約 5,398,195 件
https://w.atwiki.jp/holycon/pages/51.html
「契約が!馬鹿な!」 はじまりは陶器がひび割れるような音。 男が事態を察した時、身を守るはずの鎧はその力を急速に弱めていた。 恐怖と絶望、一欠片の生への執着が喚起した窒息感の中、唸り声に顔を向ければそこには人間一人容易く切断する死の刃。 もつれる足で離れようとした彼を、万力のような力で抱きとめるものがある。 それは狼狽える彼をもう覚えてはいないらしい。 震えるほど冷たい衝撃が首に突き刺さる。 鎧はもはや影すら消えつつある。身を捩っても、叫んでも、助けがよこされることはない。 咀嚼――咀嚼――何を? ゆっくりと肉体を侵略する圧潰の痛みと引き換えに、感覚がどこか計り知れない場所へ散っていく。 身を切る叫びが空に溶けて消える。 肉―咀嚼音。骨―砕く。金。咀嚼。スリル。痛い。超常の力が失われた手では、捕食者を引き離すことなどできない。 小さくなっていく男の細い指が、銅色の殻を空しく引っ掻く。 クライマックスが近づき、破砕音は水気を伴って一際大きくなる。 そして彼を構成していた記憶が消え、本能に近くなった思考の残滓が消え、……最後には延々と伝達され続けていた感覚すら消えた。男が確かに存在した事を示す痕跡は、頭髪一本残っていない。 ☆ 目を覚ました須藤の身体は、湯浴みをした直後さながらだった。 汗があらゆるところから噴き出している。 不快に張り付く布団を払い除けて、ベッドサイドの時計に目を遣る。現在4時47分。起きるには早すぎる。睡魔は既に吹き飛んでいた。 カーペットに足をつけた須藤は生まれたままの姿だ。寝巻を着るのはこの街に来てからやめた。 悪夢の滓がこびりついた身体を引きずるようにして、洗面所へ足を運ぶ。 ☆ バスタオルで汗を拭い、人心地がついた須藤は冷蔵庫から500mlのミネラルウォーターを一本取り出し、キャップを思い切りよく開けた。 須藤は中身を一気に流し込む。口当たりが軽く、このまま一本空けられそうな程飲みやすい。 3/2を飲み干した時点で口を離すと、ちゃぷちゃぷと音を立てるペットボトルを片手にリビングまで歩き、革張りのソファに腰かける。 両膝に肘を乗せて身じろぎ一つしない男は全裸ではなく、今は無地のバスローブを着用している。 玄関扉が開閉する音。まもなく、けたたましいベル音が彼の耳をついた。 すぐに音は止み、廊下の方からこそこそとした話し声が聞こえてくる。 それもまたすぐに止み、軽快な音がこちらに近づく。 玄関の方に目を向けていた須藤の前に、音の主が現れた。 「あぁ、須藤さん。珍しいですね、……こんな時間に」 「…どうしました、ドッピオ君?」 「はい、ボスから電話です」 音の主は気弱そうな少年だった。 彼が差し出した掌には携帯電話が握られている。 須藤は気のない様子でそれを受け取り、受話口を耳に押し当てると男の声がした。 「どうしました」 「三騎のサーヴァントを捕捉した」 須藤が契約したサーヴァントは、とても風変わりなアサシンだった。 初召喚の際、目の前に姿を現したのは本人ではなく、隣で須藤―おそらくはその向こうにいるボス―の顔色を窺う少年だった。 そしてつい先ほどと同じように渡された携帯電話を介して、やり取りを行った。 その内容は、 真名を明かすつもりはない事。 極力マスターの前には姿を見せない事。 今後は生前の部下であり、今は宝具となったドッピオを仲介役とする事。 以上の約束を一方的に宣告され、須藤もそれを一も二もなく了承した。 自身も秘密を抱えた身であることから、接触をとりたがらないサーヴァントはまぁ、都合がよかった。 「クラスは分かりますか?」 「1騎は幻獣を駆っていたことから、ライダーと推測できる。残りの2騎は特徴となるような物を見せてはいない。詳しい話はドッピオからさせる」 ドッピオに電話をかわる。 口元に手を当てて、電話の向こうのボスとやり取りをしている。 それが終わると彼は手元の携帯を消し、ショルダーバッグを持って須藤の隣に腰を下ろす。 カバンの中から幾つかの写真を取り出した彼は、須藤に今日一日の成果を語り始めた。 まずは早朝の住宅街。 立ち並ぶ家屋の真上を、鷲の頭をもった馬に跨って飛行する姿が映っている。 花をモチーフにした軽装の鎧を着込み、形の良い足に履いているのは…ニーソックス?それにスカート。 騎乗物を除けば、コスプレイヤーにしか見えない。 装飾に用途が偏った衣装は、彼女―写真でみる限りは―の魅力を最大限に引き立てている。 もっとも須藤からすればこうして捕捉されている以上、愛らしい顔立ちも侮蔑の対象にしかならないが。 つぎに正午、飲食店の行列に並ぶ二人連れ。 恰幅の良い青年と、見かけ小学生くらいの男子。 サーヴァントは青年の後ろで、退屈そうに周囲の景色を眺めている。 男子は整った顔立ちをしており、写真の中で通行人の何人かが、彼に熱のこもった視線を送っている。 青年の方に目を向けると、これが男子と比較するのは残酷とすら呼べる容姿の持ち主だった。如何にも不似合いな主従であり、真っ当な警官なら声をかけてもおかしくない。 判明している情報から推察すれば、アサシンの線は薄い気がする。仮に違ったなら、このサーヴァントは全く乗り気でないのだろう。 最後は夕暮れのショッピングモール。 学生服の少女と褐色の男。 男はかなりの長身であり、彼の研鑽の程はビジネススーツごし―そのうえ写真を通している―でも須藤を緊張させる域にある。 三騎士クラスと推測できるが、それよりは制服の少女に関心を向けるべきだろう。 マスターと思しき少女に擦れた雰囲気はなく、写真から素行不良の兆候は見受けられない。 また2枚目に目を落とすと……男と手を繋いでいる。これまた暢気な主従だ。 3騎とも気付いた様子はないらしい。 ドッピオの言を鵜呑みにする気はないが、未だ襲撃らしい襲撃はうけていない。 彼の規格外のステルス能力が為せる離れ業だった。 説明が終わると、ドッピオは撮影した写真を須藤に渡す。 曰く、これらの手がかりを活用してマスターを捕捉せよ、とお達しがあったそうだ。 それだけ告げると、ドッピオはリビングを出て行った。 彼の桁外れの気配遮断術を活かすなら住民に紛れる方が良いというアサシンの判断から、彼は極端な時間にはまず出歩かない。 残された須藤は10枚近い人物写真を扇子のように広げ、…戻す。 真っ向から戦うつもりはない。その一点はアサシンとも共通している。 まずは情報収集を行い、暗殺、……事故…、 (デッキがあれば……) ペットボトルをぐいっと傾け、空にした。台所に向かって放る。壁にぶつかったペットボトルは、フローリングの上に音を立てて転がった。 もはや終わった事だ。終わった……ここで終わらせる。 万能の願望器の力さえされば、あの悪夢を見ることも無くなるだろう。 かつて参加した戦いに、大した意気込みはなかった。 不意のトラブルに陥った須藤は、差しのべられた手をただ掴んだだけに過ぎない。 助け舟を出したのが悪魔だったとしても、汚れ事に手を染めていた彼からすれば問題にはならない。 頂点を極め、更なる栄光を掴む。戦う理由はそれだけだった。 だが、今は真剣そのものだ。 何としても蘇りたい。そして……自分が死んだ瞬間の記憶を消し去りたい。 五体の全てが噛み砕かれ、意識が暗黒に溶けるイメージに耐えられる人間などいるはずはなく、万が一いたとしても、須藤はそうではなかった。 私は絶対に生き延びる。 リモコンを操作してテレビの電源を入れる。 既に朝5時を過ぎており、若いキャスターが爽やかな笑顔で一日の始まりを告げる。 もう少しすれば空も白み始めるだろう。 (コーヒーでも入れましょう……) 須藤は台所に向かった。 【クラス】アサシン 【真名】ディアボロ 【出典作品】ジョジョの奇妙な冒険 Part5 黄金の風 【性別】男 【ステータス】筋力D 耐久D 敏捷D 魔力A 幸運D 宝具A ドッピオ 筋力E 耐久E 敏捷E 魔力B 幸運D 宝具A 【属性】 混沌・悪 【クラススキル】 気配遮断:EX(C) サーヴァントとしての気配を絶つ。 