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◇◇◇◇ ―――――――私/お前は、何色だ。 ◇◇◇◇ 深夜、とあるマンションの一室。 複数の部屋に加え、リビングやキッチン等の整った快適な環境。 それなりの裕福さを感じさせる内装だ。 そんな一室の、月明かりの射すリビングにて。 テーブルを前に置かれた椅子に、黒いスーツを身に纏う女性が腰掛けていた。 顔を俯かせており、その表情は僅かな影を落としている。 公安局刑事課一係所属の監視官。 それが彼女の本来の肩書き。 『霜月美佳』は、マスターとしてこの冬木の地に召還されていた。 「腹括ったかよ、相棒」 「…………」 唐突に美佳の耳に入ってくる低い声。 そこにいなかったはずの男が、魔力の気配と共に姿を現す。 威圧的なヘルメットの仮面。スパイクの付いた衣服。屈強な体格。 一目で理解出来る程に異様極まりない外見だ。 この男こそが古今東西の英霊の化身、サーヴァント。 霜月美佳が召還した従者―――――アサシン“暗殺者”。 秩序の狗、霜月美佳。 混沌の狂犬、アサシン。 本来組む筈のない相容れぬ存在同士が、聖杯戦争における主従となったのだ。 「今でも、夢じゃないかって疑ってる」 「だろうな。だが、あるんだよ。万物の願望を叶える奇跡の器ってのは」 「…でしょうね」 ぽつりとぼやく美佳。 一体どこから自分の歯車は狂ったのだろう。 監視官としての素質を見出された時からか。 一係に配属された時からか。 東金財閥の秘密を探ってしまった時からか。 兎に角、自分は取り返しのつかない過ちを犯してしまったのだ。 その結果、何の罪もない常守監視官の祖母が死んだ。 民間人が、自分のせいで犠牲になった。 そして。 自分の色相が、濁り始めた。 「私は、やり直したい」 故に彼女は願った。 己が黒に染まらない為に、無意識に祈った。 奇跡の願望器に縋った。 それが彼女が冬木に召還されるきっかけ。 「ククク……同感だよ相棒。俺もおまえと同じさ。 行く道を間違えて、クソッタレな人生へと転げ落ちちまった」 仮面の下で不気味な笑みを浮かべる男。 それをよそに、美佳はテーブルの上に置かれる拳銃に似た装置へと目を向ける。 携帯型心理診断鎮圧執行システム――――――通称ドミネーター。 美佳の監視官としての唯一の武装。 この冬木に召還される際、そのまま持ち込んできたものである。 シビュラシステムと接続し、対象の犯罪係数を計測する装置。 潜在犯と認定された者を排除する為の処刑器具。 社会不適合者に対する、究極にして無二の武器。 (ドミネーターは、使えない) だが、この世界を統制するのはヒトだ。 シビュラシステムの存在しない社会において、ドミネーターは無用の長物でしかない。 シビュラに接続出来ない以上、ドミネーターは機能しない。 執行どころか、色相の判定さえも出来ないただの置物に成り下がっている。 つまり、今の美佳は丸腰も同然だ。 「だが、まぁ…丸腰じゃ心許ねぇ。喜べよ、俺様からのプレゼントだ」 そんな美佳の現状を察してか、アサシンはのらりくらりとした態度でそう言い。 テーブルの上に『あるモノ』を置く。 それを目にして―――――――美佳は顔を引き攣らせた。 「もしもの時はこいつを使いやがれ。使い方くれぇ解るよな? ぶっ殺すのか、ぶっ殺さねえのか、それを決めんのはおまえだ」 それはアサシンが持ち込んできた複数の弾丸、そして一丁のショットガン。 今や目にすることも稀な、実弾を用いる銃。 法による執行ではない、意思による殺人の為の兵器。 美佳の心中に言い知れない不快感と嫌悪感が押し寄せる。 「肝っ玉の小せえ女だな、オイ」 美佳の表情に気付いてか、アサシンが呆れたように呟く。 従者でありながら口答えをする男に対し、僅かに睨むような視線を返した。 内心、美佳に現状への恐怖が無いかと言えば嘘になる。 むしろ胸の内では不安と焦燥が渦巻いているのだ。 聖杯戦争―――――――つまり、たった一つの戦利品を賭けた殺し合い。 勝ち残れば、自分はやり直せる。 あの過ちをリセット出来る。 黒く染まりつつある色をクリアに出来る。 だが、勝ち残った果てに自分は正気を保てるのか。 屍の山を踏み越えた末に、己の色相を守れるのか。 本当に、全てをやり直せるのか。 いや、それこそ聖杯の力で――――――― 「もたもたして全部失っちまった時にゃもうおしまいなんだよ。解るか、おい?」 そんな美佳の不安を突くように、アサシンが言葉を投げかける。 身を屈め、俯く美佳の表情をヘルメットに覆われたアサシンの顔が覗き込む。 そして、アサシンはにやりと醜悪な笑みを浮かべた。 「ビクビクしてんじゃねえ、とっととドス黒く染まっちまえよ。 そうすりゃ何奪ったって楽になれる。何を踏み躙ったって心が痛まなくなる」 びくりと美佳の身体が震える。 耳元でそう囁く男の言葉は、余りにも淀んでいた。 美佳の心中で、疑心が確信へと変わる。 こいつは、濁り切った――――――『漆黒』だ。 自らの従者への嫌悪感が押し寄せ、彼をキッと睨む。 対するアサシンは顔を遠ざけ、のらりくらりとした態度で笑みを浮かべるのみ。 そんな彼を前にし、美佳は苛立ちと疑念を募らせるばかり。 何でこんな男が自分のサーヴァントになったのか。 自分を守る為に聖杯へと縋ったのに、何故ここまで来て追い詰められなければならないのか。 いいや、むしろ。 これが道を誤った私への罰なのだろうか。 兎に角、今言い切れることは二つ。 自らが犯した過ちを取り消す為に、聖杯戦争に勝ち残らなければならない。 そして―――――――― (……絶対に、濁るもんか) 霜月美佳は、決意するように心中で呟いた。 ◇◇◇◇ (アンナ) 仮面の下の醜悪な素顔。 その更なる深層の心中にて、アサシンは静かに呟く。 『助けてくれぇぇアンナあ~~~~あ~~~~~~………お願いだぁ 教えてくれよォオォオしえてぇぇ………オレは……』 瞳を閉じ、脳裏に浮かぶのは―――――頭部を押さえながら喚き散らす哀れな男の姿。 それは生前のアサシンの最期。 自嘲してしまいたくなる程に無様な、一人の悪党の末路。 『オレは……いつ……ドコで……!間違えたんだァああぁあ!!!!!!!』 回想の中で、男は醜く慟哭する。 こんな死に際に、ようやく全てを悟ってしまったのだ。 自分はどこで間違えたのか。 何故あんな運命を辿ってしまったのか。 答えは既に出ている。 (ああ、やってやるよ。何が何でも勝ち残ってやる。 アンナを捨てちまった過去をやり直す為なら、俺はどんな卑怯な手でも使ってやる) 自分の支えとなってくれた、たった一人の少女。 自分を認めてくれた、唯一人の存在。 アンナを失ってしまった。 アンナを捨ててしまった。 それが自分の運命を、完全に変えてしまった。 故に彼は、それをやり直す為に戦うのだ。 (だからよ、せいぜい期待を裏切るなよ相棒? おまえは黒く染まりゃいい。勝つ為に悪魔になりゃいいんだ) 仮面の下で浮かべるのは、悪魔の笑み。 これが純粋な努力家だった者の末路。 透明な白だった少年は、憎悪と嫉妬、喪失の果てに漆黒へと染まった。 今のアサシンは文字通り悪鬼と化していた。 彼は自らのマスターにもそれを求める。 どんな手を使ってでも勝てばいい。 マスターも勝利の為にそうするべきだ、と。 彼は聖杯を求める。 全てをやり直す為に奇跡へと縋る。 決して手段は選ばない。 どんな卑劣な手を用いてでも、高みへと上ってみせる。 そしてクズの連中共に思い知らせてやる。 今は、悪魔が微笑む時代なのだということを。 (聖杯を手にするのは、このジャギ様だ) ――――――――――極悪の華が、咲く。 【クラス】 アサシン 【真名】 ジャギ@極悪ノ華 北斗の拳ジャギ外伝 【ステータス】 筋力B 耐久D 敏捷C 魔力D 幸運E 宝具C+ 【属性】 混沌・悪 【クラス別スキル】 気配遮断:D+ サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に適している。 自らが攻撃体勢に入ると気配遮断のランクは大きく落ちる。 ただしジャギの場合、闇討ちを仕掛ける際に限りランクが低下しない。 【保有スキル】 北斗神拳:C 千八百年に渡って受け継がれている一子相伝の暗殺拳。このランクは一定の技術を備えていることを示す。 矢などの飛び道具や様々な武器に対する返し技、ある程度の自然治癒なども備えている。 サーヴァントが秘孔を突かれた際、秘孔を解く技術が無ければ判定は対魔力によって決まる。 ジャギは伝承者候補だったものの、その技量においては稀代の才を持つ兄弟達に大きく水を開けられていた。 更に武器の使用さえ厭わぬ卑劣な戦法によって拳を歪めており、暗殺拳としての格を下げている。 欺瞞の梟雄:E- 憎悪する弟に成り済まし、悪評を広めた逸話が元になったスキル。 自らの胸の七つの傷を見せた者に対し、低確率で真名を誤認させる。 ただしジャギの真名を知った者には一切の効果を発揮しない。 カリスマ:E 軍団を指揮する才能。 賊徒や無法者の統率に長ける程度の能力。 【宝具】 「北斗羅漢撃」 ランク:C- 種別:対人宝具 レンジ:1~3 最大捕捉:1 育ての親にして師父であるリュウケンより伝授された北斗神拳奥義。 両掌を突き出した構えから変幻自在の連続突きを繰り出す。 憎しみや恨みといった負の感情を捨てた者のみ極められる技。 