禁書板管理人」様、その他まとめサイト管理人様と、当ページの管理人とは無関係です。 現在、このwikiでは「SSスレ」と「TSスレ」の内容のまとめを掲載しています。 「デルタフォーススレ」ならびに「いちゃいちゃSSスレ」の内容のまとめについては、 左側リンクの「とある魔術の禁書目録 自作SS保管庫」から別のまとめサイトをご覧ください。 上条さんが噛み付かれた回数(2010/01/15(金)から流血開始) 総合: - 回 今日: - 回 昨日: - 回
https://w.atwiki.jp/index-ss/pages/106.html
とある教師の進路相談 肌寒さに急かされて重いまぶたをゆっくりと開く。 月明かりのスポットライトに照らされて、星屑と身を寄せ合うように埃(ほこり)たちは輝き、部屋中を舞い踊る。 夜は好きだ。 恥ずかしさもなく、素直にそう思う。 無粋な呼吸一つで静けさを失ってしまうその儚さは、世界をより鮮明により先鋭に変化させる。がらにも無いがそれはとても美しい 光景だ。 けれど、だからこそ——、 夜は怖い。 強調された世界では、曖昧に生きている自分がひどく浮いてしまう。 病室にいるときはいつもそうだ。 誰かを救うことができたという充実感。誰も本当の自分を知らないという孤独感。 二つの感情が飽きもせずメリーゴーランドのようにやってくる。 こんなときはひたすらに眠り続けるのがいい。そう思って掛け布団にくるまろうとしたときだった。 夜のとばりを揺らす小さな足音。 室内の無個性な壁掛けは午後九時を知らせている。看護師の巡回にはまだ早い。普段なら同じ入院患者が散歩でもしている、と無視 したことだろう。けれど——今日はそう思うことができなかった。 なんとなくだが……この病室のドアを叩くのでは、そう思った。 それは予想だったのか、それとも期待だったのか。 「失礼するですよー?」 遠慮がちな申し出と同時に、焦らすようにドアが開き、 「——あれれ、起こしちゃったですか? 十分静かにしたつもりだったのですけど」 幼顔(おさながお)の小柄な担任——月詠小萌が訪れた。 一〇月中旬。上条当麻は毎度のごとく入院していた。 もはや常連とまで言える入院回数に担当の医師も院内の看護師も呆れるばかり。お見舞いの人間すら顔を覚えられている。 その日もそれなりのお見舞いがやってきて上条を笑い、けなし、噛みついていった。 「小萌先生にもお仕事があるのですよ。お見舞いに来たくても終わってからじゃ時間が遅くなっちゃいますからねー。今日は上条ちゃ んのカワイイ寝顔だけ見て帰ろうと思っていたのです」 小萌は慣れた手つきで林檎を剥いていく。 一緒に置いてあった蜜柑や葡萄、白桃などはことごとくインデックスに食べられてしまった。唯一残されたのが二つの林檎。ここま できたら残されたことを哀れにさえ思う。まぁ、これはインデックスのちょっとした反逆……いや、優しさの裏返しだと願っている。 「わざわざすみません」 「ふふっ、気にしなくていいのです。そんなにしおらしいのは上条ちゃん『らしくない』ですよ?」 滑らかに動くナイフをとめると、小萌は幼い顔でふんわりと笑いかけてきた。 『らしくない』 つらい言葉だ。特にいまの上条にとっては。 記憶喪失にもなんとか慣れ始めたから、こんなときは軽口でも言えばなんら問題ないことくらいわかる。それでも『記憶を失う前の 上条』と自分は違う。小萌の表現は『記憶を失った上条』と『記憶を失う前の上条』を暗に比較しているふうに聞こえてしまう。 自分らしさ……『記憶を失った上条』にとって、それはどのようなものだろう。 こんなことを考えると、どうも意識が自分の内側ばかりに向いてしまう。小萌といる現状ではそれは芳しくない。 「らしくないのは小萌先生ですよ。そんな子供っぽい顔してお料理スキル満点だなんて……上条さんはそんなギャップに屈しませんか らね、えぇ屈しませんとも!」 『子供っぽい』など、わざとちゃかすような発言をして話を濁す。 「な、なに言ってるのですか! こう見えても……いえ、小萌先生は見てわかるように家事全般は大得意なのですよ!?」 案の定つっかかってくれた。 とはいえ自分のした行動が、わざと好きな女の子をいじめる小学生くらいの男の子みたいで、無性に恥ずかしくなってくる。 