約 4,553,508 件
https://w.atwiki.jp/astrogate/pages/214.html
ウイングアサシン レベル HP MP 攻撃力 守備力 素早さ 賢さ 1~30 60? 60? 60? 120? 240? 60? 31~60 120? 240? 15? 120? 120? 60? 61~99 158? 78? 158? 156? 624? 156? レベル HP MP 攻撃力 守備力 素早さ 賢さ 2 3 3 2 4 10 1 3 3 1 4 6 7 3 4 1 2 1 6 10 2 5 1 0 1 3 8 1 6 3 2 2 4 9 3 7 2 6 2 2 7 2 8 3 0 2 2 7 1 9 0 1 3 3 10 1 10 0 4 1 9 8 4 11 4 1 2 4 8 3 12 3 2 4 4 9 2 13 3 2 1 4 6 0 14 1 2 2 3 9 5 15 3 4 3 3 6 0 16 0 1 0 5 10 2 17 1 2 1 4 7 3 18 2 2 5 3 9 1 19 4 2 2 5 10 4 20 2 2 2 3 8 1 21 0 2 1 2 7 2 22 0 1 1 4 9 2 23 2 3 3 8 7 2 24 2 3 1 5 8 3 25 3 1 3 3 10 1 レベル HP MP 攻撃力 守備力 素早さ 賢さ 26 3 1 3 3 10 1 27 1 3 1 5 9 2 28 1 2 2 5 5 3 29 5 0 3 4 9 1 30 2 4 4 4 9 3 31 3 3 0 1 2 0 32 3 7 0 5 2 2 33 5 6 1 6 6 3 34 4 5 0 3 4 2 35 5 8 1 1 3 2 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 レベル HP MP 攻撃力 守備力 素早さ 賢さ 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 レベル HP MP 攻撃力 守備力 素早さ 賢さ 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99
https://w.atwiki.jp/talesofdic/pages/25418.html
アサシン 概要 TOPなりきりダンジョンに登場したコスチューム。 登場作品 + 目次 TOPなりきりダンジョン TOPなりきりダンジョンX TOWなりきりダンジョン2 ネタ 関連リンク関連項目 被リンクページ TOPなりきりダンジョン やみにかくれていきる。ひとにすがたはみせられない。それが、アサシンなのさ。 忍者系コスチューム。 ▲ TOPなりきりダンジョンX 防御属性『闇』(耐性:物 弱点:光)影から影へ飛びすさり、相手の隙を突く攻撃が得意なコスチューム ディオ専用の特殊コスチューム。基本動作は忍術系や盗術系を基にしている。 対応武器は短剣。対応防具はクローク、帽子、ブレスレット。 パラメーターはなりきり士比で以下の通り。()内はRANK10にした時のもの。 最大HP +303(+458) 物理攻撃力 +47(+69) 物理防御力 ±0(+10) 術攻撃力 +16(+24) 術防御力 +11(+16) 詠唱速度 ±0 敏捷 +11(+25) ▲ TOWなりきりダンジョン2 闇属性の盗賊系コスチューム。黒いマントや覆面を着けた色黒の「とうぞく」。 盗賊系コスチュームを「こくしょうせき」で変化させるか、闇属性の服を「カギあけセット」で変化させることでこのコスチュームになる。 ボーナスアビリティは「すいじゃくしない」。 レベルアップ時のパラメータ上昇値は最大HP:55、最大TP:8、攻撃力:8、防御力:6、知力:6、素早さ:12。 特殊な服変化は以下の通り。 使用アイテム 変化後の服 条件 りょくしょうせき スパイ 無し せいしょうせき かいぞく きしょうせき さんぞく ししょうせき かいとう てっこうせき トレジャーハンター スティールソード まけんし くろおび はおう ロングボウ スナイパー きょうてん はかいそう くない おんみつ れんきんじゅつしょ ネクロマンサー ダンスシューズ シャドウダンサー キャロ限定 じしょ てんもんがくしゃ 無し シルクハット ジャグラー フリオ限定 ▲ ネタ GB版『なりダン』の説明文は、ハニー・ナイツの歌『妖怪人間ベム』の歌詞が元ネタ? ▲ 関連リンク 関連項目 被リンクページ + 被リンクページ システム:TOPなりきりダンジョン システム:TOWなりきりダンジョン2 システム:スナイパー ▲
https://w.atwiki.jp/girlwithlolipop/pages/31.html
竹田千愛&アサシン ◆U93zqK5Y1U 私たちみんなの苦しみを、ほんとに誰も知らないのだもの。 いまに大人になってしまえば、私たちの苦しさ侘びしさは、可笑しなものだった、となんでもなく追憶できるようになるかも知れないのだけれど、けれども、その大人になりきるまでの、この長い厭な期間を、どうして暮していったらいいのだろう。 誰も教えて呉れないのだ。 太宰治『女生徒』 本。本。本。 本の香りで満ちていた学校図書室の地下に。 もっと古い本の香りで満ちている学校図書室の書庫があった。 左右にはホコリをかぶった本棚があって、天井には蜘蛛の巣があって、床にはゴソゴソとしたゴキブリがいて。 中央の少し開けた空間には、二人くらいなら座れそうな古い学習机と椅子がある。 そんな空間に好んで寄り着く者がいるとしたら、それはよっぽどの“文学少女”だろう。 あるいは、どうしても一人きりになりたかった、孤独な生徒か。 もしくは、こっそりと作戦会議をしたがる二人組とか。 「フーンフフ、フーンフフ、フフフンフーン♪」 椅子に座っているのは二人。 少女の方が、鼻歌をうたう。 歌いながら、テーブルに置かれていた水筒の蓋をくるくると開け、二つあるマグカップへとお茶を注ぎ始めた。 歌のリズムは日本人ならよく知っている童謡で、「こうこは、どうこの、細道じゃ~♪」という歌詞にあたる。 よく知っていても、普通の女子高生なら鼻歌にチョイスしたりはしないが。 「アサシンさんも、どうですか? ほうじ茶ですよ」 「ありがとうお嬢さん。でも、まずは私に喋らせてほしい。 とても重要なことに気が付いてしまったのだよ」 郷土資料の本棚から持ってこられた地図を広げていたのは、どこにでもいそうな二十代の青年。 否、二十一世紀へと突入した現代のこの町で、くたびれた砂色の外套に洋風の開襟シャツという正装はだいぶ懐古趣味が過ぎるかもしれないが。 それでも、町中をすたすたと歩けるぐらいにはどこにでもいる。 むしろ目立つのは、首と手首にぐるぐる巻かれた白い包帯と、そして首から上だけは浮浪者を名乗っても通用しそうな黒い蓬髪にどんより濁った瞳だろう。 地図のあちこちに鉛筆で色々とメモがあるのは、さきほど少女が手ずから町を案内した時に書き込んだものだ。 「何か発見したんですかぁ? アサシンさんっ」 少女はキラキラとした声で、小柄な体を傾けて身を乗り出した。 『散歩につれていってあげるよ』と言い出すのを期待する子犬のように、無邪気な顔。 だって、彼は自らを『アサシン』だと名乗ったのだから。 プロの暗殺者が、戦いの舞台を俯瞰しているのだから、きっと頼もしい。 そして、男は言った。 真顔で、真面目な顔だった。 「この町には、自殺に適した場所(スポット)が無い」 「…………」 「町を流れている川はダメだ。水の透度が少ないから川面から見ただけでは浅いところと深いところが判断できやしない。 浅瀬でも入水自殺はできなくはないが、他人に見られて妨害される可能性が相当にある。 ああ、それに投身自殺もダメだね。この町で簡単に侵入できて高さのある建物となると限られる。 マスターは知らないかもしれないが、学校や病院の屋上というのは意外と投身自殺に向かないのだよ。人間は四階や五階から飛び降りたぐらいでは、意外と死ねないからね。 足から地面に落ちて両脚の複雑骨折でのたうち回るなんて私はごめんだ。そう言えばマスターの好みを聞いていなかったね? マスターは自殺するなら身投げがいいかい? それとも薬物? 心中するなら定番は練炭かな。あれってすごく頭痛がするとも言うけど、実際はフワフワして気持ちいいらし」それ以上は喋らせなかった。 少女はキラキラと無邪気な笑顔をばっちりと保持したまま、言った。 「わぁ、そんなことまで分かっちゃうなんてすっごぉーい。 さっさと自害してくださいダメサーヴァント」 「どうしてマスターは令呪を見ているのかな? しかもすごく使いたそうに」 男はにっこりとしていた。 直後、少女はどんよりと顔をくもらせて、ばったりと学習机に突っ伏す。 みるみるうちに、子犬のような目には涙がたまっていく。 感情を爆発させる幼な子のように、足をバタバタと揺らす。 「きっ、聞いてませんよぉ~。殺し合いをやるなんて、怖いことを思い出して。 ぐすっ、でも、サーヴァントさんが来てくれたから『守ってもらえるんだ』って安心したらっ。 サーヴァントから最初に『お嬢さん、死にたいから首絞めて』って言われるなんて……あんまりですよぉ~」 「そう言われてもねぇ……私の叶えたい願いといったら、『清く正しく明るい自殺』くらいしか無いんだけど。心中ならもっと良い」 少女はさらにくるりと表情を変えた。 むっとして顔をあげ、ぷんすかと反論。 「『英霊』の時点で、とぉーっくに、死んでるじゃないですかぁ~! だいいち、この『戦争』が終わったら、アサシンさんだってお空に帰っちゃうんですよ!? 自然消滅ですよ? 自殺する意味ありませんよぅ!」 少女を知る者がその光景を見れば、 ――少なくとも、彼女の『本性』を知る者ではなく『うわべ』を知る者が見れば、 「あの竹田がツッコミに回っている……だと?」と驚いたことだろう。 「やや、これは然り! たとえ死にきれなかったとしても、戦争が終わればひと思いにやすらかに、しかも死体が残らないから迷惑をかけることなくクリーンな強制送還! なんて理想的な死に様だろう。つまり『英霊の座』は自殺嗜癖(マニア)の聖地だったのか! いや、だが待てよ。帰るということは、次の聖杯戦争があればまた呼び出されるということではないか? だとすればサーヴァントとは生きる苦しみと死ぬ苦しみの無限連鎖(ループ)地獄!? なんということだ、かつては『名探偵』として民草の崇敬を一身に良くしたこの『太宰治』が、戦争だかなんかのためにボロ雑巾のごとく擦り減らされてしまうなんて……」 『太宰治』という名前が出るや、少女――竹田千愛はいぶかしげな顔をする。 「千愛の知ってる『太宰治』は探偵でもアサシンでもなくて作家さんです。 しかも、薬物中毒になったり、実家の脛をかじってるのに大学に行かずに遊びほうけて怒られたり、 奥さんに『誰より愛していました』とか遺書を書いたのに別の美人な愛人さんと心中しちゃうようなダメダメ人間です」 「美人さんと心中か。その同姓同名作家とやらはずいぶんと羨ましいなぁ。 うん、代わって欲しい。そこ代われ」 「うわぁ。うっとりとした目で、女の敵なこと言ってますよ。こわーい」 「何を言うんだい。私は女性にはみんな優しいよ。あらゆる女性は生命の母であり神秘の源だもの」 「女性に優しい人は、女性に『死んでくれ』とか言いませんよぅ!」 千愛は確信する。 この人はやっぱり、太宰治なんだ。 出自も、職業も、能力とかも違うけれど、きっと似たような魂の下に生まれてきたんだ。 『色々なこと』があって、すっかり太宰治に詳しくなってしまった千愛が確信するのだから間違いない。 ウソつきで、調子のいいことばっかり言って、悪い大人の見本みたいにダメダメなところとか、間違いなく太宰治だ。 「どうやら、我が主は勘違いをしているようだね」 「どこがですか?」 あの『人間失格』の、太宰治だ。 「君を心中に誘ったのは、てっきり君も『同じ趣味の仲間』だと思ったからなのだ」 にっこりとした笑みで、何気無さそうに放たれた言葉。 視線の先にあるのは、竹田千愛の左手首にある、『令呪ではない傷跡』だった。 「……やっぱり、分かるものなんですね」 竹田千愛の顔から、ありとあらゆる、表情と呼べるものが消える。 右の手のひらで逆の手にあるリストカットの痕を隠し、空っぽの瞳でサーヴァントを見つめる。 ここからの竹田千愛は、『本当の竹田千愛』だ。 「あたしは、自殺が好きじゃないですよ。ただ、死にたくなる時があるだけです」 こんな風に、私は異常者なのですと自白する真似なんて、いつもならできないけれど。 