本来はBランク相当の宝具だが、ジャギが負の感情に囚われ外道へと墜ちたことでランクが低下している。 「北斗千手殺」 ランク:E 種別:対軍宝具 レンジ:1~10 最大捕捉:100 ジャギが独自に編み出した奥義。 跳躍しながら相手に無数の突きを放つ。 数十の人間を一瞬で虐殺する程の威力を持つ。 北斗神拳の正当な技ではなく、神秘のランクは極めて低い。 「極悪ノ華」 ランク:C+ 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:- 拳法家としての道を踏み外し、悪逆の外道として突き進んだ生き様の具現。 不意打ちや闇討ち等のあらゆる卑怯な戦法を用いた際、ダメージ判定・命中判定において有利な補正が与えられる。 更にジャギが扱える凶器足り得る道具を「サーヴァントに通用する武器」として使用できる。 例え何ら変哲のない鉄棒だろうと、ガソリンに引火させたマッチの炎だろうと、ジャギが用いることでサーヴァントにダメージを与えることが可能。 ただし宝具にはならず、あくまで低ランクの神秘を帯びた道具へと昇華させるに留まる。 そしてあくまで「ジャギが用いること」が条件。ジャギが用いたものをマスターに譲渡しても効果は発揮しない。 【Weapon】 「含み針」 口の中に仕込んだ針。 威力は低く、専ら不意打ちや急所を狙う攻撃として使用する。 「極悪ノ華」の効果に関係なく、最初から低ランクの神秘を帯びた武器。 【人物背景】 一子相伝の暗殺拳である「北斗神拳」の伝承者候補、北斗四兄弟の三兄。 幼少期に火災で両親を失っていた所をリュウケンに拾われる。 当初は息子として育てられていたが、ジャギ本人の強い要望によって伝承者候補入りを果たす。 伝承者候補として拳法の腕を磨き、修行の最中で暴走族の少女であるアンナとも交流を深める。 しかし兄弟の中では最も素質が低く、実力に於いて弟であるケンシロウにさえ水を開けられることとなる。 自らの実力への劣等感と焦りによって、ジャギは次第に苛烈な性格へと変貌していく。 やがて核戦争が勃発。混乱の最中、暴徒達にアンナを陵辱の末に殺されてしまう。 この一件でジャギの心は完全に悪へと墜ち、更に伝承者争いに敗北した彼の歪みは加速。 賊徒の親玉として祭り上げられ、憎悪するケンシロウの名を騙り暴虐を繰り返す破壊者と化した。 最終的にケンシロウと交戦するも、強敵との死闘の果てに非情さを得ていた彼の前に敗北。 走馬灯の中、「アンナを捨てた」という過ちに気付きながら絶命した。 稀代の才を持つ兄弟と比較するとその能力は大きく劣る。 しかし複数の賊徒を一瞬で虐殺する、独自の北斗神拳奥義を考案し体得する等、拳法家としては既に常人を凌駕する域に至っている。 【サーヴァントとしての願い】 アンナを捨ててしまった過去をやり直す。 【基本戦術・運用】 不意打ちと暗殺狙いが主な戦術となる。 気配遮断スキルのランクがそれほど高くなく、隠密行動は然程得意ではない。 そのため奇襲攻撃による短期決戦が推奨される。 例えそれで仕留められずとも、北斗神拳による体術で直接戦闘を挑むことが出来る。 それなりのステータスに加えて拳法の技量、更に宝具「極悪ノ華」による搦め手などそのポテンシャルは高い。 突出して強力という訳ではないが、白兵戦と奇襲戦法の双方を行える希少なアサシン。 手段を選ばぬ戦術でいかに敵を仕留められるかが鍵。 【方針】 聖杯を勝ち取る為に戦う。決して手段は選ばない。 マスターは可能な限り使う。 【マスター】 霜月 美佳(しもつき みか)@PSYCHO-PASS 2 【マスターとしての願い】 過ちから逃れる為にやり直す。 【weapon】 「ドミネーター」 対象の犯罪係数を計測し、潜在犯と認定された者を執行する機器。 大柄な拳銃のような形状をしている。 尤もシビュラシステムの存在しない冬木では機能せず、無用の長物も同然である。 「ショットガン」 水平二連式のソードオフ・ショットガン。 「極悪ノ華」の効果に関係なく、最初から低ランクの神秘を帯びた武器。 本来はジャギが持ち込んだ武装だが、弾薬と共に霜月美佳に譲渡された。 【能力・技能】 公安局の監視官であり、身体能力や判断力は常人より優れている。 また学生時代から直感が鋭い。 【人物背景】 公安局刑事課一係に所属する監視官。 正義感が強いものの高圧的であり、潜在犯に対しても差別的な視点が多い。 自分の能力に自信を持っている素振りを見せるが、大事に陥った際は自らの責任を回避しようとする傾向が見られる。 公安局のセオリーから外れて捜査する傾向の多い常守朱に強い反発を抱く。 作中で「カムイ」の事件と東金財団の関連性に気付き、禾生局長に調査結果を報告するが 資料に含まれた機密情報に接触してしまったため「シビュラシステム」の真相を知らされてしまう。 以降はシビュラの犬である東金朔夜の指示に従う立場となり、自分が情報を渡したことで朱の祖母が死亡したことに強いショックを受ける。 愕然とする美佳は自らの色相を保つべく、東金を潜在犯として執行しようとしたが…。 【方針】 自分を濁らせる全てを排除する為に戦う。 しかし、心の奥底では僅かに迷いもある。
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マスターアサシン クエスト受付場所 概要 内容 追加されるマップ ※敵ステータスはプレイヤーにレベルを合わせるみたいなので省略 敵キャラ 所持スキル 所持装備品 攻略手順 報酬 250経験値 どんなクエスト? 「ノールハンター」クリア後に出現 クリア後にパッチが仲間になる 関連項目 サブクエスト攻略 穴の中のノール→ノールハンター→マスターアサシン
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柳生九兵衛&アサシン ◆RzdEBf96bU ―強くなれ九兵衛 お前は男だ 父上やおじい様が僕を守るためだと知りながら、どこかで恨んでいた ―私 九ちゃんの左目になる 妙ちゃんの心を知っていたのに僕は目を背けていた ―みんな 自分の護りたいもの護ろうとしただけ …それだけだ 僕だけが妙ちゃんを守れると思い込んでいた 僕が皆に守られていることにも気づかずに 初めはあこがれだった。同じ女の子なのに強く生きていられる君に。 でも、その笑顔の裏に隠れるものを知って護りたいと思った。 だけど、何一つ護れていなかった。 護るどころか、君に勝手な重荷まで背負わせてしまって。 僕は…弱い。 ふと頬に一滴の涙が落ちた。 見上げると妙ちゃんが泣いていた。 僕のことをまだ親友だと言ってくれた。 男も女も関係ない。僕は僕だと言ってくれた。 君の気持ちを見て見ぬふりをした僕なんかを。 君の変わらない優しさに、堪えきれず涙が毀れそうになる。 今まで男であり続けるために堪え続けてきた涙が。 「妙ちゃん、…ごめ―――」 突然視界が歪んだ。 誰の声でもない少女の笑い声が聞こえる。 深く昏い処に意識が引きずり込まれる。 だめだ。まだ君に、謝れていないのに。 必死に手を君に伸ばそうとする。 だけどその手は届かなかった。 こんなに近くに君がいてくれたのに。 「―――九ちゃん?」 妙は先まで腕の中にいた少女を呼びかけた。 腕に残された温もりが偽りかのように、少女は世界からいなくなっていた。 ▽ 凛とした静寂に包まれた道場、一人少女の木刀が風を切る音のみが静寂に波紋を立てる。 木刀を振るたびに、少女の結んだ髪が左右に揺れる。 「随分と熱心なことね、九兵衛。」 「…アサシンか」 道場内に突然として新たな少女が現れた。 見ると対照的な姿の二人である。 九兵衛と呼ばれた眼帯の少女は男装に身を包み、女であるということを隠そうと見える。 対してアサシンの少女は、ミニスカートに足を包み女であることを前面に出した衣装である。女であることを武器にしている証拠である。 「別に熱心じゃないよ。ただ、僕はこの聖杯戦争で何をすればいいのか…わからない。 だからいつものように剣に励んでいるだけだ」 「ふうん、何か願い事とかはないの?」 「願いか…。別に聖杯に掛けるような願いは持っていない。ただ僕はみんなのところに帰りたい。 帰って妙ちゃんや新八君、父上、おじい様、みんなに…謝りたい」 九兵衛は俯きながら道場の片隅に腰を下ろし、アサシンもそのそばに座った。 「でも、怖いんだ。僕のわがままのせいで、父上やおじい様の心づかいを踏みにじって、 新八君の気持ちも下らないと言い捨てた僕が、例え帰えれても皆が赦してくれるのか…」 俯いて震える九兵衛を、アサシンは静かに頭を撫でた。 九兵衛は顔を上げアサシンの方へと顔を向けた。 まるで自分の姉であるかのように、とても優しい顔で見ていてくれた。 「大丈夫よ。アタシだっていろいろと間違ったり人をだましたりしてきた。だけど、そんなアタシにも赦してくれる人がいた。 あなたを今まで守ってきた人だもの、きっと許してくれるはずだわ」 「アサシン…それでも、僕は…」 「…そうね、あなたの恐れはあなたのものだもの。最後に乗り越えるのはあなたしかいない。 …でも、あなたが自分の弱さを、恐怖を乗り越えられるまで…アタシはあなたの傍で戦うわ」 アサシンの言葉に、九兵衛はどこか羨ましさを感じていた。 同じ女の子でありながら、強く生きるアサシンに、妙の姿を重ねて。 