そんな上条を知ってか知らずか……、 「まったく……上条ちゃんは仕方ないのです、えへへ」 年上とは思えない——いや、実際問題として小萌の容姿は小学生と言っても通用するだろうが——ような愛くるしい表情で、林檎を さっきの倍以上のペースで剥きだした。ダメな子ほど絶大な効果が発揮される世話焼きスキルである。 結局それから上条が小萌をなんとかして帰すまで、これでもかというほど介抱された。 小萌とのやりとりに疲れたのか、その夜はいつもより穏やかに眠れた気がした。 「上条ちゃんっ、病室に引きこもってばかりでは体に悪いのですよー! いまから小萌先生とお散歩に出かけるのです!!」 昨日より少し早い、まだ月が建造物で顔を隠している時間。小萌はそう宣言して車椅子を持ってきた。 その表情は昨夜に見た眩しいほどの笑顔である。 世話焼きはまだ続いていたわけだ。 「はぁー」 二の句を告げられなくなった上条は、溜息一つをお土産にして小萌には帰ってもらうことにした。 布団に潜り込もうとしたが驚異的なスピードで腕をつかまれ、現実逃避をこばまれる。 「……もう夜なんですけど?」 「むむっ、小萌先生だってそれくらいわかってます。昨日も言いましたけど、小萌先生には時間がないのです」 「あと数ヶ月で死んじゃう悲劇のヒロインみたいなこと言わないでください……」 あまりの傍若無人っぷりに呆れてしまう。 「えへへ……まぁ、冗談はここまでにしといて」 あろうことか小萌はそんなことを言い出した——が、夜の散歩が流れてしまうなら、との思いでツッコミたいのを我慢する。 「——上条ちゃんは温かい格好をするのですよ?」 「結局行くんかいっ!!」 相変わらず小萌の瞳は一昔前のLED光源のようにわざとらしいほどまぶしく輝いている。どうやってでも上条を外に連れ出したい ようだ。このまま拒み続ければ最終的には女の武器を使用するだろう。そうなったら上条に退路はない。 秋の涼しさは街中に広がっているとはいえ、今日は比較的暖かいほうだ。上条は寝間着としてジャージの下に長袖のTシャツといっ た格好だったので、少し見栄えは悪くなるが薄手のカーディガンでも羽織れば問題ない。 腹をくくる必要がありそうだった。 「……外出許可は取ってあるんですよね?」 「あ、その……上条ちゃんが本当に嫌だったら小萌先生も諦めますよ?」 そうは言っているが、自分がいまにも泣きそうなのをわかって言っているのだろうか? まぁ、きっと無自覚だろう。 上条としても、ここまでしてくれた小萌をそのまま帰すのは……まぁ、それなりに忍びない。 「いいですよ、散歩くらい。ちょっと準備するんで廊下で待っててもらえますか?」 「あの、平気です? やっぱりやめましょうか?」 「……小萌先生が誘ったんでしょ。それとも……生徒の生着替えでも見たいんですか? キャッ、小萌先生のエッチ!!」 それでも少しだけからかってみれば、 「なっ、なに言ってるんですか、上条ちゃん!!」 小萌は小さな両手で朱に染まった顔をなんとか隠しながら病室を飛び出していった。 なんというか……あんなことで真っ赤になるなんて本当にちっちゃい子みたいだ。きっと土御門や青髪ピアスにしたら、そこが小萌 の魅力なのだろう。上条には理解できない世界だ。 ……とはいえ、あの仕草には上条自身もグッとくるものがあったのも現実なのだが。 病院を後にすると、小萌はデートプランを練ってきたかのように迷いもなく歩を進めた。 「小萌先生、どこに向かってるんですか?」 素直にそう問いかける。 「特には決めてませんよ? 今日はお散歩なので着の身着のまま赴くままに、といった感じなのです。……それとも、上条ちゃんはど こか行きたいところがあるです?」 「特にはないですよ。それじゃ、小萌先生にまかせますね」 なんだかはぐらかされたような気もするが、変な勘ぐりはやめることにした。 もし上条に内緒で行きたいところがあるいのなら、それは小萌にとって本当に知られてはいけないのだろう。 自分の意思とは関係なく景色が動いていく。 ここのところ怪我ばかりの上条だったが車椅子に座ったのは初めてだった。 上条は自分が座っている車椅子を小萌が押すのは少々無理があるのでは、と松葉杖で行くことを勧めた。