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過去ログ/最新ニュース このページは発売前情報の「最新ニュース」に掲載されている情報の過去ログです。最新情報は、発売前情報のページをご覧ください。 2011年10月 +小説版『アサシンクリード』の第一作が、国内でも文庫で発売 http //www.taiyosha.co.jp/bunko/bunko1111_han2.html 出版卸売会社の大洋社が掲載した情報から、オリバー・ボーデンによるアサシンクリードの小説シリーズ第一作"ASSASSlN S CREED RENAISSANCE"が国内でも発売される事が判明した。 出版社はヴィレッジブックス、発売予定日は2011年11月19日、価格は840円。 翻訳者、邦題などの詳細はまだ不明。 +ソニー・ピクチャーズが『アサシンクリード』映画化に向けて交渉中、決定間近との報道 http //www.kotaku.jp/2011/10/ac_filmdeal.html ユニバーサルなど数社の間で争われてきたアサシンクリードの映画化権について、ソニー・ピクチャーズが勝ち取る公算が大きくなってきた。 記事では、昨夏のUbisoft Motion Pictures設立と併せて、原作の雰囲気・世界観を守った映画化がなされると予想している。 +『ソウルキャリバーV』に『アサシン クリード ブラザーフッド』からエツィオが参戦決定 『ソウルキャリバーV』に『アサシン クリード ブラザーフッド』からエツィオが参戦決定 2012年発売予定の武器対戦格闘ゲーム『ソウルキャリバーV』に、エツィオ・アウディトーレが参戦する事が発表された。 記事中ではゲストキャラクターの紹介トレーラー映像なども公開されている。 エツィオが同作に参加する理由については、ショーン・ヘイスティングによるとされる以下の説明がなされている。 歴史学者ショーン・ヘイスティングスによると、1506年にエツィオが宿敵チェーザレ・ボルジアとの決戦にナバラへと赴く際、時系列に不可解な現象が起きた。 アニムスからは、エツィオがナバラの海岸で謎の 秘宝 を見つけたという、わずかな記録のみ確認可能である。 この 秘宝 はカタリナ女王の廃位を企むテンプル騎士団が所有していたものである。 エツィオは夜陰にまぎれてテンプル騎士団の船に忍び込み、敵を倒し、船に火をつけた。その際に 秘宝 の入った宝箱を見つけ、安全な場所へ持ち運んだ。 そしてエツィオが宝箱のふたを開けた瞬間から、アニムスの情報は極めて不可解な状態となっている。 「まるで地震測定器の記録みたいな状態だ。DNAと地震の関係は不明だがね」と、その時の状況をショーンは語っている。 驚くべき事に、その直後時系列は17世紀のはじめに飛んでおり、信じられないことにエツィオが多数の武芸者と戦っている映像が映ったのである。 すぐに時系列は1507年に戻っており、エツィオが船でナバラへ出発している記録がアニムスにはっきりと示されている。 真実は謎に包まれたままである……。 +自身のアサシンにまつわる来歴を探る公式Facebookアプリが公開 Assassin's Creed | Discover Your Legacy Facebook上のプロフィール情報を使って自身の先祖に関する情報を調べるアプリが公開された。 自身の先祖にアサシンやテンプル騎士団に関係する人物がいるかどうかを探りだし、その人物の生涯と自身との関係を紹介する内容。 また、現在の友人にテンプル騎士団が潜んでいないかどうかも見つけ出してくれる。 +日本版の特典情報や声優が発表 『アサシン クリード リベレーション』日本語版は『完全版』として発売&各キャラクターの声優発表 日本版で解放されている特典は以下の通り。アルタイルのローブ 外見がアルタイルに変化します ブルータスの鎧 『アサシン クリード ブラザーフッド』に登場した鎧を使用可能になります トルコのアサシンの鎧 トルコのアサシンの鎧を使用可能になります 地中海防衛限定ミッション ストーリーモードでプレイできるサブクエストが追加されます 船長の剣、ミラノの剣、スキアヴォーナ 『アサシン クリード ブラザーフッド』に登場した武器を使用可能になります MPキャラ:十字軍騎士 「十字軍騎士」をマルチプレイで選択できるようになります MPキャラ:道化師 『アサシン クリード ブラザーフッド』で登場した「道化師」を、マルチプレイで選択できるようになります MPキャラ:医者 『アサシン クリード ブラザーフッド』で登場した「医者」を、マルチプレイで選択できるようになります MPキャラ:騎士 『アサシン クリード ブラザーフッド』で登場した「騎士」を、マルチプレイで選択できるようになります MPキャラ:番兵 「番兵」をマルチプレイで選択できるようになります 銃の弾数 ピストルの弾数が12発までにアップグレードされます 爆弾の所持数 3種類の爆弾の最大所持数が1増えます ※このほかにも、パズル、マルチプレイで使用できる紋章のシンボルやパターン、画像などが追加されます。 発表された声優は以下の通りエツィオ・アウディトーレ・ダ・フィレンツェ(主人公) 関智一 アフメト皇子(スルタン・バヤズィト2世の息子。王位継承権を持っている。スレイマンの伯父) てらそままさき スレイマン皇子(セリムの息子。エツィオの協力者) 置鮎龍太郎 タリク・バーレティ(オスマン帝国の精鋭部隊「イェニチェリ」の隊長) 大川透 ソフィア・サルトル(エツィオの協力者) 田中敦子 ユスフ・タジム(コンスタンティノープルにあるアサシン教団のリーダー) 竹田雅則 被検体16号(デズモンドの前にアニムスに入っていた被検体) 浅沼晋太郎 アルタイル(12世紀マシャフのアサシン教団に属するアサシン) 小西克幸 アル・ムアリム(12世紀マシャフのアサシン教団の長であり、アルタイルの師。後に敵対関係となる) 屋良有作 デズモンド・マイルズ(現代パートの主人公) 東地宏樹 ユン・シャオ(アサシン クリード エンバースでの登場人物) 園崎未恵 2011年9月 +リベレーションの新しい武器についてのトレーラーが公開 Assassin's Creed Revelations Weapons of Death 武器についての新トレーラーが公開された。 「ギリシア火薬」や「ヤタガン」などの武器のイメージも公開された。 武器・戦闘システムについては前作と殆ど同様であるが、エクスキューションストリークで使用するメイン武器とサブ武器の設定ができる。 ホックブレードはスリにも活用できる。 アルタイルは、場合によってエツィオと同じ能力を身につけている時とそうでない時がある。 オスマン帝国の支配下にある地域では殆どの敵兵はオスマン兵だが、レジスタンスも一部残っている。プレイヤーは彼らを戦闘させ、追跡を逃れるなどに利用できる。 「違う敵には違う戦略」が必要となる。 +リベレーションのカットシーンの長さが判明 Assassin’s Creed Revelations’ Cutscene Length Revealed リベレーションに含まれるカットシーンの長さが約2時間45分であることがBBFC(British Board of Film Classification)の発表で判明。 これは、ブラザーフッドと比べて15分ほど長いが、2と比べると未だ15分短いことになる。 また、リベレーションに付属する短編アニメーション映画"Assassin s Creed Embers"の長さは20分31秒であることも判明した。 +リベレーションのPS3版にはシリーズ第一作が初回特典として含まれる Day one copies of Assassin's Creed Revelations on PS3 to include the original Assassin's Creed UBIの発表によると、アサシンクリードリベレーションのPS3版には初回特典としてシリーズ第一作のアサシンクリードが付属するという。 ディスクが付属するのか、ダウンロードコードなどの形で付属するのかは不明。 現時点では北米版の情報であり、日本版などに付属するかは不明。 2011年8月 +マルチプレイヤーの更なる詳細が判明 Assassin's Creed Revelations – Reshaping Multiplayer 今作のマルチプレイヤーでは前作に比べてストーリ性が格段に高まるが、それはゲームプレイを邪魔しない。アブスターゴの機密文書などはロード中に表示されるがスキップもできるし、後で別の場所から見ることもできる。 今作で追加されたゲームモードの一つが判明。「秘宝奪還」という名前で、いわゆる「キャプチャー・ザ・フラッグ」のルールである。 blankimgプラグインエラー:ご指定のファイルがありません。アップロード済みのファイルを指定してください。 自分を追う暗殺者に対する気絶攻撃も、前作より使い勝手の良いものになっている。 「名誉ある死」と呼ばれる、暗殺されたプレイヤーが条件を満たすことで得られるポイントも新たに加えられている。 マルチプレイヤーのポイントをシングルプレイの武器防具の購入や、マルチプレイキャラクターのカスタマイズアイテム入手に充てることができる。 キャラクターのカスタマイズには、頭部、胴体、腕部、脚部、ベルト、装飾品、色、武器などがある。武器の変更は暗殺のモーションにも変化を及ぼす。 選択肢が多すぎて自分の意志では決められない人は、事前に設定されてあるオプションに従うことができる。 ベルトやケープなどの場所に付いている紋章も、自由にカスタマイズ可能。 「コール・オブ・デューティー」シリーズにあったような、「名声システム」が搭載される。これはゲーム内のランクが最高の50まで到達すると始めることができる、アビリティーやパーク無しで戦うモード。 +アサシンクリード関連と見られる動画がリーク What The Hell Is Going On In This Leaked Assassin’s Creed Video? ゲームのカットシーンと見られる動画がリークされた。 リークしたのは、"Ubisoft Cinematics"の関係者。 手術室のような場所で、拘束されている男性と手術着の男性が会話する内容。 機器に表示されている「アニムス(Animus)」や「シンクロ解除(Out of Sync)」などの文字から、アサシンクリードに関連すると見られる。 ただし、リベレーションの映像ではなく特典として付属する短編映画「Assassin’s Creed Embers」の映像である可能性もある。 映像中の音声は、90年にアメリカで作成されたサイコスリラー「Jacob’s Ladder(邦題 ジェイコブス・ラダー)」のものである。 +エツィオとアルタイルは親族ではない What I Thought I Knew About Assassin’s Creed Revelations Was Partially Wrong アルタイルもエツィオもデズモンドの先祖ではあるが、アルタイルとエツィオは先祖・子孫の関係にはない。 ランダムクエストが導入されたが、前作までのようなサイドミッションも廃止されたわけではない。 サイドミッションの中には、マルチプレイヤーのキャラクターを暗殺する内容のものもある。 サイドミッションの中には、一定数の弟子がいなければ挑戦できないものがあり、プレイヤーはそうしたミッションを通じて弟子のことをよりよく知ることとなる。 今作は、UBIの重役が指示するまでは3DSで発売予定だった。 +リベレーションのマルチプレイヤーにはちゃんとしたストーリーが用意されている Assassin’s Creed Revelations Multiplayer, More of a Good Thing マルチプレイヤーにはマルチプレイヤーのストーリーが用意されている。 リベレーションのマルチプレイヤーでは、前作のような漠然とした設定ではなく、ストーリーの進行に合わせてカットシーンも用意されている。 現代のアブスターゴについてより明確な情報を得られる。 マルチプレイヤーのキャラクターには豊富なカスタマイズが用意されている。 +リベレーションではデズモンドが活躍する Ubi Desmond To Have Bigger Role In Assassin's Creed Revelations リベレーションではデズモンドの役割がより大きくなる。 ブラザーフッドではファンが期待したほどには活躍しなかった事を指摘されたので、今回はその点を考慮に入れた。 新作のたびにデズモンドのできることや役割が増えているのは明白だ。 2011年06月 +リベレーションの次回作では、デズモンドがメインになる。 Next Assassin’s Creed game to be Desmond’s “grand finale” リベレーションの次回作では、物語のメインがデズモンドになる。 その作品が“the grand finale of the Desmond cycle.”となる。 今作リベレーションがエツィオとアルタイルの"cycle"のグランドフィナーレであり、次回作ではデズモンドの番が来る。 +リベレーションではLOSTと違って、謎はちゃんと解決される。 Assassin's Creed Revelations is a Grand Adventure That Won't Pull a Lost (They Promise!) リベレーションではドラマ"LOST"のように謎を放置したりしない。 アニムスには元々「先祖の記憶を辿れるのはその人物が子供を儲けた瞬間まで」という原則が存在したが、今作ではアニムスのバグによりその制約が無くなりアルタイルの人生の後半を見る事ができる。 今作でエツィオは馬を使用しない。 物語の本筋とは関係ないサイドミッションは、レッドデッドリデンプションのようなランダム形式になる。 プリンスオブペルシャでのような"シークレットミッション"も復活する。 +弟子システム、Assassin s Denに関する新情報が公開! Brand New Assassin's Creed Revelations Details 今作の弟子たちは、前作の様なランダムなキャラクターではない。 弟子たちには、それぞれ"Personal Quest"がある。 また、弟子たちの使い方も前作とは全く異なる。 今作での弟子たちの仕事は二種類有る。一つは低レベルなもので、街中で何か直接インタラクトするもの。もう一つは高レベルで、一種の"Trading Game"の様なもの。 更に、弟子がマスターアサシンの位に達した時点で可能になる"何か別の"ミッションもある。 +アサシンクリードリベレーションには新たな勢力が追加! A New Faction Joins Assassin's Creed Revelations 当時のコンスタンティノープルでは娼婦が許されていなかったので、リベレーションでは娼婦は廃止されている。 その代わりに、「ロマ」(俗称 ジプシー)が登場。 傭兵・盗賊は健在で、役割も今まで以上に大きくなる。 +『アサシン クリード リベレーション』スタッフインタビュー 『アサシン クリード リベレーション』スタッフインタビュー エツィオの物語は当初から三部作の予定だった。 アルタイルのパートは、エツィオが「アルタイルの秘宝」に触れた際に始まる。アルタイルの人生の重要な瞬間を追憶することとなり、この体験はエツィオの人生にも大きな影響を与える。 コンスタンティノープルは坂の街であるため、今までとは一味違うフリーランニング体験が味わえる。 マルチプレーヤーでは、暗殺時にターゲットに気づかれているかどうかで暗殺モーションの長さが変わり、ステルスの要素がより重要となっている。 今作のマルチプレーヤーには、前作の単純な対戦形式とは違うモードも存在する。 +最新作『アサシン クリード リベレーション』の美麗ストーリートレーラーが公開 最新作『アサシン クリード リベレーション』の美麗ストーリートレーラーが公開 E3のフルトレーラーが公開。エツィオがマシャフに向かい、テンプル騎士団の奇襲に遭遇する内容。 時折、アルタイルの幻影が垣間見える。だが、エツィオ以外には見えていない。 +公式サイトがオープン。各種エディションの情報も掲載 Assassin's Creed® Revelations 公式サイトがオープン。"PRE-ORDER"にて各種エディションの情報も掲載。 Special Edition 付属品 特別パッケージ オリジナルサウンドトラック ゲーム内コンテンツ トルコ人アサシンの鎧 MPキャラクター・The Crusader(十字軍兵) MPキャラクター・the Ottoman Doctor(オスマン帝国の医師) Animus Edition 付属品 シリーズ全体の情報を掲載した百科事典 オリジナルサウンドトラック "Assassin Creed Embers"(ショートアニメ) ゲーム内コンテンツ 限定MAP(ドラキュラ伝説のモデルとなったヴラド串刺し公の監獄を探索。悪名高い指導者の吊られている独房を探し出し、彼の武器を手に入れる。) 弾丸、爆弾、クロスボウの矢の最大所持数増加 MPキャラクター・The Crusader(十字軍兵) MPキャラクター・the Ottoman Jester(オスマン帝国の道化師) ブルータスの鎧 特別カスタマイズアイテム Collector Edition 付属品 The Collector Box(中身は開けてのお楽しみ) 50頁以上にわたりイラスト・コンセプトアートなどを収録したアートブック オリジナルサウンドトラック "Assassin Creed Embers"(ショートアニメ) ゲーム内コンテンツ 限定MAP(ドラキュラ伝説のモデルとなったヴラド串刺し公の監獄を探索。悪名高い指導者の吊られている独房を探し出し、彼の武器を手に入れる。) 弾丸、爆弾、クロスボウの矢の最大所持数増加 MPキャラクター・The Crusader(十字軍兵) MPキャラクター・the Ottoman Jester(オスマン帝国の道化師) 2011年5月 +11/05/27 The Assassin/Templar War In AC Revelations アサシンとテンプル騎士団は聖都コンスタンティノープルの覇権を懸けて戦争を繰り広げている。エツィオはアサシン側のリーダーとしてその使命を果たさなければならない。 Assassin’s Den Assassin s Den(前作「アサシンの塔」に相当)を手に入れることでその地域のすべての建物の改築・改良が可能になる。 それにはDen自身も含まれ、他にもZip lineの追加等が可能になる。店舗の改築にはレベルが設けられている。 また、Denを手に入れることでその地域の敵兵の種類もテンプル騎士団の一派であるaggressive Byzantine soldiers(活動的なビザンチン兵)からRegular Ottoman patrols(一般のオスマン兵)へと変化する。彼らはエツィオの違法な活動は見咎めるが、通常時での敵意は無くなる。 一度アサシンが支配権を得た地域でも、テンプル騎士団はDenを攻撃することで土地を奪い返そうとする。これはエツィオが目立った行動をとることで発生するため、ゲーム内でのステルス行動は以前にも増して重要となる。 テンプル騎士団の攻撃を受けた際、Den及び周辺地域の防衛のためにエツィオが取れる選択肢は複数ある。第一に、自身で防衛の陣頭指揮を執ること。第二に、弟子のアサシンを防衛に派遣すること。これは、前作のコントラクトの様に、誰を派遣するか、何人派遣するかによって防衛の可能性が%で表示される。最後に、最高ランクまで育て上げたマスターアサシンをDenのリーダーとして配置しておくことで安全を担保することもできる。 マルチプレイとの連携 街の一部の地域は、マルチプレイを進めなければ進行不能である。 弟子 弟子のランクは15まで増えており、10に達した時点で彼らは下級のアサシンからマスターアサシンへと昇進する。 マスターアサシンはただの弟子ではなく、それぞれ個人としての人格を持つようになる。彼らはエツィオの個人的なミッションを援助してくれる。更に、彼らのカスタマイズも前作以上に豊富となっており、より彼らのパーソナリティを高める事が可能になっている。 弟子の派遣 アサシン・テンプル間の戦争は地中海世界全体で繰り広げられており、エツィオはDenを通じて弟子たちを各地の戦いへと派遣できる。 これらの派遣先の街にもそれぞれの地図があり、エツィオはコンスタンティノープルと同様にその町の各地域を支配下に置かなければならない。 派遣先での戦いには未だ公表されていない新しい"戦略的兵器"が重要となる。 エツィオは派遣先での戦いに深く関与することも、弟子たちに任せっきりにすることも可能。 +11/05/22 ‘Assassin’s Creed Revelations’ ‘Rayman Origins’ Release Dates? AmazonのRevelationsのページに発売日が「November 15, 2011」(2011年11月15日)と記載された。 +11/05/17 『Assassin's Creed Revelations』はUbisoft史上最大の規模で開発 開発にはUbisoft Montrealのスタッフ約200人の他、Ubisoft Annecy、Ubisoft Massive、Ubisoft Singapore、Ubisoft Quebec City、Ubisoft Bucharestといった多数のスタジオが協力 リードスタジオはあくまでもUbisoft Montreal +11/05/14 Assassins Creed Revelations to feature the death of Ezio Revelationsではエツィオの死が描かれる +11/05/13 AC Revelations Back To The Present デズモンドの状況は深刻 ルーシーの運命はまだ決定していない かつて来たりし者は宇宙人ではない 現代でのアサシン対テンプル騎士団の戦いはほとんど描かれず、現代パートではデズモンドのキャラクターを深める内容に力点が置かれている デズモンドの過去や家族が明らかになる +11/05/12 アサクリ最新作『Assassin's Creed Revelations』はサプライズあり、大きな謎が明かされる "Assassin s Creed III"は新しい人物が主人公になる +11/05/09 The Multiplayer Of Assassin's Creed Revelations キャラクターのカスタマイズが増える。 マルチプレイヤーも、より(アブスターゴ社に関する)背景的なストーリーが増えている。 マルチプレイヤーでの成績が良ければアブスターゴ社内で優良社員として認められ、今まで見えていなかった側面からストーリーを見つめられる。 登場人物に関する情報も!『Assassin's Creed Revelations』の更なる詳細 RevelationsはAssassin s Creed 3ではない Revelationsはこれまでの問題を全て解決する キャラクターのためのストーリーは結末を迎える コンスタンティノープルではテンプル騎士団の活動が活発で、トルコ人と戦闘を繰り広げている コンスタンティノープルはローマよりも多くの人が暮らしている ゲームはエツィオがマシャフに向かうところから始まる エツィオはアルタイルの情報を見つけようとしている エツィオはマシャフでテンプル騎士団が猛威を奮っている事を知る エツィオは後々マシャフに非常に強力なアーティファクトが隠されている事を知る アーティファクトを得るには5つの古代の印章が必要 テンプル騎士団もアーティファクトに興味を持っている エツィオはSuleiman、Yusuf Azim、Sofia Sortoなどの新たな仲間に出会う Yusuf Azimはマスターアサシン Sofia Sortoはもしアサシンでなかったら人生はどうなっていたかとエツィオに問う ランダムイベント(助けを求める少女や襲われる人など)は無視する事も可能 シネマティックカメラは変更されている デズモンドはBrotherhoodから引き続き昏睡状態にある デズモンドは自らの心の中に閉じ込められてしまう デズモンドは自らの心を取り戻そうと試みており、彼とエツィオ及びアルタイルとの関係を明らかにする“nexus”を捜す 改善されたマルチプレイヤーモードが期待される マルチプレイヤーはよりストーリーに焦点を当てたものとなり、プレイヤーはテンプル騎士団などの更なる詳細を得る事ができる 新たなゲームモードはマルチプレイヤーストーリークエストを特徴する より多くのキャラクターに加えて更なるカスタマイズ
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Fear isn t the answer 恐怖は、答えではない 高層ホテルの一角から一人の女がゴッサムシティを見下ろしていた。 豪奢な衣装に身を包み煙管を吸う。その瞳はどこまでも冷たいものだった。 「マスター、今戻った」 不意に彼女しかいない筈の空間に声が響いた。 まるで手品の様に、どこからともなくフードを纏った男が姿を現す。 「首尾はどうかしら、キャスター」 「上々だ。まあ英霊の精製した霊験あらたかな薬だ。今代の質の悪い量産品なんぞに後れを取る訳があるまいよ」 女性の問いにキャスターが不敵な笑みを浮かべる。 キャスターは薬物の精製を得手としていた。 極度の酩酊と幻覚の中、極上の快楽が味わえるという触れ込みの依存性の強い麻薬は一度吸引したが最後、キャスターの操り人形と化す。 実際にこの女はキャスターの麻薬によって、現在の拠点を得ている。 この麻薬によって街そのものを支配下に置くことが彼女の戦略であった。 「ただ、一つだけ気になる事がある。流通のルートが一つ潰された」 「……なんですって?」 ピクリ、と女は形のいい眉を歪ませた。 麻薬の流通まで自分達で行えばそこから他の主従に尻尾をつかまれる危険性があったことから、麻薬はこの街既存の流通ルートを複数使用していた。 その内の一つが潰されたという。 麻薬から自身達の存在が感づかれた可能性が脳裏をよぎる。 「どこのルートも警察に鼻薬は嗅がせていた筈でしょ」 「ああ、警察ではない。ルートを潰したのは赤い覆面を被った怪人らしい」 「赤い覆面? サーヴァントかしら」 「接触していない以上どうとも言えんな、銃などの近代兵器で身を固めていたとの情報もあるしサーヴァントかの真偽はつけられんよ」 キャスターから聞かされた情報に女性はますます眉を潜ませる。 単身であるならば、他の主従である可能性はより高くなったが、問題はその奇異な姿と武装である。 英霊は時代が古ければ古い程神秘が高く、その実力も高い反面、時代が現代に近づけば近づく程弱くなる、というのが聖杯戦争の定説である。 もし英霊であると仮定をすれば、銃を使う英霊は恐らくアサシンかアーチャー。 加えて、銃という近代兵器を扱う時点でその実力も低いものとの推察ができる。 総合するとあまり表だって動くには向かないサーヴァントであるといえる。 ならばマスターか? 魔術使いといった人間もいる以上、近代兵器を使用する事も納得が行く。 だが、そうなると奇異な見た目が引っ掛かる。 なぜ態々そのような目立つ格好をするのか。 顔を見られたくないにしても赤い覆面はとりわけ目立つ。 何か、見られたくない理由でもあったのか。 「何にしろ情報が少ない状況で正体のわからぬ存在に想いを馳せても時間の浪費であろうよ」 キャスターの発言に彼女の思考は打ち切られる。 「それもそうね。少なくとも、私と貴方が共同で作り上げたこの工房を抜けられる相手とも思えないし」 不敵な笑みを彼女は浮かべる。 このフロア一帯を彼女は侵入者を迎え撃つ魔術工房兼神殿として作り変えた。 ブードゥーを嗜むキャスターが使役する悪霊と彼女の使役する使い魔による防衛網や数々の趣向を凝らした罠の数々が張り巡らされている 仮に彼女達にたどり着く主従がいたとしてもこの神殿をくぐりぬけ、この部屋へ到着するまでに撤退する時間は十分に稼げるだろう。 流通ルートを潰した正体不明の存在についても、麻薬を吸わせた手駒達を利用し、人海戦術で押しつぶせば事足りる。 「それよりも、潰されたルートの代わりを探す方が先決ね。一つルートが使えないだけで効率が段違いになるわ」 イレギュラーを恐るるに足りないものと判断した彼女は、早々に覆面の男の存在を記憶の片隅へと追いやった。 もし、この女性が生粋のゴッサムの出であったならば、赤い覆面という特徴のを聞いた時点で一人のヴィジランテの姿を連想したであろう。 だが、本来のゴッサムを知らない彼女にとってその存在は知りえないのも当然であった。 そして、それが彼女にとっての不幸と言えただろう。 ゴッサムの悪党どもならば、それがどういう存在なのかを知っている。 赤い覆面。それはかつて、この街で犯罪を起こす不特定多数の人物のトレードマークであり、現在ではゴッサムの犯罪者達と敵対する者でありながら、バットマンと違い容赦もなく彼らを殺して回る危険人物であった。 窓ガラスが割れる音。 暗闇に染まる部屋。 何が起こったのか。 キャスターと彼女が反応するよりも早くキャスターの胸に刃が生えた。 襲撃者に致命傷を受けたと認識したキャスターの対応は迅速だった。 襲撃者の刃が己が主に向けられるよりも早く手を彼女へと向けて呪文を詠唱した。 「キャス――」 瞬間、彼女の姿が掻き消える。転移の呪文だった。 それを見て襲撃者が舌打ちをした。 「随分と、ゴホッ、無粋な入場だが、察するにアサシンか。残念だが、ゲフッ、マスターはやらせんよ」 「ハッ、サーヴァントのテメェさえやっちまえば、どの道あの女もおしまいだ。負け惜しみか?」 割れた窓ガラスから夜風が吹き込み、若い男性の無慈悲な冷たい声が響く。 暗がりのせいで互いの姿は認識できない。 心臓に当たる部分を貫かれたキャスターに最早助かる術はない。 だが、キャスターは口から血を吐きながらニヤリ、と口元を歪めた。 「私を舐めるな暗殺者風情が」 キャスターの体から魔力が膨れ上がる。 異変を察したアサシンが飛び退る。 哄笑を上げるキャスターから霧状の魔力が立ち上がり形を形成していく。 どさりとキャスターの体が崩れ落ちても哄笑はやまない。 骸骨めいた姿になった魔力の塊が、変わらずに哄笑をあげていた。 ボウっと暗がり光る双眸がぎょろりと部屋を見渡す。 その視界に白髪の長身の男、アサシンの姿を捉えた。 「チッ、モノノケの類か」 「ハ、ハ、ハ。中々いい肉体だ。次の殻にするには申し分ない」 値踏みするようなキャスターの言葉にアサシンが不愉快そうに顔を歪める。 対象的キャスターは愉快そうに顔を歪めた。 この状態になったキャスターは物理的な干渉を受付ない。 そして別の肉体に乗り移り、精神を浸食して肉体の支配権を手に入れるのがキャスターの宝具だった。 「もう勝った気か?」 「三騎士ならともかく、暗殺しか能のないクラスなど誰が恐れるものか」 「……なら、試してみな」 見下した態度に気分を害したアサシンがキャスターを睨みつける。 ブレードに着いた血を払い、肘の部分に装着したアサシンが構えをとった。 瞬間、アサシンの姿が消える。 少なくとも、キャスターに視認する事はできなかった。 「一の太刀、縮地<αブレード>!」 何が起こったのか、キャスターには理解できなかった。 背後から響くアサシンの声と、物理的干渉を受け付けないはずの自身の体が両断された感覚。 「……あ?」 