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とある神々の暇潰遊戯(ショートコント) 「はあーー。」 上条当麻はいつものようにため息をつきながら道を歩いていた。 彼はいつものように数々の不幸にあい、疲れきった体で帰路についていた。 「なんか、いいことねーかなー・・・」 そんなことは起こらないと思いながら、わずかな期待を込めつぶやいてみる。 幸せなことなんか起こるわけないのに・・・・。 「!」 気づくと、当麻のとなりには見慣れない人影がたっていた。 その人は上半身裸で、下はタイツ。頭にはイバラのようなものをまいていた。 明らかに、変質者だ。当麻はこんなのに関わりたくないと思いながらも、 12月に上半身裸の人を放っておく分けにもいかないので、おそるおそる声を掛けてみる。 「あのー。上なんか着ないとかぜひきますよ?」 すると、 「私は神だ。」 その変質者は、意味不明のこと言い出した。 この時、当麻は激しい後悔に襲われていた。 (あちゃー、イっちゃってるよこの人。やっぱ声かけんじゃなかったぁぁぁ!チクショォォ!) 一刻も早くこの場を立ち去りたい当麻は、 「ほれ、これ着てろ。これで寒さはある程度しのげるだろ?」 そういって自分のコートをその変質者に突き出した。 「お前に力を与えよう。」 その変質者は当麻の行為を無視して自分の言葉を続ける。 (なんだよ、コイツ!?人の厚意を無視ですか!?もういいや、コイツはほっとこう ジャッジメントにどうせ保護されるだろうし。) そう思い、当麻はその場を立ち去ろうとする。その次の瞬間。 「えーkすうぇうhfqhqけfくぉおk」 変質者がわけのわからないことをつぶやきだす。 その姿に、当麻は呆れるのを通り越し感動さえ感じてしまった。 そして、変質者をボーっと眺める当麻に黒い影が近づく。 「!」 その黒い影はボーっとしていた当麻のカバンを奪い去っていく。 「へっへっへ。カバンはいただきだぜ。」 その影が走り去りながら。素敵な捨て台詞を残していく。 「あぁぁぁ!もう!不幸だぁぁぁ!」 当麻はこんな変質者に目を奪われて、そのスキにひったくりにあった自分を自己嫌悪しながら叫ぶ。 すると、 「人の持ち物を奪うとは最低な奴だ。天罰を下す。えkkljdjkjfajすつkj」 さきの変質者が再び呪文のようなものをつぶやきだす。 (チクショー!こんなんに関わるんじゃなかった!) その変質者の姿をみた当麻は後悔しながら引ったくりの後を追う。 だが、次の瞬間引ったくりを追いかける必要が無くなった。 「うぅぅ!ぐほォォ!」 引ったくりが地面に突っ伏し苦しみもがいていたからだ。 (ま、まさかあんな呪文が利いてんじゃねーよな?) 当麻は半信半疑で引ったくりに近づく。 「おーい、大丈夫か?」 そう声を掛けてやると同時に、引ったくりが立ち上がり着ていた服を破り始める。 すると、引ったくりは上半身裸で下はタイツ。頭にはあの葬式で付ける白いヤツを頭につけた、 変質者と似たようないでたちになる。 そして 「私だ。」 引ったくりは、少し離れたところにいた先の変質者に呼びかける。 「お前だったのか。」 変質者が返事をする。 さらに引ったくりが 「また騙されたな。」 と言いながらわずかにほほ笑む。 「全く気づかなかったぞ」 悔しそうに、変質者が返事をする。 そして二人は、ハテナマークが頭を埋め尽くしている当麻に言い放つ。 「暇を持て余した。」 「神々の」 「「遊び。」」 そして、神と名乗る二人は満足げに天上に上っていく。 「なんなんですかこの茶番は!?」 「あぁぁぁ!もう!不幸だぁぁぁ!」 上条当麻の不幸は続く。 終
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とあるキャスター とあるキャスター とあるキャスター・夜間偵察 とあるキャスター・その戦い
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前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/とある二人の旅行物語 私こと上条当麻は今上空1万mにいる。 だからといって時速7000kmオーバーの超音速旅客機に乗ってるわけでも、そこから放り投げられたわけでもない。 ごく普通の飛行機に乗ってちゃんと機内の座席に座っている。 じゃあ何も心配する必要がないかというとそれも違う。 隣に大きなイレギュラーが存在するのだ。 シャンパンゴールドの色の髪でヘアピンぐらいしか特徴を挙げることのできない美少女。 これだけ聞くとおそらく世の中のほとんどの男性の方々は羨ましいだの爆発しろなどと言うだろう。 しかし、この見た目だけは可憐な彼女は、実は学園都市第3位の超能力者という化け物で、致死量の電流を浴びせてくる恐ろしいやつなのだ。 それでいて、本当は泣き虫で儚い存在でもある。まぁ細かい説明は面倒くさいし省く。 そもそもなんで俺はコイツと飛行機に乗っているのだろうか。思い出すために記憶を辿ってみた。 ああ… そうだ、確かあれは夏休み開始の2週間前だった気がする。 『アンタ夏休み暇?』 いつもみたく電撃を飛ばされ、一段落したときだった。 『なんで?』 『あ…あのさ、ちょっと旅行行かない?福引で特賞当てて、ヨーロッパ旅行のチケットが当たったんだけどさ』 『すごいな!ちなみにそれ何日くらい?』 『40日』 『パス』 『早っ!なんでだめなのよ!?』 『あのな…夏休みの上条さんには宿題と補習という試練が待っているんだ!よって旅行に行く暇なんてありません!』 『な~んだ。そんなことか。ならこの美琴センセーに任せなさい!』 『は?あなた様は一体何をおっしゃっているのでしょうか』 『要するにアンタは宿題と補習さえなければ来るのよね?』 『ま、まぁそうだが。それが御坂となんの関係が?』 『だ、だから私が今日からアンタの面倒を見るって言ってんのよ!』 『ええええええ!?』 『何よ、何か文句でも?』 そう言った御坂から発せられるオーラが垣根提督と戦った一方通行のそれに酷似していた。 『イエ、アリマセントモ。ワタクシカミジョウトウマはアナタサマニシタガウショゾンデゴザイマス。』 『んじゃ決まりね。それじゃ今から私の寮に行くわよ』 『何のために?』 『さっき言ったでしょ。アンタの面倒をみるって』 『これから試験終わるまでア、アンタん家に泊まるから』 『何言ってやがんだこのお嬢様!駄目に決まってるだろ!』 『さっき従うって言ってたわよね。それとも何?楽しい楽しい夏休みの思い出が宿題と補習だけでもいいわけ?』 『…』 『じゃあ私の寮に行くわよ』 『ハァー…、仕方ねーな。とりあえずインデックスは小萌先生の所に預けるとして…』 こうしてわけ分からないうちに、御坂と同居&御坂とヨーロッパ旅行に行くことが決定したのである。 当初御坂を迎え入れることに不安しか感じられなかったが、御坂と過ごした2週間は決して悪くはなかった。 むしろ良かったと思う。 御坂の料理は自分のよりおいしかったし、指導してもらったおかげでテストも全教科で赤点を免れ、宿題も2日で終わってしまった。 もちろん、風呂あがりの御坂に対してラッキースケベが発動して放たれた超電磁砲で家が半壊したり、電撃を浴びた家電が2つお亡くなりになったりなど不幸も絶好調だった…。 そんなことがあって今に至るわけだが…隣のお嬢様がなぜか飛行機に乗ってから全く話しかけてこない。 それどころか非常に強い殺気を感じる。 「あの…御坂さん?なぜそんなに怒っていらっしゃっているのですか」 「んー?別に怒ってないわよー」 嘘だ!清楚な笑顔とは裏腹に目が非常にヤバイ事になっている。 今なら視線だけで小動物くらいなら簡単にコロリといきそうだ。 とりあえず落ち着かせないと、上条さんがヨーロッパじゃなくて天国にいく羽目になっちゃう! 「ほーら、これから旅行だってのにそんなんじゃ楽しめないだろ。だからいつもの可愛い美琴さんに戻ってくれ」 そう言った瞬間、御坂はいきなり顔を真っ赤にしてそっぽを向いてしまった。 怒ってしまったのだろうか…? ああ…何もかもが終わった。短い人生だったな…。 横目で見たアイツの顔は全てを諦めた人間の顔そのものだった。 どうせアイツのことだから私が今怒っているって勘違いしているに違いない。 そりゃあさっきまでは機嫌は悪かったことは自覚している。 無理もない。アイツの悪い癖が出たのだ。 空港で女の人の落し物を拾ってあげたり、転びそうになったキャビンアテンダントを支えたり、挙句の果てには迷子になった幼稚園児くらいの女の子の親を探して、フラグを立てた。 寮を出発して飛行機に乗り込むまでの2時間でアイツにフラグを立てられた女性(女児含む)はおそらく20人を下るまい。 改めてアイツのフラグ体質の恐ろしさを知ったのと同時に不安にもなった。 (もしアイツが私でない他の誰かを好きになったら…) (もしアイツの隣にいるのが私でない別の誰かだったら…) 一度考え出すとなかなか負の思考から抜け出せない。 だけどアイツの言葉は私の不安を吹き飛ばしてくれたどころか私を天にも昇る気分にさせてくれた。 ゆるみきった私の顔をアイツに見られるわけにもいかないのでそっぽを向いたのだ。 とはいえ、いつまでもこうしてるわけにもいかない。 顔が元に戻ったのを確認した私は気持ちを入れ替えることにした。 「まあいいわ。アンタの言うとおりだもんね…この旅行精一杯楽しみましょ」 「ああそうだな…っと、危ねぇ…」 すぐそばの通路で他の搭乗客が躓いたのをアイツが支えたのだ。 「ご迷惑おかけしてすみませんでした」 「いえいえ、いいんですよ。それよりけがとかありませんか?」 よく見ると心なしかその女性の顔が赤い。 「あ…いえ、だ、大丈夫です。その、あ…ありがとうございました////」 そう言ってその女性は去って行った。 「どうした御坂?」 「ア・ン・タはー!言ったそばからこれかー!!」 不思議そうな顔を浮かべているアイツの顔面に構わず私は拳(ビリビリ付き)を叩き込んでやった。 前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/とある二人の旅行物語