後述宝具によって自身の存在を完全に隠蔽する事が出来る。 ドッピオは攻撃態勢に移らない限り、気配を感知されることが無い。攻撃態勢に移った後も、ドッピオ個人の気配が発せられるのみ。 ディアボロが表に出ている間はCランク。 【保有スキル】 怯懦:E~C 他人に怯え、過去に怯え、運命に怯える男であること。臆病さ。 劣勢に回ると低確率で恐慌に陥り、行動判定にマイナス修正がかかる。 ドッピオはこのスキルをCランクで保有しており、ディアボロが表に出る程、ランクが落ちていく。 心眼(偽):B 視覚妨害による補正への耐性。第六感、虫の報せとも言われる天性の才能による危険予知。 正体秘匿:A(-) マスター以外の人間からパーソナルデータを閲覧される事を防ぐ。 ただし「ディアボロ=ドッピオ」と知る者、Aランク以上の真名看破スキルの持ち主に対しては、効果を発揮しない。 ディアボロが表に出ている間は効果が消滅する。 【宝具】 『首領と僕(マイネーム・イズ・ドッピオ)』 ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:1 最大捕捉:1人(自身) 第二の人格、ヴィネガー・ドッピオ。 ディアボロは通常、彼の内側に隠れており、ディアボロ側の働きかけでのみ人格の交代が行われ、容姿もそれに応じて変化する。 ドッピオ時はステータスが専用のものになり、怯懦スキルがCランクまで上昇。宝具に制限がかかるために戦闘力が低下する。 代わりに最高ランクの正体秘匿スキルと規格外の気配遮断スキルによってずば抜けた隠密性を発揮。余程の相手でなければ正体を看破されることは無い。 ドッピオ本人は自分をディアボロの部下と思いこんでいるが、実際は同一人物であるため「キング・クリムゾンの両腕」と『碑に刻まれた名は(エピタフ)』を自由に行使できる。 また二人のやり取りは「電話」を介して行われる。宝具発動中はドッピオとのみ、念話が可能。 ちなみにこの宝具が失われた場合、正体秘匿スキルそのものが消滅し、幸運値が永続的にワンランクダウンする。 『孤独な王の宮殿(キング・クリムゾン)』 ランク:A 種別:対人宝具(対界宝具) レンジ:1~5(時飛ばし 全世界) 最大捕捉:1人(時飛ばし 上限無し) ディアボロが保有するスタンド。 簡単な説明をすると最大で十数秒先の、未来の時間に飛ぶことが出来る。 能力を発動する事で、指定した時間をスキップする。時間そのものは消費される為、整合性が崩れることはない。 「時飛ばし」に気付くには精神判定に成功する必要があり、失敗すれば何事もなかったと認識する。 仮に気づいても、消し飛んだ時の中で起こった変化はディアボロにしかわからない。 時が飛んでいる間、物体はディアボロに対して一切干渉することが出来ず、ディアボロから干渉する事もできない。 スタンド共通のルールとして、宝具へのダメージはディアボロ自身にも反映される。 生前とは異なり能力の発動には魔力が消費され、指定した時間に応じて消費量は上がる。 一瞬消すだけなら消費は少なく、最大の十数秒全て消すなら消費は相当に重くなる。 スタンド体はサーヴァントに換算して、ステータスは筋力:A 耐久:D 敏捷:Cに相当。 『碑に刻まれた名は(エピタフ)』 ランク:A 種別:対人宝具、対界宝具 レンジ:- 最大捕捉:1人(自身) ディアボロが保有するスタンド。 キング・クリムゾンの補助能力だが、単体でも使用可能なことから、一個の宝具に昇華された。 十数秒後までの未来を「到達率100%」に書き換えたうえで、映像として投射する。 上述宝具と併用することでディアボロは絶対的な回避能力を発揮できるが、サーヴァント化した現在はそれぞれの使用に魔力消費が課せられる。 生前同様にスタンドを操るのは、潤沢な魔力供給を受けていない限り難しい。 【weapon】 「電話」 ディアボロとドッピオの交信手段。 生前は耳に当てられるものを「電話」と誤認させていたが、サーヴァント化した現在はドッピオがベル音を口走った直後、彼の手の中に携帯電話が出現するようになった。 「レクイエム」 自分を倒した少年に与えられた呪い。 本来なら永遠に「死に続ける」運命にあるディアボロだが、サーヴァントとなったことで一時的に除去されている。 【人物背景】 ギャング組織「パッショーネ」のボス。本名不詳の二重人格者。 自分の正体を知られることは暗殺に繋がるとして、あらゆる自分に関する情報を全て抹消してきたし、過去を探ろうとする者は皆殺しにしてきた。 よって彼の人物像を知る者は組織の内外含めて、一人もいない。 【聖杯にかける願い】 完全な状態で復活する。 【マスター名】須藤雅史 【出典】仮面ライダー龍騎 【性別】男 【Weapon】 なし。 【能力・技能】 「悪徳警官」 立場を隠れ蓑にして犯罪行為に耽る。 犯した罪は原作において、殺人、拉致、脅迫などが確認されている。 「死の記憶」 須藤は今回の戦いに類似したバトルロイヤルに参戦していた。 聖杯戦争に招かれたのは「契約していたミラーモンスターに食い殺された」須藤雅史である。 マスター資格を得てから、死んだ瞬間の記憶に苛まれ続けている。 【ロール】 刑事。 【人物背景】 連続失踪事件を追っていた刑事。 実は悪事を働いており、裏の仕事仲間を報酬で揉めた末にカッとなって殺害。その死体を埋めていた時にライダーバトルへの参戦資格を得た。 参戦後はライダーの頂点を目指し、契約モンスター「ボルキャンサー」に一般人を襲わせていた。 死亡後から参戦。 【聖杯にかける願い】 完全な状態で復活する。 【把握媒体】 アサシン(ディアボロ): 原作コミックス。 須藤雅史: テレビシリーズ全50話。須藤自身は第6話で退場。 DVD、Blu-ray、ニコニコチャンネルなどで視聴可能。
https://w.atwiki.jp/ffwm/pages/114.html
佐渡島方治&アサシン◆lkOcs49yLc ―幕末の世が過ぎ、明治の夜明けが到来してきた頃。 歴史の闇に葬られた、幕末の亡霊が動き始めた。 剣の腕、頭の切れ、他者を惹き付ける人望、彼はどれを取っても人より上を行っていた。 同時に、彼は幕府にとって危険視された存在でも有り、故に幕府によって存在もろとも焼かれた―はずだった。 弱肉強食、強ければ生き弱ければ死ぬ世を望んだ彼は、この京都を大火に沈めんと画策した。 だが、彼は変わろうとする時代には選ばれず、故に彼は焼かれた。 時代に焼かれ、時代を焼こうとした男の名は、志々雄真実と言った。 そして、その男の到来を待ち続けている、一人の男がいた。 ◆ ◆ ◆ ―この世に蔓延る13の魔族。 その魔族を次々と滅ぼしていった、一人の王がいた。 王には力があった。 万物を葬る闇の鎧。 魂を喰らう魔晶の剣。 竜の姿をした城。 そして、この世の誰よりも美しき伴侶。 この世の全てを我が物とした王は、殆どの魔族を絶滅に追い込んだ。 貴族たるファンガイア族の名を盤石の固きに置いた王の実績は、英雄の名に相応しい物だった。 しかし吸血王の退廃は、途轍もなく儚きものだった。 鎧も、城も、愛する伴侶さえも人間に奪われた哀れな王。 大半の魔族を絶滅に追い込んだ王の輝かしさなど、今の王には微塵も残されず、家畜との共存を望んだハーフの手で王は倒される。 しかし、その王の復活を望む、一人の男がいた。 ◆ ◆ ◆ 月が輝かしい夜。 静寂こそが相応しいその夜の公園の芝生に、数々の絶叫が鳴り響く。 「ああああああ!!」 「きゃあああああああ!!」 木々が生え芝生が敷かれ、多くの人々が寛いでいたその場所。 多くの笑顔が月夜の中で輝いていたそれは、一瞬で地獄絵図へと変貌を遂げてみせたのだ。 喘ぐ人々の首にあるは、二本の牙の如き物体。 牙に噛みつかれた人々の身体は、徐々に透明色に染まっていく。 まるで、魂を抜き取られているかのように。 色を失い、最早一片の生気も感じられなくなった人は、バタリと倒れる。 ある人が倒れ、またある人も倒れと。 