暗転する視界の中、アサシンのブレードがオーラのような光を放っているのをキャスターは目撃した。 魔力放出、それに類するスキルを持っていたのならば、自分を殺害しうる。 そこまで考えが至った時点で、キャスターの意識は途絶えた。 「ハッ、トロすぎんだよ」 着地と同時にアサシンは腕に装着していたブレードを収納、先ほど倒した相手に向かって毒づく。 ホテルを覆っていた禍々しい気配が消えるのを感じ、アサシンはキャスターとそのマスターがまとめて消えた事を認識する。 コキ、と首を鳴らしながらアサシンは自分が侵入したホテルの窓へと足を進めていく。 「あっちも終わったみたいだな」 アサシンは自分の主である赤い覆面の男が目的を遂げた事を察した。 タン、とアサシンが壊れた窓から飛び降りる。 その姿はすぐに、陰鬱なゴッサムの闇に溶け込んだ。 時は少し遡る。 キャスターに転移させられた彼女が、目を開くとそこはどこかの一室だった。 そこはホテルの拠点が襲撃された場合に対比先として作っていた第二の拠点。 「急な襲撃には驚いたけど、もう少ししたらキャスターも帰ってくるでしょう」 ふう、と息を吐き、彼女は額に浮き出た冷や汗をぬぐう。 キャスターの宝具を知る彼女はキャスターの勝利を疑わない。 必ず、襲撃者の肉体を乗っ取り、この拠点に帰還してくれると信じている。 そこで、ふと気付く。 この拠点には備えの一つとして麻薬で洗脳したゴロツキ達を護衛として配備していた。 だが、拠点に人の気配が感じられない。 悪寒が体を駆け巡る。 「ねえ、誰かいないの!?」 扉越しに声を張るが、返事はない。 たまらず、もう一度声を上げようとした瞬間、轟音と共に扉が爆ぜた。 衝撃ともにもんどりうって転がる。腹部を中心に熱と痛みが走った。 「アッ、フッ……」 声を出そうとして血の塊を吐き出す。 撃たれたのだと理解し、顔を破壊された扉の奥へと向ける。 そこには赤い覆面の男が立っていた。 「あ……」 何事か呟こうとしたが、それは一発の銃声により阻まれた。 けたたましいサイレンの音をバックに人通りの少ない路地を赤い覆面の男が歩いている。 その手にはポンプ式のショットガンが握られていた。 しばらく歩いていると不意に上から人影が降ってくる。 「よう、キャスターはやれたか」 「問題はねえよ。ホテルにあったあいつらの仕掛けも解除された。恐らくマスターもキャスターも完全に死んだと思うぜ」 「そうか」 二人の男が並んで歩く。 事の発端は出所不明の麻薬であった。 アサシンのマスターであるレッドフード――本名:ジェイソン・トッド――はマスターとしての記憶を取り戻してからは、本来のゴッサム同様に犯罪者狩りをしていた。 サーヴァントのアサシンも麻薬や犯罪組織の撲滅には乗り気だった事もあり、協力を申し出てくれたのは幸いだろう。 その内に出てきたのが従来の物とはまったく異なる種類の麻薬であった。 アサシンとレッドフードはサーヴァント関与の可能性を感じただちに調査を行った。 キャスター達にとって不運だったのは、アサシンが調査や追跡などの斥候任務も得手としていた事、そしてレッドフードが彼のパートナーであり、探偵 ディティクティヴ とも揶揄されるバットマンのやり方を完全に学んでいた事だった。 かくして流通ルートを潰し、アサシンの尾行で拠点を割り出し、万が一転移などで逃走された場合も念頭に入れて決行された二正面作戦は成功を収めた。 「で、だ。いつまでこんな事を続けるんだ」 アサシンがレッドフードに問いかける。 この街の犯罪組織は星の数ほどいる。 そしてその中には今回の様に構成員やトップ、あるいは関係者にマスターが絡んでいる可能性が出てくるだろう。 そうなると、今の活動を続けていくだけで彼らがそういったマスター達に目をつけられる可能性がある。 暗に目立つ行動は避けるべきだと、アサシンは告げていた。 「……悪党どもをのさばらせるつもりはない」 ポツリと、レッドフードが呟いた。 レッドフードは犯罪者に対して苛烈だった。 その苛烈さは、一人のヴィランに起因する。 アサシンがレッドフードと初めて出会った時に、彼は自分のマスターに聖杯への願いを訪ねた。 「一人、死んで欲しい奴がいる」 憎悪と怒りにのまれた声で、レッドフードは答えた。 曰く、その男は一度レッドフードを殺している。 曰く、レッドフードの元相棒に男の殺害を願ったが彼に人を殺す事はどうしてもできなかった。 曰く、そのせいで、自分の様にその男の趣味の悪い冗句の犠牲になった人間は山ほどいる。 曰く、自分が殺そうとしても、元相棒達がそれを妨害する。 「まあ、そうなるとな。聖杯にでも願って死んでもらうしかないだろ?」 ここに呼ばれてから思いついたんだけどな。と冗談めかしてレッドフードは言っていた。 だが、アサシンはその中に隠された決意と殺意を確かに感じとっていた。 もう、自分と同じ目にあう人間が出ないように、この男は命を張っているのだと確信した。 かつて、アサシンの師匠が命を張ったように。古い記憶の中、大統領であった一人の少女が命を懸けたように。 後に続く者の為に命を懸けて事をなそうとしているのだと、アサシンは感じた。 それだけで力を貸すには十分すぎる程の理由だった。 「ハァ、まったくしょうがねえマスターだな。おもりする身にもなれっての」 「別におもりをしろって頼んだ覚えはねえぞ」 ギャーギャーと言い争いを始めた二人の影は闇の中へと消えていく。 バットマンのいないゴッサムシティ。だが、それは必ずしもヴィラン達の楽園とは限らない。 闇に潜む悪党達を狩る者達も同様に闇の中に潜んでいるのだから。 【クラス】 アサシン 【属性】 混沌・中庸 【真名】 チップ=ザナフ@GUILTY GEARシリーズ 【ステータス】 筋力C 耐久D 敏捷A 魔力C 幸運C 宝具D 【クラス別スキル】 気配遮断 A サーヴァントとしての気配を断つ。 完全に気配を絶てば探知能力に優れたサーヴァントでも発見することは非常に難しい。 このスキルは自らが攻撃態勢に移ると気配遮断のランクが大きく落ちるが、後述の宝具の効果によりアサシンの気配遮断は攻撃時でもランクの低下が発生しない。 【保有スキル】 魔力放出(気) B 武器ないし自身の肉体に魔力を帯びさせ、瞬間的に放出することによって能力を向上させる。 アサシンは人体に宿る気の力を操る事で攻撃の威力や速度を増加させたり、気そのものを放出して相手を拘束する事ができる。 仕切り直し B 戦闘から離脱する能力。 同ランク以上の追撃スキルがなければ細くは困難を極める 隠形や転移など自身の姿を晦ます術など逃走に有用な技能を多数取得している 単独行動 C マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。 ランクCならば、マスターを失ってから一日間現界可能。 【宝具】 『毅式迷彩』 ランク:D 種別:対人宝具 レンジ:0 最大捕捉:自身 瞬時に自身の姿を不可視にし気配遮断状態となる。また、攻撃時に気配遮断のランク低下が発生しない。 正確には宝具ではなく限界まで鍛えた一つの術。 相手の意識の隙を突き、一瞬でその姿を消すだけでなく殺気や気配を完全に気取らせない。 実体が消える訳ではなく、もし宝具発動中に攻撃を受けた場合は効果が解除される。 【weapon】 手裏剣 苦無 腕部に仕込んだブレード 【人物背景】 アメリカ国籍(自称日本国籍)の忍者。 元ストリートの孤児で、麻薬のバイヤーであった時に売り物に手をつけたことがバレ、始末されそうになったところを毅という人物に助けられ更生。彼の元で忍術と気の法術を会得した。 その経歴からヤクザやマフィア、無暗に権力を行使する存在や偽善者を嫌っている。 血の気が多く直情的な性格で基本的な思考は弱肉強食。 だが自身の力とは無関係に「弱い立場」にあるものが多かった世の中を変えたいという願いを持ち、その為に大統領という地位に着く事が夢だった。 勤勉な努力家で、本物の忍者から指導を受けた事もありその実力・忍術は本物。 また師匠の故郷である日本を深く愛しているが、彼の世界では日本が滅んでいた事もあって日本文化の知識も浅く、よくある海外の間違った日本人像そのままのキャラを形成してしまっている。 最新作では彼を慕う人間もかなり増えてきており「オカシラ」と呼ばれている。 【サーヴァントの願い】 マスターの願いを叶える 【マスター】 レッドフード@バットマン 【マスターとしての願い】 ジョーカーに死んでもらう 【weapon】 各種銃火器及びナイフ ショットガンやピストルなど一般的な銃器。レッドフードの拠点に複数保管 【能力・技能】 鍛えた身体能力 【人物背景】 本名をジェイソン・トッド、またの名を二代目ロビン。 ストリートの不良少年で元孤児。バットマンのバットモービルからタイヤを盗もうとして捕まり、その技と度胸を買われて二代目ロビンとなる。 ある時、母親をジョーカーに拉致され、救いに向かった所を諸共に爆殺されるが、その後アメコミ恒例のなんやかんやで生き返りが発動。 墓場から自力で這い出た後に死者を蘇らせるラザラス・ピットという泉に入れられ完全復活。 その代償として人格が大きく歪み悪人を残虐に殺害するレッドフードとなってしまった。 自分を殺したジョーカーをバットマンがまだ生かしている事に激しく怒り、バットマンと敵対、彼の不殺主義では犠牲者が増えるばかりだと否定している。なお、先輩や後輩のロビンとはそこまで仲は険悪ではない。 現在はアウトローズというヒーローチームで活動中。 【方針】 犯罪組織を潰して回りながら他のマスターの情報を集める。 仮に犯罪行為に手を染めているようならば容赦はしない。 保有魔力に関してはラザラス・ピットに浸かった影響か一般人と比較すると多め。 また、アサシン自体が低燃費かつ接近戦も対応できるので継戦能力に関してはあまり不安点はない。 アサシンは直接戦闘や斥候に優れる分、殲滅力や決定力が圧倒的に不足しており、格上との直接戦闘などでは逃げの一手を打つのが精いっぱいである。 耐久は低いが死ななきゃ安い、気配遮断のランクが低下がなくワンチャンあれば(マスターを殺害して)勝てるので慎重な立ち回りを心がける必要がある。
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ジオット・セヴェルス&アサシン ◆devil5UFgA ビスケットが砕ける。 『生き残るのは本当に強いものだけでいい。 豊かな家族や国に生まれただけでクズが幸福な人生を送り、そうじゃない子供は空腹や寒さで震えているような世界。 そんな世界こそが、そもそも間違いなんだ』 目の前の男は、ビスケットを食べられる。 『幸福とは、その人間の能力だけで得られるべきなんだ!』 僕たちは、ビスケットを食べられない。 『お前は、弱いものには生きている価値がないと言うのか?』 そんなの、間違っている。 『まさに!その通り!』 弱者は死ななければいけない。 弱者は、生きていてはならないんだ。 『例えば――――――――――――――――『君』の妹さんのように?』 ◆ ◆ ◆ 「お帰りなさい」 男がドアを開けると、そこには一人の少女が居た。 若く、美しく、艷やかだった。 緑色の野暮ったいジャージを身を包んでも、なお、色っぽい。 色欲の権化のような少女だった。 当然、彼女は通常の少女ではない。 彼女は英霊、アサシンのサーヴァント。 豊満な女躰と、柔らかなブロンドヘアー。 タレ目がちな瞳は母性を感じさせ、その存在に全てを任せればどれだけ幸福に成れるだろうか。 「ただいま」 しかし、男の獣欲をくすぐる媚体を前にしても、男の前に色欲の色はなかった。 お互いに欲望を感じさせないそのやり取りは、新婚としての生活というよりも家族としての生活だった。 兄と妹の、そんな生活だった。 「あら、それ……」 「これ好きでね」 ハハッ、と笑いながら一つ百円程度のハンバーガーを口にする。 ジオット・セヴェルス。 この紅い月に導かれる前に着込んでいた高級スーツはすでに路銀に変えた。 特別なものではなかった。 少なくとも、ジオットはそう思っていた。 今の彼は日々の生活を日々の仕事で賄うフリーター、住処を得た風来坊だ。 「いつもお疲れ様です」 「いやぁ、でも日雇いのほうが楽だよ」 かつて、誇張なく世界を支配した大グループ『ジャッジメント』の会長だ。 ナノマシンを使って微弱なウイルスをばら撒いて、その年の流行病を仕立てあげて製薬業界をコントロールする。 そんなことばかり続けていた。 後は、順番を待つだけだった男。 なのに、誰も自分の前に立ってくれなかった男。 「世界を支配するのも大変だったよ。 ウイルスばら撒いて、その年の病気を起こして、イレギュラーが起こらないようにしたり。 その病気のワクチンがきちんと無駄にならないように在庫を掃けさしたり。 まだ出来立ての世界支配だから、逆らう奴とかもいるし」 二個目のハンバーガーに手を伸ばしながら、アルバイト求人誌を床に置く。 あまりにも自分勝手な『悪』が世界を支配するための理論に、しかし、アサシンはニコニコとしたままだった。 アサシンは卓袱台へと食事を運んだ。 もやしだけを炒めたもやし炒めであった。 「マスターも大変ですね。 私も『悪い人』でしたが、どちらかと言えば兵隊さんでしたので」 「いやぁ、君たちも君たちで大変だろう?」 「マスターほどではありませんわ」 アサシンは豊満な胸を揺らしながら、微笑んだ。 それでも、目の前の料理に伸ばす手を止めない。 卑しいまでの姿は、しかし、アサシンに染み付いた貧困の習慣だった。 「友達だけど、その心は決して消えませんでしたわ。 彼女は友達だけど、私は線の外側に居た」 「線?」 「テレビに映る側と、テレビを見る側ですわ」 「あー、なるほどね」 得心したように、ジオットは頷いた。 ようは、そういうものだ。 現実のはずなのに、フィクションに映る。 そんな本来存在しないはずの線の『内側』と『外側』だ。 「聖杯はどうなさいますの? 使いますか? それとも、使いませんか?」 「使わない理由なんてないよ。遣わないなんて言うやつは、所詮『酸っぱい葡萄』だろう? 人間が自分自身の力で奇跡を起こせないから、暴力的なまでになんでも叶える奇跡を『いけないもの』だとする」 なんてこともなく呟きながら、ジオットは六畳一間の安アパートの畳に腰を下ろす。 尻もちをついて座ることは慣れていた。 幼少時代では、椅子に座れる機会のほうが圧倒的に少なかったからだ。 そして、コンビニで買ってきたワンカップ酒を、別のカップに注ぎ込む。 聖杯。 「僕らに注げるものが酒で、神様に注げるものが奇跡だってだけ。 別に、おかしなことじゃないさ」 そう言いながら、グイッ、と日本酒を煽った。 安っぽい甘さがジオットの喉を通り過ぎた。 嬉しそうに顔を綻ばせる。 「使っていいって言うならもらおうよ、やっぱり便利だろうしさ。 遊んでもいいし、本当に欲しいものをもらってもいいなぁ」 ただ、その言葉だけは、どこか演技がかったものだった。 心の奥底から願うものが、容易く手に入ってしまう可能性に嫌悪している感情を隠そうとしているものだった。 アサシンは何も言わなかった。 己の中で処理できないものは、確かにある。 それを暴力的なまでに解決してしまう、自らよりも『恵まれたもの』に対する嫌悪はアサシンの中にもある。 「マスターは、ここに来る前は何をしていたんですか?」 「僕は、まあ、列に並んでてね」 「列?」 「その列に並んでて、ついに僕の順番が来たかと思ったら…… なんだか、順番じゃなかったみたいで、ヒーローに追い返されちゃった。 でも、列に戻る気もなくなってね」 「……列とは、なんですか?」 その比喩表現が上手く掴みとれず、アサシンは問いかけた。 ジオットは言葉を続ける。 どこか優しい瞳をしていた。 その瞳が、自分を誰かに重ねていることにアサシンは気づいた。 恐らく、ジオットは自身を妹に重ねている。 「誰かに牙を向けるってことは、列に並ぶってことなんだよ。 いつかは、自分の順番が来る」 ジオットは笑いながら言った。 フォークで、もやし炒めに舌鼓を打つ。 