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「ミサカ、巫女と美琴(12)」 「ちょっと!これ、どういうこと!?」 第13学区のとある小学校に到着するなり御坂美琴は絶叫していた。 このとある小学校は生徒数が4000人を超す超マンモス校である。 当然、運動場や体育館などの設備も巨大なものであった。 「だからって、なんでヒヨコ小屋が東○ドームほどデカイのよーっ!!」 雄叫びをあげる御坂美琴の肩を姫神秋沙が指でチョンチョンとつつき一枚の印刷物を差し出した。 「多分。これが理由」 そこには「第15回全校一斉ヒヨコ飼育コンテスト実施要領」と書かれてあった。 実施要領には生徒一人の持ちヒヨコは3羽までといったルールが書かれてある。 どうやら、少なくとも10000羽を越えるヒヨコ達がこの中で飼育されているようだ。 実施要領を読み終えた御坂美琴はそれを両手でクシャクシャに丸めると地面に叩きつけた。 「いったい、どこのどいつよ。こんな馬鹿げた企画を考えたヤツはーーーーっ!」 フーッフーッと肩で二度大きく息をするとようやく御坂美琴は落ち着きを取り戻した。 「しっかし、10000羽の中からあのヒヨコ爆弾ってヤツを見つけなきゃなんないの? こりゃ、ちょっと手こずるかもしんないわね」 「まあ、とりあえず中に入ってみないとな。御坂、できるか?」 「アンタ!誰に向かって言ってんのよ!」 電撃使い(エレクトロマスター)の御坂美琴の前には小学校の電子錠など無いに等しい。 あっさりと4人はヒヨコ小屋(ただし○京ドームサイズ)に突入する。 いくつかのドアを抜けると目の前に広い空間が現れた。 室内でありながらそこはまるで牧場のようであり、小山や人工の小川まで造られてあった。 大きな木も数本植えられていたが地面は基本的には芝生のような背の低い草で覆われていた。 その緑の絨毯の上を無数の黄色い物体が動き回っている。 「全く、こんな大それた施設まで造るなんて、なに資源の無駄遣いしているのかしら。 たかがヒヨコのために…………………… ヒヨコなんてこんなにちっちゃいのに…… いくらキュートなお目々をしてるからってヒヨコのためだけにこんな施設を造るなんて ………………………………………… もーーっ、なんて素敵なのかしら!!」 感動に震える御坂美琴のスーツは既にステルスモードに切り替わっており、 御坂美琴が動物に避けられる最大の原因である電磁波を遮断してくれている。 そのためここにいるヒヨコ達は御坂美琴や御坂妹から逃げようともしない。 それどころか御坂美琴の足下に寄ってきては靴の先をツンツンとつついたりする。 その姿を目の当たりした御坂美琴は悲鳴を上げた。 「キャー!なんてラブリーなの。あなた達!! まんまるでフカフカでピヨピヨでよちよちでーーーーっ!」 目をキラキラ輝かせる御坂美琴は一羽のヒヨコを両手で優しく包み込むと顔の高さまで 持ち上げてスリスリと頬ずりしだした。 しかもそのヒヨコを持ったまま「キャーーッ!そっちの子もこの子以上に超ラブリー!」 などとのたまっている。 ヒヨコ小屋に突入してから30秒も経っていないのに、ここに来た目的はすっかり忘れている様子だった。 「あれもヒヨコ、これもヒヨコ、ミサカの目に映る黄色い個体全てがヒヨコ…… ミサカの理想郷はこんな所に在ったのですね、とミサカは感嘆の声を上げます」 さすがに遺伝子レベルでそっくりなだけあって御坂妹も御坂美琴とおなじ反応をしている。 「あーっ、お姉様!その子は私がホッペでスリスリしようと心に決めていたヒヨコです とミサカはミサカのヒヨコを今まさに横取りしようとするお姉様に警告を発します」 「何言ってんの。この子は私と目があったときに私に大好き光線を送ってきたのよ。 だからこの子は私に頬ずりして欲しいに決まってるの! アンタは足下のその子で良いじゃない」 「確かにこの子のつぶらな瞳は超キュートなのですが頭に1枚ある逆立った羽毛がなぜか 某上位個体を連想させます、とミサカはやっぱりそっちの子が良いなと未練たっぷりに お姉様にヒヨコの交換を持ちかけます」 上条は御坂美琴と御坂妹のはしゃぎっぷりをただ唖然と見ている。 そんな上条の袖を姫神秋沙が引っ張った。 「ミサカ、巫女と美琴(13)」 「上条君。爆弾はどうしよう?」 「まあ、まだ時間は十分にあるから焦らなくても良いけどさ。 ところで姫神はこれだけのヒヨコを見て何か思うことはないのか?」 「……ヒヨコ……それはキジ目、キジ科、ニワトリの雛。 雌であれば採卵用レイヤーとなる。でも雄だと食肉用ブロイラーに。 そしてこの子達もほとんどが雄。……哀れ……合掌」 「こらこら、姫神。ヒヨコ達に手を合わせるんじゃない」 「(しまった。いつもの癖で……)ゴメン。 それでどうしよう?このままだとあの二人は使えない」 「まあ少しぐらいは好きにさせてやろう」 そういって上条は芝生に腰を降ろした。 上条がヒヨコ達と戯れる御坂姉妹を眺めていると右隣に姫神秋沙がちょこんと座った。 上条は気付かなかったが姫神秋沙は時々上条をチラっと見ては膝の上に置いた両手を モジモジさせていた。 (御坂さんも妹さんもヒヨコに夢中。 邪魔者のいない今こそ上条君との距離を縮める絶好のチャンス! そのためにもまず適度なスキンシップを増やさないと…… さりげない仕草で上条君の右手に私の左手を重ねるの! でも、あからさまなのはダメ!上条君が引いちゃうから。 そう。上条君に話しかけようとして身体をひねったらたまたま左手が重なっちゃうっていうのが理想) 頭の中で何度もシミュレーションを繰り返した末、ようやく姫神秋沙は決心した。 (スーッ、ハーッ。よし。行くわよ!秋沙。 さん…… にー…… いち……) 「で、姫神は本当にヒヨコに興味ないのか?」 「ゼロッ………… って、何?どうしたの?上条君」 「そうか、興味ゼロなのか。 女の子ならみんな可愛いものが好きなのかと思ったけど。 まあ、御坂達のはしゃぎっぷりが異常なのかもな」 「そっ、そんなこと無い。私も大好き。 淡白な白身はタンパク質が豊富だし、しかも安いからお買い得!」 「いや食材として感想じゃなくてさ、……っていうかその方が姫神らしいのかな」 「えっ、あっ、そうじゃなくて(わーっ、バカバカ。私の馬鹿!)」 最悪のタイミングで上条に先手を取られた姫神秋沙は妙にテンパっていた。 (おっ、落ち着くのよ。秋沙 さっきはちょっと失敗しちゃったけどチャンスはまだある。 ちょっと早いけど次はお弁当作戦よ!) 「上条君。今日おにぎりを作ってきたの。ちょっと早いけど二人を待っている間に食べてみる?」 「でも、それ姫神の弁当なんだろ?」 「今日はたくさん作ってきたから。大丈夫!」 姫神が巫女装束の袂から取り出したのは竹皮を紐でくくったお弁当で中にはおにぎりと タクアンが入っていた。 「すげーな、姫神。こりゃ美味そうだ」 「(よしっ!作戦成功!そしてここで飛び切りの笑顔でだめ押しするの。秋沙!) 上条君。いっぱい食べて」 「じゃあ、お言葉に甘えて」 「あっ、ちょっと待って!上条君の手に土が付いてる。 だから私が食べさせてあげる。はい!アーン」 「ちょっと待て、姫神。いくら何でもそんな恥ずかしい真似は……」 「良いから良いから。(御坂さん達がこっちに気付く前に)早く!アーン」 仕方なく上条は言われるままに口を開け差し出されたおにぎりをモグモグと食べてみた。 「どう?美味しい?」 「美味い!ただのおにぎりがこんなに美味いのはやっぱり姫神が料理上手だからかな?」 「うふっ、褒めてくれたのなら嬉しい。はい!残りも食べて」 「おっ、サンキューッ」 上条は次のおにぎりを姫神に口に運んで貰いそれを美味しそうに食べている。 一方、その横で姫神秋沙は自分の指先を見つめたまま固まってしまった。 先ほど上条がおにぎりを頬張ったとき姫神の人指し指に上条の唇が当たったのだ。 しかもその指には上条に食べさせたおにぎりのご飯粒がくっついていた。 (さっき上条君の唇が私の人指し指に当たったは確か。 そして何故か指にはご飯粒がくっついている。 ご飯粒が指にくっついたままじゃ困る。 でも捨てる訳にもいかないから私が食べるしかない。 そう。決して私は上条君と間接キスをしようとしている訳じゃない。 仕方なくこのご飯粒を食べるだけ。 例え人指し指を口にくわえるのがはしたないって言われてもご飯粒がついているからいけないの。 例えそれが上条君との間接キスだとしても…… そう……間接キス…………どっ、どうしよう?) 指先を見つめること17秒、決心した姫神秋沙が震える指先を口にくわえようとした瞬間 「「あーーーっ!」」 御坂姉妹の叫び声がヒヨコ小屋の中に響き渡った。
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前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/とある不幸なHappy days Running the way 第三章 Running the way 透き通るような青い空。 見渡す限りの草原。 少女の右手を少年は左手で握りしめる。 二人は地平線に向かって走っていた 全力で。 「はぁ、はぁ、ちょろっとー。聞きたいんだけどー」 ダーリン大好きだっちゃ、 を地で行くビリビリ美少女である。 名を御坂美琴といった。 「はぁ、はぁ、なんだ? 美琴」 彼の名は上条当麻。 上条当麻は世界中の誰よりも御坂美琴を愛しています、 と野球してないのに言える生粋の主人公である。 「私たちデートしようとしてたのよね?」 「そうだぞ、珍しくオレから誘って、お前めちゃくちゃ喜んでたじゃん」 「///////――そ、それであんたの財布が」 「自販機前で猫にひったくられました、はぁ」 「それを裏路地で見つけて」 「そしたら、たまたま近くで」 「原石の女の子が車に連れ込まれる現場で」 「そうそう」 「その子は巨乳で」 「……関係ないだろ、それ」 その時、二人の後方から電撃が襲いかかる。 しかし、急に上に軌道を変え飛んで行った。 美琴の能力だろうか。 「それを追いかけて」 「浜面たちがいて助かったよな」 「増援も軽くやっつけて」 「麦野さん怖かったな」 「……ラッキースケベが発動して」 「わざとじゃないんです、ごめんなさい」 今度は氷の塊が飛んできた。 しかし、上条がいとも簡単に打ち消す。 「空港に着いたのよね」 「空に逃げるなんてなー」 「連中の飛行機に忍び込んで」 「一方通行達の陽動のおかげだよな」 「ふんっ、まあ、それでも出発しちゃって」 「でも、あの子は助けられたな」 「ステイルさんやインデックス達のおかげね、その後に親玉が出てきて」 「強かったよな」 「でもやっつけて」 「あいつもきっとやり直せるさ」 お次は炎の柱だが、砂鉄の壁が阻む。 「そしたら、飛行機が落ち始めて」 「怖かった」 「不時着させて」 「よく出来たよな、流石美琴たん」 「一度見ればわかるでしょ? アンタも一緒にハワイで見たじゃん。あとたん言うな」 後方から虹色の光線、上空から真っ黒な物質が襲いかかってくる。 だがいつものように、右手で後ろの光線の向きを変え、上空の物質と相殺する。 「そんな……まあ、不時着したら、なんかの儀式場を壊してたんだよな」 「そうそう、今追いかけてきてるやつらが、女の子を生贄にささげてどーたらこーたらだったわよね」 「まあ、結果オーライ」 「巨乳の……」 「だから、関係ないでしょ、それ」 「でさぁ」 「ん?」 「デートは?」 「……きっと上条さんとだと、これがデフォです」 「……不幸ね」 「あー美琴、約束を……って今だ!! 美琴!!」 二人は後ろを振り返る。 目の前の紫色の何かを上条が打ち消した瞬間、 美琴の電撃が敵の意識をなぎ払う。一瞬で全滅だった。 が、敵の魔術師たちも意地があるようで、 倒れる前に全員で、なんかわけのわからない巨大な力の塊を放ってきた。 上条と美琴は見つめ合う。 次の瞬間には全力で走り始めた。 「なんで!? どうして!? もう不幸よ~!!」 「オレはそうでもないぞ」 「ふぇ!!? デートが潰れたのよ??」 「それはそうだけど、隣に、美琴がいる!!」 「ふにゃっ……」 「オレに足りないところを、美琴が修正してくれる。 そうすれば、オレたちの距離はもっと近くなれる!! 二人で一緒に成長していける!!!」 「……ぅぅ……」 「それに約束だぞ、『不幸』の代わりに違う言葉をってなっただろ?」 「……ぇぅ……ぁぅ」 「オレも叫ぶから」 「……わかったわよ!! 叫ぶわよ!! やったるわよ!!」 その瞬間二人は走り幅跳びの要領で跳躍する。 被害がギリギリ届かないところに魔力の塊が落ち、大爆発が起こった。 それを背景に、爆音にも負けない声量で二人は叫ぶ。 「美琴!!」 「当麻!!」 「「大好きだー!!!!!!」」 前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/とある不幸なHappy days