色を失った人々は次々と倒れ行き、十秒後には、最早其処に生きている人など一人もいなかった。 皆々、色を失い芝生に倒れている。 しかし、ある木陰に、一人だけ色を残し立ち上がっている人がいた。 白いマフラーを首に巻き、眼鏡を掛けた男性。 その身は痩せ細ってはいるが、しかし眼はギラギラと光っている。 「足りぬ……足りぬ……」 男はボソボソと呟く。 飢えるように、菓子のお代わりを強請る子のように。 「まだだ……もっとだ……。」 男はそう呟くと、光の粒子となって消滅する。 1時間後に、警察や救急車がサイレンを鳴らしてやって来ることは、言うまでもない。 ◆ ◆ ◆ 早朝を迎えた、クリスタル・ヒルにある部屋。 其処に有る机で珈琲を飲む男がいた。 痩せ細った体型に彫りが深い顔を持った男は、その眼をギラつかせながらも、窓の外の景色を見つめている。 男の名は佐渡島方治。 日本に務める国会議員であり、今回はアメリカの視察に訪れていると言う。 それが、方治に与えられた「役割」だった。 「……やはり錆びた物だな、我が国も。」 しかし方治は、今いるロールに満足などしてはいない。 方治がいた時代といえば、明治維新が始まって幾年か立ったぐらいの頃だ。 その世において日本といえば、開国が始まった瞬間に欧米諸国の言いなりだった。 そして今も、それは変わっていない。 「やはり、あの方がいなければ……。」 方治は、一先ず明治から今に至るまでの150年間、日本がどうなったのかを調べてみた。 見てみれば、日本は欧米に影響を受け「富国強兵」の道を進んだという。 これは方治にとっても喜ばしい事だ。 法廷でぶちまけることこそ叶わなかった物の、結果的に自分が望んだ日本がやって来たのだから。 強ければ生き、弱ければ死ぬ。 日本も漸く、それが分かってきたということとなる。 だがしかし、日本は負け犬となった。 確かに日本は粘った。 国の誇りを掛けて戦った。 しかし力は及ばず燃え尽きてしまった。 (富国強兵……これを掲げた日本が何故負けた……) 答えは簡単だ。 ―弱かった。 強ければ生き弱ければ死ぬ、その摂理に従い、儚くも日本は食われる側へと堕ちていった。 その挙句の果てに日本は武器を捨て平和主義を謳っていると言う。 (だがもし、志々雄様が生きていれば……) もしも彼が、日の本の国を手にし。 この国を支配したとなれば。 他の国も全て焼けたのではないのか。 日本が、今方治のいるこの米国に敗れる未来も、無くなるのではないのかと。 十本刀、百識の方治の眼には、確かにそう映っている。 最早、現世に思い残すことなどなかった。 しかし、命を絶とうとした方治を引き留めたのが、何処かで手に入れたかも検討が付かぬ白紙の札。 これは寧ろ絶好の機会だ。 聖杯を手にし、志々雄真実を現世に舞い戻す絶好の機会。 それをむざむざ見逃す理由はない。 思い残すことなど無い。 ともなれば死ぬことなど覚悟の上。 ならば方治の向かう道は一つ。 (私は聖杯を手に入れる……そして志々雄様を蘇らせ……この国を最強の国へと作り変えてみせる!!) 改めてその想いを胸に宿した方治は、より一層顔を引き締める。 「只今戻りました、我がマスター。」 ふと、後ろから声が響く。 早口だが、しかしやや疲れているような声が。 「戻ったか。」 方治はそう答え、回転式の椅子を180度回転させ後ろを振り向く。 其処にいたのは、眼鏡を掛けた一人の痩せ細った男性だった。 彼こそが、方治の喚んだサーヴァント、アサシンである。 「ええ、昨夜も幾ばくかのライフエナジーを摂取しました。」 「そうか、ご苦労だ。」 アサシンの報告に、方治はウムと頷く。 方治が喚んだサーヴァント、アサシンは、人間が持つ「ライフエナジー」と呼ばれる生命エネルギーを貯蓄し、それを活用することに長けている。 故に、方治はアサシンには常日頃からNPCを襲わせる形で「魂喰い」を行わせ、魔力を貯蓄しているのだった。 既にアサシンを召喚して数日が立つ。 魔力は十分すぎる程に貯蓄されているが、使い道は有るのだろうか。 「念のために報告はしておくが、他のサーヴァントには発見されていないだろうな。」 「ご心配感謝いたします、今の所は発見されていませんご安心を。宝具は本戦において力を引き出しますので、貯蓄に関してはご安心を。」 アサシンの宝具。 それは、死んだ吸血鬼の亡霊を復活させ、使い魔として操ることだとか。 更に契約時に聞いた話によれば、その真価はその使い魔が「死んだ」時に発揮されるという。 死んだ使い魔の霊核は保存させることが可能で、数体の霊核を融合させることでより強大な使い魔を召喚することが可能、だということも聞いてはいる。 勿論、平時から派手に使うつもりはない。 使うのは本戦、闘うサーヴァントが減った時の話だ。 溜まった資金の切り方といえば、百識の方治の十八番、失敗するつもりは毛頭ない。 「そうか、引き続き魂喰いを続けてくれ。」 「畏まりました。」 方治の命令を聞き、アサシンは霊体化する。 ◆ ◆ ◆ (やれやれ、まさかこんな物が宝具になるとは。) アサシンのサーヴァント、チェックメイトフォーのビショップは笑う。 ビショップには、これという伝説的な武器はなかった。 例えばキングなら、キバの鎧やザンバットソードが宝具となりうるだろう。 しかしビショップには、そのような装備は与えられていなかった。 そんな彼に与えられた宝具とは、逸話系の宝具。 キングを蘇らせるために自ら行った儀式が宝具になるとは、座にいた時にビショップには想像もつかなかっただろう。 (しかし好都合な話です、これで計画は順調……) しかし、その御蔭でビショップは願いへとまた一歩近づくことが出来たのだ。 ビショップが聖杯に託す願い。 それは、嘗て13の魔族を怖れさせたあの英雄、2代目のキングの復活である。 あの時英雄は、人間と言う家畜の手で殺された。 しかし英雄の息子は、英雄に等成りきれなかった。 三代目が結ばれる定めとなったクイーン、それが全ての発端となり、チェックメイトフォーの秩序はグラグラと揺れ始めた。 彼女を殺害する形でそれを止めたは良いが、しかしキングはそれを許さなかった。 何故許さなかったのか、今でもビショップには理解に苦しむ一方だ。 ファンガイアが従うべきは、永久に続く血の証であるはずなのに。 何故私情で己を踏んだのか、理解に苦しむ。 結局、三代目は出来損ないの無能に過ぎなかった。 真のキングに相応しき存在は、やはりあの御方だった。 (ああ、お待ち下さい真のキング、今すぐに貴方様を蘇らせ、再びファンガイア族の誇りを築き直して差し上げます) 座から得た知識によると、儀式は失敗に終わりキングは暴走したと言う。 結果、無能のキングと紛い物のキングにより滅び去る運命に至り、貴族の血は人間に汚された。 次は失敗しない。 今度こそ、ファンガイアの秩序を作り直してみせると、吸血鬼の宰相は再び己が一族に誓った。 【クラス名】アサシン 【出典】仮面ライダーキバ 【性別】男 【真名】禁欲家と左足だけの靴下 【属性】秩序・悪 【パラメータ】筋力B 耐久B 敏捷A 魔力B 幸運D 宝具A+ 【クラス別スキル】 気配遮断:C 自らの気配を絶つ能力。 ただし、戦闘中は解除される。 【保有スキル】 吸魂:A 魔族が持つ「ライフエナジー」を吸うファンガイアの力。 空中に牙を発生させ、対象に噛みつかせてライフエナジーを吸収、魔力を回復する。 サーヴァントに対してもこれは有効である。 護法の宰相:A ファンガイアの在り方を護り続ける宰相(ビショップ)。 彼は秩序を尊重する人物だが、決して忠臣というわけではない。 王が王足り得ぬ器だった場合、彼が司る天秤は間違いなく傾くであろう。 属性が「混沌」の王と対峙した際に補正が掛かる他、「反骨の相」「単独行動」と同等の効果も併せ持っている。 三代目キングを見限り先代を蘇らせようとした逸話から。 変化:C 己の姿を「人間態」に変化させる。 ファンガイアは人間の姿に変化することで社会に溶け込んでいる。 