悪くはない味だった。 丁寧に調理されているが、しかし、安っぽさが消えない。 チープな味はジオットの舌が好むものだった。 「マスターの言う『列』とは違いますが、列ならば、私も並んだことが有ります」 「へぇ」 「きっと、次は私の番だ。きっと、次は私達の番だ。 そう考えて、待って、待って、待って――――結局、列なんてないことにやっと気づきました」 アサシン――――悪忍・詠は嘲笑ってみせた。 己を嘲笑う笑みだった。 「私の居た時代、マスターの居た時代。 人は皆、モニター越しに映る幸福と悲劇を知っています。 しかし、それは現実ではないのです。 私達がモニターに映る裕福な生活を現実だと信じられなかったように、富裕層もモニターに映る貧困層を現実だと思えなかった。 だから、遠くにある貧困へと支援はしても、近くにいる私達にはなにもされなかった。 世界に見捨てられ気分になり、それは違うことに気づきました」 「そうだね、それは違うよ」 ジオットの言葉に、アサシンは笑った。 かつての嘲笑うように、あるいは、慰めるように。 「施しを待っていてどうなりますか、自らで掴むしかありません。 『存在してほしい』施しを存在させるためには、自らが誰かに施しを授けるしかない。 フィクションをどうにかして実在させるしかない」 そう言った後、アサシンは少し表情を歪めた。 苦痛を耐えすぎたゆえの笑みだった。 「そうわかってもなお、憎しみは消えません。 富裕への憎しみは、決して消えません。 救ってくれなかった、『善』への憎しみは消えません。 友情を抱いても、心に染み付いた憎しみは消えません」 詠はジオットの目を見据えた。 ジオットは笑っている。 世界から隔絶された笑みだった。 どこかで止まらなければいけないのに、誰も止めてくれない笑みだった。 「例え、結末がどうなろうとも、私もサーヴァント。 貴方の『悪』の誇りに舞い殉じましょう」 「誇りだなんて、そんな大層なものじゃないけどね」 ジオットは笑う。 ひとまず、やるべきことは見つかった。 捧げる願いはないが、手段と目的はわかった。 ならば、その後に願おう。 「願いを叶えるってことを簡単に勘違いしている奴らを殴るのは楽しいね」 ◆ ◆ ◆ 誰もが、現実に不満を持っていても世界を変えようとしない。 自らがフィクションを持ってきてやっても、人々は現実を望んだ。 何かが違っているような気がした。 ただ、敗北して、終わることは分かっていたことだ。 納得はできずとも、構わなかった。 赤い男が迫る。 「――――」 そして、そのまま立ち去った。 赤い男はジオットを殺さなかった。 復讐を成し遂げた時から並んだ、復讐されるための列の順番が来たと思ったのに。 敗北したジオットは呼ばれた。 願いもわからなくなったまま、誘われた。 フィクションが消えた後で、なお、紅い月が輝いていた。 ふと、あるオカルトを思い出した。 『どうしても叶わない願いを叶えてくれる、紅い月が存在する』と。 ――――願いを叶えるために現れたというヒーローを、『赤い男』を、連想させた。 【クラス】 アサシン 【真名】 詠@閃乱カグラ 【パラメーター】 筋力B 耐久D+ 敏捷E 魔力D 幸運E 宝具D 【属性】 中立・悪 【クラススキル】 気配遮断:C サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に適している。 完全に気配を断てば発見する事は難しい。 【保有スキル】 悪忍:B 政府公認ではなく、私企業などの依頼も受けて忍としての任務を行う者。 詠は高いスキルランクを誇っており、周囲を忍以外から隔絶する忍結界を使用することが出来る。 また、忍転身を用いることで、一瞬で衣服を忍び装束へと変化させることが出来る。 貧者の英雄:B その名の通り、貧しき英雄。 もちろん、例外は存在するが、詠は根本的な部分で富裕層と分かり合うことができない。 恵まれた資金を持つマスターと契約を結ぶと、そのステータスを1ランクをダウンさせる。 しかし、貧者との契約であると筋力・耐久・敏捷を1ランクアップさせる 自己暗示:E 自身にかける暗示。通常は精神攻撃に対する耐性を上げるスキル。 自らは空腹でないと思うことで、通常では考えられない期間無食で過ごすことが出来る。 【宝具】 『裂隙、氷下の国より(ニブルヘイム)』 ランク:E 種別:対人宝具 レンジ:1~5 最大捕捉:10人 詠が全身に仕込んだ宝具を一挙に解放させる。 両腕のボウガンと大砲を次々に発射し、忍び衣装の中に隠した爆弾を炸裂させる。 『神よ、何処に行かれたのですか(ラグナロク)』 ランク:D 種別:対人宝具 レンジ:2~20 最大捕捉:20人 詠が背負う、身の丈はある大剣の宝具。 ただでさえ巨大な大剣は真名を解放させることで、さらに巨大な大剣へと姿を変える。 身の丈の倍はあるラグナロクを振るい、全てを一刀に断つ。 【weapon】 両腕に籠手のように装着したボウガンと大砲、及び爆弾。 そして、背に備えた自らの身の丈ほどもある大剣。 【人物背景】 選抜クラス所属の秘立蛇女子学院2年。 お嬢様のような見た目と口調だが、実は恵まれた育ちではなく入学後も日々の食事にも困るほど困窮している。 裕福な生活を送っているお嬢様である斑鳩にはそんな事情から憎悪の感情を抱いている。 好物は安価な食材として知られるもやし。 かつて、貧困で飢えていた時に街頭テレビで自国の富裕層が海外の貧困層への支援を行う会見を目にしてしまう。 【マスター】 ジオット・セヴェルス@パワプロクンポケット14 【マスターとしての願い】 まだ決めていない。 【weapon】 これといって武術の心得などは無いが、2年前にNOZAKI社で回収した『ヒーロー』の遺体を改造し「変身スーツ」として使用している。 これにより生身での戦闘が可能になるほか、光線兵器に対する防御力が極限まで高まる。 【能力・技能】 特殊な能力は技能を持たないが、高いカリスマ性と辛抱強い執着を持っている。 【人物背景】 『ジャジメントグループ』会長。 人間の望みや恐れの具現化を促す装置「ドリームマシン」を用いて人為的にカタストロフを起こし、地球を強者のみが生き残る世界に作り変えようとした。 幼少期を紛争地域で過ごして妹以外の家族を失った後、国際的な支援を受けられない(「戦争で悪者にされた側」の国だった為)環境で極貧生活を送る。 しかし幼少期にその家族共々、旧支配者グループを構成する欧州の巨大財閥『カエサリオン』の一族に踏み躙られ弟を失う。 残った妹も心臓移植のために殺害された過去がある。 守るべきものが無くなって以降はカエサリオンへの復讐のみを生きる糧とし、過激な手段で裏社会をのし上がっていった。 その憎しみはカエサリオンを滅ぼしても消える事はなく、捕獲したカエサリオン一族を殺すことなく苦痛を与えながら「飼育」している。 その様子は、脳髄のみを培養液に漬け込み管理する、といったあまりにも非人道的なものであり彼の狂気を象徴している。 また、強大なカエサリオンに復讐するには人外の存在の力に頼らざるを得ず、妻との合意の上で彼女を生け贄に捧げ、亡霊を呼び出し契約する。 しかし、その後に妻が子供を身篭っていたこと、自分の復讐への決意を鈍らせない為に妊娠を黙秘していた事を知ってしまう。 失ったもののあまりの大きさに、以後の彼は立ち止まるという事をしなくなる。 ハンバーガーを好むのは、彼が生き抜いた地域で最も豪華とされた食べ物だったことに起因する。 現在も奢侈な新作ハンバーガーは好まず、質素なハンバーガーを食べ続けている。 一番好きな食べ物は「母の手製のスープ」だが、既に色も味も記憶の彼方にあり、大好きだったということだけを今でも覚えている。 「カタストロフ」の際は乗り込んできた赤いヒーローと一対一の決闘になるが、カタストロフの頓挫を目の当たりにして戦意を喪失。 赤いヒーローがその場を去った後、ひとり残った自分を呼ぶかのように出現した紅い月に誘われ、この世から姿を消す。 【方針】 世界を壊す。
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現代編 1 - 2012年・モンテリジョーニ 中庭を進んだ先にあるフェンスの壊れている部分からイーグルダイブする 洞窟の中へ入る洞窟の中はほぼ一本道で迷うことはまず無い。仕掛けもレバースイッチをボタン操作する程度 ヴィラ・アウディトーレのアサシンの像が複数あるホールに到着階段を上りタカの目を使い扉をあける ショーンと一緒に館から出る ルーター接続(電源)を以下から4箇所チェック館から出てすぐのところ 館の表から街に出てメインストリートを正面に見て右斜め前方 教会のある東通路を北に真っ直ぐ行った突き当たり付近 モンテリジョーニ街の南西端で坂を上ったあたり 館の表側一番東の階段を下りた先 館の表側一番西の階段を下りた先 メインストリートにある赤のオートバイの横 メインストリートを南に突き当たり東へ少し進んだ左手の壁 ※館がモンテリジョーニの北側にあると念頭に置けば位置を把握しやすい アニムスに向かってボタンを押すアニムスにアクセスする前に、ルーシー・ショーン・レベッカに話しかけるとそれぞれ2回ずつ会話シーンがある レベッカのアニムスについての説明途中バーチャルトレーニングの戦闘「ショートキルストリーク」をプレイ 指示に従いSequence2を選び決定をすればシンクロ開始 実績 / トロフィー「聖域の章」取得 現代編 1・補足 >>>シークエンス2へ 現代編 1は全編リプレイが不可能
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直枝理樹&アサシン ◆S2NYXu2lPk 世界を埋め尽くしていく白い雪の中に混じる一点の赤。 窓の外でひらひらと舞い落ちるそれを認識した瞬間、直枝理樹は駆けだす。 何度も繰り返される6月20日という一日。 その中で起きた小さな変化に、体は自然と反応していた。 もしかしたら自分が気付いていなかっただけで、あの赤はいつもこの時間帯に落ちていたのかもしれない。 それでも、この世界の異常はもうどうしようもないと思い知らされた少年にとっては、その赤いカードは闇の中に差した光に違いなかった。 ■ ■ ■ 生暖かい夜風が吹き付ける学校の屋上にて、二人の少年は対峙していた。 同年代に見える二人の姿は、端から見れば深夜に学校に忍び込んだ悪ガキに見えなくもない。 だが、一方の少年の藍色の着物に日本刀という場違いな格好が、その場を異様な雰囲気にしていた。 「えっと、君が……僕のサーヴァント?」 失礼だとは思ったが、理樹は思わず疑問系で問い掛けていた。 左手に刻まれた令呪からは確かに彼との繋がりを感じる。 他に人影も見当たらない以上、目の前の少年が自分のサーヴァントなのは間違いないだろう。 腰に差した日本刀や頬に刻まれている十字傷、友人である宮沢謙吾に似た佇まいから、腕に覚えのある人物なのも何となくだが分かる。 それでも確信が持てなかったのは、彼が男性としては小柄な部類に入る理樹よりも更に一回り小さかったからだ。 理樹の女友達と比べても下から数えた方が早いくらいだろう。 付け加えるならば、中性的で幼い顔立ちをしていたのも疑問に拍車を掛けた。 人は見た目ではないといっても、どう見ても自分より年下の少年にしか見えない彼が、英霊という超常の存在だとは思えなかった。 そのような理樹の戸惑いと疑問を見て取っても、少年は表情を変えずに淡々と口を開いた。 「左様。あさしんのさーう゛ぁんと、緋村剣心。ここに参上しました。 貴方が、俺のますたーか?」 「……無理にカタカナ語を使わなくてもいいよ」 何故か発音が怪しい彼の姿に仲間の一人を重ねながら、理樹はマスターとして最初の指示を行った。 どうやら聖杯でも治せないものはあるらしい。 ■ ■ ■ アサシンと簡単な情報交換を終えた理樹は、ひとまず校内に入った。 夜の学校に忍び込んだことは何度かあるため足取りは慣れたものだ。 万が一自分の学校のように侵入者対策のセンサーが仕掛けられていても、アサシンが一緒ならば逃げられるだろう。 誰もいない廊下を歩いていると、理樹はふと立ち止まって窓の外に目を向けた。 目に映るのは煌々とした月明かりを放つ満月と、満天の星々。 照らされた地上を見ても白一色に埋め尽くされているなんてことはない。 ここしばらくどんなに願っても見られなかった明るい夜空が、そこにあった。 この調子なら、朝になれば久しぶりの太陽と青空を拝むことも出来るだろう。 (でも、ここには僕しかいない……) 空を見られた安堵感と共に理樹の心中を埋めたのは、孤独感だった。 この場所には頼りになる仲間たちや、最愛の人はいない。 元の世界に異常が起こってからは彼らもおかしくなっていったが、存在自体はしていた。 だが、ここには自分一人きりだ。 これほどの孤独を味わったのは、両親を亡くしたとき以来かもしれない。 だとしても、挫けるわけにはいかない。 そのような弱い気持ちでは、とても聖杯戦争を勝ち抜けはしないからだ。 (これから、僕は人殺しになる) 普段の理樹ならば、決して殺し合いになど乗らないだろう。 だが、彼の居た世界はどうしようもなくおかしくなってしまった。 この場に至る直前まで、散々抗ってももう手遅れだと分かった諦観が理樹の心を満たしていたのだ。 そんなところに差し出されたのが願いを叶えられる殺し合いの舞台。 このままだと迎えるだろう終りを防げるならばと、理樹は自らの手を汚すと決めていた。 しかし、まだ迷いは残る。 一人でも殺してしまえば、二度と仲間たちと笑いあえないかもしれない。 それでも、あのまま終わるよりは余程マシだ。 だから、理樹は迷いを振り払うためにある言葉を口にすることにした。 それは彼の尊敬する少年がいつも口にしていた言葉。 殺し合いを始めるために使うことを彼に謝りながら、理樹はその言葉を口にした。 「ミッション、スタートだ」 【CLASS】アサシン 【真名】緋村剣心(抜刀斎) 【パラメーター】 筋力:C 耐久:D 敏捷:A 魔力:E 幸運:D 宝具:B 【属性】 中立・善 【クラススキル】 気配遮断:B サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に適している。 完全に気配を絶てば発見することは非常に難しい。 ただし、自らが攻撃態勢に移ると気配遮断のランクは大きく落ちる。 【保有スキル】 飛天御剣流:A+ 戦国時代に端を発する古流剣術。 「剣の速さ」「身のこなしの速さ」「相手の動きの先を読む速さ」という三つの速さを最大限に生かし、 最小の動きで複数の相手を一瞬で仕留めることを極意とする、一対多数の戦いを得意とする実戦本位の殺人剣である。 その使い手は天空を飛翔するかのごとき跳躍力を持ち、相手のはるか上空から斬撃を放つこともしばしばあり、 体さばきや斬撃の速さは「神速」とされる。 戦闘続行:B 瀕死の傷でも戦闘を可能とし、決定的な致命傷を受けない限り生き延びる。 心眼(真):B 修行・鍛錬によって培った洞察力。 窮地において自身の状況と敵の能力を冷静に把握し、その場で残された活路を導き出す“戦闘論理” 逆転の可能性が1%でもあるのなら、その作戦を実行に移せるチャンスを手繰り寄せられる。 直感:D 戦闘時、つねに自身にとって有利な展開を”感じ取る”能力。 攻撃をある程度は予見することができる。 【宝具】 『九頭龍閃』 ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:一 最大補足: 奥義・天翔龍閃の伝授の試験のために開発された技のはずだが、こちらこそが奥義だという説もある。 定説では天翔龍閃習得時に会得したとされていたが、東京に戻った際に既に使用していたという伝承もあるので使用可能となった。 