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499 :名無しさん@ピンキー:2013/11/15(金) 00 11 26.28 ID cLws21A/ 471の続き アリサ編 ファン要注意 凌辱 「随分と生意気なことしてくれましたね」 「お、お前は大洗のスパイ―――!?」 あーそういえばコイツ、サンダースの副隊長でしたっけ? あの壇上にいた気がします。 「ソバカスだらけの白豚が生意気なクチきかないでください」 「ハッ、何言ってるのよ。こんな所に連れ込んで、隊長がもうすぐ 来るんだから。せっかく大洗が勝利したのに、こんなマネたら―――」 べらべらよく喋る豚ですねぇ……ケータイで自分の戦術見破られた時に やたらパニックってたのも頷けます。顔面に蹴り入れたくなりましたけど 後々の制裁もあるので我慢します。 「―――大洗は戦車道の規定で処分されて、サンダースの勝利になるわ。 当然よね。大洗みたいな弱小校がサンダースに勝てるわけないもの。 貴女がいたおかげだわ。バカだけど、感謝しないと―――」 「アリサさん」 「―――まぁ、私が無線を傍受しなくてもよかったんだけど、 隊長が陣頭指揮取るわけだからしっかりサポートしないといけないし 優秀な策士としては、あれくらい当然よね―――」 「アリサさん」 500 :名無しさん@ピンキー:2013/11/15(金) 00 12 36.00 ID cLws21A/ 「―――それを逆手にとってケータイで連絡とられたのは誤算だったわ。 でも西住みほだっけ?案外、大したことないわね。それも当然か、 貴女達みたいなド素人が戦車動か―――ぐッッ!?」 「おい、聞けよ。豚野郎」 ピーチクパーチクよく喋りますけど、もう我慢の限界です。 気付いたら顔面を蹴ってしまいました。 「が…はッ…い、痛…」 ははは、鼻血だしてやがります。鼻折って豚みたいな面にしてやりたいです 「バカなのはアリサさん、お前の方ですよ…四肢の感覚がないでしょう? コーヒー飲んでから、ここに来るまでの記憶がないでしょう? そのコーヒー誰がいれたか覚えていますよね?」 「コーヒー?き、記憶…?な、何、言ってるの!?ワケわかんないわ!!」 ……こいつら本当にバカだな……身体ばかり育って、頭の中身は 追いついていないのでしょうか? 「ふぅ…お前みたいなクソが策士じゃサンダースも程度が知れてますね」 「こ、こんなことして…た、隊長が…」 「はいはい、その隊長さんに嵌められたこともわからないんですね。 お前、ホントに脳みそ腐ってんじゃねーの?」 前歯を叩き折ってやろうかと思いましたけど、こいつは身体的よりも 精神を崩壊させてやろうと思います。西住殿を悪く言う肉袋に四肢と頭が ついただけ肉塊に人権なんて認めません。 「この分じゃ、マンコも期待できそうにありませんね」 「た、隊長がわ、私を嵌め…何で、どうして…?」 「さぁ…どうしてでしょうねぇ?」 私はアリサをうつ伏せにするとスカートを捲って下着を引き裂きました。 全裸に剥くと身体が臭くて萎えるので、尻だけ剥きます。 おっぱいも期待できませんし、これくらいで丁度良いです。 「や、やめッ!何するつもりなの!?」 「はぁ?レイプに決まってるでしょう?」 「レ、レイ―――い、いやッ!いやッああ!!」 後ろを振り向いた顔を殴りつけ、後頭部を掴んで床に2、3回叩きつけます。 501 :名無しさん@ピンキー:2013/11/15(金) 00 16 23.64 ID cLws21A/ 「大人しくしないと乱暴に嬲っちゃいますよ?」 抵抗が弱くなったところで、腰を抱え、無理やり膝立ちにさせ 後ろに尻を突き出す格好にします。 あれ、クリもぴらぴらも大きいですね。オナりまくりだろ、こいつ。 「毎日、オナってんじゃねーよ、淫売」 「くッ……お、お前には…関係な…い」 ま、濡れてもいない処女マンコにぶち込むので乱暴なんですけどね。 「そうですね~、じゃ、イイ声で鳴いてねぇ―――んッ!」 ぶちっと処女膜を破り、腰を強引に突き出します。 「い、ぎィ!あ、あぎィィィィィいッ!」 何の遠慮もいりません。優しさなんて欠片もない強烈な挿入に 鮮血とソバカス女の絶叫が響き渡ります。 「おら、うるさいですよ、黙って下さい」 「い、いやあああッ!タカシッ!タカシッ!タカシィィッ!」 はぁタカシ?こいつ彼氏でもいるんでしょうか? 「おい、豚…タカシって誰です?」 「う、うう…か、関係ないでしょ…ぬ、抜いて… お、お前…女なのになんでそんなモノが―――はぐッ!?」 「言いたくないならいいですよ。前歯をペンチで抜いて、むき出しの神経を 爪楊枝でほじってあげますから…ふふふ、けっこう痛いそうですよ」 ペンチを取り出し、カチャカチャと歯を合わせます。 「ひッ…タ、タカシは…わ、私の片想いの…ひ、ひ、人で…わ、私の気持ち き、気付いてくれな…あ、あの子の事が…す、好き…」 何だこいつ、びびってまともに会話もできなくなってます。 「へぇ…そのタカシさん、賢明ですね。てめぇみてーな体臭クセェ女、 相手にするわけねぇーだろ。バーカ」 「う…う、だ…まれ…西住の腰巾ちゃ―――」 「黙れ?はは…お前が黙れよ。ほうらだ・ま・れ!だ・ま・れ!」 後頭部を掴んで3、4、5、6…黙るまで顔面を床に叩きつけます。 「お前みたいなウジ虫が西住殿の名前口にするだけでも ぶち殺したくなるんですよ?聞いてますか?」 「や、やめッ…がッ!…やめて…ぐッ!」 「豚が人間の言葉喋っちゃダメだろーが!ああ?」 ま、処女だけあって締まりだけはイイですね。体臭で半減ですけど、 あ…そろそろ…んッ… 「あ…で、出る…臭いソバカスに…射精」 「い、いやああッ!だ、出すな!なか、中はいやあッ! き、危険日―――」 「はァ?知るかよ、そんなこと」 ブヂュ…ブリュと最奥に叩きつけて射精します。 「あッあああッ!いやああああッ!」 何回か押し入って出しても全然治まりません。 尻の肉付もそこそこ膣もそこそこ…あーあー、まだケイさんの方が楽しめましたよ。 502 :名無しさん@ピンキー:2013/11/15(金) 00 17 21.69 ID cLws21A/ 「アリサさん、アリサさん」 「……………」 痛みと中で出したショックで失神してるみたいです。 「起きろよ、ソバカス」 もう2、3回、顔を床に叩きつけます。 「あ…が……」 あ、起きました。 「しっかりしてくださいよ、これからが本番なんですから」 「ほ…ん……ば……ん?」 「はい、コレ何だかわかりますか?」 私は小瓶に入った粉末を見せました。 「こ、粉……ま…麻薬…!?」 「はい、素人の貴女にはそう見えるかも知れませんが麻薬なんて 危ない橋を渡るつもりはありません。コレ、特別に調合した脱法ハーブ なんです。それもキメたらぶっ飛ぶようなヤツです。ひょっとしたら ヤクより強力かも知れませんね。コレの効果、貴女で試させてください」 「い、いやッ…そ、そんなのいやよ!」 あー面倒くさい。とっとと済ませてしまいましょうか、ここからが楽しみなんですから。 「ん…あ…タカシ」 一つのベッドの中で私は愛しい人と愛を育んでいた。 タカシが私の中に入ってる…優しく突いて、気持ちいいと言ってくれる。 「タカシ…キスして…」 微笑んで唇を重ねる。たくましい手がおっぱいに触れる。 隊長みたいに豊満なおっぱいじゃないけど…乳首を吸って お尻に手が伸びる。綺麗な形で結ばれた男女の性行為とは このようなモノなのか、愛しい、愛しくてたまらない。 「はァ…タカシ、タカシ…出して、タカシの赤ちゃんほしい」 タカシの動きが早くなった。私のアソコがキュンキュンして 歓喜に打ち震える。タカシの赤ちゃんの元を受け入れる喜び。 「ああッタカシ、タカシ、愛してる」 503 :名無しさん@ピンキー:2013/11/15(金) 00 18 24.88 ID cLws21A/ 「はッ……」 私は目を覚ました。ゆ、夢か……タカシ…の夢… あ…頭が痛い…猛烈な目眩に吐き気がする…… こ、ここは…?気がつくと私は医務室のベッドにいた。 大洗のあいつに嬲られてから記憶があいまいだ。 あの後、何をされた?どうして私はここに? そもそも私は何故…仮眠車にいた? 私の他に誰もいない病室。 起き上がろうとするとズキンと下腹部に激痛が走った。 「痛…」 ズキン、ズキンと痛む下腹部。意を決して医療着をまくり 股を見ると縫合された糸が見えた。強引な挿入に裂けたらしい。 私はあいつに強姦され、処女を失ってしまった確たる証拠だ。 「う…ううッ…そんな…タカシ…」 自然と涙が溢れてきた。大好きなタカシともし結ばれる事があったら 捧げたかった処女が、暴力を持って奪われた。 「ん…くぅ…う、うううわあああああッ!!」 最後に声を上げて泣いたのはいつだったろう。 「アリサ…入るよ」 隊長の声が聞こえた。ぐしぐしと涙を脱ぐって私は返事をした。 入ってきたのは隊長と私と同じ副隊長のナオミの二人だった。 「身体の具合は…………良くはないわね」 「た、隊長……わ、私……」 口を開いた時時、ナオミが私の胸ぐらを掴んだ。 「こ、このバカ野郎!」 ナオミが私の頬を殴ろうと拳を振り上げた。 「ナオミ、やめなさい……アリサは病人よ。心身共に…」 隊長がナオミの腕を掴んで言った。 「え?…え?…」 何故、ナオミが怒るのか、いつも明るい隊長が 諦めたような口調なのか、私は理解できなかった。 504 :名無しさん@ピンキー:2013/11/15(金) 00 20 56.43 ID cLws21A/ 「…これを見てもらった方が早いわ…」 隊長が小型のパソコンを立ち上げて、私の膝の上に乗せた。 そこに映し出されたネット動画を見て、私は息を呑んだ。 『いい、いいのぉ!オナニー気持ちいいれすぅ!』 だらしなく弛緩した顔で淫らな言葉を上げる少女がいた。 サンダースの制服をはだけさせて、秘部を見せつけている。 『ハーブ、ハーブ最高ッ!脱法ハーブ最高なのォ! 淫乱雌豚達の学び舎サンダースのアリサで~すぅ、 戦車砲よりしゅごいの欲しいの!さっきもチンポハメられて ちょっと裂けたけど気持ちいいの!』 秘部を見せつけて粘着音をさせながら自慰を繰り返す『私』がいた。 ドロリと黄ばんだ白濁が秘部から垂れ落ちている…これは…あのスパイの! 『ハメハメしたい男の人、待ってまーす!アリサで筆下ろししたい 童貞クンも大歓迎、タカシ、見てる?タカシのチンポ欲しくて、さっき 3回もイッたのよ?タカシの彼女、フェラとかアナルとかしてくれないでしょ? 私だったらいつでも、どこでも、口もアソコもお尻も全部使わせてあげる。 何でタカシはァ~あの子が好きなのォ?あッンンン… どォうしてェ…私の気持ち…ン…に気付かな――」 そこまで見て映像は消された。 「こ、これ……わ、私……こ、こんな事」 震える声で私は二人を見た。 「これがお前じゃないと思いたい…だがな…これがネットに 流出したおかげで――畜生!この淫売!売女!裏切り者! お、お前のせいでサンダースは――」 ナオミが私を指さしながら言い放った。 505 :名無しさん@ピンキー:2013/11/15(金) 00 21 54.73 ID cLws21A/ 「もういい…もういいわ。ナオミ…ここからは私が話すから…」 「わ…私…こ、こんな事して…ない、してない…た、隊長…し、信じて」 がたがた震える肩、声、私は身体をかき抱いた。 「……アリサ、私はもう貴女の隊長じゃない」 「え……」 「アリサ、本日付けをもって副隊長を解任する」 「こ、これは!こんな映像!ウソです!わ、私、こんなことしてません!」 「たとえそうだとしても、この後の映像で貴女は全隊員の名前とメアドまで曝しているのよ? しかもプライベートなことまで喋って……貴女ではないと誰が信じると思う? アリサ、これが貴女本人じゃないって、誰が信じるの!?」 「そ、そんな…わ、私は!た、隊長に呼ばれて、か、仮眠車に そうしたら大洗のスパイが!」 