この姿ではパラメータが隠蔽され、消費魔力は少なくなるが、パラメータは大幅に減少する。 戦闘続行:B 往生際が悪い。 ボロボロになっても尚先代キングを蘇らせようとした逸話から。 【宝具】 「死にゆく同胞達よ、その魂を汝が王に(サバト・フォー・マイキング)」 ランク:A+ 種別:対霊魂宝具 レンジ:50 最大捕捉:1000 アサシンが生前、死んだファンガイアの亡霊を解き放ち、そのライフエナジーを先代キングを復活させる糧に使用した逸話から。 地面からファンガイアの亡霊達を召喚する、ただし魔力はアサシンが負担するため、そう何体も召喚できるわけではない。 その上同じ真名のファンガイアは一度喚んだらそのファンガイアが死ぬまで召喚は出来なくなる。 復活したファンガイアに理性はなく、只ライフエナジーのみを求めて本能的に行動する。 一体一体がサーヴァントに勝てる見込みは無いが、それでも頭数が揃えば話は別である。 そしてこの宝具の最も恐ろしい所は、それらのファンガイアが死に、ライフエナジーのみが残った瞬間からである。 残ったライフエナジーは、融合させて「サバト」と呼ばれる対城宝具レベルの魔獣に変化させて暴れださせることが出来る。 更に、ある一定以上の膨大なライフエナジーを完全に使い切ることにより、「二代目キング」をサーヴァントとして召喚することが出来る。 二代目キングはセイバー、ライダー、アサシン、バーサーカーの適性を持ち合わせているが、復活時に魔力が足りなかった場合はバーサーカーとして現界する。 【Weapon】 「剣」 セイバーが己の身体から生成する剣。 相当な切れ味の持ち主。 「燐粉」 口から発射する粉。 敵に当たった瞬間爆裂し、対象にダメージを与える。 【人物背景】 人間のライフエナジーを糧とするファンガイア族の秩序を管理する「チェックメイトフォー」の「宰相(ビショップ)」に位置する人物。 「全てのファンガイアの在り方」を管理する天秤の如き存在で、管理する対象にはキングを初めとするチェックメイトフォーも含まれている。 冷静沈着で早口、秩序に固執し、その為なら手段を選ばぬ非道且つ狡猾な性格。 二代目キング亡き後は三代目の世話係をし、彼がキングの称号を受け継いだ後は補佐を担当する。 しかし三代目がクイーンとの恋愛関係で悩んでいることに気付き、それに何体もの同胞を殺した「黄金のキバ」が絡んでいる事に気づく。 「このままではチェックメイトフォーの在り方が崩れてしまう」と判断しクイーンを暗殺するが、それによりキングは激怒、しかし怒る理由にビショップは気づけなかった。 彼は王の器ではないと判断したビショップは、ライフエナジーを大量に集めることで先代キングを現世に復活させることを考える。 ビショップ本人は人間の戦士の手で殺されるも、結果的に策略は成功し、先代キングは現世に復活を遂げた。 【聖杯にかける願い】 先代キングを現世に復活させる。 【基本戦術・方針・運用方法】 頭脳労働派にして宝具が使い魔という、実質キャスターに近いサーヴァント。 一応、剣術と燐粉を使った卓越した戦術能力の持ち主であるが、彼は魂喰いを行うことで本領を発揮する。 普段はスキル「吸魂」でNPCのライフエナジーを吸い取り、魔力を集めることに専念しよう。 召喚したファンガイアは使い魔としても贄としてもサバトの材料としても活用できるので、何処でカードを切るべきかは慎重に考えよう。 因みに二代目キングを蘇らせることはアサシンが聖杯にかける願いでもあるので、恐らくは死の直前に使用する可能性が高い。 【マスター名】佐渡島方治 【出典】るろうに剣心-明治剣客浪漫譚- 【性別】男 【参戦経緯】 拘置所で何らかの形(政府からの賄賂の封筒からか、或いは隣の囚人からか)で白紙のトランプを入手した。 【Weapon】 「ライフル」 方治がロールにおいて飾り物としていた旧式のライフル。 それは奇しくも、彼が嘗て所持していた物と同物だった。 【能力・技能】 その明晰な頭脳と政治力。 組織の財布持ちも担当しており、志々雄一派を戦艦一隻買える程の巨大な組織に変えたのは紛れも無く彼である。 ただ決して肉体労働が苦手なわけでもなく、銃撃戦においても人間離れした戦闘を見せつける。 【ロール】 海外視察に訪れている国会議員。 【人物背景】 幕末の亡霊、志々雄真実が擁する「十本刀」の一人で、「百識の方治」と言う二つ名を持っていた男。 元は明治政府の官僚だったが、腐敗したその内部事情に絶望し途方に暮れていた所を志々雄真実に拾われる。 その優れた手腕で志々雄一派の財政を支えており、甲鉄艦「煉獄」の購入に一役買うなど十本刀の中でも特に重要な存在の一人となった。 志々雄に「完全勝利」を齎すことを目的としており、彼と真っ向対立し、挙句親指以外の爪を全て引き千切ってでもそれを成し遂げようとする。 しかし方治が立てた作戦は緋村一行によって力押しで滅茶苦茶にされ、結局の所剣心と志々雄を対峙させるに至ってしまう。 その際志々雄の勝利を確信し愛用の銃を捨てるが、彼は業火の中に消え去る。 虚しくも方治は投獄され、挙句その手腕を買った政府に国家反逆罪を帳消しする代わりに戻ることを勧められる。 今回は、獄内で自決するよりも少し前からの参戦。 真面目で冷静沈着だが、一方で堅物であるためマイペースな人間には弱かったりする一面も。 志々雄に心酔しており、「今の日本が生き残る為には弱肉強食の考えを掲げる他ない、彼こそが国を率いるべき存在である」と考えている。 【聖杯にかける願い】 志々雄真実を復活させる。
https://w.atwiki.jp/mekameka/pages/866.html
ベルベット アサシン ユービーアイソフト 2009.9.17 Xb360 実在した女工作員バイオレット・サボーをモチーフとしたステレスACT
https://w.atwiki.jp/akatonbowiki/pages/9694.html
このページはこちらに移転しました しかしながら 作詞/382スレ71 重なる重なり合う傘 海辺のシーサイド 頭が頭痛で痛い(ノ_・。)ね やあ(。・_・。)ノ どうもありがとう(゜∀゜) 必ず夢は叶うと言った あいつも今じゃニート 女にゃ不自由してないと いってたあいつは藻男にゃ♪ あああのこかわいいな 猫目のいやらしい娘に弱いから あああのこを孕ませたい 性病性病性病性病性病性病 性病性病性病性病性病性病 性病性病性病性病性病性病 性病性病性病性病性病性病 性病性病性病性病性病性病 性病性病性病性病性病性病 性病性病性病性病性病性病 性病性病性病性病性病性病 性病性病性病性病性病性病 性病性病性病性病性病性病 性病性病性病性病性病性病 性病性病性病性病性病性病
https://w.atwiki.jp/tokyograil/pages/81.html
相良宗介 アサシン ◆X5hLCZajsg ――そうだ、俺が殺した!! さぁ憎め!! 嘲るようなその声に背中を押され、相良宗介は窓から身を躍らせた。 直後、背後から爆発が押し寄せてくる――ということはなく、宗介は着地を失敗して強かに背中を地面に打ち付けた。 痛みに悶絶する。だが、立ち上がる気力が湧いてこない。 何故か。理由などはっきりしている。 「ちど……り……」 彼女が、死んだからだ。 ミスリルのエージェント・相良宗介の護衛対象である少女、千鳥かなめ。 同じクラスに通うクラスメイト。何度も共に視線を潜り抜けてきた戦友。 そして、あるいは、宗介にとってただ一人の――。 「……あ……」 改めてその事実を認識し、身体から力が失せていく。 告げたのはガウルンだ。宗介にとっての仇敵、腐れ縁と呼ぶのも忌々しい最低のクソ野郎。 何度も戦場で殺し合い、誰よりもガウルンを知る宗介だからこそ、その言葉が嘘だったとは到底思えない。 やると言ったらやる。あの男はそういう奴だ。 ガウルンが本気で千鳥を殺そうと思い、手勢を差し向けたのなら、宗介が傍にいない千鳥など赤子の手を捻るが如くだ。 宗介に変わって千鳥の護衛についた情報部のエージェントなど宛てになるはずもない。 