神速を最大に発動させ、剣術の基本である9つの斬撃「壱(いち):唐竹(からたけ)、もしくは切落(きりおろし)」 「弐(に):袈裟斬り(けさぎり)」「参(さん):右薙(みぎなぎ)、もしくは胴(どう)」「肆(し):右斬上(みぎきりあげ)」 「伍(ご):逆風(さかかぜ)」「陸(ろく):左斬上(ひだりきりあげ)」「漆(しち):左薙(ひだりなぎ)、もしくは逆胴(ぎゃくどう)」 「捌(はち):逆袈裟(さかげさ)」「玖(く):刺突(つき)」を同時に繰り出す乱撃術にして突進術の技。 九つの斬撃それぞれが一撃必殺の威力を持っており、技の性質上、神速を超えるか使用者の技量を上回る実力がない限り、 防御・回避ともに不可能とされている。だが小柄の剣心では重量、腕力が足りず技本来の威力を発揮できない。 『天翔龍閃』 ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:一 最大補足: 剣心の隠し宝具。習得したのが抜刀斎時代以降のため上記の九頭龍閃がメインの宝具となる。 逆刃刀・真打ちでのみ発動できる。 飛天御剣流奥義にして超神速の抜刀術。 右足を前にして抜刀する抜刀術の常識を覆し、抜刀する瞬間に絶妙のタイミングで鞘側の足、 つまり左足を踏み出し、その踏み込みによって刀を加速し神速の抜刀術を、超神速にまで昇華させる。 初撃をかわされたとしても、超神速の刀が空を切ることで弾かれた空気が敵を打ち据えて行動を阻害し、 さらに空気が弾かれてできた真空の空間が元に戻ろうとする作用で相手を引き寄せ、 回転による遠心力と更にもう一歩の踏み込みも加えた強力な二撃目で斬る、二段構えの抜刀術。 しかし、この宝具で人を殺めたという伝承がないため使用しても『絶対に相手は死なない』という因果の逆転が起きる。 【weapon】 「日本刀」 剣心が抜刀斎時代に使用していた日本刀。 全刃刀と呼ばれる刀を使っていたとの伝承もあるが、今回はこの刀を使用する。 「逆刃刀・真打ち」 宝具『天翔龍閃』使用時に使う刀。幕末の刀工・新井赤空の最後の一振り。 その名のとおり通常の刀とは刃と峰が逆向きに打たれた構造のため、 普通に使用すれば常に峰打ちの状態となり殺傷力を持たない非致死性兵器として機能する。 【人物背景】 るろうに剣心の主人公。短身痩躯で赤髪の優男。中性的な顔立ちをしており左頬にある大きな十字傷が特徴である。 幕末時代に派維新志士にして伝説の剣客「人斬り抜刀斎」として名を馳せ、修羅さながらに殺人剣を振るい数多くの佐幕派の要人を殺害してきた。 とある事件にて妻を失ってからは暗殺稼業を止め、先陣を切って幕臣達と戦う遊撃剣士として働く。 鳥羽・伏見の戦い以降は不殺を誓い、逆刃刀を携えながら流浪人として全国を放浪していた。 明治十年に東京に戻ってからは数々の強敵との激闘に身を投じることになり、結果的に日本を救い、過去の因縁とも決着を付けた。 しかし、死後に英霊の座に昇ったのは人々を救った流浪人としての彼ではなく、あまりにも有名となった人斬り抜刀斎としての彼だった。 【サーヴァントとしての願い】 自身にはない。 【基本戦術、方針、運用法】 マスターである理樹には持病があるため、もし戦闘中に発作が起きた場合、剣心は意識を失ったマスターを守りながら戦わねばならない。 このような事態を避けるために正面からの戦闘はできる限り避け、アサシンらしく不意打ちからの一撃離脱が主な戦法となるだろう。 【マスター】直枝理樹 【マスターとしての願い】 おかしくなってしまった世界を元に戻したい。 【weapon】 なし。 【能力・技能】 これといって特殊な能力はない。 強いてあげるならば幼少時より鍛えられたツッコミスキルだろうか。 マイナス点としてナルコレプシーという持病を患っており、発作を起こすと日中において場所や状況を選ばずに眠ってしまう。 【人物背景】 リトルバスターズ!の主人公。俗に言う女顔で男性メンバーでは一番背が低い。 称号は異様に賑やかな青春を送る普通の少年。口癖は「いやいやいや」 幼いときに両親を亡くし塞ぎ込んでいたところを、棗恭介少年率いるリトルバスターズに手を差し伸べられメンバーに加わった。 基本的に温厚かつお人好しな性格で、荒事は苦手で少々気弱な面もある。 しかし、理不尽な事に対しては自分より強そうな相手に対しても声を荒らげる勇気も持ち併せている。 リトルバスターズのメンバーの大半はボケ体質なため、常識人であり貴重なツッコミスキルを持つ彼の存在は欠かせないものになっている。
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アサシンクリードは、アサシン教団とテンプル騎士団がその思想の違いから、古くから現在に至るまで続けてきた争いを描く物語であり、ゲーム本編は常に現代の人物がアニムスないしヘリックスを用い、過去の人物の記憶を追体験する、という構造になっている(スピンオフ作品を除く)。 しかし、ゲーム内のボリュームとしては過去編が圧倒的な量を占めており、現代編はあまり描かれていない。 現在、現代編はタイタンコミックスから出版されるコミック(下記一覧の Assassin s Creed Assassins 以降の作品)を中心に展開されている。 この中でもAssassin s Creed Assassins、Assassin s Creed Templars、Assassin s Creed FCBD 2016 Edition、Assassin s Creed Uprisingの4作品は、近作のゲーム内で描かれる現代編及びその登場人物とも特に関連性の高い作品である。 (なのでこの4作品から優先的に記事を作成します) 作品一覧 Assassin s Creed (comic) Assassin s Creed (web comic) Assassin s Creed (French comics) Assassin s Creed The Fall Assassin s Creed The Chain アサシンクリード4 ブラックフラッグ 覚醒(Assassin s Creed Awakening) Assassin s Creed Brahman]] Assassin s Creed Assassins Assassin s Creed Templars Assassin s Creed FCBD 2016 Edition Assassin s Creed Last Descendants - Locus Assassin s Creed Uprising Assassin s Creed Reflections Assassin s Creed Origins
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千羽烏月&アサシン ◆zzpohGTsas 1 「一つ聞かせてくれないか」 弓の弦の如くに張りつめた、何の混じり気もない清浄な空気が満ちる道場の中で、くすんだ水色の着流しを身に付けた男が言った。 「お前が刀を振ってきたのは何のためだと思う」 水色の着流しの向かいにいる男が、ややあって答えた。 ―――――――――――――――――――――――― 2 此処最近の少女の行動は、常に決まっていた。 某都高校の剣道部の部活を終えた後、脇目もふらず、急いで実家の剣道場へと足を運ぶ。 市内の学校に通う、歴史ある剣の道場の一人娘。それが彼女――千羽烏月に命じられた、偽りの役割であった。 普段の彼女なら、得体も知れない存在からこなせと言われた役割を、素直にこなす事はまずありえない。命じた存在を打ちのめす事も、するだろう。 それをしないのは、この世界はそもそも元居た世界とは根本的に異なる別世界であり、この世界に於いて烏月は役割を演じる以外に道がない事。 そして、この世界には、彼女が討つべき存在である鬼や妖物の類が存在しない事。以上の2つがある。 特に2つ目は大きかった。烏月は古の昔から、人に仇名す鬼を討つ鬼切部千羽党の一員であった。 討つべき鬼がいない世界。それは、鬼切部の者達にとっては理想の世界の1つなのではあろうが、実際叶ってみると退屈なものであった。張り合いがないのだ。 今の彼女は、その瞬間(とき)が来るまで、惰性で学校に通い続ける機械のようなものだった。 それまで会話していた人間がNPCだと解ると、烏月の対応も機械的で冷たいもの。もとより玲瓏なイメージの強い美人であった烏月は、より鋭く、より冷たくなっていた。 そんな烏月が、日に1時間程だけ、生身の人間らしさを取り戻す時間があった。 その時間が訪れるようになったのは、鬼のいない世界と言う違和感から記憶を取戻した瞬間から、つまり、聖杯戦争への参戦権を得た瞬間からであった。 自らのサーヴァントと語らう時間。それはこの閉じた世界に於いて、烏月の鬱屈とした心を癒す唯一のひと時であった。 二重の意味で、その時間は楽しみであるのだ。 ツカツカと小道を早歩きで行く内に、烏月の実家が近づいてきた。 純和風の広大な庭園と邸宅を保有する、市内の名家。烏月は文武両道のお嬢様として通っていた。 玄関に上がり、厳格な父と母に挨拶する事も忘れ、烏月は道場へと直帰。 「すぐに着替える」 虚空に向かって烏月が言う。 『凛』、と言う言葉がこれ以上となく相応しい美人である。黒一色のセーラー服に、同じく黒いストッキングを着用した、眉目秀麗な濡羽色をした長髪の女性。 黒と言う色がこれ以上となく調和した女性だ。まるで夜がそのまま美女の形を取って現れたかのような印象を見る者は受けるだろう。 「わかった」 何もない空間から、男の声が聞こえて来た。烏月が道場への正扉を開ける。 道場の玄関口に上がった烏月が、靴を脱ぎ、急いで女子の着替え室に走る。 数分程が経過した後、烏月が道場へと現れた。黒の似合う女性が、白い道着に着替えていた。 黒が似合う女性は、白を纏っても様になっている。しかも道着と言う、人を綺麗に見せる為の服装でなくても、美人さは色褪せていない。 美人は何を着ても似合うと言う世の不平等/真理が、この道場の中で体現されていた。 烏月が道場に現れた瞬間、道場の中央に、フッと1人の人影が現れた。 奇妙な男であった。灰色の上着と青色の袴。古めかしい服装の男であったが、体格も良く背丈も恵まれている為、違和感や不様さはない。 だが、前時代的な服装よりも目を引くのが、黄色いひよこの頭を模した被り物を被っている、と言う事であった。 遊園地のスーツアクターのバイトかと最初は思うだろうが、違う。纏う空気が違っている。 そのひよこ頭の男が纏う空気は、常人のそれとは訳が違った。この男だけ、別の世界を背負っているような感覚。 纏っているそれは、ピリピリとした剣呑な何か。それは殺意とも敵意とも、鬼気とも形容される代物であった。 「これを」 言って烏月が、ひよこの頭の男――アサシンのクラスとして参上した自らのサーヴァント、テューン・フェルベルに竹刀を手渡す。 無言でそれを受けとり、テューンはそれを正眼に構えた。数m下がった後、烏月も構えた。足を肩幅程度に開き、竹刀を担ぐようにして構える。 他流派はこれを蜻蛉の構えと言うらしいが、烏月が学ぶ千羽妙見流においては、この構えを『破軍』と呼ぶ。 剣道の試合にしては、開始までの距離が遠すぎるかと思われるが、これは剣道の試合などではない。烏月もテューンも、試合などとは欠片も思っていない。 竹刀を使う以上、殺す事は絶対厳禁なのだが、その実、試合の最中は殺すつもりで打ちこまねばならない。 何よりも、使う攻撃手段は竹刀に限らなくても良い、体術も使って良い。敗北条件は、負けを認めるか、竹刀を手落した時のみ。 これはそう言う練習なのだ。 数分程、無言の睨み合いの時間が続いた。 道場の中は、息苦しくなる程空気が張り詰めていた。呼吸するのも苦しい程である、富士の山の頂にいるかのようである。 同時に空気は、とてつもなく重かった。気化した鉛でも大気の中に交じっているのではと錯覚する程だ。 道場の中には、物音1つない、烏月とテューン以外には生き物の気配はまるでない。此処だけが、現世と隔絶された1つの異界のような空間であった。 テューンの方は、ひよこの被り物を被っているという都合上当然だが、表情を窺い知る事は出来ない。 しかし、被り物の上からでも、この男が緊張の面持ちをしていない事は解るだろう。余りにも構えが堂々としていた。 一方烏月の方も、真顔を保ちながらテューンの顔を見つめている。一見すれば完璧な構え、完璧な精神状況と思うだろう。 だが違う。彼女の心は、少しだけ動揺していた。その証拠に、額から冷たい汗が一筋、ツツと流れている。 それだけ、目の前のテューンが、驚異的な気魄を持っているのだ。彼は、鬼を斬った経験はなく、人と獣しか斬った事がないと言う。 しかし果たして、何人もの人を斬ればそれだけの覇気を醸し出せるのか。鬼切部としていくつもの鬼を斬り捨てて来た烏月が気圧され、呑まれる程の空気。 テューンは剣鬼だった。 ――破軍の構えは失敗だったか……―― 今更になって烏月は、千羽妙見流に伝わるこの必殺の構えを取った事を後悔していた。 この構えの弱点は、薩長示現流における蜻蛉の構えと概ね同じ。この構えは防御と言う考えを捨てている。初太刀で相手を斬り捨てる、極端な攻撃重視の構えなのだ。 必殺に相応しい力と太刀筋を持つのは事実だが、最初の一太刀を避けられたり防御されたりすると、素人目にも明白な隙が出来る。諸刃の剣だ。 破軍はもとより、鬼に対する構えだ。ある程度腕の立つ人間に対してはまた別の構えが伝わっているのだが、今まで鬼とばかり戦って来たと言う戦歴と、 人間相手に戦った事がないと言う実戦経験の未熟さが重なり、烏月の肉体はついつい、彼女に破軍の構えを取らせてしまった。 しかし、今更構えを変える訳にはいかない。況してや破軍の状態からでは、構え直しに時間が掛かる。その隙を狙われると考えるのは、当たり前の事。 結局、烏月に残された勝利を拾う手段は、攻撃しかないのである。だが、石像の如くその場から動く事のないテューンが、易々と隙を見せる筈が―― テューンが竹刀を、中段から下段へと変え始めた。 その瞬間を見た時、烏月はバネ仕掛けの人形のように跳躍、彼我の距離六~七m程を1度の跳躍で詰め、テューンに対して大上段から斬りかかる。 ――彼はそれを読んでいた。烏月が竹刀を振り下ろす前に、下段の構えに移行していた彼は、電光のような速度で竹刀を振り上げ、 その時の勢いに身を任せるように、後方へと跳躍。烏月の振り下ろしは、空を斬る。テューンの斬り上げは、烏月の道着を掠っていた。 烏月は竹刀を振り下ろす際、急激に嫌な予感を感じ取り、身体を少し反らしていた。恐らくそうしていなければ、竹刀が直撃していたろう。 テューンの持っている得物が真剣であったら、その時点で勝負は決していた。 テューンが先程立っていた地点より七m程後方に着地する。 竹刀を振り下ろし切った烏月は、急いで中段へと構え直そうとする。これだけの距離を跳躍したのである、構え直すのならば、今だ。 ――テューンの身体が、朧げになった様に烏月には見えた。が、0コンマ2秒程経過した次の瞬間、テューンの姿が明瞭となる。 簡単だ、彼は烏月の間合い1m半にまで近づいていた!! 疾風のような身のこなしで、この男は間合いを一瞬で詰めて来たのだ!! 「ッ!?」 驚きと焦燥の混じった顔で、テューンのひよこ頭を見る烏月。あの時下段に構え直したのは誘いだった事に、今更ながら気付いてしまった。 驚愕の理由はいろいろだ。あれだけの距離を自分に気取られず詰めて来る速度、板張りの床に音一つ立たせない見事な体裁き。 だが驚愕の一番の理由は何と言っても、この男が竹刀の間合いにいると言う事実1点。互いに攻撃を繰り出せば、その全てがクリーンヒットする距離にいるのだ。 烏月が右肩で以て、テューンの胸部目掛けて体当たりを行おうと試みようとする。 しかし、烏月が行動に移るよりも速く、テューンは竹刀を振り上げ、彼女の竹刀を打ち据える。 パシイイィィンッ!! 気持ちが良くなる位耳に心地よい、乾いた竹の音が道場に響き渡った。 遅れて、ゴトンッ、と言う野暮な音が響いた。烏月の数m後方の板張りの床に、竹刀が落ちていた。 