私は必死に弁解しようとしたが、隊長はふぅと息を吐き、言った。 「……記憶が色々と前後しているようね。反省会とは言ったけど、場所は 私の執務室に決まっているでしょ?スパイは公式戦の前、それに仮眠車? この映像を撮った場所が仮眠車なんでしょ!?男に騙されたんでしょ!? 貴女を見つけたのは、その仮眠車の中よ!封筒に入った札束もね! レイプされたかどうかは、今となっては、もうどうでもいいことなのよ!」 「わ、私は…お、大洗のスパイに…ご、強姦―――」 「アリサ、そんなウソまでついて戦車に乗りたいの?2軍や3軍の子達にまで 迷惑をかけておいて、自分のしでかしたことがわかってないの?」 「た、隊長にもらったコーヒーが……」 わ、私…ウソは言ってない。言ってないのに! 「これは決定事項よ。本来なら3軍に降格するところだけど、それも認めないわ」 隊長に言葉は、もう二度と戦車には乗れないことを意味していた。 「そ、そんな……そんな…」 「……コレはここに置いておくわよ」 それは私のケータイだった。咄嗟に操作すると ケータイのメール欄、電話履歴は 見知らぬ相手や登録していない電話番号で埋め尽くされていた。 「動画以外に…淫らな投稿サイトにも連絡先付でアップされているわ。 脱法ハーブと売春の件で警察も動いているそうよ。アリサ、今後どうすればいいか …考えておいた方がいいわね」 医務室から二人が出て行き、私は一人で膝を抱えた。ケータイが再び鳴る。 メールも休む間もなく送られてくる。 「……なんで…なんでよ…私がこんな目に、どうして!う、うう…うわああああッ!」 私は電源を切ると、床に叩きつけ泣いた。泣いて、泣いて、泣きじゃくった。 その後、私は警察に事情聴取され、学校からは退学を言い渡された。
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学園都市の、陰の部分。 一般のイメージとは少々違う、この街の小さくない汚点。 そんな薄暗いだけの路地裏で、ごく一般的なスキルアウト(ただし忍者の家系)である半蔵は 缶ジュース片手に空を見上げていた。 明るい部分があるのは分かるのだが、月は見えない。今日のこの街の空は曇っているようだ。 そうして感傷に浸る半蔵は、かつては浜面や駒場といった面子と共に活馬鹿なことばっかりやっていた。 その両名がいなくなった今でも、彼は残党達とスキルアウトとしてほそぼそと活動している。どこか物足りないような気持ちを抱えながら。 別に現状が特別不満だというわけではない。不満ならあの頃だって沢山あった。 だが、それでもあの三人で馬鹿をやっていた頃はかけがえの無い時間だった。それが過ぎ去ってしまった今なら、そう思うことが出来る。 「お、半蔵じゃねえか」 「げっ、黒妻」 そんなくだらない感傷を中断させた声に、半蔵は振り返ってからとても嫌そうな顔で応じた。 そんな反応にも嫌な顔一つしないこの男、名は黒妻という。 かつてビッグスパイダーと呼ばれていたスキルアウト集団のリーダーであり、彼が不在の間に変貌してしまったそのグループに自身の手で幕を下ろした男でもある。 「お前例の摘発で警備員にしょっぴかれたんじゃなかったのかよ……」 「なんか情状酌量とかでさっさと釈放されちまってよ。ム所の中であいつらの根性叩きなおしてやろうと思ってたんだがなあ」 そう言って快闊に笑う黒妻。 正直、半蔵はこの男があまり得意ではない。というか苦手だ。 かといってそれは不誠実だからとか、気性が荒いからといった理由ではない。逆だ。 「ところで半蔵、それどうしたんだ?」 半蔵の飲んでいるジュースを指す黒妻。 「ああ、第七学区の公園の自販機を……自販機『で』買ったんだよ」 「へー、そうかそうか」 納得したように頷いた黒妻は、おもむろにポケットからケータイを取り出した。 折りたたみ式のそれを開いて、えーと、と逡巡してから一言。 「あっれ、警備員って何番だっけ?」 「だあっ! だから買ったんだって!! 蹴ってねえよ盗んでねえよ通報するのやめろ!!」 半蔵は慌てて黒妻のケータイを横からひったくる。 そう。この黒妻という男は、スキルアウトなのにほっとんど悪事を働かない。ツリ目のクセに一本どころか二本も三本も筋を通すような人物なのだ。 かくいう半蔵だってスキルアウトの中では比較的良識派だ。かつてのリーダーである駒場の方針を引き継いで、売春じみたことは一切禁止だし、女子供には(たまに例外はあるが)基本的に優しい。 だが、この黒妻はそれどころの話ではない。もうジャッジメントにでもなればいいのにってレベルである。 「だいたい、ジュースの一本や二本別にいいじゃねえか。この間なんか常盤台のお嬢様が蹴ってたぞ」 「ジュースだろうがうまい棒だろうが、窃盗は窃盗。常盤台のお嬢様だろうが誰だろうが、人様に迷惑かけようってのは感心しねえな」 あーめんどくせえと嘆息する半蔵。本当何でコイツスキルアウトなんだと真剣に思う。 「そういえば半蔵、駒場の件は聞いたけど、浜面はどうしたんだ? アイツもなんかヘマしたのか?」 「……まあ、色々あってな。今頃どっかで頑張って女の子守ってるんじゃないか」 「おお、そうかそうか、浜面の馬鹿もやっと更正したか。駒場の野郎といい、前からアイツらの居場所はスキルアウトじゃねえと思ってたんだよ、俺は」 自身はスキルアウトのクセに、何故か嬉しそうに笑う黒妻。半蔵はその台詞をそのまま返してやろうかと思ったが面倒だから止めた。そもそも暗部組織は堅気じゃないと思う。 半蔵は思わずため息を一つ吐く。 駒場は場違いで分不相応と知りつつも自分の道を貫いて死んだ。 浜面だってやりたいことを見つけて、歯を食いしばって頑張っている。 それに比べて半蔵はダラダラとスキルアウトを続けて、結果折角のクリスマスに隣にいるのはこんな野郎というわけだ。なんかもう悲しいやら空しいやら情けないやら。 せめて隣に誰かいるなら、もっとこう美人の女が良かったと思う。そう例えば今あそこを通り過ぎたかつてしょっぴかれた際に一目惚れしたアンチスキルで巨乳な黄泉川愛穂とか 「って、黄泉川サン!?」 「おうおう半蔵、どうした自首か?」 後ろで黒妻がなんか言っていたがそれどころではないと走る半蔵。路地裏から表通りに飛び出して黄泉川を探す。 幸いにも彼女はすぐに見つかった。が、ちょうどタクシーに乗って去って行くところだった。 「ああ、さようなら俺のリア充クリスマス……」 再び空を仰ぐ半蔵。空は相変わらず暗く曇っており、月も見えはしない。 白く息を吐いた後、肩を落として再び路地裏へと引っ込んで行く。 今日はじき雪が降るだろう。知ったこっちゃ無いが。 タクシーに乗って家路を急ぐ黄泉川は、今の今まで警備員として子供達を取り締まっていた。独り身の学生がカップルを妬んで能力使って大暴れしたりするので、この街のクリスマスは時々物騒なのだ。 そう、今日はクリスマスだ。 とは言っても黄泉川に恋人はいないので、クリスマスデートなんて全く予定にない。 だが、クリスマスというイベント自体に無縁というわけでもない。 むしろ今年は例年よりも盛大に祝うことになっている。理由は秋からやってきた居候だ。 名前は打ち止め。とある実験に関係してたらしいちっこくて可愛いヤツである。 黄泉川は彼女がこれまでどんな人生を送ってきたのか、あまり詳しいことは知らない。なのだが、彼女はどうもクリスマスを祝うのは初めてらしい。 なにやら色々と特殊な環境にいたようで、サンタクロースの存在すら知らなかった。 そんなわけで、記念すべき(?)彼女の初クリスマスということで、今年の黄泉川家では二人(+一人)で盛大に祝う予定なのである。 (プレゼントも買ったし、準備は完璧……とは言えないか) 黄泉川家の居候は、当初はもう一人いた。これまた少々特殊な環境で育ってきた少年が。 打ち止めは彼にとても懐いている。今もたまに電話で連絡を取ったりしているが、今のところ彼が彼女達と一緒にクリスマスを祝う予定は無い。 (アイツも、きっと人並みにクリスマスを祝ったことなんてないじゃんよ……) 折角のクリスマスだが、黄泉川は彼のことが僅かに引っかかっている。 きっとそれは打ち止めも同じだろうと思う。彼のことを誰よりも思いやっているのは彼女なのだから。 そしてそれはきっと逆もまた然りで。 だからこそ。彼女の横に彼がいて、ぶちぶち文句を言う彼を宥めつつ一緒にケーキを食べる。 きっとそれが彼女にとって、そして彼にとって一番幸せなクリスマスのはずなのだ。 はずなのに、彼が今何処にいるのかも黄泉川には分からないのだ。 「ああクソ、折角のクリスマスなのにモヤモヤするじゃん!」 運転手がビクっと震える。しかしにわかにイライラし始めた黄泉川はそれどころではない。 おもむろにケータイを取り出して、とある番号を呼び出す。 本当は飲みにいきたいところだが、そうもいかないので仕方ない。 「はいはいー、それでは失礼するのですよー」 そう言って小萌先生は部屋で電話を切った。居候の結標淡希はどこかへ出かけているので、今この部屋には彼女一人しかいない。 時刻はもう頂点を回っているが、大人な小萌先生からすれば夜はこれからである。相手もそれを承知の上で電話してきたのだろう。 (しかし、黄泉川先生も若いですねー) どうにも彼女は教師としての壁というかなんというか、自分の無力さを嘆いているらしかった。 理想と現実のギャップというヤツだろう。まあ彼女も彼女で昔色々あったらしいし、その気持ちだって十二分に理解は出来る。 だが先輩教師として、小萌先生はそんな悩みもどこか微笑ましくも感じられるのだった。 子供達が心配だという気持ちも、彼や彼女達に何かをしてやりたいという気持ちもよく分かる。 教師として大人として、しっかり導いてやれない自分を歯痒く思うことだってあった。 けれど、そういったものは結局のところ杞憂というか、言ってしまえば『過保護』の三文字に変換出来るものなのだ。 結局大人がどれだけ悩んだところで。 子供達は、迷いながらでも真っ直ぐに歩いて行くものなのだから。 「うふふふふふー、私の可愛い子羊ちゃん達はどうしているんでしょうねー?」 今日はもうクリスマスだ、ならば飲むべきだと冷蔵庫へ向かう小萌先生。 ビールを取り出して一人乾杯する。彼女の愛する生徒達に向けて。 「それで、最後には三人そろって説教されてたわ」 『最初から。あの三人は仲良しだったのね』 とある高校の女子寮。 吹寄制理は、自室でクラスメイトの姫神秋沙と電話していた。 時間はもう十二時を回っているのだが、ついつい話が弾んでしまったのだ。今日がクリスマスだということも影響しているのかもしれない。 「っていうか最初から馬鹿だったのよ。その後もすぐにまた騒ぎを起こしてたのよ?」 『それでも。そんな風に騒げる友達というのは。良いものだと思う』 「まあ、そういう意味ではね。でも夏休みに入る前なんか……って、ごめんね、なんか私ばっかり話しちゃって。それも姫神さんが転校してくる前の話ばっかり」 『ううん。私も上条君達の昔の話。興味あるし。楽しい』 そう? と答えて話を続けながら、吹寄は別のことを考えていた。 どうにもこの姫神という少女、デルタフォースの一人、上条当麻に気がある節がある。 吹寄としてはなんであんなヤツをと思うわけだが、まあ蓼食う虫も好き好きと言うし。 しかも告白をするつもりは全く無いらしいから面倒臭い。その気があるなら恋のキューピットもやぶさかでは無いのだが。 とはいえ仕切り屋な吹寄制理、お節介を焼かないと気が済まない。その上消極的な姫神相手とくれば、もどかしさ余ってお節介百倍である。 「ねえ、姫神さん」 『何?』 「姫神さんって、上条当麻のこと好きなの?」 なにやら電話のむこうでガチャンとかドスンとか派手な物音が聞こえた。少し唐突過ぎたのかもしれない。 