ふと目の前が滲んでいることに九兵衛は気づいた。 何故か涙が毀れそうになっていた。 瞳を掌で覆い、涙をぬぐった。 今はまだ、泣くときじゃない。涙を流すのはすべてが終わった時だ。 涙を心の奥にしまい、九兵衛はアサシンに仄かに笑って見せた。 【クラス】 アサシン 【真名】 ブルー@ポケットモンスターSPECIAL 【属性】 混沌・中庸 【パラメータ】 筋力E 耐久C 敏捷D 魔力E 幸運B 宝具A 【クラス別スキル】 気配遮断:C(B) サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に適している。 完全に気配を断てば発見する事は難しい。 【保有スキル】 ポケモントレーナー:B ポケモンバトル、育成、捕獲、知識など、ポケモントレーナーとしての総合的な実力。 Bランクであれば、トップクラスのトレーナーであることを示す。 変装:C 変装の技術。手持ちポケモンのメタモンの力を利用して行う。 Cランクならば、人間であれば親しい者でも騙し通せるレベルで変装できる。 また変装中は気配遮断スキルが1ランク上昇する。 色仕掛け:E 自身の色香を利用して異性を誘惑する技術。 精神干渉耐性スキルで対処可能。 スリ:B 他者の物品を気づかれずに盗み取る技術。 化える者:A ポケモントレーナーとしての固有能力。 ポケモンの進化について、高い知識を有する。 Aランクならば、ポケモンの進化のタイミングの察知、初見のポケモンでも進化条件が推測可能のレベルである。 【宝具】 『今より化われ、獣たち(ポケットモンスター)』 ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:1 #65374;30 最大補足: #65293; ブルーと共に戦ってきた手持ちポケモンたちが宝具と化した。 それぞれがEランク相当の気配遮断スキルを有している。 自らが収まっているモンスターボールがアサシンとのパスとなっており、これが破壊されると パスが途切れて、消滅する。 手持ちポケモンは、以下の6匹である。 ぷりり(プクリン♀) 特性:メロメロボディ カメちゃん(カメックス♂) 特性:げきりゅう メタちゃん(メタモン) 特性:じゅうなん ピッくん(ピクシー♂) 特性:メロメロボディ ニドちゃん(ニドクイン♀) 特性:メロメロボディ ブルー(グランブル♂) 特性:はやあし 『水勢の激流(ハイドロカノン)』 ランク:B 種別:対軍宝具 レンジ:20 最大補足:80 キワメ婆との特訓でアサシンとカメックスが習得した水タイプの究極技。 激流のような水の砲撃を放ち、攻撃する。 使用後一ターンカメックスは技の使用の反動により動けなくなる。 『弱さを乗り越えて、三翼よ羽ばたけ(サ・ファイ・ザー)』 ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:1 #65374;30 最大補足: #65293; アサシンが幼少時代、ホウオウにさらわれた時の弱さと恐怖を克服したことから得た宝具。 伝説の鳥ポケモン、サンダー、ファイヤー、フリーザーの3匹を召喚する。 通常のポケモン召喚よりも魔力消費は格段に高くなっている。 【人物背景】 図鑑所有者の一人である少女。ちゃっかりとした性格で、女であることも時には武器にする。 幼少期仮面の男にホウオウを利用して連れ去られ、その時の恐怖から鳥ポケモン恐怖症となる。 その後、シルバーと共に仮面の男の元から脱出する。 脱出後は、オーキド博士からゼニガメを盗む、レッドに偽アイテムを売りつけるなどの悪事を働いていたが、 ポケモンリーグにて自分の孤独、レッドやグリーンへの羨望を吐露し、オーキド博士に赦してもらい、第3の図鑑所有者となる。 第2章では、四天王に対抗するための力にイエローを見出し、彼女をサポートする。 第3章では、仮面の男との因縁を清算するために闘いに挑む。 ホウオウを操るカリンとイツキの前にトラウマに呑まれかけるが、シルバーの思いを受け止め弱さを乗り越える。 第5章では生き別れの両親を再開直前ロケット団にさらわれ、ショックに打ちのめされるが、自身の運命の決着がため戦いを決意する。 しかしサキのポケモンの攻撃により仲間たちと共に石化する。 第6章で、エメラルドの願いにより石化を解かれ、図鑑所有者10人でガイルとの決戦に挑む。 【weapon】 ポケモン図鑑 盗聴器や発信機、改造シルフスコープなどの発明品 【サーヴァントとしての願い】 九兵衛が弱さを乗り越えられるまで戦う 【マスター】 柳生九兵衛@銀魂 【マスターとしての願い】 元の世界に帰って皆に謝りたい 【weapon】 無名の日本刀 【能力・技能】 神速の剣の使い手 【人物背景】 左目に眼帯をした柳生家次期当主にして、柳生家始まって以来の天才ともいわれるほどの剣の達人。 生まれた時母親が死に、父が「後妻を迎えて九兵衛の居場所がなくなってしまわないように」と考えてあえて男として育て上げた。 女の子でありながら強く生きる妙の姿に憧れ、借金取りから妙を守るために左目を失う。 幼少のころの結婚の約束を果たすといい、妙を柳生家に嫁がせようとするが万事屋と真選組との対決で敗北。 敗北後、妙の真意を聞いて互いに涙を流しながら和解する。 その後は本人はいたって真面目だが大ボケをかますクールボケキャラになった。 キャラ被りしているとして桂からはライバル視されている。 普段は男装をしているが、ゴスロリが似合う美少女。 男に触れられるのが嫌いで、ちょっとでも触れられるとブン投げてしまう。
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国私立高校が都立進学指導重点校に大学合格実績で勝てない理由 難関大学合格力は「進学指導重点校>>国私立進学校」 難関大学進学実績が著しく伸びていることから、都立の進学指導重点校が今脚光を浴びています。進学指導重点校とは、都立日比谷高校、都立西高校、都立国立高校の都立トップ校のほかに、八王子東高校、戸山高校、立川高校、青山高校が指定されています。これらの7校の大学進学実績向上率は全国トップクラスです。『サンデー毎日』という雑誌が企画した「10年で伸びた高校」特集では、すべての進学指導重点校がランクインして、日比谷高校は第一位を獲得しています。 2010年は過去最高の合格実績をあげる都立高校が続出しました。特に日比谷高校は、東大・京大への現役進学率で東京学芸大学附属高校を上回り、合格者数でも筑波大学附属高校を抜いて、共学トップとなりました。ある新聞が「国立や私立の難関高校は、高校から入っても東大や医学部にほとんど合格しないのに、高校からしかない日比谷が伸びるのはなぜか」と記事で疑問を呈しました。 有名な事実ですが、首都圏で東大に多く合格者を出す国私立高校は、最難関大学合格者のほとんどを中高一貫生に頼っていて、高校入学者はお荷物状態というのが現状です。国私立高校に高校から入ると、なぜか学力が伸び悩み、高校入学者の実績は進学指導重点校にまったく敵わなくなります。なぜ、進学指導重点校だけが伸びるのでしょうか。 3年間で伸ばすカリキュラムが整っているのは進学指導重点校だけ トップクラスの合格実績を残している進学校で比較したとき、3年間で学力を伸ばすカリキュラムを整え、ノウハウを蓄積しているのは、都立進学指導重点校だけです。国立や私立の高校は、中高一貫生に傾斜していて、中高一貫の6年間教育に力を注いでいます。いっぽうで、高校から入学した子は無理して中高一貫カリキュラムに合わされます。これにアレルギー反応が起きて、高校入学者が伸びないのです。 進学指導重点校は、高校受験で入学した生徒を3年間でトップレベルにまで伸ばすノウハウを持っています。そして、年々それを蓄積しています。これが、進学指導重点校と国私立高校の高入で入学後に差が広がる理由です。 行事も部活も日常の学校生活も、中高一貫校の高入より進学指導重点校 進学指導重点校が優れている点は、大学受験に向けたカリキュラムだけではありません。行事や部活動、日常の高校生活も、国私立高校の高校入学よりも、附属中学校を持たない進学指導重点校のほうが良いといえます。高校生活というのは、全員が新たな環境で、同じ条件のもと一斉スタートするのが普通です。進学指導重点校には、近年の東京都内の国私立高校では実現できない、全員一斉スタートという当たり前の環境があるということです。 教員公募制で集まるトップクラスの実力派教師陣 進学指導重点校の良さの一つが、トップクラスの指導力を持った優秀な教員が集まっていることです。進学指導重点校は各校が独自の教員公募制によって優秀な教員を選抜し、合格した教員のみを配置しています。進学指導重点校の教員レベルの高さが評判なのは、そういう理由があるのです。 都立進学指導重点校一覧 ●都立日比谷高校(千代田区)・・・府立一中が前身の日本が誇る名門校 ●都立西高校(杉並区)・・・文武二道で有名な東京最難関校 ●都立国立高校(国立市)・・・国高祭で有名な多摩地区最難関校 ●都立八王子東高校(八王子市) ●都立戸山高校(新宿区) ●都立立川高校(立川市) ●都立青山高校(渋谷区) 学校名をクリックすると、高校受験君の学校情報コーナーに移動するよ!都立トップ校を目指す君は、今から猛勉強だ!