「マスターは、聖杯戦争をするまでもなく、死にたいのかな?」 相手が、『太宰治』なら。 騙したって傷つけたってお互い様の人間失格が相手だから、こんなことだって言える。 「あたしのような……人が死んだってなんとも思わない人でなしが殺し合いをしたら、 どうなると思いますか?」 竹田千愛。 幾『千』もの『愛』。 それに恵まれることを願って命名された名前だとしたら、なんて皮肉。 そう名付けられて生まれた女の子は、愛だとか、思いやりだとか、恋心だとか、人間らしさといったものが欠落していた。 だけど、欠落していることが恥ずかしかったから、ずっと演技をして隠してきた。 『フツウのかわいい女の子』の振りをしてきた。 「適材適所だとでも、言いたいのかな?」 尋ね返すアサシンの目にも、感情の揺らぎはない。 まるで、竹田千愛は本当はこういう顔をする子なのだと、最初から見抜いていたかのように。 「色々、考えました。今でも考えてます。 何でも願いが叶えられるなら、『フツウの女の子』にもなれるのかな、とか。 それはとっても、なってみたいな、とか。 でも、『また』人を殺したりしたら、今度こそ『人間失格』になるかもしれない、とか。 『フツウの女の子』なら、こんな風に悩んだりしないで、『生きて帰りたい』とか怖がったりするのかな、とか。 それはなんだか、ちょっとずるいな、とか。 それとも、とっても立派でゆずれない願いがあって、戦おうとしてるのかな、とか。 だとしたら――」 もしかすると、独りよがりな子どもの馬鹿げた発想かもしれないけれど。 「――この町では、ただ生きているだけで、他の人達を損なうんですよね」 少女はそれを、悲しいことだとは分からないけれど、 そうなりたくないとは、思っているから。 「そうまでして生きてるより、誰かのために殺されて死んだ方がいいのかな。とか」 そう言った瞬間に、太宰治がその黒くて暗かった瞳で、まじまじと竹田千愛を見た。 まるで、初めて心動かされるものを見たかのように。 千愛はその沈黙に戸惑ってしまって、マグカップのほうじ茶を一口のむと、「てへっ」とおどけてみせた。 「……なーんて。ちょっと、思ってみただけですよぉ。死にませんって」 道化の仮面は再着されて、いつもの竹田千愛になる。 このお話は、ひとまずお仕舞い。そのつもりだった。 「だから、アサシンさんの趣味には付き合えないと思います。 お願いを叶えてあげられなくて、残念でした」 「竹田千愛君」 男が、初めて少女の名前を呼んだ。 「確かに私と君とでは、似ていても違うようだね。 最初は似た者同士だから呼ばれたのかと思ったけれど、それでも違う」 千愛は、顔をぎくりとこわばらせた。 なぜなら、『太宰治』は似ていたから。 かつて、『この人なら私の気持ちを分かってくれる』と惹かれて焦がれた人に、似ていたから。 だから、否定されるのは怖い。 「さっきの君は、むしろ私の部下に似ていたよ」 「部下、ですか?」 「そう、『武装探偵社』の部下」 「ああ、そう言えば自称探偵さんでしたっけ」 「『自称』を強調されると傷つくんだけど」 しかし、否定はされなかった。 言われてみれば、作家の太宰ではなく自称『探偵』だった。 死んだ魚のように濁った眼をしてる自殺嗜癖の探偵なんて、未だに信じきれないけれど。 「確かに私には『自殺』くらいしか願いが無い。けれど、これでも私は探偵をしている。 そして、依頼人を助けるのが探偵だよ」 詐欺師のように、何を考えているのか分からない飄々とした笑みだった。 にも関わらず、千愛には男が嘘をついてはいないと思ってしまった。 それは、千愛が男のことを理解できるからなのか。 それとも、男のことを理解できないから騙されているのか。 「つまり、君が助けを求めるならば、私は君を助けよう」 似ていないとしたら、千愛は『人間失格』なんかじゃない、別のところに辿り着くのだろうか。 ――君は、■■先輩と別のところへ、辿り着かなきゃいけないんだ! そう言ってくれた、かつての救い主の言葉を思い出す。 「アサシンさんは、あたしが好きだった人に似てますね」 「へぇ。マスターは私みたいな男に恋をしていたのか」 どこが同じなのか。 どこが反対なのか。 『女』の対義語(アント)が『男』であり。 『子ども』の対義語(アント)が『大人』であり。 『逸脱』の対義語(アント)が『普通』であるなら。 「恋じゃありませんよ、きっと」 『人間(Man)失格』の対(アント)は、『普通の女の子(girl)』なのか。 「でも、好きでした」 ただひとつ、言えることは。 『人間失格』から見た竹田千愛という少女は、理解できない異常者ではないということ。 ――少女もまた、迷える子犬(ストレイドッグ)の、一匹だということ。 【クラス】 アサシン 【真名】 太宰治@文豪ストレイドッグス 【属性】 混沌・善 【パラメーター】 筋力:E 耐久:D 敏捷:C 魔力:E 幸運:D 宝具:EX 【クラススキル】 気配遮断 C 自身の存在を他者に察知されないスキル。 職業柄(前職でも今の仕事でも)、潜入捜査の心得があるので、まあそこそこ。 【保有スキル】 対魔力 A+ 事実上、あらゆる魔術(令呪の命令を除く)ではアサシンに傷をつけられない。 後述の宝具のせいなので、クラススキルではなく保有スキルにあたる。 死にたがり:A+ 趣味:自殺。モットーは『清く正しく明るい自殺』。 ただし、『趣味』が自殺だと言っているように、誰かに助けられるか、太宰自身のドジによって失敗するかのパターンがお約束となっているために、『死にたくても死ねない死にスキル』となっている。 そのためにアサシンは(前述の対魔力もあって)令呪によって自害を命じられても、二画までは抵抗できてしまう体になっている。 策謀看破:B 直接的な戦闘ではなく、戦術・戦略レベルにおける作戦行動を見抜く洞察力。 後述の職業柄、また生まれつき『その仕事』の才能があったために身に着いたもの。 情報末梢 C 対戦が終了した瞬間に目撃者と対戦相手の記憶から、一部の情報が消失する。 消失する情報は、クラス名、宝具、スキル。 後述する宝具(二つ目)のせい。 【宝具】 『人間失格(ニンゲンシッカク)』 ランク:EX 種別:対人 レンジ:- 最大捕捉:- 触れた能力(魔術、異能)を無効化する宝具。 常時発動型宝具であり、『能力で造り出した拳銃』を使って太宰を射殺しようとしても銃弾の方が消滅してしまう。 この宝具があるために、魔力が無いにも関わらず対魔力EX。 太宰自身の奇矯かつ人畜有害かつ駄目人間の見本のような性格まで「生前に築き上げた伝説がカタチになったもの」補正としてしっかり反映されているので、『魔力を打ち消す』というよりも『敵の思惑をぶち壊しにする』という概念武装みたいなもの。 つまりメタに説明するなら『上条さんが右手で鯖に触ったら鯖は消えるのか問題』については考えなくていいですよ、ということ。 『黒の時代(ポートマフィア)』 ランク:C 種別:対人 レンジ:- 最大捕捉:- 常時発動型宝具。 そして、太宰治が『アサシン』として召喚された理由。 太宰の経歴は政府の特務機関が2年を費やして念入りかつ念入りな情報の末梢を行っており、探偵になる前は何をしていたのか遡ることは不可能となっている。 太宰自身は『前職を当ててみなよ』と日ごろから賭けのネタにしているものの一度も正解者が現れたことはなく、懸賞金は膨れ上がる一方。 本来は宝具扱いされるほどでもない逸話なのだが、『太宰治という人物』が一般からは『文豪』として認知され、『人間失格』も能力などではなく『文学作品』として知られていることによる知名度補正からの逆補正を受け、宝具の域にまで昇華されてしまった。 常にCランク程度の情報末梢スキルが働いている状態となる。 「太宰治が『元マフィア』だということは知られていない」 【weapon】 完全自殺読本。 古今東西のありとあらゆる自害の方法を網羅した愛読書。 ただの稀覯本。 【人物背景】 文豪、太宰治……ではない。 異能力集団『武装探偵社』の調査員にして荒事担当の一人。22歳。 前職は横浜で最も巨大なマフィア組織の幹部。マフィア時代は笑顔で人を拷問する(精鋭の拷問班が取り組んでも自白しなかった鉄腸漢でも、太宰が訊ねれば口を開いたらしい)ような冷血漢であり、太宰にとっては『正義も悪も同じ』で、『孤独を埋めるものがあらわれない』世界に失望しての自殺未遂を繰り返していた。 マフィアになった理由は『血と暴力と人間の本質が見える世界にいれば、何かあると期待したから』。 しかし、唯一の理解者となった人物が組織の首領に切り捨てられて、目の前で死亡。 最期にその人物から『人を救う側になれ』と道を示されたことで、『人助けができる仕事』――探偵社の社員へと転身した。 【サーヴァントとしての願い】 趣味の自殺も難しそうだし、マスターを助ける。 【マスター】 竹田千愛@“文学少女”シリーズ 【マスターとしての願い】 『フツウの女の子』になりたい。 【能力】 強いて言えば、周囲を完璧に欺きとおせる演技力と、いざとなれば犯罪に分類される行為をも躊躇なくやってのける行動力。 周囲からは『純粋無垢で健気でやさしく明るい子犬のようなドジっ子。かわいい』だと思われている。 【weapon】 カッターナイフ。 リストカットの常習犯。 【人物背景】 聖条高校一年生。外見年齢は制服を着ていなければ中学生と間違われる程度。 生まれつき共感する能力や他人の痛みを感じ取る能力が欠落していたため、『親しい人物が死んでも悲しいと思えない』『他人を傷つけても痛いと感じない』『赤ちゃんや可愛い動物を見ても可愛いと思えない』『みんなが可笑しくて笑っていることや、悲しくて泣いていることの、何が可笑しくて何が悲しいのか分からない』といったことに多大なコンプレックスを抱いていた。 (決して感情がないわけではなく、特に『みんなが当たり前にできることができない』とについては深く思い悩んでいる) “文学少女”1巻での一連の事件がきっかけで太宰治の作品を読むようになり、特に『人間失格』は五回も読み返して泣いてしまうほどに傾倒している。 【方針】 生きていく理由、生きていてもいい理由を見つけたい。
https://w.atwiki.jp/2jiseihaisennsou2nd/pages/304.html
心底、面倒臭い。 横にいる相手には聞こえないよう言の葉は胸の奥に秘めておきながら。 それでも隠し切れない感情を重い溜息に変えて、月のない夜道を進む。 「なぁなぁ! アレはなんだ?赤くて、ピカピカしてるやつ!」 鈴の鳴るような声に反応し、視線を其方に向ける。 恐らく、数メートル先に直立している信号機を指しているのであろう。 華奢な体躯からすらりと伸びる腕の先。 細く、たおやかな指先をぶんぶん振りながら好奇心全開な視線を僕に向けてくる彼女。 「……さっきも教えなかったかい? あれは、信号機って言って――」 本日二度目となる説明を開始した僕の唇は彼女の容赦ない平手打ちによって塞がれた。 強烈なビンタから、悲鳴をあげる隙間すらなくぴったりと唇を覆う掌。 普通に痛い。 そして苦しい。 自然、睨み付ける様な表情を浮かべてしまうがどうやら僕以上に彼女はご立腹らしい。 「アンタはアタシを馬鹿にしてんのか! 信号機は、さっきの青いのだろ!」 掌を退かせ僕が糾弾を開始する、その前に烈火の勢いで彼女は言葉を紡ぐ。 召喚、当初から薄々勘付いてはいた。 だけど、考えたくなかった。 「一回までなら許してやる! だからさっさとあの赤いやつの正体を教えな!」 まさか、自分の召喚したサーヴァントがこんなにも馬鹿だったなんて。 大体、サーヴァントは召喚に際し聖杯から必要最低限の知識を教えて貰っている筈なのだがそれはどこへ消えてしまったと言うのだろうか。 信号機を知らないだけならまだ理解出来なくも無い。 人間――英霊であっても――誰しも全てを知っているワケではない。 自分が信号機を知っているからと言って、相手にもソレを押し付けるのは些か傲慢が過ぎるだろう。 知らない事は、知れば済む話なのだし。 だけど、だけれども。 赤く点滅する信号機と青く点滅する信号機を別々に理解したうえに、言葉に対し暴力でキャッチボールを行う相手にどう物事を教えれば良いと言うのだ。 否、信号機云々は問題の本質からは程遠い。 確かに、互いの認識――或いは常識の摺り合わせは、根気強く付き合っていけばなるほど確かに可能だろう。 だが、暴力による返答、これが問題だった。 些か以上に貧弱な僕の体に、仮にも英霊と呼ばれる存在からの殴打は荷が重い。 必然的に会話を避けていたのだがどうやらこの英霊様は絶えず喋っていないと我慢出来ない性質らしい。 「赤いのも、青いのも同じ信号機だよ。