吹寄は大丈夫かと訊ねるが、姫神はそれには答えずに、 『……全く気にならないといえば。嘘になるけど。そういうのとは違う。……多分』 「ふーん。多分、ねえ?」 どうにも積極的に行くつもりは毛頭無い模様である。吹寄からすれば、何が『そういうのとは違う』なのかというレベルなのだが。 これでは二人きりにしても埒が明かなそうだ。というか本人が望んでいないシチュエーションというのは、それは最早お節介ではなく余計なお世話と言えるだろ。 仕方ないか、と吹寄は適当に妥協して、 「まあそれは置いといて。今唐突に思いついたんだけど、折角のクリスマスなんだから明日――と、もう今日か。じゃあ今日の昼か夜にでも、クラスの皆で集まってまた騒がない? ウチのクラスはカップルもそんなにいないみたいだし」 『それは。楽しそう。けど』 「けど?」 『きっと。上条君は来れないと思う』 「どうして?」 『今日は。クリスマスだから』 電話の向こうで、姫神はくすっと笑うのが聞こえた。 そこまで聞いて、途中までは怪訝な顔をしていた吹寄もふふっと笑った。 「そっか、クリスマスだもんね」 『うん。きっと今頃「不幸だー」って言って。何か厄介ごとに巻き込まれてると思う』 「そうね、上条当麻だもの。……ところで、わたし今、『クラスの皆で』とは言ったけど、『上条当麻が』とは言ってないわよね? やっぱり姫神さん気になってるんじゃない?」 再び電話越しにガチャゴチャと物音が聞こえてくる。初々しいその反応に思わず笑みをこぼす吹寄は、何かが視界の隅をかすめたような気がして窓の外へ目をやった。 「あ、姫神さん。外見て、外」 『……外?』 何か引き続きガチャガチャと音を立てながら、姫神がケータイの向こうで動くのが分かる。 『あ。雪』 「うん、雪」 吹寄は窓越しに夜の学園都市を見やる。 どうやら今年のこの街は、ホワイトクリスマスになるようだ。 場所は戻って、学園都市のとある道端に停まっているワゴン車の中。 浜面仕上は、仕事用の服装に着替えていた。 極めて作業的に黙々と着替えを終えた浜面は一言。 「……何この衣装」 「何って、どう見てもサンタでしょ」 「どこからどう見ても超サンタです。何言ってるんですか超馬鹿なんですか浜面」 「結局、衣装はサンタでも浜面の馬鹿面と合わさればただの馬鹿な訳よ」 「大丈夫。私は馬鹿な浜面も応援してる」 容赦ない糾弾からの滝壺理后の涙が出そうなフォローに、ガックリと肩を落とす浜面仕上。 ワゴン車が停まっているのは第十三学区の道端。幼稚園や小学校が多い学区で、勿論彼等の寮もこの学区に集中している。 この学区でサンタの衣装とくれば、即ちまあそういうことなのだろうか。 「……なあ、アイテムの仕事なんだよな?」 「そうよ。統括理事長直々のお仕事ってことだけど」 「何やってんの統括理事長……」 プレゼントが詰まっているのであろう袋を担ぐ浜面。ずっしりと重たいそれの中身には一個一個付箋で何処の誰宛なのか書いてあるという細かさである。いったいどういう基準で決められているのだろうか。 そのままワゴン車の外に出た。さっき降り出した雪の白が街を彩っていて、掌を差し出すと触れた灰雪がすぐに溶けた。 「で、これからどうするんだ」 「各寮を回って一部屋ずつプレゼントを超配るそうですよ」 「一部屋ずつって……いつまでかかるんだ、それ。それともチャイルドエラーの施設限定とかなのか?」 「結局、この街の暗部組織総出でやるから問題ない訳よ」 「総出!? なにやらされてんの暗部組織!?」 「さっきから超うるさいです浜面。超近所迷惑です自重して下さい」 「いやだって……」 「はまづら、ほら」 傍らの滝壺が浜面の肩をちょんちょんとつついて、そのままあさっての方向を指差す。 それを追った浜面の視界に、人がいた。 但し空中に。 「ハッハッハー! 俺のクリスマスに常識は通用しねえぇぇぇぇぇぇェェェ!!!」 「スクールの垣根提督!? ってかうるさっ!! 絹旗アレはいいのか!? いや駄目だろォォォ!!」 「あんな超メルヘンと関わりたくないです」 「私も、あそこまでメルヘンな人は応援できない」 「辛辣だなオイ……」 げんなりしながら見ていると、唐突に「すごいパーンチ」という掛け声と共に第二位が撃墜された。 なんかもう色々相当面倒臭いので全力で目を逸らすことにする浜面。クリスマスくらいはあの手の非常識な連中とは関わらずに過ごしたいものである。 「……しっかし、こんな時間に行っても子供は寝てるんじゃないか」 「そうでしょうね」 「じゃあどうやってプレゼント届けるんだよ。玄関先に置いとくのか?」 至極当然な浜面の問いに、しかし麦野は何を当たり前のことを、と呆れたように答える。 「んなもんこっそり入るに決まってるじゃない」 「いや犯罪じゃん!」 「だから暗部組織が動いてるんじゃない。何を言っているのかしら浜面は。ボケが始まったの?」 「超老化ですか浜面」 「その辺のジジイよりボケてる訳よ」 「お前ら少し黙れ」 精神的にボコボコにされて思わずちょっとキレた浜面を物理的にもボコボコにした後、さっさと各々の持ち場へと消える面々。 その場にはボロ布のように打ち捨てられた浜面。折角のクリスマスなのにこの仕打ちや如何に、と悲しいやら空しいやら情けないやらで涙が出ちゃう。 「大丈夫? はまづら」 唯一この場に残っていた滝壷が傍らにかがみ込んで心配そうに言う。 滝壺が差し伸べてくれた手を掴んで立ち上がった浜面は、鼻血を垂らしながら一旦ワゴン車の中に戻る。 因みに鼻血はボコられたときに出たのであって、決してミニスカサンタな滝壺のきわどいふともものラインとは関係ないので注意して欲しい。 しかしまあ、クリスマスに恋人が傍にいるというのは、それだけでかなり幸せなんではなかろうか。 少なくとも駒場が死んで、スキルアウトが解体されて、人生の終わりだと嘆いていたあの頃よりは。 隣に一番大切な人がいて、その人も自分を一番大切に思ってくれて。こんな幸せは、他に無いのではないだろうか。 「……そうだよな。何を欲張ってやがんだ俺は」 しかも滝壷はミニスカサンタである。白いふとともが眩しいのである。 再び垂れてきた鼻血をぬぐい、まあ見られる格好まで復活した浜面がワゴン車の中から出てくる。 手には、ラッピングされた小箱が一つ。 「本当はもっと後に渡そうと思ってたんだけど、フライングするわ」 彼女から貰った幸せを形にして還元するように。 小箱を滝壺へと差し出し、一言。 「メリークリスマス、滝壺」 「……はまづら、どうしよう。私プレゼント持ってきてない」 「いや、いいって。俺がフライングしただけなんだからさ」 「……はまづら。目、瞑って」 滝壷のその台詞にちょっと吃驚して挙動不審な動作をした後、目を閉じて直立する浜面。 彼女はその余りの動作の固さに少し笑って、一歩で距離を詰めて首を傾け、彼の首に腕を回す。 空から舞い降りた雪の一片に、二人の唇は同時に触れた。 学園都市の暗闇で、暗部組織『グループ』は蠢く。 物音を立ててはいけない。隠密に事を運ぶのが最優先事項だ。 法律などは彼らを縛る鎖にはならない。その為の暗部組織である。 というかサンタクロースである。 「……なンで俺がこンなことやンなきゃならねェンだよ」 「うるさいわよ一方通行。仕事に集中なさい」 「子供達が起きてしまっては本末転倒ですよ?」 「だからなンでテメェ等はそンなに乗り気なンだよ……」 十三学区のチャイルドエラーの施設で、彼等はプレゼントを配っていた。無論サンタ衣装着用で。 妙にやる気を漲らせる二人にげんなりしながら、一方通行もなんだかんだでちゃんとプレゼントを配っていた。ちょっと昔と比べると大分丸くなったものである。 (まぁ、たとえ俺達がどンな悪党でも、どンな理由を並べても、それでこのガキ共の期待を裏切って良い事になンかならねェだろォがよ……。よくよく考えたらサンタ服を着る理由にもならねェだろ……) なにしろ彼等の仕事は「夜中にこっそり」プレゼントを置いていくことである。子供達に姿を見られないようにしているのに、何故にコスプレする必要があるのか。 (なンつーか、思考放棄は良くねェよなァ……) 彼は彼なりの善人的なものを目指していた気がするのだが、これは多分何かが違う。 だが、それに今更気付いたところで彼はもうサンタである。 一方通行は言い知れぬ虚脱感に包まれながらも、プレゼント配布を終えて二人と共に車へ戻る。 「お疲れ様だにゃー、次で今日の仕事は終了だぜい」 一足先にノルマをこなして待機していた土御門が迎える。それを聞いて、やっと終わりかとため息をつく一方通行。 なにか不満そうなあと二人も乗り込んで、車が発進する。 車は大通りに出てしばらく走り続ける。そして十三学区を出た辺りで疑問を抱いた一方通行は運転手に話しかける。 「なンだ、次は十三学区じゃねェのか」 「ええ、土御門さんからは第七学区のマンションだと聞いていますが」 「……オイ、土御門」 一方通行が土御門を睨むと、彼はなんとも軽薄な笑みを浮かべて、 「にゃー。ツンデレの世話をするのは疲れるぜい」 「誰がツンデレだくそったれがァ!」 車内で立ち上がって怒る一方通行だが、土御門はケラケラ笑うだけで話にならない。 運転手も苦笑するばかりで行き先を変更するつもりは無いようである。 ここで銃や能力を使って暴れるのは簡単だが、それでは何か人間的に成長が無いようで釈然としない。 まあどうせ演算能力没収されて強制連行されるわけでもないだろうし、降りたら適当に逃げようと心に決める。 「ってかオイ、そもそもプレゼントがもォ残ってねェぞ」 「あら? 一個大きいのがあるじゃない。ここに」 「オイ」 「にゃー。打ち止めが何を一番喜ぶかを考えれば、自明の答えだにゃー」 「なに人の意見丸無視で話を進めやがってるンですかァァァ?」 土御門の襟首を引っつかんでガクガクと揺さぶってみるが、土御門はニヤニヤするだけでどうにも埒が明かない。 一方通行は一回このにやけたツラを潰れたトマトみたいにしてやりたいと常々思っているのだが、なかなかその機会に恵まれなかった。 しかし今日こそその日ではなかろうかと、チョーカーのスイッチに指をかける。 だが、そこに海原の声が割り込んだ。 「一番大切に思ってる人と一緒に過ごせるというのは、それだけで幸せなものですよ」 「あァ?」 「そうね。逆もまた然り、自分を一番大切に思ってくれる人とクリスマスを過ごせる人が、この街にどれだけいるのかしら?」 「そういうことだぜい一方通行。それでもお前が幸せを拒もうってんならそれは勝手だが、それで打ち止めの幸せが妨げられるってのもおかしな話だと思わないかにゃー?」 「…………」 一方通行は土御門の襟首から手を離し、シートに身を沈める。 自分には幸せになる資格など無い。それは確かだと思う。あれだけの惨状を作っておきながら、幸せになろうとするなんて図々しいにも程がある。 だが、それが打ち止めの幸せを侵すものならどうだろうか。 所詮自己満足に過ぎないその贖いで彼女の笑顔を曇らせるというのは、彼の我が侭ではないのか。 一方通行はこれまでの人生を振り返る。 冷たい研究室と、誰もいない自宅との往復だけの日常を。 クリスマスも正月もこどもの日も誕生日も、誰とも祝ったことなどない過去を。 彼女には黄泉川や芳川がいる。他の妹達だっている。独りではない。 だが、それでも。彼女が本当に共に祝いたいと思っている人は、彼女の傍にいない。 それでいいのか。そんな空虚さを彼女に押し付けるのが、彼の償いなのか。 「……ああ、クソッ」 そんなことも分からない自分に。そしてそんな言い訳をしないと一緒にクリスマスを祝ってやることも出来ない自分に、一方通行は毒づく。 「骨の髄までクソったれの根性が染み付いてやがンのか、俺は」 「実際クソ野郎だろうが、一方通行ァァァァァァ!!」 