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山本冬樹はバラエティーのスタジオ収録を見守りながら、気持ちはその場になかった。現場スタッフに混じる局の制作部長を一顧だにせず、考えているのは自分が本来担当しているアイドルグループ、ミステリーキッスの事。 彼は現在、聖杯戦争という催しに巻き込まれてパラディウム・シティという街にいる。過去の偉人の霊をサーヴァントととして呼び出し、彼らと1人二組となって他の組と殺し合う。監督役と名乗った神父に説明された。 『これがあなたの運命を変えてくれるわ』 参加するきっかけに心当たりはある。 ある日、街でアンティークショップに入って行く女の美貌に目をつけ、思わず声をかけたのだ。瑞瑞しいが、何十年と歳月を重ねた様な雰囲気を併せ持つ神秘的な風貌。 ショップの店主、と聞いた時は残念だった。 他所の事務所に声をかけられる前に、と名刺だけ渡しての去り際、女店主が山本に虹色の石を渡してきたのだ。 『その結果がここか…』 どんな願いでも叶う願望機は魅力的だが、彼女らのスケジュールに穴は開けられない。メジャーデビューを果たしてこれから躍進していくはずたったのだ。 (それでも、乗るメリットはある) 失踪したメンバー、三矢ユキを取り戻す。 彼女の失踪、自分の不在、それら全てを無かったことにする。そういう条件でなくては追いかける気にならない。 失踪を公表する事なく、隠蔽して代わりのメンバーを入れ、センターの二階堂以外の2人に仮面を被せて売り出した。この負債を聖杯なら消せるかもしれない。 『アサシン、今何してる?』 山本は端末の機能を使い、契約したサーヴァントであるアサシンに呼びかける。 『やぁ、マスター。まだ仕事中?』 『あぁ。他の主従は捕捉できたか?』 『まだだ。僕の宝具を十分に使いたいなら、端末をもう一台用意してくれ』 山本はため息を吐く。 アサシンは女性を籠絡する術に長けたサーヴァントだ。ただ、NPCを手駒にするなら、連絡先を交換できる方が効率的だろう。 接触の頻度を増やせば、些細な違和感など気にならなくなるほど夢中になるそうだが、別主従の網に引っかかりかねない。 タレントマネージャーはとにかく、拘束時間が長い。マネージメントする当人は人気次第でまとまった時間を作れるが、山本は担当を売り込み、仕事をとってこなくてはならない。 要領がわかっている為、周囲に敵がいても、マスターである事を悟られてはいないだろうが、現在のロールでは何か方法を考えなくては、マスターとして動けない。アサシンが単独行動スキルを持っているのが幸いだった。 (しかし、アサシンの真名はどうにかして知りたいな) 山本はマスターとして優秀とは言い難い。 アプリで補われているとはいえ、生粋の魔術師に比べれば魔力に乏しい。アサシンは自身も強い英霊ではない為、気にするなと言ったが、切り捨てられる不安が心のうちにいつもある。 魔術で情報が抜かれかねないという意見はわかるが、趣味や価値観がわからなくては、歩調を合わせることも難しい。 カジュアルな服装の、ハンサムな欧米人。 女たらしの殺し屋かスパイ、ひょっとしたら犯罪者。山本はまだ、アサシンの正体に辿りついていない。 【サーヴァント】 【CLASS】 アサシン 【真名】 テッド・バンディ 【出典】 「テッド・バンディ」 【性別】 男 【ステータス】 筋力D 耐久D 敏捷C 魔力E 幸運B 宝具C 【属性】 混沌・悪 【クラス別能力】 気配遮断:B サーヴァントとしての気配を絶つ。 完全に気配を絶てば発見することは非常に難しい。 【保有スキル】 連続殺人者 B 一定の間隔をおいて、殺人を繰り返してきた者。 精神干渉系魔術を高確率でシャットアウトする事に加え、場の空気や相手の態度を観察しながら、意思疎通を図ることができる。 話術:C 言論にて人を動かせる才。 弁論から印象操作・言いくるめまで幅広く有利な補正が与えられる。 神出鬼没 C ワシントン、ユタ、コロラドと広範囲で犯行に及んだ逸話から。非戦闘時、移動時、2つの条件を満たしている間に限り、敏捷値にスキルの値を加算する。 単独行動 B 本来であればアーチャーのクラス別スキルとなる。明らかになっているだけでも30人を手にかけた殺人鬼である為に与えられたスキル。マスター不在でも自立できる能力。 ランクBならば、マスターを失っても二日間現界可能。 【宝具】 『病んだ獣の所業(プレジャー・オブ・キリング)』 ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:1 最大捕捉:1人(自身) 女性に好まれ、女性を好んでターゲットにした殺人者であるという逸話が具現化した宝具。 女性を攻撃する際、真名を開帳することで、筋力・敏捷・耐久をワンランクアップさせる。戦闘中も同様の恩恵が受けられるが、敵陣営から女性がいなくなった時点で効果は自動的に解除される。 『僕が運命を捧げる(マイ・スイート・ラヴ)』 ランク:D + 種別:対人宝具 レンジ:自身の顔が見える距離 最大捕捉:制限なし 魅了スキルが宝具に昇華されたもの。 テッドを視認した女性に対し、精神干渉を仕掛ける事が可能。これは魔術ではない為、防ぐには精神抵抗に成功するか、神性や鬼種の魔といった人外の性質を示すスキルを使用しなければならない。 ターゲットが若い女性であった場合は質が向上。通常の2倍の数値でターゲットに抵抗判定を仕掛ける事ができる。 ターゲットは抵抗に失敗した場合、テッドに魅了される。 接触の頻度が増えるほどテッドに惹かれていき、やがて住処の提供や肉体関係すら許す様になる。 【weapon】 無銘 斧 【人物背景】 1970年代のアメリカに現れた連続殺人者。 1974年のキング郡にて若い女性が相次いで殺害された事件がきっかけで似顔絵が公開され、逮捕される。 法学を修めており、フロリダで行われた裁判では無罪を勝ち取れない公選弁護人をクビにして自らの弁護人になるも、ついに1989年死刑執行となった。死ぬ前に30人の殺害を告白したが、余罪はもっと多いとされる。 【サーヴァントとしての願い】 別人の顔と戸籍で受肉。 【方針】 優勝狙い。 【マスター】 山本冬樹 【出典】 オッドタクシー 【性別】 男 【能力・技能】 アイドルマネージャーとして、アイドルグループをメジャーデビューに導いた実績。 【weapon】 なし。 【人物背景】 アイドルグループ『ミステリーキッス』のマネージャー。メジャーデビューが決定した矢先、メンバーの三矢ユキが失踪。山本は外部に公表する事なく、ユキの代役を立て、二階堂ルイ以外の2人に仮面を被せてデビューさせた。 本編中ではキツネの獣人の容姿をしていますが、聖杯戦争の会場においては目つきの鋭い30半ばの男性の姿をしています。 【マスターとしての願い】 三矢ユキの失踪を無かったことにする。 【方針】 優勝狙い。 【ロール】 タレントのマネージャー。 【把握媒体】 鯖はジョー・バリンジャー監督作品の映画。 鱒はアニメ13話。
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凱旋門賞の攻略(建設中) ゲーム内(箱庭レース)の最難関レースである凱旋門賞。 もちろん簡単に勝てるわけがありません。 一代配合では少し難しいかもしれませんし、 適応した非凡な才能がなければ直線でかわされることになるでしょう。そこで、 このページでは凱旋門賞制覇に向けて3つのポイントをお教えします。 1.スピスタはAAでも「足りない」 ダービースタリオンマスターズでは、従来ダビスタシリーズと違って能力がある程度可視化されるようになりました。 そんなダビマスのオーナーの皆さんなら、一度は目指したいのがスピード・スタミナのそれぞれが最高値であるAに到達すること、 いわゆるスピスタAAです。
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属性 衝 色 赤 アクション属性 斬貫 アクションAP +300 LBX アサシン ヘビィソード Lv0 1000 Lv2 1500 必殺ファンクション 自爆 ★/ AP0 ダメージ0 サポートステップにこのカードをトラッシュし、相手のLBXを相手のレベルゲージに移す。(このバトルは引き分けとなる) 第1弾 ブースターパックで登場したアサシン。 カード効果レベルゲージに移す 収録パック第1弾 ブースターパック R