千鳥かなめは間違いなく、疑いなく、ガウルンによって殺されたのだ。 宗介は何も出来ず、この地で無様を晒している。 千鳥のいる東京から遠く離れた、この香港の地で――。 「どうした、若いの。立てないのか?」 その時、背後から聞こえてきた声に驚き、跳び起きた。 生きる意思のない身とて、身体に染み付いた動きまでは消えない。 一瞬で銃を引き抜き背後へと向ける。そこには壮年の男がいた。 手を伸ばせば届く距離に立っていたその男に、宗介は全く気づかなかった。 気力がないとはいえ、そこまで腑抜けていたつもりはなかったのに。 片目を眼帯で覆ったその男は、面白がるように宗介の目を覗きこんだ。 「ほう、いい動きだ。よく訓練されているな。だがどうにも気合がない。 若いの、自分が置かれている状況が理解できているか?」 宗介は再び愕然とした。 しっかりと男をポイントしていたはずの銃は、瞬きの間に男の手の中へと移動していたからだ。 何をされたか、はわかる。 男は無造作に銃を掴んだ。宗介は反射的に発砲しようと指に力を込めたが、その瞬間足を払われ転倒した。そして銃を奪われた。 宗介とて最精鋭たるSRTのウルズ7を務める身だ。生身での格闘戦も熟達している。 しかしこの隻眼の男は、そんな宗介を子供をあやすように翻弄してみせた。 「何だ、貴様は!?」 「何だとは何だ、自分のサーヴァントに向かって。それともまだ寝ぼけてるのか?」 男からの三度目の問い。この時になって宗介の意識はようやく明瞭になってきた。 この男が何者なのか。 宗介の置かれている状況とは何なのか。 そうだ――ここは香港ではない。 「紅い月……聖杯戦争……!」 ガウルンの仕掛けた爆弾から逃れようと窓から飛び出したあの瞬間、宗介は確かに見ていた。 未だ夜に遠い時刻でありながら、夜天に輝く紅き満月を。 ――――ねえ、知ってる。紅い満月の話 ――――その満月を見た、どうしても叶えたい願い事を持ってる人はさ ――――月に運ばれて、月が願いを叶えてくれるんだってさ。 そんな噂話を聞いたのはいつだったか。 平凡な日常に退屈していたクラスメイト達が語る、他愛もない都市伝説。 しかし今、現実に。宗介はその紅い満月を見て、この東京の地に立っている。 「願いが、叶う……?」 「そう、それが聖杯戦争の報酬だ」 呟いた言葉が現実になるように、隻眼の男――宗介のサーヴァントが肯定する。 ドクン、と心臓が早鐘を打つ。 くだらん、迷信だ、何の根拠もない、ただの集団妄想だ。平常な相良宗介であれば疑いなくそう判断しただろう。 しかし、今の宗介は。今の相良宗介には、縋るものが必要だった。 千鳥かなめの死を否定する、奇跡という可能性が。 可能性の実在を証明する鍵は今、この手にある。 刻まれた紋様。令呪。サーヴァントへの絶対命令権。 戦って、勝ち残れば、千鳥かなめは生存する。 揺れ動いていた宗介の瞳がピタリと定まった。 「……あんたは、俺のサーヴァントなのか」 「さっきからそう言ってる。なんだ、やる気が無いのか?」 「否定だ。何としても聖杯を獲得する。それが俺の任務だ」 「任務? いやそうじゃないだろう」 サーヴァントは葉巻を取り出し、煙を吹かす。 「若いの、ここでは誰もお前に命令などしやしない。だからこそ重要なのは、お前自身の意志(センス)だ。 見たところどこかの兵士なんだろうが、誰に命令された訳でもなく、誰かの道具としてではなく。 お前は、自分の意志で引き金を引くんだ。それが出来ない奴は戦場に立つべきじゃない」 「俺の……意志?」 「そうだ。俺はマスターに仕えるサーヴァントだが、道具の道具になる気はない。 お前はどうだ? 誰かの道具か、それとも自分の足で立って戦う戦士か。どっちだ?」 問われ――宗介は思考する。 どこか、長い付き合いのある信頼する上官と、似た雰囲気を持つこの男。 「俺もそう暇じゃない。これが最後だ、若いの。お前は戦士か?」 この男の前では、己を偽れない。 ありのままの自分を曝け出し、背中を預けたい。そう思わせる男だ。 ならば、宗介の答えは決まっている。 「肯定だ、少佐。俺は、俺の意志で戦う。 千鳥を護るためなら、俺はミスリルのSRTではなく、陣代高校2年4組のゴミ係でもなく、相良宗介として引き金を引く。 そのために、力を貸してくれ……少佐!」 肯定。 誰かの道具としてではなく、相良宗介自身の願いを叶えるために、自分だけの戦いを始める。 宗介は決意と共に背筋を伸ばす。 「……よし、いいだろう! いい目になったじゃないか、若いの。 いや……名前を教えてくれ、マスター。これから共に戦うんだからな」 「ハッ、相良宗介軍曹であります、少佐!」 染み付いた敬礼の動作。 何故だか、この男に敬礼するのに全く躊躇いはない。 「相良……宗介な。しかしソースケ、さっきからその少佐ってのは何だ?」 「ああ、いや。なんとなくあんたはそう呼ぶのがしっくり来るんだ」 「そうか? まあ真名を隠すためには有効かもしれんが……しかし、少佐かぁ。どうにも昔を思い出すな」 「不快なら別の呼称を考慮するが」 「いや、構わんよ。その呼び方ではどうあっても俺には繋がらんしな、不都合はない。俺もお前を軍曹と呼ばせてもらおう」 「了解だ、少佐」 にやりと笑い、サーヴァントが敬礼を返す。 肩を並べて歩き出す。 それが何とも頼もしい。本当に、少佐と――アンドレイ・カリーニン少佐が隣にいるようだ。 が、決して少佐ではない。 「では行くか、潜友よ! たまにはコンビでの潜入ミッションも悪くない」 「肯定だ……と、そういえばあんたの本当の名前は何というんだ?」 「俺か? そう言えばまだ名乗っていなかったな。俺の名はな……」 サーヴァントがバンダナを締め直す。 ゆっくりと振り向いたその横顔は不敵に笑っている。 「アサシンのサーヴァント。裸の蛇――ネイキッド・スネークだ」 紅い月が輝くその日。 九龍を殺し、蛇と出会った。 【マスター】 相良宗介@フルメタル・パニック 【マスターの願い】 千鳥かなめを生き返らせる 【weapon】 コンバットナイフ、拳銃(グロック19)+予備弾倉 【能力・技能】 高度に訓練された軍人。格闘、狙撃、爆破、AS操縦と、あらゆる破壊工作に通じる。 【人物背景】 都立陣代大高校2年4組に在籍する高校生兼、対テロ極秘傭兵組織「ミスリル」作戦部西太平洋戦隊に所属する傭兵。 全世界から優れた人材を登用するミスリルの中でも最精鋭とされる特別対応班(SRT)の一員。コールサインはウルズ7。 人型兵器アーム・スレイブの操縦にかけては世界屈指の実力を誇り、生身での戦闘力も高い。 オーバーテクノロジーを記憶する特殊な人種「ウィスパード」とされる少女・千鳥かなめを護衛する任務を受け、陣代高校へと転校・潜入する。 幼少の頃から戦場で育ったため、平和な日本の一般常識に馴染めず、たびたび破壊行動を実行し周囲に大損害を振りまいている。 【クラス】 アサシン 【真名】 ネイキッド・スネーク@メタルギアソリッド3 スネークイーター 【パラメーター】 筋力D 耐久D 敏捷B 魔力D 幸運A+ 宝具C+ 【属性】 中立・善 【クラススキル】 気配遮断:A++ 自身の気配を消す能力。完全に気配を断てばほぼ発見は不可能となる。 通常このスキルは攻撃態勢に移るとランクが大きく下がるが、宝具と組み合わせた初撃に限り、完全な隠密攻撃が可能となる。 【保有スキル】 CQC:A スネークが師と共に開発し、生涯を掛けて鍛え上げた技。格闘のみならずナイフや拳銃、壁や地面など様々なオブジェクトを利用した極近距離での戦闘技術体系。 接近戦を行う際、一時的に敏捷・幸運の値が1ランク上昇する。 サバイバル:C 物資のない状況であっても、周囲の環境から生存に必要な要素を見つけ出す。山・林などの自然環境の中にいると魔力が急速に回復する。 【宝具】 『現地調達(スネーク・ハンド)』 ランク:C+ 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:- 無手で潜入して武器装備を現地で入手する手腕。 