彼女の両の腕に、ムカデでも這っているような鈍い痺れが走っている。彼女の手に、竹刀は握られていなかった。 「……強いな」 烏月が観念したように口を開いた。遠回しの、敗北宣言だ。 「そうだな」 謙遜するでもなく、テューンが返した。自信満面の言葉であるが、それに実力が伴っているのだから文句のつけようがない。 烏月に言われるでもなく、先程まで握っていた竹刀入れを、それをしまっている籠の中にテューンが入れに行く。その様子をただ眺める烏月。 アサシンのサーヴァントとしてテューンが烏月の前に現れたのは、3日前の事だった。 鬼のいない世界に対する違和感から記憶を取戻した自らの前に現れたのは、ひよこの被り物を被ったあの侍。聞けばこの男、生前は剣士であったと言う。 無辜の人間を斬らねばならない聖杯戦争自体に気乗りはしないが、いかんせん戦いの末に手に入る聖杯が聖杯だ。相手に敵意がないとも言い切れない。 戦闘技術の維持と、鬼のいない世界による気の紛らわしの為に、烏月は、呼び出した当日にテューンと軽い剣の試合を申し込んだ。 ――強かった。いや、強すぎると言っても良い。 サーヴァントとして呼び出される程の剛の者であるのだからそれは当然なのかも知れないが、そうと解っていてもなお、テューンの剣の冴えは凄いものがあった。 烏月の剣筋の尽くが読まれ、捌かれ、防がれて。逆にテューンの剣筋は、読めず、捌けず、防げずで。 彼女が追い求めてやまなかった、彼女の兄、千羽明良をも超える剣の腕であろう。 敗北を喫した時、烏月は悔しかった。子供と遊ぶときに使うようなひよこの被り物などを被って、自分を馬鹿にしてるのかとすら考えた。 常人ならへこたれる程の完敗を味わっても、すぐに気を持ち直して立ち上がり、再び試合を申し込む。 これを、学校の部活が終わってから実家の道場で繰り返していた。そしてこの瞬間こそが、千羽烏月と言う少女が人間らしさを取り戻す瞬間なのである。 「どうして其処まで強くなれたんだ」 烏月が訊ねる。鬼切部千羽党の人間として、1人の剣士として、テューンが此処までの剣の腕を得るに至ったのか、興味があったのだ。 「お前は剣の為に全てを捧げられるか」 逆に、テューンの方が問い掛けて来た。 「私は鬼切部だ。鬼を斬ると言う使命の為に、他の全てを擲つ覚悟は出来ている」 「……俺のパパは、世界一の強さを持った剣豪だった」 烏月の確固とした決意を目にした後で、テューンは静かに語り始めた。 「その名を世界に轟かせていたパパに、剣士が決闘を挑むのは当然の事。ある時、パパと全く同じ技量を持った剣士が決闘を挑み、パパは両腕を斬り落とされた。何故だと思う」 「話の流れから言って、剣の為に全てを捧げきれなかったからか」 「そうだ。パパはその時、俺の母親と恋仲になっていた。女に気を取られていた、と言うその差が勝敗を別った。 剣に生きるとはそう言う事だ。お前にそれだけの覚悟はあるのか?」 烏月の方に体を向けて、テューンが言った。きっとあのひよこの被り物の下では、真面目な顔付きを作っているのだろう。 「……ある」 数秒程の逡巡をおいて、烏月は口にする。が、テューンの反応は冷淡な物だった。 「口ではどうとでも言える。だが、お前の剣筋は嘘をついている」 「何……?」 「剣士としての理想の姿とは何か教えてやろう。囚われず、揺るぎなく、力強い。心の持ちようが重要なんだ、剣は」 更にテューンは言葉を続ける。 「お前の腕前なら、心に迷いを抱いていても、格下相手ならば容易く斬り捨てられるだろう。だが、同じ腕前の相手になると、途端にその迷いが枷になる」 「私が迷っているとでも言うのか」 「お前は昔の俺と同じだよ。復讐を果たしたいのか違うのか、自分でも良く解らなくなってるんじゃないのか」 「ッ……」 痛い所を突かれたような顔をして、烏月は道着の脇腹部分をギュッと掴んだ。 「家族を殺されたんじゃないのか」 図星である。 千羽烏月には兄がいた。千羽明良と言う名前のその男は、烏月が尊敬していた程の凄腕の鬼切り役であった。 しかし彼は既にこの世にいない、故人となっている。明良は、鬼を調伏する役目を負った一族でありながら、鬼に憑りつかれた少年をかくまっていた。 その少年に、明良は殺された。明良を殺した鬼が、憎かった。鬼を斬る一族にありながら鬼をかくまっていた家族がいたと言う事に、負い目を感じていた。 烏月は、己の過去にけじめを付け、清算したいのである。そしてその手段は、1つ。明良を殺した鬼である、ケイと言う少年を討つ事。これ以外に、ないのであった。 この思いはテューンから言わせれば、剣の太刀筋を曇らせる要素以外の何物でもないようだ。 そんな事は、烏月にだって理解出来ている。理解したからと言って迷いを消せるようならば、苦労はしない。烏月は菩薩や如来の類ではないのである。 解って居ながら抜け出せない。烏月は未だ、深い深い無明の最中にいるのだった。 「斬りたい相手がいると言うのなら、それでも良い。剣を振るうのに目的は必要だ。だが今のお前の心境で、この聖杯戦争を切り抜ける事も、仇を斬る事も出来ると思うな」 「参考程度に……聞かせて欲しい。昔の自分と同じだとお前は言ったが……お前にも私と同じ、仇に似たような者がいたのだろう。お前はどうやって、乗り切ったんだ?」 「過去を冷静に見つめ直した。俺の仇に類する男は、大層腕の立つ剣士だったからな。世界一の剣士になると言う目標を達成する為、俺はそいつを仇じゃなく、 1人の、超えねばならない相手として認識する事にした。ただ純粋に、剣士として高みを目指すと決めた瞬間、俺から迷いは消えていた」 「尤も、俺とお前とでは境遇が違うだろう。あまり参考にするな」、と即座にテューンは付け加えた。 「……強いな、お前は」 観念した様な口調で、烏月が言葉を口にする。 テューン・フェルベル。その年齢は18歳だと言う。若すぎる、烏月と1歳しか違わない。であるのに、この青年は達観し過ぎている。 一体何を経験し、幾人もの人間を斬ってきたら、その境地にまで辿り着けるのか。同じ剣の道に身を置きながら、烏月にはそれが予想すら出来なかった。 「最後に聞かせて欲しい。お前が刀の道を志した理由とは……何だ?」 烏月が刀を手にした理由は、自分が鬼切部の一族に生まれたからに他ならない。 もしも市井の中の普通の過程に生まれたのであれば、彼女は剣の道など先ず間違いなく志す事はなかったろう。 テューンは、何を契機として刀の道を歩もうとしたのか。それが、彼女には気になってしょうがなかった。 「……刀を愛していた」 数秒程の間をおいてからテューンが口にした。 「俺は刀だけを見て、刀と共に何処まで狂えて、何処まで技を極められるのか。……それが知りたかった」 「……そうか」 純粋に、刀が好きだったから、刀に打ち込めたから、テューンは強くなれたのだ。 烏月はそう解釈した。しかし、テューンの被るひよこの被り物の下で、彼がどんな表情を浮かべているのか、烏月は想像も出来ないであろう。 ファンシーで愛くるしいひよこの被り物のその下で。 テューン・フェルベルは、健常人が目の当りにしたらぞっとする程危険な光を宿した瞳で、うっとりとした微笑みを浮かべているのであった 3 「一つ聞かせてくれないか」 弓の弦の如くに張りつめた、何の混じり気もない清浄な空気が満ちる道場の中で、くすんだ水色の着流しを身に付けた男が言った。 「お前が刀を振ってきたのは何のためだと思う」 水色の着流しの向かいにいる男が、ややあって答えた。 「刀のためです」 道場の張りつめた空気が弛緩していた。 あれだけピンとしていた空気はだらしなく緩み、隔絶された結界の中か何かを思わせるような異界感は、完全に消え失せている。 道場主がいなくなるだけで、此処まで道場の空気は変わるのか。ひよこ侍の真正面で、水色の着流しの侍が、血を流して死んでいた。 「……今ようやく分かった」 菩提樹の木の下で悟りを啓いて見せたシッダールダの如き態度で、ひよこ侍が口にする。 「俺は刀だけを見ていたんだ」 鞘に納めていた刀を引き抜き、その剣身を蠱惑的な瞳で見つめる。 先程斬った、水色の着流しの男の真新しい血臭が、剣身から香っていた。 「俺を突き動かしていたのは、他の何者でもない。……俺はお前を愛していたんだ。やっと、俺とお前だけになれたんだ」 刀は――何人もの人や獣を斬り殺して来た、ひよこ侍の相棒は、黙して語らなかった。 「どうすればお前を俺のものに出来るか、そればかり考えてきた」 「だが俺にはまだ……」、ひよこ侍は言葉を続ける。 「お前がずっと遠くで妖艶なその姿を横たえているように見えるんだ」 その声には深い悲しみが混じっており、その声は何処か震えて、泣き声のような者が混じっていた。 「なあ……。どうすればお前を完全に俺のものにできるんだ……?」 4 主を失った一軒の家。そのはなれに建てられた道場で、2人の男が死んでいた。1人は、その家の主である侍、ユキムラ。 そしてもう1人は、二刀の剣士ジャンルーカとユキムラを斬り殺し、世界最強の剣士となったが、自分が振るって来た最愛の人/刀と共に死ぬ事を選び、 それを自らの腹部に突き差し自害した、緑髪の青年、テューン・フェルベルだった。 道場の中には、死そのもののような静寂が張り詰めていた。 【クラス】 アサシン 【真名】 テューン=フェルベル@ひよこ侍 【ステータス】 筋力D 耐久D 敏捷A 魔力D 幸運D 宝具B 【属性】 中立・悪 【クラススキル】 気配遮断:D サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に適している。 【保有スキル】 心眼(真):A 修行・鍛錬によって培った洞察力。 窮地において自身の状況と敵の能力を冷静に把握し、その場で残された活路を導き出す“戦闘論理”。 逆転の可能性がゼロではないなら、その作戦を実行に移せるチャンスを手繰り寄せられる。 透化:A 精神面への干渉を無効化する精神防御。 暗殺者ではないので、アサシン能力「気配遮断」を使えないが、武芸者の無想の域としての気配遮断を行うことができる。 アサシンがこの世で最も信頼し、そして愛しているものは、自らが振るう『刀』だけである。 無窮の武練:B ひとつの時代で無双を誇るまでに到達した武芸の手練。 アサシンは一切の迷いを捨てている為、精神的な障害を原因として武術の腕は劣化せず、多少地形条件が悪くとも、武術の劣化は小さく済ませる事が出来る。 もと居た世界に於いて、アサシンは最強の剣士として数時間、世界に君臨していた。 見切り:B 敵の攻撃に対する学習能力。相手が同ランク以上の『宗和の心得』を持たない限り、 同じ敵からの攻撃に対する回避判定に有利な補正を得ることができる。但し、範囲攻撃や技術での回避が不可能な攻撃は、これに該当しない。 真名秘匿:E(B) 真名及び過去に何をしていたかと言う事の露呈を防ぐスキル。 ランクEは、相手に真名が本当であるかどうか、少しだけあやふやにさせる程度の力しかない。 アサシンの場合は後述する、自らの顔を隠す為に被っていた宝具をつけていた時の方が、どちらかと言うと有名なサーヴァントで、 寧ろこれを外した素顔の状態の時の方が、真名秘匿ランクは上。宝具を外した場合にはカッコ内のランクに修正される。 【宝具】 『亡き友の形見の雛頭(ひよこの被り物)』 ランク:E 種別:対人宝具 レンジ:自身 最大補足:自身 アサシンが常にその頭にかぶっている、黄色いひよこの頭を模した被り物が、宝具となったもの。 生前の幼少期に、二刀の剣士・ジャンルーカによって斬り殺された幼馴染であるソラが大事にしていた着ぐるみ。 このひよこのぬいぐるみを被りながら、アサシンは生前幾人もの剣豪を斬り殺し、遂には世界最強の剣士の高みへと上り詰めた。 そう言った経緯から、少しばかりの神秘性を帯びており、Dランク以下の精神耐性宝具やスキルを持たない者は、愛くるしいデザインとは裏腹の、 宝具が放つ異様な血臭と空気に呑まれ、気圧されてしまう。 自らが振るう刀をこの世で最も愛しているアサシンではあるが、この宝具も刀と同じ位重要なものであると言う意識は変わっていない。 気心の知れない相手にこの宝具を触られる事を、彼は何よりも嫌う。 『フェルベルの血筋』 ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:自身 最大補足:自身 今まで戦って来た数々の剣豪が必殺技として来た、数々の剣技を摸倣、完璧に自分のものとしてきたアサシンのエピソードが宝具となったもの。 アサシンは、一度見た、或いは受けた剣技を、対人魔剣か否かを問わず、完全に自分のものとして、剣技の使い手と全く同じ技量と速度、威力で使う事が出来る。 奥義の発動に魔力や霊力と言ったものが必要な剣技には、マスターから供給されるそれを徴収し、使用コストに充てる事が可能。 但し、発動に術者の肉体的特性や、余りにも強すぎる個性が関わる剣技に関しては、アサシンは摸倣する事が出来ない。 故郷マニマニにおいて最強の剣士であり、世界中でも最高峰の剣技を誇っていた、アサシンの父、リクナー=フェルベル。 その様な血統と、世界で最も優れた剣士に師事した事で、アサシンの剣の腕前は、凄まじい勢いで開花されて行くのだった。 【weapon】 宗光: よく手入れされた打刀。師匠であるユキムラから与えられた最初の真剣である。 【人物背景】 マニマニと言う国に生まれた子供。父に、元国家最強の剣士であるリクナーを持つ。 後に師匠となるユキムラと呼ばれる侍が決闘を申し込んだ際、その時の戦いでリクナーは両腕を斬り落とされており、彼は二度と剣を握れぬ身体になってしまった。 其処で彼は、自分のような目にテューンはあわすまいと、なるべく剣から遠ざけるように、平和な生活を送って来た。 ある日マニマニに興行の為にやって来たサーカスに所属する少女であるソラと友達になり、楽しい日々を過ごす。 が、リクナーが戦えない身体になっていた事を知らない、ジャンルーカと呼ばれる剣士がテューンの屋敷を来訪。彼との決闘を要求する。 リクナーが戦えない事に気付いたジャンルーカは逆上、リクナーと彼の妻アヤカ、屋敷で働いていたメイドのミリと、偶然遊びに来ていたソラを殺害する。 その時にテューンは、ひよこの着ぐるみ、ソラの大事な宝物であり、初舞台で彼女が演じていたひよこの役の為のそれを着込んで、屋敷から逃走。 決闘後もリクナーと親交があり、面識のあったユキムラの家へと駆けこみ、何とか事なき事を得る。 それから10年後、18歳となったテューンは、世界最強の剣士となるべく、自らの意思と足でユキムラの道場を出、旅に出る事にする。 この時、ソラの形見であるひよこの着ぐるみの頭の部分を被り、『ひよこ侍』として、サーカス団で一番の女優になる事が夢であったソラの分まで自分が世界一になる事を誓う。 そこでテューンは様々な剣士と出会い、彼らの苦悩や生きざまを目の当たりにし、時に自らの生き方と在り方に悩み、そして剣士としての宿命により、彼らを決闘で下して行く。 遂には、自分の家族の仇であり、圧倒的な剣技の腕前を武器に、小さな共和国の軍隊を壊滅させて、国を吸収。 自らの帝国を一代で築き上げたジャンルーカをも死闘の末に下して見せた。 表向き世界で最強の剣士と知られるジャンルーカを倒した後テューンは、隠居し、世界の誰にも知られていない最強の剣士――即ち、自らの刀の師匠である、ユキムラの道場へと足を運ぶ。 テューンの意を理解したユキムラは、彼を道場へと誘う。彼は、自らの師匠をも斬り殺すつもりであった。 ユキムラは訊ねる。「何のために刀を振るうのだ」と。対しテューンは答えた。『刀のためです』、と……。 今回のテューンは、3つあるマルチエンドの内の一つ、自らが振るって来た刀の美しさを愛し、この刀をどうすれば永遠に自分だけのものに出来るのかと考えた末、 自らの腹部に突き差し、自刃を遂げるエンドからの参戦である。 【サーヴァントとしての願い】 自らの刀に、更に血を吸わせてやる。 【基本戦術、方針、運用法】 ステータス自体は平凡以下のサーヴァントであるが、その実、保有スキルは極めて実戦的なものが高いレベルで揃っている。 