なにせ身長一三五センチの 体格では、ほぼ全自動の駆動輪付き車椅子でさえ扱いづらいはずだ。それなのに上条の言葉を一蹴して看護師から車椅子を略奪した。 よほど上条を連れて行きたいところがあるのかもしれない。単なるお節介という線もなくはないが……。 「えへへ、まかせてほしいのです!!」 肩越しに見た小萌は、左手を小さく握り締め、息巻いて頷いた。 この担任は教え子である上条にこんなにも無邪気に笑いかけてくる。そんなあどけない笑顔をじっくり見ていては小萌にも失礼かも しれないし、なにしろ上条自身が恥ずかしい。 車輪の行方を小萌に任せ、月明かりに照らされた科学の街を眺める。 「なんか……この辺りは静かですね」 「そうですねー、やっぱり病院が近いせいだと思うのですよ。……それに、どこかの誰かさんみたいに不良さんと追いかけっこするよ うな子もいないと思うのです。有り余ってる体力は勉強の方で発散してほしいですねー。上条ちゃんも、そう思ないです?」 「……ははは、そうとう元気な人ですね」 どこか乾いた声になってしまう。 「まったくもってその通りなのです。なんとですね、その子ったらなにかといろんなことに巻き込まれてたのです。不良さんと遊んで るのもその一つみたいで……女子中学生にもちょっかい出されたりするらしいのですよ? ほんと……とっても楽しそうなのです」 小萌の声は弾んでいて、明らかに上条をからかっていた。 「そ、そうですか?」 なんとか返事をしたが……心中穏やかではなかった。 「そうですよ。正直……学園都市は子供にとって住みよい場所だとは思えないのです。小さい頃から強度(レベル)による上下関係が 生まれるですし。傷ついてしまう子、傷つけてしまう子。どちらにとっても悲しいことです。……でも、その子は笑っていました。痛 いのは嫌だけど他の誰かが痛いのはもっと嫌、そんなことを言っていたのです」 いま、小萌の顔を見たら築いてきたものが崩れてしまう、そう思った。 記憶喪失以来、上条はそんなことを小萌に言った憶えはない。つまり小萌の話は『記憶を失う前の上条』のことだ。 小萌は上条が知っている教師の中でも、学園都市にいる大人の中でも、とてもとても素晴らしい人物だ。年端もいかない上条に対し てでも、まっすぐな気持ちと言葉をぶつけてくれる。 きっと頼ってしまう。どうしようもない想いを吐き出してしまう。 それだけは耐えなければいけなかった。 「——上条ちゃんは憶えていますか?」 この街の無機質な律動の音、その中で小萌の澄み切った声はやけに大きく聞こえた。 「初めて会った日のことを」 病院さほど遠くない小さな公園で小萌は足を止めた。 所々にある遊具たちは本日の業務を終えて故障したかのように動きを止めている。閉館後の遊園地も同じ雰囲気なのだろうか。外界 から切り離されたような、どこか違う時間を流れている感覚。 上条も彼らと同じ空間にいた。 縫いつけられたように車椅子に座っている。膝の上で絡ませていた両手が小刻みに震えだす。 「——は、初めてって『あの時』……です、か?」 『あの時』? それはいつだ!? 俺はなにを言っている! 小萌の不意打ちで思考は完全に止まっていた。しかし、身体は動くことをやめなかった。 知りもしない幻想を吐き散らしてまで小萌を事実から遠ざけようとする。 「……憶えてるです? 小萌先生は『あの時』、『あの場所』で出会えたのが『上条ちゃん』で本当によかったと思ってるですよ」 投げかけられる言葉が何度も胸をえぐる。 悲鳴を叫び続ける心とは裏腹に、不自然なほど滑らかに言葉が流れていく。 「なに言ってるんですか……俺だってそうですよ」 やめろ! これ以上『上条当麻』を演じるな! もう、この人だったらバレたっていいじゃ——、 上条の脳裏に焼きついて離れない、向日葵のような笑顔。 それを守らなければいけない。陰ることすらあってはならない。 「本当に……本当にそう思ってるです? 小萌先生に気を使ってるんじゃないです? お世辞とかじゃなくて……上条ちゃん……いえ、 『上条当麻』として言っていますか?」 いつの間にか小萌が目の前にいた。 上条が車椅子に座ってちょうど同じくらいの目線。心の奥まで覗き込むように、じっと上条を見つめている。 『能力』と『学力』で全てを評価される学園都市で小萌ほど学生に真摯な態度をとる大人はいないだろう。