手にした武器にEランク相当の神秘を付加し、宝具として扱える。 この宝具自体に攻撃能力は皆無であるため、魔力消費も極小である。常時発動型の宝具。 『潜入工作員の友(ダンボール・ボックス)』 ランク:D 種別:対人宝具 レンジ:1 最大捕捉:1人 スネークが段ボール箱をかぶっている時、あらゆる他者は目の前にダンボール箱が近づいてきてもそれを当然のことと認識し、不審に思わなくなる。 使用中は気配遮断スキルがEXランクにまで上昇し、初撃のみ完全な隠密先制攻撃が可能となる。 マスター・サーヴァントを問わず生物はこの認識操作から逃れられないが、実体を消す訳ではないので監視カメラなどには効果が無い。 使用後に存在が露見した際は、敵を振り切って安全を確保するまで再使用は不可能となる。 『愛国者(パトリオット)』 ランク:E 種別:対人宝具 レンジ:1-20 最大捕捉:10人 スネークが師であるザ・ボスから受け継いだ、弾倉が∞の形をした短機関銃。 装填数は無限であり、弾切れはない。しかし消音はできないため、この銃を使う時は気配遮断スキルが一時封印される。 この銃を使用していた人物は世界でザ・ボスとスネークの二人だけに限られるため、使用すればほぼ確実に真名が察知されてしまう。 宝具としても最低限の神秘しか備えていないため有効な宝具とは言い難いが、スネークにとっては何よりも頼りにする相棒であり、師への誓いの証でもある。 【weapon】 コンバットナイフ…激しい格闘戦の最中でも破損しないよう、耐久性が重視されている。 45口径ハンドガン…入念にカスタムされたハンドメイドモデル。 【人物背景】 大戦の英雄ザ・ボスよりボスの称号「ビッグ・ボス」を受け継いだ伝説の傭兵。 単身でソ連領に侵入、師であり戦友であり親であったザ・ボスを自らの手で抹殺。 その後も世界各地で様々な紛争に姿を表し、ビッグ・ボスの名を全世界に轟かせていく。 やがて米軍特殊部隊FOXHOUNDの司令官として活動する一方、武装要塞国家アウターヘブンを創設、その指導者となる。 自らの遺伝子から生み出されたクローンであるソリッド・スネークと対決、彼の手にかかって死亡する。 なお、このスネークの肉体は全盛期のネイキッド・スネークのそれである。 【サーヴァントの願い】 相良宗介のサーヴァントとして「忠を尽くす」。
https://w.atwiki.jp/hshorizonl/pages/45.html
その夜、サーヴァント同士の戦いが始まった。 方や白銀の鎧に包まれた金髪の美剣士 武器は細く長く、しなやかなレイピアを使いこなす高速の刺突剣を放つセイバー。 方やヒヨコの着ぐるみな被り物を被った武士。 その技は様々な流派を取り込み、己が技として昇華させた歪な剣 両者の力は均等だった。勝負を決めるべくセイバーの宝具である秘剣が解放される。 セイバーの持つレイピアの剣がいくつもの光の筋へと変化し アサシンに向かって降り注ぐ。 セイバーの限界を超えた速度の刺突は目にすら映さず 光の筋にしか見えなかったと言われた伝承が昇華し宝具へと至ったのだ。 光の筋の雨がアサシンに届く寸前になったその時。 アサシンの剣もセイバーの宝具の様に光り輝く。 降り注ぐ光の筋に対し、同等の速度を持った光の斬撃を解き放った。 「まさか!君も同じ剣技を……!」 「…………」 致命傷となるセイバーの刺突のみを切り払い、アサシンは一気に距離を詰め 宝具を放ったラグで俊敏な動きが出来ないセイバーの核を斬り裂いた。 「ふふっ、見事だよ……僕を倒すサムライがいるとはね」 「貴方のおかげで俺はまた強くなれた。ありがとうございました」 アサシンは消え去る美剣士のセイバーに一礼をするとマスターの元へと向かった。 ♢ じゅっぽ!じゅっぽ! 彼女は決して未熟なマスターでは無かった。 名家の魔術師の家系に生まれた彼女は高い素質を持ち、厳しい鍛錬を乗り越え 一族の悲願を達成するために入念に準備を積んで聖杯戦争に挑んだ。 じゅっぽ!じゅっぽ! 彼女に落ち度があったとすれば それは相手が魔術師ではなく、死徒同様に人の身を捨てた怪物であり 決して魔術師が単独で挑んではいけない存在と遭遇した不運だったことだ。 じゅっぽ!じゅっぽ! 「ああ~♪高貴な魔術師JK処女おまんまんレイプ気持ちいいんじゃ~♪」 魔術師令嬢の死骸をひたすら犯し続ける男の名は屍姦レイパー。 覆面以外全裸の変質者である。 「うおおおおおおおおおおおおお!!126回目の濃厚精液中出し決めちゃうぞおおおおお!!」 死姦レイパーの底無しに注がれる精子によって令嬢の下腹部は妊婦の様に膨張し 逆流した精子が令嬢の口から溢れ出る。 「終わったぞ」 「おかえり~ん☆ちゃんと勝ったようだね」 マスターである屍姦レイパーの元に戦闘を終えたアサシンが到着した。 「勝利の祝射精!!びゅるるるる~♪」 「戦闘音を聞いた他のサーヴァントが集まるかもしれない。移動するぞ」 「うんうん♪じゃあ続きはお家に帰ってから楽しもうか♪」 127回目の射精を終えた屍姦レイパーは勝利とオナホを入手した事で ニッコニコに期限が良くなり令嬢の死骸を背負って立ち去った。 「というか君、怪我してるじゃないか。しっかりしてくれよ」 「無傷で勝てる相手じゃ無かった。それに致命傷は避けてある」 再び生を受けてこの世に蘇った屍姦レイパー。 彼を倒さない限り、この悪逆非道な行いは止められない。 「悪逆とは失礼だね。僕は女性達の尊厳を守ってるんだぞ♪女性達が苦しまないように死なせてから強姦してるんだからね♪」 【クラス】 アサシン 【真名】 テューン=フェルベル@ひよこ侍 【ステータス】 筋力D 耐久E 敏捷C 魔力E 幸運D 宝具C 【属性】 中立・中庸 【クラススキル】 気配遮断:C サーヴァントとしての気配を断つ、隠密行動に適したスキル。 彼は暗殺者では無いが冷静で動じない剣士へと成長した結果 相応のランクを得ている。 【保有スキル】 心眼(偽):D++ 直感・第六感による危険回避。 虫の知らせとも言われる、天性の才能による危険予知。 対象が剣士の場合のみ、効果が増大する。 刹那の見切り:C 剣に生涯の全てを捧げ、到達し得たスキル。 敵の間合いを瞬時に理解し、回避率が上昇する。 対象が剣士の場合のみ、このスキルは発動する。 単独行動:C マスターとの繋がりを解除しても長時間現界していられる能力。Cランクなら1日は現界可能。 剣のみに生きた彼には、剣以外必要としない。 【宝具】 『ひよこ侍』 ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:1 最大補足:1 幼き日に友と交わした約束を胸に秘め、友の形見であるひよこの着ぐるみを被り 剣に生き、剣に全てを捧げた生き様が宝具となっている。 対象が剣士の場合のみ発動可能な宝具であり 発動後は筋力、耐久、俊敏が2ランク上昇し、剣技に限り ランクの高さに問わず、相手の技を見抜き、己が技として改良し会得する事が出来る。 【weapon】 刀 【人物背景】 元は裕福な家庭に生まれた以外はごく普通の男の子だったが、ジャンルーカの襲撃で一家を喪い、人生の全てを剣に託す。 ひよこの着ぐるみを着て戦うため「ひよこ侍」と呼ばれる。 【サーヴァントとしての願い】 この世界にいる剣豪達と戦い、最強の剣士になる。 170: ネクロマンサー&アサシン ◆IOg1FjsOH2 :2021/06/02(水) 01 10 41 ID iNZgaWNs0 【マスター】 屍姦レイパー@怪人ハンターズ 【マスターとしての願い】 ハンター達をぶっ殺して平穏な屍姦ライフを取り戻す。 【weapon】 強靭な肉体 【能力・技能】 戦略死霊術 小さな力で大量の死体を甦らせて私兵にする死霊術の一種。 死体が死体を築く為規模に限りはなく 論理的に考えても史上最悪の禁術である。 他の怪人や自分にもかけられるが、対人間用なので副作用がおきる。 おせんころが死 触れるだけで女性を発狂死させれる術。 