……点滅する色によって発信する意図が違うんだ ……ほんとに、こんなんで勝ち抜けるのかな……」 小学生の子供を相手にしているような錯覚に陥りつつ、ポロリと本音が漏れ出してしまう。 それは、偽らざる素直な気持ちだった。 どうしても、叶えなくてはならない願いがある。 例えどれ程の怨嗟を受け、生涯許される事の無い罪をその身に背負ったとしても、叶えなくてはならない願い。 からっぽな僕に残された、たった一つ形あるもの。 聖杯戦争。 魔術師とサーヴァントの主従が、たった一つの願望器を巡って争い、殺し合う儀式。 曰く、何でも願いの叶う願望器。 聖杯の存在は、崩れ落ちそうな意志を再び奮い立たせるには充分すぎる以上に効果を発揮していた。 愛し気に、首筋に現れた印を撫でる。 令呪と呼ばれるそれは、サーヴァントに対する絶対の命令権。 生意気なサーヴァントを律する事も可能であれば、一時的とは言えサーヴァントの力を強化する事も出来る。 その圧倒的な力量差から、サーヴァント同士の争いに介在する事は不可能だが、令呪を用いれば力の劣るサーヴァントでもジャイアントキリングを起こす目も出てくるだろう。 ――勿論、敵対するマスターも同じ事を考えているだろうから、実際に起こる可能性は相当低いのだが。 と、そこで再び視線を自らのサーヴァントに向ける。 「……不満そうだなね、アサシン」 先程漏らした言葉をしっかり聞いていたのだろう。 露骨に不満そうな表情をしているサーヴァント。 黒を基調とした豪奢なドレス姿から伸びるのは対照的に透き通るように白く、何処か艶めいた素肌。 長く伸ばされた黒髪は風に揺れ蟲惑的な香りを醸し出している。 小学校低学年位の身長でしかないのを差し引いても、充分美女といえる存在。 街中を歩いていたら思わず他人の目を惹きつけそうな彼女ではあるが――隣にいて尚、その存在を見失いかねない程、存在感が希薄だった。 否――最早皆無と言っても過言ではない。 アサシンの持つスキル、気配遮断。 知識として理解してはいたが、いざ体験するとここまでのモノかと驚いてしまう。 「別に、アンタがどうアタシを値踏みしようと勝手だけどさ……弱音を吐かれるのは鬱陶しい」 じっとりとした視線。 その眼差しに、比喩ではなく本当の意味で冷や汗が一筋零れ落ちる。 如何に幼い少女の姿をしていても英霊は英霊。 この舞台に呼ばれるに足る逸話と力を保持しているのだ。 その気になれば、華奢な僕の身体など位置を数える間に千は殺しきるだろう。 自分自身の力量を卑下するわけではないが、彼我の差は絶対だった。 「別に、ちょっと不安になっただけさ。君の力を疑っているワケじゃない。 ――勝つのは僕たちで、願いを叶えるのもまた、僕たちさ」 先程溢した不安は確かに、混じりけの無い純粋な気持ちである。 だがしかし、これもまた純粋な本音だった。 正直、滅茶苦茶驚いた。 その数分後により驚く事になるのだが、それはさておき、兎に角驚いた。 戦争の前に、自軍の戦力を確認しない愚かな将などいる筈は無い。 サーヴァントを召喚し、少女がアサシンのクラスを名乗ると同時。 マスターに与えられた特権の一つである、ステータス確認を用いたところ、僕の視界に飛び込んできたのは最低Bランクに平均Aランクというアサシンでは到底考えられないような数値である。 スキルによる底上げや、逆にスキルによるマイナス補正などランクの調整は確かに存在するらしいが、そんな小細工は一つもない純粋な彼女の実力がそこには示されていた。 加えて、アサシンとしての固有スキルを失っているなどという事も無く。 言ってしまえば、三騎士クラスのサーヴァントにアサシンのスキルを付けるというバランスも糞もないステータスになっていたのである。 そして、彼女を彼女足らしめる切り札である宝具。 Aランクという文句なしの宝具に優秀なステータス、ほぼ確実に有利を取れるスキル。 苦手な性格且つ頭が悪いのが難点だが、それを補って余りある程の勝率を見出していた。 ――とは言え、その頭の悪さが勝敗を左右する結果になりかねないのは肝に銘じておかなくてはならないだろうが。 「……赤は止まれ、で青は進め。じゃあ……アレはなんなのさ」 心配していない、の一言で機嫌を直した彼女の興味はまたしても信号機に移っていた。 赤と青、この二つの意味を漸く理解したらしい彼女は、新たに現れた黄色の存在にご執心らしい。 「決まってるだろう? 黄色は……アレ? えと、黄色は……」 はて、どうやらど忘れしてしまったらしい。 脳内をフル回転させて記憶を手繰る。 一般常識では、あるのだが……深夜に出歩く性質でもない僕に黄色信号と触れる機会はとんと無かった。 止まれと、進めの間……わからない。 赤と青の中間というのなら、ゆっくり進めにも思えるが、これはきっと違うだろう。 なら急いで渡れ、かとも思ったがどうにもしっくり来ない。 何にせよ、彼女に真偽を確かめる術など無いのだし多少自信が無くともこれ以上機嫌を悪くされる前に答えておくべきだろう。 思考と同時、ぞわり、と全身に悪寒が走る。 またご機嫌斜めか……。 そう考え、数秒の間内に向いていた意識を外に向ける。 その刹那。 張り詰めていた意識の一瞬の空白。 ひうん、ひうん、ひうん、ひうん、と。 泣き叫ぶような、空気を裂く音が僕の耳に届いて――ナニカが落下する感覚と共に、気付けば僕の瞳は自分の胴体を見上げていた。 考えるまでもなく、理解する。 僕の意図はここで切れ――僕の聖杯戦争は終わりを告げたのだと。 段々と霞んでいく視界に映るのは、闇に紛れて霞みそうな、黄色。 ふと、頭を過ぎる。 ああ――黄色は、注意しろ――だったっけ。 +++ 「ざっとこんなもんですかねー」 自分の呼び出したサーヴァントが、自分と同じマスターと呼ばれる存在を殺すのを、少女――御坂御琴は一時も目を離さず見つめていた。 既に一定の信頼を気付いていたのだろうか楽しげに会話し、揉め、また笑顔を浮かべていた彼ら。 どう見ても小学生にしか見えず、見る場所によっては微笑ましくすら思う組み合わせではあったが……それでも、美琴のサーヴァントは幼い相手に対する情けや容赦など一切含まず、彼らを血に沈めた。 圧倒的、そう評するしか無いだろう。 如何に幼く見えたとは言え、彼らも立派な参加者であり、少なくとも美琴の目には周囲に対する警戒を解いたようには見えなかった。 美琴のサーヴァント――アサシンは、確かに不意打ちや闇討ちに長けたサーヴァントではあるが、それにしても凄いとしか表現の仕様がない。 アサシンの宝具である、不可視に近い糸。 一体どのような原理なのか、その糸を繰ると、此方が一方的に視認出来るだけの距離に居ながらにしてマスターと思わしき少年の首に糸が巻き付く。 それでも、気付かれれば即座に外されて終わりだろうと思うが、そのような仕組みか少年がその気配に気付く様子はない。 ――こうなってしまえば、結末は一瞬だ。 僅かでも動揺を誘う為だろうか、小柄な体躯で堂々彼らの前に姿を現すアサシン。 相手が何らかの反応示すその刹那。 まるで学芸会の指揮者のように、アサシンは指先をくいっと振り上げ、ついっと斜めに振り下ろす。 それで、終わり。 名も知らぬマスターと、名も知らぬサーヴァントの姿はずたずたに――ジグザグに、切り裂かれて、その命を終える。 「怖気ついちゃいましたか?」 たった今、二つの命を奪ったなど微塵も感じさせない口調でアサシンが美琴に問い掛ける。 その瞳は探るようで、返答を間違えば即座に命を落としかねない危うさを孕んでいる。 「そう、ね……ショックなんてありません、全然平気です。なんて言ったら嘘になると思う。 ……でも、この位で……たった二人死んだ――ううん、殺したくらいで、折れるつもりは無いわ」 「ふう、ん。それなら全然問題ないですけどねー。……取り合えず、暫くは予定通り剣玉必殺。獲物が網に掛かるまで姫ちゃんは姿を隠しとくですから。マスターは、予定通りに無防備な姿をアピールしてて欲しいですよ。――その方が、手っ取り早いですし」 アサシンは、美琴の身体が微かに震えているのを見逃さない。 だがそれでも、その言葉に宿る意志の強さを見て図ったのか、それ以上追求する事は無く一方的な要求を告げるとこれ以上話す事は無いとばかりに霊体化して姿を消す。 姿を消しただけで、居なくなったワケではないが、其れでもあの威圧感から開放されたと言うだけで思わず安堵の吐息が零れ落ちてしまう。 「ごめんなさい、なんて一方的で意味無いなのはわかってるけど。……でも、それでも、ごめんなさい」 彼らも覚悟してこの聖杯戦争に臨んでいる。 放っておいても、誰かに殺し殺されるだけの存在――そう理解してはいても、胸中のん美外感情は消えることなく美琴の心を蝕む。 殺人も、それに加担するのも同罪だと美琴は思う。 彼らに直接手を下したのが自分ではないとは言え、その命を下したのは間違いなく彼女だ。 それ故に、この場において初めて感じる――そしてこれから幾度も味わう事になるであろう罪の意識に押し潰されそうになりながら、それでも前を見据えて懺悔の言葉を紡ぐ。 ただの自己満足であるとは思っても、其れでも彼らが安らかに眠れるように、と。 後悔がないと言えば嘘になる。 だが、あの少年に叶えたい願いがあったように、美琴にも叶えたい願いがある。 その願いを叶える為なら、例えどれ程自らの手が血に濡れようと構わない。 元より、これからの幸せを願うには重すぎる罪を背負っているのだから。 たった今殺した彼と彼女だけで収まる話ではない。 既にこの身体は、一万人以上の罪に濡れているのだ。 今更罪を重ねようと、最早自らが幸せになる道は閉ざされている。 「もう、これしか方法が無いの……他の奴等に願いがあろうとなんだろうと――そんな幻想、ブチ殺してやるうじゃないの」 それならば、自分に残されたのはせめて遺された罪を清算することだけだと。 恐らく、もう二度と会えないであろう誰かを思いながら、狩人はただ得物を待つ。 自らの所為で犠牲になった妹達の全てを救い、その全てが幸せになれる世界――彼女達が誰かに利用される事無い世界を、夢見て。 +++ アサシン――紫木一姫は、危うく、不安定なマスター召喚されたときの事を思い出す。 細かい会話など覚えていない、元より興味の無い事柄だ。 色々と応用の利く能力を持っているらしいが、魔術師というわけではないらしく魔力供給も碌に行えない少女。 暗く、澱んだ瞳をした少女が口に出したたった一つの願い。 (もう元には戻れない――だから、せめて残った罪を精算したい、ですか) 曰く、自分自身の不用意な行為で産み出された命を救いたい、と。 自らの身体が罪に溺れ、沈むのを待つのみと知って尚、足掻きたいと。 その身に更なる罪を重ねても願いへ到達出来る保証は無く、仮に願いを叶えてもその場所に自らの居場所はない。 地獄へ落ちるだけの一方通行、それでも構わないと。 その姿に、その言葉に、きっと僅かながら彼女自身の姿を重ねてしまったのだろう。 そうでなくては今頃、自分はマスターを探してさまよう事になっていた筈である。 無論、一姫には自分を犠牲にして他の誰かを救うなんて愚かな考えは存在しない。 彼女の願いはたった一つ――この身に纏わり付く罪の清算、だ。 たった一つ、歯車が噛み合わなかっただけのだと彼女は思う。 小さくて、とても大きな歯車。 世界中には、幸せそうに暮らしている同年代の少女がそれこそ星の数ほど存在している。 自分のように、最早取り返しの付かない罪と、欠陥を抱えているワケでもない。 幸せを幸せと認識できないようなぬるま湯に浸かった存在が、山程。 ――其れが、羨ましかった。 紫木一姫は、ただそうであるように人を殺す。 今は友人でも、いつその境界線が無くなるのかも曖昧で。 敵は殺す、味方も殺す、そして自分を殺す。 こんな有り様で人並みの幸せなど、どうして願えよう。 いつ血に濡れるかわからないその手で、何を掴めよう。 ――其れが、堪らなく嫌だった。 どうして、自分だけ幸せになれないのだろう。 どうして、自分には恋する人と幸せになる権利が無いのだろう。 そんなのは、間違っている――間違っていて欲しい。 だから、願う。 こんな自分との決別と――平穏な日常への仲間入りを。 +++ 【クラス】 アサシン 【真名】 紫木一姫 【属性】 混沌・悪 【ステータス】 筋力:D(C) 耐久:D(C) 敏捷:B(A) 魔力:D(C) 幸運:E 宝具:C 【クラススキル】 気配遮断:A サーヴァントとしての気配を絶つ能力。活発な行動をしていなければ気配を感じ取られることはない。 【保有スキル】 戯言遣いの弟子:A 戯言遣いを師匠と仰ぎ、彼すら騙しうる嘘吐きであることの証明。 あらゆる嘘を見抜き、彼女の吐く嘘を見抜くのは至難の業。 少なくとも同ランク以上のスキルでなくては不可能である。 