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項目数:70 プラチナ:1 ゴールド:1 シルバー:16+1+3+3 ブロンズ:32+3+3+7 合計トロフィーポイント:327 グレード タイトル 詳細情報 プラチナ 覇者 トロフィーをすべて獲得する シルバー センスあり 一般市民ボーナスを獲得する(マルチプレイ) ブロンズ テンプル騎士団の道具 アブスターゴストアで最初のアビリティを購入する(マルチプレイ) ブロンズ 大手柄 チャレンジを完了する(マルチプレイ) シルバー 本物のテンプル騎士団 レベル20に到達する(マルチプレイ) ブロンズ 容姿端麗 ペルソナをカスタマイズする(マルチプレイ) ブロンズ 1人はみんなのために チームモードのセッションで勝利する(マルチプレイ) シルバー 話題独占 13種類の表彰を獲得する(マルチプレイ) ブロンズ 我が道を行く テンプル騎士団プロフィールを編集し、称号、紋章、パトロンを変える(マルチプレイ) シルバー 探検家 全ゲームモードのセッションをプレイする(マルチプレイ) シルバー 戦術家 セッションで2505ポイント以上を獲得する(マルチプレイ) ブロンズ 幼き日々 追憶の旅シークエンス1を完了する シルバー 冷たいものは冷たいうちに DNAシークエンス1を完了する ブロンズ 自分の意思にあらず 追憶の旅シークエンス2を完了する シルバー イスタンブールとコンスタンティノープル DNAシークエンス2を完了する ブロンズ ニューヨークへの逃走 追憶の旅シークエンス3を完了する シルバー 取引成立 DNAシークエンス3を完了する シルバー 皇子 DNAシークエンス4を完了する シルバー 深まる陰謀 DNAシークエンス5を完了する シルバー 成功と失敗 DNAシークエンス6を完了する ブロンズ 腐ったリンゴ 追憶の旅シークエンス4を完了する シルバー 新たな主、かつての主 DNAシークエンス7を完了する シルバー 優先事項 DNAシークエンス8を完了する ブロンズ 汝、デズモンド・マイルズなりや? 追憶の旅シークエンス5を完了する ゴールド 復活 DNAシークエンス9を完了する シルバー 深遠なる記憶 すべてのシークエンスでフル・シンクロを達成する シルバー 聖なる英知 アヤソフィアの秘密を探る ブロンズ 仕上げ アニムスデータの断片をすべて集める ブロンズ 千の言葉に値せり イシャク・パシャの回顧録の失われたページをすべて集める ブロンズ 炎の男 爆弾ミッションをすべて完了する ブロンズ 安楽イス将軍 地中海防衛で、ロードスを除くすべての都市を同時に支配する ブロンズ 鉄のカーテン 大砲を使わずにアジトを完全に守る ブロンズ クモ男 地面から尖塔まで、25秒以内にアヤソフィアを登りきる ブロンズ 真の友 いずれかの勢力のチャレンジをすべて完了する ブロンズ 税金逃れ テンプル騎士団の使者から金を奪う シルバー 大導師 7人の弟子を「マスターアサシン」まで鍛え上げる ブロンズ 電撃戦 アサシンブレードのみを使い、5人の番兵を5秒以内に倒す ブロンズ 大量殺人 アサシンブレードで番兵を50人暗殺する ブロンズ 大技 パラシュートでワイヤーに降りる ブロンズ 賢人 書物をすべて集める ブロンズ 指利き 倒した番兵50人を盗賊に物色させる ブロンズ 地獄絵図 番兵10人を同時に毒でおかす ブロンズ ネズミ取り まきびし爆弾で動きを封じた後、足場を利用して番兵5人を倒す ブロンズ 爆弾マニア 爆弾を30個作る ブロンズ 愛弟子 弟子の1人を「マスターアサシン」まで鍛え上げる ブロンズ 鳥人 ガラータの塔の頂上から金角湾へ直接パラシュートで降りる ブロンズ 静かなる死 投げナイフだけを使って3人の番兵を同時に倒す ブロンズ 俺には見える 煙幕爆弾の煙の中で番兵5人を倒す ブロンズ 狂気の舞 毒におかされた番兵を使って3人の一般市民を半殺しにする ブロンズ 弱い物いじめ ドゥーチョを見つけて痛めつける マルチプレイ用キャラクターパック ブロンズ 死んだも同然 「秘宝強奪」で「海賊」を使用して、ピストルで3回倒す(マルチプレイ) ブロンズ 冷酷無比 「マンハント」で「山賊」を使用して、5回グランドフィニッシュボーナスを獲得する(マルチプレイ) シルバー 腰抜け船長 「船長」を使用して、追手に対してボティガードを使う(マルチプレイ) ブロンズ 不可抗力 「剣闘士」を使用して、突進で3回倒す(マルチプレイ) マルチプレイ用マップパック ブロンズ カーニヴァル 「シエナ」で「ウォンテッド」を開始して、3分間紛れる(マルチプレイ) シルバー 激怒 「エルサレム」で開始して、死なずに3回気絶攻撃をする(マルチプレイ) ブロンズ 名脇役 「ダイアーズ」でチームモードを開始して、5回アシストキル・ボーナスを獲得する(マルチプレイ) シルバー 干し草のベッド 「サン・ドナート」で開始して、わら山から2回倒す(マルチプレイ) シルバー 人生のスパイス 「フィレンツェ」で開始して、バラエティ・ボーナスを2回獲得する(マルチプレイ) ブロンズ 行ったり来たり 「帝国直轄地区」で「アサシネーション」を開始して、5回イーグルダイブする(マルチプレイ) 失われた記憶 ブロンズ 掟の一つ イーグルダイブをする ブロンズ これがジャンプ アニムス・メモにたどり着く ブロンズ アニムス アニムス・シミュレーションを行う ブロンズ 創造主 メモリー5を完了する シルバー ループ状態 ループをする シルバー 収集完了 記憶の断片をすべて集める シルバー ループ脱出 ループを突破し、脱出する ブロンズ 着地成功 25メートル以上落下した後、ブロックの上に着地する ブロンズ 博士は感動した! 失敗せずにアニムスのテスト・シークエンスを完了する ブロンズ 向こう岸へ 失敗せずに三途の川を渡り切る PS3 トロフィー まとめwikiより転載
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ランクMAX 剣のダメージ増加、投げナイフ所持数増加 ロベール・ド・サブレ - エルサレム 中流地区 任務 内容 補足 盗聴 スリ 添付地図あり 尋問 最初に入る細い路地あたりが安全 情報提供 ターゲットを5分以内に5人暗殺する。 参考動画 http //jp.youtube.com/watch?v=9zb748NP8UE 情報提供 ターゲットを3分以内に2人暗殺する。 スリ 添付地図あり 教団支部 ロベール・ド・サブレの暗殺許可をもらう。 暗殺 ロベール・ド・サブレ?を暗殺する。 先に高所にいる二人の弓手を倒しておくと戦闘に集中しやすい。そのまま高所に居座って、登ってきた敵を斬り続けるもよし。墓地の入口にある背の高いゲートの上は敵が登ってこれないので体力回復に利用できる。 ビューポイント 計7箇所 市民救出 計6箇所 暗殺 走って街の外へ出てキングダム方面へ。地図を見るとアルスーフが増えてるのでそっちへ向かう。避けられない集団戦数回。一番奥で一騎討ちへ。 難易度は高いが、体力の多い敵もアサシンブレードで一撃で殺せる。 現代 ルーシーの会話を聞いて部屋へ戻る(条件を満たしていればここで話術師の実績解除) ↓ 部屋を出てルーシーと博士のPCをチェックすると 会議室のパスワードを書いたメールが来ているので 読むと会議室に入れる様になる。 中にあるPCのメールを読む事ができる(※必須ではない) ↓ 部屋で寝る ↓ アニムスに寝る 足りないところ、間違ってるところ等の情報提供お願いします。 テスト -- 名無しさん (2007-12-02 22 06 36) 獅子心王あの野郎、一騎打ちとか言っておきながら全然一騎打ちじゃねえじゃねーか! -- 名無しさん (2009-02-15 22 12 35) アルスーフへ行くとき エレサレム→アッカ→キングダム→アルスーフが一番近い -- 名無しさん (2009-04-18 22 10 05) ↑↑全くだ・・・騎士道精神も何もありゃしねぇな -- 名無しさん (2009-06-21 12 16 28) 情報提供で暗殺するときは敵兵が居ないところが一番楽です -- どこかのアサシン (2009-09-13 15 13 55) 一騎打ちでもなんでもないw -- どこかのアサシン (2009-09-15 08 42 23) 一騎打ちは誤訳らしいですw -- 名無しさん (2009-09-24 20 52 32) 墓地の入口にある背の高いゲートの上から投げナイフで雑魚を狙撃する手もある -- 名無しさん (2010-02-02 01 34 46) まあ雑魚の後に一騎打ちっぽいからいいじゃん -- 名無しさん (2010-03-03 16 33 25) 一騎打ち前戦闘で10回死んだからリチャードてめえこのやろう絶対にゆるさない -- 名無しさん (2014-07-05 20 42 37) 全く持って、一騎打ちじゃないわ。ほぼリンチじゃん 数十回試してなんとか、カウンターで撃破しましたわ -- ななしー (2014-09-14 01 35 36) ふぅ・・・ -- 名無しさん (2014-11-18 00 26 41) リチャードの野郎。一騎打ちっていったじゃねぇか! -- 名無しさん (2018-09-08 14 23 42) 兜をかぶってる強い敵は強攻撃2回で倒せる -- 名無しさん (2021-02-08 23 01 29) 名前 コメント