観音殺 睨んだだけで女性の下腹部に激痛を走らせ戦闘不能にさせる術。 海綿体拳500倍 更に自分の生命を活性化させ、身体を数百倍強化できる最強の補助術。 しかし死霊術と対をなすものなので自分がゾンビになってる間は使用不可能。 エイジ3レディベイン 半径100m以内にいる3の倍数の歳(満年齢)の女性を即死させる恐怖の呪い。 力の浪費と無駄な大量殺戮を招く可能性が高い。 【人物背景】 本名は近藤ひろみ 私生活は大手メガバンクの社員。それ以前は税関職員だった。 非変身型なので犯行時はマスクを着用し、素顔を見られるのを極端に恐れる。 プライドが高く相当なエリート至上主義者。そのせいで他の怪人にすら嫌われている。 普段は人一倍臆病で女性恐怖症。 気の強い女性を殺してオナホにするのが生き甲斐のネクロフィリアである。 少なくても千人以上の人間を殺害してると思われる。 かなりの高位の怪人の癖に直属の手下は「オロチ」×2と関西にいる「亜種の弟」、横浜で待機中の「アンデッド」のたった4体。 要するにコミュ症であるが、死霊術を使えばお友達が沢山できるので問題ない。 極めて高い戦闘力を持ち、練度の高いハンター部隊といえど、正面から戦えば高確率で返り討ちにされる。 更に能力の性質上、女性に対してはほぼ無敵。 危機察知能力に乏しく、騙し討ちや伏撃に対応できない。 【方針】 聖杯を狙いつつ、屍姦ライフをエンジョイする。
https://w.atwiki.jp/talesofdic/pages/2201.html
術・技:アサシン TOPなりきりダンジョン TOWなりきりダンジョン2 TOPなりきりダンジョンX TOPなりきりダンジョン 術・技名 分類 習得CP 消費TP 属性 範囲 備考 しのびあし 初期習得 15 - - 移動中のエンカウント率ダウン かくれみの 120 - - 移動中のエンカウント率ダウン(大) いちげきひっさつ 240 18 - 敵単体 確率で即死 TOWなりきりダンジョン2 術・技名 分類 習得Lv. 消費TP 属性 備考 かぎあけ とくぎ 1 0 - マップ上で使用 ワナかいひ とくぎ 1 0 - マップ上で使用 ローバーアイテム 技 3 15 - アンチドート 術 4 8 - ストラグネイション 術 9 24 - かくれみの とくぎ 18 33 - マップ上で使用 TOPなりきりダンジョンX 術・技名 分類 消費EBG 備考 通・微塵斬り 通常技 0 通・武器投げ 通常技 0 通・上空攻撃 通常技 0 ピアシングクロス 特技 8 空中可 ピックガルド 特技 10 ディジースリンガー 特技 7 空中可 キャストアシャドウ 特技 9 空中可サブイベントで習得 クレイジースリンガー 奥義 15 空中可 レモーテスラッシュ 奥義 20 チェインパートナー 特殊技 30
https://w.atwiki.jp/hebiquest/pages/127.html
武器名 攻撃力 値段 効果 アサシンダガー 4 ¥2000 敵の防御力を無視する + 画像 通常 条件無しで使える貫通武器の定番。 貫通とは防御力の影響を受けずに攻撃力分のダメージを与えられる能力。硬い敵が増えた現在、これは非常に強力。 ただし、防御の影響を受けないため、回避モンスターへのジャストキルは必中が必要。(偶数防御なら元々だが) この武器と組ませよう 特に無し-条件無し貫通武器。容赦なく硬い敵を倒していこう。 入手方法 旅の商人(安全エリア、洞窟エリア、海辺エリア、海辺エリアEX、危険エリア、開拓地エリア、ゴーストハウス) 闇の商人(洞窟エリア、海辺エリア、危険エリア) 買い戻しバザーEX 毒リンゴ大会 選択肢 投票 とても強い (14) 強い (4) 普通 (0) 弱い (0) とても弱い (0) コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/gvinvipro/pages/37.html
Gvでも1,2を争う強力職 元々の打撃力に火力スキルが加わり攻撃力は全職最高クラス ただし燃費はいいとは言えないので注意 カタール研究等によってダメージが底上げされているので転生前と同じ動きでもより戦果を上げる事が出来る ソウルブレイカーはWIZ陣からブラギに乗って撃つと敵がガンガン落ちる プリにレックスエーテルナを合わせてもらえばより確実に ただしニューマで防がれたりDEXが低いと物理部分が当たらなかったりするので注意 EDPはエンペをバーサクLK以上のスピードで叩き割る程の火力 魂を貰ってSBを叩き込めば敵がバターのように溶けていく ER前に溜まっている敵にEDPを使用した状態でグリムを叩き込めば一気に総崩れにできる 非常に強力なスキルだが毒瓶は高価なので乱発はできない、使う場面を見極める必要がある 攻め時 近接型・・・EDPによるロキやエンペの破壊 SBr・・・敵WIZなどのHPの少ない職を葬る。サブ火力として封鎖の手伝い。ロキが無いときに崖上WIZの暗殺 防衛時 近接型・・・ゴスLKなどの厄介なユニットの殲滅。ロキ上での敵の足止め。逆防衛時のエンペ割り役など。 SBr・・・ブラギ上でのSBr連打。
https://w.atwiki.jp/gotham/pages/14.html
◆◆◆ Was gleicht wohl auf Erden dem Jägervergnügen? Wem sprudelt der Becher des Lebens so reich? Beim Klange der Hörner im Grünen zu liegen, den Hirsch zu verfolgen durch Dickicht und Teich――――――――― ◆◆◆ 「Der Freischutz……『魔弾の射手』か」 夜の月明かりに照らされる雑居ビル。 薄汚れた環境の住居スペースの一室にて、一人の男が静かに呟く。 その片手に持つのは白杖。 白い濁りに染まり切った瞳は、彼が視力を失った盲人であることを物語る。 男の名はジョンガリ・A。盲目にして凄腕の狙撃手。 狙撃衛星のスタンド能力を操る、スタンド使い。 そして、このゴッサムシティの聖杯戦争に召還されし『マスター』だ。 「ああ。かつて聴いたことがある」 返答するように呟いたジョンガリは、もう一人の人物へと目を向ける。 その相手は、椅子に腰掛け音色に耳を傾ける奇怪な男―――――サーヴァントだ。 ガスマスクを装着し、プロテクターとラバースーツを身に纏った姿は異様と言わざるを得ない。 男は念話によってジョンガリに問いを投げかけたのだ。『この曲を知っているのか』と。 ガスマスクの男の前のテーブルに置かれた古びた蓄音機から流れるのはドイツ語のオペラ。 薄暗い内装とは不釣り合いな程に荘厳であり、この堕落した街には似合わない程に芸術的だ。 曲目は『魔弾の射手』。 魔王ザミエルによって授けられた百発百中の魔弾にまつわる、狩人達の歌劇。 物言わぬガスマスクの男は、さながら芸能を好む貴族のようにオペラを鑑賞していた。 「狩人カスパールは魔王より魔弾を授かった」 カシャンと、金属の音が鈍く響く。 ガスマスクの男がゆっくりとジョンガリの方へと顔を向けたのだ。 魔弾。それは魔王により与えられし弾丸。 射手の望むものへと必ず着弾させる、百発百中の弾丸。 それはまるで、己のスタンド能力のようだとジョンガリは考える。 幼き日に、彼は偉大なる『悪の救世主』と出会った。 全ての悪の頂点に立つあの御方は、魔王と呼ぶに相応しい存在だった。 そして、己はあの御方から一つの力を与えられた。 それが精神エネルギーの具現『スタンド』。 己が授かったのは、狙撃衛星によって弾丸をあらゆる標的へと命中させる能力。 どんな人間であろうと確実に仕留める――――――まさしく魔王に授けられし魔弾そのものだ、と。 「魔王を弄んだカスパールは贄となった」 オペラの中で、魔弾を授けられたカスパールは命を落とした。 魔王によって操られた魔弾に撃ち抜かれたのだ。 