精神汚染:E 生前の言語能力の生涯及び自分はもう戻れないという思い込みの副産物。 会話による意思疎通は困難であり、精神干渉系のスキルをある程度無効化する。 曲弦師:A 曲弦師としての極地。 対象に気取られる事なく曲弦糸を自由自在に操る事ができる。 人格形成:A 対象を観察する事が相手が望む性格を自由自在に形成する事ができる。 【宝具】 『曲弦糸(ジグザグ)』 ランク:C 種別:対軍宝具 レンジ:100 最大捕捉:100~200 彼女自身の代名詞ともいえる宝具。重力、反発力、摩擦、遠心力、はたまた滑車の定理など、この世に満ち溢れる様々な力を駆使して糸を操る。彼女自身が糸であると認識したものなら構わず使用可能であり、生前は必要としていた滑車や手袋等も、この宝具が自由自在に糸を操ったという概念に昇華されていることから必要としていない。縦横無尽に糸を這わせ相手をズタズタに引き裂く、山一つ覆うほど範囲を広げ糸の結界内に侵入した対象の人数や会話内容の把握等汎用性に優れる。また、自身の持つ曲弦師としてのスキルやアサシンの気配遮断等も合わせこの糸を感知するのは困難となっている。 『危険信号(シグナルイエロー)』 ランク:D 種別:対人宝具 レンジ:0 最大捕捉:1 彼女自身が対象を敵であると認識してしまった場合、その存在を見過ごす事ができず、同盟協力等一切不可能になり攻撃を仕掛けてしまうようになる。生前の逸話が宝具となったもので、呪いのようなものであり、正攻法だまし討ち人質等々あらゆる手段を用いて対象を排除する。その呪いの代償としてこの宝具が発動している間のみ幸運以外のあらゆるステータスがワンランクアップする。 【weapon】 『糸』 なんの変哲もない糸だが、曲弦師が使用する事で兵器となりうる。 【人物背景】 出展は「戯言シリーズ」 可愛いので皆『クビツリハイスクール』と『ヒトクイマジカル』を見よう。 【サーヴァントとしての願い】 間違えた一歩目をなかったことにした上で、戯言遣いや哀川潤、遊馬達との出会いをやり直し、殺人をしたこともなく今後することのない普通の女子学生としての生を送り直す。 【基本戦術、方針、運用法】 曲弦糸を用い糸の結界を張り、網に掛かった得物の会話を吟味し、刈り取る。 【マスター】 御坂美琴@とある科学の超電磁砲 【参加方法】 都市伝説として流れていた聖杯戦争の噂に縋り、箱舟のデータにハッキング。 【マスターとしての願い】 絶対能力者進化実験の完全消去及び死亡した妹達の蘇生、寿命長期化。 【weapon】 なし。 【能力・技能】 学園都市第三位の発電能力者。 基本となる攻撃は速度と連射性に優れた直接電気を放出する電撃。作中ではよく高圧電流の槍を投げつける「雷撃の槍」を使用しており、最大電圧は10億ボルト。落雷を発生させることも可能。 磁力を操作することで、周囲の鉄を含む金属を意のままに動せる。これにより盾のように組み固めて相手の攻撃を防御したり、建材や瓦礫を集めて足場を作成したり、鉄筋や鉄骨などを使用した構造物の壁を自由に歩いたりなど幅広い応用が利く。さらに、地中の砂鉄を操って、表面を振動させて物体を切断し形状や長さが変化する「砂鉄の剣」や、津波のように地表を呑み込ませたり、竜巻のように突き上げるといった攻撃も可能。 直接的に電気信号や電子を操作することで、電子機械に対する高度なハッキング(クラッキング)を可能としている。また、磁力線が目視できるなど電磁気関連においては高い知覚能力も有し、AIM拡散力場として常に周囲に放出している微弱な電磁波からの反射波を感知することで周囲の空間を把握するなど、レーダーのような機能も有している。 【人物背景】 とある科学の超電磁砲既刊1~9迄。 面白いので是非読んで把握しよう。 【方針】 どんな手段を用いても聖杯を手に入れる。 基本は、曲弦糸による情報収集からアサシンの気配遮断を用いた不意打ちだが、難しそうなら同盟からの裏切り等も選択肢に含む。
https://w.atwiki.jp/blacklist/pages/312.html
【アサシン用装備】【胴防具】へ ハントジャケット 初期装備、防具屋 Lv30〜 防 24 強化 2 敏捷+4 器用+2 幸運+2 ハイドメイル ガチャガチャ第15弾 Lv30〜 防 27 強化 2 精神+2 敏捷+8 TP+15 回避+5 器用+4 アーススーツ セット販売 Lv33〜 防 26 強化 2 敏捷+6 器用+2 TP+10 HP+10 アサルトスーツ ガチャガチャ第18弾 Lv35〜 防 31 強化 2 敏捷+13 TP+25 回避+7 器用+4
https://w.atwiki.jp/girlwithlolipop/pages/53.html
千羽烏月&アサシン ◆zzpohGTsas 1 「一つ聞かせてくれないか」 弓の弦の如くに張りつめた、何の混じり気もない清浄な空気が満ちる道場の中で、くすんだ水色の着流しを身に付けた男が言った。 「お前が刀を振ってきたのは何のためだと思う」 水色の着流しの向かいにいる男が、ややあって答えた。 ―――――――――――――――――――――――― 2 此処最近の少女の行動は、常に決まっていた。 某都高校の剣道部の部活を終えた後、脇目もふらず、急いで実家の剣道場へと足を運ぶ。 市内の学校に通う、歴史ある剣の道場の一人娘。それが彼女――千羽烏月に命じられた、偽りの役割であった。 普段の彼女なら、得体も知れない存在からこなせと言われた役割を、素直にこなす事はまずありえない。命じた存在を打ちのめす事も、するだろう。 それをしないのは、この世界はそもそも元居た世界とは根本的に異なる別世界であり、この世界に於いて烏月は役割を演じる以外に道がない事。 そして、この世界には、彼女が討つべき存在である鬼や妖物の類が存在しない事。以上の2つがある。 特に2つ目は大きかった。烏月は古の昔から、人に仇名す鬼を討つ鬼切部千羽党の一員であった。 討つべき鬼がいない世界。それは、鬼切部の者達にとっては理想の世界の1つなのではあろうが、実際叶ってみると退屈なものであった。張り合いがないのだ。 今の彼女は、その瞬間(とき)が来るまで、惰性で学校に通い続ける機械のようなものだった。 それまで会話していた人間がNPCだと解ると、烏月の対応も機械的で冷たいもの。もとより玲瓏なイメージの強い美人であった烏月は、より鋭く、より冷たくなっていた。 そんな烏月が、日に1時間程だけ、生身の人間らしさを取り戻す時間があった。 その時間が訪れるようになったのは、鬼のいない世界と言う違和感から記憶を取戻した瞬間から、つまり、聖杯戦争への参戦権を得た瞬間からであった。 自らのサーヴァントと語らう時間。それはこの閉じた世界に於いて、烏月の鬱屈とした心を癒す唯一のひと時であった。 二重の意味で、その時間は楽しみであるのだ。 ツカツカと小道を早歩きで行く内に、烏月の実家が近づいてきた。 純和風の広大な庭園と邸宅を保有する、市内の名家。烏月は文武両道のお嬢様として通っていた。 玄関に上がり、厳格な父と母に挨拶する事も忘れ、烏月は道場へと直帰。 「すぐに着替える」 虚空に向かって烏月が言う。 『凛』、と言う言葉がこれ以上となく相応しい美人である。黒一色のセーラー服に、同じく黒いストッキングを着用した、眉目秀麗な濡羽色をした長髪の女性。 黒と言う色がこれ以上となく調和した女性だ。まるで夜がそのまま美女の形を取って現れたかのような印象を見る者は受けるだろう。 「わかった」 何もない空間から、男の声が聞こえて来た。烏月が道場への正扉を開ける。 道場の玄関口に上がった烏月が、靴を脱ぎ、急いで女子の着替え室に走る。 数分程が経過した後、烏月が道場へと現れた。黒の似合う女性が、白い道着に着替えていた。 黒が似合う女性は、白を纏っても様になっている。しかも道着と言う、人を綺麗に見せる為の服装でなくても、美人さは色褪せていない。 美人は何を着ても似合うと言う世の不平等/真理が、この道場の中で体現されていた。 烏月が道場に現れた瞬間、道場の中央に、フッと1人の人影が現れた。 奇妙な男であった。灰色の上着と青色の袴。古めかしい服装の男であったが、体格も良く背丈も恵まれている為、違和感や不様さはない。 だが、前時代的な服装よりも目を引くのが、黄色いひよこの頭を模した被り物を被っている、と言う事であった。 遊園地のスーツアクターのバイトかと最初は思うだろうが、違う。纏う空気が違っている。 そのひよこ頭の男が纏う空気は、常人のそれとは訳が違った。この男だけ、別の世界を背負っているような感覚。 纏っているそれは、ピリピリとした剣呑な何か。それは殺意とも敵意とも、鬼気とも形容される代物であった。 「これを」 言って烏月が、ひよこの頭の男――アサシンのクラスとして参上した自らのサーヴァント、テューン・フェルベルに竹刀を手渡す。 無言でそれを受けとり、テューンはそれを正眼に構えた。数m下がった後、烏月も構えた。足を肩幅程度に開き、竹刀を担ぐようにして構える。 他流派はこれを蜻蛉の構えと言うらしいが、烏月が学ぶ千羽妙見流においては、この構えを『破軍』と呼ぶ。 剣道の試合にしては、開始までの距離が遠すぎるかと思われるが、これは剣道の試合などではない。烏月もテューンも、試合などとは欠片も思っていない。 竹刀を使う以上、殺す事は絶対厳禁なのだが、その実、試合の最中は殺すつもりで打ちこまねばならない。 何よりも、使う攻撃手段は竹刀に限らなくても良い、体術も使って良い。敗北条件は、負けを認めるか、竹刀を手落した時のみ。 これはそう言う練習なのだ。 数分程、無言の睨み合いの時間が続いた。 道場の中は、息苦しくなる程空気が張り詰めていた。呼吸するのも苦しい程である、富士の山の頂にいるかのようである。 同時に空気は、とてつもなく重かった。気化した鉛でも大気の中に交じっているのではと錯覚する程だ。 道場の中には、物音1つない、烏月とテューン以外には生き物の気配はまるでない。此処だけが、現世と隔絶された1つの異界のような空間であった。 テューンの方は、ひよこの被り物を被っているという都合上当然だが、表情を窺い知る事は出来ない。 しかし、被り物の上からでも、この男が緊張の面持ちをしていない事は解るだろう。余りにも構えが堂々としていた。 一方烏月の方も、真顔を保ちながらテューンの顔を見つめている。一見すれば完璧な構え、完璧な精神状況と思うだろう。 だが違う。彼女の心は、少しだけ動揺していた。その証拠に、額から冷たい汗が一筋、ツツと流れている。 それだけ、目の前のテューンが、驚異的な気魄を持っているのだ。彼は、鬼を斬った経験はなく、人と獣しか斬った事がないと言う。 しかし果たして、何人もの人を斬ればそれだけの覇気を醸し出せるのか。鬼切部としていくつもの鬼を斬り捨てて来た烏月が気圧され、呑まれる程の空気。 テューンは剣鬼だった。 ――破軍の構えは失敗だったか……―― 今更になって烏月は、千羽妙見流に伝わるこの必殺の構えを取った事を後悔していた。 この構えの弱点は、薩長示現流における蜻蛉の構えと概ね同じ。この構えは防御と言う考えを捨てている。初太刀で相手を斬り捨てる、極端な攻撃重視の構えなのだ。 必殺に相応しい力と太刀筋を持つのは事実だが、最初の一太刀を避けられたり防御されたりすると、素人目にも明白な隙が出来る。諸刃の剣だ。 破軍はもとより、鬼に対する構えだ。ある程度腕の立つ人間に対してはまた別の構えが伝わっているのだが、今まで鬼とばかり戦って来たと言う戦歴と、 人間相手に戦った事がないと言う実戦経験の未熟さが重なり、烏月の肉体はついつい、彼女に破軍の構えを取らせてしまった。 しかし、今更構えを変える訳にはいかない。況してや破軍の状態からでは、構え直しに時間が掛かる。その隙を狙われると考えるのは、当たり前の事。 結局、烏月に残された勝利を拾う手段は、攻撃しかないのである。だが、石像の如くその場から動く事のないテューンが、易々と隙を見せる筈が―― テューンが竹刀を、中段から下段へと変え始めた。 その瞬間を見た時、烏月はバネ仕掛けの人形のように跳躍、彼我の距離六~七m程を1度の跳躍で詰め、テューンに対して大上段から斬りかかる。 ――彼はそれを読んでいた。烏月が竹刀を振り下ろす前に、下段の構えに移行していた彼は、電光のような速度で竹刀を振り上げ、 その時の勢いに身を任せるように、後方へと跳躍。烏月の振り下ろしは、空を斬る。テューンの斬り上げは、烏月の道着を掠っていた。 烏月は竹刀を振り下ろす際、急激に嫌な予感を感じ取り、身体を少し反らしていた。恐らくそうしていなければ、竹刀が直撃していたろう。 テューンの持っている得物が真剣であったら、その時点で勝負は決していた。 