「うわっ!?」 一方通行の自虐の一言に、突如として二つの声が重なった。 一つは運転手の声だ。突然眼前に飛び出してきた人物をみて、咄嗟にブレーキを踏んだのだろう。 もう一つはその飛び出してきた人物だ。白衣を着ていて顔には刺青、どう見ても堅気には見えないその姿を、一方通行はよく知っている。 「木原数多だとォ!?」 「ヒャッハー!! 再会していきなりサヨウナラってなぁ!!」 木原がこちら目掛けて携行型対戦車ミサイルを発射する。 舌打ちと共にチョーカーのスイッチをいれ、身を乗り出す一方通行。 だがしかし。 「邪魔よ」 それよりも速く、結標の軍用懐中電灯の光が夜闇を引き裂いた。 駆け抜けた光の軌跡には、当然ミサイルなど残っていない。 驚愕に染まる木原のすぐ背後で、ミサイルが爆発する。 だが木原はそれにも咄嗟に反応して回避行動を取った。 そして結果、それが致命傷となる。 「邪魔だ」 爆発で注意を逸らしていた木原の後頭部に、弾丸の如き速度で車から飛び出した土御門の拳が衝突する。 確実に脳を揺さぶられ、木原の動きが止まった。 「邪魔ですよ」 そして最早ただの的と化した木原を、海原のトラウィスカルパンテクウトリの槍の光が的確に捉えた。 流れるような連携の前に、僅か三十行足らずで描写出来ないようなモノに変わり果てる木原数多。 滅入り苦しみます。 「木ィィィ原くゥゥゥゥゥゥゥゥゥン!?」 「少女のささやかな願いを潰そうだなんて、下衆ね」 「ロリの幸せを奪おうとはとんでもない野郎だにゃー」 「全くですね。御坂さんとその周りの世界を害する輩は、片っ端から分解していきたい所存です」 「……だからこいつら何でこンなにやる気なンだよ」 ロリコン三人とショタコン一人を乗せ、ワゴン車は再び発車する。 びちゃっという音がしたが気にしてはいけない。 夜の街をワゴン車は微妙に法定速度を無視して走り、やがてとあるマンションの前で停まる。 マンションの名前はファミリーサイド。 一方通行は勿論、他のグループの面子もかつて仕事で訪れたことのある場所だ。 「お疲れ様、一方通行。子供相手にいやらしいことなんてしないようにね」 「お疲れ様です一方通行。もし彼女に変なことをしたら皮剥いで入れ替わりますからね?」 「お疲れ様だにゃー一方通行。避妊は忘れないようにするぜよ」 ベクトル操作でワゴン車を鮮やかに横倒しにしてから、一方通行はファミリーサイドへと消えた。 一時おいて車内から這い出してくるグループの面々。余計なことは言わなければいいのに、言わないと気が済まない辺りどいつもこいつも性悪である。 我先に座標移動で脱出した結標が、這い出てきた土御門に疑問を投げる。 「ところで、魔術師がどうこうって言ってたのはなんだったのかしら?」 「ああ、そもそも今回のプレゼント大作戦そのものがその魔術師達の計画なんだぜい。ちょっと前に学園都市を襲った連中でな、その詫びも兼ねてとか言ってやがったが、ありゃあ絶対半分以上趣味だな」 とあるローマ正教のシスターと彼女とコンビを組む運び屋、その二人組である。かつて学園都市を陥落せんと暗躍した二人ではあるが、手段はともかく基本目的はあくまで誰かを幸せにすることである。 そして今回のプレゼント大作戦には、とある少年の父親との会話が関係している。その会話を思い出し「かの学園都市には親元を離れ不幸な思いをしている子羊が沢山いるのでは!?」となった末、テンションがうなぎのぼった告解の火曜が暴走したわけだ。 因みにその利益は勿論件の少年の元へはいかない。世の中そんなものである。 「でも貴方、“学園都市に魔術師が侵入した”とか言ってなかったかしら?」 「ああ、"侵入”だぜい? その後なんやかんやでアレイスターと取引して、暗部組織を動かすことになったみたいだがにゃー」 そんなわけで実は一方通行と連絡を取った際にはもう話はついていたのだが、彼に馬鹿正直に「子供達にプレゼントを配るにゃー」なんて言った所で確実に協力しないに決まっている。 だから本題をすり替えてああ伝えたのである。丁度彼は嘘つきなのだし。 「それと、クリスマスにはとある特別な術式も使用可能になるんです。おそらくそれを利用して彼女達は侵入したのでしょうね」 特別な術式ねえ、と独り言のように繰り返す結標だが、もうその件についての興味は失せているらしい。 適当に伸びをしたり首を回したりした後、ひらひらと手を振って夜闇へと歩みだす。 「それじゃあ私もさっさと帰らせてもらうわ。小萌も晩酌してる頃だろうし」 お疲れ様の一言と共に、あっという間に座標移動で消える結標。 残った二人の男も、別々に歩きだす。 「それじゃあ僕も失礼します。明日はショチトルのお見舞いに行く予定ですので」 「俺も、さっさと舞夏のとこに帰ろうかにゃー」 そうして、グループの面々はクリスマスの夜へと消えていった。 「……私はどうすれば」 横倒しになったままのワゴン車と共に残された運転手が一人呟く。 因みに彼は、一方通行の初陣を送った善人の甘ったれである。だが別に助けは来ない。 静かな室内に一方通行は踏み込む。サンタクロースを捕まえるぞと息巻いていた部屋の主は、もうとっくに眠ってしまっていた。 サンタクロースの衣装を着たままの一方通行は、その寝顔を見る。 幸せそうな寝顔だ。これでいい。この笑顔を曇らせるようなことはあってはならないと、今一度確認する。 そこで一方通行は、枕もとに靴下と一枚のメモを見つけた。 プレゼントの希望が書いてあるのだろうと、拾って目を通す。 そこには予想の通り、彼女が望むプレゼントが書いてあった。 ただしそれはモノでは無かった。故に、どちらかというと願い事と言った方が正しい。 そこには拙い字で“一方通行とずっと一緒に” といったような内容が書いてあった。 それを読んだ一方通行は深く深くため息をついて、サンタクロースはそういう願いを叶えるもンじゃねェだろ、と毒づいて、そのまま床に寝転がる。 「メリークリスマス、打ち止め」 靴下にも入りきらない大きなプレゼントが言う。 サンタ兼任でもある彼は翌朝捕獲され、その事実は打ち止めによってネットワーク中に報告されることになる。 結果番外個体に死ぬほどいじり倒されるのだが、それはまた別の話。 風が吹いている。学園都市の冷たい夜風が、全開になった窓から吹き込んでいる。 その夜風を受けながら、上条当麻は侵入者と向き合う。 「お前は……」 侵入者は、手に持っていたメモから上条へ視線を移す。その洗練された一挙一動からも、只者では無い雰囲気が伝わってくる。 事実、只者ではない。上条はその事実をその身をもって、その心をもって深く認識させられている。 トラウマにも近いその名前を、上条は搾り出す。 「堕天使エロメイドッ!!」 「神裂火織ですっ!!」 同じくトラウマを抉られた神裂が絶叫する。 神裂火織。世界に二十人といない聖人の一人であり、『第三の天使』である。 その実力は相手が片手間であったとはいえ天使と切り結び、アックアとの戦いで身体的にボコボコだった上条の精神をズタズタに引き裂いたことからも窺い知れる。 武器である七天七刀が、夜光を反射して妖しく光る。それから繰り出される『唯閃』は、神すら切り捨てると言われる強力無比な一撃である。またそのやけにエロいボディと無駄にエロい服装はなんだか扇情的に見えるが堕天使エロメイドの時はそれの比ではなく 「さっきから私の説明と堕天使エロメイドの説明を一緒くたにするのを止めてください!!」 「だってお前堕天使エロメイドじゃん!! もうあんなもん着られたら忘れられるわけないじゃん!! もう俺の中でのお前はイコールで堕天使エロメイドだよ!!」 「このド素人が……ッ! い、いや、しかし今はそんな場合ではありません」 ごほん、と咳払いをして仕切りなおす神裂。 それしきでごまかされるほど純粋でもない上条だったが、割とマジ殺意のこもった視線で睨まれて姿勢を正す。 「……で、神裂。こんな夜中になんの用だ? 必要悪の教会のお仕事?」 「いえ、インデックスに用事ではありますが、仕事ではありません。どちらかというと私用です」 「私用?」 神裂はええ、と頷き 「ご存知と思いますが、私の、そして彼女の同僚でもあるステイル=マグヌスは十四歳です」 「ステイル? ……ああ。まあ、そうなんだよな」 ステイル=マグヌス。彼もまた必要悪の教会に所属する魔術師で、まだどこか顔にあどけなさも残る正真正銘の十四歳である。 もっとも身長は二メートル近くあり、いつもタバコをスパスパ吸っているヘビースモーカーなのだが。 「で、そのステイルさん十四歳がどうしたんだ?」 「これもご存知だと思いますが、彼は幼い頃から魔術師としての訓練を積んでいます。特にここ数年は、彼女を守る為に血の滲むような努力を重ねて来ました」 神裂は昔を思い出すように遠くを見ながら続ける。 「ですが、その代償として年相応の振る舞いをする機会はほとんどなかったと言っていいでしょう。まだ十代も前半だというのに、彼はいつも血の匂いがする戦場で戦ってきたのです」 もっともそれは彼が望んだことであり、同僚とはいえ神裂がどうこう言うべきことではない。 だが、彼女の魔法名は『救われぬ者に救いの手を』なのだ。その『救われぬ者』というのにステイルが当てはまらないのかといわれれば、それは極めて微妙なところである。 「勿論これがお節介だということも承知しているのですが……それでも少しでもどうにかしてあげたい、と思うことがあるのです」 「……まあ、その気持ちは分かるけど」 上条だってインデックスに対して同じような気持ちを抱いていたのだ。 “普通”に子供時代を過ごせなかったとはいえ、まだ取り戻せるものもあるのではなかろうか、と。 「でもそれとインデックスとどういう関係があるんだ?」 「だから、インデックスをプレゼントとして持って行きます」 ………………。 この堕天使エロメイドは何を言っているのだろう? 記憶を失う前にはどいつもこいつもインデックスをモノ扱いしやがって、なんて憤ったこともある彼としては、ここで一発説教をかますべきだろうかと思案してしまう。 だがその表情から彼の思いを読み取った神裂は、誤解を与えたことを知り即座に補足する。 「いえ、実は今日、イギリス清教の方で大規模なクリスマスパーティがあるんです」 「へえ、すげえな。でもそれとインデックスにどんな関係が」 「それがバイキング制なんです」 「……ああ、なるほど」 つまりアレだ。神裂はインデックスを連れて行くことでステイルを喜ばせ、同時に食欲の徒である彼女をバイキング制のパーティに連れて行くことでそちらにも楽しい思いをして貰おうと、そういう考えなのだ。 なるほど、一見理想的な計画ではある。上条としても、大食らいな彼女の腹を満たすほどの食事を提供してやれないことは少し申し訳ないと思っていた。クリスマスのケーキだって上条家のお財布事情だとショートケーキを二個買っていくので一杯一杯で(まあそもそも金が無いのも彼女の大食いが原因の一端なのだが)なんだか情けないような侘しいような、と感じていたのである。 だからまあ、この話は言ってしまえば渡りに船なのだが。 「いや、普通に誘えよ」 「う……それは、こちらにも色々都合があるのです。サプライズにしようだとか、半ば思いつきだとか」 「オイ」 なんとも行き当たりばったりな話である。それでいいのか神裂火織。 「ってかそれはいいけどよ、起きたらイギリスで隣にいるのはお前らでしたーじゃあ、流石のインデックスも警戒すると思うぞ。まさか今から起こして説明すんのか?」 「何を言っているのですか、当然貴方も来るのですよ」 「……はい? マジデ?」 「ええ。マジです」 「そもそもどうやってイギリスまで行くの?」 「クリスマスにしか使えない特別な術式がありまして。それを使います」 クリスマス術式。