ステータスこそ低いが戦闘自体は得意であり、マスターの殺害に失敗した場合は、三騎士が相手でも技術でステ差を覆す事も、不可能ではない。 『フェルベルの血筋』は、宝具にも匹敵する剣技を武器とするサーヴァントを相手には絶対的な優位を保てる宝具ではあるが、逆に言えば使い道はそれだけしかなく、 強いには強いが限定的な宝具であると言わざるを得ない。またアサシン自体も、辿ったエンドの都合上、やや精神を病んでいるきらいがある為、其処も懸念と言えば懸念。 王手をかけるには、やや難しいサーヴァントだと、言わざるを得ないであろう。 【マスター】 千羽烏月@アカイイト 【マスターとしての願い】 不明 【weapon】 維斗: 烏月が保有している、千羽妙見流に伝わる、千鬼を調伏したとされる太刀。 『折れず、錆びず』と伝えられる破妖の太刀で、千羽党鬼切部の証である。 【能力・技能】 千羽妙見流: 烏月が修めている剣術の流派。専ら鬼との戦いの為の剣術であるが、人間相手にも応用が利く。 人ではない存在を相手にする為の剣術であり、気功の概念を取り入れている。八極拳、北辰一刀流、示現流と似通っていると言う 魂削り: 「オン・マカ・キリ・チリベイ・ソワカ」と言う真言を唱えながら、相手を斬る技。 物質的な肉体を持たない、霊体のみの鬼を斬る奥義であり、己の魂を削り、相殺効果で相手を斬る。 が故に、己の魂の絶対量が相手より豊富であることか、相当のやせ我慢が必要。 見鬼: 視えないものを視る能力。妙見(たえみ)の技とも。 鬼や、鬼に取り憑かれた人間、物に込められた力などを見抜くことができる。使用中は右目が蒼く光る。 また、極低ランクの邪視の類を無効化する 経観塚(へみづか)に足を運ぶ前の烏月である為、千羽妙見流の裏奥義である鬼切りは使用不可能。 【人物背景】 人に害をなす鬼を調伏する為の組織である、鬼切部千羽党の鬼切役。 若干17歳と言う若年にも程がある年齢であるが、これは先代の鬼切役である千羽明良が死亡し、その後目を継いだからである。 まだ年若いがその実力は確かで、大の大人が数人がかりは愚か、雑魚の鬼が何体いても退ける程の実力を誇る。 兄が鬼に殺されたと言う過去から、人外の存在に対しては一切容赦と言うものをせず、余程の理由がなければ、問答無用で斬り捨てる。 今回は経観塚に足を運び、羽藤桂らと出会うまえの烏月である。 【方針】 さしあたっては様子見。人外の存在に対しては、容赦はしない。
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――理想に堕ちていく。 ■ 正義の味方になる。ただそれだけを求めて、衛宮士郎は聖杯戦争へ飛び込んだ。 あの一瞬とも言える永遠を、士郎は生涯忘れることはないだろう。 それは尊くも醜い夢を追い求めた軌跡であり、始まりだった。 輝く月の下、出会った一人の少女がいた。 地獄に堕ちようとも、彼女と出会った刹那は今も脳裏に刻まれている。 どんな状況でも気高い振る舞いを忘れぬ少女がいた。 彼女と結んだ一時の協調は、士郎にとって夢のような一時だった。 「――セイバー、遠坂」 雪のような白い肌の少女は、自分によく懐いてくれた。 苛烈な表面の裏腹にあった優しさは温かく、最後の最後まで自分のことを見つめていた。 きっと、選んだ選択肢が違っていれば、もっと彼女と仲良くなることもできただろう。 「イリヤ――」 どれ一つ取っても、代わりなどありやしない。 一人一人が衛宮士郎にとって、大切と言い切れる人達であり、手に入れるはずの未来だ。 真っ直ぐで、綺麗な夢の欠片。思い出すだけでも、表情が綻ぶはずだった。 けれど、けれど。 今の士郎には色が剥がれ落ちたガラクタでしかない。 「桜」 最後に思い浮かべるのは、必ず守ると誓ったはずだった――後輩。 衛宮士郎が好きになった、少女。 そして、切り捨てた【一】。 理想に殉じる過程で、初めて背負った代償を、士郎は思い出す。 助けたかった。そう言ってしまえば、真実であり、殺さなければならなかったと言っても、それもまた真実である。 どちらにせよ、士郎が彼女を切り捨てた事実は変わらない。 彼女だけを例外にすることはこれまでの【衛宮士郎】を否定することと同意義である。 好きな子を守る。そんな当たり前のことすら、士郎はできなかった。 「俺は、正義の味方だ」 あの燃え盛る炎の中、助けられた自分。 真綿で首を絞められるかのような苦痛を抱え、生きているのは――誰かを救けることができるから。 理不尽な運命を許容できず、直走る。 その為に長らえた生命だっただろう。 誰とも知らぬ大多数の人間を救う為に、大切なモノを、士郎は壊した。 「聖杯は、害でしかない。なら、やることは一つだ」 まだ、走れる。まだ、戦える。 摩耗し、凝り固まった魂でも、正義の味方を貫くことぐらいは容易いものだ。 何せ、この身体は剣で出来ている。 剣はただ人々を護り、救い――斬り捨てることしか能がない。 無様だと嘲笑うなら、勝手に嘲笑えばいい。 衛宮士郎にはこうすることでしか存在価値はないのだから。 十の内、九を救い一を切り捨てる。 一の中に大切な人が含まれていようとも、士郎の選択は不変だ。 不条理に苦しむ多数を救う為に、士郎は剣を握る。 身体は剣で出来ている。不屈の心は鉄と化し、迷いはない。 「聖杯を破壊する。それ以外は認めないし、絶対にさせない」 自らの理想の為に聖杯を破壊する。 「なぁ――――爺さん」 末期に託された願いを、しっかりと受け継いだことに喜びを感じているのか。 それとも、想定以上に正義の味方を成し遂げている自分のことを誇らしく感じているのか。 視線の先で、呆然と佇むサーヴァント――衛宮切嗣に対して、士郎は薄く笑った。 ■ ――理想に囚われていく。 ■ これが、自分のしてきたことに対する罰なのだろう。 アサシンのサーヴァントとして呼ばれた衛宮切嗣の前にいたのは、【正義の味方】だった。 何せ、眼前にいる彼は切嗣の抱いた理想を全て体現した【衛宮切嗣】なのだから。 それを、間違いとは言わない。だが、正しいとも言えなかった。 ――僕が、託さなければ。 衛宮士郎に預けた理想は、彼をどうしようもないぐらいに彼が本来歩むべきだった道を違えさせてしまった。 【衛宮切嗣】を過不足なく受け継ぎ、自分と同じ道をたどっている。 それを、悲嘆と呼ばずに何と称せばいい。 今の切嗣にとって、聖杯戦争は悪夢でしかなかった。 499 :衛宮士郎&アサシン ◆MZYnmmtZ2U:2015/03/06(金) 01 28 15 ID ktjq5MIw0 ……あの時、僕が抱いた安心感は、嘘だったのか。 伽藍堂のような士郎の双眸を、切嗣は真っ直ぐに見返すことができない。 自分の罪をまざまざと抉られているようで、耐え切れなかった。 どれだけ心が凍っていたのだろう。 いつのまにかに、吸っているタバコも、殆ど炭と化している程に切嗣の意識は閉ざされていたらしい。 揺蕩った紫煙が青に溶け、特有の香りが辺りに充満している。 吸って、吐いて。平常心とまではいかないが、ある程度は落ち着きを取り戻した。 見上げると、透き通った青の空が広がり、眩しい太陽の日差しが燦燦と照っている。 手を伸ばせば、どこまでも吸い込まれていきそうな錯覚さえ覚えてしまう。 けれど、気持ちのいい青は切嗣に祝福など与えてくれなかった。 「なぁ、士郎」 「ん? どうしたんだよ、爺さん」 屈託なく笑う彼の姿はあの月の夜に見た横顔と一見して変わらないように見受けられる。 けれど、違う。表情こそ似ているが、中身が致命的に破綻しているのだ。 正義の味方。そんなものの為に、衛宮士郎は【衛宮切嗣】になってしまった。 ――罰、なんだろうな。 それは正義の味方が見た最後の夢だった。 願い事の残骸を引き継ぎ、彼は此処にいる。 救済さえも絶望に変える世界で、切嗣は何をするべきなのか。 理想に裏切られた自分に、できることはあるのだろうか。 【クラス】 アサシン 【真名】 衛宮切嗣@Fate/Zero 【パラメーター】 筋力D 耐久D+ 敏捷C 魔力D+ 幸運E 宝具C 【属性】 秩序・悪 【クラススキル】 気配遮断:B サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に適している。 完全に気配を断てば発見する事は難しい。 【保有スキル】 単独行動:A マスター不在・魔力供給なしでも長時間現界していられる。 マスターを失っても数日間は現界可能。 正義の味方:B 相手の属性が悪である限り、正義の味方である切嗣のステータスはランクアップする。 悪の強さによって、ランクアップの幅は広がっていく。 もっとも、切嗣自身の属性が悪である事実は皮肉としか言い様がない。 魔術:E 暗示など、軽い魔術なら扱える。 【宝具】 『固有時制御』 ランク:D 種別:対人宝具 レンジ:1 最大捕捉:1人 衛宮の家伝である「時間操作」の魔術を戦闘用に応用したもの。 戦闘時には自分の体内の時間経過速度のみを操作するなどの用途で使用する。 なお、固有時制御を解除した後に世界からの「修正力」が働くため、反動によって身体に相当の負担がかかる。 『起源弾(クライム・アヴェンジャー)』 ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:1 最大捕捉:1人 自らの起源を相手に発現させる礼装魔弾。 この弾丸で穿たれた傷は即座に「結合」され、血が出ることもなくまるで古傷のように変化する。 ただ、「結合」であって「修復」ではないため、「結合」されたところの元の機能は失われてしまう。 この銃弾は相手が魔術で干渉したときに真価を発揮する。弾丸の効果は魔術回路にまで及び、魔術回路は「切断」「結合」される。 結果、魔術回路に走っていた魔力は暴走し、術者自身を傷つける。 その仕様に加え、サーヴァントと化した現状では、必殺の魔弾と称すことができるのではないか。 【weapon】 トンプソン・コンテンダー ワルサーWA2000 キャリコM950 【人物背景】 正義の味方【だった】一人の人間。 【サーヴァントとしての願い】 願う資格が、あるのか? 【マスター】 衛宮士郎@Fate/stay night 【マスターとしての願い】 聖杯を破壊する。 【weapon】 なし。 【能力・技能】 投影…思い浮かべた物体を、魔力で顕現させる魔術。 強化…魔力を通すことで、対象の強化を施す魔術。 【人物背景】 10年前に冬木市で起きた大火災の唯一の生存者。 その際、魔術師である衛宮切嗣に助け出され、養子として引き取られる。 後に、切嗣への憧れから、正義の味方となってみんなを救い、幸せにするという理想を本気で追いかけるようになる。 そして、その理想を叶える為に、大切な人達を切り捨てた。 それはまるで、鉄の心を胸に抱いたブリキのロボットのようだった。 【方針】 正義の味方を張り通す。その過程で生まれる犠牲は考えない。
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心底、面倒臭い。 横にいる相手には聞こえないよう言の葉は胸の奥に秘めておきながら。 それでも隠し切れない感情を重い溜息に変えて、月のない夜道を進む。 「なぁなぁ! アレはなんだ?赤くて、ピカピカしてるやつ!」 鈴の鳴るような声に反応し、視線を其方に向ける。 恐らく、数メートル先に直立している信号機を指しているのであろう。 華奢な体躯からすらりと伸びる腕の先。 細く、たおやかな指先をぶんぶん振りながら好奇心全開な視線を僕に向けてくる彼女。 「……さっきも教えなかったかい? あれは、信号機って言って――」 本日二度目となる説明を開始した僕の唇は彼女の容赦ない平手打ちによって塞がれた。 強烈なビンタから、悲鳴をあげる隙間すらなくぴったりと唇を覆う掌。 普通に痛い。 そして苦しい。 自然、睨み付ける様な表情を浮かべてしまうがどうやら僕以上に彼女はご立腹らしい。 「アンタはアタシを馬鹿にしてんのか! 信号機は、さっきの青いのだろ!」 掌を退かせ僕が糾弾を開始する、その前に烈火の勢いで彼女は言葉を紡ぐ。 召喚、当初から薄々勘付いてはいた。 だけど、考えたくなかった。 「一回までなら許してやる! だからさっさとあの赤いやつの正体を教えな!」 まさか、自分の召喚したサーヴァントがこんなにも馬鹿だったなんて。 大体、サーヴァントは召喚に際し聖杯から必要最低限の知識を教えて貰っている筈なのだがそれはどこへ消えてしまったと言うのだろうか。 信号機を知らないだけならまだ理解出来なくも無い。 人間――英霊であっても――誰しも全てを知っているワケではない。 自分が信号機を知っているからと言って、相手にもソレを押し付けるのは些か傲慢が過ぎるだろう。 知らない事は、知れば済む話なのだし。 だけど、だけれども。 赤く点滅する信号機と青く点滅する信号機を別々に理解したうえに、言葉に対し暴力でキャッチボールを行う相手にどう物事を教えれば良いと言うのだ。 否、信号機云々は問題の本質からは程遠い。 確かに、互いの認識――或いは常識の摺り合わせは、根気強く付き合っていけばなるほど確かに可能だろう。 だが、暴力による返答、これが問題だった。 些か以上に貧弱な僕の体に、仮にも英霊と呼ばれる存在からの殴打は荷が重い。 必然的に会話を避けていたのだがどうやらこの英霊様は絶えず喋っていないと我慢出来ない性質らしい。 「赤いのも、青いのも同じ信号機だよ。……点滅する色によって発信する意図が違うんだ ……ほんとに、こんなんで勝ち抜けるのかな……」 小学生の子供を相手にしているような錯覚に陥りつつ、ポロリと本音が漏れ出してしまう。 それは、偽らざる素直な気持ちだった。 どうしても、叶えなくてはならない願いがある。 例えどれ程の怨嗟を受け、生涯許される事の無い罪をその身に背負ったとしても、叶えなくてはならない願い。 からっぽな僕に残された、たった一つ形あるもの。 聖杯戦争。 魔術師とサーヴァントの主従が、たった一つの願望器を巡って争い、殺し合う儀式。 曰く、何でも願いの叶う願望器。 聖杯の存在は、崩れ落ちそうな意志を再び奮い立たせるには充分すぎる以上に効果を発揮していた。 愛し気に、首筋に現れた印を撫でる。 令呪と呼ばれるそれは、サーヴァントに対する絶対の命令権。 生意気なサーヴァントを律する事も可能であれば、一時的とは言えサーヴァントの力を強化する事も出来る。 その圧倒的な力量差から、サーヴァント同士の争いに介在する事は不可能だが、令呪を用いれば力の劣るサーヴァントでもジャイアントキリングを起こす目も出てくるだろう。 ――勿論、敵対するマスターも同じ事を考えているだろうから、実際に起こる可能性は相当低いのだが。 と、そこで再び視線を自らのサーヴァントに向ける。 「……不満そうだなね、アサシン」 先程漏らした言葉をしっかり聞いていたのだろう。 露骨に不満そうな表情をしているサーヴァント。 黒を基調とした豪奢なドレス姿から伸びるのは対照的に透き通るように白く、何処か艶めいた素肌。 長く伸ばされた黒髪は風に揺れ蟲惑的な香りを醸し出している。 小学校低学年位の身長でしかないのを差し引いても、充分美女といえる存在。 街中を歩いていたら思わず他人の目を惹きつけそうな彼女ではあるが――隣にいて尚、その存在を見失いかねない程、存在感が希薄だった。 否――最早皆無と言っても過言ではない。 アサシンの持つスキル、気配遮断。 知識として理解してはいたが、いざ体験するとここまでのモノかと驚いてしまう。 「別に、アンタがどうアタシを値踏みしようと勝手だけどさ……弱音を吐かれるのは鬱陶しい」 じっとりとした視線。 その眼差しに、比喩ではなく本当の意味で冷や汗が一筋零れ落ちる。 如何に幼い少女の姿をしていても英霊は英霊。 この舞台に呼ばれるに足る逸話と力を保持しているのだ。 その気になれば、華奢な僕の身体など位置を数える間に千は殺しきるだろう。 自分自身の力量を卑下するわけではないが、彼我の差は絶対だった。 