テューンが先程立っていた地点より七m程後方に着地する。 竹刀を振り下ろし切った烏月は、急いで中段へと構え直そうとする。これだけの距離を跳躍したのである、構え直すのならば、今だ。 ――テューンの身体が、朧げになった様に烏月には見えた。が、0コンマ2秒程経過した次の瞬間、テューンの姿が明瞭となる。 簡単だ、彼は烏月の間合い1m半にまで近づいていた!! 疾風のような身のこなしで、この男は間合いを一瞬で詰めて来たのだ!! 「ッ!?」 驚きと焦燥の混じった顔で、テューンのひよこ頭を見る烏月。あの時下段に構え直したのは誘いだった事に、今更ながら気付いてしまった。 驚愕の理由はいろいろだ。あれだけの距離を自分に気取られず詰めて来る速度、板張りの床に音一つ立たせない見事な体裁き。 だが驚愕の一番の理由は何と言っても、この男が竹刀の間合いにいると言う事実1点。互いに攻撃を繰り出せば、その全てがクリーンヒットする距離にいるのだ。 烏月が右肩で以て、テューンの胸部目掛けて体当たりを行おうと試みようとする。 しかし、烏月が行動に移るよりも速く、テューンは竹刀を振り上げ、彼女の竹刀を打ち据える。 パシイイィィンッ!! 気持ちが良くなる位耳に心地よい、乾いた竹の音が道場に響き渡った。 遅れて、ゴトンッ、と言う野暮な音が響いた。烏月の数m後方の板張りの床に、竹刀が落ちていた。 彼女の両の腕に、ムカデでも這っているような鈍い痺れが走っている。彼女の手に、竹刀は握られていなかった。 「……強いな」 烏月が観念したように口を開いた。遠回しの、敗北宣言だ。 「そうだな」 謙遜するでもなく、テューンが返した。自信満面の言葉であるが、それに実力が伴っているのだから文句のつけようがない。 烏月に言われるでもなく、先程まで握っていた竹刀入れを、それをしまっている籠の中にテューンが入れに行く。その様子をただ眺める烏月。 アサシンのサーヴァントとしてテューンが烏月の前に現れたのは、3日前の事だった。 鬼のいない世界に対する違和感から記憶を取戻した自らの前に現れたのは、ひよこの被り物を被ったあの侍。聞けばこの男、生前は剣士であったと言う。 無辜の人間を斬らねばならない聖杯戦争自体に気乗りはしないが、いかんせん戦いの末に手に入る聖杯が聖杯だ。相手に敵意がないとも言い切れない。 戦闘技術の維持と、鬼のいない世界による気の紛らわしの為に、烏月は、呼び出した当日にテューンと軽い剣の試合を申し込んだ。 ――強かった。いや、強すぎると言っても良い。 サーヴァントとして呼び出される程の剛の者であるのだからそれは当然なのかも知れないが、そうと解っていてもなお、テューンの剣の冴えは凄いものがあった。 烏月の剣筋の尽くが読まれ、捌かれ、防がれて。逆にテューンの剣筋は、読めず、捌けず、防げずで。 彼女が追い求めてやまなかった、彼女の兄、千羽明良をも超える剣の腕であろう。 敗北を喫した時、烏月は悔しかった。子供と遊ぶときに使うようなひよこの被り物などを被って、自分を馬鹿にしてるのかとすら考えた。 常人ならへこたれる程の完敗を味わっても、すぐに気を持ち直して立ち上がり、再び試合を申し込む。 これを、学校の部活が終わってから実家の道場で繰り返していた。そしてこの瞬間こそが、千羽烏月と言う少女が人間らしさを取り戻す瞬間なのである。 「どうして其処まで強くなれたんだ」 烏月が訊ねる。鬼切部千羽党の人間として、1人の剣士として、テューンが此処までの剣の腕を得るに至ったのか、興味があったのだ。 「お前は剣の為に全てを捧げられるか」 逆に、テューンの方が問い掛けて来た。 「私は鬼切部だ。鬼を斬ると言う使命の為に、他の全てを擲つ覚悟は出来ている」 「……俺のパパは、世界一の強さを持った剣豪だった」 烏月の確固とした決意を目にした後で、テューンは静かに語り始めた。 「その名を世界に轟かせていたパパに、剣士が決闘を挑むのは当然の事。ある時、パパと全く同じ技量を持った剣士が決闘を挑み、パパは両腕を斬り落とされた。何故だと思う」 「話の流れから言って、剣の為に全てを捧げきれなかったからか」 「そうだ。パパはその時、俺の母親と恋仲になっていた。女に気を取られていた、と言うその差が勝敗を別った。 剣に生きるとはそう言う事だ。お前にそれだけの覚悟はあるのか?」 烏月の方に体を向けて、テューンが言った。きっとあのひよこの被り物の下では、真面目な顔付きを作っているのだろう。 「……ある」 数秒程の逡巡をおいて、烏月は口にする。が、テューンの反応は冷淡な物だった。 「口ではどうとでも言える。だが、お前の剣筋は嘘をついている」 「何……?」 「剣士としての理想の姿とは何か教えてやろう。囚われず、揺るぎなく、力強い。心の持ちようが重要なんだ、剣は」 更にテューンは言葉を続ける。 「お前の腕前なら、心に迷いを抱いていても、格下相手ならば容易く斬り捨てられるだろう。だが、同じ腕前の相手になると、途端にその迷いが枷になる」 「私が迷っているとでも言うのか」 「お前は昔の俺と同じだよ。復讐を果たしたいのか違うのか、自分でも良く解らなくなってるんじゃないのか」 「ッ……」 痛い所を突かれたような顔をして、烏月は道着の脇腹部分をギュッと掴んだ。 「家族を殺されたんじゃないのか」 図星である。 千羽烏月には兄がいた。千羽明良と言う名前のその男は、烏月が尊敬していた程の凄腕の鬼切り役であった。 しかし彼は既にこの世にいない、故人となっている。明良は、鬼を調伏する役目を負った一族でありながら、鬼に憑りつかれた少年をかくまっていた。 その少年に、明良は殺された。明良を殺した鬼が、憎かった。鬼を斬る一族にありながら鬼をかくまっていた家族がいたと言う事に、負い目を感じていた。 烏月は、己の過去にけじめを付け、清算したいのである。そしてその手段は、1つ。明良を殺した鬼である、ケイと言う少年を討つ事。これ以外に、ないのであった。 この思いはテューンから言わせれば、剣の太刀筋を曇らせる要素以外の何物でもないようだ。 そんな事は、烏月にだって理解出来ている。理解したからと言って迷いを消せるようならば、苦労はしない。烏月は菩薩や如来の類ではないのである。 解って居ながら抜け出せない。烏月は未だ、深い深い無明の最中にいるのだった。 「斬りたい相手がいると言うのなら、それでも良い。剣を振るうのに目的は必要だ。だが今のお前の心境で、この聖杯戦争を切り抜ける事も、仇を斬る事も出来ると思うな」 「参考程度に……聞かせて欲しい。昔の自分と同じだとお前は言ったが……お前にも私と同じ、仇に似たような者がいたのだろう。お前はどうやって、乗り切ったんだ?」 「過去を冷静に見つめ直した。俺の仇に類する男は、大層腕の立つ剣士だったからな。世界一の剣士になると言う目標を達成する為、俺はそいつを仇じゃなく、 1人の、超えねばならない相手として認識する事にした。ただ純粋に、剣士として高みを目指すと決めた瞬間、俺から迷いは消えていた」 「尤も、俺とお前とでは境遇が違うだろう。あまり参考にするな」、と即座にテューンは付け加えた。 「……強いな、お前は」 観念した様な口調で、烏月が言葉を口にする。 テューン・フェルベル。その年齢は18歳だと言う。若すぎる、烏月と1歳しか違わない。であるのに、この青年は達観し過ぎている。 一体何を経験し、幾人もの人間を斬ってきたら、その境地にまで辿り着けるのか。同じ剣の道に身を置きながら、烏月にはそれが予想すら出来なかった。 「最後に聞かせて欲しい。お前が刀の道を志した理由とは……何だ?」 烏月が刀を手にした理由は、自分が鬼切部の一族に生まれたからに他ならない。 もしも市井の中の普通の過程に生まれたのであれば、彼女は剣の道など先ず間違いなく志す事はなかったろう。 テューンは、何を契機として刀の道を歩もうとしたのか。それが、彼女には気になってしょうがなかった。 「……刀を愛していた」 数秒程の間をおいてからテューンが口にした。 「俺は刀だけを見て、刀と共に何処まで狂えて、何処まで技を極められるのか。……それが知りたかった」 「……そうか」 純粋に、刀が好きだったから、刀に打ち込めたから、テューンは強くなれたのだ。 烏月はそう解釈した。しかし、テューンの被るひよこの被り物の下で、彼がどんな表情を浮かべているのか、烏月は想像も出来ないであろう。 ファンシーで愛くるしいひよこの被り物のその下で。 テューン・フェルベルは、健常人が目の当りにしたらぞっとする程危険な光を宿した瞳で、うっとりとした微笑みを浮かべているのであった 3 「一つ聞かせてくれないか」 弓の弦の如くに張りつめた、何の混じり気もない清浄な空気が満ちる道場の中で、くすんだ水色の着流しを身に付けた男が言った。 「お前が刀を振ってきたのは何のためだと思う」 水色の着流しの向かいにいる男が、ややあって答えた。 「刀のためです」 道場の張りつめた空気が弛緩していた。 あれだけピンとしていた空気はだらしなく緩み、隔絶された結界の中か何かを思わせるような異界感は、完全に消え失せている。 道場主がいなくなるだけで、此処まで道場の空気は変わるのか。ひよこ侍の真正面で、水色の着流しの侍が、血を流して死んでいた。 「……今ようやく分かった」 菩提樹の木の下で悟りを啓いて見せたシッダールダの如き態度で、ひよこ侍が口にする。 「俺は刀だけを見ていたんだ」 鞘に納めていた刀を引き抜き、その剣身を蠱惑的な瞳で見つめる。 先程斬った、水色の着流しの男の真新しい血臭が、剣身から香っていた。 「俺を突き動かしていたのは、他の何者でもない。……俺はお前を愛していたんだ。やっと、俺とお前だけになれたんだ」 刀は――何人もの人や獣を斬り殺して来た、ひよこ侍の相棒は、黙して語らなかった。 「どうすればお前を俺のものに出来るか、そればかり考えてきた」 「だが俺にはまだ……」、ひよこ侍は言葉を続ける。 「お前がずっと遠くで妖艶なその姿を横たえているように見えるんだ」 その声には深い悲しみが混じっており、その声は何処か震えて、泣き声のような者が混じっていた。 「なあ……。どうすればお前を完全に俺のものにできるんだ……?」 4 主を失った一軒の家。そのはなれに建てられた道場で、2人の男が死んでいた。1人は、その家の主である侍、ユキムラ。 そしてもう1人は、二刀の剣士ジャンルーカとユキムラを斬り殺し、世界最強の剣士となったが、自分が振るって来た最愛の人/刀と共に死ぬ事を選び、 それを自らの腹部に突き差し自害した、緑髪の青年、テューン・フェルベルだった。 道場の中には、死そのもののような静寂が張り詰めていた。 【クラス】 アサシン 【真名】 テューン=フェルベル@ひよこ侍 【ステータス】 筋力D 耐久D 敏捷A 魔力D 幸運D 宝具B 【属性】 中立・悪 【クラススキル】 気配遮断:D サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に適している。 【保有スキル】 心眼(真):A 修行・鍛錬によって培った洞察力。 窮地において自身の状況と敵の能力を冷静に把握し、その場で残された活路を導き出す“戦闘論理”。 逆転の可能性がゼロではないなら、その作戦を実行に移せるチャンスを手繰り寄せられる。 透化:A 精神面への干渉を無効化する精神防御。 暗殺者ではないので、アサシン能力「気配遮断」を使えないが、武芸者の無想の域としての気配遮断を行うことができる。 アサシンがこの世で最も信頼し、そして愛しているものは、自らが振るう『刀』だけである。 無窮の武練:B ひとつの時代で無双を誇るまでに到達した武芸の手練。 アサシンは一切の迷いを捨てている為、精神的な障害を原因として武術の腕は劣化せず、多少地形条件が悪くとも、武術の劣化は小さく済ませる事が出来る。 もと居た世界に於いて、アサシンは最強の剣士として数時間、世界に君臨していた。 見切り:B 敵の攻撃に対する学習能力。相手が同ランク以上の『宗和の心得』を持たない限り、 同じ敵からの攻撃に対する回避判定に有利な補正を得ることができる。但し、範囲攻撃や技術での回避が不可能な攻撃は、これに該当しない。 真名秘匿:E(B) 真名及び過去に何をしていたかと言う事の露呈を防ぐスキル。 ランクEは、相手に真名が本当であるかどうか、少しだけあやふやにさせる程度の力しかない。 アサシンの場合は後述する、自らの顔を隠す為に被っていた宝具をつけていた時の方が、どちらかと言うと有名なサーヴァントで、 寧ろこれを外した素顔の状態の時の方が、真名秘匿ランクは上。宝具を外した場合にはカッコ内のランクに修正される。 