上条は記憶を失ってから の数ヶ月足らずで心からそう思っていた。 バカなクラスメイトにも、怪しげな外国人のシスターにも、無鉄砲な上条にも小萌自身ができる精一杯のことをしようとしてくれる。 表面的な印象だけで決め付けず、ちゃんと向き合ってくれる。 だからこそ、この人には誠実でありたい。 たとえ言えないことでも、向けられた想いだけは返したい。 なのに、 「——もちろん、です」 『上条当麻』はそう答えていた。 「そう、ですか……それならいいのです。えへへ、なんか変なこと聞いちゃいましたね」 やめてくれ……そんな笑顔で俺を見ないでくれ。俺はあなたに嘘をついたんだ。笑いかけてもらう資格なんてもうないんだ!! 小萌の笑顔は心から守りたいと思う少女にどことなく似ている。それがいま、嘘にまみれた上条に向けられている。 喉が枯れる。胸が痛い。心が軋む。 とり返しがつかないことをしてしまった思いが全身を支配して、まともなことを考えられない。 「正直、小萌先生は不安だったので——」 小萌の顔に一瞬だけ影が走った。しかし、それは本当に一瞬で次の瞬間にはまったく別の表情になっていた。 「ちょ、ちょっとどうしたのですか? 上条ちゃん、どうして泣いてるです!? あぁっ、やっぱり小萌先生のせいです!?」 急に慌てだした小萌がそうまくしたてる。 泣いている? 俺が? ……俺はまだこの人に迷惑をかけるのか!? 笑いかけなければ。 霞がかった意識の中でそう思った。 ふざけたことでも言わなければ。いつも通りの冗談だと、心配する必要などまったくないのだと。 そう確信できたのに——、 「あ、あぁ……」 『上条当麻』はことごとく裏切った。 「——うわぁあああああ!!」 堰(せき)を切ったかのように泣き叫んだ。 唇を噛んで嗚咽を殺そうともせず、目元を隠さずこぼれ落ちる涙で頬を汚し、恥ずかしげもなく子供のように泣きじゃくった。崩れ そうな心を支えるために小萌の服のすそを掴んだ。からっぽの心を誤魔化すために小萌の気配を感じていた。 溢れ出した『弱さ』を全身で受け止めて、小萌はそっと上条に寄り添った。 それから一〇分ほど上条は泣き続けた。 涙が静まると、とめどなく溢れていた感情も影を潜め、冷静な思考と身体の自由が戻ってきた。 やってしまった。 思った以上に追い詰められていたことには驚いたが、それを堪えきれないほどに自分が脆かったことを痛感した。記憶喪失を隠し通 せていたと油断していた。 横目でベンチの方に視線を向ける。小萌はなにを考えているかわからなかったが、一応は笑顔で天頂に上り始めた月を見上げている。 上条が泣いている間は、ぽつりぽつりと小さな言葉を紡いだ。 「小萌先生はずっとそばにいるですよ。だから……上条ちゃんは泣いてもいいのです」 なに一つ思い出を持っていないことを知った上で。 上条は感情の昂ぶるまま記憶喪失のことを吐露していた。 あの日より前の記憶がなにもないこと。それが決して戻ってこないこと。記憶喪失ということを知られてはいけないこと。それでも 自分のこと以外——インデックスや魔術に関することを言わなかったのは、インデックスを想ってか、それとも小萌を巻き込まないた めか。 上条の視線に気づいて小萌がおだやかに微笑む。 「……『あなた』は自分のことをどう思うです?」 普段の呼び方——『上条ちゃん』ではなく『あなた』だった。 「俺は……気づいたら真っ白な病室だった。なんかのマンガみたいな、信じられないことばっか説明された。全然実感がなかったけど、 インデックスが……あの女の子が俺の前で泣くのを見たら……すごく、辛かった。だから、あの子を泣かせちゃいけないって思った。 だから——俺は『上条当麻』になった」 その言葉は小萌に説明しているようで、上条自身に言い聞かせるようでもあった。 事実を追いかけ、感情を鮮明にしていく。 「最初は、ほんとわけがわかんなかった。『上条当麻』って人間が……台本がないまま舞台に立たされてる、っていう感じ……かもし れない。そういうの、よくわからないけど……でも大変だった」 目を背けていた想いに再び出会う。 「——自分のことを考えてる暇なんてなかった。あの子と『上条当麻』の知り合いたち……いろんなことが起きたけど、俺は見て見ぬ 振りなんてできなかったし……やっぱ、したくなかった。