魔王と契約を結び、魔王に生け贄を捧げてきた狩人は、最期に己が魔王の贄なった。 狩人は天と魔王を呪いながら死んでいった。 「俺もまた、魔王の犠牲となる哀れな狩人か」 ――――――――否。断じて否。 己は魔王の誘惑に負けた犠牲者ではない。 己が魂を贄とし、自らの意思で魔王へと差し出す殉教者だ。 「この命を捧げてあの御方が喜ぶのならば、俺は喜んで贄となろう」 魔王の為に魂を捧げる。 それが彼のただ一つ望み。 そして、今の彼にとっての唯一無二の存在理由。 魔王――――――悪の救世主、DIOの復活。 それがジョンガリ・Aが奇跡の願望器に望む願いだった。 あらゆる悪の頂点に立ち、あらゆる悪を肯定する魔王。 救われぬ魂に手を差し伸べ、救済をしてくれたただ一人の救世主。 悪党としてしか生きることの出来ない彼にとって、唯一の支えとなる男だった。 あの御方を蘇らせる為ならば、どんな手段でも講じてみせる。 奇跡の願望器が存在するならば、どんな手を使ってでも奪ってみせる。 DIO様が復活する為ならば、誰を犠牲にしようと決して厭わない。 「お前もそう思うだろう、アサシン」 盲目の狙撃手は、ガスマスクの男『アサシン』へと声を掛ける。 それに呼応するかのように、アサシンはゆっくりとその腰を上げる。 アサシンは一切の声を発しない。念話で僅かに言葉を伝えてくるのみ。 一見すれば不気味でしかない男だ。 しかし、ジョンガリはそんな彼を信用していた。 彼もまた、己と同じ願いを持っていたのだから。 『忠誠を誓いし者の復活』。 それがアサシンの望み。同質の願いを持つ者同士が引き合わされたのだろうか。 ジョンガリはそんな感情を抱く。 かつて軍部で出会い、心酔し、忠誠を誓った男。 先の大戦の後に数十年の時を経て復活させたものの、最後は命を落とした指導者の蘇生。 機械のように無機質なアサシンにとって、それが唯一の戦う意義だった。 アサシンは己の目的の為に、この聖杯戦争へと召還された。 棒立ちのままジョンガリを見据えていたアサシン。 そのままアサシンは、ゆっくりと会釈の体勢を取る。 かつて一人の男にしか示さなかった忠誠の証。 己のマスターを共に戦う協力者として認める姿勢。 盲目のジョンガリにその姿は見えない。 だが、『感じ取る』ことは出来る。 己に対する忠誠の意思を、心で感じることは出来る。 故にジョンガリは、不敵に笑みを浮かべる。 ああ、勝ち残ってやろうじゃないか。。 この男と共に、命を捧げし『魔王』を復活させよう。 「さあ――――――――――――“狩り”の始まりだ」 魔王に魅入られし狩人たちは、己の魂を贄とし捧げる。 迷いも後悔も、在りはしない。 狩人はただ狂信に駆られるままに戦うのみだ。 【クラス】 アサシン 【真名】 カール・ルプレクト・クロエネン@ヘルボーイ(映画版) 【ステータス】 通常時 筋力D 耐久A++ 敏捷C+ 魔力E 幸運D 宝具C++ 宝具『機械仕掛の殺戮卿』発動時 筋力C+ 耐久A++ 敏捷A+ 魔力E 幸運D 宝具C++ 【属性】 混沌・悪 【クラス別スキル】 気配遮断:B サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に適している。 完全に気配を断てば発見する事は非常に難しい。 ただし自らが攻撃体勢に入ると気配遮断のランクは大きく落ちる。 【保有スキル】 直感:C(B) 戦闘時、つねに自身にとって最適な展開を「感じ取る」能力。 また、視覚・聴覚への妨害を半減させる効果を持つ。 宝具「機械仕掛の殺戮卿」の発動時には1ランクアップする。 自己改造:B 機械と生体の融合。 自身の肉体に機械を付加させている。 血液は砂状と化しており、生体そのものも通常のものから大きく変異している。 このスキルのランクが高くなればなるほど、正純の英雄からは遠ざかる。 精神異常:A 常人と掛け離れた異常な精神。 独自の美観によって機械との融合を果たした狂人。 あらゆる精神干渉をシャットアウトする。 【宝具】 「機械仕掛の殺戮卿(モルト・マシーネ)」 ランク:D+ 種別:対人(自身)宝具 レンジ:1 最大捕捉:1 胸部に埋め込まれたゼンマイ。 ゼンマイを回すことで筋力と敏捷をアップさせ、更に直感スキルを1ランク上昇させる。 高い身体能力と反射神経による強力な白兵戦能力を獲得するが、長時間の発動は相応の魔力消費を強いる。 ゼンマイを逆回転をさせることで仮死状態になることも出来るが、サーヴァントになった現状では死んだふりは意味を成さないだろう。 「機巧心音(ウン・シュテルプリヒ・カイト)」 ランク:C++ 種別:対人(自身)宝具 レンジ:1 最大捕捉:1 常時発動型宝具。 クロエネンの肉体そのものであり、機械的な改造による不死の身体。 ありとあらゆる攻撃を喰らっても決して「死なない」。 例え致死のダメージを受けようと肉体が耐え切り、戦闘の続行を可能とする。 この宝具による判定が発生した際、魔力消費は受けたダメージの大きさに比例する。 【Weapon】 トンファー型ブレード×2 【人物背景】 ナチス・ドイツ随一の殺し屋にして、トゥーレ協会の会長。 帝政ロシアの怪僧と称されるラスプーチンに忠誠を誓う。 常にガスマスクを装着しており、左手は義手となっている。 自身の肉体に嫌悪感を持つ「身体醜形障害」であり、瞼、唇、爪を自ら切除している。 更に自らの肉体を不完全と感じており、その価値観によってガスマスクの着用、精密機械との融合に至った。 その精神状態は既に常人のそれと大きく掛け離れており、一切の言葉を発しない。 しかしオペラの鑑賞を好むなど、ある程度の人間味は残っている模様。 1944年に「ラグナロク計画」の失敗と共に失踪していたが、2004年になって再び出現。 機械による不死身の肉体を得たクロエネンは、世界の破滅を目論むラスプーチンらと共に暗躍を始める。 【サーヴァントとしての願い】 ラスプーチンの復活。 【方針】 一人ずつ着実に始末する。 集めた情報はマスターに念話で報告する。 【マスター】 ジョンガリ・A@ジョジョの奇妙な冒険 第6部「ストーンオーシャン」 【マスターとしての願い】 DIOの復活。 【Weapon】 白杖に偽装した狙撃銃 拳銃 【能力・技能】 「マンハッタン・トランスファー」 破壊力-E スピード-E 射程距離-A 持続力-A 精密動作性-A 成長性-C 衛星のようなビジョンを持つ遠隔操作型スタンド。 本体の放った銃弾を中継し、標的に反射させて撃ち込む狙撃衛星としての能力を持つ。 また気流を感知し、周囲の状況を探ったり敵の動きを読むことが可能。 スタンド自体に戦闘能力は一切無い。 本来ならばスタンドはスタンド使いにしか視認出来ない。 しかし会場内ではサーヴァントとマスターならばスタンドを視認することが可能。 精神エネルギーと魔力が本質的に近しく、魔力パスさえあれば精神のビジョンを知覚できる為である。 また、そういった原理からスタンドのエネルギーはある程度なら魔力に変換できる。 ただしスタンドビジョンに干渉出来るのは神秘を帯びた攻撃のみである。 「狙撃」 卓越した狙撃の技術。 元軍人であり、風速20mの中での狙撃を成功させる程の腕前を持つ。 「盲目」 能力・技能からは外れるが、ジョンガリ・Aの大きな特徴として記載。 白内障を患っており視力の大半を失っている。 しかしこれまでに培ってきた技術、スタンドの補助も含めた気流の感知によって高い狙撃能力を保っている。 【人物背景】 グリーンドルフィンストリート刑務所に収監されている囚人。35歳。 DIOの忠実な部下であり、DIOの死後は宿敵であるジョースター抹殺の為に動いていた。 DIOの親友であるプッチ神父と結託し、ジョースターの血筋である空条徐倫を罠に嵌め刑務所に収監させる。 徐倫を餌にその父親である空条承太郎をも罠に嵌めるも、その後徐倫のストーン・フリーの前に敗北。 最後はプッチ神父に用済みと判断され殺害された。 【方針】 クロエネンを使役し、一人ずつ着実に始末する。 場合によっては自身で狙撃を行う。