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―――同日深夜。……いや、零時過ぎてるから正しくは翌日か。 オレとシュタムファータァは、日中に下調べしていた工場に木粉鉄粉を頂戴にしに来ていた。 「しかし……いいんでしょうかヤスっちさん。これ、私たち完全な泥棒ですよ?」 「揺籃の危機なんだ。そこら辺は気にしないでいこうぜ。それに、言い始めたら廃墟群に立ち入るのも不法侵入だし建物壊してるのも器物破損になるしな」 「それもそうでしたね」 シュタムファータァは苦笑しながらその身を光と共に白銀の巨人に包ませる。そして同時にオレもコックピットの中に入る。 動かせないとは分かっているのだが自然と手足はレバーとペダルに伸びる。外観が同じなのだ。わかっていたとしても癖でやってしまう。 『それではヤスっちさん、サポートお願いしますね』 「っても、あんまやることないけどな」 そして全長3mの白銀の巨人が壁を飛び越え、音を立てずにふわっと着地する。 「……そんな体で、随分とまぁ器用な真似するな」 『戦闘は苦手な方ですけど、こういうしょうもないのは得意なんですよ、私』 「お前もう作業用でいいじゃねぇか」 『今からやることがまさしく作業用がやることですけどね……物資運搬なんて鉄板じゃないですか』 誇ったと思ったら再び落ち込み始めるシュタムファータァ。まぁ、本気で落ち込んでるわけじゃない。冗談だ。 イェーガー戦を前に冗談を言えるほどの精神が落ち着いてるのは良い傾向だ。それほどシュタムファータァの中で意志は固まったということだろう。 『……ヤスっちさん。私、肝心の粉を保管している場所がわかりませんでした』 「勿論それも調べてある。っても、衛星写真とサイトの外観の写真からこれじゃないのか、ってくらいの自信しかないけどな」 それらしき建物の場所まで行き、倉庫のシャッターを強引に取り外す。幸運なことに、中には期待通りの代物が入っていた。 粉袋を一つずつシュタムファータァは手の平に載せていく。しかし、リーゼ状態のシュタムファータァが一袋ずつ手の平に載せていく光景は激しくシュールだ。 『ヤスっちさん、必死に笑い堪えてるの、今の私でもわかりますからね」 「っく、悪いな……。あまりにもロボットらしからぬというか、なんというか」 『そりゃ見た目はロボットでも挙動は人なんですし、仕方ないじゃないですかぁ……』 シュタムファータァが肩を軽く落とす。勿論ロボットの外見で。 「ははっ、マジ面白ぇ」 『絶対、ぜーったい後でヤスっちさんに仕返ししてやりますから』 「期待しないで待ってるわ……」 そんな会話をしながら作業は進み、気がつけばシュタムファータァの手には袋が山積みにされていた。 何段もピラミッド状に積まれている粉の袋。よくもまぁこんなことができるものだ。こちらからすれば落としそうで非常に怖い。 「お、おい。それ落とすなよ」 『落としませんって。さっきも言った通り私こういう細かい作業得意なんですから』 「頼むぜ。お前のこの作業に揺籃の命運がかかってるんだからさ」 『大丈夫ですって。やりとげてみせますよ。それに本番は全て準備が終わってからなんですから』 そうだ。だからこんなとこで絶対に躓くわけにはいかない。というかここで躓いたら馬鹿らしすぎる。 「おう。そういやさっきから疑問に思ってたことが一つあるんだが」 「なんでしょうか?」 「いや、こんだけ大々的にやっておいて工場内の警備装置はなんで反応なしなんだろうか……とな」 普通に警報の一つや二つは鳴らされていてもおかしくはない。なにせシャッターを強引に外すという暴挙に出ているのだから。 『言われてみればそうですね……。でも、まぁ反応してないんだからいいじゃないですか。理由なんてどうでも』 「まぁ、たしかにどうでもいいことではあるんだが……少し気になってな」 こんなずさんな警備態勢でいいのか、揺籃。 まぁイェーガーにバレるという最悪のパターンは今のところないみたいだし、順調に事は進んでいる。 そんな些細なことに疑問を持っている暇があったら、戦略の一つでも考えた方が無難だろう。 そうして非常に危なげな量の粉袋を積んだまま、シュタムファータァは無事に廃墟群までたどり着くことができた。 『この袋、どこに入れるんですか?』 「……今さらで言いづらいんだが、粉塵爆発ってのは実際にそこまでの威力は出ないんだ」 建物の破壊等や数々の事件はある。だが、そのどれもが極めて特殊な条件下のみでの爆発だ。 その特殊な条件下を作りだすことさえ難しいというのに、戦闘中にその条件を満たすのは至難の技だろう。 『えぇ!? だ、駄目じゃないですかっ! 今さらどうするんですかぁっ』 「仕方ないだろ、発案したときの知識じゃそこまでわからんかったんだから。ほら、粉塵爆発って名前的に威力ありそうじゃないか?」 まぁ、それでもこの粉塵爆発を使うという戦法をやろうと思ったのには、ちゃんとした理由がある。 今のシュタムファータァなら、おそらくできるはず。……できると信じたいというのが本音だが。 『ええぇ……、じゃあこの粉、無駄になっちゃったじゃないですか』 「いや、粉塵爆発は起こす。粉塵爆発だけじゃたしかにイェーガーは倒せない。でも、お前がいる」 リーゼンゲシュレヒト・シュタムファータァ。ある意味、こいつじゃなければできないことをやる。 「いいか、作戦はだな…………」 シュタムファータァにオレが考えだした作戦を聞かせる。誰でもわかる、非常に単純な作戦を。 『……そんな、上手くいくでしょうか?』 「上手くいくかいかないかじゃない、いかせるしかないんだ。これが、最後のチャンスなんだから」 『最後のチャンスに、こんな単純な作戦で戦わせないでくださいよ……』 「シンプルイズベスト。思いつきにしては結構悪くない戦法だとは思うんだけどな」 オレにはそこまで何重の罠を仕込んだり、裏の裏の裏をかくような戦法や作戦は思いつきそうにない。 『わかりました……。私が必ず成功させてみます』 「頼んだぜ、シュタムファータァ」 そうして実際に爆発を起こせそうな場所を選んでいく。学校跡の体育館が結構綺麗なままで残っていたのでそこを使わせてもらうことにした。 「これ、校庭で戦えたらいいんじゃないか?」 『そうですね。ここならば私の剣も多分引っ掛からないと思います』 おそらく半径150mくらいだろう。リーゼンゲシュレヒト同士の戦闘であれは充分すぎる広さだった。 「よし。これで正真正銘戦う準備が揃ったな」 『あとは、本番だけ……ですね』 シュタムファータァがそう言い、白銀の光と共にリーゼンゲシュレヒトからヒトの姿に戻る。そしてポケットから携帯を取り出し、イェーガーに対してこちらの位置を知らせるメールを送る。 お互い無言になり、じっとイェーガーが到着するのを待つ。無意識に握った自分の手の平は、汗に濡れていた。 「(やっぱ、怖ぇよ)」 揺籃を守るだなんて言っておきながら、本質はファンタジーのような世界に憧れを抱いて首を突っ込んだ自分。そして自分が傷ついて初めてそれが愚かだったと気づいた自分。 今だって本当はファンタジーのような世界に憧れてないわけじゃない。でも、今はそれだけじゃない。 「(自分の命が危険になって、初めて死にたくないなんて思えたな)」 だから、自分の命を守るために、オレはシュタムファータァを利用させてもらう。 ……まぁ、男として女の子一人に戦わせるのはどうなのか、という気持ちがなくもないのだが。 「うーし、よく逃げなかったじゃねぇか」 突如後ろから大きな声がし、振り返るとそこにはいつの間に居たのか。イェーガーが校舎の入り口、校門を出たところにに立っていた。 「逃げたってどうせ追っかけてくるだろうが、イェーガー」 「そりゃあ、仕事だしな」 イェーガーがこちらに向かい歩き出す。コツコツと革靴が地面を叩く音が反響して学校全体を包んだ。 「シュタムファータァ、気合い入れろよ」 「わかってます。私に、任せて下さい」 その声は若干震えていた。だが、凜とした瞳はイェーガーを真っ直ぐ見抜いている。 「ま、期待を裏切らないでくれよな。……『我は獲物を捉える紅の牙。赤銅色の狩人、イェーガーッ!』」 相変わらずの圧倒感を持った赤銅色の巨人が顕現する。思わず後ずさりしそうになるが、そうするわけにはいかない。 「『現界せよ我が体。罪深き始祖、シュタムファータァ!』」 白銀の光がオレ諸共周囲を包み込み、6枚のプレートを背部に展開した白銀の巨人が現れる。そしてオレは、動かすことはできないコックピットの中へ。 レバーを握り締める手に力が籠もる。動悸が止まらない。緊張で頭がおかしくなりそうだ。 『ヤスっちさん、これが私の……固有兵装です!』 シュタムファータァが両手を前に構えると、手の平に白銀の光を放つ粒子のような物が集まって、やがて実体が形作られる。 現れたのは、流れるような曲線を描いた二振りの白銀の長刀。流麗な白銀の刀身は長さによる錯覚か。端から見れば折れてしまいそうな儚さと、芸術品のように綺麗であった。 『ほう……二刀流か、シュタムファータァ』 『行きますよ、イェーガー』 シュタムファータァがそう言うと同時に、白銀の巨体が持つ刃は狩人に目掛け振り下ろされていた。 『うぉっ……!』 イェーガーが思わず呻き声を漏らす。振り下ろされた刃は鈍く光る手甲によって受け止められていた。 だが、まだシュタムファータァの猛攻は止まることはなかった。 狩人の脇腹を切り裂くように横薙ぎに迫る斬撃。それをイェーガーは肘と膝で白刃取りという化け物地味た技で受け止める。 「嘘だろっ!?」 『遅ぇっ!』 もう片方による斬撃が来る前に肘打ちでシュタムファータァを弾き飛ばす。だが剣を支えにしすぐ立ち直し、再びイェーガー目掛け突貫する。 流れるような銀色の曲線を描いてイェーガーに襲いかかる二本の斬撃。だが、刀身の横を弾くことで回避するイェーガー。そして、再びカウンターの肘打ちが放たれる。 だが、シュタムファータァはそれを短く後ろにステップすることで回避した。今まで避けたことがなかった攻撃を……避けた。 『ほぉ……ッ!』 自分自身も予想外だったのか、肘打ちを回避されたイェーガーに僅かな一瞬の隙。そこにシュタムファータァの突きが放たれる。 肩部の装甲を貫く白銀の太刀。そして追撃に振り下ろされたもう一本の斬撃は刀の鍔の部分を押さえられ止められた。 『罪深き始祖……てめぇ、その剣術はなんだ?