知識だけしかなかったけど身体は動いてくれた。バカみたいなことだけど、 どっかに残ってたのかも、って思う。……俺は少しずつ『上条当麻』に近づいた」 小萌はなにも言わない。 いきなり自分の生徒が泣きだしたら、記憶喪失だなんて言い出したら、事情を聴きたくなるはずなのに——、 ただ、そばにいてくれるだけ。 「だけど……近づいたのは外側だけだった」 目頭が熱を帯びていく。 「みんなが俺を『上条当麻』って認めると、その度に自分がわからなくなった。記憶がなくなっても『上条当麻』は『上条当麻』だと か、そんなこと言われなくてもわかってる。けど、でも……納得なんてできなかった! 俺の中で『上条当麻』はちゃんとした形にな っていくのに……俺自身は空っぽのまま」 揺らいだ世界に気づいて顔を隠すように俯く。もう、泣き顔は見せられない。 「結局……俺は誰、なんだよ」 情けなさと、苛立ちと、虚しさと——混然した感情に思わず開口する。 「……」 不意の気配。 かわいらしい小萌の革靴が視界にはってきた。 怖い。 視線をあげることが怖い。小萌の顔を見ることが怖い。『上条当麻』ではない——初対面の人間と向き合う小萌が怖い。 「『あなた』は……」 肩が震える。惨めな上条を嘲るように膝が笑いだす。 「『あなた』は『上条当麻』です。おバカさんで、どうしようもなくて……でも一生懸命で、ちっともめげない。小萌先生の大事な大 事な教え子です」 小萌は笑っていた。いや……『あの日』自分に向けられた笑顔のように……精一杯、笑おうとしていた。 「——っ、だからっ!!」 荒ぶる感情が声となって吐き出される。 小萌が放った言葉はどうしようもなく正しいのだろう。記憶喪失になったからといって異なる人物に成り代わることなどありはしな い。『記憶を失った上条』も『記憶を失う前の上条』も所詮は同一人物だ。 けれど……それは偽善だ。慰めにすらほど遠い。 「違います。そうじゃないのです」 頭(かぶり)を振って小萌は言った。 「どんな経緯で記憶喪失になったのか、小萌先生に詳しいことはわかりません。……でも『あなた』は……記憶を失ったときから、シ スターちゃんを守ろうと思ったときから……『あなた』は『上条当麻』になったのです」 温かい優しさが肩の震えを抑えていく。 「さっき『あなた』が言ったように、きっと……どこかに『上条当麻』が残っていたですよ。シスターちゃんに出会って、姫神ちゃん と過ごして、風斬ちゃんと仲良くなって、土御門ちゃんたちと笑って、吹寄ちゃんに怒られて……『あなた』の中の『上条当麻』はみ んなに触れて少しづつ大きくなったはずです」 ゆっくりと首に腕を回され抱きしめられた。 ちょっとタバコ臭い……でも陽だまりのような匂いが包み込んでくる。 「それはいままでの『上条当麻』じゃなくて……新しい、『あなた』が成長して創りあげた『上条当麻』なのですよ。以前と同じ必要 なんてありません。なりきる意味なんてないのです。だって……」 小萌の腕に力が入った。 「だって『あなた』は、いままでの『上条当麻』よりずっと素敵な『上条当麻』なのですから」 そんなの詭弁だと思った。この場凌ぎの言葉遊びだと罵りたかった。 だけど——、 その台詞は心の奥底に突き刺さって決して引き抜けないほどにめり込んでいく。 「小萌……せん、せい……」 たとえ詭弁でも、たとえ言葉遊びでも……、 「——ありが、とう」 送られた言葉はひどく嘘っぽくて——そして、嘘みたいに温かかった。 上条は声を押し殺して再び、泣いた。 上条が落ち着いてから、二人は公園を背に帰路を歩む。 車椅子に揺られながら上条は気になっていたことを尋ねる。 「小萌先生は……俺が記憶喪失だって、気づいてたんですか? それであの公園に行ったんですか?」 今日、小萌はまっすぐにあの公園に向かっていた。上条と小萌が出会ったのが『あの場所』というのなら記憶喪失のことを知ってい て連れ出したとしか思えない。 しかし——、 「あは……あはははは……か、上条ちゃん、それはですねー」 小萌の反応は妙に落ち着きがない。 なんというか……教師にいたずらがばれた小学生のようだ。 「小萌先生?」 「お、怒らないで聞いてくださいねっ?」 