二種類あり、一つは超高速隠密移動術式、別名『プレゼント配布術式』 もう一つは広範囲の人間の限定的な願望を読み取る術式で、別名『プレゼント選定術式』 今回利用するのはプレゼント配布術式の方である。地球上ならばどこへでも瞬時に移動できてしまうという凄まじい術式だが、当然クリスマスにしか使えない。 「はあ、でもその術式って俺の右手で消されちまうんじゃあ」 「ええ、多分そうなるでしょうね。なので当初、貴方は皆で運ぼうと思っていたのですが」 「皆?」 「あ、どうも」 「って五和!? それに建宮に、他の天草式の面々も!?」 突如として部屋に現れた一同に面食らう上条。 しかも何故か皆サンタクロースルックである。浮かれすぎではなかろうか天草式十字凄教。 「とまあ今日だけはこのように一瞬で移動できてしまうのです。縮図巡礼の要領ですね」 「物凄く便利だなクリスマス術式……。悪さし放題じゃないか、こんなの」 「いえ、クリスマス限定の術式なので、これまで悪さに使われたことはないんです」 「……魔術師ってピュアな連中だな」 まあ確か前に土御門も魔術師は皆ピュアなんだぜいとか言ってた気もするし、案外そんなものなのかもしれない。 これまで何度も魔術師にボコボコにされてきた上条としては納得行かないことこの上ないのだが。 「ですがそれでは流石に私達が疲れるので、学園都市にいい人材を借りてきました」 「いい人材って……」 テレポーターとかだろうかと勘ぐるが、そもそも上条はクリスマス術式と同じくテレポートも右手で無効化してしまうので意味が無いのである。 音速機でも借りてきたのならまだ分かるのだが、『人材』である。一体どのようなトンデモ能力者だ、と上条は構えていたが、不意に窓が叩かれたのでそちらに視線を移した。 「あ、あの、どうも」 「風斬!? もうなんでもアリかよ!!」 「え、えと、すみません……」 風斬氷華。細かい説明は端折るが、インデックスの親友にして学園都市製の人工天使である。 以前神の右席が襲来した時にも『使われた』学園都市の最終兵器であるハズなのだが、その彼女がどうしてそんなに気軽に貸し出されるのか。 上条はもうワケが分からなくなる。 「聞けば彼女はインデックスの友人だそうですし、移動速度も相当のようですので。貴方は彼女と一緒に来てください」 「いやちょっと待て、風斬は特別なヤツだから、俺の右手が触れちまうと色々やばいんだけど」 「毛布でも括りつけておけばいでしょう」 「適当!? だいたい俺生身でマッハ超えで空飛んだら死ぬって!!」 「え、ええと……そこは私の力で何とか……。周りの大気なんかに干渉して、学園都市の超音速旅客機の乗り心地くらいまでなら……」 「よりによってあの飛行機の乗り心地を再現しちゃうのかよ! 嫌だよじゃあ俺夜が明けてから普通に飛行機乗っていくから!!」 「我が侭を言わないで下さい。子供ですか」 「ああそうだよ! お前に比べりゃあ俺なんか全然ガキさ! でも今我が侭言ってるのは確実にお前だからな!! いいぜそれでもお前が俺のことを我が侭だとか抜かしやがるのなら、まずはその幻」 「いいからさっさと行きなさい。私達はあなた方を見送ってからでも十分間に合いますので」 「人の話遮るなよ! だいたいなんだよその余裕! 他人事だと思いやがって、堕天使エロメイドのクセに、って風斬さんその抱え方はヤバイって色々なとこが当たって、ってぎゃあああああダイナミック寝相!? 貴女今寝てますよねインデックスさんちょっ……あああ不幸だあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁァァァァ!!!」 絶叫しながら夜空に消える上条を見送ってから、神裂達もクリスマス術式を使ってさっさと移動する。 残ったのは神裂が持っていた、そしてその前はインデックスの枕元に置いてあったメモのみである。 そこにはだいたい打ち止めと同じようなことが書かれているのだが、それを上条が知ることはない。 学園都市にある、『窓の無いビル』 その中にある生命維持装置の中に浮かぶ、男にも女にも、子供にも老人にも、聖人にも囚人にも見える『人間』、アレイスター=クローリー。 世界最高の魔術師でありながら学園都市の統括理事長を務める彼は、赤い液体の中で静かに呟く。 「……ふむ。いくらいい子にしていたところで、そもそもこのビルには煙突はおろか窓すら無い、か」 来年のクリスマスまでに煙突を作ろうかと真面目に検討しながら、子供にも見えないことはない教育の街の長は静かに目を閉じる。
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【とある魔術の聖杯戦争】 序章二 〜赤の魔術師〜 「素に銀と鉄。礎に石と契約の大公。」 ここは学園都市の地下街。 その地下街の空き店舗に彼は居た。 肩まである髪を赤く染め、耳にはピアス、一〇本の指には銀の指輪、 右目の下にはバーコード柄の刺青。 ステイル=マグヌス。 ネサセリウス イギリス清教『必要悪の教会』に所属する、ルーンの魔術師だ。 「祖には我が大師シュバイオーグ。降り立つ風には壁を。四方の 門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ。」 足元の魔術陣が紅く光りだす。ステイルが店舗内の内装をどかして、 床に刻んだものだ。 (まったく・・・。世界のあちこちを飛び回ったところで、あてがわ れるの仕事はこんなものばかり) 彼が教会より受けた指令はこうだ。 『学園都市にて、聖杯降霊の術式が発動した。これの調査にあたり 役割を三つに分ける。 聖杯戦争に参加し勝ち上がる者。 外側より調査・補助する者。 内側より調査・補助する者。 』 ステイルの役は『内側』。つまり、聖杯戦争に参加しながら調査 または他の参加者の排除である。 満たせ 満たせ 満たせ 満たせ 満たせ 「閉じよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ。繰り返すつどに五度。 ただ、満たされる刻を破却する。」 英霊の降霊は本来。こんな小さな陣で行えるものではない。 しかし、聖杯のバックアップがそれを可能にする。 「・・・・・告げる。 汝の身は我が下に、我が運命は汝の剣に。聖杯の寄る辺に従い、 この意、この理に従うならば応えよ。」 彼が敷いた陣を這うように炎が奔る。 「誓いを此処に。」 自分の魔力が此処ではない、どこかに繋がる。 「我は常世総ての善と成る者。」 どこかから、誰かの魔力が絡みついてくる。 「我は常世総ての悪を敷く者。」 彼の首筋に炎が奔る。 「汝三大の言霊を纏う七天。」 彼の首筋に『令呪』が焼付けられる。 「抑止の輪より来たれ −−−−−天秤の守り手よ!!」 瞬間、炎は勢いを増し劫火となる。 この炎がおさまった時に、かつての英雄は姿を現す。 炎が晴れる。そこに現れた英雄は。 幼い少女だった。 (・・・・・・・・・・・っ!!!!!!?????????) ステイルは驚愕をあらわにする。 その少女は、見た目一〇歳くらいで、肩まである金髪を黒光りする カチューシャでまとめておでこを出している。ちょっとダブついたパーカー にチェック柄のスカート。下には膝辺りで折り返したジーンズを はいている。 どこからどう見ても現代の少女だ。 ステイルは思考が完全に停止していた。ただ口をあけて驚愕する ばかりである。 そんな間抜け面の魔術師の前で少女は可愛らしく微笑んでいる。 〜金色の魔法少女〜 あまりの出来事に思考が止まってしまったステイルだが はっ!と我にかえる。 (・・・なんだこの子は?) サーヴァントの召喚。 それは『聖杯戦争』で戦わせる使い魔として、人よりも精霊に 近い存在である『英霊』を使役するものである。 それにより召喚される者は必ずしも誰もが知る偉人ではない。 しかしこの少女は『英霊』と呼ぶには激しく違和感がある。 それはこの少女の姿があまりにも普通だからだ。 肩まである金髪を黒光りするカチューシャでまとめ おでこを大きく出し、瞳は茶色。 顔立ちも日本人のようで、よくよく見てみると髪の根元が濃い茶色だ。 どうやら染めているらしい。 さらにはちょい大き目なダブついたパーカーにチェック柄のスカート。 下に膝のあたりで折り返したジーンズをはいている。 見た目10歳くらいの少女はどうみても現代っ子だ。 「・・・・・君は・・ほんとにサーヴァントなのかい?」 「そういうお兄ーさんは本当に私のマスターなの?」 聞き方が気に食わないのか、おもてだけの営業スマイルを浮かべ ながらも声はツンとしている。 「ほらっ。コレでいいかい?」 そう言いながらステイルは修道服の襟を手でのけて首筋を 強調するように見せる。 首筋に刻まれた『令呪』は炎のような図柄だった。 「ふーん。 とりあえずマスターのようね」 なんて態度の大きい子なんだ・・・。ステイルはイラつくを通り 越して呆れてしまう。 「はー・・・・それでっ?君は何の『英霊』なのかな?」 マスターがサーヴァントを知るうえで最重要がこれだ。 自分のサーヴァントの正体を知ることで長所や弱点を確認し それにより弱点を補うこともできるのだから。 「・・・乙女の ひ・み・つ♪」 おい・・・。 (ふざけているのか?)おもわず唇が引きつってしまう。 「んーとねー・・・・・実はわたしもわからないの・・・」 っ! 「なんだろうねー?聖杯戦争とか魔術とか知識はあるんだけど それをどこで知ったかっていう思い出がないんだよ、ヘンな感じ〜。」 ステイルは思わずある少女を思い浮かべ、目の前の少女と重ねてしまう。 かつて自分が守ると決めた。そして守れなっかたあの子に・・・・。 「まっ。そんなのどうでもいいかー」 ステイルの心境も知らず。本人はいたってあっけらからんとしている。 「それで?お兄ーさんの名前は?」 「・・・あ、ああ。 僕はステイル=マグヌス」 ステイルの名前を聞くと少女はにかーと笑う。 「わたしはリサ、クラスはキャスターだよ。よろしくね!」 「・・・よろしく」 ちょっとブルーになってるステイルをよそにこの子は元気イッパイだ。 ふたりはその後すこししゃべってから空き店舗を後にした。 誰もいない地下街に二人の声だけが響いている。