見たことがねぇ』 『私流80%漫画流20%ってところでしょうか』 肩に突き刺さっていた太刀を引き抜き、一度イェーガーと距離を取る。いくらイェーガーが強力な白兵戦能力を持っていたところで、リーチはこちらの方が上だ。 「しかし、お前そんな戦えるなら初めからやれよな」 『私にもわからないんです。なんか、実際に刀を持って戦うと次に何をどうすればいいか自然にわかるんですよ』 シュタムファータァの声色は先程までと違い自信に満ちた明るい声色だった。たしかに、この前まで手も足も出なかった相手に戦えるようになれば嬉しいだろう。しかし……。 「(双刀がシュタムファータァにとって"合っていた"武器だとしても、戦えなかった相手にいきなり戦えるようになるのはおかしいんじゃないか……?)」 イェーガーが手を抜いているのか、それとも他の何かなのか……。今のオレにはそれを判断出来る情報は持ち得ていなかった。 『やるじゃねぇか、やるじゃねぇか罪深き始祖……!この間とは大違いだ。楽しくて仕方ねぇっ!』 今度はイェーガーから距離を詰めてくる。ライフルの弾丸の様に放たれる拳。それは、人間の動体視力で捉えられる速度を越えていた攻撃だった。だが。 だが、それを軽やかに、銀の軌跡を残し体を捻り回避するシュタムファータァ。カウンターとばかりにイェーガーに迫る斬撃。 『今の私なら、貴方にすら勝てる』 『戦えるようになったからって、あんま上から目線で語ってくれんなよぉ!』 イェーガーが急に体を倒れるように横にし、斬撃は空を切る。そのまま地面に手を着き蹴りがシュタムファータァの体に直撃する。 そのまま体を反転させ、シュタムファータァに突撃するイェーガー。 『このっ!』 『たしかに前とは段違いだったよ、お前』 突撃してくるイェーガーを挟み込むように襲いかかる二本の長刀。だが、鍔を拳で受け止め、跳躍して顔面に放たれる回し蹴りが直撃した。 『だが悪いなぁ。さすがにオレも素人に負けるわけにはいかねぇんだわ』 『私だって、負けるわけにはいきません!』 追い打ちとばかりにこちらに弾丸のように迫り来る拳に対して、カウンターで刀を上から振り下ろす。 金属と金属がぶつかり合う甲高い音と共に、ぶつかり合った刀身と手甲で鍔迫り合う形になる。 『ははははっ、マジでお前どうしたんだ!?前回とは別人すぎるじゃねぇかよ!』 『ヤスっちさんの死が私を強くした』 「いや、死んでねぇから」 前回で腹に穴空けられて死にそうにはなったが。 時間にして僅か数秒ばかりの鍔迫り合い。ほぼ同時のタイミングで互いに後ろに跳躍し距離を取る。 こうして第三者の目からしてもはっきりとわかる。シュタムファータァの力の上昇ははっきり言って異常だ。 だが、それでも実力はイェーガーの方が上である。分かりやすく言えば動きの"キレ"が違う。 長年の戦闘から培われた動きは粗がなく、洗練されているのだ。 『なぁ、坊主』 ふとイェーガーがオレに対して呼び掛けてくる。こちらの声を届かせるためにATTのVC(ボイスチャット)の範囲を全体に変更する。 「(これで出来るか不安だな……。リーゼンゲシュレヒトのこのコックピットの再現率なら出来るとは思うんだが)」 モニターに変更を知らすマーカーが表示されたのを確認し、通話をONにする。 「あーあー、なんだよいきなり。戦闘中だろうが」 『いやぁ何。そういやお前の答えを聞いてなかったと思ってよ。……お前、本気になったのか?』 「さすがにあんな目にあって、好奇心だけでここに居るほど無神経でもねぇよ。今はただお前を倒す、それだけだ」 『倒す……ねぇ。そんなんじゃなくてだな。結局お前の気持ちはなんなんだってことを聞いてるんだが』 「……オレが今ここいる理由は非日常に憧れたから。それと、自分の住んでる島を消されたくないからだ。 漫画の中のような世界が実在して、それに自分が関わっている。人間なら誰もが憧れる舞台に、今オレは立っている。 そんな夢のような世界を、終わらせたくないに決まってるだろうが!男ってのは、命をかけてもそういうのに憧れんだよ!」 初めてこんなに自分の想いを曝け出した。常に熱くなっている連中を一歩引いた目で斜に見ていた自分。 だが、それを楽しめなかったのは自分のせいだ。常に何かに縛られ、囚われ、純粋に物事を楽しもうとしなかった。 「それにな、イェーガー。抗う術があるのに、やらないなんて選択肢、オレにはない」 『ヤスっちさん……』 ……でも、やはりこんなことを言うのはとても恥ずかしい。この場の雰囲気がなければ絶対言わないであろう台詞だ。特に、オレは。 『……まぁ、昨日と違って好奇心からを認めただけ上場、か。つまりこの戦いに参加できるのが楽しいからいるってことか。 たしかに、ここでオレに殺されたらお前の世界は終わっちまうもんなぁ』 「ああ。こんなのもう二度と体験できないだろ?なら、早く終わらせるのは勿体ないってもんだろ」 『そうだな!そうだよなぁ、楽しいよなぁ!勿体ねぇよなぁ!いいじゃねぇかその台詞が聞きたかったってんだよオレは! 世界を守りたい?世の中冷めた目で見てんじゃねぇよ。世界を守ってるオレ格好良いって浸ってんだろ?なら、その気持ちに素直になれや!」 「ああ。だからさイェーガー。もっと楽しもうじゃねぇか。どうだ?マンガみたいにこの一撃で決着つけるぞみたいなの、やってみないか?」 『……あぁ?どういうことだ』 突如イェーガーの声色が怪訝なものに変わる。オレの額に冷や汗が流れるが、一度言い出したことを止めるわけにはいかない。 「あるだろ?互いに向かい合って真っ向からぶつかり合うってヤツだよ。いいと思わねぇか?」 『オレに真っ正面からのカウンターは通じねぇってのにその誘いかよ。罪深き始祖、お前はいいのかよ?』 『私は、ヤスっちさんの希望通りに戦うだけです。それに言ったでしょうイェーガー。今の私なら、貴方にすら勝てる、と』 シュタムファータァが刀を一本消失させ、一つの刀を両手で持ち真っ正面に構える。 『遥かに力が増してもその実力はオレよか下だ。それがわかってていってんだろうな?』 『ええ、だから策を用意してあります。思いっきり引っかかって負けてください』 シュタムファータァが隠すこともなく堂々と策がある、と言ってのける。そんなシュタムファータァの言葉にイェーガーは笑いをこらえきれなかった。 『だははははっ!なるほどなるほど!この坊主の誘いは策にハメるためのもので、お前がいきなり一刀流にしたのもその策の一つってわけか! さすがにオレとしても、そんな堂々と宣言されたんじゃあ逃げるわけにはいかねぇわな!』 「お前がそういう性格で、助かったよイェーガー」 『なに、気にすんな。お前らみたいな素人の策でやられたらオレはそこまでの存在ってわけよ。ま、オレは負ける気はさらさらないがな』 その言葉には力が籠もっていた。幾度もの戦場を潜りぬけた実力から来る、圧倒的な自信の表れだろう。 だが、ここで勝つのはオレたちだ。この立ち位置、この展開に持って行けた時点で僥倖なんだ。負けるわけにいかない。 『では、始めましょうかイェーガー』 『おうよ。……行くぜッ!!」 イェーガーが手に固有兵装のトンファーを装備し、こちらに突進してくる。対するシュタムファータァは、腰を低く落とし、刀を腰だめに構えるだけ。 『居合切りでカウンターってか!?やってみろぉ!」 そしてイェーガーがある程度の距離まで近づいてきた瞬間に、シュタムファータァは脛を地面に付くくらいという低さまで腰を落とし、 着地を考えない低さまで腰を落とした状態でイェーガーに突進した。刀の高さは、イェーガーの脛に合わせられていた。 『足がなければ貴方とて、自由にできませんよねっ!?』 『ハッ!舐めんな!』 イェーガーは全速力で突進しているという不安定な体制にも関わらず、それを跳躍で回避してみせる。だが、着地したときのスピードを殺せるわけがない。 車や飛行機、乗り物。人間や生き物は、急には止まることはできない。ましてや、全速力であるならば余計に。 『終わりですイェーガー。焼けてくださいね?』 シュタムファータァの先ほど立っていた場所は体育館の前であった。今や立ち位置は真逆になった。イェーガーは、体育館の前に。 速度を殺せるはずもなく。そのまま体育館の壁を突き破って堅牢な装甲を持つ巨人は突っ込むことになった。 体育館の壁は鉄筋コンクリート。そこに鋼の巨人が高速で突っ込んだのだ。火花が起きないはずがない。 イェーガーは突っ込んだときにおびただしく舞い散る大量の粉に驚く隙もなく。 凄まじい爆音と共に、赤銅色の巨人は爆炎に包まれた。 「シュタムファータァッ!!!」 『いっけえええええええええええっっ!!!!!』 そして、その爆炎の中に目掛け、白銀の巨人は刀を槍のように構え、力の限り投擲する。 凄まじい炎と煙の中だ。シュタムファータァが刀を投げたことなどにイェーガーは気づけるはずがなかった。 だが、それを防ぎきるのが歴戦のリーゼンゲシュレヒトの力だった。 突如の予想し得ない爆炎。さらに炎と破片による激痛が体を襲おうとも集中力は失われることはなかった。 振り払われた両手に握られたトンファーは、迫りくる二つの物体を弾いていた。そう、二つの物体を。 『あくまで爆炎は目くらまし。その爆炎によって生まれた隙に投擲された刀を当てる。……そこまでは、防げたんだがなぁ……』 イェーガーの背中から生えている白銀の刀身。それは紛れもない、シュタムファータァの刀。 『まさか、刀と一緒に飛ばしたのがバインダーだったなんて、さすがに炎の中じゃわかんねぇわ』 『知ってました?私のバインダー、ある程度の簡単な動作なら動かせるんですよ。