【宝具】 『亡き友の形見の雛頭(ひよこの被り物)』 ランク:E 種別:対人宝具 レンジ:自身 最大補足:自身 アサシンが常にその頭にかぶっている、黄色いひよこの頭を模した被り物が、宝具となったもの。 生前の幼少期に、二刀の剣士・ジャンルーカによって斬り殺された幼馴染であるソラが大事にしていた着ぐるみ。 このひよこのぬいぐるみを被りながら、アサシンは生前幾人もの剣豪を斬り殺し、遂には世界最強の剣士の高みへと上り詰めた。 そう言った経緯から、少しばかりの神秘性を帯びており、Dランク以下の精神耐性宝具やスキルを持たない者は、愛くるしいデザインとは裏腹の、 宝具が放つ異様な血臭と空気に呑まれ、気圧されてしまう。 自らが振るう刀をこの世で最も愛しているアサシンではあるが、この宝具も刀と同じ位重要なものであると言う意識は変わっていない。 気心の知れない相手にこの宝具を触られる事を、彼は何よりも嫌う。 『フェルベルの血筋』 ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:自身 最大補足:自身 今まで戦って来た数々の剣豪が必殺技として来た、数々の剣技を摸倣、完璧に自分のものとしてきたアサシンのエピソードが宝具となったもの。 アサシンは、一度見た、或いは受けた剣技を、対人魔剣か否かを問わず、完全に自分のものとして、剣技の使い手と全く同じ技量と速度、威力で使う事が出来る。 奥義の発動に魔力や霊力と言ったものが必要な剣技には、マスターから供給されるそれを徴収し、使用コストに充てる事が可能。 但し、発動に術者の肉体的特性や、余りにも強すぎる個性が関わる剣技に関しては、アサシンは摸倣する事が出来ない。 故郷マニマニにおいて最強の剣士であり、世界中でも最高峰の剣技を誇っていた、アサシンの父、リクナー=フェルベル。 その様な血統と、世界で最も優れた剣士に師事した事で、アサシンの剣の腕前は、凄まじい勢いで開花されて行くのだった。 【weapon】 宗光: よく手入れされた打刀。師匠であるユキムラから与えられた最初の真剣である。 【人物背景】 マニマニと言う国に生まれた子供。父に、元国家最強の剣士であるリクナーを持つ。 後に師匠となるユキムラと呼ばれる侍が決闘を申し込んだ際、その時の戦いでリクナーは両腕を斬り落とされており、彼は二度と剣を握れぬ身体になってしまった。 其処で彼は、自分のような目にテューンはあわすまいと、なるべく剣から遠ざけるように、平和な生活を送って来た。 ある日マニマニに興行の為にやって来たサーカスに所属する少女であるソラと友達になり、楽しい日々を過ごす。 が、リクナーが戦えない身体になっていた事を知らない、ジャンルーカと呼ばれる剣士がテューンの屋敷を来訪。彼との決闘を要求する。 リクナーが戦えない事に気付いたジャンルーカは逆上、リクナーと彼の妻アヤカ、屋敷で働いていたメイドのミリと、偶然遊びに来ていたソラを殺害する。 その時にテューンは、ひよこの着ぐるみ、ソラの大事な宝物であり、初舞台で彼女が演じていたひよこの役の為のそれを着込んで、屋敷から逃走。 決闘後もリクナーと親交があり、面識のあったユキムラの家へと駆けこみ、何とか事なき事を得る。 それから10年後、18歳となったテューンは、世界最強の剣士となるべく、自らの意思と足でユキムラの道場を出、旅に出る事にする。 この時、ソラの形見であるひよこの着ぐるみの頭の部分を被り、『ひよこ侍』として、サーカス団で一番の女優になる事が夢であったソラの分まで自分が世界一になる事を誓う。 そこでテューンは様々な剣士と出会い、彼らの苦悩や生きざまを目の当たりにし、時に自らの生き方と在り方に悩み、そして剣士としての宿命により、彼らを決闘で下して行く。 遂には、自分の家族の仇であり、圧倒的な剣技の腕前を武器に、小さな共和国の軍隊を壊滅させて、国を吸収。 自らの帝国を一代で築き上げたジャンルーカをも死闘の末に下して見せた。 表向き世界で最強の剣士と知られるジャンルーカを倒した後テューンは、隠居し、世界の誰にも知られていない最強の剣士――即ち、自らの刀の師匠である、ユキムラの道場へと足を運ぶ。 テューンの意を理解したユキムラは、彼を道場へと誘う。彼は、自らの師匠をも斬り殺すつもりであった。 ユキムラは訊ねる。「何のために刀を振るうのだ」と。対しテューンは答えた。『刀のためです』、と……。 今回のテューンは、3つあるマルチエンドの内の一つ、自らが振るって来た刀の美しさを愛し、この刀をどうすれば永遠に自分だけのものに出来るのかと考えた末、 自らの腹部に突き差し、自刃を遂げるエンドからの参戦である。 【サーヴァントとしての願い】 自らの刀に、更に血を吸わせてやる。 【基本戦術、方針、運用法】 ステータス自体は平凡以下のサーヴァントであるが、その実、保有スキルは極めて実戦的なものが高いレベルで揃っている。 ステータスこそ低いが戦闘自体は得意であり、マスターの殺害に失敗した場合は、三騎士が相手でも技術でステ差を覆す事も、不可能ではない。 『フェルベルの血筋』は、宝具にも匹敵する剣技を武器とするサーヴァントを相手には絶対的な優位を保てる宝具ではあるが、逆に言えば使い道はそれだけしかなく、 強いには強いが限定的な宝具であると言わざるを得ない。またアサシン自体も、辿ったエンドの都合上、やや精神を病んでいるきらいがある為、其処も懸念と言えば懸念。 王手をかけるには、やや難しいサーヴァントだと、言わざるを得ないであろう。 【マスター】 千羽烏月@アカイイト 【マスターとしての願い】 不明 【weapon】 維斗: 烏月が保有している、千羽妙見流に伝わる、千鬼を調伏したとされる太刀。 『折れず、錆びず』と伝えられる破妖の太刀で、千羽党鬼切部の証である。 【能力・技能】 千羽妙見流: 烏月が修めている剣術の流派。専ら鬼との戦いの為の剣術であるが、人間相手にも応用が利く。 人ではない存在を相手にする為の剣術であり、気功の概念を取り入れている。八極拳、北辰一刀流、示現流と似通っていると言う 魂削り: 「オン・マカ・キリ・チリベイ・ソワカ」と言う真言を唱えながら、相手を斬る技。 物質的な肉体を持たない、霊体のみの鬼を斬る奥義であり、己の魂を削り、相殺効果で相手を斬る。 が故に、己の魂の絶対量が相手より豊富であることか、相当のやせ我慢が必要。 見鬼: 視えないものを視る能力。妙見(たえみ)の技とも。 鬼や、鬼に取り憑かれた人間、物に込められた力などを見抜くことができる。使用中は右目が蒼く光る。 また、極低ランクの邪視の類を無効化する 経観塚(へみづか)に足を運ぶ前の烏月である為、千羽妙見流の裏奥義である鬼切りは使用不可能。 【人物背景】 人に害をなす鬼を調伏する為の組織である、鬼切部千羽党の鬼切役。 若干17歳と言う若年にも程がある年齢であるが、これは先代の鬼切役である千羽明良が死亡し、その後目を継いだからである。 まだ年若いがその実力は確かで、大の大人が数人がかりは愚か、雑魚の鬼が何体いても退ける程の実力を誇る。 兄が鬼に殺されたと言う過去から、人外の存在に対しては一切容赦と言うものをせず、余程の理由がなければ、問答無用で斬り捨てる。 今回は経観塚に足を運び、羽藤桂らと出会うまえの烏月である。 【方針】 さしあたっては様子見。人外の存在に対しては、容赦はしない。
https://w.atwiki.jp/saikyoumousou5/pages/366.html
【妄想属性】ではこんなルール議論はどう? 【作品名】最強妄想スレZERO3↑↑ 【名前】非情のアサシンドール 【属性】7月生まれ。茶髪で切れ長の目。 【大きさ】闇を纏う魔人の親衛隊の中でも巨乳であるストリートファイター並み。 【強さ】対戦相手に勝利するために必要な全ての条件を満たしている。 また、対戦相手に勝利するための全ての能力を持っている。 【備考】いくつかの技の違いはあるが、後に参戦する冷酷のサイレントキラーと同じ強さであるとしてよい。 【備考2】このキャラクターはランキングに乗る際名前の代わりに別の画像が使われる可能性がある。 ◆考察記録--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 156格無しさん2021/01/23(土) 00 13 26.13ID 2aMnXdAc 非情のアサシンドールは書いてある系でいいんじゃないのかな サイレントキラーはしらん 164格無しさん2021/02/06(土) 12 26 30.56ID +cEkT9bm 非情のアサシンドール 考察 勝利するために必要な条件といっても、相手を戦闘不能にすることくらいしかない 他に条件なんてあったっけ? 結局はただの勝利能力にしかならなさそう コンバット越前と同列 冷酷のサイレントキラー 考察 非情のアサシンドールと同列
https://w.atwiki.jp/f_go/pages/2633.html
2017年夏イベント「デッドヒート・サマーレース」で実装された期間限定の星4アサシン。 ステータスはバランス型。他の星4アサシンと比べてHPが高くATKが低めとなっている。 しかし、Q3枚構成が多いアサシンの中ではA2Q2B1とアーツ寄りの性能をしている上に、後述する第3スキルのおかげで素殴りの火力差は感じづらい。 カード性能は標準的。Aが2hit、Qは3hitのため、稼げる星もNPも多くはないが少なくもない。 星出しには期待せず、A始動ボーナスのためのカード供給やArtsチェインの確率を上げてパーティ全体の宝具回転を上げる役割を任せることができる。 キャスター時と秩序・善なのは共通だが属性は地→天に変化している。 スキル 【スキル1】白き御衣 A CT 7-5 ナーサリー・ライムの持つ「変化 A+」とほぼ同様のもの。 スキル使用時、特に1ターン目は最大60%と非常に高い防御力を誇る。CTも短めで取り回しが良い。 【スキル2】ビーチパニック EX CT 9-7 ターゲット集中&最大2000のダメージカット状態を自身に付与する。 第1スキルと合わせるとボスからのクリティカルすらかすり傷に抑えられるほどの耐久力を得られる。 持続1Tに加えてCTは7~9Tと持続的なフォローは苦手なので使い所は吟味しよう。 【スキル3】熱砂の王道 A CT 8-6 自身の火力とNP効率を引き上げる優秀なバフスキル。 攻撃力の上昇値は、諸葛孔明の持つ「軍師の指揮 A+」、NP獲得量は限凸した天の晩餐とそれぞれ同等と良好。 宝具威力アップも攻撃力上昇と乗算になるため実質1.56倍となり、数値だけを見れば「魔力放出 A」以上となる。 CTも効果の数や倍率の割に短いので、平凡なNP効率とアサシン故の低火力を補える。 宝具「 穢れを漱げ、青く美しきナイル (スネフェル・イオテル・ナイル)」 全体攻撃Arts宝具。アサシンの全体宝具は貴重。 ダメージ前に即死&ダメージ後に敵全体の防御ダウン。 Arts属性で全体に3hitずつするため、攻撃で敵の数×7~10%程度のNPを回収することができる。 しかし、即死した敵からは攻撃hitによるNP回収ができない仕様には注意。 2024/8/7実装の強化クエストクリア後は、ダメージ基礎倍率がアップし、即死判定より先にダメージ判定するようになり、即死率もアップ。敵全体へのスキル封印付与(1T)とフィールドを〔水辺〕状態に変更(5T)が追加された。 これによりArts宝具連射と即死狙いのどちらも狙いやすくなった。 総評 総じて、攻防共に優秀な自己バフと雑魚の露払い能力を備え、いざという時には盾役もこなせる万能型。 火力や防御性など一方向に突き詰めた運用方針を目指すと器用貧乏になりがちだが、カード構成やライダーの攻撃からの盾になれる点でキャスターとの親和性が高いのは魅力的。 尖った部分を持たない代わりに仕事するための要素は単体で持ち合わせているため、クエストや編成に合わせた礼装選択で必要なところを伸ばすようにすると扱いやすい。 エースとサポート役キャスターを3waveまで護送しながら、彼らのためのAカードを供給しよう。 同じく星4アサシンで全体宝具&ターゲット集中持ちのスカサハ〔アサシン〕がライバルとなる。 宝具レベル5が基本のスカサハは瞬発力ではほとんどの場合こちらに勝るが、Artsによる宝具回転と本体の耐久性の高さで十分に差別化出来る。 瞬間火力と星が必要ならスカサハを、持続的な火力回転と落ちない盾役が欲しいならこちらを起用するのが良いだろう。 相性の良いサーヴァント 宝具でフィールドを〔水辺〕に変更できるので、スペース・エレシュキガル、ネロ・クラウディウス、水着メルトリリス、水着ジャンヌ、水着マルタ、水着虞美人、ネモなどとも組みやすくなった。 相性の良い概念礼装 礼装はフォーマルクラフト等のArts上昇系か、場持ちの良さを生かせる2030年の欠片などの毎ターンスター獲得系がおすすめ。 防御性に着目する場合は鋼の鍛錬も可。 とはいえ様々な役割をこなせるので自身の運用に沿った礼装をつけるのが良いだろう。 敵からの攻撃が熾烈になってきた昨今では、ぐだぐだ看板娘と第2スキルを順に使い、確実に4Tの間ライダーからキャスターを守る運用も面白いかもしれない。