「……話の内容によります」 小萌の表情はわからないが、ぐっと息を飲んだことがわかった。どうにも言いづらいことらしい。 こほん、と喉を整えて小萌は話を切り出した。 「その……最近、上条ちゃんの様子がちょっと変だったので気になっていたのです。少し元気がないようい見えたので、まずはお見舞 いに行ったのですけど……案の定、上条ちゃんに違和感を覚えてしまったのですよー。それでですね……」 振り向いて視線を合わせる。 「——カマ、かけたんですか?」 一秒もしないで顔をそむけた小萌。少し頬がひくついている。かと思えば鼻先が触れ合いそうなほど顔を寄せてきた。 「ち、違うのですよー! 上条ちゃんのことなので、小萌先生がなにを聞いても『大丈夫』とかそんなこと言って、絶対はぐらかすと 思ったのです。なので、ちょっとだけ……ちょっとですよ!? その、上条ちゃんをからかっちゃおうと思いまして……」 「……から、かう?」 予想外の告白だった。 上条としては最初から小萌が記憶喪失のことを知っていたと思っていた。だから上条の昔のことを話し出したと思っていたのに……。 からかおうとした? 「どうせ上条ちゃんったら小萌先生と会ったときのことなんか忘れてると思ったので、わざとその話をして焦らせてやろうと思ってた のです。そしたら……その、上条ちゃんがいきなり泣き出して——」 「ちょ、ちょっと待ってください!!」 ということはまさか……、 「最初から記憶喪失って知ってたんじゃ……」 「そ、そんなことわかるわけないじゃないですか! 上条ちゃんから聞いて小萌先生だってビックリしてるですよ!?」 まさか……思いっきり墓穴を掘ったのか? 盛大な脱力感に襲われ、なにもかも投げ出したくなる。 しかし、その前にもう一つ聞かなければいけないことが増えた。 「じゃ、じゃあ……俺と小萌先生が初めて会った場所って……」 一瞬の間。その後、不安に覆われていた顔を眩しい笑顔に塗り替えた。 「もちろん、あの公園じゃないですよー」 「……うだー、マジかよ」 もはや文句を言うだけの気力すらない。というか、もとから文句を言うつもりなど全くない。 深く身体を車椅子に預け、黒塗りの天井を見上げる。雲一つない空で月は煌々(こうこう)と輝き、夜の色合いを深めていく。 今日も静かな夜になるだろう。 けれど、安らかな眠りが待っている。そう確信できる。 もう自分はいままでの『上条当麻』とは、仮初めの存在とは違うのだから。 穏やかな夜。 視界の隅にはさっきまで泣いていたかわいい教え子の黒髪。 (えへへ、上条ちゃんったら、まだまだ子供なのですよー) ナデナデとかヨシヨシとかイイ子イイ子とか、大好きな教え子に色々したい感情を必死に抑える。こうして一緒に歩いていると自然 と気分が高鳴っていった。 それでも……、 どうしても表情が曇っている気がする。 (記憶喪失、ですか……) なんとか笑顔を作ってみるが、やはり表情筋が固いようだ。たった数十分ではあの衝撃からは立ち直れない。 本当に側頭部を鈍器で殴られたような鈍い衝撃だった。 クラスの中でムードメイカーとして、まとめ役の一人として振舞う彼を知っている。 自分の信念を曲げずに、誰かのために身を削っている彼を知っている。 どんなにつらくても決して諦めない彼を知っている。 そして記憶を失っても彼は彼のまま、誰にも迷惑をかけず全てを一人で抱え込んでいた。 (やっぱり……『あの時』となにも変わっていないのですね) 一つだけ嘘をついていた。 あの公園。 いまの高校に赴任して数日足らずの月詠小萌と、学園都市に来たばかりの上条当麻。 そこは本当に二人が出逢った場所だった。 (ごめんなさい、上条ちゃん……でも、これだけは言えなかったです) それは二人だけの思い出。 『上条当麻』にさえ踏み入ることを許さない月詠小萌の大切な記憶。 なにかあればいつも思い出していた。 (いつのまにかお別れしちゃったのですね……本当にずるい子です、本当に) けれど、その思い出も深く深くしまわなければいけない。 忘れることなどできないから……一つの想いに添えられた言葉とともに、二度と開くことのない宝石箱の中へ。 (——さようなら『上条当麻』君) 秋の夜風が慰めるように優しく頬を撫でていく。 月詠小萌は『上条当麻』に気づかれないように一雫だけ涙を流した。 たった一雫だけ。