……もっとも、私にとっては弾けるだけ恐ろしいですが』 シュタムファータァはその手に握られた刀でイェーガーを直接突き刺していた。心臓部分に深々と刺さる、白銀の長刀。 「炎を目くらましにして、投げられる刀は囮。本命はそれを弾いた一瞬の隙だ、イェーガー。誰でも攻略したと思った瞬間が一番の隙なんだってよ」 『まさか炎の中突っ込んでくるなんてなぁ。……あーあ、格下の相手に負けるなんて、だから狩りは楽しいん……だよ、なぁ……』 シュタムファータァが刀を引き抜く。それと同時に、イェーガーの体が人間の状態に戻る。それを手のひらで優しく抱え、炎と煙の中から脱出した。 充分な場所まで後退し、シュタムファータァも人間の状態に戻る。少女の顔は心底疲れ切ったものであった。 「シュタムファータァ、イェーガー、これ、死んでるのか?」 「……いいえ、リーゼンゲシュレヒトは頭を飛ばされない限りは即死しません。存在を維持するためのセカイが集まる中心部である心臓部を貫いただけですから」 「つまり、エネルギー切れで気絶してるだけってことか」 「そう、なります」 イェーガーの顔は死んでるようにも、寝ているようにも見える。それほど安らかな表情だった。 「……殺すんですか?」 「ああ、殺すしかないだろ」 そう言ったオレの言葉は震えていた。先ほどまで戦っていたとはいえイェーガーも一人の人間だ。それを、自分の手で奪う。 たしかに命と命をかけた戦いではあった。だが、いざ勝ってみるとこのままイェーガーを見逃してしまいたいという気持ちが強くなってくる。 「(くそ、いざ殺すって言ってもどうすりゃいいんだよ)」 「いいんですよ、ヤスっちさん。元々ヤスっちさんは悩む必要はないんですから」 そう言ってシュタムファータァはポケットから折り畳みのナイフを取り出し、イェーガーの額に手を当てる。 「お、おい、シュタムファータァ?」 「こうして完全に無防備に、しかもセカイがほとんど残っていないリーゼンゲシュレヒトならば普通の人間より、遥かに死にやすいんです」 「そんなこと聞いてねぇって、おい、シュタムファータァ!」 「こうして人を殺すのは、私たち化け物の仕事ですよ」 そう言ってシュタムファータァがナイフを突き刺そうとした瞬間、彼女はナイフを捨てオレに向かって突進してきた。 「っ痛ッ!……いきなりなんなんだっての、シュタ…ム、ファータァ?」 オレは、驚きのあまりにきちんとした言葉を発することができなかった。シュタムファータァがオレの胸に飛び込んできた理由が、目の前にあったのだから。 先ほどまでシュタムファータァがいた場所に突き刺さる、漆黒の長剣。そして、それを両手で持っている漆黒の巨人。 外観は背中から大きくなびくマントに腰の両脇から長く垂れさがるコートのようなもの。夜の暗さのような黒色をしていなければ、騎士を彷彿とさせるその外観。 何よりも驚きなのがそのリーゼンゲシュレヒトが、イェーガーを庇うかのように出現していたことだった。 『やはり裏切ったんだな。シュタムファータァ』 そのリーゼンゲシュレヒトから発せられる若い青年の男の声は、シュタムファータァに向けられていた。 「"漆黒の夜"、ナハト……!まさか、貴方自身がここに来るとは予想外でしたよ……!」 『あそこまで議論で対立し、さらにはイェーガーが貴様相手に何日も掛けたのだ。不審に思ってもおかしくないだろ? それに予想外なのは、イェーガーが貴様に敗れたことだ』 「単刀直入に聞きます、ナハト。貴方は、ここに何をしに来たのですか?」 シュタムファータァがそう言うと、漆黒のリーゼンゲシュレヒト……ナハトは剣を引き抜き、腰の鞘に華麗に収める。 『お前を消しに来た……というのが私の本心だが。生憎イェーガーの回収と貴様に対する意思確認だけだ。と言っても、意志確認などする必要はなさそうだがな 「ええ、ディスに伝えてください。私は揺籃に手を出さない限りは、貴方たちには関与しないと」 『……シュタムファータァ。覚えておけ。そこまで世界も、セカイの意志も甘くはないぞ』 そう言ってナカトはイェーガーを手に持ち、廃墟の街を出て行った。その姿が見えなくなるまでオレとシュタムファータァは、身動き一つ取ることができずにいた。 「……シュタムファータァ、アイツ、何者だ……?」 「漆黒の夜、ナハト。セカイの意志の革命派の一人で、ディスの右腕です。はっきり言って、今の私とイェーガーが共に挑んでも勝てない相手でしょう」 「おいおいおい、イェーガーでさえあんな化け物だったんだぜ?ならナハトってのはなんなんだよ……、チートじゃねぇか……」 「それが本来の"エクスツェントリシュ"と呼ばれるリーゼンゲシュレヒトの力です。伊達に"希少種"だなんて呼ばれていないんですよ」 非常に頭の痛くなる話だった。今回は引いてくれたが次回はどうなるかわからない。イェーガーよりも強い敵の存在なんて、考えたくもなかった。 「まぁ、でも、イェーガーの件は……これで、解決なの……か?」 「少なくとも戦線復帰には3、4ヵ月はかかるダメージは与えましたし、後続のリーゼンゲシュレヒトが来るにも手続きを考えたら、少なくとも1ヵ月は安心でしょう」 それでも……1ヶ月か。もしかしたらこれからずっと続くのかもしれない。撃退して撃退して撃退して……。いつか必ず、限界が来るだろう。 「大丈夫ですよ、ヤスっちさん」 シュタムファータァがオレの心中の不安を読んだかのように、オレの手に自分の手の平を重ねる。 「私が、なんとかしますから。だから……大丈夫です」 ……まったく。今回だってオレの発案した作戦がなければヤバかったくせに、人を気遣うのだけは一流なんだな。 「……言ってろ」 「はい、言ってます!それでは、いい加減私たちも帰りましょう! もう、時間も時間ですから」 そう言ってシュタムファータァがオレの前を歩きだす。オレはゆっくりとその後を付いていく。 ふと、見上げた空。いつもと変わらずやってくる綺麗な朝焼け。 いつもと変わらぬ日々が、今日も訪れてくれたのだというささやかな喜び、達成感。 そんな気持ちに身を任せながら、長いようで短かった戦いは正真正銘に幕を終えたのだった。 ―――セカイの意志、革命派の支部の一つであるビルの最上階にある一室に、一人の男性が立っていた。壁一面に広がる巨大な窓に手を当て、どこか遠くを見るような視線を眼下の街々に向ける。 そこの窓からは、都会の街々が一望出来た。そして、彼の目線の先にあるのは僅かに視認できる海の向こうの、一つの島。 その島の名は、新興都市"揺籃"。戦後国から多額の援助を受け、発展を続けている島でもある。 「……ナハト、戻ったか」 「はい、先ほど。イェーガーの体は本部の医療施設に搬送しました」 その男性の後ろに立つ一人の青年。革命派のリーダー、『冥王の心臓』"ディス"の右腕的存在である、『漆黒の夜』ナハト。 「そうか。……ナハト、何故わざわざお前に頼んだのか……気になっているだろう」 「いえ、私は貴方の命に従うだけ。疑問を持つことなどありませんよ、ディス」 ディスと呼ばれた男性が、ゆっくりと振り向きナハトと向かい合う形になる。 「疑問に思ったことがあったなら言ってくれていいよ、ナハト」 「……貴方が、そう命じるのならば従いましょう」 ナハトの真っ正直な忠誠心に思わず心の中で苦笑してしまうが、勿論表情には出さなかった。彼なりの誠意を無為にしたくはない。 「……シュタムファータァは私にとって希望なんだ。適当なリーゼンゲシュレヒトに、様子を見に行かせるのは些か不安でね」 「希望ならば、何故イェーガーを向かわせたのですか? まさか、シュタムファータァが勝つと読んでいた、と?」 「違うよナハト。その程度の障害で消えてしまうような存在では希望ではない。つまり、私はただ彼女に期待していたのさ。そして、彼女は期待通りに格上だったイェーガーを打ち破った」 「……あの固有兵装の力、ですか。本来固有兵装はただの武器。リーゼンゲシュレヒト自体の能力を上昇させるなんて有り得ない。 固有兵装に備わったあの異質な能力がなければ、最初と同じくイェーガーに葬られていたでしょう。ディス、貴方はあれに心当たりが?」 ナハトの疑問は最もだ。あの少年が立てた作戦は、"イェーガーと勝負になる"という前提でこそのもの。だからあの少年はその確率は非常に低いだろうと思っていた。 だが、実際はどうだ。イェーガーと勝負にすらならなかったのが、固有兵装を手に入れるだけで勝負になった。これを異常と言わずなんと言おうか。 「……ナハト、たしか今ヴィオツィーレンは海外に飛んでいたね?」 「え、ええ。2日程前にイタリアに新たなエクスツェントリシュの発見報告があったので、捕獲任務を任されています」 「(すまないね、ナハト)」 今はまだナハトにすら話す時期ではない。まだ、私の……彼女の計画は始まったばかりなのだから。 「ヴィオツィーレンがいないのならば好都合だ。イェーガーの後釜に"月面ウサギ"の双子を回せ」 「…… ヴァイスとシュヴァルツを、ですか。わかりました。手配しておきます、……イェーガーより格下ですが、よろしいので?」 「構わないよ。頼むぞ、ナハト」 「了解しました」 軽く一礼をするとナハトは部屋を出ていった。……しかし、人一人いなくなるだけで、部屋の雰囲気は結構変わるものだ。 再び視点を窓の向こうにある、揺籃に向ける。あそこに今、シュタムファータァがいるのだ。その事実が私の心を踊らせる。 「今回も私の期待通りに動いてくれ。……シュタムファータァ」 そう呟いた窓に移った私の顔は、とても、満ち溢れた……歪んだ、笑顔だった。