「別に、ちょっと不安になっただけさ。君の力を疑っているワケじゃない。 ――勝つのは僕たちで、願いを叶えるのもまた、僕たちさ」 先程溢した不安は確かに、混じりけの無い純粋な気持ちである。 だがしかし、これもまた純粋な本音だった。 正直、滅茶苦茶驚いた。 その数分後により驚く事になるのだが、それはさておき、兎に角驚いた。 戦争の前に、自軍の戦力を確認しない愚かな将などいる筈は無い。 サーヴァントを召喚し、少女がアサシンのクラスを名乗ると同時。 マスターに与えられた特権の一つである、ステータス確認を用いたところ、僕の視界に飛び込んできたのは最低Bランクに平均Aランクというアサシンでは到底考えられないような数値である。 スキルによる底上げや、逆にスキルによるマイナス補正などランクの調整は確かに存在するらしいが、そんな小細工は一つもない純粋な彼女の実力がそこには示されていた。 加えて、アサシンとしての固有スキルを失っているなどという事も無く。 言ってしまえば、三騎士クラスのサーヴァントにアサシンのスキルを付けるというバランスも糞もないステータスになっていたのである。 そして、彼女を彼女足らしめる切り札である宝具。 Aランクという文句なしの宝具に優秀なステータス、ほぼ確実に有利を取れるスキル。 苦手な性格且つ頭が悪いのが難点だが、それを補って余りある程の勝率を見出していた。 ――とは言え、その頭の悪さが勝敗を左右する結果になりかねないのは肝に銘じておかなくてはならないだろうが。 「……赤は止まれ、で青は進め。じゃあ……アレはなんなのさ」 心配していない、の一言で機嫌を直した彼女の興味はまたしても信号機に移っていた。 赤と青、この二つの意味を漸く理解したらしい彼女は、新たに現れた黄色の存在にご執心らしい。 「決まってるだろう? 黄色は……アレ? えと、黄色は……」 はて、どうやらど忘れしてしまったらしい。 脳内をフル回転させて記憶を手繰る。 一般常識では、あるのだが……深夜に出歩く性質でもない僕に黄色信号と触れる機会はとんと無かった。 止まれと、進めの間……わからない。 赤と青の中間というのなら、ゆっくり進めにも思えるが、これはきっと違うだろう。 なら急いで渡れ、かとも思ったがどうにもしっくり来ない。 何にせよ、彼女に真偽を確かめる術など無いのだし多少自信が無くともこれ以上機嫌を悪くされる前に答えておくべきだろう。 思考と同時、ぞわり、と全身に悪寒が走る。 またご機嫌斜めか……。 そう考え、数秒の間内に向いていた意識を外に向ける。 その刹那。 張り詰めていた意識の一瞬の空白。 ひうん、ひうん、ひうん、ひうん、と。 泣き叫ぶような、空気を裂く音が僕の耳に届いて――ナニカが落下する感覚と共に、気付けば僕の瞳は自分の胴体を見上げていた。 考えるまでもなく、理解する。 僕の意図はここで切れ――僕の聖杯戦争は終わりを告げたのだと。 段々と霞んでいく視界に映るのは、闇に紛れて霞みそうな、黄色。 ふと、頭を過ぎる。 ああ――黄色は、注意しろ――だったっけ。 +++ 「ざっとこんなもんですかねー」 自分の呼び出したサーヴァントが、自分と同じマスターと呼ばれる存在を殺すのを、少女――御坂御琴は一時も目を離さず見つめていた。 既に一定の信頼を気付いていたのだろうか楽しげに会話し、揉め、また笑顔を浮かべていた彼ら。 どう見ても小学生にしか見えず、見る場所によっては微笑ましくすら思う組み合わせではあったが……それでも、美琴のサーヴァントは幼い相手に対する情けや容赦など一切含まず、彼らを血に沈めた。 圧倒的、そう評するしか無いだろう。 如何に幼く見えたとは言え、彼らも立派な参加者であり、少なくとも美琴の目には周囲に対する警戒を解いたようには見えなかった。 美琴のサーヴァント――アサシンは、確かに不意打ちや闇討ちに長けたサーヴァントではあるが、それにしても凄いとしか表現の仕様がない。 アサシンの宝具である、不可視に近い糸。 一体どのような原理なのか、その糸を繰ると、此方が一方的に視認出来るだけの距離に居ながらにしてマスターと思わしき少年の首に糸が巻き付く。 それでも、気付かれれば即座に外されて終わりだろうと思うが、そのような仕組みか少年がその気配に気付く様子はない。 ――こうなってしまえば、結末は一瞬だ。 僅かでも動揺を誘う為だろうか、小柄な体躯で堂々彼らの前に姿を現すアサシン。 相手が何らかの反応示すその刹那。 まるで学芸会の指揮者のように、アサシンは指先をくいっと振り上げ、ついっと斜めに振り下ろす。 それで、終わり。 名も知らぬマスターと、名も知らぬサーヴァントの姿はずたずたに――ジグザグに、切り裂かれて、その命を終える。 「怖気ついちゃいましたか?」 たった今、二つの命を奪ったなど微塵も感じさせない口調でアサシンが美琴に問い掛ける。 その瞳は探るようで、返答を間違えば即座に命を落としかねない危うさを孕んでいる。 「そう、ね……ショックなんてありません、全然平気です。なんて言ったら嘘になると思う。 ……でも、この位で……たった二人死んだ――ううん、殺したくらいで、折れるつもりは無いわ」 「ふう、ん。それなら全然問題ないですけどねー。……取り合えず、暫くは予定通り剣玉必殺。獲物が網に掛かるまで姫ちゃんは姿を隠しとくですから。マスターは、予定通りに無防備な姿をアピールしてて欲しいですよ。――その方が、手っ取り早いですし」 アサシンは、美琴の身体が微かに震えているのを見逃さない。 だがそれでも、その言葉に宿る意志の強さを見て図ったのか、それ以上追求する事は無く一方的な要求を告げるとこれ以上話す事は無いとばかりに霊体化して姿を消す。 姿を消しただけで、居なくなったワケではないが、其れでもあの威圧感から開放されたと言うだけで思わず安堵の吐息が零れ落ちてしまう。 「ごめんなさい、なんて一方的で意味無いなのはわかってるけど。……でも、それでも、ごめんなさい」 彼らも覚悟してこの聖杯戦争に臨んでいる。 放っておいても、誰かに殺し殺されるだけの存在――そう理解してはいても、胸中のん美外感情は消えることなく美琴の心を蝕む。 殺人も、それに加担するのも同罪だと美琴は思う。 彼らに直接手を下したのが自分ではないとは言え、その命を下したのは間違いなく彼女だ。 それ故に、この場において初めて感じる――そしてこれから幾度も味わう事になるであろう罪の意識に押し潰されそうになりながら、それでも前を見据えて懺悔の言葉を紡ぐ。 ただの自己満足であるとは思っても、其れでも彼らが安らかに眠れるように、と。 後悔がないと言えば嘘になる。 だが、あの少年に叶えたい願いがあったように、美琴にも叶えたい願いがある。 その願いを叶える為なら、例えどれ程自らの手が血に濡れようと構わない。 元より、これからの幸せを願うには重すぎる罪を背負っているのだから。 たった今殺した彼と彼女だけで収まる話ではない。 既にこの身体は、一万人以上の罪に濡れているのだ。 今更罪を重ねようと、最早自らが幸せになる道は閉ざされている。 「もう、これしか方法が無いの……他の奴等に願いがあろうとなんだろうと――そんな幻想、ブチ殺してやるうじゃないの」 それならば、自分に残されたのはせめて遺された罪を清算することだけだと。 恐らく、もう二度と会えないであろう誰かを思いながら、狩人はただ得物を待つ。 自らの所為で犠牲になった妹達の全てを救い、その全てが幸せになれる世界――彼女達が誰かに利用される事無い世界を、夢見て。 +++ アサシン――紫木一姫は、危うく、不安定なマスター召喚されたときの事を思い出す。 細かい会話など覚えていない、元より興味の無い事柄だ。 色々と応用の利く能力を持っているらしいが、魔術師というわけではないらしく魔力供給も碌に行えない少女。 暗く、澱んだ瞳をした少女が口に出したたった一つの願い。 (もう元には戻れない――だから、せめて残った罪を精算したい、ですか) 曰く、自分自身の不用意な行為で産み出された命を救いたい、と。 自らの身体が罪に溺れ、沈むのを待つのみと知って尚、足掻きたいと。 その身に更なる罪を重ねても願いへ到達出来る保証は無く、仮に願いを叶えてもその場所に自らの居場所はない。 地獄へ落ちるだけの一方通行、それでも構わないと。 その姿に、その言葉に、きっと僅かながら彼女自身の姿を重ねてしまったのだろう。 そうでなくては今頃、自分はマスターを探してさまよう事になっていた筈である。 無論、一姫には自分を犠牲にして他の誰かを救うなんて愚かな考えは存在しない。 彼女の願いはたった一つ――この身に纏わり付く罪の清算、だ。 たった一つ、歯車が噛み合わなかっただけのだと彼女は思う。 小さくて、とても大きな歯車。 世界中には、幸せそうに暮らしている同年代の少女がそれこそ星の数ほど存在している。 自分のように、最早取り返しの付かない罪と、欠陥を抱えているワケでもない。 幸せを幸せと認識できないようなぬるま湯に浸かった存在が、山程。 ――其れが、羨ましかった。 紫木一姫は、ただそうであるように人を殺す。 今は友人でも、いつその境界線が無くなるのかも曖昧で。 敵は殺す、味方も殺す、そして自分を殺す。 こんな有り様で人並みの幸せなど、どうして願えよう。 いつ血に濡れるかわからないその手で、何を掴めよう。 ――其れが、堪らなく嫌だった。 どうして、自分だけ幸せになれないのだろう。 どうして、自分には恋する人と幸せになる権利が無いのだろう。 そんなのは、間違っている――間違っていて欲しい。 だから、願う。 こんな自分との決別と――平穏な日常への仲間入りを。 +++ 【クラス】 アサシン 【真名】 紫木一姫 【属性】 混沌・悪 【ステータス】 筋力:D(C) 耐久:D(C) 敏捷:B(A) 魔力:D(C) 幸運:E 宝具:C 【クラススキル】 気配遮断:A サーヴァントとしての気配を絶つ能力。活発な行動をしていなければ気配を感じ取られることはない。 【保有スキル】 戯言遣いの弟子:A 戯言遣いを師匠と仰ぎ、彼すら騙しうる嘘吐きであることの証明。 あらゆる嘘を見抜き、彼女の吐く嘘を見抜くのは至難の業。 少なくとも同ランク以上のスキルでなくては不可能である。 精神汚染:E 生前の言語能力の生涯及び自分はもう戻れないという思い込みの副産物。 会話による意思疎通は困難であり、精神干渉系のスキルをある程度無効化する。 曲弦師:A 曲弦師としての極地。 対象に気取られる事なく曲弦糸を自由自在に操る事ができる。 人格形成:A 対象を観察する事が相手が望む性格を自由自在に形成する事ができる。 【宝具】 『曲弦糸(ジグザグ)』 ランク:C 種別:対軍宝具 レンジ:100 最大捕捉:100~200 彼女自身の代名詞ともいえる宝具。重力、反発力、摩擦、遠心力、はたまた滑車の定理など、この世に満ち溢れる様々な力を駆使して糸を操る。彼女自身が糸であると認識したものなら構わず使用可能であり、生前は必要としていた滑車や手袋等も、この宝具が自由自在に糸を操ったという概念に昇華されていることから必要としていない。縦横無尽に糸を這わせ相手をズタズタに引き裂く、山一つ覆うほど範囲を広げ糸の結界内に侵入した対象の人数や会話内容の把握等汎用性に優れる。また、自身の持つ曲弦師としてのスキルやアサシンの気配遮断等も合わせこの糸を感知するのは困難となっている。 『危険信号(シグナルイエロー)』 ランク:D 種別:対人宝具 レンジ:0 最大捕捉:1 彼女自身が対象を敵であると認識してしまった場合、その存在を見過ごす事ができず、同盟協力等一切不可能になり攻撃を仕掛けてしまうようになる。生前の逸話が宝具となったもので、呪いのようなものであり、正攻法だまし討ち人質等々あらゆる手段を用いて対象を排除する。その呪いの代償としてこの宝具が発動している間のみ幸運以外のあらゆるステータスがワンランクアップする。 【weapon】 『糸』 なんの変哲もない糸だが、曲弦師が使用する事で兵器となりうる。 【人物背景】 出展は「戯言シリーズ」 可愛いので皆『クビツリハイスクール』と『ヒトクイマジカル』を見よう。 【サーヴァントとしての願い】 間違えた一歩目をなかったことにした上で、戯言遣いや哀川潤、遊馬達との出会いをやり直し、殺人をしたこともなく今後することのない普通の女子学生としての生を送り直す。 【基本戦術、方針、運用法】 曲弦糸を用い糸の結界を張り、網に掛かった得物の会話を吟味し、刈り取る。 【マスター】 御坂美琴@とある科学の超電磁砲 【参加方法】 都市伝説として流れていた聖杯戦争の噂に縋り、箱舟のデータにハッキング。 【マスターとしての願い】 絶対能力者進化実験の完全消去及び死亡した妹達の蘇生、寿命長期化。 【weapon】 なし。 【能力・技能】 学園都市第三位の発電能力者。 基本となる攻撃は速度と連射性に優れた直接電気を放出する電撃。作中ではよく高圧電流の槍を投げつける「雷撃の槍」を使用しており、最大電圧は10億ボルト。落雷を発生させることも可能。 磁力を操作することで、周囲の鉄を含む金属を意のままに動せる。これにより盾のように組み固めて相手の攻撃を防御したり、建材や瓦礫を集めて足場を作成したり、鉄筋や鉄骨などを使用した構造物の壁を自由に歩いたりなど幅広い応用が利く。さらに、地中の砂鉄を操って、表面を振動させて物体を切断し形状や長さが変化する「砂鉄の剣」や、津波のように地表を呑み込ませたり、竜巻のように突き上げるといった攻撃も可能。 直接的に電気信号や電子を操作することで、電子機械に対する高度なハッキング(クラッキング)を可能としている。また、磁力線が目視できるなど電磁気関連においては高い知覚能力も有し、AIM拡散力場として常に周囲に放出している微弱な電磁波からの反射波を感知することで周囲の空間を把握するなど、レーダーのような機能も有している。 【人物背景】 とある科学の超電磁砲既刊1~9迄。 面白いので是非読んで把握しよう。 【方針】 どんな手段を用いても聖杯を手に入れる。 基本は、曲弦糸による情報収集からアサシンの気配遮断を用いた不意打ちだが、難しそうなら同盟からの裏切り等も選択肢に含む。
https://w.atwiki.jp/revelations/pages/81.html
防具 今作ではシナリオの進行による新防具の販売開始を待つより、マスター・アサシン防具を手に入れる方が早くそして便利だ。 防具は買ったその場で装備されるので、マスター・アサシン防具やイシャク・パシャ防具を装備していた場合自動で解除されてしまう。注意しよう。 名称 耐性 ライフ追加 価格 購入可能時期 アザップのすね当て 2.5 1 アザップの腕甲 2 1 アザップの胸当て 4 2 アザップの肩当て 3 1 403A Sequence2 Memory2 マムルークのすね当て 3.5 2 マムルークの腕甲 3 1 マムルークの胸当て 5 3 マムルークの肩当て 4.5 2 シパーヒーのすね当て 4.5 2 シパーヒーの腕甲 4 2 シパーヒーの胸当て 6 4 シパーヒーの肩当て 5.5 3 マスター・アサシンのすね当て 8 3 - マスター・アサシンミッションPart1を全てクリアで入手 マスター・アサシンの腕甲 8 3 - マスター・アサシンミッションPart1を全てクリアで入手 マスター・アサシンの胸当て 8 5 - マスター・アサシンミッションPart1を全てクリアで入手 マスター・アサシンの肩当て 8 4 - マスター・アサシンミッションPart1を全てクリアで入手 イシャク・パシャのすね当て 8 3 - 秘密の場所「アヤソフィアの秘密」クリアで入手 イシャク・パシャの腕甲 8 3 - 秘密の場所「アヤソフィアの秘密」クリアで入手 イシャク・パシャの胸当て 8 5 - 秘密の場所「アヤソフィアの秘密」クリアで入手 イシャク・パシャの肩当て 8 4 - 秘密の場所「アヤソフィアの秘密」クリアで入手 (※) イシャク・パシャ、マスター・アサシンの防具シリーズはダメージによって破損しない。