https://w.atwiki.jp/epicofbattleroyale/pages/670.html
【クラス】 アサシン 【外見】 例の仮面を被った黒ずくめの長身の男。二挺拳銃を持つ。 +霊基再臨LV1 増える。時々ペスト医師とかが混じっている。 +霊基再臨LV3 私もアサッシン あなたもアサッシン 笑う声までおんなじね ワッハッハッハ おんなじね +最終再臨?▼ ░░░░░░░░░░░░░░░▓▓███████▓▒░░░░░░░░░░░░░░░ ░░░░░░░░░░░▓██████▓▓▓▓▓██████▓░░░░░░░░░░░ ░░░░░░░░░████▒░░░░░░░░░░░░░▓████░░░░░░░░░ ░░░░░░░███▓░░░░░░░░░░░░░░░░░░░▓██▒░░░░░░░ ░░░░░░██▓░░░░░░░░░░░░░░░░░░░░░░░██▓░░░░░░ ░░░░▒██░░░░░░░░░░░░░░░░░░░░░░░░░░░██░░░░░ ░░░░██░░░▒▒▒░░░░░░░░░░░░░░░▒▓███▓░░█▓░░░░ ░░░██░░▓▓▓▓▓▓▓▒░░░░░░░░░░▒▓███████▓░█▒░░░ ░░██░▒███████▓▒▒░░░░░░░░▒██████████▓▓█░░░ ░░█░▒██████████▓░░░░░░░▒██████▓▒▒▓██░██░░ ░██░██░░░░░▓▓▓███▒░░░░░█████░░░░░░░██░█░░ ░█░██░░░░░░░░▓▓██▓░░░░░░██▒░░░░░░░░░▓░██░ ▒█░▓░░░░░░░░░░▓██░░░░░░█▓░░░░░░░░░░░░░▓█░ ▓█░░░░░░░░░░░░░░██░░░░█▓░░░░░▒▒▒░░░░▒░░█░ █▓░░░░░░░▓███▓▓░░▒█░░░█░░░▒██▓▓▓█░░░░▓░█░ █▒▒░░░░░█▓░▒▒▒▓█▓░▒▒░░▓░░█▓▓▓██▓▓█░░░▓░█▒ █░▒▒░░░█▓▓████▓░█▒░▒░░▓░█▓███████▓▓░░█░█▓ █░░▓░░▒█████████▓█░▒░░▒░█▓███████▒███░░█▓ █░░█▒▓█▓█████▓▓▓█░░▒░░▒░░█▓▒▒▒░░░▒███░░▓█ █░░▒███▓▓▓▓▓▓▓▒░░░░▒░░▒░░░░▓▓▓▓▓▓▒░▒██░░█ █▒░▓▓░░░░░░░░░░░░░░▒░░▒▒░░░░░░░░░░░░░█▓░█ █▓░▒░░░░░░░░░░░░░░░▒░░░▒░░░░░░░░░░░░░░▓░█ █▓░░░░░░░░░░░░░░░░░▒░░░▒░░░░░░░░░░░░░░▒░█ ▓█░░░░░░░░░░░░░░▒░░░░░░░░░█░░░░░░░░░░░░░█ ▓█░░░░░░░░░░░░░█░░░░░░░░░░▒█░░░░░░░░░░░░█ ▓█░░░░░░░░░░░░█▓░░░░░░░░░░░██░░░░░░░░░▓░█ ▓█░░░░░░░░░░▓██▒░▓░░░░░░░█░▓▓██░░░░░░░█░█ ▒█░▒░░░░░░▓██░░█░██▓░░░░███▓░░██▓░░░░█▓░█ ░█░░█░░░▓██▓░░░▒▓▒███▓▓██░▒░░░░░██▓▓█▓░░█ ░█░░░█████░░░░░░░░███████░░░░░░░░████░▓░█ ░█▒░░░▓███▒░░░░░░████▒▓███▒░░░░░▓███░░▓░█ ░█▓░░░▓▒███▒░▒▓█████▒░░█████████████░▒▓██ ░██░░░░▓░██████████▒░░░░█████████▒█░░▓█▓█ ░▓█░░░░░▓░██████████████████████▒▓█░░█░▒█ ░▒█░░░░░▓▓░░░░░░░░░░░░░░░░░░░░░░▒█░░██░█▓ ░░█░░░░░░██░░░░░░░░░░░░░░░░░░░░▓█▒░▒█░░█▓ ░░█▓░▒░░░░█████████▓▓▓▓▓██████▓▓█░░█▒░░█░ ░░▓█░▒▓░░░▒█░░▒▒▓▓▓██████▒░░░░░█░░█▓░░▒█░ ░░░█░░▓█░░░▓▓░░░░░░░▓███▒░░░░░▓▓░▒█░░░██░ ░░░██░░██░░░█▒░░░░░░░███░░░░░░█░░█░░░░█▒░ ░░░░█▓░░██░░░█▒░░░░░▓███▒░░░░█▒░█▒░░░██░░ ░░░░▒█▒░░██░░░█░░░░░████▓░░░▒▓░▓▓░░░▓█░░░ ░░░░░▓█▓░░▓▓░░░█░░░░█████░░░░░░▓░░░▓█▒░░░ ░░░░░░▓██░░▒░░░░▓░░░▓███▓░░░░░▓░░░▓█▓░░░░ ░░░░░░░░██▒░░░░░░░░░▒███▓░░░░▒░░░██▓░░░░░ ░░░░░░░░░███░░░░░░░░░███▒░░░░░░░██▒░░░░░░ ░░░░░░░░░░▒██▓░░░░░░░███░░░░░░▓██░░░░░░░░ ░░░░░░░░░░░░▓██▓░░░░░▓██░░░░░██▓░░░░░░░░░ ░░░░░░░░░░░░░░███▒░░░░█▒░░▒███░░░░░░░░░░░ ░░░░░░░░░░░░░░░░████▓▓█▓████░░░░░░░░░░░░░ 【真名?】 +第二節 Firestarterクリアで開放 ガイ・フォークス (実のところ、彼は「名無し(アノニマス)」であり、ガイ・フォークスとは仮名に過ぎない) 【性別】 男 【属性】 混沌・中庸 【ステータス】 筋力:D 耐久:C 敏捷:B 魔力:C+ 幸運:D 宝具:B 【クラス別スキル】 気配遮断:B+ サーヴァントとしての気配を絶つ。完全に気配を絶てば発見することは非常に難しい。攻撃体勢に入ったまま、長時間の潜伏が可能。 【固有スキル】 単独行動:EX(C) マスターからの魔力供給を断っても自立できる能力。宝具によりEXまで上昇しており、マスターがいなくてもなんの制限も受けない。 反骨の相:EX 反体制の象徴。あらゆる権威を否定し嘲笑う諧謔の徒。何者にも従わず、己の欲することを行う道化。 カリスマや皇帝特権等、権力関係のスキルを無効化する。令呪についても具体的な命令であれ決定的な強制力になりえない。 破壊工作:C+ 戦闘を行う前、準備段階で相手の戦力を削ぎ落とすスキル。敵兵力に対する直接的な攻撃ではなく、相手の進軍を遅延させたり、偵察や諜報を混乱させる技術。 高度なハッキング・クラッキング技術を持ち、IT機器や監視カメラを乗っ取っての情報収集が可能。フェイクニュースで敵を混乱させるのも大得意。 【宝具】 +第二節 Firestarterクリアで開放 『爆殺火薬陰謀劇の夜(ナイト・オブ・ガンパウダー・プロット)』 ランク:B 種別:対人宝具 種類:Buster 【マテリアル】 +キャラクター詳細 「踊る阿呆に」「観る阿呆」「同じ阿呆なら」「踊らにゃ損損!」 「エジャナイザ!」「エナジャイザ!」「ヨイヨイヨイヨイ!」 +絆LV1で開放 身長:182.8cm(6フィート、可変) 体重:81.6kg(180ポンド、可変) 時代:17世紀初め 地域:イングランド 属性:混沌・中庸 性別:男 17世紀初め、イングランドとスコットランドの王であるジェームズ1世を暗殺しようとした「火薬陰謀事件」の実行犯の一人。グイド・フォークスとも。 暗殺は失敗して処刑されたが、後世には彼を象った仮面が反体制の象徴として用いられるようになった。 +絆LV2で開放 1570年ヨーク生まれ。イングランド国教会で洗礼を受けるが、父の死と母の再婚後、継父の影響でカトリックに改宗。成人すると大陸に渡ってスペイン軍に参加した。 背が高く体格もよく、赤毛の髪で八の字の口髭と濃い顎髭をたくわえ、陽気で誠実で知的であり、軍事にも精通した人物であったと友人からは絶賛されている。 1603年にエリザベス1世が崩御してプロテスタントのスコットランド王ジェームズがイングランド王位につくと、ロバート・ケイツビーらと共に国王暗殺を企て、 ウェストミンスター宮殿内の議事堂の地下に大量の爆薬を仕掛けて、国王や政府要人を一挙に爆殺しようとした。だが1605年11月5日、仲間の密告で発覚し、逮捕される。 激しい拷問の末に共犯者の名と計画を明かし、1606年1月27日に裁判を受け、31日に処刑された。彼は絞首刑の時点で即死したが、死体は四つ裂きにされ晒し者となった。享年35歳。 ロンドン市民は国王が無事だったことを寿ぐため、彼が逮捕された毎年11月5日を「ガイ・フォークス・ナイト(ボンファイア・ナイト)」とし、篝火を焚いて祝うようになった。 後には花火を打ち上げたり、ガイ・フォークスを象った人形を焼いたりするようにもなり、18世紀末には彼の仮面をつけた子供たちが夜中に金をせびって歩くという風習もできた。 19世紀の大衆小説ではアクション・ヒーローともなり、アメリカではその名の「ガイ」が「男」を意味する語ともなった。 さらに1982年から始まった漫画『Vフォー・ヴェンデッタ』、2005年のその映画では、口髭と尖ったあごひげで様式化されたガイ・フォークス・マスクが「反体制」の象徴となった。 それ以来、このマスクは「抵抗と匿名の国際的シンボル」として、政治家、銀行、金融機関に抗議する集団によって使われるようになった。 このサーヴァントは、そうした「ガイ・フォークス」にかける無数の人々の想念が凝結した存在であり、正確には彼本人ではない。 +絆LV3で開放 『爆殺火薬陰謀劇の夜(ナイト・オブ・ガンパウダー・プロット)』 ランク:B 種別:対人-対軍宝具 レンジ:1-99 最大捕捉:1-500 魔力で生成される大量の黒色火薬。アサシン(アノニマス)の掌や指先から任意の量を射出する。罠として仕込んでおいて、任意のタイミングで爆発させる。自爆も可能。 アノニマス1体につき、最大で2.5t、36樽ぶんの火薬を出せる。一度に出して爆発させ、ビルや城塞、地盤を崩落させることも可能。火薬を出し切ると「火種」は消えてしまう。 黒色火薬の威力は、おおむねTNT火薬の0.55倍程度とされるので、TNT換算で1.375tとすると約6GJ、雷(1.5GJ)の4倍の威力。人間を殺すには充分。 アノニマスが増えるほどに総火薬量は増える。 +絆LV4で開放 【宝具】 『無頭無貌仮面劇の夜(ナイト・オブ・アノニマス)』 ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:視認 最大捕捉:? アサシンそのものである宝具。後世に反体制の象徴化された『ガイ・フォークスの仮面』という図像情報。 映像や画像にサブリミナル・ノイズとして仕込むなどして、これを認識した「波長が合う人間」に取り憑かせ、「火種」とする。英霊やマスター、視力のない者、動物には無効。 波長が合うのは、自分や社会の現状に不満があり、それを変革する必要と、それが出来ない自分の無力さを感じている者に限られる。 恐怖や絶望で自我が弱まっている者にも波長が合い易い。 この宝具を情報として認識した「火種」は、アサシンが宝具を発動すると自我が消失し、アサシンのアバター『アノニマス(名無し)』と化す。 戦闘能力はアサシンと同等で、両手に拳銃を持ち、命知らずに戦う。アバターがやられてもアサシン本体にダメージはなく、別の「火種」に乗り移って復活できる。 「火種」が増えれば増えるほど、アサシンの魔力は増し、操りやすくなる。何千、何万でも同時に操れる。 「火種」同士の記憶情報共有は出来ないが、アノニマスは全ての記憶を共有出来る。 宝具を解除すれば、アノニマスは人間に戻る。アノニマスだった時の記憶は失われるが、疲労と高揚感は覚えているであろう。そして「火種」は残る。 +絆LV5で開放 4ch発祥の「名無しさん」。京都聖杯ではシオニー・レジスの鯖。スキルとかはFGO用に調整し、なんとか倒せるようにした。 のちにゲゲゲの鬼太郎6期で出てくるとは思わなかった。くびれ鬼回ではこっちのネタを読まれているのではと訝しんだが、気にせず投下した。 +???クリアで開放 ? 【絆礼装】 +絆LV10で開放 ?