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ねえ、あんたの言ってる「幸せな世界」って何よ。 自分が傷ついても、他が無事ならそれでいいの? ……ふざけないでよ。 私のキモチを踏みにじっといてそれはないでしょうがっ 私は、アンタをこんな風にしたあのピアス野郎を許さない。 私の初恋を返せ アンタを想い続けてた、時間を返せ 上条当麻を、私に返せ 少女の神に願う時、一人の高校生が現れる。 「い、いったいどうなっているんだ?」 少年の手術を担当していた冥土帰しが首を横に振る。 それは、もう無理だという、単純かつ分かりやすいサインだった。 まず、銀髪碧眼の少女が泣き崩れる。 次に、赤い髪の少年が天を仰ぐ。 金髪アロハの少年はその場を立ち去り、 吸血殺しはその場に倒れこむ。 少年に救われた者たち、元ローマ正教のシスター4人や、 とある日に、少年と出会ったことのあるロシア成教のシスターも、 何かしらで顔を拭っていた。 そんな中、常盤台中学のエース、超能力者の御坂美琴だけは、 動くこともできずに、ただ、茫然と立ちすくんでいた。 (嘘よね。う、嘘なのよね?) 「お姉さま……」 状態を把握し、現実を受け入れた者から、その場を立ち去って行った。 まずは、赤髪の神父が立ち去る。その眼に見えたのは、涙。 次に、五人のシスターたち。三人は涙で前が見えないようで、水着のような服を着たシスターと一番身長のあるシスターが他を支えながら出ていった。 吸血殺しと銀髪碧眼の少女は、身長の低い教師に引き取られていった。 そんな中、御坂美琴を迎えに来た白井黒子は、涙で頬を濡らす美琴の姿を見てしまった。 その表情は、あの少年以外には見せたことのないものだった。 (よほど、あの殿方の死がショックだったのでしょうね) 白井黒子は考えた。 美琴との(行き過ぎた)スキンシップの時に、一番目障りだった少年が消えたのに、何故こんなに釈然としないのか。 美琴の悲しげな表情を見たからだろうか。 いや、違う。今までの白井なら、「代わりにわたくしが」などと言って美琴とのスキンシップを取りに行っていただろう。 それなのに、この感情は何なのか。白井にはわからなかった。 その場に居合わせた佐天涙子は白井以上に驚愕していた。 美琴が涙を流している。 それは、佐天があこがれる美琴のイメージとかけ離れていた。 どんなにつらいことがあっても、美琴はその場では泣かないと思っていた。 裏では涙を流しているかもしれないが、表には絶対に出さないと思っていた。 というか、それ以上に、美琴の想い人らしき少年の姿を見て、佐天は驚いていた。 (と、当麻さん?) 佐天が驚いたのにはわけがあった。 同じ無能力者同士、その少年と佐天との間にはいろいろと交友関係があったのだ。 それが、友人関係であろうと。それ以上の恋人関係であろうと。 最近、佐天はその少年と連絡が取れないことに、不信感を抱いていた。 それが、美琴と一緒に居たからだと考えると、自然と胸が苦しくなった。 (今の私に、御坂さんに合わせる顔は、ない) 佐天涙子は走りだす。 ここが病院だということも忘れて。
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STAGE00 アリサ編 STAGE01 STAGE02 STAGE03 STAGE04 STAGE05 STAGE06 STAGE07 STAGE08 STAGE09 STAGE10A STAGE11 STAGE12 STAGE13 STAGE14 STAGE15 STAGE10B STAGE16 STAGE17 STAGE18 STAGE19 STAGE20 STAGE21 STAGE22 STAGE23 STAGE24 STAGE25 STAGE26 STAGE27 STAGE28 STAGE29 STAGE30 STAGE31 STAGE32 STAGE33 STAGE34 STAGE35 STAGE36 STAGE37 STAGE38 STAGE39 STAGE40 STAGE41 STAGE42A STAGE43 STAGE44 STAGE45 STAGE42B STAGE46 STAGE47 STAGE48 STAGE49 STAGE50 STAGE51 STAGE52 STAGE53 STAGE54 STAGE55 STAGE56 STAGE57 STAGE58 Ending ストーリーイベントインターミッション STAGE42Aランキング マップ 入手アイテム 味方 敵 ストーリーイベント インターミッション セットアップ ネットワーク フォーラム メール ネットワークショップ デスクトップ シミュレーター セーブ ロード 終了 STAGE42A 上へ STAGE42A 名古屋下水処理場 勝利条件 敵パイロットの全滅もしくは投降 敗北条件 プレイヤーパイロットの全滅 出撃パイロット選択 和輝 / 亮五 / アリサ / リュウ / 美穂 / ファム / ラン / メイヤー ランキング 基準値 敵排除数 8 総戦闘回数 35 平均ダメージ 115 平均武器レベル 14 ターン数 12 NPC残数 - マップ 地形 進入不可 段差 スロープ 平地 X 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 Y 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 気絶不可 - 混乱不可 - 戦意喪失、投降不可 - 強制排出不可 - 序盤、敵ユニット(敵6)は、味方ユニットが接近するまで行動しない 序盤、敵ユニット(敵3 / 4)は移動後、味方ユニットが接近するまで行動しない 上へ 入手アイテム 入手先 名称 備考 敵1 / 2 / 3投降 ボディ 111式 春陽 Lアーム 111式 春陽 Rアーム 111式 春陽 レッグ 111式 春陽 敵5 / 6投降 バックパック BX056 上へ 味方 No. 名前 移動力 バーツ 武器 人物 アイテム APNow / Max Body HP状況Now / Max 格闘力 減少率 AP設定/改造LV 防御 L.Grip 属性 種類 AP 熟練 攻撃 弾数Now / Max 射程 命中率 距離低下率 段差低下率 HPNow / Max エースランク ポイント バトルスキル L.Arm 命中 命中 L.Shld 武器熟練度 回避(回避率) R.Arm 命中 R.Grip 格闘武器 ショットガン グレネード Leg バーニア ダッシュ 回避 R.Shld マシンガン 火炎放射 キャノン 属性防御 B.Pack 追加出力 ライフル ミサイル ビーム 1 × 2 × 3 × 4 × 上へ 敵 No. 名前 移動力 バーツ 武器 人物 アイテム PRIZEMONEY APNow / Max Body HP状況Now / Max 格闘力 減少率 AP設定/改造LV 防御 L.Grip 属性 種類 AP 熟練 攻撃 弾数Now / Max 射程 命中率 距離低下率 段差低下率 HPNow / Max エースランク ポイント バトルスキル L.Arm 命中 命中 L.Shld 武器熟練度 回避(回避率) R.Arm 命中 R.Grip 格闘武器 ショットガン グレネード Leg バーニア ダッシュ 回避 R.Shld マシンガン 火炎放射 キャノン 属性防御 B.Pack 追加出力 ライフル ミサイル ビーム 1 日防軍特殊部隊ヴァンツァー兵 3 111式 春陽 579 / 579 113% 15% ■ ■ ■ 日西90MF 貫通 マシンガン 5 D★★ 18×10 ∞ 1~4 80% 10% 5% 20 / 20 ★★★★★★ ×0 リベンジⅡ 150 17 / 17 111式 春陽 295 / 295 ×14%UP ■ ■ ■■ ■ ■ ------ 32% 111式 春陽 295 / 295 ×14%UP ハードブロウ 衝撃 格闘武器 1 D★★ 25×1 ∞ 1 100% 0% 0% D★★ 耐炎熱 111式 春陽 440 / 440 6段 3倍 ■ ■ ■ ------ D★★ ------ 2 日防軍特殊部隊ヴァンツァー兵 3 111式 春陽 579 / 579 113% 15% ■ ■ ■ 日西90MF 貫通 マシンガン 5 D★★ 18×10 ∞ 1~4 80% 10% 5% 20 / 20 ★★★★★★ ×0 リベンジⅡ 150 17 / 17 111式 春陽 295 / 295 ×14%UP ■ ■ ■■ ■ ■ ------ 32% 111式 春陽 295 / 295 ×14%UP ハードブロウ 衝撃 格闘武器 1 D★★ 25×1 ∞ 1 100% 0% 0% D★★ 耐炎熱 111式 春陽 440 / 440 6段 3倍 ■ ■ ■ ------ D★★ ------ 3 日防軍特殊部隊ヴァンツァー兵 3 111式 春陽 579 / 579 113% 15% ■ ■ ■ 日西90MF 貫通 マシンガン 5 D★★ 18×10 ∞ 1~4 80% 10% 5% 20 / 20 ★★★★★★ ×0 リベンジⅡ 150 17 / 17 111式 春陽 295 / 295 ×14%UP ■ ■ ■■ ■ ■ ------ 32% 111式 春陽 295 / 295 ×14%UP ハードブロウ 衝撃 格闘武器 1 D★★ 25×1 ∞ 1 100% 0% 0% D★★ 耐炎熱 111式 春陽 440 / 440 6段 3倍 ■ ■ ■ ------ D★★ ------ 4 日防軍特殊部隊ヴァンツァー兵 6 キャセルM2 895 / 895 125% 30% ■ ■ ■ ハイバスター 衝撃 格闘武器 1 D★★ 130×1 ∞ 1 100% 0% 0% 20 / 20 ★★★★★★ ×0 150 17 / 17 キャセルM2 502 / 502 ×5%UP ■ ■ ■■ ■ ■ ------ 32% キャセルM2 502 / 502 ×5%UP ハードブロウ 衝撃 格闘武器 1 D★★ 25×1 ∞ 1 100% 0% 0% D★★ 耐貫通 キャセルM2 660 / 660 6段 3倍 ■ ■ ■ ------ ------ 5 日防軍特殊部隊ヴァンツァー兵 2 109式 炎陽 502 / 502 115% 15% ■ ■ ■ ハードブロウ 衝撃 格闘武器 1 D★★ 25×1 ∞ 1 100% 0% 0% 20 / 20 ★★★★★★ ×0 ミサイル弾 150 17 / 17 109式 炎陽 316 / 316 ×12%UP ■ ■ ■■ ■ ■ ナイチンゲール 炎熱 ミサイル 10 D★★ 124×1 6 / 6 3~9 80% 0% 0% 32% 109式 炎陽 316 / 316 ×12%UP ハードブロウ 衝撃 格闘武器 1 D★★ 25×1 ∞ 1 100% 0% 0% D★★ 耐衝撃 109式 炎陽 463 / 463 7段 4倍 ■ ■ ■ ------ BX056 D★★ 6 日防軍特殊部隊ヴァンツァー兵 2 109式 炎陽 502 / 502 115% 15% ■ ■ ■ ハードブロウ 衝撃 格闘武器 1 D★★ 25×1 ∞ 1 100% 0% 0% 20 / 20 ★★★★★★ ×0 ミサイル弾 150 17 / 17 109式 炎陽 316 / 316 ×12%UP ■ ■ ■■ ■ ■ ナイチンゲール 炎熱 ミサイル 10 D★★ 124×1 6 / 6 3~9 80% 0% 0% 32% 109式 炎陽 316 / 316 ×12%UP ハードブロウ 衝撃 格闘武器 1 D★★ 25×1 ∞ 1 100% 0% 0% D★★ 耐衝撃 109式 炎陽 463 / 463 7段 4倍 ■ ■ ■ ------ BX056 D★★ No. 名前 移動力 バーツ 武器 人物 アイテム PRIZEMONEY APNow / Max Body HP状況Now / Max 格闘力 減少率 AP設定/改造LV 防御 Hand 属性 種類 AP 熟練 攻撃 弾数Now / Max 射程 命中率 距離低下率 段差低下率 HPNow / Max エースランク ポイント バトルスキル L.Arm 命中 命中 武器熟練度 回避(回避率) R.Arm 命中 格闘武器 ショットガン グレネード Leg バーニア ダッシュ 回避 マシンガン 火炎放射 キャノン 属性防御 B.Pack 追加出力 ライフル ミサイル ビーム 7 日防軍特殊部隊ヴァンツァー兵 2 ------ ハンドガン 貫通 ハンドガン 2 9×1 ∞ 1~2 90% 0% 0% 20 / 20 ★★★★★★ ×0 0 26 / 26 ------ 不能 ------ -- ------ ------ 8 日防軍特殊部隊ヴァンツァー兵 2 ------ ハンドガン 貫通 ハンドガン 2 9×1 ∞ 1~2 90% 0% 0% 20 / 20 ★★★★★★ ×0 0 26 / 26 ------ 不能 ------ -- ------ ------ 上へ