https://w.atwiki.jp/2jiseihaisennsou2nd/pages/243.html
垣根帝督&アサシン◆F61PQYZbCw 感覚が存在しない。 視覚、聴覚、味覚……、光と闇。 全てが感じられないがぼんやりと、何かが脳の中に響き渡る。 身体は存在しない、生きている実感も湧いて来ない。 だが生命はある、皮肉な事に死にたくても死ねない状況、無論死ぬ気はないのだが。 隠す必要も無いので彼の名前を明かす、名を垣根帝督。 学園都市の第二位の座位に君臨する超能力者であり、スクールと呼ばれる暗部組織のリーダー格。 その力は圧倒的であり言わば最強の分類に位置される力と強さを持っていた。 彼は学園都市の第一位と呼ばれたとある超能力者と一つの闘争を起こす。 垣根帝督は学園都市の統括理事長であるアレイスターとの直接交渉権を求めていた。 そのためには『アレイスターが行うプランの対象を己に移す』事が必要だった。 彼は画策したのだ、今動いている計画、つまり第一位に座位する一方通行を引きずり落とせばいい、と。 数々の組織を潰しながら垣根帝督は一方通行との直接対決に辿り着きその夢へ第一歩を踏み出す。 垣根帝督も彼なりの美学――通常思考は持ち合わせているつもりであり一般人は極力巻き込むつもりはない。 実際には巻き込んでしまっているため彼の思考は破綻してしまい第一位からは『チンピラ』と称される。 彼は決して弱くない、前順のとおり最強に近い存在だ。 第一位を圧倒するも彼の気に触れた垣根は見てしまう、いや発動させてしまったと言うべきか。 翼を体現した一方通行の前に垣根は敗れた、それも圧倒的に。 垣根自身も未現物質を更に未知の領域に突入させ一瞬ではあるが『学園都市最強の座位』に位置付けた。 だが一方通行は更にその上に突入してしまい結果として垣根はこの世から姿を消した。 その筈だった。 彼は『回収』された。 蘇生でもない。 手術でもない。 回収されたのだ。 学園都市第二位と言う実力。 未現物質と呼ばれる超能力の力と可能性。 何が世界を動かしたかは不明だが垣根帝督と呼ばれる存在はこの世に形を留めた。 その姿、人に非ず。 脳は三分割、冷蔵庫よりも巨大な装置を身体に装着される。 『超能力を吐き出す塊』と称される見た目、常人には到底理解出来ない領域。 彼は生きていると表現するよりも生命を維持されている、此方の方が正しく響くだろう。 そんな彼にも再び人の生として光を浴びる日が来る可能性が在った。 在った、それは可能性の話。 垣根帝督は後に人体細胞を創り出す術を獲得、己で己の身体を修復しその世界に君臨した。 人の生と表現したが彼は実質不死身の身体、つまり人の枠を超えた存在になったのだ。 未現物質。 彼の超能力は『この世に存在しない物質を創り出す』。 この力を応用し彼自身が未現物質に成り果てる、いや彼自身と呼べるかも怪しい。 この男は垣根帝督なのか、未現物質なのか……。 一つ解を与えるとするならば、垣根帝督の形を彩ったナニカが現れた。 だが、これは通るかもしれない一つの未来の話。 此処から先、彼に待ち受けるであろう運命とは何の関係もない幻想秘話に過ぎない。 この垣根帝督は垣根帝督であるが垣根帝督ではない。 しかし前述の垣根帝督が垣根帝督である保証もない。 伴い未現物質かもしれないが未現物質ではないのかもしれないのだ。 言わば彼と呼べる本質の在処は分からないのが現状、これから紡がれるのは何だと言うのか。 正史から逸れた彼の運命は創作か、人生か。答えも解も理も。 正解を唱えれる者など存在せず、紡がれる物語に首を振ればいい。 例え、彼と呼べる行動や言動ではなくとも。 物語が紡がれなくても、運命が動き出さず底に留まっていても。 この垣根帝督の運命は此処に在る。 『未現物質、それに『世界の英知』を授けようではないか』 脳に響くのは誰かも分からない謎の声だ。 聞いたこともあるかも知れないし、無いのかもしれない。 何方にせよ心地の良い声ではない。 『ゴフェルの木片、ノアの方舟、月の聖杯戦争……君の頭脳なら直に理解出来る』 ゴフェルの木片、ノアの方舟……脳内に検索を掛けるように知識を炙り出す。 今までまともな自我の自覚もなかったが今は確立している、己の活動を。 その言葉を脳内に紐付け、出てくるのは聖書の類やそれに関連する事象、つまり過去の産物。 『君に訪れるのは一つの奇跡……最後の一人に辿り着けば願いが叶う。 シンプルで簡単だろう? 誰にだって分かる、夢を見たければ戦え』 理解出来た、何故自我が確立したのか、聖書の類を簡単に思い出せたのか。 【垣根帝督の身体に構成されているのは未現物質、其処にゴフェルの木片を刷り込まれたのだ】 彼は身体の臓器一部を未現物質で構成し補っている、その一部にゴフェルの木片なる物が追加されている。 これにより彼はその物質から形状記憶を読み取りその知識を糧にし吸収した。 文字で表すなら数秒で可能だがその本質、過程は人によって解が異なるだろう。 『健闘を祈らせてもらおう垣根帝督……』 聞きたくも無い言葉を最後に彼の感覚は再び遮断される。 それは生命を無理に維持された状態ではない、もう一度人の見た目を司ったように。 落ちていく、深い深い闇の中に。 堕ちていく。 ■ 目覚めた彼は自分が何処に居るのか、何をすればいいのかが直ぐに理解出来た。 それは月の聖杯戦争、今宵の劇場にて各々の役目を演じればいい。 アドリブなど止める権利も必要もない、変えられる筋書きに従う必要など笑止。 「……身体は動く、見た目も腕に刻まれたコイツ以外は特に変わりはない、って所か」 垣根帝督は方舟に転移或いは構成された事を知覚すると自分の身体を動かす。 拳を握れれば、足も踏み出せる。能力の再現も可能であり不便は感じない。 臓器の一部は未現物質で構成され、『体内にはゴフェルの木片が含まれている』状態である。 脳内に留まる記憶を基に袖を捲ると令呪、マスターの資格とも呼べる紋章が刻まれていた。 月の戦争は従者「サーヴァント」を使役し生き残る最後の奇跡に縋る物語。 全員が主役で全てが脇役、この台本に割り振りなど必要ない、そして記されるは彼のサーヴァントだ。 「それでお前が俺のサーヴァントでクラスはアサシン……」 垣根帝督は目の前に存在している男に声を掛けた。 見た目は自分とそれ程変わらない、つまり大人ではない少年や青年のような顔立ち。 中性的な容姿だが身体や風格、抑え込んでいる殺気から男と推測。 現代風忍者のような黒を主体とした服装、紫のマフラーを纏い口元を隠していた。 垣根の声に反応するようにマフラーを下ろす、彼がサーヴァントで間違いないようだ。 「俺は音速のソニック……お前は運が良い、この俺がサーヴァントとして選ばれたんだからな」 不敵な笑みを浮かべながらアサシン、音速のソニックは垣根帝督に言葉を告げる。 己の力に余程の自信が在るのだろうか、まるで優勝確定のように振る舞う。 英霊として召還された事実からは力は本物、それも強力な部類であることには変わりない。 それを踏まえても豪語するその顔からは自信しか感じられない、が。 「……何を笑っている」 垣根帝督は音速のソニックの言葉に返す行為は行わず俯いている。 手で顔を隠し体を震わせる、笑いを堪えているようだった。 アサシンは理解出来ずマスターである彼に言葉を求めていた。 何時迄も笑っている訳にもいかないため垣根帝督は顔を上げアサシンを見つめる。 しかし再度吹き出しそうになり手で口を覆うとそのまま下を向き笑いを堪える。 アサシンもこの態度には苛ついており、力を行使する手段を用いようとしていた。 その寸前に垣根帝督は顔を上げ今度こそ言葉を言い放った。 「音速ってよぉ……くく、ソニックも、まんまだろ……くく……」 英霊と呼ばれているならば。それは教科書に載るような存在をイメージしていた。 神話や宗教の類でもいい、高貴で神々しい存在が目の前に現れると勝手に想像していた。 現実は自分と同じ、または下に見える程度の容姿、忍者のような装飾を施した男。 音速のソニック、名前の衝撃ならば過去最高クラスの存在であろう。 『どれだけ速さを強調したいんだコイツは』、垣根が抱いた率直な感想であった。 垣根の発言にアサシンの感情は極端に振り切れてしまう。 初対面で垣根は自分のマスター、つまり仕えるべき主だ。 そんな事は関係ない、刀を抜き、殺気を全開に開放し垣根を睨みつける。 英霊と呼ばれるだけの力を感じた垣根の顔から笑みは消え彼も臨戦態勢を取る。 人間といえど……『人間の見た目』を型どっている垣根帝督は学園都市第二位の超能力者。 その実力は本物であり、人類の中でも上から数えた方が早い強さを誇っている、だが。 「この俺の速度に追い付けると思っているのか、現実も直視出来ない奴がマスターとはな」 垣根帝督が対応するよりも速くアサシンは彼の横に移動しており刀を首筋に寄せていた。 一歩でも動けば斬り落とす……言葉は発していないが自然と聞こえてくる。 音速の異名は伊達や酔狂の飾り名ではなく本物だった。 威嚇の意味合いも込めた脅しにマスターはどう反応するのか。 音速のソニックは狼狽える姿や不安になりながらも強気を装い吠える光景を想定していた。 己を馬鹿にした者への報復、マスターであろうと関係ない。 今宵の聖杯戦争に『偶然垣根帝督のサーヴァントとして召還』されただけであり、マスターに価値など求めていない。 このままビビらせ考えを改めさせる、そのつもりだった。 「仮にも俺はマスター、お前の主だぞ? 随分と粋がってやがるじゃあねぇか」 彼は狼狽える事もなければ不安がる事もなくアサシンに対して強気な発言を噛ました。 音速のソニックのソニックはアサシンとしての、英霊として恥じない速度を誇った。 その結果垣根帝督が反応するよりも速く彼の首筋に刀を突き立てることに成功していた。 けれど垣根帝督は己の力である未現物質を発動、背中から生えた白い翼を体現。 アサシンの周囲には鋭利な羽が幾つか固定されており今にも彼に向かって発射可能な状態だった。 音速のソニックはそのまま距離を取り羽の射程外に移動、垣根は羽を消した。 「俺の未現物質に常識は通用しねぇんだわ、覚えておけ」 未現物質は元々この世に存在しない物質を構成する能力。 サーヴァントには現代兵器の類は通用しないが彼の力は通用するかもしれない。 仮に通用しなくても身体にゴフェルの木片を取り込んだ今の未現物質ならば応戦することは可能と推定可能。 「――面白い」 己の力を止められた音速のソニックの顔は笑っている。 それも不敵の領域ではなく、狂ったように、けらけら、と。 マスター……言わば人間に止められた、英霊となった強化されたこの力を。 それだけでアサシンのマスターに対する意識は変わる、『コイツはこの手で仕留めればならない』 彼のプライド、意識、誇り。ナニカに触れた垣根帝督を放って置く訳にはいかないのだが――。 「――しかし俺とお前は運命共同体、こんな所で脱落では話にならん」 「脱落する……あ?」 「俺がお前を殺せばサーヴァントである俺は現界出来ず消滅だ」 「おいおい、誰が誰に殺されるだって?」 両者は決して相容れることはないだろう。 だが彼らは彼らに信念を持ち合わせている、理解出来る未来は訪れないかもしれないが腐る事はない。 垣根帝督は極力一般人を巻き込まない心がある、『極力』、完全ではない。 その気になれば悪党らしく、チンピラらしく聖杯を取りに行くのだ。 「……まぁいい。俺は俺の戦いをするだけだ。マスターであろうと邪魔はするな」 「気に喰わねぇ下僕だな……俺もテメェに頭下げるつもりはねぇから覚えておけ」 悪党らしく、チンピラらしく。 聖杯を求めるだけだ。 【マスター】垣根帝督@とある魔術の禁書目録 【参加方法】ムーンセルによる召還(身体の抗生物質にゴフェルの木片が混入している) 【マスターとしての願い】アレイスターとの直接交渉権を手に入れる。 【weapon】未現物質と呼ばれる超能力。 【能力・技能】 彼の超能力は未現物質と呼ばれている。本質はこの世に存在しない物質を創り出す力。 能力により白い翼を精製しそれを扱う戦闘方法を垣根帝督は取る。 自他共に認めるメルヘンな力、しかし事実上一瞬ではあるが学園都市最強の力に覚醒したこともある。 威力、強度、再生力、何をとっても一流の力だ。なお、この垣根帝督はあくまで『とある魔術の禁書目録の垣根帝督である』 【人物背景】 暗部『スクール』のリーダー格である学園都市第二位の超能力者でありその力は未現物質。 闇の人間だが一般人を無意味に巻き込まない、格下は見逃す場合もある、など人間味は一応存在する。 学園都市統括理事長であるアレイスターとの直接交渉権を欲しておりそのために画策しているが何故求めているかは不明。 メインプランである一方通行と戦闘の機会を得るも敗北、彼はこの世から姿を消した。 その後生命を繊維される形で生き続けるが第三者にゴフェルの木片を体内に混入されてしまった。 影響したかどうかは不明だが未現物質で身体の足りない臓器などを補い人体として再び光を浴びた。 余談だがゴフェルの木片に触れなくても彼は自分自信を未現物質に染め再び一方通行と相見える未来も存在していた。 【方針】 己の信条に従い全てを潰し聖杯に辿り着く。 【クラス】アサシン 【真名】音速のソニック@ワンパンマン 【パラメータ】筋力C 耐久D 敏捷A+ 魔力E 幸運C 宝具D 【属性】秩序・中庸 【クラス別スキル】 気配遮断:B サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に適している。完全に気配を絶てば発見することは非常に難しい。 【保有スキル】 千里眼:C 視力の良さ。遠方の標的の捕捉、動体視力の向上。 直感:B 戦闘時、つねに自身にとって最適な展開を”感じ取る”能力。視覚・聴覚に干渉する妨害を半減させる。 狂喜:C 戦闘において自分の好敵手を見つけた際に狂喜の感情により一時的に理性が薄くなる。 ステータス以上の力を発揮しマイナススキルにある程度抗う力も発動するが頭の回転は遅くなってしまう。 【宝具】 『音速』 ランク:D 種別:対軍宝具 レンジ:1~100 最大捕捉:1~100人 彼の飾り名である音速そのものが宝具であり、彼の戦闘自体が宝具となる。 音速の伊達ではなく圧倒的な速度で相手を追い詰め命を刈り取る。 スキルである狂喜を用いればポテンシャル以上の力を発揮することも出来る。 【weapon】 クナイ、手裏剣、刀など忍者のような兵装を扱う。 【人物背景】 忍者の里出身であり自称最強の忍者。 音速の名の通り圧倒的な速度を誇りその実力は作中の中でも上位に位置づけされている。 中性的な容姿をしている。本文中で垣根帝督は彼を少年や青年と表したが年齢は25である。 戦闘中に歪んだ感情を見せることも在り、好敵手の前では一時的に狂戦士のような笑顔を覗かせる。 【サーヴァントとしての願い】 不明、少なくとも甘い願いではない。 【基本戦術、方針、運用法】 スピードを有効活用した戦法を取る。 武具により遠近距離に対応可能、マスターである垣根帝督も同様。 相手に気づかれないように、気付かれたとしても圧倒的な速度で潰す。